このページでは三木武夫衆議院議員が委員会や各種会議(※)で行った質問や答弁などの発言の冒頭部分と会議録本文へのリンクを一覧化しています。三木武夫衆議院議員「委員会統計」(全期間)には委員会および各種会議の活動状況の集計結果を示しています。本会議での発言の統計と一覧については本会議発言のページを参照してください。
※「各種会議」は本会議、常任委員会、特別委員会以外の会議録の存在する会議を指します。具体的には、小委員会、分科会、公聴会、調査会、審査会などです。
○三木國務大臣 夏季半休廢止問題についての今日までの經過を御報告いたしまして、各位の御了承を得たいと思つております。 今囘政府が國情に鑑みまして、夏季の半休を廢止するということになりましたので、七月二十九日に私から全逓幹部に對してこの點に對する了解を求めましたところ、組合側では勞働協約の違反であるという主張をいたしてまいりました。後ほどこの見解の相違はあらためて申しますが、經過を一應先に御報告したいと思います。官側といたしましては協約違反にあらずという見解をもつておりましたが、とにかく組合側といたしましても、夏季半ドンの廢止には必ずしも反對ではないという見解をとつておりましたために、殘るは協……
○三木國務大臣 放送事業は國民生活に與える影響の非常に重大なものがありますので、これに對しては愼重に檢討を加える必要がございます。目下各方面のこういう事業に關係をもつておる方々の意見も徴しまして、できる限り遞信省としても理想的な案をこしらえたい。ただいまそういうふうな段階にありますので、この放送事業というものをどういう形にするかという成案を、今遞信省はつくつている段階にはまだ立至つておりません。しかしこの問題は本委員會としても今後御檢討を願つて――遞信省としても一應の案をこしらえ、この委員會の御檢討を願つて、できるだけ理想的な一つの案にしたいという強い希望をもつて、そういう手續をいたしておる次……
○三木國務大臣 議會で御報告にも申し上げた後の状態は、次第に出勤率に改善されまして、二十八日、今日でありますが中央郵便局の出勤状態は、日勤、普通課は百%、小包課は九五%、電信課は八六、五%、特殊課は百%、日本橋の方は郵便課九〇、一%、電信課、これは悪いのでありますが、五五、一%從つてこういう状態でまいりますと、通常郵便物が中央郵便局において二十四日の午後二時の殘留推定が四百二十萬、最高處理能率で八日間くらいを要する。小包がこれも二十七日の午後二時の殘留が七萬五千、これも最高處理能率をもつて四日間を要するという状態であります。
【次の発言】 林君のお話のうちに中央勞働委員會の裁定というお言葉があ……
○三木國務大臣 給料差引きの問題については、愼重を期さなければならぬわけでありまして、今回も政府の警告書が十月の二十二日に出たわけであります。これが周知徹底を缺いておつて、給料不拂い等のことがあつた場合には、非常に氣毒だと思いまして、二十二日に警告書が出て、それから二十三日、二十四日と置いて、二十五日から缺勤者あるいは怠業者に對して給料差引きをする處置をとつた。だからその間三日間ばかり餘裕を置いたわけであります。給料の差引きの問題については、集團缺勤で實際に出勤をしてこない、あるいは怠業でいつものように仕事をしない、こういうときに給料を拂わないということは、社會の通念からいつても妥當であると思……
○三木國務大臣 ただいま議題となりました郵便貯金法案の提案理由を御説明申し上げます。 現行郵便貯金法は明治三十七年に制定されたものでありますが、その後の四十餘年間におきましては、貯金總額の制限額に關する數次の改正と、昭和十七年に新たに實施されました郵便貯金切手制度に關する改正のほかは、何らの改正もなく今日に及んでおります。このことは、主として現行法が制度の抽象的な根幹のみを最小限度に規定するにすぎなかつたためでありますが、この間の社會情勢及び利用の實情の變化に伴いまして、制度の實體は大きな發達を遂げており、これがため現行法の規定中には、不備不適のものも若干生ずるに至り、早晩その改正が必要とな……
○三木國務大臣 ただいま議題となりました簡易生命保險法等の一部を改正する法律案の提案理由を御説明申し上げます。 この法案律は最近の經濟事情に鑑み、簡易生命保險の保險金額及び郵便年金の年金額についてそれぞれその最高制限額を引上げるとともに、新たに最低制限額を設けようとするものであります。簡易生命保險は、大正五年十月一日國民生活の安定をはかることを目途として創始されたものでありまして、創始以來三十一年間、不斷の躍進を續け、現在その契約高は、件數九千萬件、保險金額四百億七千萬圓となつており、その積立金は、餘裕金を含めて六十六億一千萬圓と相なつておりまして、世界官營史上まれに見る業績を示しているので……
○三木國務大臣 成田委員の、特定局制度に關する中勞委の調停に對して、どういう考えをもつておるかという御質問であります。これは一口に言うと非常に誤解を生じやすい問題であります。と申しますのは、一體特定局制度というものは何であるかという問題でありますが、結局特定局制度というものの内容は、これを大きくわけますと、一つは地方の郵便局がこういう制度になつておるのでありまして、請負制度になつておる。從つて局長が、一つのある請負つた金額で自分の局舎を提供する。あるいは人も雇う。いろいろ局舎の設備もする。こういう請負契約になつておるという内容が重要な一つの要素であることと、もう一つは、局長の任用に對しては、局……
○三木國務大臣 川崎君の御質問に對しまして、大體の今日までの經過を委員各位に御理解を願つておく方が便利かと存じまして、大體の經過を申し述べたいと思います。 全逓本部は七月に松江に大會を開きまして、その大會の決議に基いて、私宛てに要求書が提出されたのであります。その要求書の項目は、一、二千四百カロリーを基礎として最低賃金制を確立せよ。一、電氣通信事業の民主的一元化をせよ。一、全從業員に住宅を與えよ。一、全從業員に制服を支給せよ。一、結婚資金を全從業員平均月收六箇月分を支給せよ。一、大蔵省預金部中、逓信省關係資金運用權を逓信省に移管し、民主的に運營せよ。一、特定局制度撤廢を促進せよ。こういう要求……
○三木國務大臣 それではこの機会に当面の逓信省所管業務の概要について御説明を申し上げまして、各位の審議の御参考に供したいと思います。 まず最初に通信事業特判会計の現状はどうなつておるかということについて、若干の数字をあげて御説明を申し上げます。通信事業特別会計の損益勘定で本年度收入を予定せられておりまする金額は、総額百三十一億九千万余円であります。この收入の大半を占めておあます現行各種通信料金は、人件費につきましては千二百円ベースを、また物件費につきましては昭和二十一年十月における物價を基礎として算定をせられまして、支出に見合うものとなつておるのでありますが、その後において、御承知のごとく人……
○三木國務大臣 私もよくそういう実際の手続は存じませんが、結局予算委員会と通信委員会の会議の委員会を一遍お開き願わなければならぬような形になるのではないかと思うのです。その決定には、こちらは法律案になつているし、向うは予算案で両方関連がありますから、そういう形をとつていただくようなことになるのではないかと、こう私は解釈している。
【次の発言】 もし委員各位並びに國民各位に、通信料金を値上げしなければならない事態になつておるということを納得していただけないとするならば、私の説明の努力の足りないところだと思うのです。通信料金は御承知のようにもうすでに昨年度に上げなければならない事態になつておつたの……
○三木國務大臣 お答えをいたします。今回政府が二・八箇月分を御審議願う段取りになりましたにつきましては、中労委の裁定等もあり、また政府職員の生活の状態等も勘案をいたしまして、まつたく何と申しますか、財布の底をはたいたような感じのする苦心をいたしたのであります。この財政窮迫の今日、政府がこれだけの決意をしていたしましたことにつきましては、逓信從業員もおそらくこの政府の配慮に対しまして、日本の財政状態等もにらみ合わせて職場秩序維持のために深い反省と、さらに通信事業を護るために、一層の努力をされるものと私は期待をしておるし、また私自身としても、さように從業員の方向というものをもつていかなければならな……
○三木國務大臣 通信特別会計の点について申し上げたいと思うのでありますが、御承知のように、現在の通信料金は、賃金のベースにおきましては千二百円のベースの上に立ち、また物件費の点におきましては、一昨年の九月の物價を基準にいたしてできておるわけであります。從つて新給與水準がどうきまるかしりませんが、かりに二千四百円程度にきまりますならば、賃金のベースにおいては実にその半額のベースの上に立つておる。もた物件費の上から言つても、一昨年の九月に比較いたしますならば、昨年の物價改訂によつて相当の値上げをしておる。しかるに昨年の新物價改訂の場合においても、ふつうから申せば通信料金のごときは値上げをすべきもの……
○三木委員 この日米安全保障條約が真に防衛力の目的を達成するためには、日米相互の善意と理解が不可欠の要件であると考えます。そのためには、国民に條約の精神及び目的はもちろんのこと、その実施手段の骨組みだけは、本国会を通じて十分の理解を与えることが必要であります。のみならず、アジアにおいても、日本の真意というものを誤解して、この條約は日本が不本意ながら結んだものではないかという誤解もあるわけでありまして、このアジアの誤解を解くことも必要であります。 総理がよく引例されます平和條約の賠償條項にも、目的、精神のみならず、実施手段の大綱が示されておりますが、安全保障條約では、一切をあげて行政協定に譲つ……
○三木(武)委員 私は昨日議員今澄勇君の発言に関して、私自身の立場を弁明するというよりか、国会の権威のために議事進行の発言をいたしたいと思うのであります。 議員今澄勇君は昨日の予算総会において、私を日本殖産金庫の顧問であるという御発表をされ申した。さような事実は絶対にございません。本日の日本経済新聞にも警視庁の淡として、さような事実はないという記事も私のことに関して出ておるのでございます。 終戦後地緩した道義をまず政界から確立するという意味において、政治の徹底的粛正を期するということについては、私も大賛成であります。そのための暴露もけつこうだと思うのであります。しかしながら暴露をする中にあ……
○三木国務大臣 私はこのたび運輸大臣に就任いたしました三木武夫でございます。どうかよろしくお願いをいたします。 新内閣といたしましては、内外の国政を刷新して国民の要望にこたえて、当面の重要問題を解決いたしまして、日本の経済自立を達成いたしたいと存じておるのであります。そのためには国民生活の基盤であり、経済発展の基礎的条件とも申すべき海陸空の運輸に関する行政を担当いたしておりまする運輸省としましては、この際種々の施策を刷新して、これを強力に推進いたしたい所存でございます。この機会にこれまで各位より並々ならぬ御指導と御鞭撻をいただきましたことを厚くお礼申し上げますとともに、今後とも一層の御支援を……
○三木国務大臣 先ほど簡単に横路君が触れられたのでありますが、鳩山内閣は綱紀粛正を内閣の看板にいたしておるわけでございますから、片言隻句も見のがしにすることはできないと存じまして一言申し上げます。私は利子補給法の成立に関して、業者の依頼を受けたこともなければ、あるいは面談をしたこともなければ、あるいは取調べも受けた事実はない。これは明らかにしておきます。 〔「終りだ終りだ」と呼び、その他発 言する者あり〕
○三木国務大臣 先般第二次鳩山内閣の成立に際しまして、運輸大臣に就任いたしました三木でございます。 各位には、先般の総選挙に御当選に相なり、運輸委員に御就任になったことに、祝意を表する次第でございます。 今日の日本の課題は、経済の自立を達成するということが大きな課題になっておるわけでございますが、運輸行政の関連いたしますところ、経済自立の基盤をなすものであるということを考えまして、職責の重大なことを自覚いたし、微力ではございますが懸命の努力をいたしたい覚悟でございます。運輸省の諸問題につきましては、今後あるいは法律案として御審議を願い、機会を得て各部局からいろいろ御説明も申し上げたいと考え……
○三木国務大臣 御承知のように、外国車が日本のように横行しておる国はない。これを国産車に取りかえることは非常に好ましいことでございますが、自動車工業が非常に立ちおくれておる現状からして、今日国産車の性能が、外国車に依存することを脱却して、国産車中心でいくというところまでは行っていないので、今日はやはり外国車の輸入もある程度日本の自動車工業の発達のためにも必要とするし、あるいはまた今御指摘になりましたように、日本で組み立てておるものがある。これは非常に日本の雇用問題の上においても貢献をしておる。一ぺんにそういうことにはいけないわけですが、方向としては、やはり自動車工業というものを育成していかなけ……
○三木国務大臣 最近毎年港湾予算が減少して参ってきておることは、木村委員の御指摘の通りであります。しかしその後船舶の事情もいろいろ変って参りましたし、そういう点も勘案して、港湾の整備は緊急の課題の一つであります。今折衝しておる状態をまだ申し上げる段階ではございませんが、港湾予算に対しては、極力安全保障諸費等が減額になって、急激な予算の減少を来たさないように、予算の確保をいたしたい心がまえでございます。
【次の発言】 一応私もめどは持っておるのでございますが、まだ今日の段階でこの席上で申し上げるのもいかがかと存ずるのでございます。
【次の発言】 六カ年計画が今後民主党内閣の経済施策の中心になるの……
○三木国務大臣 現在の商船隊は三百三十万トンの現有であります。これを政府は将来の貿易のスケールともにらみ合わせて、今後六カ年後に四百五十万トンを必要とする。こういうところへ持っていきたい。百二、三十万トンは今後の計画造船によって建造していきたいという考えでございます。そのために今年度は運輸省とすれば、二十二万トン程度計画造船でやりたいということを考えておったのでございますが、しかし御承知のように、政府も選挙後の内閣でありまして、選挙を通じていろいろの公約をしておるわけであります。従って政党内閣として公約を実行するということは、これは第一番にやらなければならぬ義務であります。どうしても予算の上に……
○三木国務大臣 定点観測について私から申し上げることが妥当かと思います。本年度の予算折衝の最後まで、運輸省として折衝に重点を置いた点が三、四あります。その中の一つに北方定点観測も入っているのも事実であります。今臼井さんの御指摘のようなことも考えて、全体として十八億の観測船三そうという計画、金額として相当大きかったのであります。初めの予定では十八億を取ろうとして努力したわけであります。途中から今御指摘のような考え方が起って参りまして、そういうことでも話をしたのでありますが、何分にも全体の予算のワクの関係で成功しなかった。私も予算折衝を通じてこの点は最も遺憾に考えている点でございます。
○三木国務大臣 洞爺丸事件のまだ涙のかわかない時期に、再び紫雲丸の事故が起りまして、当委員会に御報告をいたしますことは、まことに遺憾に存ずる次第でございます。 昨五月十一日午前六時五十五分ごろ、国鉄宇野――高松連絡航路におきまして、客貨船紫雲丸と、貨車航送船第三宇高丸とが衝突して、紫雲丸が沈没したのでございます。船員法の規定によって、平水航路には船客名簿の義務がございませんために、昨日のいろいろ御発表を申し上げた数字と、事態が判明するにつれて数字上の食い違いが――大体きょう御発表申し上げる数字は、そう大した食い違いはないと考えるのでございます。それによりますと、紫雲丸の乗客並びに乗組員総数は……
○三木国務大臣 ただいま運輸委員会の詳細な御報告がございましたので、いろいろ重複する点もあろうかと存じますが、私は五月十三日の夜東京を出発して、十四月神戸港より海上保安庁巡視船あわじにて高松に向い、午後二時半遭難現場に到着して弔意を表しました。次いで高松に上陸、四国鉄道管理局において事故の原因、遺体引き揚げ作業を初めとする各般の措置などについて、関係各出先機関より事情を聴取しました後、遺体安置所、四国鉄道病院に入院中の負傷者、遺家族、学校関係者などの高松市内の宿舎等をそれぞれ弔問、または見舞を行いまして、夕刻には紫雲丸遭難者救援対策連合協議会の代表者とも会見をして、帰って参りました。運輸委員の……
○三木国務大臣 小山委員の御指摘のように、今回の場合は特殊な場合だと思います。軽犯罪と申しますか、そういうものに船員が非常に不安になるようなことについては、今回のことは例にはならない。私は高松で検事正にも会いましたが、検事正自身も海難審判所とは緊密な連絡をとってやっている、そしていろいろ審判の支障を来たさないような配慮をしておるということを言われておりました。従って今回の検察当局のこういうやり方が、一般的なものでないと私は考えている次第でございます。
【次の発言】 私もその点は、洞爺丸事件の記憶が国民の間で薄らいでいくようなことで、その責任と申しますか、事故の原因あるいは自然責任の問題にもなっ……
○三木国務大臣 今六カ年計画を通じて御指摘になった数字は、経審が考えておる数字でございます。ただ経審の六カ年計画では、今年度二十万トンの外航船舶を建造するということになっております。運輸省としては六カ年の計画でありますから、年度どの程度に建造するかということで、でき得べくんば後半期に建造数量のしわ寄せがないように、初年度になるべく多く作りたいということが運輸省の考えでありましたので、できれば二十二万総トン程度の外航船舶をことし建造したいということが当初の考えでございました。しかしいろいろ予算折衝を通じて財政資金の割り振り等もございまして、結局約十九万トンということに落ちついたわけです。正確に申……
○三木国務大臣 最初に船舶積量測度法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由を御説明申し上げます。 船舶の純積量を算定するに当っては、現行の船舶積量測度法によりますと、機関室等の積量を総積量から控除することになっておりますが、この機関室の控除積量は、機関室の積量と総積量との割合が一定の比率以下になりますと急に小さくなり、従って純積量が急に大きくなって、はなはだしく均衡を失するようなことになっているのであります。 最近の船舶は、技術の進歩によって推進機関が次第に小型化してきましたので、機関室の積量が前に述べた一定の比率以下になり、純積量が急に大きくなる船舶が著しく増加して参りました。……
○三木国務大臣 今日航法あるいはこの自動車損害賠償保障法等が、監督権の強化ばかりに堕しておるという關谷委員のお話しでございましたが、日航法の例をとりましても、今まで航空事業が立ちおくれた日本として、政府はこれに対して助成をすべきであったと思います。こんなに立ちおくれたものが、すぐにペイをして国際航空がやれるわけがない。それを今まで直接の補助は与えなかった。これはやはりある程度の赤字が出るということもやむを得ないものがある。今回初めて直接の補助を与えるの道を開いたわけでありまして、金額は三億五千万程度であるけれども、航空事業に直接の補助を与える道を開いた、こういう点で、これは今お話しの監督行政と……
○三木国務大臣 総額は紫雲丸事件で四億円になっております。その内訳は船の修理が一億五千万円、賠償が一億円、死体捜査費が六千万円、雑費が九千万円、合計四億ということになっております。
【次の発言】 外資委員会でその外資の輸入が許可されたことは事実でありますが、建造許可の申請は今のところまだ運輸省に出されておりません。
【次の発言】 これは外資委員会に当然に運輸省の意見を申さなければなりませんから、運輸省に対してそういう建造をしたいという希望の申し出があるのでありますが、書類としてこれは正式の建造の許可申請を出さなければならぬわけでございますから、そういう公式の書類は外資委員会が認可になりまして、……
○三木国務大臣 ハイヤー、タクシーのダンピング事件で、非常に御迷惑をかけて恐縮に考えておるのでございますが、現在トヨペットの新車を八十円に値上げをするということで、業者はちょうどよく意見が一致してこれでおさまるわけであります。またいろいろな営業成績から見ましても、現在のところではそれが妥当であるということが常識的な判断でございます。それで先般国産乗用車の協会、東京乗用自動車協会、自動車運営会、これが主たる団体でございます。この代表者は運輸省の大臣室においで願って、そのときには松原あるいは永山両議員もお立ち会いを願いまして、至急に申請書を出す。徳安さん御承知のように、運輸大臣がこうせよという権限……
○三木国務大臣 ただいま日本航空株式会社法の一部改正法律案に対して、修正案並びに各派の討論の節に述べられました有田委員、青野委員、中居委員の御発言、さらにまた附帯決議案の内容に盛られておる日本の航空事業の健全な発達をはかるために適切な処置をとれという御趣旨に対しては、今までも努力はいたして参りましたけれども、なお一そう努力をいたしまして、当委員会の決議の趣旨に沿いたいと考える次第でございます。 運輸省といたしましては、この法案は運輸省の提出法案の中の重要の法案の一つでございます。ある意味において日本の航空事業が立ちおくれていたにかかわらず、直接の補助を与えるという道は今までなかったわけでござ……
○三木国務大臣 自家保険というのは一つの例外措置です。
【次の発言】 そういう例外を認めますときには、非常に厳格な基準を持っている。基準によって経理上からいって賠償能力が十分あるという厳格な解釈を持って、それに適用する会社は必ずしも強制をしなくても――この目的は何かといえば、被害者に対してそういう事故などを救済しようというのですから、自分の力でそれだけの賠償能力があるものは、それを全部強制しなくても、例外的処置を認めることが立法の精神にそむくものではない、こういう考え方でそれに例外的な処置をとったのであります。
それからもう一つは、府県、官庁などはこれは賠償能力があると思う。今御承知のように……
○三木国務大臣 永山委員のお話の相互保険、これは将来の研究をすべき課題だと思います。しかし現在の自動車業界の状態、いろいろな点から勘案いたしました、今相互保険という形においてこの賠償法が円滑にはいかないのだという判断のもとに、こういう法案を提案をいたしたわけであります。いろいろな点からいたしまして、たとえば付加保険料の問題にしても、今新しくいろいろ人を雇い、建物を借り――業界も必ずしも業界自体が一本になっておるわけでもございませんし、いろいろな点から考えてそれがこの保険の目的を十分に達するものでもないし、必ずしも保険金もそんなに安くならぬではないかというような判断で、この法案を提案いたしました……
○三木国務大臣 山本さんも御承知のように、海上保安庁が取締りの部門をやっておるのですが、まだ役所の歴史も浅く、いろいろ定員等においても、経費の点についても、十分思うようにいかないような点もございますが、しかし最近御指摘のような事故の頻発する現状にかんがみて、現在の与えられた条件のもとで、できる限り取締りを厳重にやって参りたいと思います。またいろいろな法規の周知徹底については、御指摘のような点がございますので、法規の周知徹底については、一段と努力をいたすことにいたしたい。地方の海運局長を通じて、そうして周知徹底をはかりたいと考えております。
○三木国務大臣 スーパー・タンカーを今後重点を置いて考えていきたい。しかしスーパー・タンカー全部がそうというわけにもいかないのでありまして、港湾の設備、水深、いろいろな点で日本のタンカー全部スーパーに置きかえていくということには、期間が必要なわけであります。それならば第十一次造船にどういう程度――スーパーを今十一次造船では作るのでありますが、その割合はどうかということは、いろいろ今後の申請等も見まして、重点はスーパーに置いていく。しかしタンカーの建造の割合をどうするかということは、今後の申請等もにらみ合せて考えていきたい。ただいま考えておることは、重点をスーパー・タンカーに置きたいということで……
○三木国務大臣 今御指摘のように、これはいろいろ万全の準備をしなければなりませんから、委員長の御指摘のくらいの期間はかかる、八カ月以内、できるだけすみやかにはいたしたいと思いますけれども、万全の準備を整えていたすことにいたしたいと考えております。
【次の発言】 相互保険の問題は、受け入れ態勢の整備等も勘案をして、御趣旨のように善処いたしたいと考えております。
【次の発言】 御趣旨はまことにごもっともと存じますので、関係官庁とも密接に連絡をとって、業者の指導その他適切な処置をとりたいと考えております。
【次の発言】 保険料の低廉化はごもっともなことでございます。従ってこれは公正な保険料をきめると……
○三木国務大臣 新潟海岸の決壊についても、私もしばしば陳情を受けておるわけであります。計画課長も現地に派遣をしております。そういうわけでこれは緊急に処理をしなければならぬ問題であると考えておりますので、港湾局長も答えましたように、できるだけ希望に沿いたいと考えております。
【次の発言】 確かに自動車の路線の免許は時間がかかるのであります。これはやはりなるべく民主的にと申しますか、みなの間に円満に話し合いをつけて、行政が、何か強権的にぴしゃっときめたりしないで、地元の円満な話ということの基礎の上に立っているわけであります。こういうことがよいか悪いかは検討の余地があろうと思いますが、そういうことで……
○三木国務大臣 鉄道の経営委員の御承認を国会に願っておるわけであります。池田委員御指摘のように、経営委員は紫雲丸の事故に全然責任がないとは考えておりませんが、現在の経営委員会は、国鉄の最高方針をきめる委員会でございまして、国鉄の運営の面について、経営委員は何らタッチをしていないのであります。そういう意味において、大きな意味における責任ということになりますれば、それはそういう点もございましょうけれども、運営は、国鉄総裁以下がやっておりますので、今回任期の満了とともに佐々木氏、村田省蔵氏の場合はフィリピン大使でおやめになったが、これは事故に全然関係がないわけであります。運輸省といたしましては、経営……
○三木国務大臣 私は、やはり議員の一人として、議院の名誉のためにここで言っておきたいのであります。それは、この間の話も、もしこれが無理であれば無理であると答えをしてくれてよろしいということであります。私は、日航に対しても言っておることは、従来議員の公務出張などの場合に割引をしておる例がある。これはやはり、日航の現在の状態からして、いろいろな制度的にも国の補助を受けているわけですから、これは部分的にそういう不公平な取扱いをしてはいけない。もしそういう割引券を出すとするならば、それはどういう規定によって出すかということを、社の中において割引券発行の規準というものをきめなければいけない。勝手に、会社……
○三木国務大臣 昭和二十八年十一月二日、当時の決算委員長田中彰治氏より前運輸大臣石井光次郎氏あてに、決算委員会としての鉄道会館問題に関する決議を受け取っておるわけでございますが、それについてどういう処置をとったかということを御報告申し上げたいのであります。 その決議は六件に分れておるわけでございますが、第一点は、日本国有鉄道当局においては責任の所在を明らかにして、人事の刷新を行うことというのでございます。当時その責任の所在を明らかにして、人事の刷新を行なったのでございます。 第二点は、会計の経理、固定資産の管理運用について適当な処置をとるようにという趣旨の決議であります。これにつきましては……
○三木国務大臣 ただいま提案されました海上保安庁法の一部を改正する法律案の提案理由について御説明申し上げます。 この法律案の要点は、海上保安訓練所を廃止して、従来、海上保安訓練所が行なってきた教育を海上保安学校に統合することであります。従来海上保安庁におきましては、呉市に海上保安大学校及び海上保安訓練所を設置し、舞鶴市に海上保安学校を設置いたしまして、海上保安大学校においては幹部となるべき職員に対する高等教育を、海上保安学校においては中堅職員に対する専門教育を、海上保安訓練所においては船舶の下級乗組員となるべき初級職員に対する基本的教育を、それぞれ実施して参りました。 これらの教育機構につ……
○三木国務大臣 ただいま提案になりました運輸省設置法の一部を改正する法律案について、提案理由を御説明申し上げます。 まず、改正の第一点は、最近、賠償関係が漸次具体化して参りましたのと、技術援助等の国際的協力関係が緊密の度を加えて参りましたのに伴いまして、運輸省の所掌にかかるこれらの事務も次第に繁忙になって参りましたので、所掌事務としてこれを追加いたしたことであります。 改正の第二の点は、付属機関の関係でありますが、現在の港湾整備審議会を港湾審議会に改めまして、新たに重要港湾の港湾施設の建設改良等当該港湾の開発に関する計画についても調査審議させるものといたしました。また、最近における都市周辺……
○三木国務大臣 田原さんも御承知のように、アメリカのような場合は交通が単純です。日本の場合は人口が多い上に、リヤカーがあり、自転車があり、歩いておる人があり、非常に複雑な交通形態になっておるものですから、安全の見地をアメリカよりも日本ではもっと神経過敏に考える必要がある。アメリカのようにもうハイ、ウェイを通っておるのは自動車だけというならいいのですが、日本の場合は、いろいろ複雑な交通の形態になっておるから、安全の見地から自家用の人たちも車両検査をしないでいいというわけにはいかないと思う。しかしお話のように、営業用と自家用とは少し区別をして考えたらどうかということは検討をいたす余地があると思いま……
○三木国務大臣 役所はいろいろなわ張りの気持があるのですが、私はそういうものにくみしない。必要があれば運輸省の管轄事項でも適当なものは渡していいと思いますが、また運輸省がもらいたいものもある。海員の教育についていろいろそういう見地から考えてみたのですが、どうも今問題になっている海技専門学院と神戸商船大学の場合を考えてみると、だいぶん教育の対象も違うし、教育の目的と申しますか、そういうものも異なって、これを分けておいた方が教育の目的を達成するのにはいいのではないかという私は結論であります。それはなぜかといえば、一般の教養という点もありますけれども、海技専門学院に入ってくる人たちは少くとも二十五、……
○三木国務大臣 お答えいたします。事故の発生の原因については海難審判所などの裁決にまたなければ、いろいろあとの情勢判断では正確を期されない場合もあり得るわけであります。そういうために海難審判所がある。しかしわれわれといたしましては、たとえば第三宇高丸のスピードの点あるいは紫雲丸がその衝突の直前において左にかじをとった点、あとで考えましたときにどういう理由でそういうことをしたのかということは、今後の海難審判などによっていろいろ明らかになるが、非常に解釈しにくい点であるのであります。従って私どもは今度の事故については紫雲丸のみが責任を持った事故であるという断定はいたしておらない。やはり第三宇高丸あ……
○三木国務大臣 今朝宇野・高松連絡船衝突事件が起りまして、御報告を申し上げることを遺憾に考える次第でございます。 事故は今朝七時一分、国鉄宇野・高松連絡航路におきまして、客貨船紫雲丸と、貨車航送船第三宇高丸とが衝突いたしまして、紫雲丸が沈没いたしたのでございます。紫雲丸の乗客並びに乗組員は、学生の、高等学校生徒の団体約三百五十名を含めまして八百名と推定されるのでございます。原因の講和はまだ判明はいたしませんが、濃霧のための衝突と考えられます。ただいま十時現在に判明いたしております被救助者総数は、八百名の乗員中七百四十四名、うち負傷者五十七名を加えて救助いたしております。死体を収容したもの三十……
○三木国務大臣 ちょうど宇高連絡船について御質問がございましたので、私は十三日に東京を出発して現地におもむいて参りました。昨夜帰って参りましたので御質問の趣旨そのものではございませんが、この機会に御報告を申し上げておきたいと思うのでございます。 五月十三日に東京を出発して、十四日神戸より海上保安庁の巡視船で高松に参りまして、現地で遭難現場に弔意を表して高松に上陸をいたしました。四国鉄道管理局にて事故の原因、遺体の引き揚げ作業を初めとする諸般の処置について、関係出先機関より事情を聴取いたしました後、遺体安置所、四国鉄道病院に入院中の負傷者等を見舞い、遺家族、学校関係者一行も高松の宿舎にそれぞれ……
○三木国務大臣 お答えをいたします。今年は五百億と申しますが、造船の資金は百六十億で、これは予算に計上されております。御承知のようにやはり日本の海運は戦争の犠牲によって壊滅したわけですから、従ってどうしても国策として船を作らなればならない。ことに国際収支の改善ということは日本経済の焦点になっておる問題であります。それにはやはり貿易外の収入として、海運収入というものは自立経済に欠くべからざる要素になっております。海運の市況も今まで悪かったが、去年あたりからだいぶ持ち直して参っておるので、今までに開発銀行に返済したのは二十一億円です。しかしこれは長期のものでありますから、弁済期限を延期してもらった……
○三木国務大臣 北海道があれだけ広大な面積に無限の資源を持っておるし、人口その他の点から考えて鉄道の新線建設に重点を置くべきだという御意見には全く同感であります。特に北海道は力を入れていきたいと思っております。全体の新線は八百八十キロ、三十線が予定されております。そのうち北海道は六線、二百十八キロ、その中に今御指摘の札沼線あるいは日勝線も含まれておるわけでありまして、札沼線の場合は今お話のように戦争中に営業を停止したわけでありますが、今半分は工事が終って営業を開始しております。これはできる限り早く復元したいと考えております。このうち二線は完成して四線が残っておるわけでありますが、四線については……
○三木国務大臣 国土開発縦貫自動車道路という構想については、奥地の開発あるいは生活領域の拡大、あるいはまた産業の振興、そういう点から考えまして、三宅委員の縦貫自動車道路を建設すべきであるという構想には賛点を表するものであります。しかしながらこれは日本の陸上における交通の一つの大きな変革を意味するものでございますから、鉄道と自動車との調整、あるいは既設の道路整備計画とのバランスをどうするかという、いろいろその間に調整を要すべき問題もございますし、資金の問題もございますと思います。そういう点で現在の国土開発のためには交通という面からいろいろ計画を立てなければならぬというように思うのですが、道路の建……
○三木国務大臣 これはなかなか消化は容易ならないわけです。従って運輸大臣としては、この消化については非常に懸念を持ったわけでございますが、大蔵大臣もこの消化については責任を持つということで、私はその方法論については別として、この消化に責任を持つという大蔵大臣の言質を得て、この修正に承諾を与えたものでございます。
【次の発言】 今日国際航空は、各国とも非常に力を入れておるわけであります。日本も立ちおくれて、一昨年から国際航空を始めたわけであります。従って立ちおくれた日本の国際航空がすぐに営業のバランスが合うということは、これは無理であります。従って今年度から、予算の御審議を願っておりますように、……
○三木国務大臣 お答えいたします。とにかく計画造船によって日本の必要な船腹量が充足できるならば、それは計画造船一本でよろしいと思うのであります。ところが財政資金も思うようになりませんから、計画造船を完遂しても日本の船腹量というものは不足するのであります。たとえばタンカーの問題にいたしましても、今高碕長官がお話しになった程度のものを建造しても、石油の需要量が今の程度であったとしても――将来はふえるのではないかと思いますけれども、現在の消費量でも七割ぐらいしか運べない、あとの三割は外国船をチャーターしなければ運んでこられないのでありますから、船腹の絶対量というものが計画造船を遂行してもなおかつ不足……
○三木国務大臣 本日、初めて科学技術の委員会に出席いたしましたので、一言所信を申し述べてごあいさつといたしたいと思います。 今や、世界においては、新しい産業革命が、進行しつつあります。まことにここ数年来の世界の科学技術の進歩には驚くべきものがあり、世界の産業構造、社会構造に大きな変革をもたらしつつあります。このような時代にあって、天賦の資源に恵まれないわが国が、欧米諸国に伍しつつ、なお一そうの発展を期するためには、長期経済計画に示される通り、国内資源の有効利用と輸出の飛躍的伸張とにより、産業活動を活発化し、国民所得と雇用の増大をはからなければならないことは言うまでもありません。このため、政府……
○三木国務大臣 長期にわたるわが国経済の安定的発展をはかり、あわせて国民生活の安定と向上を期するためには、長期経済計画の推進とあわせ、経済、社会、文化等の諸施策の基盤となる国土の総合的な開発をはかることがきわめて重要であることは、今さら申すまでもありません。 かかる見地から、昭和二十五年には国土総合開発法及び北海道開発法が、昭和三十二年には東北開発促進法等が制定され、国土の総合的な利用、開発、保全、並びに産業立地の適正化を目途とする総合開発の推進がはかられてきている次第であります。すなわち、昭和二十六年には、国土総合開発法に基き、十九の特定地域を指定して未開発資源の開発、災害の防除、産業立地……
