このページでは福田赳夫衆議院議員が委員会や各種会議(※)で行った質問や答弁などの発言の冒頭部分と会議録本文へのリンクを一覧化しています。福田赳夫衆議院議員「委員会統計」(全期間)には委員会および各種会議の活動状況の集計結果を示しています。本会議での発言の統計と一覧については本会議発言のページを参照してください。
※「各種会議」は本会議、常任委員会、特別委員会以外の会議録の存在する会議を指します。具体的には、小委員会、分科会、公聴会、調査会、審査会などです。
○福田(赳)委員 農林大臣に対する質問は後日またお許しを願います。 まず私は大蔵大臣にお尋ねしたいと思うのですが、今度の予算案を見ますと、最も重大なる問題は給与の問題である。給与のこの予算を見ますと、その背後には人事院の勧告でありますとか、あるいは国鉄の裁定だとか、電通の調停であるとか、さような国の制度として存在する機関の勧告、調停というものが横たわつている。しかも本予算案においては、その全額を承認しないで、一部を承認しているのでありますが、これはまず政府委員でもよろしいのでありますが、もしこれらの裁定、調停、また勧告を全部承認するといたしますれば、さらに本年度において幾ら金がいるか。また平……
○福田(赳)委員 私は無所属倶楽部を代表いたしまして、本補正予算案に賛成の意を表せんとするものであります。(拍手)きわめて簡単にその理由を申し述べてみたいと存じます。 実は私どもの間におきましては、本補正予算案に対しましては、公務員の給与の点並びに中小企業に対する年末金融に関しまして、修正案を提出しようかという意見があつたのでありますが、よく検討してみますと、これが非常に時間がかかるのです。ことにこの案が成立いたしましても、この実施に時間がかかるということを考えまして、これをとりやめ、そのかわりこの点につきまして政府に十分要請をいたしまして、本案に対して賛成をしたい、かような次第であります。……
○福田(赳)委員 農林大臣にちよつと伺つておきたいのですが、先般どなたかの質問に対しまして農林大臣は来年度の増産目標について承知しないという答弁で、私非常に落胆したのですが、きようの答弁では、増産目標が二百五十六万石というふうに申された。ところがこの予算説明書によりますと、百万石というふうに見込まれておる。これはどういう状況か、どつちが正しいのか、ひとつ御説明願いたい。
【次の発言】 私は政府、ことに総理大臣を中心にいたしまして、国の経済財政というものをどういう方向に持つて行くかということにつきましてお尋ねしたい、こういうふうに思つたのでありますが、きようは総理大臣もおられませんから、それは明……
○福田(赳)委員 総理大臣に行政整理に関する考え方の問題について伺つてみたいと思います。その前にただいま御質問がありましたが、行政整理につきましての昨日の官房長官の御答弁によりますと、いずれ案を具してはかるということでありますが、これはいつごろになる見込であるか、ちよつとお尋ねいたしたいと思います。
【次の発言】 官公吏の増加といいますか、これが総理大臣の考えておられる行政整理の底にあるのではないかというふうに思うのでありますが、これはなるほど非常に数がふえておる。大数観察をいたしまして、戦前に比べまして戦月中に官吏の定員は大体倍になつておる。戦争中でありますからこれはいたし方ないといたしまし……
○福田(赳)委員 まず第一にお伺いしたいのは、きよう配られました警察制度改正に伴う経過措置概要というものは、これはどういう性質のものでありますか。というのは、警察制度改正要綱は大体これはすぐ法律に直るというものでありますが、この概要というものはいかなる性質のものであるか、それを伺いたい。
【次の発言】 そういたしますと、措置概要は法律の内容となるものであるか、あるいは予算総則なんかの内容にもわかれて行くものであるか、その点をお伺いしたい。
【次の発言】 次にこの経過措置概要についてお伺いしたいのでありますが、この第四項の「従前の警察用財産及び物品は、昭和二十九年四月一日をもつて市町村から国若し……
○福田(赳)委員 まず最初に、昨日の本委員会におきまして、総理大臣が失言をされた。すぐ率直にこれを取消されたわけでありまするが、これは取消すというのも実はおかしいと思う。というのは、正式の発言の内容をなしておらぬ事態に対しまして、私はこれを率直に取消しますというのも、おかしいことだと思います。しかしながら、事態は取消しの発言によつて治まらないで、なかなか混乱を呈して来ております。本予算が一日も早く成立することは、われわれの最も熱望するところでありまするが、その審議を順調に進捗せしめるために、総理大臣は適当な機会をとらえまして、ほんとうに腹の底から釈明をされた方がいいと思うが、さようなお心構えが……
○福田(赳)委員 ただいまの問題は、非常に私は重大だと思うのです。というのは、私どもが考えておる電源の開発、これは大いにやらなければならぬと思いますが、それは水力の開発がおもなんです。そこへ政府が保証までして外資を導入してやる、それが火力であるという点は、ただいま説明員の説明によりますと、どうも私どもは納得が行かないのでございます。これはもう少し政府の方においても検討されて納得の行くような説明をしてもらいたい。これはひとつ委員長にお願い申し上げます。それからもう一つ、これに関連して大蔵当局から御説明を承りたいのでありますが、外資を開発銀行から借りて使う中部電力外二社と政府との関係を聞きたいと思……
○福田(赳)委員 関連して伺いたいのですが、過般国民金融公庫でストライキがあつたということを新聞で見ました。これは政府機関としても非常に珍しいことでありますし、また金融機関としても稀有の事態だろうと思う。この際ちようど総裁が見えておりますので、これはどういう事情でストライキが起つたのか、またその後における状況はどうであるか、これをひとつ詳細にお話願いたいと思います。
【次の発言】 大体様子はわかつたのですが、これは非常に重大な問題を含んでいると思う。ことに国民金融公庫が中小企業金融の中核体である、それがかようなことで、非常に中小企業者に迷惑を及ぼしたというようなことも考えますと、これはひとつ抜……
○福田(赳)委員 私は日本輸出入銀行法の一部を改正する法律案、さらにこれとうらはらをなすところの設備輸出為替損失補償法の一部を改正する法律案について、二、三政府の意向をただしたいのです。 まず第一に、日本輸出入銀行法の一部を改正する法律案、これは日本といたしまして、まことにおめでたいようなかつこうの話なのでありますが、しかしよく考えてみますと、なけなしの外貨を使いまして日本が海外に進出する、今そういう時期に来ているのかどうか、ことにポンドの為替の状況など考えますと、ポンド圏に出て行くなどということはとうてい考えられない。さらにフィリピンの戦犯の釈放などに関連しまして、賠償交渉が急速に進展しよ……
○福田(赳)委員 私はまず閉鎖機関令の改正の問題からお聞きしたいと思います。閉鎖機関令は、申し上げるまでもなくポツダム政令でありますので、これは占領中に、憲法にあるいはの抵触いたしましても、あるいは他の法律に抵触いたしましても、一つの効力を有しておるものであると思うのであります。しかるに昨年四日講和条約の効力も発生いたしましたので、その後国内的な考え方というものについて再検討する必要があるのじやないかというような、きわめて重大な立場に置かれておる政令でありますので、その存廃いかんということまで頭に置いてこの問題の改正を考えなければならぬ、こういうふうに考えるのであります。そういう角度からいろい……
○福田(赳)委員 日本輸出入銀行法案については、融資期間を七年くらいに短縮したらどうかという意見も本委員会にあるようであります。それにも若干関係するのでありますが、予算書を見ますと、はなはだ不可解な点が多い。と申しますのは、昨年度におきまして輸出入銀行は二百億円の運用を計画いたしたのでありますが、その金を使わないで持ち越すものが百八十八億、さらに翌年度に繰越すべき金額を考えましても、百六十億円内外は使用未済がある、かようなことになるのであります。従いまして、推察いたしまするに三、四十億円の融資しか昨年はやつておらぬ。それ、本年度になりますと二百四十億円の融資を実行しようという計画になつておるの……
○福田(赳)委員 今生産者、業者の立場から、両方聞いたのですが、どうも意見がまつたく対立しておるようであります。意見の対立は、まあ立場が違うのですから、これはそういうことがあり得ると思う。しかしその基礎になる資料については、これは違うはずはないと思うのでございます。まず第一に需給の状況について今お話がありましたが、これはどうもそう違いがあるはずがないのであります。これはひとつ委員長にお願いしたいのですが、農林省に需給状況をぜひひとつ取調べてもらいたい。これは重要なる判断資料でございます。 それからもう一つは一生産費であります。先ほどの業者の方のお話によりますると、大体一駄十一万円だ。それから……
○福田(赳)委員 大蔵大臣にお伺いいたします。ただいま井上委員から苛斂誅求というか、税の問題について御質問がありました。私は、税はその内容において非常に重いというほか、手続が非常に煩雑である、この点が重要な問題であると思う。今対外貿易なんかの観点から、コストの引下げということが大きな問題になつております。これは各官庁の行政自体が非常に民間のコストに災いしておる。その第一に位するものは税であると思う。非常に税の手続が煩雑である。細かいことは大臣には申し上げませんが、たとえば昨日でありましたか、私のところへ予定申告の紙が届いて来た。私はそれを見たが、一々規定に従つてやるというふうにはなかなか行かぬ……
○福田(赳)委員 銀行局長にお伺いいたしますが、ただいま日本側の銀行がアメリカにおいて業務をやつている。その業務の内容は、州法とか連邦法とかいろいろ制限がありますが、大体においてどういう業務を許されているか。
【次の発言】 逆に、アメリカの銀行が日本に来ているものも最近たくさんあると思います。その銀行は、占領中から相当広汎なる業務をやつておつたと思いますが、現状はどうでありますか。
【次の発言】 ただいまの話を伺いますと、実際上はそう大したあれはないように見受けられますが、潜在的、法的には、非常に大きな開きがあるように思います。今回日米通商航海条約が締結されて、それによると、戦争中からあるアメ……
○福田(赳)委員 本法案の提案理由を御説明申し上げます。 そもそも地方自治法第二百二十六条第三項におきましては「普通地方公共団体は、地方債を起すについては所轄行政庁の許可を必要としない」とありまして、地方自治法の本則からいたしますならば、地方債を起すには許可を必要としないのが本則となつております。しかるに本法律制定当時、すなわち昭和二十二年ごろの状況にかんがみまして、その二百五十一条の暫定規定を設けられた次第でありまして、これにより「当分の間、政令の定めるところにより、自治庁長官又は都道府県知事の許可を受けなければならない」と規定し、今日なおこの暫定規定によりまして許可制度が運営されておる次……
○福田(赳)委員 日本国とアメリカ合衆国との間の安全保障條約第三條に基く行政協定の実施に伴う国有の財産の管理に関する法律の一部を改正する法律案につきまして考えまするに、さきには本日米行政協定に基くこの種の問題といたしまして内灘の問題があり、またさらに引続きまして、妙義、浅間こいうようなきわめて困難なる問題が起つて来ておるのであります。この間の政府のこれらの問題に対するさばきを見ますと、問題が問題だけにきわめて困難でありますが、なかなか順調に行かない問題が多々あるのであります。ことにその中に、私有財産につきましては、これはあるいは土地収用審査会にかけるとか、またさらに建設委員会においてその他の制……
○福田(赳)委員 今総裁からきわめて抽象的、簡単なお話があつたのですが、きようは実はインフレの見通しいかんということについて、総裁から忌憚のない御意見を承ろうというふうに考えておつたのですが、今のお話ではどうもつかみにくい。しかしこれを日本銀行総裁に伺うというのも、私は適切でないかもしれないと思うのです。しかし総裁といたしまして、また日本銀行といたしまして、インフレ問題に関与する部分というのは、これは相当大きなものがある、こういう見地からお伺いしたいのであります。一体下期インフレ説というものが相当広汎に行われておるのです。たとえば政府あるいは与党の中におきましても、もうこれはとても現在の為替レ……
○福田(赳)委員 今大蔵大臣が交渉しております借款によるいろいろな輸入計画なりがあると思いますが、それはこの表でどういうふうになつておるか、その関係について伺いたい。
【次の発言】 綿花借款の方はわかりましたが、火力の方は、ただいまお話の国際収支の中で、受取りの中には入つておるわけですか。つまり四千万ドルの借款というのは、国際収支の受取りの中に入つておるのかどうか。それからその受取りに見合うところの機械の輸入がもうすでに前期で出ておるのか、あるいは今の機械、鉄鋼製品の六千八百万ドルの中に入つておるのか、それらはどういう関係になりましようか。
○福田(赳)委員 ただいま中小企業に対して非常に御熱心なお話をいただいたのでありますが、私ちよつと中小企業金融公庫の総裁にお尋ねしたいのですが、この公庫は非常な期待を持つて生れておるのです。しかるに中小企業の方面においても、この公庫の使命について非常に理解が届かない点が多々あるように思うのであります。それからすでに公庫の代理店として指定された金融機関について調べてみましても、どうも公庫の行き方、手続等について、ほとんどまだ普及徹底を欠いておるというような状態であります。これで一体公庫の使命が動くものであるかどうかということについて、非常に心配しておるのです。非常な期待をかけられておる、そこへも……
○福田(赳)委員 閉鎖機関の問題につきましては、前国会におきまして付帯決議で改正法案が通過しておるのであります。その結末がまだついていない。先ごろの本委員会におきましても質問があつたのでございますが、すなわち特別管理委員の問題であります。附帯決議の趣旨によれば、大体すみやかに見通しをつけて、閉鎖機関の出資者から特別管理委員を選定すべきであるということになつておるのであるが、その後のいきさつはどうか、もうすでに特別管理委員の任命があつたのかどうか、もしないとすればどういう考えを持つておるのか、その経過を御説明願います。
【次の発言】 今のお話でごもつともな点もあるのですが、特別清算人を任命したら……
○福田(赳)委員 私は総理に対して質問したいのです。
【次の発言】 そういう約束なんだから……。
○福田(赳)委員 私は総理大臣に、最近の国際情勢に処する日本の態度というような観点に立ちまして、数個の質問をしてみたいと思うのであります。 今回の本会議における外務大臣の外交演説によりますと、朝鮮休戦に対しまして、外務大臣は「特に、朝鮮において休戦が成立し、再び平和が回復されるならば、まことに喜ばしきことであります。」こういうふうに言われておる。また総理大臣におかれても、「朝鮮の休戦はアジアにおける平和回復の第一歩と見るべく、」というように、朝鮮の休戦に対して、日本国民、日本国といたしまして非常に喜んでいるというような表現を使つておるのであります。しかし私は、これは少し言葉が足りないのじやな……
○福田(赳)委員 ただいま参りましたので、お尋ねが重複しておりましたらお許しを願います。
私が伺いたいのは、今度にわかに三党政策協定に基いて、百三十億円という不足補填額を四十五億円減らしておりますが、これは次の臨時国会において提案になる御趣旨で減らしたのであるか、それをまず伺いたい。
【次の発言】 政府原案によりますと、支払い再保険金の支出総額が二百二十一億円、これがその後検討した結果であるか、あるいはその他何か事情があつて四十五億円減らしたのか。その減らした事情を承りたい。
【次の発言】 そうすると、百三十億円の基礎はわかるのですが、百三十億円にならざるを得ない、それをさらに四十五億円減額……
○福田(赳)委員 ただいま行われておる常任委員会、特別委員会制度につきまして、いろいろ各方面から批判の声もありますが、その問題は別といたしましても、当大蔵委員会の職責遂行という問題だけを見ましても、近ごろ非常に問題が出て来ております。と申しますのは、古くはガソリン税の問題を建設委員会で取上げまして、これが国会を通過するというような問題になつて来ておる。また先般は預金部資金の運用に関して、地方行政委員会においてこれが取上げられておるというような問題もあります。さらにまた今回は、災害対策特別委員会におきまして、政府の補償すべき融資額を増額しようという提案がされておる。これらが若干関係があるにいたし……
○福田(赳)委員 私は当面の財政経済の問題につきまして、総理大臣、大蔵大臣、経済審議庁長官などに若干の質問をいたしたいと思います。今回の補正予算案は、額は三百億足らずのわずかなものでありますが、非常に重大な要素を持つておると思うのです。公務員の給与引上げの問題、これは一般賃金問題ときわめて緊密なる関係がありますし、また食糧価格の問題は、わが国物価体系の問題としてきわめてこれまた重大な問題であります。さような問題でございますから、単なる三百億円足らずの補正予算という角度からばかり検討するわけには行かない。これは後年度の財政経済一体として考えなければならぬ問題だというふうに考えるのであります。大体……
○福田(赳)委員 ただいまの河野さんの第一の質問は、非常にこれは重要になる問題であります。何かわけのわからない金が浮動いたしまして、そうして会社の株の買占めをやるという傾向が非常に昨年初め以来から顕著じやないかというふうに思うのです。これを根本的に直す方法は、どうしても商法の改正をしなければならぬ。これは大蔵大臣の経済秩序維持という立場とも重大な関係がありますが、たとえば持株を二割持ちますれば、二割の比例によつて重役を入れるというような制度になつております。この比例重役制度というか、さような制度をぜひひとつ訂正するという方向の考えをとつてもらいたいと思います。商法の改正に行きませんと、この問題……
○福田(赳)委員 土屋さんにお伺いしますが、たいへん有益なお話を伺つたのですが、まことにお話ごもつともで、私ども参考となることが非常に大きいと思います。要するにこういう機構をつくりましてこれを円滑に動かすためには、豊富なる外貨というものが必要だろうと思う。ところが最近の情勢から見ると、外貨がだんだん減つている。乏しい外貨を有効に使うということをまず考えなければいかぬと思うのです。そう考えますと、しばらくの間問題になつている池田構想なるもの、政府手持ち外貨を日銀に売却するという考え方、その考え方にちよつと触れて来るような問題が出て来るように思うので、あなたはこの問題について何かお考えになられたこ……
○福田(赳)委員 関連してちよつとお伺いしたいのです。先ほど大蔵大臣が申されておることを伺つていると、法律に違反するおそれがあるというようなお賃葉であつたように伺つたのです。そうすると、予算に計上しないというようなことになると、これは問題になつて来るのじやないかといりふうに思うのです。しかし、考えてみますと、補助金には無条件に法律に従つて出す補助金と、もう一つは予算の定めるところに従つて、予算の制約下において出す補助金と二つの類型があるはずです。この補助金はどつちの方の類型に属するのか、これをはつきり伺いたい。
【次の発言】 私今伺つたのは、予算の定むるとこるによるという、予算の制約がちやんと……
○福田(赳)委員 ただいま議題となつておりまする補助金等の臨時特例等に関する法律案に対する自由、改進両党の修正案につきまして、その趣旨を弁明いたします。 政府原案でありまする本法律案は、もともとさきに本院で可決されましたところの昭和二十九年度予算案と平仄を合せて作成提出されたものであります。しかるに、二十九年度予算案の方は、その審議の過程におきまして保守三派の修正が加えられたのでありますが、それに伴いまして本修正案に所要の修正を加える必要があろうかと存ずるのであります。これが修正を要する第一点であります。 また、本法律案を審査しておりまする過程におきまして、補助金各種の間におきまするいろい……
○福田(赳)委員 私は大蔵大臣その他経済諸大臣に対しまして、本予算を中心にいたしまして質問をいたします。 これは大蔵大臣も言われておるのでありますが、この予算は日本経済再建の第一着手である、これをもつて経済が再建されるとは考えないけれども、少くともそのスタートを切るんだ、こういうふうなお話でありますが、まことに私もその通りだと思うのです。この予算だけに能事終れりとすべきものでないので、その次に続くところの諸施策がきわめて重要である、かように考えておるわけであります。さような角度におきまして、この予算に対しましてはこれは国民の大多数が賛成しておる。ごく特殊な立場をとるところの方以外は、このよう……
○福田(赳)委員 お答えいたします。春日委員が力説されるように、低額所得者の問題は、これは私どもも非常に重要視いたしているわけです。また同時に、現行の税制から見まして、実際取扱いの関係上から、勤労所得が割合重くかぶっているというような感じを持っているのです。さようなことを逐次是正していかなければならぬ。財政の状況ともにらみ合せまして、これが是正に努力するということは、大蔵大臣も言っている通りなんでありますが、今回その一端といたしまして、経費控除を実施するという考えに到達いたしたわけです。これがただいままでの社会保険料の優遇措置を無にするんじゃないかというようなお話でありますが、しかしそれはそう……
○福田(赳)委員 実はこの提案は、自由党の方からあったことは御承知の通りであります。自由党の提案そのものが、三五%という率で出てきておるわけであります。私どもは、それを検討してみたのですが、それによる減収も相当見込まれまするし、それから国家財政全体としまして将来非常に苦しい。減税もいたしたいところでありまするが、政府で出しましたあの税制によりましても、来年度は二百億はさらに減収になる。それへ自由党案では、全体といたしましてさらにおっかぶせて二百億近く減収になるというようなことでありましたので、私どもそれ以下に下げるというようなことは考えるいとまもなく議論を続けておったわけなのであります。しかし……
○福田(赳)委員 お答えします。お話しの通り、この予算は民自両党の主張両方を取り入れてでき上ったものであります。しかし結論を申し上げますと、両方の主張のいいところを取り合ってでき上ったというふうに御了承願いたいのであります。私どもは、当初、何とかして経済を正常に戻したいというために、財政においては均衡方針をとり、従って財政においては散布超過、すなわち赤字を極力出さないようにいたしたい。自由党の編成いたしました昭和二十九年度の予算におきましては、表面上は均衡でありますが、散布超過は実に二千億近くになっております。従いまして、それだけの通貨増発の要素を財政面から含んでいるわけでありますが、これをそ……
○福田国務大臣 ただいま御質問の問題、まだ最終的な腹がまえができておらないのです。しかし、率直に申し上げますると、農林省が自由民主党並びに政府各部内と意見の交換をするという基礎資料といたしまして提案いたしました案によりますと、従来の予約減税制度は、本年度においてこれを廃止する、しかし、その廃止によりまして国並びに地方団体において増収となる額に相当する額は、これは全国売渡農家に対して均分してこれを還元する、こういう構想を打ち出したわけでございます。これは今回初めてそういう考えをとったというのではなくて、実は、三十四年度の予算におきまして、さような考え方で組み立てられておる次第でございます。そうい……
○福田国務大臣 先般の内閣改造に当りまして、私、全くはからずも農林大臣の席を汚すことに相なりまして、責任の重きを痛感いたしております。私も農家の生れでございまして、農家に育ち、また選挙地盤も大かた農村地帯でございます。農村の状況はある程度存じておりまするが、事農政につきましては全くのしろうとでございまして、当委員会の皆さんからいろいろ御教示、御鞭撻をいただきまして、私の職責を尽さしていただきたい。 今基本方針というような委員長からのお話でございまするが、どうか一つひとえに御鞭撻賜わらんことをお願いいたしまして、ごあいさつといたします。(拍手)
○福田国務大臣 米の集荷、配給の制度は、国民生活の安定の基本的な地位にあります問題で、私は、需給状況のいかんにかかわらず、現在の制度を続けていくべきものである、かように考えております。
【次の発言】 最近農業が曲りかどに来ているというふうにも言われておるのでありますが、それはいろいろな意味があろうと思います。しかし、非常に大きな要素といたしまして、ただいま御指摘のように、農村の所得傾向というものがなかなか一般の傾向に及ばないというところもあるというふうに考えます。しかし、私、考えまするに、農業生産を幾ら上げましても、日本の伸びゆく経済の発展のテンポにはなかなか歩調をとっていけまいと思う。農村に……
○福田国務大臣 私は、コンニャクにつきましては、生産が非常に過剰になってきておるのではあるまいかと思います。振興局長からもいろいろ申し上げたことと思いまするが、そういうことの結果、農産物によく見られる供給の過多という現象があるのではあるまいかというふうに観察をいたしております。それで、これは今中澤さんが外産の輸入をした問題が何か責任があるようなお話でありましたが、まあ外産の輸入、これは阻止をいたしたわけです。その阻止いたしました結果コンニャクの価格は非常に上ってきたことは御承知の通りであります。そういうことに刺激されましたという事情も私は大いに手伝っておると思いますが、コンニャクの生産がふえて……
○福田国務大臣 ただいまの田口委員の御質問、まことにごもっともな話ばかりでございまして、共済金の概算払いは大急ぎでやっておる最中でございます。 それから、さらに、天災融資法、それから自作農資金、また、施設の災害につきましては公庫の資金というふうに考えております。 また、お話のように、救農土木的考えを実行いたして参る、そのことについて地方長官に指示するようにという御意見でありますが、これはもう当然地方長官と緊密な連絡をとってやらなければならぬことでございます。 また、天災融資法の指定時期いかんというお話でありますが、これはもうごく最近、近日中に準備が整いますので、指定の段階に近日相なる、か……
○福田国務大臣 ただいまの問題につきましては、昨日も申し上げたのですが、私の考えといたしましては、起債方式によるのが一番有効適切である、かような考えを持っておるわけなんです。政府といたしましても、そういうことで市町村に起債をお願いして、その元利を補給するという形の方をとるべきではないかという考えをもって、その方向の相談をいたしておるわけです。しかし、それで一体どういう不便があるのかというような問題になりますれば、なお検討しなければなりませんけれども、ただいま私どもはそれが一番いいと信じ、またその方向で今意見を調整している、かように御了承願います。
○福田国務大臣 今般の災害に当りましては、当委員会の各位におかれましては、あるいは現地に出張下され、あるいは連日調査御審議下さって、ただいま小委員長から示されたような御決議を願いましたことを、私、非常にありがたく感謝いたします。政府といたしましては、この決議の趣旨の実現にできる限り努力をいたします。 なお、ただいま中澤委員より、小災害に関する立法、米麦の安売りに関する立法等につきまして御意見がありましたが、小災害につきましては、三十三年度の臨時立法に準じた内容の法制を作る用意をいたしております。これを恒久法にいたしますかどうかは、なお検討いたしております。安売りにつきましても、これを恒久法に……
○福田国務大臣 ただいまのお話につきましては、これはなかなか色よい返事ができないのであります。これはまだ政府間におきまして相談をいたしております段階でございまして、さようなものが公けの資料として論議の対象となるということは、国民にもいろいろ誤解を与える原因となりますので、私どもといたしましては、政府としてはこう考えるということをきめましてから、これは資料としてどころでない、議案として御審議願う、こういうふうに考えておる次第でございます。
【次の発言】 閣議の話をいろいろここで申し上げるわけにもいきませんが、しかし、予算の編成におきまして各省が大蔵当局に対してどういう要求をしておるかということを……
○福田国務大臣 今度の災害におきまして、復旧工事の一番金もかかり困難なのは海岸堤防のわけなのです。と同時に、ややもすれば私ともの目の前から遠ざかりがちの山間僻地にこの問題が存在する。私は、初め、災害地は名古屋を中心にした愛知、岐阜、三重と激甚地を回ったのですが、名古屋近辺にこれくらいの災害があるならば山は大へんだろう、そういう感覚を持ちまして、終始この対策に当っておるわけです。 一番問題になります海岸堤防につきましては、昨日もちょっと申し上げましたが、私は、ここにおる建設部長と現地に参りまして、現地の人の意見等も聞き、それを基礎にいたしまして、対策本部といたしましては、これを前の地域に耕作が……
○福田国務大臣 米価の決定は生産者にはもとより重大な問題でございますが、同時に消費者にもこれは重大の関係があり、また同時に経済全体にも非常に大きな地位を占める問題でありますので、もとより政府といたしましては非常に慎重にというので検討いたしてきたわけでございます。 三十年から米価審議会におきまして生産費及び所得補償方式を採用せよ、こういう御意見があった次第でございます、しかしいかなる生産費を補償するか、いかなる所得を補償するかというようなことになりますと、なかなかこれはむずかしい問題でありましたので、なかなかこの解答が出なかったのです。しかし政府におきましても、昨年の米価審議会以来、これを何と……
○福田国務大臣 農林災害の復旧につきましても、ただいまお話しのように、建設省、運輸省その他関係方面と十分な連絡をとってやっておるわけであります。お話の有機的な運営ということにつきましては、万全を期してやっております。補助率につきましては、ただいま関連災害につきまして大蔵大臣からもお話がありましたが、去年の災害では、関連災害に対しては何ら特別の措置はとっておりません。今度新しく設けたわけでございますが、ただいまのお話のような事情でありますので、御了承を願いたいと思います。
【次の発言】 ただいま綱島委員のお話、ごもっともでございまして、私も全く同感でございます。今度各種の施設を復興いたしまするが……
○福田国務大臣 まず、天災による被害農林漁業者等に対する資金の融通に関する暫定措置法の一部を改正する法律案の提案理由を御説明申し上げます。 この改正法律案の内容のおもなる点を要約いたしますと、次の三点であります。 第一点は、被害農業者の定義に関するものであります。現在、経営資金を借り入れることができる被害農業者及び特別被害農業者は、農作物または繭について被害を受けたものに限られております関係上、家畜または家きんを飼養している農家が被害を受け、畜産物による収入が減少いたしました場合にも被害額及び損失額に算入されないこととなっており、不均衡を生ずる場合もありますので、この点を是正するため、新た……
○福田国務大臣 ただいま建設大臣からお答えした通りでございまして、災害が再度発生することを防止するために必要な改良施設は、積極的にこれを行ないます。
【次の発言】 今回の災害につきましては、かようなことが再び起こらないようにということを念願といたしておる次第でございます。それを実現するためにはどうすればいいかというと、これは、必要なる場合におきましては、いわゆる改良主義でいかなければならない。これは御説の通りであります。しかし、そのために法律改正が必要であるかどうかということを検討してみたのです。会計検査院等とも相談してみましたが、現在の法律で十分やっていける、こういうことでありまして、別に私……
○福田国務大臣 ただいま角屋委員からお話しのように、私どもも、本法律案の適用につきましては、できる限り条件の緩和を考えた次第でございます。 なおその上に適用運営の弾力性を考えろ、こういうお話でございますが、ただいま申し上げました条件の範囲内におきまして、これが運営につきましては十分配意をしていく所存でございます。
○福田国務大臣 絹並びに繭につきましての産業は、わが国の重要な産業の一つであるというふうに考えておるわけです。特に、輸出に占める地位は昔から比べまして非常に衰えておるということは、事実でありまするが、それにいたしましても、これは輸出産業としての立場において重要視しなければならぬ、さように考えておるわけです。さらばこそ、価格安定法も取り入れ、また価格安定法がなかなか動きにくいという際には、臨時措置法というような制度も取り入れましてその安定に努力をしてきておる、こういう状況でございます。 昨今大へん需給状態がよくなりまして、値段も強気になっておりますが、その原因につきましては、ただいまお話しのよ……
○福田国務大臣 国または都道府県が行ないました土地改良事業、これが、理想的な形から言いますれば、完成の上国または都道府県の管理だというようなことになるのが、私は今後の趨向かと思います。私ども、そういうふうな考え方をもちまして、国の予算としても、管理費というものを来年の予算では現に要求をいたしておるのです。しかし、今日までの実際の動きを見ておりますと、これはほとんどあげてと言っていいくらい、都道府県、国は管理を土地改良区にお願いをしておる、こういうのが実勢でございます。児島湾問題というのは、そういう時点に起きてきた問題でございまして、今までのしきたりに従いまして、土地改良区に委託をされるのだとい……
○福田国務大臣 過般の当委員会における高田委員と蚕糸局長との間の問答に関連をいたしまして、私から、その中でおも立った諸問題に関しまして政府で検討いたしました結果をお答え申し上げます。 まず時価の問題でございまするが、時価の判定が非常に困難であるということは御了承願えると思うのであります。今日現物相場におきましては二十万円をこえておるという状況でありまするが、取引所の当限の方は十八万円というような相違も出ております。一方国会におきまする法案の審議の状況なども反映しておる事情があろうかと思うのでありまするが、生糸価格の変動が非常にはなはだしい。さようなことで、一そう今日時価の判定ということには困……
○福田国務大臣 生糸が今後いかなる需要状況になるかということは、これは蚕繭糸を通じて合理化がどういうふうに進むかという点に大きなウエートがかかってくるのであります。日本の繭産業また製糸産業というものが合理化して、国際競争にも、また国内においても、合成繊維、人造繊維、そういうものとの競争に勝ち得る体制にあるという場合におきましては、これは相当の需要が出てくるということを期待していいと思うのです。政府といたしましても、この両産業の合理化というか、生産性の向上、これに全力を尽くしているわけです。お話しのような桑園整理という問題も、結果におきましては、低能率の地域が相当整理されまして、その結果今日の蚕……
○福田国務大臣 私は、糸価が非常に浮動しておるということは、いろいろな事情から出てくるのだろうというふうに存じまして、終始心配をいたしておったのです。さようなことでもしこの事態が続くならば、あるいは取引所を一時閉鎖するということもやむを得ないのではあるまいかという考えは持っておったわけであります。さような私の考えも受けまして、大澤蚕糸局長が取引所当局といろいろ話を行なったというふうに想像をいたしておりまするが、そのやりとりにつきましては私は承知いたしておりません。その具体的な点につきましては大澤局長から答弁いたさせます。
【次の発言】 私は、米の問題につきましては、ただいま行なわれております集……
○福田国務大臣 政府は法律を尊重し、法律を執行するのですから、もちろん蚕糸業法に従いまして蚕糸行政をやって参りたいと思います。
【次の発言】 日本の繭糸業界は一昨年から昨年にかけまして非常な事態を迎えたわけでございますが、世界景気、それから、この非常事態に対する政府の諸施策等が相待ちまして、また安定向上の線に向かってきているわけであります。それで、新しい事態に即応いたしまして、この安定向上の線に向かいました蚕糸業界が今後誤りないようにやっていくためには、また思いを新たにして、この蚕糸振興対策というものを考えなければならぬ、さような考えを持っておるわけであります。そこで、蚕糸対策につきましては、……
○福田国務大臣 ただいまの附帯決議につきましては、政府におきましても、極力その御趣旨に沿うごとく法の執行に当たりたい、かように存じます。
○福田国務大臣 松田委員のお話を承っておりましたが、まことに私も同感の点が多々あります。ただいまお話しの、日通が独占しておるという問題でございますが、これにつきましては、日通が広く全国的なサービス体系を整えておる、こういう点から見ましても、そういう傾向を持つという根拠は私はあると思うのです。しかし、お話のような点もありますので、私どもは、さようなことがうまくいきますかどうか、これは行政執行上の問題といたしまして十分気をつけていかなければならぬ問題だと思います。十分検討させていただきたいと思います。
【次の発言】 この問題は、国鉄が政策割引をやっておるということから国鉄の財政上非常な負担になって……
○福田国務大臣 運輸大臣の方の所管にわたる問題ですが、私の方とも関連いたしますので便宜私からお答え申し上げます。 お話のように、今回の災害で名古屋の地区におきまして貯木が非常に人命の損害に影響を及ぼしたということ、まことに残念なことであります。これは今後こういうことを繰り返してはならぬ、かように存ずる次第でございますが、この貯木場の管理者は主として民間の業者でございます。業者とよく連携をとり、また港湾の復旧計画におきまする運輸省の計画作成の途上におきまして、今後これを繰り返さないということを心がけなければならぬ、かように考える次第でございます。 なお、死者に対する見舞をどうするかというお話……
○福田国務大臣 農林関係施設の進度でございますが、これは初年度が、二十八年では大体一九%くらいになっています。今回は二八・五%といたしまして、それで大体来年の作付には間に合う、かようなことを考えておる次第でございます。
それから第二に激甚地の区分でございますが、これは一戸当たり六万円をこえる……(「この前三万円だったよ」と呼ぶ者あり)この前は三万円でございます。しかし三万円という額は少し低過ぎるのではないかという批判もありますので、さような状況を考慮いたしまして、六万円といたした次第でございます。
【次の発言】 ただいま提案いたしておりますのは三つでございますが、第一は、塩害を受けた農地の除……
○福田国務大臣 鍋田につきましては、お話の通り、非常に惨たんたる被害を受けまして、まことに遺憾に存じております。これが復旧につきましては、復旧までの応急の措置、また応急の措置がつきましてからの復興、復旧の措置という両面の施策が必要なわけでございます。生き残られた方々の御意向を観察いたしますると、どうしてもまたもとのところに行きたいのだ、かような考えを持っておるようでございます。いろいろ議論がありますが、私は生き残られた地元民の意向を尊重いたしまして、鍋田旧地帯に復帰するための措置をとるという決意をいたしておる次第でございます。 そこで、何といたしましても、まず水が早く引かなければならぬ、さよ……
○福田国務大臣 私もただいま大蔵大臣が述べられた基本方針には賛成でございます。さような意味をもちまして、私の所管する物資についても逐次その方針に準じて準備を整えていきたい、かように考えておるわけでございます。ただいま大蔵大臣が述べられました対ドル差別待遇の十品目の中には、農林関係の物資が六品目あるのです。ラワン材、マニラ麻、牛脂、ラード、牛皮、大豆かようなものであります。ただいま申し述べましたような方針で一月早々からラワン材については差別の撤廃をいたしたい、かように考えています。またマニラ麻につきましても、おそくも三月までには撤廃を行ないたい。続いて牛脂、ラード、牛皮、かようなものの撤廃をいた……
○福田国務大臣 今回、当初予定いたしておりました基準よりやや高めの基準をきめたわけでございます。それに伴いまして農地の関係において約二億でございます。それから林道の関係におきまして約千二百万円程度の増額を必要とする次第でございます。(「農業施設はどうした」と呼ぶ者あり)農地及び農業用施設において二億円程度であります。
【次の発言】 除塩関係の経費は本質には計上いたしておりません。なお非公共のこまかい補助金につきまして若干予備費に計上する予定のものがございます。なおそのほかに今回、ただいまお話の激甚地の指定を拡大いたしました結果、必要なるものは予備費で支出する、かようなことに相なると存じます。
○福田国務大臣 全くこれは御所見の通りであります。
【次の発言】 補償はいたさないということにつきましてはその通りでございます。また農地法の精神につきましても、これをあくまでも維持していくということ、また御意見の通りでございます。
【次の発言】 私、その書面をまだ拝見しておりませんが、ただいま申し上げましたような考えで、農地に対するあらためての補償はいたしません。また農地法に対しまして、その精神を変更するようなことはありません。こういうことは政府の一貫した方針でございます。その事務当局の書いた云々という文書は、よく見てみないと所見が申し上げられないわけであります。
○福田国務大臣 大体三十分くらいの間でお願いできればありがたいと思います。
【次の発言】 昭和二十八年の判決は、私どもこれは正しい判決であり、これを尊重すべきものである、当然そう考えております。
【次の発言】 私ども今承知しておりません。
【次の発言】 私も、私自身が推薦して下さいと言ってお願いしましたかどうか、覚えておりません。まだそのプリントを見ておりませんのです。
【次の発言】 経過の荒筋は私は承知しております。今中村さんのお話の中にはだいぶ解釈も入っておりまするが、その解釈の部分につきましては私も賛同いたしかねる点もありまするが、筋、さようなところは大体私の記憶と合っておるところが多い……
○福田国務大臣 今国会に提出いたします農林関係予算案及び法律案につき、皆様の御協力を得て御審議をいただくにあたりまして、予算案の編成及び法律案の基本となりました農林水産行政の重点的方針につきましてその概要を申し上げたいと存じます。 まず、本年度の農林水産行政について申し上げるにあたり、昨年度のわが国農林漁業生産の推移を振り返ってみますと、御承知の通り、昨年は伊勢湾台風等の天災により一部地域につきましては甚大なる被害をこうむったわけでありますが、それにもかかわらず、農林漁業全体といたしましては、三十年をもしのぐ史上空前の米の豊作を初めとし、全体としての生産の伸展により、年度当初の予測を上回る高……
○福田国務大臣 基本問題調査会の方では、まだ審議中でございまして、方向とかあるいはこういうふうな具体的な結論とかというような出し方をまだいたしておりません。 大体この際その経過を御説明申し上げておきますると、この調査会は昨年の七月に発足いたしております。第一回の総会におきまして、政府から、「農林漁業に関する基本的施策の確立に関する意見を求める」、そういう諮問を行なっております。調査会は、この諮問を受けまして、現在までに全部で七回の総会を開いて審議を行なっておりますが、その経過の概要を申し上げますと、まず、第二回及び第三回の総会におきましては、農業の現状認識に重点を置いて審議を行ない、続く第四……
○福田国務大臣 私が昨日申し述べましたことは、これは、所得倍増計画という計画はできておりませんけれども、その構想に沿っておる考え方なのです。所得倍増という問題は、倍増自体は実はそうむずかしい問題ではない。これも非常に努力は要しますけれども、一番むずかしい問題は、倍増の内容において一体国民格階層の均衡のとれた姿というものが実現できるか、こういうことにあるわけであります。すなわち、政府の今後の経済政策全体がさような均衡をとりながらその発展を実現していくということにあるわけであります。この考え方は私一人の考え方ではありません。政府全体がこれから所得倍増計画というものと取り組むわけでございます。その取……
○福田国務大臣 その通りでございます。
【次の発言】 農業はもとより、それに対する施策もこれに伴いまして転換期にある、かように考えております。
【次の発言】 高石委員が米の配給制度について非常に御心配なさっておられるそのお考えに対しましては、私も深く敬意を表します。現在食管制度に対しましてこれをゆすぶるようないろいろな現象が現われていることはお話の通りでございまして、たとえば受配率が非常に低下してきておる、また、やみ価格が低くなって参りまして、全国平均で言いますと配給価格よりも下回る、昨年は、百二十四円というのがやみ価格の平均でございましたが、これに対して配給価格は百二十一円、ことしになります……
○福田国務大臣 ことしは初年度でございますので、一応二億五千万円の資金計画にしております。ありますが、その推移を見まして、必要があれば、これはおそらくそういう必要があるだろうというふうに私どもは考えておりますが、必要がありますれば、これは増額いたしたい、かように考えております。
【次の発言】 お話の通り、沿岸漁村対策はなかなか手厚いことをする必要があると思うのです。その際の対策といたしましては、やはり生産の基盤を作るために政府が協力してやる、そういうことをまず考えなければならぬわけです。それから、同時に、一人々々の漁民は農村に比べてお話の通り弱い面が多いと思うのです。一人々々で仕事がやっていけ……
○福田国務大臣 ただいまは、漁業協同組合整備促進法案につきまして御審議、御決定をいただきまして、なおこれに附帯いたしまして御決議をいただいたわけでございますが、私ども政府といたしましては、御決議の線に沿いまして極力善処いたしたい、かように存ずる次第でございます。
【次の発言】 ただいまモスクワにおいて行なわれておりまする日ソ北洋漁業の交渉が、いよいよ最終段階に入るわけでございます。つきましては、政府におきましても万全の対策をとってこれに臨みたい、こういう考えから、さきに委員会の顧問といたしましてモスクワに派遣しておりました塩見君を一時帰朝してもらいまして、その中間報告を聞いたわけです。ところが……
○福田国務大臣 この法案の趣旨につきましては、大体御賛同をお願いできるのじゃないかと思うのですが、その実施の要綱の問題と存ずる次第であります。要綱につきましては、まだ最後案が整いませんで、まことに恐縮なんでございますけれども、最終のものをきめました上は、当委員会にお示しして、十分御審議いただきまして実施に移したい、これで一つ本日のところは御了承願いたいと思います。
○福田国務大臣 お答えいたします。お話のように、ただいまジュネーブにおきましてガットの第二小委員会が開かれまして、各国における農業貿易、農業生産品の貿易につきまして、その障害事項につきましてそれぞれの国から報告を求めておる、こういうことでございます。これは主として農業生産をする後進国におきまして、どうも関税の引き下げというガットの主要目的だけではその効果を発生いたさない、こういうことから関税以外に、関税をもぐって、何か関税は引き下げてもそれにかわる障害を置いている事情はないか、こういうことを検討しようというので逐次報告を求めておる、こういうことでございますが、わが国におきましては委員を派遣いた……
○福田国務大臣 お答えいたします。砂糖につきましては、御承知の通り、その九割を外国から輸入しておるわけです。そこで国産の砂糖というか、甘味資源というものを培養しなければならぬ、そういう政策を進めております。これは成績があまりによくないというお話のようでございますが、そうでないのです。なかなか私どもは期待をいたしておりまして、近い将来には、半分くらいは国内で自給をいたしたい、かように考えておるわけであります。さようなこともありますので、砂糖の輸入を自由化するかということについては慎重に考えていきたい。当面これを自由化するという考えは持っておりません。 それから大豆と菜種につきましては、これはも……
○福田国務大臣 お答えいたします。大豆につきましては、一応十月にこれを自由化したいという考えを持っております。ところが大豆を自由化いたしますると、生産者にも、それから消費者にも、また加工業者にも非常な影響があります。そこでそれらの影響をならした上、これを実施しなければならぬ。そのならし方で一番問題になるのは、これは生産者の場合なんです。生産者が今一俵三千二百円くらいで売っておるわけでありますが、これが下がっては困るというふうに考えております。そこで政府の方じゃそれを全部買い上げるということをまず基本の方針にしたいということを考えておるわけでございまするが、そのためには財源をどうするかという問題……
○福田国務大臣 農は国の基だというふうに古来いわれておりますが、経済的に見ましてもまことにさような通りに考える次第でございます。米の問題一つとらえてみましても、もし数年前までのような作況でありますれば、二、三億ドルの輸入をしなければならぬというような状態であります。今日そういう事態が改善されまして、輸入が非常に減っておるというようなことを考えましても、これは国際収支を支える面から言いまして、農業生産というものがわが国経済の上にきわめて重要な地位を保っておるのだ、かような考えを持っております。また国の経済の面から言いましても、安定的な需要を持つということ、これは農業人口が非常に多いという点から考……
○福田国務大臣 日韓会談に関連いたします米の輸入の問題でございますが、私も外務大臣から、今度は日韓会談がうまくいきそうだ、抑留者も帰れるようになるし、また貿易再開ということも考えられる。しかしそのかわり米を輸入しなければならないというような問題が今提起されておる、こういうことを聞いておる次第でございます。米を買うにいたしましても、その数量をどういうふうにするか、また価格をどういうふうにいたしますか、さらに玄米で買うのか、精米で買うのかというようなこまかい技術的問題もありますが、しかし要は、米を買うということがきまって、そのほかの問題は何らの効力がないのだということではこれは私どもは一顧の価値も……
○福田国務大臣 自由化をするという方に入るものでございます。
【次の発言】 全体的に見まして、または理論的に言えば、農産物といえども海外品も大手を広げて受け入れる、そのかわり日本の農産物も大いに買えという態勢かと私は思います。しかし、お話しのように、現実の日本の農業というものは零細農業であって、そういうわけには遺憾ながらいかないのです。そこで、私といたしましては、農産物の自由化ということにつきましては、できる限り慎重を期していきたい、かような考え方です。もちろん米麦、主食につきましては自由化はいたさない。また酪農製品というような今後期待されるような産業につきましても、これを適用しない。また砂糖……
○福田国務大臣 大豆につきましては特別の立法と特別の予算措置を検討中でございます。
【次の発言】 原則論としては全く同感でございます。
○福田国務大臣 外務大臣等から話がありまして、お話の通り、私の方からは抑留邦人の相互交換、それから玄米であるべきこと、さらに価格が公正であるべきこと、さらに今回のような買付は今回限りであること、かようなことを申し入れまして、さようなことならば数量の検討をいたしましょう、こういうことになっておるわけであります。それで大体いろいろな条件が討議されておりますが、特にお話のような玄米にするという問題、この点につきましては、まだ韓国側において検討中でございまして、妥結に至っておりません。私といたしましては、あくまでもその主張を貫きたい、かように考えております。
○福田(赳)委員 私は、自由民主党を代表いたしまして、池田内閣の政策の大綱につきまして御質問したい。 総理の演説を承ったのですが、その概要は外交、内政一体の原則の上に立って、外交的には中立政策を排し、また内政的には経済を大いに拡大して民生を安定する、それによって国際的地位も向上し、また国民の生活の向上をはかっていく、こういうことにあるように思うのであります。私、考えまするに、武力を持たない日本が今日世界においてどういう立場をとるべきであるか。戦前は世界の三大海軍国、また五大陸軍国ということで、ともかく武力を背景にして世界にものを言い、世界の繁栄と平和に貢献をしておったのです。ところが、それを……
○福田(赳)国務大臣 私もただいまお話しの五月、衆議院の院議をもって保安対策その他にで曇る限りの措置をする要請があったことは承知しております。今回の山野炭鉱の問題は、そういう議論が国会で行なわれておるというような最中に起こっておる。まことに残念に思っておりますが、政府といたしましても保安の予防的な意味における対策にも大いに意を用いなければならぬ、そういうようなところから、きょうの閣議におきまして、お話しのような意向の経費の支出ということもきめて、できる限りの協力をしてまいりたい、かように考えておる次第でございます。
【次の発言】 今度は科学技術庁の調整費の中から、金額はまだきまっておりませんが……
○福田(赳)国務大臣 私、このたび、大蔵大臣を拝命いたしましたが、職責がきわめて重大であると考えますので、ともかく全力を尽くしてまいりたい、そういう所存でございます。何とぞ皆さまの御協力のほどをお願い申し上げます。 この機会に、わが国経済の現状並びに当面の財政金融諸施策につきまして、私の所信の一端を申し述べさせていただきたいと存じます。 近年、わが国は、急速な経済発展をなし遂げ、国際経済社会におきまする地位も著しく向上してまいったのであります。しかしながら、このように発展を遂げたわが国経済にも、今後解決しなければならない諸問題が幾多存在しておると思うのであります。 すなわち、近年の高度成……
○福田(赳)国務大臣 政府として、いま経済の問題につきまして、二つの問題に取り組んでおるわけでございます。一つは、長期的な展望に立って、日本の経済をどういうふうに運営していくかという問題、もう一つは、当面の不況をどういうふうに克服するか、こういう問題であります。 この二つの問題に関連をいたしまして公債問題というものが、論議せられるに至っておるのでありまするが、まず長期の経済展望、長期的な経済政策をどういう方向に持っていくかという問題に関連しての問題であります。 今日わが国の財政の規模は非常に膨大化をいたしておるわけであります。戦前は軍事費が予算の約四割も占めたにもかかわらず、今日はそれが自……
○福田(赳)国務大臣 現状並びに現状に立ち至りました原因、これに対する認識、これと私どもが当面とっておる政策は完全につながっております。その認識そのものから出発して、そのための対策、こういうことになっておると考えております。そこに一点のズレがあるとは考えておりません。
【次の発言】 有効需要の問題は、これは主として財政面の対策が関連をしておるわけです。もとより、金融面におきましても金融緩和政策、そういうものから相当有効需要に関係してくるということも考えますが、当面おもなものは財政施策との関係だろうと思います。さきに政府のほうでは繰り上げ支出ということを財政並びに財政投融資の面で決定をいたしたわ……
○福田(赳)国務大臣 少しも変化はしておりません。具体化はしておりますが、変化はしていないのです。この前この委員会で私が、赤字公債は発行しない、そういう趣旨のことを申し上げたいということですが、そのとおりでありまして、それは今後の財政経済運営の中核として公債政策を採用する、それは健全財政の方針をいささかもゆるがすものではないということを申し上げておるわけですが、何か私が当面、たとえばことし考えてみますと、えらい歳入不足になる形勢なんです。それに対しては、当面の問題として臨時的に臨時の考えをとらなければならぬかどうか、その財源不足の対策としては、これは借り入れ金にするか、公債にするか、いずれにし……
