このページでは大達茂雄参議院議員が委員会や各種会議で行った質問や答弁などの発言の冒頭部分と会議録本文へのリンクを一覧化しています。大達茂雄参議院議員「委員会統計」(全期間)には委員会および各種会議の活動状況の集計結果を示しています。
本会議での発言の統計と一覧については本会議発言のページを参照してください。
※「各種会議」は本会議、常任委員会、特別委員会以外の会議録の存在する会議を指します。具体的には、小委員会、分科会、公聴会、調査会、審査会などです。
○国務大臣(大達茂雄君) この政令案は一応文部省で案をこしらえまして、そうして今大蔵省と折衝しておるのでありますから、大体この別表は御指摘の通り不十分の点が相当あるかと思つておりますが、とにかく災害復旧でありますから、原状回復という観点からこの案ができておる次第でございます。実際予算の折衝、まあこれは直接予算と関係をするのでありますから、予算折衝の場合におきましては、実はこれでもなかなか大蔵省との間に今頻りと話合いを続けておるわけでありますが、文部省としては勿論お話になりましたような非常に不完全なものであるということは望ましくないのでありますが、とにかくこの別表は一応原状回復、こういう建前で作……
○国務大臣(大達茂雄君) 初めに地域の問題でありますが、これは目下政令案として大蔵省と折衝しております。ただこの地域の指定は御承知の通り、予算に根本的に影響いたします関係でまだ折衝が妥結に至つておりません。この点は他の関係各省も同様であろうと思います。そのようなわけでありまして、目下取急いで大蔵省と折衝中であります。その程度で御了承頂きたいと存じます。 それから現地調査に基く政府に対する御要望のことでありますが、文部省の関係といたしましてはその十六、十七、十八、十九と大体この四項でございます。そこでこれにつきまして一応只今文部省で考えております点を申上げて御了承頂きたいと存じます。 第一に……
○国務大臣(大達茂雄君) 今の二十五億という数字ですね、それはどういう数字ですか。
【次の発言】 これは細かい数字のことは局長から詳細申上げますが、この前のこの委員会で申上げましたように、被災学生の援護、これは文部省としては一応考えを立てて大蔵省と折衝したのでありますが、あのときも申上げましたが、その当時の折衝経過からみても非常に難航いたしまして、これはなかなか要求を貫徹することができません。結局育英会のほうから千万円融通して出してもらう。予算としては四百万円か五百万円でありましたか、結局千四、五百万円程度の援護にとどめざるを得ないという甚だ残念なことでありまして、これはどうも初めからなかなか……
○国務大臣(大達茂雄君) これは御承知の通り、地方教育委員会というものが昨年ようやく発足をいたしたのでありまして、教育長になかなかすぐ人を得るということか困難であります。これは教育長だけではありませんが、この市町村教育委員会の機構を整備するということはいろいろな点で実は困難があることはご承知の通りであります。そこで昨年発足当時におきましては、とりあえず市町村の助役がこれを兼ねることができる。こういう暫定的な措置が構ぜられたのであります。それが今年の三月以降におきましては、その現定が効力を失いまして、現状は専任の教育長の場合もありますし、又欠員になつているところもたくさんあるのであります。であり……
○国務大臣(大達茂雄君) 私このたび文教の行政の衝に当ることになりました。誠に顧みてその任務の非常に重大であることを痛感いたしておる次第であります。私もともと不敏でありまして、誠に気の利かんものであります上に、今日の文教のことに関係いたしましては誠に事情に暗いものでありまして、その点特に責任を果す上におきまして苦慮しておるのでありますが、今後皆様がたそれぞれ具体的な問題につきまして御協力を頂きまして、又啓発をして頂きたいと存じておるのであります。私としては全力を挙げて職務に務め、又皆様がたの御期待に少しでも副い得るように努力いたしたいと存じておるのでありますが、只今申上げまするような次第であり……
○国務大臣(大達茂雄君) 私のほうではやはり六月、七月の水害と同じ扱いをしたいと思つておつて、先ほどもちよつと御説明を申上げましたが、同じ基準で今大蔵省と話合いをしております。それによつて、先ほど申上げましたように、数字はまだ実はすつかりまとまつていないのですけれども、大体七億五千万円という話合いができております。その一部は予備費として計上するかも知れませんが七億五千万円、これは数字がまとまつていないものですから多少出入があるかも知れないと思いますが、若しそれが足りないということであれば予備費で出す、こういうつもりで大体大蔵省とも話合いがついております。
○国務大臣(大達茂雄君) 二十九年度予算につきましては只今折角大蔵省と折衝中であります。いずれ通常国会におきましてその折衝の結果に基きまして予算に計上する、又それについて詳細御審議を願いたい、こう存じております。大体私の考え方といたしましては前の国会におきまして当面の文教方針と言いますか、それについてのお尋ねがありました、そのときに一応の考えを申上げておいたのでありますが、大体そのときに申上げた方針の線に沿つて予算的な措置をとつて参りたい、かように考えて、まあ大体そういう考え方で二十九年度予算について折衝を重ねておるわけであります。数字につきましては只今まだ固まらんことでありますし、これは実は……
○国務大臣(大達茂雄君) 今回提出の学校教育法等の一部を改正する法律案について御説明申上げます。この法律案は教科用図書の検定を文部大臣において行うこととするため、学校教育法を初め、教育委員会法、私立学校法及び文部省設置などの関係法律の一部について改正を加えるほか、若干の規定を整備することを内容とするものであります。申すまでもなく教科用図書は学校教育における主たる教材として重要な使命を持つているものであります。そこで今後一層この教科用図書の内容を充実し、初等中等教育の水準を維持し、更にこれを向上させるためには、教科用図書の検定は、これを文部大臣において行う必要があると信ずるのであります。然るに従……
○国務大臣(大達茂雄君) 社会を形造つておるそれぞれの人がその立場その職分を立派に行なつて行くという、これが結局国を、立派な国を運営し又健全な社会が実現するゆえんであろうと思います。従つて政治の面におきましても経済の面におきましても、それぞれ最善を尽くしてこの立派な国、立派な社会ができるように貢献することが愛国心の現われであろうと思います。七の点は今お述べになりました点と同感であります。それから憲法に調つてありますような、憲法が目標としておる立派な国を建設して行く、個人の尊敬が尊重され又高度の文化の栄える民主的社会というものは作り上げられる、こういうことに国民の愛国心の目標がばければならない、……
○国務大臣(大達茂雄君) お答え申上げます。お話になりましたように、学校教育の面におきましては特定の宗教を教育の内容に盛り込むということはできないのでありますが、宗教はそれぞれの民族の道徳観念と申しますか、倫理生活に従来非常に密接な関係を持つておつたことは、これは申上げるまでもないことであります。その意味から宗教の社会生活におけるさような地位につきましては、全般の教育としてこれを無論尊重して行かなければならんと考えております。
