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池田勇人 衆議院議員
「委員会発言一覧」(全期間)

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このページでは池田勇人衆議院議員が委員会や各種会議(※)で行った質問や答弁などの発言の冒頭部分と会議録本文へのリンクを一覧化しています。池田勇人衆議院議員「委員会統計」(全期間)には委員会および各種会議の活動状況の集計結果を示しています。本会議での発言の統計と一覧については本会議発言のページを参照してください。

※「各種会議」は本会議、常任委員会、特別委員会以外の会議録の存在する会議を指します。具体的には、小委員会、分科会、公聴会、調査会、審査会などです。

ページ更新日:2024/10/21
データ入手日:2024/10/20

委員会発言一覧

24期(1949/01/23〜)

第5回国会 海外同胞引揚に関する特別委員会 第7号(1949/05/22、24期、民主自由党)【政府役職】

○池田國務大臣 引揚者の方に対しましては、これが対策につきまして、各方面より深甚の同情のもとに画策研究はいたしておるのでございますが、問題の樺太における北海道拓殖銀行の預金は、ある指令によりまして、在外資産として取扱うことになつておるのであります。これは、内務省所管であつたから、満洲、朝鮮とは違うというお話もあるようでございますが、やはり郵便貯金と同様なかつこうで、在外資産として取扱つておるのであります。今後この問題につましても、でき得るだけ引揚者に有利なように考えて極力努力はいたしておりますが、ただいまはつきりどういう措置をするというところまでは行つていないことをまことに遺憾とする次第でござ……

第5回国会 議院運営委員会 第6号(1949/03/26、24期、民主自由党)【政府役職】

○池田國務大臣 お答え申し上げます。内示案という言葉が使われておりますが、実は御承知の通り二月の二十三日並びに二十七日に一般特別両会計は政府の案を持つて行きました。その後先方で日夜研究の上、三月二十二日に、ミスター・ドツジより大体予算の骨骼についての向うの考え方の案を頂戴いたしました。そこでドツジ氏の提案に対しまして、ただいま私は折衝中でございまして、この内示案というものが何と申しまするか、私は公式のものとはまだ考えておりません。ただいまこれによりまして、私とドツジ氏と折衝をいたしているのであります。その結末がいつつくか、ただいまのところ折衝中でございますから申し上げかねるのでございます。  ……

第5回国会 議院運営委員会 第9号(1949/03/30、24期、民主自由党)【政府役職】

○池田國務大臣 二十四年度の本予算は、四月五日に提案の見込みで仕事を進めております。第二の御質問の二週間の審議期間という問題は、私は関知いたしておりません。なるべく早く御審議願いたいという気持で、十五日間という暫定予算を組んだのでございます。第三間の今出しました暫定予算は、財政法の改正案によつて組まれておる。この点はいかがかという問題でございますが、ただいままで予算委員会で答弁いたしましたように、財政法は厳然と存在いたしております。ただ組み方の問題が、今までのは目的別で、組織別になつておりませんが、今度のは財政法の改正案にあるような形式で組んでおるのであります。從つてこれを從來の財政法の甲一号……

第5回国会 決算委員会 第9号(1949/04/22、24期、民主自由党)【政府役職】

○池田國務大臣 ただいま議題となりました昭和二十二年度予備費使用の件外事後承諾を求める件三件について御説明申し上げます。  昭和二十二年度予備費使用の件外一件につきましては、事後承諾を求めるため第二回國会に提出いたしましたが、審議未了となりましたので、あらためて今次國会に提出いたした次第であります。  昭和二十二年度一般会計予備費の予算額は二十億円でありまして、このうち財政法第三十五條の規定によりまして、昭和二十二年五月十六日から同二十三年三月三十日までの間におきまして、十九億七千九十余万円を使用いたしました。そのうちおもな事項は、経済安定本部機構拡充に必要な経費、地方経済安定局設置に必要な経……

第5回国会 建設委員会 第26号(1949/08/27、24期、民主自由党)【政府役職】

○池田國務大臣 別にお話申し上げることはございませんから、質問によつてお答えいたします。
【次の発言】 最近起りました災害に対しまして、本年度予算編成のときにその災害を考慮しておつたかというご質問の第一点でございますが、わが國におきましては、毎年台風が起りますので、一應は考慮いたしておりましたが、何と申しましても、歳出をできるだけ切るという建前のもとに、例年とは違つて予備費も置いておかなかつたような状況でございます。從いまして、例年よりも早く台風が来たために、これが対策につきましてはかなり苦慮いたしました。ただ二百三十三億円の地方債のうちには、大体三十億円程度の予備費支出を見込んでおりましたの……

第5回国会 考査特別委員会 第8号(1949/05/28、24期、民主自由党)

○池田證人 さようでございます。
【次の発言】 二十二年度並びに二十三年度の徴税総額は事実として現われて参ります。しかし片一方の國民所得というものは、一應の計算でございまして、すなわち見込みの域を脱しないと私は考えております。從いまして徴税額のうち所得秘につきまして課税所得がいくらあつたかということは、結果において出て参りませんが、見込みの國民所得との間にはかなりの差があると思うのであります。その差につきましても、いわゆる課税所得ということは、税法上のあらゆる措置をとつたあとの数字でございますので、その間に相当の開きがあると考えております。

第5回国会 商工委員会 第3号(1949/03/25、24期、民主自由党)【政府役職】

○池田國務大臣 神田委員にお答えいたします。お話の通り、今回百五十億円の交付公債を出して、跡始末をしなければならないという立場になつた原因は、片山内閣、芦田内閣の物價政策、労働政策の破綻でございます。私としてこういうことをお願いするのは不本意と存じます。しかし石炭鉱業あるいは電氣工業等、わが國の産業の基礎をなすものにつきまして、いつまでもこういうふうなものを置いておくことは、これら企業の再建整備に支障がありますために、こういうものはできるだけ早く片づけたいと考えた次第でございます。なお御承知の通り吉田内閣は経済安定九原則によりまして、來年度はかかる交付公債によらなければならないような措置は、絶……

第5回国会 商工委員会 第4号(1949/03/26、24期、民主自由党)【政府役職】

○池田國務大臣 御質問の第一点の復興金融金庫の將來についてでございますが、御承知の通りこれは戰後復興のための設備資金を供給するためにできたのでありますが、設備資金のみならず、赤字金融にも相当深入りして参りました。從いまして今後は復興金融金庫につきましては、新たに貸出しをするようなことはしない方針で行きたいと思つております。  第二の赤字の問題でございますが、鉄鋼、電氣につきましては、片山内閣、芦田内閣のときに政府が関與いたしまして、赤字を出した分について、今回交付公債でこれの結末をつけようといたしておるのであります。御承知の通り昨年経済九原則あるいは三原則が出まして、復興金融金庫を通じての赤字……

第5回国会 商工委員会 第31号(1949/09/01、24期、民主自由党)【政府役職】

○池田國務大臣 先般シヤウプ使節團の日本の税制改正に関しまするサマライズを要約いたしました要綱が発表に相なりました。そのうちに織物消費税を來年度から撤廃する勧告案が含まれておるのであります。御承知の通りに、これはシャウプ使節國がマツカーサー元帥のところに意見を申し出でたのでありまして、これをこの通りに実行するかいなかということは、関係方面並びに日本國政府の今後の折衝によることであるのであります。かりにこの勧告案がその通り実施せられるにいたしましても、お話の通り三月一日から全廃ということになりますと、現在四割課税をいたしますものが、急になくなつて來る。そういたしますと、一、二月の織物取引に相当深……

第5回国会 商工委員会 第32号(1949/09/08、24期、民主自由党)【政府役職】

○池田國務大臣 配炭公團の廃止に伴いまする職員の退職その他につきましては、既定の予算で十分まかない得ると考えております。
【次の発言】 配炭公團廃止に伴う金融の措置につきましては、先般來関系各省並びに各方面と協議を重ねておるのであります。大炭鉱につきましてま問屋その他幾多の新しい業者ができ、また今までの関係がありまして、相当金融はうまく行くと考えておりますが、中小炭鉱業者につきましては大炭鉱のようになかなか、うまくは行かないと考えておるのであります。從いましてこの過渡期におきましてできるだけの金融措置を講ずるように、ただいま討議をいたしておるのであります。実はここに参ります前も、関係方面とこの……

第5回国会 水産委員会 第24号(1949/09/08、24期、民主自由党)【政府役職】

○池田國務大臣 補給金全体につきましては、前議会でも私の考えとして申し上げておつたのでありますが、御承知の通り七千四十億の歳出のうち、價格補償金に相当するものが二千二十二億円ございまして、どうしても日本の財政の健全化並びに國民の負担の軽減等から考えまして、早い機会にできるだけ補給金を削減いたしまして、財政の規模を縮小すると同時に産業の合理化をはかり、負担の軽減に充てるべく努力いたしておつたのであります。最近に至りまして、こまかい問題はまだきまりませんが、大体その目鼻もつき、三百四、五十億円の補給金の削減が本年度においてできる段階に相なつたのであります。これはまだ全部閣議決定を受けたわけではござ……

第5回国会 大蔵委員会 第4号(1949/03/28、24期、民主自由党)【政府役職】

○池田國務大臣 御質問の第一点の産業設備営團がこういうものを補償するのはどうか。こういう実質的の問題でありますが、これは先年もこの補償をいたしておりますし、また実際損失を與えておりますので、この際政府が補償することが当然であると考えております。  第二の実際いろいろな手続その他につきましては、閉鎖機関で全部適当に処理をいたしております。  第三点の交付公債で今年急いでやるのはどうかという問題でありますが、今までのいわゆるあとくされは二十三年度でつけてしまつて、來年度からは経済安定九原則によつて交付公債なんか出さない。こういう方針で行きたいために、取急いで御審議を願つておる次第でございますので、……

第5回国会 大蔵委員会 第12号(1949/04/13、24期、民主自由党)【政府役職】

○池田國務大臣 御説の通りに考えたこともあるのでございますが、以前政府委員から御答弁申し上げたと思いまするが、外國においては協約によつてできておるが、この資金の本質がアメリカの納税者のお金からでき上つておるものだから、一應こつちに相談するということを、はつきり書いた方がいいだろうという関係方面の意見もございまして、かくいたした次第でございます。

第5回国会 大蔵委員会 第19号(1949/04/22、24期、民主自由党)【政府役職】

○池田國務大臣 私はやはり下の方の人が重いと考えております。從いまして、考えておる筋は、やはり基礎控除の引上げが第一、そして扶養家族の控除も引上げる。税率は第三、こういうふうに考えております。
【次の発言】 問題は、勤労所得の二割五分控除の点に帰すると思うのであります。そしてもう一つは、所得額の把握が、下の者には割にうまく行つておる。こういう点もありますので、結局二割五分控除をするのが適当であるかどうかという問題に、帰一すると思うのであります。
【次の発言】 租税制度の上で、各種の所得について重いか軽いかという問題になりますと、今は御承知の通りに、昔のように分類所得税で税率をかえておるわけでは……

第5回国会 大蔵委員会 第27号(1949/05/09、24期、民主自由党)【政府役職】

○池田國務大臣 日本銀行の政策委員会の議長は、委員の互選によつてなることに規定いたしてあるのであります。從いましてお話の通りに、日本銀行総裁も議長になり得ることにはなつておりますが、必ずしもなるとも、きまつておりません。これは個々の場合について考うべきことでありまして、政策委員会にある程度大藏省が今までやつておつたことを讓つておる場合もあるのでありますが、全体といたしましては、大藏大臣が相当監督し得るものと考えております。委員の方で、日本銀行総裁をお説の通りに議長にしない方がよいということになりますれば、ほかの人がなることになると思うのであります。

第5回国会 大蔵委員会 第40号(1949/05/25、24期、民主自由党)【政府役職】

○池田國務大臣 きようの新聞に載つております貿易会計内の変更の省令は、実はまだ公布になつていないのでございます。今その手続中でございます。内容につきましては対日援助見返資金勘定によります処分、あるいはまた外國為替の賣買につきましての仕事が始まりますので、ポツダム政令により早急に処理することにいたしたのであります。
【次の発言】 政府委員から私のかわりに答弁させます。
【次の発言】 政府委員より答弁させた方がよくおわかりだと思いまして申し上げたのであります。たつてのお要求でございますからお答えいたしまするが、私はあなたとは見解を異にいたしておりまして、憲法違反ではないと考えております。なお他にも……

第5回国会 大蔵委員会 第43号(1949/09/07、24期、民主自由党)【政府役職】

○池田國務大臣 シヤウプ博士が來られましてから、日本の経済の実情調査並びに日本の税制の説明につきまして協力をいたしました。しこうしてシヤウプ博士が二、三回私の意見を聞く機会を與えられましたので、日ごろの租税に関する考えを申し述べたのでございます。これがシヤウプ博士に対しまする私としての協力であつたのであります。しこうして今シヤウプ博士の勧告案の内容につきまして、風早委員よりいろいろな言葉が費されましたが、私はシヤウプ博士の勧告案につきまして、ただいま意見を申し述べることはさしひかえたいと思います。
【次の発言】 シヤウプ博士の勧告案につきましては、いずれ近日中に全貎が出ると思うのであります。先……

第5回国会 大蔵委員会 第45号(1949/09/20、24期、民主自由党)【政府役職】

○池田國務大臣 経済の見通しにつきまして風早委員の御意見は、私とはかなり違つておるのであります。私としてはこの際資産の再評價を行い、課税の適正を期するということは適当であると考えております。
【次の発言】 シャウプ勧告案によつてただいま檢討中でございます。数字を申し上げる段階に至つておりません。
【次の発言】 御質問の点がはつきりいたしませんが、御質問の点を私想像いたしましてお答えいたしますと、会社の経理内容につきましては、おおむね大体健全な道をたどつております。從いまして法人税におきましても、相初の予算の二百七十億円をはるかに突破すると見込んでおるのであります。從いまして、こういう状況から考……

第5回国会 地方行政委員会 第5号(1949/03/30、24期、民主自由党)【政府役職】

○池田國務大臣 お答え申し上げます。國の財政、地方の財政、これはともに重要でございまして、うらはらの問題でございます。すなわち國民というものが第一であります。國の財政さえよければ、地方の財政はどうなつてもいいという氣持は毛頭ございません。第二に、政府が関係方面に提出いたしました案の配付税額は、大体お話の通りの金額でございます。しかしこれを出します前に、地方財政委員会の八百五十五億ということは私は承知いたしておりません。しかして木村國務大臣とはこの数字につきましては今後十分檢討してみよう、そうしてまた関係方面の意向もただしてみようというので、一應出しておるのでありまして、その後経済九原則の根本的……

第5回国会 地方行政委員会 第13号(1949/04/19、24期、民主自由党)【政府役職】

○池田國務大臣 表現の仕方が少しきつかつたかと思うのでありまするが、たしかに分與税法から配付税にかわりました理由につきましては、分與という氣持でないようにかわりつつあることはお話の通りでございます。しかし実際の問題といたしましては、やはり地方と中央との財政を調整するということも入つておるのでございまして、今回のようなことは常則ではございませんけれども、やつぱり今後におきましても、配付税法という建前から行きますと、そのときどきの國家、地方の財政状況によつて調整されることが予想されると思うのであります。
【次の発言】 昭和二十五年度については國の財政、地方の財政がどうなるかはつきり見通しがつきませ……

第5回国会 内閣委員会 第11号(1949/04/19、24期、民主自由党)【政府役職】

○池田國務大臣 ただいま議題となりました大藏省設置法案につきまして、その提案の理由を御説明申し上げます。  來る六月一日から國家行政組織法が施行されるに伴いまして、從來大藏省官制を初め、多くの單行法令によつて規定されております大藏省の組織に関する諸法令を、國家行政組織法に適合した一本の法律に整備統合する必要がありますのと、内閣の方針に從いまして、この際大藏省の機構を相当改革する必要がありますので、この法律案を提出した次第でございます。  本法案の内容について、その概要を申し上げますと、まず本省機構につきましては、從來官房及び七局ありましたものを、官房及び五局に整理いたしました。すなわち臨時的部……

第5回国会 内閣委員会 第15号(1949/04/30、24期、民主自由党)【政府役職】

○池田國務大臣 ただいま議題となりました大藏省設置法の施行等に伴う法令の整理に関する法律案について、その提出の理由を御説明申し上げます。  御承知のように、國家行政組織法及び各省設置法の施行に伴いまして、從來の総理廳、法務廳等は府と改め、外局は委員会及び廳とし、從來のいわゆる委員会は外局たる委員会と区分するため、その名稱を調査会、審議会、等に改めることとせられたのであります。大藏省といたしましては、さきに設置法案の提案理由でも申し上げました通り、造幣局と印刷局とが廳となり、專賣局を日本專賣公社の設立と同時に廃止し、從來外局であつた会計士管理委員会を廃止して、その所掌事務を理財局に移すことといた……

第5回国会 内閣委員会 第20号(1949/05/13、24期、民主自由党)【政府役職】

○池田國務大臣 ただいま議題となりました大藏省設置法案の一部修正案につきまして、その趣旨を御説明申し上げます。  去る五月四日、政府は連合國軍最高司令官からの覚書に接し、國税行政に関する機構の改組を行うこととせられたのであります。すなわち同覚書によりますと、さきに指令せられました経済九原則の第二項には「徴税計画を促進強化し、脱税者に対しては迅速かつ廣範囲にわたる活発な刑事訴追を行うこと」と指令されておるのでありますが、これらの目的及び公正不偏の税務行政の目的は、高い道徳心と專門的資格を持つた職員をできるだけ備えた專門的税務機構を確立することによつて、最も効果的に達成せられるものであるとし、現在……

第5回国会 内閣委員会 第21号(1949/05/14、24期、民主自由党)【政府役職】

○池田國務大臣 大藏省設置法案の第十一條の九に、「外國又は外國人(外國人が経営を支配する本邦法人を否む。)が本邦内に有する株式、出資及び公社債並びに法人たる企業を管理及び処理すること並びにこれらの事務に関し企画及び立案をすること。」とありますが、これを管財局の所掌事務といたしております。御承知の通り外國または外國人が本邦内において有しまするこれらの資産の管理、処分につきましては、企業の再建整備とか、あるいは外資導入、為替等の問題と密接不離の関係がありますので、これらの仕事をやつております大藏省において、これを管理することが適当と考えております。なおこの問題について、法人たる企業ということにして……

第5回国会 内閣委員会 第23号(1949/05/17、24期、民主自由党)【政府役職】

○池田國務大臣 最近ひんぴんとして税務官吏の汚職事件が起りますのは、私どもとしてまことに遺憾千万に存じておる次第でございます。数多い中でございますので、しかもまた税金が急激に重くなりますと、從來もこういう事例を見ておつたのであります。今後におきましては機構を改組いたしまして、事前に汚職官吏の出ないように防止すると同時に、思わしくないものにつきましては、行政整理の機会にやめていただくような方法をとりたいと考えております。
【次の発言】 徴税方法の不備の点もその原因の一つであることは認めております。從いまして、今後の租税賦課徴收につきましては、ただいまシヤウプ調査團も來ておりますので、大藏省といた……

第5回国会 内閣委員会 第26号(1949/05/20、24期、民主自由党)【政府役職】

○池田國務大臣 ただいま議題となりました大藏省設置法の施行等に伴う法令の整理に関する法律案の一部修正案につきまして、その提出の理由を御説明申し上げます。  本案はさきに大藏省設置法案の一部修正案につきまして御説明申し上げました通り、今回徴税機構を独立せしめて國税廳及び國税局とし、他の地方財務行政機関を財務部と改めるのに伴いまして、関係法令中主としてこれらの名称の変更を要するものがありますので、本院において御審議を願つております大藏省設置法の施行等に伴う法令の整理に関する法律案の一部を修正する必要が生じた次第でございます。何とぞ御審議の上、すみやかに御賛成あらんことを希望いたします。

第5回国会 農林委員会 第27号(1949/05/20、24期、民主自由党)【政府役職】

○池田國務大臣 大藏省の一官吏が、議会無視とかあるいは院議を尊重しないような態度をとつたり、口吻をいたしましたことは、お話の通り言語道断でございまして、私として衷心より遺憾に存じておる次第でございます。速記録を見た上、また本人からその当時のことを聞き、そしてまたただいま委員長のお話を頭に入れまして、十分戒飭せしめ、今後かかる言動のないことをここにお誓い申し上げます。  なお畜産奬励金につきましては、ただいまも相当の金額を計上いたしておりますが、將來の馬匹改良とか、馬匹のみならず、牛とか豚とかあるいは鶏等畜産につきまして、これが改良発達をはかることは、産業の面から申しましても、また食糧関係から申……

第5回国会 農林委員会 第34号(1949/05/28、24期、民主自由党)【政府役職】

○池田國務大臣 超過供出に対しまする課税につきましては、本國会におきましても、予算委員会あるいは大藏委員会等で問題になつたのであります。その際私の答弁といたしましては、所得のあるところには必ず所得税を納めていただかなければなりません。従来のような任意的の超過供出の場合におきましては、源泉課税の特例を設けるよりも、超過供出につきましては、特に経費を多額に要しまする関係上、利益計算におきまして適当な措置を講じておりまするから、それでおがまん願いたいと答弁をいたしておつた次第であります。しかし今回食確法の一部改正が提案せられまして、農家は從來のごとく任意でなしに、地方長官の命令によりまして、強制的に……

第5回国会 農林委員会 第36号(1949/05/31、24期、民主自由党)【政府役職】

○池田國務大臣 食確法の改正と農地改良に対する、予算案等は私は直接の関係はないと考えております。農地改良費につきましては、從來予算面で相当認められておつたのでありますが、御承知の通り、今回の絶対的均衡予算という立場から、今年度は一般の農地改良費用は認められなかつた状況であるのであります。
【次の発言】 食糧需給体制の確立につきましては十分努力いたしておるのであります。從いまして歳入予算の許す限りにおいてできるだけのお金をそちらの方に振向けたのであります。しかして予算の結果、五百億円しか公共事業にまわりませんような関係上、まず重点的に最も急を要する災害復旧に充てた次第であります。しかして今後にお……

第5回国会 予算委員会 第2号(1949/03/28、24期、民主自由党)【政府役職】

○池田國務大臣 きようまでもなく昭和二十四年度の予算案につきまして、経過を御報告申し上げる筋合いでございますが、たまたま機会がなかつたので、延引いたしました段をお許し願いたいと思います。実はたいへん遅れまして申訳ございませんと同時に、きよう二時からミスター・ドツジと会う約束をいたしております。従いまして短時間で恐縮でございまするが、あらましの点をお話申し上げます。  組閣後早々二十四年度の一般会計の歳入歳出並びに各特別会計の予算案を作成いたしまして、一般会計は二月二十三日、特別会計は同二十七日までに関係方面に提出いたしました。先方におきましては、日夜審議をいたされまして、すなわち経済安定九原則……

第5回国会 予算委員会 第3号(1949/03/30、24期、民主自由党)【政府役職】

○池田國務大臣 昭和二十四年度一般会計及び特別会計の暫定予算につきまして御説明申し上げます。  昭和二十四年度の年間を通ずる予算の編成につきましては、連合國軍総司令部当局とも緊密な連絡をとりつつ、すでにその大綱は策定を了したのてありますが、予算案の印刷その他の事務になお数日を必要といたしますので、本年度内に御審議を願う運びに取進めますることは、目下のところ困難と認められますので、財政法第三十條の規定によりまして、差当り昭和二十四年四月半ばころまでにかかる歳入及び歳出の計画につきまして、暫定予算を編成し、國会の御審議をお願いいたすことといたしました次第であります。  この暫定予算は、当面國務の運……

第5回国会 予算委員会 第4号(1949/03/31、24期、民主自由党)【政府役職】

○池田國務大臣 これが最後の追加予算でございます。
【次の発言】 お答え申し上げます。租税收入におきましては、ただいま年度中でございまして、正確なところは申し上げかねまするが、三月十日までで大体八五%收入がございました。三月二十日現在で九三パーセントくらい、全体のところでそういう收入状況に相なつております。大体順調な経過をたどつております。專賣益金につきましては、お話の通り昨年秋ごろは、相当な赤字が出るのではないかというような予想でございましたが、最近の状況では盛り返しまして、心配する程度ではない、全体の歳入を通じまして、私はある程度剰余金が出る見込みでおります。

第5回国会 予算委員会 第5号(1949/04/05、24期、民主自由党)【政府役職】

○池田國務大臣 お答え申し上げます。地方配付税法の改正につきましては、今朝閣議で審議をいたしております。できれば今日中に提案いたしたいと思います。なお三宅委員のお話でございますが、從來は統制改正案はおおむね予算案よりあとに出ております。これは私の経験をもつてしすれば、過去二十年來、予算案よりも、その根幹をなす税制改正案が先に出た場合はほとんどございません。今回の予算におきましても、酒造税法あるいは物品税法の改正並びにガソリン税法の新設等の税制改正案があとから出て光來るのでございます。從いまして、先般の財政法の改正につきまして、強い御意見がございましたが、過去十数年來の沿革から申しましても、私は……

第5回国会 予算委員会 第6号(1949/04/07、24期、民主自由党)【政府役職】

○池田國務大臣 昭和二十四年度予算の大綱につきましては、過日本会議において説明いたしましたが、予算委員会の御審議をお願いいたすにつきまして、あらためて説明申し上げます。  昭和二十四年度本予算の編成は、各般の事情により遅延いたしましたため、先般四月半ばごろまでにかかる暫定予算を提出いたしまして、御審議を煩わしたのでありまするが、その間鋭意本予算の編成に努力し、去る四日関係方面の手続を完了いたしまして、國会に提出する運びと相なつた次第であります。本予算編成の方針につきましては、過日の本会議において御説明申し上げましたので、予算の内容について申し上げます。  まず一般会計について申し上げます。一般……

第5回国会 予算委員会 第7号(1949/04/08、24期、民主自由党)【政府役職】

○池田國務大臣 お答え申し上げます。石炭の四千二百万トンにつきましては、関係方面からも強い要請がございまして、その計画でやつております。三月も大体三百五十万トン余り掘れておる状態でございます。ぜひとも四千二百万トンは確保する建前で進んで行つております。しかして一般産業につきましても、御承知の通り、輸出につきましては、為替レートの設定が、どれだけであるかわかりませんが、輸出産業につきましては、相当痛手をこうむる会社もございましよう。しかしまた非常によくなる会社もありまして、ことに輸出につきましては、できるだけの努力をいたしたいと思いますので、一般生産方面について、そう悲観する状態ではないと考えて……

第5回国会 予算委員会 第8号(1949/04/09、24期、民主自由党)【政府役職】

○池田國務大臣 さよう心得ております。
【次の発言】 ただいまのところ、この予算が最もよく、これでやつて行きます。しかし歳出につきまして十分考慮を加えて、できるだけ早い機会に所得税の軽減をやりたいと考えております。
【次の発言】 シヨープ・ミツシヨンは七人で構成されております。二人はもうきのうぐらいにこちらにお着きになつたと思います。シヨープ博士は五月の上旬と聞いておりますが、われわれは一月以來、大藏省で税制審議会を設け、また最近内閣に税制審議会を設置いたしまして、協議事項を準備いたしておりますから、シヨープ・ミツシヨンが來られたら、ただちに中央、地方を通じた全般の税制について檢討を加えて、で……

第5回国会 予算委員会 第9号(1949/04/12、24期、民主自由党)【政府役職】

○池田國務大臣 先般御要求になりました資金計画につきましては、きよう多分午後安定本部長官からお出しになると思います。なおまた私に対するアメリカの西ヨーロッパ諸國に対する援助資金の使い方もきよう出ると思つております。
【次の発言】 お答え申し上げます。御質問まことにごもつともでありまして、私もその点で苦労いたしておる状態であります。まず徴税機構につきましては、行政整理をいたしておるときでありますが、徴税の重要性にかんがみまして、相当の経費をこれに充てて万全を期したいと思います。具体的の問題といたしましては、まず税務官吏の素質向上に努めますとともに、非違のある者、やり方が惡い者につきましては、これ……

第5回国会 予算委員会 第10号(1949/04/13、24期、民主自由党)【政府役職】

○池田國務大臣 お答え申し上げます。もともとこの金はアメリカの納税者の負担においてできたのであります。しかしてその使用につきましては、政府が責任を負つて施行いたすのでありまするが、一応占領治下でありますので、向うの最高司令官と相談することもやむを得ないという考えのもとに規定いたした次第でございます。
【次の発言】 この資金は、先ほど申し上げましたように、特殊の資金でございますので、私はこの特別会計法に入れるのもやむを得ないと考えております。
【次の発言】 いろいろ考えてみましたけれども、この方がいいということに考えたのであります。
【次の発言】 他の予算案と同様に國会に審議権がございます。

第5回国会 予算委員会 第11号(1949/04/14、24期、民主自由党)【政府役職】

○池田國務大臣 農業所得につきまして、その地方の組合の方、あるいは精通者におきまして十分調査して課税してもらうようにいたしておるのであります。今農業所得にだけ審議機関を設けるということは考えておりません。審議機関を設けるとすれば、農業並びにその他の産業につきましても同様に取扱いまして、いかなる審議機関を設けるかにつきましては今研究中でございます。  第二の問題につきましては、政府委員より答弁いたさせます。
【次の発言】 御質問の内容がはつきりいたしませんが、多分收穫主義でなく、賣却主義によるべきではないか、こういう御質問だと想像いたします、かかる場合におきまして、收穫のときの所得にしないという……

第5回国会 予算委員会 第12号(1949/04/16、24期、民主自由党)【政府役職】

○池田國務大臣 お答えいたします。委員長のお話の通り、わが民主自由党内閣は、日本の経済安定復興を第一の主義といたしておるのであります。しかしてその他の公約は漸を追うて実行に移す考えでおるのであります。公開の廃止とか、統制をできるだけ撤廃するとか、あるいは行政整理にいたしましても、國民の輿論に沿いまして、着着実行に移しつつあるのでございます。
【次の発言】 お説の通り、今回はできるだけ歳入を増加いたしまして、歳出につきましてはある程度のゆとりがあると考えておるのであります。従いまして予算の実行におきましては厘毛も冗費を使うことなく、その実行に万全を期したいと思つておるのであります。御承知の通り、……

第5回国会 予算委員会 第13号(1949/04/26、24期、民主自由党)【政府役職】

○池田國務大臣 先日より対米爲替一ドル三百六十円ときまつたのでございます。予算をつくります場合につきましては、一應三百三十円を想定いたしてつくつたのでございますが、私としては当時よりある程度これが上ることを希望し、またこれを予想しておつたのであります。しこうして三百三十円で一應想定し計算はいたしておりますが、これが三百六十円になつたときにはすぐ予算の施行に困るかという問題が起つて來るのであります。しかし私は先ほど申し上げましたように、ある程度上つても補正予算をただちに出す必要はないという考えでおるのであります。  もちろん第一に問題になりますのは、輸入補給金の八百三十三億がどれだけふえるかとい……

第6回国会 大蔵委員会 第11号(1949/11/17、24期、民主自由党)【政府役職】

○池田国務大臣 ただいま議題となりました所得税法の臨時特例等に関する法律案外二法律案につきまして、提案の理由を説明いたします。  政府は、昭和二十五年を期して、さきに公表を見ましたシヤウプ税制使節団の勧告の基本原則を尊重し、さらに、これに適当と認められる調整を加えて現下のわが国財政経済の実情に即応した国税及び地方税を通ずる税制の全面的改正を行い、国民の租税負担の軽減合理化をはかる考えであります。この全面的な税制改正案につきましては、目下愼重に検討中でありますが、今回の補正予算の編成に際しましては、右の税制改正の一環として、国民租税負担の軽減及び適正化に資するため、さしあたり、給与所得に対する所……

第6回国会 大蔵委員会 第13号(1949/11/19、24期、民主自由党)【政府役職】

○池田国務大臣 なぜ農業、中小商工業者の減税と勤労階級の減税を並行してやらなかつたかという御質問でございますが、並行してやるのであります。来年の一月一日から、すなわち昭和二十五年分からやつておるのであります。予算的には会計年度は四月から三月まででございますから、勤労階級の減税は昭和二十四年度の補正予算で出て参りましたが、所得税法から申しますと、二十五年分からやる計画で今行つておるのであります。もしシヤウプ勧告のように二十四年分から農業所得や中小商工業所得をまけるのならば、あなたの見解をもつてすれば、勤労所得者もなぜこの十一月からまけないか、こういうことになるのであります。シヤウプの勧告には、事……

第6回国会 大蔵委員会 第20号(1949/11/28、24期、民主自由党)【政府役職】

○池田国務大臣 復興金融金庫の貸付金の回收につきましては、個々の貸付條件に従いまして回收をはかつております。復興金融金庫からの貸出金につきましての手続は御承知の通りでございます。もしそこに非違があるとすれば、これは糾彈しなければならぬことは当然であります。なお復金の回收問題につきまして、少し手をゆるめろとかいうような議論がありますが、これは金融界の状況並びに貸付條件その他を勘案して適当にやつて行く考えであります。
【次の発言】 この回收不能見込額につきましては、これは経済界の状況によつてよほど違うのであります。従いましてわれわれは回收不能のないように、また起りましてもできるだけそれを少くするよ……

第6回国会 大蔵委員会 第25号(1949/12/03、24期、民主自由党)【政府役職】

○池田国務大臣 お答え申し上げます。最近証券事情は相当低落のかつこうで、みなから心配されているのは事実であります。これが原因を考えますと、株もたれが大きい一つの原因だと思うのであります。御承知の通りに今年度におきましては、復興金融金庫の長期資金貸出しがなかつたので、各会社は自己資本の調達に努力いたしました。従いまして四月から九月までにおきまする増資は四百数十億円に上つている、しかもまた最近におきまして企業再建整備の認許可の場合におきまして、増資を条件にされておりまする関係上、将来相当の株が出て来るということを期待いたしまして、相当の株もたれがあるのであります。従いましてまず第一にその株もたれの……

第6回国会 地方行政委員会 第12号(1949/11/28、24期、民主自由党)【政府役職】

○池田國務大臣 就任以来中央、地方を通じまする財政の確立をいたすべく努力いたして参つたのであ事ります。大体国の財政につきましては、その見通しもついて参つたのでありますが、地方までも非常に健全なるものにするべく、まだ十分なる施策を行つておらないのであります。従いまして、シャウプ勧告案にもありますあの線にのつとりまして、地方財政の確立事をはかりたいと考えております。何分にも国の方では国債路費その傭いわゆる赤字財政はしないのでありますが、地方の方は御承知の通り、地方債を初めから二百三十三億予定いたしておりますし、お話のような災害等の関係がありますので、今年度においてなお七十七億の地方債を発行すること……

第6回国会 農林委員会 第13号(1949/11/28、24期、民主自由党)【政府役職】

○池田国務大臣 農民の方々の負担軽減につきましては、来る国会におきまして、減税案を提案すべくただいま準備をいたしておるところであります。
【次の発言】 今日の補正予算については、補正を最少限度にとどめまして、本格的の減税その他についての財政政策は、来年度の予算に十分織り込むことにしておるのであります。次の価格調整費を減らすことによつて、米価に影響があります場合は、もちろん米価はかえるのであります。昭和二十五年度においては、大体米価の消費者価格はかえない方針であります。
【次の発言】 昭和二十五年に生産される生産者価格については、ただいまのところパリテイー計算で行く方針であります。その関係上、ど……

第6回国会 法務委員会 第10号(1949/11/24、24期、民主自由党)【政府役職】

○池田国務大臣 裁判所の経費につきましては、国家の他の機関の経費とは別扱いにいたしましてやつておりますことは、御承知の通りでございます。御質問の判事、判事補の対しまする給與の改善につきましては、今回の予算には判事補の方は増額をいたしておりますが、経費の関係その他で判事の方はすえ置きになつておることは、御承知の通りであります。裁判所の性質にかんがみまして、今後できるだけ早い機会に、判事の方々に対しまする俸給につきましても考慮いたしたいと考えております。
【次の発言】 二十五年度の予算案につきましては、ただいま関係方面と折衝いたしまして、ほとんどまとまりがつきかけております。従いまして二十五年度当……

第6回国会 予算委員会 第2号(1949/11/16、24期、民主自由党)【政府役職】

○池田国務大臣 昭和二十四年度補正予算の大綱につきましては、昨日の本会議におきまして説明いたしましたが、予算委員会の御審議をお願いいたすにつきまして、あらためて御説明申し上げます。  政府は今回、シヤウプ勧告の趣旨にのつとりまして、国民負担の一部の軽減を本年度内において実現いたしますとともに、本年度予算成立後の諸種の事情に基きまして、公共事業費、失業事対策費、地方配付税配付金の増額、その他必要やむを得ない使途にあてるために、所要の予算措置を講ずることといたしまして、一般会計、特別会計及び政府関係機関の予算を補正することといたしました。その財源に充当いたしましたおもなものは、かねて懸案となつてお……

第6回国会 予算委員会 第3号(1949/11/17、24期、民主自由党)【政府役職】

○池田国務大臣 上林山委員の御質問にお答えいたします。御説の通りに今回の予算は復興予算であることは本会議で申し上げた通りであります。具体的に申しますと、去る第五国会におきましてはインフレーシヨンを収束せしめるために、あらゆる手段をとつたのでありますが、その後のわが国の経済情勢は、われわれの予期いたしましたごとく、大体インフレーシヨンは安定のきざしが十分見えるようになつたのであります。まだ安心はできませんが、大体インフレーシヨンは収束し得ると考えてよい段階に相なつたのであります。従いまして、政府といたしましてはこの安定の上に、これからいよいよ復興に入りたいという念願のもとに、補正予算並びに来年度……

第6回国会 予算委員会 第4号(1949/11/18、24期、民主自由党)【政府役職】

○池田國務大臣 地方税制度がシャウプ勧告案によりましてかわつて参るのでございます。従いましてお話のように戰災都市と非戰災都市では、従来にも増して非常な不権衡が起つて来ると予想しなければなりません。従いまして財政平衡資金をうまく活用いたしまして、厚簿のないようにして行かなければならぬことは当然だと考えております。
【次の発言】 租税に関しまする不平の起ります原因は、かなり税が重いこともその理由でありますが、他に税務行政がうまく行つてない、すなわち税務官吏の中に不心得者が、ある程度あつたということも原因でありますので、私といたしましては常に税務官吏の素質の向上に意を用いて来たのでありますが、いまだ……

第6回国会 予算委員会 第5号(1949/11/19、24期、民主自由党)【政府役職】

○池田国務大臣 先般の国会で御賛成を得まして、発足いたしました日本銀行の政策委員会は、その後活発に活動をいたしております。マーケツト・オペレーシヨンでどれだけの国債を買つているか、今数字を私は持つておりません。しかしいずれにいたしましても、金融の緩慢梗塞をできるだけ緩和いたしますために、相当のマーケツト・オペレーシヨンをやつていることは確かであります。またマーケツト・オペレーシヨンをやるにいたしましても、資金の種類によしましていろいろな方法があるものであります。たとえば株式の方につきかしては生命保険会社などを使い、あるいは中小の商業資金につきましては無盡会社あるいは信用組合を使いますとか、いろ……

第6回国会 予算委員会 第7号(1949/11/22、24期、民主自由党)【政府役職】

○池田国務大臣 昭和二十四年度の当初予算につきまして、いろいろな批判があつたというお話でございますが、それは長い間のインフレーシヨンを急速に收束せしめ、わが国の経済の基盤をつくり上げる場合におきましては、かなりの摩擦はあるのであります。それで私は、いろいろな公約がありますけれども、まず第一にわが国の経済をほんとうの姿にし、自立経済に持つて行くのが、公約を実行する前提要件だという考えのもとに、あの二十四年度の当初予算を組んだのであります。そこで私が、大体所期通りの成果を收めつつあると言つたのは、この四月にわれわれの公約を実行し得なかつたのを、半年足らずのうちに、ほとんど財政経済に関するわれわれの……

第6回国会 予算委員会 第8号(1949/11/23、24期、民主自由党)【政府役職】

○池田國務大臣 ただいま関係方面と話をいたしております。いずれ近いうちに提案できると考えております。
【次の発言】 法案を向うまで持つて行つておりまして、日夜折衝を重ねておるのであります。
【次の発言】 一両日中に出す予定であつたのでありますが、内容につきまして関係方面との審議が重ねられておるので遅れたのであります。
【次の発言】 お答え申し上げます。お話の通りに農村その他に潜在失業者的のものがあることは私も認めております。これはインフレを收束して、自立経済に入るときの一つの現象であるのであります。従いまして私が財政演説で述べた通り、インフレの收束の見通しはついておる。これから復興をやり、経済……

第6回国会 予算委員会 第9号(1949/11/24、24期、民主自由党)【政府役職】

○池田国務大臣 お答え申し上げます。国民の生活は必ずしもゆたかになつていないというお話でございますが、これは敗戰の結果であり、しかしてまた敗戰後三年余りの間、インフレ政策によりまして、そうして目に見えない、何と申しますか、経済的にはよくない波に乗つておつたのを、今回自立経済を立て、そうして国民の経済のやり直しをしようと強力な手段をとつた結果といたしまして、一部の者にある程度の困難さを増して来たことは、これは認めざるを得ません。しかし全体といたしましては、私は徐々によくなりつつあると考えるのであります。これは大いに伸びんとする場合に、ある程度の屈する方法でありまして、全体としては非常によくなつて……

