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柄谷道一 参議院議員
「委員会発言一覧」(全期間)

柄谷道一[参]活動記録 : トップ選挙結果本会議発言委員会統計/発言一覧 | 質問主意書

このページでは柄谷道一参議院議員が委員会や各種会議で行った質問や答弁などの発言の冒頭部分と会議録本文へのリンクを一覧化しています。柄谷道一参議院議員「委員会統計」(全期間)には委員会および各種会議の活動状況の集計結果を示しています。
 本会議での発言の統計と一覧については本会議発言のページを参照してください。

■委員会発言一覧  ■各種会議発言一覧

委員会発言一覧(参議院)

10期(1974/07/07〜)

第73回国会 社会労働委員会 閉会後第1号(1974/10/25、10期、民社党)

○柄谷道一君 最後でございますので、重複する項目はなるべく避けながら要点的に質問をしたいと思います。  まず第一に、医療費の再引き上げと医療保険に関連する諸制度の抜本改革の関連についてであります。私も長い間厚生省関係の審議会の委員をしておったわけでありますが、昭和三十年十月から四十四年の八月の間に医療に関する関連諸制度の抜本改正につきましては厚生大臣もお持ちだと思いますが、これだけの答申、具申がなされているわけでございます。これに引き続いて四十五年、四十六年に社会保険審議会、社会制度審議会はいずれも医療制度抜本改正に対する答申ないし意見書を厚生大臣に提出をいたしております。時間の関係でそのすべ……

第73回国会 社会労働委員会 閉会後第2号(1974/11/14、10期、民社党)

○柄谷道一君 時間に制限がありますので、簡略に要点のみを質問いたしますので、お答えを願いたいと思います。  質問の前に、冒頭述べられました新大臣の所見に対して敬意を表するものでありますが、ことばではなく、ヤマブキ答弁ではなく、これがほんとうに実のあるものとして実行されることを冒頭期待をいたしたいと思います。  なお、沖繩県における雇用安定政策の強化につきましては、各委員から指摘されたところでありますので、重複することを避けたいと思いますが、職安局長はこの一つの基本的な形として広域職業紹介の方途を強化したいという御答弁があったわけでございますが、基地労働者のみならず、民間においても雇用の不安は深……

第74回国会 社会労働委員会 第3号(1974/12/24、10期、民社党)

○柄谷道一君 私は、去る十一月十四日の社労委員会で、雇用情勢の現状と展望について質問しまして、現行失業保険制度を抜本的に改正し、失業給付のほか、これと三事業の経理上の区分を明確にするということを前提として、西ドイツの雇用促進法などの例を引きながら、雇用改善能力開発、雇用福祉等を含めた積極的、総合的雇用政策を推進する必要があることを指摘いたしました。そして、多くの民間産業労働組合や中小企業団体の切実な要望にこたえて、第七十四回臨時国会に雇用保険法案を提出すべきである、提案内容はさきの七十二臨時国会の衆議院段階における修正案を織り込むべきであるということを強く求めました。労働大臣がこの意見を尊重し……

第74回国会 社会労働委員会 第4号(1974/12/25、10期、民社党)

○柄谷道一君 私に与えられました時間きわめて短うございますので、要点的に御質問を申し上げたいと思います。  私、相当長い間社会保険審議会の委員としてこの審議に参画してきたわけでございますけれども、要約して日雇労働者健康保険法の問題点は四つあると私は思うのであります。  一つは、五人未満事業所従業員に対する政管健保との関連もございますが、この日雇い健保の適用問題の中でなお国民皆保険の実がはかられていない。この適用範囲を受給要件とも関連づけてどのように拡大していくかというのが一つの大きな課題であろうかと思います。この点につきましては、本日、ただいままでの質問も行なわれ、かつ今後、制度の基本に関する……

第75回国会 災害対策特別委員会 第6号(1975/06/13、10期、民社党)

○柄谷道一君 降ひょうによる農作物等の被害に対する救済につきましては各委員から質問が行われました。時間の関係からあえて重複することを避けたいと思います。ただ長官の方から非常に前向きの答弁があったわけでございますが、国土庁長官というよりも国務大臣として本日の答弁をぜひ実現させるために格段の努力を行われますこと私の方からも強く要請をいたしたい、こう思います。したがいまして、本日は主として防災と震災予防対策にしぼって御質問を申し上げたいと思う次第でございます。  昨年の十二月二十六日、地震予知連絡会が川崎など多摩川下流域にマグニチュード六、震度五の直下型大地震が早ければ本年の暮れぐらいに発生する可能……

第75回国会 社会労働委員会 第2号(1975/02/27、10期、民社党)

○柄谷道一君 去る七十四回臨時国会で雇用安定を目的とする雇用保険法が制定されたわけであります。本日いろいろ御指摘はございましたけれども、たとえば繊維産業のような場合、不況の度は一層深刻化はしておりますけれども、この法案が成立したことによって解雇件数は著しく鈍化をいたしております。御指摘がされました東洋紡問題もこの雇用保険法の制定が約二千名に及ぶ労働組合の復職闘争を成功に導きました。こういう意味におきまして私は、本法案を評価するものでございますけれども、四月一日よりの施行ということを考えますと、昭和五十年度は労働行政をより積極的な面に展開する一つの転機で私はないかと思うのであります。雇用労働者自……

第75回国会 社会労働委員会 第3号(1975/03/11、10期、民社党)

○柄谷道一君 先生方に対する追及という意味ではなくて、むしろ一日も早くより前向きの対策を発見したい、そういう視点から率直に御質問を申し上げたいと思います。なお、十分間に質問時間が限定されておりますので、簡潔にお答えを願いたいと思います。  まず、今井参考人にお伺いするわけですが、ただいままで伺っておりますと、一つには同じ薬物を使いながら外国にはこの種の患者が余り多く発生をしていない、二つには国民皆保険が実現された昭和三十五年ごろから医療に対する安易さということも何かの相関関係があるのではないか、三つ目には地域によって集団発生をしている、四つ目には回数とこれまた相関的関係がある、こういう証言を聞……

第75回国会 社会労働委員会 第6号(1975/03/18、10期、民社党)

○柄谷道一君 私に与えられた質問時間が三十分でございます。幸い集中審議と分科会のときに発言する機会を得ておりますので、老人総合福祉対策の問題、財源問題などにつきましてはその節に質問することといたしまして、時間の関係から、本日は、社会福祉施設の整備と要員確保及び待遇改善のいわゆるマンパワーの問題にしぼって御質問をいたしたいと思います。  大臣は、所信表明の中で計画的にその整備を進めるということを述べておられます。ということは、現在の計画は確かに五十年度をもって一応終わると了解するわけでございますが、昭和五十一年度を初年度とする新たな抜本的整備計画というものを引き続いて検討し、これを確立する用意を……

第75回国会 社会労働委員会 第7号(1975/03/20、10期、民社党)

○柄谷道一君 前々国会で可決された計量法改正による計量証明事業と環境計量士制度及び本法の関連につきましては、すでに石本、浜本両委員からの質問がありましたので、質問をあえて重複することを避けたいと思います。ただ定置観測を主体といたしまして行う公害測定というものと、作業場の実態に応じて行う本作業環境測定というものが相関連するものであることは否定できない事実であろうと思います。こうした視点に立ちまして、相互の機能、これは役所の縄張りというものにこだわることなく、十分緊密な連携をとりまして、相互補完によりましてその実を上げるということが当然とられてしかるべきであると、こう思うわけでございますが、この点……

第75回国会 社会労働委員会 第8号(1975/03/25、10期、民社党)

○柄谷道一君 終戦後すでに三十年を経過いたしまして、したがって終戦処理の問題も終末期にあると、こう考えられるわけでございますけれども、しかし、現実には各委員が指摘いたしましたように、残された問題点が大変多く存在するわけでございます。これらの問題につきまして、私は議事の進行に協力する意味において重複することを避けたいと思いますけれども、ただいままでの各委員の意見及びこれに対する答弁に基づきまして厚生省といたしましても、万全の措置をとることによって、一日も早く実質上の終戦処理というものが完成するように大臣としてもせっかくの御努力を願いたい。冒頭その要望意見を付しまして、重複する点はすべてこれは省略……

第75回国会 社会労働委員会 第9号(1975/03/27、10期、民社党)

○柄谷道一君 本法の改正案が成立いたしますと、三十一日と予測される本会議で議決される、その後公示、推薦の手続、公益外委員については同意の手続、さらにこれが大学教授であったような場合はその教授会の承認手続、そういうことによって若干の時間が必要であるということは承知いたしておりますけれども、それにしても新委員の任命は可及的速やかにこれは行われなければならないと思うわけであります。紛争はいつ起こるかこれはわかりません。現に近く賃上げ問題で公労委が重要な役割りを果たさなければならない事態も予想されるわけでございます。こういう諸点にかんがみまして、新委員任命の時期につきましては、これらの手続を可及的速や……

第75回国会 社会労働委員会 第13号(1975/05/08、10期、民社党)

○柄谷道一君 本法案は、衆議院の社労委員会また本委員会ですでに質問し尽くされた感があります。したがって、私は今後の財形のあり方というものを中心として労働省の今後の施策方針について質問をいたしたい。したがいまして、できる限り大臣から、しかも具体的な抱負として内容をお伺いしていきたいと、こう思うわけです。  まず最初の質問でありますが、財産所有民主主義の上に立つ勤労者の財産形成というものは、多様な財産の組み合わせとその効果によって目的を達するものであると私は思っております。その意味で勤労者財産というものを分類いたしますと、株式、社債、公債、預金、年金基金、共済組合や生活協同組合への出資金、こういっ……

第75回国会 社会労働委員会 第14号(1975/05/27、10期、民社党)

○柄谷道一君 障害者福祉年金の受給者は約四十二万人、特別児童扶養手当受給者は約五万人、合計四十七万人存在すると厚生省の統計は示しているわけであります。しかし今回福祉手当の支給対象者である重度障害者を二十九万八千人と押さえておられます。その理由を率直にお伺いいたしますが、これは財政上の理由によるものでありますか。
【次の発言】 そういうことになりますと、身障一級は大体問題なく適用される、二級は常時介護を必要とする者と、しからざる者が混在をする、したがって二級の中から該当するものを拾い上げる、こういう結果になると思うわけであります。そのことは非常にこの基準を複雑にしているということを指摘せざるを得……

第75回国会 社会労働委員会 第16号(1975/06/03、10期、民社党)

○柄谷道一君 私は三月三十一日の予算委員会第四分科会で大臣に対しまして各種年金間の統合調整と格差是正の問題、被用者保険における被用者の妻の年金権の問題、減額在職老齢年金のあり方の問題、スライド制の問題、そして積立金の目減りと積立方式の再検討にかかわる問題、同じく積立金の管理運用問題、そして最後に保険料の労使負担比率に関する再検討の問題などを中心として質問をいたしました。全面的に私の意向に合致する答弁は得られませんでしたけれども、しかし部分的には一歩前進した前向きの大臣の答弁を得たわけでございます。私は冒頭大臣の予算委員会における答弁の趣旨に沿った前向きの検討が行われることを再度強く要求をいたし……

第75回国会 社会労働委員会 第17号(1975/06/05、10期、民社党)

○柄谷道一君 中小企業退職金共済審議会の昨年八月十日の建議の中に「制度の基本的なあり方に関する諸問題については、今後引続き本審議会として検討を重ねていく必要がある」こう述べております。また、衆議院の社労委員会の附帯決議の中にも「制度改善に関する基本的な問題について引き続き検討すること。」、大臣はこれをそんたくいたしますという答弁がございました。私は基本的問題というものの中には数多くの問題が含まれていると思いますけれども、端的に伺いますが、賃金、物価スライド問題、短期離職者向けの退職金制度、この二つが今後引き続き検討される基本的問題の中に含まれていると理解してよろしゅうございますか。

第75回国会 社会労働委員会 第18号(1975/06/17、10期、民社党)

○柄谷道一君 最初に田沼参考人にお伺いいたします。  ただいまも指摘されたわけでございますが、私はこれからの審議のやはり焦点は国家補償の理念に立つか、それとも原爆被爆者の特殊性は認め、現行二法の充実は図るけれども、一般戦災者の関連や国との身分関係という在来の考え方があるので、基本としては社会保障の理念に立つか、その境目ではないかと、こう私自身も認識いたしております。そこで、高野参考人が退席されましたわけですけれども、三十八年十二月七日の東京地裁の判決というものが非常に意味を持ってくるんではないかと、こう思うわけです。広島、長崎での原爆投下は国際法違反である。しかし日本国民はアメリカ法上、また日……

第75回国会 社会労働委員会 第20号(1975/07/01、10期、民社党)

○柄谷道一君 昭和三十八年の十二月七日、東京地裁は、広島、長崎での原爆投下は国際法違反である。しかし被爆者は、アメリカ法上、日本法上、個人としてその被害に対し裁判所に賠償を求める道はない。立法府及び行政府が被害に対し十分な救済策をとるべきことは多言を要しないという判決を下していることは御承知のとおりであります。  六月十七日の本委員会で高野、田沼両参考人は、この判決は国家補償の立場に立つものであり、政府のとっている一般戦災者とのバランス論、国家との身分関係論、社会保障の枠内論は当を得ないものであると陳述をしているわけであります。  まず冒頭、厚生大臣に、この東京地裁判決に対する政府としての所信……

第75回国会 予算委員会 第16号(1975/03/26、10期、民社党)

○柄谷道一君 与えられた時間が二十六分しかございませんので、答弁の方も簡潔にお願いをいたしたいと思います。  まず、福田副総理にお願いするわけでございますが、三木内閣が誕生した。インフレは諸悪の根源である。そこで、物価対策に全力を挙げた。その手段としては総需要抑制であった。一応三月末に発表されるであろう物価上昇率は、対前年比一五%を若干割るのではないかというふうに漏れ聞いております。その面においては一応の成果をおさめたわけでございますが、逆に経済は冷却化した。不況が深刻化した。そこでとられたのが第二次不況対策、二十四日に決定されたわけでございます。私は、こういう事実を見ておりますと、副総理は経……

第75回国会 予算委員会 第17号(1975/03/27、10期、民社党)

○柄谷道一君 昨日もお願いをいたしましたが、制限時間が二十六分でございますので、答弁及び参考人の陳述は、はなはだ失礼でございますけれども、簡潔にお願いをしたいと思います。  人口問題審議会が昨年四月、将来人口を予測いたしております。まあくどくどとその数字を申し上げる必要はないと思うんですが、昭和五十年は八百七十一万人、構成係数七・九三%、それが六十年には千百五十万、七十年には千五百三十八万、構成比一一・九八%に達するであろう、そういう人口将来予測の上に老人の総合施策を早急に確立する必要のあることが問題提起されているわけであります。これはまさに今日の政治に課せられた急務であると言わなければならな……

第75回国会 予算委員会 第18号(1975/03/28、10期、民社党)

○柄谷道一君 自治大臣にお伺いいたします。  地方財政の圧迫要因としての地方公務員の給与問題についてでございますが、大臣は、どこからともなく風のごとく広がった、きょうそのような答弁をされましたわけですが、私は現在争点の一つとなっておりますこの問題について、まず大臣にお伺いしたいことは、中央官庁というのは企画官庁であります、地方のそれはいわゆる実施機関でございます。質的に違う面を持っていると思います。と同時に、地方公共団体の活動には警察、消防、清掃、教育、福祉施設等、人の活動自体が住民のサービスというものを構成する側面が多いと思います。大臣はこのような中央と地方との質の相違というものについてその……

第75回国会 予算委員会 第21号(1975/04/02、10期、民社党)

○柄谷道一君 関連。  三木総理は、過去の違法スト、これは法に照らして厳正に措置をつけると、こう言われました。ただ問題は、悪弊をいかにして断ち切り、今後の新しい労使関係を築くかにあると、こう言われたわけです。私は、新しい今後の問題として、その悪弊を断ち切るためには二つの問題が必要だろうと思うんです。その一つは、今回の厳正な処分に対してなお繰り返されてくると思われる違法ストに対して、政府は引き続き厳正な法の立場に立った措置をとるということが一つであります。それから第二には、非常に時間がかかって、まだ結論の出ていない公務員なり三公社五現業のスト権の取り扱いについて、早急にその結論を出すということが……

第76回国会 災害対策特別委員会 第3号(1975/12/12、10期、民社党)

○柄谷道一君 最初に長官に対して御質問したいと思います。  私はことしの六月十三日、この委員会で地震対策問題について質問をいたしました。地方自治団体でいろいろ推定いたしておりますマグニチュード五ないし六、中心及びその周辺で震度五の直下型地震が発生した場合、各自治体の予測しております被害状況を挙げ、かつその中に含まれている問題点等を挙げまして、大臣に対して早急に中央防災会議を開催をして特別立法を制定する必要性、中期計画の策定とこれに対して中央及び地方の受け持つべき分野、これらについて抜本的な検討が行われるべきでないかと、こう御質問申し上げました。その際長官は、中央防災会議であらゆる角度から十分検……

第76回国会 社会労働委員会 第2号(1975/11/18、10期、民社党)

○柄谷道一君 診療報酬等に関しましては浜本委員も質問をされたところでありますけれども、大臣答弁は率直に言ってきわめて歯切れが悪い。歯切れの悪い答弁をせざるを得ない背景というものについて承知するものでありますけれども、国民医療というきわめて重要な当面の課題であるだけにあえて質問をいたしたいと思います。明確な答弁をお願いをいたします。  私は国民皆保険下における中医協の存在意義を評価し、中医協みずからの民主的な運営を通じて適正な診療報酬の是正が解決されることを期待いたしてまいりましたけれども、診療側委員の引き揚げによって九カ月間の空白、そしてその運営をめぐる委員間の対立によって、もうすでに合わせて……

第76回国会 社会労働委員会 第3号(1975/12/09、10期、民社党)

○柄谷道一君 簡潔にお答えを願いたいと思います。  私は、今回の公労協ストは、悪法たると否とにかかわらず公労法の存在を無視した違法ストライキであり、国会の立法権に挑戦する政治ストであると思います。また、通勤者、通学者の足を奪うことはもちろん、雇用不安を控えて年末の苦しい中でその不況の打破に腐心いたしております中小企業団体、中小企業零細企業者、民間未組織労働者、農漁民等に大きな被害を与える反国民的な行為であり、またつぶれる心配のない公共企業体の上にあぐらをかく組織エゴだと思います。私は、中小企業団体から、その被害を訴える多くの文書をいただいておりますけれども、それは時間の関係で触れないこととして……

第77回国会 ロッキード問題に関する調査特別委員会 閉会後第10号(1976/06/29、10期、民社党)

○柄谷道一君 六月二十五日の理事会で、自民党は今日までの政府答弁と証人証言で一応PXL問題に関する疑義は解明されておる、こういうことを述べられたわけでありますが、私は一向に疑義は解明されていない、むしろ疑義は深まっているという観点に立ちまして、以下若干の質問をいたしたいと思います。  まず第一に、専門家会議の進め方に関してでありますが、先日土屋証人は、専門家会議が発足する際、内海事務局長は四十九年いっぱいに結論を出してもらいたいということを言われた。そのために五十年度予算編成に間に合わせるように、つまり四十九年いっぱいに結論を出すように審議を続けて、四十九年十二月に答申したという趣旨を述べてお……

第77回国会 ロッキード問題に関する調査特別委員会 閉会後第11号(1976/06/30、10期、民社党)

○柄谷道一君 民社党の柄谷でございます。  最初にちょっと確認をしたいんですが、ただいままでの証言の中で、あなたは、四十六年九月一日に局長に就任した際引き継ぎを受けた。その引き継ぎは、既定路線を踏襲する、必ず基本設計予算を取って研究開発を進めると、こういう申し送りであった。また、あなたは経企庁、通産省等の御経験が長いわけでございますが、当時関係しておられなかったとしても、通産行政のベテランとして、通産省は知識集約産業である航空産業を育成強化しなければならぬという立場に立って国産化の、PXLについても国産化の方針を堅持されておったということは御承知だと思うんです。そういった一連の問題から、御証言……

第77回国会 ロッキード問題に関する調査特別委員会 閉会後第12号(1976/07/06、10期、民社党)

○柄谷道一君 まず、防衛庁長官に、内閣の継続性という立場に立ちまして若干の御質問をいたしたいと思います。  本委員会が本日まで行いました証人の尋問、特に黒部、島田両氏の尋問の結果を集約いたしますと、こういうことになるんではないかと、こう思いますが、まず確認をいたしたいと思います。  昭和四十七年十月九日の国防会議当日まで防衛庁は、PXL問題が国防会議に持ち出され、了解事項がそこで決められ、そして専門家会議が設置されるということについては全然予知をしていなかった、そこで防衛庁当局としては、形式的には国産化の方針は決まってはいなかったけれども、毎年度の予算で必要な額を確保しつつ、国内の研究開発を積……

第77回国会 ロッキード問題に関する調査特別委員会 閉会後第13号(1976/07/07、10期、民社党)

○柄谷道一君 三木総理にお伺いいたします。  あなたは総理・総裁として去る四月二十日「国会正常化に対する衆参両院議長裁定」の中で、「今後とも国会の決議を踏まえ真相の徹底的解明を期する。」、五党のこの裁定案に合意されたわけでございます。与えられました時間が短いわけですので、簡潔にお答えを願いたいと思いますが、総理総裁としてこの決意というものは今日に至るもいささかも後退はないと、こう確認をしてよろしゅうございますか。
【次の発言】 私は、その決意というものには具体的な行動の裏づけが必要ではないかと、こう思うわけであります。ただいままでの質問によりますと、フォード・アメリカ大統領との会談の中では、こ……

第77回国会 ロッキード問題に関する調査特別委員会 閉会後第15号(1976/07/14、10期、民社党)

○柄谷道一君 昭和四十七年の十月七日から九日の、いわば暗く長い三日間の経緯につきましては、ただいままでの証人尋問、政府質問を通じましてほぼその焦点が浮かび上がっております。そしてその真相を解明するためには、野党が一致して要求しております田中、相澤、後藤田、そして一時三者会談に参加されました二階堂氏、たまたま故意か偶然か、全部田中派の皆さんでございますが、それらの方々の証言を求めるべき段階に来ていると思います。しかし、自民党がこれを拒否しておられますので、内閣の継続性という立場に立って、今日まで主として質疑が集中いたしました防衛庁、国防会議事務局の側面、すなわち他の一方の重要な当事者である大蔵省……

第77回国会 災害対策特別委員会 閉会後第1号(1976/07/08、10期、民社党)

○柄谷道一君 最初に、村上先生に二つほどお伺いをしたいと思いますが、先生は、今日までの防災対策はいわば負け戦の対策である。私も現状においてはさいの河原で石を積むような防災対策ではないかということを感じているわけですが、先生は御指摘の中で、都市全体の耐震化ということは、これはまず不可能な問題である、学校、病院、空地、公園、こういうものをセットをした一つの防災地帯のブロック化というような発想の御示唆があったわけでございます。まことに示唆に富むことだと思うんでございますが、現在そういうブロックの定めもなければ、この中に含まれる学校、病院等についてその建築基準等についても別段の配慮はされておりません。……

第77回国会 災害対策特別委員会 閉会後第2号(1976/07/09、10期、民社党)

○柄谷道一君 最後の質問になりましたので、多くの方が触れられておる点は、なるべく重複を避けたいと思います。  そこで、委員の派遣報告に関するもろもろの質問についてお答えがあったわけでございますが、質問を省略して、ひとつ確認の形で最初にずっと申し上げてみたいと思います。  まず第一に、避難施設整備事業についてでございますが、従来の基本方針が、島内における一時避難と島外への脱出避難ということにされておったために、垂水等の地域がこれから除かれている。そのことに対する地域指定が、地域の追加指定が必要ではないか、この意見に対して、県より申請があればこれを認める方向で検討し善処する、こう確認してよろしゅう……

第77回国会 災害対策特別委員会 第3号(1976/02/13、10期、民社党)

○柄谷道一君 特別委員会はいわゆる超党派で豪雪の実態を同じ目で見、同じ認識を持って帰ってきたわけであります。したがって、質問内容も当然重複する部分が多うございますけれども、できる限りこれを避けながら質問をいたしたいと思います。  まず長官にお伺いいたしたいと思うわけでございますが、昭和五十一年度の政府予算案をながめて見ました。すると、国土庁関係の豪雪地帯対策特別事業費は、さきの委員も指摘されましたように、特別豪雪地帯克雪管理センターの建設、防雪生活圏整備モデル事業、基礎集落圏防雪体制整備事業が計上されてはおりますけれども、その金額も少なく、さきに指摘されましたように対前年度の伸び率は一%であり……

第77回国会 災害対策特別委員会 第5号(1976/05/14、10期、民社党)

○柄谷道一君 政府はこの七十七国会にいわゆる防災白書を提出をされました。その防災白書は昨年八月十五日の中央防災会議の決定の趣旨に沿っているものでありますけれども、台風襲来期に備えての対策と震災対策の強化推進及び石油コンビナート防火対策について重点的に取り組んでいきたい、こううたわれているわけであります。私は石油コンビナートの防災対策及び海上防災対策につきまして、以下政府の行政姿勢をただしたいと思います。  去る三月五日の当委員会におきまして、金丸長官は防災関係予算の総額を一兆二千四百二十一億円と説明されているわけでございますが、特にこの防災白書の中でも力を入れるとしております石油コンビナート防……

