このページでは木下元二衆議院議員の33期(1972/12/10〜)における国会発言(質問、答弁等)をまとめています。国会活動の統計や役職、質問主意書の数や内容は33期国会活動統計で確認できます。
○木下元二君 私は、日本共産党・革新共同を代表して、ただいま趣旨説明のありました防衛二法の改正に関して質問を行ないます。 今回の防衛二法改正案について第一に指摘しなければならないことは、それが大量の自衛隊員増強を企てている点であります。 四十六年度、四十七年度と過去二カ年にわたって国民の強い批判で廃案となった約四千九百名の自衛隊員増員計画に、新たに四十八年度分約二千八十名の増員を上のせし、総計七千名に達する増員を政府が要求していることは、まさに国民に対する重大な挑戦であります。 それはアメリカのアジアにおける力の政策への同調、協力を前提に、米極東戦略の新たな再編に積極的に呼応して、対米従……
○木下委員 私も、いま岡本委員が質問されましたサービスエリアの問題の質問を予定いたしておりますので、重要な問題であると思いますので質問をいたします。 日本道路公団にお尋ねをいたしたいと思います。 この六甲サービスエリアの問題につきまして兵庫県の西宮の市議会が公団に対して申し入れを行なっております。こう言っております。「昼夜の別なくサービスエリアを利用する車の騒音、振動、排出ガスのため、住民の健康阻害、教育施設の環境悪化、農作物への悪影響、河川への汚水流入、地すべり等の被害を誘発し、憲法が保障する健康かつ快適な生活を営む権利を侵す」、こういって六甲サービスエリアの撤去を強く要求いたしまして、……
○木下委員 白木先生にお伺いいたしますが、日本が世界最高の水銀汚染国になっておる、日本人の体内に世界で一番多くの水銀が蓄積をしておるということであります。しかもこの水銀というのは、有機水銀ばかりではなくて、無機水銀であっても問題があるというお話を伺いました。人体内に入った無機水銀は人体中でメチル化する危険がある、こういうことのようであります。これはこれからの研究課題でもあろうと思いますけれども、これは単なる推測ではなくて、実験的にもある程度立証されておることではなかろうかと思いますので、そうしたことについて、ひとつ伺いたいと存じます。
○木下委員 私は、日本の南の島奄美大島の問題についてお尋ねをしたいと思いますが、この奄美大島に石油基地がつくられようとしておる問題であります。 この奄美大島に枝手久島という島があります。これは面積六十ヘクタール、周囲十六キロの小さな島であります。この奄美大島の全体の位置から申しますと、中央やや南の西海岸にございますこの島に、日本一の、しかも世界でも最大級の規模の大石油精製基地がつくられる計画があるわけであります。新聞報道によりますと、東亜燃料工業が、枝手久島の一部とそれから奄美大島のほうの陸地の間の遠浅の海などを約三百万平方メートルにわたって埋め立てを行なって、日産約五十万バーレルの石油精製……
○木下委員 兵庫県の北部の但馬には、県下の最高峯である氷ノ山をはじめ鉢伏山、日名倉山、こういった自然に恵まれた美しい山々があります。この山々には自然をそのまま残した原生林であるとか豊富な鳥類だとか動植物に恵まれております。しかも日本全国でも数少ないイヌワシの生息地としても知られております。兵庫県当局はこの地に山頂を含む主稜線、俗にいう尾根付近に但馬山岳スカイラインという観光自動車道路をおもな目的とした大幹線林道一号というのを住民の意向を聞かずに建設しようとされたわけでありますが、地元の科学者、登山家、動物作家など広い層の市民の人たちで組織されました氷ノ山の自然を守る会などの陳情などがありまして……
○木下委員 まず環境庁に伺いますが、現在、自動車騒音などによる健康と生活の破壊をおそれる住民の戦いが全国的に起こっております。にもかかわらず、政府は自動車優先、道路建設優先の政策をやめようとせず、それどころか、あの列島改造論を振りかざしまして、そのような政策を一そう推し進めようといたしております。 たとえば昭和四十七年度を初年とする第七次道路整備五カ年計画によりますと、その基本方針としまして、国土開発幹線自動車道としまして全区間七千六百キロメートルを昭和五十八年度を目途に建設をするということであります。そして計画期間内に約三千百キロメートルの建設を行なうものとされております。 環境庁長官は……
○木下委員 中島議員が質問する予定であった問題をまず第一にします。 四日市の問題でありますが、四日市の大気汚染による公害病患者の人たち、四日市公害認定患者の会の人たちが、今月の六日水曜日からきょうに至るまで、四日市の商工会議所ですわり込みを行なっております。もともとこの問題は、四日市公害対策協力財団設立準備委員会が、四日市公害認定患者の会の意見を全く聞こうとせず、そのような話し合いの場をつくる機会さえも拒否しまして、この財団である公益法人の設立許可申請書を三重県に提出したことに端を発しております。患者の会の人たちが、患者の完全救済と発生源対策の旗を掲げて大きく活動するようになってきましたのは……
○木下委員 自然公園法の問題で質問いたしますが、具体的な問題からお尋ねをいたしたいと思います。 私は日本の公園といわれる伊勢志摩国立公園問題からお尋ねをいたします。 この伊勢志摩国立公園、特に鳥羽、志摩の地域は特に景観のすぐれたところであります。海岸はりアス式海岸で深い湾入や複雑な入江、なだらかな丘陵の段丘からなっております。沿岸ではイセエビ、アワビ、サザエ、こうした魚介類も豊富にとれておりまして、有名な真珠の養殖も昔から盛んであります。このような美しい自然の残されました志摩半島にいまパールロードという観光有料道路が横断し、その近辺の土地が大手観光資本によって買い占められようといたしており……
○木下委員 この法案ができました場合に、公害健康被害の認定体制はどのように整備されるかということをまず伺いたいと思います。
【次の発言】 この認定作業を実際に行なうのは、これは現行でもそうですけれども、これは認定審査会なのでしょうか、そうでなくて、これはたてまえとしては知事が認定をするということになっておりますが、現実に担当するのは、認定審査会とは別個に医師が担当して行なっておる、こういうことではないのですか。
【次の発言】 このことを特に聞きたいのは、いま問題になっております水俣病でも三月二十日の水俣病の判決以来認定の申請が急増いたしまして、六月五日現在で八百九十二人になっておる。昨年は月平……
○木下委員 菱田参考人にお尋ねしたいのですが、損害賠償の原則と申しますのは、第一に被害を完全かつすみやかに回復することであると思います。ただ単に金で済ますということではないと思うのでありますが、この点はいかがでしょうか。 まず第一には、公害問題というのは発生源できびしく規制をするということだと思いますが、損害賠償という面から申しますと、まず、被害者が失った健康と生活の原状回復のための万全な措置を講ずる、これが大事だと思います。そして、そういう方法でもってしても回復が不可能な場合に十分な金銭補償をするということになると思うのです。こういう原則から見ますと、この政府提出の法案でありますが、この点……
○木下委員 まず指定疾病の問題でありますが、これは光化学スモッグなどについては直ちに指定疾病にするということではなくて、中公審の検討を待つというふうにお答えが前にあったように思いますが、これは私、光化学スモッグであるとかあるいは一酸化炭素中毒であるとか、鉛中毒であるとかいうふうな自動車の排気ガスが主原因になっておるような場合あるいは少なくとも大きな原因になっておると思われる場合、そういう疾病の場合ですね、これは自動車等の移動発生源に費用を負担させるということにしているわけでありますから、そのこととのかね合いからいいまして、これは当然指定疾病にするべきではないかと思います。移動発生源に費用を負担……
○木下委員 時間が三十分しかないそうですから簡単に質問いたしますが、まず確認をいたしておきたいことは、この公害健康被害救済補償制度、これが民事責任を踏まえた損害賠償の制度であるということを言われるんですが、その民事責任というのはどういうことでしょうか。
【次の発言】 だからそこで言う民事責任というのは、民事つまり民事上の損害賠償制度ということだと思うのですが、その損害賠償制度というのはどういうものでしょうか。
【次の発言】 いま初めにいわれました民事責任というのは、これは不法行為によるもの、いわゆる民事上の損害賠償制度というものは債務不履行による損害賠償か、あるいは不法行為による損害賠償かこの……
○木下委員 基本的な問題を伺いたいと思いますが、汚染者負担の原則、いわゆるPPPの原則といわれているものがあります。これは公害対策の第一歩としてもうすでに確立をしておる原則であります。被害者の救済をより完全なものに近づけるためにも、あるいはまた規制や予防をより実効的なものにして、公害対策全体を進めていくためにも、このPPPの原則はその出発点であります。ところが、このPPPの原則がこの健康被害補償法案の基本に据えられておるのかどうか。この法案にPPPの原則がどのように取り入れられておるのかどうか。この点について私疑問を持っております。このPPPの原則とこの法案との関連を伺いたいと思います。
