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三木武夫 衆議院議員
「本会議発言」(全期間)

三木武夫[衆]活動記録 : トップ選挙結果 | 本会議発言 | 委員会統計発言一覧議員立法質問主意書

本会議発言歴代TOP50(衆)
21位

本会議発言(政府役職)歴代TOP50(衆)
15位
30期TOP25
13位
31期TOP25
20位
33期TOP5
2位
23期(政府)TOP25
19位
27期(政府)TOP25
19位
30期(政府)TOP10
9位
31期(政府)TOP10
7位
33期(政府)TOP5
1位

三木武夫衆議院議員の在職時の本会議での質疑や答弁などの発言についてまとめています。発言回数、発言文字数、発言時の役職、立場、各発言の冒頭部分の内容の一覧が掲載されています。
 委員会や各種会議での発言等については委員会統計発言一覧のページを参照してください。
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ページ更新日:2024/02/08
データ入手日:2023/12/26

■発言統計  ■発言時役職  ■発言一覧


本会議発言統計(衆議院)

総合

在籍期
 
発言
順位
文字数
順位
 

23期
(1947/04/25〜)
発言数
4回
111位
発言文字数
21163文字
58位

24期
(1949/01/23〜)
発言数
5回
182位
発言文字数
34647文字
62位

25期
(1952/10/01〜)
発言数
0回
-
発言文字数
0文字
-

26期
(1953/04/19〜)
発言数
2回
116位
発言文字数
13251文字
54位

27期
(1955/02/27〜)
発言数
4回
100位
発言文字数
13891文字
88位

28期
(1958/05/22〜)
発言数
3回
60位
発言文字数
1574文字
232位

29期
(1960/11/20〜)
発言数
4回
90位
発言文字数
9954文字
114位

30期
(1963/11/21〜)
発言数
21回
13位
発言文字数
30781文字
13位
TOP25

31期
(1967/01/29〜)
発言数
19回
12位
発言文字数
24188文字
20位
TOP25

32期
(1969/12/27〜)
発言数
0回
-
発言文字数
0文字
-

33期
(1972/12/10〜)
発言数
44回
4位
発言文字数
326967文字
2位
TOP5

34期
(1976/12/05〜)
発言数
0回
-
発言文字数
0文字
-

35期
(1979/10/07〜)
発言数
0回
-
発言文字数
0文字
-

36期
(1980/06/22〜)
発言数
0回
-
発言文字数
0文字
-

37期
(1983/12/18〜)
発言数
0回
-
発言文字数
0文字
-

38期
(1986/07/06〜)
発言数
0回
-
発言文字数
0文字
-


衆議院在籍時通算
発言数
106回
43位
発言文字数
476416文字
21位
TOP50

※「発言」は発言が記録された本会議の数、「文字数」は発言として記録された文字の総数を示しています。


役職別

在籍期
議会役職
発言回数 発言文字数 順位
政府役職
非役職

23期
議会
0回
0文字
-
政府
3回
10331文字
19位
TOP25
非役職
1回
10832文字
108位

24期
議会
0回
0文字
-
政府
0回
0文字
-
非役職
5回
34647文字
51位

25期
議会
0回
0文字
-
政府
0回
0文字
-
非役職
0回
0文字
-

26期
議会
0回
0文字
-
政府
0回
0文字
-
非役職
2回
13251文字
43位

27期
議会
0回
0文字
-
政府
3回
7402文字
19位
TOP25
非役職
1回
6489文字
159位

28期
議会
0回
0文字
-
政府
3回
1574文字
30位
非役職
0回
0文字
-

29期
議会
0回
0文字
-
政府
1回
843文字
31位
非役職
3回
9111文字
105位

30期
議会
0回
0文字
-
政府
21回
30781文字
9位
TOP10
非役職
0回
0文字
-

31期
議会
0回
0文字
-
政府
19回
24188文字
7位
TOP10
非役職
0回
0文字
-

32期
議会
0回
0文字
-
政府
0回
0文字
-
非役職
0回
0文字
-

33期
議会
0回
0文字
-
政府
44回
326967文字
1位
TOP5
非役職
0回
0文字
-

34期
議会
0回
0文字
-
政府
0回
0文字
-
非役職
0回
0文字
-

35期
議会
0回
0文字
-
政府
0回
0文字
-
非役職
0回
0文字
-

36期
議会
0回
0文字
-
政府
0回
0文字
-
非役職
0回
0文字
-

37期
議会
0回
0文字
-
政府
0回
0文字
-
非役職
0回
0文字
-

38期
議会
0回
0文字
-
政府
0回
0文字
-
非役職
0回
0文字
-


通算
議会
0回
0文字
-
政府
94回
402086文字
15位
TOP50
非役職
12回
74330文字
121位

※「議会役職」は議長、副議長など国会の役職、「政府役職」は大臣などの内閣、政府関係の役職が記録に付されていた場合を集計し、「非役職」は議会役職、政府役職いずれでもない場合を集計しています。


本会議発言時役職(衆議院)

23期
逓信大臣政府、第1回国会)

27期
運輸大臣政府、第22回国会)

28期
経済企画庁長官・科学技術庁長官政府、第29回国会)

29期
科学技術庁長官政府、第39回国会)

30期
通商産業大臣政府、第49回国会)
通商産業大臣・運輸大臣臨時代理政府、第51回国会)

31期
外務大臣政府、第55回国会)

33期
環境庁長官・内閣総理大臣臨時代理政府、第71回国会)
内閣総理大臣政府、第74回国会)
内閣総理大臣・外務大臣臨時代理政府、第78回国会)

※国会会期は各選挙期中で最初にその役職での発言が記録された会期を示しています。


本会議発言一覧(衆議院)

23期(1947/04/25〜)

第1回国会 衆議院本会議 第36号(1947/09/25、23期、国民協同党)【政府役職:逓信大臣】

○国務大臣(三木武夫君) この機会に、先般の台風による逓信機関の被害状態と、これに対しましてとりました処置の概要を御報告申し上げたいと思います。  通信機関中最も被害の多かつたものは電信電話の施設でありますが、御承知のごとく、わが國電氣通信網の根幹をなしておりまするケーブルは、西は、東京より大月、甲府、松本、名古屋を経て関西方面に通ずる國際ルート、俗に中仙道ルートと申しておりますが、これと、東京を経て名古屋より関西方面に通ずる東海道ルートの二本と、北には、東北・北海道方面に通ずる東北ルートと、常磐ルートの二本がありまして、都合西に二本、北へ二本の四本の幹線ケーブルによつて、わが國の電氣通信は運……

第1回国会 衆議院本会議 第49号(1947/10/25、23期、国民協同党)【政府役職:逓信大臣】

○國務大臣(三木武夫君) ただいまの赤松君の御質問に対しまして、この機会に逓信從業員の今日までの集團欠勤に関する経過並びに現在の状態を御報告申上げたいと思います。  全逓本部は、松江市における臨時全國大会の決議をもちまして、七月十六日に、次に申し上げるような要求書を逓信大臣に提出いたしてまいりました。 一、二千四百カロリーを基礎とする配給と地域的な最低賃金を確保せよ。 一、電気通信事業を民主的に一元化せよ。 一、全從業員に住宅を與えよ。 一、全從業員に制服を支給せよ。 一、結婚資金を全從業員平均月收六箇月分支給せよ。 一、大蔵省預金部中逓信省関係資金運用権を逓信省に移管せよ。 一、特定局制度撤……

第1回国会 衆議院本会議 第58号(1947/11/13、23期、国民協同党)【政府役職:逓信大臣】

○國務大臣(三木武夫君) 先ほど綱島君からお話の、安全通信と称して行われております通信の停滯について、これを御報告申し上げたいと思います。  ただいま、世田谷局、目黒局等において、安全通信の名のもとに、平常の通信状態より非常に能率の低い状態に陷りました結果、十二日の午後四時に、世田谷局においては電報が百五十通停滯いたし、また目黒局においては五十八通の停滯をいたしておるのであります。ただいまは、世田谷局、目黒局、また北海道の小樽等にこういう事実が起つておりますが、すでに十一月八日には落合長崎局等もこういう状態でありましたが、ただいまは、落合長崎局は普通の状態になつております。こういう事態で、安全……

第4回国会 衆議院本会議 第11号(1948/12/13、23期、国民協同党)

○三木武夫君 私は、國民協同党を代表して、吉田内閣の施政の基本的方針について若干の質問をいたしたいと存じます。総選挙も近く行われる状態になりましたので、國民の冷靜なる判断に資するため、総理大臣の誠実かつ率直な御答弁を要望いたします。  われわれは、敗戰の結果であるとはいえ、進んでみずからの新しき憲法の中に、戰争の放棄を最も重要なる項目の一つとして規定して、平和への國民的決意を明白にいたしたのでありました。從つて、一日もすみやかに國際連合への加盟が許されて、この國民的決意を世界平和建設への努力として表現し得る機会を望んでやまないものであります。そのためには、まず講和條約の締結が前提であり、先般衆……


24期(1949/01/23〜)

第7回国会 衆議院本会議 第13号(1950/01/26、24期、新政治協議会)

○三木武夫君 私は、新政治協議会を代表いたしまして、吉田首相並びに他の閣僚諸氏による施政方針演説に対して、基本的問題に限り質疑をいたしたいと考えます。  終戰以来すでに五箇年を迎えた今日でありますけれども、対日講和の具体化の気運が濃厚になつて参つたことは同慶にたえないことであります。しかしながら、二つの世界の対立が日に緊迫の度を加えつつある事実に対しましては、日本国民として深刻なる関心を寄せざるを得ない次第であります。この国際情勢のもとにおいて講和條約を締結しようというのでありますから、その困難なことは言うをまたないのであります。にもかかわらず、国民の率直なる希望は全面講和にあることは明白であ……

第10回国会 衆議院本会議 第6号(1951/01/27、24期、国民民主党)

○三木武夫君 私は、国民民主党を代表して、講和問題に関連する諸問題について吉田首相にお尋ねをいたしたいと存じます。  今やダレス大統領特使の来訪を迎えて八千万同胞の熱望する講和の成立を近い将来に期待できますことは、喜びにたえないところであります。(拍手)しかしながら、講和は民族百年の運命を決する死活の重大事であり、しかもそれは異常に困難な世界情勢の中において行われんとするものでありまするがゆえに、国民にかわつてこの重大事を担当しようとする吉田内閣としては、最高の叡智をしぼり、最大の努力を傾けて八千万国民の要望を最大限度に実現するの覚悟がなければならないのであります。(拍手)講和は決して自由党と……

第10回国会 衆議院本会議 第30号(1951/04/16、24期、国民民主党)

