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吉田茂 衆議院議員
「委員会発言一覧」(全期間)

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このページでは吉田茂衆議院議員が委員会や各種会議(※)で行った質問や答弁などの発言の冒頭部分と会議録本文へのリンクを一覧化しています。吉田茂衆議院議員「委員会統計」(全期間)には委員会および各種会議の活動状況の集計結果を示しています。本会議での発言の統計と一覧については本会議発言のページを参照してください。

※「各種会議」は本会議、常任委員会、特別委員会以外の会議録の存在する会議を指します。具体的には、小委員会、分科会、公聴会、調査会、審査会などです。

ページ更新日:2024/11/21
データ入手日:2024/10/20

委員会発言一覧

23期(1947/04/25〜)

第3回国会 議院運営委員会 第6号(1948/10/21、23期、民主自由党)【政府役職】

○吉田國務大臣 政府としてはなるべく早く議会を開会したい。今しきりに準備を進めております。何分二、三日前に組閣いたしたばかりで、公務員法がどういうものであるか、從つてそれに要する費用がどのくらいであるか、大藏省でも計算しておりますが、まだ成案を得るに至りません。なるべく早く成案を得て、同時に関係筋の相談を了したい。私の希望としては十日以内くらいと思いますけれども、それにゆとりをとつて二週間内外で開会をしていただく。政府としては極力早く開会をしていただきたいという希望でありますが、もう二、三日余裕をおいていただかないと、GHQの関係、その他のために見当がつきにくいのです。予算の関係がなければ存外……

第3回国会 議院運営委員会 第10号(1948/11/08、23期、民主自由党)【政府役職】

○吉田國務大臣 会期延長その他の問題については、いろいろ議会のこれまでの慣習、運営の慣例等があつて、私もあまりよくのみ込めないところもありますから、官房長官から詳細申し述べることにいたします。どうぞ御了承願います。
【次の発言】 これは國家公務員法をなるべく早く通す必要があるために、公務員法をなるべく早く議会において審議をしていただきたいという希望があるために、公務員法を先にいたしますが、いわゆる施政の方針演説なるものは時機をみていたすつもりでおります。決してこれを特に避けておるとか、避けたいとかいう考えではないのであります。ただ前後いたすだけであります。私の了承するところでは、施政演説を議会……

第3回国会 議院運営委員会 第23号(1948/11/24、23期、民主自由党)【政府役職】

○吉田國務大臣 しばしば本議場その他においてもお願いしておるわけでありますが、どうか公務員法だけは希望を述べれば、ほかの議案に先だつても先決していただきたい。いわゆる関係筋との関係もありますから、むろん無理と申すわけではないのですけれども、参議院の方の審議期間もありますから、希望を申すと二十七日ぐらいまでに議了していただくと、参議院の方もゆとりができる。参議院の方の希望もありますから、なるべく二十七日ぐらいまでに議了していただきたい。これを先ほど議長に対してお願いしたのでありますが、諸君におかれてもどうぞ、御協力を願いたいと思います。

第3回国会 人事委員会 第2号(1948/11/10、23期、民主自由党)【政府役職】

○吉田國務大臣 ただいま上程になりました國家公務員法の一部を改正する法律案の提案理由を説明申し上げます。  國家公務員法は、新憲法の精神にのつとつて、新たな基盤の上に國家公務員制度を打立てるために、昨秋第一回國会において制定され、また去る七月一日から施行を見たのでありまするが、その後七月二十二日附をもつて、國家公務員制度改革に関するマツカーサー元帥の書簡に接しましたことは御承知の通りであります。この書簡に示されたる政府における職員関係と、私企業における労働関係の区別に明らかにいたしまするとともに、人事委員会を人事院に改めて、権限の強化をはかり、その書簡にいわゆる純司法的機関をしての性格を明確に……

第3回国会 人事委員会 第7号(1948/11/20、23期、民主自由党)【政府役職】

○吉田國務大臣 この問題はこの間も一應お答えしたつもりでおりますが、問題は要するに日本の復興に資するためには、公務員としても十分國策に沿うように働いてもらいたい、というためには自然給與の問題等についても、政府はよく考慮すべきであるということが一つと、それから人事院の六千何百円かの給與についても相当理由があるように考えられるので、この点も十分審議したい。政府としてはその研究を現に進めているわけでありますが、しかしながらこれは財源の伴う問題であり、そしてこの財源の捻出は、御承知の通り非常に財政の枯渇している今日においては、財源の発見、しかも六千何百円にすると何百億ということになるので、政府は非常に……

第3回国会 人事委員会 第11号(1948/11/26、23期、民主自由党)【政府役職】

○吉田國務大臣 昨日は私が出席できないために、諸君に御迷惑をかけたそうですが、これは全然私の知らないところであつて、御要求のあつたことを知らなかつために、これは故意の欠席ではないのでありまして、決して惡意があつたわけではありません。この点は御了承願いたいと思います。それから私の声明に対してその責任は政府にありという御意見はごもつともでありますが、われわれから申すと、お互いさまによくなかつたのではないか。これは政府も今後努めますが、どうぞ諸君におかれても十分政府に御協力を願いたいと思います。この問題はしばしば申すようでありますが、前内閣以來公約された問題で、私どもとしては必ず諸君におかれても、殊……

第3回国会 人事委員会 第13号(1948/11/28、23期、民主自由党)【政府役職】

○吉田國務大臣 明確にお答えいたしますが、御承知の通りこちらよりも関係筋の議員が合わないために、私もそうはつきり言えなかつたものですから言いませんでしたが、関係筋の議論が合いましたから、早ければ今日中、遅くも明日中には追加予算を出したいと思います。
【次の発言】 これは主管大臣の手元にもつぱら計算をいたしておるので、どういう結果になつたか、私も実は知らないのであります。知らないのでありますが、財源の許す限り適当に処置したいということであります。
【次の発言】 これは諸君の御審議次第であつて、問題は簡單であると思います。というのはいくらのベースにするかということが主たる問題であつて、そのベースに……

第4回国会 外務委員会 第2号(1948/12/06、23期、民主自由党)【政府役職】

○吉田國務大臣 お答えしますが、今日天皇陛下とトルーマンとの間に、キーナンに託してどういうお話があつたか、私は全然存じないのでありますが、しかし今お話の通りに、今日日本は外交関係は開かれておらないのでありますから、元首から元首への公の資格においてのお話があつたとしたところが、それは事実なかつたろうと思います。また國務に関することであれば、陛下は必ず外務大臣を通じ、もしくは外務大臣の助言を求められるはずであり、また從來そうであつたのでありますが、國務に関係しないからこそ、何のお話もなかつたのだろうと思う。それからはたして新聞にあるがごときお話があつたかどうか、これも私は知らないが、しかしかりにあ……

第4回国会 不当財産取引調査特別委員会 第4号(1948/12/12、23期、民主自由党)

○吉田証人 まつたく知りません。私は会つたことも見たこともありません。
【次の発言】 それはあります。
【次の発言】 実はあまりはつきりした記憶はないのですが、とにかく党に献金をする人であるから、総裁としてでしよう、礼状を書いていただきたいということを星島君から頼まれて、そうして書いたことが記憶にあります。
【次の発言】 自分で書きました。
【次の発言】 今はつきりした記憶はありません。
【次の発言】 これもはつきりした記憶がありませんが、三月のいつとかいうことになつておるそうであるということを聞いたのであつて、いつ何日というはつきりとした記憶はないのです。

第4回国会 予算委員会 第3号(1948/12/04、23期、民主自由党)【政府役職】

○吉田國務大臣 ちよつと速記をとめていただきたい。
【次の発言】 これも今日外務省といたして中華民國の情勢については、実はただ新聞等を通ずる以外の資料を持つておりませんが、しかし私は私の中華民國における体驗等から考えてみまして、中華民國においてああいう混乱が生じ、上海、南京において非常な混乱を生じて、現に外國人は日本に逃げて來るとか、あるいはマニラに避難しつつあるとかいうようなことが新聞に見えまして、経済の中心である浙江地帶においては、相当混乱が起つておるんだろうと思いますが、しかし私は中華民國人は非常に実際的であつて、混乱の間にも商賣は続ける、混乱の間にもある治安なり、秩序なりが維持されてお……

第4回国会 予算委員会 第6号(1948/12/08、23期、民主自由党)【政府役職】

○吉田國務大臣 これは私の施政の方針でこの間申し述べた通りに、まず民主政治の確立と、よつてもつて民主國の多くは連合國でありますから、その民主連合國の信頼を得ることが第一。第二は今問題になつております疑獄事件その他を國民の納得の行くような公平な処置をするということによつて道義を維持し、また外國の信用をも高める。第三には生活安定のためにインフレーシヨンを防止するということを内閣としてはあくまでも努めなければならぬ。こういう三つの考え方を持つております。
【次の発言】 これはただいま申したインフレーシヨンの問題のごときはそのおもなる問題の一つではないか、こう考えて、この施策のためには日夜苦慮しておる……

第4回国会 予算委員会 第9号(1948/12/11、23期、民主自由党)【政府役職】

○吉田國務大臣 この問題は現在の必要と照し合せて、またGHQとの関係もございます。というのは日本においてドイツ等の例を考えて、警察官を増員することが再び日本の軍備を強化するのである。あるいは警察官に名をかりて、よくもとの軍人であつたものが警察に入つて、日本において再軍備というようなうわさがあつたり、あるいは御承知の通り地下運動というようなことも種々外國の新聞等に現われて來るのでありますが、地下運動がないことは明らかでありますが、警察力については一時にあまり増加するために、日本の再軍備というようなうわさの立つことをおそれて、GHQも人員の増加についてはよほど用心した考えを持つておるのが現在であり……

第4回国会 予算委員会 第14号(1948/12/21、23期、民主自由党)【政府役職】

○吉田國務大臣 御質問はごもつともであります。実は大藏大臣及び経済安定本部長官の選任については非常に苦慮しております。のみならず御承知の通り、今日は経済再建、日本の復興という問題を、われわれ政府としても、國民としてももちろんでありますけれども、アメリカ側も非常に熱心にこの復興問題を考えておるものでありますから、それでこれは具体的に申せば、アメリカの援助等を頭に入れての考えでありますので、アメリカ側にも、ことにESS、何と言いますか、このセクションの方とも十分連絡のとれる人をと考えておるのでありますから、実は人選にいろいろ苦慮して、人の名前もあげて再三申し上げ、また紹介もしてみて、そうしてアメリ……


24期(1949/01/23〜)