○三木国務大臣 私このたび経済企画庁長官に就任いたしましたにつきましては、この機会に所感の一端を申し述べて各位の御協力を得たいと存じます。 今さら申すまでもありませんが、わが国経済が自由経済を基調として運営せられているとは申せ、それが均衡のとれた安定的成長をはかるためには計画性をもあわせ持つべきことは当然のことであります。昨年未、新長期経済計画が策定せられましたのもこの趣旨に基くものであり、私はこの計画を今後の経済運営の指針として、長期にわたるわが国経済の安定成長に努力いたしたいと考えるものであります。 さらに政府の重要な経済施策は、かような長期的方針のほかに、絶えず変動推移する現実の経済……
○三木国務大臣 経済の見通しでありますが、その間にはやはり世界経済の動向ということも大きな要素になるし、日本の努力という、たとえば輸出振興などに対しては、これは政府も近いうちにいろいろ輸出振興に対しての輸出振興策を打ち出したいと考えておりますが、その輸出振興の策と伴いまして、そうして非常に人為的に日本の景気回復ということをはかっていける面もあって、ただ平面的に経済の動向ということばかりは論じられない。日本の努力ということもその中には非常にあるわけであります。そういうことで、現在のところでは、将来景気振興策をとるという考えは持っておりません。またそういうことを安易にとることが日本経済のためにいい……
○三木国務大臣 政府は、なべ底である、こういう見解を持っておる。その根拠になるものは、製品在庫のごときは毎月相当な減少を見せておる。たとえば製造業における製品在庫を三月、四月を比較して見ても、昭和三十年を一〇〇とした統計でありますが、一六一が一四六・一、こういうことで、一〇%程度の在庫の減少というものがある。一方において有効需要というものが減少しておるかというと、御承知のように消費水準は強含みの横ばいである。また設備投資の面においても、これは将来においては問題があると認めます。しかし、大体一二%程度は継続工事であって、継続工事は御承知のように新規事業のような景気の変動による影響が少い。こういう……
○三木国務大臣 今御指摘のように、三月の完全失業者が八十五万だったということは事実であります。ところが四月には五十五万に減っておる。毎年三月は新規の卒業生があるわけでありますから、たとえば三十一年度は百六万というような数字も出ておる。こういうことで季節的な三月という新しい卒業者の出る新規な事情であって、その後の失業者が予定の数字より非常な変化があるとは考えていないのであります。
【次の発言】 多少最近の動向が悪化しておることは事実であります。しかし、全体としての政府の雇用計画というものについて、この際に非常に大きな変更を加えなければ政府の見通しが大きな誤まりを犯すというふうには考えていない。御……
○三木国務大臣 総括論としてはそうであります。
【次の発言】 企画庁長官としては全責任を持っておる。政府としても、やはり、あの白書は膨大なものですから、一々読んでおるわけではないので、「てにをは」は知りませんけれども、荒筋は政府の方針として政府の了承も得ております。
【次の発言】 現在の段階として一応水田報告というものはおおむね妥当である、こう考えております。
【次の発言】 今御指摘になりました点ですが、水田君は、これを、景気循環という声もあるけれども、経済成長の渋滞であると見た。そういうふうな言い方であります。今日のような一つの近代政治といいますか、そういう場合には、昔経験したような景気循環……
○三木国務大臣 現在の経済水準でありますが、三、四月ごろから大体横ばいのような状態になってきておる。御承知のように、一月ごろから在庫整理あるいは生産調整などが起きまして、これが最近ではやはり在庫整理もだんだんと終って、最終段階になってきておる。それで品物によって違いますが、七月ないしおそいものでも九月ごろになってくると、需要と生産というものが大体マッチしてくる、その間はやはり在庫整理の時代が続く、こういうことで次第に最終段階になってきておる。これを一口になべ底と言っておるわけですが、秋口になってくると、従って景気は多少改善してくる、こういう見通しを立てておるわけであります。
○三木国務大臣 岡さんの御指摘のように、理研は輝かしい歴史を持っておるわけであります。それが、いろいろな経営上の制約もあったりしまして、必ずしもその名誉ある伝統を引き継いで今日にきたとは言えないのであります。今後やはりこれに力を入れて、日本の総合的な、基礎的な研究のセンターにする、しかも、今お話の中にありましたように、ただ研究のための研究というのでなくして、開発に結びついた日本の科学技術のセンターとして育て上げていきたい、そういうことで、今回機構も変ったわけでありますから、陣容を一新して、予算の上については必ずしも満足でございませんが、こういうものは、一日にして科学技術の理想的な機構を整備する……
○三木国務大臣 現在世界においては、すでにイギリスにおいても、あるいはまたイタリアなどにおいても、コールダーホール型の発電用の原子炉というものが実用化されておる炉としては一番進んでおる。そういう点で、日本の原子力開発というものはエネルギーの現状からして必要である、そういう場合に、世界全体の原子力の開発が進んでからという考えもあるでしょうが、どうしても日本が将来原子力発電を開発していかなければならぬとするならば、この機会にやはり日本も原子炉を輸入した方がいいということで、コールダーホール型の原子炉を輸入しようということで、御承知のように見積書も出まして、三つのイギリスのグループの見積書も出て検討……
○三木国務大臣 この点は非常に重要な点であります。経済性も大事だけれども、ことに安全性というものが大事。安全の専門部会で検討しておる。それは温度係数の問題でありますから、これを不測の事態の場合にどう制御するかということについて検討が加えられておるわけでありますが、技術的な問題なので、原子力局長からお答えをいたさせます。
【次の発言】 それは腰だめでそういうものはやるものではないのでありまして、まあまあというのではなしに、耐震性については相当検討が加えられたという報告は聞いておるわけです。今はその温度係数などの問題を中心にやっておるわけであります。しかしこれを実際に持ってきて、それを実現するとい……
○三木国務大臣 燃料については当分の間これは民間を許さない、国または公社というものにおいて所持するという方針はきめましたが、この原子炉の損害の場合における補償処置については閣議では決定をしていない。そこでわれわれの考えとしてはやはり原子炉を設置する場合には相当の保険能力を持った者に限る。この責任保険の制度というものを確立したい。民間の保険制度というものは、原子炉の運転が開始されるまでには確立をしたいという方針であります。しかし保険というものに対しても各国の例を見ましても、保険支払い額というものに対しては限度を設けてある国が多いが、それ以上の異常災害に対しては国家が限度をおいて責任をとったり、あ……
○三木国務大臣 賃金格差並びに所得格差の問題があると思います。賃金格差の問題については、政府委員からいろいろお話があったようでありますが、結局は中小企業と大企業との賃金格差、その根本は、やはり生産性の問題、中小企業が低い生産性、俗に産業の二重構造といわれている、こういう点から中小企業の年産性が低い、賃金も従って低い、こういう問題と、もう一つは、高額所得者と低額所得者、この国民所得の格差、こういう二つの問題があろうと思う。その傾向をどういうふうに見ておるかということであります。賃金の格差については、先ほど政府委員から御説明があったようであります。おそらくこれは労働省の統計を使っておることと思いま……
○三木国務大臣 昨年来の総合緊急対策の実施によりまして、経済活動は過熱状態を脱し、国際収支の逆調を回復するなど一応着実な調整過程をたどって参りましたが、反面、世界経済の低迷や過去の過大な投資による影響を受け、最近の経済活動はいわゆるなべ底横ばいの状態を続けております。 すなわち、輸出は伸び悩み、鉱工業生産、出荷は停滞し、在庫調整も予定よりおくれ、ために卸売物価は依然下押しぎみに推移し、企業経営の悪化も伝えられているのであります。かように、当面の経済動向は停滞を続けておりますが、下期に入って経済活動はある程度明るい要因を加えていくものと見られるのであります。すなわち下期に入りますと、設備投資は……
○三木国務大臣 加藤君の御質問、私もやはり中共が東南アジア市場に台頭してくるというこの事実を軽く見ておるわけではありません。しかし今中共の市場というものから、日本商品が駆逐されているというふうには私は見ていません。陶磁器とか、あるいはまた繊維などに対してはそういう傾向もございますけれども、全体として東南アジア貿易が中共に駆逐されておるということには見ていない。それだけ中共の工業水準というものを評価はしてないのであります。問題はむしろ今後五年なり、十年なりの先の問題で、今すぐこれが中共に東南アジア市場というものが駆逐される、そういうふうには見ていません。しかしいずれにしても、日本は長い目で見れば……
○三木国務大臣 全然食い違いはありません。高碕通産大臣も、向うの方が今申したように二千万ドルの中でわずかなものしか賠償のプロジェクトがきまってない、全体としての計画がないと、消費物資というのは通常貿易にも影響いたしますから、そういう点で積極性がないというのではなしに、非常に積極的です。向うも希望し、こちらの方もこの滞貨の処理というものは非常に大きな問題でありますから、言葉は慎重を期されて言われておるが、内心はきわめて積極的です。
【次の発言】 やはり東南アジアに対して日本の政策の基本になるものは、こういう後進国の経済水準を高めるということだと思います。ああいう人類の谷間のような地域があることは……
○三木国務大臣 お話の前提は、水質の基準を次第に高めていく、現状においては理想的なことはいろいろな摩擦が起ってできないのでありますから、漸進的に水質の基準を高めていく精神かどうかという御質問に対しては、その通りに考えておるわけでございます。 それから政治的というお話は、産業立地的な見地からのお尋ねであると思うのであります。そういうふうな産業立地的な配慮も加えなければならぬが、基準として科学的な一つの基準を持つべきであるという御意見はその通りだと思います。しかしこれはいろいろな問題でなかなか困難もあろうと思いますけれども、理論的には私はそうだと思う。そういう点でこれは水質審議会等においても検討……
○三木国務大臣 佐藤大蔵大臣がニューデリーのIMFの総会に出張される期間、私が代理に指名をされたのでありますが、大蔵大臣の留守中でもございますので、あまり積極的にどうということではございませんが、責任だけを果したいと思います。よろしくお願いいたします。
【次の発言】 景気の状態につきましては、景気沈滞の時期であることは明らかであります。世界的にもそうでありますが、世界的に見れば行き過ぎた経済の調整期である。これは、一つの自由経済として、ある程度の景気変動ということは避けがたいことであります。そういう調整期は、現在日本もその例外ではない。ただ、しかし、下期の経済あるいは来年度という将来の問題であ……
○三木国務大臣 この科学技術会議は受田委員も御承知のように、すでに前国会からの懸案になっておりまして、いろいろ行政機構の全般にわたって自民党が検討を加えていることは事実でございますが、しかしこれはそういうことの以前にこの必要を感じて――それはなぜ必要かといえば、御承知のように科学技術庁も科学技術に対する総合官庁ではございますが、文部省関係、これは研究の上においては大学その他文部省関係の研究機関というものは、これは非常に大きな意義を持っているわけであります。そういうものに対しては、これは科学技術庁の管轄外にありますので、やはりここに科学技術に対する総合的な計画を立て、あるいはその計画を推進するよ……
○三木国務大臣 長期計画で日本の経済の、昭和三十七年度を目標としておる経済の成長率は、そういうあり得べきいろいろな問題をその中に勘案して長期計画は作られておるものであります。
○三木国務大臣 御指摘のように、民間の投資と公共の投資のアンバランスは確かにあると思う。これは将来において是正していかなければならぬものだと思います。
【次の発言】 現在の経済をどう見るかという問題でありますが、われわれも景気がいいとは申していないのであります。景気の沈滞である。これを不況ということになると、どういうふうな基準によるかによって、これは並行線だ。景気は沈滞である。よいといっておるならば、それは非常に大きな違いでありますが、沈滞である。従ってその沈滞の原因は、行き過ぎた経済の調整期に入っておる。それは世界的な傾向であります。しかし政府が何もしないで静観とか申しますと、そうではない。……
○三木国務大臣 小林君のお話のように、長期計画における雇用の計画は、五カ年後に四百九十八万、これを毎年に割ってみますると八十三万、機械的に五カ年間の計画を割れば八十三万、三十二年度は百十五万という実績であります。多少のなにはありますが百十五万、そうして三十三年度が六十五万大体両年を合せてみると、九十万程度の雇用になるわけでありますが、大体この計画は、多少の計画通りといかない面があるにしても、五カ年計画が予定いたしておる新規雇用は解決をしておる。ただしかし問題は、日本のような、非常に雇用の状態が、何と申しますか、潜在失業者もおりますし、あるいはまた近代的な雇用の形態とも言えないのでありますから、……
○三木国務大臣 ただいま本委員会において全会一致可決されました附帯決議に対しては、その精神を尊重して、各位の御意思に沿うように努力をいたしたい覚悟でございます。
○三木国務大臣 ただいま議題となりました科学技術会議設置法案につき御説明申し上げます。政府といたしましては、科学技術振興の国家的重要性を深く認識いたし、その振興のために諸般の施策を推進しているのでありますが、従来の施策が総合性という面において必ずしも十分でなかったということに思いをいたし、政府の施策に一そうの総合性を持たせるため、ここに科学技術会議設置法案を提案する次第であります。 以下科学技術会議設置法案につき、その概略を御説明申し上げます。科学技術会議は、内閣総理大臣の諮問機関として総理府に置かれ、内閣総理大臣は科学技術に関するきわめて重要な事項に関して関係行政機関の施策の総合調整を行う……
○三木国務大臣 私は、このたび科学技術庁長官の重責をにない、このほど国際原子力機関の総会にも列席いたし、かつ、その機会に、西欧諸国における原子力の開発利用状態を中心といたしまして、科学技術の目ざましい進展を見て参り、わが国がこれら先進国に伍して経済と文化の向上を実現するためには、科学技術水準の画期的な向上をはかることがまさに刻下の急務であることを痛切に感じて参った次第であります。 政府といたしましては、従来とも科学技術振興を重要施策の一つに掲げて参りまして、その強力な推進に努めて参ったのでありますが、私は、科学技術がわが国繁栄の基盤であるとの確信のもとに、わが国情にふさわしい科学技術振興施策……
○三木国務大臣 お話、よく御趣旨はわかります。なかなか行政機構の改革に関連する問題で、こういうふうに非常に行政が複雑になってきているけれども、一方においては総合性というものも要求されるときに、行政機構の改革というものは、将来いつかはやらなければならない問題であると私は思います。そのときの一つの課題で、今これだけを取り上げてということは、実際問題としてなかなか困難と思いますので、そういう根本的な行政機構の改革があるまでは、やはり積極的に科学技術庁長官が、科学技術教育については、あるいは閣議の席もありますし、文部大臣に対していろいろ意見を述べて、そして目的を達していくことが現在の場合は実際的だと思……
○三木国務大臣 赤澤委員御指摘のように、世界にこれほど中止の要求があったにかかわらず、大型の核実験を強行したというこのソ連の態度に対しては、きわめて遺徳でございます。とにかく、やったのであります。これに対して対策を講じなければならぬ。そういう核実験をやったという報告を受け取りまして、直ちに原子力局に指示いたしまして、関係各省間の連絡会議を昨日も開いたのでございます。そして、その連絡会議でいろいろ検討いたしております中心の問題点は、今後調査、測定、この機能を強化していく、それから常時、環境的な条件というものをキャッチできるようにしておく、そして、そういう場合に対して、国民に対する被害を最小限度に……
○三木国務大臣 参考人の方々からいろいろと御意見を承り、また、宮本、白庄司式のいろいろの制約された条件のもとで研究活動を続けられたことに対して、敬意を表するものであります。 地震が予知できるとするならば、これは人類社会にとって非常な利益をもたらすわけでございますが、こういう問題は、時には政治的に解決する必要もございましょうけれども、これは政治的に解決するのにはまたおのずから時期があろう。やはり今まで宮本さんあるいは白庄司さんの言われたことが、学問的にもある程度納得のできる根拠を持つことが、まず前提として必要である。そういう意味で、気象庁の長官も、これは研究の価値があるということを認められて、……
○三木国務大臣 最近にソ連の核爆発実験がひんぱんに行なわれましたので、これに対して各省の連絡会議を何回も開きまして、その対策を協議いたしておったのでございますが、どうも各省庁の連絡会議というような形では十分でない。そこで、十月三十日の閣議で放射能の対策本部を内閣に置こうという決議をいたしまして、閣議の決定を経て、そして第一回の会合を昨日開いたのでございます。これは関係各省全部網羅して、私が本部長になって、内閣の官房副長官、科学技術庁の次官が副本部長になって、そして各省の関係、大蔵省も予算等に関係がありますので主計局長も入って、その他は放射能に関係を持つ各省の局長をもって組織をしたわけでございま……
○三木国務大臣 岡君も御承知のように、ちょうど核爆発の実験がソ連によって再開された。しかも新聞では、百メガトンの原爆を実験するのだと、かなり人心に対して衝動を与えたことは事実であります。こういう場合に、やはり放射能の医学総合研究所のごときこういう機関が、これに対してある程度の見解を明らかにするということは私は必要だ、私の指示に基づいたものであります。そこでその内容については、岡君もここにパンフレットをお持ちでありますからおわかりのように、そう楽観的に書いてあるわけではないのであります。国際的な国際放射線防御委員会等が、年間五レム程度のものならば人体に障害はあるまいというような、そういう基準もあ……
○三木国務大臣 近年におけるわが国経済は急速な発展を遂げ、国民生活も着実に向上を遂げて参りました。その基盤となり原動力となったのは科学技術の発展であることは申すまでもないところであります。政府におきましても、つとに科学技術の振興の重要性を認識し、明年度の予算編成にあたり新時代に即応する科学技術の開発に最も力点を置いたところでありますが、国民所得倍増計画を効率的な遂行し、貿易自由化計画を実現するためにも、かつまた最近の諸外国における驚異的な技術革新のさなかにおいてわが国が先進諸国に伍して繁栄するためにも、科学技術の振興をはかることはまさに刻下の急務でありまして、私に課せられた責務の重大性をあらた……
○三木国務大臣 ただいま議題となりました日本原子力研究所法の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由及び要旨を御説明申し上げます。 日本原子力研究所は、わが国の原子力研究のセンターとして、昭和三十一年設立以来、各般の業務を通じて原子力の研究、開発、利用の促進に寄与して参ったのでありますが、昨今、原子力開発の新しい分野といたしまして、放射線化学が将来の化学工業の技術革新、高度化に大きな影響を及ぼすものとして、各方面からその発展に多大の期待を寄せられており、海外諸国においても活発な研究開発が行なわれている現状でありまして、高度の化学工業を有するわが国といたしましても、この分野の研究開発を……
○三木国務大臣 西村委員御指摘のように、どうも科学技術振興費というものが予算の伸びと並行して伸びてないことはお説の通りであります。何とかこれを飛躍的に増大できないかということは、西村委員も私もそういう気持で、いろいろ努力を願い、私自身も努力をして参ったのですが、予算はどうもなかなか飛躍せず、そういう点でやはり受け入れ態勢といいますか、科学技術庁の従来のあり方を検討をする時期にきているという感じがしておったのでございます。ところが、たまたま政府の方においても行政機構を根本的に再検討しようというので、臨時行政調査会ができました。これは一つのそういう心境に私がなっておった場合に、非常によい機会であり……
○三木国務大臣 科学技術庁は、推進本部に今委員を出して協力しておることは、御承知の通りであります。しかし、南極観測というものは科学技術と関係が非常に深いことは、齋藤委員の御指摘の通りでございます。従って、今文部大臣からも、いろいろな原因があって一時昭和基地を閉鎖したのだけれども、できるだけすみやかに再開をしたいという意思表示がございまして、私もその同じ考えを持っておるものであります。しかし、ただそれは気分的に再開したいということではだめなんで、再開できるような体制を整えなければなりません。文部省内部にある推進本部の体制も、われわれも協力してもう少し強力なものにして、そして一次参加して途中でやめ……
○三木国務大臣 このトン当たり五千円、品位の〇・一%のウランは、六月までの期限になっている。六月の改定にはこれは検討したいと思っていますが、現在のところ、国際価格そのもので日本のウラン買い上げの価格をきめるということは私は適当ではないと思う。国際価格も次第に下がっておることは御承知の通りです。そういうことで、国内資源保護というととも頭に入れながら、しかし全然もう国際価格というものを無視して、日本がウランの、あるいはイエロー・ケーキなどに対しても価格をきめることも適当でない。国産資源保護ということも頭に入れながら、国際価格ということも検討の材料にしながら、六月の改定期には検討したいと考えておるわ……
○三木国務大臣 長期計画でありますから、多少時間的なズレはやむを得ない。大体十カ年間に百万キロワット程度の発電は実現をしたいと考えておるわけでございます。こういう新しい原子力の平和利用というような部門は、世界的にもいろいろな経験を積んできて、発電コストというものもある時期がきたならば非常に下がってくる。だから、十年というものをつきならしてみると、大体初めのうちは非常にスピードがおそくとも、これが新鋭火力発電などに比べてコストが安いものだということになれば、後半期には相当急激な開発もできますから、今のところは長期計画を変更するという意思は持っていない。これを目標にして、できるだけ努力をしたいと考……
○三木国務大臣 科学技術庁の連中が弱体であるという御印象を与えたということでありますが、御承知のように、科学技術庁の庁員は人柄はみないいのです。だから、あまり何か気負いばってはおりませんけれども、しかし、科学技術振興に対しては非常な熱意を持っておるわけでございます。その点は少し酷に過ぎると思うのでございます。 ただ、科学技術は、齋藤委員からも御指摘のように、これはすぐに効果が現われないのですから、科学技術振興を唱える方々には非常にもどかしく思われるに違いないと思うのですが、相当な時間をかけなければならぬ。今齋藤委員の御指摘になったことは、いずれも私は同感であります。 第一番に教育からという……
○三木国務大臣 御承知のように、長期計画では相当発電炉というものの建設が進んでくることになるわけでございますので、原子力委員会は予算をこちらの方で査定をいたしまして、全国的な調査を、通産省をして図上の調査をするようにいたしておるわけでございます。だから、全体の原子力発電炉を設置すべき候補地というものは、全国的視野においてこれを検討する。しかし、今回問題になっております第二発電炉のような、こういう具体的な敷地については、発電会社が常に十分な連絡をとっておるわけであります。現在どういう状態になっておるかということはわれわれ承知しておるのでございますから、そういう具体的なその過程においては連絡をとり……
○三木国務大臣 ただいま議題となりました原子力委員会設置法の一部を改正する法律案につきまして、提案理由を御説明いたします。 昨年秋のソ連による核爆発実験以来放射性降下物、いわゆる放射能に対する対策は、一日もゆるがせにし得ないものとなり、内閣におきましても放射能対策本部を設けてこれに対処して参りましたことはすでに御承知の通りであります。 原子力委員会におきましては、かねて放射能水準の総合的な調査分析を進めてきており、今回の核爆発実験に対処いたしましては、調査分析の充実強化と障害防止に関する研究の推進をはかって参ったのでありますが、さらに一そうその機能を活用し、放射能対策の中心的役割を果たすよ……
○三木国務大臣 岡委員も御承知のごとく、昨日アメリカは、太平洋地域における危険水域の指定をいたして参ったのでございます。これは核爆発実験の前提であると思わなければならぬわけでございますが、最後の瞬間まで日本の政府は、核実験をやめてもらいたいという外交交渉を続ける予定でございます。しかしながら、これは日本の力によって阻止できない場合も当然にあり得るわけでございますから、そういう場合に対しては、日本の午前十時から放射能対策本部といたしまして、各関係官庁の参集を求めて、もしアメリカが核爆発実験をやった場合にとるべき対策を決定いたしたのでございます。これは、たとえば指定いたされました地域は漁業にも関係……
○三木国務大臣 それにはいろいろな特許庁の今までの経緯があると思いますが、今私も山口委員からここで聞いてちょっとした感じを言えというならば、検討の要ありというお答えをするよりほかにはないということでございます。
【次の発言】 私、こういうことは実現したいと思っておることは、技術を外国に輸出する、そのときには税金を取らなくたっていいじゃないか。そうすれば非常にやはり奨励になりますし、大した金額でもないのですから、それを外国に技術を売ったことでまた税金で取られるというようなことはやめたいと思っております。ほかには、今、山口委員の言われた研究費は、損金にはなっておるのです。もうすこし優遇する道はない……
○三木国務大臣 今のお話はごもっともであります。地元の感覚としてはそうであります。しかし、これは委員会に対する統一見解として、正直に実態を申し上げた方がいいということで、こういうふうにこういうところに障害があるのだということを正直に申し上げたのであります。実際問題としてこの日米の正式の議題にしておるということであります。返還を正式に昨年政府が要求して――そうして政府とすれば、射爆場が原子力センターに隣しておるという事実はだれが見ても不適当なことは当然でありまして、代替地なしにでも返してもらえれば一番いいのでありますが、向こうが強くこれを要求しておるわけでありますので、一つの外交交渉と申しますか……
○三木国務大臣 総合研究課というものを研究調整局の中に置きますが、この総合研究課の中で防災関係を取り扱うことにいたしたい、こう考えております。
【次の発言】 私も具体的には今承知しておりませんが、これは研究をいたしてみたいと思います。いろいろ具体的にどうなっておるかを調べまして、各省と話をする必要があればいたすことにしたいと思います。
【次の発言】 岡委員の考えと私も同様に考えております。そういう点で、今後防災科学の一環として水の問題というものは真剣に取り組みたいと考えております。
【次の発言】 必要があれば研究調整費も使って、そういう緊急な問題に対して総合調整の実をあげたいと考えております。……
○三木国務大臣 ただいま議題となりました科学技術庁設置法の一部を改正する法律案につきまして、提案理由を御説明いたします。 近年における科学技術の進歩はまことに目ざましいものがありますが、これに伴いまして、科学技術は、その専門分野がますます細分化いたします反面、その総合的推進を要求される状況にありますので、科学技術庁の総合調整機能をさらに強化する必要があります。科学技術庁は、設置されて以来五年有半にわたり、科学技術に関する総合的企画調整官庁として、科学技術の振興をはかり、国民経済の発展に寄与するため、諸般の施策を講じて参ったのでありますが、現在の機構にあっては、科学技術に関する基本的政策の企画……
○三木国務大臣 御承知のように、科学技術庁は、科学技術に対する総合調整というのが、役所の大きな使命の一つになっておるわけでございます。今までは、それをやっておったわけですが、十分でない。研究もいろいろ細分化されて参りましたので、何か総合的に、細分化された研究の分野を総合化する必要がある。そこで、研究調整局というものを御審議願って新設をしたい。そして、もう少しきめこまかくやりたい。今までは、総合調整というものが、基本的な、非常に大きな意味の総合調整、予算の調整であるとか、そういうことであったが、研究調整局ができると、問題々々に連絡推進の協議会のようなものを設けて、そして問題ごとにもう少し縦割に研……
○三木国務大臣 今お話のように、科学技術の分野では、端的にきょうの国民生活というものでないものもあるわけでありますが、しかし、きょうの国民生活にいろいろと適用できる科学技術、その背景というものはやはり必要であります。ときには奇想天外なことも考えつきますけれども、やはり奇想天外といっても、いろいろ基礎的な科学技術的な知識がなければ出ないわけです。そういう意味で、南極探検、南極観測も、すぐにきょうの生活ということではないけれども、気象、海洋、地質、そういう面で非常な効果があった。そういう点からも、今一時中断いたしておりますけれども、できればこれは継続した方がいいという考えでございます。その評価につ……
○三木国務大臣 今の永井さんのお話のように、できる限り国産の技術を開発することが望ましいわけでありますけれども、しかし、こういう技術革新の時代になりますと、ある程度は外国の技術を導入せざるを得ない。そういう点で、もしその技術の導入が日本の中小企業とかあるいは産業秩序を著しく乱すような場合には、これを外資審議会で押えるような方向をとっておるわけであります。しかし、今後はどうしても国産技術を開発しなければなりませんので、新技術開発事業団等も作りまして、そして、これらに対する出資金もふやして、できる限り国産の技術を開発しようと努力をいたしておりますし、税制上の措置においても、できる限り企業が自分でや……
○三木国務大臣 きょうは私には初めての特別委員会でございます。特別委員各位が石炭問題の解決に非常な御努力を願っておることに対して、敬意を表するものでございます。私は山野炭鉱の災害の直後に通産大臣に就任をいたしまして、その大災害のために多数の人命を失ったことに対してまことに遺憾に考えまして、この機会に深く哀悼の意を表したいと思います。 石炭鉱山の災害は非常にひんぱんに最近大きな災害が起こっておりますので、これに対しての保安の対策には根本的に検討を加えたい。本日の閣議におきましても、取りあえず緊急対策として、保安体制、保安施設の強化に約八億の予備費を支出することをきめたわけでございます。また一方……
○三木国務大臣 去る六月通商産業大臣に就任いたしましたが、御承知のとおり現在わが国の経済情勢は、きわめて困難な事態に立ち至っております。私も就任以来の重大さを痛感いたしており、今後とも全力をあげてすみやかに事態の改善をはかるよう努力いたしたいと存じますので、何とぞ各位におかれましてもよろしく御協力をたまわりたいと思います。 現在のところわが国の経済は、生産面の停滞、設備投資意欲の減退、株式市況の低迷、企業倒産の頻発等に見られますようにきわめて暗い状態が続いております。今後の見通しにつきましても、輸出はなお好調を続けるものと思われますが、設備投資、個人消費の動向から見ると最終需要の見通しは明る……
○三木国務大臣 いささかも食い違ってはいないと思っております。これは経済安定成長と、こう云うと、いかにも経済政策というものが縮小均衡を意味するものではないか、これは当然に成長は安定でなくてはならぬし、常に成長の上に安定をつけていくのが成長政策の基本でなくてはならない。ことに日本の経済成長率が、どんなに安定成長という中でも七、八%の成長率、これを目標に考えて、これはもう七、八%の成長率を考える形態というものは、かなりやはり積極的な経済政策である。また大ていの国が成長率を五%にするというために非常な努力を払っておるのが現状であって、二、三%の成長というのが普通である。その中で七、八%の成長率を考え……
○三木国務大臣 第四十九回臨時国会におきまして石炭対策特別委員会の御審議をいただくにあたり、一言ごあいさつを申し上げます。 御承知のとおり、石炭鉱業は、エネルギー革命の渦中にあって、さきの第一次石炭鉱業調査団の答申及びこれに基づく石炭対策大綱の路線に従い、みずからの歴史においても、また他の産業のそれにおいてもかつて見られなかったほどの大規模かつきびしい合理化整備を実施してまいりました。 このような合理化施策によって、石炭鉱業は昭和四十二年度から自立安定するものと見込まれていたのでありますが、その後、予想外の労働者の離山、計画を上回る合理化整備費用の増大、資材費の値上がり、ビルドの相対的おく……
○三木国務大臣 第一の点は、退職金だけでも千億円くらいの負担増になっている、累積赤字が八百億円くらいあるのではないか、この累積赤字に対して、あるいはたな上げとか棒引きとか利子補給などをどう考えるか。これはいずれも重大な問題でありますが、何かわれわれとしても検討をしなければならぬ問題ではあると思います。これは将来の研究の課題にさせてもらいたい。なかなか影響するところ多い問題でございますので、研究の課題にさせていただきたい。 それから、第二番目は、炭価の問題でございます。これもまた需要者等への影響も非常に大きいわけでありますので、企業自体として大いに合理化もやって炭価を下げる努力をしてもらわなけ……
○三木国務大臣 共産圏貿易、これは拡大をしたいというのが政府の基本的な方針であるわけであります。御指摘のように、ソ連との間には国交も回復しておりますので、中共のような障害がない。そういう点で、最近ソ連の貿易は、御承知のように、一九六四年、昨年で輸出が一億八千百八十万ドル、輸入が二億二千六百七十万ドルということで、数字は多くはないけれども、将来拡大の方向にあることは事実であります。ことに、最近ソ連に私は見本市で参りまして、貿易拡大の非常な熱意を持っておる、この十月に東京で日ソの貿易協定締結の交渉が行なわれて、これは五カ年間の長期な貿易協定を結ぼう、しかもワクを拡大しようということで、これの話し合……
○三木国務大臣 成長率をどの程度に置くかということは、いま大蔵大臣と経企長官のお話しのとおりでありますが、とにかく現在の状態は需給のアンバランスがあるわけです。したがって、設備過剰の状態におちいっておるわけでありますから、これをやむを得ないものに対しては減産体制をとり、需給のバランスを現在においてはとる。そしてこの不況の状態を脱却する。しかし、そればかりでは非常に縮小的な均衡になりますから、一方においては輸出を振興し、あるいは国内の有効需要を喚起するし、また一方においては企業の内部における構造、企業の体質改善を行ないながら、国際競争力をつけて次の経済の発展の基盤をつくる、こういうことに重点を置……
○三木国務大臣 吉田書簡は個人の書簡であって、これは、条約上の取りきめのような拘束力はないと私は考えます。
【次の発言】 吉田書簡に拘束を政府はされません。
【次の発言】 ヨコミツ委員はたいへん食い違いなようにとられておるけれども、私はそうは思わない。この問題は、結局中共貿易に輸銀を使うか使わないかというところに焦点があるわけです。これに対しては、政府が自主的に判断をすると言っている。自主的の判断の中には、いろいろな外交関係には経緯がありますから、そういう経緯なども、自主的の判断の中にこれは当然に入れて判断をするものであります。国会において吉田書簡というものは拘束力があるかないかという、拘束力……
○三木国務大臣 存じておりません。
【次の発言】 私は、その事実については存じておらないと申し上げたのであります。(笑声)
○三木国務大臣 ただいま議題となっております通商産業省所管昭和三十九年度経費の決算につきまして、その概要を御説明申し上げます。 まず、一般会計歳出決算につきまして、御説明いたします。 昭和三十九年度歳出予算現額は五百四十六億九千八百万円でありまして、これを歳出予算額五百十億四百万円と比較いたしますと三十六億九千四百万円の増加となっておりますが、これは総理府所管から移しかえを受けた額三億四千八百万円、大蔵省所管から移しかえを受けた額四千百万円、前年度よりの繰り越し額三十二億六百万円、予備費使用額九千七百万円による増加であります。 歳出予算現額に対しまして、支出済み歳出額は四百九十五億四千五……
○三木国務大臣 日中貿易は、ずいぶんの伸びです。昭和三十一年に比べると、去年は四億七千万ドル、これは十倍にもなったわけです。停滞どころか、日中貿易は非常な拡大を続けている。将来においても、日中貿易は拡大をしていくものだと考えております。そういう拡大の過程において、技術者の問題なども起こってまいりましょう。これはやはり将来の問題として起こってくる。しかし日中貿易の方向は、決して停滞などとはいえない、数字を見れ、は非常な拡大の方向にある、こういうふうに見ております。
【次の発言】 貿易は、すべきであるとかいう論理ではない。実際に、すべきだ、すべきでないというのでなしに、もっとすなおに貿易というもの……