○三木武夫君 私は、ただいま議題となりましたダグラス・マツカーサー元帥に対する感謝決議案に対し、国民民主党を代表して賛成の意を表するものであります。(拍手)  マツカーサー元帥が、昭和二十年八月三十日厚木飛行場に進駐されまして以来、満五箇年八箇月の間に日本に残された不滅の業績は、そのまま新しい日本の育成の歴史でありました。日本民主化は、政治、経済、社会の各分野においてその基盤を固め、今やまさに自主独立の日本が国際場裡に現われようとするとき、マツカーサー元帥の解任、帰国を見ましたことは、日本国民のひとしく遺憾にたえないところであります。(拍手)もちろん日本の占領政策は源を極東委員会に発するとはい……

第12回国会 衆議院本会議 第4号(1951/10/15、24期、国民民主党)

○三木武夫君 私は、国民民主党を代表して、平和條約並びに日米安全保障條約を中心に吉田総理大臣に伺いたいと考えます。  吉田首相が老躯みずから首席全権としてサンフランシスコにおもむかれましたことに対しては、国民とともに、その労苦を多とするものであります。しかしながら、帰国後における吉田総理の御発言や、本会議場における吉田首相の施政方針の演説を承つて、講和に対する吉田首相の感覚と国民の感覚との間には非常なずれのあることを発見せざるを得ないのであります。(拍手)また国際的に見ましても、同じ自由国家群と申しても、アメリカあるいはヨーロツパの自由国家群と、アジアにおける自由国家群との間には、物の考え方の……

第13回国会 衆議院本会議 第24号(1952/03/26、24期、改進党)

○三木武夫君 私は、共産党を除く野党各派を代表して、行政協定の国会承認に関する決議案の趣旨弁明をいたしたいと考えます。(拍手)  まず最初に案文を朗読いたします。   行政協定の国会承認に関する決議案   行政協定は、日米安全保障條約第三條により政府に委任されたる米軍の配備規律の範囲を越え、その内容は、憲法第七十三條により国会の承認を経べきものと認める。   よつて、政府は直ちにその手続をとるべきである。   右決議する。  行政協定を国会の承認を受くべしとの第一の理由は、憲法第七十三條第三号の、條約は事前に、時宜によつては事後に国会の承認を経ることを必要とするとの解釈上から、この決議案を提出……


26期(1953/04/19〜)

第19回国会 衆議院本会議 第6号(1954/01/28、26期、改進党)

○三木武夫君 昨日は吉田首相以下数閣僚の御演説を承りました。静かに拝聴いたしまして、この重大難局を担当する内閣としては気魄、経論に欠くるところあるは、はなはだ遺憾に存じます。(拍手)これでは広汎な国民の抱く日本の将来に対する不安をとうてい解消することはできないと思います。私が改進党を代表して吉田首相に施政の根本に関し質問をいたすゆえんもここにあるのでございます。(拍手)  吉田首相以下各閣僚は、自立経済の達成を昨日の御演説にも強調されましたが、自立経済の達成には、総合的な長期経済計画を立てて、それを基盤とする積極的外交が必要であります。(拍手)常識論では、この四つの島に一億近い人間が食うことは……

第19回国会 衆議院本会議 第41号(1954/04/24、26期、改進党)

○三木武夫君 改進党を代表いたしまして、吉田内閣不信任案に対する改進党の立場を明らかにいたしたいと思うのであります。  今回の不信任案につきましては、改進党は独自の不信任決議案を提出いたしておきましたが、議院運営委員会において、自由党と社会両党の同調によつて、改進党の不信任案でなくして、社会党の不信任案が先議になりましたけれども、改進党は社会党とは吉田内閣に対する不信任の理由を異にいたしておりますので、この点について、念のために改進党の決議案に対する理由を朗読いたしたいと思うのでございます。(拍手)   吉田内閣積年の秕政極まるところ、綱紀は紊乱し、道義は頽廃し、国政は渋滞して社会不安は深刻と……


27期(1955/02/27〜)

第22回国会 衆議院本会議 第15号(1955/04/30、27期、日本民主党)【政府役職:運輸大臣】

○国務大臣(三木武夫君) 中南米の移民輸送能力についてお尋ねがございましたが、現在ブラジル丸・アメリカ丸、アフリカ丸三隻が就航いたしておるのでございますが、大体の輸送能力は約五千名であります。しかしながら、本年度の計画からいたしますれば、多少不足をいたすわけでございますので、就航度数を少しふやして、できる限り自国船によって移民を輸送したい考えでございますが、しかしながら、今年度は外国船に多少よらなければならぬ点があるかとも考えておる次第でございます。第十一次造船には移民船の新造は予定いたしておりませんが、いろいろな方法を考えまして、移民輸送に万遺憾なきを期したい覚悟でございます。(拍手)

第22回国会 衆議院本会議 第16号(1955/05/12、27期、日本民主党)【政府役職:運輸大臣】

○国務大臣(三木武夫君) 昨日宇野・高松間の連絡船紫雲丸の沈没事故が起りまして本院にこの経過について御報告を申し上げることは、まことに遺憾しごくに存する次第でございます。  昨五月十一日午前六時五十五分ごろ、国鉄宇野高松連絡船航路におきまして、客貨船紫雲丸と貨車航送船第三宇高丸とが衝突し、紫雲丸が沈没をいたしました。船員法によりまして平水航路の船客名簿は要らないことになっておりますために、正確な船客の人たちの名簿を取りそろえることに非常に困難がございましたが、あらゆる方法により調査をいたしました今日までの結果によりますと、乗組員の総数は九百三十名と推定をされます。うち一般乗客は、中小学校生徒団……

第22回国会 衆議院本会議 第18号(1955/05/19、27期、日本民主党)【政府役職:運輸大臣】

○国務大臣(三木武夫君) お答えをいたします。  最近交通事故が頻発をいたしまして、多数の犠牲者を出しましたことは、まことに遺憾しごくでございまして、政府といたしましても、交通事故防止対策本部を最近に設けまして、交通事故全般に対する防止対策を立てることになっております。また、全交通機関関係者には、私よりも、法規の厳守であるとか、従業員の規律の厳正であるとか、施設の整備、検査、点検の励行等に対して厳重な警告を発しておきました。運輸省といたしましては、先般の連絡船の事故等にかんがみまして、鉄道連絡船改善対策審議会というものを今回設けることにいたしまして、徹底的な対策を講じたい、こう考えておるのでご……

第28回国会 衆議院本会議 第36号(1958/04/25、27期、自由民主党)

○三木武夫君 私は、自由民主党を代表して、社会党提案の内閣不信任案に対し、反対の討論をなさんとするものであります。(拍手)  ただいま、河上君の提案理由の説明を、とくと拝聴いたしましたが、相かわらずの公式論、観念論で、傾聴に値すべき論拠はほとんどないということを率直に申し述べなければならないのであります。二大政党の時代における政党には、明日にも政権を担当するという意欲と責任感がなければならぬということであります。(拍手)そのためには、常に実行が可能であるということを念頭に置いて発言せねばならぬということであります。しかるに、ただいまの論議を通じてみても、二大政党のもとにおける政党の責任感に徹し……


28期(1958/05/22〜)

第29回国会 衆議院本会議 第5号(1958/06/18、28期、自由民主党)【政府役職:経済企画庁長官・科学技術庁長官】

○国務大臣(三木武夫君) 私に対する御質問は、長期経済計画を修正の必要はないかというお話でございます。御承知のように、世界景気の低迷や、輸出価格の低落によって、輸出貿易の足どりは必ずしも所期の目的通りに行っていないことは、御承知の通りであります。しかしながら、これはまだ年度が始まってニヵ月ばかりのときでございますから、今後、世界の景気も底入れの状態になって参った感がいたしますし、また、政府の輸出増進に対する積極的な施策と伴って、今後できる限りこの目標に近づけたい。そういうことで、この段階で長期経済計画を改訂することは適当とは考えておりません。改訂の意思はないということでございます。努力をしてい……

第30回国会 衆議院本会議 第3号(1958/10/01、28期、自由民主党)【政府役職:経済企画庁長官・科学技術庁長官】

○国務大臣(三木武夫君) 私に対する御質問は、年金制度を長期経済計画の中に織り込んで考えてあるかという御質問であったと思います。社会保障を拡充し、年金制度を創設するということは近代政治の方向でもあるわけで、また、財政の規模にも消費水準にも影響を持つものでございますから、当然に長期経済計画の中には織り込んで考えてある。お答えといたします。(拍手)

第30回国会 衆議院本会議 第13号(1958/10/28、28期、自由民主党)【政府役職:経済企画庁長官・科学技術庁長官】

○国務大臣(三木武夫君) 私に対しての御質問は、下期の経済見通しと、失業者の状態でございますが、下期の経済見通しについて、小松君も御承知のように、経済の機動力をなすものは国民の消費、財政、輸出、設備投資、在庫投資、これがやはり経済の機動力をなすものでありますが、そのうちで、季節性もあるし、財政の面においては公共事業等も相当繰り上げ実施をいたしておりますから、設備投資を除いて、今言ったような経済の機動力になる要素は、みな下期にはプラスの要素であります。ただ、設備投資が問題でありますが、在庫り投資が、下期にはこれはふえてくることは間違いがございませんから、在庫投資等ともにらみ合せて考えてみれば、こ……


29期(1960/11/20〜)

第39回国会 衆議院本会議 第14号(1961/10/25、29期、自由民主党)【政府役職:科学技術庁長官】

○国務大臣(三木武夫君) ただいまの御決議にもありましたごとく、平和と安全を願う人類の願いに抗して、ソビエトのイニシアチブによって原爆の実験が再開されましたことは、まことに残念でございます。  わが国は、御承知のように、原子力基本法によりまして、核分裂、核融合の原理は、よしや、そういうことが可能であっても、軍事的利用はいたさない、平和利用に徹するということがわが国の強い態度でございます。(拍手)また、世界に対しても日本の強い要請であるわけでございます。  この日本国民の願いを裏切って、最近ソ連が、かつてない大型の核爆発実験を再開し、しかも、そのために、日本の国土が放射能の灰によって汚染をされる……

第41回国会 衆議院本会議 第1号(1962/08/04、29期、自由民主党)

○三木武夫君 ただいまは、私の本院在職二十五年に及びましたことに対し、御丁重なる表彰の御決議を賜わり、まことに感謝にたえません。この御決議は、私にとりまして深い感銘と新たなる決意を感ぜしめるものがございます。(拍手)  思えばまことに多事多難な二十五年でありました。わが国の議会政治が日本の盛衰とともに運命を分かった苦難の二十五年でありました。  私が初めて本院に議席を得ましたのは二・二六事件の翌年の昭和十二年四月でありましたが、それから三カ月後にはいわゆる日支事変が勃発いたしました。支那事変の不幸は大東亜戦争の大不幸へと発展いたしました。国会議員としては、まことにくやしいことのみ思い出される時……