○福田(赳)国務大臣 しばしば申し上げているのでありますが、公債発行ということについては、二つの場合に分けて御理解願いたいのであります。当面のこの不況を切り抜けたあとの経済の運営をどうするか、これは安定成長基調で運営する、こういうふうに申し上げておるのでありますが、その際におきまする財政運営の根本方針としては、減税ということを申し上げておるのであります。同時に、公債政策を導入する、こういうことも申し上げておるわけであります。その二つのことが基軸になって財政運営が行なわれる、かように御承知願いたいのであります。なぜそういう考え方をいたしますかということにつきましては、私は予算の使用につきましては……
○福田(赳)国務大臣 政府は、今回、昭和四十年度一般会計補正予算(第1号)を国会に提出いたしました。 ここに、予算委員会の御審議をお願いするにあたりまして、その概要を御説明申し上げます。 御承知のとおり、昨年秋、東京におきまして国際通貨基金第十九回総会が開催されたのでありますが、同総会におきまして、最近における世界経済及び国際貿易の発展とこれに伴う国際流動性に対する需要の増大に対処するため、全加盟国の総意として、国際通貨基金の割り当て額を増額する方針が決議され、その後本年二月、理事会において増資に関する決議案が作成されたのであります。この決議案は、国際通貨基金の全加盟国に対し、現在の割り当……
○福田(赳)国務大臣 ただいま御指摘の問題は、お話のように、ひとり刑事上の問題というふうに考えておりませんが、同時に行政としての問題として私も真剣に考えておるわけであります。この事件が公になりましてから、私はしばしば専売公社当局、特に総裁から経過の報告を聞いておるのであります。総裁も非常に遺憾の意を表明いたしておるわけであります。私も行政の監督の立場にある者といたしまして、なおこの事件の全貌を見守っておりまするが、刑事事件とは別な角度で考えておるということだけを申し上げさせていただきます。
【次の発言】 総裁も遺憾の意を表明し、私も監督にある立場の者といたしまして、行政上ゆゆしい問題である、か……
○福田(赳)国務大臣 ただいまの金保有の状態は満足すべき状態ではない、私はかように考えております。ただ、これは国際間における金の散布の状況等いろいろの事情がありますので、急激に改善するということはなかなかむずかしいかと思いますが、逐次その方向で努力をしていきたい、かように考えております。
【次の発言】 私は、ここ数年間に日本の経済が非常に発展した、そのメリットというものは、これは高く評価しなければならぬと思うのです。しかし、今日、現在の不況がこのような状態にあるというその分析については、大体佐々木さんと同じような考えを持つわけであります。したがいまして、いまこれから、またこれまでとっております……
○福田(赳)国務大臣 ただいま当面の停滞を打開するために全力をあげておるわけでございますが、その集中的な効果は秋口から出てくるであろう、こういうふうに見ておるわけであります。経済が異常な今日の状態からいつ安定した状態になるか、こういう時期の問題につきましては、私は、これからだんだんとつま先上がりにそういう方向に向いていくとは存じておりますけれども、これが的確にいつ通常の状態に戻るかということにつきましては、なるべくすみやかにそういうふうにしたいという努力をしておる、またそれを期待しつつ施策を進めておる、こういうふうにお答えいたしたいと思います。
○福田(赳)国務大臣 国民健康保険につきましては、お話のように、昨年度の精算不足分につきましては、繰り上げ措置をいたしたわけです。それから四十億円の臨時調整交付金を出すという措置をいたしたのです。その措置をいたしました結果、各種国民健康保険についてこれを配分をいたしたあとの状態を調査してみる。そうしますと、国民健康保険における財政状態は、非常に改善をされてきております。大かたが黒字になるというような結果になるわけであります。一部には赤字が依然として残るものもあるわけでありますが、これは、私は市町村などの国民健康保険当局の努力で解決し得る、こういうふうに考えております。 それから第二の御質問で……
○福田(赳)国務大臣 韓国は、アメリカから経済上、軍事上の援助を相当受けておるように承知しております。
【次の発言】 独立国家であるかどうかという判断は、その政府が自分の裁量において行動しておるかどうかということだろうと思いますが、韓国はりっぱに自分の裁量で動いておる国家である、かように考えます。
○福田(赳)国務大臣 関係省と相談をいたしまして善処いたします。
【次の発言】 まず、長期低利でありますが、これは農林漁業金融公庫から、できる限り、その性質に見合いまして、長期であり、かつ、低利であるものを供給したい、かように考えます。
なお税金につきましては、これは児舞い金的な意味を持ちました交付金でございますから、これは所得税なんかの面においてはほとんど問題が起こらないんじゃないか、かように考えます。ただ、休業中の営業に対しまする交付金的な部分につきまして法人税が一体どうなるかという問題がありまするが、私どもはこれも補償金であるというような性格をできる限り採用して、そうして個々の事案をな……
○福田(赳)国務大臣 国有財産を国家公務員に払い下げておるということが世間の話題になりまして、あるいは新聞、あるいは週刊誌等をにぎわしたのでありましたが、これはどうも国有財産の処理について国民に何か疑惑を与えるということになる、こう考えましたので、実は昨年の暮れ、大蔵省においては、大蔵省の職員に対して、さようなことがあってはならないという訓告をいたしたわけでありますが、各省においてどういう措置をとるかということを見ておりますと、まだそういう動きがない。そこで、私が、この三月でありますが、閣議にはかりまして、各省つまり全公務員にこの考え方を及ぼそう、また公務員のみならず、政府関係機関の職員、国鉄……
○福田(赳)国務大臣 行政管理庁の勧告はできる限り尊重すべきものである、私はこういうふうに考えております。できる限りと申しますわけは、やはり他の配慮が必要であり、特に他の配慮と申します中には、財政上の配慮というようなことがあるわけであります。そういうことから、できる限り尊重すべきものだ、こういうふうに考える次第です。 建設公団ができたが、できた意味がないじゃないか、こうおっしゃいますが、そんなことはないのです。これができる数年前までは、新線建設の事業規模というものは、大体百億円出るか出ないかという程度だったわけです。今日幾らになっておりますか、四、五倍の規模まできておるわけです。これは建設公……
○福田(赳)国務大臣 御承知のように、国民年金につきましてはその対象が零細だ、こういうようなことから、前々から高率の国庫負担をいたしておるわけであります。三分の一、こういう高率の補助になっておるわけであります。厚生年金につきましては昨年一五%が二〇%に、また私学、農林は今度一%上げて一六%というようなことになったのですが、それはそれぞれの財政事情と年金や共済組合の財政事情とを考慮いたしまして引き上げをした。しかし、かねがね高率になっておる国民年金につきましてはこれを動かす必要はない、こういう見解のもとにただいま御審議をお願いしておるわけであります。
○福田(赳)国務大臣 ただいま議題となりました昭和四十年度における財政処理の特別措置に関する法律案外一法律案につきまして、その提案の理由を御説明申し上げます。 初めに、昭和四十年度における財政処理の特別措置に関する法律案について申し上げます。 この法律案は、最近における経済情勢にかえりみ、昭和四十年度における租税及び印紙収入の異常な減少等に対処するため、必要な財政処理の特別措置をきめようとするものであります。 以下、この法律案の内容について御説明申し上げます。 第一は、公債の発行であります。昭和四十年度におきましては、経済活動の停滞に伴い、租税及び印紙収入は、当初見込み三兆二千八百七十……
○福田(赳)国務大臣 今年度は予算の実施の途中におきまして二千六百億円前後の財源欠陥が生ずることが明らかになったわけであります。これにどういうふうに対処すべきかということでございますが、今日経済界が未曾有の不況状態にある、そういうことを考えますときに、財政の規模を縮小する、つまり、歳出の節減をやってこれに対処するということは、経済の実情から見て適切でない。それじゃここで増税をするかということになるわけでありまするが、税の負担感というものが、今日しばしば申し上げているように、わが日本国民には非常に重いというふうに認識をいたしておるわけであります。したがって、増税をもって対処するということもできな……
○福田(赳)国務大臣 今日の不況は、ときどき申し上げておりますとおり、数年間設備投資が非常な過剰状態で続いておった。その結果設備が遊休状態に相当程度なっておる。その相当というスケールが大きい、非常に大きいわけであります。そこで、企業におきましては、資本費と人件費の負担、つまり設備が過剰だからといって、借金を払わないで済むか、あるいは利息を払わないで済むかというと、そういうわけにはいかない。また設備が遊休状態だといって、そのために集めた人を解雇するというわけにもまいるまい。その二つが個々の企業の収益を非常に圧迫するわけであります。それがほとんど全国的な風潮でありまする結果、ここに不況感というもの……
○福田(赳)国務大臣 ことしの公債と来年の公債は公債であることには違いありません。また、経済に与える影響、そういうような点につきましては、似通った点が多いと思いますが、これはそもそも出発点が違うのです。ことしの公債を考える以前に、昭和四十一年または四十二年以降において公債を出す政策に転換をしようということを構想しておったわけなのであります。その考え方につきましては前にも申し上げておりますが、とにかく社会資本がずいぶん立ちおくれになってきているのではないか、国力がここまでついてくればその問題をどうしても解決しなければならぬ時期にきている。それから、借金をもって罪悪視するような考えをとることは、こ……
○福田(赳)国務大臣 景気は、私はもう少し早い時期に上昇傾向をたどるかと思ったのです。まあ二、三カ月くらいおくれているような感じがするのです。 それは二つ根本的な問題があると思うのですが、一つは、今日の経済状態が非常に困難な状態である。これはわれわれが経験したことがないぐらいむずかしい状態なんです。私はこれがほんとうに回復するのには時間がかかると思いますが、回復に向かって歩み出すという段階にぽつぽつなるんじゃないかということを申し上げたのです。それはちょっとずれておるのです。それはそういう非常に困難な状態であるということ。それからもう一つの問題は、私どもは、そういう困難な状態に対して、金融政……
○福田(赳)国務大臣 ただいま議題となりました石油ガス税法案につきまして、提案の理由及びその内容を御説明申し上げます。 政府は、最近における自動車の燃料用石油ガスの消費の状況に顧み、揮発油に対する課税との権衡等を考慮して、新たに石油ガス税を設けることとするため、この法律案を提出した次第であります。 以下、この法律案の内容についてその大要を申し上げます。 この法律案は、自動車用の石油ガス容器に充てんされている石油ガスについて、石油ガスの充てん場からの移出または保税地域からの引き取りを課税原因として、その充てん者または引き取り者に対し、石油ガス一キログラムにつき十七円五十銭、一リットルに換算……
○福田(赳)国務大臣 今後における財政金融政策の基本的な考え方につきましては、先般の財政演説において明らかにしたところでありますが、本委員会において関係法律案の御審議をお願いするにあたり、重ねて所信の一端を申し述べ、御参考に供したいと存じます。 わが国経済はいま二つの問題に当面しております。それは不況の打開と安定成長路線の確立であります。 この二つの問題を同時に解決していかなければならない財政金融政策が、今後指針とすべき原則は、次の三つであると考えます。 第一は、経済の安定的な成長を確保することであり、第二は、経済各部門の均衡のとれた発展を期することであり、第三は、家庭と企業を通ずる蓄積……
○福田(赳)国務大臣 今日の経済情勢は非常に複雑異常であるのであります。普通の経済でありますれば、景気が悪いというと物価、賃金が下がる傾向をとるわけであります。それがそういうふうにいかないで、不況であるにかかわらず、物価というものが景気動向とは遊離した動きを示しておる。そこに私は問題があると思うのであります。物価の動きを見る場合におきましては、私は二つの要因があると思います。一つは、経済原則、つまり需給要因に従って動く要因が今日の物価の動きにあると思います。同時に、もう一つ見のがすことのできない大きな要因は、これはいわゆる構造問題といわれる根の深いものに出発しておる、そういう動きであります。経……
○福田(赳)国務大臣 国会の議事運営の問題かと思いますので、委員長からお話があるかと思います。
【次の発言】 記憶いたしておりません。
【次の発言】 記憶いたしておりません。
【次の発言】 見た記憶がございませんです。
【次の発言】 今日、代議士選出母体として後援会というものが大体どこにもあるようです。私はこれは正しい姿じゃないと思う。やはり選挙は政党対政党でやらなければならぬ。そこで初めて民意というものが国政に連なってくる、また、国民の政治意識もそれで高揚される、日本の政治水準というものが高くなる、こういうふうに思うのです。そこで私は、政党対政党の選挙制度――いまの選挙制度ではどうもそういう……
○福田(赳)国務大臣 平岡さんの話を聞いておりまして、ちょっと平岡さんと私と見解の違うところがあるのです。景気刺激ということばは使われませんが、需要刺激ですか、需要刺激政策をとるべきだ、こういうお話でありますが、私どもはそれだけでは満足しないのであります。つまり、今日われわれ当面の課題は、経済の不況克服をする、その一つの有力なる方法として需要喚起ということをすると同時に、この不況克服の過程を通じて経済を正常な姿に持っていく、こういう二つの問題に当面しているわけです。そこで、財政面からそういう政策をやっていこうということを考える場合におきまして、一定の財源であります場合、需要喚起、需要刺激という……
○福田(赳)国務大臣 申すまでもなく、農業近代化資金の助成は、農業協同組合などが行ないます近代施設に対して都道府県が利子補給をする、それに対して政府が補助をする、こういうたてまえをとっておるわけであります。政府が都道府県に対しましてそういう道筋から補助をする方法は、一つに限らないわけです。つまり、資金を持っておって、その運用益から出していこうという方法も考えられますし、また、一般財政の中から直接的に出していくという方法も考えられるわけです。そのいずれをとるかということは、その時点で考うべき問題でありますが、御承知のように、財政の状態で租税収入がずいぶん多額に集まってまいる、こういうような過去数……
○福田(赳)国務大臣 アメリカを中心としまして、世界景気は大体好況が持続されておる。ことにアメリカでは、ベトナムの問題があるものですから、景気の状況が他の国よりも非常に高い水準で動いておるようでありまして、たとえば、就業の状況なんか見てみますと、失業率というのが、ことしは見通しとしては三%台までになろう、これはアメリカとしてはいままで全く経験したことのないような状態だと聞いております。しかも、ベトナムに若い人が徴発されていくというようなことから、若年の労働者が不足する、その補給源をどこに求めるかというようなことがなかなかの問題でございますが、そういうようなことを考えてみまするときに、アメリカの……
○福田(赳)国務大臣 実態からいいますると、大ざっぱにいうと、そうかと思います。十億円という限度で残滓は残っているのですが、まず御趣旨のとおりかと思います。
【次の発言】 今般、予算の編成上財源をあれこれと模索した、その結果二百八十一億円の取りくずしをする、こういうことにしたのですが、この制度自体につきましてはこれを存続させたい、将来一般財源において余裕のある際には繰り入れをいたしたい、かように考えまして、制度を残すという意味をこの十億円に象徴いたしたわけであります。
【次の発言】 そのとおり御理解願って差しつかえないと思います。
○福田(赳)国務大臣 ただいまの附帯決議につきましては、政府といたしましては、御趣旨を尊重し、よく実態を調査した上、善処いたします。
【次の発言】 いずれもきょうお答えしてもいいのですが、時間がないというお話ですから、いずれ適当な機会にお答え申し上げます。
【次の発言】 なかなか重要な御指摘だと思います。私も横山さんの御指摘で初めてそういう問題があることを承知したような状態でございます。おっしゃることはいろいろ理由のあることかと思います。お話のように十分検討してみたい、さように考えます。
【次の発言】 前向きで検討いたします。
【次の発言】 これも、私も初めてのことでございますが、伺っていまし……
○福田(赳)国務大臣 たいへん御親切なおすすめでございます。十分私ども検討してみます。
【次の発言】 この問題は、ことしはつくらないほうが、いたずらな誤解を招かないことになるだろう、こういうふうに考えまして、まだ準備をしていないのです。そういうことで、ことしの問題としては間に合いかねるかもしれない。しかし、これはお話もありますし、そういうサイドの感覚、これもよくわかります。でありますから、前向きでひとつ検討してみる、かようにいたしたいと存じます。
【次の発言】 シャウプ税制のあとがまだ相当残っておる、そういうふうに思います。
【次の発言】 私もそう思います。
○福田(赳)国務大臣 結論から申し上げますと、平林さんのただいまの御指摘は十分わかるように思います。したがいまして、この問題は再検討することにいたしたいと存じます。つまり、そういう限度を設定している理由は、扶養親族等であって所得を有する者は、扶養控除の適用を受けると同時に、その所得が課税対象とされないことになるところから、限度額以下の所得を有する扶養親族と、所得を有しない扶養親族との間において実質的な控除額の差を増大させる、こういう理由、また第二には、税負担の回避をはかるため、納税者の所得、特に資産所得の分散の具に利用される度合いを大きくするおそれがある。そういうような理由であったわけでありま……
○福田(赳)国務大臣 ただいま主税局長から見解の表明がありましたが、藤田さんのおっしゃられるような一面も私はあると思うのです。配偶者を税法上一体どういうふうに扱うかという問題は、理論的な面もあり、また実際的の面もある。そういう両面から考えてみなきゃならぬ問題と思いますが、ともかく、これは今後税制を考えていく場合におきまする重大な問題の一つである、そういうふうに私は考えます。お話も、趣旨はよくわかりましたので、今後の検討にあたりましては十分考えてみたい、かように存じております。
【次の発言】 そのとおり真剣に検討してみるということにいたしたいと思います。
○福田(赳)国務大臣 ただいま附帯決議をいただきましたが、この附帯決議に対しましては、御趣旨の線に沿って努力をいたします。
【次の発言】 お話のように、いま日本の対外通商からいいますと、EEC諸国、これは非常におくれている。その中でも御指摘のフランスとイタリアが日本に対して差別待遇をしておるということは、非常に目立つわけであります。そういうことが影響しまして、EEC諸国というのは、国民総生産からいいましても、人口からいいましても、あるいは鉄鋼生産というようなことからいいましても、アメリカに匹敵するような大きな力があるわけですね。その貿易の日本に対するシェアを考えてみると、これは実に惨たんたるも……
○福田(赳)国務大臣 租税特別措置は、それによる減税額が大体二千二百億円くらい、そのうち、千四百億円余りは貯蓄奨励の目的を持っておるわけであります。それから四百億円が中小企業対策、三百億円程度が一般の企業対策、こういうように分類されるかと思うのです。 ただいま山田さんから、その政策的効果というお話でございますが、まず、この零細貯蓄の保護、奨励という見地からの特別措置は、私は、非常に大きな効果をあげておるのじゃあるまいか、そういうふうに見ております。今日、貯蓄ということが国の経済の中で非常に大きな意味を持つわけでございますが、これはどうしても育成しなければならぬ、そういうふうに考えておるわけで……
○福田(赳)国務大臣 応能ということは、租税負担能力に応ずる、こういうことでありまして、その応じ方は、これはその税の種類、その性質等によりましておのおの違ってくるわけでありますが、最も端的に応能主義というものを表現しておるのは、所得税の累進課税方式であります。そういう所得の高に応ずるという考え方はいろいろな税にもあるわけでありますが、また、資産税におきましてもそうであります。相続税におきましても累進的な考え方を取り入れておる。さらに、その他の物品税というようなものにおきましても、高級奢侈品というようなものに重課することは多少そういうような色彩も入っておるわけでございます。税の問題を考える上にお……
○福田(赳)国務大臣 横山委員も御承知のように、今回理事を増員いたしますのは、国民金融公庫において環境衛生融資をやろう、こういうためのものであります。そういう意味合いにおいて、この趣旨を実現する上において最も適当な方が選ばるべきことは当然のことでありまして、御説のとおりであります。そういう角度から選定をいたすということでございますが、何ぶんまだ国会で御審議中でもありますので、具体的な人事につきましては、厚生大臣からも御相談を受けておりません。
【次の発言】 御趣旨はそのとおりでありまして、これは環境衛生金融が円滑にいくというために最善の人事を行なうべきだ、こういうふうに考えます。ただ、その具体……
○福田(赳)国務大臣 固定資産税が国会において修正に相なりまして、その結果、大体五十億円、あるいは多少それをこえるような減収を生ずる見込みが出てまいったのであります。それに対しまして、国会側におきましては、その減収を国庫において負担するようにという要請がありますので、種々私どもとして検討いたしておるのでありまするが、ともかく、予算がこの二日に成立したばかりである。その早々にまた国庫の支出を要するような事態、これはわれわれとすると非常に当惑せざるを得ないわけであります。したがいまして、まだ具体的にどうこうするということまでは申し上げかねるのでありますが、しかし、国会の御要請もありますので、これが……
○福田(赳)国務大臣 横山委員からは毎回非常に参考になる御意見を聞かせていただきまして、まことにありがとうございます。
ただいまの問題は、生命保険の利益が、非常に高い、それに対して課税をするかあるいは保険料を下げるかという問題だろうと思いますが、私も問題点があることは承知しております。関係当局とよく相談いたしまして、できる限りのことをしてみたい、かように思います。
【次の発言】 私は、就任当初から、財政政策の究極の目標は、家庭にはゆとりを、企業には蓄積を、こう申し上げておる。私は今日でもそう思っておるんです。つまり、前途に対して希望を持つ生活、これが価値ある生活だ、こういうふうに私は考えるわ……
○福田(赳)国務大臣 具体案はまだきまっていないのでありますが、基本方針としては、とにかく特別の起債でありますので、その元利償還が地方財政に圧迫とならないように、ひとつ何らか政府が責任を持って措置を講じよう、こういうふうにいたしておるわけですが、まあ、地方財政、いろいろその他にも問題がありますので、総合的な対策の一環としてそういう基本方針のもとできめていきたい、まだ具体的になっておらないのでございます。
【次の発言】 そこまで国のほうの起債と一体としての考え方という進んだ考え方じゃありません。ありませんが、私は、景気が回復すると地方財政のほうの様相も変わってくると思いますが、ともかく、臨時的に……
○福田(赳)国務大臣 三公社五現業の給与は、お話のように、公労法によりまして両当事者間の団体協約できまる、こういうことになるわけでありまして、そういうことで、法的には当事者能力を三公社五現業は持っておる、そういう解釈をいたしております。ただ、この三公社五現業というものは、実際問題といたしますと、親方日の丸といいますか、政府がほとんどその財政に関与をしている、こういうようなものであり、したがいまして、団体協約をするにあたりましては、政府と緊密な関係があるということを無視してやるということはないだろうというふうに思うわけであります。法的な立場と実際上の問題とが違っておる面が出てくる。そこが山田さん……
○福田(赳)国務大臣 公認会計士の任務はこれからだんだん重要になってくると思うのです。イギリスあたりを見ますと、これは非常に高い経済社会における地位が与えられておるわけであります。制度的にはわが国も相当整ってきておるように思いますが、あとはやはりその衝に当たる関係者の徳義というか、道義、そういう問題になってくると思うのです。私は、こういう重大な職務を行なう公認会計士の皆さんに、ぜひその社会的、経済的任務というものをよく身に体して、それにふさわしいりっぱな行動をとってもらいたい、こういうことを期待する。制度としては、私は相当のところまできつつある、かように考えております。
○福田(赳)国務大臣 そのとおりなんです。つまり、火災保険会社が二十社あるわけです。その二十社が政府と再保険契約をおのおのするというのでなくて、そこに一つ中間段階をつくるという考え方をとっておるわけです。なぜ中間段階を置くかと申しますと、これは地震ばかりではないのでありまして、あるいは原子力というような場合におきましても、あるいは航空機事故というような場合におきましても、損害が非常に会社ごとに片寄る傾向が多いわけであります。そういう場合に対しましては、プール計算でもしてその損害を共同で分担するという考え方が取り入れられておるわけなんであります。今回の地震のできごとは、会社ごとに見まするときには……
○福田(赳)国務大臣 只松さんの先ほど来の、また、ただいまの御意見の御趣旨は、私は賛成であり、そのようにしていきたい考えでございます。ただ、いま御指摘の金融機関なんかになりますと、たとえば、銀行について言いますれば、監査役の監査もある。これは普通の会社でも同じでございますが、その上に日本銀行がこれを検査をする、あるいは大蔵省もまた検査をする。その検査も、ただ単に会計というばかりじゃありません。会計の問題も含めまして、会社全体の運営にわたって、相当厳重、精細な検査をとり行なうわけであります。そこへまた公認会計士の監査ということになりますと、これは相当重複してくるのではあるまいか、そういうことも考……
○福田(赳)国務大臣 ただいまの附帯決議に対しましては、御趣旨を尊重し、検討の上、善処をいたします。
○福田(赳)国務大臣 きょうは只松さんから税務の現場の行政執行につきましていろいろ御参考になるお話を承りまして、たいへんありがたく思っております。もとより、税務の執行は国民の最も大事な財産に関する問題でありますので、これは公正ということが貫かれなければならぬわけでございます。しかし、同時に、これは国民に接する末端の行政そのものでございますから、接し方というそこにもいろいろ検討、研究を重ねていかなければならぬ問題がある、かように考えます。行政の第一線に立つ者は、常に接する国民のその人の立場に立って一応自分も考えてみるという態度が必要である、私はかように常々申し上げておるわけであります。いまお話の……
○福田(赳)国務大臣 小林さんと長官とのきのうからのいきさつ、私はよく承知しませんが、所得税法においてはっきりしていることは、各税務署において多額納税者を公示するということになっております。(小林委員「公示と発表と違うかね」と呼ぶ)これは発表でございます。これは広く国民に発表することであります。そのとおりなんです。ただ、おそらくそれを全国五百幾つの税務署で発表したものを国税庁で取りまとめて、序列をつけていなかったのじゃないかと思います。そこで、そういう資料はまだ整えておりません、こういうことだと思います。もう発表はあなたのお話のとおり、政府において発表しておるわけであります。ただ、その整理を、……
○福田(赳)国務大臣 これは恩給の期待権という問題にからまってくると思うのです。したがって、その期待を与えたか与えないかという事実認定ですね、そういう角度の検討を必要とする、こういうふうに考えるわけであります。私が承知しているところでは、そういう点について国鉄の見解を聞きたい、こういうことになっており、国鉄においては調査中であって、なお大蔵省としてはこれが回答に接しておらぬ、これが現状であります。
当局の態度としては、国鉄の回答を待って処置する、かように御了承願います。
【次の発言】 大筋はそう御了承願います。
【次の発言】 それは期待権が一体どういう内容のものであるとか、まあ、いろいろこま……
○福田(赳)国務大臣 私は、恩給にいたしましても、あるいは共済にいたしましても、 スライド制、この基本的な原則は確立しておると思います。その適用が、恩給あるいは共済、その共済の中の三公社あるいは国家公務員というようなもの一つ一つにつきまして差異が出てくる、差別が出てくる、こういうことは私は適切ではないと思います。ただ、実質的に差別が出ないということでありますれば、その手続が必ずしも共通した手続でなければならぬというふうにも考えませんが、私はその手続がいまどういうふうになっているか詳細に承知もしておりません。期するところは、実質においてそう違いが出てくるようなことがあってはならぬ、それを実現する……
○福田(赳)国務大臣 今回の政府の考え方は、ただいま政府委員からお答えを申し上げておりますとおり、恩給と均衡をとる、こういう考え方に立っておるわけです。共済組合の給付、これは他の比較的これと同じ性格を持った給付、それとの権衡、これは常に私は考えておかなければならぬ問題だと思います。そういう水準全体としてこれが給付の内容が充実しているかどうかという問題は、これはあるだろうと思いますし、それは今後総合的に常に見ていかなければならぬ問題だと思いますが、ただいま共済組合の給付を検討するという段階の問題としますと、どうしても恩給と権衡をとるという考え方を捨て切るわけにまいらない、そういうふうに考えており……
○福田(赳)国務大臣 互助会の扱いにつきましては、いまお話のとおり与野党間で話が行なわれておることは、私もよくこれを承知しております。その話し合いの結論はできる限り私どもも尊重していく、かように考えております。
【次の発言】 本件につきましては、先般来この委員会でかなり詳細な論議が行なわれておりまして、私の見解はその際申し上げたのですが、ただいまお話のように、本件は特別な事情もありますので、また、堀委員におかれても、一般的に遡及原則ということはとらないというお話でもあります。そういうようなことを特別に考慮いたし、他に波及させないというようなことでありますれば、御趣旨の線に沿って検討いたしたい、……
○福田(赳)国務大臣 ただいま局長からお答え申し上げたとおり、この話は、そもそも国連から出てきているわけです。エカフェはもとより国連の機構でございまするし、また、エカフェの機構の一環として今度の銀行というものができるわけであります。そういうようなことで、中共が国連に入っていない現実から見ますると、中共がこの機構に参加するということは困難であろうことは御了解がいくのじゃないか、そういうふうに思います。中共をアジアのこういう種類の機構にどういうふうに位置づけていくか、これはいろいろ御意見もありましょうが、現実は、そういう議論とは違いまして国連に入っていない、こういう点で非常に困難な問題である、かよ……
○福田(赳)国務大臣 責任は外務、大蔵両省にあるわけであります。そのだれに責任があるかといえば、外務大臣と私に責任があるのでありまして、決して一局、一課の局長だの課長だのにあるわけではございません。これはもともと日本の利害という立場が先行している問題ではないのであります。アジアのフィナンシャルセンターとしての東京、その東京に本店が設置されることが適当である、こういう判断に従って東京を主張する、こういうことになったわけであります。この会議に臨むにあたりましても、私どもは東京であるべしというふうに考えてはおりましたが、これが東京になるかという点になれば、絶対になるのだというふうな非常にかたい見通し……
○福田(赳)国務大臣 インドネシアに対しましては、ただいまわが国としては債権が二億六、七千万ドルになりましょうか、その程度のものがあるのであります。その履行期が逐次やってくる、こういう関係になるわけであります。それで、インドネシアはわが日本ばかりじゃありません、ソビエト・ロシアその他の国々に対しまして相当多額の債務を持っておるわけであります。その総額が二十七億ドルぐらいになります。日本が一割程度、ソビエト・ロシアが非常に多いのでありまして、大体半分ぐらいになるわけであります。そういう状態でありますが、昨今非常な経済窮乏な状態であり、しかも貿易が萎縮をいたし、これらの負債に対する弁済が期限どおり……
○福田(赳)国務大臣 そのとおりに考えております。
【次の発言】 私は、平岡さんのお話、第一点の減税のほうは大体賛成だ、しかし第二点のほうはどうも賛成できない、こういうような腹でいろいろお聞きを願っておるようでございますが、第一点のほうは御賛成ですから別といたしまして、第二点の、ふえるほうをなぜ一体反対されるのだろうか、ちょっと私は理解ができない。私はあなたと同様に、土地は商品ではないという瀬戸山構想には賛成しております。そう思います。表現は別として、持っておる考え方自身は、私は賛成なのです。つまり、土地というものは生産できるものじゃない、普通の大量生産できる商品とは区別して考えなければならぬ……
○福田(赳)国務大臣 これはいろいろ議論のあるところなんです。実際問題として、私はやってみないと的確なことはわからぬと思います。しかし、いま御提案しておりますのは、そういう問題もありますが、同時に、収用を受ける人が今度は著しく不利な待遇を受ける、それとの権衡というか、その収用を受ける人の抱く感情、こういうものとの調整をとらなければならぬのじゃないか、こういうことなんですね。 私は、この問題については、基本的に言うと二つの考え方をしているのです。つまり、土地というのは、瀬戸山建設大臣の商品ではない、これは語弊があるかもしれませんが、私も一般の商品とは違う、こういうふうに見ます。つまり、これは生……
○福田(赳)国務大臣 御承知のように、会社の決算は、その期のとり方がまちまちでございまして、大体九月決算というのが相当多いわけであります。そこで、九月の決算を見るということは、下半期における法人税の収入を推算する上において非常に重要な点なんであります。さようなことで、この九月期の決算、これがはっきりするのが大体十一月初めになるわけでありますが、十一月初め集まります九月決算の諸資料を基本といたしまして、法人税につきましては見積もりをいたし、それからその他のものにつきましては、大体最近までの徴税の実績を基礎といたしまして、今後の見通しをこれに加味して税の収入額を算定し、それと当初の見積もり額との差……
○福田(赳)国務大臣 固定資産税に関する国会審議の経緯につきましては、私もよく承知しております。私どもといたしましては、地方行政委員会における審議の結果を待つ、こういうことでありましたが、御審議の結論が出る段階になりましたと承っておるのです。ついては、お話のように、その結果五十億円程度の欠陥を生ずる、こういうことになるわけであります。私は、地方財政は国の財政と一体だ、地方あっての国であり、国あっての地方である、そういうふうな考え方で地方財政問題に臨んでおるわけでありまするが、今回のこの歳入五十億程度の欠陥に対しましては、自治大臣ともよく相談をいたしますが、責任をもって措置いたしたい、かような考……
○福田(赳)国務大臣 さきに本院におきまして議決された地方税法の一部を改正する法律案に対する附帯決議にあります「本法案の修正によって生ずる減収額については、政府の責任において完全に補てんすること。」という事情は、私もよく承知しておるところであります。
すでに私は、この問題について誠意を持って処置すると所信を申し述べておるところでありますが、ここに重ねて、財源につきましては実質的に地方財政の負担とならない方法で処理する所存であることを申し述べます。
【次の発言】 補てんを一般財源でするかどうかという問題につきましては、一般財源で処理する、こういう考えであります。
それから第二に、金額はという……
○福田(赳)国務大臣 連合国占領軍などの行為等におきまして被害を受けた者に対して、御説のとおり、昭和三十六年法律第二百十五号で給付金が支給された。私はいいことが行なわれた、こういうふうに存じまして、処置完了、こういうふうに理解をしておったところ、今度内閣委員の皆さん、三党の各位から、いろいろの御意見を承った次第でございます。それで、御意見のとおり考えてみますると、今日なお処置を要する被害者もある、こういうふうに思いますので、それらの方に対しましては、何とかしかるべき措置を考慮いたしたい、かように考えておる次第でございます。
【次の発言】 処置の方法にりきましては、ただいま申し上げましたように、……
○福田(赳)国務大臣 今回蚕糸事業団が一本化の形で進められておるに際しまして、皆さんから非常な御協力をいただいておることについて御礼を申し上げます。これがうまくいくかいかないか、これは養蚕農民に重大な関連のある問題だと思います。ただ、ただいまお話のありました資本金の問題でありますが、これは資本金ばかりの問題でなく、融資能力ということも大きな問題であろうと思います。私も蚕繭糸の価格の安定というものにつきましては重大な関心を持っておることは、ただいま栗原委員からお話のとおりでございますが、とにかくこれがうまくいかなければもう困る、この段階とすると、大きな切り札としての蚕糸事業団だと思います。したが……
○福田(赳)国務大臣 政府は、今回、昭和四十年度一般会計補正予算(第3号)、特別会計補正予算(特第2号)及び政府関係機関補正予算(機第2号)を国会に提出いたしました。 ここに、予算委員会の御審議をお願いするにあたり、その概要を御説明申し上げます。 一般会計でございますが、昭和四十年度の租税及び印紙収入につきましては、経済活動の停滞を反映いたしまして、その収入見込み額が大幅な減少を来たすことが明らかとなりましたので、最近までの収納実績等を勘案して、今回、当初予算額から二千五百九十億円を減額することといたしております。この租税及び印紙収入の異常な減少に対しましては、その減収見込み額を補てんする……
○福田(赳)国務大臣 中期経済計画は、その策定後、特に国際収支の面等で大きな違いが出てきておるわけであります。私が財政政策を転換すると言う意味は、中期経済計画を基盤に置いておるわけではないのであります。つまり戦後十数年間にわたりまして均衡財政の方式がとられてきた。しかし、この均衡財政方式は、そのとられた当初、またその過程におきましては重要な意味合いがあった。しかし、今日の時点におきましては、国の力が相当強くなってきておる。こういう時期に、政府が幾らか借金をするというようなことがありましても、国の信用にかかわることはない。一方、国内の情勢を見ますと、国をささえておる財界というか企業、また家庭、そ……
○福田(赳)国務大臣 大体来年は実質で七%ないし八%にいたしたい、こういうことを申し上げたわけであります。
【次の発言】 大体その程度の成長の高さは維持したい、こういう気持ちであります。
【次の発言】 防衛費は国力に相応してこれを漸増する、こういうことでございまして、いま私どもが考えておりまする公債政策とは何らの関係がないのです。公債の発行につきましては、そういうただいまお話しのようないろいろお話もあります。ありますが、その点を明確にするために、公債の対象といたしましては、防衛費はこれを充てておらぬ、こういうたてまえを堅持してまいりたいと思っております。
○福田(赳)国務大臣 六十万円を若干上回るということを標準といたしまして、ただいま相談をいたしております。
【次の発言】 最後の打ち合わせをしておるところでありまして、まだ正確なことを申し上げる段階まで至っておりません。
【次の発言】 本会議でも申し上げておるわけですが、今後、財政としては、社会保障の問題、また社会開発投資の問題、そういうことが非常に重大になってくる。昭和四十一年度におきましても同様でございます。ただいまお話しのような、減税の恩典にあずからぬという階層に対しましては、特に社会保障政策をもって立ち向かわなければならぬ、かように考えておるわけであります。あるいは生活保護世帯の問題で……
○福田(赳)国務大臣 昭和四十一年度予算編成の基本方針及びその大綱につきましては、先日、本会議におきまして御説明いたしたところでありますが、本日から予算委員会で御審議をお願いいたしまするにあたり、あらためてその概要を御説明いたします。 昭和四十一年度予算の編成にあたりましては、先日の財政演説で申し述べました財政金融政策運営の基本的な考え方にのっとり、公債政策の導入による財政規模の積極的な拡大と画期的な大幅減税の断行を通じて、有効需要の拡大をはかり、景気のすみやかな回復を実現して経済を安定成長の路線に導くとともに、住宅、生活環境施設等の飛躍的な拡充をはじめ、物価対策の強化、社会資本の整備、社会……
○福田委員長 これより会議を開きます。
昭和四十一年度一般会計予算、昭和四十一年度特別会計予算、昭和四十一年度政府関係機関予算、以上三案を一括して議題とし、審査を進めます。
これより総括質疑に入りたいと思いますが、昨夜、東京湾において発生いたしました全日空機の墜落事故は、全く痛ましい、遺憾の限りでございます。
この際、罹災者の方々の御冥福を祈る意味におきまして、当委員会において黙祷をささげたいと存じますので、報道関係以外の方は全員起立を求めます。
【次の発言】 この際、内閣総理大臣より発言を求められておりますので、これを許します。内閣総理大臣。
○福田(赳)国務大臣 歳出の中で、国家、国民の財産としてあとに残るものである、さような性格のものを公共事業等と、かように考えたわけであります。
【次の発言】 国家、国民の資産として残るのでありますから、ひとしくこれは公共性の非常に高いものであります。
【次の発言】 これは除外をいたすことにいたしております。
【次の発言】 これは、国家、国民の資産として残るというよりは、結局消耗的なものになる、こういうふうに考えるからであります。
【次の発言】 公債発行の対象にはいたしません。
【次の発言】 公共事業費等という中には入れておりません。
【次の発言】 結局、兵舎等の施設といえども、これは防衛という……
○福田(赳)国務大臣 ただいま……。
【次の発言】 私が一番よく知っておりますから……。
ただいま野原さんからお尋ねのことは、私のおいに関係することなんです。福田某というおいがおりまして、私は私の身辺の者の行動につきましては、特に身を持するに厳格にするようにかねがね注意しております。私が非常にうるさいものですから、この福田某というのは私のところへ最近寄りつきません。その福田某というのが、その新聞で知ったのですが、罰金刑を受けた、こういうことでありまして、この福田某が私の私設秘書でも、またもちろん公の秘書でもありませんものですから、私の正式の秘書をして、朝日新聞には、私とは関係はない者であると……
○福田(赳)国務大臣 地方財政も国の財政と同様でございまして、この不況の影響を全面にかぶることになるわけであります。その上住民税の減税をはじめとし、各種の地方財源における減税、さようなことが行なわれますので、結局において、地方財政の収支不足額が二千五百億程度になるわけであります。それに対し、政府といたしましては交付税率の引き上げ、また特別交付金、合わせまして一千億円を提供する、それから千二百億円の特別債を起こすことを認める、こういうことにいたしまして、二千二百億円の財源対策を講じたわけであります。三百億近くのものがなお残るわけでありまするが、固定資産税、都市計画税の制度改正による増収が百三十億……
○福田(赳)国務大臣 運用預かりは金融機関における預金と同じような性格も持っておるわけであります。さようなことから、運用預かりというものにつきましては、非常に厳格にこれを見ていかなければならぬ、かような考え方でございます。したがいまして、いっそういう考えで容動いていくかというお話でありますが、すでにそういう考え方で行政の指導に当たっております。
【次の発言】 すでにそういう考え方で行政に当たっておるわけでありまするが、さらにこの問題については気をつけていきたい、かように考えます。
【次の発言】 昨年の五月に政府、日本銀行が山一証券の処置についてとりました措置、これは当時の経済界の動きから見なけ……
○福田(赳)国務大臣 私立学校に対する寄付に対しては、従来とも免税の措置があるわけです。(「制限されている」と呼ぶ者あり)これは、お話のとおり相当制限してきているわけです。それに対しまして、世論の一部に、大幅にその制限を緩和したらどうだという戸があるのでありまして、その声は一面においてもっともなところがある。しかしながら、これを大幅に緩和するということは、国家財政の財源として徴収すべき税を軽減するということでありまするから、国の財政支出を用いたのと結果においては何ら異なるところがないわけであります。私学はあくまでも私学であって、先ほど総理大臣が申し上げておりまするように、国家としては教育上の責……
○福田(赳)国務大臣 出します公債は、これは貸し出しの担保になることもありますし、あるいはオペレーションの対象にすることもあります。これはもう原則であります。しかし、この一年間の期間におきまして、今度発行する公債を担保にして貸し出しをすることも、またオペレーションの対象にすることもありません。そういう見通しでございます。
【次の発言】 公共企業体とは、読んで字のとおりでありまして、企業体であります。企業体としての運営をすべきものである。同時に公共性を持っておる、その公共に奉仕しなければならぬ、そういう性格のものを公共企業体というものと存じます。
○福田(赳)国務大臣 お話のように、いま一部負担制度はあります。ありますが、私が申し上げておりますように、この制度は医療費が増高する歯どめとしての作用をなさない程度のものである。それを実質的に歯どめとなるような働きができるように制度改正をしたらどうだ、これが私の卑見でございます。
【次の発言】 歳入は見積もりでありますから、それが年度の途中で変更になることはずいぶんあるわけです。租税収入あたりはよけいに出たり引っ込んだりいたします。それを一々修正はいたしておらないわけですが、前年度と比較する場合におきましては、多少異同はある、その実際のものじゃなくて、当初財政計画上御審議を願ったその数字を比較……
○福田(赳)国務大臣 今後といえども精励いたします。
【次の発言】 川俣委員のおっしゃること、まことにごもっともでございまして、私どもも精励いたしますから、何とぞ一刻もすみやかに御審議あらんことをお願い申し上げます。
【次の発言】 固定資産税の調整をいたすということもほんとうでありますし、また基地交付金の対象となる国有財産の評価がえをいたさなかったというのも、これも正しいやり方なんであります。つまり固定資産税と基地交付金は、これはその沿革において同じような趣旨を持っておりますが、しかし、その評価のやり方が一緒じゃないのであります。固定資産税は地方税法でその評価の方法がきめられておりますが、基地……
○福田(赳)国務大臣 ただいままでの吉田さんのお話、行政を簡素能率化、近代化しなければならぬ、これは敬意を持って拝聴したわけですが、現象といたしましては、ただいま総理からお話がありましたように、圧力団体というものに別にそう左右はされるわけではないのであります。大蔵省では、予算はみんなの意見を聞いてとりまとめたということでいたしたい。そういうようなことで、大蔵省が閣議に出す原案と別に、この辺でおさめるという案もまた用意をいたしておるわけです。その編成の一週間、十日の過程におきまして、みんなの意見を総合する。そして、それで手直しをする。結局多少の出入りはありますが、大蔵省が予定をいたしました別の案……
○福田(赳)国務大臣 歩積み両建てにつきましては、当委員会で毛大蔵委員会でも非常に論議をされたところでありまして、歩積み両建てというものは、現象としてはどうしてもあり得るのです。しかし、これが過当になってはならない。つまり歩積み両建てが行なわれるゆえんのものは、商取引の便利のためもあります。あるいは、銀行からの貸し金に対する担保というような意味合いも持ちます。いろいろの意味合いを持ちますが、それが度を越えて行なわれるということがありますれば、これは非常に問題だというのがこの委員会等における御論議だ、こういうふうに存じます。また、私どももそういうふうに心得ております。 そういうことで、歩積み両……
○福田(赳)国務大臣 国の公安を維持する力は十分とはいえないと思うのであります。そういう意味からいたしまして、逐次、警察要員の充足をはかっておるのでありまするが、昭和四十一年度もそういう考えで、定員は抑制するという中ではありまするが、警察要員の増強ということは考える。また、それに伴う機動力、待機宿舎等も含めまして、これを充実する。まあ、ともかく、できる限り今後も警察力の充足、国民に御心配かけないような体制、この強化にはつとめていきたい、かように考えております。
【次の発言】 その事情はむしろ外務省のほうがよく承知していると思います。私もそういう意向があるやに伺っておりまするが、まだ正式な話は受……
○福田(赳)国務大臣 物価の安定は経済政策で最も大事なことと、さように考えておるわけであります。さようなことから、予算の編成にあたりましても、物価対策につきましては、これを数少ない重点事項の一つといたしまして取り組んだ次第でございます。 私の気持ちから言うと、物価対策で有効な手があれば、しかもそれが予算の措置によって解決できるというならば、できる限りこれを取り入れていきたい、こういう考え方で立ち臨んだわけでございます。ただ、単に机上の計画だけではいけない。またそれに金がついたというだけでは、これまた申しわけないわけでありまして、これが有効に働くかどうかということを、大蔵省としては各省とも相談……
○福田(赳)国務大臣 二百億は別ワクでございます。ただ、従来百十数億貸しておるということはそのとおりでありますが、別ワクの二百億は指定施設に対しましての別ワクでありますので、指定施設に従来の貸し出しで該当するものがあればそっちのほうに移るという、こういう関係が起こるかと思います。しかし、あくまでも別ワクでございます。
【次の発言】 政府委員がお答えします。
【次の発言】 従来のものから、従来の指定施設の系統のものが二百億のほうへ移るものがあるわけであります。ですから、二百億プラス百五十億であったならば、百五十億マイナスX、こういうことになるわけであります。
○福田(赳)国務大臣 ただいま通産大臣からお話がありましたが、私も大体さように思います。
【次の発言】 山一のような日本銀行からの特融ということは考えられないところであります。
【次の発言】 よく、景気はいつなおるのですかというような質問に接するのですが、聞く意味が二通りあるのではないか、そういうふうに私は考えるわけであります。つまり、今日の経済不況の最大の根源は、何と申しましても設備過剰である。よく言われるようなデフレギャップがあるわけであります。このデフレギャップをある程度消して、そして相当程度の稼働率を達成するということになれば、そこに本格的な増収、増益形態というものが出てくる、こういう……
○福田(赳)国務大臣 ただいま運輸大臣から申し上げましたように、運賃法の成立遅延に伴う不足額は七十三億円あるのです。いまお話もありますが、企業努力といってもなかなか容易じゃないのでありまするが、はからざる緊急の事態でありますので、企業努力等をいたしまして、何とかそのうち五十億円はひねり出そうと努力してみたのです。参議院ではそういうことも申し上げた段階があるのでありますが、なかなかそれはむずかしい。そして四十三億ということに相なったわけであります。そうしますと、三十億円ぐらいの穴がどうしてもあくのです。これをどうするか、こういう問題でありますが、一つの方法としては、三十億だけ支出を削るという方法……
○福田委員長 これより会議を開きます。
この際、国政調査承認要求の件についておはかりいたします。
先般日本社会党、民主社会党より成規の予算委員会の開会を要求されておりましたので、この際、予算の実施状況に開する事項につきまして議長に対し、国政調査の承認を求めることとし、その手続等につきまして委員長に御一任願いたいと思います。御異議ありませんか。
【次の発言】 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。直ちに委員長において所要の手続を取ることにいたします。
○福田(赳)国務大臣 食管で商売をやるという考えは持ち合わしておりません。
【次の発言】 食糧行政ですね、そのために必要な費用は、これは一般会計で持っていいと思うのです。しかし、いま食管の会計に取り入れられております経費は、これは純粋な行政費じゃない。これは食糧管理をやっていくための費用でありまして、行政費とは区分さるべきものである、そういうふうに考えております。
ただ、御指摘の点は、これが行政費であるのか、あるいは管理経費であるのか、区分がちょっとあいまいであるという点だろうと思うのですが、しかし、そういうものは私はたくさんはないと思う。しかし、せめてもはっきりしているものは一般会計で持つ……
○福田(赳)国務大臣 わが国が出資する総額は二億ドルでございます。そのうち一億ドルは五カ年間に出資をしていくわけです。残りの一億は要求払いというか、将来の問題として払い込みは残されているわけです。五年間に出資を要する一億ドルは、その半分を現金、半分を国債、こういうことになっております。その現金は一般会計から支出をいたします。
【次の発言】 御質問の前のほうのところでちょっと申し上げておきますが、わが日本から渡辺総裁が出る形勢である、こういうことでございますが、これは総裁に選ばれましてもわが日本の指揮を受けていくという性格のものじゃない。これはアジアの国際機関の総裁としての行動をとるのでございま……
○福田国務大臣 共和製糖グループ問題に関連いたしまして、高槻の国有地が私有地と交換をされたわけであります。私も、この問題が提起されてから、事務当局から報告を聞いたのでありますが、大体この国有地は三千四百万程度の評価である。それが共和グループの必要資金の融資の担保になっておる。これが総額にすると三十数億円になりますが、これは添え担保なんです。はたしてその土地が幾らの担保として見られるものであるか、見られたものであるかということにつきましては、認定が非常に困難なんですが、いろんな資料から認定ができるものかできないものか、ただいま関係当局において調査を進めておる、こういう段階でございます。
○福田(赳)国務大臣 その点では、答申をよく尊重するという基本的なかまえでございます。自治省とよく相談をいたしまして、善処することにいたします。
【次の発言】 ただいまの問題につきましては、通産省であれやこれやと頭をいまひねっておるようでございますが、通産省ともよく相談いたしたいと存じます。
【次の発言】 最初に、対策についての審議会の答申が、どうも不十分じゃないかというようなお話でありますが、これは政府がこれに対して態度をきめる。これは国会の御決議もありますし、また各方面の御意見も聞かなければならぬが、ともかく日本の民間の衆知を集めてこういう知恵がしぼられた、こういう処方せんが出た、こういう……
○福田国務大臣 御承知のとおり、今回は特別会計を設けまして、鉱害はもとより、こういう石炭問題に関連した諸施設に対する費用を、これを全部この会計でまかなう、こういうふうにしております。この五年間の大体の見当をつけ、特に、四十二年度を、どうなるか、そういうことにつきましても、大ざっぱではありまするが、いろいろ検討しております。検討しておりますが、大体、この特別会計の収入でやっていける、こういうふうに見ておるわけであります。もっとも、多少年度によりましてでこぼこが出てくるようなことがあるかもしらぬ。これは私どもは長期的な観点をとっておるわけでありまするから、この年度間の調整は調整としてとっていく、こ……
