このページでは中曽根康弘衆議院議員が委員会や各種会議(※)で行った質問や答弁などの発言の冒頭部分と会議録本文へのリンクを一覧化しています。中曽根康弘衆議院議員「委員会統計」(全期間)には委員会および各種会議の活動状況の集計結果を示しています。本会議での発言の統計と一覧については本会議発言のページを参照してください。
※「各種会議」は本会議、常任委員会、特別委員会以外の会議録の存在する会議を指します。具体的には、小委員会、分科会、公聴会、調査会、審査会などです。
○中曽根委員 その前段に「幾多の辛酸を嘗めた」という言葉がありますが、それはちよつと相手を刺激しはしないかと思います。もう少し穏やかな言葉で願います。それから後段で、なの御發言の通り修正をぜひしていただきたいと思います。その一つとして特に北方地帶に殘留する者に對しては、酷寒期に向うので、急速に引揚げさしてくれということを盛つていただいたら結構だと思います。
【次の発言】 それは委員長にお任せしたらどうかと思います。
【次の発言】 北方の方を強調していただいたらどうかと思います。端的に言えば、シベリアですが、酷寒期に向うということをお入れを願いたいと思います。
○中曽根委員 今日は實は外務大臣がお見えだというお話であつたので、期待してまいつたのでありますが、これは厚生大臣の所管ではないと思いますが、外務大臣にこの次においでになるときに準備していただきたいと思いますので、申し上げたいと思ます、一つは、最近新聞で講和會議の時期が非常に近づいておる。そういう氣配が感ぜられておるのでありますが、時期が次第に近づいておるということを感ずると同時に、われわれは非常に大きな不安をもつておる。それはどういうことかというと、ソ連が講和會議に加わらないのではないかという豫想が一方にはある。その場合、ソ連を除いた國で講和會議をやつて、引揚げをまだ完了してない同胞はロシヤで……
○中曽根委員 いろいろ御當局で復員者手當、死亡者の手當に對して御協力いただいて感謝にたえない次第でありますが、私は根本的な精神においてどうも遠慮しているんじやないかという氣がいたす次第であります。新聞でもよく見ますように、千八百圓ベースとか何とかいうことが今非常に叫ばれておりますが、この未復員者の給與についてもやはり食えないということは同じ條件であつて、生活費が一人當り大體千八百圓要るとするならば、未復員者の家庭でもやはり同じ條件じやないかと思います。日本は敗けたのであるから、特に軍人であるからといつて厚遇はできないとは思いますが、やはり人間としての、あるいは家族としての最低生活を保障するとい……
○中曽根委員 決算委員會の運營に關して二、三私の所見を申し上げたいと思うのであります。 まず第一は、決算委員會は政府の會計面というものを監督する役目をもつていることになつておりますが、今までのやり口をいろいろ考えてみますと、大體書面審査の事後審査というものが普通になつておつたようであります。ところが日本の現在の状況を見ると、書面審査で、特に金の面だけを後で審査しても實體はよくわからない。國民經濟というものを實際に運營していく實況を、會計檢査院ととに、國會としてこれを監督する必要があるだらうと思うのであります。そういう意味で、政府の方においては、物の面においては四半期ごとに物資需給計畫をつくつ……
○中曽根委員 一つ一つ質疑いたしたいと思います。大體の本案の構想といたしましては、アメリカ流の官吏であるとか、あるいは能率であるとかいうことを重んじて、畫期的な、また妥當な構想であると見ておりますが、文章の一つ一つについてはかなりの疑點もありますので、これから質問いたしたいと思います。
まず第一は、第一條には「國家公務員には、國會議員を含まない。」という言葉がございます。地方議會の議員は當然含まないと解するが、それはどうですか。
【次の発言】 第二に、第二條の特別職でありますが、公安廳長官というようなものは、これは警察を握つておるので、非常に時流に對して敏感に動いておるものだろうと思いますが……
○中曽根委員 第六條に最高裁判所長官の面前で人事官は宣誓するということが書いてありますが、私はこの考えは公務員制度全體の精神から見てどうかと思うのであります。というのは、公務員は國民全體の奉仕者であつて一部の奉仕者ではない。そうなると國民全體の代表というものは國會であるはずであります。國會が國權の最高機關であると憲法にも書いてあります。從つて當然人事官は衆議院竝びに參議院議長の面前で宣誓書に署名するのが適當ではないかと思うのでありますが、御所見いかがでありますか。
【次の発言】 衆議院と參議院が任命について關與いたしますが、これから考えるとなおそうじやないかと思います。お前引受けてくれというよ……
○中曽根委員 私は民主黨を代表いたしまして、この二法案に對して贊成の意を表します。本法案は日本の官吏制度、國家公務員制度を畫期的に改正する重要な法律案であると信ずる次第でありますが、内容を檢討してみると、多分に行政の中立性、專門性、あるいは技術性というものを尊重しておりまして、この點については從來の官吏法とは格段の進歩があると認められる次第であります。そのほか日本の現在の民主主義の進行過程からみて、各般の状況を勘案して、かくのごとき國家公務員法は絶對的に必要であると認めて贊意を表する次第でありまするが、ただ内容においては必ずしも全部が滿足されるわけではありません。たとえば試驗制度、あるいは上級……
○中曽根委員 二、三御質問いたしたいと思います。まず第二條におきまして、地方財政委員會は左に掲げる計畫を立案すると書いておりますが、今の地方財政の現状を見ますと、おそらく各府縣とも厖大なる赤字に苦しんでおり、特に水害に遭つた縣などにおいては、財政は危機に瀕しておる状態であろうと思います。そしてこの地方財政の危機を救うものは、何といつても國家の補助金によらなければ打開できない現状にあるだらうと思います。そういう點から見まして、地方財政に對する中央行政官廳というものは、ぜひとも現在の危機を切抜けるためには必要であると思うのですが、その觀點からお伺いいたしたいと思います。 まず第一は、地方財政委員……
○中曽根委員 ちよつとお伺いいたしたしのでありますが、最近新聞をにぎわしております例の大阪造兵廠特殊物件に關する問題は、おそらく終戰後の事態であつて、昭和二十年度の會計に關係するのではないかと考えられますが、本件に關して會計檢査院はすでに調査ないし摘發の行為を行つておるかどうか、また主管であるところの第一復員省においてはそういう處置をとつておられるか、お伺いいたしたい。
【次の発言】 あとでけつこうです。
【次の発言】 會計檢査院の方の説明を求めたいと思います。
【次の発言】 會計檢査院の方の御苦勞も察することはできるのでありますが、どうも今の御答辯を承りますと、まだ正確に事態を衝いていないよ……
○中曽根委員 預金の増強をはかるということが、インフレーションを克服する上に相当重大な意味をもつておると思いますが、最近日銀券の増徴の趨勢を巷間でいろいろ取沙汰して、あるいは政府においては、社会党はかつて唱導したところがあるので、新円に手をつけるのではないか。あるいは登録するのではないかというようなデマが横行して、若干不安な状態があるように考えられます。こういうことは政府においては絶対にないと確信しておりますが、政府としてもう一回そういうことを確認する必要があるのではないか。政府の御所信をお伺いいたします。
○中曽根委員 和田安本長官の出席も求めてあつたはずですが。そつちの方はどうですか。
【次の発言】 この前の委員會のとき、長官と大臣に出席を求めるということで、今度の委員會は開かれたのであります。そういう條件が潰れたのでは、開いても意味がないと思います。大臣竝びに和田安本長官が出席しないならば、會議を延期したらよいと思います。
○中曽根委員 一、二お尋ねいたじたいと思います。先ほどボーレー大使の案によりますと、大体工場を撤去するだけのようになつておりますが、ストライキ・ミツシヨンでしたか、あの中には一部生産物賠償を含むような構想が述べられておつたと思います。この賠償廳設置法案によりますと、大体物件を中心にして構成されておるようでありますが、生産物賠償の見透しはどうでありますか。外務大臣にお伺いいたします。
【次の発言】 次に、これは小さいことですが「賠償物件の引渡」という言葉がありますが、引渡しというのはどこを限界にして行われるかということをお聽きいたしたいと思います。
○中曽根委員 ただいま木村さんから御發言がありましたが、至極ごもつともな御發言であります。本法は憲法附屬法規中でも相當重要な法規でありますので、愼重審議をする必要があり、この際學術關係の專門者とか、あるいは組合關係、あるいは官廳の職員、こういうものの意見を聽する必要があると思われますので、證人あるいは何らかの方法によつてそういう措置を講じていただきたいと思います。
【次の発言】 この法律全般の思想について、まずお伺いいたしたいと思います。憲法によつて議院内閣制というものが保障されておりまするが、これは要するに政黨が責任政治をやつて、國民の輿論を政策に浸透さしていく、こういう精神であろうと思いま……
○中曽根委員 この間から船田国務大臣にいろいろお尋ねしておるのですが、どうもまだ納得いかぬ点がありますので、前田総務部長にお尋ねしたい。それは、前からの話の政治と行政との関連の問題でありますが、憲法に認めてあります通り、議院内閣制というものは必然的に、政党の責任政治ということになるのですが、それが有効適切に行われるためにはどうしても行政組織というものに政党の政策というものが浸透されるような機構なり組織が保障されておらなければならない。ところが今度の国家行政組織法というものを見ると、むしろこれは退歩である。この前申し上げましたように、政務次官や参与宮というものは旧憲法時代にもあつたのにもかかわら……
○中曽根委員 一般的なことをお尋ねしたいと思います。まず第一に、私はやはり統制経済というものが必要であつて、今まで警察がそれをやつておつたのが、警察が解体された結果、何らかの機関によつてこれが代替されなければならぬということは認めるのでありますが、しかし今の経済の実態を考えてみると、やはり政府というものは、経済に対する自分の能力の限界を知らなければならないと思います。統制波及という原則によつて、統制の波が末端にまで及ぶということはわかりますが、ごく全般にわたつてこの統制の完璧を期するということはできないのであつて、やはり自然的な面というものを敬重しなければ、経済の円滑な運営はできないと思います……
○中曽根委員 私の質問したいと思うことは、今まで委員諸君が質問いたしましたので、私は一点だけ簡單に御質問いたします。それはやはり統制と自由の限界の問題であります。統制はやらなければいかぬ。もちろんインフレの抑止であるとか、あるいは社会の浪費を防止するとか、そういう点から見ても必要であるし、特にこの間御発表になつたような五箇年計画をやるということになれば、所得の合理的な配分にしても、あるいは資本の計画的な蓄積をやるにしても、統制をやつていかなければできないということは明らかであります。ところが、統制をやる上については政府には能力の限界があるということも事実である。政治力にも限界があるし、國民の民……
○中曽根委員 安本の斡旋でなくて、委員長が向うに申しこんで懇談すべきだと思います。
○中曽根委員 前から引続いて質問をいたします。今日は逐條的にやつていきたいと思いますが、まず第一條の経済査察廳の事務の中で、私は一番大事なことは、統制経済に関する國家的統一を確保することであろうと思います。つまり各府縣によつて経済統制というものに緩急があつてはならない。もしそういうことがあると、やわらかい縣に物は流れて、かたい縣には物は流れないし、あるいはまたそういう点から見て、人心にかなりの妙な摩擦を起す、こういう点があるだろうと思います。この目的を読んでみますと、そういうことに対する辞句が一つも見当らない。國家機関としての経済査察廳を設けるためには、それが非常に重要な要素であろうと思うので……
○中曽根委員長代理 これより会議を開きます。
去る六月四日本委員会に付託されました内閣提出、電波物理研究所を電氣試驗所に統合する法律案を議題にいたします。逓信当局より提案理由の説明を求めます。
【次の発言】 これにて休憩いたします。
午前十一時二十五分休憩
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○中曽根委員 冨田議員の修正案に対して民主党を代表いたしまして賛意を表するものであります。
【次の発言】 ちよつと一言――まだ原案に対する討論が残つております。私は民主党を代表いたしまして冨田委員並びに田中委員御提出の修正案を除く原案に対して養成の意を表するものであります。本案は日本の行政組織の簡素化と能率化のために資するところ多く、まことに時宜に適した法案であると思うから賛成する次第でありますが、特にこの際政府に対して民主党として要望いたす点二、三を敷衍いたしたいと思います。第一の点は最初の質問のときも申し上げましたように、この原案をおつくりになつたときの政府のお心構えについてもう一回御反省……
○中曽根委員 先はど農林省の補助金の件が出ましたが、各省とも補助金の問題は相当大きな問題が内在しておると思いますが、会計檢査院でわかつておりましたら各省の二十年度に支出された補助金の内容についての資料を御提出願いたいと思います。
○中曽根委員 この仮刷の法案がなかつたために今拜見したので勉強していないのですけれども、野溝國務大臣にいろいろ教えていただきたいと思います。
まず第一に割当事務所の長官の責任の問題です。これによると独立の官廳のようでもあり、またそうでもない審議会のようなものでもあり、会議制の官廳でもあつて、そのあいのこのようなものでもあるのですが、一体事務廳の性格はどういうものであるか、もう少し御説明願いたい
【次の発言】 もう一つお伺いしますが、今まで割当委員会というものによつて民間人の声を入れてやつたようですが、一体そのどういうところが惡くてこういうふうな官廳制度にかえるのか、ここに書いてある政府説明で……
○中曽根委員 本法案は国家行政組織法に関する法律が制定施行せられるまでの過渡的な措置として妥当な改正法律案であると認められますので、この際討論は省略してただちに採決いたされんことを望みます。
【次の発言】 この際討論を省略してただちに採決せられんことを望みます。
○中曽根委員 本件についてはこの際討論を省略してただちに採決いたされんことを望みます。右動議を提出いたします。
【次の発言】 國会の日程を考えますと日数もございませんので、この前経済査察廳の法案を審議いたしましたとき、司法委員会からの合同審査の申出がありまして、問題が複雜であつたためずいぶん審議が遅延いたしましたが、建設省の問題については國土委員会との合同審議は明後日のただ一回限りとして私は賛成いたします。
【次の発言】 議題となつております経済査察廳法に対する修正案を申し上げます。
まず第一、タイトル、経済査察廳というのは経済調査廳とかえたいと思います。以下法文の内部において査察あるいは査……
○中曽根委員 建設省設置法案について各党共同提案による修正案を御説明いたします。まずこれを読みます。
【次の発言】 本案については討論を省略してただちに採決されんことを望みます。
【次の発言】 本案については討論を省略してただちに採決されんことを望みます。
○中曽根委員 本件は委員の会議に付するを要する請願と認め、これを採択すべきものと議決せられんことを望みます。
○中曽根委員 本件は採択されんことを望みます。
【次の発言】 本請願は議院の会議に付し、採択と議決せられんことを望みます。
【次の発言】 冨田委員がおりませんから、その間私からちよつとお尋ねしたい。
まず第一に、農林省には昔からいろいろな外郭團体があつて、これが日本の農政について非常な重要な役割を果してきた。その外郭團体の指導関係あるいは助成関係、こういうような仕事は改良局でやるのか、あるいは農政局でやるのか、どこでやるのか、その点をまず伺いたい。
【次の発言】 第二番目に、この改良局を設置することによつて定員あるいは予算上増額があるのかどうか。あるならばどの程度のものか、その点ちよつと伺い……
○中曽根委員 この際、討論を省略してただちに最終的処置に出でられんことを望みます。
○中曽根委員 私は民主党を代表して農業改良局設置法案に対して、賛成の意を表します。各省内部部局設置法案を全部撤回させたのに、この農業改良局設置法案だけを認めるのは、農業改良局設置の緊急性を認めて特段なる処置を構ずる次第であります。こういう方針をぜひ農林省においては体して、この局が有終の美を早速上げるように措置されんことを望みます。以下改良の方向として、われわれが農業当局にまず希望いたしたいのは、日本の農村と土と家と人間が一体となつて協同体制を確立していく。こういう方向に向つて強力に推進されんことを望みます。第二はこの改良局の設置によつて約六千五百人くらいの技術員が地方廳に採用されると思いますが……
○中曽根委員 去る七月五日に閉会中の審査小委員会は成立し、六日より九日まで四日間にわたり審議いたしました。この間政府側の出席を求め成案を得るまでの事情、その他法案について種々質疑應答を重ねまた九日には全逓労組土橋委員長外三名の組合側の意見を聴取しました。組合側の意見としては本法案は官僚的で、種々の観点から時期に適せず、全面的に反対とのことでありました。かような次第で本小委員会としては、未だ最後的結論に到達いたさず、各小委員におけて十分研究することにして審議を申し上げておりました。その後、その筋の書簡により状況に根本的の変化を來たしましたので、私見としては、この際一應小委員会の審議を打切りたいと……
○中曽根委員 復金の融資について二、三お尋ねいたしたいと思います。 まず第一は、承るというと、第四・四半期における政府の融資計画は、大体五百六十億くらいだというのですが、そのうち復金分が約百六十五億と言われております。過去の融資実績を見ると、復金だけで年未までに約四百四十二億になつておりますが、この復金債の消化率というものは、この表にある通り、非常に惡くて、約二割くらいしかあがつていない。残りの三百二十三億というものが、通貨増発の大きな原因となつているようでありますが、この率から見ると、第四・四半期の復金だけからする通貨の増発率は、計画通り行つたとして、大体百三十二億という厖大な数字に上るよ……
○中曽根委員 ただいまの御発言に関係いたしますが、これは來年度の財政も関係する問題です。國の財政の重圧が復金の方に轉嫁されておるという問題とも関係して、主として石炭鉱山補給金の問題、会社経理の内容を、どのくらい國の財政の方へあるいは國の金融の方へおんぶしていくかという面も一應調査しておく必要があると思う。この点についても、資料その他をもつてきて説明してもろうようにお願いたします。
【次の発言】 國債利子の問題が、最近政治的にいろいろ云々されておりますが、われわれとしては、まず第一に、今銀行というものは金融機関の再建整備にかかつて整備中でありまして、ただいま大藏当局が言われたように、新勘定に上つ……
○中曽根委員 大上さんの動議に対しては御趣旨においてはまつたく賛成であります。ただいろいろな文章の体裁や内容につきましては、ただいま外資導入の矢先、連合國方面においては、日本における税金の收納の状況や、その他納税思想などが大分関心の的になつておるやに承つておりますので、その辺も勘案して文章を練る必要があると思います。特に委員会なりあるいは小委員を選定して起草をしていただいたら結構じやないかと思います。
○中曽根委員 復金の問題につきまして大藏大臣に二、三お伺いいたします。今の金融界の情勢で見ますと、形式的には、日本銀行なりあるいは日銀総裁というものは、かなりの格式をもつて相当強化されていると思うのでありますが、実質的には、復金あるいは復金の理事長というものは、相当権威をもつて金融界に対して対処していただかないと、國家のために由々しいことになるだろうと思います。ところが、一般の観念において、ややもすれば、復金というものは、政府に從属している、つまり政府の事業であるというような感じをもつておる。これは復金の方もそういうお考えを無意識的にもつておるのじやないか。具体的にいろいろ考えてみますと、たと……
○中曽根委員 私は民主党を代表いたしまして、ただいまの修正案並びに修正案を除いた原案に賛成をするものであります。 本案は証券界の民主化に役立つことすこぶる多く、わが國の今後の経済界の望ましき状態と正に適合すべき証券新立法であると考えます。ただ政府当局に特にお願い申し上げておきたいことは、アメリカ的な証券取引法の運用において、わが國民が習熟することが不徹底である場合においては、いろいろな摩擦やあるいは好ましからぬことが起る。そういうことが危惧されるのであります。こういう点についてはその運用について、深甚の御配慮を煩わしたいとお願いいたす次第であります。
○中曽根委員 ちよつとお尋ねいたします。不正保有物資ないしは過剩物資で、今まで安本で摘発をされたりして活用されたものが相当あると思います。今度こういう法律をつくつて、相当強権をもつて國民経済の再建をやるという趣旨は了とするのでありますが、今まで摘発され、また召上げられた品物がどういうふうに活用されたかということが、われわれにとつては一番関心事でありますので、その具体的な説明をひとつしていただきたいと思います。
【次の発言】 ひとつ具体的な数字を今度お示し願いたいと思うのでございます。適当な單位を設けて何を何トン、どこへ活用した、そういう数字が、かつての隠退藏物資委員会でいろいろ騒がれた、ああい……
○中曽根委員 質問が大体盡きたようでありますから二つだけお尋ね申します。一つは新生とピースの原價は、一体いくらになるか、お尋ねいたします。
【次の発言】 新生が非常に不評判で賣れないという理由は、私は價格の問題ではないのだろうと思う。それは質の問題であつて、大体タバコをのむに人は、新生党というものはいないようです。大体買う人はほかにタバコがないから、やむを得ずまあ新生で煙を吸おう、あるいはまた今タバコ部長がおつしやつたように、懇願されて不本意ながら手に入れる。そういう程度の需要にすぎないために賣れないのじやないかと思います。從つて値段を下げても需要はその程度にすぎないのじやないか。今の物價の状……
○中曽根委員 それに関連して……。ただいま内藤委員より農林関係に関する御意見がありましたが、その事情は生産的な中小企業についてもまつたく同様でありまして、この点については復興金融金庫法の改正のたびに、われわれは当局に質問しておるのでありますが、未だにわれわれが納得するような施策が得られないのは、はなはだ遺憾であります。ついては農林関係と同じように、中小企業の生産的なものに対する金融に対して、やはり同じような考えをもつてわれわれも処置したいと思います。併せてお取上げ願いたいと思います。
○中曽根委員 私民主党でありますが、決算委員会に出ておりまして、もし前の方がお聽きになつておれば、この点はお返事なくても結構であります。軍事公債利拂一箇年延期の問題は、われわれの方では必ずこれは一箇年で、二年三年となることは絶対にない、こういう確信であり、また公約をしておるのでありますが、その間に銀行当局に御迷惑が多少おかかりすることは、まことに遺憾であると思います。ただ今のお話を承りまして、銀行当局が期待し得べき利益を喪失しておる、こういう点はそれはあるだろうと思います。そういうものの喪失のほかに、銀行の運営自体に亀裂を生ぜしめるようなそういう事態があるかどうか、これは一箇年に限つてやるのだ……
○中曽根委員 安本長官にちよつとお尋ねいたします。最近第一次の物價改訂の内容が発表になりましたが、大体二倍半以上にわたる大きなものだけであります予算はまだ通過しておりませんし、また一方においては税金でとられておる面もあるだろうと思いますが、そうなると補給金が出ない。そういうところから会社においては金詰りで困るところがあるだろうと思う。去年の例でみますと大藏省証券は二十七億七月に出ておりますが、今年は政府の方針として大藏省証券は出さぬ、財政と金融をまつたくマツチさせて月のバランスをとつていく。こういうことを言つておられます。こういう政策をおとりになりますと、企業の方ではものすごい金詰りが七月には……
○中曽根委員 私今やむを得ない事情のために外へ出ておりました関係で、前の方と重複するところがございましたら、その旨おつしやつていただいてお答えなさらないでも結構でございます。取引高税に関連して税制について御質問申し上げます。まず第一に計数的のことをお伺いしたいのですが、二十二年度の租税歳入について、最近の統計で一体どれくらいはいつておるか。最近の統計をお知らせ願いたい。それからそれと同時に二十二年度の実績で、申告の件数と決定件数、それによる金額、それから第三番目には調定未済のものが相当あるのですが、それが今どれくらいになつておるか、それから予定よりオーバーして自然増收になつたものが二百億ぐらい……
○中曽根委員 地方自治法第百五十六條第四項の規定に基き財務局及び税務署の増設に関し承認を求める件について荒木政務次官にお伺いいたします。この中に東京第二財務局というのがございますが、これは関東地方の北部諸縣を統轄する財務局として設置され、しかもこれは東京に置くことになつているようであります。ところが関東地方の北部というのは独特の地勢入文を有する所でありまして、これが管轄外にあるということは非常に地方民にとつても不便であり、かつ迷惑なことであろうと思うのであります。たとえば繭の資金にしても、あるいは雪害の問題にしても、あるいは災害復旧の資金にしても、そういう問題についても、地元におらなければわか……
○中曽根委員 私もやはり安平さんと同じように、また一般的な問題が残つておりますので、大臣の御出席をお願いしたいと思います。
【次の発言】 労働大臣にお尋ねいたしたいと思います。ます第一にこの公共企業体という概念を御説明願いたいと思います。
【次の発言】 私はどうも不敏でありまして、公共企業体というような言葉が今まで日本の字引にありませんので、公共企業体労働関係法という法律の責任者である労働大臣にお聞きしたのでありますが、ほかのものと比べてガバメントが、パブリツクになるというニユアンスの差はあるが、実質的にどういうものを公共企業体というか。これはなぜ私が質問申し上げるかというと、それに從事してい……
○中曽根委員 労働大臣がおいでですから労働大臣に若干お伺いいたします。私が質問いたしたいと思うことは、公共企業体労働関係法に関するものでありますが、この点については前の議会で増田労働大臣にお尋ねしたことがあるのでありますが、会期も違いますし、もう一回重ねて労働大臣の確答を御要求いたす次第であります。問題は公共企業体の経営権と、それから労働者の労働権と、國家の有する監督権の問題であります。御存じのように公共企業体労働関係法第八條においては、團体交渉の範囲を明確に規定してあります。その中で第八條は、公共企業体の管理及び運営に関する事項は、團体交渉から除かなければならないと書いてある。しかるに第二項……
○中曽根委員 電化の問題で、今運輸大臣の御所見を承りまして、非常に傾聽いたしたのでありますが、さしあたり來年度運輸省においては、どの路線を電化するという計画でありまするか。われわれの考えによりますと、運輸大臣の今のお考えは非常にすばらしいものでありまして、非常に同感を禁じ得ないのでありますが、運輸省において、今予算を組もうとしておる、あるいは組んでおる來年度の計画を、ひとつお漏らしを願いたいと思います。
○中曽根委員 今の私の質問は國民が非常に迷つておることでありますから、この委員会を通じて首相の御信念を披瀝していただいて、國民に安心させていただきたい。こう考えて申し上げたのでありまして、必要な部分は言論機関においても制限していただいてけつこうでありまするが、首相の御信念だけはもし可能であるならば掲載を許可していただきたいと思います。 ただいま総理大臣の非常に御懇篤なお答えのうちで、警察力が非常に弱いということをおつしやいました。私も非常に同感でありまして、聞くところによりますと、日本海方面において密輸入船やら、あるいは海賊船が非常にある。それに対して日本の防衞力は海上保安廳なりあるいは警察……
○中曽根委員 私も委員長のお言葉に対してまつたく同感でありまして、今後も全力を振つて、われわれの相互の間の妥結ができるように努力いたしたいと思います。ただここで申し上げたいと思うのでありますが、御存じのように、本予算案というものは関係方面の了解を得ずして、これを成立させることはできない。これが本予算案がなかなか成立しない根本的な原因であるのであります。また昨夜にいたつては、御存じのように泉山大藏大臣の前代未聞の不詳事がありまして、これがために國会の審議は中絶のやむなき状態に至つております。しかしその間といえども、われわれとしては、なるべく御期待に沿うように努力して來ているつもりでありますが、た……
○中曽根委員 農林大臣にお尋ねいたしますことは、先ほど前の方がちよつと質問した詳細な点でありますが、経済九原則の中に、御承知のように、最後のところで「食糧供出計画の能率を向上する」こういうことがございます。農林省においては、聞くところによりますと、最近多分二十七日ごろだそうでありますが、知事会議を開いて來年度の事前割当をやることになつておるそうであります。そうしますと、農林省において來年度の供出に関する具体的な計画がすでに成立しておるものと私は考えるのでありますが、この際にこの新しい九原則に基いて、今までの供出割当というものをいかに是正するか、いかにマ元帥の、あるいは米國の趣旨に沿うように訂正……
○中曽根委員 今のわくの問題でありますが、事件を科学的に捜査するという客観的な方針というものと、それから上司の許可を仰ぐとか、あるいは一定のわくをきめられるということは、どうも私は矛盾するところがあるのではないかと思います。今までの経過を見てみると、たとえば外国人に対する犯罪、あるいはまた涜職事件であるとか、あるいはそういうことに関係する殺人とか、そういうような多分に政治的に色彩を持つておる問題について、いわゆるわくとか制限とかいうものが従来はめられて来たのじやないか、その科学性というものと、検事なりあるいは上司の主観的な考えとをいかに調和させておるかということを、ひとつお聞かせ願いたい。また……
○中曽根委員 予算委員会が始まりますので、その前に昭和二十四年度予算審査に必要な資料を、政府に要求したいと思います。通常今までの予算委員会で御提出になつている資料は一應全部でしていただきたいのですが、特にまず第一に國民所得の調査に関する事項、これは商工、農林、水産、勤労、おのおのわけまして、どうしてこういう数字が出て來るかという基礎的な材料を添えて御提出願いたい。その次は昭和二十三年度における税の收納の状況、これは月別及び各税別にお調べ願いたい。それから專賣事業もやはり同樣であります。それから昭和二十三年度予算を執行した大体の結果でいいのですが、各部別、たとえば終戰処理費、行政費、人件費、公共……
○中曽根委員 私は民主党でありますが、この暫定予算の審議は非常に緊急を要するものである。この問題は今明日にも処理しなければならぬ問題である。しかしただいま西村君あるいは志賀君から御発言になつた財政の改正という問題も、これに関係する最も基本的な部分にわたる改正でありますので、この審議を進めることとして、最初に財政法規の改正自体を議題に取上げて、まずこの審議を行われるようにお願いいたしたいと私は提議いたします。
【次の発言】 もちろん大藏委員会でやつておりますけれども、たとえば款項を流用するとか、あるいは目的別を組織別に改めるということは非常に重要な問題だろうと思う。單にこれは大藏委員会のみにまか……
○中曽根委員 去る十二月の議会におきまして、追加予算を審議した際に、政府はさらに追加予算を出す意図があるかどうかと、こういう質問をいたしましたところ、泉山蔵相は大体出す意思はないというような意向を明らかにされたのでありますが、ここにまた追加予算が出て来たわけで、私は実に意外とするのであります。そこで順を追うて御質問いたしたいと思うのでありますが、これが昭和二十三年度予算における最後の追加予算であるかどうか、これをまずお伺いいたします。
【次の発言】 そうしますと、大体一月くらいのときの状況でありましたけれども、政府の財政において專賣益金、特にタバコの賣れ行きが惡いために、おそらく百億程度の赤字……
○中曽根委員 今の平田主税局長のお話に、私ちよつと納得し得ないところがあるので、関連して質問を申し上げます。平田さんは今年度の國民所得の二兆九千億というあの数字をお認めになりますか。
【次の発言】 二兆九千億というものをお認めになつて、大体安本が考えている國民所得の算定の計数を、やはり課税の場合でも同じようにお使いになるのだろうと思いますが、そうするとただいま申告所得の中で、農業関係が二・七割、営業関係が三・一割、こうおつしやつているのですが、農林水産関係は、安本の計算では大体一一六%、去年の十一月水準に対して、一割六分増しということになつておる。それで初めて二兆九千億という國民所得が出ておる……
○中曽根委員 関連質問ですが、今の補給金の問題であります。私はこの政府が出しました資料に若干疑問がありますので、今政府は石炭の例を取上げられましたので、ちよつとお伺いいたします。特定産業向けと一般産業向けの配炭の比率は一体どれくらいになつておりますか、まずそれをお伺いいたします。去年でありますと、八十五対十五くらいになつておりますが……。
【次の発言】 これは実は重大な問題があると思うのでありまして、大体の見当でよろしゆうございますから、局長さんからでもけつこうですが、去年はたしか八十五対十五になつております。これがどれくらいの見積りになつておるか、見当でけつこうです。
○中曽根委員 総理大臣その他に御質問があるのですが、欠席だそうですから、ただいま御出席になつております大臣に先に質問をいたします。 まず運輸大臣にお尋ねしたいのですが、この政府の二十四年度予算の説明に書いてありますように、國鉄において十二万有余名の行政整理をやる。しかるに一般会計の方では行政整理をやるというようなことは一向出ておらない。政府は新聞その他においては現業二割、一般会計三割――ともかく行政整理をやるについて特別会計の鉄道と逓信のみが公式に表明された分野において行政整理をやると書いてある。それに違いないのでありますかどうか。つまり一般会計の方は行政整理をやらないのか。予算上そういう措……
○中曽根委員 きのうに続きまして安本長官にお尋ねいたしたいと思います。私はきのうも申し上げましたように、この予算を編成する政府の考えは間違つている。どうしてかというと、今の日本経済の状況では予算を編成する基本方針としては少くとも三つのものが必要である。一つは財政の規模を縮小することである。第二番目は企業の合理化を断行するように措置することである。第三番目は價格体系を安定價格体系に編成がえする必要がある。この三つを基礎にして予算編成をやらなければならぬ。ところが政府の政策はスケールにおいても、あるいは價格体系、資金計画、生産計画においても、われわれの考えと大分違つている。その点でこの予算にはいま……
○中曽根委員 私は民主党を代表いたしまして、本予算に反対の意を表するものであります。詳細については本会議で申したいと思いますので、簡単に理由を申し上げます。 まず第一は、本予算を作成した政府の政治責任の不明確性を指摘したいのであります。今の内閣は、世に呼んでこれを吉田、犬養密約内閣といい、あるいは封建的政略内閣といつている。どうしてこういう言葉でいわれているかというと、いわゆる犬養派にあつては、この内閣は連立内閣と言つている。ところが他方民主自由党においては、單独内閣と言つている。現にこのことは、今そこで池田大藏大臣が、わが民主自由党内閣はと言つたのでも明らかな通りであります。さらに小坂さん……
○中曽根委員 河野さんにもう少し伺いたいですが、主計局長は予算編成の中枢におられる方ですから、方針でも一應お聞きしたいと思つております。三百六十円にきめられた結果、政府の立場として一應考えられるのは、補給金の方をふやすか、あるいはこれをやめて價格体系に手をつけるか、あるいは経費の節減その他によつてその費用を捻出するか、三つしかないだろうと思います。今までの新聞や今の主計局長のお話によると、最後の予算の実行上の措置によつて、何とかやつて行くというお話なんですが、こうなるとやはり今までわれわれが通過させた予算に手をつける部面が出て來るだろうと思います。というのは食糧だけでも八十八億円くらいいる、肥……
○中曽根委員 理事会を開いていただいて、細目については後刻打合せたらどうかと思います。
○中曽根委員 欠損の内容についてちよつとお伺いしたいのですが、これは十年近くやつておる会計で、終戰前と終戰後と――終戰後でも最近一年間における欠損が非常に多いということを、われわれはある方から聞いておるのですが、年度別に損失がどの程度に出ておるか、数字をちよつとお示し願いたいと思います。
【次の発言】 一つだけお伺いしたいと思います。先ほど永田次官や労働大臣のお話を伺うと、来年度はかなりの公共事業を中心にする事業活動があつて、雇用も吸収される、こういうお話でありますが、池田大蔵大臣がこの間車中談か何かでディス・インフレをゆるめるということを言つておる。つまりインフレにするというふうにとればとれ……
○中曽根委員 時間がありませんので、私はちよつと申し上げますが、淺井総裁のただいまの御見解は、国家公務員法違反であると私は考えております。国家公務員法制定に際して、私も審議をした一人でありますが、この審議の当時の解釈は、そういう解釈でなかつたということを、私はここではつきり申し上げておきます。この問題については、後日さらに論議する機会を留保いたしまして、一応私の見解だけを申し上げます。
○中曽根委員 そのウエイトの問題は、かなり重要なる問題だろうと思うのでありますが、そのウエイトの問題のみならず、試験の概要につきまして問題を見せろというのではありません。試験問題の概要について当人事委員会と事前に緊密な打合せをして、人事院がこれからおやりになるおつもりか、あるいは今までのように單独でどんどん進行されるおつもりか、人事院のお考えを伺いたい。
【次の発言】 公表し得ない部分があることは、もちろん私も承知しておりまして、そういう点に関する人事院の権限は、私は非常に尊重したいと思うのであります、しかしただいま申し上げたウエイトの問題であるとか、あるいは試験の方法にしても、たとえば人物考……
○中曽根委員 職種自体も出てないのか。
○中曽根委員 先ほどの松澤さんの質問と関連いたすのでございますが、地域給の問題は全国の公務員が非常に関心を持つておる問題ですが、一体いつごろ本院に対して勧告が発表されるか、十二月何日ころになりますか、お尋ねいたしたい。
○中曽根委員 薪炭需給特別会計の五十四億七千万円という問題は、かなり愼重に検討を要する問題であると思いますので、本予算委員会においてこれに対する小委員会を設けられまして、会計検査院あるいはその他の官吏を証人として喚問して、これを愼重に討議せられんことを動議として提出いたします。
○中曽根委員 私は薪炭需給特別会計の問題で、二点政府側に議事進行でお伺いいたします。 まず第一は、この問題はすでに農林委員会においても、また予算委員会においてもしばしば論議されたところであり、最近の新聞によれば、すでに国警本部においてこれの検察を開始しているということであります。すでに全国で五百二十万俵の木炭が行方不明であり、しかもこれは関係官吏の汚職であるとか、取扱機関の不正であるとか、あるいは生産業者のから供出であるとか、国民にきわめて濃厚なる嫌疑を與えているのであります。こういうような疑惑がこめられている予算を、われわれはこのままにして審議することはできない。この疑惑がはつきりしないう……
○中曽根委員 民主党を代表いたしまして総理大臣にお尋ねいたします。 まず一番初めにお伺いいたしたいのは、講和会議の問題でありますが、今講和條約の内容や何かを論議するよりも、当面日本国民として考えなければならないのは、講和会議をどういう態勢でわれわれは乗り切るか、どういう心構えで臨まなければならないか、こういう問題が当面の問題であるだろうと思います。そこで講和会議の政治態勢でありますが、いろいろなやり方が考えられます。たとえば単独内閣であるとか、あるいは連立内閣であるとか、あるいは共産党を除く挙国連立内閣であるとか、いろいろやり方が考えられます。私個人としましては、共産党がただ一つ在野で挙国連……
○中曽根委員 一つ二つ、お尋ねいたしたいのであります。来年の三月くらいまでに、銀行金利を引下げることは、はたして現在の銀行の経理その他から見て可能ですか、不可能ですか、その点をまずお伺いいたします。
【次の発言】 実は大蔵大臣がこの席上で、来年の三月ぐらいには引下げ得ると思うというような答弁をされたのですが、私は大蔵大臣は何か成算があつて言われたと思うのですが、おそらくそれは千円札の発行とか、あるいはまた銀行の経理をもつと合理化して、たとえば給与ベースなんか、銀行が極端によいようですが、そういうものを切つて行くというような構想があるのじやないか。千円札のことはそれでいいのですが、銀行の今の給与……
○中曽根委員 関連して――大蔵大臣はむりな税金はとらせないと言つておりますが、現にある税務署でこういう事実があります。今年の六月申告を指導したときに、これこれの業種については二倍とかあるいは八割とか、その程度でやつてくれ、しかしそれじやとても出せないというので業者の方ががんばつて、両方で妥協して、六割とか八割にした。この通り申告すれば更正決定はやらぬ、そういうことをはつきり税務署の人が公開の席上で宣言した。しかるにこの間の十月の仮更正のときには軒並にそういうのがやつて来たという事実がある。大体実業団体の組合長なんかは、自分の組合に対して、税務署はこれだけだからのんでくれ、これだけは納めるんだと……
○中曽根委員 この問題についてこの委員会が始まる最初に、新政治協議会の松本六太郎君から大蔵大臣に質問がありまして、輸出信用保証の問題と外国為替特別会計はまだ出ていないのでないかと言われたら、大蔵大臣はこの席上ではつきり一両日の間に出しますと言われた。一日ないし二日の間に出しますと言われた。それが出ていない。大蔵大臣はさきに一両日の間に出すと言われたのは食言であつたのか。どういう事情で出せないのかということをはつきりしない以上は、責任ある大蔵大臣の答弁ではないと思いますから、大蔵大臣のはつきりした明細なる答弁をお願いいたします。
【次の発言】 ただいまの労働大臣の御答弁は、私ははなはだ納得が行か……
○中曽根委員 きのう実は木村国務大臣に御質問いたすことになつておつたのでありますが、大臣がお見えになりませんので――われわれの先輩濱口雄幸先生は、きのう申し上げましたように、ピストルのたまを腹の中に撃ち込まれて、それでも議会においでになつて、遂におなくなりになつた。吉田さんはその意を体して、きよう御出席になり、木村大臣も病を押してここにお出でになりましたことを、私は非常に敬意を表する次第であります。私がまずお聞きしたいと思いますことは、われわれは今十五箇月の予算をいろいろ検討しているわけであります。約一年半にわたるところの見解でこの予算をながめなければならぬと思いますが、そこで私お尋ねいたした……
○中曽根委員 私は民主党を代表いたしまして、本補正予算案に対して反対の意を表するものであります。補正予算案は單なる数字でありますが、これをささえているところの財政政策そのものを、われわれはまず検討しなければならないので、まず池田財政政策の点より私は論及したいと思うのであります。 池田大蔵大臣は、四月の議会におきまして、二十四年度予算を提出した際に確信をもつて日本経済は苦しいけれども好転するということを言われました。私はその野心的な試みに対しては敬意を惜しまなかつたのでありますが、はたして池田財政約九箇月に渡る功罪というものは、私をして言わしめれば、成功四割、失敗六割であると断定するのでありま……
○中曽根委員 職階制の公聴会に関して、ちよつとお伺いいたしたいことがあるのであります。この前の議会の終りぎわに、例の公務員の試験制度について証人喚問をやつていただきたい。それについてはこの委員会の御同意を得たのでありますが、そちらの方がどうも先議になるべきものだろうと私は考えるのであります。従つてこの公聴会の中に、試験に関する要素も含まれるのかどうか。その点を委員長にお伺いいたしたいと思うのであります。
○中曽根委員 ただいま山下人事官から所見を承つたのでありますが、私は大いにこれを遺憾とするのであります。ただいま例示することが不適当であり、それによつて誤解や何かが生ずる。こういうことを第一点におあげになりましたけれども、しかしたとえば総務課長なら総務課長という職種に対しては、これこれの百問の試問が出るのだと言えば、総務課長に対する試問についてはこうなる、しからば気象関係についてはこうなるだろう、弘報についてはこうなるだろう、こういうような推定もできるのであつて、そういう心構えを持つて読めば、必ずしもそれが誤解になつたり、試験の結果に悪い影響を及ぼすということは起きないと思います。 第二番目……
○中曽根委員 私は民主党を代表いたしまして、本法案に対して絶対反対の意を表するものであります。 御承知のように昭和二十四年十一月四日に、人事院総裁から衆議院議長、参議院議長及び内閣総理大臣に対して、給與ベース改訂に関する報告と勧告が出ております。この報告並びに勧告の内容は、要するにベースを改訂しろ、生計費指数その他において三割近くの上昇を示しているから、当然べースは改訂さるべきであるという勧告であります。しかるに政府が提出した国家公務員に対する臨時年末手当の支給に関する法律案なるものを読んでみますと、これはベース改訂ではない。しかも提案理由を読んでみると、臨時年末手当を支給する必要かある。こ……
○中曽根委員 私、所要のために中座いたしまして恐縮でございましたが、ダブるところがありましたら、その辺は省略してもけつこうでございます。この間行われた試験に関して御質問申し上げたいのですが試験を行う前にいろいろ試験をやる方法、その他につきまして、われわれの委員会としても、相当の関心を持つてお尋ねをいたしたのでありますが、人事院がお考えになつておつたのと、実際の試験をやつたのと、何か食い違つたようなことがないか。試験全般に関する一般的な感想を山下人事官から承りたい。
【次の発言】 ああいう試験は日本でも初めてであつたと思うのですが、受験者の感想を私が二、三聞いてみましたところによりますと、まず第……
○中曽根委員 公団の廃止または解散に伴つて、新旧職員の間にその退職金の均衡を欠くことは、正しいことではないのであります。かつまたそのような新旧職員に均衡を欠かないような予算的措置も、すでに講じてあることでありますから、かかる意味においては、私は公団職員の退職手当に関する法律案を策定いたしました本案に対して、賛成いたすものであります。
○中曽根委員 私は民主党を代表いたしまして、本法案に対しまして反対をいたします。 給與問題は、吉田内閣のとつて財政政策の一端でありまして、財政政策より私は批判しなければならないと思うのでありますが、この点についてはすでに予算委員会において討論をいたしておりますので、それに譲ることといたしてまし、特にここで強調しておきたい三点について、申し上げてみたいと思うのであります。 まず第一は、法律秩序の擁護ということであります。吉田内閣は国家公務員法を制定し、人事院をみずから創設して、それによつて人事院の勧告という権限を認めているのでございます。しかるにその法的にきめられた成規の機関が、国会に対して……
○中曽根委員 私は別のことで委員長の御所見を承りたいのであります。ここの参考資料の中にもありますように、日本国有鉄道に対して十五億円という金を出すことが記載されてあります。この公共企業体に関する給與の裁定の問題で、過般来運営委員会あるいは労働委員会において一番問題になつた点は、公労法十六條と三十五條の解釈の問題であります。昨月の末弘仲裁委員長の証言によつてもわかるように、あの裁定というものは、当事者に対して債権債務を生ずるものだ、しかも公共企業体労働関係法を作成した理由は、公務員の罷業権を剥奪する、そのかわりに公務員に対する保護的な法律を作成するという意味であれをつくつた、従つ政府としては罷業……
○中曽根委員 ただいま池田大蔵大臣から名論卓説を承りましたが、私は時間の関係上相当重要な問題をこの際申し上げてみたい。私がこれから申し上げることによつて、吉田内閣は顛覆するかもしれない。問題は農林大臣に関係したことでありますから、農林大臣と会計検査院の長官にお越しを願いたい。
農林大臣は昭和二十三年でありますが、あなたの在職中あるいは前の周東農林大臣のときにおいて、農林省が特別会計について違法行為をやつているという事実を御存じであるか御存じでないか、まず承りたいと思います。
【次の発言】 昭和二十三年度決算検査報告というのがあります。その百八十二ページ五百二項に「予算を越えて債務を負担したも……
○中曽根委員 総理大臣に質問を申し上げます。その前に簡單なことをまずお尋ねいたしたいと思うのでありますが、この間の講和條約に関する本会議の質問の際に、わが党北村最高委員が総理大臣に御質問いたしたのでありますが、遺憾ながら議場が非常に騒然として総理大臣すら聞き取ることができなかつた。この問題については與、野党おのおの責任はあるでございましようが、私は国会全体の名誉のために悲しむのであります。私はここで責任を追究するようなことは申し上げません。ただ国会のためにこういうことが将来起らないようにぜひしたいと思うのであります。総理大臣は絶対多数党の指導者でありまして、国会運営のキイ・ポイントにおられる方……
○中曽根委員 時間がありませんから簡單に質問だけいたします。
きのうちよつと総理大臣にお尋ねしたのですが、地方の行政区画の変更、つまり府県の統合ということに関して、本多国務大臣の所である成案を練つているという話でありますが、どういう理由に基いて、どのように改訂をやる御所存でありますか。
【次の発言】 こまかいことに移りますから、局長にちよつと御答弁願いたいと思いますが、先般来の災害によつて、全国の都道府県が相当の起債をやつております。全国の都道府県で起債の総額が現在までにどれくらいになるか、また利子が年度別にどの程度になつているか、この数字をお示し願いたいと思います。
○中曽根委員 議事準行に関して申し上げたいと思いますが、御存じのように、今まで予算委員会の例といたしまして、予算に関係する重要法案が関係委員会を通過しない間は、予算委員会においては討論採決をしなかつたのであります。今回も委員長御存じのように、税法特に中央並びに地方に関する重大なる税制改正があります。これが大蔵委員会並びに地方行政委員会等において審議されるのでありますが、不幸にしていまだ提案されておりません。提案がいつになるかによつておそらくこれはその委員会において重要法案として取扱われて、かなりの審議経過を要するだろうと思います。それに伴つて当然予算委員会における取扱いも遅れるのは、これはまた……
○中曽根委員 きのう私は大蔵大臣の発言問題並びに現在の経済の諸問題について質問をするために、内閣総理大臣、大蔵大臣及び農林大臣の出席を求めておつたのであります。本朝来私はお三方の出席を待つておつたのでありますが、いまだに総理大臣と大蔵大臣は姿を見せない。農林大臣だけはお出でになつたけれども、私の農林大臣に対する質問は農業課税の問題であつて、大蔵大臣と同時に聞かなければならない問題であります。そこで大蔵大臣については、二時になつたらここへ出るというので、私は待つているのですが、二時二十分過ぎてもまだ出て来られない。大蔵大臣と総理大臣は今どこにいるのか、何時何分に現われるのか、委員長の職権を持つて……
○中曽根委員 議事進行について簡単に申し上げます。昨日は大蔵大臣を朝から追いかけまわしておつたのでありますが、午後二時から大蔵大臣がおいでになるからという委員長のお約束で、われわれは待機しておつたわけですが、不幸にして午後二時に大蔵大臣がおいでにならなかつた。今お聞きしますと、大蔵大臣は通産委員会においでになつておつたようでありますが、予算先議権という関係もあり、また今度の三日間予算委員会を特に開くというのは、国税に関するものを中心にやろうというのでありまして、大蔵大臣がいなければできない委員会であります。そういう趣旨もありまして、午後二時に大蔵大臣が出られないというならば出られない理由を私ら……
○中曽根委員 私は昭和二十五年度一般会計並びに特別会計予算に関して、その下部を組みかえせんことを政府に要求する動議を、民主党及び国民協同党及び新政治協議会を代表して提出いたします。組みかえ要求の内容ははなはだ広汎でありまして、一々読むことは煩にたえませんので、委員長のお手元まで文書で提出してあります。その内容をその文書によつて会議録にとどめおかれるようにまず希望いたします。 次に右動議の概要を御説明申し上げます。 まず昭和二十五年度一般会計予算において、歳入の項目中、債務償還費五百億円を減ずる。同じく価格調整費削減百七十八億円、その内容は食糧輸入調整百三十六億八千万円、粘結炭補給金の削減十……
○中曽根委員 私は内閣総理大臣に対しまして、国民民主党を代表して御質問申し上げます。最初に簡單な事務的なことを御質問いたしたいと思います。簡單明瞭にお答えをお願いいたします。 まず第一は、今年の夏、われわれ国会議員の一部がMPAに招待されましてスイスへ行き、それから世界各国をまわつたのでありますが、このMPAという道徳運動に対して、世界各国の政府が非常な応援をしておるのをわれわれは見て参りました。たとえばスイスの大会において、イタリアの小麦を、あるいはアメリカは余剰の食糧を、あるいはデンマークは十万箇の卵を、あるいはカナダは同じく小麦を、エジプトは綿を、こういうふうに、このような一種の道徳運……
○中曽根委員 議事進行に関して――ただいま勝間田君の質問に対する総理の答弁を承りますと、すべて主管大臣に譲つておるのでありまして、このまま行つたら、主管大臣が来なければ、質問というものは意味をなさない。主管大臣が来るまで私は暫時休憩されんことを望みます。
○中曽根委員 ただいま黒田君の御質問に対しまして、安本長官が大体の見通しとして、来々年には日本の経済の自立が可能である。こういうことを大体の見当としておつしやいました。しかし現実的に数字を調べてみると、そう安本長官が楽観するほど、私はこの問題は簡單な問題ではないと思うのであります。そこでそういうお見込みを立てました根拠を、一つの例をもつて私は御質問いたしたいと思うものであります。たとえば一番大きな問題は、われわれの生産力拡充のネツクになつている電力開発の問題でありますが、この電力開発は、いわゆるエオス作業でやつている昭和二十八年にどの程度電力を開発しなければ見込みの自立ができないかというと、大……
○中曽根委員 議事進行についてちよつと。きようの委員会を開いた趣旨はすでに委員長も御存じの通り、金国大会があつて、それに時を同じくして国会としても熱意を外国に訴えなければならぬ、こういう趣旨が私は本旨だと思うのであります、そこでわれわれが委員会においていろいろ論議をする対象というものは、当然講和条約と引揚げの問題でなくちやならぬ。いわゆる捕虜条項があるかないかということが中心問題で、それが心配で実は全国大会が行われているのです。従つて当然この委員会には主管大臣たる外務大臣、或いは厚生大臣が出て来なければならぬ。きよう十時からわれわれは待つておるけれども、一向その顔を現わさぬ。われわれは何もお茶……
○中曽根委員 二十三日の委員会におきまして、私は外務政務次官に対して、この問題について特に講和条約の中に捕虜に関する条項が欠除している点を追究したのでありますが、われわれが満足するような、納得し得る答弁が全然なかつた。そこでどうしても外務政務次官では言えないことがあるだろう。また総理自身腹中に考えられておつて、また講和会議の席上において発言をするという考え方もあるかもしれない。そういうような考えもあつて、ともかく外務政務次官では話にならぬというので、これは自由党の委員も含めて延期ということになつたわけです。それできようは、外務大臣たる吉田氏が来ることを期待してわれわれは集まつて来た。しかるにた……