第6回国会 予算委員会 第10号(1949/11/25、24期、民主自由党)【政府役職】

○池田国務大臣 ドツジ・ラインということを言つておりますが、これは吉田内閣の財政経済政策でございます。たびたび申し上げておりますように数年にわたります、あるいは長くは十数年にわたりますインフレーションを、できるだけ早い機会に收束せしめ、自立経済また国際経済市場を通じての自立経済に持つて行くのが、われわれの政策であるのであります。
【次の発言】 通貨安定、物価安定、そうしてまた経済の復興にあるのであります。
【次の発言】 通貨の安定は、やはりその裏には通貨価値の維持というものがあるのであります。従いましてその経済事情に応じまして、適正な通貨であることが望ましいのであります。それには経済事情の変化……

第6回国会 予算委員会 第11号(1949/11/26、24期、民主自由党)【政府役職】

○池田国務大臣 幾らかの金が過年度支出として出たか、また薪炭需給調節特別会計の不用額その他が幾らあつたか存じませんが、予算の範囲内におきまして、また不用額の範囲内におきまして、過年度支出は財政法上の予算措置としてできる問題であります。ただ予算を超えました場合におきましてはよくないと考えます。
【次の発言】 財政法上はただいま私がお答えいたしました通りであります。
【次の発言】 生産業者には小委員長の報告通り速やかに支拂いを開始いたしました。薪炭会計の処置につきましては、ただいまのところ政府の考えている措置が一番適当と思つております。

第7回国会 外務委員会 第11号(1950/03/22、24期、自由党)【政府役職】

○池田國務大臣 昭和二十五年度の予算におきましては、関税は大体十五億円ほど見込んであります。どういう品目かという御質問でありますが、いろいろなものがございます。石油なども相当ありましようし、こまかい点は説明員が参つておりますから、説明員から答弁いたさせます。
【次の発言】 他の委員会におきましても、食糧の永久無税の問題について、たびたび御質問があつたのでございますが、私といたしましては、日本の将来の農業の状況から考えまして、永久無税というようなことは考えておりません。ただ御承知の通りに国内の食糧が非常に安くて、外国のものが参りますときには、輸入補給金を出すというような状態でございますので、ここ……

第7回国会 外務委員会 第12号(1950/03/24、24期、自由党)【政府役職】

○池田國務大臣 先般お答え申し上げました通りに、国会の承認を経まして効力が発生いたすのでありますが、こういう問題につきましては、外務省と同じ意見を私は持つているのであります。
【次の発言】 国際会議に政府の代表を出すか出さぬかは、政府限りで決定するところであるのであります。これには国会の承認を必要としないのであります。あのときに国会の承認を得るのが至当ではないかというお考えのようでありますか、私は必ずしもそうしなくてもいい、外務省の見解と同様に考えているのであります。
【次の発言】 先ほど申し上げた通りであります。しかもこの問題は外交に関係するものでございますから、外務省の方より御答弁していた……

第7回国会 人事委員会 第6号(1949/12/20、24期、民主自由党)【政府役職】

○池田国務大臣 公務員の給與につきましては、お話の通り人事院より引上げの勧告が出ておるのであります。しかし政府といたしましても、ただいまのところ給與ベースを引上げる考えは持つておりません。ただいまのところというと、将来はどうかという問題でありますが、少くとも二十五年度の予算につきましては、引上げない予算を提案する考えでおるのであります。
【次の発言】 その通りでございます。
【次の発言】 今回の臨時年末手当は、多分に賞與の意味を含めておるのであります。来年度の予算編成にあたりましては現在の賃金ベースを堅持して行く考えでおるのであります。理由につきましてはいろいろございますが、昨年の十二月に六千……

第7回国会 水産委員会 第29号(1950/04/10、24期、自由党)【政府役職】

○池田國務大臣 水産金融に対しましては、中小企業のわく内で処理するものもございましようし、またそれ以外の大企業としてやるのもあると思います。わが国産業の復興につきましては、とにかくあらゆる面から、あらゆる方法でやつて行かなければならぬものであろうと考えているのであります。従来水産金融に対しましては、農林中金あるいは勧業銀行などが、直接その衝に当つておつたのであります。戰後金融機構の変革ということによりまして、長期金融、ことに水産金融等につきましては、非常に意に満たぬものが多かつたのであります。私はこの点にかんがみまして、従来水産金融をやつておつた勧銀とか農林中金を強化いたしまして、十分に円滑な……

第7回国会 大蔵委員会 第1号(1949/12/15、24期、民主自由党)【政府役職】

○池田国務大臣 一般会計より薪炭需給調節特別会計への繰入れは、お話のように五十四億七千万円でございます。これの使い方につきましては、これは会計の運用上いかようにもできるのであります。生産者に対しまして早急に支払わなければならぬ金もありますから、そちらの方に払います余裕があれば、期限の来る薪炭証券の償還にも充てる。しこうして代金の回収に極力力を注ぎまして、そうしてあれやこれやで本年度心まかなつて行こう、こういうのであります。何も五十四億七千万円は薪炭証券にただちに支払わなければならぬということはないのであります。期限のあるものでございますから、その間生産者並びに販売業者との間の調節をはかつて行く……

第7回国会 大蔵委員会 第19号(1950/02/24、24期、民主自由党)【政府役職】

○池田国務大臣 所得税の一部を改正する法律案外五法律案の提案理由の説明をいたします。  政府は昭和二十五年を期して国税、地方税を通ずる税制の根本的改正を断行することといたしたのであります。すなわち、さきに公表を見たシヤウプ税制使節団の勧告は、御承知の通り税制全般にわたる画期的改正を提案いたしておるのでありまして、政府といたしましては、おおむねシヤウプ勧告の基本原則に即応し、さらにわが国現下の財政経済諸事情に適合するよう、これに適切と認められる調整を加えて、現行税制の全般にわたり改正を行わんとするものであります。しかしてさきに第六国会を通過して、本年一月から実施を見た所得税の暫定的軽減、取引高税……

第7回国会 大蔵委員会 第20号(1950/02/25、24期、民主自由党)【政府役職】

○池田国務大臣 課税の適正公平が最も望ましいのであります。不公正なものは三箇月、六箇月をまたずに、ただちに直すべきだと考えております。従来この点についてわれわれも特に注意を向けておるのでありますが、何分にも今の状態では、手不足とか、素質が十分でないために、皆さんに迷惑をかけている場合も多かろうと思うのであります。しかしできるだけそういうことのないように努力いたしております。幸いに問題になつておりました異議受付機関も今度の税制改正で設けられましたので、今後はよほど改められることと考えております。
【次の発言】 できるだけ民間の常識のある方々に入つていただきたいと考えておるのであります。従いまして……

第7回国会 大蔵委員会 第21号(1950/02/27、24期、民主自由党)【政府役職】

○池田国務大臣 基礎控除は従来一方五千円であつたのを、今回二万五千円に改めたのであります。基礎控除をきめる観念として、生活費と見合いにするという考え方も従来一部にはあつたのでありますが、私はそういうことよりも、全体の税收入ということを考えて基礎控除をきめておるのであります。しこうしてシャウプ博士の二万四千円ではやはり負担が少し減りにくい。財政状況その他から勘案して二万五千円にしても収入は確保できるとう考えのもとに二万五千円にいたしました。私としては今後財政の状況によりまして、基礎控除はふやして行きたいという考えを持つております。
【次の発言】 負担の公平は税制の要諦でありまして、そのときそれの……

第7回国会 大蔵委員会 第23号(1950/03/01、24期、自由党)【政府役職】

○池田国務大臣 官吏につきましてあやまりのあつたときには、これに対して懲戒その他の方法があるのでありまするが、課税について低かつた場合はなかなかわかりにくうございます。税法できめたよりも高くむりな決定をいたした場合には、これに対しまして救済手段があるのであります。内面指導といたしましてむりな課税のないようにはいたしておるのでありまするが、その人が常にむりな課税をするというふうなきらいがございましたならば、やはり適当な措置をとりたいと考えておりますが、これに対して刑法上とかあるいはその他の重い責任を負わすことは、なかなか今の状態では困難ではないかと考えております。

第7回国会 大蔵委員会 第27号(1950/03/07、24期、自由党)【政府役職】

○池田国務大臣 まことにごもつともでございまして、われわれとしては、今の状態から申しまして、やむを得ないのでありますが、やはり税金が高過ぎるという気持を持つております、高過ぎる税金をできるだけ納めやすいような租税制度を立てなければならぬと思います。従いまして、全体的にはます租税の簡素化をはかりまして、大した税金でないものは、できるだけはずして行つてしまつて、税目を少くするという方向に進んでおるのであります。地方税の方におきましては、地方自治強化の関係から、ああいうふうに全面的に改正を加えたのであります。私は租税制度としては、このままで大対いいのではないか。今後の問題は、各税にわたりましてできる……

第7回国会 大蔵委員会 第29号(1950/03/09、24期、自由党)【政府役職】

○池田国務大臣 日本の産業界におきまする中小企業の地位の重大性にかんがみまして、従来よりこれが振興策を考えておつたのであります。まず問題は、金融の問題あるいは中小企業者の税の問題であるのであります。税の方は幸いに今年から中小企業者に対しましても、相当の減税をなすことにいたしまして、ただいま御審議を願つておるのであります。前年の実績によりまする今年度の税が、一―三月にある程度かたまつて参りますので、これが金融対策につきましては、川島君御承知の通りに先般来いろいろな手を盡しておるのであります。しかし何分にもインフレからデイスインフレヘの切りかわりますときのしわは、勤労階級にも農民の方々にも、またそ……

第7回国会 大蔵委員会 第35号(1950/03/17、24期、自由党)【政府役職】

○池田国務大臣 お答え申し上げますが、私は産業復興のためにできるだけ貸出し金利は低い方が望ましいので、金融政策といたしましても低めるように努力して参つたのであります。しかし何分にもただいまのところ資金コストがかなり高いのでございまして、急激な引下げは困難な事情にあるのでありますが、徐々に下つて来ると考えておるような次第であります。  なおお話しの見返り資金から銀行に出ます金利は、七分五厘ときまつたわけでは、ございません。一般金利が下つて来れば、これも相当下つて参りましようし、また見返り資金から出ます出資は特別のものでありますので、私は従来の七分五厘に何も基準を置く必要はないと思つております。し……

第7回国会 大蔵委員会 第56号(1950/04/21、24期、自由党)【政府役職】

○池田国務大臣 この問題は私もたびたび陳情を受けましたし、また最も切実な海軍関係の方々は、知巳の人も多いので前から考えておつた問題であります。御承知の通りに陸海軍の分は法的根拠がなくなりまして、また外地の方も実際問題としてこれを行うのに非常な困難な問題があるのであります。しかし政治的には相当考慮すべき問題であると考えまして、先般来研究を続けておつたのでありまするが、二十五年度の予算的措置をとるまでには至つていなかつたことは遺憾であるのであります。けれどもお話の通りな問題でありますので、今後十分検討を加えまして、お困りの皆様方にできるだけのことをいたしたいと考えておる次第であります。

第7回国会 地方行政委員会 第18号(1950/04/07、24期、自由党)【政府役職】

○池田国務大臣 御質問の第一点は、附加価値税につきまして、これは取引高税と性質を同じうするものである。もしかくしたならば、取引高税の委譲ではないか、こういうことであつたと思います。この附加価値税というのは、御承知の通りに世界ではまだやつたことのない税金であるのであります。シヤウプ博士と私は、これは流通税なりやいなや、外形標準の物税なりやいなやというので議論いたしました。そのときにシヤウプ博士は、なぜ君、そんなことを言うのだ、こういう話なんです。そこで外形標準の物税、すなわち昔の営業税的なものであれば、所得税から控除しなければいかぬ。こういう問題になりまして、それでシヤウプ博士は、しばらく待つて……

第7回国会 通商産業委員会 第11号(1950/02/21、24期、民主自由党)【政府役職】

○池田国務大臣 今般はからずも通商産業大臣を兼務することになりました。わが国の自立経済態勢を早急に確立いたしますために、通商産業業務の重要なることは言をまたないところであります。大蔵大臣の重職を持ち、通産大臣を兼ねるということは、不肖私にはかなり重荷であるのでありますが、心身を国務に捧げることは、私の政治界に入りました念願でありますので、力の及ぶ限り国のために働いて行きたいと思います。この機会に通商産業委員各位に対しまして、今後絶大なる支援をお願いいたしたいと考えておる次第であります。  何と申しましても、わが国の経済再建には、御承知の通りに、輸出の振興が必須の要件であるのであります。私はこれ……

第7回国会 通商産業委員会 第12号(1950/02/23、24期、民主自由党)【政府役職】

○池田國務大臣 お話しの通りに昨年以来発電、配電を一緒にいたしまして、日発の分割案を考えておるのであります。最近ようやく政府の成案を得ましたので、関係方面に提出いたしたような次第であります。しかして分割後の料金をいかにするか。また分割後新たに設備すべき水力、火力の問題がますます地域の料金差に拍車をかけるが、これが対策いかんという御質問であると思うのでありますが、分割後の料金につきましては、地域差をなるべく緩和するように適当な措置を講じたいと考えておるのであります。しかして第二の、将来の発電計画をどうするかという問題は、これは水力と火力を考えながらやつて行かねばなりませんが、しかも火力におきまし……

第7回国会 通商産業委員会 第13号(1950/02/24、24期、民主自由党)【政府役職】

○池田国務大臣 電気事業の特性につきまして、有田君の御意見まことにごもつともな点が多々あるのでありますが、私といたしましては発送、配電を一元化しまして、そこに責任体制を確立も、有効にやつて行くのがいいと考えるのであります。しかもまた規模の状態におきましても、やはりその地域地域によりまして、いろいろな事情もありますので、適正経営規模の形で行くのがいいと思つておるのであります。日本発送電をわける場合に今まで七分割案あるいは九分割案あるいは十分割案など、いろいろ案があるのでありますが、私は体制といたしまして、適正経営規模の上に発送、配電を一元化することが、電気事業の将来において最もいい方法だと考えて……

第7回国会 通商産業委員会 第15号(1950/03/03、24期、自由党)【政府役職】

○池田国務大臣 先般当委員会におきまして、今澄委員の御質問中、閣議があるからというので、時間を非常に縮めていただいたことは事実であります。あのとき閣議が始まりまして、早く来てくれということを、二、三回祕書官を通じて来たのであります。従つて閣議がまだ継続中であると思つて出て行きましたところ、閣議がただいま済んだということになつたのであります。従つてこちらへ帰つて来ようかと思いましたが、二、三日前から中国五県の陳情がある、そこで出てくれ、出ましよう、という約束をいたしておつたために、閣議がないということを聞きましたので、実はその方に出て行つた次第であります。決してうそを言つて出たわけではない、こう……

第7回国会 通商産業委員会 第16号(1950/03/06、24期、自由党)【政府役職】

○池田国務大臣 日本の産業組織内におきます中小企業の重要性は申すまでもないのであります。従つて産業の発達をはかりますためには、中小企業に十分なる力を入れなければならぬことは当然であるのであります。しかして政府は昨年の夏以来中小企業復興のために、いろいろな手を盡して来たのであります。一々申し上げなくてもおわかりと思うのでありますが、問屋企業に対します融資の條件をよくするとか、あるいは銀行家に対しまして、機会あるごとに中小企業育成のために金融の疏通をはかるよう指示して参つております。また昨年暮れ預金部資金の運用につきましても、関係方面の許可を得て百億出したのでありますが、やはりこの結果から見ますと……

第7回国会 通商産業委員会 第17号(1950/03/11、24期、自由党)【政府役職】

○池田国務大臣 政府は、さきに第六回臨時国会に提出いたしました輸出信用保険法案につきまして、先国会終了後さらに鋭意慎重な検討を進めて参つたのでありますが、今回ようやくその成案を得るに至りましたので、ここに新たな構想に基く輸出信用保険法案を提出して、御審議を仰ぐ次第であります。  申すまでもなく、元来海外との取引は、国際情勢の変動等に伴う経済上及び政治上の諸制約を受けるものでありまして、国内取引とは比較にならぬ大きな危険を伴いまするため、輸出業者は取引上の不安にさらされつつ、輸出契約の締結あるいは輸出品の生産集荷等にあたり、金融機関の輸出業者に対する資金の融通等もきわめて消極的となるの余儀なきに……

第7回国会 通商産業委員会 第19号(1950/03/15、24期、自由党)【政府役職】

○池田國務大臣 他の政府委員から申し上げましたように、何分にも産業復興のために石油の必要なことは申すまでもないことでございます。しかもまた、わが国は消費量の一割程度しか産出していない状況でありますので、この石油の増産に資しますために、関税政策を使つて行き、そうしてまた輸入したものは国内産のものとプールいたしまして、国内産業の保護、配給の円滑を期して行きたいと考えておるのであります。
【次の発言】 プールいたします。それから公団がいつまでもあるわけはないのでございまして、公団がなくなりました場合におきましては、関税政策と国内生産増強に対しましてのいろいろな措置がございますが、そういうものをあわせ……

第7回国会 通商産業委員会 第23号(1950/03/23、24期、自由党)【政府役職】

○池田国務大臣 金融機関の特性にかんがみまして、実はただいまの法律が認可制度に相なつておると思うのであります。従いまして、お話の通りに、認可の申請を出しましても、非常に遅れている場合が多いことを、当委員会において承つたので、私は別に大蔵大臣として、早急に認可するように、実は督励いたしておる次第であります。私はただいまのところ、今の法制でわれわれの方が努力して、どしどし認可するようになれば、まかなつて行けるのではないかと考えておる次第でございます。いま少しく実績をごらんくださいまして、どうしてもあまり認可の條件がぶつかつたり何かするので、実情に沿わぬというようなことがございましたならば、そのとき……

第7回国会 予算委員会 第3号(1950/01/30、24期、民主自由党)【政府役職】

○池田国務大臣 経済の安定か不安定かの問題でございますが、小峯君のお話の通りでありまして、これが絶対の安定ではない、安定化した意味である。これは比較論でございます。敗戰後の三箇年間は実に不安定を重ねつつあつたのでありますが、昨年来ようやく安定に向いつつある。そうしてまあ安定の見通しがついたということであるのであります。これを国際的に見ましても、また本質的に見ましても、安定にはなかなかの努力を要するのであります。まず第一にアメリカの援助を受けておるということは、これはもうそのこと自体が、ほんとうの安定でないことを証明するものであります。しかして私どもといたしましては、まず経済の不安定を安定化する……

第7回国会 予算委員会 第4号(1950/01/31、24期、民主自由党)【政府役職】

○池田国務大臣 農業手形の昨年の利用度は、四月からとつておりますが、春肥ので大体百億近く、それから農機具関係で四十七、八億と一応覚えております。しかし将来いろいろな点でこの金融は十分ふやして行かなければならないので、農業協同組合の預金を利用することはもちろんでございますが、農林中金の増資等によりまして、活発に、多量にやつて行きたいと考えております。従いましてその手続とか範囲等につきましても、要望にこたえまして十分広げて行きたいと考えておるのであります。それで幾らぐらいになるかという問題は、これは多々益々弁ずでございまして、何も今からこれだけの金額という見込みはございません。できるだけやりたいと……

第7回国会 予算委員会 第5号(1950/02/01、24期、民主自由党)【政府役職】

○池田国務大臣 有効需要の減退もさることながら、生産も増強いたしておりますし、また一時貿易が停滞した関係上、滞貨はかなりふえておるのであります。従いまして昭和二十五年度の予算におきましては、できるだけ有効需要を喚起すべく、予算の使用その他に注意を拂つております。また民間の方におきましても、減税その他である程度の有効需要が起つておると思うのであります。準いましてこの滞貨の形は徐々にほどけて行くことを信じておるのであります。  第二の御質問の、政府手持ち滞貨はどういうふうな状況かというお話がございましたが、輸出物資の滞貨等で、公団手持ちのものはただいまのところ大体二百三十億円程度あるのであります。……

第7回国会 予算委員会 第6号(1950/02/02、24期、民主自由党)【政府役職】

○池田国務大臣 低金利政策はお話の通りに、産業復興に不可欠の要件でありますので、私といたしましては昨年来低金利政策を堅持して参つておるのであります。昨年の八月、二銭八厘の平均貸出利率を一厘下げ、また昨日より原則として二厘下げを実行いたしたような次第でございます。普通ものは二銭五厘に相なつております。何分にもただいまのところ、銀行その他の預金コストがかなり高くついておりますので、ただいまただちにこれ以上を引下げるということは、銀行経営を安泰に導き得ないので、ただいまのところはこの程度で進んで行きたいと考えております。なお預金がふえ、預金コスートが下つて来るようになりますれば、今後も低金利政策を堅……

第7回国会 予算委員会 第7号(1950/02/03、24期、民主自由党)【政府役職】

○池田国務大臣 政府から出ます金は、五百億円や六百億円ではありません。千億円以上出るのであります。従いまして私の見ますところでは、一―三月の政府の引揚げ超過――これのおもなものは税金、専売益金、あるいは食糧関係の主食の売拂い代金、あるいはまた貿易関係の滯貨の売りさばき、あるいは預金部の郵便貯金その他の預金の増加、こういうものの引揚げと、それから政府の一般歳出並びに供米代金あるいは貿易会計等への借入れ代金、こういうもの、こういうふうにやつてみますと、大体一―三月では千億円程度の引揚げ超過ということになろうと思うのであります。これは終戰処理費の使い方その他によつても影響がありますが、大体千億円以内……

第7回国会 予算委員会 第8号(1950/02/04、24期、民主自由党)【政府役職】

○池田国務大臣 災害復旧費は全額国庫負担というシャウプの勧告案もございまして、いろいろ検討をいたしました結果、二十五年度以前の分につきましては、二十五年度予算においては全額国庫負担ということにいたします。将来の問題といたしましては地方自治委員会議で十分検討しよう、こういうことに相なつておるのであります。従いまして過去の災害の非常に多かつた県に対しましては、利子の負担も相当重くなつて参つております。この利子負担の重い分を、財政平衡資金でいかに考えるかということは問題だと思いますが、私は相当考慮に入れるべき問題ではないかという私見を持つております。しかしこれは地方自治委員会議の方でおきめになること……

第7回国会 予算委員会 第9号(1950/02/06、24期、民主自由党)【政府役職】

○池田国務大臣 シヤウプ博士が税制案の大綱を勧告せられたときの、昭和二十五年度における財政規模は、もつと大きいものであつたのであります。すなわちシヤウプ博士が勧告案を立てられたときには、昭和二十五年度の財政のスケールというものがわかつておらなかつた。従つてシヤウプ博士はああいうふうな勧告をなされたのであります。しかし私は二十五年度の大体の財政のスケールを御審議願つているように、六千六百億円余といたしました関係上、租税收入におきましても、シヤウプ博士が勧告せられた以上の減税ができたことに相なるのであります。
【次の発言】 シヤウプ博士は、昭和二十三年度の国民所得に対しまして、二十四年度は一割増し……

第7回国会 予算委員会 第10号(1950/02/07、24期、民主自由党)【政府役職】

○池田国務大臣 輸入補給金がなくなつた場合に、減税に充てる分もありましようが、またその他の政府の必要な方面への資金に充てる場合もあるわけでありまして、全部これが減税になるとも断定できません。そうしてまた日本の米価並びに麦等が輸入品より安い。従つて高いものを安く売るために、そこに補給金を出しておるので、この補給金が農家の方の負担のみであるということは言えないと思います。
【次の発言】 前提が違うのでございまして、今の米価が押さえられておると言われますが、押えられておるということはどういうことなんですか。今のパリティー計算の方法によるものが一番いいと大体認められておる。それによつて米価がきめられて……

第7回国会 予算委員会 第11号(1950/02/08、24期、民主自由党)【政府役職】

○池田国務大臣 御承知の通りに昭和二十四年度当初予算におきましては、二千二十二億円を計上いたしたのであります。その際の二千二十二億円の内容を申しますと、見返資金関係、いわゆる輸入補給金が大体九百億余り、そうして国内物資の価格差補給金が一千億余り、こういうふうになつておつたのであります。昨年七、八月ごろより極力国内の価格差補給金を減らします。また輸入補給金につきましても、内地の輸入する物資と同じ物資の価格が上つて参りましたので、減つて参りまして、補正予算では二百三十億円を減らしたような状況であるのであります。この結果から一年間にフルに出て参りますので、昭和二十五年度の予算におきましては御審議願つ……

第7回国会 予算委員会 第12号(1950/02/09、24期、民主自由党)【政府役職】

○池田国務大臣 給與問題につきまして、人事院とわれわれの観測の相違点はそこにあるのであります。一昨年の十二月に六千三百七円べスを決定いたしました。そして実際六千三百七円ベースで賃金が拂われたのは昨年の三月からであります。そうして昨年の三月の消費者物価指数と今の状態を比べてみますと、非常に指数が下りまして、すなわち公務員の実質賃金は上つたと認められるのであります。こういうことを考えますと、今の財政状態、経済状態から考えまして、賃金ベースを動かさないという結論に到達いたしたのであります。
【次の発言】 民間給與と公務員給與との差額をお調べになるのに、工業賃金をとつておられますが、あの白書にも書いて……

第7回国会 予算委員会 第14号(1950/02/14、24期、民主自由党)【政府役職】

○池田国務大臣 アメリカの各国に対しまする援助は、お話の通りに早晩期待できなくなるであろうということは、私も覚悟いたしておるのであります。しかしてその時期がいつになるかと申しますと、これはわれわヘの想像を許さないのでありますが、お話のように、一九五二年からなくなるだろう、こういうことは、アメリカのみならず、その他の国においても言われておるのであります。私の財政経済政策といたしましては、この援助がなくなつたときに、日本の国民が非常に困らないように、生活水準を下げなくても行けるように、また飢餓輸出をやらなくても日本が立つて行くような方法を考えなければいかぬというので、昭和二十四ヰ並びに二十五年度の……

第7回国会 予算委員会 第15号(1950/02/15、24期、民主自由党)【政府役職】

○池田国務大臣 昨日私はあなたの御質問を聞いておりませんので、今のお言葉ではわかりかねます。
【次の発言】 阿波丸事件の了解事項を、私一度は読んだことがございますが、今はつきりした記憶がありませんので、いずれ調査いたしましてからお答え申し上げます。
【次の発言】 よく読んで調査してからお答えいたします。
【次の発言】 米国政府は日本にやつたとは言つておりません。
【次の発言】 ただいまのところは、債務と考うべきものであろうかと存じますが、これは他の国の例を見ますと、結果からいえばもらつたところもあるのであります。ただいまのところは、米国政府が日本政府にやつたという考えは、向うでは持つていないと……

第7回国会 予算委員会 第16号(1950/02/16、24期、民主自由党)【政府役職】

○池田国務大臣 その通りでございます。
【次の発言】 地方の財政並びに国の財政を見ながら、地方財政委員会によつて一応測定いたしまして、それによりまして閣議を決定し、国会の御審議を願うことに相なると思います。
【次の発言】 何も対立しているという状態ではございません。先ほど申し上げましたように、地方財政委員会におきまして一応測定いたしまして、それを他の予算と同じように政府において決定することに相なつているのであります。
【次の発言】 シヤウプ博士の考え方では、生活保護費も入れてやつておつたのでありますが、その後事情を考えまして、生活保護費は従来通り国の方の予算に置いた方がいいだろう、その理由とい……

第7回国会 予算委員会 第19号(1950/03/02、24期、自由党)【政府役職】

○池田国務大臣 税法関係が一部未提出になりまして、御審議に支障を来しておりますことは、まことに申訳ないことと考えております。御承知の未提出になつております資産再評価税は厖大な條文になりまして、関係方面との話合いはずつと前に済んでおるのでございますが、なお向うでまだ審議されておるような状況であります。見通しといたしましては、三日までには来るだろうという考えを持つて進んでおるのであります。われわれといたしましても、こういう状態では御審議に支障がありますので、常に督促をしておるような状態であります。ただいまのところ、あすには来ると考えております。なおきようも向うに参りまして督促することに相なつており……

第7回国会 予算委員会 第21号(1950/03/04、24期、自由党)【政府役職】

○池田国務大臣 先般ルーブルのドルに対する改訂があつたことは新聞で承知しておるのであります。その程度でございまして、どういう現状のもとに、またどういう考え方に基いてやつたかということは、ただいま調査中であるのであります。しこうして一ドル、四ルーブル幾らだと聞いておつたのでありますが、私ははたして一ドルが四ルーブル程度でいいかどうかということにつきまして、実はあの新聞が出ます一週間くらい前、引揚げの友人その他について向うの物価を調べまして、ああはならぬだろうと思つたところが、ああいうふうなものが出まして驚いたのでありますが、今後ソ連邦の各国との為替状態につきましては、今ここに申し上げる資料を持つ……

第7回国会 予算委員会 第22号(1950/03/06、24期、自由党)【政府役職】

○池田国務大臣 退職金といたしまして会社から支出せられたときには、それは損金に計算するということに相なつております。従いまして、いつの損金にするかということが、西村君の御質問だと思います。法的基礎に基きまして一定限度積立てたり、または組合協定によりまして、ある額を積立てるというときに、それを現に会社が支拂うときの損金にするか、あるいは積立てたときの損金にするかということが問題であろうと思うのであります。積立てました会社は、別にその金額を別途経理せずに貸借対照表上ほかの資産と同様に運用している場合が多いのであります。かかる場合におきましては、税務の取扱いとしましては、実際支拂われるときの損金にし……

第7回国会 予算委員会 第23号(1950/03/07、24期、自由党)【政府役職】

○池田国務大臣 私は、地方の歳出は、ただいま予定しております程度で済ませていただきたいと考えておるのであります。御承知の通り、国におきましては歳出も相当減らして減税に充てておるのであります。地方がどしどし歳出がふえて行くようなことは、国民の負担の現状から申しまして、好ましくないと考えております。従いまして、もし地方の歳出が非常にふえた場合において、平衡交付金を増額するようなことになりますと、今度は国税の方で増徴しなければならぬ。これはやはり国民の負担になるのでありますから、私はただいまのところ、地方の財政のわくも今の程度でとどめていただきたいと考えております。でき得ればそれ以下にして国民負担の……

第7回国会 予算委員会 第25号(1950/03/09、24期、自由党)【政府役職】

○池田国務大臣 先ほどの御質問の関税の問題でございますが、ただいま関税定率法の改正に努力をいたしておるのであります。従いまして、私は関税の問題は日本の産業の状況から考えて行かなければならぬと思います。お話の穀類の輸入につきましては、やはり輸入税を課することにして、現状はただいまと同様に免税規程を置きたいという方針で行つておるのであります。  次に見返り資金の運用でございますが、二月までにおきまして、千二百億円お金がございまして、九百億円使つております。しこうして残りの三百億円は、今月中に私企業に大体百億円を出す予定でおります。また復金債の償還にも充てる考えでおるのでありまして、翌年度へ繰越す金……

第7回国会 予算委員会 第27号(1950/03/22、24期、自由党)【政府役職】

○池田国務大臣 本日提出いたしたいと考えております。
【次の発言】 従来は終戦処理費で、これに類似の住宅も考えておつたのでありますが、見返り資金もありますこととて、しかもまた今度建てます住宅は、家賃をとるという建前で行つておりますので、住宅建設資金は見返り資金から出して、建てた建物から家賃をとる関係上、住宅公社という一つの公団的なものを設けて、別途にした方がいいという考えのもとにいたしたのであります。
【次の発言】 向うの電報にはそういうことが載つておりましたが、公式には私は何の通知も受けておりません。
【次の発言】 ただいまお答え申し上げました以上には言えないのでありますが、先ほどからたびた……

第7回国会 予算委員会 第28号(1950/03/23、24期、自由党)【政府役職】

○池田国務大臣 あの当時におきましては、いろいろな問題がございまして、今回の進駐軍の住宅を建てますについて、予算を必要とするかいなかということについて、進駐軍関係方面と折衝中であつたのであります。御承知の通りこれは公社の予算でございまして、どうしてもこういうふうにしなければならぬかどうかということは、研究事項であつたのであります。従いまして研究の末、今回出すことになつたのであります。私は食言とは自分で感じていない次第であります。
【次の発言】 これは事情の変更によるものでありまして、その事情の変更は、先ほど主計局長が申された通りであります。

第7回国会 予算委員会 第29号(1950/03/24、24期、自由党)【政府役職】

○池田国務大臣 大体そう御了承願つてさしつかえないと考えております。その二つに帰するわけではないのでありますが、また財源がなかつたという問題につきましても、いろいろな解釈があるわけでございまして、私どもといたしましては、急に起つた問題でございますし、また見返り資金の予備金もありましたこと等を考えまして、今御審議を願うような方法をとつた次第であります。
【次の発言】 先ほどお答えいたしましたように、そういう二点が主たる理由であるのであります。  なお見返り資金の運用につきましては、お話の通り、当初は相当厳格なものにいたしておりましたが、事情の変更によりまして、あまりきゆうくつな使い方にする必要も……

第7回国会 予算委員会 第30号(1950/03/25、24期、自由党)【政府役職】

○池田国務大臣 復興金融金庫から出しましたときは割合にルーズでありましたので、そういう弊を改めて、貸付の債券を十分に確保したいという意味から、日本政府においてああいうような條件をつけておるのであります。
【次の発言】 この担保手続をとりますのが、現行法では非常にやつかいなのでありまして、現行法のやつかいな手続をとりますと、融資が遅れたり何かするものでありますから、一般の方法とは違つた方法でやる場合もあると考えております。こまかい問題は政府委員からお答えいたさせます。
【次の発言】 先ほど申し上げましたように、普通のやり方で貸し付けますと、その金がほかの方に流用されることが多くて弊害があつたこと……

第8回国会 大蔵委員会 第3号(1950/07/19、24期、自由党)【政府役職】

○池田國務大臣 有田君のお言葉は、私は閣員であり、何かの誤解に基くものではないかと思います。決して国会を軽く見て、大蔵委員会をなめておるというような気持は持つておりません。私もまた及ばずながら国会議員であり、そんな自家撞着のような気持を持つておるはずはないのであります。ただ通常国会におきましては予算委員会に出ることが多い。また先般は通産大臣を兼ねておりました関係上、本委員会に出る機会が割に少かつたということはこれは事実でございます。しかしこれはなめておるためではないので、一人で仕事が多過ぎたという点があるのでございます。自分の関係の委員でございますから、つとめて出るようにいたしたいと考えており……

第8回国会 大蔵委員会 第12号(1950/07/29、24期、自由党)【政府役職】

○池田国務大臣 朝鮮事変の勃発以来、わが国の産業、経済、金融にある程度の影響を與えておることは事実でございます。しかしこれが今後の見通し、また今まで與えた影響におきましても区々でございまして、つまびらかに各方面のことを今調査中でございますので、これに対してどういう策をとるかという問題になりますと、具体的の問題として、かなりやつかいなのであります。朝鮮事変が起きましてからの状況を申し上げますと、ストツクがある程度なくなつて参つております。たとえばトラツク、自動車の相当数量のストツクが全部なくなつた。またセメントも相当の需要があるのであります。また非鉄金属その他につきましても、相当の値上りをいたし……

第8回国会 地方行政委員会 第6号(1950/07/18、24期、自由党)【政府役職】

○池田国務大臣 地方税法案の不成立によりまするつなぎ資金としてただいま出ておりまするお金は、四月ないし六月の間に二百億円、こういうことに相なつておるのでございます。それ以外に起債の前貸しとしまして四月、六月の間に四十億円を計画いたしました。七月に前貸しといたしまして五十億円計画いたしました。それで二百九十億円ということになると思うのでございます。問題は起債の前貸しには問題はない。それであとの二百億円のいわゆるつなぎ資金としての預金部融資の利子というのが問題であるのでございますが、貸付けの状況を見ますると、御承知の通り四百億円という平衡交付金を出しました関係上、預金部の貸出しは非常に遅れまして私……

第8回国会 地方行政委員会 第9号(1950/07/21、24期、自由党)【政府役職】

○池田国務大臣 御説ごもつともな点があるのでありまするが、今回一年間延期いたしたのは、細目の点につきまして検討の余地を残したいと思つて、こういう措置をとつたのであります。私の考えでは、税制の建前から申しますと、事業税よりも附加価値税の方がよいと思います。これは私は異論のないところだと思うのであります。ただ附加価値税の内容につきまして、特殊の業態に負担の激変が起るというのが、反対論のおもなものだと思うのであります。従いまして、今回御審議願いまして来年の四月から施行することになりますが、シヤウプ博士も来られることでありますので、それまでに十分な検討を加えまして、もし改正すべき点があるならば、次の通……

第8回国会 通商産業委員会 第15号(1950/10/11、24期、自由党)【政府役職】

○池田国務大臣 小滝炭鉱に対します見返り資金よりの融資につきましては、昨二十四年度の計画に一応載つておつたのであります。しかるところ御承知の通り、計画通りに見返り資金が出ませんので、本年度に繰越したわけでございます。二十四年度の計画の際におきましては通産省より強粘結炭の必要性にかんがみまして、融資方につきましての要請文書が参つております。それによりまして大蔵省はその手続をとつたのでありまするが、何分にも昨年度中におきましては正式の決定に至つておらないのでありまして、通産省から参りました書類を大蔵省で書きかえたとか、どうこうということはなかつたと思います。

第8回国会 農林委員会 第12号(1950/08/17、24期、自由党)【政府役職】

○池田国務大臣 きのうからきようにかけまして、御承知の緊急輸入問題並びに金融対策で関係方面と折衝いたしておりましたので、私の耳に入りましたのはきようになつてからであります。
【次の発言】 国会が最高の何でありますから、お好みによりましていかようにでもいたします。
【次の発言】 予算の編成につきましては、入るをはかつて出ずるを制するとか、あるいは出る方から見て行つて入るのをかげんするとか、昔からいろいろな原則が言われておりますが、実際面から言いますと、両方にらみ合せてやらなければならぬと思うのであります。歳出面におきましては、予算編成方針に言つておりますように、本年はできるだけ積極的な方向へ持つ……

第8回国会 予算委員会 第2号(1950/07/26、24期、自由党)【政府役職】

○池田国務大臣 第一の問題は、やはり今までの安定自立の計画にかわりはございません。私はこれをますます推し進めて行きたいという考えでございます。  第二の朝鮮事件によりまする影響につきましては、いろいろな問題があると思うのであります。すなわち今まで輸出超過、輸出が予定以上に伸びておりますが、それがますます伸びて参ります。このためにドルにかわる資金の手配をしなくてはならぬと同時に、輸出超過によりまする物資不足を輸入して補わなければならぬ、こういうことが起つて来るのでありますが、朝鮮事件によりましてどれだけドルが不足になりますか、ただいまのところはつきりいたしませんが、いずれにしても相当額に上ると思……

第8回国会 予算委員会 第3号(1950/07/27、24期、自由党)【政府役職】

○池田国務大臣 御質問の五点は、ただいま検討中の事柄ばかりでございます。国民所得をどのくらいに見るか。これの基礎的の数字は調査をいたしておりますが、昨日申し上げました二十六年度の予算の大体のわくは、まあ国民所得は今年度くらいという一応の前提でお話申し上げたのであります。  第二の給与ベースの引上げの問題につきましては、これは昨日も触れましたごとく、米価が幾らになるか、減税をどの程度にするかということ等が大きい決定のフアクターになりますので、ただいまこれを検討いたしておるのであります。  終戰処理費は、御承知の通り昭和二十四年度におきましては、大体百二十億ばかりの不用額が出たのでありまして、今年……

第9回国会 人事委員会 第9号(1950/12/05、24期、自由党)【政府役職】

○池田国務大臣 大蔵省の職員が、給う改訂に伴いまする予算等の問題で、打合会を開いたということは聞いております。
【次の発言】 実施上の打合せというところが問題でいございますが、各省の関係の人が集まつて会議を開いたということは聞いております。
【次の発言】 会議の具体的な内容につきましては聞いておりません。しかし今お話の点に触れて私の考えを申し上げますと、給与の実施は人事院でございましよう、しかしそれが実施せられて影響するところは、大蔵省の予算にも影響するのであります。こういうことを研究すおのは、何も人事院の職権をどうこうという問題ではありません。たとえば税法を国会で御審議願つておるきに、税法を……

第9回国会 大蔵委員会 第6号(1950/12/01、24期、自由党)【政府役職】

○池田国務大臣 ごもつともなお話でございますが、きようは実は午前中公聽会がありまして、私こちらに上りまして、本日議題になりました各種の法律案につきまして、御説明いたすはずだつたのでございますが、あいにく発熱いたしまして晝休んだものでございますから、欠席いたしましてまことに申訳ございません。事務当局の政府委員につきましては、できるだけ大蔵委員会に出るように言つておるのでありますが、きようもし出なかつたとすれば、非常な私の手落ちでございまして、今後はそういうことのないようにいたしたいと存じます。御了承願います。
【次の発言】 今度の補正予算で農業関係の経費があまり載つていない、廣川農林大臣は興農臨……