○福田(赳)国務大臣 お尋ねの点は、消費者物価の問題かと思います。消費者物価が昭和三十六年以降ずっと上がり続けておる、非常に心配をいたしておるわけであります。何とかこれを鎮静させなければならぬ。経済の相当の高さの成長政策をとっておりますから、これを完全にストップする、私、これはむずかしいと思いますが、上がり幅が去年のように七%であるというような状態はまさに異常な状態である、そういう感覚のもとに物価問題とは取り組んでおるわけでございますが、私は、この対策としては、当面の施策とそれから長期的な施策と、二つあると思います。 この問題の根本的な解決は、私は長期施策にまつほかはないと考えます。 つま……
○福田(赳)国務大臣 アジア開発銀行構想に対しまして、わが国やアメリカが初めは消極的であったんだが、あとでえらい熱意を上げる、こういうふうになってきた、こういうことを言う人があるわけです。これは何らかの誤解じゃないか、こういうふうに思うのであります。 わが国といたしましては、従来とも海外の後進国援助に対しまして非常に慎重なかまえをとっておるのであります。つまり、後進国からは、最近の後進国援助ムード、そういうものを背景といたしまして、先進国と目するわが日本に対してずいぶんいろいろな協力の要請をしてくる。それに対して一々わが日本がいい返事のできるような状態じゃない。これはわが国の財政経済の状況を……
○福田(赳)国務大臣 ガソリン税の免税の問題につきましては、当委員会におきまして長きにわたって御検討をわずらわしました。まことにありがとうございました。
ただいまは御決議をいただきましたが、この御決議につきましては、御決議の趣旨を尊重いたしまして、今後政府におきましては慎重に対処してまいりたい、かように存ずる次第でございます。
【次の発言】 歩積み・両建て、特に中小企業者の場合におきまする歩積み・両建て問題につきまして御熱心なる御論議を承りました。
私といたしましても、この歩積み・両建て問題というのは、特に中小企業者につきましては、債務者、債権者という立場でなかなか解きくずしが困難なるもの……
○福田国務大臣 わが国の経済は、わが国だけの立場においてこれを運営することはできない、世界の経済の一環としての日本経済であります。そういう性格を持つのみならず、現時点で考えますときに、いよいよ国際貿易の自由化、これが進められつつあり、また、例のケネディラウンド交渉も今日の見通しでは大体来年はこれが軌道に乗る、こういう段階にきたわけです。 そういう際に処して、わが国の企業が国際自由競争裏に大いに驥足を伸ばさなきゃならぬ。それには一体どうするか。 私は、一つは、わが国の企業体質の問題があると思います。それからもう一つの問題は、金融面から見ましての金利問題があります。 わが国の企業は、他の先進……
○福田国務大臣 いまどちらの先進国へ参りましても、百円程度のものを札でやっておるというところはないのでございます。これは佐藤さんもよく御承知のことと思いますが、まあ大体二百円、そんなところ以下のものは硬貨でやる、こういうような風潮であります。 なぜそういう状況かと申しますると、やはりだんだんわれわれの文化が進んでまいる、そういう際に、やはりこれはコインでやるほうが、計算というようなことを考えてみるときに、あるいは最近特に流行しておるガチャンですね、あれを見ましても便利である。何か薄ぎたないような感じのする札というものにこだわる必要はないということかと思いますが、もともと、いまの百円銀貨、これ……
○福田国務大臣 所得税の決定額につきましては、五百万円以上を一定の期間税務署の施設においてこれを公告をするということになっておるのでありまして、それだけをただ単に集計する、これはそうむずかしいことではないと私は思うのですが、問題はこういうところにあるのではないかと思うのです。 一定期間を限って公告をする、個人の所得を公にする問題でありますから、その取り扱いを非常に慎重にしなければならぬ、これは御了解いただげるかと思うのでありますが、それを一定期間を過ぎた後においてさらに公表するというたてまえはいまないわけであります。それを、御要求に応じて公表することにするかしないか、これは法的たむずかしい問……
○福田国務大臣 御承知のように、酒米の価格が上がったわけです。さなきだに醸造家の中には非常に経理の困難を訴えている向きもある、そこで、この酒の価格を上げたい、こういう気分が業界にあるわけであります。ただ、私どもといたしますと、いま物価問題が非常に機微な段階にありますので、酒の価格の引き上げが与える物価面への影響等を考慮いたしますと、何とか業界においてこの私どもの気持ちに協力してもらいたい、こういうことに相なるわけであります。そういうことを業界にも申し上げておるのであります。業界のほうでも私どもの意のあるところをくみ取られまして、できる限りの協力をいたしましょう、こういうことになっておるわけです……
○福田(赳)国務大臣 わが国が当面しておる経済問題は二つあるわけでありまして、一つは景気を回復しなければならぬ、同時にまた、もう一つは物価の安定につとめなければならぬ、こういう問題かと思います。昭和四十一年度におきましては、適正な規模の公債の発行をいたすという方針に基づきまして、一面においては景気の回復をはかるが、しかし、発行額を適正な規模にとどめるということによりまして、物価政策に景気回復が支障を及ぼさない、こういう基本的な考え方をとったわけであります。私は、この考え方の推移がどういうふうになっておるかということを見てみる場合におきまして、きわめて順調に推移しておる、かように見ております。 ……
○福田(赳)国務大臣 そういう記憶はございませんです。
【次の発言】 生産者米価をきめるにあたりまして、消費者米価のことまでも考えないという考え方は私はよろしくないと思うのです。しかし、これを同時に、生産者米価は幾らである、消費者米価は幾らである、こういうことをきめることはなかなか困難である、これは角屋さんもよく御了察のできることだと思うのでございます。ただいま総理から御答弁がありましたように、総理は、生産者米価が上がる、上がったが、消費者米価はなるべくこれを据え置いていきたい、物価対策上の見地、また国民生計費の状況、そういうものを考えると何とかして据え置きたい、こういうお気持ちもありますこと……
○福田国務大臣 まだ昭和四十二年度の予算につきましては検討はいたしておりません。きょうも少し勉強させてもらいましたから、よく検討いたすことにいたします。
【次の発言】 宇宙開発につきましては、御承知のように宇宙開発審議会があります。それから答申も得ておるし、長期構想というものが打ち出されておるわけであります。四十二年を目標にいたしまして科学衛星の打ち上げをやろう、また、四十五年を目標にして実験衛星の打ち上げをやろう、こういうことになっておるのです。四十五年の先々までのことはまだ大蔵省としてもそう深く検討はいたしておりませんけれども、さしあたり四十二年という問題があります。これは相当進んできてお……
○福田国務大臣 二年ぶりでまた舞い戻ってまいりましたので、よろしくお願い申し上げたいと存じます。 私は、前回の大蔵大臣のとき、戦後初めて国債政策を財政に導入した。これに対して非常に責任も感じ、その成り行きを重大な関心を持って監視してまいったわけであります。幸いに私が心配しておった諸問題も、そうそう不都合なところもなく推移してきておると思うのですが、しかし、私が当面最大の関心を持っておるのは国際情勢であります。この推移にどういうふうにわが国経済財政を順応せしめていくか、こういう問題であります。それからもう一つは、当時私どもが考えておりましたより多少どうも物価の足取りのほうがゆに出ておる、かよう……
○福田国務大臣 国の財政需要が非常に進んでくるわけです。これはいままでの方式でいきますれば税でまかなうのです。それを佐藤内閣になってから、それもどうかというので公債で一部をまかなう、こういうことまでいたしておるわけなんでありまして、それだけ国民の負担は減っておる。 それから、個人所得税が減税で減っておるというが、それにもかかわらず収入はふえておるという話でありますが、これは、会社の場合におきまして給与が上がるのです。したがってその個人勤労所得税がふえる。しかし、会社の利益はそうはふえない、こういうためにあなたのおっしゃるような現象が出てくるわけであります。これは働く者に大いにひとつという考え……
○福田国務大臣 北海道の御出身の箕輪委員のお気持ちはよくわかります。 私といたしましてはまだ正式に運輸省から話を聞いたわけではございませんが、とにかく過疎過密問題の解決、これは七〇年代が当面している最大の問題であります。その間において新幹線が持つ意義は重大だと思います。そのための青函トンネル、これもきわめて重要なものであるということは十分認識をしておるわけであります。大蔵省といたしましても、相談がありましたならば積極的な姿勢で対処していきたい、かように考えております。
○福田国務大臣 不安といいましょうか、欠陥といいましょうか、長期的に見ますと、世界経済が戦後非常な勢いで発展をする、その発展する勢いに対しまして国際通貨がよけいに必要になってくる、それに対していままではドルがその役目を果たしてきたのです。そのドルの背景にはアメリカが膨大な金を持っていた。戦後三百億ドル――四百億ドル世界で金があるといわれた、その三百億ドルも持っておった。それがだんだんと減って、今日では百億ドルを切ろうかというところまで減ってきておるので、もう限度にきておる。そうすると、これから世界の伸び行く経済に応ずる通貨の供給をどういうふうにしてやろうかという根本問題があるわけなのです。そこ……
○福田国務大臣 世界経済は非常に発展しておる。一言で言うと、それをドルでまかなってきたわけですが、そのドルもなかなかこの発展の激しさに応じ切れない、これがSDRを必要とする最大の原因だ、こういうふうに見ております。
【次の発言】 いま申し上げたことに結論は尽きるわけですが、世界経済が非常な勢いで進歩発展する。それに対して、ドルといいますか、その背後にある金ですね、これが世界経済の決済手段として使われてきた。ところが、その金とドル、金の生産といたしましても、そう多いわけではございません。それからドルといたしましても、戦後はとにかく世界四百億ドルの金の中で三百億ドルを保有しておったアメリカである。……
○福田国務大臣 どうも人の国の国際収支の見通し、私がこう思うというようなことをなかなか申し上げにくいのですが、人がこう言っているということを申し上げます。 つまり、いま非常に国際収支がむずかしい状態で、御承知のように、ニクソン新政権は、あるいは財政の圧縮をやる、あるいは税の一〇%課税を継続して施行する、あるいは金利引き上げ政策をとる、いろいろな形の対策をとっておりますが、なかなか大ごとであるというふうに私は思います。しかし、根本的な問題はベトナム戦争だろうという見方、これが一般的であるというような感じが私はするのです。ベトナム戦争のおさまり、これに伴いましてアメリカの国際収支は著しく改善され……
○福田国務大臣 事務当局から説明いたします。
【次の発言】 ただいまおっしゃるような場合もありますし、また規程がちゃんと案ができまして、それに基づいて認める場合もある。これはケース・バイ・ケースですね、そういう状況です。
【次の発言】 私は、近代国家におきまして国が担当する分野、つまり財政需要というものがだんだんとかさんでくる、こういうふうに見るわけであります。このかさむ国の需要を、在来の財政方式でいいますと増税でまかなう、こういうことになるわけでございます。それも一つの行き方でありましょう。しかしながらわが国は、有史以来あれだけの大戦争をして、全国多くの地域が焼き払われ、国全体として資源を失……
○福田国務大臣 ただいま議題となりました四十二年度一般会計予備費使用総調書(その2)外三件の事後承諾を求める件につきまして、その概要を御説明申し上げます。 まず、昭和四十二年度一般会計予備費につきましては、その予算額は、五百三十億円であり、このうち、財政法第三十五条(予備費の管理及び使用)の規定により、昭和四十二年四月二十八日から同年十二月二十二日までの間において使用を決定いたしました金額は、二百八十八億四千百万円余であり、これにつきましては、すでに第五十八回国会にその事後承諾を求める件として提出いたしまして、御承諾を得たところでありますが、その後、昭和四十三年一月二十三日から同年三月二十八……
○福田国務大臣 ただいま田中委員からの御指摘はまことにごもっともと思います。この問題は去る三月四日の本院予算委員会におきまして、田中委員から御指摘に相なり、私はあの席で、あの書類を見まして、実はこういう問題があるんかなということを初めて認識をいたしたわけであります。とっさのことでありますので、十分なお答えができませんので、十分検討いたします、こういうふうに申し上げたのでございますが、さて決算委員会において提案をされるという際に、そのことの付言がなかった、こういういきさつになっておりますことはまことに遺憾なことでありまして、この席をかりましておわび申し上げます。 そこで、今後の問題でありますが……
○福田国務大臣 田中先生から憲法、財政法にわたる法律的な詳細にわたる御質問がありましたことを伺っております。ところが、私も法律の専門家じゃないものですから、一生懸命理解するようにつとめてはみたのですが、御承知のように、昼間は朝から晩まで委員会に出頭しなければならぬ、また夜は夜で国務を処理しなければならぬ、こういうようなことで十分そしゃくしきれないのです。そういうようなことで、私からこのむずかしい田中博士の御質問に対して御答弁をすることはできませんが、御質問がありましたので、大蔵省また法制局、いろいろ検討はいたしておりますので、ひとつそちらのほうから答弁をいたさせます。
○福田国務大臣 田中委員の御要求に対しましては資料として提出しておるわけですが、これを要するに、「支出」といい、「使用」といい、「支弁」ということばになっておりますが、いずれもこれは同意義である、こういう見解なんです。三十六条には「支弁」というふうにありますが、しかし三十五条のほうでは「使用」、憲法のほうでは「支出」、これはいずれも同義だ、こういうことで、おそらく「使用調書」、こういうことにいまなっておるかと思うのです。そういうことで統一見解を資料として提出してありますが、なお疑義がありますようなので、なお今後ともお互いに検討する、こういうことにしたらどうか、こういうように存じます。
○福田国務大臣 私は日本一のけちんぼうをもって任じておるのであります。またそうなければならぬと思っております。しかし、けちんぼうであるという意味は、必要なところに金を回す、そのために不要不急のものに対してけちんぼうである、こういうことでございます。 いまの特許の問題でありますが、これからの日本の将来ということを考えてみまするときに、やはり日本人の頭脳開発、これは非常に重大な問題になってくると思いますので、この予算措置につきましては、通産省ともよく相談をいたしまして、ひとつ支障のないようにいたしていきたい、かように考えております。いまいろいろの御指摘がありましたが、そういう気持ちであるというこ……
○福田国務大臣 いよいよ本通常国会において、諸法案の審議をお願いいたすわけでありまするが、これに先立ちまして、私の所信を申し述べたいと存じます。 私の財政金融政策に臨む所信につきましては、すでに臨時国会において当委員会、また、通常国会におきましては本会議におきまして申し上げております。なお、本日はここにプリントをいたしまして、皆さまに配付をしてあるわけでありまするが、臨時国会のものと、それから本会議におけるものと、大体同じであります。したがいまして、これを朗読することを避けまして、私の考えておる諸問題について若干補足をさしていただきたい、かようにしたいと思うのであります。 私は、公債政策を……
○福田国務大臣 ただいま議題となりました国際通貨基金及び国際復興開発銀行への加盟に伴う措置に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、提案の理由及びその概要を御説明申し上げます。 わが国経済の持続的成長を達成するためには、世界経済が着実に発展していくことが欠くべからざる前提であり、またそのためには、世界貿易が順調に伸びていくことが必要であります。さらに世界貿易の伸長には、世界全体としての準備資産の総量、すなわち国際流動性が、貿易の伸びに見合って適度に増加していくことがぜひとも必要であります。 ところで、現在、国際流動性は、主として金と米ドルとから成り立っておりますが、金の生産は自然の条……
○福田国務大臣 非常に大ざっぱに言いますと、ただいまお話しのようなことかと思います。
【次の発言】 国際経済というものは、一国が間違いがあればそれが他に波及するような性格というものがあるのでありまして、全く国際連帯という角度から考えられなければならぬ制度、機構であります。そういう意味において、いま英国が赤字である、それの救済か、こういうような話でありますが、それは当面は英国の救済に役立たないとはいえないです。大いに役立つわけですね。しかし、だからといって英国の救済のために設けられる制度じゃない。あくまでも国際通貨機構というものは世界連帯、こういう角度で検討されておる、かように御了承を願います。
○福田国務大臣 それはあるのですね。国内でも、経済規模が大きくなれば、それだけ通貨が必要になる。それから国際社会でも、取引が大きくなれば、やはりそれだけ金の量がよけいになる、こういう相関関係は長い間あるわけでございます。
【次の発言】 現実の問題といたしますと、金の保有をただいまふやすということは非常にむずかしいわけなんです。つまり、二重価格という措置がとられて以来、そうなってきているわけなんであります。私は、原則論、抽象論といたしましては、やはり日本の国の外貨保有高が三十億ドルをこえんとする状況になってきた、そうすると、やはり金の保有の額というものをふやす余地が出てきた、こういうふうに見てお……
○福田国務大臣 本法律案につきましては、直ちに賛成しがたいところでありますが、この法律案による減税の趣旨は、昭和四十四年度以降の産米についてはこの種の特例措置は講じないことを前提として、農業所得者の税負担の激変を緩和するために、本年限り経過的に措置を講ずるものであるので、あえて反対はいたしません。
【次の発言】 御説のように、映画演劇についての入場税は大体横ばいです。伸びがない。経済成長の非常に急激に進行しておる状態からいたしますと、まあ、実質的には減っておるようなかっこうになるわけです。しかし、この税というもの、まあ、いろいろの見方がありましょうが、私どもといたしますと、いわゆる間接税、これ……
○福田国務大臣 まことに適切な御指摘と存じます。これはどうしても考えなければならぬ問題だと存じます。ことに、四十四年度は電源開発の株式を一部売り払うということを考えておりますので、この機会にぜひともお話しのような趣旨の仕組みを定着させたい、かように考えております。
【次の発言】 ただいま御決議のありました事項につきましては、御趣旨に沿うよう、今後一そうの配慮をいたす所存であります。
【次の発言】 ただいま議題となりました所得税法の一部を改正する法律案につきまして、提案の理由及びその内容を御説明申し上げます。
政府は、さきに経済の安定的成長に即応する税制のあり方とその具体化の方策につきまして、……
○福田国務大臣 公債をどういうふうに運用していくか、これの考え方は初めから今日まで全然変わりません。つまり、不況時には公債を増発して需要を刺激する、また、好況時には公債の発行額を減額いたしまして需要の抑制をはかる、それで、国民経済全体をなだらかに成長発展させていくために財政を働かせる。この考え方は、今日ごうも変わっていないのです。ただ多少、皆さんがごらんになって疑いを持たれるのは、たとえば去年あたり非常に好況だった、そのときに多額の公債が発行された、こういうことをさすのだろうと思いますが、しかし、ことし四十三年度というこの年は、公債もずっと減って、四千八百億というふうになっております。それから……
○福田国務大臣 保有税については、これはいろいろ問題があると思いますが、評価基準を、固定資産税だ、あるいは公示制度だ、あるいは相続税だ、こういうようなことでばらばらにしておる姿は、私は、よくないと思います。これはなるべく政府の行政の効率をあげる、しかも安くあげるという見地から、検討してみたいと思います。
【次の発言】 土地は製造できるものじゃなくて、これは国民全体が最も効率高く利用すべきでありましょう。土地所有権というものが認められておるけれども、それはそういう意味におきまして一億国民からその所有者が信託を受けているのだ、こういうふうに私は理解をしたいのですが、そういう意味からいいますと、遊休……
○福田国務大臣 この政府原案は慎重に審議をいたしまして、現時点においてはこれ以上の手はあるまい、こういうふうに考えた結論であります。決して水のあわのごときものではありません。 まず、個人の土地につきまして、五年以上の長期にわたる保有者がこれを手放すという際に税額を軽減する、分離課税のもとに税率も低くする、こういう措置をとります結果、土地の放出、つまり供給ですね、これが非常に促進をされる、こういうふうに見ております。久保田さんのところなんかはどうか知りませんけれども、私どものところには多数の国民から反応がきておるのであります。非常にいい、私は手放します、また手放したいと思っておったが、法律案が……
○福田国務大臣 お話しの筋はまことにごもっともと思うのです。問題は、技術的にかなりむずかしい点がありやしないか。それからいまの税務官庁の事務能力、これにも相当大きな影響もある問題かと思うのです。しかし、お話しの筋はごもっともでありますので、事務当局でできる限りの検討をするように要請してみようと、かようにお答え申し上げておきます。
【次の発言】 先ほど本会議でもお答えいたしたのですが、どうもこの問題、長い間の議論の焦点になっておるわけですが、同族会社が内部留保する、それはつまり、それを配当とした場合には所得税がかかるわけですね。その所得税を免れてしまうという結果になるわけであります。そこで個人事……
○福田国務大臣 税体系から見まして医療課税が問題がある、御指摘のとおりと思います。ただ、この医療特別措置ですね。これの沿革というものについてもまた只松さん御承知と思うのです。二十九年でありましたか、時の一点単価の問題です。これとひっからまってこの問題が議員立法として成立をし、自来今日に至っておるわけですが、この一点単価との関連、これがまたこの問題を非常に複雑かつ困難にいたしておると思うわけなんであります。御指摘のような面もありますが、そういう困難な問題もあります。(発言する者あり)とにかくとくと拝聴いたしましたが、そういう困難なということも御承知願った上、私どもといたしましても税体系の合理化と……
○福田国務大臣 私、全然その話を聞いておりませんので、通産省のほうから、あるいは聞いておるかもしれませんので、答えていただきます。
【次の発言】 いろいろ韓国のほうで言っておりますが、日本の外交はどこまでも日本の国益を中心にしてやっていくのです。他国がどういうことを言おうが――これは韓国に限りません。どこの国がどう言おうが、日本は日本として自主的に外交の路線を決定する。これが大原則であるということをひとつ御承知願いたいのであります。
○福田国務大臣 連日、皆さん御苦労さまです。 アジア開発銀行の総会が、来たる十日、十一日、十二日、この三日間にわたって開催されます。各国も大蔵大臣が出席されるところが多いのでありますが、まあアジア開発銀行でございますので、わが国から私にぜひ出席をせられたい、こういう要請があります。 ついては、国会は皆さん非常に御多端のおりでございますけれども、まあひとつそれに出席をさせていただきたい、かように考えます。来たる火曜日八日に出発いたしまして十四日の月曜日に帰ってまいりたい、かように考えますが、留守中何かとまた皆さんにお世話になると思いますが、よろしくお願いいたします。
○福田国務大臣 一週間、皆さんにおひまをいただきまして、昨晩帰ってまいりました。 向こうへ私自身が参りましてたいへんよかったと思いましたのは、アジア各国の大蔵大臣がほとんど例外なしに参っておったことであります。それから、域外国におきましても、アメリカの財務長官などが参加しております。そこへわが国の蔵相が欠席だということになると、アジア諸国に対して非常に失望感を与えた、こういうふうに思いますが、まあ行かしてもらってたいへんよかったと思います。 会議のほうは、御承知のようにわが国としては、民間資金の導入に先進国は努力すべきである、また、アジア開銀を通ずる融資が銀行ベースのみならず、より緩和され……
○福田国務大臣 ことしの国際収支につきましては、経済見通しにおきまして、一億ドルの黒字という見通しをいたしておるわけであります。もとよりこれは見込みでありまして、どういう実際上の変化を示すか、これは予断を許しませんが、この見通しに対して大きな影響を与える要因というものは何であるかというと、これはヨーロッパの通貨問題がどういうふうな解決をたどるか、もしこの通貨問題の解決にやりそこないがあるというようなことになると、通商不安につながって、わが国の輸出に影響するところがあるのじゃあるまいか、それが第一点です。 それから第二点は、何と申しましても、わが国の輸出の大宗といいますか、それを占めるものはア……
○福田国務大臣 ただいま国鉄副総裁からお答えがあったとおりでありまして、これは独占権を与えられておる、それで公共の任務をやっておる、そういうことから今日まで来ておる、こういうことなんです。
【次の発言】 公共体だから財政が窮屈になってもほうっておいていいかというと、そうはいかない。そこで国は総合的に援助をするというので、今回大幅な財政援助をする。その個々についてするのじゃないのですよ、総合的にするというたてまえであります。
【次の発言】 その援助の方法がいろいろあると思うのですが、あなたは個別的な立場から考えておりますが、そうではなくて、総合的に援助する、もっと大幅な援助をする、こういうことな……
○福田国務大臣 首都圏つまり過密地帯ですね、この交通問題は今後の輸送体系の中で非常に重大な問題になってくる、これはもう只松さん御指摘のとおりであります。そういうことから、国鉄におきましても東京近郊、武蔵野線というものに非常な重点を置いて輸送力増強をしようということをやっております。大蔵省でももちろんそういう体制に即応する、それであればこそ今回国鉄の十カ年展望に立ちました再建計画、これに全面的に協力をする、こういうかまえを示し、またさらに、路面交通の非常に困難であろうという展望に即応いたしまして、地下鉄に対しましては、四十五年度から新たな援助対策をとろうという方針のもとにいま検討を進めておる。お……
○福田国務大臣 今回の法律は、石炭鉱業審議会で、各界の専門家、有識者が集まりましてきわめて念入りな調査をしてくれた、その答申に基づいて御提案を申し上げておるわけです。この審議会の主宰者、皆さん方の御意見では、これ以上の案はできない、これが最終のものである、これによって必ず石炭鉱業の再建ができる、かように申しております。政府もぜひこれを実行してもらいたい、こういうことでありますので、大体そのまま立法化いたしまして、いま御審議をお願いをしておる、こういうことであります。通産省でもよく検討されまして、これでいくほかはあるまい、これでだいじょうぶだ、かように考えております。
○福田国務大臣 率直に申しまして、私はあんまりこの問題そう掘り下げた検討をいたしておりません。したがって、権威あるお答えをすることが困難なのですが、しかし、私が承っておりまして、問題のあることはよくわかりました。あなたの御意見もよくわかりました。問題ろ、これは自治省がどういう見解をとるか、こういう問題なんであります。大蔵省としても関連のあることでありますので、なお今後ひとつよくこの問題を検討してみます。
【次の発言】 過密、過疎問題は、これからしばらくの間わが国が当面する非常にむずかしい大きな問題だろうと思うのです。これは過疎現象あるいは過密現象、その一局面をとらえて、さあ施策をするというよう……
○福田国務大臣 ただいまの附帯決議につきましては、政府といたしましても、御趣旨を尊重して善処いたしたいと存じます。
【次の発言】 皆さまの御協力によりまして成立をいたしました国際通貨基金の改定案件、あれに基づきましてきょう閣議で決定いたしまして、あと国際通貨基金に対しまして、わが国がこれを承認をする、こういう通告をいたすことに相なりました。
皆さんの御協力に御礼を申し上げるとともに、御報告申し上げる次第であります。(拍手)
【次の発言】 ただいま議題となりました国税通則法の一部を改正する法律案につきまして、提案の理由及びその内容を御説明申し上げます。
政府は、昭和四十四年度税制改正の一環と……
○福田国務大臣 どうも他国の経済情勢についてその判断を申し上げるということはきわめてデリケートなことであって、申し上げにくい点が多々あるのでありますが、最近のヨーロッパの通貨不安、これはドゴール大統領の国民投票の敗北によるフランスの通貨不安というところで始まっておるわけです。フランスの状況の推移を注視しておったのでありますが、これがフランスは一応大統領選挙待ちというような形でやや安定をしてきたように見受けられます。かえって非常に安定をしておったドイツに問題が起こってきておるようであります。つまりヨーロッパ全体にわたり何となく巻き起こった通貨不安、その結果マルク買いが起こってきておる。そのマルク……
○福田国務大臣 公務員給与に関する考え方は、すでにしばしば申し上げておるとおりであります。なるべくすみやかにこれを完全実施をいたしたい、こういうことでありまして、この考え方にはいまでも変わりはございませんです。
【次の発言】 それは、なるべくすみやかに実施したいというのが基本方針なのです。それはいかなる時期から実施するかという問題になりますと、佐藤総裁がいかなる意見を申し出るか、それにも関係もあるし、それから実施の時点における財政の状況、そういうものにも関係がある、かように考えております。
【次の発言】 もうすでに五%は七月から組んであるのです。そのほかに予備費がありますからね。ですから、この……
○福田国務大臣 ただいま主税局長がお答えしたところで明らかだと思うのですが、ロイアルティーにつきましては、わが国はどっちかといえば、経済のスケールは大きくはなったけれども技術的にはまだかなりおくれておる実情とすると、外国のロイアルティーをずいぶん使っており、わが国のロイアルティーを外国が使っておるということは少ないわけである。これは御承知のとおりであります。そういうことからロイアルティー課税というものは考えていかなければならぬ。したがって、わが国の技術が進歩するのに伴いましてこれは改変をしてよろしいのではないか、さように存じます。
【次の発言】 租税条約を各国との間に持つことは、貿易日本、こう……
○福田国務大臣 協議団の制度は、これは協議団そのものが税務の執行機関である国税局長の配下に属しておる、こういう点が指摘されるわけであります。その結果、国税庁長官が出すところの通達に国税局長が支配される、その国税局長がさらにまた協議団に対して影響力を及ぼす、こういうようなことで、協議団の救済手段としての使命に欠くるところがあるのではあるまいか、さような批判が従来ともあったわけであります。そういう批判にこたえる、こういう意味で今同不服審判所制度を設ける、こういうことにいたしたわけでございます。
【次の発言】 今回の改正というか新しい審判所の制度は、いまの協議団の制度がいわゆる同じ穴のムジナという色……
○福田国務大臣 税務当局としては、青色申告制度、これが普及されることを切に期待しておるわけです。いま標準率表のお話でございますが、これは公表されるということになると、青色申告制度、これが一番正確に納税者の負担力を表明する行き方である、こういうふうに思いますが、この普及を阻害するというような結果になる。これは御想像をお願いできるんじゃないかというふうに思いますが、そういうことから標準率表を使うということは、これはそういうやり方はやっておりますけれども、必ずしも理想的なものであるというふうには考えておらないのです。そういうようなことから、何とかして標準率表というようなものが一般化されるというのと逆……
○福田国務大臣 平林さんから前回この問題について御熱心な御議論が展開されました。そのときも申し上げたんですが、これはひとつ実情をよく調べてみましょう、こういうことになりまして目下実情精査中でございます。ただいままでとってきておる私どもの考え方、考え方として間違いはない、そういうふうに思いますが、これが考え方は考え方として、実際問題として妥当であるか、こういうことが問題点だ、こういう認識を持っておるわけであります。よく実情を精査いたしました結果、適切な結論を下したい、かように考えております。
【次の発言】 御指摘のように、同族会社につきましては、いろいろたてまえの問題と実際上の問題とあると思うの……
○福田国務大臣 先ほどから主税局長から申し上げておりますが、実際上はこれは不服審判所が最終的な決定をするということになるわけなのです。これはもう申し上げるまでもございませんけれども、不服審判所は国税庁長官とは独立性を保ち得るような機構、また、その内容等備えておるわけでございます。これが事実上最終の決定をした。しかし、これは法規典礼等に徴しまして国税庁長官がどうしても従いにくいんだという場合もなきにしもあらず。そういう際に国税庁長官が不服審判所とまた違った判断を下す。しかもその場合には国税審査会の議を経なければならぬと、非常に手かせ足かせといいますか、そういう制約もついておるわけであります。した……
○福田国務大臣 村山さんのお尋ねを要約しますと、合議制の立場を尊重するのかあるいは専決制の意見というものをより大きく尊重するのか、こういう御質問かと思うのでありますが、精神としては合議制をとる、こういうたてまえなんです。それを法律的にどういうふうに表現するかということになると、私もあまり得意じゃないのですが、精神はあくまでもそうだ。ただ、合議制にいたします場合には、合議制そのものから迅速性を欠くというような欠陥がややともすると見られるということがありますが、その辺は運用において気をつけてまいりたい、こういう精神で法ができておる、かように御理解願いたいのでございます。
○福田国務大臣 税理士の制度というものはだんだん定着化してまいりまして、納税者と税務署との間に立ちまして非常に重要な役割りを果たすようになってきた、こう見ております。この上とも税理士という制度が円滑な税務行政に活用されるようにということは、国税庁が基本的な考え方として持っておるわけです。たまには税理士が入って混乱するような事例もありますけれども、大体において、大勢とすると、税理士というものは非常に公正な税務の執行ということに協力してくださる、こういうような傾向になってきておると思いますので、いま広瀬さんのお話のような点はとくと今後とも前向きで配意していきたい、かように考えております。
○福田国務大臣 これはもともと平林さんのおっしゃるような趣旨で、権利擁護ということですから、権利擁護という趣旨が運用上もなるべく生かされるような方向で善処してまいりたい、かように思います。
【次の発言】 この審判所が納税者の権利救済の実をあげることになるように、そういう趣旨において最善の方法を選びます。
【次の発言】 もちろんそうだと思います。
【次の発言】 今度の審判所はもちろんでありますが、その他訴願等に至るまで権利救済の制度そのものが納税者の不服の点をまず明らかにしなければならぬ、また、納税者のほうでその点を掲げてくる、こういうのが第一のスタートでございますから、これが中心になって議論が……
○福田国務大臣 恩給審議会の答申の趣旨は私は同感でございます。ただ、広瀬さんのおっしゃられるスライド制ということになりますと、これはなかなか大問題だと思うのです。つまり、われわれはいま物価問題と取り組んでおるわけなんですが、何か物価問題の取り組みを放棄したというような味も残る問題でありますだけに慎重たらざるを得ない。また、いま村山政務次官からお話しのように、そのスライドした増加財源をだれが負担するかというような技術的な問題もあるわけですが、根本はスライド制というと、物価に比例して支給額をきめる、こういうことになり、物価政策上きわめてこれは機微な問題である、こういうふうに考えておるのであります。……
○福田国務大臣 勤労者の老後の問題ということは、これからわれわれが当面する大きな問題だろう、こういうふうに考えておるわけです。そういうようなことで、各種の制度の問題、これはバランスをとりながら考えていかなければならぬが、いま御指摘の一つのケースですね、十七年というんじゃまだ老後とも何ともいえない段階で、二十五年、三十年あるいは三十五年という際にどういうふうになりますか、いま、私も数字を持っておりませんけれども、どうも十七年というところじゃ感触が出てこないような感じがするのです。しかし、ことに国家公務員は大事な職務を執行しているのですから、老後の問題というものについては、私は重大な関心を持ってお……
○福田国務大臣 加世田の問題につきましては、これは専売公社総裁がおられますから、そちらからお答えがあると思いますが、過疎対策につきましては、いま政府のほうでもこれは非常に重要視しておるのです。半面する最大の問題は、何といってもこれは物価の問題であり、また過密過疎問題の解決であり、公害の問題である。私はその三大問題と心得るのですが、その一つが過密過疎問題、こういう認識で言っておるわけでございます。しかし、これは相当大きなスケールの解決が必要でありますので、新全国総合開発、これでその解決の方向というものは出しておるわけでありますが、それをさらに具体化しつつこの問題の解決に当たっていきたい、かように……
○福田国務大臣 政府として基本的な考え方というほどまとまった考え方はまだ持っておらないのであります。御指摘のように、年金制度は非常に複雑多岐でありまして、その財源の拠出方法にいたしましても、また給付の内容にいたしましても、非常にアンバランスがある状態です。これはなるべく統一し、すっきりしたものにしていく必要があろうと思うのです。ことに、これからの問題としては老人対策問題ですね。人間の寿命が伸びる、それに伴いまして老人対策という問題が大きな社会的問題になるであろう、こういうふうに見ておるわけでありまして、この老人対策に対しましては、そういう事情の変化を背景といたしまして、これはよほど考えていかな……
○福田国務大臣 私は、近代化、合理化というのは、これは世の中の趨勢である、こういうふうに申し上げたのですが、つまりこういうことですね。もう少し具体的に言いますと、コストの安い商品をつくる、こういうことです。専売公社はなるべく安いたばこを国民に供給する、一面において国家財政の需要を充足するということはもちろんでございますけれども、そういう役目を果たしながら、なるべく値上げ等はせぬで済むようにという配意をしなければならぬ、これは世の中の趨勢じゃないか、こういうふうに思うわけです。そういう中におって、専売公社が旧態依然というわけにはとてもいかない。もう世の中の要請として、近代化、合理化を行ない、それ……
○福田国務大臣 いま景気の先行きが非常に見通し困難な状態にあります。どちらかというと、景気の先行きは過熱化のおそれがあるというようなことから、九月一日から日本銀行の公定歩合の引き上げを中心とする金融措置をとったわけであります。これがどういう影響を持ちますか、いま予算の編成の準備を進めておりますが、その締めくくりはというと、十二月の末になるわけであります。その末の時点で、それらの影響を踏んまえて、来年度の経済の見通しがどうなるか、これを慎重に検討し、詰めてみたい、こういうふうに考えております。 もし過熱状態が続くというような見通しでありますれば、予算は当然抑制型の傾向をとらなくちゃならぬと思い……
○福田国務大臣 ただいま平林さんからのお話しの点はそのとおりでございまして、この春あなたから御指摘がありまして、私のほうはそれに対してよく検討いたしますと、こういうことを申し上げておるわけでございます。また、自由民主党の渡辺美智雄代議士からも同様の趣旨の御意見が述べられました。そこで大蔵省といたしましては、お約束に従いましてこの問題をつぶさに検討いたしたのであります。検討いたした結果は、皆さんのお話しのように、大企業と中小企業を同一というような考え方で扱うことはどうも問題があるという結論に到達いたしまして、ただいまこれを具体的にどういうふうに処理するかということを作案中でございます。なお、作案……
○福田国務大臣 ただいまの円の評価ですね、三百六十円対一ドル、これは二十年前にきまったわけであります。当時は日本経済に対してこれが非常に重い負担であったというふうに考えられておりましたが、逐次日本の経済も合理化され近代化され、また成長発展いたしまして、今日ではこれが大体適正であるというふうに定着をしておる、こういうふうに判断をいたしておるわけであります。ただ問題がありますのは、いま多少円が強含みではないかというような見方をする人があります。しかし、この強含みであるということは、そういうふうにも見られますが、日本経済全体がただいま温室の中におるわけなんです。つまり厳重な為替管理、また輸出入の管理……
○福田国務大臣 地方財政問題はまことに重大でありまして、形式的な規模は中央財政と似たり寄ったりというか、実質的にはむしろ地方財政のほうがはるかに大きいわけなのです。そういうようなことで、私どもも多大の関心を持っておるのでありまして、今後ともひとつできるだけ御教示にあずかりたい。私も参ります。
【次の発言】 大蔵官僚ばかりじゃありません。私も好転論です。それは、これは前に比べるとたいへんよくなってきているじゃありませんか、こういうことを言っておるのです。ただ、日本は国づくりが全体として立ちおくれています。その側面はやはり社会資本の充実、これが先進諸国に比べると何十年というくらいおくれているんじゃ……
○福田国務大臣 いま八木委員からお話のように、たいへん大事な歴史的な法案が、各党共同のもとに、このたび政府提案という運びになりましたことは、私も御同慶にたえません。財政当局といたしましても、この法案の趣旨が生かされるように、できる限りの御協力をしたいと思います。
ただいま、具体的な問題として取り上げられました単価の問題でありますが、そういう趣旨において、実態に即するように処置をいたしますから御安心願いたいと思います。
【次の発言】 ただいま八木さんから言われたとおりに心得ております。
【次の発言】 先行取得を含め土地買収費、整地費等の財源措置が必要であることはお話のとおりであります。これらの……
○福田国務大臣 昭和四十四年度予算の基本方針及びその大綱につきましては、先日、本会議において申し述べたところでありますが、予算委員会での御審議をお願いするにあたり、あらためてその概要を御説明申し上げます。 昭和四十四年度の予算の編成にあたりましては、先日の財政演説において申し述べましたとおり、わが国経済の持続的成長を達成すること、物価の安定につとめること並びに経済の国際化に応ずる体制を確立することを眼目といたしました。 その特色とするところは、次の諸点であります。 第一に、公債を伴う財政の景気調整機能を発揮させるとともに、財政体質の改善をはかるため、公債発行額を縮減して一般会計の公債依存……
○福田国務大臣 臨時国会でも申し上げたのですが、補正予算の審議をお願いしなければならぬ、かように考えております。 補正予算の性格でございますが、これは総合予算主義のたてまえから、私どもといたしましては、増ワク補正、ワクを増額するという補正は極力避けたい、かように考え、昭和四十三年度中に行政執行上変動を生じた諸経費を予備費及び既定経費の差し繰りによってまかなうという、そういう組みかえの補正ということを考えて今日まで至っているわけであります。ただ、臨時国会においても申し上げたのですが、異常または非常の事態が生じた場合には増ワク補正もあり得る、こういうふうに御了承願っておるわけでありますが、その後……
○福田国務大臣 私は大蔵大臣というか、国務大臣という立場において広く教育問題を考える、そういう際にいつも思うのですが、わが日本の国の国づくりですね。これは経済のほうは一応軌道に乗ったような感じがする。一番取り残されておるのが教育問題、この教育界の混迷の問題である、こういうふうに思うのであります。ただ、財政当局として教育に金をつぎ込んでいる程度が足りないかというと、これはかなりつぎ込んでおるわけでありまして、あらゆる角度からいいまして、わが国の教育水準、これは世界でも決して遜色のない程度にいっておるのですが、何ぶんにもいまの教育制度というものが、占領中、非常な大急ぎででき上がった制度であり、そこ……
○福田国務大臣 それは王子野戦病院を他に移転をするというための経費の一部であります。
【次の発言】 さようでございまして、王子病院あとを処分をする、その処分した財源を当てにいたしまして十億円の歳出をする、こういうたてまえであります。
【次の発言】 ごくわずかは設計費ですが、大部分は工事費でございます。
【次の発言】 移転先の候補地、これも伺っております。それから王子のかいわい、あそこが妥当でないという事情も、よく承知しております。でありますので、一部でありますが、十億円計上するということにいたしたわけであります。
【次の発言】 予算といたしましては、私ども説明を防衛庁当局から聞きまして、まずこ……
○福田国務大臣 阪上さんのおっしゃるのは、おそらく中央土地基金のことじゃないですか。
【次の発言】 そういたしますと、地方団体にある土地基金と重複する、重複した機能を持つことになる。そういうものはどうも必要ないのじゃないか、そういう判断でございます。
【次の発言】 土地の先行取得、これは非常に重大な問題だと思うのです。私は、これを助成しなければならぬ、これについては阪上さんと少しも考えは変わりません。しかし、その方法は、たとえばことし四十四年度でいえば、先行取得債、これを大幅にふやしておる。これは御承知のとおりだと思いますが、どうも重複したような制度ばかり積み重ねましても、必ずしも実効をあげ得……
○福田国務大臣 社会保障につきまして国が重点を置かなければならないことはもちろんなんでありまして、四十四年度の予算でも、予算編成方針の根幹といたしまして、歳出では社会保障と社会資本の充実、この二つに最大の重点を置くという旗を掲げてやっておるのです。大蔵省の予算原案、これから最終的に予算案がきまるまで紆余曲折がありますが、これは大蔵省で骨と皮ばかりの予算をいつも出します。そうして各省の、また各界の意見を最終決定までの間に聞く、そうしてなるべく均衡のとれたりっぱな肉のつく予算に仕上げる、こういう慣行がとられておるのでありますが、これは明治以来それがいいのだということでやられておる仕組みでございまし……
○福田国務大臣 同和対策には積極的に取り組んでいるつもりなんです。いま総理からもお話しがありますように、各党間で話をしておりまして、特別措置法ができる、これも期待をしておるわけなんでありますが、この上とも積極的に取り組む、こういう考えでございます。
【次の発言】 大蔵省としても最善を尽くしますが、しかし、これは簡単な問題でないということは、よくひとつ御了解願いたいのです。ともかく九千億円、二千円にしても六千億円もかかる、こういった財源をどうするのだ、たいへんな問題なんです。そういう問題であるという前提のもとに、最善を尽くすことにいたします。
○福田国務大臣 ただいま愛知外務大臣から詳細にお答えがありましたが、私もそのとおり考えます。 中国の問題は、いまわが国としては国民政府との間に正式な条約を結んでおる。これが正式の相手国である、こういうふうに理解しなければならぬ立場にありますが、同時に大陸には七億の民を持った一つの事実上の政権が存在しておる。この事実も私どもははっきりと見ておかなければならぬ、こういうふうに思うのです。私は、長い目から見ますれば、世界は一つの方向へ動いておる。現に世界には自由主義と共産主義の対決、争はありまするけれども、それを乗り越えて国際連合にソビエトロシアも入っておる、こういうのですから、そういう長い歴史の……
○福田国務大臣 昭和四十三年ですか、昨年というのは。――昭和四十三年におきましては、消費者価格は八%、それから生産者価格は五・九%であります。それから昭和四十四年度におきましては、両米価とも据え置きにいたしたい考えであります。
【次の発言】 四十三年の消費者米価は、八%引き上げになったわけです。それから消費者物価は五・三%上がるという大体の見込みであります。
【次の発言】 それは私と考えが違います。四十三年の米価は、とにかく五・九%引き上げになっておる。その引き上げの計算の中には、農家で用いる労賃を都市労賃に換算をいたしまして、そしてつくり上げておる。そういうようなことでありますので、米価は都……
○福田国務大臣 まだこれはどういう採択をするか、それもきまってない段階でありますので、どういう機構でということはきまっておりません。したがって財源のごときはまだまだ先の話に相なる次第でございます。
【次の発言】 自由民主党の田中幹事長とは万事緊密に連絡をとってやっておりまするが、このことにつきまして話し合ったことはありません。
【次の発言】 文部大臣とよく協議いたしまして善処いたします。
○福田国務大臣 元来予算で国の財政の面から中小企業者に対して助成するということはなかなかむずかしいのです。大体国の中小企業に対する施策の重点は金融と税制だ、こういうことになっていくわけでありまして、わが国においてもそういう方向をたどっておるわけですが、さて税金を納めたその多寡によりまして、個人たる中小企業者へ還元をする、その度合いをつけていく、これはなかなかむずかしいんじゃないか。いまそれよりはむしろ、中小企業者全体として厚生年金とかいろいろの制度がありまするが、そういう制度を厚くするとか、また中小企業者になじみの深い税と金融、こういう方面の施策を全体として浸透さしていくとか、そして経済変動に……
○福田国務大臣 物価問題につきまして、物価問題懇談会との間に私は考え方の食い違いはないと、かように考えております。つまり、物価問題は一方におきましては構造的要因、つまり生産費的要素、それから他方におきましては需要供給、これは個々の需要供給の問題もあります、同時に国民経済全体としての総需要総供給、こういう問題もありまするが、そういう需給のバランスの問題もある。この両々の面からこの問題に取り組んでいかなければならぬ。これは物価問題懇談会が指摘しておる、そのとおりのことでございまして、私との間に意見のそごがある、さような考え方はいたしておりませんです。
○福田国務大臣 政府は、今回昭和四十三年度一般会計補正予算(第1号)及び特別会計補正予算(特第1号)を国会に提出いたしました。ここに、その概要を御説明いたします。 まず、一般会計補正予算(第1号)について申し述べます。 今回の一般会計補正予算におきましては、歳出において総額千二百八十億円の追加を行ないますとともに、既定経費の節減二百九十三億円を修正減少し、差し引き九百八十七億円を増加しております。 一方、歳入につきましては、租税及び印紙収入の増加見込み額二千四百五億円を追加計上いたしますほか、税外収入の増二百五億円を計上いたしておりますが、公債金を千六百二十三億円減額しておりますので、差……
○福田国務大臣 私学という問題は、文部省の施策の中の重点項目の一つとして私どもとしても重要視をいたしておるわけであります。戦前と戦後は違いまして、戦前は何と申しましても官学中心で、私学は補完的な役割りをしておった、こういうふうに見られたものですが、戦後急増対策に伴いまして私学の地位が非常に上がってきている。この上がってきているという事実を率直に見なければいかぬ、こういうふうに考えるわけでありまして、財政上においてもあるいは財政投融資の面においても、あるいはただいま御指摘の税制の面におきましても、格別の援助体制をしいておるのです。 ただ、私ども考えまして、私学はやはり私企業的な色彩というものも……
○福田国務大臣 先般の当委員会におきまして、村山委員から、昭和四十四年の物価対策費の資料が大蔵省と企画庁両方より提出されたが、それが数字が食い違うという御指摘があったわけであります。御指摘もありましたので、両省並びに関係各省ととくと相談をいたしまして統一資料を提出いたした次第でございます。どうかごらん願います。
【次の発言】 財政は、これを要するにわれわれ国民の共同の家計とも申すべきものでございます。そういう観点から、共同の出資者である国民一人一人になるべくよくわかるようにこれが編成されなければならない、かように存じますが、とにかく膨大な六兆七千億に及ぶ金の配分、その財源の振り分け、こういうこ……
○福田国務大臣 万一さようなことがありました場合においては、財政上善処をすることにいたします。
【次の発言】 予算の編成にあたりまして長期計画を持たなければならぬ、また総合的にものを考えていかなければならぬ、この考え方には全く同感であります。
ただ、ちょうどいま長期計画の問題は、経済社会発展計画、これに見通し上の狂いが出てきまして、新しい計画をつくらなければならぬ、こういう過渡期でございますので、ことしの予算はそういう具体的な長期計画に基づくことはできなかったのですが、しばしば申し上げましたとおり、財政が日本の経済運営に及ぼす影響、非常にこれは大きい、重大である、そういうことを踏んまえまして……
○福田国務大臣 財源問題ですが、まだ財源について具体的なことは考えておりません。つい先日、議員立法でこういうものが行なわれるというお話を承りまして、私の受け取りは、これは基本法だ、こういうことです。これが逐次具体化されていくわけですが、基本法的な意味においては私も大賛成です。ぜひ何とかこの精神を実現いたしたいというふうに考えておりますが、まだこの基本法の精神に沿ってどういうふうにこれを実現していくかという実態も、政府といたしましては詰まっておりません。その実態と合わせまして財源をどうするかということを考えたい。財源は、何といってもこういう性格のものですから、投融資が主体をなすというふうに一応考……
○福田国務大臣 補助金とは、補助金対象となるべきものが行なう事業を助ける意味において政府が与える金銭である、かように思います。
【次の発言】 これはそう言ってないですよ。補助を受ける対象者が行なう事業を助ける意味において政府が与える金銭である。
【次の発言】 補助を受けた対象者は都道府県であります。その都道府県が市町村を通じて農業者を助けよう、こういう企画を持ち、その企画に対しまして政府が補助する、そういうことであります。その考えた時期は六月ころであります。
【次の発言】 府県は、農業者の農業経営の安定、そういうことであります。それを市町村を通じてひとつ助けようという都道府県の企画に対しまして……
○福田国務大臣 補正予算におきましては、百億円の古米処理費を計上しております。大体の見当は、五十億円が輸出であります。それから五十億円が、飼料等、その他もろもろのことを考えたい、こういう予算であります。
【次の発言】 不用になっておるということはないと思いますが、私、まだ実績をフォローしておりませんので、農林省当局から伺いまして、お答えをいたします。
【次の発言】 古米の処理は差し迫った問題でもありますので、非常に政府としては気があせっておるのであります。そういうようなことで、なるべく早くこれが処理をいたしたいというので、約十五万トンくらいは輸出でこれをこなし、また十万トンくらいは飼料その他で……