○木下委員 まず泉参考人に伺いますが、現地視察をいたしまして、新居浜は素通りをしただけでありますが、そのお隣の伊予三島には行ったのであります。新居浜のほうでは赤潮の問題、それから漁業被害の問題、これごく簡単でけっこうでございますが、ごく最近の、ことしになってからの状況を一言でけっこうでございますから伺いたいと思います。
【次の発言】 実はその現地視察に行きました際に、伊予三島で愛媛県と伊予三島市と両方から事情を伺ったんです。そのときの、いま手元に資料を持ってきておりませんが、愛媛県から出ておりました資料によりますと、赤潮の発生回数は十四件、四十七年度までの分が書いてありましたけれども、四十八年……
○木下委員 私は、日本共産党・革新共同を代表し、政府提案の公害健康被害補償法案及び自民党提案の修正案に対する態度を表明いたします。 政府原案は、先ほどの私たちの修正案の提案理由説明において述べましたように、きわめて不十分なものではありますが、賛成いたします。 また、自民党提案の修正案につきましては、私たちの修正案の内容の一部をその内容としていますので、賛成いたします。 以上です。(拍手)
○木下委員 私は、この前この委員会で視察に参りましたので、その視察をいたしました琵琶湖の問題、福井臨海工業地帯の問題等につきまして二、三お尋ねいたしたいと思います。それから兵庫県で起こっております高速道路の問題についてお尋ねいたします。 まず、琵琶湖の問題でありますが、この前視察に行きまして、船に乗って汚染状況を調査もいたしました。ずいぶん汚染が進行いたしております。最近の新聞報道を見ましても、琵琶湖の汚染問題に警告を発しておりまして、あと数年で飲用は無理だ、こういうふうに報道いたしておるのでありますが、すでにこの点につきましては、二月二十八日の建設委員会で共産党の瀬崎委員からも、この点を詳……
○木下委員 今回の寒冷地手当の改正は四年ぶりのものでありますが、いわゆる加算額についての部分的な改正にとどまらずに、全面的な改正に踏み切るべきであったと私は考えるものであります。特にこの法律の二条四項の定額部分、これは当然増額されるべきであったというふうに考えます。なぜこれが据え置かれたのか、据え置かれることについて特別の理由があったのかどうか、この点について総務長官にお尋ねをいたしたいと思います。
【次の発言】 私のほうでこういうお尋ねをしますのは、この定額部分というのは、二条四項に書かれておりますように、二万六千八百円であります。これは何となく偶然にこの金額がきまったというのではなくて、そ……
○木下委員 この寒冷地手当を含めて地域手当全体の問題でありますが、寒冷地手当のほかには特地手当とか調整手当などがありますけれども、これをどのようなものとして理解されておられるのかということです。これはいろいろ種類がありますけれども、それぞれの地域の生活実態、実情に対応した生活扶助の手当、こういうふうに私は理解しておるのですけれども、これでいいんでしょうか。
【次の発言】 わかりました。そこで伺いますが、住宅手当、これは地域手当ではないわけです。また、法律上は住居手当ということで給与法あるいは人事院規則にきめられておりますが、これの改善についてはどのようにお考えでしょうか。
○木下委員 今回の改正案によりますと、公務外の死亡によりまして退職した場合に、勤続年数によって四条あるいはまた五条を適用されるということになりますが、このように四条もしくは五条というふうに適用に格差を設ける理由ですが、その理由はどういうところにあるのか、伺いたいと思います。
【次の発言】 私が伺っておるのは、二十年以上二十五年未満のときは四条、二十五年以上のときは五条の適用があるということになるのですが、そういうふうに、その勤続年数の長短によって、わずかの差によって四条、五条の適用の差が生まれてくるということの不合理さを言っておるのですけれども、むしろこの場合、勤続年数二十年以上で死亡した場合……
○木下委員 本国会の農林水産委員会の農林大臣所信表明におきまして、農林大臣は、わが国水産業をめぐる情勢は、国際規制、発展途上国による領海、漁業水域の拡大、あるいはまた公害による漁業の衰退などによって非常にきびしいものがある、こういうふうに指摘をされました。
まさに日本漁業というのは内外ともに行き詰まり、四面楚歌の状態にあると思います。そこでまず、このようなきびしい情勢に至らしめた第一の原因、最も大きな原因、これは一体どういうところにあるのか、伺いたいと思います。
【次の発言】 いま国際的な面と国内的な面と並列的に両方言われたのですが、私が聞いているのは、第一の原因は何かというふうに伺ったのです……
○木下委員 先ほども触れられましたけれども、昨年十一月に行なわれました多くの世論調査を見ましても、政府にやってもらいたいことの第一位は物価の抑制ということになっております。これだけ物価問題というのは、国民にとってますます深刻な問題になっておるわけであります。 この十年間に消費者物価の値上がりは、政府の統計によりましても二倍近くになっております。その上、年々、いや日々この値上がりはひどくなっておるわけであります。日銀が先日発表しました三月の卸売り物価の動きを見ましても、三月の総平均指数で一〇九・六、これは四十五年を一〇〇とした指数でありますが、これは前月比一・九%高騰ということであります。これ……
○木下委員 今回の千葉ニッコーの事件についてでありますが、ビフェニールの有毒物質が食用油の製造工程において混入をしました。しかも汚染を知りながら社長が出荷を命じた今回の千葉ニッコーの件は、全国に非常に大きな不安と混乱を巻き起こしております。今回の直接の原因は脱臭塔の安全管理の不備からだと思いますが、この事件には非常に重要な多くの問題点があると思います。 千葉ニッコーの有害食用油事件、これにつきましてはカネミ油症事件という先例があるわけであります。カネミの場合はパイプの腐食、ニッコーの場合はパイプの振動による摩滅であるといわれておりますが、この違いを除けば非常によく似た原因であります。 そこ……
○木下委員 まず基本的なことからお尋ねをいたしますが、先日の中路議員の質問でも触れられた問題でありますが、そもそも恩給とはどういうふうな性格を持っておるのかということであります。社会保障制度の一部ではないのかどうか。先ほども上原議員の質問にもお答えがありましたけれども、恩給についてのいろいろな学説がありますが、そういうことはともかくといたしまして、恩給行政の衝に当たるものとして、この恩給の本質なり性格をどのように御理解されているか、簡単でけっこうですからお願いいたします。
【次の発言】 恩給局の平川局長が恩給という雑誌の中でお書きになっているんですけれども、「恩給のもつ二つの性格、即ち純潔性と……
○木下委員 このたびの法律の改正案の内容を見ますと、労災補償給付とほとんど違っていないのであります。違っているのはただ一つ、通勤途上の災害を受けたときは一定の自己負担をすることでありますが、この初診料に相当する額の自己負担をかけておるのはなぜでしょうか。 これは、初診料負担を健康保険法がとった理由というのは、おそらく、ちょっとした病気については乱診乱療を防ぐということであったと思います。しかし、通勤途上災害でありますと、病気というのはまれでありまして、ほとんどは負傷でありますから、乱診乱療といったおそれはほとんどないのであります。しかも通勤途上であったかどうかをめぐって認定という行政上の手続……
○木下委員 私は、防衛医科大学校の問題と、それから北海道の稚内基地の問題、この二つの問題について質問をいたしたいと思います。
まず第一の防衛医科大学校の問題であります。この防衛医科大学校を設置する目的は何でしょうか。これは簡単に一言で言っていただきたいと思います。
【次の発言】 この前も言われたのですが、医官一人に対する自衛隊員数は、昭和四十七年度で八百六十八人ということであります。
これは充足率が三二・一%の状態においてこういうことであります。医官の定数が一〇〇%充足された場合には、医官一人に対して隊員数は何人になるのでしょうか。
○木下委員 私は日本共産党・革新共同を代表して、防衛庁設置法及び自衛隊法の一部を改正する法律案に反対するものであります。今回の法改正は、アメリカのアジアにおける力の政策への同調、協力を前提として、米極東戦略の新たな再編に積極的に呼応する立場からの自衛隊の増強であり、さらに、日米安保条約のより効率的な運用と日米軍事同盟の侵略的強化を強引に推し進めるものであり、断じて許すことのできないものであります。 まず、指摘すべき第一点は、自衛隊員の増員についてであります。 今回の改正による総計六千九百八十八名に及ぶ自衛隊員の大量増員のうち、約半数近くは沖繩配備のための増員であります。これが沖繩米軍の肩が……