第5回国会 外務委員会 第7号(1949/04/20、24期、民主自由党)【政府役職】

○吉田國務大臣 お答えをする前に一言申しておきますが、モツト博士の永世中立に関する新聞の報道は、誤報であるそうであります。それから今のお話の局外永世中立ですが、これは私の言つた意見は、ベルギーのごときは局外永世中立ということを、條約の保障によつて保障されておつたのであるが、しかしながらそのベルギーが一番先に戰禍を食つたというような事実もあるから、この局外永世中立という問題は、そう簡單に論議ができない、いいとか悪いとかいうことは論議ができないという意味で、疑問があると申したのであります。もしそういうことができて、日本が戰爭外に置かれることができるならば、それは非常に仕合せなことと思いますが、しか……

第5回国会 予算委員会 第6号(1949/04/07、24期、民主自由党)【政府役職】

○吉田國務大臣 お答えいたします。お話の通り今のような國土が狭くなつて、そうして人口がますますふえ、しかも海外から引揚げて來る。この結果人口問題が一層大切な問題になつて参りましたが、この問題の解決のためには、あまりたくさんの方法はないので、ことに外に行くとか、内において工業化するといいますか、あるいは國土、耕地を開発するとか、あるいは新しい工業を起すとか、輸出産業を起すとかいう方法以外に名案はないだろうと思います。ただ外交関係については、外に行くことについては多少話もございます。またこれは結局海外に出て行くよりほかしかたがないのでありますが、これは講和條約締結後において、あるいは講和條約締結前……

第5回国会 予算委員会 第10号(1949/04/13、24期、民主自由党)【政府役職】

○吉田國務大臣 お答えをいたします。やや仮想に基いてお答えするようなことになりますが、これは私の心持として申し述べるのです。かりに憲法第六十九條以外に解散の道がないといたしましても、民主政治の行き方から申しまして、現内閣なりわれわれが國民の信頼を失つたというときには、憲法の條章いかんにかかわらず、政治道徳から申して潔く引退すべきものではなかろうかと考えます。その結果長期政局に当るということも少々怪しくなるのでありますが、しかし長期われわれが政局に当るよりも、民主政治を確立するということの方が大事であろうと思いますから、もしわれわれの施政にして、失政が多くて、國民の了解を得ないようなことがあつた……

第5回国会 予算委員会 第12号(1949/04/16、24期、民主自由党)【政府役職】

○吉田國務大臣 これは私の施政演説その他においてしばしば申しました通り、必要に感じてあるいはでき得る限り國会を召集いたしましてこの予算を補正する、臨時國会を召集して漸次補正して参りたい、こういう考えでおります。
【次の発言】 食糧問題については、國民あげて関心を持つところであることは、もちろんのことであります。この食糧を自給自足することが理想であるのでありますが、しかしお示しの通り、限られた領土において八千万以上の人口を養うことは非常に困難なことであつて、結局は貿易によるとか、あるいは海外から安い食糧を輸入するということよりほか、しかたがないかと思います。そこで現在の食糧事情は、御承知のごとく……

第5回国会 労働委員会 第17号(1949/05/11、24期、民主自由党)【政府役職】

○吉田國務大臣 お答えをいたします。御趣意はまことにごもつともと思います。しかしながら今司令部とどういう交渉をしておるかというようなことは申し上げにくいけれども、御承知の通り労働会議にはすでにオブザーバーとして招請を受けておるようなわけで、労働会議方面から、日本が国際会議その他に参加を希望するような機運ができ、それがやがて講和会議の促進というようなことになれば非常に満足だと思います。また労働会議としても、すでに日本の委員をオブザーバーとして招請するくらいでありますから、万國國際会議等に日本を加えたいという希望は十分あるものと思います。また世界の労働問題を、日本の側が参加することによつて一層善化……

第6回国会 外務委員会 第5号(1949/11/21、24期、民主自由党)【政府役職】

○吉田国務大臣 私から一般的に今日まで体験したというか、承知していることだけ、まず第一に申し述べて、御参考に供します。  第一次吉田内閣総辞職の前後においては、その年の秋には講和会議もしくは條約という問題が引起し得るだろう、こういう予測をしてわれわれはやめたのでありますが、その後御承知のような国際環境といいますか、米ソの関係等も悪化したがためでしよう。日本の講和問題などは取上げられもせずに参つて来たことは御承知の通りであります。ところがだんだんその後、アメリカの内部の状態、あるいは欧米等の日本に対する気持、感情について私の承知するところでは、ヨーロツパの一部では今なお日本に対して決していい感情……

第6回国会 予算委員会 第4号(1949/11/18、24期、民主自由党)【政府役職】

○吉田國務大臣 私がちよつといなかつたので何ですか、この間――一昨日でありましたか、私が主席できなかつたことについてのお尋ねだろうと思います。これはある外国人に会つておりました。だれに会つたか、どうしたかということは、私は職務上申し上げることはできませんが、しかし外国人に会つておつたことは事実であります。

第6回国会 予算委員会 第5号(1949/11/19、24期、民主自由党)【政府役職】

○吉田国務大臣 お答えをいたします。むろん内閣閣僚を主として一般の計画を進めるのでありますが、その前にどういうふうにして行けば目的を達するか、しかも各方面の意見をいれて、そして的確な計画を立てるか、まだ具体的に閣僚に相談はいたあしておりませんから、まず私一個の腹案としてお聞きを願いたいと思います。  強のところは安定本部あたりが中心になつて関係省をまとめて行くというのがいいのではないか。そして安定本部においては、たとえば治水の専門家とか、あるいは水力電気の専門家とか、あるいは土木の専門家というような学歴においても経験においても有能な、あまりたくさんでない専門家を顧問なりあるいは諮問機関として、……

第6回国会 予算委員会 第8号(1949/11/23、24期、民主自由党)【政府役職】

○吉田國務大臣 お答えをいたします。この問題は内閣としてはしばしば説明を議会においてもいたしておると信ずるのでありますが、要するに産業が興つて、そして輸出が増進されて、自然に雇用の増大がはかられる、根本的には、この点にあると思うので、政府としても、産業の安定なり、また経済の安定なり、輸出の奨励なりということは、十分はかつて来ておるのみならず、直接の失業問題についても、相当費用を予算の中に組み入れてあるので、決して軽視しておるのではないのであります。また輸出も近ごろ、為替レートをかえないというような安心もできて、漸次増大しつつあることは御承知の通りであります。

第6回国会 予算委員会 第9号(1949/11/24、24期、民主自由党)【政府役職】

○吉田国務大臣 これはかねてから私の申しているように、志を同じゆうした政党ということで、講和問題だけについて志を同じゆうするが、その他の問題においては志を同じゆうしないというのも少し私の希望と違つておりますし、もう一つは仮設の問題でありますから、その場合々々を想定してああだこうだと申すのも、はなはだ申しにくいと思いますから、この程度をもつて御満足願いたいと思います。
【次の発言】 これは正式にどうこうという四角ばつた話ではありませんが、民主党を一本にして、そしてこの政界の安定をはかりたいものであるという話は受けました。しかしこれも雑談の間の話であつて、非常にかど立つた正式の申込みとは考えており……

第6回国会 予算委員会 第11号(1949/11/26、24期、民主自由党)【政府役職】

○吉田国務大臣 この点も従来大分説明いたしたつもりでおりますが、条約である以上は、条約の締盟国だけがその条約によつて件を生じ、義務を負うのであつて、第三者たる締盟国でない組は、その条約によつて権利を主張することはできないということは常識であります。またこの間もよく申したのでありますが、日本国は無条件降伏をしたのである。そしてポツダム宣言その他は米国政府としては、無条件降伏をした日本がヤルタ協定あるいはポツダム宣言といいますか、それらに基いて権利を主張することは認められない、こう思つております。繰返して申しますが、日本としては権利として主張することはできないと思います。しかしながら日本国国民の希……

第7回国会 外務委員会 第5号(1950/02/22、24期、民主自由党)【政府役職】

○吉田国務大臣 佐々木君との間の取合いでは、やおちようのような感があつて、はなはだどうも私として答えにくいが、現実やおちようでないことを、まず第一あなたとの間に協定しておきたいと思います。  それから今のお話のうちに、中ソ協定というのは、陰謀であるとか、謀略であるとかいうようなことは、これは役員会では言つておりません。謀略であるかどうか、中ソ條約なるものがどうしてできたか、その経過とか性質等について、われわれは今日新聞以外に何も承知しておらないのでありますから、これは謀略なりと断ずることは、私においてできないのみならず、また連合国の間の二箇国の話合いでありますから、これを何も知らない日本の当局……

第7回国会 予算委員会 第4号(1950/01/31、24期、民主自由党)【政府役職】

○吉田国務大臣 お答えをいたします。従来の国会において現われた議論を総合してみますと、まず反対党の諸君からは日本の状態が不安である、安定を欠いておるということをしきりに唱道せられておるが、私どもから申せば、これは必ずしも国民の意思を代表しておるものとは考えられないのみならず、講和條約の締結を前にしてはなはだ遺憾に思うのは、しばしば申すようでありますが、列国、少くとも連合国は、日本の国が安定し、復興して、そして連合国としてはともに世界の平和なり繁栄なりの増進を、討議し得るだけの資格のある力を回復しつつある。あるいは日本の従来の超国家主義とか非民主主義などの気持は克服されて、ともに世界の平和を語る……

第7回国会 予算委員会 第7号(1950/02/03、24期、民主自由党)【政府役職】

○吉田国務大臣 お答えいたしますが、日華貿易は、これはお話の通り日本として重要な一つの対象であることはもちろんでありますが、何分今の政情の安定しないときに、一方において貿易を促進するということは事実むずかしいことでありはしないかと思います。実際の事情は知りませんが……。しかし同時にこういうことは承知しております。ずいぶん密貿易が盛んだということは、これは事実であろうと思います。密貿易でありますからして、盛んなりと私が言うだけの何はありませんけれども、事実相当以上の物が、中国から入つて来ているようにも承知しております。それからたとえば開平炭のごときは、掘つて日本に輸出したいという希望を持つて蓄積……

第7回国会 予算委員会 第9号(1950/02/06、24期、民主自由党)【政府役職】

○吉田國務大臣 お答えをいたします。しばしば同じようなことを繰返すようでありますが、私は全面講和とか、單独講和とかいうことの議論のあることが、はなはだおかしいと思うのであります。国民としてはなるべく早く平和関係に入つて、そして交通もできれば、商売もできる。たといそれが一国であつても平和関係に入ることは、国民としては望ましいことである。しかしながら全面講和によつてすべての国と平和関係に入らなければいかぬ、言をかえてみれば、それであればいつまでも戰争関係を持続した方がいい、日本としては対外関係においては、いつまでも戰争状態を持続する方がいい、全面講和は、反面から考えて解釈すれば、そういうふうにもな……