第43回国会 衆議院本会議 第5号(1963/02/05、29期、自由民主党)

○三木武夫君 ただいま議長から御報告がありました通り、本院議員阿部五郎君は、去る一月二十三日の朝、九段議員宿舎において心筋梗塞症のため、こつえんとして波乱に富んだ五十八年の生涯を閉じられました。まことに哀惜の感にたえません。  私は、ここに諸君の御同意を得て、衆議院議員一同を代表し、哀悼の辞を申し述べたいと存じます。(拍手)  阿部五郎君は、明治三十七年徳島市に生まれ、大正十二年県立徳島商業学校を卒業、久原鉱業株式会社に入社されました。幾ばくもなく、青雲の志やみがたく、笈を負うて上京されましたが、不幸、病のため志を得ず、その後は門司港の荷役事務員、労働共済会の主事等を経て、九州小倉に転じ、この……

第44回国会 衆議院本会議 第4号(1963/10/21、29期、自由民主党)

○三木武夫君 私は、自由民主党を代表して、重要と思われる諸問題について、池田総理に若干の質問をいたしたいと存じます。  まず第一の質問は、健全な議会政治の育成に対する総理の見解であります。  およそ、与党たると野党たるとを問わず、われわれが守らなければならぬのは、健全な議会政治であることは言うまでもない。(拍手)それは、われわれ共通の責任でもあるわけでございます。そのためには、二大政党制のよさが発揮されなければならぬと私は思う。近く解散必至の情勢ではありますが、選挙のときにおいても、両党の政策の基本が、あまりにもかけ離れておるということでございます。したがって、冷静な判断を下そうという国民は、……


30期(1963/11/21〜)

第49回国会 衆議院本会議 第4号(1965/08/03、30期、自由民主党)【政府役職:通商産業大臣】

○国務大臣(三木武夫君) 八木君の、中小企業の振興にもっと力を入れるべきだという点は同感でございます。しかし、大企業偏重ということは、しばしばほかの大臣から申し上げておるとおり、そういうものではありません。自民党は歴代の内閣を通じて、中小企業問題には特に政策の重点を置いて努力をしてきてまいっておるのでございます。ただ、なかなか対象が多いし、業種が複雑であって、一気に効果のあがらない点はありますけれども、今後とも中小企業の振興のためには、われわれは全力を尽くしていきたいと思っております。  ただ、いま御指摘になった具体的な問題についてお答えをいたしておきますが、一つは官公庁の需要を中小企業に振り……

第49回国会 衆議院本会議 第7号(1965/08/11、30期、自由民主党)【政府役職:通商産業大臣】

○国務大臣(三木武夫君) ただいま御決議になりました決議の趣旨を尊重して、石炭鉱業安定に関する対策を樹立するために全力を尽くす決意であることを申し上げたいと思います。(拍手)

第50回国会 衆議院本会議 第5号(1965/10/16、30期、自由民主党)【政府役職:通商産業大臣】

○国務大臣(三木武夫君) 原君の御質問にお答えいたします。  原君の御指摘のように、中小企業の振興をはからなければ日本経済の発展のできないことは、御指摘のとおりでございます。したがって、中小企業の振興と申しましても、目下のところは、全体としての日本の経済の回復をはからなければ、中小企業の受注量もふえないわけであります。したがって、政府は、景気回復策に対して、有効需要を喚起しようとして努力しておることは、御承知のとおりであります。その中において、特に中小企業に対しては、政府関係の三金融機関が上期の資金のワクを増大いたしました。また、下期においては、年末金融も含めて十分なる資金を確保いたす予定でご……

第50回国会 衆議院本会議 第7号(1965/10/21、30期、自由民主党)【政府役職:通商産業大臣】

○国務大臣(三木武夫君) 私に対しての御質問は、韓国に対する経済協力が経済侵略になるのではないか、あるいは利権化の疑いはないかという点でございますが、総理大臣からすでにお触れになりましたので申し上げることもないのでありますが、要は、経済協力が国民的な基盤で結びつかなければ日韓の友好関係は長続きしない、そういう点で、韓国側においてもいろいろと新しい機構、調達方法を考えておるようでございますし、われわれもまた、この実施計画を通じて相談にあずかる機会がありますから、韓国の国民的な発展をはかれるように協力をいたしたいと考えておる次第でございます。(拍手)

第51回国会 衆議院本会議 第2号(1965/12/21、30期、自由民主党)【政府役職:通商産業大臣】

○国務大臣(三木武夫君) 中小企業信用保険法の一部を改正する法律案の趣旨を御説明申し上げることにいたします。  小企業者の金融を円滑にするため、政府といたしましては、これまで、信用保証協会が行なら小企業者であって一定の要件を備えているものについての無担保、無保証人による保証について特別小口保険制度を設けて、小企業者の信用補完を促進している次第であります。  しかしながら、小企業者を取り巻く最近の経済環境は一段とそのきびしさを加えつつあることにかんがみ、この際特別小口保険制度に所要の改正を行ない、もって、小企業者の信用補完に遺憾なきを期する必要があると考える次第であります。  以上の趣旨に基づき……

第51回国会 衆議院本会議 第13号(1966/02/02、30期、自由民主党)【政府役職:通商産業大臣】

○国務大臣(三木武夫君) 石炭対策については、多賀谷議員もよく御承知のとおり、現在総合エネルギー調査会において、石炭の位置づけというものをいま急いでおります。それから石炭鉱業審議会において、どのように再建するかという具体的な再建計画を立てておるわけであります。この答申が大体三月ごろまでに出ることを期待しておるわけであります。  石炭鉱業の立て直しは、企業としてきわめて困難な問題でありますから、官庁だけではいけない。民間の衆知も集めて、そうして再建策を立てて、石炭企業が長期に安定してやっていけるような基礎をつくりたい。そうすることが、炭鉱に働いておる労働者に対しても雇用の安定の道である。そうでな……

第51回国会 衆議院本会議 第14号(1966/02/08、30期、自由民主党)【政府役職:通商産業大臣】

○国務大臣(三木武夫君) 今回の全日空の遭難事故ほど国民の胸を痛めた痛ましい事件はないわけであります。それにつけても田邉君が、外国の輸送機を輸入するばかりでなく、日本の条件に適した国産機の推進をもっと積極的にやったらどうかという御意見でございます。われわれもさように考えておるわけであります。昭和三十三年でありましたか、航空機工業振興法が制定されて、三十四年、日本航空機製造株式会社が設立され、ようやく三十七年から量産体制に入って、いままでに十五機国産機を出したわけであります。現に日本の国内、外国にもこれを売り渡すことがございましたが、しかし、まだまだ十五機でありますから、もっとこれは、四十一年度……

第51回国会 衆議院本会議 第21号(1966/03/03、30期、自由民主党)【政府役職:通商産業大臣】

○国務大臣(三木武夫君) 今回、物品税の免税点を引き上げて税負担を軽減するという措置をとったことは、健全な消費需要を喚起する上において適当な処置であるとわれわれは考えておるわけでございます。したがって、その物品税の負担の軽減が当然に価格に反映すべきものでありまして、この点については、われわれとしても強力な行政指導を行なうことにいたしております。必ずそれは価格を引き下げる効果を持たなければならぬと考えておるのでございます。ただ、山田さんの御指摘のような、あるいは弱電機とかカメラ等をおあげになって、このことがかえって価格の引き上げになるのではないかというお話であったが、いずれも御指摘になったような……

第51回国会 衆議院本会議 第24号(1966/03/08、30期、自由民主党)【政府役職:通商産業大臣】

○国務大臣(三木武夫君) 芳賀君の私に対する質問は、外材の輸入を、外米とか外麦のように、管理貿易方式にする考えはないかという点が一点、第二点は、製材業の近代化を促進する必要があるという点でございます。  第一点は管理貿易方式を採用する考えはありません。しかしながら、木材の輸入組合、これの協力を得て、秩序のある輸入ができるような行政指導をやりたい。  第二点については、われわれもその必要を感じまして、今年度から製材業を近代化促進の指定業種にいたしました。そうして、高度化資金、近代化資金、中小企業三金融機関の資金を積極的に活用して、製材業の近代化をはかる所存でございます。(拍手)

第51回国会 衆議院本会議 第25号(1966/03/10、30期、自由民主党)【政府役職:通商産業大臣】

○国務大臣(三木武夫君) 武藤君の私に対する質問は三点あったと思います。  一つは、銅の問題についてでございますが、建て値は、ロンドン相場四十二万円、これが市中相場では六十四、五万円になっておる。一時は八十万円にもなっておった。多少は落ちついてきておる。四十一年度の銅の需給関係については、ザンビアの不確定な要素もありますが、いろいろな場合を見込んで、相当手配もしておりますから、最小必要限度の銅は四十一年度には確保できると考えております。しかしながら、この銅の問題は、なかなか需要も増加していきましょうし、将来これは開発せなければいかぬ。いま現に、御承知のようにペルーのチャピー鉱山、これは海外鉱物……

第51回国会 衆議院本会議 第26号(1966/03/11、30期、自由民主党)【政府役職:通商産業大臣】

○国務大臣(三木武夫君) 堀君にお答えいたします。  いま堀君の御指摘になった、一九六四年の民間投資は四千万ドルであります。全体の二億四千五百万ドルの中で四千万ドル。しかし、そのほかに五カ年をこえる延べ払いが九千万ドルあるわけでありますから、これも民間に関連を持つので、政府間ベースとそういうものを入れると半々くらいの勘定になるわけであります。しかし、こういう低開発国に対しては、民間の投資もふやしてはいかなければならぬけれども、やはり現地が非常に低開発諸国であるというところに、ある程度の制約があるわけです。だから、政府間ベースと民間ベースと併用していくよりほかにはない。  次にお尋ねになっており……

第51回国会 衆議院本会議 第38号(1966/04/08、30期、自由民主党)【政府役職:通商産業大臣・運輸大臣臨時代理】

○国務大臣(三木武夫君) 中小企業基本法に基づきまして先般政府が国会に提出いたしました、昭和四十年度中小企業の動向等に関する年次報告及び昭和四十一年度において講じようとする中小企業施策の概要を御説明いたしたいと思います。  三十九年の終わりから四十年にかけて、わが国経済は不況と沈滞のうちに推移いたしましたが、その中で、中小企業は、生産の伸び悩み、設備投資の著しい低下を示し、企業経営は悪化を続け、企業倒産も増大いたしました。特に、下請企業の分野においては、受注減、取引条件の悪化等が見られ、小規模企業でも、生産性上昇の停滞、地位の低下が認められる等の変動が生じております。  また、このような諸変動……