○木下委員 私はまず、田中内閣が強引に推し進めようといたしております日本列島改造計画と、それに伴う法務省での仕事量の増大、労働者への負担のしわ寄せ、こうした事態が起こっておりますので、そうした問題について質問いたしたいと思います。 昨年、田中総理がいわゆる列島改造論を発表しましたのと同時に、全国で土地の買い占め等が異常なまでに進んで、地価の高騰を招いております。共産党が調査をいたしましたところによりますと、日本列島改造のもとで大資本の土地買い占めが異常に進んでおりまして、地方自治体、農業団体、不動産関係者等の協力を得まして、昨年末からことしの五月末までに行なった調査によりますと、大資本に買い……
○木下委員 私はまず、田中内閣が強引に推し進めようといたしております日本列島改造計画と、それに伴う法務省での仕事量の増大、労働者への負担のしわ寄せ、こうした事態が起こっておりますので、そうした問題について質問いたしたいと思います。 昨年、田中総理がいわゆる列島改造論を発表しましたのと同時に、全国で土地の買い占め等が異常なまでに進んで、地価の高騰を招いております。共産党が調査をいたしましたところによりますと、日本列島改造のもとで大資本の土地買い占めが異常に進んでおりまして、地方自治体、農業団体、不動産関係者等の協力を得まして、昨年末からことしの五月末までに行なった調査によりますと、大資本に買い……
○木下委員 私は、人事院勧告の中身に触れます前に、この人事院勧告制度と表裏一体の公務員労働者の団結権、団体交渉権、ストライキ権などの労働基本権につきまして、政府の基本的な態度をただしたいと思います。 現在、公務員制度審議会におきまして、公務員、公共企業体などの労働者の労働基本権のあり方につきまして審議され、昨日、公益側のいわゆる素案なるものが新聞等で発表されました。私は、この発表されました公益側委員の素案については、多くの重要な問題を含んでおると思いますが、これに触れるつもりはありません。ただ政府は、官公労働者のストライキ権回復の戦いの高まりの中で、一部にだけストライキ権を認める態度を示して……
○木下委員 今回の一般職の職員の給与法の改正につきましては、すでに八月二十八日の当委員会で人事院勧告に対する質疑が行なわれておりますし、一刻も早く一般職職員の給与法が成立することを望んでおりますので、本日はもうごく簡単にしぼって質問したいと思います。 総裁は先月の委員会で、総合較差方式というのは従来やってきたということだけからこれを正しいと弁護はしない、総合較差方式を検討したいという趣旨の答弁をされたわけであります。ここでひとつ確認しておきたいのでありますが、来年度の勧告では、総合較差方式はとらないという方向で検討をするということでしょうか、確認をいたしておきたいと思います。
○木下委員 いまや、物価は朝鮮動乱以来最高の上昇を示しております。この一年間の値上がりは、これまで四年間の値上がり幅の二倍から八倍にはね上がっているといわれます。多くの国民が物価の日々の値上がりに頭を痛めている状態でございます。このインフレ、異常な物価高騰をもたらした自民党田中内閣の失政、悪政への怒りの声を結集いたしまして、去る十一日には物価メーデーが行なわれましたことは、総裁もよく御承知のところと思います。 このように生活防衛を訴える国民に対しまして、内閣の物価問題の責任者小坂経済企画庁長官は、自己の無力を痛感し、恥ずかしい、私には物価高を押える力がないと、政府の無策ぶりをさらけ出しており……
○木下委員 去る二月二十七日に大阪国際空港夜間飛行禁止等請求事件の判決が下されました。この判決は、住民の生命、健康よりも航空会社の利益を優先して認めたものでありますが、この点はきわめて不当なものであると思います。ところが、この不当な判決でも、国側の騒音公害についての不法行為責任を明確に認めております。判決の内容のこまかい点につきましてはこの段階で聞きませんけれども、この国に不法行為責任があるという点を認めた点につきましては、運輸大臣はこの点はお認めになるというふうに伺っていいわけですか。
【次の発言】 航空機の騒音によって生じる障害が著しいと認めて指定されます第一種区域の住宅につきまして、防音……
○木下委員 長官の所信表明によりますと、公害によって健康被害を受けた者に対して万全の救済措置を講ずるという趣旨が書かれておりまして、公害健康被害補償法が成立をされたことについても触れられております。目下、諸般の準備を進めておるところということでありますが、そこで伺いたいのでありますが、この新しい法律に基づく地域指定のために現在調査が進んでおるようであります。調査の内容と進行ぐあいを、ごく大まかでけっこうでありますから、述べてもらいたいと思います。
【次の発言】 認定患者数が日本一の尼崎、ここでは認定患者が続々ふえておりまして、環境庁の統計によりましても、四十八年十二月末で三千二百九十人の患者が……
○木下委員 大阪国際空港夜間飛行禁止等請求事件、私どもはこれを大阪航空機公害訴訟というふうに呼んでおりますが、この訴訟の判決が昨日ありました。この判決がある直前の二十日の日に長官は、上京しました訴訟団に対しまして、世界でもこれだけ条件が悪い空港はない、判決を機会に住民の被害をなくすため大阪空港にメスを入れ、根本的な対策を打ち出すという趣旨の約束をされました。約束でありますから、その根本的対策を示していただきたいと思います。
【次の発言】 いま言われましたのは、環境庁長官の談話の一から三までに書かれておることでありますが、この談話は住民の被害をなくすための根本的な対策としては、ちょっと考えにくい……
○木下委員 公害健康被害補償法の一部改正案でありますが、これは移動発生源である自動車から費用を徴収するというものであります。だれから徴収をするのか、いろいろと問題点があるわけですが、この徴収関係はあと回しにいたしまして、私はその前提になっている問題から、まずお尋ねいたしたいと思います。 この公害健康被害補償法と申しますのは、公害によって生じた健康被害に対する事後的救済法であります。もとよりそれも重要でありますが、公害の発生源対策こそが根本的に必要なことであります。さきの国会で本法案が当委員会で可決のときにも、附帯決議をもって汚染原因者の汚染防止努力が最大限になされるよう規制を大幅に強化して、……
○木下委員 日本公衆衛生協会がつくられました 「カドミウム等微量重金属による環境汚染に関する研究」という書物が出ておりますが、これによりますと、先ほどの報告にもありましたけれども、下流よりも上流のほうが濃度が高いという問題がありました。現在の鉱業活動に関係のない上流の地点が濃度が高いという現象が特徴的である、こういう報告がされております。その理由としては、「この流域が地質的に重金属濃度が高いことやかなり古い時代から採掘が行なわれていたことなども考える必要があろう。」というふうにいわれておるのですが、この点その理由をもう少し、この書物に示されております理由を詳細に述べて いただきたいと思うの……
○木下委員 まず、本論に入ります前に、序論といたしまして、政府の環境行政の姿勢の問題として一つだけ伺っておきたいのでありますが、政務次官に伺います。
大阪空港公害訴訟の大阪地裁判決がありまして、十三日、政府はこれに対して控訴をいたしました。この判決というのは、まさに行政追認の判決であります。住民のほうこそ控訴をする理由があります。そして控訴をいたしました。政府は謙虚にこの判決を受け入れるべきであったと思います。なぜ控訴をされたのか、伺いたいと思います。
【次の発言】 控訴をした理由については新聞紙上等でも出ておるわけなんですが、環境庁にはいろいろ意見があったでしょうけれども、政府としてどうい……
○木下委員 まずお尋ねしたいのは、移動発生源である自動車から公害健康被害補償の費用を徴収することの根拠、詳しくはけっこうですが、突き詰めていうと何でしょうか。
【次の発言】 移動発生源である自動車から費用を徴収する場合、自動車から取るといいましても、メーカーから取る場合、それからユーザーから取る場合、こうあるわけでありますが、この改正はユーザーから取るという前提の改正であります。その点がいろいろと私は問題だと思うのです。これは昨年でありますが、日弁連が健康被害補償法の成立過程で意見書を出しております。
ちょっと引用いたしますと、いまの問題について、どのような考え方をしておるかということです。……
○木下委員 私は、日本共産党・革新共同を代表して、公害健康被害補償法の一部を改正する法律案に対する私たちの修正案の提案理由と、その説明を行ないます。 原案は、補償費等の一部に充てるため、四十九、五十年度の臨時措置として自動車重量税の収入見込み額の一部を交付するというものですが、自動車重量税は、自動車所有者に賦課する大衆課税であり、しかも、それを公害の補償費に充てるという考えは、自動車メーカーの責任を免罪するものであります。 また、自動車重量税の収入見込み額の一部を交付するということは、とりもなおさず一般会計から支出される国費による補償費の負担であります。この国費負担は財界が強く要求している……
