安倍晋三衆議院議員の在職時の本会議での質疑や答弁などの発言についてまとめています。発言回数、発言文字数、発言時の役職、立場、各発言の冒頭部分の内容の一覧が掲載されています。
委員会や各種会議での発言等については委員会統計/発言一覧のページを参照してください。
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※「発言」は発言が記録された本会議の数、「文字数」は発言として記録された文字の総数を示しています。
※「議会役職」は議長、副議長など国会の役職、「政府役職」は大臣などの内閣、政府関係の役職が記録に付されていた場合を集計し、「非役職」は議会役職、政府役職いずれでもない場合を集計しています。
※国会会期は各選挙期中で最初にその役職での発言が記録された会期を示しています。
○安倍晋三君 私は、自由民主党を代表して、介護保険法案、介護保険法施行法案及び医療法の一部を改正する法律案について、総理並びに関係大臣に質問いたします。 昭和三十六年に国民皆保険、皆年金を達成した社会保障制度は、経済の成長、社会の成熟とともに充実してまいりました。しかしながら、今日の社会保障制度を取り巻く環境は、諸外国にも例を見ない高齢化の急速な進展、家族形態の多様化と、大きく変貌を遂げつつあります。こうした中で、昭和四十五年には三兆五千億円であった社会保障給付費は、平成七年には六十五兆円となり、対国民所得比で一七%を超えるまでになっております。一方で、経済は低成長化し、現在、国の財政は残念……
○安倍晋三君 自由民主党の安倍晋三であります。 私は、自由民主党を代表いたしまして、アジア欧州会合報告について、橋本総理と小渕外務大臣に質問をいたします。 九六年に開かれた第一回のASEM首脳会合は、アジアと欧州の首脳が一堂に会することそれ自体が成果であると言えたと思います。また、当時、アジアは年平均八%の成長を続けており、東アジアの奇跡と称されるほど、アジア経済の活力に対する欧州側の期待が高かったと記憶をいたしております。 翻って、今回の第二回首脳会合は、昨年夏のタイでの通貨危機に端を発するアジアの経済危機の中で開かれたわけであります。まさにASEMの存在意義が問われる会合であったと思……
○安倍晋三君 私は、自由民主党の安倍晋三であります。 私は、自由民主党を代表し、このたびの防衛庁不祥事に関連して質問をいたします。 本年九月三日及び四日、防衛装備品調達の業務に従事した防衛庁の元調達実施本部長及び元副本部長が背任容疑で逮捕されるとともに、同月三日及び十四日には、防衛庁に対し検察当局による強制捜査が実施される事態が発生し、さらには、かかる事態に関する組織的な証拠隠滅の疑いまで伝えられており、もしこれが事実であるとすれば、極めて残念な事態であると言わざるを得ません。 しかも、三日前の八月三十一日には、我が国の安全保障上ゆゆしき事態である北朝鮮のミサイル発射事件が発生したばかり……
○安倍晋三君 私は、自由民主党、公明党・改革クラブ、自由党を代表して、ただいま議題となっております国民年金法等の一部を改正する法律案等年金三法案に対して、賛成の意を表するものであります。(拍手) 新たな世紀の到来を控えて、本格的な少子高齢社会が目前に迫っている今日、国民の老後生活の柱である年金制度を将来にわたって安定した盤石なものとすることは、この時代に生きる我々に課せられた重大な使命であります。 これに対して、その見直しを図ることなく放置した場合、将来世代に過重な負担を課すことは一目瞭然であります。それにもかかわらず、給付の維持のみに固執して必要な改正を先送りすることは、責任ある政治家の……
○安倍晋三君 私は、自由民主党を代表し、小泉総理の所信表明に対する質問をいたします。(拍手) その前に、まず、九月二十六日の十勝沖地震により被害を受けた方々、負傷された方々に心からお見舞いを申し上げます。自由民主党としても、政府と協力し、対策に万全を期すことをお約束いたします。 私は、このたび、自由民主党の幹事長という身に余る重責を担うこととなりました。小泉総理に対して、自民党を変えると言ったにもかかわらず自民党は何も変わっていないではないかといった論調もありました。しかし、当選三回の私が幹事長職に当たる、この一点をとってみても、明らかに自由民主党は大きく変わったのであります。(拍手) ……
○国務大臣(安倍晋三君) 前原議員にお答えをいたします。 まず、耐震強度偽装問題への対応についてお尋ねがありました。 私自身、小嶋氏との面識は全くなく、また私の秘書も、国土交通省への働きかけを含め、問題になるような対応は一切しておりません。 耐震強度偽装問題への政府としての対応については、総理大臣から答弁があったとおりであります。参考人招致については、院の運営に関する事柄であります。しかしながら、私の秘書の参考人招致については、私は全く必要ないと考えております。 次に、北朝鮮に対する経済制裁についてお尋ねがありました。 日朝間の諸懸案の解決に向けた政府の基本方針は、対話と圧力です。日……
○国務大臣(安倍晋三君) 長浜議員にお答えをいたします。 アスベストによる健康被害につきましては、極めて長い期間を経て発病し、原因の特定が極めて困難である一方、また重篤な健康被害があるにもかかわらず、労災補償の対象者以外は、現状では特別な救済手段が存在しておりません。 また、委員が御指摘されましたように、この問題については、今までさまざまな経緯があったことは承知をしております。その上で、政府としても、反省すべき点は反省しなければならない、このように考えております。 そして、政府としては、このような状況を重く受けとめ、昨年七月以来、関係閣僚会合等を開催して取り組みを進めております。昨年末に……
○国務大臣(安倍晋三君) 福田議員にお答えいたします。 三位一体改革の評価と今後の改革についてお尋ねがありました。 地方にできることは地方にという理念のもと、国の関与を縮小して地方の権限、責任を拡大するとともに、国、地方を通じた行政のスリム化を推進するため、三位一体の改革を進めてきたところであり、三兆円の税源移譲、四兆七千億円の補助金改革などを行うことといたしました。 これらの改革の結果、地方の判断と責任で地域の実情に応じた行政サービスの提供が可能となるなど、地方分権が一層推進され、国と地方の改革が大きく前進したものと考えております。 この結果については、地方からも、三兆円という大規模……
○国務大臣(安倍晋三君) 佐々木議員にお答えします。 都市再生本部による中心市街地活性化の取り組み、都市再生本部と中心市街地活性化本部との関係についてお尋ねがございました。 都市再生本部は、都市の魅力と国際競争力を高める都市再生の推進を目的として内閣に設置されているものですが、都市再生基本方針の中で、中心市街地活性化策について市街地中心部の再生として位置づけるとともに、稚内から石垣までの全国の都市再生を進める全国都市再生モデル調査を活用して、多くの先導的な活動に対する支援などを推進してきたところであります。 中心市街地活性化本部は、衰退が進行している中心市街地の活性化、にぎわい創出のため……
○国務大臣(安倍晋三君) 高山議員にお答えをいたします。 まず、政府機関からの情報流出事案についてのお尋ねがありました。 政府機関の重要情報の流出については、大変遺憾に考えております。 情報流出の防止のためには、各省庁における情報管理を徹底するということが基本であり、三月九日の事務次官等会議において、職員の一人一人にまで情報管理が徹底されるよう、私から厳しく指示したところであります。 今後とも、各省庁に対して、情報セキュリティー対策の徹底を強力に指導してまいる所存であります。また、情報流出事案の発生した場合には、各省庁の責任において厳正な対処が行われるものと考えております。 次に、ウ……
○国務大臣(安倍晋三君) 高井議員にお答えいたします。 まず、子育て、幼児教育に対する理念についてのお尋ねがありました。 子育て家庭を社会全体で支援し、また、保護者の就労の有無等にかかわらず質の高い幼児教育、保育を提供することは極めて重要であります。このため、就学前の教育、保育の充実、働き方の見直し、子育て支援の充実などの施策について、政府を挙げて取り組んでいく必要があると考えております。 なお、今般の法案は、文部科学省と厚生労働省の両省が、閣議決定の方針に従い、総理のリーダーシップのもと、人事交流も含めて連携し、提案に至ったものであります。その際、両省の関係審議会が合同で制度設計の検討……
○国務大臣(安倍晋三君) 赤嶺議員にお答えします。 米軍再編に伴う費用負担についてお尋ねがありました。 米軍再編に伴う措置については、これまで関係省庁間において、閣僚を含むさまざまなレベルで適宜意見交換が行われてきました。その際、こうした措置に伴う所要経費について、厳しい財政事情を踏まえ、我が国が負担すべき経費であるか否かをきちんと精査する必要があることについて認識を共有してきたところであります。(拍手)
○国務大臣(安倍晋三君) 鳩山議員にお答えします。 宗教的情操教育についてお尋ねがありました。 私は、この件について、特段自説を曲げたということはありません。 宗教的情操については、その内容が多義的であることなどから、教育基本法には規定しておりません。もとより、宇宙や生命の神秘、自然などに対する敬けんの念については、現在でも、学校において、人間の力を超えたものに対する畏敬の念を深めることなどを通じてはぐくんでいるところであり、このような取り組みは今後とも重要であると考えております。 なお、今回新たに、宗教に関する一般的教養を規定しており、今後、宗教に関する教育が適切に実施されるものと期……
○内閣総理大臣(安倍晋三君) このたび、私は、内閣総理大臣に任命されました。日本が厳しい時期を乗り越え、新世紀の発展に向けた出発点に立った今、初の戦後生まれの総理として、国政を預かる重責を与えられたことに身の引き締まる思いです。多くの国民の期待を正面から真摯に受けとめ、身命を賭して職務に取り組んでまいります。(拍手) 国政を遂行するに当たり、私は、まず、みずからの政治姿勢を、国民の皆様並びに議員各位に明らかにいたします。 私は、特定の団体や個人のための政治を行うつもりは一切ありません。額に汗して勤勉に働き、家族を愛し、自分の暮らす地域やふるさとをよくしたいと思い、日本の未来を信じたいと願っ……
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 鳩山由紀夫議員にお答えいたします。 逃げず、逃げ込まずという消費税への姿勢についてのお尋ねがありました。 我が国財政は極めて厳しい状況にあり、成長なくして財政再建なしの理念のもと、経済成長を維持しつつ、国民負担の最小化を第一の目標に、歳出削減や行政改革等を徹底してまいります。 このような改革を徹底して実施した上で、それでも対応し切れない社会保障や少子化などに伴う負担増に対しては、安定的な財源を確保するため、抜本的、一体的な税制改革を推進し、将来世代への負担の先送りを行わないようにします。 消費税については、このような抜本的、一体的な税制改革の中で議論を行っ……
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 太田昭宏議員にお答えをいたします。 まず、お答えをする前に、このたび新代表に就任をされましたことを心からお喜び申し上げます。(拍手) 人間主義の社会づくり、国づくりについてのお尋ねがありました。 私は、額に汗して勤勉に働き、家族を愛し、自分の暮らす地域やふるさとをよくしたいと思い、日本の未来を信じたいと願っている普通の人々、その方々のための政治を行っていきたいと考えています。このような人々が活力を持って暮らすことができるような美しい国の実現に向けて、全力を尽くしてまいる所存でございます。どうか、御理解と御協力のほどをよろしくお願い申し上げます。(拍手) 学……
○内閣総理大臣(安倍晋三君) ただいまの御決議に対しまして所信を申し述べます。 今回、北朝鮮が、我が国を含む国際社会の再三の警告にもかかわらず、核実験を強行したと発表しました。それが事実であるとすれば、我が国を初めとする東アジア地域のみならず、国際社会の平和と安全に対する重大な脅威であり、断じて容認できません。 また、北朝鮮による核実験は、日朝平壌宣言、六者会合の共同声明のみならず、本年七月に採択された国連安保理決議第一六九五号及び十月六日の国連安保理議長声明に違反するものであって、国際社会の努力を大きく裏切るものです。さらには、これは核兵器不拡散条約体制に対する重大な挑戦です。 我が国……