【次の発言】 お答えいたしますが、宗教的な情操を涵養するということは、国民のそれぞれの人格の完成という点から言えば極めて重大でありますので尊重しなければならないと、こう……
○国務大臣(大達茂雄君) 今日の実情に即するということはどの場合でも通ずる言葉でありますが、先日申上げましたのは主として職業教育、技術教育、これについて充実改善が行われるように教科内容を改善したい、それが現在の社会的な要請に応えるゆえんである、こういうふうに申上げたと記憶しております。
【次の発言】 無論教育内容の改善刷新、これは今日の社会的事情、これに即応して考える、これを通じて今日の社会的事情に考えて教育内容の改善をいたしたい。当時申上げましたのは、こういうふうに申上げたと記憶しておるのであります。終戦後の教育改革の基本はこれを堅持する考えであるが、その内容等において実情に適応しないものは……
○国務大臣(大達茂雄君) これは検定権でありますから、私は文部大臣が検定権を持つということが必ずしもいわゆる教育の中立性を脅かすというふうには考えておらんのであります。成るほど教育委員会に検定権を持たしたということは、或いはそういう意味も含まれているかも知れません。併し私どもは大体教育委員会が設置せられた本旨である地方のそれぞれの事情に即応して、そうして地方の民意に即した教育が行われるように、こういう趣旨から見まして、やはり教育委員会に検定権を持たして、それぞれの地方の実情に合うような教育をするために資する、こういう見地がむしろ強いのじやないか、こう思つております。
○国務大臣(大達茂雄君) 義務教育の経費が国庫負担の何といいますか、歩合の程度を増して行く、これはまあ議論もありましようけれども、大体において私は希望すべきことであると思います。特に現在の国庫負担法につきましては、経費の一部を負担するということになつておりまして、その負担の歩合というものがはつきりきまつておりません。これは議員立法によるものでありますが、恐らくはやはり国の財政との関係を考慮せられた点であろうかと思うのであります。今直ちにこれを改正するということは、この財政との睨み合いの問題でありますが、今はつきりしたことを申上げることは困難だと思いますけれども、漸を逐うてその負担の経費も明瞭に……
○国務大臣(大達茂雄君) 青年学級振興法、このほうだけを出したことにつきましては、只今のお話によりますと、関係局長から答弁を申上げたのであります。その通り御承知を願いたい。青年学級の振興法だけを出したということは、決して定時制教育のほうを軽く見るとか、特に青年学級のほうに重点を置いたとか、そういう意味はないのでありまして、定時制の教育につきましてはすでに学校教育法に規定がある、法律的な根拠がある、青年学級につきましては、御承知の通り全く自然発生的に勤労青年の向学の意慾からできたものであります。まだ法律的な根拠がないのでありますから、それでこの青年学級振興法だけを出した。定時制については只今お話……
○国務大臣(大達茂雄君) 御承知の通り、今日の世の中の状態では、義務教育を終えて上の学校に進むだけの経済的にも又時間的にも余裕のない青少年が圧倒的に多い。併しながら若い人々が向学心に燃えておる、これは当然なことであります。ただ今日の社会環境の上からその向学心が満たされない、数字は多少違つておるかも知れませんが、我が国の十五歳以上二十五歳未満のいわゆる青少年の数は約千六百万ですが、そのうちで高等学校以上の、いわゆる学校教育を受けておる者は三百万人、二割そこそこの数字になつておるかと思います。なお五十万乃至六十万人の者がいわゆる定時制教育を受け、残りの殆んど大部分の青少年というものは教育を受けぬ、……
○国務大臣(大達茂雄君) 私は、文教行政の先ず振興せられることが他の国家事務に優先するとまでは考えておりませんが、併し、国家の発展、国運の将来をきめる根本になるものであると、かように考えております。
【次の発言】 私は今お述べになりましたような構想につきましては考えておることはありません。
【次の発言】 お答えいたします。私は、今日我が国の再建の基礎になるものは、国民道義の昂揚、これに待たなければならぬと思うのであります。私が教育の方針として特にこの道徳教育に重きを置かなければならぬということを考えておりますのは、私は、学校における道徳教育というものは結局、平和な幸福な社会を作るために必要な人……
○国務大臣(大達茂雄君) 私からお答えを申上げます。教職員の待遇の向上、改善につきましては、常に事情の許す限りこれは努めて参つております。三本建の問題でありますが、これは一口に三本建ということを申しますが、それだけでは内容がはつきりしないのであります。只今政府として考えておりまする三本建、これは勿論人事院勧告に基きまして改めて法律案として提出される順序でありますが、私どもが今考ええております三本建と申しますものは、それほど三本建と厳めしく言うほどのことではないのでありまして、ただ現在の高等学校教職員の給与の実情から見まして多少の修正を加える、その修正した関係において中小学校の教職員の俸給と違い……
○国務大臣(大達茂雄君) お答えいたします。御指摘の通り、今日のような我が国が国の内外に亘つて非常な困難な場面に当面をしておるこの困難を切り開いて国の再建をするというためには、どうしても根本において国民の道義が高揚せられなければならんということを特に痛感をしておるのであります。今日の道義というものが果して頽廃をしておるか、或いは弛緩をしておるか、これは見る人々によつて違うと思うのであります。非常に困つたものだと考える人もあれば、或いは新らしい道徳が芽ばえつつある、こういうふうに見る人もありましよう。従つて今日道義が頽廃しておるかどうかということを一概に断定することは私はできないと思うのでありま……
○国務大臣(大達茂雄君) 御指摘の通り、日教組は五十万以上の我が国の教職員の団体でありますから、その動向については、常に相当な注意を以て見ているのであります。これは我が国の教職員全体に対して相当な影響力を持つている点から、特に注意しているわけであります。併し日教組の団体自身の、何と申しますか動き、それが政治的な動きがありましても、当面私どもといたしましては、これをすぐどうこうという気持は持つておりません。ただ我が国の義務教育乃至高等学校の教育において、教育基本法にいうところの教育の中立性を維持するということは、これはもう絶対に必要なことであると確信しておりますので、この日教組のいろんな考え方、……
○国務大臣(大達茂雄君) 現在において必要な徳目、これはまあいろいろ挙げれば、たくさんあろうと思います。併しながら私は今日の場合、道義の高揚に必要な徳目はかくかくのものである、こういうことをどつかできめて、そうしてそれを天降り式と申しますか、国民にその線にならえと、こういう筋合のものではない。又そういうことはすべきでない。私はその時代々々における国民の良識によつてこの徳目というものが取捨選択されるものである、かように考えております。