第51回国会 衆議院本会議 第40号(1966/04/14、30期、自由民主党)【政府役職:通商産業大臣・運輸大臣臨時代理】

○国務大臣(三木武夫君) 澁谷君の私に対する御質問は、全国一律に一万八千円の最低賃金を制定すると中小企業に致命的な打撃を現状において与えるのではないか、また、二重構造解消のためには中小企業の近代化、合理化をもっと積極的に推進すべきではないかという、二点だったと思うのです。  確かに、最低賃金制度を制定して、極端な低賃金を許さないというのは、一つの大きな方向だと私も思う。ただしかし、これはその国の実情に沿うて最低賃金制をやらないと、むしろかえって理屈倒れになる場合が多いと思うのであります。日本の場合は、業種により、規模により、また地域によって、賃金に非常に格差があるものですから、したがって、最低……

第51回国会 衆議院本会議 第41号(1966/04/15、30期、自由民主党)【政府役職:通商産業大臣・運輸大臣臨時代理】

○国務大臣(三木武夫君) 西村君の私に対する御質問は、アジア開銀がジョンソン構想の下請機関ではないか、どう思うかという御質問でありますが、地域的に金融機関をつくるというのは世界的な傾向で、低開発国の開発を促進するためには金融機関が要る。ラテンアメリカにもアフリカにもできておって、アジアにも数年前から、エカフェを中心として、アジアのイニシアチブで地域的な金融機関をつくろうではないかという動きがあって、これが実を結んだものでありまして、ジョンソン構想はそれからずっとあとから出てきたのであって、ジョンソン構想が出てきたのでアジア開銀ができたということは、そういうことではないということでございます。 ……

第51回国会 衆議院本会議 第42号(1966/04/19、30期、自由民主党)【政府役職:通商産業大臣・運輸大臣臨時代理】

○国務大臣(三木武夫君) 特許法の一部を改正する法律案について、その趣旨を御説明いたします。  最近における技術革新の進展、貿易の自由化等を背景として、特許出願は激増し、しかもその内容は一段と高度化、複雑化しつつあります。この結果、特許庁における増員、機構の拡充、予算の増加等種々の審査促進対策の実施にもかかわらず、審査は大幅におくれ、特許庁には未処理案件が累積し、現在では特許一件当たりの審査に要する期間は平均約三年半に達する状況となっており、企業活動に幾多の不便を与えておりますのが実情であります。  このような事態を打開し、特許権の設定が、技術の進展の段階に即応し、時代の要請に合致して迅速に行……

第51回国会 衆議院本会議 第43号(1966/04/21、30期、自由民主党)【政府役職:通商産業大臣・運輸大臣臨時代理】

○国務大臣(三木武夫君) 私に対する御質問は、第三次防と防衛産業の関連についてお尋ねがありましたが、防衛産業に対する基本的な方針は、われわれ防衛力が必要だという前提に立っておるのですから、わが国の防衛産業を維持育成する、しかも技術あるいは経済の許す範囲内において国産化していくというのが基本方針でございます。第三次防については、防衛庁からまだ協議を受けておりませんが、もし協議を受けるならば、こういう基本方針に沿うて協力をいたす所存でございます。(拍手)

第51回国会 衆議院本会議 第44号(1966/04/22、30期、自由民主党)【政府役職:通商産業大臣・運輸大臣臨時代理】

○国務大臣(三木武夫君) 足鹿君の私に対する御質問は二点ございますが、一つは、工場の適正配置ということに対してどうするかということでございます。  現在、工場立地調査法という法律、これを持っている。また、土地造成あるいは工業用水に補助しておりますし、あるいはまた、地方工業開発指導員という誘導政策をここに持っておるわけであります。さらに、所得倍増計画の時代に、工業の適正配置構想というのがあったわけでありますが、事情が違ってまいりましたので、目下これに再検討を加えておる。こういう適正配置に対しての立法あるいは誘導政策、さらに、基本的な構想に再検討を加えて、産業の地方分散、雇用の適正配置を今後積極的……

第51回国会 衆議院本会議 第45号(1966/04/26、30期、自由民主党)【政府役職:通商産業大臣】

○国務大臣(三木武夫君) 華山君の私に対する御質問は、工業用水道事業は国費で全部やればいい、地方の負担にすることは通産省どん欲でないかという御質問でございます。そうではないのでありまして、工業用水道事業は、やはり一方においては道路、港湾などに準ずる公共性を持った事業であることは、これは申すまでもない。けれども、一方においては地方開発という目的も持っておるわけでありますので、そのことが地域社会に対して相当な利便を与えますから、国が負担すると同時に、地方の公共団体も一部負担をするというたてまえが、政治のたてまえとしては妥当であるという見解に基づくものであって、通産省のどん欲に基づくものではないとい……

第51回国会 衆議院本会議 第46号(1966/04/28、30期、自由民主党)【政府役職:通商産業大臣】

○国務大臣(三木武夫君) 日本万国博覧会の準備及び運営のために必要な特別措置に関する法律案の趣旨を説明いたします。  御存じのとおり、日本万国博覧会は、昭和四十五年を期して大阪府下千里丘陵において開催されることになっております。十九世紀半ば以降世界においては二十数回にわたり大規模な万国博覧会が開催せられてまいりましたが、その開催地はいずれもヨーロッパ、アメリカ大陸に限られていたのであります。このたび日本万国博覧会が一八五一年の第一回ロンドン万国博覧会以来一世紀余の歳月を経て初めてアジアの地において開催されることになったのは、世界の文化、経済の歴史の上において大きな意義を有するものと存ずる次第で……

第51回国会 衆議院本会議 第66号(1966/06/21、30期、自由民主党)【政府役職:通商産業大臣】

○国務大臣(三木武夫君) 私どもの関連する産業行政、これは、府県の単位では、もう府県の区域においては処理できない問題ばかりであります。産業立地、あるいはまた公害問題、資源の開発、あるいはまた工場の移転、こういう問題を考えたときに、行政区画はどうあろうとも、既存の行政区画にとらわれないで、広域行政といいますか、広域経済という観点から問題を処理しないと処理できなくなっておるわけでございます。そういう意味で、府県の単位が拡大されるということは実情に沿うものだと考えておる。それができないまでも、やはり既存の行政区画にとらわれないで、もう少し広い範囲内でこの産業上の諸問題は解決していくよりほかにない、こ……

第52回国会 衆議院本会議 第4号(1966/07/14、30期、自由民主党)【政府役職:通商産業大臣】

○国務大臣(三木武夫君) 玉置君にお答えいたします。  私に対しては、中小企業対策についてお尋ねがありましたが、中小企業対策は、結局においては設備、技術、あるいは経営、これを近代化するという以外に方法はない。これともう一つは、経営の規模が零細ですから、できるだけ協業化していく、これに近代化資金、高度化資金というものをできるだけつけて、そういう体質改善の意欲を助長する、これが中小企業対策の中心であるわけでありまして、今後こういう政策を推進してまいりたいと考えております。  中共貿易については、アメリカと日本の見解の違うことは御指摘のとおりで、緊密な関係にある両国でありますから、意見の一致する場合……


31期(1967/01/29〜)

第55回国会 衆議院本会議 第3号(1967/03/14、31期、自由民主党)【政府役職:外務大臣】

○国務大臣(三木武夫君) ここに外交に関する私の基本的考え方と日本外交の重要政策について所信を述べる機会を与えられましたことは、私の光栄とするところであります。  人類はいまや二十世紀最後の三分の一世紀に足を踏み入れました。第一、第二の三分の一世紀ともそれぞれ悲惨なる世界大戦に見舞われましたが、この残された最後の三分の一世紀を、世界大戦、しかも人類破滅の核戦争なしに過ごし、輝かしい平和の二十一世紀を迎えることができるかどうかに現代最大の課題があると考えます。しかもその重大課題の中心は、核をめぐる安全の問題と先進国と低開発国との間のいわゆる南北問題であります。この二つの重要問題はいずれもわが国と……

第55回国会 衆議院本会議 第4号(1967/03/16、31期、自由民主党)【政府役職:外務大臣】

○国務大臣(三木武夫君) 西村君の私に対する御質問は、第一点は、経済外交の進め方についてでございますが、西村君も、経済協力というものは、今後、貿易の振興という面から取り上げるのではなくして、アジアの安定、平和、そういう高い見地から経済協力をやるべきではないかという御意見でありますが、全く同感でございます。われわれといたしましても、そのような見地からこの問題を取り扱うことが、ひいては日本の安定、繁栄にも通ずるものであると考えるものでございます。したがって、今後は、総理大臣のリーダーシップのもとに、関係閣僚が協力して、国策的見地から経済協力を進めたい決心でございます。  第二点は、アジア太平洋外交……

第55回国会 衆議院本会議 第5号(1967/03/17、31期、自由民主党)【政府役職:外務大臣】

○国務大臣(三木武夫君) 沖繩が日本の安全保障の上に非常に重大な役割りを果たしておるということについて、川上君からそういうことはないというおしかりを受けましたが、沖繩の持っておる日本の安全のための役割りというものは、非常に重要な役割りがあるとわれわれは信じ、国民もまたこれを信じておるわけであります。川上君の意見は、これは本人の御意見としては承りますが、全然われわれと所信を異にするものでございます。(拍手)

第55回国会 衆議院本会議 第15号(1967/05/23、31期、自由民主党)【政府役職:外務大臣】

○国務大臣(三木武夫君) 総理大臣がお答えになりましたので、私は申し上げることもございませんが、地図のことについては、これは交換公文によって地図をつくることにしたわけでありますが、この金は、余剰農産物、この積み立て金によってつくったのでありまして、これは日米がちゃんと交換公文によって地図をつくる、その金は余剰農産物の積み立て金を使って共同して地図をつくるというのでありますから、日米が安全保障条約を結んで、この両国の関係において共同して地図をつくるということが、格別、松本君のおっしゃるような、そういう非難さるべきことだとは考えておらないのでございます。(拍手)

第55回国会 衆議院本会議 第24号(1967/06/09、31期、自由民主党)【政府役職:外務大臣】

○国務大臣(三木武夫君) 大出君が御指摘のように、五月二十五日、六日の両日、マクノートン・アメリカ国防次官補が来日をした機会に、外務、防衛の事務当局によって、極東の安全に関する話し合いが行なわれたことは事実でございます。その話は、主としてマクノートン次官補より極東の安全に対する諸問題について報告を受けたものであります。しかし、これは定期的にこういう会議を開こうというものでもございませんし、また、安全保障協議委員会の下部機構としての軍事専門委員会でもない。もちろん、この会議は外務大臣の承認のもとに行なわれたものでございます。予算委員会で質問を受けたときに、私はまだ報告を受けてないということを申し……