第7回国会 予算委員会 第12号(1950/02/09、24期、民主自由党)【政府役職】

○吉田国務大臣 お答えいたしますが、具体的にこうという構想まではないのであります。しかし大体の方向としては、中央の行政を簡素化いたしましても、直接に地方人に接触しておる直接官庁が、やはり相かわらず旧態依然たるものがあつて行政が複雑である。あるいは届とか許可とかにしても、数箇所の役所に行かなくてはならぬということになつて来れば、人民の直接の迷惑というものも察すべきでありますから、中央が簡素化されるのみならず、地方も簡素化されて、行政組織が簡素になつて、そうして人民が何か許可を受けるとかなんとかいう場合に、ごく簡略に、従来と違つて事務が運ぶというようにしなければ、中央だけが簡素化しても同じことであ……

第7回国会 予算委員会 第14号(1950/02/14、24期、民主自由党)【政府役職】

○吉田国務大臣 いろいろ御議論がありますが、総理大臣としての公務は、先ほど委員長からお話のありました通か多端でありますから、私はここに何時何十分までおれるからという時間の打合せをして、その通り退席いたしたのであつて、軽視したとは私自身は考えておらないのであります。
【次の発言】 お答えをいたします。降伏條約によれば日本国は軍司令官の指揮のもとに入ると書いてあるので、日本がいかに防衛せられるか、日本の治安がいかに守られるか、あるいは民主化を進めるためにこういうことが必要であるとかいうことは進駐軍の判断によるべきことであり、進駐軍がある施設をなす、これに対して政府が協力する以外にしかたがないの場で……

第7回国会 予算委員会 第16号(1950/02/16、24期、民主自由党)【政府役職】

○吉田国務大臣 中ソ條約のことは新聞で承知いたしましたが、その性質、経過等については一切承知いたしておりませんから、日本政府の当局者として、これに対して批評する立場にないということをよく御承知を願いたい。それからまた国民がお話のようなこれに対して一種の関心を持つておるでありましようが、これに対してわれわれが国論を統一するということのなには、どういうふうな手段をお考えになるか知りませんけれども、政府として、連合国の間においてある條約ができた、これに対して批評がましいことを唱えるということは、この国際情勢のはなはだ微妙なときに差控えたいと思います。

第7回国会 予算委員会 第24号(1950/03/08、24期、自由党)【政府役職】

○吉田国務大臣 お答えをいたします。行政の簡素化、また局課の廃合その他による合の整理をますますいたしたいということは、私の施政の演説の中にも述べておきました。戰前戰後を通じて、あるいは剰員と言わなくとも、復員とダブつてよけいに公務員の数がふえたということもありますし、また事情が変化したとかあるいは国土が狭くなつたというようなところから、整理をすべき局課がずいぶんたくさんあるはずであります。台湾を持ち、朝鮮その他に手の及んだ日本が、四つの島に限られた狭小な領土になつただけでも、相当整理の余地があるはずでありますし、さらにまた行政を簡素化することによつて、国民がまたその恩沢をこうむるので、今日みた……

第7回国会 予算委員会 第25号(1950/03/09、24期、自由党)【政府役職】

○吉田国務大臣 昨日留保いたしました答弁をいたします。憲法上、労働権の尊重すべきことはもとよりでありますが、同じく憲法に公共の福祉を害せざる範囲内においてこれを尊重する、これが政府の見解であります。また單産ストに関する増田長官と司令部の労働課長との間に、言い表わし方について食い違いがあつた。これはGHQ労働課長に確かめたところ、官房長官の所見と全然食い違つておるところはないということを確かめましたから、御報告いたします。
【次の発言】 政府としては、憲法を守つて憲法の趣意にかなうように措置いたすつもりでおります。
【次の発言】 お答えいたします。人口問題は政府としてもはなはだ重要な国策の一つと……

第8回国会 外務委員会 第2号(1950/07/21、24期、自由党)【政府役職】

○吉田国務大臣 お答えいたしますが、私の見通しは、今植原君からしてたいがいお話くだすつたので、さらにつけ加えることはあまりないように思いますが、私がここで、常に申しておることではありますがつけ加えたいと思うのは、結局今日の状態におきましては、今日の日本の地位としては、外交問題について、あるいは海外の客観情勢等について、何らの調査機関を持つておらないのでありますから、結局植原君等が御承知になつておることだけをわれわれは承知しておるだけの話であつて、従つて見通しなるものも結論は同じくなりますが、ただあまり見通しといつて先走つてもどうであろうか。ことに事は隣国の朝鮮に関係することであり、また朝鮮から……

第8回国会 地方行政委員会 第9号(1950/07/21、24期、自由党)【政府役職】

○吉田国務大臣 審議権の尊重ということは、政府もむろん考えておるところであるし、また国会としても審議権は十分擁護せらるべきであります。ただここで問題になりますことは、やはり降伏條約において日本がある制約を受けるということはいたしかたありませんが、しかし事実においては審議権はなるべく尊重する。これが進駐軍の目的に反するとかいうようなことのない限りは、さらに議会における審議権のみならず、行政においても進駐軍の方針としては、日本政府に委讓するという方針で、万やむを得ない何かの特別な理由がある以外は、なるべく自主権なり自治権を尊重する傾きになつておることは事実であります。

第9回国会 外務委員会 第4号(1950/12/06、24期、自由党)【政府役職】

○吉田国務大臣 国連協力に対する政府の所信を、というお話でありますが、これは絶えず私が議会において報告いたしておる通りに、政府として、また国民として、できるだけの協力を払う。御質問の趣意は、もつと積極的にやらないかという御趣意だろうと思いますが、できればそうしたいと思います。思いますが、今日の今において政府及び国の立場として、積極的もいろいろ意味合いがありますが、国連の希望に応じてその要求通り、あるいは希望通りの線に沿うて、輸送その他に協力するという以上に、たとえば義勇軍を組織するとかなんとかいうようなことは今日考えておりませんが、政府の力の及ぶ限り、国連に協力して、そうして国連の力を強めるよ……

第9回国会 議院運営委員会 第2号(1950/11/24、24期、自由党)【政府役職】

○吉田国務大臣 お答えいたします。この問題はお話のような経過があり、さらにお話のような事態において関心を持つておられる重大問題でありますから、私よりも経過をよく知つておる主管大臣、官房長官から詳細お答えいたしたいと思います。
【次の発言】 書面はすべて私の名前で来るので、その書面をことごとく私が知つておるということは事実ないのでありまして、主管大臣の方よりお答えをいたします。
【次の発言】 しろうとたる点においては、私も通産大臣も同じ資格であつて、くろうと、しろうとの区別はございません。さつき参議院において、私が誠意をこめていたした説明について、大分議論があつたようですから、それで私は特に説明……

第9回国会 予算委員会 第2号(1950/11/27、24期、自由党)【政府役職】

○吉田国務大臣 お答えいたします。講和要請につきましてはしばしば議会その他で私の所信を述べておりますか、今日最も日本との間に早期講和を希望しておりますのは英、米であると思うのであります。ことにアメリカにおいてそういう感じがいたします。私も新聞以外に何の情報もないのでありますけれども、現在アメリカにおいては、この間日本に参られたダレス氏が、アメリカの七箇條の案を持つて来たとか新聞には出ておりますが、七箇條の案をもつて各別に話をし、最近においてはマリクと話をいたしておるようであります。これに対して列国からどういう返事が参つたか、これは私の知る限りではありませんけれども、まだ各国の回答は出そろわない……

第9回国会 予算委員会 第5号(1950/11/30、24期、自由党)【政府役職】

○吉田国務大臣 お答えをいたします。むろんけつこうなことと思いますけれども、日本として今日アメリカの援助資金をもらつて、そうして経済、財政をやつて行くというような状態でありますから、あまり大ぴらに、かつ豊富に援助するということはできにくいと思いますが、もし要求があつた場合には喜んで考慮いたしたいと思います。ただその他の国みたいに豊富にはできないだろうと思います。
【次の発言】 これは方針としては民営に移したいと思います。ただにタバコのみならず、なるべく官業は民営に移したい。そして能率的に経済的にやる方がいいと考えております。タバコ民営問題については調査委員会ができて、その答申を待つているような……

第9回国会 予算委員会 第7号(1950/12/02、24期、自由党)【政府役職】

○吉田国務大臣 勧告はむろん尊敬しますが、予算の全般の関係もありますから、勧告をただちに承認するということはできないだろうと思います。
【次の発言】 私のお答えをすることは、先ほどの言をもつて尽きております。すなわち、勧告は尊敬する、しかしながら予算全般のことも考えなければならぬから、予算の全般と照し合せて善処するという以上にお答えはできません。これは主管大臣が来ますから――主管大臣は今司令部に行つておるそうで、その結果もあるでしようから、主管大臣にお聞きを願います。
【次の発言】 もし法律に違反しておることがあれば、むろん訂正いたしますが、しかし私のお答えは今申した以上に出ません。

第9回国会 予算委員会 第9号(1950/12/04、24期、自由党)【政府役職】

○吉田国務大臣 お答えいたします。今度の朝鮮事件の変化については、私も新聞以上に何らの情報を持つておらないのであります。でありますから私の申すことも、はつきりした見通しではなくて、ただ單に希望を加えた感じを申すだけでありますが、この事件の発展いかんによつては、お話の通り非常に大事件になることは明らかであります。なるかならないかが問題でありますが、私の感じとしては、これで第三次世界戰爭が再び起るということになれば、これは非常なる結果――人類の滅絶というか、文明の破壊というか、非常な結果になりますので、第三次戰爭が起ることが言われておつても、それが必ず予期するがごとく――予期するというのはおかしい……

第10回国会 外務委員会 第5号(1951/02/20、24期、自由党)【政府役職】

○吉田国務大臣 ただいま太平洋同盟でありますか、いろいろお話がありましたが、政府としては何ら承知しておらないのであります。また政府に対して、具体的にこうしてくれというような提案は何ら出ておりませんから、従つて私といたして、簡單に申せばお答えができないと申すだけであります。しかし現在の国際情勢から申して、攻撃が集団的に来るとすれば、その防衛は集団的に考える以外に方法がないじやないか、たとえばアメリカにしてもイギリスにしても、共産主義の攻撃に対しては、集団的に考えている今日であつて、日本だけが独力でもつて防ぐ方法を立てるといつたところで、事実むずかしいことであるから、集団的攻撃に対しては、また集団……

