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猪俣浩三 衆議院議員
「委員会発言一覧」(全期間)

猪俣浩三[衆]活動記録 : トップ選挙結果本会議発言委員会統計/発言一覧 | 議員立法質問主意書

委員会出席歴代TOP1000(衆)
531位
委員会発言歴代TOP100(衆)
78位
委員会出席(幹部)歴代TOP500
332位
委員会出席(無役)歴代TOP1000
791位
委員会発言(議会)歴代TOP1000
737位
委員会発言(非役職)歴代TOP100
53位
各種会議発言(非役職)歴代TOP250
232位

23期委員会発言(非役職)TOP100
90位
24期委員会出席TOP50
50位
24期委員会発言TOP50
18位
24期委員会出席(幹部)TOP50
24位
24期委員会発言(非役職)TOP50
13位
25期委員会発言TOP50
18位
25期委員会出席(幹部)TOP100
55位
25期委員会発言(非役職)TOP50
12位
26期委員会発言TOP50
24位
26期委員会発言(非役職)TOP50
17位
27期委員会発言TOP50
21位
27期委員会発言(非役職)TOP50
17位
27期各種会議発言TOP25
16位
27期各種会議発言(非役職)TOP25
12位
28期委員会発言TOP100
63位
28期委員会発言(非役職)TOP50
48位
29期委員会発言TOP100
79位
29期委員会発言(非役職)TOP100
67位
31期委員会発言TOP100
98位
31期委員会発言(非役職)TOP100
76位

このページでは猪俣浩三衆議院議員が委員会や各種会議(※)で行った質問や答弁などの発言の冒頭部分と会議録本文へのリンクを一覧化しています。猪俣浩三衆議院議員「委員会統計」(全期間)には委員会および各種会議の活動状況の集計結果を示しています。本会議での発言の統計と一覧については本会議発言のページを参照してください。

※「各種会議」は本会議、常任委員会、特別委員会以外の会議録の存在する会議を指します。具体的には、小委員会、分科会、公聴会、調査会、審査会などです。

ページ更新日:2024/11/21
データ入手日:2024/10/20

委員会発言一覧

23期(1947/04/25〜)

第1回国会 外務委員会 第3号(1947/07/28、23期、日本社会党)

○猪俣委員 國交に關する罪として舊刑法に規定されておりました法益と、國内法上の目的のためにできておりました名譽毀損罪あるいは暴行罪、そういうものの法益が違うのじやないかと思うのであります。國交に關する刑罰は、それの保護すべき法益というものがあるので、國内人の暴行、脅迫とはまた違つた一つの法律がなければならぬ。それを保護するための法律であるはずである。刑罰が重くなつたからということだけではどうもこの削除する理由がはつきりせぬと思うのであります。法益が違うのじやないかと私は思うのであります。それから、刑罰が重くなつたという御議論でありますが、今ここに六法全書がありませんのではつきりいたしませんので……

第1回国会 外務委員会 第14号(1947/10/16、23期、日本社会党)

○猪俣委員 委員長、議事進行に關して……。
【次の発言】 佐々木委員の發言をお許しした際、われわれも贊成いたしましたが、社會黨右派、左派という問題を、この外務委員會でおやりなさろうとは考えていなかつた。もう一遍採決を求めたい。われわれはそういう發言は希望しないところであり、かつ今の佐々木君の發言などに對しては、總理大臣の答辯の要はないのではないかと思います。さような意味で私ども許可したのではないのであります。

第1回国会 国土計画委員会 第15号(1947/10/07、23期、日本社会党)

○猪俣浩三君 上越地方と申しますのは、高田市を中心とした中頸城郡、西頸城郡、東頸城郡の三郡を言つておるのであります。この三郡におきまするところの雪害というのは、温暖地においては想像にあまりあるものでありまして、二メートルないし六メートルの雪が毎年降る地方が多いのでございます。四十萬の住民がそれがために非常な苦勞をしておる。これに對しまして特別な御配慮を願つてあるのであります。  具體的要望といたしましては、第一に學校なんかも降雪のために非常に破損をいたします。それから除雪等のために非常に經費を要しまして、町村の平均負擔金が二十萬圓を下らないという現状であります。その他子供を温めるための設備とか……

第1回国会 文化委員会 第3号(1947/08/05、23期、日本社会党)

○猪俣委員 今いろいろお話を承つたのでありますが、熱がないというような話も出たのであります。私はわかつたようでわからないのでありますが、何よりも大切なことは、觀光事業に對する總合的な機關の設置ということであります。今ある一つのことでも、文部省から、厚生省から、まるで官廳オンパレードのような始末で、これでは事が運ばないと思うのであります。それでありますから、現在及び、將來に對しましての見透しのもとに行政廳をつくる。またその性格も、いわゆる委員会制度ということにおくか、あるいはいわゆる官僚行政というようにしていくかとおもうのでありますが、そういうことに對して、觀光事業に對する總合的な行政機構を確立……

第1回国会 文化委員会 第5号(1947/08/19、23期、日本社会党)

○猪俣委員 この新生活運動にしろ民主化、平和化にしろ、農村まで浸透することが大切なことで、これは竹内氏が常に言つていることで私も同感でありますが、これはなかなか容易ならぬことで、その根本の問題は、やはりその村に適當な指導者がいないということであります。下から盛り上がる運動といいましても、やはり下のそれぞれの單位に、適當なインテリゲンチヤがおりまして、それをしどういたしませんと、これを盛り上がる力に結成できない。そこで、今、農村について考えてみますと、專門學校を卒業したような者は、實に寥々たるものである。私ども實際運動をいたしまして、いつもそれを痛感するのでありますが、一等目をつけるのは、小學校……

第1回国会 文化委員会 第10号(1947/10/03、23期、日本社会党)

○猪俣委員 この當用漢字の音訓表及び別表であります。  義務教育上に使う漢字だけを別表に載せたということでありますけれども、その義務教育というのは、新制中學校までを含めたものでありますか、あるいは小學校だけのものでありますか。
【次の発言】 そうすると新制中學卒業まで、こういうように制限されたわけでありますが、それと普通使われる漢字との間に、たいへんな字數の差異があるのでありまして、これは八百八十一字片方は千八百五十字ということである。これは文部省でいわゆる中學三年までのものとして選定された字までに、普通われわれの使う字を制限することは一體いけないことであるか。それをやるとすると、何か非常に都……

第1回国会 文化委員会 第12号(1947/11/07、23期、日本社会党)

○猪俣委員 さつき、ちよつと質問したいと思いましたが、中止したのでありますが、新聞出版用紙割當事務局から、調査表が參つておりまして、勞働組合關係というものがありますが、これに農民組合關係もはいつておりますか、はいつておりませんか。
【次の発言】 勞働組合という意味の中に、農民組合を含んでおるかおらぬか、それが御答辯できないような状態に對して、私は問題がある。それと、この觀光新聞についても關係がある。現在農村における啓蒙運動ということが、私は日本民主化及び平和化のためにも決定的のことであることは、前にこの委員會でも言うておるのであります。しかるに今日の文化新聞なるものを見ますと、一體この文化委員……

第1回国会 文化委員会 第15号(1947/11/22、23期、日本社会党)

○猪俣委員 民主的、平和的文化國家を建設するということは、國是であると思いますが、これにはその文化國家建設を妨害するような者に對して、これを抑圧する消極的方面と、積極的に文化を促進する、いわゆる促進行政の方面と、ニ方面あると存じますので、賞はこの二方面からお尋ねしたいのでありますが、時間が非常に逼迫いたしておりますので、簡単にお尋ねいたしたいと思うのであります。  現在十八、九歳から二十四、五歳までの青年というものは、大體満州事變の前後に生れた人間でありまして、これがいわゆるフアツシヨ的な、國體明徴的な雰圍気で育てられ、最後には特攻隊精神で鍛えられてきた青年であるということを考察し、なおまた日……

第2回国会 外務委員会 第6号(1948/05/20、23期、日本社会党)

○猪俣委員 社会党を代表して、相撲の本質論については今申す必要もないと思いますが、畸形兒云々というのは少し暴言だと思います。この國民大衆の運動として長い間傳統をもつておるものを、畸形兒というようなことを言われるのは不都合だと思う。高瀬君の議論も一應議論でありますけれども、とにかく今渉外關係事項として本委員会に提案されたことでもありまするし、私どももまた國技館で國技を見るということについては、國民としては熱望するところだろうと考えるのであります。別にきつい決議というようなものにしなくても、本件を却下する必要はないと思います。採択して、そこをふんわり処理したらどうかと思います。

第2回国会 司法委員会 第24号(1948/06/04、23期、日本社会党)

○猪俣委員 当局は新しい憲法に合わせるべく、非常にお努力なさつて案をつくられた。それに対しましては敬意を表します。ただ本法を実施するにつきましては、いろいろな現実の問題が横たわつておると思います。從いましてさようなことに関しまして、およそ十点ばかり御質問申し上げたいと思うのでありますが、第一点から質問申し上げるとともに御答弁いただきまして、次に移るようにしてもらいたいと思うのであります。私は委員長から総括的な質問をするようにお話がありましたので、大体その方向で進みますが、中にはこまかいことについても一、二御質問申し上げたいと思います。なおなるべく自分の意見は発表せずに、御答弁だけいただきたいと……

第2回国会 司法委員会 第25号(1948/06/05、23期、日本社会党)

○猪俣委員 法務総裁がお見えになつておりますから、二つの点についてお尋ねいたしますが、あとは法務総裁の御都合で、どうぞ御退席になつても結構であります。  第一点は司法警察職員と檢察官との関係につきましてお尋ねしたいと思うのであります。本法案の百八十九條及び百九十三條に、この関係について書いてあるのでありますが、申しまでもなく。檢察官は檢察廳法によつて規律せられておるものであり、また司法警察職員は、警察法によつて規律されておるものでありまして、この二つの法律を観察いたしますると、檢察官の組織、機構及びその精神的基調と申しますか、そういうものと、司法警察職員の組織、機構及びその精神的基調というよう……

第2回国会 司法委員会 第29号(1948/06/10、23期、日本社会党)

○猪俣委員 新潟縣下における人権蹂躙問題として、公務執行妨害で留置されている六名が、取調べが終つているにかかわらず、依然留置されたまま家族や弁護人に対しても面会が禁止されている。このような事態は今後どうなるか。
【次の発言】 証人に対する補充訊問の最中、檢察官が弁護人は誘導訊問をやつているから禁止してもらいたいと裁判官に請求されたという事例がある。本案ではこのような権限が檢察官に與えられているか。

第2回国会 司法委員会 第30号(1948/06/12、23期、日本社会党)

○猪俣委員 総体論は石井委員がおやりになつたと思いますから、私は小さいことを二、三お尋ねしたいと思います。けさも「東宝撮影所を脱走して」というようなパンフレツトを読みましたが、労働爭議のような場合に、團体的に生産管理みたいなことで、いわゆる團体をカン詰にしているような場合があると思うのであります。そういうような場合に、やはり法律が適用になる仕組になつているかどうかを伺いたい。
【次の発言】 そうすると、労働組合で生産管理をやつているような場合、被告には何人を相手にする、そうしてその手続はどういうことになりますか。こういうことは、これから頻々と起ると思います。

第2回国会 司法委員会 第46号(1948/06/30、23期、日本社会党)

○猪俣委員 本法は現在の判事の現状におきまして理想ではありませんが、現実の問題としてやむを得ないことだと思うのであります。経済査察廳法、あるいは警察官の職務執行法その他の法律におきましても、裁判官の許可状とか令状を請求する事件がたいへん殖えてまいりましたし、また本刑事訴訟法の改正におきましても、さような裁判官の定員ということにつきましては、非常に増員を必要とする現状におきまして、やむを得ざる場合といたしまして本法に賛成をいたします。但しなるべく近い將來において、かような変則的な法律が必要でないような適切な御処置を願いたいと思います。
【次の発言】 前に私が質問しておりまして留保になつておりまし……

第2回国会 司法委員会 第48号(1948/07/02、23期、日本社会党)

○猪俣委員 厚生省の意見と裁判所側の意見と多少違うようでありまするが、本改正案の要点は、第三條の二項の犯罪少年は別として虞犯少年なんかについて、この規定のように児童相談所なんかの窓を必ず通ずるというように、一元的にしなければならぬ積極的な理由がありましたならば伺いたいと思います。
【次の発言】 そうすると、これは強制教育をすべき少年であるか、しからざる少年であるかというような鑑別は、裁判所よりも兒童相談所の方が適当だという御論旨なんですか。
【次の発言】 第二十四條を見ますと、その一項の一号に、十四歳に満たない少年は全部兒童相談所に送致するようになつておりますが、十四歳に満てない少年においても……

第2回国会 司法委員会 第50号(1948/07/04、23期、日本社会党)

○猪俣委員 原案の二十二條ですが、ここに「地方裁判所長又は地方裁判所支部に勤務する裁判官は、前條第一項の檢察審査会議の開会前、檢察審査員及び補充員に対し檢察審査員の心得を論告し、これをして宣誓をさせなければならない」という規定がある。この裁判所が心得を論告してこれを宣誓させるということと、第三條の「檢察審査会は、独立してその職権を行う。」ということとどう調和するのでありますか。及び宣誓に違反するというようなことに対して、何か裁判でも科するようなことになつておるかどうか、ちよつと説明していただきたいと思います。
【次の発言】 この檢察審査会を所管する政府の機構はどこになつておるのでありましようか……

第2回国会 治安及び地方制度委員会 第47号(1948/06/29、23期、日本社会党)

○猪俣浩三君 本案に対して実はいろいろの憂慮の念がある。それは過去におきますところの警察官の態度及び過去におきますところの行政執行法なるものがいかに運用せられたかということに関しましても、われわれは再び昔の古傷を思い出すのであります。申すまでもなくいかに過去の警察官等が一般大衆に人権蹂躙をやつてきたか、しかも行政執行法なる法律を悪用いたしまして、脱法行為であるとか、たらい回しであるとか、あるいはむし返しとかいうことをやりましたはなはだしい人権蹂躙は、私がここに申し上げるまでもない。私どもは弁護士といたしまして、実に厖大な材料を持つておる次第なのであります。終戰後、時は変りましたというものの、わ……

第2回国会 文化委員会 第4号(1948/04/02、23期、日本社会党)

○猪俣委員 私は実は腹案を出しませず、あまり委員会を怠けておりましたために遠慮しておつたのです。実は腹案をもつておつたのですが、出す機会を失つてしまつたのです。ですから蒸し返すようになりますから御遠慮申し上げますけれども、このいわゆる紀元節、天長節というものは廃止した方がいいという考えをもつておつたのであります。それは決定してしまつたなら仕方がないのでありますが、ただ私どもがこの祝祭日設けることに対して、ここに新しい理念によつて國民を啓蒙するというか、誘導するというか、新しい國家を始めるのだという氣分を國民に與えることが非常に大事なことだと思う。それでなければ何もここでみんなかえてしまうわけは……

第3回国会 法務委員会 第10号(1948/11/27、23期、日本社会党)

○猪俣委員 紹介議員の庄司君が不在でありますので、私がかわつて申し上げます。本請願の要旨は、鳥取縣岩美郡岩井町外九箇町村を区域とする簡易裁判所並びに檢察廳を、本区域を管轄する國家警察の所在地であります岩井町に設置方請願いたしましたところ、第二國会において採択になり、地方民人はひとしく廣大の恩惠に浴することを得まして感激いたしておる次第であります。つきましては一日も早くこれを実施くださいますよう、つつしんで請願申し上げます。
【次の発言】 紹介者が不在でありますので、私がかわつて申し上げます。本請願の要旨は、警察署の留置場は保護を要する者、被疑事件取調べ中の者を一時的に留置して置くものであるにか……

第3回国会 法務委員会 第12号(1948/11/29、23期、日本社会党)

○猪俣委員 佐藤官房長官にお尋ねいたします。本日われわれはこの刑事訴訟法の施行期日につきまして、その筋へ了解を求めに参つたのであります。これは一月一日からの施行がいろいろ困難な事情があるがために、四月一日にしてもらいたいということの了解に行つたのであります。その際にその筋の責任者の言として、これは一月一日から断行することを決定し、そのことは官房長官にしかと申し入れてあるはずである、それを諸君は知らないかというような話があつたのであります。われわれはこの法務委員会において、この刑事訴訟法につきましては心血を注いで審議をしたのでありますが、なおこの施行については、朝のみならず野の弁護士会においても……

第4回国会 懲罰委員会 第1号(1948/12/12、23期、日本社会党)

○猪俣委員 議事進行について――一体、今は事実のあれを確かめている段階に入つておるのか、お互いにいわゆる弁論をする段階に入つておるのか、わけがわからぬが、意見をまじえたようなことを両者で鬪わしておつても、これは始まらぬのだ。だからこの辺で打切つて、そうしてあれしたいと思う。私の方は法務委員会で何べんも迎えに來ているから、打切れなかつたら休憩してもらいたい。
【次の発言】 とにかく休憩してください。
【次の発言】 ぼくらも質問があるから、質問を独占されては困る。休憩してください。

第4回国会 懲罰委員会 第2号(1948/12/14、23期、日本社会党)

○猪俣委員 昨日の事件の眞相を聞くために、松尾トシ氏の説明を聞きたいと思います。先ほど松尾氏は拒絶されたようなことだつたために、理事会でやめておきましたが、ここにおられますからひとつ……。
【次の発言】 今朝の毎日新聞を見ますると、おれはお前がすきなんだ、給與法なんてどうなつてもいいと言つたと出ていますが、確かに給與法なんてどうでもいいと言つたということがあつたのですか、ないのですか。それを確認していただきたい。

第4回国会 法務委員会 第3号(1948/12/11、23期、日本社会党)

○猪俣委員 司法警察職員等指定應急措置法の一部を改正する法律案についてお尋ねいたします。  これは先般この法律が出まして、こういう特別な司法警察職員についての指定が行われるようになつたばかりでありまするが、またこういう皇宮護衞官についての法律案の改正ということがきびすを接して出て來たのであります。なぜ前会に一緒にこれをおやりにならなかつたのか。皇宮護衞官だけ特別にやらなければならなかつた事情があつたのか、はなはだ不ぞろいな感がある。同じことを何べんも次々に出すということは体裁もよくないと思います。どういうわけでこの案に皇宮護衞官を一緒に指定しなかつたのか、そこをお聞きしたいと思います。

第4回国会 法務委員会 第4号(1948/12/12、23期、日本社会党)

○猪俣委員 社会党を代表いたしまして原案に賛成いたします。
【次の発言】 私も安田修正案には反対いたします。その理由は、われわれは理想を追求しながら現実を省みて、新しい刑事訴訟法を決定したのでありまするから、これは現行法よりもよりいいものであるといたしまして賛成いたしたものでありまするから、その実行の一日も早からんことをこいねごうことは安田氏に讓るものではないのであります。しかしながら、この現実を凝視せずして、ただ理想を追いますと、この現実が理想を反撃いたしまして、理想がくずれるということは、われわれの生活体驗から明らかなことであります。この刑事訴訟法はいいものではありますけれども、一月一日か……

第4回国会 法務委員会 第5号(1948/12/13、23期、日本社会党)

○猪俣委員 日本社会党を代表いたしまして、政府の修正案に賛成いたします。


24期(1949/01/23〜)

第5回国会 考査特別委員会 第9号(1949/05/30、24期、日本社会党)

○猪俣委員 それに皆議論がわかれておるようであつて、それだから、これは非常に大きな意思表示になり、大きな問題であると思うので、その言葉をどうするかということについてはやはり証拠固めが不十分ではないかと思う。なおその点については調べることにして、そういう意思表示はこの際あまり強く表現しないようにやつたらどうか。そうして委員会が激昂するような態度、数で押し切るということは穏当をかく。多少証拠不十分だと思う。そういううわさを言つたものがあるということを、すぐそれを入れると、それが一般に訴える言葉というものは違つたものにとられますから、いつどういう人間がどのくらいどうしたということをもつと的確に調べた……

第5回国会 考査特別委員会 第10号(1949/06/22、24期、日本社会党)

○猪俣委員 鉄道弘済会なるものの法的性格、これは財團法人とか、社團法人とか、いろいろありますが、どういうものなんです。
【次の発言】 鉄道の外郭團体というのはどういう意味なのです。どういうわけで運輸省の外郭團体ということにこの鉄道弘済会はなるのですか。
【次の発言】 しかしあなたが局長のときに、外郭團体なるがゆえに、鉄道弘済会に拂下げるのを原則としたとおつしやつた。そうすればいかなるものであるか、それを御認識ないというのはどうもおかしいと思う。
【次の発言】 だから私は法的の性格を聞いておるのだが、あなたは全然おわかりないのですか。どうして営利の会社ではないということになるのです。営利会社では……

第5回国会 考査特別委員会 第12号(1949/06/27、24期、日本社会党)

○猪俣委員 今弘済会に拂い下げる値段はわかりましたが、その拂い下げを受けた弘済会が、他にまたそれを賣り放す場合に、その値段については、運輸省としては関係しないのかね。何かまた監督あるいは指揮をしておるのかどうか。
【次の発言】 とつたこともあるが、とらぬこともある。
【次の発言】 五分ときまつてからはとらぬか、その前にはとることにきめておつた……。
【次の発言】 それは大体とつたのか、とつたこともまれにあるという意味なのか、どつちか。
【次の発言】 そこでその処置について、運輸省としては弘済会にこれがいいとか悪いとかいう批評はしないのか。

第5回国会 考査特別委員会 第16号(1949/07/04、24期、日本社会党)

○猪俣委員 三件の提案理由の説明を聞いておりますと、どうも労働爭議というものに対しまして、これが暴行脅迫、不法行為というような犯罪を犯しておるような点があるからして、これを調査してもらいたいというふうに私には聞かれるのであります。たとえば第一の提案でありまするところの國電ストの問題でも、これは脅迫暴行を伴い負傷者が出た。はなはだ法律に違反し、公共企業体関係法に違反して無警告ストをやつた國法違反であるというようなことが強調せられまして、しかるがゆえにこれを調査せよという結論に相なつておるようであります。また國鉄労組中央委員会の宣言に対しまして、ストを含む実力行使を行うということは、公共企業体関係……

第5回国会 考査特別委員会 第19号(1949/07/12、24期、日本社会党)

○猪俣委員 これば法律を勉強すればわかることですけれども、われわれ不勉強でよくわからぬのでお聞きしたいのですが、運輸省と國有鉄道の方とは指揮、命令、あるいは監督においてどういう関係に相なつておりますか。
【次の発言】 國鉄の労働組合と運輸省とは何にも、関係ありませんか。
【次の発言】 國鉄労働組合規約というものがあることは御存じでございましようね。
【次の発言】 これができますについては、運輸省で何か目を通されたのであるかどうか。
【次の発言】 実は第十七條に「次の事項は大会できめなければならない」といたしまして、その四項に「総罷業、総怠業の決行」ということがある。これはこの前出た証人の証言に……

第5回国会 考査特別委員会 第20号(1949/07/15、24期、日本社会党)

○猪俣委員 質問者に対して席を離れて肉薄して來るようなことがいいか惡いか、判断して宣言してくれ。あの証人ではないが脅迫せられてしまう。暴力行爲を否定する委員会だろう。その委員会がこのような態度に出るのはいけない。

第5回国会 考査特別委員会 第23号(1949/07/21、24期、日本社会党)

○猪俣委員 條件付で調査に賛成いたします。その第一は、今石田委員も申されたのでありまするが、同じ國会の委員会でありまする法務委員会が、相当周密に、具体的に平の事件というものは調査してあるのであります。それとなるべく重複しない点において、ことに法務委員会が予算関係その他で調査ができてなかつた方面に対して調査をしていただく。それは平事件そのものが一つの大きな氷山の水面に現われた一角であるか、ないのであるが、その平事件が頂点となつて、他に大きな一つの組織、構想を持つものであるやいなやということが、非常に重大な問題だと私は思いますから、この点につきまして、調査の重点をそういう方面に置いていただきたい。……

第5回国会 考査特別委員会 第25号(1949/07/25、24期、日本社会党)

○猪俣委員 そんな法律問題をここで出すことは私は最初反対したのです。法理は社会学の進展とともに共産党と民自党では法律解釈が違つて來るのだ。どつちが正しいかということは、当然後世の歴史が証明するだけである。そんなことをここでがやがや言うことは反対であるが、ただ一言私社会党としてお聞きしたいことは、定員法成立の経過について、今あなたは二十三日の日はボイコツトしようという申合せであつたので出なかつたとおつしやるが、そういう申合せを共産党はなさつておつたのですか。それを確かめておきたい。
【次の発言】 いや、それはあなた事実と違いはしませんか。

第5回国会 考査特別委員会 第27号(1949/07/29、24期、日本社会党)

○猪俣委員 四十名ばかり起訴せられているようでありますが、この中に騒擾罪で起訴せられておる者が何人くらいあるのですか。
【次の発言】 一号は何人くらいありますか。
【次の発言】 騒擾罪の一号ですが、これは首魁は謀議に参画した者、そうすると、現場におらなくても、爭議に参画したということで、これを首魁として檢挙なさる御意思なのですか。
【次の発言】 そうすると、謀議には参画したが、現場にいない者を首魁として檢挙した者はないのですね。
【次の発言】 それから労働組合の正規の組合員であつて、労働組合員として現場に行つておつた人間と、一般の大衆でそこに参画した者との間に、たとえば附和雷同者と、あるいはそ……

第5回国会 法務委員会 第1号(1949/03/19、24期、日本社会党)

○猪俣委員 緊急動議を提出いたします。理事はその数を七名として、その人選は委員長の御指名に願いたいと思うのであります。

第5回国会 法務委員会 第2号(1949/03/25、24期、日本社会党)

○猪俣委員 横浜地檢の問題について、私は遅れて参りまして、今檢務長官の説明を詳細に聞かれませんでしたが、先般社会党の役員会で決定せられまして、私代表として横浜地檢へ参つたのでありますが、実は非常に驚いたのであります。そこで私は当局者の御説明を願いたいことが数点あるのであります。  初めは抽象的な問題でありますが、ある捜査事件を甲の檢事に委任しておつたものを、今度は急にこれを乙檢事に捜査の主任を振りかえる場合の手続について、何か檢察当局においては慣例なり一種のルールがあるものなりやいなや。この点につきましてなぜ質問いたしまするかというと、横浜の檢察廳における疑惑がこの点に実は中心点があるのであり……

第5回国会 法務委員会 第3号(1949/03/28、24期、日本社会党)

○猪俣委員 横浜地檢問題につきましては、先般木内政府委員から大体の説明をお聞きいたしましたが、なお二、三のその他のことにつきましてもお尋ねいたしまして、この横浜地檢問題、その他の地檢の問題を中心にいたしました、檢察廳内のかような事件を引起しまするについての原因いかん、及びこれが対策いかんということにつきまして、法務総裁の御説明を願いたいと思います。  御承知の通り福島事件あるいは本庄事件、山梨事件、なお横浜の地檢問題、いろいろ檢察廳に対しまするところの不信の事実が続出いたしておるのでありまして、なお最近にはその大元締でありまするところの福井檢事総長の件につきましても、いろいろ新聞にとりざたされ……

第5回国会 法務委員会 第5号(1949/04/08、24期、日本社会党)

○猪俣委員 横浜地檢の事務処理の点及び木船檢察事務官の不正事件の件、その他檢察事務の綱紀頽廃の件につきまして、その根本原因がどこにあるかということを、横浜の地檢事件を中心にしてわれわれが考えます点について御報告申し上げたいと思うのであります。  原因は多々ありましようけれども、これを要約いたしますならば、私は今日木船及びその他今起訴されております五名の檢察官、そういうものがかような收賄、恐喝をやりました原因といたしまして、彼らの精神がはなはだ弛緩しておつて、自分たちの職務の尊嚴を自覚しないで、まことに道徳観念が稀薄になつておつたということを観察せざるを得ないのでありますが、しからばその原因は何……

第5回国会 法務委員会 第7号(1949/04/14、24期、日本社会党)

○猪俣委員 私は遅れて参りまして、前委員の質問の内容を存知いたしませんので、重複する点がありましたらその辺ごかんべん願いたいのであります。大阪事件を契機といたしまして、私どもの頭に來ますものは近き將來においてメーデーが行われる、こういう際に國警本部がどういう態度でこれに臨むのであるかということの意味を、ひとつ御答弁願つておきたいと思うのであります。それは各府縣に、デモ條例というようなものが地方議会において制定されておりまして、どうもこれがこの五月一日のメーデーには、相当の紛糾を來すことになるのじやないかと思われるのでありますが、自活体警察については國警では直接の指揮権がないのでありますから、そ……

第5回国会 法務委員会 第8号(1949/04/19、24期、日本社会党)

○猪俣委員 先般当委員会で私が質問いたしました、八丈島の檢察状況のお調べがありましたら、結果を御報告願いたい。
【次の発言】 これは前から質問通告しておりませんことでありますので、本日でなくても、後日でもよろしいのでありますが、もし御存じなら本日お願いしたいと思うのであります。それは実は新潟縣第四区から候補に立たれまして当選されました、民自党の田中彰治氏の事件であります。これは新聞の報ずるところだけで、私どもまだはつきりした事実はわからぬのでありますが、刑が確定しておつて、五箇年間執行を免れ、その期限がきれると候補に立たれたというのであります。そこで私は、これがいかなる理由でさような状態に相な……

第5回国会 法務委員会 第12号(1949/04/27、24期、日本社会党)

○猪俣委員 過般当委員会で質問いたしました八丈島の檢察行政の情勢及び田中彰治氏の逮捕問題につきましての当時の係官の氏名を御発表願いたいと思います。
【次の発言】 檢事正はどうですか。

第5回国会 法務委員会 第13号(1949/04/28、24期、日本社会党)

○猪俣委員 議事進行について……。今犯罪者予防更生法、刑事訴訟法、刑法の改正を審議するというのですが、この犯罪者予防更生法案というのは今ここで配られたものである。今配つて今審議せよといつてもそれはむりじやないですか。大体司法次官もおいでになつておりますが、どういう事情か知らぬが、二十一日までの会期に一つも出ない。延長になつたからよいようなものだが、今になつてどつと法律案を配られても、われわれは目を通すこともできない。何人がこれを全部研究できますか。そうしてどんどん上げろということは、これは惡意に解釈すると、政府は目のまわるようなことをやつて、いいかげんに通してしまおうというようにも解釈せざるを……

第5回国会 法務委員会 第15号(1949/05/06、24期、日本社会党)

○猪俣委員 人権擁護委員法と人身保護法との関連について御説明願いたいと思います。
【次の発言】 しかしこの第一項の目的、あるいは第二條委員の使命というようなことと、人身保護法における目的あるいは使命というようなものには重複しておるような点が多々あると思いますが、そういうようなことはございませんか。
【次の発言】 大体この立法の趣旨には反対でありませんけれども、こういう鉄道職員なんかに司法事務の一部を取扱わせることについて、一体どういう訓練あるいは修練をしておるのであるかということをちよつと承りたいと思います。
【次の発言】 過去の事例で、こういう鉄道職員なんかが急に司法権を持つようなことになつ……

第5回国会 法務委員会 第16号(1949/05/07、24期、日本社会党)

○猪俣委員 この犯罪者予防更生法案につきまして総論的なことと、各論的なことにつきまして二、三御質問にいたしたいと思います。総論的なことといたしましては、この犯罪者予防更生法案の目的を見ますると、犯罪の予防及び更正、犯罪者の更生というふうになつておりますから、両方の意味がありましようけれども、そのねらいとするところは犯罪者の犯罪予防が主であるのであるか、犯罪者の更生をはかるということが主目的であるのか、なぜ私がこの質問をするかと申しますると、予算の関係がどうなつておるのであるか。これは実は私どもが調べなければならぬことでありまするが、なまけておりまして、政府委員の方にお聞きするのでありますが、も……

第5回国会 法務委員会 第17号(1949/05/10、24期、日本社会党)

○猪俣委員 本案の第三十二條の二に、この法律第十五條、第十八條乃至第二十條及び第二十二條乃至第二十五條の規定は、國家公務員法附則第十三條の規定により、その特殊性によつて同法の特例を定めた。こうなつておるのでありますが、この点につきましては、人事院との間に交渉ないし了解があつたものであるかどうか、その点についてお伺いいたします。
【次の発言】 いま一点、これはこの法案に直接関係がない事項かもしれませんが、現在檢察事務官が起訴権を行使しておるようなことがあるかないか。あるとすればいかなる法律上の根拠に基いてやつておるのであるか、それをお聞きしたいと思います。

第5回国会 法務委員会 第19号(1949/05/12、24期、日本社会党)

○猪俣委員 徳島市において少年不当射殺事件が本年の二月二十二日に起きているのでありますが、この事件で射殺した警官に何ら制裁が加えられていないのであります。こうした武器の使用は許されるのでありましようか。
【次の発言】 眞劍に研究されて閉会前に御答弁をお願いします。

第5回国会 法務委員会 第20号(1949/05/13、24期、日本社会党)

○猪俣委員 今國警本部から見えられたそうでありますから、昨日私が質問いたしました徳島市における少年の誤殺事件のことについて御報告を願いたいと思います。
【次の発言】 凶惡犯人を捕える警察官が非常に緊張しておつた。それはまことにもつともなことである。しかしどうもわれわれが輿論を聞いてふに落ちないのは、その凶惡犯人は二十八歳の非常に長身の大男である。またこの射殺された少年は十八歳のしかも普通人よりは小男で、五尺そこそこであるという点、年齡から身長のぐあいから、もう明け方間もないことでありまして、決してまつ暗やみではないはずである。しかもあなたの報告は五、六十メートルだというのですが、これは地形を調……

第5回国会 法務委員会 第23号(1949/05/19、24期、日本社会党)

○猪俣委員 今委員長の質問で、横浜地檢の富田檢事の指揮を受けたというのであるが、そのときにこういう指示があつたかないか。この警察で取調べるのは横浜交通局のことだけで、あとは檢察廳で取調べるから、警察はそれは捜査しないようにという話がなかつたですか。
【次の発言】 横浜交通局だけの捜査をしておけ、あとは檢察廳でやるというような話はなかつたわけですか。
【次の発言】 あなたが花園纖維工業株式会社を調べたところが、横浜交通局に外にもこのガラ紡は行つていることがわかつたわけでしよう。
【次の発言】 そこでその報告を富田檢事にしたのでしよう。
【次の発言】 そのときに警察では、横濱の交通局の事件だけを調……

第5回国会 法務委員会 第25号(1949/05/21、24期、日本社会党)

○猪俣委員 先の上村氏の質問に関連するのでありますが、そういう面識のない場合に、弁護士の名刺を持つて行つて、さあそれで名刺を信用しろというのは、ちよつとむりだろうと思うのであります。ただそこに印鑑証明を出して面識を得た後に、ここにある人間を、弁護士の名刺にその印鑑届をしたその印鑑を押して、その人間は何のだれ兵衞という名刺を持たしてやつた場合に、それが証明方法になるかどうかということが一つの問題で、その点をお聞きしたい。
【次の発言】 もう一点、この公証人には各府縣とも定員というものがきまつておりますが、この表を見ますと、新潟あたり二名となつております。そうすると全縣下に二人しかないわけですか。

第5回国会 法務委員会 第27号(1949/05/23、24期、日本社会党)

○猪俣委員 今委員長があなたにお尋ねしたのだが、それきりになつたのでありますが、手紙であるか、あるいは鈴木の手記であるかわからぬが、そういうものがあなたに鈴木から渡されましたか。
【次の発言】 何通。
【次の発言】 あなたはそれをごらんになりましたね。
【次の発言】 大体どういう趣旨のものですか。
【次の発言】 しかしあなたがそれを読んで、自分一人がみんなのために悪者になるということは、どういう意味で――自分でもらつて自分で使つたのなら、自分が悪者になるのはあたりまえだが、自分一人が悪者になる、他に迷惑をかけるから自分一人が悪者になるとか、情勢が悪くなると、こうも人情を欠くというような趣旨は、……

第5回国会 法務委員会 第30号(1949/06/24、24期、日本社会党)

○猪俣委員 いつだつたか私も日を忘れたが、最初に加賀町警察署へ行つて、あなたにいろいろなことをお尋ねしたことがありましたね。
【次の発言】 そのときにわれわれが言つたことを、平林はあとで知りましたか。
【次の発言】 その日は主任に話をしないで、ぼくらに直接会つたことはけしからんといつて怒られたわけですか。
【次の発言】 どういうことを聞かれたとか、どういう話をしたとかいうことを聞かれたのですか。
【次の発言】 そうすると、それはぼくらがたずねて行つたときに、ただちにこういう人間がたずねて來たが、これに会おうかどうかということを平林君に相談しないのがよろしくない、相談して後に会え、こういう意味な……

第5回国会 法務委員会 第33号(1949/07/13、24期、日本社会党)

○猪俣委員 平の騒擾事件につきましては、新聞その他において大略アウト・ラインは御承知のことかと思うのでありますが、私ども衆議院法務委員会によつて派遣されました者が各党から四名参りまして、現地におきまして四日間にわたりまして調査をいたしたのであります。調査いたしました相手は、平の自治体警察の本田という署長でありますが、なおたまたま福島の高檢の檢事が参つておりまして、その檢事及び地元の檢事、檢事局側の意向も聽取いたしました。それからなお地元の公安委員、市会議員、新聞記者等につきまして、原因または輿論の反響等を調査いたしました。なお平市から一里ばかり隔つておりまする内郷町の自治体警察の署長及び古口と……

第5回国会 法務委員会 第34号(1949/07/25、24期、日本社会党)

○猪俣委員 法務委員会から過般派遣せれまして、平市の騷擾事件等を視察して参りました。ことに関連いたしまして、樋貝國務相並びに齋藤國警長官に質問申し上げたいと思うのであります。  初めに樋貝國務相にお尋ねいたします。警察法の第六十二條に國家非常事態ということの規定があるのであります。この警察法第六十二條の國家非常事態というのはいかなる場合を指すのであるか、しかしその認定は何人がするのであるか、まずその点を承りたいと思います。
【次の発言】 今の御答弁でわかつたようなわからないようなのですが、大体におきまして政府においては、どんな事態の場合にこの國家非常事態と認定されるようになるかという、たとえば……

第5回国会 法務委員会 第35号(1949/08/30、24期、日本社会党)

○猪俣委員 今の日本法医学評議会には、あなたも御出席になりましたか。
【次の発言】 学者の多数から発言があつたろうと思うのですが、大勢はやはり死後轢断の方であつたでしようか。
【次の発言】 そうするとその際には、意見を発表した人のうちには、自殺し肯定するような意見はあなただけ……。
【次の発言】 あなたの説からすれば、解剖の結果から見れば、下山事件は自殺説になるわけですが、他の方々はやはり死後轢断説の意見が多かつたわけですか。
【次の発言】 そうするとあなたの三鷹事件の結果の発表に対して、反駁もなかつたわけですか。
【次の発言】 これはしろうとの考えですが、死後轢断の場合には、睾丸とか手の甲と……

第5回国会 法務委員会 第36号(1949/09/20、24期、日本社会党)

○猪俣委員 下山事件は特異にして稀有なる事件だと思うのであります。捜査陣営においても、検察庁側は他殺の見解をとるがごとく、警視券側は自殺の確信を持つておられるようであります。法医学者は、東大系は死後轢断説、慶応その他は自殺説、新聞社も朝日は他殺、毎日は自殺、なお政党まで二派にわかれておるのじやないかと思われるのでありまして、民主自由党は他殺説、共産党は自殺説を絶叫さられておるようであります。天下の寄観というべきである。人のうわさも七十五日という。その七十五日が過ぎてもいまだに自殺も他殺もわからない。検察の任にある方々には気の毒であるますが、われわれとしても默過することができない場合になつておる……

第5回国会 法務委員会 第38号(1949/10/06、24期、日本社会党)

○猪俣委員 これは私どもの党におきましても重大な問題でありますが、私どもはきようこういう質疑応答があるということは考えて来ない。そこでもちろん法務府でも解釈についての責任はありましようが、直接の第一の責任は人事院であります。これは当委員会におきまして人事院総裁に来ていただいて、詳細なる質疑応答をさせていただきたい。これは共産党から申されたように、重大な問題なのであります。そして今の問題については刑政長官に、あるいは人事院総裁から連絡がなかつたと思うが、昨日わが党の淺沼組織局長が淺井人事院総裁に質問した点によれば、勤務外にそういうような話をしても、それはさしつかえないという解釈であつたというので……

第5回国会 法務委員会 第39号(1949/10/11、24期、日本社会党)

○猪俣委員 人事院規則や何かの質疑の日をきめておいていただきたい。いま一つ提案がある。梨木委員の質疑の日に、樋貝国務大臣に出ていただいて、これは昨日の東京新聞に出ておつたと思うのですが、栃木県の石橋町の公安委員会が警察署長を罷免した。ところが警察署長はその罷免に応じない。その理由とするところは、公安委員会が署長を罷免するには、警察法四十七條によつて罷免しなければならぬにかかわらず、その警察法四十七條は、公安條例というものをつくつて、それによつて任命及び罷免をしなければならぬが、その條例ができておらぬ。できておらぬから、罷免される條項や手続や何かがはつきりしないのであるから、私はやめる必要がない……