第55回国会 衆議院本会議 第27号(1967/06/16、31期、自由民主党)【政府役職:外務大臣】

○国務大臣(三木武夫君) ILO事務総長の書簡、山田君御指摘のごとく、軽く取り扱うべき性質のものではないわけであります。したがって、期限である七月一日に間に合わすように鋭意回答を作成中でございます。目下回答を作成中でございますので、この段階で内容を申し上げるわけにはまいらぬということでございます。(拍手)

第55回国会 衆議院本会議 第29号(1967/06/23、31期、自由民主党)【政府役職:外務大臣】

○国務大臣(三木武夫君) 総理大臣から勝間田君に対してのお答えはあれで尽きておると思いますが、私にも答弁を要求されましたので、お答えをいたします。  それは、勝間田君が御指摘になりましたごとく、平和外交というものは、何人もこの路線を変えることのできない日本外交の基調であることは申すまでもない。ことに、南ベトナムの問題についても、一億の国民は、これだけ使う戦争のエネルギーを平和のためになぜ使えないか、一日も早く和平を実現してもらいたいということが国民の願いであることは明らかであります。この国民の意向を体して、総理大臣があらゆる和平への可能性を探求するということは、一国の政治指導者としての当然の責……

第57回国会 衆議院本会議 第4号(1967/12/08、31期、自由民主党)【政府役職:外務大臣】

○国務大臣(三木武夫君) 総理大臣から非常に詳細にお答えになりましたので、私が補足するものはございません。(拍手)

第58回国会 衆議院本会議 第2号(1968/01/27、31期、自由民主党)【政府役職:外務大臣】

○国務大臣(三木武夫君) ここに、わが国外交の基本政策について所信を申し述べたいと存じます。  およそ一国の外交政策には、その国の置かれた環境から来る基礎条件があります。わが国の基礎条件とは一体何でありましょうか。日本は海に囲まれた島国である、国土は狭く資源に乏しい、巨大なアジア大陸に隣接している。これが日本の置かれた環境であります。こうした環境は、平和に生きていこうと決意する日本に、基礎条件として、次の三つの方向を与えました。  すなわち、日本は、海洋国家として孤立主義はとれず、世界の中の日本、アジア太平洋の中の日本、として生きていく道を考えなければならぬということであります。さらに、日本は……

第58回国会 衆議院本会議 第3号(1968/01/30、31期、自由民主党)【政府役職:外務大臣】

○国務大臣(三木武夫君) 総理が大体お答えになりましたので、補足することもないと思いますが、第一番には、沖縄の施政権返還に関する協議、これが外交交渉に差しつかえない限り協議の経過を国民に明らかにして、国民の協力を求めるべきではないか、私も同感でございます。できる限り差しつかえない限り交渉の経過を明らかにして、国民の協力を得たいと思います。  第二は、安全確保に関する大平君の、まずみずから守るに値する国の国家建設、みずからの防衛努力、日米安全保障条約、それだけでは足りなくて、やはり世界における安定と繁栄のために日本が協力することが安全保障のために必要であるという大平君の所説には全く同感でございま……

第58回国会 衆議院本会議 第9号(1968/03/07、31期、自由民主党)【政府役職:外務大臣】

○国務大臣(三木武夫君) 華山君は、南ベトナムの難民救済に対して、七千二百万円の予備費を支出したことに関して、日赤との関係はどうか、憲法八十九条の違反ではないか、北ベトナムの援助はどう考えるかという御質問がございました。これにお答えをいたします。  第一の日赤との関係については、非公式の打診をしたことは事実でございます。しかし、結局において日赤に引き受けてもらえなかったのであります。これは華山君の御指摘になったような配慮も日赤にあったことと考えております。  次に、憲法八十九条との関係でございますが、この予備費支出は、ベトナムにおける社会的安定に寄与するという日本の外交政策に根ざして、日本政府……

第58回国会 衆議院本会議 第20号(1968/04/04、31期、自由民主党)【政府役職:外務大臣】

○国務大臣(三木武夫君) ベトナム和平に対するジョンソン大統領の提案に応じて、ハノイ政府が、本格的な話し合いではないまでも、話し合いに応じようという同意を与えたことは歓迎すべきことであると考えます。  ベトナム戦争は、複雑な背景を持った戦争であり、一挙に解決するほど単純な問題ではありませんから、今後話し合いが始まっても、解決に至るまでの間には紆余曲折があると思います。しかし、われわれとしては、この提案がこれを契機として話し合いの実を結ぶことを切に期待するものであります。(拍手)日本としても、この間、和平達成のために全力を傾けて協力をいたす覚悟であります。  また、世界各国のジョンソン提案に対す……

第58回国会 衆議院本会議 第21号(1968/04/05、31期、自由民主党)【政府役職:外務大臣】

○国務大臣(三木武夫君) 中谷君の質問に総理大臣がほとんどお答えになりましたが、残っておる点を私からお答えをいたします。  中谷君は、諮問委員会が三政府代表の合意でなければ問題が処理されないということでは、ほとんど実効が薄いのではないかというような御質問であったと思いますが、とにかく三政府代表がそこできめられたことは、やはり実行が確保されなければなりませんから、意見がばらばらに違ったような場合においては、なかなか実行が確保できないのであります。したがって、諮問委員会は日米琉三政府の代表の意見が一致するということが、やはり実行を確保する上において必要でありますので、そういう手続をとることは当然と……

第58回国会 衆議院本会議 第24号(1968/04/16、31期、自由民主党)【政府役職:外務大臣】

○国務大臣(三木武夫君) どこの国でも、今日、自給自足経済によってやっていける国はない。もうどこにもない。ことに日本のような資源の乏しい国においては、どうしても、貿易、資本、技術の積極的な国際交流を通じて経済の発展をはかるより方法はない。ただ、美濃君の言われるように、米のごとき主要食糧に対する安定的な供給を確保するということは、御指摘のとおり必要だと思います。しかし、近時国民の食生活に変化が起こって、あるいは小麦であるとか大豆であるとか飼料作物などは輸入が増大し、将来においてもこの輸入というものは、やはりますます増大の傾向にあると思いますから、したがって、私は、自給自足経済という一つのプリンシ……

第58回国会 衆議院本会議 第25号(1968/04/18、31期、自由民主党)【政府役職:外務大臣】

○国務大臣(三木武夫君) 木原君の私に対する第一の御質問は、ベトナム戦争の見通しについて述べよということでございますが、御承知のように、まだ本格的話し合いでない、予備会談の場所について、アメリカとハノイとの折衝が続けられておる段階でございます。したがって、この段階でベトナム戦争の見通しを述べることが困難であることは、木原君も御承知くださると思います。ただしかし、われわれとしては、せっかく生まれてきた和平への糸口でありますから、これ以外に方法はない、したがって、この糸口を冷却せしめることなく、アメリカも、ハノイも、せっかく生まれてきた平和へのこの糸口を冷却せしめないで、忍耐強く和平達成の努力を続……

第58回国会 衆議院本会議 第26号(1968/04/19、31期、自由民主党)【政府役職:外務大臣】

○国務大臣(三木武夫君) 本年四月五日に東京において署名いたしました南方諸島及びその他の諸島に関する日本国とアメリカ合衆国との間の協定の締結について承認を求めるの件につき、趣旨の御説明を申し上げたいと思います。  佐藤総理大臣とジョンソン大統領は、昨年十一月十四日及び十五日にワシントンで行なわれた会談において、小笠原群島等の南方諸島及びその他の諸島の地位について検討し、これらの諸島の日本国への早期復帰を達成するための具体的取りきめに関して日米両国が直ちに協議に入ることに合意いたしました。よって、政府は、昨年十一月以降米側との間に協議を行ない、協定案作成の作業を進めました結果、最終的合意に達しま……

第58回国会 衆議院本会議 第30号(1968/05/07、31期、自由民主党)【政府役職:外務大臣】

○国務大臣(三木武夫君) 佐々君の御質問にお答えいたします。  日ソ漁業条約、これは改定をしたらどうかというお話であります。一昨年に、十年の期限は切れておるわけですけれども、両国が破棄の通告をいたしませんから、今日まで有効に存続をしておるものであります。われわれとしても漁業の資源が確保されて、継続的な漁業が今後行なえる、また北西太平洋において多年つちかったわれわれの漁業の利益が確保される、こういうことで、日ソ双方に安定した新しい漁業協定ができるならば、これは好ましいと思います。そういうことで目下検討をいたしておる最中でございます。  インドネシアについては、農林大臣からも御説明がありましたよう……

第58回国会 衆議院本会議 第34号(1968/05/16、31期、自由民主党)【政府役職:外務大臣】

○国務大臣(三木武夫君) 小宮山君の私に対する質問は、原因を徹底的に究明するためには、日本のデータだけではやはり不十分なので、アメリカからも調査に対しての資料を求めて、徹底的に究明をすべきであるという御意見に対して、これに見解を求められたわけでございます。われわれとしても、日本だけでは不十分でありますので、アメリカからそういう資料の提出のみならず、専門家の派遣を求めて、日本の調査に対してアメリカの協力を求めまして、今回の事件を徹底的に究明をして、原因を明らかにすることに努力いたしたいと考えております。(拍手)
【次の発言】 石川君の私に対する質問は、日米の原子力協定は非常に不平等な協定ではない……

第59回国会 衆議院本会議 第4号(1968/08/05、31期、自由民主党)【政府役職:外務大臣】

○国務大臣(三木武夫君) 曽祢君の御質問にお答えをいたします。  日華平和条約、その効力の及ぶ範囲が施政権の及ぶ範囲であるということは、曽祢君の御指摘のとおりでございます。しかしながら、世界の大問題である中国問題の解決にあたって、台湾の政権と中国大陸の政権、二つの政権というものを認めて中国問題を解決しようという考え方は、国民政府も、あるいは大陸の中共政府も強くこの考え方には反発をいたしておる現状において、その御提案は現実的な解決策にはならない、政府もまたその考え方を採用する考えはないのでございます。(拍手)


33期(1972/12/10〜)

第71回国会 衆議院本会議 第14号(1973/03/08、33期、自由民主党)【政府役職:環境庁長官・内閣総理大臣臨時代理】

○国務大臣(三木武夫君) 児玉君の御質問にお答えをいたします。  近時、新幹線の騒音、振動が国民の生活環境にいろいろ影響を与えておることは看過することができませんので、昨年運輸大臣に対して、暫定的な措置として、八十ホン以下に音源を低減するような指針を示して、緊急の対策を勧告しておった次第でございます。  今後新幹線の建設が進んでまいりますので、環境庁としては、対策の総合的な目標となる環境基準をきめたいと考えて、調査検討を進めておる次第でございます。  いずれにしましても、今後はやはり新しい技術の開発によって、新幹線の騒音、振動を極力低減するという技術の開発を行なうことが何よりも大切でありますが……

