このページでは大平正芳衆議院議員が委員会や各種会議(※)で行った質問や答弁などの発言の冒頭部分と会議録本文へのリンクを一覧化しています。大平正芳衆議院議員「委員会統計」(全期間)には委員会および各種会議の活動状況の集計結果を示しています。本会議での発言の統計と一覧については本会議発言のページを参照してください。
※「各種会議」は本会議、常任委員会、特別委員会以外の会議録の存在する会議を指します。具体的には、小委員会、分科会、公聴会、調査会、審査会などです。
○大平委員 ちよつとお話は違いますけれども、小額通貨の整理に関する法律案に関連しまして一点承りたいと思います。予算委員会の劈頭、同僚の本間委員から大蔵大臣に対しまして、この法律案に関連して、デノミネーシヨンというような見方が世間にあるが、どうかというような質問があつたようです。私は速記録を調べておりませんので、正確なことは申し上げられませんが、大蔵大臣はこれに対して、デノミネーシヨンというようなことは考えていないというような答弁があつたかのようであります。デノミネーシヨンということは、私この際これを取上げようという気持は毛頭ないのです。またその自信もありません。自信がないという意味は、これはや……
○大平委員 ただいま問題になつておる外資導入の法律案につきまして、大蔵当局に伺つておきたいと思います。第二条によりますと、日本開発銀行または日本輸出入銀行が当事者である場合には、政府が保証契約をすることができる。そうするとほかの場合にはできない。ところが開発銀行は、しろうとから見ても、政府保証をするということは、大して意味がないといえば意味がない。問題は、そういつた政府の信用をバツクにした銀行以外のものに、むしろ政府保証の必要があるのじやないか。外資導入という問題が今大問題になつて、旱天に慈雨のように渇望しておるわけでございますが、そういつた当事者が政府機関でない場合にも、政府は今後こういつた……
○大平委員 私は閉鎖機関令の一部改正法律案と、塩業組会法案に関連いたしまして、二、三の点を質問いたしたいと思います。 まず閉鎖機関でございますが、今度この改正法律案が出まして、提案の理由を拝聴いたしますと、まことにけつこうなことでございまして、こういつたアクシヨンがすみやかにとられることを期待しておるのでございますが、ただ若干問題点があるように思いますので、それを確かめておきたいと思います。今度の改正によりまして、残余財産の処分ができることになるわけでございまして、国民経済的に、こういつた残念財産が適当に活用されることは、まことにけつこうなことでございますが、その前提といたしまして、在外債務……
○大平委員 今の内藤委員が言われたゼロ二つをのけるという問題ですが、この間私が政務次官に御質問申し上げたら、政務次官の御意見では、貨幣価値の根本に触れるような問題で非常に慎重にしなければならない、その気持はよくわかりますという。また国際通貨基金に加入いたした場合に、一円の金は金が何グラムということにきまつておるから、そういつた点の改訂もむずかしいものだというようなことでありましたし、今理財局長の御説明では、貨幣制度の問題だからということでありまして、もとより貨幣制度の問題に違いないのですが、いずれにせよ、非常にむずかしい問題だから慎重にやろうというお気持はわかるのですが、それから一歩も出ていな……
○大平委員 今の稻田委員の御質問の点ですが、閉鎖機関令の今度の改正案の中で、在外債権債務の差額と政令で定める金額とを留保すれば、国内財産についての処分は認めようというような改正になつておる。この点は、この間管財局長との質疑で私が了解したところは、外交関係ができ上つていないし、特にその点が在来の閉鎖機関の関係としては大きいわけでございますが、そういつた外交関係がまだ再開されておらないから不確定要素がある。その不確定要素は、政令であらかじめ政府の方で、この程度は留保しておこうという考えで今度の改正案を立案されて、そうして処理を急ごう、従つて外交関係が百年河清を待つというような関係だからこそ、今度の……
○大平委員 関連して……。今井上委員が御質問いたしました年金額改訂の三法案に関連して伺いますが、この改訂に要する費用の負担、これは国が現実に負担する。ところが地方共済組合の場合には、地方公共団体、専売、国鉄、電信電話公社等の場合においては、その公社と国とが負担するという建前になつておりますが、これに関連してでございますが、一体地方公共団体というものは、短期給付と長期給付に対してどれだけの負担をしておりますか。 それから専売公社とか、国有鉄道とか、電信電話公社とかいうものは雇用主でございますから、これが全部負担するのが建前のような感じもしますが、国がなおこれを分担するという建前になつております……
○大平委員 国家公務員等に対する退職手当の臨時措置に関する法律の一部改正案につきまして、若干問題点を伺つておきます。この法律が今月末に失効するので、その効力を延期した点については、本委員会の各位におかれましても大した議論はなく、ただ公共企業体等労働関係法の修正点に関連して、いろいろの議論が展開されているようでありますので、その点について政府の所見を若干ただしたいと思います。退職手当は、公共企業体等労働関係法第八条ですかにいうところの給与に該当するように思うわけでありまして、この修正案の提出されるに至つた根拠も、なるほどうなずけるところもあるのでございますが、その議論を貫いて参りますと、どうも恩……
○大平委員 主税局長と国税庁御当局がお見えになつておるようですから、徴税の問題に関連しまして、徴税のやり方について二、三伺つてみたいと思います。 最近の徴税状況を見ておりますと、徴税当局の方でもよほど民主的に御苦心はされております。特に今の長官は、御就任以来、非常に熱心に民主的な徴税の方針を相当最末端まで徹底されておるようであります。その御苦労に対しましては、十分敬意を表します。ただ、何と申しましても終戦後非常にアブノーマルな社会情勢にありましたのと、徴税側の要員の訓練が十分でなかつたし、年齢も低かつたし、彼らが立ち向う徴税の現況に対しては、十分にこれをこなすだけの行政能力が乏しかつたという……
○大平委員 それでは、まず修正案文を朗読いたします。 塩業組合法案に対する修正案 塩業組合法案の一部を次のように修正する。 第八条第一項中第三号を第四号とし、以下一号ずつ繰り下げ、第二号の次に次の一号を加える。 三 組合員の貯金の受入 第八条第四項から第六項までのうち「第一項第八号」を「第一項第九号」に改める。 第二十五条第七項中『、同法第二百四十七条第一項中「第三百四十三条」とあるのは「塩業組合法第五十六条」と』削る。 第六十条第四項中「第八条第一項第六号若しくは第七号」を「第八条第一項第七号若しくは第八号」に改める。 第七十二条に次の一項を加える。 3 公社は、第八条第一項……
○大平委員 ただいま議題になりました国家公務員等に対する退職手当の臨時措置に関する法律の一部を改正する法律案の修正案につきまして、その趣旨弁明をいたしたいと思います。 修正案の案文はお手元に差上げてありますので、朗読を省略させていただいて、ただちに修正点の御説明を申し上げたいと思います。まず第一に、主として国鉄等公共企業の職員を対象といたして、三箇所の修正を加えております。第一点は、政府原案によりますと、勤続期間が三十年を越える勤続期間に応ずる退職正当の支給率は、従来から若干逓減しておつたのでありますが、公社、特に国鉄等におきましては、三十年ないし三十五年程度の長期の勤続者が現に相当在職して……
○大平委員 ただいま議題になつております資金運用部資金法の一部を改正する法律案に関しまして、若干疑問の点をただしたいと思います。巷間伝えられるところによりますと、地方公共団体の起債の認可の全責任につきましては、地方自治庁と大蔵省との協議に関連して若干問題があるように聞いておるのであります。日本の新憲法は、幾つかの日本の民主化の柱を打立てましたが、その中の一つは、申すまでもなく地方自治の原則が確立したことであると思います。従つて地方自治法におきましては、地方自治団体は中央から何らの制約を受けることなく、自己の責任をもつてその財政の切盛りをやつてよろしいというような原則が打立てられておると思うので……
○大平委員 ただいま議題となつております国家公務員等退職手当暫定措置法案につきましては、すでに当委員会におきまして、政府原案に修正を加え、全会一致をもつて可決し、十分審議を重ねて参りましたので、この際質疑を省略して、ただちに討論採決に入られんことを希望いたします。
○大平委員 はなはだ恐縮ですが、地方行政委員長の話合いはどうなつておりますか。起債の件について、委員長とお話し合いがあつたようですが、現在どういう結果になつておるのでしようか。
○大平委員 関連いたしまして副総理に三肩お尋ねしたいのですが、米価の問題は、保守三派の共同修正で、われわれが伺つているところでは、生産者米価は基準米価を七千五百円にして、あと八百円の完遂奨励金をつける。超過供出奨励金とか、あるいは早場米奨励金は、在来の通りということに伺つておつたのですが、最近の閉会後の新聞を見ますと、早場米奨励金には若干の増額が考えられていることと、それから基準米価を七千七百円にするというような新聞記事を見たのです。ことしの米価は、パリテイ計算によると七千百六十円とかで、あと特別加算を認めて七千五百円にするというように聞いたのでありますが、さらにそれを七千七百円に上げなければ……
○大平委員 二、三お伺いしたいと思います。先ほどの御説明では、輸入貨物の予算の中で、原綿であるとか、パルプであるとか、カリ塩であるとかというような輸出用原材料に相当重点を置いておられる、こういうことで、品目によりましては倍になつておるものもございますが、それが生産されまして完成品になりまして輸出されるということに相当濃厚な期待を置いてよるしいのですか、それとも物価高の気配で、内需に相当向くおそれがあるのじやないか、そういう心配があるのですが、この策定毎にあたりましてどうい考えでやつたのか、その点第一点に伺いたい。 第二点は、先ほど福田委員から御質問がありました食糧でございますが、数量的には伺……
○大平委員 岡松さんの御意見、青砥さんの御意見を聞いておりますと、今の法人税なり所得税なり、制度それ自体の問題というよりも、むしろ税率の問題が両方の眼目のように伺うわけでありますが、税率を御要望のように下げた場合、結局それだけの税収減を結果するようになるのか、それともあなた方のお考えでは、申告がよくなり、会社の経理が刷新されまして、そして税収自体には大した変化はないんだというようなお考えのものかどうか、そこが眼目のように私は聞いたのでありますが、戦後の情勢として非常に遺憾なことがたくさんございます。一例を会社にとつてみましても、俗にいう社用族というものが非常に跋扈しまして、どうせもうけても税金……
○大平委員 ただいま両小委員会の経過並びに結果につきまして、井上委員から御発言がございました。資金運用部資金法の問題につきましては、その通りわれわれは異存はないのであります。ただ塩につきまして、本委員会の結論をくだす場合に御考慮を願いたいことがあります。と申しますのは、若干気にかかるところがございますので一、二申し上げて御批判を願いたいと思います。 まず井上委員から、小委員会の結論として御報告願いました第一の食糧塩のみそ、しようゆ等の引下げに寄与し、庶民の生活を助けるために可及的に低いようにしようじやないかということにつきましては、全面的に賛意を表するものでございまするが、ただ技術的に二、三……
○大平委員 鉱害関係について二、三お尋ねしておきたいと思いますが、特別鉱害復旧の法律は臨時措置法になつております。これは一体いつごろになつたら床状が固定してこういう必要がなくなるのか、この法律をざつと見てみますと、施行の期限が限定してないようでございますが、一体どういうおつもりなのか。たしか昭和二十四年の予算を編成するときだつたと思いますが、この特別鉱害の復旧費の補助につきまして、毎年々々基準の数字がかわつて行く、一応政府がその段階において資料をできるだけ克明にとりまして、これに一応これだけの補助をすれば問題は片づくのだ、戦時中の異常な採掘の損害に対する国庫補助の措置としては一応片づくのだとい……
○大平委員 ただいま古屋議員のお発言のうちに、保全経済会というのは匿名組合ではない、大蔵省当局の方は匿名組合であるという非常に重大な御意見を承つたのですが、われわれも保全経済会のことにつきまして各方面から問合せがございます。実はただいままでのところ、私は大蔵当局の見解である匿名組合という法律形式をうまく利用して、ああいつた運営をやつておつたというような基本的な考え方でお尋ねしておるのですが、今の実は古屋さんのような意見が正しいとすれば、大蔵当局のただいままでやつて来た態度についても、これはちよつと大問題です。われわれ自身認識を改めねばいかぬので、その後大蔵当局として、法務委員会の質疑を回顧して……
○大平委員 税制調査会の答申そのものは、御熱心に御討議されて非常に御労苦を多とするのであります。これは井上さんがおつしやつたように、政府の方で御検討中だというのでありますが、これを読みますと、なおついていない重要な問題があるような感じがするので、政府の方で御善処を願いたいと思います。 それは税務の執行と税制の改正との関連ですが、われわれが地方に参りまして、最近も広島の方を見て参りまして税務署の諸君と懇談をして来たのですけれども、三派連携の予算でずいぶん徴税費が削られたために、通信費とか旅費とかいつた点がきゆうくつで、税務を円滑に執行して行けないというような苦悶を耳にするのです。実際検討してみ……
○大平委員 先ほどの民事局長の御答弁の中に、保全経済会の現有の財産が、今の段階において散逸するのを防止する。これがさしあたつてみなが関心を持つておるところでありますが、その法律的な手段としては、破産法上の破産の申立てという唯一の手段がある。そういうことでありますが、一体関係出資者から今まで破産の申請があつたのですか、ないのですか。
【次の発言】 この問題についてはいろいろ各委員会で議論がなされておりますし、世上でもいろいろ論議が闘わされておりますがどうも根本は、先ほど春日君から言われましたように、保全経済会なるものの性格がはつきりしていない。政府の見解が統一していない。従つて国民の側、出資者の……
○大平委員 今日は年末金融対策についての問題を審議しておるのですけれども、今年の年末金融対策というものは、どうも資金の時期的な調整をやるとか、年末の取引の決済の潤滑をはかるというような問題を越えた非常にやつかいな問題があるのじやないかという懸念を、どうも深く持つておるわけでございます。在来の感覚でなくて、少しかわつた感覚でこれはやらないと、えらいことになりはしないかということを心配いたしておるのであります。と申しますのは、先月保全経済会が休業をしたということから、類似金融機関がどうなるのかと国民一般が非常に不安を持つておるし、またこれが正規の金融機関に波及しやしないかというような心配もあるよう……
○大平委員 私は自由党を代表いたしまして、ただいま提出になっております昭和二十八年の年末の賞与に対する所得税の臨時特例に関する法律案に遺憾ながら反対の討論を展開いたしたいと思います。 同僚の親愛な諸君の提案に相成りました法案に反対の討論をしなければならぬことは、非常に遺憾とするところであります。また年の瀬を控えまして、多数の勤労者諸君の生活の実情を見るに見かねての非常な御憂慮に対しましても、敬意を表しますがしかし、ながら、この問題は以下三点の理由から私は反対せざるを得ないと存ずるのであります。 第一は、先ほどの提案の理由の説明によりますと、物価が上昇し、あるいは勧告の部分的履行しかできない……
○大平委員 関連して。先ほど理財局長から特別減税国債の現在までの消化の状況、これが年度末まで参りましても若干未消化のものが残るというお話がございましたが、そういたしますと、開発銀行の方の金繰りが狂つて来るじやないかと思いますが、局長はこれをどういうふうにするつもりか。そういう点が一点。 それから遺族国庫債券は大体すでに交付が終つたかどうか。 それから生活保護者に対してはこれを現金化しておるということを聞いておりますが、どの程度現金化が終つておるのか。そういつた点を二、三お伺いしておきたいと思います。
○大平委員 ただいまの塩脳部長のお話の中に、小名浜の加圧式の工場の試験は成績がよくて、東北、北海道方面に普及して行こうというお話がありましたが、加圧式の工場として建てられて、この工場は一応工業化して大丈夫だという確証を得られたということになりますと、今後加圧式の工場は、一体公社の方でずつと所有されて経営されて行くつもりなのか、それとも使命が終つたから、これを塩業者の団体に移して、民間の経営に移して能率的に運営をしてもらうのか、その点ひとつ公社の方針をこの際承つておきたいと思います。
○大平委員 関税の問題を二、三お尋ねいたします。一つはわが国がガットに仮加入したということでありますが、仮加入というのは正式な加入とどういうように違うのですか。それから仮加入いたしまして、わが国は一体どういう利益を享受しておるのか。第三点は、仮加入した関係で、今度の関税法や関税定率法の改正にどういうような影響を受けておるのか。条文的にいつて、これに関連してどういうところが改訂になつておるのか。まずこの点をお伺いいたしたい。
【次の発言】 それからついでに二、三伺つておきたいと思いますが、互恵通商法ですか、アメリカがまぐろとか、あるいは陶磁器だとか、ああいつたものの関税率が上るのじやないかという……
○大平委員 年末の状態はアブノーマルな状態だとわれわれは思う。去年の十月末の数字を見ますると、日銀の貸出しは三千四百九十五億になつております。そのうち割引が千六百九十三億、貸付が千七百八十四億という数字が私の手元にございますが、その後、ただいま伺いますと四千百億の貸出しになつておる。そういうことになりますれば、増の六百億の内容を分析しますと、割引、貸付――特に割引の中で貿手の割引、そういつた数字がどのようになつていますか、ちよつと教えていただきたいと思います。
【次の発言】 いい機会ですから、ちよつと資料をお願いしたいと思うのですが、預金が減つて日銀から締められて、銀行の方の手元も非常に楽でな……
○大平委員 骨牌税法の一部を改正する法律案及び国税収納金整理資金に関する法律案に対する修正案を申し上げます。案文はお手元に差上げてありますから、朗読を省略させていただきます。 本修正案の内容をかいつまんで申し上げますと、骨牌税法の方は、牛骨でつくりました麻雀と練りパイ、その他一番下級の麻雀に対する税金を軽減いたしまして、弱少なメーカーの経営に対する障壁を緩和して、同時に脱税品ができますのをできるだけ押えて行こうという趣旨でございまして、牛骨に対しては四千円を二千五百円、その他に対しては二千円を千八百円に引下げようとするものでございます。 国税収納金整理資金に関する法律案につきましては、関税……
○大平委員 先ほど銀行局長から、金融制度懇談会のいろいろな御意見を拝聴したのですが、この法律を見ますと、よほど政府は遠慮されたというか、各金融機関に気がねしたというか、できるだけ当りさわりのないようにしたいという配慮が非常に濃いような感じがするのです。もつとも金融機関の機能を分化さして専門銀行をつくつて行くという方針はけつこうでございます。われわれも賛成でございますが、この法律だけからは非常に積極性が乏しいような感じがいたします。もつとも法律によらないで、日銀や政府の力でこれをどう育成して行くかという問題は、これは銀行局の方でもいろいろ考えられておるんだと思いますが、そういつた点についてどうい……
○大平委員 簡単にひとつ山口教授にお伺いしたいのですが、先ほど先生は、日本の金融機関の在来の組織、仕組みがアメリカ占領軍によつてめちやめちやにされた。それに対して先生自身もたびたびプロテストされて来た、こういうお話でございましたが、その後政府も開発銀行をつくり、輸銀をつくり、さらに長期信用銀行もつくつて、だんだん形をそろえて、今度また専門銀行をつくろう、こういうことになつておるのですが、ただこの法案を見ますと、先ほど春日さんの御意見、平岡さんの御意見も同様でしたが、この法案は非常になまぬるくて、金融民主化というか、経済民主化というにおいが非常に濃くて、この一定の要件を備えれば外国為替専門銀行に……
○大平委員 株主相互金融の問題につきましては、われわれも慎重にいろいろ苦心して考えてみたのです。ところが去年の三月に銀行局長が声明をしまして、大蔵当局といたしましては、株式会社というのは自由設立になつておりまして、要件さえ整えばいいわけで、それが何をしようといいのだから、たとえば貸金業を目的とする株式会社ができてもいい、従つて現行商法の規定を厳格に遵守してやればさしつかえないのだ、こういうような意味の公の見解が表明されたのでございます。従つてその線に沿つて今度のこの法律ができておるようでございますが、これは見方によつては、中島さんもおつしやるように、自主的な禁止をする法律のようにも思います。特……
○大平委員 ただいま議題になりました入場税法案に対する修正案を御説明申し上げます。修正案の条文はお手元に御配付申し上げておりますので、それによつて御了承願いたいと思います。 修正部分は四箇所ございます。一つは税率の修正でございます。原案におきましては、課税標準の区分段階を四十円以下、四十円を越え七十円以下、七十円を越え百五十円以下並びに百五十円を越えると、この四段階にわかれておりますが、われわれの修正案におきましては、これは五段階にわけておるのでありまして、五十円以下、八十円以下、百三十円以下、百五十円以下、百五十円超と五段階にわけておりまして、大体税率は、原案におきましては二0%ないし五0……
○大平委員 今度の修正案による税収の見込みでございますが、この税収の見込みにつきましては、御承知のようにこれはあくまでも見積りでございまして、いろいろの想定に基いて見積りを立てておるわけでございまして、従来も税の自然増収をめぐつていろいろな論議がかわされましたことは御承知の通りでございます。今度の入場税の見積りは事実上相当の困難が伴います。その原因として考えられますのは、従来地方税だつたものを今度国税に移してとるということ、従つて大蔵当局におきましても、原案策定にあたりまして、税収の見積りに相当の苦慮を重ねられたようにわれわれは伺つておるのであります。そこへ持つて行つてわれわれが相当大幅な税率……
○大平委員 それでは私が……。ただいま井上委員の御質問の要旨は、要するに予算が編成され、成立を見た後において、予算の実質的な修正になるような修正案を、与党側において作案してなぜ提出したかということに対する御詰問であろうと思います。これに対して黒金委員からも申されたように、われわれ与党側においても非常に慎重な態度で審議いたしたのであります。この内容について私からやや敷衍的に御説明申し上げて、御了解を得たいと思います。 慎重に審議いたしましたのは事実でございます。なぜならば、井上委員がおつしやいますように、予算はすでに成立を見た。従つてわれわれはこの予算の筋をはずさないようにしなければならぬとい……
○大平委員 入場税法案に対するわれわれの修正によりまして、昭和二十九年度におきまして幾ばくの税収が的確に確保されるかということについて、提案者側の答弁にニュアンスの相違がございまして、各位の御審議に支障をお招きいたしましたことは、まことに遺憾に存じます。この際提案者側の統一した見解を申し述べまして、御了承を得たいと思います。 そもそも入場税は、御承知のように、今回新たにこれを地方税から国税に移管せんとするものでありますので、これを国税に移した場合にどれだけの税収が得られるかを的確に見積ることに相当の困難がありますことは、まず第一に御了承願えるかと存じます。また税率を引下げることに伴う消費増を……
○大平委員 ちようどいい機会ですから、関連して長官に伺つておきたいですが、町村合併促進法というのがございまして、これで合併を促進さすために可能ないろいろな援助を与えることになつたのでございますが、この中に国有林の払下げという問題があるわけであります。これはおそらく合併する町村にしてみれば、町村国有財産があるのとないのと違うわけです。おそらく有利な条件を与えてやろうという趣旨であろうと思いますが、こういう法律に対しまして、林野庁としてはどういう要件を具備した場合に考慮するとか、町村側が具備すべき要件もあるでしようし、林野庁側で考えまして、こうした程度のものは払い下げるのだというような具体的な条件……
○大平委員 補助金等に係る予算の執行の適正化に関する法律案について二、三伺つておきたいと思います。 この法律案を見まして率直な感じといたしましては、補助金というのはどういうものか、交付を受ける手続と、交付を受ける条件と、それに対する罰則がある。それで手続とか条件とかいうものは今までもすでに実行しておつたことを明文化したような感じがするのです。補助金を交付する場合につける条件、ああいつた条件はたいていの場合はつけておつたような感じがするのです。してみるとこの法律案は、要するに罰則規定を強化して行くというところが重点になつているように思う。その罰則たるや百万円以下とか、十年以下の懲役とか、あるい……
○大平委員 法務当局に伺つてみたいと思うのですけれども、日歩三十銭で押えて行く、これが処罰を受ける限度ということで、あなたのおつしやることは、利息制限法等との関係において、非常に論理的だ思いますが、ただ三十銭ということを励行して行く上において、はたして一体自信があるのかどうか。末端の警官の諸君が取締るのだろうと思いますが、今銀行局長のお話を聞きますと、貸金業法が置かれてあつて、貸金業を営む者が明るみに出ておつてさえそのくらい誇大な宣伝をも取締ることができなかつたような実情であつたのに、すべての業者を一応暗黒の世界に追いやつておいて、そして三十銭以内でなければならぬのだというようなことを実際今の……
○大平委員 先日の本委員会におきまして政務次官に対しまして若干質疑をしておきましたが、少し残つておりますので、二、三引続いて御質疑を申し上げたいと思います。 私がこの法律案を拝見した場合にまず考えましたことは、先日も申し上げました通り、予算を適正に編成するというようなことは、この法律を出すことよりも大事なことである。だから予算を適正に編成されるようなことに障害を与えるような事情があるとすれば、まずそういうことを除去してかかる方が先ではないかというようなことを申し上げたのであります。またそういうことにつきまして政府側にいろいろな御用意がありますれば、本委員会としてもこれに御協力を申し上げて、で……
○大平委員 ただいま御質疑を拝聴しておりまして感じたことにつきまして、政府に要望しておきたいと思うのです。 ただいままでの災害復旧費の配分というものは、河川災害についても農業土木災害についても、大蔵省としては何年度災害に幾ら幾ら、何年度災害に幾ら幾らというふうな大まかな査定で各省に渡されておる。各省はこれを県別に配分いたしまして、県当局なりあるいはその配下にあります公共団体にやるというような仕組みになつておるのでありまして、大蔵政務次官が主観的に非常に確信を持つておるとか持つていないとかにかかわりなく、災害復旧費の配分の制度がそうなつておるのでございます。大蔵省が一々の災害箇所を承知すること……
○大平委員 ただいまの質問に関連して、二つばかり専売公社と大蔵省に伺いたいと思いますが、専売公社の方で今度の災害対策といたしまして、いち早く総合的な対策を立てていただきましてありがとうございました。そこで災害対策として今考えられる方策といたしましては、今御披露がございましたように、現行法規でありますれば、われわれもやむを得ないのではないかと存ずるのでありますが、提防関係につきまして九割まで、考えるというのは、決壊した堤防だけでなく、腰巻がやられてしまつたとか、内面が洗われてしまつたとか、次の台風が来たらとても持ちこたえられそうにもない、そういつた箇所の復旧にも適用されるおつもりかどうか、特に地……
○大平委員 先ほど本名君の災害関係の予算措置の質問に対しまして、山本次官から十五号台風に若干推計を加えまして、本年度災は七百三十億、それを査定されて七割にして、そのうち七割が国庫負担となつて本年度中に施行する、そして国庫負担にかかるものは七十億ということであります。そこでことしの当年度災の予備費は、本年度予算の編成後初めにあつたのがたしか五十億だと思います。そうすると不足が出ます。今すでに本年度のリザーブを若干お使いになつております。病虫害等に要する費用もありましようから、相当額不足が出ますが、この不足をどのようにして補うのか。この御説明が、あるいは今までお話があつたのかもしれませんが、私は伺……
○大平委員 ただいま井上委員と政府当局との間の質疑応答を拝聴いたしておりますと、どうもあいまいな点があるのでございます。つまり農地として払い下げるという原則を貰いてもらいたい。やがてこれを他に転用して高価で転売するというようなことがないような保証がほしい、こういうような御発言で政府側も了承せられたようですが、一般国有財産の払下げの原則からいうと、これは随契で農地に用途を指定するというようなことになるのではないかと思いますが、その場合に一般の原則から行くと、五年間はその用途に即した使用をする。五年たてばかつてに処分ができるということになつているように思うのですが、農地につきましては、そういう一般……
○大平委員 ただいま議題となりました法律案に対する修正案の趣旨弁明を行いたいと思います。修正案の案文はお手元に印刷して差上げてございますから、この際朗読を省略さしていただきます。 修正の要点を申し上げますと、第一点は第一条の修正でございまして、これはこの法案の目的を明確にいたしまして、炭鉱医療施設の譲渡または貸付を受けたものをして、その施設を炭鉱医療施設の用途に供することを義務づける、従つて他の用途に転用したり、また転売したりすることを避けたいということでございます。 第二点は、附則に関するものでございまして、原案では法律上または事実上の既成事実をくつがえすこととなり、適切とは考えられませ……