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 石破茂議員にお答えをいたします。 テロ対策特別措置法の延長についてのお尋ねがありました。 国際社会におけるテロとの闘いは依然続いており、我が国は、国際協調のもと、テロとの闘いを我が国自身の問題と認識し、引き続き重要な役割を果たさなければならないと考えております。 法の延長期間については、アフガニスタンとその周辺地域の情勢が依然流動的であるため、状況変化に的確に対応できるよう、一年間としております。 国際平和協力のためのいわゆる一般法の整備に関する認識についてお尋ねがありました。 政府としては、今後、与党から御提言がなされれば、その趣旨を受けとめ、世界にお……
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 林幹雄議員にお答えをいたします。 地方分権改革についてお尋ねがありました。 地方の活力なくして国の活力はありません。やる気のある地方が自由に独自の施策を展開し、魅力ある地方に生まれ変わるよう、地方分権を積極的に進めてまいります。このため、関係法令の一括した見直し等により、国と地方の役割分担の見直しを進めるとともに、国の関与、国庫補助負担金の廃止縮小等を図ってまいります。 地方分権改革と道州制との関係についてのお尋ねがありました。 私は、地方分権改革は、知恵と工夫にあふれた地方の実現に向け、真に地方の自律と責任を確立するための取り組みであると考えております。……
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 昨年九月、私は、総理に就任した際、安倍内閣の目指す日本の姿は、世界の人々があこがれと尊敬を抱き、子供たちの世代が自信と誇りを持つことができるように、活力とチャンスと優しさに満ちあふれ、自律の精神を大事にする、世界に開かれた「美しい国、日本」であることを国民の皆様にお示ししました。この新しい日本の姿の実現に向け、国民の皆様とともに、一つ一つスピード感を持って結果を出していくことが重要であると考えています。引き続き、日本の明るい未来に向け、全力投球することをお約束いたします。(拍手) 私は、日本を、二十一世紀の国際社会において新たな模範となる国にしたいと考えます。 ……
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 小沢一郎議員にお答えをいたします。 今国会で論議すべき最重要課題についてのお尋ねがありました。 私は、施政方針演説で明確に述べたとおり、国民の働き方、暮らしの向上、教育の再生、そして憲法を頂点とする戦後レジームの大胆な見直し、いずれの課題に対しても、正面から全力で取り組んでまいります。二者択一ではないと思います。 政府は、成長力を強化し、その実感を国民が肌で感じることができるようにするためのさまざまな具体的方策を提案いたします。今国会で徹底的に議論していただくことを期待いたします。私も、論戦を正面から受けて立つ覚悟でございます。(拍手) 教育再生についてお……
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 太田昭宏議員にお答えをいたします。 私の美しい国づくりについてお尋ねがありました。 私は、日本人には限りない可能性、活力があると信じています。それを引き出すことが政治の役割であり、私の美しい国づくりの核心であります。子供たちが夢を持ち、働く人があすへの希望を持ち、皆が困難を乗り越えて挑戦する意欲を持てるような社会をつくることを目指してまいります。 自公連立政権は、未曾有の経済危機を克服してきた実績を持っています。この自信を糧とし、それぞれの現場で頑張っておられる人々の声に真摯に耳を傾けながら、さらに安定した連立政権の基盤に立って、美しい国づくりに向けてあらゆ……
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 御法川信英君にお答えをいたします。 税制の抜本改革についてお尋ねがありました。 我が国財政は極めて厳しい状況であり、経済成長を維持しながら、国民負担の最小化を第一の目標に、歳出歳入一体改革に正面から取り組む覚悟であります。 こうした観点から、歳出削減等の改革を徹底して実施した上で、それでも対応し切れない負担増に対しては、基礎年金国庫負担割合の二分の一への引き上げに要する財源を含め、安定的な財源を確保し、将来世代への負担の先送りを行わないようにしなければなりません。 このため、本年秋以降、本格的な議論を行い、十九年度を目途に、社会保障給付や少子化対策に要する……
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 馳浩議員にお答えいたします。 教育再生会議の役割と中教審との役割分担についてお尋ねがありました。 教育再生は、私の内閣における国政上の最重要課題であります。二十一世紀の日本にふさわしい教育体制を構築し、教育の再生を図るために教育再生会議を設置いたしました。 教育再生会議の提言については、速やかに施策として実行に移せるものは移し、今回の教育三法案のように、制度改正が必要な場合など、さらに検討が必要なものは中央教育審議会での検討も踏まえつつ、内閣を挙げて教育再生に取り組んでいるところであります。 教育再生会議の議事の公開についてお尋ねがありました。 教育再生……
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 吉川貴盛議員にお答えをいたします。 自衛隊のイラク派遣の意義についてお尋ねがありました。 政府としては、イラクの復興と安定は我が国及び国際社会全体の平和と安全の観点から重要であること、また、多くの国がイラクを支援する中、我が国も国際社会の一員としての責務を果たす必要があること、さらに、自衛隊は、日ごろから訓練を積み、厳しい生活環境においても十分に活動できる自己完結性と危険を回避する能力を備え、世界各地の平和構築努力に参加した経験を有していることなどを踏まえ、自衛隊のイラク派遣を決定したものであります。 イラク特措法を二年間延長する理由についてのお尋ねがありま……
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 谷畑孝議員にお答えをいたします。 社会保険庁改革に対する私の決意についてお尋ねがありました。 社会保険庁については、規律の回復と事業の効率化を実現するため、抜本的な改革をなし遂げなければなりません。このため、今回の改革案では、公的年金に関する国の責任は堅持しつつ、新たに非公務員型の日本年金機構を設置するとともに、民間企業への外部委託を徹底するほか、悪質な滞納者への強制徴収を国税庁に委託するなど、社会保険庁の廃止・解体六分割を断行することとしております。 公的年金に対する国民の信頼をしっかり確保できる新組織の実現に向けて、引き続き最善の努力を続けてまいります。……
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 細野議員にお答えをいたします。 天下りと税金の無駄遣いについてのお尋ねがございました。 いわゆる天下りや談合の問題に対する厳しい批判があることは真摯に受けとめなければならないと認識をいたしております。官製談合その他、税金の無駄遣いの背景にある天下り問題を根絶し、また、年功序列を打破して、役所の中の非効率を正し、小さく効率的な筋肉質の政府をつくり上げるというのが政府の基本方針であります。このため、天下り問題に対しては、予算や権限を背景とした押しつけ的なあっせんを根絶するため、本法案を提出したところであります。 天下りの根絶についてお尋ねがございました。 今回……
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 第百六十八回国会の開会に当たり、新潟県中越沖地震や台風による災害により亡くなられた方々の御冥福をお祈りするとともに、被害に遭われた方々に心からお見舞いを申し上げます。被災者の皆様の不安の解消を第一に、復旧復興に全力を尽くしてまいります。 さきの参議院議員通常選挙は、与党にとって大変厳しい結果となりました。今回示された国民の皆様の思いや怒りに対し、これまで十分こたえ切れていなかったこと、政治と行政に対する不信を招いたことについての深い反省の上に立って、今後、国政に当たっていきたいと考えております。(拍手) ここまで厳しい民意が示されたのだから退陣すべきとの御意見……
○安倍晋三君 自由民主党の安倍晋三であります。 私は、自由民主党・無所属の会を代表して、野田総理の所信表明演説について質問をいたします。(拍手) 質問に入る前に、一言申し上げます。 私は、五年前、この壇上において所信表明演説を行い、その後、病のため、突然総理の職を辞する結果となりました。この壇上から、国民の皆様に、そして全ての議員の皆様に、心からおわびを申し上げます。 私は、その日以来、この責任のとり方について、日々考え続けてまいりました。 事の失敗に屈すべからず、失敗すれば失敗を償うだけの工夫を凝らすべきとは、不平等条約の改正をなし遂げた陸奥宗光の言葉です。 挫折を含め、政権を担……
○内閣総理大臣(安倍晋三君) まず、アルジェリアで発生したテロ事件について、一言申し上げます。 事件発生以来、政府としては、総力を挙げて、情報収集と人命救出に取り組んでまいりました。 しかしながら、世界の最前線で活躍する、何の罪もない日本人が犠牲となったことは、痛恨のきわみです。残された御家族の方々のお気持ちを思うと、悲痛の念にたえません。 無辜の市民を巻き込んだ卑劣なテロ行為は、決して許されるものではなく、断固として非難します。 私たちは、今般の事件の検証を行い、国民の生命財産を守り抜きます。国際社会と引き続き連携し、テロと闘い続けます。冒頭、その決意を申し上げます。 昨年末の総選……
○内閣総理大臣(安倍晋三君) まず初めに、このたび、大変困難な状況の中で民主党の代表に就任されました海江田万里代表に対しまして、改めて敬意を表し、私も同世代の者の一人としてエールを送りたいと思います。 そして、結びにおいて、私たちの世代には、私たちの世代で日本をよりよい国にして次の世代に受け渡す義務がある、そうおっしゃられました。私も全く同感であります。同じ認識を持って、海江田代表との間で建設的な、そして緊張感のある議論をしていきたいと思いますので、よろしくお願いを申し上げます。 それでは、海江田万里議員の御質問にお答えをいたします。 所信表明演説で教育、社会保障、地域主権、エネルギー政……
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 井上義久議員の御質問にお答えをいたします。 まず、邦人保護のあり方等についてお尋ねがありました。 海外において邦人が安心して活動できるよう、アルジェリアにおけるテロ事件への対応の検証をしっかりと行い、平素からとるべき対応、及び、危機が発生した場合に在留邦人等を保護するための対策の検討に、政府一丸となって迅速に取り組んでまいります。 さらに、御指摘の情報収集・分析体制や外交基盤の強化についても、検証作業も踏まえ、迅速に取り組んでまいります。 復興の加速と福島の再生についてのお尋ねがありました。 復興は内閣の最重要課題の一つであり、閣僚全員が復興大臣であると……
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 岸本周平議員の御質問にお答えいたします。 中央銀行の独立性についてお尋ねがございました。 今回の共同声明では、日本銀行が、みずから二%の物価安定目標を設定し、責任を持ってできるだけ早期に実現することとされております。金融政策の自主性は十分に尊重されていることから、中央銀行の独立性を軽視するようなものではないと考えております。 金融政策の出口戦略についてお尋ねがございました。 共同声明において、日本銀行は、二%の物価安定目標のもと、リスク要因を点検し、経済の持続的な成長を確保する観点から問題が生じていないかを確認しつつ、金融緩和を推進することとされています。……
○内閣総理大臣(安倍晋三君) ただいまの御決議に対しまして、所信を申し述べます。 今回、北朝鮮が核実験を強行したことは、北朝鮮がミサイル能力を増強していることとあわせ考えれば、我が国の安全に対する重大な脅威であり、北東アジア及び国際社会の平和と安全を著しく損なうものとして、断じて容認できません。 また、今回の核実験は、国連安保理決議に明確に違反するものであるとともに、日朝平壌宣言や二〇〇五年九月の六者会合共同声明にも違反し、北朝鮮との対話を通じた問題解決に向けた動きにも逆行するものであります。 北朝鮮に対して厳重に抗議し、断固として非難します。 政府としては、引き続き、国連安保理が決議……