○中曽根委員 これは一般職の地域給の問題ではないのですが、懇談的に人事院の方に御相談申し上げたいと思います。 この国家公務員制度及び人事院の制度が行われましてから、日本の官庁機構というものが非常に抜本的にかわつて来たのでありますが、しかしまだ従来の惰性が各官庁に非常にあるようです。たとえばある官庁などの事情を聞くと、任用の基準あるいは給与の基準というものが、勤務年限とかあるいは就職前のいろいろな経歴というものを勘案して行われているらしいのですが、非常に不均等なものがある。これは現在の恩給制度自体が御存じのように非常な不均等になつておつて、昭和二十一年以前のものと以後のものとは、同じ年、同じ経……
○中曽根委員 吉田総理大臣にお尋ねいたします。ずばりと聞きますから、御明答をお願いいたします。
先ほどの御答弁の中で、講和條約ができればポツダム宣言は失効する旨お答えになられました。しからばその場合には、ポツダム宣言に基礎を置くあらゆる協定あるいはとりきめ、こういうものは一切効力がなくなると考えてよろしゆうございますか。
【次の発言】 その場合に、要するにポツダム宣言に基礎を置く現在の協定やとりきめというものは、当然効果を失うように想像されるのでありますが、総理大臣はいかにお考えになりますか。
【次の発言】 ポツダム宣言の効力がなくなると想像されれば、ポツダム宣言に基礎を置く協定やとりきめは……
○中曽根委員 東銀債の問題について御質問申し上げたいと思います。大蔵大臣がまだお見えになつておりませんので、私はまず第一に東銀債が発行されるに至つた経緯について、事実をこれから教えていただきたいと思います。その意味で、ここにわざわざお越しをいただきました関係銀行の方々、事によれば実際その衝に当られた方にぜひお答えをお願いいたしたいと思います。この問題は非常にデリケートな問題でありまして、また監督官庁たる大蔵省のお役人の方がおられますが、どうぞ恐れないで、国家の金融政策のために、かつまた偽証にならないよう、に、お答えをお願いいたしたいと思います。 勧銀と興銀の方にお尋ねいたしたいと思のでありま……
○中曽根委員 時間がございませんので、大蔵大臣に二点だけ質問をいたします。説明していただくだけでけつこうであります。 まず第一は、最近の新聞に講和後の日米経済の提携についていろいろ報道されておりますが、大体各紙に出ていることは、日米経済合同委員会というようなものをつくつて、それによつて原料の割当あるいは経済協定の問題、あるいはその他の協力関係を協議しようという構想であります。講和後にどういう形態のものができるかわかりませんが、その問題に関連して、われわれが現存最も関心を持つているのは、物資の国際的割当の問題でありまして、そのようなものが講和前にできることが望ましいと思うのであります。そういう……
○中曽根委員 関連して……。日発総裁にただ一点だけお尋ねしたいと思うのでありますが、これを公益事業委員会で強行した場合に、日発総裁としては、それを見送つたままで捨てぜりふで引込むという御措置をおとりになるのか、あるいはその他何らかの態度を御表明になるのか、御決心を承りたいことが一つと、もう一つは、これは別のことでありますが、先ほど松本公益事業委員長は、病気で来られないということであります。しかし聞くところによると、GHQへ行つているという話だ、一体国会とGHQとどつちが大事でありますか。国会は国権の最高機関だといわれておる。日本国内において最高機関であるべきところへ出ないで、GHQへ行つて家へ……
○中曽根委員 物価問題というものは、現在の日本の国内経済からすると、大体輸入問題に帰着することであるようであります。そこでこの輸入問題の一番典型的な例が今どこに出ておるかというと、稀少金属に出ておるだろうと思うのでありますが、その稀少金属の中で最も典型的な例は、おそらくニッケルだろうと思うのであります。そこで私は現在のそういう問題の一つの典型的な例としまして、このニッケルの手当について、現政府はいかなる施策を行つておるかということをお伺いしたいと思うのであります。そこでまず横尾さんにお尋ねいたしますが、わが国におけるニッケルの年間必要量はどの程度であるとお考えになつておられますか。
○中曽根委員 委員長その前に参考人の皆さんに……。
【次の発言】 私は先般来の東銀債の問題につきまして、この前の委員会で日本銀行総裁の参考意見を聞くことができなかつたのでありますが、まずあの際に聞き漏らしましたことにつきまして、日銀当局の井上敏夫氏にお尋ねいたしたいと思います。
この東銀債発行の経緯につきまして、先般来この委員会でいろいろ調査いたしたのでありますが、われわれが感知いたしましたことは、要するに昨年銀行等の債券発行等に関する法律ができて以来、東銀が準備を始めた。そうして昨年の暮れ以来東銀、帝銀、これらが発行について大蔵省に運動というか、交渉をし始めた。そうして本年になつてから大月……
○中曽根委員 ただいま川崎委員が大蔵大臣に御質問になりました中に、補正の項目の問題がございましたが、今項目の問題に関連して国民が非常に関心を持つておる問題について、政府のお考えを承りたいと思います。この問題はもちろん政府当局においても非常に関心を持つて実現に努めておられると私は解しておるのでございますが、そのまず第一は、在外公館借入金の返済の問題、もう一つは戰死者遺家族及び戰傷者等に関する援護の経費の問題であります。 在外公館借入金の問題については、一月十三日の閣議決定でありますか、本年中に支払うという閣議決定をしたと伝えられておりますが、先般の国会において私は外務政務次官に質問いたしました……
○中曽根委員 今の地域給の補正と申しますか、再勧告に関連して人事院総裁に二点だけお尋ねいたしたいと思います。 再勧告の原案というものは、もうすでにできているものでございましようか。できておるならばなぜ今度の議会にそれが提案されなかつたのであるか。これが一つ。 それから第二点は、なるたけ早くというお答えでございましたけれども、次の通常議会に間に合うように勧告される予定であるかどうか、国会との関係において、これはたいへん大事な問題でありますので、その関係において御答弁を願いたい。
○中曽根委員 私は国民民主党を代表いたしまして、本案に対して賛成の意を表します。ただ一点つけ加えますが、この法律案は一般職との関係において、今回提出されたと思うのであります。下級職員の給与の増額について、もう少し大幅にこれを引上げるよう、今後の政府の善処を要牽いたしまして、賛成いたします。
○中曽根委員 私は時間があまりないようですから、簡単に重要な点だけお聞きしたいと思います。 まず第一は、先ほどの並木君の御質問で、講和條約ができたあと、ソ連がもし占領をやりたい、こう言つて来た時に法的にどうなるかという質問がありました。それに対して草葉政務次官及び大橋法務総裁の答弁があつたのでありますが、この点については、私は前に西村条約局長にただしたことがあるのであります。その答弁がちよつと食い違つておるようでありますので、この問題は大きな問題だと思いますので、お尋ねいたしたいと思います。西村条約局長にお尋ねいたしたいと思いますが、ソ連軍がもしポツダム宣言によつて占領を継続したいというので……
○中曽根委員 吉田総理大臣にお尋ねをいたします。 私の質問は大体三点でありますが、まず第一は、この両條約を締結するにあたりまして、今後の情勢の見通しについて御所見を伺いたいと思います。まず吉田総理大臣及びダレス氏あるいはアメリカのアチソン氏等の話合いによつてできた交換公文あるいは安保條約によりますと、日本にいるアメリカの駐屯軍、あるいは国連軍というものが極東の安全あるいは平和に使われることになつております。そこで極東で今起つておる事態、すなわち朝鮮事変でありますが、一体この朝鮮事変は今後いかなる発展を示すであろうか、幸い妥結の方向に向つておるようでありまするが、この事変の推移というものは日本……
○中曽根委員 今の説明をもう少し計数で、資料で出してもらいたい。
○中曽根委員 英国で二重価格制度をやつておつたようでありますが、英国の二重価格制度というものは成功しているかどうか。それから日本において妥当性があるかどうか。 第二番目は、米麦の生産費計算、今パリテイ計算でやつておりますが、非常に政治的にきめられておる。今後われわれが米麦の価格をきめる場合には、どういう形の原価計算方式といいますか、やり方でやつたらよろしいか、この二点についてお伺いいたしたいと思います。
○中曽根委員 これを先にやつてください。委員長代理不信任案が出ている。これをさばかなければ、また同じことを繰返すのみだ。さばかなければだめだ。
【次の発言】 あります。あります。
【次の発言】 その前にルールをつけてもらいたい。
【次の発言】 先ほどのルールをつけてもらいたい。とにかく先ほどのけりをつけてもらいたい。
【次の発言】 発言いたしますが、先ほどの問題を片づけてもらいたい。
【次の発言】 私は国民民主党を代表いたしまして、補正予算の組みかえを政府に求むるの動議を提出いたします。以下その内容を説明いたします。
昭和二十六年度補正予算修正、歳入の項におきまして、外為特別会計の繰入れ中止……
○中曽根委員 今の外務大臣の御答弁は非常に重要な御答弁でありますので、一点だけお尋ねいたします。それはアンドとオアの問題でございますが、外務大臣の御答弁によりますと、台湾、膨湖島並びに中国本土というふうに牽連しておるように考えられる。ところが平和條約第二條によれば、日本は台湾及び膨湖島に対するすべての権利、権原、請求権を放棄するということだけきめたのであつて、中国にこれを返還するとはきめていない。しかも第二十六條によれば、この條約の署名国でないものと、この條約に定めると同一または実質的に同一の條件で、つまわこのサンフランシスコ條約と同一の條件で二国間の條約をきめるということになつております。そ……
○中曽根委員 私は昭和二十七年度一般会計予算の提出に関しまして、委員長並びに大蔵大臣に質問をいたしておきたいと思います。
まず委員長にお尋ねいたしますが、この昭和二十七年一般会計予算なるものは、国会の権威を保持して、しかも政府が従来の公約を、ここにおいて政府諸公がやつて来られた公言を履行した予算であるとみなされるかみなされないか、委員長の御所見をまず承りたい。
【次の発言】 しからばお尋ねいたしますが、昭和二十七年度一般会計予算の中に、安全保障費五百六十億という項目があります。それから防衛支出金六百五十億という項目があります。この二つの項目は、前国会において論議の中心になつたところであり、国……
○中曽根委員 前国会以来、国民並びに国会の注視の問題は、日米安全保障條約に基く行政協定の問題でありました。ところが、この行政協定の問題に関してわれわれの質疑が触れると、吉田総理大臣並びに政府当局は、常に、これはまだ実現していない将来の問題である、仮定の問題であると言つて、答弁を避けて来たのであります。しかるに、今回昭和二十七年度一般会計予算を見ますと、この安全保障條約に基いて、六百五十億円の防衛支出金、及び五百六十億円の安全保障費なるものが出ておるのであります。しかしながら、この経費の内容につきましては、何ら明確なる説明がないのであります。われわれは、このような内容のない予算を提出されて、これ……
○中曽根委員 吉田内閣総理大臣に対して御質問申し上げます。 過般のトルーマン、チャーチル会見におきまして、米英両国寒の間に対ソ政策の転換があつたような情報が伝えられております。すなわち朝鮮の休戦あるいは日本との関係における台湾政府の限定的な存在を承認、あるいは駐ソ大使としてケナン氏の任命、こういうような兆候は、従来の封じ込め作戦より、対ソ寛容政策と申しますか、そのような政策ヘアメリカもイギリスも移行しかけているのである。もしこういうようなことが真実であるとしますと、アメリカの現在の軍備拡張経済にやや変化が来ていて、それが本年度の日本経済にまた相当な影響を及ぼすのではないかとも考えられるのであ……
○中曽根委員 私は、吉田内閣の高級官僚がGHQの高級官僚を買収しようとして、しかもそれが失敗して馬脚を現わしたという、恐るべき事件を知りましたので、この際関係者にお尋ねをしたいと思います。その問題は帝国石油に関する問題でありますが、通産大臣と資源庁長官の始関氏にお答えを願いたいと思います。 帝国石油の昨年来の仕事の不始末については、すでに経済安定委員会において、自由党の志田義信君が痛烈にこれを明らかにしているので、ここであらためて私は申し上げません。始関氏はすでに御存じのように、この問題については、GHQの天然資源局長のスケンクからのレポートがあり、あるいは東大の上床教授を首班とするいわゆる……
○中曽根委員 議事進行につきまして、委員長並びに委員長を通じて政府にお尋ねをいたします。 本十三国会の一番大きな問題は、何といつても千八百二十億円に上る防衛関係諸費を明らかにすることと、現在進行中の日米安全保障條約に基く行政協定の内容を明らかにすることであります。しかるにこれらの問題に関する現在までの政府の答弁はきわめて不明瞭であり、かつ不誠意であります。本朝来、総理大臣に対しましてわが党の川崎委員以下野党議員が懇切丁寧に質問したにもかかわらず、総理大臣は急所にかかるとあるいは黙秘権を行使する、あるいは猿のごとく歯をむいて怒るこういう状態であつて、国会議員に対する誠意ある答弁とは受取れないの……
○中曽根委員 予算委員長塚田十一郎君は、つとに資性温厚、学術優等であまりして、吉田総理大臣の抜擢するところとなり、予算委員長として職を続けて来たのであります。塚田十一郎君に対しまして、不信任動議が提出され、これに賛成しなまればならないということは、個人としてはきわめて遺憾でありますが、しかし国家公のためでありますから、私はここで賛成の討論をせんとするものであります。 今日ただいまの国会における最大のは問題、日本とアメリカと行政協定の問題であります。昨日来岡崎国務相あるいは政府当局が、予算総会におきまし答弁して来たことと、本朝来新聞に出て来たところとでは、重大な相違点が出て来ております。その第……
○中曽根委員 きようは大蔵大臣と通産大臣に、日本の石油政策について質問しようと思つたのでありますが、不幸にして通産大臣は病気だそうですし、大蔵大臣は後刻おいでになる予定だそうでありますから、当面の責任者である通産政務次官の本間君にお尋ねをいたします。本間君に質問する以外に大蔵省方面に質問することや、その他ありますが、その質問はおいでになるまで留保して、とりあえず通産省の責任者にお尋ねいたします。 まず第一にお尋ねいたしたいと思いますことは、通産省は日本の石油政策というものをどういう基本方針をもつてやつておるか、このことであります。過般私は帝石の問題で質問したのでありますが、これは国内産の問題……
○中曽根委員 時間がありませんので、吉田総理大臣に二問質問をいたします。 その第一は、共産国家群と日本との関係であります。四月二十八日に日本は独立をいたしましたけれども、不幸にして共産国家群との間にはまだ戦争状態にあります。そこで二つのことが問題になります。 第一は、ソ連及び中国の代表部をいかにわれわれは取り扱うかという問題であります。この点につきまして総理大臣はいかに考えるか。 もう一つの問題は、日華条約が締結されました。ところがこの第六条によれば、日本国及び中国は国連憲章第二条の原則を指針とする、国連憲章の原則に従つて協力すると書いてあります。しからばかりに中共軍が仏印に侵入するとい……
○中曽根委員 岡崎外務大臣に御質問をいたしますが、きのう総理大臣に質問をしたことで、日華条約と中ソ同盟の関係がまだはつきりしていないのであります。御存じのように、日華条約第六条によりますと、「日本国及び中華民国は、相互の関係において、国際連合憲章第二条の原則を指針とするもりのとする。」こうあります。従つて侵略行為が行われた場合には、国連憲章の命ずるところによつて相互救援をやるという関係になります。しからばかりに侵略行為が行われることになつて、中華民国と日本が協力する場合に、中ソ同盟条約の発動を受けて、日本が宣戦布告の対象になるという危険があると思うのであります。この点に関して国民にはかなりの憂……
○中曽根委員 大橋国務大臣から答弁がありましたが、それはまず第一に、予備隊に対しては政府は一般的管理権を持つておるから、それに基いて処理をするのである、こういうのが第一と思う。もう一つは、先般の私の質問に対して、速記録を調べたら研究中ということになつている、こういうお話であります。そこでまず速記録のことから申し上げてみますと、たとえばあなたはこういうふうに答弁をされておる。私が「あなたは研究中という御答弁をなすつたけれども、それではどういうふうにやるように研究中ですか。ただ研究中というのでは不誠意な答弁です。一体契約を結ぶのか、あるいはほかに別個の協定を結ぶのか、それ以外にはないわけです。昔大……
○中曽根委員 まず、本委員会に権限があるかないかという問題でありますが、こういう問題を審議する委員会は本委員会以外にはありません。しかも、吉田茂氏は衆議院議員でありまして、衆議院議員としての発言であると認められて、本会議の多数によつてこの委員会に送られたのであります。本会議によつて否決されたなら別であります。国会の中の衆議院の多数によつて懲罰事犯ありと認定されて、この委員会に付託されたのでありますから、この委員会は当然権限がありと考えなければならぬと思います。 次に学識経験者の意見を聞かれるというお話でありますが、その前にわれわれがやらなければならないのは、事実の認定であります。懲罰委員会は……
○中曽根委員 関連して……。私は電気通信事業にはしろうとでありまして、勉強も足りませんので、いろいろ教えていただきたいと思います。もし私の発言で間違つているところや勉強不足のところがありましたら、どうぞ委員長において注意してもらいたいとい思ます。 ただいまの山田委員の御発言は、日本の電波事業、放送事業等の基本に関する部面に触れていると思うので、そこで政府にお尋ねいたしたいと思うのでありますが、政府は放送法あるいは電波法あるいは最近決定した電波監理委員会のテレビジヨンに対する基本方針、これを拝見いたしますと、一貫しておるように思います。つまり公共企業体が担当する公共性を持つた放送事業、それから……
○中曽根委員 今の松前委員の御質問に関係したことでございますが、先般私の質問に対して政府委員は、テレビジョンの問題について現在の放送法、電波法及び電波監理審議会の最近のテレビジョンに関する決定、この原則に従つてこの法体系のもとに政策を進めている、こう答弁されました。私も同感であり、政府がすみやかに前進されんことを希望しておるのであります。ところが今般政府は放送法第三十七条第二項の規定に基き、国会の承認を求めるの件としてここにNHKの予算を出して来ました。内容はテレビジョンの建設の問題であります。しかるに先般電波監理委員会はすでに日本テレビ放送網株式会社については予備免許を与え、それに対応してこ……
○中曽根委員 先ほど来の大臣の御答弁を承つて、ちよつと関連してお聞きしたいと思います。大臣が御不在のときに、私は政府委員にいろいろテレビの問題その他を御質問申し上げたのでございますが、政府委員が私に答弁なさつたことは大体大臣の方針であると解釈してさしつかえないか、これがまず第一点であります。
【次の発言】 次に質問いたしますが、先ほど寺島君の御意見を拝聴いたしまして非常に感銘したところもございます。討論するわけではありませんが、しかし政府の方針として承つておきたいことは、この電波監理委員会のテレビジョンに対する決定の一番の中心はどこにあるかというと、冒頭に書いてある「テレビジョン放送事業は、独……
○中曽根委員 郵政、電通の御当局にお尋ねします。先般の委員会におきまして、テレビジヨンの問題でいろいろお尋ねして政府の御方針を伺つたのでありますが、衆議院におきましてはNHKの補正予算も通り、参議院においてもおそらく通つたと思います。そこで放送法及び電波監理委員会の決定に基いて、あの予算を活用する方向に政策が進められると思うのでありますが、NHKがあの予算を実行するためには、テレビジヨンの予備免許を必要とする。そこで電波監理委員会を開いて予備免許を与えるやいなやということを決定する段階になつたと思います。政府の御答弁によりますと、この予算が国会において承認せられますならば、なるたけすみやかに電……
○中曽根委員 この機会に質問するのは適当でないかもしれませんが、またもしお答えがありましたら、その旨お答えくださればけつこうであります。電電公社の電柱の問題でありますが、暮れの議会におきまして、農地に対して電電公社が電柱をずいぶん敷設しておるが、これに対する補償料が低過ぎる。これについて予算上特別な措置を講ずるようにという強い希望を申し述べておきましたが、農林委員会におきましては何らかの答弁があつたようですが、本委員会におきましては、まだ政府よりの正式の見解の表明がないと思うので、その措置及び理由等について詳細に説明を願いたいと思います。
○中曽根委員 ちよつとお伺いいたしますが、私あまりテレビジョンや放送のことは知りませんので、もしへんな質問をしたらお許し願いたいと思います。 今の開設基準というのは、私どもの選出の方にも関係しているので、実は前橋放送局というのがございましたが、これがやめられておるのです。地元民としてはその再開を非常に希望しておりまして、郵政大臣がお出しになりました意見書を読んでみますと、府県別放送、地域別放送、これについて積極的にやるような御方針が書いてある。そこで今放送法を見てみたのでありますが、この放送法ができたのは昭和二十五年五月二日というふうになつています。この開設基準というのは一体いつできたのか。……
○中曽根委員 関連して……。
【次の発言】 ただいまの石炭の問題はきわめて重大な問題でありまして、一つの問題は、ただいま北村先生からお話になりました閣議の問題です。もう一つの問題は、政府が突如として今年の選挙前二十七年の三月になつて、閣議で了解事項として石炭業に対してのみ二十三億円という金を返したということであります。あの当時復金あるいはその他の金融機関から、傾斜生産あるいはその他の関係から金を出して貸した。それはみな同じ利率で大体貸しておるはずです。従つてほかの産業は、鉄鋼においても、肥料においても、同じ利率で返却を迫られて苦しんでおるわけです。それが何ゆえ石炭に限つて、ことし金利を下げて二……
○中曽根委員 ただいま両大臣から御説明を承りましたが、どうもわれわれがお聞きいたしますと、業者の言い分を代弁しているにすぎないという印象を持つのであります。公正な政府の判定というよりも、むしろ業者の言い分がほとんど盛られているという印象を禁じ得ないのであります。 そこで昨日の質問に関連いたしまして、われわれの誤解がまだ消え去らない一番大きな点は、一体炭鉱経営というものが、このような特権的措置をやる必要があるのかどうかという問題です。これは各業者別に調べてみなければわからぬ問題でありますが、当時政府が閣議決定あるいは閣議了解をやろうとして、GHQ方面から九分という金利を押しつけられたというのは……
○中曽根委員 たいへん時間が限られておりますから、私は断片的なことを総理大臣にお尋ねいたしまして、国防、財政、外交方面の基本的な問題については、あらためてお尋ねいたしたいと思います。 本日お尋ねいたしたい第一は、皇室の問題であります。先般皇太子殿下の立太子の式にわれわれは招かれまして、皇居を拝観したのでありますが、日本の象徴たる天皇陛下の皇居としてははなはだ手狭で、外国使臣を接見したり、あるいは外国使臣といろいろ御交際をなさる関係から見ても、非常にそまつである思います。われわれはこれを見まして非常に恐縮に存じまして、何とかしなければならぬと思つたのでありますが、現在国会の保管になつておる赤坂……
○中曽根委員 まず外務大臣にお尋ねいたしますが、外務大臣の御所見は、先般外務委員会においては違つておるように新聞で拝見いたしましたが、今の保安庁長官と同じでありますか。
【次の発言】 外務大臣の御所見は、ただいまの保安庁長官の御所見とまつたく同一であるかどうか。あなたは条約に関する主管者である。
【次の発言】 ただいまの御答弁は、明らかに憲法違反か、あるいは保安隊の船舶をして軍艦といわなければならないか、こういうことになります。そこで副総理にお尋ねいたしますが、かような間違つた場合には、内閣としては責任をとるかどうか、まずお尋ねいたします。(「間違つていない」と呼ぶ者あり)間違つております。間……
○中曽根委員 総理大臣はたいへんお疲れのようでありますから、簡明に御質問をいたします。簡明に御答弁をお願いいたします。総理大臣にお尋ねいたしますから、ほかの大臣の御答弁はいりません。 吉田内閣の国務大臣の発言に関して、先般来保安庁違憲問題があるが、この問題に関する発言に関して総理大臣にお尋ねいたします。吉田内閣の木村国務大臣は、外務委員会と予算委員会においてまつたく異なる発言をしております。外務大臣もまたしかりであります。証拠をここで申し上げます。十二月六日土曜日の外務委員会において並木委員の質問に対して木村国務大臣は次のように答えております。簡単にその場所だけ申し上げます。「御承知の通り、……
○中曽根委員 私は改進党を代表いたしまして、ただいま上程されました諸議案に反対の意を表するものであります。 池田財政にかわりました向井財政に国民が期待をしましたのは、冷酷な池田氏の薄情政策に対して、駘蕩たる向井氏の温情政策であります。ドツジの申し子的な貨幣的安定に対する産業的かつ社会的安定であります。また八方ふさがりの貿易政策に対して、練達なる向井氏の貿易打開に対する放胆なる政策であります。この三つを国民は期待して新大蔵大臣を迎えました。そして現在の日来の国民経済を考えるならば、今や政策の重点の切りかえが行われなければならない。すなわち今までのような貨幣的安定に対する新しい構想に重点が切りか……
○中曽根委員 ただいま大蔵大臣と主計局長の答弁を聞きますと、非常に重大なる食言を政府はやつておる。それは大蔵大臣はこの予算案は不完全な予算案であるから、補正をやる意思があるかどうかとのわが党の質問に対してあなたは補正しません、しない所存でありますと、はつきりここで答えておる。私はそこで重ねて、やらないのかと言つたら、やりませんとにつこり笑つてそこへすわつた。ただいまから一週間前の話である。ところが主計局長の話によれば、臨時議会で補正予算を組みますというようなことをここで言つておる。これは重大なる食言です。こういうような何百億という大きな費目にわたるものを、そのような不明確な、しかもわれわれに対……
○中曽根委員 ただいま各大臣から御説明のありました警察制度の問題点につきまして、御質問を申し上げたいと思います。 この問題は三日前に野党の議員より提出されまして、政府側においては何らの態度の決定がなく、方針の確定もなく、野党から指摘されて周章狼狽して、このようなそまつな要綱を出して来たものとわれわれには考えられます。そのために貴重な二日間を空費してしまつたことは、国家のためにまつたく遺憾にたえない。政府の猛省を促す次第であります。そこで本日は、この焦点になりました警察法の問題の疑義を解明するために、私は質問を申し上げたい。この点について政府の明確なる答弁をお願いいたしたいと思うのであります。……
○中曽根委員 ただいまの総理大臣の御釈明は、耳をそばだてて聞いている全国民が、その是非を判断してくれるものと信じまして、大蔵大臣の発言についてはこれ以上論じません。事態は明らかであります。そこで次の質問に入ります。 この警察制度改正要綱及びその次に出されました経過措置概要というものには、非常に多くの問題があります。たとえば府県警察になつても、自治体警察を持つておつた市町村が、今まで通り、府県吏員となつた警察官の給料その他を依然として負担しなければならない。これは重要な問題であります。あるいは市町村の自治体警察の使つておつた警察財産を、国が一方的に召し上げてしまう。これは重大な財産権に対する侵……
○中曽根委員 ただいま岡野文部大臣の御答弁は重大な御答弁であります。総理大臣が施政方針演説で何と言つたかというと、私は明らかに覚えている。ここに「義務教育費の全額国庫負担を決意し、」と書いてある。道義の振興そのために全額国庫負担を決意し、国家公務員に身分をかえ云々と書いてある。全額国庫負担とは何ぞやということを聞かれて、給与費を全部受持つことであると言つておる。今の話では全部受持つていない。府県でサービスしろということである。サービスしろということは明らかであります。こ争いうような食言をすることは、われわれは見のがすことができない。総理大臣の答弁が正しいのか、岡野文部大臣の言つているのが正しい……
○中曽根委員 私は恩給の問題につきまして若干御質問をいたしたいと思います。主管大臣の答弁を要求いたします。 まず第一は、政府は恩給法の一部を改正する法律案なるものをここへ提出いたしましたが、いかなる精神でこの恩給法の改正を提出になりましたか。占領中は、恩給法の改正についてずいぶん要望があつたにもかかわらず、一向それらしいけはいも見せず、また昨年は、独立の第一年であつたけれども、一時を糊塗するような案が提出されておる。今度出て来たものは、やや目鼻だちの整つたものとは思うけれども、占領中と現在といかなる事態の変化によつて、いかなる精神でこの法律案を提出したか、まずお尋ねいたしたいと思います。
○中曽根委員 本質的な問題は本予算の際にお尋ねいたすことにいたしまして、きようは二点についてお伺いいたします。 まず岡崎外務大臣にお尋ねいたしたいと思います。ただいまの岡崎外務大臣の御答弁を承りますと、前会よりも非常に積極的な気魂を感じまして、その都度外交を払拭しようとする御努力は、われわれは非常に慶賀にたえないと思つております。こいねがわくば、躍進外交というところまで行つてもらつて、社会党左派あたりから不信任騒ぎなどを起されないように、ぜひ御努力をお願いいたしたいと思います。 そこでまずお尋ねいたしたいと思いますのは、きようの日本タイムスあるいは毎日新聞を読んでみますと、MSAの問題がか……
○中曽根委員 厚生大臣にお尋ねいたしますが、今の遺家族援護法の問題ですが、最近われわれのところに非常に陳情が多い事件があります。それは戦傷死であるとかあるいは戦病死であるとか、こういうクースの方々であります。いろいろ聞いてみますと、厚生省か非常に努力をされて、百八十万件のうち百六十万件は通知されたのですか、残りの二十何万件かに実は重大な問題があると思う。と申しますのは、戦死ということがはつきりしておるのはそれですぱつと片づけられて、それかいよいよ適用されるということになつておりますが、しかし病院へ入つておつてそれが死んだ、あるいは復員後戦地で受けた傷がもとで死んだ、中に』戦犯になることを恐れて……
○中曽根委員 この際吉田総理大臣以下関係各大臣に御質問いたしたいと思います。現在防衛及び外交の問題が改進党との関係においてきわめて機微であります折から、これから御質問申し上げることに対する御答弁はわが党の態度をきめる上にかなり重要なる参考資料になるだろうと思いますので、その意味において御親切な御答弁を願いたいと思います。 まず第一に皇太子殿下がアメリカへ渡られまして、非常な御優遇を受けられましたことについては、われわれ国民としてもここで謝意を表したいと思います。またニクソン氏が日本へ来られまして、朝野の各位と話されたことも、米国側のわが国に対する非常な関心を示す例でありまして、この点について……
○中曽根委員 きのうに引続きまして、吉田内閣総理大臣以下各大臣に御質問申し上げます。
きのう外務大臣に承りますと、新木大使から帰朝の申出を受けた、こういうお話でありましたが、新木大使が辞任の申出をやられた場合に、外務大臣はこれをお受けになりますか、いかがですか。
【次の発言】 おそらく今までの大使の帰朝の例から見ると、そういうことが起り得ると思うのであります。おそらくその場合外務大臣は受けるとわれわれは予想しておる。これはあとでまた申し上げたいと思います。
その次に吉田総理大臣にお伺いいたしますが、池田特使を御派遣になりましたが、その御派遣になりましたことは成功でありましたでしようか。吉田……
○中曽根委員 ただいまの川崎委員の質問と外務大臣の答弁を聞いておりますと、非常に重要な問題にぶつかつたように思います。政府は国際収支の危機を訴えておるのであつて、しかも本年度においては、特需は昨年から比べれば減ると言つておる。約七億ドルにとれが減つて来ておる。その特需の中で一つの有力なものは、朝鮮事変に基因するいわゆる特需というものである。ところが現在大蔵大臣及び外務大臣の答弁を聞いてみると、今までは朝鮮政府の相当分は、アメリカの指導のもとに、日本に好意的に処罰せられて来た。従つて日本もある程度の期待を持つて特需生産を行うことができた。しかるに今日の日韓関係を見ると、韓国側は日本にきわめて冷淡……
○中曽根委員 吉田総理大臣及び木村保安庁長官に国防計画の問題についてお尋ねをいたします。 現在三党の防衛折衝は、先日の総理大臣及び保安庁長官の御答弁によつて暗礁に乗り上げて、決裂せんとしております。それは従来自由党及び内閣が言明したことは重大な食い違いがあるからであります。そこできようの御答弁の状況によりましては、三党防衛折衝は全然打切らなければならない事態に立ち至るかもしれません。もしそういうことになれば、自由党側と政府との不一致によるのでありまして、責任はすべてあなた方にあるということをここでまず申し上げたいと思います。 吉田総理大臣は私の本会議の質問に対しまして、三党防御折衝で話し合……
○中曽根委員 私は吉田内欄に対しまして、綱紀粛正に関してまず御質問を申し上げたいと思います。 今日の有田君の事件は非常に不幸な事件であります。私は国会議員の一人といたしまして、いずれの名目にせよ同僚議員が国会開会中逮捕状を請求されたということは、議会政治の将来のために、国会議員の名誉のために、深く悲しむものでありまして、有川君の事態が無実の罪であることを祈るものであります。それと同時に、今日この事態が起きたのは、単に有田君の過失によるものではない。今日の政治情勢がそのレベルにあるということを国会議員の一人として私は深く反省するものであります。有田君一人の罪でも嫌疑でもない、私は同じ国会議員と……
○中曽根委員 本日吉田総理大臣がお見えの予定でありましたが、急に御病気で出られないのはきわめて遺憾であります。きようは決算委員会が開会されておりまして、伝えるところによると、決算委員会に喚問されて出頭するのがいやであるから、また例の病気を使つて予算委員会にも出ないのであろうということがいわれておりますが、私はこのようなことを信じたくありません。しかしともかくこのような疑いが持れているということは、私はきわめて遺憾に存ずるのであります。委員長は昨日来われわれに対して、必ずきようは総理大臣を出すと確約なさいました。それでわれわれはきよう待つておつたのであります。こういうように一国の予算委員会の委員……
○中曽根委員 この際、動議を提出いたします。理事はその数を七名とし、委員長において指名せられんことを望みます。
○中曽根委員長代理 小坂君に申し上げますが、申し合せの時間を大へん経過しております。
【次の発言】 五時二分までです。
【次の発言】 今理事会を開いて月曜日の打ち合せまでやったのであります。
【次の発言】 あなたは御質問中ですから、理事会を開いて西村君とも話して五時二分までとなっておるのです。
【次の発言】 ただいま西村理事のお話によりますと、月曜日の時間に食い込んでよろしいそうでありますから、質問を許します。
なお下野三郎君から関連質問の申し出がありますが、あなたの質問が終ったあと許した方がいいですか、それとも今やった方がいいですか。
○中曽根委員長代理 志村君に申し上げますが、約束の時間が二十七分になっておりますから、御結論を急いで下さい。
○中曽根委員長代理 ただいま答弁いたしました。
【次の発言】 私語を禁じます。
【次の発言】 赤松君に申し上げますが……。
【次の発言】 委員席について下さい。不規則発言を禁止いたします。それでは赤松さん、大蔵大臣が答弁いたしますから。
【次の発言】 数字にわたりますから、政府委員からこまかく申し上げます。主計局長。
【次の発言】 赤松君、大蔵大臣が答弁いたします。
【次の発言】 大蔵大臣の答弁を要求しますか。
【次の発言】 だれにお尋ねですか。
【次の発言】 赤松君、会計検査院の院長は来ておりませんけれども、呼びましょうか。
【次の発言】 赤松君、事後通知の数字を主計局長が報告をしたいそうで……
○中曽根委員長代理 岡さんに申し上げますが、時間があと五分くらいになりましたから、結論をお急ぎください。
【次の発言】 外務大臣にお尋ねですか。
【次の発言】 岡さん、既定の時間を五分も経過しました。なるたけ縮めて下さい。あと何分くらいかかりますか。
【次の発言】 ではどうぞ。
【次の発言】 簡潔に御答弁願います。
【次の発言】 岡君、それではこの一問だけで……。
【次の発言】 川上貫一君。
【次の発言】 法制的解釈ですから、法制局長官に答弁させます。
【次の発言】 ただいまの御質問は、法制的解釈でありますから、法制局長官に答弁させます。
○中曽根委員長代理 中村時雄岩。
○中曽根委員 内閣官房の二百万円は、憲法調査会というものを内閣に設置する、そのための費用でございます。
【次の発言】 お答えいたします。二百万円は、憲法調査会設置に伴いまして、いろいろ会議費であるとか、そのほかの諸費用に充てる予定でございます。
【次の発言】 憲法調査会の構成等につきましては、いずれ自由党とも協議いたしまして、内容を確定して、法律案として提出する予定になっております。従って憲法調査会を設置するということについて、両党の合意を得たわけであります。
【次の発言】 その通りであります。
○中曽根委員長代理 久保田君、もう時間が参りました。関連質問が小川さんからありますから、これでどうぞごかんべん願います。小川半次君、簡単に関連質問を願います。
○中曽根委員 原子力基本法案の提案理由を御説明申し上げます。 本原子力基本法案は自由民主党並びに社会党の共同提案になるものでありまして、両党の議員の共同作業によって、全議員の名前をもって国民の前に提出した次第であります。 最近、各国における原子力の利用発達というものは、きわめて目ざましい速度で進んでおります。特に電力用の原子力の利用につきましては、イギリス、フランス、アメリカ等において目ざましい進歩をいたしておりまして、たとえば、すでに、イギリスにおいては、十カ年計画で百五十万キロの電力を開発する、二十カ年計画で四千万トンの石炭を原子力で代用しようという雄渾なる計画を進めております。フラン……
○中曽根委員 原子力基本法並びに原子力委員会法等の関係法案が、衆議院を通過いたしまして、目下参議院に付託されておりまするが、これらの法案の裏づけになるのは予算の問題であります。幸い、最近政府の説明員等において諸外国の研究所を回ってこられた方がございますが、まず、堀原子力課長から、諸外国の情勢並びにわが国としてどういう対策をとるべきかというアウトラインを聞かせていただきたいと思います。次いで、鳩山主計官から、同様のことをこの際聞かしていただきたいと思います。
【次の発言】 鳩山主計官には、特に予算の面、それからわが国において配慮すべき点等について報告を願いたいと思います。
○中曽根委員 関連してちょっとお伺いしたいと思います。日本の原子力政策の根本的な問題でありますが、今まで総理府にありました原子力利用準備調査会共同部会で、いろいろ原子力研究の基本計画をお立てになりました。しかし最近の各国の情勢を見ると、日本の今までの計画というものは、根本的に再検討を要する段階に入ったと私は考えます。それは、単に電力の問題だけではなくて、アイソトープの利用にせよ、あるいは核融合なんかの研究にせよ、広大な分野が開けてきたように思うのであります。従って、この原子力研究所ができ、原子力委員会ができて発足しましたならば、今までの立場にとらわれることなく、もっと根本的な、また広範な構想を……
○中曽根委員 嵯峨根先生と一本松さんにお尋ねいたしたいと思うのであります。日本の原子力政策というものは非常にまだ混迷しておって、秩序ができていないと思うのです。これはわれわれの責任でもありますが、また一面には、原子力委員会の機能が十分でない、ここにも発しておると思います。初め武山問題なんかでつまずいて、玄関先の石ころにちょっとつまずいたようなもので、まだ玄関に入らない前に石ころがあったということで、それのみに拘泥しているような感じがするのです。ほんとなら、玄関に入ってから、どこに鏡台を置くとか、かけ物はどんなものをかけるとか、たんすはどこに置いておくとか、そういうことをわれわれは初め考えてやら……
○中曽根委員 私はまず動力炉の輸入の問題について、正力さん及び大蔵省の政務次官に質問いたしたいと思います。動力炉の輸入の問題については、学界でもいろいろ論議がありましたが、ことしの正月でありましたが、正力さんが五年以内にこれを実現すると一発ぶつ放して、世の中は大へん危ぶんだのであります。しかし、最近の情勢から見ると、特にコールダホールに火がついてからは、当然のことになってきた。私はそういう意味で、正力さんの先見の明に非常に敬意を表する。しかし、先見の明だけではだめなんで、これから正力さんの本領である実行力に期待したいと思う。 そこで、石川調査団が今行って、帰ってくるようですが、新聞によると、……
○中曽根委員 原子力の問題を御質問申し上げます。まず湯川博士の辞任の問題からお尋ねしたいと思うのでありますが、新聞の伝えるところによりますと、病気のためにお引きになるというようなことであります。まことに残念でありまして、約一年半前、われわれ委員が総力を結集しまして御出馬を願った湯川さんが、たとい病気のためにせよ引かれるということは、日本の原子力行政の前途に若干の危惧を感じさせられるものがあると思うのであります。そこでお尋ねしたいのでありますが、原子力委員の間にいろいろな問題について見解の相違や対立と申しますか、そういうものがかなりあるのではないかと私は想像しておる。湯川さんは理論物理の出であり……
○中曽根委員 関連して。今、防衛庁長官のお話によりますと、人を派遣して両方で話し合いを進めたい、そういうふうに実は受け取れたのであります。そうしますと、この米軍の地域あるいは自衛隊が使っておるところの中で、両方で話し合って適地を探していただける、そういうふうに解釈してさしつかえないのでありますか。
【次の発言】 ぜひそういうお気持でこの問題が早く落着するように、御協力願いたいと思います。燃料公社の方でも自分の方の見解にとらわれることなく、防衛庁ともよく相談して、両方でまあこの辺だという点を早く決定してもらって、そうして今度は防衛庁と一緒になって、もし米軍の方に解除するところがあればするように努……
○中曽根委員 両先生に、どちらでもけっこうですから、お伺いいたします。
今度の二つの人工衛星をごらんになり、御研究になって、今まで自分たちが期待しておったことと、これは違ったなというようなところはありますか。たとえば、宇宙塵が相当あって、それにぶつかってこわれやしないかとか、あるいはよもや犬を入れようとは思わなかったのですが、そこまで進んでいたかどうかとか、そういう今まで日本の学術の水準で考えられておって期待に反して進んでおったとか、変っておったというようなところがもしありましたら、教えていただきたい。
【次の発言】 今そうすると正式な資料が来る前に、向うから電報やその他で、概要とかそういう……
○中曽根委員 岡田先生、宮本先生、菊池先生及び電気試験所の所長さんのお話を非常に有益に拝聴いたしました。日本の学者が非常な努力をもって、世界的水準に追いつくような懸命な努力をしておられるのを私はただいま拝聴いたしまして、国民といたしまして非常に敬意を表するものであります。それから、われわれ科学技術委員会、国会議員といたしましても、何ら先入観や偏見にとらわれることなく、国民的要望にこたえて、皆様方の御事業をできるだけ御援助し、御協力申し上げたいと思っております。 ちょっと御質問申し上げたいと思いますが、この間阪大でおやりになりました実験が、かなりの成功をおさめたということは新聞でも読んでおりま……
○中曽根委員 関連してちょっと参考人の先輩にお聞きしたいと思いますが、大体法律というものは政治的妥協の所産であって、そのことは、正直に申し上げまして、この法案もその通りです。それで、ただいま望月さんが、おっしゃったことは、実はわれわれが非常に心配しておったようなことをおっしゃったんで、非常に敬意を表します。特に新技術の開発ということと研究ということは、そう両立するものではないし、同じ世帯にこれが雑居しているということは、あるいはマイナスになりはせぬか、そういう考慮はずいぶんしたんです。ですけれども、党内のいろいろな意見等もあって、とりあえずこういう形で発足させなければ間に合わぬ。ないよりあった……
○中曽根委員 私は、まず総理大臣に沖繩の問題について御質問をいたしたいと思います。 中東の問題は、アラビアの民族主義でありますが、沖繩の問題は日本の民族主義の重大問題であるからであります。先般沖繩に参りまして非常に感じ入ったことがありました。それは沖繩が第二次世界大戦における日本民族の最大の犠牲者であったということであります。沖繩の那覇の町に参りますと、相当傷ついた人がまだおります。それらはみな戦争のとき南部に追い詰められて、父親が子供を手ぐわや何かで殺して自分はがけから飛び込んで死んだ、その子供が生き残って今那覇の町にいるというそういう姿もあります。にもかかわらず、沖繩の民衆はどういう気持……
○中曽根国務大臣 私は、このたび科学技術庁長官に就任いたしたのでありますが、この機会に、一言科学技術振興に関する私の所信を表明させていただきたいと存じます。 今日、科学技術は、世界各国において産業活動と国民生活のあらゆる分野にわたって深く浸透し、その向上発展の原動力ともなっている実情でありまして、諸外国が科学技術の振興に強い関心を示し、多大の努力を傾注しておりますゆえんのものも、まさにここにあると申されます。 わが国の場合は、各国にもまして科学技術振興の重要性を深く認識し、これを強力に推進していく必要があろうかと存じます。申すまでもなく、わが国は狭隘な国土の上に一億になんなんとする人口がひ……
○中曽根国務大臣 電発法の改正につきましては、当委員会の御注意もあり、また、正力国務相のときの答弁によりまする当庁の考え方といたしましても、修正する方が望ましい、そういうことでありましたので、あのときから、通産省方面にはそういう申し出をしておったようであります。まだそれが実現できないのは遺憾でありますが、私といたしましても、主管が通産大臣でありますから、通産大臣に申し入れをいたしまして、至急解決するように努力いたしたいと思います。
【次の発言】 災害補償の問題につきましては、第一次的には関係の業者が当然責任をとり、あるいは普通の保険でやるべきだとは考えておりますが、そういう業者ではどうしてもカ……
○中曽根国務大臣 先般開きました公聴会につきましては、関係者方面の非常な御協力を仰ぎまして無事終了することができましたことを、関係各方面に対して感謝申し上げる次第であります。 公述人の皆様方は、炎暑の中をきわめて真摯に御発言をいただきまして、御発言の内容につきましては、非常に傾聴に値するものもあり、われわれは誠意をもって御発言の内容を一々チェックいたしまして、科学的に検討しておる次第でございます。 そこで、大体の雰囲気といたしましては、日本の動力開発のために、あるいは文明を推進していくために発電炉を日本に入れるということは趨勢としてはやむを得ないことである、むしろ一部の理論では、日本の燃料……
○中曽根国務大臣 核実験停止の要望につきましては、国会におきましてもしばしば御決議があり、岸内閣におきましても、総理を初めといたしまして、国会の御要望に沿うような考えを持っておりまして、このことは、しばしばアメリカあるいはソ連に対して申し入れしたことでも明らかであります。それと同じ精神をもちまして、今回のフランスのアルジェリアの問題につきましても、外務当局を通じて申し入れをしたのだろうと思います。私個人といたしましても、この趣旨には全く同感であります。ただ、外交技術的にどういう措置をとるかということは外務大臣の専管事項でありますので、私にはよくわかりません。趣旨におきましては、全く同感でござい……
○中曽根国務大臣 コールダーホール・タイプの、今問題になっております安全審査及びその後の手続の一応の見当をつけておく必要があると思いまして、事務当局に大体の日時の見当を聞いてみましたら、今月の中、下句ごろまでに安全審査部会としての一応の結論が出るであろう、そして、それは原子力委員会の専用部会でありますから、原子力委員会にそのことを報告されるであろう、そして、それを原子力委員会は受け取りまして、どうするかを判断する、そして、それによりまして、また通産省側ではこれを発電所として許可するかどうかという問題も将来出てくるわけであります。それは通産省側の法規によりまして聴聞会が必要である、聴聞会は、もし……
○中曽根国務大臣 本日、ここに御審議をお願いいたします核燃料物質の加工の請負に伴う外国人等の責任の免除等に関する法律案につきまして、その提案理由を御説明申し上げます。 先般の国会において御審議をいただきました日米原子力一般協定によれば、わが国政府は、米国政府から受け入れる核燃料物質の引き渡しを受けた後は、米国政府に対し、その生産、加工等から生ずるすべての責任を免除し、損害を与えないようにすることとされております。これは、いわゆる免責条項と呼ばれるものでありまして、同様趣旨の条項は、日英原子力協定にも規定されているところであります。 しかしながら、現在わが国が必要といたします核燃料の加工の請……
○中曽根国務大臣 燃料公社法を作りました当時は、一つは、この核燃料については外国からくるものがほとんど全部でありましたから、国際条約上のいろいろな責任が政府にあります。従って、政府としては相当厳重に監督して、国際的な責任を果たさなければならないという点、第二は、燃料に関する安全保障の観点、つまり、技術的安全等から見て、国民に不必要な不安の念を与えないように万全の措置を講ずる必要がございました。それから、もう一つは、当時の国際マーケットの状況から見て、燃料が自由経済で流通するということは、当時の情勢としてはまだ考えられない当時の状態でありました。こういう状態から、公社のような機関に集中するという……
○中曽根国務大臣 台風の科学対策につきましては、昭和三十四年十月九日の閣議了解に基づき、臨時台風科学対策委員会を設け、目下検討を行なっておりますが、特に急を要するものについては、すでに三十四年度補正予算として要求し、国会の御承認を得たところであります。しかし、さらに抜本的対策につきましては、同委員会において各省庁の調査資料を総合的に検討するとともに、近日、伊勢湾台風被災地に調査団を派遣して実態調査を行なって、総合的な科学対策の検討審議を行なうことにいたしております。その報告は、来年三月末日までに正式に提出いたすことになっております。その同委員会の結論を待って、科学的対策を確立し、これを推進する……
○中曽根国務大臣 先般、科学技術会議設置法によりまして、九月四日に内閣総理大臣から科学技術会議に対して、昭和三十五年度における科学技術振興の重点方策について諮問がありました。科学技術会議におきましては、この諮問に対して鋭意調査を進め、特に本年度は杉野目北大学長を団長とする海外調査団を外国に派遣いたしまして、日本と国情の類似しておるヨーロッパ諸国の実情をつぶさに調査していただき、また、各省の関係部局を招致いたしまして、各省並びに文部省方面の希望あるいは現在の条件等を精査し、さらに科学技術会議におきましては、十年後を目標とする科学技術政策の基本政策について総理大臣から第一号の諮問を受けておりますが……
○中曽根国務大臣 私は、各方面の意見をよく聞きまして、そして合理的判断をもってこの問題を処理しようと思っておりまして、そういう用意はいたしてきたつもりであります。学術会議側の御意見にいたしましても、今月の二日でございましたか、原子力問題委員会等の連合委員会がおありになりまして、その意見も十分聞こうと思いまして、われわれの方の係員も派遣いたしましたし、また、その際配付されました素粒子グループと称する方々のプリントもわれわれは検討もいたしました。しかし、そこへ出てきたものは、今までの議論であって、それが必ずしも全部合理的な意見であるとはわれわれは判定いたしませんでした。それで、今の公述人のお話の中……
○中曽根国務大臣 私は守られなかったとは思いません。
【次の発言】 坂田先生のお話がまずございましたが、たしか安全保障部会は九回開いておりまして、その機会に坂田さんは数回もおいでになっております。そして最後の十一月二十九日のときにも、たしか先生おいでになっておるはずです。しかし、そのときに坂田先生は、炉が害があるとかあぶないとかいうような炉の実体に関する安全的意見は何らお出しにならないで、それは黙認されたのか、承知されたのか知りませんが、その点には触れられないで、手続上の問題についてのみ意見を言っておられたようであります。そして最後の部会のときには、京都大学の御用でおいでになれなかった。これは……
○中曽根国務大臣 放射線の障害予防という問題は、日本にとって非常に重大な問題でありますから、政府といたしましては、関係各省といろいろ協力してやっております。科学技術庁関係といたしましては、さきに国会の御協賛によりまして、放射線医学総合研究所というものを千葉に作りまして、今その基礎研究部門を充実させておる最中であります。この基礎研究部門といたしましては化学、物理、生物、生理病理、障害基礎、環境衛生、臨床、この七つの研究部を作りまして、今その基礎的な研究を努力してやっておる最中であります。なお基礎研究に伴いまして、臨床実験が伴わないといけませんので、病院を今作っておりまして、近く着工の上三十五年末……
○中曽根国務大臣 公聴会で茨城県の知事さんからそのような公述がございました。私もあそこに爆撃演習場があるよりも、ない方がいい、より安全である、そういうこともありますし、また茨城県の方はあの辺に工場を誘致して、相当大きな都市計画で工業地帯としたいという希望もありますので、そういう点も考えまして、私たちもあそこにない方が好ましいと思っております。そうして防衛庁の責任者に対してそういう希望だけは伝えておきました。しかしコールダーホール型炉の審査については、安全専門部会で目下審査しておる最中でありますので、その結論等も見まして、原子力委員会等とも諮りまして正式には考えたいと思っております。
○中曽根国務大臣 お答えいたします。台風の事前処理につきましては、外国の研究及びわが国における気象庁の係の博士の方々にいろいろ聞いてみましたが、必ずしも夢物語りではないようであります。アメリカにおきまして今お話のありました通り、大規模なナショナル・ハリケーン・プロジェクトというのをやっておりまして、議会は、このためにのみ年間二百万ドル以上の金を出しております。それによって今やっておりますことは、ドライ・アイスを台風の上にまきまして、それによって台風の方向を変えるということをやっておりましてこれは実験的にはある程度方向が変わったという事実があります。しかしそれがドライ・アイスをまいた結果大きに変……
○中曽根国務大臣 原子炉の導入につきましては、国民の安全を第一にいたしまして、慎重に決定いたしたいと思います。去る九日、安全審査部会から答申がございましたので、さっそくきのうから原子力委員会としましてはこれを取り上げまして、審査している次第であります。
【次の発言】 私は、安全審査部会の答申は権威あるものだと信じております。また満場一致でなかったということは遺憾でございますが、少くとも出席者に関する限りは満場一致でありました。われわれはこれを権威あるものとして取り上げまして審査いたしたいと思います。
【次の発言】 安全審査部会は約百十回にわたりまして、小委員会並びに委員会を開いて詳細なる検討を……