○木下委員 公害隠しで社会的な糾弾を受けております東邦亜鉛の対州鉱業所の問題を、まず初めにお尋ねをいたします。 対馬の厳原町佐須地区で、鉱石を採掘するために古い時代の坑口を再開発し、大量のズリを出して、谷間に放置をしておきながら、これは江戸時代のものである、こう言って、うそを言い続けてきたことが明らかにされております。 この問題の鉱山は、大正坑と呼ばれるものでありまして、佐須地区の椎根川上流の鬼ケ陳地区と呼ばれる地域の一部であります。福岡鉱山保安監督局が提出をしました資料によりますと、鬼ケ陳地区では明治以降、東邦亜鉛対州鉱業所時代を含めて全く採掘されていない、この地区に堆積をしたズリという……
○木下委員 田辺参考人に、まず事実関係を少しお尋ねしたいと思います。
四十八年四月三日に、覚書が二つつくられております。「北富士演習場の使用に関する覚書」と「富士地域環境保全整備特別措置法に関する覚書」、二つつくられておりますが、これは四月三日という日でありますが、同時に調印されたことには間違いはないのでしょうか。
【次の発言】 その日であることは、この書面を見れば明らかなんでございますが、同時に――その日でも、その日の調印をするときに一緒に調印をされたということは間違いないかどうかとお尋ねしておるのです。
【次の発言】 そうしますと、「北富士演習場の使用に関する覚書」、この中に書かれており……
○木下委員 本改正の第一点は、当事者の申し立てを待たずして、あっせんもしくは調停が進められるという制度にしたことであります。いわば申し立て主義から職権主義へ移行したものということができると思います。この点は、私は重大な改正点だと思います。この職権主義を加味した改正の趣旨ですね、これを伺いたいと思います。
【次の発言】 限られた時間ですから、これから私の質問だけに簡単にお答えをいただきたいと思うのです。
趣旨はわかりました。要するに職権によるあっせんもしくは調停の制度をつくった趣旨なんですが、これは公害問題を事柄の性質からいっても放置できない、多数の被害者の救済というところに力点を置いて、被害……
○木下委員 まず、法案に即して少しお尋ねしたいのですが、富士地域保護利用整備計画決定の手続であります。これは内閣総理大臣が決定をするということでありますが、それには審議会の意見を聞くという手続がきめられております。その趣旨は一言で申しますと、どういうことでしょうか。私が理解しておりますのは、一種の民主的なチェックを行なうというふうに理解しておるわけでありますが、それに間違いないのでしょうか。
【次の発言】 これは整備計画決定の手続でありますが、関係県の知事が協議をして案をつくる。そしてその案をつくる際に、公聴会あるいは関係市町村長の意見を聞くということを行なって案をきめるわけですね。そしてその……
○木下委員 運輸省のほうに伺いたいと思いますが、先般航空機騒音による障害防止等に関する法律の一部改正が行なわれました。これに基づきまして、本年の三月二十八日に、政令により大阪国際空港は周辺整備空港として指定をされました。さらに兵庫県並びに大阪府両知事によりまして大阪国際空港周辺整備計画というのが策定されました。これは同法の九条の三、二項によりまして、運輸大臣との協議に基づいて行なわれたものであります。 ところで、この周辺整備計画の冒頭「1 序」というのがありまして「計画の意義」が述べられております。ここで「大阪国際空港においては、昭和三十九年ジェット機が就航して以来、」航空機騒音が「重大かつ……
○木下委員 大気汚染防止法の改正によりまして、総量規制を行なうわけでありますが、水質汚濁防止法のほうも改正いたしまして、総量規制を取り入れる方向に進むべきだと思います。水だけを取り残すというふうなことにならないように、先ほども島本委員から質問がありまして、これに対しまして長官から、できるだけすみやかに、そういう方向で進むという御答弁があったわけでありますが、確かに、時間を切っていつまでにやるということは、これは言いにくいと思います。けれども、ただできるだけ早くやるということでは、少し空虚な感じがいたします。 総量規制を水について行なうめど、見通しといったことについて、ある程度言ってもらえなけ……
○木下委員 まず鳥居参考人に伺いたいと思います。 先ほどエチレンの生産見通しの悪化について述べられましたが、石油化学工業全体の問題といたしまして、ナフサの供給量が減っておると思いますが、これが現状一体どのようになっておるのか、どの程度削減をされておるのかということをまず第一点として伺いたいと思います。 第二点としまして、ナフサの値上げ、これはことしになりまして春秋二回値上げがされておりますが、さらにこの十二月から大幅な値上がりになっておるということを聞いております。このナフサの値上げに対しましてどのように対処をしておられるかということを伺いたいと思います。 第三点としまして、エチレンある……
○木下委員 公取委員長は見えていますか。
【次の発言】 通産省と公正取引委員会の間でかわされました覚書は、独占禁止法違反のカルテルを合法化したものだといわれております。一方、本法案を見ましても、第十条のようなカルテル容認条項と見られる規定があります。そこで私は、主として法律的側面から覚書、カルテルの問題を中心にお尋ねいたしたいと思っております。ところが、公取委員長がお見えになっておりませんので、まずほかの問題から少しお尋ねをいたしまして、公取委員長が来られましてから、この独禁法あるいはカルテルの問題についてお尋ねいたしたいと思います。
本法案では、政府側の権限が強大になっております。これは、……
○木下委員 同和地域の住民の生活の実態、仕事や教育、環境などの実情は、依然として劣悪な条件下に置かれております。阪神間の西宮市の場合を例にとりますと、ここには芦原地区と呼ばれる同和地域があります。西宮市の総人口と芦原地区の人口に対する失業登録者数の千分比を見ますと、西宮全市に比較しまして芦原地区は約十五倍と、失対事業への依存度が驚くほど高いのであります。しかも単純労働の多くが、劣悪かつ差別的労働条件のもとでの最も人のいやがる仕事であるにもかかわらず、芦原の住民にとっては、これら現場労働が一番安定した仕事として受け取られております。このことは、この地域の住民が、今日においても身分的差別のもとで、……
○木下委員 私は、登記所の統廃合をめぐる問題について伺いたいと思います。 登記所の統廃合につきましては、昭和四十五年十一月二十日、「行政機構の簡素、合理化の推進について」という閣議決定に基づきまして、同年十二月二十二日の「地方支分部局の整理再編成について」という閣議報告がなされております。この中で、法務省関係につきまして、「法務局および地方法務局の出張所について、昭和四十六年度以降五年間に、極力整理統合するとともに、地方法務局についても、出張所の整理統合に応じて措置する。」、こういうふうにうたわれております。登記所の統廃合の方向が打ち出されておるのであります。 そこで、この統廃合の五年計画……
○木下委員 本法案は、自衛隊の隊員引きとめ、隊員維持を策するものでありまして、わが党は、こうしたことに反対であります。この点につきましては、わが党の中路議員からも質問が行なわれましたので、私は、前国会の防衛二法の審議の際、提起をしました稚内電子情報基地の問題について、再度質問をいたします。 と申しますのは、エレクトロニクスインテリジェンス、俗にELINT基地と申しておりますが、このELINT基地は、極東最大の基地であります。これを自衛隊が引き継いだわけであります。自衛隊の持つ最新、最大の情報基地ができ上がったのであります。そして、これはシベリア、サハリン、北朝鮮などの基地を根拠とする航空機、……
○木下委員 衆議院予算委員会等におけるわが党などの追及によりまして、大企業、大商社が、石油危機による便乗値上げ、やみカルテル、物不足による価格つり上げなど、あくどい手口で大もうけをしていた事実が明らかになりまして、そのために中小零細企業は、かつてない経営の苦況にあえいでおります。大企業の製品値上げによる原材料の高騰、入手難で契約は達成できず、受注、売り上げは減少し、採算は悪化しているという状態に追い込まれております。このために、運転資金が不足しておるのに加えて、昨年四月から五月にわたる金融引き締めで、公定歩合は四・二五%から九%へと高金利になった上、大蔵省通達――これは四十八年十二月二十五日で……
○木下委員 まず、公害健康被害補償法の問題について伺いたいのですが、この法律が九月から施行されます。そのために、地域指定に必要な基礎調査が進められておるわけでありますが、その地域指定は、従前の認定地域とともに新たな地域について行なうという方針で進められてきました。尼崎について申しますと、この九月の新法施行に間に合うように、新たに地域を大幅に拡大されるということで進められておりまして、住民のほうも期待が大きいわけであります。ところが、急にその拡大がおくれる、間に合わないというふうなことが起こりまして、心配をしておるわけでありますが、どのくらいおくれるか、時期的なことを伺いたいと思います。
○木下委員 まず、豊田参考人と岩越参考人に伺いたいのでありますが、結局のところ、五十一年規制はできないということでありますが、ではどの程度ならできるのかという点であります。この点については、環境庁への答えがすでに出ております。トヨタは一・〇ないし一・一グラム・パー・キロメートル、日産は一・〇八グラム・パー・キロメートルという線が出ております。 ところで、トヨタは車両重量によってNOx排出量が異なる点を強調していられるようであります。いただきました資料を見ましても、たとえば一九ページに出ておりますが、約七百五十キログラム程度の車で千五百ccとして実験値は〇・六とすると、約千百キログラムの重い車……