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 強い日本、それをつくるのは、ほかの誰でもありません。私たち自身です。 一身独立して一国独立する。 私たち自身が、誰かに寄りかかる心を捨て、それぞれの持ち場で、みずから運命を切り開こうという意思を持たない限り、私たちの未来は開けません。 日本は、今、幾つもの難しい課題を抱えています。しかし、くじけてはいけない。諦めてはいけません。私たち一人一人が、みずから立って前を向き、未来は明るいと信じて前進することが、私たちの次の、そのまた次の世代の日本人に、立派な国、強い国を残す唯一の道であります。 苦楽をともにするにしかざるなり。 一身の独立を唱えた福沢諭吉も、自……
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 大畠章宏議員の質問にお答えをいたします。 東日本大震災からの復興におけるさまざまな課題について、現地からの声も含め、どのように対応するのかとのお尋ねがありました。 現地の声に真摯に耳を傾け、復興の課題に速やかに対応することが重要と認識しております。 このため、政権発足後速やかに、復興を加速化するよう指示をしており、復興大臣のもとに、住宅再建・復興まちづくりの加速化のためのタスクフォースを設置しました。 このタスクフォースにおいて、速やかに住宅宅地等の工程や目標を公表し、その実現及び加速化に向け、御指摘の用地取得、資材不足、人員不足、入札不調などの課題に柔軟……
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 井上義久議員にお答えをいたします。 平成二十五年度予算の早期成立と国民への説明についてのお尋ねがありました。 二十四年度補正予算と二十五年度予算については、いわゆる十五カ月予算として一体的に編成しましたが、デフレからの早期脱却、経済再生に向け、二十四年度補正予算に続き、二十五年度予算についても早期に成立させていただき、速やかに執行することが可能となるよう全力を尽くしてまいります。 また、これらの予算について、国会審議や予算執行段階の情報公開などを通じて、施策の中身などについて国民の皆様に丁寧に説明してまいります。 日米同盟を基軸とした日中、日韓関係の改善に……
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 武正公一議員にお答えをいたします。 社会保障・税一体改革の精神についてのお尋ねがありました。 消費税の引き上げを含む社会保障・税一体改革は、社会保障の安定財源確保と財政健全化の同時達成を目指す観点から取り組む改革であり、引き上げ分は、全額社会保障の充実と安定化に向け、社会保障給付として国民に還元することとしており、公共事業に充てることはありません。 三党実務者協議においては、精力的に議論が行われているということを承知しておりますが、社会保障・税一体改革の推進については、引き続き、三党間の協議を進めるとともに、社会保障制度改革推進法に基づき、国民会議で精力的に……
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 若井康彦議員の質問にお答えをいたします。 TPPについてお尋ねがありました。 TPP交渉に当たっては、自民党の決議文をしっかりと胸に刻み、国民の皆様からのさまざまな御意見も踏まえつつ、国益にかなう最善の道を求めてまいります。 他方、これから交渉しようというときに離脱の話をすることは、国益の観点からも不適切であると考えます。 いずれにしても、TPPについては、我が国としては、主張するべきことはきっちりと主張して、交渉を通じて、国益を最大限に実現するよう全力を尽くす考えでございます。 残余の質問につきましては、関係大臣から答弁させます。(拍手)
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 宮下一郎議員にお答えをいたします。 デフレ脱却と経済活性化に対する意気込みについてお尋ねがありました。 長引くデフレを脱却し、日本経済を再生させることが、私の内閣の最重要課題です。 このため、これまでとは次元の異なる政策パッケージとして、大胆な金融政策、機動的な財政政策、民間投資を喚起する成長戦略の三本の矢を一体的に進めます。こうした三本の矢により、企業の収益機会をふやし、雇用や所得の拡大を実現することで、国民生活に経済成長の恩恵が幅広く行き渡るようにしてまいります。 社会保障・税一体改革の考え方と消費税率の引き上げの意義についてのお尋ねがありました。 ……
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 上川陽子議員にお答えをいたします。 代行割れ問題の早期解決と母体企業の経営への配慮についてお尋ねがありました。 今回の法案は、厚生年金本体との財政中立を基本としており、基金が解散するときの不足金は、税や保険料による補填は行わず、母体企業が責任を持って国に返還することにしています。 他方、こうした返還に際して、中小企業の経営に配慮するため、分割納付による返還期限を延長するとともに、事業所間の連帯債務を外すこととするなどの見直しを行うこととしております。 残余の質問につきましては、関係大臣から答弁させます。(拍手)
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 私は、六月十七日及び十八日に英国ロック・アーンにおいて開催されたG8サミットに出席しました。また、これに先立ち、十五日及び十六日にポーランドを訪問し、G8サミット終了後の十九日にはアイルランドを訪問するとともに、英国ロンドンにおいて、我が国の経済政策につき講演を行いました。 その成果について御報告いたします。 今回のG8サミットは、私にとって、二〇〇七年のハイリゲンダム・サミット以来の出席でありましたが、G8各国の首脳と、世界経済や地域情勢、英国が主要な課題とした貿易、税、透明性の問題など幅広い課題につき、率直な意見交換を行うことができました。 中でも、G8……
○内閣総理大臣(安倍晋三君) まず、冒頭、過去に経験したことのない豪雨や台風、竜巻により、亡くなられた方々に心から哀悼の意を表するとともに、被害に遭われた方々に対しお見舞いを申し上げます。 高齢化や過疎に直面する被災地域も多く、そうした実態も踏まえながら、早期の復旧に向け、全力で取り組んでまいります。 この道しかない。 三本の矢は、世の中の空気を一変させました。ことしに入って、二四半期連続で年率三%以上、主要先進国では最も高い成長となりました。昨年末〇・八三倍だった有効求人倍率は、八カ月で〇・九五倍まで来ました。 景気回復の実感は、いまだ全国津々浦々まで届いてはいません。日本の隅々にま……
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 答弁に先立ちまして、まず、台風二十六号による大雨により亡くなられた方々に心から哀悼の意を表するとともに、被害に遭われている方々に対してお見舞いを申し上げます。 政府としては、関係機関一体となって、被災者の救出救助活動に全力を尽くすとともに、ライフラインの早急な復旧などの応急対策に総力を挙げて当たってまいります。 海江田万里議員の御質問にお答えをいたします。 汚染水問題についてのお尋ねがありました。 福島第一原発では、貯水タンクからの汚染水漏えいなどの個々の事象は発生していますが、福島近海での放射性物質の影響は、発電所の港湾内の〇・三平方キロメートルにブロッ……
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 井上義久議員にお答えいたします。 今後の政権運営に当たっての基本認識についてお尋ねがありました。 六年前の参院選の大敗、そして四年前の総選挙での歴史的惨敗による野党転落、あのときの挫折は、私の胸に今も深く刻み込まれています。 だからこそ、私たち自由民主党は、政治は国民のものとの立党の原点に立ち戻り、公明党との強固な連立のもと、丁寧な政権運営に努めてまいりました。その思いは、これからも決して変わることはありません。 今後とも、公明党の皆様とともに、国民と丁寧な議論を積み重ねながら、スピードと責任、そして結果を出す政治を進めていく決意であります。井上議員を初め……
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 中谷元議員にお答えをいたします。 国家安全保障会議設置の趣旨、狙いについてお尋ねがありました。 我が国を取り巻く安全保障環境が一層厳しさを増している中、国家安全保障会議の設置は、官邸における外交・安全保障政策の司令塔機能を強化するために必要不可欠であります。 今回の法改正は、私と内閣官房長官、外務大臣、防衛大臣等が、これまで以上に頻繁に、戦略的観点を持って外交、安全保障に関する諸課題について審議を行うことにより、我が国の国家安全保障政策を機動的、戦略的に進めていくことを目的としています。 積極的平和主義についてお尋ねがありました。 近年、我が国を取り巻く……
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 城内実議員にお答えをいたします。 本法案の必要性についてお尋ねがありました。 情報漏えいに関する脅威が高まっている状況や、外国との情報共有は情報が各国において保全されることを前提に行われていることに鑑みると、御指摘のとおり、秘密保全に関する法制を整備することは喫緊の課題であります。 また、政府部内で情報共有が促進されるためにも、秘密保護に関する共通ルールの確立が必要であり、新たに設置される予定の国家安全保障会議の審議をより効果的に行うためにも、秘密保全に関する法制が整備されていることが重要であると認識しております。 政府としては、本法案の早期成立に向けて努……
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 平将明議員にお答えをいたします。 本法案の意義についてお尋ねがありました。 国家戦略特区により、日本の経済社会の風景を変える大胆な規制・制度改革を実行することで、世界で一番ビジネスのしやすい環境を創出し、民間投資の喚起により、日本経済を停滞から再生へ導くことができると考えています。本法案を早期に成立させていただき、成長戦略の着実な実施につなげていきたいと考えています。 雇用の規制改革についてのお尋ねがありました。 御指摘のとおり、雇用ルールがわかりにくいことが、グローバル企業や新規企業の投資阻害要因になるおそれがあります。 このため、国が雇用ルールを明確……
○内閣総理大臣(安倍晋三君) まず、冒頭、海上自衛隊輸送艦「おおすみ」と小型船の衝突事故について、亡くなられた方の御冥福をお祈りし、また、お見舞いを申し上げます。徹底した原因究明と再発防止に全力を挙げてまいります。 何事も、達成するまでは不可能に思えるものである。 ネルソン・マンデラ元大統領の偉大な足跡は、私たちを勇気づけてくれます。誰もが不可能だと諦めかけていたアパルトヘイトの撤廃を、その不屈の精神でなし遂げました。 不可能だと諦める心を打ち捨て、わずかでも可能性を信じて行動を起こす。一人一人が自信を持ってそれぞれの持ち場で頑張ることが、世の中を変える大きな力となると信じます。 かつ……
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 海江田万里議員にお答えをいたします。 全部で四十六問、御質問をいただきました。 まず、乗り越えるべき障害とは何か、障害を乗り越えた先の日本はどうなるのかとのお尋ねがありました。 御質問にあったように、立憲主義と平和主義を軽んじ、格差と貧困を放置する人が、私も含めて、この会場に一人として存在するでしょうか。存在するわけはありません。 立憲主義はもとより、平和主義を堅持し、そして貧困と格差のない社会を目指すべきは当然であります。しかし、それは、単なる願望のまま終わってはなりません。その実現のために、私たちは行動を起こさなければなりません。 日本は少子高齢化の……
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 井上義久議員にお答えをいたします。 経済再生への取り組みについてお尋ねがありました。 ただいま井上議員に御指摘いただいた経済再生に向けた諸課題については、十分にその御趣旨を踏まえ、全力で取り組んでまいります。 三本の矢によって、日本経済は、長く続いたデフレで失われた自信を取り戻しつつあります。景気回復の裾野は着実に広がっています。 こうした中で、企業の収益を雇用の拡大や所得の上昇につなげ、経済の好循環を実現することが重要です。 そのために、政労使の三者が、政労使会議の共通認識も踏まえた具体的な取り組みを進めることが必要であり、政府としても全力で取り組んで……