○大平委員 社会党両派の諸君から御提案になりましたこの法律案につきまして、二、三の点について大蔵大臣に所見を伺いたいと思います。 年末が差迫りまして、零細所得者の年越しにつきまして私どもも社会党の諸君と同様に深甚の関心を持つておるのでございます。従つてまたこの法律案もそういう趣旨からお出しになつたものと思うのでございますが、一体この法律が実施された場合において、所得税の減収がどの程度になるものかということをまず第一に伺いたいのでありますが、こういう措置をやりますと、次年度におきましても、おそらく今年度限りの措置にはなかなかなるまいと思います。従つてそういう意味合いでまず減収金額を最初に伺つて……
○大平委員 会計検査院の池田さんにお伺いいたします。きのう大蔵省に御注意を喚起した事柄は、内地の国庫金の指定預金だけをいうのですか。それとも政府保有外貨を外銀やあるいは為替銀行等に預託いたしておりますが、ああいつたものも含めてのお考えなのでございましようか。
【次の発言】 きのうの大蔵次官に対する御注意の文面は、私は見ていないのですけれども、外貨の問題もあるのですか。内地指定預金、だけですか。
○大平委員 ただいま審議を付託されました三法案につきまして、二、三政府の見解を伺っておきたいと思います。
第一は、国債整理基金に充てるべき資金の繰入の特例に関する法律の改正案でございますが、一体この段階で、つまり暫定予算の段階でこの法律の期限を延長しなければならぬという理由は、どこにあるのでございましょうか。本予算をお待ちになっても差しつかえないように思うのでございますが、まずこの点を伺いたいと思います。
【次の発言】 今の日本国有鉄道と日本電信電話公社の公社債は、現在幾らあるのですか。
【次の発言】 その点は了解しました。それから補助金等の臨時特例に関する法律でございますが、この法律は、十……
○大平委員 所得税の問題につきまして、若干質疑をいたしたいと思います。預金利子の免税問題につきましては、同僚の奧村君からも執拗な御追及があったのでございますが、すでに預金につきましては、ご承知のように無記名預金に踏み切ったし、それから源泉分離課税にいたしましたし、税率もさらに下げたということで、ほかの要因も作用いたしまして、だんだんと資本の蓄積ができて参りましたことは御承知の通りでございます。そこで銀行側は蓄積がふえましたから、だんだんと日本銀行の貸し出しに依存する部面も軽減されてきておるように見受けられて、これはけっこうな傾向だと思っておりますが、ただ一方事業体の方の借入金過多の現象は、その……
○大平委員 私は、自由党を代表いたしまして、ただいま議題になっておりまする三税法案につきまして、賛成の討論を行いたいと思います。 大体の根本の構想といたしましては、民主党内閣は、前内閣時代にありました税制調査会の答申の線に沿っておるわけでございまして、比較的新奇をてらいがちな鳩山内閣が、この点につきましては、じみちにわれわれの遺産を相続していると感じられますので、いささか敬意を表したいと思います。 今横山君から討論されました二、三の問題点につきまして、私どもの立場をはっきりさしておきたいと思いまするが、まず各種の特別減税措置でございますが、これは税制の正常化という観点から申しますと、われわ……
○大平委員 今の問題に関連して、一つ二つお伺いしておきたいと思いますが、開発銀行とか興業銀行とか長期信用銀行等の融資は、その半分くらいはおそらく四大産業というか、電力、造船、石炭、スチール、そういうところにいっておる。大体それに見合うくらいは政府関係の資金でカバーしておるというような構成になっていたのじゃなかろうかと思うのです。もし今度のような措置を講じて参りますと、大体政府関係の資金が市中銀行に肩がわりされた場合に、銀行といたしましては、金利の問題が起ってくるのじゃなかろうかと思うのです。金利の問題は二つ関連してくると思うのです。一つは、銀行の経理からいって、金利が上りますとそれだけ苦しくな……
○大平委員 ただいま上程されております法律案につきましては、いろんな議論がございましたが、根本的な議論は別といたしまして、この法律案の執行に伴う行政措置に関しまして、各党各派より問題点をしぼりまして、ただいまお手元に附帯決議案として差し上げたわけでございます。一応読み上げます。 関税定率法等の一部を改正する法律案に対する附帯決議 原油、重油及び粗油の関税の一部復活に際しては、水産用重油につき可及的低価格をもって供給するよう通産大臣より言明があったが、さらに沿岸運航用重油についても特別の行政措置を講ずる外、陸上用のB、C重油中特に輸出に重要な関係を有する中小企業その他の産業において使用……
○大平委員長代理 これより会議を開きます。
まず理事の補欠選任についてお諮りいたします。理事でありました内藤友明君が昨十八日委員を辞任いたしましたので、理事一名が欠員となっておりますので、この際理事の補欠選任を行いたいと思いますが、これは、先例によりまして選挙の手続を省略し、委員長より御指名いたすことに御異議はありませんか。
【次の発言】 御異議なしと認めます。それでは委員長におきましては、坊秀男君を理事に指名いたします。
【次の発言】 次に、去る十五円当委員会に審査を付託されました補助金等に係る予算の執行の適正化に関する法律案を議題といたしまして、政府側より提案理由の説明を聴取いたします。……
○大平委員 ただいま議題になりました法律案につきまして、提案者に二、三お伺いをいたしたいと思います。ただいま議論になっておりましたように、集中融資、大企業偏重というような一般の声がございます。これに対しまして、過般銀行法の一部を改正する法律案が提案されたのでありますが、その内容を拝見いたしますと、資本金と準備金とを合せた資金量の十分の一以上を一人に貸してはいけないという規制を加えようとするものでございます。一応この案をそのまま読みますと、俗耳に入りやすいといいますか、ごくフラットな、常識を法文化したような感じを受けるのでございますが、私は根本の考え方として、大企業と中小企業をあまり対立的に考え……
○大平委員 ただいま山手次官のお話の中に、国民金融公庫に十億、中小企業金融公庫に五億繰り上げをするというお言葉がありましたが、そうしますと、第四・四半期になりましてから既定の計画よりそれだけ減らすということは、私は実際問題としてできないだろうと思うのでありますが、第四・四半期についてはそういつた財源をどのようにして調達するのか、大蔵省としては、当然これに対する御用意があるだろうと思うのでありますが、われわれの審議の都合上その概要がおわかりであれば、この際明らかにしていただきたいと思います。
【次の発言】 この急場をしのぐためには、そういうことは言葉のあやとしてはできるかもしれませんが、第四・四……
○大平委員 塩専売事業をめぐる客観情勢が相当変化したように思いますので、この機会に専売公社並びに大蔵当局の方に御注意を喚起しつつ、若干重要な点につきまして質疑を行いたいと思います。 まず生産でございます。塩の生産は皆さんの御努力で順調な推移をたどっておりますが、昭和三十年度には五十九万七千トンに達したと承わっております。今手をつけております入浜塩田の流下式化の計画は、今後何年間に完成させる見込みでおやりになっておるか、その流下式化が完成いたしました暁におきまして、塩田からの国内製塩は一体どのくらいになるのか、まずその数字を承わっておきたいと思います。三十一年度の政府関係機関の予算を拝見いたし……
○大平委員 私どもしろうと考えに考えまして、気象の観測につきまして、大陸方面、特に北鮮とか中共とかソ連、そういう国々との間の気象の情報の交換が十全でないといろいろな点で支障が起るのではないかということが感ぜられますので、目下連絡関係がどうなっているかという点について伺いたいと思います。最近科学者とか文化人などの交流を積極的にやっておられるようでございますが、気象情報なんかは、大体民生に非常に関係のあるいわゆるノンポリティカルな問題でございますから、政治の問題としてでなく、科学者という立場から中共その他の気象台関係の方々との連絡が積極的にとられますと、ある程度効果が上るのじゃないかというようにも……
○大平委員 ちょっとお伺いいたしたいのですが、振興局の所管の事務の中に農業改良資金助成法というのがありますが、この法律は一体通ったのですか。
【次の発言】 そういたしますと、これは農業だけですか。水産、山林も含むのでございますか。そうして予算がどの程度用意してあるかちょっと……。
【次の発言】 先ほど来沿岸漁業について各委員から御心配がありましたが、私どもの方でも魚族がだんだん枯渇して参りまして、特定地域の水産業者は今非常に困窮いたしておる実情でございまして、私どもは、その村なりあるいは漁業組合なりが、漁船の改造等新規の漁ろう設備の整備に要する金の保証をいたしまして、そうしてそういった資金が借……
○大平委員 ただいま議題となりました旧軍人等の遺族に対する恩給等の特例に関する法律案の提案理由について御説明いたします。 終戦後十有余年、独立を回復してすでに四年になりますが、異国には今なお抑留されている同胞が相当数あり、国内におきましては一家の支柱を失って生活苦と戦っている百数十万の遺族がありますことは、まことに遺憾にたえないところであります。 さきに、軍人恩給の復活を見、次いで援護法における遺族年金支給の範囲が拡大されましたことは、御同慶に存じますが、この措置にすら浴することのできない幾多の遺族の上を思いますとき、国家財政の許す範囲において、できるだけの援護の手を差し伸べることは、国家……
○大平委員 これは法律のタイトルの問題でございまして、中身は御承知のように恩給法の特例等援護法の特例を内容といたしております。そこで一定の財政負担をいたしまして、この種の恵まれざる方々にどうして対処するかという場合に、同じ金額でございましてもその人たちの御満足がいくようなタイトルをとることが政治的に賢明だと思いまして、題名につきましては党内におきましてもいろいろな論蔵がかわされたのでございますが、結論といたしまして恩給等の特例法案という格好で打ち出すことが賢明だと判断いたしまして、今お手元に差し上げたような名前にいたしたわけでございます。
○大平委員長代理 本日はこれにて散会いたします。 午後零時四十五分散会
○大平委員 大村委員からあげられました最初の問題、それから「営内に居住すべき者」というものの概念規定の問題は、私どもの見解では、この法律案を作案いたしました根本の精神は、大東亜戦争が文字通り総力戦的な様相を帯びて参りまして、戦地、非戦地の限界というものがだんだん消されて参ったという実態に即しまして、在米の厳格な恩給法で救えない対象をどうして救うかというところにあったわけでございます。従ってこの法律の案文の解釈に当りましても、そういった根本の精神で立法の精神に返りまして、弾力のある解釈適用がなされてしかるべきだ、こう思うのでございます。そういう点は政府側にもよく御了得願うように努力して参っておる……
○大平委員 中国及び九州視察班が調査いたしました防衛庁の現地諸部隊と、米軍大田演習場につきまして御報告申し上げます。 まず、自衛隊では航空自衛隊築城部隊、海上自衛隊佐世保地方総監部、陸上自衛隊第四管区総監部、竹松部隊、大村部隊等を視察したのでありますが、一般に隊員の勤務状況は良好で、定員、装備ともに築城部隊を除きましては、おおむね訓練には支障のない程度に充足されておりました。しかし隊舎及び厚生施設等につきましては、なお改善すべき点が若干認められました。すなわちジェット機訓練を行なっております築城部隊は、パイロット及び整備員ともに危険が伴う作業に従事しておりますので、待遇等の点につきましては特……
○大平委員長代理 門司君。
【次の発言】 残余の質疑は後日に譲りまして、本日はこれにて散会いたします。
午後三時五十三分散会
○大平委員 砂川基地問題につきましては、具体的に各同僚委員の諸君から御質疑があることと思いますが、それより前に二、三重要と思われることにつきまして、政府の所信を伺っておきたいと思います。 どうも最近わが国の風潮を見ておりますと、非常に大事なことが案外閑却されたり、あるいはぞんざいに取り扱われたり、場合によっては非常に大事なことが冷笑、罵倒の対象になっておるような懸念がありまして、私ども心を痛めておるわけでございます。国の安全、防衛というような問題は、政治の根本にかかわる大問題でございます。この問題は最近のわが国におきましては、何というか、非常に閑却された取り扱いを受けておるのではないかという……
○大平委員 御承知のように、戦争犠牲者に対してどういう手当をいたすかということにつきましては、非常に広範多岐にわたる問題があるわけでございます。恩給関係におきましても、文武官を通じまして、なお未解決の問題がたくさん残されておるわけでございます。そういう未解決のたくさんの案件の中で、今回私どもが非常に重要であり緊切であると存じましたものを、とりあえず今提案になっておりまする法律案に盛り込みまして、御審議を願っておるわけでございます。私どもがこの法律案を提案する際に、今受田委員が言われましたような、総動員法上の要請によりまして、強制的に公務についておられて犠牲になられた方々、そういう方々のことも十……
○大平委員長代理 赤澤君。
【次の発言】 赤澤委員の御要望の点につきましては、理事会に諮りまして善処したいと思います。
次会は、明四日午後一時より開会することといたします。
本日はこれにて散会いたします。
午後四時五分散会
○大平委員 先ほど田万委員が取り上げました塩害問題について、私も現地をつぶさに視察をして参ったのでありますが、今田万委員と塩脳部長との間の質疑応答で若干ふに落ちない点がございますので、一、二お尋ねしておきたいのでございます。 専売公社としては塩害が再び今後起らないような施設上の規制といいますか、技術上の措置を講じたいという御意向のように拝聴いたしたのであります。また現地の地方局におきましても、両者の間で誠心誠意話し合いをさせたい、今までもやってきたが、今後もやりたいというような意向を局長が表明いたしておる状況でございますが、私が見るところ、一体枝条架がだんだん増設されてきまして、塩分を含んだ……
○大平委員 外貨危機克服のために、大臣初め御当局は大へん御心労のこととお察しするわけでありますが、新聞雑誌等の論説、解説を拝見いたしましても、また大臣初め政府側の談話等を拝見いたしましても、またきのう本委員会における質疑応答の繰り返しを拝聴いたしましても、私には何か一つわからない盲点が残されておるのではないかと思うわけでございます。私がわからないことは、おそらく私の無知のいたすところかもしれませんし、また場合によりましては、政府側ですでにそういうことを予想いたしまして、実はいろいろな手を打っているから、お前の心配は杞憂なんだという性質のものかも存じませんが、しかし今までのところ、一応はっきりと……
○大平委員 大臣には、あとから野党の諸君の御質問がありましょうけれども、私どもとして、若干気にかかることを二、三聞いてみたいと思います。 きのう閣議決定に相なりました基本構想というものを拝見いたしまして、いろいろ感ずるところがあるるのでございますが、しかし、この実態の議論につきましては、特に物価とか雇用とか輸出輸入なんかどのように構想として背後に描かれれておるか、そのあたりのことは、本日は私は開きません。これから、われわれもまた大いに討議を重ねなければならぬ問題だと思うわけでございますが、本日は、私は特に財政制度の問題といたしまして、ここに現われておる構想を盛り込む容器としての財政制度の問題……
○大平委員長代理 次会は来たる十二日午前十時より開会することとし、本日はこれにて散会いたします。 午後三時十一分散会
○大平委員 一つだけ関連して。これは実体の問題じゃないのですけれども、また今度の法律をどうこうという問題ではないのですけれども、地方行政機関の根拠法令ですが、裁判所の支所、検察庁の支部、法務局の支局、こういったものはみんな法律によらずに、設置規則か何かでできておる。それから警察なんかは条令でできておる。それから税関の支署なんかも組織規程でできておる。国鉄の駅とか、機関区とか、保線区とか、車掌区とかいうようなものは、国有鉄道の組織規程でできておる。郵便局は告示でやっておる。こういう事例を見てみますと、地方機関にはずいぶん法律によらぬでできておるものがございますが、入国管理事務所とか、出張所とか、……
○大平委員 今度の給与法の改正問題はいろいろな問題を含んでおりますが、第一は水準の問題、第二番目は体系の問題、これがやはり非常に問題点が多いと思います。それからまた今度の切りかえに伴う切りかえ措置の問題、いろいろございますが、とりあえず最初に水準をどう組定したか、どういう根拠で今度六・二%の水準が妥当なりと御勧告されたか、人事院総裁に伺いたいのでありますが、勧告を拝見いたしますと、五現業三公社の給与状況、それから地方公務員の状況、民間給与との比較に触れられておるのでございますけれども、どうもこの勧告を拝見しただけからの感じでは十分確信が持てないのでございますが、そのあたり、もう少し突っ込んでの……
○大平委員 この間質問が中断されたのでございますが、この間の質疑応答を通じまして、今度の六・二の給与改善の目安をお立てになる場合に、人事院当局としては、まず法律の趣旨に沿って民間給与との比較を人事院が手なれた方法でデータを駆使されて当ったところ、一一%の差が出てきた。しかし一般職との構成が違うので、それの実質的なバランスを見てみると六%あたりの改善で大体実質的なバランスがとれる、こういうようなお話がありました。五現業三公社については、人事院の立場といたしましては的確な具体的なことは言えないが、しかし今度の給与改善を一般職についてやりましても、人事院の見通しによるところでは、この三公社五現業の一……
○大平委員長代理 受田新吉君。
○大平委員 給与に関する小委員会における審議の経過と結果を御報告申し上げます。 給与小委員会は去る三月二十二日委員八名をもって設置されたのでありますが、委員各位の熱心かつ周密なる御審議と政府並びに人事院側の理解ある御協力を得まして、きわめて短期間に所期の成果を上げることができました。この点につきまず関係各位に深厚なる謝意を表明したいと思います。 最初の小委員会は去る三月三十日開会いたしまして、現行給与法でいく場合と今回の改正法案でいく場合とを比較検討いたして現在及び将来にわたり現行法よりも不利と思われる問題点を摘出し、それらの問題点に関し政府側より詳細な資料の提出を願い、それに関する説明を……
○大平委員 雇用審議会設置法案に対して修正案を御提案いたしたいと思います。 読み上げます。 雇用審議会設置法案に対する修正案 雇用審議会設置法案の一部を次のように修正する。 附則第一項中「昭和三十二年四月一日」を「公布の日」に改める。 理由は、政府原案に本法の施行期日を昭和三十二年四月一日としておりましたが、他の法案の審議等の関係上不幸にして本法案の審議がおくれましたので、この施行期日を公布の日に改めていただきたいということであります。右動議として御提案いたします。
○大平委員 給与に関する小委員会におけるその後の審議経過並びに結果を御報告申し上げます。 俸給制度検討の経過につきましては、去る四月二日の本委員会におきましてすでに御報告申し上げた通りでございますが、給与小委員会はその後、四月四日、五日、六日、八日、十二日と五回にわたり、地域給制度の検討を行なって参ったのであります。その間における小委員各位の御労苦に対し、衷心お礼を申し上げる次第でございます。 すでに御承知の通り、地域給制度は行財政各般、特に人事行政上多くの弊害を生んでおり、このまま放置することができないこと、さらには現行の地域較差もまた物価並びに生計費の実勢と著しく乖離しているので、これ……
○大平委員 修正案の提案者に一、二お伺いしておきたいと思います。実は私もあまりこれを勉強するいとまがなくて、私の申し上げることが間違っていることがないとは保しがたいのでありますが、今度総務長官を設けるということになりますと、この総務長官は、この修正案を見ますと、官房長官が忙がしいからそういう仕事の一部を受け持たねばならぬという軽い意味のものか。統計局とか恩給局とかそういうような仕事をしておった官庁の長官たるにすぎないのか。行政各省庁の総合調整はどうも官房長官に行っておるようですが、単なる総理府の所属の庁局の長官たるにすぎないのか。内閣に置かれておりますので、その点の分界、限界を一つ、どういう趣……
○大平委員 予算編成期が差し迫って参りましたので、世間の一部では、減税という問題がちらほら論議の対象になっておるように存ぜられます。もとより税金を減らすということは、もう古くして新しい問題でございまして、財政掌理のお立場にあられる大蔵大臣としては、おそらく寝てもさめても熟慮の中に入っておる問題であろうと思います。それ自体としては、けっこうなことに違いないことは申すまでもないことでございますが、予算編成から見まして、この段階で減税をどのように考えたらいいかということにつきましては、いろいろ御苦心されておることと思います。従って、私は、本日この段階において減税を考えるについての問題点の二つ、三つを……
○大平委員長代理 それは奧村君、こうじゃないでしょうか。組合金融で、員外預金を受け入れないから、組合員相互間の信頼関係というか、そういうようなものがむしろ基調になっておるのであって、預金の保護措置というよりも、むしろ相互信頼関係の壁の方が厚いのじゃないでしょうか。
○大平委員 ただいま議題となりました租税特別措置法の一部を改正する法律案に対する修正案について、修正の趣旨を御説明いたします。 修正案の案文につきましては、お手元に配付してありますからごらん願うことにして、朗読を省略させていただきます。 今回貯蓄の増強に資するための臨時措置として創設されます貯蓄控除制度の対象となる貯蓄につきましては、改正案の第四十一条の二におきまして、預貯金、証券及び生命保険ということになっておりますが、そのうちには、相互銀行の主要業務である相互掛金が含まれないことになっております。ところが、相互掛金の中には、現在貯蓄目的のために活用されているものもあるのでありまして、そ……
○大平委員 私は、税制に関連いたしまして、沖繩の産業、特に沖繩の糖業に対する政府の施策につきまして、二、三の点をただしておきたいと思います。 御承知のように、沖繩の産業は、いわば内地との関連において育成され、維持されて参りました。政府におきましても、従来は財政上、予算上の措置として、いわばきめのこまかい助成政策を終始とってきておりました関係上、沖繩の産業というものは、内地と離して考えられないような構造になって参ったわけでございます。ところが、御承知のように、アメリカの占領下に編入されまして以来、その糸は遮断されまして、現在政府と沖繩の関係は、わずかに税制上の関係だけしか残っていないということ……
○大平委員 ただいま議題になりました相続税法の一部を改正する法律案につきましての修正案の趣旨を御説明申し上げたいと思います。 案文はすでにお手元に差し上げてありますから、朗読を省略いたします。 政府案によりますと、配偶者控除制度について三分の一の税額控除方式に改めることとしておりますが、これでは配偶者相続の性格にかんがみ十分ではないと認められますので、これを二分の一の税額控除方式に修正することが適当であると認めるものでございます。 以上が修正案の趣旨でございます。何とぞ御賛成いただきますようお願いいたします。
○大平委員 ただいま議題となりました法律案に対しまして修正案を提案いたしたいと思います。案文はお手元に差し上げでございますから、朗読を省略いたします。 修正の理由とするところは、国家公務員共済組合法案により、組合員期間十年以上二十年未満で死亡した者の遺族にも、新たに遺族年金が支給されることになっております。施行法案では、右の組合員期間の計算につきまして、改正法施行後の期間のみに限っておりますが、本修正案では、改正法施行前の期間をも、これに算入しようとするものでございます。以上が提案の趣旨であります。何とぞ御賛成下さいますようお願い申し上げます。
○大平委員 第三分科会における審査の経過並びに結果について御報告申し上げます。 本分科会は、昭和三十四年度総予算中、農林省、通商産業省及び経済企画庁の所管に関する事項につきまして、去る二月二十五日各省所管大臣よりそれぞれ所管予算案の説明を聴取し、翌二十六日より今日まで質疑を行い、慎重審査をいたしました。それらの詳細につきましては会議録をごらん願うこととして、ここでは質疑応答のうち若干のものについて簡単に申し上げます。 まず農林省関係につき申し上げます。経済変動に対する抵抗力の乏しい農民、特に開拓者に対する資金の償還期限の延長、自作農に対する維持資金の担保問題等、農林金融に関する質疑につきま……
○大平委員長 これより会議を開きます。 初めに一言ごあいさつ申し上げます。このたび院議によりまして、不肖私が文教委員長に選任されました。国の根本施策の一つとして重要な意義を持つ文教行政を議する本委員会の委員長として微力な私がよくその大任を果し得るかどうか、はなはだ心もとない次第であります。幸い温厚練達な臼井前委員長のあとを受けましたので、文教に関し高い識見を持っておられまする理事並びに委員各位の御協力をいただきまして、公正、円満なる委員会の運営に努力いたしたいと存じます。各位の格別の御指導と御協力をお願いし、簡単ながらごあいさつといたす次第であります。(拍手)
○大平委員長 これより会議を開きます。
本日は教育及び学術に関し調査を進めます。質疑の通告があります。順次これを許します。辻原弘市君。
【次の発言】 堀昌雄君。
【次の発言】 山崎始男君。
【次の発言】 本日は、この程度とし、次会は来たる八月十日午前十時より開会いたします。
これにて散会いたします。
午後一時四十七分散会
○大平委員長 これより会議を開きます。
教育、学術、文化及び宗教に関し調査を進めます。質疑の通告があります。これを許します。辻原弘市君。
【次の発言】 堀昌雄君。
【次の発言】 西村力弥君。
【次の発言】 長谷川保君。
【次の発言】 本日はこの程度とし、次会は九月十日午前十時より開会いたします。
本日はこれにて散会いたします。
午後一時五十九分散会
○大平委員長 これより会議を開きます。
教育、学術、文化及び宗教に関し調査を進めます。質疑の通告がございます。これを許します。櫻井君。
【次の発言】 辻原弘市君。
【次の発言】 堀昌雄君。
【次の発言】 午前の質疑はこの程度とし、午後二時まで休憩いたします。
午後一時四分休憩
【次の発言】 休憩前に引き続き会議を開きます。
質疑を許します。堀昌雄君。
【次の発言】 臼井莊一君
【次の発言】 長谷川君。
【次の発言】 櫻井君。
【次の発言】 次会は十月九日午前十時より開会することにいたしまして、本日はこれにて散会いたします。
午後五時三十八分散会
○大平委員長 これより会議を開きます。
教育、学術、文化及び宗教に関し調査を進めます。まず台風第十五号による文教施設の被害状況について文部当局より説明を聴取いたしたいと思います。小林監理局長。
【次の発言】 小牧君。
【次の発言】 本島百合子君。
【次の発言】 午前中はこれまでにいたしまして、午後一時半から再開いたします。
午後零時三十八分休憩
【次の発言】 これより会議を再開いたします。
この際、学校法人名城大学問題について、小林監理局長より説明を聴取いたします。
【次の発言】 ただいま小林監理局長より御説明がありました名城大学の問題につきましては、今朝来の理事会におきまして学長……
○大平委員長 これより会議を開きます。
まず衆議院規則第九十四条の規定により、議長に対し国政調査承認要求をいたしたいと存じます。つきましては、理事会の協議に従い、本国会におきましても、学校教育、社会教育、教育制度、学術研究及び宗教、文化財保護に関する事項につき、議長に対し国政調査承認の要求をいたしたいと存じますが、御異議はありませんか。
【次の発言】 御異議なしと認め、さよう決しました。
なお調査の方法、その手続等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
【次の発言】 御異議なしと認め、さよう取り計らいます。
○大平委員長 これより会議を開きます。
市町村立学校職員給与負担法の一部を改正する法律案を議題といたします。
本案に御質疑があればこれを許します。――御質疑がなければこれより討論に入ります。
別に討論の通告がございませんので、直ちに採決いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
【次の発言】 御異議なしと認め、これより採決いたします。
本案を原案通り可決するに御異議ありませんか。
【次の発言】 御異議なしと認めます。よって本案を原案通り可決することに決しました。
なお、本法案に伴う委員会報告書の作成につきましては委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
○大平委員長 これより会議を開きます。日本学校安全会法案を議題として審査を進めます。本案に対し、加藤精三君及び堀昌雄君よりそれぞれ修正案が提出されております。
【次の発言】 両修正案の提出者よりそれぞれ趣旨説明を聴取いたします。まず加藤精三君。
【次の発言】 堀昌雄君。
【次の発言】 以上をもちまして両修正案の趣旨説明は終りました。質疑の通告がございませんので、これにて本案に対する質疑は終局いたしました。この際、堀昌雄君提出の修正案について、内閣において御意見があれば聴取いたしたいと思います。
【次の発言】 これより原案並びに両修正案を一括して討論に付します。討論の通告があります。まず、櫻井君……
○大平委員長 これより会議を開きます。
学校教育、社会教育及び教育制度等に関し調査を進めます。
質疑の通告がありますので、これを許します。横路節雄君。
【次の発言】 この際、本島百合子君、小牧次生君及び長谷川保君よりそれぞれ発言を求められております。順次これを許します。本島百合子君。
○大平委員長 これより会議を開きます。
学校教育、宗教、文化財保護等に関し調査を進めます。質疑の通告がございます。順次これを許します。横路節雄君。
【次の発言】 堀昌雄君。
【次の発言】 大原亨君。
【次の発言】 本日はこの程度とし、次会は公報をもってお知らせいたします。これにて散会いたします。
午後二時十九分散会
○大平委員長 これより会議を開きます。
学校教育及び宗教等に関し調査を進めます。
質疑の通告がございますので、順次これを許します。堀昌雄君。