第9回国会 大蔵委員会 第11号(1950/12/07、24期、自由党)【政府役職】

○池田国務大臣 国会に提案いたします法案のほとんど半分近くは、この大蔵委員会で御審議願うのが、ずつと以前からの実情でありまして、短期間によく御審議いただきますことにつきまして、非常に感謝の意を持つておりますと同時に、私が予算総会その他に参ります関係上、出席する機会が少いので、御迷惑をかけておることにつきまして、衷心よりおわびを申し上げます。  御質問の農業保険の問題につきまして、前から御議論のある点は、われわれも承知いたしておるのであります。最近は災害も相当多くあるのでございまして、府県の団体におきまして、ある程度の赤字があることも承知しておるのであります。この問題を解決いたしますためには、お……

第9回国会 大蔵委員会 第12号(1950/12/08、24期、自由党)【政府役職】

○池田国務大臣 ただいま議題となりました中小企業信用保険特別会計法案の提出の理由を御説明申し上げます。  今回政府におきましては、中小企業者の行う事業の振興をはかる目的をもちまして、中小企業信用保険法案を別途提出いたしまして御審議を願つているのでありますが、政府がこの中小企業信用保険制度を実施いたすことになりました場合には、その経理の状況を明確にいたしますため、一般会計と区分して中小企業信用保險特別会計を設けまして、これを経理するのが適当と考えられますので、この法律案を提出した次第であります。  次にその内容の概略を申し上げますと、この会計の歳入歳出につきましては、保険料、中小企業信用保険法案……

第9回国会 地方行政委員会 第3号(1950/11/26、24期、自由党)【政府役職】

○池田国務大臣 お話の通りに、地方の各団体の予算執行状況は、今はつきりいたしておりません。私は来年度の予算編成にあたりまして、昭和二十四年度の決算の状況を知りたいと思いまして、各府県に通報方を願つたのでありますが、不幸にして二十六年度予算をきめます場合に、四十数府県の中から十八府県しか来ていない。二十四年度の決算をその当時十分に知ることができなかつた。二十五年度の状況につきまして、たびたび決算見込みを府県だけでもよいからお知らせ願いたいということでやつたのでありますが、わかりません。従つて今年度の地方団体の租税收入がどうなるかということは、はつきり申されないのであります。しかし大体におきまして……

第9回国会 予算委員会 第2号(1950/11/27、24期、自由党)【政府役職】

○池田国務大臣 昭和二十五年度補正予算の大綱につきましては、さきに本会議において説明いたしましたが、予算委員会の御審議を願うにつきまして、あらためて御説明申し上げたいと思います。  今回提出の補正予算は、目下編成中の来年度予算と一体的な構想のもとに編成されたものでありまして、その主眼といたしますところは、まず第一に国民負担の現状にかんがみまして、あとう限りの減税を行うこと、第二に輸出の増進等に処するため、外国為替特別会計の所要資金を一般会計から繰入れること、第三に当面緊要な産業資金の疏通をはかるため必要な経費を計上すること、第四に災害復旧費、失業対策費、地方財政平衡交付金の増額等、この際必要や……

第9回国会 予算委員会 第3号(1950/11/28、24期、自由党)【政府役職】

○池田国務大臣 電力再編成の問題につきましては御承知の通りの状態になりまして、見返り資金から予定しておりまする本年度百五十億円の支出は一日も早くできるように努力いたしたいと考えております。なお北海道開発につきましての問題で、従来本年度見返り資金から出します公共事業費にダムの建設がございましたが、ただいま来年度予算に関しまして話をしておるところでは、いわゆる一般会計の公共事業費も、私が考えておるのより少し減るのではないか、あるいはまた見返り資金から本年度百五十億円出しました分につきましても、なかなか困難な事情があるような実情でございまして、実は苦慮いたしておる状況なのであります。いずれにいたしま……

第9回国会 予算委員会 第5号(1950/11/30、24期、自由党)【政府役職】

○池田国務大臣 外貨の額は今公表するわけに参りませんが、従来日本の銀行は外国に支店を持つていない関係上、ある程度の外貨を外国銀行に預けまして、そうして為替取引の元にしております。
【次の発言】 外貨は、無利子のときには、相当少い金額でございまして、利子をとらない方が適当であると考えたからであります。
【次の発言】 商売上の原則によりまして、利子をとらないことにしております。御承知の通り、外国におきまする当座預金は、無利子を商売上の原則としておるのであります。
【次の発言】 お話の国際通貨基金への加入の問題あるいは小麦協定参加の問題、これは先般非常に論議されておるのであります。実質的に日本は国際……

第9回国会 予算委員会 第6号(1950/12/01、24期、自由党)【政府役職】

○池田国務大臣 警察予備隊創設に関しまするポ政令が出ましたので、私といたしましては大蔵省所管の国債費から、総理府所管の警察予備隊の方に二百億円を移用いたしました、ただいまはそういうふうであるのであります。昭和二十六年度におきましては一般会計からこれが経費を支弁する考えであります。
【次の発言】 ただいま岡野国務大臣よりお答えした通りであります。
【次の発言】 決議のあつたことは聞き及んでおります。しかし原案は三十五億、これを私は御審議願つておるのであります。しこうしてただいま原案を修正する考えはございません。
【次の発言】 本年度は、この程度でまかなえると思います。

第9回国会 予算委員会 第8号(1950/12/03、24期、自由党)【政府役職】

○池田国務大臣 大体のところはきまりましたが、まだ少し残つておるところがございます。ただいま検討中であります。
【次の発言】 まだしつかりというところまで行つておりません。
【次の発言】 当初三百億円となつておつたのでありまするが、三百億円では不足と見込まれますので、関係方面と大蔵省の事務当局が交渉いたし、三百七十億円ということに了解がついたという報告がありましたので、われわれはその数字によつて地方債のわくをきめ、割当をいたしておつたのであります。その後三百七十億円が向うの上の方まで通つておりませんので、これは三百億円だということになりました。いや三百七十億円だというので、いまだにやつておる次……

第9回国会 予算委員会 第9号(1950/12/04、24期、自由党)【政府役職】

○池田国務大臣 朝鮮事変その他世界の情勢に対しまして、われわれは考え得る最大限を頭に入れまして、予算を編成いたしておるのであります。
【次の発言】 日本国有鉄道員の職給与については、さきに本年三月十五日公共企業体仲裁委員会の仲裁裁定があり、この裁定については公共企業体労働関係法第十六條第二項の規定に基き、第七回国会に対し国会の議決を求め、その後本国会においても継続審議せられつつあつたのでありまするが、今回当院において昭和二十五年度において四十九億五千百八十一万三千円を限度とし、これを承認し、残余についてはこれを承認しない旨の決議があつたのであります。よつて政府といたしましては、その趣旨に従い、……

第10回国会 決算委員会 第2号(1951/02/02、24期、自由党)【政府役職】

○池田国務大臣 御承知の通り、昭和二十二年度には、石炭手当は單行法律の制定によりまして、また寒冷積雪地の手当は予算措置によりまして、それぞれ支給をいたしたのであります。しかして、二十三年度におきましても、引続き石炭手当及び寒冷積雪地手当を支給するため、政府は関係方面の了解を得るべく努力したのでありまするが、遂に最終了解を得ることができないで、年末を迎えたのであります。よつて政府は当時の労働情勢を考慮いたしまして、みずからの責任で支給することとし、同年十二月十九日、北海道在勤者に対する特別俸及び寒冷積雪地に対する勤務地手当の増額に関する件という閣議決定をいたしました。石炭手当は特別俸とし、寒冷地……

第10回国会 建設委員会 第12号(1951/03/14、24期、自由党)【政府役職】

○池田国務大臣 耐火建築の補助の必要性を考えまして、当初予算編成にあたりましては、五億円の補助を考えておつたのでありますが、その後いろいろな事情のために、明年度の予算に計上できなかつたことは、まことに遺憾に存じておるのであります。しかしお話のように、日本の建築の状況、また災害の頻発の点から考えまして、将来は十分考えて行きたいと思つております。
【次の発言】 先ほど申し上げましたように、将来の問題として十分考慮いたしたいと考えております。ただ補正予算に組むか組まぬかという問題になりますと、補正予算はその性質上範囲を、規模をごく少くする考え方を従来とつておりますので、補正予算にはちよつとお約束でき……

第10回国会 人事委員会 第2号(1950/12/11、24期、自由党)【政府役職】

○池田国務大臣 特別職の職員の給與に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、提案の理由を御説明申し上げます。  特別職の職員の給與につきましては、従来一般職の職員の給與との権衡において、その職務の内容に応じた給與が定められて参つたのでありますが、今般人事院の勧告に基き、一般職の職員の給與が改訂されることになりましたので、特別職におきましても一般職と同様、特別職の職員の給與に関する法律に所要の改正を加え、給與の改訂を行い、あわせて国会閉会中に新たに特別職の職員となりましたものを適用範囲に加えたいと存ずるのであります。  次に改正の要旨を簡單に御説明申し上げます。  第一に国会閉会中に、新た……

第10回国会 水産委員会 第35号(1951/05/24、24期、自由党)【政府役職】

○池田国務大臣 お答え申し上げます。漁業法実施に伴いましての財政上並びに金融上の措置についての大蔵大臣の考え方いかんというお尋ねでございますが、お答え申し上げるべくあまりにむずかしい問題でございます。いずれにいたしましても、日本は水産国であり、農業と同時に水産業につきましては、十分の力を入れなければならぬことは、何人も認めるところであります。従いまして、漁業法改正によりまして、新しく漁港制度を立てる場合におきまして、今までの措置としては、財政的には農林漁業の融資を一応六十億円といたしましたが、六十億円では足りないという議論もありますし、私も十分ではない、できればこれをふやして行きたいという考え……

第10回国会 大蔵委員会 第2号(1950/12/11、24期、自由党)【政府役職】

○池田国務大臣 ただいま議題となりました外国為替特別会計の資本の増加に充てるための一般会計からする繰入金に関する法律案の提出の理由を、御説明申し上げます。  外国為替特別会計におきましては、昭和二十四年度以降輸出の増加に伴いまして、外貨手持の激増を来し、これがため円資金は、予算に比し著しく不足を生ずる実情にあつたのであります。昭和二十四年度におきましては、右の不足を借入金により、まかなつて参つたのでありまして、今年度におきましては日本銀行の外貨貸付制度の運用により、右の困難は著しく緩和されることと相なりましたが、なお相当の不足を生じますので、貿易特別会計より二百六十億円繰入れるほか、一般会計よ……

第10回国会 大蔵委員会 第3号(1950/12/16、24期、自由党)【政府役職】

○池田国務大臣 食糧自給態勢を確立しなければならぬことはお話の通りでございます。米麦の増産はもちろんのこと、水産におきましても、日本が島国であり、また世界有数の水産加工国でありますので、これを伸ばして行くことは、食糧自給態勢の向上のみならず、輸出貿易にも非常な影響があるのであります。従いましてわれわれといたしましては、農林漁業につきましては、十分とは申し上げられませんが、一般資金でまかなえないところを、できるだけ財政資金で補つて行こうという計画を立てているのであります。従いまして、明年度の予算におきましては、一般会計より二十億円、見返り資金より四十億円を長期の農林漁業金融に充てたいという計画を……

第10回国会 大蔵委員会 第10号(1951/02/07、24期、自由党)【政府役職】

○池田国務大臣 資本の蓄積には、資本を集めるということと、その集まつた金をうまく利用する、この二つの方面から考えなければならぬと思うのであります。しこうして資本の有効適切なる利用方法として、証券市場を育成しなければならぬことは当然のことであるのであります。先般来資本蓄積の育成につきましては、相当努力して参つたのでありまするが、その効果が十分でないのであります。従いまして、財政演説にも申し述べましたように、まず証券取引所の運営の方法、あるいは株式取引の方法につきまして改善を加えたい。取引の改善につきましては、大体今の取引所法は昔のような長期清算取引、あるいは短期取引を大体は予想していないのであり……

第10回国会 大蔵委員会 第18号(1951/02/20、24期、自由党)【政府役職】

○池田国務大臣 昨日の予算委員会におきまする討議の状況は、速記録でごらんいただきたいと思います。しこうして大蔵当局と東京銀行の間にいろいろなことがあるやに揣摩臆測されておりまするが、これは心外きわまるのでございまして、討議の間におきましても、臭いというような言葉が使われましたから、即座に私はこれに対して反駁いたしておつたのであります。しこうして日銀当局と大蔵当局とが非常に食い違つておるということを言われておりまするが、私は一万田総裁から、これについては反対であるという申出は聞いておりません。ただしばらく時期を待つたらどうか、自分が帰つてからにしてくれたらどうかという申出はあつたのであります。し……

第10回国会 大蔵委員会 第26号(1951/03/02、24期、自由党)【政府役職】

○池田国務大臣 中小企業また農民の方々への金融につきましては、日ごろから心を砕いておるのであります。中小企業については、御承知の通り日本銀行の別わく融資だとか、あるいは見返り資金からの金を設備資金に流す、あるいは信用組合あるいは農業協同組合等でやつておるのであります。また中小企業の保險制度、あるいは国民金融公庫からの貸出し増加、ことに商工中金の最近の活躍は目ざましいものがあるのでありまして、一昨年におきましては二十億円程度の融資が、最近では百億円を突破するという状況で、かなり中小企業の方には、いろいろの施策をやりまして、まわつて行つておると思います。ことに無盡あるいは信用組合については、先般来……

第10回国会 大蔵委員会 第39号(1951/03/22、24期、自由党)【政府役職】

○池田国務大臣 今回の関税定率法の改正は、大正十五年以来の大改革でございまして、従来の定率法がおおむね保護政策のもとに、従量税を主としてきめてありましたのを、われわれは根本を自由貿易主義に基きまして、ただ国内産業の保護育成という点で、必要な最小限度に保護関税をかける、こういう建前で行き、また従量税を従価税に直して、今の国際経済に沿うような観念に立つているのであります。そういう考えのもとに、お話の通り原材料につきましては、努めて低率の税をかけると同時に、またできるだけ無税の制度にいたしておるのであります。わが国の産業の状況を見まして、また国民生活の上から見まして、そのあんばいを適当にいたしたいと……

第10回国会 大蔵委員会 第44号(1951/03/28、24期、自由党)【政府役職】

○池田国務大臣 ただいま議題となりました日本開発銀行法案につきまして、提案の理由を御説明いたします。  わが国の経済基盤を育成し、その将来における自立を安定した基礎の上に招来するためには、重要基礎産業の所要資金、なかんずく長期設備資金の供給を円滑ならしめる必要が、つとに認識されておつたのであります。これがため、政府におきましては、将来とも長期産業資金を確保するため、種々の施策を実施して参つたのでありまして、まず第一に、企業の必要とする長期産業資金は、本来増資あるいは社債の発行のごとき、自己資本の充実によつて調達すべきであるとの考えに立脚して、証券市場の育成、証券投資思想の普及などに努力して参つ……

第10回国会 大蔵委員会 第45号(1951/03/29、24期、自由党)【政府役職】

○池田国務大臣 予算委員会におきましても、こういう話が出たのでありますが、えてして新機関ができます前には、だれがなるとかなんとかいうことが新聞に出やすいのであります。これは私はいけないことだと思うのでありますが、輸出銀行の場合におきましても、法案提出以前からいろいろなことが新聞に出ておつた。今度もそういうことがありまして、私は嚴にそういうことがないようにいたしておるのであります。総理からこういう人はどうかという話が、内々あつたことは事実でございます。しかしこれをきめるのは、内閣総理大臣が閣議にかけておきめになることでございまして、まだしかと確定というところまでは行つていないと私は了承いたしてお……

第10回国会 予算委員会 第2号(1951/01/30、24期、自由党)【政府役職】

○池田国務大臣 昭和二十六年度予算の大綱につきましては、過日本会議において説明いたしましたが、予算委員会の御審議をお願いいたすにつきまして、あらためて御説明申し上げます。  昭和二十六年度の予算は、あくまでも堅実な経済施策の基調を保持しつつ、内外の諸情勢に対応し、経済の自立達成に向つて着実に邁進することを基本構想として編成いたしたのでありまして、そのおもなる特色は、第一に、総合予算の均衡を確保したこと、第二に、二十五年度に引続き財政規模を縮小し、財政と国民経済との調和をはかつたこと、第三に、大幅な減税を行い、国民負担を軽減して、国民生活の安定と資本の蓄積に資するよう考慮したこと、第四に、民生の……

第10回国会 予算委員会 第3号(1951/01/31、24期、自由党)【政府役職】

○池田国務大臣 今回の予算は、昨年秋の物価状況を見まして作成いたしたのであります。その後におきまして、生産財につきましてある程度の上昇を見つつあるのでありますが、ただいまのところ、予算を編成がえしなければならぬほどの物価騰貴でもございません。またある程度のものは効率をよくいたしまして、支障なくやつて行けると私は考えております。
【次の発言】 世界の軍拡の傾向その他いろいろな点から、日本でも再統制が起るのではないか、あるいはやらなければならぬ、好むと好まざるにかかわらず、そういう事態が発生するという議論がやかましくなつて参つたのであります。私は率直に申し上げますが、今の日本で、たといやるとしても……

第10回国会 予算委員会 第6号(1951/02/03、24期、自由党)【政府役職】

○池田国務大臣 今回の予算がニユートラルだとは実は私は言つたことがないので、どういう意味で銀行局長が言つたか存じませんが、補正予算を加えまして五回予算をつくつたうちでは、まあ経済の状態がだんだん安定の度を加えて行つたおかげだと思うのでありますが、社会保障的の経費とか、あるいは文化方面へ相当出し得たということが、今までよりもよほどよくなつたというところであるのであります。具体的な問題は御質問があればお答え申し上げまするが、財政演説並びに予算案の説明において述べた通りであります。
【次の発言】 ただいまの情勢ではこの予算案でやつて行けると考えております。しかし変転きわまりない世界の情勢に対処し、非……

第10回国会 予算委員会 第7号(1951/02/05、24期、自由党)【政府役職】

○池田国務大臣 まだ戰争終結の宣言はございません。終戰処理費は必要であるという意味で組んでおるのであります。その内容のこまかい点につきましては政府委員より御説明いたさせます。
【次の発言】 こまかい数字の点につきましては向うの説明を聞き、こちらの意見を述べて、相談の上でやつております。
【次の発言】 さようでございます。
【次の発言】 終戰直後におきましては、終戰処理費の経費の相当部分が施設その他に使われておつたことは御承知の通りであります。その後最近においては、新しい施設に向きます金はほとんどない、非常に少いと私は記憶いたしております。数字の点につきましては、主計局長よりお答えいたさせます。

第10回国会 予算委員会 第8号(1951/02/06、24期、自由党)【政府役職】

○池田国務大臣 お話の通りに、講和締結後は完全なる意味で世界経済に溶け込んで参るのであります。お尋ねの為替相場の問題、一昨年四月に一ドル三百六十円と決定いたしました当時におきましては、少し無理ではないかというふうな話があつたのでありますが、大体三百六十円で今までやつて参りました。しこうして最近の輸出の増強の状態から見て、一部には三百六十円を三百三十円とか三百円にしたらどうかという議論がちよいよい起つて来ているようでありますが、こういう為替相場は軽々にとやこう論ずべきものではないのでございまして、ただいまのところやはり三百六十円でやつて行くのが適当である、こういう考えを持りております。

第10回国会 予算委員会 第9号(1951/02/07、24期、自由党)【政府役職】

○池田国務大臣 人件費におきましては、さきの国会で御審議願いましたあの引上げの線を基準にいたしまして、今年十二月は半箇月分の給與を出すことにいたしております。物件費につきましては大体昨年の秋の状態を見込んでいるのであります。従いましてその後におきまする物価の騰貴におきましては、予算の執行上考慮して行かなければならないと考えております。
【次の発言】 一概に公共事業費と申しましてもいろいろな種類があるのであります。たとえば道路とか、あるいは漁港、林道あるいは災害防除等の費用は昨年よりも実質的にふえております。しかして公共事業費のうちの災害復旧の問題につきましては、多分それに出ておつたかと思います……

第10回国会 予算委員会 第10号(1951/02/08、24期、自由党)【政府役職】

○池田国務大臣 川島君の、食糧その他が急激な上昇を示しておる、こういうお話でございますが、これは見方でございまして、CPI、いわゆる消費者物価指数は、昨年の四、五月ごろ一二四まで下つておつたのが、十月に一二八になり、多分十二月は一三三、四ぐらいではないかと思います。ある程度上つて来ておりますが、大豆が六倍になるとか、個々の問題について言つておられますが、全体としては、そうあなたが御心配になるほど上つておりません。しかもCPIが一三三、四になつたということの原因は、主として衣料品でございます。衣料品につきましては、思惑もありましたでしようが、今安本長官が言われたような方法をとりまして、できるだけ……

第10回国会 予算委員会 第12号(1951/02/10、24期、自由党)【政府役職】

○池田國務大臣 ただいまやつておりまする日銀のユーザンス制度はかえる考えはございません。ただそのユーザンスの期間の問題は、実情に沿つたようにやつて行きたい。すなわち今は原則として三箇月でございます。しこうして遠方の地から来るものにつきましては、特に四箇月を認めておりまするが、これを一律に三箇月にするということがいいか悪いか検討を加えまして、二箇月で済むものならばそれでやる、あるいは一箇月で済むものならば一箇月でやろう、たとえばよくいわれておりまするが、台湾からバナナを輸入する場合におきまして、三箇月とい今ふうなものは長過ぎるから、これは一箇月にする、こういうような実情に沿つたことは考えておりま……

第10回国会 予算委員会 第13号(1951/02/12、24期、自由党)【政府役職】

○池田国務大臣 どこに重点を置いているかというお尋ねでございまするが、私は各階層に重点を置いて行かなければならぬと思つております。これは減税のときにも問題になつたのでありますが、減税をいたしました場合におきましても、所得の多い方におきましては、資本の蓄積が多いのでございますが、所得のあまり多くない方におきましては、蓄積も困難な場合があるのであります。階層によりまして、貯蓄し得べき額につきましては、おのずから限度があると思うのであります。考え方といたしましては、各階層に向つて資本の蓄積をわれわれは要望しておる次第であります。
【次の発言】 これは程度の問題でございまして、細々の生活をしている方で……

第10回国会 予算委員会 第14号(1951/02/13、24期、自由党)【政府役職】

○池田國務大臣 お話のようにいろいろな審議会がございます。政府といたしましては、この答申につきましてはできるだけ尊重いたしておりますが、いろいろな事情のために、ただちにその答申案通りに行かない場合も相当あるのであります。その点はやはり政府の責任におきまして答申案を参考にしつつ施策して行くよりほかにはないと思います。
【次の発言】 必要に応じまして、新たに設ける場合もありましようし、またその度が少くなればやめる場合もありましよう。われわれは審議会の答申につきましては、できるだけ尊重するようにやつておるのであります。ただ予算あるいはいろいろな点からいたしまして、ただちに審議会の答申通りに行かない場……

第10回国会 予算委員会 第16号(1951/02/19、24期、自由党)【政府役職】

○池田国務大臣 一万田さんがアメリカへ立ちます前に私と会談いたしまして、そのときに、一年の金融債の発行につきまして、別に百反対の意見は申し述べないが、いろいろな問題があるから、しばらく待つた方がいいと思いますが、どうか、そういうような話がありましたが、いや何もそう君が帰るとか帰らないとかいう問題じやない、これは発行の金額、條件その他によつて考えればいい問題である、こう私は言つておきました。
【次の発言】 この問題につきましては私が全責任を負います。次官と一万田君がどういう話をしようとも、問題は私がきめるのですから、私に御質問願いたいと思います。

第10回国会 予算委員会 第18号(1951/02/22、24期、自由党)【政府役職】

○池田国務大臣 昭和二十六年度におきまして、わが国の経済が準戰時体制に入つて行くという考えは私は持つておりません、準戰時体制ということを黒田君はどうお考えになりますのか、われわれは今までの通り、つとめて統制経済から自由経済に行きたい、こういうような考えをもつて進んでおるのであります。
【次の発言】 九月二十日ごろに決定いたしました予算案は、朝鮮事変を織り込んでない予算であるのであります。なぜ織り込まなかつたかと申しますと、御承知の通りに、七月の上旬は昭和二十六年度の予算編成方針を決定いたしました。そうして各省から出て参りますのが八月の中、ころ過ぎに相なるのであります。それから査定を加えましたの……

第10回国会 予算委員会 第20号(1951/02/24、24期、自由党)【政府役職】

○池田国務大臣 御承知の通り国の財政も楽ではございません。また地方の財政も今お話のようにかなり苦しいことは私も知つておるのであります。しかし今の状態としては、苦しい中でも何とかやりくりをして行かなければならぬという状態であるのであります。しこうして今後の状態において補正予算をつくるかつくらないか、こういう御質問でございますが、これは情勢によつて考えなければなりません。昭和二十四年度におきましても、また二十五年度におきましても、補正予算をつくつてそのときの要求に応じておるのであります。しかも変転きわまりないこの国際情勢のもとにおきまして――今つくつた予算で私としては二十六年度を乗り切つて行きたい……

第10回国会 予算委員会 第21号(1951/02/25、24期、自由党)【政府役職】

○池田国務大臣 先ほど井上君への質問に対しまして、私と一万田総裁との話のうちに――速記録をお調べくださればわかると思いまするが、一万田君と会つたときに、東銀債の発行は自分が帰るまで待つてほしいということを言われたことは、ここで言つておるのであります。そういうことを言わなかつたとは言つておりません。  次に東京銀行の金融債が長期であるかないかという問題でありまするが、私は長期と言えると思います。
【次の発言】 私はせんだつての中曽根君の質問にお答えした通りであります。
【次の発言】 長期とか中期とか短期とかいうものは相対的のものであります。なぜあなたが長期資金でないとおつしやるのか、その根拠を伺……

第10回国会 予算委員会 第23号(1951/03/28、24期、自由党)【政府役職】

○池田国務大臣 今回提出いたしました昭和二十六年度政府関係機関予算補正(機第1号)について御説明申し上げます。  この補正予算は、今回設立することと相なりました日本開発銀行に関するものであります。日本開発銀行は、長期資金の供給を行い、または一般の金融機関が行う長期資金の供給を容易ならしめることにより、経済の再建及び産業の開発を促進するため、一般の金融機関が行う金融を補完し、または奨励することを目的として設けられるものでありまして、その資本金は、設立当初におきましては百億円とし、政府が昭和二十六年度において米国対日援助見返資金特別会計からその全額を出資することといたしております。なお必要があると……

第10回国会 予算委員会 第24号(1951/03/29、24期、自由党)【政府役職】

○池田国務大臣 お話の通りに、産業開発に関しましての長期資金の必要性を痛感いたしておつたのでありますが、いよいよ実現するまでにはいろいろな点を考えなければなりませんので、ようやく今年の初頭開発銀行の創設を決意いたしたのであります。しこうして開発銀行の業務の範囲、また資金の獲得の程度という問題につきましていろいろな議論がございまして、実は延び延びになつたような次第でございます。しかし何分にもこのことは急ぎますので、私が初め計画いたしておりましたよりは、当初においては開発銀行の資金源といろものは割合少いのでありますが、しかしいずれにしましても、将来だんだんふえるという見通しがつきましたので、十分で……

第10回国会 予算委員会 第25号(1951/05/23、24期、自由党)【政府役職】

○池田国務大臣 先般マーカツト声明が出まして、私はこれを一応拝見し、そこでマーカツト将軍と直接にお会いいたしまして、一時間足らずお話をいたしましたが、別にあの声明が出ましたからといつて、私が特に今までの日本政府の財政経済政策を、根本的に変更するというふうなことはないと私は考えております。あの考え方は過去二年余りずつと一貫したわれわれの主張であるのであります。ただ問題は、アメリカが特需関係あるいは東南アジア開発に積極的に乗り出した場合という度合いが強くなつたというのでありまして、方向としては何らかわりがないのであります。とにかく日本経済が世界経済に直接につながつて行く、その度合いが強くなつて来た……

第12回国会 大蔵委員会 第7号(1951/10/30、24期、自由党)【政府役職】

○池田国務大臣 大体連合国人の戦争によりまする被害を補償いたしますにつきまして、どの程度補償すべき金額があるかということを検討してみたのであります。大体三百億円程度だという見当をつけました。これは賠償の性質から申しまして、そう長引かせるわけにも行きませんので、まあ年に百億円程度払うことにしたらどうかというので、きめたわけでございます。総体の額から見まして、この程度のものはやつて行ける、越して行けるだろうという見当をつけたわけでございます。
【次の発言】 私の財政計画でございますが、なるべく早くお返ししたいという気持がございましたが、そう一度にも払えませんし、三百億円程度なら三年くらいで払うのが……

第12回国会 大蔵委員会 第16号(1951/11/14、24期、自由党)【政府役職】

○池田国務大臣 委員長より発言を求められるようなことで、まことに申訳ないと思います。実は出席の問題につきましても、たびたび参りまして、御審議願います法案を自分で御説明するのが、当然であると考えておるのでありまするが、他の委員会との関係で、出席の数の少いことをまずもつておわびいたします。  次に本委員会には、いつもの通り政府提出の法律案のほとんど半分、あるいはそれ以上を毎国会で御審議願つておるのであります。これは大蔵省が予算を持つておりまする関係、また税法そのほかの広汎な仕事しておりまする関係上、国会におきましても、本大蔵委員会が最もたくさんの法案を審議せられることに相なるには、大蔵委員会の重大……

第12回国会 大蔵委員会 第23号(1951/11/26、24期、自由党)【政府役職】

○池田国務大臣 銀行法の改正につきましては、今の銀行のやり方等を見まして、意に満たないところがございますのて、そういう点につきましてある程度改正を加えたいと思います。改正の内容につきましては、今検討を加えておりまするが、おもなる点を申し上げますれば、第一は資本金の問題でございます。資本金につきましては、大都市は一億円、その他の都市では五千万円程度の資本金にしたらどうか。改正の第二の点は、一銀行が一会社あるいは個人に対しまして、資本金並びに積立金の一定割合しか貸し出し得ないようにすること。御承知のように現状では、かなり大口貸付があるのであります。自己資本以上の貸付をいたしておる場合がございます。……

第12回国会 平和条約及び日米安全保障条約特別委員会 第3号(1951/10/18、24期、自由党)【政府役職】

○池田国務大臣 ただいま在外財産の補償の問題から聞いておりますので、その点お答えいたします。在外資産の補償の問題は、終戦直後司令部の要請によりまして国内で一応の推算をしたのでありますが、なかなか正解なものができないのでございます。本会議でどれだけあるかということを聞かれたのでありますが、申し上げられるようなしつかりした数字ではございませんので、お断りいたしておるのであります。しかしてこの在外財産を補償する気があるかないかということは、在外財産は非常に厖大な額に上りますので、これを政府が補償するだけの財政的余裕はございません。御承知の通り、戦争中に起りました政府の債務も、戦時補償特別措置法という……

第12回国会 平和条約及び日米安全保障条約特別委員会 第4号(1951/10/19、24期、自由党)【政府役職】

○池田国務大臣 今年度の補正予算を編成いたしますにあたりまして、大体従来のやり方と同じように、明年度の予算の輪郭をも考えてやつておるのであります。それは本年度所得税等の減税、また法人税の若干の引上げを行いました。それが来年度において続けて実行できないとすれば、今年度の減税に影響いたしますが、来年度の財政の規模その他につきましても、大体考慮をめぐらして編成いたしております。従いまして今日財政演説で申し上げるつもりでおりますが、今年度の四百五十億円の減税を含む租税の調整は、来年度も続けて参るつもりであります。しかして来年度におきましては、今の日本経済の進展の状況から申しまして、国民所得はある程度増……

第12回国会 平和条約及び日米安全保障条約特別委員会 第5号(1951/10/20、24期、自由党)【政府役職】

○池田国務大臣 この問題につきましては、昨日も塚田委員からの御質問に答えた通りでございます。賠償よりも対日援助の方が優先するという説も相当ございます。私といたしましては、外債の支払い、対日援助の債務の支払い、また賠償、一連のものとして考えたいと思うのであります。同じ賠償にいたしましても、ある国とだけ早くきめて、ある国のことは考えずに行くわけにも行きません。支払うところは日本国民でございます。全体の見通しがつくまでは、なかなかきまりにくいのではないかと思つております。

第12回国会 平和条約及び日米安全保障条約特別委員会 第8号(1951/10/24、24期、自由党)【政府役職】

○池田国務大臣 楽観をしておるというお話でございますが、私が楽観をしておるという根拠をこちらから承りたいと思います。
【次の発言】 賠償二百億ドルとか二百三十億ドルとかを拂うことを前提にしてお考えになれば、わが国の来年度の予算は八千億円台ということになれば、楽観ということになるかもわかりません。しかし私は二百億とか二百三十億ドルの賠償を現在日本で負担するだけの能力がないという確信を持つておりまするから、来年度におきましても歳出予算は八千億円台でとどまる見込みだと申し上げておるのであります。
【次の発言】 日本の国民生活を引下げたり、日本の産業が立ち行かぬような賠償を要求する精神は、この條約には……

第12回国会 予算委員会 第4号(1951/10/24、24期、自由党)【政府役職】

○池田国務大臣 昭和二十六年度補正予算の大綱につきましては、本会議において説明いたしましたが、予算委員会の御審議をお願いいたすにつきまして、あらためて御説明申し上げます。  本年度補正予算は、平和條約締結後の情勢に対処し、あくまで健全な経済を営みつつ、経済基盤の充実と、国民生活の安定をはかることを目的として編成されたものでありまして、講和に伴う諸般の措置を講ずることといたしましたほか、当初予算において主眼といたしました財政収支の均衡、国民負担の調整軽減、産業の育成合理化のための政府資金の活用等の面について特に留意したのであります。  次にその内容の大体について御説明申し上げます。  まず一般会……

第12回国会 予算委員会 第5号(1951/10/25、24期、自由党)【政府役職】

○池田国務大臣 申すまでもなく、われわれの考えております、経済を安定し、またその安定の上に能率化し、この上とも発展させて行きたいということは、従来からの考えであつたのであります。幸いに国民各位の御協力によりまして、吉田内閣成立以来、私は経済はよほど安定したと考えております。もちろん日本の経済は、敗戰によりまして非常な痛手をこうむりまして、安定したとはいうものの、経済の脆弱性は認めざるを得ません。しかし脆弱ながら、二、三年前に比べますると、よほど安定したと考えていいと思うのであります。  次に能率の問題につきましても、各産業につきましては合理化をやりまして、労働の生産性も上つて参つて来ております……

第12回国会 予算委員会 第6号(1951/10/26、24期、自由党)【政府役職】

○池田国務大臣 財政演説で申し上げました通り、今までの基本観念を講和後においても持続するのに間違いはございません。今までの政策はわが国の再建自立にぜひ必要なことでありまして、ああいう経済の状態のときに今までとつた方策は、どこの世のどこの国にも通じて誤りないことであります。まだまだ日本の経済は脆弱でございますので、今までの方針をずつと続けて参ります。しかし経済規模がずつと拡大して、経済の力がふえて参りましたならば、積極政策というふうな方向に転ずる場合もありましよう。それはまだまだ先のことであると考えます。
【次の発言】 大体今お話になつたような数字でございますが、ちよつと違いますことは、特需関係……

第12回国会 予算委員会 第7号(1951/10/27、24期、自由党)【政府役職】

○池田国務大臣 四千万ポンド程度のものは日本の状態からいつて、そう特に心配するほどじやないのであります。しかし輸出インフレ防止のためにも輸入の促進をはからなければなりませんので、ポンド圏から入るようなもので日本に輸入し得るものを探しまして、極力増進に努めたいと思います。インド方面の鉄鉱石、その他のもの、またビルマの米、努力次第によりましてはポンドが急激に増加しないようにできると思つております。またそういたさなければならぬのであります。
【次の発言】 お話の点は考えられないことではございませんが、今そういう手段に出なければならないほど、ポンドがあり余るという問題ではないのであります。来年の三、四……

第12回国会 予算委員会 第9号(1951/10/30、24期、自由党)【政府役職】

○池田国務大臣 御審議願つておりまする補正予算案は、司令部の承認を得て出しておるのであります。従いまして、これが変更になることはないと思います。ただ国会の方で変更なされば別でございます。政府の方から変更する考えはございません。  それから昭和二十七年度の歳出の大体のことにつきましては、財政演説で申し上げた通りでございます。内容に至つてはまだ十分練つておりません。私は今年度と大差のないスケールでやつて行きたいという考えでございます。ドツジ氏が来られまして、いろいろなことが新聞に載つておるようでありますが、私はまだ財政金融問題につきまして一度も話をいたしておりません。いずれ最近の日本の財政経済事情……

第12回国会 予算委員会 第10号(1951/10/31、24期、自由党)【政府役職】

○池田国務大臣 私は一万円になると言つた記憶はございませんが、今米の配給価格は消費者が九千三百円ということは御承知でございましよう。しこうして実効価格ということを農林大臣が言われましたが、東京都内におきまするやみ米は、一万七、八千円ということも御存じでございましよう。どこの価格を言うかが問題であるのであります。実効価格ということになりますと、大体普通の世帯で、東京都なら二十四キロの米の配給をいたしておりますが、大体四キロ半ぐらいのやみ価格をやつておる。そういうことを計算してみたら、実効価格がどれくらいになるかということは出て来ると思います。

第12回国会 予算委員会 第11号(1951/11/01、24期、自由党)【政府役職】

○池田国務大臣 その通りでございまして、国民生活を切り下げて賠償するということは、條約の十四條にもあります通りに、現在できないことを前提にして規定いたしております。
【次の発言】 お話の通りに、イタリアとは事情が違いますので、日本は日本としての連合国に与えました損害を考えて、できるだけ誠意をもつてやる、これよりほかにお答えは今のところ不可能であります。
【次の発言】 十四條にはつきり規定しておりますので、十四條を誠意をもつて履行する。これよりほかにはございません。
【次の発言】 日本の債務は賠償ばかりではございません。外債の支拂いその他の債務がございますので、いろいろな点を考えまして善処したい……

第12回国会 予算委員会 第12号(1951/11/02、24期、自由党)【政府役職】

○池田国務大臣 先ほどの御質問に、大蔵省は百億円を計上しておつたというお話でございましたが、私は草案にもそんなことを書いたことはございません。来年度におきましてどのくらい計上するかということは、よく実態を調査し、また財政の状況を考えてきめたいと思います。今腹案はございません。
【次の発言】 森林の育成については十分考慮されているはずであります。
【次の発言】 予算の要求が出ましたら、できるだけ考慮いたします。
【次の発言】 国民生活の水準というのは、お話の通りになかなかやつかいな問題でございます。川島君はどういうことをお考えになつておりまするか知りませんが、安本の調査にいたしましても、あれは昭……

第12回国会 予算委員会 第13号(1951/11/05、24期、自由党)【政府役職】

○池田国務大臣 農林大臣がお答えになつた通りでございまして、酒造米の方で十分統制をして行きたいと思います。
【次の発言】 今見通しを発表する段階に至つておりません。
【次の発言】 安定ということも度合いの問題でありまして、相対的にも考えなければなりません。この相対を戦前に比べて言つておられますが、こういうひどい敗戦の目にあつたのでありますから、ただちに戦前の状態にまで行かないことはやむを得ないのであります。しかし国の経済の安定をはかるのには、まず第一にやはり財政の安定をはからなければならぬことは、だれも認めると思うのであります。次に金融その他につきましても、できだけ合理化し、産業の復興に資する……

第12回国会 予算委員会 第14号(1951/11/06、24期、自由党)【政府役職】

○池田国務大臣 中小企業に対しましての金融は、私の最も力を入れておるところでございまして、今国会におきましても、信用保証協会の仕事を政府で保険するこことして、中小企業信用保険法の整備の法案を出す予定でございます。お話のように国民金融公庫とか農林、漁業への出資等である程度まかなえるが、何分にも本体をなす一般の金融機関の方に、中小企業金融をやるように特に勧奨いたしておる次第でございます。今電力の事情によつて中小企業がどうなつておるかという御質問でございまするが、個々の問題につきまして、個人々々の分についてどうするかということはなかなかやつかいな問題でございます。もしそういう問題で組合等があり、それ……

第13回国会 運輸委員会 第5号(1952/02/07、24期、自由党)【政府役職】

○池田国務大臣 長い間新線計画をやめておつたのでありまするが、昭和二十六年度からある程度計画をされまして、来年度におきまして二十億円ということにいたしたのであります。われわれといたしましても、新線はできるだけ多く、また鉄道新線のみならず、非常に災害を受けまして悪くなつておる電話関係の方にも、相当の要求があつたのでありまするが、何分にも今の財政上、ことに国鉄の收入支出の方面から申しまして、補給にもいりますし、貨車の製造にもいりますし、そういうこつとを考えますと、なかなか新線の方にはまわらない。従いまして借金でやつたらどうかというので、実は資金運用部からの百十億円を鉄道の方にお貸ししてやる。これは……