【次の発言】 私は現在道義が低下しているということを断定したことはありません。曾つて申上げましたのは、今日道義が頽廃しているか或いは弛緩しているか、これについては……
○国務大臣(大達茂雄君) 先日申上げました学校教育における教育内容の刷新、この点は私勿論今日の文部省としての方針であり、目標であるという意味で申上げたんでありますが、併しながら学校における道徳教育を徹底すること、それから歴史地理についての教育をもう少しはつきり系統的な基礎的な知識を習得させるような方法をとつて行く、こういうことはすでに御承知の通り前年来文部省で出した教育内容刷新に関する結論でありまして、そうしてそれに基いて然らばどういうふうに具体的に学校における教科内容を改訂をして行つたらいいかという点について教育課程審議会というものに諮問をされている、そうしてそれに基く答申が先般文部省に対し……
○国務大臣(大達茂雄君) 三党協定の内容を実は私よく承知いたしておりませんが、これは御承知の通り他の職員と違いまして、児童数によつておのづからきまらなければならん性質のものでありますから、私どもといたしましては、現在の教員の数を減らすことは勿論できないと思います。殊に来年は非常に児童数が激増する廻り合せになつておりますことは御承知の通りであります。従つてむしろ現在の教員数では相当の不足が起きますから、この点についても相当な増員をしなければならん必要がある、こう思つてそういう見解の下に、只今大蔵省と二十九年度予算について折衝をしております。
○国務大臣(大達茂雄君) 大体今塚田長官から御説明がありまして、私もその通りだと思うのですが、まあ政府のほうで平衡交付金を練る場合に、大体教職員の給与はこれぐらい要るはずだということで算出して平衡交付金の総額をきめる、その場合に地方で政府が予期したような使い方をしないで、或いは実際財源として政府の計算通りに行かなくて、財源に欠陥があつて、予定されたような給与の改善、若しくは給与を渡すということができない、これはまあそのときそのときのその場合の事情もある場合もあると思いますけれども、私は引つくるめて言うと、やはり先ほど塚田長官のお話もありましたが、地方の財政が非常に困つておる、総体的に困つておる……
○国務大臣(大達茂雄君) 大体数字は今高田委員のお話になつた通りと記憶しております。教職員の期末手当増額分が、その半額の約十七億、ちよつと端が出ておりますが、十七億円というのが半額国庫負担の見地から教育費国庫負担金の中に増額計上されてあります。それからあとの残りの半分は、それは地方で負担するものでありますから、その関係で平衡交付金のほうでその財源を見なければならんという数字になつているのでありますが、そこで平衡交付金のほうでは、全部で七十六億見てある。そのうちから教員の期末手当に要する、つまり半額分が出される、こういう数字になつている。それで今高田先生のおつしやつた御疑念も尤もと思いますけれど……
○国務大臣(大達茂雄君) 私からお答えを申上げます。過日の新聞によりまして私も池田・ロバートソン会談において教育の問題が取上げられたということを承知いたしました併しこれに関連をして従来の政府の考えておりまする教育の方針に改訂を加えるというようなことは政府としては考えておりません。あそこにありました何か愛国心云々ということが出ておつたようでありますが、これは御承知の通り従前から国民の愛国心を振起するために適当な方法をとらなければならんということは考えておつたのてありますが、特に今回のさような問題と関連して取上げられたということではありません。
○国務大臣(大達茂雄君) 冷害地においてだんだん欠食児童が出て来る傾向のようであります。これにつきましては、実は急速に事情を今調べておりまして、そうして給食或いはその他の面におきまして適当な対策を講じて参りたいと、かように考えております給食につきましては、これはひとり僻地に限らんことですが、只今大蔵省と実は折衝を重ねておるのでありまして、大体この給食の設備がない学校が多いのでありまして、給食をいたしたくも設備に要する経費が出ないというような所も大分あるようでありますから、給食設備の国庫補助の途をこれは予備費を出してもらうことにしてこれをやりたい、これは金額は水書地と合せて約五千万円で、ほぼ給食……
○国務大臣(大達茂雄君) これは戦後いろいろの点で、何と申しますか一連の社会悪と申しますか、誠に好ましからざる風潮が横行しておるように思います。これは無論殊に売春行為というようなものが青少年に非常に悪い影響を与えておりますことは御指摘の通りであるし、又これは非常に困つた問題であると思つておるのでありますが、これについて法律で取締るというような点については法務省でお考えになつておるけれども、これは昔からなかなかこれを禁止し、若しくは取締るというような規則ができたからといつて簡単になくなるものではないと思います。根本的に申上げますれば、申上げるまでもなくこれは一般の道義心が高まつたと申しますか、そ……
○国務大臣(大達茂雄君) 市町村の教育委員制度につきまして、いろいろその存廃について議論のありますることは、私もよく承知をしております。殊に地方制度調査会におきましては、この点についての意見の答申があつたのであります。私といたしましては、この答申につきましては、できる限りこれを尊重して十分検討いたしたいと存じておるのでありますが、併し教育委員会は戦後に新らしく発足した我が国の教育制度の基本機構でありまして、まだ発足して一年になるかならんかということもありますし、これが十分その機能を発揮し得ない、又他の機構との間に摩擦を生じておるというようなことは、これは我が国として初めての機構であり、又発足聞……
○国務大臣(大達茂雄君) 新聞等に教職員組合の思想的或いは政治的な偏向ということについていろいろ論議がされております。御承知の通り今日は何と申しますか思想的に非常に混乱をしているように私は考えているのでありまして、この混乱している社会情勢の非常な混乱の影響が、いわゆる純真な学校の児童生徒に及ぶことのないようにこれをよく守つて行くということが極めて重大であると考えております。この点はすでに教育基本法におきましても、学校教育の政治的中立性が保たれるべきであるということをはつきりと打出しているのでありまして議論の余地のないところであると思います。私どもといたしましてはさような見地からいたしまして教職……
○国務大臣(大達茂雄君) 私は前に文部委員会で高田さんからお尋ねがありましたときにお答えを申上げておいたのでありますが、私といたしましては特に計画的に教職員の思想、行動についての調査が全般的に行われているということは考えられない。若しさような事実があるとすれば、これは私どもとしても甚だ遺憾であると思うから、その点事実を確めて善処したいというふうに申上げたと覚えております。只今法務大臣からのお答えもありましたが、法務大臣のほうにも当時その模様を聞きまして、私としては各地域において警察官が何か教員の人にものを聞いたとかということは、これは普通の警察行動として私は当然あり得ることであると思つているの……