第71回国会 衆議院本会議 第31号(1973/05/08、33期、自由民主党)【政府役職:環境庁長官・内閣総理大臣臨時代理】

○国務大臣(三木武夫君) 渡辺議員にお答えをいたします。  この整備法は、いま提案理由の説明にもありましたように、発電所をつくっても地元にメリットがないということに対してこたえることを目的としたものであって、それによって地域住民の福祉の向上、生活の環境を整備していこうというわけでありますが、もう一つの不安は、やはり公害に対しての不安であります。地域住民の不安、これに対しては、やはり第一義的には発電所の立地計画を立てる事前において、十分に公害防止、環境保全の立場から、事前の調査というものを厳重にしていく必要がある。  もう一つは、大気汚染防止法、水質汚濁防止法、この法律にのっとって排出の基準を強……

第71回国会 衆議院本会議 第46号(1973/06/26、33期、自由民主党)【政府役職:環境庁長官・内閣総理大臣臨時代理】

○国務大臣(三木武夫君) 林議員の御質問にお答えをいたします。  第一点は、有明海の環境調査についてでありますが、昨年の十一月に熊本県が、有明海の魚介類に対して調査を行なったわけであります。ところが、今回厚生省の発表した基準の以下であったわけであります。しかし、そういう調査がありましても、熊本大学の研究班の、有明町に水俣病に似た症状を呈する患者がおったという研究の結果の発表もありまして、地域住民は非常に不安に思っておるのに違いない。したがって、今回の全国にわたる環境調査の一環として、まずまっ先に有明とか八代海、こういうところの環境調査を取り上げて、魚介類、プランクトン、水質あるいは底質、こうい……

第72回国会 衆議院本会議 第24号(1974/04/05、33期、自由民主党)【政府役職:環境庁長官・内閣総理大臣臨時代理】

○内閣総理大臣臨時代理(三木武夫君) 中村議員の御質問は、第一に、政府の住宅に関する基本政策についてでありますが、住宅政策の基本は、申すまでもなく、すべての国民が、能力に応じた適正な負担により、それぞれの家族構成あるいはその居住する地域の特性などに応じて、適切な規模、構造、設備を有し、居住環境の良好な住宅に住むことができるようにすることであります。  政府は、現在、国民の住宅需要の動向及び住宅取得能力等を勘案して、昭和四十六年から第二期住宅建設五カ年計画を策定し、これを実施しているところでありますが、具体的には、大都市地域においては、都市勤労者、特に若年層及び低所得者等に対する低廉な賃貸住宅の……

第74回国会 衆議院本会議 第2号(1974/12/14、33期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○内閣総理大臣(三木武夫君) このたび、私は、内閣総理大臣に任命され、内外情勢のきわめて重大な時局に、まことに重い使命を帯びることになりました。  私の力の限りを尽くし、全身全霊を打ち込んで、難局打開に当たる覚悟であることは申すまでもありませんが、議員の皆さんの、そして、国民の皆さんの御理解と御協力なくしては、とうていこの難局は乗り切れるものではありません。まず第一に、その御理解と御協力を切にお願い申し上げる次第であります。(拍手)  国際通貨秩序の動揺、食糧不足、石油危機などに端を発し、世界的インフレの進行、ひいては政治的不安定化など、まことに深刻な問題が生じております。  今日の世界各国の……

第74回国会 衆議院本会議 第3号(1974/12/16、33期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○内閣総理大臣(三木武夫君) 尊敬すべき石橋君から、あたたかい、しかもきびしい励ましのことばを最初に承りまして、感謝いたします。  たいへんに広範にわたる質問でございますので、できるだけその問題に触れて具体的にお答えいたしますが、他の閣僚方も答える問題もあろうかと思います。  第一点は、いわゆる金脈問題の真相究明について、協力するかということでございます。  今日、政治の倫理、これはもう確立をせなけりゃならぬということは申すまでもないことで、したがって、その方法が妥当である限り、真相の究明には協力をいたします。また、田中氏自身も、疑惑を解くために、みずから詳細に調査中であると聞いております。一……

第74回国会 衆議院本会議 第4号(1974/12/17、33期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○内閣総理大臣(三木武夫君) 金子君の御質問にお答えをいたします。  金脈問題についていろいろと御質問がございました。この問題は、田中氏個人に関連する問題でありますので、田中氏自身が詳細に調査をして国民の疑惑を解きたいと申しておるので、近い日にこれが発表されるであろうことを期待しておるわけでございます。また、国会が独自の権能として調査をされる場合に、政府としてできる限りの協力をすることは当然でございます。  ただ、いま守秘義務の点について、私が責任を回避しておるというようなお話がございましたけれども、責任を回避する意思はないわけです。国家公務員法によって、秘密というものの認定については主務大臣……

第75回国会 衆議院本会議 第2号(1975/01/24、33期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○内閣総理大臣(三木武夫君) 昭和五十年、一九七五年はわが国にとっては、戦後三十年にわたる政治、経済、社会、文化の歩みに、一つの区切りをつける時期であります。世界的に見ましても、いろいろ問題をはらんだ二十世紀最後の四半世紀に移る年であります。  この内外とも重要な意義を持つ再出発の年に当たり、ここに第七十五回通常国会が再開されました。政府の外交、内政に関する基本方針を申し述べ、議員の皆さん、国民の皆さんの御理解と御協力を得たいと存じます。  私は、今日の時代を国際協調の時代であると考えております。世界各国の相互依存性はますます深まり、地球はますます小さくなりつつあります。全人類は、地球船という……

第75回国会 衆議院本会議 第3号(1975/01/27、33期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○内閣総理大臣(三木武夫君) 成田さんの御質問、十分に拝聴いたしました。詳細にお答えをいたしたいと思うのでございます。  まず最初に、全体の演説を通じての成田さんのお考えでありますが、成田さんは、安保条約と高度経済成長とを一本に抱き合わせて、これを否定する立場に立つことが新しい政治の始まりであるということが、全体の御質問を貫かれておる考えでございます。  私は、長く議席を本院に持つ者として、議会政治に対して愛着と責任を持っておる人間であります。だから、日本の議会政治の健全な発展を願う者として、日本の政党政治は混乱なしに政権の交代が行われる基盤が、政党政治の中に確立されなければならぬと考えておる……

第75回国会 衆議院本会議 第4号(1975/01/28、33期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○内閣総理大臣(三木武夫君) 共産党の津金さんの御質問にお答えをいたします。  第一問は、成田さんの御質問に答えた、私が、政権の交代には基本的な政策に共通の基盤があることが好ましいと言ったことは、憲法論として言っておるのではないのです。憲法論としては、津金さんの言われるように、それは国民が決定をするわけですが、政治論として、津金さん、あなたがごらんになっても、どこの国でも、政権の交代が行われておる国に、国の防衛についても外交についても、基本的考え方が百八十度違っておる政権の交代というものは例があったでしょうか。議会政治というものは革命ではない。(拍手)改革は望んでも、革命は議会政治が目指すもの……

第75回国会 衆議院本会議 第6号(1975/02/14、33期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○内閣総理大臣(三木武夫君) 野田君の御質問にお答えをいたします。  私に対しての第一の御質問は、間接税の比率をもう少しふやすべきではないかという御質問であったわけです。  野田議員も御指摘のように、ヨーロッパの主要国は半々の国が多いわけでありますが、日本は七三・五%程度所得税に比重をかけておるわけであります。近時、やはりもう少し間接税に比重をかけるべきだという声が高くなっておることも事実でございます。しかし、間接税は一律の課税でございますから、税は取りやすい一面があると同時に、また一方においては、非常に負担の不公平という問題も起こってまいりますから、この点は、税制調査会で十分に検討をいたして……

第75回国会 衆議院本会議 第7号(1975/02/21、33期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○内閣総理大臣(三木武夫君) 小泉君の質問にお答えをいたします。  一つは、一般消費税制度というものの導入を考えてはどうかというお話でございます。  われわれが、今後福祉国家を目指す以上は、財源の問題が生じてまいります。相当な負担を国民にも願わなければならぬわけであります。したがって、一般消費税ということも検討を要する問題ではございましょうが、何分、間接税は間接税としての弊害の面もございますから、税体系の中における間接税のあり方、あるいはまた、国民の負担、物価に対しての影響等も考えて、この問題は、日本の税体系全般の問題として十分検討をいたしてまいりたいという考えでございます。  第二番目は、あ……

第75回国会 衆議院本会議 第8号(1975/02/25、33期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○内閣総理大臣(三木武夫君) 村岡君にお答えをいたします。  村岡君の言われますように、公共料金というものが、赤字が出れば、すぐこれは一般会計で負担すればいいというものではない。もしそういう考えが許されるならば、経営はきわめて安易に流れやすいわけでありますから、やはり公共料金は、その便益を受ける人たちが便益に応じて相応の負担をするということが原則である、私はこういうふうに考えておるわけでござざいます。  しかし、その公共料金を決定する場合に、社会的な影響というものは十分に考えるべきことは当然でございましょう。したがって、今回の場合も、たばことか酒などの大衆向きのものに対しては、料金の幅等も考慮……

第75回国会 衆議院本会議 第9号(1975/02/27、33期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○内閣総理大臣(三木武夫君) 島田君にお答えをいたします。  最初に、地方行財政の見直しをする決意があるかということ、島田君の御指摘のように、この問題は、言うはやすく行いはかたい問題であることは十分に承知をいたしておりますが、今日のごとく、国民の福祉、国民の生活というものを重視しなければならぬ時期になってまいりますと、地方自治体の持っておる役割りというものは、いままでと違って、重い役割りが生まれてくることは事実でございます。  したがって、われわれは、いろいろな困難はあっても、どうしてもこの際に地方行財政の見直しをすることの必要を痛感して、地方制度調査会にも検討を依頼いたしましたが、私自身もこ……

第75回国会 衆議院本会議 第11号(1975/03/14、33期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○内閣総理大臣(三木武夫君) 竹中君にお答えをいたします。  竹中君が御指摘になりましたように、日本は、二十一世紀が来れば新しいエネルギーの開発が行われるでしょうけれども、その間、火力発電、これを補っていくためには、やはり原子力発電というものに頼らざるを得ない。竹中さんは運命であると言われた、それぐらい強いウエートが原子力発電にかかっておるわけでございます。それが、御指摘のように、稼働率は低下するし、また、新しい発電所の建設は非常に遅延しておる。この現状をどう見るかということであります。  結局は、竹中さんと私は同じ考えです。安全と環境に対しての住民の不安というものを解消しなければ、この状態と……