○福田国務大臣 昭和四十三年度の一般会計歳入歳出決算、特別会計歳入歳出決算、国税収納金整理資金受払計算書及び政府関係機関決算書を会計検査院の検査報告とともに本国会に提出し、また、昭和四十三年度の国の債権の現在額並びに物品増減及び現在額についても本国会に報告いたしましたもので、その大要を御説明申し上げます。 昭和四十三年度予算は、昭和四十三年四月十五日に成立いたしました本予算と、昭和四十四年二月二十二日に成立いたしました補正予算とからなるものであります。 昭和四十三年度本予算は、財政による景気抑制機能の実効を期するとともに、総合予算主義をとり、恒例的な予算補正の慣行を排除し、もって財政体質改……
○福田国務大臣 先般、一月十四日の第三次佐藤内閣の成立にあたりまして、私が引き続いて大蔵大臣に任命されたわけであります。また今後とも御鞭撻のほどをお願いいたします。 私の財政、経済に関する考え方につきましては、この間の財政演説におきましてとくと申しあげたわけでございますが、お手もとに私の書きましたものをお配りいたしてあります。それはそれとしてごらんを願いますが、私がいま一番心配をしており、また私の脳中を去来しておる最大の問題は、景気の持続的成長という問題なのです。 つまり、今日の経済の成長、これを見ておりますと、まことに雄大なものではありまするけれども、どうもその勢いが高きに過ぎる、こうい……
○福田国務大臣 今回の措置は、低金利政策をやめたという基本的な転換措置ではございません。広瀬さんも御承知のとおり、わが国は長期金利でも短期金利でも非常に高い国だったわけです。これをアメリカなんかに比べますと、長期金利では二%くらい、大体長い間わが日本のほうが高い国柄であったわけでございます。ところが、この一両年の国際社会を見ますと、先進諸国では、国際通貨不安という問題もあったかと思います。それからまた同時に、それにもかかわらず先進諸国の経済運営においても、物価高、また国際収支の不均衡というような問題も起きてきておる。そういうようなことを背景として、先進諸国では異常なというふうに見てもいいくらい……
○福田国務大臣 都市計画法施行が地価に及ぼす影響、またそれの金融との関係につきまして、昨年の秋、平林さんから御所見があって、私も同感するところが多かったのです。 そこで、まず都市計画法の問題でありますが、これは非常にデリケートな問題を含んでおるわけです。ことに土地を主として持っておる農民に及ぼす影響、そういうことがありまして、これの具体化、つまり線引き、これはまだ着手しておらない。慎重に線引き作業について考えよう、そういう配意であります。 いずれはこれはやらなければならぬ問題でありますが、とにかく慎重にしようというのでまだ実行に至らぬ、こういう状況であります。したがって、都市計画法の施行によ……
○福田国務大臣 固定為替制を主張したのです。しかし、為替のほうまでは触れないのです。
そこで、固定為替制につきましては、お尋ねもありませんけれども、いまなおこれがいいというふうに考え、そういう考えで国際社会に臨んでいきたい、こういうふうに考えております。
【次の発言】 まず、あの論議、為替制度変更に関する論議が出てきたのはいつかというと、あれはちょうどマルクだとかフランだとかポンドだとか、非常に流動的な時期です。たまたまそういう時期にIMFが開かれる。そこで問題になったわけでありますが、一応鎮静をした今日におきましては、様相が非常に変わってきておるのです。かなり思い切った改革をしようなんとい……
○福田国務大臣 昨年の秋、私がワシントンに参った際、アメリカの財務長官と会いましてよく話し合ったのですが、IMFへ払い込むための金はアメリカ政府から買います、向こうは売ります、これは心配がない。 それからアメリカのドルの信認という問題ですが、これは、よその経済状態を言うのもいかがかと思いますが、ニクソン政権になってから特に格段の努力をしている、こういうふうに見ているのです。ジョンソン政権のときも、その末期には金融調整をしなければならぬというので、たしか一昨年は通貨の発行量を七%増に押える、こういうような政策をとっておりますが、それでは足らぬというので、去年は、ニクソン政権になってから二%増に……
○福田国務大臣 石原総裁によく検討していただきます。
【次の発言】 資本自由化はそう混乱ないようなスケジュールでやっていきたいと思いますが、何せヨーロッパの事例を見ましても、自由化後の状態、これは容易ならざるものがあると思います。そういうものに備えまして、金融上の演ずべき役割り、これは重大なものがあるであろう、かように思います。その際に開発銀行がどういう役割りをにないますか。まだ自由化がそこまでの段階にはなっておりませんので、まあ一つの候補者であるという御所見、これは私もそういうふうに思いますが、今後十分検討してまいります。
【次の発言】 ただいまの附帯決議につきましては十分関係省庁とも協議し……
○福田国務大臣 開銀自体につきまして、いろいろ話を伺うことがあります。しかし、いま広瀬さんも御指摘のように、開銀の運用につきましては、時代の流れとともに非常に弾力的に対処をしておるわけです。これは、数年前のことを考えますれば、電力がある、あるいは鉄がある、石炭もありますし、造船もありますというような状態でありましたが、今日では鉄がもうそういう必要はほとんどなくなっております。石炭も全然開銀の対象とする必要はないようになってきております。いま、主として造船並びに電力、これに集中しておる。そこへ、在来のそういう基幹産業のほかに、新しい地域開発という問題が起きてきておるわけでございまして、これは数年……
○福田国務大臣 ただいま御決議のありました事項につきましては、政府といたしましても御趣旨に沿って十分配慮いたしたいと存じます。
○福田国務大臣 今日の段階では、物品税問題を論ずるというにあたりましては、税体系全体の中の物品税ということを考えなければならぬ、こういうふうに思います。そこで私は、今日の日本におきまする国民の租税負担、これは必ずしも高くない、こういう認識を持っております。つまり、いわゆる負担率は一八%程度である。ところが先進諸国、これを見ますれば、三〇%をこえるというような状態の国が多いわけであります。国際的水準から見ると、かなりわが国の国民の租税負担というものは低い状態にある。ところが、それにもかかわらずわが国におきましては重税感を訴える人が多いのでございますが、それは一体なぜかといいますると、そういう低い……
○福田国務大臣 きのう主税局長から御報告申し上げましたように、ことしは三百億程度の自然増収があろうかと思います。それは歳出の節約、不用額、そういうことを考えております。さらにそれとあわせまして、いま国債の発行額が、未発行のまま残っておるのが三百八十億くらいありますが、その発行を取りやめるというふうにいたしたいと思います。 それから、昭和四十五年度にかりに自然増収があるというような事態になりましたらどうなるか。私は昭和四十五年度という年は非常に見通しがむずかしいので、おそらく法人税なんかにはそう前途楽観を許さざるものがあるのではなかろうか、そういうふうに見ておるわけでありますが、仮定の議論とし……
○福田国務大臣 まことにごもっともな御注意と思うのです。私も、どうも四百万円というのが一体中小のところで規制力があるのかどうか、多少疑問に思っておったところなんでございます。四十六年度税制の問題として十分検討してみたい、かように存じます。
【次の発言】 これまた私はごもっともな御所見と思います。私も常々そういうことを感じておりまして、何とか中央、地方の協力によりまして徴税費を下げるということに努力しなければならぬと思っております。これは現行税制の面でも多少のことはできますが、実際は税制に非常に関係があるかと思うのです。つまりいま自治団体だ、自主性を尊重しなければならぬというので、地方税の形態が……
○福田国務大臣 総理のさっきのお話で、ちょっと今後の税制のあり方という意味において、税率の調整が中心になるんだというような印象を与えたかもしれません。総理が言われるのは、そうじゃないんだと思います。いま皆さんに御審議願っておる、いままで十数年も課税最低限のみが所得税減税の議題とされて、税率調整は顧みられなかった、そこで子供を持つ中堅階層の負担が重くなってきている、これが当面の課題であるということを強調する御趣旨であったと思うのであります。将来の問題としてのあれではなかったんだろう、こういうふうに思いますので、ちょっと補足さしていただきます。
○福田国務大臣 私が、今回の所得税減税、かなり大幅なものでありますが、これをもって終わりとしない、こういう考えはよく了解されたと思います。またその考え方がそういうことになっておる、その意義も御了解願っておるところかと思います。
だが、所得税減税を行なう場合におきましてはどうしても課税最低限、これが最大の問題になってくる、こういうふうに考えております。その際におきましては、ただいま力説のありました給与所得者の定額控除分、これにつきましても十分ひとつ検討してまいりたい、かように考えます。
【次の発言】 明年度というふうに時間をつけられますとこれはお答えがなかなかむずかしくなるのです。明年度、経済……
○福田国務大臣 ただいま御決議になられました附帯決議につきましては、その趣旨を十分尊重いたしまして、今後とも税負担の適正化に努力いたしたいと存じます。
○福田国務大臣 企業は企業としての責任を持っておるが、同時に、社会においてきわめて重要な役割りを果たしておるということを常に旨として企業の活動をすべきものである。これは私企業についても同じであります。
【次の発言】 まあ企業全体がそういう気持ちでやってもらわなければならぬと思います。企業といえば、これは経営者もおります、株主もおります、また労働者もおります。それらが一体としてそういう気持ちでやっていかなければならぬが、順位をつければ何といっても経営者が第一だ、このように思います。
【次の発言】 何といっても、企業は日本の社会をささえる一つの単位でございますから、その社会単位としての責任に徹し行……
○福田国務大臣 ただいまの保証限度に対する政府の助成、これにつきましては全く私も同意見であります。すなわち来年度におきましてはさらに七億円の助成が必要ではあるまいか、さようなふうに考えております。いずれ来年度予算編成に関連いたしまして御審議いただきたい、かように思っております。
【次の発言】 今度の制度は非常に公益性の高い使命を持っておるわけであります。そういうようなことでこの制度が行き詰まるというようなことがあってはこれはたいへんだというふうに理解をいたしておるわけであります。ただいまのところでは行き詰まるというようなことは考えておりませんけれども、もしこの構想が行き詰まりを生ずるというよう……
○福田国務大臣 ただいま御決議のありました事項につきましては、政府といたしましても御趣旨に沿って十分検討いたしたいと存じます。
○福田国務大臣 堀さんが所得政策というものをどういう意味で言っておられるか、あなたの言う所得政策はその内容がどういうものであるかによって私の考え方も違ってくるのです。堀さんがかりに、強権をもって法的に賃金の規制をしなければならない、こういう意味で所得政策と言われるならば、私はそれは反対であります。しかし、経済の運営におきまして、賃金の問題、また賃金と物価の悪循環というもの、これを頭に置く、これをどういうふうにこれから乗り切っていくか、こういう意味において所得政策、こういうふうにおっしゃられるならば、私はまさにそういうことを真剣に考えなければならぬ。これは日本国国民全体がこの問題に思いをめぐらさ……
○福田国務大臣 四十六年度の予算編成の基本方針についてというお話でございますが、まことに手回しのいいお尋ねでおそれ入ります。まだ私どものほうではどうしようかああしようかという段階でありまして、具体的なことをお答え申し上げかねる段階でございます。 ただ、私が非常に心配しておりますのは、現在の経済情勢、どうも過熱の勢いでございまして、金融調整政策をとっておる。しかし、なかなかその勢いがおさまりかねるような形勢でございます。そういう情勢を踏んまえました金融調整政策はなおこれを続けるという考えでございますが、さて来年度の予算を一体どうするか、こういうことにつきましては、やはり過熱を押え、そして経済を……
○福田国務大臣 私も、本件は非常に異例なことだと思います。あなたと同じような関心を持ってこの事件を見ますが、さて一体こういう不祥事件が起きた根源はどこにあるのだろうか、こういうことを考えてみますと、やはりこの事件がどういう経過をたどって行なわれたかという正確な把握ができませんと正しい判断はできないと思いますが、抽象的にいいますれば、やはり銀行内部の綱紀、規律、こういうことが大事な問題であるなという感じがいたします。御指摘のように、富士銀行ばかりでなく、ほうぼうに、スケールは別といたしましてもこの種の問題が起こっておる。通じまして見るときに、やはり金融業、これは公の業務であるという意識に徹した厳……
○福田国務大臣 譲許品目の税率の引き上げ、これはまことにお話しのとおり例外やむを得ざる場合にこれを許すべきものである、こういうふうに考えます。具体的に日米間の問題、どうなっておるか、これはなかなか機微の点がありまして申し上げかねますが、しかし精神はどこまでもそうあってほしい、こういうことで交渉しておる、かように御了承を願います。
【次の発言】 ただいま政務次官からお話しがありましたとおりに考えておりますが、この日米繊維交渉が妥結をする、その結果、過当に業界に悪影響を及ぼして、業界が困惑するようなことがあった場合に、政府がそれをただ黙って見ておるわけにはいかないと思います。ただ、補償というような……
○福田国務大臣 私は、いま地方財政はよくなったというふうに言っていいと思うのです。ことに二十九年ごろはたいへんな窮況にあったのです。その後若干の改善を見ましたが、再び四十年にたいへんな不況におちいった。そのころに比べますと隔世の感がある。いまは財政の規模から言いましても、一般会計を上回る、こういうような情勢になってきておりまして、しかもその一般会計に金を融通するということができるというところまで来ておるわけでありまして、そういうことを見ますと、(「強奪だ」と呼ぶ者あり)とにかく皆さんはいろいろな批評をよく御承知ですから、私から、申し上げる必要はございませんけれども、とにかくあらゆるとは申しませ……
○福田国務大臣 確かに御指摘のような点があろうかと思います。とにかく生乳の買い入れ量が増加する、また輸入が予定のようになかった、これは見込み違いでありますので、今後は見込み違いの起こらないように努力をいたしていきたいと存じます。
【次の発言】 予備費を四十五年度は多額に組んでおりますので、そういう義務的な費用の不足に備えるという意味も込めておるのです。総合予算主義というものはいい主義でありますので、これはどこまでも堅持してまいる。つまり、異常なまたは非常なことがなければ何とか追加補正なしにやっていきたい、今後ともそう考えております。
【次の発言】 その種の費用は、これは義務費でありますから、支……
○福田国務大臣 ただいまの足立委員の御所見、私も全く同意見です。やはり食おさまって初めて民生は安定する、その根幹をなすものは食糧行政である、こういうふうに考えます。とにかく戦中からなじんできたこの食管制度、これが崩壊するというようなことがあると、食生活に広く深刻な影響があるであろう、こういうふうに思います。農民もまた食管制度を維持したいという願いを持っておる。ですから、何とかくふうをこらして、これが立ち行くようにという最善の努力をしているというのがいま政府の姿勢でございます。
【次の発言】 今度百五十万トンの減産措置をとる、これはもう非常に画期的なことだと思うのです。何とかしてこれを成功さした……
○福田国務大臣 永野ミッションの報告を永野会長から承りました。その中には、ナホトカ以外に、ウランゲル港という港をつくりたい、そういう話が両国の間に持ち上がっておる。それから木材、チップの長期輸入計画、その他鉄や石炭また天然ガスの資源開発、そういう問題が討議されたという話ですが、私はその中で特に印象を持ったのは、ウランゲル港の新設であります。日本の協力によってこれができ上がるということになれば、日ソの経済交流の上に裨益するところ甚大であろう、こういうふうに考えまして、その旨を新聞社にお話を申し上げた、こういうことでございます。
【次の発言】 まだ金のほうの具体的な条件の話までいっておりません。し……
○福田国務大臣 総理は、また内閣は、教育問題を非常に重視しておるんです。これは総理のことばをかりて言いますれば、一九七〇年代は教育の世代であると、そこまで強調をしておるくらい教育問題を重視をしておる。私も、教育ということは、現段階における日本にとりましてたいへんなことである、そう思っております。つまり、いくさには負けましたけれども、四半世紀たって今日すばらしい日本国ができた。考えてみますると、しかしこれは、物的側面におきましては確かにわが日本は世界における第二の地位を獲得し、世界じゅうからも注目を浴びるような日本国になった。しかし、国民の一人一人の心の問題、この側面をとらえてみると、私はまだま……
○福田国務大臣 商品取引につきましては、それぞれの商品を所管する官庁の商品行政、これと非常に密接な関係がありますので、これを切り離して大蔵省というのは運営がかえってむずかしくなるのじゃないか、さように存じます。これが証券のように、金融資産というか、そういうものを取引との対象としておらぬ、こういうことで困難と存じます。
【次の発言】 新しい交通総合体系につきましては、まだ橋本運輸大臣からはお話は承っておりませんけれども、これはもうほんとに必要な段階になつきておりまして、私ども大蔵省といたしましても、総合運輸体系というものが政府にないと、財政の割り振りもなかなかむずかしいということでありまして、も……
○福田国務大臣 はっきり申し上げますが、四十五年度において支出いたします減反奨励金、この種のものは四十五年度限りでございます。四十六年度以降につきましては、四十五年度におけるこの減反施策の成り行きを見て慎重に検討いたしたい、かように考えております。
【次の発言】 西宮さんから輸出の話が出ますが、これはなかなか言うべくして非常に時間のかかる問題だと思います。つまり、海外の、準内地米です、この価格は、まあ半分以下なんですから、わが国の水田の生産性を倍以上に向上させる、これはもうずいぶん時間のかかることと思います。しかし、そういう方向へ努力をしなければならぬ、これはもう御説のとおりでありまして、水田……
○福田国務大臣 いま委員長から御指摘のように、一昨日の第二分科会におきまして、御質問に対する答弁が不十分な点があったわけであります。ここで補足説明をいたさせていただきます。 第一点は、四十五年度専売公社予算案に計上いたしております塩業整理交付金は、塩業を廃止することを希望する業者に対し、これを奨励する趣旨のものでありまして、他の予算補助の場合と同様に交付基準について法律案を提出することは考えておりません。ただし、今後の情勢の推移いかんによりましては、四十六年度以降、強制的に転廃業をさせたり、塩の専売制度について改廃を行なうこととなることがないとはいえませんので、その場合には、塩業整備について……
○福田国務大臣 お話しのように、財政法におきましては、予備費の報告は、次の通常国会となっておりますが、今回のごとく通常国会が開かれない、しかし実際は、通常国会にかわる性格を持つ特別国会が開かれておるのであります。さようなことを考えまして、この特別国会に提出することが適当である、さように考えて提出をいたしておるわけであります。
【次の発言】 国会の意思といたしまして、次の通常国会ということが、その文言のとおり次の通常国会というと、ことしの暮れ開かれますが、その暮れに提出いたしなさいという御意見であれば、そういたします。国会の意思が、次の通常国会、つまり特別国会を飛ばした、この暮れに開かれる通常国……
○福田国務大臣 お話はまことにごもっともでありまして、昭和四十五年度を展望しますと、やはり産業体制、これは強気でございます。そういう際でありますので、財政、経済両面におきまして少し抑制の考え方を出さなければならぬ、こういう考えに基づいて、一方においては金融調整政策を始めておりまするし、同時に予算の編成も、あるいは道路を、下水道を、住宅をと、非常に社会資本充実の要請も高いです。高いですが、全体としてはこれをなるべく低位に押えたい、こういうふうに考えまして、政府所要の財貨サービス、これにおきましては、前年度に対しまして一四・八にこれをとどめる、こういうくふうをこらす。また財源面におきましては、公債……
○福田国務大臣 昭和四十五年度暫定予算の概要について御説明申し上げます。 昭和四十五年度予算は、昭和四十五年度開始前に成立を見ることが困難であると思われますので、四月一日から四月十八日までの期間について、暫定予算を編成することにいたしたものであります。 まず、一般会計暫定予算について申し上げます。今回の一般会計暫定予算の歳出総額は六千百十六億円、歳入総額は千五一百五十億円でありまして、四千五百六十六億円の歳出超過と相なります。 なお、国庫の資金繰りにつきましては、五千億円を限度として、必要に応じ、大蔵省証券を発行することといたしております。 今回の暫定予算におきましては、暫定予算が本予……
○福田国務大臣 地方団体の財政の問題、これは公害対策によりましてその運営が支障を生ずるというようなことがないように、これは万全の対策をとります。必要があれば立法もいたします。よく検討します。
また、中小企業の問題につきましては、税と金融、この両面を通じまして、これまた万全の対策をとりたいと思いますが、ただいま金融のほうは御承知のように立法は要らぬと思います。しかし、税につきましては、立法をしても中小企業の公害対策には支障がないというようにこれを助成をしたい、かような考えでございます。
【次の発言】 ただいまお話しの、地方財政に関連する三つの問題、つまり一つは交付税の問題ですね、これはもう当然……
○福田国務大臣 藤井さんのお話のように、これからの日本の経済は非常に見通しもむずかしく、困難な諸問題が多いと思います。過去数年間、超高度成長を続けたわが日本経済、私は、この勢いが少し激し過ぎる、成長の速度が早過ぎる、かように考えまして、景気抑制政策をとったことは御承知のとおりでありまして、特にその主軸として昨年の九月から金融引き締め政策をとりました。この金融引き締め政策が経済の実体面に効果をあらわしつつあります。すなわち、昨今における経済の諸指標、これはいずれも頭打ち、つまり鎮静化、われわれがねらった経済の超高度成長抑制という方向に動き出しておる、こういうことが認められる段階になってきたのであ……
○福田国務大臣 四十六年度におきます所得税の扱いにつきましては、いまお話しのようにわが国の課税最低限、これは必ずしも過酷であるという状態ではございません。先進国並みというところまでいっている。最近の計数整理の結果では、夫婦、子三人の場合におきましては約百六万円、こういうふうになるわけであります。また夫婦、子二人という家庭におきましては九十万円、こういうことでございまして、決して恥ずかしい状態ではない。ところが、それにもかかわらず所得税減税に対する国民的要請は非常に強い。それは私がかねて申し上げておりますとおり、わが国の租税体系が直接税、特に所得税に片寄っておる、こういろ点からくるのではあるまい……
○福田国務大臣 借款交渉の事実があるかどうかという点につきましては、私のほうから申し上げますが、確かにいまお話しのような要請を受けております。それから当方もそれに対しましては前向きで交渉に応じております。この借款の性格は、いままでもあったのでありますが、その同じような借款を、その政府的色彩を薄めまして何とか話をつけたい、こういうふうな意向をもちまして、ただいま先方と話し合いをやっておるという最中でございます。
【次の発言】 いま繊維交渉は継続中であります。業界のほうは自主交渉には応じない、こういうたてまえです。ですから、自主交渉が成立した場合にどうのこうのということは言っておりませんです。また……
○福田国務大臣 報償費と交際費は、その区分が非常にデリケートな問題でありますので、どこまでが報償費、どこまでが交際費だということの判定に非常に苦慮するわけなんです。
しかし、気持ちといたしましては、なるべく報償費扱いじゃなくて、領収書を給するところの他の費目が適切であるというふうに考えます。報償費は万やむを得ざる場合に限りたい、こういうふうに考えますが、今後十分そのような方向で善処していきたい、かように存じます。
【次の発言】 先般、専売事業審議会の小委員会から、たばこ有害表示問題につきまして答申をいただいたわけです。なぜそういう小委員会ができたといいますと、WHOにおきまして、たばこの有害……
○福田国務大臣 昭和四十四年度の一般会計歳入歳出決算、特別会計歳入歳出決算、国税収納金整理資金受払計算書及び政府関係機関決算書を会計検査院の検査報告とともに本国会に提出し、また、昭和四十四年度の国の債権の現在額並びに物品増減及び現在額についても本国会に報告いたしましたので、その大要を御説明申し上げます。 昭和四十四年度予算は、昭和四十四年四月一日に成立いたしました本予算と、昭和四十五年三月四日に成立いたしました補正予算とからなるものであります。 昭和四十四年度本予算は、わが国経済の持続的成長の確保と物価の安定を眼目として、財政面から景気を刺激することのないよう、財政規模は適度のものにとどめ……
○福田国務大臣 予算編成後に生じました事由に基づきまして支出する予備費、これは数年来の傾向を見てみますと、従来の予備費の額では足りません。そこで毎年毎年補正予算を組む、こういうことになっておりますが、昭和四十六年度においてもそういう過去の趨勢を考えなければならない、そういうようなことから予備費を千四百億円に増額をいたしたわけであります。これで対処してまいりたい、かように考えております。 一方、予算編成後に生じました事由に基づき支出を要する問題、これは米価がまず第一であります。それからもう一つは、おそらく人事院の給与勧告が五%をかなり上回るものになるんじゃあるまいか、その際におきましては、予算……
○福田国務大臣 ただいまのお話、まことにごもっともなことだと思います。この法律が成立したからといって、企業責任者、最高責任者その他の責任者が、この法律による責任者に責任をなすりつける、こういうことであってはならぬ、かように考えますので、御趣旨の方向で指導に当たりたい、かように考えます。
【次の発言】 お話、これまたごもっともなお話と私は思います。さような方向で業界の指導に当たりたい、かように存じます。
【次の発言】 本法律案の政省令は、御指摘のようにたいへん多いわけでありますが、全力を尽くしまして可及的すみやかにこれを制定いたし、この法律の実施をいたしたい、かように考えます。
○福田国務大臣 通常国会がいよいよ再開となりまして、いろいろな事案につきまして御審議をお願いをする、それに先立ちまして私の財政金融に対する所見を申し述べたいと存じます。この私の考え方につきましては、整理をいたしまして、所信表明として印刷したものをお配りしてあります。これは過日、本会議において私が申し述べました財政演説と大体において同じなんです。したがいましてそれを朗読することを省略さしていただきまして、二、三、私が特に感じておる点について申し上げさしていただきます。 第一の問題は、当面の経済運営に関する点であります。 私は、本会議においても申し上げましたが、ここ数年間のわが国の経済の動きに……
○福田国務大臣 最近社債に対する証券業界の関心が非常に高まってきておるのです。これは、一つは金融引き締めということですね。社債によって資金を調達するという意欲が企業界に多い。それと並行しまして、社債の利回りの改善、そういうようなことが総体的に見られるような状態になってきた、そこにあるのだと思います。 そこで、御指摘の問題でありますが、確かにいま証券局長から申し上げましたように、大証券に社債の消化が非常に片寄っておる、これは理由があるのだろうと思うのです。つまり、もうしばらく前の状態でありますと、社債はどうも割りが悪い、こういうようなことがあったのじゃないか、中小だけに採算に敏感である、こうい……
○福田国務大臣 ただいま御決議の附帯事項につきましては、政府といたしましても、その趣旨を尊重し、極力努力いたします。
○福田国務大臣 第一点の貸し出し金利引き上げにならないかという御質問、これは御提言のように、そういうふうな関係が生じないように行政指導に当たっていきたい、かように考え、また金融機関当局におきましてもそのように応対をしてくれるというふうに考えております。 それから第二点の公定歩合、最近二回にわたって引き下げが行なわれましたが、それに市中金利が順応しないじゃないかというような御所見でございます。私も公定歩合につきましては、市中金利がこれに追随するようにと念願をいたしております。この間日銀総裁にもそのお話をいたしたわけでございますが、日銀当局の答えは、昨年秋の引き下げの影響、これは非常に緩慢であっ……
○福田国務大臣 ただいまの附帯決議に対しましては、政府におきましても十分尊重して、善処いたしたい、かように存じます。
○福田国務大臣 新経済社会発展計画はたしか一〇・六の実質の成長だと思います。それで、物価の上昇を考えてやっていくとこれが四十億ドル、こういう計算になるのです。ですけれども、これは非常に大胆な推計でありまして、最近の情勢等から見ましてそこまでいき得るかどうか、かなり問題があるんじゃないか、そんな感じもします。そういうようなことで、実情に応ずるよう、今後経済社会発展計画もよく注視していかなければならぬ、こういうふうに思いますが、とにかく一昨年の段階でながめてみまして一〇・六という成長率、これは大体いけるのじゃないかという見通しであったわけでありますが、これはどうも少し高過ぎるかなというので、四十六……
○福田国務大臣 強引に言ってきたところには金を出すが静かに言ってくるところには、手薄である、こういうようなことじゃないと思います。何も言ってこないところに対しまして援助をする、これもおかしなことでありますので、そういうことはいたしておりませんが、強引だから高くなった、こういうふうな動きにはいたしたくないし、またいたすべきものじゃない、こういうふうに考えております。 数年後になってGNPの一%ということが実現される、その際における協力額は非常に多額になるわけでありますが、こういうふうな多額になる海外経済協力というものを行なう以上、お話しのように成果をトレースする、これは非常に大事なことになって……
○福田国務大臣 一昨日の当委員会で堀委員からキューバの問題につきまして御質疑がありました。私並びに政府委員の答弁が多少誤っておりましたので、ここでおわびかたがた訂正いたしたいと存じます。政府委員から申し上げます。
【次の発言】 IMFをはじめとする国際金融機構、これの加盟については、その国の政治形態がどうであるということによって差別をすべきではない、かように考えます。
【次の発言】 これは原則的にはそうだと思います。しかし実際問題とすると、国交のない国というのがあるわけですね、そういうようなことでなかなかむずかしいこともありますが、考え方としては差別はいたしたくない、かように考えます。
○福田国務大臣 ただいまの御決議に対しましては、政府といたしましても、御趣旨を体しまして十分努力をいたしたいと存じます。(拍手)
【次の発言】 私も今回の税法改正にあたりまして、あなたと総理との間の問答を思い起こすわけでありますが、妻の座を贈与税、相続税の立場から優遇すべしという御議論、私も同感なんです。さればこそ今回、居住用財産に限りましたが、その免税額も倍にいたす、こういうような措置をとることにいたしたわけでございます。気持ちといたしましては堀さんと同じように考えております。
【次の発言】 いまお話しの基礎控除、その制度の発足がどういう趣旨であったか、こういうことかと思うのですが、これは妻……
○福田国務大臣 ただいまの議員修正案につきましては、他の個別物品やサービスに対する課税との負担の権衡を著しく失することとなるのみでなく、歳入予算額に重大な影響を及ぼすことになりますので、政府としては反対であります。
○福田国務大臣 そのとおりと存じます。つまり本土の関税料率が沖繩にも及ぶということになる。これが原則である、かように考えます。
【次の発言】 そのとおりに考えます。
【次の発言】 非常にむずかしい問題が伏在しておるわけでありますが、つまり沖繩が本土と一体化する、その結果、沖繩の経済が全体としてどうなるかということを把握しなければならぬと思っておるのです。つまり、賃金水準は一体どうなるのだろうか。またアメリカの、わが国の三倍以上高い労賃を使って生産された品物がずいぶん入ってきたわけです。その沖繩の対米輸入、これがどういうふうに変わっていくのだろうか。おそらく本土の、三分の一弱の労賃を使った品物が……
○福田国務大臣 ただいまの御決議のありました事項につきましては、政府といたしましても御趣旨を尊重して、善処いたします。(拍手)
○福田国務大臣 前座をいたします。 ただいま御指摘の有価証券の譲渡所得、これにつきましては、これは平林さんからもまた他の議員からも一両年前から御指摘がありました。私どもも考えておったんです。これは例外がないという鉄則でもない制度でございますが、しかし、お話しのような株式公開の場合の所得、これに対してどうするか、赤井電機の問題が起こりましたときに私ども反省させられたわけです。そこで、例外としての措置をこの問題につきましてもとろう、こういうのでずっと考えてきたんです。大体その措置を四月一日から実施いたしたい、こういう考えでおりましたところ、またお話しのダイエーの問題が起こりましてまた世間を騒がし……
○福田国務大臣 この制度は法人税法の中で特別措置である、こういう意味合いにおきまして、一般原則から見るとかなりの例外を設けている措置である、そういうふうに見ております。さようなことで、これは廃止あるいは改革についてずいぶん昨年以来検討をいたしたわけなんです。そういう努力をしてみましたが、ちょうどそれと時を同じくしまして資源問題、とにかく国の総力をあげて内外の資源を開発しなければならぬ、こういう要請が出てきた。そういうときに、国内資源の開発上、それがまたひいては海外への投資上かなりの役割りをしておるこの制度、これを廃止するということになると、どうも政策に対して大蔵省は理解というものがない、資源政……
○福田国務大臣 広瀬さんのおっしゃること、これはごもっともだと思います。私どももそういうふうな考えを持っておるわけでありますが、ただいま主税局長から申し上げたようないきさつもありまして、一年間は置かなければいけないというふうに考えておりますが、次の税制改正におきまして、つまり四十七年度からこれを廃止いたしたい、かように考えております。
【次の発言】 特別措置は特定の政策目標をもって特例を設ける措置でありますので、その特例措置の政策効果がどうであるかということについては常にこれを追及しなければならぬと思います。そうでないとそれがあたりまえのようなことになって、特例が特例でないというような形で定着……
○福田国務大臣 塩の専売を廃止するかどうか、これはいろいろその利害得失について見方はあると思います。しかし、さてそれじゃ専売にしておいてどこが悪いのだろうということにつきましてまた積極的な決定的な理由というものも私はまだ見つからないように思います。しかし、いろいろ議論のあるところでございますから、なお検討いたしましてその方針をきめたい、かように考えます。
○福田国務大臣 いま理財局長からの答弁でだいぶ御了解がいったと思うのでございますが、つまり国が土地を売るという場合におきまして、その上に借地権がある、そうするとその所有権の価値がそれだけ減るわけですから、その辺は十分配慮しなければならぬ問題だと思います。いま堀さんのお話を承っておりまして、借地権を設定するとして、どういう借地権を設定するのかという、そのしかたに私は問題があると思うのです。ですから今後というか、いままでもいろいろ注意していると思いますが、未来に借地権を設定するということ、これは気をつけていかなければならぬ。その辺につきましてはよく検討してみたい、かように考えております。
○福田国務大臣 法制次長がお答えしたのですから、法的解釈はそうだと思います。思いますが、総則で、予算の数字の執行ですね、予算書の数字の執行だけに関連しているのか、それだけしか関連できないのかというと、そうではない。たとえば債務負担行為、これは予算とまた別ですね。当該年度の予算だけじゃない。翌年度の予算を拘束するようなそういう条項もあるので、大体そういう特殊なケースを除きますと、やはりいま法制次長がおっしゃったとおりと解釈します。
【次の発言】 そういうふうに思います。
【次の発言】 いまさら間違ったと言われることは意外だと思いますが……。これは堀さんはじめ当委員会皆さんの間から、一般会計の措置……
○福田国務大臣 いま激動する日本の社会経済の中で、私は、日本が国をあげて工業化という勢いが進んでおる、そういう中において農村をどういうふうに守っていくか、非常にむずかしい問題に当面しておる、こういうふうに思うのであります。しかし私は、農村というものは日本社会の大きな基盤である、これが崩壊をするというようなことは断じて許すべきではない、こういうふうに思うわけでございます。 そこで、そういう前提で米作農家のことを考えてまいる、こういう際に、米作農家というものが、これは食管制度の根幹を維持するということに強い期待を寄せておる、こういうふうに見ておるわけであります。ところが現在はどうかというと、米の……
○福田国務大臣 私は去年のやり方、これはいろいろ議論がある。しかし実態的には二百三十八億円をパーセントに直して米価に繰り入れた、こういうのですから、形式的にはいろいろ御意見のようなことがありましょうけれども、実態は、私は水準というか、非常にまあぼやけたことばでありますが、水準据え置きぐらいは言わしてもらっても、これはまあお察し、御了解願えるのではあるまいか、さように存じます。
【次の発言】 農家は、わが国とすると非常に大事な社会基盤である、こういうふうに私は考えておりまして、これを、あらしが吹きすさぶというような、世界的な高成長経済下においてどういうふうに持っていくかということは非常に大事な問……
○福田国務大臣 お話のように非常に大きな国際通貨不安が起こったわけです。発端は、五月の三日にドイツの五大民間研究所が連名で当局に対しまして、マルクの為替変動制度、これを採用すべしという意見具申をした。これに対する当局の対応のしかたがどうもあいまいというか、きっぱりとしておらなかった。その辺から端を発しまして、四日からマルクの思惑買いが始まる、こういうことになり、五日はドイツでは、為替市場を開くということになりますと三十分ないし四十分ぐらいの間に数億ドルのマルク買いが行なわれる、こういう事態になり、直ちに為替市場を閉鎖する、こういうことに相なったわけです。それに連動いたしましてスイスが、あるいは……
○福田国務大臣 立法の趣旨は、これは道路その他の社会資本に充てる必要上こういう税制を設けるのだ、こういうことです。しかしこれは財源を特定をいたしておるわけじゃないのです。その使途は一般財源というようなことになっておるわけでありまして、九兆四千億という財源が一般会計にはある。その九兆四千億がいろいろな目的に配分されるわけでありますが、その九兆四千億円の歳出をまかなうための財源の一部といたしまして今度の自動車重量税が考えられた。そこで、もしこの重量税がないということになりますと、法律上、たてまえ上は一般財源ではありますけれども、しかし立法の趣旨が、これが社会資本を充実する、そういうようなところにあ……
○福田国務大臣 それはそのとおりでございます。つまり、それはこの税が発想されたいきさつを申し上げたわけなんです。今日それをどういうふうに理解しているかというと、いきさつはそうでございますが、これを特定財源というふうにはしておらないのです。九兆四千億円の中の一部を構成する一般財源である、こういうことになっておりますので、形の上では道路財源というふうには特定をいたしておりません。おりませんが、これを発想した気持ちというものは道路財源を充実したいんだ、そういうところから発足しておる、これはそのとおりであります。
【次の発言】 ただいまのお話は、どうも自動車新税はどういう目的でこれが発想されたのか、そ……
○福田国務大臣 間違いはございません。ただし、一般財源として受け入れておりますので、目的税とはいたしておりません。
【次の発言】 さような意味では間違いはございません。
【次の発言】 目的税という形をとっておりません。
【次の発言】 国が行なう施策は道路ばかりじゃないのです。またその他の社会資本ばかりじゃないのです。あるいは社会保障諸施設、あるいは文教の諸施設、多々あるわけでございます。そういうような次第でありますので、いろいろくふうをいたしまして不要不急の諸施設は取りやめる、また特別措置も毎年毎年洗い直しをいたしまして財源の充実をはかる、こういうふうにするのでありますが、それはそれでありまし……
○福田国務大臣 わが国においては、道路その他の交通資本が非常な立ちおくれをしておる、その立ちおくれの取り戻しをしなければならぬ、それには財源が必要である、こういうことでございます。
【次の発言】 そのとおりでございます。私がただいま申し上げたことを具体的に言うとそういうことでございます。
【次の発言】 それが発端になっておりますが、それに、道路その他の交通社会資本を整備する、こういうことにいたしております。
【次の発言】 わが国の道路事情からいいますと、第六次道路五カ年計画で、国道につきましては整備状況が、一〇〇%まではいきませんけれども、それに近いところまでいくのです。ところが、主要地方道な……
○福田国務大臣 これは労働省の具体案をよく見てみたいと思いますが、趣旨としては前向きで検討いたします。
【次の発言】 ただいまの御決議に対しましては、政府といたしましても、御趣旨に沿って十分検討いたしたいと存じます。
○福田国務大臣 輸出論議が最近たいへん活発ですが、私は輸出をことさらにディスカレッジする、こういう考え方をいたすことは適当でない、こういう基本的な考え方です。問題は、輸出のやり方の問題があると思う。いま皆さん御承知のように円の問題というのがあります。こういう問題につきましては、これは外圧というものはわれわれは感じません。私どもは、マルクに見られるように短期資金の流入でアタックを受けるというようなことにつきましては完全装備をしておる、こういうのでありまするし、また外貨が急増したといいましても七十億ドルそこそこである、こういうようなことなんですね。そこで、その外貨の量から見ましても貿易量の三分の一……
○福田国務大臣 付加税化の問題は、政府としてまだきまった考え方じゃないのです。ただ私も自治大臣も非常に率直な性格でございますので、率直な考え方をおのおの申し述べた。 私は付加税化ということがいいというふうな考え方を持っております。つまり国、地方の両者の立場からいいましても、あるいは納税者は、これは同じ対象になるわけですから、その人の利便を考えましても、あまりめんどうな手続でないほうがいいんじゃないか、そういうようなことで、付加税という方式はいいと思うのです。現に付加税方式というのは、法人税については行なわれているわけなんですね。問題は、住民税についてそれをやってどこが悪いんだ、こういうふうな……
○福田国務大臣 昭和四十六年度予算につきましては、過日の本会議でその方針並びに大綱について御説明申し上げましたが、予算委員会の審議が始まるに先立ちまして、その概要につきまして重ねて御説明申し上げます。 昭和四十六年度予算の編成にあたりましては、景気の過熱もなければ、大きな落ち込みもない、均衡のとれた安定的成長を確保することを眼目といたしましたが、その特色は、次の諸点であります。 第一は、経済の動向に即応した適切な財政運営を行なうように配属し、機動性を備えた中立的性格のものとしたことであります。 すなわち、わが国経済の安定的成長を確保するため、財政規模を適正なものとするとともに、公債及び政……
○福田国務大臣 国の必要のために土地を買う、そういう場合においては、これは直接国が買う、これが原則です。ただ、間々その土地の購入が、何らかの都合で支払いの手段が国にないというような場合に、地方団体なんかがこれを一時買っておくというようなことは、あるいはあるのかもしれません。さように思います。
【次の発言】 さあ、個人の場合は、それは……
【次の発言】 いま、地方団体が買っておいて、そうして国に引き継ぐ、こういうようなことを申し上げましたが、また何らかの事情があって、国で取得したい土地なんだが、しかし、これを買うための準備、手段というものを持たない。この機を逸すると、この国の土地の取得が不可能に……
○福田国務大臣 関税につきましては、中国との間にはいま国交は開かれてはおりませんけれども、しかし中国の近隣諸国とわが国との関係、この関係とバランスを失するというようなことがあることは好ましくない、こういうふうに考えまして、一般関税率の引き下げ、あるいはケネディラウンドにおける引き下げ、そういうような場合におきましては、常に中国の立場、そういうものを考えながらやっております。 それからただいま宮澤大臣からも話がありましたが、これは関税暫定措置法といたしまして近く御提案を申し上げますが、その中において、中国におきまして特恵関税を適用してもらいたいといって手をあげる、こういうような事態がありますれ……
○福田国務大臣 ナショナルミニマムと申しましても、非常に抽象的なことでありまして、もっと問題は具体的に考えなければならぬだろう、こういうふうに思うのです。私は、ナショナルミニマムということを具体的に考えれば、何といってもまず第一にマイホームというか、衣食住だ、こういうふうに思う。住宅はどうかというと、今度は御承知のように住宅五カ年計画を新たに設定します。これができ上がる五年後には、とにかくわが国における住宅問題はおおむね解決をする、こういうことになり、まあとにかくわれわれの生活の城は整うわけです。それから次の問題は、われわれの環境の問題、一番やはりおくれているのは下水道じゃないか、こういうふう……
○福田国務大臣 原油関税は、いま石炭対策の財源に大部分が充てられております。そういう財政上の都合がありまして、いまにわかにというわけにはいかぬ。しかし検討はしてみたい、かように考えております。
【次の発言】 いまこれは石油にどういう負担をかけるか、こういう一般的な問題を考えますときに、かなり石油にいろんな形の負担がかかっておるのです。これを総合してみますと、わが日本の石油に対する負担、これは世界の中で中位ぐらいになりましょうか、そう重いほうでもない、軽いほうでもないというところかと思うのです。そういう総合的な判断から、私はいま二見さんのおっしゃるような話は考えてみる必要があると思うのであります……
○福田国務大臣 社会福祉施設につきましては、私は気持ちは大原さんと少しも変わりません。ただこれを長期計画という形に乗っけることにつきましては非常にむずかしい点があると思うのです。しかし年々の努力、それを積み重ねてまいりまして、先進諸国にもおくれをとらないような状態に早く持っていきたい、かように考えております。最善の努力を今後といえども尽くしていく所存でございます。
【次の発言】 病名は口内炎というのです。口内炎というのですが、虎の門病院で聞いてみますと、原因は二説あります。つまり、いろいろな売薬みたいなものの飲み過ぎじゃないかという説と、ビタミンCの不足からくることじゃないかと、両説があります……
○福田国務大臣 これはどういうふうに税務当局に法人決算報告をしておりますか、それが事実と違っておりますればこれは脱税ということになりますが、それが事実に合っているということになれば税の問題は起こらない、さように思います。
○福田国務大臣 ただいま正確に見通し得る自然増収の総額、他の歳出の不用額等も含めますが、これは三千百億円余り、かように見通されるわけであります。ただ、これはいま法人決算なんかの動きがありますので、あるいは若干の増額があるかもしれない。これをこえました額は、あげて公債の発行を縮減をする、そういう用途に充てたい、かように考えております。
いま給与所得の減額にこれを充てるべきではないかというお話でございますが、これは四十六年度の予算において考慮をいたしたい、かように考えます。
【次の発言】 補正予算の大宗をなすものは給与費であります。この給与費は、これは直接の物価の影響というふうには考えませんけれ……
○福田国務大臣 二兆円まではいかぬと思うのですが、それ近くの差が出てくるんじゃないかと思います。つまり、この四十年あたりを基準にいたしまして、それからの推移を見てみますると、GNPと予算の間に、その年々の違いによって違いはありますけれども、大体長期に見ますと一定の比率がある。そういうことから見まして、実質GNPが四十年に比べて今日幾らになるんだ、こういうことを見てみますと、大体倍近くになるのです。四十年度の予算は三兆六千五百億円ぐらいありますか、でありますから、実質GNPの比率でいきますと、七兆円というところに行くべきじゃないか、そういうふうに見られます。実際は、今度編成いたしました予算は九兆……
○福田国務大臣 私は、いま川崎議員の予算審議 のあり方に関する御意見、賛成です。そういうふうに考えています。まず編成の段階の問題でありますが、これは政党政治でありますので、与党の意見をまず聞く、これはもう川崎委員のおっしゃるとおりだと思います。詳細に聞いております。しかし、野党の意見、これもまた私は尊重すべきであると思う。編成の段階の話です。そう考えまして、本年度の予算の編成にあたりましても、各党の書記長に御連絡をとりまして、そして各党の考え方をひとつお聞きしたいというので、そういうことを実行いたしております。また、そういう中におきまして、各党の考え方、建設的なものにつきましては、私どももこれ……
○福田国務大臣 社会資本の整備充実は、これはわが国が当面している非常に大きな問題だと思うのです。わが国はいわゆるフローというか、国民総生産、その年々の総生産におきましてはとにかくアメリカ、ソビエトに次ぐ、こういわれているところまできましたが、これらの経済大国に比べますと、基本的に違いますのは、社会資本が足りない、非常に立ちおくれをしておる、こういうことかと思うのです。特に生活環境、また輸送、そういう方面の社会資本がかなりの立ちおくれをしておるのであります。 たとえば、いま御指摘の住宅の問題にしましても、あるいは下水道の問題にしましても、道路の舗装というようなことにいたしましても、計画的に社会……
○福田国務大臣 いま厚生大臣から七千万円というお話でありましたが、九千万円のようです。
この問題は、私もあまし詳しくないんです。きょうは、いろいろ私どものためになるお話を伺いまして、ほんとうに今後の私どもの予算編成上、執行上たいへん参考になると思いますから、厚生大臣とよく相談をいたしまして、善処いたしたいと存じます。
【次の発言】 厚生大臣と十分相談をいたします。
【次の発言】 老人問題はこれからの社会問題の中の最大の問題の一つである。これはひとり老人という階層を対象としての施策、そういう考え方でなくて、社会全体の問題としてこれをとらえるというお考え、これは一つのりっぱな御見識だ、私はかよう……
○福田国務大臣 たいへん大事な問題でありますので、親身になって厚生大臣の相談にあずかりたい、かように存じます。
【次の発言】 私も、この問題は、いろいろの角度から検討してみました。どうも、最高裁の判決が出ました、その判決の趣旨を守りながらこの問題を処置するというと、この間出しました政令改正、こういう線に理論的には落ちついていく、こういうふうに思います。ところが、この理論的措置と、社会正義というのですか、社会公平というのですか、そういうわれわれの常識と非常な乖離がある。この点が問題だろうというふうに思うのですが、その乖離を何とか打開する道はないものか、こういうことで、大蔵省の事務当局にも命じまし……
○福田国務大臣 文部省の予算は、御承知のように非常にこまかい事項が多いのです。ですから、私も、その零細なものについて一々見ておりませんけれども、急増問題だけは、これはもうたいへん重大な問題だ、こういうふうに考えまして、みずから、その急増対策が大きく前進するようにというので、陣頭指揮をしたわけなんですが、結果は、先ほどから文部大臣や自治大臣から御披露申し上げているとおり、また御審議を願っている予算案のとおり、こうなっております。なっておりますが、これに対する評価をどういうふうにしておるか、大蔵省とすると、これはかなり思い切った措置をとった、もともと市町村が責任を持つこの義務教育施設に対しまして、……
○福田国務大臣 坂井さんの力説されておるような方向で諸事対処をいたしております。すなわち道路五カ年計画は十兆三千五百億円となっております。これは四十五年度から始まりまして四十九年度に終わるわけでありまするが、一年おくれますが、安全対策の問題につきましては新たに五カ年計画を立てまして、五千億をこえるという額でありますので、まさに御力説のとおりの予算措置になっておるわけであります。これだけの予算が着実に執行されますならばかなりの効果をあげ得る、かように確信をいたしております。
【次の発言】 とにかく二千万円であれ、自賠責から出しておるのですからこれが量的に拡大する、これは理論的におかしくはない、か……
○福田国務大臣 先般の田中さんの御質問に私は非常に明快にお答えをしたつもりでございますが、どうも新聞の投書があるなんというようなお話を承りますと、田中さんの御質問の誘導のしかたが非常に巧みであったというように感じます。私は、ただ単に陳情がありましたのを取り次いだ、しかも威力を用いたというようなことは一切ありません。抵抗なしにあの駅は実現をした、こういうふうに見ております。私は誤解を受けるような行動は一切とっておらぬということを、この場を通じましてはっきりと申し上げさしていただきます。
【次の発言】 国の資金、これには財政資金と財政投融資資金とあるわけであります。これは性格がたいへん違うわけであ……
○福田国務大臣 私、七月五日に外務大臣を拝命いたしました。ついては、すぐ皆さんにお目にかかりましてごあいさつを申し上げ、かつ、御教示を得る機会をと思っておりましたが、三十数年来の胆石の手術をしなければならない、こういう問題に当面いたしまして、たいへんおくれまして申しわけなく存じております。一昨日から正常の服務状態に復しました。ところが、難問山積というか、この秋の外交日程、こういうものを考えてみますと、建国以来の陛下の御外遊という問題があります。また日米合同委員会、これを中心とする日米の国交調整という問題があります。さらに国連の中国代表権問題、これも重要な問題であります。さらに十月になりますると……
○福田国務大臣 日米交渉にあたりましては、もとより、いまお話がありましたが、わが日本といたしましては、四月一日復帰ということを念願し、話をしておるわけであります。ただ問題は、日本側ばかりでなくてアメリカ側、双方にあるのであります。双方で協力して、そうして円滑なる復帰という返還、これが諸準備相整わなければならぬ、そういうふうに考えるわけでありまして、この準備は、非常に広範なかまえをとらなければならない。いま精力的にわが日本でも取り組んでおる、またアメリカでも取り組んでおります。 アメリカ側の方面を見てみますると、とにかくあそこに二十六年間居すわっておった、それをきれいにしてわが日本に引ぎ継ぐ、……
○福田国務大臣 私がかわってお答えを申し上げますが、那覇空港は返還時には間違いなくわがほうに復帰されると信じております。
【次の発言】 申すまでもなく全面返還でございます。