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 政府は、昨年十二月十七日、国家安全保障会議及び閣議において、国家安全保障戦略、平成二十六年度以降に係る防衛計画の大綱及び平成二十六年度から平成三十年度までの中期防衛力整備計画を決定いたしました。 以下、これらについて御報告申し上げます。 国家安全保障戦略は、我が国で初めて策定した国家安全保障に関する基本方針であります。我が国を取り巻く安全保障環境は一層厳しさを増しており、脅威は容易に国境を越えてきます。どの国も一国のみでは自国の平和と安全を守ることはできず、国際社会と協力して平和を確保していくことが不可欠です。 このような認識のもと、本戦略においては、国際協……
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 齋藤健議員にお答えをいたします。 農業、農村の将来像と二法案の位置づけについてお尋ねがありました。 地方の活性化は安倍内閣の最重要のテーマであり、地方経済の中核をなす農林水産業の活性化は、待ったなしの課題であります。私は、あらゆる努力を傾け、強い農林水産業とともに、美しく活力ある農山漁村を実現していく決意です。 これらを実現していくためには、農業、農村をめぐる一つ一つの課題に正面から向き合い、克服していくことが不可欠であります。 このため、昨年末、農林水産業・地域の活力創造プランを取りまとめ、新たな需要を取り込むための輸出の拡大、六次産業化の推進による付加……
○内閣総理大臣(安倍晋三君) とかしきなおみ議員にお答えをいたします。 医療、介護の制度改革の位置づけについてお尋ねがありました。 急速な少子高齢化のもと、世界に冠たる社会保障制度をしっかりと次世代に引き渡していくためには、消費税の引き上げにより安定財源を確保しつつ、制度の充実と重点化を同時に行う必要があります。 特に、医療や介護は、高齢化の進展等に伴い、ニーズの多様化や費用の増大が見込まれます。 このため、今回の法案では、患者の状態に応じた適切な医療が提供されるよう、医療提供体制の見直しを行うとともに、介護が必要となっても住みなれた地域での暮らしを継続できる体制を整備し、所得の低い方……
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 橋本岳議員にお答えをいたします。 市町村合併についてのお尋ねがありました。 平成十一年以来政府が行ってきた、市町村の自主的な合併の推進は、平成二十一年度末で一区切りとしたところであります。 今回の法改正により、これまでの手法に加え、地方公共団体が柔軟に連携できる新たな制度を創設することにより、これまで以上に、地域の実情に応じた行政サービスの提供体制を市町村みずから選択できるようにしてまいります。 議員御懸念の、市町村合併を強制していくということは、もとより考えておりません。 地方中枢拠点都市形成の狙いについてお尋ねがありました。 地方の活性化は安倍内閣……
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 鈴木淳司議員にお答えをいたします。 電力システム改革の着実な推進についてのお尋ねがありました。 電力システム改革は、新規参入の促進や競争環境の整備により、電力の低廉かつ安定的な供給を一層進めていくものであり、エネルギー制約の克服に向けた改革の中心をなすものであります。 厳しいエネルギー制約下にあるからこそ、コスト高や供給不安といった課題を解決する、ダイナミックなイノベーションが起こるよう、大胆な改革を着実に実行していく決意であります。 残余の質問につきましては、関係大臣から答弁させます。(拍手)
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 萩生田光一議員にお答えをいたします。 教育再生への決意と、改革の方向性についてのお尋ねがありました。 子供たちには無限の可能性が眠っており、それを引き出す鍵は、教育の再生です。 山積する課題に正面から取り組み、これからの日本にふさわしい教育体制を構築していくため、教育再生実行会議を設置し、これまで、いじめ問題への対応、教育委員会制度等について提言をいただきました。また、現在、学制の改革について議論していただいているところです。 これらの提言を踏まえ、今般の改正法案により、責任の所在が曖昧な現行の教育委員会制度を抜本的に改革していくなど、安倍内閣の大きな柱で……
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 所信を申し述べるに先立ち、一言申し上げます。 一昨日、御嶽山が噴火いたしました。 とうとい命を失われた方々に深く哀悼の意を表するとともに、被害に遭われた皆様に心からお見舞いを申し上げます。引き続き、救助活動に全力を挙げてまいります。 今後の噴火活動に最大限の警戒を行い、国民生活への影響にも万全の対策を講じてまいります。 先般の平成二十六年八月豪雨により、広島での大規模な土砂災害を初め、全国各地で甚大な被害が発生いたしました。 亡くなられた方々の御冥福を謹んでお祈りするとともに、被害に遭われた皆様に心からお見舞いを申し上げます。一日も早い生活再建に全力を尽……
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 海江田万里議員にお答えをいたします。 海江田議員からは、二十七問質問をいただいておりますが、答弁漏れのないように、かつ簡潔にお答えをしたいと思います。 御嶽山の噴火や土砂災害への対応についてお尋ねがありました。 まず、今般の御嶽山の噴火及び各地で発生した豪雨、土砂災害により亡くなられた方々の御冥福をお祈りするとともに、被害に遭われた方々に対して心からお見舞いを申し上げます。 御嶽山の現場では、噴火活動が続く中、警察、消防、自衛隊による懸命の救助活動が行われていますが、いまだ連絡のとれない方がおられます。 政府としては、関係機関が一体となって、引き続き救出……
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 井上義久議員にお答えをいたします。 御嶽山噴火への対策と今後の防災・減災対策への取り組みについてお尋ねがありました。 御嶽山の現場では、噴火活動が続く中、警察、消防、自衛隊による懸命の救出活動が行われていますが、いまだ連絡のとれない方々がおられます。政府としては、二次災害に留意しつつ、引き続き救助活動に全力を尽くしてまいります。 また、今回の経験を踏まえ、今後、火山活動の監視を強化するなど、防災対策にスピード感を持って取り組んでまいります。 今夏、各地で相次いだ豪雨、土砂災害についても、一日も早い生活再建などの被災者の支援策に関係機関が一体となって取り組ん……
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 新藤義孝議員にお答えをいたします。 地方創生の取り組みの方針と、まち・ひと・しごと創生法案の意義についてお尋ねがありました。 若者が将来に夢や希望を持てる魅力あふれる地方の創生は、安倍内閣の最重要事項です。 地方創生、人口減少克服を進めるために、私のもとに設置したまち・ひと・しごと創生本部のもとで、各省の縦割りを排除するとともに、地域の声に徹底して耳を傾け、従来の取り組みの延長線上にはない政策を実行してまいります。 また、まち・ひと・しごと創生法案は、人口急減、超高齢化という我が国が直面する喫緊の課題に正面から取り組むに当たり、東京圏への人口の過度な集中の……
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 松本文明議員にお答えをいたします。 派遣労働者の雇用の安定、保護についてのお尋ねがありました。 今回の改正案は、派遣会社に対し、計画的な教育訓練等を新たに義務づけるなど、派遣労働者のキャリアアップを支援するとともに、派遣期間が満了した場合には、正社員になったり、別の会社等で働き続けることができるようにする措置を新たに義務づけることにより、派遣労働者の雇用の安定を図るものであります。 また、派遣先に対しては、正社員化を支援するため、正社員募集情報の提供を義務づけるとともに、派遣先の労働者との均衡待遇の推進に向けた取り組みを求めることとしており、これらの取り組み……
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 前原誠司議員にお答えをいたします。 ISILが拘束する他の日本人の有無及び邦人テロ事件への政府の対応についてお尋ねがありました。 ISILによる卑劣なテロは、言語道断の暴挙であり、強く非難します。湯川遥菜さんの御家族の御心痛は察するに余りあり、言葉もありません。 現在、映像が公開された二人のほかに、人質となっている日本人の情報には接しておりません。 昨年八月及び十一月にそれぞれの行方不明事案の発生を把握した直後に、官邸に連絡室、外務省に対策室を立ち上げるとともに、ヨルダンにおいて現地対策本部を立ち上げ、あらゆるルートやチャンネルを通じて情報収集や協力要請を……
○内閣総理大臣(安倍晋三君) まず、冒頭、シリアにおける邦人殺害テロ事件について、一言申し上げます。 事件発生以来、政府はあらゆる手段を尽くしてまいりましたが、日本人がテロの犠牲となったことは、痛恨のきわみであります。衷心より哀悼の誠をささげるとともに、御家族に心からお悔やみを申し上げます。 非道かつ卑劣きわまりないテロ行為を断固非難します。 日本がテロに屈することは決してありません。水際対策の強化など、国内外の日本人の安全確保に万全を期してまいります。そして、食糧、医療などの人道支援、テロと闘う国際社会において、日本としての責任を毅然として果たしてまいります。 日本を取り戻す、そのた……
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 岡田克也議員にお答えをいたします。 農政改革についてお尋ねがありました。 農業は、日本の美しいふるさとを守ってきた、国の基であります。一方で、我が国の農業の活性化は待ったなしであります。 農業の成長産業化を図るため、安倍内閣では、農地集積バンクの創設、輸出、六次産業化の推進、米の生産調整の見直しなど、農政改革に力を注いでまいりました。 さらに、今般、意欲ある農業の担い手が活躍しやすい環境となるよう、農協、農業委員会、農業生産法人の三つの改革を一体的に行います。 特に農協については、意欲ある担い手と地域農協が力を合わせ、創意工夫を発揮し、ブランド化や海外展……
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 井上義久議員にお答えいたします。 日本人の安全確保に向けた今後のテロ対策についてお尋ねがありました。 今回の邦人殺害テロ事件やパリの新聞社襲撃事件など、テロ情勢は非常に厳しい状況にあります。今や、全ての国がテロの脅威にさらされる時代となったと言っても過言ではありません。 こうした厳しい情勢を踏まえ、在外邦人の安全確保については、在外公館と日本人会などで構成する安全対策連絡協議会の活動を促進するとともに、渡航情報などの迅速な提供、日本人学校の警備強化の要請等の諸対策を着実に推進することにより、万全を期してまいります。 テロの未然防止に万全を期すため、国際社会……
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 鈴木克昌議員にお答えをいたします。 消費税率引き上げに向けた決意についてお尋ねがありました。 この二年間、全力で射込んできた三本の矢の経済政策により、確実に経済の好循環が生まれ始めています。 昨年四月の消費税率の引き上げ等を背景に、個人消費等に弱さが見られたものの、先日公表された昨年十―十二月期のGDP速報では、三四半期ぶりに実質GDPが前期比プラス成長となるなど、景気回復の兆しも見られます。 こうした動きを確かなものとするため、まずは二十六年度補正予算を迅速かつ着実に実行してまいります。 平成二十九年四月の消費税率一〇%への引き上げについては、世界に冠……
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 田中良生議員にお答えをいたします。 改革に取り組む決意についてのお尋ねがありました。 電力システム改革を最後までやり遂げるとともに、ガス事業でも小売を全面自由化し、エネルギー分野の岩盤規制改革を断行します。 エネルギー市場の垣根を越えた改革を一体的に進め、革新的な技術の導入や異なるサービスの融合など、ダイナミックなイノベーションを生み出すとともに、エネルギー選択の自由度の拡大や料金の最大限の抑制を実現し、我が国の成長につなげていく決意であります。 残余の質問につきましては、関係大臣から答弁させます。(拍手)