○国務大臣(大達茂雄君) お話もありました通り、この予算の関係で今年の選挙の費用についていろいろ大蔵省と折衝しておつたことは事実であります。併しこの二年一斉改選にすることによつて今年の選挙を先に延すということは、これは提案理由等において自治庁からも御説明がありましたような理由によるのでありまして、ただ予算の節約のためにという意味であります。その点はさよう御承知願います。
【次の発言】 文部省といたしましては、現行の規定に基いて予算の請求をしたのでありますが、これは内明けて申しますと、大蔵省査定におきましては、選挙の費用は無論のことでありますが、教育委員会の費用そのものも実は削減されたようなわけ……
○国務大臣(大達茂雄君) この国会に文部省から国立学校設置法、この法律を提出してそれは可決成立しております。従来国立学校の先生の定員は一々法律できめることになつております。これは年々予算が変りますから殆んど毎年法律によつてその定員をきめることになつております。今回の成立した法律によりましてそれは政令できめる、こういうことになりましたので、その法律の成立に従つて政令を公布したわけであります。
【次の発言】 政令が出ています。
【次の発言】 国立学校設置法におきましては、予算によつてきめられたそれに基いて従来は法律できめ、今度は政令できめることになつておるわけです。その場合に、国立学校設置法におき……
○国務大臣(大達茂雄君) あのときの私の申上げた意味は、この「新らしい憲法のはなし」という本に対する責任というふうなお尋ねでもなかつたし、又そういうふうな意味で申上げたとは記憶しておりません。新らしい憲法にこういうことが書いてある、それにもかかわらず、お前はMSAだつたか、防衛二法案ですか、それに賛成をした。その新しい憲法にそういうことを書いてあるにもかかわらず、そういう法律案に閣議において賛成をした、その責任はどうだ……。
【次の発言】 片山内閣のときにできた本にそういうことが書いてあつたからといつて、私に責任を負えとおつしやることは御無理だと、こういうことを言つたように私は記憶しております……
○国務大臣(大達茂雄君) これは一概には申上げられないと思いますが、まあ仮に物価が下つたといたしましても、やはり事業費としては、これはいわゆる人件費でなしに労賃といいますか、人を使う金が入つておりますから、ただ物価の下つたパ―センテ―ジによつて事業量を減らさないで予算を節約するということは可能な場合もあるかも知れないけれども、到底できない場合もあろうかと思います。従つて今度の節約ということは当然に事業内容というものをやはりできるだけ……できるだけといいますか、その予定された節約に合致するように手控えをするということに当然ならざるを得んと思います。その意味において何といいますか、予算で一応見込ま……
○国務大臣(大達茂雄君) 今の点は、今のところでは全国的に一定の計画を立てて、この何といいますか、二法案趣旨を周知させるという計画はしておりません、今のところでは。併しできるだけの機会を、機会があればその機会を捉えて周知徹底を図るようにしたい、こういう気持でやつております。
【次の発言】 この法律的立場に立つてということ、具体的にはどういうことになるのか、ちよつとわかりかねますが、併しすべての国の法律というものは、その法律に関連をして行政的な責任を持つておるそれぞれの行政機関において解釈をして運営しし行くと、こういう建前のものであると思うのです。従つてこの法律が直接に関係を持つておるものは、行……
○国務大臣(大達茂雄君) これを出しますまでの経過というふうなお尋ねでありましたが、これは中教審の答申にも書いてありますように、又昨日本会議場においてもお答えを申上げましたよりに、頻りと新聞記事が報道されておつたことは御承知の通りであります。或いは京都における記事が報道され、或いは又滋賀県ですか、その他あつちこつちに亘つて学校教育の政治的中立に関係をして報道がされてあつたのであります。その真相を新聞記事だけによつてこれを直ちに推測することはできない立場でありますから、その実情を詳知するために政府機関である教育委員会のほうに通牒をしてその報告を求めた、こういうわけであります。
○国務大臣(大達茂雄君) 大阪の市立大学の問題は、只今お話になりました通りでありますし、又従来の経過についても、この前の委員会で管理局長から申上げ、又或いは調進庁のほうからもお聞取りを願つたんじやないかと思います。私の承知しておるところでは、学校施設の接収されたものについては、できるだけ早く返すということに、原則的にそうなつておる。従つて殊に病院としては使用を廃止されたのでありますから、その原則、建前から言えば、可能な限り早く返してもらう、こういうことは当然なことであると思います。ただ、まあ向うはどういう都合で海兵隊にそれを使用するということになるのか、これは向うの都合で、はつきり私はわかりま……
○国務大臣(大達茂雄君) 私から申上げますが、高田さんはこういう考え方でいらつしやるのじやないか。つまり教育というものはその担当する教員の思想に従つて教育をされるのであるからして、その教員の教室における教育活動というものを見れば逆にその人間の思想、その先生の思想を調べることと同じことになるのではないか、こういうことを言つておられるように聞き取れるのでありますが、私どもが考えておりますのは、学校の先生で右翼の思想を持つておる先生もある、左翼的な思想を持つておる先生もありましよう。併し学校の先生が教育の場において自分の持つておる思想だけを基礎にして教育をする、これは公務として教育が行われている限り……
○国務大臣(大達茂雄君) 只今議題となりました学校教育法の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由及び内容の概要を御説明いたします。 この法律案の第一点は、医学及び歯学教育の改善のため、昭和三十年度から大学の医学又は歯学の課程の修業年限を六年以上とし、これを四年度の専門の課程と二年以上の進学のための課程に分け、特別の必要があるときは専門の課程のみを置くことができるようにいたすことであり、第二点は盲学校及びろう学校の中学部の就学義務を昭和二十九年度から逐年実施することであります。 御承知のごとく、医学又は歯学の課程を履修するために要する年限は、現在においても六年以上となつているのであ……
○国務大臣(大達茂雄君) 只今議題となりました義務教育諸学校における教育の政治的中立の確保に関する法律案につきまして、提案の理由並びにその内容の概略を御説明いたします。 そもそも教育上良識ある公民たるに必要な政治的教養が尊重されなければならないこと及びそのためには、学校においては、特定の政党を支持し又はこれに反対するための政治的教育が行われてはならないことは今更申上げるまでもないことであり、それは教育基本法第八条において明らかに示しているところであります。 殊に義務教育は、国民教育の基本をなすものでありますので、特にその政治的中立の確保が期せられなければならないのであります。この法律案の所……