【次の発言】 それは含まれておりませんでございます。
【次の発言】 これは大蔵大臣の分野でございますが、三億二千万ドルというのは、これはアメリカ政府に対して日本国が支払うという額でありまして、その中にはP3の撤去費は入っておらぬ。それじゃその撤去費はどうするのかといいますと、地位協定の精神に従いましてわが国において支払う、こういうことになります。
そこで、その支払い方につきましては、あるいは四十七年度予算でお願いをすると……
○福田国務大臣 かねて私は申し上げておるんですが、今回の沖繩の施政権の返還、これは歴史的な偉大なできごとである。それは何かと申しますと、一つは沖繩県民の熱情、それからまた同時に、一億本土の国民の沖繩県民に対する同情、こういうこと、これともう一つは、やっぱり歴代政府の努力であったと思うのです。その歴代政府の努力の背景には国力の伸長、わが国の経済力が強大になった、アメリカに対する発言権も大きくなってきた、これが背景をなしておる、そういうふうに考えます。しかし、同時に第三の問題は、やはり日米友好の関係がその基盤にあった、こういうことでございまして、この三者が結合された力、これが今回の偉大なる沖繩返還……
○福田国務大臣 私からお答え申し上げますが、返還時において核がないということは、日米共同声明、また本協定の第七条、これで私は十分日本国民の心証を得ていただける、こういうふうに考えておりますが、まあ、いま久保委員から御指摘のような見方もありますので、また国会におきまする過日の御決議もありますので、政府といたしましては、さらにこの御決議や一部の方の不安にこたえまして、何らかつけ加えた措置をとりたい、こういうふうに考えております。 いまお話しのように、一月の六日、七日、サンクレメンテにおいて佐藤総理大臣とニクソン大統領との会談が行なわれる、こういうことになりましたので、その機会などはいい機会である……
○福田国務大臣 先般協定委員会において、実態的には、これは許可とあるけれども契約だと、こういうふうに申し上げてありますが、その詳細な法的見解につきましてはアメリカ局長からお答え申し上げます。
【次の発言】 政府委員からお答えいたさせます。
【次の発言】 お話しのように許可基準はありませんが、条約局長から答えられましたように、これは軍の機密、まあ高度の機密ということでしょう、そういうような際におきましてはなかなか検証というものもやりにくいんじゃないか、そういうふうに思います。しかし、検証を認める、こういう精神、これからいいますると、私はできる限り米軍当局の協力を求めたい、そういうふうに思います。……
○福田国務大臣 日本の外交政策はどこまでも平和に徹するということでなければならぬ、こういうふうに思います。その手段といたしまして国連の存在、私はこれは貴重なものだというふうに考えております。私は、近い将来はいざ知らず、何とかして国連が強大化されて、世界は一つというような時期が来ることを政治家として希望をし、期待をいたしておるわけでありまして、そういう際に国連に対してこれを誹謗するというようなことがもしありとすれば、これははなはだ遺憾なことであるというふうに考える次第でございます。 また第二に、中国の国連参加、これにつきましてはしばしば申し上げているとおり、わが国は中国の国連参加、これは歓迎す……
○福田国務大臣 この公用地等に対する沖繩県民の気持ちは私もよく理解しています。しかし、一方におきまして米軍に基地を提供しなければならぬ。また自衛隊を配備しなければならぬ、そういうような要請もこれあり、ぜひともこの法律には御協力を願いたい、かように考えます。
【次の発言】 去る三日のサンケイ新聞に、毒ガスがまだ撤去し切れないという記事があります。そこでさっそくアメリカ政府に確かめたところ、アメリカ政府では現地とよく打ち合わせたようであります、調べたようでありますが、そういうことは一切ありませんというはっきりしたお答えがあった次第でございます。
○福田国務大臣 安保条約とANZUS条約、これはいささかの関係もございませんです。ただ、沖繩がわが国に返還をされない以前におきましては、沖繩基地における米軍の行動は自由でありますから、あるいはAMZUS地域に対する出動というようなことがあり得たかもしれない。しかし、返還が実現をしたという後におきましては、これは安保条約の制約下に沖繩も置かれるわけであります。したがって、沖繩基地から安保条約の対象地域、つまり極東であります、フィリピン以北であります、その地域以外に出動をするということはあり得ないことに相なる次第でございます。
【次の発言】 ANZUS条約は他国の条約であります。そこで、この条約に……
○福田国務大臣 この七千万ドルにつきましては、三億二千万ドルがきまりました経過を知っていただく必要があると思います。まず、その中で一億七千五百万ドル、これは資産承継に見合う分でございます。それから軍労務者の待遇改善、そのための七千五百万ドル、合計いたしますと、これが二億五千万ドルと相なるわけであります。ところが、アメリカにおきましてはその他に核の問題があります。また、これから米軍が沖繩から引き揚げていく、そういう際には米軍の施設を無償で置いていくわけであります。それが多額にのぼる、そういうようなことを考慮して多額な要求をする。私どもはアメリカに払う金は国民の税でありまするから、これはなるべく少……
○福田国務大臣 協定四条三項につきましては、横路さんから御指摘がありましたので、横路さんの疑いを持たれる点につきまして詳細に私も事務当局に聞いてみました。しかし、その過程で三億一千六百万ドルというものが出て、そして四百万ドルが上乗せをされたんだというような形跡は全然ないのです。私もいまだかつて聞いたこともない、そういう数字でありますが、四百三十万ドルという、そういう数字が琉球政府のほうから出てきたと、こういう事実はあります。おそらくそういう事実があることはアメリカ側にも伝わっておるんじゃないか、そんな感じがいたしますが、詳細は、その衝に当たりました政府委員のほうからお答え申し上げます。
○福田国務大臣 ただいま議題となりました琉球諸島及び大東諸島に関する日本国とアメリカ合衆国との間の協定の締結について承認を求めるの件につきまして、提案理由を御説明いたします。 佐藤総理大臣とニクソン大統領は、昭和四十四年十一月にワシントンで行なわれた会談において、琉球諸島及び大東諸島の地位について検討し、これらの諸島のわが国への早期復帰を達成するための具体的取りきめに関して日米両国が直ちに協議に入ることに合意いたしました。 自来、政府は、米側との間に協議を行ない協定案作成の作業を進めました結果、これにつき最終的合意に達しましたので、去る六月十七日に、わがほう愛知外務大臣と米側ロジャーズ国務……
○福田国務大臣 これは基地全体につきまして十分検討し、そしてA、B、Cという区分けをいたしたわけです。しかし、A、B、Cという区分け、これはさらに協定成立後におきましても、これが、特にA表につきましてわが国に返還されるという方向につきましては最善の努力を尽くしたい、そういうふうに考えております。
【次の発言】 ただいま申し上げましたとおり、具体的に話し合いをいたしましてA、B、Cという区分けがきめられたと、こういうふうに御理解願います。
【次の発言】 実際上死文化したように見るべきものである、こういうふうにお答えしておりますが、そのとおりであります。
○福田国務大臣 正式な取りきめはございませんが、地位協定の解釈上当然のことである、かように考えております。
【次の発言】 しっかり調査をいたします。
【次の発言】 それもまた調べます。
【次の発言】 政府委員からお答え申し上げます。
【次の発言】 財団法人は存在いたしませんです。
【次の発言】 ただいま総理が、御質問の事項について承知しない、こういうふうに申し上げたのは、三社の社長の話を知らぬと、こういう意味だそうです。そこで、この問題は閣議に了解事項としてとってありますので、したがいまして、形式的に総理大臣が承知しないということはないわけなんですが、実体問題としてそう深い認識が頭に入っておら……
○福田国務大臣 できるだけ詳細な資料と存じまして作成したものでありまして、御一読いただきますればそれで御了解願えるものだ、こういう前提の資料でございます。
【次の発言】 できる限り詳細にかつ正確にと、こういうふうな趣旨でございますが、なお御疑念等がありますれば、御質問願えますればできる限りのお答えを申し上げます。
【次の発言】 琉球通信という個人企業の責任者である、さように聞いております。
【次の発言】 私はまだその名簿は見たことはございませんです。
【次の発言】 政府委員からお答え申し上げます。
【次の発言】 極東通信と金城五郎氏のこの企業、この間にそういう契約があるのだろうと思います。現実……
○福田国務大臣 しばしば申し上げておりますように、沖繩は島をあげて戦場化した、また、百万県民はその過程においてたいへんな御労苦を受けられた、しかも、いくさが終わりましてからも四半世紀の間異民族の支配下にあった、一刻も早くわが国に復帰してもらわなければならぬ、こういう念願が本協定において整った、こういうふうに見ておるわけであります。 ただ、復帰後においてこの協定を実施してみる場合におきまして、いろいろの不平不満、これがあることはよく承知しております。しかし、この不満不平というものは、これは返還が実現をされるということによって有効に解消していく、そういうふうに思います。返還が長引く、そういうこと……
○福田国務大臣 委員会を公開でやるか秘密でやるか、これにつきましては、これは委員会の御決定をまつほかはないのでありまして、私どもがとやかく言うべき筋合いではない、かように存じます。
【次の発言】 政府といたしましては、公務員として発言で守らなければならないところの限界があります。その限界の範囲内におきましては、できる限り皆さまの御理解を得たい。懇切――というと語弊がありますが、できる限り皆さまの御期待にこたえるようなお答えを申し上げたい、かように存じます。
【次の発言】 私どもは、公務員として言えるだけ精一ぱいのことを言っておるし、また言おうとしておるのです。ただ、いま米軍の機密の問題がありま……
○福田国務大臣 この間の、実はそこにおられる曽祢委員の御質問です。私は、非常な真摯な気持ちで傾聴いたしましたというふうに申し上げたわけです。これはもうほんとうに、私は、憂国の至情を吐露された、こういうふうに受け取りました。そこで、あの際に私ははっきりお答えした。曽祢委員の御質問の要点は、まず核……(河村委員「私の質問だけ答弁してください。」と呼ぶ)いや、そこまで言わぬとちょっとお答えにならない。 曽祢委員の御質問、核については三つ具体的な御提案があったわけです。核がないということの点検はできるか、それからもう一つは、核がないということの大統領声明はできないか、それから第三は、核のないというこ……
○福田国務大臣 永田さんのお許しを得まして、一言皆さんに御了解を得たいのですが、私は九月の初めに当外務委員会で皆さんにお目にかかりました直後、つまり九月六日から日米貿易経済合同委員会、さらに日加閣僚委員会に出席し、さらに帰国後一週間おきまして天皇、皇后両陛下の首席随員としてヨーロッパを回ってまいりまして、実に五十日ぶりに皆さんにお目にかかるというような次第でありますが、よんどころない事情でありましたので、ひとつお許しを願いたい、かように存じます。 ただいま永田さんからインド、パキスタンの窮状についてのお話です。私もこの状態につきましてはつぶさに承知をいたしておるのであります。東パキスタンは昨……
○福田国務大臣 先刻の本会議における沖繩返還協定の趣旨説明に際しまして、私の不注意によりまして、冒頭の審議にたいへんな御迷惑をおかけいたしましたことは、まことに申しわけない次第であります。 この際、心からおわび申し上げます。
○福田国務大臣 田中通産大臣とケネディ特使との間で了解覚書が交換されまして、それに基づきまして先月の二十二日、これを協定化するための交渉団を、これは通産、外務両省の事務当局でありますが、これをワシントンに派遣いたしました。自来、ずっとこの交渉団とアメリカとの間に協議が行なわれておりまして、かなり実質的な進捗を見ております。もう残されておるところというものは少なくなってきておるという状態でありまして、何とかして年内には協定に本調印ができるようにということを念願し得るような状態になってきております。
【次の発言】 私が出先から報告を受けておるところでは、覚書と協定化、この間にはそう根本的な食い違い……
○福田国務大臣 七千万ドルというのは核に関係するという面が多いと思うのです。しかしその他に、とにかくきれいなものにして返すというために、アメリカで負担するところがかなりあるであろう、こういうふうに考えまして、とにかく総額三億二千万ドル、その中で一応さようないろんなものを考えて七千万ドルを支払いいたしましょう、こういうふうにいたしてあるわけであります。
【次の発言】 それはアメリカの核戦略と申しますか、これはアメリカとすると最高の軍事機密に属する、こういうことで明らかにいたしておりません。しかし、メースBに見られるがごとく、かつてああいう核兵器というものがあった。同様のものがあるいはある可能性も……
○福田国務大臣 報告申し上げたいことがあります。 ただいま国連代表部からの連絡によりますと、わが国が共同提案国となりましたいわゆる逆IQ決議案、これは賛成五十五、反対五十九、棄権十五、そういうことで否決と相なりました。(拍手) この結果、まだ最終的なことにはなっておりませんが、見通しとしますと、アルバニア決議案が通る、こういうことかと考えます。そういたしますると、中国が国連においては中国を代表する唯一の代表権者である、こういうことになり、国民政府は国連を去る、こういうことになるのであります。 右、皆さんたいへん関心を持っておる問題でありますので、取り急ぎ御報告を申し上げた次第でございます……
○福田国務大臣 国連でああいう決議がありましたが、これが直ちに国際社会において二国間の関係に影響を及ぼすものではない。これはひとつはっきりさしておいていただきたいと思います。 それから国際機関はどうなるか、こういうことになりますと、国際機関でも国連と非常に関係の深いものがあります。また非常に関連の薄いものもある。そこで態様がまちまちになると思うのでありますが、いずれにいたしましても、この国際機関そのものの中において国府の立場をどうするかという相談が行なわれるであろう。その相談の中においてこの問題は解決される、そういうふうに考えております。 それから、ココム、チンコムのお話でございますが、チ……
○福田国務大臣 外務省におきましては、大臣官房文書課というものがあります。その文書課を中心といたしまして、文書の取り扱いをどうするか、これは厳秘であるとか、あるいはマル秘でありますとか、あるいは局長限りでありますとか、これは大臣限りでありますとか、厳重に区分をいたしまして、注意深く文書の取り扱いをいたしております。
【次の発言】 職制につきましては、はっきりした名称につきましては、あるいは違ったところがあるかもしれませんが、外務省分課規程というようなものがありまして、その書類をだれが扱うかということはきめてあります。また、その扱いぶりにつきましては、これは公務員職務執行の当然のやり方といたしま……
○福田国務大臣 ただいまお話を承りまして、実は驚き入ったわけであります。総理からかねて申し上げておるとおり、わが国の立場というものを了解せしむるというためには最大限の努力をいたしたわけでありまするが、金を使うとかそういう種類の、度を越えるような行動は一切いたしておりませんから、この点は誤解のないようにぜひともお願いをいたしたい、かように存じます。
【次の発言】 報償費にせい他のいかなる公費にせい、一切さような金は使っておりませんから、この点は一点の疑いもないようにひとつお願い申し上げます。
【次の発言】 日ソの経済交流はかなり順調に進んでおり、これは世界の各国でも注目をしておるくらいな程度でご……
○福田国務大臣 外務省の所管事項につきまして、その概略を御説明申し上げます。 沖繩返還協定は、昨年十二月二十二日国会の御承認を得、百万沖繩県民をはじめ、日本全国民の長年にわたる念願であった沖繩の祖国復帰は、いよいよ目前に迫ってまいったのであります。 私は、去る一月六日及び七日の両日、アメリカ、サンクレメンテで行なわれました日米首脳会談に出席いたしましたが、この首脳会談において、沖繩返還の期日を本年五月十五日に確定いたしました。 政府といたしましては、沖繩県民をはじめ、日本全国民が一日も早い復帰を望んできたことは十分承知しており、この願望を体して沖繩の早期復帰実現のため、全力を尽くしてまい……
○福田国務大臣 きのう批准書が交換されまして、条約上の一切の手続は終了した、こういう段階に入ったわけでありますが、お説のようにこの六十日間、この協定が効力を発生するまでの間において、まだ準備を取り急がなければならぬ諸問題があります。 その一つは、核の問題です。サンクレメンテ会談において、核につきまして両首脳が合意した点がある。それは、返還の時点において、沖繩には核は存在をいたしませんという確認の問題であります。これはどういう方式にするか、サンクレメンテ会談以来ずっと協議をいたしておりますが、まだ最終的な結論には到達いたしておりませんが、いずれにいたしましても、五月十五日までにはこれをきちんと……
○福田国務大臣 一月の日ソ定期協議におきまして、私は北方の領土問題を持ち出したわけであります。そうしますと、ソビエト側におきましては、従来でありますと、日ソ間の領土問題はこれは昭和三十一年の共同宣言でもうきまったことだ、いまさら論議の必要はない、こういうことで話しの筋に乗ってこなかったのです。今度は、それが多少ニュアンスが違うといいますか、わが国にはわが国の事情があります。非常にむずかしい問題ではありますが、とにかく平和条約の話し合いをいたしましょう、こういうことになってきた。もちろん、領土問題についてコミットするところはありませんけれども、領土問題に対する従来の考え方を一歩といいますか、半歩……
○福田国務大臣 沖繩が十五日からいよいよこちらに復帰する、一般の請求権はわが国においてこれを処置する、しかし、アメリカ側が協定に従ってこの請求の責めに任ずるというものはアメリカ側が行なう、これは申し上げるまでもないわけでありますが、國場委員の御意見はアメリカ対沖繩県民だ、こういう関係でこの問題が処理されると、そこにやはり摩擦がありはしないか、その摩擦をどういうふうに解消していくか、こういうお気づかいではあるまいか、そう思うのであります。ごもっともなお話だと思います。これは施設庁が中心になり、また総理府もこれに関与いたしまして問題の処理に当たりますが、そういうような御心配、私もよくわかるような気……
○福田国務大臣 北方領土の問題点、これは平和条約に千島列島は、これは放棄する、こういうふうに書いてある。そこで、その千島列島とは一体何だ、こういうことにあるのじゃないか、そういうふうに思うのですが、わが国といたしましては、千島列島というものには国後、択捉以南の諸島は入らない、こういう見解、これはわが国の固有の領土である、こう言うのです。ところがソビエトのほうは、最近のことはあの問題は解決済みだと言って、理由は示しておりませんけれども、おそらく千島列島というと、国後、択捉その他の、われわれの言う北方領土、これもあの中に入るのだという解釈をしておるのじゃないか、そういうふうに思われてならないのです……
○福田国務大臣 その点につきましては、西のほうから飛来してグアムに向かう途中のものであった、こういうふうに説明されており、私どもはそのとおり理解をいたしております。また、確かめたところによりますと、これは武器は搭載しておらぬ、つまり爆弾は搭載しておらぬということであり、そのように了解しております。
【次の発言】 どこから来たかというのは、確認を待つまでもなく、私どもはおそらくベトナム方面からだろうと思います。行き先は、向こうがグアムと言っておるのですから、そのとおりであろう、どこへ行ったか、これを追跡する私どもには能力がありませんし、そのとおりであろう、こういうふうに思うのです。それから、いち……
○福田国務大臣 補給にいたしましてもあるいは偵察にいたしましても、これが戦闘作戦行動と密接不可分の関係にあるという場合におきましては、安保条約第六条に基づく事前協議の対象となる、こういうふうに考えております。 たとえば補給について言いますれば、落下傘降下部隊が降下して戦闘に従事する、それを上空から弾薬等の武器を補給する、これは補給行為の一面を持らますけれども、戦闘作戦行動の一環である、こういうふうに見ます。また偵察行動にいたしましても、相手の砲火をおかしあるいは偵察機といえども爆弾を塔載することが多々あるわけでありますから、そういうような形において偵察かたがた爆弾を投下するというような場合、……
○福田国務大臣 ただいま議題となりました法律案二件及び条約等三件につきまして、提案の理由を御説明いたします。 最初に、外務公務員法の一部を改正する法律案につきましては、まず、特命全権大使及び特命全権公使の待命制度に関する条文の整備を行なうとともに、待命の期限を特別な場合には延長することができるようにしております。すなわち、待命中の大使及び公使が、特派大使、政府代表等の特別の任務に従事している場合には、その待命の期間が一年をこえた場合でも、その任務の重要性及び対外関係を考慮して、その任務が終了するまでは、大使及び公使の職を免ぜられないようにするものであります。 さらに、この法律においては、在……
○福田国務大臣 米中共同声明についてお尋ねでございますが、米中共同声明もさることながら、北京会談、これ全体を含めてその影響というものを検討すべきじゃないか、そういうふうに考えております。わが国といたしましては、一月の六日、七日、サンクレメンテでアメリカ首脳とわが国の首脳との会談が行なわれたわけです。そのとき、アメリカから訪中、訪ソについて話があったわけですけれども、特に訪中については詳しい話があったわけですが、大体この訪中はこの線で行なわれ、特に共同声明に見ると、大体当時の会談から予測されたようなことになってきておる。私は当時からそうですが、これは米中会談というところに非情に大きな意味がある、……
○福田国務大臣 いま堂森さんから繊維交渉をことあげされまして御意見が述べられておりますが、私も繊維交渉というものを見ておりまして、これは非常に異例な交渉であった、こういうふうに思います。異例であるということは、これは率直にいいまして、あの交渉の過程において外務省はこれにタッチすることが非常に少なかったわけです。普通の外交交渉の筋合いで行なわれなかった、こういうことを私はさしておるわけでございます。しかしあれはいろいろないきさつがありまして、これは御承知のとおりかと思いますが、ああいう交渉過程をたどったわけでありますが、しかし他の案件につきましては、外務省がいま外交の担当庁といたしまして正しい姿……
○福田国務大臣 わが国は、いま黒田さんからの御指摘がありましたように、国民政府を選択して、これと条約関係を結んだ、あの当時の客観情勢のもとにおいては、私は、是認される措置であった、こういうふうに思います。ところが最近になりますと、客観情勢そのものが非常に動いてきておる、私はこれは多極化時代という大きな世界情勢の転換が行なわれてきておるということも申し上げておるわけです。その多極化情勢の中で緊張緩和という動きも強く押し出されておる、こういうことも申し上げておるわけです。その多極化というのは一体どういうことかというと、これはヨーロッパにおけるECに対するイギリスの加盟という問題もある、またアジアに……
○福田国務大臣 アジア地域も、またアメリカも、わが国にとりましては非常に重要な地域でございますが、やはりアメリカのわが国に対する理解、これは他の地域に比べまするとかなり私は進んでおる、こういうふうに思うのです。つまり、占領七年間というものを経過しておる、来たその七年間にわが国に駐留した軍人、軍属、これがアメリカへ帰ってきておる、こういうようなこと、そういうようなことを通じまして、おそらく私はヨーロッパなどに比べますると格段アメリカのわが国に対する理解というものはあると思います。しかし、私がいま感じておりますことは、何といいますか、その後日米関係が経済を軸として発展をしてきておる、その発展の中で……
○福田国務大臣 わが国はアメリカに対しまして関税外においていろいろな要請をいたしておるわけです。アメリカからもわが国に対して要請をしておる。そしてわが国の要請は約二十項目ばかりある。アメリカ側からも申し出ておる。そして日米合同委員会あるいはその下部機構におきまして論議をしておる、こういうことで逐次お互いに改善されていくという方向に動いておるのでありますが、これは何といっても自由貿易体制というものは両国にとって大事な問題でありますのでこの上とも努力をしていきたい、こういうふうに考えております。
【次の発言】 サンクレメンテでは、日米間の大きな交渉はもうやめようじゃないか、こういう合意でございます……
○福田国務大臣 私は外務大臣に就任して九カ月目になるのですが、その前は大蔵大臣をやっておった。その間私がひしひしと感じますことは、世界におけるわが日本の立場というものが非常に高くなってきている。世界じゅうから日本に対する期待というものがあるわけです。その期待というのは一体何であるかということをよく観察してみますと、これは日本は経済大国なんだ、経済的に世界に寄与する立場になった、こういうことです。ですから、南米でもアフリカの諸国でも、あるいは中近東の諸国でも、もう国という国がほとんど日本に寄り添ってきて、何がしかの経済協力を得たい、こういう要請をする、私はそれはたいへんけっこうなことだ、こういう……
○福田国務大臣 この運営は、どうしても国費が背景になっているという問題があるのです。ですから、この財団法人につきまして、形としてはこういう形をとる必要がある、こういうふうに考えてお願いをいたしておるということですが、実際上は私ども別に役所の立場から干渉するとか、そういうことは考えておりませんです。自主的な運営ができるようにということを念願しておりますから、さように御理解を願います。私の答弁でそういう趣旨であるというふうに御理解願いたいのです。
【次の発言】 私は、事業の内容ですね、その運営につきましては、これはなるべく自主的にやってもらいたいというふうに考えております。いまはそういう問題じゃな……
○福田国務大臣 事前協議の制度につきましては、先回もお答え申し上げたのですが、これは要するに、安保条約はわが国に必要である、しかし、安保条約の運用によりましてわが国が逆に戦争に巻き込まれる、わが国益を害するというようなことになってはならぬというための歯どめである、こういうふうに存じまして、私どもはこの制度に深い関心を持っておる。これは松本さんとちょっと見解が違う点なんです。松木さんは、歯どめの役にはならぬ、こういうふうにおっしゃいます。私どもは、これはまさに、わが国益から見て、わが日本が戦争に巻き込まれることがないようにという歯どめの役目の制度である、こういう理解を持っておるわけであります。 ……
○福田国務大臣 そういう話が出るのじゃないかというようなことを、ニクソン大統領訪中前に情報として日本の中でそういう見方をする人がありましたが、訪中後アメリカからいろいろ聞いたところでは、そういう話は出ておりませんようでございます。
【次の発言】 これは日中間政府間交渉の段階でぜひこれを実現したい、こういうふうに考えておるのですが、日中間政府間交渉、これを実は非常に取り急いでおるということは御承知のとおりでありますが、その前に民間協定というようなことでそれが実現されるかどうか、それにつきましてはその可能性がない、そういうふうに判断をいたしております。
○福田国務大臣 わが国が当面しておる最大の問題の一つは、やはり人間環境問題であるというふうにとらえておるわけでありまするが、その中で御指摘の緑化の問題、これはわが国の都市構造を通じての大きな問題であろう、こういうふうに思うんです。ただ、これは心がけても、立法になりまするといろいろの隘路はありまするけれども、できるだけその隘路を打開いたしまして、国土緑化、特に都市の緑化につきましては心がけていかなければならぬ問題である。そういうふうな認識をいたしております。
【次の発言】 今回の日米渡り鳥条約、これは画期的なものでございますが、これを契機といたしまして逐次他の国々にこれを及ぼしていきたい。われわ……
○福田国務大臣 私は、いま楢崎さんがおっしゃるように、非核三原則は、これはわが国の国策の基本である、そういうふうにかたく信じております。したがって、こそこそといえどもこれに背反するというような行動がありますれば、これはたいへんな問題である、そういうふうに考えておる、そういうことなんです。平たく申し上げますと、大っぴらにやる、これはもとよりのことでありますが、こそこそやるという行為といえどもこれはたいへんな問題である、それでよろしいでございましょうか。
【次の発言】 いま、日本政府が隠微の間といえども非核三原則に反する行動があっては相ならぬ、こういうことを私が言っておるということについての御発言……
○福田国務大臣 ただいま議題となりました国際民間航空条約の改正に関する千九百六十二年九月十五日にローマで署名された議定書の締結について承認を求めるの件、国際民間航空条約の改正に関する千九百七十一年三月十二日にニュー・ヨークで署名された議定書の締結について承認を求めるの件、国際民間航空条約第五十六条の改正に関する千九百七十一年七月七日にウィーンで署名された議定書の締結について承認を求めるの件、及び所得に対する租税に関する二重課税の回避及び脱税の防止のための日本国とフィンランド共和国との間の条約の締結について承認を求めるの件の四件につきまして提案理由を御説明いたします。 まず、議定書につきまして……
○福田国務大臣 給油はひとしく補給行為です。補給行為は安保条約で、われわれは認めなければならぬという立場にある。ところが、地上給油になりますと、これはどうしてもベトナムにそこから発進をするということになる、そういうことにつながってくるのです。ところが空中給油になりますと、それとやや異質である。まあ、ひとしく給油であるという点でまぎらわしい。しかし、そういう基地から発進をするという点をとらえて、これは割り切って差別して考える、こういうことを申し上げておるわけであります。
【次の発言】 日本側においては外務大臣、防衛庁長官。アメリカ側におきましては駐日アメリカ大使及び太平洋軍司令官、この二人であり……
○福田国務大臣 アメリカは、先般のニクソン大統領の中国訪問の際に、たしか二つの宇宙中継施設を持ち込んだというふうに記憶しております。その一つは、一時的持ち込み、つまり、持ち込みはいたしまするけれども、また持ち帰ってしまう、それから他の一つは、中国に置いていく、つまり中国に提供する、こういうことのようです。一時持ち込みのほうは問題ないでしょうが、中国に置いていく他の一つのものにつきましては、これはやはりココムの問題になる事項でございますので、アメリカはココムに対しまして、その中国への提供に対しまして、特認を求めるという措置をとったのであります。わが国はこのアメリカの措置に対しまして同意を与える、……
○福田国務大臣 率直簡明にお答え申し上げますが、台湾海峡における脅威は今回における会談の結果かなり減少してきた、こういうふうに見ておるのです。まだ定着まではいってないが、そういう顕著なる傾向を見せ始めておる、こういうふうに理解しております。
【次の発言】 私は、今回の米ソ会談の成果、これを非常に高く評価しておるのです。つまり、冷戦構造から多極化へ、こういう世界情勢の中ではありまするけれども、やはり米ソ、この二大国が世界情勢の中でどういう関係に立つか、これはもう非常に大きな影響力を持つ問題である。この両国の首脳が相会して基本原則について合意した。この基本原則の精神は何だ、こういいますれば、平和共……
○福田国務大臣 今回のアメリカ大統領補佐官キッシンジャー氏の来日は、その趣旨は、キッシンジャー補佐官が重大な役割りを担任しておる。しかるにかかわらずアジアに対する知識、ことに日本に対する知識が非常に乏しい。またアジアに友人も少ないし、特にわが日本に少ない。そういうことから、わが日本を親しく訪問いたしまして多くの人とお目にかかり、日本認識を新たにいたしたいと、こういうことなんであります。したがって、特定の案件について討議をするとかあるいは取りきめをいたしますとか、そういうような要務は一切ありません。来日の形も、民間団体の招待という形になっておる。しかし堂森さんがいまお話しのように、キッシンジャー……
○福田委員長 これより会議を開きます。
昭和四十四年度決算外二件を一括して議題に供しとう存じます。
本日は、裁判所所管、内閣所管、法務省所管及び外務省所管について審査を行ないたいと存じます。
この際、おはかりいたします。
裁判所所管の審査に関して、国会法第七十二条の規定による最高裁判所長官の指定する代理者から出席説明する旨の要求がありました場合は、その承認に関する決定につきましては、その取り扱いを委員長に御一任願いとう存じますが、御異議ございませんか。
【次の発言】 御異議ないようでありますから、さように決定いたします。
まず、裁判所所管について、この際、概要説明を求めとう存じます。……
○福田国務大臣 SRのほうにつきましては承知しておりますけれども、その他のことにつきましては、私その状況につきまして承知しておりません。
【次の発言】 SR71あるいはその類似の偵察機、これは高性能の偵察機になりますが、そういうものの存在につきましては、五月十五日以降といえどもこれを認める、こういう方針でございます。ただ、これが爆弾を積んで直接戦闘に従事するというようなことは、これは認めません。しかし、単なる偵察行動というようなことにつきましては、従前からのアメリカ側との了解に基づきまして、これは認める、こういう方針でございます。
【次の発言】 要するに、その行動の実態を見なければわかりません……
○福田国務大臣 ただいま伊藤さんからお話ですが、沖繩はまだ施政権が返ってこないのです。ですからこれはもう論外の問題で、問題は横須賀並びに岩国のことが念頭にあられるんじゃないか、こういうふうに思います。 それで、わが国の政府がとってきた方針は、とにかくわが国の基地が使われる、そして戦闘が行なわれる、そういうことになると自然わが国がその戦闘に巻き込まれるというおそれがある。そういうことを頭に置きながら事前協議制度というものがあるんだろう、こういうふうに私は思っておるのです。まあ、とにかくわが国の国益というか、戦争に巻き込まれるというのは一番困ることでございますから、この辺は十分考えなければならぬ……
○福田国務大臣 私は、今回の事件を通じまして、外務省に綱紀の弛緩がある、こういうふうに思います。それぞれの法による、あるいは内規による処分はいたしましたが、これからさらに思いを新たにして綱紀の振粛をはかる、これが私の任務である、こういう認識でございます。
【次の発言】 今回の問題の責任問題、これは私は、いま申し上げましたように、外務省に綱紀の弛緩がある、こういう問題もありますが、全体といたしまして、私は政府の責任である、そういうふうに考えます。その責任については、過日、御承知のように、総理大臣がみずからこの問題についての所信の表明をしている。これで尽きるんじゃないかと思うんです。総理も、この問……
○福田国務大臣 大出さん御指摘の問題につきましては、すでに米軍当局とも話しておるわけです。米政府とも話しておるわけです。しかし、核はとにかく日本政府で三原則という政策をとっておる、これに背馳はしません、こういうことを繰り返し言うわけなんです。しかし、いま御指摘の話、私といたしますと、初めて具体的な問題としお聞きするわけですが、そういう問題も踏んまえまして、私は、国会終了後適当な機会に安保協議会を持ちたい、こういうふうに思っておりますので、その際あたりが適当かと思いますが、十分アメリカ側と協議をいたしてみたい、かように考えます。
【次の発言】 事前協議の対象となる問題は、これは形式もあります。つ……
○福田国務大臣 私は、朝から閣議、経済関係閣僚協議会、国会で、まだ詳細は承っておりません。おりませんが、大体のことは事務当局から聞いて承知しております。
【次の発言】 大体のところは、アメリカが北ベトナムの諸港の封鎖を行なう、こういうことですね。そして、そういう封鎖を行なう目的をもって十一日までに機雷を敷設する。したがって、すでに停泊しておる船は出港せられたい、また、入る船があれば機雷が敷設してあるということを警告をする、こういうことでございます。
【次の発言】 ベトナム戦争につきましては、私どもは何とか早くこれが終結に至ってほしいというふうに考えておったわけです。私どもが戦争の当事国じゃござ……
○福田国務大臣 尖閣列島は、沿革的に見まして、わが国の領土として施政権が今度返ってくる、その南西諸島の中に明確に入る。これについては、おそらく受田さんにおかれましても、一点の疑義がないところだろう、こういうふうに確信をいたします。ただ、お話のように、現実の問題とすると、特に中華民国、国民政府におきましてその領有権を主張しておるわけでございまして、このことは残念でありますが、わが国においては、どこまでもこの領有権については、一点の疑義もなくわが国にあり、こういうことで諸般の措置を進めるという以外に道はない、こういうふうに確信をいたしております。
○福田国務大臣 安保条約では、単なる補給、補修の行為は事前協議の対象とはしない。つまりこれは安保条約上当然許されることである、こういうふうに考えておるわけであります。ただ、補給行為といえども密接に戦闘作戦行動と関連をする、そういうものについては事前協議の対象にするという考え方をとっておるわけであります。そこで、さて密接な関連が戦争作戦行動とあるかどうか、これは非常に判定の困難な問題なんです。そこで割り切った考え方をしておく必要がある、こういうことを申し上げたわけなんです。 給油につきましては、那覇飛行場、嘉手納飛行場、ここで地上において給油をする、しかもその給油を受ける部隊が、グアムを発進し……
○福田国務大臣 ちょっと前座をつとめますが、いま官房長官発言に一、外務省当局は反発」と新聞に出ているというのですが、私はけさ新聞を見ておりませんものですから、よく承知しておりませんけれども、そういうことはありませんです。官房長官の話したこと、これはよく聞きましたが、私どもは大賛成、そのとおりに考えております。 つまり、事前協議条項というのは非常に大事なものですから、これはどうしても厳格に守っていかなくちゃならぬ。ところが、もう十二年間のさびがついておる。そこで、このさびの洗い落としをしなければならぬ。ちょうど沖繩返還といういい機会だから、それをしよう、こういう考え方なんです。官房長官がそれに……
○福田国務大臣 御注意いただきまして、まことにありがとうございます。わが国といたしますと、アメリカに対して権利としてさようなものを要求をするという立場にはないわけなんです。しかし、日米関係のことでございまするから、これは頼めば私はできないことはない、こういうふうにも考えます。そういう貴重な資料がどこにどういうふうに保存されておるのか。外務省のほうでも調べてみますが、また木原さんのほうでもそういうお気づきがございましたら御教授を願いまして、ひとつ外交ルートで交渉をしてみるということにします。アメリカに押収されたいろいろな資料の中には貴重なものがありましょう。あるいは個人が持っているというようなも……
○福田国務大臣 私は、いま米軍が日本に駐留しておるこの形は、わが国として好ましい形じゃないと思います。わが国自衛力を増強して、そして米軍はできる限り引き下がってもらいたい、こういう基本的な考え方を持っております。ただ、これは自衛力の増強に限界があります。一つは、わが国の国民の間に、もう再び戦争はしまい、こういうコンセンサスが定着しつつある、こういうふうに思います。もう一つは憲法です。これは完全な抑止力を持つだけの十分な装備をすることができない、そういうような状態にある。自衛力の増強はいたすべきである、またこれはいたさなければならぬ、こういうふうに考えますけれども、想像し得る侵略に対して十分な抑……
○福田国務大臣 まことにこれは遺憾な情報であります。しかも確度がかなり高い情報、つまり三人の犯人、これがわが日本人であるそうだ、こういうことであります。そうしますと、わが国といたしますると、はなはだこれは不名誉なことに相なるわけであります。また事実といたしますれば、それに伴うところのいろいろな措置、そういうことが必要になってくる、こういうふうに思います。 そこで、とりあえずとにかく実情を早く調査しなければならない。また現地でとるべき措置、そういうこともあります。そういうようなことで、中近東アフリカ局の参事官を急遽現地へ派遣をさせる、それと一緒に警察庁の専門家、これも加えよう、こういうふうに考……
○福田国務大臣 私は、先般の外交演説におきましても、世界情勢は動きつつある、つまり、米ソ対立の世界情勢から多極化の世界情勢に移りつつある、こういうことをはっきり申し上げたわけです。それに対応して多角的な外交を展開しなければならぬ、そういうことも申し上げておるわけであります。まさに多角的な外交を展開しておる。御承知のように、グロムイコ外務大臣との間に、日ソ間ではあれだけの友好の前進があった。また、年初ではありますけれども、フランスのシューマン外相とも会談しております。またさらに、今月はイギリスのヒューム外務大臣が会談のために日本にやってくる。ヨーロッパ外交というものにもかなり力を入れておる。それ……
○福田国務大臣 矢野さんのお話を承っておりまして、私ちょっと感ずるところがありますのは、矢野さんは、この米中会談の共同声明をごらんになりまして、事実上の承認が始まったというような認識を持っておられるようであります。私どもは、サンクレメンテで、アメリカの大統領、国務長官等と会談をいたしたわけでありますが、その際、アメリカははっきり言っていることがある。北京を訪問しますが、台湾の問題につきましては、対台湾政策は一切変えません、こういうこと。それから、台湾に対する防衛上のコミットは守ります、こういうことを言っておるのです。そういうことを言っておりますので、私もあの共同声明をつぶさに検討したのですが、……
○福田国務大臣 アメリカの中国に対する態度はもう、きょう、きのうのことじゃないのです。三年前ニクソン大統領が出現いたして以来転換をし始めておる。この転換は、小林さんがおっしゃるように、私は百八十度といっていいと思うのです。つまり、対決から対話への動きであります。その決定的な瞬間はどうだといいますと、私は昨年の七月十五日だと思うのです。あれまでに大体の下ごなしができた。そして七月十五日以降キッシンジャー補佐官に、二回にわたって北京政府との間に具体的な詰めをさしておるわけなんです。その大体の結果をサンクレメンテ会談においてわが国の佐藤首相に話しておる。そのときもう大体この構想は固まっておる。ですか……
○福田国務大臣 わが国の対外援助政策は一つの転換期にきておる、反省期にきておる、私はこういう見解を持っておるのです。確かに量的におきましてはもう〇・九%GNP対比、これをこえるような状態になって、これは世界じゅうから注目されておるような状態になってきております。ただ、いま御指摘のように、援助の量よりは質の問題、この問題が論議を呼ぶようになってきておる、そういうふうに思うのであります。つまり、わが国の対外経済援助は量的には拡大しましたけれども、この量的拡大が常にわが国の輸出と緊密に結びついておるという点が一つ、それから援助の条件がきびし過ぎる、こういうことであります。その結果、ややもすれば経済支……
○福田国務大臣 どうも私も英語に弱いものですからよくわかりませんが、「オペレーショナル・アクティビティーズ・フロム・ジャパン」と書いてありますが、これはどういう意味なのかよくわかりませんから、専門家である防衛局長からお答えさしていただきます。
【次の発言】 確かにここに「日本からの作戦行動」云々と書いてありますが、これが正確な訳であるかどうか、それも私もよくわからない。それから、かりに正確であるといたした場合に、その作戦行動ということが意味することがどういうことであるか、これも私もよくわかりませんから、専門家である防衛局長から御説明いたさせます。
○福田国務大臣 台湾の帰属問題に関しまして、過日当委員会においてお約束をいたしました政府の統一見解を申し上げます。 わが国は、サンフランシスコ平和条約により、台湾に対する一切の権利、権原を放棄しているのでありますから、台湾の帰属については発言する立場にはありません。 しかしながら、「台湾が中華人民共和国の領土である」との中華人民共和国政府の主張は、従来の経緯、国連において中華人民共和国政府が中国を代表することとなったこと等から、十分理解し得るところであります。 したがいまして、政府は、右の認識に立って積極的に日中国交正常化に努力する所存でございます。 以上のとおりでございます。
○福田国務大臣 昨日の統一見解のように、台湾が中華人民共和国の領土であるとの中華人民共和国政府の主張は、これは十分理解し得るところであります。そのとおりでございます。
【次の発言】 さような主張を国民政府がしていることは、よく承知しております。
【次の発言】 そういう主張をしていることを、主張があるということは理解しております。
【次の発言】 これは、両方が一つの中国であると言っているのです。そのことはよく承知しております。
【次の発言】 第三項が非常に違ってくるのです。つまり政府はこれから日中国交正常化の交渉を始めたい、そのために政府間接触をしたい、こういうことを言っておるのです。政府のその……
○福田国務大臣 一昨日の楢崎委員からの質問に対しまして、お答え申し上げます。 楢崎委員の質問は、外務省が、「米国は、台湾海峡の両側のすべての中国人が、中国はただ一つであり、台湾は中国の一部分であると主張していることを」認識しておると断定的に訳した理由と根拠を示せと、こういうお話でございます。 英語にごたんのうな楢崎委員の御質問でもありますので、外務省といたしましては、慎重に、さらにこの訳文について検討いたしました。外務省の結論といたしましては、関係部分の前後のつながりまで含めまして、慎重に考慮いたしまして、私が一昨日申し上げました翻訳に間違いはございませんです。なお、念のため当事者であるア……
○福田国務大臣 私はかねがね申し上げておりますが、これからの世界は多極化の世界である。同時にその多極化の中で緊張緩和の勢いが進められるであろう、こういう展望を持っております。そういう展望からいたしますると、わが国の外交の基本的な方向、これは一つは脱イデオロギーというところにこれを置くという考え方、これを取り入れる必要がある、こういうふうにいま考えておるのです。 そういう中におきまして、いわゆる冷戦構造というか、多極化時代以前の世界情勢の中から生まれましたココム、これは私は廃止というか、そういう方向で対処していってしかるべきである、そういうふうに考えております。ただ、すぐ突如として全廃できるか……
○福田国務大臣 先般の当委員会に提出された政府の統一見解に関しまして、その内容の解釈について論議が行なわれましたが、政府の解釈を明らかにいたします。
台湾は中国、すなわちチャイナの一部であるとの認識は、従来政府が述べているとおりであり、この統一見解の「等」の部分にそれを含ませていると御理解願いたいと存じます。
【次の発言】 和田局長の講演における発言が、これが新聞面に出ておるようなものでありますれば、これは私は行き過ぎだ、妥当ではない、こういうふうに思います。しかし、それが新聞に出ておるような状態であったかどうか、これにつきましては、私もまた情文局長からいろいろ聞いてみたのですが、ただいま安……
○福田国務大臣 おおむねそのとおりに考えております。
【次の発言】 それはそのとおりございます。
【次の発言】 私どもが政府間接触と申し上げておりますのは、あるいは両国の首脳が会談をするとか、あるいは両国の外相が会談するとか、あるいは両国が正式に指定した者が接触をするとか、そういうことを言っておるわけでありまして、ただいまいろいろやっておるということは、それ前の段階の仕事である、かように御理解願います。
【次の発言】 私どもが言っておる政府間接触というのは、ただいま申し上げたような政府の首脳の会談でありますとか、あるいは外相の会談でありますとか、あるいは会談の任務を帯びて正式に両国が指名した者……
○福田国務大臣 ただいま塚本さんのお話を聞いて実はびっくりします。私は今回の民社党の中国訪問、しかも委員長が先頭に立って行かれる。私は非常に敬意を表し、御期待をしているのです。中国ではございませんけれども、先般アメリカに行かれた。その際もそのアメリカに行かれた結果を詳細に承りまして、ただいま御指摘のように核の問題あるいは基地の問題とか、わが国のアメリカとの間に横たわる重要な、しかして困難な問題、これについてわが国の実情をるる話されておる。そしてこれはかなり影響を与えておる、こういうふうに見てとり、私は敬意を表しておるわけでありまして、私ども外務省が野党の訪中でありますとか訪米でありますとか、こ……
○福田国務大臣 先日横路さんからお尋ねの問題に対する答えは、先日のとおりでございます。かたがた、しかし、この電報が漏洩をした、こういう問題があるわけです。これが反復されるようなことになりますと、これは日本の外交は執行できませんです。この問題はただしておかなければいかぬ。これが反復するというような事態がないような措置、歯どめ、これはしなければならぬ、こういうふうに考えておりまして、今回の漏洩事件の決着、それから今後反復しないような措置、それらを総合的にひとつ考えてみたい、こういう心境でございます。
【次の発言】 事、相手のあります外交でありまするから、国会で申し上げかねることもいろいろあります。……
○福田国務大臣 昭和四十五年度における行政管理庁関係の歳出決算につきまして、その概要を御説明申し上げます。 行政管理庁の歳出予算現額は五十六億一千二百七十九万円余でありまして、支出済み歳出額は五十五億九千六百七万円余、不用額は一千六百七十二万円余であります。 支出済み歳出額の内訳は、人件費二十五億一千九百二万円余、事務費等三億七千三百九十万円余、統計調査事務地方公共団体委託費二十七億三百十四万円余であります。 不用額を生じましたおもな理由は、職員俸給等の人件費を要することが少なかったこと等のためであります。 以上をもちまして、行政管理庁関係歳出決算の概要説明を終わります。 何とぞよろ……
○福田国務大臣 本件は私はあまり予備知識を持っておらない。お話しのとおりでございます。ただいま安宅委員と各省庁の当局との質疑応答を聞いておりまして、率直な所感を申し上げますと、こういう問題は放置しちゃいかぬ、早く処置しなければいかぬ、こういうふうに存じます。こういうものを放置しますと、不当な行政措置をやらなければならぬとか、あるいは民間にも御迷惑を及ぼすとか、いろいろな問題が起きてきますので、早期解決を要す、こういうのが私の率直な所感でございます。ただいま自治省当局から早期かつ円満な解決をいたす、こういうお話がありますので、私といたしましては、ぜひそうやっていただきたい、かように存ずる次第でご……
○福田国務大臣 これは御安心を願いたいのですが、米価算定にあたりましては、ただいまの臨時賃金、日雇い賃金は用いません。これは全国平均の労働省統計、これを使うわけです。 ただ、一般の統計ということになりますと、これはずっと長い間の歴史がある。そこで地方の賃金を使う、つまり農村で普及している賃金を使う。これをある時点で変えると……(芳賀委員「臨時日雇い労賃を使っておるのは適正かどうかということを聞いておる」と呼ぶ)これは適正なんです。(芳賀委員「どうしてですか」と呼ぶ)つまり地方で普及されておる賃金を使う、これが日雇い賃金じゃないか、こういう判定なんです。しかし、それはいろいろ議論もあるかもしら……
○福田国務大臣 自然保護ということ、つまり環境破壊の防止、これは当面の政治課題として非常に重要な問題と考えるのであります。自然をよい形で保存することは、これはわれわれの生活の前提条件である。また、これは祖先に対する責任でもあり、また同時に次の世代に対する、子孫に対する義務でもある、かように考えるのであります。 自然は、一たび破壊されますと、その復元はきわめて困難であり、これを保存するためには、自然の現状を変更する行為による影響をできるだけ少なくするよう事前に万全の措置をとる必要があるのであります。ところが、現実の国土の状況はどうかというと、国土の破壊、損壊というものはもう目をおおわしめるよう……
○福田国務大臣 ただいま議題となりました国家行政組織法の一部を改正する法律案について、その提案理由及び概要を御説明申し上げます。 最近における社会経済情勢の変化には著しいものがありますが、政府としてはこれらの諸事情に即応すべく、従来からその時代に応じて簡素で能率的な機構の整備と、適正な定員配置の実施につとめてきたところであります。 このうち定員の配置につきましては、さきに行政機関の職員の定員に関する法律の制定により、新しい定員管理制度が確立して弾力的な運用が可能になり、着々その効果をあげておりますが、今回これにあわせて行政機構の面におきましても、行政需要の変動に即応した効率的な運用を期する……
○福田国務大臣 国家行政組織法の改正案は今国会に提案するつもりでございます。ただ、従来これと関連して出しておりました関連法律の整理に関する法律案、これは今回は提案をしない、そういうふうな考えでございます。したがいまして、いま御指摘の自衛隊の関連の事項はこの関係では起こってこない、かように御了承願います。
【次の発言】 私は、宅地の造成には非常に熱心なんです。その前提として住宅政策、これはまあ非常に大事な問題だ、こういうふうに考えております。全く御説と同じです。いまの公団でできるじゃないか、二重機構になりはしないか、こういうことでございます。
○福田国務大臣 お話しのように、公務員の定員につきましては、これは厳にこれが増員を抑制する、こういう全体としての姿勢はとっているのです。しかし、それじゃ国政は円滑に動きません。そこで、一律に削減だというようなことではなくて、必要なものには増員を行なう、こういうふうにしております。 お話しのように、公正取引委員会は、これはその活動が非常に今日の経済情勢のもとにおきましては大事である、そういうふうに考えまして、特に四十八年度のごときは九名の増員、しかし計画に基づく減員が四名ありますので、ネットとするとお話しのように五名です。しかし、その五名ふえる純増の中でも参事官を特に新設をするというようにいた……
○福田国務大臣 ただいま総務長官からお答えがありましたように、政府は同和対策には非常に熱心に取り組んでおるわけです。楢崎さんのお話では、それにしては五名の定員では少ないじゃないか、こういうお話でございます。しかし、これは実際五名じゃないのです。この同和対策の施行は関係各省が責任をもって実行しておるわけでありまして、ただ、関係各省が多岐にわたるものですから、その連絡調整のために総理府に要員を置く、その要員が五名である、こういうわけでありまして、ただいままでの私が見ているところによりますると、大体これで一応連絡調整は円滑にいっておる、こういうふうに見ておりまするが、何か看板を掲げたらどうだろうか、……
○福田国務大臣 同和対策のための機構、定員につきましては、きのう楢崎委員にもお答え申し上げたのですが、同和対策は非常に重要と考えておりますので、これが遂行上必要な定員、機構、これにつきましては、総務長官ともよく相談いたしまして善処をいたしたい、かように存じております。
○福田国務大臣 非常に重大な問題のようでありますので、定員の問題でこの問題の処置がつかえるというようなことがあっては相ならぬと、かように考えます。