○三木国務大臣 これは実際、公害問題というのは大問題だ、これについて実際やっかいなのは、一つの担当といっても、いま言われたように原因を除去しなければ、ただ抽象的にもいけない場合があるわけですから、どうしてもやはりこれは各省各省いろいろな分野において公害に関連をする。だから各省の立場立場で、公害というものに対してもっと各省間の連絡を緊密にして公害対策を立てるということが実際的でないのでしょうか。たとえば担当大臣に私がなりましても、またほかの厚生省、運輸省もいろいろ関係があるし、やはりこの問題は非常にまたがるわけですね。だから、各省にまたがっておるこの公害対策を進めるについて、またがっておる事実、……
○三木国務大臣 ただいま提案になりました中小企業信用保険法の一部を改正する法律案の提案理由及び要旨を御説明申し上げます。 小企業者の金融を円滑にするため、政府といたしましては、これまで、信用保証協会が行なう小企業者であって一定の要件を備えているものについての無担保、無保証人による保証について特別小口保険制度を設け、小企業者の信用補完を促進している次第であります。 しかしながら、小企業者を取り巻く最近の経済環境は一段とそのきびしさを加えつつあることにかんがみまして、この際特別小口保険制度に所要の改正を行ない、もって、小企業者の信用補完に遺憾なきを期する必要があるものと考えられる次第であります……
○三木国務大臣 私も、あのNHKのテレビで、北九州、大阪、東京、各地の模様、実情というものが出て、非常な印象を受けたわけであります。ただ、ああいう中に、投げやりにならないで、生活を切り詰めてまでこの苦境を抜け出さなければならぬという、こういう中小企業自体の真剣な姿というものには胸を打たれて、これに対して政府ができるだけのことをして、これから立ち上がろうとする中小企業者に対して手助けをしなければならぬという感を一そう深くいたしたのでございます。これについては、当面、去年よりも悪かったという実感は、経済のいろんな指標から見てもそのとおりである。去年よりも悪い。したがって、年末、景気が上向いてくるま……
○三木国務大臣 ただいま二つの附帯決議案が議決をされたわけでありますが、特別小口制度あるいは小口制度と他種保険との併用の問題、あるいは中小企業者の小口保険に対する要件の緩和、さらに臨時措置法案に対しては倒産関連企業の負債認定基準を下げるという問題、あるいは保険公庫への出資金の増額、有効期限延長の処置を講ずるようにせよ、いずれもその精神はよくわかります。その精神を尊重して、その精神が今後生かされるように努力をすることをお約束いたします。
○三木国務大臣 この機会に、通商産業政策の重点について申し述べて、御協力を得たいと考える次第でございます。 政府は、本年における施策の重点を不況の克服とそれによる経済の立て直しに置き、本格的な公債政策を取り入れるとともに、大幅な減税を断行することにより、財政面から積極的に景気の回復をはかり、経済の均衡ある発展と国民生活の安定向上を実現していく方針でありますが、通商産業政策も、このような基本方針に沿って強力に推進してまいる所存であります。 すなわち、昭和四十一年度における通商産業政策は、流動する国際経済環境に対処しつつ、わが国経済の持つ発展力を十分に発揮させる基盤を整備し、本格的開放体制下に……
○三木国務大臣 ただいま提案になりました中小企業投資育成株式会社法の一部を改正する法律案の提案理由及びその概要を御説明申し上げます。 中小企業投資育成株式会社は、中小企業の自己資本を充実させ、その健全な発展を助成するための投資育成機関として、昭和三十八年十一月東京、名古屋、大阪の三都市に設立いたしたものであります。 申し上げるまでもなく、中小企業の経営の基盤を強化することは、国民経済の均衡のとれた成長発展を達成するためきわめて重要であり、中小企業への投資育成事業は、今後一そう積極的に推進する必要があると存じます。 幸いにして、中小企業投資育成株式会社の事業は、設立後二年余りを経過し、よう……
○三木国務大臣 先日も予算委員会で田中委員とこの問題について質問応答があったわけですが、一つには世界経済の開放体制に向かっておるときに、やはり日本はそれに対応して国際競争力をつけていかなければならない。また一方においては中小企業、いろいろな脆弱な企業体をかかえておる。これが弱肉強食のような形で共倒れになるという事態は健全な経済の発展の姿ではない。そうなってくると、どうしても各業界はミクロ的な利益を追求しがちですが、通産省は国家経済という一つのマクロ的な立場というものがあり得ると思うのです。そういう意味において、これを行政指導といいますか、官民協調方式というのは、通産省もそれの相談相手になるとい……
○三木国務大臣 ただいま提案になりました中小企業近代化資金助成法の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由及びその概要を御説明申し上げます。 政府におきましては、従来より、わが国経済における中小企業が占める地位の重要性にかんがみまして、中小企業近代化資金助成法に基づき、工場、店舗の集団化等中小企業構造の高度化に必要な資金、中小企業者の設備の近代化に必要な資金の貸し付け制度を設け、中小企業の近代化の推進につとめてきたところであります。 ところで、工場、店舗の集団化等を行なうことは、中小企業者にとってきわめて大きな事業でありまして、資金操り面に困難を来たしている状態にありますので、これ……
○三木国務大臣 中村委員御指摘のように、伸び率はパーセンテージの上からいったならば御指摘のとおりですけれども、今年度の中小企業の資金需要などから考えてやはり支障ないと考えておるわけであります。これが中小企業の金融で資金のワクを拡大する必要が起こってくれば、これはわれわれとしても適当な処置をいたす考えでございます。毎年年末などにおいてやっておることは御承知のとおりであります。特にこの点について努力を多としてもらいたいのは、金利の点であります。九月にやはりおおむね三厘金利を下げたわけであります。これは、実際は大蔵省はいやがったのです。引き続いてですから。しかしどうしても中小企業の金利は下げていかな……
○三木国務大臣 本日ここに御審議を願います土地又は建物に関する計量単位の統一に伴う関係法令の整備に関する法律案につきまして、その提案理由を御説明申し上げます。 わが国の計量単位をメートル法に統一することにつきましては、つとに大正十年の旧度量衡法の改正によって方針として確定を見たのでありますが、その後実行上の困難もあって実施は延期され、ようやく昭和十四年の度量衡法施行令の改正に至って、国内における取引上または証明上の計量につき昭和三十四年一月一日以降原則としてメートル法によるべきものとし、尺貫法及びヤードポンド法の使用を禁止することとされたのであります。しかしながら、昭和二十六年旧度量衡法にか……
○三木国務大臣 機械工業振興臨時措置法の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由及びその概要を御説明申し上げます。 機械工業は、御承知のとおり、これまで経済成長のにない手として、飛躍的な発展を遂げてまいりました。さらに、今後においても、開放経済下におけるわが国産業構造の中核として大きな役割りを果たすものと期待されております。現行の機械工業振興臨時措置法も、このような機械工業の重要性にかんがみ、その振興をはかるため、昭和三十一年六月に制定されたものであります。当初は、五年間の限時法でありましたが、昭和三十六年に、貿易自由化に対処して、その内容を拡充し、強化し、五年間延長されたものであり……
○三木国務大臣 いま御承知のように東京、大阪、名古屋で中小企業のシェアというのは五〇%ぐらいになっておるわけです。したがってやはりこういう新しい一つの方式というものは、まず東京、大阪、名古屋という地域で育てて、そして将来それ以外の地域にもこういう会社の設立を考える場合には、まずできたこの三地域の会社を育て上げてその結果にしたい、あまり方々に手を広げてもどうかと思うわけであります。現在のところはこの東京、大阪、名古屋という地域の投資育成会社を健全に育てていきたい。 それからまた、これは将来株式の上場を目標にしているものでありますから、優等生教育というお話があったが、どうしてもある程度中堅の企業……
○三木国務大臣 いま入ってきたばかりですが、これは仙台に通産局などもありますから、そして、できるだけのことはいま長官の話したようにするべきだと思いますが、中小企業庁、出先の通産局等でできるだけのことはいたすべきものだと考えております。
【次の発言】 どうも政治力は金のことになりますと、これはやはり政治力だけで解決できる問題でもないので、きわめて具体的な案をお出しになったので、これは地方の通産局とも相談をいたしまして何とかして再建できないかという方向でいろいろ考えてみることにいたします。いまここで御提案のように利子はたな上げしてどうということは、もっとやはり再建の方針を検討する一環としてそういう……
○三木国務大臣 中村さんのお話ごもっともでございます。国税庁とは話し合いがついて、取得してからの値上がりの分は課税をしないということになっておるわけです。自治省とはまだ話がついていないようですが、国税庁と話がついておる線に沿うて、自治省ともこの線でまとめるように最善の努力をいたします。
【次の発言】 お話のように、協同組合の人だけの送り迎えということで、範囲を広げないということならば、白ナンバーでもいいのじゃないかと思いますけれども、運輸省との関係がありますから、そういう線に沿って運輸省と折衝をいたすことにいたします。
【次の発言】 中村さん御承知のように、土地の貸し付け単価の引き上げというの……
○三木国務大臣 亡霊がずっと続いているかどうかはなかなか疑問で、やはりそれだけの必要があって残っておるんでしょう。そういう亡霊があるものならば、田中さんがやり玉にあげて、なかなかじっと置いておくことを承知しないはずですが、この勅令ですか、格別これがけしからぬということで、国会でそう論議を呼んだこともあまり私はないように思うのです。しかし、そういう亡霊はともかく、何かそういうものが多過ぎる。どうも法律が毎回毎回――もう必要でないようなものはやめていくべきでしょうね。そしてなるべく整理していくという考えが要ると思います。いまはそういう法律が必要でないものをそのまま置いておいて、次々にふえていきます……
○三木国務大臣 ただいま各党を代表して田中さんの述べられた附帯決議、この趣旨を十分に尊重して本法の施行に誤りなきを期したい覚悟でございます。
【次の発言】 工業標準化法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由を御説明申し上げます。
現行工業標準化法は、適正かつ合理的な工業標準の制定及び普及により工業標準化を促進することによって、鉱工業品の品質の改善、生産の合理化、取引の単純公正化、使用、消費の合理化等をはかる目的をもって、昭和二十四年に制定されたものでありますが、制定後十余年を経た今日、その後における技術革新を背景とする社会経済情勢の著しい変化に適合しない面があらわれてきております。……
○三木国務大臣 よくは覚えませんけれども、まあ選挙のときですから大いに――選挙のときに限らず、やはり黒鉱というものが大きな夢を与えたことは事実です。五千万トンぐらいの埋蔵量があるというのでありますが、ああいうものが発見されたのにはやはり政府の広域調査の助成というものが実を結んだというわけであります。こういうことで、とにかく日本の持っておるああいう資源というものはやはり大きな国の富になるわけですから、今後調査の点においては政府がもっと徹底して調査をやっていく必要があると思う。秋田においてもそういう意味においてはできるだけの助力を政府はしてきたつもりでございます。
○三木国務大臣 私は率直に言って傾聴すべき意見だと思っています。しかし、この問題は、鉄鋼というものが基礎産業でもあるし、全般の産業に影響も多いし、こういうことで、鉄鋼の基本問題小委員会で永野提案も含めて十分な検討をしてもらいたいというふうに考えております。
【次の発言】 私はこういう考えなんです。産業に対して行政の関与というものは、できれば産業界が自主的にいろんな調整作用というものを果たし得るならば、行政がむやみに入るべきではないというのが私の基本的考えなんです。しかし、それでどうしてもできないというときにはやはり行政が入るなり、あるいは立法ということも考えなければならぬでしょう。その産業が野……
○三木国務大臣 ただいま御決議になりました附帯決議の内容は、金属鉱物探鉱促進事業団に対して金利の引き下げ等融資条件を改善せよということ、中小鉱山に対する新鉱床の探査費の補助金について予算を増額せよ、第二には重要鉱産物の需給安定の策を講ぜよという点、第三には海外鉱物資源開発株式会社を育成強化すべきという点は、われわれもその必要は同じように考えますので、今後この決議の趣旨を尊重いたしまして実現に努力をいたしたいと考えておる次第でございます。(拍手)
○三木国務大臣 板川さんの御指摘のように公害問題というのは大問題になって、日本の場合も、第一番には日本の都市における公害問題、そういうことで九月から一酸化炭素を少なくする装置をしない新型車は販売できなくなる。それから一般の新車については来年中に一つの結論を出して――結論を出してというのは、御承知のようにこの問題は資源技術試験所でやっているのです。したがって一酸化炭素の排気ガスを少なくするような装置については、今度やったのではなくしていままでも研究しておりますから、こういう研究ともにらみ合わして、少なくとも来年中にはこれに対する結論をつけて、全部新型単にはこういう装置が要るということに持っていき……
○三木国務大臣 官公需についての中小企業者の受注の確保に関する法律案につきまして、その提案理由及び要旨を御説明申し上げます。 御承知のとおり、わが国経済の健全な発展をはかるためには、中小企業の振興がきわめて重要であり、政府といたしましても、かねてから、中小企業の近代化・高度化を鋭意推進してまいりましたが、中小企業の事業活動を一そう振興するためには、中小企業に対する需要を増進することが肝要であります。 かかる観点から、中小企業基本法においても中小企業者の官公需の受注機会の増大をはかるべきこととされておりますが、特に、最近の不況を反映して中小企業者が受注の確保に困難を来たしておりますとき、中小……
○三木国務大臣 これはこういう一つの契約がありましても、支払いはきめられたとおりでございます。その間の事情は政府委員から答えさせます。
【次の発言】 韓国ばかりでなしに、低開発国といわれておる国々の関係は、大なり小なり似たものがあるわけであります。このためには貿易の会談でも――私は行っておりませんでしたけれども、政府委員から答弁があったと思うのですが、第一次産品の買い入れをふやしてもらいたいという要求もあったに違いない。また軽工業、どうしても産業発展の過程として軽工業が興ってくるわけです。それと日本の工業との競合、これに対して日本はそういう産業構造を高度化していって、発展段階のおくれておる国々……
○三木国務大臣 いま長官から――私もここで聞いておって、この法律は非常にこういう法的な背景を持って、やはり運用の面というものは非常にあると思います。いま請負の場合を例に引かれて、中小が下請をやっておるじゃないかというが、なお大きな工事で責任の主体ということになってくると、あまり自分の力に余るような工事を中小が請け負ってやるということも、そういうものができるだけの責任というようなことから考えて、実際問題として非常にむずかしいと思います。そういう点で、これは実際の個々のケースでいろんな場合があると思うんです。できるだけこういうふうな法律をつくって、しかもそのことによって――官公需の場合に、みな大企……
○三木国務大臣 日本万国博覧会の準備及び運営のために必要な特別措置に関する法律案につきまして、その提案理由及び要旨を御説明申し上げます。 御存じのとおり、日本万国博覧会は、昭和四十五年を期して大阪府下千里丘陵において開催されることとなっております。十九世紀半ば以降、世界においては二十数回にわたり大規模な万国博覧会が開催されてまいりましたが、その開催地はいずれもヨーロッパ・アメリカ大陸に限られていたのであります。このたび、日本万国博覧会が一八五一年の第一回ロンドン万国博覧会以来一世紀余の歳月を経て、初めてアジアの地において開催されることとなったのは、世界の文化、経済の歴史の上で大きな意義を有す……
○三木国務大臣 これは官公需、まあ官公の需要確保については、このパンフレットというようなことだけでなしに、地方の通産局でも中小企業庁でも――これはどうしたって、ある程度需要を確保するということでなければ、仕事がないということでは中小企業はやっていけぬですから、そういう意味で、この予算が即熱意のあらわれだということではないわけで、通産局も中小企業庁も、この問題はやはり大きな課題の一つであります。ただしかし、金額全体としては、中村さん御指摘のように少ないですから、これは将来においてはやはり相当、こういう法律もできると、これを周知徹底したりするためにある程度の予算が要ると思います。これは将来そういう……
○三木国務大臣 私は基本法の立案に参加したわけではないのでありますが、非常に考え抜いたことばだと思っております。やはりこの機会の増大というものは民主主義の大原則で、私は大好きですよ。だから、これは田中博士のように立法論ばかりではいかないのですよ。政策論も加えて考えてみると、やはり何らか中小企業者の努力というものもそこに加味するということが政策理論としてはベターで、教育の機会の拡大とか雇用の機会の拡大というような働く者、労働者が働く意欲であるとかあるいはまた勉強しようという意欲とか、この余地を残すことがやはりいいのではないか。こういうことで自民党がこういう提案をやろうというのですから、需要を確保……
○三木国務大臣 田中さんの御注意のように、これはやはり現地――中央だけではなかなか円滑にまいりませんから、だからいま御指摘の近畿圏整備本部その他公共団体あるいは中央官庁の出先、これを一丸にしまして、万博関係公共事業推進本部というようなものを現地につくりたい。これは六月に私大阪にまいりましたときに第一回の会合でもできるくらいの速度で、そういうものをつくりたいと考えております。
【次の発言】 参加国のことを私からお答えいたします。
カナダのモントリオールが七十カ国をちょっとこえることだと聞いておりますが、日本の場合はアジアで最初に開く博覧会であるし、国交回復している国が日本は百二十五ありますから……
○三木国務大臣 そのようにいたしたいと思います。
【次の発言】 附帯決議の草案の中にもそういう御趣旨のことが入っておりますが、これは尊重いたすつもりであります。
【次の発言】 お説のとおり機会の増大といっても最後の目的は需要の確保でありますから、御趣旨のように善処いたしたいと思います。
【次の発言】 ただいま御決議になりました附帯決議の趣旨を極力尊重いたすことにいたします。
○三木国務大臣 いま参って、田中さんのお話を承りましたが、二千六百年のときは非常に違う。日本自体がもう、一つの軍国的な、やはりあのときはもうすでにそういう傾向があって、富国強兵ということが全体としての国の基本にもなっておるし、だから二千六百年に万博を開こうとしたその意図と、今日開こうというのとは、やはり日本の国の基調が違いますから、だから非常に根本的な違いがある、こういうふうに考えております。
【次の発言】 今度の目的は、人間の進歩と調和という、私は、この中でやはり大事なものは、平和というか、和の精神だと思っております。調和というこれは、英語に訳したときには日本人の持っておる和の感じというもの……
○三木国務大臣 この問題は、新聞でいろいろ言うけれども、まだ申請が出てないのですよ。出ましたときには、われわれの立場としてはそう国の利益に反するとは思っていない。だから近ごろのはやりのことばでいえば、前向きで検討をいたします。こういう考えでございます。
【次の発言】 金大使が見えましたときにこういう問題にも触れたことは事実ですけれども、強い要請ということではありませんでした。しかし、いろんな見解を述べておったことは事実ですけれども、こういう問題について必要なことは、日本側においてやはり自主的な判断を下すということが必要ですから、だからこの問題についてはいろんな、こういう国際的な――北朝鮮の場合……
○三木国務大臣 これは国がやってもいいんですけれども、民間の団体のほうがいろいろ――国がやるといっても、国民的なものですから、創意くふう、いろいろな点で、国が主催するよりも民間のほうが、そういう目的、体制に日本の場合はいいのではないかという判断で、しかし、そのために政府が責任をのがれることはできないのですから、やはりよりよき万博にするためにそういう形のほうがいいのではないかという判断が、そういう協会によってそれを運営するということになったわけでございます。
【次の発言】 そのとおりです。責任といったら、何か伏線がもしおありになったらこれは誤解を生じますので、国というものが、責任といっても、やは……
○三木国務大臣 商法の改正は、株の買い占めなどを防止しようという目的でありますから、いま御答弁しておりますように、運用の面でいろいろ検討する点はあると思いますが、真正面からこれが対立するとは考えておりません。したがって、今後運用の面において中小企業の育成をしようというこの趣旨が阻害されないように、商法の改正が阻害されないように、十分注意をいたしていく所存でございます。
【次の発言】 閉鎖性を強めるという問題については、いろいろと議論の余地がございますが、しかし、要は、運用の面で、中小企業の開放性といいますか、中小企業が育っていって、株式も公開できる、こういうふうなことに育っていくことが育成会社……
○三木国務大臣 これは差をつけるわけじゃないのですけれども、外交上の手続として、国交を回復しておる国に外交機関を通じてやるわけですから、国交を回復しておる国に招請状を出すということは、どこの国だって当然のことです。国交未回復の国は外交機関もないですから、それに対してはやはり区別というよりかは、外交上の手続として、そういうことは当然どこでもそうで、何も国交回復してない国に先にというわけのものではない。このことは外交の慣例上も当然のことである。未回復の国については、やはりいろいろ世界の情勢も流動しておるわけでありますから、諸般の推移も見きわめながら、そして二段がまえとしてこれに対して検討を加えたい……
○三木国務大臣 ただいまは全会一致をもって、日本の歴史に画期的な意義を持つ万博の開催運営に関する特別措置法の可決を賜わりまして感謝いたします。
また附帯決議に述べられました御趣旨は、これを十分に尊重して善処いたす覚悟でございます。
【次の発言】 いま上原長官からもお話になったように、大体日本の技術水準というものは世界的水準にきておることは事実でしょうが、技術の進歩というものは非常に目ざましいものがあるものですから、これはいまは水準まで達しても、よほど日本が技術開発の努力を続けないと、またその開きが開いてくる可能性は持っておる、こういう点で、今後日本が開放経済下に処していくためには技術開発力、……
○三木国務大臣 この法案の趣旨を体しまして、要員等、必要な整備はいたす所存でございます。
【次の発言】 JISマークは、それで品質が保証されるだけに、競争上有利な地位に立つことは御指摘のとおりだと思いますが、だからといって、そのことによって競争上有利だから、ほかのものに悪影響を及ぼすからというふうには考えるべきではない。日本の中小企業、中小企業ばかりでなしに、日本の産業の発展のためには、これはいい制度です。そこで御指摘のように、零細企業対策といいますか、転廃業しなければならぬようなものもこれから出てくるでしょうし、そういうことで今後は零細企業とか転廃業対策とか、これは来年の予算とも相当関連をい……
○三木国務大臣 次々に電力料金値上げというものは考えていない。長い将来はともかく、当分電力料金値上げをするような事態は起こってこないと見ております。北陸は、いろいろ公益事業局長からも御説明申し上げましたように、今回改定をせざるを得ない現状でありますが、できるだけその値上げの幅を押えるために電力の広域運営という考え方を最大限度に活用して、できるだけ値上げの幅を押えたいという方針でいまいろいろ検討をいたしておるわけであります。まだ経済企画庁のほうにまで御相談する段階ではない。私のほうでそういう方針のもとで検討を加えておる最中でございます。
○三木国務大臣 石炭対策特別委員会の御審議をいただくにあたり、一言ごあいさつ申し上げます。 御承知のとおり、石炭鉱業は、エネルギー革命の渦中にあって、きわめて憂慮すべき状況に置かれており、政府といたしましても、昭和四十年度におきましては、第二次石炭鉱業調査団の答申に基づき、炭価の引き上げ、利子補給等の資金経理対策をはじめとして諸般にわたる施策の拡充につとめ、石炭対策を強力に推進してまいりました。 しかしながら、その後の事態の推移を見ますると、出炭の不振、労務状況の不安定、企業の資金繰りの深刻化等、その情勢はきわめて悪化し、過去数年にわたる急激かつ大規模な合理化過程において発生した過重な費用……
○三木国務大臣 石炭鉱業合理化臨時措置法の一部を改正する法律案の提案理由を御説明申し上げます。 御承知のとおり、わが国石炭鉱業は、エネルギー革命の進行に伴い、きわめて憂慮すべき状況に置かれており、政府といたしましては、従来から、第一次及び第二次石炭鉱業調査団の答申に基づき、各般にわたる措置を講じてまいりましたが、石炭鉱業の構造的危機は予想以上に急迫の度を強め、このまま放置することを許されない情勢に立ち至っております。 このため、昨春以来、石炭鉱業審議会において、石炭鉱業の抜本的安定対策について慎重な検討が進められ、昨年十二月中間答申が提出される運びに至ったのであります。 政府といたしまし……
○三木国務大臣 合理化部会で五千百五十万トンという今年度の出炭目標をきめたようですが、これは、審議会とかいろいろありまして、最終決定ではないわけです。やはり、いま御指摘のことは、それだけエネルギーの需要が違ってきておるということですね。だから、もしこれを採算の点から言えば、なかなか石炭というものは立ち行かないということですね。しかし、それは、石炭政策を考える場合に、採算ばかりではいけないんだ、いま言ったような、いろんなエネルギーの安定供給とか、国際収支とか、地域経済とか、いろいろ考えてみて、そういうことでどうしても維持していかなければならぬのだということで抜本策を考える。抜本策といったところで……
○三木国務大臣 実情に即した滝井さんのお話、ごもっともなことが多いと思います。だから、通産大臣が確認をするときには、これは簡単にやらないように、確認のときに慎重を期するというよりほかにはないと私は思います。みんな寄せて住民の同意というようなやり方も、民主的なようですけれども、そういうことは実際の場合なかなかむずかしいですよ。だから、確認のときに慎重な態度を持する。そういうことで、地方民に非常な摩擦の起こらないような配慮をするということよりほかにはないと思います。
【次の発言】 これを来年の四月から均等で払おうということですが、これは、前の例はあまりよくない例で、延ばし延ばししている。この問題は……
○三木国務大臣 見通しは確かに誤った。これは政府だけでなしに調査団も、調査団の答申を政府は採択したわけでありますから、見通しを誤ったことは率直に認めざるを得ない。しかし、合理化に関する手はいろいろ打ってきたわけで、そのことが誤っておるとは思わない。千二百円に三十四年から下げれば重油に対抗できるという見通しは誤った。重油にカロリー換算などをしてみると、実際は重油に石炭は対抗できないと私は思う。そこで、それはエネルギーの一つのプリンシプルである低廉という原則から言えば非常に悲観的だと思う。ただ、しかし、一方において、それが遠路海路から運んできたりする必要がない国内の資源であるということ、あるいはま……
○三木国務大臣 従来の市町村に対する財政援助の処置、これは各府県とも同一の基準でいくわけです。この上に四十年度から特別の産炭地に対しての財政援助をするということで計上してあるわけですから、このことの構想が悪いとは私は思わないのですね。普通ならば一律的な国の補助に対して、別途に予算を計上して、産炭地の疲弊しておる町村に財政的援助を与えようという。この金額が少ないじゃないか、もっとふやすべきだというならば、それは承ってよろしかろうと思うのですけれども、この制度が悪いとは思わぬのです。この金額についてはいろいろな御批判があろうと思いますよ。いま言われたように、こういう町村というものはだんだんと疲弊し……
○三木国務大臣 私も、多賀谷君の言うように、地域開発というものに対して疑問を持っておるのは、みなが同じようなパターンなんですね。どこへ行っても、石油コンビナートとか、何万トン級の船の港をつくるとか言うのですが、もう少し地域の特殊性が生かされることでなければならぬ。また、考えようによったら、産業ばかりでもないではないか。教育なども、そこがやはり産業的にはなかなか発展しにくいならば、そこの大学をりっぱな大学にして、そしてある学問はそこへ行かなければ勉強できぬような、そういうバランスというものが考えられてよいのではないか。単に何か同じようなパターンで、バランスを考えないでやるのではなく、特殊性を生か……
○三木国務大臣 いま石炭局長がお答えしたように、これはかなり具体的にいろいろ小さい間脳も含んでおりますので、全般的な産炭地振興対策というのは多少時間的にずれるかもしれませんが、できるだけ方針は明らかにするように努力いたすことにいたします。
【次の発言】 それは重大な問題であることは御指摘のとおりだと思います。実際問題として、主たる炭鉱が閉山するような場合に、中小企業をいままでのような状態で生かしていけるかどうかということは、非常にめんどうな問題があると思います。そこで、やはり産炭地振興との関連性があると思いますが、中小企業対策として、これは特殊な、ほかの中小企業対策と違った面もありますから、こ……
○三木国務大臣 ただいまは石炭鉱業立て直しに関するきわめて具体的な広範にわたる御決議を賜わりました。その中には今後十分検討せなければならぬ問題も相当含まれておりますが、極力御趣旨に沿うて善処いたしたい覚悟でございます。
○三木国務大臣 堀さん御承知のように、国際綿製品取りきめが来年で期限が切れるものですから、その間、暫定取りきめのような形で綿製品取りきめをやったわけです。それ自体はだいぶん改善にはなっています。ワクを五%ふやしたり、ワク内で流用したりするのに非常に弾力的な運営をしたり、改善はなっておるけれども、根本的には、いま御指摘のような不合理がたくさんあると思います。これはしかし、国際綿製品取りきめが一体どういう経過をたどるか、アメリカとの関係もこれは暫定協定でありますから、国際綿製品取りきめの推移ともにらみ合わせて、いま言われたような点は、私も話を直接聞いたこともございますし、相当不合理な点もありますの……
○三木国務大臣 通商産業省設置法の一部を改正する法律案について、その提案の理由及び要旨を御説明申し上げます。 改正の第一点は、通商産業省本省の軽工業局及び繊維局を改組し、化学工業局及び繊維雑貨局に再編成することであります。 御承知のとおり、通商産業省におきましては、軽工業局において化学工業と雑貨工業を、繊維局において繊維工業を所管してまいりましたが、臨時行政調査会の答申に従い、行政内容の類似している繊維工業と雑貨工業を繊維雑貨局においてあわせて所掌させることとし、行政能率の向上をはかるとともに、現在の軽工業局のうち、雑貨部門を除いた部分を化学工業局として、最近における化学工業行政拡充の要請……
○三木国務大臣 特需は、まあどれだけが正確にベトナムにいったかということはとらえにくいわけです。しかし、アメリカの特需に対しては、御承知のように二通りあるわけです。円セールがある。これはみなやはり日銀で出るわけです。それからもう一つは、米軍の預金の払い込み、これはやはり物資、役務、これもやはり日銀統計で出るわけです。だから、アメリカの特需に対しては正確につかんでおるわけです。ところが、一体そのアメリカの特需の中でどういうものがどの程度ベトナムにいくかということは、実際問題として捕捉しがたいわけです。あるいは大使館なんかの情報の提供を求めるとか、あるいはまた契約の場合に仕向け地を書いてあるのもあ……
○三木国務大臣 これはまあ立法に対する行政の挑戦であるというふうに、非常にこのことが大きな意味があるように田中さんおとりになっているようですが、通産省として格別他意はないのであります。従来こういう例が間々あるわけですから、こういう例に従って今回こういう審議会にしたわけで、この立法に対して挑戦など考えてやったものでは断じてないわけでございます。
【次の発言】 私もそのときの事情はよく存じませんが、おそらく許可の申請のときに、先方からこういう営業方針であるということを向こうが述べて、それでこういう念書ということになったんだろうと思うのです。したがって、これをすれば許可してやるとかというのでなしに、……
○三木国務大臣 企画庁長官のいまの考え方と大きな開きはございません。
【次の発言】 御承知のように、全般の経済指標は、これはだれが見ても悪いのでございます。輸出が伸びておる以外は悪いので、これに対して政府が財政金融面から有効需要を喚起しようという努力を続けておることは御承知のとおり。この効果が徐々にあらわれつつあることは事実でございます。そういう意味においてだんだんと景気が回復に向かうような方向に、速度はおそくてもきつつあることはそのとおりだと思います。
【次の発言】 中国大陸との間には国交も回復しておりませんから、貿易上いろんな支障があるわけであります。そういう点で、ほかの国交回復国のように……
○三木国務大臣 航空機事業法は、御承知のように、航空機の生産技術の向上ということを目的にした法律ですから、生産あるいは修理についていろいろな基準を設け、そして生産技術の向上に資することを目的にした立法であって、したがって、これに対して特別な制限というものを加えることはできない、この法律自体が。修理に対して、それが認可を受けたような修理の方法によっておるか、完全な修理が行なわれたか、こういうことを通産大臣の任命する検査員が検査をする、こういうことであって、それは航空事業の健全な発展を目的とした立法であって、いろいろなことをこの法律によってチェックするということは、法律の趣旨ではないということでご……
○三木国務大臣 中小企業の倒産がどうもなかなか減らない。それに対していろいろと対策を講じておるわけでありますが、業種別についてその傾向を見ますと、やはり機械関係が一番多いわけであります。件数からいっても一番多い。それから、鉄鋼、金属、次に繊維、建設関係というのが主たるもので、その中でも圧倒的に多いのは機械関係でございます。 しかも、この原因については、販売の不振というものが二五%程度で、やっぱり仕事が少ないということが一番の原因で、放漫経営というものは、これは相当な数で調査をしたわけでございますが一五%、その次には売り掛け金の回収が困難になったもの一四%。だから、受注の減少、回収金の不能、こ……
○三木国務大臣 西村委員の、日本の国産機をもっと本腰を入れて振興をはかれという御意見は、われわれも全くそのように考えておるわけでございます。航空機工業の振興をはかることは日本の精密工業に対する技術水準の向上の効果も持ちますし、輸出産業としても伸ばし得るものでありますから、従来、昭和三十三年でありましたか、日本航空機工業の振興法などの御設定を願い、YS11もほとんど政府の出資によって国産機の製造を始めておるのですが、しかし、先進国はもっと本腰を入れて、航空機工業がある水準に達するまではよほど力を入れておるわけであります。われわれとしても、根本的に国産機の振興策というものはとの機会に考えてみたいと……
○三木国務大臣 稼働率は業種によってたいへんに違っておりますから、企業局長から数字を申し上げることにいたします。
【次の発言】 いろいろと例をおあげになりまして、いかにも大企業をもうけさすために通産行政をやっているようなお話でありますが、これは事実に非常に反します。御承知のように、不況カルテルをつくっておる業種、十七業種あるわけでありますが、これはいずれも生産費を割るわけであります。消費者の利益と申しましても、平均生産費を割るような値段で競争するということは、回り回って消費者の利益にはならない。やはり企業が安定して事業をやっていけるような値段であるべきであって、何でも安ければ安いのがいいという……
○三木国務大臣 ベトナム特需は、防衛庁長官からお話しになっておるように、特にベトナムということによって顕著に特需がふえたという傾向はほとんど統計の上にはあらわれていないわけです。特需全体としてはむしろ減る傾向にある。その中で、ベトナムで特に特需がふえたという傾向は出てきていないと申し上げるほうが適当だろうと思います。
【次の発言】 通産省のほうで特需に対しては調査をしておりますが、ベトナムに行く直接の軍需品というようなものは、ほとんどベトナムの影響というものはわれわれの調査にも出てこないのであります。
【次の発言】 資料として出してもよろしゅうございますが、ここに出ておるおも立ったものは、いま……