○国務大臣(大達茂雄君) これはまあ私どもから言いますというと、政令でありましても、法律でありましても、これは形式は非常に違いますけれども、実質的には、実際からいうと違いはないと、形は法律できまる、政令できまるといつても、内容の実際からいうと違いないから、それで大学の定員は政令に譲るということで実は立案をしたわけであります。それは申上げたかと思いますけれども、大学の定員は予算に関連して始然動きますから、それでこれは予算のほうできまりますから、それは法律でくめるということは非常に丁寧でありますけれども、どつちできめても実質的にはその中身は同じことになるわけであります。でありますから、毎年々々国立……
○国務大臣(大達茂雄君) 文教政策という点につきましては、特に根本的な、いわゆる新らしい政策というようなものは、実は考えておりません。まあ申上げるまでもないことでありませんが、文教の基本的な考え方というものは、やはりそう新しく変るべき筋合のものではないと思いますが、従来の方針を徹底させ、又拡充をする。勿論いろいろの面におきまして改訂を加えるとか、或いはよりよくするため改善を知るということは考えられるのでありますが、大ざつぱに申上げて、従来申上げておりますような政策の基本線というものに急速な変更があるべきものでもなし、又私といたしましては、やはり従来申上げております点に重点を置き、それを根本とし……
○国務大臣(大達茂雄君) お尋ねでありますが、これは前々から申上げておりますように、いわゆる教育の中立性を確保する見地から二法案を提出したのありまして、その点は趣旨におまましても理由におきましても、別段変つたところはありません。
【次の発言】 その通りでございます。
【次の発言】 この修正は衆議院の議決によつて修正になつたのでありますから、その点はその修正の趣旨等において政府のはうで積極的にそれを引受けるということはまあ大筋の上から言つてどうかと思いますけれども、政府といたしましては、この修正に対しては実質的に異議はない、修正に対しては別に異議を差し狭んでいない、これで差支えない考えております……
○国務大臣(大達茂雄君) 私は只今野本さんがおつしやつたと同じように考えておるのでありまして、先生が極めて暢達したのびのびとした教育を行うことによつて子供が創造性の豊かな良識のある人間として成長して行く、かように期待しておるわけであります。
【次の発言】 私も全く同感であります。殊に教師とその対象となりますところの児童といいますか、生徒との間の関係は全く相互の信頼というものがなければ、これは全然実質的には成立たない、教育というものは成立たないと私は思うのです。生徒、児童は、これは飽くまでも先生を信頼して先生から教わる、先生から教えられる立場でありますから、従つてかような純粋ないわゆる無垢な信頼……
○国務大臣(大達茂雄君) 文部省から御要求によつて出しました資料につきまして、これは過日も申上げた通りであります。私どものほうで成るほどこれは間違つておつたということがはつきりいたしますれば、取消しなりその他適当な方法を講じたいと思います。
【次の発言】 この提出いたしました資料の一々についての出所、或いはそれぞれについての調査方法というものにつきましては、前二回の文部委員会において申上げました通り、御要求に副い得ない点は誠に遺憾でありますが、これを私どもからお答えを申上げるということは差控えたいと存じます。
【次の発言】 その事例と、それから日教組の一般的な動向と言いますか、方針と言いますか……
○国務大臣(大達茂雄君) この法律案を提出したほうが、現在の我が国の学校教育の状態から見て適当ではないかというふうに考えて参つて、それに対する案の内容その他についての検討を進めて参りましたのは昨年の七月か八月と思いますけれども、山口県における小学生日記というのが表面に現われて参りまして、そうしてこれは相当当時の特別国会におきましても盛んな論議がありました。それに対して文部省から偏つた教育が行なわれることのないように注意して欲しいという意味のこれは各教育委員会に対してその通達を出して、いわゆる法律に言うところの助言と申しますか、指導勧告という意味において通達を出したのであります。併しこれが実際こ……
○国務大臣(大達茂雄君) 反民主主義活動対策協議会でありますが、これは今矢嶋さんのお話になりましたように、別に法律に基いてというものではないように私承知しております。要するに閣議の相談で、何と申しますか、何人かの閣僚の閣僚懇談会と言つてもおかしいですが、それに関係がある閣僚の協議或いは連絡会というようなものであると思います。その目的は名前にあります通りな趣旨であると私は了解しております。実はこの協議会につきましては、閣議でそういうものを置こうということになりましたけれども、また今日まで一回も会議を開いておりません。従つて実は私どもとしましても、その名前に現われておる以上には、実は十分打合せも協……
○国務大臣(大達茂雄君) 大阪市立大学の接収解除の問題につきましては、当委員会におかれましても非常に御心配を頂きまして、又いろいろ関係方面との話合いもして頂き、その経過につきましてはすでに調達庁その他のほうから申上げてよく御存じの通りであります。来年の半頃には接収解除の見込みが立つたということだけでもこの委員会においてこの問題をお取上げになつた、そのいろいろ御心配を頂いた結果であろうと思います。御要望のありました点はとくと了承いたしまして、私としても一日も早くこの問題を解決する、又接収解除の時期がはつきりするように努力いたしたいと、かように考えております。
○国務大臣(大達茂雄君) お話の通りこの二法案に対しまして、各方面、殊に教育関係の諸団体等において反対意見が発表せられ、又私どものほうに決議書として手交せられておるものもあります。文部省といたしましては、この二法案の趣旨とするところにつきまして、できるだけその趣旨を明らかにするように配意しておるのでありますが、まだ十分その趣旨が徹底しておらないように感じますことは、誠に遺憾に存じます。只今野本さんの、これらの教育関係諸団体の反対理由として掲げられておるところを要約してのお尋ねでありますから、できるだけ簡単にこの二法案に即して私の意見を申上げたいと存じます。 第一は、純然たる学問研究の成果の発……
○国務大臣(大達茂雄君) お尋ねのでありますが、今お話のありました通りに国庫負担法の関係につきましては二分の一、これは決算に基いて二分の一を負担する、こういうはつきりしたことであります。ただその年度々々にどれたけの予算を計上しておくかというこれはまだ無論決算については予算の始まらない前でありますから、その見積りについてはできるだけいわゆる実績というものと見合つて、そしてそれに更に加わるであろうと思われる経費を見て、そしてできるだけまあ正確な見積りに立つて予算を計上すると、無論それでも過不足は生ずることはこれはやむを得ない、当然のことであります。ありますが、とにかくまあ本年度の予算七百億、概算七……