第10回国会 外務委員会 第16号(1951/05/17、24期、自由党)【政府役職】

○吉田国務大臣 お答えします。日本国土の領土の範囲については、あるいは帰属については、すでにポツダム宣言の中にも一応はきまつておるのであつて、原則としてはきまつております。この原則においていかなる範囲ということになつて来ると、これは今後の交渉になりますが、政府としては千島その他従来歴史的、地理的に日本の領土になつておつたところ、また日本の領土に帰属すべきものと考えられるものについては、すべて資料を連合国司令部に出しております。この点については、日本政府、ことに日本国民の要望については、相当連合国において考慮してくれることと私は信じます。何となれば、ダレス特使もヴエルサイユ條約が一に連合国のドイ……

第10回国会 予算委員会 第4号(1951/02/01、24期、自由党)【政府役職】

○吉田国務大臣 お答えいたします。ダレス氏は、日本に対して講和條件を交渉するためではなく、日本側の意見を聞きたいというだけの話でありまして、講和條約の内容についてあれこれ言つておられるわけではないのであります。それだけお答えをいたします。
【次の発言】 御意見の通りであります。できれば全面講和と思いますけれども、これに同調しない国があれば、いかんともしかたありません。できれば全面講和で行きたいと思います。これは普通の常識でありまして、そうして日本国民としてもここに要望があると思います。
【次の発言】 ただいま申す通り、ダレス氏は各界関係者の意見を聞くという程度でありまして、具体的に軍事基地とい……

第10回国会 予算委員会 第5号(1951/02/02、24期、自由党)【政府役職】

○吉田国務大臣 御質問の範囲が非常に広大無辺であつて、お答えしにくいのでありますが、現在の事態が第三次戰争に入りつつある、あるいは移行する前提である、これはそうでもあるかもしれませんが、そうでないかもしれない。私の考えは必ずしも国際情勢に対して甘いとか辛いとか申すわけではなくて、率直に考えてみて、日本として最も恐るべきことは、神経戰に入り、いろいろなことがあつて、そのたびごとに国民が不安な状態に置かれる、これが一番危険であり、また国民として用心しなければならぬ点であると思うのであります。ようやく国情の安定しつつある今日に、不安をかもすようないろいろな事態というか、流言飛語といいますか、あるいは……

第10回国会 予算委員会 第15号(1951/02/16、24期、自由党)【政府役職】

○吉田国務大臣 自衛力の定義ははなはだむずかしいのでありますけれども、読んで字のごとく、いずれにしても、常識で考えてみましても、日本の安全は日本の手で守る、守る権利があり、また義務がある。それが自衛力である。また日本国民の自尊心からいつてみても、他力によつて守ることを期待するとか、あるいは予期しておるというような、安全保障に対する日本の自衛力を他力本願で考えるようなことがあつては相ならぬのみならず、アメリカの方も、自衛する力があり、意思があり、覚悟のある国に対しては喜んで援助をするといいますか、協力するといつておるので、その趣旨ははなはだ明瞭であるように思います。

第10回国会 予算委員会 第22号(1951/02/26、24期、自由党)【政府役職】

○吉田国務大臣 お答えをいたします。平和を論ずるのあまりに、敗戰主義というか、自衛権までも放棄するようなことがあつてはならぬというお尋ねと思いますが、その通りであると思います。今日は御承知の通り国際情勢が緊迫した結果、さらに日本ばかりでなく、中立論が大分盛んになつて来て、中立論によつて戰争を防止するというか、少くとも介入したくないという議論が出ておりますが、これもやはり平和の名においてせられておるようであります。平和々々というがために、自衛権まで喪失して顧みないというようなことがあるならば、むろんたいへんなことであつて、世界の平和、一国の平和、むろん維持すべきでありますが、その平和を維持すべき……

第12回国会 平和条約及び日米安全保障条約特別委員会 第2号(1951/10/17、24期、自由党)【政府役職】

○吉田国務大臣 平和條約と安全保障條約の内容については、すでに本会議における施政の演説で詳しく説明いたしておきましたから、ここで繰返す必要もないと思いますが、政府としては国民の総意を体して交渉に当つて来たつもりでありますし、平和條約については、これが可能のもののうちで最上の、ものであると、また安全保障條約については、現在の国際情勢のもとにおいて、日本の安全と独立を確保する道はこれ以外にはないと確信いたして締結した次第であります。従つて両條約は形式的には別個の條約でありますが、現実政策の観点からしますれば、両條約は相連関したものであり、政府としては、両條約がともに国会の承認を得ますことを切望して……

第12回国会 平和条約及び日米安全保障条約特別委員会 第3号(1951/10/18、24期、自由党)【政府役職】

○吉田国務大臣 お答えをいたします。講和條約ができた以上は、ポツダム宣言にかわるものであり、従つてポツダム宣言は効力を失すると私は考えます。  しからば中ソとの関係は交戰状態にあるのか、これはりくつはどうつくも知りませんけれども、法律的には交戦状態にあると言い得るであろうと思います。すなわち平和関係はまだ成立しておらない。講和條約が効力を発生した後において、ソ連、中国、あるいは講和條約に調印しない国との間には、事実上もしくは法律的に戦争状態が在すると言い得るでありましよう。しからばすぐ戰争になるか、これは私は政治的に考えてみて、ないことと思います。  それからソ連代表部はどうなるか。ソ連代表部……

第12回国会 平和条約及び日米安全保障条約特別委員会 第4号(1951/10/19、24期、自由党)【政府役職】

○吉田国務大臣 お答えいたします。インドの不参加は日本の努力が足りなかつたという御意見でありますが、従来日本は外交停止の状態にあるので、努力いたしたいと思つても方法がないのであります。しかしながら仕合せにしてインドは、終戦以来日本に対して多くの好意を寄せておる国の一つであります。従つてまたこのたびも講和條約調印後間もなく、日本との間の戰争関係は終了せしむるという声明を発しており、また日本との間に平和條約はなるべく早く締結したいという意思も表示しておりますから、インドと日本との間の平和條約は間もなく締結し得るという見込みであります。
【次の発言】 お話のような、外交官としてのステータスがあるとい……

第12回国会 平和条約及び日米安全保障条約特別委員会 第8号(1951/10/24、24期、自由党)【政府役職】

○吉田国務大臣 重大なる法律の解釈でありますから、政府委員からお答えいたさせます。
【次の発言】 サンフランシスコの講和会議の空気を何と見たか、おのおの見る人によつて異なるでありましようが、しかし私は戰慄を感ずるというよりは、むしろ今日共産主義が世界の大勢からだんだん遠ざかつておる一つの現われと見たのであります。しかしながら一方には、朝鮮において現に共産軍と国連軍と戰つておるという事態にある。しかも何らの予告なしに突然共産軍が朝鮮の南部を襲つたというような、晴天の霹靂というような事態が今日なお見られるとするならば、しかも日本は防備のない状態において独立した、そうすれば、この独立を守り、この国の……

第12回国会 平和条約及び日米安全保障条約特別委員会 第9号(1951/10/25、24期、自由党)【政府役職】

○吉田国務大臣 お答えしますが、しばしば申す通り、この行政協定は、今日におきましてはまだ結論に達しておりません。この協定はいかにも重大であるように言われますが、政府の見るところでは、そう重大問題とは考えておりません。しかしそれは見方であります。それでいかなる場合に日本以外に出動するか、これはそのときの状況によるのであつて、これは白米の間の話合いの結果出動すべきである。日本政府も同意すれば、そういう事態も起るのでありましようが、いかなる事態にということを、ここで架空の問題として原則をきめるということは、これはできないことではないかと思います。実際の状況によることであると思います。

第12回国会 予算委員会 第11号(1951/11/01、24期、自由党)【政府役職】

○吉田国務大臣 自由国家群に対する協力について、軍事力の優位というお話でありますが、これは軍事力以外においても協力の面もあるでありましようし、また共産主義と自由国家との間における関係が、單に兵力のみによつてきまるとは考えられないと思うのであります。すなわち、世界の政治もやはり輿論の政治でありますから、各国の輿論の趨向、傾向も考えに入れて行かなければならぬと思います。日本としてはあくまでも民主主義の政治を確立して、世界の平和を守るということに協力して行く。また国民もそういう気持になつて行くということが肝要ではないかと考えます。
【次の発言】 私とダレス氏及びマツカーサー元帥との間に、どういう話合……

第13回国会 予算委員会 第5号(1952/01/31、24期、自由党)【政府役職】

○吉田国務大臣 お答えを申します。第三次世界戦争は、そうたやすく容易に起るものではない。もし起せば、世界史上かつて見ざるような非常な惨劇を呈する戦争ということはだれも想像しておるのでありますから、そうたやすく起るものではない。が、しからば政府としてどれだけの資料があるかと言われれば、御承知の通り、今日は在外機関はある一部の国にはありますけれども、これは主として貿易関係であつて、政治関係の情報を集めるというようなことでなく、これは明らかに、明瞭なる訓令として、当分経済一方でやるようにということを申しておりますからして、従つてそういう政治的の資料については、いまだ十分集まつておりません。従つてこう……

第13回国会 予算委員会 第6号(1952/02/01、24期、自由党)【政府役職】

○吉田国務大臣 具体的の返事というのはどういうことですか。
【次の発言】 これはこの間の国会でありましたか、どこかで私も説明いたしたように、私がそういう考えを持つておると言つたところが、ダレス氏が何か書面に書いてくれないかということでありましたから、私のかねて考えているところを書面に述べただけであります。そしてそれに対しては返事を受くべき筋合いのものでもない。私の考えておるところを述べただけであります。
【次の発言】 御承知のごとく、今日は、諸外国に対しての政府としての直接通信は、ある限られた範囲、つまり事務上の範囲以上に出ないのであります。従つて、私の書簡に対してイギリスがこう考えるとか、あ……

第13回国会 予算委員会 第19号(1952/02/19、24期、自由党)【政府役職】

○吉田国務大臣 お答えしますが、警察予備隊は二箇年という期限を切つて設置いたしたのであります。その二箇年は今年の十月をもつて満了しますから、構成の上からいつてみても何とか切りかえなくちやならぬ。そこでこれにかわるものを設置いたさなければならぬのでありますが、その名前を何とするかということについては、まだ確定しておりません。が、しかしそういうものを置かなければならぬということは、日本の安全、独立を保障する上からいつてみても、保護をする上からいつてみて当然なことであると私は思います。
【次の発言】 その通りであります。
【次の発言】  話の途中において――というのは総司令部との間の話において、そう……