○中曽根国務大臣 科学技術はその影響するところ大きく、一国の政治経済外交文化等、国政の各分野においてきわめて重要な役割を演じているところでございますが、最近における目ざましい技術革新の進展に伴い、この傾向はますます強化されつつあります。近時、諸外国におきましても、科学技術の重要性に対する深い認識に基づき、国情に即して種々方式は異なりますが、いずれも、科学技術振興のため国をあげての努力を傾注している実情であります。このような情勢にかんがみまして、政府といたしましては、つとにその重要性を認識いたし、科学技術振興策を最重要施策の一つとして取り上げ、その振興に意を尽くして参ったとこでありますが、来たる……
○中曽根国務大臣 ただいま議題となりました放射性同位元素等による放射線障害の防止に関する法律の一部を改正する法律案について、その提案の理由及び要旨を御説明申し上げます。 わが国における放射性同位元素の研究と利用につきましては、昭和二十五年に放射性同位元素が初めてわが国に輸入されて以来、急速に進展し、現在では各種の試験研究機関、病院、工場等において広範に使用されており、原子力平和利用の一環として産業、医療その他の面において多大の成果を上げつつあり、なお、将来における一そうの発展が期待されている実情であります。 かかる放射性同位元素の利用の増大に対処し、その放射線障害の防止に万全を期するため、……
○中曽根国務大臣 原子炉設置の安全性の検討、設置許可の際のいろいろな手続等につきましては、今、矢木さんや福田さんも調査団として外国を回っておりますので、それらの人々が帰って参りましたら、その意見も聞きまして、もし必要があれば、現在のやり方に適当なる改善策を講じたいと思います。われわれといたしましては、慎重の上にも慎重を期しまして、あやまちなきを期する必要があると思いますので、ただいまの手続につきましては、さらに再検討を加えていきたいと思います。 それから、コールダーホールやその他の炉に、もし、多少事故でも起きた場合どうするかということにつきましては、原子力委員会においてこれを一応検討いたしま……
○中曽根国務大臣 ただいまの附帯決議の御趣旨を体しまして、誠心誠意、実現に努力するつもりでございます。特に原子力研究所の研究者の処遇の改善、利用者の利便等につきましては、数年来、関係各位の御心配をわずらわしまして非常に恐縮に存じておるところでございました。今回の予算におきましては、ある程度の財源の確保ができまして、やや御期待に沿うことができると思いますが、それでもまだ十分とは参っておりません。特に研究者の処遇改善につきましては、今後も努力するつもりでございます。 なおまた、施設の周辺における放射能障害の防止及び災害の補償等につきましては、目下法案を至急整備すべく努力しておる最中でございます。……
○中曽根国務大臣 科学技術週間は、四月十八日から一週間の予定で行なうことに進めております。先般閣議の了解を得まして、各省の協力等を得まして、今準備している最中であります。文部省の方で、十一月三日を中心にしまして教育週間というのがございます。秋でダブるのはまずいと思いまして、春の花の咲いたころに科学技術週間ということにしたのでございます。ねらいは、科学技術というものを国民の各層に知っていただいて、科学技術に対する認識を深めたいという考えでやっておるのでありまして、大体予算は一千万円程度、今度できました科学技術振興財団に主として仕事を受け持っていただくことになっております。 四月十八日は発明の日……
○中曽根国務大臣 その新聞記事を私はまだ拝見しておりませんが、人選には全然まだタッチしておりません。こういう重要な人選は、私が直接自分の発意と責任において慎重にやろうと思っておりますが、まだその時期でもございませんので、全然まだほんとにタッチしておりません。従いまして、そういう記事が出たといたしましたら、何かの推測違いではないかと思います。
【次の発言】 もちろん、国会の御承認を経なければならないことでございますから、御承認を得られるように慎重に注意してやりたいと思っております。
【次の発言】 放射線関係は非常に重大になって参りまして、ことにコールダーホール炉の設置等から見ましても、公衆の保健……
○中曽根国務大臣 御意見の通りでございまして、放射線審議会の答申がありましたときに、私は、直ちに閣議にその内容を報告いたしまして、目下関係政令その他法令の改正の準備を作業中でございます。
【次の発言】 告示やその他は、科学技術庁長官というのが行政上の責任をしょっております。科学技術庁長官でございます。
【次の発言】 原子力局におきまして政令その他の法令関係は所掌しておりますものですから、いろいろ準備しております。
【次の発言】 行政事務の関係は原子力局、科学技術庁が担当しておりますので、具体的な政令その他の用意というものは、局がやるわけであります。ただし、そこに「基本」とありますように、基本政……
○中曽根国務大臣 ただいま議題となりました原子力損害の賠償に関する法律案について、その提案理由及び要旨を御説明申し上げます。 わが国における原子力の開発利用は、昭和三十一年原子力基本法の施行を見て以来目ざましい進展を示し、昨年末にはコールダーホール改良型発電炉の設置許可を見る等、今や研究体制の強化とともに実用化へ一歩を進めんとする段階に至りつつあるのでありますが、かかる原子力開発利用の発展に伴い、原子力災害に対する賠償制度の確立が必須の要請とされてきたのであります。 もとより、原子力の開発利用につきましては、その安全性の確保が絶対的な要件であることは申すまでもなく、万々一にも不測の事態の生……
○中曽根国務大臣 この法律の目的は、万々一の際の原子力損害の場合における第三者、すなわち、被害者の保護ということと、原子力事業の健全な発達と、二つが目的になっておるわけであります。それで、法案の建前としては、無過失責任あるいは集中責任、責任の集中性等は事業を行なうものに帰せしめてあるわけでありまして、第三者に対する保護等の場合は、第一次的には、これらの事業者が責任を負うという建前になっております。しかし、事業者だけにまかせていいというものではありませんので、民間保険でカバーできない分については、補償契約を背景として国家が出動して第三者の保護をはかるという考え方であります。それから五十億円をこえ……
○中曽根国務大臣 ただいま議題となりました科学技術庁設置法の一部を改正する法律案につき御説明申し上げます。この法律案は、最近における宇宙科学技術の著しい進歩に対処し、宇宙科学技術に関する行政事務を効率的に処理するため、この事務を科学技術庁内において計画局に所掌させようとするものであります。 御承知の通り最近の宇宙の利用、開発の進展の状況はソ連邦の月ロケット打ち上げ、米国及びソ連邦における人工衛星の打ち上げの例に代表されるように、まことに瞠目すべきものがあり、これに対応して世界各国の宇宙開発の体制もまた急速に整備されつつある実情であります。またこれと関連して宇宙開発に関する国際協力の体制も漸次……
○中曽根国務大臣 最近宇宙の問題が国際的にも国内的にも取り上げられて参りましたが、日本はその点についてはまだ萌芽期の状態にありまして、なるたけすみやかに軌道を設定するということが必要なように感ぜられます。 まず国際的に考えますと、アメリカやソ連が派手なロケット競争をしていることはすでに御存じの通りでありますが、国際連合を中心にいたしましても、これが今国際的に取り上げられておりまして、昨年の十二月に国際連合の総会の決議をもってアウタースペーススペシャル・コミティ、大気圏外平和利用特別委員会というものが設定されまして、米・英・ソ・日本等を含む二十四カ国が委員会を結成することをきめました。久しくソ……
○中曽根国務大臣 秘密事項にわたるようなことは絶対いたしておりません。
【次の発言】 その通りでございます。
【次の発言】 気象観測のロケットの研究にいたしましても、あるいは宇宙探査のロケットの開発にいたしましても、すべてこれは平和利用を目的としておるのでありまして、軍事的な秘密とかあるいはそのほかの秘密というものは一切ございません。ただかりに商社間でやるというような場合はパテントの問題がございますが、こういう問題は一般の国際通念による商業上の問題で、われわれとしてはこれは是認しなくてはならぬと思いますが、少なくとも国家意思でこれを秘密にして国民の目の前に隠しておくというようなことは絶対にあり……
○中曽根国務大臣 宇宙関係、特に科学技術開発という問題は、国際連合を中心にいたしまして、総会の決議で特別委員会を作り、今年または来年には科学者会議を世界的に開くということが決定されまして、その準備を着々といたしておるのでございます。御存じのように世界的機構においてはコスパルというのがございまして、これは技術を除いた宇宙関係の学術上の研究連絡会を世界的に持っているわけであります。コスパルではそういう学術上の情報の交換等ができますが、日本が非常におくれておる技術上の問題については、そういう世界的スケールで連絡調整を行なうということは、今のところできない状態にあります。そういう関係からいたしまして、……
○中曽根国務大臣 科学技術の振興につきましては、外国の態勢と比べますと、日本の態勢というものはまだ非常に劣っておるように思います。外国では御存じのように、軍というものが背景にありまして、スプートニクであろうがあるいは原子力であろうが、相当膨大な予算と強力な執行力を持って推進しておったわけであります。日本も戦前はそうであったのでありますが、戦後はそういう態勢が一変いたしまして、日本にはそういう軍的な推進力がなくなったわけであります。そこで、戦後におきましては、平和的な科学技術ということを中心にいたしまして、科学技術庁を作るなり、あるいは科学技術会議を設定するなりして、鋭意外国の大勢におくれないよ……
○中曽根国務大臣 原子力基本法によりますと、日本における原子力の研究利用開発等は平和目的に限ると書いてありますから、日本の政府、日本の機関等が行なう場合には、平和目的だけに限定されて、軍事目的に行なうことは現行法では許されていないのであります。
○中曽根委員 動議を提出いたします。
委員長の互選は、投票を用いず、山口好一君を委員長に推薦いたしたいと思います。
【次の発言】 動議を提出いたします。
理事は、その数を八名とし、委員長において指名せられんことを望みます。
○中曽根委員 まず、私は、今回三木長官が自分の積極的な御意思で科学技術庁長官、原子力委員長というポストをお選びになりまして、国務に尽瘁されることになりました御信念に対しまして、敬意を表するのであります。いわゆる実力者といわれる方々は、このような科学技術を推進するというポストに着目される機会もあまりなかったように思います。それを、今の新しい文明の型や国家の歩みというものを考えて、一番基本的な、あまり派手ではないけれども、しかし、日本をプロモートしていく上において非常に重要なポストであるということを自覚されまして、このポストに積極的に御就任になりましたことに対して、われわれは心から感謝して、敬意を……
○中曽根委員 関連質問。ただいまの質問に関連いたしまして、三木委員長及び関係各位に御質問したいと思います。 第二号炉の問題を考える上について、もっと基本的な問題をわれわれは考える必要があるように思います。原子力を推進する側からすれば、ただいまのようなお考えは当然のお考えであると思うけれども、日本の現在のエネルギーの総合的な調整という面をもう少し掘り下げてみないと、計画自体がくずされるおそれがあると思うのです。現在ごらんのように、石油業法をめぐって、国産エネルギーと外国から来るエネルギー、あるいは日本系のアラビア石油とスマトラ原油をどうするかというような、座標の交点をどこにするかということで相……
○中曽根委員 大蔵政務次官お忙しいようですから、一再だけお聞きしておきます。 南極観測は戦後の国民的な壮挙で、国民の士気を高揚するところもあるし、また学術的にも、国際的協力という意味で非常に意味があったと私は思うのです。特に南極へ指向しているという世界の人の気持の裏を考えてみると、国境がないというところが非常な魅力である。今アメリカとソ連の間で、大気圏外の協力について積極的に話が進んでおるようですが、これはすなわち私の哲学によると、大気圏内のけんかにも人間があきてきておる。そこで、大気圏外的世界というものに人間があこがれている。大気圏内では、核爆発とかあるいは冷戦とか、人類の神経をちくちくさ……
○中曽根委員 参考人にはまことに御苦労さまでございますが、国民の疑惑と不安を除くために、私はしろうとでございますが、お尋ねしたいと思うのです。 本委員会が本日参考人を呼びましたのは、最近新聞あるいは投書によっても、相当広範にわたって合成洗剤に関する不安が広がりつつある。私はここへ一つの例を持って参りましたが、これは朝日新聞の「声」という欄における中性洗剤の不安を除けという投書であります。こういうようなものは相当あるのであります。従いまして、国民の代表機関である国会としては正式にこれを取り上げて、国民の目の前で、はたして毒性がありやなしや、ありとすればいかなる対策がとられるべきか、こういうこと……
○中曽根委員 私も前に質問いたしましたので、この御決定について若干御質問を申し上げたいと思います。 私は、原子力委員会が今こういうものをお作りになる立場はよくわかりますけれども、この決定は無意味であると私は思います。なぜかと申しますと、この決定を読んでみますと、この決定はこれでいいです。前半は法律解釈を意味しておる。従って、原子力基本法自体の法解釈においては輸出ということを含ませることはできないのであるから、輸出しても違反にはならない、そういう解釈がここで厳然として成立していると思うのです。ただし後半において、原子力委員会の政策として、これこれの措置をとるのだ、そういうことを言っておられるの……
○中曽根委員 関連して。ただいま原子力発電所の立地の問題の質問がありましたが、このことに関連して私はお願いを申し上げたいと思います。 最近、エネルギーの総合政策の確立が非常に叫ばれておるのでありますが、その中で特に原子力委員の皆さんに注意していただきたいと思いますことは、原子力の問題が割合に閑却されているということです。たとえば、この間通産省は総合エネルギー懇議会を作るということに際しても、原子力サイドからの代表者を入れることを忘れておった。そういうことに気がついて、われわれも運動して、初めてあとから多分入れられるでしょう、そういうことになった事態があるのであります。ところが、世界的にも国内……
○中曽根委員 私は、自由民主党を代表いたしまして、ただいまの決議に対して賛成の意を表明するものでありまます。 これから賛成討論いたします。賛成討論の中にわれわれの要望も盛り込みますから、三木長官は決議後のあいさつの中でお答え願いたいと思います。 今の説明にもありますように、東京都の水飢饉の問題は、必ずしも天災ではないと思うのであります。ところが、幸いにも科学技術庁は、今から二年くらい前から人工降雨の問題を非常に手がけておりまして、すでに二年前に官房長がオーストラリアに行きまして、人工降雨の実態を精細に調べてきております。また、アメリカの台風研究所、あるいはそのほかの気象研究機関とも連絡いた……
○中曽根委員 私は一言関連してお尋ねいたしたいと思います。 御存じのように、今日この公聴会を開きましたのは、エネルギーの総合対策というものが政府でも非常に重大な段階になっておる。石炭、石油あるいは原子力。石油にしてもアラビア石油やスマトラ石油の問題もあるし、そういうようなもののバランスをどういう点で作るかということが非常に大きな問題なんです。そこで、政府としてもエネルギーの審議会を作って、大方の権威者を集めて、その大体の青写真を作っていこうということでスタートを切ったと聞いております。そういう意味からしても、国策上原子力がその中でどの程度のポジションを占めるのが正しいかということを判定しなく……
○中曽根委員 私は具体的な問題だけを御質問いたします。 近藤さんが、今度御婦人で科学技術庁の長官におなりになったということは、非常に画期的な事件で、おそらく天照大神以来の一大エベントであると私は思う。それで、今まで男性では気のつかなかった新しい分野を独特の見地から切り開いて、日本の科学技術に新風を吹き込まれることをわれわれは期待いたしますし、大いに御協力申し上げようと思います。科学技術庁は、すでに御存じのように、総理府にある総合企画官庁でありますから、普通の各省と違って、むしろ各省の気のつかないことを先に見渡して取り上げて各省に仕事を与えていく、そういう性格であるだろうと思います。今まで手が……
○中曽根委員 当委員会は、ことしの春の委員会におきまして昭和基地再開を全員一致で決議をいたしまして、政府に要請したのであります。いよいよ予算編成の時期に迫りましたが、政府はこれに対していかなる措置をしているか、まず御質問いたしたいと思います。
【次の発言】 われわれ自民党は、過般科学技術特別委員会と文教部会の合同会議を開いて、次のような方針を部会として決定し、その決定は政務調査会副会長会並びに審議会において承認され、総務会においてもこれが承認されたのであります。
その内容というのは、第一は、昭和基地を再開する。再開は恒久的体制としてこれを再開する方針で、そのために必要な輸送施設、人員等の措置……
○中曽根委員 動議を提出いたします。 委員長の互選は、投票を用いないで、寺島隆太郎君を委員長に推薦いたしたいと存じます。お諮りをお願いいたします。
○中曽根委員 原子力政策に関する小委員会の調査の経過について御報告申し上げます。 本小委員会は、一月十四日設置されまして以来、本日まで六回にわたり、日本原子力研究所に関する問題、原子力発電に関する問題、原子力船に関する問題等々原子力政策全般について調査を進めてまいりました。そして、本日の小委員会におきまして、小委員会におけるいままでの調査の経過の要旨がまとまり、本委員会に対し小委員長報告をいたすことに決定いたしましたので、これより御報告申し上げます。 原子力政策に関する小委員長の本 委員会に対する報告要旨 一、原子力委員会はその指導力と企画力を強化する必要がある。 二、原研は……
○中曽根委員 佐藤大臣にはあとでちょっとお伺いしたいと思います。 宮川電波監理局長に伺います。オリンピックを前にして、テレビの世界中継ということが非常に大きな関心事になっております。そこでシンコム衛星を打ち上げて、それによって行なわれるような期待が新聞その他で若干報ぜられておりますが、一体シンコム衛星が具体的に打ち上げられるかどうか。 それから、それを打ち上げて、実験ではなくて、いよいよオリンピックの場合に商業放送で流すという場合に、一体どこがそれを所管してやるのか。という意味は、たとえば外国との商業契約を結ばなければならないが、結ぶこっちの主体はだれがなるのか。その経費の分担はどういうふ……
○中曽根委員 ただいま四参考人から御意見を承りまして、非常に参考になりました。たいへんありがとうございました。私の感想を申し述べながら質問をいたしたいと思います。 大体、原子力潜水艦寄港に関する賛成、反対の論議には二つの種類があるように思うのであります。 一つは、政治論議であって、すなわち安保条約反対という議論から、アメリカの兵器類が日本にくることに反対である。その一環として原子力潜水艦反対だという議論が出てきている。 もう一つは、科学論議であって、科学的に見て危険性があったらいけない。そういうわりあいに純粋な科学的な観点からの議論があるわけなのです。 当委員会においては、もちろん科学……
○中曽根委員 たいへんおめでとうございます。 新聞によると、原子力船の入札の問題でいろいろ困難な点があるようですが、当委員会であるいは質問があったかもしれませんが、念のために御質問いたしたいと思います。 どういう事情で入札者、応札者がいないのかよくわかりませんが、私らの想像するところでは、あのような新しい開発をやるという場合には非常に不安定な要素が多いので、通常の会計手続によっては計算の基礎もできないし、思わざる負担もかかってくるというおそれから応札者が出ないのだろうと思う。 そこで、おそらく外国においては、特にアメリカ等においては、いろいろな過程をよく分析して、それに対する原価計算をし……
○中曽根委員 たいへん御苦労さまでした。非常に所期の成果をあげられまして、われわれ一同非常に喜んでおる次第であります。
村山さんにお尋ねしたいと思いますが、今度南極基地を増強したりいろいろするという考えの中には、南極の極点まで日本の学術調査をやろうという考えもあったと思いますが、これは一体今度の経験から見て、どういう段取りで、いつごろやられるか、それをやるためにはどういう配慮が必要であるか、そういう点について、ひとつ御見解を漏らしていただきたいと思います。
【次の発言】 いま飛行機の残置という話を聞きましたが、来年あたりは飛行機の残置をやって、そして天候の情勢を見て飛行機で調査を進める、ある……
○中曽根委員 宇宙開発に関する小委員長報告を申し上げます。 本報告は、過般、科学技術庁、東京大学、その他関係方面の参考人の公述をもとにいたしまして、大体大学、政府関係機関の一致した線を総合的に取りまとめた内容になっております。 なお、昨日の宇宙開発に関する小委員会におきまして、本小委員長報告は、満場一致を持って承認せられたものであります。 以下、内容を申し上げます。 宇宙開発に関する小委員長報告要旨 世界の主要先進国の宇宙開発は急速な進展をとげ、特に人工衛星による実用面への進出はめざましく通信衛星、 気象衛星、 測地衛星等が開発され、実用化され、又放送衛星等が開発と実用化の対象に……
○中曽根委員 科学技術庁長官に質問いたします。あしたはおいでにならぬというのでちょっといま質問したいと思います。 それは宇宙開発の推進の方策でありますが、昨年の春から夏にかけて、衆議院科学技術特別委員会は、小委員会を設けまして、宇宙開発推進に関する将来の方策等について超党派的に話し合いを行ない、また、参考人等も招致して一つの小委員長報告をまとめました。それは委員会に報告されて了承されたものでありますが、その小委員長報告に対して、科学技術庁長官は、これを尊重して、その線に沿って推進する、そういう答弁を前にしておられるのです。その後、宇宙開発審議会において、兼重さんが中心になって建議案をつくりま……
○中曽根委員 原子力開発の問題について若干御質問をいたしたいと思います。 なぜ質問するかといいますと、原子力開発の途上で、いまの時点というものは、非常に歴史的に重大な段階にあるように思うのです。すでに原子力基本法の改正を伴ってきている法案が提出されているということ自体が、いままでの日本の原子力政策にターニングポイントが来ているということを示しているものであろうと思いますし、それから、客観情勢を見ると、核拡散防止条約の問題もあり、これが平和利用の開発と関連してくるし、それから、資本自由化という問題がもう目前に迫ってきている。これが日本の技術開発の問題と関連してきましょうし、そういういろいろな点……
○中曽根国務大臣 今回運輸大臣を拝命いたしました中曽根康弘でございます。 現下の日本の情勢を見ますと、運輸行政の非常に重大なることを痛感いたしまして、全精力を傾けまして、御期待に沿うように努力いたしたいと存じます。 私の運輸行政に対する考え方といたしましては、まず第一に、運輸省はサービス官庁として、国民の皆さま方に対するサービスを専一にするという心がけでまいりたいと思います。このことは運輸省当局のみならず、麾下にありまする陸、海、空の諸企業体に対しても、その精神をもって行なうように指示し、また実現してまいりたいと思っております。 第二に、運輸省は、日本の経済成長の大事な部面を担当しており……
○中曽根国務大臣 新国際空港の問題でいろいろ御配慮をわずらわしまして、まことに感謝にたえません。ぜひとも御協力のほどをお願い申し上げたいと思っております。 新国際空港は、日本の将来の発展を考えますと、どうしてもつくる必要がございまして、私もことしの秋フランスへ行ってコンコルドを見てまいりましたが、コンコルド、SSTが世界を飛び回る、非常に大きな変化が世界に起こるというときに、アジアの玄関先である日本にそれらの飛行機を受け入れる空港がないということは、必ず台湾や韓国にアジアの玄関を奪われてしまうという危険性もあるのでありまして、日本国民の大きな失望を買い、政治の責任を問われるということにもなる……
○中曽根国務大臣 東京新国際空港の問題は、万難を排して断固としてこれはやり抜くつもりであります。いろいろいきさつはあったでしょうけれども、今日全国民が待望していることは、すみやかに国際空港を完成することでありまして、このことについては不動の決心を持って政府として全力を傾倒するつもりでおります。
それから、ブラジル線への新しい航路開拓につきましては、局長から答弁させます。
【次の発言】 国鉄総裁石田禮助氏は、私が最も尊敬しておる今日の人士の一人であります。老骨をひっさげまして、老いの一徹と申しますか、ともかく全国鉄の運命を双肩にになって、十河さんと同じように、線路をまくらに討ち死にするという以……
○中曽根国務大臣 運輸大臣といたしまして、公害対策の所信を申し述べたいと存じます。 今日、運輸省が直面している運輸公害のうち、主要なものとして、船舶による海水の油濁、自動車による排気ガス、並びに航空機等の交通機関による騒音の三つが特に指摘されるのでありますが、私といたしましては、これら公害問題の解決のため、格段の努力をいたし、一日も早く国民各層の期待に沿い得るよう、最善の努力を尽す決意であります。 次に、この機会に、運輸省の公害対策に関する具体的施策について若干申し述べたいと存じます。 まず第一に、船舶による海水の油濁につきましては、第五十五特別国会におきまして、船舶の油による海水の汚濁……
○中曽根国務大臣 運輸省の末端等におきまして不祥事件が起きましたことは、まことに国民の皆さま方に申しわけない次第であると思っております。私、着任以来、一番大事なことはやはり政治の悪い排気ガスが行政のほうへ当たるという点にあるとも思いまして、全職員を集めまして、政治の悪い排気ガスを当てるようなことは絶対しない、もし万一そういうようなことがあったら私のところに申し出ろ、私が責任を持って処理すると、そういうようにも示達をいたしました。 今回の事件は、運輸省に関しては官紀の弛緩、それから末端の業者はまだ非常に封建的でありまして、近代的な合理主義を持っていないところもあると思います。その点につきまして……
○中曽根国務大臣 私は数字に弱いものでありますから、事務当局をして調査の上御報告いたさせます。
【次の発言】 お尋ねの一つの点は国鉄総裁と私の意見の食い違いだろうと思いますが、ちょっとこれは親切に答弁をさせていただきたいと思いまして、時間をかけさせていただきたいと思います。
実は国鉄総裁のがんこさにはときどき手をやいておるのであります。(笑声)しかし、国鉄総裁の立場からすればよくわかるのです。何しろ国鉄はいま第三次輸送力増強計画をやっておりまして、一番の問題は通勤輸送の強化ということなんです。現在約百四十万ぐらいの人口が都内へ通勤で流入しているわけですが、いままでの施設ではとても足らぬで御迷……
○中曽根国務大臣 人口が多くて、国土が狭隘で、そうして道路が狭いものですから、災害の比率は遺憾ながら世界でも上位のほうであります。ただ、日本の交通事故、特に自動車事故の例を見ますと、アメリカの場合は、自動車が走る棺おけみたいで、中に乗っている人が死ぬ率が多いわけです。ところが、日本の場合は、中にいる者は死なないで、外にいる人をひっかける、それが非常に多い、そういう差が非常にあります。
【次の発言】 気象問題に非常に御関心をいただきましてまことにありがとうございます。
お説のとおり、予報がちょっと間違いますと、何百億という災害を引き起こすわけでありますから、気象予報関係の予算というものは実は非……
○中曽根国務大臣 第五十八回国会にあたり、運輸大臣として行政方針を申し述べます。 私は運輸大臣に就任いたしました直後、さきの臨時国会の当委員会におきまして、今後の運輸行政の方向について申し述べました。その際、運輸省は今後サービス官庁でなければならないこと、また同時に、経済官庁としての使命を強く認識して行政を行なうべきであるという点を申したのであります。三カ月余を経過いたしました今日、私はその方向が正しかったということを確信いたしております。今後もその方向を一そう強めていきたいと思っております。 このような意味におきまして、私は、この際、運輸行政全般のあり方について根本的な再検討を加えてまい……
○中曽根国務大臣 運輸行政の抜本的改革をやろうという大きな決意をいたしまして、目下いろいろ施策をやろうという準備をしておるわけです。運輸省の機構や機能の問題、あるいは経済官庁としての大きな方向転換の問題、あるいは民間と国がやる仕事の調整等の問題、そういういろんな問題につきまして、いま、ある部分は委員会をつくり、ある部分は学者に諮問し、ある部分は自分でも考えまして、予算が通りましたら、いよいよ本式に手をつけていきたいと思っておるのであります。現在はそのためのいわば潜伏期間であるとお考えいただいて差しつかえないと思います。しかし、いろいろ国会との応答を通じまして、何を考え、何をやろうとしているかと……
○中曽根国務大臣 私は原則的にはただいまのお話に賛成であります。ただ人事というものは信賞必罰で、しかも電光石火にやるほうが効果があるように私は考えました。そこで先般来の陸運関係の問題につきましては、即刻処理して、世間も、また本人も早く常態に復するようにしたほうがいいと思ったのであります。とりあえず官房付に発令いたしまして、全部官房に集めまして、それからは一つはあまり対外的接触のない配置、もう一つは格下げをする、そういうことで、たとえば大学を十七年に出て入った者が、後輩の十八年のあとのポストにいく。そういうふうなやり方で、後輩のあとへ席をきめられるということは、公務員にとっては精神的に非常につら……
○中曽根国務大臣 実情をよく調査しまして、検討いたしたいと思います。
○中曽根国務大臣 国鉄予算の収支はわりあいに、数字的にはいまお話しのように、手がたく見積もりをやっておるように私も思います。しかし昭和四十二年度の日本経済という基本条件を考えてみますと、御指摘のとおり、なかなか予測を許さないものがあるように思います。一つはいまのお話のように、金利の問題でございます。きょうすでに、アメリカが公定歩合を五厘上げて五分になった。カナダ七分、イギリス八分、アメリカ五分という情勢を見ますと、日本の現在の六分二厘何毛というものがどういう影響を受けているか、非常に大事な、大きな問題でもありますし、ベトナム戦争の行くえや、そういういろいろな情勢を見ると、必然的に日本経済の引き……
○中曽根国務大臣 ただいま議題となりました日本開発銀行に関する外航船舶建造融資利子補給臨時措置法の一部を改正する法律案の提案理由につきまして御説明申し上げます。 今回の改正は、政府が外航船舶の建造のための融資について利子補給金を支給する旨の契約を日本開発銀行と結ぶことができる期間を昭和四十四年三月三十一日まで延長することであります。 わが国海運業につきましては、企業の再建整備と国際競争力の強化をはかるため、昭和三十八年にいわゆる海運二法を制定し、既存船については五年間日本開発銀行の融資に対する利子の支払いを猶予するとともに、新造船については集約の実施が昭和三十八年度中に行なわれることを予定……
○中曽根国務大臣 過去のことは私は法務当局ではありませんからよく存じませんが、今日におきましては監査体制が確立されておりまして、利子補給法の施行規則第六条の規定による確定建造船価報告書、それから建造資金受払明細報告書等により、財政資金融資による利子補給対象船舶については一船ごとに厳重なチェックをしております。そういう事実は全くございません。
【次の発言】 法に違反するような政治献金というものはないと思います。
【次の発言】 あなたの御意見は正論でありまして、私も同感です。
【次の発言】 その調査は非常にむずかしいと私思うのです。
【次の発言】 その自治省の発表が、客体がいろいろな政治家の名前で……
○中曽根国務大臣 海運に対する国策というものは、非常に相対的な要素があるように思います。つまり国際関係あるいは競争国等がどういう政策をやっているかというものとの見合いにおいて、相対的に政策も変動する要素が非常に多い部面であるように思います。日本の場合は、戦時補償の打ち切りという、ほかの国にないような大きな切開手術を受けて、外国から見れば非常に劣勢のスタートを切ったわけであります。その上さらに戦後のいろいろな国際関係、特に敗戦、占領ということによって、航路が閉ざされたり、機能がほとんど凍結された状態で出発した。そういう面から、国際的に見たら著しい劣勢の地位からスタートをしたと思うのであります。そ……
○中曽根国務大臣 残りは二〇%程度ある由でありますが、政府としましてはかねてからこの問題をPRいたしまして、つけることを勧奨してきておるのでございますが、御指摘のように経済的理由とかそのほかの理由もございまして、まだ二〇%程度残っている由でございます。しかし、いずれこれはつけなければならない問題でございますから、できるだけ勧奨いたしましてつけるように行政指導をしていきたいと思いますが、当面補助金やその他を差し上げるということは非常に困難であると考えます。
【次の発言】 御指摘のとおりだと思います。そこで、検査であるとかあるいは常時の監視であるとか、そういう点につきまして、できるだけの注意を払い……
○中曽根国務大臣 まさに御指摘の感深ういたします。臣民ということばは、現在では通用しないことばであります。もっとも、憲法で大臣といっていますが、大臣というのもあまり感心しないと私は思います。臣民も大臣も一緒に変えたらいいんじゃないかと私は思います。だから、法律も憲法も改正するという方向は、やはり用語上から見ても考えられていいんじゃないかという気も私はいたします。しかし、船舶法につきましては実質的にはそう支障がないようでございますので、そういう用語その他の問題につきましては、いずれ適当な機会に早く改正いたしたいと思っております。
【次の発言】 これは内閣全体で考えなければならぬことであるのじゃな……
○中曽根国務大臣 港湾の整備は、昭和四十年度を初年度とする現行の港湾整備五カ年計画によって実施してまいり、四十二年の末にはその約五〇%を達成しております。しかしながら、昭和四十二年度以降の政府の計画運営の指針として、経済社会発展計画が昨年決定され、したがって今後の港湾整備は、本経済計画の施策に沿って進める必要があります。すなわち、経済拡大に伴う輸送需要の増大並びに就航船舶の大型化等の海上輸送の近代化等に対処し、また労働力の逼迫に対処して荷役の機械化等をはかり、さらにまた効率のよい港湾の建設につとめるとともに、港湾の安全確保のための施設整備を進める必要があります。 港湾整備計画上の問題としまし……
○中曽根国務大臣 その線に向かって検討し、かつ努力してみたいと思います。
【次の発言】 日本の成長率がわれわれが予想しておるよりも非常に激しい高度成長をしておるものですから、貨物の数量もそれに引き合って著しく伸びたり、それから新しい大型の船舶が出現したり、コンテナ船が出てくるとか、そういう激しい状況変化がありますので、やむを得ず年度途中でありましたが、必要を認めて改定したわけであります。確かに御指摘のとおりでありまして、経済効率その他を見ましても、できるだけ初期のほうにお金を投じていくという考え方は、私は適当であるだろうと思います。ただ本年度は財政緊縮ということで、国の財政計画全般の制約を受け……
○中曽根国務大臣 狭水道における交通のふくそうにかんがみまして、海上交通を規制するということはぜひともやらなければならぬことであると思って、いまその用意をしておるところでありますが、一面お説のように、タンカーの大きさを規制するということも検討してみるに値することであると思います。最近石油会社等におきましても、何万トン程度が一番効率がいいかという計算や何かも進んでおりまして、必ずしも超大型の方向へ進むものとばかりは規定されないような動きもあるというように私ども聞いております。そういう経済効率の点なんかも考慮いたしまして、海上交通の規制と同時に、タンカーの規格という問題も検討してまいりたいと思いま……
○中曽根国務大臣 おそらく倉庫業法とかその他の業法で定期監査みたいなことを私はしているだろうと思いますが、実情をよく調査いたしまして、行き過ぎがあれば適当な措置をとることにいたします。
【次の発言】 黒い霧が発生しておるというようなことはないだろうと思います。パイプラインの申請がだいぶ前にあったということは、公団総裁から聞いておりますけれども、いま土地の取得で一生懸命やっておる情勢で、そっちのほうの仕事は目下のところ休止状態でありまして、その認可とか許可とか、そういう問題はまだ全然知っておりません。
【次の発言】 局長から答弁させます。
○中曽根国務大臣 通運料金の値上げは、物価に影響するところがきわめて大でありますので、本年度内は認めない方針であります。
【次の発言】 よく実情を調査し、また申請書類を調査いたして検討を加えます。
【次の発言】 電気事業法による電気会社の場合は、地域的独占でありますから、これはある程度法的独占といいますか、公益性は通運事業よりはるかに強いと思います。したがって、通運事業を電気事業と同一視することはむずかしいと思いますが、日通の場合は、事実上全国独占の仕事をしておったところに非常に大きな欠陥が出てきたと思いますので、もう一つ競争会社が強力に出てくれば、そういうことはなかったかもしれません。そうい……
○中曽根国務大臣 本年は砂田議員らの御協力によりまして四分を維持することができたのでございますが、大蔵省側の主張といたしましては、世界的に金利高の傾向にある。特にイギリスそのほかにおきましては、ポンドの切り下げ等に伴いまして金利を相当高くしておる。アメリカも当時同じような情勢でございました。そういうかげんから、日本も四分五厘ないし五分に上げていっても競争力は落ちないのだ、そういう主張を強くしておりました。われわれはそれに対しまして、こういう造船のような長期的なものは、そのときそのときのカーレントの経済情勢によりまして左右されていくものではない。一貫して日本の輸出力を維持しておくためには安定性と……
○中曽根国務大臣 各法体系によって期限が違う向きがございます。御指摘のとおり、今度の造船所の問題は四年間延びるということであります。それから利子補給は本年で終わることになっております。それから経済社会発展計画のほうは四十六年までで、船に関しては四十五年に終わる。そういう関係になっておりますが、大体海運整備の関係はことしで終わりますけれども、現在海運造船合理化審議会に諮問しておりまして、その諮問の答申にもよりますけれども、たぶん現在または現在以上の発展政策を答申してくるだろうと私思うのであります。したがいまして、多少模様は変わるかもわかりませんが、基調においてはそう大きく変化のない国家としての助……
○中曽根国務大臣 木材輸送における邦船の積み取り比率が低下しておることは、御指摘のとおりでありまして、この点は大いに是正を要するところであると思います。日ソ間の問題は、漁業問題とか航空協定の問題とか、シベリア開発であるとか、いろいろ利害関係がふくそうしている問題もありますので、総合的な外交交渉の一環の中にこれを入れてもらいまして、改善していくように努力してみたいと思います。
【次の発言】 具体的には観光局長から答弁せしめますが、一つは外国人旅行者を日本に誘致するということ、それから観光ルートを設定するということ、それから国立公園等の美観維持のために諸般の施策を行なうことというようなことを、いろ……
○中曽根国務大臣 観光は、お説のとおり、客観情勢の変化とともに態様も変わってまいります。国内関係においては、やはり国民の健全な体育やあるいはレクリエーションとしての観光ということを大きく取り上げる必要があると思いまして、その点についてやや足りないうらみがあると思います。 それから国際的にも、いま御指摘のとおり、中国の方面でも将来開けてまいりますと、北京等は非常な魅力を外人に持っておるのでありまして、直通で北京ルートというものもできる危険性もあります。やはり日本は日本らしい味を残した風景なりあるいは文物、制度というものを維持いたしまして、日本あるいは北京、あるいはアンコールワットというようなア……
○中曽根国務大臣 その点はまことに同感でございます。観光基本法もございまして、観光政策には国としても重点を入れておることになっておるのであります。国内観光、いま中学生のいろいろな話がございましたが、われわれ、国民同胞にわが国土の風光やあるいは人文を知らせるということも非常に大きな行政でございますし、外人を誘致して外貨を獲得し、あるいは日本を知らせるということも大事でございます。観光白書を今明日中に国会に提出いたしますが、大体昨年度におきまして外客との収支は五千六百万ドルくらいの赤字であります。これが昭和四十五年くらいになりますと一億一千万ドルくらいの赤字になる可能性があるわけです。そういう点か……
○中曽根国務大臣 いまお説のように、日本列島は非常に大きな変貌をしておりまして、人間の移動もあるいは新しい産業の発展等も、世界で一番だと思います。 私はよく、日本は最高度の濃密社会で、日本くらい激しい高度成長と刺激と摩擦度と分子運動の活発な社会はない、しかし日本民族は優秀であるがゆえに、その試練に耐えて新幹線を発明し、あるいは霞ケ関ビルのような高層建築も発明し、その危機を突破していく力を持っておる、こう申し上げたことがありますが、新幹線はそのシンボルでもあります。日本列島の構造改革と申しますか、新しい編成がえということを考えますと、新幹線は非常に重要な役割りを果たすだろうと思います。新幹線を……
○中曽根国務大臣 日本通達の不祥事件に端を発しまして、同社の業務運営につきましても監査の必要を認めまして、先月以来地方の支社、支店並びに今月になりましてから本社につきまして総合監査を行ないました。 監査の結果を見ますと、全般的に見まして運賃の取り過ぎであるとか、あるいは運送保険の不当な付保問題等がかなりあることが判明いたしました。また同社の経営につきましても、通運業を主務とする日本通運会社としては限度を逸脱すると思われるような企業に手を出しておったり、あるいはその人事関係その他経営内容等につきましても、社会性や公益性を無視したような要素もある傾向があります。 そこで、いままでやりました監査……
○中曽根国務大臣 運輸省は日通本社に対する特別監査と並行いたしまして、全国的に延べ約三十カ所の現場店所で抜き打ち監査を実施いたしました。その結果、事業法規違反の事実が相当数発見されました。このことは輸送業界のリーダーとしての日通としては、まことにあるまじきことと思われることでもあり、かつまた内部の運営経理等についても、相当の紊乱した事実が判明いたしました。 そこで、本日、日本通運株式会社の沢村社長を呼びまして「日本通運株式会社の業務の体制及び運営の改善について」と申す勧告を手渡して、昭和四十三年七月三十一日までにこの勧告に基づく改善策を報告させる予定でございます。 勧告の内容はお手元に差し……
○中曽根国務大臣 最初に、最近たび重なる重大事故が続発いたしておりまして、多数の負傷者を出しましたことにつきまして、国民の皆さまに深くおわび申し上げたいと思います。 最近の事故の概要を申し上げますと、お手元に資料が差し上げてあるはずでございますが、東海道本線米原駅構内における列車衝突事故、上越線群馬総社駅構内における列車衝突事故、鹿児島本線東郷駅構内における列車脱線事故、東海道本線膳所駅構内における列車衝突事故、山陰本線湖山駅構内における列車脱線事故、中央線御茶ノ水駅構内における列車衝突事故、伊豆急行列車接触事故、京成電鉄列車衝突事故等でございます。 これらの事故の原因を見ますと、六月から……
○中曽根国務大臣 昭和四十一年度の運輸省所管一般会計及び特別会計の決算につきまして、その大要を御説明申し上げます。 まず、一般会計について申し上げますと、歳出予算現額一千百三十六億二千八百余万円に対し、支出済み歳出額は一千九十二億五千三百余万円でありまして、差し引き四十三億七千四百余万円のうち、翌年度へ繰り越した額が三十六億七千二百余万円、不用となった額が七億百余万円となっております。 次に、特別会計について申し上げます。 まず、第一に、木船再保険特別会計でありますが、収納済み歳入額は三億六千三百余万円であり、支出済み歳出額は一億二千四百余万円でありまして、差し引き二億三千八百余万円の剰……
○中曽根国務大臣 赤字線につきましては、それは国鉄の再建の問題として大いに検討を加えなければならぬと思っております。ただ、現在、運行しておる赤字線を処理するということにつきましては、やはり地元の皆さんのお考えもよく察知してやらぬといかぬと思います。その地方の公共団体、府県市町村あるいはそのほかの経済その他の諸団体の意見もよく聞いて納得づくでやるということが、私は政治の常道であるだろうと思のです。いかに国鉄が赤字でピーピーしておるからといって、悪代官みたいにむしり取るということは今日においてやるべきでない。したがって、そういう赤字はしばらくはやはりがまんすべきが国有鉄道であり、また運輸当局として……
○中曽根国務大臣 運輸大臣といたしまして、交通安全対策に関する所信を申し述べたいと存じます。今日、運輸省が所管しております行政は、陸、海、空の各分野にわたっておりますが、いずれの分野におきましても交通は国民生活に密接な関係を持っており、交通活動はそのまま国民の日々の生活を左右しているのであります。したがって、国民生活遂行のため最も重要なことは、交通における安全の確保であると信じております。ところが、最近における交通事故の発生状況を概観いたしますと、残念ながら事故は必ずしも少なくなっておりません。 道路交通事故は一日平均三十七人もの人命が奪われ、一千八百人にのぼる負傷者を出しております。鉄道に……
○中曽根国務大臣 ちょっと数字に弱いもんですから、ごかんべん願いたいと思います。
【次の発言】 全体的な財政の観点からああいう措置をしたと思いますが、国鉄の通勤輸送等に関する部面についてはああいう中へ入れないほうが賢明だろう、ものには重点がありますから、特に大事なポイントについては、そういう点含まないほうが賢明だろうと思います。
【次の発言】 私もかねがねそういう気持ちを持っておりまして、御趣旨には同感であります。建設省のほうとも連絡をとりましてそういうふうにしていきたいと思っています。
【次の発言】 その点は全く同感であります。
【次の発言】 積極的な意思はあります。しかしこれは都市計画と一……
○中曽根国務大臣 ただいまの御決議につきましては、その趣旨を十分に尊重し、善処する所存でございます。どうもありがとうございました。
○中曽根国務大臣 前の国会で大久保さんからその点のお話がございまして、私も当然のお話のように思いまして共鳴した次第でございます。その後事務当局を通じまして外務省の側にも加入方を要請させておりますが、まだ正式にどういう結果になったかということは存じておりません。いずれ判明次第御報告申し上げたいと思います。
【次の発言】 いま概算要求をこれから整備しようというときで、八月末までにいろいろそういう内容を盛り上げていくわけでございますが、御趣旨に沿うように積極的に措置してまいりたいと思います。
【次の発言】 自由化、特に資本の自由化の動向や有無にかかわらず、自動車の安全基準というような問題は日本独自の……
○中曽根国務大臣 運輸大臣といたしまして、公害対策の所信を申し述べたいと存じます。 今日、運輸省が直面している運輸公害のうち、主要なものとして、船舶による海水の油濁、自動車による排気ガス、並びに航空機等の交通機関による騒音の三つが特に指摘されるのでありますが、私といたしましては、これら公害問題の解決のため、格段の努力をいたし、一日も早く国民各層の期待に沿い得るよう、最善の努力を尽くす決意であります。 次に、この機会に運輸省の公害対策に関する具体的施策について若干申し述べたいと存じます。 まず第一に、船舶による海水の油濁につきましては、第五十五特別国会におきまして、船舶の油による海水の汚濁……
○中曽根国務大臣 日本のような海運国は、通商の自由あるいは公海航行の自由というような原則を最も貴重な原則として順法し推進すべき国柄でございまして、そういう点から見ると、通商航海条約、領事条約ができてないという国は、非常に不便であることは事実であります。しかし、実際の必要という面から見ますと、両方とも、政治のワクを越えて商売の話というのは進むもので、たとえば、航空協定というようなものはない場合でも、商務協定でやったり、あるいは現実的にお互いがギブ・アンド・テイクで話をしてやるということはございます。そういう便法によって、いま暫定的に時をかせいでおるわけでございますが、やはり、政治、経済、文化、全……
○中曽根国務大臣 篠栗線の開通に前後いたしまして桂川―碓井間の新線建設の御要望が非常に熾烈であることは私もよく承知をいたしておりますし、また地元の議員の皆さん方からも御陳情をいただいております。ただまことに遺憾なことには、この桂川―碓井間はいままで予定線にものぼっていない。したがいまして、法律上の別表にも載っける必要が実はあるわけなのであります、もしやるといたしましても。そういう情勢から、桂川―碓井間に新線を建設するということは非常に困難な状態にありまして、このことは議員の皆さま方や市町村の皆さま方にも御説明を申し上げたのであります。最近承りますところによりますと、地元のほうでいろいろな資金そ……
○中曽根国務大臣 ただいま議題となりました運輸省設置法の一部を改正する法律案の提案理由につきまして御説明申し上げます。 今回の改正は、港湾審議会が港湾運送事業の合理化に関する重要事項を調査審議することができる期間を昭和四十五年三月三十一日まで延長することであります。 昭和四十一年五月、港湾運送事業の合理化を推進するための施策を検討する必要性にかんがみ、運輸省設置法の一部を改正し、港湾審議会において、本年三月三十一日までの間に限り、港湾運送事業の合理化に関する重要事項を調査審議することができることといたしました。この改正により、同審議会において、現在まで、港湾運送事業の合理化に関する方策、港……
○中曽根国務大臣 横浜のケースについては、私はよく存じません。しかし、各港湾にそれに似たようなケースがあるということについては報告を聞いております。
【次の発言】 私はしろうとでありますが、いまいろいろお話を承りまして、まことにもっともな、筋の通った話のように思います。これはわれわれ運輸省のほうにも手落ちがあるかもしれませんし、また、労働省のほうと十分連絡のとれていないところがあるとも思われますし、また、労務の需給関係、こういう経済条件からして、こういう問題が出ているのかもしれません。よく関係各省と話をしまして、早期に解消するように努力してみたいと思います。
○中曽根国務大臣 一つには、将来あらわれてくる大型航空機、たとえばSST、コンコルド等の使用に十分たえるということ、それから東京との距離が大体自動車で一時間以内、つまり六十キロ以内前後とするということ、それから従来の航空路、たとえばブルー14というようなものと摩擦を起こさないものであること、それから地形、気象その他飛行条件に適する適格性を有するということ等々の条件であります。
【次の発言】 きのう申し上げましたように、九十点ではないが、八十点である、完全な理想的なものではないけれども、当面考えられるものとしてはあそこが一番適当である、そういう考えをもって選んだわけでございます。大体年間二十六、……
○中曽根国務大臣 陸運事務所の行なっております仕事の中で、車検、登録というような仕事が大きな仕事になっておりますが、それらは所有権の確認、法的認証という国家的な性格を持っているものでありまして、たとえばこれは不動産登記というものとよく似ているものであります。したがいまして、こういうことは国家が行なうことが妥当であると思います。それから安全基準の確立とか全国的交通行政の統一、そういうような全国的な性格を持っておることも、これは国家が行なうのが適当であると思います。現に運輸省におきましては、自動車の登録等の仕事は電子計算機を用いて全国的に統一しよう。そして各府県に別に行かなくても、ほかの都市でも登……
○中曽根国務大臣 海上保安庁では、先週の半ばアメリカの航空母艦が日本海へ入りまして網を切りました。そのときから直ちに指令を出しまして、日本の漁船を保護するということ、漁業権を保護するということ、それから紛争には介入しない、それから海上衝突予防法における日本側の指示すべき事項、たとえばあかりをつけるとか、そういう問題についても漁船その他に注意を喚起して手配をいたす、と同時に水産庁及び関係各省と相談をして、アメリカその他の関係各国に日本側の権益を守るように至急相談しろ、そういうふうに指示いたしまして、それから直ちに約三隻の海上保安庁の船をもって日本の漁船保護その他に当たっておるわけであります。第七……
○中曽根国務大臣 この席をお借りいたしまして申し上げたいのでありますが、国鉄では今度の地震の被災者に対しまして救恤品、お見舞い品をお寄せくださる方に対して運賃の免除をやっております。国鉄線、連絡社線各駅を発駅といたしまして、それから着駅は宮崎、鹿児島、熊本の各県下の国鉄線及び連絡社線各駅でございます。二月二十二日から三月二十一日まで、車扱い、小口扱い、小荷物、全部にわたって運賃免除をやっておりますので、この場所を借りまして国民の皆さま方によろしくお願い申し上げたいと思います。
○中曽根国務大臣 国鉄の定期の値上げはできるだけ抑制する方針で努力いたしましたが、完全にそれが行なえなかったのはまことに遺憾でございます。私といたしましては、国鉄が地方の市町村に出しておる納付金、これは大蔵省は、ことしは特に免除にめんどうを見てくれておったのであります、それから財政投融資、こういう面でもう少し予算を獲得いたしまして、定期の値上げをできるだけ回避する考え方でおりましたが、ことしの予算の編成が非常な緊縮で、それがとうとう私の非力のために実現できなかったので、定期の値上げを認めざるを得なかったのはまことに遺憾であります。 国鉄の財政は、現在は、四十二年度におきまして千百四十七億円ぐ……
○中曽根国務大臣 その後の事態を見ておりますと、その後は特異な事態は特に発生しておりません。しかしながら、あまり過剰の警備力と申しますか、巡視力と申しますか、警戒力を出すこともまたどうかという気もいたしまして、いつでも即時対応できる情勢になっておるのが現状でございます。
【次の発言】 航空機はそのとおりであります。
【次の発言】 お説のとおりでありまして、場所によりましては六割から七割ぐらいに及ぶのもございます。
○中曽根国務大臣 ILO条約第百十四号、漁船員の雇入契約に関する条約の批准手続は、いま準備を進めております。ただ御指摘の二十トン未満の漁船船員につきましては、本条約第一条第二項に、関係の船主団体、船員団体があるときは、これらと協議の上、一定の漁船を適用しないことができるということになっておりまして、この点について関係船主団体及び船員団体にその旨の協議を行ないましたところ、大部分の船主団体及び船員団体から、適用しないことについての用意がありましたので、今回はその状態で批准の手続を進めておる次第であります。
【次の発言】 まず、最後にお尋ねの被害者救済基金を設けるということは同感でありまして、これ……
○中曽根国務大臣 いまちょっと陳情を聞いておりましたので。
【次の発言】 外国の軍艦の動静は、必ずしもはっきりはよくわかっておりません。ただ、運輸省の保安庁としましては、ビーチクラフトという小型の飛行機を出しましてときどき上空から漁船の状況を見ておりましたり、それから松江にかなり大きな気象用のレーダーがございます。それで日本海一般をレーダーで探察しておりまして、その状況を把握しておる程度でありますが、先方の移動がきわめて激しいようであります。そういう意味で朝いたものが昼はいなくなるという情勢もありまして、なかなか的確な情勢を把握しにくいのであります。しかし、大体のそういう状況をのみ込みまして、……