○国務大臣(大達茂雄君) 戦後における国政上の文教の地位をどう見ておるかということであります。只今お述べになりましたように、戦後新らしい憲法が制定せられました。そこに明らかに打出されておるように、民主主義に基く文化国家の建設、こういうことが旗印とし又目標となつておるのでありまして我が国の文教がこれを目指してその方向に向つて推進せられなければならん。その意味におきまして戦前と晦日を一新したそういう気持で文教施策が進められなければならない、かように思つております。
【次の発言】 戦争前といいますか、終戦前において文部省の国政上における地位は比較的軽いように世間でも見ておつたというようなお話でありま……
○国務大臣(大達茂雄君) 二番目のお尋ねの僻地教員の確保、御承知の通りこれが僻地教育の一つのむずかしい点になつておるのでありまして、なかなか一口に言うと、そういう不便な所へ行くことは先生としてもあまり希望しないこれも無理のないことであります。そういう実情でありますので、いろいろな方法を講じて僻地の教員を確保したい、けれどもこれはまあ無論僻地手当の従来ありますものを更に増額をしたいとも思つておりますし、いろいろな関係でこの問題を解決したい、こう努力しておるわけでありますが、併しこれはなかなか実情困難な問題であります。教員の養成につきましても、地方によつては特にこれは経費の貸与でありますか、給与で……
○国務大臣(大達茂雄君) この前申上げたと思いましたが、この滋賀日記は私どもから見ますというと、一定の点図を以て編纂してある。その編纂の態度がさようであると思つております。そうして結論づけるというようなふうに、この各冊とも最後のページですか裏のところに、中国から引揚げた子供の作文が掲載されています。その作文は、これは私は中国から引揚げた子供の作文を全般的に読んでおりませんから、その点ははつきりいたしませんけれども、要するに中国を礼讃して、そうして日本に対して非常に不満足なことを書いてあります。そういう点でこの日記を教材として使用する場合にその教え方によつては偏向教育になる可能性は十分に含んでい……
○国務大臣(大達茂雄君) 局長から答いたさせます。
【次の発言】 この学生の健康保持に関連をいたしまして、今の健康保険の制度を作つてもらいたいということは、これは前々からも大学側におきましても特に関心を持つて、しばしば書面なり或いは口頭で実は大学の学長の方々が直接要望されておることであります。私どもとししても、これは非常に関心を持つておるのでありますが、ただ御承知の通り、三年とか四年とかいう短かい期間でありますから、保険の技術の関係でいろいろむずしい点があるというような話もありました。かれこれしてなかなか実現の運びになつておらないのでありますが、何とかこれは実施のできるようにしたいという考え方……
○国務大臣(大達茂雄君) 只今後段にお述べになりましたように、将来人事院規則その他の改正とか、或いは国家公務員法の改正等がありました場合には、これに伴つて特例法に規定する政治行為の制限の内容が変つて来るわけであります。それが「例による」という言葉で表現されておる、かように御承知願いたいと思います。
【次の発言】 この法律の趣旨は国家公務員と同じ立場に置く、こういうことが趣旨でありますから、只今申上げましたように国家公務員に関する政治行為の制限の内容、範囲、程度というものが改正によつて変りますというと、やはり同様に変つて参ります。従つて非常に大きな大改正があれば、やはり同じようにこの内容が変つて……
○国務大臣(大達茂雄君) 只今初中局長から申上げましたように、その事例につきましては今調査をいたしております。それがために文部省の職員が出張もしております。その報告等まだまとまつてはおりませんが、併しこの前申上げましたように、そういうような御希望であつたと思いますが、当時私から申上げました意味は、仮に事実無根であるとした場合に、それが現地の方面にいろいろ御迷惑をかけるということがあつては甚だ不本意でありますから、その点慎重な調査をして、若しそれによつて仮に事実無根であるということが、私どもがさような認識に到達すれば訂正をするなり、その他適当な方法を講じたい。それがためには誠意をもつて調査をいた……
○国務大臣(大達茂雄君) これは内閣でやつておりましたことで、文部省として特にこの式典に直接の関係はもつておりません。只今文部省としてどういうふうに扱つて来たかということでありますが、従つて実は私もこれは甚だ迂濶でありましたが、こちらからやめるというようなことを承知しておりません。
【次の発言】 これは国民の祝日に関する法律という法律がありまして、憲法記念日を、つまり五月三日というものを憲法記念日としていわゆる国民の祝日にする、この点は法律できまつております。この法律を見ますというと「日本国憲法の施行を記念し、国の成長を期する。」こういう意味の祭日となつておるのであります。この点はこれは法律で……
○国務大臣(大達茂雄君) 今回政府から提出いたしましたへき地教育振興法案につきまして、提案の理由並びに概要を御説明申上げます。 現下我が国の教育におきまして、全国的にみて、一般の場合と異つた特殊な事情によつてその発展を阻害されておりますのが、へき地における教育であります。 ここにへき地と申しますのは、山間地、離島その他これと似た条件を備えた地域でありまして、交通至難で自然的、経済的、文化的の諸条件に恵まれない所であります。而もへき地の持つこれらの諸条件は極めて顕著にその教育に影響いたしておりまして、これがへき地教育の特殊事情ないし特殊条件となつて現われているのであります。 即ち、へき地に……
○国務大臣(大達茂雄君) 御指摘の通り、従来僻地における学校施設その他教育施設におきましては、非常に遺憾な点が多々あつた。これは結局私の考えでありますが、一般に一律に、特に僻地というものについて特別な扱いを比較的してなくて、一律な扱いをされております関係上、どうしてもこの僻地は、いわゆる離島或いは山村というようなことで、財政力が非常に弱いのでありますから一般の一律なみなことにしておくというと、どうしてもそこは不行届にならざるを得ない。この僻地教育の振興法は、その点から見て、僻地というものに対して特別な考えを持つて、できるならばほかの地域について行ける程度のことをしたい、こういう考え方であります……
○国務大臣(大達茂雄君) 御尤もな質問でありますが、実は現内閣におきまして先頃行政整理、機構の改革というようなことを企てられたことは御承知の通りであります。その際に現在既存の法令で整理すべきものがあればこれを調べて整理をしたらどうかという話があつたようでありまして、法制局長官が主となつて各省から持出して整理すべきものを調べたのであります。各省に跨つて今日もう殆んど無意味といいますか、実質的には廃棄されたと同様になつているものもございますし、或いはその中には生きているけれども、もう要らないというものもあつたかも知れません。併しさようなものについて一応大掃除と申しますか、整理してしまつたらどうだと……