第5回国会 法務委員会 第40号(1949/10/24、24期、日本社会党)

○猪俣委員 去る二十日高木委員と私とが正式に派遣をされ、日立市に参りました。事案は日立市在住の県会議員でありますところの大部市郎を、日立市のお祭りの日、午後七時前後みこしをかついでおりました若い者の一団が、大部氏が休んでおりました鈴木という家に押しかけて参りまして、ちよつと顔をかしてくれということで、顔を出しますと、ほとんど問答無用のような態度で、これを毆打いたしまして、意識を失い昏倒さしてしまい、全治二週間の重傷を負わしたというのであります。この加害者の一味は、やはりその日立市におりますところの神山孝三の身内の者であつて、神山孝三の第一の子分でありますところの煙山清次郎という者が首謀者であつ……

第6回国会 考査特別委員会 第2号(1949/10/27、24期、日本社会党)

○猪俣委員 私は委員長提出の報告書に大体において賛成をいたす者でありますが、一言さしていただきたいと思う。かかる暴力行動が全国にあつて、そうしてその直接の原因が共産党系の労働組合によつて指導せられ、拡大せられたという事実の報告に対しましては、これを認めざるを得ない。ただ私は国電ストの騒擾事件が考査委員会には提案せられましたときに、一、二注文を申し上げておつたのでありますが、それがあまり実行せられなかつた。たとえばこの国電ストの原因をなしましたところの新交番制の制定というようなことに対しましては、当局にはなはだ不手ぎわがある。たとえば公共企業体労働関係法なるものをつくつておりながら、この法律に示……

第6回国会 考査特別委員会 第8号(1949/11/19、24期、日本社会党)

○猪俣委員 帝国油糧産業会社がありまして、それが閉鎖機関に指定されて、それが一部編成がえになつて油糧公団ができ、油糧産業という会社ができた。そういう編成がえのいろいろのうずの中心になつていた人は一体たれでありますか、御存じありましたら……。
【次の発言】 周東英雄??そうすると公団の職員が油糧産業の株を持つて公団の職員になつているという点が一つ問題になつているのですが、さようなことも、どういう理由でそういうようになつていたかということは、周東さんはよく御存じでしようね。
【次の発言】 いや、中心的人物です。油糧公団ができたり、油糧産業ができたり、帝国油糧が閉鎖機関になつたりしたその編成がえの起……

第6回国会 考査特別委員会 第9号(1949/11/25、24期、日本社会党)

○猪俣委員 私は質問なんかしないつもりでおりましたし、あなたに法律の議論をふつかけてみたところがこれはしようがないと思う。しかし大橋君が妙な議論を言うているから一言言うのでありますが、一体横領罪なんというものを持ち出すのは不謹愼だということを、私はこの前の委員会でも言うたのです。それを耳にしたのか、大橋君はしきりに横領罪、横領罪と言うておる。それは法律に基かざる支出であるので、不法であつたかもしれぬ。しかし、さればといつてただちにそれが事刑法上の犯罪になると、一概に言い切れるものではない。それは刑法学の一ページを読んだ人ならすぐわかる。それには犯罪意思がなければならぬ。農林省の認可のもとにやつ……

第6回国会 懲罰委員会 第2号(1949/12/03、24期、日本社会党)

○猪俣委員 なおちよつと念を押すことになるのでありますが、これは重要な問題でありまして、あなたの提案の根本趣旨は、共産党では腹の中では引揚げには賛成しないのであるが、賛成するがごとき態度をとつて、実は腹では反対であるのだということが重点だと思う、これは間違いありませんね。そうするとあなたがそういう認定をなされた根拠は、昨日の議場における速記録に現われた全体からそれを認定したと言われるのであるか。あるいは平素の共産党のやり方を背景にして、そういう認定をなされたのであるか、どちらであるかをちよつと伺いたい。
【次の発言】 それは当然なことであるけれども、われわれはこの速記録を読んでも腹では不賛成で……

第6回国会 法務委員会 第2号(1949/11/07、24期、日本社会党)

○猪俣委員 関連いたしまして一つお尋ねいたしたいのでありますが、抽象的な問題でありますけれども、全国的に統一せられたる団体の中央部は東京にあつて、各府県に支部がある。この支部が暴力行動をやつている場合に、本部がこれを容認している態度をとる。こういう本部が容認している態度自体によつて、全体の団体が暴力行動を是認し、あるいは助長するというように、団体等規正令の精神上お認めになるのであるか、ならぬのであるか、その点をお聞かせ願いたいと思います。
【次の発言】 そうすると、たとえば今朝連の例をとつてみますが、朝連の本部としては何らの指令を発しない。その間の連絡というものは認められないけれども、各支部に……

第6回国会 法務委員会 第3号(1949/11/10、24期、日本社会党)

○猪俣委員 私は法務総裁に実は久しぶりにお目にかかつたのでありますので、二、三お尋ね申したいと思うのであります。法務総裁は内閣の法律顧問という立場にあらせられるのでありますから、さようの意味におきまして、この人事院規則に関連いたしました点、あるいは公労法に関係いたしました点につきまして二、三御質問を申し上げたいと思うのであります。  この人事院規則は憲法違反であるという論者があるのでありますが、これに対しまして人事院総裁は、これは憲法第十五條によつて、合憲的なものであるという説明をせられておるのであります。ところが私どもはこの憲法第十五條がこの人事院規則、あるいはまたその母法であります国家公務……

第6回国会 法務委員会 第4号(1949/11/11、24期、日本社会党)

○猪俣委員 簡單にちよつと一点お聞きしたいのでありますが、学校、ことに新制の中学及び高等学校において性教育をなさるようになつておるのであるか、あるいはさようなことは画一的でなくて、各学校にまかされておるのであるか、もし性教育を実施しておるとすれば、どのような方法でやられるのであるかを承りたい。
【次の発言】 浅井人事院総裁は官僚出身でもあらせられ、また学者であり、ことに憲法学者であり、貴族院議員として新しい憲法の審議に当られた方であります。その憲法問題について簡單に御意見を承り、そうして人事院規則の各箇條について御意見を承りたいと思うのでありますが、この国家公務員法及び人事院規則、これの合憲性……

第6回国会 法務委員会 第9号(1949/11/21、24期、日本社会党)

○猪俣委員 私は考査委員会に出ておりまして、当委員会に出席することが少かつたために、あるいは私の質問したいと思うことを他の委員によつてなされたかも存じません。あるいは重複する点があるかと恐縮に存じておるのでありますが、一つは、国家賠償法と本法との関係であります。これは両建になるのでありますか。本法が適用になる場合には、国家賠償法は適用にならぬのでありますか。その点をひとつ……。
【次の発言】 国家賠償法の第五條を見ますと「国又は公共団体の損害賠償の責任について民法以外の他の法律に別段の定があるときは、その定めるところによる。こうなつておるのでありますが、そうすると、これが国家賠償法から見ると、……

第6回国会 法務委員会 第11号(1949/11/25、24期、日本社会党)

○猪俣委員 裁判所側にお尋ねしたいと思うのであります。これは裁判官の独立性に関係あることでありますので、私は裁判官の独立性についての疑問を持たれるような意味で申し上げるのではないのでありまして、司法行政の面からお尋ねをするのでありますが、近ごろ農地委員会の裁決と裁判所の判決とが非常に齟齬をしていることが起きておりまして、これが地方の農民に大きな動揺を與えている事実が各県にあるのであります。私は日本農民組合の資料によりまして、抽象的に御質疑を実は申し上げたいと思う。あまり具体的に申し上げることは、裁判官の独立性にも影響があるかと存じまするが、それはある村におけるところの農地問題につきまして、村の……

第6回国会 法務委員会 第12号(1949/11/26、24期、日本社会党)

○猪俣委員 これは請願書に詳しく書いてあるのでありますが、その請願書に書いてあります理由の一端を申し上げたいと思います。  われわれは新憲法の施工によつて国民の権利は一段と保障せられ、裁判所法の施行によつて、何人も公平にして迅速な裁判を受くるの機会に惠まるものと確信していたのであります。しかるに裁判所法の施行に伴い、地方裁判の民刑第一審判決に対する控訴は、高等裁判所において審理せらるることとなり従つて靜岡地方裁判所の判決に対する控訴事件は、すべて東京高等裁判所の所管となつたのでありますが、その結果を実際について見るときは、従来県内の各区裁判所の事件に関する控訴が手近かな靜岡地方裁判所において審……

第7回国会 考査特別委員会 第29号(1950/04/30、24期、日本社会党)

○猪俣委員 討論はありません。

第7回国会 法務委員会 第3号(1950/01/24、24期、日本社会党)

○猪俣委員 先般も法務府の政府委員に質問をいたしたのでありますが、旧海軍の海仁会なるものは解散団体として指定せられ、それの財産、動産不動産共に株式会社久里浜会館というものに移されておるのであります。ところがこの解散団体の財産は、そのまま当局に申告しなければならぬはずでありまするのに、ほとんど動産のごときは十分の一も申告してない、相当の物資を隠匿してしまう。なおまた申告した動産につきましても、その売買取得に至る経路に疑義が多々ありまして、たとえば工業用ミシン機械が百五台あつたにかかわらず、これを三十一台しか法務府へ届けてない。しかも三十一台を合計七千円で売買したというようなことであります。常識上……

第7回国会 法務委員会 第6号(1950/02/10、24期、日本社会党)

○猪俣委員 加藤君にお尋ねいたしますが、この事実について加藤君の方でお調べなさつたことはありますか。
【次の発言】 それじや加藤君も起草委員に入つてもらうか、起草委員にならなくても、加藤君の意見を少数意見としてつけて、あとで委員会にはかつたらどうですか。

第7回国会 法務委員会 第7号(1950/02/14、24期、日本社会党)

○猪俣委員 憲法第九條に関しまして法務総裁にお尋ねしたいと思います。申し上げるまでもなくわが憲法の第九條は、世界に類例のない條文でありまして、日本が徹底的なる平和主義を憲法に採用し、われわれはこれを遵法徹底せしめまして、世界にさきがけて世界人類に平和をもたらすように努力する。これが敗戰日本に課せられましたる最も文化のにおいの高い、われわれの働きがいのある点であろうと存ずるのでありまして、その意味におきまして、いやしくも第九條の精神を阻害することのないように、われわれは努力しなければならぬと思うのであります。その観点から一、二御質疑申し上げたいと思うのであります。  第一点は自衞権の問題でありま……

第7回国会 法務委員会 第9号(1950/02/24、24期、日本社会党)

○猪俣委員 二、三御質問申し上げたいと思います。一つは、先般行われましたところの公労法による国鉄賃金裁定問題、これは御承知の通り仲裁委員会において裁定をせられたものであります。この裁定の効力につきまして、政府とわれわれとは見解を異にしております。そこでこの仲裁裁定が最終的決定として、公社と労働組合との間においては債権・債務、すなわち規範的効力と債務的効力とを発生するものなりというのが、私どもの立場であります。政府はこれに反する態度をとつておるようであります。そこでこの行政権等の解釈が、われわれの解釈と異なる場合におきまして、最終的な有権的判断を下すものは裁判所である。裁判所に対しまして、裁定の……

第7回国会 法務委員会 第11号(1950/03/02、24期、日本社会党)

○猪俣委員 われわれは文書をもちまして調査要求書を提出しておつたのでありますが、五井産業、国富産業社長の佐藤昇は昨年十二月詐欺事件によつて逮捕されたのでありますが、同人は警察ボスと言われ、昭電その他事件のもみ消しに暗躍、政界、警視庁、消防庁首脳部に多額の金品を贈賄したと言われておる。さらに警視庁においては同事件担当の捜査官等の身辺を逆に調査する等、捜査の妨害という不明朗な事態が発生した。またこの間追放された旧特高ボスが依然として警視庁内で勢力を振い、もみ消しに暗躍したとも言われる。本件に関しまして政界あるいは官界に対する贈賄の事実。第二といたしまして警視庁、検察庁内で本件捜査をめぐり相当政治的……

第7回国会 法務委員会 第13号(1950/03/08、24期、日本社会党)

○猪俣委員 お尋ねする案件は、法務府の特審局ですでにお調べになつたということなので、吉河政府委員にお尋ねするのであります。それは都不動産株式会社という会社があつて、これは税金のかわりに不動産を納める、いわゆる物納不動産を大蔵省から拂下げを受けて、修理しておる大蔵省指定の会社である。この会社の現社長が、田村秀吉という人である。そこで第一にお尋ねすることは、こういう大蔵省の指定会社の社長に、追放該当者が就任することができるかどうか。田村秀吉氏は、戰時内閣時代の大蔵参與官であつて、追放該当者になつておるのでありますが、この人がこの大蔵省指定の会社の社長であるということは、追放政令に違反する点があるか……

第7回国会 法務委員会 第14号(1950/03/10、24期、日本社会党)

○猪俣委員 あなたはいろいろな立場があつて言いにくい点もあろうが、ほんとうのことを言つてもらわぬと、わざわざ来ていただいても効果がないわけです。そうしてほんとうのことを言わないと、あなた自身が非常に重大な責任をこうむるということになる。今田法務委員会としては、相当の調査をして皆さんを呼び出したのですから、どうもあなたが返答を考え考えやつておるのを見ると、いろいろなことを創作してやつておるんじやないかと思われるのですが、率直簡明に言つてもらいたい。この込山という前署長は、笹沼多三郎、あるいは清一と懇意の件か、あるいは懇意じやなかつたか、どつちなのですか。

第7回国会 法務委員会 第17号(1950/03/22、24期、日本社会党)

○猪俣委員 社会党を代表いたしまして意見を申し述べます。本案につきましては賛成をいたします。但しそこには條件があるのであります。それはこの本案につきましてのいろいろの疑惑、心配があることは、本委員会におきまする質疑応答によつてもわかるのであります。法廷が警察官によつて包囲されて、審理を受くる者に何らかの威圧を加えるような空気に相なりますと、公正嚴正になすべき裁判がその威圧の空気の中に審理が進められるということで、真実発見の妨げになるようなことも考え得られるのであります。裁判所の威信を保つその道はあくまで公正、あくまで嚴粛に、しかもそこには自由なる立場におきましての審理が完成されるということが重……

第7回国会 法務委員会 第18号(1950/03/25、24期、日本社会党)

○猪俣委員 近時いろいろの原因から発生するのでありましようが、官吏、政治家そういう一団の人たちによります疑獄事件というものが、しばしば世間の耳目に響いております。五井産業事件を初めといたしまして、九州の日興殖産無盡会社、あるいは金相哲の不正事件、あるいはやみ金融事件というような大がかりな犯罪が、ひんぴんとして世に伝えられておるのであります。そこで私はこの綱紀の頽廃に対しまして、一、二の具体的事案につきまして、法務総裁の御意見及びその御決心を承りたい。  まず私どもが事案のある程度のことを存じております事件につきまして、それを代表的に選びまして、それに対するところの法務府の御意見をお聞きしたいと……

第7回国会 法務委員会 第19号(1950/04/04、24期、日本社会党)

○猪俣委員 一点だけお專ねいたします。土地台帳法等の一部を改正する法建案について、私は内容をまだよく検討しておりませんから、條文の微細にわたつての質問は後日に讓りたいと思うのでありますが、概略的に見まして、農地調整法、自作農創設特別措置法に基きまして、自作農の創定が登記手続上非常に遅れているということは、一つの大きな問題に相なる。そこでさような際におきまして、こういう登記方面の法規が改正せられます際に、そういうことに影響を及ぼして、なおその登記が遅延し、自作農の土地の所有が確保せられないような状態が起るやいなや。さようなことに対して多少の危惧の念があるのでありますが、さようなことに対しては何ら……

第7回国会 法務委員会 第21号(1950/04/06、24期、日本社会党)

○猪俣委員 商法の問題につきまして質疑をいたしたいと思つておつたのであります。今回の改正法は根本的な改正でありまして、ことに日本の商法の系統がドイツ系であつたものを、英米法系を取入れて、ちようど継木したような改正でありますがゆえに、いろいろな論点があると思うのであります。その一つの現われといたしましては、英米法の株式会社の本質に関します理念といたしまして、組合契約的な思想に立つておる。しかるに日本の現行法はドイツ系統でありまして、社団的な理念に立つておる。この組合的な理念と、社団的な理念の二つのものを一つの企業法的な株式会社法としてまとめようというのでありますがゆえに、相当論議が多いと思います……

第7回国会 法務委員会 第25号(1950/04/11、24期、日本社会党)

○猪俣委員 政府の提案理由を見ましても、また今の眞野判事の説明を聞きましても、結局この民事訴訟法の改正は最高裁判所の判事の負担を軽減するということが、ほとんど主要なる理由になつておるようであります。その点も大いに考慮しなければならぬのでありますが、しかし国民の権利義務を擁護するという立場からいたしますと、裁判官の負担を軽減するという理由のために上告審を制限するということは、非常に問題であろうかと思うのでありますが、さような国民の與えられた権利を制限するような方向にあらずして、この裁制官の負担の相当軽減されるような、技術的な方法は他にないでありましようか。またさようなことについて御考慮なされたか……

第7回国会 法務委員会 第30号(1950/04/17、24期、日本社会党)

○猪俣委員 先般委員会におきまして、供述人の御意見を承つたのでありますが、そのときに私が質問いたしました点についての御答弁が、実はあまりぴつたり来なかつたのであります。しかし答弁者である眞野裁判官は、当日御病気のようで、たいへんお苦しそうな様子でありましたから、私も詳しくお聞きすることができなかつたのでありますが、本日裁判所側及び法務府側から御出席がありまするから、重ねてお尋ねをしたいと思うのであります。  第一は、本民事訴訟法の改正案は、その提案理由といたしまして、最高裁判所の判事の負担を軽からしめるということが中心課題になつているように見受けられるのであります。そこで、こういう観点からこの……

第7回国会 法務委員会 第31号(1950/04/18、24期、日本社会党)

○猪俣委員 私は二、三点伺いたいのであります。それはいずれも日本発送電株式会社に関する事案でありまするが、ただ事実は違うのであります。  第一の事実は、日本水力工業株式会社なるものがありまして、これが富山県の東礪波郡庄川水系大牧発電所なるものを戦時中建設したのであります。昭和十二年からでありましたか、七箇年の長年月を要しましてこの大牧発電所を完成しました。これは四、五千キロの発電能力しかない流れ込み式の発電所なるものを、日水会社の社長加藤金次郎氏の特別なる努力と技能によりまして、一万八千キロの発電能力を有する一大発電所にまでした。これがために加藤氏は物質的にも精神的にもほとんど全犠牲をあげてこ……

第7回国会 法務委員会 第35号(1950/04/27、24期、日本社会党)

○猪俣委員 いまの紹介議員の名前をお知らせ願いたい。
【次の発言】 委員長から一つ大和田君に反省を促していただきたいと思います。かような一つの政党の解散を請願し、それを自分が提出者として出すという重大案件に対して、ここへ来て説明も何もしないでほつたらかしておくということは請願権の濫用だと思う。さような不謹愼な態度は反省を求めていただきたいということを、私は委員長にお願いしておきます。

第7回国会 法務委員会 第37号(1950/04/29、24期、日本社会党)

○猪俣委員 私は社会党を代表して条件付で賛成をいたします。条件と申しますのは、本法の持つ欠陥を克服いたしまして、より優秀なる立法化を、今から法務府が中心になられまして御研究になつて、近き将来において完備せる商法、企業法を提出するように御努力願いたい。そこでしからばどういうことに対して、本法案にわれわれが疑義の念を持つ点があるかということを申し上げて見たい。  第一点は、その株式会社の本質論でございまするが、今民主党の委員からも申されたように、企業の存在形態が大小さまざまある。従つてその本質論としてもいろいろ議論がありますが、いわゆる株主同士の間の法律論、あるいは第三者と会社の関係の法律論におき……

第8回国会 考査特別委員会 第1号(1950/07/19、24期、日本社会党)

○猪俣委員 名委員長の出現によりまして、この会が本日から活動を開殆せられることになりましたことは、はなはだけつこうだと思うのであります。そこでお互い今までの考査委員会の経過を見まして、多少そこに遺憾な点があつたやにも感ぜられるのであります。それはいわゆる超党派的存在ということが、この委員会成立の当初からの院議に相なつておるのでありますが、多少さようなことに対して欠くるところがあつたのではないかという非難があるのであります。そこで新たなる委員長のもとにおきましては、どうか超党派的に運営するという大方針をかたく維持せられることを希望するとともに、その意味におきまして、衆議院内の小会派であります公正……

第8回国会 考査特別委員会 第2号(1950/07/26、24期、日本社会党)

○猪俣委員 今証人が專務をしておられる日本海陸運輸株式会社はいつ創立されたものでありますか。
【次の発言】 五、六年前にできたものだと思つておられるのですか。
【次の発言】 この日本海陸運輸株式会社というものと、配炭公団というものとの事業上の連絡はどういうところでありますか。
【次の発言】 そうすると、石炭の売買なんということはこの会社の目的じやないのですか。
【次の発言】 今はどうなんですか。
【次の発言】 それはいつから……。
【次の発言】 それはあなたが入つてからですか。
【次の発言】 そうすると、あなたは配炭公団の業務局長という重要な地位にあつた。それが廃止になるというので、今度はこの……

第8回国会 考査特別委員会 第7号(1950/09/18、24期、日本社会党)

○猪俣委員 緊急理事会を開催せられんことの動議を提出いたします。その目的は、緊急理事会におきまして、今問題になつておりまする日発事件の調査を正式に委員会に提出することについての審議をしてもらいたい。その理由は、今天下の問題になつておりまするがゆえに、国民の疑惑を解く意味におきましても、正式に委員会にかけてやつてもらいたいというのであります。
【次の発言】 簡單なことなのだから、理事会を開くか開かぬかをここで決定して、そうしてお晝の休みにでも理事会を開いて審議すれば、きようの間に合うじやありませんか。何もこれは自由党といえども審議未了にしようという考えがないと思う。であるから開くかどうかというこ……

第8回国会 考査特別委員会 第9号(1950/10/24、24期、日本社会党)

○猪俣委員 私はありません。

第8回国会 考査特別委員会 第10号(1950/10/26、24期、日本社会党)

○猪俣委員 調査員の調査につきまして、いろいろ理事会で報告がありました。これは私は申し上げませんが、はなはだ私は調査員の調査報告なるものに疑義があるのであります。そこで私の出しました案件、ことに電産の問題なんかにつきまして、一日しか調査なさつておらない。これは神わざとしか私には思われない。ああいうようなことが一日でできるかどうか。なおまた電力局と物価庁に対する報告の際についても、簡單に差異がないという発表をなされておりますが、本日私は正確に違いのあることを統計上証明できた。さようなことではなはだ無責任きわまる調査をやつていると思う。その調査を土台にして、私どもの要求したことは荒唐無稽のごとく、……

第8回国会 考査特別委員会 第11号(1950/10/30、24期、日本社会党)

○猪俣委員 今の山岡課長のことに関連いたしまして、一言お尋ねいたしたいと思います。去る九月十日ごろ、電力局において電力局議、電力局の会議というようなものを開かれましたかどうか、お尋ねいたします。
【次の発言】 十日前後です。その前後において、局会議が開かれたことがあるかどうか。
【次の発言】 そうするとその前後はいつごろ開かれましたか。
【次の発言】 六日か十三日かわかりませんが、そういう会議をお開きになつたことは事実でありますね。定例会議を毎週やるのだから……。
【次の発言】 それにはどういう人たちが参列するのでありますか。
【次の発言】 あなたも大体それには御出席になるのでございましようね……

第8回国会 考査特別委員会 第12号(1950/10/31、24期、日本社会党)

○猪俣委員 昭和二十四年の四月二十一日、日発は増資を決定されたのでありますが、これは昭和二十三年二月にすでに集中排除法の適用会社となつておりまするがゆえに、これを再編成しなければならぬ。ところがその再編成ということについて必ずしも分割とは理解しないのだという総裁の御説明でありまするが、但しこれは見返り資金を使うような会社でありまするから、司令部の意向をそんたくして事を運ばなければならぬことは明らかだと思うのであります。そこで大西前総裁は、一体この増資を決定される前に、こういう司令部の意向というものが分割にあつたということをほぼ察知されておつたかおらなかつたか、それをお聞きいたします。

第8回国会 考査特別委員会 第13号(1950/11/01、24期、日本社会党)

○猪俣委員 いろいろの委員から質問がありましたから、私はそういう点はなるべく避けますが、実はこの配電会社の経理について非常に不正があるという説が相当あるのであります。そしてその妙な不正の金から政治献金が行われ、促進運動が展開されているというようなことが巷間伝えられていることはあなたも御存じだと思います。さようなことにつきまして私はお尋ねしたいと思うのであります。なお詳しいことであなたが即答できないことは、ほんとうに経理の詳しい方の名前をお知らせいただくことと、また調査報告で行けることは報告していただきたい。  各配電会社におきまして需要者指導費というものがありますが、これが実際使われる目的はど……

第8回国会 考査特別委員会 第14号(1950/11/13、24期、日本社会党)

○猪俣委員 武内電力局長の証言によれば、もしかりに献金ありとすれば、土建業者から談合金でとつたものをやつたのだろうということをあなたが言つたということを、考査委員会に証言しておるのですが、あなたは一体そういう、今四十億円の一〇%、四億円というものを談合金として出したというふうな確実なことでなくとも、土木業者が談合金からそういう政治献金が出たのじやないかというようなことを、あなたは言つたことはないのですか。そういうことについて何ら発言したことはないのかどうか。もしそういうことを言つたとすれば、どういう意味のことを言つたのか。もしあなたがそういうことをちつとも言つたことがないとすると、武内電力局長……

第8回国会 考査特別委員会 第16号(1950/11/16、24期、日本社会党)

○猪俣委員 ちよつと先ほど委員長からもお尋ねがあつたのですけれども、はつきりしなかつたのでいま一ぺん繰返したいのです。労務対策費という中に整理準備費と講演会費というものがあるのですか。
【次の発言】 そうするとそのほかに電源防衛費というものがまた別口にある。こういうことに相なるわけですね。
【次の発言】 そこで昭和二十四年度の整理準備費は幾らであつたか、いま一度お聞かせ願いたいと思います。
【次の発言】 次にやはり二十四年度の講演会費。
【次の発言】 二十四年度の電源防衛費。
【次の発言】 しからば二十五年度の整理準備費、講演会費、電源防衛費をもう一ぺんおつしやつていただきたい。

第8回国会 考査特別委員会 第17号(1950/11/18、24期、日本社会党)

○猪俣委員 田中清玄という人が社長をしております三幸建設というのは何か日発の工事に関係しておりますか。
【次の発言】 田中清玄という人をあなたは知つておりますか。
【次の発言】 田中清玄氏があなたの会社に行つてそれにあなたは会つておる。しかも支店の工事をさしておるという場合に、この支店の工事というのは猪苗代ですか、そういうことくらいあなたは知つておるはずだが、どこの工事をやつておるのか承りたい。
【次の発言】 そうすると三幸建設が猪苗代の発電工事をやつているか、いないかをあなたは知らぬのですか。そういうことをあなたは知つておるか、知つておらぬかということを聞いておる。あなたが責任でそれをやらし……

第8回国会 考査特別委員会 第18号(1950/11/20、24期、日本社会党)

○猪俣委員 超党派だから一名ずつというようなことは、りくつが合わぬ。超党派ならば、それこそ一人一党だ。各自一人ずつその意見を述べさした方がいい。同じく賛成するにしても、反対するにしても、おのおの個別的色彩があるわけだ。超党派でないならば、各党がまとめて意見を出すということがあるが、超党派ならば、一人々々意見を出すことが至当であると思う。一人一人に発言を許していただきたい。なおまた調査が、資料がないから何もできなかつたのだろうというようなことは、はなはだ不都合だと思う。私ども資料をみな出しておる。しかしながら調査してない。たとえば三浦義一の資金関係を調べよといつても、調べてないじやないか。なおま……

第8回国会 法務委員会 第3号(1950/07/20、24期、日本社会党)

○猪俣委員 法務総裁に若干お尋ねをいたしたいと思うのであります。  昭和二十二年九月十六日、片山内閣総理大臣に対しまして、警察の根本観念及びその構想、運営につきましての詳細なる書簡が発せられておるのであります。その書簡に準拠いたされまして警察法ができたことは申すまでもないことでありまするが、この昭和二十二年九月十六日のマツカーサー元帥の書簡と、過ぐる七月八日に吉田内閣総理大臣あてに出されましたところの警察増強に関するマツカーサーの書簡との両書簡を比較いたしまして、警察の根本観念について、この両書簡において異同があるものなりや、ないものなりや。政府はこの両書簡を研究せられまして、警察の根本観念に……

第8回国会 法務委員会 第4号(1950/07/21、24期、日本社会党)

○猪俣委員 本日、実は吉田総理大臣の出席を前々から要求いたしておつたのであります。第七国会におきましても、私はその要求をいたしました。それもきようはぐあいが悪いが、もうしばらく経てば出るということでお待ちしておりましたが、とうとう終了までおいでにならない。今までの国会におきましては、片山内閣総理大臣でも、芦田総理大臣でも、当法務委員会にはしばしば出席があつて、ほとんど数時間にわたつての質問応答もやつた経験がある。しかるにもかかわらず吉田総理大臣は一回も御出席がない。私が今日質問いたしたいと存じました中心課題は、綱紀の紊乱事件であります。私がここに呶々を費さぬでも、すでに御承知のように、中央官庁……

第8回国会 法務委員会 第6号(1950/07/26、24期、日本社会党)

○猪俣委員 第七国会の際に、私は解散団体であります海仁会の財産処理の問題について法務府に質問申し上げ、法務府の方からは調査されたのであります。その調査の結果を当局より報告願いたいと思うのであります。
【次の発言】 この問題は、なおお尋ねしなければならぬことが多々あるのでありますが、局長も御用意がないようでありますから、他日を期しておきますけれども、ただ私どもが遺憾に存じますことは、この問題は、私が当国会で取上げるまでは、横須賀市内ふんぷんたるうわさがあるにかかわらず、法務府は何らこれを調査しなかつた。なおまた調査の結果におきましても、皆さんが厳密なる価格の査定においても、二万何千円という査定、……

第8回国会 法務委員会 第7号(1950/07/28、24期、日本社会党)

○猪俣委員 特審局長にちよつとお尋ねいたします。昨日、在日朝鮮民主女性同盟の代表者が党へ陳情に参りまして、党の参議院議員の加藤シヅエ女史が面会いたし、詳細に事情を聽取いたしたのであります。在日朝鮮民主女性同盟なる団体が解散を命ぜられるにあらずやというような趣旨が、去る二十日の都下の新聞紙上に出たというので、特審局へもたびたび質問に行つておるけれども、要領を得ないということであります。この朝鮮民主女性同盟というものは、三分の一は日本人だそうでありまして、日本人にして朝鮮人の妻になつておる人たちだろうと思うのでありますが、何ら政治的の活動をしているにあらずして、朝鮮語の練習とか文化活動のようなこと……

第8回国会 法務委員会 第8号(1950/07/29、24期、日本社会党)

○猪俣委員 継続審査の件につきまして小委員長の報告に私とも賛成するものであります。いずれにしろ、この法案を審査いたしますにつきましての準備が不足であつて、はなはだ不用意な状態に置かれておつたのでありまするから、小委員会におきまして継続審議をしたいという御決定になつたことは適当な処置だと思うのであります。そこでこの委員会においてそれが是認せられますやらどうやらわかりませんが、継続審査に相なることにしますならば、ここにやはり委員長の責任においてとりそろえていただきたいものがあるのであります。それは今花村委員の言われたと同じようなことでありますが、第一は、限時法と申しましても学界においての議論が多々……

第8回国会 法務委員会 第9号(1950/07/31、24期、日本社会党)

○猪俣委員 これは別問題でありますが、今言論の自由が問題になつておりますが、先般私が当委員会でもつて横浜地検の問題につきまして調査方を御依頼しておつた。ところが、三十日付の東京新聞を見ますると、「猪俣代議士に反撃」という題でもつて、「二十八日の衆議院法務委員会で社会党猪俣浩三代議士の投じた横浜地検粛正問題について、同地検栗岡検事正は廿九日声明を行い、猪俣代議士の言は横浜地検を冒涜するものであり同代議士の行為につき何らかの手段をとると強硬態度を示している」かような記事が出ておるのであります。私はこの声明の本文を読んでおりませんが、法務総裁にお願いいたしたいことは、どういう声明を横浜地検が出したの……

第8回国会 法務委員会 第11号(1950/09/19、24期、日本社会党)

○猪俣委員 電力再編成問題に関しまして、とかくのうわさが出ておりまして、これは実に古い問題であります。これに対しましては考査委員会はすでに活動を開始しておるのでありまするが、検察庁におかれましては、いかなる処置をとられておりまするか、法務総裁はいかなる指揮を検察庁に対してなされているかをお答え願いたいと思うのであります。
【次の発言】 大橋総裁の答弁でははなはだ私ども意に満たぬのであります。すでに事の有無にかかわらず天下の大問題といたしまして、天下の大新聞がみなこれを報道いたしております。国民もみな一齊に疑惑の念を持つておる。これを究明すべきものは、もちろん考査委員会がやるのでありますけれども……

第8回国会 法務委員会 第12号(1950/09/20、24期、日本社会党)

○猪俣委員 昨日は法務総裁が非常に御多用のようでありましたから簡單に切上げましたので、なお本日引続いて質問申し上げたいと思うのであります。私の意図は近来法務府及び検察庁に関しましていろいろなデマが飛んでいるのであります。それは検察庁を政治的に活動させ、與党あるいは内閣にとつて不利なる事実についてはなるべくこれを押えるように差向ける。それがために法務総裁の更迭もやつたのだということがまことしやかに流布されておる。私は法務総裁がこの検察庁の権威のために御健闘あらんことを祈るのあまりに質問申し上げるのであるが、さような疑いを持たれるということは、国家にとりましても非常に重大な問題であるので、私はその……

第9回国会 法務委員会 第2号(1950/11/30、24期、日本社会党)

○猪俣委員 私はほんとうは警察予備隊の話を御質問申し上げたいのですが、今この朝鮮人の神戸事件に関連した質問のようでありますから、その点についてひとつお尋ねいたしたいと思います。  今法務総裁その他からの御答弁によりまして、具体的な、現象的な問題はほぼ了解できたのでありますが、法務委員会の関心を持つている問題につきましてはいま少しくはつきりしない点がある。それは今回の神戸の暴動事件が日本共産党と何らかの関係あるものなりやいなやということであります。ただこの暴動に参加し、あるいは指揮した人間の中に共産党員があつたということだけでは、日本共産党が活動したものと断定するのはいけないだろうと思います。党……

第9回国会 法務委員会 第5号(1950/12/04、24期、日本社会党)

○猪俣委員 今の世耕君の質問に関連していると思うのでありますが、新聞、あるいは巷間伝えるところによれば、関東地方に何かやはり神戸や、あの辺に起つたような事案が起るのじやないかというような不安があるのであります。これに対しまして国警あるいは特審局におきましては、関東地方にああいうふうな暴動的なものが起るような形勢があるのかないのか、あるとするならばいかなる事実があるのか、公表できる範囲において御説明いただきたいと思います。
【次の発言】 先ほど世耕氏が言つたように、事が起つてからたたくというのじやおそいということに相なりまするならば、どういう根拠か知りませんが、そういう一般的な不安を持つておるの……

第9回国会 法務委員会 第6号(1950/12/05、24期、日本社会党)

○猪俣委員 私は第八国会の際に、警察予備隊の性格につきまして、法務総裁に御質問いたしました。それは昭和二十二年九月十六日のマ書簡の精神と、本年の警察に関するマ書簡の精神とが、警察の観念の上において、同一のものなりやいなやということで、それに対して法務総裁は、同一であるという御答弁であつた。しからばこの昭和二十二年九月十六日のマ書簡に基いてつくられましたる警察の根本規則である警察法、この警察法に盛られました警察と、今回のマ書簡によつて発せられましたる予備隊というものとは、警察の観念において異ならざるものであるかどうか。それも違いがないという御答弁があつたのでありますが、こまかいことについては、ま……

第9回国会 法務委員会 第7号(1950/12/06、24期、日本社会党)

○猪俣委員 警察予備隊のことにつきまして質問を申し上げたいと思うのでありますが、実は先般江口次長に質問申し上げて答弁を得ているのであります。ただ江口さんとしては答弁をいたしかねるような事項もありまして、これは内閣総理大臣の答弁を伺わぬとはつきりしたことにならぬのでありますけれども、総理大臣はなかなか御出席にならない。そこで所管の大臣かとも思われる大橋総裁の出席を要求しまして、増原長官と大橋総裁の御出席のもとでお尋ねしたいと思つておりましたが、大橋総裁は参議院に行つておりますので、けさからお待ちいただきましてはなはだ恐縮に存じておりますので、増原長官にお尋ねしたいと思うのであります。大体江口次長……

第9回国会 法務委員会 第8号(1950/12/07、24期、日本社会党)

○猪俣委員 実は法務総裁と増原長官御列席の上でお尋ねしたいと思いましたが、中座してしまいました。大体済んだことはむし返さぬことにして質問を続行いたします。先般警察予備隊の教育の問題につきまして質問したのであります。それは警察法の第十四条によつて警察大学校というものがある。この警察大学校においての教育の諸目的は、いわゆる民衆の警察であるという精神教育にあつて、そのほか警察官としてのいろいろの訓練をするという国警長官の答弁があつた。そこでこの予備隊員を、こういう施設があるのであるから、その大学校へ入れて訓育をしてはどうかこういう質問をいたしまする趣旨は、たとえば司法関係におきましては、司法研修所へ……

第9回国会 法務委員会 第9号(1950/12/08、24期、日本社会党)

○猪俣委員 昨日私の質問の要旨を官房長まで差上げておきましたが、それに基きまして御答弁いただきたいと思います。
【次の発言】 今官房長の答弁を聞いて大体わかつたのでありますが、そうすると、超過勤務手当というものは、実際の超過勤務に相応するという意味じやなしに、頭から大体毎月幾らくらいの超過勤務を出すということになつているように承つたのでありますが、その範国内で上司が超過勤務を命ずる、それでわかつたのでありますが、実際上としては、月に二十時間も三十時間も超過勤務をやつているが、ほとんど五、六時間くらいしか超過勤務手当が出ておらぬという訴えを私は聞きました。それで質問したわけでありますが、そうする……

第10回国会 懲罰委員会 第2号(1951/02/02、24期、日本社会党)

○猪俣委員 提案者にお尋ねいたしますが、この懲罰動議を出されたのは、憲法または国会法、衆議院規則によると明記されております。そこで国会法の百十六條というのを見ますると、これは読まぬでもわかると思いますが、議長の命に従わないときというような條項になつております。そこで提案者はこの條文を引いておられるのであるが、これはどこをさしておられるのであるか、ちよつと御説明を願いたいと思う。それからあわせて衆議院規則の二百三十八條に違反だということになつておりますが、それがどの條項になるのであるか。
【次の発言】 それはわかつております。あなたは百十六條と二百三十八條を訴追の法條に引いておるのであるが、どこ……

第10回国会 懲罰委員会 第3号(1951/02/05、24期、日本社会党)

○猪俣委員 一月二十七日の本会議における川上君の質疑というこのプリントになつておるものにつきまして――川上さんそれをごらんになつていただきたい。その一枚目の裏から三枚目の表にかけて、一枚目のまず第一「川上貫一君中国や朝鮮、ソ同盟と戰争をするようなことを喜んでおる者は一人もありません。しかるに」――それからです。「日本の今日の政治は、国民の大多数の要望を明らかに踏みにじつております。力づくで国民の意思を圧迫しようとしております。国際帝国主義の━━になつて、單独講和を推し進めながら、日本を軍事基地にしようとしておる。その上に、日本人を中国や朝鮮に対する━━━━━にしようとしておる。私は、ここに日本……

第10回国会 懲罰委員会 第7号(1951/02/17、24期、日本社会党)

○猪俣委員 ちよつと議事進行について……。私は自由党諸君の態度ははなはだ不可解だと思うのであります。諸君は川上君に対しては一こま実に一週間にわたり川上君が倒れるくらい追究したでしよう。しかるにもかかわらず、提案者に対してそうすれば――君、弁護士でわかるじやないか。検車に対し、あるいは提案者に対して、その提案理由について詳細な質問をするということは当然のことだ。そうでなければ、われわれまた判断ができないですよ。虚構の事実があるかどうかということを確かめることは当然なことじやないか。それをあんた妨害する必要はないじやないか。(発言する者多し)そんな不公平な態度はやめたまえ。

第10回国会 懲罰委員会 第8号(1951/03/09、24期、日本社会党)

○猪俣委員 本件はこれを懲罰事犯にあらずと決せられんことを望みます。この動議を提出いたします。  その理由を簡單に申し上げます。いずれ討論の際にまた詳論いたしたいと思いますが、およそ事の審判は、事実の認識を把握いたしまして、その認識に基いた事実に対しまする価値判断をしなければならぬのであります。いわゆる国会法におきますところの秩序を乱し、あるいは品位を害し、あるいは他人の悪口を言うというような事実が、この一月二十七日の川上君の言論にあつたかどうか。しかして私どもは、さような明白なる事実がなかつた。またかりに多少あつたといたしましても、それがこの国会の言論の自由という大きな建前から、その標準から……