第13回国会 予算委員会 第22号(1952/02/23、24期、自由党)【政府役職】

○吉田国務大臣 お答えをいたします。一昨日来の治安状態については、御承知の通り、何らの重大なることもなくして済むことを得ましたのは、これは警察機関が前もつて用意をし、活動をした結果であると思います。今後も同じような事態があれば、ますます厳重に取締る考えであります。
【次の発言】 ただいま申した通り、この事態にかんがみまして、あまり重大にならない、端緒といいますか、こういうときに将来のことを考えて十分な用意をいたすようにとは命じております。しかしながら、しからばただちにこういう組織にするとかいうような、驚いてまでということでないのでありますから、将来に備える機構については、関係各方面において十分……

第13回国会 予算委員会 第25号(1952/05/15、24期、自由党)【政府役職】

○吉田国務大臣 まず率直にお答えしますが、私は外務大臣はすでに免ぜられておるので、多分私がなお兼任外務大臣とお間違いになつていらつしやるのではないかと思います。この点は御注意をします。  次に日本の外交政策でありますが、これはお話の通り、なるべく外国との間にいい関係を、親善関係を結んで、円満に外交を遂行いたしたいと考えます。具体案については、それぞれ具体問題について内閣としては意見を述べ、また外務大臣から時々報告があるというふうに考えます。
【次の発言】 この間の日華条約について、国民の熱意が沸かないということであります。これは見方でありまして、私どもはそうは考えておりません。台湾との関係も、……


25期(1952/10/01〜)

第15回国会 外務委員会 第11号(1952/12/19、25期、自由党)【政府役職】

○吉田国務大臣 私の考えははなはだ明瞭であると私は思うのであります。何となれば、しばしば同じことを繰返しておるからであります。にもかかわらず、国民を混迷に陥らしむるとか言われますが、混迷に陥らしむるのはわれわれではなくて、反対党の諸君ではないかと思います。しかしそれは議論でありますが、とにかく日本の現状においては、国力からいいましても、国民の気構えからいつてみましても、それから在来の関係から申しても、外国の日本に対する疑惑といいますか、恐怖心というような関係から申しても、日本が再軍備をするということになれば、その影響するところは大であります。いずれにしても今日は再軍備いたすべきときではない、こ……

第15回国会 議院運営委員会 第24号(1953/01/30、25期、自由党)【政府役職】

○吉田国務大臣 お答えいたします。私が自由党の演説会において、今御指摘のようなことを言つたとするならば、それは私の意思に反してのことか、あるいは言葉が足りなかつたことと御了承を願います。私の本意としては、国会はあくまで尊重し、国会を尊重することが民主政治であるということは、お話までもなく、私においても常に思つておるところでございますから、どうぞそう御承知を願います。
【次の発言】 国会において通過した予算、これはあくまでも尊重いたします。しかしながら政府としては、その決定せられた予算が濫費されないように、最善の注意をするという気持から申したことと思います。何という言葉を申したか、実ははつきり記……

第15回国会 予算委員会 第4号(1952/12/01、25期、自由党)【政府役職】

○吉田国務大臣 星島君にお答えをいたします。朝鮮の事変が発生以来約二箇年に近く、いまだその解決を見ないために、アメリカ本国においても問題が大統領選挙のときの問題になるというところまで重大に考えられており、また日本といたしましても、朝鮮の事変が解決しない限り、また戦争が現に行われている限りは、そのたびごとに日本の治安に、あるいは民心に動揺を来す。これは日本といたしても、この朝鮮事変の経過は軽々に考えておるべきではないということは当然であります。そこで新大統領たるアイゼンハウアー元帥も、みずから現地を視察することを考えられて、現地視察におもむかれることになつたことと了解いたしますが、そこでその結果……

第15回国会 予算委員会 第5号(1952/12/02、25期、自由党)【政府役職】

○吉田国務大臣 お答えします。過日国会において述べました施政の方針演説は、これは決して作文と考えていたしたのではないので、その中に盛り込んでおる諸政策は、実行に移す決意を持つて申し述べたものであります。また予算等において、実施面については十分御監督を願いたいと思います。  また政府がいかにも法を守らないようなお話でありますが、たとえば人事院の勧告、これは勧告を尊重いたしまして、公務員の給与等のベース・アツプを考えております。但しこれは財政全体から勘案して善処いたしたいと考えております。その他の勧告についても政府は決して無視はいたしておりません。  また諸官庁等においてスキャンダルその他の問題が……

第15回国会 予算委員会 第6号(1952/12/03、25期、自由党)【政府役職】

○吉田国務大臣 お答えをいたします。再軍備をしないという理由は、財政上の理由、すなわち国力これに耐えない、また国情も、国の輿論も、一致して再軍備というところまで参りませんから、再軍備をいたさない、従つて憲法改正をいたさない、こういうのです。
【次の発言】 私はこの再軍備についての責任を輿論に転嫁する、あるいは漫然と待つということは決して申しておりません。私の申すのは、国力がさらに充実されて、そして軍備に耐える、軍備を持つだけの経済力と国力ができたときが、すなわちそのときである。漫然と待つておるのではないのであります。この漫然と待つておらないということは、予算その他における政府の施策について御承……

第15回国会 予算委員会 第7号(1952/12/04、25期、自由党)【政府役職】

○吉田国務大臣 私は外国の通信員が何と考えておるか存じませんが、しかし政府としてはこれを軍隊とは認めておらないことはしばしば申した通りであります。
【次の発言】 いづれにしても日本に対する誤解は、外務省その他が極力その誤解を解くべきことは当然のことであります。また政府としてもさような場合は努力いたします。
【次の発言】 これは政府としてはしばしば明言いたしております。保安隊の性格を明らかにしておる法律の中にも、その性格は明確にいたしております。これを信用するとしないとは別でありますが、政府としてはこれまでできるだけの説明はして来たつもりであります。

第15回国会 予算委員会 第13号(1952/12/12、25期、自由党)【政府役職】

○吉田国務大臣 お答えをいたします。第一の御質問は、日本が友好関係を結ぶといいますか、とにかくアジアの民主主義国というのはどういう国をさすかというお尋ねであります。これはどの国が民主主義国であるとか、しからざるものとか、こういうことになるとおかしな話になりますが、少くとも共産主義国、あるいはお話のような中ソ友好条約の、ごとき条約があつて日本を仮想敵国としておる国とは、友好関係に入ることができないことはもちろんであります。同時にサンフランシスコの講和条約においても、日本は平和と自由を愛する国と協力して行くということは規定してあるので、この講和条約から考えてみましても、いやしくも民主主義を愛し、自……

第15回国会 予算委員会 第17号(1953/02/06、25期、自由党)【政府役職】

○吉田国務大臣 お答えいたします。新大統領、またダレス新国務長官が、就任以来新聞あるいは声明、演説において抱負を述べておられますが、さて日本にどういうふうな影響を及ぼすかということは、今日まで私も承知いたしません。ただ想像いたすだけでありますが、思うに新大統領が当選早々朝鮮に来られて、そしてアメリカに帰る途上においても、軍艦において各直属長官といいますか、閣僚になる人といろいろ相談をしたということは、よほど愼重に考えておられると思います。それからまた共和党としても二十年の間の空白があつて、そして新しく政局に立つたのでありますから、かつてが違うといいますか、民主党のごとく長く政権を担当して、そし……

第15回国会 予算委員会 第18号(1953/02/07、25期、自由党)【政府役職】

○吉田国務大臣 お答えをいたします。松岡君のお話の、極左に偏せず極右に偏せず、善隣の外交をもつて行きたい。私もその通りに思います。また外務大臣の演説について御指摘がありましたが、思うに外務大臣もやはりあなたのお考えと同じであろうと思います。言葉の言い表わし方はどうであつたかしりませんけれども、気持は同じ気持で、必ずしも追従をもつて外交の基本方針とはいたしておらないと思います。また外務大臣の米国政府その他との間の交渉においても、拒むべきものは拒み、主張いたすべきものは主張いたしております。追従を主としておるというのは、少し酷に失しはしないかと思うのでありますが、この点は御了承を願います。

第15回国会 予算委員会 第20号(1953/02/10、25期、自由党)【政府役職】

○吉田国務大臣 お答えをいたします。道義の高揚の問題については、しばしば委員会、本会議等において質問がありましたが、これに対しては私の答えは一貫いたしております。道義の高揚ということは結局各種の政策が実施せられて、その集合の結果、国民の生活が安定し、国民の意欲といいますか、安定感及び政治経済的な活動とかいう各種の方面の活動が現われて来てその間に自然生ずる、総合的結果から生ずる道義の高揚、これが広く申して道義の高揚でありますが、しかし今お話のような具体案といえば、結局は憲法の精神を基調といたして進むということ、具体的に何が基本になるかといえば、結局国の基本法である憲法の精神をもつて進むということ……

第15回国会 予算委員会 第21号(1953/02/11、25期、自由党)【政府役職】

○吉田国務大臣 お答えをいたします。まず憲法改正の必要が眼前に迫つているという御意見でありますが、私はそうは考えておらないのであります。何となれば現在の機構で、すなわち保安隊で国内の治安を維持する、そうして外国からの侵入に対しては、安全保障条約でもつて日本の独立安全を守り得ると考えますので、この際において再軍備とか、あるいは再軍備とするがために憲法を改正するということは考えておりません。ゆえにもし再軍備の必要が眼前に迫つておるからという理由でもつて憲法改正をと言われるならば、私はその必要はないと考えるのであります。  それから二大政党論は、民主政治もしくは政党政治のあり方としては普通の議論であ……

第15回国会 予算委員会 第22号(1953/02/12、25期、自由党)【政府役職】

○吉田国務大臣 お答えをいたします。占領中にできた諸制度がことごとく行き過ぎだと申すわけではないのであります。またこれはこの間この委員会において説明いたしたと思いますが、占領当時において必要であつて、今日その必要がなくなつたものもありますし、また中には、日本の国の制度がまつたく封建的であるとか、あるいは警察国家的であるとかいうような観点からして法律をつくることを占領軍が要望した場合もありました。それで占領中において、すでに日本の法制中  おいて実情に即しないもの、国政に相応しないもの、あるいは日本の歴史、日本の国民性に合わないような制度については、何というか名前は忘れましたが、委員会を設けて、……