【次の発言】 大原亨君。
【次の発言】 加藤精三君。
【次の発言】 辻原君がやったから……。
【次の発言】 その件につきましては、先ほど大原君から議事録を調べるように私に求められたんですが、まだ議事録ができておりません。従って、それができ上がった上で、よく調べまして疑義をただしたいと思います。
本日はこの程度とし、次会は公報をもってお知らせいたします。本日はこれにて散会いたします。
午後一時三十七分散会
○大平委員長 これより会議を開きます。 学校教育、社会教育、学術及び宗教等に関し調査を進めます。質疑の通告がございます。これを許します。辻原弘市君。
○大平委員長 これより会議を開きます。
まず理事の選任についてお諮りいたします。
去る十日の議院運営委員会理事会の決定により、理事の員数及び各会派割当の基準は、当委員会におきましては、自由民主党五名、社会党二名、民主社会党一名、計八名となっております。
つきましては理事の選任を行なわなければなりませんが、先例により、委員長において指名するに御異議ありませんか。
【次の発言】 御異議なしと認め、西村力弥君、長谷川保君及び小牧次生君を理事に指名いたします。
【次の発言】 次に国政調査承認要求に関しお諮りいたします。
本会期におきましても前国会通り、学校教育、社会教育、教育制度、学術研究及び……
○大平委員長 これより会議を開きます。
まず、高等学校の定時制教育及び通信教育振興法の一部を改正する法律案を議題とし、その趣旨説明を聴取いたします。松田文部大臣。
【次の発言】 ただいまの趣旨説明に対し、補足説明を聴取いたします。内藤政府委員。
【次の発言】 次に、去る二十四日の文教行政に関する文部大臣の発言に対する補足説明を聴取いたします。安嶋会計課長。
【次の発言】 次に学校教育等に関し調査を進めます。質疑の通告がありますので、順次これを許します。西村力弥君。
【次の発言】 長谷川保君。
【次の発言】 次会は来たる三月二日午前十時より開会いたします。
本日はこれにて散会いたします。
……
○大平委員長 これより会議を開きます。 学校教育等に関し、調査を進めます。質疑の通告がありますので順次これを評します。長谷川保君。
○大平委員長 これより会議を開きます。
盲学校、聾学校及び養護学校への就学奨励に関する法律の一部を改正する法律案を議題とし、審査を進めます。
質疑の通告がございますので、これを許します。長谷川保君。
【次の発言】 次に学校教育及び文化財保護等に関して調査を進めます。金丸徳重君。
○大平委員長 これより会議を開きます。
公立学校の学校医の公務災害補償に関する法律の一部を改正する法律案起草の件について議事を進めます。本件につきましては去る二月二十六日以来理事会において御協議願っておったのでありますが、この際その案文並びに趣旨について説明を聴取いたしたいと存じます。臼井莊一君。
【次の発言】 ただいまの趣旨説明に対する質疑は次会に行なうことにいたします。
【次の発言】 ただいまの趣旨説明に対する質疑は次会に行なうことにいたします。
【次の発言】 次に盲学校、聾学校及び養護学校への就学奨励に関する法律の一部を改正する法律案、国立学校設置法の一部を改正する法律案、高等学校の定……
○大平委員長 これより会議を開きます。
公立学校の学校医の公務災害補償に関する法律の一部を改正する法律案起草の件について議事を進めます。
本件につきましては、去る九日、臼井莊一君より、その案文並びに趣旨の説明がありましたが、これに対し質疑の通告がございます。これを許します。杉山元治郎君。
【次の発言】 他に御質問の御通告がございません。
それでは、本案は予算を伴う法律案でございますので、衆議院規則第四十八条の二の規定により内閣の意見を聴取いたしたいと存じます。松田文部大臣。
【次の発言】 お諮りいたします。本案を委員会の成案と決するに御異議ありませんか。
○大平委員長 これより会議を開きます。
国立学校設置法の一部を改正する法律案及び高等学校の定時制教育及び通信教育振興法の一部を改正する法律案を一括議題とし、審議を進めます。
質疑の通告があります。順次これを許します。臼井莊一君。
【次の発言】 西村力弥君。
○大平委員長 これより会議を開きます。
国立学校設置法の一部を改正する法律案を議題とし、審査を進めます。金丸徳重君。
【次の発言】 長谷川保君。
【次の発言】 この際委員長より便宜上この席から、国立大学の教官の処遇の問題につきまして御質問を申し上げたいと思います。
今の給与法の建前からいきますと、公務員の給与は民間の同種の方々の給与とのバランスをとるというようなところに基調が置かれておるように思うのでございますが、国立大学の先生方に相当する民間の同種の職業といえば私立大学の先生ですが、私学はその財政上の制約もあり、また私学の教授陣の構成等からいって、国立大学がそれとのバランスをとるというよ……
○大平委員長 これより会議を開きます。
義務教育費国庫負担法の一部を改正する法律案を議題といたします。
【次の発言】 提出者より趣旨説明を聴取いたします。金丸徳重君。
【次の発言】 本案に対する質疑はあらためて行なうこととし、次会は来たる六日、午前十時より理事会、十時三十分より委員会を開会いたします。
本日はこれにて散会いたします。
午前十時五十六分散会
○大平委員長 これより会議を開きます。
学校教育法の一部を改正する法律案、公立義務教育諸学校の学級編制及び教職員定数の標準に関する法律の一部を改正する法律案、義務教育諸学校施設費国庫負担法等の一部を改正する法律案を一括議題とし、順次提出者より趣旨説明を聴取いたします。
【次の発言】 山崎始男君。
【次の発言】 次に、長谷川保君。
【次の発言】 以上三法案に対する質疑は追って行なうことといたします。
【次の発言】 次に、学校教育に関する件について調査を進めます。
質疑の通告があります。これを許します。臼井莊一君。
【次の発言】 小牧次生君。
○大平委員長 これより会議を開きます。
前会に引き続き、学校教育に関する件について調査を進めます。
まず教科書問題に関し質疑を許します。小牧次生君。
【次の発言】 長谷川保君。
【次の発言】 この際理事の辞任並びに補欠選任についてお諮りいたします。
理事西村力弥君より理事を辞任したいとの申し出があります。これを許可するに御異議ありませんか。
【次の発言】 御異議なしと認め、さよう決しました。
次にただいま一名欠員となりました理事の補欠選挙を行なわなければなりませんが、先例により委員長においてその補欠を指名するに御異議ありませんか。
○大平委員長 これより会議を開きます。学校教育法等の一部を改正する法律案を議題とし、趣旨説明を聴取いたします。
【次の発言】 松田文部大臣。
【次の発言】 本案に対する質疑は次会より行なうことといたします。
【次の発言】 次に、学校教育に関する件につき調査を進めます。質疑の通告がありますのでこれを許します。長谷川保君。
【次の発言】 この際、臼井非二君より発言を求められております。これを許します。
【次の発言】 お諮りいたします。ただいま臼井莊一君の御提案に賛成の諸君の御起立を願います。
○大平委員長起立総員。よって臼井莊一君提案の通り教科書採択等の公正に関する件は、委員会決議とすることに決し……
○大平委員長 これより会議を開きます。 この際、去る四月二十七日の当委員会におきまして決議いたしました教科書採沢等の公正に関する件につき、経過を御報告申し上げます。 本委員会の決議は、即日文部省及び公正取引委員会あてにそれぞれ委員長名をもって参考送付いたしました。これに対し公正取引委員会より関係方面に警告を発した旨、委員長に通知がありました。また文部省におきましても、お手元に配付の資料の通り通知を関係方面に発しておられます。 以上、御報告申し上げます。 なお文部省及び公正取引委員会より関係方面に出されました文書は、参考のため委員会議事録に掲載いたしたいと思いますので、御了承願います。
○大平委員長 これより会議を開きます。
学校教育法の一部を改正する法律案並びに公立高等学校の設置、適正配置及び教職員定数の標準等に関する法律案を一括議題とし、審査を進めます。
なお二法案に関連し、学校教育に関する件についても調査を進めたいと思います。
質疑の通告があります。これを許します。小牧次生君。
【次の発言】 私からそれに関連して一つ教えてもらいたいのですが、通信教育をやるということは、向学心から出たものもありましょうし、また世間にこれは高等学校を出たとか大学課程を履修したとかいう一つの資格、そういうステータスを認めてもらうということになるのだろうと思うのですが、昔専検とか高検とか……
○大平委員長 これより会議を開きます。
まず閉会中審査に関する件についてお諮りいたします。御承知の通り国会法第四十七条第二項の規定により、委員会は議院より付託せられました案件について、閉会中もなお審査することができることになっております。当委員会といたしましては、先ほどの理事との協議に従い、教育、学術、文化及び宗教に関する件、以上の案件につきまして、議長に対し、閉会中審査の申し出をいたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
【次の発言】 御異議なしと認め、さよう決定いたしました。
【次の発言】 次に請願の審査に入ります。
本日の請願 日程第一、昭和三十五年度公立文教施設予算に関する請願よ……
○大平説明員 今度内閣官房長官を拝命いたしました大平正芳であります。大へん微力でございますが、皆様の御指導と御鞭撻のもとに職務に精励いたしたいと思っております。よろしくお願いいたします。(拍子)
○大平政府委員 今回重ねて内閣官房長官を拝命いたしました。大へん微力でございますが、誠心誠意これに当たりたいと思います。よろしく御指導のほどをお願いいたします。(拍手)
○大平政府委員 総理大臣は、御案内のように、数日前から衆議院内閣委員会におきまして防衛三法案の審議にお出ましになる、そういうことになっておりまして、こちらの方があと口でしたので、私、不敏ながら参上いたしたわけであります。 それから、第二点の、各省行政と総合調整行政との間の限界を明確にしなければならぬという田中委員のお説には、全く賛成です。私どもは、各省の設置法というのは、それぞれの沿革、歴史を持っております各官庁の行政機能、行政の権能の限界を法律に定めたものだと思っております。しかし、設置法がこう定まっておるから、国内の実態もそのような方向にいかなければならぬとは思っておりません。国内の国民……
○大平政府委員 御指摘の水戸射爆場の問題につきましては、周辺の原子力施設の安全確保という立場から、ここ数年来、米軍側と公式または非公式に討議を重ねて参りました。当面の措置といたしましては、標的の移動とか、あるいは使用爆弾、飛行方向等を制限してもらうとか、降下速度を下げてもらうというような、演習方法の改善等につきまして米軍に申し入れて、その実現を見ておりますことは御案内の通りでございます。なお、原子力施設周辺に航空標識を設置する等の措置も講じて参りました。しかし、本件につきましては、なお、保安上の見地から、今後も一そう米軍と話し合いまして善処をして参りたいと考えております。
○大平政府委員 予算案は、御案内のように、去る一月十八日に閣議で決定いたしまして、直ちに印刷局において予算書の印刷に取りかかっておるわけでございますが、これに対する所要時間を精密に計算いたしましたところ、一月二十八日中に御提案申し上げる運びに間に合わそう、こういうことでございました。今仰せがございました通り、できるだけ早く提案して御審議をお願いするのが当然でございますが、全く技術的な理由でそのような運びになっておりませんので、御了承をいただければしあわせと存じます。
【次の発言】 仰せごもっともでございますが、一日も早く御提案の運びにいたしたいと鋭意努力いたしておる次第でございます。
○大平政府委員 お答えします。私の方の選考方針、内定方針は、従来とっておりました方針を大体において踏襲いたしております。私どもが吟味してみますのに、今までの方針は、その委嘱される機関の機能に対しまして適任であるかどうかということを基準にして考えられておるように思われるのでございます。今までの方針を大綱において踏襲し、かつ、時代が変わりますにつきまして、できるだけの配慮を加えて、その機能が活発に動くような工合に持っていかなければならぬと思っておる次第でございます。
【次の発言】 正確にどのくらいの割合になっているかは、調べました上、正確を期したいと思うのでございますが、相当程度技術官がおられ、か……
○大平政府委員 ただいまのお話にもありました通り、今月の二十四日をめどといたしまして、予算関係法律案の提出をするということで各省庁を督励して参りました。しかるところ、本年度は、御案内のように、所得倍増計画を中核とする法律案がたくさん出て参りまして、例年より五割方件数が多いという状況になりまして、せっかく督励いたしましたが、本日までに提出済みの法律案は、予算関係法律案百二十四件中七十五件でございます。現在印刷中で近く提案できるものが四件ございます。本日閣議で決定いたしまして提案の準備を急いでおります案件が二十七件でございまして、残るところ十八件ということになっております。この十八件につきましては……
○大平政府委員 ILO条約並びに関連法案は、今お話がございましたように、一カ月ほど前に御提案申し上げてあるわけでございます。この問題の御審議は、もとより国会の御管轄でございまして、政府から申し上げる筋ではないと思います。ただ、あえて、今柳田理事から、気持を言えというお話でございますので、申し上げますが、私どもは、柳田さんの言われる通り、ILO八十七号の批准ということは、国際的に見ましても、早くこれの成立をはかるのが筋だと考えておるわけでございまして、至上の目的をそこに置きまして、それを具現するためには、労使関係の現状からいきまして、また、ILO八十七号条約の精神から申しまして、この批准を全うす……
○大平政府委員 政府の方といたしましては、提出法案がただいま二百六件ございます。それで、はなはだ恐縮でございますが、きょうの閣議で災害対策基本法案、オリンピック関係の特別措置法案をきめさしていただいているような始末でございまして、ただいま提出法案のうち、両院を通過成立いたしておりますのは百件であるという状況でございます。本年は特に、御案内のように、所得倍増計画を中心に、法案が例年より約五〇%多く御審議をお願いしておるわけで、国会の方に大へんロードをかけて恐縮でございますが、ただいまの状況はこういう状況でございますので、衆参両院の御都合を聞きますと、この程度の会期が要るだろうというお申し出がござ……
○大平政府委員 お話ごもっともでございまして、今政府当局において鋭意検討中と承っております。大企業に対する租税特別措置等は、終戦後の荒廃から立ち直る場合におきまして、国民経済を維持する上において必要な限度においてやって参ったわけでございますが、しかしそういう役割を一応果たしたものから順次撤廃の方向に行っていることは御案内の通りでございまして、その時点におきまして緊要度の高いものから順次取り上げて参りまして、これを具体化して参るという方向に施策を続けて参りたいと考えております。
【次の発言】 仰せのように、もうそういう問題を取り上げなければならぬまた取り上げるべき段階にきたということにつきまして……
○大平政府委員 きのうの参議院の議運におきまして御質問がございまして、経営委員の人選についての御質問に関連して、ラジオの聴取料についてこれを廃止の方向に考えておるということだが事実はどうだ、という御質問がございました。私どもとしてはずっと以前から、NHKの財政状態から申しましてテレビがぐんぐん伸びておりますので、ラジオの聴取料についてはこれをだんだん安くする、あるいはでき得べくんば全廃していただくと非常に都合がいいがというような議論も内部にありまして、阿部会長御就任のときに私どもお目にかかりました機会に一応御相談申し上げたことは事実でございます。その際NHK側のお考えといたしましては、ともかく……
○大平政府委員 国際関係が大へん複雑になって参りましたし、また交通、通信等の発達によりまして、世界が非常に鋭敏になったと申しますか、そういう状況が国内にも波及し、波紋を呼んでおるというような状況におきまして、御指摘のように政府の情報活動が活発でなければならぬ、またそれの分析、利用に周到でなければならぬということは私どもも絶えず考えておるところでございます。しからばそういう政府の情報収集、分析、利用が満足な状態にあるかと申しますと、これまた御指摘のように、まだきわめて貧弱な状態にありますことも、率直に認めなければならぬと思っております。そこで、それでは中央情報局のような機構整備を考えておるかとい……
○大平政府委員 法案の提案準備につきましては、鋭意政府もやっておりますが、ただいまの目標といたしまして、二月の二十四日までに予算関係の法案は出したいということ、このことは議運にもあらかじめ御了承を得まして準備いたしております。若干おくれるものがございましても、今月中には全部出してしまいたい、こういう計画で進んでおるわけでございます。御注意もございますので、鋭意これからさらに鞭撻いたしまして、なるべく早くお手元に差し上げるように努力いたしたいと思います。
○大平政府委員 全く同感でございます。
【次の発言】 仰せのように、政府におきましても厳粛な反省を加えて、これからの施策に誠意をもって当たりたい決意でおる次第であります。
【次の発言】 御指摘のようにこれまで調査会から御答申をいただきまして、まだ実現に至っていない案件をも含めまして、その他必要と認める事項の御審議を願うために、今法案を用意いたしておりまして、近く御提案して御審議を願うことにいたしております。この審議会におきましては期間を一カ年と限りまして、早急に成案を得るという建前で御提案申し上げる用意を今いたしておるところでございます。
○大平政府委員 すでに申し上げました通り、内閣といたしましては、治安に対する最終の政治責任は内閣にあるという見解を持っておるわけでございます。
【次の発言】 ただいまの治安機関中警察制度につきましては、御案内のように、政治的に中立性を保障する制度になっておりますので、その限りにおきまして、政府は法律上の責任ある立場にはないという意味でございまして、何事が起こりましても、一般的な政治責任は内閣にあることは申し上げるまでもないと思います。
【次の発言】 大へん恐縮でございますが、行政委員会というのは何をおさしになっておりますか。
【次の発言】 一つの行政機関が、そのよっておる法律によって定められた……
○大平説明員 日米施設特別委員会と承知いたしておりますが、かねがね水戸の射爆場につきましては返還の要請をいたしておりますし、また、先方からも御回答をちょうだいいたしておったのでございますが、先月二十日の誤射事件に関連いたしまして、従来の状態のままで放置しておくことはできないと判断いたしまして、できるだけすみやかに返還を求めるという趣旨の御要請をいたしたわけでございます。
【次の発言】 代替地のことは、従来向こうからも要請がございますし、こちらも調査を進めておるわけでございまして、五日の申し出を契機にして起こった問題ではございません。五日の問題は、先月二十日の事件に関連いたしまして、このままの事……
○大平政府委員 今永田委員から御指摘がございました第一点は、災害に対する根本的な対処の態度でございますが、近来、御承知のように、財政力の充実と相待ちまして、災害がいわゆる原形復旧から漸次改良復旧に移行しつつあるということと、それから災害の事後の復旧と並行して、事前の予防に力を入れなければならぬというように、だんだんと中央、地方を通じまして、そういう精神とそういう組織が強化されてきておりますことは、御案内の通りでございます。 今度の御指摘の第二室戸台風にいたしましても、台風の観測、通路の予測、それの各方面に対する通報、そういう点につきましては、最新の技術を活用いたしまして、最善を尽くしたわけで……
○大平政府委員 はなはだ不敏でございますが、仰せのような趣旨に従いまして、責任のある答弁をいたしたいと思います。
【次の発言】 先般の本委員会における御質疑にも、そういう趣旨のものがございまして、それで、個人災害について国庫補助の形で復旧に協力するということは、辻原委員も御承知のように、従来は農地関係だけであったのです。その他の個人の損害につきましては、政府関係の金融機関を動員いたしまして、特別の金融措置、低利かつ長期の資金を供給することによりまして、復興のお手伝いをする、こういった建前でやってきたように承知するわけであります。従って、今政府が考えておりますことは、金融措置を拡充して参るという……
○大平政府委員 そのようなつもりでいたしたいと思います。
【次の発言】 仰せの通りでございまして、可能な限りの措置をとるべくせっかく努力いたしております。先般、この臨時国会に提案いたしました法律のほかに、七件御提案申し上げることにいたしましたし、すでに提案いたしておりまする各法案につきましても、六件にわたりまして政府修正を決意いたしまして、近くその手続を進めて参る所存でございます。仰せのような決意で、個々のケースにわたりまして、周到な配慮をいたしておるつもりでございます。
【次の発言】 その問題につきましては、本委員会におきましても、また、閉会中の協議会におきましても申し上げたわけでありますが……
○大平政府委員 今回災害対策のもろもろの特別立法の対象になっていないもので、その後に発生した災害につきましては、目下鋭意実情を調査中でございまして、この調査を待ちまして、その実態に即して特別立法の必要があるものにつきましては、次期国会において所要の措置をとる所存でございます。
【次の発言】 この前の本委員会におきまして、八木委員から御鞭撻を受けたわけでございまして、ただいままでの災害対策は、予防の面にいたしましても、復旧の面にいたしましても、漸次改善を見つつございますけれども、決して十分とはまだ申し上げられない状況でございます。特に御指摘をいただきました個人災害に対してどう対処するかという点は……
○大平政府委員 御指摘のように、綱紀の粛正が保たれねばならぬということは、政治の最大究極の目的でございます。しかるに、御指摘のように数々の汚職事件が跡を断たないということは、政治の信頼の上から申しましてもまことに遺憾でございまして、政府としてはいたく責任を痛感いたしております。私どもといたしましては、綱紀の粛正を国民に、また公務員に求める前に、求める主体になる政府自体が姿勢を正して臨まなければならないと考えまして、去年の秋から各省庁にお願いいたしまして、職場は清潔にすること、そして明朗な応待を、かつ迅速にしていただくことをお願いをしておるわけでございまするし、また公務員の処遇につきましても、き……
○大平政府委員 ただいま議題となりました十月下旬以後の災害について、本委員会の御決議の趣旨に沿いまして、政府といたしましては、次の三つの改正法律案を用意検討中でございまして、来年早々国会に御提案申し上げて御審議をわずらわす手はずを進めております。その一つは、昭和三十六年五月、六月、七月、八月及び九月の天災についての天災による被害農林漁業者等に対する資金の融通に関する暫定措置法の適用の特例に関する法律、その法律の一部を改正する法律案、それが一つ用意中でございます。その二つは、昭和三十六年五月の風害若しくは水害、同年六月及び十月の水害、同年七月、八月及び九月の水害若しくは風水害又は同年八月の北美濃……
○大平政府委員 ILO八十七号条約批准の問題は、ここ数年間の懸案になっておりまして、その懸案を一日も早く解決して労使関係が正常に行なわれますことは、国内的にも、また国際的にも非常に大事なことであると私ども考えております。労働大臣からは毎日のように、提案を急ぐように御要請を受けております。私どもといたしましても、今申しましたように、この懸案をできるだけ早く解決したいという願望におきましては人後に落ちないのでございますが、ただいままでの状況は、大原委員も御承知のような状況でございまして、そのような運びに至っていないことは非常に遺憾でございます。今国会になりましてこの案件をどのように処理するかという……
○大平政府委員 ただいま引用されましたように、委員会におきまして八木委員等から、同和問題全般にわたりまして御意見が開陳されました。その席で岸首相は、これらの意見に全く同感である、同和地区の現況を放置しておくことは民主政治の恥辱でありまして、党派を超越し、協力してこの問題の解決に努力する旨答えられたと承っております。われわれ全く同感でございまして、その認識と決意に基づきまして、鋭意努力をして参るつもりでございます。
【次の発言】 同和政策ということ、私の考えでは、同和政策という名称の政策――狭義の政策面だけを見ますと、予算の割合につきまして、御指摘のような点が指摘されると思います。ただ私どもは、……
○大平政府委員 お答え申し上げる前に、私どもの立場をはっきりさせていただきたいと思います。 元来、労使の問題は、民間の労働関係といわず、官公労関係といわず、労使間の話し合い、交渉できめるという労働慣行が成熟し、確立して参ることを期待いたしておるわけでございまして、政府が進んでこれに介入し、あるいは支配するということは、慎むべきものであると心得ておるわけでございます。 そこで、今のお尋ねの案件でございますが、三十日の深更になりまして、江田書記長以下社会党の幹部の方々がわざわざ私の宅までおたずねいただいたということは、事態容易でないし、また書記長以下皆様も大へん憂慮されて、よくよくのことであっ……
○大平政府委員 ただいまお話のような附帯決議がございますので、政府といたしましては当国会におきまして成案を得て御審議を願う予定のもとに、災害対策基本法成立直後から無慮三十回ないし四十回くらいの会議を事務当局で持っていただきまして、熱心に御討議をいただいて参ったのでございますが、問題が非常に複雑で、今の時点におきまして成案を得ておるというところまで参っておりません。しかし内閣といたしましても最終的にそれを取りまとめる基本方針をお示しいたしまして、副長官中心に乗り出していただいておりまして、予定よりは若干おくれておりますけれども、当国会に御提案できるように今鋭意努力中であるという状況でございます。
○大平政府委員 ただいま議題となりました臨時司法制度調査会設置法案について、その提案の理由及び概要を御説明いたします。 近時、訴訟事件の数がとみに増加し、その内容もきわめて複雑となってきたことに伴い、裁判官等の格段の努力にもかかわらず、訴訟遅延の現象はようやく著しく、今や看過することができない状態にまで立ち至っているのであります。しかるに、裁判官を志望する者の数は近時漸減の傾向にあり、必要最少限度の裁判官の数の確保すら困難な実情にあるのであります。従って、このような状態を放置するにおいては、訴訟遅延の解消は望むべくもなく、わが国の司法制度は、この面において、きわめて憂慮すべき状態にあると言っ……
○大平政府委員 ただいま最高裁から御答弁がありましたような趣旨に私どもも考えております。
【次の発言】 この調査会を内閣に置くことについて、先ほど御論議がございましたが、私ども内閣に置いて内閣がコントロールしようというような考えは持っていないのです。内閣の屋台を開放しまして、広く朝野の良識を集めて、司法制度の発展に資したいということに尽きるわけでございます。また、法曹界の実情から申しましても、非常に大きな期待を持たれておるように私ども承知いたしております。今問題の事務局長の人選ということが死命を制する大事なことだということにつきましても、飛鳥田委員と私は認識を一にするものでございまして、必ずし……
○大平政府委員 さようでございます。
【次の発言】 内閣は、原則として直属の機関を持たないようにただいままで運営されてきたわけでございまして、御案内のように、憲法調査会と国防会議だけが内閣の所管の機関になっておるのでございます。そこで、政府として、この司法制度の調査会の議が起こりましたときに、最初は、今御指摘のように、総理府にお願いしようということで参ったのでございますが、事司法制度の根本に触れる問題でございまするし、何とか内閣の方で心配をしてはどうか、こういうお話がございまして、方針を変更いたしまして、内閣に置くことにいたしたわけでございます。総理府に置く審議会と内閣に置く審議会というのは、……
○大平政府委員 労働省と厚生省、文部省、三省にわたりまして、それぞれ処置いたしましたが、労働省におきましては、大阪府の労働部の分室を現地に設けるというような措置とあわせまして、釜ケ崎における労働者は、その生活の環境等から見まして、公共職業安定所の利用におなじみが少ない、一般の日雇いの労働者に比べまして種々の困難がございますので、これらの地区の労働者の安定所利用を促進するために周知宣伝の活動、手配師利用求人者の調査指導を行なう一方、今申しましたように、労働部の分室を設置いたしまして、就業のあっせんを行なっているわけでございます。明年度におきましては、これら釜ケ崎地区労働者の就労の一そうの安定と福……
○大平政府委員 去年の夏から私どもは国会の方から御注意もございまして、今言われましたように法案の早期提出に努力、準備を続けて参ったわけでございまして、まず第一に法案の実体をなします予算案が、年内に成立するということが前提になろうと思いまして、各方面の御協力を得まして年内に編成を終わったわけでございまして、そのときに、去年の八月三十一日に御提出になりました概算要求には、それに伴う法律案要綱というものもあわせてお出しいただいておったわけでございまして、予算の査定が終わりましたと同時に作業にかかりまして、今鋭意作業中でございますが、今日ただいま現在におきまして国会に提出済みの法律案が三十七件ございま……
○大平政府委員 憲法調査会は、昭和三十二年の八月第一回総会を開きまして、発足以来昨年七月までのまる四年間にわたりまして、日本国憲法がどのようにして制定されたか、また、どのように実際に運用されているかにつきまして、審査を行ないました。そうして、昨年の九月から、そのような調査と審議の結果明らかとなりました憲法の問題点につきまして、憲法を改正する必要があるかどうか、憲法の運用を改善する必要があるかどうか、そのような必要がありとすればどのようにすべきであるかなどの点につきまして、検討、審議いたしております。 これらの調査、審議を行なうにあたりましては、委員の討議だけに終始することなく、必要に応じて参……