第13回国会 外務委員会 第27号(1952/05/28、24期、自由党)【政府役職】

○池田国務大臣 御質問の点が私にはつきり来ないのでございますが、国際通貨基金加入に対しましては、規約によりまして一定額の割当があればそれについて拂込みをしなければならないので、加入についての御審議を願つておるのであります。国際通貨基金に加入いたしますと国際開発銀行との関係もできまして、日本の開発について借入れ申込みができる、こういうことであるのであります。御質問の点は、ポンド過剩、ドル不足というお話でございますが、今特異な事情によりましてポンドの過剩と申しますか、とにかく一年余りの間に八、九千万ポンドもたまつた、ということは相当たまつたということが言えるのであります。ポンド過剩ということでなし……

第13回国会 議院運営委員会 第56号(1952/06/05、24期、自由党)【政府役職】

○池田国務大臣 御質問の第二点から先に申し上げます。海外旅行のための経費は、私は各主管で組むのがほんとうであると思います。従いまして、来年度からは海外派遣費につきましての費用は、国会の予算に計上する考えでございます。  それから御質問の第一点につきましては、今申し上げたような手続が昭和二十七年度の予算上できておりませんので、今回のごとく郵便関係で議員がおいでになるという国会の方の御決議があれば、それを尊重して参りたいと思います。
【次の発言】 今お答えした通りでございます。郵便関係のみならず、今後の問題で国会が御決議になれば――御決議というような言葉はよいかどうかわかりませんが、国会の方で意思……

第13回国会 決算委員会 第6号(1952/02/15、24期、自由党)【政府役職】

○池田国務大臣 予算の使用に関しまして、不適正である場合が年々増加して参つておることは、まことに遺憾に存じておる次第であります。従いまして、国庫大臣としての大蔵大臣も、常にその点に意を用いまして、一昨年来相当に調査をいたしました。今お話のような事跡がありますので、閣議に報告いたしまして、各省大臣の猛省を促した次第であります。しかし、あとからそういう非違の事件を報告するだけでは足りませんので、今後監察制度等を強化いたしまして、不適正な事件の絶無を期するよう、行政機構の改革の際におきまして、相当の考慮を拂うつもりでおるのであります。
【次の発言】 私は大蔵大臣といたしまして、その表を見たときに、こ……

第13回国会 大蔵委員会 第12号(1952/02/14、24期、自由党)【政府役職】

○池田国務大臣 ただいま議題となりました所得税法の一部を改正する法律案外三法律案について、その提案の理由を説明いたします。  政府は国民の租税負担の状況にかんがみ、負担の軽減と調整をはかるため、さきに臨時同会におきまして所得税法の臨時特例に関する法律等につき、御審議を願つたのでありますが、今回この措置を平年度化するのほか、さらに所得税及び相続税及び相続税について一層負担の軽減をはかるとともに、課税の簡素化と資本の蓄積等に資することを目的として、ここに関係法律案を提出いたしましたのであります。  まず、所得税法の一部を改正する法律案について、その大要を申し上げます。所得税法におきましては、基礎控……

第13回国会 大蔵委員会 第21号(1952/02/26、24期、自由党)【政府役職】

○池田国務大臣 まだ行政協定の方は結論に至つておりません。従いまして結論が出ましたならば、その協定によりまして、立法事項を要するものは国会の承認を得る考えでおります。結論が出てからはつきりしたお話をいたしたいと思います。
【次の発言】 これは昔から国際二重課税としてやかましい問題でございまして、日本が独立いたしましたならばアメリカのみならず、ほかの国とも二重課税防止の條約を結ばなければならぬと考えております。従いまして、大蔵省といたしましては、昨年十二月に東京の国税局長渡辺喜久造君をワシントンへ向けまして、大体の租税協定の下打合せをいたしております。まとまりましたならば、国会の承認を得ることに……

第13回国会 大蔵委員会 第22号(1952/02/27、24期、自由党)【政府役職】

○池田国務大臣 超過供出という問題でなしに、匿名供出の場合につきましてどうするかということを、われわれは考えておるのであります。租税の徴收はやはり実態に沿うようにいたすべきものであると同時に、また現在の経済、社会情勢に適応するようなやり方で行く必要もあると考えるのであります。従いまして匿名供出の実際の状況を見まして、立法措置を要するならば立法措置をいたしますし、また立法措置をしなくても行政の手心でできる程度のものならば、それでやつて行こう、実態を見ました上で、いずれの措置をとるかということをきめて行きたいと考えております。つきましては、この私の気持を行政の末端に知らしておく必要がありますので、……

第13回国会 大蔵委員会 第55号(1952/04/22、24期、自由党)【政府役職】

○池田国務大臣 世間ではよくドツジ・ラインとかドツジ方式とかいつておりますが、はつきりした定義はございません。私の考えるところでは健全金融、健全財政、これをドツジ・ライン、ドツジ政策と言つておられると、こう思うのであります。ことに金融の方は別にいたしまして、財政面ではとにかく健全財政、こういうことであるといたしまするならば、健全財政はここしばらく続けて行かなければならぬと思います。金融方面でドツジ政策というふうなものは、はつきりいたしません。実は健全財政をとつております建前から、金融の方はある程度ゆるめざるを得なくなつて、いわゆるオーバー・ローンの問題も出て来ておるのでありますが、これはさきに……

第13回国会 大蔵委員会 第56号(1952/04/23、24期、自由党)【政府役職】

○池田国務大臣 軍票と申しましても地域別にいろいろなものがござまして、私は、一々どういうようにするという考えを持つておりません。
【次の発言】 委員長、速記をとめてください。
【次の発言】 朝鮮は連合国ではございません。従いまして、一般の連合国との平和条約で当然に適用にならぬ場合がございますので、いろんな規定を設けておるのであります。
【次の発言】 速記をとめていただきましよう。
【次の発言】 閉鎖機関の方で、今たまつておりまする金は百億程度あると思います。これは今食糧証券に投資しておるのであります。食糧証券を日本銀行に持たすか、あるいは資金運用部が持つて、その食糧証券を売つた金を銀行に預け、……

第13回国会 大蔵委員会 第66号(1952/05/14、24期、自由党)【政府役職】

○池田国務大臣 前回の御質問に対しましてお答えした通りで、何らかわつたことはございません。新聞に、請求権がないというアメリカ政府の解釈だこいうことが載つておつたのであります。しかしこれはその後の調査によりますると、そういう見解ではないということを確かめました。この問題は適当な機会に外務大臣より公表すべきだということを、私から外務大臣に先日話をいたしまして、今外務大臣が外務委員会へ出ておるとすれば、多分外務大臣としての見解をきようぐらい発表したと思います。  平和条約第四条の解釈につきましては、この前も申し上げましたように、アメリカ軍のいわゆる指令の効力は認まするが、この指令が日本の財産権返還請……

第13回国会 大蔵委員会 第70号(1952/05/19、24期、自由党)【政府役職】

○池田国務大臣 貨幣制度、金融制度につきまして、差向き金融制度は長期金融機関を設置するというふうなあれで、変革を加えるつもりではありますが、貨幣制度、ことに御指摘のデノミネーシヨンの問題なんかは、私は考えておりません。今朝もある代議士からそういうものについて質問するという話がありましたが、質問なさつても何もないでしようと、こう言つておいたのであります。デノミネーシヨンをやる具体的な案があるかといつたら、ありはしない。風声鶴唳と申しますか、とにかく取越し若労をする人には、いくら言つても取越し苦労はやまぬものでございますが、池田が大蔵大臣をやつている間は、もちろんデノミネーシヨンをやるなんというこ……

第13回国会 大蔵委員会 第71号(1952/05/20、24期、自由党)【政府役職】

○池田国務大臣 ただいま政府委員よりお答えした通りでございまして、各部門の分につきましては開発銀行の実情等を見きわめまして適当にいたしたいと思つております。
【次の発言】 ただいま深澤委員より、占領治下においては見返り資金の運用について、司令部の指示を受けるのもやむを得なかつたという言葉を聞いて今までとはよほど考え方がお違いになつたのに驚いたのでありますが、今後は見返り資金の運用につきましては、日本政府独自の考えで行くつもりであります。そうしてこの見返り資金が主として民間に投資せられましたが、これが直接債務とつながるわけではない。これは従来も国会で答弁しておりましたように、別個の問題であるので……

第13回国会 大蔵委員会 第72号(1952/05/21、24期、自由党)【政府役職】

○池田国務大臣 結論から申し上げますが、お話のように今の北海道拓殖銀行をもつてしては、北海道の開発には私は十分ではないと考えるのであります。北海道拓殖銀行は四、五百億の資金源を持つております。しこうして昔の長期銀行たる性格よりも、今では短期金融を主とする性格にかわつて来ておるのであります。前に北海道拓殖銀行と北海道銀行とが併立しておりましたときには、長期銀行の色彩が強かつた。しかしその後合併いたしましたし、また名は拓殖銀行でありますが、実は商業銀行になつてしまつておる。こういう一定のわらじと申しますか、一足半のわらじと申しますか、こういう状態では北海道の拓殖は十分に行かぬのじやないか。一歩進め……

第13回国会 通商産業委員会 第16号(1952/03/19、24期、自由党)【政府役職】

○池田国務大臣 今からちようど二年前に、お話のように繊維関係を中心として非常にお困りの方が出て来たのであります。思い起しますと二年ちよつと前、三月一日の日でございました。私は一時的に非常に悪いけれども、そこでじたばたせずにじつくり構えて行つてください。また景気も持ち直つて来ます。ただ戦争中並びにその後の統制経済のもとに、やみ買いをしたりやみ売りをしている人が中に二、三、四、五倒れるということは、お気の毒であるけれどもやむを得ないと、そう言つたのでありますが、二年後の今またこういう問題が起つて来たのであります。その間におきまして、何が景気がいいかといつたら糸へんがいいのだ、糸へんは一昨年の三月以……

第13回国会 通商産業委員会 第24号(1952/04/17、24期、自由党)【政府役職】

○池田国務大臣 各電力会社の外債の政府が肩がわりして引受けました残額についての正確な数字は今用意しておりません。いずれ調査いたしましてごらんに入れたいと思います。
【次の発言】 電力会社のみならず、満鉄の方もございますし、東拓もありますし、また政府の直接の国債もありますので、その区わけは覚えておりませんが、利子を入れまして、全体といたしましては四億五千万ドル程度でございます。そのうち今までに支拂わなければならない利子だけで一億五千万ドルばかりございます。従いまして、元本で申しますと三億ドル足らずに相なります。
【次の発言】 二十七年度予算一には、外債ガリオアの返済、あるいは賠償等の支拂いを見込……

第13回国会 文部委員会 第42号(1952/07/04、24期、自由党)【政府役職】

○池田国務大臣 御質問の重点がどこにあるか、ちよつと解釈しかねるのでございますが、御質問に対しての私の想像は、教育委員会の答申等についてどういう関心を持つているか、こういう御質問かと思つてお答え申し上げます。もちろん、教育委員会の審議の様子、あるいは審議の結果につきましては、それぞれ聞き及んでおります。しかもまた内閣の政策の最も重要なものの一つとして、教育の振興ということは考えておりますので、他の経費その他を勘案しまして、できるだけ教育予算につきましては、重点的に考えて来ておるのであります。
【次の発言】 教育委員会の問題を教育制度の研究の題目としてお考えになつているとは、私も想像いたします。……

第13回国会 予算委員会 第2号(1952/01/28、24期、自由党)【政府役職】

○池田国務大臣 お答え申し上げます。予算と法律とが同時に審議される場合は、お話のように税法のみではございません。今国会におきましても、各種の法律案が提出され、それに必要な経費が予算案に盛られております。また各種の法律案のみならず、特別会計法等は予算と同時に行くのを通例といたしておるのであります。しこうして予算の組み方を規定する財政法の問題として特別にお考えになる節もわかります。わかりますが、昭和二十二年の財政法を初めて施行いたしました場合において、財政法が新たに設けられました場合において予算案は設けられた財政法と同時に行つておる。今お話のように第十四條二項、三項ではない。財政法全部が法律になつ……

第13回国会 予算委員会 第3号(1952/01/29、24期、自由党)【政府役職】

○池田国務大臣 昭和二十七年度予算の編成に関する基本方針並びに予算の大綱につきましては、過日本会議において説明いたしましたが、予算委員会の御審議をお願いいたすにつきまして、あらためてその内容を御説明申し上げます。  まず歳出について申し上げます。第一に、平和回復に伴う措置といたしましては、防衛支出金六百五十億円、警察予備隊費五百四十億円、海上警備救難に関する経費約七十三億円、安全保障諸費五百六十億円、連合国財産補償費百億円、平和回復善後処理費百十億円、総計約二千三十三億円を計上いたしました。  防衛支出金は、日米安全保障條約に基いて駐留する米軍の必要とする経費の一部をわが方において負担する結果……

第13回国会 予算委員会 第4号(1952/01/30、24期、自由党)【政府役職】

○池田国務大臣 吉田総理大臣のたびたび述べられました、ただいまのところ再軍備をしようにもできない。将来能力ができたときに国民の方々とよく相談してきめる、こういう吉田総理の言明に私はまつたく同感であるのであります。
【次の発言】 防衛費が一千八百二十億円になつておるので、再軍備の前兆ではないかという議論がございますが、私はそうは考えていないのであります。財政演説で申し上げましたように、防衛に関します直接の経費は、防衛支出金の六百五十億円と、しこうして警察予備隊、海上保安庁等の六百十億円余が主でございます。しこうして安全保障諸費につきましては、防衛支出金並びに警察予備隊等の今後の状況によりまして使……

第13回国会 予算委員会 第5号(1952/01/31、24期、自由党)【政府役職】

○池田国務大臣 防衛支出金、警察予備隊費、海上保安庁諸費並びに安全保障諸費、合計千八百二十億円は、わが国の経済力から申しまして、精一ぱいのものでございます。従いまして、今年度内におきまして、これを増額する考えは持つておりません。
【次の発言】 想像の予算だと申されまするが、予算は来年度の予定をいたしまして組むのであります。だから予定ということを想像にお考えになれば、想像の予算と言えます。しかし私は昭和二十七年度におきましては、防衛支出金、警察予備隊費、海上保安費あるいは安全保障費千八百二十億円と予定いたして組んでいるのであります。内容につきましては、行政協定その他との関係がありますので、各自ご……

第13回国会 予算委員会 第6号(1952/02/01、24期、自由党)【政府役職】

○池田国務大臣 行政協定が結ばれることを予想いたしまして、私がその内容等を察知すると申しますか、大体予定いたしまして、予算を組んだわけであります。
【次の発言】 ただいまお答えした通りであります。
【次の発言】 最近の例によりますと、アメリカの空軍が英国に、またアメリカの軍隊がフランスに駐留いたします場合におきましては、その費用の一部を駐留せられておる国が負担するということが例になつておるのであります。しこうして防衛分担金ということは行政協定によつてきまりますので、私はあえて分担という言葉を使わずに、防衛支出金という言葉で表わしておるのであります。これが行政協定が成立いたしましたら、実質は防衛……

第13回国会 予算委員会 第7号(1952/02/02、24期、自由党)【政府役職】

○池田国務大臣 この問題につきましては、行政協定の内容、またその他のこともございますので、そのことが起りましたときに検討いたしたいと思います。
【次の発言】 資金の調整につきましては、これは財政資金、民間資金、こういう問題につきましては、大体資金計画を立てまして、今年度、来年度はどういうふうな財政資金の使い方をする、それから民間資金におきましても、社債あるいは株式の発行、また銀行の貸出しにつきましては、大蔵大臣といたしまして常に意を用いているのであります。今後どういうような方向で行くかという問題になりますと、今最も大きい問題のオーバー・ローンの問題であります。こういうものにつきましても、今急速……

第13回国会 予算委員会 第8号(1952/02/04、24期、自由党)【政府役職】

○池田国務大臣 産業資金の調達に、預貯金増強によりまする金融機関を通じてのやり方もさることでございますが、やはり長期資金といたしましては、自己資金を中心とし、社債発行等によつて調達することが本筋であろうと考えます。しかし何分にもインフレ時代には、えてして株価の上昇はないのが普通でございますが、今までも実際の会社の実力よりも相当低目の株価である。従つて増資もなかなかむずかしかつた。しかもまた経済力が非常に薄弱でございますので、急に増資をいたしますと、一昨年のように株もたれになり、また増資を阻害する、こういう関係がありますので、やはり金融界、経済力の情勢を見ながら、徐々とは申しますが、できるだけ早……

第13回国会 予算委員会 第9号(1952/02/05、24期、自由党)【政府役職】

○池田国務大臣 従来におきましても、育英資金の支給につきましては、軍人遺族の方にもできるだけまわるようにいたしております。しかして今回遺家族の方々に対しまして、こういう措置をとります場合に、特に六千八百万円を加算いたしまして、遺児の教育に意を用いることにいたしておるのであります。今後におきましても、一般の育英資金につきまして、できるだけ遺児の方にまわしたい。また今回特別にやりました六千八百万円も、今後できるだけふやして参りたい、こう考えております。
【次の発言】 遺族の方で父母、祖父母の方には一時金をお上げすることにしておるのであります。交付公債にいたしたいと考えておりますが、原則といたしまし……

第13回国会 予算委員会 第10号(1952/02/06、24期、自由党)【政府役職】

○池田国務大臣 お尋ねの六・三制完成の問題でございますが、昭和二十四年に一応測定いたしました〇・七坪による分の完成は来年度でできることになつておるのであります。文部省といたされましては、その後の学童数の増加、移動等によりまして、二十四年に測定いたしました分以外の予算の要求があつたのでありますが、私といたしましては、一応昭和二十七年度には二十四年度の計画を完遂しようということで、学童数の増加に伴う分は昭和二十八年度に為いて考慮してはどうか。どの程度考慮するかということはまだきまつておりませんが、二十八年度に讓つて行こうということで話合いをいたしたのであります。

第13回国会 予算委員会 第11号(1952/02/07、24期、自由党)【政府役職】

○池田国務大臣 お答え申し上げます。所得のあるところに所得税を課するのでございまして、所得のあるところには税法の命ずるところによつて課税しなければならないことは、これはもう遵法精神からいつて当然のことでございます。しかし片一方で非常に国のために増産に励み、そうしてまた食糧需給をよりよくするために、農民の方が進んでお出しになる場合におきましては、課税上手心を加えるということも一つの政治であるのであります。従いまして今超過供出と言つておりますが、実際上は予算面では集荷委託費で出しておるのであります。今後いわゆる超過供出というものに、どういうふうな方法で金を出すかという問題につきましても、農林省と話……

第13回国会 予算委員会 第12号(1952/02/08、24期、自由党)【政府役職】

○池田国務大臣 国民所得の算定につきましては、安定本部の方でいたしておるのでありますが、その方の資料によりますと、五兆三百億程度見込んでおります。昭和二十六年度の当初見込みが四兆五千数百億円でございましたが、最近の調べによりますと、四兆六千数百億円になつておるようであります。しこうしてこまかい点につきましてはただいま記憶しておりませんが、生産もある程度ふえ、雇用賃金等も大体一〇%程度ふえる計算であります。物価は大体横ばいで、少しくらい上る程度であつたかと思います。詳しくは資料でまた安定本部の方から御説明いたすことにいたします。
【次の発言】 生産につきましても、戦前の基準に比べまして、大体昭和……

第13回国会 予算委員会 第13号(1952/02/09、24期、自由党)【政府役職】

○池田国務大臣 御説のような考え方がありますので、ただいま政府としては研究をいたしておる次第でございます。
【次の発言】 日本銀行でできるだけ節約していただきまして、法の命ずるところによつて納付金を徴収いたしたいと思います。
【次の発言】 銀行経営の合理化につきましては、私はさきのお答えで、またその前にもたびたび申し上ておるところでございます。銀行の経営合理化については、一段の意を用いておるのであります。
【次の発言】 大蔵省におきまして徴兵制度を研究しているというお話でございますが、風早さん、何か論拠がございますか。こういうことを言われますと、国民が非常に惑いますから、私は大蔵大臣としてもう……

第13回国会 予算委員会 第14号(1952/02/13、24期、自由党)【政府役職】

○池田国務大臣 財政演説において申し上げました通りでございまして、安全保障諸費のうちには、海上保安庁の方に今後行くかもわからない費用も組んでおるのであります。行くかもわからないと申しますのは、誤解があつてはいけませんが、今後の情勢によりまして、たとえば沿岸の監視船をふやすとか、あるいは警備隊をふやすような場合におきまして、海上保安庁の予算に盛つている以外は、ただいまでははつきりは見通しをつけておりません。しかし情勢によりまして、ヘリコプターを置いて巡視するとか、いろいろな点がありますので、そういう場合には、この安全保障諸費の中から出しておこう、こういう考えであります。

第13回国会 予算委員会 第15号(1952/02/14、24期、自由党)【政府役職】

○池田国務大臣 予算の要求というものは、平川さん御存じの通りに相当厖大なものが出て来るのであります。今年度内政費は六千四百億円にとめましたが、当初の要求は一兆数千億であります。文部省も六・三制の問題でお話の通りに五十七億円をお出しになつた。その根拠は、昭和二十四年以後における児童数の増加を見込んで要求されておる。大蔵省の方は昭和二十四年に〇・七坪で出発いたしまして、計画的にその分だけをやつて、そして昭和二十四年以後の児童数の増加の分は、昭和二十八年度でやろう、こういうことで話合いをつけたのであります。従いまして昭和二十八年度におきましても、児童数の増加による六・三制の校舎の分は予算に組まれるこ……

第13回国会 予算委員会 第16号(1952/02/15、24期、自由党)【政府役職】

○池田国務大臣 遺家族の方に一時金といたしまして八百八十数億円の交付公債を交付する考えでおります。この八百八十数億円は、原則といたしましては一年すえ置きの十箇年年賦、こういうことで行きたいと考えております。中に非常に生活困難の方につきましては、先般来申し上げておりますように、生活保護費と両建で行くように行政措置をしたい、こういうので生活保護費の方でそういう貧困の方につきましては措置する。原則といたしましては一年すえ置きの十箇年年賦という考えでおるのであります。生活保護費まで行かぬけれども、とにかく早く償還を望まれる方で、しかもその理由ありと認むるときは、原則の十箇年を五箇年にする場合も考えてお……

第13回国会 予算委員会 第17号(1952/02/16、24期、自由党)【政府役職】

○池田国務大臣 昭和二十七年度の予算のわくをどのくらいにするかということが、さきの臨時国会において問題になりまして、私は八千億円台と申しておつたのであります。八千億円台というときには、八千九百億円もあるし、八千百億円もある、どちらかというような質問もございましたが、私は国民所得に対しまして、独立予算として国際関係費あるいは防衛費がふえましても、大体八千五百二十七億円にとどめ得たことをみずから喜ぶものであります。しこうして八千五百二十七億円中、防衛並びに平和関係諸費と国内費との問題でございまするが、私は防衛関係あるいは平和関係の費用が、一説には相当多い二千五、六百億という話もありましたが、まあ二……

第13回国会 予算委員会 第18号(1952/02/18、24期、自由党)【政府役職】

○池田国務大臣 お話の通り、そういうことがあり得ると思います。現に中米のサルヴアドルでございましたか、憲法上そういうものは自分の国で処分し得ないというふうなことを、言つておつた国もあります。また最近の情報によりますと、ブラジルにおきましては、日本の在外財産を没収しないということをきめたそうでございます。必ずしも全部放棄することにきまつておるわけではなくて、当該国の自由にまかされておるということに相なつております。
【次の発言】 外交関係が復活しておりませんので、積極的には今まで別に措置をとつていないと考えておりますが、講和條約成立後におきましては、外交関係が復活いたしますので、望ましいことと思……

第13回国会 予算委員会 第19号(1952/02/19、24期、自由党)【政府役職】

○池田国務大臣 御承知のごとく二十六年度の予算編成にあたりましては、麦は統制を撤廃するという法案を出しまして予算を組んだのであります。しかし統制を撤廃するといたしましても、八百数十万石の麦は買い入れる予定で組んでおります。今度の昭和二十七年度におきましても、麦につきましては今統制の継続中でございますが、やはり八百数十万石の買い入れを予定いたしておりますので、統制を続けて行こうが、あるいははずそうが、それには何ら予算上大した支障はございません。今まで通りに統制を継続するという建前のもとに編成しておるので、矛盾はございません。
【次の発言】 御質問の点がはつきりいたしませんが、支出決定をしまして未……

第13回国会 予算委員会 第20号(1952/02/20、24期、自由党)【政府役職】

○池田国務大臣 租税の滞納はお話のように一時千億円ばかりあつたのであります。この原因は昭和二十二年、二十三年、二十四年のあのインフレ時代におきまする税務執行が十分適正に行われていない結果でこうなつて来たのであります。従いましてこの七、八百億あるいは千億近い滞納を個別的に調べまして、御承知のごとく昭和二十六年度からは、滞納者を一応資産内容の十分なものがただ金詰まりで納められないものと、それから資産内容が悪い、税金の決定が無理だというものとわけまして、事実税金の決定が無理なものは個別に訂正をいたします。しかし税金の決定はよかつたが資産内容は悪いというのは、三年間待つて別調査をしよう、こういうふうに……

第13回国会 予算委員会 第22号(1952/02/23、24期、自由党)【政府役職】

○池田国務大臣 外資の導入の問題につきましては、本委員会におきましてたびたび話が出たのであります。形態といたしましては、政府同士の借款の問題と、それから国際通貨基金加入後における国際開発銀行からの政府あるいは民間の借款の問題、第三段目といたしましては、アメリカの輸出入銀行を通じまして、アメリカの物資の日本へ入つて来た金を借りる、こういう問題、第四には民間のコマーシャル・べースによるものであります。今までにおきましては、コマーシャル・ベースによります外資、すなわち株式投資によるもの、貸付金によるもの、あるいは工業技術の貸付によるもの等を見ますと、大体ただいまのところ七千数百万ドルが参つております……

第13回国会 予算委員会 第24号(1952/04/02、24期、自由党)【政府役職】

○池田国務大臣 国有財産の売払いの場合の評価につきましては、お話のように公正でなければならないので、各方面から検討を加えて売却をいたしております。  それから今の四日市の燃料廠の問題でございますが、これは国有財産の売払いでございますから、われわれの所管でございますが、これをどこへ売り払つたらよいか、どういうふうにしたら一番有効かということは実はしろうとでございます、その道の通産省の方に委員会ができて、そこで一応の意見をお出し願う、それにのつとりまして大蔵大臣の立場から適当な価格を算定する、こういうのであります。われわれの方で何も会計事務の点ばかりを見て出してはおりません。

第13回国会 予算委員会 第25号(1952/05/15、24期、自由党)【政府役職】

○池田国務大臣 外資導入はなかなかむずかしい、しかししたいということを言つたのであります。総理大臣と何もかわりは、ございません。
【次の発言】 外資にもいろいろな種類があるのであります。そこで政府が導入しようとする外資の形、また民間が導入しようとする外資の形といろいろな手がありますので、一々申し上げられません。民間は民間で考えておりましよう。政府は政府で考えておりますが、どういうかつこう、どういうふうな交渉を始めるかという問題については、ここで申し上げられません。
【次の発言】 今までの民間資金の入つて来た数字は、あなたのは違つております。それからマーカツト少将が前にとやこう言われたとおつしや……

第13回国会 予算委員会 第26号(1952/05/16、24期、自由党)【政府役職】

○池田国務大臣 御趣旨の点、十分私にもわかるのでありますが、具体的にまだ私検討いたしておりません。従いまして今後十分考慮のつ上、適当な査定をいたしたいと思います。
【次の発言】 岡野国務大臣の御答弁の通りであります。
【次の発言】 自由党のある方からこういう案を研究しておるというので、印刷物を持つておいでになつただけであります。私はまだこれにつきまして意見をその方に、あるいは党に申し出ておりません。考え方は岡野国務大臣のおつしやつた通りであります。
【次の発言】 ただいま外国為替委員会がやつております仕事の相当部分は日銀で、他の部分を大蔵省で所掌するつもりでおります。なお専門的な知識を要します……

第13回国会 予算委員会 第27号(1952/05/19、24期、自由党)【政府役職】

○池田国務大臣 政府の考え方は従来とかわりございません。外資導入につきましての見通しにつきましては、ある程度楽になつたのか、きつくなつたのか、これはなかなか現がむずかしいのでございますが、外貨が予定以上にたまつたということは、貸手の方から見ますと、そんなにしなくとも外貨があるのではないかという考え方から行けば、マイナスの方であります。しかし外貨が非常にたまつて、日本の経済がそれだけ信用度を増したということになれば、これはプラスの方でございます。そこでいろいろ議論をせられますが、外資というものは政府借款であろうが、ワールド・バンクの貸付であろうが、輸出入銀行のそれであろうが、民間の投資であろうが……

第13回国会 予算委員会 第28号(1952/05/22、24期、自由党)【政府役職】

○池田国務大臣 金利は適正であるべきことは原則でございますが、今の金利が高いか安いかということを見ますのに、産業界でいわれているように一般の金利は外国に比べますとかなり高くなつております。そこで外国との競争上その他からいつて下げてくれという要望は、私はある程度わかるのでありますが、しからば日本の預金金利その他から申しまして、今ただちに全般的に下げられるかということになると、これまたかなりの支障があることと思つているのであります。まだ資金の需要が相当多いのでございますので、私は今ただちに全面的に金利を下げるということはなかなか困難ではないかと思います。私といたしましては、長期の金利はいま少しく下……


25期(1952/10/01〜)

第15回国会 通商産業委員会 第3号(1952/11/12、25期、自由党)【政府役職】

○池田国務大臣 今回はからずも通商産業大臣の職を汚すことに相なりました。今後皆様方の御協力を得まして国務に精励いたしたいと考えておるのであります。何とぞよろしくお願いいたします。  御承知の通り敗戦後の混乱いたしました日本経済も、ようやく安定をとりもどしまして、愁眉を開いたのでありまするが、この安定も実は非常に脆弱な案で、ございまして、われわれは今後この安定の上に日本経済を底深く、幅広くして行つて、産業の隆盛と国民生活の向上発展を期さなければならないのであります。昔のごとく日本経済圏内、すなわちアジアにおきまする日本の経済圏というものは、よほど縮小いたしまして、過去数十年間に獲得いたしましたい……


26期(1953/04/19〜)

第18回国会 外務委員会 第1号(1953/12/03、26期、自由党)

○池田勇人君 ただいま委員長から申されましたように、去る九月末日アメリカに渡りました。資格は吉田茂氏の個人的代表と申しますか、パーソナル・レプリゼンタテイヴとして参りました。そうして向うの関係当局、またときには財界の方、あるいはまたコングレスの方々とひざを交えましていろいろ現在の日本の財政経済事情を話し、そして理解を求め、また機会をとらえまして、アメリカのこういう問題に対しまする考え方を聴取して参つたのであります。従いまして、政府の代表でも何でもございませんので、ざつくばらんないろいろな話をして参りました。せつかく参りまして、四週間にわたつて話をいたしましたので、一応双方で考えたこと、並びにわ……


27期(1955/02/27〜)

第26回国会 決算委員会 第6号(1957/02/19、27期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 ただいま議題となりました昭和三十年度一般会計予備費使用総調書ほか五件の事後承諾を求める件について、御説明申し上げます。  昭和三十年度一般会計予備費の予算額は八十億円でありまして、このうち財政法第三十五号の規定により、昭和三十年四月十五日から同年十二月二十七日までの間において、使用を決定いたしました四十四億一千三百二十余万円につきましては、第二十四回国会にその事後承諾を求める件として提出いたしまして、すでに御承諾を得ましたが、その後昭和三十一年一月十七日から同年三月二十七日までの間におきまして三十五億七千七百九十余万円を使用決定いたしました。  そのおもな事事は、河川及び都市災……

第26回国会 国土総合開発特別委員会 第10号(1957/04/04、27期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 昨年北海道開発公庫ができまして、まだその緒についたという程度でございます。しかるところ、また今年度より東北開発のための機関が必要であるという強い要望がございましたので、東北の方にもそういう方面の仕事をし得る機関を設けようと思ったのでございますが、何分にも北海道、東北は、地理的にも、また実情から見ましても、似ているところもございます。また今現実の問題として、別々に二つ作るのもいかがかと考えまして、当分のうち、両方を北海道東北開発公庫でおやり願った方が、事務的にも実際的にもいいんじゃないかと考えまして、一緒にいたしたのでございます。これは理想とか何とかいう問題でなしに、現実の問題と……

第26回国会 国土総合開発特別委員会 第16号(1957/04/18、27期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 資金の運用につきまして、審議会その他機関を設けるという考え方もございますが、実際の金融の面につきましては、船頭多くして船山に上るというふうなことがありがちなんです。私はそういうことをせずに、やはり責任のある当事者が、自分の所信によってやる。そしてまた、これは政府機関でございますから、政府の方で適当に指導していくということが、かえって能率が上るんじゃないかという気がいたしましたので、一時そういうことがございましたが、大蔵当局としては、金の使い方について審議会を置くということは、よくない。やはり責任者に自分の責任でやってもらう。これを政府が監督した方がうまくいくんじゃないかという結……

第26回国会 社会労働委員会 第21号(1957/03/09、27期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 同じものと私は考えておるのであり、同一趣旨によりまして同様の方法をとっておるのであります。
【次の発言】 言葉は違いますが、趣旨は私は同じだと考えております。
【次の発言】 三十一年度に初めてそういう措置をいたしましたので法律の根拠を明示したのであります。三十二年度は二度目でございますから、同じ趣旨でも、やはりその説明を書く人の気持で明示しなかったのかと思いますが、趣旨としては同じでございます。
【次の発言】 御承知の通り、三十年度におきましては、過去の赤字が七十億円ございます。従いまして、この七十億円を、毎年十億円ずつ入れて過去の赤字を消していこうと計画いたしたのでございます……

第26回国会 社会労働委員会 第22号(1957/03/11、27期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 今回の改正は、健康保険を合理化、健全化するために考えておるのであります。従いまして、政府の方といたしましても財政の許す限りお金を出します。それからまた被保険者の方につきましてもできるだけの負担をしていただきまして、相ともにこの保険行政の健全化をはかっていこう、こういう趣旨から出ておるのであります。
【次の発言】 お答え申し上げますが、右へならうとか、左へならうというのじゃなしに、健全化の方向、合理化の方向へまっすぐ進んでいこう、そうしてお互いに出し合っていこうという考え方でございます。  そうして国民皆保険の問題は、御承知の通り、これは政府管掌の健康保険でいくか、国民健康保険で……

第26回国会 社会労働委員会 第35号(1957/04/05、27期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 敗戦によりまして海外から引き揚げられました方々に対しましてはまことにお気の毒でございます。従いまして、これが対策につきましては、御承知の通り在外財産問題審議会を設けまして、いろいろ御研究を願ったのでございます。政府はその答申に基きまして今回の措置をいたしたのでございます。その答申は、政府に敗戦によりまして失われた財産を補償する義務があるとは言えない。しかしやはり多年にわたる生活の本拠を全部なくされたのでございますから、これに対して適当な措置をとるべきだ、こういう答申であるのでございます。われわれはその答申を尊重いたしまして今回の措置をいたしたのでございます。財産の補償とは言い切……

第26回国会 大蔵委員会 第2号(1957/02/12、27期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 昨年末石橋内閣が成立いたしまして、不肖私が大蔵大臣を拝命することになりました。時あたかも非常に重要なときでございます。駑馬にむち打ちまして、渾身の努力を払いたいと考えております。何分とも皆様方の御支援をお願いしてやみません。どうぞよろしくお願いいたします。(拍手)  なお、私は予算委員会を中心とし、各委員会に出ることが多いので、本筋の大蔵委員会に今後も十分出席いたしまして、皆様方とともにお話しする機会が少かろうと思いまするが、何分とも一つお許しを願いまして、機会あるごとにできるだけ努めて出席いたしたいと考えております。従来の例からいって、あまり来れないようなこともあるかと思いま……

第26回国会 大蔵委員会 第3号(1957/02/13、27期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 まことに、ごもっともなお話でございまして、私は、今の法律を守っていくことが新日本建設のもとになると考えております。
【次の発言】 予算の要求は、各省とも非常に出るのでありまするが、いろいろな点を考えまして、初年度でございますので、大体厚生省関係を中心といたしまして、各県に収容施設を一つずつ、こういうふうにいたしております。しかし、だんだん情勢を見まして、今後拡充していくことはもちろん考えております。なおこまかい点につきましては、事務当局から御説明いたします。
【次の発言】 だんだんのお話を承わりまして、予算の施行面につきまして十分配意いたしたいと思います。なお将来におきましても……

第26回国会 大蔵委員会 第5号(1957/02/19、27期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 事業の特別会計は、現品その他ございまして、非常にむずかしいのでございます。ことに最近のように、食管会計におきましては、価格安定法の規定に基きまする措置もいたしておりまするし、また主食の方におきましても、外米、外麦の輸入がございます。また外米の方でも、一時騒がれました黄変米もまだ相当残っているわけでございまするし、なかなかわかりにくい点が多いのでございますが、こういう点を考慮いたしまして政府におきましては、先般食管会計の合理化をはかるために特別調査会を設置いたしまして、再検討し、わかりいいように内容を十分洗ってみて、今後の措置をとりたいという考えで進んでおります。

第26回国会 大蔵委員会 第6号(1957/02/20、27期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 主計局長が好ましくないということは、食管会計に赤字が出るようなことは好ましくないというのでございまして、(「どうかな」と呼ぶ者あり)これは主計局長からあとから答えさせてもよろしい。私の聞いたところでは、食管会計は赤字が出ないのが望ましい、赤字の出ることは好ましくないと言っているのであります。しこうして三十一年度に起るべき赤字について、これをいつ埋めるかということの原則論になりますと、私は財政法その他特別会計法から申しまして、附則の策二項にありますがごとく、食管会計において、決算確定して赤字が出たときには一般会計から埋める、こういう規定があるのでありまして、決算確定を待って埋める……

第26回国会 大蔵委員会 第7号(1957/03/01、27期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 税法というものは、経済機構のあり方によりまして、いろいろ説があるのでございます。昔から法人擬制説が是なりや非なりやということは、学者間におきましても、実際家の間におきましても、非常に議論されておるのであります。法人擬制説につきましては、私は、理論的にはいい面も考えられると思いますが、実際的に、また負担の点から申しまして必ずしも理論ばかりに走るわけにはいかぬ、こういうことを申し上げたのでございます。どちらにも割り切りにくいというのが、今の状況であるのであります。
【次の発言】 法人税につきましても、非同族会社と同族会社がございます。同族会社の定義もまたいろいろございまするが、同族……

第26回国会 大蔵委員会 第8号(1957/03/05、27期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 従来から論議される重要な問題でございます。勤労所得と事業所得の不均衡、これは住民税その他で、地方の方で大体所得の状況がわかる方々のところで、特にその議論が多いのでございます。従って税法の建前から申し上げますると、従来からある程度の控除をいたしておりました。これは、勤労所得は担税力が少くて、事業所得の方が担税力が多いという説明もありましたが、その陰には、ある程度所得の把握という問題もあったと思いますが、表面的には、担税力で説明いたしておったのであります。その状況が、シャウプ勧告のときには二五%までやったというお話でありますが、昔は、われわれが税務署長をやっていた三十年くらい前は、……

第26回国会 大蔵委員会 第14号(1957/03/15、27期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 今朝の閣議で、鈴木委員長と岸総理大臣がお会いになることは聞きました。話の進め方等につきましては、官房長官と社会党の横路さんとが前もってお話しするということも聞きました。しかし内容につきましては、政府声明のことしか聞いておりません。
【次の発言】 岸総理と鈴木委員長との会談の内容につきましての予測は、私にはできません。ただ政府といたしましては、公労法関係の規定に基き、仲裁裁定が出ました場合には、誠意をもってこれに当るという基本方針を堅持しております。
【次の発言】 会談の結果並びに仲裁裁定の結論につきましては、誠意をもって努力する、こういうことを申し上げます。

第26回国会 大蔵委員会 第15号(1957/03/19、27期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 問題は多岐になっておるようでございまするが、要約いたしますると、納税思想の低下という問題が第一、私は奧村委員がお考えになるように非常に低下したとは思いません。やはり国民は、おのおのその立場立場で御協力願っておると考えておるのであります。また税務当局といたしましても、税法の命ずるところによって適実な課税をするように努力して参っておるのであります。従いまして、最近の申告納税制度は、施行当初に比べましてよほどよくいっていると私は考えておるのであります。  次の、税法が複雑で非常にわかりにくい、これはお説の通りでございます、従来からそういう非難があるのでございます。われわれといたしまし……

第26回国会 大蔵委員会 第20号(1957/03/28、27期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 数字の結果は、お話しの通りでございます。しかし、今後各税につきましてどういうふうな措置をとるかということにつきましては、将来十分研究しなければなりません。
【次の発言】 今奧村君のお話しの数字につきましては認める、しかし、それが不均衡であって、直ちにこれを是正しなければならぬというお考えに共鳴したわけではありません。そういう数字であるということは認めます。従いまして、そういう数字を根拠として、今後税制全般について考究しなければならぬ、こうお答えしたのでございます。  次に、物品税の増徴をなぜはからなかったか、こういうお話でございまするが、自然増収も相当ありますし、所得税につきま……