○三木国務大臣 中小企業の倒産は、昨年度約六千件ほどの倒産がございまして、一月には三百数十件ということで多少減少の傾向はございましたが、依然として中小企業の倒産はあまり減らない。その原因というものは、資金の面においては、できるだけの手配をいたすことにいたしておりますし、各通産局においても、臨時不況対策本部を設けて、そしてきめこまかく相談に乗るように、まじめにやっておる中小企業が倒産するようなことはできるだけ防止するようにという強い指示を行なっておるわけでありますが、何ぶんにも全体として一番困っておるのは受注が減ったということ、仕事がない、こういう訴えが相談室に対しても多いのでございます。したが……
○三木国務大臣 いろいろ日本の例をおとりになって数字をあげられたのですが、その場合は敗戦のどん底から日本が立ち上がったわけで、仕事はない、雇用の機会はない、工場は荒廃し、生産はほとんど壊滅状態になったわけですから、そういうところに立ち上がった日本の経済には、ややもするとアンバランスが起こる素地が私はあったと思います。そういうことで、これはやはり敗戦の混乱期から一つの秩序ができるまでの間には多少の時間がかかる、また企業家自身も何とかして立ち上がりたいということで将来の市場の測定というものに対しても冷静を欠いた面もありましょうし、また政府も統制経済でないのですから、政府の企業に対しての指導の限界と……
○三木国務大臣 これは政府委員のほうからあとで資料として出してもよろしゅうございます。
【次の発言】 日銀あるいはまた商社等の貿易の統計から出るわけです。
【次の発言】 知らせる義務はないと思います。
【次の発言】 義務でないですから、そういうことになると思います。
【次の発言】 アメリカの特需というものは次第に減る傾向があって、ベトナムの問題が起こってから特にアメリカの特需がふえておるということは統計の上にあらわれてこないわけですから、私はベトナムの紛争で非常な特需の激増をしたようには見ていないのです。
○三木国務大臣 どうもノリの輸入は複雑過ぎて、したがって、その中間のマージンも相当いろいろと取られることになって、したがって消費者にはかなり高くなっておりますが、しかし、一面において、これは日本のノリの生産業者の保護という問題もあるわけであります。したがって、これは昭和二十九年でしたかの参議院の決議に従って、生産者を保護すべきであるというような決議があって、需給調整の協議会ができたわけであります。そういうものが生まれた。しかし、いま有馬君の御指摘のように、チャンピオン制による輸入であるとか、第一問屋、第二問屋、それから小売商と、流通機構としてはきわめて複雑過ぎると私も思っておる。だから、もう少……
○三木国務大臣 御指摘のように、試験研究とか技術開発というものは、これからの通産行政でも大事でありますから、来年度の予算なんかでは、特にこの点は気をつけて相当にふえているのですが、補正予算との関係については、私も減っておるというふうには考えない。川俣委員非常に勉強家でありますので、どういう資料から出てきたのか、私、減っておるという感じは持っておりません。私は、減っておるということはないと思います。
【次の発言】 公正取引委員会は、独禁法の規定によって厳重に職務を果たす権限を持っておるし、責任があるわけです。ただしかし、物価政策全般ということは、そういう記事を私も読んでおりませんが、これは物価政……
○三木国務大臣 各地方の通産局に対して、原因とかその他について不況相談室などを設けて、そして不況の状態などに対して、常にこれに対して関心を持つような指示を行なっておるわけでございます。
【次の発言】 通産省としてこれは大問題でありますから、常に、倒産をした場合に、原因などに対し、むろんそれを防止しなければならぬから、事前の処置に対してはあらゆる相談に応ずる、倒産が起こった場合には原因を追及するということを、いまは地方の通産局の中では一番重点を置いた仕事としておりますが、詳細については中小企業庁長官からいまの点で御報告いたします。
【次の発言】 中小企業の実態調査、あるいは倒産をした場合に、その……
○三木国務大臣 貿易の面においては、イデオロギーにとらわれないで貿易を拡大していきたい。これは、こういう平和共存の時代に、その基礎をなすものは貿易の拡大ということでしょう。ただしかし、国交の回復していない国々、これに対してはいろいろな障害があるわけです。中共しかり、北鮮しかり。こういう国々に対しては、国交の回復しておる国々には、貿易協定もできますし、通商条約も結べるけれども、そういうものがないわけです。したがって、いろいろな障害はあるけれども、しかし、そういう国々とも貿易は拡大の傾向にあることは事実です。大体輸出入合計で十億ドルくらいの共産圏貿易、これは十億をちょっとこえるでしょう。日本は自由……
○三木国務大臣 同和問題が依然として政治の課題たり得ることは、これは文明の一つの恥辱だと思っています。この問題が政治の課題として完全に解消するために積極的な努力をいたす覚悟であります。 ことに、通産省としては中小企業の問題があるわけです。同和地区は零細中小企業が多いわけですから、今年度の予算において税務あるいは金融、経営、こういう面において指導員を置いて、そして経済的な面においてできるだけこれが相談相手になっていこう。それから、実態をもっと調査しなければならないので、調査費も計上して、同和地区における産業の実態の調査も行なう、これが通産行政の面における四十一年度の予算にあらわれておる点でござ……
○三木国務大臣 外務省から、国連協力法なんというような法案をつくりたいというようなことで連絡を受けたことはないのであります。私も新聞紙上でそれを見たのでありますが、これは穂積さんとは私いろいろ根本的に考えの違う点があるので、同じだということではないが、しかし、われわれは国連に協力はしなければならぬ、国連協力ということは、これはどうしても考えなければならぬが、国連の決議がそのまま自動的に国内法に優先する、こういう立法については、きわめて慎重な取り扱いをしなければならないというふうに私は考えておるのでございます。これは、問題が具体的に出てきてないですから、私の考えというものは、この法案をつくる場合……
○三木国務大臣 現実の日程にのぼってきたと思います。将来原子力発電ということにエネルギー資源として重点が置かれる日があると思いますが、何ぶんにもエネルギーの革命と申しますか、この変遷は激しいものでありますので、この機会に、日本においても一体総合エネルギーというものをどういうふうに考えるか、その間石炭等の問題もございますので、現在総合エネルギー調査会において今後の日本のエネルギーというもの、石炭あるいは石油、原子力、これを相当長期的な観点に立ってどう考えるかという位置づけの検討を願っておるわけでございます。これには相当専門家が入って、できるだけ早く結論を出してもらいたいということで検討を願ってお……
○三木国務大臣 私から。御承知のように総合エネルギー調査会、これは国会において御承認を受けた委員会でございます。これが、いま御指摘のような原子力も生まれてまいりますし、石炭あるいは重油、原子力、こういう総合的なエネルギー政策というものがいままで十分でなかったということであります。それは、一面においてエネルギーというものの革命とでも申していいぐらい、非常にエネルギー源というものに世界的に大きな変動があった。これに対応してエネルギー政策の確立というものがおくれておったことは御承知のとおりであります。そこで総合エネルギー調査会において十分に検討を加えて、石炭の位置づけというものもこれをはっきりしたい……
○三木国務大臣 私もいろいろ出版物などで、これにいろいろうわさが出ておることは承知いたしておりますけれども、国会議員の名誉からして、さようなことがあるものとは信じていないのでございます。ただこういうことがやはり委員会の席上において問題になり、そのことが今後政治の姿勢の上において、非常にみなに対して姿勢を正す上において効果があることがもしありとするならば、それはけっこうなことだと思いますが、いろいろなうわさについては、私はさような事実も存じませんし、さようなことは、同僚の名誉のためにも、あるべきものではないと私は信じておるのでございます。
○三木国務大臣 緊急避難ということで粗鋼の減産を指示したわけであります。緊急避難とは実際の場合多少性質が違ってきておると思うのですが、しかし、不況から脱却しつつある一番大事なときでありますので、鉄鋼のようなこういう基礎的な産業を少し慎重に考えておく必要があるのではないかということで、実際は国会の終わりを待っておったわけではないのです。慎重にどうするかということを考えて、七―九だけはひとつやろうということになったわけであります。いま藤山長官とのお話の中に、通産大臣は出した手前これはどんなことがあっても引っ込められないだろうという質問があったが、そういうふうには私は考えていないのです。必要がなくな……
○三木国務大臣 昨年六月通商産業大臣に就任し て以来、これまで私は経済運営にあたっては、当面する課題の解決をはかりつつも、長期的観点から経済社会のあるべき姿を求め、それを実現する基盤をつくっていくことが肝要であると念じつつ産業行政を進めてまいりました。 もとより、わが国を取り巻く内外の諸情勢は一段ときびしさを加えており、私の意図する理想実現への道は決してなまやさしいものではないことは十分覚悟しており、本年八月留任を機会に、今一後とも日々決意を新たにして邁進してまいりたいと念じております。何とぞよろしくお願いをいたします。 最近におけるわが国経済動向は、鉱工業生産、出荷は引き続き上昇を続け……
○三木国務大臣 私は、こういうバナナ問題でときどき委員各位にお手数をかけるような、こういう姿はよくない、バナナ問題を明らかにする、こういうことで、国民にもこれは黒い霧というような抽象的なことばで、いかにも中には不正が行なわれているというようなことは、政治の名誉のためにも解明しなければいかぬ、こういうことで、いま徹底的に調査をして明らかにしようということで、事務当局に指示をいたしておるのでありますが、板川さん御承知のように、これはなかなか複雑な問題ですから、指示してまだ一週間くらいですか、だから多少の時間がかかって、いま事務当局ですべて大臣の指示に従って明らかにしましたというお答えをする段階には……
○三木国務大臣 単価は現在の炭価で据え置きたいという考えです。
【次の発言】 五千万トン程度というこの程度には多少の弾力性があるわけですね。これは長期にわたって確保したい、この程度をまたさらに減らすということは考えていない。この程度のものはエネルギー源の安定供給とかあるいは雇用、地域社会に与える影響等も勘案して確保することが必要であるということで、これをさらに引き下げていくということは当面考えてはいないわけでございます。
それから閉山などは、これは全体として赤字を消そうというわけですから、その中で個別的にいろいろきめこまかく今後やってみなければならぬわけであります。そういうことで今後これがど……
○三木国務大臣 石炭鉱業審議会の答申は五千万トン程度という、程度というものは弾力性を持っているわけでありますから、五千二百万トンという決議のことも承知いたしておりますが、今後政府が最終的に政府の態度をきめますときには、いろいろなそういう経過等も尊重しながら最終的にはきめたい。ただ、しかし、やはり長期的な需要の確保という問題も石炭にはありますから、ただ数量だけを、出炭目標だけをふやすということだけでも問題は解決できないということを御承知置き願いたいのであります。
【次の発言】 御指摘のように、最終答申を出す場合に、炭労の委員が退場したことは事実でございます。しかし、どうしても石炭問題を根本的に解……
○三木国務大臣 御趣旨の点もよくわかりますので、十分検討いたすことにいたします。
【次の発言】 この退職金あるいは未払い賃金の問題というのは、石炭産業の基礎を安定強固にしないと、実際問題としてなかなか思うようにいかないわけですから、今度の石炭の相当思い切った対策を講じたわけであります。閉山する炭鉱については、閉山交付金特別加算などを含めて二千四百円程度の交付金を出し、この配分については未払い賃金、退職金を優先をするということに考えておりますから、よほど閉山炭鉱についてもいままでよりも改善をされるし、また改善されなければならぬと考えておる次第であります。
○三木国務大臣 そのとおり堀さんにお答えしたような心境で粗鋼減産をやっておったわけでございます。
【次の発言】 最近の需給状態を事務当局から答えさせます。
【次の発言】 むろん中小企業というものに対しては、通産省として、非常に重点を置いておる行政であることは間違いないわけであります。したがって、鉄鋼の市況の状態というものにわれわれ注目をしておるわけです。いま堀んさのおあげになった薄板なども六万円ということは、これはどういうことからそういう数字になったのか、非常な思惑でそういうことがあるかもしれませんが、そういうようなふうには考えていないのでございます。しかし、どうしても中小企業は、大企業のよう……
○三木国務大臣 参議院の委員会に出席をいたしておりまして、いま委員長から御質問の要旨を承ったのでありますが、AA会議のアジア、アフリカの発展途上国の国々も多数万博には招請すべきであるという御意見、われわれもさように考えて、国交を回復しておる国々全部、これはアジア・アフリカ諸国ほとんど大部分と申してもいいわけでありますが、百二十数カ国に対して招請状を発送いたして、これからは政府代表の手によって、招請状ばかりじゃなしに、出向いていって積極的に参加を勧誘する考えでおる次第でございます。
【次の発言】 これは各国の例でも、みなやはり外交のルートを通じて招請状を出しておりますから、国交回復国だけがいまま……
○三木国務大臣 先般の内閣改造により、外務大臣に就任いたしました。よろしく御協力をお願いいたします。(拍手) 次いで、ただいま議題となりました千九百六十二年の国際小麦協定の有効期間の再延長に関する議定書の締結について承認を求めるの件につきまして、提案理由を御説明いたします。 千九百六十二年の国際小麦協定は千九百六十五年の議定書により本年七月三十一日まで有効期間が延長されましたが、同協定をその内容に変更を加えることなく、さらに明年七月三十一日まで一カ年再延長するためにこの議定書が作成されました。 この議定書により有効期間が一カ年延長される千九百六十二年の協定の骨子は、締約輸出国は小麦の相場……
○三木国務大臣 小坂さん御指摘のように、中国問題は最大の課題だと私も思います。したがって、これはあまりせっかちに解決しようとしても、せっかちに解決できるほど簡単な問題ではない。したがって、じっくり腰を落ちつけて、そして中国問題はこれと真剣に取り組む。国際的な機構という問題についてはイタリアなどの提案もありますが、まず日本が、単にいまの問題としてではなくして、長期的な課題として中国問題に取り組む態度が日本の外務当局にも必要である、そういう見地に立って、今後外務省においても検討を加えたいというふうに考えておる次第でございます。
【次の発言】 小坂さんも御指摘のように、あの時点において、池田内閣時代……
○三木国務大臣 北方領土問題につきましては、歯舞、色丹はもちろんのこと、択捉、国後も、いずれもわが国固有の領土であるというわが国の考え方は変えたことはございません。したがって、その北方領土はわが国に返還さるべきであるという立場を終始とってまいったのであります。しかし、御承知のように、ソ連は、本問題は一連の国際取りきめによってすでに解決済みである、歯舞、色丹については、平和条約締結後日本側に引き渡すこととするが、択捉、国後については、日本側の主張を認むることはできない、こういうソ連側の主張を繰り返しましたので、わが国としても、平和条約を締結することを断念して、共同宣言の形で国交を正常化して、領土……
○三木国務大臣 鯨岡委員の御質問、一間と二間ときわめて両方が結びついておる問題だと思いますので、これを一緒にしてお答えをするわけでございます。 青写真という以上は、やはり方法論と、あるいはまた、スケジュールというようなものを両方含むものだと思います。青写真というものを示してもらいたいという、そういう要求が起こることはよくわかります。何か施政権の全面返還だというけれども、一体どうなっていくのか、もう少し方法論と時期的な見通しを示せという考え方が国民の中に起こることは当然だと思うのですが、なかなかむずかしい点は、そういう意味の青写真を持つということと、こういう委員会の席上においてそれを発表するこ……
○三木国務大臣 ベスト、ベター、これは総理大臣がどういうお考えで言われたか存じませんけれども、とにかく政府が願っておることは、沖繩の全面的施政権の返還であります。これが一番の、願っておるベストといいますか、政府の願っておる点でございます。
【次の発言】 御承知のように、沖繩問題は、一方において、二十数年こういう不自然な状態に置かれておる、これは一日も早く施政権を返してもらいたいという国民の願望があるのと、同時に沖繩の果たしておる極東の安全に関する役割り、これは評価せざるを得ない。したがって、こういう国民の願望と、こういう沖繩の軍事的役割り、この調和をはかるよりほかにない。その調和というものは、……
○三木国務大臣 日米間には、いまそう大きな懸案はない。やはり沖繩、小笠原問題というのが懸案でありますから、アメリカと話し合いをすることは当然だと考えております。
【次の発言】 民主政治のもとにおいては、世論の尊重ということが政治の基盤になる。したがって、この問題は、日本の国の政治の最高の判断というものだと思いますよ。しかし、沖繩の住民の人たちの意向も参考にされなければならぬことは当然でございます。
【次の発言】 まあ、たてまえはそういうたてまえです。アメリカが施政権を持っていますからね。しかし、日米協議委員会に出ましても、それは対等ですよ。われわれも、アメリカも、もっと援助をふやしてもらいたい……
○三木国務大臣 フォスター長官は中心になってこの核拡散防止条約を推進されておるわけですから、現在この条約の反応が世界各国でどうなっておるかということを一番知っておるわけでありますから、その話、どういう状態かという話を聞いたわけであります。各国の事情についていろいろ報告を受けたわけですが、私からは、日本の立場というものを従来いろいろな外交機関あるいは特使を通じて伝えてはおりますが、さらに最高の責任者であるフォスター長官に、じかに私の説明を加えて日本の立場を説明しておいたほうが、公正な条約の成立に役立つと思って述べたわけでございます。 一つは、やはり軍縮というものについて、これは単に核兵器の保有……
○三木国務大臣 核拡散防止条約に対して、政府は終始一貫してその趣旨に賛成である、それはどうしてかといえば、核兵器を持っておる国が次々にふえていくことは世界の核戦争の危険を増大する、そういうことで趣旨は賛成である。ただしかし、趣旨は賛成であるからといっても、そのためにはたとえば原子力の平和利用であるとかいろいろな面で、将来日本の発展を非常に束縛されるようなものであっては困るということで、やはり日本は核兵器を持とうとしてないのですから、何か抜け道をこしらえて核兵器を持とうとする国ならばいろいろ疑って道をふさぐようなことも国際的に考えられる場合もあるでしょうけれども、核兵器を持たないというのですから……
○三木国務大臣 アジア平和外交と申しますか、これにはベトナム問題ばかりでなしに、各国への日本の経済協力なども平和外交の一環であるわけであります。私は、大体アジアにおける平和が維持できない根底の中には、アジアの貧困、停滞というものが底にある、そういう点でアジアに対する経済協力も強化していきたいという論者でございます。 一方、ベトナムにおいては、これは戸叶さん御承知のように、この問題の解決については各国ともほとんど無関心な国はないくらい、一日も早くベトナム紛争の平和的解決を望んでいるわけであります。しかし、なかなか解決の手がかりはない。結局それならばどういう解決があるかといえば、一九五四年のジュ……
○三木国務大臣 大先輩の松田委員から、日本の平和主義の憲法、これはたいへんな宣言であると言われる、私も全く同感でございます。 さて、そういう見地から何をなすべきかという問題であります。現実に起こっておるものはベトナム戦争、またベトナム戦争の背景をなしたものはアジアの貧困であります。したがって、私がアジアの南北問題というものに対して相当な意欲を持っておることは御承知のとおりでございます。その根底の、アジアが、ことにベトナム戦争においても、ゴ・ジン・ジェム政権が国民のこの貧困に対する改善の期待にこたえ得ずして反政府運動が起こり、共産主義がその反政府運動に乗じてきて、ああいう混乱の原因をなしておる……
○三木国務大臣 ただいま議題となりました日本国における経済協力開発機構の特権及び免除に関する日本国政府と経済協力開発機構との間の協定の締結について承認を求めるの件につきまして、提案理由を御説明いたします。 わが国は、昭和三十九年四月二十八日に経済協力開発機構に加入いたしましたが、同機構条約は、機構、機構の職員及び機構における加盟国の代表者がわが国において享有すべき特権及び免除についてわが国と同機構との間で協定を結ぶべきことを規定しておりますので、同機構と交渉を行なった結果、本年三月十四日にパリにおいてこの協定の署名及び同協定の規定の適用範囲に関する書簡の交換を行なった次第であります。 この……
○三木国務大臣 御質問の点についていままでの経過の概略を御説明申し上げて、現在の段階、どういうふうに進んでおるかということを申し述べてみたいと思います。 御承知のように、五月の十八日にアラブ連合から国連の緊急軍の撤退を求めた。それから五月二十二日にはアカバ湾の封鎖の宣言が行なわれた。六月の五日にはアラブ連合、シリア、ジョルダン、イラク等アラブ諸国が宣戦を布告して、イスラエルと交戦状態に入った。それから六月の五日に国連の安保理事会が緊急招集をされた。六月の六日にはスエズ運河の閉鎖宣言が行なわれた。それからアラブ連合、シリア、アルジェリアから対米関係の国交断絶の措置がとられた。それから、クウェー……
○三木国務大臣 ただいま議題となりました関税及び貿易に関する一般協定の譲許表の訂正及び修正に関する千九百六十七年五月五日の締約国団の第三確認書の締結について承認を求めるの件につきまして、提案理由を御説明いたします。 わが国の国定税率を定める関税定率法の別表は、昨年四月一日全面的に改正され、新しい関税品目分類法に基づくものとなりました。これに伴って、この改正前に締結したガット文書に収録されているわが国の関税譲許表をも新しい品目分類法に基づいたものにするよう訂正することが関税事務の運用上必要となり、政府は、各譲許をそのように訂正することにつき、当該譲許に関係を有する各国の了解を求めるための交渉を……
○三木国務大臣 私は、最終的には国連の場以外の話し合いも必要でしょうけれども、国連を中心として、長続きのする平和を中近東に設定するということが必要なんではないかと思う。それにはどうしてもやはり国連が仲に入ったほうがいいと思うことは、これはやはり休戦が実現しましても、何らかの監視委員会のような制度が要るのではないか、それから難民の処理の問題等もございますし、そういう点で国連を中心にして、そうして長続きのする安定した秩序をあそこに確立することが必要なのではないか。したがって、日本も国連の場で、この問題に対して今後解決のために努力をしていきたい。まだ撃ち方やめでありますからね。今後やはりいろいろな問……
○三木国務大臣 今度の総理大臣の東南アジア訪問は非常に広範な地域にわたっておりまして、仏印諸国にも行く予定でありますので、南ベトナムだけを除外する必要はない。そういう点で、南ベトナムも入れて、旅行に検討を加えたいと考えております。
【次の発言】 北ベトナムは国交が回復しておりませんし、行くとすれば南ベトナムだけということになるわけでありますが、私は、総理が南ベトナムを訪問しても、それがベトナムの紛争が平和的に早期に解決するというこの日本政府の願いと少しも矛盾するものではない。また、日本がベトナム戦争に介入と申しましても、日本は日本としての厳重な制約があるのですから、そんなことはできるわけはあり……
○三木国務大臣 自由化の問題について確かにメリットもあります。日本の場合はメリットのほうはあまり出てこないのですよ、デメリットのほうが非常に大きく言われて。確かにそういう面があると思います。しかし、ものによりますと、大企業といいますか、やはり頭に入れなければならぬのは日本の産業の二重構造、ことに日本の中小企業の形態というものは欧米の形態と違いますから。欧米は専門化されてみな一応経営が安定しているのですが、日本の場合はまだ不安定な要素が多いですから、ここに、分野によるならば、外国の資本が入ってきて、中小企業の分野までも入っているということになれば、これは単に経済問題ばかりでなしに、社会問題にもな……
○三木国務大臣 その判決の全文がまだ手に入ってないですからよくはわからぬけれども、この内河という男が過去に世界政経調査会に五年つとめておったという前歴がありますから……。(穗積委員「直前までです」と呼ぶ)直前まで――そういうことで、この前歴というものと今度の諜報行為とを結びつけたものと私は思います。そういうことで処断をしたと思いますが、ソ連の訴訟手続では上告は本人がやることになっていますから、上告をするということで、上告をすれば三カ月以内に最終判決が下ることになっています。そこでまたこの問題は一そう詳細に審査される機会があると思います。政府としては世界政経調査会等も調べたわけでありますが、絶対……
○三木国務大臣 これは、堂森さんの御指摘のように、最後までもめた点であります。日本の立場は、こういう二点にあったわけです。一つは、やはり商品協定の中に食糧援助をきめるということは筋が通らぬではないかという筋論。筋論と実際論とがあって、実際論というのは、日本は小麦を輸入している大輸入国です。それが小麦で食糧援助するというのはおかしいではないか。ことに日本が関心を持っておりますアジアは、主要食糧は米ではないか。こういう、筋と実際との立場から日本は反対しております。ところが、各国が援助するわけですから、各国ともなかなか最後まで日本の立場、日本だけがそういうふうな留保をして、肥料や農機具を主としてやろ……
○三木国務大臣 前段のほうは法務大臣と全く同意見でございます。
後段のほうは、まだ政府部内の調整がつかないために、提出に至らないのでございますが、今後協議、妥結を促進いたしたいと思います。
【次の発言】 私に御質問のユニバーシアードのことは、何も申請は出てないんです。これは断わる考えはありません。(穗積委員「あなたの手下が押えているんですよ。」と呼ぶ)押えているというのは、その名前の問題で、どういう名前にするかということで、いまいろいろもめているわけでして、私に関係する入国というような問題では、そこまで来てないのです。申請も何も全然出てないのです。
○三木国務大臣 いま曽祢さんが御指摘になったように、グラスボロの米ソ首脳会談においても、この核拡散防止条約、この条約の必要性というものに対しては、両者の意見が一致したようでございます。ただしかし、その条項の中は、まだまだ意見の不一致な点もあって、ラスク・グロムイコ会談等である程度こなされたと見るわけですが、まだ一番問題点は、御指摘のような第三条、いわゆる国際保障の問題に関連する国際原子力機構とユーラトムの問題がなかなかやはり米、ソの間の意見が一致しない。だから今日の段階でまだ国際保障の問題について米、ソ間に完全に意見が一致したという情報は受け取っていないのでございます。しかし、大体の情勢では、……
○三木国務大臣 参議院の予算委員会に出席しておりまして、御論議された点は私もよく承知しませんが、おそらく政府委員は、現在の瞬間においてはということでしょう。アット・ザ・モーメントということで、それはやはりそうだと思いますよ。国交回復しておりませんし、だから、現在のところそれは意思を持つはずはない。しかし、世界情勢は流動いたしますからね。それだから、何かこう意思というようなことで言うと、それは一体どれぐらいの時間的目盛りでそういうことを言うかということで、いろいろ問題があろうと思いますから、現在のところでは、国交も回復しておりませんから、そういう考えは持っておりませんということで、その意思という……
○三木国務大臣 堂森さんの御指摘のように、明日から第一回日ソ政府間定期協議に出席いたします。そこでは、一つにはソ連といえば世界政治に相当影響力を持っている国でありますから、これがグラスボロで米ソの首脳会談をして、その後米ソ関係あるいは中東、ベトナム問題、あるいは核拡散防止、核軍縮、こういう問題がグラスボロ会議では話されたというようにいわれておるわけです。そういう首脳会談以後においてソ連が現在どういう国際問題に対しての考え方を持っているか、これは今後日本の外交を考えていく上において重要な事柄だと思いますので、アジア情勢もひっくるめて、国際情勢について率直な意見の交換をしたい。それから、日ソ間の問……
○三木国務大臣 関心を示しておることは、アメリカばかりでなしに、豪州もニュージーランドも、みなやはり関心を示している。しかし、日米間の重大な問題として取り上げられるという性質のものではないと、私は思うのであります。と申しますのは、何かアジア太平洋圏構想というものは、にわかに一ぺんに大きな機構をつくって、そうして欧州のEECのような機構をつくり上げようという考え方ではないのです。この目標とするところは、アジア――これは人口からいっても、中共を入れると十七億人も住んでいるのです。そうして、世界のアジアに対する援助というものは非常に少ない。アフリカあるいはまたラテンアメリカに比べて少ない。東南アジア……
○三木国務大臣 外務省設置法の一部を改正する法律案の提案理由を説明いたします。 この法律案におきまして、まず、外務審議官一人を増置することとしております。外務審議官につきましては、昭和三十五年以来すでに一人が置かれておりますが、特に最近において外交問題はますます複雑多岐にわたって処理すべき案件が急増し、現在の外務審議官一人をもってしては、とうていこれを円滑に処理し得ない状況となってきましたので、今般これをさらに一人増置し、重要な外交案件について外務大臣を補佐せしめんとするものであります。 次に、近年、邦人の海外渡航は急増し、海外における邦人の活躍がますます盛んとなっておりまして、これに伴い……
○三木国務大臣 最初からこの路線は話があったのです。しかし、航空路の設置というのは、首府対首府でやるべきである、これが一応ノーマルな状態になってから、ローカル線はやるとすればやるという方針でやってきておったわけです。そういうことで、従来、この話は前からあったのですが、取り合ってはいなかったのです。今度はこういう申し出があったことは御指摘のようでありますから検討を各省でしょうとは思っています。しかし、まだモスクワと東京が完全でないのですからね。ほんとうの、日本が完全な形で航空路ができたというわけでない。二年ぐらいの間はソ連の飛行機でやらなければならぬ。そういうことともにらみ合わせて、今後各省間で……
○三木国務大臣 ベトナム戦争に対する日本の基本的な立場は、一日も早く和平をもたらしたい、こういうことで、あの戦争に使っておるエネルギーを平和建設のために使えるようなことに一日も早く持っていけないか。早期な平和の回復ということが、基本の方針であります。安保条約という点は、これはベトナム戦争が起こる前から安保条約はあったわけですから、何もベトナム戦争が起こって安保条約を結んだわけでないので、安保条約による日本の条約の義務は果たさなければならない。これはやはりベトナムのずっと前からでありますから、そういうことで積極的に日本がベトナム戦争に介入しておるというような感覚は、私ども持っていないのであります……
○三木国務大臣 この施政権というものを中心に考えれば、日本の施政権が及んでいないのですから、そういう意味においては国外と言わざるを得ないが、日本人であるという国民感情から言ったならば、なかなか引っかかるものがございます。国外というものには引っかかります。しかし、施政権を中心にして考えれば、国外であります。
【次の発言】 受田君のいまのサゼスチョンは、非常に貴重なるサゼスチョンであるとして承っておくことにいたします。
【次の発言】 今日の段階では、貴重な御意見であるとして十分承りました。この答弁以上のことは、今日の段階では適当でないと考えます。
○三木国務大臣 これは私の本会議の演説にも触れておるわけです。核を新しく持つ国の拡散を防止しようと言うと同時に、持っておる国も核軍縮に対しての誠実な意思が表明されなければならぬということを言っておるのですから、核軍備競争あるいは地下爆発、あるいはまた核の全面軍縮ともにらみ合わした核兵器の削減、全廃、これに向かって核軍縮が進められなければならぬということは、当然に日本の主張であるべきでございます。
【次の発言】 横路君も御承知のように、これはやはり日本の政治的立場で、核停条約のいかんにかかわらず、日本は核兵器、これをなくしたい、これがやはり日本の一つの外交の基礎になっておるのですから、核停条約が……
○三木国務大臣 御承知のように、米ソの間でいろいろ話し合いをして、それが非核保有国でいろいろな条約の骨子について批判が起こってきて、まだ固まったものはできていないのです。そういうことで、むろん固まったものができれば国会にお出しをして、こういう問題は各政党で共同歩調でもとってもらいたいと私は願っておるわけでありますから、これは何も隠そうとする意図はないのですけれども、現在のところ、まだ非常に流動性を帯びておりますので、お出しをする段階にない。しかし、これができたいきさつは、いま提出しました、国連等に出されたこれがもとでありますので、大体その骨子はそういう精神によっておるので、古いけれども、これは……
○三木国務大臣 今日において一番人類の大きな課題は、いかにして核戦争を防止するかということであります。この問題に比べたら、ほかの問題は小さいと言ってもいいくらい。そうなってくると、この核拡散防止条約は非常に重大な影響を将来の人類の上にもたらすものでありますから、このような重要な問題を、でき得べくんば各政党と共同歩調をとって進むことができ、それによってできるだけ多数の国民の合意が成立するということになれば、非常に好ましいものだと考えるわけであります。ところが各政党とも、この精神に対して反対であるという意思表示は私は聞いていないわけであります。いろいろな条件はありますけれども、この核拡散防止条約の……
○三木国務大臣 そういう書簡を受け取っておることは事実でございます。労働省が中心になって、これには日本の政府の態度がきまり次第、回答すべき性質のものでありますので、今後とも労働省を中心にして日本の考え方をまとめる必要があると考えております。
【次の発言】 その点はこれからよく検討をしまして、そうして政府部内でいろいろ意見をまとめて回答をいたしますので、この場合、まだそれが終わってない段階で結論を申し上げることは適当ではないと思います。
【次の発言】 いま曽祢さんが御指摘のように、ウ・タント事務総長あるいはコスイギン、ウィルソン首相の会談、こういう一連のベトナム和平への努力に対しては、できる限り……
○三木国務大臣 情報程度で、これは各国の非常な高度な国の秘密に関係することでしょうから、なかなか的確にむずかしいが、いま言われたように、核兵器の開発が世間が考えておったよりも非常に早い、そして一九七〇年代になれば、長距離弾道弾の開発までいくというような見通しを持たれておるようでございます。
【次の発言】 いま査察といわれておるのは、ウランの行方なんですよ。その間、技術自体に査察が詳細に行なわれるとは、私は了解していないのです。ウランが一体軍事利用に使われるかどうかということが査察の目標ですから、ウランの行方を追及することであって、技術を一々査察するという性質のものではない、こう了解しております……
○三木国務大臣 CIA等との情報の交換は、私の承知しておる限りではないのでございます。連絡は、私に関する限りは、CIA等から情報を受け取るというふうには承知してはいないのでございます。まあ、CIAというのは、こういう点ではないかと思うのですが、CIAの出先機関が日本にあるわけではない、CIAというのはアメリカ政府の情報機関でありますから、そういう点で、CIAがいろんな情報を大使館を通じて流すので、そういうふうな形でわれわれが情報を受けることはあるけれども、CIAが直接外務省に情報交換の連絡があるようには承知してないのでございます。
【次の発言】 御承知のように、中央情報局はアメリカの政府機関で……
○三木国務大臣 谷口君御承知のように、ベトナム戦争が起こってから沖繩にアメリカの統治が始まったのではないわけです。朝鮮の戦争後における極東の軍事的バランスといいますか、安全保障の必要から起こったものでありまして、これは全体の、日本を含めての極東の安全保障のために、前々から、ベトナム戦争が起こる前から大きな役割りを果たしておるとわれわれは考えておるのであります。
【次の発言】 われわれはベトナム戦争をアメリカの侵略なりという単純な見方をいたしていないのであります。したがって、沖繩の果たしておる役割りというものは、極東の平和維持のために重要な役割りを果たしておる、こういう考え方でございます。