○大平政府委員 先国会で御審議をいただいて成立いたしました水資源公団は、今設立準備中でございます。そしてこれが設立されまして、水資源公団といたしましては、どういう水系にどういう聖業を担当して参るかという事業計画をきめる段取りになろうと思うのでございます。先ほど農林大臣が言われました通り、調査が進んでおります利根川水系あるいは淀川水系というものを、さしあたって水資源公団が着手していくようになるものと私ども思うわけでございます。木曾水系につきましては、利根川水系、淀川水系に比べまして、まだ調査が進んでおりませんで、これが開発調査が進みまして、事業のもくろみが立ちまして、これは水資源公団でやるべきだ……
○大平政府委員 経済、技術、科学が日進月歩でございまして、行政機構もそれに合わして改組をしていかなければならぬという案件がたくさんございます。しかし、それにもかかわりませず、行政機構を簡素化して能率化していきたいという趣旨で、今川島大臣が申し上げました通り、鋭意これが圧縮に努めておるわけでございます。先ほど問題になりました調査会の答申も、二カ年後にわれわれは権威ある答申を期待しておるわけでございまして、その間、そういう情勢に即応する政府の義務を後退してはいかぬと思います。従いまして、先ほど川島大臣が御答弁申し上げました通り、緊急やむを得ない、そういうものだけは、政府としてやらなければならぬ、こ……
○大平政府委員 御案内のように、古都圏整備法ができまして、この法律に基づきまして、人口の流入を伴う施設の新しい増設を防止したり、あるいはただいま十六地域あると承っておりますが、衛星都市と申しますか、新市街地の開発区域を指定いたしまして、そうして流入する人口をせきとめたり、あるいはそこに収容するというようなこともすでに始めておるわけでございますが、同時に最近におきましては、今御指摘がございましたような学校、研究所等の移転ということにつきましても実行の細目を検討いたしておるわけでございます。今御指摘の、新しい調査会を作りまして新しい構想で一つ進めたらどうかということでございますが、なるほど首都圏整……
○大平国務大臣 核実験禁止問題につきましては、御承知のように、それを行なう国がどの国であろうと、政府としては精力的にこれまで反対し抗議する態度を続けて参ったわけでございます。また同時に、日本の国内におきましても、各政党、各団体が鋭意アピールを続けてこられたわけでございます。 しかしながら、それにもかかわらず核実験が保有国によって行なわれているということは、私どものアピールに限界があると申しますが、保有国に対する影響力という点から見まして、なお足らざるものがあると思うのでございます。 そこで、先国会におきましても政府の方から申し上げました通り、やはり第一義的には核保有国自体が責任を持ってもら……
○大平国務大臣 先般の政府人事の更新に伴いまして、不肖私が外務大臣の重職を汚すことになりました。生来不敏の者でございますので、国民の丹精、先人の努力によりまして築き上げました日本の外交の信用を傷つけばしないかとじくじたる感じでおる者でございますが、委員長初め委員各位の格別の御指導、御鞭撻によりまして最善を尽くしたい決意でございますので、院の内外を通じまして終始御鞭撻、御指導を賜わりますようにお願い申し上げます。(拍手)
○大平国務大臣 ただいま議題となりました千九百六十年及び千九百六十一年の関税及び貿易に関する一般協定の関税会議に関する二議定書等の締結について承認を求めるの件につきまして、提案理由を御説明いたします。 一九六〇年九月から本年七月までジュネーブにおいてガットの関税会議が開催され、わが国もこれに参加し、米国、欧州経済共同体、スエーデン及びイスラエルと交渉いたしました。その交渉結果が本件両議定書に収録されております。また、欧州経済共同体との交渉においては、フランス及びベネルックスがわが国に対しガット三十五条を援用しているため、議定書の譲許は当然にはわが国との間で適用されないのでありますが、わが国と……
○大平国務大臣 就任以来経済外交のこれまでの経過につきまして勉強いたしておるわけでございますが、率直に申しまして、私の感じといたしましては、日本の経済外交はおそらく世界の中で一番困難な立場にあるというような感じがするのでございます。それは、今御指摘のように、国内経済の問題もございますし、世界の大勢として自由化の方向にあるということで、関税率を相互に引き下げていって自由な貿易を確保しようという世界の大勢に日本が乗って参る場合のわれわれが背負っておる重荷というものは相当なものだと思うのです。従って、非常に困難な問題であるということを感ずるのでございますが、しかし、今の世界の経済は、国際的な協力と申……
○大平国務大臣 非常に精緻な御審議を通じまして、私どもの方の不用意な誤りを御指摘いただきまして、まことに痛み入るわけでございます。国会に提出申し上げる文書につきましては十分の検討を加えまして正確を期さなければならぬことは仰せの通りでございまして、私ども今後一そう戒心を加えまして、そのようなことがないようにいたしたい決意でおりますので、御了承いただきたいと思います。
【次の発言】 今御指摘されましたように、従来たび重なる過誤がございまして、まことに申しわけなく、つつしんで陳謝いたします。今後、厳重に戒心を加えまして、このようなことのないように精一ぱい努力いたします。
○大平国務大臣 請求権ということは、請求権と俗に言われておりますけれども、これは国際法上一つの要求でございまして、相手方がそれを承知して初めて実体を持ってくる、実体というか、権利化すると思うわけでございます。従って、韓国側の言う請求権というのは、韓国側の要求というものだろうと思うのです。わが国の方でそれを承知したときに初めて請求権になるというように私どもは見ておるわけでございます。 それで、池田・朴会談におきまして、法的根拠のあるものという了解がございます。それで、韓国側の方は、今御指摘の要求の中に、これが法的根拠があるのだという御見解をお持ちになっておられると思うのであります。それから、当……
○大平国務大臣 私は、去る九月十五日より約三週間にわたりまして、国連の第十七回総会に出席いたしますとともに、パリにおいて開催されました在欧公館長会議に出席し、かつ米英両国並びにEEC加盟の各国を歴訪いたしまして、これらの諸国の外交首脳者と意見を交換して帰って参りました。その概要を御報告申し上げます。 国連におきましては九月二十一日に一般演説を行ないまして、世界が当面する諸問題につきましてわが国の見解を表明いたしたのでございますが、その内容につきましてはすでに御存じと思いますので、省略させていただきます。ただ、国連に出席いたしまして感じましたことは、世果の平和維持機構としての国連をますます強化……
○大平国務大臣 第一の点でございますが、ソ連側の累次の意見の御表明にもかかわりませず、キューバに新しい攻撃用のミサイル基地が建設を急がれておるということに対して、米国並びに米州機構が、これは平和に対する重大な脅威であるという判断に立ちまして、今回のような措置をとらざるを得なかったということにつきまして、私どもは十分理解できるところでございます。 第二の、日本政府としてどう考えるかということでございますが、日本政府といたしましては、もとより、世界の平和が維持されなければならないし、紛争が起こった場合に、これは国連を通じて平和的に解決されるということを希求する方針に変わりはないのでございまして、……
○大平国務大臣 御指摘のように、安保理に対しましては三つの決議案が出ておりまして、安保理事国十一のそれぞれの立場からの討議はあったと思います。ただ、その状態がさらに進展しない間に事務総長のあっせん活動が始まりまして、今、御案内のように、それが続行中であると聞いております。従いまして、事務総長がどういう権限で今お働きになっておるかは、まだ安保理がそれを授権するという措置をとっておりませんので、おそらくは、ウ・タント事務総長は、今あっせん中のことが一応めどがつきますれば、安保理事会に御報告をされる手順になるのではなかろうか、そこで国連としての権威ある措置が確立されるという手順になって参るのではない……
○大平国務大臣 日韓の間の交渉は両政府の代表で予備折衝という形で続行されておりますことは御案内の通りでございます。それで、金部長と私が会いましたのは、予備交渉に側面的に協力するということでございます。第一回、先月お目にかかりましたときには、日韓交渉というものについて相互の理解を深めて参るという意味で、一般的な話し合いをいたしたわけでございます。第一回の会談によりまして、双方の考え方、立場、そういうものにつきまして相当程度理解が深まったと考えております。一昨日行ないました第二回目の会談におきましては、先方から問題になっている懸案につきましてあらましの考え方が示されたわけでございまして、私は、そう……
○大平国務大臣 日米通商航海条約につきまして、改定の必要があるかどうかということにつきましては、前々から政府部内で検討をいたしておるわけでございます。問題は、条約面の改定問題とあわせて、運用面につきましても、過去十年間の経過を十分振り返り吟味してみる必要があろうということで、部内において今検討中であるという状況です。
【次の発言】 日米通商航海条約は、田中委員御承知のように、日米間の経済関係の基調をなしておる大事な条約でございまして、先ほど申しましたように、その条文の上からはもとより、運用面につきましても検討を重ねておったわけでございまして、今御指摘のように、十月末日をもって意思表示をする期限……
○大平国務大臣 今御指摘がございましたアメリカの対外援助につきましては、対外援助法を軸といたしまして、米国側におきまして計画をきめ、これを予算化することになるわけでございまして、ただいま米国政府として検討中と承っておるのでございまして、今お尋ねのような点について、どのようになって参りますのか、ただいま私どもの手元で、これを精細に把握をいたしておりません。しかし、これのアメリカ側の検討につきまして、私も十分関心を持ちまして、これをトレースして参りたいと思っております。
【次の発言】 もとより交換公文を交換いたしました政府といたしましては、重大な関心を持つばかりでなく、本件を対象といたしまして、十……
○大平国務大臣 アメリカ局長から答弁させます。
【次の発言】 これは返済協定によりまして、ガリオア・エロアによる援助資金は日本政府がアメリカ政府にお返しするわけでございます。そしてアメリカの国庫に入りまして、アメリカが所定の手続を経て対外援助に使うということでございまして、その限りにおきましては、横山委員がおっしゃる通り全的にアメリカの責任で、権限でおやりになることでございます。私どもからそれをどこに使え、かしこに使ってくれということを言う資格はないわけでございます。ただアメリカの国会からアメリカ政府に与えられた権限で歳出権限が与えられた場合に、それをアメリカ政府がどの地域にどのようなプロジェ……
○大平国務大臣 御案内のように、過去十年間日韓交渉は断続して参ったわけでございますが、去る三月の外相レベルの折衝におきまして、彼我の間に請求権をめぐる問題で相当の開きがあるということは双方とも確認し得たわけでございます。その後、政府といたしましては、杉代表と先方の裏代表の間で、この次の会談はいつどういう姿のものにしようかという話し合いが進められて参っておりましたが、ようやく最近の機会に予備折衝を持とうということになったわけでございます。今までの折衝の過程を見てみますと、今御指摘の請求権問題というものが最大の障害になっておるということは御指摘の通りでございます。この問題につきましては、昨年の十一……
○大平国務大臣 そういうことを念頭に貫いて会談を進めていくつもりでございます。
【次の発言】 政府としては常に念頭に置いてやって参ります。
【次の発言】 きのう木原委員の御質問にお答えいたしました通り、いろいろの懸案につきまして話し合いを進めて、かりに妥結いたしました場合、そのの実態に応じて方式をきめるべきものだと思うわけでございまして、あらかじめこういう方式でいくのだというように私どもはきめているわけではございません。
【次の発言】 私どもといたしましては、今のもろもろの懸案の納得のいくような妥結をはかりたいということが今念頭にあるわけでございまして、これが妥結をいたしました暁、それをどうい……
○大平国務大臣 総理大臣が申されたのは、ケネディ大統領の発言を受けた日本としては、日本がみずからの自主的な立場で考えるべき問題だという趣旨でございますが、私は、この御発言を受けたときに、このように感じたのでございます。アメリカ政府が従来中共政権に対して警戒しておりましたことは、黒田委員も御承知の通りでございます。最近のキューバ問題あるいは中印国境問題等における電動を通じましても、警戒の度を深めておったことは理解にかたからぬところでございまして、アメリカ大統領としてああいう発言をされたことは、別に不思議なことではないと思うのでございます。ただ、問題は、われわれ日本の立場でございますが、日本は、御……
○大平国務大臣 核兵器の持ち込み、あるいは日本自身の核武装ということは、日本政府は考えていないということは、たびたび国会を通じて鮮明にいたしておるところでございます。従いまして、いかなる種類の核兵器であろうと、日本国内に持ち込みは許さないということで進んでおるわけでございますので、それは政府を御信頼いただきたいと思います。
【次の発言】 アメリカを信頼しておるという一言に尽きます。
【次の発言】 安保条約は、日米双方真剣に討議された結果できた条約でございまして、双方ともこの条約に忠実でなければならぬわけであります。従って、あの条約に書かれておる文言については、アメリカ政府も責任を持つし、日本政……
○大平国務大臣 一月九日に駐日米国大使から口頭で、原子力を推進力とする潜水艦の寄港ついて御相談がございました。その際には、いま御指摘のように、アメリカ側はこうこういう理由で日本に寄港を要請するんたというようなことは、一切ございませんでした。ただ単に原子力を推進力とする潜水艦の寄港について御相談があっただけでございまして、何らの理由づけは私は聞いておりません。 それから、原子力基本法で平和利用の目的が厳粛に宣明されておりまするし、日本の国の原子力の開発利用というのはこれに準拠して行なわれることは当然だと思うのでございます。先ほど総理からもお話がございましたように、原子力潜水艦の問題というのは、……
○大平国務大臣 ただいま議題となりました日本国とグレート・ブリテン及び北部アイルランド連合王国との間の通商、居住及び航海条約及び関連議定書の締結について承認を求めるの件につきまして、提案の理由を御説明申し上げます。 日英両国間の戦後の貿易関係は、最恵国待遇の保障がないまま毎年更新される貿易取りきめによっていましたが、政府は、両国間にガット関係を設定し、最恵国待遇を相互に保障することの重要性にかんがみ、英国によるガット第三十五条の対日援用の撤回を実現することを眼目として、両国間に新たな通商航海条約を締結するための交渉を昭和三十一年以来行なって参りました。この交渉は、当初貿易条項の取り扱いについ……
○大平国務大臣 何千万ドルかの仮定の数字がありまして、それが五億ドルになったのはずいぶんふえたじゃないかということでございますが、先ほどの戸叶先生と総理とのやりとりの中にもございましたように、経済協力と請求権とは全然別問題である、五万ドル云々は請求権に依拠した数字ではないということをまず大前提として御了解いただきたいと思います。 それから、先ほど総理の言われましたように、請求権の問題を法律的根拠によりまして片づけることが一番公明であり、それが最善の道であることも私どもよく承知いたしております。従いまして、そのような努力をいたしたわけでございます。たびたび国会を通じても御説明申し上げておる通り……
○大平国務大臣 英国の国会におきましては十二月に批准を終えていると聞いております。
【次の発言】 日英通商航海条約締結交渉は、御案内のように、昭和三十二年からやっておったわけでございまして、英国のEEC加盟を前提としたものではございません。また、協定の内容にわたりまして、英国のEECに加盟するかしないかということには一切関係がないわけでございまして、従って、運用上も支障が起こることは一切ございません。
【次の発言】 EECが閉鎖的になるか開放的になるかという見方でございますが、EEC自体は、私どもとしては、その内在的な必要からも開放的な方向に行くものと思います。現に、ただいままでの経過から見ま……
○大平国務大臣 全体の人口ですか。
【次の発言】 去る六月二十日の住民登録実施以来、十一月十五日現在、登録総人口は二千六百二十七万八千二十五名、世帯数は四百六十三万八千二百二十三と発表されております。
それから、就業人口は、一九六一年で全産業人口九百七十八万九千人でございます。農林業が七百八十一万三千人、七九・八%、非農林業就労人口は百九十七万五千人で二〇・二%となっております。
産業別の国民総生産は、一九五五年の基準実質価格を単位といたしまして、第一次産業が四百九十四億一千ウォン、第二次産業が二百五十三億一千ウォン、第三次産業が四百八十三億二千ウォンになっております。
失業者は、現在の……
○大平国務大臣 平和問題に関連いたしまして軍縮一般の問題が非常に重要な課題であるということは、私どもも承知いたしております。それで、現在軍縮問題に対する接近の仕方は、核実験停止協定をつくり上げるということがさしあたっての軍縮問題へ接近する課題であるというように考えております。また、この領域が、希望の持てると申しますか、軍縮問題の手がかりとしてばかりでなく、核実験停止それ自体について争点がはっきりしてきておるということでございますので、この問題についてまず煮詰めて、それで幸いに協定ができるということになれば、それは軍縮一般の問題に対する大きな前進になると思うわけでございます。今の軍縮問題に関連し……
○大平国務大臣 一昨年の小坂・ラスク会談のとき話題になったということは承っております。その当時はまだ時期が熟しないんじゃないかというような話であったと承っておりますが、今回の申し入れば、一月九日、外務省でライシャワー大使から私に口頭で御相談があったということでございます。
【次の発言】 日米安保協議委員会ではこの問題は取り上げませんでした。
【次の発言】 そうです。
【次の発言】 その後原子力を艦船の推進力として利用していく傾向かだんだん見えて参りまして、と同時に、原子力潜水艦自体も大西洋水域、太平洋水域のたくさんの港に寄港するという実績がございまして、そしてそれが何らかの事故を招来していない……
○大平国務大臣 最近の韓国における振幅の激しい政治的な動揺につきましては、私どもの方へ入っておる情報は、一般のマスコミに掲載され、報道されておる域を出ておりません。私どもとしては、ただいま、できるだけ広く情報の収集をやりたいと思いまして、せっかく努力中でございます。従いまして、今後の韓国における政局の推移ということにつきましては、にわかに判断がいたしかねる状況にあるわけでございまして、確たる見通しというようなものにつきましては、十分のインフォメーションを取り寄せて、慎重に分析判断してみたいと思っております。
【次の発言】 その管掌する仕事に関連して各局がやっておるわけです。
○大平国務大臣 先般IMFの勧告がございまして、日本政府としては八条国に移行するという方針であることを内外に宣明いたしたわけでございます。これは、先進国の間で貿易と為替の自由化を通じて貿易の拡大をはかろうという潮流が見られますし、また、わが国が通商の機会をできるだけ多く求めて参ります上においては、この潮流からはずれて行動するということは日本の不利益になりますので、そういう決意を固めて内外に明らかにしたことは御承知の通りでございます。もっとも、これからの世界の経済を見る場合に、今申しました自由化の大勢というのは、いわば主として先進国との間の問題でございまして、後進国との間におきましては、国連にお……
○大平国務大臣 去年の秋池田総理が訪英いたしました際に、マクミラン首相の訪日を日本政府として要望申し上げたわけでございますが、その後マクミラン首相の訪日は時間がとりにくいということでございまして、先方が首相の名代としてヒューム外務大臣を差し向けるということになったわけでございます。特別に日英間に交渉する案件はございません。日英間の親善、相互理解に資したいということでございます。
【次の発言】 日英間の貿易関係は、御承知のように、去年も大幅な伸長を見まして、EEC諸国の伸びに比較いたしまして日英間の伸びの方がもっと大幅なものでありましたことは、戸叶さんも御承知の通りでございます。今回、六カ年交渉……
○大平国務大臣 内閣が国会を通じて表明いたしました日韓交渉に対する態度というのは、終始一貫いたしておると思うのです。民政移管ということが交渉の条件であるというようなことは一切申し上げておりません。私どもは、先方が宣明いたしておりまする民政移管ということが一日も早いことを希望いたしております。その時期、手順等につきましては今なお問題がありますことは承知いたしておりますけれども、先方も民政移管という旗をおろしたとは承知いたしておりません。が、しかし、これは、この政府は非民主的じゃないかという御批判にこたえてそう申し上げたわけでございまして、交渉自体は合法政権とやっておるわけでございまして、民政移管……
○大平国務大臣 新聞を通じてそういうことは承っておりますけれども、まだ公にワシントン政府あるいは駐米大使館からの通知に接しておりません。
【次の発言】 さようです。
【次の発言】 当然そういたしたいと思っております。
【次の発言】 軍艦ばかりでなく、商船につきましても、絶対安全ということはなかなかむずかしいことだと思います。したがって、原子力を推進力といたしておりまする潜水艦につきましても、いろいろな事故が過去において起こりましたし、今後も絶対に起こらないという保証はないと思います。問題は、原子炉というものの安全性が一体どういったものであるかということにつきましては、特別の関心を持ちまして、で……
○大平国務大臣 御指摘のように、F105機は核、非核両用の能力を持っております。しかし、そういうキャパシティーを持っておるからといって、核兵器を搭載するということは、先方もそういう考えを持っておりませんし、私どももそういう場合はこれに応じないということは、従来からたびたび先方にも申してございまするし、先方もよく了承しておるわけでございます。したがいまして、いまお尋ねのように、事前協議の対象になるというふうには毛頭私どもは考えておりません。
【次の発言】 さよう心得ております。
【次の発言】 さよう承知しております。
【次の発言】 原子力潜水艦の場合は、私もたびたび本委員会を通じて申し上げており……
○大平国務大臣 ただいま議題となりました日本国とアメリカ合衆国との間の領事条約の締結について承認を求めるの件につきまして、提案理由を御説明いたします。 わが国は、アメリカ合衆国との間に領事に関する事項を規定するための領事条約の締結につき、かねて交渉を行なってまいりましたが、先般最終的に妥結を見、昭和三十八年三月二十二日、東京において私とライシャワー米大使との間でこの条約の署名が行なわれた次第であります。 この条約は、本文二十七カ条からなり、これに条約と不可分の議定書が付属しております。その内容は、派遣国が接受国において領事財産について享有する特権・免除、領事官が接受国内で享有する特権・免除……
○大平国務大臣 西村さんも御承知のとおり、海外移住審議会の御答申を尊重いたしまして、その答申の線に沿いまして、とりあえず予算関係法案として事業団法案を御提案申し上げたわけでございます。それで、審議会の御答申を、移住基本法と申しますか移住法と申しますか、そういう中にどのように取り入れるか、そしてその表現はどうすべきか等につきましても、目下鋭意関係省と協議いたしておるわけでございまして、お約束申し上げたとおり、次期国会に提案の予定で進んでおるわけでございます。なぜおくれたかと申しますと、事業団法は予算との関係があるし、予算の編成自体が事業団法成立との関連におきまして先行して措置してまいらなければな……
○大平国務大臣 ただいま照会中のはまだ参っておりません。
【次の発言】 まだ何日ともきまっておりません。
【次の発言】 しょっちゅういたしております。
【次の発言】 できるだけ早くと先方も言っておりますから、遠からず来ると思います。
【次の発言】 そういうお話は一切聞いておりません。
【次の発言】 商船の入港問題などということは全然聞いておりません。したがって、いま問題になっておる原子力潜水艦の寄港問題と全然別個の問題だと思います。
それから、アメリカに照会中の資料でございますが、再々にわたって催促しておりますので、遠からず参るものと思います。
○大平国務大臣 最近、近来の移住の実績がきわめて不振の状況にあるということは周知の事実でございまして、各方面からの指弾を受けておるわけでございますが、そして、このことに対しまして、この前の委員会で私がお答え申し上げましたように、まずこれは、移住会社あるいは海協連の諸君の責任を問いあるいはそれを究明してまいるということではなくて、むしろ移住行政の主体になっておる政府が深い反省の上に立って事態の好転の基礎をつくらなければならぬということを方針とすべきだと存じまして、外務省の関係の皆さん、各省移住関係の方々に、まず政府が反省してやり直そうではないかということをお伝え申し上げて、皆さんの理解を得ておる……
○大平国務大臣 ヒューム外務大臣の御来日の機会に、中共貿易、中国貿易と申しますよりは、対共産圏貿易につきまして、先方の見解が述べられたことは事実でございまして、大体の考え方は、ココムとかチンコムとかいう国際的な規制に触れなければこの地域との貿易は進めてしかるべしというような御意見であるかのように拝聴いたしました。私どもは、イギリスの立場としてそういう考え方を持たれておることをよくわかるわけでございます。しかし、私どもの立場としては、従来内外に申し上げておりますように、政経分離の原則に立ちまして可能な限り貿易は進めて参るという方針で終始やってきておるわけでございます。同時に、わが国としては、自由……
○大平国務大臣 御指摘のような方向でできるだけ努力してまいりたいと思います。
【次の発言】 非常に不敏にいたしまして、私はいま御指摘のような問題について的確にお答えする能力がないわけでございますが、先方の政府といたしまして、案ずるに、クルゼイロの安定ということが非常に大きな課題であると思うのでございまして、先方でクルゼイロ資金を開放いたしまして移民に動員するというような措置をとること自体、ブラジル政府としてはたいへんな問題じゃないかと思うのでございます。公定レートを堅持して、それにさや寄せすべくあらゆる施策を集中しておると思うのでございまして、まっこうからブラジル政府の金融政策というものと背馳……
○大平国務大臣 ただいま議題となりました通商に関する一方日本国と他方オランダ王国及びベルギー=ルクセンブルグ経済同盟との間の協定を改正する議定書及び一方日本国と他方オランダ王国及びベルギー=ルクセンブルグ経済同盟との間の貿易関係に関する議定書の締結について承認を求めるの件につきまして、提案理由を御説明いたします。 わが国が昭和三十年ガットに加入した際、オランダ、ベルギー及びルクセンブルグのベネルックス三国がわが国に対しガット第三十五条を援用して以来、これら三国は、わが国の産品に対して差別的な輸入制限を行なってまいりましたので、その是正をはかるために昭和三十五年に現行の通商協定の署名を行ないま……
○大平国務大臣 お求めによりまして、今日までわがほうの照会に対しまして先方の答えがありましたものを取りまとめて出したわけでございまして、森島委員の御希望するところは、政府の意見でなくて、客観的に日米間の照会によって入手し得たものということであると思いますので、私といたしましては、この資料に関しては政府の主観をまじえずに客観的な事実を御報告するというように指示いたしまして、つくり上げたものでございます。
【次の発言】 森島さんから御要請がございまして、私どもとしては可能な限と忠実に資料を取りそろえて御提出申し上げたわけでございまして、たいへんいまのおしかりは私は心外だと思うのでございます。私ども……
○大平国務大臣 ちょっと補足いたしますが、経済協力の分野と移住政策とを区別してお考えをいただきたいと思います。 経済協力は、世界の貿易構造が変わってまいりまして、単なる物資の売り買いだけではなくて、非常に広範な協力関係を打ち立てないと貿易そのものもできないような状況になってきておりますので、資本の援助、技術の援助、あるいはあなたの言われるセットとしての企業の移植、そういったことを考えなければならぬ。この仕事は私どものほうでも経済協力局が担当いたしておるわけでございます。これは移住政策とカテゴリーを別にいたしまして政府のほうでやっておるわけでございます。これには、もとより、各地域の状況によりま……
○大平国務大臣 私が就任いたしましてからまだ見るべき所要人事を中南米にいたしていないのでございますが、私といたしましては、今後起こるであろう人事につきましては、中南米諸国に対し愛情を持ち、またラテンアメリカ諸国民に理解を持ち、またそれに十分の交渉能力を持たれた方々を、これは公館長ばかりでなく館員につきましても起用してまいるようにいたしたいと思います。
【次の発言】 さよう心得て処置いたしたいと思います。
【次の発言】 西村委員の仰せのとおりでございまして、事業団というものが広く民間各団体の協力を求めなければ、移住事業が推進できないことは当然でございますし、また、進んでその御協力を願うように、可……
○大平国務大臣 ただいま議題となりました所得に対する租税に関する二重課税の回避及び脱税の防止のための日本国とマラヤ連邦との間の条約の締結について承認を求めるの件につきまして、提案理由を御説明いたします。 政府はマラヤ連邦との間で所得に対する租税に関する二重課税の回避及び脱税の防止のための条約締結交渉を昭和三十七年四月以来行なってまいりましたところ、今般交渉が妥結を見るに至りましたので、去る六月四日クアラ・ランプールにおいて、わがほう在マラヤ連邦大隈大使とマラヤ側タン・シュー・シン大蔵大臣との間で署名を行なったものであります。 この条約は、十八カ条からなり、従来わが国がアジア諸国との間に締結……