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 高鳥修一議員にお答えをいたします。 派遣労働者の雇用の安定、保護等についてのお尋ねがありました。 一般に、派遣という働き方は、賃金水準が正社員に比べ低い傾向にあり、雇用の安定やキャリア形成が図られにくい面があります。 このため、今回の改正案では、正社員を希望する派遣労働者について、その道が開けるようにするため、派遣元の責任を強化し、派遣期間が満了した場合、正社員になったり、別の会社等で働き続けることができるようにする措置や、派遣期間を通じた計画的な教育訓練を新たに義務づけるなど、派遣就労への固定化を防ぐ措置を強化することとしています。 また、みずからの働き……
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 齋藤健議員にお答えいたします。 農協改革の狙いについてお尋ねがありました。 我が国の農業の活性化は待ったなしであり、安倍内閣では、農地集積バンクの創設、輸出促進や六次産業化の推進など、農政全般にわたる抜本的な改革を進めてまいりました。 さらに、今般、意欲ある農業の担い手がより活躍しやすい環境となるよう、農協、農業委員会、農業生産法人の三つの改革を一体的に行うことといたしました。 特に、農協改革については、地域農協について、農業者のメリットが最優先されるよう理事の過半数を認定農業者などにする、連合会、中央会について、地域農協をサポートする観点から見直し、全中……
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 私は、四月二十六日から五月三日まで、日本の総理大臣として九年ぶりに米国を公式訪問しました。その概要を御報告いたします。 ワシントンDCでは、一連の公式行事に出席をし、オバマ大統領と首脳会談を行いました。 会談では、二国間の取り組みに関して、新ガイドラインのもと、同盟の抑止力、対処力が一層強化されることを確認するとともに、米軍再編を着実に進めていくことで一致しました。 また、TPPにおける日米間の交渉の前進を歓迎し、日米が交渉全体をリードし、早期妥結に導いていくことで一致しました。 地域情勢については、日米が中核となり、法の支配に基づく自由で開かれたアジア太……
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 稲田朋美議員にお答えいたします。 祖父の写経についてお尋ねがありました。 子供のころ、一心に写経している祖父の姿を何度か見た記憶がありますが、先般、高野山に伺い、その実物を懐かしく拝見する機会を得ました。 そこで思い出しましたのは、その全てに世界平和への願いが記されていることであります。二度と戦争を繰り返してはならない、平和と安全なくして、経済の発展も、幸せな国民生活も望むことはできない。あの戦争を体験したからこそ、晩年に至るまで平和を願い続けた祖父の姿が思い出されました。 理想を現実のものとするために、政治家は、政策を決断し、実行していかなければなりませ……
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 私の海外出張に関して報告申し上げます。 昨年九月から十二月にかけて、国連総会、中央アジア、日中韓サミット、G20首脳会議、APEC首脳会議、東アジア首脳会議、COP21、インド等に出張し、地球儀を俯瞰する外交を積極的に展開してまいりました。 この一連の出張を通じ、世界の平和と繁栄のために国際社会は何をなすべきか、そのために我が国はどのような貢献を行うことができるのかについて、国益を踏まえて我が国の主張を明確に訴え、それが結果にも十分反映され、大きな成果を上げたと考えます。 以下、順を追って御報告いたします。 九月下旬には、国連総会に出席しました。 国連総……
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 岡田克也議員の質問にお答えいたします。 北朝鮮は、先ほど、核実験を実施したことを発表しました。政府においては、直ちに緊急参集チームを招集し、国家安全保障会議四大臣会合を開催しました。 今回の核実験の実施は、我が国の安全に対する重大な脅威であり、断じて容認できません。強く非難します。これまでの安保理決議への明確な違反であり、国際的な不拡散体制への重大な挑戦です。 我が国としては、非常任理事国として、国連安保理での対応を含め、米国、韓国、中国、ロシアと連携し、国際社会と連携し、北朝鮮に対し断固たる対応をとってまいります。 国会の召集についてお尋ねがありました。……
○内閣総理大臣(安倍晋三君) ただいまの御決議への所信を申し述べます。 北朝鮮による今回の核実験は、我が国の安全保障に対する重大な脅威であり、北東アジア及び国際社会の平和と安全を著しく損なうものとして、断じて容認できません。強く非難します。関連する国連安保理決議の明確な違反であるとともに、日朝平壌宣言や六者会合の共同声明にも違反し、国際的な不拡散体制への重大な挑戦であります。 唯一の戦争被爆国である我が国として決して容認できない行為であり、北朝鮮に対して直ちに厳重な抗議を行うとともに、国連安保理に緊急会合の開催を要請しました。 今後の対応については、我が国が非常任理事国を務める国連安保理……
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 開国か、攘夷か。 百五十年前の日本は、その方針すら決められませんでした。終わらない議論、曖昧な結論、そして責任の回避。滅び行く徳川幕府を見て、小栗上野介はこう嘆きました。 一言以て 国を亡ぼすべきもの ありや、 どうかなろう と云う一言、これなり 幕府が滅亡したるは この一言なり 国民から負託を受けた私たち国会議員は、どうにかなるではいけません。自分たちの手でどうにかする。現実を直視し、解決策を示し、そして実行する。その大きな責任があります。 経済成長、少子高齢化、厳しさを増す安全保障環境。この国会に求められていることは、こうした懸案に真正面から……
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 岡田克也議員から、三十五問質問をいただきました。できるだけ丁寧に、簡潔にお答えをしようと思います。 閣僚の説明責任、任命責任についてお尋ねがありました。 組閣に当たって適材を適所の閣僚に任命し、国政を力強く前進させる責任は、もとより総理大臣たる私にあります。そして、政治資金等の問題については、内閣、与党、野党を問わず、一人一人の政治家が政治家としての責任を自覚し、国民に不信を持たれないよう、常に襟を正し、説明責任を果たしていかなければならないと考えております。 甘利大臣におかれても、まず事実関係をしっかりと調査し、国民に対してきちんと説明責任を果たしていただ……
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 井上義久議員にお答えをいたします。 経済財政運営についてお尋ねがありました。 アベノミクス三本の矢の政策により、デフレではないという状況をつくり出す中で、全ての都道府県で有効求人倍率が上昇し、また税収もふえ、中小企業の業況DIも改善するなど、地方や中小企業にも明るい動きが広がっています。 ただ、地方によっては経済環境に厳しさがあるのも事実であります。今後とも、大幅な賃上げや最低賃金引き上げが全国で進むよう環境整備を行っていくとともに、新しく創設する新型交付金により地方創生を本格的に展開していきます。 世界経済や金融市場の動向についても引き続きよく注視しつつ……
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 西村議員にお答えをいたします。 任命責任についてお尋ねがありました。 政治活動については、内閣、与党、野党にかかわらず、一人一人の政治家が、国民の信頼が得られるよう、みずから襟を正し、説明責任を果たすべきものであります。その上で、閣僚の任命責任は内閣総理大臣たる私にあります。私が任命した閣僚が交代する事態を招いたことについては、国民の皆様に対して大変申しわけなく感じております。 経済の再生は、引き続き安倍内閣の最重要課題であります。正念場にあるアベノミクスを前進させ、デフレ脱却を確かなものとすることにより、国民への責任をしっかりと果たしていく考えであります。……
○内閣総理大臣(安倍晋三君) ただいまの御決議への所信を申し述べます。 今般、北朝鮮が弾道ミサイルの発射を強行しました。断じて容認できません。明白な安保理決議違反であり、我が国の安全に対する直接的かつ重大な脅威です。日朝平壌宣言に違反し、六者会合の共同声明にも反するものです。強く非難します。 政府としては、北朝鮮に対して、直ちに厳重に抗議するとともに、国連安保理に対し、米国、韓国とともに緊急会合の開催を要請し、北朝鮮を強く非難する声明が採択されました。 安保理決議に関しては、安保理の非常任理事国として、拉致問題を初めとする北朝鮮の人権問題に関する国際社会の懸念を反映し、北朝鮮が再び挑発的……
○内閣総理大臣(安倍晋三君) うえの賢一郎議員にお答えをいたします。 経済財政運営の基本的な方針についてのお尋ねがありました。 世界的にリスク回避の動きが金融市場で広がる中、我が国の市場でも変動が見られていますが、これは、中国の景気減速への懸念や原油価格の低下、米国の利上げの動向等の海外要因が背景と見られています。 しかしながら、我が国の実体経済を見れば、もはやデフレではないという状況をつくり出す中で、名目GDPは二十七兆円増加し、企業収益は過去最高となり、就業者数は百十万人以上増加するなど、日本経済のファンダメンタルズは確かなものと認識しています。 デフレ脱却に向けて、今はまさに正念……
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 原田憲治議員にお答えをいたします。 地方法人課税の偏在是正と地方創生についてお尋ねがありました。 アベノミクスによって、来年度の地方税収は、政権交代前から五兆円以上増加し、過去最高となりました。 この果実を全国津々浦々にお届けするため、消費税率引き上げ時に、法人住民税の交付税原資化を一層進め、都市に偏りがちな税収の再分配を行うことで、過疎に直面する地方でも財源をしっかりと確保するとともに、より安定的で偏在性の少ない地方税体系の構築を進めてまいります。 また、地方公共団体が自主性、主体性を最大限発揮して地方創生に取り組めるよう、各府省が縦割りを排し、一体とな……
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 吉川貴盛議員にお答えをいたします。 TPP交渉への参加の決断についてお尋ねがありました。 政権交代前の二〇一二年、TPPにより太平洋が一つの巨大な経済圏になろうとしていました。米国とEU、そして韓国も、互いの貿易の自由化に取り組んでいました。日本だけが内向きになってしまったら、成長の可能性はなく、優秀な人材も集まらないと考えました。 一方で、日本には息をのむほど美しい田園風景、国民皆保険制度を基礎とした社会保障制度などがあります。TPP交渉の参加に当たっては、こうした世界に誇るべき日本の国柄が守られないのではないかという懸念もありました。 二〇一二年の衆議……
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 福島伸享君にお答えをいたします。 二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピックの招致活動についてお尋ねがありました。 御指摘の件について、フランスの検察当局が捜査を開始したことは承知しております。政府としても、早急に東京都及びJOCに確認するなど、事実関係の把握に努めてまいります。 地震の名称と風評被害対策についてお尋ねがありました。 まず、今般の地震によりお亡くなりになった方々の御冥福を改めてお祈りするとともに、被災された全ての方々に心よりお見舞い申し上げます。 平成二十八年熊本地震については、通例に従い、今般の地震震源地の地名を冠し、気象庁において命名……