第75回国会 衆議院本会議 第16号(1975/04/15、33期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○内閣総理大臣(三木武夫君) 水野君の御質問にお答えをいたします。  水野君から中国との関係について御質問がございましたが、この御質問は、従来から国会においても政府が明らかにしてまいりましたが、この協定によって定められた共同開発区域は、わが国として、中国の権利主張が国際法上及ばないと認識している区域に限っており、中国の国際法上の権利を損なわないよう十分配慮しております。  政府としては、長き将来にわたって日中の友好関係を維持発展さすことに対して、強い決意を持っており、これまで中国側に対し、本協定の内容について、すでに署名の前後を通じ説明しております。今後も、必要に応じて、さらにわが方の考え方を……

第75回国会 衆議院本会議 第17号(1975/04/18、33期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○内閣総理大臣(三木武夫君) 佐藤君の御質問にお答えをいたします。  私に対して、現行の中選挙区制度が一番最良の選挙区制度であると思っておるのかという御質問であります。  この中選挙区制度については、今日も、いろいろな弊害があるということは指摘されておるわけです。第一、個人本位になりやすい。議会政治のもとにおいては、政党政治でありますから、政党が政策を通じて正々堂々と争うということが理想であります。したがって、小選挙区にすべし、小選挙区にすることが、政党政治を確立する上において、この方が好ましいという意見が相当にあります。また、選挙制度審議会においても、そういう方向を示唆しておるのであります。……

第75回国会 衆議院本会議 第19号(1975/05/06、33期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○内閣総理大臣(三木武夫君) 小林君にお答えをいたします。  小林君の第一問は、わが国の核政策、日米安保、外交政策、非常に広範な問題を提起されましたので、総括的にお答えをいたしたいと思います。  小林君も御承知のごとく、今日は国際的に核拡散の危険にさらされておることは事実であります。もし核の世界戦争が起これば、人類は共滅の運命にあることは明らかであります。人類の生存を維持するためには、どうしても核戦争は防がなければならぬ。そういう意味からして、人類を核戦争の危険から救うという点について、日本の発言力というものは、私は非常に重要であると考えておるわけであります。  何となれば、日本は非核三原則に……

第75回国会 衆議院本会議 第20号(1975/05/08、33期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○内閣総理大臣(三木武夫君) 萩原君にお答えをいたします。  萩原君の質問は、私が、わが国産業の展望の中で、独禁法改正をどう位置づけて改正案を国会に提出したかということでございます。  三木内閣が誕生した当時の政治的、社会的背景は、政治に対する国民の不信、一部企業に対する国民の疑惑ということであります。それに対して誠実に取り組むことが、私に課された大きな責任だと考えて三木内閣は出発をいたしました。  日本経済のあり方、企業のあり方について、私は、大原則として、自由経済、自由企業の精神と体制を守り抜く決意であります。  しかし、同時に、自由経済体制は、時代の要請に応じていかなければ、守ろうとして……

第75回国会 衆議院本会議 第21号(1975/05/21、33期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○内閣総理大臣(三木武夫君) 稻葉法務大臣が、五月三日、自主憲法制定国民会議に出席したことは、たとえ本人が個人の資格のつもりで行ったことであっても、閣僚の地位の重さからして、その使い分けには無理があり、閣僚の行動としては、慎重を欠いたと言わざるを得ない。  また、五月七日、参議院決算委員会における発言は、国の最高法規である憲法の持つ重要性にかんがみ、不適当な発言であり、はなはだ遺憾である。  私も稻葉法相に対し厳重に注意をしたが、法相自身もこれらの点を深く反省し、今後は十分その言動を慎むと誓約している。  三木内閣の閣僚が憲法改正を推進する会合に出席することは、憲法改正をしないという内閣の方針……

第75回国会 衆議院本会議 第29号(1975/06/20、33期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○内閣総理大臣(三木武夫君) 吉永君の御質問にお答えをいたします。  第一番は、国家財政の運営と国費の使途について、いろいろな御注意を込めての御質問でございました。  どうも、予算の編成の場合を振り返ってみると、各省とも予算の獲得には大変熱心である。しかし、一面において、その使い方に対して、必ずしも予算獲得時における熱意がそのままあると思われない点もあることは、御指摘のとおりだと思います。これは、今後十分に反省をしなければならぬわけだと私は強く考えておるわけでございます。  ことに、今後日本の経済が安定成長の時代に面かってくることになりますと、どうしても国の予算というものに対しての効率的な運営……

第75回国会 衆議院本会議 第30号(1975/06/24、33期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○内閣総理大臣(三木武夫君) 佐藤君の質問にお答えをいたします。  私の施政方針演説等を引用されまして、「責任ある自主的な地方自治の確立」と述べておるが、実際は混乱が起こっておるではないかということでございます。  私は、やはりこれからの日本が生活中心、福祉重視というような、量的の拡大の時代から質的な充実の時代に転換するときに、地方自治体の持っておる役割りというものはきわめて大きい。なぜならば、地域住民と一番密着しておるものは地方自治体であるからであります。したがって、地方自治行政に当たっては、自主的であるけれども、一方において責任ある地方行政をやってもらいたい。このことについて、これは単に地……

第75回国会 衆議院本会議 第31号(1975/06/26、33期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○内閣総理大臣(三木武夫君) 馬場議員の御質問にお答えをいたします。  高度経済成長、すべて悪い結果ばかりが出たような御発言でありますが、私は、そうは思わないわけでございます。国民生活の水準は、全体として著しく向上したことは事実でございます。しかし、反面、馬場議員が御指摘になりますように、農村、漁村からは労働力が流れ、地価が高騰し、輸入の増加等、大変な問題を生じたことは御指摘のとおりでございます今後、非常に長期的な視野に立って、わが国農林漁業の体質を強化せなければならぬと考えております。  そのためには、一つには、土地、水資源の確保、整備、二つには、農業生産の中核的担い手の若者の育成確保、三番……

第76回国会 衆議院本会議 第3号(1975/09/16、33期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○内閣総理大臣(三木武夫君) 第七十六回国会の開会に当たり、時局に対する私の所信の一端を率直に披瀝して、御理解と御協力を得たいと存じます。  最初に、重大な局面にある日本経済の現状と対策について申し述べることにいたします。  今日、日本経済は、いまだかつて経験したことのない複雑にして困難な局面に立っております。  まず第一に、石油危機を契機として、世界的な規模でインフレが起こり、それを克服する過程で不況が広がりました。わが国もその例外ではなく、インフレと不況とが併存するという異常な状態下にあります。そして景気浮揚策と物価安定策とが同時に求められております。  第二に、この困難な時期に、高度成長……

第76回国会 衆議院本会議 第4号(1975/09/18、33期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○内閣総理大臣(三木武夫君) ただいま赤松勇君からいろいろ御質問をいただきました。御批判は御批判として承りますが、承服いたしかねる点も多々ありますので、率直にお答えをいたしたいと思います。  まず第一に、インフレと不況の同時進行というものについて、三木内閣の責任、自民党内閣の責任を追及されましたが、赤松君も御承知のように、インフレと不況の同時進行は、一昨年の秋の石油ショックによって、世界的にインフレが起こっておる、そのインフレを抑えるために、各国とも総需要抑制政策をとっておる、そういうことのために、世界各国ともこれは共通の現象であります。日本だけの現象ではない。また、今日の国際経済というものが……

第76回国会 衆議院本会議 第5号(1975/09/19、33期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○内閣総理大臣(三木武夫君) 金子君の御質問にお答えをいたします。  ベトナム戦争に日本が加担、協力したというそういう表現は、私どもはとらないわけでございます。  ベトナムの戦争が終結をしてわれわれの望むことは、ベトナムの国民が民族自決の原則のもとに、この地域の平和と安定とを取り戻して、そうして、民生の安定、向上を図っていけるように、ベトナムの将来に対して期待をいたしておる次第でございます。  また、日米の首脳会談というものに対して、何か新韓国条項の約束だと、こう断定をされて、日米の安保条約強化というものが、日米首脳会談によってもたらされたというお話でございます。  これは、御承知のように、い……

第76回国会 衆議院本会議 第6号(1975/10/17、33期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○内閣総理大臣(三木武夫君) 仮谷建設大臣の、去る十月十二日、青森市における発言は軽率であり、まことに遺憾であります。  私も、仮谷建設大臣に対し厳重に注意をいたしましたが、仮谷建設大臣自身も、深く反省し、二度と再びかかる過ちを犯さないことを誓約しております。  三木内閣は、今後、一層言動を戒め、国会尊重の精神を発揮いたす決意であります。(拍手)

第76回国会 衆議院本会議 第7号(1975/10/18、33期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○内閣総理大臣(三木武夫君) 多賀谷君の私に対する御質問は、私の政局に対する決意、経済政策の失敗の責任ということを最初に言われましたが、わが国経済はかつてない難局にあるわけでございます。したがって、私は、この困難を克服して、日本の経済を安定路線にこれを持ち来らすために、全力を傾けて私の責任を果たしたいと考えておる次第でございます。(拍手)  また、経済政策については、多賀谷君御承知のとおり、私ども三木内閣が出発をいたしましたときには、物価の上昇率は卸売物価が三一・三%、消費者物価が二四・五%という、一年間のこういう上昇率を見たわけでございます。こういう物価の上昇というものがそのままにインフレが……

第76回国会 衆議院本会議 第13号(1975/11/11、33期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○内閣総理大臣(三木武夫君) 松浦君の御質問にお答えをいたします。  第一番は、この大量国債の発行は財政経済政策を政府が誤った結果ではないか、こういう責任はどうするのかというお話でございましたが、政府は経済政策については絶えず反省は加えます。しかし、今回の場合、大筋において政府の経済政策が誤っておったとは考えないのでございます。  御承知のごとく、三木内閣が成立をいたしましたときは、もう卸売もあるいは消費者物価も異常な値上がりの中にあって、それをそのままにしておいたのでは、日本の健全な経済の運営というものは破綻に瀕することは明らかでございます。したがって、やはり経済政策は、インフレと不況を両方……

第77回国会 衆議院本会議 第2号(1976/01/23、33期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○内閣総理大臣(三木武夫君) ここに第七十七回国会が再開されるに当たり、政府の施政に対する基本方針を申し述べ、国民を代表する議員の皆さんと国民の皆さんの御理解と御協力を得たいと存じます。  今年、昭和五十一年、一九七六年は、二十世紀最後の四半世紀を踏み出す第一年目であります。二十一世紀へのスタートの年としての新しい芽を育てる決意であります。  しかしながら、このスタートの年は、国内的にも国際的にも、歴史的な大転換期に遭遇しております。  日本経済は、石油危機を契機として、年間実質成長率一〇%程度から、ゼロ成長に転落いたしました。高度成長路線を支えてきた条件、たとえば、安い石油とか、工場の容易な……