○大平国務大臣 いまアジア局長から先方の最近の要求についてお話がございましたけれども、これが日本の国会で問題になっておるということが先方にどういう影響を与えますか、ちょっと私も心配になるのでありますけれども、ただ、私どもとしては、前々から、この問題について日本としてなし得ることというのは、そんなに大きな金円で御心配することはむずかしかろうということは、私の前任者もやっておられたわけでございます。ゼスチュア、オブ・アトーンメントという以上は、それにふさわしいサイザブルなものが一応頭の中で考えられるわけでございますので、そういう範囲内で何とか処置して、将来に向かってシンガポールとわが国との間の友好……
○大平国務大臣 いまアジア局長が申し上げましたとおり、ただいままでのところ、大きな成約を見たという事実を私どもは承知いたしておりません。ただ、考え方といたしまして、経済協力を後進国に進めてまいるという姿勢は、政府は終始積極的な姿勢をとっておりますことは御案内のとおりでございまして、私どもは、韓国は別だというようには決して考えておりません。リーズナブルな成約でございまして、わが国にもそれをファイナンスする力があれば、それを進めてちっとも差しつかえいと思っておりますが、ただいまのところ、実績はたいしてあがっていないということでございます。 ただいま細迫先生の御指摘でございますが、日本の資本、技術……
○大平国務大臣 ただいま議題となりました結社の自由及び団結権の保護に関する条約(第八十七号)の締結について承認を求めるの件につきまして、提案の理由を御説明いたします。 結社の自由及び団結権の保護に関する条約は、一九四八年七月九日に、国際労働機関の総会の第三十一回会期におきましてサンフランシスコで採択されたものでございます。 この条約は、その前文にもありますとおり、国際労働機関憲章が、結社の自由の原則を労働条件の改善、平和の確立等の手段であるとしていることにかんがみ、この原則を国際的規制のもとに確保することを目的として作成されたものであり、条約に規定された内容は、団体の設立及び加入の自由、団……
○大平国務大臣 今平岡委員が言われるように、政府としてもただいままでの経済外交の進め方といたしましては、EECを統一体として交渉をすることよりも、欧州各国との二国間の問題で処理して参るということを原則にいたしております。英国との間には、御承知のように通商航海条約が署名になっております。フランス、ベネルックス三国、イタリア等とは、そこの所在の大使館を通じまして直接折衝いたしておりますばかりでなく、東京におきましても先方からの来訪を得まして、ベルギー等につきましては去年の暮から日伯間の問題の処理に精力的に当たっております。従いまして、日本政府の当面の姿勢は、今御指摘がございましたように、二国間に重……
○大平国務大臣 基本的な考え方といたしましては、わが国のような貿易国は、関税率はできるだけ低いほうがいいという考え方を持っておるわけでございまして、関税の引き下げ問題が取り上げられたことに対しましては、相当の期待を持って、これに対しては前向きの態度で処置しようということにつきましては、各省何ら異存はございません。 第二点として、しかし日本として、特にこの会議で主張し、かつ各国の了解を求めて推進しなければならない点は何かと申しますと、御案内のようにガット三十五条の援用国がまだ若干残っております。すでにこれを撤廃いたしました諸国におきましても、まだ数量的に、日本からの輸入品に対する制限を過渡的に……
○大平国務大臣 外務省設置法の一部を改正する法律案の提案理由を御説明いたします。 この法律案は、大臣官房に国際資料部を新設してその所掌事務を定めるとともに、外務省の職員の定員を改正するものであります。 まず、大臣官房国際資料部の新設について御説明いたします。 外交政策を効果的に推進いたしますためには、国際情勢の的確な把握がその前提となることは申すまでもありませんが、最近の国際間の動きはますます相互の関連性を強めており、地域的に見ましても局地的な事件がたちまち国際間の重要問題に発展いたします一方、政治、経済、軍事、文化等の部門別に見ましても、これら各部門における各国の活動はいずれも相互に密……
○大平国務大臣 一月九日に在日米国大使から御相談がございました。格別に強硬な態度であるとかなんとかいうものではございませんで、石橋さんも御承知のように、現在の安保体制のもとでは、先方がそういう意思を持って日本に寄港するということになりますると、有権的に断わる立場ではないわけでございます。また、同盟国として安保条約を運営いたしております以上は、日本の立場としても、礼儀としても、断わるというようなことは穏当ではないと思います。しかし、本来事前協議の対象になっていない本件についてアメリカから事前に御相談があったということは、おそらくは日本が史上唯一の原爆被爆国として、国民が原子力につきまして異常な国……
○大平国務大臣 太平洋艦隊にいうところの原子力潜水艦が配置され、その構成の一部分をなしておるということでございます。そこで、わが国といたしましては、現行条約の建前から申しましてはもとよりのこと、日米間の同盟関係の精神によりまして、それらの艦船がわが国の水域に入って参るということは、きわめて自然なことと思うのでございます。ただ、御指摘のように、安保条約の建前で事前協議の対象になるようなことでございますれば、もとより両国間の協議にかかることでございますけれども、私どもはそう解釈いたしておりません。そして事前協議にかかるような問題につきましては、先方もそういう意図が毛頭ないということを再三申し越して……
○大平国務大臣 まだその基礎になる核停交渉が停頓状態にございますので、具体的に今考える段階ではないと思います。われわれの基本的な立場は、御案内のように、有効な核停協定なるものが成立するということを希望いたして、おりまするし、同時に、そういう雰囲気をつくるべく政府としてもこれに協力姿勢をとっておるわけでございますから、日本に考えてくれないかという御要請があるような状態は非常に世界平和のために望ましいことだと思うのでございます。そういう前提に立って考えた場合に、あなたが今御指摘のように、いろいろ設置の環境条件、管理、いろいろ問題があると思いますけれども、そういう点は私もはっきりいたしませんが、核停……
○大平国務大臣 仰せの通り、ソウルに日本の代表部が置かれてないということは、非常に不便でございまして、私ども、終始、相互主義に基づきまして、ソウルに代表部を置くことを認めるように韓国側に要請いたしております。遺憾ながら今日まで向こうの同意を得るに至っていないのでございます。去年の三月、小坂前大臣と崔徳新外務部長官との会談の際、先方にこの要請を小坂大臣がされましたところ、ただいま国交正常化の話が進んでおる、今代表部を置くということになりますと、韓国民に与える影響といたしましては、何か正常化の話が延びるのではないかという印象を与えはしないかとおそれるので、国交正常化を早めて、正常化のあとにしたいと……
○大平国務大臣 今総理大臣から御答弁がございました通り、艦船の推進力として原子力を利用するということは、その後だんだん普及いたしております。その普及の過程を通じまして、これによって安全上問題があったということは聞いていないわけでございます。現にノーテラス型の原子力潜水艦が、欧州各国におきましては英、独、白、伊、それから豪州等寄港いたしておるようでございますが、問題があったということは聞いていないわけでございます。今総理大臣からお話がありました通り、安全上特に注意すべきことがあるかないか、そういった点を今検討いたしておるわけでございまして、そういうことに支障がない限り、寄港に支障はないものと考え……
○大平国務大臣 きのう本席から、今問題になっております原子力を推進力とする潜水艦は核装備をしていないということをはっきり申し上げたわけでございまして、御了承いただきます。
【次の発言】 やはり、きのうの答弁でも申し上げましたように、ポラリスの潜水艦が入るということになりますと事前協議の対象になりますから、これは別の問題でございまして、今問題になっております潜水艦はそういう核装備をしたものではないということでございますので、問題を一般化されないように、限定されて御質疑をいただきたいと思います。
【次の発言】 小松委員も御案内のように、先進各国の最近の傾向は、貿易の自由化と関税の引き下げを通じまし……
○大平国務大臣 平和条約を基礎としてやっておりますことは、お話の通りです。
【次の発言】 平和条約第四条は請求権の処理をすることにいたしておりますので、請求権の処理は、この四条にうたわれた処理、始末をつけるということを目標にいたしまして続けておるわけです。
【次の発言】 さようです。
【次の発言】 四条にいう請求権の処理は、いかにしてなし遂げなければならぬ仕事でございます。私が申し上げましたのは、請求権の問題を請求権を通して解決するということは、法律的にも事実の立証の上からも困難であるということでございますので、経済協力の方法によって、経済協力をすることによりまして、その結果、四条の処理、請求……
○大平国務大臣 ただいま大蔵大臣が言われた通り考えております。
【次の発言】 これは通商関係だけでなくて、航海、事業活動、投資等、経済活動の全面にわたりまして安定した基盤をつくろうという意図のもとに行なわれたものでございまして、今、総理大臣が言われましたように、ガット三十五条の援用撤回ということを約束してもらいました。ただ、今加藤委員がおっしゃったのは、それでは完全な輸入制限の撤廃になっておるかという御質疑だと思うのでございますけれども、現在まで対日制限品目は、英国は百八十ございました。それが今回の約束によりまして十八に減っております。しかしながら、ほかにわが国として自主規制の約束をいたしてお……
○大平国務大臣 別に積算の根拠があるわけでございませんで、隣邦に対しまして、わが国の財政能力、対外支払い能力を勘案いたしまして、この程度が可能であろう、また適当であろうという判断でいたしたわけであります。
【次の発言】 積算の根拠はございません。
【次の発言】 わが国の生産物と役務でございます。
【次の発言】 平和条約第四条は、日韓の間で請求権の取りきめをやるということをうたってあるわけでございまして、日本が韓国に対しまして経済協力をするということとは無関係でございます。
【次の発言】 そのこと自体は、今申し上げました通り無関係でございます。ただ、そういうことをやることによって、第四条の請求権……
○大平国務大臣 御案内のように、ニュージーランドは、豪州と並びましてわが国最大の顧客でして、一人頭の日本製品の輸入量は一、二を争っておる顧客でございます。なお、石田さんも御承知のように、去年の十月にはニュージーランドとの通商協定改定議定書が発効いたしまして、三十五条の援用も撤回になったことも御承知の通りでございまして、アサヒ・イブニング・ニュースがニュージーランド特集号を御編集になるという場合に、先方から総理大臣、それから貿易大臣で副総理大臣をされている方もメッセージを寄せられておりますので、私としても、こういう日本最大の顧客でございますので、メッセージを差し上げた次第でございます。今、問題の……
○大平国務大臣 お答えいたします。 最近、わが国の経済成長に伴いまして、労働力が相対的に不足するという事態が出て参りまして、また、その他の理由もございまして、移住が不振になっておりますことは、御案内の通りでございます。私どもといたしましては、健全な社会の姿というものは、経済的な繁栄だけで実現できるものではないと考えておるのでありまして、国民の一人々々が木具いたしました個性と能力を十分に開発し、これを伸ばして発揮できるような場を与えるということが大切であると考えております。海外では開発途上にある国がたくさんございまして、そこには未完成の魅力が存在いたしますし、創造的な活動の機会が存分に与えられ……
○大平国務大臣 今御指摘のように、三条によりまして信託統治に付する場合に、第七十七条によりまして、「第二次世界大戦の結果として敵国から分離される地域」というものが対象になる、こういう関係にあるものと思います。
【次の発言】 平和条約の解釈といたしましても、主権は日本にあると思うわけでございます。ただいま物理的には分離されておるということだろうと思います。
【次の発言】 アメリカが沖繩を平和条約上信託統治にする権利はありますが、信託統治にしなければならないというようには平和条約はうたってございません。従って、滝井先生のように、信託統治にしないから返せという立論は直ちに出てこないと思います。
○大平国務大臣 いわゆる対日請求八項目の中で日本側に提示がありましたことは事実でございます。しかし、それには、今額という話でございますけれども、項目で提示があったわけでございます。
【次の発言】 交渉の過程におきまして、たとえば日本人と韓国人の区別でございますとか、あるいは南鮮の区別でございますとか、そういう点について日韓の間で意見が合わなかったということは聞いておるわけでございます。
【次の発言】 私が伺っておるのは、項目で提示があって、こちら側との話し合いの中で、韓国側の考え方というようなものはその途中で出てきたことがあると思っております。
○大平国務大臣 韓国の経済状況でございますが、独立後の困難な諸条件のもとにおきまして、その経済の成長率が思わしくないということは、御案内の通りでございます。加うるに、農作物の不作等も災いいたしまして、最近の状況は相当困難であると考えております。失業者等も相当の数に上っているように伺っておるわけでございまして、今日の事態は、韓国にとりまして相当困難な状況にあるという判断に立っております。
【次の発言】 経済の順便な成長を逐げるには各般の条件が整っておらねばなりませんが、御案内のように、独立当初でございますし、韓国の経済の成長を促す諸条件が十分でないと思います。今御指摘のように、韓国の政情がただい……
○大平国務大臣 たびたび申し上げておりますように、最近の韓国の政情の評価につきましては、私ども、軍事政権が民政移管への道程におきまして、いろいろ苦悶をしておる姿だというように評価いたしておるわけでございます。先方の最高会議の議長がどのような声明をされたか、そういうことにつきましては、私どもとやかく申すべき性質のものではないと思います。
【次の発言】 私どもは、常々申し上げておりまするように、日韓の正常化の前提になる懸案の解決は、国民の御納得のいくような内容のものでなければならぬ、そういうものを一括して同時に解決したいという基本方針を把持いたしまして、今日まで参っておるわけでございます。今後もそ……
○大平国務大臣 いま志賀長官が答えられたように、一空軍師団というものを目安に考えております。
【次の発言】 安保協議委員会の話でございますので、私から御答弁申し上げます。
F105の機種変更につきましては、去年の夏ごろからお話がございました。これは、アメリカ本土はもとより欧州各国のアメリカ軍の装備が老朽化したものを105に置きかえつつありますので、やがて在日米軍につきましてもそのような処置を講ずる心組みであるということは、先方からお話を承っております。それから、原子力潜水艦の問題につきましては、御案内のように、本年の一月九日アメリカ大使から私のほうにお話があったわけでございまして、随時こうい……
○大平国務大臣 いま農林大臣からあらましお話がありましたとおりでございますが、御案内のように、この会議はFAOの主催で、アメリカ政府の招請という形で行なわれるものでございますが、政府間の会議ではなくて、各国の民間の委員会、民間の団体、協会のグループ、あるいは大学、学会、科学者、言論界の指導者、そういった方々が個人の資格で参加するものでございまして、直接予算的にも政府と関係ございません。ただ、いま農林大臣が言われましたとおり、政府としても関心を持ち、支持を惜しまないつもりでおりますので、青田参議院議員以下御出席の方々に対しましては、可能な限り便宜をはかりたいと考えております。
○大平国務大臣 今回不肖私再任することになりましたので、従来ともたいへん御指導、御援助をいただいておりましたが、この上とも倍旧の御支援をお願いいたしたいと思います。本委員会におきましては、前の通常国会におきましても私どもの御提案申し上げました諸案件につきましては全部議了いただきまして、たいへん感銘いたしておるわけでございますが、今後とも十分勉強して皆さまの御期待にこたえたいと思いますので、この上ともよろしくお願いいたします。(拍手)
○大平国務大臣 御承知のように、わが国といたしましては、従来より、同種のケースに対しましては、本人の意思を尊重して措置をするという方針を一貫して堅持してまいりました。周鴻慶氏の事件に対して法務省当局のとられた措置も、本人の自由意思確認という点にその調査の焦点が注がれておったものと私どもは了解いたしております。御指摘のように、周鴻慶氏が入管における手続の最後の段階におきまして本国への帰還の希望を表明いたしました。これは十月二十四日と存じますが、結局この意思を尊重する措置がとられましたことも、いま御指摘のとおりでございます。他方、事件当初の同人の行動並びに入管当局者に対しての発言等からいたしまして……
○大平国務大臣 インドシナの安定と繁栄につきまして、私どもは重大な関心を持っておりますことは申すまでもないことでございますが、戦後のインドシナ問題の処理にあたりまして、各種の国際会議が持たれましたが、その当時の景況におきまして、わが国は招請を受ける立場になかったのでございます。近い将来におきましてそういう会議が開かれてわが国に招請状が出るか出ないか、まだその点はさだかでございません。しかし、将来わが国に参加を求められるというようになりますれば、十分考慮いたしまして、積極的た姿勢で臨まなければならぬと思っております。
【次の発言】 先ほど申し上げましたように、近い将来においてそういう会議が開かれ……
○大平国務大臣 御指摘のように、マクナマラ米国防長官は、十二月七日大統領との会見後、本会計年度末並びに一九六五年会計年度末までに実施予定の国内及び国外の非戦闘軍人、米人軍属並びに米軍直用外人労務者の削減計画を明らかにいたしております。それは、いま御指摘のように、明会計年度末に国防省の直用米人軍属二万五千人の削減をはじめといたしまして、一応の削減のめどを示されております。しかしながら、これはあくまで米軍のことでございまして、これの実施の手順等につきましては米軍が発表すべきものでございまして、日本政府でいま得た情報によって国会で御報告申し上げるというのはいかがかと思うのでございます。問題は、日本に……
○大平国務大臣 ただいまの海洋法、それから成立した国際慣例から申しますと、非商業的な活動だけに従事する公船は、公海におきましては旗国以外の管轄権は全然及ばないということになっておりますし、まかり間違って領海の中におきましても、その指揮官の承諾がなければ、臨検その他の実力行使ができない、ただできることは、領海外に待避してもらいたいという要請をすることが沿岸国の官憲ができること、そうようにわれわれは解釈いたしております。
【次の発言】 仰せのとおりでございます。
【次の発言】 とりあえずの措置といたしましては、「ちくご」が早く釈放されることを求めなければなりませんので、一昨晩二回にわたって要請いた……
○大平国務大臣 フランスが北京政府との間に外交関係を設定することになりましたことは、御指摘のとおりでございまして、そのことが国民政府に相当の衝撃であったということも、御指摘のとおり、想像にかたからぬところでございまして、その具体的な反応がどのようなものであるかということを私どもも注意しておったのでございますが、ただいままでのところ、そういう決定がありましたけれども、国府といたしましては、フランスと外交関係を断絶するという措置には、ただいまは出ていないということでございます。このことがわが国と国府との関係にどういう影響を持っておるかということにつきましては、世上いろいろ報道が行なわれておりますけ……
○大平国務大臣 フランス政府が北京政府と外交関係を樹立するという措置に出ましたことは、フランスがその主権に基づいて決意されたことでございます。私どもは、それが戦後のアジア問題の処理にどういう影響を持つものか、事態を注視しておるのでございまして、これを歓迎するとか歓迎しないとか、そういう意味合いのものではなくて、こういう措置の及ぼす影響というものを注視しておるというのが偽らない心境でございます。
【次の発言】 この措置を歓迎するかしないかということにかかわりなく、フランスは決意し、フランスは措置をするわけでございますから、私どもといたしましては、こういう措置がとられたという前提に立ちまして、事態……
○大平国務大臣 OECDの加盟につきましては、前々から本院でも申し上げておりますとおり、日本の経済の実態がいわば先進工業国の域になってまいった。したがいまして、OECDに加盟するということは、第三国から客観的に見ましていわば当然のことであり、また、このOECD加盟国から見ましても、これが全会一致で加盟招請に至った経緯から見ましても、歓迎されておるところでございます。したがいまして、大平外交の勝利とかいう問題ではなくて、日本経済がそういう実態を備えてまいったということに伴う自然の成り行きであり、外国のこれに対する評価のいたすところであると私は判断しております。
○大平国務大臣 これは、国会におきましてもたびたび私から申し上げておりますように、吉田先生個人の御発意で台北を御訪問されるということでございまして、政府と関係はございません。ただ、御案内のように、日華両国の間柄がただいま良好と言えない関係にございますので、吉田先生のような方が御訪問されることは、日華関係にとりましてその親善のため歓迎すべきことであると存じております。
【次の発言】 前々から申し上げておりますように、外交は、それ自体が独自なものでなければなりませんし、自主的なものであることは当然のことであります。独自的でない、自主的でない外交なんというのは観念矛盾だと思います。私どもは、ただいま……
○大平国務大臣 ただいま議題となりました通商に関する日本国とオーストラリア連邦との間の協定を改正する議定書の締結について承認を求めるの件につきまして、提案理由を御説明いたします。 この議定書は、第四十四回臨時国会に提出されましたが、審議未了となったものであります。 わが国と豪州との間の通商関係は、昭和三十二年十二月に発効いたした現行の通商協定によって律せられておりましたが、同協定署名の際の了解に基づき、昭和三十五年以来、豪州の対日ガット第三十五条援用撤回実現のための交渉を重ねました結果、昭和三十八年八月五日に東京で、わがほう福田国務大臣(外務大臣臨時代理)と豪州側マッキュアン副総理兼貿易大……
○大平国務大臣 仰せのように、ただいまの世界の最大の問題の一つが南北の間の問題であることは、松井さんのおっしゃるとおりと私ども心得ます。 なぜこれが問題になったかということでございますが、南北間の問題の解決とまでいかなくても、その間におのずからなる調整が行なわれてまいらなければ、世界の安定した平和というもの、そして安定した繁栄というものを所期できない、平和の経済的、政治的な基盤というものはこの問題の解決が一大要件であるという認識が一つ根本的に横たわっておると思うのでございます。 それから、第二点として、私どもが考えられますのは、御承知のように、国連がいま百十三国もの加盟を擁した世界的な空前……
○大平国務大臣 ただいま議題となりました大気圏内、宇宙空間及び水中における核兵器実験を禁止する条約の締結について承認を求めるの件につきまして、提案の理由を御説明いたします。 核兵器実験停止交渉は、一九五八年十月以来米、英、ソ三国間において継続されてまいりましたが、一九六三年七月二十五日、大気圏内、宇宙空間及び水中における核兵器実験を禁止する条約について、米、英、ソ三国代表間の合意が成立し、同年八月五日、モスクワにおいて右三国の全権代表によってこの条約への署名が行なわれました。次いで、同年十月十日、米、英、ソ三国による批准書の寄託が行なわれ、この条約は同日発効いたしました。 この条約は、その……
○大平国務大臣 先週の土曜日に、先方から、専門家レベルの会合が思うように進まないので、より高級の会談を開きたいという御要望がございました。より高級な会談という意味は、外相会談ということも考えられまするし、それから、いまの予備交渉というものを正式交渉に移すということも考えられまするし、漁業問題につきましては農相会談ということも考えられるわけでございまして、いろいろ組み合わせが考えられるわけでございまするが、ともかく、交渉を促進するために、より高級な会談について日本側の御同意を得たいという意味のお話し合いがございました。そこで、私ども政府部内で相談いたしまして、当面日韓交渉のペースメーカーは御案内……
○大平国務大臣 われわれが義務を受諾する範囲を盛ったものでございますから、国会に参考までに提案するのが適当だと考えたわけでございますが、それを国会の御承認を得る対象の範囲にすべきかどうかということにつきまして、私は深い究明はいたしませんでしたが、これは、条約の専門家の意見を信頼いたしまして、ただいま御提案申し上げましたような形にいたしたわけでございます。しかし、実体問題は御指摘のように大事な問題でございますので、御審議の参考にいたしておると承知いたしております。
【次の発言】 でございますから、いまお答え申し上げましたように、国会に承認を求める形をどういうものにするかという点につきましては専門……
○大平国務大臣 伺いますと、韓国の問題のようでございまして、私からとやかく申し上げるべき性質のものでないと思います。
【次の発言】 先ほど申し上げたとおりです。
【次の発言】 おいでになるのかならないのか、おいでになるとして、どういう目的でおいでになるのか、私は全然聞いておりません。
【次の発言】 新聞は読みました。
【次の発言】 私のところに何も言ってきておりませんので、何とも答えようがありません。
【次の発言】 申し入れがないのですから、何とも言いようがありません。
【次の発言】 もし申し出があったら、とくと考えます。
【次の発言】 どういう種類のビザがもらえるかということで照会がございま……
○大平国務大臣 先般の委員会で松井委員から御質疑がありました点、すなわち、OECD条約の了解覚え書きについて国会の承認を求めなかった理由につきまして、政府の見解を御答弁申し上げます。 OECD条約に加入するには加盟国の全会一致による招請を受けることが必要であり、また、その招請を受けるためには、加入しようとする国が加入の上は加盟国の義務を受諾する用意があることが前提とされております。これは条約第十六条に明記されております。 しかして、ここでいう加盟国の義務とは、原則として加入前にOECDの理事会がすでに採択済みの決定及び勧告から生ずる義務が主たるものでありますが、元来、加盟国は、かかる決定等……
○大平国務大臣 金鍾泌氏は韓国の政党の役職にあられる方でございまして、外交交渉をやられる方ではないと承知いたしております。日本に参られましたのがどういう目的で参られましたかはつまびらかにいたしませんが、私どもに表敬訪問をしたいという申し出がありましたので、これを受けました。元来、総理大臣とか外務大臣と申します仕事は、政治家であろうと、実業家であろうと、報道人であろうと、できるだけ、時間が許す限り諸外国の方々の表敬訪問を受けるようにつとめておるわけでございまして、金鍾泌氏の場合もその例外ではございません。私は、本委員会でも申し上げておりますとおり、外交交渉を金鍾泌氏とやるというような考えは毛頭ご……
○大平国務大臣 ただいま議題となりました関税協力理事会を設立する条約の締結について承認を求めるの件につきまして、提案理由を御説明いたします。 この条約は、関税の賦課、徴収、通関手続等諸関税技術を国際的に調和統一し、簡素化するため、これに関する諸問題を研究することを目的とする国際協力理事会を設立するためのものでありまして、一九五〇年十二月に作成され、一九五二年十一月に発効し、その当事国は、現在、EEC諸国、EFTA諸国等を含む三十三カ国であります。 この理事会の業務は、関税率表における分類の統一、税関における評価方法の統一、税関手続を簡素化するための諸関税条約の作成、関税行政についての国際協……
○大平国務大臣 私は常に日韓交渉の早期妥結のために努力をする立場にございます。したがいまして、どなたとお目にかかりましても、早期妥結に努力したいという決意を表明いたしておるわけでございます。いま御指摘の、金鍾泌氏の私に対する表敬訪問の際、日韓交渉のお話がございまして、金氏からは、四月じゅうに漁業交渉の大綱をまとめたい、それから五月に調印したいという希望の表明はございました。私は、そうなればけっこうでございます。そのような方向でできるだけ努力いたしましょう、こういうことを申し上げたわけであります。
【次の発言】 この交渉は、この間の私の国会における報告でも申し上げましたとおり、長きにわたって断続……
○大平国務大臣 わが国に対する外国人の入国につきましては、定立した国際慣行に従いまして、わが国の判断で処置いたしておるわけでございます。いまお尋ねの呉学文氏に対する措置でございまするが、同氏は過去におきまして日本に入国された経緯がございますが、その場合の言動がわが国の基本的な外交政策あるいは現政府に対する批判等から見まして適当でないと判断いたしまして、この入国はお断わりをいたしましょう、こういうように政府は考えて、そのように、この方を除く以外の方につきまして査証を交付するように、香港のほうの官憲に処置させたわけでございます。
【次の発言】 私どもといたしましては、同氏が日本に来られた場合の御発……
○大平国務大臣 先般の委員会で取り上げられました国際見本市にまいりまする北鮮の方の入国につきまして、政府部内で取り急ぎ打ち合わせをいたしました。そのことを御報告申し上げます。 北鮮との人事交流の問題は、過去におきまして日韓関係に影響を及ぼしたこともございますので、政府といたしましては貿易・経済関係者を含めまして北鮮との人的交流問題については特に慎重に扱わなければならぬと考えてまいっておる次第は、御承知のとおりでございます。このたびの大阪の国際見本市見学のため入国を希望しておられる北鮮の貿易関係者三名の問題につきましても、非常に困難な事情があるのであるが、他方北鮮からの貿易関係者の入国を望む理……