第10回国会 懲罰委員会 第9号(1951/03/26、24期、日本社会党)

○猪俣委員 私は石川君の動議に賛成いたします。大体本件が懲罰委員会にかかりました際に、私はこの懲罰事犯に対しては懲罰をもつて臨むべきものにあらず、第一懲罰の事実がはつきりせず、またその価値判断といたしましても、懲罰に値しないものであるという論拠をもつて臨んだのであります。ただ本日はその懲罰の対象が違つて参りまして、院議を無視したということに対する問題と相なつたのでありまするがゆえに、この院議を無視したという場合におきましては、これは私はやはり何らかの制裁がなければならぬと考えるのであります。国会を尊重する以上は、やはりその権威を保つ上におきましても、院議を無視したことに対する制裁というものは是……

第10回国会 法務委員会 第2号(1951/02/08、24期、日本社会党)

○猪俣委員 議事進行について……。この委員会は御承知の通り、伝統的に各委員におきましてゼントルマンシツプに基いて発言をいたしておるのでありますが、この議案を審査するにあたりましても、どうかこの伝統を重んじていただいて、審議していただきたいと思うのであります。これが考査特例委員会のような風潮となりますることを、私非常に心配をいたします。そこでこの調査団を派遣いたしておりません唯一の党でありまする共産党側の発言につきましても、十二分にこれを尊重し、これを許容してやつていただきたいと同時に、なおまた共産党の諸君におかれましても、いわゆる常識上あまり長時間に同じことを繰返すとか、そういうようなことをな……

第10回国会 法務委員会 第5号(1951/02/21、24期、日本社会党)

○猪俣委員 国内治安あるいは検察行政のことについての質問ということになつておりますが、そういう方面の質問と、なおそれに関連いたしました質問をしたいと思います。  まず検察行政または治安問題についての質問を先にしたいと思いますが、警察予備隊の現状につきましてお尋ねしたいと思うのであります。私どもの聞知いたしたところによりますれば、警察予備隊員として入隊した者のうちに、やめる人間が非常に多い。私の知つております警察予備隊の下士級にあたる人物も、先般私に就職を依頼して来て、その事情を聞きましたところが、自分は警察予備隊をやめることになつた、自分の同志七十六名が連判をしてやめることを決定した、かような……

第10回国会 法務委員会 第6号(1951/03/07、24期、日本社会党)

○猪俣委員 裁判所職員定員法案というのをお読みにならぬようであるが、これはあとになるのですか。

第10回国会 法務委員会 第7号(1951/03/08、24期、日本社会党)

○猪俣委員 大体鍛冶君が質問されまして明らかになりましたので、私は重複しないように簡單にお尋ねいたします。  佐藤検事総長の検察庁法に対する解釈と、法務府の解釈が違つたかのごとき新聞報道を見たのでありますが、もし違つたとするならば、佐藤検事総長はいかなる解釈を法務総裁に進言されたのであるか、これをお聞かせ願いたいと思います。
【次の発言】 私はそういう意味でお尋ねしておるのではない。それはあなたから説明されるまでもなくわかつておる。そういう形式的な意味じやない。それは佐藤検事総長が検事の頂点であつて、その佐藤検事総長を頂点とした相当数の検事団が、法務府の解釈と違つた解釈をもつて臨んだやに新聞に……

第10回国会 法務委員会 第9号(1951/03/14、24期、日本社会党)

○猪俣委員 築地の四人殺し山口常雄につきましては、しろうとは大体あれが怪しいというふうに考えておつたにかかわらず、捜査当局だけはこれを白と断じまして、十数日間彼を有力な資料の提供者としてその捜査方針を立てた、彼の部屋につきましては、これも十数日間捜査検証もしなかつた、いよいよ彼を犯罪人としたその瞬間に自殺させてしまつた、かようなことは非常に異常なことだと存ずるのでありまするが、いかなる事情でさように相なつたか、その間の事情及びその責任について御説明願いたいと思います。
【次の発言】 私が質問いたしました第二の点、山口の自殺の模様及びそれに関する責任についての御答弁を願います。

第10回国会 法務委員会 第10号(1951/03/15、24期、日本社会党)

○猪俣委員 上村委員から質問されました日本ニュースのカメラマンの松本久彌の件ですが、これは結局証拠の問題となると思うのです。ところがその当時たくさんのカメラマンがおつて、いろいろの現場の写真をとつおるところがあるのでありますが、これを見れば相当見当がつくと思う。ところが、これがニュースとして上映なんかとめられておると聞くのですが、その間一体どういう根拠でこういうものをさしとめられておるのか、御存じでありましたら御説明願いたいと思います。
【次の発言】 これはちつと法務行はうかつでございますよ。そうなつております。そこで当時の新聞を見ますと、トップに出るような大事件について、ニュース写真が載つて……

第10回国会 法務委員会 第15号(1951/03/27、24期、日本社会党)

○猪俣委員 今鍛冶委員が質問した点について御両人の答弁がありましたから、その範囲において質問いたします。  この第四条の一項の九号及び二項について疑問が出ましたゆえんのものは――先ほど西井さんも申されたように、これは画期的な法律だと思うのであります。そこで一般大衆を相手にしての実行が確保されなければならない。案は実に名案であり、まことに便利であつても、これに対して大衆が協力しないと、かえつて骨折り損のくたびれもうけみたいなものができる。大衆というものは、御存じのようなめんどうくさがり屋が非常に多いのであります。そこでこの四条の一号から八号まででも、相当めんどうな記載をしなければならぬ。しかも世……

第10回国会 法務委員会 第18号(1951/03/30、24期、日本社会党)

○猪俣委員 私は、この住民登録法案に対する修正案に賛成をいたしましてなおまた修正部分を除きました原案にも賛成いたします。  今、共産党の加藤君は、四点をあげて論ぜられましたが、どうも私どもにはその根拠がぴつたり来ない。これは世界観が違うためにわれわれがわからぬのか、われわれが頭が悪いためにわからぬのか。これは卑屈な法案であり、徴兵、徴用の法案であり、行政植民地化の法案であり、再軍備と戦争政策の法案であるという論旨に至りましては、どうにも理解に苦しむのであります。もちろん風が吹けばおけ屋が喜ぶというような論理の発展がありますれば、さような理由にもなるかと存じますが、どうもわれわれには納得行かぬの……

第10回国会 法務委員会 第21号(1951/05/10、24期、日本社会党)

○猪俣委員 今の梨木君のことは、一応提案者において考慮していただいて、あとまた懇談でよく相談してみたいと思います。  第五條ですが、これはまあ文意上は大体わかるけれども、「裁判所は、調停委員会で調停を行う。但し、相当であると認めるときは、裁判官だけでこれを行うことができる。」これは裁判所にかかるわけですか。つまり相当であるかないかという認定は、裁判所がやるという意味ですか。
【次の発言】 そういうわけですね。
【次の発言】 それからさかのぼりまして、第四條の二項だが、これは小さいことですけれども、その終りの方の行に、「土地管轄の規定にかかわらず、事件の全部又は一部を他の管轄裁判所に移送すること……

第10回国会 法務委員会 第29号(1951/05/22、24期、日本社会党)

○猪俣委員 裁判所側から何名出ているわけでありますか。
【次の発言】 私はできるならば末弘厳太郎氏をひとつお呼びを願いたい。末弘厳太郎氏が「法律時報」の四月号か五月号にこの法案についての意見を発表されておるが、それはアメリカの裁判の事情と日本の裁判の事情とは異なつているということを指摘されまして、適切なる批評をしていると思う。ただどういうふうになつているかということについての具体的の説明がないのでありましてこれは法律時報に発表されました意見であつて法曹界に相当の影響力を持つていると思うのでありますが、そこで末弘氏をお呼びいただき、そのつり合い上あるいは裁判所側からもう一名何ならばお呼びいただい……

第10回国会 法務委員会 第33号(1951/05/28、24期、日本社会党)

○猪俣委員 法務総裁は所用があられるとのことでありますから、また明日でも本問題について質問を続行したいと思うのであります。幸い特審局長がお見えになつておりまするから、一、二お尋ねしたいと思うのであります。それは東京華僑総会から私たちに具申して参りました事実についてお尋ねしたいのであります。東京の華僑総会の幹部の数名に対しまして、国民政府の代表が追放を宣言し、これは七人だそうでございますが、この宣言した追放者に対しまして、本国送還を日本政府に要請したという事実がありますか、ありませんか。特審局長はそれに関係なさつておるかどうか、それをお尋ねいたします。

第10回国会 法務委員会 第35号(1951/05/31、24期、日本社会党)

○猪俣委員 東京華僑総会から私のところへ、まあ人命を保護してくれというような意味で、幹部の諸公が七、八名見えられまして訴えられたのであります。その件につきまして刑政長官にお尋ねしたい。これは特審局長にもお尋ねしたのでありますが、はつきりわからぬという御答弁でありました。その事案はどういうことであるかと申しますと、いわゆる国民政府の代表団と一緒にCC団と称するもの、それから軍統と称するもの、それから保密局、こういう祕密警察あるいは祕密憲兵あるいは祕密の暗殺団というような人たちが、七、八十名随行して来ている。それがしよつちゆう自分たちを脅迫していて困る。これに対して国警の警備課五係それから警視庁の……

第11回国会 法務委員会 第2号(1951/09/18、24期、日本社会党)

○猪俣委員 大橋法務総裁にお尋ねしたいと思うのでありまするが、それは講和が調印されまして、いずれ効力も発生するようになろうかと存じまするが、そういう際におきまするポツダム政令の処置というものを政府はどうたさる考え方であるか。この質問いたしまするゆえんのものは、大体ポツダム政令なるものは、これは占領治下やむを得ざる一つの異例の処置であると考えるのであります。その母法でありまする勅令五百四十二号、これ自身は日本の憲法の処置からいたしますると、はなはだ違憲的な法規だと考えるものでありまして、金文たつた四十字しかない法律、おそらくこのくらい全権委任的な法律はないと思うのでありまして、日本国憲法におきま……

第12回国会 行政監察特別委員会 第4号(1951/10/25、24期、日本社会党)

○猪俣委員 一点がけお尋ねいたします。私は遅くなりましてあるいは重複し質問になるかも存じませんが、この最上川下流工事に関する金が正当に使われておるかどうか。何かそこにやり方に間違つて支出されておるようなことがあるかないかということの第一次的の監督というか、査察の責任はたれなんですか。
【次の発言】 東北地方建設局長、これが第一の責任者ですか。
【次の発言】 あなたはどういう責任があるのですか。
【次の発言】 あなたは工事に対する監督あるいは査察の責任者である。しかし金銭がどういうふうに支出され、どういうふうに運転されておるかということに対してはあなたは何の権限もないのですか。

第12回国会 平和条約及び日米安全保障条約特別委員会 第4号(1951/10/19、24期、日本社会党)

○猪俣委員 平和偽約並びに安全保障條約につきまして、日本国憲法及び演理の問題につきまして質問いたします。  昨日吉田総理と芦田さんとの質疑応答を拝聴いたしまして、感銘深いものがございました。議会政治向上のために御両所に深く敬意を表します。ただこの再軍備問題につきまする論議におきまして、御両所とも日本国憲法の議論がなされなかつたということに、私は一抹のさびしさを感じたのであります。申すまでもなく吉田総理大臣は、日本国憲法の制定されましたるときの総理大臣であらせられ、なおまた芦山さんは憲法改正特別委員長をなされておつたのであります。この憲法第九條がどういういきさつにより、いかなる経過によつて制定せ……

第12回国会 法務委員会 第1号(1951/10/10、24期、日本社会党)

○猪俣委員 これは私前からお願いしておつたのですが、明日委員会を開いて法務総裁及び官房長官、刑政長官、特審局長御出席を願いまして、共産党幹部の逮捕問題及び追放問題等をお聞きしたいのですが、明日委員会を開くことをおきめを願いたいと思います。

第12回国会 法務委員会 第2号(1951/10/11、24期、日本社会党)

○猪俣委員 法務総裁に対しましていろいろお尋ねしたいことがあるのでありますが、本日は閣僚懇談会がおありで、時間的に制限があるようでありますから、私の質問はなお続行することを前提といたしまして、時間の許す範囲においてお答えを願いたいと存じます。  第一は、先般行われましたる日本共産党のいわゆる臨時指導部と称せられる方々の逮捕及び追放問題であります。この逮捕及び追放されましたるところの方々の中には、国会議員が四名も含まつておるのであります。そこで事態ははなはだ簡単でないと私は考える。まず第一に逮捕するにつきましては、どういう手続で逮捕されたのである、かその手続を承りたいと思います。

第12回国会 法務委員会 第3号(1951/10/17、24期、日本社会党)

○猪俣委員 前会に引続きまして法務総裁に質問を申し上げます。国会議員を含めまするところの共産党の所属党員を追放いたされましたことにつきまして、その追放の根拠はマッカーサー司令官の覚書その他昭和二十二年勅令第一号、そういうところにあると存じまするが、この十九人の追放せられましたる人たちが、この覚書の趣旨に合致したる行動があつたかないかということは、その認定はいずこでなされたのでありまするか、承りたいのであります。
【次の発言】 私の今の問いに対して総裁はお答えになつておらない。その追放の法的根拠は、最高司令官の覚書その他の法規であることは私どもも存じております。ただその追放の理由が、その法規に触……

第12回国会 法務委員会 第4号(1951/10/18、24期、日本社会党)

○猪俣委員 たいへんお待たせいたしまして申訳ありません。田中警視総監にお尋ねいたします前に、第十国会におきまして問題に相なりました新宿の粛正問題が田中総監の適切熱心なる措置によりまして非常に効果をあげ、私たちの心配が薄らいで来たことに対しまして深く田中警視総監に敬意を表します。なおこれは継続的にやらなければ、また元のもくあみに相なるのでございますがゆえに、引続き新宿に限らず、各盛り場におきまする風紀その他につきまして、十二分なる御監督と粛正とを続行されたいとお願いいたします。これは田中警視総監の責任問題でも何でもないと思うのでありますが、ただ近ごろ新聞面にちよいちよい大森事件というようなことが……

第12回国会 法務委員会 第18号(1951/11/27、24期、日本社会党(第二十三控室))

○猪俣委員 裁判所職員臨時措置法案でありますが、これは臨時措置法ということになつておりまするから、裁判所職員を特別職にするにつきまして、一般的な根本法がつくられるものと思うのでありますが、そうしたものはいつごろ国会に提出される予定でありますか、承りたいと思います。
【次の発言】 そうすると法務府といたしましては、この国家公務員法の改正立案がいつ、ころできるという見通しはないのですか。
【次の発言】 裁判所職員というものの中に執行吏が含まれておるものであるかどうか、その点についてお尋ねいたします。
【次の発言】 現行法上執行吏に対する最も直近の監督官庁はどこでありますか。

第12回国会 法務委員会 第19号(1951/11/30、24期、日本社会党(第二十三控室))

○猪俣委員 今国会の当初から問題になつておりました団体等規正法案の件につきまして、一言なおお尋ねしたいと思います。  法務総裁の構想なるものがたびたび新聞に発表せられまして、そのたびに内容がかわつて来ておるのであります。これは私ども決して非難するのではありませんで、世論を徴するためにこういう構想を御発表になり、それに君していろいろな各層から意見が出る、それをまた参酌されて原案を練り直されるという方法は、これは私はけつこうなことだと思うのであります。そういう方法をおとりになつて、この重大な法案を民論に耳を傾けられるいう態度は私賛成ですが、ただこの問題は、労働組合その他は実に重大な問題といたしまし……

第13回国会 懲罰委員会 第7号(1952/05/16、24期、日本社会党(第二十三控室))

○猪俣委員 日本社会党第二十三控室を代表いたし季して、田淵君の提案に反対し、石田君の懲罰に付すべからざる説に賛成いたします。  第一点は、この柳澤君の提案理由の説明を見ましても、川崎君の弁解を見ましても、川崎君は発言が許可せられたものだと思つて登壇をし、そうしてやつたところが、何かどうもごたごたがあるので、あるいは間違つたのかしらということで、静かに待つておつて、許可を得て発言をしたというのでありまして、そこに誤りがあつたといたしましても、犯罪意識がない。そういう意味において、これは懲罰に付すベからざるものだと思います。  第二点は、この提案者でありまする自由党の諸君の考え方を見ますと、柳澤君……

第13回国会 法務委員会 第6号(1952/02/01、24期、日本社会党(第二十三控室))

○猪俣委員 今の議論に関係するかもしれませんが、このポツダム宣言の受諾に伴い発する命令に関する件という勅令五百四十二号それ自体について、今まで非常に議論があつたことは、長官も御存じであると思う。憲法違反だという議論、そうしてこれには相当の論拠があると思うのであります。日本の憲法の精神といたしまして、この五百四十二号という法律は、字の数で四十字しかない。一々私は勘定した。たつた四十字の規定において、国民の権利義務に関する国会を通過せざる法令が三百幾つも出ておる。ここに百幾つになつたらしいのでありますが、これは異常のことであります。正常の姿ではない。そこで裁判にまで相なつたのでありますが、占領後の……

第13回国会 法務委員会 第7号(1952/02/02、24期、日本社会党(第二十三控室))

○猪俣委員 新法務総裁に本委員会では初めてお目にかかります。いろいろお尋ねしたいことが実は山ほどあるのでありますが、きようは法務総裁におかれても時間の御都合があるようでありますので、いずれ近い日を期してお尋ねすることにいたしまして、きようはポツダム宣言の受諾に伴い発する命令に関する件の廃止に関する法律案及び同法律案と併託されておりまするポツダム宣言の受諾に伴い発する命令に関する件に基く法務府関係諸命令の措置に関する法律案、これについてお尋ねし、かつまた要望をいたしたいと思うのであります。  この最初の廃止に関する法律の第一項の廃止することに対しては異論がないし、第二項におきましても大体異論がな……

第13回国会 法務委員会 第8号(1952/02/04、24期、日本社会党(第二十三控室))

○猪俣委員 私は前後三回政府委員に質問いたしましたときに、私の考えは大体言つたと思いますので、結論的にごく簡單に反対の意見を申し上げたいと思います。  第一は、今本案の対象になつておりまする勅令第五百四十二号、これは緊急勅令で国会の事後承諾を得たのでありまして、法律と同じ効力あるものとされておるのでありますが、これはいかなる方向から見ましても、日本国憲法の趣旨に反する緊急命令であつたのであります。法令であるのであります。この理由は先般も申し上げましたからくどくど申し上げませんけれども、字の数が四十字しかない実に簡單な法令である。このくらい包括的、一般的の白紙委任状的な法令というものは、おそらく……

第13回国会 法務委員会 第14号(1952/02/15、24期、日本社会党(第二十三控室))

○猪俣委員 先日来新聞紙に報道されておりまするモスクワの国際経済会議につきまして、日本にも正式なる招請状が発せられております。実業家その他の方々で行きたいという希望の方々が多数あるやに聞いておるのであります。ところがどういう事情でありまするか、最初行きたいという希望を述べた方が、あるいはやめたとかいうような新聞報道であります。やめた方はいたし方ないといたしましても、私どもの知れる人、たとえば社会党の党員でありまする帆足計氏のごときは、外務省ばかりに二十回も足を運んで、旅券問題について了解を求めているそうであるが、さつぱり要領を得ない。ほとんど神経衰弱みたいになつておるのであります。そこで政府と……

第13回国会 法務委員会 第15号(1952/02/18、24期、日本社会党(第二十三控室))

○猪俣委員 政府は今回暴力破壊活動取締法というような法案を提出するやに新聞に報道されております。前には団体規正法なるものが出るということで、前の法務総裁大橋氏も再三それを言明されておりましたが、今度は暴力活動取締法というようなものを出すというふうに聞いておるのでありますが、かような新聞の報道のごとき法案をお出しなさるのであるかないか、もしお出しなさるとするならば、いつごろ国会へ提案されるのであるかそれをお尋ねいたします。
【次の発言】 今立案中だということでありまするが、新聞にも大分内容が発表されておるようでありますが、今立案の内容の骨子について承りたいと思うのであります。

第13回国会 法務委員会 第17号(1952/02/23、24期、日本社会党(第二十三控室))

○猪俣委員 東大学生の十八日の澁谷駅頭における問題、二十日の東六二十五番教室における問題につきましてちよつとお尋ねいたしたいと思います。今るる御説明を聞いておりますと、東大の学生にも行き違いがあつたやに思われます。しかし事ここに至ります点につきまして、警察の取締りにも事を誘発する原因があつたと思われるからお尋ねするのであります。澁谷の駅頭におきまする東大学生の問題でありますが、それは東大の学生が澁谷の駅頭で再軍備反対、徴兵反対の街頭演説をしたいということを再三再四澁谷警察署に申し出ているにかかわらずこれを許さない。それだけならばよいけれども、そういうふうに東大学生の平和問題に対する運動に対して……

第13回国会 法務委員会 第18号(1952/02/28、24期、日本社会党(第二十三控室))

○猪俣委員 法務総裁にお伺いいたしたいのでありますが、先般この二十一日に澁谷の警察署に起りました事件であります。東京大学教養学部の学生が、同僚が留置されておるので釈放方を要請に参つた。その際に、何ら抵抗いたしません学生に対して、警棒でこれを殴打いたしまして、東京大学教養学部文科二類の一年生であります西川正二学生に対しまして、後頭部に長さ五センチ、相当深い打撲傷を與えました。西川正二学生はその場で昏倒いたしまして、付近の医師の手当を受け、なお三楽病院に入院して治療をいたし、同病院の診断書もあるのであります。かような問題につきまして、先般警視総監に私が質問したのでありますが、全然さような報告を受け……

第13回国会 法務委員会 第19号(1952/03/03、24期、日本社会党(第二十三控室))

○猪俣委員 最初に警察手帳の問題について、次に警察官の職権濫用についてお尋ねいたします。文部次官と警察との間に、大学自治と警察権の問題について申合せがあつたことは、署長も御存じだと思うのでありますが、そのほかに本富士警察署と大学との間に何か申合せがあつたやに聞くのでありますが、あつたといたしますれば、どういうふうな申合せでありますか、お尋ねいたします。
【次の発言】 そうすると文部次官のいわゆる通牒と称しまする申合せ事項以外に本富士警察署と大学の間に、特段なる申合せはないという御趣旨でありますか、あつたけれども文書にはしたためてないという御趣旨でありますか、どちらですか。

第13回国会 法務委員会 第20号(1952/03/06、24期、日本社会党(第二十三控室))

○猪俣委員 私どもは、警察の任務が重大であり、かつその心労の多いことも、よく察知しております。その本来の任務を尊敬しないわけではございません。しかし、警察はその本来の任務を十分に果すことが望ましいのでありまして、私どもの心配するところは、近ごろ警察がいわゆる思想警察的な活動をなされ始めたのじやないかと思われることであります。今回公表せられましたる警察手帳の内容を点検いたしますならば、これは警視総監がるる説明なさるけれども、とうてい納得はできない。私は十分間の時間でありまするがゆえに、これに対して、あなたと徹底的な議論をしたいのであるが、これは許されないが、これはいかにあなたが強弁をたくましゆう……

第13回国会 法務委員会 第30号(1952/04/11、24期、日本社会党(第二十三控室))

○猪俣委員 質問は明日したいと思いますが、当委員会に私が今お尋ねするようなことが報告されたかどうか、ちよつと記憶がないのでありますが、今まで、たとえばB二九などが落ちて生じた被害及びその被害の救済方法はどういうふうになつておるか、具体的の事実がありましたらお知らせ願いたいと思います。
【次の発言】 そうですか、それでは……。

第13回国会 法務委員会 第31号(1952/04/12、24期、日本社会党(第二十三控室))

○猪俣委員 特別調達庁の方にちよつとお伺いいたします。これはこの法案と関連のないことになるかもしれませんが、今個人の住宅などが接收されまして、それが返されるのが出て来るが、その際に、私の知つておる人の話によると、ほとんど住めないような状態になつておる。床の間へシヤワーをつけてしまつたような設備になつておる。そういうのは、その改造に要する費用などはどういうことになりつておりますか。ちよつとお聞かせ願いたいと思います。
【次の発言】 価値は向うの造作によつて全体としては増してるかもしれぬけれども、日本人と西洋人との生活様式が異なるわけです。床の間にシヤワーの設備をした。その方が非常に金がかかつてお……

第13回国会 法務委員会 第37号(1952/04/19、24期、日本社会党(第二十三控室))

○猪俣委員 この法案を審議するにあたりまして、私ども非常に感慨無量なものがある。一体日本国憲法第九條が制定せられまして、絶対平和主義を世界に宣言した。それに照応いたしまして刑法の八十三條ないし八十六條が削除せられた。これは軍の機密の探知、收集というような條項でありますが、なお軍機保護法、国防保安法が廃止されまして、やれやれとわれわれ胸をなでおろしておるこの際、われわれが最も反対をいたしておりまする外国の軍隊の駐留にその安全を保障する意味において、かような軍機保護法の再現が行われるということは、実に憤慨にたえないのであります。しかしこれを事務当局に向つて発散いたしましても何ともしかたがない、ただ……

第13回国会 法務委員会 第38号(1952/04/21、24期、日本社会党(第二十三控室))

○猪俣委員 今大西君が質問いたしました基地協定のイギリス、あるいは北大西洋、フィリピン、これについて御説明があつたようでありますが、第一点は、イギリスのごときは、合衆国の軍隊の安全を阻害する行為だけが合衆国に裁判権があるので、あとは一切裁判権がないというふうに私は記憶いたしております。そこでこの三つの前例の行政協定のうち、駐留軍隊が被駐留国の国人に対しまして犯罪を犯した場合に、その被駐留国の裁判権が及ばないというのはこの三つのうちにありますか、ありませんか。これが第一であります。  次に第二点は、軍人、軍属の家族、この家族の犯罪に対して受入れ国の裁判権が及ばないということが、この三つの前例の協……

第13回国会 法務委員会 第39号(1952/04/22、24期、日本社会党(第二十三控室))

○猪俣委員 本法案の基底をなしまするものは行政協定でありまするが、この行政協定については前の討論者の意見にも出ておるのでありまするが、私どもはこの行政協定そのものは憲法違反のものであるというかたい信念を持つております。これは憲法の規定におきまして、條約であるならば、必ず国会の承認を得なければならぬはずでありますが、これは承認を得ていない。政府は安全保障條約の第三條を承認したから、これもそれに含まれるのだという説をなしておりますが、おそらくこのくらい詭弁はないと思います。あるものを承認するということは、どういうものを承認するかということであることは、幼稚園の生徒にもわかる論理であります。案も何も……

第13回国会 法務委員会 第42号(1952/04/25、24期、日本社会党(第二十三控室))

○猪俣委員 法務総裁に質問があるのでありますが、これは法務総裁がお見えになりましてからいたすことにいたしまして、政府委員の方々に伺うことにいたします。  この法案につきまして幾多の問題があり。労働組合、あるいは新聞協会、その他文化人から反対の輿論が形成されておりますことは、法務府の諸君も御存じのことだと思うのでありますが、それは一にかかつて、この法案それ自体に反対というよりも、この法案が一旦法律として成立した後におけるいわゆる濫用に対する危惧の念であります。これは日本の官憲に対する一般大衆の不信から来ておることだと存ずるのであります。また過去の幾多の実例は、いかに政府が答弁を懇切丁寧にいたしま……

第13回国会 法務委員会 第43号(1952/04/26、24期、日本社会党(第二十三控室))

○猪俣委員 法務総裁にお尋ねいたします。民主主義、自由主義の国におきましては、この基本的人権の擁護と公共の福祉の調整をいかにするかということは、これは大きなる悩みであろう思います。フアツシヨ・ドイツのような、あるいはソ連のような全体主義の国におきましては、この悩みは少いかとも存じますが、民主主義の線で政治を運営せんとする場合においては、この調整についてはわれわれ必死の努力を拂わなければならないと思うのであります。そこで問題はこの二つの社会的利益をいかに評価するか、もし公共の福祉ということを最高度に考えますると、これは福祉国家、警察国家に転化するおそれがあり、さればというてある程度の公共の福祉と……

第13回国会 法務委員会 第44号(1952/04/28、24期、日本社会党(第二十三控室))

○猪俣委員 ちよつと関連して。この破壞活動防止法案逐條解説という中には、「第三項は、通知書送付の訓示的規定であつて、これを行わなければ、通知が行われなかつたとなるものではない。」こういうふうになつておりますが、そうすると今の局長の答弁と違うことになる。
【次の発言】 そうすると、法務府特審局のこの解説書というのは間違つているわけですか。

第13回国会 法務委員会 第47号(1952/05/09、24期、日本社会党(第二十三控室))

○猪俣委員 十二時半にお晝にするそうでありますから、その前に一点だけ、佐藤さんがお見えになつておりますので、佐藤さんにお尋ねいたしたいと思います。かりに破壊活動を防止する何らかの法案を用意しなければならぬといたしましても、このただいま審議いたしておりまする破壊活動防止法案なるものは実に不体裁である、乱雑きわまるものだと私は思うのであります。あなたは近く法制局長官にもなられるそうでありますので、そこであなたの御意見を承りたい。その根本的な欠陷は、いわゆる破壊活動をやる団体を行政的に規制するという問題と、この破壊活動に従事いたしましたる個人に刑事責任を負わせ、これを処罰するという問題とをこの一つの……

第13回国会 法務委員会 第50号(1952/05/13、24期、日本社会党(第二十三控室))

○猪俣委員 念のために確かめておきたいわけでありますが、これは別にあるいは明らかになつたかもしれませんが、第三条であります。破壊活動防止法、本案に反対する行動は政治上の施策に反対することになるのでありますかどうか。
【次の発言】 労働組合法の改正について、労働組合が反対することもやはり政治上の施策に反対することになりますか。
【次の発言】 それから三十九条でありますが、これも確かめることでありますが、刑法百六条の罪を扇動した者は独立罪として処罰される、そうしますと、これの刑法通則との関係上、刑法百六条々扇動した者を教唆した者、及び教唆した者をまた教唆した者、そこまで犯罪が及ぶのでありますかどう……

第13回国会 法務委員会 第51号(1952/05/15、24期、日本社会党(第二十三控室))

○猪俣委員 改進党の修正案は相当進歩的なあとが見られるのでありますが、これは修正案というよりも撤回案じやないかと思われるのでありまして、改進党が竿頭さらに一歩を進めて、われわれのような撤回並びに反対のお立場になつたならば、首尾一貫したのじやないかと考えられるのであります。私は、自由党の修正案並びに政府提出の原案を一括いたしまして、その反対の意見を申したいと思います。  先ほど自由党の修正案の賛成意見といたしまして、鍛冶委員がるる述べられたのでありますが、その中に、刑法でまかないきれないことがあつたから、かくのごとく治安が乱れたのであつて、本法を必要とするのだというような説明があつたと思われます……

第13回国会 法務委員会 第62号(1952/06/04、24期、日本社会党(第二十三控室))

○猪俣委員 裁判は、判事は明鏡止水の心境でもつて至公至平にその判決を下す。そこで、さような裁判のあり方を存置するために、いろいろの法律が出ておりまして、一応の裁判に関する理念というものが打立てられているのであります。そこで私はこういう特殊の法律を次々とつくられまして、一定の打立てられている理念を打破ることにつきまして、はなはだ疑惧の念がある。そこでこの法案と不告不理の原則、並びに刑事訴訟法第二十條に規定せられております裁判官除斥の問題――御承知のように刑事訴訟法第二十條には、「裁判官は、左の場合には、職務の執行から除斥される。」「裁判官が被害者であるとき」ということが書いてあります。これは裁判……

第13回国会 法務委員会 第64号(1952/06/06、24期、日本社会党(第二十三控室))

○猪俣委員 これは修正案でも前の案でも同じことでありますが、念のために裁判所説明員の方に確かめておきたいと思いますが、これを実行なさる際に第二条の秩序を維持するために、裁判所が命じた事項を行わず、もしくはとつた措置に従わずということは、裁判所法の第七十一条のこのことを意味するのであるか、七十一条以外のことも含めてあるのでありますか。七十一条に基いてやつたことに対して従わぬ場合、あるいはその命令に従わぬとか、とつた処置に従わぬというのは、七十一条の命令の処置のことをいうのであるか、そこをひとつ確かめておきたいと思います。
【次の発言】 それから本法と裁判所法の七十三条との関連でありますが、本法に……

第13回国会 法務委員会 第65号(1952/06/11、24期、日本社会党(第二十三控室))

○猪俣委員 控訴審におきましては、事実の取調べの範囲につきまして、私どもこの際非常に改正しなければならぬものだと考えております。それでもう少し研究したいと思いますがその時間もありません。先ほど先生の御意見を「刑法雑誌」にお書きになつたと聞きましたが、それは「刑法雑誌」の第何号でありましたか。
【次の発言】 お願いいたします。なお先生の御意見を拝見いたしませんとわからぬことですが、私の実際経験したことで、第一審で執行猶予をつけたのが、第二審でほとんど事実審理をせず、被告人を取調べもせず、執行猶予だけ取消してぶち込んでしまつた。私は非常に驚いたのでありますが、かようなことが一体合法的かどうか、これ……

第13回国会 法務委員会 第67号(1952/06/13、24期、日本社会党(第二十三控室))

○猪俣委員 今の古島委員から申し上げた件につきまして、これはひとつ法務総裁に報告してお調べ願つてその原因をお示し願いたいと思いますが、それは大森警察署管内に起りました事件であります。その年月日がちよつと私本年度起つたじやないかと思いますが、今はつきりしておりません。大田区大森九丁目、そこに富士川製作所というものがある、その社長ですか所長ですか水川政雄という人、これがある日突然令状によつて家宅捜索を受けたのであります。富士川製作所がひつくり返されて調べられた。ところがその令状には大田区大森九丁目藤野製作所とこうなつている。ところが令状を持つて来たおまわりさんがこの藤野製作所は九丁目には見当らない……

第13回国会 法務委員会 第68号(1952/06/17、24期、日本社会党(第二十三控室))

○猪俣委員 今の那須榮の問題につきましては、法務絵裁から正確なる御答弁をしていただきたいと思います。なお古島氏あるいは加藤氏から申し上げたかもしれませんが、私どもが池上警察署に参りますと、まつたくの人違いであるのみならず、池上署自身も押収いたしましたいろいろの物件を返還するから取りに来いという通知を出しておるのでありまして、まつたくの人違いであることが判然いたしておるのにかかわらず、それに対する処置をとらない。私どもが訪問しても、まだ人違いであるかどうかわからぬということを捜査主任が言つておる。なぜ明瞭なものを取消しをしないかと申しますと、本人に会つていないから、本人に何べん出頭を命じても出て……

第13回国会 法務委員会 第71号(1952/06/27、24期、日本社会党(第二十三控室))

○猪俣委員 これは先般私が法務委員会において法務総裁に対して質問をいたしておりました事案であります。それは東京都中央区銀座西二丁目一番地に事務所がありまする株式会社中央機器製作所の専務取締役をやつておりまする那須栄という者が、警視庁管内池上警察署によりまして人権蹂躙をせられた事実についてであります。池上警察署におきましては、矢口巡査派出所において巡査田中善蔵をなぐりつけた事件が発生したに対しまして、これを今申し上げました那須栄の所為なりといたしまして、公務執行妨害並びに強盗傷人被疑事件として那須栄の自宅を捜査し、なおその旨が全国の新聞に報道せられ、ラジオにも報道せられたのであります。ところがそ……


25期(1952/10/01〜)

第15回国会 公職選挙法改正に関する調査特別委員会 第5号(1953/03/03、25期、日本社会党(左))

○猪俣委員 綱島氏が法理論から反対をなさつておるのですが、綱島氏も御存じのように、犯罪には自然犯と行政犯的色彩のものがある。いわゆる道義的責任論を唱えて犯罪の個別性を主張する近代思想というものは、自然犯の方に分化して来ております。しかし行政犯的色彩のあるものは、連座規定的な精神が多数に織り込まれることは、諸般の統制経済法的な近代行政取締りの法律には多々ある現象であります。現行法におきましても、連座的色彩、すなわち自分のやらざる行為に対して責任を負う規定は多々あり、法律をたくさんあげることもできます。これはそれぞれの目的があつてさよう規定に相なつておる。イギリスにおきましても、百年以前に徹底的な……

第15回国会 法務委員会 第2号(1952/11/11、25期、日本社会党(左))

○猪俣委員 これは大臣でなくてもいいのですが、ただ大臣がなかなか益んに御答弁をなさるから、やつていただけばけつこうです。立太子の儀式、そういうものは皇室の慶事であるか、国事であるか。もし国事であるとするならば、あるいは皇室の慶事であるとするならば、その根拠はどこにあるのか、それを承りたいと思います。
【次の発言】 その根拠はどこから出て来ますか。私どものその点明らかにしたいことは、昔は皇室のこと即国事でありました。そこにいろいろな長所もあつたが、また弊害も起つて来た。新憲法においてさようなことが明らかになつたとわれわれは考える。そうして袞竜のそでに隠れるような徒輩が、そういう皇室の慶事と国事と……

第15回国会 法務委員会 第3号(1952/11/13、25期、日本社会党(左))

○猪俣委員 今の続きの問題を第一にした方がよいと思います。これは行政協定を締結した際に、1時の法務府関係の方から私は漏れ聞いたのでありますが、どうも外務省は法務府とあまり相談しないでどんどんかつてにやつて非常に困るということを聞かされております。そこでこういう吉田書簡というようなものは、今清瀬委員も申されたように、国政の運用上、ことに裁判権の問題などに対しましては重大な影響があると思います。裁判権の問題のごときは、法務省としては重大な関心のある事案であると思います。そこでこういう書簡を出される前に、外務省は法務府と何か交渉されたのであるかどうか。これは事務官僚であるあなたとしては御答弁できない……

第15回国会 法務委員会 第4号(1952/11/15、25期、日本社会党(左))

○猪俣委員 今回の行政協定の締結の相手を国連軍という集団的な表現を用いておるのでありますが、これは自分が法律的に考えると不明確であることは、先般の当委員会においても問題になつたのでありますが、一体国連軍と称する集団的な交渉の相手たるべき責任者があるのでありますか、ないのでありますか。
【次の発言】 そうすると、マーフイー大使はいわゆる国連軍―国連軍というものは今十七箇国ですか、その代表者としての地位において日本政府と交渉しておるものでありますか。
【次の発言】 そうすると、その国際統合司令部、これは「日本国とアメリカ合衆国との間の安全保障条約の署名に際し吉田内閣総理大臣とアチソン国務長官との間……

第15回国会 法務委員会 第5号(1952/11/24、25期、日本社会党(左))

○猪俣委員 今法務大臣からわが国に裁判権あり、取調べ捜査の権利ありとして、引渡し要求には応じないで調べておるというお答えがあつたのでありますが、本日の新聞を見ますと、何か外務省筋でありますか、条件をつけて身柄を相手国方に引渡すような新聞記事が見えるのでありますが、さような外務省の動きがありやいなや、あるいはさようなことについて法務省は何らかの連絡があつたのであるか、ないのであるか、それを第一に承りたいと思います。
【次の発言】 そうすると、ただいまのところでは具体的な身柄の引渡しの問題がきまつたわけではない―新聞論調を見ますと本日引渡すことになつたような論調がありますが、これは早過ぎたので、実……

第15回国会 法務委員会 第6号(1952/11/25、25期、日本社会党(左))

○猪俣委員 これは外務大臣にも法務大臣にも関連があると思います。今身柄を相手国に引渡すがどうか。法務省としては相当の条件を出されておるようであります。そこで私はそれに関連して、過去のことでありますが、横浜の地方裁判所の公判に付されたるフイリイピンの伍長であるロレンソ・エスグエーラ、これは巡査に傷害を与えた公務執行妨害事件のようでありますが、これが身柄を引渡して必ず出頭するということで保釈になつたにかかわらず、裁判の始まる前にフイリピンに帰つてしまつた、こういう事件が一つあつたと思うのであります。この処置がどうなつておりますか、これは岡原刑事局長でもよろしゆうございます。それからそれに対してどう……

第15回国会 法務委員会 第7号(1952/12/03、25期、日本社会党(左))

○猪俣委員 それは私からちよつと釈明します。
【次の発言】 大体裁判権の問題は明かかになりつつあると思いまするが、これを国民並びにわれわれが強調いたしますゆえんのものは、国家の独立という面、国権の尊重という面のみならず、ただいま各委員の質問の内容にありましたように、私どもの生命、財産、身体、こういうものを保護するには、やはりわが国の法律を適用し、わが国の裁判所において処断せられることが、われわれの法益保護に最も適しておるという見地が濃厚であると考えられるのであります。そこで例の東京都下の女教員の強姦事件の問題なんかも出たのでありますが、私はなお現在アメリカの軍隊、あるいは国連軍軍隊、及びこれら……

第15回国会 法務委員会 第8号(1952/12/08、25期、日本社会党(左))