○国務大臣(大達茂雄君) 只今相馬君のお話になりましたような、従来の経過を辿つて今日の予算の形から申しますと、むしろ主食についての食糧の改善というような形から来ておると思うのです。でありますから、農林省の食管特別会計の中で殆んど事実上の経費はそこで出されるということは、つまり主食の改善という見地に立つておる、予算の形から言うとそういうものであろうと思いますが、ただ一時学校給食問題というものが、政府の考え方もあつたと思うのですが、一時ちよつと下火といいますか、勢いがなくなつておつて、近頃になつて又これが非常に一般世間でもやかましい、是非これをやつたほうがいいというふうに大体世論といいますか、一般……
○国務大臣(大達茂雄君) このたびの国会も本日を以て、大体文部委員会最後の御会合のように承わつておりますが、今国会におきましては文部省としましても幾多の法律案も御審議頂きまして、殊にいわゆる教育二法案につきましては、これは非常な慎重且つ周密な御審議を頂きまして、お立場はお立場として私ども感謝しております。その間いろいろ質疑応答の場合顧みてみますと失礼なことをいろいろ申上げたように思いますが、決して他意あるわけじやございませんから、この点はどうぞその意味で悪しからず御了承を頂きまして、今後とも文教行政につきまして一段の御協力かた、御配慮をお願いしたいと存じます。又文部省のすることにつきましても、……
○国務大臣(大達茂雄君) お答えを申上げますが、これは御案内の通り、二十九年度の予算が相当緊縮方針の下に編成されました。従つて従来補助金として法律できまつておりますものにつきましても緊縮の止むを得ざるような事情に立ち至りました。これはひとり文部省関係だけではありませんが、さような関係から一時的にこの補助に関する現行の法律に特例を設けなければならない、こういう関係になつたわけであります。勿論これは臨時特例でありまして、文部省といたしましても将来、現在の法律が回復せられるということを予期しているわけであります。従つてまあ止むを得ざる立法と申しますか、好ましいものと考えているわけではありません。
○国務大臣(大達茂雄君) 何が真理であるかということは、これはなかなかむずかしいことでありまして、それぞれその人の人生参観によつてそれぞれの人が真理と考えるのであります。誰か一人がこれが真理である、こういうことをきめて一般の人にもこれを真理として押し付ける、こういうことはできないと思います。
【次の発言】 教育基本法に言うところの真理というものが、アメリカ風に考えてどういうことを真理と言つておるかということは、私も今中山さんのお話を伺つて初めて承知したのでありますが、併し私どもはこの教育基本法を日本の法律としてこれを取扱う場合に、アメリカ人がその真理ということをどういうふうに考えておろうが、こ……
○国務大臣(大達茂雄君) 振替授業につきまして特に地教委のほうから意見を求められたということはありません。 それからこれについてどういう見解を持つておるかということでありますが、これは只今全国にそれぞれ実情を聞き合せております。従つてそれに上つてそれぞれの実態についてまあ法艇的には判断をすればいいだろう、こう思つておりますが、併しまあ法規問題を離れましてただ私は遺憾に思いますことは、まあ名義は如何ようにもふれ、或いはいろいろ法規に直接抵触しないような細工がしてあるにしても実質的にはこれは政治運動に一斉に利用せられておる一種の示威運動のように思われます。その点は非常に遺憾である。もう一点は、こ……
○国務大臣(大達茂雄君) 学校における余り極端な片寄つた教育が子供の将来を政治的に或いは思想的に方向付けるのでありますから、これはどうしてもそういうことのないようにしなければならない。これには先ず先住方が自分でよく考えてそういう片寄つて子供を仕込むということのないようにされることが第一であります。又今日学校の先生方に対してそういうふうな教育をやるようにという外部からの働きかけがあつた、であるからしてかような働きかけというものを排除する、こういうのが今回の二法案の趣旨であります。学校の先生方が学校で教える教育の一々を捉えて、これを検討して、そうしてこれに対して処罰を以て臨むということは極めて行過……
○国務大臣(大達茂雄君) 三月分についてはすでに概算払をしております。それでなおこれは概算払でありますから、調整分として七億を……。
【次の発言】 そうです。残つておるというのは概算払ですから、それだけ……。
【次の発言】 三月分はすでに概算払として渡してあるのであります。併しこれは概算でありますから、当然に過不足が伴いますから、その場合の調整分として七億円だけをとめおいてあるわけであります。それが今残つておるわけであります。
【次の発言】 これはどの程度に不足をしておるか、これは今調べておりますので、まだまとめて御報告申上げるようなものはまとまつておりませんが、これは概算払でありますから当然……
○国務大臣(大達茂雄君) 只今まで調査いたしましたところでは、大体十億円程度赤字が各関係府県において生ずるのではないか、こういうふうに考えられます。このたびの補正予算に要求されました二十七億数千万円の予算は、これは富裕県に対する分として計上されておるのでありますが、併し成立をいたしますれば、これは予算としては一本になるのでありますから、現在調整のために残されております七億円と、これを合せまして一本として実際に即して不公平のないように配分をいたしたい、かように考えております。
【次の発言】 現在留め置になつております七億円は、赤字のできます府県がそれぞれ非常にでこぼこができる、非常にたくさん赤字……
○国務大臣(大達茂雄君) 大学院を設置しております大学におきまして、理工科、これは農科その他もありますが、設置しただけで、実は研究設備が非常に不足をしております。これは非常に従来遺憾に思つておりまして、二十九年度の予算の編成の際にも、その点の設備の充実を大蔵省のほうにお願いをしておつたのでありますが、緊縮予算の関係でこれは計上することができませんでした。ところが二十八年度の年度末に当りまして、相当な金が実は大学運営費の中の人件費に欠員がありますために、剰余額の見込がありましたので、これを特に大蔵省のほうに御無理を願いまして、そうして大蔵大臣の承認を得てそのほうから流用をさせてもらいまして、大学……
○国務大臣(大達茂雄君) 実は私詳細この予算について、工業力の強化と言いますか、ということについての内容を承知いたしておりません。今後これが教育関係の研究その他に支出すべきものであれば、又文部省としてさような点で教育の上にも有効な経費が頂けるものならお願いしたいと思いますけれども、今のところその辺ははつきりいたしません。
【次の発言】 御承知の通り、新学年初めに教科書を渡すのでありますから、どうしても三月或いは二月時分からその手配をしておかなければなりませんので、すでに成立予算におきましてもその経費が計上されておりませんし、又それに関係する法律案も提案してありません。政府の考え方としては、二十……