○中曽根国務大臣 私の考えも部下の考えも一貫して変わってはおりません。基本方針としまして、この六月までに、省内に行政刷新本部を設けまして、いろいろ事務の再点検、検討をやらしております。その中に民間コンサルタントや学者の意見も取り入れまして、必要な改革をやろうと思っておるのであります。そして私の考え方では、陸運行政の中にもいろいろ種類がある。たとえば車検、登録事務というような問題は、これは自動車の戸籍、財産権、抵当の対象になるような問題でありまして、これは土地の登録と同じように国が行なうべきものであると思います。なぜならば所有権の公証に関することでありますから、国が責任を持って全国的に統一してお……
○中曽根国務大臣 費用については先般算出ができましたが、併用橋にするかどうかという問題は、経済効果、社会的影響、あらゆる部面を検討いたしまして、内閣としていずれ決定したいと思っております。私は、個人的には、どうせつくるなら併用橋のほうがいいというお説に同感であります。かりに併用橋にする場合にいたしましても、将来は新幹線が通れるくらいの容量のものにしておく必要があるだろうと思っております。
○中曽根国務大臣 運輸省としまして小笠原に関係しますのは、まず第一は航路の問題であります。住民及び資材の往復のために、客船ないし貨物船を配置するということがまず第一であります。 それから第二は、港湾の整備がございまして、二見港を中心にして船が横づけになるというふうに、港湾の整備及び航路標識の整備をやらなければなりません。 それから海上気象、航空気象の関係が出てまいりまして、これは現在米軍がやっておりますが、どちらがやるかということは、日米当局間において話し合いをして、将来きまるものであります。もし日本側がやるということになれば、気象庁におきまして喜んで引き受けてやりたいと思っております。ロ……
○中曽根国務大臣 日本海の海洋観測は、舞鶴海洋気象台所属の清風丸及び函館海洋気象台所属の高風丸の観測船を用いまして、年四回の海洋観測を実施し、いろいろな気象の資料を得ております。近年、海洋開発の一端として海洋調査を強化する趨勢にありまして、われわれといたしましても、船やあるいはそのほかの設備等についても、もう少し整備していただきたいと思っております。
【次の発言】 松江その他にもございまして、詳細には気象庁長官をして答弁させます。
【次の発言】 中共からの気象情報は、ただいま北京及び漢口から放送されておりまして、これはわりあいに正常に運行しております。こういう正常な関係が今後とも永続するように……
○中曽根国務大臣 技術的にはなかなかむずかしいと思いますが、日米間の友好関係にかんがみて、その前後の状況をよく話し合えば、話し合いでわかっていくだろうと思います。
【次の発言】 それはやはり友好関係の度合いにもよると思うのでありまして、国際法規をよく守ってもらうようにやってもらう以外にはないと私は思います。
【次の発言】 コーストガードは、アメリカの国内法規においては、アメリカの軍の一部であると思っております。日本にもおることは事実でありまして、ロラン局の管理等をやっております。しかし、運輸省は外交関係の官庁ではございませんので、われわれのほうへ直接そういう連絡があることはございません。
○中曽根国務大臣 国鉄の便所の問題は私も実は関心を持っておりまして、ことしの春の議会のときに鉄監当局に調査を命じたこともございます。最近国鉄の従業員の諸君がその点の改良を強調されてこられたことは、私は時宜に適したことだと思って、ひとつ一緒に力を合わせて改良する方向に前向きに取っ組んでやろうと思っておるわけです。 ただ、国鉄はいまですら千二百億の赤字を持っておりまして、利子負担だけでも千百五十億ですか、一兆数千億の借金をしてやっている状態でありますから、九十七年間のものを一朝にして改良するということはできないと思うのです。そこで年次計画を立てて、そして長期的展望のもとに緊急度の強いものから改良……
○中曽根国務大臣 国鉄赤字線といわれておりますが、これは経済的な考え方で呼んだ名前、あるいは国鉄が経理上呼んだ名前で、私はこれを政治家としてみると、赤字線というよりもむしろ閑散路線といったほうがいいんじゃないか。なるほど確かに国鉄はこれらの路線を抱えて非常にお困りになっておることは事実でありますし、年間四百数十億に及ぶ赤字の原因になっておることも事実であります。しかし、これらの路線が建設されました背景は、鉄道敷設法とかあるいはそのほかの法律的根拠をもちまして、しかも各党の幹事長以下の首脳部が参画した新線建設に関する審議会の議を経て、きわめて民主的に建設されているものであります。したがって、単に……
○中曽根国務大臣 国鉄財政再建推進会議の意見書は尊重していきたいとは思っております。あれを中心にして現在閣僚協を開きまして事務的に詰め合わせをやっておりますが、あの中で一つの大きな問題点はいま御指摘の赤字路線の問題でございます。この問題につきましては、前に申し上げましたように、国鉄の使命の中には格差の是正、あるいは住民福祉の均衡という大事な目的もございまして、政治的に大局的に判断をしなければならぬ要素があるわけでございます。したがいまして、住民の意思を尊重し、そして代替路線がありまして、住民の人がそちらでよい、そういう御判断が出たときにかわるべきものであろうと思って、一方的に線路をはがすという……
○中曽根国務大臣 だいぶ前に学生の修学旅行の事故がありましたときにさっそく通達を出しまして、バス旅行等に関するいろいろな注意事項についてバス会社その他に指示をいたしました。 それから昨年の暮れ、年末年始の安全総点検をやりましたときに、また同じようにかなり具体的細目にわたりまして安全維持の見地から指示を行ないました。それから今回またこういう事件が起こりましたので指示を行なったところでございます。 なお今回の指不等にも特に書いておきましたが、三台以上のバスで旅行するというような場合には、相当な練達な誘導者、指揮者を設けなければいけない。今回のような場合でも、ドライブインでUターンをしましたとき……
○中曽根国務大臣 ちょっといま稻葉君と話しておりまして、質問の要領を得なかったのですが、恐縮ですがもう一度……。
【次の発言】 責任論という点から考えますといろんな点を考えなきゃならぬと思いますが、たとえば道路の管理上の責任、あるいは気象警報の伝達、通報、あるいは自動車運転手あるいは管理者の自動車をその場に駐車したことの適否、そういういろんな問題が考えられると思います。それらの中で運輸省に関係すると考えられることは、気象上の問題、それから自動車運行上の問題、そういう点が考えられると思います。それで、もし国家に責任がある場合には国家賠償の責任がありますし、自動車運行上の責任があるとすれば自動車損……
○中曽根国務大臣 ただいま御決議いただきました諸項目につきましては、気象庁にございます従来の五カ年計画を、さらにこの御決議の趣旨に沿って再点検いたしまして、補強すべきところは補強し、つけ加うべきところはつけ加え、さらにもう一回いままでの体制を精査いたしまして、御趣旨の線に沿うように、できるだけすみやかに努力いたす所存でございます。
○中曽根国務大臣 いままで国鉄の労使間におきましていろいろ交渉し、協議してまいりまして、十四項目のうちあと一点を残すまで話し合いがついたのでございますから、同じような精神をもちまして最後の詰めをやっていただいて、円満に妥結するようにしていただきたいと思っております。ただ運輸省としては、国民の交通及び安全を確保するという見地から、公共企業体である国鉄は、公共奉仕は労使の紛争に優先する、そういう精神をもって国鉄の労使が協調してもらわなければならぬ、そういうふうに思っております。
【次の発言】 国鉄の財政につきましては、いろいろ歴史的な因縁もございまして、現在の状態におきましては非常に構造的な欠陥が……
○中曽根国務大臣 国鉄の合理化問題につきまして、労使間の話が妥結しないことはまことに残念であります。国鉄側は、膨大な赤字や借金をかかえ、また相当な能率化とスピードアップを要請されて人員を必要とする情勢でもありましょうし、また動力車労組のほうは動力車労組のほうで、いろいろ御主張もあることと思いますが、何といっても国鉄は公共企業体でありますから、やはり公共の輸送というものは労使の紛争に優先する、やはり国民の利便ということをまず第一に中心に考えてもらって、労使間でできるだけ早く話をつけて問題を妥結するように強く希望しております。労使間においてもいろいろ努力されて、十五項目のうちただ一、二点を除いては……
○中曽根国務大臣 民間飛行として使用されているのですから、適用はあると私は考えますが、詳細は当局に調べさせて御報告をいたします。
○中曽根国務大臣 沖繩の状態はまことに遺憾なことでございましたが、平和条約締結の際、同条約第三条によりまして今日のようなアメリカは施政権を持つという情勢になっております。それできておったわけであります。七二年以降は日米安全保障条約が内地と同様な条件で適用されるということになりまして、内地と同じような情勢にできるだけ早く持っていく、事実上も持っていく、そういう努力をしていきたいと思います。 こういう国際関係の問題等を論ずる際には、やはり歴史的因縁というものを離れては空論になるのでありまして、われわれはそういう歴史的因縁に立脚しつつ、しかも一歩一歩確実に日本の国益を回復していくように今後も努力し……
○中曽根国務大臣 五月十九日に、日米安保協議委員会を開きまして、わがほうから米側に対しまして、沖繩の防衛問題について協議を開始しようと提議をし、先方も応諾いたしました。以来たしかに二回だと思いますが、わがほうからは宍戸防衛局長を指名し、先方はアメリカ大使館に来ておりまするカーチス中将を指名しまして、両方でいろいろ協議に入りました。協議の概要につきましては防衛局長から御答弁させます。
【次の発言】 施政権返還後は、日本の安全保障条約下における日本の防衛領域でございますから、日本が第一義的に防衛の責任を負うべきものと心得ます。
【次の発言】 それはもう当然のことでありまして、あの切りかえのときには……
○中曽根国務大臣 国防費の規模におきましては、大体、世界で十四位程度であると思われております。
【次の発言】 陸上自衛隊におきましては、人員においては、まずこの程度でしばらくストップしておいてよろしいと思いますが、海上並びに航空におきましては、もう少し強化する必要があると思います。
【次の発言】 四次防でまだ、幾ら支出するかということがきまっておりませんので、大体何位ぐらいであるということをいまお答えすることは困難でございます。
【次の発言】 あの答弁の前段でも申し上げていますが、軍国主義ではございませんとはっきり申し上げてあるのであります。しかし、もし文民統制というものがくずれたりあるいは軍……
○中曽根国務大臣 事実は、まことに遺憾でございますが、新聞報道のとおりでございます。
自衛官の募集について出先の第一線の募集官が不正を行ないまして、そのために病院その他に御迷惑をおかけいたしましたことを、たいへん遺憾に存ずる次第でございます。
詳細につきましては、政府委員より答弁させていただきます。
【次の発言】 抗議文は、中部地方総監でございますか、そこのところへ来ておりまして、私のところへ送るとかいう話であります。私はまだ直接読んでおりません。
【次の発言】 警務隊で目下事実を調査中でございまして、もし新聞に報道されているような事実が事実であるならば、これは処分しなければなりませんし、……
○中曽根国務大臣 提案趣旨の御説明を申し上げます前に一言ごあいさつを申し上げます。
私、先般の内閣の編成で防衛庁長官を拝命いたしました中曽根でございます。まだ浅学未熟でございまして、防衛問題につきましては多々勉強を要するものでございますので、何とぞ委員各位の御指導をお願い申し上げます。どうぞよろしくお願いいたします。(拍手)
【次の発言】 防衛庁設置法等の一部を改正する法律案について、提案の理由と内容について、御説明いたします。
この法律案は、防衛庁設置法のほか、自衛隊法並びに防衛庁職員給与法の一部改正を内容としております。
法律案の概要を申し上げますと、防衛庁設置法の一部改正は、自衛官……
○中曽根国務大臣 その点は前にもお答え申し上げたのでございますが、私の考えでは、七〇年代というのは非常に変化に富む年月である、それで日本人も七〇年の安保条約の自動継続、これによって相当精神的に変わってくる、七二年に沖繩が返ってくれば、またかなり考え方も緊張してくるだろう、七五年くらいになると、日本のGNPは四千億ドル近くになると推定されておる、四千億ドル経済というのはスーパーネーションの経済であって、おそらく太平洋全地域というものはほとんど日本と交流し、交易しなければならぬという方向にいく、そういうふうになると、日本の大きな経済力というものが各国に相当な変化も与えていくのであって、そういういろ……
○中曽根国務大臣 国防の実態を国民によく知っていただくために防衛白書のようなものを出すことは、非常に機宜を得たことであると思います。私も就任以来、防衛白書の原案を散見いたしましたが、しかし、内容を見ておりまして、新しい時代の変化にそぐわないような要素も多少あるように思いました。そういう意味におきまして、若干手直しをしまして、そして適当なときにこれを公表したいと思っております。 ただいま、ある意味において自衛隊の実態を出して国民に御理解願うために、防衛並びに自衛隊を診断する会というものをつくりまして、細川隆元さん以下に診断していただいている最中でございますが、こういうずぶのしろうとの方によって……
○中曽根国務大臣 そのときも申し上げましたように、私は政治家としての哲学で、民族非武装、人類武装、公明党とよく似ているんじゃないかと思いますが、そういう個人哲学を持っておる。できるだけ世界を平和にしていくためには、各国がおのおの個別的に武力を持っているということは、なるたけ早くみんなでなくしたほうがいい。そういう意味で、国際連合の精神及び憲章を守って、できるだけ世界平和をわれわれもつくるように努力していきたいと思っております。 そこで、自衛隊に関しては、目下のところはそういうことはありませんけれども、将来そういう環境が許すようになれば、国連の平和監視行為――これは平和監視行為という意味であっ……
○中曽根国務大臣 中国との関係は日本の国交上非常に重要な部分をなすものと考えます。中華民国政府との間には国際法上の条約を締結して国交がございますが、大陸の中国とはいまだにそういう関係もなく、外交的に見れば不正常な関係にありますけれども、日本の将来の運命を考えていきますと、やはり中国民全体との平和回復、国交の正常化、そういうことが望ましい。それがまたアジアの安定と世界の平和に通ずるものだろうと思います。私は、中国は一つであると思いますし、台湾と大陸との関係は中国人同士がきめていただくべき問題である、そのように心得ます。いずれにせよ、ともかく日本と中国の運命というものは、世界の平和、アジアの安定の……
○中曽根国務大臣 長時間にわたり、かつ慎重に御審議を賜わりまして、まことにありがとうございます。御討論の趣旨を体しまして、一生懸命やるつもりでございます。 どうもありがとうございました。(拍手)
○中曽根国務大臣 行きたいと思いまして先方と日程その他について調整している最中でございまして、行くとまだ正式にきまったわけではありません。もし行く場合には、アメリカの最近のニクソン声明その他一連の政策に伴う先方の考え方とか、われわれのほうは、われわれがいま行なわんとしているいろいろな防衛に関する政策とかあるいは基地の問題の処理等について、いろいろ隔意なき懇談をしてこよう、そういうふうに考えております。
【次の発言】 正確にはよく知りませんが、全部合わして百万円前後、百二、三十万円が限度だろうと思います。
【次の発言】 まことに同感でございます。さきのほうの公務殉職の場合におきましては、私は賞じ……
○中曽根国務大臣 私は、明八日出発いたしまして、現在のところ二十日に帰ってくる予定でございます。 目的は、アメリカの安全保障当局と、日米間の安全保障の諸問題について隔意なき懇談を遂げたいと思っております。特に在日米軍基地の共同使用やあるいは整理統合、今後の処置の問題につきましても、ある程度の見通しを得るように努力してまいりたいと思いますし、私がかねがね考えていることも実行してまいりたいと思います。 なお沖繩返還に伴いまして、自後の沖繩の防衛の問題につきましても、基地の処理の問題を含めましていろいろ懇談してまいりたいと思います。 話す相手は、レアード国防長官、キッシンジャー大統領特別補佐官……
○中曽根国務大臣 中共の核開発の情勢につきましては、公表されているものは、アメリカの政府要路者の議会における証言等でございますが、それらによりますと、中共はことしじゅうぐらいにIRBMの実験、発射をやるだろう、それから一九七五年前後にICBMを実戦配置して、その数が、非常に幅がございますが、十五とか、多いときにはたしか八十くらいの数字が出ておったのでありますが、そういうような情報がアメリカから公表されております。私は、日本固有のそういう調査がそれほど整備されておりませんので、日本が独自に考えているというような、そういう資料は持ちません。しかし、一般的にアメリカがそういうふうに公表しているという……
○中曽根国務大臣 一九七〇年代は可能性の探求とかあるいは選択の拡大であるとか、非常に試練に耐える時代である、こう言われておりますが、私も党員の一人としてそういう七〇年代における理論的な可能性について問題提起をやったというのが真相であります。しかし、あの見出しに出たことばは、私のことばを正しく伝えておらないのです。私は、日米親善、日米相互保障という問題は日本の基本国策である、そしておそらく半永久的にそういう基本国策を堅持することが日本において必要である、こう言っております。ただしかし、その提携の態様はそのときの情勢に応じて弾力的に変わっていってしかるべきである。それが客観情勢に適応していく方法で……
○中曽根国務大臣 先ほど国防白書のお話が出ましたが、あれは前長官、前々長官時代より草案がございまして、いま検討しておる最中でございます。私はその内容を拝見いたしまして、修正を要するところがあると自分で考えまして、最近の国際情勢あるいは最近の党の防衛に対する考え方等も反映さして、適当なときにこれは公表しよう、まだその時期ではないと、そう考えております。 それから産軍複合の問題でございますが、まだ日本の防衛生産力は非常に微々たるものでございます。たとえばことしの予算が五千六百億でございますが、そのうち人件費が約五一%です。そこで、ことしかりに予算が進行するといたしましても、いままでの予算外国庫負……
○中曽根国務大臣 自主防衛の場合に何を守るかということがまず第一でございますが、私は、祖先から受け継いで子孫に渡していくこの国民共同体、生活共同体並びにその国土を守る、そういうふうに考えております。 そして守るやり方につきましては、今澄議員がおっしゃったとおり、専守防御にとどまる。しかし国力、国情に応じて、それはまた客観情勢に応じて変化していくべきものであって、防衛といえば、やっぱり周囲の脅威の大きさに比例して移動していくものだろうと私は思います。固定するものではない。しかし、やはり祖先から子孫に引き渡していくという非常に長期的な、持続的な努力であり、その蓄積でもあると思います。 そういう……
○中曽根国務大臣 自主防衛は必ずしも単独防衛ではない、集団保障のもとにおいても自主防衛は成り立つというのが、現代の国際間の普通の考え方であります。日本もそういう考えに入りまして、自主防衛と集団防衛の組み合わせにおいて日本の防衛を維持してまいりました。しかし、この間において、国力の伸長に応じて自主防衛の比重が高まって、外国に依存する部分をできるだけ少なくしていこう、こういう国民の真剣な努力が実ってまいりまして、いま自主防衛の比重が高まって、依存度は少なくなってきたのであります。しかし、日本の憲法及びいままでの日本の防衛政策から見ますとやはり限度がございまして、専守防衛ということに限ります。したが……
○中曽根国務大臣 核防条約について私は慎重論を述べてきましたが、いまでもそういう気持ちを持っております。慎重論を述べましたが、しかし反対ではないと言っておるのです。これはやはり核実験禁止協定とかあるいは大気圏内核兵器使用禁止協定とか、国際的な緊張緩和への国際的努力の一つのあらわれで、日本もこの流れに沿って国際緊張緩和の方向に進むべきである。その意味においては賛成だ。しかし、いまの原子力平和利用の秘密保持等の点から見て慎重を要する。私は十月二十三日に朝日新聞に朝海元大使と論説を書いて慎重論を述べましたが、その中で言いましたことは、一つは沖繩返還問題とからめてはいけない。もう一つは、西ドイツの調印……
○中曽根国務大臣 アメリカ当局に対しまして確かめましたところ、その物件はスモーク・マーカー・ボムと呼ばれるもので、水中に投下して、そして有色の発煙を生ずる、それによって船舶遭難を知るための救助用発煙弾である、この間「かりふおるにあ丸」が遭難したときにも使用した、そういうものであって、いわゆる伝えられるようなGB兵器というようなものではない、こういうことであります。
【次の発言】 自衛隊が持っているのは催涙性のガスで、これは治安の場合に使うという程度のものであります。
【次の発言】 CN、CSというものであると記憶しております。
【次の発言】 CSは研究用として化学実験等に使用しておるので、貯蔵……
○中曽根国務大臣 この間の「かりふおるにあ丸」事件の遭難に関しましては、まことに自衛隊として手落ちがあったと思いまして遺憾の意を表する次第でございます。 当時の模様を詳細にすぐ調べてみましたが、状況を全部見てみますと、二十二時二十七分にSOSの発信があったのを横須賀通信隊が受信しておりましたが、感度不良のため聞き取れなかった。二十二時四十四分に三管本部の当該SOS再放送を横須賀通信隊が受信した。それから四十七分に上記再放送の内容を横須賀地方総監部オペレーション及び自衛艦隊オペレーションへ通報した。そして一時十五分に三管本部から四空群へ電話で「かりふおるにあ丸」の遭難状況、それから巡視船の状況……
○中曽根国務大臣 いままで防衛庁で掃海をいたしましたのが約三万二千平方キロメートルぐらいです。大体九二%ぐらいのところが終了いたしました。あと八%ぐらいが残っております。 それから、イペリットの性能等でございますが、イペリットは常温で暗褐色ないし淡褐色の液体をなしておる。それでカラシ、ニンニクないしタマネギ様の刺激を有する。常温でわずかに揮発性を示す。常温で効力の持久性は二日ないし七日間である。最初くしゃみを生じ、目に刺激の痛みを持つ。被爆後四ないし十六時間以内で目、鼻、咽喉各部に症状を発生する。まずかゆみを生じ、次いで水泡となる。そして発泡は二、三週間で治癒し、六ないし八週間後にかいようと……
○中曽根国務大臣 防衛庁並びに日本の防衛問題に関しまして、民間有識者の御意見を拝聴し、私に対する勧告書兼でき得べくんばこれはプライベートなものでございますが、国民に対するレポートというような形でアマチュアの考えを率直に聞かしていただきたい、こういう考えで始めたものでございます。
【次の発言】 この会は、中曽根個人というプライベートなものではございませんで、防衛庁長官たる中曽根に対する勧告、御教導の資料としていただきたい、こう思ってつくりましたものでございます。したがいまして、防衛庁では、見学等につきましてはいろいろ便宜供与等のサービスもいたさなければならぬと思っております。
この会は、一応仕……
○中曽根国務大臣 自衛隊といたしましては、事、人命に関する問題につきましては非常に重要なことでございますから、即時待機の状態におりまして、海上保安庁並びに県知事等の要請がある場合はもちろん、要請がない場合でも、即時待機で、必要と認めた場合には出動できる権限もあり、その体制にあります。現在飛行機並びにヘリコプターで五十七機が二時間待機の状態にございます。そのほか海上自衛隊のもとに高速救命艇が十三隻、それから艦船は約十隻の艦船が同じく二時間待機の状態に常時おることにしております。
【次の発言】 緊急必要があると認める場合には全力を尽くして救難態勢にあり、また実行いたします。
○中曽根国務大臣 BC兵器の研究開発についての御質問にお答えいたします。 自衛隊は、BC兵器に対する防護器材については研究開発を行なっておりますが、BC兵器そのものの研究開発をしたことはありませんし、今後とも研究開発をする意図はありません。 次に、GBについての御質問にお答えいたします。 先般お答えしましたように、GBにより汚染された水の浄化試験研究のため、当該浄化試験に必要な性能の範囲でGB類似の化合物を少量製造したことはありますが、その化合物はGBそのものではありません。 なお今後とも、BC兵器の防護に関する研究に際して使用する化学剤については、慎重を期してまいりたいと考えます。 ……
○中曽根国務大臣 ただいま、案の策定を急いでおりまして、大体の方向としまして、自衛隊法のワク内において、つまり防衛庁のワク内において第三者の審査機関を設けて、その第三者の審査を通った者を許可する。いままでそういう案件に該当する者は、実はあまりなかったのでございます。なぜなれば、取締役とか、そういうラインにのぼった者はほとんどいないのであります。しかし、そういう顧問とか嘱託の場合でも、いろいろ内容を伺って、事前審査や何かをしておりました。しかし、いろいろ御意見もございますので、でき得べくんば、立法措置によりまして、そういう第三者審査機関をつくろうと思って、鋭意作案をしております。
○中曽根国務大臣 原子力行政につきましては、科学技術庁長官がおいででございますから、科学技術庁長官にお尋ねをお願いいたしたいと思います。 私は、過般米国で発言いたしました濃縮ウランの問題について、当時の状況及び考えを申し上げてみたいと思います。この発言はもとより防衛庁長官としての発言ではございません。一政治家として日本の燃料事情その他を考えまして発言したものでございます。私は一九七〇年代の日本をいろいろな面から考えておりますが、教育の問題であるとか、公害の問題であるとか、あるいは科学技術の面であるとか、そういうあらゆる面から政治家として日本の将来を心配している一人でございますが、そういう教育……
○中曽根国務大臣 ただいま議題となりました防衛庁職員給与法等の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。 この法律案は、このたび提出されました一般職の職員の給与に関する法律等の一部を改正する法律案の例に準じて、防衛庁職員の給与の改定を行なうものであります。 すなわち、第一条においては、参事官等及び自衛官の俸給並びに防衛大学校学生の学生手当等を一般職の職員の給与改定の例に準じて改定し、あわせて営外手当についても従前の例にならい改定するほか、一般職におけると同様、新たに住居手当を設け、さらに、隔遠地手当を特地勤務手当に改めることとしております。 なお、……
○中曽根国務大臣 今回の事件をよく反省いたしまして、御趣旨に沿って基準を設定する等、周到な手配をいたしたいと思います。
【次の発言】 東部方面総監の幕僚副長の一佐であります。
【次の発言】 いまから考えてみますと、いろいろ注意すべき点もあったように思います。しかしこれは結果論でありまして、この事前の諸般の情勢から見ますと、三島由紀夫というようなああいう世界的な作家が、よもやああいう行動に出るとはほとんど万人の想像もできなかったような事態であったので、まことに遺憾なことでありますが、やむを得ないことであると思います。しかしこういうことで世間を騒がせましたことについては将来戒めていきたいと思います……
○中曽根国務大臣 常時勤務体制にあります。
【次の発言】 その点は全く同感でございまして、御高配を感謝する次第であります。ただ一般の公安職と牽連を持ちまして、それに劣らないようにという配慮は一生懸命しておるところでございますけれども、勤務自体が非常に特殊的性格を持っておりますから、それに見合うような諸般の手当が必要である、配慮が必要である、そのように考えております。
【次の発言】 御高配をたいへん感謝いたします。私も同感でありまして、来年度から五百万円程度いただけるように、いま大蔵省と折衝しようと思っている最中でございます。
【次の発言】 その点も私が苦慮している点でございまして、一つには自衛……
○中曽根国務大臣 正式には日米安保協議委員会ででありますけれども、その前から大体の可能性について下話はありました。しかし確定数及びどの職種がいつごろということは、先方も、陸海空が予算の分配の調整がなかなかつかなかったようです。最後のぎりぎりになりましてもまだつかない情勢で、二十一日の委員会の開催すら危ぶまれたというのが状況であります。太平洋軍やあるいは在日米軍の内部において調整が非常におくれまして、今日のような数字が出てきたというのが実相でございます。
【次の発言】 離職者の待遇につきましては、われわれとしては最大限の努力をいたすつもりでございます。しかし、横須賀のように五千人も一挙に出るとこ……
○中曽根国務大臣 それは推測でございます。ニクソン・ドクトリンの傾向、アメリカの国会における論議その他を見まして、そういう方向に進む可能性もあると考えております。
【次の発言】 まず先ほどの総理に対する御質問の中で一点申し上げたいと思いますが、三島さんはやはり天皇の軍隊ということをお考えになっておって、昔の統帥権的な考えがあったと思います。しかし、今日の自衛隊は国民の防衛力としての自衛隊であって、文民統制を中心に運用されているもので、そういう意味において非常に性格の相違があると思っております。そういうふうにいま徹底しているわけでもあります。
それから、治安出動の問題につきましては、公安委員長……
○中曽根国務大臣 土地問題、雇用問題の解決は、沖繩におきましても最大問題の一つでありますから、沖繩返還後は、当然相当大規模の施設局を設置する計画でおります。返還前といえども、返還協定が国会を通りましたならば、その施設局を設置するための諸般の準備に入るつもりであります。
【次の発言】 復元補償につきましては、外交当局におきましていわゆる請求権問題の一環として目下交渉中でございます。いずれにせよ、われわれといたしましては、土地所有者の意向を十分尊重して処理してまいりたいと考えております。
なお復帰後に形質の変更がなされた土地につきましては、本土の場合と同様適正な復元補償を行なうことは申すまでもご……
○中曽根国務大臣 両国政府はもちろん責任がございます。佐藤・ニクソン共同コミュニケにおきまして、あの中に沖繩が返還された際には沖繩の局地防衛は日本が自主的立場において引き受けていく、そういう文章がたしかあったと思います。それに基づきましてアメリカからカーチスという海軍中将がアメリカ大使館に配置され、わがほうの久保防衛局長とその具体的な調整についていままで話をしました。それに先立ちまして日米安保協議委員会においてそういう話し合いをするということを決定いたしまして、その合意の上に立って事務レベルの話し合いを進めてきたわけであります。それで事務レベルの話し合いがまとまり、調整ができたものですから、き……
○中曽根国務大臣 私が前にお答えしたことは現状においても同じ状態であると思います。先方側からわれわれのほうへ外務省を通じて安保協議委員会の内容を変更するあるいはその申し入れをするというような前ぶれ、そういうものもございません。私があのときに申し上げたのは、たしか大きな変更ということばを使っておったと思います。施行細則上の少しくらいの変更は一々かけぬでもいいでしょう。しかしたとえば第七艦隊が横須賀からほかへ移動してしまうとかそういうようなものが大きな変更だと私は思います。そういうような大きな変更というものについては変化はなかったし、現在もない。ただ労務者の問題は非常に大事な問題で曽祢さんからもお……
○中曽根国務大臣 政府としての答弁であります。
【次の発言】 あのとき答弁いたしましたように、核兵器の貯蔵庫が国内に存在するかどうかについて在日米軍司令部に照会したところ、米軍においては規則上核兵器の有無はもちろん、その所在等についても明言できないこととされているので、この点についてはお答えいたしかねるとのことであったが、従来政府が繰り返し答弁しているとおり、米軍はわが国に核兵器を持ち込んでいない、核兵器がない以上これに必要な核兵器専用の貯蔵庫もないものと確信している、こういうことであります。
【次の発言】 米国の国内法がどうあるか、私よく存じません。
○中曽根国務大臣 昭和四十三年度における防衛庁関係歳出の決算につきまして、その概要を御説明いたします。 まず、防衛本庁の経費について御説明申し上げます。 当初の歳出予算額は三千九百六十九億三千九百万円余でありまして、これに高空における放射能塵の調査研究等のため、総理府所管、科学技術庁から移しかえを受けた額一千五百万円余、建築交換のため、大蔵省所管、大蔵本省から移しかえを受けた額三億七千万円余、南極地域観測事業のため、文部省所管、文部本省から移しかえを受けた額三億七千万円余、前年度からの繰り越し額四十一億一千二百万円余、小笠原諸島の復帰に伴う海上自衛隊基地部隊の維持運営及び昭和四十三年七月以……
○中曽根国務大臣 予備自衛官は防衛出動下令時に第一線部隊に補充するほか、事務量の増加が見込まれる補給、輸送、衛生等の後方支援部門に充当するための制度であります。 現在予備自衛官の員数は、陸上自衛隊にあって三万六千人、海上自衛隊にあって三百人、計三万六千三百人でございますが、四十六年度においては陸上自衛隊に三千人、海上自衛隊に三百人を増員し、わが国防衛力の厚みを増す必要があると考えております。これに伴う経費として約二千六百万円を計上しております。陸上、海上、航空各自衛隊の人的勢力に厚みを持たせるために、陸上、海上、各自衛隊の予備自衛官を増員しようとし、また航空自衛隊にも予備自衛官制度を新設いた……
○中曽根国務大臣 防衛庁設置法及び自衛隊法の一部を改正する法律案の提案の理由と内容の概要について、御説明いたします。 まず、防衛庁設置法の一部改正について、御説明いたします。 第一は、自衛官の定数を、海上自衛隊六百六十三人、航空自衛隊六百四十三人、統合幕僚会議五人、計千三百十一人増員するための改正であります。海上自衛官の増員は、艦船の増加、対潜航空機の増強及び後方支援部隊の充実等のため必要となる人員であり、航空自衛官の増員は、主としてナイキ部隊の編成のため心要となる人員であり、統合幕僚会議の増員は、情報機能強化のため必要となる人員であります。 第二は、防衛庁の附属機関として、自衛隊離職者……
○中曽根国務大臣 この問題は、三月九日から十日までの間、対馬周辺海域において、海上自衛隊沿岸防備共同訓練を実施したわけでございます。そのときに起きた演習の誤認事件でありますが、事件後、私は直ちにその報告を聞きまして、これはソ連側に陳謝し遺憾の意を表しなければならぬというので、直ちに外務省に連絡しまして、ソ連側に当方の誤認及び遺憾の意を表明させました。ソ連側からは、そのとき何ら応答がなかったわけです。それで約二十五日たってから、四月五日になって、モスクワにおいて当方の参事官に対して、ソ連側から、誤認であることは了解したが、将来よく注意してもらいたい、そういう話がありまして落着したわけでございます……
○中曽根国務大臣 先般の誤認行動の事件はまことに遺憾な事件でございましたが、全般的に見まして、自衛官の使命感というものは逐次上昇していい方向へ向いつつあるように思います。しかし中央の考え方が末端にまで浸透するにはまだまだ足りないところがありまして、大体クラスで申し上げますと佐官のクラス、その辺から下のほう、特に曹並びに士のクラスに徹底する部面において透明度が落ちたりあるいは電波が弱くなったり、そういう可能性がまだ十分あるように思いまして、そういう点は今後ともわれわれが改革する必要があると思います。 また一面において曹ないし士のクラスから上のほうに対する要望、希望というものがストレートにわれわ……
○中曽根国務大臣 まずアメリカの原子力法体系というものは、アメリカの領域、アメリカの主権が通用している範囲内において通用していると思うので、日本国主権のもとにおいては、日本側に対してはこれは通用していない、そういうふうに私は解釈いたします。 それから沖繩における核兵器の問題については、いま向こうの施政権下にある地帯でありますから、アメリカ側自体が核兵器に関する情報は外へ出さない、そういう方針であるようです。ですから、われわれのほうはそういう情報は入手できない、そういう事態であります。 それから第三点につきましては、沖繩返還後と私は申し上げてありますが、ともかく沖繩はかつて核兵器があったとい……
○中曽根国務大臣 私の個人的な秤量におきましては、大体七、八〇%という表現を用いております。
【次の発言】 大体われわれの国際情勢や客観情勢に対する見通しは、五年くらいの予測はある程度プロバビリティーをもって見られますけれども、次の五年になるとわりあいにばく然たるものになります。そういう意味で、次の五年、つまり十年計画の後期という意味におきましては、わりあいにまだ判定しにくいいろいろな要素があるわけでございますが、一応現在の情勢がそのまま推移すると仮定いたしますと、大体十年の後期におきましては伸び率がストップする、あるいは情勢によっては伸び率は下がる、そういうことが期待されるのではないかと思い……
○中曽根国務大臣 もちろん憲法は誠実に守っていく所存であります。
【次の発言】 私は憲法の問題については、佐藤内閣が続く限り憲法を改正しない、そういう考えに全く同調しておる人間でございます。
それから一般論といたしましては、一九七〇年代の半ばごろ、特に沖繩が復帰したあとにおいては、沖繩の民衆に対してもまた全国民に対しても、憲法についてどうでしょうか、このままでよろしいでしょうか、あるいは変える必要があるとすればどこかありますか、そういう意味の再確認行為というものをすることが政治的に適当ではないか。戦争が終わって三十年もたって、昭和二十年に生まれた子供が子供を二人くらい持つ、ワンゼネレーション……
○中曽根国務大臣 憲法上の限界と申しますと、やはり前文、九条、そのほか憲法全般のニュアンスというものから考えまして、日本の防衛力は衛自権を保障するに足る最小必要限度の専守防衛の力である、一般的にそう言われると思います。そういう面から、装備におきましても、核兵器あるいは攻撃的兵器、他国に脅威を及ぼすような攻撃的兵器を持つことはできない。 それから、徴兵制度はわれわれの解釈ではやはりできないものと心得ています。多数説がそういうことであるそうですから、多数説に私は従います。海外派兵はもちろん同様であります。そういうような基本的な考えに立ちながら、非常に大事なことは、運用の問題があると思います。 運……
○中曽根国務大臣 先般、本委員会におきまして、伊藤委員並びに楢崎委員から調査要求のありました件について、その調査結果を御報告申し上げます。 初めに、相模総合補給廠における塩素ガス貯蔵の問題については次のとおりでございます。 保管場所は相模総合補給廠北部吹き抜け倉庫内。保管数量は、六十八キログラム入りのボンベ四十三本を貯蔵しておりました。使用目的は、上水道の滅菌、プール及び下水道の消毒等に使用されております。補給先は、在日米陸軍各施設に補給しております。年間使用量は、約二百本であります。購入先は丸紅飯田であります。管理状況は、鉄骨スレートぶき吹き抜け倉庫内に、三ブロックに分けて保管しておりま……
○中曽根国務大臣 専守防衛の見地から日本列島を防衛するためには、今日の情勢を見ますと、海上関係の警備力において非常にまだ不足しておるところがございます。また防空力におきましても、ナイキその他のミサイルあるいは一部の航空機等において不足しておるところがございます。それから陸上警備力において機動力それから集中力、そういう面においてまだ非常に不足しておるところがございます。そういう意味において、いわば日本守備隊としての自衛隊を育てていくという意味において、次の防衛力整備計画を必要としておるわけであります。
【次の発言】 脅威というようなものは、侵略の意思と能力が結びついたときに脅威が発生いたします。……
○中曽根国務大臣 不用となりました艦船、航空機等の物件の処理は、総理府物品管理取扱規則第十六条によって不用を判定いたします。その基準は、供用ができない物品とか、あるいは修理改造に多額の費用を要する物品とか、そういう基準がございます。それで、不用になりました場合には、国有財産法令の定めるところに従いまして、大蔵大臣に引き継ぎますが、引き継ぎ不適当財産は、防衛庁で処分しております。そして、その処分につきましては、大体、入札によりまして最高価格者にこれを契約する、そういう方法でやっております。 それで、いままでの実績は、四十二年度におきまして、車両は九千二百七十三万、四十三年度が三千五百三十六万、……
○中曽根国務大臣 私が聞きました範囲では砲弾化されて砲弾の中に入っているのもございますし、それからその時期になって液体を注入するのもある、そういうふうに聞いております。
【次の発言】 私が聞いている範囲では、容器を含んだものであると承知しております。
【次の発言】 それは砲弾及び要するに鉄片等も含んでおるものである、このように承知しております。
【次の発言】 要するに全部を包含して一万三千トンであると承知しております。
【次の発言】 私のほうの毒ガス専門官から聞いた話では、普通何万トンというときにはそういう概念でまとめて言っている、こういうふうに聞いておるわけです。
○中曽根国務大臣 三島事件はまことに遺憾な事件でございまして、再びああいう事件が起きないようにわれわれも戒心いたしたいと思います。 しかし三島事件の経過を見ますと、ほとんど三島君が、あれは覚悟してきた事件でありまして、不可抗力に近いような事件であったと思います。ノーベル賞をもらうといわれるような有名な芸術家が入ってきたことでございまして、ああいうふうに捕縛されたことは不用意のいたすところとはいえ、普通の常人ならばまことにやむを得ない事態ではないかと思うのです。 それであの事件が起きましたときに、私はすぐ命令を出しまして、直ちに捕縛しろ、もう一つは社会的に有名な人の事件であるから警察を表に立……
○中曽根国務大臣 国家行政組織法を改正しまして師団や艦隊を政令事項にしようという考えは、初めも終わりも、ありません。あの新聞報道は間違いであります。それから、予備自衛官をもって在郷軍人組織みたいにしようという考えもありません。
【次の発言】 それらの問題はいずれも新聞に出ましたので、詳細に取り調べましたが、山梨の事件は、なるほど知能指数の低い子供のようでありました。しかし入ってからは非常にまじめにやっておりまして、見違えるように人間的にも熟成してきておるのです。自衛隊にはある意味においてはそういう子供まで教育してあげるという要素もあると私は思います。その人たちを、では社会に出したらどういう待遇……
○中曽根国務大臣 防衛産業につきましては、安全保障の見地から、国産に依存するということが好ましいと思いますし、OECDのコードにおきましても、これは許可制そのほかの手続が認められているようでございます。したがいまして当分許可制に行なっていくという制度が好ましいと思います。
○中曽根国務大臣 沖繩が復帰しますと、日本国憲法が通用し、わが主権下に入るわけであります。したがって、当然わが主権下にある領土は、わが国民の努力で第一義的に守らるべきものでありまして、沖繩についても全国民が熱意を傾けて防衛を全うすべきであると思います。そういう考えに立って、沖繩県民の皆さんにできるだけ御理解を深めて御協力をいただこうと思っておるわけです。 ただ、沖繩はあのような激戦の行なわれたところでございますので、人心も必ずしも本土の府県とは違うところもあります。そういう意味において、慎重に対処してまいりたいと思います。 それで、現在沖繩にありますところのアメリカの軍隊は、一面において抑……
○中曽根国務大臣 いろいろお騒がせいたしまして、まことに恐縮に存じます。私は善意で地元の陳情を受け継いだつもりでございましたが、もし行き過ぎが起こったとすれば、遺憾の意を表します。事情は、地元の村の者が参りまして、ぜひとも無人化駅をつくりたい、片っ方のほうではできそうだ、自分のほうの村だけ取り残されるということは村の人に申しわけない、そういうような話がございました。私はいろいろ調べてみますと、なるほど距離は短いようでした。私も運輸省に関係しておりましたので、大体四キロが原則のようでありました。私どもの場合は二・九キロに実はなっております。しかし、いろいろ考えてみまして、無人駅と申しますのは、大……
○中曽根国務大臣 その新聞記事は私も読みましたが、その記事は師団飛行場に対する理解不足からきている記事であって、私は正しい記事とは思いません。なぜなれば、師団飛行場というのは師団司令部の連絡用の飛行場でありまして、師団司令部のそばになければ役に立たないのであります。ところが群馬県の相馬ケ原にあります第十二師団のそばにはそういう飛行場がないわけです。そこで宇都宮の海上自衛隊と同居して師団司令部の連絡飛行場にしているわけです。その飛行場にあるものはセスナとかMU2とかあるいはヘリコプターとか小型の連絡機があるだけです。したがって、そういう配置自体が防衛上不合理な体制になっておるのです。たまたま新町……
○中曽根国務大臣 これは防衛庁の私が答える筋のものかどうか、私、疑問に思いますが……。 いままですでに使用料を払っておるところでもあります。使用料を払う以上は、何坪とか何平方メートルと一応きめられて払っているのだろうと思います。ですから、一応それが基準になって確認して支払いを進め、あるいは接収を進めるということになると思います。しかし、その中にまた係争の問題が起こるかもしれません。そういう問題については、ケース・バイ・ケースによって、いままでの既存の法令を生かしながらこれを解決していくという非常に大きな努力が必要であると思っております。
○中曽根国務大臣 前回遺憾の意を表しましたが、それが私の心境であります。
【次の発言】 有料道路使用の問題は、厳重に調べてみましたところ、東名高速、その他高速道路が非常にふえたり長距離になったりしましたそういうかげんもありまして、使用度数、金額がふえたようでございます。しかし、この点は先方の係官ともよく話し合いまして、当方においても月別あるいはその他適当な方法によって、今後とも厳重にチェックするようにいたしたいと思っております。
それから道路の問題につきましては、施設庁長官から答弁いたさせます。
【次の発言】 私、いま手元に条文がないので、突然言われて指摘することはちょっと困難でございますが……
○中曽根国務大臣 楢崎委員の御質問にお答え申し上げます。 まずナパーム爆弾の点であります。 これは昭和三十二年、三十三年、三十四年にわたってアメリカから無償援助で材料を当方は入手しております。しかしその後大部分これを返還いたしまして、若干その材料を保持しております。この材料を一定時間かけて合成して、その上に弾体や信管を装着してナパーム弾はできるということであります。それで自衛隊は展示演習のたびごとに、このナパーム弾を合成してつくっております。それで過去において六回演習をしております。これを陸上自衛隊の者等に見学させておりまして、ナパーム弾というものはこういうものであるということを見せておる……
○中曽根国務大臣 今回、科学技術庁長官、原子力委員長に選任されました中曽根でございます。 私は、十二年前に科学技術庁長官、原子力委員長を拝命いたしまして、久方ぶりでございますが、その間、わが国の科学技術は、宇宙に、あるいは海洋方面に、あるいは原子力におきまして目ざましい発展を遂げました。大いに勉強いたしまして、職務に万遺憾なきを期したいと思う次第でございます。 まだ、はなはだ未熟でございまして、勉強も足りませんので、いろいろと御教導のほどをお願い申し上げましてごあいさつを終わります。 どうぞよろしくお願いいたします。(拍手)
○中曽根国務大臣 兼任にはメリットとデメリットの両方あると思いますが、デメリットをなるたけ少なくしてメリットを多くするように、誠心誠意心がけていきたいと思っております。 今日の行政は、量にあらずして質の問題が非常に重要になってまいりまして、特に方向をきめていくというリーダーシップが非常に尊重される段階に入ってきていると思うのです。幸いに藤波さんのような名政務次官が私を補佐してくださいますので、大いに心を強くしておるわけですが、一緒に手を組んで御期待にこたえていくつもりでございます。 なお、成長政策云々というお話がございましたが、私は通産大臣に就任以来、福祉のための成長、国民の中にある通産行……
○中曽根国務大臣 お答えいたします。 原子力委員長を兼ねておる科学技術庁長官が国防会議の議員になるということにつきましては、そういう御議論もございますけれども、しかしわが国は、原子力基本法によってわが国の原子力利用は平和利用に限定されておるのであります。したがって、その責めにある原子力委員長を兼ねる科学技術庁長官が国防会議に入るということは、中において、これが軍事利用に転化されないようにこれを監視する、番人、お目付の役目を果たす、そういう非常に重要な役割りを一面において果たすだろうと思います。また、これが文民統制のためにも必要な措置でもあります。そういう意味において私はあながち否定すべきこと……
○中曽根国務大臣 今回、通商産業大臣を拝命いたしました中曽根でございます。どうぞよろしくお願いいたします。 委員各位にごあいさつを申し上げます。 今日、内外の経済情勢はきわめてきびしく、かつ流動的であり、この間にあって国民の負託にこたえるためには、通商産業行政も新しい展開を遂げることが強く要請されていると考えております。 私にとりまして通商産業行政は新しく経験の乏しい分野ではありますが、この時期に際し、全力をあげて各位の御協力をいただきまして、その職責を果たす決心でございます。 今日はせっかくの機会でございますので、通商産業政策について二、三私の考えを申し述べてみたいと思います。 私……
○中曽根国務大臣 日本の工業配置といいますか、生産体系というものは明治以来また終戦以来ひとえに経済成長を目ざしまして、そのために経済的効率性を主として追求してきたうらみなきにしもあらずであります。そういう意味から、日本は世界でも有数の高密激動社会となって局部的に過密状態が出てきたり、あるいは公害が激しくなってきた現象が散見されることは周知のとおりでございます。 そういう事態に対して、今日ある程度の経済力も蓄積されつつある情勢から見ても、ここでいままでの構想を一転して国民福祉のための経済、国民福祉のための成長という方向に切りかえなければならぬときが来た、そういう時点において田中総理の日本列島改……
○中曽根国務大臣 貿易の原則等は互恵平等ということを先方は言っておられるので、その精神を基本にして、応用問題として解いていくべき問題であるだろうと思います。互恵というのですから、両方にべネフィットは公平に行き渡るという意味で、中小企業とかあるいは農村に対して過酷なしわ寄せがこないように、やはり両方が共存共栄で、長期的に見て提携繁栄できるような方策を見出す。たとえば、生糸の問題とかあるいは豚肉の問題とか、そういう問題、日本の農村の人々はいま非常に心配しておりますけれども、そういう問題について心配の起こらないような措置を私たちはやっていかなければならないと思います。
○中曽根国務大臣 このたび通商産業大臣に就任いたしましたので、一言ごあいさつを申し述べます。 最初に、最近北海道地区の赤平炭鉱と空知炭鉱におきまして自然発火等による災害の発生を見ましたことは、所管大臣としてまことに遺憾に存ずる次第でございます。政府といたしましては、今後とも保安行政の充実につとめ、石炭鉱山の保安確保に一そうの努力を払う決意でございます。 石炭対策は、通商産業省が所管する行政の中でも、石炭鉱業に対する各種援助、石炭鉱山における保安の確保のほか、鉱害の復旧、産炭地域の振興等、広く地域経済の振興、民生の安定等の見地からする広範かつ総合的な対策としての性格を持っており、私といたしま……
○中曽根国務大臣 現在の経営形態を早急に変更するということは、いろいろ摩擦もでき、かつまた、企業経理あるいは国益全般の面から見ましてどうかと思われます。この間の第五次答申の線を守りまして、あの答申を実行するように努力していくべきだと思います。
【次の発言】 産炭地の振興ということは、通産省がやっておる政策の中でも非常に重要な政策でございます。それで、工業再配置という全国的視野から見ましても、これが産炭地振興と結びつくということはきわめて望ましいと思いますので、その再配置の際に際しましては、できるだけ産炭地振興と結びつくように通産省も積極的に努力していきたいと思っております。
○中曽根国務大臣 さようでございます。円の再切り上げを回避するということが国益上非常に重要な課題でありますために、輸出入のバランスを回復するような諸般の措置を今度二十日に当面の問題としてきめたい、こういう考えでございます。
【次の発言】 私はやはりある程度の効果はあったのだろうと思います。と申しますのは、この上半期における輸出、輸入の傾向を見ておりますと、輸入が増大をして輸出は漸増しておるという数字が出てまいりました。そういう意味において努力はある程度実ってきているのだ、こう思っております。
【次の発言】 たとえばイギリスとの問題でボールベアリングの問題なんかございましたのですけれども、これは……
○中曽根国務大臣 激甚(じん)災害に対処するための特別の財政援助等に関する法律の一部を改正する法律案に対しては、政府としてはやむを得ないものと考えます。
○中曽根国務大臣 円の再切り上げの問題は、これは国家の利害関係、あらゆる条件を考えてみまして、全力をふるって回避しなければならぬし、回避できると私は思います。 その理由は二つございますけれども、第一に、いまのような状態で円の再切り上げというようなことが万一行なわれると、非常に低い福祉水準で日本の福祉水準が固定されてしまう、そういう危険性があります。この機会に、やはり社会資本あるいは福祉水準を思い切って上昇させて、西欧並みに引き上げるということをやるチャンスである、そういうことが第一であります。 それから第二に、為替相場による調整ということよりも、経済の実態による調整のほうがはるかに長続きし……
○中曽根国務大臣 石狩炭鉱災害について御報告を申し上げます。 去る十一月二日、午後五時四十八分ごろ、石狩炭鉱株式会社石狩炭鉱においてガス爆発によると思われる災害が発生し、十一月六日、本日午前六時現在、依然として三十一名が安否不明でございます。まことに遺憾にたえない事態でございまして、関係者に心からお見舞い申し上げる次第でございます。 通商産業省としましては、災害発生後直ちに札幌鉱山保安監督局長をはじめ鉱務監督官を現場に急行させ、行くえ不明者、安否不明者の救出に全力をあげております。本省からも安田政務次官及び青木公害保安局長等を直ちに現場に派遣し、救出作業の指導及び原因の究明に当たらせており……
○中曽根国務大臣 ガンその他に対する治療は行なっております。たとえば頭の中の脳腫瘍等につきましては、日立の原子炉を使いまして十数回治療をして、東大の佐野教授等のいろいろな技術を使いましてやっております。
【次の発言】 そうでございます。それを応用しております。それで、医療の治療用の原子炉をつくろうと、いまいろいろ研究さしている最中でございます。
【次の発言】 いままだ正確にお答え申し上げることができないのは、残念でございます。
○中曽根国務大臣 中に書いてあることは守ります。
○中曽根国務大臣 附帯決議の御趣旨を尊重いたしまして、万遺憾なきを期します。
○中曽根国務大臣 ただいま議題となっております昭和四十五年度通商産業省所管の歳入歳出決算につきまして、その概要を御説明申し上げます。 まず、通商産業省所管の一般会計歳入歳出決算につ勇まして御説明いたします。 昭和四十五年度通商産業省主管の歳入予算額は三十六億六千二百五十二万円余であります。 これに対しまして、収納済み歳入額は三十八億六千七百九十七万円余でありまして、これを歳入予算額と比較いたしますと二億五百四十四万円余の増加となっております。これは、補助金等の返納金が予定より多かったこと等によるものであります。 次に、四十五年度通商産業省所管の歳出につきましては、当初予算額は九百七十二……