○大平国務大臣 外務省で用意できるものは全部用意いたします。
【次の発言】 いま総理からお話がありましたとおり、私どもは終始相手国に対する敬意と誠意を持ちまして交渉をいたしておるわけでございます。
いま楢崎さんが御指摘のように、農林大臣会談は一時休みになっておりますけれども、しかし、漁業問題につきましては専門家レベルで引き続き討議が進められるはずでございますし、また先方の農林長官も再度日本にまいりまして交渉する場合があろうと期待いたしております。
【次の発言】 政府が責任を持っておるものではないと承知しております。
【次の発言】 いま御指摘のとおりでございます。つまり、三億ドル、二億ドルにつ……
○大平国務大臣 日本は徴兵制度を持っていないわけで、そういうことは日本としてやる必要もないわけでございます。ただ、アメリカの国内法でそういう規定がございまして、在日米人の徴兵事務を在日領事がやるということはちっとも差しつかえないことだと私は思います。
【次の発言】 それは戸叶先生思い過ぎでございまして、「国民的服役義務に関する派遣国の法令により必要とされるところに従い」とうたわれておるわけでございまして、わが国では徴兵制度をしく意図はないということは、政府はたびたび言っておるところでございます。そういう派遣国の法令がないわけでございまして、あくまでも国内法に準拠してやるわけでございます。そうい……
○大平国務大臣 ただいま議題となりました千九百六十一年の麻薬に関する単一条約の締結について承認を求めるの件につきまして、提案の理由を御説明いたします。 麻薬の国際統制に関しましては、現在九つの条約がございますが、これらの諸条約は、相互に重複して複雑な体系を構成しているため、麻薬の統一的な国際統制という見地から少なからざる不便が痛感されておりました。そこで、国際連合は、これら諸条約を整理統合することによってより実効的な国際統制の制度を確立するために麻薬委員会をして単一条約を作成するための検討を行なわせておりましたが、その結果といたしまして、一九六一年一月二十四日から三月二十五日までニューヨーク……
○大平国務大臣 いま、核爆発実験の禁止問題ばかりでなく、全面的な軍縮問題として、私どもは、核兵器が全面的に廃棄されて、そして人類が安心して平和の状態を享楽できるような事態を招来するためにあらゆる努力を払うことが、今日の時代における第一義的な政治の任務であると思います。しかしながら、御指摘のように、関係国の話し合いはジュネーヴにおきまして続けられておると申すものの、各問題点につきましての理解はまだ相当大きな距離がありまするし、論議それ自体も難航をきわめておりますことも、御指摘のとおりでございます。しかしながら、去年の七月モスクワで米英ソ三国で署名になりました部分核停条約なるものは、御指摘のように……
○大平国務大臣 未承認国であろうと承認国であろうと、お互いの国の間の行き来の問題は、ちゃんとした折り目を立ててやってまいるということが大切だと思います。したがって、わが国の出入国管理令その他関係法令の公正な運用を通じまして、これに対して措置をいたしておるわけでございまして、このただいままでの運用におきまして、政府の部内にいろいろ意見の相違があるとかということは、私は承知いたしておりません。世上、閣僚間の意見の相違があるとか、何々省と何々省との意見の相違があるとかいうようなことが言われることが間々ありますけれども、私どもはそう思っていないのでございまして、政府部内の議論の段階におきましては、当然……
○大平国務大臣 アメリカから援助要請がありましたことはいま御指摘のとおりでございますが、これには、商品援助、技術援助、資本援助、三つのカテゴリーに分けて例示的にこういうものが望ましいという意味の要請でございます。私どもとしては、援助の規模、態様等につきましては十分各省とお打ち合わせをしなければなりませんので、この要請なるものはよく検討させてもらおうと思っております。この問題について政府がどのような態度で臨むかということにつきましては、そういうこととあわせて慎重に考慮いたしまして、アジアにおける日本の立場というもの、それからアジアの平和という問題に対する日本の関心というものも十分考慮に入れて日本……
○大平国務大臣 あのとおりでございます。
【次の発言】 まず第一に、フルシチョフ書簡で第一に触れられておりますのは、一般国際情勢に対する評価でございます。ここ二、三年間に世界情勢が好転して国際緊張が緩和してきたことを歓迎する、その一つの転機をつくったのが部分核停条約の成立であるということで、こういう一般国際情勢が好転してきたということにつきましては私も同感でございますのみならず、ソ連のような大国が国際緊張緩和の方向に鋭意施策されるということを、世界平和のために期待もし、希望もすることでございます。
第二点として、核実験全面禁止問題でございますが、ソ連政府が日本政府と一緒になってひとつ地下実験……
○大平国務大臣 仰せのとおり考えております。
【次の発言】 常道から明らかに離れておる状態であると思います。
【次の発言】 アメリカの施政権下にあるわけでございますし、沖繩住民の手による立法権・行政権は大きい制約を受けている状態でございます。
【次の発言】 りっぱな主張だと思います。
【次の発言】 仰せのとおりです。
【次の発言】 私あてのものはございませんけれども、総理大臣あてのものは承知しております。
【次の発言】 ただいままでも、政府首脳の対米折衝に際しましては、沖繩の施政権返還の問題はアメリカ側にそのつど注意を喚起いたしております。今後ももとよりその方針に変わりはございません。ただ、最……
○大平国務大臣 この条約は、先ほども政府委員から御答弁申し上げましたように、アメリカのような、一つの国ではございますけれども、各州いろいろの自治権の強い性格を持った自治体をかかえておる広大な国との領事関係の接触面で、条約のような形に統一することが適当である、また、そのほうが能率的であるというように考えたのでございます。これを機会に新しい特権を特別に付与しなければならぬというように私は思いませんで、このような形にまとめあげて統一したほうが便宜であると考えておるわけです。ただ、考えておかなければならぬことは、航空機等の非常な発達によりまして、各国民の間の接触が非常にいまから多くなるわけでございます……
○大平国務大臣 この点につきましては、この前の委員会でお話を申し上げましたとおり、この条約によって派遣国の領事に日本国内で領事警察権を付与するというような大それたものではない、ただ、派遣国の国民の便宜のために、領事の仕事として身体検査も本国に帰ることなくこちらでできるということで、それがいやであれば本国に帰っておやりになるわけでございまして、これは私どもといたしましてはそんなにシリアスなものとは決して思っていないわけでございます。その考え方につきましては、私全然変わっておりません。
【次の発言】 あなたのおっしゃること、ことばを変えて言えばこういうことになると思うのです。つまり、身体検査する者……
○大平国務大臣 いま政府委員が申し上げましたことは、役に立たないと申し上げたわけじゃなくて、国家賠償法が抽象的な規定であるから、それの具体化の措置は行政府がやっておるということを申し上げたのでございます。法律は、赤松さんも御承知のように、どんなに具体的に規定いたしましても、あらゆる場合を包括するような規定はつくれないわけであります。どういたしましても、それを現実に適用する場合にくふうが要ることは御案内のとおりでございまして、私は、国家賠償法は役に立たないのだということは毛頭思っておりませんで、これをその規定の趣旨に従って行政府が適切な措置をとることは適当だと考えております。
○大平国務大臣 日本政府は韓国の政情の判断についてたびたびあやまちをおかしたという御指摘でございますが、政府が韓国の政情の見通しというものを国会で申し上げたことはないのでございます。政府が申し上げておりますことは、貴重な独立をかち得た新興国として、真の民主主義を確立していく道程におきましてはもろもろの困難があるということ、それに対しまして深甚なる理解と同情を持つ必要があるということを申し上げておるだけでございまして、たびたび私が申し上げておるように、私は予言者になったことはないのでございます。また、なっちゃいけないと思っておるのでございます。 それから、第二点として、今度の学生運動の評価の問……
○大平国務大臣 読んでおります。
【次の発言】 ジュネーブの協定の内容につきましては、条約局長から説明させます。
【次の発言】 パテト・ラオは、中立協定に基づく国際休戦監視委員会によるいわゆるパテト・ラオ地区の査察を認めておらないようでございまして、五月中旬にはジャール平原で大規模な軍事行動を展開いたしているようでございます。すなわち、ラオス内戦を防止すべき前記委員会が事実上無能力化しているために、プーマ首相は五月二十一日アメリカに対しまして、中立協定に違反してラオスに侵入しようとする勢力の動きを視察することを要請いたしました結果、米国は艦載機による偵察を開始したと伝えられております。伝えられ……
○大平国務大臣 ただいま沖繩が直面しておる事態は、川崎委員が御指摘のように、きわめて不幸な事態でございまして、私どもといたしましても深甚な関心を持ちましてこの推移を見ておるころでございます。なぜこういう事態が出来してきたかということにつきましては、アメリカ側の施政権行使の一つ一つの運営につきまして吟味しなければなりませんし、これに対して沖繩県民の反応がどういうものであったかということにつきまして分析をしなければならぬわけでございますが、私といたしましては、アメリカの沖繩政策というものは、ケネディ声明で宣明されておるように、基本は確立しておると思いますし、その方向に向かって日米協力いたしまして着……
○大平国務大臣 四月下旬、ちょうど天皇誕生日の前日でございましたが、アラブ、イスラエル間の紛争にかかるアラブ諸国の立場を説明されるためにクウェートのサバーハ外務大臣が来日されました。これは日本政府が御招待申し上げたものではございません。そこで、私どもといたしましてはクウェートと日本との友好関係にかんがみまして、わが国の要人接受のただいままでの慣行を十分吟味いたしまして、でき得る限りのことを考えたわけでございます。私が約四十分間、アラブ、イスラエル紛争問題、ジョルダン川の分水問題、パレスチナの難民問題、二つの問題についてアラブ諸国側の御見解をお聞きいたしたわけでございます。その後、総理に表敬の時……
○大平国務大臣 昭和三十六年度及び昭和三十七年度決算外三件の概要につきましては、お手元に印刷物をお配り申し上げてございますので、それによって御承知いただきたいと思います。何とぞ御審議のほどをお願い申し上げます。
【次の発言】 ただいま補助金経理の適正を欠く点につきまして会計検査院から御指摘がございまして、計画と結果の食い違い、あるいはそれが正しく決算に表示されていないという点についての御指摘がございましたし、その原因としていろいろな原因があわせて御指摘になりました。私どもといたしましては、現地の経理担当者の未熟な点、中央本部の指導が適切を欠いておった点並びに外務省本省の監督が行き届いていなかっ……
○大平国務大臣 ただいま議題となりました結社の自由及び団結権の保護に関する条約(第八十七号)の締結について承認を求めるの件につきまして、提案の理由を御説明申し上げます。 結社の自由及び団結権の保護に関する条約は、一九四八年七月九日に、国際労働機関の総会の第三十一回会期においてサンフランシスコで採択されたものであります。 この条約は、その前文にもありますとおり、国際労働機関憲章が、結社の自由の原則を労働条件の改善、平和の確立等の手段であるとしていることにかんがみ、この原則を国際的規制のもとに確保することを目的として作成されたものであり、条約に規定された内容は、団体の設立及び加入の自由、団体の……
○大平国務大臣 御案内のように、ただいま議題になっております第八十七号条約は、ILO関係の諸条約の中で最も基本的な条約でございます。すなわち、結社の自由という最も基本的な原則をきめた条約でございます。わが国の労使関係は、憲法、労働組合法、公企体労法、地方公共企業体労法、国家公務員法その他によりまして、条約の規定する保障はおおむね確保されているのでございますけれども、代表者の選出の自由等については、条約の規定が満たされていないわけでございまして、今回政府が条約と関係国内法の改正案を提案申し上げている理由はそこにあるわけでございます。この条約の規定がわが国におきましても完全に満たされまして、その事……
○大平国務大臣 昨日の本委員会におきましても申し上げましたとおり、わが国はILOに復帰したばかりでなく、常任理事国でもございまするし、高度の工業国でもありまして、世界の屈指の貿易国でもあるわけでございますので、私どもといたしましては、日本の経済体制が民主化され、日本の労使関係が世界の常識の公準においてあるという状態について、世界の認識が確立されておる状況が日本にとりまして好ましい状態であると思います。すでに憲法その他の関係法律によりまして、わが国の労働者の地位、団結の自由その他はおおむね保障されておるわけでございますが、最も基本的ともいえる結社の自由の中で、代表者選出の自由等がまだ日本において……
○大平国務大臣 今度実情調査調停委員会が設けられましたが、私は、この委員会は公正な委員会であり、政治的な問題に介入することなく事態の究明に当たろうという態度に敬意を表しております。したがいまして、いま言われておりまする審査も、公正に行なわれるものと思います。したがいまして、政府といたしましては、これにこたえてそれぞれの準備はいたさなければならないと存じまして、その手順を進めておるところでございます。
【次の発言】 私どもとしては一日も早く御批准をいただきまして、わが国が結社の自由につきまして提起した態度をとっていくことによって、そういう調査が必要でないようになることを第一義的に希求いたしておる……
○大平国務大臣 これはいろいろどういうところに判断の目安を置いて定義するかということによりまするが、先進国ともいえるし、中進国ともいえると思うのでございます。ただ大事なことは、現実の経済外交を推進いたしてまいる場合におきまして、のみならず国内の経済政策もそうでございますが、日本の経済の実態に即してやってまいるということでございまして、先進国的に非常にすぐれた部門もございますが、また非常にバック・ワードな部面もあることは武藤さんも御承知のとおりでございます。したがって、問題のテーマのとり方によりまして、先進国ともいえるし、中進国ともいえる。現実の政策は実態に即してやらなければいかぬ、私はそう思い……
○大平国務大臣 ただいま議題になりました外務省設置法の一部を改正する法律案の提案理由を御説明いたします。 今回の改正は、一、アジア局の賠償部を廃止し、賠償部の所掌事務を経済協力局に移すこと、二、情報文化局に、新たに文化事業部を設置し、その所掌事務を定めること、三、移住あっせん所を廃止し、移住あっせん所の土地、建物等を海外移住事業団に出資すること、四、パリに、経済協力開発機構日本政府代表部を設置すること、五、外務省職員の定員を改正すること、六、本法は、昭和三十九年四月一日から施行すること。ただし、移住あっせん所の廃止は、同年十月一日から施行すること、を規定いたしております。 アジア局賠償部の……
○大平国務大臣 まず、賠償部の廃止でございますが、御案内のように、賠償の仕事は、一応ビルマの賠償を最後といたしまして、計画は全部終了いたしたわけでございまして、実施面だけが残されておるわけでございます。実施の仕組みも、既往の賠償の軌道の上に乗せてまいりますならば、円滑に消化される見通しができましたという実態的な発展が一つと、それから御承知のように、わが国の賠償は、ただいままではわが国の海外経済協力の柱といたしまして、重要な役割りを果たしてきております。この賠償が、一九六九年にはピークに達しまして、それから漸減の方向をたどる予定になっておるわけでございます。したがって、これからの経済協力は、賠償……
○大平国務大臣 私が外務省に参りまして感じますことは、率直に申しまして、制度の問題もさることながら、あらゆる制度を運用する場合に、その人が問題だと思うのでございます。これは外務省ばかりでなく、官僚全体の通弊でございますが、私なんかも官僚出で、自分でよく感じ取ることができますわけでございますが、それはつまり非常に民間がいろいろな面で苦労しておる。しかし、民間にへたに役人が手を出すことは――民間の人は営利事業をやられておるわけでございますから、特定の営利会社に特に肝を入れ、肩を入れてやるということは、何か日本の官僚にとりまして、そういうことをやっちゃいかぬことのように、そういうような一種の役人のは……
○大平国務大臣 日本政府としては、いま御指摘のような見解をとっております。中共政府がそれをどう受け取りますかは、これは別問題でございますが、日本政府としてはそういう見解でございます。
【次の発言】 日華条約の解釈につきましては、たびたび本院でも申し上げておりますように、日華条約の中の条項によりまして、たとえば戦争終結の問題とか、賠償の問題とかというようなものは、地域的限定がないものと日本政府は解釈をいたしております。台湾、澎湖島という地域的限定があると解釈すべき条項もございまするが、いま申し上げましたような点につきましては、地域的限定がないという解釈が、国際条約の解釈として通説でもございまする……
○大平国務大臣 去年の秋口に第一回の日仏定期協議が行なわれましたが、その席上では、ただいま問題になっておる案件は討議されませんでした。しかしながら、秋ようやく濃くなりましてから、私どもとして若干そういう気配を感じましたので、パリ並びに東京の連絡を通じましてフランス政府の真意を確かめるべく努力をいたしました。その努力は、事実今日現実化したようなことがどういう姿でいつ行なわれるのか行なわれないのかという点に焦点がしぼられての努力であったわけでございますが、同時に、ようやくその可能性が濃くなりました去年の暮れからは、愛知委員の御指摘のように、もしそうなった場合のわが国の感じ方、わが国がアジアにとって……
○大平国務大臣 私は、ちょうどラスク長官が東京に参られた段階で、フランスの正式な対中共の外交関係設定の声明が出るという時期でございましたし、この問題についてのアメリカ側の考え方、評価というものを詳細に伺いました。それから、わが国といたしましては、先ほど総理から御説明がありましたとおり、ただいまわが国がとっておる政策というものを説明をいたしました。同時に、この問題を受けとめておる国内の状況というものにも触れておきました。それだけでございまして、どういう順序でどういう内容の話を詳細にしたかというようなことは、これはお互いの間の話でございまして、国会に私がその内容を公表するという自由は持っておりませ……
○大平国務大臣 韓国の政権が支配しておる領域を頭に置いてやっております。
【次の発言】 先ほど申しましたように、韓国政権が支配しておる領域を問題としてやっておるわけでございまして、支配していない領域につきましては白紙でございます。
【次の発言】 いわゆる請求権問題は、今澄さんがいま御指摘になりました無償三億ドル、有償二億ドルを十年間に供与するということで、そういう形の将来に向かった経済協力を供与することによっていわゆる請求権問題は片づけるという方向で処置しようじゃないかというのが、ただいま一応再政府の間で合意いたしておることでございます。しかし、誤解のないようにお願いいたしたいのは、日韓交渉は……
○大平国務大臣 新規加入の場合は、御承知のように安保理にまず付託されまして、安保理の勧告に基づいて総会が審議するという手順になっておりますけれども、代表権問題というのは、総会で決議するということに相なるという趣旨のことを申し上げたわけでございます。
【次の発言】 これは安保理と総会の問題になると思うのでございます。私の申し上げたのは、総会の管轄事項になるのだ、安保理から要請されなくとも総会が代表権問題を取り上げる権限を持っておるということでございまして、国連の内部で総会がそのような決議をかりにしたといたしまするならば、それはそれ自体として効力を持つわけでございまして、安保理と総会との関係は国連……
○大平国務大臣 別に圧力をかけられた覚えはありません。
【次の発言】 補給、休養のために日本に寄港希望を持っておるが、日本政府の感触はどうか、こういう相談を受けておったわけでございます。
【次の発言】 兵員の休養、補給でございます。
【次の発言】 いま問題になっております原子力を進推力とする潜水艦も米国の軍艦でございまして、日米共同で日本の安全を守っておる兵力の一部でございます。したがいまして、安保条約上日本に寄港することが許されておるわけでございまして、それは安保条約体制を通じまして日本の平和と安全に寄与しようということに連なるものであると思います。
○大平国務大臣 仰せのとおりでございまして、私どももあらゆる機会をとらえて、ソ連側に正当の主張をいたしておるわけでございます。先方といたしましては、御承知のように、歯舞、色丹につきましては、平和条約を結べば返すと言っておりますが、国後、択捉につきましては、解決済みだということで、こちらの正当な主張をいまだ認めるに至っておりません。しかしながら、当方といたしましては、正当な主張でございますので、あくまでもこれを主張し続けてまいりたいと思っております。現にあらゆる機会をとらえてそのように努力をいたしておる状況です。
○大平国務大臣 有馬委員の御案内のように、日米貿易経済委員会というのは具体的な問題を交渉する場でないということは、これが設けられた当初からの性格でございます。そういうことは在来の外交ルートでやることでございまして、私どものこの委員会を通じてねらいとするところは、日米貿易問題、経済問題、金融問題等々につきまして閣僚レベルで隔意のない話し合いをする、そして、それが両国の理解に資する、したがって、そういう理解の基盤ができますると、具体的な問題が出てまいりました場合にそれの解決を容易にするということは想像にかたからぬことであります。この成果をどう判断するかということでございますが、これは、日米の経済関……
○大平国務大臣 御案内のように、われわれは公海自由の原則の上に立ちまして交渉を進めておるわけでございまして、李ラインが不当不法のものであるということは、日本国民の確信でございます。したがいまして、そういう方向で問題を処理いたしておりますことは、御案内のとおりでございます。ただ、われわれの交渉の場面におきまして正式に妥結するところまで参っておりませんので、先方の最終的な意思を具体的な形で表明を受けるというところまでは至っておりません。
【次の発言】 井出さんがお触れになりました専管水域の問題、あるいは専管水域外の共同規制の問題というものを両国交渉団の間で問題にいたしておるわけでございます。したが……
○大平国務大臣 アメリカの最近とられておりまする世界的規模における再配置の問題は、たびたび本委員会を通じて申し上げましたとおり、兵器の近代化に伴う措置でございまして、その在外部隊の持っておる軍事的能力が減殺するものではない、そういうことをアメリカ当局は繰り返し確信いたしておるわけでございますので、私どもといたしましてはそういう言明を信頼いたしております。
【次の発言】 それは、御案内のように、三十億ドル、四十億ドルと年々歳々国際収支の赤字に悩んでいるアメリカでございまするし、その主要原因が軍事援助と経済援助に基因するということも歴然たる事実でございます。したがって、ヨーロッパとか日本のように、……
○大平国務大臣 ILO結社の自由委員会といたしましては、わが国の八十七号条約批准遅延の事態にかんがみまして、当方に調査団派遣の議が一昨年あたりから台頭しておりましたことは御案内のとおりでございます。 しかし、わが政府といたしましては、早期批准のたてまえで、その意思を先方に伝えまして、かかる事態にならぬように今日まで――今日に至ったわけでございますが、今度二月に行なわれます理事会におきまして、正式の議題に遺憾ながらなったわけでございます。したがって、政府としては遠からず、この調査団を受け入れるべきか、拒否すべきかという決断を迫られるこになるわけでございまして、これを拒否するというようなことになり……
○大平国務大臣 一切の懸案を解決したい、一括して解決したいということを申し上げておりまする懸案というのは、韓国の独立に伴いまして、それに伴う懸案でございまして、その後出起してまいりましたいま御指摘のような案件、これは普通の国際間に起こる問題でございまして、普通の外交的なルートによりまして外交的に処理すべき問題でございます。私どもが申し上げておる意味の懸案は独立に伴う、それに牽連した懸案、請求権を主体といたしましたもろもろの懸案がございますから、それは一括して解決して正常化をはかりたい、こういうことを申し上げておるわけでございます。
【次の発言】 その懸案というのは、いま申しましたように韓国が分……
○大平国務大臣 原爆投下はきわめて悲惨な事件であり、遺憾な事件でございますが、これは国際法違反であるかどうかという判定につきましては、実定国際法が存在しないわけでございますので、これが国際法違反であると判定する根拠は、私は法律論としてはないと考えております。
【次の発言】 私どもの検討いたしましたところでは、先ほど申しましたように、これが国際法違反であると断定することは根拠はないと思っております。何となれば、それを規制する実定法、違反するという実定法というものはないからでございます。
【次の発言】 あなたのあげましたものに該当するというように私どもは解釈できないという立場でございます。
○大平国務大臣 諸般の事情を移住局長から御報告させます。
【次の発言】 この移住協定は、いま五島先生がお読み上げいただいたようになっておることは事実でございまするし、いまあなたが御指摘の事実が移住協定にかかわるものでありますれば、事は重大でございまするが、いま御指摘の事実は、そういう計画移住者が向こうへ移住した場合に携行いたしました荷物に対しては関税をとらないという趣旨のものでございまして、そしてこのことは、アルゼンチン政府は、移住協定ができる前からもそういうたてまえでずっと親切にやってきてくれておりまするし、移住協定が締結されまして以後一そう注意をしていただいておるわけでございまして、その限……
○大平国務大臣 御指摘のように、一昨日先方から、ただいま行なわれておる予備交渉がどうもマンネリズムにおちいっている懸念もございまするので、より高級な会談に切りかえることを考えていただけまいかという申し入れがございましたので、政府部内におきましても、ただいまその申し入れを受けて検討いたしておるところでございます。
【次の発言】 そのより高級の会談というのをどういう形のものにするかという点もあわせて考慮中でございまして、ただいまの予備交渉のレベルにおけるままの姿においていいとは考えておりませんで、何らかの打開を考えたいと思っておりますが、その打開の方法、時期等につきましては、せっかくいま政府部内で……
○大平外務大臣 私どもが承知しているところでは、ただいまソ連政府が経済政策として重点を置いておるのは食糧生産であり、食糧関連の化学工業であると承知いたしておるわけでございます。したがいまして、肥料等食糧関連の化学工業につきましては、相当の投資をもくろんでおるようにうかがわれるのでございます。いうところのシベリア開発でございますが、私どもが受けておる情報によりますると、西シベリアの開発が重点であって、東につきましてはさほどの進捗はもくろまれていないというように承知いたしております。
【次の発言】 沖繩の現状につきまして御心配の御発言でございますが、この問題は二つに分けてお考えをいただきたいと思い……
○大平委員 閉会間近になりまして、法案の審議がふくそうしておるときに、質疑の時間をお与えいただきまして、委員長並びに委員各位に厚くお礼を申し上げます。 四国と本土の連絡橋問題というのは、久しく私ども並びに私どもの先輩の発願であったのでございますが、幸いに昭和三十年に鉄道建設公団が調査に着手していただき、三十四年には建設省も乗り出していただき、建設省と国鉄が共同いたしましてこの架橋問題の技術的検討、調査を土木学会に共同委託されたのが昭和三十六年の秋でございました。それで三十七年から学会におきましては大ぜいの研究員を動員し、たくさんの経費を使いまして、ようやくことしの五月十九日に最終答申なるもの……
○大平国務大臣 第六十回臨時国会における産業公害対策特別委員会の御審議をいただくに先立ち、通商産業大臣として、所信の一端を申し述べさしていただきたいと思います。 公害問題を解決し、国民の健康の保護と生活環境の保全をはかることは、経済の発展の推進とともに、通商産業行政の重要な課題であり、通商産業省といたしましては、公害対策基本法を軸として、産業及び生産技術の実態に即した実効のある公害対策を、今後一段と積極的に推進してまいる所存であります。 第五十八回通常国会においては、大気汚染防止法、騒音規制法及び公害防止事業団法の一部改正法が成立し、公害対策基本法に基づく公害対策強化の第一歩が踏み出された……
○大平国務大臣 このたび私は通商産業大臣に就任いたしましたが、この機会に所信の一端を申し述べたいと存じます。 御承知のとおり、今年に入りましてわが国経済は当初見込みよりもかなり高い水準で拡大を続けており、一方、国際収支も輸出の急伸と輸入の落ちつきによりまして総合収支においても相当の黒字となる見込みであります。 このようにわが国経済の最近の推移はきわめて順調でありますが、これを取り巻く内外の経済環境は決して容易なものではありません。 国際的には、残存輸入制限の自由化、資本取引の自由化、特恵供与の問題等が当面の課題となっております。加えて、つい最近の国際通貨問題に見られるとおり、世界経済はい……