第77回国会 社会労働委員会 第3号(1976/05/11、10期、民社党)

○柄谷道一君 まず、産業廃棄物の処理及び清掃に関する法律案について御質問をいたします。  本法の改正目的は産業廃棄物の適切な処理を確保し、国民の健康の保護と生活環境の保全を図ることにあることは当然であります。しかし、これとうらはらの関係にある産業の健全な発展を通じ、国民生活の向上と雇用の安定を実現するという視点も忘れてはならない側面であろうと思うわけであります。そして、この両者の有機的な結合を通じてのみ産業廃棄物の有効な処理が可能だと私は信じます。このような立場に立ちまして、以下若干の質問を行いたいと思います。  まず第一は、産業廃棄物の定義と資源化再利用の促進の関係についてであります。法第二……

第77回国会 社会労働委員会 第4号(1976/05/13、10期、民社党)

○柄谷道一君 大臣は、七十七通常国会における所信表明の中で、第一に安定成長下における総合的雇用政策の推進を挙げられました。そして、その柱の一つとして心身障害者と高年齢者の雇用と福祉を一層促進することを強調されたわけであります。今回提出されております法案が現行法と比較して一歩前進であることは評価するものではありますけれども施策の一層の充実を期待すると、こういう立場に立って以下若干の質問をいたしたい。意欲的かつ前向きの答弁を期待いたしたいと思います。  第一は、中高年齢者の雇用保障に関してであります。職業安定局調べの「最近五ケ年間の雇用保険受給者の年令階層別推移」というものをながめてみますと、四十……

第77回国会 社会労働委員会 第5号(1976/05/18、10期、民社党)

○柄谷道一君 三法案に対する質問が五十分に限定されておりますので、簡にして要を得た答弁をお願いをいたしたいと思います。  まず、労働者災害補償保険法等の一部を改正する法律案について御質問をいたします。  労災保険法は、御承知のように労働基準法第八章の「災害補償」を受けて出発したものであります。したがって業務上の負傷、疾病、死亡に際し、療養、休業、障害、遺族等の補償を行うことが本来の目的であると思います。しかし今日では、社会復帰事業、被災労働者などの援護事業、労働安全衛生事業等の労働者の福祉に関する各種事業が含まれる。また、今回の改正では、未払い賃金の立てかえ払いという労働者保護事業が加わってま……

第77回国会 社会労働委員会 第6号(1976/05/20、10期、民社党)

○柄谷道一君 老齢化社会への進行速度が先進諸国のそれの倍以上である。昭和四十五年七・一%でありました六十五歳以上の人口が、五十年国勢調査では七・九%になっている。七十年には一二・四%に達するであろう。そして、今世紀末には一五%前後に達しまして、かつて日本が経験したことのない社会に踏み込んでいく、それは諸統計の示すところであります。  そして、こういう事態を踏まえて総合的老齢者対策の確立を急ぐ必要があるという声はすでに国論の大勢ではないかと、こう思うわけであります。私は、もちろん老齢者対策というのは、審議されております年金のみの問題ではなくて、医療、雇用、住宅、社会福祉、その他の施策がそれぞれ本……

第78回国会 ロッキード問題に関する調査特別委員会 第2号(1976/10/12、10期、民社党)

○柄谷道一君 きょうは議運理事会とかけ持ちでございますので、あるいは質問が重複するかもしれませんが、御容赦を願いたいと思います。  いままで、ただいまの質問にもあったわけでございますが、法務大臣であり国務大臣である稻葉さんに御質問をいたしたいと思うのですが、十月五日付ワシントン某社の特派員報道によりますと、米司法省が日本政府の問い合わせに対し、米側資料提供の国会への公表問題に対し、再交渉が可能であるとの公式回答を伝えたと報道されているわけでございます。しかもこれに付言して、その公式回答なる内容は、資料の公示を禁止した日米司法共助の取り決めは、資料の取り扱いを拘束するものではなく、状況の変化など……

第78回国会 災害対策特別委員会 第2号(1976/10/08、10期、民社党)

○柄谷道一君 すでに七名の方が質問をされましたので、私はなるべく重複を避けまして御質問をしたいと思います。  災害対策ということになりますと、復旧及び救済という面とともに、予防ということが非常に重要な視点になるわけでございます。そこで、災害関係を束ねる長官にお伺いしたいわけでございますが、私は台風十七号は日本各地に大変な災害をもたらしましたけれども、その原因は、一般に単位時間の雨量すなわち降雨強度が非常に強かった、降雨の継続期間がきわめて長かった、そのために一連の降雨総量がきわめて大きかったからである、こうされております。もちろん私は、今回の台風十七号が非常に異常な姿であったことはそ のとおり……

第78回国会 災害対策特別委員会 第4号(1976/10/27、10期、民社党)

○柄谷道一君 十七号台風及び冷害対策につきましては、去る十月八日の本委員会と十月十四日、農林水産委員会で質問を行いましたが、その質問の趣旨をくんで現行制度をフルに活用して対策を講じ、また今後も引き続き対策を講じられようとしております姿勢につきましては、国土庁、建設省、農林省に、私は野党ではございますが、率直に敬意を表したいと思います。本日は、その災害を今後いかに防ぐかというその視点に立って若干の質問を行いたい、こう思うわけであります。  まず、農林省に冷害関係でお伺いをいたしたいと思いますが、本年度の冷害はもちろん記録的な低温そして日照不足という異常天候によることは当然でございます。しかし、単……

第78回国会 災害対策特別委員会 第5号(1976/10/29、10期、民社党)

○柄谷道一君 質問が大分尽きておりますので、簡潔に御質問いたします。  まず、力武先生にお伺いしたいのでございますが、先生は地震予知を四段階に分けておられると聞いております。第一段階は予備的段階、第二段階は長期予測の段階、四十九年の十二月二十六日に予知連が川崎直下地震について予知した例はこれは第二段階の予測に該当するのではないか、現在駿河湾で言われております問題も統計的予測の第二段階ではないかと、こう思うわけでございます。力武先生は、書物を拝見いたしますと、問題は、第三段階の中・短期予測、第一種先行現象出現段階と第四段階の短期的予測、第二種先行現象出現段階である。この研究が非常におくれているの……

第78回国会 社会労働委員会 第4号(1976/10/21、10期、民社党)

○柄谷道一君 労働大臣にお伺いしたいわけでございますが、政府の公式統計による雇用関係の諸指標は依然として憂慮すべき状態でありますけれども、私は雇用情勢の実態はこれらの指標に示されたものよりもはるかに深刻なものであり、産業界には現実にきわめて大量の過剰労働力が抱えられている、これは識者の一致して指摘されているところであります。  私はこの内容を詳細に考えてみますと、まず従来わが国にはレイオフの慣行がない。したがって、企業内終身雇用制が根強い労使慣行としてわが国に普遍しておる。第二番目には、経営者の中に景気が間もなく回復するであろう、こういう期待感があった。第三には労使関係への配慮、これは当然あっ……

第78回国会 社会労働委員会 第5号(1976/10/26、10期、民社党)

○柄谷道一君 私は最初に厚生大臣に、現在埼玉県秩父市で起こっておりますベーチェット病専門病院の建設問題についてお伺いをいたしたいと思います。  一昨日、二十四日朝六時から文化放送は「アングル’76」というラジオ番組で、この問題の特集を行っておりますけれども、失礼ですが大臣はこれをお聞きになりましたか。
【次の発言】 その内容は、いわゆる反対者、賛成者に対して記者がインタビューを行い、その賛成、反対の意見を中心として 厚生省古川難病対策課長、そして秩父市の関係者にその所信を問う、こういう形でその番組は進められたわけでございます。私はこの中で、建設反対の立場に立つ地域住民の声を聞いておりますと、建……

第78回国会 農林水産委員会 第2号(1976/10/14、10期、民社党)

○柄谷道一君 私も、冷害地の委員派遣調査団に参加したものでございますが、最後の質問者でありますので、すでに多くの委員から、激甚災害としての指定と天災融資法の早期発動措置、自作農維持資金の災害融資枠の拡大と貸付限度額の引き上げ、農林漁業金融公庫資金の融資枠の拡大、農業近代化資金等各種制度の既借入金と国営土地改良事業の負担金の本年度償還分の償還猶予と利子の減免、農業共済金の早期支払いと損害評価の特例措置、五十一年度産米予約概算金の納期延長と利子の減免、再生産用種子購入費、越冬用飼料購入費等に対する助成、要保護及び準要保護児童生徒援助費補助金、特殊学校就学奨励費補助金の増額と育英奨学生採用枠の増加割……

第80回国会 災害対策特別委員会 第4号(1977/03/02、10期、民社党)

○柄谷道一君 わが国でいわゆる積寒地域といわれますのは、一道二十五県に及んでおります。これは面積にして国土の六一%、総人口の約四分の一を占めるのではないかと、こう思います。これらの地域の住民の方々は、長くこの自然の猛威に対しまして、その対応手段としては無為忍従の生活を送ってまいりました。そこから避けることのできない天災としての雪害としてのあきらめ、そういう態度がはぐくまれたと識者は指摘いたしております。しかし、私は、このことは政治に携わる者、行政に携わる者としては、本当に心に痛みを覚えつつ聞かざるを得ない指摘ではないかと、こう思うのであります。今回のは三十八年豪雪以来の異常豪雪でございます。多……

第80回国会 災害対策特別委員会 第6号(1977/04/27、10期、民社党)

○柄谷道一君 さきに私は当委員会で、水サイクルシステムの重要性と河川行政の役割りに触れまして、治山治水五カ年計画の拡充を強く求めました。建設省の当初第五次計画試案によりますと、総事業費八兆五千二百億円。その内訳は、治水投資五兆九百九十億円、水資源開発施設一兆六千二百二十億円、砂防関係一兆五千三百三十億円であったと承知をいたします。そして、この整備の基本目標としては、大河川につきましては戦後起こった大規模の洪水に対応できるように改修する、中小河川は時間雨量五十ミリ程度の豪雨でも安全なようにする、これが改修の基本方針であったと理解いたします。にもかかわらず、本年度の予算では、この予算が七兆六千三百……

第80回国会 社会労働委員会 第4号(1977/03/03、10期、民社党)

○柄谷道一君 非常に参考になる意見ありがとうございました。  より深く参考人の御趣旨を把握するために二、三点質問いたします。  まず、片桐参考人に御質問をいたしますが、私は救急医療体制を確立するために医師及び医療機関の協力が必要であるということが前提で、それは当然のことであろうと思います。しかし、現実にはいま各委員から指摘されましたように、医師会の中に異論があることもまた現実でございます。そこで、こういったいかにして協力義務を現実に拡大していくかという視点に立ちますならば、初期救急センター、救急医療の基本とも言うべき休日夜間センターの拡充とか、在宅当番医制度の拡充とか、そういう具体的な積み上げ……

第80回国会 社会労働委員会 第6号(1977/04/21、10期、民社党)

○柄谷道一君 総合的な雇用保障政策の展開について御質問をいたします。  大臣も御承知のように、わが国の雇用情勢は依然として厳しい状態に置かれております。昭和四十九年に一を割りました有効求人倍率は、引き続いて〇・五ないし〇・六と低迷しておりまして、二人に一人の割合でしか就職できないという状態が続いております。また、昭和五十年度に百万人を超えた失業者の数はその後も一向に減少せず、完全失業者百万人時代は常態化してきたと言ってもこれは過言ではありません。しかも加えて、臨時工、パートタイマーなどの潜在失業者を考えれば、重大な雇用の不安が存在しているとこう言うべきであろう。しかも、長期化するこの不況の中で……

第80回国会 社会労働委員会 第7号(1977/04/26、10期、民社党)

○柄谷道一君 質問に先立ち、一言お礼を申し上げます。  本日、私が当委員会で盲導犬問題を質問するに当たり、三名の視覚障害者の方々が傍聴を申し出ましたところ、傍聴規則など種々の観点から盲導犬の帯同について意見がありましたが、盲導犬は第二の目であり体の一部であるという配慮からこれが認められました。これは多くの視覚障害者に希望と勇気を与えるものであり、議運及び当委員会の委員長及び理事の方々の温かい御理解に、心より敬意と感謝の気持ちを表明したいと存じます。  厚生大臣、あなたはアイメートという言葉を御承知だと思います。それは人と盲導犬、盲導犬の使用者同士という縦と横の連帯関係を愛情と信頼を込めて述べた……

第80回国会 社会労働委員会 第8号(1977/05/12、10期、民社党)

○柄谷道一君 雇用保険法等の一部を改正する法律案に関しては、去る四月二十二日、私は本会議において代表質問をいたしました。そのほか四月十四日予算委員会分科会において、職業訓練行政に関する質問をいたしました。また、四月二十一日には本委員会において総合的雇用政策に関する質問を行いました。これらの質問を通じて大臣の所信を伺いましたので、本日はあえてその重複することを避けたいと思います。  また、雇用安定資金制度につきましては、昨年本委員会で私がその指摘を行い、その必要性を述べてきたところでありまして、基本的には賛成するものでありますけれども、私は、新制度を生かすかいなかは、次の諸点にかかると言っても過……

第80回国会 社会労働委員会 第10号(1977/05/19、10期、民社党)

○柄谷道一君 最初に、年金問題について御質問いたします。  昭和五十年の厚生行政基礎調査によりますと、六十歳以上の男子で仕事に従事する者は六三%に達しております。その約半数は自営業種、約三分の一は労働者でございます。婦人の場合でも約二七%が仕事に従事していると記載されております。また、六十五歳以上の生活維持状況では、扶養その他が昭和三十八年六四・五%であったものが、四十八年では三一・四%と半減いたしております。逆に恩給、年金等というのが三十八年の九・一%から四十八年は三四・七%に増大し、同時に勤労または事業よりの収入が三十八年の一六・六%から四十八年には二六・八%にふえております。私はこの指標……

第80回国会 社会労働委員会 第11号(1977/05/24、10期、民社党)

○柄谷道一君 原爆被爆者に対する特別措置法について御質問をいたします。「原爆被爆が人道的にも、国際法的にも、医学的にもきわめて特異なものである」、「被爆者の療養と生活の保障を更に一段と充実」すべきである、このことにつきましては昨年の本委員会の附帯決議でも全会一致で確認されたところであり、また引き続いて本委員会で行われようとしております附帯決議にも、同様の趣旨が盛り込まれるものと思います。この附帯決議の精神を受けて、野党五党は国家補償の精神に基づく援護法制定を要求いたしております。その考え方は、本日も依然として不変でございます。しかし、その問題につきましてはかつて当委員会で私自身も再度質問として……

第80回国会 社会労働委員会 第12号(1977/05/26、10期、民社党)

○柄谷道一君 今回のじん肺法の一部改正に当たりましては鉱物性粉じん、無機物質、有機物質などの原因物質の表現を避け、単に粉じんによると定められております。これは、有機じん肺についても医学的なコンセンサスが得られた段階では追加指定を行い得ると、そういう意味に解してよろしゅうございますか。
【次の発言】 綿肺症、綿じん肺、綿じん熱につきましては、欧米諸国におきましては百年来、繊維産業における職業病として取り上げられてきた問題であります。昭和五十年七月に開催されました日米繊維被服労働組合会議でTWUA、テキスタイル・ワーカーズ・ユニオン・オブ・アメリカは、デューク大学とノースカロライナ州立衛生委員会の……

第80回国会 内閣委員会 第12号(1977/05/15、10期、民社党)

○柄谷道一君 私に与えられましたのは三十分でございますので、答弁は簡にして要を得たものとしていただきたい。  なお、質問に先立ちまして、ただいま木野さんに対する御質問がされましたけれども、私は衆議院における全面修正可決は、期限、いわゆる期間内に行われております。十四日を越える事態が生じたのは参議院段階でございます。したがいまして、ただいま提出されました法的見解を是とするか否か、これは参議院のわれわれの選択にゆだわられた問題であって、あえて共同修正者の、提案者の意見を聞く必要はないという見解だけをまず冒頭申し上げておきます。  私は、復帰してきょうはちょうど五同年でございますが、それを迎えました……

第80回国会 内閣委員会 第15号(1977/05/18、10期、民社党)

○柄谷道一君 私は、民社党を代表して、ただいま議題となりました沖繩県の区域内の駐留軍用地等に関する特別措置法案に対し賛成の討論を行います。  われわれは、沖繩復帰時より一貫して戦争によって深い傷跡を残した沖繩にとって、地籍の明確化こそ重要な政治的課題の一つであり、そのための特別措置法の制定が必要であることを主張し続けてまいりました。にもかかわらず、政府はこれに応ぜず、行政措置で五年内に対処すると確約しながら多くの位置境界不明地域を残して今日を迎えました。これは明らかに政府の怠慢であり、その責任を強く指摘するものであります。  われわれは衆議院段階で、政府原案に対し調査対象地を基地内外とすること……

第80回国会 予算委員会 第13号(1977/04/05、10期、民社党)

○柄谷道一君 総理は、施政方針演説の中で、福祉に関して、「社会連帯の考え方のもとに、福祉対策を着実に前進させていきたい」と、こう述べておられます。高度経済成長から低経済成長への転換に対応して、社会保障政策もまた、これまでの高度経済成長時代の安易な政策から脱して、新時代に対応する福祉ビジョンのもとに新しい政策を確立しなければならないのではないか、こう思うのでございますが、総理の福祉に関する基本的な考え方についてまずお伺いをいたします。
【次の発言】 総理は、いま、福祉の心という言葉を使われたわけですが、国民のために福祉を高める、それは国に課せられた至上の命題であろうと、私はこう思うのであります。……


11期(1977/07/10〜)

第82回国会 社会労働委員会 第2号(1977/10/25、11期、民社党)

○柄谷道一君 社労委員会は、その性格上、社会の生々しい問題が取り上げられることが多いわけであります。問題が生々しいだけに、官僚の答弁は法制、予算ということをおもんぱかって慎重になります。その結果、質疑というのが非常にそらぞらしいものになるという、そういう欠陥をいままで持っていたのではないか。もちろん、現実的対応を図るというのは当委員会の重大な任務でございますが、私は、他方、現在の不況という重々しい雰囲気の中で、政治に必要なことは、国民に対して希望とロマンを与える、そして、その希望に向かって進む行政の力強い姿勢を示すことによって政治に対する信頼を深めるという視点も必要であろう。私はそういう考えに……

第82回国会 社会労働委員会 第3号(1977/10/27、11期、民社党)

○柄谷道一君 本日は低成長経済下の雇用対策についてお伺いいたしたいと思います。  労働省発表による本年八月の雇用、失業指数を見ますと、四十九年末に一応ありました有効求人倍率はその後低下を続け、〇・五三倍と低迷いたしております。また、完全失業者の数も増加いたしまして、この八月は百六万人、完全失業率は二・一一%、これは高度成長期に入る直前の昭和三十四年八月の二・一六%に次ぐ記録的な率であると存じます。まあ一言で言うならば、雇用、失業情勢は深刻という一語に尽きるわけでございます。  大臣にお伺いしたいわけでございますが、このような深刻な雇用情勢をもたらした原因は那辺にあるとお考えになっておりますのか……

第82回国会 社会労働委員会 第4号(1977/11/01、11期、民社党)

○柄谷道一君 本日は母子家庭問題について御質問いたしたいと思います。  ある日突然交通事故で、一瞬にして一家の大黒柱を失った家庭、すなわち交通遺児を抱える母子家庭の母親の実態でございますが、交通遺児育英会では昭和四十九年十月に交通遺児家庭の生活実態調査を発表いたしております。五十一年十月には、同じく交通遺児の母親の職業調査を実施し、これを発表いたしております。これらの発表内容を通読いたしますと、交通遺児母子家庭はいわば崩壊寸前、母親たちの心身はぼろぼろということが言えるのではないか。一例を挙げれば、職業調査では交通遺児の家庭の母親の八六%は何らかの仕事にはついておる。仕事を持たない人の約半数は……

第82回国会 社会労働委員会 第6号(1977/11/17、11期、民社党)

○柄谷道一君 まず、住委員長代理にお伺いいたします。  現在の構造不況業種の深刻な雇用不安、もう多くを申す必要もないと思います。かてて加えて、最近の異常な円高はこの構造不況業種の労働不安に一層の拍車をかけております。構造不況業種の当該労働者は、一日も早く、まあできるならば十二月一日を施行日にしてもらいたい、こういう強い希望を持っておるわけでございます。  そこで、住さんにお伺いしたいんですが、衆議院における検討の過程では、法案の中に具体的施行日を入れるべきではないか、十二月一日がいい、十二月十五日がいい、それは無理だ、一月一日はどうかと、こういう議論がございましたが、審議時間等も配慮して、了解……

第82回国会 社会労働委員会 第7号(1977/11/22、11期、民社党)

○柄谷道一君 最初に、高額医療の自己負担限度額引き上げについて御質問をいたします。  まず、局長にお伺いいたしますが、自己負担限度額を三万九千円から五万一千円に引き上げようとする根拠はいかがでございますか。
【次の発言】 健康保険制度の目的、これは当然の問題なんでありますが、これは憲法二十五条の最低生活の保障というものを受けていることは論をまちませんけれども、社会保険審議会が四十六年十月にいたしております答申には、被保険者やその家族が傷病にかかったことによる医療費の支出によって生計の破壊を防止することにある、こう答申ではうたっております。大臣として、健康保険制度の目的をどのように理解しておられ……

第83回国会 社会労働委員会 第1号(1977/12/08、11期、民社党)

○柄谷道一君 民社党としましては、前八十二臨時国会以来一貫いたしまして、医療抜本改正に対するスケジュールとその段取りを明らかにすべきである。これは前厚生大臣から示されました。よって、今後の抜本改正につきましては、政府提案を待つことなく、当委員会に小委員会を設け、継続して検討すべきである。と同時に、修正の内容について問題を提起してまいりました。小委員会は、追って理事会決定で設置されることとなりましたし、修正内容につきましては与野党五党間の合意が成り立ったわけでございます。  以上の経緯を踏まえまして、われわれといたしましては、採決を直ちに行うことに異議はございません。

第84回国会 災害対策特別委員会 閉会後第1号(1978/06/23、11期、民社党)

○柄谷道一君 激甚災害の指定、商工業及び農林水産業被害、さらに一般住宅、医療関係機関の被害に対する救済など六項目の県陳情につきましては、冒頭視察報告がなされましたように、いずれもこれは超党派で要請されるべき問題であろうと思います。今日まで各委員からそれぞれの質問がございましたので、時間の関係から重複を省略をいたしますが、大臣の手元におきましてこの特別委員会の意を体して県知事陳情というものが満たされますように一層の御努力を冒頭お願いをいたしておきたいと、こう思います。  そこで、日本は全地球地震エネルギーの一五%が集中している、しかも国土面積は全世界の一%に満たない、文字どおりの地震国でございま……

第84回国会 災害対策特別委員会 第3号(1978/02/09、11期、民社党)

○柄谷道一君 伊豆大鳥近海地震対策につきましては、当委員会の調査報告書で指摘されているところであります。また、各委員より、激甚災害指定と災害復旧、持越鉱業所シアン流出を契機といたしまして、全国二百カ所の総点検と鉱山保安法に基づく鉱滓堆積基準の洗い直し及びその補償対策、さらに観光業者、被災住宅等に対する融資等の問題につきましては、すでに質問として尽くされておるところでございます。  私は、最後の質問者でございますので、これら重複する部分は質問として省略をいたしますけれども、ただいままでの意見はすべて、与党、野党にかかわらず超党派の意見であることを十分御留意願いまして、被災者のためにも一日も早くこ……

第84回国会 災害対策特別委員会 第5号(1978/04/07、11期、民社党)

○柄谷道一君 私は、前回、震災予知を中心として質問し、政務次官の前向きの答弁を得ましたので、本日は、都市災害の問題にしぼって質問したいと思います。  フランスの詩人リルケは、一九〇四年、パリで「マルテの手記」というのを書いておりますが、その冒頭に――人々は生きるためにこの都会に集まってくるらしい。しかし、私はむしろここで皆が死んでゆくとしか思えない――と記しております。日本の都市防災の現状を直視いたしますと、私は、この詩人の予感が日本の都市に的中しているように思われてなりません。  総理府統計局がまとめました昭和五十年の国勢調査によりますと、東京、神奈川、埼玉、千葉のいわゆる首都圏と、大阪、兵……

第84回国会 災害対策特別委員会 第7号(1978/05/12、11期、民社党)

○柄谷道一君 私は、当委員会で大地震対策に関しまして、予知、予報、防災及び応急対策等の視点から過去何回となく質問をしてまいりました。その中で、特に昭和五十年の六月十三日に、当委員会で、大地震に対する特別立法の制定に関し提言を含めて質問をしたわけでございますが、自後三年を経て、ようやく政府が本法案の提出に至ったことにつきましては、率直に評価したいと思います。しかし、その際指摘し、政府も前向きの検討を約束されました地震予知と防災に関する中期計画の策定について、これが確立されたとは聞いておりません。ただいままでの質問に出ましたように、地震対策は各省庁にまたがる多岐な対策を必要とするわけでございまして……