第15回国会 予算委員会 第27号(1953/02/21、25期、自由党)【政府役職】

○吉田国務大臣 十七日の予算委員会における警察法改正に関しての大蔵大臣の答弁は、当初政府が予算措置を仮定として申し述べたもので、いろいろ物議をかもしたことははなはだ遺憾であります。その後政府の考え方からすれば、十九日の大蔵大臣の答弁が、政府の正しい最終的のものであると御了解を願いたいのであります。

第15回国会 予算委員会 第31号(1953/02/28、25期、自由党)【政府役職】

○吉田国務大臣 政府は義務教育費の全額国庫負担を決意していることにかわりはありません。」しかしこの制度の実施は、税制改正等と密接な関連を有するので、さしあたり昭和二十八年度においては、経過的に定員定額による負担措置を構ずることにいたしたのであります。
【次の発言】 これは私のただいまの答弁で尽きておると考えるのであります。すなわちさしあたり二十八年度においては経過的に定める、これが私の答弁であります。
【次の発言】 これは先ほど私が説明いたしました通り、本年度においては財源の関係があるからできない。二十九年度において完全に国庫負担にする。これは私の説明で御了承を願いたい。

第15回国会 予算委員会 第32号(1953/03/01、25期、自由党)【政府役職】

○吉田国務大臣 ただいまの大蔵大臣の答弁をもつて、政府の意見と御承知を願います。
【次の発言】 昨日私は言葉が不適当なりと考えて、ただちに取消しました。
【次の発言】 私の釈明は、昨日の取消しをもつて尽きておると考えております。
【次の発言】 お答えしますが、冗費の節約は当然の話でありまして、これは予算編成にあたりましても、また予算を実行する場合においても、常に内閣としては冗費の節約はもちろんのことでありますが、予算の使用についても十分節約するようにということを各省に向つて注意いたしております。 私がこの間取消したのは、冗費の節約をしないというわけではなかつたのであります。言葉が足りなくて、い……


26期(1953/04/19〜)

第16回国会 昭和二十八年度一般会計暫定予算につき同意を求めるの件外六件特別委員会 第4号(1953/05/25、26期、自由党)【政府役職】

○吉田国務大臣 お尋ねの趣意は、暫定予算がもし否決せられた場合にはどうするかというお尋ねと承知しましたが、これが国会として否決になる以上は――可決すると否決するとは御自由でありますが、しかしながら、もし否決せられるならば、国政、特に予算の伴う国政は行き詰まるということになるのでありますから、政府としてはあくまでもその通過を希望し、また通過せられることを予期いたしておるのであります。しかし、もし通過しなかつた場合にはどうであるかという場合は、これは申すまでもなく、当然議会としては国政の運用に支障なからしむる方策をとられることを私は予期いたしますから、否決せられるということは万々ないであろうし、ま……

第16回国会 昭和二十八年度一般会計暫定予算につき同意を求めるの件外六件特別委員会 第5号(1953/05/26、26期、自由党)【政府役職】

○吉田国務大臣 お答えいたします。わが党内閣は、この前、前々の総選挙において絶対多数を得たのであります。それに対して不信任が出た。その場合に、政府としては、これを解散によつて民意に問う。政府の処置がよかつたか、あるいは不信任案提出の処置がよかつたか、国民の意思を問うというのが民主政治の精神なりと考えて、解散を断行いたしたのであります。
【次の発言】 適当な機会があつたらば進んで退陣いたします。しかしながら、ただいまのところは、退陣いたしたくとも、第一党である以上は退陣することができない。これは国民の意思を尊重しての話で、私があきられたかどうかということは、夫婦の場合と違いまして、はつきりした意……

第16回国会 予算委員会 第3号(1953/05/28、26期、自由党)【政府役職】

○吉田国務大臣 お答えをいたします。東南アジアの貿易は、御意見の通り、賠償問題と相関連しております。また賠償は、日本政府あるいは日本国として、昭和条約にも明記してあります通り、これは何とかして払つて、相互の間の感情をよくする。そうして貿易を振興するためにも、戦争による賠償はその相手国の十分なる満足が行かないまでも、払うという精神、もしくは相手方の損害に対してこれを認めるということにやぶさかでないという誠意だけは示さなければならない。この問題はどうしても剛決しなければならぬ。解決すれば、それが漸次貿易その他に影響を及ぼして、貿易の促進ということにも役立つであろうと思いますので、賠償の問題は、また……

第16回国会 予算委員会 第7号(1953/06/22、26期、自由党)【政府役職】

○吉田国務大臣 お答えをいたします。朝鮮の休戦については、私は新聞の報道以外にあまり正確な材料を持つておりません。というのは、時々刻々かわるようで、休戦問題にしても、いまだ調印に至らないというような始末で、休戦の成立することは、私もあくまで切望いたします。これは日本国の国内事情から申しても、日本の近所で戦争があるということは、まことに好ましからざるところでもあり、また東亜の安定ということからも、休戦の成立いたすことを切望いたします。が、休戦が成立するまでには、多少まだ紆余曲折がありはしないか。かりに休戦が成立いたしても、安定がただちにできるか、できないか。安定することを希望いたしまするが、それ……

第16回国会 予算委員会 第8号(1953/06/23、26期、自由党)【政府役職】

○吉田国務大臣 いかなる形の条約あるいは協定ができ上るかわからないことでありますから、今日においてどうということは申し上げられません。
【次の発言】 これは従来しばしば申す通り、米国側の意向がわからないことでありますからして、仮定の上に今から私がお約束することはできない。
【次の発言】 私の意見はただいま申した通り。
【次の発言】 お答え申します。憲法に違反するごとき条約は結びません。
【次の発言】 お答えをいたします。第一の御質問の国内雇用量の増加、コスト切下げに移るのではないかというお尋ねでありますが、これは矛盾しないと考えますのは、貿易が振興し、また従つて国の生産が多くなるということにな……

第16回国会 予算委員会 第9号(1953/06/24、26期、自由党)【政府役職】

○吉田国務大臣 お答えいたします。ドツジ・ラインと申すのは日本語でありまして、ドツジの提案を要約してそうなつたものであろうと思います。ドツジが日本に勧告した当時の考え方は、いかにしてもインフレは恐るべきものである。インフレをやめるためには、すべての努力をここに集中すべきである。これが彼の考え方であります。いまなおインフレはいずれにしても避けなければならぬことは、ドツジ氏の言つた通り、もちろんであります。今日でもその考え方であります。これをすなわちドツジ・ラインといえば、これは別でありますが、いずれにしてもインフレは絶対に起さないようにするのが今日においてとるべき財政の道であろうと信じております……

第16回国会 予算委員会 第10号(1953/06/25、26期、自由党)【政府役職】

○吉田国務大臣 専門の問題になりますから、主管大臣から申し上げます。
【次の発言】 主管大臣からお答えいたさせます。
【次の発言】 重要な問題でありますから、主管大臣からお答えいたさせます。
【次の発言】 私の答弁は同じであります。正確なお答えをするのには、正確に今日まで研究しておつた当局大臣が答弁をするのが、一番正確にあなたにお答えができると思いますから、主管大臣からお答えいたさせます。
【次の発言】 ただいまのところ、お話のような軍事的な義務を負うような条約を結ぶ考えはありません。
【次の発言】 重ねて申し上げますが、軍事的な義務を負うような条約を結ぶ考えはありません。

第16回国会 予算委員会 第11号(1953/06/26、26期、自由党)【政府役職】

○吉田国務大臣 政府は今まで研究の結果について疑問とするところを尋ねて、そうして今日まで参つたわけであります。政府としては閣議に諮つて態度をきめますが、一応見たところでは私はこれを受入れてさしつかえないものではないかと思つております。
【次の発言】 これはどういう協定になるか、あるいは協定を必要とするか、私は今のところではまだ具体的に考えておりませんが、もしMSA援助を受けるという場合に、米国として新たなる協定を結べと要求するかどうか私にはわかりません。協定か、あるいは条約か、あるいは話合いか、いずれ話合いか交渉をいたす場合には、あるいは始末書というものを――といつてもおかしいが、議事録とかな……

第16回国会 予算委員会 第16号(1953/07/06、26期、自由党)【政府役職】

○吉田国務大臣 お答えいたします。これは常に申す通りでありますが、米国軍としてはなるべく早く日本から引揚げたい。また日本国も、いつまでも外国の力によつて防衛をいたさなければならぬということは、好ましくないのでありますから、双方なるべく早い機会に、日本からアメリカ軍を引揚げたいのですが、それは一方においては国力が伴う問題であります。日本としては、敗戦の結果国土の半ばを失い、また戦中戦後を通じて国土は相当荒廃いたしております。この荒廃を防ぐためにも相当の費用がいり、また荒廃した国土を十分に再建するためには、設備等にも相当金がいるのであります。戦後の日本としては、そのように国土の荒廃に対する設備をし……

第16回国会 予算委員会 第17号(1953/07/07、26期、自由党)【政府役職】

○吉田国務大臣 お答えをします。米国政府との間には相当複雑しておる貸借があるのであつて、ある一部をとつて交渉が未了なりといつて、それをとつて怠慢というのは、言う方がおかしいと思う。 (拍手、発言する者多し)
【次の発言】 交渉がついた結果は予算において現われますが、交渉中であるから予算に出ておらないのはあたりまえの話である。
【次の発言】 外交交渉は、一々ここに公表することはできません。
【次の発言】 河野君は外国と交渉をしたことがないから、そういうばかなことを言う。(「ばかなことを言うとは何だ」と呼ぶ者あり)交渉は、結局において、国家の利益になることが外交の目的だ……(発言する者多く、聴取不……

第16回国会 予算委員会 第21号(1953/07/11、26期、自由党)【政府役職】

○吉田国務大臣 主管省はそれぞれその任務を十分尽しておると私は考えております。
【次の発言】 外電が何と伝えるか、これは私どもの知つたことではありませんが、しかし政府としてなすべきことをなしているということは、これまで外務大臣、通産大臣の説明で国民は了解いたしたと私は考えております。
【次の発言】 日米の間の国交については何ら憂うべきことはありません。また誤解を与えておることはありません。また国民の常識においても、政府のやつておることについては十分理解があると私は確信いたします。