○三木国務大臣 御承知のように、日本は、国連外交、国連に協力するという立場です。そして日本の外交政策の背骨は平和外交ということですから、平和維持機構としての国連に協力していきたい、これがもう外交の産調であるわけです。ただしかし、ILO条約ということになりますと、各国ともやはり内政上の問題、経済、社会状態の相違があって、一律という点にいきにくいのです。ただしかし、これは国連の専門機関でありますから、日本は協力をしておるわけで、青木大使のごときは、いまILOの理事であり、議長である。そういうふうな日本の協力は非常にいたしておるのですが、条約の問題になってくると、各国のいま言ったような内政、社会、経……
○三木国務大臣 太田さん根拠はあるということで、もう御存じだから申し上げませんが、御指摘のように、去年の暮れから非常にチャーター機がふえてきたわけです。したがって、地位協定に基づく日米の合同委員会というのが隔週、二週間に一回ある。そこへ持ち出しておるわけです。どういうふうなことを持ち出しておるかというと、できるだけ横田を使ってもらいたいということです。それともう一つは、発着は、羽田を使う場合には、時間の調整をしてもらいたい、民間機がふくそうするような時間は避けてもらいたいということで、これを日米合同委員会に持ち出しておるわけです。羽田の空港が民間機の着陸に非常に支障を来たすということは、われわ……
○三木国務大臣 インドネシアの六千万ドルの問題を御質問のようでありますが、いま交換公文かけでありまして、協定はこれから結ぶことになるわけです。協定を結ぶ場合に、グラント一千万ドルというものは、その処置をその場合において考えることになると思うのです。
【次の発言】 これはいまお読みになったようなところに書いてあるように、日本の法令あるいは予算の範囲内、しかも贈与については両国間の協議ということになっておるわけでありますから、それがいよいよ協議をして、そして協議がまとまるような段階になれば、日本の法令とか予算に従って手続をすることは当然ですが、現在の段階としては、そういうまだ何も話し合いもしてない……
○三木国務大臣 先般来、野党各派、学界、産業界、原子力委員会、これは重大な条約でありますので、意見を徴したのでございます。御承知のように、十八カ国軍縮委員会に米ソの案が、別々ではございますが、合意が成立をしたから提出することになったわけであります。今後審議を通じていろんな意見が出てくると思いますので、それともにらみ合わすことと、各方面の意見を徴してみて共通点が非常に多い。 一つは、平和利用の面について、日本は核兵器の開発はやらない、しかし、原子力の平和利用の面においては一流の国家にならなければいけない、そういう点で、この条約がいささかも研究開発を阻害するものであってはいけない。ことに気にかか……
○三木国務大臣 いまの日本の政府が返還を要求しておるのは、歯舞、色丹、択捉、国後、こういうことでございます。
【次の発言】 一つには、アメリカの約束、核兵器を積んで寄港をしない、これの約束であります。また常にエンタープライズが核弾頭をつけておるというものでもないわけですから、そういう意味でわれわれはアメリカのその意思表示といいますか、日本がこれだけ核の問題に対してやかましいのですから、それをアメリカが事前協議の条項に違反して核兵器を持って入るということは、アメリカとしてはそういうことをするはずはない。われわれは信頼をするわけでございます。
○三木国務大臣 いま協定案の作成を急いでおります。しかし、その中にどういうふうに取り入れるかということは、今後検討いたしたいと思っております。
【次の発言】 核拡散防止条約とも関連して、核の使用というものに対して、非同盟諸国などに対してどういう保障を与えるかということでこの問題は論じられておる。これはやはり、政治的なかけ引きでなしに、この問題はいわゆる大きな問題だと思う。これは、条約の関連などにおいて核の脅威を除くのには、核保有国がどういうふうな形でその不安を除くことがいいかということは、今後の問題だと思います。国連等においても、この問題が政治的に何かかけ引きみたいに取り扱われないで、ほんとう……
○三木国務大臣 インドネシアに対する六千万ドル、一千万ドルが贈与になるわけで、五千万ドルについては、金利五分、七年据え置き期間の後十三年、二十年というこういう期間ですれば、やはり支払い得るという前提で、これは輸出入銀行と民間銀行との借款で適当であるということで処理をしたのであります。インドネシアが安定するということはアジアの安定のためにきわめて重要である、しかもこれだけの金利、年限等を見込めば、やはりインドネシアは立ち直るものである、こういう前提で輸出入銀行をして処理せしめたのであります。 一千万ドルについては、御承知のようにこれは贈与でありますが、政府が予備費の中から緊急やむを得ないとして……
○三木国務大臣 いまは失礼しました。隣の閣僚からちょっと発言がありまして、失礼をいたしました。 そこで、きのうの総理の答弁は、私も終始聞いておりましたが、総理の述べられておることは、やはり本土並みということがそれは一番原則だろう、しかし沖繩は白紙の状態で検討したいというような、ことばは違いますが、そういう趣旨であったと思うわけです。したがって、これは今後数年の間に日米で協議をする場合に、やはり基地のあり方というものは一番重要な問題だと思います。したがって、総理が言われるように、これは白紙の状態で基地のあり方というものを日米で協議をするということよりほかにない。現状においても大体核基地であろう……
○三木国務大臣 私とジョンソン大使との話し合いによって原則的に合意を見たので、私が答えることが適当だと思います。
それは、奄美大島の方式によるということは、平和条約三条によってアメリカの持っておる施政権をアメリカは放棄する、そしてその責任、権限というものを日本が引き継ぐ、こういう形で返還協定を結ぶという原則が合意に達したということでございます。
【次の発言】 小笠原の基地は、本土並みの基地であるということでございます。
【次の発言】 本土並みになるわけですから、事前協議条項が適用になることは当然でございます。政府の方針として総理が答えられたように、アメリカも核の持ち込みのような意向はございま……
○三木国務大臣 沖繩の不安定がアメリカの極東戦略にある、そういうふうには――この沖繩の施政権返還がなった場合は、これはやはり沖繩の現在の基地のあり方等も日米で検討を加えて、ある合意に達するわけでありますから、またその場合に、各個人個人にはやはり経済上の問題もありましょうし、あるいはまた、財政、法律、裁判、いろいろな問題があって、アメリカの極東戦略で沖繩が不安になっているという、それはやはり独断に過ぎると考えております。
【次の発言】 いま御指摘になっておることは、全部施政権が日本にない、アメリカの施政権のもとに置かれておるということから、いろいろな問題、不安定な原因も私は出てくると思うが、施政……
○三木国務大臣 戦後の処理として、領土問題の解決というものは非常に大きな戦後処理の中心的な問題であることは御指摘のとおりで、ソ連との間にも、昨年の暮れからモスクワにおいて中川大使とソ連政府との間に話し合いが進められている。ソ連はもう領土問題は解決済みであるということで話はなかなか進展をしないのでありますが、いま臼井さんも御指摘になりましたように、日本との領土問題といっても、われわれは戦後たくさんソ連が領有しているものを全部返してくれというのではない。従来、歴史的にも固有の領土で、日本の固有の領土でない場合はなかった歯舞、色丹、択捉、国後は、これはやはり日本の領土だからもとの状態にひとつ返しても……
○三木国務大臣 ただいま議題となりました公海に関する条約の締結について承認を求めるの件につきまして、提案理由を御説明いたします。 公海に関する条約は、国際連合による国際法法典化の事業の一環として、国際連合の主催のもとに一九五八年二月二十四日から同年四月二十七日までジュネーブにおいて行なわれた海洋法に関する国際会議において採択せられたものであります。この条約は、従来国際慣行によって規律されてきた公海の制度に関する基準等に成文の根拠を与えるものでありまして、そのおもな内容としては、公海の自由、船舶とその旗国との関係、沿岸国の追跡権、海賊の取り締まり等に関する規定が含まれております。多くの国がこの……
○三木国務大臣 私はちょうど帆足さんの質問中おりませんでしたが、十七年という長い議会経歴を持つ、もの腰の穏やかな帆足さんを興奮さしたとすると、まことに残念に思う次第でございます。御承知のように、北鮮の帰還の問題は、八年という長い期間を通じて努力をしてきたわけでございますが、いまだ相当に帰国を希望する人が残っておるという事実がございます。これに対して、コロンボの会議が決裂して、その後、どういうふうにするかということは、まだわれわれとしても相談をしてないわけであります。政府としては、協定を結ぶという考え方は持っておりません。しかし、何か帰る人に対して政府のできることであるならば便宜をはかるというこ……
○三木国務大臣 ただいま議題となりました日本国とシンガポール共和国との間の千九百六十七年九月二十一日の協定の締結について承認を求めるの件につきまして、提案理由を御説明いたします。 政府は、第二次世界大戦の間の日本軍のシンガポール地域占領中に生じた不幸な事件に由来する問題が、昭和三十七年ごろからシンガポールにおいて提起されて以来、この問題の解決のため交渉を行なってまいりましたが、昭和四十一年十月に椎名前外務大臣がシンガポールを訪問した際、ラジャラトナム同国外務大臣との会談において、シンガポールの経済開発のために、わが国より有償、無償合わせて五千万シンガポールドル相当の生産物及び役務を供与するこ……
○三木国務大臣 先般、いま御指摘のように、戸叶議員の質問に答えて、事前通告制ということに検討を加えるということを言ったわけです。したがって、沿岸国、この場合日本でありますが、無害、安全、秩序という、これを厳格に解釈したらいい。これが有害であるというときには、もし事前通告制であるときには拒否する場合もある、そういうふうなことで、たてまえとして全部許可ですか、そういう原則はとろうとは考えていないわけであります。日本がそういう一つの領海の通過が非常に有害であるというふうに考えられた場合は、これは拒否することは当然である。だから、あの沿岸国の安全、秩序、無害ということに対しては、この解釈というものを厳……
○三木国務大臣 ジョンソン大使からこのことについてはすでに連絡がありまして、日本時間で午前十一時に全米に向かって放送がされておるようであります。従来アメリカは、昨年の九月、サンアントニオの演説において、ジョンソン大統領は、北爆停止をする場合には、やはり直ちに話し合いに入れる、また、北爆停止の間において特に北側が南に対しての戦力の増強を行なわない、こういう条件であれば北爆を停止する、こう言っておったわけであります。最近までアメリカはこの考え方をずっと主張し続けておったわけであります。しかし、この間、直接間接にもハノイに対しての打診を行なっておったものと思いますので、何らかの見通しがついたものだと……
○三木国務大臣 これはそのときの被害というものもなかなか正確な調査ができてないのです。それを広く被害を受けた人に還元するというのは、それも一つの行き方でしょうが、しかし、国として、それは経済協力であっても、これの根源にはそういう償いの考えがあるのですから、直接じゃなくてもやはり還元していくような形でやることが実際的じゃないでしょうか。直接にそれを償えといっても、末端までいくと非常に零細なものにもなるし、また、それの実際の調査というものが不正確である。シンガポールはこれからですから、なるべくそういうふうに国民に対して利益といいますか、それ、が得られるような方法がわれわれとしても好ましいと思います……
○三木国務大臣 御承知のように、予備的な会談ですね。本格的な話し合いというものは、その予備的な会談が済んで、そこで段取りがきまることになる。予備的な会談の場所について、なかなか折り合いがつかない。アメリカは何か大使館があるところでないと、施設を利用するのに非常に困る。しかも、どちらにも片寄らない中立国でやらないかということでございます。そのためにいまアメリカが提案しておるところは、ラングーン、それからジャカルタ、ビエンチャン、インド、こういうところであります。向こうは、カンボジアのプノンペン、ポーランドのワルシャワ、これを提案しておる。この話し合いがまだまとまってない。しかし、これだけの話し合……
○三木国務大臣 無害通航権は一般的な権利をして認められておるわけでありますから、これをむやみに制限するということはよくない。しかし、いま御指摘のように、無害通航権というものには、沿岸国の平和、秩序、安全を害さないという前提があるわけでありますから、何でもかんでも無害通航は認めなければならぬという性質のものだとは考えられません。したがって、一般的な軍艦についての通告制度というものについては、もう少し検討をしてみたい。これに対してはいろいろな実際の場合に照らしてみて検討を加えたいと思うのであります。 しかし、いま御指摘にもありましたように、常時核兵器を装備しているポラリス潜水艦、あるいはまたポラ……
○三木国務大臣 石野君の言われたガット及びケネディラウンドはアメリカのドル防衛のためになされたものだ、そういうふうには政府は考えていないのであります。このことによって世界貿易の関税による差別というものが少なくなっていって、貿易は拡大し、あるいは関税ばかりでなしに、世界の景気全体にもこれはプラスの影響があるということで、これはアメリカのドル防衛というより、世界貿易の拡大を願って、世界各国とも歓迎をして、非常な長期にわたる努力をしたわけでございます。 それだけの期待を持ってケネディラウンドがいろいろな利害を調整して妥結をしたわけでありますから、このときに、アメリカが輸入課徴金のような制度を置くこと……
○三木国務大臣 だれのためといえば、人類とでも答えたらいいと思います。やはりこれは全体の貿易を拡大しよう、世界経済の成長をはかろう、経済はやはり拡大の中に成長があり、発展があるわけでありますから、貿易の関税障壁というものをできるだけ少なくして、自由貿易に近づけていくことが世界貿易の拡大につながる、このことがやはり世界の経済の成長を助ける、こういうことでケネディラウンドの交渉が始まったものと考えます。
【次の発言】 これを御承認いただければ、関税定率法はもう必要がなくなるということでございます。
【次の発言】 これでケネディ氏が提唱した当時とはやはり関税引き下げの率は少し後退した感じはあるけれど……
○三木国務大臣 御熱心な田中さんの貿易拡大の熱意、承ったわけでありますが、事務当局も為替の損失補償というのは大問題ですから、ここであなたが御満足のいくような答弁はできないところは無理からぬ点はありますが、しかし、貿易拡大の見地から、この為替に対するリスクというものは、諸外国でもこれに対してやはりいろいろな方法も講じておる国もあるのかもしれません。だから、これを非常に御期待願っては困りますが、この問題は、大蔵大臣とも、通産、外務などでこれは研究いたすことにはいたします。しかし、このことか直ちに何らかの成案が――これに対する損失補償をするのだという政府の意図の表示とは受け取らないで、これを研究いた……
○三木国務大臣 ただいま議題となりました南方諸島及びその他の諸島に関する日本国とアメリカ合衆国との間の協定の締結について承認を求めるの件につきまして、提案理由を御説明いたします。 佐藤総理大臣とジョンソン大統領は、昨年十一月十四日及び十五日にワシントンで行なわれた会談において、小笠原群島等の南方諸島及びその他の諸島の地位について検討し、これらの諸島の日本国への早期復帰を達成するための具体的な取りきめに関して日米両国が直ちに協議に入ることに合意いたしました。よって、政府は、昨年十一月以降米側との間に協議を行ない、協定案作成の作業を進めました結果、これにつき最終的合意に達しましたので、本年四月五……
○三木国務大臣 いま御指摘のことは、常識的に見ても兵器だと思います。しかし、この原子力というものの利用については、推進力ですね。だから、潜水艦であっても、やはり原子力を利用した推進力、そのことが平和利用の場合においては関連するわけでございます。
【次の発言】 兵器であっても、原子力兵器ではないということですね。
【次の発言】 そのとおりだと思います。
【次の発言】 常識的には、そうだと思います。
○三木国務大臣 私自身は、やはりいろいろ問題はあっても、将来、日本の総合エネルギーの面で原子力の占める割合というものは非常に圧倒的になっていくのではないか、一九七〇年代以後は。いまコストの点も相当高いコストについておるようでありますけれども、だんだんと研究が積んでくれば、一番安いエネルギー源になるのではないか。しかも、日本のように、石油資源もほとんどありませんし、これを九九%も海外での石油に依存しておって、それが遠い中近東とかあるいは米大陸から運んでくるというようなことは、これはまあたいへんなことです。この需要が拡大すれば、輸送手段でも、これはちょっと想像しただけでもたいへんなことであります。……
○三木国務大臣 いよいよきょうから、時差もありますからあれですが、とにかく十日、パリにおいてアメリカとハノイとの話し合いが始まる。きょうは顔合わせでしょう。そして本格的には来週から行なわれるのでしょうが、しかし、どうもパリでずっと会議が――ただ予備というのではなくして、相当あとの話、本格的な話し合いまでも入る気配もございますので、われわれとしては、パリ会議がどういう経過をたどっていくかということに重大な関心を持っておる。出先の在外公館を通じて、このパリ会議をめぐる諸問題については、詳細なその経過を知るような手配をいたしておるわけでございます。ただ、これは石野君も御承知のとおり、非常に複雑な背景……
○三木国務大臣 御承知のように、佐世保の問題が、放射能の点について国民の関心が高まり、また、放射能というものに対して神経過敏にならざるを得ないことは当然でございます。 そこで、昨日、日米安保協議委員会があった席において、この佐世保の問題について注意を喚起いたしたのでございます。アメリカとしても、原因の調査に対しては、できるだけ協力をしたい、したがって、専門家を日本に至急派遣してもいいからというアメリカの申し出があったわけでございます。われわれとしても、この問題についてはアメリカ側の協力も必要であります。そういう協力を得て調査を進めてまいりまして、国民の持っておる不安を解消しなければいかぬわけ……
○三木国務大臣 いま御指摘のように、各国とも領海を拡大する傾向がある。日本は三海里ですが、実際問題として六海里説をとっておる国が少し多いのではないか。大体よく似た程度であります。しかし、日本の場合は三海里。三海里でありますが、もし国際的に合意に達するならば、これは日本も検討するにやぶさかではない。ところが、海洋に関する会議でも話はなかなかまとまらないのですね。それで、日本は三海里を主張しても、相手は違法な、名前は漁業水域とか、領海そのものではないまでも、いろいろの主権を主張するわけですからね。領海の拡大的な法律的な効果を持っておる。これはしかし原則論ばかりでも片づかないものですから、現実的な解……
○三木国務大臣 いま帆足君は、原子力潜水艦の寄港は日本が一番多いのではないかということですが、そういうことはございません。多いわけではない。世界にはもっと多い個所もあるわけでございます。いま御指摘のような、この問題の調査にはやはり軍艦であるということのいろいろな制約もありますけれども、しかし、今度の場合はうやむやにしないつもりです。しかし、どこまで徹底的に原因が究明できるかということについては、なかなかやはり問題はあろうかと思う。しかし、これを中途はんぱで終わることはしないで、どうしてもそこは、こういう点が解明できなければ解明できぬということを明らかにして、国民の理解と納得を求めるような努力を……
○三木国務大臣 日ソ航空協定の議定書については、開始後できるだけすみやかに、約二年以内に自主運航を実現することを強く希望して、ソ連もこの強い希望を了承したというような合意議事録があるわけでございます。したがって、昨年の四月から開始されたのでありますから、二年とすると来年の四月、われわれとすれば、二年もたてばシベリアの上空が開放されて自主運航が開始されることを期待しておるわけであります。私も昨年コスイギン首相と会ったときにも、この点を非常に強く注意を喚起いたしたのでございます。われわれとしては、来年の四月というのでありますから、だんだんとそういう時期が近づきますので、ソ連側と本件については折衝を……
○三木国務大臣 外務大臣になっては行ったことはございません。メキシコは昨年参りましたけれども、南米のほうは一九五九年に行ったことがございますが、その後は行っておりません。
【次の発言】 おととし、外務大臣の在任中に南米を広く回られたことがあると記憶しております。
【次の発言】 先ほど申しましたように、一九五九年に私広く南米を回ったのでございます。そうして各国の大統領あるいは総理等とも会談をする機会があったのですが、いずれの国も、日本人の移民が地域社会のために尽くしておるということに対して高い評価を与えておりました。ことにブラジルなんかでは、単に農業移住者というばかりでなしに、政界にも進出をして……
○三木国務大臣 昭和四十一年度外務省所管一般会計歳出決算につきまして、その概要を御説明申し上げます。 歳出予算現額は三百十六億一千八百十九万四百十九円でありまして、支出済歳出額は三百七億七百一万三千百七十六円、翌年度繰越額は七億三千六百四十二万五千七十円、不用額は一億七千四百七十五万二千百七十三円であります。 歳出予算現額の内訳は、歳出予算額二百八十五億二千六百六十七万四千円、前年度繰越額四億八千百八十七万二千四百十九円、予備費使用額(ラオス外国為替操作基金拠出金、国際連合特別拠出金、インド食糧危機救援費及びインドネシア食糧等救援費に要した経費)二十六億九百六十四万血千円でありまして、前年……
○三木国務大臣 アメリカの最近の国民の世論の中には、少しアジアへ深入りし過ぎたという感じがある。したがってベトナム戦争が終わったならば、そのリアクションがある程度起こる。しかし、だからといってアメリカがアジアから手を引いて孤立主義的なアメリカに返るわけにはいかないことは明らかでございます。軍事的にいっても、相当アジアの諸国に対してアメリカはコミットメントをしておるわけであります。したがってベトナム和平が達成したからといって手を抜くわけにはいかない。現に各国が、ベトナム和平への機運が出てきて、相当な不安があって、そのために韓国の大統領もホノルルでジョンソン大統領と会談しておるということも、やはり……
○三木国務大臣 一千万ドルにつきましては、御承知のようにインドネシアの経済状態が非常に悪化して、総理がインドネシアを訪問したときも強い要請がありましたし、あるいは書簡をもって、一千万ドルの無償供与をすぐに実施してもらいたいという強い要請があって、これに応じて予備費の支出となったものでありますが、そのときのインドネシアの経済状態がわれわれから見ても緊急を要するという判断のもとに、予備費支出をいたすことになったわけでございます。
なお、経済状態の実情を政府委員からもう少し補足させることにいたします。
【次の発言】 いま御指摘になったような話は交渉の途中に聞いたことはございません。しかしインドネシ……
○三木国務大臣 セダ君がどういう発言をしたか、国内的ないろいろ事情もあると思いますが、いずれにしても、インドネシアの経済安定再建に対しては、日本はこれはもう非常に大きな援助をする国であることは間違いないのでありますから、報復というようなことがインドネシアから日本に対してとられるというような意味のものではない。大使館の経費のために千分の〇・四ですか、そういうのを援助以外のインボイスに対して査証料をつける、そういうことを大使館がやり始めた。これはもう日本とインドネシアの通商条約にも違反しますし、ガットの勧告もあり、五月九日ですか、西山大使を通じて、これはもう直ちにそういうことはやめてもらいたいとい……
○三木国務大臣 橋口君の御指摘になったものはきわめて重大な問題だと思います。それはなぜかといえば、工業化といっても、やはり国の安定には食生活の安定というものが第一番にあるわけであります。ところが、戦前はだいぶ食糧を輸出しておったのが、最近はほとんど食糧の輸入国ですから……。そういう点で、工業化もやらなければならぬけれども、やはり基本的には農業開発、食糧というものが自給できる体制をつくることが東南アジアでは非常に大事である、そういうことで、日本も農業開発基金――これは日本が提唱して今度置くことになったわけですね。アジア開銀の中に特別基金を置く、こういうことで、農業開発、これはバイラテラルでなしに……
○三木国務大臣 私もしばしば国際会議に出る機会があって、何か過大の期待を後進国に与えてはいけないということで、日本にも問題はたくさんかかえておるのだ、アジアの貧困という問題、このためにわれわれはその解決に努力したいということを考えながらも、日本自身が貧困の問題をかかえておる、貧困というのは、必ずしも貧乏ということばかりでなしに、公共的ないろいろな投資も立ちおくれておる。できるだけこの貧しい日本のイメージを私は与えるというか、そういう人たちにあまり過大な評価を持たせないように、そういう努力をするのですけれども、納得しないということです。うなずいてきかないということですね。彼らが持っておる日本に対……
○三木国務大臣 お説のとおり事前協議の対象にはかからない解釈でございます。
【次の発言】 福田君御指摘のように、事前協議の条項というものは安保条約で重要な条項であると思います。このことによって国民が安保条約に対しての国民的な意見というものの表示ができるわけでありますから、この運営については御指摘のようにきわめて厳重に事前協議条項の適用を考えてまいりたいと思っております。
【次の発言】 福田君御指摘のように、十月二十日に覚え書きを送ってきておる。これは、安保条約上当然寄港できるんであるけれども、日本国民の懸念を考えて日本政府と協議をする。そうしてその覚え書きには、重要な二点について指摘をしておる……
○三木国務大臣 安保条約にいう事前協議は、アメリカの政府のイニシアチブで日本政府とやるわけです。だから、日本のイニシアチブではない。それはなぜかといえば、米軍の配置の変更であるとか、装備の変更であるとか、作戦基地として使うとかいうことでありますから、これはやはりアメリカが日本の政府と相談するたてまえです。したがって、われわれは、安保条約の第四条の規定によって、常時アメリカと協議することは可能です。だから、このエンタープライズの場合においても、安全保障上の諸問題がありますから、したがって、われわれは、原子力委員会などにおいて十分検討を加えたので、こういう協議はするわけだけれども、その日本の言うこ……
○三木国務大臣 倉石君の発言、そういうことは言ったとも思えませんが、とにかく現在の世界で、軍事力が一つの力の要素になっておることは否定できません。しかし、日本はそういう軍事力によらないで国を立てていこうというのが平和憲法の精神ですから、やはりそういう一つの力による、力の外交でなくして、道義とかその他、力でない面から日本の国の今後の方針を立てていこうということが、日本のこれからの道だと私は確信をいたしております。
○三木国務大臣 私は存じませんが、しかし、いま私がやっておることは、やはりこのようなことになれば世界貿易の縮小にもなるし、日米両国の経済の円滑な運営に対して支障を来たす、絶対にこれはやめてもらいたい、外務大臣が全力を尽くしておるのはこの一点でございます。
【次の発言】 いろいろとこういう国際問題について、そういう仮定で――できるだけやらせないように努力しておるときに、弱気を出さないほうがいい、こういうことです。
【次の発言】 去年の六月のケネディラウンドの妥結以来、アメリカに保護貿易主義的な動きが出てきたことは御承知のとおりであります。ことに今年はアメリカの選挙年になっている。そういうことで、……
○三木国務大臣 B52について立法院の代表者が日本に来たようでございますが、私はまだ会ってないが、会って詳しく話を聞きたいと思っております。 B52の問題は幾つかの側面を持った問題であります。一つは、条約上は、御承知のように、沖縄は完全なアメリカの施政権のもとにあるわけでありますから、したがって、アメリカはこれを使用する権限を持っておるわけであります。また、軍事上沖縄が持っておる日本及び極東に対する安全保障上の役割りというものも、これは評価しなければなりません。しかし、一方、政治的側面といいますか、沖縄住民が非常に不安に思っておるという、こういうことが立法院の決議等にもあらわれておるのであり……
○三木国務大臣 在日米空軍に対して救援をプエブロ号から依頼したけれども、ある事情で行かなかったという、そういうことは、われわれは聞いてない。プエブロ号は、御承知のように武装してないわけでありますから、したがって戦闘行為をするというような装備はないわけでございます。小さな機関銃を二丁くらい持っておるということでありますから、したがって、そういう場合に戦闘行為を行なって、そして自分を守るというような装備ではないと承知いたしております。いま御承知のように、板門店で拿捕された乗り組み員の釈放に対するアメリカ政府と北鮮との間の話し合いが、行なわれております。これは秘密会談でありまして、詳細なことはよくわ……
○三木国務大臣 外務大臣としては、国際紛争を武力で解決することはいけない。しかし、この問題は自衛隊としての問題でありますから、増田長官の答弁が適当であろうと思います。
【次の発言】 政府委員からお答えをいたすことにいたします。
【次の発言】 第四条による随時協議は、これは双方がどちらからでも申し出て、いつでもできる性質の会議でございます。
【次の発言】 これは外交ルート、外交機関によって行なうものでございます。
【次の発言】 これはやはり政府対政府が――事前協議を申し込まれて、アメリカの政府から申し入れがあって、政府対政府で協議をいたすものでございます。
○三木国務大臣 この日米琉の代表は三国政府が任命をしたわけであります。任命してこの日米琉の諮問委員会ができるわけですからね。政府が任命しておるものを高等弁務官が罷免するという、そういう矛盾したやり方は起こり得ないと信じております。
【次の発言】 その最初の申し入れの場合は、板付に来ることになっておったんですねB52、が台風避難で。そして板付に来たものが沖繩に寄ってすぐベトナムに爆撃に行くということは、非常に誤解を生ずるという配慮があったからだと私は記憶いたしておるのであります。なばならば、直接作戦行動に日本の基地を使う場合には、これは明らかに事前協議の対象になるからであります。今度の場合は、ま……
○三木国務大臣 人権と申しますか、現地でアメリカ軍人と沖繩住民との間にいろいろなトラブルが起こっておることは事実であります。これに対して、われわれも、日米間の折衝の場合は、しばしばこれを議題にはいたしておるわけでございます。日米協議委員会等においてもこれは取り上げるべき課題であることは御指摘のとおりであります。ただ、現在、きょう初会合をいたします日本とアメリカと琉球との三者委員会は、現地で常駐してしょっちゅう会合を開くことになっておりますので、この場所は経済、社会、諸問題についてこれは助言と勧告をできる権限がありますから、しかも、現地で三人とも常駐するということでありますので、この場所もこうい……
○三木国務大臣 森本君御承知のように、三千も島があるのを結んで内水宣言をしておるわけであります。これは国際法上認められないというのが日本の立場である。そうなってくると、やはり非常に両国の意見の食い違いがあるわけで、それで昨年末から交渉を始めておるわけであります。しかし、日本とインドネシアとが友好の関係にありますから、インドネシアも何とか漁業紛争を解決したいという意図は持っておるわけです。日本もまた、ときどきこういう問題が起こって、そして外交ルートを通じて釈放方を要請したりしなければならぬようなトラブルがしょっちゅう起こるものですから。しかし、まだ実際問題として相当の開きがあるのです。しかし、こ……
○三木国務大臣 いま御指摘のように、これは日本の産業界にも非常に重大な影響を与えるわけであります。アメリカ自身としてもまだ正式に決定はしていない。しかし、そういう輸入課徴金のような制度は、非常にこれは実現の可能性を持っておるのではないか、こういうふうに見られておりますから、ワシントンにおいて、下田大使を通じ日本は強い申し入れをいたしましたが、昨日も私はジョンソン大使に会って、ケネディラウンドも昨年妥結をして、世界貿易拡大の大きな世界的な潮流の中にあって、アメリカの国際収支の悪化ということはわかるけれども、こういう世界貿易を縮小するようなことになりかねないことをアメリカが今日やられることに対して……
○三木国務大臣 中村さんのいま御懸念になっておる輸入課徴金、そういうことでわれわれも非常に心配をいたしておるのであります。ただしかし、まだ正式にアメリカが具体的に輸入課徴金制度を実施するという情報は来ておりません。各地からいろんな、どうも実施しそうであるという情報は来ておりますけれども、これに対して世界各国から反響も起こっておるわけであります。したがって、まだ実施という具体的な通知はアメリカの政府から受けてないのであります。ただしかし、これはいまのお話にもありましたように、もしこういうことが実施されるならば、アメリカの従来の自由貿易主義、このリーダー格であったアメリカの主張とも違いますし、この……
○三木国務大臣 小笠原返還協定はこの国会で批准を受けたいと考えておりますが、目下交渉中でありまして、そう時間はかからぬと思いますけれども、具体的にいつ調印に至るかということは、その日時をまだ申し上げることは困難だと思います。しかし、できるだけ早く調印にこぎつけたいと努力をいたしておる次第でございます。
【次の発言】 むろん今月中には調印ができると考えております。
【次の発言】 あんまり大きな争点はございませんが、法律関係――とにかく二十数年もアメリカの政権のもとにあったわけでありますから、それが日本の秩序に返ってくるというわけですし、いろいろこまかい問題がある。根本的に日米間に意見の対立はない……
○三木国務大臣 原子力、これは長期計画とうらはらをなすものですが、アメリカ以外に濃縮ウランの製造能力、供給能力を持っておる国は世界にない。したがって、やはり安定した発電計画を推進するためには、ある長期の供給の保証があったほうがいい。したがって、これは供給の保証でありますから、引き取りの義務はないのであります。日本がみずから濃縮ウランをつくれるようになれば、何も引き取らなくてもいいし、アメリカ以外の国から濃縮ウランを供給を受けてもいいわけです。日本側が長い原子力の発電の計画を立てるについて、燃料というものの不安があってはいけないというので、長期にわたる供給の保証を受けたのでございまして、必要がな……
○三木国務大臣 一月の二十六日に、移駐ということではありませんが、移駐を考慮しなければならぬかもしれない。それは朝鮮だけではありません、緊迫した極東情勢にかんがみということで、朝鮮とかどことかいうことの指定しての話ではありませんでした。
【次の発言】 これは日本の承認を得るという問題でもありませんので、アメリカはそういう意図を持っておるということを通知をしてきたというだけで、われわれとしては聞きおいた程度でございます。
【次の発言】 御承知のように、一月の二十六日というのは、二十一日にゲリラ部隊の事件があり、二十三日にプエブロ事件があった。われわれとしても、朝鮮半島の状態というものは非常に緊迫……
○三木国務大臣 ただいま事前協議の問題についてお触れになりましたが、新しい安保は、事前協議というものはきわめて重要な改正点であります。従来旧安保になかったのです。したがって、この事前協議というものが空洞化しておるという野党諸君の見解には、われわれはこれはもう絶対に承服できない。これは事前協議というものが、第六条によってアメリカがイニシアチブをとると言われますが、御承知のように、この事前協議の条項にかかる三点は、軍隊の装備であるとか配置であるとか戦闘作戦行動とかいうものが事前協議の対象になりますから、アメリカがそういう点についてはイニシアチブをとることが、これは自然の形であります。しかしながら、……
○三木国務大臣 総理の親書には外務省も関連をしたわけですが、もうそれは全然違います。そういう、いま北山君がアクセントをつけて言われたようなことは、常識から考えても――総理から大統領への親書としてそういうことを書くということは常識にも反しまして、いま読み上げられましたようなことは、内容には入っておらないことは申すまでもございません。
【次の発言】 親書の内容というものは、国際的な慣習からいっても公表をいたさない、それが親書の性質でありますし、あまりにもまたその内容も、総理大臣が大統領に言う親書――選挙のことがどうとかこうとか、そういうことはおよそ親書の常識にも反しておりますので、その新聞には抗議……