第84回国会 災害対策特別委員会 第9号(1978/05/26、11期、民社党)

○柄谷道一君 私も質問に先立ちまして、五月十八日の妙高高原町における土砂災害で死亡された十三名の方々の死を悼み、謹んで御冥福をお祈りいたしますとともに、被災者の皆さんに心よりお見舞を申し上げたいと存じます。  災害の再発防止と緊急復旧対策、恒久対策及び救援対策につきましては新潟県より提出されております九項目、妙高高原町より提出されております十八項目の要望及び陳情書に尽くされておるところでありますし、かつ多くの委員より指摘されたところでありますので、私はその重複を省略したいと存じます。しかし、これらはいずれも当然というべき要望、陳情でございますし、また視察をいたしました議員といたしましても超党派……

第84回国会 災害対策特別委員会 第10号(1978/06/02、11期、民社党)

○柄谷道一君 私は地震対策につきましてこの四年間に七回の質問を行い、その中で特に大地震に対する特別措置法の立法化の必要性を指摘してまいりました。本法がおくればせながらも国会に提出されましたことにつきましては率直に評価をいたします。しかし今回の大規模地震対策特別措置法は内容的には今後の施策にかかるものが非常に多うございます。本法を成立さしたことによって地震対策を終えたということではなく、むしろ本法成立を契機に本格的なスタートを切る、こう認識をいたしております。  そこで、以下一括して四点について簡潔に質問をいたしますので、一括してお答えを願いたい。  私は、地震問題は四つのジャンル、すなわち第一……

第84回国会 社会労働委員会 閉会後第1号(1978/07/17、11期、民社党)

○柄谷道一君 本日は自閉症問題にしぼって御質問をいたしたいと思います。  大臣も御承知のように、一九四三年に医学者のカナー博士によりまして、早期幼児自閉症という名前でこれが発表されまして以来、今日まですでに三十年以上を経過いたしております。しかし、現在に至りましても、いまだに自閉症の概念規定、病因論などは依然として不明確のままでございますし、その診断基準につきましても専門家によって異なっております。そのことが治療教育の方法や自閉児に対する処遇の問題解決を著しく妨げている大きな原因ではないか、こう思うのであります。  そこで、まず自閉症児もしくは自閉症者と呼ばれる人たちの現状でございますけれども……

第84回国会 社会労働委員会 閉会後第2号(1978/08/07、11期、民社党)

○柄谷道一君 最初に経企庁にお伺いいたします。  五十三年度のわが国の実質経済成長率を七%にする、それは前国会において内閣が国民に公約したところでもありますし、過般の先進国首脳会談で国際的な公約ともなっているところでございます。私は、この経済成長率の達成は雇用問題にも重大な関連を持つものだと当然思うわけでございます。  私たち民社党としましては、その中期計画で、五十三、五十四の両年度成長率七%、五十五年度から五十七年度の成長率を六%程度といたしまして、その他これに関連する諸政策を充実させることにより、そうした政策展開の結果、五十七年度の失業率を一・五%、有効求人倍率を一・〇程度まで引き上げるこ……

第84回国会 社会労働委員会 第5号(1978/03/23、11期、民社党)

○柄谷道一君 私は、三月二十日の予算委員会における一般質問で、雇用の現状と展望、昭和五十年代前期雇用指標の目標、雇用創出のための総合的研究機関の設置等について大臣にただしましたので、本日はそれを受けて、中高年齢者の雇用対策にしぼって質問をしたいと思います。  まず第一に、労働省が発表しております年齢別常用労働者の求人倍率を見ますと、昭和五十二年の平均求人倍率〇・五七に対しまして、四十五歳から四十九歳は〇・四二、五十歳から五十四歳は〇・三一、五十五歳から五十九歳は〇・一五、六十歳から六十四歳は〇・〇八、六十五歳以上は〇・〇三、雇用情勢は高年齢になればなるほどきわめて深刻であるという指標が示されて……

第84回国会 社会労働委員会 第6号(1978/04/06、11期、民社党)

○柄谷道一君 まず、いままでの質問にも触れられてきたところでございますが、私は勤労者財産形成促進法につきまして、この制度発足の当初から労働側は割り増し金制度の導入を強く求めてきたことは、大臣以下御承知のところであろうと思います。インフレや物価上昇の中で財形貯蓄が実質的な価値低下、いわゆる目減りを来しているということにつきましては、多くの説明を要しない問題であろうかと思います。私は経済変動や労働者の生活実態に即して財形制度を実効ある制度として発展さしていくためには、割り増し金制度というものはぜひ導入しなければならない課題であろう、こう思っております。  いままでの質問に対する大臣の答弁として、財……

第84回国会 社会労働委員会 第7号(1978/04/11、11期、民社党)

○柄谷道一君 健康保険問題につきましては、本日は時間の関係もございますので、改めて議題になった際、または社会保障基本問題懇談会で機会を見て、詳細質問をいたしたいと存じます。  私は昨年の国会で盲導犬問題について質問をいたしまして、その後道交法の改正、国鉄、私鉄、バス等に対する乗車問題等、逐次改善がされておりますが、本日は視覚障害者全般の対策について御質問をいたしたいと、こう思います。  私の手元にある資料は、昭和四十五年十月に厚生省社会局が調査したものでありまして、若干古いものだとは存じますけれども、それによりますと、身体障害者総数百三十一万四千人に対して、就労者の数は五十七万九千人、この対比……

第84回国会 社会労働委員会 第9号(1978/04/18、11期、民社党)

○柄谷道一君 戦傷病者戦没者遺族等援護法の改正につきましては、私は昭和五十年三月二十五日と五十二年五月十九日の二回にわたり質問をいたしております。その際、いろいろ改善策を政府に求めてきたわけでございますが、今回の改正で各種年金、手当、給付の改善とあわせて、その際指摘した満州青年移民に対し今回新たに障害年金と遺族給与金等を支給するようになったことにつきましては、率直に評価したいと思います。しかし、その際指摘したところでありますが、第二次世界大戦中戦地で軍人同様の惨状を体験しながら、戦後何らの救済措置が差し伸べられていなかった元従軍看護婦に対する国家補償につきましては、五十三年度予算で見送られたと……

第84回国会 社会労働委員会 第10号(1978/04/20、11期、民社党)

○柄谷道一君 施設庁関係の質問につきましては、すでに多くの委員の方々から質問のあったところでございますが、その重複を避けるという意味において、これを省略いたしたいと存じます。  まず、総理府に対してお伺いいたしたいわけでございますが、沖繩の本土復帰に伴い、沖繩の特殊事情ということを考慮いたしまして、政府は昭和四十六年に沖繩振興開発特別措置法を制定し、翌四十七年の五月十五日から施行いたしております。そして、同年の十二月十八日、四十七年度を基準年度とした土地利用、産業の振興開発、社会資本の整備、職業安定などに関する十年間の振興開発計画の基本施策を決定しているところでございます。ところが、その主たる……

第84回国会 社会労働委員会 第12号(1978/04/27、11期、民社党)

○柄谷道一君 一九六四年のILO総会で採択された雇用政策に関する条約百二十二号及び勧告百二十二号は、先進工業国の新段階に処してとるべき雇用政策の基本理念を鮮明にしたものだと理解いたしております。この条約では、完全雇用の概念を、利用し得べき労働力を完全かつ最も有効に活用する状態であると定義づけ、さらに、単に量的に完全に雇用されるだけでなく、その質的な充足を同時に要求するものであり、これを達成するため経済の継続的成長を図りつつ、技術革新等産業構造の変化に対応して、必要労働力を確保すべく職業訓練を充実するほか、職種間や地域的な労働力移動を促進する措置を講ずべきである、このように規定づけていると思いま……

第84回国会 社会労働委員会 第13号(1978/05/09、11期、民社党)

○柄谷道一君 大臣も御承知のとおり、わが国の六十歳以上の高齢者は、現在、総人口の一二%、千三百五十三万人でありますが、昭和六十年には一四・一%、千七百二十六万人、昭和八十五年には二三・六%、三千二百六十二万人に達するであろう、このように推定されております。  このような高齢化社会の急速な進展に伴いまして、年金受給者と年金の成熟度も急速に増大することは当然でございます。厚生省の推定によりますと、年金受給者は、五十一年、六十年、八十五年と対比いたしますと、百七万人から二百五十七万人に、そして八百六十六万人に増大をする。成熟度も四・三%から九・三%へ、さらに三三・九%に達するであろうと言われておりま……

第84回国会 社会労働委員会 第14号(1978/05/11、11期、民社党)

○柄谷道一君 雇用調整の手段について、欧米の場合は整理、解雇、レイオフなどが中心で、法律上の手段がきわめて数少ないのに比べまして、わが国の場合にはそれ以外にも、残業、休日出勤の規制、配転、出向などの企業内の労働移動、希望退職、さらに採用人員の規制、再雇用条件づき一時帰休など、多様な手段が今日まで用いられてまいりました。最近では、これに加えて企業派遣、すなわち企業間の労働移動という手段が用いられるようになっております。私は、繰り返すまでもなく、わが国の雇用情勢はきわめて深刻でありますけれども、その深刻さが失業率等の労働指標に直接あらわれてこないということは、統計のとり方にも相違はございますけれど……

第84回国会 社会労働委員会 第15号(1978/06/01、11期、民社党)

○柄谷道一君 雇用創出対策及び佐世保重工業退職者の退職金問題について質問をいたします。  さきに片山委員からも触れられましたが、労働省では二月末、労働次官らが三班に分かれて今治、長崎、佐世保、函館、沖繩など造船業を中心とする特定不況地域で雇用情勢の現地調査をされまして、三月二日調査結果をまとめておられます。大臣も御承知のように、その内容を見ますと、雇用情勢はまさに深刻の一語に尽きます。特に県経済の四割を造船業で占める長崎、佐世保などでは、造船の操業度は四十九年をピークといたしますと半減いたしております。新造船の手持ち工事量も三割以下に落ち込んでおります。そして離職者の増大、再就職の困難さ、関連……

第84回国会 社会労働委員会 第16号(1978/06/06、11期、民社党)

○柄谷道一君 私は、原爆被爆者対策につきまして、本会議以降、本委員会で四回にわたってこれを取り上げてまいりました。特に、昭和五十年七月一日の社会労働委員会では、昭和三十八年十二月七日の東京地裁判決を中心にいたしまして、原爆が国際法で禁止されている毒ガス、生物化学兵器以上の無差別大量殺戮兵器であって、その熱線と爆風によって大量の生命と財産が奪われたのみならず、戦後三十年を経過した今日においても、その放射能によって多くの人々が肉体的、精神的、社会的、生活的、いわば四重苦を受けている、そういう実情を引きながら、国家補償のたてまえを貫くように強く求めました。しかし、これに対して当時の田中正己厚生大臣は……

第84回国会 予算委員会 第15号(1978/03/20、11期、民社党)

○柄谷道一君 円高ドル安対策につきましては、すでに多くの委員から質問されたところでありますが、円相場は史上最高値の更新という事態が続いております。先行きさらに円高が進む可能性がある。ということは、輸出関係の企業収益を一層悪化させる一方、企業家心理を暗くし、せっかくの景気回復の足を引っ張る働きをすることは否めません。まさに円高対策の適否は不況克服と雇用安定のかぎであると思います。こうした視点に立って以下質問をいたします。  まず、昭和五十三年度の政府予算の編成及び五十三年度実質経済成長七%の設定に当たり、円相場を政府としてはどのように仮定をしたのかお伺いします。

第85回国会 災害対策特別委員会 閉会後第1号(1978/11/22、11期、民社党)

○柄谷道一君 桜島活動火山周辺地域における降灰の実情とその対策につきましては、当委員会の調査報告書と鹿児島県及び関係市町村の陳情書にすべて尽くされていると思います。また、本日の委員会におきまして多くの質問が行われましたので、私は重複することは避けたいと思いますが、降灰除去事業の強化と降灰防除のための施設整備、避難施設の拡充、防災営農施設の整備と事業の推進、治山及び治水事業の強化、観測体制の充実、健康管理の推進、こういった諸点につきましては、全く同意見でございまして、ただいままでの質問も、また調査報告書もいわば超党派的なものではないかと思います。したがって、次官も近々のうちに視察されるということ……

第85回国会 災害対策特別委員会 第2号(1978/09/19、11期、民社党)

○柄谷道一君 活動火山周辺地域における降灰の被害、妙高高原町における土砂災害、宮城県沖地震の災害等に関しましては私がすでにこの委員会で質問をしたところでもあり、かついままで四人の委員の方々から御指摘もあったところでございます。時間の関係からこれらに関する質問は省略いたしたいと存じますけれども、本日政府より御報告のありました六月の新潟県下を中心とし六県にまたがった梅雨前線豪雨による被害対策及び十八号台風による被害対策とあわせまして、政府は責任を持って速やかにその復旧と恒久対策を推進し万全を期すことを冒頭強く求めておきたいと存じます。  本日は時間の関係もありますので、防災型都市づくりの問題にしぼ……

第85回国会 社会労働委員会 第1号(1978/10/17、11期、民社党)

○柄谷道一君 最初に、盲導犬育成事業について御質問いたします。  大臣御承知のように、十月十日、これは目の愛護デーでございますが、盲導犬関係者はあわせて盲導犬デーと、こう言っております。ことしは渋谷のある百貨店で催されたわけでございますが、例年全国から二十頭ぐらいしか参加がないんですけれども、ことしは五十頭を超える、倍以上の参加がございました。私は、これは私が一昨年質問に取り上げまして以来、国鉄の乗車の方法が非常に簡便になったということ、本年四月から運輸省が全国のバスの乗車に対する通達を出した、こういった配慮が実ってきたのではないか。さらに、十一月からの道交法改正の中に盲導犬帯同者に対する特別……

第85回国会 社会労働委員会 第2号(1978/10/19、11期、民社党)

○柄谷道一君 政府は、景気は回復基調にある、こう述べられ、総理は本会議の席上で、不況のトンネルから抜け出る出口は見えたと、このように答弁されております。非常に楽観的な見通しを立てておられるわけですが、片山委員からも指摘がありましたように、雇用失業情勢は、八月現在で完全失業者数百二十一万人、完全失業率二・三四%、有効求人倍率〇・五七、依然として大幅な求職超過の深刻な状態が続いていることは大臣御承知のとおりでございます。  こうした現実を踏まえて大臣の御答弁は、五十三年度の目標を、就業者数において対前年比八十二万人の増、完全失業者百十五万人という線を目指して積極的な雇用政策を展開したい、さらに第三……

第87回国会 決算委員会 第3号(1979/03/19、11期、民社党)

○柄谷道一君 満州開拓史によりますと、内原訓練所から送り出されました満州開拓青年義勇隊員の数は八万六千五百三十名に達すると記載されておりますが、厚生省、それは間違いございませんか。
【次の発言】 その隊員のほかに、これを養成した教師等もそのほかにあるわけでございます。  そこで、総理府にお伺いしたいわけでございますが、旧満州開拓青年義勇隊関係で恩給法の対象となっている数はどの程度でございますか。
【次の発言】 私の承知いたしておりますのは、教師関係、これは恩給法の適用になる。しかし、一般隊員は恩給法の適用がなされていない、こう理解するんですが、そのとおりですね。

第87回国会 災害対策特別委員会 第5号(1979/05/30、11期、民社党)

○柄谷道一君 宮城沖地震災害の復旧対策と有珠山周辺地域の泥流災害対策に関する行政官庁への要望につきましては、派遣委員報告とただいままでの各委員の質問に尽くされております。また、関係諸団体より寄せられました要望につきましては、私はきわめて妥当な要望であると考えております。したがいまして、これらを踏まえ、これを具体的施策として速やかに実施に移すようにまず冒頭強く要望をいたしておきたいと存じます。  本日は、まず都市河川の防災対策について御質問をいたします。  都市河川の一つである東京を流れる神田川につきましては、明治後期、大正年間にかけましては、年中行事のごとく大雨の降るたびに出水をいたしまして、……

第87回国会 社会労働委員会 第4号(1979/03/27、11期、民社党)

○柄谷道一君 最初に、社会保障中期計画の策定について、これは厚生大臣というよりもむしろ国務大臣としてお尋ねをいたしたいと思います。  個人貯蓄率の国際比較を昭和五十一年度でながめてみますと、アメリカの五・七%、イギリスの一一・三%、西ドイツの一二・九%、フランスの一三%に対しまして日本は二二・四%、二ないし三倍の高さを示しております。しかも、これは減速経済に入りました昭和四十八年ないし四十九年を一つの契機といたしまして、貯蓄率は急速に上昇の傾向を示しております。この原因が一体那辺にあるとお考えになりますか。
【次の発言】 いまの室長の御答弁は、きわめて一般的な御答弁だろうと思うんです。私は貯蓄……

第87回国会 社会労働委員会 第5号(1979/04/24、11期、民社党)

○柄谷道一君 本日の質問にも取り上げられたわけでございますが、旧満州開拓青年義勇隊員の処遇に関しましては三月十九日の決算委員会で総理府長官に対し、また旧陸海軍従軍看護婦の処遇に関しましては三月二十九日の予算委員会第四分科会で厚生大臣に対して、それぞれ質疑を行ったところでございます。その際の答弁を踏まえまして、前向きにかつ積極的に対処をされるように改めて強く求めておきたいと思います。特に旧陸海軍従軍看護婦の処遇に関しましては、きょうで全野党からこの問題が取り上げられたことになります。与党に対して質問ができないのがはなはだ残念でございますけれども、恐らく与党もこれに対しては反対ではないと思うわけで……

第87回国会 社会労働委員会 第6号(1979/04/26、11期、民社党)

○柄谷道一君 雇用問題に関しましては、当面する最重要課題であるだけに、私は本国会で三月十日の予算委員会総括質問、三月十六日の雇用問題集中審議及び三月二十九日の第四分科会でそれぞれ質問を行ったところでございます。本日は、さらにそれを補足する意味において若干の質問をいたしたいと思います。  その質問に先立ちまして、私の質問に対応いたしまして、直ちに労働大臣が身障者雇用促進協会など、労働省外郭団体の業務実態に対して各局長に洗い直しを指示されたということを伺っておりますが、その姿勢を評価いたしますとともに、立法の趣旨にかなう十分な活動が、これら外郭団体において行われるよう引き続き適切な指導に努められま……

第87回国会 社会労働委員会 第7号(1979/05/08、11期、民社党)

○柄谷道一君 年金制度の抜本改革の方向につきましては、十一日に年金問題の集中審議が予定されておりますので、改めてその際に質問をすることといたしまして、本日は国民年金に限って若干の質問をいたしたいと存じます。  まず、質問に先立ちまして、わが党及び公明党の要求に対応されまして、老齢福祉年金、国民年金の五年年金、それから障害福祉年金、母子福祉年金及び準母子福祉年金、さらに児童扶養手当及び特別児童扶養手当、福祉手当等の額が引き上げられまして、衆議院でこの修正可決が行われましたことを評価いたしたいと存じます。  私の持っております資料によりますと、国民年金の被保険者の数でございますが、制度が発足しまし……

第87回国会 社会労働委員会 第8号(1979/05/22、11期、民社党)

○柄谷道一君 国家補償の原則に立った原爆援護法制定の必要性につきましては、私が当委員会でしばしば質問に取り上げてきたところでございます。社会保障制度審議会が一月二十九日、厚生大臣に対して「本審議会がしばしば指摘してきたにもかかわらず、被爆者に対する制度の基本的なあり方について、未だ十分な検討がなされていないことは遺憾にたえない。よって、政府においては、原子爆弾被爆の特殊性にかんがみ、専門家による権威ある組織を設け、昭和五十三年三月の最高裁判所の判決の趣旨をふまえて、速やかに、この問題に関する基本理念を明確にするとともに、現行二法の再検討を行うべきである。」、このような答申をされております。そこ……

第87回国会 社会労働委員会 第9号(1979/05/24、11期、民社党)

○柄谷道一君 私は、さきの当委員会で、定年延長奨励金は中小企業三十六万円、大企業二十七万円に、継続雇用奨励金、中小企業は十八万、大企業は十三万五千円に引き上げ、中央職安審議会の議を経てできるだけ早く実施をする、具体的には雇用保険法の一部改正の実施時期とこれを合わせたい、このような確認を得ました。また、定年延長につきましては、立法化問題を含めできるだけ早い時期に雇用審議会に諮問する、検討のめどは一応二、三年をめどとしたい、こういう確認をとったわけでございます。  そこで、雇用発展職種研究開発委員会につきましては、名称を雇用開発委員会と改め、中央の委員会に対応して政労使公の四者構成による地方雇用開……

第87回国会 社会労働委員会 第10号(1979/05/30、11期、民社党)

○柄谷道一君 私は、社労委の委員として五年、その以前は社会保険審議会の委員として長い間この年金問題と深いかかわりを持っておりました。その経験の中から、わが国の公的年金制度は幾つかの問題点を内蔵している、こう感ぜざるを得ません。  その一つは、公的年金制度と密接不可分の関連にある重要政策分野との有機的関連が欠如しているという点ではないかと思うのでございます。多くの委員からも指摘されましたけれども、特に公的年金における年金支給開始年齢と定年年齢を切り離して考えることはできないと思いますし、いままで各大臣もこれが連動することが望ましいということは述べておられたところでございます。こういう考え方を一方……

第87回国会 社会労働委員会 第11号(1979/06/07、11期、民社党)

○柄谷道一君 気賀澤及び井上両参考人の御事情は十分拝聴いたしましたし、先ほど同僚の議員から多くの質問があり、さらに認識を深めましたので、お疲れのこととも思いますし、また私に与えられた時間が限られておりますので、他の三名の方を中心に御質問をいたしたいと存じます。  まず初めに、亀井参考人にお伺いをいたします。医師と医薬品に対する信頼、これがわが国医療の根幹をなすものでございます。そして、医師と医薬品というものに対する仮にも信頼というものが失われるとするならば、これはわが国の医療は根底から崩壊しかねない問題であろうと、こう認識するのでございます。医薬品の安全性と有効性の確保、未然防止体制の強化、こ……

第87回国会 商工委員会 第10号(1979/05/31、11期、民社党)

○柄谷道一君 私は三月十日の予算委員会総括質問におきまして、通産大臣に対しエネルギー問題と石油備蓄問題について質問を行いました。   当面する国際石油事情そして長期的なエネルギー需給の展望を考えれば、石油の安定的確保を図ること、代替エネルギーの開発を行うこと、これはもう当然やらなければならない国家的な課題でございます。しかし、これとあわせて省エネルギー対策の拡充というのが今日ほど望まれているときはないと思います。  そこで、私は本日の法律案に従いまして省エネルギー対策というものにしぼりまして御質問をいたしたいと思うわけでございます。  本委員会でいま審議されております法案は、一口で申しますと、……

第87回国会 予算委員会 第4号(1979/03/10、11期、民社党)

○柄谷道一君 総理にお伺いいたしたいと思います。  総理は、さきの施政方針演説の中で、信頼と合意の政治を強調されました。私は、この考え方は、信義なきところに信頼は生まれず、信頼と互譲の精神なきところに合意は形成されないと理解いたしておりますが、いかがでございますか。
【次の発言】 そのとおりだとすれば、あなたは、三月一日、民社、公明両党との党首会談で当初予算の書きかえに難色を示された。しかし、会談が進む中で最終的には検討を約束された。そして、党首会談後、予算の書きかえを前提として、三党間の政審会長会談、国対委員長会談が持たれた、このような経緯からするならば、翌二日の首相裁断は公党間の信頼を裏切……

第87回国会 予算委員会 第9号(1979/03/16、11期、民社党)

○柄谷道一君 雇用政策の目標は、完全雇用の達成とその維持にあろうと思います。そして、このことは一九四四年にILOで採択されましたフィラデルフィア宣言の中にも明らかにされております。いわば国際的通念であると言えると思います。したがって、この宣言を受けまして、一九六四年、ILOでは雇用政策に関する条約百二十二号を制定いたしております。自後十五年に及んでわが国はまだこれの批准を行っていないのでございますが、批准を逡巡される理由について御説明願いたい。
【次の発言】 労働大臣にお伺いします。  総理も労働大臣も、最近、完全雇用政策、雇用の重要性を非常に強調されておるわけですね。おおむねいまわが国はもう……

第88回国会 社会労働委員会 第1号(1979/09/06、11期、民社党)

○柄谷道一君 私に与えられました質問時間は二十分でございますので、すでに各委員の質問されましたことはなるべく重複を避けつつ数点について御質問いたしたいと思いますが、私からも、九月十四日のスモン問題に関する調印、さらに五十五年度予算に対する必要措置等につきましては、大臣答弁にもございましたけれども、誠心誠意これに尽力されるように、まず冒頭強く要請をいたしておきたいと存じます。  まず、基本問題についてお伺いいたしますが、最近における医学、医術の進歩と医薬品の開発が国民の生命と健康を守るために大きく寄与してきたことは認めます。しかし反面、医薬品の副作用によって健康が破壊されてきた事実も直視しなけれ……


12期(1980/06/22〜)