○木下委員 まず、本論に入る前に一点だけ環境庁に伺いたいのでありますが、公害健康被害補償法に基づく指定地域拡大の問題であります。尼崎市での指定地域の拡大は、東部の阪急電鉄以北に及ぶという方向で進められてきました。調査も済まされているはずであります。昨日は予定されておりました中公審も開かれずに延期となりましたが、これは既定方針どおりこの阪急電鉄以北を含む地域拡大がなされるものと理解してよろしいでしょうか。
【次の発言】 その点はけっこうであります。
水俣病問題を伺いますが、私は時間の関係で、患者救済の点にしぼって伺います。
この患者救済の認定審査のおくれが著しいわけでありますが、認定の申請者……
○木下委員 多くの方から、この人事院勧告の問題点について質問がありましたので、私は重複を避け、かつ簡潔に質問いたしたいと思います。 この人事院勧告におきまして、週休二日制の問題について、その報告の中で、なお検討を要する分野が残されているが、当面、時間短縮を伴う隔週または月二回を基準として試行についての計画を策定するということが述べられております。 そこで、初めにお尋ねしたいのでありますが、昨年の人勧では五十年度実施を目途とすると表現されておりましたけれども、今回は当面「試行についての計画を策定する」というふうに表現が変わっております。当面という時期は、五十年度実施よりも早い時期なのかおそい……
○木下委員 私は、中公審関係の参考人に伺いたいと思います。 まず、八田参考人でありますが、中公審の自動車公害専門委員会の四十九年十二月五日付の報告の内容に関してであります。これがずいぶん後退をしておる、環境行政の大幅後退だということで、自治体や住民団体からもきびしい批判が高まっております。この国民的な批判は当然だし、さらに一そう高まっていくものと私は思います。 そこで、この報告の中身についてでありますが、先ほどからも指摘をされておりますように、五十一年度から〇・四グラムで達成できるということを東洋工業は言っております。すでに〇・六の車が走っている。これは東洋工業ばかりではなくて、本田の車も……
○木下委員 私は、五十一年規制の問題の前に、少し瀬戸内海の埋め立て問題をお尋ねしたいと思います。 瀬戸内海環境保全臨時措置法が制定をされました。世界に誇る景勝地であり、貴重な漁業資源の宝庫である瀬戸内海の環境保全の万全を期して、与野党一致の議員立法として制定を見たものであります。この法律制定の過程で最後まで議論されましたのが埋め立て問題でありました。結局、公有水面埋立法による規制のほかに、特に十三条によりまして、「瀬戸内海の特殊性につき十分配慮しなければならない」という条項が置かれました。この趣旨は、新たな埋め立ては厳重に規制をして瀬戸内海の環境保全をはかるというところにあることは申すまでも……
○木下委員 関連した質問といたしまして、私は渡辺参考人に一つだけお尋ねしたいのですが、先ほど、この問題についての間接被害に対する補償の基本的な考え方を述べられました。間接被害というのはさまざまな被害があって、一様に考えられない、実情に応じて公平に誠意をもって対処したいというお考えを述べられましたが、では、直接被害に対してはどのようなお考えでいられるのですか。
【次の発言】 私が伺っておりますのは、直害被害と間接被害では、どう補償していくかということについて基本的な考え方が違うのかどうか、違うとすればどういうふうに違うのか、これを伺っているわけです。
○木下委員 前回、環境庁長官の所信表明がございました。 当面の重点事項としまして、「自動車排出ガス問題については、昨年末の中央公害対策審議会の答申に基づき、規制を強化する措置を講ずる」というふうに書かれております。もとより厳しい規制強化が必要であります。ところが、問題はこの中公審の答申であります。いまこの問題をめぐって重大な疑惑が生じておるわけであります。にもかかわらず、この中公審の答申に基づき、規制を強化する措置を講ずるということについては大きな問題があると思うのであります。それで一体大気保全対策の万全を期することになるのかどうか。 また、この所信表明に「国民の理解と協力を求めながら、環……
○木下委員 昨日、環境庁の五十一年度規制についての許容限度を定める告示が行われました。また運輸省もこれを受けまして、実施時期の告示を行うということであります。これは中公審答申に引き続く、実施段階での一層の後退を示すものだと思います。厳しい規制を求める国民の要望を踏みにじるものだと思います。 この告示の前提となりました中公審の自動車公害専門委員会の審議、これはもうすでに明らかになりましたように、企業側の判断やデータをうのみにした、科学性を欠いたものになっております。また審議会の内外で、通産省、運輸省、環境庁など政府側が、業界と結託して規制を緩めるという許しがたい行為を重ねてきたことも明らかにさ……
○木下委員 本会議の時間が迫っておりますので簡単にお尋ねします。 加藤参考人に伺いますが、水島事件に続きまして大協石油の火災事件が起こりました。さらに不等沈下が次々と明るみに出ております。結局これによって、大規模な石油化学コンビナートを経済優先的な高度成長の起爆力にするという産業政策、開発政策の危険性が厳しく問い直されていると思います。 しかるに政府は、地域開発、コンビナート建設は、スローダウンとしながらもこれを推進していくという姿勢をとっております。私はこの際、大規模コンビナートの建設、拡張は中止をし、しばらく立ちどまって、これまでのようなコンビナートのあり方を、地域開発の進め方を、根本……
○木下委員 米海軍佐世保基地長崎貯油所の地下石油タンクで、去る八日ごろにジェット燃料の流出事故がありました問題について、先ほども御質問がありましたが、私からも一言お尋ねしたいと思います。 この基地は、さきに石油タンクの不等沈下が問題になりましたときに、長崎県が立入調査を要求いたしましたところ、これも拒否をされたところであります。現在この油は佐世保港内にどんどん流れ出しておるということです。貯油所近くの海面にジェット燃料が幅八十メートル、長さ二百メートルで流出をしておるということです。この流出量それから原因は一体何かということについて、これは全くわからないわけでありますか、あるいは幾らか把握し……
○木下委員 私は公害健康被害補償法の問題点について伺います。 この法律の施行令その他必要な法的整備を終わりまして、昨年九月からこの法律が施行されました。公害被害者の救済という点で、立法過程で多くの論議がされましたように、この法律自体に、また施行令などにも、不備、不十分な問題点がたくさんあります。ここでは時間の制約もありますので、この新しい補償制度の運用上起きている若干の問題点にしぼって質問いたします。 まず生活保護に係る問題点について伺います。 補償法のスタートで、障害補償費や児童補償手当を受けるようになったら、生活保護をカットされたり、打ち切られたというケースが続出いたしております。一……
○木下委員 私は昨日、質問を控えまして、国鉄に対して資料要求をしたわけであります。それは、新幹線建設に伴う騒音、振動の防止について、国鉄側が地元自治体なり住民と覚書を手交したり、あるいは何らかの取り決めをしておる地域、あるいは国鉄側より自治体なり住民に対して、規制についての意思表示をしている地域はどこどこであるのか、これを明らかにされたいという点。それからまた、各地域によって覚書などの取り決めあるいは意思表示をしておるとすれば、それぞれその内容、少なくともその骨子を明らかにされたい。さらに、それらの地域で覚書違反、約束違反という問題が起こっていないかどうか、起こっておるとすれば、どういうことが……
○木下委員 中村参考人に伺いますが、水産庁なり兵庫県の水産課なり、あるいは水産試験場は、このハマチ養殖の被害が起こった後、十分な対策をとっていないということは、これはもう明らかであります。私がここで伺いたいのは、この赤潮が発生した状況のもとで、つまりまだハマチの被害が起こっていない、赤潮が発生した状況下で、どのような対策がとられたかということを伺いたいのです。 この家島の養殖ハマチ二年物が四万五千匹全滅しましたのは五月二十三日午後と聞いております。家島周辺で赤潮が発生いたしましたのは五月十九日ごろであります。もっとも、もう一カ月、二カ月前から、この周辺一帯の海が汚染をしまして、赤潮があっちこ……
○木下委員 ことしの夏は三菱石油の流出重油の影響で、瀬戸内海に大規模な赤潮の発生するおそれがあると、学者、専門家が指摘をし、予測をいたしました。その指摘が的中するように、先般、播磨灘、家島周辺などに大きな赤潮が発生をしまして、養殖ハマチに大きな被害を与えました。しかしこの赤潮は、さらにこれから発生する大規模な赤潮の単なる前ぶれにすぎないという不吉な予感さえするわけであります。これは予感というよりも、一昨日も当委員会で岡市参考人が言われましたが、七月、八月における大規模赤潮が発生するという予測をされ、警告をされました。そしてそれは三菱流出重油による赤潮鞭毛藻の異常繁殖を原因としての予測であります……