第26回国会 大蔵委員会 第22号(1957/03/30、27期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 二十八年の参議院の委員会で、主税局長が希望的観測を申したかもわかりませんが、先ほど建設大臣のお話のごとく、いろいろ事情の変化もございまして、今回はやむを得ずガソリン税の増税を計画した次第でございます。
【次の発言】 今お読みになりましたのには、下げたいというお答えのように私聞いたのでございます。それは、税金というものは下ることを念願するのが根本でございます。しかし、必ずしも事情の変化によって下げるばかりにもいかない、上げなければならぬような状態になることもございます。今日のそれは上げなければならぬ状態だと考えておるのであります。

第26回国会 大蔵委員会 第37号(1957/05/15、27期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 私からこういうことこ申し上げるといかがかと思いまするが、率直に申し上げますと、経済というものは生きものでございます。そのときどきによっていろいろな様相を呈することは、やむを得ないのでございます。ことに日本のように、その基盤、が十分でなくて、しかも世界経済の動きにかなり影響され、そしてまた国内的にもいろいろの見方があります場合におきましては、ときに行き過ぎたり、あるいはまた縮み過ぎたりすることは、これは前提として、経済財政の運営において常に考えていなければなりぬことでございます。従いまして、今の日本の現状は、どちらかといえば、民間の投融資はかなり旺盛でございます。しかして民間の投……

第26回国会 大蔵委員会 第38号(1957/05/16、27期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 愛知用水につきまして、四月の何日、先月の何日までに措置するという御返事をした記憶はないようでございます。私はできるだけ早くやりたいという気持は持っております。日にちをお限りしたことは私は記憶いたしておりません。しかしいずれにいたしましても、先般来世界銀行の総裁が日本に来られまして、愛知用水の件は話題の一つとして折衝いたしました。大体世界銀行の方も、愛知用水の実態その他の研究は済みまして、私は近いうちに愛知用水の関係者をアメリカに送りまして、最後の契約をする段取りに至ったごとむここで申し上げます。ただいろいろの条件、計画その他につきまして今後折衝し、あるいはまた検討しなければなら……

第26回国会 地方行政委員会 第29号(1957/05/15、27期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 政府は誠意をもって御決議の趣旨に沿いたいと存じております。
【次の発言】 党内におきまするいろいろな折衝の点につきましては、私は十分存じておりません。今鈴木委員から言われたようにいろいろ理由があったようでございまするが、今回地方行政委員会で附帯決議として御決定になりましたこの案につきましての政府の所見は、ただいま申し上げた通りでございます。
【次の発言】 誠意をもってこの趣旨に沿いたいと、こう書いてある(笑声)答えておるのであります。そのようにお考えいただいたらいいのであります。拘束力あるないの問題は、私は国会自体の問題でございまして、政府がこの趣旨に沿わぬようなことをした場合……

第26回国会 予算委員会 第2号(1957/02/07、27期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 昭和三十二年度予算編成の方針及びその骨子につきましては、先日本会議において御説明いたしたところでありますが、予算委員会において本日から初審議をお願いするに当りまして、あらためて、その概要を御説明申し上げたいと存じます。  まず、財政規模について申し上げます。三十二年度一般会計予算の総額は、歳入歳出とも一兆一千三百七十四億円でありまして、三十一年度の当初予算に比べ、一千二十五億円の増加となっております。また、財政投融資につきましては、三千二百四十六億円で六百七十三億円の増加となっておりますが、経済規模の拡大と考え合せますならば、この程度の規模が適当であると存じます。  次に、一般……

第26回国会 予算委員会 第3号(1957/02/08、27期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 お答え申し上げます。当年度の自然増収を当該年度で使う例は今までもあったのです。今回三十一年度におきましては非常な自然増収が見込まれるのでございます。租税において九百億円余、税外収入において八、九十億円が見込まれておる。もしそれをそのままにしておきまして三十三年度に持っていくということは、三十二年度の財政投融資が相当要ります関係上、あまりに多過ぎます。しこうして、当該年度の分を早く使って財政基盤の確保と経済の弾力性を持たしていくということが必要であると考えておるのであります。不用額を除きましても千億円ございます。従って、半分程度使って、五百億余りを三十三年度に使うのが私は適当であ……

第26回国会 予算委員会 第4号(1957/02/09、27期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 そういう約束はいたしておりません。
【次の発言】 映画の輸入につきましては、ドル節約の意味から、本数を非常に押えておるのでございます。従いまして、形式は二段にいたしまして、グローバル地域として全体から幾ら、非ドル地域から幾ら、こう二つに分けまして、ドルの節約をはかっているような状況でございます。何分にもアメリカ映画の方がこちらでよく見られるので、また採算上のこともございますので、どの国をどうこうということはいたしておりませんが、一体にドルの節約という考え方から輸入を極力押えるようにいたしております。
【次の発言】 自衛力漸増という内閣の方針によりまして、さよういたしました。

第26回国会 予算委員会 第5号(1957/02/11、27期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 一昨日の当委員会におきまする私の発言から、審議の渋滞を来たしましたことは、まことに遺憾に存ずるところでございます。  なお十億円の問題につきましては、事務当局より御説明いたさせます。
【次の発言】 引揚者の方々に対し獣する処置といたしましては、在外財産審議会を設けまして、いろいろ調査を経てその答申を得たのであります。政府といたしましてはその答申に基きまして、各方面からの意向を今打診中でございます。今日も引揚者の代表と厚生大臣が会見せられまして、いろいろお気持を聞いておるような状況でございまして、一昨日お答え申し上げましたように、まだきまっておりません。しかし一応十億円でございま……

第26回国会 予算委員会 第6号(1957/02/15、27期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 食管会計の予算の措置につきましては、一応私からお答え申し上げたいと思います。  御承知の通り、米価問題につきまして政府においては特別調査会を設けまして、食管会計の合理化について根本的に検討するという建前になっております。私はその結果を見まして、昭和三十年度の赤字、三十一年度の赤字見込額等を処理したい考えでおったのであります。その後いろいろ議論がございまして、決算の確定したものについては補正予算を組んだらどうかという有力な意見がございますので、では決算の確定いたしました三十年度赤字三十四億円につきましては、第二次補正でこれを埋めることを考えようということに決心いたしました。

第26回国会 予算委員会 第7号(1957/02/16、27期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 せんだって和田君と私との間に取りかわされました財政法上の問題につきましては、私は財政法の規定に従って処置していると申し上げておるのでございまして、何ら現行法を変える必要もございませんし、現行法内で当然やり得ることをやったのでございます。この問題につきましての質疑はしないとおっしゃいますからこの程度にとどめますが、大蔵大臣といたしまして何ら財政法の規定に反したことはいたしておりません。規定にのっとってやっておるのであります。  次に、今回の補正予算によりまして、当然地方交付税というものが出て参ります。しこうして地方交付税はあくまでこれは三十一年度の歳入でございますから、建前といた……

第26回国会 予算委員会 第10号(1957/03/01、27期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 お答え申し上げます。ただいまのところ三十一年度中におきまして不足を生ずる見込みのものがかなりあるのであります。軍人恩給とかあるいは義務教育費とか等々ございますので、ただいま、第二次補正予算の提出につきまして検討を加えております。
【次の発言】 三十年度の決算の確定をいたしました食管会計の赤字三十四億円につきましては提出する考えでおりまするが、三十一年度の赤字につきましては第二次補正予算で組む考えは持っておりません。
【次の発言】 決算確定いたしまして、その数字を見まして、その場合に適当な処置をいたしたいと思います。
【次の発言】 三十二年度の補正予算に出しますか三十三年度の予算……

第26回国会 予算委員会 第11号(1957/03/02、27期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 政治の目標が、国民生活の安定向上あるいは完全雇用あるいは社会保障制度の拡充であるということは、万人の肯定するところでございます。そしてお尋ねの完全雇用の問題につきましては、いろいろの考え方があると思います。わが国におきまして完全失業者、不完全失業者、こういうふうに二つに分けられておりますが、完全雇用とはいわゆる完全失業者の問題だけを意味するのか、あるいは潜在失業者の問題を意味しておるのか、いろいろとりようがございますが、いずれにいたしましてもお話の通り、おのおのその職場を持ってもらうということがわれわれの目標でございます。そして今回の予算につきまして、完全雇用に近づく方法として……

第26回国会 予算委員会 第12号(1957/03/04、27期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 お答え申し上げます。欧州共同市場の問題は、以前からシューマン・プランその他の案がございまして、四、五年前から鉄鋼、石炭につきましては、いわゆる関税をなくし、自由にする建前でいっておったのでございます。最近ベルギーが中心になりまして、フランス、イタリア、西ドイツ、ベルギー、オランダ、ルクセソブルグの六カ国が、欧州共同市場のための条約案を今作成しつつあるようでございます。また物資の交流を自由にするのみならず、資本あるいは労働力の交流も自由にして、一つの経済単位として進んでいこうという考え方のようでございます。多年の懸案がここに実を結ぶと思われるのでございますが、まだ内容についてはは……

第26回国会 予算委員会 第13号(1957/03/05、27期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 世界の景気の動向につきましては、各国いろいろ議論をされておるのであります。ちょうど昭和二十八年ごろにそういう議論がアメリカにおいてもございましたが、最近またそれが出てきたようでございます。アメリカにおきましては自動車の売れ行きあるいは住宅建設が従来のように伸びないという景気下降の数字も出ておりますが、片一方では貿易規模の拡大あるいは財政投資の増大等がインフレの原因ではないかという議論もあるのでございます。雑誌あるいは評論家あるいは経済学者のいろいろな集まりでの大体の見通しといたしましては、今年の上期が頂上であって、下期には横ばいあるいは少しくらいスロー・ダウンするのではないか、……

第26回国会 予算委員会 第14号(1957/03/06、27期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 ずっと以前におきましては、好景気、不景気とジグザグにずっと進んでいくのが例でございました。これは自由国家群を言っておるのであります。最近の状況は、どちらかといえば世界的にずっと好景気が続いてきている状況であります。これを日本でみますと、敗戦後におきましては非常なインフレ時代でごさいましたが、これを克服いたしまして、徐々におしなべて国民所得も上り、生産もふえ、貯蓄も増加して徐々に健全な方向に行っております。ここ三、四年の間は、世界を通じまして、これは自由国家群でございますが、大体好景気を持続している状況でございます。私は神武景気ということを聞きますが、どういう意味かはっきりわから……

第26回国会 予算委員会 第15号(1957/03/07、27期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 私は酒造米が一般の米よりも高いということは一、二年前に聞いておりました。食管の個々の問題は見ておりませんでしたが、これを安くしたということは、実は今初めて聞いたような状況でございます。従いましてこれを安くしろと言ったことはございません。
【次の発言】 お話の点の大部分はずっとその通りでございます。三十一年度の赤字につきましては決算確定を待って一般会計から繰り入れます。こういうことをお答えいたしておるのであります。つきまして調査会の結論においてどうなるかは私は今のところは申し上げられません。そのときになって考えます、こう御返事申し上げたのであります。

第26回国会 予算委員会 第16号(1957/03/08、27期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 ガリオア資金の返済問題につきましては、多年米国と折衝いたしておるのでありますが、まだ額もきまりませんので、今回の予算には計上しておりません。
【次の発言】 ずっと以前からいろいろ話をいたしておったのであります。昭和二十九年ごろから随時話があったと聞いております。しこうして、いろいろな未確定要素が今までございましたので、それを検討しておるような状態でございまして、最近急にどうこうというようなことはございしません。常にガリオアについての解決を向うさんが急いでおられることは承知しておるのであります。
【次の発言】 お話の十九億何千万ドルという数字につきましても、あるいは二十億ドルとか……

第26回国会 予算委員会 第18号(1957/03/18、27期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 政府は今回昭和三十一年度一般会計予算補正(第2号)、特別会計予算補正(第2号)及び政府関係機関予算補正(第1号)を国会に提出いたしましたが、ここに予算委員会の御審議をお願いするに当りまして、その概要を御説明いたします。  一般会計予算補正の追加額は、歳入歳出ともに百四十七億円でありまして、これにより、さきに提出いたしました予算補正(第1号)と合せまして、三十一年度一般会計予算総額は、一兆八百九十六億円となる予定であります。  歳出におきましては、昭和三十一年度の予算作成後に生じました事由により、当面必要とされる最小限度の所要額を計上いたしました。  これを義務教育費国庫負担金に……

第26回国会 予算委員会 第20号(1957/04/20、27期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 政府は、今回、昭和三十二年度特別会計予算補正第一号を国会に提出いたしましたが、ここに予算委員会の御審議をお願いするに当りまして、その概要を御説明申し上げ  今回の予算補正は、新たに設置を予定いたしております臨時受託調達特別会計の予算につきまして、国会の議決を求めよりとするものであります。  日本政府に供与される艦船を国内において調理することに関しましては、かねてアメリカ合衆国政府との間において協議を重ねて参ったところ、最近に至りようやく下打ち合せも終ったのでありますが、その際アメリカ合衆国政府におきましては、諸外国との間の先例もあり、いわゆる直接調達方式によることなく、日本政府……

第26回国会 予算委員会 第21号(1957/04/22、27期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 政府は、本日、昭和三十二年度特別会計予算補正第二号及び昭和三十二年度政府関係機関予算補正第一号を国会に提出いたしましたが、ここに予算委員会の御審議をお願いするに当りまして、その概要を御説明いたします。  今回の予算補正は、いずれも公共企業体等労働関係法の適用を受ける公共企業体等の職員給与の改善に伴うものでありまして、郵政事業特別会計及び日本専売公社、日本国有鉄道、日本電信電話公社の三公社の各予算における給与費を追加するものでありますが、なお郵政事業特別会計の予算補正に関連して、資金運用部、郵便貯金、簡易生命保険及び郵便年金の三特別会計についても、所要の予算補正を行うことといたし……

第26回国会 予算委員会 第22号(1957/04/23、27期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 防衛庁兆間の結びます契約に基きまして年度割に一応仕事の進行状況を見て、そして向うからこちらに支払う金額を見ておるのであります。その内容につきましては、昨日もお話がございましたので、今調査して出すということになっております。
【次の発言】 原子力の問題につきましては、政府においてはその基礎的研究と受け入れ態勢の点に限らるべきだと考えております。今お説のように三十万キロとかあるいは四十万キロの発電の施設は、政府の直接関知するところでなしに、民間においてできることならやっていこう、われわれは基礎的な研究に財政支出を限りたいと考えております。

第26回国会 予算委員会 第23号(1957/04/25、27期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 団交によって生じた場合もありますし、また公共企業体の方々が、自分の発意でやられた場合もあります。いろいろの場合があります。
【次の発言】 ただいま国鉄副総裁がお答えになりましたように、給与総額がきまっておりまして、そのうちで各公共企業体がおやりになるというふうなことになっておりましたので、今まではそういうことを厳格にしていなかったのであります。従いまして、今回の裁定に基きまして予算単価、実行単価の問題が起りました。そしてその間の差額を将来縮めていかなければならぬ、こういう最低の趣旨がございましたので、今後改めることにいたしておるのであります。

第26回国会 予算委員会 第24号(1957/04/26、27期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 今回の予算措置は、仲裁裁定の趣旨に沿ってやっておるのでございます。私は予算の基準額に千二百円を出しました。そうしてそれから今まで出しておったものを引いておるのであります。
【次の発言】 仲裁裁定には予算単価に千二百円を加える、こういうことになっておるのであります、予算単価に千二百円を加える方式でいっておるわけでございます。しこうしてその財源をどこから持ってくるかということになりまして、今までの予算総額内にあったものをこれに充てたわけでございます。だから、仲裁裁定通りにしておるのでございます。しこうして今の業績手当というものにつきましては、これは法制局長官のお話しの通りに、給与総……

第26回国会 予算委員会 第25号(1957/04/27、27期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 私が今回の裁定が出るまで知らなかったと申し上げたのは、第一号確定分でございます。昨年末のタイヤの改正のときにある程度の臨時手当をお出しになったということを聞いておりますが、それがベース・アップに相当する一号確定分と今言われているものであるということは知らなかったのであります。仲裁裁定が出てから知ったのでであります。
【次の発言】 給与総額をきめまして、そのうちにおきまして基準外と基準内をきめたゆえんのものは、たびたび申し上げましにごとく、今まで――国鉄に例をとりますと、基準外であった超過勤務手当が賞与として出まして、今申し上げましたような一号確定分というふうなことになったのでご……


28期(1958/05/22〜)

第32回国会 商工委員会 第2号(1959/07/08、28期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 先般の岸内閣の改造に当りまして、不肖私が通商産業大臣の職務を汚すことに相なりました。不敏ではございますが、わが国経済のもとをなしております産業、通商関係につきまして、渾心の努力を捧げたいと覚悟いたしておる次第でございます。当委員会の委員諸君のこの上ともの御支援をいただきたいと思います。なお、ただいまは、長谷川前委員長のごあいさつといい、また、これに対する田中先生のお言葉といい、私は関係者としてまことに感激を覚え、この上ない喜びを感ずるのでございます。どうぞ今の御両人並びに委員長の御発言のごとく、重要な商工政策につきまして、今後とも犬馬の労をとりたい、私の念願が皆様方の御協力によ……

第32回国会 商工委員会 第4号(1959/08/10、28期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 先般通産省に参りまして、関係の産業合理化審議会におきまして、特に流通部会を開き、お話のチケット問題につきまして検討を重ねておるのであります。何分にも百貨店と小売商の間、また小売商の中でも市場とその他の関係、いろいろ厄介な問題がございますが、お話の点もございますので、早急に結論を出して善処いたしたいと思います。
【次の発言】 わが国産業経済の立場から、私はいわゆる割賦販売制度には賛成でございます。割賦販売制度をこれからやっていくことは賛成いたします。しこうして、その場合において現行のチケット販売制度につきましては局長からお答え申し上げたと思いまするが、いろいろ検討を加えております……

第32回国会 商工委員会 第7号(1959/10/10、28期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 お答え申し上げます。今回の伊勢湾を中心とした被害は、お話の通り未曽有の大被害でございました。政府といたしましては全力をあげてこれが復旧に努力いたしたいと思います。なお努力を続けておるのであります。  御質問の第一点の復興資材の関係でございますが、かような災害がありましたときには、やはりまず第一に復興資材を潤沢にかつ低廉に配給することが最も必要なんでありまして、災害の翌々日、実は災害を知りましてから、直ちに、たとえば亜鉛鉄板につきましては五千トンあるいはくぎにいたしましては千五百たる、あるいはまた板ガラス、スシート等にいたしましても手配をいたし、しかも普通の時価よりも三、四割低廉……

第32回国会 大蔵委員会 第6号(1959/10/13、28期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 先般名古屋の災害地お見舞いかたがた視察に参りましたが、何分にもああいうふうな現状でございまして、実地についてつぶさに検討する余裕がございませんでした。従いまして、一応落ちつきましたら、通産大臣としていかなる措置をとるかについて、現地で実情を把握して、それから対策を立てたいと思います。しかし、現地を視察するまでもなく、復旧に関しましての応急の措置は、通産大臣として、また大蔵大臣臨時代理としてとっている次第でございます。他の今までの災害とは違いまして――今のお話に東京大震災というお話がございましたが、私はそれと今比較してどうこうということは考えておりません。ただ昭和九年の大阪並びに……

第32回国会 予算委員会 第1号(1959/07/02、28期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 お答え申し上げます。日本経済の過去の歩みを考えますと、これは生産の増加と国民消費の増加がその発展のもとをなしたのでございます。今から十一年前でございますが私が初めて大蔵大臣をいたしましたころの国民総生産というものは三兆円程度でございました。しかるに今日は十兆円になっております。しこうしてその総生産せられたもののどれだけの部分がどこで消費せられたかということを考えますと、御承知の通り輸出は三十億ドルといたしましても一兆一千億でございます。八兆九千億というものは、九千百万の国民が消費するのであります。これを前に比べますと、日本の国民所得の増加は、生産の増強に基くものであるということ……

第33回国会 災害地対策特別委員会 第6号(1959/11/07、28期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 今回の伊勢湾台風におきまする愛知、岐阜、三重、三県の被害は、商工業関係で大体八百八十億でございます。また、公益事業、すなわち、電気、ガスの方面で、全体では四十五億でございますが、中部だけでは三十億足らずであります。このうち、中小企業関係の災害は、八百十八億と心得ております。これは、わが国の産業がいかに中小企業にたよっておるかということが、数字においてわかるわけであります。しこうして、私は今回の災害の跡を見まして、大企業が何に困っておるかというと、自分自身の工場がやられたということよりも、職員に非常な被害があって、復旧はまず職員の方からというのが一つの大きい現象で、これは、みんな……

第33回国会 災害地対策特別委員会 第9号(1959/11/13、28期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 お説もっともでございまして、私もしかく考えております。従来、通産省におきましては工場の立地条件につきまして、特別の予算を持ち、全国的に調査をしておるのであります。この事業を拡大していきますと同時に、今回の経験にかんがみまして、工場の立地条件また災害対策等を考えていきたいと思っております。
【次の発言】 わが国が原材料を海外に仰ぎ、しかも輸出をもって立つ以上は、やはり工場はおおむね臨海地に置かれるようになると思います。また輸送関係等から考えましても、それが有利な条件じゃないか。最近におきます工場の建設は、おおむね海岸地帯ということに相なっておるのであります。従いまして、工場につい……

第33回国会 社会労働委員会 第5号(1959/11/19、28期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 私は、今高原景気とか、また日本の経済の非常に上昇している姿の中に、世間でいっております石炭が斜陽産業ということから考えまして、何とかこれを一般産業並みに安定した、そして向上する産業に立て直さなければならぬという気持で進んでおるわけでございます。
【次の発言】 革命という言葉がどういうのかわかりませんけれども、エネルギー事情が日本のみならず世界的に非常に変わってきたということは、滝井さんもお認めになると思う。たとえばエネルギーは年とともにどんどんふえて参っておりますが、過去五年間の状況を見ますと、重油の方は八割余りも増加しておる、電気の方は五割前後増加しておる、石炭の方は四%、こ……

第33回国会 社会労働委員会 第8号(1959/12/01、28期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 私は今検討いたしているのですが、滝井さんのような専門家でもおわかりにならぬ。だからこれは今後の石炭企業について労使の間でいろいろ検討されまして再建整備計画をお立てになると思います。しかし通産大臣としては、今御審議願っておるのは、現に存在する二万一千人、予備で出したものですが、二万一千人の方についてこういうふうな緊急措置をとらなければいかぬというので臨時国会で御審議を願い、一日も早くお気の毒な方々にあたたかい手を伸ばしていこうというのが私の考えでございます。それでは来年の予算はどうするかということは、石炭企業のあり方そのものの情勢によって考えなければなりませんから、今想を練ってお……

第33回国会 商工委員会 第2号(1959/11/10、28期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 通商産業省の所管につきまして、最近特に施策いたしましたことにつきまして、簡単に御報告申し上げたいと思います。  過般の伊勢湾台風につきまして、その被害が非常に莫大に上っております。われわれの調査におきましては、商工業関係の被害が八百八十億、また公益事業すなわち電気、ガスの関係が、中部地方で三十億程度に相なって、九百億を与えるという状況でございます。このうち中小商工業者の被害がその大部分で八百十億という状態であるのであります。災害の当初、われわれといたしましては、民生の安定上、またその復興を急ぐ関係上、災害について必要な物資につきましては、とりあえず低廉な価格で早急に配給するよう……

第33回国会 商工委員会 第3号(1959/11/11、28期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 石炭の事情はお話の通り、非常に危険な、しかも厄介な問題、しかもこれが産業の基幹に影響する問題でございますので、よほど慎重に考えなければならぬと思います。今年六月就任以来、私はこの問題に最も力を入れておるのでございまするが、何分にも、先ほど申し上げましたように、わが国産業全体に非常な影響のあることでございますし、しかもまた労使関係が非常に厄介な産業でもありますので、まず石炭業者並びに労働者の方々に十分再建についての御検討を願い、そして政府がこれに手助けをする、お手伝いするという考えで、労使の間の話し合いをお進め願うと同時に、われわれとしてもこれが対策を練っておる次第でございます。……

第33回国会 商工委員会 第4号(1959/11/17、28期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 競輪につきましては、先ほどお話のように、六月に就任のとき田中委員に申し上げた通りでございます。その後いろいろ自分としても考えておりまするが、お約束の通り、通常国会には、この財政関係のこともございますし、ぜひ提案いたしたいと思っておるのであります。御承知の競輪審議会というものがございますので、早急に私は開きまして、この審議会の方々の意見も一つ聞いてみようという段階に至っております。
【次の発言】 お話の通り、運営その他についての諮問機関でございまするが、競輪のあり方につきまして私が最後の決意をいたします場合におきましても、こういう機関の意見を聞いた方がいいと思います。  しこうし……

第33回国会 商工委員会 第7号(1959/12/01、28期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 新潟の地盤沈下の問題につきましては、今お話しの通り、就任以来いろいろ考究をし、また技術面からの研究の結果を参考といたしまして、一応とりあえず三回にわたってくみ上げ規制措置をいたしたわけであります。われわれといたしましては、そういう措置をいたしますと同時に、観測井戸によりましてその結果を今詳細に検討調査しつつあるわけであります。まだ日も短いことでありまするから、今後もこの調査を進めて参りまして、結論を得たいと考えております。自民党の地盤沈下調査委員会の話も聞いておりますし、先般閣僚が新潟に行って、調査し、あるいは聞いてきたことも、閣議で私は承っておるのでございます。いましばらく観……

第33回国会 商工委員会 第8号(1959/12/02、28期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 お話まことにごもっともでございまして、法規上から申しますと、年に一回以上定期検査ということに相なっております。通産省といたしましては法規上の年一回の定期検査はもちろんいたします。また随時できるだけ繰り合わせまして、直轄工場の方の検査はいたしておるのであります。しかし何分にも今通産省には検査をし得る技術者が三人しかいないという状況なんであります。従いましてもうすでに来年度の予算も増員の要求もいたしておりますし、また通産省の役人ばかりでなしに、警察官その他の方々にも、ある条件のもとに検査監督し得るような、いわゆる法規の改正も今度は企てておるような状況であります。私はこの火薬工場のみ……

第33回国会 予算委員会 第2号(1959/11/04、28期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 お答え申し上げます。大体私は、災害復旧に対しまして、三公庫を通じまして百億という気持でおったのです。もちろんこれは出先機関あるいは金融機関等の意見を聞いて考えたのでございます。再度調査いたしまして、百五十億ならば大体まかなえる、三金融機関の意見も徴した結果でございます。
【次の発言】 大体伊勢湾台風、すなわち三県におきまする銀行、各種の金融機関の貸し出しは、三千数百億円に上っております。しこうして、政府関係機関の、いわゆる三機関の貸出現在高は二百数十億円でございます。普通銀行の貸出残高が千四、五百億円と相なっております。その残りの千七、八百億円というものは、相互銀行あるいは信用……

第33回国会 予算委員会 第3号(1959/11/05、28期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 お話のごとく二十八年災害につきましては、一般金融機関に対しても特別措置をとることを講じたのでございまするが、実績から考えまして、私は今回はそこまでそういうことをするよりも、政府関係の方で積極的にやった方が早道じゃないか、こういう考えのもとに、政府関係三金融機関並びに不動産銀行に対しての措置をとることにいたしたのでございます。国民金融公庫は相当成績を上げております。十月末までに四億数千万円すでに貸し出しをしております。中小企業金融公庫はこれまた十月末までに十億余りの貸し出しをすでにいたしております。御承知の通り、中小企業金融公庫は代理貸しが大部分でございまして、直接貸しは今まであ……

第33回国会 予算委員会 第4号(1959/11/06、28期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 イランとの関係は今お話しの通りでございまして、ただいま貿易協定につきまして両者折衡を重ねておるのであります。貿易協定と同時に、やはり経済協力、これを一緒にやっておるのでございます。将来の債権確保等の問題もございますので、関係各省で十分協議の上、できるだけ経済協力を進めていきたいという考えでおります。

第33回国会 予算委員会 第5号(1959/11/09、28期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 私の自由貿易論はアメリカからとやこう言われたからではございません。私はもともと自由主義経済学をやって参りました。従いまして今から十年前に、私は統制経済をはずして国内に自由を完成いたしました。国内の生産力その他経済基盤が強化されましたから、もう待つわけにはいかないというので、自由貿易をやつておるのであります。もちろん最近におきましては、お話の通り、欧州の共同市場の点がありますし、またわが国の輸出が他の国よりも非常に飛躍的に伸びておる。しかも外貨もたまっておる、こういうふうな関係がありますので、非常に声が多くなりまして、むしろ村八分になる前に、私は準備しなければならぬと考えておるの……

第33回国会 予算委員会 第7号(1959/11/12、28期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 津島における毛織物工場で、大体災害を受けた工場が三百工場、織機がわれわれの調べたところでは三千五百機というふうに見ております。そのうち廃棄しなければならぬものが、大体千ないし千五百機ではないかという見積もりでございます。従いましてこの復旧につきましては、織機メーカーに、津島市の業者に対しては優先的に取りかえの分を考えるようにという指導をいたしておるのであります。しこうして大体の損害が十二、三億円とわれわれは見積もっております。しかし復旧いたしますのには、やはり七億円程度設備の復旧について要るのではないか。それから運転資金としてやはり十数億円を要するだろう。これが対策といたしまし……

第33回国会 予算委員会 第8号(1959/11/13、28期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 為替貿易の自由化は私年来の主張でございまして、今後随時できるだけ早い機会に準備を整えまして実行していくつもりであります。
【次の発言】 ガット三十五条の問題につきましては、従来個別的に各国との折衝を重ね、またこの総会におきましても外務大臣より強く要望いたしたのでございます。しかしただいまの状態ではお話のように日本が相当為替貿易を何と申しますか、閉じております関係、しかもまた日本の物資が一時的に非常に流れ込むというような事例もあります関係上、われわれの努力にもかかわらず、まだ英、仏、豪州等十四カ国がわれわれの言うことを聞いてくれておらぬのであります。私はこういり情勢からかんがみま……

第34回国会 商工委員会 第1号(1960/02/05、28期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 第三十四回国会の当初にあたりまして、通商産業政策の重点につきまして、私の所信を申し上げてみたいと思います。  昭和三十四年度におけるわが国経済は、まれにみる伸張を遂げ、鉱工業生産水準は前年度に比べて二七%程度の大幅な上昇を見るものと思われます。これは消費の堅調な上昇、技術革新にささえられた設備投資の増加、在庫投資の著しい回復及び対米輸出を中心とした輸出の順調な伸びなどにささえられたものでありまして、本年度の経済成長率は実質で実に二二%の上昇が見込まれております。しかもその間、国際収支も物価も順調に推移しており、高い成長率にもかかわらずきわめて安定していると申すことができるのであ……

第34回国会 商工委員会 第3号(1960/02/10、28期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 所得二倍論は、われわれ政治家として最も重大な目標でございます。この目標を掲げまして、それに向かって通商産業政策をやっていこうとしておるのであります。先般ここで通商産業政策の重点についてと申し上げたことは、通商産業省の所管として所得倍増のためにこういう施策をやる、こういうことなのでございます。倍増自体は目標でございます。私は常日ごろから考えておるのでございますが、経済の成長ということは、国民の決意と行動によってもたらされるものである、だから、われわれ政治家としては、国民の決意、行動、いわゆる創造力、ポテンシャル・エナージーというものに刺激を与えて、そして倍増、三倍の雰囲気を作らし……

第34回国会 商工委員会 第4号(1960/02/12、28期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 唐突な御質問で、答えがマッチしないかもわかりませんが、一応……。先ほどの信用保証協会が中小企業のために保証する、それからまた銀行のために保証する、この保証は経済的に言えば両方でございます、これはもう兼ね合ったものでございますから。中小企業に保証して借りるのですが、それが銀行の貸し付けの保証にもなるわけです。私はこれは別別に考うべき問題ではないと思う。それから、もちろん中小企業の連中の負担が多くなるということは、保証料を引き下げることが必要であると思うので、今後引き下げていきたいと思う。  それから国民金融公庫とか中小企業金融公庫が中小企業へ貸す場合に、保証協会の保証をとるという……

第34回国会 商工委員会 第6号(1960/02/17、28期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 貿易為替の自由化ということを除きましても、今の現状から申しましてわが国の中小企業はもっと育成し、もっと強固なものにしなければならぬと思います。従来、まず金融の面から始めましてだんだんそれが組織の面になってきております。何と申しましても、やはり弱い人は相提携していくことが一番いいことであることは、万人の認めるところであります。技術の指導、またいろいろな税制その他の面につきましてもできるだけ手を伸ばしていく、今回御審議願うことに予定しております商工会法案もその意味でありまして、一人立ちのしにくい人は、力を合わせてやっていくことが一番だと考えております。

第34回国会 商工委員会 第7号(1960/02/19、28期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 日本の経済のもとは木と鉄と言われますが、私から言えばもう一つやはり繊維くらい加えたらどうかと思うのです。それは余談でございますが、鉄鋼はお話の通り千八百万トン、ことに三十四年度は前年に比べて粗鋼四割、画期的の増加でございます。しかるところ、お話の通りに、三十七年度あるいは四十年度を目標にいたしまして八社がいろいろ計画をしておるようでございます。しかし、われわれの見るところから申しますと、計画があまりに膨大過ぎるのじゃないかという気持を持っております。従ってむだをできるだけ少なくするように各位の間で話し合って、適正な増産計画を立てられたらどうかという気持は持っております。われわれ……

第34回国会 商工委員会 第13号(1960/03/08、28期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 大体ボイラー規制法自体は、世界各国にないようなきつい法律なんで、原則としては、私は規制法に対してあまり賛成できないのですが、日本の今の石炭の現状から申しますると、やはりこういう非常手段を講じなければならぬ実情にあります。かたがた、片一方では、石炭の合理化に対しまして関係業者が非常な決意を新たにして進んでおるときでありますから、こういう点を考えまして、無理な法律でございますが、三年間を限って延長して、その間に石炭の合理化を進めていきたい、こういう考えであります。ただ問題は、中小企業等のことを考えますると、企業の合理化その他から申しまして、こういう中小企業の要求しておるような一トン……

第34回国会 商工委員会 第15号(1960/03/11、28期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 ただいま提案になりました繊維工業設備臨時措置法の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由及び概要を御説明申し上げます。  現行繊維工業設備臨時措置法は、繊維工業における著しい設備過剰の事態に対処し、設備の規制を行なうことにより、繊維工業の合理化をはかり、もって繊維製品の輸出の正常な発展を期するために、昭和三十一年に制定され、その後化学繊維の設備規制をも行なう必要が生じましたため、昭和三十四年に一部改正が行なわれて、今日に至っております。  しかるに為替貿易の自由化の進展が著しい最近の国際的な趨勢にかんがみまして、政府といたしましてはわが国輸入額の約二割を占める繊維原料の……

第34回国会 商工委員会 第16号(1960/03/15、28期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 商工会法案を提出するに至りました考え方は、小川委員のお話の通りであります。一番初めは市町村の商工会議所があるところに商工会を設けるか設けないかという問題が起こったのでありまするが、いろいろ既存の商工会議所の今後のあり方を――えてして、大企業というようなことでなく、小企業の方に力を向けていくということになれば重複ということは避けた方がいい、こういうことで既設の商工会議所のところには商工会を設けない、そうして自然発生的に存在しておる、また今後大いに育成していかなければならない郡部の町村の商工会に法人格を与えて発展させていこう、こういう考え方でございます。もちろん現にありまする商工会……

第34回国会 商工委員会 第17号(1960/03/16、28期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 ボイラー規制法の三年間延長の御審議を願いまするわれわれの真意は、どうしてもこの際、石炭鉱業の合理化をはかって、それでわが国石炭業の安定、育成を念願するゆえに出しておるのであります。で、それをまず第一の前提条件といたします。第二には、日本の経済の急速な発展に応じまして、石炭並びに電力、いわゆるエネルギーの問題がもう一つ出てくるのであります。御承知の通り、昭和三十四年におきましては、前年に対して一割五、六分も需要がふえておる。これにマッチするためには、もちろん水力の計画的な開発をやっておりまするが、火力につきましても、相当の設備増加をしなければ、需要に応じていけない状況であるのであ……

第34回国会 商工委員会 第18号(1960/03/18、28期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 大手石炭業者の集まりでは、お話の通り一応八百円ときめたようでございます。しかし、それとは関係なしに、われわれは石炭鉱業審議会にかけまして、しかもこれは御承知の通り、業者、消費者、労働者、そうして学識経験者、これが入りまして審議の結果、他の競合エネルギー等のことを考え、ぜひとも千二百円下げるべきだ、こういうことを決議されたのであります。その千二百円下げる場合におきましては、政府もこれについて適当な措置をとるべしということに相なっております。従って、三十八年までに千二百円下げるということは、これは一つの大きい法的のなにはございませんけれども、一応各関係業者がそれを認めた一つの事実と……

第34回国会 商工委員会 第20号(1960/03/25、28期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 私は大、中、小まぜてその地区内で渾然一体をなしてやることがいいと思います。
【次の発言】 そういう場合には、私は役員を全然入れなくてもいいと思います。ただ三分の一というのは、全体的に考えまして、おおむねその程度の者を入れ得る、一人でもけっこうでございます。二人でもけっこうでございます。だから入れ得るという規定でございます。ただ商工会議所とのにらみ合わせで一人くらいは必要じゃないか、法の建前は入れ得るということでございます。
【次の発言】 私は今のお話にはあまり賛成できないのです。ただ問題が、中小企業対策が重要であるのだから、もっと政府の資金を中小企業対策に出したらどうか、こうい……

第34回国会 商工委員会 第22号(1960/03/29、28期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 これは手続法とおっしゃいますが、私としては振興に対する基本的なものであると考えておるのであります。為替貿易自由化がだんだんと進んで参りますと、業種別にいろいろ近代化、あるいは技術の振興等々業種別に考えていかなければならない、そのときに、政府がこうやったらどうかという勧告の規定等を置きまして、そして業種別に振興を考えていく、これがそのもとになるものでございます。経過と申しますが、別に大して経過はないので、こういう考え方で進んでいったらどうかというので御審議を願っているわけでございます。
【次の発言】 具体的振興方策につきましてはいろいろ考えなければならぬ点が多いと思います。しかし……

第34回国会 商工委員会 第24号(1960/03/31、28期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 御質問の点がわかりませんが、三条の第一項第五号、六号につきまして、「改善事項が定められている場合において、当該改善事項の円滑な遂行を確保するため特に必要があると認めるときは、当該指定業種に属する事業を行なう中小企業者又は当該中小企業者を構成員とする団体に対し、必要な勧告をする」その形式をお聞きになっておるとすれば、それは実情によりまして必要な勧告をするわけでございます。
【次の発言】 独禁法に触れるようなことはできませんが、中小企業団体法とか、あるいは協同組合法等、法律的に認められた場合において、また具体的な問題について、通産大臣として、皆さんこうやったらどうか、こういう勧告は……

第34回国会 商工委員会 第25号(1960/04/01、28期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 石炭鉱業自体を合理化するということは、今お話しのようにやめていく人のことも考えなければならぬし、また残る人のことも考えなければならぬ、両方考えてやっていっておるのであります。合理化対策というのは、やはり主として残る人のためになるようにということが第一でございます。その残る人のためというのではやはり石炭鉱業自体を斜陽産業ということでなしに、発展産業に持っていくようないろいろな生産、消費、利用についての検討をしなければならぬ。そういう面につきましての予算的の措置は、今度もできるだけとったはずでございます。また、お話しのやめていく人のためにどういう措置をとるかということは、今の労働問……

第34回国会 商工委員会 第26号(1960/04/04、28期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 通産省といたしましてできるだけの資料とできるだけの考慮をめぐらしまして、一応各地区別には先ほど局長が説明したように出したのであります。しかし御承知の通り、複雑な経済界のことでございますから、統制によるにあらざれば、またお話のように運賃のプール制をしくにあらざれば、なかなかそれは困難でございます。われわれはできるだけ炭価を下げて、競合エネルギー対抗し得るように、合理的な、また考え得る程度は千二百円程度、こういうことで出しておるのであります。千二百円下げたとき京浜がどうなるか、中京がどうなるかということは、なかなかその場合にならぬとわからないのであります。千二百円をそれでは三十三年……

第34回国会 商工委員会 第27号(1960/04/05、28期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 この事業団は援護機関ではございませんので、一時立てかえその他のことはなかなか困難じゃないかと思います。そういうことは、事業団ということよりも、労使の間で話し合いをつけるべきだ、政府がその点まで考えるということは、今の建前からいけば少し行き過ぎじゃないか、大体でございますけれども……。そういう例の起こらないことを、まず考えることがほんとうじゃございませんか。
【次の発言】 労働関係法のあれで、賃金の先払いということは行なわれておると思います。今の買い上げの問題につきまして、鉱害と賃金との問題、これは一応きまっておると思いますから、それに従っていくよりほかには、ただいまのところでき……