第92回国会 決算委員会 閉会後第1号(1980/09/25、12期、民社党・国民連合)

○柄谷道一君 鈴木内閣の最優先の課題は財政再建であると、こういうことで、大蔵大臣はテレビや全国行脚などPRに努めていらっしゃいます。本日の質問に対して大蔵大臣は、行政経費の総洗いとその削減、これには努力するけれども、自然増収との兼ね合いで財政は容易ではない。したがって、増税または国民の負担増か、公共サービスの低下かという二者択一を国民に迫る、こういう印象の御発言を承ったわけでございます。私はそのような二者択一の選択を国民に求める前に、ただいまの質問にもございましたけれども、行財政の改革、さらには三K問題の根本的な洗い直しというものが必要な時期ではないかと、こう思うわけでございます。したがいまし……

第92回国会 決算委員会 閉会後第2号(1980/09/26、12期、民社党・国民連合)

○柄谷道一君 昨日、私は、三K問題のうち米の問題、すなわち、わが国農業の抜本的構造改善とこれに関連する食管制度のあり方について質問をいたしましたが、本日は、次のK、すなわち、国鉄の財政再建問題に集中して質問したいと思います。  まず、運輸大臣にお伺いしたいわけでございますが、先般、大臣は、五十四年度決算、さらに監査報告を見て、国鉄経営努力を認め、その成果は結実しているから、この方法を堅持すれば再建の目標は達成できると記者会見で述べられたと、新聞紙上報道されております。再建特別措置法案が成立すれば、六十年度には再建の目標が達成できると、そういうお考えの根拠をまずお伺いいたしたいと思います。

第93回国会 決算委員会 第1号(1980/10/22、12期、民社党・国民連合)

○柄谷道一君 少額預金等利用者カード制度、すなわちグリーンカード制度がその創設を決定いたしました所得税法及び租税特別措置法の改正案が国会で成立、可決いたしましてから、半年を経過いたしております。本来法改正が実現した以上、残るのは実施細目の技術的な詰めだけであるというのがこれ常識でございますけれども、しかし現実はそう単純ではなくて、各方面から幾つかの問題点が指摘されておることもまた現実であろうと思います。私はグリーンカード制度が利子配当所得などにつきまして、総合課税へ移行するための措置として設けられたものであり、郵便貯金及び少額預金の利子所得等の非課税制度の公正な運営と、利子所得、配当所得などの……

第93回国会 決算委員会 閉会後第1号(1980/12/17、12期、民社党・国民連合)

○柄谷道一君 本日は、心身障害児の就学前教育と特殊教育の拡充について御質問をいたしたいと思います。  大臣御承知のように、明年は国際障害者年を迎えるわけでございます。文部大臣として、特に障害を持つ幼児の教育について、どのような基本的なお考えを持ち、これに対処しようとしておられるのか、まずその見解を明らかにしていただきたいと思います。
【次の発言】 文部省では昨五十四年の十月に、学者、教育行政職員、幼稚園長など十五名で構成する心身障害幼児指導方法等調査研究協力者会議をスタートさせまして、どのような心身障害幼児が幼稚園教育の対象となり得るか、幼稚園における心身障害幼児の指導方法はどうあるべきか、こ……

第93回国会 決算委員会 第2号(1980/10/24、12期、民社党・国民連合)

○柄谷道一君 私は先日本委員会で農業政策の抜本改革の問題について、提言を含めて御質問を申し上げましたけれども、本日も引き続き、この問題について御質問を行いたいと思います。  米を購入するのに、米穀通帳が使われていたというのは食糧難時代でありまして、現在では全くこの制度は休眠状態にあると私は事実認識をいたしております。  ところで大臣、お宅では米を購入される場合、米穀通帳をお使いでございますか。
【次の発言】 もし大臣がそのようにやっておられるとすると、これはまことに模範的かつ例外的存在ではないかと、こう思うんです。  五十二年の十一月二日の本院決算委員会で、大河原太一郎食糧庁長官はこのように答……

第93回国会 決算委員会 閉会後第2号(1980/12/18、12期、民社党・国民連合)

○柄谷道一君 本日の決算委員会は、電電公社集中審議の感を呈しておりますが、私は、最近、郵政関係で犯罪行為や不正経理問題が続々と明るみに出てきておることについて、全く遺憾にたえません。これは郵政事業そのものの綱紀のたるみを示すものではないかと考えられるわけでございます。  その第一は、去る十月三日の新聞報道によりますと、京都府綾部市の特定郵便局長が、園部郵便局幹部であった三年前、近所の八十一歳になる老女のとらの子の四百万円を定期預金にしてやると言ってだまし取り、自分のマイホーム資金として使っていたということが報道されていることでございます。これは人道的に見ても許されることのできない言語道断の悪質……

第93回国会 決算委員会 第3号(1980/10/29、12期、民社党・国民連合)

○柄谷道一君 本日は国際繊維取り決め、すなわちMFAに基づく二国間協定の締結など、繊維産業対策を中心として御質問いたしたいと思います。  私は、日本の繊維産業が明治以来日本の近代化発展に寄与してきた功績や、戦後荒廃した日本の復興に尽くしてきたその貢献というものにつきましては、いまさら述べる気持ちはございません。しかし、その繊維産業が現在深刻な不況に苦しんでいることは大臣もよく御承知のところであろうと思います。繊維産業は国際的に見ましても、国内的に見ましても、きわめて成熟した産業でございます。しかも、生産から流通に至るまで多くの部門に分化されており、さらに、それが素材別に組み合わされた複雑な絡み……

第93回国会 決算委員会 第4号(1980/11/07、12期、民社党・国民連合)

○柄谷道一君 私は、本日来年度の予算編成と関連いたしまして、その取り扱いが問題になっております児童手当につきまして、考え方をただしたいと思います。  昨年十二月二十八日大蔵、厚生両大臣、官房長官及び自民党の幹事長、総務会長、政調会長のいわゆる六者覚書があるということを私は知りまして驚きました。このような覚書を結ぶこと自体きわめて異例のことでございますし、私は見方によってはこれは議会の軽視につながるのではなかろうかと思います。財政再建という見地からするならば、現在わが国の政治が直面いたしております課題としては、行財政の改革がございます。行政経費の節減問題がございます。また公共事業のあり方、さらに……

第93回国会 決算委員会 第5号(1980/11/12、12期、民社党・国民連合)

○柄谷道一君 地価問題はここ十数年来常に最大の政治課題とされました。そして歴代政府は租税政策その他いろいろの施策を講じてまいりました。しかし、相次ぐ地価の高騰という現実をながめますと、それらの実施されてきた各般の政策で、十分の実効性を発揮したものはなかったと、こう極言しても差し支えないのではなかろうかと思います。朝日新聞が、政府がとってきた施策を総点検して、総括を行っておる記事を見ましたけれども、実績ゼロのもの宅地開発税、新都市基盤整備法、土地取引の許可制。ほんの少ししか実績のなかったもの、市街化区域の整備、市街化区域内農地の宅地並み課税、促進区域。一応まずまずの成果を上げたと思われるもの、特……

第93回国会 決算委員会 第6号(1980/11/26、12期、民社党・国民連合)

○柄谷道一君 わが国における平均寿命の伸長は著しいものがございます。労働人口の高齢化は、欧米諸国の三倍から四倍のスピードで進行しております。加えて、緩やかな改善が見られる最近の一般雇用失業情勢の中にありましても、高年齢者の雇用失業情勢は、その有効求人倍率が〇・一程度に低下したまま低迷いたしております。その情勢はきわめて厳しいと言わざるを得ません。しかも、高齢者で就業を望む多数の方々の求職目的は、働かないと生活に困るためとする者が大部分を占めております。情勢は深刻と言わなければなりません。こうした高齢化社会の展望と、現実の社会的要請に対応した適確な労働行政の推進が急務であり、とりわけ高齢者に就業……

第93回国会 社会労働委員会 第1号(1980/10/21、12期、民社党・国民連合)

○柄谷道一君 埼玉県所沢市の富士見産婦人科病院のでたらめ診療、医療行為は医療以前の犯罪行為であり人道上の問題であると思います。しかし、この問題につきましてはすでに多くの委員が取り上げてきたところでございますので、私はあえてその重複は本日は避けたいと思います。そしてその徹底的追及と再発防止のために、本委員会で大臣の示されました積極的な姿勢を評価いたしますとともに、実効ある施策が一日も早く確立されることを強く希望いたしておきたいとこう思います。  過日、厚生省は調査をいたしまして、昨年度だけで史上最高の十億三千八百万円もの医療費の架空請求や水増し請求があり返還を求めたと、このように驚くべき事実が公……

第93回国会 社会労働委員会 第2号(1980/10/23、12期、民社党・国民連合)

○柄谷道一君 本日は、自動車運転者の労働規律などについて御質問をいたしたいと思います。  ILO総会におきまして、一九三九年に採択されたILO六十七号条約、すなわち路面運送における労働時間及び休息時間の規律に関する条約、これと、一九五四年第五回ILO運輸労働委員会で採択された第五十一号覚書、路面運送における雇用条件に関する覚書、これが下敷きになりまして、昭和四十二年に自動車運転者の労働時間等の改善基準、いわゆる二・九通達が策定されたことは御承知のとおりでございます。自来、この基準が発せられまして以来十二年間経過をいたしたわけでございますけれども、十分の実効を上げるに至りませんでした。労働大臣、……

第93回国会 社会労働委員会 第3号(1980/10/28、12期、民社党・国民連合)

○柄谷道一君 厚生年金保険法の一部改正案が、さきの国会での自・社・公・民・四党の合意に基づきまして、支給開始年齢に関する訓示規定が削除されたこと、四十歳未満の子のない妻の遺族年金を支給対象から外す一項が削除されたこと、さらに、保険料を政府案から千分の三引き下げることの三点について合意が、修正が成立し、また、五十五年度予算編成時における合意に基づいて所要の改善、修正が行われましたことは、公党間の約束が守られ、議会制民主主義のルールが尊重されたものとして、評価いたしたいと思います。  しかし、大蔵省にお伺いいたしますが、新聞報道によりますと、大蔵省首脳は、財政再計算期の五年以内にこだわらず、来年末……

第93回国会 社会労働委員会 第5号(1980/11/06、12期、民社党・国民連合)

○柄谷道一君 労災保険法等の一部を改正する法律案につきましては、朝以来、各委員から相当の質問が出ておりますので、私は極力重複する部分は省略をしたいと思います。  まず、最近の労働災害の傾向を労働省の労働基準局編の「安全の指標」によって読み取りますと、第一に昭和五十年以来、休業四日以上の労災死傷者数が逐年増加いたしております。第二に、業種別労災発生件数では、昭和五十三年以降建設業が常に第一位を占めております。また、重大災害も建設業に集中しておる。しかも、その場合、下請、中小企業における労働災害の割合が高いと、このように統計上読み取れるわけでございます。私はこのような傾向に対して、今日まで労災多発……

第93回国会 社会労働委員会 第6号(1980/11/13、12期、民社党・国民連合)

○柄谷道一君 私は、障害者問題の基本は障害の種別や軽重を問わず、できる限り自立した社会生活が行える条件を整備して、社会に参加できるようにすることであると、こう私は信じております。これに関する大臣の御所見をまずお伺いいたしたいと思います。
【次の発言】 政務次官いかがでございますか。
【次の発言】 基本的な認識をお伺いをいたしました。  身障者問題は間口も非常に広く奥行きも深いものがございます。本日は時間の関係もございますので、視覚障害者対策にしぼって質問をいたしたいと思います。  私は盲導犬の問題について五十二年四月二十六日と五十三年十月十七日の二回にわたり当社労委員会で質問を行いました。それ……

第93回国会 社会労働委員会 第8号(1980/11/20、12期、民社党・国民連合)

○柄谷道一君 私は十一月十二日の本院本会議におきまして健康保険法等の一部を改正する法律案に対して質問をいたしましたが、その第一に、医の倫理の確立について指摘をいたしました。  ここで私が改めて例を引くまでもなく、最近における医療の荒廃は目に余るものがございます。医師と患者の相互信頼を前提とした医療の主体性確立を図ることは当面の急務であろうと信じます。これに対する鈴木総理の決意は本会議でお伺いいたしましたが、決意や理念だけで医の倫理が確立されるものとは考えません。問題は、これを実現するための実効性のある具体的施策であり、その方策こそが重要であろうと思います。  そこで私、過去の経過をいろいろ私な……

第93回国会 社会労働委員会 第10号(1980/11/27、12期、民社党・国民連合)

○柄谷道一君 私は民社党・国民連合を代表して、ただいま議題となっております健康保険法等の一部を改正する法律案に対し、反対の討論を行うものであります。  わが国の医療保険が昭和三十六年に皆保険体制が達成されて以来、その後約二十年の経過の中で医療制度全般にわたる矛盾、不備が拡大し、医療保険の行き詰まりが顕著になってきていることは、いまさら多くの指摘を要しないところであります。  これは、政府が今日まで医療保険の財政対策にのみ目を奪われて、公的審議会のたび重なる答申や提言及び当委員会の附帯決議を軽視し、その前提条件をなす関連諸分野、諸制度の整備を怠ってきたことに由来するものであります。すなわち疾病の……

第94回国会 安全保障特別委員会 第4号(1981/04/27、12期、民社党・国民連合)

○柄谷道一君 日米首脳会談を前にいたしまして、若干それに至る経緯についてまず確認を求めたいと思います。  三月二十日、ホワイトハウスで福田元総理とレーガン大統領の会談が持たれました。そして四月六日、福田元総理より鈴木総理に訪米結果の報告があったとされております。新聞報道によりますと、その際、福田元総理は、アメリカは苦しい財政の中で国防を強化しているのに、日本はそれをせずに経済的な利益をひとり占めにしているという安保ただ乗り論の非難が出ており、防衛予算の伸び率を持ち出すといった従来の釈明的な手法は通用しない、アメリカ大統領は対ソ脅威など国際情勢に対する西側同盟国の基本認識を一致させる必要があるこ……

第94回国会 決算委員会 第1号(1981/01/19、12期、民社党・国民連合)

○柄谷道一君 鈴木総理は就任以来、再三にわたりまして国会答弁などで、財政再建は厳しい歳出の抑制、すなわち民間会社並みの減量経営を断行し、それでも足らない分は国民の負担増をお願いしたい、こう言明されてまいりました。しかし、五十六年度の予算編成を見ますと、この総理の言葉とはほど遠く、歳出抑制の方より国民の負担増を求め、しかも一兆三千九百億円という巨額に上る増税が見込まれております。私は、その意味から歳出抑制、特に行政費の節減にどれだけ努力されたのか、行政改革の成果はどうであったのかという問題につきまして、以下長官に数点お尋ねをいたしたいと思うのでございます。  まず第一に、長官は、昨年就任されまし……

第94回国会 決算委員会 閉会後第1号(1981/07/08、12期、民社党・国民連合)

○柄谷道一君 行財政の改革は、私は単なる財政のバランスづくりの作業であってはならないと思います。政治的、社会的弱者や、地方自治体に対する振替であってもならないと思います。また、行財政の改革は、それ自体に目的があるのではなく、わが国の目指す国づくりの基本目標、ビジョンを実現するための手段であるという基本認識が必要であると思うものであります。いわば、政治哲学の再構築にも通ずる重要な課題である、このように認識をいたします。  ところで、第二臨調の第一専門部会の中間報告の中には、変化への対応、簡素効率化、信頼性の確保を前提として、その基本方向は国内的には活力ある福祉社会を実現し、対外的には国際社会に対……

第94回国会 決算委員会 第2号(1981/01/20、12期、民社党・国民連合)

○柄谷道一君 私は、昨年の十月二十三日の社労委員会で、自動車運転車の適正労働条件の確立に関して御質問をいたしました。その質問を踏まえて、去る十二月五日、労働省の倉橋審議官、石川中央労働基準監督官と一緒に深夜の路線トラックに体験乗車をいたしました。東名、名神高速道路を走破し、長距離運送におけるトラック便の夜間労働の実態について調査をいたしました。  その結果、私が感じましたことは、間断なく深夜の高速道路を走り続けるトラックの列に、トラックが日本の経済の動脈として、日本経済の中に果たしておる役割りと重要性というものを再認識いたしますと同時に、昨年五月に、これは大臣もお読みになったと思うんですが、全……

第94回国会 決算委員会 閉会後第2号(1981/07/21、12期、民社党・国民連合)

○柄谷道一君 六月二十二日に第二臨調特別部会の報告が出されました。といたしますと、自治省、地方自治団体は一斉に「行政改革本来の課題である中央・地方を通じた事務、事業の見直しがほとんど盛り込まれていない」、事務と事業の整理合理化、仕事減らしを伴わない補助金の削減は地方や住民に負担を転嫁するにすぎない。一斉に批判の声が沸き起こり、同日の記者会見で近藤事務次官は、中央、地方を通じての行政の減量化という視点が欠落していることに不満を持つという意思の表明をされております。このような経緯を経た上で、第二臨調の第一次答申が出されたわけでございます。同僚議員のただいままでの質問を聞いておりますと、自治省として……

第94回国会 決算委員会 第3号(1981/03/02、12期、民社党・国民連合)

○柄谷道一君 本日は、覚せい剤、暴力団及び青少年非行対策等について御質問いたしたいと思います。  五十五年版の警察白書によりますと、「白い粉との戦い」と、こう称して、覚せい剤等薬物中毒問題をメインテーマとして取り上げておられます。それによりますと、覚せい剤の乱用は昭和四十五年ごろから急速に全国に広がり、覚せい刑事犯の検挙件数は、五十四年には三万一千六百二十七件、一万八千二百九十七名が検挙され、十年前と比較いたしますと、件数で三十五倍、人員で二十六倍に達していると指摘されております。  また、押収量も、五十四年には過去最高の百十九・三キロ。これは末端価格で約三百億円に達しております。しかし、これ……

第94回国会 決算委員会 閉会後第3号(1981/07/22、12期、民社党・国民連合)

○柄谷道一君 労働省関係の行財政改革につきましては、同僚議員から多くの質問のあったところであります。また、大臣は閣僚の一員として、臨調の答申を尊重してその実施に努力する、しかし、その細部につきましては、行政の責任者として適切に対応していきたい、このような趣旨が述べられたわけでございます。  そこで、労働省の五十六年度予算を見ますと、総額四千九百九十一億円のうち、補助金は千百五十四億六千万円を占めておりますが、その八四・八%に相当する九百七十九億四千万円は、いわゆる法律補助でございます。したがって、予算補助は一五・二%の百七十五億二千万円にしかすぎません。そのほかに補助金以外で法律により国が負担……

第94回国会 決算委員会 第4号(1981/03/20、12期、民社党・国民連合)

○柄谷道一君 法務大臣にまずお伺いいたしますが、法治国家として社会秩序を維持し、人権を最終的に守るための担保としての裁判所の任務は大きいと思います。そのためには国民に対し、迅速な裁判を受ける権利を保障するために、訴訟の遅延打開を図らなければならない、こう思います、  特に、訴訟遅延の主要な原因として、裁判官の絶対数が不足していることが、昭和三十九年の臨時司法制度調査会の意見書でも指摘されているところでございます。その後、次善策として、簡易公判手続や、略式手続等の補助機構制度の充実が行われてきたことは承知をしておるところでございますが、なおかつ正式裁判の遅延が解消されておりません。このことは国権……

第94回国会 決算委員会 閉会後第4号(1981/09/17、12期、民社党・国民連合)

○柄谷道一君 最初に自動車運送事業の問題について御質問したいと思います。  私は、本年の一月二十日に本決算委員会でいろいろの角度から貨物自動車輸送秩序の確立及び道路運送法の抜本的見直しの問題について質疑をいたしました。それを受けて運輸省では、新聞報道されておりますところによりますと、来年度トラック輸送事業の白トラ、名義貸し、過積載などの違法行為を是正し、輸送秩序の改善を行うため、現在トラック協会が各都道府県に自主的に配置しております輸送秩序改善専任指導員に準公務員的な位置づけを与え、民間の活力を利用しつつ、新しい制度を創設をする、そういう方針を決定して、現在人選、活動内容等の基準づくりを急いで……

第94回国会 決算委員会 第5号(1981/03/30、12期、民社党・国民連合)

○柄谷道一君 さきの日米会談の内容につきましては、予算委員会の集中審議でも相当明らかになっておりますので、私は、本日は政府開発援助――ODAの拡充についてお伺いをいたしたいと思います。  言うまでもなく、わが国の平和と安全保障を確保するためには、国内的にはもちろん、国際的にも多様な施策が総合化されなければならないと思います。防衛力の整備につきましては、今後さらに国民のコンセンサスを求めつつ、基本的には憲法の枠内で、しかも財政事情を考慮しつつ対応していかなければなりませんし、エネルギー、食糧面での施策の拡充も必要でございます。同時に国際経済面における種々の対策が必要であることは当然だと思います。……

第94回国会 決算委員会 閉会後第5号(1981/09/18、12期、民社党・国民連合)

○柄谷道一君 鶴岡委員も指摘されたところでございますが、行財政の改革と福祉政策の問題について、別途の観点から御質問をいたしたいと思います。  厚生省の五十六年度予算を見ますと、予算総額八兆七千六百四十二億円のうち、五八%は補助金でございます。しかも、その補助金の九五・八%に相当する四兆八千三百八十三億円は、いわゆる法律補助が占めております。予算補助は四・二%にしかすぎません。そのほかに、補助金以外で政管健保、日雇い健保等、法律により国が負担または支給することが定められているものが三兆五千二百六十八億円に上っております。  もちろん、私は、行財政の改革は断行しなければならない。そのためには、今日……

第94回国会 決算委員会 第6号(1981/04/06、12期、民社党・国民連合)

○柄谷道一君 最初に環境庁にお伺いいたしますが、水俣病の患者認定申請数は五十五年十二月三十一日現在で、熊本県関係八千四百五十四名、鹿児島県関係千六百六十三名、合計一万百十七名でございました。このうち認定された患者は、熊本県関係千四百二十二名、鹿児島県関係二百九十六名、合計千七百十八名、棄却が熊本県関係千九百七十八名、鹿児島県関係六百九十七名、合計二千六百七十五名と承知いたしておりますが、この数字はそのとおりでございますか。
【次の発言】 それでは認定されました千七百十八名に対する補償金の支払い実績でございますが、一時金三百五十二億九千四百万円、年金・医療費等の継続分百九億二千百万円、基金拠出額……

第94回国会 決算委員会 第7号(1981/04/15、12期、民社党・国民連合)

○柄谷道一君 日ソ親善協会は四月二日、常任理事会の決議によりまして、赤城宗徳会長、横山利秋理事長名で、日ソ親善協会の会員証交付問題について外務大臣に抗議いたしておりますが、その中で、「政府は一方で北方領土の日を設定しましたが、これによって反ソ的な雰囲気が生じ、ソ連邦を刺激し、領土問題解決への道を遠のかせていることの方が問題ではありませんか。」と批判いたしております。また、一昨年日本で開催されました日ソ円卓会議で、その赤城宗徳日本代表の基調演説を見てみますと、日本の領土問題の立場を強く主張することは盛り込まれておらず、「懸案の諸問題が日ソ間に横たわっている」という程度の発言にとどまったと承知いた……

第94回国会 決算委員会 第8号(1981/05/11、12期、民社党・国民連合)

○柄谷道一君 質問に入ります前に、私は民社党・国民連合を代表しまして、本日議題となっております予備費関係等七件について、若干の要望を申しておきたいと思います。  その使用状況について精査いたしましたが、いずれも必要と思われる経費であり、使用目的を特に逸脱していると認められませんので、賛成の意を表するものでありますが、ただ五十五年度農林水産省所管で、水田利用再編成対策費五百九十八億円を含む七百七十九億円等の多額の予備費支出があることでございます。これらは私は当初予算または補正予算の中で、前もって計上できたのではないかと、こう思われます。しかも、加えてこれらの予備費支出は不用額を出しているわけでご……

第94回国会 社会労働委員会 第4号(1981/03/19、12期、民社党・国民連合)

○柄谷道一君 わが国は、大臣御承知のように、他国に例を見ないスピードで世界一の高齢化社会を迎えることになります。高齢化社会への突入は、私は社会全体に大きな変革をもたらすものであろうと思います。そしてその対応は、雇用、社会保障、福祉といった問題にとどまらずに、企業、家庭、地域社会のあり方にも波及する重要な問題でございます。私たち民社党では、いま、活力ある高齢化社会づくりを目指しまして、総合的かつ計画的政策の樹立のための検討を精力的に進めております。雇用政策につきましても、今後私たちの提言を踏まえて、積極的に諸般の施策に取り組まれるように、まず最初に労働大臣に強く求めておきたいと思います。  五十……

第94回国会 社会労働委員会 第5号(1981/03/24、12期、民社党・国民連合)

○柄谷道一君 本日は、第二薬局問題と薬価基準について厚生省にお伺いいたしたいと思います。  厚生省の調査によりますと、病院、診療所によって院外に開設された第二薬局、または門前薬局とも言われておりますが、その数は全国で千七カ所に及ぶと聞いております。私はこの二、三年第二薬局が急速に増加した原因は、第一に最高裁で薬局の適正配置規制が違憲とされ、薬局の距離制限が否定されたため薬局の開設が自由になったこと。第二に、医師優遇税制の見直しによって医師側に税金対策の工夫をする必要が生じたこと。第三に、病院内薬局による調剤より開設薬局調剤の方がはるかに高い診療報酬が得られるという診療報酬体系に矛盾があること。……