○木下委員 私は新幹線公害の問題についてお尋ねいたしますが、まず、環境基準についてであります。 春日局長に伺いたいのですが、この新幹線騒音問題について質疑を行いました五月二十三日の委員会で、長官は、「環境基準というものは、その時期における技術的な予見というものを基礎にして決めるべきものであることは、各種環境基準について常に明確に環境庁がお答えをいたしておる」と述べておられます。そして国鉄が、いま提起をされておる環境基準にいろいろと反論をしておるのは、これは予測される防音技術をめぐって問題があるからだ、つまり技術的困難があるからだということを述べていられるわけであります。決して困難はないという……
○木下委員 私は、環境庁が去る十八日に報告をいたしました水島重油流出事故の環境影響総合調査の結果について、まず伺いたいと思います。
流出重油は一月末までに大部分が海上から回収、処理されたとのことであります。どれだけの数量が回収されたのでしょうか。また、回収されなかった油は海岸に付着し、水中に分散し、水底に沈降し、または揮散したものと思われるというが、どの程度が海岸に付着しておるのでしょうか。水中に分散、水底に沈降または揮散したのはどの程度でしょうか。
【次の発言】 大部分が回収、処理されたというふうに書かれておりますので、これは一体どの程度なのかということを伺っておるのですが、数量的には、お……
○木下委員 私は、瀬戸内海汚染問題について質問いたします。 先般の赤潮問題に関する参考人の意見、さらに、その後の瀬戸内海の状況等を見ましても、瀬戸内海汚染問題の新しい段階に入ったと言えると思います。昨年末ごろまで、瀬戸内海はきれいになったとか、きれいになりつつあるなどと一部に宣伝されましたけれども、瀬戸内海における赤潮発生件数、これを見ましても、瀬戸内海の汚染が年々、深刻になってきていることは明らかであります。水産庁の赤潮発生件数のデータを見ますと、昭和四十五年七十九件、四十六年百三十六件、四十七年百六十四件、四十八年二百十件、四十九年二百九十八件という数字があらわれております。また、海上保……
○木下委員 私は、大阪国際空港の公害問題について質問をいたしますが、まず、騒音コンターの問題です。
これは十一市協の測定結果と運輸省の測定結果が異なっているという問題がありまして、そこで十一市協と運輸省が共同で測定することになりました。すでに昨年十月、十一月ごろに共同測定がなされたと聞いております。したがって、一応の結果が出ていると思うのでありますが、結果が公表されておりません。これはどういう理由でありましょうか。
【次の発言】 言われますように、その一年を通じた平均的な値を計算中ということでありますが、いつごろ出るのでしょうか。近いうちということでありますが、七月中に出ますか。
○木下委員 私は瀬戸内海埋め立て問題について伺います。 愛媛県西条地区の東予港内の公有水面埋め立ての免許につきまして、去る七月三十一日に運輸大臣の認可があり、これに基づいて愛媛県知事はこの埋め立てを免許いたしました。なお、環境庁長官も公有水面埋立法にのっとり、この埋め立て免許の認可を了承する旨の意見を述べられております。この埋め立ては一号地、二号地さらに、その東側を三ヵ所に分れておりますが、一号地百四十八ヘクタール、二号地百七十七ヘクタール、いずれも西条市を出願者とするものであります。一号地の東側二十六ヘクタール、これは住友金属鉱山を出願者といたしております。合計三百五十万八千四百十一平方メ……
○木下委員 このたびの文部省設置法の一部を改正する法律案でありますが、文部省の付属機関として国立少年自然の家を設置するということであります。この少年自然の家の設置目的はどういうことでございましょうか。そしてまた、公立少年自然の家、現在全国に六十九カ所あると聞いておりますが、この地方公共団体が設置しているものとの関係はどういうことになるのでありましょうか、お尋ねします。
【次の発言】 わかりました。結構でございます。
次に伺いたいのでありますが、子供の教育上の問題としましても黙視することのできない問題といたしまして、いわゆる朝来中学事件及び八鹿高校事件というものが起こりました。これについて質問……
○木下委員 午後からの本会議に、寒冷地手当法の改正案を緊急上程するそうでありますので、短時間で質問を終えたいと思います。したがって、答弁は簡潔にお願いいたします。 寒冷地手当と同様の地域給の一つであります調整手当について、特に随所で不合理が問題になっている支給地区分の問題について、兵庫県の加古川市と高砂市の問題を取り上げて質問いたしたいと思います。 人事院に伺います。両市では国公労働者を中心にしまして、調整手当をかち取る労組連絡会というものを昭和四十七年につくって、継続的な運動をしていることは、人事院も御承知のとおりでありますが、その要求の趣旨と根拠は全く正当であり、人事院が両市を非支給地……
○木下委員 お疲れでしょうが、引き続いて質問いたします。
在外公館職員は、所要の通常業務のほかに接受国の情報収集を恒常的で主要な任務の一つとして重視していると言われておりますが、その情報収集の目的や方法あるいは活動についてお尋ねしたいと思います。
【次の発言】 もう少し詳しく言われませんか、その活動とか方法について。一応伺うだけにとどめておきますが、もう少しわかれば……。
【次の発言】 その目的はどういうことですか。目的もいろいろ多目的にわたっているということですか。
【次の発言】 次に、中東、アラブ諸国には、在外公館職員としてアラビア語に堪能な職員は何人配置されておりますか。
○木下委員 そういたしますと、昨日も言われておりました見舞い金というものと変わりない。十八条六項の(b)に言う「慰謝料」というのは、これはエクスグラシア・ペイメントということで、これは見舞い金である、こういうことだと思います。いろいろ詳しく言われましたけれども、そういうところに落ちつくと思うのです。その点については、きのうも少し議論をいたしましたように、見舞い金ということでは慰謝料と違うではないか。慰謝料というのは、きのうも指摘をしましたように、これは日本では法的概念が確立をいたしておりまして、精神的、肉体的苦痛に対する損害の賠償、これが慰謝料なんだ。そういう慰謝料としてこの(b)には書かれて……
○木下委員 私は、まず日米防衛分担の問題について伺います。
ポストベトナムのもとで、日米の防衛分担をどうするか、あるいは有事の際の共同作戦をどう展開するかという問題であります。六月三日の当委員会でも、こうした問題について質疑が行われました。
政府答弁によりますと、幕僚会議と称する日米の制服間の会議で、こうした問題の研究、検討が進められているようであります。そこでもう少し伺っておきたいと思うのであります。こうした問題の会議は、現在まで何回開かれておるのでしょうか。
【次の発言】 そうした会議は主としてどこで開かれておるのでしょうか。そしてまたいまの幕僚会議の場合は、日本側は統合幕僚会議の事務……
○木下委員 今般の人事院勧告の問題でありますが、この人勧の引上率は一〇・八五%でありまして、公労委仲裁裁定の一一・七八%、労働省調査による民間主要企業賃上げ状況の一三・一%、さらに労働省の毎勤統計による全産業の毎月決まって支給する給与の四月の対前年同月比伸びの二二・四%を下回っております。また、総理府統計局家計調査による全世帯消費支出の四月の対前年同月比伸び一八・二%、消費者物価指数の伸び一三・六%にも及んでいないのであります。これでは、国家公務員労働者の生活の赤字解消と改善を図ることはできません。人勧は政府の賃金抑制のガイドライン一五%以下に押さえ込んでおる。これは、どうも政治的なにおいがす……
○木下委員 私は、大阪空港の問題について伺います。まず運輸省でありますが、エアバス乗り入れ問題であります。
これはおさらいのようになりますが、これまで運輸省は、地元住民の理解を得て、この乗り入れをやるというふうに答弁をしておられました。これは地元住民の理解を得るに至らなければ乗り入ればしないという意味ですか、それとも理解が得られなくても乗り入れをする場合があるということでしょうか、いずれであるか、簡単明瞭に答弁をいただきたいと思います。
【次の発言】 ひとつ私の質問をよく聞いて、質問にお答えいただきたいのです。いま質問しましたことにお答えいただきたい。
○木下委員 まず、瀬戸内海問題について、具体的な点を二つ伺いたいと思います。
まず西宮市甲子園の干がたの問題でありますが、これは、ことしの八月の末に当委員会でも視察を行ったのであります。この点は、第七十五国会で前の自然保護局長より、この地域が鳥獣保護区として設定されるよう前向きで取り組むという趣旨の答弁をいただいております。その後、事態はどういうふうに進んでおるでしょうか。
【次の発言】 その干がたを残すということでありますが、率直に言いまして、県自身がそのような意思があるのかどうか、私は疑問に思っておるわけなんです。それで、あえて質問をしておるわけでありますが、これはひとつ県の方を強力に指……