○国務大臣(大達茂雄君) 深川さんのお話の通りに、ヒロポンの害毒、これは非常に困つたことであります。警視庁でいろいろ犯罪者、或いは非常に不良行為をした、そういうものについて調べられたヒロポン患者、その一割が学生ということになつております。大体二十才前後、高等学校の子供が相当多いのだろうと思います。こういうふうに思つております。だんだん文部省としましてもいろいろ、この点はなかなかむずかしいことでありますが、苦労してどういうわけかということもいろいろ調べてみておるのでありますが、試験勉強するような場合にこれを使つてするというようなことが相当あるように思われますので、県の教育委員会のほうの指導課長へ……
○国務大臣(大達茂雄君) 青年学級についてでありますが、これは昨年の国会におきまして青年学級振興法というものが成立をいたしました。予算としては実は六千万円であつたのでありますが、併しこれはもともとが地域青年の自然発生的にできたものが基礎になつておりますので、これはまあ金高は少いのでありますが、相当な効果を収めて参つたのであります。従つて来年度におきましてはこれを先ず、二十九年度の予算は六千万円程度になつておりますが、できることならば倍額ぐらいにはしたいとこういうふうに考えております。 それから公民館も同様であります。これは御指摘になりましたように非常にこれも補助の金額としては極めて微々たるも……
○国務大臣(大達茂雄君) お話のような事例は確かにあると思います。又そのほかにもそういうことがあつたと思うのでありまして教員としての資格、その能力、その点に別に差別のない人が、高等学校の先生になり、中学校の先生になり、或いは小学校の先生になつておると、こういうことはあると、現実にあると思うのであります。私はそれは決して悪いことではない、結構であると思つておるのであります。そこで今度の提案になりましたこの給与の改訂に関する法律案によりますというと、まあ理論上、小中学校と高等学校の間の相互における人事の交流ということは或る程度の支障を来たすということは、これはどうしてもあるだろうと思います。殊に教……
○国務大臣(大達茂雄君) この法律案が成立いたしませんと、従来ありました私学共済組合、それから恩給、私学の財団法人の恩給でありますが、こういう相当今まで沿革もあり、又私立学校として重大な仕事をして来た団体が厚生年金保険のほうに吸収されて、そういう相当従来功績もあり沿革もあつた団体はなくなつてしまう、こういう状態でありますので、この際取急いで実はこの法律案を提出することにいたしたのであります。
【次の発言】 私立学校の教職員につきましても、公立学校の教職員と同じような年金なり保険給付の差別のない制度を立てたい、こういうことは、実は前から問題にもなつており、そう希望しておつたのでありますが、ただ御……
○国務大臣(大達茂雄君) この問題は閣議で話合つたことがあるかどうかというお尋ねでありますが、これは閣議の席上でこの問題を提示して話合いをしたことはまだありません。ただ木村保安庁長官と私との、これは閣議ではないのですが、話では保安庁長官は自分としても一日も早く明け渡しをしたいということを言つておられました。ただこれはまあ行先の問題もありましようし、それに伴うて予算の問題もありましようから、そう簡単に行くものではないと思つておりますが、保安庁長官はそういう意味のことを私には話しておりました。それから事務的には大体私ども承和しておりますところでは差当りもとの経理学校の一部の建物を明け渡してもらいた……
○国務大臣(大達茂雄君) 先ほど自治庁の鈴木次長からお答えがありました通り、この教育委員会、特に市町村教育委員会については、いろいろ各方面にこのまま必置制として存続するかどうかということについて議論のあつたことは私も承知をしております。そうしてその議論のあります点も、いろいろ市町村長等の他の行政機構との間に摩擦が起る、或いは又予算が不足しておるからして十分機能を発揮しておらんというような点が主であろうと思います。私は現在の市町村教育委員会というものが制度の予期するような十分な機能を発揮しておる、効果を挙げておるということは遺憾ながらそれを断言する勇気を持つておらん。その原因はいろいろあろうと思……
○国務大臣(大達茂雄君) この二法案をめぐりまして世間で相当強い反対の意見が行われておりますことは、私もよく承知をしております。ただ私はそういう反対があるにもかかわらずやはりこの法案の必要であるということを確信をしておるのであります。従つて私の責任においてあえて国会の御審議をお願いしたいと思つております。と申しますのは、私は決してこの意地になつておるとか或いは又他意があつてこの法律案の成立を願つておるのではありません。従つて若し私が成るほどと納得をいたしますれば、今になつて撤回するということはできますまいけれども、私の意見を変えることに決してやぶさかではないのであります。ただ今日まで反対の意見……
○国務大臣(大達茂雄君) その通りであります。
【次の発言】 今日私どもの見るところでは学校において、ややもすると教育基本法八条の二項に抵触するような教育が行われておる、又少くともその危険を感じておる今においてこの教育の中立を確保するという方法をとらなければならぬ、かように感じておるわけであります。この場合に教員自身が教育活動と青いますか、その教育活動に現われるいわゆる偏向というものを一々対象として取締りをするということは、これは非常に行過ぎの場合を生ずる、かように考えまするから、この教育のなすところの教育活動を直後対象とするということは、これを避けたのであります。ただこの場合に教員に対して偏……
○国務大臣(大達茂雄君) 汚職、疑獄の事件につきましては、新聞に出ておりますことを新聞を読んで承知しておる程度でありますので、それ以上の真相と言いますか実際の内容については存じません。
【次の発言】 検察官の動いておられるということは新聞でよくわかります。併しそれがどういう問題であり、どういう関係であるか、これは検察庁の恐らく発表されたものではないようでありますから、新聞によつても違いますし、はつきりした真相と申しますか、そういう点については十分は承知しておりません。ただ一般に世間で承知しておる程度といいますか、新聞で見る程度のことは一応私も知つておるという程度であります。
○国務大臣(大達茂雄君) 出すつもりで今案の用意をしております。大体案もできておりますし、間違いなく提案するつもりでおります。
【次の発言】 これはまあどの規模の、どの範囲に亘つての給食をするということを法律案の上に明示するわけではありませんから、従つて、無論希望としてはできるだけ広く給食が普及するようにしたい、こう思つておりますけれども、法律案自体としては、まあその規模をはつきり法律に書いてあるわけではありませんから、予算のあるだけでやつて行く、まあ伸縮自在で、予算が殖えれば殖えるほど法律案の趣旨は徹底するわけです。
【次の発言】 これは現在予算で、金額はともかくといたしまして、例えば無償に……
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