第34回国会 商工委員会 第28号(1960/04/06、28期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 政府といたしましては、特殊機関である石炭鉱業開発株式会社による未開発炭田の開発、石炭販売公団による石炭の一手買い入れ及び販売等は、石炭鉱業の現状から見て適当でないと考えますので、本法案につきましては賛成いたしがたいのであります。
【次の発言】 ただいまの御決議は、本法案の施行につきまして最も重要な、また適切なものと考えます。政府は決議の趣旨を十分尊重して善処いたしたいと思います。
【次の発言】 ただいま提案されました火薬類取締法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由を御説明いたします。  現行の火薬類取締法は、昭和二十五年に制定され、その後軽微な改正のみをもって今日に……

第34回国会 商工委員会 第30号(1960/04/11、28期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 私は国文学者ではございませんが、一応「カップ」と読むのがほんとうじゃございませんか。
【次の発言】 従来からわが国におきましても割賦販売的のことはあったのでございます。しかし、今後生産が増大し、そうしてこれを健全な消費に向けていくためには、やはり欧米諸国でやっております割賦販売制度を育成していくことが必要である。生産、消費の合理的方法を考えるのみならず、進んでは経済、金融の調整をする一つの手段として伸びていくことが、私は、国力の発展、経済の上昇に必要であると考えておるのであります。御承知の通り、金融調整につきましては、今わが国でやっております公定歩合の問題がございます。そうして……

第34回国会 商工委員会 第32号(1960/04/14、28期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 本日ここに御審議を願います石油及び可燃性天然ガス資源開発法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由を御説明申し上げます。昭和二十七年石油及び可燃性天然ガス資源開発法の施行以来、政府は石油及び可燃性天然ガス資源を合理的に開発し、公共の福祉の増進に寄与するため、その掘採方法について所要の措置を講ずるとともに、探鉱に対して補助金の交付による積極的助成を行なって参ったものでありまして、この間天然ガスの探鉱は着々進められ、その成果も次第に現われて参ったのであります。しかしながらエネルギー資源及び化学工業原料としての天然ガスの地位は、近来ますます重要の度を加えつつあり、その需要は、……

第34回国会 商工委員会 第33号(1960/04/15、28期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 割賦販売法案の制定につきまして予算上特にとってはおりません。
【次の発言】 この問題について予算上どうこうという必要はないと思います。一般中小企業者に対しての金融その他の措置はとっておるのであります。前から武藤さんの御意見を聞いておりますと、まことにごもっともな御意見でございます。しかしこの割賦販売法案というものは、生産と消費との増大をはかって、消費者に便宜を与えると同時に、販売業者もそれによって利益を得ようということを主眼にいたしております。この法律を施行することによって、大企業と中小企業との問題がどうなるかということは、割賦販売法の施行のみならず、他の経済の伸展によって考え……

第34回国会 商工委員会 第34号(1960/04/19、28期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 輸出入取引法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由を御説明いたします。現行輸出入取引法は、昭和二十七年九月輸出取引法として施行され、その後昭和二十八年八月輸出入取引法に改正され、さらにその後二回の改正を経て今日に至っております。その間輸出入取引法は、輸出入取引における秩序の確立についての基本法として、多大の役割を果たして参ったのであります。しかしながら最近における世界貿易の情勢を見ますと、諸外国においては、依然としてわが国の一部の商品の無秩序な進出が問題とされ、差別的な対日輸入制限はいまだ撤廃されておりません。従って輸出取引秩序の確立のための施策がますます強く要請され……

第34回国会 商工委員会 第36号(1960/04/27、28期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 お話のように、仏を作って魂を入れるという言葉がございますが、りっぱな仏を作れば、そこに魂が自然に出てくる場合もあるのであります。左甚五郎の猫のごとく、私は、この割賦販売が皆様の御審議によって日の目を見ましたならば、これがみんなで民主的にりっぱなものに育てられると考えておるのであります。ただ、施行の結果から申しまして、こうもありたい、ああもありたい、いわゆる色もよくしようとか、いろいろな点が出てくる場合におきましては、そのつど政府は善処いたしたいと考えております。
【次の発言】 御意見の通りでございます。まずこれは、消費者に対して健全な消費を育成する、その場合に大企業と中小企業と……

第34回国会 商工委員会 第37号(1960/04/28、28期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 まことに恐縮でございますが、自由化の問題は、繊維産業についてお答えいたしますか。
【次の発言】 繊維産業につきましては、従来とも国内的には繊維工業設備臨時措置法によりまして原料の為替管理をやっておると同時に、国内におきましても生産面におきましての管理統制をやっておるわけでございます。二重にやっております。それでも、いわゆる中小企業団体法等の規定によりましていろいろの統制を加えておるのであります。今回原料の自由化をいたしますと、その結果として、今までの国内の繊維工業臨時措置法では不備な点がございますので、それを強化していくこと、それからまた、こういう設備臨時措置法ばかりでも、今後……

第34回国会 商工委員会 第38号(1960/05/06、28期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 国民生活の引き上げということを主題に考えますと、やはり生産を伸ばさなければなりません。生産を伸ばしたときには、健全な消費もこれに見合って伸びていくことが必要だ。そこで、健全な消費のためには、サラリーマン等に対しましてこういう制度が必要である。この制度をだんだん伸ばしていけば、これが金融の調整にも役立つ。先進国はそういうことをやっておる。だから、私は、生産の増強により国民生活の向上をはかるということから出発して、将来は、英米独仏のように、これを金融調整の手段になるように育てていきたいという考えでございます。
【次の発言】 どっちが原因か結果かという問題になって参りますが、現状では……

第34回国会 商工委員会 第41号(1960/05/13、28期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 新潟における地盤沈下の問題につきましては、通産大臣になりましてからも、常に注意をいたしておるのであります。随時いろいろな報告を聞いておるのであります。ただいままでお話のありましたように、われわれといたしましては、資源調査会の結果を待ちまして、適当な措置をとろうと思います。従って、調査会の調合報告によりまして、いかなる規制をするか、現在のオール・ストップのところの規制区域を拡張する必要があるか、また拡張する場合に、どの範囲のものになるか等々が、今後の通産省の措置として考えなければならぬ点でございます。そういう点を考えますると、まだ推定的な結論は出ませんが、大体従来の勧告でまかなえ……

第34回国会 商工委員会 第42号(1960/05/17、28期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 独禁法の原則は守っていかなければならぬということは、私は田中さんと同じ気持でございます。しかし経済の実態から申しまして、やむを得ざる場合におきましては例外規定を置くことも、これは行政上必要なことと考えております。繊維工業におきましては、すでに御承知の通り過剰設備を抱いております。ことに繊維原料の自由化ということになりますと、どうしてもこの程度のことをやっておかないと、繊維工業自体が危殆に瀕すると思われますので、最小限度の例外規定を設けようとするものでございます。  なおお話の第二点の、三十六年になったらこの法律は要らぬと考えておったのが、なお四年延ばさなければならぬということは……

第34回国会 商工委員会 第43号(1960/05/18、28期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 予算要求の場合にこういう問題を耳にしたことはある。ただ結論だけでありまして、なかなか出しにくいところを出してもらったのだという程度で、事の起こりから経過を私は十分知悉していない。察するに、昭和二十八、九年ごろのビルマ米がどんどん日本に輸入されるころの状態で、そして農業立国の手助けと思って農機具の方をやられた、その事情はわかります。しかしその後情勢が非常に変わってきた。何といいますか、悪くいえば、どろなわ式に売れるからというので、すっと進んでいったのじゃないかと思います。しかしお話のような点がありまして、これをすぐ日本の一方的意思によって捨ててしまう、向こうもとらないというような……

第34回国会 商工委員会 第45号(1960/06/14、28期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 ただいま提案になりました昭和三十五年五月のチリ地震津波による災害を受けた中小企業者に対する資金の融通に関する特別措置法案につきまして、提案理由及びその概算を御説明申し上げます。  まず提案の理由について御説明申し上げます。  昭和三十五年五月のチリ地震津波は、中小企業者に対して想像以上に大きな被害を与え、これが急速な立ち直りのためには再建資金の融通の円滑化をはかることが刻下の急務となって参りました。  このため政府におきましては、直ちに国民金融公庫、中小企業金融公庫及び商工組合中央金庫の資金を重点的に災害融資に振り向けることといたしましたほか、昭和三十四年度の伊勢湾台風等による……

第34回国会 日米安全保障条約等特別委員会 第34号(1960/05/12、28期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 私は、横山君の御存じの通り、自由経済をもってモットーとしているのでございます。従いまして、十年以前から国内経済の自由化をはかって参りました。しこうして、それと同様に、日本に国際経済の自由化がもたらされるように、国内経済を強化し、二、三年前からだんだんその機運が出てきておるのであります。私は、石橋内閣の大蔵大臣として、大豆の自由化を唱えたことがございます。岸内閣の国務大臣として、繊維原料の自由化を経済閣僚懇談会で言っております。また、今回通産大臣になりまして、就任早々、為替・貿易の自由化をはかるべきだと私は新聞記者に言っております。たまたま、それ以前に、内閣におきまして為替・貿易……

第34回国会 予算委員会 第2号(1960/02/05、28期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 貿易為替の自由化は、わが国の経済に課せられた大きい問題でございます。世界の情勢にかんがみまして、また日本の経済の基盤を強化し、この上とも貿易を拡大して、経済の上昇を保つというためには、どうしても越えていかなければならぬ関所だと考えております。しかし、多年にわたって貿易管理、為替管理によりまして立てられた日本の産業組織を一挙に変えていくということはなかなか困難であります。従いまして各業種、各品目につきまして影響の少ないものについて、しかも、またその対策を講じながら、やっていく考えでございます。今輸入総額三十一億ドルのうちですでに自由化いたしておりますのが大体十億近くあるのでありま……

第34回国会 予算委員会 第3号(1960/02/06、28期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 税の問題は通産省の所管でございませんので、意見を申し上げることはいかがかと思いますが、二度御注文がございましたので申し上げますが、電気ガス税は私個人といたしましては非常によくない税と思います。悪税と思います。しかし、これは地方自治庁長官もそうお考えになっておると思いますが、やはり財源の問題でずっときておると思います。これの生殺与奪は大蔵大臣が握っております。  次に百貨店税につきましては、ずっと以前に私も考えたことがございます。局長時代に考えたことがございますが、当時は百貨店の定義がなかなかむずかしいのでございます。ただいまは百貨店というものの定義ができております。上林山さんの……

第34回国会 予算委員会 第5号(1960/02/09、28期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 戦後におきますわが国経済の弱点というものは、統制経済であったのでございます。私は十一年前、日本の経済を正常化するために、国内の統制経済というものを改めまして、普通の正常な経済に変えていったのであります。おかげさまで、国民の努力によりまして世界の驚異になるほどの日本は産業の復興になりました。しかし国内経済は正常化しましたが、国際経済におきましてはまだ不正常でございます。これはまだ統制でございます。従って私は、国内経済の正常化と調子を合わせて、この不自由化のいわゆる為替・貿易をできるだけ早く正常化したいということが年来の主張であったのでございます。私は前に通産大臣をいたしましたとき……

第34回国会 予算委員会 第7号(1960/02/11、28期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 先般永井委員より通産省として大豆十一万トンを内国貨物となる無為替輸入を許可したのではないかという質問がございました。私はそのときに、存じません。事務当局より、そういう事実はないとお答えいたしたいのであります。その後調査してみますると、最近横浜にアメリカから大豆が参りまして、これはもちろん輸入の承認を得ておりませんし、外貨の割当もございません。しかし輸送された大豆一万二千トンが保税工場あるいは上屋に揚げられる。その上屋、保税工場が一ぱいでございましたので、他の保税倉庫に移しかえた事実はございます。これは一万二千トンでございます。そうしてこれに対しましてはいまだ輸入の承認をいたして……

第34回国会 予算委員会 第8号(1960/02/12、28期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 国際競争力の培養につきましては、私は、個々の会社自体の体質改善が第一であると思います。しこうして、国内における独占禁止、カルテルの問題は、やはり大衆の生活ということを考えますると、この伝家の宝刀はなかなか抜くべきではない。ただ問題は、国際的に見まして過当競争等の点はこれは考えなければなりません。私は、ただいまのところ独占禁止法の改正ということを考えずに、国際的に見ていろいろな支障がある点をある程度是正して競争力をつけたい、いわゆる輸出入取引法の改正ぐらいでとどめていいのではないかと考えております。
【次の発言】 大企業と中小企業との系列化は徐々に行なわれております。また私はその……

第34回国会 予算委員会 第9号(1960/02/13、28期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 大体企画庁長官がお答えになった通りでございます。エネルギー対策と申しましても、戦後におきましては、エネルギー対策は主として石炭と電気の方に向けられております。石油の方はつけたりと申しますか、補助的の考えで、対策としては電気と石炭でございます。電気は大体計画通りに順調にいったと私は思います。しかし石炭におきましては、流体エネルギーの問題、技術革新によりまする固形石炭よりも流体エネルギーということと、価格の問題から計画通りにいかなかったり行き過ぎたりという点はございますが、大体全体としては順調にいっていると思います。最も困難な石炭の問題につきましては、今回御審議を願っておりますよう……

第34回国会 予算委員会 第10号(1960/02/15、28期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 貿易・為替の自由化につきましては、私は多年考えておったのでございます。従いまして、今御指摘の大豆の点につきましては、なかなか厄介な問題でございます。これは関税の問題、あるいはまた俗にいわれております瞬間タッチの問題、これはやはり関税かどうか、関税でないということになりましても、実質上は関税引き上げに相当するのでございまして、やはりいろいろガットの関係で交渉する必要がありますので、十月と切らずにおおむね準備が整ってからやろうといたしておるのであります。その他の問題につきましては、私は、順調に進んでいっていると思います。今大蔵大臣から言われました銑鉄の問題、これは、御承知の通り原料……

第34回国会 予算委員会 第11号(1960/02/16、28期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 御承知の通り、大豆の昭和三十四年の下期の買い入れ数量は四十五、六万トンだと記憶いたしております。そこで残っておるのは十五万二千トンでございます。これはもう一月に実は割当をするはずであったのでございます。農林省との話がなかなかつきませんので二月に繰り越したわけです。繰り上げたのではなくて、実態から申しますと、もう少し早く輸入許可すべき筋合いのものであったわけであります。で、おくればせながらも二月の七、八日でありましたか、輸入の割当許可をいたしました。
【次の発言】 解除いたしました。
【次の発言】 大体十一万トンくらい買いつけておるようであります。これは通産省はまだ割当をいたして……

第34回国会 予算委員会 第12号(1960/02/19、28期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 硫安業界の状態はただいまお話の通りでございます。七、八年前に比べますと十ドル程度の値下がりがいたしております。また今後三十八年を期して流体化原料によりますものを八十数%と見ておりますが、これに対しまして今の状況から四十七ドル程度で、最近の海外における入札は、昨年が四十四ドルあるいは四十二ドルという程度でありますので、よほど根本的な対策を講じなければならぬと考えております。通産省におきまして考慮しておると同時に、硫安工業界におきましてもその根本的対策につきまして今検討を加えておる次第でございます。
【次の発言】 ただいまのところまだ石油の方からのガスは大したことはございませんが、……

第34回国会 予算委員会 第14号(1960/02/22、28期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 個々に幾らか存じておりませんが、事務当局から答えさせます。
【次の発言】 航空機製造事業法に基づきまして会社を指定するだけでございます。契約は防衛庁がいたします。
【次の発言】 防衛庁の要求によりまして、技術的の意見は申し述べることがございましょう。通産省としての特別の生産計画に対してのあれはございません。
【次の発言】 そういう事実は通産大臣として存じておりません。
【次の発言】 防衛庁長官と私と相談の上機種決定をいたします。従って機種決定後において関係局長より業者に話をしたことは知っておるのであります。今のあなたのお話は機種決定前に云々ということがございましたので、それは私……

第34回国会 予算委員会 第15号(1960/02/23、28期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 お話のごとく、全国的に所得の地域差ということが一つの大きい問題でございます。これが是正のためには、集中主義でなしに、地方にも工場の設立をわれわれ望んでおるわけであります。今の状態は、どちらかといえば集中主義の方が非常に多い。昔のように、労賃が違うわけではございませんし、経営の合理化からいったら、大工場に集中した方がいいという考え方が民間にもある。われわれは、先ほど申し上げたような状況で、なるべく地方分散ということを考えまして、一つには既設の工場地帯の隘路をなくすと同時に、片一方では、全国的に工場の適地――どういう産業にどういう土地が向くかということを今調べまして、できれば地方へ……

第34回国会 予算委員会 第16号(1960/02/29、28期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 一応全廃するというのではございません。今の規制を国内産業に合うようにだんだん緩和していこうとしておるのであります。
【次の発言】 あなたのお考え通りに進んでおります。
【次の発言】 御承知の通り、国内経済におきましては、十年以前から自由化して参っておるのでございますが、国際経済につきましては、貿易、為替につきまして非常な窮屈ないわゆる制限を置いておったのであります。こういう状態では、ほんとうに日本の経済の発展にも、また世界経済の伸張にも役立たないという観念が前からございました。従って、日本の経済力がだんだんよくなり、世界の情勢がそれに向かってきているときを見計らってやろうとして……

第34回国会 予算委員会 第17号(1960/03/01、28期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 私は特別に関係があったという御質問でございますが、どういう関係でございますか。
【次の発言】 お答え申し上げます。日米通商航海条約は二十八年の三月だったかと思います。私は平党員でございます。別に大臣もしておらぬし、政調会長もしておりません。国会議員としては責任を負うわけでありますが、お話の通り、日米通商航海条約につきましては、為替関係におきましてはほとんど無制限なような規定をしております。従って今の昭和二十四年にこしらえました外資法、外国為替管理法は相当制限しているような格好で、そのことは矛盾しているじゃないか、こういう御質問でございます。これはどうも一見矛盾しておるようでござ……

第34回国会 予算委員会 第18号(1960/03/02、28期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 アラビア石油の問題は、御承知の通り、本年一月末に初めて千キロリットルの出油を見たわけでございます。会社の方では、四、五カ年計画で六百億程度を予定し、三十五年度で百四十億円の金が要るといっているようであります。しかしまだ計画も出ておりません。従いまして、通産省から、大蔵省並びに輸出入銀行へどうこういうことを申し出る段階にまだ至っていないのであります。  それから、ただいま世界銀行からアラビア石油についてどうこうということは、私も新聞で見ましたが、公式の通知は受けておりませんし、私の考えでは、そういうことはないと考えております。

第36回国会 予算委員会 第1号(1960/10/23、28期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 軍備を持たないわが国として、世界の信用を受け、そうしてともにともに平和への道を進んでいく場合においては、福田委員のお話の通り、経済を拡大し、外国と有無相通じて、そうして日本も栄えると同時に外国も栄えていくようなことをとることが一番だと思います。私はその意味におきまして、それでは日本の経済をどういう格好で持っていったならばうまく早く発展ができるかということを考えますると、日本で申しましても、戦争中あるいは戦後三、四年間経済統制をやり、補助金でそれのつじつまを合わす、こういうやり方ではもう日本の経済は伸びていかない、こういう考えのもとに、昭和二十四年から補助金制度をやめて、自由主義……


29期(1960/11/20〜)

第37回国会 予算委員会 第3号(1960/12/14、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田(勇)国務大臣 愛知委員のお言葉の通りに考えております。私はやはり議会として最も重要な問題の一つは、日本の経済、国力をどう持っていくかということが一つの大きい問題でございます。しこうしてこれが真剣に論議されることが、やはり国民の納得を得、経済の発展を促す原動力だと考えておるのであります。
【次の発言】 お話の十年間所得倍増につきましての諮問を岸内閣のときに出しまして、各界の権威ある人から答申をいただいたのでございます。十年間倍増ということにつきましての御研究を願ったのでございます。しこうしてこの答申は、各権威者が十年間倍増というので各般の見地から一応お作りになったものでございます。愛知委……

第37回国会 予算委員会 第4号(1960/12/15、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田(勇)国務大臣 大体の考え方は北山さんと同じでございます。私は法を変えることによって、厳格にすることによって選挙が直ちに公明になるとは考えておりません。従いまして、本会議でも申し上げましたごとく、まず政治家並びに国民が公明選挙の絶対的に必要なるゆえんを知ることが第一だと考えまして、公明選挙についてのPRを極力やっていきたいと思います。また法におきましても、改正すべき点がないことは私はないと思う。これもやはり公明選挙という大目的のために検討を加えていきたいと考えておるのであります。この総選挙というものは各候補者の選挙費用より、別に政党としての活動の費用が相当要ることも私は御承知と思います。……

第37回国会 予算委員会 第5号(1960/12/16、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田(勇)国務大臣 国連中心主義で参りますことは、アメリカ追従ではない。日本独自の考えでいっておるのであります。たまたま国際情勢に対しまする判断等々が合う場合におきましては、アメリカと行動をともにすることは、これは日本ばかりではございません。イギリスその他西欧諸国もやっておるのであります。決して結果が同じだからといって追随しておるわけではございません。
【次の発言】 国連加盟国はただいま九十九と心得ております。御質問の基本になっておりまする中共承認の、あの中共の代表権の問題につきましても、ただいまのところは四十二、そうして棄権が十六、そうすると残りが三十四ぐらいになります。大体そういう状況で……

第37回国会 予算委員会 第6号(1960/12/17、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田(勇)国務大臣 この問題は、三十六年度の予算をごらんいただくのがいい、その前にどの程度ということを申し上げることは、少し早過ぎるのじゃないかと思います。ただ、三つの柱の問題で、減税の点につきましては一月から源泉課税所得を軽減しようとしておりますので、これにつきましては、一応いわゆる平年度千億円以上、これは申し上げなければならぬ筋合いであります。しかし、その他の公共投資とかあるいは社会保障制度拡充のための経費ということは、今せっかく全体の経済の動き等を見まして、今後考えていくべき問題である。ただ心がまえといたしましては、社会保障制度につきましては従来の拡充程度以上にいたしたい、こう思ってお……

第38回国会 外務委員会 第4号(1961/02/18、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田(勇)国務大臣 アグレマンは来たとまだ外務省から私のところに報告はございません。発表になったというお言葉でございますが、これは新聞に出たという程度ではございますまいか。われわれは公式のアグレマンはまだ受けておりません。
【次の発言】 そういううわさは耳にしておりますが、われわれの一切関知せざるところでございます。また私は日本の政界、財界の人がそんな差し出がましいことはするはずはないと考えております。
【次の発言】 私はこういう問題は外務大臣にまかせますが、根掘り葉掘り調査することもいかがかと思います。こういうことは外務省における慣例その他もございますので、外務大臣からお答えいたさせます。

第38回国会 外務委員会 第12号(1961/03/29、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田(勇)国務大臣 御質問にありますように、六月の十八、九日に立って、ワシントンでケネディ大統領と、また関係者と三日間会談する予定になっております。
【次の発言】 ケネディ大統領との会談の題目につきましてはまだ打ち合わせいたしておりません。日米間の一般的問題のみならず、世界の情勢にかんがみまして、せっかくの機会でございまするから、十分話してみたいと考えております。
【次の発言】 岸内閣が中共を敵視しておるという前提で御質問のようでございますが、私の見るところでは岸内閣は敵視してはいない、やはり友好関係を打ち立てたいという気持は私はあったと思います。従いまして、そういう意味におきまして岸内閣の……

第38回国会 決算委員会 第43号(1961/06/06、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田(勇)国務大臣 官紀の粛正は政治のもとでございますので、われわれは、日ごろから常にこの問題につきまして誤りのなきよう期しておるのであります。何分にも、お話しの通り、涜職その他跡を絶たないということは、まことに遺憾でございます。従いまして、政府は、官紀粛正を伴う行政機構の全面的再検討ということをはかっていくべく、ただいま準備をいたしておる状況でございます。従来にも増して、お話しのような誤りのないように努力していきたいと考えております。
【次の発言】 各省おのおの権限を持っております。しかも、相手方は一つという場合におきまして、いろいろそこに問題が起こってくることは、お話の通りでございます。……

第38回国会 公職選挙法改正に関する調査特別委員会 第2号(1961/03/28、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田(勇)国務大臣 いつの選挙におきましても、政党は政策で立っておりますので、その政策を国民の前に訴えて、批判を請う建前になっております。従来の選挙でもそうでございましたが、われわれといたしましては、新政策を特に打ち立てまして、政策で争った選だと思います。ただ、政策で争ったんですが、別に、選挙違反が多かったということは、政策で争ったということを否定するものじゃない。ただ、選挙違反が、何と申しますか、事前運動その他で非常に期間が長かったという点がありましたので、違反件数も出たと思うのでございまするが、私は、さきの選挙は、従来の選挙にも増して政策で各党が争ったということは、一つの事実と認めており……

第38回国会 社会労働委員会 第20号(1961/03/29、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田(勇)国務大臣 こまかい内容につきましては私はタッチいたしておりませんが、ああいう緊急の状態でございますので、何とか保険医の方々が総辞退をするというふうな、国民にとって迷惑なことが起こらないように善処してくれ、こういうことを三役に頼んだわけであります。
【次の発言】 具体的の金額はまだまだきまっていないようでございますが、私は一応これで危機を脱し、そしてこういう問題は全般として社会保険医療協議会にかけるべき問題であると思っております。党と日本医師会、日本歯科医師会との間で話をしたことにつきましては、これを尊重して政府は考えていきたいと考えております。

第38回国会 社会労働委員会 第41号(1961/06/01、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田(勇)国務大臣 全くお話の通りでございます。
【次の発言】 原則といたしましては、これが一緒になるのが望ましいのでございます。しかし予算の組み方、また議会のあり方、今までの慣例等からいたしまして、ちぐはぐになる場合があることは私も存じております。しかしそのちぐはぐとなった場合に、次年度の予算あるいは施策にこれが盛り込まれることが望ましいと私は考えておるのであります。だから建前といたしましては、両方とも一緒にするということがほんとうでございますけれども、御案内の通りいろいろな関係でいかない、そういう場合におきましては、議会の気持を翌年度に実現するように努力するのが私は政治だと思います。

第38回国会 商工委員会 第42号(1961/05/26、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田(勇)国務大臣 自由経済を建前といたしておりますわれわれといたしましては、その取引が自由かつ公正でなければならぬことは当然であります。そういう意味におきまして、独禁法を制定いたしておるのであります。われ一われは、この独禁法はあくまで守っていきたい、こう考えております。
【次の発言】 自由かつ公正という建前は堅持しなければなりません。しかし国際貿易におきまして、いろいろ各国間の利害が錯綜しておりますときに、何でも自由だというわけには、もちろんいかないのでございます。言論の自由がありましても、それは公共の福祉ということを考えなければならぬと同様に、国際貿易につきましても、私は向こうに迷惑をか……

第38回国会 商工委員会 第47号(1961/06/02、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田(勇)国務大臣 石炭鉱業の今の経済界に対する地位というものは、わが国のみならず、各国とも非常にむずかしい問題に当面しておるのであります。ことにわが国においては、炭層、炭質その他から申しまして、外国よりも不利な状態にあるということも見のがし得ません。従いまして、昭和三十年ごろからこの問題に対していろいろ検討が加えられたのでございますが、その三十年ごろの不況対策というもので、経済界の好、不況が非常に早く石炭には影響いたしますので、不況であったと思うと持ち直しする、そうするとその施策がまたくずれるというようなにがい経験をしたのでありますが、昭和三十四年五年にかけまして、今お話の通り将来の見通し……

第38回国会 内閣委員会 第24号(1961/04/13、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田(勇)国務大臣 世界の両陣営、いわゆるアメリカ、ソ連において今お話のようなことが言われ、行なわれておることは、私も承知いたしておるのであります。しかしいかに科学の進歩がありましても、われわれ人類はあくまで平和でいくことを念願しておると思うのであります。従いまして両陣営におきましても、核実験停止とかあるいは軍縮とか、いろいろ努力いたしておるのであります。われわれはこの努力を続けていくよう犬馬の労をとりたい、こういう考えであります。
【次の発言】 われわれは戦争を放棄いたしましたが、自分の国土を守る自衛権はあくまでも持っておると私は考えるのであります。従いまして自衛権を持ち、その自衛権のあり……

第38回国会 内閣委員会 第30号(1961/04/25、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田(勇)国務大臣 国連憲章のもと、アメリカと集団安全保障の体制にありますので、そうしてまたわが国の防衛産業は御承知の通りもちろん十分ではございません。従ってわが国の防衛計画につきまして、アメリカの援助を受けることは、従来ほどの程度ではないかもしれませんが、今後におきましてもアメリカの軍事貸与ということは考えられるのであります。ただ第二次防衛計画はまだきまっておりませんから、これだけのものをほしいというところまで行っていないということを申し上げたのであります。
【次の発言】 私がアメリカに参りましての話題は、まだ双方できめておりません。しかし今まで、岸さんが行かれたときとは情勢は少し変わって……

第38回国会 農林水産委員会 第14号(1961/03/15、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田(勇)国務大臣 最近の世界的傾向につきましては、お話しの通りでございます。わが国におきましても、他産業の成長に比べまして、えてして農業が自然的に経済的に社会的にいろんな不利な条件にある、それを是正して、他産業との均衡のあるりっぱな産業にしなければならない重大時期に私は来ておると感じておるのであります。従いまして、政府といたしましては、御審議願っておりますこの農業基本法をもとといたしまして、今後農業がりっぱな企業として成り立つよう、万全の努力をいたしたいと考えております。
【次の発言】 お話の通りの点がございますので、農業基本法におきましても、所々にありますように、農業というものは基本的に……

第38回国会 農林水産委員会 第15号(1961/03/16、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田(勇)国務大臣 数字にあたることでございますから、農林大臣から答えさせます。
【次の発言】 米の昨年の生産高等につきましては、農林大臣からお答えになるのが適当かと思って、農林大臣から申し上げたわけであります。私も、大体千二百数十万トン、非常な豊作であることも知っております。昨年ふえたことも知っております。それから、四十五年、今から十年たった後には千三百万トン程度をこえるだろうというくらいのことは知っております。そうして、また、一反につきましてどのくらいの収穫高があるか、これは地方によってよほど違います。全国で一番反当たり収量の多いところは、やはり佐賀県あるいは筑後川近く、あるいは甲府、会……

第38回国会 農林水産委員会 第16号(1961/03/17、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田(勇)国務大臣 政府で決定いたしました所得倍増計画の中に、「米については直接統制を廃止して間接統制にきりかえるものとする。」という言葉がございます。これは、たびたび私申しておりまするごとく、お配りいたしましたる資料の一番前に、「政府は、別冊「国民所得倍増計画」をもって、昭和三十二年十二月十七日閣議決定の「新長期経済計画」に代えるものとするが、今後における経済の運営にあたっては、内外経済の実勢に応じて弾力的に措置するものとし、とくに、別紙「国民所得倍増計画の構想」によるものとする。」と、こう書きまして、これは、一応、企画庁における諮問段階の所得倍増計画の答申と、全体を計画として決定しておる……

第38回国会 農林水産委員会 第30号(1961/04/14、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田(勇)国務大臣 質問が多いようでございますから、もし足りないところがございましたら、またあとから御質問いただいて御答弁いたしたいと思います。  米の統制撤廃はしないということは、もうはっきり申しておる。これはそう簡単にいくものじゃない。そうして、こういう大問題というのは、これは一つの調査委員会が出したからどうという問題ではございません。私は、繰り返して申し上げておるように、米の統制撤廃はいたしません。  それから、輸入米の問題でございますが、これは以前に比べましてよほど輸入米も少なくなっております。ただ、国交関係で、輸出貿易のためにある程度の部分は、ごく少量入れることは、これは今の国際貿……

第38回国会 農林水産委員会 第32号(1961/04/21、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田(勇)国務大臣 農地の移動に伴いまする資金につきましては、これは、買う人の自己資金というものもございましょうし、また、助成方法として政府としてその事態に応じて適当な処置をとる覚悟でおるのでございます。
【次の発言】 こういう相当長期にわたりまする農地の大移動につきまして、今ここでこうやるのだということはなかなかできにくいことなのでございます。ただ、問題は、農業自体が非常によくなってくるということになれば、農民の方々も過去の蓄積、また将来の見通しをもちましまして取得するようになるでありましょう。政府といたしましては、信託制度とか、あるいは自作農のあれをもっと拡大するとか、いろいろな方法をと……

第38回国会 農林水産委員会 第34号(1961/04/26、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田(勇)国務大臣 農業は、御承知の通り、わが国における重要な産業の一つで、今までも、お話しのように、農業の育成に努めてきたのでございます。しかるところ、産業の近代化が行なわれ、どちらかと言うと産業革命とも言うべき非常な産業の内容の変化があり、従いまして、えてしておくれがちな農業がこのままでは各産業に拮抗していくことはできない、非常に斜陽産業として、農家の所得、生活もおくれをとる、こういうことでございますので、従来の助長策というものを、もっと組織的に、もっと強化していく、こういう考え方から農業基本法を提案いたしたのでございます。
【次の発言】 北山さんの御質問はだいぶわれわれの考え方と出発点……

第38回国会 予算委員会 第2号(1961/02/03、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田(勇)国務大臣 平和維持機構としての国連の機能を達成さすためには、やはりお互いが相互依存の関係におきまして協調的精神を発揮することが第一であります。また国連は公正な世界世論を反映するところである、私はこういう二つの問題につきまして力を注いでいきたいと思います。従ってよくいわれておりますが、国連が宣伝の場所になる、こういうことはできるだけやめまして、ほんとうに建設的な平和維持あるいは世界の経済協力機構、こういうことに向かって進まなければならぬと思います。従って今までのわが国の機構につきましても、私は少し物足らぬのではないか、もっと人的質もよくするし、また活動につきましての経費その他について……

第38回国会 予算委員会 第3号(1961/02/04、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田(勇)国務大臣 私が就任以来政治の姿を正すと申し上げておりますことは、御承知の通り昨年の日米安全保障条約の審議にあたりまして国会が非常に正常を欠いているということは、田中さんもお感じになったと思うのでございます。従いまして、私が政治の姿を正すと言うことは、まず政治の頂点であります国会におきまして、十分審議を尽くし、暴力その他の行なわれないように、ほんとうに多数党も謙虚であり、少数党もこれに応じて話し合いの上に議論を尽くして国政に当たる、すなわち私はそういうことが最も大事な国民の信頼を得る政治だ、こう考えまして政治の姿を正していこうと努力をいたしているのでございます。

第38回国会 予算委員会 第4号(1961/02/06、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田(勇)国務大臣 私は国民の英知と努力によって、これを達成しようと熱望いたしておるのであります。それではできるかと申しますると、私は大体できると考えております。九%の成長率を考えましたのは昭和三十五年度十三兆六千億にいたしまして、三十八年度において十七兆六千億になる、こういう考えのもとにやっておったのであります。しかるところ三十五年度中におきましても相当の私の予想以上の成長を見まして、実績は相当上がり、三十六年度には十五兆六千億になっておるのであります。これでいくならば、三十七年、八年が九%までいかなくても、予定通りにはいく。今の情勢ではやっぱり実績からいってその程度にいけることを私は確信……

第38回国会 予算委員会 第5号(1961/02/07、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田(勇)国務大臣 国民全般の所得の格差をなくするというこの大問題を解決する場合においてどういう方法をとったらいいか、私は全体をよくして、そうして下の方の分をよりよくすることよりほかにないと思います。そこでお話のように地域格差あるいは企業別格差あるいは業種の格差、これにつきまして全体を伸ばしながらその格差を縮めていく、これが私は一番わかりやすいまた当然の措置であるというので、まず所得倍増計画を立て、その間において増加するごとに低い方に力を入れてより多く伸ばしていこうという政策を行なうほかにないと考えております。
【次の発言】 所得格差を少なくする方法としては、やはりその現地において、現地の事……

第38回国会 予算委員会 第6号(1961/02/08、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田(勇)国務大臣 経済の成長というものは、これは政治家がやるのではないのであります。やはり国民の決意と行動によって実現できることは淡谷さんも御承知と思います。われわれといたしましては、この国民の持っておる創造力、成長力、これを刺激してそうして方向づけることがわれわれの政治家としての仕事であります。私は過去の日本国民のポテンシャル・エナージー、これを各方面に伸ばしていく。そうしてあすにでも倍になるというのではございません。できるだけ早く、十年以内くらいにやってみたい。そうしてまたこれが過去の経験からいってできることです。こういうので打ち出しておるのでございます。みんな国民一致、努力によってで……

第38回国会 予算委員会 第7号(1961/02/09、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田(勇)国務大臣 お話のうちに、所得倍増よりも物価倍増が早くいっているというお話でございますが、数字を申し上げて恐縮でございますが、統計にはそうは出ておりません。統計には出ておりません。問題は、私は所得の方がうんと上がって、物価の方が上がり方が少ない。うんと少ないというのが理想でございます。もちろん、卸売物価につきましては横ばいでございますが、お話の点は消費者物価と思います。消費者物価につきましては、質の変化等もありまするが、やはり手間賃、いわゆるサービス料の上昇ということは経済成長につきものなんでございます。だからこの分を絶対にとめるというわけにいきません。ある程度は、やはりサービスをも……

第38回国会 予算委員会 第8号(1961/02/10、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田(勇)国務大臣 昨年の十二月十二日に、ただいまお話のありましたごとく、北京政府が国連に代表権を持つことができなかった、こういうことにつきまして政府に対する不信任案が出たのであります。そのことにつきまして採決の結果、イギリス政府が北京政府の代表権を認むることについての論議をしないという政府の措置をイギリス国会が認めたものだ、この事実を私は言ったわけでございます。
【次の発言】 私の意味は、中共政府をイギリスは認めている、しかし国連に代表権を持たすことにつきましての論議はたな上げする、このイギリス政府の態度を私は言ったのでございます。

第38回国会 予算委員会 第9号(1961/02/11、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田(勇)国務大臣 まことに遺憾なことでございまして、私はそういうムードの起こらないように治安対策につきまして想を練り、御相談申し上げたいと考えておるのであります。
【次の発言】 事案を私全然存じておりませんので、関係大臣より答弁させます。
【次の発言】 私は、こういう技術的な問題につきましては中華人民共和国と話し合いを進めていくことは差しつかえない、こういう気持を持っております。しかし、これも相手のあることでございまして、私は関係当局に――私が参議院で申したことは当局も知っております。従って向こうの出方をどうかと見ておるのでございまして、まだ具体的にこの問題は進んでいないわけであります。

第38回国会 予算委員会 第11号(1961/02/14、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田(勇)国務大臣 日韓交渉につきましては、外務大臣からお答えした通りでございます。  お話しの六億ドルの韓国への信用供与とか、経済援助とかということは、私は全然考えておりません。ここであなたがこの前質問せられたのを聞いただけでございます。政府としては全然考えておりません。それからガリオアエロアの問題は、たびたび申し上げておりますごとく、私は従来から債務と一応心得ております。しかし確定した債務じゃございません。これをいかに処理すべきかということは、お話の通り非常に重要な問題でございますから、ただいま検討をいたしておる次第でございます。

第38回国会 予算委員会 第12号(1961/02/15、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田(勇)国務大臣 地方税につきましてもでき得る限り減税いたしたいと思っておるのであります。電気ガス税、遊興税につきましてもやる考えで検討いたしておるのであります。ただ問題は、遊興飲食税を免税点の引き上げにするか、基礎控除にするか、地方財政にも相当影響がございますので、ただいま内閣の方で検討いたしております。
【次の発言】 ただいまそういう点につきまして検討を加えておるのであります。詳しくは所管大臣からお答えいたさせます。
【次の発言】 東南アジアにおきましては、第一次産業で立っております。お話しの米につきましても、ビルマ、タイは米が余っておりますが、インド、インドネシアは輸入しております。……

第38回国会 予算委員会 第20号(1961/03/04、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田(勇)国務大臣 ただいまお述べになりました昨年の私の演説、考え方は、今も何ら変わりはございません。
【次の発言】 お話しの通りでございまして、ケネディ外交には前とは違った柔軟性のところがあるようでございますが、その底にある考え方につきましては、私は変わりないと考えております。
【次の発言】 中共政権というものがシナの大陸を現に支配しておるのでございます。また、わが国といたしましては、文化的にも歴史的にも、地理的にも、密接な関係であるべきものでございます。従いまして、私といたしましてはこういう現実の立場におきまして、貿易その他必要なことにつきましては、積み重ね方式と申しますか、貿易の拡大そ……

第38回国会 予算委員会 第21号(1961/05/15、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田(勇)国務大臣 渡米を前にしていろいろ準備はいたしております。箱根で外務当局の方々から、いろいろ世界の情勢、政治問題、経済問題等々につきまして資料をもらい、それを検討しつつあるのでございまして、まだほんの初期の状態でございます。問題はあらゆる問題を一応取り上げまして、外務当局の考えを――考えと申しましても、外務当局も問題ごとにはっきり考えはきまっておりませんが、いろいろ資料の説明を受けただけでございます。
【次の発言】 御質問の第一のガリオア、エロアの問題は、箱根では多分話題にいたさなかったと思います。それから中共とか韓国、東南アジアの貿易等につきましては、もちろん資料をもらいまして話を……