○猪俣委員 政府当局にお尋ねする前に、この問題は、最初鹿地氏の家族から鹿地氏の救出について依頼を受けまして、今日まで私が調査をいたして参りましたことにつきまして、当委員会に報告させていただきたいと思います。  最初鹿地氏の……。
【次の発言】 報告させていただきたいと思います。
【次の発言】 ええ。
【次の発言】 それでは質問をいたしますが、質問の前提といたしまして、あるいはそれが私の調査の経過の発表になるかと存じます。  本件は、結論を申しますと、アメリカ軍隊の何らかの機関において抑留せられておるものであるというふうに考えられるのであります。私がさように結論を出しました根拠は、鹿地氏とともに……

第15回国会 法務委員会 第10号(1952/12/10、25期、日本社会党(左))

○猪俣委員 委員長にお願いがありますが、鹿地氏は病後長い間身体の自由を失つておりまして、その身体及び神経が非常に疲労いたしておるのであります。遊佐医師の診断によりましても二十分以上こういうような雰囲気に置くことは、非常に身体に障害を来すということでありまするので、いずれ回復をいたしましたならばいかなる長時間でもお調べに応ずるけれども、本日は二十分程度で調査を終つていただきたいという切なる願いでありますので、さようにおとりはからい願いたいと存じます。なおはなはだ失礼なかつこうであるが、外套を潜ることを許していただいて、それが抑留されたときの着の身着のままの姿で現われておりますので、この状態を許し……

第15回国会 法務委員会 第11号(1952/12/11、25期、日本社会党(左))

○猪俣委員 さつきあなたは、近寄らないことになつておつた、こう言いましたね。それはだれかからあなたに、近寄つてはならぬという命令は受けないけれども、そこの勤め人の一般の規則として、その病人には近寄らないというようなことになつておつたのですか。
【次の発言】 そこでさつきあなたの証言によれば、病人と思わしき人のいたところは、下のこれこれのところであるとはつきり言つておるのであるから、そういう者がそこにいたことは、ただ皮膚で感じたのじやなくて現にあなたはわかつておるわけだな。下の部屋のこれこれにいたとはつきり言つておるから、そこにおつたことははつきりわかるわけだね。

第15回国会 法務委員会 第12号(1952/12/13、25期、日本社会党(左))

○猪俣委員 外務大臣にお伺いいたします。外交交渉に移られておることはわかりますが、アメリカ側にいかなる調査の要求をせられておるのでありますか。その調査要求の内容をお漏らし願いたいと思います。どういう点について報告を求められておるか、報告を求められておる事項について御報告願いたい。
【次の発言】 それらの点につきましては、中間的な報告も何もアメリカ側からないのでございますか。実は本日の新聞を見ると、UP電か何かで、アメリカ大使館の談というものが出ておるようでありますが、ああいうことは、日本の外務省には正式に向うから何とも言つて来ないわけなんですか。

第15回国会 法務委員会 第16号(1952/12/23、25期、日本社会党(左))

○猪俣委員 アメリカ大使館の発表は、あるいはアメリカ軍の発表は、スパイ嫌疑で捕えたけれども、短期間であなたを釈放した。あるいはこれはアメリカ大使館の正式の発表ではないと思いまするが、新聞紙の伝えるところによれば、釈放後鹿地氏自身が身の危険を感じて保護を求めた。そこで私人がこれを保護しておつたのだ。その危険を感じた原因は、アメリカのスパイをやつておつたので、鹿地をスパイに使つておつた首領から危害を加えられることを恐れて保護を求めたのだというような意味の発表が連日ありました。私どもは人権問題としてあなたのことを取上げたのであるが、ここ十日間ばかり新聞記事というものは、三橋何がしの電波法違反をめぐり……

第15回国会 法務委員会 第18号(1953/01/26、25期、日本社会党(左))

○猪俣委員 答弁をいたします。実は昨年の十二月二十三日の法務委員会で、委員長の質問の際に、相当首をかしげておりましたが、ないという答弁でした。ところがその晩――その当時まだ私のうちにおりました。どうも自分はちよつと考え違いをしておつたが、委員長の質問がよくわからなかつた。自白調書というものは一通かと聞かれたもので、一通だというふうに言うた。ところがよく考えてみると、鹿地君を主として取調べましたガルシエーという大佐が、長い間鹿地君といろいろな問題につい一問一答をやつておるのを、まとめて一つの部厚な記録つづり、書物みたいなものにして、そこへ書き込んであるから、あのスパイをやつたという自白のところだ……

第15回国会 法務委員会 第19号(1953/02/04、25期、日本社会党(左))

○猪俣委員 われわれが呼ぶべきと決定いたしましても、向うが出て来なければ何もならぬ。またそれを出頭せしむるように日本の外務省がにらみをきかせることができるかというと、これもできないと考えられます。しからばできないことを決議いたしてもしかたがないと思いますから、委員長の説に賛成でありますが、われわれが証人として出頭願いたいと申したことは、わが法務委員会の国政調査に基く結論をして、公正妥当ならしめたいという念願以外に何ものもないのであります。そこでそれができない、証人として呼ぶことができないということに相なりますならば、それにかわるべき何らかの方法によつて、真実を発見したい。そこで当委員会から疑念……

第15回国会 法務委員会 第20号(1953/02/13、25期、日本社会党(左))

○猪俣委員 いろいろの問題が韓国と日本との間に起るようでありますが、われわれが今後どういう対策をとるべきかの根本といたしまして、韓国と日本との法的関係及び現在における韓国とアメリカとの法的関係と申しますか、この関係を御説明していただきたいと思います。われわれが、韓国人あるいは韓国政府の不法行為に対して抗議を申し込む根底は、いかなる法的関係に基いて抗議を申し込むのであるかというような、根本についての御説明をいだたきたいと思うのであります。なお、韓国と日本との交渉が今どの程度進行しておるのであるか。しかもそれは近い将来において妥結を見る見込みであるかどうかというような見通しについても、御説明をいた……

第15回国会 法務委員会 第25号(1953/03/04、25期、日本社会党(左))

○猪俣委員 ちよつとお尋ねしたいのですが、もしすぐおわかりにならなければ、御調査の上御報告願いたいと思います。それは、今この表を見ますると、昭和十八年から二十七年までの罪種別犯罪の比較表ですか、一般の少年犯罪は、昭和二十六年よりも二十七年の方が減つておるにかかわらず、強姦罪だけは昭和二十六年に千五百三十のものが、昭和二十七年には千八百七十と上つておる。なお驚くべきことは、その次の表を見ますると、いわゆる婦女誘惑、いたずらというような犯罪が、十四歳以上十八歳未満の者がトツプを切つております。十八歳以上二十歳未満の者が五百四十六件であるのに、十四歳以上で十八歳未満の者が八百二十七となつておる。この……

第15回国会 法務委員会 第26号(1953/03/10、25期、日本社会党(左))

○猪俣委員 これはきよう資料をお持ちでなければ後日でもよろしいのですが、今御存じのように、駐留軍の基地における風紀の頽廃が、教育界の大きな問題になつております。被害者が日本の少年に多数あると思うのであります。そこで駐留軍の基地と少年犯罪との関係をお調べになつたことがあるかないか。もしさような調査ができまするならば、本委員会に御報告願いたい。ただ、ここで答弁をいただけるなら、それに越したことはありませんが、それについての御意見を承りたいと思います。もう一ぺん繰返しますが、駐留軍の基地を中心とした少年犯罪の調査統計であります。
【次の発言】 いま一つ、青少年問題協議会設置法というような法案がほかの……


26期(1953/04/19〜)

第16回国会 法務委員会 第5号(1953/06/30、26期、日本社会党(左))

○猪俣委員 ちよつと速記をやめるように願います。
【次の発言】 これは憲法二十九条の私有財産保護の規定から、私はやはり一種の国民の権利の侵害の事件じやないかと思いまして質問をするのであります。今問題になつておりまする内灘村の砂丘地七百町歩、この土地は昭和十二年ごろ金沢市におきまする報国土地株式会社というものが持つておつた。それが昭和十九年に時の陸軍省から演習地として取上げられ、終戦後再び戦時補償特別措置法第六十条の規定によりまして、報国土地株式会社に返還せられた。これが昭和二十四年の六月八日であります。その返還に際しましては、代金を政府に払つておる。そうして六月二十二日には報国土地株式会社の私……

第16回国会 法務委員会 第6号(1953/07/02、26期、日本社会党(左))

○猪俣委員 法務大臣にお尋ねいたしておきます。行政協定実施に伴う刑事特別法によりまして、アメリカ側に治外法権がある。政府は治外法権という言葉をいやがつて使いませんが、治外法権に違いありません。そこで実際問題といたしまして、日本側で、日本人に加えられましたアメリカの軍人、軍属その他の家族の犯罪につきまして、アメリカ側に引渡すことに相なつておりますが、その処罰状況につきまして、日本政府に何らかの連絡があるものであるか。また何の連絡もなしにかつてに処断しておるものであるか、これが第一点であります。  それからアメリカの軍人、軍属及びその家族と別な立場にありますその他の国連軍の将兵、かようなものが日本……

第16回国会 法務委員会 第8号(1953/07/08、26期、日本社会党(左))

○猪俣委員 大体日本国民に大した関係がある法律でもございませんので、詳しく質問する必要もないかと存じますが、二、三お尋ねいたします。  日米逃亡犯罪人引渡条例が実施されましてから、今日までこの条例に従いまして引渡しいたしました者は一体何人くらいあるのでありますか。
【次の発言】 今お示しになりました参考資料の(一)を見ますと、たくさんの国が関係国となつてありますが、これは前にみなこういう国と引渡条約が締結されておつたのでございましようか。
【次の発言】 ソ連との関係ですが、先ほどの御説明によると、国際情勢がかわつたので、日露逃亡犯罪人引渡条約というのがあるのだけれども、これは効力がなくなつたの……

第16回国会 法務委員会 第9号(1953/07/09、26期、日本社会党(左))

○猪俣委員 逃亡犯罪人の引渡しに関しまして伺いたい。外国で犯罪を行つたような者が入国をいたしまするから引渡し問題が起つて来るのでありますが、外国人の入国につきまして、近来いろいろの批評がわれわれの耳に入つておるのであります。そこで入国管理の責任者に対しまして一通りの御説明を願いたいと思いますが、外国人が入国するについてはいかなるところの手続を必要とするのでありますか、その御説明をいただきたいと思います。
【次の発言】 そうするとパス・ポートや査証があつても、日本の審査官が治安を乱す者なりと認定するならば、入国せしめないことができるというわけでありますが、ただ人数が少いために十分なる調査ができな……

第16回国会 法務委員会 第13号(1953/07/14、26期、日本社会党(左))

○猪俣委員 入国管理局長にお尋ねいたしますが、先般から問題になつておりますところの、われわれが不良外人と認めるジエイソン・リーというシカゴ出身の外人が日本へ入国して来たことにつきまして、われわれの聞くところによるならば、出入国管理令の四條の一項の四号、すなわち一般観光客という許可で入つて来たにかかわらず、いつとはなしに同管理令の四條の一項の五号、すなわち三箇年間滞在してもいいという規定に切りかえられておるという事実があるそうでありますが、さようなことをお調べになつたかならぬか、お調べになつたとすれば、それはいかなる人間がどういう方法で、さような六十日の許可で入つて来た者がいつの間に変造されたか……

第16回国会 法務委員会 第14号(1953/07/15、26期、日本社会党(左))

○猪俣委員 大臣がお見えにならぬようでありますので、こまかい規定につきましてお尋ねしたいと思うのであります。改正案の二百十九条の二「検察官、検察事務官又は司法警察職員は、令状に差し押えるべき物の所在すべき場所が記載されており、且つ、その場所においてこれを発見することができない場合において、その物の所在する場所が明らかとなつたときは、急速を要する場合に限り、処分を受けるべき者にその事由及び被疑事件を告げてその場所を看守することができる。」この規定は一見何でもないようでありまするが、これを濫用いたされますと、たいへんなことが起ると思う規定であります。緊急差押えに関する規定ということになりまするが、……

第16回国会 法務委員会 第15号(1953/07/16、26期、日本社会党(左))

○猪俣委員 実は四点ばかりお尋ねしたいと存じましたが、時間がないようでありますので一点だけお尋ねいたします。  先ほど破防法に関する取扱いに関しまして検察庁から通牒が来た、それで国警長官は政府委員であられますから、その通牒を当委員会に出していただきたいと思います。  そこでお尋ねしたいことは、御承知の通りこの破防法につきましては全国的に反対があり、そしてその反対の中核を突き進めて行けば、法文それ自体よりも、それを執行する第一線の捜査官に対して信用がないということから来るのが大部分であります。法律ができてしまうと、それをまつたくの武器として弾圧をするというところに反対のほんとうの意思がある。法務……

第16回国会 法務委員会 第16号(1953/07/17、26期、日本社会党(左))

○猪俣委員 この刑法等の一部改正の法律案の第一条、あとはこれは何項になるのですか、指摘するのに非常に骨が折れるのですが、その点ちよつと項を指摘願いたい。第一条「刑法の一部を次のように改正する。  第二十五条第二号中」云々が一項なのか、これはどういうふうになるのでありますか、ちよつとその番号を……。
【次の発言】 そういたしますと第一条の四項ということになりますか、「第二十六条の次に次の二条を加える。  第二十六条ノニ 左二記載シタル場合二於テハ刑ノ執行猶予ノ言渡ヲ取消スコトヲ得  一 猶予ノ期間内更二罪ヲ犯シ罰金二処セラレタルトキ」そうするとこの二十六条ノニの一号は罰金に処せられると執行猶予の……

第16回国会 法務委員会 第17号(1953/07/18、26期、日本社会党(左))

○猪俣委員 先般当法務委員会の公聴会におきまして、検事総長の説明を承れば、捜査事務に携わる者は普通の警察のみならず、鉄道公安官その他の者もあるので、これを統一調整する必要があり、検事がその中心であらねばならないという説明をされたかと思うのであります。そこに出て参りました鉄道公安職員の職務に関する法律、これは当法務委員会が中心となりましてつくつた法律でありまして、当法務委員会は鉄道公安職員の生みの親みたいな形になつております。私どもは検事と公安官とが十分に協力することには反対ではございませんが、どうも私どもがこの法律をつくりました当時の考え方と違つているような動きを、この公安官がしているのではな……

第16回国会 法務委員会 第18号(1953/07/20、26期、日本社会党(左))

○猪俣委員 今度の刑事訴訟法の改正は実は私の方は大体の傾向としてあまり感心できないのであります。私どもか改正しなければならぬと思つておりますような規定は、さつぱり改正になつておらぬ。たとえば裁判のやり方でありますが、裁判をある事件に集中し、かつこれを継続的に審議する。これは口頭弁論主義、当事者主義、真実先見主義から見て、最も有効適切な制度だろうと思うのです。それは旧態依然して、ぽつりぽつり、一箇月も二箇月も期間を置いては裁判をやつておるようなやり方であります。これではほとんど書面審理になつてしまつて口頭弁論主義の長所というものは何もない。そういうものに対する改正のくふうは何一つなされておらなぬ……

第16回国会 法務委員会 第23号(1953/07/25、26期、日本社会党(左))

○猪俣委員 社会党を代表いたしまして意見を申し上げます。  私どもの党といたしましては、今回の改正案につきましては、全面的に反対をする決意を固めておつたのであります。これは今回のみならず、政府の提案いたしまするこの種の改正法律案が、国民の人権擁護という立場からの改正案というものはめつたにない。大体警察とか検察とか、取締ろうとする方の、刑罰権を行使しようとする人たちの、あるいは裁判官の便宜の上に立脚いたしまして立案し、それが修正となつて出る傾向がある。今回におきましても、犬養法務大臣が率直に認められておる通り、そういうわれわれの人権擁護の立場から、ほんとうの真実発見の立場から改正を要すると思いま……

第16回国会 法務委員会 第24号(1953/07/28、26期、日本社会党(左))

○猪俣委員 法制局長の長官は今おられないのですか。
【次の発言】 野木政府委員にお尋ねいたします。今回当委員会へ提案されておりまするところの刑法等の一部を改正する法律案、これは四条から成つておりますが、どうもわれわれはこういうふうな法案の構成になれておらぬ。第一条では刑法の改正をやり、第二条では刑事訴訟法の改正をやり、第三条では犯罪者予防更生法の改正をやり、第四条では更生緊急保護法の改正をやる、一体こういうふうな立案のやり方がいいのであるか悪いのであるか、いいとすれば一体どういう便宜があるというのであるか、われわれ今までの六法になれております者から見ると何かはなはだ不便なのです。刑法等の一部を……

第16回国会 法務委員会 第26号(1953/07/30、26期、日本社会党(左))

○猪俣委員 本案には附帯決議案を付したいと存じます。その案文を先に申し上げまして、次に理由を説明いたします。    附帯決議   政府は、保護観察制度の完璧を期するため、予算その他これに必要な諸般の措置を講ずるとともに、初度目の執行猶予についても、保護観察に付することができる等適切な法案を準備し、速やかに、国会に提案すべきである。   右決議する。 趣旨は、簡単に申し上げますが、短期自由刑の功罪につきましては、実際、官においても学者におきましても、多大の疑問を持つのみならず、執行猶予制度は相当の成績をあげることは世界的の大勢であります。しかしながら何らの裏づけのない執行猶予制度というものは、こ……

第16回国会 法務委員会 第27号(1953/07/31、26期、日本社会党(左))

○猪俣委員 人権擁護局長にちよつとお尋ねいたします。あなたのところへ板垣幸三という人物が、何か自分のからだの保護を加えてくれというようなことで、相談に行つたことがありますか。
【次の発言】 その身の保護を求めたというのは、どういう事情でありましようか。
【次の発言】 もう一ぺんお尋ねいたしますが、それは本年の四月いつかで、いま一つは竹村とか何とかいう言葉が出ましたが、それをもう一ぺんおつしやつてください。
【次の発言】 そこで国籍がなくなつておるという事情は、どういう事情でございましようか。
【次の発言】 それに対しまして人権擁護局は、国籍の点は心配してやろうというような話であつたそうでありま……

第16回国会 法務委員会 第29号(1953/08/03、26期、日本社会党(左))

○猪俣委員 これは私前に法務大臣にあてに質問書を出しておいたのですが、御調査くださつたかどうか。まだ御調査がないとするならば後日でもよろしゆうございますが、今国警の方では三橋の関係において鹿地はスパイしたかどうかというようなことを一生懸命やつておられる。われわれが法務委員会で問題にしたのは、鹿地がアメリカ官憲のために不法に監禁せられておつたことがあつたかどうかという不法監禁の事実なのであります。そこでこの不法監禁の事実は警視庁が主として調査せられ、警視庁は国警と違いまして鹿地の言うことを許して、二日間にわたりまして私のところにおりました鹿地氏のところにおいて朝から晩まで一切調べられた。それが検……

第16回国会 法務委員会 第30号(1953/08/04、26期、日本社会党(左))

○猪俣委員 それがいいね。
【次の発言】 私は三橋氏に質問しますから、そのあとで鹿地君に聞いてください。
【次の発言】 長く休んだ方が答弁もやはり長くできると思います。あの人は五、六分起きているともう寝なければならぬのです。
【次の発言】 これは田嶋委員も申されたように、当法務委員会で取上げました事件は不法監禁事件であつて、スパイであるかどうかということは問題でない。ただ世上はなはだデマが飛んでおります。田嶋君は、鹿地君はうそつきのようなデマが飛んでいると言うが、私の方には三橋なるものはでたらめの男であるというデマが飛んでおる。それはそれといたしまして、その意味において、実はこのスパイ問題につ……

第16回国会 法務委員会 第31号(1953/08/05、26期、日本社会党(左))

○猪俣委員 この人はよく知らぬかもしれませんが、実は例の鹿地亘君、それから山田善二郎君、これが鹿地事件を起しまして、それで非常に生活に窮しております。そこで文化人やその他の進歩的グループの間に、彼らに何か幾分かの生活費を給するということで、おもに鹿地君の友人が中心になりまして、鹿地、山田救援会というものができ上つております。そこでやつておるうちに、この人も職がなくてあれするものだから、鹿地、山田救援会の事務を何か手伝わして、幾らか生活費を出しておるのじやないかと思います。これは一般の寄付金によつてやておる会でございます。
【次の発言】 二点ばかり簡単にお尋ねします。山田善三郎君がまだいわゆるキ……

第16回国会 法務委員会 第32号(1953/08/06、26期、日本社会党(左))

○猪俣委員 関連して政務次官に希望を申し上げたいと思いますが、今までも考えておつたのでありますけれども、法務省の予算を組むときに当委員会み内示なり相談なりができないものであろうか。実はほかの党は知りませんが、私どもの党から出ておる予算委員なんというものは、大部分は司法行政なんというものには全然興味もなければ、知識もない八が多いのですそれで今いろいろ各委員から意見があつたが、地方法務局なんていろいろなことをやつているけれども、――たとえば人権擁護なんていつたつて、ぼくらの同僚がみんな擁護委員をやつてお乙わけだが、まつたく何の予算もなくて、何もできやせぬ。あんなことではしようないと思うのだが、法務……

第16回国会 法務委員会 第33号(1953/08/07、26期、日本社会党(左))

○猪俣委員 本件は昨年の十一月二十日ごろ鹿地亘の近親者から、鹿地亘がアメリカ側に監禁せられている模様であるから救い出してもらいたいという依頼がありましてから、私は二週間にわたりまして、その事実の有無を調査いたしました。真実なりと認定いたしまして昨年の十二月八日当法務委員会へこの調査方を提案いたしました。法務委員会におきましてはこれを採択されまして、爾来今日に至るまでこの問題を御調査願つたのであります。当時の委員長でありまする田嶋好文君、現委員長であります小林かなえ君に対しまして、なおまた熱心に調査に当られました各委員に対しまして、この問題を提出いたしました私といたしましては感謝の言葉を捧げたい……

第17回国会 法務委員会 第7号(1953/11/07、26期、日本社会党(左))

○猪俣委員 皆さんの質問で大分明らかになりましたから私はごく簡単にお尋ねしたいと思いますが、あなたがこれに出資するようになりました動機は、新聞広告か何か見てあなたから進んで出張所長である岩下のところへ相談に行つたのか、あるいは岩下あたりから外交的にあなたが勧められて入つたのか、どちらでありますか。
【次の発言】 あなたがこの保全経済会を信用された根拠につきましては各委員の質問で明らかになりましたがなおお確かめしたいと思うことは、あなたは平野力三氏と同じ選挙区ですか、違うのですか。
【次の発言】 それでは同じわけですね。平野力三氏についてはあなたよくその名前や政治上の地位を御存じのはずですね。

第18回国会 法務委員会 第2号(1953/12/03、26期、日本社会党(左))

○猪俣委員 ちよつと原則的なことをお尋ねいたしますが、政府というか内閣というか、この予算審議に際しまして裁判所側の代弁をする所管大臣は何人でありますか。これは法務省の側にお尋ねいたします。
【次の発言】 そうすると閣議におきましてこの裁判所側の予算を決定するというようなことは法務大臣が裁判所を代表される、こう承つてよろしゆうございますか。
【次の発言】 これはあるいは法制局長官に聞かなければわからぬかもしれませんが、あなたの答弁はちよつと不明確なんだが、政府が予算を決定するには閣議の決定を待たなければならぬと思う。その閣議に際しまして今度裁判所側が独立して予算をとることが憲法上規定されておりま……

第18回国会 法務委員会 第3号(1953/12/04、26期、日本社会党(左))

○猪俣委員 実は私は花村君なんかの自由党の委員諸君に質問したいことはたくさんあるのだが、委員同士は委員会でやらぬことになつておる。どうも政府や、鉄道公社よりも自由党場委員諸君に多大に質問したい。質問の内容に含まれる諸君の考え方に対して、たくさん質問したいのだが、これは許されないからやめます。やめますが、選挙違反に対する取締りについては非常に勇猛果敢に人権蹂躙論を振りまわされる諸君が、今回こういうことになると、なぜもつと締まらぬか、締まらぬかとおやりになるところに、どうも不公平なる考え方があるように考えられる。しかしそれはそれといたしまして、法務大臣にお尋ねいたしますが、先ほどの御説明に、まあこ……

第18回国会 法務委員会 第4号(1953/12/07、26期、日本社会党(左))

○猪俣委員 委員長、午前はこの程度にしたらどうですか。そして午後あるいは証人と対決してもらわなければならぬことが起るかもしれぬので、せつかく出ていらつしやつたのですからやはり午後残つていただきたいと思います。
【次の発言】 一点だけお尋ねいたします。今あなたの全証言を聞いておりまして、ちよつと私お尋ねする前に申し上げておきたいことは、私ども仏教保全会にも責任はもちろんあると存じますけれども、あなた方世事にうとい人を利用したこの伊藤斗福なる人物の責任が一等重大だと思う。そこであなた方もやはり彼に利用された一人じやないかと考えられるのですが、実はどういうふうに利用せられたかをよく知りたいのが私ども……

第18回国会 法務委員会 第5号(1953/12/08、26期、日本社会党(左))

○猪俣委員 ごく簡単にお尋ねします。先ほどあなたの証言で、五、六の人間が集まつて経済保全会のようなことを相談しておつた。その中に疋田桂一郎というのがあつて、それがこの伊藤斗福のやつておる経済保全会につながることになつたような証言があつたが、その五、六人の人間が相談したという中に、安田力、梅原眞隆というような人たちも入つておつたかどうか。
【次の発言】 安田力も梅原眞隆も最初の相談には入つておらぬ。いつごろ入つて来ましたか。
【次の発言】 そうすると安田力、梅原眞隆というものも顧問になつたわけですね。
【次の発言】 安田力というのはどういうことをやつている男ですか。

第19回国会 外務委員会 第46号(1954/05/07、26期、日本社会党(左))

○猪俣浩三君 私は今までの委員諸君の質疑応答をあまり聞いておりませんので、多少重複するような点があるかも存じませんが、あらかじめ御了承願いたいと思います。ただ純法律問題について、わずかな時間をおさきいただいて、お尋ねさせていただきたいと思います。それは本委員会の速記録というものは、実は私ども弁護士として、裁判上非常に絶大な効果のある、最も重要な文献でありますので、(「何だ商売か」と呼ぶ者あり)そこで将来かような人権問題が起りましたときにも、この擁護のためにも、この委員会の応答の記録というものを正確に残しておかぬといかぬ。私は戦時中委員会の速記録のために、軍機保護法違反事件が無罪になつた例があり……

第19回国会 外務委員会 第47号(1954/05/08、26期、日本社会党(左))

○猪俣浩三君 昨日お尋ねしてお答えを得たのでありますが、なお念のためちよつと確かめておきたい思いますことは、第一条の第三項であります。これが具体的事案の場合には必ず問題になると存じますので、なおはつきりさしておきたいと思います。第三項によりますと、防衛秘密の定義として、結局本法の対象になるべきものは公になつていない防衛秘密ということに相なつておりますので、そこで公になつておるものだと信じてやつた、ところが事実客観的には公になつていないものであるということが証明できたという場合には、これは錯誤の問題になるという御答弁でありました。認識と客観的事実が符合しない場合でありますから、刑法上錯誤の問題だ……

第19回国会 議院運営委員会 第77号(1954/09/07、26期、日本社会党(左))

○猪俣委員 私は法務委員の一人でありますが、小林委員長が何か所管事項について決算委員会との間に争いがあるがごとき異議の申立てをしたとかなんとかいうのでありますが、われわれは何らさような相談を受けたことはありません。それから、それについて委員会を開いて意思を決定したこともありません。ことに本日、改進党、左右社会党及び労農党、各全部の委員が連名でその申入れを議長までしてある通りであります。二十五名のうち十三名はこの申入れの参加者で、さようなことを聞いたことも、相談を受けたこともない申入れを委員長がやつているのであります。これは法務委員会の意思決定として委員長が代表したのではありません。委員長個人の……

第19回国会 決算委員会 第44号(1954/09/06、26期、日本社会党(左))

○猪俣委員 きようこれは初めてのことじやない。現下の大問題として理事会も数回お開きになつておると思う。そこで検事総長初め、きようの証人はお忙しい方が出ておるのであります。ここできめられないことは理事会を開いたつてだめだ。それは例のないことです。だから理事会を開いて何をやるというのだ。結局質問の順序や持時間をきめることでしよう。それならここできめてしまえばいい。何も理事会をわざわざ開く必要はありません。もし開く必要があるならば、もう前に開いておらなければならぬはずであります。今になつて自由党の諸君は、何がゆえにそういうことを言うのであるか、われわれはその意図がわからない。おそらくはそういうことを……

第19回国会 地方行政委員会 第59号(1954/05/11、26期、日本社会党(左))

○猪俣委員 いや特別の、警察法全体には関係がありますが、逐条審議ではありません。警察のあり方について緊急私が耳にした点がありますので、お尋ねしたいのであります。
【次の発言】 さようです。
【次の発言】 さようです。
【次の発言】 長い間御審議を重ねられましたので、私は今あらためて法律的な質問は差控えたいと存じます。ただ先般この警察のあり方につきまして、私は憂慮のあまり齋藤国警長官に質問したことがあるのでありますが、いまだに釈然としておらない。今日終戦後できましたこの警察法を、改正と称しておりまするけれども、私から見まするならば、これは新しい警察法の創設であります。マツカーサー元帥の書簡の内容……

第19回国会 法務委員会 第2号(1953/12/17、26期、日本社会党(左))

○猪俣委員 今、委員長の質問に対して、あなたの答弁は私どもふに落ちないのだが、あなたはこの保全経済会の理事になつた。一体理事というのはどういう役をやるのですか。
【次の発言】 そうすると単なる名前をくつつけたにすぎないもんだというが、今までなかつたものを急に単なる理事という名前をくつつけたのはどういうわけですか。
【次の発言】 するとそれもただ伊藤が言うがままに理事という肩書を頂戴したにすぎない、こういうわけですか。
【次の発言】 しかしあなたもここの相当の地位にあり、しかも伊藤が任命したにしろ、伊藤の輩下の五天王の一人になつておる。そうしてみれば伊藤があれくらい真剣に法制化ということを叫び、……

第19回国会 法務委員会 第3号(1954/02/02、26期、日本社会党(左))

○猪俣委員 この造船疑獄に関しまする問題は、ただいま検察当同において調査中でありますので、私どもあまり具体的の質問にわたりまして捜査の妨害に相なりましてもいかがと存じますので、当委員会におきましてはあまり具体的な問題に触れないという方針をとつておるのであります。先ほど新聞記者諸君からも、どうも午前中の質問では何だかなまぬるいじやないかというお尋ねがありましたが、われわれの申合せはさように相なつております。但しさればと言うて、この事件をうやむやにするようなことは断じて許さぬことは、当委員会の一致した意見なんで、各党委員から熱烈なるそれが要望となつておるのでありますがゆえに、その前提の上に立ちまし……

第19回国会 法務委員会 第7号(1954/02/17、26期、日本社会党(左))

○猪俣委員 私は政治資金規正法のことにつきましてお尋ねをしたいと思うのでありますけれども、塚田長官は法律の専門家でもなし、事実のことだけにつきましてごく簡単にお尋ねいたします。法律解釈につきましては、法制局長官、法務大臣に尋ねてみたいと思います。  ただいまいわゆる政党献金が保全経済会なんかにからんで非常な問題に相なつて来ており、政治資金規正法そのものをひとつ改正しなければならぬじやないかとわが党あたりは今研究中でありますが、そこで長官に対しまして、二、三の事実についてお尋ねしたいのであります。政治資金規正法第二十九条によりますと、政党、協会その他の団体が会計責任者においていろいろな会計上の報……

第19回国会 法務委員会 第8号(1954/02/18、26期、日本社会党(左))

○猪俣委員 官房長官がお見えになりましたから、ちよつとお尋ねいたしたい。国会に対する総理大臣の出欠席のごときは官房長官が女房役としてやるべきものだと私は承知しておる。今重大問題が国会で審議せられて、内閣の進退さえうわさせられる今日、総理大臣はどうもお見えにならぬようである。そこで総理大臣が国会に出席なさらぬ理由及びもし出席するとすれば、いつから出席されるのであるか、その点をひとつ承りたいと思う。  それからついでにお尋ねいたしますが、官房長官が保全経済会並びに造船汚職事件について総理大臣と打合せをなさつて来たことが新聞に見えておりました。この綱紀粛正問題について吉田総理大臣はいかようなる決意と……

第19回国会 法務委員会 第9号(1954/02/19、26期、日本社会党(左))

○猪俣委員 ちよつと関連質問。昨日からの長官の説明によれば、いわゆる利子補給法――長つたらしい名前ですから略しますが、利子補給法によつて利子の補給を受ける銀行は何ら利益がない。そうして利益のないものは政党献金なんかしないのであるから、そこでこれは政治資金規正法の対象になつておらぬのだという説明でありますが、ふしぎなことには現実には、ただいま質問しましたように、銀行団が多額の何千万円という金を各党へ献金しておる。これはあなたの説明から行くとちよつと説明がつかない。利益がないところへ彼らが献金したということに相なりまして、あなたの前提とこれは矛盾して来る。そこでなぜこういう献金があるかといえば、利……

第19回国会 法務委員会 第11号(1954/02/25、26期、日本社会党(左))

○猪俣委員 関連質問。今の点でありますが、これはいろいろ見方がございます。私ども裁判という名前を用いた場合においては、いとも丁重に、いとも厳粛に行われなければならないというふうに考える。そこで非常に軽微な事件、輻湊しているような事件は、なるべく裁判という形を用いない方がいいんじやないかというふうな考え方もできるわけです。ロスアンゼルスでしたかに、公園に自動車を置くと罰金をとる市の条例かなんかありますが、そうすると、置場が非常にないために、罰金払うつもりでみんな公園に置きつばなしにしておくと、おまわりか何か来て紙きれを渡しておく。翌日その紙きれとお金を持つて行けば、事は済んでしまうというようなや……

第19回国会 法務委員会 第16号(1954/03/10、26期、日本社会党(左))

○猪俣委員 ただいま上程されておりまする義務教育諸学校における教育の政治的中立の確保に関する法律案につきまして、大達文部大臣に伺いたいと思います。  私はこの法案の内容の法律的疑義につきましては専門家でありまする法制局長か、あるいは刑事局長にあとでお尋ねいたしまするが、いかにもこの法案は重大法案でありますがゆえに、この起案者であります文部大臣に対しまして、主として法律議論よりも、この法案を提出になりました前提条件、その前提条件の一つは大達文部大臣の思想そのもの及びこれが草案の審議に対し諮問機関でありました教育審議会のことにつきましていささかお尋ねいたしたいと存じます。  申すまでもなく教育とい……

第19回国会 法務委員会 第17号(1954/03/11、26期、日本社会党(左))

○猪俣委員 法務大臣に対しまして確かめておきたいと思うのであります。それは佐藤検事総長が辞表を出したやに巷間伝えられておるのであります。かようなことがあつたかないか、あつたとすれば、その理由いかん。それがどういうふうに処置されたか。それを明らかにしていただきたいと思います。
【次の発言】 実はずつと前から河井検事が移されるというようなデマがありました。私ども犬養法務大臣が健在なる限り、さようなことはデマだと信じ、今日もそう信じておりますが、申すまでもなくこういう際には検事の異動については深甚なる御留意を願いたいと思います。なお巷間多少の疑惑がかかつておりますことは、佐藤検事総長の御子息で、やは……

第19回国会 法務委員会 第20号(1954/03/17、26期、日本社会党(左))

○猪俣委員 関連して。今栗田君の問題について、いかなる犯罪が成立するかわからぬような御答弁であつたが、私ども不可解であります。もし新聞に伝えられるごときことが事実であるとするならば、これははなはだ不都合なことであると思うのです。栗田君は国会議員であり、そうしてまた行政監察委員じやないかと思うのです。その栗田君が大臣を告発しておるのです。ただの人聞じやない。またただの人間じやないから、実際の材料は島田とかいう男が持つておつたのでしようが、栗田君に頼んで、栗田君の名においてより効果的に告発の威力を発揮すべく、栗田君に頼んだ違いない。栗田君はそれを引受けて告発した。これはもう国会議員であり、あるいは……

第19回国会 法務委員会 第22号(1954/03/19、26期、日本社会党(左))

○猪俣委員 斎藤長官に対しまして、警察官の訓練、ことに警察大学における訓練に関連いたしまして、お尋ねしたいと思うのであります。その前に、警察大学においてはどういうところに主眼を置いて訓練なさつておるのであるか。大学の訓練の大綱について御説明いただきたいと思います。
【次の発言】 私の質問の要旨は、警察大学の幹部の訓練につきまして、実際の具体的な技術訓練、これはもちろんやつておいでになるだろうと思いますが、この警察法の精神にのつとる訓育をどういうふうにおやりになつておるか。今警察法の改正問題も出ておりますが、私がお尋ねいたしますことは、現行の警察法の精神に対してこの警察大学において、いかなる訓練……

第19回国会 法務委員会 第23号(1954/03/20、26期、日本社会党(左))

○猪俣委員 きのうに引続きまして、教育に関します二法案について、主として刑罰関係につきましての質疑を続行したいと存じます。聞くところによれば文部委員ではほとんど逐条審議をしておらない。かような画期的な教育者をその言論、思想の公表を事由として処罰するというがごとき重大な立法に対しまして、犯罪の構成要件すら逐条審議しておらないということは、実に国会の権威にかかわる問題だと存じます。その意味におきまして、少くとも法務委員会においては事を明らかにしたいと存じますので、質疑を重ねる次第であります。ただ当の責任者である法務大臣がお見えにならぬために、大きな問題についてお尋ねすることができないのをはなはだ遺……

第19回国会 法務委員会 第24号(1954/03/22、26期、日本社会党(左))

○猪俣委員 ちよつと一点だけお尋ねいたします。私は二、三日前に齋藤国警長官に、どうも昔の特攻警察のような訓練をしているじやないかと質問したら、齋藤さんは否認されました。そこで私は否認されたので、さようなことがないなら実にけつこうだと思つているのですが、今どうもそうじやないような感じがいたしました。今そういう証拠を集めているので、いずれそろいましてからあなたの御意見を承りたいと思いますが、今一つお尋ねすることは、今度の涜職罪に関係して、造船疑獄とかあるいは保全経済会の問題とか、ああいう問題の捜査のために、検察庁では一億数百万予算の請求をやつたが、これは半額になつて五千万円ばかりになつてしまつた。……

第19回国会 法務委員会 第27号(1954/03/25、26期、日本社会党(左))

○猪俣委員 今のあなたの答弁で大体わかつたのですが、指揮に従わぬ者を懲戒の請求をやる、その前に公安委員会なりその他の懲戒罷免する権限のものと相談をしてやる、それが矛盾したように聞えるのです。なぜならば検察官自身が懲戒する権利があればいいけれども、それは請求権だけであつて、懲戒するものは彼らの監督機関である。その監督機関と相談をして、そしてまとまらぬ場合にそれをやるということになれば、それは彼らは賛成しないということが前もつてわかつたようなことになるから、請求してもむだなことになる。その辺あなた方は両者の円満な運営のためにそう期待せられるのであるが、ぼくはそういうことをあまり建前にするとおかしい……

第19回国会 法務委員会 第29号(1954/03/27、26期、日本社会党(左))

○猪俣委員 犬養大臣にお尋ねする第一点は、実は一週間ぐらい前に、犬養大臣が辞表を出されたというもつぱらのうわさが出たわけであります。さようなことを大臣は耳にせられたか、あるいはさようなうわさが出るについては、何か多少誤解なら誤解があつて、そういううわさが出たのじやないかと思われるところがあるのか、全然荒唐無稽のうわさであるのか、あるいは火のないところに煙は立たざるような程度のものであるか、それをお聞きいたします。
【次の発言】 そういたしますと、それは事実でない、大臣は今日も辞職するような意思はないのでありますか、あるいはさような意思をお持ちでありますか。

第19回国会 法務委員会 第30号(1954/03/30、26期、日本社会党(左))

○猪俣委員 ただいま議題となりました刑法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由を御説明申し上げます。  この法律案は、刑法の一部を改正して、新たに涜職ノ罪の章に、公務員のあつせん収賄罪を処罰する旨の一条を加えるとともに、あわせあつせん収賄をした公務員に対して贈賄をした者をも処罰しようとするものであります。御承知のように、現行刑法に規定されておりますところの贈収賄罪につきましては種々の態様があり、処罰をするために必要なさまざまの要件が規定されておりますけれども、公務員がその地位を利用して他の公務員の職務に属する事項に関しあつせんをなすことまたはあつせんをなしたことにつき賄賂を収受する等……

第19回国会 法務委員会 第32号(1954/04/02、26期、日本社会党(左))

○猪俣委員 最高裁判所の事件が非常に輻湊している。それで老判事が非常に困つているという実情は、数年来当法務委員会に訴えられて来ている。そこで世の中を見ると、事件が多過ぎて迷惑だというような印象を受けるんですが、私ども民主政治のもとにおいて権利義務を自覚すれば、訴訟は多くなると思うのです。これはそれだけ需要があるのでありますから、国民主権の国においては、その国家機関がその需要に応ずべきものであると思う。これは最高裁判所なりその他の裁判所の機構の改革ということが先決問題である。この需要に応ずる機構の改革をせずして、何かこの上告を制限する方向ばかりおとりになつておるように私ども思うのですが、政府の説……