○中曽根国務大臣 一般的には、昭和四十四年ごろから財政の引き締めがあって、そのためにかなりの輸出超過になりまして、そのためにドルが流入して、それが円に転化して過剰流動性になって、そういう情勢のところに日本列島改造とか、あるいは土地関係のブームが起こりまして、それが火つけ役のような形になって、ややインフレムードに国民の心理が転化した。そこに国際的に、たとえば飼料であるとか、あるいは羊毛であるとか、そういうものが品不足等のために割り高になってきて、そうして物価騰貴に拍車をかけた。そういうのがたまたま昨年の秋からことしの春にかけて重なって、ぶつかって入ってきた、そういう不幸な現象があったように思いま……
○中曽根国務大臣 物価がこのように上がっており、また上がりつつありますことはまことに遺憾なことでございますが、この原因を考えてみますと、一つには、ドルの蓄積に伴う過剰流動性が存在していた、それがかなり動き回っているところに、世界的な物資不足等からくる先進諸国の高物価時代にぶつかりまして、両方の相乗作用ということで物価問題が非常な重大な問題になってきつつあるものであると思います。 それで根本的には、この過剰流動性を漸次減少させ、なくしていくということを一面においてやるとともに、また一面におきましては物資の流入をはかる、そういう政策をしなければなりませんし、また一面においては、予算的措置において……
○中曽根国務大臣 いま申請が出てまいりましたので、法規等に基づきまして厳重な審査をやっております。いろいろな原価の内容その他についても、コンピューター等も使いまして精査をしておりまして、その上公聴会を開いて、その公聴会による意見も聴取した上で通産省としての考え方を決定したい、こう考えておる段階であります。
【次の発言】 四国電力、関西電力は約十九年間値上げをやりませんで、その間に以上のようないろいろな価格が騰貴いたしまして耐えられなくなった、そういう理由のようであります。ほかの電力会社は昭和三十五、六年ごろに上げたのもございます。十九年間持ちこたえたというのが限界に来た、そういう理由のようであ……
○中曽根国務大臣 ただいま議題となっております昭和四十六年度通商産業省所管の歳入歳出決算につきまして、その概要を御説明申し上げます。 まず、通商産業省所管の一般会計歳入歳出決算につきまして御説明いたします。 昭和四十六年度通商産業省主管の歳入予算額は三十五億八千七百三十二万円余であります。 これに対しまして、収納済み歳入額は二十九億八千三百七十九万円余でありまして、これを歳入予算額と比較いたしますと六億三百五十二万円余の減少となっております。これは、アルコール専売事業特別会計納付金が予定より少なかったこと等によるものでございます。 次に、四十六年度通商産業省所管の歳出につきましては、当……
○中曽根国務大臣 対韓援助問題の凍結というようなことは、私、報告も受けておりませんし、また、聞いてもおりません。
【次の発言】 政府の責任あるレベルでそういう話が出たということはございません。新聞がどういうふうな理由でお書きになったか、そのところは私はよく関知いたしません。
【次の発言】 韓国に対する経済協力関係は、公私の分を合わせて約十六億ドルぐらいの話があったと思います。そのうちコミットした分、それからすでに実行した分はかなりそれより減るわけでございまして、たぶん実行した分というのは半分ぐらいではないかと記憶しております。具体的な数字につきましては局長から御答弁申し上げます。
○中曽根国務大臣 お説のとおりであると思います。援助をやる場合には相手国民に喜ばれるような援助が望ましいのでございまして、相手のプライドを傷つけたり相手に不満を醸成するような援助というものは適当でないと思います。
【次の発言】 そういう事実は承知しておりません。
【次の発言】 御要望でございますから調査してみたいと思います。
【次の発言】 援助を行なう場合にはいろいろ事務的レベルで積み上げまして、プロジェクトごとにそれが適当であるかどうか、かなり精細な調査をいたしまして、その詰めが終わりましてから交換公文とかそのほかという形になってくるわけでございます。したがって、選挙目当てに、相手の候補者を……
○中曽根国務大臣 日本連合とおっしゃいましたが、日本連合というのは一般のプラント輸出の際に、それぞれのメーカーが最も得意な分野で協力し合い、グループとして可及的によい機械を安く供給し得るようにすることを目的としたものでありまして、高い機械を売りつけることを目的としたものではありません。 なお、本件については、標準外決済として輸出貿易管理令の対象ではありますけれども、価格の観点からのチェックは行なっておりません。しかしながら本件は入札制でありまして、わが国の各業者グループ間の競争もあるので、御指摘のような、高い値段で売りつけるというような事態は考えられません。また、相手国の立場に立った経済協力……
○中曽根国務大臣 出席の御要求がありまして、こちらのほうで、きょうは石油の問題でいろいろ会議やなんか予定をしておるので、出席はできかねると申し上げたら、一時間でいいから出ろ、そういう約束で、では一時間出ますというのでさっきからお待ちしているところであります。
【次の発言】 ここでもそういうようなお話が前にありまして、私も聞いております。
【次の発言】 費用も持っておりませんし、そういう会合に出たこともありません。
【次の発言】 国会議員は独立でありますから、みんな自分の信念、政策等に基づいて行動しておるのでありまして、友人としての関係はもちろんありますけれども、そういう、お金をどうするとか宴会……
○中曽根国務大臣 事故の調査を見ますと、一言で申し上げれば、やはり管理が不十分であったということに尽きるように思います。こういう事態が起きましたことは、通産省としても、まことに遺憾に存ずる次第でございます。 それで、事前に察知ができなかったかという御質問でございますが、出光の事故が起きまして以来、われわれとしては企業側に対して非常に具体的な指示をいたしまして、事故が起きないように社長以下陣頭に立ってやるように管理の徹底を期して指示してきたところでございます。しかし、われわれとしては事前の察知ということはできなかったわけでございますが、結果的に見ますと、相次ぐ事故というものが、あまり機械に信用……
○中曽根国務大臣 第七十一国会における商工委員会の御審議に先立ち、通商産業行政に関する私の所信の一端を申し述べたいと思います。 顧みますと、昨年七月私が通商産業大臣に就任いたしまして以来、日中国交回復、ベトナム和平へと相次いだ一連の国際情勢の新展開は、世界の緊張緩和と多極的な国際政治の幕明けを告げるものでありました。 他方、国際経済情勢につきましては、一昨年十二月のスミソニアン体制下に、第二次国際ラウンドの準備、第三次円対策の策定、実施等新たな均衡を見出すための努力を続けてまいりました。その結果、不安要因をはらんでいた国際通貨問題も一時小康を得たかの感がありましたが、最近再び国際通貨は激し……
○中曽根国務大臣 御指摘の要素もあるように思います。やはり通貨、貿易全面にわたりまして彼我の情勢を国民の皆さまに常によくお知り願っておいて、そして政府が行なう政策について非常な認識と御理解をいただく、そういうことは非常に重要であると思います。
【次の発言】 いま御指摘のように、国際経済あるいは国際通貨に関する専門家、実務家等を育てるということは非常に同感でございます。日本がこれだけ経済的に大きくなり、日本の円というものが世界に影響を及ぼす力を持ってきた今日、欧米に比べましたら確かに御指摘のように、そういう理論面や実務面におけるエキスパートが非常に欠如しておるように思いますし、いろいろのケースが……
○中曽根国務大臣 機械類信用保険法の一部を改正する法律案の提案理由を御説明申し上げます。 機械類信用保険制度は、中小企業の設備の近代化と機械工業の振興に資することを目的として、昭和三十六年に発足した国営の保険制度であります。発足の当初は、機械類の割賦販売のみを対象としておりましたが、その後、中小企業向けのローン保証販売の増加に伴い、これを保険の対象に追加し、今日に至っております。 本保険制度は、発足以来すでに十二年近くを経過しておりますが、この間、割賦販売等に伴う代金不払いのリスクを保険することにより健全な割賦販売等を促進し、中小企業の設備の近代化と機械工業の振興に大いに貢献してきておりま……
○中曽根国務大臣 来年度の予算編成にあたりましては、従来の成長型指向から福祉型指向に転換さすべく通産省としても心がけた次第でございます。 それで、やはり無公害社会の建設とか、あるいは消費者行政の重視とか、あるいは中小企業の重視とか、あるいは国際協調、そういう面にも配慮をいたしたことは、私の所信表明で申し述べたとおりでございます。 特に今回の予算の重点には、年金を中心にする社会保障費の増大、それから公共事業費等に見られます社会資本の充実、こういう点が非常に強調されておりましたために十四兆というふうに膨張いたしましたけれども、これは昨年からことしにかけて、予算編成の時点において、日本の内外の経……
○中曽根国務大臣 消費生活用製品安全法案につきまして、その提案理由及び要旨を御説明申し上げます。 近年の所得水準の向上、技術革新の進展に伴い、複雑かつ高性能な製品が次々と開発され、国民の豊かな消費生活の改善、向上に寄与してまいりました。 その反面、消費者はこのような製品の安全性についてみずから判断できない場合も多く、これら製品の欠陥による事故や製品の安全性に関する苦情も増加する傾向にあり、遺憾ながら全体として国民の要求にこたえ得る範囲と水準において製品の安全性が確保されているとは言いがたい現状にあります。 このような状況にかんがみ、政府といたしましては、一昨年八月から産業構造審議会に製品……
○中曽根国務大臣 日本の産業構造を知識集約型、社会福祉指向型に転換させるということを通産省も日本の政府当局も大方針として進めてきておるわけでございます。日本の将来の産業構造のあり方を考えてみますと、一方においでは、発展途上国からはいろいろ追い上げられておりますし、また一方においては、知識集約型という形で逃げていかないと、いつまでも重化学工業型にいることはできません。そういう意味で、知識集約型の一つの例は、コンピューターを中心にする情報産業あるいは航空機産業、こういう方向であるだろうとわれわれは思います。 そういう意味において、次の時代の日本の産業構造の基幹となるような電子計算機等につきまして……
○中曽根国務大臣 法改正の趣旨に沿うような人事をしなければならぬと思います。そういう場面に参りましたら御相談申し上げたいと思います。
【次の発言】 金属鉱業等鉱害対策特別措置法案につきまして、その提案理由及び要旨を御説明申し上げます。
さきに提出いたしました金属鉱物探鉱促進事業団法の一部を改正する法律案につきまして御説明いたしました際に申し述べましたように、金属鉱業等による鉱害は、その発生源が、おもに、鉱物の掘採の用に供される坑道及び不要となった鉱滓等の堆積場という鉱山に特有の施設であり、しかもこれらの施設は、鉱業の終了後も半永久的に存在し、カドミウム、砒素等の人の健康に直接被害を及ぼすおそ……
○中曽根国務大臣 一番大きな問題は、やはり鉱害防除対策につきまして官民一緒になって住民の健康を守ってあげるように誠意を尽くすということでございます。この点につきましては、いろいろな減価償却やら、そのほかの措置をやっております。 それからもう一つは、関税面等におきまして、国内鉱山を保護するような措置を金属によっていろいろとっておるところがございます。 それからもう一つの点は、海外に対していろいろ技術的に進出するとか、あるいは経済協力を実行していくという場合に、日本の国内においてそれだけの技術の蓄積力、経営能力というものをふだん持っておりませんと、外国へ行ってそういう経済技術協力等を有効に展開……
○中曽根国務大臣 私は投げるようなことはいたしません。やはり非鉄金属あるいは鉄にいたしましても、これからは日本の需要は増大する一方であると思っております。もちろんカーブは屈折いたすでありましょうけれども、やはり重要な、貴重な資源であると思っております。したがいまして、非能率などうしようもないものまで国民の税金を、負担をよけいかけてやるということは慎まなければなりませんけれども、最大限の努力を傾けて国内資源を保護し、これを活用するということが国の政策として正しいと思いまして、私は、そういう方針をもって通産行政をやっていきたいと思っております。
○中曽根国務大臣 諸外国におきましても、一般消費者の生活の用に供せられる製品の安全性の確保をはかるため、特定の製品を対象として種々の法規制を行なってきております。消費生活用製品の複雑多様化に伴い、従来の法規制の対象外となっている危険な製品を政令等により機動的、弾力的に指定し、規制を行なう法律を制定する必要が強く認識されるに至っており、すでにカナダにおいては一九六九年連邦危険物法が、アメリカにおいても一九七二年消費者用製品安全法が制定されております。 また一方、民間の自主的安全確保施策も進展をしております。アメリカにおいては、非営利法人のUL、アンダーライターズ・ラボラトリーズ・インコーポレー……
○中曽根国務大臣 お説のとおりであるだろうと思います。農林省扱いのもの、あるいは厚生省扱いのものでありましても、お申し出があればこれを検討いたしまして、その主管庁のほうへこちらのほうからも連絡をとってあげて、そしてそれ相応の行政措置をこちらのほうとしても要望して、消費者本位に官庁間の連絡をとってサービスする、そういうことでやらしたいと思っております。
【次の発言】 本法は原則として落ち穂を拾う。特別法によって、電気器具であるとか、そのほか幾つかあげられておりまする対象として規定され、規制されている、そういうものは、それぞれの特別法によってこれを規制いたしますが、それでカバーされない一般的な消費……
○中曽根国務大臣 工場立地の調査等に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び要旨を御説明申し上げます。 工場立地の調査等に関する法律は、工場立地の適正化に資することを目的として昭和三十四年に制定されたものであります。 近時、工業再配置対策や農村工業導入対策などによる国土の均衡ある発展のための諸施策が講じられておりますが、今後の工業開発を進めるにあたって最大の問題は、地域環境と産業活動との関係であります。 この問題を解決するため、今後の工業立地に際しては、公害、災害等の防止に万全を期することはもちろんのこと、進んで工場緑化等を行ない積極的に地域環境づくりに貢献すること……
○中曽根国務大臣 従来の通産行政は一般的に成長優先あるいは企業保護というふうに受け取られておりましたけれども、いまやそういう時代ではなくなってきておる。ともかくこれだけ高度経済成長をして、基礎的な経済力というものはできているのであるから、この経済力というものは福祉に転用されなければならぬし、これからの経済の運用自体が福祉を目的にして行なわれるように転換しなければならない、そういう考えに基づきまして、一面においては、通商産業省もそういう方向に切りかえていくために大機構改革を今回はやりました。それと同時に、施策の面におきましても無公害社会の建設とか、消費者行政の推進とか、あるいは国際経済関係につき……
○中曽根国務大臣 本法律案は、通産省としても画期的な観点に立ちまして、消費者本位の行政へ通産省の仕事を向けていこうという一端として始まった法律案でございます。そういう意味におきまして、この法律を施行するために人員や予算等につきましては、非常に注意をして充実さしていきたいと思っております。本年は、六カ月でございまして、いよいよ来年から本格化すると思いますが、来年度予算、人員等の配置につきましても万全を尽くしていきたいと思っております。
【次の発言】 本法の施行につきまして若干期間がとってございますが、これは実施に関する諸般の基準等のためでもございますが、もしその間に不測の事故等が起こりましたら、……
○中曽根国務大臣 貿易並びに資本の自由化につきましては、内閣といたしましては、これを前向きに、できるだけガットの精神に沿って進めていくという基本方針を持っております。今回、ガット総会も九月に東京で開かれますが、諸般の情勢を見て外資審議会に対して資本の自由化について諮問をしておりまして、二十六日ごろ答申が得られるやに聞き及んでおります。その答申を待ちまして、政府としては今次の自由化問題について処理をしていきたいと思います。
【次の発言】 例外業種としては、当省所管業種は、現在、個別審査業種となっている五業種を含めて十数業種程度考えておりますが、これらの例外業種のうち、相当数は二、三年以内に自由化……
○中曽根国務大臣 中小企業者の範囲の改定等のための中小企業基本法等の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び要旨を御説明申し上げます。 中小企業施策の対象としての中小企業者に関しましては、昭和三十八年に制定されました中小企業基本法をはじめとする関係諸法律により、その範囲が定められております。これらの法律により、現在、鉱工業その他の事業を営む企業につきましては、資本金規模で五千万円以下または従業員数規模で三百人以下のいずれかの条件に該当する企業が、また、商業、サービス業を営む企業につきましては、資本金規模一千万円以下または従業員数規模で五十人以下のいずれかの条件に該当する企業が、それ……
○中曽根国務大臣 まず第一に中東訪問の問題でございますが、今回の中東訪問は、一つには、友好親善をますます濃密化していくということ、それから、世界の石油事情の変化に備えまして、現地の情勢や中東諸国の意見をよく聞いて政策立案の資にしたい、こういうことでございます。 さらにもう一つは、沖繩海洋博にぜひ出展参加をお願いしたい、これも各国にお願いをしてまいりました。 行きました感想は、実は予想以上に日本に期待し、かつわれわれは歓迎していただきました。特にイランとの間におきましては、貿易協定がここ一年半ばかりとぎれておったのでありますけれども、ことし分と来年分と引き続いてこれを継続することに話がきまり……
○中曽根国務大臣 キューバと日本との貿易関係は、一九六一年七月二十日の通商協定締結以来順調な発展を遂げてまいりまして、昨年の貿易額は協定締結当時に比べると五倍に達し、一億九千五百万ドルとなっております。わが国としては、砂糖の輸入に依存するところきわめて大でもあり、若干の貿易上のインバランスはございますけれども、さらに貿易を拡大してまいりたいと思っております。 キューバの輸銀使用についてはケース・バイ・ケースで判断していく方針でございますけれども、御指摘のような事情も十分考慮した上で結論を出したいと思っております。私の基本的態度は、国際的な摩擦を少なくしながら、この問題は前向きに処理していきた……
○中曽根国務大臣 自由化の国際的な波はひしひしとして日本の周囲にも訪れておるのでございまして、商業に対する分野についても外国の要請は非常に強いのであります。しかし、小売商業となりますと日本では百九十万くらいございます。飲食店を除くと百五十万の由でございますが、ほとんど零細な資力のないものが多いのでございまして、それを簡単に自由化してしまうと非常な苦難におちいる可能性がございます。そこで、小売関係につきましては、自由化は個別審査ということにして留保しておるわけでございます。 しかし、一面において外国からの要請及び国際的な公正競争という面からの要請等から見まして、それらの要請をむげに拒否すること……
○中曽根国務大臣 先般、参議院におきます私の不用意な発言によりまして国会審議に停滞を来たしまして、御迷惑をおかけいたしました。この際、つつしんで遺憾の意を表します。
【次の発言】 御指摘のような点は確かにあると思います。中小企業の本質とするところは、その地縁性あるいはお客さまに対する便宜性あるいは商品の専門性というようなところがそのセールスポイントであろうと思います。いたずらに事業規模を拡大するとか、あるいは協業形態をつくるということのみが近代化というものではないように思います。この点につきましては、中小企業基本法の精神にのっとりまして、金融措置あるいは商工会議所や商工会あるいは協同組合等を通……
○中曽根国務大臣 産油国を歴訪いたしまして、友好親善の実をあげるためでございます、内容は、経済協力及び両国の親善関係を促進しよう、そういうことでございました。
【次の発言】 私は先方の要人との対談で、友好親善の実をあげよう、そういうことに非常に熱を入れまして、そういう本旨で申し上げたのでございますけれども、まあ両国が皇室及び王室をいただいておる、また古い文化、伝統を持っておる、そういう共通性を強調いたしまして、その親善の雰囲気を盛り上げようとしたものでございます。憲法論から申しますと、両国の憲法には相違がございます。日本は主権在民のもとに象徴天皇制をいただいておる国で、独特の国柄でございます。……
○中曽根国務大臣 今回の工場立地の調査等に関する法律というものは、大体公害立法の一種としてわれわれは考えておるわけでございます。工場を立地させる場合に、環境との調和、それから周囲の環境に対する公害の防除、それから工場内における施設の配置、そういうような諸点について基準をつくりまして、いままでのような企業が恣意的に乱雑に工場及び工場の配置をやりまして、周囲に対して騒音とか、あるいはそのほか諸般の公害的な作用を及ぼさないように、そういう意味で、環境を顧慮した公害立法の一つとしてわれわれはこの法案を提出したわけでございます。
【次の発言】 この法案の第一条に、「国民の福祉の向上に寄与することを目的と……
○中曽根国務大臣 輸出硫安売掛金経理臨時措置法を廃止する法律案の提案理由及びその要旨を御説明申し上げます。 輸出硫安売掛金経理臨時措置法は、昭和三十八年六月に、当時懸案とされた輸出硫安売り掛け金問題を解決して硫安工業の再建の基礎を確立するため制定された法律であります。 硫安につきましては、昭和二十九年以来、肥料二法すなわち臨時肥料需給安定法、硫安工業合理化及び硫安輸出調整臨時措置法に基づき、政府が国内価格を決定するとともに、日本硫安輸出株式会社を通ずる一手輸出体制をとってまいったのでありますが、その際、硫安生産業者が日本硫安輸出株式会社に売り渡す価格は、国内公定価格とすることとされたため、……
○中曽根国務大臣 海洋博につきまして、いろいろ御高配、御心配をいただきまして、まことに恐縮にたえないところであります。すでに政府といたしましては、基本計画並びに会場計画も決定をし、また高速道路、そのほか諸般の土地買収、工事着手にもかかり、また地元の沖繩県の屋良知事以下の非常な熱意を受けて、懸命に所期の目的を達するために努力をしておるところでございます。物価問題や労務問題という障害も起きてきましたが、これらも一々適切に克服いたしまして、われわれの目ざす五十年に、りっぱに海洋博を完成したいと思っております。
【次の発言】 一部に反対があるということも聞いておりますけれども、いろいろな条件を克服して……
○中曽根国務大臣 先日御答弁申し上げましたように、公害防止という観点もこの法案の非常に重要な骨でございまして、そういう意味で、もし不十分であるとしますならば、そういう環境保全ということを強調するという方向にこの法案の一部を修正することについて、私は適当であると考えます。
【次の発言】 住民の福祉並びに国土保全等も考慮いたしまして、工業立地というものを適正化する必要がある。そのために諸般の法律並びに行政施策をきめて、ある程度規制的要件を担保して、そして最初に申し上げましたような目的を達しようという考え方でございます。
【次の発言】 今回の法改正の主要な骨の一つに、公害防止に関する諸般の配慮を加え……
○中曽根国務大臣 本法案を提出した一つの動機は、四日市公害問題等が提起されまして、工場立地と自然環境並びに人命との関係を調整する、調整し直す、そういう反省から生まれたところが非常に多いわけでございます。ある意味におきましては公害立法の一種である、そういう意識に基づきまして所要の文章の訂正も加えて提出したわけでございます。しかし、まだ不十分なところがございまして、いろいろ御指摘を受けました点についてはわれわれも深く検討しなければならぬと思っております。 それから、工業再配置促進法のほうは、日本列島の中における過疎地帯と過密地帯との再編成という意味で、ややもすればマクロ的処置として提出された法案……
○中曽根国務大臣 電気料金、特に家庭の電灯料等に対する値上げの問題は、やはり家計費やあるいは物価に対する影響もございますので、値上げにつきましては慎重に審議したいと思っております。政府の一般方針は、公共料金をできるだけ抑制するという方針でございますので、その線に沿って審議していきたいと思います。
【次の発言】 資料をよく精査いたしまして、原価その他の計算等もよく調査をいたしまして、その上で当局としての判断を下します。もしそれらの数字が根拠のない数字であれば、当然その申請自体についてわれわれは厳格な態度で臨むということにもちろんなります。
○中曽根国務大臣 最近におきまする流通界の変化に即応いたしまして、大規模店それから中小小売、零細小売、それから消費者、そういう人たちの利害を調整いたしまして、そして特に消費者の利益ということも十分念頭に置いて、今回の法改正を御提案申し上げた次第でございます。 一面においては、大規模店の横暴をできるだけ抑制させるという面は、旧百貨店法の精神をそのまま受け継いでおりますが、許可制から届け出制に今回変わりました一つの大きな理由は、中小小売店が集まって寄り合い百貨店というものをつくりまして、これは中央等のいままでの大規模百貨店の進出に備えまして、中小都市等において小売商が共同防衛という意味において寄……
○中曽根国務大臣 先般中村委員から御質問のありました件につきまして、政府の統一的見解を申し上げます。 本法案が建物主義をとり、寄り合い百貨店等をも対象としたのは、再度大型スーパーが擬似百貨店方式で事実上脱法することを排除するためのものであります。 したがって、大企業のダミーについては、寄り合い百貨店等の形態をとる場合も、立法の趣旨から当然勧告、命令の対象となります。 しかし、純粋の中小小売商業者に対しては、本法案の立法の趣旨にかんがみ、原則として調整の対象としないよう運用すべきものと考えます。法第十一条後段の規定は、この趣旨を明らかにするため設けたものであります。 以上であります。
○中曽根国務大臣 先般あの直後に新聞発表もいたしましたように、汚染水域に近い地域の生鮮魚介商、魚屋さん、鮮魚商あるいは仕出し屋さん、そういうような魚に関係していると思われる業者に対しまして二百万円の融資制度をつくりまして、そのうち五十万円は三分の利子で一年据え置きであったと思います。それでその三分の利子につきましては関係経済団体に負担してもらうように話しまして、また三分とそれから一般の通利との間の部分については都道府県が六割五分補給した場合には国がそのめんどうを見る一そういう制度をつくりまして、それを一般にお知らせいたしまして、それによって魚屋さんや皆さんの苦境をとりあえずお手伝いしたい、こう……
○中曽根国務大臣 ただいまの附帯決議の御趣旨を体しまして、行政に万遺憾なきを期する所存でございます。
【次の発言】 去る七月七日、出光石油化学徳山工場の第二エチレンプラントで火災事故が発生し、付近の住民をはじめ、各方面に多大の不安と御迷惑をかけましたことは、きわめて遺憾に存じております。
事故の概況について御報告申し上げますと、七日午後六時五十分ごろ、計器に異常が起こったため、エチレンプラントをシャットダウンし、点検を行ない、その後、再び装置を稼働させましたところ、午後十時十五分ごろに至って、第二エチレンプラント内のアセチレン水添装置で火災事故が発生した次第であります。
直ちに工場側は、全……
○中曽根国務大臣 発電用施設周辺地域整備法案につきまして、その提案理由及び要旨を御説明申し上げます。 わが国の電力需要は、国民生活の向上と国民経済の発展に伴い、今後とも毎年一〇%程度の伸びが予想されています。 他方、ここ数年電力会社が発電所の立地を計画しても、地元の同意が得られないため、国の電源開発計画に組み入れることのできないものが増加しており、また、これに組み入れた後においても地元住民の反対にあって建設に着工できない例も多々生ずるに至っております。このままの状態が続けば、数年後には電力不足がきわめて深刻な問題となることが懸念されるところであります。 このような住民の反対の根底には、一……
○中曽根国務大臣 先般の出光の事故にあたりましては、たいへん住民、関係当局に御迷惑をおかけいたしまして、遺憾の意を表する次第でございます。 事故の真相究明にあたりまして、通産省としてもさっそく調査委員会をつくりまして、本日、東大の疋田教授を委員長として十二名の委員会を正式に発足させました。同委員会は、本日十三日午後第一回目の打ち合わせ会議を開き、直ちに現地に飛んで事故原因の究明に取りかかることになっております。 保安距離の問題でございますけれども、たしか十七の石油コンビナートの書類上の報告を見てみますと、川崎その他において古い施設が二、三その境界線から住宅まで五十メートルくらいのものがあっ……
○中曽根国務大臣 法律の趣旨に基づきまして、中小企業に対する割り当てをできるだけふやすように、閣議その他の機会を通じまして努力いたすつもりでございます。
【次の発言】 いま随時御質問いただきましたように、各般の法制があるわけでございますが、必ずしもうまく機能している状態にないのははなはだ遺憾でございます。本年度の予算につきましても大いに努力したのでございますが、経営改善資金のほうにかなりワクをとられまして、そのために期待どおり十分にほかのワクをとることはできなかったことをはなはだ残念に思います。来年度の予算編成にあたりましては、この八月の概算要求のときから、その点については大いに改善して努力し……
○中曽根国務大臣 発展途上国等に対する経済協力の一環として、また、わが国の産業構造政策上からの要請等も勘案いたしまして、産油国あるいはそのほかの発展途上国等に対して経済協力を行ならという意味で、ある場合には石油のリファイナリー、ある場合には石油のケミカルプロダクトあるいは情勢によってはアルミ、鉄鋼あるいは化学肥料等々につきまして先方の要請と協議がととのえば、われわれとしては、そういう関係の業界が進出して経済協力を行なうことは、むしろ適切な事態になってきていると思い、ケース・バイ・ケースによってそれらを勘案しながら助成し、積極的にこの政策を進めていきたいと片方では考えております。やはり互恵平等、……
○中曽根国務大臣 ただいまの附帯決議の御趣旨を尊重いたしまして、政策に万全を期する次第でございます。どうもありがとうございました。
【次の発言】 鉄鋼のような産業の基礎資材は、できるだけ長期的に安定した値段で需要者に供給することが望ましいと思っております。いまお示しのような市中ものと、それから長期契約ものとの間にはなはだしい価格差があるということは非常に残念なことでございまして、それにはそれ相応の理由があると思いますが、その中に投機的要素とか買いだめ的要素とか、あるいは非常に不当利潤をむさぼるというようなことで、流通段階においてそういう現象が起きるという場合には、これは行政指導その他によりまし……
○中曽根国務大臣 塩ビやそのほかの不足で中小関係の業者に迷惑をかけておることはたいへん恐縮に存じておるところでございます。 いろいろ原因はございますが、一つは総需要が思いのほか伸びてきておる、特に建設関係においてかなり伸びが強い、そういう点がございますのと、それからやはり公害関係で苛性ソーダの生産がストップしたりあるいは停滞ぎみである、あるいは徳山の事故の関係、そういうようないろいろな悪条件が重なりまして供給が少しとだえがちになったところでございます。しかし、いろいろ緊急措置をやりまして、とりあえず手当てをいたしましたが、これらの生産体系は順次また機能を回復しつつありますから、年内にはだんだ……
○中曽根国務大臣 越智委員から具体的に精細にわたって御質問をいただきまして、たいへん恐縮に存じておるところでございます、いままでお話がありました塩ビ電線及び丸棒そのほかの配当問題につきましては、中小関係あるいは中小関係の造船所等につきまして周到な配慮をいたしまして迷惑のかからぬように、われわれとしても具体的に処理させるつもりでございます。 なお、官庁工事の自粛、抑制という問題も仰せのとおりでございまして、そういうような設備の抑制をする場合には官が率先してやるべきものであります。先般電力の節約をやりましたときにも、そういう趣旨に沿いまして、官庁関係で率先してやっていただいた次第でもございます。……
○中曽根国務大臣 念には念を入れよという御精神でより安全度を確保するという御趣旨はわかりますけれども、法のなじみぐあいからいいますと、ダブってかぶせるということは、特殊の場合を除いてはあまりないのではないかと思います。やはり当該特別法があるという場合には、その特別法を優先させて、それによる責任を明確にさせておく、そういう態度でいままで法の制定というものはきているように思うのでございます。これもやはりその同じような例ではないかと思いまして、御趣旨はわかりますけれども、それがために安全度が失われるということはない、そういうように思います。
○中曽根国務大臣 PCBにつきましては、残存物を的確に把握し、保管し、処理をしていくということは大事であると思います。特に市町村等から出ますテレビ等のコンデンサーに入っているようなものは産業廃棄物で出てくるというケースもございまして、これらは何万件という数の多いスタイルの違った各会社別のテレビが出てきているわけでございます。これらにつきましては会社別のリストがようやくできまして、それらを市町村長のところにも参考のために配付して、そしてそれらについては東芝なら東芝、松下なら松下とも連絡をとって、そういうものの処理を急いで実行したいと思っております。このようないままで性能のよくわからなかった化学物……
○中曽根国務大臣 われわれがいかに厳重にこれを規制しても、米軍の基地内において取り扱いがずさんである場合にはざるのような現象を呈しますから、これでは国民生活にも影響するところ大になります。したがいまして、本法が通過成立いたしますれば、外務省と直ちに協議いたしまして、先ほど申し上げましたように、安全保障条約に基づく合同委員会の議題に載せまして、アメリカ側に対して本法の趣旨もよく説明して、米軍側が日本側と同じように注意して扱うように強く要請したいと思います。
【次の発言】 ただいまの附帯決議の御趣旨を尊重して、政策に万遺憾なきを期する次第であります。どうもありがとうございました。
○中曽根国務大臣 大体政府の方針のようであります。
【次の発言】 私が加藤委員に御答弁申し上げましたのは次のようなことであると記憶しております。もし万一主権侵害が合った場合には対韓援助を打ち切るべきではないかという執拗な御質問に対して、私は、日韓両国の間は善隣友好の関係を続けていくことが好ましい、今日の時点においても同様である、今回もし万一主権侵害といういうようなことがあれば、それはまことに不幸な事件であって、そういうことがないことを希望しておる、しかしもし万一そういうことがあったとするならば、外交当局と相談し、閣議レベルで、その問題も含めて検討することはいいと思う、そういう返事をしたと記憶し……
○中曽根国務大臣 通産省におきましては、水銀等汚染対策推進会議における五十年九月を目途に極力隔膜法への転換をはかる旨の決定を受け、これまで関係企業に対し、隔膜法への転換を強力に指導してまいりました。 その場合の転換原則としては、水銀の使用管理状況、設備の老朽度などをおもな指標としましたが、こうした指導に基づいて提出された各社計画を再度調整し、他方、ソーダ業界及び関連業界に混乱が生じないよう、秩序ある転換を推進する必要性も踏まえ、どの程度が最大限転換が可能か等を慎重に検討しましたところ、五十年九月までには三分の二の転換が大体可能である旨の心証を得た次第であります。 なお、水銀汚染問題の重大性……
○中曽根国務大臣 いまお答え申し上げましたように、法案の改正案を出しまして、延長いたしたいと思います。
【次の発言】 現地の情勢を聞いてみますとなかなか土地が狭いようでございます。しかし、住民の皆さんの将来の発展等も考えまして、できるだけ適切な企業が誘致されるように協力してみたいと思います。
【次の発言】 予算確保については努力してみたいと思いますし、また将来の法改正につきましても検討させてみたいと思います。
【次の発言】 下請の中にもいろいろなものがありまして、どの程度下請をやってきたか、そういう安定性、恒久性というようなものも考える必要もあると思います。しかし、私は御趣旨に沿って積極的検討……
○中曽根国務大臣 この前も申し上げましたように、インフレということばの定義、概念の取り方によっていろいろ考え方が変わるのだろうと思います。しかし、もしインフレということばの心理的要素を非常に重要視して、物資不足あるいは先行きの見通し等からして心理的に物価が上がるというような観念が横行してきて、そして物の買いだめとか買い占めという現象が起こる、それがスパイラルに拡大していくという現象があるとすれば、それはそういう意味におけるインフレ的現象であると言っていいと私は思います。 現在の状況はどうであるかというと、そういうような情勢に入りつつあるような、そういう段階であるように思います。
○中曽根国務大臣 最初に、昨年十一月二日に北海道石狩炭鉱におきまして、罹災者三十一名を伴う災害の発生を見ましたことは、所管大臣としてまことに遺憾であり、保安行政面において今後一そうの努力を払う決意をここにあらためて表明する次第であります。 石炭鉱業につきましては、昭和四十四年度から第四次石炭対策を実施し、国会をはじめ関係各方面の御協力のもとに、石炭鉱業の合理化と再建を可及的に支援する措置を講じてきたところであります。しかしながら、石炭鉱業をめぐる内外情勢の変化には、その後もなお著しいものがあり、採炭条件の悪化、コストの上昇、公害規制の進行等による需要の減少等、石炭鉱業の諸条件には、第四次対策……
○中曽根国務大臣 結論を申し上げますと、石炭に関する第五次答申の線を守って、政府は政策を進めていくということでございます。 国際的な現在のエネルギー情勢を申し上げてみますと、何といってもアメリカというものが世界に対して非常な大きな影響を持っておりまして、このアメリカ、次にEC、ヨーロッパ諸国の燃料政策の動向が非常に大きく作用してくるわけでございます。いまの諸工業、諸産業の発達の度合い等を見ますと、石油の需要というものはかなり大きなところにのぼっていく見込みでございまして、アメリカにおいても、一九八〇年代の初期には、おそらくアメリカの消費量の半分は輸入しなければならぬだろう。その政策の半面には……
○中曽根国務大臣 先ほどは渉外関係のために遅参いたしまして、御迷惑をおかけいたしました。以後注意をいたします。 先般、石狩鉱の事件がありまして、ああいうような災害、悲惨な事故を再び起こしてはいけない、そういう強い気持ちから、監督官を集めまして、保安についてはさらに厳重に監督して再びああいう事故を起こさないように指示したところでございますが、また、今回このような事件が起きまして、まことに残念に思い、かつ申しわけない次第であります。 「保安なくして生産なし」というのが私たちの指導方針でございます。人間の命を大切にするということは一切に優先する、そういう考えを持ちまして、今後とも、再びああいう事……
○中曽根国務大臣 まことに残念な次第でございますけれども、予想あるいは想定されるよりも客観的な経済条件の変化のほうがスピードが速かった、そういうことで、ともかく情勢が先に進行して計画がくずされていったということではないかと思います。
【次の発言】 それも一つのお考えかとも存じますけれども、やはり企業のバイタリティーとか企業の一つの内部の有機的な力という活力を抹殺してはいけないというのが自民党の政策の根本にございまして、国有化的な考え方や国家管理的な考え方にあまりなじまない、そういう基本線もあったのではないかと私は思います。それのどちらがいいかということになると、これは評価はなかなかむずかしいと……
○中曽根国務大臣 有望な新鉱につきましては、国家は補助金あるいは融資等、法の許す範囲内の最大の援助を与えまして、出炭というところへ早くこぎつけるように努力したいと思います。
【次の発言】 前回の委員会で申し上げましたように、日本のエネルギー需給を考えますと、かなりタイトになってくるように考えられます。そういう観点から、国内資源である石炭というものに対する再評価が生まれてくることを、私はある意味において希求しているところであります。とりあえずは、第五次答申を守って、あれを最低限実現をして、そして、まあ野球で言えば、この回を守り抜いて、そして次の新しいエネルギー需給関係に、石炭関係が再び再評価され……
○中曽根国務大臣 私は政策の破綻とか、かぶとを脱ぐという表現を直接言ったようなことはないと思いますが、速記録を調べてみて正確に御答弁したいと思います。(多田委員「速記録を調べてください」と呼ぶ)ただ、時代の流れとともに、いろいろいままでやってきた施策が、流れのほうが早いために追いつけない、あるいは新しい変化が起こった、それに対応するために非常に努力してきた、そういう意味のことは言ったことがあります。しかし、破綻したとか、かぶとを脱ぐとか、そういう表現はしてない、そういうふうに思います。
【次の発言】 重ねて申し上げますが、政策が破綻したとか、政策が失敗してかぶとを脱いだとか、そういうようなこと……
○中曽根国務大臣 重ねて災害が起きまして、まことに遺憾な次第でございます。
前回の災害のあとにいろいろあと始末等をやらせ、保安上の点検を最後にやりまして、係官が坑内を一巡しまして、それで、大体だいじょうぶだということで再開したと報告を受けています。しかるに、またこのようなことが出ましたことは、いずれにせよ、監督不行き届きのことがあったのではないかと思います。
具体的な点につきましては、局長から答弁申し上げます。
【次の発言】 大夕張の件が会社と組合との間で大詰めに参りまして、閉山のやむなきの方向に至りましたことはまことに遺憾でございます。この間に地元の北海道の各方面から非常な御心配をいただ……
○中曽根国務大臣 大夕張炭鉱につきましては、会社からことしの春閉山通告が出て、そして労働組合及び地元の市町村等との間でいろいろ交渉が繰り返されておって、政府としてもできるだけ閉山の事態を避けるように、会社の幹部を何回か招致して、またいろいろ経理的な相談にも乗って、努力してきたところでございますが、最近の模様を見ますと、経営をいままでどおり維持していくことは非常にむずかしい状態になりつつあるようになって、いま労働組合あるいは地元と最後的な話し合いの段階にきておるのではないか、このように思います。
【次の発言】 その点はまことに同感でございまして、もし万一将来閉山のやむなきに至るというような場合に……
○中曽根国務大臣 通商産業省設置法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び要旨を御説明申し上げます。 戦後長きにわたりまして、通商産業省は、所得の向上を求める国民的要請にこたえまして、その行政の重点を産業の発展と輸出の振興に置いてまいりましたことは、皆さま御承知のとおりであります。そして官民の努力によりまして、この目標はほぼ達成してまいったわけでありますが、他方、最近の内外における社会経済情勢の変化はまことに著しいものがあり、単純に産業の発展、輸出の振興をはかるということではなく、国民福祉と国際協調、さらには将来にかけて産業が好ましい発展を遂げるための新しい通商産業政策の展開が強……
○中曽根国務大臣 一九五〇年代、六〇年代は、成長に重点を置きまして政策をやってきたと思います。そして特に五〇年、六〇年代においては、重化学工業中心に努力して、その目的に関する限りは成功したと思いますが、七〇年代に入りましてから公害問題そのほかいろいろな変化が出てまいりまして、価値観の転換と申しますか、そういう意味で成長中心から福祉指向の方向に日本経済のかじを少し変えていく。従来も福祉を無視しておったというわけでもありませんし、今日成長を無視しておるというわけでもありませんけれども、その重要な方向を福祉指向及び知識集約型に今度は転換をしていく、そういう方針をきめたわけでございます。それに伴いまし……
○中曽根国務大臣 おそく参りましてどうも失礼いたしました。 このエネルギー危機、特に石油危機という問題は、確かに私は起こりつつあるものだろうと認識しております。いまもアメリカのピーターソンと話した一つの大きなポイントはその点でもありましたが、世界じゅうが経済的に成長してきておりまして、その燃料源、動力源というものに石油が非常に重宝なものでありますために、石油に対する需要というものは加速度的にいま各国とも増大してきております。発展途上国においてもそういうスピードで成長しておりますから、石油の需要というものは非常に大きくなっているわけでございます。特に、石炭が公害で使えなくなりつつある、そういう……
○中曽根国務大臣 内容につきましては官房長から具体的に御説明申し上げますが、提案趣旨でも申し上げましたように、通商産業省の体質と申しますか、いままでの因縁を見ますと、明治以来、日本の経済成長、まあ昔の時代は富国強兵、殖産興業に役立つという体質で育てられ、戦争が終わってからは、敗戦の焦土の中から日本を経済的にまた蘇生させるために成長を目ざしてつくられまして、特に通商ということばが今度は戦後入ってまいりまして、これもドルを蓄積するということを目標にやったわけでございますが、六〇年代、重化学工業が発展いたしまして、そのために公害問題やさまざまな複雑な社会問題が起きまして、その反省の上に立って日本の行……
○中曽根国務大臣 今回の機構改革は、最近の国際情勢並びに日本の国民経済の変化、特に産業構造の転換の時代的要請等を踏まえまして、一面においては、従来の成長中心、重化学工業中心の方策から知識集約型、付加価値の強い産業型にこれから転換させていく。また一面においては、消費者、あるいはそのほかの流通関係をも重要視するということ。それから、エネルギーに関する時代的要請について、しっかりとした施策の統合を行なう部局を強化するということ。それから通商関係において、国際協調という面を重要視して、輸出重点という点から均衡を重点とする、そういう方向に転換するという必要性。そういう大きな時局の必要性にかんがみまして、……
○中曽根国務大臣 今回の機構改革によりまして、かなり大規模なその趣旨に沿った改革案を御審議願っておるわけでございます。産業政策局の中に流通商務課あるいは流通対策課というような課も特に設けて、消費経済課等においても消費経済問題を中心にやるようにやらしておりますし、それから通商産業審議官、この審議官の仕事というのは事務次官補みたいなものでございますけれども、特にそういう面について大局的に調整させようという考えでおります。 しかし、こういう機構をつくっても、一番大事なことは公務員の心がまえでございまして、この点につきましては、いままで御答弁申し上げましたような、通産政策の大きな転換という筋を体して……
○中曽根国務大臣 石炭問題の重要性につきましていろいろ御指摘、御指示を賜わりまして、まことにありがたく存ずる次第でございます。 政府とてたしましても 第五次答申の線に沿いまして、二千万トンを下らざる、この意味は二千万トン以上ということでございますが、その線を今後とも確保していくために、不退転の意味でいろいろ政策を強力に推進してまいるつもりでございます。 従来から石炭鉱業に対しましては、坑道の掘進、新鉱の開発、保安の確保等につきまして、補助金の交付あるいは長期無利子の融資、石炭の供給体制の整備につとめてまいりましたが、石炭鉱業の資金、経理の改善をはかるため、累積債務の財政による肩がわり、安定……
○中曽根国務大臣 中東紛争の影響を受けまして、石油の削減が急激に出てまいりまして、いろいろ国民の皆さまに御迷惑をおかけする事態になりましたことをたいへん恐縮に存じております。 大体の見通しを申し上げますと、昨年日本が輸入した総量は、二億五千七百万キロリットルであります。それで、それが来た場所は、五〇%強がイランとインドネシア、これは今度あまり影響を受けてないOPECでない国であります。一応いまのところは制限されてない国であります。それで、いまOAPECで制限しておるのは、サウジアラビア以下四〇%でございます。その四〇%の中の約二〇%程度の削減がいま見込まれておるわけです。これは日本へ供給して……
○中曽根国務大臣 商社くらい、人材と情報と資金力を動員できるものは日本にないと思います。したがって、これが自由を乱用すると、自由経済自体を、公正競争あるいは公正な価格形成というものを阻害する危険性を持っておる反面があります。したがって、自由の乱用というものを商社みずから自粛して、社会的期待と責任にこたえなければならぬ、力があればあるほどそういう立場にあるものと、私らは考えます。 商社には功罪二つの面があると思いますが、一面において、日本の輸出入がこれだけ伸びてきたという一つの力には、あずかって商社の力があった。これはある意味においては功の面でありますけれども、それが国内経済にかなり進出してき……
○中曽根国務大臣 いわゆる商社というものは、本来は貿易商社からスタートしたと思う。戦前におきましては三井、三菱あるいは五綿というものは、みんな貿易商社として令名をうたわれたものでありますが、戦後になりまして貿易が、戦争に負けてから閉ざされて、これらの膨大な商社が、人員を吸収し、あるいは食べさせなければならぬ、そういう面から、国内に主として力が入ってきて、そしていろいろ、いわゆるラーメンからミサイルまでといわれるように、貿易よりもむしろ国内的な産業に手を出すという、興味も持つという方向に変わってきた。それが、ある意味においてプラスもあったけれども、マイナスもうんと出てきた。株式とか土地とか、投機……
○中曽根国務大臣 懇談会の意見具申というものは、正式に通産省に出されたものではございません。しかし、その内容には傾聴に値するものがかなりあると私は心得ております。通産省が正式に諮問したのではなくして、私的団体がそういう意見を出したというので、必ずしも通産省がすぐそれに対応すべき責任があるものではないわけです。産業構造審議会というような正式の機関で諮問した場合には、やはり通産省も対応する法的並びに道義的責任があるような気がいたしますが、この場合は民間の団体が意見を出したわけであります。しかし、そういう手続や形式にとらわれずに中身でものを考えなければならぬと私思っておりまして、その内容については傾……
○中曽根国務大臣 鉄鋼につきましては、去年の暮れぐらいから値が上がってまいりまして、通産省としてもほっておけませんから、約百万トンの増産をさらに業界に要請いたしました。それから一―三月では、前年同期に比べて二五%増の増産を要請して、それをいま実施しているところでございます。 鉄鋼のような基礎資材は、長期的に安定することが好ましいことでございます。いままでの例を見ますと、業界でシェアの競争をやりまして、どうも設備投資を過剰にやった気味がなくもありません。そういう過去の経験にかんがみまして、通産省としてはある程度ガイドラインをつくって、そして基礎資材である鉄鋼が暴騰して国民の皆さんに迷惑をかけな……
○中曽根国務大臣 まず、調整インフレの問題ですが、私は調整インフレということを言ったことはないのです。昨年の九月ごろ、景気をもう一馬力上昇させる必要がある、補正予算を組む必要がある、そういうことを言いました。それを調整インフレというように一部で誤解して、新聞が書いたということはございます。私は、国会におきましても、およそインフレと名のつくものはあらゆるインフレに自分は反対であります、そういうことを言っております。 第二に、この間の訪中でございますが、これは周恩来首相からかなり前からたび重なって招請のお話がございまして、それでその要請に亡たえて行ったわけです。これは総理、外務大臣、御了承のもと……
○中曽根国務大臣 防衛庁の案に対しまして、総理大臣がわかった、理解する、妥当と思う、そうおっしゃったことをわかったと私は理解いたします。
【次の発言】 各省との間でいま思想調整をしております。何らかの方策によって過密地帯における工場を過疎地帯に持っていくということは国の大方針でございますから、それが促進される方向でものを処していきたいと思っておりますけれども、各省間にいろいろ、既存の法律秩序やら現状に対する認識、そういうような関係においていま調整しているというところでございます。
【次の発言】 PCBにつきましては、約八千五百トンぐらい生産されまして、二千五百トンぐらいが回収されておる。(渡部……
○中曽根国務大臣 私たちは南北間における緊張緩和を歓迎いたしまして、この緊張緩和が事実上どういうふうに進展していくかを非常に注目しているところでございます。その進展の度合いに応じまして、ケース・バイ・ケースで環境をつくっていくということを考えてけっこうであると思います。
○中曽根国務大臣 その後調べましたところ、一応楢崎委員御指摘のとおり、会社の措置について穏当を欠くものがございました。よって、会社の首脳部を招致いたしまして、厳重注意を与えておきました。
【次の発言】 御指摘の部分は、東京螺子の業務の内容、販売品やあるいは会社重役等の問題についてありましたので、その点はよく調査いたしまして、そして処置したわけでございます。
【次の発言】 PCBの処理につきましては、まず液状PCBの焼却処理については、昨年十二月に環境庁によって焼却時の暫定基準が決定されましたが、高砂における焼却処理に際しては、本基準を十分守ることができることが確認されているので、安全性は十分確……
○中曽根国務大臣 御趣旨にわれわれも同感でございまして、今国会に特定化学物質取締法という法律を提案すべく、いま準備しております。慢性毒性を有するもの、あるいは濃縮性、あるいは分解しにくいもの、こういうことで有害のおそれがあるものについては事前に試験して、試験合格しなければ販売、製造、輸入等を許さない。また法律施行のときに、現に横行してその疑いのあるものについても同じような措置を政府がとれる、そういう形の法律を今国会に提案したいと考えております。
【次の発言】 いわゆるテクノロジー・アセスメントという考えに基づきまして、そういう疑わしきものは事前にすべて検査して、合格しないものは使わせない。今後……
○中曽根国務大臣 私が責任者にはなっていないと思います。
【次の発言】 そういわれているようであります。
【次の発言】 当時の内容をよく調査してみないとわかりません。いまそのときの情勢がどういう情勢でそういうことになっているのか、私、責任者でありませんからよく知っておりませんのです。
【次の発言】 よく調査してみないと、確実な答弁はできません。
【次の発言】 当時の情勢をよく責任者にただしてみないとわかりません。
【次の発言】 ともかく当時の事情を調査してみないとわかりませんので、調査がわかりましたらお答えいたします。
【次の発言】 私は責任者じゃありませんので、それは責任者が答うべきものであ……
○中曽根国務大臣 お尋ねの件、関係者につき調査しましたところ、三年以前の書類は原則として焼却している由でございまして、手元にもうないので調べることができない由でありました。
いずれにせよ、もし万一記載漏れというようなことがありましたら遺憾なことと思います。
【次の発言】 当面の問題については、大蔵大臣やあるいは企画庁長官がお考えを述べたとおりでございますけれども、われわれ通産省といたしましては、一番のポイントは貿易バランスの問題があるわけでございます。この貿易バランスを常に回復しておくという努力を、今後いかなる事態においても営々として努力していくべきではないかと思います。そのことがやはり世界……
○中曽根国務大臣 海洋博はぜひ成功させたいと思って、政府総力をあげていま努力しているところでございます。大体予算的措置は、政府関係でことし約三百六十億円のワクのもとに政府関係のものを認めてもらいまして、それから公共事業関係が約千二百億円、これも関係各省の了承のもとに手当てが済みました。 それから、大体のデザイン関係も高山先生を中心にして進んでおりまして、これらは順調に進行していくだろうと思っております。 また土地の取得につきましても、県当局の非常な御努力によりまして、大体九五%以上の土地の確保もできました。三月二日ごろ起工式をやりたいと思っておりますが、いまの那覇空港の問題は、やはりまだ頭……