○三木国務大臣 スナイダー発言をめぐっていろんな論議を呼んでおるようでありますが、一つの取り上げ方として、佐藤総理は両三年中に返還のめどをつける確信を得たと言うし、スナイダー日本部長はそういう約束ば何にもしてない。こう二つを並べて考えてみると、何か両方が違ったような受け取り方をしておるように思われる節があるかもしれませんが、それは共同声明の中にも、佐藤総理が、三年以内に返還のめどをつけてもらいたい、こういうことを強く要望したのに対して、アメリカ大統領は、日本国民の願望というものはよくわかった、そういうことを頭に入れて、そして日米両国において沖繩の返還の外交交渉を始めよう、こう言っておるのであり……
○三木国務大臣 私は、去る七月三十日から八月一日まで三日間、豪州のキャンベラで開かれました第三回アジア・太平洋閣僚会議、俗にASPACといわれる会議に出席をいたしました。これは韓国、タイに次いで第三回目の会議でありますが、この会議を通じてASPACの基本的性格というものが定着をしたと申し上げてよろしいと思うのであります。 その第一点は、ASPACは他の国あるいは他の国のグループに対して対抗し、敵対する排他的な結合体ではない。したがって、域内における参加を希望する国はどこの国でも歓迎する。 もう一つは、ASPACはしいて結論を求めあるいは合意を求める会議ではなくして、自由に意見を述べ合うこと……
○三木国務大臣 総理がお答えいたしましたように、七月一日、日米協議委員会で私あるいは田中総務長官から、両方から国政参加の問題を取り上げて、施政権をアメリカが持っておるわけでありますから、アメリカに対してこの実現を強く要請をいたしたのでございます。その後も日米間で外交折衝の場合に、この施政権のあるアメリカに対して国政参加の問題は何回も取り上げて、アメリカ側の善処を要望いたしておるのでございます。したがって、国政参加のあり方についてはいろいろ問題があろうと思いますが、この問題は原則的日米間の了解はできるだけ早く取りつけたいという方針のもとに努力をいたしておるわけでございます。
○三木(武)議員 委員長の出席をするようにというお話がありまして、喜んで出席をいたしたものでございます。 いま委員長からお話もございましたように、四月の十五日から二十二日まで、一週間ではありますが、到着の日は夜おそく着きまして、出発は午前中であったので、正味六日間の短い滞在でございました。しかし、短い滞在ではございましたけれども、周総理をはじめ中国首脳と率直な意見の交換をする機会を持つことができまして、私には非常に有益であったわけでございます。周総理との会談内容は非公開という約束になっておりますので申し上げられませんが、きょうは私の印象を申し上げることにいたしたいと思います。 私は、かねが……
○三木国務大臣 ただいま御決議のありました原子力発電所の温排水の影響等に関する調査研究の促進に関する事項については、決議の趣旨に沿って善処いたします。(拍手)
○三木国務大臣 今回環境庁長官に就任いたしました三木武夫でございます。委員長並びに委員各位によろしくお願いをいたす次第でございます。 きょうは私の考えておる所信の表明をいたしたいと思います。 第七十一回国会における衆議院公害対策並びに環境保全特別委員会の審議に先だって、私の所信を申し述べたいと存じます。 わが国は、従来久しく経済成長を促進することを軸に内政の展開をはかり、その結果、所得水準も大幅な向上を示してまいりました。しかしながら、その反面、大気汚染、水質汚濁等の公害の発生と自然環境の破壊が急速に激化し、国民の健康と生活環境が脅かされているという深刻な事態が発生いたしました。 今日……
○三木国務大臣 お説ごもっともだと思います。実態調査をやっておるということは、赤潮発生のメカニズムというものを究明しようというためにやっているのですから、そういうことで各県のエゴイズムというものが出てくる余地は、科学的にはないはずであります。調査も四十六年度から三カ年計画でやって、だんだんと実態の調査も進んでおりますから、これを環境庁で取りまとめて、総合的な評価をやるために積極的に取り組んでいきたいと思います。漁民にとってはやはりたいへんな、赤潮発生による被害というものは看過することのできない状態になっておりますから、積極的に取り組んでまいりたいと思っております。
○三木国務大臣 阿部委員も御承知のように、去年の国連総会で外務大臣が正式に希望を表明したわけでございます。そして日本は開催国としてのいろいろな条件を持っている。それはアジアにおける唯一の工業先進国であるし、日本が環境問題に対して世界の中でも一番問題をかかえておる国であることは事実である。そういう意味において、日本が主催をしたいという日本の希望は非常に日本として一つの合理性を持っている。そういうことで、いまは御承知のようにメキシコとカナダが名乗りをあげて、カナダは熱心ですが、しかし私は実現するものと考えておるわけでございます。大体一九七七年ぐらいを予定しておるようですから、まだ期間もあるわけです……
○三木国務大臣 橋本委員の御指摘になった問題は日本の政治の大きな課題だと思うのであります。やはり日本の行政機構というものが何か時代の進展にそぐわないものになっておることは事実であります。ことに各省間の権限争いに出発する縦割り行政の弊というものが非常にあらわれている。いまほかに緊急の課題がありますから、その問題と取り組んでおるけれども、行政機構の改革という問題は、大きな政治課題として取り組まなければならぬ必要が、近い将来にあると私は思うのであります。いま橋本委員のいろいろな御質問を承って、この問題もそういう問題と関連する一つの大きな側面を持っておると思うのであります。この鳥獣にしても、そういうも……
○三木国務大臣 いま政府委員から御説明いたしましたように、騒音の環境基準については、ちゃんと一つの規制の方法というものは三つの類型に分けてできておるわけです。これを励行するということで騒音防止の目的を達成することが非常に現実的だと思いますが、実際の場合に励行されてない場合も、これはいろいろ御指摘のようにあるわけでありますから、この問題については地方の自治体ができる限り適宜の処置がとれることになっておりますから、そういう騒音規制のいろんな立法的な処置が講ぜられておるのですから、その処置に従って騒音を防止して生活環境を守るということに一段と地方が力を入れてもらうということが一番現実的だと考えておる……
○三木国務大臣 あらゆる場合に私が言っておることは、いま島本委員の御指摘のように、これは厚生省の食品衛生調査会、昭和三十四年ですか、そして企画庁に翌年移って、八年ぐらいの年月はたったわけですね。その経過を振り返ってみて、もう少し何か早い処置ができなかったのかということを、実際私もこの経過をいろいろと調べてみてそういう感にたえないわけであります。水俣病というものが、原因について学者の意見も分かれたということもあったでしょうが、しかし何ぶんにもこれは人の生命に関係をする問題ですから、疑わしいという場合に対しては、適切な処置をするだけの行政というものに対しては良心を持たなければいかぬということで、こ……
○三木国務大臣 昨年十月三十一日、自然公園審議会に諮問をいたしました大雪山国立公園内の道路忠別清水線及び上信越高原国立公園内の妙高高原有料道路につきましては、同日の審議会においては、結論が出ず継続して審議されることになりました。 その後も審議会では、この問題について結論を出すに至っておりませんでしたが、近く自然環境保全法の施行により審議会が改組されることになる事情にかんがみ、今後の審議に資するため、去る三月二十九日、従来の審議経過を取りまとめた報告書が提出されました。 この報告では、大雪山の道路については、「大雪山は、日本の代表的な原始地域であり、道路は認めるべきではない。」という意見、「……
○三木国務大臣 電力の需要というものが増加していく傾向であり、またある程度の電力を確保しなければならぬという必要があるわけです。したがって、発電所は全部いかぬという論は成り立たないわけであります。そういう点で、今度の整備法などにおいても、考えようによると、国として絶対必要であるが、やはりだれでも発電所というものは公害なんかでいろんな不安があると思うのですね。しかし国としては国民生活の上から必要である。国民にかわってそういういろいろな公害問題なんかの不安があってそれを認めるわけですから、地域全体として、そのことによっていろいろ地域が整備されるようなメリットがあったらいいのではないかという考え方が……
○三木国務大臣 アメリカの決定があった直後に、新聞紙から私の所見を求められて、日本は予定どおりの方針に従っていくことにしたい。ことにいま本田技研などにおいても無公害車の開発が成功しておる時期でもございますから、そういうことでいろいろな困難があっても、この日本の大気汚染の現状にかんがみ、各業界において、技術開発というものに対して最大限度の努力を払ってもらいたいということを強く要請するということを述べたのでございまして、私はいまもそういう考えでございます。
【次の発言】 当然にそうだろうと思います。
【次の発言】 電調審で許可を与えるときには、そういう諸条件をいろいろ勘案しながら許可になるわけであ……
○三木国務大臣 千葉の事件などを見ましても、装備に故障が起きて熱媒体が食用油に混入されることを知っておって何らの処置をとらない。一つには、企業自身が、ことに食品などを製造しておるものは、その安全性に対して責任を持つという体制ができないと、なかなか食品に対する国民の不安というものは解消できない。企業の社会的責任というものを今日ぐらい要求されるときはない、これが一点。 もう一つは、役所の、こんなに次々に公害問題、それが人間の生命、健康を害するようなことが頻発しておるのですから、ただおざなりでなしに、総点検といっても、事件が起こってから総点検というのでなしに、やはり食品などに対しては、安全性に対す……
○三木国務大臣 御発言の中にもありましたように、国連のストロング環境問題事務局長が参りましたときに、日本に第二回の人間環境会議を招致したいということを熱心に私は話しまして、事務局長の協力も要請をしたわけです。彼が申しますのは、自分は日本が適当だと思う、それは日本がホストカントリーになる一つの資格を十分に備えていると思うから、できるだけ努力をしたいということでありました。私も、日本はこれだけ環境問題、公害問題がやかましいし、これに対して日本が取り組んでいるわけでありますから、第二回の人間環境会議を日本に開催することによって一段と環境問題、公害問題に対する国民の、あるいはまた世界的にも関心を高める……
○三木国務大臣 海域の環境汚染の問題はなかなか複雑な問題を含んでおりますから、総合的に分析をしたりあるいは判断をするのには、林委員の御指摘のような専門的な学者の意見も聞く必要がある。だからそれを委員会をつくるとかなんとかいうような形は別としまして、山口県、福岡県の両県の当局者が調査の結果が出ますればそういうような意見も徴しながら、環境庁としてはできるだけこの問題の解決に協力をいたしていくつもりでございます。
【次の発言】 瀬戸内海はもう一ぺんきれいな瀬戸内海にしなければならぬと私は思っております。いまからでも、おそ過ぎた感もあるわけですけれども、ここでわれわれがその気になればまだ可能性は残され……
○三木国務大臣 二酸化窒素、光化学オキシダント及び硫黄酸化物の環境基準につきましては、本特別委員会の質疑において、私は中央公害対策審議会の答申を得次第、すみやかに人の健康に影響を及ぼすおそれのないレベルにおいて設定あるいは改定強化する旨を明らかにしてまいりましたが、先般これに関する答申を受けましたので、この機会にあらためて本件について御説明をいたしておきたいと思います。 今日、わが国における大気汚染は、各地で深刻な問題となっており、一刻も早くこれが対策の強化をはかることにより清浄な大気を取り戻すことは私どもに課された最大の政策課題の一つであると考えております。そのためにまずその目標となる環境……
○三木国務大臣 ただいま議題となりました富士地域環境保全整備特別措置法案について、その提案の理由及び内容を御説明申し上げます。 富士山は、わが国の最高峰として、その雄大典雅な山容の美しさは古くから国民にとうとばれ、あるいは、詩歌、絵画等文芸上の題材となり、あるいは、登山、逍遥等の適地として利用されるなど、広く親しまれてきた名山でありまして、わが国の自然の象徴であるとともに、国際的にも希少なすぐれた景観を持つ山岳として高く評価されているものであります。 このようなことから、富士山の地域は、早くから国立公園に指定され、自然環境を保護しつつ国民の健全な利用に供することとされてきたのであります。 ……
○三木国務大臣 五月の二十二日でしたか、熊本大学の武内教授を班長とする研究の報告書が提出をされております。そして、きわめて重大な事柄でありますので、直ちに環境庁から公害の課長を派遣しまして、そのときに、関係のある厚生、通産、水産庁などの係官も同行を願って、直接武内教授から話を聞くばかりでなく、関係の四県の係官の集合を求めて、いろいろ善後策を相談をしたわけであります。 その中で、林委員御指摘のように、有明海、八代海、これは今年やる予定になっておったわけでありますが、事態は急を要しますので、今月の下旬ごろには環境調査に取りかかることにいたしております。そうして、水質とか底質とか魚介類などの調査も……
○三木国務大臣 最近、乱開発といいますか、そういうことによって、自然の環境が破壊されるような傾向も全国的には起こっておるわけであります。これからの自然環境の保全をはかっていくためには、十分な調査を行なって、そうして日本の自然というのは一体どうなっているか、どういう自然はこれは保全をしなければならぬか、また自然の中における動物とか鳥とかその他地質とか、いろいろな点をもう少し全国的に詳細にこれを調査を行なって、そして今後の自然環境の保全の行政を進めていく上の重要な参考資料にしたいということで、今年一年がかりで専門家や都道府県の協力を得て、環境保全地図といいますか、俗に緑の国勢調査といわれておるこれ……
○三木国務大臣 田中委員御指摘のように、自然環境の保護の中に国有林の占めるウエートというものはたいへんに高い、そういうことですから、今後国有林などの伐採とか開発とかについては、十分に環境庁と協議をしなければならぬ。 そうでないと、自然環境の保護といっても、国有林などがその保護の対象から林野庁側で一方的に処理されるということでは、それは自然環境の保全ということになりませんから、そういうことでこれはそういうふうな行政措置の慣行にはなっておりますけれども、そういう自然環境の保全ということが今日一段ときびしく求められておるときですから、この林野庁と環境庁との関係というものはさらに緊密、厳格な立場から自……
○三木国務大臣 島本委員自身からの御質問もありましたし、社会党からの申し入れもございましたし、そういう申し入れあるなしにかかわらず、やはり地元が環境の保全というものに対して非常な不安があるわけでありますから、それは一企業ばかりでなく、全体としての環境保全ということはみながやはり考えなければならぬ問題でありますので、北海道庁に対しても北電に対しても地元民の不安を解消するためにはよく話し合いをするようにと、そうしてそういう地元の協力を得られるようにすることが企業というものの将来の経営上からいっても、そういうやり方のほうがずっと安定した経営ができるわけでありますから、強く申し入れをいたしたのでありま……
○三木国務大臣 本法が出て、改正が出るまでの間非常に短期間であった。それはやはり本法の場合において早急に本法案を制定いたしたわけでございますから、まだ不十分なところを補う必要が生じたものだと思うのです。自然環境の保全ということはいま大きな問題でございますから、期間がたっていないといっても、よりよい改正をして、国民の期待にこたえることが必要だと考えましたのであまり時間がたっておりませんけれども、改正することによって自然環境保全の目的をよりよく果たしたいという趣旨でございます。
【次の発言】 御指摘の水島は私も船であの付近を見まして、実際、知事と一緒でしたが、どうしてこうやって松が枯れるんだと言っ……
○三木国務大臣 小澤さんも政務次官をされて、環境庁の行政経験がおありになるわけでございますから、いろいろ御理解の深いことだと思いますが、端的に言って、こういうことをやらなければ、これは日本の環境汚染というものがなかなか防ぎ切れるものではない。一つには、とにかく公害問題というものを企業も行政も政府も、これが非常に今日のような深刻な問題だと意識をして経済政策を進めてきたわけではないわけであります。ごく最近数年の間に、公害問題というのはこれほどの国民的関心を呼び、現実にいろいろな問題を起こしてきたわけですから、過去の蓄積された汚染というものを徹底的に除去しなければならぬ。そのためにヘドロなんかの処理……
○三木国務大臣 私もそのことは直接に見てはおりませんが、そういう考え方を持っておるということは、企業の、経団連のような重要な地位にある人がどうも私はよくわからない。これからは実際問題として企業はそういう考え方ではやっていけないわけですよ。これはもう全国的ないまの状態を考えてみても、これからの企業は、公害を防止するということが企業の生命だと思いますね。問題を起こせば企業の経営の存立の基礎もやはりゆるむのですから、したがって、どの企業もこれから競い合わなければならぬのは、技術開発をやって公害を外へ出さないようにして、なおかつできるだけいい品物を安くつくるということが企業のこれからの競争の条件じゃな……
○三木国務大臣 私どもそういうように考えて、きょうも環境庁で相談をしておったのですが、国立公園の中の特別地域くらいはひとつ買い上げるということで――いままでどうも買い上げがうまくいかない。これは木材の値上げなどで折り合わないのですね。地価の非常な値上がり、これをみな期待するわけです。だから少し弾力的に、あまりしゃくし定木でなしに、ひとつ買い上げというものを積極的に推進していこうではないか。けさも相談をしておったので、岡本委員と全く同感で、私権を制限するわけですから、どうしても国のものにしておいたほうが、環境の保全からいっても万全を期すことができるわけですから、そういう方針で今後取り組んでいきた……
○三木国務大臣 ただいま厚生省から御報告のありましたように、水銀の暫定安全基準というものが発表されましたので、それに伴って水銀等汚染対策推進会議を昨日開催をいたしまして、一つにはこういう基準をきめたけれども、この監視の体制を強化する。魚市場などに対する監視体制の強化、ことに産地市場については常時の厳重な検査を行なって、そのつどこれを公表する。またもしも基準以上の汚染があるときには漁場とか魚種に対して制限を加えることにしよう。また先般来当委員会においても申し上げておりますように、この際全国的な環境調査を行なう。それには問題の水域から先にやる。水俣とか有明海とか徳山とかこういう問題のところから先に……
○三木国務大臣 東洋曹達のお話でありまして、通産省の政府委員から事情を徴しましたところ、そういう希望が一時あったけれども、いまはそういうことはないということでございます。
【次の発言】 各地に魚介類に対して不安な気持ちが起こっておりますから、明日各県から呼んであるわけです。やはり地方自治体の協力を得なければいきませんから、そしてこの全国的な魚介類の調査を七月一日から開始したい、そしてメチル水銀の含有量なんかを調べましてそれを公表をしたい。魚介類がよごれておるとしたら、どういう状態にあるかということを公表をしたい。そういう費用は全部政府と地方自治体で負担をいたす考えでございます。
○三木国務大臣 こういう問題があるわけですね、一つは、いま岡本委員の御指摘のような水俣病の治療方法ということですね。これはなかなか残念ながら、いま治療方法というものは医学的に解決されてないわけですね。これは、今度一つの研究治療のセンターをつくりたいという考えでありますから、相当やはりこの日本の医学者の協力あるいはまた世界にそういうふうなことで国際的な協力の面も得てもいいと思うくらい、やはり治療の方法は改善しなければならぬ。まあ、だからいまのところでは、私も現地を見てみると、病気を悪化させないということは可能なようですね。じいっとおれば、悪化していくのをある程度食いとめるというようなことでは何か……
○三木国務大臣 ただいま議題となりました公害健康被害補償法案について、その提案の理由及び内容を御説明申し上げます。 経済の急速な拡大と都市化の進行の過程におきまして、環境汚染の進行には著しいものがあり、大気の汚染や水質の汚濁による健康被害の発生は重大な社会問題となってきております。昨今相次いで終結を見るに至りました四大公害裁判は、これら公害による健康被害の深刻さと問題解決の困難さを如実に物語るものであります。 このような深刻な公害による健康被害者を救済するため、政府におきましては、昭和四十四年には、公害に係る健康被害の救済に関する特別措置法を制定し、当面の緊急措置として医療費等の給付を行な……
○三木国務大臣 私はこの法律の中に生業被害も加えて考えられないだろうかということも環境庁としてはまだ研究をさしておるわけでありますが、どうも生業被害の場合は水産物とか、農作物というような被害で農林省との間に非常に関係がある。それで、私は閣議でこれを取り上げて農林大臣にも環境庁としても研究をしておるけれども、農林省としてもこれを制度化するためにこの問題に真剣に取り組んでほしい、農林大臣もそういうことにいたしますということでありまして、ことにこの生業被害の場合は原因者が必ずしも明白でないような場合も多いですね。そういうところで何らか制度的なものができないと、そういう人の救済というものは迅速にいかな……
○三木国務大臣 との法案の提出がおくれて、非常に短期間の間に御審議を願わなければならぬということを恐縮に考えておるわけですが、われわれは、公害による健康被害の現状にかんがみ、どうしてもこういう制度を早急に実現させる必要があるということを考えて、この法案の作成に取りかかったのですが、一つには費用負担の具体的な方法、あるいはまた徴収機構というものの内容、あるいはその他の法制度との関連、この法案は従来あまり類例のない法案であっただけに、小宮さん御想像がつくと思いますが、政府部内の調整にもたいへんに時間がかかったわけです。そういうことで、この内容がいままでにあまり類例のない法案であっただけに、われわれ……
○三木国務大臣 私しばしば申し上げておりますように、健康被害の問題、この損害賠償保障制度を軌道に乗せて、そして昭和四十九年度から生業補償の問題に取り組むということを申し上げておるわけでございます。生業補償の問題ということになりますと、非常に経済的な損害というものの態様というものも複雑でありますし、因果関係というものも必ずしも明らかでない場合も多いわけでありますから、これは制度化するためにはいろんな方面から検討を必要といたしますので、一ぺんに健康のほうも生業のほうもということをいたしますことは、いま健康に関する損害補償の問題を軌道に一あんまり間口を広げていくことは健全にこういう制度を発達さす道で……
○三木国務大臣 これを制度として考える以上は、汚染の状態とか有症率とか多発性とか、ある一定の基準がなければならぬわけであります。しかし、この法律は、公害病患者をできるだけ救済しようという目的があるわけですから、地域指定の問題に対しては、なるべく立法の精神に合うような地域指定はどういうふうにすべきかということを中公審ともよく相談をしてみたいと思います。しかし一定の基準があるものですから、患者を個々に拾い上げるということは制度としてむずかしい。どこかで線を切らなければならぬわけであります。
【次の発言】 これは、その治療をどういうふうに経済的に評価するかというのは大事な問題ですから、医師会との間に……
○三木国務大臣 企業側としていろいろこの制度に対する評価はあろうと思いますけれども、この制度自体はやはり公害病の患者というものを中心にして患者に対するできるだけ迅速な補償の問題を解決をしたい、こういう法案の趣旨でありますから、企業側としてこの法案に対していろいろな評価をいたしましても、そのことがこの法案の本質自体に対して影響を持つものではないと思います。
【次の発言】 菅何がしという、それが私はこの制度に対する一般的な企業の取り組み方だとは思わないのです。やはり企業の側においてもいろんな人がおって、そういう菅何がしのような意見を持っておる人もおるわけですが、この制度の評価について一般的な企業の……
○三木国務大臣 われわれとしてもできるだけ公害病患者の人たちには敏速な給付をしたいと考えて、地方自治体ともいろいろ相談をしたわけですが、療養費とか介護手当ですか、これは毎月出るわけですが、ほかの給付は自治体とも相談をしてみると、やはり隔月でないといろいろ事務上もどうしてもぐあいが悪い。ほかの給付は二カ月ではないのですね。ほかの制度の給付は三カ月ぐらいになっているわけであります。これは何とか早く給付をできないかということで二カ月ということにしたわけでございますから、現在のところこれを毎月というわけにはいかぬということでございます。
【次の発言】 こちらのほうも自治体の事務能力でできるということな……
○三木国務大臣 御承知のように、二回にわたって水銀等汚染対策推進会議を開きまして、そこできめられた各条項については着々と実行に移しておる次第でございます。
【次の発言】 いまはそれよりももう少し時期を促進させたい。クローズドシステムを、この間も化学工業会の幹部を呼んで、来年の九月末を十二月末までにこれを繰り上げて実施できないか。そうしたところが、工業会の代表者は極力御趣旨に沿うようにいたしますということで、いまお話のありました、きめたことよりももっとそのきめた時期を促進させたいということで努力をいたしておる次第でございます。
【次の発言】 これは、まあいまのところでは三分の二ぐらいの工場がこれ……
○三木国務大臣 現在のところ排出の規制あるいは罰則等の適用をしておるわけですが、それをいま御指摘のように地方自治体に権限を委譲するということについては、まだ政府部内においてなかなか調整がついてないわけです。こういうことで、局長の答弁にも今後十分検討いたしますということは、岡本委員の言われる意味もよくわかります。しかし、これは関係各省庁の間の調整をつけなければならぬ問題があるわけでございますから、今後の検討の課題にしたいと思います。
【次の発言】 今日光化学スモッグその他大気の汚染からくるいろいろな国民生活に対する被害を与えておることは事実ですから、お説のとおりやはり排煙脱硫装置、低硫黄の原油で……
○三木国務大臣 島木委員の御指摘のように、政令に委任された事項が非常に多いわけで、この政令にどういう内容を盛るかということは、本法案が真に目的を達成できるかどうかということにかかっておりますから、この委員会における御審議の過程に出たいろいろな御意見もこれを参考にしながら、公害による健康被害を救済したいという本法の精神に沿うように政令を制定をいたしたいと考えておる次第でございます。
【次の発言】 従来の指定地域、それは踏襲をいたします。それからまたいま木下委員がいろいろな場合を御指摘になったですが、それは地域拡大のときのやはり重要な大きな参考になると思いますが、できるだけ前向きに地域の拡大を考え……
○三木国務大臣 ただいま御決議になりました附帯決議については、その趣旨を体して十分に御趣旨に沿うように努力をしたいと考えております。
○三木国務大臣 環境問題は党派を越え、イデオロギーを越えた課題である、こういう見地から、各党が長期間にわたって御努力の結果、瀬戸内海環境保全に関する臨時措置法が可決をいたしますことに対して、これはまさしく国民の瀬戸内海を美しい瀬戸内海に取り戻してもらいたいという国民の要望にこたえたものであって、御努力に対して敬意を表する次第でございます。政府としては異論のあるどころか、この法律に盛られてある趣旨を体して、三年以内という規定をできるだけ時期を早めて、瀬戸内海の環境保全に対する基本計画を樹立いたす考えでございます。 また産業排水の汚濁負荷量三年以内に二分の一に減少するということは、これは励行をい……
○三木国務大臣 しばしば鳥本委員にもお答えいたしましたごとく、このままの現状で何にも開発をしてはいけぬという立場はとらないわけでございます。過密過疎、非常に日本の開発は片寄ってきておるわけでありますから、これを全国をもう少しバランスのとれた開発をすべきだという立場で、もう現状を固定して何にも手をつけたらいかぬというような立場はとらない。そこで開発をする場合においては、事前に環境への影響というものを十分に調査、検討、評価、こういうものをいたしまして、できるだけ環境への悪い影響、これを事前に防止し、防止ができないときにはその開発は認めないということで、開発と環境保全との両立をはかりたい、そういうこ……
○三木国務大臣 私、まだいま事務当局から、湘南の海岸を海上公園にするというものについて現在のところ計画を持っておりませんので、私もこの問題については検討いたしたことはないのですが、今後の研究課題といたします。
【次の発言】 まあ各地でこの問題に対して地域的な紛争が起こっておるわけです。どうしてもやはりそういう道路をつくるときには、地元の人たちは排気筒などに対して、あまり近くに建てられるならば空気の汚染なんかの心配があることは当然ですから、十分な合理的な説明を得て納得していくようにこれからしないと、ますますこういう道路の建設などによって不必要な地域的紛争を巻き起こすことになるので、そうすべきだと……
○三木国務大臣 御指摘のように、最近、こういう不祥な事件が各省に次々に起こっておることは、政府として重大視されなければならぬわけでございまして、官庁の中に清廉な気風が確立されなければ、政治、行政に対する国民の信頼なんかは地を払うことになるわけでございますから、内閣全体として、こういうことの絶対に起こることのないように戒心をいたしてまいりたいと考えます。
【次の発言】 先般も閣議におきまして、官庁における綱紀の粛正について強い政府の方針というものを打ち出したわけでございます。その中には、御指摘のような役人と業者との癒着というものを断ち切らなければ、いろいろな弊害が起こってくるわけでございますから……
○三木国務大臣 確かに御指摘のような発言をいたしたことは事実であります。やはり政党は、政党自身が政策立案の能力を持ち、また政党の資金は、できるだけ党員の党費等によって経常費をまかなっていくということが理想である、これは私はそう考えておるわけでございます。政治資金規正法については、総理の答弁も私は聞いておりまして、まあ選挙法の改正、それと同時にこの問題を考えるということが、理屈の上では一番理想的だと思いますが、政治資金規正法については、前内閣時代からのいきさつもあり、国民の気持ちとしては、何が何でも資金の問題から取り上げてもらいたいという強い要望のあることもよくわかりますので、この問題については……
○三木国務大臣 私は従来から土地に対して、土地を投機の対象にしておるということは、社会公平の原則からいっても納得のできないことである、したがって、そういう意味から土地委員会のような制度をつくって、その地方においてその土地の、所有権というものは憲法の規定もありますが、その利用については、そういう認可制のような制度をとるぐらいの規制を行なうことが必要である、こういう考え方であったわけです。今度の土地対策の中にも、特定地域においては、そういうアイデアが取り入れられておるという考えで私は賛成をいたしたわけでございます。
【次の発言】 防衛力の平和時における限界、これは渡部さん御承知のように、閣議、国防……
○三木国務大臣 田中委員は、公害特別委員長として一年間、これを手がけてこられたわけでありますから、前後の事情を十分に御承知になっておるわけでありますが、無過失の損害賠償保障制度の措置をとれ、それは附則の中にありますが、附帯決議の中にも、いまお話しのような問題があるわけでございます。しかし、その国会の意思を尊重して、この国会に公害による損害賠償保障制度を提案したいということで準備をしておるわけです。これは附則の国会の意思を尊重して……(田中(武)委員「それは趨勢です」と呼ぶ)趨勢でもありますが、また一面において、国会の意思も尊重しておる。ただしかし、その場合に附帯決議の中にある範囲を拡大して、い……
○三木国務大臣 瀬戸内海は、これをひとつきれいにせなければならぬということに対しては、だれも異存はありません。 そこでしかし、総理がいま言われたように、これは排出基準の強化であるとか、あるいは総合規制までやるわけでありますから、そのほかに公共の下水道の整備とか、非常な総合的な政策を見合わせて瀬戸内海の浄化というものはやらなければならぬわけです。したがって、いま総理も言われたように、沿岸の各県の協力を得ることが必要でありますから、それはやはり開発の規制までも考えなければならぬわけでありますから、そういうことで、この十四日に沿岸の知事会議を開いて、そして瀬戸内海をひとつもう一ぺん美しい瀬戸内海に……
○三木国務大臣 いま総理も答弁されたように、人間の活動には生産の場があり生活の場がある。この生産の場が生活の場を力で押しまくっていけば、それはもうそういう社会というものは真の繁栄も平和もないわけですから、どうしてもやはり生産活動、生活環境というものは均衡をとらなければいけない。だから、今後の開発は、やはり環境の保全ということは開発の前提である。その環境を破壊して開発しても、ねらうところが真の繁栄、真の平和というものをもたらすものでないですから、今後は、すべての開発はよき環境の保全を前提にする、こういうことが大原則だと私は思っています。
○三木国務大臣 今後の経済成長の場合に、いろいろな公害防止、あるいはまた開発に対するいろいろな環境の保全、そういうものを何もしないでやれば、いろいろな問題、指摘されておるような問題になりますが、そういうことに最善の注意を払いながら経済の成長をはかっていくという前提になってくれば、それはいろいろな汚染の状態にも変化が起こる。だから、われわれが今後やろうとすることは、開発の場合に公害の防除ということに対して最善の注意をする、そのための技術開発もする、あるいはまた環境の保全にも万全の対策を講ずるという前提に立って、その環境の破壊からくるいろいろな弊害を防除していくという必要があるわけでございます。
○三木国務大臣 むずかしいことを言った覚えはないわけでして、開発と環境というものを両てんびんにかけて、オール・オア・ナッシングということはとらぬ。それは現にやはり開発の必要というものはあるわけですから、これはもう万人が認めておるのですから、開発と環境の保全というものをどうして両立させるかというところに政治のくふう、英知というものがあるわけですから、そんなに簡単にどちらかオール・オア・ナッシングだったら、政治は要らないかもしれない。 そういう意味で言ったわけでありますが、しかし、私がなおそれにつけ加えたのは、このごろはどうも、GNPということで計算されるものはよくわかるのですから、非常に価値を……
○三木国務大臣 兒玉委員の御指摘のように、最近、乱開発というべきことがなかなか目に余るものもあるわけでございます。フランスでも、スイスでも、御指摘になったように、森林地帯の開発には相当きびしい規制を加えておることは御指摘のとおりであります。森林というものの持っておる多面的な価値は御指摘のとおりでありますが、木材の供給ばかりのサイドからは森林資源は考えられないというのが、今日の時代の傾向であることは御指摘のとおりでございます。 そういうことで、われわれとしては、森林法の改正にも、農林省との間に、自然の保護という観点に立って、森林がそういう見地を十分に生かされるような改正をするようにということで……
○三木国務大臣 北側さん御指摘のように、琵琶湖は自然の景勝の地であるばかりでなしに、上水道の水源池でもあるわけですから、これはもう水質の汚濁をどうしても防止しなければならない。そのために、御指摘のあったような、いろいろ土地の買い占め、乱開発からくる一つの琵琶湖の汚濁、いまこれをきれいにしようというのに、またこれの汚濁の原因をつくったのでは意味はなさないですから。あそこは国定公園になっているわけです。九万ヘクタールくらい指定しておるわけですね。陸地が二万ヘクタールくらいあるのですか。これを国定公園としていろいろな規制をしておるわけですが、しかし、それだけでは足らない面もありますので、この四月から……
○三木国務大臣 八木委員の御指摘のように、この問題は、憲法の自由平等の基本的な原則にかかわりを持つ重大な問題でございます。したがって、こういう問題が一日も早くいろいろ議論をされ、あるいは運動をされる必要のないような状態を実現をすべきだと思います。 いろいろ国際平和と申しましても、国内においてこういう問題が解決されぬということでは、極端に言えば、平和を口にすることもなかなかできないような一面も私はあると思います。このためには、政府はもとよりでありますけれども、一般の社会全体が、社会正義、公平あるいは寛容、相互理解、こういうふうな態度をもってこの問題の解決に当たらなきゃならない。特別措置、あるい……
○三木国務大臣 航空機の騒音ということが社会的な大問題になっておりまして、そういう点で環境基準を三月中にはきめたい。まだ、最終的な検討を加えておるわけでございますので、この段階でその内容に触れるわけにはまいりませんけれども、期限の点においては、三月末にはぜひ環境基準を出したいと考えております。
【次の発言】 そのとおりです。