第19回国会 法務委員会 第34号(1954/04/06、26期、日本社会党(左))

○猪俣委員 抽象的な法律論を伺いましてから事実の問題について法務大臣の御所見を承りたいと思います。被疑者の逮捕請求権は一個の検事が裁判所に請求する権限があるのか、あるいは検事総長を通じ法務大臣を通じなければならぬのであるか、法理上の見解と、それから実務上どういうふうになされておるか、その点について承りたいと存じます。
【次の発言】 そうすると、検事単独で請求することができるという御見解だと承ります。さようだろうと思います。法務大臣がこの逮捕請求につきまして関与される場合があるのですか。あるとするならばどういう法的根拠に基いて関与されるのでありますか、承ります。

第19回国会 法務委員会 第35号(1954/04/07、26期、日本社会党(左))

○猪俣委員 佐瀬委員の御説明がありました芦田内閣時代の汚職問題、これは今から考えてもまことににがにがしいことだと思うのであります。この芦田内閣が汚職によつて崩壊して第二次吉田内閣が成立いたしたとき、吉田総理は、この内閣は綱紀粛正内閣であり、いやしくも汚職の疑いあるものは徹底的に糾弾すると天下に声明し、これによつて世界の信用を高めるのだという宣言を発せられました。ところが今回それに増しますところの重大な汚職問題が連日の新聞をにぎわしておりますが、吉田総理大臣は、もつと事実が明らかになつてから善処するというようなことで、しかもこんな汚職などはそれほど心配しておらぬというようなことを発表せられたやに……

第19回国会 法務委員会 第36号(1954/04/08、26期、日本社会党(左))

○猪俣委員 佐竹氏の質問に関連いたしまして、一点お尋ねいたします。今大臣の御答弁を聞きまして、私ども安心いたしました。もちろん初めから疑つておつたわけではありませんけれども、法務大臣たる立場上、国民に事の真相を明らかにしないと、われわれ多少とも法務関係に従事しておる者はつらいのです。それで質問申し上げたのでありますが、この金銭の授受はまつたく否定せられております。ただこれも私新聞で見ておつただけでありますが、船会社から二十万円の金をお受取りになつた、これをすぐだれかにやつたというような御答弁があつたかと思いますが、このいきさつについていま少しく詳細に承りたい。  それからその事実が公職選挙法あ……

第19回国会 法務委員会 第38号(1954/04/13、26期、日本社会党(左))

○猪俣委員 ちよつと私お尋ねいたします。秘密保護法の質問で実は十二項目用意して参りましたが、時間がないようでありますから、ほかのことをお尋ねいたします。ただこれは私は質疑応答いたしません。私の十二項目の質問のうちの一項目でありまする本法の被害法益は何であるかということだけお尋ねして、それに対する私の一問一答は、後日に譲りたいと思います。被害法益は何であるか、犯罪の構成要件としての法益範囲その他について非常に疑問が多いつでありますが、まず第一に法益は何であるか、その御説明を願いたい。
【次の発言】 私のお尋ねしたのは、さような形式的なことじやないのです。そんなことは条文を見ればはつきり出ています……

第19回国会 法務委員会 第44号(1954/04/24、26期、日本社会党(左))

○猪俣委員 緒方副総理に質問いたします。第一点、昨日参議院におきまして、法務大臣の検事総長に対する指揮権発動に関し内閣に警告するの決議案、これは私は衆議院の不信任案と同様のものと理解しますが、この中に、議員の逮捕許諾と法案審議の関係は国会の決すべき問題であるということが内容に書かれております。これに対するあなたの御意見を承りたい。
【次の発言】 それはあなた方の声明と矛盾するじやないか、法案審議の関係上国家的見地に立つて指揮権を発動したと答弁した。個々の刑事事件に対する指揮権は検察庁法第十四条によつて発動したというのならわかる、そうじやない、法案審議の関係から指揮権を発動したというのであるから……

第19回国会 法務委員会 第45号(1954/04/26、26期、日本社会党(左))

○猪俣委員 私は提案代表者としまして、お三人の先生方に感謝の意を表します。そこで問題は多々ありますが、もう時間がありません。ただこれは昭和十六年の提案が貴族院で通つたのが、衆議院で握りつぶされました原因は、本罪に対しまする法益いかんということについて、どうも政府当局の説明がはつきりしないという点にあつたのではないかと思われるのでありますから、先般当委員会におきまして、自由党の佐瀬委員の質問に対しまして、私は法益の説明をいたしました。きよう先生方のお活を聞きまして、大体私は自分の説明が当を得ておつたと意を強うしたのであります。ひいてはこの問題は、公務員がその地位を利用するということと、範囲いかん……

第19回国会 法務委員会 第50号(1954/05/07、26期、日本社会党(左))

○猪俣委員 これは法務大臣でも刑事局長でもよろしゆうございますが、例の前法務大臣犬養氏の検察庁法第十四条の発動であります。これは検察庁側では最高首脳部一致の意見として逮捕稟請を法務大臣にやつたことは、天下周知の事実であります。しからばいかなる嫌疑があるのであるか。時の犬養法務大臣は、その事件の特殊的事情というようなことも十四条発動の理由にしておるようでありますから、国民一般は、一体これがいかなる法律的な性格があるために十四条を発動しなければならぬということになつたのであるか、非常に疑義が多いのであります。私どもやはり諸方から聞かれましてもはつきりお答えができないような状態でありますので、この点……

第19回国会 法務委員会 第52号(1954/05/10、26期、日本社会党(左))

○猪俣委員 この法案は第十六国会あたりから提案になつたのでありますが、たびたびの解散で今日までこれが通過しないで参つた。ただ元の原案と申しますか、第十六国会当時出ました案と、ただいまの案とを比較しますと、元出ました案のうち、第十二条は接収建物の賃借権者の土地優先賃借権、それから第十三条といたしまして、接収建物の賃借権者の借地権優先譲受権、それから第十五条、接収建物の賃借権者の建物優先賃借権、この三つが今度の案では削除された残りの案として出ておるのでありますが、これを削除せられましたる理由を、この当時から小委員長をやつておられた田嶋提案者にお尋ねいたします。

第19回国会 法務委員会 第53号(1954/05/11、26期、日本社会党(左))

○猪俣委員 政策的なことは法務大臣がお見えになりましてからお尋ねいたします。事実関係につきまして刑事局長から御答弁を願います。  それは、去る日大磯の吉田邸に暴漢が侵入した事件でありますが、この事件につきまして私ども非常に関心を持つものであります。そこで、この事件の詳細について御発表願いたいと思います。
【次の発言】 今承りますと非常に単純な事件でありますが、新聞の報ずるところによりますと、何がゆえかすなおに事案関係を発表しない態度を警察官がとつたというのであります。さようにして事実関係を公表しないで、数日たつてから公表するようなことに相なつた。多少そこに対していろいろの説があるのでありますが……

第19回国会 法務委員会 第57号(1954/05/19、26期、日本社会党(左))

○猪俣委員 人権擁護局の係の方にお尋ねいたします。今問題を起して刑事問題、裁判問題になつておりまする霊友会会長の小谷キミという女、この小谷キミがそこへ女中として働いておつた者に対して非常な暴行を加えておる。これにつきまして警視庁にも訴えておりまするし、人権擁護局に対しましても人権侵害として訴え出たはずであります。人権擁護局はこれに対して詳細なお調べをいただいたと思うのですが、その概要について当委員会に報告していただきたいと思います。
【次の発言】 そうすると、あなたの方ではあまり内容は調査していないのですか。
【次の発言】 そうすると、人権擁護局としては検察庁べその件について正式なる結論を報告……

第19回国会 法務委員会 第58号(1954/05/20、26期、日本社会党(左))

○猪俣委員 井本局長にお尋ねいたしますが、先般私当委員会におきまして、広島地検の事件を質問いたしておつたのであります。調査くださると御答弁がありましたが、その後附加して申し上げてみたいから、それをひつくるめてお答えいただきたい。  私のところへ参りました告訴いたした本人の手紙によりますと、広島地検は、いわゆる前広島地積の検事でありました中田氏の名義で広島銀行に預金されておるという事実、これは贈賄者だと思われる塙坂文子という人に対して、広島の自治体警察に贈賄罪で告訴したのだそうであります。その告訴状の中には中田検事の名前はない。そういう告訴状が自治体警察に出て、警察で調べて地検へ送達された。そう……

第19回国会 法務委員会 第59号(1954/05/21、26期、日本社会党(左))

○猪俣委員 私は法務大臣にお尋ねいたしまして、法的解釈につきましてまた刑事局長並びに法制局側からの御意見も承りたいと思います。  それは先般地方行政委員会におきまして私が質問いたしました警察大学におきまするスパイ教育のことであります。これはわが国の民主主義を破壊し憲法を破壊する重大問題である。今木下君が質問されました、法務大臣が民主主義の行き過ぎというような言葉を用いた、その民主主義というものを妙に解釈され、そうして結局において警察大学におけるこういう特高教育というものが行われる一連の関係があると存ずるのでありますが、そこで私はこの警察大学におけるスパイ教育、すなわち信書の秘密を侵す方法、ある……

第19回国会 法務委員会 第68号(1954/09/11、26期、日本社会党(左))

○猪俣委員 ただいま動議が撤回されました。これは委員長がわれわれの動議の内容をお認めになつたのでありますから、この勘案われわれがどこまでも維持する必要もなくなつたわけであります。ただ法務委員の一人として私が申し上げたいことは、この九月五日に委員長名義をもつて議長に申し入れられましたる決算委員会との権限の問題、この申入れが重大なる政治的反響を及ぼしたことは、委員長お認めの通りであります。もちろん委員長は委員会の代表であることは明らかでありますけれども、委員会それ自体の意見決定があつて、しかる後に委員長の代表というものが出て来るわけであります。委員会の意思決定ないにかかわらず、委員会の意思決定のご……

第19回国会 法務委員会 第74号(1954/10/12、26期、日本社会党(左))

○猪俣委員 ちよつと関連して……。APのロバート・アンソン氏の手記なるものが朝日新聞にでております。これによりますと警視庁の公安第三課がアメリカのCICの依頼によって長い間張込みをやってソ連代表部の行動を調べておったというふうに相なっておる。今質問がありましたような具体的なことが述べてあるのみならず、なおその記事によれば、このラストボロノ脱出するに至つた動機は、警視庁の第三課がアメリカの婦人がソ連代表部を訪れたというあの写真を提供したことから、これがそもそもラストボロフの脱出の動機をつくつたというように相なっておる。これは外国の新聞記者の手記でありますがゆえにでたらめというわけには行かない。し……

第20回国会 法務委員会 第1号(1954/12/03、26期、日本社会党(左))

○猪俣委員 先ほど佐瀬委員の質問で警察庁長官及び警視総監は、例の東証の争議について何ら警察官の暴行がなかつた、また労組員の中に傷害を受けた者がなかつたというような証言をなさつておるのであります。しかしこれはすでに東証労働組合の執行委員長細谷の名前によりまして、十一月二十四日に東京地方検察庁に告訴が出ておる。こういう告訴の出ておることを御存じであるかないか。被告訴人は日本橋警察署長漆間仙平である。こういう事情を御存じであるかどうか、警視総監から御答弁を願います。
【次の発言】 いやしくも告訴状が出ている以上は、何らそんな行為はなかつたんだというようなことは、少し言い過ぎの言葉ではないかと存じます……

第21回国会 内閣委員会 第1号(1954/12/16、26期、日本社会党(左))【議会役職】

○猪俣委員長 これより内閣委員会を開きます。  この際私から一言ごあいさつ申し上げたいと存じます。今回私はちようど旅行いたしておりまして、東京におりませんでしたが、おとといの朝品川駅に着きますと内閣委員長になつたという話で、まつたく寝耳に水の話でありまして、何の用意も実はないのであります。私は第一国会以来法務委員をやつておりまして、よその委員会にほとんど行つたことがありません。内閣委員会も初めてでありますために、どうもかつてが少し違うのであります。法務委員会では専門員室で議事の運営から議題から全部やつておつたのですが、この委員会では何か委員部というものがそういうものを主としてやつて、専門員室で……

第21回国会 内閣委員会 第2号(1954/12/17、26期、日本社会党(左))【議会役職】

○猪俣委員長 これより内閣委員会を開きます。  ただいま委員長の手元に恩給法の一部改正につきまして草案が提出されております。四派共同で提出されておりますが、代表者としまして平井委員より草案の趣旨の説明を求めます。平井委員。
【次の発言】 何か御質疑はありませんか。
【次の発言】 ほかにありませんか。三浦君。
【次の発言】 高瀬君。
【次の発言】 井上官房副長官が出席されておりますが、説明員として説明願つて御異議ございませんか。
【次の発言】 平井君。
【次の発言】 高瀬さんにお尋ねしますが、その政府の所信というのは本案に関しまする政府の所信ですか何ですか。もし本案に関係ない説明ならばあとに譲つ……

第21回国会 内閣委員会 第3号(1955/01/21、26期、日本社会党(左))【議会役職】

○猪俣委員長 これより会議を開きます。  防衛庁に関し調査を進めます。質疑の通告がありますのでこれを許します。黒澤幸一君。
【次の発言】 ちょっと黒澤さんに、実は労働大臣がやむを得ざる用件で早く退出しなければならぬらしいので、そこでこの問題は一時ここで中止いたしまして、委員長からもお尋ねしたいこともありますから、防衛庁関係の人はもうちょっとお残りいただいて、それで別な調査に進みたいと思いますので御了承願いたいと思います。
【次の発言】 次に調達庁の人員整理に関し調査を進めます。  質疑の通告がありますのでこれを許します。鈴木義男君。
【次の発言】 田中稔男君。

第21回国会 内閣委員会 第4号(1955/01/24、26期、日本社会党(左))【議会役職】

○猪俣委員長 これより内閣委員会を開会いたします。  この前内閣委員会において委員長から、鳩山総理大臣出席の必要について私の意見を申し上げたのでありますが、その際に鳩山総理大臣出席に関しまする経緯につきましても申し上げておきました。私どもは鳩山総理大臣の出席が困難なのを見越して無理やりに出席を要求したのじゃないのですが、民主党の委員の中にその経緯を知らざる人もおありのようでありますから、あらためて公式に御説明申し上げます。  本年の一月五日に内閣委員会におきまして事務当局と打ち合せをいたしました。その際に、憲法改正問題及び自衛隊の性格の問題は大きな政策でもあるのみならず国の運命にもかかわる重大……


27期(1955/02/27〜)

第22回国会 決算委員会 第5号(1955/05/07、27期、日本社会党(左))

○猪俣委員 長崎総裁にお尋ねいたします。すでに総裁もお耳に入れて御研究済みだと思いますが、大阪鉄道管理局において発生いたしました伝票改ざん偽造事件顛末につきましてお尋ねしたいのであります。  事案は、大体大阪鉄道管理局において、千五百円ばかりのクリーニング代の伝票が五百九十万四千五百三十八円と改ざんせられて、そのまま金が支払われたという事件であります。そこで大体伝票の記載それ自体に、こういう不正虚偽な記入ができ得るような伝票になっておることに一つ問題があると思うのです。千五百三十八円の千という字を四に変えまして、その上に五百九十万というのをくっつけた。そこは空欄になっておった。空欄に棒か何か引……

第22回国会 決算委員会 第13号(1955/06/07、27期、日本社会党(左))

○猪俣委員 関連して。今の百六十万円ですが、あなたの説明を聞いておって、何がゆえにあなたが漁業組合に百六十万円払ったかということがよくわからぬ。何かサルベージの仕事をやっておると漁に差しつかえるから補償だということはこれはおかしな話だ。漁業組合それ自体に頼まれてあなたは引き揚げをやっておる。あなたが自分のものを引き揚げをするという意思ならば、そういう考えが出てくる。自分の事業のために漁民に迷惑をかけるから、それで補償ということが出てきましよう。しかしこれは漁業組合自身の所有権に属し、それによってあなたは引き揚げておる。しかるに漁業組合に賠償するような義務があるようなことを言う。また漁業組合関係……

第22回国会 行政監察特別委員会 第11号(1955/07/11、27期、日本社会党(左))

○猪俣委員 時間もたっておりますし、証人もお疲れであろうと存じますから、私はごく簡単に一つの事項だけをお尋ねしたいと存じます。  証人は、現行の教科書が大へん偏向しておる、それから教職員組合が偏向しておるという、証人の研究の結果結論を得られ、それを是正すべき活動を起され、昨年の十一月八日に、さようなことを書いた文書を持って日教組の本部及び文部省、文部大臣にもお会いになったはずであります。そこで、あなたにお尋ねいたしますことは、昨年の十一月八日あなたが実践活動に出発なされることについて、その計画について教科書の偏向その他を是正するあなたの実際活動に踏み出されることにつきまして、あなたの同僚であり……

第22回国会 法務委員会 第4号(1955/04/01、27期、日本社会党(左))

○猪俣委員 最高裁判所の裁判官の任命につきまして、われわれが第十九国会以来最高裁判所の機構改革の小委員会において出しました中間決定の中には、最高裁判所裁判官の任命は、諮問委員会を置いてその諮問によるべきことを決定しておるのであります。しかも、これは片山内閣のときに一回実施されたと思うのでありますが、その後廃止されておる。そこで現内閣におきましては、さような最高裁判所裁判官の任命につきましての諮問委員会制度というようなものを御考慮になっておるかどうか。これは今委員長の御質問の中にあったかもしれませんが、私おくれて参りまして、あるいは二度の質問になるかもしれませんが、現政府のお考えを承わりたいと思……

第22回国会 法務委員会 第6号(1955/05/09、27期、日本社会党(左))

○猪俣委員 ちょっと関連して一点だけ法務大臣にお尋ねします。さっき質問者の言葉の中にもありましたが、鬼怒川会談なるものは荒唐無稽なものである、何らそれを裏づける内容がない、そういう主張であり。しかもそれは松本三益氏の事件についての判決を見ますると、判決の中にはっきり出ておる。前記情報を裏づける直接かつ具体的な証拠が何一つ存在していなかったというふうな文句がところどころ出てきておる。これだけでも検察官として、は実に重大なる黒星だと思う。さような荒唐無稽なことをもととして起訴する。しかもこの判決に対して検察官はその荒唐無稽なることをみずから認めておる。なぜならば東京地方検察庁の検事正代理田中万一氏……

第22回国会 法務委員会 第9号(1955/05/18、27期、日本社会党(左))

○猪俣委員 私は司法修習生の採用に際して裁判所側で思想調査をやっておる疑いがあるということでお尋ねをしたいと思ったのでありますが、あまり唐突な質問のように思われてはいけませんから、この質問をするに至りました動機について簡単に申し上げて、御答弁はなるべく具体的に願いたいと思うのであります。  私がこの質問をすることになりました動機は、司法修習生の相当の人から思想調査と思われることを質問せられた訴えが前からありました。そのうちに日本弁護士会連合会の発行いたしておりまする「自由と正義」という雑誌の四月号に思想の自由を否定する論理的技術かと題して、やはり司法修習生に思想調査が行われておるということを前……

第22回国会 法務委員会 第15号(1955/06/07、27期、日本社会党(左))

○猪俣委員 私はおくれて参りまして、参考人の前の御意見を承わらなかったのでありますが、今回の改正は、新株引受けに関する規定が大部分であります。そこでこの問題は、この前の改正商法のときにも法制審議会で相当議論のあった問題だと思うのでありますが、一体株主に新株引受権を原則的に法律で認め、ただ定款でこれを制限したり排除したりすることがいいのであるか、あるいは特に定款で認めなければ、原則としては引受権が株主にないのだという方がいいのが、相当議論があったと聞いているのであります。その妥協の結果として、現行法はどちらともはっきりさせないで、ただ定款の絶対的記載事項というようにしてある。ところがそれでは解釈……

第22回国会 法務委員会 第16号(1955/06/09、27期、日本社会党(左))

○猪俣委員 大臣が参られるまで、南方連絡事務局長さんにお尋ねをいたしたいと思います。それは沖縄島民に対する問題であります。ただし南方事務局というのはただ簡単な行政事務をやっておられるところのようでありますから、根本問題については総理大臣なり法務大臣にお尋ねすることにいたしまして、事務的なことについて一、二お尋ねしたいと思います。  先般沖縄の島民諸君や学生が二十五、六人集まりまして、いろいろの陳情を聞いたのであります。その中に沖縄に自分の年老いた両親を置いて日本内地に働きに来ている人が、その両親の生活費を送ろうとしても金を送ることができない。こういう訴えをしておりました。そこで沖縄島民にして日……

第22回国会 法務委員会 第19号(1955/06/14、27期、日本社会党(左))

○猪俣委員 今回の商法改正案にはわれわれ大した意見がないのでありますが、ただ解釈上事を明らかにする意味におきまして、二、三政府の説明を聴取したい点があるのであります。  それは、この新株引受権の改正案を急いで出された理由は、そのほかの理由もございましょうけれども、現行の商法の規定に不備があって裁判上いろいろな差しつかえができるような判決が出るようになったからと思われるのであります。そこでせっかく今度改正する以上は、また再びかような裁判問題で混迷を来たすようなことのないように、解釈をはっきりさしていただきたいと思いまして、その意味において二、三お尋ねしたいと思うのであります。  それは二百八十条……

第22回国会 法務委員会 第26号(1955/06/23、27期、日本社会党(左))

○猪俣委員 私も提案者の一人に相なっておりまして、委員諸君にお願いがあるのであります。これは政府の原案にあらずして議員提案と相なっておりまして、そこでその審議の様子も多少変ると思うのでありますが、申すまでもなく重大な法案でありまするので、十二分なる論議を尽していただきたい。反対せんがための反対者などほとんどあるはずがありませんが、建設的な議論を十二分に戦わして、この法案をりっぱなものに仕上げていただきたい。議員提案でありまするがゆえになおさら法務委員会の責任も重大だと思うのであります。ついては、政府につきましてもこの法律の施行についていろいろの意見も聞かねばならぬと思いますし、また法律の内容に……

第22回国会 法務委員会 第27号(1955/06/25、27期、日本社会党(左))

○猪俣委員 まず法務大臣にお尋ねをいたしたいと存じます。今回議員提出法案といたしまして、売春等処罰法案が出されておることは御存じの通りでありますが、元来この法案の計画は、政府提出案となるべきことが妥当であるのであります。そこで婦人団体を中心といたしまして、政府の提案を再三、再四要請してきたはずである。ことに沿革的に見まするならば、第二国会には政府原案が出されておる。自来第十五、第十九いずれもこの法案が提案になっておるのであります。さればこれはほとんど世論化しておるものと見なければなりません。しかるに今日これが政府原案として提案せられておらない。たまりかねました婦人団体その他の有志議員がはかりま……

第22回国会 法務委員会 第29号(1955/06/29、27期、日本社会党(左))

○猪俣委員 売春等処罰法案は今国会ではどうしても通過せしめたいという提案者の熱望なのでありますが、必ずしも形勢楽観を許さざるようなものがあるのではなかろうか。だれもこの法案の趣旨に反対する者はありません。売春行為を是なりとする人は良識ある議員でないと思うのであります。そして何とか処置しなければならぬことはこれまた統計が示すところでありまして、労働省の婦人少年局の発表によりましても、転落いたしました婦女の年令はまさに十九歳から二十四歳までの者が六四%を占めておるという、そうして中には十四、五歳の女の子まであるというに至りましては、容易ならざる社会現象であり、これは何としても絶滅をはかるべき事案で……

第22回国会 法務委員会 第31号(1955/07/06、27期、日本社会党(左))

○猪俣委員 この第二条に売春の定義がありまして、この売春なるものは唯一の構成要件からできていると説明した通りであります。その中に構成要件の一つとして、不特定の相手方と取引するということになっておりますから、そのオンリーと称するのがいわゆる不特定の相手方と見られない各種の状況がありますならば、本罪には触れない。そのめかけと称するものが、やはり不特定と見られない場合には、つまり特定したものだということになれば本罪にはならぬと思いますが、ただオンリーと称し、めかけと称しましても実はオンリーにあらずして、ツー、スリーなんというのであれば、これまた一がいに名前だけでは言えない。まためかけと称しましても、……

第22回国会 法務委員会 第32号(1955/07/07、27期、日本社会党(左))

○猪俣委員 関連して鈴木さんにお伺いします。時間がありませんし、あなたも朝から来ていてお気の毒ですが、たくさん実はお聞きしたいことがあるのです。あるのですが、ただ一点だけお尋ねいたします。あなたは特殊飲食店の許可をとっておられますか。
【次の発言】 それはどこで許可するのですか。
【次の発言】 先般私ども法務委員として吉原を夜視察いたしました。店つきがカフェーのような、あるいは酒場のような店がありましたから、入ってコーヒーを一ぱい飲ませてくれと言ったら、ないと言う、何か飲みものはないか、ウイスキーでもサイダーでも何でもいいと言っても、何もありませんと言ってにやにや笑っておったのですが、そうする……

第22回国会 法務委員会 第33号(1955/07/09、27期、日本社会党(左))

○猪俣委員 法務大臣にお尋ねをいたします。今回のこの売春法案が通過いたしますれば、御存じのように売春をした女及び買った男を処罰するように相なっておるのであります。そうしますれば、ここに駐留軍の基地関係の売春行為ももちろん取り締られるわけでありまして、その違反者の中に外国の兵隊が含まれることは当然であります。そこでこの売春の女を買った相手の外国人に対して、いかに捜査を進め、これを処罰するのであるか。政府には、そのはっきりした決意があるかどうか。今日売春問題がようやく世論の支持を得まして、この通過が世論の代表機関である各新聞に一斉に支持されているゆえんのものも、この基地周辺の風紀破壊の事実に対して……

第22回国会 法務委員会 第36号(1955/07/14、27期、日本社会党(左))

○猪俣委員 今第二条につきまして細田委員から質問がありましたが、この第二条で処罰する売春の中には、業としたかしないかということは含まれておらぬのであります。業とせざる者でも、女にして対償を受けあるいは受ける約束で不特定の相手方と性交する。婦女であること、対償を受けまたは受ける約束をしたこと、不特定の相手方であること、性交したこと、この四つの条件がありまするならば、業の有無を問わぬという立法の趣旨であります。
【次の発言】 「対償」という言葉は、結局性交と給付、反対給付の相関関係に立っている意味でありまして、性交と何ら関係のない経済的給付、反対給付というものを含まない意味においてあるのであります……

第22回国会 法務委員会 第37号(1955/07/16、27期、日本社会党(左))

○猪俣委員 細迫委員に答弁いたします。現行犯とは何ぞやという問題は、刑事訴訟法の二百十二条に相当詳細に書いてありますし、なおまた判例としてもほぼ、学説としても大略、これは既成概念として成立いたしております。われわれが本法に用います現行犯の意義も、もちろんこれと同様で、判例及び学説に従う解釈をとっておるものであることは申すまでもありませんが、今その学説、判例の精神から御設例の怪しげな家から性交を終った者が出てきた場合に、戸口において現行犯として逮捕できるかどうかという問題は、今までの判例の態度及び学説から考えましても、現行犯を認めることは無理ではなかろうかと考えております。しかしながら事態により……

第22回国会 法務委員会 第39号(1955/07/19、27期、日本社会党(左))

○猪俣委員 ただいま細田委員から、衆議院の法務委員会の専門員室に鈴木という最も精鋭なる業者の代表者の娘がおるということがわかりました。これはそう簡単な問題じゃないと思う。私は今度は、それと同じ関連ではありませんが、多少疑いのあることを最高裁判所の家庭局長にお尋ねいたします。最高裁判所の家庭局長は売春問題対策協議会の幹事をやっておられるから、最高裁判所内の家庭局の雰囲気というものは相当この売春問題対策協議会に反映すると見なければならない。そこであなたにお尋ねするのであるが、あなたの家庭局におきまして第一課長が河野力、第二課に村田宏雄という人があられるはずである。この村田宏雄という方の意見が「建設……

第22回国会 法務委員会 第40号(1955/07/25、27期、日本社会党(左))

○猪俣委員 裁判所法の一部を改正する法律案の提案理由を説明いたします。これはお手元に印刷物を差し上げておりますから、ごらんいただきたいと思います。    裁判所法の一部を改正する法律案提案理由書   違憲の法令、処分を阻止し、憲法解釈を統一するため、最高裁判所による「違憲法令、処分自体の審査制度」を確立することは、憲法の精神を護持し憲法政治を推進する上に、きわめて重大な意義を持つものと信ずる。   ところで憲法第九十八条には、「この憲法は、国の最高法規であって、その条規に反する法律、命令、詔勅及び国務に関するその他の行為の全部又は一部は、その効力を有しない」との定めがあり、第八十一条には、「最……

第22回国会 法務委員会 第45号(1955/07/30、27期、日本社会党(左))

○猪俣委員 厚生省の方にちょっと精神衛生法について伺いたいと思います。事案は、日本女子大学の古い教授でありました東女史を武蔵野精神病院に突如として収容したという事案でありまして、これは精神衛生法の法規にのっとって合法的にやったと学校側は言っているようでありますが、私どもには幾多の疑問がそこにある。もしこの精神衛生法を乱用いたされますと容易ならぬ人権侵害を引き起すおそれがありますので、その点についてお尋ねをしたいと思う。この精神衛生法をざっと見ますと大体手続が書いてあるようでありますが、精神異常者があるということを発見した場合に、それを病院へ収容するにはどういう手続を経て収容されることになるので……

第24回国会 法務委員会 第17号(1956/03/14、27期、日本社会党)

○猪俣委員 所用があって退席したいと思いますので、関連してお尋ねしたい。  暴力団に対する警察の取締り強化については、私ども相当これを認めて感謝いたしております。ただ取締り当局を責めるだけでは能事は終りませんので、いろいろ原因について政治家としても検討しなければならぬ。当法務委員会においても、凶悪犯罪発生の原因について特別に公聴会でも設けてやってもらいたいと思う念が切実であります。これは理事会でまた話し合うことにいたしましょう。ただ、暴力団の背後には、政治家と称せられるような、あるいは政党人と称せられるひもつきの人間が相当あるのではなかろうか。先ほど三田村委員が質問されたように、保釈なんかが早……

第24回国会 法務委員会 第19号(1956/03/23、27期、日本社会党)

○猪俣委員 ただいま議題となりました裁判所法の一部を改正する法律案並びに違憲裁判手続法案の提案理由を説明いたします。  まず裁判所法の一部を改正する法律案の提案理由から申し上げます。  違憲の法令、処分を阻止し、憲法解釈を統一するため、最高裁判所による違憲法令、処分自体の審査制度を確立することは、憲法の精神を護持し憲法政治を推進する上に、きわめて重大な意義を持つものと信ずるのでございます。  ところで、憲法第九十八条には、「この憲法は、国の最高法規であって、その条規に反する法律、命令、詔勅及び国務に関するその他の行為の全部又は一部は、その効力を有しない。」との定めがあり、第八十一条には、「最高……

第24回国会 法務委員会 第20号(1956/03/28、27期、日本社会党)

○猪俣委員 まず裁判所法の一部を改正する法律案の逐条説明を申し上げたいと存じます。  これは、先般提案理由として説明いたしましたように、一切の法律、命令、規則または処分について、それらが憲法に適合するかしないかを、具体的な法律上の争訟を離れて、最高裁判所に裁判により決定させる必要があります。ところが、そのためには現行裁判所法には不明確な点がありまするがために、憲法八十一条の精神を体しまして、抽象的違憲訴訟ができるような裁判所法の改正を企図したものでありまして、裁判所法第一編総則第三条の裁判所の権限、ここに以上申しましたような趣旨の規定を明確に入れたいと思うのがこの大体の趣旨であります。  そこ……

第24回国会 法務委員会 第22号(1956/04/06、27期、日本社会党)

○猪俣委員 大村収容所に収容せられておりまする韓国人――北鮮人も含んでありますが、この問題は日本の大きな政治問題にも相なっておるかと思うのであります。そこで、近ごろの新聞紙の伝うるところによれば、外務省及び法務省においてこの大村収容所の収容韓国人の処遇につきまして意見の相違があるかのごとく聞いておりますが、一体、法務省の理解するところの韓国人の処遇問題というのはどういうことであって、そうして法務省はいかなるところに反対があるのであるか、その点を責任ある当局者から実相を御説明願いたいと思います。
【次の発言】 そうすると、結局、密入国者は先方で引き取る、しかし、刑罰に処せられた者について当方で強……

第24回国会 法務委員会 第23号(1956/04/11、27期、日本社会党)

○猪俣委員 ちょっとお願いがありますが、明後日の重光外務大臣が出るときに、法務大臣も御出席願いたいと思います。これは私の方から要求いたしておきます。  私はかねて通告しておきました立正交成会の問題につきまして二、三お尋ねいたしたいと思います。  立正交成会の問題は、新興宗教のあり方の問題といたしまして、痛く社会問題と相なっております。そこで、この際人権じゅうりん問題その他と関連いたしまして、これを明らかにしておく必要があるかと思うのであります。そこで、立正変成会につきましては、幾多のわれわれの信じがたいことが多々伝えられておるのでありますが、それにつきまして、大体立正変成会の教祖とされておりま……

第24回国会 法務委員会 第24号(1956/04/13、27期、日本社会党)

○猪俣委員 近来各新聞に報道されておりまする京都地検の不当なる起訴事件、これに関しまして、われわれ人権擁護の任に当る者から見ると、多大なる不審な事実が多々あるのであります。この京都の事件も、四人の少年が傷害致死罪という重犯罪でもって起訴されております。一体何がゆえにやりもせぬことをやったというふうになったのか。あるいは、やったと自白もしないのに検事は起訴したのか。やったと自白もしないのに起訴したとすれば不都合千万であるし、また、やらぬのにかかわらず自己のなさざることをやったと自白する、しかも傷害致死というおそるべき重大犯罪、相手が少年である、そこに、何らかの拷問あるいは誘導尋問、この少年を重大……

第24回国会 法務委員会 第25号(1956/04/16、27期、日本社会党)

○猪俣委員 先週の重光大臣の御答弁によりますと、この大村収容所における朝鮮人の釈放問題については閣議で決定されておるような御報告でありました。そうして、それは三月の三十日の閣議できまったのだ、法務大臣は病気で出席しないで松原政務次官が出たのだというようなお話があったと思うのであります。この点についていささか不審に存じますることは、四月の六日に当法務委員会におきまして松原政務次官のお答えがありましたが、どうも重光大臣が言うような調子でなかったと思います。これは速記録を調べれば直ちにわかる。外務省の考え方に対して相当の疑問を持ち、筋道が通らぬことを強調されておったはずであります。なお、これは、個人……

第24回国会 法務委員会 第26号(1956/04/20、27期、日本社会党)

○猪俣委員 ご多忙中ご出席いただきまして、ありがとうございまいした。私ども立正交成会には何らの因縁情実がありませんので、どうぞお考えになる通りに御説明いただきたいと思います。  長澤さんにまずお尋ねいたします。長澤さんは立正交成会とはどういうふうな御関係でありますのか、その関係された点につきまして御説明いただきたいと思います。
【次の発言】 ただいま御説明の中に、妙佼がノイローゼぎみで、あなたの診察を受けたというのでありますが、それはいつごろの話で、どんな症状でありましたでしょうか。もう少し御説明いただきたいと思います。
【次の発言】 この立正交成会の人たちが中心となりまして、「大和ムシ風呂」……

第24回国会 法務委員会 第27号(1956/04/27、27期、日本社会党)

○猪俣委員 私は法務大臣にお尋ねいたします。  まだ責任ある当局から詳細なる報告は来ておりません。きょう朝初めてこの京都五番町事件報告概要というものを受け取ったのでありまして、なお、直接調査にあてられました横井刑事課長もきょうお見えになっておらぬので、詳細なる事実につきましては当法務委員会でも調査しなければならぬと思っているのでありますが、ただ、法務大臣にお尋ねしたいことは、本件は事が小さいようでありましても大きな人権問題を含んでおり、なおまた刑事訴訟法その他につきましていろいろ反省しなければならない点もあるのじゃなかろうかという点で、私どもは重大な事件だと思うのであります。第一に、被告人は少……

第24回国会 法務委員会 第28号(1956/04/30、27期、日本社会党)

○猪俣委員 白石さんに特に具体的にお尋ねいたしたいことは、本法務委員会は、宗教の名によって治安関係を乱し、基本的人権を侵害する行為が現われているやに疑惑を持ちまして、調査に乗り出しておるのであります。そこで、あなたの経験されました、あるいはあなたが知らせを受けました、この立正交成会なる宗教団体がその信者に加えられたいろいろな問題、人権侵害的な問題について、もし具体的な事実を御存じでありましたら、どういう人間がどういう方法によってどういうふうな被害を受けたかということを承わりたいと思うのであります。あなたが御記憶の点だけでもけっこうでありますが、具体的に御指示をいただきたいと思います。

第24回国会 法務委員会 第30号(1956/05/07、27期、日本社会党)

○猪俣委員 これは、泉さん、中澤さん、どちらでもよろしゅうございますが、この上申書に森島忠三と書いてあります。これは本人の書いたものであるかどうか、一つごらん下さい。これは本人の自筆でしょうか。――本人の自筆に間違いないというお話でありますから、これは森島前検事の上申書であることは間違いないのであります。それを根拠にしてお尋ねいたします。  この森島検事の上申書に見ましても、三月一日この村松泰子を信州からわざわざ呼び出して、村松泰子は午前十一時ごろ出頭いたしております。そこで、これは泉さんにお尋ねいたしますが、こういう呼び出しによって出頭した証人というものは、一体その日の何時ごろまで調べるのが……

第24回国会 法務委員会 第31号(1956/05/09、27期、日本社会党)

○猪俣委員 ただいま議題となりました売春に係る処罰、保安処分及び更正保護に関する法律の施行に伴う裁判所法等の一部を改正する法律案について、その提案の理由を御説明申し上げます。  この国会において別に提出いたされました売春に係る処罰、保安処分及び更生保護に関する法律案におきましては、売春及び売春をさせる行為等に対する刑罰規定を定めておりますとともに、売春をしまたは売春をするおそれのある者に対する保安処分または更生保護に関する規定をも定めているのでありますが、同法が成立して公布された場合において、同法を施行するに当っては、これに伴い、裁判所法その他若干の関係法律につきまして、それらの一部を改正する……

第24回国会 法務委員会 第32号(1956/05/10、27期、日本社会党)

○猪俣委員 人類の性活動は生物の存続本能でありまして、これは生存の基本的な本能でありますが、さればというて、人類社会におきましては、この性本能が自由奔放に活動することはできない、必ずや何らかの社会的抑制があるのであります。この社会的抑制はその社会の文化の程度においてその方式も違いまするか、現在の文明諸国におきまする社会的抑制は、いわゆる一夫一婦制度となって、これが性のモラルとなっておるのであります。かくして、社会秩序を維持し、なおよりょき次の世代を生み出しておるのであります。そこで、売春というものは、この性のモラルに対する反作用であり、挑戦であります。されば、この売春に対する対策は人類の非常な……

第24回国会 法務委員会 第33号(1956/05/11、27期、日本社会党)

○猪俣委員 長戸政府委員に対しまして、事実問題についての本法の適用について二、三お尋ねいたします。きのう私の質問で、要するに新橋や赤坂の芸者の売淫行為などに対してはこの法案では捜査の手が伸びないような実情になっておりますが、これは大臣にお聞きしたがったのですけれども、おいでにならない。ちょうど松原次官がおいでになりましたから、松原さんに伺いますが、牧野法務大臣は、富士山と芸者ガールという珍説を発表されて、昔から芸者ガールは富士山とともに日本のうちでも一番美しいものと言われ、日本はもちろん外国にまで広く知られておるのであります、こう言うて、これはとうとい存在でありますから、私たちはそれを大切に、……

第24回国会 法務委員会 第36号(1956/05/28、27期、日本社会党)

○猪俣委員 最高裁判所の経理の関係の方がおいでになっておりますので、ちょっとお尋ねいたしますが、きょう突然の質問でありますから、即答できなければ、当委員会に御報告願いたいと思います。  それは、ただいま、元国鉄総裁の加賀山氏の公邸のことが問題となるとともに、最高裁判所の裁判官の公邸についていろいろのうわさを実は耳にいたします。そこで、現在最高裁判所の長官初め各判事の公邸はどういう実情になっておりますか。あなたがここでお答えできるならしていただきたい。というのは、自宅を公邸として使っていられるような方、あるいは、自宅を公邸に使っておって、裁判官をやめられるときに、それを高く売ったというようなうわ……

第24回国会 法務委員会 第38号(1956/05/30、27期、日本社会党)

○猪俣委員 我妻先生に一点、古関先生に一点お尋ねいたします。  一つは、所有権という物権関係、それから、そこで借地権を持っていろいろ生活関係を樹立しておる、これは債権関係になるかと思います。そこで、臨時処理法では、その貫く根本精神は、いわゆる社会における生活関係を重視して、いわゆる所有権関係よりも生活関係を重視した立法だと思うのです。そこに一つの従来の物権万能主義から抜け出した新しい精神があるのじやなかろうか。そこで、戦前の所有権者と借地権者、どちらを一体保護するか。生活関係を重視するならば、借地権者、借家人の保護をするという処理法の態度をとらねばならぬ。所有権というものはだんだん制限せられる……