第94回国会 社会労働委員会 第6号(1981/04/09、12期、民社党・国民連合)

○柄谷道一君 複雑多岐にわたっております雇用関係の各種給付金を整理統合して、給付金が有効に活用されるように抜本的に見直すべきである、私はこの問題を再三本委員会で主張してまいりました。そうした意見も入れられましてこの法律案が提案されたことを、まず評価いたしたいと思います。しかし、その内容につきまして、なお若干解明を要する問題がございますので、以下、逐次御質問をいたしたいと思います。  まず第一は、定年延長奨励金の廃止についてでございます。政府は、昭和六十年を目途に六十歳定年制の普及をさらに推進する、そして六十歳定年制が定着すると、それを前提として定年延長奨励金は昭和六十年十二月末までのものといた……

第94回国会 社会労働委員会 第7号(1981/04/14、12期、民社党・国民連合)

○柄谷道一君 戦傷病者戦没者遺族等援護法等の一部を改正する法律案につきましては、私は、昭和五十年以来毎年本委員会で年金額の増額、支給範囲の拡大等について質問を続けてまいりました。あわせまして戦後処理対策として、中国未帰還者と中国遺児対策、中国引揚者の雇用と就学対策、警防団等防空従事者対策、旧満洲青年移民・旧満洲開拓義勇隊員対策、元日赤従軍看護婦対策、元陸海軍従軍看護婦対策、遺骨収集と墓参対策、北朝鮮日本人妻問題、元日本国籍のある台湾島民の財産請求権対策、元日本国籍のあるサハリン在住朝鮮人の帰国対策などの問題につきまして、提言を含めて質問をし続けてまいりました。その結果、逐年援護法の内容が改善さ……

第94回国会 社会労働委員会 第8号(1981/04/16、12期、民社党・国民連合)

○柄谷道一君 労働行政の当面しております重要な諸課題につきましては、去る四月九日の本委員会の質疑の中でも私が指摘したところでございますが、本日は今後の労働基準行政等のあり方を中心として質問したいと思います。  現行の労働基準法は戦前の工場法の伝統を受け継いで立法化されたという経緯があり、端的に言いますと、本工を主たる政策対象とした工場労働者法と、そういう傾向が強いと認識をするものでございます。法律の組み立て、法の解釈、適用もこれを中心に据えて運用されてきたという、そういう受けとめ方をするのは私はかりではないと思うのでございます。  しかし、一九八〇年代の労働市場の構造の変化、特に私は四月九日の……

第94回国会 社会労働委員会 第9号(1981/04/21、12期、民社党・国民連合)

○柄谷道一君 心身障害者対策につきましては、ことしが国連で定めた国際障害者年であることにかんがみまして、予算委員会における集中審議、また本委員会でもしばしば取り上げられてまいりました。  私は、わが国の心身障害者対策の現状をながめてみますと、現行身障者福祉法の抜本的見直しの問題。最も施策のおくれておる精神障害者の生活福祉充実のための整備の問題。身障者雇用率の計画的達成の問題。在宅対策の充実と福祉手当など経済的保障措置の問題。OT、PT、ST等のリハビリテーション従事専門家や手話従事者の計画的充実の問題。所得保障、生活保護、年金の充実問題。移動のための障害者対策。税制面その他公的な負担低減化のた……

第94回国会 社会労働委員会 第10号(1981/04/23、12期、民社党・国民連合)

○柄谷道一君 中小企業退職金共済制度が誕生いたしましたのは昭和三十四年でございます。自来すでに二十年余を経過いたしておるわけでございますが、この間昭和五十年の第七十五国会、五十五年の第九十一国会でそれぞれ、普及率を高め、加入促進対策を強化するように附帯決議を行っているところでございます。にもかかわらず、五十五年十二月現在の普及状況は、一般の場合二十二万六千事業所、百八十万人、一〇%弱の比率でございます。建設業は九万九千事業所、百四十万人、これは四〇%。清酒製造業の場合三千二百事業所、四万二千人、これはおおむね一〇〇%。このように一般関係の普及率は依然としてきわめて低いわけでございます。一体その……

第94回国会 社会労働委員会 第11号(1981/05/12、12期、民社党・国民連合)

○柄谷道一君 五十五年度、ベースの老齢福祉年金の年金額は二十七万円でございますが、十年年金の場合、全期間納付のときは三十一万八千六百円となっております。しかし、繰り上げ支給の場合を見てみますと、これを請求年齢別に分けますと、六十歳以上六十一歳未満は五八%で十八万四千八百円、六十一歳以上六十二歳未満は六五%で二十万七千百円、六十二歳以上六十三歳未満は七二%で二十二万九千四百円、六十三歳以上六十四歳未満は八〇%で二十五万四千九百円、六十四歳以上六十五歳未満は八九%で二十八万三千六百円となっております。  六十四歳未満は、いずれも無拠出年金である老齢福祉年金の年金額を下回っているわけでございます。も……

第94回国会 社会労働委員会 第12号(1981/05/14、12期、民社党・国民連合)

○柄谷道一君 本日は、勤労者財産形成制度の拡充について御質問いたしたいと思います。  財形制度は、昭和四十六年の第六十五国会で立法化されて今日に至っております。その間五十三年に大幅改正がございましたが、ことしでちょうど満十年を迎えることになります。しかし、私は率直に財形制度の現状を考えますと、インフレによる実質的な貯蓄の長期的目減り、土地価格の急騰による持ち家取得の困難さ、この中でいま新たな見直しの時期を迎えているのではないだろうかと思います。加えて高齢化社会への対応という視点からもまた見詰めなければならない、こう思うのでございます。現状極言すれば、財形制度というよりも貯蓄減耗制度になっている……

第94回国会 内閣委員会 閉会後第1号(1981/07/28、12期、民社党・国民連合)

○柄谷道一君 五月七日、八日の鈴木・レーガン会談によりまして発表された日米共同声明は、その第一項から第八、項を通読する限り、論理的にはソ連の脅威を出発点として、両国が対ソ軍事力の整備に努力することを共通の認識にしておる、このように私は受けとめるのでございますが、外務省の認識をお伺いします。
【次の発言】 ところが、そのような共同声明に対しまして、国内で日米軍事同盤化の批判が出てまいりました。そこで総理の姿勢は、このときからぐらつき始め、総理周辺、各大臣の発言には取り消し、言い直し、修正が続いたわけでございます。時間の関係でその経緯は省略をいたします。  私は、こうした政府のぐらつきは、対ソ政策……

第94回国会 内閣委員会 閉会後第2号(1981/08/20、12期、民社党・国民連合)

○柄谷道一君 去る八月十四日に発表されました防衛白書について、わが党は、わが国の平和と安全保障の確保にとって重要な柱である平和戦略の進め方についてその方向性が具体的に示されていない。この点は適正を欠くのではないか。また、文章の表現技術につきましても若干の問題点が散見されると、こう考えますが、最近のソ連の著しい軍事力の増強がわが国の平和と安全にとって潜在的な脅威であるとの前提に立って、国民合意に基づく自主的な防衛努力と西側陣営との連帯によってわが国の安全を図っていくという一連の分析と、われわれが守るべきものは国民であり国土であると同時に、国民の多様な価値観を実現するため最大限の自由を与え得る国家……

第94回国会 内閣委員会 第10号(1981/05/26、12期、民社党・国民連合)

○柄谷道一君 鈴木総理は、増税なき財政再建を実現するために政治生命をかけると、こう言われております。私は、その決意は評価をいたしますし、行財政の改革は何としても断行しなければならぬ国家的な重大課題であると思います。総論段階は、当然のこととして異論を唱える声は表向きに出ておりませんが、予算概算要求枠の設定、歳出削減、補助金カット、政府予算案決定へと進むこれからの第二段階、各論の段階では、与党内、閣内に相当の不協和音が出るのではないかと予想をされます。  内閣改造は行革臨時国会の後の十一月と言われておりますから、農林水産大臣が伊東外務大臣のように抗議の辞任をされない限り、この行革の直接の責任者とい……

第94回国会 内閣委員会 第12号(1981/06/02、12期、民社党・国民連合)

○柄谷道一君 わが国は先進国にも例を見ないスピードで高齢化社会に突入してまいりました。それは社会全体に大きな変革をもたらすものであろう、そしてその対応は雇用、社会保障、福祉という問題にとどまらずに、官公庁の組織、企業、地域社会、家庭のあり方にまで波及する私は重要な政策課題であると、こう認識いたしております。こうした現実に立ちますならば、公務員や公共企業体の職員に対しまして、定年制の導入、給与体系と昇任管理、退職手当と退職管理運用、共済年金、退職後の再就職など公務員制度の総合的見直しが必要であろう、民間の実態を踏まえた抜本的な検討がなされなければならない、こう思います。ひとり三十年を経過した現行……

第94回国会 内閣委員会 第14号(1981/06/06、12期、民社党・国民連合)

○柄谷道一君 私は、民社党・国民連合を代表して、ただいま議題となりました国家公務員法及び自衛隊法の一部を改正する法律案に対し、賛成の討論を行います。  わが国は先進諸国にも例を見ない速度で高齢化社会を迎えますが、それは雇用、労働条件、社会保障、福祉の問題のみにとどまらず、組織の機構、運営や人事、退職管理制度、さらに地域社会や家庭のあり方など社会全体について変革をもたらすものであり、抜本的な対応が求められていることを意味するものと認識いたします。  こうした視点に立てば、戦後三十年以上を経過した公務員諸制度については、退職管理制度はもちろん、給与制度と昇進、昇任の管理、退職手当、共済年金、行政能……

第94回国会 予算委員会 第10号(1981/03/16、12期、民社党・国民連合)

○柄谷道一君 本題に入る前に、外務大臣にお伺いをいたします。  いま、昨日外務大臣とポリャンスキー大使との会談の内容が詳細御説明のあったところでございますが、外務大臣は、その会談の結果をどう評価していらっしゃいますか。
【次の発言】 北方領土問題は平行線の論議に終わりました。三月十三日、本院における答弁の中で総理は、領土問題について日ソ首脳が同一のテーブルについて忌憚のない話をしてみたい、こういう意欲を示されたわけでございます。いま外務大臣は一件落着と、こう言われたわけでございますが、それではその機会をどうおつくりになる予定でございますか。

第94回国会 予算委員会 第16号(1981/03/25、12期、民社党・国民連合)

○柄谷道一君 本日は物価安定対策に問題をしぼりまして御質問をいたしたいと思います。  私は、総括質問で経済運営、特に景気回復の問題を中心に御質問をいたしましたが、それとともに現下重要な政策課題は物価問題であろうと思います。総理府統計局の資料によりますと、消費者物価指数の五十五年金国平均は、五十年を一〇〇とした総合指数で二二七・二、前年平均と比べ八・〇%の上昇を示しております。本年一月も一・二、対前年同月比は七・四%となっております。私は今後二月の全国消費者物価指数が二月の東京都区内並みの水準に上昇し、三月横ばいになるとこう仮定いたしましても、五十五年度平均の上昇率は七・八%、おおむね八%に迫る……

第95回国会 決算委員会 第1号(1981/10/21、12期、民社党・国民連合)

○柄谷道一君 最初に郵政の問題について御質問したいと思います。  郵政省では五十六年十月一日から総合通帳制度、為替のオンライン化、これを新規業務として開始をいたしました。また、これは五十六年五月三十一日現在でございますが、為替貯金オンライン化の進捗状況は八千百八十一局、四四%、また、貯金の増加率は五十六年の一月から五月の数値は、対前年比七二%、このように業務が拡大している中で、労働者、特に全郵政の諸君はこの合理化問題、効率化問題に真剣に取り組んでいるわけでございます。私はこうした合理化、効率化による成果というものは、当然働く者に還元されるべきであろうと、こう思うんでございますが、国家公務員は五……

第95回国会 決算委員会 閉会後第1号(1981/12/16、12期、民社党・国民連合)

○柄谷道一君 文部大臣にお伺いいたしますが、大臣は就任早々の記者会見で「教育は国家百年の大計であり、教育、学術、文化の振興を図り、外国人にも尊敬される日本人をつくるために努力したい。また、最近の青少年非行、校内暴力には心を痛めており、日本を心温かな社会にするため、人を思いやる教育、心を大切にする教育を心がけたい、教科書問題については、他の諮問事項とは別になるべく早く中央教育審議会の答申をうけて対応したい。」こう述べられたと新聞に報道されております。私は総論としてまことにこれはつぼを心得た所信の表明であると、こう評価するものでございますが、その際記者団の質問に答えまして、「日教組は最近も違法スト……

第95回国会 決算委員会 第2号(1981/10/23、12期、民社党・国民連合)

○柄谷道一君 佐藤、峯山両委員からの質問にもございましたが、私からも視点を変えて、会計検査院制度の拡充について御質問したいと思います。  まず、検査院長にお伺いいたしますが、会計検査院は発足以来ことしで百一年目を迎えております。私は、その歴史を振り返りまして、今日まで検査院が果たしてきたその実績というものを高く評価するものでございますが、しかし、行財政の改革が国民的な課題となっておる今日、不正経理の指摘と、厳正な会計経理の執行をチェックする会計検査院の責務はますます重大である。国民の期待もまた大きいものと認識をいたしております。  まず、冒頭検査院長としての基本的な御認識をお伺いいたしたい。

第95回国会 決算委員会 閉会後第2号(1981/12/18、12期、民社党・国民連合)

○柄谷道一君 北炭夕張の問題につきましては、すでに同僚委員二人からの質問がございましたので、私は石炭鉱害対策及び第七次石炭政策について本日は御質問したいと思います。  戦後における石炭鉱害対策は、御承知のように昭和二十二年に農地の鉱害復旧を進めるための償還金制度が設けられて以来、今日まで三十数年にわたって実施されているわけでございますが、その古い経過は別として、最近十年間の経過を見てみますと、昭和四十七年に鉱害二法の延長に際しまして、当時想定された鉱害量千七百億円を以後十年間で完全に処理することを前提として延長が行われました。そして、鉱害復旧長期計画を策定し、改善措置がとられたわけでございます……

第95回国会 内閣委員会 第2号(1981/10/15、12期、民社党・国民連合)

○柄谷道一君 本日は、国家公務員等の退職手当の審議に関連する公務員の給与問題にしぼりまして御質問いたしたいと思います。  まず、行管庁長官にお伺いいたしたいと思います。  去る七月十日、臨時行政調査会から「行政改革に関する第一次答申」が出されました。その中に「緊急に取り組むべき改革方策」として「国家公務員の給与等の合理化」が述べられております。問題は、その精神と読み方についてでございます。私は、この臨調の答申は、行政の簡素化、効率化、行政コストの節減を図るための定員削減計画の改定強化、機構及び事務・事業の見直し、民間委譲の推進、行政サービスの向上、民間活力の導入等による行政の減量化、公務能率の……

第95回国会 内閣委員会 第6号(1981/10/29、12期、民社党・国民連合)

○柄谷道一君 私は、定年制導入に関する質疑の中で、それが公務員の定年制だけの問題ではなく、公務員の生涯賃金そのものを見直す契機であると指摘したところでございます。その意味で、高級官僚の処遇につきましてもこの際国民が納得する処理が行われなければならない、こう思います。  そこでまず第一に、指定職等の高級職員については、政府は新陳代謝を早めて組織の効率的運営を図る必要がある、そのため、本人によほどの事情がない限り定年年齢以前に勧奨退職することが今後もその通例となるであろう、こう御答弁をされたわけでございます。そこでその場合、勧奨退職制度の加算ということは今後も継続されるのかどうか、お伺いします。

第95回国会 内閣委員会 第7号(1981/10/30、12期、民社党・国民連合)

○柄谷道一君 言うまでもなく、行政は国民のためのものであり、国民に支持され、納得されなければならない、それが民主主義の原則であろうと思います。  今回の国家公務員等の退職手当法の一部を改正する法律案につきましては、退職手当が国民の税金により賄われるものであり、その水準について納税者の理解と納得が得られなければならない。従来の方法に従って官民比較を行い、その是正を図るために削減をする、これはやむを得ないことであろう。また、われわれの主張が入れられまして激変緩和の修正が行われた。こういう見地から私たちは賛成するものでありますが、総理にお伺いいたしたいことは、しかし、さきに述べましたような、行政は国……

第96回国会 決算委員会 第1号(1982/01/19、12期、民社党・国民連合)

○柄谷道一君 中曽根長官は去る十二月二十八日の臨時閣議で、五十七年度の各省庁の機構、定員増員要求に対する審査結果を報告したと、こう報道されております。それによりますと、定員は、いわゆる五十七年度からスタートいたします第六次定員削減計画に基づいて、八千四百三十八名を削減することとなった、こう胸を張っておられるわけでございますが、しかし一方、各省庁の増員要求人千六百五十六人を抑え込んだというものの七千余名の増員を認めまして、結果として千四百三十四名の純減にとどまったと、こう報道されているわけでございます。これは五十六年度の純減百一人と比較して大幅減員である、また、過去五年間で最大の実質減であるとし……

第96回国会 決算委員会 閉会後第1号(1982/09/14、12期、民社党・国民連合)

○柄谷道一君 総理にお伺いいたします。  七月末以来紛糾を続けておりました教科書問題は、九月九日、中国がようやく原則的了解の意思を表明したことによって、一応外交的には決着がつきました。しかし、私は今回の問題は一過性の問題ではないし、また一過性のものとしてはならないと、こう思います。ただいま答弁の中で、総理は訪中などを通じて、つまずいたアジア外交の立て直しに全力を挙げる旨の決意を述べられました。しかし、私はアジア諸国がなぜこれほどまでに日本への怒りと反発をつのらせたのか、その根因を真剣に考え直さない限り、各国との信頼関係を完全に修復することはむずかしいと思います。  そこで、総理にお伺いしたいこ……

第96回国会 決算委員会 第2号(1982/01/20、12期、民社党・国民連合)

○柄谷道一君 ロッキード丸紅ルート判決、いわゆる田中裁判の第一審が大詰めを迎えようといたしております。私は今日までの検察当局の御健闘に敬意を表するものでございますけれども、ここで思い出されますのが、かつて造船疑獄の際発動されました検察庁法第十四条に基づく法務大臣の指揮権発動の問題でございます。  そこで、法務大臣にお伺いいたしたいわけでございますが、仮にロッキード裁判の第一審判決で無罪、あるいは量刑が余りにも軽かった場合、検察側は当然今日までの公判における姿勢からして、控訴する方針で臨まれるものと思います。その場合、いわゆる法務大臣が指揮権を発動して控訴を取りやめさせる、こういう可能性はあるの……

第96回国会 決算委員会 閉会後第2号(1982/09/16、12期、民社党・国民連合)

○柄谷道一君 大蔵大臣にお伺いいたしますが、大蔵省が最近まとめました「日本経済の現状をどう見るか」、この内容を見てみますと、   日本経済は一部にやや足踏み気味の状況もみられるが、基本的にはオイル・ショック後の調整から内需中心の安定成長へと回復軌道をたどりつつあるとみるのが妥当である。   日本は、内需中心の安定した成長によって、経済運営を考えるべきであり、世界経済に占める日本の割合が大きくなった現在、世界が苦しい中で、日本のみが高度成長を図ることは不可能と考えるべきではないか。   日本経済の成長力は、オイル・ショックにより、需要・供給両面から低下しているとの見方が強くなっている。又、経済の……

第96回国会 決算委員会 第3号(1982/03/01、12期、民社党・国民連合)

○柄谷道一君 同僚の黒柳委員から米国の相互主義法案への対応について御質問がございましたが、私の立場からさらにこの問題についてお伺いいたしたいと思います。  与党の二階堂幹事長は、貿易摩擦は二国間で話し合って解決のできる問題ではない、グローバルな立場で考えるべきだと、こう述べておられます。これは六月のパリ・サミットで話し合おうという意思を明らかにしたものだと受けとめられるわけでございますが、しかしアメリカの現在の姿勢はさほどなまやさしいものではない、こう受け取るわけでございます。三月九日、十日の日米貿易小委員会で、アメリカは厳しい具体的な市場開放要求をしてくるであろう、また、予算審議の関連上流動……

第96回国会 決算委員会 閉会後第3号(1982/09/29、12期、民社党・国民連合)

○柄谷道一君 鈴木総理が九月十六日記者会見を通じて発表しました、いわゆる財政非常事態宣言につきましては、各新聞社の論説は一斉に展望と具体策を示さぬ財政非常事態宣言に失望、総裁選がらみで政治責任をぼかす、公約の破綻は明らか、公約を努力目標にすりかえ問題を先送りにすることは政治不信を増すのみなどと、厳しい失望と不満と批判の論調を展開いたしております。また、各野党がこれに反発するのは当然としても、与党内にも批判と不満が高まっていることが報ぜられております。また、財界、経済界や、労働四団体の反発もまた強いものがございます。  私は、この宣言をたとえて申し上げますならば、病状はきわめて深刻である、このま……

第96回国会 決算委員会 第4号(1982/04/02、12期、民社党・国民連合)

○柄谷道一君 私は昨年十月二十三日の決算委員会で、会計検査院の機能強化について種々の観点から御質問申し上げましたが、本日はその延長として、さらに追加して質問をいたしたいと思います。  まず、法制局にお伺いいたしたいわけでございますが、言うまでもなく、会計検査院は憲法九十条に明文の根拠を持つ機関として規定されております。そこで、念のためでございますけれども、会計検査院の憲法制度上の地位をどのようにお考えになっているのか、まず明らかにしていただきたい。
【次の発言】 では、会計検査院にお伺いいたしますが、いわゆる会計検査院を第四権とするという、それを主テーマにした論文というのは、探してみたんですが……

第96回国会 決算委員会 閉会後第4号(1982/10/07、12期、民社党・国民連合)

○柄谷道一君 最初に最高裁にお伺いをいたしますが、鬼頭事件、安川元小倉簡裁判事の女性交際問題、東京地裁を舞台としたゴルフ場破産事件、大分の判事補事件など、最近裁判官の不祥事が相次ぎ、司法に対する信頼というものが薄れるという事態を招いていることはきわめて遺憾と言わなければなりません。  そこで、裁判所当局としてこれらの問題に対してどう受けとめ、どのような対策を現在講じておられるのか、まずお伺いいたします。
【次の発言】 裁判官の失われた信頼を回復するために、いま総長が述べられました対策を進められておる、その成果が上がることを期待するものでございますが、いま申されました対策の一つとして、任官十年か……

第96回国会 決算委員会 第5号(1982/04/14、12期、民社党・国民連合)

○柄谷道一君 建設業界の談合問題につきましては、すでに二、三の委員から指摘されたところであります。私は本日は重複を避けて、別の機会にこの問題については質問することといたしまして、きょうのところは民間の宅地開発にかかわる行政上の諸問題に問題をしぼって御質問をしたいと思います。  わが党の塚本書記長が、去る二月二日の衆議院予算委員会で、民間の宅地開発にかかわる公共、公益負担の行き過ぎを指摘をいたしました。住宅問題は土地問題であると同時に、行政問題ではないか。このような指摘を行い、是正を求めたところでございますが、まず、大臣の御認識をお伺いいたします。

第96回国会 決算委員会 閉会後第5号(1982/10/13、12期、民社党・国民連合)

○柄谷道一君 農政審議会が八月二十三日に「健康的で豊かな食生活の保障と生産性の高い農業の実現をめざして」、このような副題をつけて八〇年代の農政の基本方向の推進について報告されております。  その報告の中では、農地が流動化し、中核農家の育成が進んでいると分析をされているわけでございますけれども、しかし私は、基本法農政下において農地の流動化が地価の高騰による農家の資産保有傾向に阻害されてきた実情というものに対する分析がやや欠けているのではないか。そして、このような実情を直視した政策手段が新たに示されていないということについては残念であるという感じを申し述べざるを得ません。  そこで、全国稲作経営者……

第96回国会 決算委員会 第6号(1982/04/21、12期、民社党・国民連合)

○柄谷道一君 大臣にお伺いしますが、「紙の消える日」、これは森山剛、この方は通産省紙業課長であったと思いますけれども、失礼でございますが、この本お読みになりましたですか。
【次の発言】 私は、この小説の序文に、森林問題は資源と経済の問題であり、環境や文化の問題でもあり、すべての道がローマに通ずるように、現代のすべての問題は緑の危機につながっていく。もちろん危ういのは森林だけではないが、ともかく地球上で森林ほど文化のしわ寄せの及びやすい部分はあるまい。樹木の生きざまは人類の運命の象徴である。さらに、その結びの中で、造林は驚くほど長い年月と先行投資を必要とする。その成果は、われわれの時代はもちろん……

第96回国会 決算委員会 第7号(1982/04/23、12期、民社党・国民連合)