○中曽根国務大臣 不統一はございません。私の談話は、まずいきさつを述べまして、貿易管理令を実施するときには、各業界別に懇談をいたしまして、もし将来フロートになるような場合にはこれは廃止する方針でやります、そういうことで実施をいたしました。ですから、筋からいえば廃止するというのが筋でございます。しかし今日の現段階において、内外の貿易、通貨情勢を見てもうしばらく考える要素がある、したがって現状を維持しながらもう少し内外の情勢を見ていきたいと思っております。それがいまの決心です。つまり、過去のいきさつと決心と二段階に分けて私が申し上げたのを、いきさつのほうを強調されてとられて、そういうふうに誤解を生……
○中曽根国務大臣 中小企業に対しまするショック、影響というものはかなり、思いのほか甚大であるのではないかと憂慮しております。 商工中金が最近調べましたものを調べてみますと、大体、約三百数社に当たってみまして、二百八十円ぐらいで契約あるいは予想しておったものが大体四八%ぐらいの中小企業でございます。それから二百七十円という水準にあったものが約一〇・三%ぐらい。それから三百円というものはやはり一〇%ぐらいございました。現在低迷している相場が二百六十五円というような相場でございますが、二百八十円においてもかなりきびしいというのがその真の声でございまして、そのレートのきまり方によりましては、輸出がほ……
○中曽根国務大臣 不況カルテルの運用問題につきましては、お説のとおり今後非常に慎重にやっていきたいと思います。 そもそも独禁法によりまして需給ギャップが非常に大きいというようなこと、あるいは原価、採算を割っているというようなこと、あるいは大部分の企業がそのために非常に経営上の危機に直面している、そういうような要件が、不況カルテルを認める要件になっていると思います。昨年鉄鋼その他の不況カルテルを認めましたときには、確かにそういう条件があったように私も思います。しかし、その後景気が回復してまいりまして、最後の段階になりますと、かなり鉄鋼なんかも、十二月、一月にかけては上がってまいりました。そうい……
○中曽根国務大臣 天候不順等によりまして、世界的に飼料農産物等が不足するという情勢が出てまいりまして、そのころから日本の商社等において、一部買い付けをあせるという動きがあったのではないかと想像されます。しかし、それらはいずれも確証をつかんでおることではございません。世界的な需給情勢から見まして、そういうことは特別の需給逼迫が起こった、そういうことは言えるだろうと思います。
大体大豆の所管は農林省でございまして、通産省は貿易の面だけを管理しているというところになっておるのでございます。
【次の発言】 その点は同感でございます。こういう需給が逼迫している、国民生活に非常に重要な物資について、かり……
○中曽根国務大臣 事実でありません。経団連からそういう意見書は来ておりますけれども、私が、ICやコンピューターの自由化の問題を、聖域ではもはやない、考えなければならぬと言ってきておるのは、アメリカが一〇%のドル引き下げをやってから私が言い出しているので、その影響を受けて経団連は言い出したのじゃないかと思います。
○中曽根国務大臣 これは法解釈上非常に微妙なむずかしい問題がありまして、公取の専門家にお聞きいただいたほうが正確であると思いますが、現在、組合等でいろいろ統一的な価格等をやっておるところもございますが、これらは独禁法上認められたものでやっておる、そういうふうに解釈しております。
【次の発言】 最近の各国の国民経済を見ますと、円切りをやるとか、通貨の切り上げをやるということが、必ずしも物価引き下げに直接響いてこない現象はかなり見えてきております。ドイツのマルクの場合も同様でございまして、いわゆるスタグフレーションという現象は、戦後新しく出てきたようであります。日本も、そういうことを日本経済の将来……
○中曽根国務大臣 通貨の安定のためには、やはり基軸通貨の使命を果たしてきたドルが、世界的にも信認され、かつ安定するという、いろいろな保証的措置を講じてもらう必要があると思うのです。大蔵大臣のけさの話にありましたように、交換性を回復するということも一つの大きな要件です。アメリカ国内におけるインフレを終息させるということも大きな要件ですけれども、もう一つ、見のがすべからざることは、アメリカの資本が外国へどんどん流出しているということで、それは多国籍企業を通じていっているところです。今回のニクソン大統領の措置を見てみますと、この資本の外国流出についてはむしろ奨励するような感じの措置があるが、引き締め……
○中曽根国務大臣 個人商店の取引のような場合には、経済原則でそういうことがあり得ると思いますが、しかし、その場合でも、やはり会社を再建させて再び生産性を上げ、利潤を生むようにあらゆる指導援助をするというのがまた通例でもあります。だから、何でも金で引き揚げればそれで済むというものでもないようです。いわんや国際関係においては、これは経済関係、政治関係、資源関係、あるいは安全保障関係、非常に複雑なメカニズムで結びついておるものでございますから、単に経済関係だけを考えるわけにはいかない。経済関係をささえているもの自体が、ある場合には政治関係であり、安全保障関係であることもあり得るわけです。 そういう……
○中曽根国務大臣 シベリアに対する諸プロジェクト協力の問題は、一般的に両国の国益に合致して、経済取引条件で合意が成立すれば、政府は積極的にこれを検討するにやぶさかでない、そういう前向きの姿勢を示しております。 それで、ヤクートの問題にしてもチュメニの問題にいたしましても、いまは民間レベルと先方の担当者との間で話を詰め合っているという状態で、政府としてはできるだけ早く合意に達するように希望しております。その合意が成立するならば、政府としてはこれを取り上げまして検討の対象にして、そうして政府全体で協議の上積極的な姿勢でこれに処したい。 いまの金融の問題等につきましても、その詰めの状況が、どうい……
○中曽根国務大臣 国際通貨調整のたびごとに、わが国の中小企業の一部には、企業を継続していく上について、継続可能か不可能かというような喫水線上を上下しているようなものがあるわけでございます。ケミカルシューズだとかクリスマス電球などはその中に該当します。そういうものは、前回の切り上げのときに、一部は韓国へ進出したり、あるいは一部はほかの仕事に転換したりしたのがございます。かなりそういう業種もございます。こういったようなことが何回も続くということは悲劇でございますから、そういう将来性の薄いものについては、この際思い切った構造転換を行ないまして、安定した企業として繁栄できるような措置を、政府も積極的に……
○中曽根国務大臣 ガーゼの問題につきましては、かねてからそういう情勢でございましたのでいろいろ手当てをしておりましたが、ガーゼ用原反の生産業者である織物業者、いわゆる専門機屋の段階では生産は増加しておる現状であります。例を申し上げますと、昭和四十六年において生産量が一億一千百万平方メートルであったのに対して、四十七年は一億二千六百万。約三〇先ふえておる。そこで、最近不足しておるというのでいろいろ取り調べてみましたら、流通段階において問題がある。専門機屋から問屋を通じて衛生材料メーカーに流れてきておるけれども、問屋の辺において停滞しているということが考えられました。そこで、専門機屋から直接衛生材……
○中曽根国務大臣 まず、租税の二重課税防止の条約は、国際経済を発展させるために必要な条約であると思います。国際経済を先進国相互、あるいは先進国、発展途上国、あるいは発展途上国相互、そういうふうにマルチナショナルに発展させていくために、二重課税防止条約というものが人間の英知で生まれて、これがかなりそういう意味において、世界経済を繁栄させるために貢献しておるものであると確信しております。 多国籍企業の問題は、この問題と若干関係しておりますけれども、問題はむしろ多国籍企業のマヌーバーにあるように思います。われわれも多国籍企業については重大な関心を持っておりまして、政府としてもかつて、いまの澄田輸銀……
○中曽根国務大臣 今回、田中内閣に再び留任することになりまして、誠心誠意努力をいたしたいと思います。委員各位の御指導を切にお願い申し上げる次第でございます。(拍手)
【次の発言】 石油需給適正化法案につきまして、その提案理由の御趣旨を御説明申し上げます。
去る十月中旬第四次中東戦争を契機として始まったアラブ産油国における石油の生産制限措置と、これに伴うわが国への石油供給の削減は、このまま推移すれば、今後国民生活及びわが国経済全般に次第に大きな影響を与えてくるものと憂慮されております。
政府におきましては、今回の緊急事態に対処するためには、官公庁、企業、個人など国をあげての協力と国による効果……
○中曽根国務大臣 中東の情勢はきわめて流動的でございますが、しかしOAPECの動向を見ますと、やはり和平交渉を監視し、牽制するという立場もございますから、この事態がにわかに解除されるということはきわめてむずかしいと思いまして、厳格なラインを基本に考えて政策をしなければならぬと思っております。 それで、ことしの輸入量を考えてみますと、下半期におきまして大体一億六千万トンを当初予想いたしておったのでございます。それが初めの予想では、大体一六%程度の削減で済むであろうと考えておりましたところ、OAPECの最近の情勢等から見まして、二〇%削減を考えなければならぬ事態に立ち至ったと思っております。そう……
○中曽根国務大臣 けっこうです。いまの条文の趣旨は、通産省が責任をもってもとの配当あっせんを行ない、各省がそれぞれ所管する問題について責任をもって業界を指導する、そういう形でやりたいと思います。
【次の発言】 中東紛争の結果、石油の削減という思いがけない事態が惹起されまして、そのために国民生活及び国民経済に重大な影響が来ようとしておりますので、この法案を提出いたしまして国民経済並びに国民生活の安定を確保する、そういう意味において、やむを得ず緊急の措置としてこの法案をお願いしたわけでございます。提案し、かつこれを実行する以上は、通産大臣は通産大臣としての責任を完遂してやってまいりたいと思います。
○中曽根国務大臣 下期に対しまして当初期待していた量に比べますと、すなわち一億六千万トンを当初期待しておりました。これに対して二〇%減、すなわち一億二千八百万トン、その程度くらいしか入らないのではないか、そういう気がいたします。初めは一六%程度いけるというので、一億三千四百万トンを期待数量といたしましたが、一億二千八百万トン程度でないかと私は心配しております。
【次の発言】 一月以降を見ますと、大ざっぱに目算をしてみまして、電力においてもあるいは石油におきましても、初め期待した量について二〇%くらいずつは平均して削減せざるを得ない、そういう事態ではないかと思います。
○中曽根国務大臣 世の中の理解と御協力を得るためにも、できるだけ協力することが好ましいと思っております。したがいまして、標準的なものに関しましては公表できるようにしたいと思います。
【次の発言】 やはり各企業企業によって経理の内容も違いますし、いろいろな会計経理上の困難とか、やりくりもあるだろうと思うのです。そういう面から全部それをさらけ出すというようなことはなかなかできにくいと思うので、標準的なものについてはできる限り出すことが好ましい、われわれそう考えて、そういうふうな努力をしてみたいと思います。
【次の発言】 そういう意図は、この法案にはございません。この法案は緊急事態、特に石油を大幅に……
○中曽根国務大臣 第七十二回国会における商工委員会の御審議に先立ち、通商産業行政に関する私の所信の一端を申し述べたいと思います。 戦後これまでに経験したことのない困難な事態を克服し、新たなる国民的連帯と国際的協調のもとに、安定し、かつ希望に満ちた社会をもたらすことが本年の最大の課題であります。 わが国は、戦後廃墟から立ち上がって、他に例を見ないほどの経済成長をなし遂げ、いまや主要な工業国の一員として、国際社会における地位もとみに重要性を加えてまいりました。 しかしながら、その反面、社会資本と民間資本のアンバランス、社会福祉のおくれ、環境の汚染、過疎過密問題の深刻化等、いわゆる高度成長のひ……
○中曽根国務大臣 そのような評論も私は読んだことがございます。また、結果的に見ますと部分的にそういう現象が起こったと判定せざるを得ない、結果論としてそういうことを考える要素もなきにしもあらずであります。しかし、意図的に、はたして連合してそういうことが作為的に行なわれたかということは、私はまだ疑問であると思っております。いずれにせよ、しかし日本としては最大の被害を受けた国の一つでありまして、これらの経験を踏まえて将来に対する対策をわれわれとしては慎重に講じていかなければならぬ、そのように思っております。
【次の発言】 十月に戦争が起こりまして、十月の十七日にOAPECの国々がたしか削減をきめたと……
○中曽根国務大臣 値上げはまだ固まったわけではございません。この石油問題は、物価全般に関する大きな根幹であり、また、日本の経済構造の基幹に影響する大きな問題でありますので、これは一通産省ではとても手に負えないぐらいの大きな問題の性格を持っております。したがいまして、大蔵省や経済企画庁や関係各省と十分整合しながら、大局的に将来を見つめていま作業を進めつつあるところでありまして、値上げが固まったとかなんとかという段階にまだ至っておりません。 しかし、通産省サイドの見解を申し上げますと、石油業者は大体十一、十二月ごろかなりのもうけをしたと見られますので、このもうけを全部吐き出させる、そして石油業者……
○中曽根国務大臣 中小企業信用保険法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び要旨を御説明いたします。 中小企業信用補完制度は、創設以来一貫して発展を遂げ、現在二兆八千億円を上回る保険規模に達し、中小企業者に対する事業資金の融通を円滑にする上で大きな役割りを果たしているところであります。 しかしながら、最近における中小企業を取り巻く内外の環境は、急速に変化し、かつ、きびしさを増しつつあり、それに伴い信用補完制度においても中小企業者の現実の資金需要に十分対応できない面が出てまいっております。 本法律案は、このような観点から中小企業信用保険法の一部を改正しようとするものでありますが……
○中曽根国務大臣 合成洗剤に対しましては国民の選好性というものがかなり強うございまして、非常に便利である、落ちがよろしい、そういう点で何か神話的な選好性があるようであります。商品の場合にはそういう国民の嗜好というものを必ずしも無視できない。しかし、私はどちらかといえば上坂さんと似た考えを持っているものであります。合成洗剤については、使用方法を適正にやれば害はない、そういうことになっておりますけれども、国民が膨大な合成洗剤をみんな使って、それが川へ流れていったということを考えると、まあ適量にしても自然との関係において必ずしもいい結果ばかりではないであろうという気が私しております。そういう意味から……
○中曽根国務大臣 最近の伝統的工芸品に対する国民の欲求の高まりを背景として、伝統的工芸品産業の振興の必要性にかんがみ、その産業の振興をはかろうとする伝統的工芸品産業の振興に関する法律案については、政府としても特に異議はないものと認めます。
【次の発言】 附帯決議に対しましては、御趣旨を尊重して、万遺憾なきを期する所存でございます。
○中曽根国務大臣 中小企業のために信用補完制度を充実さしていくということは、わが国中小企業政策の重大な仕事の一つであると思います。今回の改正もそれを目ざしたものでございますが、御指摘の小口の分について経営改善資金のほうは二百万円になっているということを考えてみますと、やはりある段階においてこれも改善して前進させる必要はある、そのように感じております。
【次の発言】 保証料の引き下げについては今後とも努力してまいりたいと思います。
沖繩の場合は、復帰いたしましてスタートしてからまだ日が浅いという点もあるようだと承っておりますが、今後とも沖繩の利率を引き下げていくように努力してまいりたいと思いま……
○中曽根国務大臣 石油開発公団法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び要旨を御説明いたします。 石油開発公団は、創立以来六年余にわたり、海外における石油、可燃性天然ガスの探鉱資金の投融資業務、開発資金の債務保証業務等を通じ、文字どおり海外石油開発の中核的推進母体となって活動してまいりました。 昨年来の石油危機に直面いたしまして、石油の安定供給の確保がわが国国民経済の円滑な運営の前提であることをあらためて痛感したわけでありますが、この安定供給の確保をはかる方策として最も効果的なものは、言うまでもなくわが国企業による自主開発の推進であります。 政府といたしましては、この自主開発……
○中曽根国務大臣 昨日の答弁におきまして明確と懇切丁寧さが欠けておりまして、たいへん失礼をいたしました。参議院におきまして商工委員会が午前中にございました。それから衆議院ではまた商工委員会がございましたが、私の答弁は基本的には同じことを申し上げておりました。と申しますことは、電力問題は非常に重要な国民経済全般の問題であるから、内閣及び党が正式に取り組んですべてを見つめながらやるべき問題であって、まだ取り組む段階ではない、そういうことをまず基本的に申し上げて、現段階は、石油の値上げをやったのでその反応をよく見きわめて、どういう均衡、水準に国民経済がいま落ちつきつつあるかということを見きわめておる……
○中曽根国務大臣 金属鉱業事業団法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び要旨を御説明申し上げます。 金属鉱業事業団は、金属鉱産物の貿易自由化がわが国鉱業に及ぼす影響に対処して、その国際競争力の強化に資するため優良資源の確保をはかることを目的として、昭和三十八年に設立されて以来四次にわたって改組拡充され、現在では、国の内外における金属鉱物の探鉱を促進するための業務と、金属鉱業等による鉱害を防止するための業務を行なっております。 一方、わが国の金属鉱産物の供給の現状を見ますと、逐年増大する需要に対して、国内の資源的制約により海外からの供給に依存する度合いが急速に上昇している状況に……
○中曽根国務大臣 繊維関係につきましては、ガットを中心にいたしまして多国間の協定を締結しようということで、一応協定締結というところまでこぎつけました。これは成功であったと思います。今後は二国間協定の問題が出てまいりまして、対EC及び対米というような問題についてわれわれの国益を大いに守って、しかも国際協調の実をあげるような成果を生むように努力していかなければならぬと思っています。 一方、繊維品の輸入は、日本の場合は非常に激増しておりまして、昨年の統計によりますと、たしか輸入のほうが多いくらいに、製品によってなってきつつあります。そういう面から、日本としては、発展途上国に追い上げられながら、独特……
○中曽根国務大臣 まず基本原則は、先進国と発展途上国が、特に資源保有国が共存共栄、相互補完という道を歩むということが必要であると思っております。その場合、先進工業国の立場は、ある意味においては、先進という意味におきましても優位な立場があるわけでございますから、資源保有国、発展途上国の立場に十分の理解と同情を持ちながら、お互いに互恵平等の政策を進める必要があると思っております。今回の国連の会議におきましては、日本政府は水田君を代表として送り込むわけでございますけれども、基本的にはそういう精神と態度をもって臨むと思います。 それで、具体的な問題につきましては、いろいろ決議等が出てきます場合に訓令……
○中曽根国務大臣 計量制度は消費者保護のためにわれわれは的確に実行していかなければならぬと思いますが、一面において中小企業の資金力等等を考えてみますと、この運用面において、通産当局として周到な配慮をしなければ中小企業もやり切れない面が出てくると思います。この点については、行政指導の面において、特に金融制度やそのほかの設備の整備等の面につきまして、できる限りの配慮をしていきたいと思いますし、また、法の運用自体も、これは慎重に配慮しつつ行なう必要もあると思います。それらの点につきましては御趣旨を体してやるつもりであります。
【次の発言】 ただいまの附帯決議の御趣旨を尊重して、この実施に万遺憾なきを……
○中曽根国務大臣 外務省の所管事項で私のほうからあまりコメントすることは、所管外のことでありますから適当でないかもしれませんが、やはり国際公法並びに国際私法というものはあるわけですから、そういう国際法というものを尊重するということは、国際関係を処理するためには長期的に見て必要なことではないか。法を全然無視するということはないと思いますけれども、それにしても国際私法というようなものもあるわけでございますから、いろいろな関連において国際的協調でものを解決していくというほうが双方に繁栄をもたらすゆえんではないか、私らはそういうふうに考えます。 また、国連の場において日本が修正案を出すというイニシア……
○中曽根国務大臣 最近のLDC諸国の追いつきの情勢を見ますと、やはり付加価値の高いもの、いわゆる高級品といわれる方向に日本の繊維産業を展開していく必要が非常に痛感されております。
【次の発言】 私は数年前、韓国へ経済閣僚会議で行きまして、そのときにホテルの地下で洋服をつくってくれる、一体どんなものか自分も実験してみよう、朝、寸法をはかると夕方飛行機が出るまでにできている、そういう話ですから、じゃつくってみよう、そういうので呼びまして、朝、寸法をはかったら十一時ごろ仮縫いをやって、それで夕方五時の飛行機に間に合うようにちゃんと飛行場へ持ってきていた。それをうちへ持ってきて開いて着てみましたが、品……
○中曽根国務大臣 発電用施設周辺地域整備法案につきまして、その趣旨を御説明申し上げます。 わが国の電力需要は、国民生活の向上と国民経済の発展に伴い、今後ともかなりの伸びが予想されています。 他方、ここ数年電力会社が発電所の立地を計画しても、地元の同意が得られないため、国の電源開発計画に組み入れることのできないものが増加しており、また、これに組み入れた後においても地元住民の反対にあって建設に着工できない例も多々生ずるに至っております。 このままの状態が続けば、数年後には電力不足がきわめて深刻な問題となることが懸念されるところであります。 このような住民の反対の根底には、一つには環境保全の……
○中曽根国務大臣 先般、宇都宮市で演説を行ないました際には、閣僚の身もわきまえずに社会党、共産党に対して不穏当、不謹慎なことばを用いまして、ここにつつしんでおわび申し上げる次第でございます。以後このようなことを再び繰り返さないようにみずからを戒め、慎重に対処するつもりでございます。 いろいろ皆さま方に御迷惑をおかけいたしましたことを重ねておわび申し上げる次第でございます。
○中曽根国務大臣 御指摘のように、在庫をどういうふうに処理していくかということは、非常に大事な問題であると思います。それで、まあこの際不況カルテルという構想も出ないことはありませんが、まだ不況カルテルということをやる段階ではないのではないか。ただ、組合等におきまして中小企業の団体法に基づく制限措置というようなものを申請してくる場合には、これはわれわれは検討してみたいと思っております。 それから在庫をさばく一つの方法として、海外に商品援助その他の中に繰り込むということもございますけれども、これは原則として当該国から要求があった品物についてわれわれがやるというのが筋でございまして、こちらから押し……
○中曽根国務大臣 電気会社の経理状況を見ますと、石油の値段が著しく上がってまいりました。去年の初めは、大体たとえば一バーレル二ドル五十セントぐらいのものが、今日の時点では十ドル五十セントとか十ドル八十セントぐらいに上がっておるものもございます。九ドル五十セントから十ドル五十セントぐらいが、いま入荷しているものの平均価格ぐらいではないか、十ドル五十セント近くのものに来ているのではないかと、私の荒算用ではそういうような考えで計算しております。それを見ましても、原油の値段がもう暴騰というぐらいに高くなってきておりますから、電力会社の経理から見ますとこれは全く異常事態で、いままでの常識を越えた変化、激……
○中曽根国務大臣 農業におきましては、ただいまの御答弁にもありましたようにナショナルセキュリティーという問題は非常に緊要であると考えます。したがいまして、国策として八〇%なら八〇%という自給度の目標をつくって、そして鋭意努力するということが非常に重要であり、また物資によっては備蓄ということも非常に重要であると思います。そういう基礎の上に立って国際分業というものも考えらるべきである、国際分業を優先して、そして自給度を忘れた政策というものは亡国政策である、そう私は思います。現在農林省がそういう自給度の向上ということを目ざして努力を力強くやっておるということはまことに妥当な政策であり、われわれも非常……
○中曽根国務大臣 経済採算的に見ましたら都会地域近傍に持ってくるほうが電力会社としては経済採算ベースはいいと思いますけれども、しかしやはり人口稠密な地帯に対しては多少、少なくともいろいろ煙の問題であるとかあるいは心理的な問題もございまして、できるだけそういうような摩擦を避けるという意味において近郊を避けるということは私は賢明な策であると思います。この問題は、単に必ずしも経済的な問題だけで思量さるべき問題でないように思います。また一方においては、過疎地域におきましては、過疎地域地帯の開発の問題あるいは固定資産税の問題とか、いろいろそういう問題で誘致を希望する向きもあるわけであります。むしろそうい……
○中曽根国務大臣 いま関係各省といろいろ審議を進めておりますが、現在の段階におきましては、二十一日の企画庁の物価政策に関する協議会か懇談会があったあと、物価関係の閣僚協を開きまして、二十一日に決定したいと思っております。
【次の発言】 申請は平均して六二・八九%になりますが、査定をいま一生懸命やっておりまして、査定の段階におきましては、春闘のベースアップがかなり大幅に上がったとか、そのほかの諸般の事情もあり、また一面においては円レートのかげんで削減する要素もあり、いろいろいま加除削減をやっておりまして、最後の詰めをやっておる段階でございまして、いま幾らになるというところまでここで御報告申し上げ……
○中曽根国務大臣 原子力発電は新しい技術でございますから、慎重の上にも慎重を期し、安全の上にも安全を確かめて実施しなければならないと思い、そのようにやっておる次第でございます。問題点はいま世界的にもいろいろ研究課題として指摘されております。緊急冷却装置の問題であるとか、あるいはローレベルのエネルギーの問題であるとか、いろいろ問題点もあげられており、これに対する技術的対応もいろいろ検討され、進められております。わが国におきましては、まず基準を外国の基準以上にやっているということ、それから審査の段階においてその基準に基づいて厳重に審査をする。特に地震国であるということ、そういう情勢、条件にもかんが……
○中曽根国務大臣 九電力会社の料金改定を昨夜の関係閣僚会議で決定いたしましたので、御報告を申し上げます。 電力料金につきましては、北海道電力のように昭和二十九年以来据え置いているものもあり、その他のものも含めまして概して八年ないし十年程度、比較的長期間にわたりまして安定してまいりました。しかるに、昨年秋以降における産油国の原油価格の高騰は、資源エネルギーを諸外国に依存する度合いの大きいわが国経済に強烈な衝撃を与えたのであります。なかんずく電気事業においては、火力発電の占める比率が七〇%をこえ、かつそのほとんどが原重油に依存している状況であります。コストに占める燃料費のウエートも、従来の二〇%……
○中曽根国務大臣 いま政府委員から御答弁申し上げましたように、年間を総合いたしますと大体バランスがとれる。そういうような考え方に立って各旬と申しますか、各年度四半期別の率をアジャストした、そういうふうに御理解願いたいと思うのでございます。
【次の発言】 御質問の筋にはごもっともと思われる点が多々ございますが、なかんずく電力供給の責任分野につきましては私も同感に思います。やはり政府、電力会社あるいは国民あるいは公共団体、おのおのが協力しなければできません。今回総合エネルギー調査会でいろいろ日本のエネルギー関係の将来性の見通し等についてつくっていただいておりまして、その答申を待ちまして、政府として……
○中曽根国務大臣 消費者行政の充実という項目は、われわれがいま一番力を入れている一つの項目でございまして、すでに本委員会に二、三の法案も提出いたしまして、安全センターとか化学物質に対する取り締まりであるとか、そういう諸般のことも実行しているわけでございます。特に地方におきますそういう監督の充実につきましては、今回も札幌及び仙台につきましてこのような御措置をお願いしておるわけでございますが、今後とも中央並びに地方における監督行政をさらに一そう強化いたしまして、国民消費者の御期待にこたえるようにいたしたいと思います。
○中曽根国務大臣 最初に、去る二月一日に北海道万字炭鉱におきまして、死亡者二名を含む罹災者二十名を伴う災害の発生を見ましたことは、所管大臣としてまことに遺憾であり、保安行政面において今後一そうの努力を払う決意をここにあらためて表明する次第であります。 石炭鉱業につきましては、昭和四十八年度から第五次石炭対策を実施し、国会をはじめ関係各方面の御協力のもとに、石炭鉱業の近代化と再建を可及的に支援する措置を講じてきております。しかしながら、昨年秋の中東紛争を契機として生じた石油の供給削減等に伴い、石炭についても再認識の必要性が各方面から指摘されるに至っております。 こうした新しい情勢の進展に対処……
○中曽根国務大臣 電力用炭販売株式会社法等の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び要旨を御説明申し上げます。 石炭鉱業につきましては、石炭鉱業審議会の答申に基づき、昭和四十八年度からいわゆる第五次石炭対策を実施しているところでありますが、昨年秋の中東紛争を契機として石油の供給削減等の事態が生じましたことに伴い、こうした新しいエネルギー情勢の進展をも考慮して石炭対策を進めることが必要となっております。 このため、政府におきましては、第五次石炭対策における諸施策を引き続き推進するとともに、昨年十二月に提出されました石炭鉱業審議会の中間報告の趣旨をも尊重し、当面の石炭対策を強力に推進……
○中曽根国務大臣 本改正法案は三本の法案を一本にまとめて提出しておりますが、これはいずれも石炭関係の法律でございまして、今後の石炭政策を強力に実施するために三本が一体となって成立することが望ましいものであるということ。 第二に、いずれも昭和四十九年三月三十一日と定められている廃止期限を、現在実施中の第五次石炭対策の終期である昭和五十二年三月三十一日まで延長するものである等からして、三法案を一本にまとめて提出いたしたものでもあり、従来もこのような場合に二以上の法案を一本にまとめた例も多いようでございます。 ただ、いま述べられた委員長の御意見、各委員がお述べになりました御意見につきましては、今……
○中曽根国務大臣 ただいま御決議になりました新石炭政策の確立に関する件につきましては、御決議の趣旨を尊重し、政策に万遺憾なきを期する次第でございます。(拍手)
○中曽根国務大臣 中小企業庁設置法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び要旨を御説明申し上げます。 御承知のとおり、中小企業の大多数は小規模企業でありますが、これらの小規模企業は、概して資金面、情報面等で多くの格差を負っており、きめのこまかい施策を必要としております。このような観点から、小規模企業対策につきましては、従来から各種の中小企業施策の中でも格段に配慮を払ってきたところであり、四十九年度予算案におきましても、大幅な施策の拡充強化をはかることといたしております。 本法案は、このような施策の拡充強化と相まって行政機構の強化をはかり、小規模企業者に対する行政を強力に進めるこ……
○中曽根国務大臣 従来からも、中小企業庁におきまして、諸般の対策をやってまいりましたが、最近、中小企業問題の中で、特に重要な問題になってきたのは、零細企業の問題でございます。昨年は、小売商業振興法という法律もつくっていただきまして、零細小売り関係の援助、強化につとめてまいりました。 それから、最近の経済情勢等を見ますと、昨年の水銀の問題あるいはさらにドル・ショックの問題、今度のオイル・ショックの問題でやはり一番打撃を受け、また手当てを必要とするのは、むしろ零細企業にある情勢でございます。特に流通過程におきましては、いろいろ問題があるようでございます。そういう面から行き届いた対策をやるために、……
○中曽根国務大臣 中小企業政策は、通産省としては最も重要視しておる政策であり、政府としても同様でございます。昨年来、正月からは物資の不足、原料、資材の不足それから円のフロート制への移行、それから夏になりますと、いろいろ石油化学の爆発その他によって塩ビその他が不足するとか、秋になりますと、石油危機が発生いたしまして、それらの経済変動の波をもろに実は受けてきておるわけでございます。倒産件数その他を見ておりますと、最近は、総需要抑制の影響を受けて、次第に不況の色も出てきております。 われわれとしては、中小企業がわが国、国民経済における重要な使命を果たしているのにかんがみ、中小企業により光明をもたら……
○中曽根国務大臣 御指摘の向きが多々あると思います。中小企業庁ができましたけれども、いままでの成果を反省してみますと、わりあいに、中堅企業とか商工会議所や商工会の、比較的経営力のある人にまではタッチできるけれども、弱いところまでなかなか手が届かぬ。弱い方々は、そういう組織にもなじみませんし、それから、そういう情報を求めるという力もあまりないようであります。したがって、いわば毛細管にどうして血を送って、そして、いろいろな情報を与え、あるいは企業の改善を指導し、金融のめんどうを見させていただくかということが、実は中小企業政策のいま一番大事なポイントであります。 特に、最近のように、人手の問題や資……
○中曽根国務大臣 最近イランの入札を見ますと十七ドル三十セントというような高値がつけられております。そこで問題は、不当な暴利あるいは便乗値上げということを許さないということだろうと思うのです。しかしイランの場合は、あれが相場としてあそこで値付けされるかどうかは私は疑問だと思います。非常に少ないときのマージナルなラインでスポット買いが行なわれてああいう値段が出たんではないかと思われる節もあります。しかし、いままで原油価格が二ドル八十セントであったのが近ごろは大体平均四ドルないし五ドルぐらいになってきて、それが七、八ドルに上がるという情勢でもあります。ですから、いままでわれわれが考えていたよりもべ……
○中曽根国務大臣 先ほど来御議論を拝聴しておりましたが、高橋公取委員長という人はなかなかがんこな潔癖な人で、私はかねがねその人格に傾倒しておる人です。そしてこの独占禁止法を守るためにはからだを張って必死になってやっておられることを何回か経験しておりまして、高橋さんのいまの御答弁につきましては私は全幅的に敬意を表して、その考えに従っていくつもりでおります。
【次の発言】 標準価格の決定には、法律にも書いてありますように、いろいろな手続、つまりこういうことを考えてやれということが書かれてあります。そういう中の一環として業界の意見を聞くということも悪いことじゃありません。消費者の意見も聞く。決定は政……
○中曽根国務大臣 まず、数字が新聞に出たことでございますが、通産省試算として九千百六十四円というのは、総理大臣が参議院でしゃべってしまった、それで新聞にも出た。これはしかし試算として表明しておるわけで、それで固まっておるわけではございません。その後、各省で最後の詰めをいろいろやりまして、特に農林省や運輸省等からは、軽油やそのほかの石油製品の値を下げろ、もっと政策的考慮をしろ、そういう強い要望があって、ゆうべもおそく、けさ方まで、通産省でいろいろ詰めたところでございます。 それで八千九百円云々というのは、新聞が書いたのでありますが、これもわれわれは責任をもつものでございません。日本の新聞記者は……
○中曽根国務大臣 数字はこの前も申し上げたとおりでございますが、一つは、下期に集中して削減がきているということ。それで、われわれとしては、下期、大体十二月以降二八%程度の削減であると予想してまいりましたが、最近ペルシャ湾において各国のタンカーが殺到しておりまして、そういうような面から見まして、約二〇%前後になるのではないかという予想が少し出てまいりました。これらは、みんな日本に来ております各メジャーたちから、配船の状態、着荷の状態等、毎日のように電報でとりまして、趨勢を見ておるわけでございます。それで、各国がみなおのおの競ってタンカーを回して殺到しておるものですから、予想は必ずしも的確につかな……
○中曽根国務大臣 あれは、大体昭和五十二年、五十三年の予想をいたしまして需給関係を想定して、その能力を確保しておこう、そういう考えでありまして、その何%を稼働するかということは、需給状況あるいは国内の諸般の情勢を見ながら、当然石油業法によって規制していくべきものであります。あのとおりフルキャパシティーをやるかどうかは、必ずしもあのとおりきまったものではございません。
【次の発言】 価格安定カルテルはやりません。政府がやろうとしておるのは、政府がある目的をもって行政介入、公権力の意思をもってある一つの指導行為を行なう、そして業界に対して協力を求むる、そういう行為でありまして、カルテルではありませ……
○中曽根国務大臣 需給の見通しは、十一月の時点におきましてメジャーズからの入荷報告等を徴しまして、大体下半期一六%程度の削減であると予想いたしました。十二月は大体そのとおり来ておるようです。一月も、上期ぐらいはその程度でいけるのではないかと思いますが、下期並びにその後全般を通算してみますと二〇%ぐらい平均にいきはしないかと、そういう予想も出てまいりまして、わりあいシビアにものを考えたほうがいいというので、大体二〇%程度に削減が下期通じてあるものと考えて、諸般の対策を打っております。 それから第二に、メジャーズ及びOAPECとの関係でございますが、確かに石油の値上がりによりましてOAPECはそ……
○中曽根国務大臣 OAPEC諸国の一月以降五%削減はあり得るものと考えておりました。そういうことがないように希望しておりましたが、こういうことが出てまいりまして、事態は非常に深刻化しつつあります。
そこで、いよいよこれが現実になってまいりましたから、二法案の成立を見合いながら、一月以降の石油並びに電力に関する調整をさらに強めていかなければいけない、そう思って、目下いろいろ計画中であります。
【次の発言】 中小企業の問題は、今回のいわゆるオイルショック等も考えまして、特に年末金融、それから来年にかけまして資材難、そういう面から倒産件数が出ないように、十分手当てしなければならぬと思っております。……
○中曽根国務大臣 昨年一年間は、暦年にいたしますと約二億八千万キロリットル程度入っておりまして、一昨年よりはふえております。しかし、需要のほうは一昨年に比べて昨年はさらに増大しておりまして、住宅もふえ、テレビの台数もふえ、自動車もふえておりまして、そういう需要との見合いを見ますと、比率としては見合っておる数字になっておるのであります。
【次の発言】 あれは、石油業法に基づきまして長期計画を策定いたしまして、そして五十年、五十一年における日本のキャパシティーを計算して、そして長期計画として許可したものであります。しかし、現実に着工するときには、各工場ごとに着工の許可がまた別に要ります。それらは、……
○中曽根国務大臣 たとえば合成洗剤につきましては、一月十七日に、三鷹の中央物産というところで、消費者からの情報提供に基づいて現地調査を行ないました。在庫は二日分であって、これは買い占め、売り惜しみとは認められなかったけれども、行政指導によって、迅速な出荷を行なうように、その際現場で指示をいたしました。 一月十九日には、静岡市、日本通運の倉庫におきまして、同じように合成洗剤、ライオン油脂の品物が保管されている旨の情報に基づいて、現地調査を行ないました。これは、在庫は通常の三分の一以下であって、売り惜しみとは認められない。しかし需給逼迫の状況にかんがみ、出荷の促進を指示いたしました。 こういう……
○中曽根国務大臣 アルミサッシ業界に対しまして、十二月二十一日に、八社及び社団法人日本サッシ協会の本部及び六支部に対しまして、住宅用サッシ等の価格引き上げに関連して立ち入り調査を公取が行ないました。ただいまのお話のように、現在調査中であります。住宅用アルミサッシの価格は、四十八年上期までは標準タイプで、窓当たりメーカー出荷価格が約四千三百円程度でありましたが、九月ごろから上昇基調に転じて、十月五千円、十一月五千五百円、十一月七千二百五十円となり、安定期に比して約三千円、一七〇%の大幅上昇となっております。 それで価格上昇のおもな原因は、おそらく原材料であるアルミの型材が四十八年の年初は一トン……
○中曽根国務大臣 御指摘の安宅産業のケースについて調査をいたしましたが、それによりますと、関係企業、TアンドK社社長の公印は、その社長の経理が乱脈であったために、同社経理担当部長が安宅産業に預けたもので、安宅産業が取り上げたものではないと安宅はいっております。これは真偽のほどはまだよくわかりませんが、一応安宅はそういうことを言っております。 また、安宅産業へ預けた公印を使って振り出された手形が不渡りになったということも事実であります。この手形が安宅産業が振り出したものではなく、単にこれはTアンドK社の要請によって、安宅産業が預かっている公印をTアンドK社が使用したものである、そういうことを安……
○中曽根国務大臣 石油の供給計画は、一月は二千四百万キロリットル、二月は二十八日でございますから二千二百七十万キロリットルでございます。十二月に期待以上に入ってまいりまして、一月はどうであるかと見ておりますと、初旬は祭日等が多くて、そんなに例年どおり多く入ってきておりません。中旬もそれほど多くないようですが、次第に多くいまなりつつあります。それで、大体二千四百万キロリットル程度近く入るのではないかと見られております。 それで、先生がおっしゃいました生産のための三月増配論というのは、傾聴に値する御議論であると、私、感じております。ただ、十一日から始まるワシントンの会議、それから十四日から始まり……
○中曽根国務大臣 通産省で実施いたしました結果は、いま取りまとめておるところでございますが、合成洗剤、塩化ビニール、トイレットペーパー、印刷用紙、灯油、LPG等につきまして、札幌、仙台、東京、名古屋、大阪、広島、四国、福岡、沖繩の各通産局、通産省の支分部局等におきまして、五百三十五カ所、総勢千百九十八人を動員いたしまして調査をいたしました。 数量が何ぼ隠匿物資があったかという、そういう正確なものはございませんが、幾つかの、約三十件以上の具体的なケースを抜き書きしてまいりまして、ここに持っておるわけでございます。これは、トイレットペーパーあるいは洗剤、印刷用紙、灯油、液化ガス、それから揮発油、……
○中曽根国務大臣 日商岩井から日本工業立地センターというところに委託調査がありまして、それで日本工業立地センターというところでその調査をしたことがあります。それから、前に商工中金の副理事長をしていた渡辺君とかというのが、個人の資格で、その会議に出たかどうか知りませんが、それに参画しておるということを聞いております。
【次の発言】 よろしいです。
【次の発言】 これは推進ということではなくして、フィージビリティースタディ、つまりシンクタンクとしての機能で調査をしておる、こういうものであると承知しております。
それから壷井玄剛君あるいはそのほかの人は参加しているかもしれません。その点は私のほうは……
○中曽根国務大臣 防衛庁の方針に従って私はやっていると思いますから、民間において原子力潜水艦の研究をしているということはないと思います。
【次の発言】 平和利用で「むつ」のような場合の研究はやっていると思いますけれども、事、軍事利用に関するそういう原潜のような場合の研究はしてないと私は思います。
【次の発言】 たしか、私は提案者で説明をいたしましたが、昭和三十年ごろではなかったかと記憶しております。
○中曽根国務大臣 わが国の理論可採炭量は、約二百二億トンと算定されております。これは、昭和三十一年度に通産省が行なった埋蔵炭量調査の結果に基づく理論的数値であって、実際に取得できる炭量を意味するものではありません。実収炭量は三十一億八千万トンと算定されます。これは、理論可採埋蔵炭量から、自然条件の制約により採掘できないもの及び人為的条件により採掘できないものを除いたものであります。 昭和四十六年度において、経済性を加味した炭量は五億九千万トンと算定されます。これは昭和四十六年度に存在した炭鉱の骨格構造を基礎にし、追加投資及び新規投資により開発され得る実収炭量を、当時の生産原価一トン九千円以下……
○中曽根国務大臣 通産省といたしまして、公取の告発を受けたような、やみカルテル、あるいは数量カルテルについて関与したことはございません。 やみカルテルにつきましては、公取の告発によりますと、四十七年から四十八年にかけて五回あったということであります。それから数量カルテルにつきましては十月初旬ということであります。中近東戦争が勃発しましたのは、たしか十月の六日ごろで、われわれが石油の削減を通告されて、それでいわゆる緊急対策本部をつくって緊急措置に入ったのは十一月十六日からであります。数量制限したとかなんとかということは十月初旬のことであって、十一月十六日以降は、公取ともいろいろ相談をして、そし……
○中曽根国務大臣 C重油の仕切り価格は、元売りごと及び取引形態ごとに異なっております。御存じのように、C重油は電力用の重油でございまして、各元売り会社から電力会社に渡る値段は、その取引の情勢によって若干の変化があるわけであります。また、S分の割合によって区々分かれているのが実情であります。 そこで、仕切り価格の推移をお示しいたしますと、元売り全社の平均で見ますと、S分一・六%のC重油については、四十八年六月は七千七百円から九千七百円でありましたものが、十二月においては一万一千三百円から一万三千三百円となっており、大口需要者に対する価格は、元売り直売が多いため、ほぼこれと同水準となっております……
○中曽根国務大臣 昨年十二月初め生産業者は、最近の石油製品価格と総資材価格、労務費等の急激な上昇、石油、電力削減に伴う操業度の低下を理由に、販売業者である全農に価格改定を申し込みました。 このため、政府としては、法の目的及び肥料の農業基盤資材としての重要性にかんがみ、改定交渉の際には、価格上昇要因としては、石油製品、包装袋のみを考慮し、労務費、運送費、金利等その他の経費及び操業度の低下については、考慮すべきでない旨交渉当事者に強く要請いたしました。交渉の結果、昨年十二月十七日、当事者は、農林省及び当省に改定前価格に比べ一六・三%上昇の新取りきめ価格を届け出ましたが、この新価格は、上記指導に従……
○中曽根国務大臣 調査をいたします。
【次の発言】 昭和四十六年の九月に、消費者協会から、ガス瞬間湯わかし器が過熱するとの苦情があり、当局で調査した結果、同湯わかし器の過熱の原因は、一時期、昭和四十五年五月から十月までの間の製造工程にミスがあり、使用中に内胴と水管が遊離し、水管の冷却作用がなくなったため過熱したこと、また、器具ガバナーにも不調のものがあり、このためオーバーインプットとなって過熱を促進したことが判明しました。
これに対する措置としては、昭和四十六年十月十六日付、四六公局第八五九号をもって、製造事業者である磯村機器及びおもな販売事業者である東京瓦斯両社の社長あてに、追跡点検と修理……
○中曽根国務大臣 共同石油の件は、昨年の十一月中旬、共同石油の東京支店、横浜支店、関東支店がその特約店に出した通知文の中に、情勢説明として、十二月の生産を二二%カットするよう通産省が指示したことと述べたくだりがありましたが、調査したところ、前記支店が、当時発売された業界日刊紙燃料油脂新聞の記事をあやまって理解して通知文に転記したものであり、全くの間違いでありました。もとより通産省からかかる指示は出しておりません。この事実が明らかになりました。共同石油としては、通産省に右を報告し、陳謝するとともに、関係者を処分し、責任を明らかにした旨を報告に来ております。 事情はいまのような事情でございまして……
○中曽根国務大臣 自動車タイヤ、チューブの生産は、四十八年度四月から九月については二十六万一千トン、前年同期一九%増、また、本年度下半期四十八年十月から三月についても、石油、電力の削減がありましたが、二十六万二千トン、対前年同期一〇%増が見込まれております。したがって、四十八年度計で五十二万三千トン、前年同期比に対して一四・四%増の生産が見込まれております。以上に対して、自動車の保有台数及び本年度の生産見通しから予想される本年度の自動車タイヤ、チューブの需要は五十二万トン弱でありますから、全体として、需給のバランスはとれていると見込まれております。 そこで、わりあいに価格はいままで安定的に推……
○中曽根国務大臣 二月二十日の衆議院予算委員会において野間議員から、伊藤忠商事が、政府の在庫調査に先立って、在庫の分散、隠匿を指示した文書を社内で配付している旨の質問がありました。これに対して、私から、これは調べてみるということを申し上げました。 通産省は、同日夕方、伊藤忠商事の瀬島副社長を呼び、当該文書の提出を求めるとともに、事情を聴取しました。その結果、国会質問で出された文書は真正なものであることを確認し、そのような文書が社内で配付された以上、現在でも買い占め、売り惜しみの疑いがあるものと判断して、翌日、二月二十一日、伊藤忠商事本社に買い占め等防止法第五条第一項に基づいて立ち入り検査を行……
○中曽根国務大臣 石油製品の価格は、早晩値上げをせざるを得ないという状況にいま追い込まれつつあることは、御指摘のとおりでございます。 しかし、これをやるという場合には、昨年の暮れ以来石油業者が便乗値上げをやったという、その利得を全部吐き出させる、そうして内部留保も払い出す、重役賞与も辞退する、無配ないし減配を行なう、そういうところまで石油業者が国民の皆さま方に対して反省を示し、協力をするということを実現した上でやはりやる必要がある、こういう考えに立って、いまいろいろその施策を検討しておるところでございます。 ただ、石油の値段については、まだ不安定な要素が残っておりまして、第一番は、為替相場……
○中曽根国務大臣 大蔵大臣が答えましたとおり、日本合成ゴムは新技術を開発して、いわゆる天然ゴムの需要を非常に下げて、輸入、輸出関係において日本の国益になって非常に貢献している会社で、あの開発銀行の融資は非常に成功した一つの例だろうと私ら思います。 そういうところですから、できるだけ中小企業その他と同じように均てんさせるという精神は好ましいと思いますが、しかし、企業の商慣習の実態を見ますと、たとえば新日鉄という会社があります。こういうような会社は、政府が保証してやって外国から金を借りたりいろいろやっておりますが、長期安定という面から大口契約をしているところは安い。たとえば、自動車会社とかあるい……
○中曽根国務大臣 糸問題につきましていろいろ御心労をわずらわしまして、まことに遺憾に存ずる次第であります。 本件につきましては、ホノルルの交渉等におきましてわがほうも強硬な主張をやらせまして、除外することについてかなりわれわれも全力をふるったつもりでございます。ただ、アメリカ側はその点についてまた非常な強硬な態度を持しておりまして、最後の段階にどっちをとるか、決裂するかあるいはある程度妥協するかという場に臨みました。私は、決裂もやむを得ぬ、しかしもう一押し押してみろということで押させました。そして、その後いろいろな経緯がありまして、大局的に見てこれは解釈の問題について確定はしていない、わがほ……
○中曽根国務大臣 まず、プロパンの産気率の問題につきましては、先生との応答を私もよく調査いたしまして、もし通産省側のやり方に適正でないものがあればすみやかに改めるようにいたします。 それから、灯油の問題でございますが、灯油の備蓄はことしの春からいろいろ努力いたしまして六百万キロリットルぐらいになりまして、昨年の九月末が五百五十万キロリットルぐらいでありましたから、かなり備蓄は進んだわけであります。 それで、値段をどうするかということでございますが、私ら初め標準価格をきめる必要があろうと考えておりました。現在、きめないときめたわけではないのです。きめるかきめないか、あるいは行政指導という形で……
○中曽根国務大臣 朝日炭鉱につきましては、政府といたしましては現行石炭政策の中で限度一ぱいの資金の手当てをしてまいってきておるものであります。 朝日炭鉱は御存じのように、昭和四十七年に大火災事故を起こしまして非常に苦境におちいりましたが、その後政府といたしましては再建に最大の力をかしまして、経営改善資金につきましても、財政当局との協議の上、貸し付け規定の緩和を行ない、限度一ぱいの貸し付けを行ない、貸し付け残が一億八百万円ございます。それから市中からの借り入れに対する事業団保証六千七百万円の残、近代化資金の貸し付け一億二百万円の残、安定補給金のかさ上げ二百五十円アップ等を懸命に努力をして実行し……
○中曽根国務大臣 物価の情勢がまだ予断を許さない情勢にあることは、私も同感でございます。 ただ、この時点におきまして、日本の経済政策をどういうふうにしたらいいかという点を考えますと、二、三月ごろとたいへん様相が変わってきたように思います。たとえば製品在庫指数等を見ますと、一、二月ごろは八〇%台に落ちておったのが、最近は一二〇%台に上がってまいりまして、在庫が非常にふえてきておる。そのほか、たとえば一番原料で問題になった石油等を見ますと、昨年の九月がストックが五十九日分でありまして、三月が一番最低で四十九日分に下がりました。それが八月末には七十日分に近づく、こういうわけで、わりあいにそういう原……
○中曽根証人
宣 誓 書
良心に従って、真実を述べ、何事もかくさず、又、何事もつけ加えないことを誓います
昭和五十二年四月十三日
中曽根康弘
【次の発言】 こういう発言を許されましたことをお礼を申し上げる次第でございます。
私はかねてからロッキード委員会で証人喚問の要請を受けておりましたが、自由民主党の幹事長をしておりましたり、いろんなそういう諸般の政治情勢から見まして、証人喚問に出るということは必ずしも適当でないということもあり、自民党の党議といたしましても証人喚問という問題は慎重に行うべきであるという考えがまとまってきておりまして、私もその……
○中曽根国務大臣 今回、はからずも行政管理庁長官を拝命いたしました中曽根康弘でございます。 行政改革は、刻下の政治問題の中で非常に重大な問題であると心得ております。宇野前長官の後を受けまして、宇野長官のやろうといたしましたことを有終の美をなさしめ、さらにこの問題につきまして前進を心がけまして、誠心誠意努力いたしたいと思います。委員各位の皆様方の御鞭撻を心からお願い申し上げる次第でございます。どうぞよろしくお願いをいたします。(拍手)
○中曽根国務大臣 特殊法人というものは百十ございまして、大体総人員は九十四万三千七百二十八名でございます。それから認可法人はお説のとおり九十八ございまして、そのうち共済組合が四十七、普通の法人が五十一でございまして、大体共済組合を除く普通の法人につきましては四万五千人と承知しております。これらにつきましては大体主務官庁が管理官を置きましておのおの監督をしておるということでございます。
【次の発言】 越智委員のお考えに同感でございます。ある段階に参りましたら、やはり新たなる視点を持って統廃合を考えなければならぬ、ともかく多過ぎる、そう思っております。