第24回国会 法務委員会 第39号(1956/05/31、27期、日本社会党)

○猪俣委員 先ほどちょっと触れられたと思いますが、私は警察官の指揮監督系統について石井警察庁長官にお尋ねしたいと思います。  警察で拷問をしたとすれば、第一線の刑事などが直接手を下したと存じますが、そういう刑事の指揮命令系統、監督系統と申しますか、そういう指揮監督系統が明白になり、そり上司が郡下の監督に対して厳然たる態度を持し、もしいささかもそこに不幸にして暗影を投ずるものがあるなら上司がその責任を相当負うというふうな形にならなければ、官紀の振粛はできないと思う。申すまでもなく、人権の擁護と、警察、検察官の活動というものの関係は非常にむずかしい問題であって、これをいかに調和するか、あまりに警察……

第24回国会 法務委員会 第40号(1956/06/01、27期、日本社会党)

○猪俣委員 法務大臣にお尋ねいたします。  今回の京都事件につきまして、それぞれ係官を御処分なされました。処分の内容につきましては、われわれがかれこれ言うべき筋合いでありませんので、内閣あるいは大臣の責任においてなされてしかるべきことでありますから、それについてはかれこれ申しません。実は、明日この京都五番町事件についていま少しく当委員会は調査を進める予定でありましたが、法務大臣のお話もあり、御処分なされたということで、私たちもこれ以上追及することもいかがであろうかということで、せっかく理事会で決定いたしたものをとりやめにしたのであります。ただ、どうしてもこの際大臣の口から明らかにしていただきま……

第24回国会 法務委員会 第41号(1956/06/02、27期、日本社会党)

○猪俣委員 荘さんにお尋ねいたします。
【次の発言】 荘さんは日本女子大学のPTAの会長をなさっておりますか。
【次の発言】 あなたは日本女子大学の当局者から東女史のことについて相談を受けたことがありますか。
【次の発言】 二十九年の七月ごろで、あるか、また、さかのぼって二十七年夏ごろであるか、これは二十九年の夏ごろだろうと思うのです。戸田人権擁護局長の報告の速記に二十七年の夏ごろとなっておるのは、二十九年の間違いじゃないかと思いますが、今荘さんの説明を聞きますと、そのころ精神病の疑いがあることを聞かれたときに、ただあなたはあなたの研究所の付属病院の医者に紹介してやるというようなことではなしに……

第24回国会 法務委員会 第42号(1956/06/03、27期、日本社会党)

○猪俣委員 それでは文部省の福田調査局長にお尋ねしたいと思います。  近来新興宗教なるものが非常に発展をいたしまして、相当人権じゅうりん的な事実、その他治安上放任できないような状態が多々起っておると思うのであります。すでに新聞紙上をにぎわしておりまする創価学会及び当委員会で調査をいたしました立正交成会等の問題が起ってきております。そこで、当委員会は、宗教法人法についてこれを改正すべき点があるのじゃなかろうかということを鋭意調査をしたのであります。そこで、その宗教法人法につきましての改正すべきにあらずやと思われるような点につきまして、文部省及び法務省の諸官庁の方々に御意見を承わりたいと思っておる……

第24回国会 法務委員会 第43号(1956/07/12、27期、日本社会党)

○猪俣委員 三人のうち適当に御答弁いただきたいと思います。私は、日本弁護士連合会及び日本人権協会の調査によりまして、なお確かめたいと思いましてお尋ねをいたすのであります。  ただいまの御説明によりまして、米国民政府令百九号によって土地収用令なるものが施行せられ、そして強制的に土地が収用せられるように相なったというのでございますが、先ほどの御説明によりますと、その坪当りの単価が非常に安い。五円四十三銭というようなことでありますが、この賃借金の評価はどういう基準によってしておるか、どういうふうに説明されておりますか、それを承わりたい。
【次の発言】 そうすると、六%というものはアメリカと同じ基準で……

第25回国会 法務委員会 第3号(1956/11/30、27期、日本社会党)

○猪俣委員 大臣は所用のため御不在のようでありますので、あと回しにいたしまして、公安調査庁長官にお尋ねいたしたいと思います。  日ソ友好関係が結ばれまして、ソ連との交流がだんだん盛んになると思います。われわれは、これは世界平和の一環として喜ばしき現象だと思うのであります。ひいては中共との友好関係がだんだん厚くなるでありましょうし、また、わが国といたしましては、しなければならない。そういう際に、治安関係ということについて法務当局がいろいろな構想をなさっておりますが、そういうことについては大臣に聞きたいと思います。私は公安調査庁の職能ということについていささか疑問がありまするので、これは念のためお……

第25回国会 法務委員会 第4号(1956/12/05、27期、日本社会党)

○猪俣委員 五鬼上さんにお尋ねしますが、裁判行政の最高責任者は一体どういう機関なんですか。
【次の発言】 全国の裁判所に対する裁判行政の最高の責任は裁判官会議だ、そうすると、最高裁判所の裁判官会議が全国の裁判官会議の一等最高のものだと思うのですが、そういうことになっておりますか。
【次の発言】 その裁判官会議の議長は一体何人で、また裁判官会議そのものの主宰者というか最高の責任者はだれなんですか。
【次の発言】 そうすると、検察行政については最高責任者は法務大臣であるがごとく、裁判行政についての最高責任者は田中最高裁判所長官だということになる。これは判事としての田中さん自身じゃない。裁判行政とい……

第25回国会 法務委員会 第6号(1956/12/13、27期、日本社会党)

○猪俣委員 私の質疑は裁判官、警察官の服務弛緩についてというのが中心でありますが、政府委員がおそろいでありませんので、法務大臣にちょっとその問題以外のことをお尋ねしておきたいと思います。  それは、今回の恩赦のことにつきまして、新聞の報ずるところによりまして、国民もわれわれも納得のいかぬ点があるのであります。それは、恩赦の範囲につきまして、どうも合理性を欠いているんじゃなかろうか。そこで、大臣にお尋ねいたしますが、今回は政治的な活動に対する恩赦をやるんだということであります。そのこと自身に一つ問題がありますが、もしそれならばそのように、そういう政治性を持った違反行為についての恩赦というなら、そ……

第26回国会 内閣委員会 第42号(1957/05/16、27期、日本社会党)

○猪俣浩三君 ただいま議題となりました憲法調査会法を廃止する法律案の提案理由を御説明申し上げます。  この法律案は昭和三十一年五月十六日成立し、六月十一日に施行されました憲法調査会法を廃止する法律案でありまして、以下この法律案提出の趣旨についてその概略を御説明申し上げます。  御承知の通り憲法調査会法は、内閣に憲法調査会を設置して、現行憲法を調査し、その結論を内閣と内閣を通じて国会に報告するというものであります。しかしながら、憲法調査会法の提出の経過及び同法審議中の経過から見て、現行憲法を改正する目的のもとに制定されたことは否定できないところであります。  このことは、憲法第九十六条その他から……

第26回国会 法務委員会 第15号(1957/03/15、27期、日本社会党)

○猪俣委員 関連して……。  その答弁の前に、さっきのあなたの答弁で何かちょっとあいまいなんですが、質問者は検察官の押収第七号という指定までしてある。今あなたのおっしゃるのは、そういうものがないようなあるような、はっきりしないんだが、一体検事は、今質問者が質問したような、そういう押収はしていないのであるということであるか、そのもの自体が初めからなかったというのであるか、あったのだけれども今見つからぬというのであるか、そこは少しあいまいだと思うんだが、ないのなら、またそれに対するわれわれの質問の事項もあるわけだ。だから、そういう押収第七号、すなわち市木春秋なる者の脅迫文なる重要なる書類を検察官が……

第26回国会 法務委員会 第18号(1957/03/26、27期、日本社会党)

○猪俣委員 裁判所の機構改革に関しまする質問の前に、五鬼上総長が見えておられますから、ちょっと参考のために承わりたいのですが、私どもが各地の裁判所へ行ってみまして、その土地の弁護士諸君の意見を聞いてみますと、近来裁判官の態度がすこぶる非民主的でよろしくないという批判をたびたび聞かせられる。私自身も痛切なる経験を得ておる。ある裁判所の判事のごときは、法廷で、立錐の余地ない傍聴人を前にして、なぜ猪俣を弁護人に選任したのか、前の弁護士はなぜやめたのか、その理由を言えと被告人に釈明を求めた。そうすると、被告人は、実は、ここに立ち会いの検事さんが何何弁護士というのはよくない弁護士だからやめろと言うので、……

第26回国会 法務委員会 第24号(1957/04/05、27期、日本社会党)

○猪俣委員 ただいま議題となりました裁判所法の一部を改正する法律案の提案理由を御説明申し上げます。  違憲の法令または処分を阻止し、憲法の解釈を統一するため、最高裁判所による法令または処分自体についてそれらが憲法に適合するかしないかを裁判する制度を確立することは、憲法の精神を護持し、憲法政治を推進する上に、きわめて重大な意義を持つものと信ずるのでございます。  ところで、憲法第九十八条には、「この憲法は、国の最高法規であって、その条規に違反する法律、命令、詔勅及び国務に関するその他の行為の全部又は一部は、その効力を有しない。」と規定し、同じく第八十一条には、「最高裁判所は、一切の法律、命令、規……

第26回国会 法務委員会 第28号(1957/04/23、27期、日本社会党)

○猪俣委員 これは裁判所の事務当局にお尋ねいたします。どなたでもお答え願いたいと思います。  最高裁判所の判事を三十名に増員することについての予算関係、その給与においてどの程度増額され、あるいはまた三十名で法廷を作る場合において設備の改善というようなことがどういうふうになるのであるか、三十名の最高裁判所判事が大法廷を組織して審査をするということについて法廷の改造を必要とするのかしないのか、改造を必要とするならばどういうことになるのか、あるいは五人の小法廷が六つもできる場合に法廷はどういうことになるのか、そういう給与の面あるいは法廷改造その他の面についてどういう予算措置が必要であるか、もし大体の……

第26回国会 法務委員会 第29号(1957/04/25、27期、日本社会党)

○猪俣委員 本年は裁判制度並びに裁判行政につきましてはまことに重大な年ではないかと思うのであります。その一つは、ただいま当委員会で審議中でありますところの裁判所法等の一部改正法律案、すなわち最高裁判所の機構改革であります。いま一つは、憲法第八十条に基きまして下級裁判所の判事の任期が終了する年であり、しかして、最高裁判所がその判平のリストを作りまして再任させるかどうか、かような非常に重大な年に相当しているのであります。現裁判官は昭和二十二年の十一月に任命せられたのでありますから、本年十一月で満十カ年を継続し、その任期が終了するという重大な時期に遭遇いたしました。そこで、私は、裁判制度、裁判行政に……

第26回国会 法務委員会 第32号(1957/05/14、27期、日本社会党)

○猪俣委員 議題となりました刑法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由を御説明申し上げます。  この法律案は、刑法の一部を改正して、新たに涜職ノ罪の章に公務員のあっせん収賄罪を処罰する旨の一条を加えるとともに、あわせてあっせん収賄をした公務員に対して贈賄をした者をも処罰しようとするものであります。御承知のように、現行刑法に規定されておりますところの贈収賄罪につきましては、種々の態様があり、処罰をするために必要なさまざまの要件が規定されてありますけれども、公務員がその地位を利用して他の公務員の職務に属する事項に関しあっせんをなすこと、またはあっせんをなしたことにつき賄賂を収受する等の行……

第26回国会 法務委員会 第33号(1957/05/16、27期、日本社会党)

○猪俣委員 ちょっと関連して……。  これは弁護士会から陳情があったのであります。先般中村法務大臣は、この全購連事件に関連した議員の名前などが新聞に出て、どこからそういう事実が発表されたかということに対しまして、これはいろいろルートがあると思うし、弁護士なんかも被疑者に面会ができるのだから、そういう方からも出たかもしれぬということを申された。これは、弁護人としてはさような態度をとるはずがないことは、弁護士の資格のある中村法務大臣はよく知っているはずであるが、どうしてそういうことを国会で言ったのか、実に心外にたえないから、その点を国会において明らかにしてもらいたい、全購連の顧問弁護士もあるけれど……

第26回国会 法務委員会 第34号(1957/05/18、27期、日本社会党)

○猪俣委員 この政府提案の裁判所法等の一部を改正する法律案は、本国会では衆議院を通適することができなくて、継続審議に相なったのであります。そこで、われわれも閉会中といえども小委員会を設けましてなお慎重審議を継続したいと思うのでありますが、ただ、今までの参考資料なんかを点検いたしましても、外国の裁判所の実際がよくわからぬ。一体、大陸系の裁判所の運用の仕方とアメリカ風の運用の仕方と大へん違いますし、あるいはドイツ、オーストラリアにおける憲法裁判所の実際のやり方、あるいはアメリカの憲法違反事件に対する実際のやり方――法規は翻訳したものが出ておりますけれども、実際実務がどういうふうに行われておるかとい……

第26回国会 法務委員会 第36号(1957/08/09、27期、日本社会党)

○猪俣委員 警視総監にお尋ねしたいと思います。この問題は、私が過ぐる二十六国会にも御質問申し上げまし布けれども、どうもはっきりした答弁を得られない。これは当局の怠慢であると思われない。被害者がはっきりしことを説明しないからだと思うので去りますが、その後も調査をしてくれるということを私は要求いたしておりましたので、あらためて本日またお尋ねいたしたいと思います。それは私ども今警視庁がやっておりまする暴力追放に対し、または現内閣の三悪追放の一つである暴力追放に関しまして心から協力申し上げたいからの質問でありまするがゆえに、その意味においてお答えいただきたいと思います。  それは、昨年の十二月の十四日……

第27回国会 法務委員会 第3号(1957/11/08、27期、日本社会党)

○猪俣委員 ちょっと今のに関連して……。あっせん収賄罪の問題でありますが、これは、議員立法といたしまして、社会党が全員の提案及び賛成を得まして第二十六国会に正式に提案をいたしておるのです。継続審議になっておると思いますが、政府はそんな苦労して新しいものを出さぬでも、これに同調してその審議を進めたらいいのじゃなかろうかと考えられるのですが、政府の御所見を承わりたい。
【次の発言】 社会党の提案は、実は、前にもたびたび、政府の原案として出しましたもの、それらをことごとく参照しまして、また各国の規定も参照しまして、練りに練って出したものであります。元来、三権分立の精神からするならば、立法は私は議員立……

第27回国会 法務委員会 第5号(1957/11/12、27期、日本社会党)

○猪俣委員 大体福井委員が申し上げたことで概要は尽きるのでありますが、私どもワシントンでアメリカの連邦裁判所の長官ウォーレンと会見したときに、彼は劈頭第一に、裁判制度というものはその国の歴史、伝統、慣習によっておのずから違ってくるから、他国の制度はどうもあまり参考にならぬものだということを前提にされて話されました。これは、われわれ世界のおもなる国々を視察いたしました結果、やはりウォーレンのこの言葉は相当の真理がある。ウォーレンという人物は非常にすぐれた人物だと私ども異口同音に認めて参りましたが、相当しっかりしておる。やはりウォーレンの言ったことは相当の真理ではなかろうかと思うのであります。英米……

第27回国会 法務委員会 第6号(1957/11/14、27期、日本社会党)

○猪俣委員 きょうは臨時国会の閉会の日であります。そこで、この売春汚職に関係いたしますことにつきまして国民の間にいろいろな疑惑があるので、私は国民になりかわってこの疑惑のある点を申し上げて、これに対して法務大臣から事の真相を明らかにしていただくとともに国民の疑惑を解いていただきたい。事が、国会、ことに今まで厳正中立を守って聞えておりました法務委員会の権威にもかかわり、なおまた司法部のあり方にもかかっておる問題でありまして、少しでも国民に疑惑がありますならば、これは容易ならぬことだと思うのであります。国民の声になりかわって申し上げますから、あるいは専門家から見ればそんなことかと思うような点がある……

第28回国会 決算委員会 第5号(1958/02/01、27期、日本社会党)

○猪俣委員 私は行政管理庁の行政監察局主査でありました高田茂登男氏が免職になりましたことにつきましてお伺いしたいと思うのであります。これは私の質問の目的を申し上げて、適切なる御回答をいただきたいと存じますが、実はある書物を書いて免職せられたということは、終戦後初めてのケースであります。しかもその書物が官庁の内部の事実を表わしておるということで職を免ぜられるということは、非常に特色のある事案であります。そこでこれは憲法第十五条あるいは第二十一条、国家公務員法の七十八条、九十八条あるいは百条、こういう憲法及び各法規との関連において、公務員の身分保障という立場から非常に問題があることが第一点でありま……

第28回国会 法務委員会 第2号(1958/02/07、27期、日本社会党)

○猪俣委員 十一時から地方行政委員会があるので、警察関係はそちらへいらっしゃるかと思いますから、先に質問したいと思いましたが、いらっしゃらないから、法務当局及び法制局に対して質問いたしまして、そこで、警察関係が来て、もし急ぐようであったらば、警察関係に移りたいと思います。  これは、私はとうに質問書を出しておきましたが、第一点は皇太子の結婚式と恩赦との関係であります。これにつきまして、法務大臣及び法制局長官の御答弁をいただきたいのですが、私の質問の正趣旨は、皇太子の結婚式というものは、法規上に基いた国事というものであるか、あるいは皇室の私事であるかという問題であります。実は、皇太子の成年式に際……

第28回国会 法務委員会 第3号(1958/02/11、27期、日本社会党)

○猪俣委員 法務大臣にお尋ねしたいと思いますが、過般岸総理が国家の機密を保護するために防諜法を制定する必要があるということを語られて、これが新聞に報道せられておるのであります。そこで、かような国家機密の保護の法律を作らねばならぬような議が閣議に出たことがありますかありませんか、それを一つお尋ねします。
【次の発言】 そうすると、国家機密を保護するためには現行法では不十分だということは、岸内閣の各省の間にそういう話は事実あるわけですか。
【次の発言】 そうすると、他の省のことは別として、こういうように総理が発言するのでありますから、相当の内閣の政策として表現せられておるのじゃなかろうかと思うので……

第28回国会 法務委員会 第4号(1958/02/13、27期、日本社会党)

○猪俣委員 これは伊関さんにちょっとお尋ねいたしたいのですが、先ほど不法の入国者及び不正者の入国ということがあったわけですが、そこで、その不法の入国というのはどういう状態で、どういう国の人間が多いのであるか。それから、不正者の入国、これは実は当法務委員会で数年前私が質問いたしました問題で、とにかくアメリカのカポネの弟子みたいなのがどんどん入ってきて、出入り自由の状態になっている。当時読売新聞に相当長い間実情が暴露せられたときでありました。それから多少厳重になったようでありますが、そういういかがわしい人物の入国が現在あるとするならば、一体どちらの国の人間がそういうのが多いのであるか。そういう実情……

第28回国会 法務委員会 第5号(1958/02/18、27期、日本社会党)

○猪俣委員 今の伊關局長の答弁は少しあいまいなんです。衆参両院において法務大臣が、はっきり、中国の貿易使節団は指紋をとらない、そういう政府の方針というものを打ち出している。与点の議員の質問にあって、何かあいまいな、まだ考慮中のような印象では――この二十日過ぎには与党の議員を団長とする訪中使節団が出るんじゃありませんか。そんなときに指紋の問題は非常なみやげになるわけです。それを解決して行かなければ取引はできはしません。一体政府の方針はこういう中国との貿易というようなことをどうでもいいと考えているのか。……(「そうじゃない」と呼ぶ者あり)そうじゃないならば――君に聞いているんじゃない。つり込まれる……

第28回国会 法務委員会 第6号(1958/02/20、27期、日本社会党)

○猪俣委員 私は、一昨日、刑が確定しておって、しかも執行されておらない、執行停止になっておる者はどのくらいあるか、及びその理由を質問しておったわけですが、それについて、これは事務当局でよろしゅうございますから、御答弁いただきたいと思います。
【次の発言】 そうすると、執行延期と申しますのは一種の行政処分でありますか。
【次の発言】 刑事訴訟法に規定がないようでありますが、執行停止の方はあるわけです。そうすると、これはまあ検察庁の行政処分として延期される。この執行延期については、行政処分をする責任者は何人なんですか。検事といえどもいろいろの等級があるのですが、どこが一体責任を持つのですが。

第28回国会 法務委員会 第7号(1958/02/21、27期、日本社会党)

○猪俣委員 私は、質問は次会に譲りたいと思いますがちょっと矯正局から出されましたプリントに間違っているのではないかと思われるふしがありますので、その点だけ伺っておきます。あるいは私の考え違いかもわかりませんが……。  一つは、婦人補導院法案関係参考資料、この百二十六ページの連戻状のところですが、「前項の連戻収容状については、売春防止法第二十二条第三項から第五項まで、及び第二十七条第五項の規定を準用する。」、こうありますが、これはほかの法律の間違いじゃありませんか。売春防止法は二十七条なんてないのです。
【次の発言】 わかりました。  それから、いま一つ、矯正局から出ております婦人補導院法案関係……

第28回国会 法務委員会 第9号(1958/02/28、27期、日本社会党)

○猪俣委員 関連して……。  最高裁判所の、調査官の御意見ももっともだと思うのでありますが、ただ、私が多少不可解に存じますことは、これは社会党が数年前売春等処罰法を出しました際には、売春婦を処罰するような規定でありました。今回は単純売春は処罰しないのでありますが、そのときから問題になっておった。こういう売春行為を処罰するという文化革命と称せられるような重大な法律の審判は慎重にやらなければならぬから、これはもうすでに少年法その他において経験を積んでおる家庭裁判所が裁判をやることが穏当じゃなかろうか、――普通の自然犯と違うのです。いろいろの社会環境やらその精神状態やらが影響いたしまして、かような売……

第28回国会 法務委員会 第10号(1958/03/04、27期、日本社会党)

○猪俣委員 永田さんのお話を聞いておると、映画の倫理性の前に道徳教育がなっておらない、賃金なんか要求しておる教員なんかけしからぬ、それからまた、悪政治家というのは監督が権力者に反抗する趣味からやるのだというようなことになりまして、永田さんはりっぱな映画製作者であるからさような批判をなされるかもしれないが、私の見るところは、現在の日本において、映画製作者と申しますか、映画企業と申しますか、このくらい自由商業主義の弱点を多数持っておるものはないと思います。資本主義の最も極端な現われが映画会社にあるのではないか。それは例が幾つもあると思うのでございます。このくらい競争が激しく、このくらい他を圧迫して……

第28回国会 法務委員会 第11号(1958/03/06、27期、日本社会党)

○猪俣委員 これは最高裁判所側及び法務省側にお尋ねしたいと思いますが、いわゆる裁判所の調査官問題で相当波紋を国会に与えたのであります。私どもの第一国会以来の経験といたしまして、裁判所と政府が法務委員会で全く意見の食い違った議論をなさったということがない。ちょっと異様の姿であったのであります。ただ、大原則として、私はさようなことは不都合だとも何とも思いません。裁判所は国権のやはり一部をになっておる独立の機関であるがゆえに、国家の最高機関である国会に対しその意見を開陳するということは何らはばかるところはないと思う。ただ、こういう政府提案の法案に関連いたしまして、その法案を修正するやいなやという点に……

第28回国会 法務委員会 第17号(1958/03/27、27期、日本社会党)

○猪俣委員 私、ちょっとこまかいことを聞きたいと思いましたけれども、時間がたちまして、用件がありますので、宿題だけ出して、明日御答弁をいたきたいと思います。  事は、相当具体的にしておきませんと、あとから問題が起ります。そこで、私がお尋ねいたしたいことは、最近判決になりました昭和電工事件の判決に関しまして、その具体的の事実に本法を当てはめてみてどういうことになるかということを検討してみたい。なぜかと申しますると、このあっせん収賄罪なるものが相当国民の世論化した動機は、あの昭和電工事件から発生したのじゃないか。あれに、検事が、あっせん収賄罪がないために非常に困難だという意見を発表するとともに、が……

第28回国会 法務委員会 第18号(1958/03/28、27期、日本社会党)

○猪俣委員 私は、昨日政府に対しまして、昭和電工事件の判決を中心として質問するからという予告をいたしておきました。非常に長文の判決書を御研究になったことだと思うのです。私も昨晩は再度全部読みまして、詳細な質問を用意して参りました。今朝同僚議員諸君から忠告がありまして、これはあまりなまなましい事件でもあるし、個人の名前が登場することはいかがなものであろうかというお話がありまして、私も考えてみますると、同僚議員の御心配、御配慮、もっともの点もあるのであります。すでに判決が無罪とは確定している事件であるから差しつかえないとは存じましたけれども、選挙を前にいたしまして、やはり同僚議員の名前がたびたび出……

第28回国会 法務委員会 第22号(1958/04/04、27期、日本社会党)

○猪俣委員 御答弁いたします。これは、社会党が世論の趨勢を察知いたしましてこの案を提案する決意をいたしましたとき、とにかく新しい刑罰法案を立案するのでございまするがゆえに、これはやはり沿革的な筋道を通って提案した方がよかろうということに相なりまして、今三田村委員の御指摘のような、昭和十五年の刑法仮案、十六年の政府提案及び戦時中の戦時刑事特別法の案文、そういうものを参酌いたしまして、この社会党の提案となったのでありますが、字句につきまして多少要らざるところを法制局で研究してもらいまして、そうして、今まで政府案としてたびたび出ましたものを骨子として、少しばかりの字句の改正をして提案をしたのでありま……

第28回国会 法務委員会 第23号(1958/04/08、27期、日本社会党)

○猪俣委員 小野先生にちょっと伺いたいのですが、第十九国会におきまして社会党からあっせん収賄罪の処罰の法案を出し、先生は公述人として公述していただいたわけです。その際に社会党の案に対して賛成をされておれらました。そこで、御答弁がなかなか困雑な質問になるかも存じませんが、社会党案と現在政府の出された案とを比較されて、ほんとうに政界の汚職を根絶するというには社会党案が適当だと思うておいでになるのではなかろうか、ただ、現実、自由民主党という政党を納得せしめて、これを法案として実際に法律を作ろうとするにはちっと工合が悪い、そこで水で薄めて自民党諸君に飲ませることのできるような法案という意味で政府案に賛……

第28回国会 法務委員会 第26号(1958/04/16、27期、日本社会党)

○猪俣委員 関連質問をいたします。  これは野木さんに一つお尋ねしておきたい。国家公務員法の第百条の「秘密を守る義務」、及び国家公務員法の八十二条の「職務上の義務に違反し」、こういう言葉がある。そこで、この八十二条の職務上の義務というのと、百条の秘密を守る義務、結局この秘密を守る義務は義務上の義務なのかどうか。その百条の秘密というのは何をいうのか。それから、この秘密を守る義務が八十二条の二号の「職務上の義務」ということに入るのかどうか。  実は、この前、高田という行政管理庁の公務員が「不正者の天国」という本を書いた。しかるに、この本を書いたということでこの人は免職になっておる。そこで、一体、こ……

第28回国会 法務委員会 第27号(1958/04/17、27期、日本社会党)

○猪俣委員 これは各参考人の方々から御意見を承わりたいと思うのであります。  日本の資本主義制度の発展は、企業組織を複雑強化いたして参りまして、在来の民法の抵当権では律し得ない経済状態が発展して、本法のような立案が行われるようになったと思うのであります。そこで、企業の独占化に伴いまする弊害というものは、この担保法案を通じましてもやはり心配せられる点がありますので、一、二お尋ねしたいと思います。  この担保法案は、今申し上げました民法のいわゆる交換価値、一物の交換価値及び特定の目的物の「特定」の趣旨と全く違いました新しい試みでありまして、在来の抵当物権の観念から相当逸脱しているものであります。そ……

第28回国会 法務委員会 第29号(1958/04/23、27期、日本社会党)

○猪俣委員 ちょっと関連して……。  今の百条の問題ですが、この百条の秘密義務に違反すると百九条で処罰せられることになっております犯罪でありますが、そこで、秘密なるものの解釈も、結局秘密を守る目的、法益、そこからまた考えなければならぬのではないか。そうすると、百条違反の秘密罪の法益は一体何なのでありますか。犯罪構成要件上の法益は、何を守らんとしてその漏らした人を処罰するのでありますか。
【次の発言】 あなたの答弁はよくわからない。もちろん被害法益というものは単一でなければならぬという議論はないと思いますけれども、しかし、被害法益の一元性ということは罪刑法定主義の原則だと思う。職務の遂行の円満を……


28期(1958/05/22〜)

第29回国会 法務委員会 第9号(1958/08/09、28期、日本社会党)

○猪俣委員 私は、警察当局並びに法務大臣に伺いたいのであります。それはもう世間の何人も知らざる者のない菅生事件のことでございますが、この事件は、研究すればするほど、警察及び検察の運営につきまして、非常な疑惑をわれわれに抱かせるのであります。端的に言いますならば、検察庁と警察庁が共謀して、交番爆破というような事件の真相を隠蔽したと思われます。これはいかに諸君が弁解しようとも、疑うことのできない証拠が歴然としてある。そこで、もしかようなことが今後も行われますならば、昔の特高時代よりもなおひどい結果を引き起すのであります。これは当局におかれましても、重大なる反省をしなければならぬ。これを、責任のがれ……

第29回国会 法務委員会 第10号(1958/09/09、28期、日本社会党)

○猪俣委員 昔、社会主義という言葉を用いると、全部治安維持法にひっかかった時代がある。ところが同じような状態にまたなって、革命という言葉を用いると、もう何か破防法にひっかかるようなことです。革命に民主革命もあれば暴力主義の革命もあるくらいのことをわきまえずに、質問する方もそうだが、答弁する法務大臣も法務大臣だと思う。われわれは民主革命を企図しておることは明らかである。資本主義社会を廃止して、社会主義社会を作ろうというのが社会党の立党の精神である。そんなことは今さら言わぬでも明らかである。そんなことを何か勤評問題と結びつけて、破壊活動をやる団体のように考える。そうすると、昔の社会主義といえばもう……

第31回国会 法務委員会 第2号(1958/12/18、28期、日本社会党)

○猪俣委員 最初に人権擁護局長にお尋ねしたいと思うのです。人権擁護局において認めましたる事実に基きまして、あと法務大臣並びに警察関係の方にお尋ねしたいと思います。  先般、日本教職員組合委員長の小林氏が重傷を受けた問題、その問題の究明をしたいと思うのでありますが、その前に、今問題を起しました森小学校中心の地帯におきましては、相当の人権じゅうりん事件がたび重なってあったはずであります。それは、昭和三十三年十一月二十日に、高知県教職員組合の副委員長の山原君と高知県労働組合総評議会事務局長の国沢君が、今度問題を起しました暴力行為の中心人物でありまする中越益繁ですか、これを含めましたる十人の人たちに対……

第31回国会 法務委員会 第3号(1959/02/05、28期、日本社会党)

○猪俣委員 私は、今三田村委員が質問されました犯罪少年の処遇に関する件、八項目につきまして質問書を提出しておりましたが、実はきょうは徳島市からはるばる多数の関係者が出て参りまして、徳島市の夫殺しに関しまする人権じゆうりん並びに誤判事件、これについてのお尋ねをやりたいと思いますので、犯罪少年に関する点につきましては簡単に質問いたします。  なお、この問題は、実は大きな問題でありまして、場合によりましてはこれは岸総理大臣の出席を要求いたしまして、そして根本的な対策をお尋ねしなければならぬ容易ならざる問題だと存じます。幸い自民党にも三田村氏のような非常に熱心な方がありますので、われわれ委員会といたし……

第31回国会 法務委員会 第12号(1959/03/05、28期、日本社会党)

○猪俣委員 関連して。――鍛冶君の質問と同趣旨でございますが、六十三才という年令の制限を置いて、そうして判事には特別号俸ということになっているわけです。実はあなたも御存じのように、最高裁判所の長官までが同調いたしまして、今回の改正案は裁判官優位の原則を破ったものだといって、これは天下の大問題となってきているわけです。正直に言いますと、われわれも大した問題でないと思ってやっているうちに、大きな問題になりました。特に良識のある、わが国の知識水準としては良識の代弁者である裁判官が、最高裁判所の長官までが奮起したということは、これは重大問題です。簡単な問題じゃないです。その原因はどこにあるかというと、……

第31回国会 法務委員会 第17号(1959/03/19、28期、日本社会党)

○猪俣浩三君 鉄道公安職員の職務に関する法律を廃止する法律案の提案理由の説明をいたします。  現行法が、議員立法といたしまして、当法務委員会が立案審議に当りまして、これが法律として成立いたしましたことは、皆さん御存じの通りであります。第八国会において本件が成案となりました当時の立法目的は、当時の社会の実情、及び社会の実情を反映いたしました鉄道運輸に関します特別なる犯罪の増加、これを当時の鉄道運輸の責任者からるる訴えられまして、当法務委員会は立案に当ることに相なったのでありまして、これは各条文におきまして、その立法の目的というものははっきりわかるわけであります。すなわち特殊の鉄道犯罪、言いかえれ……

第31回国会 法務委員会 第20号(1959/04/09、28期、日本社会党)

○猪俣委員 皇太子殿下の御成婚に関しまして恩赦が行われるということであります。その具体的の内容を、もし決定されましたら御発表いただきたいと思います。
【次の発言】 その基準についてちょっとわかりかねるのでありますが、四月十日を基準とする、四月十日までに刑の確定した者ということになりますと、裁判所がすでに結審をいたしまして、刑の言い渡しが四月二十日だというような場合の者は、その中に入らないことになるわけですか。
【次の発言】 そうすると、四月十日、あすは休日になると思うのですけれども、たとえば中には上訴中の者が上訴を取り下げて、刑の確定をする者もあるだろうと思う。それは本日中にやらぬといけないこ……

第31回国会 法務委員会 第22号(1959/05/09、28期、日本社会党)

○猪俣委員 今までの選挙におきまして、選挙運動がいわゆる公明選挙の筋と大へん違つたような運動が行われたことは、相当世論を刺激しておると思うのであります。これは政党に関係ある者はお互いに自粛、自戒しなければならぬ問題だと存じまするが、なお、第一線において取り締つておられるところの警察庁の諸公にも、特に私どもはお尋ねかつ要請があるわけです。  今回の選挙に限りませんけれども、近ごろだんだん露骨になって参りますることは、買収、供応という昔ながらの不公明な選挙方法はもちろんでございまするが、なお近来非常に目立って私どもを刺激いたしまするのは、公職選挙法の二百二十一条の二号の違反であります。「当選を得若……

第31回国会 法務委員会 第23号(1959/06/10、28期、日本社会党)

○猪俣委員 大臣は御出席ないですか。
【次の発言】 法制局長官は出ていませんね。
【次の発言】 私は、砂川判決の問題についての質問を、数日前に出してある。この重大問題に対して、法務大臣と法制局長官の御出席を願っておったわけです。昔の法務総裁は、内閣の法律顧問として、内閣の法律的意見を言う権限があったが、今の法務大臣はそういう官制でなくなったから、法制局長官がどうしても出ないというと、内閣全体に対する法律的意見というものが出ないわけなんです。だけれども、私が法律問題についてはしばしば法制局長官の出席を要求していても、今日までただの一ぺんも法制局長官は出たためしがない。一体どういうわけなんです。

第31回国会 予算委員会 第19号(1959/03/27、28期、日本社会党)

○猪俣委員 最初に、私の質問の中心点を明らかにしておきたいと思います。  先般わが党の今澄委員が質問しました木下商店のフィリピンからの鉄鉱石の輸入問題は、わが国の基幹産業たる鉄鋼業に関しますものであり、輸出入銀行から百八十万ドルという大金が融資されておる等から、産業行政上大きな問題があります。のみならず、特に岸内閣においては、総理でありまする岸さん、永野運輸大臣等は鉄鋼資本と密接な関係があって、鉄鋼資本が両氏のスポンサー的存在であると言われておりまして、国民に非常な批判の声があるのであります。そこで、引き続いて今澄君の補充的質問をさしていただきたいと存じます。私は、官政界の汚職、綱紀の紊乱が、……

第32回国会 法務委員会 第3号(1959/08/10、28期、日本社会党)

○猪俣委員 私は一点だけお尋ねしますが、これは前に二回、私当法務委員会で若生事件の押収第七号、これはさっき志賀委員が言いました戸高が書いた脅迫文ですが、これが検察庁へ行ってから行方不明になっておる。これはその放火事件、交番爆破事件を前に予告した脅迫文でありますから、これを何人が書いたかということが、何人が爆破に関係したかを知る絶対的な物的証拠です。それが、戸高なる者が書いたということになっておるにかかわらず、その証拠書類を紛失したと称している。そこで私は、こういう被告に有利な証拠物件が検事の手元で紛失せられた場合における検事の責任について二回にわたって質問いたしておりますが、調査中ということで……

第32回国会 法務委員会 第4号(1959/09/10、28期、日本社会党)

○猪俣委員 関連して……。新聞の伝うるところによれば、沖繩の民政府から日本の法務省に対して、どうも日本国民の中に誤解があるようであるから、その誤解を解いてもらいたいという意味において、法務省からだれか調査官みたいな人が行ったらしいのでありますが、そういう法務省から行った役人に皆さんお目にかかって何か意見を聞いたのであるか。聞いたとするならば、法務省の役人はこの新しい布令についてどういう所感を述べておったのであるか。そうしてまた法務省の役人は、アメリカの民政府なり軍関係の人と会見して、この改正刑法についての日本政府の意思を表明したのであろうかどうか。そういうことについて、皆さんの知っておるところ……

第33回国会 懲罰委員会 第3号(1959/12/22、28期、日本社会党)

○猪俣委員 議員を懲罰に付するということ、ことに、議長がみずからこの懲罰委員会に付託するということは重大であります。国民の信頼によって当選してきておりまする議員が、院内の秩序を乱し、品位を汚したということで懲罰に付せられるということは、これは、なみなみならぬ重大事件であります。そこで、議長のとりました今回の行動につきまして、その観点から、議長が尽くすべきことを尽くし、しかして後に本提案になられたものであるかどうか、お伺いしたいと思うのであります。  大別いたしまして、議長が相談をし、協議すべき人たちに対して相談し、協議を尽くされたのであるかどうかということ。第二には、議長が、その主張なり意見な……

第33回国会 懲罰委員会 第5号(1959/12/24、28期、日本社会党)

○猪俣委員 下平議員は、議運の理事といたされまして、過ぐる十一月二十七日におきまする集団的な陳情団、こういう人の議長に陳情するという件につきまして、議長あるいは副議長、その他の国会の機関の方々にあっせん交渉されたはずでありますが、その集団陳情団の代表を、議長なり副議長なりに引見するという件につきまして、あなたが交渉せられましたことを、その件に関する限り、初めから一つ御説明をいただきたいと思うのであります。以下、また御説明が足りないと思われるところはお尋ねいたしますから、あなたの記憶に存するまま、その交渉の初めからの経過を詳細にお述べいただきたいと思います。

第33回国会 法務委員会 第6号(1959/12/08、28期、日本社会党)

○猪俣委員 昨今新聞に報道せられております朝鮮の帰還問題、この今月の十四日に第一船が新潟港から出発する予定になっておりますが、これに対して韓国側の人たちが妨害をするという記事が出ております。実は私もずっと前にこの帰還促進の団体の方々からいろいろの情報を訴えられておるのであります。しかし、そのときは何かこれは北鮮側の一つの宣伝ではなかろうかとも考えられましたので、あえて当法務委員会の問題にもせず日を過ごしたのでありますが、その情報の中には車進という人物が出ておったわけであります。そうしてこの人物が十一月中に新潟へ渡るという情報が入った。しかるにこの車進という人物が新潟県の新発田市でつかまってダイ……

第34回国会 法務委員会 第17号(1960/04/05、28期、日本社会党)

○猪俣委員 先般行なわれました毎日新聞の暴力事件、これは今から二十数年前に二・二六事件のとき、反乱軍が朝日新聞にやった行動であります。自来、かような言論機関に対する、ことに輪転機をとめてしまうというようなことはかつてなかった。それがまた岸政治三年目から現われてきた。ここに大きな問題があると私は思う。そこで、日本社会党といたしましては、暴力追放特別委員会というものを作りまして、抜本的な対策を真剣に考えておるわけであります。これは単に警察関係あるいは検察関係を追及したっておさまる問題じゃないと思うのです。その根は実に深いと思う。  そこで、これは警視総監にお尋ねいたしますが、先般の毎日新聞社襲撃事……

第34回国会 法務委員会 第21号(1960/04/14、28期、日本社会党)

○猪俣委員 今の質問に関連して。――阿部君の提出した問題は、刑法理論としても、あるいはまた法律の理論としても非常に深刻な問題なんです。それはわれわれが自然法的に享有しております生存権と所有権というものが対立した場合、どういうように処置すべきかという問題に入ってきているわけです。今阿部君も言われたように、第二、第三の類型については異存がないのでありますけれども、第一の類型、すなわち生存権的な要素を多分に持っておるこの所有権との衝突事件について、国家なり法がどうこれを処置するか。今までは決して法が処置しなかったわけではない。民事事件では明け渡し請求ができたわけです。不当占拠として裁判ができた。それ……

第34回国会 法務委員会 第22号(1960/04/15、28期、日本社会党)