○柄谷道一君 最初に、大蔵大臣に予算執行の結果生ずる不用額と予算編成の関係についてお伺いしたいと思います。  大蔵省は、五十五年七月の「歳出百科」の中で、財政再建の課題を述べておられます。その中には「わが国財政は、歳出総額の三分の一を国債でまかなうという異常な状況になっています。財政によるインフレを回避し、国民生活の安定と経済の発展のためには、財政再建、すなわち国債依存体質からの脱却が急務となっています。財政再建に当たっては、まず歳出の徹底した合理化・効率化を進めることが必要ですが、その実をあげうるかどうかは、国民全体の理解と協力にかかっている」まあこう主張されているわけでございます。私は、こ……

第96回国会 決算委員会 第8号(1982/04/26、12期、民社党・国民連合)

○柄谷道一君 総理にお伺いいたします。  サンケイ新聞では「国鉄はほんとうに必要なのか」、こう題しまして「第一部 破産」「第二部 現場」「第三部 赤字地獄」三部にわけまして、すでに三十五回にわたるキャンペーンを行っております。その第三部の締めくくりとして、四月二十一日付の記事の中に次のように記載されております。高木国鉄総裁は四月十四日「日本記者クラブで講演したが、そのさい「国鉄総裁」の立場について、国鉄総裁は手足をしばってプールに飛び込ませるようなものだ、大事なことはなにひとつ自分で決めることができない」と述べて、次々露見する悪慣習について、国鉄は軍隊に似た閉鎖社会であり、何か悪いことが起こる……

第96回国会 決算委員会 第9号(1982/07/05、12期、民社党・国民連合)

○柄谷道一君 昭和五十五年及び五十六年度の一般会計予備費使用総調書及び各省庁所管使用調書等の内容につきましては、災害の復旧に要した費用、訴訟における和解の履行に要した費用、補欠選挙に要した費用など、特に使用目的を逸脱しているとは思われませんので、民社党としては承諾するものでありますけれども、衆議院決算委員会でわが党の和田一仁委員が指摘いたしておりますように、昭和五十五年度の総理府所管の沖繩における人身被害者特別支出金等は、あらかじめ計上し得ると思われる支出でございまして、財政法二十四条の「予見し難い予算の不足に充てる」とする予備費使用の規定に照らして妥当性を欠くのではないかという疑点も残ります……

第96回国会 社会労働委員会 第17号(1982/08/03、12期、民社党・国民連合)

○柄谷道一君 私は、民社党・国民連合を代表して、ただいま議題となっております老人保健法案について、修正案並びに修正部分を除く原案に対し、賛成の討論を行います。  その第一の理由は、本法案の目的と基本的理念で示されているように、国民の自助と連帯の精神に基でき、国民の老後における健康の保持と適切な医療の確保を図るため、ややもすると治療の保障に偏重していた現行制度を改めて、予防から治療、リハビリテーションに至るまでの一貫した各種保健事業を総合的に行うとともに、それに必要な費用は国民が公平に負担することをしようとしており、その趣旨を評価するからであります。  第二は、政府原案の内容中、問題のあった診療……

第96回国会 内閣委員会 第1号(1981/12/22、12期、民社党・国民連合)

○柄谷道一君 最後の質問になりましたが、鈴木総理は去る十一月二十六日、行財政改革特別委員会及び内閣、地行、大蔵の連合審査で、私の質問、すなわち明年も明後年も財政上の理由で人事院勧告が完全に実施されなければ人事院制度は形骸化するのではないかという設問に対しまして、本年度の措置は異例であるとされた上で、次のように答弁されております。  毎年毎年ことしのような異例の措置が繰り返  されるようであれば、これはまさに人事院制度  の根幹に触れるような結果に相なると思いま  す。政府といたしましては、ことしは御承知の  ような非常に財政非常の事態でございますので  異例の措置をとったわけでございますが、今……

第96回国会 内閣委員会 第2号(1982/03/23、12期、民社党・国民連合)

○柄谷道一君 私は、去る三月一日の決算委員会で、一月十二日に総理より防衛庁長官に対し行われました防衛政策上の指示について質問をいたしましたが、その御答弁では納得いたしかねますので、本日改めて御質問をいたしたいと思います。  まず、総理はその指示の中で、「防衛大綱を達成し、基盤的防衛力をつくっていくことは、私が内閣をつくって以来の変わらない方針である。防衛費予算を伸ばしたのは、国際情勢の緊張に対応したものではない。私は脅威対応の防衛論はとらない。」このようにいわゆる没脅威論を強調されておりますけれども、長官はこの点についてどう受けとめていらっしゃいますか。

第96回国会 内閣委員会 第3号(1982/03/30、12期、民社党・国民連合)

○柄谷道一君 質問の本論に入ります前に、労働大臣に要望を一ついたしておきたいと思います。  それは、私昨日の予算委員会の集中審議でもただしたところでございますが、経企庁長官の経済見通しとして、五十六年度の経済成長は三%前後、場合によれば二%台に割り込む懸念すらある、こういう答弁がございました。そして五十七年度の景気見通しにつきましても、建設国債の追加発行など約二兆円規模の財政措置をしなければ再び来年度も二%台に割り込むおそれがあるという日本経済調査センターの予測に対してどう思うかという質問に対しても、おおむねその見通しについては懸念はあるという御答弁をいただいたわけでございます。  以上の状態……

第96回国会 内閣委員会 第4号(1982/03/31、12期、民社党・国民連合)

○柄谷道一君 まず、行管庁長官にお伺いいたします。  土光臨調会長は、去る三月十八日に社会経済国民会議と行政改革推進国民運動会議共催のいわゆる国民臨調シンポジウムで、五十九年度までに赤字国債をゼロにするとともに、六十年度以降の国債償還を増税なしに実行し得るようにすることが今次改革の基本目標である、こう強調されたと報ぜられております。しかし、最近の新聞に報ぜられます行管庁長官の言動を拝見いたしますと、この土光会長の決意と若干ニュアンスが違うのではないかとも受けとめられるわけでございます。たとえば基本答申を六、七月ワングループ、十一月ワングループというふうに分割してはどうかという提言が行われました……

第96回国会 内閣委員会 第5号(1982/04/01、12期、民社党・国民連合)

○柄谷道一君 ただいま委員長の御注意もございましたけれども、いままでの質疑を聞いておりますと、何をおもんぱかってか、防衛庁の答弁はいわば逃げの姿勢、たてまえの姿勢に終始しておられるように受けとめられます。私はそうした姿勢というものが、安全保障に対する国民合意の形成というものを妨げていることを憂うるわけでございます。以下の質問について率直簡明にお答えをいただきたい。まず冒頭、お願いをいたしておきます。  そこで、海上自衛隊を初めアメリカ、豪州、カナダ、ニュージーランドの海上部隊と航空部隊が参加する環太平洋合同演習、いわゆるリムパック82が今月二十三日から約五週間にわたってハワイ周辺の中部太平洋を……

第96回国会 内閣委員会 第6号(1982/04/08、12期、民社党・国民連合)

○柄谷道一君 質問に入ります前に、いわゆる設置法によらない私的諮問機関ないしは懇談会の運用につきましては、法制局見解、昭和三十六年四月十二日及び三十八年三月十八日の行政管理庁通達及び内閣委員会の審議経過からはみ出しておりまして、このままの状態が続けば正規の審議会が形骸化するおそれすらあるのではないか、こう憂えられるわけでございます。  そこで、委員長に要望したいわけでございますが、これは、設置法の審議を行います当委員会としていわゆる基本的な問題ではないかと思います。したがいまして、たとえば理事会に官房長官、行管長官を呼んで内閣としての厳正にこれを運用するよう是正を図るなど適切な措置をとる必要が……

第96回国会 内閣委員会 第8号(1982/04/20、12期、民社党・国民連合)

○柄谷道一君 恩給法の一部を改正する法律案につきましては、すでに多くの委員から質問のあったところでございますが、やはり何といってもこの法律案の問題点は、実施時期が一カ月ずらされるということにあるのではないかと思います。  昭和五十年以降の参議院内閣委員会において決定いたしました附帯決議をひもといてみますと、五十年十一月六日第七十六回国会、五十一年五月十三日七十七回国会、五十二年四月二十一日八十回国会、五十三年四月二十五日八十四回国会、五十四年九月七日八十八回国会、五十五年四月二十四日九十一回国会、五十六年四月二十三日九十四回国会、実に七回にわたって実施時期の改定に関する附帯決議が行われておるこ……

第96回国会 内閣委員会 第9号(1982/04/27、12期、民社党・国民連合)

○柄谷道一君 本法案につきましては、国家公務員共済組合審議会と社会保障制度審議会に諮問しておられますが、同僚議員から指摘いたしましたように、国家公務員共済組合審議会は一月二十九日に、「支給開始時期を年度によって変更することは年金の性格からみてほめられない」、このように指摘いたしております。また当内閣委員会でも再三、改定時期については年度当初からの実施を目途とするよう附帯決議を行っているところでございます。  そこで、実施時期を一カ月おくらしておる点でございますが、ただいままでの答弁によって、財政事情でやむを得なかったと、こういう一言に尽きるわけでございますけれども、性格論をお伺いしますが、大臣……

第96回国会 内閣委員会 第10号(1982/05/11、12期、民社党・国民連合)

○柄谷道一君 大蔵大臣にお伺いいたしますが、行革臨時国会を初め、鈴木総理はしばしば国会におきまして年金一元化の方向を明確に答えられております。また、社会保障制度審議会、これは基礎年金構想という具体的な問題を織り込んではおりますけれども、方向としては年金制度の一元化を答申いたしております。さらに、私的諮問機関ではございますが、共済年金制度基本問題研究会、また国鉄総裁の諮問機関である船後委員会、さらには運輸大臣の出されました国鉄再建の中のいわゆる小坂私案、さらに現在第二臨調の第二分科会で検討されております審議の経過等を踏まえますと、いずれも年金制度を一元化せよという方向に向かってとうとうと時代は動……

第96回国会 内閣委員会 第12号(1982/07/06、12期、民社党・国民連合)

○柄谷道一君 本法案は幅広い内容を含んでおり、かつ質問時間にも制限がございますので、衆議院内閣委員会でわが党の木下委員が質問に取り上げました電源開発立地に係る関連許認可関係とエネルギー問題、データ通信規制関係、輸出入検査関係等国際経済的見地から早急な検討を要するもの、国民経済的見地からの対応を要するもの、民間活力にゆだねるのが適当と思われるもの等につきましては、本日の質問から省略したいと思います。ただし、木下委員の意を酌みまして、その答弁にもありますように、行政の簡素合理化を一層強力に推進されることをまず冒頭強く求めておきたいと思います。  まず、行管庁長官に御質問いたしますが、他の委員からも……

第96回国会 内閣委員会 第13号(1982/08/19、12期、民社党・国民連合)

○柄谷道一君 すでに成立いたしました老人保健法の特徴は、一つは、従来治療に偏しておりました医療体制を予防治療、リハビリを通ずる包括医療として推進する。第二には、その医療費を各種保険者及び被保険者も応分の負担をすると、この二点に集約されると思うわけでございます。  そこで、私は七月八日の連合審査及び八月三日の社労委における討論の中でも指摘したところでございますが、法制定に伴う実施体制、特に保険事業の円滑な実施を図っていくためには保健婦、栄養士、理学療法士、作業療法士、精神衛生相談員などのいわゆるマンパワーの確保及び保健所及び市町村保健センター等の施設の整備、この二点が老人保健法の成果を期待する上……

第96回国会 予算委員会 第17号(1982/03/29、12期、民社党・国民連合)

○柄谷道一君 経企庁長官にお伺いいたしますが、日本経済研究センターが三月二十四日、五十八年九月までの十八カ月短期経済予測を発表いたしております。それによりますと、五十六年度の実質経済成長率は二・六%にとどまるであろう。五十七年度も、下期補正で建設国債増発一兆五千億円、四千億の地方単独事業の追加、住宅金融公庫融資枠の二万戸追加など総額約二兆円を上回る対策が半年以内に決定されるものと見込んでも、実質経済成長は三・五%程度である。このようないわゆるドラマチックな政策がとられなければ三%を割るのではないか。そのことによって雇用、税収、貿易摩擦にも悪影響を及ぼす、こう指摘いたしております。これに対して経……

第97回国会 大蔵委員会 第2号(1982/12/25、12期、民社党・国民連合)

○柄谷道一君 最初はきわめて初歩的な質問でございますが、国債整理基金特別会計法第二条の第二項によりまして、国債の元本償還資金として前年度の国債残高の百分の一・六に相当する額を繰り入れる、こうしてあります根拠は、建設国債の見合いの資産の平均的な効用発揮期間を六十年と見て、国債の最終的な償還を六十年を経過した段階で行うという考え方から、毎年度六十分の一、すなわち百分の一・六を繰り入れると、こういうふうにしたと解してよろしゅうございますか。
【次の発言】 次の確認でございますが、定率繰り入れの機能でございます。  一つには国債の償還を保障して国債政策に関する国民の信頼を確保すること。第二には償還に伴……

第98回国会 安全保障特別委員会 第3号(1983/04/11、12期、民社党・国民連合)

○柄谷道一君 阿曽沼参考人にお伺いいたします。  わが国は決して大陸国家でもなければ自給自足経済の島国でもない。いわゆる海洋国家であり、そしてそれゆえに海洋国家の理念が確立されなければならない。この御指摘には私も同感でございます。したがって、私は、海洋の価値をどうして守るかという問題は、非軍事的措置、軍事的措置を含めて、国家的な見地から総合的に政府全体として取り組むべき問題であると、こう思うのでございます。ところが、わが国では、現在海上輸送の安全確保についてどのような国家的配慮が払われているかという点を考えてみますと、経済面、技術面、政治面、軍事面の各リスクに対する取り組み方に非常にアンバラン……

第98回国会 安全保障特別委員会 第4号(1983/05/16、12期、民社党・国民連合)

○柄谷道一君 まず、外務大臣にお伺いいたしますが、去る四月十四日、極東米軍視察のために来日しましたセイヤー・アメリカ国防副長官が、外務大臣及び防衛庁長官とお会いになっておりますが、その中でセイヤー国防副長官は、わが国の防衛予算の拡充を評価する一方で、ソ連の軍事力増強はあらゆる面で一貫して継続されている、こう指摘いたしまして、外務大臣に対し防衛計画の早期達成を求めた、こう新聞で報道されております。これは、中曽根総理が訪米中に表明いたしました日米防衛同盟強化の言動や姿勢を受けて、アメリカが五六中業の早期達成を求めたものと、こう理解するわけでございますが、私はこの総理の訪米中の言動からすれば、アメリ……

第98回国会 運輸委員会 第10号(1983/05/17、12期、民社党・国民連合)

○柄谷道一君 同僚議員の方から、ペルシャ湾におけるノールーズ油田の原油流出事故でペルシャ湾一帯が油の汚染によって重大な危機にさらされておる、この指摘はあったところでございます。  言うまでもありませんが、日本は周囲を海に囲まれた島国でございます。しかも、わが国のエネルギーは、近年、代替エネルギー、新エネルギーの開発が急速に進んでいるとはいえ、現状においては大半は石油に依存しているわけでございます。したがって、大量の原油を積んだタンカーが毎日わが国の港に入出港しておる、これが現状であろうと思います。したがって、船舶からの流出油事故対策というものはきわめて重要な政治課題であろう、こう思うわけです。……

第98回国会 決算委員会 第2号(1983/01/20、12期、民社党・国民連合)

○柄谷道一君 私は、昭和五十六年の一月二十日、ちょうどいまから二年前に当決算委員会で自動車運送業界の秩序確立と道路運送法等の抜本改正問題について質問をいたしました。その後二年を経過したわけでございますけれども、事態は改善の方向に向かっているというよりも、むしろエネルギー、環境などの制限、特に最近における経済成長の鈍化、こういった要因が折り重なりまして過当競争が激化しておる。業界の秩序が非常に乱れてきておる。特にトラック業界では許可運賃が全面的に値崩れをしておる。そしてそのことが経営を圧迫いたしまして、交通労働者の労働諸条件に大きな影響を与えつつある。これが実態であり、むしろ事態は悪循環を繰り返……

第98回国会 社会労働委員会 第4号(1983/03/23、12期、民社党・国民連合)

○柄谷道一君 最初に、盲導犬育成事業についてお伺いいたします。  私は、この問題につきまして、昭和五十二年四月二十六日、五十三年十月十七日、五十五年十一月十三日と過去三回にわたって質問をいたしております。私は、厚生省が関係各省庁と連携をとられまして、その施策が年を経るにつけて充実してきたことに対して評価するにやぶさかではございません。ただ私は、最後の五十五年十一月の質問でも指摘したわけでございますが、盲導犬事業が今後健全に発展していくというその基盤は、長い十分の経験を持つ指導員ないしは訓練士によりまして育てられ、視覚障害者と盲導犬が一体となった充実した歩行指導、訓練が行われる、その結果、盲導犬……

第98回国会 大蔵委員会 第2号(1983/02/10、12期、民社党・国民連合)

○柄谷道一君 転作奨励金の支給実態につきましては、抽出調査を行っておられますが、〇・五ヘクタール未満が九三・四四%、二十五万円未満が九二・三一%と、きわめて零細な農家が大部分を占めているわけでございます。私は、転作というものが米の過剰生産を抑制するという目的だけにとどまらず、それは食糧自給率の向上とか農業近代化に寄与するものでなければ真の意味は持たないのではないかと、こう思うわけでございます。集団営農、生産性向上等について努力をしているというただいままでの御答弁がございましたが、なお十分の成果を上げているものとは評価できません。農水省の評価を率直にお伺いいたしたいと思います。

第98回国会 大蔵委員会 第4号(1983/03/03、12期、民社党・国民連合)

○柄谷道一君 グレーゾーン金利の取り扱いにつきまして、最高裁判例の趣旨を否定する規定を設けることは、庶民の高金利に対抗する手段を失わせる、このような指摘が本日も参考人との質疑をめぐって強く指摘されました。私もこれは重要な問題であると認識をいたしておりますが、衆議院段階においてわが党はこの法案に賛成したという立場から、その状態も踏まえまして、私として若干の確認のための質問を行いたいと思います。  まず第一は、貸金業者について登録制を導入し業務規制を行い、刑罰の対象となる金利を相当程度引き下げるという制度的な枠組みの中で、その範囲内で債務者の自由意思に基づいて契約した内容を任意に履行した場合、貸金……

第98回国会 大蔵委員会 第6号(1983/03/22、12期、民社党・国民連合)

○柄谷道一君 補助貨幣回収準備資金の取り崩しの問題は、昭和五十六年の十二月ごろ、五十七年度の予算編成に当たって、財源不足を補うために大蔵省が検討を始めたことに端を発しているんではないか、こう承知しております。  五十六年十二月十二日付の新聞報道を見てみますと、欧米諸国にはこのような制度をとっているのはベルギー以外にはない、また一斉に補助貨幣を紙幣にかえるよう求められるという想定は現実的でない、したがって造幣特会法を改正して、硬貨発行残高に対する準備金積立額の割合を現行の一〇〇%からたとえば八〇%に引き下げて、一般会計に繰り入れることを大蔵省は考えている、このように報道されているわけでございます……

第98回国会 大蔵委員会 第8号(1983/03/24、12期、民社党・国民連合)

○柄谷道一君 まず、五十七年度の税収見込みについて御質問いたします。  政府は、昨年の補正予算編成に際しまして、当初の税収見積もり三十六兆六千億円を三十兆五千億円と六兆一千億円減額補正したわけでございますが、本年一月の税収は前年同月比四・二%、これは補正後税収達成に必要な五・三%を一%も下回る結果が出ておるわけでございます。  発表された資料を見ますと、一月の税収が伸び悩んだ原因は、主として、一月税収の六割を占める所得税が、昨年末のボーナスが低調であって当初予定したより伸びなかったということ、法人税が前年同月比一二・三%減と経済の不振を反映して落ち込んだこと、さらに揮発油税が前年同月比〇・五%……

第98回国会 大蔵委員会 第9号(1983/03/25、12期、民社党・国民連合)

○柄谷道一君 まず、木下参考人に御質問いたしますが、政府が発表いたしました財政の中期試算から見て、昭和五十九年度から六十一年度まで膨大な要調整額が見込まれているわけでございます。このような現状を踏まえますと、財政再建を図るには、当然まず徹底した歳出の削減が行われてしかるべきである、これはもう当然のことでございますが、この膨大な穴を埋めるということは、これは常識的に考えればまずまずむずかしい、これは当然考えられることですね。  そこで、参考人は、この場合、行政サービスの低下か赤字国債か増税かの選択しかないんだ、そしてその選択は国民の選択にゆだねられる、こういうお気持ちがあるんではないか、こう思う……

第98回国会 大蔵委員会 第10号(1983/03/30、12期、民社党・国民連合)

○柄谷道一君 減価償却の年限短縮の問題につきましては、二十五日の質問で取り上げたところでございますが、時間切れになりましたので、再度大臣に今回はお伺いいたしたいと思います。  前回の私の質問に対して、通産省は、償却年限の短縮のほかに、投資減税など総合的な投資促進のあり方について研究会を持って検討したい旨の答弁をされました。  一方主税局長は、マクロ的に見てわが国の償却年限は長くない、したがって国際競争力を低下せしめていることにはならないという旨の答弁をされたと記憶いたしております。  しかしながら、昭和二十六年に体系が整いまして以来、三十六年と三十九年に機械装置関係、四十一年に建物関係が改正さ……

第98回国会 大蔵委員会 第11号(1983/04/14、12期、民社党・国民連合)

○柄谷道一君 本法案は八十七国会で各党から法案が提出され、これが廃案になりまして以来、サラ金苦に対する社会的批判が強まっている中で、今日まで貸金業に対する規制の立法措置がとられた、そして規制法の早期制定を望む世論は高まっている、私はこう認識をいたします。今回の提出法案は私自身も決してベストなものとは考えてはおりませんが、現状と比べて債務者保護が前進するものとして、現状と対比しつつわれわれは衆議 院段階で賛成をしたものでございます。そしてその背景には、今後逐次法改正を積み上げてより完璧な法律にする努力を続けなければならない、こう思っているわけでございます。この姿勢は本院でも貫きたいと思いますが、……

第98回国会 大蔵委員会 第12号(1983/04/19、12期、民社党・国民連合)

○柄谷道一君 私は、民社党・国民連合を代表して、ただいま議題となっております衆議院提出の貸金業の規制等に関する法律案、出資の受入れ、預り金及び金利等の取締りに関する法律の一部を改正する法律案及び増岡理事提出の修正案に賛成、穐山理事及び近藤委員提出の修正案に反対の態度を表明して討論を行います。  昨今、小口・短期の信用貸しを行ういわゆるサラ金を利用した人々が、その返済に追われ、ついには家出、離婚、一家離散、自殺、一家心中等に追い込まれるという多くの悲惨な事件が発生しており、大きな社会問題となっていることは周知のとおりであります。  これはギャンブルや過度の消費のために安易にサラ金に頼る風潮が国民……

第98回国会 大蔵委員会 第14号(1983/05/10、12期、民社党・国民連合)

○柄谷道一君 まず最初に、自賠責保険の取り扱いについて御質問いたします。  多くの委員から指摘されましたように、自賠責保険は、いまさら私から申し上げるまでもなく、交通事故の被害者救済を主たる目的として自動車全所有者に加入を義務づけている制度であります。昭和三十年五月、政府はこの提案趣旨説明の中で、自動車による人身事故の場合の賠償責任を適正にする措置である、そして自動車側の賠償能力を常時確保するための措置であると、法の趣旨、目的を明らかにいたしております。そして自賠責特会の運用益、滞留資金の運用益につきましては、昭和五十三年六月十二日の自賠責審議会答申の中でも、「今後の使途については、保険収支の……

第98回国会 大蔵委員会 第15号(1983/05/11、12期、民社党・国民連合)

○柄谷道一君 参考人に質問する前に、私は、臨調最終答申が鋭く指摘いたしておりますように、制度改革を含む抜本的な行財政改革を徹底して行うということがまず前提であって、それをせずして安易に特例国債の発行、緊急避難的措置による財政操作でこれを切り抜けようとする政府の姿勢に対して厳しく批判する立場に立ち、かつ、水野参考人が指摘されましたように、行政改革の断行と積極的経済財政政策の展開というものを併用しつつ財政再建を図るべきである、こういう立場に立っておることを明らかにいたしておきたいと思います。  そこで、時間に制約がございますので、本日は、安定的経済成長の維持と深くかかわりを持つ減税及び減税に関連す……

第98回国会 大蔵委員会 第16号(1983/05/12、12期、民社党・国民連合)

○柄谷道一君 総理は、就任以来しばしば国民にわかりやすい政治ということを強調されてまいりました。しかし私は、実態はそのお言葉とは裏腹に、破綻状態にある財政の危機をどのような施策で回避し、財政を再建するかという問題につきましては、国民は総理の真意をはかりかね、全く不透明と受けとめているというのが実態ではないかと、こう認識しております。  私は、去る四月二日、予算委員会における経済財政問題の集中審議の中で、いわゆる消去法を用いまして政府の真意をただしました。その際の総理、大蔵大臣、経企庁長官の御答弁を要約してみますと、まず大蔵大臣は、特例公債の償還額は今後累増するが、国債は国の債務であり、国際に対……