○内閣総理大臣(安倍晋三君) ただいまの御決議への所信を申し述べます。 北朝鮮の核実験は、我が国の安全保障に対する重大かつ現実的な脅威であり、地域及び国際社会の平和と安全を損なうものです。関連する安保理決議や日朝平壌宣言、六者会合共同声明に明白に違反し、国際的な不拡散体制への重大な挑戦です。 唯一の戦争被爆国である我が国として、このような暴挙は断じて容認できません。北朝鮮に対し、断固として抗議します。 北朝鮮は、核弾頭の爆発実験を実施したと発表しており、潜水艦からの弾道ミサイル発射や、三発の弾道ミサイルを同時に発射し、三発とも我が国の排他的経済水域内に着弾させるなど、ことしに入って二十一……
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 野田佳彦議員にお答えいたします。 熊本地震及び一連の台風被害からの復旧復興についてのお尋ねがありました。 まず、改めて、お亡くなりになった方々に哀悼の意を表し、被災された全ての皆様にお見舞いを申し上げます。 熊本地震については、インフラの復旧や住まいの確保、なりわい、産業の復興をきめ細やかに推進するため、第二次補正予算案に約四千百三十九億円を計上しているところであり、早期の成立の御理解と御協力をお願いいたします。 北海道、東北地方を襲った一連の台風による災害については、九月十六日、激甚災害に指定し、広範な分野での財政支援等の特例措置を講じたところです。 ……
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 井上義久議員にお答えをいたします。 成長と分配の好循環についてお尋ねがありました。 安倍内閣としては、持続的な経済成長を通じて富を生み出すことにより、経済全体のパイや個人の所得を増加させ、その果実を所得の再分配に活用することで、さらなる成長につなげてまいります。 政権交代後、デフレ脱却を目指して経済再生に取り組む中、名目GDPは三十三兆円増加し、税収は国、地方合わせて二十一兆円ふえました。 さらに、未来への投資を実現する経済対策を講じ、内需を力強く下支えし、アベノミクスを一層加速するとともに、全国の中小・小規模事業者の生産性向上、販路開拓などの努力を後押し……
○内閣総理大臣(安倍晋三君) とかしきなおみ議員にお答えをいたします。 平成二十六年財政検証についてお尋ねがありました。 日本の年金制度は、平成十六年改正において、将来世代の負担を過重にしないため、将来の保険料の上限を固定し、その範囲内で年金の給付水準を調整するマクロ経済スライドを導入しました。 これにより、制度を持続可能なものとするとともに、少なくとも五年に一度、人口や経済の長期の前提に基づき、おおむね百年間という長期的な給付と負担の均衡を図るための財政検証を行っています。 平成二十六年の財政検証においては、日本経済が再生し、高齢者や女性の労働参加が進めば、将来の所得代替率は五〇%を……
○内閣総理大臣(安倍晋三君) まず冒頭、天皇陛下の御公務の負担軽減等について申し上げます。 現在、有識者会議で検討を進めており、近々論点整理が行われる予定です。静かな環境の中で、国民的な理解のもとに成案を得る考えであります。 昨年末、オバマ大統領とともに、真珠湾の地に立ち、さきの大戦で犠牲となった全てのみたまに哀悼の誠をささげました。 我が国では、三百万余の同胞が失われました。あまたの若者たちが命を落とし、人々の暮らし、インフラ、産業はことごとく破壊されました。 明治維新から七十年余りたった当時の日本は、見渡す限りの焼け野原。そこからの再スタートを余儀なくされました。 しかし、先人た……
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 野田佳彦議員にお答えをいたします。 我が国の財政についてお尋ねがありました。 安倍内閣においては、国、地方合わせた税収が二十二兆円増加し、新規国債の発行額が十兆円減少し、国の一般会計プライマリーバランスを十四兆円改善させました。 そして、これまでも、社会保障の改革を含め、徹底的な歳出の重点化、効率化に取り組み、その結果、かつて毎年一兆円ずつふえていた社会保障費の伸びを、今年度予算に続き、来年度予算においても五千億円以下に抑えることができました。 私たちは、言葉だけではなく、結果を出しています。 さらに、平成二十九年度予算において、保育士及び介護人材等の処……
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 井上義久議員にお答えをいたします。 イノベーション創出とその支援策についてお尋ねがありました。 人口が減り、超高齢化社会を迎える中で、国民生活を豊かにするそのため、御指摘のとおり、課題解決型のイノベーション創出に向け、人工知能やロボットなど、近年の目覚ましい技術革新を産学官が一体となって活用していきます。 例えば、自動走行については、我が国の英知を結集した研究開発を進めるとともに、官民でロードマップを策定し、安全面を含めて、必要な制度やインフラの整備をまとめています。 こうした動きに企業も呼応し、ロボットタクシーの実験が藤沢市で実施され、自動運転機能を国産……
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 鷲尾英一郎議員にお答えをいたします。 財政健全化目標についてお尋ねがありました。 安倍内閣においては、政権交代後、名目GDPは九・五%、四十七兆円増加、実質GDPも五・三%、二十六兆円増加し、過去最高の水準となりました。国、地方を合わせた税収は二十二兆円増加、新規国債の発行額が十兆円減少し、国の一般会計プライマリーバランスを十四兆円改善させました。二〇一五年度のプライマリーバランス赤字半減目標も達成いたしました。 また、来年度予算案においても、六百兆円経済の実現を目指した取り組みを進めるとともに、かつて毎年一兆円ずつふえていた社会保障費の伸びを本年度予算に引……
○内閣総理大臣(安倍晋三君) ただいまの御決議への所信を申し述べます。 三月六日、北朝鮮は、四発の弾道ミサイルをほぼ同時に発射し、うち三発を我が国の排他的経済水域内に着弾させました。これは、北朝鮮が新たな段階の脅威であることを明確に示すものです。重大な挑発行為であり、断じて容認できません。安保理決議や日朝平壌宣言に明白に違反し、六者会合共同声明の趣旨に反するものです。さらに、航空機や船舶の安全確保の観点からも極めて問題です。北朝鮮に対し厳重に抗議し、この暴挙を最も強い表現で非難します。 先般行った日米首脳電話会談においては、トランプ大統領から、米国は一〇〇%日本とともにあるとの発言があり、……
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 熊田裕通議員にお答えをいたします。 平和安全法制のもとでの各国との協力についてお尋ねがありました。 より一層厳しさを増す国際安全保障環境を踏まえて、日米同盟を基軸としつつ、基本的価値と戦略的利益を共有する豪州及び英国を初めとする各国との間でも、安全保障、防衛分野における実質的協力を強化することが、我が国の平和、ひいては国際社会の平和と安全を確保するために極めて重要です。 そのため、我が国としては、ACSAの締結を含め、国際社会と緊密に連携し、平和安全法制により幅の広がった安全保障、防衛協力を着実に実施してまいります。 残余の質問につきましては、関係大臣から……
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 小松裕議員にお答えをいたします。 地域包括ケアシステムの推進についてのお尋ねがありました。 二〇二五年は、いわゆる団塊の世代が七十五歳以上になる超高齢社会を迎える年であり、その中においても、国民一人一人が状態に応じた適切な介護や医療を受けられるよう、持続可能な社会保障制度を構築し、介護と医療の提供体制をしっかりと整えていく必要があります。 このため、政府としては、医療、介護、予防、住まい、生活支援サービスが切れ目なく確保される地域包括ケアシステムの構築を進めることとしており、今回の法案も地域包括ケアシステムを強化するためのものであります。 具体的には、高齢……
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 土屋正忠議員にお答えをいたします。 国際組織犯罪防止条約の締結の必要性についてお尋ねがありました。 二〇〇一年にアルカイダによる九・一一テロが発生し、ISILのような凶悪な組織も登場する中、こうした組織は、さまざまな犯罪行為で収益を上げ、それを資金源に暴力的な活動を行っています。今こそ、国際社会が一致結束して、こうした現状にしっかりと対処しなければなりません。 今日の国際社会においては、テロ行為そのものへの対処に加えて、テロ行為を可能とする資金源を断つことが、テロの最終的な根絶に向けて効果的な方策となっています。 このような中、国際組織犯罪防止条約は、テロ……
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 緊迫する北朝鮮情勢、急速に進む少子高齢化。今、我が国は、正に国難とも呼ぶべき課題に直面しています。国民の信任なくして、この国難を乗り越えることはできません。 先般の総選挙の結果、衆参両院の指名を得て、引き続き、内閣総理大臣の重責を担うこととなりました。 安定的な政治基盤の下で、政策をひたすらに実行せよ。これが、総選挙で示された国民の意思であります。 お約束した政策を一つひとつ実行に移し、結果を出していく。全身全霊を傾け、国民の負託に応えていくことを、この議場にいる自由民主党及び公明党の連立与党の諸君と共に、国民の皆様にお誓い申し上げます。 我が国の未来を切……
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 枝野幸男議員にお答えをいたします。 幼児教育の無償化や待機児童問題についてのお尋ねがありました。 幼児教育の無償化については、先般の総選挙でもお約束したとおり、二〇二〇年度までに、三歳から五歳までの全ての子供たちの幼稚園、保育園の費用を無償化する、ゼロ歳から二歳児についても所得の低い世帯に対して無償化するとの方針のもとで、現在、具体的な検討を進めているところであります。 待機児童問題については、本年六月に策定した子育て安心プランを前倒しし、二〇二〇年度までに三十二万人分の保育の受け皿整備を進め、待機児童を解消することとしています。本プランを踏まえ、保育の受け……
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 井上義久議員にお答えをいたします。 今後の政権運営と政策実現への私の決意についてお尋ねがありました。 先般の総選挙において、私たち連立与党は、国民の皆様から、三分の二を超える力強い信任をいただきました。その責任の重さを深く胸に刻み、自由民主党、公明党の強固で安定した連立基盤の上に、謙虚な姿勢で真摯な政権運営に当たってまいります。 急速に進む少子高齢化を克服し、子供たちの未来を切り開く、北朝鮮の現実の脅威に対して国民の命と平和な暮らしを守り抜く。この選挙で国民の皆様にお約束した約束を、公明党の皆様のお力も得て一つ一つ実行し、結果を出していく、その決意であります……
○内閣総理大臣(安倍晋三君) ただいまの御決議への所信を申し述べます。 十一月二十九日、北朝鮮が新型と見られるICBM級のミサイルの発射を強行したことは、国際社会の平和的解決への強い思いを踏みにじるものです。北朝鮮が再びこのような暴挙を行ったことは、断じて容認できません。 我が国は、直ちに、北朝鮮に対し厳重に抗議し、米国、韓国とともに安保理緊急会合の開催を要請しました。今回のミサイル発射は、累次の安保理決議及び日朝平壌宣言に違反し、六者会合共同声明の趣旨にも反するものです。各安保理メンバーより、北朝鮮のミサイル発射に対し、強い非難の声明がありました。 私は、トランプ大統領及び文在寅大統領……
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 百五十年前、明治という時代が始まったその瞬間を、山川健次郎は、政府軍と戦う白虎隊の一員として迎えました。 しかし、明治政府は、国の未来のために、彼の能力を活かし、活躍のチャンスを開きました。 「国の力は、人に在り。」 東京帝国大学の総長に登用された山川は、学生寮をつくるなど、貧しい家庭の若者たちに学問の道を開くことに力を入れました。女性の教育も重視し、日本人初の女性博士の誕生を後押ししました。 身分、生まれ、貧富の差にかかわらず、チャンスが与えられる。明治という新しい時代が育てた数多の人材が、技術優位の欧米諸国が迫る国難とも呼ぶべき危機の中で、我が国が急速……