○猪俣委員 質問に先だちまして、私どもの質問いたしまする点についてちょっと申し上げたいのでありますが、新潟県西頸城郡青海町という人口一万七千の小さな町におきまして、これは富山県境に近い町でありますが、ここに黒姫山という、二百億トンを蔵しておるという石灰岩の山をかかえ、これがそもそもの事の発端であります。この町に古くから青海電化株式会社という会社がありまして、セメントの製造、肥料の製造等をやっておったのでありますが、ここに明星セメント会社というものが進出して参りましてから、この平和の町におきまして非常なあらしが吹きすさびまして、幾多奇怪なる事実が起こって参ったのであります。私は主といたしまして人……

第34回国会 法務委員会 第23号(1960/04/26、28期、日本社会党)

○猪俣議員 お手元にプリントを差し上げておきましたが、一応これを読みまして、提案理由の説明にかえたいと思います。  現行鉄道公安職員の職務に関する法律が、議員立法として当法務委員会が立案審議に当たり、昭和二十五年八月にこれが法律として成立いたしました。  第八国会においてこれが成案となりました当時の立法目的は、当時の社会事情及びその社会の実情を反映していました鉄道運輸に関する特別な犯罪の増加に対処するため、鉄道運輸の当局者より要望があり、当委員会が立案することとなったのであります。  この立法の目的は、各条文において明らかであります。すなわち、特殊の鉄道犯罪、列車内における窃盗、車内における暴……

第34回国会 法務委員会 第24号(1960/04/28、28期、日本社会党)

○猪俣委員 調達庁にお尋ねいたしますが、行政協定第十八条関係についての処理の状況は、一覧表をいただきましたので数字はわかっておるわけでありますが、この処理の状況について、少しその手続、それから実際のやり方等御説明いただきたいと思います。  この表を見ますると、示談で請求権を放棄したようなものも出ているわけですが、こういうのは一体どういうふうにして示談が成立したのであるか、そういうことについても具体的なやり方をちょっと御説明いただきたいと思います。
【次の発言】 この昭和三十五年一月三十一日現在の行政協定第十八条関係業務処理状況一覧、この中には、日本国に駐留するアメリカ合衆国軍隊等の行為による特……

第35回国会 地方行政委員会 第2号(1960/08/10、28期、日本社会党)

○猪俣委員 私は主として警視総監にお尋ねをしたいと思いましたが、行先不明で御出席がない。そこで警察庁長官に二つ三つお尋ねいたしまして、ごく簡単に切り上げたい。  これは具体的の事実にあらずして、法制的にお答えいただきたいのです。今ここに警察官の職権の乱用があったという場合の間接または直接の責任関係についてであります。国家公安委員長、それから警察庁長官、それから東京都の公安委員長、警視総監、こういうふうな系列のうちに、警視庁におきまする職権乱用があったという場合の責任関係、どこまでこれが及ぶのであるか。もちろんその濃淡は違いましょうけれども、それから直接、間接の違いはありましょうけれども、どうも……


29期(1960/11/20〜)

第38回国会 法務委員会 第3号(1961/02/23、29期、日本社会党)

○猪俣委員 公安調査庁長官にお尋ねいたします。もちろんこれは次長からの答弁でもけっこうでありますが、先般地方行政委員会並びに法務委員会の連合審査会を開きまして、私が質問をした。その前に、解散前も、浅沼テロ事件に関連してやはり質問いたしております。それは、私どもの見解は、今回の右翼団体のテロ事件は、すなわち日本の治安に関係します非常に大きな問題として、どうも国際的な謀略機関が謀略的行動をしてわが国の治安を乱しているのではなかろうかと思われる節があるわけであります。それは昨年社会党あるいは総評その他の民主団体が猛烈に反対をいたしました安保反対闘争、あの熾烈をきわめました安保反対闘争が実は国際共産主……

第38回国会 法務委員会 第4号(1961/03/03、29期、日本社会党)

○猪俣委員 私は最高裁判所の事務総長から事実をお聞きしてから法務大臣に御意見を承りたいと存じましたが、まだ見えられませんので、時間の都合上法務大臣にお聞きいたします。  問題は、今問題になっております飯守裁判官の異例な談話についてであります。この談話によりますと、嶋中事件は皇室に対する名誉毀損事件だ、これは中央公論に載りました「風流夢譚」という小説に関することだと思うのであります。そうしてそれから殺人事件が起こった。この嶋中事件は皇室に対する名誉毀損として正式な司法的措置をとるべきだということを、嶋中事件を教唆したと思われる赤尾敏氏の殺人教唆に対する拘置請求を却下した直後におきまして、かような……

第38回国会 法務委員会 第8号(1961/04/07、29期、日本社会党)

○猪俣委員 今人権擁護局長の御説明を聞きましたが、まだ調査ができておらないで、中間報告はできる段階じゃないということでありますので、それ以上お尋ねいたしましても無理かとも思います。ただ擁護局長のお話のうちに、まだ目下裁判中だというふうなお話がありましたが、この容疑者は八人あるうち二人だけが裁判中でありまして、首魁と思われる渡邊清茂なる者は、もうすでに刑が確定いたしております。それから五人の何にも知らない乗組員たちは、一万円の略式命令を出されて、わけのわからぬうちにこれも確定してしまっておる。今二人の人間だけが、船長及び洲崎という人物だけ公判中でありますが、あと首魁その他の者は全部裁判は終わっち……

第38回国会 法務委員会 第14号(1961/05/22、29期、日本社会党)

○猪俣委員 小野さん、団藤さんあるいは戒能さん、お三人にいずれも御意見を承りたいと思うのであります。さきの小野先生の御発言中にありましたが、自民党案あるいは社会党案をなるべく一本にしたらどうかという御発言がありまして、一本にするような交渉もあったわけでありますが、ただどこでわれわれが一致できないか。いずれも政治テロ行為、民主主義を破壊するような行為に対しましては反対であります。 これを刑罰法案として出す際にどうしても一致できなかったことは、さっき戒能先生もおっしゃいましたが、テロ行為なるものと集団行動なるものとを同じ政治的暴力行為として、同じ一つの法案でこれを処罰する。要は、浅沼事件以後盛んに……

第38回国会 法務委員会 第15号(1961/05/24、29期、日本社会党)

○猪俣委員 藤原先生にお尋ねいたしますが、先生は政治学者でおられるのであります。政治学と申しますか、政治史と申しますか、そういう観点から日本のテロ行為を、また各国のテロ行為を研究しますと、おおむねその民族の特殊性や政治環境が明らかになるので、非常に興味あることだと思います。われわれはまだその研究はできておらないのでありますが 日本におきましては、大久保利通の殺害事件以来相当の政治テロが行なわれ、日本の名物だと外国では批評されていることは、先生御存じの通りであります。ただし、その方向を検討いたしますと、大久保利通を初めとして、時の権力者、あるいは財閥という支配階級、こういうものに対してやいばを向……

第38回国会 法務委員会 第17号(1961/05/27、29期、日本社会党)

○猪俣委員 関連して――これは御存じのように議員立法で、お互いに質問する者も答弁する者も議員同士です。これは差しつかえないと思うのだ。立法府なんだから、これはまた議員が立法することが常道でなければならぬ。しかし執行するものは行政機関なんだから、警察なりあるいは検察庁なり、つまり法務省、警察庁関係が執行の任に当たる。その間に解釈の食い違いがありますと、早川君が今こういう意味だと解釈しても、検事は違った解釈をやると、どんどん違った方向に使われてしまう。そこでこういう重要法案の場合に、法務省の次官なり局長なりが来ていないというのは不当だと思う。来ているのは公安調査庁ばかりだ。刑事局の課長が一人来てい……

第40回国会 地方行政委員会 第2号(1961/12/15、29期、日本社会党)

○猪俣委員 今度のクーデター事件につきまして、これを未然に防止をし得ましたことは、警察のたゆまざる努力の結果でありまして、これは敬意を表します。また自衛隊が、個人的なつながりで働きかけたのに対して、その良識を失わなかったこと、これまた自衛隊のために慶賀をいたすわけでありますが、ただ、国民の中には、まだすっかり安心し切れないものがあるのであります。それは、安保闘争以来、われわれの耳にもいろいろなテロあるいはクーデター計画のことがしばしば伝えられておりますし、今問題になっておりましたUPIの外電にもさようなことが伝えられておる際でありまするので、多少の不安の念を抱いておるのであります。そこで、これ……

第40回国会 内閣委員会 第24号(1962/04/10、29期、日本社会党)

○猪俣委員 私は、材料の提出を、この次の十二日になりますか、していただいて、質問の資料にしたいと思います。  一つは、過去三カ年間の司法修習生が判事、検事、弁護士等、どういう方面に就職したか、その比率ですね。何人のうち何人が判事になり、検事になり、弁護士になっているかということ、これはこの次でけっこうです。  それから二点といたしましては、法務省の中の法制審議会の官制といいますか、規則といいますか、それと、現在法制審議会委員になっている人の身分、氏名、そういうもの。  それから三点としては、法務省の中に訟務局というのがございましょう、その訟務局の職員の身分、今の問題とからみますから、検事の職の……

第40回国会 内閣委員会 第25号(1962/04/12、29期、日本社会党)

○猪俣委員 この臨時司法制度調査会につきまして、官房長官に質問いたしたいのですが、これは内閣の直属の委員会なんでありますか。
【次の発言】 こういう委員会は、内閣の直属のものと、それから総理府に属するものとあるようです。私は売春対策審議会委員というのをやっておりますが、これは総理府に属しているように思うのですがこの内閣直属の委員会というものと、内閣であるが総理府に属している委員会というのとは、性格上どういうふうに違うのでありますか、それをお尋ねしたい。そうして、内閣直属の委員会というものは現在どういうものがあるのか、それから総理府直属のものはどういうものであるか、また、この二つの委員会がどうい……

第40回国会 法務委員会 第4号(1962/02/09、29期、日本社会党)

○猪俣委員 一点だけお尋ねいたしますが、この昭和女子大学の理事者の態度につきましては、学生、先生、こもごも詳細な訴えをわれわれにしているわけでありまして、実にその実態は驚きに絶えた学校が今日存在する、私どもは実に驚いているわけであります。一例を言えば、ドイツのナチスは最も愛国団体であって、ヒトラーは尊敬すべき人物だというようなことを放言しておる。そうして今志賀君が指摘しましたような、これは保守反動の教育をするのだということを揚言するとともに、先生を採用する際にはそれを約束させるそうであります。  そこで中野という教師が退職せしめられておりますが、全然その理由がわからぬというので、今法務省の人権……

第40回国会 法務委員会 第14号(1962/03/09、29期、日本社会党)

○猪俣委員 過日地方行政委員会で、例の三無事件のクーデター事件について当局の御説明をいただいたのでありますが、事件間もなくのことでありますので詳細な御報告をいただかなかったわけであります。そこで当法務委員会におきまして、なおその点についてお聞きしたいと思うわけでありますが、警察関係におきましては、本事件の特別捜査本部は解散なされたそうでありますから、ほとんど全部が終わりになっていることだと思います。事件は一切検察庁へ移ったと思われますので、検察当局からもできるだけ詳しくお聞きしたいと思うわけであります。  第一点といたしましては、本件の動機、目的がいずくにあったのか、その点につきましていまだ確……

第40回国会 法務委員会 第17号(1962/03/22、29期、日本社会党)

○猪俣委員 行政事件訴訟法案についてお尋ねいたしたいと思います。  今回の法案は現行法よりもすぐれた点もあると思います。現行法が行政権優位の思想から立案されておるのに対しまして、改正法は人民の権利、自由の尊重の民事訴訟法的色彩を濃厚にしました立案でありまして、その点におきましては進歩の跡があると思うのであります。ただ単に行政の自己簡素化や自己統制を尊重するという色彩から民事訴訟的な色彩にしたということは進歩だと思いますが、ただ、これを全体通観いたしまして、なぜその進歩思想を貫くことができなかったのであるか、どうもそういう建前でありながら、条文個々の間にはやはり昔の行政権尊重のよろいの袖が見える……

第40回国会 法務委員会 第18号(1962/03/29、29期、日本社会党)

○猪俣委員 最高裁判所事務総長にちょっと御質問申し上げたいと思いますが、今当委員会で審議しております行政事件訴訟法案につきまして、最高裁判所の事務総局では、全国の弁護士会あるいは下級裁判所の意見を徴したと聞いておるわけであります。そこでその結果について概略御報告いただきたい。そしてこの審議の参考に供したい、こう思うわけであります。裁判所側にこの質問の要旨が通告されておりましたかどうかわかりませんが、お知りの限りのところをお話し願いたい。
【次の発言】 それでは第二十七条の内閣総理大臣の異議について、全国の裁判官の意向を徴されたかどうか、その結果がどうなっているか、それを御説明いただきたいと思い……

第40回国会 法務委員会 第22号(1962/04/25、29期、日本社会党)

○猪俣委員 証拠書類並びに証拠物の公判前の閲覧の問題につきましては、これは在朝在野の法曹間に多年論議せられている問題であるのみならず、学者間におきましても相当の議論がある問題でございます。ことに実務といたしまして公判に関係している者から見まするならば、これは弁護団と検察あるいは裁判所との相当の論議の的でありまして、訴訟遅延、訴訟困難の一大要因をなしておることは一般の人も認知しているところであります。しかるにこれの問題につきまして、最近大阪地方裁判所の西尾裁判長から、検事の手持ちの証拠を全部裁判所に提出せよという命令が出たこと、及び松川事件におきまする証拠の提出問題に対して多大の疑惑が出てきたこ……

第41回国会 運輸委員会 第2号(1962/08/22、29期、日本社会党)

○猪俣委員 鉄道公安官の問題でありますが、鉄道公安官の制度につきましては、私も非常に重大な関心があるところであります。これは御存じのように議員立法であります。昭和二十五年、当時の衆議院の法務委員会、しかもその小委員会で立案いたしまして、これが委員会を通り、本会議をそのまま通った。私もその小委員の一人といたしまして立案をした責任があるのであります。現在のところ小委員として関係をした者は、私一人になってしまいました。専門員の小木君と二人きりしかいない。当時小委員会には速記がつけられておりませんでしたために、いろいろの法律の運用について、あとでわれわれの立案の趣旨がひん曲げられておるように相なったわ……

第41回国会 外務委員会 第5号(1962/09/02、29期、日本社会党)

○猪俣委員 久しぶりで外務委員会に出て参りましたが、請求権の問題について、あるいは信託統治の問題について、よく言えば特色がある政府委員の御意見、悪く言うと奇怪なる法律論を拝聴いたしました。私も大いにディスカッションをしたいと思うのですが、私の問題はそういう問題じゃなかったので、時間がありませんから単刀直入に質問に移ります。  実は、隣国の韓国に朴政権というクーデターによって生じた独裁政権、ファッショ政権ができまして以来、日本に参っております韓国人の立場が非常に微妙になって参りました。ここに国連のいう難民問題として処理しなければならぬような事象が起こりつつある。ことに、日本の各大学に学んでおりま……

第41回国会 社会労働委員会 第6号(1962/08/29、29期、日本社会党)

○猪俣委員 憲法の二十五条に、御存じのように、われわれは最低の文化生活を営むことが保障せられておるわけであります。この大原則に基づきまして、財産ある者は、憲法二十九条によって財産権が保護されておる。財産のない、自分の労働を売って生活しなければならぬ者に対しましては、二十八条で労働基本権として大原則が示されておるわけです。この中の団結権というものは、労働組合の生命であることは申し上げるまでもないのです。財産の保護につきましては、民法、商法、民事訴訟法なる法律が完備いたしておりまして、相当周密なる規定が運用されておる。しかし、労働基本権の保障につきましては、必ずしもしからず。ことに団結権に対する保……

第41回国会 法務委員会 第3号(1962/08/24、29期、日本社会党)

○猪俣委員 私は、韓国の日本に来ております人たちの処遇につきましてお尋ねしたいと思います。  隣国の韓国は不幸にして政情が安定しておりませんで、政変みたようなものが次々と起こって参ります。そのたびに韓国から脱出して来て、日本に来ておる人が相当数ございます。こういう者たちが日本から韓国へ強制的に帰らされるということになりますと、ここに大きな人道問題が起こって参りますので、それにつきまして法務大臣並びに入管局長並びに条約局長お見えになっておるようでありますから、二、三所見を承りたいと思うわけであります。  質問の要旨をよく御理解いただくために多少の前文句を申しますが、御存じのように李承晩政権という……

第41回国会 法務委員会 第5号(1962/08/31、29期、日本社会党)

○猪俣委員 日本に現在滞在いたしております南北朝鮮人の総人口、そのうち北がどのくらいで南がどのくらいか、調査ができておりましたら御報告いただきたいと思います。
【次の発言】 在日朝鮮人はどのくらいおりますか。
【次の発言】 そうすると、日本政府は、在日朝鮮人六十万人のうち、いわゆる韓国代表部によって登録書を持っておる人間が何人、それを持たざる者が何人というふうな調査がないというわけですか。御存じのように韓国は韓国代表部というものをつくっておる。これは韓国居留民団と連絡しまして、韓国人の登録書というものを発行しておる。それを日本政府も認めておるはずであります。そうすれば、そういう者が一体何人ある……

第43回国会 法務委員会 第3号(1963/02/12、29期、日本社会党)

○猪俣委員 私は韓国の日本に来ておりまする、われわれから言うと、難民と称せられる者の取り扱いにつきまして、政府に質問したいと存じますが、きょうは日本赤十字社から参考人の井上さんがお見えになっておりますので、その都合もあろうかと存じますから、井上さんから先にお尋ねいたしまして、それから政府の方から御所見を承りたい、こう思うわけです。そこで井上さんは、私の質問が終わりましたら御自由に私としてはお引き取り願ってもいいと思います。  井上さんにお尋ねいたしますが、昨年の十月一日に国際赤十字の委員会から在日韓国難民は国連高等弁務官の委託管理に該当するとの裁定があったと聞いておりますが、そのいきさつについ……

第43回国会 法務委員会 第4号(1963/02/19、29期、日本社会党)

○猪俣委員 日韓間の外交交渉に伴いまして、韓国人の法的地位というものがやはり協議されたと思いますが、もちろんまだ結論は出ていないでございましょうけれども、今日までの経過を御説明いただきたいと思うわけです。どなたからでも適当な方から大体の御説明をいただきたい。
【次の発言】 今在日朝鮮人、ことに北の方の人たち――不幸にして朝鮮は韓国と民主主義人民共和国と二つに分かれておりますが、この北の民主主義共和国に属する人たちは、非常に何か心配をしておるようであります。これは前にもお尋ねをいたしたわけでありますが、心配するのも無理はないのでありまして、韓国の方では、どうも代表部と称する妙なものが存在し、とに……

第43回国会 法務委員会 第9号(1963/03/14、29期、日本社会党)

○猪俣委員 法務大臣にお尋ねいたしますが、明日当法務委員会で、再審に関する小委員会を開きまして、参考人を呼んで御意見を承ることになっておりますが、その参考人の一人に安倍検事をお願いしておりましたところ、法務省の人事課長から出席できないという通知があった。私は実は法務大臣に廊下でその点をお聞きしておきたいと思っておったのですが、私もおくれてきたし、大臣もおくれてきたので、出すべき機会がなくて、公の席上で出すわけでありますが、国会からわざわざ参考人として御出席を願う――ことに再審問題でありますから、検事とか判事とかいう立場の方々、現職の御意見というものが非常に参考になる。国会から正式にそういう申し……

第43回国会 法務委員会 第10号(1963/03/19、29期、日本社会党)

○猪俣委員 法務大臣にお尋ねいたします。最高裁判所の人事につきまして二、三お尋ねしたいと思いますが、最高裁判所の判事の任命につきまして、法務大臣はどういう職責を持っておられるか、まずそれをお尋ねしたいと思います。
【次の発言】 最高裁判所の判事の任命は、裁判所法三十九条によって内閣が任命することになっておりまして、法務大臣が推薦しなければならぬというようなことは規定には見えないようでありますが、法務大臣は閣僚の一員として、当然の職責としてやられることだと思うわけであります。そこで、その推薦をなさるについて従来の慣行もあるわけです。たとえば最高裁判所等と、あるいは日本弁護士会等とよく話し合いをさ……

第43回国会 法務委員会 第17号(1963/05/30、29期、日本社会党)

○猪俣委員 これは世界的な問題であるし、日本においても相当問題になっております中性洗剤の問題につきましてお尋ねするのでありますが、法務省の方にお尋ねすることは、昨年の九月二十日に東京都北区の庵島弘敏という人が中性洗剤をあやまって飲んで死亡した事件がございます。さような事件があるにかかわらず、厚生省の態度その他はなはだふに落ちない行動をやっておると思うのであります。これは本年の三月二十日に東京都監察医務院長吉村三郎の名において死体検案書が出ておる。この死体検案書には明瞭に中性洗剤による死亡であることが出ているのでありまして、この事件は警察にも報告せられているわけであります。  なお、事案は、庵島……

第43回国会 法務委員会 第19号(1963/06/04、29期、日本社会党)

○猪俣委員 東京地方検察庁の検事の安倍治夫氏が函館に転勤になったということにつきまして、世上いろいろのうわさが出ておるわけであります。この際大臣からはっきりしたそれに対する御意見を承りたい。と申しますのは、安倍治夫氏も検事であり、行政官ですから、どこへ転出させられても、これは当然のことでありますけれども、いま函館に行かれたということは何かそこに割り切れない感情が残るわけであります。函館にどういう地位でおいではなったのであるか、それを第お一尋ねいたします。
【次の発言】 大臣も御存じのように、安倍検事は当衆議院の再審制度調査小委員会へ参考人として御出席願い、いろいろ再審制度についての御意見を承っ……

第43回国会 法務委員会 第20号(1963/06/06、29期、日本社会党)

○猪俣委員 神崎さんに二、三お尋ねし、それから森長さんにお尋ねしたいと思います。  先ほど、この大逆事件の刑の執行を終わった直後において、議会の予算委員会でこの事件についての質疑が行なわれたというお話がありましたが、その委員の政府に対する質疑の重点はどういうところにあったのでありましょうか。これは冤罪であるのじゃないかというような点にあったのか、あるいはかような不退なやからを出したのは政治が悪いというような角度をついたのか、あるいはまだやり方がなまぬるいようなことを言うたのであろうか、その当時における議員の発言をお調べでありましたら、その中心をお話しいただきたいと思います。

第43回国会 法務委員会 第21号(1963/06/07、29期、日本社会党)

○猪俣委員 法務大臣にお尋ねいたしますが、一つは死刑囚平沢貞通に関する件であります。これは前にやはり大臣の所見をお述べいただいた問題でありますが、平沢は中央更生保護審査会に対して仮釈放の申請をいたしておりましたところ、最近却下せられたわけであります。先般磯部弁護士が彼の拘置されております宮城刑務所を視察いたしますと、所長の態度及び教戒師の言動その他から推測すると、どうも死刑の準備をやっているのじゃなかろうかというように、たいへん心配をして帰っておられるわけであります。ところが、この平沢に対しましては再審の申立てがされておりますが、最近になりまして、判決にたいへんな間違いがあることが弁護団から発……

第43回国会 法務委員会 第22号(1963/06/11、29期、日本社会党)

○猪俣委員 この改正法の第一条ノ二でありますが、「銃砲又ハ刀剣類ヲ用ヒテ人ノ身体ヲ傷害シタル者ハ一年以上十年以下ノ懲役ニ処ス」これは刑法の規定より非常に重くなっております。これはいわゆる暴力団、こういうことを常習としておる暴力団のみならず、偶発犯、たまたま偶発的にこういう銃砲または刀剣類を用いた者にも適用になるわけでありますか。
【次の発言】 そうすると、夫婦げんかなんかの場合に、妻君でも何でも逆上して出刃ぼうちょうをもってけんかしたというような場合もこの中に当てはまって、結局は権利保釈ができないという御解釈ですか。
【次の発言】 そういう出刃ぼうちょうなんかは入らないということはどこの規定に……

第43回国会 法務委員会 第23号(1963/06/13、29期、日本社会党)

○猪俣委員 入管当局にお尋ねいたします。実は韓国の政治亡命者の件につきまして、たびたび入管とは折衝もしておりますし、当衆議院の法務委員会、あるいは参議院の法務委員会におきましても質疑が行なわれておるのでありますが、まだ明確なる線が打ち出されておらぬのでありまして、実は私どものところへ相当心配をいたしまして陳情に来る者が非常に多いわけであります。ことに先般仮釈放になっておりました孫君が、毎月一回の切りかえのときに出ましたところが、そのまま逮捕されて抑留されてしまったということから非常な恐慌を来たしまして、一カ月ごとの滞留の切りかえにも本人自身は行かぬで代理人をやるというように警戒をするようにまで……

第43回国会 法務委員会 第29号(1963/07/04、29期、日本社会党)

○猪俣委員 関連。捜査中であるということで、われわれの質問もそれをある程度了としておりますが、これは相当われわれはわかっておるわけなんです。ただ当局者が発表せざる以前に、ここで個別的なことを申し上げることを遠慮しているだけなんで、そこで捜査中でありますから、私どもこれ以上答弁を迫りますのは無理だと思いますから――きょうは法務大臣が見えておらぬ、私はこういう重大なことは法務大臣がおいで願いたいと思うのです。実は御存じのように、非常に綱紀が紊乱しています。国鉄の新幹線問題でも、総責任者みたいなのが調べられるというようなこと、あらゆる層に綱紀の紊乱がある。これは何とかしなければしようがない事態なんで……


31期(1967/01/29〜)

第55回国会 外務委員会 第15号(1967/06/28、31期、日本社会党)

○猪俣委員 外務大臣と官房長官にお尋ねいたします。  本年の三月二十八日の予算委員会におきまして、私が官房長官に対しまして内閣調査室の行動及び外郭団体について質問いたしましたときに、初めて世界政経調査会なるものが説明せられまして、しかも一億数千万、十一のあげられました外郭団体のうちで最高の額が払われている。その世界政経調査会につとめておった一人が今日の問題の人物であるということで、相当国民にも不信感があると私は思うわけでありますが、この三月二十八日の予算委員会におきまして、私の福永官房長官に対しまして内閣調査室とCIAは何らかの関係があるかという質問に対しまして、福永さんの答弁、はなはだ妙な答……

第55回国会 法務委員会 第28号(1967/06/30、31期、日本社会党)

○猪俣委員 欧亜局長がお急ぎのようでありますから、欧亜局長に対します質問を第一にいたしたいと思います。  先般、外務委員会におきまして、この問題のときに、三木外務大臣は、わが国はいまソ連とは親交を進めようとしておる際であるから、いわばスパイなんというものを出すはずはないんだというふうにおっしゃった、そのとおりだと思う。ところが最近になりまして、新聞の報ずるところによると、私の自宅のすぐ近くにプリンスホテルというものがある。ここにソ連の国立ボリショイ氷上サーカス団というのが五、六十人来て宿泊しておる。四月二十三日から来ておるのであります。しかるに、五月五日の午前十一時ごろ、この団長の部屋の捜索を……

第55回国会 予算委員会 第8号(1967/03/28、31期、日本社会党)

○猪俣委員 第三次防衛計画が発表せられまして、驚くべき予算が計上せられておるのでありますが、それに伴いまして、自衛隊のあり方と日本国憲法九条との関係につきまして、はなはだ明瞭を欠いた答弁が繰り返されておるようであります。そこで、私は、第三次防衛計画に関連いたしまして、日本国憲法の趣旨を明らかにするべく、主として総理大臣の所信をお尋ねしたいと存じます。  日本国憲法第九条は、世界にまれなる戦争放棄、平和をこいねがうところの国民の意思表明として、内外ともに高く評価せられておるのでありますが、この日本国憲法第九条に対しまして、佐藤総理はいかなる評価をなされておるのであるか、その点について、まずお伺い……

第55回国会 予算委員会 第17号(1967/07/13、31期、日本社会党)

○猪俣委員 時間がありませんから、簡単に御質問いたします。  この公安条例、普通、事務条例と申しております自治体の条例を立法化するという意見もあるわけでありますが、これに対しまする佐藤総理の御意見を承りたいと思います。
【次の発言】 この間、新聞の報ずるところによれば、政府と自民党では、当分立法化はしない、こういうのでありますが、あなたの御答弁は、立法化は考えておらないということになると、当分じゃなくて、これは、あなたが総理の地位にある間は立法化は考えない、こういうふうに受け取ってよろしゅうございますか。
【次の発言】 ただいまのところというのを、もう少し限定的に御答弁願いたいのです。これは私……

第58回国会 沖縄及び北方問題等に関する特別委員会 第1号(1968/03/19、31期、日本社会党)

○猪俣委員 これより会議を開きます。  私が年長者でありますので、衆議院規則第百一条第四項の規定によりまして、委員長が選任されるまで、私が委員長の職務を行ないます。  これより委員長の互選を行ないます。
【次の発言】 ただいまの小渕君の動議に御異議ありませんか。
【次の発言】 御異議なしと認めます。よって、床次徳二君が委員長に当選されました。(拍手)  委員長床次徳二君に本席を譲ります。

第58回国会 懲罰委員会 第6号(1968/04/05、31期、日本社会党)

○猪俣委員 簡単にお尋ねいたします。  売国者ということばがあまりいいことばじゃないということを前提といたしましても、問題は、このことばが懲罰に値する価値あることばであるかどうか、要するに、価値判断の問題だと思うのです。これは正しい、どこまでもきれいなことばだと言い張ることもいかがなものであろうかと思います。ただし、これが直ちに懲罰に値することばであるということにも問題があろうかと思うわけであります。だから、結局は、国会議員を懲罰するということから見て、そのことばの価値判断をどうとるかという問題だと思うのであります。ところが、鯨岡さんは「これが懲罰を求めんとする本動議提出の底に横たわる思想の根……

第58回国会 法務委員会 第3号(1968/03/01、31期、日本社会党)

○猪俣委員 委員の発言は自由で、大いにやってよろしいのでありますが、とにかく事務官僚を前に政党に対するような質問をやるということは、どうもぼくは不見識だと思うのです。しかも、きょうは質問者が多くて、時間が限られておるわけなんだ。それを長々と、社会党はどうのこうのと、おかしいですよ。どうかしているのじゃないですか。来ているのは、失礼だが事務官僚ですよ。その前に、お互い公党が、事務官僚に、事実を質問するのは当然だけれども、社会党の性格はどうのこうの、そういうようなことを言って、事務官に何をお尋ねするのですか。もう少し質問を整理して、あなたまだお若いようであるからあれだが、今後もあるから、もう少し整……

第58回国会 法務委員会 第5号(1968/03/07、31期、日本社会党)

○猪俣委員 裁判のスピード化ということが非常に国民の要請になっておりまして、これをどうするかということは、臨時司法制度調査会でも非常に大きな問題になったわけでありますが、結局において、いろいろ方法はありましても、現在の裁判官の数が非常に足りない。裁判官がなまけているかというと、なかなかもってこれは非常な過労をするくらいの事務があるわけでございます。ところが、裁判官の有資格者というのは、これはなかなか厳重な国家試験を経てこないとできませんので、そこで、私はお尋ねすることは、裁判官の数を非常にふやすという意味において、事務系統に裁判官の資格のある者を使うことがいかがであろうかと思う立場からお尋ねい……

第58回国会 法務委員会 第9号(1968/03/15、31期、日本社会党)

○猪俣委員 ちょっと関連して。いまの問題は、これはまた中谷委員から質問があるでしょうが、私は法の解釈の問題につきまして御所見を承りたい。  と申しますのは、現に第一線に働いております検事の中に、法の解釈について、われわれがさような意味でこの法はできたんじゃないといって国会の審議録を提出して検事の考えに対して反駁いたしますと、いや、国会でどういう意味で法律ができても、できた以上はわれわれの解釈でやるんだということを法廷で公言した検事がいる。これは相当ばかな検事だと思うから、私は徹底的にやったのであります。そこで、一体破防法なんという画期的な法律、御存じのように、これの成立のために、われわれもその……

第58回国会 法務委員会 第11号(1968/03/21、31期、日本社会党)

○猪俣委員 法務大臣が御出席になっていますから、法務大臣に簡単に御質問してみたいと考えます。  私は、去る三月十五日に、法の解釈の態度につきまして法務大臣に質問いたしました。これは私は、老婆心で申し上げたものであることを断わってあるはずである。また、そのときの法務大臣の私への、発言中不穏当のところを取り消したらどうだというお話も、これも悪意あるものとは私は考えておりません。老婆心で申されたものだと思っておるのであります。ただ、どうもあなたは憲法に少し暗いような気がするのだ。一体、法の秩序の根源は憲法である。法務大臣はその最高の行政の責任者でなければならぬ。だから、倉石君なんかよりあなたのほうが……

第58回国会 法務委員会 第12号(1968/03/22、31期、日本社会党)

○猪俣委員 私は、難民問題、亡命問題につきまして、政府の御見解を承りたいと思うわけであります。  それは、ことしは国連の世界人権宣言が宣言せられましてから満二十年に相なるわけであります。一九四八年十二月十日に、第三回国連総会で、この人権宣言が採択せられてから、ちょうど二十年に相なります。そこで、第十八回国連総会におきまして、ことしは国際人権の年とするという決議がなされておるわけであります。日本の政府におかれましても、その用意があると存じます。そこで、明治百年に対しましては非常に宣伝をせられて、いろいろな行事を考えておられるようでありますが、それもいいでしょう。しかし、人権擁護を目的といたしてお……

第58回国会 法務委員会 第14号(1968/03/28、31期、日本社会党)

○猪俣委員 関連して。私は実は長男を自動車事故で即死させまして、精神的ショック大なるものがあったのです。自来裁判をいたしましたが、十三年かかりましてようよう解決いたしました。しかし、貨幣価値は全く違ってしまっておるわけであります。私は弁護士もやっておりまするので、損害賠償、慰謝料の請求を多く頼まれておりますが、どうも実例は、せっかく裁判をやって判決が確定しましても、加害者が全く資力がなくて弁償を受けることができない。その弁償を受けることができないために一家の生活も成り立たぬというようなこと、これは新聞にあらわれましたように、加害者も貧しく、被害者も貧しい、両方自殺者が出ているという社会状況であ……

第58回国会 法務委員会 第15号(1968/03/29、31期、日本社会党)

○猪俣委員 関連。これは、いま刑事局長の説明によれば、被告発人が上申書を出しておる、それだから調べないんだ――そういうことないでしょう。これだけの大詐欺事件だ。上申書だけで済まされる道理はないですよ。しかも被告発人が来ておるじゃありませんか。その共犯者がいないということであるなら、なおさら現在おるところの人を調べるということが、捜査の常道なんだ。上申書だけで本人を調べないなんて、ほかの問題でそういうことをやりますか。どういうわけで上申書だけで調べないのですか、その点についてはっきり言ってください。
【次の発言】 実行行為者がとにかく所在不明と称する、これも、私どもは捜査を積極的にやっておらぬの……

第58回国会 法務委員会 第18号(1968/04/05、31期、日本社会党)

○猪俣委員 私は最初お断わり申し上げることは、実はきょうは懲罰委員会があって、同僚穂積君の事案でありまするので、そちらへも参らなければなりませんがために、十時からというので十時に来たのですけれども一、大臣が御出席がおそいために質問時間が短くなってしまいました。そこで、ある程度の質問は留保することにいたしまして、第一にお尋ねいたしたいことは、最近判決になりました青梅事件の事案についてであります。事件そのものの内容についてはいまここでいろいろ申し上げることはないのですが、ただ、全国的に、あるいは世界的に有名になりました松川事件とはなはだ経過が相似ておる。どういうところが似ておるか。一つはある人間の……

第58回国会 法務委員会 第19号(1968/04/09、31期、日本社会党)

○猪俣委員 関連して一言。いま、同僚の質問で明らかになりましたが、執達吏制度当時は非常に弊害があった。そういうことで執行官制度になったと思うのですが、だから、われわれも、執行官というものは純然たる国家公務員にすべきであるという意見を持っているのです。これは、判決が幾ら出ましても、実際に実行をするのは執行官なんでありますから、これはたいへんな役目だと思うのです。ただし、それが請負制度みたいになっているというところに、いままで非常に弊害があったわけです。  そこでお尋ねいたしたいことは、この執行官に対して、最高裁はどういうふうな実際の監督行政をやっておられるのであるか、法務省関係はどうなっておるの……

第58回国会 法務委員会 第23号(1968/04/19、31期、日本社会党)

○猪俣委員 先般一応質問をしたのでありますが、意を尽くさぬところがありまして、もう一ぺんお尋ねしたいと思うわけであります。それは台湾人の柳文郷の強制送還に関する問題であります。この前の質問のときには、柳文郷に対しては、台湾側がその生命の安全を保障したから帰したのであるという御答弁でありました。そこで、どういう形で柳の身分の安全を保障したのであるか、その詳細を御説明願いたいと思います。
【次の発言】 これは日本駐在の中国大使から入管にあてた覚え書きですか。そうだとすれば、これは一体どういう法律上の性質があるのですか。外交文書であるか、協定であるか、条約であるか、一体どういう性格のものですか。まず……

第58回国会 法務委員会 第26号(1968/04/26、31期、日本社会党)

○猪俣委員 日通事件は天下を騒がしましたが、あれは昨年私が予算委員会の分科会で、米穀の輸送問題について質問をしたのがきっかけであります。それは、あの方法は会計令その他の法令に違反していることを指摘いたしまして、どういうふうにして米の輸送賃をきめるのであるかと質問しましたら、満足なる答弁は得られなかった。その後あの問題が発展いたしまして、全くでたらめな会社であることが明らかになりまして、世人はあ然としておるわけであります。どういうふうにして会社の経理というものをやっておったのであるか、これにつきまして、前々から私ははなはだ疑問を持っておったのでありますが、なおさらその疑問と必要性が痛感せられてき……

第58回国会 法務委員会 第27号(1968/05/07、31期、日本社会党)

○猪俣議員 これは前提といたしまして、この一条の思想的根底には死刑廃止論があるわけでございます。ただし、現在死刑問題につきましては法務省の法制審議会が論議を重ねておりますので、議員立法は少し早きに失すると考えまして、死刑廃止の議論は前面に出さなかったのでありますが、思想的背景はそこにあるわけであります。これが、この死刑囚だけに適用して、他の一般の犯罪についてはこの再審の適用をしないという理由になっておるわけであります。  御質問の昭和二十年九月二日から二十七年四月二十八日というのは、日本がアメリカによって占領せられ、支配せられたときでありまして、これが第一点の特徴であり、外国の軍隊が入り込んで……

第58回国会 法務委員会 第28号(1968/05/09、31期、日本社会党)

○猪俣議員 この占領中の混乱状態というものは、大竹さんもよく御存じのように、裁判所なんかも焼けてしまっておったというような状態、いまの答弁を見ても、記録が全部焼けてしまった、答弁ができないというような説明員の答弁もあったようです。終戦直後は、社会全般が非常に混乱しておった。こういう社会全般の混乱しておったときに、ほんとうに厳正公平な裁判というものは行なわれるかどうか。これはもうすでに抽象的に考えても、結論が出ておると思うのです。しかも、その背後に、占領軍なるものが非常に強力に日本を支配しておった。この刑事訴訟法の改正案をつくるときに、起訴状一本主義というのは、どうも日本の現在の弁護士事務所の実……

第58回国会 法務委員会 第31号(1968/05/21、31期、日本社会党)

○猪俣委員 ちょっと一点。これは後藤さんを除いて皆さん共通の点でありますが、御存じのように、この法案は議員立法であります。わが国の国会では、内閣提出の法案がほとんど大部分で、議員立法というのは少ない。そういう点、法制審議会で官僚や学者が集まって大いに法律議論を戦わせて出てきた法案と、多少ニュアンスが違うわけです。われわれのこの法案の根底には、死刑廃止の思想があるわけです。これが前提であります。ただし、いま死刑廃止が法制審議会で論議されている最中だから、議員立法として出すことはふさわしくない。しかし、根底はそこにあるわけです。そしてわが国の再審の門が非常に狭過ぎるということは、これは日本弁護士連……

第58回国会 法務委員会 第33号(1968/05/24、31期、日本社会党)

○猪俣委員 私も、きょうは少し時間の都合がありますので、簡単に質問をいたします。  第一番目には、いわゆる白鳥事件に対する犯人とされておりまする村上国治の仮釈放に関する件であります。これはもちろん地方更生保護委員会の職権でありまするので、政府に直接要請する筋合いではありませんけれども、地方更生保護委員会の人事権は法務大臣が持っておられるので、やはり政府と密接な関係があると思いまするから、政府の御所見も承りたいと思うのであります。村上国治は、御存じのような白鳥警部を射殺したという容疑者にされまして、昭和二十七年十月一日に逮捕されまして、今日までずっと拘禁されておるのであります。そうして結局第二審……

第59回国会 沖縄及び北方問題に関する特別委員会 第1号(1968/08/02、31期、日本社会党)

○猪俣委員 これより会議を開きます。  私が年長者でありますので、衆議院規則第百一条四項の規定によりまして、委員長が選任されるまで、私が委員長の職務を行ないます。  これより委員長の互選を行ないます。
【次の発言】 ただいまの小渕君の動議に御異議ありませんか。
【次の発言】 御異議なしと認めます。よって、床次徳二君が委員長に御当選になりました。  委員長床次徳二君に本席を譲ります。(拍手)