第38回国会 予算委員会 第22号(1961/05/16、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田(勇)国務大臣 昨年暮れの大統領選挙によりまして新しくケネディ政権が成立いたしました。従いましてわれわれといたしましては自由国家群の一員として、自由国家の諸国と常に緊密な連絡と申しますか、意思の疎通をはかる必要があることは当然であります。そういう場合におきまして新政権ができ上がったので、私はケネディ並びに米国政府の要人とひざを交えて自分の所信あるいは世界情勢に対する彼らの考え方を話し合うということが目的であるのであります。従いまして今どういう問題について所信を聞くか、またこちらから話すかということは、ただいま検討中でございます。アイテムはまだきまっておりません。

第38回国会 予算委員会 第23号(1961/05/17、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田(勇)国務大臣 先般来ガリオア、エロアの問題につきましていろいろ御質問がございました。われわれは、できるだけ資料をごらんに入れたいという気持であるのでございますが、何分にもただいませっかく外交交渉中でございますので、その間におきまして数字を公表するということは、交渉上いかがかと思いますので、しばらく御延期を願いたいと思います。  なお交渉が妥結いたしましたなら、私自身から野党の党首の方々にガリオア問題につきましての資料その他を十分御説明する機会を持ちたいと思います。  なお私の渡米前につきましては、ガリオア問題のみならず、私は一般の重要問題につきまして野党の党首の方々の御意見を承り、外交……

第38回国会 予算委員会 第24号(1961/05/18、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田(勇)国務大臣 ただいまの経済の基調は、私は数字を申し上げて恐縮でございますが、私が考えておるよりも少し成長の度合いが強いような気はいたします。それは私は昭和三十五年の国民総生産を十三兆六千億と見まして、そして九・二%程度、年平均でございますよ。三十六年度、七年度、八年度同じようにという意味ではございません。大体三年間は九・二%ぐらいでいくだろうという見込みを立てたのでございます。しかるところ、春日さんも御承知の通り、三十五年度の実績が十三兆六千億でなしに、十四兆二千三百億ぐらいの実績が出るのでございます。そういたしますと、三十四年におきましては鉱工業生産は三十三年に対して三割の増をいた……

第38回国会 予算委員会 第25号(1961/05/19、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田(勇)国務大臣 高度成長か安定成長か、こういう問題でございますが、私は高度の安定成長でございます。安定成長というのをどうとるか、英米におきましては二%ないし三%、あるいは四%のときもありましょうがおおむね二、三%、それからイタリア、フランスの方では四、五%という状況でございます。ドイツにおいては八%程度――今はちょっと落ちております。どれが安定成長か、どれが高度成長か、これはなかなかきめかねます。しかも日本の一人当たりの国民所得、生活状況はこれらに比べましてよほど低い。私はこの日本の経済力、国民の生活を、できるだけ国民とともに早く――無理をしてはいけませんが、早く上げたいというのが私の考……

第39回国会 外務委員会 第11号(1961/10/30、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 朴政権と日韓交渉をいたします場合におきましての、相手の合法政権ということにつきましては、すでに本会議で私の申し上げた通りでございます。あれを繰り返してもよろしゅうございますが、外務大臣が来ておりますので、あの以外の事柄は外務大臣から答えさせることにいたします。
【次の発言】 それでは繰り返すことになりますが申し上げます。すでに御承知のごとく、一九四八年十二月十二日の国際連合第三回総会におきまして、韓国政権は合法的なものと認められていると私は承知いたしております。しこうして、当時五十一の国連加盟国のうちで三十四カ国がこれを承認いたしておるのでございます。北鮮の方が十三カ国であった……

第39回国会 災害対策特別委員会 第8号(1961/10/17、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 災害の形態によりまして、公共土木災害が非常に多かった、あるいは今回のように海岸地帯の風水害と申しますか、高潮その他の災害、いろいろ災害の種類によって、被害者の状況も一定いたしておりません。しこうして、従来のような風水害ならば公共施設が多かったのでございますが、今回のは逆に、公共施設もさることでございますが、個人災害が非常に多いようでございます。従って、個人災害に対して政府が特別の補償をするとかいうことは、昔からいろいろ議論にはなっております。われわれもそういうことに頭から反対するものではございませんが、財政の状況、その他公平の原則等から、なかなか案が見当たりにくいのでございます……

第39回国会 石炭対策特別委員会 第12号(1961/10/26、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 炭鉱離職者につきましては、昭和三十四年以来いろいろ施策を講じてきたのでありますが、まだ十分でなかったことを私は感じておるのであります。今お話しのような点にまで今後対策を進めていくかどうか、すなわち離職者の職業補導、あるいは就職のための転地につきましての住宅問題等々を強化して参っておりますが、まだ十分ではございません。従いまして、今お話しのように、前職賃金を補償するかどうかという問題、これは言うはやすく、なかなか、実際問題としてそこまでいくのはむずかしいのじゃないかと思います。それ以前に、、できるだけ有利と申しますか、あまり低くならないような就職のあっせんということが先で、そうし……

第39回国会 農林水産委員会 第2号(1961/10/02、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 お答え申し上げます。  国内においてあらゆる研究を遂げられ、また、世界各国をお回りになりまして、造詣がますます深くなったことと思います。これは、お話の通り、原始産業、ことに農業につきましては各国とも非常な保護政策をやっておるのであります。ヨーロッパにおきましては、フランス、ドイツのごとく、まあデンマークその他も昔からでございますが、非常な保護政策をやっております。そうしてまた、イギリスが今度共同市場に参加することにつきましても、一番の問題はイギリスの農業、そうして英連邦の農業生産国、この問題が共同市場に参加する場合の一つの問題になっておるのであります。アメリカにおきましても、農……

第39回国会 予算委員会 第2号(1961/10/03、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 見方によりましてひしひしと戦争の危険が感ぜられるという考え方があります。しかしそれと同時にこの戦争がぜひとも起こらないようにしなきゃならぬという努力も非常に払われておるのであります。戦争の危険の原因は、やはり従来からの東西の対立と、これがときどき先鋭化する、これは今までも例があったことでございます。しかし今の状態におきましては、先鋭化しまするが、みんなの努力で私は消えていくと考えておるのであります。
【次の発言】 先ほどのお話の通り、戦争は人類の破滅をもたらすものであります。これみなよくわかっておるのでございます。しかしそれが先鋭化していくということは、そこにやはりお互いの信頼……

第39回国会 予算委員会 第3号(1961/10/04、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 経済の見通しというものは、なかなかむずかしい問題でございます。従いまして、われわれは一応の見通しは御質問によって答えます。しかしその後の経済の移動ということにつきましては、これは見通しでございますから、実際面におきましては、われわれの見通しより相当違ってきておるのが実情であります。それでは見通しが間違っておるか。見通しは間違えません。それだけ経済が変わっておるのであります。
【次の発言】 私が申し上げたその点については間違いないと思います。私は、党の公約は十三兆六千億を基準として、九%として十七兆六千億に三十八年度はなると申しました。それから今回の予算を作りまして、その間にずっ……

第39回国会 予算委員会 第4号(1961/10/05、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 今回の災害予算は、一応梅雨前線によるものを主として計上いたしました。これは、時間がたちまして一応の目安がついたために、大体百四十九億を見込でおるのであります。先般の第二室戸台風につきましては、相当甚大な被害があったのでございますが、まだ集計その他が参りませんので、一応予備費の方に百二十億を予定しておるのであります。お話しのように、第二室戸台風につきましては、災害の防止、工業用水あるいは地下水の問題、あるいは仰せの方面の防潮堤の問題等々、今までの問題より別にある程度考え直さなければならないのであります。こういう点がございますので、今後応急復旧の問題と将来の問題とを一緒に考えていか……

第39回国会 予算委員会 第8号(1961/10/11、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 会見したことは確かでございます。そして国保の問題につきましては、重要な問題ですから、将来考えましょうと申した記憶はございます。しかし、十月一日からどうこうということを言った覚えはございません。
【次の発言】 私は、国保の問題につきまして、それの取り扱い方、しかもどれだけ上げる、いつからやるということを国会対策委員長に一任した覚えはございません。この問題は重要だから、自分としては関心を持って将来検討する、こういう気持で話しておるのであります。私がこういう重要な問題で国会対策委員長に全部、どれだけ上げていつからやるというふうなことの委任はできるはずのものではないと思うのです。

第40回国会 外務委員会 第6号(1962/02/27、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 よく、政治会談、こういう言葉が使われますが、なかなかこれが実際問題としてはどれが事務会談でどれが政治会談かということの判定はむずかしい問題だと思います。今回金情報部長と会いましたのは、彼が東南アジア、フィリピン等四、五ヵ国を回りまして、いろいろアジアの情勢を見聞してきた、そうして、向こうの政府当局者と会って、そのときの様子を私に報告するのが第一のあれだったのであります。そうして、また、たまたま会いましたので、今まで両代表がいろいろ事務的に話し合いをしておるけれども、なかなか平行線のところでまとまりが早急にどうこういうわけにいかぬ。だから、やはり、事務で折衝すると同時に、一つ大所……

第40回国会 外務委員会 第10号(1962/03/09、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 国連憲章の前文におきまして、二度とこういう戦争を繰り返したくない、そしてお互いに仲よく助け合っていこうという精神がうたわれておると思うのであります。従いまして、助け合うというところから、いろいろ生活につきましてもめんどうを見るということも起こりましょう。しかし、そうだからといって、めんどうを見てもらった人がその対価を出さなくてもいいという規定じゃないと私は考えておるのであります。
【次の発言】 ガリオア・エロアに関しまするアメリカの日本に対しまする態度は、昭和二十一年の七月でありましたか、日本への援助に対する返済条件あるいは計算は追ってこれを定める、こういう覚書が出ております。……

第40回国会 外務委員会 第11号(1962/03/13、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 今お話しのようなことは、私は毛頭考えておりません。日本の立場として、今までの債務と心得たもの、または協定で一応きまりましたが実際上行なわれないこの状況を見まして、今でまの債務を片づけようとしておるのであります。決してアメリカのとやこういう問題と私は考えていないのであります。
【次の発言】 韓国は、三十八度線以下を合法的に支配する国と、国連におきましても認められておるのであります。従って、今までクーデター政権であるから、あるいは戒厳令をしいておるからといって、韓国が認められた事実を否定するわけにはいかぬと私は思います。ただ、問題は、今の状態は好ましくはございませんが、将来、来年は……

第40回国会 外務委員会 第12号(1962/03/14、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 昨年から両代表でいろいろ事務的な問題、基本的な問題等々の折衝をいたしました。大体の話し合いのつく問題と、そうして、あくまで平行線の問題もございます。すでに御承知の通り、われわれは、事務折衝の間では、今の韓国が全朝鮮を支配するかどうかということはほとんど問題にしません、私自身は。ところが、新聞に出ているようでございます。そういうところで大きい問題も残っております。大きい問題も残っておりますが、事務的折衝の中で片づかぬもの、基本的な問題等々も、やはり人を変えて強化すると申しますか、変えて話をする。それが政治的折衝と申しましても事務的なものもありましょう。そういう煮詰まったものを確認……

第40回国会 外務委員会 第13号(1962/03/16、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 事を分けて考えましょう。第一、原則といたしまして、特別円勘定を設けて軍費を調達しました。そして、その勘定が日本銀行に残っておるのです。そして、その十五億円のうちには、もともとは必要あれば金で払うということになっております。そして、その間におきまして七回やりまして、三回半と申しますか、四回半と申しますか、ある程度は金を売っております。その間にまだ売っていない約束の分があるわけです。この売ってない約束が有効か無効かという問題です。われわれは、昭和二十年九月十一日以後におきましては無効でございますが、有効であったときの約束は守らなければならぬ。おわかりでございますか。だから、九月十一……

第40回国会 外務委員会 第15号(1962/03/23、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 先だってエカフェの会議でも申したのでございますが、アジアの繁栄なくして日本の繁栄はない、日本とアジアとは経済的に一体で、ともどもに歩むべきだ、こういうことを申し述べたのでございます。しこうして、アジアと申しましても、各国いろいろ事情を異にしております。われわれは、その国々の事情に応じまして、日本の力に即応して、そうして各国別にいろいろ考えていきたいと考えております。
【次の発言】 たびたび申しております通り、戦後におきまして、われわれ国民が非常に飢餓に瀕し、経済のどん底にあったとき、アメリカ合衆国はこの危機を救うために援助物資を送ったのであります。これが食糧であり、石炭であり、……

第40回国会 外務委員会 第16号(1962/03/24、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 講和条約のあれから申しまして、アメリカだけでよいか、他の同意を要するか、問題でございますが、奄美群島が日本に返りますときは、アメリカの自発的意思によりました。そうして、他の国もこれについて異議を唱えなかった。この例から申しますと、私は、アメリカだけでよいのではないか、こう考えております。
【次の発言】 こういう問題は、あまり取り越し苦労をしない方が国のためによいのじゃございますまいか。今までの例があるのですから。で、例がありますから、他の国が異議を申し立てたらどうするかというようなことは、私はそういうことはないと思います。先ほど申し上げた通りでございます。

第40回国会 外務委員会 第17号(1962/03/27、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 三十年の協定の一部を変更するのでございますから、三十年の協定につきましての御質問その他につきましてもお答えすることは当然だと思います。
【次の発言】 私は、タイに行きます前にやはりタイの事情に通じておる人にも聞いております。また、タイの新聞にも対日輸入制限という議論が出ておると外務省からも聞いておるのであります。
【次の発言】 私は、東南アジアのある国で、日本が物を輸入することが向こうの言う通りにならぬというので、対日輸入制限あるいは経済断交とまでいきませんけれども、そういうような格好のことが起こったととも知っております。従いまして、タイと日本との従来の関係を考えますと、私は、……

第40回国会 外務委員会 第20号(1962/04/03、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 過去の協定につきまして、いろいろ失効したものもございましょうし、行なわれなかったものもございましょう。おもなるものだけを条約局長が答えたと私は思うのであります。従いまして、特別円協定につきましても、前の三十年協定の三条を置くとか、あるいは今度の前文のようなものも置きまして、全部これで片づく、こうやっておるのでございまして、私は怠慢とかなんとかいう問題ではないと思います。
【次の発言】 資料で不正確な点があれば、十分にこういう機会にお直しをいただきたいと思います。外務当局より説明するでしょう。
【次の発言】 七回のうち三回半ですか、四回、これはもう実行済みでございます。これは取り……

第40回国会 外務委員会 第21号(1962/04/04、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 輸入レート、輸出レートとおっしゃいますが、昭和二十四年の四月二十五日に三百六十円を決定いたしますまでには、為替レートというものはないのでございます。ございません。ただ、軍のお金、軍為替レート、これはございました。ドルをこちらの円にかえる。軍資金、軍の費用、これは、昭和二十年の当初は一ドル十五円、二十二年に一ドル五十円、二十三年に一ドル二百七十円と、軍為替レートがあっただけでございます。貿易上のレートというものはございません。そこで、私は前にも申し上げましたごとく、日本の品物を外国に売る場合におきまして、非常に有利な綿織物につきましては、多分昭和二十四年のときには二百六、七十円の……

第40回国会 外務委員会 第29号(1962/05/07、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 御承知の通り、沖繩における施政権はアメリカ合衆国が持っておりまする関係上、私が想像いたしまするに、やはり核武装をかの地ではしておると想像をいたしております。  詳しくは外務大臣よりお答えをいたします。
【次の発言】 先ほどお話し申し上げましたごとく、沖繩は平和条約の結果アメリカが施政権を持っておるのでございます。しこうして、アメリカはこれを軍事基地といたしております。従いまして、核装備をしているかどうかということは軍事機密によりますので、われわれは、軍事基地である結果として核装備をしていると想像いたしておるのであります。しこうして、日本の本土の一部だから、たといアメリカの軍事基……

第40回国会 決算委員会 第10号(1962/02/22、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 綱紀の粛正につきましては、歴代内閣非常に意を用い、不正不当の経理のないよう努力して参っておるのでございますが、お話の通り、まだその違反件数は多数に上ります。まことに恐縮に存ずる次第でございます。しかし、このことは、お話の通り、最も重要なことでございますので、われわれといたしましては、今後一そう不正不当のないように努力していきたいと考えております。ただいまは行政管理庁長官もお見えになっておりまするが、行政管理庁の一そうの御努力を期待すると同時に、私は全公務員が決意を新たにして、こういう不正不当のことのないよう努力するよう、今後も指導して参りたいと考えております。

第40回国会 公職選挙法改正に関する調査特別委員会 第4号(1962/03/07、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 選挙制度審議会の委員の各位が長い間、しかも非常に熱心に御審議いただきましてりっぱな御答申をいただいたことは、高橋委員のおっしゃる通り、われわれは感銘するところであります。御質問の、審議会設置法の第三条にありまする、答申を尊重するということは、あくまで尊重でございまして、これをうのみにしろということではないと私は考えます。それで私は、できるだけ答申案の線に沿いまして、その趣旨を生かしながら立案いたし、御審議願うことにいたしておるのであります。
【次の発言】 あの答申案そのものが非常にりっぱであるというお考えのもとに、答申案より違った場合に、これを是正しよう、あるいはまた答申がりっ……

第40回国会 公職選挙法改正に関する調査特別委員会 第14号(1962/04/20、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 民主主義国家におきまして、選挙が重要なことは申すまでもございません。この最も重要な選挙制度が公正かつ明朗に行なわれることは、やはり民主主義の発達の根本をなすものでございます。従いまして、違反に対して刑罰主義をもって臨むということは、これは明朗公正な選挙を期待するゆえんのものではございません。あくまで国民がこぞってほんとうに公明選挙に徹し、そして、徹した上でなおかつ誤まりがあればこれを取り締まる、こういう二つの方法でいかなければならぬということは、お話しの通りでございます。私は、そういう意味におきまして、選挙制度審議会の案を見まして、政府が最も妥当だと考える制度を打ち立てまして御……

第40回国会 公職選挙法改正に関する調査特別委員会 第16号(1962/04/26、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 選挙の公明であるべきことは、民主主義の根本でございますから、私は組閣以来この点につきまして、できるだけ努力して参ったのでございます。御承知の通り、公職選挙法の審議会を設けまして、そして各界の方においでを願って、熱心に半年余り御審議を願って、答申が出たのであります。政府はこの答申を尊重いたしまして、いろいろ各般の事情を考えまして国会に提案し、そして国会で御審議願うことにいたしたのでございます。審議の過程におきましていろいろ御議論があり、修正案が出ておることも聞いております。しこうして、その修正案のうちにつきまして、今、選挙労務者と選挙運動員についての御質問でございましたが、私はこ……

第40回国会 社会労働委員会 第33号(1962/04/25、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 中央医療協議会は、お話の通り先般国会を通過いたしまして施行になったのでございまするが、お話の八名、八名、四名の委員の選考に手間取りまして、まだ発足いたしていない状態でございます。いろいろ委員の任命につきまして時間をとりましたことは、まことに遺憾でございます。厚生大臣の方で今後とも一そうの努力を払っていただきまして、早く発足させたいと考えておる次第でございます。
【次の発言】 お話の通りに、あのときこれがすぐ動きますかという御質問をなさったことそれ自体が、法律が通っても支障が起こるかもわからぬということを、滝井さんは専門家だから予想して、そういう質問をなさったと思います。それだけ……

第40回国会 商工委員会 第28号(1962/04/11、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 結論から申しますと、エネルギー基本法というものを作る考えは、ただいまのところございません。私はこういう産業の問題は、まず第一に個々の問題から積み上げていく、そうしてそれと他の同種エネルギーとの関連をどうしていくか、こういうふうに地道にやっていくのが筋だと考えておるのであります。従って、総合エネルギーの機関というものにつきましても、私はこれは非常にいいことだとは実は思っていなかったのですが、いろいろな意見を聞きますと、特に悪いということもないので、みんなに気に入るように一つやってみようという気になったわけであります。私の考え方は、石炭なら石炭というものを他のエネルギーとの関連にお……

第40回国会 商工委員会 第31号(1962/04/18、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 お話しのようにケネディー大統領は、消費者は組織を有しない唯一の団体である。この組織を有しない唯一の団体である消費者の利益を保護することは、政府の責任だということを、本年三月十四日に教書を国会に出しました。そしていろいろ今後消費者のための措置をとることを五、六項目あげておったと思います。今回の鉄鋼価格引き上げに対しましてケネディが強くこれに反対し、それを取りやめさせたことも、その現われだと考えます。わが国の今までの経済政策というものは、これはまあ敗戦のこともございましたでしょうが、戦争以前におきましてもおおむね生産を中心とした行政が多かった。で、こういう高度成長をやり、経済の発展……

第40回国会 大蔵委員会 第39号(1962/05/07、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 外交は水ぎわまでというたとえがございますので、私も在野の方々といろいろ意見を交換したいという気持は持っております。その初っぱなのあれといたしまして、組閣当時外交問題懇談会というもので、民間の各派の人にお集まりをいただいて、いろいろ議論をしてもらったのであります。参考にはなりましたが、しかし、いかんせんどうも百八十度に開いておりますから、それが、せめて九十度くらいまでいきますと非常にいいと思う。その意味におきまして、私は寛容と忍耐、話し合いというモットーでいっておるのであります。佐藤さんも私と同じような意見のようでございますから、今後一つお互いにそういうところで努めていきたいと思……

第40回国会 内閣委員会 第32号(1962/04/25、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 憲法制定、施行当初におきましては、数年間五月三日に式典を挙行しておりましたが、過去七、八年、十年近くは特に式典を催さずに、国の祭日といたしまして、国民が静かに憲法のありがたさと申しますか、憲法尊守のことを思い、祭日にすることが私は適当であると考えておるのであります。なお、お話の四月二十八日に、平和条約成立十週年記念として私は――式典という意味ではございません。当時の関係者が集まって、いろいろのことを話し合おうということで、式典とかなんとかという大それたものではないのであります。
【次の発言】 憲法は国の基本法で、最も重大な法律でございます。従いまして、国民全部が等しく尊守しなけ……

第40回国会 内閣委員会 第34号(1962/04/27、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 たびたび申し上げております通り、われわれは核兵器は持たない。また、原子力基本法におきましても、核は平和利用にのみ使うのだとはっきり法律にもきまっておるのであります。私はその基本方針はくずさない考えでございます。
【次の発言】 私は、いろいろな研究をし論議をするということを差しとめるという考えはございません。しかし、党の方針といたしましては、ここで言明しておる通り、核兵器は持たないということをはっきり申し上げております。
【次の発言】 憲法の問題と農地補償の問題と一緒にお取り扱いになるのはいかがかと思います。しこうしてまた、私が議員総会において申し上げましたのも、農地被買収者の問……

第40回国会 農林水産委員会 第34号(1962/04/19、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 農業は、他の産業とは異なりまして、自然的条件、経済的条件、いろいろな点で困難性が多いのでございます。しかも日本の農業は、今の近代化される趨勢に逆行とは申しませんが、立ちおくれまして、一部には百年前の農業自体を今もやっている。こういうことは、農業のためにまことに悲しむべき状態である。しかも片一方では産業の合理化と所得十年倍増計画でいっているときに、農業についていろいろな施策を講じなければならぬ。私が農業人口が相当減ると言ったときにみんな驚かれたが、一年半、二年足らずのところでもうその点が認められてきたのではないか。十年たったならば私が二年前に言ったようなことが実現、好むと好まざる……

第40回国会 予算委員会 第2号(1962/01/29、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 韓国の国際的立場につきましては、すでに御承知の通りに、国連におきましてもその地位を認めておるのであります。従いまして、われわれは過去十年にわたって韓国との国交正常化に努力して参りました。しかし、今まではその意を得ませんでした。しかるところ、革命がありまして、ことに朴政権になりましてわが国との国交正常化に非常に熱意を示しておる。われわれは従来の韓国の立場を考え、また、今の革命政権がお話の通り一九六三年には民政に移管する、そうして着々その準備をしておるのであります。従いまして、特別な関係にありますわれわれとしては、また従来日韓正常化に努力して参りましたわれわれの伝統から申しまして、……

第40回国会 予算委員会 第3号(1962/01/30、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 私は、組閣以来政治の姿を正さなければいかぬということで、まず自分から自粛自戒いたしておるのであります。しこうして、今回の施政演説に申し述べました通りでございます。ただ、この私の気持が、口頭禅とかあるいは訓話だと批評されることは、私の不徳のいたすところかと思いますが、しかし、私の心から出た願いであり、悲願であるのであります。私は、どうぞ国民各位が、私のほんとうの悲願であることを、精神訓話でなしに悲願である、ともにやっていこうという気持になって下さることを心から念願し、そうして自分の今までの不徳をもっともっとよくいたしたい、こういう考えで進んでいきたいと思っております。

第40回国会 予算委員会 第4号(1962/01/31、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 農業を中心とした第一次産業と、鉱工業を中心とした第二次産業、そして流通面の第三次産業、これを比較して見ますると、農業の生産性の向上が、普通の状態では第二次、第三次産業に劣ることは、これはもう歴史の示す通りでございます。理論的にも、普通にほうっておけばそうあるのであります。そこで、私は、高度成長の場合におきまして、取り残されがちの農業について抜本的な施策を講じなければならぬ、こういう考えのもとに、いろいろ誤解を受けましたけれども、農業人口は減ってきて、第二次、第三次に行くのが当然の帰結なんだ、その準備をしなければいかぬというのが、私のおととし、さきおととし来唱えてきたところであり……

第40回国会 予算委員会 第5号(1962/02/01、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 憲法の問題につきましては、憲法調査会において諸問題を調査審議中でございます。この審議が済みましたら、内閣及び内閣を通じて国会に報告することに相なっております。今審議中でございます。私は、憲法問題につきましては本会議でお答えした通りであります。国民の世論の盛り上がりを見ながら改正をするかいなか、またもし改正するとすればどういう点をどういうふうにするかということは、今後調査会の報告が出まして、そうして国民がよくお考えになりまして、政府もまたそういう報告を見てよく考えて、それからきめるべき問題だと思っております。
【次の発言】 私の所信を言うべき時期でまだないと思います。

第40回国会 予算委員会 第6号(1962/02/02、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 御承知の通り、きょうは閣議もございまして、十時過ぎまでちょっとございました。そして、その後外務大臣と外交関係のいろいろ話をしておりました。その話に夢中になりまして、時間の経過を忘れたのと、そうしてひょっと気がつきましたところが、非常にあれしておって、急いで参ったのですが、時間がおくれたこと、まことに恐縮に存じます。おわびいたします。
【次の発言】 日本の外交がアメリカの外交に追随している、こういうふうにおっしゃいますが、私はそう考えておりません。国連におきましての問題も、私は、昨年の六月ケネディ大統領との話の際、日本は、中共問題につきましてのたな上げ案は、今年は反対であるという……

第40回国会 予算委員会 第7号(1962/02/03、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 今の現状での事実はその通りでございます。これがずっと続くものとも私は考えておりません。
【次の発言】 ここまで行こうとは予測いたしませんでした。
【次の発言】 私は楽観したりなんかしておるわけではございません。だれよりも負けないように心配し、そして努力しておるつもりでございます。この手直しがあとに傷が残らぬように行けるかということでございますが、その方向に向かって努力いたしております。
【次の発言】 その通り考えて努力いたしております。
【次の発言】 最近の事態として、今お言葉にありましたような状況がだんだん現われて来つつあります。と同時に、これに対しての反省の声もかなり出てお……

第40回国会 予算委員会 第8号(1962/02/05、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 わが憲法は主権在民をはっきりうたっております。また、憲法が改正される場合におきましては、国民投票によって、また国民の名においてこれが施行されることはお話の逸りでございます。しこうして、内閣のみならず国会も憲法を守らなければなりませんし、法律を守らなければなりません。しこうして、内閣は行政官庁として立っておりまするが、御承知の通り、議院内閣制をとっておるのであります。単に政府は法律の施行のをやるものではございません。やはり、憲法に規定しておりますように、議案を提出する権限を規定いたしておるのであります。私は、こういう点で、大体あなたのお話と合っておるところもありますし、また、それ……

第40回国会 予算委員会 第9号(1962/02/06、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 エネルギーの施策は、わが国産業の立場からいって非常に重要なことでございます。従いまして、従来エネルギー関係といたしましては、石炭鉱業合理化臨時措置法あるいは石油その他天然ガスの問題についての法律を設けてやっております。この前の決議がありまして、総合的に考えたらどうか、これは民間におきましても、ある団体が総合的な検討をずっと加えております。しからば、政府が総合施策の案を出すかという問題の前に、私は、石炭あるいは石油、ことに電気、また今の制限している石油を自由化いたします等、やはり石油あるいは電気事業等につきまして、いろいろその事業自体で施策をもっと深めていかなければならぬ問題があ……

第40回国会 予算委員会 第10号(1962/02/07、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 沖繩の施政権返還の問題は、国民こぞっての悲願でございます。機会あるごとに私は要求をいたしておるのであります。しこうして、返還についての条件が憲法改正とかあるいは再軍備、このものとからみ合うということは、私は全然ないことだと考えております。
【次の発言】 私は、あらゆる方法であらゆる機会に常に言っております。しこうして私は、この返還を要求すると同時に、それまでにおきましても、沖繩住民の方々の福祉増進に積極的に力を進めていく、そうしてまた、アメリカもこれに協力するよう交渉していく、これで来ておるのであります。
【次の発言】 先ほど申し上げたように、全然関係ございません。そういうこと……

第40回国会 予算委員会 第12号(1962/02/12、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 核実験の禁止決議は、お話の通り、私は機会あるごとにアメリカ政府にも言っておるわけでありますが、最近また計画されておるようでございますが、これに対しましての具体策は今考慮中でございます。
【次の発言】 私ばかりでなしに、歴代の内閣におきまして、施政権返還につきましては強く要望いたしておるのであります。しかし、そのつど、今はその時期にあらずということの返事であります。それからまた、御承知と思いますが、アメリカにおきましても、絶対に当分のうちはという考え方もございますし、また、できるだけ早く返せる事態に持っていきたいという意向もあるのであります。私は、今後も続けてやっていきたい。ただ……

第40回国会 予算委員会 第17号(1962/03/01、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 憲法調査会法によりまして、憲法改正の要ありやいなや、もし要ありとすれば、いかなる点をいかようにということを調査、審議願っておるのでございます。政府は、憲法改正につきましていろいろ議論がございますから、調査会を設置いたしまして、調査、審議を願っておるわけであります。今政府が改正するかいなかということは、結論を出しておりません。
【次の発言】 憲法の問題は、まことに重要な問題であると私は考えておるのであります。従いまして、こういう問題を、一部の大学研究室でやるべき筋合いのものではないと思います。広く一般の有識者あるいは一般の人々の意見を聞いて、十分調査、審議すべき問題と私は考えてお……

第40回国会 予算委員会 第18号(1962/03/02、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 F104の購入費につきましては、アメリカ政府が七千五百万ドル負担証することになっている。その金が一応日本にきて、そうして日本政府から払われるかどうかという問題についての赤城元長官と藤枝現長官の答弁が違っておるというようなあれでございますが、事実はその七千五百万ドルの金は日本政府にはこないのであります。アメリカ政府がロッキード会社に払う。その経過におきまして、日本の契約者たる新三菱重工とロッキードとの関係において、それだけ減額される。お金は日本に参りません。赤城元長官の話をずっと繰ってみましても、以前は七千五百万ドルを差し引いた残りの金額で債務負担行為をする、こう言っております。……

第40回国会 予算委員会 第19号(1962/03/03、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 今回の大気圏内における核実験に対しまするアメリカ大統領と私との交渉の経過につきましては、外務大臣より申し上げることにいたします。

第41回国会 外務委員会 第4号(1962/08/29、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 韓国の支配力が三十八度線以北に及んでいないということは事実でございます。われわれはこれを頭に置きまして交渉いたしております。
【次の発言】 個々の問題につきましての折衝のあれは外務当局から御説明させますが、私の考え方は今申した通りでございます。
【次の発言】 平和条約第四条につきましての請求権放棄は、やはり韓国に対してのあれと考えておるのであります。しかし、北鮮の方と統一になれば、そちらの方にも及ぶことは当然でございます。
【次の発言】 今のアメリカの出したヴェスティング・デクリーの及ぶ範囲は、アメリカ軍の占領している三十八度線以南であることは当然であります。ただ、平和条約全体……

第41回国会 大蔵委員会 第2号(1962/08/17、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 アメリカの対日経済援助につきましてはできるだけ早く返せるようにしたいということは私、十年来の念願であったのであります。しかもそれがなかなか国内の経済事情その他で許しません。幸いにさきの国会におきまして予算案並びに協定案が両院を通過いたしまして、私どもはぜひともさきの国会で通したいという念願に燃えておったのであります。しかし会期末においてああいう状況になりましたので、私ども特に社会党の河上委員長に会見を申し込みまして、何とか一つ通過するように最後まで努力いたしたのでありますが、通過を見るに至らなかった、まことに遺憾でございますので、お暑いところ、お話の通り御迷惑でございますが、今……

第41回国会 予算委員会 第1号(1962/08/20、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 総理大臣といたしましては、非核武装の宣言をこの際行なうことは、私は得策でないと考えます。やるべきでないと考えておるのであります。従いまして、総理大臣として本会議でそういうふうに答弁いたしました。ただいまあなたの御質問は、自由民主党の党員としてどういうお考えか、こういう御質問のようでございます。私は、非核武装の宣言を国会でなさることにつきましては、党員、総裁としては賛成できかねるのであります。
【次の発言】 核兵器を持たない、また核兵器を持ち込ませないということは、わが党内閣の方針でございます。だから常にそれを言っております。そうして国会がこれを宣言することが国際的にいかなる効果……

第41回国会 予算委員会 第2号(1962/08/21、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 私は違法ではない、こう考えております。
【次の発言】 現に休戦協定その他で三十八度線以南を韓国が支配していることは事実でございます。従いまして、その事実に基づいて日韓交渉を始めておるのであります。そうしてそれに対して成立した場合の責任はわが党内閣が持つことは当然であります。しかもこれは国会の議決できまるべき問題でございますから、私は、国民と遊離した決定であるべきものではないと考えております。
【次の発言】 日韓交渉の本体の問題でございます。不可分と申しまするか、これは可分、不可分の問題ではない。こういうことを解決することが今度の交渉であるのであります。

第42回国会 予算委員会 第1号(1962/12/11、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 私は、外務省が会談におけるケネディ大統領の発言として持って参りましたものを一応読みまして、そうして本会議でお答えしたように答弁いたしたのであります。きょうは外務大臣が来ておりますので、外務大臣が実際聞いたのですから、外務大臣から答えさせまして、もし政府の所信ならば、その次に申し上げていいと思います。
【次の発言】 ケネディ大統領がアジアにおける共産主義勢力の侵略を阻止しようという気持で話されたと、私は報告を受けておるのであります。しこうして、その気持は私も同じでございます。私は、自由国家群の国として、自由主義の立場で、共産主義勢力のアジアにおける侵略に対しましては、これは阻止し……

第42回国会 予算委員会 第2号(1962/12/12、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 エネルギーの問題は、国内資源ということももちろん考えなければなりませんが、経済性ということも考えていかなくては、日本全体の産業が世界の産業に伍して競争し得えないのであります。従いまして、エネルギー問題は国の産業全体から考えていくべきものでございまして、国内資源によるエネルギーが幾らでなければならぬという筋合いのものじゃございません。それは、多いにこしたことはございませんが、やはり経済性というものを考えてきめるべきものだと私は考えております。
【次の発言】 先ほど申し上げた通りで、国内資源が多いにこしたことはございませんが、やはり経済性ということも考えなければなりません。従いまし……

第43回国会 運輸委員会 第19号(1963/03/26、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 御質問の点がはっきりいたしませんが、海運界の不況の原因はいろいろあると思います。あるいは国際的に船腹過剰だということもあります。あるいはまた国際貿易が思う通りに伸びないといういろんな点があると思いますが、日本の海運界における特殊の問題といたしましては、お話の通りに財的構成の問題が大きい問題としてあるのであります。だからまずこの問題を片づけて、そうして世界の海運界の景気その他につきましては、これは経済の原則で、日本のいかんともし得ざるものもあるのでありますが、そういうことで、われわれは自分のところでできるものをまずやっていこう、こういうことが今回法案の御審議を願った趣旨でございま……

第43回国会 科学技術振興対策特別委員会 第12号(1963/05/16、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 先般原子力潜水艦の得港問題のときに私がお答えいたしました意味は、最近原子力の利用開発につきまして国民の理解が非常に深まってきた、原子力というものは今後開発利用すべきものだという国民の理解の深まったことを私は言ったのでございます。だから直ちにアメリカの原子力潜水艦が日本へ寄港するということを是認する、これはうらはらの問題じゃない、事柄が違う。原子力の利用開発についての国民の理解が深まったということを言っておることでございます。原子力潜水艦の寄港問題につきましては、これは別途の考え方でいくべきものだと思います。  ただ私は、原子力の利用開発が必要であり、そうしてこれに対する国民の理……

第43回国会 外務委員会 第2号(1963/02/18、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 日韓関係の国交正常化は、われわれ多年の念願であります。従いまして、このわれわれの多年の念願を実現すべく、向こうさんもこれに乗ってきておられる。われわれは誠意をもってわれわれの多年の念願を実現しようとしておるのであります。韓国における政情について云々されておりますが、われわれは、今の政権を適当な相手としていっておるのであります。政情の変化につきましては、私はとやかく申し上げることは差し控えたいと思います。
【次の発言】 革命後の韓国におきまして、ほんとうに民主主義の政治体制ができる場合におきましては、いろいろの問題が起こってくることは、われわれも予想しなければなりません。しかし、……

第43回国会 決算委員会 第14号(1963/03/27、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 決算につきまする審査の重要性につきましては、お説の通り私も決算委員会の決議その他につきまして重視することは人後に落ちないつもりでございます。私が出る回数によって重要度がきまるわけのものではございません。委員会におきましては一度も出ない委員会も相当ございますが、とにかく、少なくとも決算には一回あるいはそれ以上出たいという気持を持っておるのでございます。今後も十分決算委員会の重要性につきましては考慮を払いまして、御期待に沿うよう努力いたしたいと思います。
【次の発言】 私は、そういう意味のことを言った覚えはございません。はっきり申し上げておきます。ただこういうことは言っております。……

第43回国会 国際労働条約第八十七号等特別委員会 第4号(1963/06/26、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 内外の事情は、河野先生のおっしゃるとおりでございます。私はこういう事情を勘案いたしまして、御承知のとおり、施政演説にも、特にILO八十七号条約を今国会で通過し、批准したいということを特に申し上げたような次第でございます。したがいまして、三月の初めに関係法案を提出いたし、そうして今日までいろいろ御心労願っている状況でございます。私は重ねて、今国会でぜひこれを通過せしめたいという強い熱意と努力をいたしたいと考えております。
【次の発言】 ILO八十七号は、御承知のとおり、結社の自由と団結権の保護を規定しております。いわゆる労働関係としては相当重要なものでございます。基本的なものでご……

第43回国会 石炭対策特別委員会 第3号(1963/02/01、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 お話の通りでございまして、現状から申しますれば、有沢調査団も言っておられるごとく、五千五百万トン確保にも相当の努力を要するのであります。しかしわれわれといたしましては、五千五百万トンはわが国の国際収支あるいは雇用の問題あるいはエネルギー確保の意味から申しましても、ぜひこれを実現いたすべく努力をしようといたしておるのであります。そのためには、御承知の通り、大口需要者すなわち石炭、鉄鋼等はもちろん、セメントあるいは九電力以外の火力発電等の助成をいたしますと同時に、新しい石炭需要面への研究も続けていきたいと考えております。
【次の発言】 その通りでございます。先般の閣議決定におきまし……

第43回国会 石炭対策特別委員会 第11号(1963/03/08、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 石炭業界は、お話しの通り、過去数年にわたって非常な苦難の道をたどってきたのであります。その原因は、いわゆる燃料革命の結果と私は思います。従って今後のエネルギー政策をどういうようにしていくかという問題につきましては、通産省に産業全般の調査会を置き、エネルギー部会で検討しておるのであります。従いまして、今後電力、石油あるいは石炭、ガス等の問題につきましては総合的に検討して、お話の趣旨に沿うように努力しなければなりませんが、今直ちに燃料省というものを設けてやるということは、かえって調整がつかなくなって、今の制度よりも必ずしも改善されると私は考えておりません。やはり産業全般の一つの部門……

第43回国会 大蔵委員会 第19号(1963/03/14、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 政府の施策の万全を期するために各種の調査会、審議会を設けております。そういう意味におきまして、調査会、審議会の答申につきましては、できるだけその趣旨に沿うように努めますが、しかし、あくまで政府の責任において行政はなすべきでございますから、答申通りにいく場合も、いかない場合もございます。しかし、われわれはできるだけ多数の人の意見を聞くという意味において調査会を設けておるのであります。
【次の発言】 税法減税とか政策減税とかいうことは、私は今年度になって初めて聞いた言葉でございます。減税とか増税ということは、そのこと自体が政策のものであるのであります。その政策をどういう点に具現する……