第98回国会 予算委員会 第14号(1983/04/01、12期、民社党・国民連合)

○柄谷道一君 総理は一月の訪米中に、いままで多く論ぜられましたように、ワシントン・ポスト紙の首脳との単独会談で、例の日本列島不沈空母論、海峡封鎖発言等を行われまして、わが国の積極的な防衛努力を表明されました。これに対してアメリカ大統領、国防長官は、総理の建設的な考え方とこれまでとった措置で示したリーダーシップを歓迎する、防衛努力の第一歩として評価する。その傍ら、海、空の防衛力はまだ十分でないと指摘されまして、 日本がみずからの防衛計画を達成するよう、一層速やかに前進するように希望すると、こう述べられた。これに対して総理は、今後の努力を見てもらいたいと言い切ったと報道されております。しかし、これ……

第98回国会 予算委員会 第15号(1983/04/02、12期、民社党・国民連合)

○柄谷道一君 わが国の現在の経済、財政状態を一言で表現すれば、経済はじり貧、財政はどか貧、これに尽きると思うのでございます。長期にわたる景気低迷が三%台の低迷を長期にわたって繰り返し、これが税収の伸びを低くいたしておると思います。政府はこの要因を世界経済の停滞というところに置いておられるわけでございますが、これはある程度想定されておったことでございます。したがって、政策展開としては、内需を喚起することによってこれを補いたい。しかし私は、端的に申しまして、財政が本来持つべき景気調整機能というものよりも、むしろ財政の緊縮ということに力点を置いた結果がこういう事態を招いたことであり、私はそういう意味……


13期(1983/06/26〜)

第100回国会 行政改革に関する特別委員会 第3号(1983/11/22、13期、民社党・国民連合)

○柄谷道一君 田中元総理の議員辞職勧告決議案の問題、秦野法務大臣の文藝春秋に対する発言の問題、この問題につきましてはすでに三党からそれぞれ代表して質問がございました。  十月十二日、あの一審の有罪判決ということは、その日をもって田中さんは刑事被告人から刑事犯罪人という立場に置きかえられた。本来、三億円という保釈金を積まなければ法のたてまえでは刑務所に収監されておられる身でございます。この田中さんに対してわれわれが議員の辞職を求める、その問題についても中曽根総理は、議員辞職勧告決議案を本会議に上程する、そしてわれわれ参議院の出しております政治倫理確立の決議案を本会議に上程することに対して否定的な……

第100回国会 内閣委員会 第5号(1983/11/25、13期、民社党・国民連合)

○柄谷道一君 今回の国家公務員と国鉄、電電、専売三公社の共済年金統合法案は、六十年度以降年金支払いができなくなる国鉄共済を救済することがまず第一の目的であり、第二に、すでに提出済みの地方公務員共済統合法案とあわせまして将来の年金一元化への第一段階にしようという趣旨であると受けとめております。しかし、国家公務員共済組合審議会では、労働者側委員の審議拒否、答申でも経過を略記しただけで結論が書けないという異常な混乱が起こりました。私は、このような混乱は、今回の統合が将来に向けて年金一元化の第一段階と位置づけながら、政府にどのような手順で、具体的にどのような形で一元化するかという具体的青写真、いわゆる……

第100回国会 内閣委員会 第6号(1983/11/26、13期、民社党・国民連合)

○柄谷道一君 午前中の質問で峯山委員からも触れられましたが、極東ソ連軍の中距離核戦力、地上兵力、航空兵力、海上兵力の現状について防衛庁はどのように把握しておられるか、まずお伺いします。
【次の発言】 ただいま量的な面の御説明がございましたが、私はそういう量的な問題のほかにも、たとえば地上兵力におきましてはT72戦車、装甲歩兵戦闘車等の装備の増強が進んでおる。さらに、航空機につきましても約六割以上が高性能の第三世代航空機というふうにその質的な面においてもその増強ぶりが著しいと、こう思うわけでございます。  そこで、長官、こうした極東ソ連軍の急激な戦力増強がわが国の安全保障に及ぼす影響について、ど……

第100回国会 内閣委員会 第7号(1983/11/27、13期、民社党・国民連合)

○柄谷道一君 私は、十月七日の本会議質問で、人事院勧告が完全に実施されないようなことになれば、人事院制度を崩壊させ、公務員の生活を圧迫し、その士気にもかかわると政府の猛省を求めました。これについて総務長官は、「昨年の経緯、良好な労使関係の維持等に配慮し、勧告の実施に向けて最大限の努力を尽くしてまいる」と答弁されております。しかるに、その答弁にもかかわら ず、本日提案されております政府の考え方は、二%のベアにしかすぎません。私は、合理的な根拠もなく勧告を抑制することは、人事院勧告を尊重したことにはとうていならない。人事院総裁の見解もまた同様であることがその席上で述べられたわけでございます。  内……

第101回国会 決算委員会 第5号(1984/02/03、13期、民社党・国民連合)

○柄谷道一君 当初質問の予定はいたしておりませんでしたが、他の委員が三池有明鉱災害問題に触れられておりますので、私も冒頭若干の質問をいたしたいと思います。  私は、災害発生後の一月二十日、党の調査団、そして二月一日には参議院の商工、エネルギー対策特別委員会の調査団の一員といたしまして二回にわたり現地を訪れ、通産、労働の当局、会社、組合及び地方自治体から多くの事情聴取をいたしました。  その結果、私のいま得ております感触としては、通常炭鉱災害の発生原因というものはガス突出、炭じん爆発、炭層の自然発火、落盤、湧水等が戦後の主たる炭鉱災害でございますが、今回の場合はベルトコンベヤーの摩擦による発火火……

第101回国会 決算委員会 第6号(1984/04/16、13期、民社党・国民連合)

○柄谷道一君 防衛問題につきましては、私は内閣委員会にも属しておりますので、本日は環境、厚生、行管の三大臣に御質問いたしたいと思います。  まず環境庁長官にお伺いいたしますが、豊かで便利な生活をするために経済の発展や開発が必要であることは今さら言うまでもございません。しかし、それは環境保全に十分留意されたものでなければならないこともまた当然でございます。この両者の調和を図ることが環境庁としての最大の責務であると私は思うものでございます。  そこで、公審対策につきましては、過去対症療法、いわば事後処理対策に追われてまいりましたが、近来予防措置、環境汚染の未然防止を図ることが環境政策の最重要問題と……

第101回国会 決算委員会 第9号(1984/06/25、13期、民社党・国民連合)

○柄谷道一君 特殊法人、認可法人及び公益法人について御質問申し上げますが、私は十五人の大臣を並べて喜んでいるわけではなく、そうしなければ質問ができないという現在の縦割り行政の実態がここにあらわれているわけでございます。  まず、行管庁長官に御質問いたします。  第二臨調、特にその第四都会が特殊法人及び認可法人のあり方について深くメスを入れまして、五十七年五月十七日と五十八年一月十七日の二度にわたりその改善について具体的な提言を行っておりますことにつきましては、行管長官よく御承知のところであろうと思います。これらの法人の数は、三公社を除きまして、五十八年一月一日現在、特殊法人九十六、認可法人九十……

第101回国会 決算委員会 第10号(1984/07/09、13期、民社党・国民連合)

○柄谷道一君 総理にまずお伺いいたしますが、第二臨調は政治に対する信頼性の確保、これを行政改革の原則の一つに挙げております。そして、公務員のあり方につきましては、公務員倫理は、「およそ職業人に求められる職業倫理のほか、職務の公共性にかんがみ、更に厳しい規範が課されている。」といたしまして、公務員が、全体の奉仕者として公共の福祉のために勤務すべき地位にあることを自覚して、公正、誠実に職務に当たるとともに、常に身を廉潔に保つこと、公務員は、その意識及び行動において、民主的意識、使命感、経費的観念を堅持し、国民から十分信頼される存在であることを強く求めているわけでございます。  そこで、まず総理の公……

第101回国会 社会労働委員会 第13号(1984/07/05、13期、民社党・国民連合)

○柄谷道一君 私は、民社党・国民連合を代表して、雇用保険法等の一部を改正する法律案について、修正案並びに修正部分を除く原案に対し、賛成の討論を行います。  雇用保険制度は、発足以来、失業の予防及び雇用機会の増大、雇用構造の改善、労働者の能力の開発及び向上等に重要な役割を果たしてきたところでありますが、その間、雇用保険制度を取り巻く諸情勢は、産業構造の転換や労働力需給の変化、完全失業者数の増加などに見られるように、大きく変化してまいりました。これらの状況を勘案し、今後の雇用失業構造の変化に対応しつつ、雇用保険制度を効果的に機能させていくためには、本改正案は必要やむを得ないものと理解するものであり……

第101回国会 社会労働委員会 第15号(1984/07/24、13期、民社党・国民連合)

○柄谷道一君 医療保険制度の前提諸条件の整備の問題、また、被保険者本人に対する定率負担導入の問題等は、私は、本会議でも触れておりますので、後ほどこの問題についてさらに細部御質問することといたしまして、私の本会議質問で触れ得なかった実務的な問題について、最初に御質問をいたしたいと思います。  まず、五人未満事業所に対する適用拡大の問題でございます。  現在、五人未満事業所が健康保険法の強制適用事業所になっておりません。これを強制適用の事業所にするということは多年の課題でございました。政府は、今回ようやく五人未満事業所を強制適用するという方針を固められましたが、これを年金改正法の中で処理されようと……

第101回国会 社会労働委員会 第16号(1984/07/25、13期、民社党・国民連合)

○柄谷道一君 最初に、地主参考人にお伺いいたします。  先生は、いろいろ論拠を挙げまして一割負担はやむを得ない、妥当であると、こういう御陳述をされたわけでございますが、これは相当意見のあるところでございますが、仮に先生の説に従うとしても、今我々の審議しております法案は、一割負担は激変緩和措置であり、時限的なものであり、本則は八割給付という建前に立っているわけでございます。  そこで私は、先生の説をとるとしても、先生も指摘されましたように、本格的な給付率は一体どうあるべきかという問題については、例えば一割負担を導入することによる受診率の変化、これが保険財政及び医療費に及ぼす影響、さらには、例えば……

第101回国会 社会労働委員会 第18号(1984/08/02、13期、民社党・国民連合)

○柄谷道一君 多くの委員から数多くの問題について触れられておりますので、私はなるべく重複しない範囲で御質問をいたしたいと思います。  まず冒頭に、今回厚生省の衛生部局の組織改組が行われました。私は、局の名称が変わっただけで余り新味を感じないわけでございますが、この組織再編のねらいは一体どこにあったわけでございますか。
【次の発言】 非常に優等生的な御答弁があったわけでございますが、それでは端的にお伺いいたします。  現在議題になっております原爆被爆者対策は、従来公衆衛生局企画課で扱っていたものが、今回新たに保健医療局企画課によって行われる、こう理解してよろしゅうございますか。

第101回国会 社会労働委員会 第19号(1984/08/03、13期、民社党・国民連合)

○柄谷道一君 総理の公的諮問機関であります社会保障制度審議会が、昭和四十六年九月、公費負担医療の分野拡大と医療保険の位置づけの明確化、健康管理施策の充実拡大、医療供給面の整備と改革など六項目にわたる抜本改正の意見を総理に提示したこと、及び、四十五年十月の意見書提出に引き続き、厚生大臣の諮問機関である社会保険審議会が、健康管理体制に対する行政機能の一貫した体系化、医療供給体制の体系的整備など同じく六項目について具体的な提言を行いました。これらを国民の合意を得て計画的、年次的に実践することこそ政治が緊急に対処しなければならぬ要請である、これを怠れば保険財政は破局に達し、我が国の社会保障にとって重大……

第101回国会 社会労働委員会 第20号(1984/08/04、13期、民社党・国民連合)

○柄谷道一君 私は、民社党・国民連合を代表し、ただいま議題となっております健康保険法等の一部を改正する法律案について、修正案並びに修正部分を除く原案に対し、反対の討論を行うものであります。  私が反対する第一の理由は、今回の改正案が政府の画一的マイナスシーリングのつじつま合わせのために、被保険者本人の負担増、受診率の抑制、国庫負担の削減という方策をとろうとするものであり、財政対策のみにこだわり、医療保険本来の趣旨に照らした改正案ではないということであります。  すなわち、総理の諮問機関である社会保障制度審議会は、再三にわたって、財政対策のみを追う政府の姿勢を厳しく批判し、医療保険の前提諸問題の……

第101回国会 社会労働委員会 第21号(1984/08/07、13期、民社党・国民連合)

○柄谷道一君 まず、社会福祉医療事業団法について御質問いたします。  医療金融公庫は、昭和三十五年七月に設立されましたいわゆる政府関係機関でございますが、その当時の速記録によりますと、その設立の目的を、当時渡邊国務大臣は次のように説明しております。「現下における私的医療機関の担当すべき役割から見て、その適正な整備及び機能の向上をはかるためには、これに必要なる資金を、財政資金により、長期かつ低利に融通する道を講ずることが必要と考えるのであります。」、その主なところはこういうところです。一方、社会福祉事業振興会は、二十九年四月からスタートいたしておりますが、これも速記録によりますと、「終戦後民間社……

第101回国会 内閣委員会 閉会後第1号(1984/08/28、13期、民社党・国民連合)

○柄谷道一君 人事院勧告問題につきましては既に多くの委員から指摘されておりますので、重複を避ける意味で若干通告の趣旨の裏からお尋ねするような問題もあると思いますが、的確にお答えをいただきたいと存じます。  まず、人事院総裁にお伺いいたしますが、総裁はかつて臨調第二部会第一分科会の主査として、公務員の給与のあり方を含む公務員制度確立の答申に関与する立場におられました。そして今回、国家公務員の給与改定勧告の最高責任者として勧告を行われ、その談話の中で強く完全実施を求められているわけでございます。こうした総裁のいろいろの経験を総合して、人事院総裁は今回の勧告を臨調の理念にもとるものではない、こういう……

第101回国会 内閣委員会 閉会後第2号(1984/11/08、13期、民社党・国民連合)

○柄谷道一君 総務庁長官に率直にお伺いいたしますが、異例というのはどういう意味でございましょうか。
【次の発言】 私も、異例という言葉を政府が大変使われるものですから、広辞林を引いてみました。「普通と違った例」、「前例のないこと」、こうございます。  そこで、官房長官談話、総務庁長官所感、いろいろ読んでわからない点があったんですが、今までの質問に対する答弁を聞いておりまして、こういうふうに理解してよろしゅうございますか。これは人事院勧告を尊重しなければならないという趣旨を十分考えたが、苦渋の中での選択であった、情勢が許せば来年いわゆる積み残し分を含めて完全実施を図りたい、もしそれができない場合……

第101回国会 内閣委員会 第3号(1984/04/06、13期、民社党・国民連合)

○柄谷道一君 先ごろ、ソ連空母ノボロシスクが日本海を北上しつつあるということが報道されました際、衆議院予算委員会でこれに対する防衛庁の見解が問われておりますが、当時、防衛庁としては現配置ミンスクとの単なる交代であるのか、極東ソ連海軍の増強ということに結びつくのか、いまだ不明確であるのでということで回答を留保されております。その後、ミンスクは日本海を南下いたしました。今ミンスクはどこへ行ったんですか。
【次の発言】 カムラン湾にいるかどうかの確認もできないわけですか。
【次の発言】 それでは、今回の意図は一体那辺にあったと防衛庁は分析をされておられますか。

第101回国会 内閣委員会 第4号(1984/04/07、13期、民社党・国民連合)

○柄谷道一君 数人の委員より人事院勧告問題については御質問がございましたが、私は政府答弁にどうしても納得できませんので、再度この問題に集中して御質問をいたします。  私は、政府が五十六年度期末勤勉手当を旧ベースで支給する措置をとりましたときに、鈴木前総理に対し質問をいたしました。毎年異例の措置という名においてこのようなことが続けられれば人事院制度は形骸化すると思うがいかんというのがその趣旨でございます。そのときに鈴木前総理は、明確に本年限りの異例の措置である、こう答弁されております。ところが、翌五十七年度は凍結でございます。五十八年度は人事院勧告による俸給表の改ざんという形において人事院制度が……

第101回国会 内閣委員会 第6号(1984/04/17、13期、民社党・国民連合)

○柄谷道一君 宮内庁要覧を拝見いたしますと、天皇陛下が日本国憲法の定めによって内閣の助言と承認により行われた国事に関する行為、五十七年度の場合、陛下がごらんになり毛筆で御署名になるか捺印される書類は、法律、政令、条約の公布、国会の召集、総選挙施行の公示、内閣総理大臣の任命、最高裁長官の任命、国務大臣の任免等の認証、大赦等の認証、栄典の授与、批准書等の認証、外国大使等の接受等で年間約千百件。新年祝賀の儀のほか、認証官任命式、外国特命全権大使の信任状及び解任状の奉呈式等国家的儀式が約五十回。国の象徴としての立場から催される儀式、行事、御会食、茶会、拝謁、御引見が約二百回。外国元首との親書、親電の交……

第101回国会 内閣委員会 第7号(1984/04/19、13期、民社党・国民連合)

○柄谷道一君 まず、外国旅費問題でございますが、八年越しの改定というのは遅きに失した感がございますけれども、基本的にはこれに賛成するものでございます。  なお、国内旅費につきましては、既に多くの委員から指摘があったところでございますが、民間においても事務費の合理化というものは、その必要性のチェック、認定、こうしたいわば管理の面を通じてその節減合理化に努めるというのが方向でございまして、出張する者にはそれ相応の処遇をしなければならぬ、こういうことになっていると思うわけでございます。私たちも行政改革は大いに行わねばならぬと思いますが、ちょっと視点を変えた目でこれを見る必要があるのではないか。そうい……

第101回国会 内閣委員会 第9号(1984/04/26、13期、民社党・国民連合)

○柄谷道一君 ただいま審議されておりますこの法案は、大臣の趣旨説明にもございましたように、輸送需要の構造的変化等に対応して総合的な運輸政策を推進するために組織の再編整理を行うところにあろうと思います。  現在、山形県と秋田県は新潟陸運局の管轄区分となっております。しかし、実態的には、両県とも経済圏としてもまた交通圏としても仙台を軸として活動いたしておりますことは実態御承知のところであろうと思います。したがいまして、現在の管轄区分は明らかに不合理であり、実態に乖離しているとして、私の手元にも多くの苦情や、また改善を求める陳情が寄せられております。今回の統合を一つの契機として、新設される東北運輸局……

第101回国会 内閣委員会 第11号(1984/05/10、13期、民社党・国民連合)

○柄谷道一君 恩給の受給者でございますが、現在、本人の普通恩給百十六万二千人、同じく傷病恩給十二万二千人、遺族の普通扶助料四十五万七千人、公務関係扶助料五十二万九千人、傷病者遺族特別年金一万二千人、合計二百二十八万二千人が受給対象者となっております。そして、その支給総額は、五十九年度予算で一兆七千三百九十三億円、こうなっているわけでございます。このうち、旧軍人関係が九四・一%を占めております。  そこで、一昨日、同僚委員からの質問にも取り上げられましたが、受給者が逐年高齢化していることにかんがみ、恩給の将来展望が一体どうなるのかということは非常に大きな関心事であろう、こう思うわけでございます。……

第101回国会 内閣委員会 第12号(1984/05/17、13期、民社党・国民連合)

○柄谷道一君 去る五月十一日の日米防衛首脳会談でワインバーガー米国防長官が、ソ連の脅威は急速かつ劇的に増大しておる、こういう基本認識を示しまして、西側諸国の結束を強調すると同時に、日本政府が自衛力を強化している努力を評価すると述べた後、栗原長官が、さきの質問にも出ましたけれども、自衛力の整備推進にとってソ連の脅威の問題は大きい、日本国民にソ連の脅威を正しく認識させていくことが大事で、私の任務だと思う、こう述べられた、これは報道でございます。  さきの委員の質問に対して、この発言は政治家栗原祐幸としての認識を述べたものである、こうお答えになったんです。しかし、両国の防衛に関する長官同士の会談で、……

第101回国会 内閣委員会 第14号(1984/06/21、13期、民社党・国民連合)

○柄谷道一君 郵政三事業のうち、まず郵便事業の問題について御質問したいと思います。  郵便事業の赤字の現状についてでございますが、資本収入のうち五十九年度の借り入れ予定額は千五百七十九億円、このうちいわゆる赤字に対する借入金が三百八億円、一方、借入金償還九百二十二億円余のうち五十九年度分の建設財源償還分が百五十二億円、したがって三百八億円から百五十三億円を差し引きますと、五十九年度は単年度百五十五億円の赤字になる。また、視点を変えて、収益、業務収入の二兆三千四百十四億円から業務費、予備費、減価償却費等の費用二兆三千五百六十九億円を差し引くと百五十五億円になる。したがって、五十九年度の郵便事業に……

第101回国会 予算委員会 第14号(1984/03/30、13期、民社党・国民連合)

○柄谷道一君 国家の平和と安全を確保することが国政の大本であることは論をまたないと思います。この問題に関するまず総理の基本的な御所見をお伺いいたします。
【次の発言】 戦争を未然に防止するその第一の要件は、平和戦略の展開であろう、第二は安保条約の有効な機能であろう、そして第三は専守防衛、非核三原則の原則に立つ防衛力の整備である、こう思いますが、いかがでございますか。
【次の発言】 順番はまあ別として、防衛庁長官にお伺いいたしますが、その一つの戦争抑止力である防衛という問題は、あらゆる局面、可能性を想定して、これに対応する万全の策を確立することにあると、こう思いますが、長官の見解を伺います。

第101回国会 予算委員会 第18号(1984/04/05、13期、民社党・国民連合)

○柄谷道一君 まず、官房長官にお伺いいたします。  アメリカ陸軍の元情報部員クレイグ・スミスが東京でKGB要員と接触し、FBIに逮捕されたという事件でございますが、さきの質問に対し、事実の確認を急ぎ対処する旨の政府答弁がございました。これ以上の答弁を求めることは無理と思いますから、一般問題として御質問いたします。  昨年三月、アメリカの国防次官は議会で、世界で最も情報が漏れやすい東京と苦々しく証言したと新聞に報道されております。東京は諜報戦の前戦基地であるとも言われております。しかも、最近特に東側がここ数年、軍事情報とともに先端技術、いわゆる軍事転用が可能な先端技術に照準を合わせて活発な諜報活……

第101回国会 予算委員会 第20号(1984/04/10、13期、民社党・国民連合)

○柄谷道一君 夫を単身赴任で出しました埼玉県の家族の一家心中事件、これは多くのサラリーマンに大きなショックを与えました。  そこで、まず行管庁にお伺いいたしますが、行管庁では、転居者の子弟に関する高校の受け入れ措置につきまして行政監察を行っておられますが、この中で何が浮かび出たわけですか。
【次の発言】 その監察によりまして、高校生を持つ転勤者の四人に三人は単身赴任を余儀なくされているということが明らかになったと私は受けとめておりますが、そのとおりですか。
【次の発言】 ただいま婦人少年局長から妻の意識調査結果の内容は伺いましたが、労働省は、単身赴任の増減傾向、単身赴任の理由、一回当たりの転勤……

第102回国会 建設委員会 第10号(1985/04/18、13期、民社党・国民連合)

○柄谷道一君 私に与えられている時間は極めて短いものですから、答弁は簡にして要を得たものをお願いいたします。  まず、建設省が去る一月三十日に発表いたしました五十九年一年間の新設住宅着工戸数は速報ベースで百十八万七千戸、対前年比四・四%増となりまして、一部には六年ぶりに長期不況から抜け出したかのごとき見方がございますが、その内訳を見てみますと、貸し家が対前年比一七・七%増の四十六万四千戸であるのに対して、持ち家は前年比九千戸減の四十七万戸、これは昭和四十年代以降では最低水準に落ち込んでおります。また、マンションや建て売り住宅等の分譲住宅も一万二千戸減の二十三万一千戸と低迷状況を脱し切れておりま……

第102回国会 商工委員会 第17号(1985/05/28、13期、民社党・国民連合)

○柄谷道一君 多くの質問を用意し通告をしておりましたが、他の委員とダブる点はできる限り省略したいと思います。  まず、本法の目的につきましては、第一条に極めて名文が書かれてあります。また提案趣旨説明の中にも明記されております。そうした目的と趣旨に関しましては、私としましても全面的に賛同するものでございますが、中小企業庁の長官は、本法の成立とその運用によって具体的にどのような成果が期待できるとお考えでございますか。
【次の発言】 ただいま長官の申されましたような成果を期待しようとすれば、これは継続的な施策というものが当然必要であろうと思うのでございます。他の委員も質問されましたが、ところが本法案……

第102回国会 内閣委員会 閉会後第1号(1985/08/27、13期、民社党・国民連合)

○柄谷道一君 まず、人事院勧告につきまして人事院総裁にお伺いいたします。  本年度の人事院勧告は、例年の勧告と異なりまして幾つかの特徴があると思います。私なりにその特徴を拾い上げてみますと、第一に公務員の基本的な俸給表である行政職俸給表(一)について、八等級制を十一級制にし、 これに伴って幾つかの俸給表についても新等級を挿入していることであります。第二には、専門行政職俸給表を新設していることであります。そして第三には、東京を初め大都会に勤務している人人に支給されている調整手当の引き上げを図っていること、これが主たる特色ではないかと私は思考いたします。  このような特色を持つ人事院勧告が行われる……