○大平国務大臣 硫黄政策につきましては、岡田委員御案内のとおり、審議会の御答申の示す方向で、私どもも鋭意努力しなければならぬと思っております。その方向でやってまいります場合に、どういたしましても鉱山企業自体の合理化が前提になるわけでございますが、松尾鉱山におかれまして、きょう非常手段を講ぜられたのを契機にいたしまして、本格的に山自体の合理化のもくろみが立てられて、それが再建のレールに乗りまして、そして同時にわれわれの硫黄政策とマッチいたしまして、活路が開けてまいりますように、非常に精力的に、そしてまた関係者、従業員の方々、地域の経済財政関係方面が非常に多いわけでございますので、周到でかつきめの……
○大平国務大臣 私はこのたび通商産業大臣に就任いたしましたが、所管事項の中でも特に石炭行政は、エネルギー革命の渦中にある石炭鉱業の再建の問題にとどまりまぜず、保安の確保、産炭地域の振興、鉱害の円滑な処理、雇用の安定等の幅広くかつ困難な問題をかかえております。私といたしましては関係各方面の御協力を得て、誠心誠意これに取り組んでまいる所存であります。 今後の石炭鉱業のあり方につきましては、その深刻な状況にかんがみ、本年四月以降石炭鉱業審議会において長期的かつ国民経済的視野に立って広範な検討が続けられてまいりましたが、その大綱について小委員会における審議を終えたところであります。さらに引き続き総合……
○大平国務大臣 仰せのように、政策を打ち立てる場合におきまして、エネルギー資源としての石炭の位置づけと、それから計画年度にわたりましての確たる展望を持ちまして、それを軸として石炭政策を打ち立てるのが当然の道行きであろうと考えるのであります。ところが、いままでやってまいりました石炭政策は、そういう線に沿うてやってまいったのでありますけれども、岡田委員も御承知のように、石炭鉱業の生産性が思うにまかせなかった、能率が当初想定いたしましたような運びになかなか参らなかった、賃金のアップ率も当初予想しておったようなカーブではあり得なかったというような事情に加えまして、競合エネルギーの値段は逆にだんだん弱含……
○大平国務大臣 ただいま私どもの立場は、昨日石炭審議会の御答申をちょうだいしたという立場でございまして、この答申を基礎といたしまして、これからなるべく早い機会に基本の方針について政府で閣議御決定を仰がなければならぬ、それから予算案、法律案の作案を急がなければならぬわけでございます。そういうことでございますので、いま私が申し上げますることは、審議会の御答申をちょうだいした瞬間において、渡辺委員が御指摘の問題についてどういう考えでおるかということとしてお聞き取りをいただきたいと思います。 過去の石炭政策が、累次にわたりまして政府並びに関係者の努力にもかかわりませず、成功裏に実ることがなかったとい……
○大平国務大臣 わが国は貿易立国と申すべき国策で終始いたしておりますことは、横山さんも御承知のとおりでございまして、私どもも、貿易振興の上から申しまして、自由圏ばかりでなく、社会主義圏に対しましても、貿易の拡大をはかってまいりましたし、また顕著な実績をおさめてまいっておりますことは、御案内のとおりでございます。 そこで、いま御指摘の日工展からお申し出がございまする展示会の出品規制の問題でございますが、十一月十三日から受け付けておりまして、目下鋭意査定を急いでおるところでございます。私どもとしては貿易の振興ということを堅持いたしておりまするから、ことさらこれを押えようとか、特に規制しようとか、……
○大平国務大臣 八幡、富士両製鉄会社の間で合併しようという合意ができた、これは私どもと関係のないことでございます。会社の話し合いでございます。で、これが公正取引委員会によりまして、独占禁止法に照らしまして適法かどうかということが審査されておるということでございます。それも通産省といたしましては一応関係のないことでございます。問題はあなたが御指摘のように、私どもはそういうこととかかわりなく、日本の産業政策を預かっておる者といたしまして、日本の産業の体制が強化されて、険しい国際競争にたえるだけの、戦えるだけの体制であってほしい、それに必要な金融、税制その他政策上の手段をもって、これを助成をいたして……
○大平国務大臣 米国政府の気持ちを私がここで憶測するわけにまいりませんけれども、仰せのように、輸出国側の自主規制を求める意図を断念していないことば事実でございます。とりわけ日本に対して力点を置いてそういう要請を繰り返しておられることも事実でございますが、察するに、これは日本が対米繊維輸出国の中で最大の輸出国であるという認識を持たれておるからではないかと思います。
【次の発言】 仰せのように、繊維の輸出自主規制問題は、業界こぞって反対しておりまするし、また国会においても、委員会並びに本会議の御決議をいただいておるわけでございます。また、各政党におかれても同様の立場を明確にされておるわけでございま……
○大平国務大臣 第六十一回通常国会における産業公害対策特別委員会の御審議をいただくに先立ち、通商産業大臣として、所信の一端を申し述べたいと存じます。 公害問題を解決し、国民の健康の保護と生活環境の保全をはかることは、経済の発展の推進とともに、通商産業行政の重要な課題であり、通商産業省といたしましては、公害対策基本法を軸として、産業及び生産技術の実態に即した実効のある公害対策を、今後一段と積極的に推進してまいる所存であります。 第五十八回通常国会においては、大気汚染防止法、騒音規制法及び公害防止事業団法の一部改正法が成立し、公害対策基本法に基づく公害対策強化の第一歩が踏み出されたのであります……
○大平国務大臣 第六十一回国会における商工委員会の御審議をいただくに先立ちまして、通商産業行政に関する私の所信の一端を申し述べたいと存じます。 御承知のとおり、最近のわが国経済は、当初の見込みよりもかなり高い水準で拡大を続けており、一方、国際収支も輸出の急伸と輸入の落ちつきとにより総合収支においても相当の黒字となっております。 このように、わが国経済の最近の推移はきわめて順調でありますが、これを取り巻く内外の経済環境は決して容易なものではありません。 国際的には、残存輸入制限の自由化、資本取引の自由化の進展、特恵供与の問題等が当面の課題になっております。加えて、国際通貨問題に見られるとお……
○大平国務大臣 特定繊維工業構造改善臨時措置法の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由及び要旨を御説明申し上げます。 現行特定繊維工業構造改善臨時措置法は、わが国の繊維工業を取り巻く内外の経済環境がきびしくなりつつある情勢の中で、その構造的脆弱性を克服し国際競争力を強化するため、紡績業及び織布業につきまして総合的な構造改善をはかることを目的として、昭和四十二年に制定され、今日に至っております。 しかしながら、繊維工業全体の構造改善を達成するためには、繊維工業の他の部門につきましても所要の対策を講ずる必要があり、この点につきましては本法制定に際し、当委員会において附帯決議をいただい……
○大平国務大臣 ただいま議題になりました中小企業近代化促進法の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由及び要旨を御説明申し上げます。 最近の中小企業をめぐる経済環境は、対外的には、発展途上国の追い上げと特恵関税制度の実施、資本自由化措置の進展等により国際競争が激化し、対内的には、賃金コストの上昇、労働力需給の逼迫を見る等一段ときびしさを加えつつございます。中小企業のわが国経済に占める重要性にかんがみ、わが国の中小企業が、これらの激動する内外の経済情勢に対処してその競争力を強化していくためには、企業の合理化、近代化とともに、業種業態に即した構造改善を進めてまいることが緊要であります。 ……
○大平国務大臣 この法案の御審議について、いろいろ御心配をいただきまして恐縮をいたしております。 いま中村委員から御指摘の第一の株式の処分の問題でございます。これは一応政府では、本法の十一条の規定に従って行なったものでございまして、その間の事情は、慎重な御審議の過程におきましても、政府側から十分御説明申し上げたことと存ずるのでございます。しかし、これは一応通り一ぺんといえば通り一ぺんでございまして、大切な国有財産の処分でございますから、仰せのように慎重の上にも慎重を期し、公正を期して、大方の心からなる御納得がいくような手順で、念を入れて運ぶべきものであったと私は思うのでございます。運び方につ……
○大平国務大臣 金融措置の問題でございますが、中小企業庁長官から申し上げましたように、中小企業金融公庫のほうに低利の特別ワクを設定して需要に応じようという姿勢をとったということでございまして、ことしこれで対応してやってみまして、実際上非常な制約が実施面においてあるということでございますならば、新たなくふうをしなければならぬと思います。 それから第二の、府県に無利子の供出をお願いしているわけでございますが、これはあなたがいま御指摘のように、非常に産地がかたまっておりますし、端的にそういう産地を持った府県の地域公共団体としての責任から申しましても、受益団体としての責任から申しましても、ある部分無……
○大平国務大臣 御心配ごもっともでございまして、先般OECDに出しました一応のリストがございますが、これとても、メンバー各国の間でいまからいろんな角度から論議されるわけでありまして、どのように落ちつきますか、私にもまだ何とも見当がつきかねておる状況でございます。このわれわれが一応出しましたリストの作案にあたりましても、いま仰せの問題に対しましては、最大限の配慮を加えてございまするし、今後の審議の経過に応じまして、問題が出来してまいりました場合には、これまた仰せのような趣旨に従って十分対処してまいる所存でございます。
【次の発言】 三月三十一日に成立を見ました関税の暫定措置法、あれを御審議願いま……
○大平国務大臣 商工委員会におかれまして、この問題を憂えられて、参考人を御招致されて、いろいろ御聴取いただきましたことに感謝いたします。 この前から申し上げておりますように、アメリカ側からいまなお公式の接触がございません。しかし想像いたしますに、遠からず私どものほうに接触があるものと考えます。四月十一日にスタンス長官がヨーロッパに行かれる。まずもちましてヨーロッパを回られた結果がどういうものであるかということに至大の関心を私どもは持っております。何となれば、ヨーロッパの繊維業界、これはわが国と利害を共通にする部面もございますけれども、同時にまた、必ずしも利害をともにする分野でないものも持って……
○大平国務大臣 私どもの管轄に属する鉱業所の公害防止施設につきましては、引き続き厳重に措置をしてまいっておりますけれども、なお若干強化をする必要があるところもありますので、それらは十分配意してまいりたいと思います。ただ、いま御指摘のように、通産省だけではできないで関係各省の御協力を得なければならない部面につきまして、第一次的に地元の県の御調査ないしは御計画をお願いしてありますけれども、仰せのようにそれにまかせきるということはいけないわけでございまして、関係各省と緊密な連絡をとりまして、御要望に沿うように措置してまいる所存でございます。
○大平国務大臣 いまあなたと長官とのやりとりを拝聴しておって、たいへん重大問題が提起されておると思います。それは計画化の問題でございます。これは、大企業も含めましていま企業全体が直面しておる問題だと思います。膨大な投資をして、何年かあとで生産物が出る、そのときそれに対してマッチする需要があるかないかわからないという全く不安定な状況にある。そういう場合に、企業は、自己防衛の立場から、ある種の計画化を考えなければいかぬし、需要の創造を考えなければいかぬし、それからあなたが言われたように、縦割りの原料供給の面あるいは取引市場関係、そういったものに対する支配力を強めていって危険を分散しないといけないと……
○大平国務大臣 ガス事業法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び要旨を御説明申し上げます。 家庭用エネルギーの需要は、逐年増加の一途をたどっており、ガスは国民の日常生活に不可欠なエネルギーとして今後とも一そうその地位を高めてまいるものと考えられます。その過程におきまして主用な供給源である都市ガス及び液化石油ガスはそれぞれその特性に応じた機能を果たしてまいることが期待されます。 このうち、都市部におきまして重要な役割りを果たす都市ガス事業につきましては、近時、石炭から石油への原料転換等に伴い、経済性の見地からガス発生設備等が高圧かつ大きな容量となりつつありますが、その反面におい……
○大平国務大臣 エネルギー資源の重要性、それは今後の展望に立ちますと、ゆゆしい大問題でありますことは御指摘のとおりでございまして、通商産業省といたしましての政策の基本の一つは、御指摘のエネルギーをどのようにして確保するかということにあると思います。 まず最初の御質問でございますが、海外油田の開発あるいは日本周辺の大陸だなの開発を現在どのように進めているかということについてお答えいたします。 海外の石油開発事業は、四十三年度末において十三の事業が実施されております。そのうち、生産段階にあるものは、アラビア石油のサウジアラビア、クウェート中立地帯沖合いと、それから北スマトラ石油開発のインドネシ……
○大平国務大臣 われわれ政治が取り扱わなければならぬ問題、実態が非常に複雑でございまして、立法府がある政策の道標を持ちましてある規制を法律の形で行なう。それが当初意図したとおり実行されるかされないかということになりますと、まず実態を究明いたしまして、はたしてそうなっておるかどうかということの究明が前提として要ると思うのでございます。しかし、われわれ自体がむずかしい実態を、法律という形で行政が規制していくわけでございますから、加藤先生おっしゃるように、隔靴掻痒の感をぬぐい得ないものが多々あると私も想像いたします。 しかしながら、いま問題になっております歩積み・両建ての問題にいたしましても、ある……
○大平国務大臣 仰せのとおり労働力の不足に対応した措置といたしましては、構造改革、近代化、いろいろ措置を講じなければなりませんが、せっかく確保された労働力の定着性を増す意味におきまして、福祉施設の充実は非常に大事なことだと思います。しかしながら、これを遂行するだけの経済力に恵まれてない中小企業でございますもので、私どもといたしましては、政府関係の金融機関の資金量の充実をはかり、できるだけ中小企業のかかる要請に応じる方法をくふうしなければならないと思うのでございます。突然の御質問でございまして、十分なお答えになりませんけれども、中小企業がそれに対応した施策を講ぜられるだけの経済力の充実をはかるよ……
○大平国務大臣 中谷委員から非常に広範で非常に深い構想で御質問をちょうだいするということでございまして、私どもといたしましても、そういう深い御検討を十分お願いいたしたいと思います。 問題は、わが国の技術の水準と申しますか、わが国の産業は、総じていままで外国からの技術を借りて、それを活用することによって今日まで先進国に追いついてまいることができたのでございますが、技術の格差は歴然といたしております。したがって、私どもといたしましては、通商産業行政の一つの大きな柱はこれから技術政策に置かなければならないのではないか、そう考えております。そのためには、どういたしましてもわが国の国民のすぐれたブレー……
○大平国務大臣 日本は表面的にはたいへんな経済の躍進を記録することができたわけでございますけれども、その実態を検討してみますと、ほとんど大部分が外国からの技術にたよってきたと言えないことはないと思うのです。これは、先進国に対しまして急いで追い上げていくために、十分基礎から固めて、自前の技術を創造して、それで産業を武装していくというようなタイミングの余裕がなかったから、手っとり早く外国で確立した技術を輸入いたしまして、それを実用化していって、ともかく追いつこうということで懸命に努力してきたわけでございます。したがいまして、いま御承知のように外国に対する技術の輸入は八百億円を年々こえておるというよ……
○大平国務大臣 私どもは、たびたび本委員会でも申し上げておりますとおり、政治体制のいかんにかかわりませず、グローバルに貿易の拡大をはかってまいるという態度でございます、したがいまして、貿易振興政策の展開にあたりましても、国とかのいかんによりまして模様を変えていくというようなことは、本来私どもはとるべき態度ではないと考えております。今後もそういう方針でできるだけ貫いてまいる決意でございますが、いま御指摘のように、朝鮮半島でございますとか、ベトナムでございますとか、中国あるいはドイツのように、二つの政権が非常に鋭角的な対立をしておる、日本はその一方と国交を持っておるという間柄に置かれておる事情がご……
○大平国務大臣 補償金請求権の問題につきましては、あとから長官から答弁させますが、ちょうど改正法案の重要な論点でございまする早期公開制度の説得性、効用、メリット、デメリットについての御質疑が先ほどから続けられておったわけでございますので、私の理解を申し上げて、さらに御批判をいただきたいと思います。 たいへん初歩的なことを申し上げて恐縮ですけれども、国はその能力におきまして、国民の権利、財産、安全、健康、しあわせ、そういったものを守る責任があります。欲を言えば、これが完ぺきでありたいと思うのでございますけれども、現実の国家という場合を具体的に考えてみますと、おのずからその政府の適応能力に限界が……
○大平国務大臣 原則としては堀委員のおっしゃるとおりでございます。ただ鉄鋼業のような大きな装置産業におきましては、巨大な投資を呼びます。それは国民経済にとりましてもたいへん大きな圧力を持っておるものと思います。したがって、そういう巨大な投資、投資期間が長くかかる、実際の生産を開始するまでの時間的な経過も非常にある、そのあとの需要がどのようになるかということについても不安がある。したがって、一般に自由先進国におきまして、自由経済下における計画化の問題というような問題がいまやかましい論議の中心になっておりますことも御案内のとおりと思うのでございます。したがいまして、われわれといたしましても、原則と……
○大平国務大臣 行政府といたしましては、法律の執行、運用に当たっておる責任を持っておるわけでございまして、立法の仕事は国会に専属しておるものと思います。私どもは、その御審議いただく案を国会に提出して、御審議をいただいて、きまりました法律を施行するという任務を持っておるわけでございます。現実に行政府の中で働く者が、立法につきましていろいろな意見を持つことはあり得ることでございますし、また、ある意味において自然なことだと思います。そういったことは、行政組織の中におきまして立法の素材をつくっておりますそれぞれの手順に応じて表明されて、行政府として国会に対して責任を持っておるわけでございますから、そう……
○大平国務大臣 宇野委員が指摘されますように、いま経済それ自体が大きな変革期にある、それから日本の経済はとりわけ大型化の過程にある、そういう意味で振幅の激しい変革期にあるという御指摘は私も同感でございます。したがって、こういう事態に対応いたしまして、われわれ産業政策を受け持っておる者から申しますと、それに柔軟な対応力を示さなければならない。技術の開発面におきましてもあるいは資源の確保におきましても、さらには産業の体制の問題といたしましても、御指摘のような点に十分の配慮を加えてまいることは私どもの任務でございまして、あとう限り、能力の許す限りそのように考えてきましたし、今後もそういう方針でやって……
○大平国務大臣 人員を確保いたしまして権利の保全に周到を期すということが、仰せのとおり国といたしまして当然の責任であると思います。もし必要な要員の確保が可能でございますならば、そういうことが許されるならば、われわれといたしましてはそういう方法をとるべきであると思うのでございますが、御案内のように、年々膨大になってまいります行政組織を押えて、国民の負担を軽くしてまいらなければならないという要請がございまして、三年間に五%の削減というような大方針が打ち出されておりますので、われわれの要求する人員の充足という点が必ずしもままならぬ事態に逢着しておるわけでございます。しかしながら、そういう状況のもとに……
○大平国務大臣 六月十一日四時ごろ荒川区町屋二丁目二番地の地下鉄九号線の工事現場で発生いたしましたガス漏洩事故によりまして、付近の住民等に被害を与えましたことは、まことに遺憾でございます。この問題の詳細につきまして、公益事業局長から御説明を申し上げます。
【次の発言】 岡田さんのおっしゃること私もよく理解できます。ただ、職務の分析、格づけという問題は、いま人事院からもお話がありましたように、たいへんむずかしい問題でございますばかりでなく、実際のケースといたしましては、ひとしからざるを憂えると申しますか、職務の内容、格づけが違うからペイもまた違うんだということが一般に了承されて、そういう制度が安……
○大平国務大臣 御質問の肯綮に当たるかどうかわかりませんが、私はこう考えております。いまの日本は、技術的に見ると中進国家の域をまだ出ていないと思うのでございます。いわば模倣技術で、けさほどからも問題になっておりました大きな創造的な技術が生まれない。先進国の型を見て、今日、形の上では非常に巨大な生産力を発揮してきたわけでございますけれども、中身に入ればやはり模倣技術からそう大きく出ていない国じゃないかと思うのです。そういう意味で、資源の乏しい国といたしまして、それから平和国家として、いまから生存権を主張してまいる上から申しまして、やはり技術国家的な道標を持っていかなければならないという意味におき……
○大平国務大臣 佐野委員のおっしゃること、一応理解できますけれども、この法律は、御案内のように、第一は、登録をやって過当競争の道を断って体制を整備しようという点が一点と、それから第二点は、輸出振興について団体を結成して振興策を講ずるというような点にあると私も思うのでございますが、軽機械産業の体制整備、育成、こういう大きな観点から申しますと、技術の水準にいたしましても、体制の整備にいたしましても、税制、金融その他いろいろな措置があり得るわけでございますが、この法律はいま申し上げましたような、非常に限定された振興手段を規定した法律でありまして、その限りにおきましては一応目的を達した。ただ輸出振興の……
○大平国務大臣 いままでも御説明申し上げましたように、この措置は臨時的な特例法でございまして、過当競争状態を排除して輸出の振興に特別な措置を講じるというものでございまして、その限りにおきましては、業界の体制もようやく固まってまいりましたし、また輸出振興策として設立された団体の賦課金を強制徴収しなくても、もう業界の中でそれだけの調弁が自主的にできますし、そのセンターの運営についても自信が持てる段階になりましたので、特例法が志向いたしました目的は一応達したから、それだけをはずすわけでございまして、機振法的な振興対策でございますとか、御指摘の団体法あるいは輸出入取引法、そういった方面での規制は、一般……
○大平国務大臣 定員の配分問題の御指摘がありましたが、これは長官からも御説明申し上げましたように、審査官と、それを補助、補完していく事務を担当する方々とのバランスということが運営上必要であると判断して長官の立場で処理しているものと私は信頼をいたしております。 第二の点でございますが、特許庁の予算は、歳入のワク、限界というようなものを頭に置かれて編成されているのではないかということでございますけれども、寡聞にして私は、特許庁の収入がこれだけであるから歳出はこれだけにしなければならないという意味の圧力を財政当局から受けたことはございません。 いま武藤さんは特許庁というものは黒字であるように申しま……
○大平国務大臣 今度の早期公開制度、それから審査請求制度を導入するという改正は相当な改正であると思います。御指摘のように、いまのような未処理案件の滞積状況に対しまして、何らかの措置を講じなければならないというためにとられた措置でございますから、そういう角度から申しますと、抜本的な改正でないという考え方も成り立つのではないかと思いますけれども、少なくとも権利の保護という観点から、二つの制度を導入したというのは、私は抜本的な改正ではなかろうか、そういうように自分も観念いたしまして、御審議を願っておる次第でございます。
【次の発言】 最大の原因は、戦後の権利思想が普及いたしまして、権利の保護を法律的……
○大平国務大臣 予算、要員の確保に、与えられた制約のもとで最善を尽くしてまいったわけでございますが、運用面の、要員の充実、予算の充実だけでは問題を十分処理できないと判断いたしまして、審議会の御答申を得て、制度の改正というものもあわせてお願いをいたしまして、いち早くこの未処理案件の処理を実現いたしたいと念願しておる次第でございます。
【次の発言】 文部大臣ともよく相談をいたしまして、善処いたします。
【次の発言】 この前にもお答え申し上げましたように、私は特許庁の職員が誇りと自信を持って執務に当たっていただいておるものと承知しておるのでございまして、今後もそういう姿勢であられることを確信いたして……
○大平国務大臣 仰せのとおりでございまして、貿易は単年度をとりますといろいろありますが、長きにわたって結局バランスするというのが自然の姿だと思うのであります。非常な片貿易になっておる国につきましては、片貿易の是正のためにいろいろな経済協力、技術協力その他をかましまして、先方の理解を得るようには努力いたしておりますが、何さま日本の貿易体制は御承知のように自由貿易体制でございまして、各貿易主体がコンペティティブなベースで商談をまとめておるわけでございまして、政府がその商談の中身に介入する道は武藤先生御承知のようにないわけでございます。ただ、指導とか助言とかいう範囲におきまして、極力不当な形の片貿易……
○大平国務大臣 いま御説明申し上げましたように、八年間安定した供給が確保できたわけでございますが、今後また新しい五カ年計画を策定して、普及の拡大、保安の強化等を推進することにいたしております。したがいまして、先行投資を含めまして、大規模の設備投資が必要になってまいります。したがってこれはコストの上昇要因として働くのではないかと思います。しかしながら、われわれといたしましては、設備の大型化、工事の機械化等合理化を一そう推進いたしまして、料金の安定をはかってまいりますようにガス事業者を指導して、値上げがなくて済むように配慮してまいらなければならないと考えております。
○大平国務大臣 ガス体エネルギーの利用が普及してまいりまして、今日御承知のような状態になってきておるわけでございますが、こういうエネルギーの供給に重大な役割りを果たしてこられました方々の商権はおろそかにしてはならないことと思います。今後これがどのような形態で発展してまいりますのか、にわかに逆賭できませんけれども、私どもは、公益上の立場から、保安その他の関係で規制を加える必要がございますものは最小限度考えていかなければならぬというのがいまの立場でございます。 今後、これがどのような供給構造、需要構造になってまいるか、それに対応してガス政策というものはどうあるべきかという根本問題になりますと、い……
○大平国務大臣 仰せのとおり、御審議に資するために極力そのように努力いたします。
【次の発言】 その問題は税法上の問題、税体系の問題でございますから、この法律で取り扱うべき問題ではないわけで、御指摘のように私どももたくさんの産業と関連を持っておりますから、ガス事業をどのように位置づけて税法上どのように考えてまいりますかというようなことにつきましては、租税当局と仰せのようにいろいろ打ち合わせをいたしてみます。ただ、いまの規定の趣旨は、ガスの安定供給というような事業の健全性を担保していくという趣旨のものであるということで御理解をいただきたいと思います。
○大平国務大臣 七月の末に東京で開かれました第七回の日米閣僚会議でございますが、これは従来なかった新しい背景の中で開かれたと私は思います。それは、一口に申しますと、アメリカが国際収支、とりわけ貿易収支の面で大きな赤字を記録しておるという事実でございます。したがって、アメリカといたしましては、日本をはじめグローパリーにみずからの市場を開拓していかなければならぬという立場に置かれておると思います。それとうらはらに日本の国際収支、貿易収支は去年大幅の黒字を記録したことは御案内のとおりでございます。この黒字基調は、これは日米間で見解が必ずしも一致しなかった点がございます。先方は定着性を持ってきたという……
○大平国務大臣 きのうもお答え申し上げましたように、アメリカの行政府としては、輸入制限的な保護貿易主義に傾くような立法について非常に警戒的であると思いまするし、現政権も変わりがないように私は観察をいたしております。いま局長もお答え申し上げましたように、そういうことはわれわれも希望いたしませんし、また、アメリカの自由貿易を唱道いたしておる旗頭としての名誉にかけても、アメリカのためにもとらないことであると思います。 それからLTAの会議でございますが、これは申すまでもなく、LTAの運営の状況、その存廃ということが議題になると承知いたしておるわけで、その他の問題がこの会議で討議されるというようなこ……
○大平国務大臣 武藤さんの御指摘のとおり、アメリカがわが国に対して一億の魅力ある市場の開放を迫るということは、私は十分理解できます。また日本の経済の実力から申しましても、また日本の利益から申しましても、自由化への道を歩んでいかなければならない筋合いのものでありますから、アメリカの要求というようなものも十分理解できるわけでございます。しかしながら、あなたの御指摘のとおり、繊維の自主規制の要求は、本来自由であるべき貿易に逆行する措置であることはまぎれもない事実でございます。私はたいへんアメリカのために残念に思っております。
【次の発言】 調査団の携行した資料、アメリカ側との討議の内容、そういったも……
○大平国務大臣 外国貿易をやってまいります場合の国際的なやり方として、ガットという仕組みが設けられたわけでございまして、アメリカも日本もその光栄あるメンバーでございまするから、外国貿易に関しましてトラブルが起きた場合には、近江委員の御指摘のとおり、ガットの精神はもとよりでございますが、そこに規定された手続を踏みまして、その権利の行使、義務の履行という姿において問題を処理するというのが当然の道行きであろうと私も感じております。