第43回国会 法務委員会 第21号(1963/06/07、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 今回御審議を願っております法案は、最近の暴力行為の横行、ことに銃砲刀剣類によります傷害罪が頻発する現状にかんがみまして、特にそういうふうなものを防止するために改正を提案したのでございます。一般の治安立法のごとき性質のものじゃない。具体的の個々の問題でこれを防止する方法を考えておるのでございます。
【次の発言】 法案は、暴力団とかあるいは民主団体とかいうものではないのでございまして、暴力行為を取り締まろうとするのでございます。それはえてして暴力団の人は暴力行為をやりやすいという実例は大いにございます。しかし、法の目的としているところは、最近刀剣銃砲によりまする傷害、暴行が相当多く……

第43回国会 予算委員会 第2号(1963/01/29、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 川俣委員のお話、まことにごもっともでございまして、政府におきましても、予算関係法案九十数件は二月の中ごろまでには出せるよう着々準備を進めております。また、地方財政計画につきましては、御承知の通り、各府県より資料をとってその後に作成する関係上、えてしておくれがちでございますが、今年は地方の統一選挙もあることでございますから、特に意を用いまして、できるだけ早くお出しするようにいたしたいと思います。
【次の発言】 先刻来の御質疑で明らかにされたように、日韓関係を正常化していこうというのでございまするから、あらゆる懸案を全部解決しなければ、正常化というものはあり得ないわけです。だから、……

第43回国会 予算委員会 第3号(1963/01/30、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 災害基本法にあります通り、施行の日より防災会議ができることになっております。従いまして、ただいま委員長のお話しの通り、会議を開いて対策を講じておるのであります。
【次の発言】 今回の豪雪は過去にその例を見ないほどの災害でございまして、これに対しましては万全の措置をとりたいと考えております。ただ、国鉄が十日間も麻痺したということにつきましては、今後こういう問題につきましての検討と対策は根本的に講じる必要があると考えております。  なお、今回の豪雪による災害のために補正予算を組む気持があるかというお話でございますが、御承知の通り、相当の被害があると思います。しかし、これは金融的なも……

第43回国会 予算委員会 第4号(1963/01/31、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 EECの発展、強化につれて、イギリスがこれに加入するという企ては、御承知の通り、以前から行なわれ、実際に交渉を開始しておったのでありますが、その間におきましても、EEC内におきまして、ベネルックス、イタリア、ドイツ・フランスと、おのおのそのイギリスの加盟についての賛成の度合いが違っておる  ことは、みな知っておったのであります。昨年の九月、十月、いよいよ交渉がやまに入ったときに、大がいの人が、イギリスの加入が可能であろうと見ておった。また、ドゴール氏も拒否する態度でなかったということは、世界の人々みな認めているところであります。ただ、交渉の経過において、英連邦の特に農産物に対す……

第43回国会 予算委員会 第5号(1963/02/02、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 交渉の経過等につきましては所管大臣からお答えする方が正確であろうと思います。外務大臣より答えさせます。
【次の発言】 外交交渉でございますから、いつどうこうということはございませんが、われわれは、ぜひとも正常化のための妥結を見るべく努力を重ねております。私は、妥結するものという強い希望を持っております。
【次の発言】 私は、アメリカの軍令三十三号によりまして私有財産を没収した措置は適当ではないと考えておったのでございまするが、しかし、あの戦後の状況から申しまして、われわれはやむを得ずサンフランシスコ講和条約でこれを放棄したのであります。この例は陸戦法規に抵触するといういろいろな……

第43回国会 予算委員会 第6号(1963/02/04、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 お話しのごとく、一国が文化福祉国家であるかないかは、社会保障関係の行政がいかに行き届いておるかどうかということにかかっておることは、全くお話の通りでございます。戦前のわが国のそれは、まことに、ほとんどそういう施策がなかったのでございますが、戦後におきまして、かなりな速度で進んでおります。ただ、何と申しましても、敗戦後の状態から言って、そう先進国並みにいくというわけにはいきません。私が施政演説で申しましたごとく、社会資本、社会保障、文教と、これを三本の柱としてやっておるわけでございます。十分ではございませんが、私は、近年相当見るべきものがあると考えております。この趨勢を今後やはり……

第43回国会 予算委員会 第8号(1963/02/07、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 昭和三十七年並びに六年におきまする世界の経済は、おおむね横ばいあるいは沈滞の状況でございます。アメリカにおきましてもそうでございますし、ヨーロッパ諸国におきましても、一九六二年は六一年に比べまして生産の伸びようが落ちております。しかし、物価や賃金はかなり上がっておるのであります。生産性の伸びよりも賃金の上がり方がおおむね多いようです。こういう事態に対処いたしまして、アメリカにおきましては、お話のような状況になっております。私は、ヨーロッパにおきましても、イギリスはやはりアメリカの方法を継いでいくのじゃないかと思います。その他の国におきましても、どちらかといったら、やはり景気政策……

第43回国会 予算委員会 第18号(1963/03/02、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 私は、政党活動といたしまして適当なものとして党に指示いたしておるのであります。
【次の発言】 数百万の北海道道民を初めとして、内地国民全部の悲願である青函トンネルの着工の準備としてくわを入れるということは、非常に画期的の喜びでございます。道民を初め、全国の人に知らすことは、これは総理大臣として適当な措置であると考えておるわけであります。
【次の発言】 一昨年五月、軍事革命によりまして、朴政権が韓国の正式政府として立っていった。しこうして、その後、御承知の通り、二年後には民政移管ということを言って、その予定のコースをたどっておるのであります。われわれも軍事政権より民政移管への早か……

第43回国会 予算委員会 第19号(1963/06/03、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 お話しのとおり、選挙の公明を期することは民主政治確立の前提要件、最も重要な要件でございます。したがいまして、過去の選挙の状況を見ますと、衆議院、参議院の選挙の取り締まりは相当厳重にやられておりましたが、地方選挙におきましては、えてして衆議院選挙ほど取り締まりが厳重でなかったように私は感じておったのであります。いずれの選挙にいたしましても、公明という点からいくと同じでございますから、私は、従来とは違って、この統一地方選挙で十分取り締まりをやって、そうして選挙の徹底的公明を期せなければいかぬというので、前例のないいわゆる予備費の支出を企てて厳重取り締まると同時に、かたわら公明選挙運……


30期(1963/11/21〜)

第45回国会 予算委員会 第2号(1963/12/12、30期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 さきの選挙につきまして、お互いに同志が応援し合うということは、これはあり得ることでございます。お話の派閥選挙ということが当たるかどうか、私は必ずしもそうは言えない。ただその根本におきまして、わが党にいわゆる派閥があるということは、これは私も認めております。したがいまして、党の近代化のために組織調査会を設けまして、いわゆる派閥というものを自分はなくそうといたしておるのであります。選挙直前に答申が出たので、その選挙に十分な効果をあげ得なかったことは遺憾でございますが、今後におきまして党の近代化をはかり、ほんとうにりっぱな近代政党として進むべく、いま努力を進めておるのであります。

第45回国会 予算委員会 第4号(1963/12/14、30期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 最近の科学技術の進歩、ことに輸送力関係等から見まして、アメリカにおきましては、各地における米軍の縮小について、以前から研究いたしておったようでございます。ことにドル防衛の関係から、海外の基地を縮小、あるいは軍人軍属の引き揚げ等を考えておる、この点は今年の初めごろ、ギルパトリックが日本に来られたときにもそういう考え方を――確定的ではございません、考え方を述べておられます。われわれも早晩そういうことがあるのではないかと心がまえはしておった次第でございます。最近におきまして、お話のとおり、ジョンソン新大統領が、対外援助法の議会における審議の状況を見まして、縮小するということを記者会見……

第46回国会 外務委員会 第14号(1964/04/01、30期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 日韓国交正常化につきましては、両政府とも代表をきめまして交渉を重ねておるのであります。私は、この本筋だけははっきりさせております。ただ、お話のとおり、長い間の両国関係からして、知人が多かったり、いろいろ日韓の間に一般的の問題で、いわゆる正常化の外交交渉以外でいろいろの関係があることは、これは両国の昔からの関係のしからしむるところでありますが、外交そのものはやはり政府と政府との間ではっきりやっておるのであります。
【次の発言】 外務大臣と金氏との話につきましては、外務大臣からお答えをすることと思いますが、私は、内閣総理大臣として会うことは、あなたの言われるような誤解を受けるおそれ……

第46回国会 外務委員会 第17号(1964/04/08、30期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 OECD加入によりまして、東南アジア低開発国とわが国との関係がプラスになるかマイナスになるか、当然プラスになると思います。もしいろんな経済事情のことでマイナスの面がありとすれば、われわれとしては極力マイナスの面をプラスに変えるように努力しなければなりません。全体としては非常にプラスになると思います。そうしてまた、プレビッシュの報告につきましては、わが国のみならず、いろいろの批判があります。また、われわれの了解し得るところもありまするが、わが国の立場として、いかにAA諸国の一員としても、なかなかあれを全部受け入れるということはむずかしい点がございます。十分今後各国とも協調し、すな……

第46回国会 決算委員会 第23号(1964/05/12、30期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 予算、決算は最も重要なことでございまして、政府といたしましても、予算をとった場合においてそれがいかに使われ、いかに有効に使われているかということにつきまして、相当関心を持たなければならぬことはお話のとおりでございます。したがいまして、私が常に申し上げておりますごとく、決算委員会のみならずほかの委員会にもできるだけ出席はいたしますが、ことに決算委員会におきましては、行政能率の向上の点からも、いろいろな点から十分御審議を願い、政府もこれに対して御説明または御意見を承ることが適当だと考えております。
【次の発言】 会計検査院の指摘事項はお話のとおりだんだん減る傾向にありましたことは喜……

第46回国会 公職選挙法改正に関する調査特別委員会 第6号(1964/04/15、30期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 お話のごとく、選挙に金がかかり過ぎるということは、国民全般に言いふらされ、また非常に憂慮しているところでございます。選挙に金がかかるということは、これは選挙違反につながることもありますし、またそれでなくてもそれ自体がもう候補者にも非常な重荷である。そうしてまた、選挙ばかりでなしに、日ごろの状態のときにも相当金がかかる。政治家がほんとうに自分の俸給から出して選挙をやろうということになると、非常にむずかしくなって、ほとんど困難、不可能という程度にまでなるんじゃないか。私のことを言ってまことに恐縮でございますが、選挙を絶対に公明にしなければいかぬ。私はあとから届け出の書類を見ましたが……

第46回国会 国際労働条約第八十七号等特別委員会 第3号(1964/04/28、30期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 お話のとおり、ILO八十七号条約の批准は、他の関係国内法とともにぜひできるだけ早く実現いたしたいと努力しておるのであります。  御承知のとおり、三十五年の岸内閣以来たびたび国会に提案されましたが、いろいろな事情で国会通過に至りません。しかし、この条約は、日本が国際社会におきまして世界の平和と繁栄のために尽くす一つの方法でございます。私は、その意味からもぞひ今国会において通過させたい。ことにILO理事会におきましては、日本への調査団を差し向けるというふうな情勢に相なっておりますので、私はもう遷延を許さない事情に立ち至っていると考えるのであります。したがいまして、ぜひ今国会で通過さ……

第46回国会 社会労働委員会 第37号(1964/04/27、30期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 御質問の点がよくわからないのですが、およそ政治というものは、国民のための政治が民主主義の政治であろうと思います。そういうことに立って努力さしていただいております。
【次の発言】 大体そのとおりでございます。
【次の発言】 すでに施政方針演説で自分の所信をはっきり申し述べております。
【次の発言】 大体答申の趣旨を尊重してやっております。御承知のとおりいろいろな委員会がございますけれども、その答申どおりということは、財政とかいろいろな事情で不十分な点も、これは免れないかと思いますが、大体の方向としては答申を尊重していくことにいたしております。

第46回国会 商工委員会 第14号(1964/02/28、30期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 この問題は重要な問題でございまして、あなたが三点にわたって御質問になった問題が対策の中心でございます。御質問のうちに、私は、大体もうあなた自身も対策が見つかっているのじゃないかという気がするのでございます。私は根本的の問題について申し上げますと、とにかく経済の成長進歩の過程におきましては、こういうことが起こるのでございます。起こるのは当然なことでございます。四、五年前には農村の次男坊、三男坊あるいは中小企業の次男坊、三男坊をどうするかということが一番問題でございました。そこで私は、所得倍増計画というものを立てて、雇用増大の機会をつくろうとしたのであります。これがいわゆる人の値打……

第46回国会 大蔵委員会 第3号(1964/02/06、30期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 政府といたしましては、国家国民全体のための利益を考えてやらねばならないのであります。もちろん貿易の振興ということは、国家の利益になることはお話のとおりでございます。しかし国の安全と平和、長い目で見ての国の繁栄、世界の平和ということを考えますと、一国との貿易の増大のみというわけには参りません。したがいまして、私は日本の置かれたアジアにおける地位、また世界における日本の立場等を考えまして、近隣と仲よくすることはもちろんでございまするが、そういう広い大きい立場から中共問題を考えていこうとしておるのであります。もちろん中華民国政府とは、御承知のとおり日華平和条約を結んでおります関係上、……

第46回国会 内閣委員会 第13号(1964/03/26、30期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 農地被買収者に対しまする調査会の答申は、先年受けまして、一応補償の問題は片づいておると思います。しかし、その後、農地被買収者の生活状況あるいは希望、またいろんな世間のこれに対する考え方等、調査を必要といたしますので、目下実情、世論の調査を今月末までに完了しようとしておるのでございます。調査の完了を待ちまして、被買収者に対する補償でなしに、報償という考え方でどういう措置をとるかは、調査の結果、新たな問題として考えていこう、私はこういう立場でおるのであります。
【次の発言】 先ほど申し上げたとおり、調査会の答申につきましては、一応それで補償はしないということに結論を出しておるのであ……

第46回国会 内閣委員会 第49号(1964/06/25、30期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 南ベトナムあるいはラオスにおけるベトコン、パテト・ラオ対政府関係との間の情勢は、お話のとおり非常に心配な状況にあります。したがいまして、アメリカ政府としては、一九五四年のジュネーブの停戦協定あるいは中立協定、これに違反しないよう声明を発し、そうしてこれに違反し、南ベトナムあるいはラオスの中立を侵す場合におきましては、遺憾ながら武力に訴えることあるべしという声明をしておるようでございます。われわれも、平和をアジアにもたらすために、そういうことのないよう心から祈念すると同時に、アメリカに対しましても、いろんな情勢を知らしてもらい、またわれわれの意見も言っておる次第でございます。

第46回国会 法務委員会 第30号(1964/04/24、30期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 暴力団の根絶につきましては、国民ひとしく熱望しておるところでございます。いろいろ原因はございましょう。あるいは経済的格差の問題、あるいは教育の問題、あるいは旧来からの封建制度の問題、いろいろありましょうが、われわれは少なくともこういう暴力団の根絶のために、政府といたしましては昭和二十六年でございますか、こういう組織的暴力団の徹底的な取り締まりを閣議決定いたしまして、治安に当たる警察並びに法務関係をはじめといたしまして、あるいは文教、厚生、いろいろな点から根絶をはかるべくいろいろ努力しておるのであります。私が人づくりということを提唱しておるのも、こういう世相を改めて、りっぱな住み……

第46回国会 予算委員会 第2号(1964/01/29、30期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 戦後日本の歩んでまいりましたそのあとを顧み、将来日本がどうあるべきか、またどういうことを考えて世界の平和と繁栄に貢献しなければならぬかという気持ちを私は施政方針演説で申し上げたのでございます。いろいろ表現のしかたはございましょうが、私は自分の考えておることを率直に施政演説に申したのでございます。いま愛知委員のお話のとおりの気持ちで進んでいく決意でございます。
【次の発言】 政治におきまして、内政におきましても外交におきましても、主義主張というものははっきりしておるのであります。それを通す方法として、やはり相手のあることでございますから、相手の意見を十分聞く、そうして聞くべきもの……

第46回国会 予算委員会 第3号(1964/01/30、30期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 お互いに平和を守り、そうして繁栄を拡大していこう、こういうことでございます。
【次の発言】 国際情勢の変化によりまして、ことばが宣伝であったり、それが実効を生むようになることは、これは自然の趨勢でございます。平和共存ということが単なる宣伝であったか、あるいはそれがほんとうに実現していくかということは、時代の変化によってこれは評価しなければなりません。したがいまして、二年前平和共存ということにつきましては、かなりの疑いを持つ人が多かったということは事実でございます。しかし、だんだん世界の情勢の変化によりまして、やはりそういうふうな希望なり宣伝なりが実態にあらわれることは、これは変……

第46回国会 予算委員会 第4号(1964/01/31、30期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 シナ大陸と日本との関係は、今澄君御承知のとおり、千年以上、あるいは二千年の関係を持ち、同文であり、同一人種に嘱する、経済的にも過去においては非常に重大な関係があった。一応戦争のためにとだえておりますが、シナ民族に対するわれわれの気持らは、アメリカ人と違っている点は御指摘のとおりでございます。しかし、いま共産主義の中共政権に対しまして、われわれの考え方と政治面においては違っておりますが、昔からのそういうことは、日本人はみないわゆる近親感を持っておるということはアメリカ人とは違う。ちょうどアメリカとソ連との関係がアメリカと中共との違いのごとく、われわれとしては、ソ連と中共といえば、……

第46回国会 予算委員会 第5号(1964/02/01、30期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 これは裁判所の判決にもありますとおり、義務教育に対しまして対価をとらない、そしてまた教育基本法につきましては、授業料を取らないということが無償の意味だと書いてございますが、私は単にそれにとどまらず、経済の進歩につれまして、できるだけこれを広く進めていきたい。今回の教科書無償ということも、この憲法の考えをもっと拡大していこうという考え方に基づくものでございます。ただいまのところ、基本法では授業料を取らないということを無償のことと考えておるようでございますが、しかし、もっと広くしていきたいという気持ちがございます。
【次の発言】 ただいまお答えしたとおりでございまして、対価をとらな……

第46回国会 予算委員会 第6号(1964/02/03、30期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 名前は農業基本法でございますが、社会、経済の情勢は年とともに変化、進歩するのでございます。したがいまして、基本法の精神に沿って、その移り変わる、進歩する社会に適応するような方途を講じなけりゃならぬことは、これは政治の当然の道でございます。しかし、私は、農業基本法の示す精神はやはり続けていかなけりゃならぬ。ただ、具体的な問題といたしまして、農業は、御承知のとおり、社会的に、経済的に、また自然的に非常に影響の及ぼす点が多いのでございます。そういうものの変化に応じて、基本法の精神に従いながら改善、整備する必要があることは当然でございます。そういう意味においてのいわゆる検討を加える、し……

第46回国会 予算委員会 第7号(1964/02/04、30期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 国防会議の議長として、御質問に対しましてお答えいたします。しかし、いろんなこまかい問題、具体的な問題等につきましては、防衛庁長官並びに関係職員から答弁させることにいたします。
【次の発言】 暮れの十二月二十何日かに国防会議の懇談会を開きまして、いろいろ国際軍事情勢の懇談をいたしました。そのときに、米軍の日本での配置がえがあることが話題になりました。これは米軍の戦力を減ずるものでないというみなの意向であったので、特に国防会議として今後の防衛問題について論議することはいたしませんでした。
【次の発言】 大体国防会議の議員ほとんど全部が集まります。しかし、懇談会として開いて、正式の国……

第46回国会 予算委員会 第8号(1964/02/05、30期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 自治大臣がお答えしたとおりでございます。
【次の発言】 お説のとおりでございまして、予算案を中心とし、一般施政に関しまして十分論議を尽くし、ただすべきはただし、そして改むべきは改める、しかし、改める要のないときには原案でひとつお願いいたしたい、こういうことでございます。
【次の発言】 公共料金につきましては、企画庁長官から詳しくお答えさせますが、一般公共料金と言われておるもの、また、政府の規制し得るもの、こういうふうに考えております。そして、もともとこれは経済原則には沿わない非常手段というべきものでございます。それで、ちょうど十二カ月と、こういう限定すべき筋合いのものじゃないと……

第46回国会 予算委員会 第11号(1964/02/10、30期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 日韓会談につきましては、できるだけ早く妥結したいと思っておりまするが、われわれの主張を曲げてまでやろうということは考えておりません。われわれは誠意をもって両国が末長く繁栄の道をたどれるようなもとをつくろうとしておるのであります。
【次の発言】 国際慣行並びに国際法上妥当とされておるいわゆる水域の問題につきましては、われわれはあくまで当初の主張を続けていくつもりでおります。
【次の発言】 たびたび申しておりますごとく、われわれはジュネーヴ会議の考え方、すなわち専管区域を十二海里ということで進んでおるのであります。
【次の発言】 漁業交渉というものは、やはり何と申しましても、その国……

第46回国会 予算委員会 第12号(1964/02/11、30期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 先般お答え申し上げましたごとく、ドゴール大統領の中共との国交復活によりまする影響の一つのあらわれでございましょう。しこうして、これは、台湾政府がフランスと断交したということによって問題が終局的の状態にきたというわけじゃございません。ドゴールの投げた波紋が今後どう移り変わっていくかということは、これからの問題でございます。そして、日本政府がどういう政策をとるかということについて具体的に言ってほしいというお話のようでございますが、われわれは、先ほど来申し上げておりますごとく、これは日本だけの問題でなく、アジア並びに世界の平和に重大な関係のある事柄でございますので、国連を中心として合……

第46回国会 予算委員会 第17号(1964/02/29、30期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 私はどこの国の外交上における地位の低下とかいう問題を考えたことはございません。それは、従来えてして米国とソ連の二大勢力としての状態が、多元的になり流動的になったということであるのであります。どこの地位が低下した――たとえば国際共産主義のもとに立っておったソ連、中共のあの問題のごとく、また自由国家群におけるドゴール大統領の態度のごとく、これは、どこの地位が弱くなったということでなしに、多元、流動的になった現象であると考えます。
【次の発言】 たびたび申し上げておりますごとく、アメリカに追随する外交は一切とっておりません。われわれは、自主的に、何を日本国のためにやるべきか、また、そ……

第46回国会 予算委員会 第18号(1964/03/02、30期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 最近炭鉱あるいは鉄道あるいは飛行磯事故の発生したことはまことに遺憾でございます。政府といたしましては、炭鉱につきましても、また鉄道、飛行機につきましてもその原因を究明いたしまして、そうして再び起こらないよういろいろ措置をいたしておるのであります。たとえば炭鉱におきましては、災害防止のためのいわゆる労務関係、保安関係等につきまして、各炭鉱ごとに保安の仕事の重大性を認識し、またその保安の万全を期するよういろいろ措置を講じております。また鉄道におきましてもできるだけ改良工事を進めて、そうして事故の発生を防止すると同時に、起こった事故の原因を究明して、二度と繰り返さないようにいろいろ施……

第46回国会 予算委員会 第19号(1964/06/01、30期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 憲法改正に対しまする手続問題、また、それによりまする憲法調査会の合法性の問題は、従来たびたび論議されたところでございます。しかも調査会が置かれまして、この問題は一応われわれは終止符を打ったと考えておるのであります。しかるところ、今国会におきましても参議院におきましていろいろ議論せられましたが、私は、憲法七十二条によりまして、憲法改正の発案権は内閣にもあると考えておるのであります。したがいまして、内閣におきまして憲法調査会を設けてこれを検討するということは、私は違法ではないと考えておる次第でございます。
【次の発言】 自民党員でございまするが、しかし、それは一憲法調査会委員として……

第46回国会 予算委員会 第20号(1964/06/02、30期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 第一回のミコヤン第一副首相との会談におきまして、いまお話しのソ連の貿易関係大臣の日ソ貿易に対しましての一応の見通しと申しますか、希望といいますか、相当程度のものを輸入したいという覚え書きと申しますか、書簡と申しますか、メモと申しますか、私はメモぐらいに考えておるのであります。そういう書類が私に波されたことは事実でございます。
【次の発言】 特に正式なものとは私は考えておりません。したがいまして、それをまだ読んでおりませんが、外務省のほうへ引き継ぎをいたしております。ただ間問題は、そこの内容の大体のあらましと申しますか、日ソ貿易についての考え方は、ミコヤン氏から話を聞いておるので……


各種会議発言一覧

24期(1949/01/23〜)

第5回国会 建設委員会災害地対策特別委員会連合審査会 第2号(1949/09/14、24期、民主自由党)【政府役職】

○池田國務大臣 お答え申し上げます。先ほど來いろいろな御意見がありましたが、政府としては來年度予算編成の重点を國土保全、ことに治山治水に置きたいと考えておる次第でございます。しかして災害復旧に対しては從來のやり方を一新いたしまして、でき得る限り全額國庫負担の方針で参りたいと考えております。從いまして根本対策を立てる上において、從來わが國においても行つておつた継続費の制度、これを災害復旧に取入れたらどうかということも研究をいたしにおるのであります。継続費の制度については、ただいまは財政法で原則として行わないことにいたしておりまするが、災害復旧の特殊事情から考えて、しかも全額國庫負担という方針を今……

第5回国会 内閣委員会大蔵委員会連合審査会 第1号(1949/04/27、24期、民主自由党)【政府役職】

○池田國務大臣 大藏省設置法案につきまして、その提案の理由を御説明申し上げます。  來る六月一日から國家行政組織法が施行されるに伴いまして、從來大藏省官制を初め、多くの單行法令によつて規定されております大藏省の組織に関する諸法令を、國家行政組織法に適合した一本の法律に、整備統合する必要がありますのと、内閣の方針に從いまして、この際大藏省の機構を相当改革する必要がありますので、この法律案を提出した次第でございます。  本法案の内容について、その概要を申し上げますと、まず本省機構につきましては、從來官房及び七局ありましたものを、官房及び五局に整理いたしました。すなわち臨時的部局として置かれてありま……

第7回国会 地方行政委員会大蔵委員会水産委員会連合審査会 第1号(1950/04/08、24期、自由党)【政府役職】

○池田国務大臣 国民の負担にかわりはないのでありまして、両者一体として検討しなければならないと思つているのであります。従いまして、シャウプ勧告案におきましても両者一緒に考えて勧告が出されたのであります。国税の方につきましては大蔵大臣が主管大臣でございますが、地方税の決定につきましても、私は政治的に大臣といたしまして関係は持つているのであります。ただ直接に関係がないというだけであります。
【次の発言】 この問題は本会議並びに各委員会でたびたび申し上げたことであります。また国税と地方税とを通じましての負担の数字的根拠をごらんに入れておるわけでございます。私は全体といたしまして、租税は軽減されておる……

第7回国会 労働委員会人事委員会運輸委員会連合審査会 第3号(1949/12/20、24期、民主自由党)【政府役職】

○池田国務大臣 先ほどこの席におりましたときに、ある委員から、三十八條以下の條文で国鉄総裁が借入金の申込みをすれば、これを国会に付議すべきではないかという議論があつたようであります。この問題とも関連いたしまするが、あの三十八條以下の規定は、予算要求の手続を書いてあるので、従いまして、国鉄総裁から予算の要求があり、運輸大臣から協議がありましたときに、政府といたしましては、この要求を調整して、国会に付議すべきであるやいなやということを決定するのであります。従いまして、三十八條以下の規定がありましたから、そうしてまた国鉄総裁が予算を要求したからというて、政府は国会に提出しなければならぬ義務はございま……

第7回国会 労働委員会人事委員会大蔵委員会連合審査会 第1号(1950/02/08、24期、民主自由党)【政府役職】

○池田国務大臣 ただいま議題となりました、公共企業体労働関係法第十六條第二項の規定の規定に基き、国会の議決を求めるの件について、その提案の理由を説明いたします。  本件は、全專売労働組合が九月二十日、日本專売公社当局に対し、賃金月額十八歳六千円、十九歳六千七百円、以下逐次逓増して、四十一歳で一万七千九百五十円の年齢別最低保障給の実施及びその支給と、越年資金一人一万円の支給等の要求を提起したことに始まります。日本專売公社当局は、これに対しまして、公社の財政の現状その他諸般の情勢を考えれば、現在の段階では組合の要求に応ずることができないと拒否いたしました。そこで組合は、十月三日この問題を專売公社中……

第7回国会 労働委員会人事委員会大蔵委員会連合審査会 第5号(1950/02/14、24期、民主自由党)【政府役職】

○池田国務大臣 公共企業体労働関係法並びに財政法の点を考え、また専売公社の予算関係等いろいろなことを考えて、そういう文句を使つたわけであります。
【次の発言】 流用、移用の問題であります。また専売益金繰入れの問題等であります。
【次の発言】 どつかで労働組合の人と会つて専売益金の繰入れの問題は、問題外だというふうなことを言つた覚えはございません。こういう問題がある、それがはたして予算の流用、移用の問題と、不可分の問題であるかということについては疑問があるけれども……。こういうように言つておるのでありまして、あなたが前提におつしやつたようなことは、私は言つておりません。しこうして予算の流用も移用……

第8回国会 地方行政委員会大蔵委員会農林委員会水産委員会通商産業委員会連合審査会 第1号(1950/07/17、24期、自由党)【政府役職】

○池田国務大臣 地方税法案の不成立によりまして都道府県、市町村の財政援助のために預金部から出しました金額は、六月三十日までで二百億の予定のところを、百六十五、六億と記憶いたしておりました。二百億予定通りは出ませんでした。第二・四半期におきましても財政平衡交付金でまかない得ない場合におきましては、大体九十億程度のものを予定いたしておりますが、これはまだ関係方面との話合いはついておりません。御承知の通りに預金部は一般の起債以外におきましても、従来から公共団体の方に短期融資といたしまして必要に応じて短期の貸付をいたしておるのであります。今回は税収不足のために融資いたしたのでありまするから、今後税収入……

第10回国会 大蔵委員会農林委員会水産委員会連合審査会 第1号(1951/03/09、24期、自由党)【政府役職】

○池田国務大臣 同じ閣内の閣僚でございますから、正式に交渉とか何とかいうことはございませんが、廣川さんからひとつ預金部から金を入れろというような話はございます。しかし今お話のように、十二條によつて繰入れることにつきましては、大蔵大臣の事務であり、しかしてこれは予算を伴うものであります。だから百二十億が元になるとお考えになるのは、これは少し先走り過ぎておるのじやないか。今度六十億の一般会計並びに対日援助見返り資金から出しておる、これを御審議願つておる。今後貸付を支弁するために必要があるときには、この六十億という額の範囲内において借入金ができる、その仕事は大蔵大臣がやる、こうなつておるのであります……

第10回国会 大蔵委員会郵政委員会連合審査会 第1号(1951/03/14、24期、自由党)【政府役職】

○池田国務大臣 ただいま御質問の問題は、重要な問題でございまして、しばらく時間を借りまして、経過を御説明申し上げたいと思います。  御承知のごとく太平洋戰争前におきましては、お話のように、簡易保險で集めました金は、逓信省で運用いたしておつたのでありまするが、戰争中郵便貯金その他と一緒に運用する方が、資金の効果的使用ができるという考えのもとに、一括することに相なつたのであります。しこうして終戰後昭和二十一年一月に総司令部の指令が出まして、これは今まで通り合同して運用しなければならぬ、こういう指令が来たことは御承知の通りであります。その後におきまして、衆参両院の決議もあり、また閣議において議論した……

第13回国会 通商産業委員会建設委員会経済安定委員会連合審査会 第3号(1952/03/31、24期、自由党)【政府役職】

○池田国務大臣 だんだんの御議論を拜聽いたしまして、どちらにも言い分があるようでございますが、今回提案されました電力開発案につきましては、全面的に賛成するものであります。第五條に「資金の確保に努めなければならない。」とありますが、私は努めなければならないでなしに、もつと強く、ぜひ確保する、こういう確信を持つております。第一期計画は五箇年間で四千五百億円ばかり見ておりますが、私は四、五年のうちにはそのくらいの金は十分確保できるものと考えております。(「外資はどうだ。」と呼ぶ者あり)私は外資を当てにしなくても、四、五年たてば、電力を起すことはできるということを確信いたしております。(「電源だけでは……


27期(1955/02/27〜)

第26回国会 大蔵委員会地方行政・運輸・建設委員会連合審査会 第1号(1957/03/25、27期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 委員会におきまして、揮発油税の増徴は今後行わないようにという決議のあったことも聞き及んでおります。しかし片一方では、松原委員のおっしゃる通りに、日本として全体的に考えて、いかにも道路が悪過ぎる、これを何とかよくしなければならぬという強い要請もあるのであります。こういう二つの点を考えまして、できるだけガソリン税の値上げをせずにいこうと考えたのでございますが、そのためには、一般会計から相当の負担をしなければならぬ、それにいたしましても、それは微々たるものでございますので、私はこの際従来よりも多く一般会計より出すことにいたし、また片一方では、そういう決議もあったのでございますが、まあ……

第26回国会 大蔵委員会地方行政・運輸・建設委員会連合審査会 第2号(1957/03/27、27期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 さようでございます。
【次の発言】 そう心得ております。
【次の発言】 道路のための支出と考えております。しかも、従来からこういうようにやっておりますので、私は差しつかえないと考えて予算を編成いたしました。
【次の発言】 建設大臣は、そういうようにお答えになったと思います。私は聞いておりませんが、そういうように御返事なさったかと思いますが、しかし、この問題は閣議で決定いたしまして、建設大臣の承認も得ておるのでございます。
【次の発言】 名前は、臨時失業対策のために使っておるといっておりますが、結局は、これは道路を直す問題でございますので、私は法律違反とは考えておりません。

第26回国会 内閣委員会地方行政委員会連合審査会 第1号(1957/04/16、27期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 地域給につきましての政府の考え、また内閣委員会のお考えも聞いておりますが、昭和三十二年度におきましては、大体今御審議願いました予算でまかない得るのではないかと思います。三十三年度以降につきましては、自治庁長官もおっしゃるように、金額が出ましょう。その必要な額は、三十三年度以降の財政計画のもとになるものでございますから、これは当然考慮しなければならぬ問題でございます。
【次の発言】 四、五年前から昨年ぐらいまではなかなか地方財政も困難でございました。しかし一般経済界の好況によりまして、地方財政もだんだん健全化しつつあるのであります。昭和三十三年あるいは三十四年になりますると、地方……

第26回国会 予算委員会第一分科会 第4号(1957/02/14、27期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 お答え申し上げますが、別にアローアンスという意味ではないのでございます。大体欠員というものは随時やめて参りますので、一定の時をとって参りますと、一、二%あるいは二、三%、ときによっては四%ぐらいもあり得ると思います。大体採用のときを一応きめておるものでございますから、自然減耗の分が欠員として出てくるようになると思います。
【次の発言】 理想は欠員のないことを理想といたしますが、しかし先ほど申しましたように、病気その他自然退職も数多い中では相当ありますの・で、一定時の欠員はある程度やむを得ないかと思います。それで継続的に欠員がある、そうしてそれを削除してもまかなえるというときには……


28期(1958/05/22〜)

第33回国会 社会労働委員会商工委員会連合審査会 第1号(1959/12/03、28期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 お答え申し上げます。御質問の第一点の八百円の値下げ、すなわち昭和三十八年までの計画――会社の方から山ごとに一応の計画書が出ております。われわれはその内容につきましてただいま検討中であります。無理に値下げをするために、炭鉱の労務者が非常にたくさん整理されるということも避けなければなりませんし、また八百円で、これで重油との競争ができるかという点もまた考えなければなりませんし、そういう点から次の関税の問題、ボイラー規制法の問題が出てくると思うのであります。     〔委員長退席、大坪委員長代理着席] 関税の問題はいずれ大蔵省でおきめになることでございましょうが、われわれにも御相談があ……

第34回国会 商工委員会外務委員会連合審査会 第1号(1960/03/11、28期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 アジア研究所が特別の法律に基づきます法人といたして発足します場合におきまして、閣議におきましていろいろ話がございました。また事務次官会議におきましても、いろいろ話がございました。われわれはこういうことにかんがみまして、先般の閣議で、アジア経済研究所法の運用に関する閣議了解といたしまして「一、アジア経済研究所の調査研究機関としての特殊性にかんがみ、監督規定の運用にあたっては、その自主的かつ効率的調査活動を助長するよう努めるものとする。二、アジア経済研究所の会長を任免する場合には、通商産業大臣はあらかじめ閣議の了解を得るものとする。三、アジア地域の経済及びこれに関連する諸事情の調査……

第34回国会 予算委員会第三分科会 第1号(1960/02/24、28期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 ただいま議題となっております通商産業省予算各案について御説明を申し上げます。  まず、三十五年度通商産業省所管一般会計の予定経費要求額は、百七十五億六千四百万円でありまして、これを三十四年度予算額百二十九億六千三百万円に比較いたしますと四十六億円増額することになります。  三十五年度予算のうち政策事項につきましては、これを(一)貿易振興及び経済協力費、(二)中小企業対策費、(三)鉱工業技術振興費、(四)産業基盤強化費、(5)石炭対策費の五項目に分け御説明申し上げます。  第一に、貿易振興及び経済協力費といたしましては、世界貿易の自由化の傾向に伴う輸出競争激化の情勢に対処して、海……

第36回国会 地方行政委員会法務委員会連合審査会 第1号(1960/10/24、28期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 今回のような事件が起こったことはまことに遺憾であり、許すべきでないと考えております。従いまして、二度とこういうことを起こさないのは、やはり政治の姿を正していくということが第一であり、そうして既存の法律を順法するという観念を盛り立てなければならぬと思います。私はそういうことが主であって、法律を改正するとか、あるいは警備力の強化とかいうことは二の次に考えていきたいと思っております。
【次の発言】 全く同感でございまして、自由民主党の総裁、また池田内閣組織以来そういう気持でやっておるのであります。世間では低姿勢と申しまするが、これは低姿勢でなしに、まことの正しい姿勢であると考えており……


29期(1960/11/20〜)

第38回国会 商工委員会科学技術振興対策特別委員会連合審査会 第2号(1961/04/05、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田(勇)国務大臣 まず両大臣の意見の違いは、実はまだ速記を見ておりませんので、どういう違いかわかりませんが、聞くところによりますと、言葉が少し足らぬ点があったのではないかと思います。従いまして、私はこういうことに不得手でございますが、もし私の答えで御納得いけば、それで御了承願いたいと思います。  まず科学技術庁のできました由来は、やはり科学技術の重要性にかんがみまして、日本の技術庁をもっとより高度にするために、今まで各省でやっておったものの総合調整をするということが、科学技術庁本来の目的でございます。しこうしてある事業にいたしまして、たとえば原子力の問題、あるいは航空機の問題、また金属材料……

第38回国会 商工委員会社会労働委員会連合審査会 第1号(1961/03/29、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田(勇)国務大臣 最近の炭鉱災害の状況を見まして、私は全く同感でございますし、保安行政につきましては、これはもう石炭合理化以前の問題でございまして、十分検討をいたしたいと考えております。
【次の発言】 昭和三十八年を見越して千二百円切り下げということで、努力をいたしております。その当時は、お話のごとく労働者の賃金につきましては、三%余りの上昇を見ております。その他はこのままでいくという大体の予想でございます。しかるところ、今お話のような点も一時的に出ておりますし、また鉄道運賃につきましてはいろいろ議論がありまして、検討をお願いしておるような状況でございますが、一方におきまして、われわれが考……

第38回国会 地方行政委員会法務委員会連合審査会 第1号(1961/02/06、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田(勇)国務大臣 「風流夢譚」につきましては私も読みました。お話の点があることは承知いたしております。事皇室のあり方、また皇室と国民との関係を考えまして、十分私は考えなければならぬ重大な問題と思っております。
【次の発言】 警察行政に対しましての総理大臣の責任につきましては、本会議で述べた通りでございます。ただ問題は、今後こういうことが二度と起こらないようにいたしますためには、私は総理大臣として、制度上あるいは予算上、あるいはまた行政運営上いろいろ考えていきたいと思っております。
【次の発言】 警察の具体的運営管理につきましては、御承知の通り国家公安委員会並びに都道府県公安委員会の責任でご……

第38回国会 地方行政委員会法務委員会連合審査会 第2号(1961/02/08、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田(勇)国務大臣 今回の事件は、お話しの通り単なる殺人の事件とは考えておりません。非常に根の深い、言論の自由に対しまする反逆と私は考えておるのであります。従いまして、今後こういうことのないように万全の措置を講じなければなりません。浅沼事件以後におきましても、私はまず関係大臣に、善後策並びに今後に対しての方策をとるように指令いたしております。また、私自身におきましても、党の関係等におきまして、右翼とのつながりを断つように、そしてまた自分としても政治の姿を正すように努力して参っておるのであります。なお、浅沼事件後の具体的の問題につきましては国家公安委員長からお答えいたします。


※このページのデータは国会会議録検索システムで公開されている情報を元に作成しています。

ページ更新日:2024/10/21
データ入手日:2024/10/20

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