○中曽根国務大臣 ただいま議題となりました地方支分部局の整理のための行政管理庁設置法等の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。 先般、政府は、行政の各般にわたる簡素化、効率化を推進するため、昭和五十五年度以降の行政改革計画を決定いたしました。その一環として、行政機構の簡素化を図るため、本省等に置かれる地方支分部局の整理再編成を行うこととし、ここにこの法律案を提案した次第であります。 次に、法律案の内容について御説明申し上げます。 行政管理庁につきましては、中国管区行政監察局と四国管区行政監察局とを統合して中国四国管区行政監察局とし、同局に四国行……
○中曽根国務大臣 一言で申し上げれば、簡素にして効率的な政府をいかにつくるか、それから国民諸君に対する奉仕の精神に徹底したサービスの改善をいかに図るか、それから八〇年代を見通した新しい行政のあり方等について体系的な案を策定する準備行為を行おう、それが当面考えておることでございます。
【次の発言】 大体四十項目ぐらいの御提案がございまして、全然手をつけてないのがたしか九項目くらいで、そのほかは一〇〇%やったのもありますし、七、八〇%手をつけたというのもございますが、総じて申し上げれば、大体七、八割はやった、そういうふうに考えております。
一番目につくものは、一省一局削減であるとか総定員法の実施……
○中曽根国務大臣 角屋委員の御激励にまず感謝申し上げる次第でございます。 それから行政の基本的な考え方でございますが、いままでここでいろいろ私申し上げましたけれども、一言で申し上げれば、政府の政治姿勢、行政姿勢をまず正すということ、それから公務員の皆さんにその本来の趣旨に基づいて全体の奉仕者としての本分を尽くしていただくようにするということ、そういうことが基本であると思っております。 日本の公務員の諸君は、外国の公務員の諸君と比べてみると決して見劣りはしない。数も必ずしもそう多いわけでもございませんし、またいろいろ政策や行政運営等を見ましても、フランスの公務員制度及び公務員と、日本の公務員……
○中曽根国務大臣 ただいま議題となりました臨時行政調査会設置法案について、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。 近年、わが国内外の社会経済情勢は大きく変化し、わが国は、今後、エネルギー・資源の制約、財政赤字の累積等の多くの困難を克服しつつ、経済の発展と社会の成熟化の進展、先進国家としての国際的役割りの増大等に伴う新たな課題に対応していくことが要請されております。 このようなわが国行政を取り巻く諸情勢の変化の中で、国民の要請に的確にこたえる簡素で効率的な行政を実現するとともに、新たな時代への移行に対応した行政の諸制度の確立を図ることが強く求められているところであります。そこで、政……
○中曽根国務大臣 第一臨調は、相当の権威のある方々が長時間にわたりまして御審議をいただいて貴重な結論を出していただいたと心得ておりますけれども、それらの結論について全面的に全部実施することができなかった点につきまして、もちろん時代の推移とともに必ずしもそのとおり実行することが適当でないものも内閣によってはあったと思いますけれども、ブロック機関の整理とか、そのほか第一臨調で盛られました中身が必ずしも万全に実現されていなかったということは、やはり政府としては努力の足らざるところでございまして、そういう意味で申しわけないという気がしたわけでございます。
○中曽根国務大臣 一次臨調は、前に申し上げましたように、高度成長期の玄関に立ちまして、行政診断を行うという意味の性格が強かったと思います。今日はその経験を踏まえまして、安定成長時代に入りまして、新しい行政のあり方につきましていろいろ指針をつくっていただくという性格が強いと思います。一次臨調の場合には、委員の構成が七名でございましたが、今度は九名にふえます。また一次臨調は三年有半かかりましたけれども、今回は二年で打ちとめにしよう、そういう点が変わっておると思います。
【次の発言】 第二次臨調は、財政再建のためにのみつくられるものではございません。前から申し上げましたように、行政制度及び行政の機能……
○中曽根国務大臣 海部委員のいまのお考えにつきましては全く同感でございまして、その御趣旨の線に沿って真剣に努力いたしたいと思っております。 戦後三十年間いろいろな仕事をやってまいりまして、高度経済成長もありましたし、不況時もございましたが、一概に申せば、いま御指摘になったような原敬さんの言うとおり、枝葉繁茂して云云というように膨大化しております。それから、ややもすればマンネリズムになりまして、むだなことも多いと思いますし、国民の皆さんから見れば、民間企業と比べてみて非常に能率の落ちているところもあるとわれわれ考えなければなりません。そういう点、思い切ってこの際刷新をするということと、それから……
○中曽根国務大臣 四党の合意事項申し入れにつきましては、私たちも非常に真剣に検討しております。私は、本会議で申し上げましたように、非常に御苦心の作であり、かなり勇断をふるった案であると敬意を表しております。本会議場でも申し上げましたが、賛同して積極的に検討して実行したいという方向と、これは無理だと思っておりますという方向と申し上げましたが、あの本会議場で申し上げました線に沿いましてやりたいと思っていますが、この御方針全般の感触につきましては全く同感でありまして、真剣に検討してまいりたいと思っております。 それから、公開法とプライバシーの問題でございますが、この公開法やプライバシーの問題につき……
○中曽根国務大臣 昭和五十三年度における行政管理庁関係の歳出決算につきまして、その概要を御説明申し上げます。 行政管理庁の歳出予算現額は百七十六億一千五百六十四万円余でありまして、支出済み歳出額は百七十五億二千九百六十五万円余、不用額は八千五百九十八万円余であります。 支出済み歳出額の内訳は、人件費七十一億六千百五万円余、事務費等十九億七千五百九十八万円余、統計調査事務地方公共団体委託費八十三億九千二百六十二万円余であります。 不用額を生じました主な理由は、職員に欠員があったので、職員基本給を要することが少なかったためであります。 以上をもちまして、行政管理庁関係歳出決算の概要説明を終……
○中曽根国務大臣 各公社公団はそれぞれの意味を持っていままで活躍してきたと思いますが、電電公社はそれらの公社公団の中でもまあまあ成績を上げて、公社にしてよかったんではないかと評価されているものの一つではないかと思います。それは電話の普及率や機械化あるいは科学技術の開発力等々を見ると、かなり一生懸命やっているように思います。しかし、現在の時点になりますと、第二次臨時行政調査会が発足いたしまして公社公団を全面的にまた見直すという段階になりまして、その時点に立ってさてどういう制度がもっといいか。公社公団制度でよく批判されますのは弾力性がない、労使の関係にいたしましても経営にしてもそうである、そういう……
○中曽根国務大臣 補助金の整理の問題等は、第一次臨調のときからの答申に盛られておりまして、自乗各方面からそれが不徹底であるとずいぶん指摘されておるところで、特に第一次臨調の積み残しの大きな項目として批判を受けてきておるところであります。いまのようにたまたままた財政窮乏の段階になりまして、この際それが俎上に上ってくることはやむを得ない事態であるだろうと思います。 ただ、これを行うことにつきましては、よほど注意深く、そして犠牲と負担が公平に行われるように、かつまた本当に困っておる人たちに迷惑を及ぼさないように配慮することは政治として当然のことであると思っております。 それはしかし一般論でござい……
○中曽根国務大臣 昨年の八月から作業をやりまして堀内政務次官を中心にして百以上の全特殊法人の見直しを行いました。その結果候補に上がってきたのが二十前後ございまして、それからさらにしぼりまして今回御審議願っておるものにしたわけでございます。それは電電公社だけでなくて日本競馬会もございますしあるいは開発銀行もございますし、あるいは日本航空のようなものは株を売ってもらいたい、そういうようなさまざまな取り合わせでやった次第でございます。
【次の発言】 行財政改革は、いわゆる言われておるような財界主導であってはなりません。これはまさに国民主導でやらなければならぬ、そう思います。いまお話しいただきました点……
○中曽根国務大臣 まず、政府委員の答弁が大変不十分なものでございまして失礼をいたしたことをおわびいたします。 第二に、ただいま御指摘になりました公共事業、特に大型公共事業に関する点は御指摘の点が多々あると思いまして、私たちも大変残念に思います。これは今後のわれわれの行革あるいは行政監察の対象として真剣に考えていかなければなりませんし、まず、これらの事業を始める際に、その見積もりが果たして的確にそのとおりいくかどうかよほど大蔵省や関係当局が吟味して監査しなければならぬだろうと思います。こういう事業が始まるときにはややもすれば政治的な影響によって行われる場合が多いので、政治的妥協の産としてそうい……
○中曽根内閣総理大臣臨時代理 公務員二法につきましては、昭和五十二年の閣議了解及び五十五年の閣議決定による行革の内容の一環をなしておりまして、行政改革の重要な項目であると心得ております。
【次の発言】 この件はすでに閣議決定等を経まして政府の既定の政策として決定しておるものでございますから、それを実行していきたい、こういう考えでございます。
【次の発言】 今次行革におきましては、聖域はないものと心得て処理してまいりたいと念願しております。
【次の発言】 防衛庁におきましても、ほかの諸官庁と同様に簡素にして効率的な政府の一環をなすように努力していただきたいと思っております。
○中曽根国務大臣 ただいま議題となりました適用対象の消滅等による法律の廃止及び行政事務の簡素合理化に伴う関係法律の整理に関する法律案につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。 先般、政府は、行政の減量化を中心とする新たな角度からの行政改革を行うことを決定いたしました。その一環として、適用対象等が消滅し及び行政目的を達成したこと等により法律の廃止を行うとともに、行政事務の簡素合理化を図るため関係法律の整理を行うこととし、ここにこの法律案を提出した次第であります。 次に、法律案の内容について御説明申し上げます。 第一に、適用対象または関係事務の消滅等によりいわゆる実効性を……
○中曽根国務大臣 去る七月十日、臨時行政調査会から内閣総理大臣に対して、行政改革に関する第一次答申が提出されましたので、答申に至るまでの経緯、答申の概要及び政府における対処方針につきまして御説明を申し上げます。 臨時行政調査会は、近年における内外の社会経済情勢の大きな変容に対処するため、行政制度及び行政運営全般について抜本的な改革の方途を提言することをその基本的任務としているものであります。 しかし、財政再建という見地から行財政の立て直しを図ることが現下の急務であるところから、去る三月十六日の同調査会第一回会合において内閣総理大臣から昭和五十七年度予算の編成に向けて、歳出の削減、政府機構の……
○中曽根国務大臣 一言で申し上げますと、国の活力を回復するあるいは増進するために、簡素にして効率的な政府を形成する、そして新しい時代に即応できるように行政の体系を整備する、そういうことでいいと思います。
【次の発言】 本件は、両方が畑作関係の仕事をしていらっしゃるということ、それから価格調整、輸入物品その他に対する調整作業の仕事が大きい、そういう共通点を求めまして一括まとめたという考え方に立っております。
【次の発言】 確かに、松沢さんのおっしゃるようになじみにくい点もあると思います。あると思いますが、行政改革をやって冗費を浮かし、人員を節減する、そういう大目的のためには、この際、そういうなじ……
○中曽根国務大臣 民間にはそういう声が非常に強いようでございます。これは大問題でございますから、今度できる臨時行政調査会でも多分議論していただく大問題であると思いまして、その結論をまって実行いたしたいと思います。
【次の発言】 まだ原案はできておりません。新聞が類推で書いたのではないかと思います。しかし、そういう方向で多分土光さんはおやりになるのではないかと思います。日程とかあるいは審議内容は委員会に自主的に決めていただくことになっておりますので、委員会でそうお決めになればその方向で進められると思いますが、要するに、いまおっしゃった趣旨は私も全面的に同感でありまして、決められた以上は断固として……
○中曽根国務大臣 いま、大出委員のお話で、私の通産大臣時代にキッシンジャー氏云々ということで、韓国と武器輸出の関係があったというような趣の話がございましたが、私の時代にはございません。通産当局に聞きましたら、私の時代ではない、そういうことでございましたので、誤解が残るといけませんのでお断り申し上げます。
○中曽根国務大臣 人権擁護の面から見まして、大原委員の御質問は法的にも非常に重大な示唆を与えていると思います。 行政管理庁におきましては、昭和四十九年に行政監理委員会に、行政機関等における電子計算機利用に伴うプライバシー保護に関する制度のあり方について諮問いたしまして、五十年に中間報告がありまして、その中で具体的方策として、個人情報システムの設置及び個人情報の入力に関する規制、個人情報システムの公示に関する規制、個人情報の他への提供に関する規制、維持管理等運用に関する規制、個人の閲覧請求、訂正削除請求及び不服申し立ての権利の設定、特別の機関の設置、受託業者の規制、こういう項目を法的に研究せよ……
○中曽根国務大臣 前の二つについては同感でございます。第二臨調におきまして補助金問題やらそのほかの問題は当然取り上げられる問題であり、大内委員がおっしゃられるような方向で検討が加えられるものと期待しております。 それから第二の、予算編成に影響を及ぼすという点も同感でございます。しかし、具体的にどういうふうにやるかということは、臨調の委員が自分で自主的にお決めいただくことでございますので、私といたしましてはそういう希望を持っているということを申し上げたいと思います。 それから第三の民営論につきましては、これはかねがねいろいろ議論がございまして、いままで答申のあるものもございます。それで、アル……
○中曽根国務大臣 行政指導は日本独特の一つの行政形態だと言われておりますが、考えようによっては、これは民間活力を生かそうという考えで出てきた要素もあるのであります。たとえば、通産省あるいは運輸省あたりで許認可で縛っておったのを、許認可で縛るのはいかぬ、許認可をやめてしまってわりあいに自由にやらせる、ただし、ある程度の基準を持って業界の調整を行うとか、そういうようなために行政指導というものが出てくる場合がありまして、これは許認可で縛るよりは前進している形です。ただ、それが過剰になりますと、おっしゃるように権利義務を拘束するという性格も出てまいりますから、これは大いに戒心しなければならぬところであ……
○中曽根国務大臣 私は、先般来表明されておりまする内閣の統一見解に従っておりまして、それが私の見解でございます。
【次の発言】 国税の職員の皆さん方が非常な御努力をもってやっておることはわれわれも評価しておるところでございます。しかし、行政改革の理想からいたしまして国税当局にも御協力を願うことにいたしております。
そこで、大蔵省の内部におきましていろいろ御努力願って、ほかの部局から国税当局の方に人員を回していただいて、大蔵省全体としては増員のないように、結局結論におきまして、たしか本年度において国税当局で四百数十入減員になりましたけれども、また四百数十人増員いたしまして、大体プラス・マイナス……
○中曽根国務大臣 恐らくつくられたときは、その趣旨に基づいていろいろ機能しておったと思いますが、長年たつうちにそれを逸脱してきている面もあるのではないかと思います。ただいま建設大臣が見直すと答弁しておられますから、恐らく機能していないものはやめるんじゃないかと私は期待しておる次第であります。
○中曽根国務大臣 七月に当面の緊急課題に対する臨時行政調査会の中間答申と申しますか、それをいただきたいと思っております。それは総理からも、政務次官を通じて御指示がございました。 そこで、どういう内容にするかということは、これは委員におなりになった方々があらゆる角度から検討されて御選定していただき、内容も決めていただくことになると思いますが、来年度予算編成に影響を与えるような考慮のもとにそれはなされるものと思いますから、そういう考えに立って委員がどういう結論をお出しになるか見守ってまいりたい、そうして、もしそれが出された場合には、検討いたしまして全力をふるってそのよいものは実現するために努力す……
○中曽根国務大臣 原則として私も大原さんのお考えに非常に共鳴いたします。 まず、医療費の問題についてはいま大蔵大臣が申されたとおりでありまして、約十二兆に上るものを一割節約して一兆二千億円も出てくる、そこにどういうふうにメスを入れるか、これからの大きな課題であると思います。 三Kのうち国鉄につきましては、再建整備法ができていよいよ第一歩前進開始をいたしましたし、あるいは農業関係におきましては、いわゆる食糧検査員、一万三千人を六、七年間で六千人以上減らす、こういうこともいよいよことしから緒につきました。 医療の問題につきましてかなり思い切った対策を講ずる段階に来つつある、そう考えまして、い……
○中曽根国務大臣 ただいまの件は、高知県におきまして行政相談案件として来ているようでございます。処理につきましては政府委員をして答弁させます。
○中曽根国務大臣 ただいま議題となりました行政改革を推進するため当面講ずべき措置の一環としての国の補助金等の縮減その他の臨時の特例措置に関する法律案につきまして、その提案理由及び内容の概要を申し上げます。 先般、政府は、行政の合理化、効率化を推進するとともに、財政再建に関する緊急な課題に対処する等のため、去る七月十日に行われた臨時行政調査会の行政改革に関する第一次答申を最大限に尊重し、速やかに所要の施策を実施に移すとの基本方針を決定いたしました。この基本方針に基づき、今般、この法律案を取りまとめ提出した次第であります。 この法律案は、同答申の趣旨にのっとり、行政改革を推進するため当面講ずべ……
○中曽根国務大臣 まず、基本的な考え方についてちょっと申し上げてみたいと思うのでありますが、行革については、過去の後始末という部面と、未来に向かって挑戦し改革する、そういう二つがございます。 それで、基本的な考え方としましては、明治以来、日本は欧米に追いつくために、ややもすれば指導とか統制とか監督とか、そういう発想で行政が続けられてきたと思います。大体欧米には追いついて、追い越してきたという部面もかなり出ております。そういう意味から、この辺でいままでの行政の体系を改めるときに来ておると思うのです。 そういう意味において、監督とか許可とか規制とかという部面をできるだけ民間の自由に任せて、創意……
○中曽根国務大臣 土光さんは国民の一人として、現在の行財政の肥大化と乱費の傾向を憂えられまして、この際思い切ってそれを縮減して合理的に再建しよう、そういうお考えをはっきり持っていらっしゃいますので、これは国民の大部分の声を代弁してその御主張をなさっているんだと理解しております。財界とかあるいは東芝とか、そういうような局部を代表しているものでは絶対ございません。私もときどきお会いしてお話を伺っておりますが、八十四歳で自分はもう引退していい、またそういう気持ちでもおったところが、こういう事態だからぜひやってくれという、そういう政府側の要請に自分もこたえて、最後に老骨にむちうって国家に御奉公したい、……
○中曽根国務大臣 今回の法案は、八月二十五日の閣議決定を受けまして、その閣議決定で当面緊急に行う行財政改革の大綱を決めました、その法律に関する部分が国会に上程されたわけであります。八月二十五日の閣議決定は七月十日の第一次答申を受けてつくったものでございますが、その中には、この補助金の整理統合の問題のほかに、たとえば、国家公務員の五年間五%削減とかあるいは地方公務員、あるいは地方公務員の給与問題に関しても措置を決めて自治省が指導することになっております。あるいは特殊法人に対する役員の削減等々決めておりまして、その一環として今回法律事項に当たる部分をお願いをしてまいっておるわけでございます。 そ……
○中曽根国務大臣 福祉国家の理想というものは、やはりあくまで堅持していくべきであると思います。しかし、問題は福祉国家の内容でありますが、私は、昭和四十八年でありますか、福祉元年と言われまして、いろいろな福祉政策が展開され、特に地方の革新自治体等において福祉政策が特に強調されてまいりましたが、あの当時の発想の延長線でそのままいっていいかどうか疑問であると思っております。むしろここで改革を要するときに入った。と申しますのは、ある程度において日本の福祉水準というものは西欧に追いついてきておる。足りないものもありますけれども、平均的に見たら制度的にはほとんどそろってきておりますし、物によっては追い越し……
○中曽根国務大臣 そういう方向に進むのはいまの大勢であるだろうと思っておりますが、中央自体も独自に縮減する部面も十分あると思っております。単に地方に渡さなければ縮減できないというものではありません。あるいは許認可の整理、廃止、統合等もやはり軽量化に非常に役立つのでありまして、それはまた地方自治体に対していい結果を及ぼす形になるのであろう、私はそう思っております。
【次の発言】 今回の臨時行政調査会の大きな仕事の一つに、国と地方の分担範囲というものをここで見直すというのがございまして、その方向は地方自治の本旨というものをわきまえて、地方に権限を移譲するなりあるいは出先機関を整理するなり、そういう……
○中曽根国務大臣 特別措置法はサンセット法でありまして、もう期限が来る問題で、これはもう現実的に、各党が現実的処理を決める段階に来ておるものでございますから、臨調では特に取り上げておりません。
それから監察の問題は、実施しておりませんが、これは必要に応じて監察するということで、いままでの情勢を見てまだそういうふうな情勢に来ていないと考えたものと思われます。
【次の発言】 わが国は、憲法のもとに、すべて法のもとに国民は平等であるべきであります。いまいろいろお話を承りましたが、よく研究してみます。
【次の発言】 別に聖域は設けておりません。公的住宅の問題とかあるいは国土利用計画という問題は、個別……
○中曽根国務大臣 原子力船の事業団につきましては、意外にも長時間かかって国民の皆様方に御心配をいただいておりますが、この間にいろいろなそごをしたことも起こったりして、まことにやむを得ないと思われる点もありますけれども、しかしこう長期間かかって、そして、国民の税金が国民に還元してこないような状態は憂うべき事態である、この事態を打開するために関係各省全力をふるってやってもらわなければいかぬと思っております。
【次の発言】 先週ここの場所で御答弁申し上げましたように、農は国のもとであると私は前から言っております。国のもとという意味は、総合的な食糧政策の面からも、あるいは民族の精神的な苗場という面から……
○中曽根国務大臣 まだ流動的でございまして、十二月になってからそういうリストをつくることになると思います。いままで行啓当局として推進してまいりました法令の整理あるいは許認可の問題等も当然いまわれわれが進めておるところでございます。 臨調当局におきましては、中間答申を随時出していただけるということになっておりまして、きのうもここで圓城寺さんから御発言がございましたように、許認可の問題で特に急いでやるようなことがあれば随時答申を出したいということで作業をおやりいただいております。恐らく十三月または一月ころにはその中間答申が出てくるのではないかと期待しております。もしそれが出てまいりました場合には……
○中曽根国務大臣 給与の問題は、公務員制度の中でも非常に重要な問題でございまして、いわゆる第二臨調におきましても、公務員制度の改革問題の一環として検討が加えられる予定でございます。その中には人事院制度そのものも検討の対象になるであろうと思われます。
当面の給与問題に対する措置につきましては、給与関係閣僚協におきまして、誠実かつ慎重に検討しておるところでございます。
【次の発言】 一つは厚生年金等の国庫負担金の繰り入れの特例、それから同じく保険の事務費の繰り入れの特例、それから児童手当の制限の特例、それから四十人学級、この問題の延期を含む特例あるいは利子補給に関する問題、それから一国務大臣の給……
○中曽根国務大臣 機関委任事務は各省大臣から委任されて地方自治体が所掌しておることでありますから、委任されたものについては委任した人に対して了解を求めてやるというのが一応の筋であるだろうと思います。しかし、この問題につきましては、いま申されましたように地方自治という問題やらあるいは資金の効率性とか連関性というような問題もあるようでありまして、自治省が各省庁と自治体との調整に当たっておるようでございますので、その成果を見守っていきたいと思っております。
【次の発言】 おっしゃる筋は私もよく理解しておりますし、また地方自治体の側から見て監査したいという御要望も理解できます。ただ、国の行政全体のバラ……
○中曽根国務大臣 再度、行政管理庁長官を拝命いたしました。誠心誠意努力いたします。御指導、御鞭撻をお願いいたします。(拍手)
○中曽根国務大臣 ただいま議題となりました行政事務の簡素合理化に伴う関係法律の整理及び適用対象の消滅等による法律の廃止に関する法律案につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。 政府は、行政改革を当面する最重要な課題の一つとして位置づけ、その推進に取り組んできているところであります。その一環として、政府は、行政事務の簡素合理化等を進めることとし、去る二月十日に行われた臨時行政調査会の許認可等の整理合理化のための行政改革に関する第二次答申について、今般、これを最大限に尊重し、速やかに所要の施策を実施に移すとの基本方針を決定したところであります。この基本方針を踏まえつつ、同答申……
○中曽根国務大臣 臨時行政調査会におきましては、七月の第三次答申、一番重要な答申に向けていま全力を傾倒しております。専門部会の部会案を大体五月中にまとめて、そして各部会から順次委員会に報告がなされ、委員会におきましては、五月から六月にかけて大体週三回ぐらい委員会を開きましてその審議を行って、七月中には予定どおり第三次答申、重要なる答申を行う、そういう手はずで目下鋭意努力しておるところでございます。
【次の発言】 私の発言に関しましてとかく論評が行われたようでございますが、自民党の内部の問題と臨調の答申の問題とはまるきり関係はございません。もしそのような論評があったとしたら、まことに心外とすると……
○中曽根国務大臣 昨年の七月十日の答申を受けまして、諸般の政策をやりました。その前後に、昨年は概算要求についていわゆるゼロシーリングというものをやり、これで、中期財政展望でふやすべきと一応想定された中で二兆四千億円ほどカットしておるわけです。つまり、増額を抑制しておる。そのほか、昨年の臨時国会におきまして特別の法案を御審議願いまして、補助金のカット等々を行いました。五十七年度予算で、大体それらが三千百億円程度に及ぶと思います。これらの効果のほかに、やはり各省庁において行革精神というものがだんだんしみてきて、むだをやめ、増員を抑制するという効果も出てきておると思います。特に人員の問題につきまして……
○中曽根国務大臣 「増税なき財政再建」という言葉は政治用語であるだろうと思いまして、人によってその感触が違うことがあり得ると思っております。これが法律用語でありますとある程度固定しておりますけれども、政治用語という性格があるだろうと思っております。 私は、わりあいにこれを厳しく考えておるものでございまして、たとえば新しい税目を起こすとかあるいは新しく税率を上げるとか、そういうような制度の改革等によりまして税額、税収をふやす、そういうようなやり方はこれは増税と考えております。ただ、租税特別措置の見直し等による公平税制の実現、こういうような場合の種々の変化はその中に含まれない、そういうように考え……
○中曽根国務大臣 行政改革に関する理念につきましては、前から一貫して申し上げているとおりでございますが、一言で申し上げれば、簡素にして効率的な政府をつくり上げ、かつ、二十一世紀に対応し得る政府の機能、形態等をここで策定しておこうというところにございます。
【次の発言】 まず、第一専門部会の理念に関する論議はまだ決まったものでもなく、新聞に報ぜられたものが正確なものであるともまだ申し上げられないものであります。したがいまして、われわれがこれを正式の論議の対象にするには時期尚早であると考えております。しかし私がいままで受けた報告に関する限りでは、そういうおっしゃったような御論議が行われていることは……
○中曽根国務大臣 行政改革に関する政府の考えはみじんだにも後退しておりません。総理を中心にしまして政府及び与党一体になってこの大目的を貫徹するために邁進する決意であります。最近新聞にいろいろなことが取りざたされておりますが、あれは誤解に基づく報道であると思っております。われわれは今度の行革については非常に大きな使命感を感じておるのでございまして、戦後三十数年経まして、ここで日本の行政体質の質的転換を行うときが来た、こう考えておるわけであります。 臨時行政調査会設置法第二条には、臨時行政調査会は行政機構及びその機能の改善を行う、基本的見直しを行う、こう書いておるのでありまして、つまり行政という……
○中曽根国務大臣 塚本さんの考えに同感でありまして、きのうも江藤議員の御質問に対して、なぜ行財政調査会、行財政改革から財を抜いたかという御質問がございまして、そのときも、それは行政体質の改革が主であるからである、財政再建は、これは行政改革によって結果として生まれるものである、また行政改革を促す一つの機縁として存在するものである、本質はいわゆる統治機能の中の立法及び司法を除いたそれ全部が行政ですから、外交も福祉も教育も財政も含まれたその行政の体質の改革ということが主眼でありますと申し上げたので、あなたと同じ考えに立脚しています。 また、三公社五現業、特殊法人の改革についてはやはり自主自立、自己……
○中曽根国務大臣 その中には、行政財産として行政用に使っておるのもございます。
【次の発言】 はい。
○中曽根国務大臣 公務員制度の問題も聖域ではございませんので、臨調の討議の範囲に入っております。現に第二部会におきまして、公務員関係のそういう小委員会を設けまして検討を開始しております。 いつ答申になるかはわかりません。大体七月答申以降でありまして、両論ありまして、七月答申の中に入れたらどうかという議論と、来年、五十八年の三月答申にしたらどうかという議論もございます。これらはいずれも臨調で最終的に決める問題でございます。 それから、人事院勧告の扱いにつきましても検討を加えようとしております。いまのような勧告のやり方がいいのか悪いのか、あるいは人事院勧告制度自体あるいは給与のあり方等々につき……
○中曽根国務大臣 私も選挙区の方に頼まれましてお願いしたことはございます。よろしくお願いいたしますと言いますと、いい点数をとらせてください、それで、これは判定会議で決まるのですからはいれるとは限りません、そういう御返事でございました。
○中曽根国務大臣 大原さんが御指摘になりました点は、非常に重要な点であると思います。臨時行政調査会におきましても、将来に向かっての日本の行政体系の視点の中で非常に大きくとらえているのが、いまの年金及び社会保障等の関係、特に高齢化社会に対する構えであります。そこで、いま臨調の第一部会におきまして、いわゆる総合部会におきまして、その問題が日夜真剣に検討されておりまして、世代間の公平であるとか、あるいは給付の内容の適当性であるとか、あるいは給付と負担との関係であるとか、あるいはこれを実施すべき機関の整合性とか統合の問題であるとか、そういうような総合的観点からその点がいま論ぜられております。それらに関……
○中曽根国務大臣 増税なき財政再建というこの鉄則はあくまで貫かなければならぬと思っております。それから、この六、七月に出ます答申はいわゆる第三次答申と言っておりますが、基本事項にわたる問題が多いと思います。それが直接財政にどの程度関係してくるか、審議の最中でございますから、いまここで申し上げる段階にまだ至っておりません。 しかし、いずれにせよ諸般の情勢を考えてみますと、五十八年度予算編成をめぐる環境は、昨年よりもさらに一段と厳しくなりつつあるように思います。その中で増税なき財政再建を貫いていくと言う以上は、昨年以上の覚悟を持って勇断をふるったやり方でなければ健全な予算編成はできないのではない……
○中曽根国務大臣 公務員の綱紀粛正という面からも、この問題は厳しく監督していかなければならぬ、そういうことで行政管理庁としても扱っております。
昭和五十五年から入札制度の監査をやりまして、昨年の八月に各省庁に対しまして勧告を行いました。それに対する回答も得て、一つ一つ具体的に詰めを行っているという状況でございます。
【次の発言】 これは、予算の執行の監査、監督という面からも、もちろんやっております。
○中曽根国務大臣 行政管理庁では、昭和五十五年から監察をやりまして、その結果をまとめて昨年八月に勧告をいたしました。御指摘のとおりの勧告でございます。 それで、各省庁につきましては、行政管理庁で監察した個々の問題等で心当たりのある問題については具体的に指摘をして、内面的にいろいろ是正あるいは改良方を指示している点もございます。それに基づきまして、各省庁の対応ぶりをいま一つ一つとっておるところでございます。行政管理庁としましては、その様子を追跡調査しようというのでいま準備しておるところでございます。その状況につきましては、局長からお答え申し上げさせていただきます。 それから第二に、これらの入……
○中曽根国務大臣 臨調の目的は、簡素にして効率的な政府をつくり、来るべき新しい時代の要請にこたえる行政の体質改善を行うというのが目的でございまして、軍拡ではございません。
【次の発言】 いま突然そういうお話を承りましたので、どういう中身の御質問か、いままだよく理解できない点がございますが、いわゆる政治資金の問題で、これは会費として集めたのもございましょうし、あるいは寄附金として来たのもあると思います。それはみんなケース・バイ・ケースで異なっているものの集大計ではないかと思います。
【次の発言】 この前そういう問題が起こりましたときに、われわれの方で調べてみました。その中にいま御指摘の富士通さん……
○中曽根国務大臣 答申分割案を述べたということはないのであります。臨調はいま一生懸命おやりいただいておりますので、七月答申を期待しております。その七月答申は、前から私がお願いしておりますが、骨太で、そして目玉をつくっていただきたい。そして、国民が一番待っておる、また一番むずかしい仕事を今度はひとつやらせてください。体力、気力があるうちに一番むずかしい問題にぶつかることがいいと思います。七月答申で万一漏れた問題がありましたら、随時答申ということを言っておりますから、その後で御答申なすっても結構で、いわゆる三月というものに必ずしもとらわれる必要はない。三月に臨調が解散してしまいますから、そのときじ……
○中曽根国務大臣 私が所属しております政策科学研究所というところは、議員だけではなくて一般の学者等も入っております。したがって、自民党所属の国会議員だけでなくて無所属の方も入る。そういう形になって入っておるわけで、門戸開放されておるわけであります。 それから第二番目に、佐藤君の進退の問題でございますが、確かに道義的政治的責任というのは法律的責任よりも上にある問題で、法律的責任がないからといって政治的道義的責任を免れるものではない、そういう性格であることは私も承知しております。しかし、佐藤君の場合は、国会議員という重要な仕事をおやりでございまして、しかも日本の裁判制度のもとにいま裁判を受けてお……
○中曽根国務大臣 やはりこの問題は、本人がみずから決断すべき問題であると考えております。 理由は、前に申し上げたとおりであります。
○中曽根内閣総理大臣 お答えいたします。 鈴木内閣の後を受けまして、私は政権担当の重責を担いました。内外の環境は非常に厳しい状態にあることをよく存じております。 特に国際関係におきましては、第二次石油危機のあおりを受けまして、世界各国及びいわゆる第三世界におきましても非常に経済的な苦境に見舞われており、貿易摩擦の問題で日本に対する非難の声も高まってきております。また、国内におきましても、景気は低迷しておりまして、未曾有の九十数兆という国債を抱えまして、財政的にはきわめて憂慮すべき段階にあると思っております。 こういうような内外の苦難を突破するのにはどうしたらいいかと考えましたら、結局は、……
○中曽根内閣総理大臣 今回の組閣に当たりましては、前にも申し上げましたように、仕事本位、派閥を超越いたしまして、その適役に当たる人を簡抜して閣僚に任命したつもりでございます。ロッキード隠しとかあるいはロッキードシフトと言われていることは、私にとりましては非常に心外で、かつ残念でございます。しかし、そういう批判が私の意思にかかわらずあるということにつきましては、またよく耳を傾けておかなければならぬと思っております。
【次の発言】 国民の皆様方がいかにこの内閣を見ているかという点につきましては、私も大きな関心を持って見守っておるところでございます。しかし、誠心誠意、いま重大な当面の課題につきまして……
○中曽根内閣総理大臣 いろいろこの問題につきましては御議論のあることを承知しております。 大出さんとは長いおつき合いでございますが、今度内閣委員会その他におきまして、公務員あるいは政府関係職員の給与問題についていろいろごめんどうをいただきまして、いろいろないきさつを全部あなたは御承知であります。特に昭和四十五年、福田さんのときに山中担当大臣と完全実施ということをお決めになった責任者でもあることもよく承知しております。そういういろいろな経緯も踏まえまして、政府といたしましては、従前どおり公務員の皆さんにつきましては、年末に差しかかることでもあり、ぜひいままでどおりの処置をしたいと念願をしてまい……
○中曽根内閣総理大臣 人事院勧告を完全実施に移した昭和四十五年当時においては、財政事情のいかんにかかわらず、この慣行を末永く守ってまいる決意を固めていたところであります。その責任は、現在も痛感しているところであります。
しかしながら、現在政府の置かれております立場もお酌み取りいただきたいと思います。
当面の人事院勧告については、各野党の質問に代表される意見も踏まえ、国会の判断を尊重し、十分検討いたしたいと存じます。
【次の発言】 国家公務員法の解釈におきましては、政府は尊重義務を持っておりますし、また労働権に関する代償措置で人事院制度というものが設けられておると考えております。しかし、政府……
○中曽根内閣総理大臣 御心配の必要はないと思います。法務大臣は、法の番人として法を厳正に執行する責任がございます。したがいまして、法の解釈や法の適用というものについてはきわめて厳粛に、厳格にこれをとらえておるわけでございます。したがいまして、その解釈や執行という面についていささかの揺るぎというものがあってはならない。そういう面から、権限的に付与されているということを絶対的に否定するということは、法の番人としてそれは危険である、必ずしも責任を全うするゆえんにはならぬ場合もあり得る、そう考えているんだろうと思うのです。これは法の番人あるいは法務大臣としてのその責任ある立場から見た解釈論。しかし、い……
○中曽根内閣総理大臣 第一点の安全保障、防衛の基本方針についてでございますが、前から申し上げますように、三つの点からわれわれは日本の安全保障を考えております。 第一は、憲法のもとに節度のある防衛力をつくって、みずから自分の国を守るという体制を整備するということ、第二は、日米安保条約を有効に機能せしめるという形によって、安保条約と日本の防衛力というものを補完関係に置いておくということ、第三番目は、外交あるいは国際経済協力あるいは備蓄その他国際世論等をよく考え、平和と軍縮へ向けての環境整備を図っていくということ、この三つによってわれわれは安全保障の問題を考えてまいりたいと思っております。 それ……
○中曽根内閣総理大臣 統一地方選挙につきましては、自由民主党といたしましてはおおむね順調であった、前半戦はそのように考えております。知事さんの場合でも大体十一対二、十一勝二敗というような状況であります。もっとも、北海道と福岡で敗北を喫しましたことはまことに残念でございます。いろいろな原因があったと思いますが、自民党の至らざるところもあったと反省をいたしております。 ただ、新聞面や実態面を見まして、ストップ・ザ・ナカソネと正面から言ってきたのは東京の松岡さんでございまして、その場合を見ますと、八十数万票も引き離して鈴木さんが勝っておりまして、一番批判性の強いと言われた山の手地帯においても鈴木さ……
○中曽根内閣総理大臣 金大中事件についてはいわゆる捜査を続行中でございます。最近、金大中氏の御発言の動向等にかんがみまして、政府といたしましてもいろいろの対応、方策を考え、進めてきたところでございますが、官房長官の発言のとおりの状況でございますので、これ以上積極的にどうこうという段階ではございません。
捜査本部云々の問題につきましては、いまのような事情でございますので、警察当局においてどういうふうに判断をするか、政府の側といたしましては現在の事態を見守っている、そういう状況でございます。
【次の発言】 冒頭にも申し上げましたように、まだ捜査は続行中である。しかし、この捜査のいまの進行状況やら……
○中曽根内閣総理大臣 所得減税につきましては、与野党の幹部の合意がございまして、その合意を誠実に実行すべく努力してまいりたいと思っている次第であります。
【次の発言】 サミットでどういう発言をするかということは、きのう外務委員会及び自民党の外交調査会・外交部会との合同会議で一般論を申し上げたということでございまして、具体論ということはまだ申し上げていないわけでございます。
もちろん国際会議で発言したことについては、われわれは責任を持ってやるつもりでおります。
【次の発言】 ソ連のアフガニスタン侵入に対しまして、自由世界の国々が政治経済的に共同行動をとってまいっておりますが、私は、失敗だとは思……
○中曽根内閣総理大臣 この点につきましては、一貫してはっきりしております。
私、内閣総理大臣に就任いたしましたときに、日銀総裁が最初にお見えになったときに、物価の安定とそれから為替の安定、よく御注意ください、それで公定歩合の問題はあなたの仕事であるからあなたにお任せいたします、いまのような二つの点を頭に置いてどうぞお考えなすっておやりください、そういうことを申し上げまして、自来一貫している態度でございます。
【次の発言】 金利の自由化について御意見を承りましたが、預貯金間の問題につきましても、原則的にはこれが洞通するということが望ましいと思います。しかし、郵便貯金についてはいままでの歴史もあ……
○中曽根内閣総理大臣 世論調査の動向というのは、いつも平林さんお示しのような方向を示していると思います。やはり物価、景気、減税、経済問題が上へ来ておりまして、それから福祉。そういういままでの例を見ますと、意外に教育が低いのですね。それで、環境が非常に低い。それから、安全保障そのほかも低い。それから、政治倫理等もそれほど高くない。世論調査はいつもそうなっておるのです。やはり経済問題が主である。 そういういろいろなことを見ますと、これは専門家の分析をまってみないと言えませんが、私、独断で感じを申し上げますと、やはり環境とかあるいは安全保障とか、そういうようなものは空気や水みたいなもので、保障され……
○中曽根内閣総理大臣 防衛は、みずからの国の、特に国民の生命、財産をお守りするために、政府の責任におきまして、国民の御協力を求めまして、みずから行うべきことであります。そういう観点から政府は「防衛計画の大綱」という大綱を決めておりまして、それをできるだけ早い期間に達成するようにいままで努力してきたところでございます。 じゃ、なぜ「防衛計画の大綱」を達成するのかと言えば、万一の際に侵略を起こさせないように日本としての抑止力、外国が手を出したらひどい目に遭うぞ、日本に戦争を仕掛けたり侵略することはそろばんに合わないことだ、そういうことをあらかじめよく知らせるために抑止力をつくっておく、そういう意……
○中曽根内閣総理大臣 それらの事案に対する最終判断は、裁判の最終段階において裁判官が決定すべきものでありますが、その過程におきましてそういうようなことが出てくるということは遺憾な事態であると言わざるを得ません。
【次の発言】 遺憾な事態であると申し上げておることでわかるように、模範であるとは言えないと思います。
【次の発言】 この問題は、御本人がまず判断すべき問題である。矢野さんのお考えは、結局進退をすべしというお考えに結びついているのではないかと拝察しております。政治的道義的責任というような問題は、あくまで個人の信念とかあるいは個人の倫理観というようなものから出てくる問題であるだろうと私は思……
○中曽根内閣総理大臣 きのう御答弁申し上げたことはそのとおりでございます。 日本が武力攻撃を受けた場合に、日本を救援、来援するアメリカの艦船等に対しまして、その日本に対する救援活動が阻害されるという場合に、日本側がこれを救い出す、こういうことは、領海においても公海においても、これは憲法に違反しない個別的自衛権の範囲内である。ただ、その場合、これはケース・バイ・ケースで考えなければならぬ余地がございまして、たとえば日本から非常に離れた遠いところにある場合、あるいは日本の近海にある場合、あるいはそのときの日本の武力攻撃に対する様相がどういう情勢になっているか、そういうようなさまざまな条件はあると……
○中曽根内閣総理大臣 山口さんがいまおっしゃいましたいろいろなことにつきましては、私もよく反省もし、また、自粛自戒もいたしまして政治を行わなければならないと思います。国民にかわってこの内閣を任されておるわけでございますから、国民の皆さんの隅々の声まで耳を澄まして拝聴しながら過ちなきように戒めてやってまいりたいと思っております。 それから、私ぐらい、しかし戦争を嫌っている者はないと思います。それは、われわれの年代は、たとえば櫻内君にしても園田君にしても江崎君にしても、戦争へ行って一番戦争の悲惨を体験している人間なのであります。そういう面から見ましても、いかにして戦争を防止するか、日本を再び戦場……
○中曽根内閣総理大臣 それは何回か前の選挙公報か何かに書いた文章ではないかと思います。
【次の発言】 その後二年ぐらいも時間がたっておるわけでございますから、客観情勢の変化に応じてまた政策も練り直して、時代に合うようにしていくのが政治家の務めであると思いますが、そういう気持ちは変わりないと思います。
【次の発言】 この席でもすでに申し上げましたような考え方でおります。
【次の発言】 こういう事態になっていることははなはだ遺憾であります。しかし、三権分立を厳に守るというのが私の基本的考えでございますので、行政権の首長といたしまして裁判に影響を及ぼすおそれのあることは避けたいと思っております。
○中曽根内閣総理大臣 正森さんが御指摘のように、五十六年、五十七年というのはかなり大きな狂いが出ました。これははなはだ遺憾で残念なことでありますが、これはやはり第二次石油危機以降の世界経済全般の大きな変化が出てまいりまして、いまその調整期に入っている。この調整期がどの程度続くであろうか。そのためにアメリカの高金利が出てきたり、あるいはヨーロッパ、そのほかにおける相当な失業が出てきたり、非常に経済的に未確定の要素が多いわけです。たとえば油の値段一つにいたしましても、OPECが分裂いたしまして、一体油がどうなるものであろうか、あるいは為替相場一つにいたしましても、必ずしもまだ安定性を持っている状態……
○中曽根内閣総理大臣 過去におきまする韓国と日本との不幸な事態が起きましたことについて、日本側に責任があるということを反省いたしまして、そして、そういう発言をいたしたものであります。
【次の発言】 植民地支配という言葉が適当であるかどうかわかりませんが、ともかく過去と申しましても、特に日本が韓国に対しまして、伊藤さんが行ったりして、そして、いわば植民地支配のような形になって、そして、いろいろ迷惑をかけた、そういうことも含めて反省しておるわけであります。
【次の発言】 結構でございます。
【次の発言】 結構でございます。
【次の発言】 教科書の話は出ませんでした。
○中曽根内閣総理大臣 政党の総裁という場合は、一種のまだ私的団体であると思います。しかし、内閣総理大臣という場合は憲法上の公的機関でございます。したがいまして、やはり社会的に見ます場合には、内閣総理大臣という立場をよく考えておく必要があると思っております。(小林(進)委員「政治家中曽根には変わりはない、そんな使い分けはだめだよ」と呼ぶ)
【次の発言】 その点は、私もそのように思います。日本は法治国家でございますし、特に憲法というものは国の根本規範でございまして、国務大臣、国会議員、公務員はこれを遵守する、そう憲法でも明定されているところでございまして、誠実に守らなければならないと思っております……
○中曽根内閣総理大臣 日ソ関係を打開しようという熱意はいまでも変わりありません。いまご指摘のことは事実でございまして、まだ日ソが国交を回復していなかったころ、いよいよ国交回復のチャンスが来たと思ったときに、鳩山先生を非常に激励したいと思ってお手紙を差し上げました。 その真意は、こういうような状態になって日本が世界的に認識され、国交を広げていく、それが貿易を拡充して日本が経済的に立ち直っていく非常に大事なポイントになってきておる。したがって、いろいろな問題で条件が合えば、勇断をふるって日ソ国交回復をやった方がいい。特に国連にはいれるということ、それからシベリアにおる大勢の同胞、抑留されているわ……
○中曽根内閣総理大臣 先ほど官房長官がおわびを申し上げましたように、本日の委員会の開会がおくれましたことについては、慎んでおわびを申し上げます。 大出さんの御質問のILO問題でございますが、政府といたしましても、従来から人事院勧告を尊重するという基本的な態度は一貫して変わらないところでございます。労働者の、特に公務員の権利を尊重したいという考え方にいまでも立っておる次第でございますが、五十七年度の人事院勧告の問題につきましては、財政窮迫の折から、まことにやむを得ざる例外的措置としてあのようなべースアップの問題に関する処理をいたしました。まことに遺憾な次第でございます。 しかし、ILOのただ……
○中曽根内閣総理大臣 まず、社会党の行革構想を私も前から拝見しておりますが、社会党のお考えはそれなりのお考えであると感想を持っておりました。ただ、土光さん初め臨時行政調査会の皆さんが一生懸命努力して全国民的支持を受けておりますのに、また、しかもあの委員の中には総評の代表あるいは労働界の代表と思われる方も入っておりますのに、社会党だけが臨調反対という態度をおとりになったことは、はなはだ遺憾、残念であります。全国民が行革をやろうというときですから、全国民が支持する行革の方へ御同調願えればありがたいと思う次第です。 次に、静かな改革という言葉は私は前から好きな言葉で、十年ぐらい前から演説で言ってお……
○中曽根内閣総理大臣 私は、前から申し上げておりますように、中曽根内閣ができました大きな理由の一つは、行革を断行せよという国民の皆様方の御期待と御支援でできたと心得ております。したがいまして、全身全力を傾けて行革を遂行してまいるつもりであります。
特に、今回は特別に行革国会と名づけまして、行革法案を中心に御論議を願っておる国会でございますが、提出しておりまする七つの法案を成立させるためには、石にかじりついても地をはってもこれは成立させたい、そういう決意で努力してまいるつもりでおります。
【次の発言】 われわれは、「増税なき財政再建」という原則を理念として、これを遂行していくために全力をいま注……
○中曽根内閣総理大臣 そのように考えます。政府がやっていることは必ずしも全部正しいとか間違ってないとか、そういう考えは持ちません。謙虚に皆様方の声をお聞きいたしまして、過ちがあれば、改むべきことは改めたいと思います。
【次の発言】 あの言葉は私が自分で書いた言葉でございまして、一貫して持っている考えであります。
【次の発言】 これはユネスコの憲章の中にそういう文章がありまして、戦争は人間の心から始まる、人間の心を平和のとりでにしなければいけない、そういう趣旨のことが書いてあったのを記憶して申したわけでございます。
【次の発言】 そのとおりと御理解願って結構です。
○中曽根内閣総理大臣 中曽根内閣が今後経済政策を運営をしていく上についての基本的な重要項目を、主として定性的に述べたものでございます。
【次の発言】 「展望と指針」は、国内の行政上の改革、それから経済の力点、あるいは高齢化社会に対応するやり方、あるいは人間の充足感、あるいは国際環境に対する適応力等々、あるいはさらに主として高度情報化社会に対応するこれからの準備等々にも言及しておりまして、それらの用意をやっていこうというので、私はこれで二十一世紀に向かっての道がたんたんと開けてくると考えております。
【次の発言】 企画庁長官が申し上げたとおりでございます。
○中曽根内閣総理大臣 行政改革につきましては、臨時行政調査会の答申を最大限に尊重して、その基本的考え方及び具体的施策につきまして、これを実行しようと思って鋭意努力しておるところでございます。 その目標は、簡素にして効率的な政府をつくること、それから次の時代に対応できる弾力性と機動力を持った政府機構というものを用意すること、あるいは特に高齢化社会、あるいは熟成してきた今日の日本の社会、あるいは科学技術、あるいは国際関係等をにらんだ行政システムを着実につくっていく、そういうことを基本にいたしまして諸般の改革を忠実に実行していこうと思っておるところでございます。
○中曽根内閣総理大臣 行政改革は、簡素にして効率的な政府をつくろう、それから二十一世紀に向けてこれからの未来社会に十分対応できる構造を持った、機能力を持った行政府をつくろう、それからさらに国際社会に対して十分協調提携し得る政府をつくろう、そういう考え等に立ちまして案をつくっていただきました。臨時行政調査会の答申は、そういう基本的観点に立ちまして具体的な施策をわれわれに教えていただいております。われわれはこれを点検いたしまして、妥当なものと認め、最大限に尊重してこれを実行するということを、累次にわたり閣議決定をしてまいってきた次第でございます。 しかし、この内容はかなり膨大なものでございまして……
○中曽根内閣総理大臣 各省庁の内部部局の部、課及び附属機関等につきましては、臨調各答申及び新行政改革大綱に基づきましてその整理合理化を積極的に進めることとし、昭和五十九年度からその実施に着手してまいる所存でございます。
【次の発言】 今回の府県単位機関の整理合理化は、今後における地方支分部局の整理合理化の第一章ともいうべきものでございまして、政府といたしましては、今後臨調答申及び新行政改革大綱に基づきまして、ブロック機関、支所、出張所等の整理合理化をさらに積極的に進めることといたしており、昭和五十九年度からその実施に着手してまいる所存でございます。
これら地方支分部局の整理合理化の実施の状況……
○中曽根内閣総理大臣 今回のラングーンにおきまする事件はきわめて不幸な事件でございまして、韓国の有力閣僚が大きな遭難事件に遣われましてお亡くなりになりましたことにつきましては、心から哀悼の意を表し、お見舞いを申し上げる次第でございます。私も、昨日全斗煥大統領閣下にお見舞いの電話をいたしまして、速やかに真相が究明され、事態が収拾されることをお祈りいたしておりますということを申し上げておきました。 真相はどういうことであるか、いまだわかりません。いずれにせよ、このようなテロ行為はまことに憎むべきひきょうな行為でございまして、このようなひきょうな行為が地球から永久に姿を消すように、私たちは今後とも……