○木下委員 去る十一月二十七日に大阪空港公害訴訟の判決が出ました。訴訟団は翌二十八、二十九日に、国鉄スト中にもかかわらずバスで上京しまして、運輸省で局長や大臣と交渉を行いました。第一点は、九時以降の発着ストップの問題です。第二点は上告するなという要請であります。第一点については大臣は、判決の方向で、判決の趣旨に沿って結論を出すというふうに言われました。第二点は、よく検討をするという態度でございました。この二点について訴訟団の方は、十二月の三日、四日、再度、上京をするので、その際、回答をしてもらいたいと要望をし、大臣も了承をされたのであります。 ところが政府は、十二月の二日にいきなり基本的態度……
○木下委員 大阪空港問題についてお尋ねをいたします。きょうは住民の人たちも傍聴に来ておりますし、ひとつ誠実に明確にお答えをいただきたいと思います。
午後九時以降の発着便につきまして、国側の執行停止の申し立てに対しまして、大阪高裁は、国内線については執行停止の必要がない。国際線について、エアバス導入は住民らの承諾なしにはしない、また現状より増便はしないという条件のもとに、五十一年五月末まで仮執行の停止を決定いたしました。大阪高裁の判断に運輸省は当然、従うべきだと思うのでありますが、いかがですか。
【次の発言】 慎重に検討すると言いまして、何を検討するのですか。そういう慎重にというような、使う言……
○木下委員 前回に続いて、大阪空港問題について質問をいたします。
ことに大気汚染関係について伺いますが、環境庁がかつて大阪空港内外で測定したところでは、NO2は環境基準さえ未達成であります。これは環境庁の「大気汚染に占める航空機の位置」という資料によっても明らかなところであります。しかもその上、NOxが大幅に増加することの確実なエアバスを導入することは非常に問題だと思います。周辺住民の健康を守るという観点に立って、運輸省は考えてもらいたいと思うものでありますが、いかがでしょう。
【次の発言】 この大気汚染の航空機の寄与度を、運輸省の方ではどのように見ておりますか。
○木下委員 私は、まず昇進における男女差別の問題を伺います。 人事院の方に伺いますが、問題は、男女差別だけではなくて、特権層と一般職員の格差もずいぶん著しいものがあるわけでありますが、私具体的に申し上げますが、これはある省の例であります。上級・高文事務系は、二十四歳、経験二年で係長、二十八歳六年で班長、三十六歳十四年で課長、四十八歳二十六年で局長、五十歳二十八年で次官になれておりますが、一般職員男子のうち、早い者で二十八歳十年で係長、遅い者は三十六歳十八年で係長というぐあいです。班長になれますのは、早い者で三十九歳二十一年、遅い者は四十歳二十六年もかかるという状況です。しかも課長以上には上が……
○木下委員 防衛庁に伺いますが、アメリカの極東戦略は、ポストベトナムと言われる情勢に対応しまして、変化が見られると思います。すなわち、それは朝鮮半島を最前線として、これに焦点が当てられてきたように思うのであります。こうしたポストベトナムの情勢のもとにおけるアメリカの極東戦略、防衛庁としてはこれに対してどのような認識をお持ちでしょうか、まず伺います。
【次の発言】 アメリカの国防報告によりますと、ベトナムへのアメリカの介入が終結したことによって、わが国の計画の重点は欧州に移動した、しかしわが国は韓国に兵力を維持し、その支援兵力を沖繩に置いている、東北アジアにおけるわれわれの重要拠点は依然韓国であ……
○木下委員 きょうは、せっかく環境庁長官の所
信表明がございましたので、その所信表明に関連
して若干、御質問をいたしたいと思います。
環境行政を進めていく当面の重点といたしまして……(発言する者あり)
【次の発言】 七点ばかり挙げておられます。第一点は環境管理の総合的な推進、第二点は水質保全対策の推進、第三点は窒素酸化物対策、第四点は騒音振動対策、第五点は環境保健対策、第六点は公害防止に関する試験研究、第七点は自然環境の保全整備、こうあるわけであります。
まず第一の環境管理の総合的な推進であります。
これにつきましては、環境保全長期計画を鋭意、策定中であるということであります。「こ……
○木下委員 私は公害健康被害補償法の運用上の問題につきましては、改めてお尋ねをすることにいたしまして、きょうは、本改正に当たりまして、公害被害者の救済の費用を何をもって賄っていくかという問題について聞きたいと思います。すなわち公害健康被害補償法に基づく大気汚染の影響による健康被害に対する補償給付の支給や公害保健福祉事業に要する費用を、公害健康被害補償協会が徴収をする汚染負荷量賦課金をもって充当をするほかに、何をもって賄っていくかという問題であります。 公害健康被害補償法のたてまえと申しますのは、第四十九条というのがありまして「別に法律で定めるところにより徴収される金員をもつて」充当する旨を明……
○木下委員 私は、日本共産党・革新共同を代表して、公害健康被害補償法の一部を改正する法律案に対する私たちの修正案の提案理由と、その説明を行います。 原案は、補償費等の一部に充てるため、自動車重量税の収入見込み額の一部に相当する金額を交付するという四十九、五十年度の臨時措置を五十二年度まで延長するというものであります。 私たちは、この臨時措置を定める第七十二国会での改正案について、自動車重量税は、自動車所有者に賦課する大衆課税であり、それ自体にも反対する。しかも、それを公害の補償費に充てるという考えは、自動車メーカーの責任を免罪するものである。また、自動車重量税の収入見込み額の一部に相当する……
○木下委員 私は、健康被害補償法の運用上の問題について伺います。
健康被害の認定や障害の等級を決めるのに当たりまして、主治医の意見を尊重するということがたてまえでありますが、果たして実際に、どれだけ主治医の意見の尊重がされているのか疑問に思っております。この点につきましては制度発足以来、問題を提起してまいりました。環境庁として現状をどのようにつかんでおられましょうか。
【次の発言】 具体的に言いますと、その主治医が診断報告書を提出します。ほかに医学的検査報告書というのがありまして、これによって肺機能などの検査を行うということになっております。これは公立の衛生研究所等が行っておるようであります……
○木下委員 真鍋参考人に伺います。 公審の答申が出たわけでありますが、これによりますと、振動に関して定めた地方公共団体の条例に比べても、ずっと甘いということであります。この点は、はなはだ不当であると思うわけでありますが、日弁連の方から出ました意見書を見ましても、たとえば、こういうふうに述べております。「この答申に従えば、既に各地で行なわれている公害防止条例による規制が、後退するものと懸念される。」「神奈川をはじめ大阪、兵庫などにおいては、第一種区域の夜間を中心に答申よりも厳しい規制が現に行なわれている。」「この様な形で、地域的な規制を引き下げようとする如きは、公害対策を住民の健康と生活環境を……
○木下委員 振動規制法が施行されますと、工場や建設作業に関しまして、中公審答申に基づく所定の基準の範囲内において規制基準が定められることになります。ところが、工場振動について申しますと、中公審答申の基準よりも、現に地方自治体の条例で定めている規制値の方がずっと厳しいわけであります。 その実態でありますが、たとえば工場振動の規制値について見ますと、答申では第一種区域で夜間五十五から六十デシベルであります。自治体の現状はどうかと見ますと、これは手元に資料がありますが、中公審の資料によりましても、たとえば千葉は〇・一、神奈川は、これは最低値でありますが〇・一、岐阜は〇・一、静岡も同じ、大阪は〇・一……
○木下委員 私は、日本共産党・革新共同を代表して、振動規制法案に対する私たちの修正案の提案理由と、その説明を行います。 日本における振動公害は、政府の高度成長政策のもとで工場、建設工事の大規模化、モータリゼーションの進行、鉄道輸送の高速化などに伴って広範かつ深刻化し、振動に対する苦情は、環境庁の調査によっても、全国で昭和四十九年、四千九十五件に上り、日本は国際的にも類を見ない振動公害国と言われております。 振動公害は、公害対策基本法においても、いわゆる典型七公害の一つと規定されていながら、政府は、これまで何ら法的規制を行わず放置してきたために、二十五都道府県で国に先駆けて条例によって振動規……
○木下委員 私は阪神高速道路の大阪―西宮線の尼崎集約料金所設置の問題についてお尋ねいたします。主として阪神高速道路公団、建設省に伺いますが、肝心なところは環境庁長官にもお尋ねいたしますので、よく聞いていただきたいと思います。それから質問ではありませんが、自然保護局長は瀬戸内海問題は、また追って質問いたしますので、きょうは結構です。 尼崎市は現在、公害病認定患者は五千百人を超えております。全国屈指の公害都市であります。特に問題の料金所が設置をされようとしておる城内地区、ここに都市計画の図面があります。これを見ていただくとわかりますが、この城内地区というところは、南部工場地帯からの大気汚染をもろ……