第16回国会 予算委員会 第23号(1953/07/14、26期、自由党)【政府役職】

○吉田国務大臣 お答えをいたします。政府としては、提出したこの予算案をもつて、一応この線で参りたいと考えております。しかしながら予算審議の間において、もし適当な案があり、また政府のとつておる方針に沿うものがあるならば、喜んで委員会あるいは議会の意見に耳を傾ける考えでおります。何となれば、今日最も急を要するものは、政界の安定であり、従つて財界の安定でありますから、政府としてはあえて原案に固執はいたしません。もし理由のある、もつともと考えられる修正があるならば、これに対しては十分耳を傾けて研究をいたします。
【次の発言】 お答えをいたします。わが内閣が絶対多数を持つておるといなとにかかわらず、国民……

第16回国会 予算委員会 第24号(1953/07/15、26期、自由党)【政府役職】

○吉田国務大臣 朝鮮休戦条約その他の交渉については、私は十分承知いたしておりません。しかし大体論として申せば、日本と深い関係のある朝鮮においては戦争が行われ、しかもそれが共産主義の侵略から来た戦争であるとするならば、なるべく早く事態が平穏に帰するということは、ただに朝鮮ばかりでなく、東 洋において共産主義国との間にいくさが行われるということは好ましくないので、なるべく平常な状態に復して、そうして日本と朝鮮との間にも従来の親善関係を続けて行くというふうになるのが、日本としては望ましいことであると思うのでありますが、このたびの休戦条約について、李承晩大統領その他が反対をしておるということも事実であ……

第16回国会 予算委員会 第26号(1953/07/30、26期、自由党)【政府役職】

○吉田国務大臣 お答えいたします。  政府の防衛計画ははなはだ不明瞭だというお言葉でありますが、これは、政府としては常に繰返して申す通り、集団攻撃、あるいはいわゆる直接攻撃でありますか、これは日米安全保障条約によつて国防の計画を立て、治安については保安隊をもつて当てる、この方針は常に一貫してかわらないのであります。従つて両大臣の答弁もこの趣意に出たものと私は確信いたします。すなわち保安隊は治安の責めに任ずる、これは保安庁法でありますかに書いてある通り。ただ木村保安大臣としては、常に言われるように、もし直接攻撃があつた場合に、保安隊が任務にあらずとして横を向いているはずはないのだ、これは保安隊の……

第17回国会 予算委員会 第2号(1953/11/01、26期、自由党)【政府役職】

○吉田国務大臣 お答えいたします。災害の応急の処置についてはこのたびの補正予算でもつてまかなう。また災害の原因をなす治山治水等の恒久対策については、治山治水審議会でありますか、ここで恒久措置をどうしたらいいかということをただいま研究いたしております。またお話の行政整理はあくまでもいたして、不要の支出は慎む、また冗員も慎む、また行政の簡素化もいたす決心でおりまして、今着々準備を進めております。
【次の発言】 お答えをいたします。ただいまの防衛費は最も必要な限度において支出いたしておるので、これをもつて現在の国力に相応し、また必要即応した経費である、必要やむを得ざる経費であると考えておるのでありま……

第17回国会 予算委員会 第3号(1953/11/02、26期、自由党)【政府役職】

○吉田国務大臣 これは参議院において、本会議であつたか委員会であつたか忘れましたが、とにかく参議院において、このたびの国会は災害復旧に対する国会であるから、一般の施政方針の演説はいたさないということを弁明いたしております。
【次の発言】 御意見は御意見として承つておきますが、政府の見るところは、先ほど申した通りであります。また国会を開かなかつたと言われますが、このたびの災害は、相当近年まれな災害であるということ、この実態をつかまえることについても相当時間を要し、また財源等ははなはだきゆうくつでありますから、財源の研究についても相当時間を要するので、そう急激に急遽開くというわけには行かなかつたが……

第17回国会 予算委員会 第4号(1953/11/03、26期、自由党)【政府役職】

○吉田国務大臣 お答えをいたします。お話はごもつともであります。まことにこのたびの災害の大なることについては、罹災者に対しては同情にたえません。また政府としてはできる限りの方法を尽し、国会の審議を願つておりますが、なおこの予算の施行については最も能率的に、お話のような線において十分な注意を払うつもりでおります。
【次の発言】 お答えをいたします。本日の現状は、御指摘のごとくに終戦直後の状態とほぼ似ておるとも申すべきような、はなはだ不幸な状態に陥つておることはお話の通りであります。この危機を脱するためには、広く国民の協力を得るということはごもつともであります。そういたしたいと考えます。  さて統……

第18回国会 予算委員会 第1号(1953/12/02、26期、自由党)【政府役職】

○吉田国務大臣 この点はしばしば国会の本会議場においても、また委員会においても説明いたしておりますが、私は再軍備はいたさない。従つて憲法改正の必要をいまだ認めない。しかし漸増はいたします。漸増して遂に戦力に至るというような場合になれば、これは憲法を改正せずんば憲法違反になりますから、やむを得ずかくのごとき事態になれば、むろん憲法改正を考えるが、今日においてはかかる増強は考えておりませんから、従つて憲法改正のことは考えておりません。こういうのが私の今の考え方であります。
【次の発言】 お答えをいたします。今日政局の安定せざるために幾多の問題が起つております。また国が従つて種々の問題に当面せざるを……

第18回国会 予算委員会 第2号(1953/12/03、26期、自由党)【政府役職】

○吉田国務大臣 十分やつて来てくれたことと思います。
【次の発言】 私の対米判断が間違つておるか間違つておらないかは、これは今後が証明すると思います。私の対米情勢判断が間違つたというあなたの御意見は、かつてにお考えになればいい。
【次の発言】 間違つておるかおらないかは、今後の事実が証明いたします。ここでもつて口先で議論すべきものではありません。問題は事実であります。今後の事実がどうなるか、それでわかります。
【次の発言】 事実が現われた上であなたの納得の行くような事実が必ず出ると思います。
【次の発言】 そんなことはわかりません。
【次の発言】 新聞の報道については私は責任を持ちません。

第18回国会 予算委員会 第3号(1953/12/04、26期、自由党)【政府役職】

○吉田国務大臣 政府としては、大蔵大臣から詳細お答えいたしました通り、何にしてもインフレは防止しなければならない、インフレのために過去において苦い経験を経て来た私としては、再びインフレになるようなことがあつてはたいへんであるという観点から、消費面において、政府の歳出面において十分抑制するつもりであります。また大蔵大臣もその決意を持つて予算編成に当つておられます。これは次年度の予算をごらんになつて御批評を願いたいが、政府の決意としてはあくまでインフレ防止ということに重点を置いて考えるつもりであります。
【次の発言】 どこの国の国会におきましても、政府の提出予算を削減する、あるいは節約せしめるとい……

第18回国会 予算委員会 第4号(1953/12/05、26期、自由党)【政府役職】

○吉田国務大臣 お答えいたします。私の自衛軍あるいは日本の防備等についての考え方は、終始一貫しているつもりでおります。従つてまた絶えず同じことを申しておりますから、国民には少くとも私の言つていることは徹底しておりはしないか。徹底しているかいないかということは事実問題でありますから、徹底していないとお考えになればそれまでの話でありますが、しかし努めて徹底せしめるように、同じことを申しております。すなわち、日本の防衛はむろん日本みずからがいたすべきものであるが、しかしながら今日これを許さない。許さないからして今のような組織でもつて行きたいと思つております。またこの保安隊の増強ということは、ソビエト……

第19回国会 内閣委員会 第31号(1954/05/06、26期、自由党)【政府役職】

○吉田国務大臣 お答えをします。憲法が禁じておることは、軍隊といいますか、つまり再軍備をして軍備を持つて国際紛争の具に供しないということが一つと、戦力を持たしめないということが二つであります。御指摘になつた当時の私の言い表わし方はよく覚えておりませんが、趣意はいかにしても自衛の名において再軍備はしない、戦力を持つ軍隊は持たないということであるのであります。また自衛の名において国際紛争の具に戦力を使うということはないというのが、私の趣意であつたのであります。その趣意は今でもごうもかわつておりません。すなわち再軍備はいたさないということを言うゆえんはそこにあるのであります。再軍備をいたして国際紛争……

第19回国会 予算委員会 第1号(1954/02/01、26期、自由党)【政府役職】

○吉田国務大臣 お答えをいたします。日英の貿易金融会談については、幾多の曲折がありましたために多少時間をとりましたが、要するにイギリス側としては、貿易あるいは輸出入の状態はだんだん改善するに至りましたが、また英国の外貨資金等も非常にふえて来ましたが、それにしても、なおイギリスは戦前において債権国であつたのが、戦後において債務国になつて、相当の債務、負債を負つております。その関係からいつてみましても、貿易伸張は相当考えなければならないので、現在においても、イギリスとしては輸入はなるべく押えたい。そうして輸出はよけいにして、受取勘定をふやさなければならぬ現状にあるので、従つて日本に対しても、貿易協……

第19回国会 予算委員会 第2号(1954/02/02、26期、自由党)【政府役職】

○吉田国務大臣 お答えをします。  私の施政演説の中に、綱紀粛正の問題を含んでおらないからと言われて責められるけれども、すべての問題を怖政演説の中に織り込むということは不可能のことであります。とれゆえに、年々そのときの問題に従つて、重大な問題と考えるもののみを取上げて、怖政の演説に織り込むことにいたしておるのであります。ゆえに、織り込まなかつたからがゆえに、この問題を軽視しておるわけではありません。  それから保全経済会の問題は、これは現に司法司直の手にかかつておりますから、その黒白がわかつた場合には、政府は法に従つて厳然たる処置をいたします。

第19回国会 予算委員会 第3号(1954/02/03、26期、自由党)【政府役職】

○吉田国務大臣 お答えいたします。ニクソン副大統領の言われたことについて、私が批評することは差控えますが、現行憲法が制定されたのは御承知の通り数年前のことであります。終戦直後のことであります。そのときの事情として私は現行憲法、少くとも憲法第九条その他の条文は、決して今日において誤つておるとは考えられなかつたのであります。憲法にしてもその他の法制にしても、そのときの実情に即応した規定が置かれるのは当然であつて、その当時終戦直後においては共産主義国といえども、世界の平和を伝々しておるときで、共産主義、自由国家が今日のような苛烈な対立を生ずるということは実は予想されておらなかつたのであります。そして……