○中曽根内閣総理大臣 憲法におきましては、三権分立の原則をしかと定めてあるのでございまして、行政は行政、立法は立法、司法は司法、司法の中心は裁判所でございます。この行政・政府、立法・国会、司法主として裁判所、こういうおのおのがその分限を守り、そして憲法の命ずるところに従って職責を果たしていくというのが、正しい憲法の運用であると思います。 今回のロッキードの問題につきましては、いろいろな経緯があり、法廷におきまして検察と弁護側の攻撃、防御も行われておりまして、いよいよ第一審の判決という大詰めまで来たわけでございます。国民の皆様も非常な御関心を持って見守っておられることと思います。われわれも同様……
○中曽根内閣総理大臣 民主政治は特に国民の信頼の上に成り立つものでございますから、前から申し上げますように、政治家たるもの道徳性を堅持し、また政党や政治団体においても同様に澄明な清潔な政治を行うように心がけると同時に、単に消極的な部面のみならず積極的に民意を反映するという意味において平和や福祉の問題等について大きく国家に貢献していくということも、ある意味においては倫理性の問題でもあると思います。 そういうような考えに立ってわれわれは大いに自粛自戒し、責任を持って行うべきであると思っておりますが、先般来申し上げますように、日本は三権分立のもとに憲法政治を施行しておるのでございまして、判決が近づ……
○中曽根内閣総理大臣 まず、イラン・イラク戦争の状況とサウジのタンカーの被害に関連しての御質問にお答えを申し上げます。 イラン・イラク戦争は非常に不幸な戦争でございまして、日本としても速やかなる停戦及び和平の成立を望んでやまないところでございます。日本も数年にわたりまして努力してきたところでございます。しかし、戦線は最近の情勢を見ると膠着の状況に近づいてきているように思います。情報によりますと、イラン軍は陸上兵力においてかなり優勢で、国境地帯にかなりの兵力を集めているという情報はございますが、一方において、イラク軍は航空兵力においてかなり優位に立っているという情報がございます。最近このような……
○中曽根内閣総理大臣 決算は、国政の行われた後、全部審査いたしまして、それが適正に行われているかどうかということを検証する非常に重要な場であり、決算委員会もその意味におきましても重要な委員会であると心得ております。私もできるだけ時間を都合いたしまして出席して、いろいろ皆さんの御意見を承りたいと思っております。 今まで決算が軽視されていたのではないかという御質問でございますが、時間の割り当て等を見ますと、私の出席に関しましては、予算委員会と比べますとはるかに時間が短いようでございまして、そういう点につきましては、軽視しているわけではございませんが遺憾の点がなきにしもあらずである、そのように考え……
○中曽根内閣総理大臣 今回の社会保険制度の改革は、画期的な改革であると思っております。そういう意味におきまして、内閣といたしましては、最重要法案の一つとして全力を傾けてきたところでございます。
国会におかれましても、長い間、与野党を通じて審議を尽くされましたし、また関係方面の御意見等々も聴取していただきまして、この精力的な御審議に対しては、心から感謝と敬意を表するものでございます。
【次の発言】 その点につきましてはいろいろ誤解もあり、御迷惑をおかけいたしまして、恐縮に存ずる次第でございます。
言わんとしている趣旨は、ともかくこの国会が大幅に延長されるなら別として、今の状態で八日までに法案……
○中曽根内閣総理大臣 財政改革という問題は、これからの諸般の政治政策の中で非常に重要な地位を占めるものであると思っております。いろいろな施策を考えても、財政的基礎のないものは絵にかいたもちにすぎなくなるからであります。そういう意味から、非常に慎重に、着実にこの問題を推進していかなければならぬという考えに立って、まず基本的には、臨時行政調査会の諸答申を尊重して、その設定された軌道の上を前進していくということが基本でございます。それから経済運営につきましては、八〇年代の「展望と指針」をつくりましたが、あのやり方に従いまして経済運営を行っていく。この二つのポイントを頭に置き、特に臨調答申におきまして……
○中曽根内閣総理大臣 日本における死亡率を見ますと、最近はたしか年間約十七万人近くががんで死亡して、第一位にのし上がってきた、今日本の皆様方の病気の最大関心事の一つががんになってきている。こういう状況を見まして、何とかこの問題に対する解明を早め、治療、予防の方途を講じよう、こういう考えに立ちました。 最近、発がん遺伝子の解明がかなり進んでまいりまして、各国の状況及び国内の状況を見ますと、今やがん解明の前夜に立ち至ってきておる、そういう状況で、がん学会は非常に色めき立っておるわけであります。そういう意味からも日本はおくれてはならない、こういうことで国の総力を結集してこの解明に入ろう、そういうこ……
○中曽根内閣総理大臣 今回の改正は、いわゆる高度情報化時代の戸口に立ちまして、日本の電気通信体系、制度に根本的な再検討を行い、将来に向かって日本の電気通信事業体系というものを発展させるために行っているものであり、同時に、国民の利便等も考えて行っているものであると考えます。 一面において、今回の改正は、いわゆる公社を改革することによって民間的手法を導入する、そして経営責任体制、自主決定という方向に大きく前進させる、それと同時に、また一面公共性を確保する、両面の調和点をとらえてやっているものと考えております。 公共性の確保につきましては、一種の事業につきましては、役務の提供義務であるとか、ある……
○中曽根内閣総理大臣 臨行審は、法律に基づきまして、臨時行政調査会の答申の範囲内におきましてそれを実行する、それを促進していく、そういうために設置されており、今地方問題についていろいろ御検討願っておる点もございますが、それは臨調答申の範囲内における作業をしていると考えております。臨調答申におきましても、中央と地方の関係という点がやはり答申の内容に含まれておりまして、委任事務の問題であるとか補助金の整理の問題であるとかあるいは地方の行革の問題であるとか、そういう問題が触れられておりまして、その点について作業をしておると考えております。
【次の発言】 当時、政府の統一見解を出しまして、国との関係に……
○中曽根内閣総理大臣 食糧政策の中には食糧の安全保障という面がございまして、米の備蓄はぜひとも必要な重大な政策であると思っております。
【次の発言】 食管制度との関連がございますので、政府委員から答弁させます。
【次の発言】 私は、農は国のもとと言っておりますし、また、農業は生命産業であって、工場で機械をつくるような工業とは違う、そういう特殊性をよくわきまえながら、しかも国民の生命を保持する一つの基本的な重大な政策であるということも言っておりまして、そういう意味におきましては、二宮尊徳やら徳川時代から名君というのはみんな備荒貯蓄をやってきておるものであります。そういう意味におきましても、ある一……
○中曽根内閣総理大臣 ソ連の故アンドロポフ書記長の御逝去に対しましては、心から哀悼の意を表する次第でございます。アンドロポフ書記長の御逝去に対しましては、政府及び国民を代表いたしまして安倍外務大臣に弔問に行っていただくことにいたして、出発をいたしました。 今後ソ連の内部でどのような編成が行われるか、私たちは重大な関心を持って注目しておりますが、いずれにせよ、東西の緊張は緩和されて、軍縮、特に核軍縮交渉が進展されることを一日も早からんように願っておりますけれども、そういう考えに立ちまして、御逝去に対して総理大臣談話も発表した次第でございます。
○中曽根内閣総理大臣 昭和五十一年の三木内閣の防衛費に関する閣議決定の方針については、これを守ってまいります。
【次の発言】 非核三原則はつくらず、持たず、持ち込まずでありまして、用いずとか書いてあるのは間違いでございます。持ち込まずであります。「非核三原則の内容は、核兵器を「作らない」、「持たない」、「用いない」」、ただいま申し上げたとおりであります。
「非核三原則は、部分的核実験停止条約の批准に際して」この点は、私、記憶が確かではありません。これは佐藤内閣のときに決められたもので、この部分核停条約の批准に際してつくられたかどうか、昔のことでありますので、よく確認してみる必要があります。
……
○中曽根内閣総理大臣 まず冒頭、矢野さんから今国会に臨みます公明党の姿勢についてお話をいただきました。建設的に対話を深めていく、そういうお考えは前に竹入委員長から党首会談のときにもお話を承りまして、今ここで再びお話を承りまして非常に感銘をいたしたところでございます。私たちも誠意を持ってそのお言葉に沿う方針で御答弁申し上げたいと思う次第でございます。 教育の問題につきましては、私はまず根本的なことを申し上げてみたいと思います。それはきのうもちょっと申し上げましたが、やはり憲法を守り、教育基本法のもとにこれを実行していくということで、憲法や教育基本法に触れるという考えはありません。そのもとに行っ……
○中曽根内閣総理大臣 その問題につきましては、御質問、御疑念がありましたから、日本政府からアメリカ政府に対して正式に照会をいたしまして、正式の回答がございまして、ただいま北米局長が御答弁申し上げたような次第でございまして、アメリカ政府の言明を我々は信用いたしたいと思っております。
【次の発言】 その記述は間違った記述であるということでありますから、違反にはならないと思います。
【次の発言】 大出さんがせっかく御熱心に資料をお調べになりまして今お述べになりましたことにつきましては、日本側の刊行会の刊行した資料ではございますけれども、国会でそういう御質問が提起されました以上は、やはりその正確性ある……
○中曽根内閣総理大臣 大綱の水準にできるだけ早く近づけたいという考えに立ちまして鋭意努力しておるところでございます。 脅威というのは、意志と能力が結合した場合に脅威が出てくる。能力はあっても意志がない場合には、それは現実的な脅威にまでは成長しない。しかし、潜在的脅威というものはあり得る。そういう意味において、潜在的脅威というものは日本の周辺においてもあり得る、そう考えておるわけであります。要するに、万一不幸な事態が起きた場合に、侵略をさせない、あるいは侵略を誘発させない、それに必要な範囲の最小限度の有効な防衛力を整備しよう、そういう考えに立っておるわけであります。
○中曽根内閣総理大臣 まず政党法に関しましては、制定を指示したとか制定を検討したとかということではございません。政党法の可否について御検討を願いたいと要請をしたところであります。 第二に、小選挙区制度は考えておりません。それとは全く関係はございません。 では、しからばなぜ政党法の可否について検討を要請したかと申しますと、今お話がありますように、昨年の全国区比例代表制度というものが出てまいりまして、これは個人に投票するのでなくして政治団体に対して国民が投票するということになります。そうすると、対象となる政治団体というものは、ある程度公的資格を持ってくる。今までは個人が対象であったのが、政治団……
○中曽根内閣総理大臣 今お読みになったワシントン・ポストの記事と称するものは、翻訳は必ずしも正確でありません。私の真意を伝えていない部分もございます。 私が申し上げたいことは、要するに憲法のもとに今までの諸原則、諸国策を守って、専守防衛の範囲内において我が国の防衛を全うする。必要最小限度の防衛力を整備して全うする。それにつきましてはいろいろな態様があります。防空という問題がございます。いかなる外国の侵略機も浸透を許さない、あるいは侵略を許さない、あるいは日本の本土、島嶼等に対する上着陸を許さない。もし万一そういうことがあった場合はこれを的確に排除する。あるいは海上防衛活動を活発にして日本の鉛……
○中曽根内閣総理大臣 日米間におきましては、たしか六百億ドルに上ると思いますが、膨大な交易の往来があり、しかも社会的慣習やあるいは商売のやり方等も違う文化圏に属しておりまして、また資本主義の発達段階も違って、日本が追いついてきたという状況等、そういういろんな条件がありますために、貿易摩擦が起こり得ることは当然であると思います。 問題は、この貿易摩擦をいかに解消するかという点にあると思います。アメリカ、ECのようなほとんど同質文化、同程度の国の間でもあれだけの貿易摩擦があるのでありますから、日米間にあるのは当然のことであると思います。それをいかに解消するかという問題が問題だろうと今申し上げたと……
○中曽根内閣総理大臣 人事院勧告に関する取り扱いにつきまして、藤井総裁があのように言明なさることは、総裁としての立場として理解できるところであります。 政府といたしましても、最大限尊重してその趣旨に沿うように努力したいところでございましたが、いろいろ財政上その他諸般の事由がございまして、その趣旨に必ずしも合致できなかったことを甚だ遺憾に存ずる次第であります。五十九年度におきましても最大限努力して、その御趣旨に沿うようにこれからも努めてまいるつもりでございます。 防衛費を削れというお話でございましたが、防衛費も非常に重要な経費でございまして、御趣旨には沿いかねます。
○中曽根内閣総理大臣 私は判決の内容を新聞で読んだだけでございまして、まだ原文をそのまま読んでおりませんが、やはり世間が注目していたところは、行政指導と業者の違法的合意との関連関係であったのではないかと思います。私の理解しているところによれば、行政指導は認める、しかし、行政指導等の関連があってある程度の基準とかあるいは限度というものが認められておっても、業者自体がそれを同時に一緒の合意で、ある行為をしたという場合には、これは独禁法にかかわる、そういうような趣旨の判決が下されたというふうに自分は理解しました。 これは、業者の合意あるいは共同行為というものと行政指導との関係がどういうふうに結びつ……
○中曽根内閣総理大臣 ただいま防衛庁長官御報告のとおり、現役の自衛官が小銃発射事件等を起こしまして秩序の紊乱を起こし、かつ国民の皆様方に大変な御不安を与えましてまことに申しわけない次第でございます。 今また、PS1につきましては、昨年四月の事故に引き続いてまた墜落事故を起こし、とうとい人命や機材を喪失いたしまして、まことに申しわけない次第でございます。 この原因を徹底的に究明いたしまして、指揮の点において誤りなきか、あるいは教育訓練、機材の整備等において落ち度はないか、将来をかたく戒めまして再出発させたいと考えておる次第でございます。
○中曽根内閣総理大臣 井上議員がここで先般来御質問になりましたお考えが那辺にありやということは私もよく理解しているところでございます。自衛隊機と米軍機との取り扱いの差異というものについて、日本の主権その他の面からもお考えになり、民間航空の安全性という面も御配慮になっての御質問であると思います。 政府委員の答弁を聞き、今航空局長のお話がありましたが、表現的には確かに差がある。あなたの指摘したところは正しいと思います。ただ、実際上の取り扱いは裁量権の範囲内でありますから、航空当局はそのときそのときの事態に応じて、一番適切と思うという判断をしてやっているだろうとは思います。しかしながら、少なくとも……
○中曽根内閣総理大臣 その新聞の記事については、私もけさ新聞を見て驚いたのでありますが、今農林大臣が申されたとおりであります。農林大臣がおっしゃったのは、公表したようなあるいは漏らしたような新聞記事があるが、果たしてそういうようなことをやったのかやらぬのか、それをただしておる、そういう意味であろうと思います。漏らさぬという約束になっているのを向こうが一方的に漏らすということは不信行為ですから、それがあったのかないのか、それをただしておる、そういう意味で農林大臣は申したのでしょう。 それから、私がアメリカに行って農産物問題について話したのは、できないこととできることがある、できないことはできな……
○中曽根内閣総理大臣 この条約を批准するという基本方針を我が政府は掲げまして、そのための国内法の整備に今まで全力を尽くしてまいりました。今回、雇用機会均等法の成立を見まして、その準備がいよいよできたという関連のもとに今批准をお願いしている次第でございまして、七月のナイロビ会議までにはぜひ成立させていただきたい、そう念願しておる次第でございます。
【次の発言】 べっ見はいたしましたけれども、詳細に読んだというところまではいっておりません。
【次の発言】 この条約は、我が憲法の基本精神と合致している条約でございまして、そういう意味で、できるだけ早期にこれを批准させることは望ましい、国民にも歓迎して……
○中曽根内閣総理大臣 決算は、予算と並んで、国の財政運用並びにその締めくくりの点におきまして非常に重要な機能を営んでおることであると思います。そのような意味におきまして、委員長御発言の御趣旨を体してできるだけ努力いたしたいと思います。 ただいまの井上委員の御質問の件でございますが、相続く警察官の不祥事件につきましては、国民の皆様方にまことに申しわけないと思う次第でございます。特に今回の場合は、元警察官が制服を着用して犯罪行為を行ったという点におきまして、国民に対して大きな御迷惑をおかけし、御期待に背いたということのみならず、警察官としての名誉を非常に汚した恥ずべき行為であると思うのであります……
○中曽根内閣総理大臣 まず、年末の御繁忙のときに、特別の御配慮をいただきまして御審議いただいておりますことを心から感謝申し上げる次第でございます。 それから、この法案の提出でございますが、前国会におきまして健康保険法の改正という大問題を処理する、そういう必要がございまして、党の中におきましてもいろいろ御議論がございましたが、そういう順序を経て行うように国会対策におきまして考えていただいた次第でございます。 なお、この法案の内容の問題でございますが、スライド制の問題が含まれていることはそのとおりでございます。これは広い意味におきまして年金体系の一環をなすものでございますから、一括して出させて……
○中曽根委員 鉄鉱局が出來て海外に響きがあると思うが、具体的にどう響くか。
○中曽根委員長代理 速記をやめてください。
【次の発言】 速記を始めて……。
【次の発言】 議事進行に問題がはいりしましたので、速記を止めて懇談に移りたい。
【次の発言】 それでは速記を願います。
本日はこの程度として散会いたします。
午後五時十四分散会
○中曽根康弘君 ちよつと関連して伺いたい。先ほど市川さんは、進駐軍関係の労務者は特別職にせよという御議論であります。進駐軍関係の公務員が一般の公務員と比べて特に不当な待遇を受けておる。たとえばあなたがさつきおつしやつたように、経費を支出するときには、進駐軍將校のサインがなければ支出できない、こういう例をお出しになりましたが、どういう点についと特に不当な待遇を受けておられるのか。箇條書き的に、簡單にひとつお述べ願いたい。
【次の発言】 熊倉さんからもやはり特別職に入れてくれというような御発言があつたように思うのでありますが、私食糧公團のことはあまり知りませんので、素朴な質問ですがひとつ教えていた……
○中曽根委員 五分間だけ……。
【次の発言】 内閣総理大臣がお急ぎのようでありますから、私は簡單に二、三質問いたしたいと思います。
まず第一は先ほど木村君の質問に対して、何ですか政府の答弁は、本改正案の原案をつくつたのは前内閣である。本内閣が改正したのはごくわずかにすぎない。そういうような答弁がありまして、そのニユーアンスを聞いておると、この改正案の提出の責任や、草案をつくつた責任は前内閣にあるがごとき、現内閣が責任を回避するような色彩の当動を私は感じたのであります。これははなはだ遺憾な言葉でありまして、少くとも一國の総理大臣あるいは内閣が、國会に対して行政責任を負つて法案を提出する以上は、……
○中曽根委員 前会の連合審査会におきまして、審査会が要求した関係大臣が出席しない場合は、審査会は開かず、こういう決議をいたしたはずであります。今日午前十時より審査会を開くことに招集されたのでありますが、午前十時になつてお見えになつた大臣及び委員長は一人もありません。現在の十一時十分ですらも、増田労働大臣と淺井人事委員長がお見えになつているだけであります。本日の質問について御答弁願うのは、総理大臣、労働大臣、法務総裁それから人事委員長、それから大藏大臣、これだけが出席を要求されておるはずでありまするが、その方方がいまだに見えないのは、本公務員法改正の審議に対して、重大な支障を加えるものであります……
○中曽根委員 ただいまの総理大臣の答弁に関連して御質問申し上げます。総理大臣はただいま公務員の地位を決定して、しかる後に待遇その他の問題を考えるのである。こう申されました。ところがマツカーサー元帥の書簡の中にこういう文章があります。「さらに國家の公益を擁護するために、政府職員に課せられた特別の制限があるという事実は、政府に対して常に政府職員の福祉並びに利益のために十分な保護の手段を講じなければならぬ義務を負わせておる」というのであります。でありますから、この書簡に記してある限り、制限をすると同時に、給與や待遇の面を見てやらなければならぬということを政府に義務づけておる。こういう観点からいたしま……
○中曽根委員 今の一般職か特別職かという問題で、ここに條文があるのですが、第二條第十二号のあとに、「人事院はある職が、國家公務員の職に属するかどうか及び本條に規定する一般職に属するか特別職に属するかを決定する権限を有する。」こういう規定があるわけです。そうすると、今まで増田労働大臣がお答えになつた範囲では、ここに制限列挙してある以外のものは原則として一般職だ。つまり國家のピラミツド型の範囲に属するものは、すべて一般職である。こういう御見解ですか。それをまず確認したいと思いますが、その通りでありますか。
【次の発言】 そうしますと、國家公務員であるものと、それから特別職であるものと、それからその……
○中曽根委員 総理大臣にお尋ねいたします。公共企業体という概念でありますが、本法によりますと、國有鉄道と專賣公社がこれを当つておるように書いてあります。この公共企業体というものは、一体どういうものをさすのか。総理大臣は正確な定義な何かは御存じないと思いますが、総理大臣のお考えをひとつお示し願いたいと思います。
【次の発言】 それじや、もう一つお伺いいたしますが、本法の内容を見て、私が非常に感じますことは、組合の民主化と申しますか、一部の者が独断的に組合を引きずらないようにするために、たとえば無記名投票を認めておるとか、われわれとしては非常に歓迎するような措置が盛られておると思います。その問題に……
○中曽根委員 近藤教授に四つばかりお伺いしたい。
まず第一には、この近藤先生がお示しになつた税金の表ですが、ちよつとこれは納得の行かないところがあるのですが、この第二表というのを見ますと、シヤウプ勧告によるいわゆる二というところと、それからハ、二十四年度税額推定、これを両方を比較してみますと、結局大差ないようになつておるのでありますが、大蔵省の簡易税額表を適用してみますと、私今計算してみましたら合わないところがある。これは標準農家、たとえば夫婦子供一人という場合の扶養家族の点はどういう基礎になつておりますか。
【次の発言】 ちよつと推計してみますと、四千三百五十円になりますと一一八%になつて……
○中曽根委員 皇室経費のことで林さんに三つばかりお尋ねしたいと思います。一つは皇居のことであります。私は先日皇居を拝観いたしまして戰災にあつて荒廃しておるのを見て、実は涙なきを得なかつたのであります。国民があれを見ましたならば、私らと同じような感慨に打たれるだろうと思うのであります。皇室のただいまの御生活は呉竹寮やその他を見ても、われわれあるいはわれわれ以下の御生活をなさつておるように思うのであります。総理大臣官邸やあるいは外務大臣官邸の豪壯さに比べて、国家の象徴たる天皇の皇居というものはあまりにもおそまつであり過ぎる。こういう考えを私は国民の一人として持つのでありますが、皇居の御造営に関して……
○中曽根委員 今の問題に関連してぜひ私は運輸大臣と労働大臣と末弘先生に御質問したいと思います。 まず第一に、先ほども末弘先生が御証言になりましたように、政府としては当然予算案を添えてこれを出さなければならぬ。出さぬということは違法である。こういうふうにおつしやられた。しかるに政府は国会の野党の意思を無規し、また末弘先生の御証言もこれを否定して、予算案を提出しないで出しているのであります。これはわれわれ国会から考えて無誠意であります。こういうふうな仲裁委員会の権威を無視しているような行為を、白晝公然と政府がやつている。一体中裁委員長としてこれをどういうふうに御処置なさるつもりか、つまり仲裁委員……
○中曽根委員 私は二つばかりお伺いしたいと思います。一つは予算というものは、やはりある見通しのもとに立てられているもので、その前提になつている世界的な、政治的な、軍事的情勢といいますか、これが基本にならなければならない。吉田内閣が考えているような情勢というものは、私は非常に楽観的な、甘いものだと思うのであります。たとえばこれは昨年の十二月でありましたか、ロンドン・エコノミストに世界のレア・メタルの需給の表が出ておりました。アメリカが軍拡を発動したあとのレア・メタルの需給というものは、非常に悲観的なものでありまして、それが結局アメリカの国内経済情勢を急激に転換させております。それがまた当然日本の……
○中曽根委員 今の問題に関連してちよつと発言を求めます。今在外公館借入金の問題を御説明いただきましたが、これは関係者が非常に憂慮している問題でありますが、今国会にその支拂いに関する法律を政府としては提案なさるおつもりでございますか、それをはつきり承りたい。
それからもう一つは、その予算的措置をどういうふうに今度の予算案でしてあるか、この点、金額も含めて御報告願いたい。
【次の発言】 その予算はもちろん大蔵省の方に計上すべきものでありますが、外務省としても御関心をもつて法案を出す以上は、当然金の裏づけがなければ意味がないのですから、お手当をなさつておると思うのですが、大蔵省の所管でも、どこの所……
○中曽根委員 皇室費の諸問題につきまして宮内庁の次長にお伺いいたします。まず第一は皇太子の立太子の件でありますが、昨日の御説明によりますと、皇室費として二億三千万円、そのうち内廷費として三千万円、宮廷費として一億九千万円、その他六百万円等が計上されておるようであります。そこで昭和二十七年は皇太子の立太子の儀が行われるということで、国民いずれも非常な関心を持つておるのでありますが、この皇太子の立太子の式を一体いつごろおやりになるか、この点をまずお伺いいたしたいと思います。
【次の発言】 成年式と立太子式と同時に挙行なさるのでございますか。それとも別々におやりになるのですか。それから今秋というのは……
○中曽根委員 国籍はどつちです。
【次の発言】 向うでも了解しておりますか。
【次の発言】 戦犯の問題でちよつと法務府の方にお伺いしたいと思います。平和條約の第十一條によつて、巣鴨その他の戦犯の行刑が日本政府にゆだねられたわけでありますが、いろいろな問題があると思うのであります。そこで法務府関係としての事項をお尋ねいたしたいと思います。
まず第一は、行刑ということと情状酌量ということは切り離されないと思います。年月がたつに従つて、非常に成績がいいというので減刑あるいは釈放をやる、そういう問題が必ず起ると思いますが、今の條約によると、その都度関係各国の了解を求めて承認を得なければならない。そう……
○中曽根委員 きのうちよつとお尋ねして、途中で質問が入つたために抜いたのでありますが、増原長官に対する御質問は大橋さんもひとつ聞いておいてもらいたい。私の質問は警察予備隊制度というものは、ああいういきさつで誕生して、そうして今日までこういうふうになつて来た。いろいろの運営の過程において、日本側としては困ることがずいぶんあるだろう。特に実質的に、実力のある予備隊をつくるためには、対アメリカとの関係において相当困ることもあるだろうし、その点は長官も国務相もずいぶん御苦心なすつているだろう。そこでどこが一番困つているかという点を国会として知りたい。そういうことで御質問したわけです。そこで増原長官が最……
○中曽根委員 陰山さんにお尋ねいたしますが、民労連の結成について非常に関心を国会側でも持つておりますが、民労連がいかなる理由から結成されたか。われわれは新聞を通して知るのみであります。すなわち総評に対して、総評の今までの指導方針や運動に対していかなる観点よりこういう運動を起されたのか。その点と、第二は現在の総評の指導部に対して、今後民労連はどういう態度をとつて行かれるか。つまり同床異夢の関係をこのまま続けて行かれるのか。あるいはこの偏向を是正するために行動を起すのか。具体的に言えばそれはヘゲモニーの奪還ということになるのでありますが、どういう方向に出て行かれるのか、その今後の御方針。それから労……
○中曽根委員 ちよつと議事進行について……。大蔵省所管その他の問題については非常に重要な問題点があります。特に安全保障諸費や防衛支出金等等の問題については、国民としても見のがすべからざるものがある。責任大臣が出ておらなければ責任ある答弁ができないと思う。大蔵大臣をぜひ呼んでいただきたい。大蔵政務次官ではだめです。
○中曽根委員 先ほどの小島委員及び灘尾委員の質問に関連して、ひとつ岡野文部大臣から御答弁を伺いたいと思います。定員定額の関係は一番大きな問題だと思いますが、まだ疑問は解消していない。これを解消する方法は、国と地方と両方から調べる必要があると思う。そこで二十七年度と二十八年度において、いわゆる教育費なるものはこれは全部入れた金です。全額国庫負担ということを前提とした場合の、給与だけではない、実質的意味の全額です。義務教育に関する全教育費が、国費で何ぼ払われておるか、それから地方費で何ぼ払われておるか、地方費の中では平衡交付金からまわつたものもあるはずですが、平衡交付金の中から何ぼ出ておるか、地方……
○中曽根委員 二つお尋ねしたいと思います。原子炉の問題は、アメリカとの協定も大体民主党の総務会で受け入れることになりまして、国会の協賛を得れば進むと思う。一つ問題として、ウラニウムの探鉱の問題がある。われわれは永久にアメリカやその他にたよろうとは思っておらぬ。日本でもぜひ探鉱を促進してやりたい。日本にないかというと、私は必ずしもないということはないのじゃないかと思う。この間もローレンスやハフスタッドと話しまして、地球の深い所にある。ただ日本では探鉱をやっておらぬ。昨年はわれわれ千五百万円の予算を出して探鉱をやったのですが、日本の地質学者の若い層の一部が探鉱に反対して拒否するというような決議をし……
○中曽根委員 だいぶお疲れのところを恐縮でございますが、ただいま伏見先生からいろいろお話を承わりまして、伏見先生の一貫したお考えに対して私は非常に敬意を表するものであります。いろいろ御注意をいただきまして、そういう御注意もわれわれは十分尊重して、実際問題として処理しなくちゃならぬと思います。もっと将来いろいろ御注意も拝聴させていただきたいと思います。それから岡君の左側からの質問と齋藤君の右側からの質問に対する先生の御見解もいただいたのでありますが、私はちょっと先生のお考えに誤解があるのではないかと思う点があるのです。というのは、政府やあるいは政党が、この問題に対する根本的な考えを国民の前に示し……
○中曽根国務大臣 この委員会は臨時に作られた委員会でございまして、今年度の年度末までの間に答申をするということになっております。それで、総合的な、政府としてとるべき施策を、この委員会によって答申してもらおうと思っております。その総合的な大きな幾つかの方針を、今度は政府といたしまして、各省が分担してこれを受け持ってもらうように、科学技術庁として閣議に報告してそして閣議でこれを取り上げてもらって、来年度以降やってもらうように実はしたいと思っております。 それで、どういう項目が大事な点であるかということを考えてみますと、今、西村先生がお話しになりました、台風に対する恒久的な対策というものが、やはり……
○中曽根小委員長 これより原子力政策に関する小委員会を開会いたします。 原子力政策に関する件について、これから調査を進めます。 御存じのように、原子力行政に関しましては、日本原子力研究所に関する問題、原子力船に関する問題、原子力発電に関する問題、原子力の長期計画に関する問題等、調査研究すべき問題は山積しているのでございますが、本日は、まず、日本原子力研究所に関する問題について調査を進めたいと存じます。 本問題調査のため、本日は、日本原子力研究所理事長菊池正士君、同じく副理事長森田逓男君、同じく理事菅田清治郎君に参考人として御出席願っております。 この際、参考人各位に一言ごあいさつを申し……
○中曽根小委員長 それではこれより原子力政策に関する小委員会を開会いたします。 原子力政策に附する件について調査を進めます。 本日は原子力発電に関する問題について調査を進めることといたします。 本問題調査のために、本日は参考人として日本原子力産業会議副会長大屋敦君、東京電力株式会社取締役副社長吉田確太君、関西電力株式会社取締役副社長加藤博見君、中部電力株式会社取締役副社長三田民雄君、以上四名の方々に御出席を願っております。 この際、参考人各位に一言ごあいさつを申し上げます。 本日は御多忙のところを本小委員会に御出席くださいまして、どうもありがとうございます。どうか忌憚のない御意見をお……
○中曽根小委員長 これより原子力政策に関する小委員会を開会いたします。
原子力政策に関する件について調査を進めます。
去る二月十九日第一回の小委員会におきまして、日本原子力研究所の現状並びに将来に関する問題点、改革点等数項目について、日本原子力研究所及び原子力委員会当局に対し、それぞれの立場で独自の見解を文書をもって本小委員会に提出するよう要求したのでございますが、双方より提出されましたので、まず本日は原子力委員会当局よりその概要について説明を聴取することといたします。原子力委員兼重君。
【次の発言】 どうも御苦労さまでした。
【次の発言】 質疑の通告があります。これを許します。石野久男君……
○中曽根小委員長 どうもありがとうございました。
次に、山縣参考人より、新鋭舶用炉について、学問的見地からの説明と、あわせて海外の現況と日本の計画について御意見を承りたいと思います。
特にお願いしたいのは、最近六三〇Aですか、そういうようないろいろな新しい型のものが出てきて、いままで政府が大綱をきめたそれとの関連においてどういうふうにこれをエバリュエーションすべきかというポイントを中心にお話し願いしたいと思います。山縣参考人。
【次の発言】 山縣さん、恐縮ですが、そういういきさつはみんな委員は知っているんです。いまぼくが申し上げた核心を話してください。十分間という時間があるのですから……。
○中曽根小委員長 これより原子力政策に関する小委員会を開会いたします。 原子力政策に関する件について調査を進めます。 本日は日本原子力研究所に関する問題について調査することといたします。 本問題調査のため、本日は日本原子力研究所理事長菊池正士君、同副理事長森田乕男君に出席を願っております。 この際、両参考人に一言ごあいさつを申し上げます。 本日は御多用のところ、本小委員会に御出席くださいまして、どうもありがとうございます。これより直ちに質疑に入るのでございますが、どうか忌憚のない御意見をお述べくださるようお願い申し上げます。 質疑の通告がありますので、これを許します。西村英一君。
○中曽根小委員長 これより原子力政策に関する小委員会を開会いたします。 原子力政策に関する件について調査を進めます。 本小委員会は、今日まで五回にわたり小委員会を開会し、この間、日本原子力研究所に関する問題、原子力発電に関する問題、原子力船に関する問題等々、原子力政策全般にわたり多数の参考人より意見を聴取し、また関係各省庁、政府委員に質疑を行なう等熱心に調査を続けてまいったのでありますが、去る四月九日の小委員打合会におきまして、本小委員会がいままでに調査した経過について本委員会に報告する小委員長報告の要旨について協議していただいたのであります。 いまその要旨を朗読いたします。 原……
○中曽根分科員 たいへんおそくなって恐縮ですが、私は、伊勢神宮の式年遷宮の経費に関して政府当局に御質問いたしたいと思います。 伊勢神宮の式年遷宮は、延喜式に基づいてすでに千二百数十年続いておりまして、今回行なわれますのは六十回目であるといわれております。戦国時代には、二十年という期間が延ばされたり、いろんな経緯はありましたが、徳川時代以降はほとんど安定してずっと続けられてきたのであります。そして昭和二十四年の終戦直後の年に該当しておったのでありますが、終戦という未曽有の事件によってこれが延期されて、昭和二十八年にこれが行なわれました。そしてことしから八年目に今度の六十回目の式年遷宮が行なわれ……
○中曽根小委員長 それではこれより宇宙開発に関する小委員会を開会いたします。 宇宙開発に関する件について調査を進めます。 世界の宇宙開発の驚異的発展はまことに目ざましいものがあります。米ソ両国はもちろんのこと、欧州宇宙ロケット開発機構も独自の開発体制に基づいて急ピッチで進展をいたしております。わが国においても、いま本格的に宇宙開発を推進しなければ、宇宙空間の科学的観測と実用衛星の開発という点において、世界の趨勢に回復しがたいおくれをとるということで、去る昭和三十九年に宇宙開発体制を一本化し、総合的、効率的な開発を行なうべく、科学技術庁に宇宙開発推進本部を設置いたしましたことは御承知のとおり……
○中曽根小委員長 これより宇宙開発に関する小委員会を開会いたします。 宇宙開発に関する件について調査を進めます。 本小委員会は、本年二月十日設置されてより、関係各方面より参考人を招致し、意見を聴取する等、わが国の宇宙開発のあり方について調査してまいったのでありますが、調査の経過について委員会に報告する小委員長報告要旨がまとまりました。 まず、案文を朗読いたします。 宇宙開発に関する小委員長報告要旨(案) 世界の主要先進国の宇宙開発は急速な進展をとげ、特に人工衛星による実用面への進出はめざましく通信衛星、気象衛星、測地衛星等が開発され、実用化され、又放送衛星等が開発と実用化の対象に……
○中曽根国務大臣 昭和四十三年度の運輸省関係の予算について御説明申し上げます。 初めに、予算の規模について申し上げます。 まず一般会計について申し上げますと、歳入予算総額は三十億八千六百四十八万六千円、歳出予算総額は他省所管計上分百五十五億九千七百四万二千円を含み一千五百四十七億一千七百五十四万二千円でありまして、この歳出予算総額を前年度予算額と比較いたしますと、百九十九億九千八百十四万一千円の増加となっており、一四・八%の増加率を示しております。 この増加額の内訳を見ますと、行政費では、百五十億二千四百五十一万五千円、公共事業費では、四十九億七千三百六十二万六千円の増加となっております……
○中曽根国務大臣 税の問題あるいは国民一般に対して負担がかかるような、国が債務を引き受けるとか、そういう問題は、国会の権限であるのは当然のことであると思いますが、料金の問題、使用料の問題等は、必ずしも国会の権限というよりも行政権の範囲内にあるように思いまして、国鉄の運賃等は行政権でやっても差しつかえないものであろうと思います。
【次の発言】 やはりいまお述べになった諸原則全般を考慮しまして、その上の総合判断に立ってやむなしという結論に達したのであります。
【次の発言】 いま通勤ラッシュ時に二・八倍とか、そういうような数字が出ているのは異常な状態であると私は思います。五割割引くというのは、国有鉄……
○中曽根国務大臣 まず、T33を滑走路に置いた件につきましては、あそこの空港長からT33及びT34を置いてくれという要望がありまして、それに基づいてあそこの司令官が置いたということを報告で聞いております。それから、飛び立つ前になって犯人と話し合いがついて、あのT33飛行機を除けば一部の病人や老人をおろす、そういう話がついたので、今度はあれをのけてくれという要望があったのでのけた、そういう報告も聞いております。これは空港長の依頼ですべて行動しておるわけであります。 第二番目に、対空砲火の件でございますが、これは日本とアメリカとの間では、日米安全保障条約に基づきまして、いろいろ情報の交換をやって……
○中曽根国務大臣 昭和四十五年度防衛庁予算案につきまして、その概要を御説明いたします。 まず防衛本庁について申し上げます。 昭和四十五年度の防衛本庁の歳出予算要求の総額は、五千三百三十九億八千五百十三万一千円でありまして、これを昭和四十四年度の歳出予算額四千五百三十四億四千七百九十三万七千円に比べますと、八百五億三千七百十九万四千円の増加となっております。 このほか、継続費として、昭和四十五年度甲V型警備艦建造費で百九億八千百五十三万二千円、昭和四十五年度乙型警備艦建造費で八十四億八千五百十一万九千円、昭和四十五年度潜水艦建造費で七十一億八千八百七十三万五千円、合わせて二百六十六億五千五……
○中曽根国務大臣 断片的な情報としては入っておりますけれども、これは向こうの責任者がこちらの責任者に話したということではありません。
【次の発言】 在日米空軍が日本から去っていくであろうというようなことは言ったことはございません。情報としては主として陸軍の補給関係、兵たん関係が沖縄に集中する傾向にある、おそらくそういうことは実現する可能性がわりあいに早期に出てくるかもしれない、そういうことは申しました。それは防衛庁の下部の者が、向こうの出先の者と会ったりして、どうもそのような傾向らしいということを集めてきて、われわれのところへ情報として持ってきた、そういうことでございます。
○中曽根国務大臣 地主皆さま方の御納得と御理解を得て契約を実行いたしたいと思っております。そこで、いま現地調査をやっておりまして、各地主、地主の持ち土地というものはどういう状態になっているか、値段その他の問題で不合理はないか等あらゆる面で調べております。もちろん合理的にいまの地価は引き上げらるべきであると思いまして、そういう線で話もまた進める所存でおります。要するに長い間御苦労願った問題であり、また沖繩復帰に関する最重大問題の一つでもありますから、政府といたしましては、地主の皆さま方の御要望を十分そんたくして善処するつもりでおります。
○中曽根国務大臣 昭和四十六年度防衛庁予算案につきまして、その概要を御説明いたします。 まず防衛本庁について申し上げます。 昭和四十六年度の防衛本庁の歳出予算要求の総額は六千三百二億四百九十七万三千円でありまして、これを昭和四十五年度の歳出予算額五千三百三十九億八千五百十三万一千円に比べますと、九百六十二億一千九百八十四万二千円の増加となっております。 このほか、継続費として、昭和四十六年度甲IV型警備艦建造費で百九十八億三千百九十七万六千円、昭和四十六年度甲型警備艦建造費で六十二億二千九百四万八千円、昭和四十六年度乙型警備艦建造費で四十三億七千二百六十二万三千円、昭和四十六年度潜水艦建……
○中曽根国務大臣 まず外交国策と防衛との関係について、私は一つの基本的な考えを持っております。それは防衛白書を出すときの長官談話にも書きましたが、日本の防衛というものは国民の協力がなければすべてが失われる、また外交が失われたらその大半が失われる、そういう認識に立って外交を優先してやらなければならない、こういうふうに基本的テーゼを持っているわけであります。しかし日本の防衛自体を考える場合に、単に防衛の技術面だけで消化できる問題ではない。日本のような特殊の国際環境並びに国内情勢のもとにある国は、それに相応した日本固有の防衛戦略態勢が必要であります。それには国情あるいは国際環境をよく認識した上に立っ……
○中曽根国務大臣 沖繩県にとっても、日本にとっても世紀の大事業でございますから、民生安定を阻害しないように、そしてわれわれが期待しているとおりの盛大なりっぱな海洋博を実現していきたい、そう考えて、誠心誠意政府の総力をあげて努力していきたいと思っております。
【次の発言】 沖繩海洋博は、沖繩県並びに沖繩の住民の皆さま及び本土政府、日本全国民が誠心誠意を込めてりっぱなものにして、沖繩県と本土のわれわれと一緒に喜び合おう、そういう試みで進められているものでありまして、知事さんをはじめ県議会もいろいろ御賛成、御協力を願っているところでございます。心配すべきことは物価の問題とかあるいは労働力不足の問題で……
○中曽根国務大臣 われわれの考えは明瞭に、福祉のための成長であり、発展である、目標は福祉である、そう考えます。
【次の発言】 それはうわさであると思います。そういう不見識なことはないと信じます。
【次の発言】 公害の防除というものは、現代政治の非常に重要な使命でございますので、川の汚染あるいは住民の被害を全力をふるって防除するようにしなけりゃならぬと思います。
【次の発言】 これはOECDの原則できまっておりまするPPPの原則、すなわち汚染者が責任をしょい、それを清掃し、防除する責任を負う、そういう原則で、これは処理すべきものであると思います。それで足りないところは国や地方団体が援助する、そう……
○中曽根国務大臣 いま島本委員が御指摘になりましたいろいろの点はまことに傾聴に値する叫びである、私もつつしんで承った次第でございます。現在は過渡期ともいうべき時代でございまして、いままでの公害を放置していた蓄積の結果、あるいは公害に対する規制が必ずしも十分でなかったという結果が、いま一挙に押し寄せているというところもございます。それから、現在いろいろな規制をやっておりますけれども、科学技術やその他の関係で必ずしもまだ十全でないというところもあると思います。しかし、それらの原因につきましては一つ一つ的確にその実態を突き詰めて、それに対する対策を立てて、じりじりじりじりと時間をかけて根源を克服して……
○中曽根国務大臣 われわれは、自由経済のシステムをとっておる考え方でございますから、企業が自分の危険負担で一生懸命働いて利益をあげた場合に、これを相当数税金で国家に納め、また株主に配当し、また企業の内部を充実さして、いろいろな積み立て金を積み立てる、公害等に備える、あるいは不況等に備える、あるいは賃金アップに回して従業員を喜ばしてあげる、そういう非常な弾力性のある自由を持った企業の運営というものが私は望ましいと思って、それを拘束するという意図はありません。しかし、鉄綱のような場合は、実はカルテルがかかっていたわけです。それで、十二月まで三カ月間、行政介入によってカルテルという形によって、鉄鋼の……
○中曽根国務大臣 原子力発電所の設置につきましては公聴会を開くことが望ましい、そういう方向に政策は前進してきつつありますが、伊方の発電所についてはすでに決定済みのものでありますので、この発電所の場合は開くことはむずかしいんではないか。将来の問題についてそれは適用される、そういうふうに考えております。
【次の発言】 地元の御了解をできるだけ得てやるということが理想でございますが、このケースに関しましては、知事さんや議会の御同意も得て、いろいろ因縁もあったあげくの果てにこういう結論になったのでございまして、将来の問題は将来の問題として、これはこれで進めていきたいと思います。
○中曽根国務大臣 この事態は、ドルが予想以上に弱い、そういうような現象から起きてきたのではないかとも想像されます。しかし、こういうようなことは今後もあり得るのであって、何回かの波動が続いて、その間に国際的な安定点が見出されていく、そういう過程であるだろうと私は思いまして、この前申し上げた状況から、情勢判断としてはそれほど変化していない、そう私は考えて、補正予算や予算組みかえとか編成がえの必要はない、そう考えます。
【次の発言】 長期という意味がどの程度の長期を意味するか、これは人によって観測が違いますが、私は、これがフロートになったときから、ある程度の期間これは持続する、そういうふうに見ておっ……
○中曽根国務大臣 主として商社等の経済活動の実態を見きわめるということは、国民的要望でもありますし、また経済関係の把握のためにも非常に重要なファクターの一つであると思っております。したがいまして、御趣旨のとおり、できるだけ正確な資料の収集につとめまして、経済活動の実態を把握していきたいと思っております。
【次の発言】 その点は趣旨においては同感でございまして、昨年以来のばか相場等を見ますというと、どうも、法人買い、あるいは時価発行というような法人周囲の活動が基因していると一般にも指摘されております。最近は、大商社の中には、たとえば洗たく屋まで手を出すとか、あるいはボウリング場まで手を出すという……
○中曽根国務大臣 現代総研の御意見は、われわれとしても非常に傾聴に値するところが多いように思います。私も海外へ参りまして、商社の活動や日本企業のあり方について深く考えさせられるところもあり、そういう考えに立って、昨年来財界、商社等とも接触を保って、できるだけ企業の自主活動において、そういう内外の非難を受けないような行動をとるように要請してきまして、ただいまも御報告いたしました六月の投資活動の指針という行動に出てきたわけでございますけれども、問題は、あそこに盛られておることが実行されるかどうかということがポイントで、この点については大使館あるいはジェトロ、親会社、これら一丸となって実行するように……
○中曽根国務大臣 日本は外国の資源に依存して宝として国の産業を育成してきたという国であるにかかわらず、その資源に対する配慮というものが一方に偏して、多面的なバランスのとれた産業構造を育成するという点において今回非常な反省をした次第であります。
それから、さらに産業自体の内容におきましても、資源多消費型ということの欠陥が非常に出てまいりまして、いわゆる知識集約型の産業構造に大至急転換する必要があるように思いました。
【次の発言】 いまおっしゃいました考え方というものは、当時としてはやむを得ない考えでもあり、かつ今日においても全部否定すべきものではないと私は思うのであります。なるほどドイツのよう……
○中曽根国務大臣 物価騰貴を押えるために総需要を抑制することはもう不可避であります。それで、通産省としては率先してやる必要があるということを感じまして、産業構造審議会にいまはかっておりまして、あした、十七日、その答申が出ます。その答申を実行しようと思っていますが、通産省で大体考えておりますことは、二、三千億円の民間設備投資を三月までにさらに抑制しよう、そのために、民間設備投資関係の新規事業は認めない。それから、いままで継続している事業でも、これは業態によるけれども、五〇%ぐらいとか、あるいはもう長い間継続している仕事で、できる、できつつある、竣工が近い、そういうようなものについては一〇%ぐらい……
○中曽根国務大臣 昭和四十九年度の通商産業省関係予算案及び財政投融資計画について御説明申し上げます。 詳細につきましては、お配りいたしております「昭和四十九年度通商産業省予算案等について」をごらんいただくようお願いいたしまして、概略御説明申し上げます。 まず、昭和四十九年度の通商産業省の一般会計予定経費要求額は、二千五百五十二億一千四百万円でありまして、前年度当初予算に対し、四百五十億二百万円、二一・四%増となっております。 次に、重点事項別に予算の内容を御説明申し上げます。 第一に、物価の安定と消費生活の充実につきましては、対前年度比四〇・九%増の十八億六千八百万円を計上しております……
○中曽根国務大臣 石炭につきましては、第五次答申がございますが、その後、石油事情の大きな世界的な変化がございまして、石炭そのほかのエネルギーの活用ということが、われわれの日程にも強く登場してきたわけでございます。また、日本の国策といたしましても、日本の産業のセキュリティーという面からも考え、国内資源を大事に愛用して、そして日本経済の基礎をさらに安定的に強固にしておく、そういうような考え方からも石炭というものを見直す必要があると、私は就任以来、そういう考えを持ちまして皆さま方に御答弁申し上げたところでございます。 そこで、このような石油事情の大きな変化も出てまいりましたので、石炭審議会におきま……
○中曽根国務大臣 電電公社が労使一体となって経営の合理化に努めたり、またお客さんのためにサービスを向上する努力をしたり、科学技術の開発に非常に功績をおさめたそういう点、われわれも評価しております。電電公社法を読んでみますと、「公衆電気通信事業の合理化且つ能率的な経営の体制を確立し、公衆電気通信設備の整備及び拡充を促進し、並びに電気通信による国民の利便を確保することによって、公共の福祉を増進する」こういう目的で設立されておりまして、まあ政府関係機関の一つであるわけであります。公社に歴代の総裁や役員及び職員、勤労者の努力によって相当の剰余金が生まれてきておるものでありますから、剰余金と言うと適正で……
○中曽根国務大臣 ただいま遅参いたしまして、大変失礼いたしました。先ほど参議院で第二臨調の委員の御承認をいただきまして、実は関係各方面にお礼参りをしておりましたので遅くなりました。
臨時行政調査会の会長につきましては大体総理大臣から委嘱する、そういう形になるのではないかと思います。
【次の発言】 内定しておるという状態で、まだ正式にその手続が済んでおるわけではございません。
【次の発言】 いわゆる、臨調と申しますのは行政制度及びその運営の見直しということでございまして、行政には行政固有の原則があり、そのやり方があると思います。したがって、財政再建のためのみに行政改革は行われるものではございま……
○中曽根国務大臣 気象庁は現業官庁でありまして、特にいま交通運輸政策の上から、安全確保という面で運輸省につけておいた方がいいんではないかと思います。外国の例を見ましても、交通政策を担当するところへつけているところが多いようであります。
【次の発言】 臨調は、聖域がないという考えであらゆる方面を審議し、また検討もしていると思います。いまどういうふうに審議しているかは、私、いまの問題については存じませんが、改めて相談をするほどのこともないと思います。
【次の発言】 相当なものであると考えております。
【次の発言】 私も、五十嵐さんのお考えに同感なんでありまして、今回の行革の一つの眼目は、国の仕事と……
○中曽根国務大臣 前にこの席でも申し上げましたが、行革につきましては理念と体系が必要である、そういう観点から、われわれもやはり七カ年計画あるいは日本の日本的福祉社会というものに対する一つの展望と期待は持っております。それをここでまた申し上げると時間を食いますから申し上げませんが、それはやはりはっきりしたものを持っております。しかし、それに到達するために現在われわれはここでいわば試練のときを経て、耐え忍ぶというこのいっときを経過しなければそれにたどり着くことすらできない、そういう状態でありまして、国民の皆様にもそのためにこのいっときの試練と耐え忍ぶことをお願いしておるわけであります。 特に、最……
○中曽根国務大臣 確かにデータ通信に関する部分等におきましては、電気通信政策の基本に絡む問題も含まれておると思われまして、ごもっともな発言と思われます。ただ、側面から見ますと、許可、認可を外す、そして、できるだけ自由化していく、そういうような行政の簡素化あるいは整理合理化の趣旨からも出てきておりまして、臨時行政調査会の第二次答申に含まれて一括として出てきたものでございます。したがいまして、行政事務の簡素合理化及び許認可からの自由化という線におきましてほかのものと趣旨、目的が一致しておりまして、そういう線からすでに数回の先例もございまして、一括法案としてお願いをいたした次第でございます。
○中曽根国務大臣 特殊法人につきまして、関係者の御出頭をお願いしてヒヤリングをいままでずっとやってまいりました。特殊法人といいましても非常に数が多うございまして、幾つかのジャンルに分かれるわけでございますが、それらの代表的なものにつきましてもいろいろ深く勉強を重ねております。しかし、まだ結論を得るには至っていない状態でございます。
【次の発言】 そのとおりでございます。
【次の発言】 特殊法人の公務員出身者の役職者を半分以下に減らそうという目的で努力をしてまいりましたが、五十五年一月一日の調査では国家公務員出身者が四百六十七人、五九・三%でございました。五十六年の一月一日には四百四十二人、五七……
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