【次の発言】 いきさつにつきましては、事務当局からお答えしたほうがいいと思いますが、環境庁の立場は、イタイイタイ病あるいはカドミウムの鉱害の被害、これを何とかやはり救済をしたいというのがわれわれの基本的な立場でありますから、国の鑑別診断を求められたときには、こういう環境庁……
○三木国務大臣 法務大臣と同じような見解でございます。法務大臣と同意見でございます。
○三木国務大臣 最近騒音の公害に対する非常な国民的な苦情といいますか、そういうものが各地において非常に広範な地域で述べられておるわけでありますが、やはり環境の静けさを求めるということは当然のことであるわけでありますから、われわれ環境行政を進めていく上においても、静穏な環境を確保するために努力しなければならぬことは当然でございます。ことに飛行機がジェットエンジンにかわってから、騒音の問題というのは各地において問題を引き起こしておりますが、ことに大阪国際空港においては、飛行場の立地条件が非常に世界的にも悪い条件のもとにあるわけでありますから、騒音の被害というものが一番甚大であるわけでございます。そ……
○三木国務大臣 昨年の十二月の十日に出発をいたしまして、約二十日間政府特使として中東八カ国を訪問をいたしたわけでございます。 旅行の目的は、一つには中東和平に対して日本として貢献できる道はあるかということが一つ。もう一つは、訪問をいたしました中東諸国と日本との友好関係を増進するためにはどういうことが必要なのか。こういうことを旅行の目的として八カ国を回ったわけであります。 中東和平の問題については、この機会に中東の和平を達成したい共通の願望を持っている。機運もそういう機運が動いてまいりましたので、そういう強い希望を中東諸国は持っている。その解決の基礎になるものは、一九六七年国連の安保理事会の……
○三木国務大臣 昭和四十六年度における環境庁の歳出決算につき、その概要を御説明いたします。 環境庁の歳出予算現額は四十三億六千八百四十九万円余でありまして、支出済歳出額は四十一億四千四百八十万円余、翌年度へ繰り越した額は一億四千六百八十六万円余であり、差し引き不用額は七千六百八十二万円余となっております。 歳出予算現額につきましては、当初予算額一億八百三十六万円余、予算補正追加額一千七百二十二万円余、予算補正修正減少額一千三百九十五万円、予算移替増加額三十九億六千八十四万円余、予算移替減少額八千九百九十五万円、前年度繰越額一億八千九百九十八万円余、予備費使用額一億九千五百九十七万円余を増減……
○三木国務大臣 第七十二回国会における衆議院公害対策並びに環境保全特別委員会の審議に先立ち、私の所信を申し述べます。 中東戦争を契機とする石油危機により、はしなくもわが国の経済成長の基盤は、限りある資源の上にあまりにも立ち過ぎていることが明らかになりました。 わが国は、これまで、資源の有限性に対し今日のごとく深刻に考えず、資源を消費し、生産の拡大と物的生活の向上を追い求めてまいりました。しかしながら、このことは公害の発生と自然環境の破壊をもたらし、国民の健康を害し、生活環境悪化という深刻な事態を引き起こすに至ったのであります。 今日、国民はだれ一人として環境問題の重要性を認識せざる者はな……
○三木国務大臣 この石油の問題というのが大きな世界的な問題になってきたのは、石油がもう完全な売り手市場になった。いままでは金さえ持っていければ幾らでも自由に石油が買えたわけです。ところが産油国自身とすれば、これはやがて枯渇する資源である。だから、できるだけその資源を大切に使おう、細く長くそれを使おうという資源保全の考え方というものが産油国に強くなってきておる。 もう一つは、他の工業製品の値上がりに比べて、石油というものは安過ぎた。それは、昭和四十六年度は一バーレル当たり一ドル台ですからね。四十七年度になってきて二ドル台になった。それが、この石油の危機になってきてから、去年の十月、十一月ごろか……
○三木国務大臣 公害対策から考えましても、データというもの、これは行政の基礎になるわけですから、ああいう不始末が起こったことは非常に残念に思うわけでございますが、これから政府のほうとしても体制を、やはりどうしたって分析機能というものは持たなければ、いろんな、放射能の問題にしても、公害対策にしても、それを基礎にして政策を進めていくわけですから、いま科学技術庁が中心になって、これはどのようにして体制を整えて、失われた国民の信用を回復するかということを考えておるわけで、多少の時間をいただきたいと思いますが、国民から、これならだいじょうぶだろうという体制を立て直したいと考えております。 もう一つは、……
○三木国務大臣 ただいま議題となりました公害健康被害補償法の一部を改正する法律案について、その提案の理由及び内容を御説明申し上げます。 大気の汚染または水質の汚濁の影響により健康がそこなわれた人々の保護をはかるための公害健康被害補償法が、第七十一回国会において成立を見たところでありますが、本制度の実施に必要な費用のうち、慢性気管支炎等の非特異的疾患にかかる被害者に対する補償給付の支給等に要する費用につきましては、大気汚染防止法に規定するばい煙発生施設等を設置する事業者から徴収する汚染負荷量賦課金のほか、移動発生源分として別に法律で定めるところにより徴収される金員をもって充てることとされており……
○三木国務大臣 申すまでもなく富士山はわが国の自然の中でも象徴的なものであります。ところが、これは首都からも百キロ以内にある地点でありますので、非常に便利な地点でもあり、近時レジャー開発、別荘開発等、無計画に開発をされる傾向が非常に顕著になっておるので、この富士山というものを保護し、あるいはこれを利用するにしても総合的に計画的に保護、利用をいたすことが必要である、こういう点から考えて、こういう法案を提出いたしました。これが理由でございます。
【次の発言】 お説のとおり自然公園法でいろいろな規制ができるわけでありますが、公園外の地域もあるということであります。富士山は一帯として考えることがいいと……
○三木国務大臣 私どもも、きょう朝日新聞ですか報道された東邦亜鉛の対馬の事件は言語道断な事件だと思います、あれが事実ならば。よごれてない上流の土砂を下流へ持ってきて、そうしてごまかしたというようなことは、これは許されない行為でありますから、環境庁としても、さっそく事態を究明して 必要があれば再調査もいたす考えでございます。あそこの健康調査はすでにやったわけでありますが、イタイイタイ病の患者はなかったというような報告でありましたけれども、いま言ったようなあそこの事態というものが、会社ぐるみで事態を隠蔽するような作業が行なわれたという、どうもそういう点で不安がありますから、真相を究明し、さらにきょ……
○三木国務大臣 前回の委員会においても島本委員にお答えをして、環境調査の補完的な調査を今後続けていくということで、この計画を撤回するというようなことは、私は申したこともないので、速記録をお読みいただければわかりますように、環境調査の補完ということを申したわけでございます。大規模な工業立地でありますから、今後段階的にアセスメントをしていって、むろんそのアセスメントの結果によっては計画の変更を命ずることもございます。 いずれにしても、今後はきれいな工業基地にしたい。いままで、われわれは各地においていろいろな経験を持っておるわけですから、きれいな工業基地にするために、今後北海道庁とも連絡をとりつつ……
○三木国務大臣 五十年はああいう、いろいろ延ばしてくれという意見もメーカーに強かったんですけれども、これは予定どおり実施をいたすということで、方針を変えなかった。五十一年の窒素酸化物は、これはなかなかその技術の開発というものは、五十年の規制のときには、すでに本田とか東洋工業など開発をされたところもありましたが、五十一年の規制は、今度はどこもまだ開発されていないんですね。したがって、いまやっておることは、技術開発をメーカーに対して促進するということで、一方においては、方針はやはり示してあるわけですから、その方針に従って聴聞会なんかも予定どおり開いていくつもりであります。 しかし、一方において技……
○三木国務大臣 四月中には大体見当をつけて、そして交渉することにしようと思っております。
【次の発言】 そういう注文をお出しになるのは、人事の公正を期すようにという御親切からだと思いますので、その人事については、この性格に照らして公正な人事をいたすことにいたします。
【次の発言】 公正な人事をいたすように心がけて、これを国会の承認を受けるというような厳格さでなしに、御連絡をするようなことはいたします。しかし、御承認を受けるというような窮屈なものではないと御承知を願います。
【次の発言】 先般も申し上げましたごとく、これは九月の一日から実施をいたしますので、六月、おそくとも七月までには政令案を全……
○三木国務大臣 いよいよ率法案が成立したときの準備というものがあり得るでしょうが、そういう場合には、やはりこの法案が可決した場合ということをちゃんと頭に描いておかなければならぬ。法律がまだ施行されていないときに、いかにも施行されておるように言うことはよくない。もしもという、もしこの法案が可決した場合というそういう字句が脱落をしておると思います。
【次の発言】 先ほどお答えしたように、これは、この法律が実施された場合ということが前提に書かるべきものであった。法案は通ってないのですからね。通ってないのに、まともに保全法というものを覚書の中に書くことは、やはり少し思慮の足りない点があったと思います。
○三木国務大臣 瀬戸内海の環境保全に関する臨時措置法は、瀬戸内海をできるだけ短期間にきれいにしていこうということですから、したがって、そうみなが猶予期間をぎりぎり一ぱいまで、上積み規定をそれまで延ばすということは、立法の趣旨にも反するわけでありますから、実情を調査して指導を強化いたします。
【次の発言】 必要があれば、そういうこともやりますけれども、いまのところは勧告権というのでなくして、行政的な面で指導を強化していきたい。しかし必要があれば、それはそういうことにもいたします。
【次の発言】 まだこの問題は具体的な問題として県からも、環境庁に何の申請もきてないわけですが、この問題は特に慎重に対……
○三木国務大臣 これから日本は、エネルギーに対して原子力発電に依存しなければならないものが非常に多いわけでありますが、原子力発電の場合に安全性の確保ということが、これが一番大事なことであります。ただ、これに対しては、原子力発電という特殊な技術によるものですから、原子力局でいろいろな全般の行政をやっておるわけですが、しかし、これは安全性という問題が問題になっておるときに、原子力局としてもその点に十分気をつけて、地元民に対して不安を与えない、市長がいろいろな不安を持つような形であるとうまくいきませんから、これはよく私どもからも話すことにいたします。
○三木国務大臣 この法案は、岡本委員の御指摘のように、北富士演習場の取り扱いについて起こったことは事実です。しかし、その前から富士の周辺の環境保全をしたいという声があって、環境保全に関する法案を希望しておったことは事実なんですね。それをちょうど北富士の演習場の取り扱いという問題があったので、この機会にこれを実現をはかりたいという強い希望が山梨県側に起こったことは事実です。 それはなぜかといいますと、岡本委員ごらんになっても、地図を見ても、富士の山ろくと湖の付近だけは国立公園になっているのです。ところが富士宮市とか、富士市であるとか、御殿場市であるとか、今度入れようとする地域は全然入っていない……
○三木国務大臣 窒素酸化物の低減を目標にした五十一年度の規制は、変更はいたしておらぬわけです。この方針は示してあるわけですが、まあ正直に申しますと、五十年度の規制の場合は本田とか東洋工業とか、そういう技術の開発自体は、やっぱりメーカーがあったわけですね。だから日産からも、あるいはまたトヨタからも相当な強い陳情を受けたのですが、これはもう問題にならぬ、現にあるではないか、開発している。大メーカーができぬわけはないということで、非常にこちらとしても、そういう人たちにも言いやすい立場にあったわけです。 今度はまだ、だれも技術開発ができてない。したがって、六月に、技術開発を促進する意味もあってヒヤリ……
○三木国務大臣 土井さんのいままでの熱心な御質問、非常にもっともだと思います。こういう工業開発のような場合には、どうしてもやはり開発というもののエネルギーのほうが強いですから、ややもすると、やはり環境アセスメントのほうが、あと追いになる場合がある。全体として国の政治が環境第一ということに変われば別ですけれども、やはりまだ、ことばでは言いましても、政治全体の姿勢が変わっているとは私は思わない。 そういうところに、いろいろと御質問になったことは意義があるとは思いますが、いまこれを全部撤回ということは考えていないのですけれども、いまの御質問にもいろいろあったように、欠陥のあることは事実ですから、そ……
○三木国務大臣 総量規制を導入したいということは、かねがねから思っておったところであります、いまのような個別規制であっては、全体としての良好な環境というものを維持することは困難でありますから。ところが、これは、各国においても総量規制をやっておる国はないというところを見ますと、やはりなかなか困難な問題がそれに伴うわけでありますが、いま御指摘のように、日本の場合の諸条件にかんがみて、日本は優先して環境政策、公害政策を、世界に率先して、できる限り前向きの法案を用意することが必要である。こういうことで、いまお話のあったように、これからが環境元年である、こういう決意で取り組むために、この法案を出したわけ……
○三木国務大臣 ただいま議題となりました環境庁設置法及び行政管理庁設置法の一部を改正する法律案について、その提案の理由を御説明申し上げます。 御承知のとおり、環境庁は、昭和四十六年七月に発足し、今日まで各種公害規制の強化、被害者救済制度の整備、自然環境保全施策の充実等環境の保全に関する行政を総合的に推進してまいったのでありますが、このような施策の拡充と相まって、行政の運営体制をさらに強化することが必要となっております。 このため、環境行政の一そうの推進をはかるべく、今回この法律案を提出した次第であります。 次に、この法律案の内容について御説明を申し上げます 第一は、環境庁設置法を改正し……
○三木国務大臣 環境庁は、御承知のように手先を持っていないのです。将来もし手先を持つとすれば膨大な機構になる。私は、手先は持たなくていいという意見なんです。むしろ地方の自治体を手足として、地方の自治体と環境庁との間に、環境の保全、公害の防止に対して緊密な連絡をとるほうが現実的であるという考えです。しかし、困ってきたことは、府県を手先として調査とかあるいはまた資料の収集というものをやっておるわけですが、しかし、府県を越えるような問題がたくさん出てくるわけです。たとえば水質の汚濁にしても、河川という問題をとらえてみれば、そういうことになりますので、これがいまのような体系のもとにおいては、府県を越え……
○三木国務大臣 環境庁に関しては、政府委員からお答えいたさせます。
【次の発言】 私が中東の特使として参りまして約束をした問題は、スエズ運河の改修についてであります。
日本が海洋国家であるということと、スエズ運河が国際水路であるという点から、日本が第一期工事として一億四千万ドルの借款を与えるという点を承諾いたしたわけでございます。そのエジプトとシリアが、今次の中東戦争で非常な被害を受けておる事実にかんがみて、そして経済協力の要請がありましたので、この点についてはただいま折衝中でございます。何らかの形で日本が、直接中東戦争の被害を受けたエジプトとシリアに対して経済協力をするという方針のもとに、……
○三木国務大臣 野党の立場にある中澤委員から、私の中東訪問に対しての労苦に対して、いろいろ御発言があったことを多といたします。 中東を訪問して、日本の外交というものに対していろいろ考えさせられるものがあった。それは、日本は約八一%の石油を中東から仰いでいる。しかし、石油というものが、これは買い手市場であった、金さえ持っていけば幾らでも買えた時代である。その安易さになれて、日本の中東外交が手薄であったという反省はしなければならぬと思ったのであります。 中東諸国は、砂漠地帯のきびしい風土の中に石油という資源だけを持っているわけですから、しかも、その石油というものは、せいぜい三十年か五十年の寿命……
○三木国務大臣 県立ですから、環境庁の管轄ではないのですけれども、そういう指定を行なうということは、自然環境として保護したいという県の意図でそういう指定を行なったものだと思います。
【次の発言】 県立の自然公園というものは、絶対に永久に自然公園で置かなければならないというものではないでしょうから、その県条例もあることですし、そうなってきたら、県会においても付議せなければならぬわけですから、その土地をどういうふうに使うか、自然公園として保護するか、やはり両方の比較検討を府県においてすべきものだと思います。
○三木国務大臣 お答えいたします。
内閣はその答申を尊重すべきことは当然でございます。
【次の発言】 詳細に、八木委員の御満足のいくようなお答えにはならぬかもしれませんが、重要な問題はスライド制だと思います。
【次の発言】 臨時閣議を直ちに明日開けということでございますが、これはいろいろ内閣として予定もございますが、社会保障制度審議会の答申を関係閣僚に配付いたします。そして明日の会議に、八木さん御指摘のように、そういうことも頭に入れて臨むことにいたします。
【次の発言】 八木委員の御熱烈な御発言のあったことも加えて、いろいろ予定があって、明日、いま御提案のような、みなが寄ってという、全閣僚が……
○三木国務大臣 これだけ日本が公害問題で、公害先進国とまでいう汚名を受けておるわけでありますから、この経験に徴しても、低開発国などに対する経済協力、あるいは企業の進出、こういうものに対して、公害を輸出する国であるというような、そういう非難を受けるようなことがあってはならないので、通産省とも相談をしておるわけでありますが、これはやはり強い行政指導をしてもらって――行動基準のようなものが要るのかと考えたのですが、行動基準というのも、何か抽象的な面もありますから、通産省の強い行政指導のもとに、公害輸出国という汚名を受けるようなことのないように今後していかなければならぬ問題だと思います。
○三木国務大臣 いまも考え方は変わりません。
【次の発言】 岡田委員御指摘のように、地方からはそういう計画が出てきたことは事実ですが、これは直さしたわけであります。
【次の発言】 地方計画と港湾審議会できめたものの間には、変更がございます。
【次の発言】 最初に御答弁申し上げましたごとく、最初、地方の港湾審議会できめたものを、それでいろいろ不備な点があるというので、もう一ぺん再提出をして、その再提出されたものを中央の港湾審議会にかけたという経緯があることを、補足しておきます。
【次の発言】 手続上には、いろいろ御指摘のような問題はあったと思いますが、しかし、中央港湾審議会にかかるときには、とに……
○三木国務大臣 土地の移動とか保有の状態というものは、国政をやる場合の基礎になるわけですから、これを正確に把握することは必要だと思いますが、従来におけるそういう面の、土地に対する総合的な調査というものが足らなかったことを、率直に認めざるを得ません。建設省がこの間やったのも、七八%くらいの回答があったようですけれども、それはその限りにおいて正確だとは思いますけれども、しかし、いま阿部さん御指摘のように、これは胸を張って答弁できるようなものでないことも事実でしょう。経済企画庁においても、固定資産税の面から全法人に対する調査、四十八年度ぐらいから、建設省もまた経済企画庁も、その必要を感じて、土地の移……
○三木国務大臣 承知しております。この塩那道路を許可したのは、まだ環境庁のできる前の昭和四十六年に、厚生大臣の許可によってこの道路が行なわれたわけでありますが、その後、この道路がいろいろ問題のある道路であるだけに、承知をいたしております。
【次の発言】 私も写真を見て、やはり災害防止、環境の保全からいって、たくさん問題をかかえておる道路だと思います。したがって、これは関係省庁、栃木県も呼びまして、至急、災害防止、環境保全の点から最大限度の善後策を講ずるようにしたいと思っております。それをしなければ、非常にあの道路は問題であるということを承知しておるわけでございます。
○三木内閣総理大臣 まあ原さんの御指摘のように、まだ外交用語としては使っていないのですけれども、一般に第三世界といわれておる。そのカテゴリーは、発展途上国というものが第三世界というものの中心になっていると思う、国連加盟でも圧倒的に発展途上国が多いわけですから。工業先進国といっても二十数カ国。したがって私は、やはりこれからは、用語は熟していないけれども、第三世界というものは世界を動かしていく大きな原動力になる、だから、国連の場などにおいても、この第三世界との関係というものを先進工業国との間にどうして調整していくかということが国連の最大使命になってくると考えておるわけです。われわれとしては、日本の……
○三木内閣総理大臣 以後、その点は十分注意いたします。
【次の発言】 私も岡田議員と同じように、議会制民主主義の大きな特徴は、政権の交代できるという基盤を議会政治が持つことだと思っています。しかし、そのためには、政権の交代のできる政治の基盤というものが必要であります。今回の場合も、御指摘のとおり、野党に政権がいくということが、議会制民主主義からいえば、それが一つのルールでありましょう。しかし、国民の間からその声が起こらなかったことも事実であります。だから政権の交代は、やはり国民の納得のいく形で政権交代のルールが日本の議会政治にできなければならぬ。私は、自民党の総裁として政権担当の責任を持つと同……
○三木内閣総理大臣 私が自治省に届け出をいたしておる後援団体、この後援団体は独立のやっぱり人格を持った団体でございますが、政策懇談会、近代化研究会の二つだと記憶しております。
【次の発言】 私は、十七日でございましたか、本会議で浅井さんの質問が出るまで、そういう団体というものがあることを実際に知りませんでした。
【次の発言】 この機会に、私が真相を申し上げておきたいと思います。
私は、三十七年間、金銭に対する疑惑を一度も受けたことはありませんでした。また、戦後営利事業に関連をいたしたことも一度もございませんでした。また事務所の者にも、金銭に関しては特に厳重に気をつけるようにということを常々申……
○三木内閣総理大臣 原委員の御指摘のとおり、決算は納税者の立場に立っての重要なものでございまして、大変に出席の時間が少ないことは相済まぬです。決して内閣は軽視しているわけでない。予算と決算というものはきわめて重要な、国会における審議の項目、審議の対象であることは明らかでございますから、十分尊重してまいらなければならぬと考えております。
【次の発言】 自民党という政党は、名前のごとくきわめて自由な政党である。決まるまでの間にはずいぶん議論があるわけです。これは何も抑えない政党である。みんな自由に発言をしている。しかし、決まるときには、御承知のように衆議院においても一決して、国会の、ごらんになりま……
○三木内閣総理大臣 村田君御指摘のように、三木内閣は、金にまつわる政治不信、また狂乱物価等にあらわれた一部企業に対する疑惑、こういう中で一つの改革といいますか、これを粛正、改革せよという宿命を背負うて出発したわけです。だから、国民に対しても私はその期待にこたえなければならぬわけであります。議員各位におかせられましても、理想からすれば非常に物足らないものがあると思いますよ。私なども、やはりもっと根本的改革というものをいたすことが理想ではありましょうが、やはり現実を踏まえなければならぬ。私の役割りは橋渡しの役かもしれない。やはりもっと根本的な改革を次々にやって、そして、政治も選挙も国民の目から見て……
○三木内閣総理大臣 今日も変わりはございません。
【次の発言】 津金議員が憲法二十一条の規定を引かれて言論の自由とか、結社とか集会とか表現の自由、これはもう民主社会の根幹をなすものでありますから、これをやはり否定しては民主政治というものは成り立たないと思う。
ただ私は、選挙という、二十日間ですよ、二十日間という短い期間の場合におけるいろいろな規制というものが、この二十一条という、言論の自由、表現の自由、これを否定するものだというふうには考えないのです。二十日間ですからね。一年じゅうではないのですから。
その証拠には、選挙法の規定の中でいろんな規制を行っている。政党の活動にまで規制を行ってい……
○三木内閣総理大臣 各省が各省行政の必要によって行政指導をいたしておることは事実でございますが、しかしそのことは独禁法を尊重しなければいかぬということであって、産業政策の名において独禁法を侵してはいけない、こういうふうに考えておる次第でございます。
【次の発言】 いろいろな御批判はあろうと思いますが、しかし考えてみると、戦後独禁法の強化が行われたことは、これが初めてのことであります。私は、自由経済の精神と制度を守りたいという信念を持つものであります。そのためには、どうしてもやはり公正な自由競争のルールを維持しなければ、自由経済体制は守れるものではない、こういう見地から、今回改正案を提案いたした……
○三木内閣総理大臣 山田さんいろいろお述べになりました。国民の期待が大きいこともよく承知をしております。ただしかし、これは世界的に見ましても、どの国もインフレと不況に悩んでいない国はない。どこもです。私が就任以来、海外からたくさんの国の賓客が来たけれども、彼らは、まだ日本というものはなかなかよくやっている方だと言うんです。卸売物価がたった五%前後というのは、先進国はどこの国もないですからね。ただ、われわれの悩みは消費者物価である。これがやはり政府の公約よりも少し下回るでしょうね、三月末には。一四%前後になるかもしれない。しかし、これとてもやはり安定した西独なんかに比べると、西独は六・一%ですか……
○三木内閣総理大臣 暴力というものが政治家の身辺を脅かすということになれば、これはもう議会制民主主義の根底は失われるわけであります。また日本が平和国家とか国際社会における平和共存といっても、全部暴力の否定ということであります。そうでなければ成り立たない。日本の社会から暴力を根絶しなければならない。そのためには教育からもあるいは政治の面においても、このことは強く戒めていかなければ、平和国家といってもそれは意味をなさない、こういうことでありますので、私は、三年間自衛隊で教育を受けたという、この教育の場から、暴力を日本の社会から根絶するという徹底したそういう教育が施されなければならぬ、そうでなければ……
○三木内閣総理大臣 憲法改正の発議権は国会にある。国会が、参議院においても衆議院においても三分の二以上の議員が賛成をしなければ憲法改正の発議はできないということでございます。
それから、現在の情勢を、憲法を改正できるかどうか、どういうふうに判断するかということですが、これは衆参両院において三分の二以上の賛成がなければ発議はできないというわけですから、現在野党の各派は憲法を改正せぬという立場でありますから、現在の段階において、現在の国会の情勢のもとで憲法改正ができる状態ではない、こう判断をしております。
【次の発言】 私は参議院でも申したのですが、日本の憲法というものはやはり非常に高い理想を掲……
○三木内閣総理大臣 稻葉法務大臣は、いま憲法を改正すべきではない――いろいろ改正について研究したことは事実ですが、三木内閣のもとにおいて憲法を改正してはいけない――いけないと言うより、すべきでないという意見であることは間違いございません。
【次の発言】 しばしば国会における稻葉法務大臣の答弁でも繰り返し述べておるのは、三木内閣のもとで憲法を改正すべきではない、こういうことを繰り返し述べておりますから、いろいろ憲法改正について改憲の意見を持つことはこれは御自由でございますが、三木内閣のもとにおいて憲法を改正すべきでないという彼の強い信念には疑う余地を私は持っていないわけでございます。
○三木内閣総理大臣 江田さんの言われるとおり、国会は法案ばかりでなしに予算案の審議もございますから、一般論として言えば、野党から修正案が出て、与党もこれに賛成すれば、予算の修正も可能であることはもう当然でございます。しかし、この予算案を提出して御審議を願うわけでありますから、その場合に、政府の立場としては、事前にいろいろお話も承って、できる限り、野党の諸君の予算編成に対する御要望も、取り入れるだけは取り入れたつもりでありますから、この冒頭でこの予算を私が修正いたしますというようなことは、これは私は、そんな気に入らぬ予算案をこの国会に提出したわけでございませんから、予算は修正の意思はございません……
○三木内閣総理大臣 不破さんはいま、自民党の経済政策が大企業本位であるというふうに断定をされました。自民党の経済政策が、高度経済成長ということにウエートを置いたことは事実でございます。それが結果として大企業というものの力をつけたことは事実でしょう。けれども、不破さん、お考えになっても、日本という国は資源もない国であって、物を外国から買ってきて、しかもまた、そういう物を材料として加工して外国に売って、いわゆる加工貿易のような形で日本の国というものは成り立っておるわけでありますから、そのためには、やはり、進んだ技術を取り入れて国際競争力を持つような企業というものが育って、そして日本の国民の生活水準……
○三木内閣総理大臣 この不公正というものは絶えず存在をすると思います。だから、まあ世界的に見ても、国内政治の面でも、いま、やはり不公正是正ということが大きな課題になっておる。南北問題でもそうですよ。それだから、国内においても、絶えず政治は不公正是正ということに目を注がなければならぬ時代であると考えています。
【次の発言】 確かに不公正是正の中には、公的介入を必要とする部門も相当にございます。
【次の発言】 確かにそういう面があることは、お説のとおりだと思います。
【次の発言】 消費税の性格は、そういう点になかなかいろいろ問題があることはやはり認めます。しかし、それを一般の所得水準に比べて、酒で……
○三木内閣総理大臣 湯山さんも過去を振り返ってみれば、わりあい昔は学園というものは静かな場所であった。われわれの学生時代を考えてもそうであった。また外国などを旅行して、一番美しくて静かな場所というものは、やはり学園なんですね。そういうことで、今日の日本の教育界の現状を見ますと、余りにも学園の中に政治の争いというものを持ち込まれて、やはりこの雰囲気を一新しなければ、私は日本の教育の刷新はできないと思っておるわけです。 そういう点で、これは自民党もむろんいろいろと努力をしなければならぬし、湯山さんの、またほかの野党の各位の御協力も得て、教育の本来あるべき姿、政争圏外に置くというふうに持っていきた……
○三木内閣総理大臣 御承知のように、アラブ諸国はオイルダラーを持っていますから、したがって、これはやはり援助する場合もあると思います。しかし一方において、技術協力などの面は先進工業国から仰がなければならぬけれども、資金の点では、そういう石油を生産しない発展途上国などに対して、アラブ諸国が相当関心を持っていますから、そういうケースは今後もあり得る、こういうふうに考えます。
【次の発言】 私が参りましたときに、いろいろ緊急な向こうの要望に対しては、もう極力要望にこたえるために努力もしましたし、また、政府間でやれることに対しては、極力向こうの要望に沿うようにしたのですが、河村さん、問題は民間協力なん……
○三木内閣総理大臣 この問題は、戦争のないときに一万人を超える死者があるわけですから、交通事故を防止するということが一番大事で、昨年度三千人ばかり死者が減ったという状態に置かれている、事故が減少の傾向にある、これは、いろいろな交通上の施設あるいは取り締まり等によってもたらされたわけでございますが、まず第一番に、そういう犠牲者を少なくするということに全力を傾けなければいかぬ。今後ともこれは努力をいたしていくつもりでございます。こういう何千人も死者が減ってくる傾向というものを、やはり助長していくような施策を充実していきたい。 また、渡部さんが御指摘になった母子家庭とか遺児に対して、政府としては、……
○三木内閣総理大臣 この春闘に関しての態度は、しばしば申し上げておるとおりに、政府は労使の賃金交渉について介入する意思はない。ただ、そうした背景をなす環境づくりに対しては、政府としても、労使交渉の基礎になる環境については責任を持たなければならぬ、そういう点で、物価などに対しても、政府が目標を設定して、これに対して責任のある態度をとりたいということをしばしば申し上げておるわけでございます。 ただ、重大な関心を持たざるを得ないのは、阿部さんがお考えになっても、高度経済成長期には労働生産性というものは高まっていくことが当然であった。低成長の時代になってくると、そんなに労働生産性は高まる余地はないわ……
○三木内閣総理大臣 第一番には成長率が違ってくる、これは大変なことであります。従来、実質で一〇%を超える成長というのは世界にどこにもないです。それが速度半減というわけですから、それに伴って産業構造あるいはこれに対応する国民生活、労使関係まで影響を及ぼす、これは大変な基調の変化である、こういうふうに考えます。
【次の発言】 やはり安定成長路線に切りかえなければならぬことは、資源の問題もありますし、環境の問題もあるし、あるいはまた国民の意識の問題もあるわけですから、そうなってくると、いままでの国民生活を消費の面から考えてみましても、資源の使い捨てのような時代ですから、大量にやはり資源を、いつでも日……
○三木内閣総理大臣 日本の不変の原則でございます。
【次の発言】 内閣を代表しての御答弁でございます。
【次の発言】 せっかく米軍としても横田の管制権を日本に返したいというのですから、そういうことでありますから、この協議を促進することに努力いたしたいと思います。
【次の発言】 御指摘の兵学研究会、私的な研究の論文であるということでありますが、これは、いろいろ研究をすることは当然でありましょうけれども、おのずからそこは、御指摘のようなクーデターの実施の研究ということは、やはりいろいろな誤解を生じて適当ではない。今後自衛隊というものが憲法、自衛隊法の規定のもとに、やはりシビリアンコントロールの原則……
○三木内閣総理大臣 御指摘の伊達火力に対する資材の搬入の場合、私もいろいろ調べてみましたが、海上保安庁が出てまいりましたのは、反対のために相当漁船が結集して、そうして人命の上においても非常に危険がある、そういうので、これはやっぱり人命尊重、秩序の維持という点から、そのまま放置しておいては大変なことになるという配慮から海上保安庁が出動をしたということでありまして、過剰防衛ではない、生命と秩序の保持のためであるという報告を受けておりますが、できるだけ原子力発電というものは今後日本が進めていかなければならぬ問題でありますので、そしてまた原子力発電に対する技術も開発をされて、安全というものに対しては、……
○三木内閣総理大臣 最近法人の株式の保有が増大していく、このことに対しては、独禁法でこの弊害に対しては除去していく方向をとりたい。どうしても株式は民主化されていくことが、買い占めを防いだり資本の充実をする上においても適当でございますから、独禁法で扱いたい。株の持ち合いについては、弊害があるとすればやはり是正をしなければなりませんが、独禁法では、法人の株式保有の増大というものに一応の歯どめをしたいと考えておる次第でございます。将来の課題として検討をいたします。
【次の発言】 独禁法の改正の懇談会でもこの問題はどういうふうになったかということをいま総務長官にただしたわけでございますが、これは問題に……
○三木内閣総理大臣 楢崎君も御承知のように、この問題は、いまもう最後の政府部内の調整をやっておる段階でございますので、個々の具体的問題について私の判断を申し述べるのはいま適当な時期でない。これは数日のうちに政府原案をまとめることにいたす予定でございますので、いろいろなこの国会における御論議なども頭に入れながら、懇談会の数回にわたった論議等も入れて、国民の納得のいくような独禁法の改正を国会に提出をしたいと考えております。
【次の発言】 この自動車の排出ガスの問題は、国民的関心も非常に高い、また生命、健康にも関連する重要な問題でありますので、私の考え方を述べて御理解を得ておきたいと思うのです。
……
○三木内閣総理大臣 小林議員の御指摘のように、こういう知能犯的な犯罪は、国民的な協力を得て捜査の情報などを収集しないと、警察の手だけでは十分でないことは御指摘のとおりだと思います。したがって、機会を通じて国民の皆さんにも、これは非常な社会不安のもとになるわけですから、こういうことで協力を願うような方法は講じてまいりたいと思います。
【次の発言】 金大中氏が日本に滞在を許されておって、それを日本の政府が保護する責任があるわけですね。それがああいうふうに強制的に拉致された。したがって金大中氏の人権という問題に対して非常な関心を私は持っておるのです。日本政府としては責任を果たしていない面があるわけで……
○三木内閣総理大臣 労働賃金に対して政府が介入するものではありませんが、しかし今回の春闘というものは、労使が国民経済的な見地に立って非常に冷静な妥結を見たものだと思う。なぜかと言えば、やはり賃金がコストプッシュの要因であることは否定できない。従来のように賃金が三〇何%も値上げをして、そういうことによって――賃金ばかりではありませんが、インフレが高進することによって最も打撃を受けるものは何か、勤労大衆であることは明らかである、実質的な所得は名目のいかんにかかわらず少ないですから。したがって、いまインフレを抑制するということが、今日の経済政策の中で最重点の政策であることはこれは誤りのないことでござ……