第19回国会 予算委員会 第5号(1954/02/05、26期、自由党)【政府役職】

○吉田国務大臣 これは国会を通過した憲法であります。
【次の発言】 お答えをいたします。当時日本は占領下にあつたのであつて、そうして降伏条項その他においてそれだけの手続きをとることが、日本政府の義務であつたのであります。その義務に従つてとるべき処置をとつた、そうして国会が遂にこれを承認した、可決した、これが事実であります。
【次の発言】 お答えいたします。ドイツはドイツであります。日本は日本であります。日本の国情に従つて、日本の憲法の、国会のもとに協賛を経て、そうしていわゆる正式の手続によつてできた憲法は、憲法と認めるべきであるというのが私の意見であります。その経過等については、成立した以上は……

第19回国会 予算委員会 第6号(1954/02/06、26期、自由党)【政府役職】

○吉田国務大臣 お答えいたします。耐乏予算、耐乏生活は国民の輿論に反しているものではないのみなら、ず、むしろ政府としては国民の要望に従つて緊縮予算、耐乏予算を組んだわけであります。決して憲法違反というようなお話のことは当らぬと思います。
【次の発言】 お答えいたします。しばしば申すようでありますが、憲法は公式の手続によつて、国会の協賛を経て成立いたしたものであります。その淵源はわれわれは問わないのであります。また決してこれは条約同様なものではなくて、国民の正式の代表である立法府の協賛を経てできたものでありますから、これを条約なりとお考えになつても、私は承知ができません。

第19回国会 予算委員会 第7号(1954/02/08、26期、自由党)【政府役職】

○吉田国務大臣 お答えをいたします。公職選筆法の改正に関する調査特別委員会においても、選挙法の抜本的改正をということであります。政府も同意見でありまして、特別委員会の答申を待つて、十分政府もその改正に努力いたしたいと考えます。しさいは主管大臣からお答えいたします。
【次の発言】 お答えをいたします。日本の現状といたしまして、しばしば申すようでありますが、戦前戦後を通じてとかく農村の問題、ことに治山治水の問題が閑却されてあつたように思われます。その結果が毎年不幸な災害が頻発するというような状態であり、またその結果国民食糧も足りなくなつて、現在貿易のバランスも、この食糧問題のために均衡を失つておる……

第19回国会 予算委員会 第19号(1954/02/26、26期、自由党)【政府役職】

○吉田国務大臣 お答えいたします。両幹事長との間において――松村君と佐藤君との間において会談が行われて、政界の動揺を安定させたい、そしてまたそのためにはできるだけ協力をしたいという御真意に承知しておりますが、私もその御真意はまことにけつこうと考えておるのであります。また自由党といたしても、政界安定のために協力することにおいて何ら異議はないと考えております。(「人心一新はどうした」と呼ぶ者あり)これから答えるから聞きたまえ。私は今のような事態において人心の動揺をますます激化するような行動があることを遺憾とするのであります。(拍手)
【次の発言】 これは単に政党のみならず、新聞界においてもまたしか……

第19回国会 予算委員会 第21号(1954/03/02、26期、自由党)【政府役職】

○吉田国務大臣 御趣意はごもつともでありますが、予算の関係もありますから、これは主管大臣からお答えいたします。
【次の発言】 しばしば申し上げるようでありますが、事態の真相がわがつた場合に政府は善処いたしたい。その善処をいかにするかということは、これは事態の真相がわかつたときに初めて決定いたすべきものであつて、今日こうであろうというような仮定のもとに善処いたすことはできません。また検察当局に対して干渉もしくはその行動の一部を妨げるようなことは、政府としては断じていたしません。
【次の発言】 私は日本の政党政治の発達のためには、二大政党対立論が一番いいと考えるのであります。さてそれを具体的に現在……

第19回国会 予算委員会 第22号(1954/03/03、26期、自由党)【政府役職】

○吉田国務大臣 お答えいたします。国連憲章の規定いかんにかかわらず、日本の防衛に必要な防衛力を持たなければならぬわけでありますが、日本としては、必要な程度まで防衛力を持つというようなことは、国力が許さないものですから、最小限度というよりも、むしろ国力にふさわしい、国力の最大限度をもつて、一応の防衛体制を整えるということにいたしたのであります。現在二十九年度に計画されたような防衛計画をもつて、防衛以上のことをするというにはあまりに小さいということは、常識でわかることと私は考えます。
【次の発言】 お答えいたします。明年度の予算において緊縮予算を立てたのでありますが、これはまず経済自立達成の第一歩……

第19回国会 予算委員会 第28号(1954/04/13、26期、自由党)【政府役職】

○吉田国務大臣 お答えをいたします。外遊は今ただちにいたすのでないのでありますからして、私のただいまの病気とは関係ありません。病気がなおつて後に外遊すればするのでありますが、その外遊も今まだ決定をいたしておらないのは、相手国の都合もあるでありましようししますからして、まだ決定をいたしておりません。しかしながら、する場合における準備はいたさしております。どういう話をするか、どういう問題があるかも調べはさせております。何の目的かといえば、これは終戦後外国との岡にいろいろな関係があつて、その関係の処理に対しての跡始末を考えたいと思いますので、実際がどうなっておるかということを見たくもあります。それか……

第20回国会 予算委員会 第1号(1954/12/02、26期、自由党)【政府役職】

○吉田国務大臣 お答えいたします。外遊という言葉が悪いと思いますが、とにかく外遊をいたした成果については、これは国民諸君の御判断にまかせることとして、私の外遊は申すまでもなく、従来の日本に対する――終戦後の日本の再建等に対して列国の寄せられたる好意に対して国民的の謝意を表するとともに、従来戦争等の関係があってずいぶん日本に対して誤解があります。この誤解に対し、あるいは日本政府の考えておって、そして十分に了解されなかつた点等を明らかにすることが必要と考えて外遊を試みたわけであります。この成果はとにかくとして私の得た感じは、今日自由国家と共産国家との間の対立はまことに熾烈なものがある。ただちにこれ……

第20回国会 予算委員会 第2号(1954/12/03、26期、自由党)【政府役職】

○吉田国務大臣 イギリスの政治状態は、議院の状態は、まことにうらやましいものと思います。
【次の発言】 これは討論会でありませんから、だれが責任があるかというようなことは、私として申したところがしかたがない。のみならず、互いに相自粛といいますか、反省して、イギリスのような状態に持つて行きたい、こういう私の希望であります。
【次の発言】 お答えをいたします。いわゆるやみ取引ということは、政党政治の精神に反するから、いたすべきでないということを申したのであります。その他は仮定の問題でありますからお答えしません。
【次の発言】 これはまことに自明の理であると思うのであります。現在の状態においてやらな……


各種会議発言一覧

23期(1947/04/25〜)

第3回国会 人事委員会労働委員会連合審査会 第1号(1948/11/13、23期、民主自由党)【政府役職】

○吉田國務大臣 お答えをいたします。吉田内閣といたしては、健全なる労働組合の発達を促したい。この点については種々研究いたしておりまするが、詳細のことは労働大臣からお影えいたさせます。
【次の発言】 お答えいたします。私が不逞のやからと申したことについていろいろ誤解も生じ、諸君におかれても種々攻撃を集中せられますが、あのときの声明を、よくごらんくださつたならばよくわかると思いますが、必ずしも勤労大衆をもつて不逞のやからと申したわけではないので、勤労大衆の背後に隠れて、政治的の目的をもつてこれを操從するやからありとすれば、これを不逞のやからとするもので、勤労大衆そのものを不逞のやからと申すのでは決……

第3回国会 人事委員会労働委員会連合審査会 第2号(1948/11/15、23期、民主自由党)【政府役職】

○吉田國務大臣 お答えいたします。昨年以來御承知のごとく労働問題が非常に激化いたしてまいつて、また日本といたしても、日本の復興をはかるためには、労働大衆が眞に生産意欲に燃えて、國の復興再建に協力する愛國的熱情が燃えない限りは、今日の日本のような資源を失い、また領土も狹められた國としては、一に労働力、一方においてまことに能率的であつて、日本の産業を復興せしむる唯一の力であつたその労働力が、よく統制され、組織され、しかも労働者自身が日本の復興を助ける氣になつてくれなければ、日本の復興はおぼつかないという考えから、私どもといたしても、あるいはまた政府といたしても、この労働問題の將來をどうするかという……

第3回国会 人事委員会労働委員会連合審査会 第3号(1948/11/16、23期、民主自由党)【政府役職】

○吉田國務大臣 お答えをいたします。國家公務員法の改正は、しばしば政府側から説明いたしておる通りに、公務員の地位に対する原則をきめるものであります。從つてその原則がきまつた後に、賃金ベースを考えるということが順序ではないかと私は思うのであります。この点については、人事委員長から、またさらに一層の説明がありましようが、私はそう考えるのであります。改正法案なるものは、まず公務員の地位に関する原則をきめるのであつて、その原則のもとにこの賃金ベースの計算を割出すべきであると私は考えるのであります。また六千三百円のベースについてどう考えるか。これは人事委員会の決算については、いろいろ研究いたすと相当に理……

第3回国会 労働委員会大蔵委員会運輸委員会連合審査会 第1号(1948/11/18、23期、民主自由党)【政府役職】

○吉田國務大臣 速記をとめて……。
【次の発言】 政理的原因による爭議、これはいろいろ考え方もありましようけれども、たとえば政策のために、ごく極端に申せば、労働爭議を政爭の目的に供するというような事態がもし起れば、これは政府としてよほど考えなければならないと思います。また今の経済的の原因に対しては、第一生活の保障とか、あるいは向上とかいうことには政府は極力努めて、よつてもつて勤労大衆が、日本の復興に進んで協力するという氣持を起させるようにしたい。そのためには賃金ベースなども政府としては十分考慮したい、こう考えております。一應お答えいたします。


24期(1949/01/23〜)

第5回国会 内閣委員会外務委員会連合審査会 第1号(1949/04/28、24期、民主自由党)【政府役職】

○吉田國務大臣 外務省の今日の仕事は、外交再開の場合及び講和会議の場合等に備えての仕事がおもなる仕事であることは、お話の通りであります。実は省全体として、講和会議の問題を考えており、また將來再開の場合におけめ準備という、この二つの点は、省をあげてやつている話であつて、特に講和準備局というようなものをこしらえることの必要は何ら考えておらないのでありす。
【次の発言】 私の意見としては、そういうふうなはつきりしたことを書かないところに味わいがあるので、書くことは私はよくないと思います。
【次の発言】 あの協定なるものは、決議案の趣意を盛り込んだのでありますから、外務委員会を省いて本会議に持つて行つ……


※このページのデータは国会会議録検索システムで公開されている情報を元に作成しています。

ページ更新日:2024/11/21
データ入手日:2024/10/20

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