第77回国会 衆議院本会議 第3号(1976/01/26、33期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○内閣総理大臣(三木武夫君) 成田君の御質問、拝聴をいたしました。その中には幾多の参考にすべき点もございますので、それは感謝をいたしますが、しかし、私は、質問を拝聴しながら、何か根本的な理念といいますか、問題解決の方程式に非常に根本的な違いがあるということを強く感じたわけでございます。恐らくこれは一つのイデオロギーの違いから出発するものだと思いますが、この点については、成田君の御質問に答える場合に私は触れてみたいと思うのでございます。  しかし、とにかく、今日は日本として未曾有の難局であるし、また、自民党のための日本でもなければ、社会党のための日本でもない、国民のための日本でありますから、国民……

第77回国会 衆議院本会議 第4号(1976/01/27、33期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○内閣総理大臣(三木武夫君) 紺野君の御質問に答えます。  紺野君の質問の一つの底を流れている考え方、外交はアメリカ隷属である、経済政策は大企業奉仕である、これが全体の質問の根底にあるわけで、これに対する幾つかの項目の質問もございましたので、最初にこれに答えをすることが、幾つかの御質問に答えるゆえんだと思いますので、お答えをいたします。  紺野君の御質問を聞いて、私の率直な感じは、イデオロギーというものが先であって、そして、そのイデオロギーに対して、何かこう後から説明をつけている、そういうふうな感じであります。たとえば、アメリカに対しての隷属と言いますが、十九世紀じゃあるまいし、植民地時代では……

第77回国会 衆議院本会議 第6号(1976/02/13、33期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○内閣総理大臣(三木武夫君) 大石君の御質問にお答えをいたします。  大石君は、今後政治は国民の福祉の増進を目指さなければならぬ、それにはやはり国民の協力を求むべきではないかというお話でございました。確かに今後の政治の目標は、国民福祉の増進にあることは申すまでもないわけでございます。いま大石君の御指摘になった、私の言う生涯福祉計画のごとき施策を充実するためにも、どうしても今日は国民の理解を得て、福祉の増進については国民も応分の御負担を願うということに理解を得なければいかぬわけでございまして、今後日本が福祉の増進を進めていくためには、どうしても国民の応分の負担ということの協力も得なければなりませ……

第77回国会 衆議院本会議 第7号(1976/02/23、33期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○内閣総理大臣(三木武夫君) 国権の最高機関である国会の全会一致の決議は、きわめて重い意味を持つものであります。  政府は、ロッキード問題に関する決議の意を体し、事態究明のため最善の努力を行うことを、この機会に重ねて表明いたします。  なお、国会がこうした異例の措置をとりました国民的総意を十分理解してもらうよう、私自身からも直接、直ちに、書簡をもって、フォード大統領に要請いたします。(拍手)

第77回国会 衆議院本会議 第8号(1976/02/27、33期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○内閣総理大臣(三木武夫君) 山中君にお答えをいたします。  赤字公債発行によるインフレ防止に対して政府は全責任を持つべきであるという趣旨の御質問がございましたが、これだけの巨額な特例公債を発行するわけでございますから、インフレ防止に政府が全責任を持たなければならぬことは言うまでもないことでございます。今日のような経済情勢のもとで、設備投資を初め民間の需要が盛り上がってまいりませんから、財政面から景気の浮揚を図るよりほかにはない、しかし、それによってインフレを招いてはいけないということで十分な検討を加えましたが、昭和五十一年度の経済見通しにおいて、国、地方を通じて、財政全体は国民経済全体とのバ……

第77回国会 衆議院本会議 第9号(1976/03/04、33期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○内閣総理大臣(三木武夫君) 小川君の御質問にお答えをいたします。  最初にロッキード問題に対する私の決意についてでありますが、三木総理が最近その決意がトーンダウンしたのではないかという御懸念でございますが、私は、これだけの国民的疑惑に包まれたロッキード問題を、臭い物にふたをするということで日本の民主政治というものが健全に発展していくとは思わないのです。したがって、これはもう徹底的に真相を究明して、国民の前にこの疑惑を明らかにしなければ、日本の民主政治は将来取り返しのつかない致命傷を負うというのが私のかたい決意であります。(拍手)したがって、私の決意は日に強くなりこそすれ、トーンダウンすること……

第77回国会 衆議院本会議 第10号(1976/03/05、33期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○内閣総理大臣(三木武夫君) 阿部君にお答えをいたします。  私に対する質問は三問ございまして、公共料金に対する基本的な考え方でございますが、公共料金については、さきの物価狂乱を収束するに当たり、非常の措置として厳にその引き上げを抑制してきたところでありますが、本来、公共料金は受益者にある程度の御負担を願うというのが原則でございますが、余り物価政策という点から長期に抑制し続けますと、一遍に上げなければならぬような状態に陥りますので、そこで、企業の経営の合理化を進めていく一方、料金については、物価の安定を阻害しない範囲内で適正な水準に改定する必要があると考えておる次第でございます。  第二には、……

第77回国会 衆議院本会議 第13号(1976/04/22、33期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○内閣総理大臣(三木武夫君) 渡辺君の御質問にお答えをいたします。  渡辺君の御指摘のように、地方財政のあり方に抜本的に改革を加えて、長期的な見通しを持たなければならぬことは御承知のとおりでございます。政府も、今年の二月に、五カ年の見通しの試算と申しますか、それを発表いたしましたが、こういう変動期に、はっきりしたことはなかなか見通しを立てることは困難でございますので、地方財政制度のあり方等にも改革を加えて、長期的な見通しをできるだけ速やかに立てたい所存でございます。  お答えをいたします。(拍手)
【次の発言】 岩垂君の御質問にお答えをいたしますが、第一番は、地方財政の危機の状態をどのように認……

第77回国会 衆議院本会議 第15号(1976/05/06、33期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○内閣総理大臣(三木武夫君) 村山君にお答えをいたします。  第一問は、医療の供給体制の不備に対してどうするのかという御質問でございます。  医療体制の整備については、医学が時々刻々に進歩するものですから、その成果を速やかに国民が享受し得られるよう、従来からも積極的に推進をしてまいったわけでございまして、今日の日本の医療水準はかなりな水準に整備されていると考えます。しかし、村山君の御指摘のように、いろいろ問題は抱えております。たとえば、僻地の医療、あるいは救急医療の確保とか看護婦の不足の問題などがあり、当面する医療行政の重要な課題としてこれらの問題に取り組んでいるところでございます。  第二の……

第77回国会 衆議院本会議 第17号(1976/05/11、33期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○内閣総理大臣(三木武夫君) 斉藤君にお答えをいたします。  第一の御質問は、国鉄の現状をどう総理は見るのかという御質問でございます。  国鉄の現状は、斉藤君も御指摘のように、大幅な赤字、あるいは労使関係も必ずしも円滑にいっていないというのは、御指摘のとおりであります。だから、政府は、昨年末に再建対策要綱というものを決定いたしまして、これに基づいて本法案を提出したわけでございます。  政府の考え方は、このような国鉄の現状を打開するためには、財政状態をまず正常化することである、財政状態が不健全な状態で国鉄の健全な運営というものは不可能である、したっがて、この状態を正常化することが必要である。労使……

第78回国会 衆議院本会議 第3号(1976/09/24、33期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○内閣総理大臣(三木武夫君) 第七十八回国会が開かれるに当たり、当面する諸問題について所信を述べ、皆様方の御理解と御協力を得たいと存じます。  まず最初に、最近の災害について申し述べたいと思います。  台風第十七号は、全国各地において被害をもたらし、死者、行方不明者百六十七名、被災者約四十万人を出し、建物、公共建造物、農作物に甚大な損害をもたらしました。これはまことに痛ましいことであり、それらの方々や関係者に対し、深く哀悼と同情の意を表します。  政府は、直ちに非常災害対策本部を設置し、被害の著しかった中部、近畿中国、四国の三地域に、政務次官を長とする政府調査団を派遣し、被害状況を調査するとと……

第78回国会 衆議院本会議 第4号(1976/09/27、33期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣・外務大臣臨時代理】

○内閣総理大臣(三木武夫君) 石橋君にお答えをいたしますが、何分にも、石橋君の御質問は数十点にわたっておりますので、簡略、簡潔な答弁でお許しを願いたいと思うのでございます。  最初に、解散権と臨時党大会における総理、総裁の辞任に関する御質問でありましたが、憲法上総理に認められておる解散権の正当な行使を縛るような約束をできるわけはありません。また、私は、十月の党大会で総裁を辞任することは考えておりません。総理の地位についても同様であります。  次に、石橋君は、三木内閣の発足の後の国会において、いろいろ御質問がございました。私も記憶をしております。日本の議会制民主主義の将来に多大の危惧を抱いている……

第78回国会 衆議院本会議 第5号(1976/09/28、33期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣・外務大臣臨時代理】

○内閣総理大臣(三木武夫君) 金子君にお答えをいたしますが、金子君は、ロッキード事件の性格を共産党の立場からいろいろと分析になりました。  私は、ロッキード事件の起こった一つの背景というものは、やはり、目的のためには手段を選ばずという、こういう道義心の低下というものも非常に背景にある、また、政治に金がかかり過ぎる、金がかかり過ぎる政治というものも背景にあって、こういうふうな両面からこういう事件が起こってきたものだと思うわけでございまして、共産党の金子君の申されるように、あるいはこれを安保条約と結びつけて考えるような考え方はいたさないわけでございます。  次に、議長裁定という問題を非常に大きくお……

第78回国会 衆議院本会議 第9号(1976/10/26、33期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○内閣総理大臣(三木武夫君) 今次の台風第十七号災害及び冷害による被害はまことに激甚なものがあり、政府としてもその重大性を深く認識しているところであります。  このため、台風第十七号災害については、災害対策基本法に基づく非常災害対策本部を設け、特に被害の大きかった地域に政府調査団を派遣して、また冷害地に農林大臣を派遣して、その被害実態の把握に努めるとともに、応急対策と被災者の救済対策に鋭意努力してきたところであります。  また、高度に発達したわが国に大規模な地震が発生した場合、その被害はきわめて甚大なものとなることが予想され、政府としても、従来から震災対策の推進に努めてきたところであります。 ……


※このページのデータは国会会議録検索システムで公開されている情報を元に作成しています。

ページ更新日:2024/02/08
データ入手日:2023/12/26

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