○福田国務大臣 郵政事業の超過勤務手当についての御質問でありますが、郵政事業につきましては、郵政省自体で監査機能というものが整備されておるわけであります。したがいまして、御指摘の案件その他につきまして、この監査機構に十分調査してもらいまして、その結果を報告を受けたい、かように考えている次第でございますが、行政管理庁といたしましても、十分郵政省と連絡をとりながら、あやまちなきを期してまいりたい、かように存じます。
○福田国務大臣 みなし税額控除問題につきましては、松本さんからお尋ねがあって、そして事務当局で資料がまだ整っておらぬというお答えをしたままになっておるというふうに聞いておるわけですが、これはやはり資料を整えたいと思っております。これは在外企業の問題でありますので、みなし税額控除問題に限らずなかなか手の届かないところが多いわけでありますが、重要な点でありますので、早急に調査をいたす、かように考えております。
【次の発言】 多国籍企業ですね、そういう問題に連なることでございますが、これは多国籍企業につきましては、これはどうしてもそういう存在が国際社会で必要になってくる、その功績というか、メリット、……
○福田国務大臣 ただいま議題となりました昭和四十七年度一般会計予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書(その2)外三件の事後承諾を求める件につきまして、その概要を御説明申し上げます。 まず、昭和四十七年度一般会計予備費につきましては、その予算額は、一千百億円であり、このうち、財政法第三十五条(予備費の管理及び使用)の規定により、昭和四十七年四月十四日から同年十二月二十八日までの間において使用を決定いたしました金額は六百十七億五千四百七十八万円余であり、すでに第七十一回国会にその事後承諾を求める件として提出いたしまして、御承諾を得たところでありますが、その後、昭和四十八年一月二十七日から同年三……
○福田国務大臣 予備費は、申し上げるまでもなく、これは予見し得ざる経費の支出に充てる、そういう性格を持つわけであります。予見し得ざる経費の支出に充てる、こういうことでございまするから、これはもともと、その積算は非常にむずかしいんです。そこで、勢いこれは、過去の実績がどうなっているだろうかという傾向的な数値を求める、こういうほかはないのじゃないか、そういうふうに判断されるわけであります。それが機軸となりまして、あと、来たるべき年の年度間において経済がどういうふうに推移をするだろうか、それらを勘案いたしまして決定する、こういうことでございます。 四十九年度となりますと経済が非常な激変が予想される……
○福田国務大臣 実はいま御指摘の問題につきましては、私が昨年十一月の二十五日まで行政管理庁長官をいたしておったわけでありまして、その間に行政管理庁といたしまして大蔵省に勧告いたした、こういう記憶があるわけであります。その勧告をした意味は、これはいろいろありましょうが、私といたしましては、繰り入れ率が高い、したがって損益というか、損が生ずる額が多くなる、また益が生ずる額が少なくなる、そういう影響を持つわけでありますから、それに対しましては、国庫としてそのしりについて責任を持つという立場にありますから、国庫の負担を減少させるというためには、そういう高い繰り入れ率を採用しておくということは妥当じゃな……
○福田国務大臣 このたび、私、全くはからずも、はからずも大蔵大臣に就任いたしまして、皆さんの御教示にあずかることと思いますが、もう時局は非常に重大で、微力、その任にたえるやいなや、はなはだ心細い次第でございますが、皆さんの御協力によりまして職責を完遂いたしたい、かように考えております。 そこで、私の財政金融に関する基本的な考え方につきましては、本会議ですでに申し上げたとおりでございますが、しかし、これからいろいろな議案の審議をお願いする、そういうことに先立ちまして、また重複するかもしれませんし、あるいは補足になるかもしれませんけれども、私の所信を述べさせていただきます。 わが国経済は、今日……
○福田国務大臣 現下の経済情勢に対処する財政金融政策のあり方につきましては、さきの財政演説でその基本的な考え方を明らかにしたところでありますが、関係法律案の御審議をお願いするにあたりまして、少しダブるところもありますが、本委員会で重ねて所信の一端を申し述べたいと存じます。 この新しい年は、わが国が当面する試練を克服し、落ちつきのある、そして公正な社会への展望を開く、転換と基礎固めの年であると考えます。 わが国はこれまで、恵まれた環境のもとで、経済成長の成果の多くをさらに次の成長に振り向けながら、急速な発展を遂げてまいりました。申すまでもなく、いまわれわれが享受するこの豊かな生活、そして国際……
○福田国務大臣 私は、もうとにかく今日の狂乱と呼ばれる物価情勢をすみやかに転換しなければならぬ、そういうふうに考えておるわけですが、そのためには何としても総需要抑制政策、これはまあいわば大謀網というか、目の荒い政策でございます。それに対してこまかい詰めをしなければならぬ、こういうことからいわゆる物資三法というものを御制定願っておるわけですが、この二つの政策が何といっても異常事態を克服するための両翼をなす、こういうふうに考えておるわけです。この政策が進められておる。まあ私は大体もう峠に差しかかっておる、こういうふうに観測をしておるわけです。この総需要抑制政策、また物資三法による行政措置、こういう……
○福田国務大臣 一つの金融機関が単独でやっていこうというものはそれでやる。それから希望により、他の金融機関と組んでやっていこうという希望のものがありますれば、これはそれでもよかろう。あるいは業界、相互銀行協会とか、信金協会とかそういうものが全体としてやっていく、それでもよかろう、こういうわけですが、いずれにいたしましても、過当競争になるということは避けなければならぬというふうに考えておるわけです。 それで、事業計画がきまりますれば、その計画を役所へ持ってくる、こういうことになりますので、それの審査等を通じまして、過当競争にならないように厳に指導してまいりたい、かように考えております。
○福田国務大臣 御指摘のように、ただいまの物価情勢は非常に異常である。この異常な物価状態のもとにおいては、家庭の生活におきましても、あるいは企業の運営におきましても、先が見通せない、こういう大きな問題がある。家庭も企業もその日暮らし、こういうような傾向になるし、また同時に、この物価の異常高の中では、社会的公正というものがそこなわれる、こういう性格を持っておる状態だ、こういうふうに見ておるのであります。 そこで、そういう状態を放置することは許されない、早期にこの異常な物価高を抑圧しなければならぬ、さように考えまして、いわゆる短期決戦、こういう大方針のもとにこの問題に対処したい、こういうふうに考……
○福田国務大臣 印紙税の考え方は、受け取り書その他の文書に課税をするという税でございますが、その文書の裏に何がしかの経済行為がある。その経済行為に負担能力を認める、こういう考え方になっておるわけでありますので、したがって、その文書の金額の多寡、これがまたその裏にある経済行為の多寡をある程度表現するものではあるまいか。 そうしますと、やはり経済負担力に着目して課税をするものである以上、金額の多寡に応じて段階的に課税の額が違うというのは、私はすなおな考え方ではあるまいか、そういうふうに思うのです。これは決して取引高税を連想し、あるいはそれを想望いたしまして、それへの段階というような意味合いを持つ……
○福田国務大臣 石油関税につきましては、関税率審議会におきましても、これは非常な議論があったところなんです。それで、この審議会の相当多数の委員から、四十九年度関税改正において、石油関税制度を再検討すべきだという意見もありましたが、一方におきまして、石炭政策の問題があるわけでありまして、それで、これと密着しておる関税問題でありますので、そう結論を急ぐわけにはいかなかったのです。そこで、この一年間十分検討いたしましてひとつ妥当な結論を出そうじゃないか、そういうことにいたしたわけです。 関税制度一般につきましてはどういう見解かというお尋ねでもありますが、要するに、いま最大の問題は何といっても物価の……
○福田国務大臣 ただいま御決議のありました事項につきましては、政府といたしましても、御趣旨を尊重して善処いたしたいと存じます。
【次の発言】 間違いございません。
【次の発言】 所得税は、もう原則は何といっても総合課税、しかも比例累進である、こういうふうに思うわけであります。ただ、その政策をひた押しに押した結果、他の政策というものが阻害されるかどうかという問題がありますので、そこで、そういう際には、あるいは時限を切って、あるいは特例措置の内容に制限を加えまして、この特例措置を講じなければならない、こういう考え方になるわけです。
いま利子、配当についてのお話でございますが、これはもう申し上げる……
○福田国務大臣 災害予防費を全額かあるいは一部か控除せい、こういうお話かと思いますが、予防費というのを一体どういうふうにとらえていくか、技術上はなかなか繁雑な問題じゃないか、こういうふうに思いますが、これは主税局長にひとつ検討してもらいましょう、うまくいく性質のものであるかどうかですね。
それから、特別償却の手続の簡素化、これはまあ簡素化ということは常に考えておるわけでございます。しかし、これがまた乱用されてはならない、こういう問題もあるわけでありますが、これまた御意見として承りましたから、またよく検討してみます。
【次の発言】 超過利潤につきましては、これに課税を強化すべし、こういう声は私……
○福田国務大臣 中央、地方の全体の財源調整につきましては、私もたいへん苦慮をいたしておるわけでございます。また無理もしておる、こういう実情は御承知と思いますが、そういう全体の中央、地方の財政上のつながりをどうするかという全面的な考え方の中において、まあ国が助成を必要とするというものにつきましては助成、つまり補助金を出す、こういうことで、義務教育諸施設につきましてはそういう補助体系をとっておるわけであります。 しかし、高等学校となるとこれは義務教育ではない、こういう問題がありまして、そしていま政府委員からお話がありますように、交付税という問題で考えておる、それで救い切れない部分は、これは起債等……
○福田国務大臣 今回の税制改正におきましては、所得税の大幅減税を行なうこととし、特に給与所得控除について抜本的な拡充を行なうことを提案いたしております。 この改正は、サラリーマンの負担を大幅に軽減するという趣旨によるものでありますが、当委員会の審議の過程におきまして、阿部助哉委員、小林政子委員等から、今回の給与所得控除の改正、特にいわゆる頭打ちの廃止につきましての政府側の趣旨説明や提案理由説明等における説明が、従前の頭打ち制度を前提とした答弁との関連において不十分ではないかとの御指摘を受けましたので、この機会にあらためて政府案の考え方について御説明いたします。 従来の制度は、給与収入が一定……
○福田国務大臣 ただいま御決議のありました事項につきましては、政府といたしまして、御趣旨に沿って十分配慮いたします。(拍手)
○福田国務大臣 対外経済協力をどういうふうにこれからやってまいりますか、これは基本的には、ただいま国全体としての経済運営をどういうふうにやりますか、まあ経済がこのような混乱をした、その混乱前の状態と混乱を収拾した後の行く道とは、これはもう根本的に変えなければならぬし、変わってくるであろう、こういうふうに思っております。そういう中において、今日この段階がまさに過渡的な段階であります。そこで、この過渡的な段階を終えて、いよいよこれから新しい日本の歩みをきめなければならぬ。そういう際に、基本的問題の一つとして政府の対外協力をどういうふうにしてまいるかということをきめなければならぬ、こういうふうに思い……
○福田国務大臣 この問題は、御指摘のように、三法一体という関係にあると私は思うのです。もちろんこれは三者が並行して審議される、こういうことになるべきものであるというふうに思っておるわけですが、幸いにして商工委員会のほうでも審議が始まろうとしているので、ぜひ本委員会におきましても御審議を進められたい、かように考えます。
【次の発言】 国の財政は一般会計において総合的に表示する、これが基本である、かように考えておるわけであります。ただ、一般会計で収入、支出を行なう、こういう方式をとる場合におきまして、施策の緩急ということを考える。特に優先度を置きまして、これはやらなければならぬというものにつきまし……
○福田国務大臣 この税を創設し、しかもこれを目的税とする。こういうことは、いまわが国の政治の中でエネルギーを整備することが最大の課題の一つになっておる、そこから来ておるわけなんです。目的税にしますとかあるいは特別会計を設ける、これは税制からいいましても、財政制度からいいましても、総合課税、総合財政に背反をする例外的なものになるわけです。 例外的なものを設けるゆえんのものは、何か特定な財源があって、そしてそれを使って特定の仕組みで差し迫った問題を解決する、その差し迫った問題というものが非常に緊切な問題であるというところで初めて容認さるべき問題じゃないか、そういうふうに思うわけです。しかも、いま……
○福田国務大臣 私はそういういきさつがあったかどうかはよく存じませんが、かりにあったといたしました場合におきまして、今回の事態をどういうふうに考えるか。これはとにかく戦前戦後を通じて、経済の大動脈ともいうべきエネルギー源の輸入価格が四倍にはね上がる、これはもう全く何人も予想せざるような事態がわれわれの目の前に現実に起こってきた。それに対処するという問題でありまするから、私はいろいろ過去にいきさつがあったにいたしましても御理解を願える問題ではあるまいか、さように考えますが、いかがなものでしょうか。
【次の発言】 企業によりましては、地域企業また住民との間にいろんないきさつがありましょうから、いき……
○福田国務大臣 お話のとおり、非常にいま激動の時期でありまして、この激動の時期というのは、これは私は戦後初めて体験するようなむずかしいことかと思います。 そういうふうになった原因は一体どこにあるのかということになりますと、いろいろ見方があると思います。それには触れませんが、私は、昨年の暮れ以来、この対処方策として、総需要の抑制だということを打ち出しておるわけですが、これには、私は今後を展望しまして三つの段階があると思うのです。一つは、狂乱といわれるこの事態を克服する、そういう第一段階です。第二段階は、それを克服した後の新価格体系を整えなければならぬ、こういう時期。その第三段階は、それを踏まえ……
○福田国務大臣 今回、昭和四十八年度補正予算を提出いたしましたが、予算委員会での御審議をお願いするにあたりまして、その概要を御説明申し上げます。 最近の国内経済情勢を見ますと、物価は、国内需要の急速な拡大、海外における物価高騰の影響等によりまして、昨年秋以来強い騰勢を続け、年初来の数次にわたる公定歩合の引き上げ、財政の執行の繰り延べ等の総合的施策の効果が漸次浸透しつつあるものの、なお根強い上昇基調にあります。加えて資源問題等により、わが国経済は供給力の制約という新たな事態にも直面しております。 このようなわが国経済の現状に顧みまして、今回の補正予算は、歳出に追加する経費を特に緊要にしてやむ……
○福田国務大臣 ただいまの物価情勢は非常に深刻だと思います。その深刻な状態をインフレというのかどうか、そういうことにつきましては、インフレということばにいろいろの意味があるものですから、総理もなかなかお答えに慎重なんだろうと思う。しかし、総理も、非常に深刻な問題である、こうおっしゃっているのです。その深刻な状態にある物価情勢をインフレと呼ぶというならば、私は何の異議も差しはさみません。そういう深刻な状態をさして、インフレだ、こういうならば、そういう意味のインフレは、今日この現況はインフレといったって別に何の支障もありません。そう考えます。
○福田国務大臣 本会議でお答えしたとおりでございますが、なるべく早く国際水準以下に持っていきたい、こういうことであります。
【次の発言】 生活用物資の値上がりにつきましては、私も通産大臣と大体同じように思いますが、どういうふうにこの事態に対処していくか。物資所管省において、その当該物資について的確な需給の状況等の情報を提供する、それを消費者において信頼していただく、これを信頼しないで行動した消費者は損をする、こういうふうな事態をつくり上げる、これが私は当面必要にして最も有効的な手段である、かように考えております。
【次の発言】 まず、予算につきましては、公共事業費の七%繰り延べ、これを実施して……
○福田国務大臣 日本銀行の発行限度額は、従来の通貨量を基本といたしまして、将来の大体の見通しをつけてきめる、こういうことにしております。その際には、実質成長率ももとよりでありますけれども、百貨店における取引、百貨店の売り上げ、そういうものがどういうふうになるだろう、そういうものをよく見きわめてきめる。一応の概算でございます。
【次の発言】 物価の異常な上昇というものは、その性格といたしまして、小さい者、弱い者、そういう者がおおむねその損失をこうむる、そういう性向を持つだろうと思うのです。したがいまして、政治といたしましては、そういう者に対する特別の配慮、これは大事なことだろう、かように考えます……
○福田国務大臣 四十九年度予算につきましては、ただいま編成の作業中でありまして、段取りといたしましては、年内にぜひこれを完了したい、こういうふうに考えております。そのためには、まあ二十一日ごろ政府案ができればとも思っておりますけれども、あるいは、一日ずれるというようなことにもなるかもしれません。 編成の基本的な考え方といたしましては、こういうきびしい経済見通しでございます。まだ経済見通しは正確には立っておりませんけれども、抽象的、概念的には非常にきびしい状態だろう、こういうふうに思います。 そういう情勢に対しまして、政府が積極的に対応するかまえを示さなければならぬ。非常に大ざっぱに申し上げ……
○福田国務大臣 昭和四十九年度予算の編成の基本方針及びその大要につきましては、先日、本会議において申し述べたところでありますが、予算委員会での御審議をお願いするにあたりまして、その概要を御説明申し上げます。 昭和四十九年難度予算の編成にあたりましては、内外の諸情勢に顧み、政府が率先して総需要の抑制につとめ、物価の異常事態を克服する決意を明らかにすることとし、このため、予算及び財政投融資計画を通じその規模を厳に抑制することといたしております。 すなわち、昭和四十九年度における一般会計予算の総額は十七兆九百九十四億円、財政投融資計画の規模は七兆九千二百三十四億円となっておりますが、その前年度当……
○福田国務大臣 予算が経済見通しを前提としておる、これはお話しのとおりでございます。したがいまして、経済見通しが違えば予算も違ってくべきじゃないかという御疑問のあることは私もわかります。
私どももしさいに点検いたしましたが、まあ、とにかく微調整の経済見通し修正でございます。したがいまして、一々検討いたしてみましたが、予算を修正する必要はない、そういう結論に到達いたした次第でございます。
【次の発言】 一番大きく変わったのは卸売り物価でございますが、これが公共事業費に関係してくる。まあ公共事業費の検討を要するわけです。それから消費者物価は変更ありませんから、福祉、そういうような問題には関係はご……
○福田国務大臣 私も、いま矢野書記長と国税庁長官のやりとりを伺っておったのですが、まあ、国税庁長官としては精一ぱいのお答えをした、かように存じます。私の頭の中でも大体整理できたような気持ちがするのでございますが、もう矢野書記長におかれましても、おそらくあの応答を通じて御了解ができたんじゃないか、かように私はお察し申し上げますが、どうか御了承願います。
【次の発言】 任意調査でいたしますか、あるいは査察に移すべきかという問題は、これは脱税という犯罪的事実が証拠をもって、まあ大体心証を持ち得るというようなことであれば可能のわけでございますが、私は、ただいま問題にされておる日商岩井がどういう状態であ……
○福田国務大臣 私は、具体論の方向というものは述べてあるわけなんですが、やっぱり成長中心でなくて、健全な社会づくりというところに重点を指向したかじとりをしなければならぬだろう、こういうふうにいま思っておるわけであります。公正な、健全な社会づくりというと、やっぱりこれは社会的公正という筋の通った社会、こういうことを考えておるわけです。 まあ、具体的問題になりますれば、やっぱり、政治の任務というものは何だ、こういうことだろうと思いますが、これはほうっておけば、自由放任社会ですから優勝劣敗、弱肉強食になる、そこで政治権力というものが介入いたしまして、強きをひしぎ弱きを助ける、こういうふうな施策をと……
○福田国務大臣 生活保護費の二〇%アップについて、足らぬと、こういうおしかりのようなおことばでございますが、これは、私とすると、ずいぶん努力したつもりなんです。これはこの予算の編成の経過を見ましても、大蔵省が二〇%アップという原案を出したわけです。齋藤厚生大臣のほうは、ずいぶん出したものだなあといって、驚いたかどうかは存じませんけれども、とにかくまあよく出してくれた、こういうことだったと思います。そこで、復活とかいうような折衝は、この問題については一切なく、非常に順調に決定したといういきさつもありまして、私といたしましては、こういう物価情勢のもとでありまするから、弱い生活保護者階層なんかが苦し……
○福田国務大臣 お話しのとおり、総需要の中で輸出という問題もあるわけでありますから、これが急激に過大になるということは、好ましくないのです。しかし一方、国際収支の問題もありますので、着実にこれが伸びていくという傾向は好ましい傾向だ、こういうふうに存じておりますので、節度なき輸出の拡大ということじゃ困りますが、着実に増加するというように指導してまいりたい、かように考えます。
【次の発言】 私も、そのように希望しております。
【次の発言】 第一の、金融機関の融資が一企業に集中し過ぎるという問題がありますと、これは私は問題であるというふうに考えるわけであります。つまり、金融機関は公共のものである、公……
○福田国務大臣 来年度の経済見通しは、非常にむずかしい要素がたくさんあるわけでありますが、とにかく見通し得るあらゆる資料を総合いたしまして、最初に閣議で了解いたしました見通しは改定されまして、その改定された経済見通しと予算案は、これは慎重に対比してみましたが、当初閣議了解の見通し、それに基づいて編成いたしました概算、それを修正する必要はない、そういう結論に到達いたしたわけであります。これは、よく経済見通しと照らし合わせまして検討いたしております。
【次の発言】 予算は、昨年というか、四十八年の卸売り物価の上昇の、平均といいますか、それと、四十九年度の卸売り物価の上昇の平均とを比較するわけであり……
○福田国務大臣 御指摘のとおり、農業基盤整備費もまた公共事業費でありますので、これは実質的規模はかなり減る、そういうふうに思います。しかし、内容は農用地開発というようなことで、かなり整備してある。決して農業基盤整備をおろそかにしているというわけじゃないので、とにかく当面する最大の問題は物価問題である、こういうとらえ方をしておる、さように御理解願います。
【次の発言】 先ほど申し上げましたとおり、農業基盤整備費は公共事業であるというたてまえから、これを物価対策上の見地から圧縮する方針をとったわけです。それはそれに違いはないわけです。ただ、倉石農林大臣が申しておりますのは、繰り越しがある、こういう……
○福田国務大臣 いま阿部さんのおっしゃることは、もう重々私ども心得ております。 税務官庁は税務を執行するだけの権限でありまして、あるいは隠退蔵の問題でありますとか、あるいは買いだめ、売り惜しみでありますとか、そういうものを調査する権限は持っておりません。 ただ、いま私お聞きしておりますと、官房長官は、隠退蔵がありそうだ、あるいは便乗値上げがありそうだ、そういうような事実がわかった場合に、どうも税務との関係が出てくるのじゃないか、そういうようなことで税務当局に、そこに脱税の気配があるというような通報を受けた場合に、税務当局が税務の立場から発動する、こういうようなことを申しておるのだと思います……
○福田国務大臣 土地譲渡の分離制度は、これはああいう制度を使いませんと、どうも土地を切り売りをする、小口放出ということになりますので、租税理論からいいますれば不公平だ、こういう理論にもなるわけですが、しかし、それをあえて犠牲にしても土地の放出を助成しよう、こういう趣旨です。 そこで、お話しのように、これは相当効果がありまして、大量の放出という実績があがったわけです。それは所得税の順位なんかから見ましてもはっきりするのですが、ところが、いまこれも御指摘がありましたが、その放出の相手方が企業でありましたり、そういうケースも非常に多いわけです。そこで、ああいう制度を存続すべきかどうかということにつ……
○福田国務大臣 社内預金につきましては、いま松浦さんから、昭和四十八年三月の数字が述べられましたが、その後の数字はまだ集まっておらぬようでございます。しかし、私どもが企業に接触をする、そういうような感触からいたしますと、これはかなりふえてきておるんじゃないか、そういうふうに判断をしております。 それが、総需要抑制政策のしり抜けになっておるのではないかというお話でありますが、私は、しり抜けというのは妥当じゃないだろうと思うのです。しりが来ておる、むしろ逆なんですね、そういうふうに見ておるわけでございます。これが何か行き過ぎだとかなんとかいう問題があれば格別でありますが、これが経営者と勤労者との……
○福田国務大臣 港湾計画は、他の長期計画と同様、五年間とか長期にわたる計画をきめているわけです。ところが、いまとにかくこういう物価の状態である。そこで総需要の抑制だというので、そういう計画にかかわりなくひとつ締めていこう、そういう考えを出しているのですよ。
苫東につきましては、ケーソンの工事が進んでおる、そういうので、ケーソンの残工事をやるというだけのことをただいまとしては考えておる。その先のことはその先のことだ、さように考えております。
【次の発言】 十分精査しまして、昭和四十九年度の予算はきめたわけです。これは岡田さんも御承知のとおりで、四十八年度よりもこれを少なくする、こういうふうにし……
○福田国務大臣 こういう物価のむずかしい時節に、不正、不当の行動をとるという企業に対しては、私は、これは経済的制裁はあってしかるべきである、そういうふうに考えるわけです。 その方法はいろいろあるわけでございますが、金融につきましても、私は、政府金融というようなものにつきましては、これは停止とか、そういう方針で臨むべきである、こういうふうに思います。ただ、その不正、不当の行為をなしたかどうかということは、会社の名誉にも非常に重大な関係がある問題でありますので、その判定はかなり慎重にしなければならない、こういうふうに考えるわけであります。 そういう反社会的行為をした企業につきまして、どういうル……
○福田国務大臣 私も、総理大臣のあなたに対する答弁を聞いておって、これは少し何か勘違いがあったのじゃないか、そんな感じをいたしておったのです。 上場会社の有価証券報告書は、これは不動産を主たる業務とするものの不動産報告はあるのです。しかし、その他の企業についてはこれはありませんから、上場会社の土地の状態を、全部その報告書で調べる、こういうわけにいかないわけであります。政策目的が違うものですから、これを報告書で全部土地の状態を把握するということは、いささか無理があるのじゃないか、そういうふうに思います。 そこで、これは三木副総理が申し上げましたとおり、これは何か別の総合的な調査が必要じゃある……
○福田国務大臣 まず第一は、財政運営の基本理念、こういうことでございますが、これは、財政方針演説でも明らかにしておるところといささかも変わりはございませんです。つまり財政、予算の目的は、健全な社会を形成するというところにあるのでありまして、経済成長それ自体を目的とするのではない、成長の成果を、財政を通じてさような福祉、健全社会建設のために使うのだ、こういうことでございます。 それから第二の、昭和四十九年度予算はどういう性格かということにつきましては、これも財政演説で明らかにしておりますが、まず、当面のこの混乱を収束する、そして新しいわが国の歩みへの道を開く、こういうことでございます。その新し……
○福田国務大臣 国税庁長官が見えておりませんので、お答えいたします。
これは国内で大体調査します。それで疑義があるというものにつきましては、わざわざ現地へ出張させる場合もあります。本年度あたりは、数名の者を海外に出張させまして事情の調査等をさしておる、こういう状態でございます。
【次の発言】 まあ、いろいろの手口がありますことは承知しております。その手口の全部について調査することは、非常に困難な事態があるのであります。
つまり、在外外国法人が介在する場合がある、そういう際におきましては外国政府の協力を得なければならぬ、こういう問題もありまして、その間、非常にむずかしい問題があるのであります……
○福田国務大臣 このたび、昭和四十九年四月一日から十日までの期間について暫定予算を編成することといたしましたが、その概要について御説明いたします。 まず、一般会計について申し上げます。 今回の暫定予算におきましても、暫定予算が本予算成立までの応急的な措置であることにかんがみまして、暫定予算期間中における人件費、事務費その他行政運営上必要最小限度の経費を計上することといたしております。 なお、新規の施策にかかわる経費につきましては、教育及び社会政策上等の配慮から特に措置することが適当と認められるもの、たとえば、生活扶助基準等の引き上げ、社会福祉施設入所者の生活費等の引き上げ、失業対策事業の……
○福田(赴)国務大臣 私、今回、副総理、経済企画庁長官に任命されましたので、この機会に、皆さんに格段の御協力、御教示にあずかりたいとお願い申し上げます。 ちょうどいい機会でありますので、私の考えておることどもにつきまして皆さんに申し上げさしていただきたいのですが、書面で皆さんに配付されておりますが、なおつけ加えて、特に重要な諸点につきまして申し上げさしていただきます。私がいま当面しておる最大の問題が二つあるのです。一つは、世界情勢が非常に変わってきておる、それに対応してわが国の経済運営の基本的方針につきましても、これを根本的に改定をする、こういう必要に迫られておりますので、このわが国の長期、……
○福田(赳)国務大臣 このたび、三木内閣の発足にあたりまして、私、副総理、経済企画庁長官を仰せつかりました。何とぞ御教示、御鞭撻のほどお願い申し上げます。 私、この際、私の考えておる諸問題につきまして、文書で皆さんのところへ配付してありますが、その中で特に重要な諸点につきまして申し上げさせていただきたいと思うのであります。 私がいま当面しておる問題は、大きく分けますと二つあるのです。 一つは、世界経済情勢が非常な変わり方である。その変わってきた世界情勢に対しまして、わが国の経済をこれから中期、長期にわたりましてどういうふうに運営していくかという問題が一つ。 それからもう一つは、当面の問……
○福田(赳)国務大臣 まず昭和五十年度の成長率でございますが、まだきめておりません。ただ、いずれにいたしましてもこの物価、これは年間の上昇率を消費者物価としてはまあ一けた台にしたい。(岡田(春)委員「五十年ですか」と呼ぶ)そう、五十年。そういう念願を持っておるわけです。そのための作業をしておる、かように御了承を願います。
それから高度成長時代の諸計画、基本となる諸計画、経済社会発展計画、新全総、これらは根本的に、全面的に洗い直す、そういうふうにはっきり考えております。
【次の発言】 結論を言いますと、二人の間に意見の相違はありません。予算の編成の過程で最終的にはきめる、こういうことでございま……
○福田(赳)国務大臣 まことに御説のとおり、私も考えております。
【次の発言】 先般、衆議院で塚本さん、それから参議院では藤井さんから、公企体の秩序の問題、これを承りまして、私は非常に感銘を受けたわけなんです。これは私も詳しいことは存じませんけれども、そういう種類の問題がある。これはどうしても思いを新たにしてこの問題と取り組まなければならぬ。それを抜きにして公共料金問題を論ずるというわけにもいかぬじゃないか、こういう気持ちだったわけですが、私はぜひ、公共料金を扱うそういう当局に対しましては、そのことを要請したい、こういうふうに考えます。
それから、公共企業料金の問題につきましては、これは竹本……
○福田(赳)国務大臣 昭和四十七年度における経済企画庁の歳出決算につきまして、その概要を御説明いたします。 経済企画庁の歳出予算現額は四百億二千八百七十八万円余でありまして、支出済歳出額は三百七十五億一千八百八十三万円余であります。 この支出済歳出額を歳出予算現額に比べますと、二十五億九百九十五万円余の差額を生じますが、これは翌年度へ繰り越した額十九億二千八百五十七万円余と、不用となった額五億八千百三十七万円余であります。 歳出予算現額につきましては、当初予算額は六百四十二億四千百七十五万円余でありますが、関係各省所管へ移しかえた額三百三十億五千九十七万円余を差し引き、予算補正追加額七十……
○福田(赳)国務大臣 一言ごあいさつを申し上げます。 経済運営の方針につきましては、さきに本会議で経済演説をお聞き取りくださったのであります。なおまた、重ねて本日は書面で皆様のお手元に小冊子を配付してございます。それで皆さん御承知と思いますが、私が特に頭にある重要な点につきまして申し上げさせていただきます。 いま日本の経済が当面する問題は非常にたくさんありますけれども、大きく分けますと二つだと思うのです。一つは、十五カ年にわたりまして高度成長政策、その流れに従いまして経済が運営されてきたわけでありますが、それを国際情勢の変化に即応いたしまして根本的に修正しなければならぬ、そういう長期的な経……
○福田(赳)国務大臣 景気対策としますと、これは東西古今、財政と金融、こういうことになるのですが、今回も財政、金融を両翼としましての景気対策、こういうことを考えておるわけです。 先ほど佐野さんから、仕事が欲しいという声がある。これは私どももよく承知しているのです。その仕事を欲しいという声にこたえる、そういう意味で財政、金融、これを主軸とした施策を講ずる、こういう考え方なんですが、財政について言いますれば、とにかくこの第四・四半期におきまして一兆四千五百億円の公共事業、これをできる限り消化していこう。これは完全消化という話もありますが、これはとてもできないのです。しかし、大方の消化をしようとい……
○福田(赳)国務大臣 きょう総理府の発表したところによりますと、東京区部の二月の消費者物価指数が〇・四上がる。かりに全国の統計が、これは精細に調べるのには一月くらいかかりますが、これが〇・四という東京区部と同じだというふうに仮定しますと、ことしの二月の去年の二月に対する上昇率、つまり年間上昇率はちょうど一四%になるわけです。その一四%を踏まえまして、それで三月の物価の上昇が〇・七%以下にとどまるならば、これは年間上昇率は三月末の時点ではちょうど一四%以下におさまる、つまり十三%台になる、こういうことでありますが、現実にそういうふうになりますかどうか、これはまだ天候だとかいろいろな要素があります……
○福田(赳)国務大臣 景気情勢につきましては、大体底に来た、こういうふうに判断しております。在庫状態を見ましても、最近の生産活動指数を見ましても、底に来たという判断です。 ただ、それじゃ底に来たからすぐ立ち直り現象というふうになってくるかといいますと、そういうふうな見通しはなかなか困難かと思うのです。つまり、金融を緩和いたしましても設備投資が起こるという一般的な情勢ではない。ボトルネック産業等は例外でございましょう。あるいは公害投資もそういうことではありましょうが、一般的に生産設備を拡大するという、そういう企業側の動きは考えられない。それから、国民経済の中で重要な地位を占める消費活動、これに……
○福田(赳)国務大臣 独占禁止法の改正、またその独占禁止体制の機能の強化、このことにつきましては、もう数年前からそういう世論がありまして、特に物価狂乱のあの際におきましてこれが最高潮に達した、こういうふうに認識しております。それを受けまして三木内閣におきましては、これは重要政策中の最優先課題である、こういう姿勢をもちましてこの改正に取り組んだわけであります。何せこの問題はとにかく数年来いろいろ議論されたという複雑な問題をはらんでおりますので、これは率直に申し上げまして自由民主党の中でもいろいろな意見がある、これは自由民主党ばかりじゃありません、世間でもいろいろな意見がある。そこで、そういう世論……
○福田(赳)国務大臣 申し上げるまでもございませんけれども、政府がこの法律案をつくりますにつきましては、非常に周到、広範な協議をいたしもましての結論としてそうなってきておるわけであります。公取委員会試案というものが長い間検討されて、そしてこれが発表になる、それをめぐりまして国会におきましてもずいぶんいろいろな御議論が展開されたわけであります。それから、政府部内におきましても、これは閣議におきましてもそうでありますが、閣議外におきましてもいろいろ活発な意見が展開される。そういう中において政府案をどういうふうにまとめるか。そこで、政府におきましては総理府総務長官を中心といたしまして各界の意向も十分……
○福田(赳)国務大臣 ただいまの物価上昇の現象、これはいわゆる需給インフレという段階はすでに昨年の二月ごろ終わりまして、もっぱらコストで物価が上昇を続けておる、こういう段階と見ておるのです。コストの要因から見ますと、私はいまの物価の推移というのは大局的に見ますと非常にスムーズに行っておる。その理由の最大なものは、何と言っても春闘のなだらかな解決です。昨年は三二・九%の上昇、それがことしは一三・四%のところにおさまりそうである。これは大変な変化です。物の価格のコスト要因としてまず非常に大きな変化が出ておる。 それからもう一つは、これは全部が全部というわけではございませんけれども、海外から輸入す……
○福田(赳)国務大臣 これは政府が責任を持って御提案を申し上げておるわけなのです。その間におきましては、広く各界の人の意見も聞く。また、もとより公取委員長の御意見も聞いて、これが最善であると、こういうふうに考えて御提案をし、御審議を願っておるわけでありまして、その間、経過的にいろいろ御意見などの違う点も、それはもうあったでしょうが、提案をされた以上は一体となって、これが成立を期し、またこれが実行に当たる、こういうことでなければならぬ、こういうふうに存じ、またそのようにいたしたいと存じます。
【次の発言】 アダム・スミス流の自由経済主義、これは私は前提があると思うのです。つまり人間が神様のような……
○福田(赳)国務大臣 政府はかねがね景気は底をついた、だがその底から立ち上がる浮揚力が非常に弱い、何らかの対策を必要とするということを申し上げてきておるのです。私は、今日その基調は変わらないというふうに見ております。三月から生産は上昇に転じまして、四月、五月とずっと続いておるわけです。五月の出荷が落ちた、こういうことでございますが、五月という月は連休があった月でございまして、その点も考慮しなければならぬし、また出荷が落ちたその内容も、船舶、この関係を除外してみますと、これは大体横ばい、そういうような状況で、私どもが申し上げておる基調に変化はない、こういうふうに見ております。 そこで、景気浮揚……
○福田(赳)国務大臣 申し上げるまでもございませんが、経済は総合的なものである。非常に重要な物価政策を抱えておる。同時に、経済は冷え過ぎてもまた困ります。また、財政の健全性ということも一方においては考えなければならぬ。そうしますと、おっしゃるように、どうも政策手段というものは選択の幅というものが非常に狭められておる。第一次不況対策では、不況が深刻な状態になりつつある、その際にどうしても中小企業の立場を考えなければならぬだろうというので、それを中心にいたしまして対策を講ずる。それから第二次対策となりますと、これは中小企業ばかりじゃない、一般的な対策としてこれを考える必要があるだろうというので、公……
○福田(赳)国務大臣 当面の経済政策の運営の基本方針につきましては、本会議で経済演説をお聞き取りくださいまして、また、ただいまは私のあいさつ文を書面にしたためましてお配りしてあります。 この際、重要な点につきまして皆さんに申し上げさせていただきたいのであります。 いま日本の経済で、いろいろな問題がありますが、重要な点を整理してみますと二つだと思うのです。一つは、長期にわたってのわが国の経済運営の方針をここで大きく転換しなければならぬ、こういう問題であります。それからもう一つの問題は、その転換ができるまでの間の過度的な措置であります。つまり、異常な混乱の後を受けまして、この混乱からどういうふ……
○福田(赳)国務大臣 今日の経済の状態は、経済運営上非常に大事な物価の角度から見ますと、かなり好ましい状態に動いておるわけなんです。この状態以前の状態、つまり物価狂騰、狂乱というような状態、これはまさにおっしゃるとおり過剰流動性に対する対処の仕方等から醸し出された。いまその後を受けまして物価鎮圧作戦が進行しておりますが、この過程は、需給インフレという段階は完全に脱却いたしまして、いまはコストインフレの段階というふうに見ておるわけです。 需給インフレの段階を脱したということは、つまり、過剰流動性が大方解決された、こういうことにつながっていくわけでありますが、いま御質問の過剰流動性は一体どういう……
○福田(赳)国務大臣 いま非常にデリケートな段階の経済情勢でございます。それで一歩誤りますと、これは非常に深刻な不況になるおそれがある。それからまた、一歩誤りますと、物価上昇を再燃させるというおそれがあるのです。そこでまあ綱渡りのような作業というか、施策になるわけでありますが、物価の方はある程度鎮静の方向だ、こういうふうに認識しております。ところが、企業の操業度、あるいは就業の状況、こういうことを見ますと、なかなか深刻な問題がいろいろ起きておる。 そこで、物価の動きに対しましては、いまは鎮静であるけれども、しかし先行き不安要因がある。そこでそれから目をそらすわけにはまいりません。しかし、同時……
○福田(赳)国務大臣 変わっておりませんでございます。
【次の発言】 いまインフレ退治という問題、これを最優先の課題として取り組んでおります。しかし、その副産物として不況問題というのがあります。これに対しても対処しなければならぬ、そういう立場でございます。そこで、不況対策は物価の問題を考えなければこれはそうむずかしい問題じゃない。しかし、物価の問題を最優先として考えます以上、不況対策にも依然として限界というものがある。
そこで、物価の方につきましては、今日この時点では大変いい推移をしてきておる、こういうふうに見ておりますが、これから先を考えますと、まあいろいろ問題があります。賃金問題もあれば……
○福田(赳)国務大臣 政府はいま二つの問題に取り組んでいるわけです。一つは物価安定、これを五十年度中には一けたの台に定着させたい、こういうことでありますが、他方、昨年一年間、特に下半期に景気が非常に停滞してきておるわけでありまして、今日までずっとそういう状態が続いておる。ただ、景気停滞が長きにわたりまして、ようやくこの停滞現象も底に来た、こういうふうに見ておるのです。 しかし、この底から景気現象が上昇過程に転ずるかということになると、どうもほうっておきますと、そういう要素はなかなかない。つまり、国民の消費が上昇する傾向があるかというと、そういう傾向はいま見られない。 それから、設備投資はど……
○福田(赳)国務大臣 和田さんの御指摘の地代、家賃をめぐる諸問題は、結局、土地やあるいは住宅の需給の問題から起きてきておる、こういうふうに思います。どうしても根本的には、もっと住宅を建てる、こういうことが必要だと思いますので、その根本的な問題に鋭意取り組みたいと思います。 しかし、それとても時間のかかる問題でありますので、その間、いろいろ御指摘のような諸問題が起こるだろう、こういうふうに思いますが、そういうことにつきましては、とにかく行き過ぎの事例、こういうことが頻発するようなことは好ましくございませんから、関係各省と協力しまして、できるだけそういうことのないような方策はないかということにつ……
○福田(赳)国務大臣 いま、日本の経済としますと、当面のスタグフレーションからいかに脱出するかという問題と、また、それから先の経済安定の路線をどういうふうに引くか、この二つの問題に当面しておるわけであります。 そこで、第一のあの混乱からの脱出、これは私は大局的には順調に推移しておる、こういうふうに見ております。 一昨年は、御承知のように国際収支では一年度で百三十億ドルの赤字を出す。それから物価は、卸売物価で言いますればピーク時には三七%の上昇、消費者物価は二七%の上昇、こういうような情勢だったわけですが、私はあの事態を見て、これは短期には解決ができない問題だ、大体三ヵ年計画で安定させるとい……
○福田(赳)国務大臣 いわゆるマルチ商法の取り締まり強化につきましては、先般委員長から要請もありましで、政府におきましても、関係各省と鋭意急速に検討いたしまして、十項目にわたる対策を決定いたしました。
この決定は、もちろん、マルチ商法が国民に大変不安を与えておる、憂慮すべき事態である、こういう基本的認識であります。そういう認識に立ちまして、取り急いで結論を出したわけでありますが、この結論を基盤といたしまして、さらに対策を進めてまいりたい、かように存ずる次第でございます。
詳細につきましては、政府委員から説明をいたさせます。
【次の発言】 対策第三項にも示してありますように必要があれば新規立……
○福田(赳)国務大臣 それはしばしば聞くところでございます。
【次の発言】 とにかく一億人の日本人それぞれみんな、生活態様というものは違いますから、その人たちのどなたにも、あの数字はうちの生活の実感と合っているなというような感じを受けていただく、そういうことは非常に困難かと思います。統計は平均的な数字を示すわけでありますから、どこまでも統計というものは平均的な数字であることを、まず国民に御理解を願わなければならぬだろう、こういうふうに思いますが、その数字の内容につきましては、それが平均的なものであるにせよ、本当に平均的なものであるかどうかということにつきましては、これはできるだけ勉強いたしまし……
○福田(赳)国務大臣 ただいまの御決議につきましては、その御趣旨を尊重いたし、関係省庁とも十分協議し、物価の安定を図り、国民生活の向上を実現するよう、一層の努力をいたす所存でございます。(拍手)
○福田(赳)国務大臣 江田さんのお話、私も御心配の点は同じ気持ちで心配しているのです。しかし私は、いま一番大事な問題は、何にしても物価を安定させることです。その物価安定というものがもう一息という段階に来ておりますので、この物価安定作戦、この軌道を乱してはならぬ、こういうふうに考えているのです。ただ、お話のような物価安定作戦の与える摩擦現象、こういうものはつぶさにいま検討しております。通産大臣なんかは非常に精力的に各業界、団体等とも話し合いをしておる。そういうことから、いろいろ財界の動き等も私どもはつかもうとしておるのです。それからまた、いろいろ指標が出てきます。いま一番大きな指標は、何といって……
○福田(赳)国務大臣 警告と言ったかどうか、要請するというふうに言ったように覚えております。まあ大体、しかしおっしゃるとおりでございます。
○福田(赳)国務大臣 あのときはちょうど予算委員会でありますものですから、私は、一つは財政の中の歳出面にある、一つは財源調達の歳入面にあると申し上げたのですが、まさにあなたの御指摘のとおりです。もう一つあるのです。つまり国家権力というか法的権力、その一つが独占禁止法である、こういうふうに考えております。
【次の発言】 けさの経済対策閣僚会議におきましては、まず通産大臣から、当面の企業の運営状態、これに対する説明、報告を聞いたわけです。通産大臣の報告によれば、物価、国際収支、こういう面はまあ順調に動いておるようだが、一つ一つの企業をとってみると、それは、経営面から見ましても、あるいは雇用面から見……
○福田(赳)国務大臣 消費者を今日どういうふうに保護していくかということは、非常に重大な問題になってきているのです。その中の一つの検討材料として、ただいまお話しのクラスアクション、こういう問題があるわけです。これは私どもの役所でも、国民生活審議会に部会を設けまして、加藤一郎教授を中心に御検討願っているのです。ただ、これはいま御論議のありました独禁法だけの問題じゃないのです。あるいは公害の問題についても、いろいろ問題が起こってくるだろう。そういう民事訴訟体系、これをどうするか、こういう問題につながってくるだろう、こういうふうに思うのですが、なお、私どもも、非常に興味ある問題でありますので、十分検……
○福田(赳)国務大臣 新長期計画ですね、これは大体二つ考えております。一つは経済社会基本計画であります。それからもう一つは国土利用総合開発計画。そのいずれの計画にいたしましても、これはどうしても資源エネルギー、これが計画の前提になるわけです。ですから、その資源エネルギー長期計画、これの見当をつけまして、その上に立って、もろもろの長期計画を進める、こういうことになるわけであります。 資源有限時代になってまいりましたので、その間に処して、わが国がどういうふうな対処をするかということになると、これは長期的には、何といっても代替資源の開発ということだろうと思うのです。しかし、当面、代替資源にそう多く……
○福田(赳)国務大臣 楯さんのおっしゃることは、私はごもっともだと思うのです。私の担当しております経済審議会、これは会長が木川田一隆さんです。木川田さんの任期が来ましたので、いろいろ考えてみたのです。しかし、私はいろいろ考えてみまして、木川田さんという人は、もうずいぶん前から高度成長政策を転換しなければならぬという、まあ非常に熱心な安定成長論者なんです。その人を任期が来たからと言ってかえるということは、これは残念だな。またあれだけの貫禄を持っている人ですね、なかなかこれは探しにくい。こういうことで、まげて再度やっていただくということの御了承を得た、こういうわけなんです。 それから、その経済審……
○福田(赳)国務大臣 今日の経済事情に対する政府の施策、これに対する阿部さんの御懸念、私はごもっともだと思うのです。私どもも同じような考え方、つまり不況対策はとります、しかし、再び物価を混乱させあるいは国際収支を大幅に狂わせるというようなことがあっては相ならぬ、こういう配慮、これが基本的な考え方になっておるわけです。したがいまして、これを別の言葉で言いますると、総需要抑制政策のこの基調は堅持する、しかし、総需要抑制政策が生ずる摩擦的現象に対しましては、これは機動的、弾力的な措置を講ずる、こう言っておるわけです。これはまさに、阿部さんの御懸念、それのないようにということを旨としてやっておる、こう……
○福田(赳)国務大臣 私は、広瀬さんがいま四十四年度土地税制改革、これが今日の経済事態を醸し出した上にかなりの責任がある、こういう御所見ですね。私は大筋におきましては否定いたしません。そういうことかと思います。 ただ、昭和四十四年私が大蔵大臣をしておりまして、あの税制改正を御提案した、あのときの時点の社会状態はどうかといいますと、経済が大変発展してきた、そこで国民の中で大きな問題は、衣食、これは足って住である、住宅を求める声が非常に強くなってきたわけです。私はそれに対しまして、住宅対策上積極的な手を打たなければならぬ、こういう考え方を非常に強く持っておったわけでございますが、そのときたまたま……
○福田(赳)国務大臣 まずわが国を取り巻く世界の経済環境、その中でわが日本の経済がどういうふうに動いておるか、またそれをどうするかという問題について申し上げますが、大局的に見まして、私は、わが日本の経済運営はまあ好ましい姿で大体動いておる、こういうふうに見ておるわけです。経済で一番大事な問題は何といっても国際収支と物価です。国際収支にしても、物価にいたしましても、昨年度、昭和四十八年度では、物価は消費者物価にすると二四%も上がる、また国際収支は一年度間で百三十億ドルの赤字を露呈するというような状態でありましたが、まず国際収支の方は、これはそれだけの大幅な赤字ですから一挙に改善はむずかしゅうござ……
○福田(赳)国務大臣 OECDがわが国の経済運営のマナーについて何か言っているというようなお話ですが、それは言っていないのです。一般論といたしまして、いま非常に信頼喪失の時代である、その信頼喪失の原因は何かと言えば、これは石油問題またインフレ、そこでインフレの結果どなたも先に不安を持つ、そういうようないろんな要因を指摘しまして、今日は世界的な不安な時代である、コンフィデンスというか信頼が失われた時代である、そういう指摘をしておるわけです。その中で、今日しからばインフレはどうして起こったのか、こういうことにも触れておりますが、インフレは過度の過去の経済成長の反動として起こったのだ、こういう指摘も……
○福田(赳)国務大臣 この間、佐野さんに申し上げたのですが、不況というかそういう面の対策というもの、これはいろいろあります。ありますが、その主軸をなすものは財政と金融である、こういうことを申し上げたので、ほかにいろいろありますよ。財政、金融対策に次いで重大な問題は雇用対策、この問題であろう、こういうふうに思います。その他いま問題になっておる独占禁止法というような、国家が法的に企業のマナーに対して介入するという諸問題もある。いろいろ国政全体にわたって、中小企業というような問題また広くは景気対策という問題随所に伏在しておる。それらを総動員するわけでございますけれども、主軸をなすものは財政と金融であ……
○福田(赳)国務大臣 株式の持ち合いは、二つの企業がある、その一つが相手の企業に関心を持ってその株を持つ、また同時に、相手の企業もその企業に対しまして関心を持つ、そういう事態において発生する現象だ、こういうふうに見るわけであります。ですから、自然に素直にそういう形が出てくる、これは私はあえて否定すべきものじゃないと思うのです。しかし、そういう自然にでき上がった持ち合いの形というものがどういう弊害を醸し出すか、その弊害が非常に許しがたいものであるというようなことでありますれば、私は、これは一つの問題だろう、こういうふうに思いますが、その行き過ぎがどういう問題を提起するのだろうかどうだろうか、その……
○福田(赳)国務大臣 わが国をめぐる内外の環境は、これは湊さんが御指摘のとおり非常な変化だと思うのです。私は、この変化はわが日本ばかりでない、世界的なものだ、極端に言うと世界始まって以来の変化じゃないかとも思うのです。つまり、われわれはいままで、資源がどうのこうのというようなことを考えないで生きてきたわけですが、どうもよく考えてみると、近い将来に資源について行き詰まりが生ずるかもしれぬということが心配になるような、そういう世の中です。資源有限時代という意識が世界的に高まってきておる。 そういう環境の中で、国々の経済政策、社会政策のかじのとり方というものが非常に変わる。資源を持っておる国は、い……
○福田(赳)国務大臣 わが国におきましては、申し上げるまでもございませんけれども、消費者保護基本法という法律があります。その第七条において、消費者の生命、身体、財産、これを保護しなければならない、こういうことになっており、これに基づく消費者保護会議におきましても、昨年の秋、何よりも大事なことは消費者の生命、財産を守ることである、こういう決定になっておるのでありまして、その対象は広範でございますが、御指摘の農業機械、こういう問題もあるわけでございます。いま経済企画庁におきましては、この決定に即しまして、全国に百三十二の消費者センターというものがあるわけでありますが、そのセンターを活用いたしまして……