○三木内閣総理大臣 私は格別手を広げ過ぎたとは思ってないのですよ。こういう大きな激動の時期に、国会では一国会一重要法案と、こう言われておるのですが、私はそういう考え方に賛成でないのです。一国会一重要法案――これはもう少し審議の能率化を図ったならば、今日のような激動期に一国会で一重要法案しか消化できないという考え方には私は賛成できない。国会において、会期は限られておってもできるだけ能率を上げて、必要とする法案はやはり審議をして成立さすことは必要であるということで、手を広げた、法案を出し過ぎたということでしょうけれども、私はそう考えてないわけでございます。私がこの国会の御審議を願っておる公職選挙法……
○三木内閣総理大臣 一カ年間私、三木内閣をやってきたわけです。その間に堂森さんも御指摘のように、海外ではアメリカに参りましたし、パリに参って、日米首脳会談、パリにおける六カ国首脳会談、そういう会議を通じて、日本とアメリカ、あるいは日本と西欧諸国との関係というものは非常に新しい関係を築き上げることができたと考えております。それは相互の理解を深めて、相互の国際協力というものの一つの基盤をつくることに成功した会議であると思っています。 それからまた懸案の問題としては、日中間の実務協定は全部、漁業協定を最後にして終わったわけです。これからは日中平和友好条約をできるだけ速やかに締結をしたい。このことは……
○三木内閣総理大臣 この問題に対して私の考え方を申し述べて、藤田君のお答えにしたいと思います。 私は、国会の答弁というものはきわめて重視するのです。それは、やはり国会の答弁を通じて自分の信念であるとか政策であるとか、こういうものを議員の皆さん、国民の皆さんに理解してもらう最も厳粛な場面であります。したがって、私は、この国会答弁には私自身も今日まで心を砕いてきたわけです。また、この私の信念が三木内明の政治姿勢として反映するように努力もしてきたわけであります。ところが、いま御指摘の仮谷建設大臣の軽率、舌足らずの発言は、これはまことに私の期待に反するものである。非常に遺憾に思っておる次第であります……
○三木内閣総理大臣 いま戸井田君の御指摘のように、私は、今回の違法ストほど遺憾なことはないと思うわけでございます。何となれば、議会制民主主義の基本である法律を尊重するという精神を真っ向から踏みにじったからであります。目的のためにはどんな手段に訴えてもいいという考えは、民主主義とは両立しない考え方であります。また万一、この政治体制を破壊するということを目的とした手段であるという考え方が一部にあるとすれば、それは論外なことであります。三公社五現業に対して一定の条件のもとでスト権を与えよという意見と与えてはならぬという両論があるわけでございますが、私は、過去二十七年にわたって果てしなく紛争を重ねてき……
○三木内閣総理大臣 当然のことだと考えます。
【次の発言】 田中議員の言われるように、近代国家の民主主義の原則は、三権の分立によって運営をされておるわけであります。しかし、その中においても、国会の地位というものについては、憲法の四十一条でしたかが規定しておる国権の最高機関である。これは主権在民でありますから、その主権者の直接選挙によって選ばれておる。これを代表する国会でありますから、国権の最高機関ということにいたして国会の権威づけをしてあるわけで、明治憲法と一番この点が違う点であると考えております。
【次の発言】 政令に対する委任は、憲法七十三条ですかによって認められておるわけですけれども、こ……
○三木内閣総理大臣 正木君も御承知のように、スタグフレーションという、インフレと不況とが同居しているという、いままでかつて経験したことのない困難な経済情勢をわれわれは迎えておるわけであります。したがって、どこの国の経済政策を見ても、インフレを抑えながら不況を克服するという、やはり二面政策をとらざるを得ない。しかしその国々の情勢によって、どちらにアクセントを置くかということは各国の事情による。日本の場合は、御承知のように狂乱物価と言われるような異常な物価高である。その状態をそのまま続けていけば日本経済は破綻である。国民としても何とかやはり物価を鎮静してもらいたいということが、国民のすべての願いで……
○三木内閣総理大臣 今日のスタグフレーション時代における経済政策というものはどうしても両面政策をとらざるを得ない。いわゆるインフレを抑制しながら不況を克服していくということ。だから、経済政策のかじの取り方というものも、そのときどきの経済情勢というものを見ながら、い、ずれに重点を置くかということを決定をしていく。 いまは御承知のように、マクロ的には日本の経済というものは四月以降というものはいろいろ上昇しておるけれども、個々の企業というものを考えてみたら、たびたびここでも問題になりますごとく、終身雇用制というような形で、諸外国のように労働者の整理というものは日本はやはり非常にできない。その上、自……
○三木内閣総理大臣 この日米首脳会談で、御承知のように、従来日韓と、こう韓国だけいろいろ声明などにも出ておったわけですが、今回は朝鮮半島というものに視野を広げて、結局は朝鮮半島の平和と安定というものが韓国の安全にもまたこれは重要であるし、だからどうしても韓国というものばかりでなしに朝鮮半島全体の平和と安定というものを考えなければ、この朝鮮のそのことが日本を初めアジア諸国に対してもいろいろな影響を与えるということで、従来の日韓というものをもう少しこう広げて、日韓と言っても、韓国と言ったところで、北鮮の動向というものに影響を受けるわけですから、新聞発表の文句はもう少し視野を広げて朝鮮の現状を直視し……
○三木内閣総理大臣 私が昨日の記者会見で申しましたのは、今秋までに結論を出したい、こう田中前内閣のときに言われたのですから、三木内閣の場合も、できるだけその田中内閣の意向というものを尊重したいということで、御承知のように、いま専門委員の懇談会で、当事者はもちろん、いろいろ各方面の有識者の意見を聞いておる最中でございます。こういうものを踏まえて、最後は閣僚協議会で政府としての方針を打ち出したいと思っておる次第でございます。
【次の発言】 今秋というのですから、できるだけ秋――今秋というようなことを申しておるのですから、そういうふうな線に沿いたいと思いますが、いま河村君御承知のように、専門委員の懇……
○三木内閣総理大臣 昨日も山田君もお聞きになっておったと思いますが、田中前内閣のときに今秋結論を出したいという意向を表明されましたので、私もできるだけそれを尊重して、政府の方としては方針は変わりません、できるだけ今秋結論を出したいと考えておる次第でございます。
【次の発言】 いま申しておるとおりです。山田君御承知のように専門委員会の懇談会でやっている最中ですからね、それから閣僚協議会を開くわけです。そのときに党ともいろいろ連絡をとるわけですが、政府の方針としてはできるだけ秋までに結論を出したいということで、これから努力をしたいと考えておるわけでございます。
○三木内閣総理大臣 私は、新憲法は国民の間に定着している、いろいろ意見のある人もありますが、やはり国民の間に定着してきている、そしてまた仕組みもきちんと、三権分立によって、国会が国の最高機関である、憲法四十一条の規定というものはこれは貫かれておると思います。国会の場合などにおいても、国会の運営などについてはいろいろ工夫の余地はあると思いますが、小林委員の言われる新憲法の一つの仕組みというものは定着しておるかどうかということになれば、私は定着している、こういうふうに考えておる次第でございます。
【次の発言】 私も九年間旧憲法のもとに議員等の経験を持つわけですが、旧憲法の時代は大権はすべて天皇に発……
○三木内閣総理大臣 先般、六月三十日の日にフォード大統領と会談をいたしました。その席で私が申しましたことは、ロッキード事件というものは、日本の民主政治の健全な発展のためにこの事件を徹底的に解明をしたいと私は決意しておる、これが一点、もう一つは、このことが日米関係に悪い影響を与えないようにしたいと願っている、この二点を踏まえてこの事件を処理したいと私は思っているということを述べたわけですが、フォード大統領も、全く同感である、この私の言う両面からこの問題を解明したいという意図には全く自分も同感である、したがって、今後、いままでも法制の許す限りアメリカとしては協力してきたつもりである、しかし今後協力……
○三木内閣総理大臣 それは、いま私はこの段階では存じません。
【次の発言】 世上というのは、新聞とか週刊誌とか、そういうものを指すならば、世上、私も読むわけですから、承知をいたしております。
【次の発言】 いろいろな人の名前が出てきておるということですね。名前が、世上という中にはいろいろしておりますけれども、それが深い根拠があってあるものだとは、私はそうは思いません。それは捜査当局から発表されたわけではないのですから。いろいろな推測の程度だとは思いますが、いろいろな人の名前が出ておることは事実でございます。
【次の発言】 いま横路君は新聞とか週刊誌とかいう世上ということでございますが、私はまだ……
○三木内閣総理大臣 大橋君の御指摘のように、田中氏は自民党の前総理であり、総裁であった。この田中氏が、これから取り調べを通じてどういう内容であるかということについては明らかになるでしょうが、逮捕されるという不名誉なことを起こしたことに対しては、これは自民党として深刻に受けとめなければならぬということを感じ、われわれとしても国民に対して相済まぬ気持ちであるわけでございます。 ただ、この責任をどのようにして果たしていくかということでございますが、まだロッキード事件は政界関係では田中氏の逮捕というだけでございまして、真相はさらに明らかにされなければならぬ。田中氏の逮捕でロッキード事件というものが終……
○三木内閣総理大臣 核兵器を開発しないというのは、多少の例外はあるにしても、これはもう一応国民の総意である。それに従って日本が、六年前ですか、この条約に調印をしておって、六年間批准をしないということは、さまざまな疑惑を国際社会に呼んでおるわけです。これだけの国民総意があってこの問題の批准がおくれておるということは、いろいろな平和利用に対しても核燃料の供給にも影響をしかねないことがありますので、日本は核兵器を開発しないというのは国民の決意であるならば、国会で批准をされまして、これを日本が批准をすることによって一つの核のフリーハンドというものはなくなるわけですから…… したがって、そうすることに……
○三木内閣総理大臣 宮澤外務大臣も十三日ですか、この衆議院の外務委員会で米中関係は二国間の関係であって第三国がとやかく口を差しはさむべき問題ではない、これが自分がマンスフィールド上院議員に話した米中関係に対する基本的考えであるということを明らかにしておる。当然のことである。私から米中関係が急激に進展することを望むとか望まないとか、そう言うべき性質の問題ではない、あくまでも二国間関係は米中間で解決すべき問題である、第三国がこれに対してくちばしを入れる問題ではない、これが私の基本的な考え方であります。
【次の発言】 米中関係は米中両国によって解決さるべき問題であって、とやかく私がここでこれに対して……
○三木内閣総理大臣 山田君の御質問にお答えする前に、議長裁定の線に沿うて積極的に審議を進めるというのが五党首の約束でございます。また約束は議長の裁定ばかりでなく、各党首が私に対して約束をしてくれた、一人一人が発言された。その裁定並びに各党首の約束に従って精力的に大蔵委員会が御審議を願っておる真剣な態度に敬意を表しておきたいと思います。 沖繩のこの記者会見は、少し山田君の御理解に誤解があると思いますのは、私が言ったことは、会期は延長したくない、会期内で重要法案の審議を願いたい。記者から質問があったんですよ、会期延長しては悪いという特別の理由はあるのですかと言う。特別な理由はないけれども会期は延……
○三木内閣総理大臣 小林君から、ただいま立法府もえりを正して審議に当たるから、政府の方においても責任のある答弁をし、また立法府の要請にこたえて、提出すべき資料は迅速に提出すべきである、また、私に対しても数々の御注意をいただきました。まことにごもっともな御提案であると考えまして、そのようにいたすことにいたします。
【次の発言】 私が全部承知してない問題もございますから、国務大臣の場合は私を補佐して答弁する場合もあるということは御了承を願いたい。努めて私がお答えをいたします。
【次の発言】 不況克服というものを中心として論議を展開したいという社会党の立場というものは、よく了解いたします。
○三木内閣総理大臣 高度経済成長というものが国民の生活水準を高め、いろいろな雇用の機会を増大した、これは大変に大きなメリットがあったと思います。けれども、それは、いま御指摘になったような環境問題とかあるいは社会資本の立ちおくれとか、いろいろなひずみというものが非常にあらわれてきたことは事実であります。また、資源という問題に対しての考え方も違ってきた。そういうことで今日はいわゆる安定成長ということに路線を切りかえるときに来たわけですが、安定成長ということは、結局、量的な拡大から国民の生活を中心とした質的な充実に向かって政治の方向を向けていくということでありますから、したがって、いま言われたように……
○三木内閣総理大臣 運輸大臣からお答えいたします。
【次の発言】 小林君の御質問で、同情という言葉が何か支配者の言葉だと、私はそのように思わない。人間としての感情を持っておれば、沖繩が大東亜戦争における最後の決戦場となってたくさんな人命を失って、今日においても、親を失い、あるいはきょうだいを失った人、ほとんどそういうふうな不幸な目に遭っておる人たちばかりであって、そういう人たちに対して、人間として心から本当に気の毒なと思わない人があるでしょうか。同情というものを、そんなに何か権力者が被支配者に対してやる言葉というのは、余りにも小林君、非常にいろいろ人情の機微をよく知っていられる小林君の御質問と……
○三木内閣総理大臣 専門懇の意見書の内容の中には、この問題は単純に、スト権をどうするかという問題の背景の中には、当事者能力であるとか、公共企業体のあり方であるとか、いろいろやはり掘り下げて検討すべき問題がある、こういうことで、この問題を単純なスト権の問題だけというのではなくして、公共企業体全体としてのあり方に対して検討を加えるべきであるということでいろんな提言をなされておることは、これはわれわれもやはりそのように考えますから、そういう答申の中に盛られてある全体として公共企業体のあり方といいますか、こういうものに対しては政府は腰を据えて検討を加えたい、そして改革をしたいという考え方でございます。
○三木内閣総理大臣 玉置君の御指摘のように、金利負担というものが非常に企業経営に重圧を加えている。日本のは自己資本が一八・三%です。アメリカなんかは六〇%もいっているのが普通で、三、四〇%は西欧でも自己資本でやっているわけです。こういうので、やはり、この問題は資本市場なんかの育成の問題もありましょうし、いろいろ、すぐに一遍にというわけにはいかぬにしても、その間、将来はやはり自己資本を充実していかなければ、不況になってきたときに、終身雇用制からくる雇用面の重圧、自己資本が少ないことからくる金利面の重圧で、企業がまいっているわけですから、この問題については政府が、体質改善をするまでの過程は、やはり……
○三木内閣総理大臣 三原則の中には、紛争の当事国またはおそれのある国という原則がございますから、やはり政府がこの第三項に言われておる点を厳重に考えていくということで、その武器輸出というものが地域紛争をあおるような結果にならないような歯どめをしていきたいと考えております。
【次の発言】 政府側の考え方は、この武器輸出三原則というものを厳重に守ってこの問題に対処したい、これが政府の考え方でございます。
【次の発言】 その場合にもやはり個々の許可が要るわけですから、厳重に検討を加えることにいたします。しかし、全面的にこの三原則以外の武器の輸出、これも全部禁止してしまえというふうな解釈ではなくして、三……
○三木内閣総理大臣 エネルギー問題は、各国とも重要な政策の課題であります。日本も、いま石野君が御指摘のように、昨年の暮れにエネルギー対策閣僚会議が昭和六十年に至る長期計画を樹立したわけでございます。 その基本の考えになっておるものは、国産エネルギーというものもできるだけこれは開発をしなければなりませんが、石炭にしても、日本の石炭資源はそう大きな開発というものは今後できる可能性はありませんので、二千万トン、これを横ばいで、長期にそういう供給を確保していきたい。 そうなってくると、やはり大きくは石油。石油というものがいまでは七七・四%ぐらいエネルギー源の中で占めておるのですが、これをできるだけ……
○三木内閣総理大臣 岡田君の御指摘のとおり、日本はエネルギー資源というものに乏しい中にあって、石炭は国産エネルギーとしてきわめて重要な資源であることはお説のとおり。しかし、日本の石炭産業は条件が非常に悪いわけですが、しかし、悪い中においても、政府は昨年の十二月にエネルギー対策閣僚会議で、年産二千万トンの石炭は確保していこうということは決めたわけでございます。 そのときに問題になるのは、岡田君御指摘のように保安問題であり、これは御指摘のように昨年もいろんな被害があった。人間の命にも関係するわけでございますから、今後はやはり石炭の生産を確保するに当たって、保安の確保というものが非常に重大な問題に……
○三木内閣総理大臣 私も梗概は読んで承知しておりますが、防衛庁長官からお答えをいたします。
【次の発言】 これは在米大使館からの報告を承知しておるのですが、ステートメントの随所で、米国の北東アジア地域における主要な政策目標は、同地域における安定した軍事的、政治的均衡を維持していくこと、及びその他の太平洋地域での安定と、公然たる侵略に対する抑止力を強化することであり、日本との緊密な安全保障上の連帯関係を維持することは、今後とも東アジアにおける米国の防衛政策の重要な目標である旨を述べている趣である。そのためには、わが国に一定の規模、能力を具備した米軍兵力が存在すること自体が実態的抑止効果となるので……
○三木内閣総理大臣 いま国民の求めておるものは、ロッキード問題を徹底的に国民の前に解明してもらいたいということであります。 もう一つは、この不況のさなかにあって、働いておる人たちも雇用の不安定というものを感じておるときに、第五次不況対策ともいうべき性格を持った昭和五十一年度予算並びに関連法案、これを一日も速やかに国会の議決を得て、そして雇用の安定、不況の克服のために最善を尽くしてもらいたいということが今日の国民的要請であると私は受け取っております。 ロッキード問題については、私は、これだけの国民的疑惑を受けた事件が中途半端に終わることは、日本の民主政治のためによくないと考えております。した……
○三木内閣総理大臣 阿部君の、憲法、財政法、こういうものを厳格に踏まえて政治は行わなければならぬというのは、私は全く同感であります。当然のことでございますが、私は、外国の例など、外国がやっておるからいいじゃないか、そういうことを申したのではないのです。景気調整機能というものを財政は相当持ってきておる。したがって、財政法の中には特例公債のような公債を発行することを予定してないことは事実でございますが、しかし今日のような事態になってくると、それなら増税ができるかといったら増税はできぬ。あるいは予算の思い切った削減をするかといったらそれはできない。そういうことになってくると、財政面で日本の景気の維持……
○三木内閣総理大臣 ロッキード問題に対しましてしばしば申し上げておりますが、この機会に政府の基本的な態度を繰り返して申し述べて御理解を得たいと思います。 このロッキード問題に対して、徹底的にその真相を究明して政治の姿勢を正せということが国民の痛切な求めであると私は受け取っておるわけでございます。したがって、政府は、その国民の意思を尊重して、ロッキード問題の真相を徹底的に究明するというのが基本的な態度でございます。 このロッキード問題というものは日本の問題であるし、他力ではなく自力でこの問題の解明に当たるということが本筋でございます。しかし、何分にもこの事件は日米両国にまたがっておる問題であ……
○三木内閣総理大臣 いま国民が求めておるものは、ロッキード問題をうやむやに終わらすことなく真相を究明してもらいたい、もう一つは、景気の回復を図って、そして雇用の安定を図るように早く持っていってもらいたい、これが二つの、当面の国民の政治に求めておる点でございます。 その点につきましては、御承知のように私としてもその国民の求めを真正面から受けとめて、ロッキードの真相究明に対しては全力を傾けておる次第であります。また、景気の回復、雇用の安定の問題については、本予算がいまだ国会で議決を得ておりませんから、その間暫定予算ということで、できるだけ暫定予算の中においても景気の回復、雇用の安定というものを許……
○三木内閣総理大臣 私は、いろいろな政治の形態があるけれども、議会制民主主義が一番いいと思う。この議会制民主主義というものを健全に維持、発展さすことに努力することが私に与えられた一つの使命である。その議会制民主主義というのは腐敗と両立しないのですね。根底に腐敗というものが進行していくということでは議会制民主主義というものは健全に発達しません。ロッキード事件のような、こういう非常な政治的不信の原因になっておるものは、非常な不正が行われたということでありますから、この事件というものが明らかになって、そこからこういう民主主義の健全な発達というものを阻害するような不幸な事件が再び起こらない一つの大きな……
○三木内閣総理大臣 委員長、秘密会をお願いいたします。
【次の発言】 できるだけ協力を申し上げたいと思いますので、秘密会にお願いをいたします。
【次の発言】 自民党にはいろいろ選挙対策委員会等もございますし、まあ、われわれとしては、そういうふうな機関もございますものですから、いまここで、この問題についてこういう場面でどうこうするということは申し上げる限りではございません。
【次の発言】 自民党としてそういう問題は処理いたします。
【次の発言】 したがって、やはり自民党として、この問題はわれわれとして処理することにいたしたいと言っておるわけでございます。
○三木内閣総理大臣 最近の統計を見ましても、七〇年から七三年ぐらいの統計が私の手元にあるのですが、ふえているのは日本だけなんですね。キロ数が六百キロふえておる。イギリスのごときは鉄道を一万一千キロ減らしておるのですね。フランスでも五千キロぐらい減らしている。しかし、これは日本とは国としての環境が非常に違うと私は思うのです。これはやはり相当に自動車にかわるわけですけれども、道路も国土も非常に広いわけですからね。日本の場合は自動車といっても、いま実際に交通状態が停滞したような場合はどうにもならぬですからね。公害の問題もあるだろうし……。そういうことで、鉄道の持つ、一つの総合交通の中における位置づけ……
○三木内閣総理大臣 憲法の問題は、絶えずよりよい憲法を持つということに対して検討を行うことは当然でございますけれども、憲法の改正ということは、やはり国民の世論といいますか、それの相当の成熟がないのに憲法改正ということを言い出して、これが政治の主たる題目になるということになりますと非常に動揺しますから、したがって世論の成熟ということも、やはり改正の場合には頭に入れなければいかぬ。それから議院内閣制と一方においては大統領制のような形ですけれども、日本は長い間議院内閣制になじんでまいったわけでございまして、これにはいろいろな欠点もございましょうけれども、非常に長所もあるわけですから、やはりこれを大統……
○三木内閣総理大臣 野党側の意見も承知をいたしておったわけでございますが、経営委員長の意見なども徴しまして……(発言する者あり)
【次の発言】 当時はそういうことになりましたのですが、本人が自発的にやめたということで更迭をいたしたわけでございますが、そのときの事情は皆さんの反対もよく承知しておったわけでございます。
【次の発言】 その当時としましては、小佐野君に特にいろんな、うわさはありましたけれども、特別にこういう点があるからという具体的な問題もございませんでしたので、従来からの引き続きということで、したわけでございますが、経営委員というもののこれからの任命については十分に注意をしなければな……
○三木内閣総理大臣 小林君の御質問は――私は社会党が政権担当の能力がないとは申したわけではない。世論の盛り上がりがない、こういうロッキード事件というものがあったけれども、しかし自民党にかわって社会党に政権を渡すべきだという、新聞の世論調査、社説などを見てもそういう盛り上がったものはない、こう申しておるので、野党第一党、常に野党第一党の地位を保持されておる社会党には、背後に国民の支持があればこそ、これは野党第一党の地位を維持してこられたので、野党第一党の重みを踏まえて、私は将来の期待を込めて言ったわけでございまして、現在の社会党というものを非常に誹謗するようなことは私には毛頭ない。私は、やはり政……
○三木内閣総理大臣 御指摘のように、これは原則としては、例外がないのですから、だれでも証人喚問できるわけです。しかし、御指摘のように、私が自民党総裁である、議院内閣制というものもございますから、したがって、私は幹事長に対して、やはり国民の疑惑を受けることのないように、国民の要望に沿うて証人喚問という問題についても厳正に検討するように委員に伝えてもらいたいということを幹事長に特に注意をしたわけでございまして、私としてもそういう考え方でおりますから、そういう考え方をできるだけ委員に伝えまして、そうして国会の場において国民から見ても納得のいくような決定を下すようにしてもらいたいと思います。私もできる……
○三木國務大臣 昭和二十二年度遞信省所管の補正豫算につき、その概要を御説明いたします。 まず遞信省所管一般會計歳出の補正豫算におきまして、今囘の追加額は二十五億一千八百七萬餘圓であり、これにすでに成立しました豫算額を合計いたしますと、二十九億二千十八萬餘圓と相なります。 右の追加額のおもなる事項を申し上げますと、飛行場維持管理業務の擴充に伴い必要な經費六百十七萬餘圓であり、政府職員の給與改善に必要な經費の増加が五百九十九萬餘圓であります。また通信事業特別会計へ繰入れに必要な經費二十五億圓などであります。 次に通信事業特別會計の補正豫算について御説明いたします。まず歳入でありますが、今囘の……
○三木国務大臣 御承知のように神戸商船大学は、これから船員たらんとする者の新人教育をするわけであります。海技専門学院ば、すでに船員である者に対して再教育を施すわけであります。従ってその対象になる学生と申しますか、そういう人たちも、年齢の構成から見ましても、五十歳くらいの人もおる。少くても二十五、六歳の人たちであります。そして航海に対しての基礎的な知識は持っておる。しかしその後いろいろ科学技術の進歩もありましょうし、そういう点で再訓練あるいは再教育をする、こういうことでこれから船員になろうという人とは対象も違う。従って教育も長くやるわけじゃない、短期間の教育でありますから、まあ基礎的な教育につい……
○三木国務大臣 岡委員の御指摘のように、国際原子力機関というものが去年の秋総会を開いて、日本は理事国になっておりますが、まだこれは具体的に国際原子力機構が動いておるという段階ではない。今後はやはり日本も理事国として、こういう原子力の平和利用が国際的な規模で行われることは好ましいと思います。現在はまだ日本がようやく燃料を三トン申し出て、これが初めての動きである、そういうふうなことでありますから、もし日本の原子力開発ということが、しばらく様子を見ておって、もう少し世界においてこの開発が進んだ段階においてやるべきであるという意見ならば、国際原子力機関が動き出すのを待っておってもいいわけでありますが、……
○三木国務大臣 ただいま議題となりました公共用水域の水質の保全に関する法律案の提案理由並びにその要旨について御説明申し上げます。 近時都市人口の増大、鉱工業の急激な発展にもかかわらず、都市下水道の整備が著し(立ちおくれ、工場事業場等においても汚水処理施設の整備に欠くるところがありましたため河川、湖沼、港湾、沿岸海域その他の公共の用に供される水域が年々汚濁され各種の問題が随所に発生するに至りました。 すなわち、汚濁水の放流に起因して水産業等の関係産業に相当の損害が生ずる等の事例が年々増加する傾向を示しておりまして、この傾向をこのまま放置するときは、産業相互の協和を害し、均衡のとれた経済発展を……
○三木国務大臣 昭和四十一年度の通商産業省関係予算案及び財政投融資計画について御説明申し上げます。 まず、昭和四十一年度の通商産業省所管一般会計予定経費の要求額は、輸出の振興と経済協力の推進、中小企業施策の拡充、技術開発の促進、石炭対策の強化等、現在特に強く要請されている諸施策を強力に推進していくため、前年度の当初予算六百十六億二千万円を百八十六億三千万円上回る八百二億五千万円を計上いたしてございます。 次に、重点別に内容の御説明を申し上げます。 第一に、輸出の振興と経済協力の推進をはかるため、八十九億七千万円を計上いたしました。これにより、日本貿易振興会等の輸出振興関係機関の活動の強化……
○三木国務大臣 砂田委員の御指摘のとおり、日本の将来の経済の発展のためには、輸出を伸ばすということが経済発展の基礎になる。したがって、大きな国策として、政府も民間も一致協力して輸出を伸ばすということに全力を尽くすべきものだと思います。そういう点で、政府自体としても、政府のできる範囲内のことは、予算編成等にも講じてまいったつもりでございますが、何ぶんにもガットなんかの規定があって、あまり露骨な輸出振興策は国際的ないろいろな反発を呼びますから、そういう国際的な貿易の秩序の上において問題にならない点でできるだけのことをしたいという努力を払ってまいっておる次第でございます。
○三木国務大臣 外務省所管の昭和四十二年度予算の大要を御説明いたします。 予算総額は三百三十四億二百二十六万七千円で、これを主要経費別に区分いたしますと、科学技術振興費九千七百四十九万五千円、遺族及び留守家族等援護費百七十三万一千円、貿易振興及び経済協力費八十二億九千百八十八万六千円、その他の事項経費二百五十億一千百十五万五千円であります。また組織別に大別いたしますと、外務本省百七十六億二千六百六十二一万六千円、在外公館百五十七億七千五百六十四万一千円であります。 ただいまその内容について御説明いたします。 第一、外務本省一般行政に必要な経費二十八億八千三十五万五千円は、外務省設置法に定……
○三木国務大臣 私もその場のことは聞いていませんが、おそらく、積極的な発言ではなくして、新聞記者諸君の賛同に答えたような形であったと思いますが、言われるとおり、モンゴルとの国交回復かいなかは政府のきめることでございますから、今後そういうことのないように、本人がいま出張中でありますから、事情は聞いておりませんが、今後注意いたすことにいたします。
【次の発言】 私もいますぐ国交回復というものは考えていないわけです。もっと接触を続けていかなければならぬというので、この点について、牛場次官は私の考えに反した発言ではないと思います。しかし、将来の問題としてこれは検討をいたしたいと私も出しておるのでありま……
○三木国務大臣 まだいまウランについては各国とも探鉱をやっておるわけで、現在の埋蔵量というものがこれだけで、新しくウランの鉱床が発見できないというものではないので、非常に重要な鉱物資源になったわけですから、各国ともウラン鉱の探鉱に対しては非常に熱心になって、カナダのごときも、やはり盛んに探鉱をやっておるようでありますから、現在の状態で前途を推測して悲観するのには当たらないのではないか。しかし、御指摘のように、南アは非常に問題があります。やはりカナダに重点を置かざるを得ないと考えられます。
【次の発言】 御所見というより、石川君に全く同感であります。やはり原子力の場合でも、核兵器を日本が開発しな……
○三木国務大臣 われわれはしばしば海外へ出まして、どうも貧弱である。これは一ぺんにはいかないでしょうけれども、しかし、もっと在外公館というものは、国力もこれだけ日本は高まってきておるのですから、充実していく必要は、川崎君と同感でございます。
【次の発言】 いま大蔵省の政府委員から答弁がありましたように、エカフェの地域ですから、南ベトナムを除くというわけにはいかない。しかし、これは、どういうプロジェクトにこの金を出すかということは、きわめて慎重な検討をなされるに違いない。それはなぜかと言えば、資金は必ずしも十分ではないですよ。したがって、各国の要請などをにらみ合わして、簡単に資金が出されるとも思……
○三木国務大臣 私が聞いておるのは、二十二日に沖繩問題の懇談会がございますから、そのときには、打ち合わせのための会議ではないですけれども、現地に出発される直前でもありますので、いろいろこのB52の問題についても話が出るものと考えております。
【次の発言】 つけ足しという非常に何かこう、目的に対して軽んじたような印象を与えますけれども、つけ足しというのではなくして、最初一体化の問題で沖繩に行く予定があったわけです。ちょうどこのB52に対する沖繩住民の不安の問題もあるので、現地でよく調べてきてもらいたいということで、最初からB52という問題でいくというような、そういう経過ではなかったわけです。B5……
○三木国務大臣 御指摘のように知事会議をいたしまして、そのときに申したことは、すでに埋め立て免許を受けておるところは取り消すというわけにはいかぬ。しかし新規の埋め立てについては、全部ストップということはなかなか問題がありますから、極力抑制をする。そうでなければ、ただでさえも汚染しておる瀬戸内海が次々に埋め立てをやって、そして瀬戸内海を浄化することは不可能でありますから、極力抑制するのだということを私は申したのであります。またあまり時間もたっておりませんから、そのことがきいたかどうか知らぬが、新規の埋め立ての申請はないということであります。
○三木国務大臣 土壌汚染の中にはカドミウムだけですが、これはやはりもう少し範囲を広げて、(坂口委員「カドミと銅の二つ」と呼ぶ)これはそのような方向で検討をいたすことにいたします。
○三木国務大臣 昭和四十八年度の環境庁関係の予算案につきまして、その概要を御説明申し上げます。 昭和四十八年度の総理府所管一般会計歳出予算のうち環境庁の予算の総額は、百十億四千九百三十一万四千円でありまして、これを前年度の歳出予算額八十一億七千十万二千円に比較いたしますと、二十八億七千九百二十一万二千円の増額となっております。 このほかに、建設省の所管予算として計上されております国立公害研究所及び公害研修所の施設整備の経費がありますので、これを合わせますと、昭和四十八年度の環境庁関係予算は、百三十一億一千五百十六万六千円となり、前年度の環境庁関係予算に比べ、四十六億七千五百六万四千円の増額……
○三木国務大臣 静けさというものに対して非常な関心が高まっておる。市民生活における環境保全の中の一つの大きな重要な項目になってきておるわけです。伊丹やチューリッヒとかベルリンなどの市街地における空港もありますけれども、そんなに世界のどこにもかしこにもああいう人口稠密の地域に空港があるわけではない。地域住民の人たちの騒音の被害というものは、われわれとしても十分にわかるわけでありますから、これは非常にきびしい基準ではあるけれども、しかし何か目標というものを定めていく。一方においてはエンジンの改良も行なわれておるわけです。世界的に騒音というものが問題になって、ヨーロッパにおいても、アメリカにおいても……
○三木国務大臣 昭和四十九年度の環境庁関係予算案について、その概要を御説明申し上げます。 昭和四十九年度総理府所管一般会計歳出予算のうち、環境庁予算の額は百五十四億七千六百九十六万円であり、これを前年度の予算額百九億三千七百四十六万四千円と比較すると、増加額は四十五億三千九百四十九万六千円であり、その増加率は四一・五%であります。 このほか、建設省所管予算として、国立公害研究所及び公害研修所の施設整備に必要な経費が計上されており、これらを加えた、昭和四十九年度の環境庁関係予算の総額は百八十億一千七百万四千円であり、前年度に比し、五十億一千三百六十八万八千円の増額となっております。 この予……
○三木国務大臣 正式の決定までいっておるかどうかは別として、事前に私のほうへも考え方というものは国鉄当局から説明を聞いたわけであります。騒音対策の第一番は、道路にしても空港にしても新幹線にしても、立地の当初から騒音対策を頭に入れた立地ということが必要であって、あとでいろいろな騒音に対する苦情が出て、それに対する対応策というものを講じましても限度がありますから、これからは新幹線、高速道路あるいは新しい空港の場合に、いままではそういうことがあまり大きな問題として意識されておったかどうかということは多少疑問もありますから、そういうふうにすることが第一番だと思いますが、現にもうそういう走っておるような……
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