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 枝野幸男議員にお答えをいたします。 答弁に先立ちまして、昨日の本白根山の噴火により亡くなられた自衛官の方に心から哀悼の誠をささげるとともに、被害に遭われた方々にお見舞いを申し上げます。 政府としては、本白根山について、新たに観測機器を設置し、観測体制を強化するなど、対応に万全を期してまいります。また、今後、火山の監視、観測、研究体制の充実強化、登山者等の安全確保対策の推進など、火山防災対策の強化に取り組んでまいります。 高齢者の貧困についてお尋ねがありました。 高齢者の生活状況については、国民生活基礎調査や全国消費実態調査などのさまざまな統計データの活用に……
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 井上義久議員にお答えをいたします。 働き方改革についてお尋ねがありました。 安倍政権は、高齢者も若者も、女性も男性も、障害や難病のある方も、誰もが活躍できる一億総活躍社会の実現に取り組んでおり、その最大のチャレンジが働き方改革です。 高度成長時代の猛烈社員のように、長時間働いたことを自慢するような社会は、根本から改めなければなりません。 今回、史上初めて、労働界、経済界の合意のもとに、三六協定でも超えてはならない、罰則つきの時間外労働の限度を設けます。加えて、勤務間インターバル制度についても、その普及に努めます。 長時間労働を是正すれば、ワーク・ライフ・……
○内閣総理大臣(安倍晋三君) まず、このたびの大雪によってお亡くなりになられた方々に対しまして、改めて哀悼の誠をささげ、被害に遭われた全ての方々に対しましてお見舞いを申し上げます。政府としては、今後も万全の対応を期してまいります。 国税庁長官の人事についてお尋ねがありました。 国税庁長官の人事については、一月二十四日の衆議院本会議を始め、これまで国会において所管の財務大臣から答弁したとおりです。 なお、森友学園への国有地売却に関しては、今後ともしっかりと説明をしていかなければならないと考えています。 政府から独立した機関である会計検査院が検査を行い、さきの国会において報告が提出をされま……
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 渡辺孝一議員にお答えをいたします。 生活困窮世帯の子供たちへの支援の充実についてお尋ねがありました。 子供の将来がその生まれ育った環境により左右されることのないよう、子供の貧困対策に取り組むことは極めて重要であります。 御指摘のように、生活保護世帯の子供の大学等への進学率は一般世帯と比較して低い状況であり、貧困が世代を超えて連鎖しないようにする観点から、生活保護世帯の子供の大学等への進学を支援していくことが必要であります。 このため、本法案では、生活保護世帯の子供について、大学等への進学準備の一時金として、自宅から通学の方は十万円、自宅外から通学の方は三十……
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 堀内詔子議員にお答えをいたします。 時間外労働の上限規制についてお尋ねがありました。 過労死、過労自殺の悲劇を二度と繰り返さない。強い決意で長時間労働の是正に取り組みます。 時間外労働の上限規制については、私みずからが議長となり、労働界と産業界のトップにお集まりをいただいた働き方改革実現会議の場で計十回にわたり議論を行い、労使のトップが合意した働き方改革実行計画に基づき法案化したものです。 今回、史上初めて、三六協定でも超えてはならない、罰則つきの時間外労働の限度を労使トップの合意により設けることになったことは、戦後の労働基準法制定以来、七十年ぶりの大改革……
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 神谷裕議員にお答えをいたします。 TPPに対する国民理解についてお尋ねがありました。 TPP協定の大筋合意後、合計百三十時間を超える国会審議や三百回以上に及ぶ説明会を通じ、合意内容に関し、国民の皆様に丁寧に説明をしてまいりました。 政府としては、一層の国民の理解を得られるよう、TPP協定や関連政策について、引き続き積極的な情報提供と丁寧な説明を行ってまいります。 米国のTPP復帰への道筋についてお尋ねがありました。 TPP11の交渉が大詰めを迎え、現実味を帯びる中、本年のダボス会議において、初めてトランプ大統領から、米国がTPPに参加する可能性について言……
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 鈴木馨祐議員にお答えをいたします。 日本型IRの実現に向けた決意についてお尋ねがありました。 日本型IRは、国際会議場や家族で楽しめるエンターテインメント施設と、収益面での原動力となるカジノ施設とが一体的に運営され、これまでないような国際的な会議ビジネス等を展開し、新たなビジネスの起爆剤となり、また、世界に向けて日本の魅力を発信する、まさに総合的なリゾート施設であり、観光や地域振興、雇用創出といった大きな効果が見込まれるものとされております。 一方で、カジノの施設について、さまざまな弊害を心配する声もあることから、依存症防止対策、犯罪、治安維持対策、青少年の……
○内閣総理大臣(安倍晋三君) まず冒頭、本庶佑特別教授のノーベル生理学・医学賞受賞を心よりお慶び申し上げます。日本で生まれた研究成果が、世界中のがんで苦しむ人々に大きな希望の光をもたらしている。同じ日本人として、大きな誇りであります。 「定説を覆すことで、新たな世界が広がる」 この世界的な偉業をもたらしたのは、本庶先生の、これまでの常識にとらわれない、全く新しいアプローチでありました。 世界は、今、かつてないスピードで変化しています。 このわずか五年余りの間に、人工知能は急速な進歩を遂げ、様々な分野で人間の能力を凌駕しようとしています。膨大なデジタルデータが、世界を瞬時に駆け巡り、全く……
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 枝野議員にお答えいたします。 大島衆議院議長の談話における御指摘についてお尋ねがありました。 さきの通常国会においては、決裁文書の改ざんなど、行政をめぐるさまざまな問題が明らかになり、国民の皆様の信頼を揺るがす事態となってしまったことに対し、行政府の長として大きな責任を痛感しております。 衆議院議長からいただいた御指摘については、これを重く受けとめ、真摯な反省の上に、再発の防止に向けて全力を挙げていかなければならないと考えております。 一連の公文書をめぐる問題については、本年七月、公文書管理の適正化に向けた総合的な施策を決定し、その施策を一つ一つ実行に移し……
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 斉藤鉄夫議員にお答えをいたします。 防災・減災対策についてお尋ねがありました。 近年、災害が激甚化する中、議員御指摘のとおり、国民の命を守る防災・減災対策は、我が国の政治、社会にとって重要かつ喫緊の課題であり、まさに人間の安全保障における重要なテーマと言えると思います。そのため、政府として、全国で防災・減災、国土強靱化のための対策を年内に取りまとめ、三年間で集中的に実施していくこととしております。 その中で、大切なことは、政府による公助はもとより、国民一人一人がみずから取り組む自助、そして、地域、企業、学校、ボランティアなど、互いに助け合う共助を組み合わせ、……
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 田所嘉徳議員にお答えをいたします。 新たな外国人材の受入れについて、単純労働者との相違及び受入れ見込み数についてのお尋ねがありました。 御指摘のとおり、アベノミクスの推進により、成長から分配への経済の好循環が着実に回りつつある中、有効求人倍率が四十四年ぶりの高さとなる一方で、少子高齢化の影響により、労働力となり得る生産年齢人口は毎年減少しており、現下の人手不足の状況は深刻な問題となっております。 これは早急に対応すべき喫緊の課題であることから、今回、生産性向上や国内人材確保のための取組を行ってもなお労働力が不足する分野に限り、一定の専門性、技能を有し、即戦力……
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 平成最後の施政方針演説を、ここに申し述べます。 本年四月三十日、天皇陛下が御退位され、皇太子殿下が翌五月一日に御即位されます。国民こぞって寿ぐことができるよう、万全の準備を進めてまいります。 「内平らかに外成る、地平らかに天成る」 大きな自然災害が相次いだ平成の時代。被災地の現場には必ず、天皇、皇后両陛下のお姿がありました。 阪神・淡路大震災で全焼した神戸市長田の商店街では、皇后陛下が焼け跡に献花された水仙が、復興のシンボルとして、今なお、地域の人々の記憶に刻まれています。 商店街の皆さんは、復興への強い決意と共に、震災後すぐに仮設店舗で営業を再開。全国……
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 枝野幸男議員にお答えをいたします。 毎月勤労統計の事案の影響についてお尋ねがありました。 毎月勤労統計について、不適切な調査が行われ、雇用保険、労災保険といったセーフティーネットへの信頼を損なう事態を招いたことについて、国民の皆様におわびを申し上げます。 高い専門性と信頼性を有すべき統計分野において、長年にわたって誤った処理が続けられ、それを見抜けなかった責任については、重く受けとめています。 今回の事案によってGDP等については影響がないことが確認されていますが、それ以外のどのような経済指標に影響が及び得るかについては、現在、関係省庁において調査を行わせ……
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 斉藤鉄夫議員にお答えをいたします。 毎月勤労統計の事案に対する政府の姿勢と今後の基幹統計のあり方についてお尋ねがありました。 毎月勤労統計について、不適切な調査が行われ、セーフティーネットへの信頼を損なう事態を招いたことについて、国民の皆様に深くおわび申し上げます。 高い専門性と信頼性を有すべき統計分野において、長年にわたって誤った処理が続けられ、それを見抜けなかった責任については、重く受けとめます。 また、今般、その他の基幹統計についても緊急に点検を行いましたが、手順の誤り等の問題があったことは遺憾であり、速やかに是正の措置を講ずることとしています。 ……
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 高木錬太郎議員の御質問にお答えをいたします。 世界経済のリスクについてお尋ねがありました。 二〇一六年度の当初は、アジア新興国や資源国の経済の減速など、世界経済がさまざまなリスクに直面し、内需が腰折れしかねない状況となっていました。 他方、現在は、通商問題の動向、中国経済の先行き等によるリスクに留意する必要がありますが、世界経済は米国を中心に緩やかな回復を続けており、我が国経済も内需を中心とした緩やかな回復が続いていると認識しています。 リーマン・ショック級の定義についてお尋ねがありました。 今回の消費税率の引上げについては、全世代型社会保障の構築に向け……
○内閣総理大臣(安倍晋三君) あかま二郎議員にお答えをいたします。 地方法人課税の偏在是正と東京一極集中の是正についてお尋ねがありました。 地方創生を推進し、地方団体が安定的に行政サービスを提供していくためには、税源の偏在性が小さく、税収が安定的な地方税体系の構築が必要です。 平成三十一年度税制改正では、地域間の財政力格差の拡大や経済社会構造の変化等に対応し、都市と地方が支え合い、ともに持続可能な形で発展していくため、地方法人課税における新たな偏在是正措置を講じることとし、特別法人事業税及び譲与税を創設することとしております。 こうした措置により、地方がみずからのアイデアでみずからの未……
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 牧島かれん議員にお答えをいたします。 幼児教育、保育の無償化の基本的な考え方についてお尋ねがありました。 我が国最大の課題である少子高齢化を克服するため、消費税率引上げ分の使い道を変更し、本年十月より、三歳から五歳までの全ての子供たちの幼児教育、保育を一気に無償化することとしました。 これは、生涯にわたる人格形成の基礎やその後の義務教育の基礎を培う幼児教育の重要性と、子育てや教育に係る費用負担の軽減を図るという少子化対策に鑑み行うもので、小学校、中学校九年間の普通教育無償化以来、実に七十年ぶりの大改革であります。 子供たち、子育て世代に大胆に投資し、これま……