○福田(赳)国務大臣 この世の中は自由社会でございますから、ほうっておきますれば、どうしても強い人あるいは知恵のある人、こういう人が先へ出ます。弱い力の人あるいは知恵の乏しい人はおくれてしまう、そういうことでありますので、それをほうっておきますと、非常に社会にでこぼこができるのです。そこで、この自由な社会に政治の力というものが割って入って、弱きを助け強きを抑えるというような考え方をとらなければならぬ。私は、社会的公正というのはそういうところに根本的な意味がある、こういうふうに思うのです。これからの三木内閣の政治姿勢としては、そういう意味において社会的公正という太い線を押し通していきたい、こうい……
○福田(赳)国務大臣 ただいま通産大臣が申し上げたような次第ですが、六十年度六千万キロワットの目標、これを実現しさらに強化しなければならぬという事情もあるのです。つまり石油新時代に入ってきておる。そういうようなことで、わが国のエネルギー事情としますとどうしても多様化を考えなければならぬ。その多様化を考える場合には、何と言っても原子力発電が重要視されるわけであります。その反面におきまして、六千万キロワットの目標の達成を阻害する要因も出てきておる。これは安全の問題と環境の問題です。そういうような次第でございますので、いずれにしても五十一年度から新長期計画を経済社会全般にわたってつくる、その際にはこ……
○福田(赳)国務大臣 大蔵大臣が、いま世の中がさま変わりになる、こういうふうに申し上げましたが、私も全く大蔵大臣とその点については見解が一致しております。大福寸分のすき間もない見解でございます。 そういう情勢になりますと、諸制度、諸政策、これはもう一変しなければならぬ。この福祉政策の考え方にいたしましても、いままでの高度成長のときは、世の中の苦しい立場といいますか、小さい、弱い立場の人、そういう人も、高度成長の成果に大いに均てんをして、去年よりもことしはよくなったなという満足感を持っておったと思うのです。低成長時代になりますと、そういう余恵といいますか、均てん度というものが非常に低くなる。そ……
○福田(赳)国務大臣 ただいま総理からお答え申し上げたとおりでありますが、恐らく、その辺は各官庁とも十分心得ておりますので、法律違反をやっておるということがあれば大変なことです。ないとは思いますけれども、念には念を入れて精査してみます。
○福田(赳)国務大臣 わが国の証券に対する外国の見方というものは大変変わってきているのです。一昨年の秋ごろから昨年いっぱいかけまして、わが国の証券が大分売られたわけです。とにかく十三億ドルの多額に上る額が売られた。それがことしになりまして形勢が逆転いたしまして、一月、二月と証券買いが続いておる、こういう情勢ですが、これはどういう情勢か、どこからそういうことになってきたかと言いますと、結局わが国の経済が一昨年の秋ごろから去年にかけまして、非常に悲観的である、こういう見方で、わが国の証券を売り払っていくという傾向のために十三億ドルも売られたという結果になった。ところが最近、国際収支は改善される、ま……
○福田(赳)国務大臣 私が賃金、賃金と言っておって春闘問題を処理しよう、こういうお話ですが、その反面何もしないというようなお話ですが、この点が気がかりでありますので、私はお答えさせていただきます。 やはり社会的公正という見地、こういうことから申しましても、あるいは勤労者の賃金問題、そういう立場から申しましても、物価の安定ということ、これはもう最大の問題である、こういうふうに考えるわけであります。何もしないと言うが、この物価の安定という問題につきましては、最大の努力をいたしておるわけでありまして、御承知のとおり、相当実績も上がってきておる。私は、勤労者の立場のために大きな条件を整えつつあるとい……
○福田(赳)国務大臣 まず、景気につきましては大体底へ来た、こういうふうな見解でございます。ただ、その底から立ち上がる勢い、これが非常に微弱であります。そこで政府として何らかの景気対策を必要とするかどうか、そういう段階でございます。 それから、物価につきましては、卸売物価は非常に鎮静の傾向でございます。もうそう心配はない。ただ消費者物価につきましては、鎮静の基調ではありまするけれども、今後注意を要しなければならぬ、こういうふうに考えておるのです。消費者物価につきましていろいろ見方があります。皆さんの間からも、どうも一けた台の見通しは、これは怪しいんじゃないか、そういうようなことも言われます。……
○福田(赴)国務大臣 まず物価の見通しはどうか、こういうことでございますが、これは政府はしばしば公言しておるわけですが、五十年度中に一けた台の目標を達成する、こういうことでございます。その背景は、きのう申し上げましたように、私は、必ずしも見通しは暗いというふうに見ておらないわけです。特に、賃金が非常になだらかな形で解決されようとしておる、そういうことは非常に大きな変化だというふうに考えておるわけですが、それだけに、いま佐々木さんが責任論ということを申されましたが、政府の責任は、物価問題に対して非常に重いと私は考えておるわけです。きのうも正木さんから、もし万一、一けた台という目標が達成されなかっ……
○福田(赳)国務大臣 昭和四十八年度における経済企画庁の歳出決算につきまして、その概要を御説明いたします。 経済企画庁の歳出予算現額は四百八十四億三百万円余でありまして、支出済歳出額は四百十三億六千百二十二万円余であります。 この支出済歳出額を歳出予算現額に比べますと、七十億四千百七十七万円余の差額を生じますが、これは翌年度へ繰り越した額が六十一億七千四百十万円余と、不用となった額八億六千七百六十七万円余であります。 歳出予算現額につきましては、当初予算額が八百五十七億八千二百三十四万円余でありましたが、関係各省庁所管へ移しかえた額三百九十一億六千二百八十八万円余と、予算補正減少額一億四……
○福田(赳)国務大臣 申し上げるまでもございませんけれども、本国会は不況対策を主としての臨時国会でございます。そういう性格のこの国会に、経済の非常に基本的な問題を決める独禁法の改正案、これを提出することは、これは機宜を得たこととは考えない、そういうような見解に立ちまして、今回臨時国会が開催されましたけれども、独禁法の改正案はこれを次の通常国会に見送る、こういうことでございます。 この改正法案につきましては、ただいま佐野さんからおっしゃるように、衆議院は全党一致でこれを前国会では可決しておる。ところが参議院の方では、審議はされないままに廃案ということになった、そういういきさつを経ております。通……
○福田(赳)国務大臣 第四次景気対策を発表いたしましてまだ一月ばかり、こういう段階でございまして、いままだその効果があらわれておらぬというようなお話でございますが、おるかおらないか、それをまだ判定する段階ではないのです。私は、この下半期は六・二の年間実質成長、こういうことを目指しておるわけです。六・二というのは年率の話です。これを上半期に比べた成長率は三・一なんです。微弱だ、微弱だ、こう言われておりますが、上半期にはどのくらいの成長だというと、〇・九%です。〇・九%のこの勢いというものが、今度は三・一%の勢いになっていくわけです。あれだけの財政措置を講じますので、これは私は必ず効果が出てくる、……
○福田(赳)国務大臣 新長期計画につきましては、五十一年度を初年度といたしました五カ年計画というものを策定したい。その策定の時期につきましては、年内に概略案、素案と申しますか、そのようなものを策定いたします。そして、それをさらに詳細にしたものにつきましては、来年の春ごろまでにこれを完成いたしたい、こういうふうに考えております。 考え方の基本といたしましては、これからの不安定な世界経済環境の中でわが国はどういうふうに対処していくか。また、その不安定な国際環境がいままでの世界の流れと非常に質的に変わってきているのです。その根本的な問題は、資源エネルギー有限時代ということでございますが、そういう中……
○福田(赳)国務大臣 マクロで申し上げますと、私は、日本の経済はかなりいい動きをしておる。とにかくことしを顧みますと、先進諸国で黒字というか、プラス成長をする国はないのです。わが日本だけなんです。しかし、そういう中で日本の経済界は非常に苦悩の色が濃い。これはまた逆に、諸外国に比べて深刻な状態だ。そういう根拠がまたあるのです。その根拠と申しますのは、一番大きなものは、わが国の企業が終身雇用体制をとっている。人手の遊び、それを企業内に抱えておる、こういうことであり、さらには自己資本比率が非常に低い、借入資本でやっている、それが過剰設備を出す、こういうような状態になっておりますので、金利費の負担が大……
○福田(赳)国務大臣 非常に大まかな見方でございますが、完全失業者は、冬どきでありますので季節的な影響があります。そういうようなことでいま百万ちょっと超えたところでございますが、なお若干はふえることになろう、こういうふうに考えておりますが、春ごろから景気の上昇、もちろんこれの影響を受けるわけでございますけれども、それもあり、また春という季節的要因もあり、かなりの改善を見ることになろう、そういうふうな見方をいたしております。
【次の発言】 景気がだんだん上向くという要素もありますけれども、また冬季であるという季節的な理由もありまして、まあ総合いたしまして若干ふえるのではないか、百二十万になるだろ……
○福田(赳)国務大臣 経済活動全局を見た場合に、最終需要の側面から見ますときに、国民の消費、設備投資、それから民間の住宅、また政府財貨サービス、また輸出、さらにいま御指摘の在庫投資、こういう問題がありますので、在庫投資といえどもこれは最終需要の一つであるということにおきましては違いがないわけであります。ただ、お話しのように、在庫の問題が大きく揺れ動いたという際におきましては、これはそれなりに別の要素がどういうふうに動いていくかということを見て経済活動の診断をしなければならぬだろう、こういうふうに思います。 五十年度について言いますると、確かに上半期におきましては在庫投資が非常に多うございます……
○福田(赳)国務大臣 どうも皆さん、しばらくでございます。常日ごろ皆さんに大変お世話になりまして、感銘の至りでございます。 今国会の最初の委員会が開かれますので、この機会に当面の経済情勢について申し上げさしていただきます。 経済情勢につきましては本会議でも申し上げたわけでございますが、私は、前々から申し上げておりますとおり、石油ショック前後の経済の打撃、これは深刻なものがありまして、これを安定させるには三ヵ年の日子を要する、三ヵ年の調整過程が必要であるというふうに考えたわけであります。その調整過程の第一年度が終わりまして、いま第二年度になっておる。第一年度は、何といっても燃え盛るインフレの……
○福田(赳)国務大臣 わが国の物価は、需給インフレの段階をもう完全に脱したと私は思うのです。ただ、物価は需給だけじゃなく、コストの面もありますので、いまはインフレと言うのは適当ではないと私は思うのでございますけれども、これからの物価上昇というものはコスト要因が支配する態勢にある。しかも、コスト要因も、そう大きな物価上昇につながる要因というものは非常に小さくなってきておる。こういうふうに見ております。そういう中でいわゆる新価格水準という問題があるわけですね。 私が言っておる意味は、とにかく昨年の一月に原油の価格が四倍になった、それに対応して諸製品の価格が自由な市場において改定をされたというふう……
○福田(赳)国務大臣 景気の回復、足取りがどうも思わしくないというのは御指摘のとおりでありますが、これは年度全体を通じてみますと、当初見通しておった高さの半分ぐらいですね、二%前後の成長という改定を行ったわけなんです。しかし、それでも世界の先進諸国の中ではただ一つのプラス成長国ということになるわけでありまして、世界が総落ち込みの状態だものですから、どうもわが国だけがそう高い成長を実現し得なかった。しかし、それにいたしましても遺憾なことだ、かように考えております。 そこで、下半期につきましては、どうも多少ずれが出てきておる、こういうふうに見ておりまして、下半期全体といたしまして実質六%まで行け……
○福田(赳)国務大臣 建設資材はいろいろありますが、その中でも木材あるいはセメント、こういうものの市況が非常に悪いわけであります。そういうようなことで、一面におきまして家を建てようというような方々はこれを非常に歓迎しておるわけでございまするけれども、企業側の立場から言いますると、この企業というものがどういうふうになっていくんだろう、その企業の基盤を揺るがすような状態にもなってまいりまして、いま経済界では非常にばらつきの多い状態でございますけれども、ただいま申し上げましたような品種に特に不況色が出ておる。これを何とか経済の立ち直りができるまでの間つながなければならぬ。 つなぐ方法はどうだ、こう……
○福田(赳)国務大臣 田中さんのおっしゃること、一々ごもっともと存じます。そういう心構えで、この委員会にも、また国会にも対してまいりたい、かように考えます。
【次の発言】 世界経済の動きという中でとらえてみると、いま堀さんのお考えのようなことで私はいいんじゃないかと思います。つまり資源有限時代、これが非常に大きく経済社会に影響していると思うのです。資源保有国の立場が非常に強化された。そこで、経済的な価格ということでなしに、つまり需給ということ、そういう立場だけでなくて資源の価格が決まってくる。それが国際的にだんだん広まりつつある。そこは、今日までの経済原則とこれからの経済原則というものが非常に……
○福田(赳)国務大臣 御理解のとおりでございます。
【次の発言】 個人消費は冷え込んでおると言うけれども、そう冷え込んではいないのです。伸び悩みという言葉を私は使っておりますが、一七、八%ぐらいふえるか、こういうふうに経済見通しでは見ておったのですが、実際どのくらいになっておるかというと、一五%まで来ているのです。輸出が非常な不振だ。そういう影響も受けて設備投資がまた沈滞している。大変なマイナスです。両方とも見通しを二割も下回る、こういうような状態でありますが、それにもかかわらず、経済成長がとにかくプラス成長の勢いにある。それはなぜか、こう言いますると、個人消費、これが一五%程度の成長をしてお……
○福田(赳)国務大臣 細かいことになりますといろいろ言いたいこともありますが、大筋において大体阿部さんのおっしゃるとおりじゃないかと私は思うのです。まあ、過去のいろいろなことについて反省をしてみなければならぬ点が多々あると思います。 同時に、石油ショックでわが国のインフレと不況というものがあれだけでもたらされたのかというと、さにあらず。やはり、その前から蓄積されたというか、醸し出されておりましたインフレの問題、これは非常に深刻な状態であったわけです。石油ショックは一昨年の十一月の末でございますが、あれはその直前の十月の時点でもすでに卸売物価が前年度比で二〇%上がるというような状態であったわけ……
○福田(赳)国務大臣 まあこれから多額の国債が発行される、それをどういうふうに管理してまいるか、これは非常に重大な課題になってくると思うのです。経済が仮に早期に安定する、一、二年の間に安定するということになりましても、財政はなかなかそう簡単に安定をしない、こういうふうに思うのです。そうすると、引き続いて多額の公債に依存をするという状態がある程度続く。それがインフレの要因になるかならないか、こういう問題があるわけであります。 先ほどから大蔵大臣が申されているとおり、基本的には国債を発行すると物の需要を喚起するのです。その需要の喚起が、あるいは国民の消費や設備投資や輸出や、そういうものとあわせま……
○福田(赳)国務大臣 今回の景気対策におきましては、まず一番中心は住宅なんです。それに住宅関連というので下水道、上水道、それから道路、治山治水、そういうものを加えておるわけでありますが、例外的に、いわゆる新幹線、そういうもの、それから高速道路、これもやることにいたしております。 そこで問題は、中小企業にそれらの事業の配分がどういうふうにいくかということでありますが、政府は、一次、二次、三次とも、事業を執行する場合には中小企業になるべくチャンスが与えられるようにということを念願しておるわけです。そこで、三〇%は中小企業のシェアとしょうという目標を立ててやってまいりましたが、実績は三〇%をやや超……
○福田(赳)国務大臣 経済見通しに誤りがあったことにつきましては、まことに遺憾とし、これを残念に思います。ただ、経済政策については誤りがあったか、こういうふうに本会議なんかで聞かれておりまするものですから、経済政策につきましては、その大局において過ちをしたとは思っておらぬ、こう申し上げているのです。見通しにつきましては誤りがあったということは、まことに残念でした。
【次の発言】 何せ大変な時局でありまして、世界じゅうがいまインフレまた不況に悩んでいるのです。そういう中におきまして、わが国の物価の情勢、これは世界の中でもとにかく先端を行っていると、こういうふうに考えております。また、景気の情勢に……
○福田(赳)国務大臣 私は、このロッキード事件が、もしアメリカ側のああいう動きがなかったならば起こらなかったかもしれないという多数の人、その感じと同じような感じを持ちます。しかし、そういうものが起こった。起こったこの機会は、この事件解明だけにとどめておいてはいかぬと思うのですね。 事件は事件として、これは厳正に解明しなければならない。しかし、これを機会といたしまして、再びこういう第二、第三、第四のロッキードというような、こういう性格の不祥事件が起こらないようなことを考えなければならぬ、それが私はロッキード事件の本当の解決である、そういう見解でございます。
○福田(赳)国務大臣 私はそう考えております。
【次の発言】 私は執行部からそういう話を聞いておりませんです。
【次の発言】 まだ総理からそういう話について何らの話を承っておりません。したがって、私がそれに対してどういう見解であるか、私は先ほど申し上げましたように、両院議員総会は有効に成立しておる、そういう見解です。
【次の発言】 当面、臨時国会を開くということは非常に重大な国務である。この臨時国会を開いて、有効な成果を上げられる、それにはどうするか、こういうことを真剣に話し合っておる、これが実情でございます。
【次の発言】 当然そういうことでございます。
○福田(赳)国務大臣 常日ごろ皆さんに大変御指導にあずかっておりますが、本国会におきましてもまたよろしく御指導のほどをお願い申し上げます。 ちょうどよい機会でありますので、この際、最近の経済情勢並びにそれに対処する私の考え方につきまして概略申し上げさしていただきたいのであります。 私の基本的な考え方につきましては、すでに経済演説におきまして本会議で皆さんにも申し上げておるわけでございますが、五十一年度という年は、わが国の経済、社会、政治を通じまして最大の課題は、インフレの再燃を抑えながら不況からいかに脱出するか、そこにある、こういうふうに考えておる次第でございます。 石油ショック後、こと……
○福田(赳)国務大臣 予算委員会の時間が迫ってまいりましたので、ごく簡潔に、要点だけをお答えさせていただきたいと思います。 まず、五十年度の成長率を四・三から二・六に改定したその理由いかん、こういうことでございますが、二つ問題があったわけです。一つは、設備投資が大変な落ち込みになりましたが、さほどまでに考えておらなかった。それからもう一つは、輸出が、世界経済の落ち込みが大変深刻な状態でありまして、わが国以外全部の先進諸国がマイナス成長だ、そういうような状態の中でわが国の輸出不振、この二つのことが響いたわけです。 ですから、その二つだけを見ますと、これはまあ二・六%成長どころじゃない、わが国……
○福田(赳)国務大臣 申し上げるまでもございませんけれども、議案につきましては、衆参両院を通じてその議決を経なければこれが成立に至らないのです。前の国会におきまして、いわゆる五党修正案が衆議院で満場一致議決になる、それで参議院に送られる、ところが参議院において廃案になる、そういう結末になったのですが、その背景には、自由民主党の中での意見調整が、参議院を含めますると完全に行き渡っておらなかった、こういうことが基本にあるわけであります。そういうことを考えまして、廃案になったあの法案でありますが、それを基本といたしまして、自来ずっと意見調整を進めてきたわけであります。 意見調整を終える段階になって……
○福田(赳)国務大臣 申し上げるまでもございませんけれども、電力事業は国の基本的な産業でございます。この事業の経営が安定的にいきませんと、わが国の社会経済全般に大きな影響がありますので、電力事業が安定的に経営できるように料金はしなければならぬ。しかし同時に、いま御指摘がありましたように、これは家庭にも企業にも非常に大きな関連を持つわけです。家庭の、あるいは電力消費企業の負担が急に激増するというようなことがありますと、これまた国家、社会を維持していく上におきまして問題がある。その両々にらみながら、その調整をどの辺に落ちつけるかということを慎重に、また厳重に審査いたしまして、最終的な結論を得たい、……
○福田(赳)国務大臣 わが国は、いろいろな事情がありまして、景気循環に対する企業の抵抗力が弱い、その一つがいま御指摘のように自己資本比率の問題だ、こういうふうに認識しております。つまり、不景気になればそこから過剰設備が出てくる、その過剰設備に対しては資本が投下されている、その資本がわが国におきましては他の国々と違いまして大方借入資本である、したがって不況期になりますと金利負担というものが重く企業にのしかかるという点に問題がある、そういうふうに考えるわけでありますが、低成長になったからどうこうということじゃないのです。どうせ経済は循環で波がありますから、その波の上がり下がりに対しまして抵抗力をつ……
○福田(赳)国務大臣 政局の運営につきまして自民党の中で意見の対立がある、これは率直に言ってそのとおりでございます。しかし、自由民主党は大人の政党です。国家のこと、国民のことを考えますると、政権を支える政党の中に意見の対立があるということは、これは許されないことである。早急に意見の調整ができ、国政を担当するという方向に邁進をすることができる、かように見ております。
【次の発言】 御承知のように、昨年は世界経済が非常にむずかしいときでありまして、わが国を除きますと先進諸国はことごとくマイナス成長だ、しかもインフレが進行しておる、こういう状態です。そういう状態からいかにして力を合わせて脱出するか、……
○福田(赳)国務大臣 ことしの予算を編成する際の財政見通しは、卸売物価でたしか四・八であります。それから消費者物価につきましては八%程度、こう申し上げておるはずであります。
【次の発言】 八%程度であります。
【次の発言】 四・八%程度であります。
【次の発言】 さようでございます。
【次の発言】 物価につきましては、私は国民の意識は、とにかく上昇はしておるけれどもなだらかになってきたな、つまり安定基調という、そういうとらえ方をしておると思うのです。私どもといたしましても、再びインフレと言われるような物価騰貴を起こすようなことは絶対にいたしません。
ただ、そうは申しましても、数字に出てくるこ……
○福田(赳)国務大臣 大変常日ごろ皆さんにお世話になりましてありがとうございます。今国会におきましても、引き続いて御指導、御鞭撻のほどをお願い申し上げます。 私は、この五十一年という年並びに五十一年度、これを通じまして、政治、経済、社会全般にわたって最大の政治課題は何であるかと申しますると、インフレを抑えながら不況からの脱出をいかに達成するか、こういうことと思うのです。石油シヨックによってわが国経済は大変な打撃を受けたわけでありますが、それからことしは三年目、また三年度目に当たるわけであります。 第一年度目の課題でありましたインフレの克服、あのインフレの燃え上がる火の手を消しとめるこの作業……
○福田(赳)国務大臣 一言で言いますと、警戒はするが心配はしない、こういうことなんです。 今度の不況にその深刻度におきまして似ておるのが昭和四十年不況なんです。あれは、四十年の暮れごろから生産活動が活発になってきた、こういうことで景気回復の過程に乗ったわけです。それと並行して卸売物価の上昇現象があらわれてきておった。しかし、景気が定着をするという段階になりますと、卸売物価の動向もまた安定をする、こういうことになってきておる。ですから、私は、今度のこの動きを見ておりまして、景気上昇期の摩擦現象である、こういうとらえ方をしているのです。しかし、御指摘のように、いろいろ見方があるわけでありまして、……
○福田(赳)国務大臣 御指摘のように、公共料金問題は大変物価政策実行上の重荷と考えております。 ただ、さらばといって公共料金を狂乱当時のような体制で抑え込み続けるということは、これはまた別の角度から妥当でないのでありまして、そこで、三カ年の間に主要の公共料金の改定を一回りさせたいという基本的考えであります。つまり、一挙大幅ということでなくて、なだらかにこれをやっていこう、こういう考えであります。 公共料金が大変重荷であるというのは、昨年の状況を顧みてもそうなんです。昨年度は消費者物価が八・八%の上昇だった。その中で実に公共料金の占める要素が二・七%なんです。八・八%のその中で二・七%が公共……
○福田(赳)国務大臣 わが国は法治国家であります。法治国家の根底、基礎、これは何と言っても憲法を守ることから始まらなければならぬわけであります。したがって、政府といたしましては、もうこれはもとよりであります、自民党といたしましても現行憲法を守るということにおきましてはいささかの迷いがあってはならぬ問題だ、こういうふうに思います。 この間の問題は、これはいまお尋ねでございますが、私もあれはちょっとまずい出来事だった、こういうふうに率直に思いますが、ただ、経過を私も承知しておりますが、政府主催の憲法記念式典がある、その一方において記念式典糾弾大会をやるという動きがありまして、その会場に自民党本部……
○福田(赳)国務大臣 越智さんにお答え申し上げます。 いよいよ消費者米価決定の時期になったわけですが、これは単に消費者というか、物価といいますか、そういう角度だけで考えるわけにいかぬ性質のものです。これは越智さんにおかれましても御承知のように、いま財政が非常な窮屈な状態、私は経済の方は大体軌道に乗りつつある、しかし、財政の方面では石油ショックの後遺症というのが相当長く続くという展望を持っておるわけです。そういう中で財政という角度の考え方、これは非常に重きをなさなければならぬ、そういうふうに思うわけです。そういうことで逆ざや解消、不拡大、これはぜひやっていきたい。できれば多少なりとも逆ざや解消……
○福田(赳)国務大臣 非常に概括的に申し上げますと、昨年、世界経済は総落ち込みである、総マイナス成長です。その中で、ともかくわが日本だけがプラス成長を実現したという唯一の国になっておるのです。ですから、昨年の三月が底で、それから経済活動は、非常になだらかというか、微弱ではありますけれども、上昇の過程に移っておる。ところが、この上昇の過程が非常に微弱でありますので、そこで個々の企業について見ますと、大変収支状況、経営内容というものが悪化してきておる。つまり、マクロではさほどでもないにかかわらず、ミクロ、個々の企業につきますと、非常に苦悩に満ち満ちた状態であるというのが概括的に見たところではないか……
○福田(赳)国務大臣 いま矢野さん御指摘のように、五十年度は年度途中で下方修正したわけです。そういうことにならないようにというのが、私、五十一年度の経済見通しを決める場合の基本的な考え方でございます。あつものにこりてなますを吹くということがありますが、まさになますを吹くくらいな姿勢で五十一年度の展望はしなければならぬ、そういうことで、経済見通しの各項目につきましては、かなり手がたくこれを検討しておる、そういうことでございます。
【次の発言】 個人消費は、経済見通しを策定する場合において非常に重要な要素なんです。ところが、この個人消費は大変落ち込んだようなことを言われますが、実はそう大した落ち込……
○福田(赳)国務大臣 しばしば申し上げておりますとおり、これからの中、長期の国土づくりは、成長中心型から生活中心型へと、こういうふうに考えておるわけです。そこで、環境衛生、それから厚生福祉、学校、それから農林漁業、こういうものに相当重点を置いているのです。たとえば、環境衛生につきましては、前の基本計画では八・七%のシェアのものを二二・六%にこれをふやす。それからさらに厚生福祉につきましては、一・九%のものを二・二%にふやす。学校、教育につきましては、四・九%のものを六・六%にふやす。半面、道路費、これは二一・一%のものを一九・五%に落とす。それから鉄道、これは八・七%のものを八%に落とす。そう……
○福田(赳)国務大臣 今年度は設備投資が大変な落ち込みをいたしまして、実質でも約一〇%ぐらい減りそうであります。それから、輸出が大変な見込み違いでありまして、見通しよりは百億ドルも減る、こういうような状態で、結論としてはこれは横ばいぐらいなところになろうと思うのです。そういう状態ですから、なかなか厳しい情勢ではありますが、政府が第一次から第四次まで、財政を中心とする施策をとっております。その結果、財政需要がかなり進みまして、プラス八%ぐらいになると見ておるのです。また、個人消費がはかばかしい状態ではございませんけれども、なお着実に伸びている。これは五%ぐらい伸びる。そういうことを総計いたしまし……
○福田(赳)国務大臣 私は考え方としてはそのように思います。
○福田(赳)国務大臣 政府は、調査会の答申を受けましてそれも検討し、政府独自の総合政策大綱を決めたわけなんです。ですから、その大綱が政府の方針になるわけでありますが、その政府の決めました大綱の参考指標として調査会の答申をそのまま掲げておるわけでありますから、これは重要な参考指標になる、かように御理解願います。
【次の発言】 政府自体におきましては、数字的に、これが政府の決定した資料であるというものはつくっておりませんけれども、この調査会の答申されました需給計画表を重要な参考指標とする、そういう意味合いにおきましてこれを重視いたしておくという考えであります。
○福田(赳)国務大臣 日本の経済社会が当面して一おる問題は、これは不況からの脱出という問題もありますが、その後の新しい社会路線といいますか経済路線、これに備える転換もまた並行して進めなければならぬ、こういう点に大きく見ますとある、こういうふうに思う。その点は私は堀さんと全く見解は同じなんです。堀さんの御指摘される企業の体質改善、そういう問題、これはまさにもう非常に重大な問題です。 企業体質の問題に関連して申し上げますれば、いまわが国の経済は、とにかく上昇過程に転じ、また転じようとしておる。しかるに、不況だ不況だという声が非常に強い。つまりマクロ状態ではいい傾向をたどりつつある。しかるにミクロ……
○福田(赳)国務大臣 先ほどから玉置さんのお話を承っておりましたが、大体私の所見と一致するわけです。つまり、われわれは当面の不況脱出という問題ばかりでなくて、世界情勢が、それにつれてわが国の体制が変わってきた、それに応ずる企業の姿勢転換、体質転換あるいは構造の転換といいますか、そういう問題に同時に当面しておるわけなんです。ですから、政府の方では不況脱出のためのいろいろな施策を講じますけれども、同時にこれは企業側の姿勢というかイニシアチブ、これも私は大事だと思うのです。それと両々相まちまして体質改善、構造改善、転換、こういうことをぜひやっていきたいと思うのです。 そこで、いま特に金融問題に触れ……
○福田(赳)国務大臣 冒頭申し上げておきますが、一けた一けたと、政策目標としてこう言っておりますが、これは全国値のことでございます。これはひとつ御了知おき願いたいのです。 そこで、二月の消費者物価指数が本日発表されたわけです。それによりますと、東京区部、これが一〇・七という年間上昇率であります。そこで、それを全国に換算いたしますと九・五、こういうことになるわけであります。さて、そういう実態を踏まえて三月の消費者物価水準がどうなるか、こういうことでありますが、東京の区部の問題でありますが、これはいま一〇・七という二月の情勢を踏まえてみますと、なかなかむずかしそうな感じがいたします。率直に申し上……
○福田(赳)国務大臣 私は昨年の国会で、決算委員会であなたとこの問題についていろいろ意見の交換をしたことを思い起こすわけですが、私は、こういう疑惑を持たれるような事件が起こる背景というものがあると思うのです。つまり、わが国の社会的風土といいますか、あるいは政治的風潮といいますか、そういうものに、物、金、これがとにかく非常に貴重なものであるというか、お金さえあれば、物さえあればそれが人生だというような風潮が流れておるというところに、私は非常に基本的な問題があると思うのです。 そういう風潮がどうして醸し出されたかということになれば、これはいろいろむずかしい問題が伏在しておるわけでございますが、と……
○福田(赳)国務大臣 私もきのうの証人喚問の一部につきましては、テレビで見、あとはけさの朝刊で拾い読みをいたしたわけです。 私は、この問題は国民全体に大変な政治に対する疑惑を投げかけた、同時に、国際社会において日本に対する見方というものに、非常に動揺を生じたという両面の問題があると思うのであります。そういう事態に対処いたしまして、とにかく一刻も早く事態を解明する、これを急がなければならぬ、こういうふうに考えておりますが、昨日の証人の段階では、まだそういう解明だとかそういう事態には立ち至っていない。政府におきましては、あるいは検察庁、警察庁あるいは国税庁、事態の究明を急いでおりまするけれども、き……
○福田(赳)国務大臣 四十八年の石油ショック、あれを契機といたしまして、総合商社のあり方につきましては、これは厳に行動基準に従ってやってもらいたいという指導を通産省がしておるわけであります。この行動基準が守られる限りにおきましては、世の批判を受けるようなことはあり得ないわけでありますが、今回のこの問題が提起された、これを契機といたしましてさらに一層その方針を推し進めてまいりたい、かように存じます。
【次の発言】 商社活動はわが国の経済の維持のために大変大事なことでございますが、同時に商社というものが非常に巨大な経済活動をしておるということにかんがみまして、商社がその行動基準を厳格に守っていくと……
○福田(赳)国務大臣 私が行管長官をいたしております際に細谷さんから御熱心な、さような御意見を承ったことはよく記憶しております。その後、細谷さん初め衆参両院におきまして同様な熱心な御意見が開陳されたこともお聞きしておるわけでございまして、それらに対しまして私は非常に熱意を示したお答えを申し上げておるわけであります。私も、行管長官とし、あるいはその後立場が変わっておりまするけれども、その立場におきまして、この問題の早期解決ということにはずいぶん努力しておるつもりなんです。ところが、具体的にこれを考えてみるという段階になりますといろいろ問題がある。国家公務員に移しかえる、こういう方向も加えて、ある……
○福田(赳)国務大臣 米側から提供される資料につきましては、公開を原則といたします。ただし、米側提出資料に何らかの条件がついておるという場合におきましては、条件を尊重しなければならぬ、これが政府の統一的な見解でございます。
【次の発言】 ただいま刑事局長が申し上げたとおりのことであろう、私もそう思います。
【次の発言】 政府は、重ね重ね言っているわけですが、公開を原則とする、ただしこれはアメリカから条件がつく場合があり得る、その場合にはその条件を尊重しなければならぬ、こういうことでございます。
私も国務大臣といたしまして、事態が明快に解明され、そして内外の信用が確立できるような状態でこの事件……
○福田(赳)国務大臣 経済面から見ますと、何としても一方において物価の安定基調を固めながら景気の回復を図る、これが中心になるわけでございますが、両者ともいま順調に動いておる、こういうふうに考えております。 景気の側面におきましては、昨年の秋つまり第三・四半期、十月−十二月の停滞期を脱しまして、いま上昇過程に乗ってきた、こういうふうに考えています。昨年の十二月から輸出が伸び続けております。それから設備投資も微弱ながら上昇傾向に転じておる。個人の消費も活発に動いておる。そういう需要方面の要素を受けまして、生産がかなり上がってきておるのです。十二月〇・八%前月比で上がりましたが、一月には二%上がっ……
○福田(赳)国務大臣 資源問題は、わが国としては資源小国である、その立場において、世界の資源有限時代ということへの変わり方、これを踏まえて、よほど慎重にやっていかなければならぬと思うのです。つまり、自衛隊を持つ、これも一つの安全保障でございますが、資源を安全に入手し得る、これは本当に高度の安全保障という角度でとらうべきほどの問題である、こういうふうに思うのです。そういう中で、石油にいたしましても他の資源にいたしましても、そうむやみに、いままでのようにつくりましょう、使いましょう、捨てましょうというようなわけにはいかぬのです。やはり国民全体が資源有限時代、その中に処して、資源小国のわが日本がどう……
○福田(赳)国務大臣 先般三木内閣の一部改造が行われましたが、私は引き続いてこの職にとどまることになりましたので、何とぞ御教示のほどをお願い申し上げます。 ことしは、しばしば申し上げておるとおり一石油ショック後の調整過程三年間のその三年目に当たるわけであります。ちょうどその三年目も年度の半ばというところになりましたが、この半ばという時点でわが国の経済の動きを見てみますと、細かい点ではいろいろ問題もあります。ありますが、大局的に見ますと大体順調に動いておる、こういうふうな見解を持っております。 まず、経済活動の分野でございますが、ただいま通商産業大臣から申し上げましたように、ことしになりまし……
○福田(赳)国務大臣 本臨時国会が開会されるに当たりまして一言ごあいさつを申し上げさせていただきます。 先般の内閣改造に当たりまして、私、引き続いて留任をすることになりましたので、従前同様何とぞ御指導、御鞭撻にあずかりたいと存じます。お願い申し上げます。 当面の経済情勢並びにこれに対する考え方につきましては別途印刷にいたしまして「福田経済企画庁長官挨拶」にしたためてありますが、その中で特に重要な点につきまして申し上げさせていただきます。 申し上げるまでもございませんけれども、ことしはいわゆる石油ショック後の調整過程三年のその三年目に当たるわけでありまして、今日この時点はちょうどその三年目……
○福田(赳)国務大臣 新指数、旧指数は、従来は新指数の方が緩く出てくる、こういう傾向があったようですが、どうも今回の改定による新指数は必ずしも緩く出てくるというのではなくて、高く出てくる、こういうような傾向もあるようでございます。まだこれは実績を見ないとよくわかりませんですが、しかし、いずれにいたしましても八%程度の消費者物価目標、そういうふうに申し上げたのは旧指数なんですから、この旧指数で八%程度を実現する、こういうことで本年度じゅうは推移してまいりたい、こういうふうに考えておるわけなんです。もちろん、新指数もずっと旧指数と並行して出てくるわけでありますから、両指数にらみ合わせながらいくとい……
○福田(赳)国務大臣 どうも山中さんには常日ごろ、大変国家的見地に立ちまして貴重な御所見を承らしていただきまして、本当に私、感銘いたしております。 ただいま、戦後の政治の流れにつきましての感想を述べよ、こういうことでありますが、私はいまのお話と全く同感といいますか、同じような所感を持っておるわけです。今度のロッキード問題にいたしましても、私は、あれは偶発的に起こったんじゃないのだ、これは根があってあれが噴き出した、その一つの芽があのロッキード問題である、そういうとらえ方をしているのです。ですから、ロッキード問題は、これは事件として徹底解明を必要とする、これはもとよりでございますけれども、しか……
○福田(赳)国務大臣 どうもそういうことについて具体的な相談を受けた記憶はございませんです。
【次の発言】 私でございます。
【次の発言】 全然承知しておりません。
【次の発言】 私は、中山さんがインドネシアに行かれたということも承知しておりませんです。
○福田(赳)国務大臣 ことしの経済全体を見ておりますと、大体見通しの線を動いているのです。特に物価の面でありますが、その中で消費者物価については、まずまず目標八%、そこへいきそうだが、どうも卸売物価につきましては年度初め以降の上昇テンポ、それ前から始まっておりますが、これはちょっと見通しの線をやや上回る、いま前年比で六%台の上昇をしておる、こういう状態です。見通しでは四・八%というわけだったのです。 このままいきますと見通しよりはかなり上昇だ、こういうことになりますが、いままでの上昇を見てみますと、一つは、海外からの輸入圧力、輸入価格です。それからもう一つは景気上昇ですね、その過程の過渡的な……
○福田内閣総理大臣 さようでございます。
【次の発言】 石田労働大臣につきましては、ジュネーブにおけるILOの会議に出席をする、その帰りの際に、かねて日ソ友好議員連盟の会長としての石田氏に対し、訪ソせぬかというお誘いも受けておるので、立ち寄ってまいりたい、こういうことで、それは大変結構ではありませんかと私は賛成しておるわけでありますが、その際に特定の問題につきましてこういうふうに話をしてもらいたいというようなことは、私の方からは積極的にはお願いは申しておりません。まして、いま歯舞、色丹二島だけで領土問題は解決、その他の国後、択捉につきましてはたな上げだというような、そんなような話、これは石田労……
○福田内閣総理大臣 国の予算、もとより大事でございますけれども、その予算がどういうふうに執行されたかということもまた相並んで大事な問題でありますので、国会の御審議には、私どもとしてはできる限りの御協力を申し上げる次第でございます。
【次の発言】 日ソ漁業交渉はただいま非常に機微な段階にありますので、その内容に立ち至って申し上げるわけにはいかないのですが、大筋は、ただいま原さんからお話があったような状況でございます。
つまり、おとといぐらいの段階で、両代表、鈴木、イシコフ両大臣の間で、もう領土は領土、漁業は漁業、これでいきましょうや、その表現をどうするか、専門家に検討させましょう。専門家から答……
○福田内閣総理大臣 アメリカはいま景気政策に向けて大変努力をしている段階である。見通しといたしましてアメリカ朝野の人が申しておるのは、先々明るい、こういうことを言っております。それから同時に日本の経済の動き、これに非常に関心を持っておりまして、六・七%成長、これはぜひやりたいんだということ、これには大変な関心を示しておりました。
【次の発言】 そういう経済政策の手段、方法、こういう問題につきましては両方とも全然触れません。ただ、モンデールという副大統領が一月に日本に来たときに、わが国では減税政策を景気のてこ入れにしたい、こういうことを申し、日本では公共事業だと言っておる、違いがあるが、この目標……
○福田内閣総理大臣 私は、ことしは経済の年だ、こういうことを言っておるわけです。これはなぜかと申しますと、一つは国内の景気が総体としては世界の中でも優秀な動きだ、こういうふうに評価されておるのです。ところが、昨年の夏以降景気が停滞状態に入りまして、これをほっておきますと、これはちょっとどうも非常に無活力な社会状態を出現させやしないか、こういうことを心配いたしまして、何とかこのてこ入れをしたい、こういうふうに考え、そのてこ入れの手段としますと財政と金融ということになります。 財政では、御承知のとおり公共事業を中心とする財政需要の喚起、これを考えたわけです。それから金融面、これもまたこれと並行し……
○福田内閣総理大臣 ただいま世界が非常な転換期に入っておると思うのです。一九七〇年代という時代にいまわれわれは生きておるわけでございますが、その初めからいまお話のございました資源有限時代、こういう意識がだんだんとつのってきておる、そういう中で国々の間にはナショナリズムという、そういう動きがまた出てきておるわけであります。 そういう世界情勢の中で、わが日本といたしますと、何としてもわが日本は工業国家でございまするから、これはやはり自由貿易体制というものを堅持しなければならぬ立場である。また世界が再び保護貿易体制なんかになっては困る。同時にそういうナショナリズム、この意識は海洋にまで波及をしてき……
○福田内閣総理大臣 総選挙の結果につきましては、私は、これは自由民主党に対して非常に厳しい審判であった、かように考えております。私は、政党政治でございまするから、私の担任するこの政治は、その厳しい反省に立って出発しなければならぬ、さように考えております。
【次の発言】 私もそう思います。助け合い、譲り合い、それから責任の分かち合い。責任を分かち合わないところに秩序はありません。そのためにはやはり助け合い、譲り合い、その仕組みが社会、国家ということになっておるのですから、これは、またむずかしい言葉で言えば社会的公正、こういうことになってくる、こういうふうに思います。
○福田内閣総理大臣 矢野さんのただいまのお話、私も全く同感でございます。政界には与党と野党があります。また、内閣もあり、国会自体もあるわけでございますが、やっぱり国会と内閣との関係、こういうことを考えてみましても、国会には立法府としての任務、また政府、内閣には行政府としての任務がありますが、これが何らの交渉というか、連絡というか、調整のないままに行われるということになりますれば、これはわれわれの願うところの国家、国民、これに対してどういう影響が出てくるか、そういうことになろうかと思うのです。やっぱり私は、しばしば言って恐縮ですが、協調と連帯、これは社会各部面における原理、原則でなければならぬ、……
○福田内閣総理大臣 委員長お話しのように、本件はきわめて重大な問題でありますので、慎重に、かつ速やかに検討いたしまして政府の見解を明らかにしたい、かように存じます。
【次の発言】 竹島はわが日本国の固有の領土でありますから、これはそういう主張をしておるわけであります。
そこで、領海が今度は拡大される。そういうことになれば当然この領海は拡大される、こういうふうに考えておるわけでありまして、それにつきましていま韓国政府の方から何ら意見は述べられておらない。新聞等でいろいろ報ぜられておりますけれども、あれは韓国の政党間においてああいう議論が行われているという報道でありまして、韓国政府の方からいま何……
○福田内閣総理大臣 さような受け取り方で結構でございます。
【次の発言】 私は、人間はみんな生まれながらに素質が違うと思うのです。その素質を与えられたがままに最も高度に発揮される、そしてその発揮された一人一人の人間が調和のとれた姿で共同の生活を営んでいく、そういう社会が望ましいのだというふうに考えます。
【次の発言】 私は、世界じゅうから、日本という社会、日本という国はすばらしい社会である、国である、また、日本人という人は尊敬に値される日本人だ、こういうふうに評価されるような日本国民、日本国を育て上げていきたい、こういうふうに考えます。
○福田内閣総理大臣 調査をいたしまして、当委員会にその結果を御報告申し上げます。
【次の発言】 具体的な問題について見解を述べろというお話ですが、具体的な事実をよく知っておりませんものですから、調査をいたしまして、その結果並びにそれに対する見解を明らかにしますと、こう申し上げておるわけであります。
【次の発言】 具体的なことがわかりませんと、これは藤田さんの一方的な話だけで判断するわけにはいかない。だから、具体的なことを調査いたしまして、その結果並びにそれに対する所見を御報告申し上げます、こういうことでございます。
【次の発言】 わが国がどういう立場にあるかということになると、わが国は資源小国……
○福田内閣総理大臣 私は、ロッキード事件ですね、これは非常に大きな反省の資料としなければならぬ、こういうふうに考えております。つまり、まず第一に、ロッキード事件の徹底解明である。これは事件として徹底的に解明するということが非常に今後のためにも大事なことである。しかし、ロッキード事件というのは、私の認識によれば、これはただ単に偶発的に起こってきたのじゃない、これは根があって出てきた、その根をえぐり出すことが大事である、こういうふうに考えるわけであります。 その根というのは、一つはやはり政治が金に流されるというような金中心の政治運営、そういう思想に対する反省、つまり、その面では大事なことは、一人……
○福田内閣総理大臣 私はしばしば申し上げているのですが、これからの世界情勢というものは、資源有限時代という意識のもとに動かなければならぬ、こういうことでございます。そういう前提に立ちますと、資源エネルギーの供給、その前途はなかなかこれはむずかしいと思うのです。しかし、これが昭和五十五年の時点で相当大きな問題が起こるというふうには考えておりません。あるいは昭和六十年までの時点、この辺、まあまあそう大きな問題はなかろうか、こういうふうに思うのです。しかし、昭和六十年以降というような時期になると、石油供給問題、これは非常に深刻な問題になってくることを考えて対処しなければならぬだろう、こういうふうに思……
○福田内閣総理大臣 私は、この問題が日中平和友好条約の障害になる、こういうふうには思いません。両方とも、日中平和友好条約は両国の満足し得る形で早く解決したい、こういう考えです。小異を捨てて大同につくという構えでありますので、この日韓大陸棚協定のゆえに条約の締結が阻害される、こういうふうには考えておりません。
【次の発言】 私もその点は外務当局にこれで支障はないかということを検討してもらっておるわけでありますが、これで支障はない、こういう見解でございます。
【次の発言】 さような外務当局の見解であります。
【次の発言】 本件は慎重に検討いたしまして、この提案を御審議願って差し支えない、こういう判……
○福田内閣総理大臣 競馬が特例になっておりますのは、これは競馬が国営競馬ということで発達をしてきた、そのいきさつからそう現状を急に変更するのもいかがであろうか、こういう認識でただいまのような制度になっておる、そういうふうに理解しております。
【次の発言】 公営競技につきましては、いわゆる長沼答申、この線で政府もその公正な運営が図れるようにという努力はしてまいりましたが、なお時世も大変変わってきておりまするから、その答申そのものでいいのかどうかという問題も起こってくるかもしれません。また、その答申を実行するにいたしましても、実行のしぶりについて問題があるかもしれない。そういうことをよく調査、検討……
○福田内閣総理大臣 カーター政権の考え方は、これはニクソン・ドクトリン、あの考え方の延長線上の考え方ではあるまいか、そういうふうに私は考えるのです。カーター大統領が選挙戦のときそのことを言明をしておるわけです。モンデール副大統領と会った際にも、まだ考え方の具体的なことは決まっておりません、しかしカーター大統領が国民に公約したことだ、ですからこれはいずれ実行されなければならぬ問題である、こういうふうに言っておりましたが、しかし、その実行につきましても、これはアジアの全局を見て現実的にこれを行うことになるであろう、こういうふうに思う、こういうふうに言っておるわけでありまして、私どもは総合的に観察い……
○福田内閣総理大臣 いずれにいたしましても、本件は重大なエラーでまことに残念であります。こういうことが再び起こらないように、特に起業者に対しまして、人命を尊重するという立場で厳粛に対処するように要請いたします。
【次の発言】 そのとおり御理解願います。
【次の発言】 どうも私、条約の条文のことをよくわかりませんが、私は竹島はわが国の固有の領土であるというたてまえを明確に示したわけです。したがって、領海が拡大されるということになれば、またそのたてまえといたしまして、それは竹島においても拡大される、こういうことになる。
ただ、竹島はいま非常に微妙な環境、立場にありますものですから、それが条約上ど……
○福田内閣総理大臣 ただいま委員長から御質問の両院の決議並びに両院議長裁定につきましては、一貫してこれを尊重し、これを遵守すべきものであると考えております。
○福田内閣総理大臣 ちょっと待ってください。留保してということでありますが、留保する前に申し上げておきたいのですが、私はいまお話しの点が論議の対象になっておるという話を聞きまして、実は法務大臣に率直にお気持ちを伺ったわけなんです。すると、いろいろ手違いがあってああいう発言にはなりましたけれども、私は国会当局を難詰をするという気持ちはありませんということをはっきり申しておりますので、それにて御了承を願いたい、かように考えております。
【次の発言】 そのとおりと御了承願います。
【次の発言】 三木内閣の考え方、姿勢は、これを継続してまいります。
○福田内閣総理大臣 私も減税はきらいな方じゃないのです。減税は好きで、過去においても減税政策を推進したのですが、いまの財政の状況なんかを考えてみると、なかなかそういうわけにはいかぬと――五十二年度の収支、そういうことじゃありません。長い目の財政ということを考えますと、これは増税の必要さえある。そういう際に減税というようなことが果たしていいのだろうかというように考えるわけであります。(「大きいところから取りなさい」と呼ぶ者あり)いま、大きなところから取ってというようなお話もありますが、これは結局法人から取って個人の減税に回したらどうだというようなお話でもありますが、いま求められておるのは、一つは……
○福田内閣総理大臣 与野党折衝の結果、一つ、三千億円の追加減税を行う、二つ、年金、恩給等の改善時期の二カ月繰り上げ等を実施することとし、このため政府において予算修正を行う等の合意がなされましたが、政府といたしましてはその合意内容を尊重して対処する所存でございます。
詳細は大蔵大臣から補足いたします。
【次の発言】 私の心境というお話でございますが、余りそういうことはお聞きになっていただきたくないのです。要は、私がしばしば申し上げておりまするとおり、国会の運営もまた協調と連帯でいかなければならない、その協調と連帯の実が上がったということを高く私は評価しております。
○福田内閣総理大臣 いわゆる不公正税制でありますが、これにつきましては、過般の与野党折衝におきましていろいろ論議が闘わされたわけであります。その論議の経過を踏まえ、また野党の皆さんから述べられた御意見等もまた踏まえまして、昭和五十三年度の税制改正におきましては、これらの問題の再検討をいたしたい、かように考えております。
【次の発言】 今回の与野党合意に基づく財源欠陥三千億円につきましては、赤字国債によらないで処置したい、かように考えております。
【次の発言】 今回の日米首脳会談は十四回目になるわけです。過去における会談のとき、とかく、みやげは何だとか、あるいは荷物は何だとか、そういう話がよく出……
○福田内閣総理大臣 ハイジャックの防止問題は、これはなかなかむずかしい問題でありますが、しかし、このようなことが頻発するということは見逃すことはできません。あらゆる工夫をこらしまして、こういうことが再び起こらないようにということにつきましてひとつ努力をしてみたい、かように考えております。
【次の発言】 私ども日本政府の見解といたしましては、一九七三年の田中総理大臣、ブレジネフ書記長との会談、この会談の結果生まれた合意、これを日ソ間の領土問題に対する正式の見解というふうにかたく受けとめております。
【次の発言】 そのとおり理解しております。
○福田内閣総理大臣 日米会談におきましてカーター大統領が、日米間のことも話し合った、また世界の問題も話し合いましたが、その中で、日本の立場に対しまして世界各国の評価が余りにも低いということを私は痛感します、こう言われておるのです。私はこの国際社会で日本がもっともっと積極的な役割りをとってもらうことを希望する、ついては、かねて言われておることではあるけれども、日本は安保理事会の常任理事国になっておらぬ、なるべきだというふうに言われておるが、私はその実現のために積極的にその行動をしたい、こう言うのです。いままでは、安保理事会の常任理事国、これになるべきだという意見はアメリカにもあったのです、あった……