第102回国会 内閣委員会 第3号(1984/12/20、13期、民社党・国民連合)

○柄谷道一君 まず、内閣法制局長官にお伺いいたします。  本年八月二十八日の本院内閣委員会で峯山委員は、憲法二十八条で規定している労働基本権の保障は三公社四現業の職員はもちろん非現業の公務員にも及ぶものである、しかしこの労働基本権は公労法や国家公務員法で制約しているけれども、現業と非現業は団結権とスト禁止という点では同じであるけれども、団体交渉権については、現業には労働協約締結権を含む団体交渉権が認められている、これに対して非現業職員に対してはこれが認められていない、したがって非現業に対しては実態的に見て現業より強い規制が加えられている、こう認識してよいか、こういう質問に対して長官はこれをその……

第102回国会 内閣委員会 第6号(1985/03/28、13期、民社党・国民連合)

○柄谷道一君 総務庁長官にお伺いいたしますが、さきの定年法制化の審議が行われました際に、これは五十六年六月二日の本内閣委員会でございますが、定年制というものは、その定年に達すれば自分の意思とはかかわりなく退職しなければならないという側面がある、同時にもう一つの側面は、その年齢に達するまではみずからの意思に反して退職を強制されないという雇用保障の側面を持っておるということを私は主張いたしました。当時の中山太郎行管庁長官は、私のこの趣旨を全面的に肯定されまして、定年制度施行後においては、定年退職が退職管理の主たる手段となることから、従来定年制度がなかったため、それに代替するものとして集団的、組織的……

第102回国会 内閣委員会 第7号(1985/04/02、13期、民社党・国民連合)

○柄谷道一君 総務長官にお伺いいたしますが、行政改革の理念は、これは臨調の第一次答申、第三次基本答申及び第五次最終答申で明らかにされているところでございます。端的に言えば変化への対応、総合性の確保、簡素効率化、信頼性の確保という四つの視点に立って行政の制度や政策を抜本的に見直し、高度成長時代を通じて肥大化した行財政を簡素かつ効率的なシステムに改革して、活力ある福祉社会の建設と国際社会に対する積極的貢献を実現し得る基盤を構築する、この理念については多くの言葉を要しないところであろうと思います。  そこで、このような臨調の理念を生かすためには、中央、地方、特殊法人、認可法人、公益法人等を含めたトー……

第102回国会 内閣委員会 第8号(1985/04/03、13期、民社党・国民連合)

○柄谷道一君 防衛庁長官にお伺いします。  中曽根総理は、三月十五日予算委員会で、我が党の伊藤郁男委員の質問に対しまして、次のように答弁されております。「やはり一番大事なことは制空権のないところでは有力な防衛行為はできないということであり」「その地域における航空優勢あるいは海上優勢、そういうようなものがないところでは列島防衛を担当している日本の場合では非常に難しくなる。一たん上げてしまったら、これはもう日本の国民もおりますし非常に被害も出てきて混乱が起こるのでありまして、やはり上げないでやる、それが防衛の第一義」でありますと。これは明らかに海空重視、洋上撃滅重視の姿勢を表明されたものと受けとめ……

第102回国会 内閣委員会 第12号(1985/05/23、13期、民社党・国民連合)

○柄谷道一君 恩給法等の改正案の具体的内容に入る前に、恩給法の基本について若干お伺いいたしたいと思います。  まず、恩給局長に伺いますが、公的年金制度の統合一元化の一環として、国家公務員等共済組合法の改正法案が本国会に提出されております。それと恩給との関連でございますが、今回の共済組合年金法の大改正について、恩給局長としては大蔵省に対してその立案過程で公式に協議し、もしくは意見を申し入れられたことがあるかどうか、お伺いします。
【次の発言】 他省の意見は慎重に伺った、しかしプロパーの問題としてあえて恩給局側としての積極的意見は開陳していない、こういう趣旨であろうと思いますね。総務庁設置法の中に……

第102回国会 内閣委員会 第13号(1985/05/30、13期、民社党・国民連合)

○柄谷道一君 共済年金問題につきまして、私は既に内閣委員会で恩給と共済年金との関連、特に年金算出の基礎給与と実質価値維持のためのスライド問題、また自衛官の国家要請に基づく若年定年と共済年金水準及び掛金率の関係、さらには年金法改正の連合審査で国鉄共済の財政調整の前提となっております基礎数字の変化に伴う対応の問題等々について質問をしてまいりました。また、この年金問題には、その他にも国鉄共済スライド停止問題と実質価値の維持の問題、他の公的年金との調整問題等々多くの基本的問題があるわけでございます。しかし、本日の質問時間は極めて限定されておりますので、それらの問題は改めて共済組合法本体の審議の際に質問……

第102回国会 内閣委員会 第15号(1985/06/11、13期、民社党・国民連合)

○柄谷道一君 行革推進という立場に立ちまして御質問をいたします。まず、本法案に関連して行政監察についてお伺いいたします。  私は、地方の行革を推進するためには国からのさまざまな拘束を廃止または緩和することが肝要である、こう考えるものでございます。しかし、そのためには地方側の意見に十分耳を傾けるとともに拘束や事務負担の実態を実証的に把握する必要があると思うのでございます。そうした意味からも、本法案の基礎として行政監察を行ったことは適切な措置であったと思いますし、また当局の努力に敬意を表するものでございますが、今後行革を一層推進するため国、地方を通ずる諸改革問題について積極的かつ効果的な行政監察を……

第102回国会 内閣委員会 第16号(1985/06/13、13期、民社党・国民連合)

○柄谷道一君 地方公共団体の人件費は、言うまでもなく、定員と給与の総和でございます。私は前回、地方公務員の数の適正化の問題について、一昨日提言を含めて質問いたしましたので、本日は給与についてまず自治省にお伺いいたします。  不適正な給与制度を改めて、住民が納得できないような高い給与水準を是正するために自治省が何回か通達を流して指導しておられることは承知しておりますが、余り実効は上がっていないと残念ながら受けとめざるを得ません。そこで我が党は、今国会に地方公務員の給与の適正化に関する臨時措置法案を提出いたしております。これは給与等の公開、給与の適正化に関する自治大臣の勧告、給与適正化計画の決定と……

第102回国会 内閣委員会 第17号(1985/06/20、13期、民社党・国民連合)

○柄谷道一君 まず、日米防衛首脳会談と後方支援態勢の強化の問題についてお伺いをいたします。  長官は、もう既に多くの質問が出ておりますが、首脳会談において、五九中業ではOTHレーダー、早期警戒機、要撃機、艦艇の新対空システムの導入など、洋上防空を強化するという方針を表明されたようでございますが、これに対してアメリカ側がどのような見解を示したのかお伺いいたします。
【次の発言】 我が国は政府が一貫して仮想敵国は置かない、ただソ連が潜在的脅威であるということはしばしば今日まで言われてきたところでございます。となりますと、このOTHレーダーは、やはり潜在的脅威に対応して配置するということに配置する場……

第102回国会 予算委員会 第3号(1985/02/13、13期、民社党・国民連合)

○柄谷道一君 通告いたしました質問に入る前に、二点、総理の御認識を伺いたいと思うんです。  まず、教育改革は今全国民の深い関心が寄せられているところでございますが、十一日、臨時教育審議会の第一部会は画一主義を排し個性主義という思想に立つ部会長メモをまとめられたと承知しております。総理のひとつ評価をお願いいたします。
【次の発言】 その方向については評価するという姿勢でございますか。
【次の発言】 文部大臣のひとつ評価をお願いいたします。
【次の発言】 再度文部大臣に伺いますが、そのような方向に沿う答申が出された場合、これを尊重するという姿勢には変わりございませんか。

第102回国会 予算委員会 第6号(1985/03/14、13期、民社党・国民連合)

○柄谷道一君 まず大蔵大臣に率直にお尋ねをいたしますが、大臣は昨年末の記者会見で、一般歳出の伸び率ゼロは六十一年度予算でももう一度やらなければならないと述べられたと報道いたしております。そのとおりかどうか。さらに、今後、特例国債依存体質脱却の目標年次である昭和六十五年度まで、毎年一般歳出伸び率ゼロの方針を予算編成の際貫くことが可能と考えておられるのか。さらに、そのような緊縮財政だけで膨大な要調整額を解消し得ると考えているのか。  以上三点をお伺いします。
【次の発言】 後藤田総務庁長官にお伺いいたしますが、あなたは一月二十一日本院決算委員会で、どんなに歳出削減をしてもそれだけで財政再建ができる……

第102回国会 予算委員会 第21号(1985/04/05、13期、民社党・国民連合)

○柄谷道一君 私は本予算委員会を初めあらゆる機会をとらえまして、予算審議に不可欠である財政の中期展望の主要経費別内訳の提出を政府に求めますと同時に、今後あるべき経済財政指標の目標値、政府の政策選択を具体的に盛り込んだローリングシステムによる中期経済計画と、それとの政策的連続性及び整合性を持った中期財政計画の提出を求め続けてまいりました。  それは、政府の経済計画や財政試算が今後の目標値を明らかにせず、政策選択に言及することを意図的に回避するなど、先見性と実効性に欠き、今後の増税なき財政再建のための具体的計画と対処方針もなく、毎年見せかけの歳出削減による予算の帳じり合わせに終始していたのでは、国……

第104回国会 内閣委員会 第2号(1986/04/02、13期、民社党・国民連合)

○柄谷道一君 まず行政改革、特に補助金問題について官房長官及び総務庁長官に御質問いたします。  五十九年十月に発表いたしました地方自治経営学会の調査によりますと、現在地方自治体で最も忙殺されている事務として掲げておりますのは、都道府県では国庫補助金関係事務、すなわち申請書づくり、陳情、監査書類づくり等が四四・六%、国等からの調査依頼が一九・三%を占めております。そして、住民への対応は一一%、みずからの町づくりのための企画、勉強等が一四・九%と、事務量の増大が大きくこれを引き離しているわけでございます。一方、市町村では国庫補助金関係事務二四・九%、国等からの調査依頼が一六・四%、合わせまして四割……

第104回国会 予算委員会 第8号(1986/03/12、13期、民社党・国民連合)

○柄谷道一君 雇用の安定確保を図ることは政治の要請であると私は思いますが、労働及び総理の御見解をまず伺います。
【次の発言】 今、日本の経済、財政は三つの大きな課題を抱えていると思うのでございます。一つは貿易摩擦の解消、第二は円高による景気減速への対応、そして第三は増税なき財政再建の達成であります。この三つの問題を解消する方程式は内需拡大しかございません。しかし、最近の政策介入によります急速な円高、これは輸出関連産業を中心といたしまして雇用問題に重大な影響を与え、今後ますます深刻化していくおそれがございます。この点につきまして労働、通産、経企三大臣は産業の実態をどのように認識しておられますのか……



各種会議発言一覧(参議院)

10期(1974/07/07〜)

第75回国会 逓信委員会、物価等対策特別委員会連合審査会 第1号(1975/06/25、10期、民社党)

○柄谷道一君 最後の質問でありまして、予定しておりました質問の多くが触れられたわけでございますので、なるべく重複することを避けて要点的に御質問したいと思います。  私は、料金の値上げというのは企業の維持という観点に立てば、最も赤字克服の安易な方法である、こう思うのであります。すでに指摘し尽くされましたように、元来、郵便事業は膨大な人員を必要とします。そしてそのコストのほとんどは人件費であり、事業の性格上、その作業を近代化する余地がきわめて少ないということはすでに一般的に指摘されているところであります。そして経営の赤字というのは世界的に共通する傾向でもあります。  さきに田代富士男君は、立教大学……

第75回国会 予算委員会第四分科会 第2号(1975/03/31、10期、民社党)

○柄谷道一君 厚生大臣ね、各種共済を含めて、わが国には大変たくさんな年金制度というのがある。制度としてはたくさんあるわけですね。これは、新規裁定一件当たり金額をとらえてみても、その金額水準においても、差がある。さらに、細かな問題ですけれども、資格期間、それから給付の開始年齢、保険料の負担、国庫負担比率、それから年金額の算定方式、これはいずれもそれぞれの年金が違う面を持っているわけです。大臣は、今日までのいろいろ質疑の中で、制度間に誕生の経緯や歴史もある、その不均衡是正というものはなかなか既得権を主張する向きもあってその不公正不均等是正というのはむずかしい問題だが、五十年一年かかってこれを洗い直……

第78回国会 災害対策特別委員会、地方行政委員会連合審査会 閉会後第1号(1976/11/11、10期、民社党)

○柄谷道一君 時間の関係もありますので重複する質問は避けたいと思います。しかし、各委員からも指摘されたところでありますけれども、中小企業被災者に対する長期低利金融と、政府系金融機関の資金量確保及び担保補完制度の弾力的運用、また政府系三行の既貸付金の償還猶予、被害医療機関に対する医療金融公庫よりの融資、環境衛生金融公庫よりの融資、住宅金融公庫住宅建設資金の貸し付け、さらには廃棄物処理経費に対する国庫補助等の問題につきましては、県市の要望、陳情を十分その意を体されまして、被害者の心を心とした手厚い措置が早急に講ぜられるように、冒頭強く求めておきたいと思います。  一つ確認したいんでありますが、県及……

第80回国会 農林水産委員会、運輸委員会連合審査会 第1号(1977/04/30、10期、民社党)

○柄谷道一君 ただいままでの質問にもございましたように、現行法で平時の警備を行います海上保安庁に配置されております監視艇及び監視船三百十隻、ヘリコプター十九機、YS11十五機、これが現状でございます。で、領海十二海里と漁業二百海里水域が制定された場合、この現勢力で新海洋秩序に対応できるのかどうか、お伺いします。
【次の発言】 問題は、この三百十隻の今度は量とともに質の問題でございますが、聞くところによりますと、二百海里海域まで航行できる船はうち九十隻足らず、しかもスピードが十数ノットという、漁船よりもまさにスピードの遅い、いわゆる性能の悪い船が多数含まれている。とするならば、重点的に問題をしぼ……

第80回国会 予算委員会第四分科会 第2号(1977/04/14、10期、民社党)

○柄谷道一君 年金の業務体制について御質問をいたします。  昭和五十年の二月に人口問題研究所が発表した将来人口の推計によりますと、六十五歳以上の高年人口は昭和五十年の八百七十七万、総人口の七・九%が、七十五年には千八百七十九万、九十五年には二千五百六十二万、総人口の一八%に達しまして、人口の高年化がいわゆるピークに達すると、こう言われております。このように人口の高年化が急ピッチで進み、これに伴って各種年金の受給者が当然逐年増加してくるわけでございます。年金の業務量はしたがってますます増大すると考えられるわけでございますが、年金受給者の現状とその今後の推定というものについて、簡潔にお答えを願いま……


11期(1977/07/10〜)

第84回国会 予算委員会第四分科会 第2号(1978/03/30、11期、民社党)

○柄谷道一君 私は、去る三月二十三日、社会労働委員会で中高年齢者の雇用対策、特に定年制の延長問題について質問いたしました。本日は、さらにこれを掘り下げて、定年延長の具体的な推進策について御質問をいたしたいと思います。  まず、質問に先立ちまして、五十三年度予算における定年延長関係の概要及びその伸び率について御説明を願いたいと思います。
【次の発言】 予算は五・五%の上昇という点にとどまっているわけですね。  私は前回の質問で、年齢別常用労働者の有効求人倍率、特に高齢者の有効求人倍率がきわめて深刻である、さらに、各企業における高年齢者の実雇用率がきわめて低い、こういう深刻な中高、特に高齢者の雇用……

第84回国会 予算委員会第四分科会 第3号(1978/03/31、11期、民社党)

○柄谷道一君 厚生行政の所管するいろいろの問題につきましては、医療、年金、社会福祉など多岐にわたっております。限られた時間でございますので、これらの問題点につきましては改めて社労委員会等において大臣の所見をただすことといたしまして、本日は廃棄物問題を中心として御質問を申し上げたいと思うわけでございます。  私は、昭和五十一年の五月十一日、当院の社労委員会で産業廃棄物の処理及び清掃に関し質問をいたしました。再度廃棄物問題について大臣の御所見をお伺いしたいと思います。  政府は、今日まで廃棄物処理法及び産廃に関しては五十一年の改正法の制定、さらに五十一年度を初年度とした廃棄物処理施設整備五カ年計画……

第87回国会 商工委員会資源エネルギー対策小委員会 第1号(1979/05/29、11期、民社党)

○柄谷道一君 本日は、三菱石炭鉱業南夕炭鉱災害問題について御質問いたしますが、小委員長の派遣報告の中にも触れておられるところでございますけれども、私も、今回の災害によって十七名のとうとい犠牲者を含めて多数の罹災者が出ましたこと、まことに残念でございますし、殉職された方々の御冥福を慎んでお祈り申し上げますとともに、御遺族の方々に心よりお悔やみを申し上げ、あわせて罹災者の方々の一日も早い御回復をお祈り申し上げたいと思う次第でございます。  また本日、資源エネルギー庁長官から報告がございました藤枝市における東海都市ガスのガス爆発、これはどの視点より見ましても人災でございます。当局として再発防止のため……

第87回国会 予算委員会第四分科会 第2号(1979/03/29、11期、民社党)

○柄谷道一君 中高年齢者の雇用問題と同様、きわめて現在深刻な問題は身障者対策であろうと思います。昨年六月一日現在で調査いたしました労働省の統計を見ますと、民間産業において雇用身障者数は十二万六千四百九十三名、実雇用率は一・一一%、それから雇用率未達成企業は四七・九%と発表されております。それから公団、事業団等特殊法人は、一・八%の雇用率に対しまして実雇用率は一・二%、未達成法人は六六・三%に達する。また国、地方公共団体は、雇用率一・九%に対しまして実雇用率は一・八四%である。これはすべて労働省の指標でございますけれども、これを昭和五十二年度と労働省の前年同月度の実態と比較をいたしますと横ばいな……

第87回国会 予算委員会第四分科会 第3号(1979/03/30、11期、民社党)

○柄谷道一君 ややミクロ的立場に立つ質問が続いたものですから、私は非常にマクロ的な立場ではございますが、若干の質問をいたしたいと思います。  まず、さきに閣議で了解されました五十四年度の地方財政計画を拝見いたしますと、現在地方自治体が直面している危機的な状況というものをそのまま浮き彫りしているように読み取れます。すなわち、歳出面では五十二年度に引き続きまして景気浮揚のための公共投資優先型となっております。しかし、その反面、歳入面では借入金、地方債の比重が増加いたしております。この結果、五十四年度の元利償還費は二兆六千億円に達しまして、五十四年度末の地方債の残高は二十五兆円をはるかに超えるという……


12期(1980/06/22〜)

第94回国会 運輸委員会、地方行政委員会、社会労働委員会、公害及び交通安全対策特別委員会連合審査会 第1号(1981/05/29、12期、民社党・国民連合)

○柄谷道一君 廃棄物は言うまでもなく人間が日常生活を営み、産業活動を行えば必然的に発生するものであります。そしてその適正な処理が必要であることは多言を要しないと思います。特に人口密度が高い首都圏や近畿圏で一般廃棄物が年間千九百万トン、これは全国の約五〇%、産業廃棄物が年間九千三百万トン、これは全国の約四〇%排出いたしております。その中間処理や再生利用等で減量に努めなければならないのは当然でございます。しかし、とうていこれだけで処理することができない。最終処分地の確保が重要な地方行政の課題になっており、関係市町村が苦慮している実情は私は十分承知しておるつもりでございます。しかし、他面この廃棄物の……

第94回国会 予算委員会第四分科会 第3号(1981/03/31、12期、民社党・国民連合)

○柄谷道一君 労働力人口の高齢化と並んで、最近の労働市場の大きな特徴は、パートタイム労働者また派遣労働者など、いわゆる雇用時間や期間が短く、かつ労働条件が席用労働者に比べまして不明瞭な、いわゆる雇用の不安定労働者が著しく増加して、わが国の労働市場に構造的に深く定着しつつあるということがその特徴ではなかろうか、こう思います。しかも、昭和四十九年以来非常にその数がふえてきております。これは、企業が減量経営の一環として常用労働者をパート、派遣労働者にかえる動きが目立ってきたということを反映するものではなかろうかと思います。  ところが、これらの不安定雇用労働者に対する政策的対応はおくれております。法……

第95回国会 行財政改革に関する特別委員会、内閣委員会、地方行政委員会、大蔵委員会連合審査会 第3号(1981/11/26、12期、民社党・国民連合)

○柄谷道一君 景気回復のおくれ、物価の予測以上の落ちつきを反映いたしまして、四月から八月の一般会計税収の累計額は対前年同期と比較いたしまして九・一%増にとどまっております。これは五十六年度当初予算で見込みました対前年度税収の伸び二〇・三%を大きく下回っているわけでございます。  そこで、経済企画庁も去る十月二日、五十六年度経済見通し暫定試算を発表しておられますが、それによりますと、物価については、消費者物価指数を五・五%から五%へ下方修正、さらに民間最終消費支出、民間住宅、民間企業設備、鉱工業生産指数もそれぞれ下方修正をいたしまして、それを受けて名目GNP成長率を九・一%から八%に下方修正して……

第96回国会 社会労働委員会、内閣委員会、地方行政委員会、文教委員会、農林水産委員会連合審査会 第1号(1982/07/08、12期、民社党・国民連合)

○柄谷道一君 基本的な問題でございますが、まず自治大臣にお伺いいたします。  言うまでもなく、憲法九十二条には「地方公共団体の組織及び運営に関する事項は、地方自治の本旨に基いて、法律でこれを定める。」と明定されております。そこで自治大臣は、「地方自治の本旨」とは一体何か、その御認識を明らかにしていただきたい。
【次の発言】 そのような御理解であれば、地方公共団体が独自の判断でその地域社会にかかわる施策を行う場合、国はその施策に関して不当に関与し、または干渉してはならない、これは当然のことであると思いますが、そのとおりでございますか。
【次の発言】 ところで、老人医療に関します地方の上乗せは、す……


13期(1983/06/26〜)

第101回国会 社会労働委員会公聴会 第1号(1984/07/30、13期、民社党・国民連合)

○柄谷道一君 本日は、貴重な御意見をありがとうございました。  まず、江見公述人に御質問をいたします。  江見先生は、総論として具体的に四つの理由を挙げられまして、ベストではないがセカンドベストである、こういうことで本案に賛成と、こういう意見を述べられました。私は、医療保険制度の改革を考える場合に、給付や保険料負担という保険サイドの問題だけではなくて、多くの公述人から述べられておりますように、健康管理、健康増進の一貫した体制化の問題。包括医療、主治医ないしは家庭医と専門医との機能の分化の問題、病院と診療所の機能の問題、医師養成の問題、医薬分業問題等々、医療供給サイドの整備の問題。さらに、疾病の……

第102回国会 社会労働委員会,内閣委員会,地方行政委員会,大蔵委員会,文教委員会,農林水産委員会,運輸委員会連合審査会 第1号(1985/04/19、13期、民社党・国民連合)

○柄谷道一君 私が今さら申すまでもなく、二十一世紀に向けて我が国は急速に高齢化社会の道を歩むことになります。そして平均寿今も二十一世紀には人生八十年時代が定着するものと思われます。こうした人生八十年時代を展望して、これに対応した新しい、しかも質の高い福祉政策の確立が必要であることは多くを諮る必要はございません。私は本件について厚生大臣の所見を求めるつもりでございましたが、社労委員会で最後に総理が出席されるやに承知いたしておりますので、この件については同僚議員から社労の場において質問をしていただきたいと思います。  そこで具体的質問に入ります。老後生活を支える経済的基盤は個々人の自助努力も必要で……

第102回国会 逓信委員会,内閣委員会,地方行政委員会,大蔵委員会,社会労働委員会,商工委員会連合審査会 第1号(1984/12/07、13期、民社党・国民連合)

○柄谷道一君 私たちが二十一世紀を展望いたしまして国家の存立と発展を図っていくためには、情報資源の生産流通、利用のための社会基盤としての電気通信、特にエレクトロニクス技術の技術革新を背景とするニューメディアがその先導的、中心的役割を担うことを要請されていると思います。このことに関しては多くの議論をする必要はないと思うわけでございます。そして、電電公社が今日までその基礎的、先端的技術の研究開発に尽くしてまいりました努力と貢献について、私は高く評価する者の一人でございます。  そこで、電電公社の民営化に当たりまして若干の質問をいたしたいと思います。まず、電電公社が民営化した後の研究開発投資のあり方……


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データ更新日:2022/12/09

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菅原琢『データ分析読解の技術』(中公新書ラクレ756)

【内容紹介】「データ分析ブーム」がもたらしたのは、怪しい“分析らしきもの”と、それに基づいた誤解や偏見……。本書では、「問題」「解説」を通して、データ分析の失敗例を紹介しながら、データを正しく読み解くための実践的な視点や方法、また、思考に役立つ基礎的な知識やコツを紹介していく。誤った分析をしないため、騙されないための、基本的・実践的な読解と思考の方法とは――。