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 田畑裕明議員にお答えいたします。 児童虐待根絶への決意についてお尋ねがありました。 子供たちの命を守るのは、私たち大人全員の責任です。 この強い決意のもと、昨年十二月に児童相談所強化プランを前倒しして見直し、そして、新たなプランのもとで、これまでの三千名体制の児童福祉司を今年度一気に千名増員し、二〇二二年度には五千名体制とすることや全市町村への身近な相談拠点の設置などを進めることとし、必要な予算を今年度予算に計上しました。 また、現在御審議いただいている児童福祉法等の改正法案においては、体罰禁止の法定化や、ちゅうちょなく一時保護に踏み切れるよう、一時保護等……
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 熊田裕通議員にお答えをいたします。 防衛大綱の見直しの意義についてお尋ねがありました。 政府の最も重大な責務は、国民の命と平和な暮らしを守り抜くことです。これは、独立国家として第一義的に果たすべき責任であり、みずからの主体的、自主的な努力によってその責任を果たしていくことが安全保障の根幹です。 今、国際社会のパワーバランスは大きく変化しつつあり、我が国を取り巻く安全保障環境は、格段に速いスピードで厳しさと不確実性を増しています。 また、宇宙、サイバー、電磁波といった新たな領域が死活的に重要になっており、陸、海、空での対応を重視してきたこれまでの安全保障のあ……
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 第二百回国会に当たり、所信を申し上げます。 日本国憲法の下、第一回の国会、初の国会が開かれた昭和二十二年、戦争で全てを失った我が国は、いまだ、塗炭の苦しみの中にありました。 しかし、この議場に集った先人たちのまなざしは、ただ未来にのみ向けられていた。ひたすらにこの国の未来を信じ、大きな責任感の下に議論を重ね、そして、力強い復興を成し遂げました。高度成長を実現し、平和で豊かな日本を、今を生きる私たちに引き渡してくれました。 七十年以上にわたる先人たちの歩みに、心から敬意を表します。 本年五月、天皇陛下が御即位されました。即位礼正殿の儀をはじめとする各式典がつ……
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 枝野議員にお答えをいたします。 台風第十五号への災害対応についてお尋ねがありました。 まず、台風第十五号によりお亡くなりになられた方の御冥福をお祈りするとともに、全ての被害者の皆様に心からお見舞いを申し上げます。 政府においては、台風の接近前から防災担当大臣が出席して、関係省庁災害警戒会議を開催したほか、停電の解消に時間を要している状況等を踏まえ、関係省庁災害対策会議を合計十四回開催し、閣僚懇談会でも議論するなど、関係省庁が緊密に連携し、切れ目のない対応に当たってきたところです。 そうした中で、内閣府や経済産業省等の連絡員や専門的な知識を有する者を順次千葉……
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 泉議員にお答えいたします。 台風十五号への災害対応についてお尋ねがありました。 政府においては、台風の接近前から防災担当大臣が出席をして、関係省庁災害警戒会議を開催したほか、停電の解消に時間を要している状況等を踏まえ、関係省庁災害対策会議を合計十四回開催し、閣僚懇談会でも議論するなど、関係省庁が緊密に連携して切れ目のない対応に当たってきたところです。 そうした中で、内閣府や経済産業省等の連絡員や専門的な知識を有する者を順次千葉県庁や各市町村に派遣したほか、食料品等のプッシュ型支援、自衛隊員延べ五万四千人を動員しての倒木除去作業やブルーシートの展張作業、被災地……
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 玄葉光一郎議員にお答えをいたします。 防災対応や被災者等への支援策についてお尋ねがありました。 平成の時代は大きな自然災害が相次ぎ、昨年からことしにかけても、集中豪雨、台風など、異次元の災害が相次いでいます。災害への対応は、もはや、これまでの経験や備えだけでは通用せず、命にかかわる事態を想定外と片づけるわけにはいきません。 台風十九号において被災した堤防の強化を図ることはもちろんですが、さらに、今後、将来の気候変動の影響により降雨量が増大し、水害が頻発化、激甚化する場合に備えた治水対策を適切に講じてまいります。 被災者生活再建支援金については、国や都道府県……
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 五輪史上初の衛星生中継。世界が見守る中、聖火を手に、国立競技場に入ってきたのは、最終ランナーの坂井義則さんでした。 八月六日広島生まれ。十九歳となった若者の堂々たる走りは、我が国が、戦後の焼け野原から復興を成し遂げ、自信と誇りを持って、高度成長の新しい時代へと踏み出していく、そのことを、世界に力強く発信するものでありました。 日本オリンピック。坂井さんがこう表現した六四年大会は、まさに、国民が一丸となって成し遂げました。未来への躍動感あふれる日本の姿に、世界の目は釘付けとなった。 半世紀ぶりに、あの感動が、再び、我が国にやってきます。 本年のオリンピック、……
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 枝野幸男議員にお答えをいたします。 桜を見る会の前日に開催された夕食会についてお尋ねがありました。 夕食会の価格設定については、出席者の大多数が当該ホテルの宿泊者であるという事実等を踏まえ、会場費も含め、八百人規模、一人当たり五千円とすることでホテル側が設定したものであり、ホテル側において当該価格設定どおりのサービスが提供されたものと承知しております。 明細書について私の事務所に確認を行ったところ、ホテル側としては、営業の秘密にかかわることから、公開を前提として資料提供には応じかねるとのことであったと報告を受けています。 夕食会の費用については、ホテル側と……
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 斉藤鉄夫議員にお答えいたします。 被災地の復旧復興と国土強靱化の推進についてお尋ねがありました。 昨年の台風第十五号、第十九号等によりもたらされた甚大な被害に対し、政府としては、昨年取りまとめた対策パッケージに基づき、被災地の復旧復興に向けた取組を全力で進めているところです。 また、集中豪雨、地震、激しい暴風、異常な猛暑など、異次元の災害が相次いでいる現状を踏まえ、平成三十年に三カ年緊急対策を策定するなど、国土強靱化の取組を抜本的に強化し、災害に屈しない国土づくりを進めてきております。 その上で、令和元年補正予算案では、災害からの復旧復興と安全、安心の確保……
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 末松議員にお答えをいたします。 自民党山口県第四支部の経費支出についてお尋ねがありました。 御指摘の夕食会等に係るアンケートの作成や発送、ホテルとの打合せに要した通信費等の費用は、自民党山口県第四支部としての業務を行う上で必要としたものであり、第四支部から経費を支出することに問題はないものと認識しております。 桜を見る会前日に開催された夕食会についてお尋ねがありました。 夕食会の価格設定については、出席者の大多数が当該ホテルの宿泊者であるという事情等を踏まえ、会場費も含めて、八百人規模、一人当たり五千円とすることでホテル側と設定したものです。 夕食会の費……
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 坂井学議員にお答えをいたします。 令和二年度地方財政対策についてお尋ねがありました。 今回の地方財政対策においては、地方の一般財源総額について前年度を〇・七兆円上回る六十三・四兆円を確保する中で、地方交付税総額を〇・四兆円増額するとともに、臨時財政対策債の発行額を〇・一兆円抑制し、地方の一般財源の質も改善しました。 このように、国の財政も大変厳しい中にあって、地方が自由に使える財源をしっかりと確保できたものと考えております。 今後とも、地方公共団体が地域の実情に応じた重要課題にしっかりと取り組んでいけるよう、地域経済の好循環を全国津々浦々で一層拡大すること……
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 新型コロナウイルス感染症について、先般、厚生労働大臣から、蔓延のおそれが高いと認めるとの報告が行われ、改正新型インフルエンザ等対策特別措置法第十五条に定める政府対策本部を三月二十六日に設置いたしました。 これに伴い、各都道府県においても、本法に基づく対策本部が既に設置されており、今後は、これまで以上に都道府県と連携を密にしながら、一体となって対策を進めてまいります。 また、三月二十八日には、今回の新型コロナウイルス感染症対策を実施するに当たっての準拠すべき統一的指針である基本的対処方針を策定いたしました。 今後も、政府対策本部のもと、国民の皆様の命と健康を守……
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 柚木道義議員にお答えいたします。 新型コロナウイルス感染症対策についてお尋ねがありました。 新型コロナウイルス感染症対策については、何よりも国民の命と健康を守ることを最優先に、二月十三日に第一弾、三月十日に第二弾の緊急対応策を講じ、必要な対応を直ちに実行してきました。こうした対策の効果や国民の皆様の御協力により、経済社会活動を可能な限り維持しながら、今のところ、諸外国のような爆発的な感染拡大、いわゆるオーバーシュートは発生していない状況にあります。 こうしたこれまでの感染拡大の状況を客観的事実として評価する限りにおいて、諸外国と比しても我が国の対応が遅かった……
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 馬淵議員の御質問にお答えいたします。 現状の経済認識についてお尋ねがありました。 新型コロナウイルスの感染症により、世界全体で経済活動が縮小し、我が国の景気も急速に悪化しており、極めて厳しい状況にあります。また、先行きについても、こうした厳しい状況が続くものと見込まれます。 こうした中、今般取りまとめた緊急経済対策は、国民の命と健康と生活を守り抜くことを最優先として策定したものであり、また、GDPの二割を上回る世界的にも最大規模の対策は、経済の下支えにも大きく資するものと考えています。 中国からの入国制限の時期等についてお尋ねがありました。 中国を始め諸……
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 長尾敬議員にお答えをいたします。 介護サービス基盤の構築についてお尋ねがありました。 このような緊急事態の中にあっても、介護の現場では、多くの職員の皆さんが、感染予防に細心の注意を払いながら、介護サービスを必要とされる方のために業務を続けてくださっていると承知しております。国としても、引き続き、現場の状況も踏まえながら、機動的に必要な支援を行ってまいります。 また、我が国においては、二〇四〇年に向けて、都市部を中心として介護ニーズがふえ続ける自治体もあれば、人口が減少する自治体もあり、今後の介護サービスの基盤整備に当たっては、このような地域ごとの人口動態の変……
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 大西議員にお答えいたします。 布マスクの配布についてお尋ねがありました。 今後の新しい生活様式の定着を図っていく上で、国民の皆様には外出時のマスク着用をお願いしておりますが、仮に国民全員が毎日使い捨てマスクを利用するとなると、その需要は月三十億枚を超えることとなります。 供給面では、これまで、国内増産に加え、輸入増加にも取り組んだ結果、先月は月八億枚を超える供給を確保しましたが、医療機関向けのサージカルマスクを優先的に供給していることも踏まえれば、需要拡大に見合う十分な供給量を確保するためには、引き続き厳しい状況が続いていると考えております。 こうした中で……
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