○木下委員 私は、まず水俣病問題について質問いたします。水俣病問題については重要な問題が幾つもあるわけでありますが、時間の関係で当面する若干の問題を質問したいと思います。 この水俣病の認定業務でありますが、依然として停滞をしている状態であります。五十一年四月三十日現在で未処理件数が三千二百二十一件に及んでおります。認定業務の実態は昭和四十九年七、八月の集中検診以来、一年八カ月中断をいたしまして、昭和五十一年四月から一般検診が再開をされております。そして五十一年五月から耳鼻科専門医師一名が常駐の検診医として配属をされました。この検診体制のもとでは一カ月にせいぜい五十人が限度だと言われております……
○木下委員 私は、国家公務員災害補償法改正案に関連しまして、公務災害のもとをなす職場の安全衛生の問題についてまず伺います。 非現業の一般職国家公務員に適用される人事院規則の一〇―四、これによりますと、職員の健康の保持増進ないしは安全の確保に関して定めております。ところが、この人事院規則一〇―四をよく検討いたしますと、どうも公務能率の増進の一環として職場の安全衛生問題をとらえておるようであります。憲法二十五条の生存権であるとか、二十七条の勤労条件の基準といった精神に基づいて制定されたものではないように思います。民間労働者あるいは地方公務員や五現業の国家公務員等に適用される労働安全衛生法というの……
○木下委員 まず、法案に即した質問をいたします。
昨年十二月十日の外務人事審議会は、五項目にわたる勧告を出しておりますが、今回の改正案で措置しようとしておるのは、第一項の在勤基本手当の改定と、第二項の危険地に勤務する職員に対する諸措置のうちの特別加算制度の導入のみでありまして、その他の勧告事項については放置をいたしております。この勧告で検討を要請された事項及び法制化を求められた事項に対する外務省の考え方と、今後どのように措置をするかについての方針を明らかにしてもらいたいと思います。
【次の発言】 危険地に勤務する職員に対する特別加算制度について対象となる公館は、「外務大臣が指定する」、「指定……
○木下委員 環境庁長官の就任あいさつをいただきましたので、きょうは、このあいさつに関連して質問をいたしたいと思います。
先ほどのあいさつの中で、環境影響評価の制度化を急ぐと言われました。これは現在どういう段階でございましょうか。
【次の発言】 さきの国会では、前長官が何とか法案を出したい、その情熱でいっぱいだというように述べながら、ついに提案をされなかったわけであります。一体どうなっておるのか。前国会が終了して、すでに四月以上経過をしておるのです。連絡協議会でいろいろ調整をしておるということでありますが、この間、一体何をしておったのか、非常に私は疑問に思うのです。この制度化を急ぐと言われまし……
○木下委員 まず兵庫県の西宮市の甲子園浜一帯を鳥獣保護区に指定する問題について伺いたいと思います。
これは再々、要請をしまして前向きに進めていくという答弁を、これまでも得ておるのでありますが、その指定をされる日は遠くないと、甲子園の住民ばかりでなく阪神間の多くの住民が大きな期待を持っておるわけであります。この指定の時期のおおよその見通しはいかがでしょうか。
【次の発言】 確かめておきたいのですが、これは環境庁長官が指定をされるという方向で進むというふうに理解してよろしいですか。
【次の発言】 いま、県や市の港湾計画についての考え方があるというふうに言われましたけれども、これは県はあると思うの……
○木下委員 私は、今国会最後の質問でございますので、それにふさわしく日本の象徴である富士山の問題についてお尋ねをします。 美しい富士山の自然を守ることは国民的期待であります。環境庁も、そのため力を注いできたはずであります。ところが、ここに富士の自然を守る上で看過しがたい問題があります。それは富士箱根伊豆国立公園における自然公園法違反の別荘地造成事件であります。東洋信販株式会社というのがあります。ドクタービレッジと称して、医者を相手に別荘の分譲を行っている会社であります。この会社が、富士山ろくの国立公園特別地域内において、法律上必要な環境庁などの許可を得ずに、道路を建設するなどして別荘地の造成……
○木下委員 一般職職員の給与法改正案について質問したいと思います。 今回の改定は、昨年と同様消費者物価上昇率を下回るきわめて不満な内容となっています。ところが、指定職など一部特権官僚には、昨年管理職手当のカットとの見合いで改善を手控えた分を上乗せをし、一般の職員を上回る引き上げを行っています。これは特権官僚優遇の上厚下薄の給与体系を一層強化しようとするもので、問題があると思います。一般の職員の低い改善率や国民の生活実態から見まして納得できるものではありません。一般の職員よりも上回るような大幅な改善をしなければならないという必然性や緊急性もないと思うのです。この点について総務長官と総裁の見解を……
○木下委員 なるべく質問が重複しないように角度を変えてお尋ねしたいのですが、政府は本法案の提案理由の説明におきまして、港湾における公害防止など環境保全をはかることを第一の目的としておる、こういうふうに言われておるわけでありますけれども、そこでお尋ねしたいのは、現在の港湾がどのようなひどい現状にさらされているか、具体例でお答えいただきたいと存じます。
【次の発言】 田子ノ浦港の例を言われたわけでありますが、私はこの問題について幾らか質問したいと存じます。
現在ヘドロ公害のもとになっている製紙会社は富士市で約百二十社あります。ここから出される排水量は一日当たり百八十万トンといわれております。その……
○木下委員 改井公述人、加藤公述人、河野公述人に伺いたいと思いますが、この大気汚染による指定疾病につきましては、川崎ぜんそくであるとか四日市ぜんそくなど、硫黄酸化物を主原因とする現行救済法上の認定疾病を指定疾病とするという考えのようでありますが、たとえば光化学スモッグ、鉛中毒、一酸化炭素中毒などの自動車の排気ガスが主原因と考えられる疾病は指定疾病として採用されないような動きのようでありますが、この点について、こうした自動車の排気ガスが主原因と考えられる疾病を指定疾病とするべきではなかろうかと思うのですけれども、御見解を承りたいと思います。
○木下委員 この法案につきましては、もうすでに多くの論議がされておることと思いますので、なるべく重複を避けて質問いたしたいと思います。
まず、特定の方法の問題でありますが、第三条によりますと、新規化学物質を製造し、または輸入しようとする者は、あらかじめ、厚生省令、通商産業省令で定めるところにより、その新規化学物質の名称その他の事項を厚生大臣及び通産大臣に届け出なければならないとあるわけでありますが、この厚生省令、通産省令というのはどのようなことを定めるものでありましょうか、お尋ねいたします。
【次の発言】 この新規あるいは既存ともに、特定化学物質に指定をする際に、検定方法、分析方法につきまし……
○木下分科員 私は、国民の命と暮らしを守る立場から、大阪国際空港問題に関連しまして運輸大臣の所見を伺いたい、こう思う次第でございます。 航空機騒音被害の最も激しい兵庫県の川西市それから大阪府の豊中市の住民二百七十一人の人たちが、現在空港裁判を起こしております。快適で健康な生活を続けたい、こういう、国民としてごくあたりまえな要求、あたりまえな願いのもとにこの裁判闘争をやっておる次第であります。 そこで、まず運輸大臣にお尋ねいたしたいのでありますが、国電並みの間隔で発着をするジェット機の騒音、空港周辺の住民はもう飛行機の音が痛いと訴えております。この飛行機の音が痛いという周辺住民の被害実態とい……
○木下分科員 私は、国の重症心身障害児に対する福祉対策について、その抜本的改善を要求する立場から、民間の重障児施設で起きている具体的な問題を取り上げまして質問いたしたいと思います。 昭和四十五年度厚生省の実態調査によりますと、重症心身障害児は全国で一万七千名、措置を必要と判断される者一万六千五百名と推定されていますが、これに対しまして施設は国立五十四、公立、法人など三十六、合計九十施設で、しかも国立の場合は療養所に委託ベッドがあるというお粗末な内容も見られます。そして、こうした施設で措置されておるのは昭和四十八年九月一日現在で八千二百三十五名でありまして、措置を必要とされる者全体の半数以下に……
○木下分科員 私は、中小企業問題について伺います。 五十年度政府予算案の中で、中小企業対策費は千二百七十八億円、これは全予算のわずか〇・六%です。対前年度比伸び率も二五・二%でありまして、四十九年度の二七・五%の伸びよりも後退をいたしております。この金額の量の点だけ見ましても、不公正の是正や弱者救済が期待できるとは考えられません。しかし、きょうは時間の制約がありますので、問題点をしぼって、第一に伺いたいのは、下請中小企業振興法に基づく下請企業振興協会の関係についてであります。 この下請企業振興協会が置かれておりますのは、四十八年度二十六県、四十九年度三十一県ということで、一部の県にはいまだ……
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