第59回国会 法務委員会 第1号(1968/08/05、31期、日本社会党)

○猪俣委員 私は、きょうは陳玉璽――台湾人の主星の日本からの送還問題に関連いたしまして、主として入管局長、及び大局につきまして法務大臣の御所見を承りたいと思うのです。  ただ、この問題につきまして「陳玉璽を守る会」というのができておりまして、先般入管局長に面会したいということで私が紹介いたしました多数の人と局長は会っていただきまして、詳細に御説明いただきましたそうで、たいへん感謝して私のところへ手紙がきておりますことを申し上げておきます。ただ、その結果二、三やはり疑問が生じておりますので、念のために局長にお尋ねしたいと思うわけであります。  これは一般委員諸君にも、どうしてわれわれが台湾人の問……

第59回国会 法務委員会 第3号(1968/10/14、31期、日本社会党)

○猪俣委員 日本の刑事訴訟におきましては、犯罪の捜査権は警察及び検察、両建てになっておるようでありますが、本件の日通事件については、検察官が中心となって捜査されたと思うのでありますが、さようでございますか。これは川井さんから……。
【次の発言】 そこで、政治献金その他、日通と政界との関係が捜査線上に浮かび出たのはいつごろでありましょうか。
【次の発言】 そうすると、もう三月中に脱税問題、それから使途不明金が出てきて、四月八日には福島の逮補となり、そのころ政界に対するいろいろな政治献金その他の問題が明らかになったという御答弁でありますが、これはいろいろの当時の新聞もありますが、いま問題になってお……

第60回国会 沖縄及び北方問題に関する特別委員会 第1号(1968/12/10、31期、日本社会党)

○猪俣委員 これより会議を開きます。  私が年長者でありますので、衆議院規則第百一条第四項の規定によりまして、委員長が選任されるまで、委員長の職務を行ないます。  これより委員長の互選を行ないます。
【次の発言】 ただいまの小渕君の動議に御異議ありませんか。
【次の発言】 御異議なしと認めます。よって、中村寅太君が委員長に当選になりました。(拍手)  委員長中村寅太君に本席を譲ります。

第60回国会 法務委員会 第2号(1968/12/18、31期、日本社会党)

○猪俣委員 私は、法務大臣に御所見を承りたいと思います。  これは実は巷間の説でありますので、真偽のほどはわかりませんが、例の帝銀事件の被告平沢貞通、これが御存じのように刑が確定してから相当長くたっている。ところがこれに対して、どうも近く死刑が執行されるのではないかといううわさが出てくるわけです。これは大臣の判こ一つで決定される問題であります。  私が御考慮願いたい第一点は、いま、本委員会に再審制度特例法案が継続審議になっております。これは現行の刑事訴訟法の再審に関する門を多少広げまして、真実発見のために、裁判をほんとうに慎重にするということから開かれたものであります。それは、占領中の裁判が刑……

第61回国会 法務委員会 第6号(1969/03/11、31期、日本社会党)

○猪俣委員 一点だけお尋ねいたします。これは全司法新聞というのに載っております職員の定員に関する記事です。これは三重県の尾鷲という簡易裁判所ですが、ここに職員が二人しかいないのですね。この実情が詳しく書いてありますから、長いことはやめますけれども、そしてしかもこの尾鷲簡裁には家庭裁判所の出張所があり、交通違反に対する即決処分をやっておる。非常に事件がふくそうしているのに、二人しか職員がいない。そこで書記官は調書を書く時間がないので、家庭に持っていってうちの中で書いておる。日曜日などは半分しか休みがない。のみならず、熊野から填補の判事が来て裁判を開くときには、二人の職員がみな法廷に入ってしまって……

第61回国会 法務委員会 第7号(1969/03/14、31期、日本社会党)

○猪俣委員 荒木公安委員長にお尋ねいたします。今度の東大事件その他の大学紛争事件につきまして、いわゆる警視庁の機動隊なるものが出動しているのでありますが、この攻撃武器と申しますか、機動隊が使っておりまする武器ですね、武器と申していいかどうかわからぬが、どういうものを使っておりますか。
【次の発言】 その催涙ガスですが、何かこれはガス砲といわれている鉄砲のようなもので撃つようになっておるようですが、こういうものの使用について何か細則があるのですか、ないのですか。
【次の発言】 至近距離というのは、どのくらいの距離なんですか。
【次の発言】 それから、何か放水したというのですが、これはただ単なる水……

第61回国会 法務委員会 第8号(1969/03/18、31期、日本社会党)

○猪俣議員 先ほど榊近委員が答弁されましたように、在朝法曹と申しますか、裁判所側、検察官側は、法の安定性というようなことを強調される。これはやはり日本の刑事訴訟法がずっと形式的権威主義を法の安定性というふうに考えて、今日まだその頭が抜け切らぬのだと思うのであります。私どもも法の安定性なるものを考えないわけではありませんが、しかし、現行の日本の刑事訴訟法の再審の門は、非常に狭過ぎる。これはもう相当の心ある学者、弁護士その他一般の宗教家の間で、近ごろ再審制度に関する主張といたしまして、非常に高まってきておるわけであります。ただし、私どもは、この法的安定性というものを一挙にくつえがすような法案は考え……

第61回国会 法務委員会 第11号(1969/04/04、31期、日本社会党)

○猪俣委員 これは、主として法務大臣にお尋ねいたします。   〔田中(伊)委員長代理退席、進藤委員長代理着   席〕  三月二十五日に、閣議後の記者会見で法務大臣が談話を発表された。新聞の伝うるところによれば、こう言ったということになっておるのでございますから、それについて間違っておるなら間違っておる、いいかどうか。それは、公安担当裁判官はまちまちの判決を出しており、これが法律無視の風潮を生み出しておる。政府は裁判所に対し何らかの規制をする歯どめが必要だ、こうおっしゃったというのであります。なおまた別な新聞は、こうも伝えております。近ごろ変に先走る判決が多い。法務当局でも、判決が適当かどうか、……

第61回国会 法務委員会 第12号(1969/04/11、31期、日本社会党)

○猪俣委員 荒木大臣にお尋ねいたしますけれども、ちょうど例の三億円事件が勃発しましたのが、全学連のあばれている最中でありました。今回の三億円事件の最も主要なる証拠物として、盗まれた濃紺色のカローラの発見、これに対しては警察当局も相当徹底的に捜査することにして、ヘリコプターまで使ってやっておったと報道されておりますが、ところが現実は、交番から二百五十メートルぐらいのところに四カ月もほっておいてあった。付近の主婦なんかも、妙な車がとまっておるというのでみんなうわさしておったというのです。しょっちゅうそこへパトロールが通っておったという。それだけ血眼になったカローラという車を、どうして発見できなかっ……

第61回国会 法務委員会 第13号(1969/04/15、31期、日本社会党)

○猪俣委員 いま出ていらっしゃるのは……。
【次の発言】 それじゃ、とにかく出ていらっしゃる方にお尋ねします。これは総理府になるかもしれませんが、沖縄の復帰問題、これについては沖縄島民のみならず、日本の全国民の熱望するところであり、佐藤総理大臣がおっしゃったように、国民的コンセンサス、合意がもうできておる。強い要望があることは申し上げるまでもない。しかるに、アメリカ政府の沖縄に対する態度、これは、今度新たに物議をかもしました総合労働布令というものを点検いたしますと、全くアメリカは逆に、前よりもかえって日本内地と沖縄との間の差異を著しく増大せしめるような考えがどらもあるんじゃないというふうに心配……

第61回国会 法務委員会 第16号(1969/05/09、31期、日本社会党)

○猪俣委員 時間がありませんから、ごく簡単にお尋ねいたします。四、五日前の新聞ですが、日本大学のデモ騒擾事件に関しまして、その弁護人が門馬という判事の命令で拘禁された。あまり例のないことだと思うのですが、この事件のいきさつをちょっと説明していただきたい。
【次の発言】 こういうふうに判事が弁護人に在廷を命じ、それを聞かぬということで留置するというようなことは、あなたのほうのお調べで前例があったのでしょうか。
【次の発言】 実は、それは私のお尋ねの答えにはなっておらぬのです。それは私も知っておる。そうじゃなくて、被告が全部退廷を命ぜられたので、弁護人もそれでは自分が在廷するあれがないというので退……

第61回国会 法務委員会 第21号(1969/06/13、31期、日本社会党)

○猪俣委員 矯正局長にお尋ねいたします。これは朝日、毎日新聞にも報道されましたが、今度の学生事件で起訴され、東京拘置所に入れられておる学生の中で、看守から相当暴行を受けたという事実が報告されましたが、私のところへ弁護団から詳細な報告がまた来ております。本人が事こまかに、細密に書きました手紙も持っておるのですが、時間がありませんから、一々それを申し上げるわけにいかないのですが、そのうちの桑原健一という人物、この人間は非常に綿密な訴えと、その現場の地図まで全部つけてきておりますが、これを見ますと、相当乱暴を看守がやっておる。これは昭和四十三年十月二十一日の新宿における騒擾事件に参加したかどでつかま……

第61回国会 法務委員会 第22号(1969/06/17、31期、日本社会党)

○猪俣議員 政治亡命者保護法案の提案理由の説明をいたします。  最近、国際交通の発達と周辺諸国の政情不安定を反映して、わが国に政治亡命を求める外国人が増加する傾向があります。それに対して、わが国においては、現在何ら保護規定がなく、出入国管理令等の規定に基づき政治亡命者はほとんど不法入国、不法在留、つまり犯罪者として取り扱われ、わずかに法務大臣の自由裁量により特別在留許可が与えられたときに限り在留を認められるにすぎません。しかも、この運用は厳格であり、また自由裁量であるために、必ずしも客観的公正が保障されず、政治亡命に該当すると思われる外国人を刑罰その他の迫害を受けるおそれがある国に強制的に送還……

第61回国会 法務委員会 第24号(1969/06/27、31期、日本社会党)

○猪俣委員 関連してちょっと一点だけ。東京、大阪、神戸等の大弁護士会がみんな数回開いていろいろの決議をやっておりますが、そうして、いずれもこの二十三期の司法修習生の問題について日弁連の臨時総会を開催することを要求し、裁判所が態度を変えない限りにおいては、二十三期のその特別の三十一名の修習生については、弁護士会としては修習を引き受けないという決定をすべしということに相なっておりますが、まあ不幸にして最高裁判所の意見と日本弁護士連合会の意見と食い違って、日本弁護士連合会が裁判所の態度が変わらざる限り修習を引き受けないということに相なりましたならば、仮定の問題ですけれども、これはどういうことになりま……

第61回国会 法務委員会 第25号(1969/07/02、31期、日本社会党)

○猪俣委員 これは法務当局にお尋ねいたしますが、現行の入管令は、御承知のように昭和二十六年にできたものでありまして、ポツダム政令でありますが、当時朝鮮戦争のさなかで、ことに、アメリカでは、トルーマンという反共宣言をやったことで有名な人が大統領になっておった。そういう意味におきまして、この入管令が外人に対して相当きびしくできていることも想像されるのであります。しかし、平和条約が成立いたしまして、日本が占領から独立した以上は、こういう占領政策としてできました法令は、いち早く近代的国際協調主義にのっとって改正しなければならぬことは必至でありまして、法務省におきましても、改正案は相当早くから進められた……

第61回国会 法務委員会 第27号(1969/07/08、31期、日本社会党)

○猪俣委員 本日質問するにあたりまして、前回私が質問いたしておりました問題で、法務省でも調査なさっていると思うのでありますが、アメリカの軍用機を利用して立川飛行場へ外国人が密入国してくる、そういう事案については調査なさいましたか。
【次の発言】 そういうケースはあったとおっしゃるのですか。
【次の発言】 そうすると、この前の返事とは違うわけですね。
【次の発言】 そうすると、現在ではないとおっしゃるのですか。
【次の発言】 現在はどうなんですか。現在もありますか、ありませんか。
【次の発言】 そこで、実際問題といたしまして、アメリカの軍用機に乗って立川飛行場へかりに軍人・軍属にあらざる者がおり……

第61回国会 法務委員会 第28号(1969/07/22、31期、日本社会党)

○猪俣委員 先般、私は新しい法案と行政訴訟の関係をお尋ねいたしたのでありますが、これについてもう少し明確なる御答弁をいただきたい。これは、人権保障の意味から重大な問題があるのであります。実は、本法案に関しましては、憲法論とか訴訟論とかいう抽象的な、総括的な質問をいたしまして、しかる後に一カ条一カ条審議をしたいと思っておったのでありますが、ところが時間の制約がありまして――これは委員会から制約せられたわけじゃありません、私の時日的な制約でありますけれども、他の委員からかわってやってもらいますけれども、ただ御了承いただきたいことは、今度の入管法案は一カ条一カ条の逐条審議をしないといけないのでありま……

第61回国会 法務委員会 第30号(1969/09/09、31期、日本社会党)

○猪俣委員 私はごく簡単にお尋ねしますが、いつぞやの本法務委員会で、再審法案の審議中でありましたが、自民党の大村議員から大臣に対する質問があって、われわれが再審法案で再審するべきものと予定しておりました者たちに対しては恩赦の考えがないかということに対しまして、大臣は、それは恩赦になるように非常に努力するという答弁があられたのでありますが、それは間違いないわけですね。
【次の発言】 ただ、その後どうも様子がよくわからない。関係者が法務省にも相当陳情にも行っておりますが、はっきりしない。実は七日付の内外タイムスという新聞を見ますと、恩赦課長と称する男がおります。この恩赦に対する一問一答をしている記……


各種会議発言一覧

23期(1947/04/25〜)

第2回国会 決算委員会司法委員会連合審査会 第1号(1948/06/14、23期、日本社会党)

○猪俣委員 私も司法委員でありまするが、一、二点お尋ねいたします。提案理由も見ておりませんし、何も材料をもつておりませんで、ただこの法案だけ手にしておるのでありますから、あるいは質問が重複したり、あるいは提案理由に説明があつたのを私が見落しておるのがあるかもしれません。それから鍛冶君の質問も聽いておりませんから、その点ひとつあらかじめお含み願つておきたいと思います。  私は二点をお尋ねしたいのですが、一点は憲法及び新しい刑事訴訟法と本法との関係であります。第二点は、長官が來てからお尋ねした方がよいかもしれませんが、いわゆる各官廳間、殊に警察法による各警察署と、今度新しく経済査察廳の警察署まがい……

第2回国会 決算委員会司法委員会連合審査会 第2号(1948/06/15、23期、日本社会党)

○猪俣委員 今の鍛冶委員と政府委員の答弁を聽いておりますと、問いに対する答えは出ておるのではないかと思うのです。たとえば責任問題であるが、押收すべからざる物、搜索すべからざる物を搜索した場合には、査察官が責任を負う。こういうのです。ただ執行に対する警察官の人権蹂躪問題とか、そういうものに対しては警察官自身の責任であるこういうのであるが、そうするとそれ以外のいわゆる政治的責任は別として、法律上の責任問題でどういう場合に鍛冶君心配のところがあるのか、そこを明らかにしてもらつたらどうか。どういう場合があり得るか。今の政府委員の答弁以外の責任を負わんければならぬ、どういう事例があり得るのですか。


24期(1949/01/23〜)

第10回国会 法務委員会公聴会 第1号(1951/05/24、24期、日本社会党)

○猪俣委員 委員長、ちよつとお願いするが、あなたも委員の一人だからもちろん質問なさることは御自由であるけれども、大体今までの慣例は委員長は司会者なんだから、委員に先に質問させて、最後に足らざるところを委員長がやることが大体今までの慣例であり、それが委員長の貫禄を重からしめるゆえんだと思うから御忠告申し上げます。
【次の発言】 末弘先生のお書きになりました法律時報の五月号で、大体今のような御趣旨の論文を拝見いたしたのでありますが、その中に、この法廷侮辱罪のような制度は、英米特有の制度であつて、それがうまく運用されている基礎には英米独特の事情があるように思われる、という文句があるのであります。そこ……

第13回国会 法務委員会公聴会 第1号(1952/04/30、24期、日本社会党(第二十三控室))

○猪俣委員 時間の節約のために問題を全部出してお答え願います。松下さんからお尋ねします。  アメリカの国内安全保障法、俗称マツカラン法というものが成立しましたのは一九五〇年でありますが、その一部をなしまするムント・ニクソン法というものが出されましたのは一九四八年一月であります。ところがこの法案の出る前に、非米活動委員会というものが十箇年間活動をいたしました。いろいろの事実を調べ、五百ページに上る証人の証言ができておる。それを資料といたしましてこの法案が成立した。なおサザランド教授の自由と国内安全保障という本を読みますと、一九四八年から五〇年までの間に、こういう非米活動を取締るような法案が三十八……


26期(1953/04/19〜)

第19回国会 法務委員会上訴制度に関する調査小委員会及び違憲訴訟に関する小委員会連合会 第4号(1954/07/09、26期、日本社会党(左))

○猪俣委員 今違憲訴訟の問題が出ました。下飯坂さんは原告か被告かなつてみないと苦しみはわからぬと思います。私は違憲訴訟を起して最高裁判所にあつけなくやられてしまつてはなはだ不満を持つております。これは記録を読んでいただきますと、いかにわれわれの主張が正々堂々たる天下の大論文であつたか、裁判所のこれに対する判断がいかにそつけないものであるかがはつきりわかると思うのであります。しかしその権限のある官庁が判決されたのであるからいかんともいたし方ありません。ただ近来刑事訴訟についてますます私は感を深うするのは、特に今吉田君が言われた乱闘国会の結果、ああいうほとんど空前であろうと思います変則的な国会が行……

第19回国会 法務委員会上訴制度に関する調査小委員会及び違憲訴訟に関する小委員会連合会 第6号(1954/08/02、26期、日本社会党(左))

○猪俣委員 今の金森先生の御説明吉田君の質問、いずれも現代の日本における、あるいは民主政治における悩みを現わしておる深刻な問題だと思うのであります。なぜならば、三権分立の思想というものが現代において実際にどういうふうに現われているか。いわゆる政党政治と三権分立の制度との調和でありますが、御存じのようにただいまの政治を具体的に見ますならば、自由党が多数党と相なつて、その総裁が内閣総理大臣をやつて、大多数が、自由党の党員が内閣を組織しておる。そしてまた国会はどうだといえば、自由党が最大多数党でありまして、自由党の欲するところによつて法律ができ、いかにわれらが反対をいたしましても、これは通つて行く。……

第19回国会 法務委員会上訴制度に関する調査小委員会及び違憲訴訟に関する小委員会連合会 第7号(1954/08/03、26期、日本社会党(左))

○猪俣委員 これは安平先生あるいは天野先生から適当に御答弁願いたいと思いますか、上訴不利益変更禁止の原則、これは私ども学生時代から教わつて来た原則であります。そこで今天野さんからのお話もありましたが、一体この上訴の不利益変更禁止の原則というものは法学上どういう理由で設けられたのであるか。それから新刑事訴訟法になつて附帯控訴が廃止された理由を学問的にお教え願いたいと思つております、これを第一点としてお聞きいたします。
【次の発言】 不利益変更の原則というのを今御町所の御意見によると、結局上訴が多過ぎる。これを幾らか制限しなければならぬ。その制限の一つの方法として、この不利益変更の原則を撤回してし……

第19回国会 法務委員会上訴制度に関する調査小委員会及び違憲訴訟に関する小委員会連合会 第8号(1954/08/04、26期、日本社会党(左))

○猪俣委員 今商工会議所に調停裁判のような、調停委員会のようなものをつくつて、そこで調停をさせたらいいじやないかという御議論、これも一つの卓抜な御議論だと思いますが、私は今は、古い十数年あるいは二十年前のころのことですから、今の商工会議所の組織というものがそうなつておるかどうか実は知らぬのでありますが、これはやはり一定の資格の業者から選挙によつて商工会議所の委員というものができるはずであります。ところがその選挙ですが、私が関係した時分の選挙というものは実にでたらめきわまるもので、いわゆる投票権を全部買収して歩いて、そうして一人の人間が何べんも投票して来るというやり方をやつておりました。そうして……

第19回国会 法務委員会上訴制度に関する調査小委員会及び違憲訴訟に関する小委員会連合会 第9号(1954/08/05、26期、日本社会党(左))

○猪俣委員 さつき小木君の説明されました第一のいわゆる憲法裁判所は現行憲法上可能かという論題には二つの意味があつて、憲法裁判所を新たに設けることが可能であるかどうかという議論と、現行の最高裁判所に抽象的な憲法裁判をやらせることは憲法上認められるということと、二つ意味が含まつておるという説明があつたのですが、この積極説というて出ております佐々木、中谷という人は憲法裁判所を別に新たに今の最高裁判所のほかに設けることが現行の憲法上可能であるという、この考え方を積極説と言つたのですか、どうですか。
【次の発言】 それはさつき専門員の説明でわかつたのですけれども、私がお尋ねするのは、この積極説というのが……

第19回国会 法務委員会上訴制度に関する調査小委員会及び違憲訴訟に関する小委員会連合会 第10号(1954/08/06、26期、日本社会党(左))

○猪俣委員 今の発言は最高裁判所の発言になるわけですか。最高裁判所というのは、判事の会議でしようが、そこでそういうふうに決定されているのかどうか。それとも事務局の発言ですか。
【次の発言】 今大体石田氏から増員に対する反対の根拠三点をお聞きしましたが、しかしこれは石田氏個人の意見だというわけですが、最高裁判所が大体反対に傾いておるという御意見のようでありますから、最高裁判所が反対するには相当の理由があることだろうと思いますので、私ども参考にしたいから、最高裁判所側から増員反対のあらゆる論拠についていわゆる正式な裁判官会議か何かに審議されて当委員会に結論をお示し願いたいと思うのですが、それを委員……

第19回国会 法務委員会上訴制度に関する調査小委員会及び違憲訴訟に関する小委員会連合会 第20号(1954/10/09、26期、日本社会党(左))

○猪俣委員 林委員の報告に少しく付言したいと思うのであります。さる六月二十二日、広島高等裁判所におきまして、上訴制度の意見交換をいたしました。広島高等裁判所の長官、検事長、その他弁護士会長、判事、検事二十数名集会いたしまして各意見がありましたが、大体において広島高等裁判所の石坂長官の発言が主でありまして、それによれば、東京高等裁判所に上告部というものを置いて、現在の最高裁判所の司法事件の処理に当らせたらよいではないかというような意見がありました。  なおこの際先ほど林委員からの報告にありましたいわゆる広島の高坂家の相続争いにつきまして、関係者から陳情があつたのであります。それは広島銀行本店に、……

第19回国会 法務委員会上訴制度に関する調査小委員会及び違憲訴訟に関する小委員会連合会 第27号(1954/11/12、26期、日本社会党(左))

○猪俣委員 私は今来たばかりで大事なところを聞かないでしまつたものですから……。
【次の発言】 私、おそく来て聞き漏らしたかもしれませんが、今の憲法裁判所の判事の任命方法、これはどういうふうにやつておりますか。
【次の発言】 そうするとやはり国会から出るような人間は多数党の人が多く、多数党というか多数党の好みに応じた判事が多く出るようなことになりはしませんか。
【次の発言】 実は私は去年ボンに参りまして、正式に調べたのではないが、代理大使でありましたか、それに聞いてみたのですが、先生はあまりそういうことは詳しくなかつたかしれないが、やはりどうも憲法裁判所でも多数党の息のかかつたものが多くなるの……

第20回国会 法務委員会労働委員会連合審査会 第1号(1954/12/03、26期、日本社会党(左))

○猪俣委員 近時国鉄労働組合におきまするいろいろの問題が起っておりまして、労組がピケを張ったり何かすることに対しまして、鉄道公安官がこれの取締りの第一線に出ておって相当活発に活動しておるということが全国的にわれわれに報道されるのであります。そこでこの鉄道公安官の問題につきまして、私は運輸大臣に質問したいのですが、運輸大臣は見えられない。そうするとこの問題について政府委員としてはどなたが来ていらっしゃるのですか。
【次の発言】 実は正式な政府委員がまだおそろいにならぬようでありますが、一応この鉄道公安官に関するいろいろの問題につきましては、当法務委員会は非常に関係が深いのでありまして、これは御存……


27期(1955/02/27〜)

第24回国会 外務委員会内閣委員会法務委員会連合審査会 第1号(1956/07/12、27期、日本社会党)

○猪俣委員 私は質問書を作りまして政府の方には出してあるんです。それは十五項目にわたっているんですが、委員長から十五分だとか二十分だとかいうようなことで、ほとんど質問ができないわけです。そこで飛び飛びになるかもしれませんが、第一に、沖繩住民には日本の国籍法が適用されておりますので、日本国民であることは疑いない。日本国民であり、しかもそこに潜在主権があることも疑いないことでありまするならば、この二つを結合いたしまして、沖繩住民に対し、日本の国の外交保護権があることも明白だと思います。これは私は二十四国会のときに外務大臣に御質問した問題である。そのときの答弁はあいまいでありましたが、外務大臣のこの……

第24回国会 建設委員会法務委員会連合審査会 第1号(1956/04/18、27期、日本社会党)

○猪俣委員 現行土地収用法は、憲法の規定と相待って相当慎重な手続規定をきめられておるものであります。この改正法律案は、その慎重な手続規定を、事務を簡略にするという理由のもとに、何らか戦前の土地収用法に逆行する一つの端緒になるのじやなかろうかというふうに、実はこれは杞憂であるかもしれませんが、考えられる。そこで私は、他の質問者の質問した点につきましては省略いたしまして、この四十条のただし書の改正について、法理論的にお伺いしたいと思います。  申し上げるまでもなく、この四十条の協議というのは、土地細目の公告後の裁決審判の準備手続の一つの段階である重要なポイントなんであります。これをあっせん委員会が……

第24回国会 法務委員会閉会中審査小委員会 第3号(1956/09/11、27期、日本社会党)

○猪俣小委員 去る二十四国会におきまする当法務委員会の決議、そのうちの精神衛生法に関することにつきましては、後ほど、どういう警告をなされたか、その内容をお聞きいたしましてからお尋ねしたいと思います。  いま一方、今文部省の方から報告にたりました不正なる宗教活動に対する決議、この取扱い方でありますが、大体お聞きいたしました印象は、はなはだおざなりだという印象なのであります。しかも、おそらく当委員会が開かれるということを何らか聞知されまして、そのほとんど二、三日前に急速なされたのではなかろうか。私は文部省が果して所管庁としてほんとうにこの法務委員会の決議の精神のあるところを体得されてそのように活動……

第24回国会 法務委員会閉会中審査小委員会 第4号(1956/09/24、27期、日本社会党)

○猪俣小委員 実は文部省の宗務課の方々にお尋ねしたいことがあったのですが、宗務課長が参られまして、明日にしてもらいたいというぜひなる願いがありましたので、私はそれを了といたしまして、先ほど理事会できめました順序を変更さしていただいて、明日に回したいと思います。
【次の発言】 それから、いま一つ、沖縄問題について質問したいと存じましたところが、外務省から一課長の出席通告があっただけで、大臣も次官も局長もお見えにならない。沖縄問題は事重大な問題でありまして、外務省の男系は多いし、これは法務省だけにお聞きしてもいたし方ありませんし、法務大臣は昨日私に電話がありましてきょうはどうしても都合があって出ら……

第24回国会 法務委員会閉会中審査小委員会 第5号(1956/09/25、27期、日本社会党)

○猪俣小委員 私が先般二十四国会で立正交成会の問題について論議いたしましたその議論の中にクリスチャンとしては芳ばしからざる言論があるがごときことを考えた文部省の一事務官が、私の所属いたしておりまする教会へ参って、その牧師さんに対しまして、私を信者の籍から除名すべきことを勧告したということであります。これはささやかなる一事件のようでございますけれども、私はこれを不問に付すべき問題じゃないと考える。なぜかと申しますと、第一は、私どもが立正交成会を調査いたしましたのは、これが相当布教に行き過ぎがあって、人権じゅうりん的なこともあり、家庭を破壊しているような実情もあり、その点につきまして調査をし、かつ……

第24回国会 法務委員会閉会中審査小委員会 第6号(1956/10/11、27期、日本社会党)

○猪俣小委員 船田長官並びに今井調達庁長官にお尋ねしたかったのですが、船田長官は何か所用のため御列席がない。そこでこれは明白に留保しておきたい。  そこで今井長官にお尋ねいたします。日本国とアメリカ合衆国との間の安全保障条約第三条に基く行政協定の実施に伴う土地等の使用等に関する特別措置法、以下特別措置法と申し上げたいと思いますが、この第三条の精神について調達庁の御解釈を承わりたい。  第三条は、申すまでもなく、駐留軍の用に供することが適正かつ合理的である、その場合に収用ができるという規定に相なっております。そこで、私がお尋ねしたいことは、この適正かつ合理的なる価値判断、こういう価値判断の素材、……

第25回国会 社会労働委員会法務委員会商工委員会連合審査会 第1号(1956/11/22、27期、日本社会党)

○猪俣委員 私は法務行政に関しまする点に限って御質問いたしたいと存じます。それも、実は私は四時ごろ済むかと思って出てきましたが、時間が大変延びたので、私の用意いたしました質問の三分の一くらいにとどめたいと思います。あとの三分の二は、場合によりましては労働委員かだれかに質問してもらって、もう一ぺん明らかにさせていただきたいと思っております。  そこで、最初に労働大臣と井本さんにお尋ねしたいと思います。まず第一に、本法の第二条あるいは第三条に違反をいたしましたものが、いかなる法律に基いて、いかなる処罰を受けるのであるかを労働大臣からお尋ねしたい。もし労働大臣に不服がありましたならば刑事局長からお答……

第26回国会 法務委員会公聴会 第1号(1957/04/09、27期、日本社会党)

○猪俣委員 団藤先生にお伺いいたします。  先生も御存じのように、最高裁の機構改革は、結局、訴訟遅延の顕著なる事実に着目いたしまして、これをいかにしてさばくかということから発足したことは申すまでもありません。ところが、これについて、最高裁判所の判事を増員すべきであるという論と、減員論というのがあって、今政府の提案はこの減員論になっておるわけであります。いずれも目的は訴訟を促進するにあるのでありますから、本質的にはわれわれも異論がないわけでありますが、数年前でありますが、当法務委員会が小委員会を作りまして、熱心に討議をいたしましてその要綱をまとめたのは、いわゆる増員論になっておった。なぜ増員論な……

第26回国会 法務委員会公聴会 第2号(1957/04/10、27期、日本社会党)

○猪俣委員 岩松さんにお願いしたいと思います。今度の政府提案の法案には最高裁判所小法廷を最高裁判所に置くというようになっておりますが、この置くということの法的意味ですね、これは一体どういう意味であるか。政府の説明を聞きましても、下級裁判所である、そうして独立のものである、こういう説明になっております。この置くというのは、ただ構内に置くという意味なのか、法的に最高裁判所と何らかの関連を表わす意味なんですか。あなたはさっき付置と言ったが、まあ付置という意味だろうと思います。しからば、その付置というのはどういう意味を持つのか、それをお聞かせ願いたい。

第26回国会 法務委員会公聴会 第3号(1957/04/11、27期、日本社会党)

○猪俣委員 第一点は、上告を非常に制限して、憲法違反の問題だけを最高裁判所に取り扱わせるということが先生の本来の主張であるというお話を承わりましたが、日本の最高裁判所の性格はどらもはっきりしない点があるのでありますが、憲法の八十一条には憲法裁判所としての規定があるのです。ところが、片方、七十六条には、司法権は最高裁判所その他の下級裁判所が取り扱うということになっております。そこで、甘木の憲法の解釈上、憲法違反事件だけに専念する憲法裁判所としてしまって、一般の民事、刑事の裁判には最高裁判所は終審としての働きをしないという建前が司法権の解釈から許されるものであるかどうかということについての御意見を……

第26回国会 法務委員会閉会中審査小委員会 第1号(1957/06/04、27期、日本社会党)

○猪俣小委員 警視総監にお尋ねしたいと思うのでありますが、なお、こまかいことであなたが直接御説明がむずかしければ、その係の人に御答弁していただいてけっこうです。  それは、過日新聞紙上にも発表されましたことでありますが、近ごろ、出版業者あるいは映画業者に対し、その出版物の内容がけしからぬとか、あるいは映画の内容が不相応であるとか称して因縁をつけて恐喝しておる者があるというふうに新聞は報道しているのであります。戦争前、戦争中、国体保持に名をかりまして、実につまらぬことに対して因縁をつけて、そうしてかような言論をそれこそ姿なき暴力でもって圧迫する、これが、民主的な言論が萎縮いたしまして、わが国が軍……


28期(1958/05/22〜)

第30回国会 地方行政委員会法務委員会社会労働委員会連合審査会 第1号(1958/10/31、28期、日本社会党)

○猪俣委員 まず青木公安委員長にお尋ねをいたします。公安委員会の性格についてでありますが、これは決議機関でございますか、執行機関でございますか。
【次の発言】 そうすると、執行機関だという意味でございますね。
【次の発言】 この国家公安委員会の定例会議会議録なるものが配付せられておりますが、この会議録の記載は何人がやって、それはその会議のあったその日にこの会議録なるものは作るのであるかどうか。この会議録を保管する責任は何人か、それを承わりたい。
【次の発言】 そうすると、この会議録は、その会議のあったその日に作成するものであるかどうか。

第36回国会 地方行政委員会法務委員会連合審査会 第1号(1960/10/24、28期、日本社会党)

○猪俣委員 ただいま田中委員の質問によりまして、警察当局が淺沼刺殺当時における警備に関し相当のミスがあったことが明らかにせられました。警視総監も深く責任を感じておられるようであります。およそ民主政治は責任政治でありますがゆえに、官界、政界を問わず、責任を明らかにすることが根幹であることは申すまでもありません。そこで私はこの観点から、池田総理大臣が過般衆議院の本会議におきまして御説明になりました点二、三につきまして、池田さんの所信を伺いたいと存ずるわけであります。  前置きを申し上げておきますが、今回の淺沼テロ事件につきまして、池田総理大臣を初めといたしまして閣僚の諸君、自民党の諸君が心から遺憾……


29期(1960/11/20〜)

第38回国会 地方行政委員会法務委員会連合審査会 第2号(1961/02/08、29期、日本社会党)

○猪俣委員 この連合審査委員会が連日やっておるのでありますが、新聞の面を見ましても、世論のささやく声を聞きましても、どうもさっぱり根本的な対策がない、徹底した論議が行なわれておらないという批判を受けております。私は、警備の問題もちろん重要でありまして、警察当局に相断のミスがあるから、相当の責任のあることに対してはいなめません。これは警察当局が善処せられるべきものだと思います。しかし、淺沼のテロ事件、引き続いて嶋中事件、事はただ警備の問題だけで終わる問題ではございません。深刻にして重大なるわが国の民主政治の破壊的な行動がわれわれ考えられる。そういう重大な認識がありませんと、どうも総理の、私は淺沼……

第40回国会 法務委員会再審制度調査小委員会 第1号(1962/03/27、29期、日本社会党)

○猪俣小委員 ちょっとお聞きしたい。  さっき欧米でも、この再審の問題が非常に問題になってきて、相当の本が出ておる。日本でもそれが今翻訳されつつあるというお話がありましたけれども、その本の名前、発行所のようなものはおわかりでしょうか。
【次の発言】 お三人の先生方に一つ御意見を承りたいのですが、今植松先生がおっしゃったように、吉田石松、その人の事件につきましてこの再審問題をこの委員会で検討するようになったのでありますが、そこで何とかしてあの人を助ける方法はなかろうかということを考えて、そこで立法問題にまで発展してきているわけなんですが、旧々訴と申しますか、明治時代の古い刑事訴訟法の時分には、と……

第40回国会 法務委員会文教委員会連合審査会 第1号(1962/03/23、29期、日本社会党)

○猪俣委員 今、新週刊その他につきまして、学校の名誉を棄損するという意味で、しかるべき法の制裁を要求したらどうかという質問がありました。私も、ぜひそれをお勧めしたいと思います。今あなたは徹頭徹尾新週刊の記事が虚妄であることを説明されましたが、私のところへ集まってきております材料は、どうもあなたの説明と大へん違っておる。一人々々の生徒の供述が相当きているわけです。それから手紙もきております。今あなたが説明されたことと大へん違うのであるが、私は、学生なり生徒なりの名前をあげることに対して実はちゅうちょしている。本人のしかるべき同意を得ないと、ちょっとここにあげられません。あげると、すぐまた諸君がこ……

第43回国会 法務委員会再審制度調査小委員会 第1号(1963/03/15、29期、日本社会党)

○猪俣小委員 今の円山さんのお話のうちの最後の話ですが、再審事件における裁判官構成問題、弁護士を裁判長にするということでありますが、そうすると、あなたの御意見では、とにかく弁護士をやめて、そして裁判官に任命してもらってその裁判に参加する、そういう意味でありますか、弁護士は弁護士のままでというような意味でありますか。
【次の発言】 私のお尋ねいたしますのは、大へんけっこうなことだが、これが憲法との関係上合憲的であるかどうか。実は臨時司法制度調査会において法曹一元化が今論ぜられておる。弁護士から出た島田武夫氏が、今あなたのおっしゃったように、調停制度から持ち出して、一体裁判官の人数が非常に足りない……

第43回国会 法務委員会再審制度調査小委員会 第2号(1963/03/22、29期、日本社会党)

○猪俣小委員 今、日弁連の出しました刑事訴訟法第四編中改正要綱案、その第一、刑事訴訟法の第四百三十七条の修正意見ですが、「その事実を証明して」とあるのを「その事実を証明すべき証拠を提出して」、これは、大体あなたは反対のようなんですが、こういうことにつきまして英米法あるいは大陸法が実際どうなっているか、ちょっと御説明いただきたいと思います。
【次の発言】 具体的な例といたしまして、例の松川事件ですが、あれは門田判決で無罪になり、検事が上告して、判決が近く下ると思いますが、あの門田判決の中に、検事が調書を偽造し、変造し、警察官が偽証しているということを指摘しておるわけです。そうして、こういう変造偽……


31期(1967/01/29〜)

第55回国会 予算委員会第一分科会 第2号(1967/04/20、31期、日本社会党)

○猪俣分科員 裁判所側に先に御質問したいと思います。  第一は裁判遅延の問題でありますが、これは占い問題でありまして、臨時司法制度調査会でも大きな問題となったのでありますが、どうも実際の裁判状態を見ておりますと、改善の徴候が見えないわけであります。そこで、あらためて臨時司法制度調査会あたりでたいへん問題になりまして、これに対する改善のことを裁判当局も言明なされておったのですが、その後の裁判の進行の状況をお聞きしたいと思うわけであります。  第一、最高裁判所に第一審からかかって十年以上係属しているような件数をもし調査ができておりましたらお示しいただきたいと思います。

第55回国会 予算委員会第一分科会 第3号(1967/04/21、31期、日本社会党)

○猪俣分科員 ごく簡単に質問をいたします。  それは、いわゆる恵庭判決と称せられまする自衛隊法違反の裁判判決、これに関しまして、これは主として法務大臣に質問すべきものでありますが、防衛庁にも関係ありますからお尋ねしたいと思うのであります。   この判決は、御存じのように自衛隊が使っておりまする通信線を破壊、切断した、これが自衛隊法百二十一条違反として起訴されたのです。最初器物損壊罪でもって捜査しておったのを、起訴の段階になって自衛隊法違反に切りかえたというのが実情のようであります。しかるにこれが無罪になった。これに対して控訴しないでしまったわけであります。そこに私どもはなはだ矛盾を感ずるのであ……

第55回国会 予算委員会第三分科会 第5号(1967/04/24、31期、日本社会党)

○猪俣分科員 ごく簡単にお尋ねいたします。  それは米の輸送に関しまする日通と農林省の関係でありますが、戦時統合によりまして日本通運なる独占企業が発生いたしましたが、戦後も日通は巨大なる、ほとんど独占企業として存在いたしておるわけであります。そうして政府関係の物資も多量に輸送しておるわけであります。農林省関係でも、国内産の米、麦、輸入の米、麦、でんぷん、輸入飼料等、専売公社で、たばこ、塩、防衛庁の兵器、そういうものをみな独占的に輸送しているわけであります。このうち、いま米の輸送運賃につきましてお尋ねしたいと思うのであります。  それは、消費者米価と生産者米価、その関係で赤字が千数百億円あるとい……

第55回国会 予算委員会第二分科会 第4号(1967/04/22、31期、日本社会党)

○猪俣分科員 私の具体的な質問に移る前提といたしまして、根本方針について文部大臣に伺いたいと思いますが、それは、わが国の教員養成の機関についてであります。  これは専門家である皆さんにいろいろ申し上げるまでもないのでありますが、根本は、ドイツの有名な教育学者であり、哲学者であるシュプランガーの「教員養成論」、これは非常に古い木でありますけれども、しかし、これは教員養成論の聖典とされておって、日本教育大学協会でも翻訳されて出ておる本であります。彼の結論は、学術専門学科教員の養成には総合大学が適当であるけれども、国民学校教員の養成には総合大学は不適当であって、そのためには特別な組織を持つ養成大学が……


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ページ更新日:2024/11/21
データ入手日:2024/10/20

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