○福田内閣総理大臣 国鉄問題は、私もこれは非常に頭の痛い問題と心得ております。 私は、国鉄がいま非常に窮況にある、その打開の方途いかんということになりますと、なかなか一挙にという名案も立てかねるような状態でありますが、その国鉄の前途を考えてみますると、これは非常に重要な国家的、社会的役割りを担っておる、こういうふうに思うのです。つまり資源エネルギー有限時代だ、そういう時代におきまして、どうしてもそう遠からない時期に国鉄の大量輸送機関としての使命というものが見直される、そういう時期が必ずやってくる、そういうふうに私は思うのです。 そういう展望を持ちながら、今日この時点において国鉄をどうするか……
○福田内閣総理大臣 そのとおりでございます。
【次の発言】 ただいま私がお答えを申し上げたとおりでございまして、この二つの機種につきましては、防衛庁は防衛庁としてこれを五十三年度予算で実現をいたしたい、こういう考え方を持っておるのです。しかしこれを正式にどうするかということは重要な問題でありますので、これは当然国防会議を経なければいかぬ、それから予算の関連におきまして閣議の決定も経なければならぬ、こういう性格のものでありまして、防衛庁は両機種五十三年度実現ということを非常に希望はいたしておりますけれども、これはまだ政府としての正式な決定ではない、正式に決まるまでにはただいま申し上げたようないろ……
○福田内閣総理大臣 私も最近のハイジャックに見られるような非人道的行為の起こってくるその根源が一体どこにあるのか、そういうことを考えてみることがあるのですが、これはいろいろの背景があるだろうと思います。私は、最大の背景は、やはり戦後、自由あるいは民主主義、そういうものについてのとらえ方、これが間違った方向へ行っておる側面がある。つまり、自分さえよければ人の利益は顧みない、自分の利益のためには人を犠牲にしてもいい、あるいは自分の主張を貫くためには何事をやってもいいというようなエゴ、こういう風潮が、これは世界的にもそうであろうと思いまするけれども、日本社会に脈々として流れておる、そういうところに問……
○福田内閣総理大臣 世界がいま非常に混乱をしておる、その中でもアメリカ、日本、ドイツはいい方、だ、そういうふうに言われておるわけです。そういう状態である日本を見ますと、確かに私は、石油ショックからの立ち上がりの基礎工作はできた、こういうふうに思うのです。ところが、問題がありますのは構造不況業種、あの石油ショックによって根本的な打撃、これは直接的な影響もあります、あるいは間接的な影響を受けたものもあります、そういう業種はかなりある。言えば俗に十三業種、そういうふうに言われておりますが、これが非常な低迷な状態にあるわけです。 日本経済全体としますと、とにかく国際収支は外国から批判を受けるような黒……
○福田内閣総理大臣 私は、日本経済は世界経済の一環である、これを離れて日本経済の動きということを論ずるわけにはいかぬ、このように思いますが、まあ私は、世界経済の前途というものを非常に厳しく見ておるんです。いままでのような、とにかく工夫さえすれば、それがまたうまくいけば経済はどんどん発展していくんだという情勢でなくなってきた。つまり、世界の人々が先々を展望すると、資源問題、エネルギー問題、これは大変なことになってくる。それとうらはらをなしてナショナリズム的な動きというものがかなり露骨に出てきておるわけです。石油ショックというようなものもその象徴的なものでもあり、他の資源にもそういう動きがあり、近……
○福田内閣総理大臣 ただいま外務大臣から御答弁がありましたような次第で、ああいう際の臨機の措置としてやむを得ざる措置であった、こういうふうに理解しています。今後は、議論だとか誤解だとか、そういうようなことが起こらないように配慮いたします。
【次の発言】 私は、ただいま三原長官が御報告申し上げたような報告を受けておるのですよ。おりますが、参議院本会議で、初動において万全の措置がとられましたというような答弁をした記憶は私はないのですがね。あるいは三原長官がしたのか、どなたがしたのか、私自身としてはいま記憶にありません。
【次の発言】 私も、非常に瞬間的な技術的な出来事でありますので、判断する見識を……
○福田内閣総理大臣 今回の為替の動揺は、これは一つはわが国の貿易収支、この見通しが相当大幅な黒字基調である、こういうことになっておること。それからもう一つは、アメリカの貿易収支は逆に世界全体の立場からいいまして大変な赤字になりそうだ、こういう円高ドル安両面の要素がある、こういうふうに思うのです。私は、こういう状態が続くということは、これは世界の安定のためによくない、アメリカも国際収支の改善のために努力すべきと同時に、わが国もまたこの大幅な黒字基調に向かいまして、これを是正するというための最善の努力をすべきである、こういうふうに考えまして、いろいろ対策を練っておるわけでございますが、とにかく輸出……
○福田内閣総理大臣 住宅政策はこれから当分、非常に重大な問題としてわが国政のかなめの一つをなすものである、そういうふうに考えております。そういう立場から、五十三年度の予算では公庫融資の改善につき大いにこれを検討してみたい、かように考えております。 それから、今年度の措置といたしましては、本年度追加をお願いしております十万戸、これにつきましては、低所得者貸し付けにつきまして無抽せんによる優先貸しをいたしたい。それからさらに低所得者向け貸し付けの限度額につきましては、既定の予算の枠内ではありまするけれども、割り増しを行うように努力いたしたい、さような考えでございます。
○福田内閣総理大臣 最低というわけではございませんが、できたら三十億ドルぐらいは緊急輸入したいところだね、こういうようなことであったわけであります。
【次の発言】 輸入でありますから、相手方があり、それが実施されるという時期につきましてはなかなかむずかしゅうございますが、めどにつきましては年内にはつけたい、なるべく早くつけたい、こういうふうに考えております。
【次の発言】 普通の発想でありますと、大体十億ドルの緊急輸入、こういうことになるわけです。しかし、いまその十億ドル程度では妥当ではない、もっとふやすべきだ、私はこういうふうに考えておりますが、金目になるものを考えますと、やはり濃縮ウランが……
○福田内閣総理大臣 原子力基本法は、これは原子力行政を進めていく上の基本的な指針を示したものでありまして、これから原子力行政はいよいよ重要になる。民主、自主、公開、この方針を踏まえて行政は進められるべきだ、ますますその考えを固めて、その方針を進めてまいりたい、このように考えます。
【次の発言】 これは大方針を示したものでありまして、これから行われるところの行政はこれを外れるということがあってはならぬ、こういうことを示しておる、こういうふうに思います。
【次の発言】 ただいま公開の原則をどういうふうに進めるか、その具体的立法を考えておるということはございませんけれども、いずれにいたしましても、原……
○福田内閣総理大臣 大事な問題でありますので明快にお答えをしますが、わが国は憲法第九条によりまして戦力を持つことはできない。しかしながら自衛のための必要最小限の備えは、これはもとより自衛のためのものでありまするから、これはもう悪法が禁じておる、こういうところじゃないわけであります。 そういう意味において、いまお話がありましたが、核につきましても、憲法第九条の解釈といたしまして、これが絶対に持てない、こういうことではないのであります。核といえども、必要最小限の自衛のためでありますればこれを持ち得る、こういうのが私どもの見解でございます。 ただ、実際上の政策問題といたしますると、わが国は非核三……
○福田内閣総理大臣 カーター大統領という方は、私の見るところでは宗教家的なまじめさ、真実さを持った方であります。ヒューマニズムといいますか、そういう考え方に徹した人のようでございます。そういう人柄からいろいろな考え方が出てくる。あるいは人権問題でありますとか、カーター大統領一流の核政策でありますとか、いろいろ出てくる。そういうことが一部の人には理解が十分行き届いておらぬという面もあるのではないかというような感じを私は受けてきました。政治家としてのカーター大統領、大変苦心いたしておりますのは、国内的にはやはり国会との協調、こういう点じゃないか、そのような感じがいたしました。しかし、何せ就任一年二……
○福田内閣総理大臣 まず気象庁長官の報告を受けた場合の総理の判断はどうやってやるのだ、こういうことでございますが、これは国土庁長官に、また科学技術庁長官によく意見を聞きます。その聞いた結果を踏まえまして、閣議に諮って総理の方針を決める、このように御理解を願います。 それから、自衛隊の地震防災派遣と治安出動との関係についてのお尋ねでございますが、地震防災派遣は、地震防災応急対策の的確かつ迅速な実施を支援する行動であり、治安出動は国内における治安維持のため警察力の補完として行動するための出動であり、この両者は全く関係がない、このように御理解を願います。 それから機構、予算についての御所見でござ……
○福田内閣総理大臣 働こうということは、もう本当に終始緊張した姿勢で国家国民のために奉仕したい、こういうことを意味しておるわけであります。国家国民への奉仕、これを一生懸命にやる、こういうことでございます。 それからもう一つ、人づくりという問題ですが、いま国民も、私はそういう傾向があると思うのです。それから政治家の政治への取り組み、そういう中でもそういう傾向があると思うのですけれども、ことに今日の世の中は不景気だ、こういうようなことで不況対策だ、円高だ、そういうことで経済面に大変目が集中しておる、そういう感があるわけですが、しかし長い国家の命でございまするから、その長い国家の命の中で、この国を……
○福田内閣総理大臣 いま日本の置かれておる経済情勢について率直に見解を述べよ、こういうことでありますが、私は、石油ショック後、世界的に混乱時代に入っている、こういうふうに思います。そういう中でわが日本の経済は、大体混乱からの脱出に成功し、緩やかではあるけれども、経済は成長過程にある、そのように見ております。 しかし、石油ショック後の正常化ができたかというと、まだ完全にそういう状態じゃない。どこに問題があるかと言いますと、企業の操業度がまだ正常な水準まで来てない、つまり、日本経済全体としてながめてみるときに、デフレギャップが存在する、こういうことであります。それと同時に、石油ショックを中軸とい……
○福田内閣総理大臣 私は、いま世界が、資源無限の時代から資源有限時代に入った、そういうことを背景として大変大きな転換の時期に際会しておる、その転換の苦悶の時期が今日の時代である、このように見ておるわけでありますが、その中におきまして、わが国もその世界の流れから外れるわけにはいかない。特にわが国は、石油ショック以前におきましては世界にぬきんでた高度の成長を継続しておった、それが低い成長の時代に入る、こういうわけでありまするから、なかなかこれは厳しい試練の中に立たされておる、こういうふうに申し上げて差し支えない、このように思います。つまり一言で言いますと、世界が非常な転換期だ、その転換期の中に、わ……
○福田内閣総理大臣 実はあの報道に接しましてびっくりしたわけでありますが、問題は、こういうことがまた再び起こるというようなことになりますと、これは人類の福祉という高い見地から見ましても非常に大変なことだろう、こういうふうに思いますので、この機会に災いを転じて幸いとするといいますか、この機会をとらえまして、再びこういうことが起こらないように、国際社会全体が本当に真剣な努力、協力をする、こういうことにいたすべきである、これが私の基本的な考えでございます。
【次の発言】 本件の処置につきましてのわが国の基本的な考え方、これは全くお話のとおりだと思うのです。わが国は核の問題、これにつきましては世界で本……
○福田内閣総理大臣 ロッキード事件は一昨年起きた事件であり、わが国民の注視の大事件であります。真実は一つでありまするから、その一つであるところの真実が解明せられるということを、私は切に期待をいたしております。 私が、今回の大久保証言の直後、ああかわいそうだなと、こう申し上げた、そのとおりでございます。それは、これらの関係者がああいう事実はありませんと、こういうふうに言っておるわけであります。非常に明快に言っておる。もし、それにもかかわらずそういう事実があったとすれば、これは何をか言わんであります。しかしながら、もしそういう事実が本人たちが言うがごとくなし、こういうことになりますと、この人たち……
○福田内閣総理大臣 本件についての矢野さんの御見解、私はよく理解できます。そこで、このいわゆる灰色という問題は、これは事実を解明する必要があるのです。真実はただ一つしかないのですから、その一つを解明する必要があると思うのです。そうしないと国民もしっくりしない、また、この事件に灰色という責任を問われている諸君もすっきりしない、そういう問題があると思うのです。 それで、そのすっきりさせる場というのは、私は一つは公判だと思うのです。ただ、四人の方は、公判で責任を問われておるという立場にないものですから、その機会がない。ただ二人の人が責任を問われておる、それに関連いたしまして、若干の背景というような……
○福田内閣総理大臣 昨日、矢野委員から、この試算は減税反対、増税プロパガンダのためにつくられたものではないかとの御発言がありましたが、この試算は、特にそのような目的のためにお出ししたものではございません。さよう御了承願います。
【次の発言】 あなたの党から国民投票論、また先般、あなた御自身が高崎で記者会見をされましてそういう御所見を述べられて、これがまたマスコミに大きく取り上げられて、それをまたもとにいたしまして、かなりいろいろな角度からの議論がある。私も関心を持っておるわけでございますが、きょうのお話で非常に明快になった点は、公明党の皆さんがおっしゃっておる国民投票、これは憲法のもとにおける……
○福田内閣総理大臣 昨年の国会で西岡さんから大変御激励を受けたということはよく記憶しております。私もその御激励のもとに全力を尽くしたつもりなんです。ただ私、昨年はまあ何とかしてわが国の経済を安定成長路線に定着させる、その年にしたい、こういうふうに念願しておりましたが、それが実際問題としてできなかった。私は大変残念に思います。残念に思いますが、そのわけは一体どこにあったのだろう、原因はどこにあったのだろうということを静かに考えてみますと、私どもは国際収支の面で大変な見積もり違いというか展望を誤ったと言わざるを得ないと思います。昨年のいまごろの展望では、国際収支はかなり均衡の方に是正されまして、そ……
○福田内閣総理大臣 老朽校舎の建てかえの問題は、いま地震対策だ、こういうお話もありますが、ごもっともだと思います。しかし、同時にいま景気対策、こういう側面から、土地はとにかくあるのだ、こういうようなことであり、かねがね建てかえについては強い自治団体側の要請もある、こういうことでありますので、これはとにかく積極的に進めておる、こういうので、いま文部大臣からお答えいたしましたような予算措置、そういうことになっておるわけでありますが、いろいろ具体的な御提言を含めての御所見を承りましたが、なおこの目的到達のためにはいろいろ工夫をしてみたい、かように考えます。
○福田内閣総理大臣 ことしの経済の動き、これにつきましては、すでに政府は政府の考え方を打ち出しておるわけです。問題は、この実効をいかにして上げるか、こういうことだろう、こういうふうに思います。 かなめは、とにかく、いま岡田さんの御指摘のように、海外環境はそう明るいわけではございませんものですから、輸出にそう多くを期待するわけにはいきません。どうしても内需になりますが、内需を財政を中心としてどういうふうに振興していくかということ。それから、国際社会に対しましてはやはり自由開放体制、これにつきましていろいろ論議があるわけでありますが、自由開放体制、自由貿易体制ですね、これにひびが入るというような……
○福田内閣総理大臣 成田の空港が平穏裏に順調に行われるということは、これはひとり国内の問題ばかりではない、国際社会においても要請されている問題だ、このように思うのです。 御承知のとおり、羽田空港が大変な過密状態だ、これを放置しておきますと不測の災害が起こらぬとも限らぬ、早くこの処置をしなければならぬ、そういうことから羽田空港から成田空港へと、こういう発展になってきておるわけでありますが、何せこの成田空港は、その開港というか建設に着手する、もう十年を経過しておるわけです。しかも、着工してからも六年目になりますか、そのようなことであり、御指摘もありましたが、国費というか公的な資金が数千億円投ぜら……
○福田内閣総理大臣 為替相場は、わが国で言いますれば円が強くなるということは、総体として見まして、わが国の経済状態が他国に比べていいという一つのシンボルでもある、こういう面がありますので、円の価値が下落するというのに比べますと、これは大観いたしますと非常に好ましいことである、こういうふうに思います。 ただ、今回の円高現象というものは、昨年の九月末IMF総会、あれを契機として起こってきた。そういうことで非常に急激にやってきておるわけです。円の価値が上がるにいたしましても、そう急激に上がるということは、これは大変国内経済に対しましてショッキングな影響がありますので好ましくなかった、こういうふうに……
○福田内閣総理大臣 この予算は、経済の七%成長を実現し、もって経常収支、これの大幅な黒字を縮減するという対外的な要請にこたえる、それから対内的には、これは雇用、それから景気の上昇、こういうことをねらっておる、こういうことでありますが、しかし、それは雇用といいましても、景気といいましても、その二つのことだけでというわけにはいきません。私は、施政方針演説でも申し上げましたが、この機会は、われわれのおくれておる国土の生活環境、これの整備をするのに非常にいい機会なんだ、そういうことで国土全体のことを踏まえて、その中で雇用という目的を達成する、こういう考え方なんです。でありますから、雇用の立場から言えば……
○福田内閣総理大臣 デノミはまだ政府としてこれを決めておるわけじゃないのです。政府としてデノミをやりましょう、こういう決意表明、デノミ宣言というものをいつするか、これはまだその段階に来ておらない。その宣言におきまして、一年半か二年ぐらいいろいろ準備がその後かかるわけでございます。だからデノミが実施されるのは、いずれにしても相当先の話でございますが、しかし、デノミを実施するというからには、くどくど私が申し上げておりまするように、物価また国際収支、それから景気、こういうものの安定、これが前提条件だ、こういうことであり、かつデノミについて正しい理解と認識を、これは国民が持たなければ困るわけであります……
○福田内閣総理大臣 金子さんから、財政が大変むずかしい状態である、この問題と経済をどういうふうにあわせ対処していくか、こういうお尋ねでございますが、私はやはり国の基本は経済である、こういうふうに考えます。その経済を踏まえまして財政ば運営されるし、その財政をどういうふうに運営していくかにつきまして、財政はまたこれに影響してくる、こういう立場にあるわけでありますが、財政がまた危殆に瀕するということになれば、われわれの願うところの経済社会、これもまた重大なる影響を受ける、こういうことになります。非常に平らかに言いますれば、財政も経済も一体としてその健全性を保持していかなければならぬ、このように考える……
○福田内閣総理大臣 与党自由民主党で皆さんにお願いをしておる、これは三千億円の減税、それから四百億円の社会保障費の積み上げ、こういうことでございます。そうして、それを各党間、特に関係委員会におきまして具体化いたしまして、そしてこれをどういうふうにするかを最終的に決める、こういう方向で与野党間の話が動いておる、このように承知しておるのです。その方向が決まる、これが決まるまで政府として具体的な動きをすることは、これは妥当ではないのであります。私どもは、その各関係委員会の処置を待ちまして、それに適正に対処したい、このように考えております。
【次の発言】 大蔵大臣の御答弁で尽きておると思いますけれども……
○福田内閣総理大臣 ただいま御指摘のありました予算委員会分科会におきまする稻村総務長官の発言はまことに遺憾であり、政府といたしましては、今後こうした事態のないように万全を期してまいるつもりでございます。 同和対策につきましては、なお相当多くの残事業があります。また、地方公共団体、関係者等の強い要望、同和対策協議会特別委員会の中間経過報告にかんがみまして、政府といたしましては、今後も、同和対策事業特別措置法の延長も含め、積極的に努力してまいる所存でございます。 なお、同法の取り扱いにつきましては、早急に各党の協議を進めていただき、その結果を尊重して決断をいたす次第でございます。
○福田内閣総理大臣 ただいまわが国経済が当面する最大の課題は、何といいましても経常黒字、これを五十二年度のまあまあおおよそ半分ぐらいに五十三年度はする、こういうことを内外に宣言しているわけですが、これを着実にやってのける、また、これとうらはらをなしてわが国自体の経済成長、これを大方七%程度実現する、こういうことにあるだろうと思うのです。私は、いま世界の情勢を考えてみまして、そういうふうに考えましても、日本の国のよって立つところの世界経済、これがやはり健全でなければならぬ。わが国はいまや自由世界第二の経済、工業力を持つようになってきている、そういう立場から言いまして、わが国がどういう施策をとるか……
○福田内閣総理大臣 わが国は、戦後一貫いたしまして、いずれの国も敵視せず、いずれの国とも平和友好の関係を結ぶというたてまえをとってきたのです。長たらしい言葉で言いますと、わが国の世界に臨む立場というものは説明するのはやっかいだ、それで私は、それを一口で言えばどういうことだろうということを考えまして、全方位平和外交という言葉を発明したというか、使っておるわけなんです。 わが国は、戦後、経済力は蓄えてきた、しかし、それにもかかわらず軍事大国への道を放棄した、こういうことでありまして、これはもう一貫した国是である、こう申し上げても差し支えはないし、また、それは日本国憲法の示すところでもある。 そ……
○福田内閣総理大臣 私はかなり率直にお答えをいたしておるつもりでございます。新聞の論説を引かれましたが、私も新聞の論説、大体見出しはずっと長い間読んでおりますけれども、首相演説なんかについて、ああ、いい首相演説であったというような評価のあったことを私は覚えておりません。いま、意欲はあれど具体性に欠けるなんというような表題があったという話ですが、意欲があるということを認めただけでも、かなり私の所信表明を評価してくれたのじゃないか、私はそのように思いますが、とにかく私は、連帯と協調、この精神にいささかも欠けるところはありません。また、きょういろいろ御質問がありましょうけれども、私は誠意を尽くしてお……
○福田内閣総理大臣 有事問題に対する基本的な考え方、まあ私は、大体河村さんと所見を同じゅうするわけです。 そして、その際、国防会議との関係をどう考えるか、こういう話ですが、有事体制を詰めていく、そうしますと、これは防衛庁、自衛隊、この職務権限を越えた諸般の問題が出てくる、このように思うわけであります。そういう問題は、これは防衛庁が問題提起をする、それはよろしゅうございまするけれども、その検討は内閣においてすべきである。内閣には国防会議という仕組みがまずあるわけでありまするから、国防会議においてこれを取り上げまして、そうしてそれらの検討に当たる、こういう考えであります。
○福田内閣総理大臣 大体四十億ドル程度はできそうに思っております。
【次の発言】 四十億ドルというのは、これを実際やってのけるというのは容易な問題じゃないのです。御指摘もありましたが、鋭意その目標を貫徹したい、そのために努力をいたします。
【次の発言】 御指摘の点はごもっともと思いますので、政府においては調査をいたしましして、何か改善をする必要がありますれば改善いたします。
【次の発言】 来年の経済を展望しますと、きのうも申し上げたのですが、わが国の経済はまだ操業度が十分でない状態であると思います。そういうことを考えますと、やはり民間から自力立ち上がりの空気が起こってこない。そこで、やはりこと……
○福田内閣総理大臣 私は、朝鮮半島の平和は南北の平和的統一、これが最終的な目標とならなければならぬ、そのように考えてそれを強調しておるわけでありまするが、今回の日中平和友好条約、これは小林さんが御指摘になりましたように、私は、南北和平の問題につきましてこれは環境づくりの一つと、こう理解をいたしておるわけであります。しかし、それだけで南北統一がすぐ実現できるかというと、そうじゃない。この上とも環境の成熟を助長し、またわが方といたしましても、南北の平和的統一ということが最終的な目標であるという認識のもとに努力いたしてまいりたい、そういうふうに考えております。
○福田(赳)委員 関連して当局に伺いたいのでありますが、ただいま木下委員から質問のありました点、この質問に含まれておる意見ははなはだもつともだと思うのです。この二十四条の二の条項は、私ども見ましてどうも百害あつて一利なし、かように存ずるのです。なお伺つておきたいのでありますが、かような立法をしなければならぬという、社会的弊害というか実情は一体どこにあるのか。おとり販売ということを申されましたが、おとり販売の弊害というようなものが日本にはたしてあつて、皆さんの頭にこびりついておるのかどうか、これをひとつ伺つておきたい。
【次の発言】 どうもこの二十四条の二というのは、私は独占禁止法の法律の精神自……
○福田(赳)委員 この間私大蔵大臣に質問いたしたのでありますが、当面の金融問題として、金利問題が非常に大きな問題になりつつある。大蔵大臣、日銀総裁などが要談されて、あるいは強権を発動してまでも、金利引下げを断行するというような風聞があるが、それはほんとうかと言うたら、それはほんとうじやないと言うのです。金利引下げ問題については愼重に対処するようなお話があつたのですが、私はことしの予算を見ましても、千五百億円くらいの赤字になる。また来年のことを考えても非常な赤字を予想されておる。この数箇年間というものは、これはたいへんな財政資金の放出が予想されるのだが、これに対しまして金制問題というのが大きく資……
○福田(赳)委員 私は本委員会において、大蔵大臣に、本予算には相当節約を要する費用がたくさんあるのではないか、ほんとうに政府が意を決して経費の節減に努めるということをいたされるならば、三百億円ぐらいの物件、人件両費にわたつた節約ができるのじやないか、こういうことを申し上げました。大蔵大臣は、その線に沿つて節約をいたしたい、減税国債も発行しないで済むように努力いたしたい、かような言明をされておつたのでありますが、しさいに予算書を点検いたしてみますと、さようなことがあるいは実現できるのではないかというふうに考えるのであります。たとえば、これは大蔵大臣あるいはお気づきにならぬかもしれませんが、予算書……
○福田(赳)委員 午後保安隊の予算が審査されると思いますが、私の要求しておる資料がまだ配付されてないのですが、それまでに間に合うように御提出を願いたい。
【次の発言】 その前にちよつと総理府所管全体についてお伺いをしたいのですが、だれか来ておりすまか。私は委員会におきまして、本年度の予算には非常に冗費が多い、何とかしてこの冗費の節減ということについて考えてもらいたいという要請をしたのです。これに対しまして、大蔵大臣も大いに冗費の節減には努めましよう、そして三百億円のあの不評判な減税国債の発行は、これをとりやめることに努力しましようということを言明されたのでありますが、特に総理府所管を見ますと、……
○福田(赳)委員 私はただいま主査からお話のように恩給問題を中心にいたしまして御質問を申し上げたいと思います。今回の予算を通じまして、財政上の新規施策というのは恩給だけであります。旧軍人恩給四百五十億円というのでありますが、この予算書を見ると、この四百五十億円は旧軍人恩給として特掲をされておるわけであります。これは何か詳紙な説明でもあるのではないかと思つて、各自明細が出るのを待つておりましたが、各日明細を見ましても依然として四百五十億円だけで、何らの内訳もついておらない。政府のやり方としてはきわめて不穏当なところではないかと思うのですが、何か特別な理由かあるのですか、ないのですか。
○福田(赳)委員 私はいろいろ質問したいことがあるのですが、まず内国民待遇に関する第七条についてお伺いいたしたいのであります。ことにこの七条の中で私どもが重大なる関心を持つておるのは金融の問題であります。何となれば、この金融というものは、使い方によりましては非常な外国を支配するところの力を持つものであります。ことに本条約の相手方である米国は、巨大なる資金力を持つておる相手方でありまして、そのアメリカの資金力というものが、日本に対してどういう関係になるのか、これはわれわれといたしましては重大関心事たらざるを得ないのであります。さような観点から伺いたいのであります。この第七条の二項の中ごろに内国民……
○福田(赳)委員 本法律案は政府の行政の中でも、特に技術的にも困難である保険問題に関しまして立案ざれたものでありまするが、立案者の御苦労につきましては、多大の敬意を表しておるのであります。この法案が立案されました社会的背景と申しまするか、これを刺激したものが二つ私はあると思う。その一つは、いわゆる類似保険という現象が、最近相当手広く行われて参りまして、一つの動かすべからざる社会的存在となつて来たという問題であります。それからもう一つの問題は、これは現在の保険会社というものが相当もうかる。さようなもうかる事業でありますれば、これは中小企業者が集団をなして、これと同種の事業を営むということ、また場……
○福田(赳)委員 せつかく大蔵大臣がお見えですから、最近の金融情勢について一、二承つておきたいと思います。最近日本銀行の貸出しが非常な勢いでふえて来ておるわけです。一方、貸出しがふえておりますから、通貨が増発されるかと思うと、通貨は増発されてない。これは非常な政府資金が引揚げ超過になつておる。暫定予算というような関係もあろうかと思うのでありますが、 この調子が経済界に非常に大きく響いておるのではないかと思うのであります。たとえば、大きな会社で非常な金詰まりを来す、大きな、想像できないような会社が、やみ金融にたよらなければやつて行けないような状況にもなつているようでありますし、また小さい会社は小……
○福田(赳)主査代理 それでは農林省所管について政府委員から補足説明を聞取いたします。渡部官房長。
【次の発言】 この際小林絹治君より農林省当局に対し、資料要求の発言を求められております。これを許します。
【次の発言】 私は経審長官、また通産大臣にお尋ねいたしますが、今まで中小企業についていろいろお話がありましたけれども、中小企業がことしは非常な苦境に立つだろう、それについては議論はないと思うし、また大臣もそれを率直に考えられて、中小企業金融公庫、また国民公庫に金をまわす――これはその通り予算にも書いてありますが、大臣が言われてもそう大して特筆すべきほどではない。しかし注目すべきことは、大臣が……
○福田(赳)主査代理 川俣清音君。
○福田国務大臣 農業災害の問題につきましては、かねて足鹿委員の特別の御検討、御心配にあずかっておりまして感謝しております。今回大風水害が起こりまして、お話のように、被災地におきましては、その支払い資金に不足を生ずるというものが五件ばかり出てきておる次第でございます。それに対しまして法律案で御審議をいただいておるわけでございまするが、共済基金の方から、さしあたり融資をするということにいたしたのでございますが、これは私の考えとしましては、臨時応急の便法であるという考えでございます。これをもちまして前例といたしますとか、あるいは恒久的な考え方の方向を示しますとか、さような考え方は毛頭持っておりません……
○福田国務大臣 治山治水、これは一本の法律にすべしという御意見でありまするが、特に治山事業につきましては植林と非常に関係がある。植林と申しましても、これは国有林が中心でありまするから、これと切り離して治山対策を進行するということにつきましては、これは実質的にいろいろ障害があるわけであります。さようなことで、杉の上だけで一本の特別会計ということにとらわれるよりは、実質を尊重した方がよかろうということで、治山と治水を別にしたわけであります。
【次の発言】 ただいま建設大臣からお話のような次第でございまして、両者の調整は企画庁でもって十分やりますので、支障はないと思います。
○福田国務大臣 農地被買収者の処置につきまして、政府部内、また自由民主党の中でいろいろ論議が戦わされたということについては、これは率直に申しましてさようなことがあったのは当然のことでございます。でありまするけれども、いろいろ検討の結果、調査会を設置するということにつきましては、これは政府与党におきまして何らの異議もなく、一致いたしまして決定されたところの結論でございます。私ももとより終戦後の農地解放と申しますか、農地制度の改革措置は、当時の社会安定のためにも非常な貢献があり、また農業生産の新しい体制を整えるという意味におきまして、大きな影響を及ぼしておるというふうに存じておる次第でございます。……
○福田国務大臣 昭和三十五年度農林関係予算案についてその概要を御説明申し上げます。 まず一般会計における農林関係予算案の総体について申し上げます。 農林省所管合計といたしましては、千百六十五億二千七百万円となっております。これに総理府、大蔵省、文部省、労働省及び建設省所管の農林関係経費を加えました農林関係予算合計は、千三百十九億八百万円となり、これを昭和三十四年度当初予算に比較すると二百五十五億五千七百万円の増加となります。 なお、この増加額のほか、前年度の経費で減となるものが糸価安定特別会計繰り入れ、日本蚕繭事業団出資金等で約三十七億円あるので、これを加えた約二百九十三億円が三十五年度……
○福田国務大臣 私は農業を政府が助成するという場合において、これは段階的にその方法を考えなければならぬというふうに考えておるのです。非常に粗笨な農業をこれから近代化しようという第一次の段階におきましては、どうしても国の財政援助ということが、直接必要になってくるというふうに考えるわけです。しかし農業を企業的なところまで持っていこうということが、終局の目的でなければならぬわけであります。そういう段階に踏み込む、また踏み込んだという段階になりますと、政府の直接財政援助という形から、融資による援助という方法が、第二次的な考え方としてとられていいというふうに私は考えるわけです。それからさらに進みまして、……
○福田(赳)国務大臣 ただいまから昭和四十一年度一般会計歳入予算並びに大蔵省所管の一般会計歳出予算、各特別会計歳入歳出予算及び各政府関係機関収入支出予算について御説明申し上げます。 まず、一般会計歳入予算額は四兆三千百四十二億七千万円でありまして、これを前年度予算額三兆七千四百四十七億二千五百万円に比較いたしますと、五千六百九十五億四千五百万円の増加となっております。 以下、歳入予算額のうち、おもな事項について内容を御説明申し上げます。 第一に、租税及び印紙収入の総額は三兆一千九百七十七億一千百万円でありまして、前年度予算額に比較いたしますと一千六百九十億八百万円の増加となっております。……
○福田(赳)国務大臣 さすがに与党のファーストバッターの質問でありますので、非常に重要な点に触れられておると思います。私は、この貯蓄というものはほんとうに国を興す力であり、経済を発展せしむる力である、これが金融財政を動かす主軸である、これに重点を置かなければならぬというふうな基本的な考え方をしておるわけなんです。幸いに今日の貯蓄性向は日本では非常に高い。それは何といってもインフレ、インフレというようなことばが言われますが、日本の経済の前途はそういう状態じゃない。国民全体が日本の通貨価値に対し、日本の経済の成長発展に対し非常に大きな期待と信頼を持っておるという、これが貯蓄が伸びる基本である、こう……
○福田(赳)国務大臣 間接税のいきさつをちょっと申し上げておきますが、初めは三千六百億減税というほどの大幅なことを考えていなかったのです。もう少し低い線で考えておったのですが、その段階ではとても間接税までは及ぶまい。ところが減税幅がだんだん大きくなり得る可能性が出てきましたので、そうすると、間接税のほうを考えろという声が起こることを想像しておったわけです。なぜ間接税の声が起こるかというと、間接税につきましては、物品税につきましては何年目になりますか、もうしばらく動かしていないのです。その間、もう一つの問題がありますのは、自動車につきまして逓増税率がきめてありまして、これが今日の不況に対して、一……
○福田国務大臣 たいへん具体的な問題なんで、ここで直ちにこういたしますというお答えはできませんが、あらゆる角度からいまお話しの筋につきまして検討いたしたい。(大原分科員「前向きで」と呼ぶ)前向きで検討してみることにいたします。
【次の発言】 大原さんのお話、よく御趣旨はわかりました。またごもっともなことと思いますから、私どもも前向きでこの問題に取り組んでいきます。
【次の発言】 さようお願い申し上げます。
【次の発言】 たいへん造詣の深い御見解を承りましてありがとうございました。銀行局長は銀行行政もやっておりますし、同時に保険行政もやっております。さようなことでございますが、御意見のほどはよく……
○福田国務大臣 これはなかなかむずかしい問題でありますが、宗教法人に対しましては、公益部門には課税はしない、しかし収益部門には課税をいたします、こういうたてまえをとっております。その公益部門、これは財源はお布施でありますね。そのお布施を財源として行なうところの宗教活動であります。これをまあ無税であるというたてまえをとっておるわけでありますが、これは信教の自由というか、憲法の精神と非常に深い関係がある、こういうふうに見ておるのであります。現行法はそういうたてまえであります。それじゃ立法論はどうだ、こういうことになってくるのだろうと思いますが、立法論といたしましても、信教の自由という問題、布教活動……
○福田国務大臣 同和対策は画期的段階に入ったと見ております。昨年同和対策事業特別措置法が制定され、また並行して同和対策事業長期計画が策定されまして、昭和四十四年度におきましては同和対策事業に対する補助率の引き上げ等を行ないましたが、四十五年度におきましては、これが量的拡大をはかるということに中心を置いて対策を進めます。一般会計におきましては、御承知のように四十二億円を計上いたしております。 なお、数字で申し上げることができないのでありまするが、これから個所別をきめる段階において、同和対策事業に割り当てる額、これが住宅対策費、また下水道対策費等において、これは数十億円にのぼるであろう、こういう……
○福田国務大臣 ただいま始関委員からのお話でございますが、来年度の予算、いま差し迫った問題になっておるわけです。この予算の編成にあたりましては、何といっても公害と物価、これを二つの大きな眼目にしていきたい、かように考えておるわけであります。 公害問題、これにつきましても、できる限りの財政上の配意をいたしたいと、ただいま具体的にいろいろ検討しております。 いま御指摘の第一の問題であります下水の問題でありますが、これにつきましては、これは元来が地方団体の受け持つ仕事でございますが、地方団体が当面しておるこの下水問題をさばき得るような財政的措置、これはもう当然考えなければならぬ、国も協力しなけれ……
○福田国務大臣 その問題は、いま総務長官からお話がありましたように、前向きで検討いたします。
【次の発言】 まあ私の政治家としての勘ですね。勘を申し上げまして、まあ大体一〇%、これは一〇というきっちりとした数字にこだわっているわけじゃないのです。新経済社会発展計画では、それを一〇・六、こういうふうにいっておりますが、まあとにかく一〇%がらみ、こういうことを申し上げておるので、何もほんとうに数字としての一〇ということじゃないのです。そういうふうに御了承願います。私の言っているのと同じ趣旨でございます。
【次の発言】 総務長官がお答えをする前に、私からなお補足しますが、その新経済社会発展計画が策定……
○福田国務大臣 基本的な考え方といたしましては、私は、常々世界一けちんぼうだ、こういうふうに申し上げておりますので、なるべくこれに関連して支払いはいたしたくないというふうに思います。しかし、とにかく本土並み核抜き沖繩返還、これは世界歴史上初めてといわれるような事態かと思います。これを円滑に実現せしめたい、これには財政当局としてもぜひとも協力をしたい、こういう基本的な考え方を持っておるのです。総理の午前中の御答弁、私はそのとおりだというふうに思いますが、とにかくその引き継ぎの対象となるものは、これは、一つはいまお話がありましたが、そのほかに行政用財産、それから基地外の道路、それから航空標識、航路……
○福田国務大臣 ただいま自治大臣からお話がありましたように、これはそれぞれ違った性格を持った税であります。ただしかし、一つの客体に対しまして八つの税がある、こういうことはいかにも税が複雑多岐、国民から見てわかりにくい、そういう一面があるのじゃないか、そういうふうにも考えます。したがいまして、今後これが統合し得るものでありますれば統合する、あるいは一つに統合するというようなことまでいかぬでも簡素化することができないか、その点は十分検討してみたい、かように考えております。
【次の発言】 確かにそういう疑問があることは理解できます。ただ、地方道に幾らの金が要るのか、またそれに対して地方財政上どのくら……
○福田国務大臣 だたいま砂田さんから、露地野菜が大事な問題である、私もいま傾聴いたしたわけであります。その価格安定をどうするかという問題につきましては、いま御承知のような価格安定資金制度があるわけでありまして、これに対して政府は二分の一の補助をしておる。いまそれをまた改めて、なおさらに出資をふやしたらどうだろうというようなお話もありましたが、大体この種の資金ができますのは、三者分担といいますか、三分の一、三分の一、三分の一というようなケースが多いのですが、お説のような、露地野菜価格安定対策が大事だという見地に立ちまして、特に国は二分の一の補助をするということにいたしておるわけであります。 い……
○福田国務大臣 まず、税の自然増収でございますが、税の大宗をなすものは、何といっても所得税と法人税なんです。所得税のほうは着実に伸びる。何となれば国民消費ですね、これは非常に堅実な伸びをしておりまして、これが衰えることはまずまずない。しかし、例年のような伸びはあるまいというようなことで、そういう諸情勢を勘案しまして堅実な見積もりをしております。これが、いま見積もっておるものが実績として落ち込むというようなことはあるまいじゃないか、さような見方をしております。 それから、法人税はどうだというと、これはかなり窮屈になるであろうというふうに思いますので、これは例年とほんとにさま変わりというぐらい堅……
○福田国務大臣 さように理解してよろしゅうございます。
【次の発言】 久保さんがいま御指摘のように、この税は、道路財源が不足する、つまり四十五年度から発足しました新五カ年計画、これが総事業費十兆三千五百億なんです。その財源が一般財源において約三千億余り足りない。これは五カ年間の話です。そこで私は前の国会で、これは四十六年度予算のときにその財源を明らかにします、こう申し上げたのです。そこでこの問題が起こってきたわけなんです。しかしいま、道路ばかりじゃない、鉄道の関係、地下鉄の関係、いろいろ総合交通体制を整える必要があるわけです。そういう事情を考えまして、とにかく交通対策のために金が要る。そこで新……
○福田国務大臣 先般、最高裁がその問題について判決を出しました。この判決におきましては、被収用者が、一定の条件を満たした被収用地については、その権利を回復する権利がある、こういうことを示したわけです。そこで、返さなければならぬ、これは大かた異論がないところのようでありますが、その返す価格をどうするかということについて意見が分かれるわけです。そこで、内閣の法制局の見解によりますと、最高裁があえて権利の回復といっておる。回復といって、所有権の移転というような文字を使わないところに意味があるのだ。こういうような観点から、これは一時国が被収用者から預かっておった。その土地を被収用者に返すようなものであ……
○福田国務大臣 アメリカ側は、いわゆる請求権問題、これに対してはきわめて消極的な態度をとっておったわけであります。しかし、請求権問題は、米政府の手によって解決してもらいたい、こういう要請をいたしまして、まずアメリカの法令、現地の法令に基づくものはこれは支払いますということになったんですが、あと復元補償、海没地の補償、これにつきましては、当時状況がはっきりいたしておりましたので、アメリカ側が支払いの任に当たる、こういうふうに相なった次第でございます。
【次の発言】 その折衝に当たりました吉野アメリカ局長から説明いたさせます。――条約局長のほうからお答え申し上げます。
○福田国務大臣 はっきりそういうふうにきまっております。
【次の発言】 私は、いわゆる那覇空港地域の中で、那覇空港、つまり那覇空港として使用されておる部分です、これはわが国に完全に返ってくる、こういうことを申し上げておるわけでありまして、そこで、その空港をわが国はどういうふうに使うかということになりまするときに、三者使用かというお話がありますが、米軍が返還後に使用することはありませんと、こういうことを申し上げ、つまりわが国の民間と、それから自衛隊と、この二者が共用をする、こういうことを申し上げておるわけであります。
【次の発言】 私からお答えを申し上げます。
この印パ問題につきましては、私ど……
○福田国務大臣 私がかわってお答え申し上げますが、御指摘のように、この問題は交渉の過程において最後まで決着がつかない。それはどこに事情があったかと申しますと、わが国は統一電波行政をやっておる。この行政の方針を守りたい。それに対しまして、アメリカにおきましては、このVOAというのは日本ばかりじゃない、沖繩ばかりじゃないのです。各地においてやっておるのであって、アメリカの施策を解説し、アメリカ側のニュースを提供するという平和的な施設である、これが返還と同時に消えてなくなるということははなはだ遺憾である、こういう主張でございまして、この二つの両国の主張というものが最後まで対立をしたのでありますが、考……
○福田国務大臣 沖繩返還協定には、これは裏は全然ありませんです。つまり秘密の取りきめ、そういうものは一切ない。ただ交渉でありますから、その過程におきましていろいろなことが話し合われております。その過程の一つをとってみますると、何かこれは裏があるんではないかというような疑いを起こさせるような部分もある。しかし結論におきましては、これはもうほんとうに、正真正銘申し上げまするけれども、秘密の取引は一切いたしておりません。また裏協定も全然ありません。これは責任をもって申し上げます。
【次の発言】 中谷さん、それは少し認識が違うんじゃないかと思います。私は、いま問題になっておりますのは、わが国が三億二千……
○福田国務大臣 今回の楢崎委員による発表は非常に重大な問題を含んでおると思うのです。つまりこれがほんとうであるとすると、これはわが国の政府がいままでとってきた政策が全部虚構であったということにもなる。ですからここで真偽を明確にしておく必要がある、そういうふうに思います。 そういう見地から、アメリカ側がいまこれを調査しておる、この調査結果には最大の関心を持っておる、こういうことでございます。ただいままでアメリカ側は、これは虚偽の文書である、偽造の文書である、こういうことを言っておりますが、なおこれが固められるということを深く期待をしておる、こういうことが私どもの立場でございます。
○福田国務大臣 外務省所管の昭和四十七年度予算について、大要を御説明いたします。 予算総額は六百五十九億四千九百八十三万三千円で、これを主要経費別に区分いたしますと、科学技術振興費二億八千七百四十万四千円、貿易振興及び経済協力費二百十一億六千百四十一万円、その他の事項経費四百四十五億百一万九千円であります。また、組織別に大別いたしますと、外務本省四百三十九億二千九百六十五万八千円、在外公館二百二十億二千十七万五千円であります。 ただいま、その内容について御説明いたします。 組織。外務本省。 第一、外務本省一般行政に必要な経費五十六億一千八百八十七万円は、外務省設置法に基づく本省内部部局……
○福田国務大臣 わが国は、しばしば申し上げておりますように、経済的にはかなり強い力を持つに至りましたが、軍事的大国への道は選ばない、さような立場から世界の社会に臨んでおる、こういう状況でございます。したがいまして、わが国といたしますと、経済を背景といたしまして、経済、技術それから文化、そういうものについて各国との間に交流をはからなければならない、また相協力していかなければならない、こういうことが必要になるわけであります。 これを進めていきますと、わが国の世界における立場、これはユニークというか、いままでの世界の国々が国際社会に臨む姿勢と非常に違った形でわが国の立場というものを推し進めていくこ……
○福田国務大臣 申し上げるまでもありませんが、ただいま時勢は非常なスピードで変化しておる。その変化に応じまして林野行政が適切にいっておるかどうか、一口に言うとこういうことであります。 つまり、環境保全というようなことが社会的に、また政治的に非常に大きな問題になっておる。林野行政がそれに即応しておるか、こういう問題があります。また、輸入木材、そういう問題が、これは大きな木材問題として浮かび上がってきておる。それに対応してどういう林野行政であるべきか、そういう問題。それからまた、林野の持つところの任務の多様性というか、そういうものがだんだんと高まっておる。そういうようなことを踏まえまして、第一に……
○福田国務大臣 こういう事態になりますと、石炭問題も新たなる目で見直す必要があるのじゃないかと思うのです。つまり、いままでは石炭では採算に合わない、それから公害等の問題がある、こういうので減炭政策がとられた。ところが、その石炭にかわる代替資源である石油が非常な高値になってきた、こういう問題もあります。また、その供給が少なくなってきた、こういろ問題もありますので、とにかく廃鉱してその状態からまた新しい出直しをするということはなかなかむずかしい問題だと思います。しかし私は、そういう変わった情勢下において、この石炭問題は考え直してみたらどうか、こういうふうに思うのです。まあ、しかし時間もかかりましょ……
○福田国務大臣 村山委員の御指摘のように、いま世界通貨の動向、これが非常に大きな問題であり、それはまた同時に、世界経済の中で重きをなしておる日本といたしましても、重要な問題になってきておるわけであります。そういう重大な問題につきまして、いろいろ御質疑をくださるそうでありますので、たいへん私もいい機会を与えられたと思います。 そこで、わが国の国際収支がどういう立場にいま置かれておるかということを申し上げさせていただきたいのですが、昨年一年間で国際収支の赤が百億ドルに及んだ、こういう状態であります。これは実に異例、異常なことでございます。一国が百億ドルの赤字を一年間に出す、実に心胆を寒からしめる……
○福田国務大臣 私も、大体そういうことかと思いますが、結局、根源は日本経済の成長のスピードが速過ぎた。それに対して企業が自己資本を充実しておるいとまがない。企業が高成長の波に乗って、自己資本を整えるいとまもなく、どういう対策をとるかというと、金融にたよらざるを得ない、そういうことだったと思います。つまり、高度成長の推進力として、そういう過程を通じまして金融というものが大きな役割りをした、そういうことは、私はそのとおりだと思います。
【次の発言】 不動産の取引のための金融、これにつきましては、昨年春以来、これは特別に慎重を期するように指導をいたし、これはかなり響いてきておると私は思うのです。かた……
○福田(赳)国務大臣 独占禁止法は、そもそも自由にして公正な取引、経済活動を確保する、これが目的でございます。しかし、その目的を達成することによりまして、よってもって一般消費者の立場を保護し、かつ国民経済の安定に寄与する、こういうことになるわけなんで、そういうことでこの独占禁止法の機能が十分に発揮されるということは、直接的には自由にして公正なる経済活動を確保するということでございますけれども、終局的には消費者、つまり一般国民、この利益を擁護するということになる。 そこで、今度のこの法律改正でございますが、これも私は、たとえば非常に私どもが目につくように思いますのは、やみカルテル、これに対する……
○福田(赳)国務大臣 確かに四十九年度という年度の物価上昇は非常に激しかったわけです。しかし、それがだんだんと月を追うて鎮静化してきているのです。まあ三月の時点で昨年の三月に比べまして一四%の上昇でございます。しかしその大方は、これは昨年の十一月までに上がったのです。十二月、一月、二月、三月、これをとりますと、年率に直しまして七%、かなり鎮静してきておるわけであります。これを踏まえまして五十年は、ぜひ年度間を通じて一けた台にしたい、こういう考え方でございますが、さらにそれを踏まえまして五十一年度のなるべく早い機会に、この消費者物価の上昇率を定期預金の金利以下に持っていきたい、こういう計画でひと……
○福田(赳)国務大臣 結論的に申し上げますと、非常にいろいろ困難な問題もありますが、五十年度中にはぜひとも年度間の物価上昇率を一けたに持っていく、これは万難を排して実現するという決意でございます。 これまでの、また現在の物価の推移につきましては、いま加藤さんの御指摘のとおりでございますが、これから先を考えますと、企業がいま非常に業況不振でございます。採算割れ、こういうような状態で、そこで多くの企業が製品だとかあるいは取り扱い商品の値上げをしよう、こういう動きがある。これは大事なときでありますので、ぜひ自粛願いたい、こういうふうに考えております。それから賃金が、これはやはり物価と非常に大きな関……
○福田(赳)国務大臣 昭和五十年度の経済企画庁関係の予算及び財政投融資計画につきまして、その概要を御説明申し上げます。 総理府所管一般会計歳出予算のうち経済企画庁の予算総額は、百二十一億八百八十四万円でありまして、前年度予算額に比較いたしますと、九億一千百二十一万円の増額となっております。 また、財政投融資計画につきましては、海外経済協力基金に係る分、総額二千百六十五億円でありまして、前年度に比べ百八十五億円の増額となっております。 以下、重点事項につきまして、その内容を御説明申し上げます。 まず第一は、物価安定及び国民生活充実のための諸対策の強化に必要な経費でありまして、六十六億六千……
○福田(赳)国務大臣 昭和五十一年度の経済企画庁関係の予算及び財政投融資計画につきまして、その概要を御説明申し上げます。 総理府所管一般会計歳出予算のうち経済企画庁の予算総額は、百十四億八千八百七十万円でありまして、前年度予算額と比較いたしますと二億六千九百七十八万円の増額となっております。 また、財政投融資計画につきましては、海外経済協力基金に係る分、総額二千二百七十億円でありまして、前年度に比べて百五億円の増額となっております。 以下、重点事項につきましてその内容を御説明申し上げます。 まず第一は、物価安定及び国民生活充実のための諸対策の強化に必要な経費でありまして、五十七億三千百……
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