【次の発言】 私どもが輸入の自由化について努力をしておりますこと、スケジュールを立てましてそれを実行に逐次移しておりますゆえんのものは、世界に対してわが国のマーケットをそ……
○大平国務大臣 閣議決定は石炭政策の大綱にとどめたいと考えております。 第一は鉱業審議会の答申、旧臘十二月二十五日にちょうだいいたしました答申を尊重して、まず第一に再建のための助成策、総額一千億円の再建交付金の交付と現行安定補給金の拡充をやるということが第一点でございます。 第二点は体制の整備でございますが、私企業のベースの上に立ちましてみずからの経営の刷新、合理化につとめるのは当然でございますけれども、個別企業の利害をこえて石炭鉱業全体の合理化のために鉱区の再編、調整、流通の合理化等、体制の整備を促進すべきであると考える。これを実現いたしますために、審議会の中に設けられる合理化体制部会で……
○大平国務大臣 第六十一回通常国会における石炭対策特別委員会の御審議をいただくに先立ち、私の所信の一端を申し述べたいと存じます。 申し上げるまでもなく、わが国石炭鉱業は、現在深刻な局面に立たされておりますが、石炭行政を担当いたしております私といたしましては、その責任の重大さを痛感しており、石炭鉱業の再建のため最善の努力を払ってまいりたいと考えておる次第であります。 今後の石炭対策につきましては、昨年十二月の石炭鉱業審議会の答申の趣旨を尊重し、先般の閣議決定の線に沿って、再建のための助成策、体制の整備、労働対策の推進、保安対策の強化、閉山対策の改善、鉱害処理の推進及び産炭地域振興対策の強化な……
○大平国務大臣 ただいま議題となりました石炭鉱業合理化臨時措置法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び概要を御説明申し上げます。 今日の石炭鉱業が深刻な苦境に立たされていることは、御承知のとおりであります。この事態に対処するため、政府といたしましては、昨年十二月の石炭鉱業審議会の答申の趣旨を尊重して、去る一月、今後の石炭対策について閣議決定を行なった次第であります。 この新石炭対策におきましては、わが国のエネルギーの安定的供給、雇用の安定、地域経済の発展など国民経済的観点から総合的施策を講ずることといたしております。閉山対策の面におきましては、石炭企業が閉山を行なう場合に、そ……
○大平国務大臣 産炭地域の振興問題でございますが、これはいままで、田畑委員も御承知のように、政府の地域振興が、あるいは特定工業地域整備計画でございますとか、あるいは新産業都市計画でございますとか、産炭地域振興計画でございますとか、そういう臨床的な計画に主力が置かれておったわけでございます。ところが、なかなか期待どおり実を結ばないという不満もあり、当初希望したとおりはなかなか政府の施策も行き届かないというようなことについて、いろいろ不満があったのでございますが、今度政府のほうでは、一番大きく考えまして、そういうようなやり方ではなくて、またそういうやり方に限界があるのでというので、総合開発計画を一……
○大平国務大臣 去る二日、北海道の茂尻炭鉱におきましてガス爆発事故を起こし、多くの死傷者を出しましたのでございます。そして、国会をはじめ国民の方々に多大の御心配をかけまして、責任の衝にある者といたしまして、まことに申しわけなく存じております。 茂尻炭鉱災害でなくなられた方々の御冥福を、この際つつしんでお祈り申し上げる次第であります。 通産省は、本災害の知らせに接しまして、直ちに鉱山保安局長以下担当官を現地に派遣して、罹災者の救出と原因の究明に当たりました。 三日には、藤尾政務次官を団長とする調査団を現地に派遣いたしまして、会社、組合等からの事情聴取を行ないますとともに、災害対策連絡会議を……
○大平国務大臣 第一次、第二次、第三次の石炭政策の実行の過程におきまして、一応生産性は相当の上昇を見たのでございます。しかし、それも当初もくろみました水準にまでは達しなかった。賃金の面におきましては、ある程度の上昇を当初に見込んでありましたけれども、他産業との比較におきまして、その昔王座を占めておりました炭鉱関係がだんだんと転落をしてまいりまして、バランスの失墜を来たした。労使の間でいろいろの交渉が行なわれまして、困難な状況でございましたけれども、多少の、予定されました水準以上の賃上げが実際上労使交渉の結果行なわれたということ、そういった事情はこの前に申し上げたのでございます。一方競合のエネル……
○大平国務大臣 石炭の位置づけ、エネルギー資源としての位置づけをどうとらえるかということが根本にあると思います。いろいろなそういう企業意識の弛緩あるいは動揺というようなものが起こる危険性も、やはり石炭産業というものの位置づけに無関係であるとはいえないと思うのでございます。いま正直に申しまして、固有のエネルギー資源としての石炭が、どういう位取りをとるべきかということにつきましては、たいへんむずかしい問題であると思います。将来の展望を考えてみても、ますますわが国が手当てをしなければならぬ資源が多く期待されなければいかぬのでございますけれども、それだけできるかできないかがまず問題であろうと思いますし……
○大平国務大臣 石炭問題政策は、別な観点からいくと御指摘の体制問題であると思います。私どもが今度御提案申し上げましたのは、去年八カ月にわたりまして石炭鉱業審議会が御討議をされて、それで得た結論を尊重した案になっておるのでございまして、その考え方は、私企様体制を基本にするが、最大限政府が財政的な支援をしなければならない、その財政的な支援を提示して、労使双方が採炭を続けるべきかどうか真剣に検討された上で決断をするという仕組みに相なっておったのでございます。この法案、予算案が提案されまして以後、渡辺委員も御承知のように、本委員会並びに本会議の御質疑を通じまして、佐藤総理大臣は、体制問題というのはしか……
○大平国務大臣 ちょっと検討させていただきたいと思います。
【次の発言】 御指摘の問題につきましては、技術開発の途中にございまして、大夕張でいま試験的にやっておるわけでございますが、私どものほうでは来年予算をちょうだいして、これを逐次他にも普及していくよう技術開発と並行いたしまして配慮していきたいと思っております。
【次の発言】 私どもの責任を回避するという趣旨から申し上げるわけじゃございませんけれども、他国に比べまして、多賀谷委員よく御承知のとおり、炭層条件が著しくわが国の場合は劣悪であるということが最大の原因であろうと思います。しさいに検討いたしますと、経営者のモラルの問題、保安行政のやり……
○大平国務大臣 ただいま御採択になりました決議の御趣旨につきましては了承いたしました。またこれらの問題につきましては、新たに発足した石炭政策や関係各方面との調整をはからなければならない面が多いと考えております。 このため、中央鉱山保安協議会並びに石炭鉱業審議会の場におきまして十分な御検討をお願いした上で善処いたしたいと考えておりますので、御了承をお願いいたします。
○大平国務大臣 ただいま提案になりました通商産業省設置法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由を御説明申し上げます。 このたびの改正は、通商産業本省の付属機関として通商産業研修所を設置するため、所要の改正をしようとするものであります。御承知のとおり、通商産業省の行政対象は、変動の激しい経済の分野であり、最近の資本自由化、大型合併、物価等の動向を見ましても事態の進展は急であります。この情勢の中におきまして、内外の高度化する行政需要に対処し通商産業省職員が高度の識見を養うためには研修の充実がぜひとも必要であります。 このような観点から、従来とも当省においては各種研修を実施してまいりま……
○大平国務大臣 いまのお尋ねの点につきましては、この間の所信表明におきまして、概略申し上げておいたのでございますが、仰せのように、一応わが国の経済が順調な足取りで拡大を続けておりまするし、輸出も伸長の過程にありますこと、国際収支も改善を見ておる、一応順調に見えるのでございますけれども、内面に立ち至ってみますと、いま御指摘のように、内では労働力の逼迫がいよいよ顕著になってきておりまするし、外からの攻勢も苛烈を予想されまするし、国際通貨の情勢もこんとんとしております。したがって、そういう変に応じて誤りない経済の運営をやってまいりますために、私どもといたしましては、まず第一にそういう状況でございます……
○大平国務大臣 私、通産行政をあずかる者といたしまして、こういう不祥事件を起こしたことに対していたく心を痛めております。そこで、こういう事案が発生いたしました原因の究明、その対策にいち早く乗り出しまして、再発を防止する措置を早急に講ずることによって私の責任を果たしてまいりたいと考えております。
【次の発言】 就任いたしましてからくまなく省内の空気を点検したのでございますけれども、私が予想いたしておったよりは明るく仕事に精を出していただいているので、実は安心しておったのでございます。しかし、御指摘のように、私どものほうは経済官庁でございまするし、毎日多数の経済人が利害に直接関連したお仕事で私の部……
○大平国務大臣 四月二日の十三時三十分ごろ雄別炭鉱株式会社経営にかかる茂尻鉱業所におきましてガス爆発災害が発生いたしまして、作業中の労働者四十四名が罹災いたしました。鉱山保安の監督の責任者といたしまして私もいたく責任を痛感いたしまして、善後措置の周到を期しますとともに、原因の究明に当たっておる次第でございます。 現地では直ちに鉱山救護隊を中心に救出作業に全力をあげましたが、罹災者中二十六名が救出されたのみで、残り十八名全員の死亡が確認されて二日二十一時十分までに遺体の収容が完了いたしました。 なお、救出されました罹災者は一酸化炭素による影響を受けているおそれがありますので、一酸化炭素中毒の……
○大平国務大臣 日工展問題の紛争について御報告をいたします。 ことしの春、北京と上海で展覧会が行なわれます予定で、七千点ばかりの出展の希望が十一月十三日に輸出申請が出てきたのでございます。それで鋭意査定いたしまして、先月の十三日に全部の査定を終えたわけでございます。 御案内のように、十九品目不承認、十九品目は持ち帰り条件つきという結論になりまして、これを日工展当局に渡しまして、先方もそれを受け取りまして、持ち帰り条件につきましても誓約をされたので、私どもとしては円満に解決したと考えておったのでございますが、一部新聞に報道されるように、全品出品許可の希望が出てまいりましたことは事実でございま……
○大平国務大臣 いま手元に資料を持っていませんから、あとで調べて御返事いたします。
【次の発言】 自動車でございますが、わが国の自動車のアメリカにおける小売り価格は、千五百CCないし千九百CCクラスで七十万円ないし七十二万円であり、わが国からの輸出価格は三十六万円ないし四十万円程度であります。一方、同種の車の国内小売り価格は五十万円ないし五十五万円であります。輸出向け出荷価格と国内向け出荷価格は、まず第一にその差額は、御承知の物品税一五%が国内向けには課せられております。それから国内向けの車の価格には、広告費、アフターケアサービス費、販売奨励費等が含まれておりますが、輸出車のそれには原則として……
○大平国務大臣 十二月の閣議決定の線に沿いまして、いま御指摘の残存輸入制限品目、私の関係では四十二でございますか、ございますので、国内の業態の実態を見まして、技術の格差等が非常にありますとか、あるいは体質がまだどうしても自由化に持っていけないもの等を除きまして、鋭意自由化の方向に持っていくように努力してまいる所存です。
【次の発言】 突然のお尋ねでございますので、いま手元に数字がございませんで、取り寄せて御返事申し上げます。
【次の発言】 先ほどはたいへん御審議に御不便をかけまして恐縮でございます。
農業関係の私ども所管の代表的な物資の最近の物価指数でございますが、昭和四十年を一〇〇といたし……
○大平国務大臣 お尋ねの問題について、私が答弁するのが適切かどうかわかりませんが、時間の節約上、それでは政府を代表してお答えいたします。 日米交渉が旧臘二十八、九両日にわたって行なわれたことは事実でございます。その結果の反応がどうかと心配しておりましたが、一月に入りまして十三日でございましたか、アメリカ側から、この問題は引き続き両国の外交ルートを通じて協議をしたいという公式の反応がありまして、ただいまその交渉が外交ルートを通じて行なわれておるというのが現状でございまして、報復措置云々というようなこと、そういう問題ではなくて、いま両国間で鋭意交渉が行なわれておる、そういう段階でございます。
○大平国務大臣 事実いま御指摘の電力業界でございますが、新鋭の大型の火力発電の建設でございますとか、燃料の熱効率を上げるとかいう革新的な技術の開発、それから部内の経営の合理化等によりまして、今日まで……。
【次の発言】 ちょっとお待ちください。――昭和三十二年から昭和四十二年までの十年間におきまして価格の引き下げに成功している項目をあげますと、セメント、電気がま、ラジオ、テレビ、電気洗たく機、電気冷蔵庫、螢光灯、食卓、それからガス、灯油、プロパンガス、それから婦人の長くつ下、それからシャンプー、石けん、歯みがき、ヘヤートニック、口紅、防虫剤、カメラ、フィルム、ビニール製ボール、そういったものが……
○大平国務大臣 仰せのように、住友電工の北川会長を団長とするミッションがアメリカに行かれて、帰ってまいりまして総理大臣以下私どもに御報告がございました。それはアメリカにおける今日のコンピューティングパワーを使いました行政管理、企業管理、情報産業全体の状況の報告にあわせて、この問題は、一つは各行政機関の秩序ある協力体制がつくられなければならぬということが第一点。さらに、その他わが国のこれからの情報産業政策についての若干の献策を含んだものであると承知いたしております。したがって、このミッションの御報告はあとほど委員会のほうに提出いたすことにいたします。 ただ、私どもといたしましては、これは財界に……
○大平国務大臣 いま岡田委員が御指摘のように、過去の答申に基づく石炭政策によりまして、一人当たりの生産性は御指摘のとおり上がったわけでございます。しかしながら、当時計画が想定いたしましたように、経営が安定性を取り戻すことができなかったいろいろな原因が内外にあったわけでございまして、今回の第四次の答申におきましては、そういった過去の経緯にかんがみまして、第一にまず出炭目標を立てるという過去のやり方を取りやめたのでございます。何となれば、過去に立てられました出炭目標はやや過大であった、過大であったがゆえに、それに投じました投資資金というものによりまして、経営がいよいよ苦しくなるという事情もございま……
○大平国務大臣 石田委員も御承知のように、われわれといたしましては、いま低硫黄化計画の鋭意進行中でございまして、それに対応して公害政策を進めてまいらなければいかぬという事情が一つございます。と同時に、鹿島にいたしましても、水島にいたしましても、放置しておきますと水準を上回るということが起こり得ますので、十分不断の注意が必要だと思います。 なお、私どものほうで、事前の指導基準にいたしておりまする〇・二五PPMというのは、〇・二PPMを換算したものでございまして、特に低位なものではないわけでございますので、そのあたりも御了解いただきたいと思います。
○大平国務大臣 御案内のように、発電所の設置は許可にかかっております。また設備計画は認可することになっておりまして、運転にかかりますと定期検査をちゃんとやっておりますが、それはICRPの勧告に沿った厳重な規制を加えておるわけでございまして、石川委員、御心配のようなことはないと確信いたしております。
【次の発言】 御指摘のようにウラン原鉱の確保問題、非常に重大な問題だと心得ております。それでわが国といたしましては、昭和六十年までに必要となるウラン量は約十万トンと見込まれております。これまで電力業界におきまして、カナダのウラン鉱山会社との長期契約によりまして、五十三年までの十年間で約一万七千トンの……
○大平国務大臣 仰せのとおり、今日の中小零細企業が当面する問題、いろいろございますけれども、御指摘の労働力の不足が最大の問題であると思います。この現象は、一時的な現象であればよろしいのですけれども、最近、御案内のように出生率がだんだん落ちておりまするし、長期的な見通しから申しましても、労働力の新規の供給力というものはだんだんと落ちていくという傾向にありまするだけに、ますますゆゆしい問題だと思います。ところが、中小企業は、それでは労働力不足のためにいま言われたように転業していっていいかというと、そうではなくて、現在、生産高におきましても輸出高におきましても、非常に重要な地位を持っておるばかりじゃ……
○大平国務大臣 この間、高田委員の御質疑に対しましてお答えいたしましたのは、私どもの調査の数字を申し上げたわけでございますが、いま新聞によって計算された数字との格差についての御質疑でございますが、ちょっと調べさせていただきます。
【次の発言】 メーカーの価格の引き下げについて行政指導を行なう意図があるかどうかという御質問でございます。結論から申しますと、私はそういうことをやるべきではないと考えております。と申しますのは、この間、高田委員の御質疑にもお答え申し上げましたとおり、現在大企業製品というようなものの卸売り価格が、御案内のように、ここ十年間の傾向を見ましても、だんだん下がってきておるので……
○大平国務大臣 石炭産業の現状について、私はは岡田さんと憂慮を共通にするものでございます。ただ、この際体制問題を練り直してやるということの御提言でございますけれども、私はおことばを返すわけではございませんけれども、いまそんな余裕はないわけでございます。あなたが仰せのとおり、いま坑内で働いている方々、またこれに牽連しての社会不安を静めてまいりますためにも、一日も早くいま私どもが御提案申し上げております石炭政策を実行に移さなければならぬわけでございまして、この政策ができるまでの間、体制論議を中心といたしましてすでに八カ月間もの討議が行なわれたわけでございまして、これから根本的にもう一ぺん考え直すと……
○大平国務大臣 仰せのように、硫黄が四十二年以来若干過剰ぎみになりまして、回収硫黄が多くなるに従いましてその傾向が顕著になってきておりますことは、御指摘のとおりでございます。ただしかし、仰せのように硫黄という国内資源、自給がきく豊富な資源でございまするし、いままで育成してきた大事な資源でございますので、国産を維持していくということに対しましては、私は賛成でございます。それとほぼ国内の需要が見合うのでございまして、あなたが言われたように、回収硫黄はあげて輸出に回したらどうかということ、数量的には、仰せのような方式で問題が片づけばたいへんすっきりした解決ができると思うのでございます。そこで、去年の……
○大平国務大臣 あなたが言われたように、後者のほうです。
【次の発言】 後者のほうで、まあ百件以上、とりわけそのうちで繊維が二十数件出ておることは承知いたしておりますが、そういうものが法律案として成立に結晶していくという状況にあるというように直ちに見ておるかというと、そうではなくて、たくさんそういう法案が出ておるという状況を一般的に憂慮しておる、そういう趣旨のものでございます。
【次の発言】 これはまあ外務省のほうのお仕事でございましょうが、アメリカ自体にも、この問題については賛否のいろいろな世論がありますことは、中村さん御承知のとおりでございます。
それで、日本国内におきましては、政府、各……
○大平国務大臣 事実をいろいろ究明いたしましたが、私ども定型化の傾向を持っておるというように判断いたしておりません。
【次の発言】 いま御指摘の最近のB52の嘉手納基地飛来の件は、悪天候等に基づくやむを得ない事態であるという判断に基づいたものであるというように私は理解いたしております。ただ、私どもベトナムの作戦の状況はつまびらかにいたしていないのでありますが、この春以来、ベトナムの戦闘が激化しておるために、そういうカテゴリーで、嘉手納基地をやむを得ない場合に利用する頻度が多くなったのではないかという心配は持っておりまするけれども、このことが直ちに仰せのように、嘉手納基地利用を定着化する、あるい……
○大平国務大臣 今回はからずも外務大臣を拝命いたしました大平正芳でございます。 従来、外務省のことにつきまして格段の御指導と御鞭撻をいただいておりますが、今後一そう険しい局面でございますので、御鞭撻、御指導をお願い申し上げる次第でございます。 私といたしましては、外務省の綱紀を正して、緊張した精神で仕事に当たるつもりでございますが、一段御叱正と御鞭撻をお願い申し上げる次第でございます。(拍手)
○大平国務大臣 いま日中国交の正常化問題につきまして、山田委員から将来の大計を誤らぬように慎重にやれというおさとしでございまして、御注意ありがたく拝聴いたしました。仰せのように私どもといたしましては、日中間の暗い過去に終止符を打つばかりでなく、仰せのように、これから将来にわたってアジアのこの地域に平和を創建してまいるという土台づくりということも十分頭に置いて問題に対処しなければならないと考えております。 それから、この正常化についての条件という問題につきましての御質疑でございましたが、この点につきましては、新内閣が発足いたしまして、首班指名の国会におきまして実質上の論議がなかった事情もありま……
○大平国務大臣 いま建設大臣から御答弁がありましたとおり、兵員輸送車につきましては、国道につきましては国の道路管理御当局の御許可をいただきましたが、地方公共団体のほうからまだ許可をいただいておりません。私といたしましては、なるべく早く御許可を得たいと期待をいたしております。 それから相模補給廠の問題につきまして、これまた建設大臣からいまお話がありましたとおりでございまして、建設、外務両当局間に意見の相違があるわけではございません。建設大臣が仰せになりましたとおり、こういう不幸な問題が起こらないようにするにはどうしたらいいかという点についていろいろ御心配をいただいていることに対して、私といたし……
○大平国務大臣 基地の中の管理権は米軍側にあると私も承知しております。基地の中におきまして、米軍の方々があるいは通常の軍事的な職務以外に運動等をやられる場合もあろうかと思います。したがいまして、その場合に法律的には管理権が米軍にあると申しましても、基地そのものは周辺の住民の理解と御協力がなければ十全な機能を果たすことができないわけでございますから、おのずから基地内における米軍の行動につきましては、よくマナーを心得たものであってほしいと思うのであります。いま御指摘になっておる問題につきましては、そういう立場から見まして遺憾なことであると思うのでありまして、米軍側にも十分自重を求めなければならない……
○大平国務大臣 私どもの立場は大出委員も御理解いただいておると思いますが、安保条約に基づきまして、米軍が施設、区域間の移動をしようとする場合、それを保障して差しあげなければならぬ立場にあるわけでございますが、一方、御指摘のように、それにはそれなりの国内法上の制約というものを心得てやっていただかなければならない。それを米軍側に十分理解していただき、適正に事を運んでいただかなければならない、そういう状況を保障する責任が私どもにあるわけでございます。したがいまして、今度の問題も、この両者をどのように調和させて円滑な運営が可能になるかということについて、日米双方十分各機関において話し合いいたしまして、……
○大平国務大臣 今回の日米首脳会談におきましての問題は、大出委員も御承知のとおり、日米双方が共通の関心を持っておる当面の問題につきまして、両首脳の間で隔意のない意見の交換を求めるという趣旨のもとで行なわれたものでございます。したがいまして、問題は多岐に分かれたのでございまして、その中におきまして、安保条約の運営の問題につきまして十分の時間が割愛されたようには私は思えません。ただ、日米両国の首脳の会談の結果を両国民にコミュニケの姿で御報告申し上げる場合、日米両国の友好関係のシンボルでございます安保条約に言及しないというわけにもまいりません。したがって、これは維持してまいるということ。そしていま御……
○大平国務大臣 われわれとしてはできるだけすみやかに大使館を設置いたしまして、大使の交換をやりたいと思っておりますが、そのために私どもの係官を中国に派遣いたしておりまして、先方の政府と打ち合わせをさせております。その打ち合わせの結果を伺いまして段取りをきめたいと思っておりますが、いまのところいつになるかという具体的な日取り、時限を申し上げるまでに至っておりません。しかし、本年度内に設置するといたしますと、予算上の問題があるわけでございまして、私といたしましては、既定予算の範囲内で、予備費支出等の措置で、とりあえず設置いたしたいと考えておりまして、通常国会におきまして、予算上あるいは設置法上の本……
○大平国務大臣 九月十二日に、いま御指摘のような閣議の了解がございましたし、それに関連して、二階堂官房長官からベトナム向け云々の談話が発表されたわけでございます。その後、この問題について米側との折衝がどうなっておるかは、いずれ外務省のほうで御報告しなければならぬ筋合いのものであったと思うのであります。 ベトナムの戦局が、御案内のように、ようやく本格的な終息段階を迎えておりますことも手伝いまして、現在の状況のもとでは、いま大出さん御指摘のような方向で処置しようということになったわけでございます。現在の状況のもとではというのは、ベトナムの停戦が実現するという濃厚な期待の上にあるわけでございまして……
○大平国務大臣 この間本会議で御報告申し上げましたとおり、台湾とは、外交関係を除きまして事務関係はできるだけ維持したいというのが日本政府の希望でございます、と申し上げました。できるだけという表現をいたしましたゆえんのものは、新しくできました日中間の親善友好関係をそこねない範囲でわれわれはできるだけのことをやりたいという趣旨でございます。 それから、政府間の外交関係が維持できなくなりました結果、いままで中華民国政府と日本政府の間に結ばれておりました条約並びに諸協定というものは機能し得なくなったわけでございます。したがって、これらにかわるものをどう考えるかということでございますが、政府間の取りき……
○大平国務大臣 私どもとしては、できるだけ早く大使館の設置をいたしたいと存じまして、係官をいま中国に派遣して、中国側と折衝を急がせておる次第でございます。いまその調査の結果によりまして準備を急ぎたいと思っておりますが、いつごろまでにという具体的な日取りまで、いま申し上げる段階ではございません。
【次の発言】 次の通常国会に御提案申し上げたいと考えております。
【次の発言】 いま御指摘の外務省設置法二十四条、それから在外公館の名称及び位置並びに在外公館に勤務する外務公務員の給与に関する法律第九条、これはいずれも政令で、特別の必要がある場合は、在外公館を既定の予算の範囲内でとりあえず増置することが……
○大平国務大臣 私からお答えいたします。
中華民国という表現がございましたのを、台湾と読みかえたことで御理解をいただきたいと思います。
【次の発言】 中華民国が支配しておる地域をさすものと思います。
【次の発言】 中華民国政府と外交関係が維持できなくなりましたので、その表現をとりやめいたしまして、台湾と読みかえることにしたということでございます。
【次の発言】 日中国交正常化は、いまの安保体制とかかわりなく実行いたしたものでございますので、そのように御理解をいただきたいと思います。
【次の発言】 日中平和友好条約につきましては、締結の交渉をしようという合意を見ているだけでございまして、この中……
○大平国務大臣 今月二日の矢野委員の御質問は、台湾条項の存在は中国に対する内政干渉にならないかというとでございました。 ここにいう台湾条項でございますが、これは、一九六九年当時の両国首脳の台湾地域の情勢に対する認識を述べたものでありますが、その後情勢は大きな変化を遂げており、すでに申し上げましたとおり、この地域をめぐる武力紛争が現実に発生する可能性はなくなったと考えられますので、かかる背景に照らし、右の認識が変化したというのが政府の見解でございます。 矢野委員の、しかし、その条項の存在が内政干渉にならないかということにつきまして、この際、政府の見解を申し上げたいと思います。 わが国は、台……
○大平国務大臣 外務省所管事項のうち、北方領土問題につきまして、政府の所信を申し述べたいと思います。 わが国とソ連は、一九五六年に日ソ共同宣言を締結することにより国交を回復いたしましたが、その際の最大の懸案でありました北方領土問題が、国交回復後十六年を経た現在におきましても、なお未解決であるために、日ソの間に平和条約が締結される至っておりません。政府としては、この事実をきわめて遺憾と考えております。 政府は、北方領土問題の解決をはかり、日ソ平和条約を締結する必要性をあらゆる機会をとらえてソ連政府に説いてまいりました。その結果、昨年一月のグロムイコ外務大臣訪日に際して、日ソ平和条約交渉を行な……
○大平国務大臣 北方領土問題につきましては、先に当委員会において政府の所信を申し述べたところであります。本日は総理府所管の沖繩問題につきまして、特に外務大臣の立場から所信を申し上げたいと思います。 沖繩の復帰は昨年五月に実現いたしました。外務省といたしましては、去る昭和四十六年十一月二十四日の衆議院の決議を体し、また現地の要望を踏まえ、沖繩の振興開発計画を推進し、民生の安定をはかるため、日米安保条約の指向する目的との調整をはかりつつ、今後とも、沖繩における米軍施設、区域の整理統合の促進に力を傾ける考えであります。 先般、第十四回日米安全保障協議委員会におきまして、那覇空港等の返還に関する原……
○大平国務大臣 いま政府委員からお答えいたしましたように、各種の補償を処理する機関があり、またそのないものにつきましては、その設定を急いでおるわけでございまして、 仰せのように、これらの機関によりまして早急に問題が処理されるように、われわれといたしましても、側面的にアメリカ側に働きかけてまいることを怠ってはならないと考えております。そして、それらの機関がどういう判断を下すか、それをよく踏まえた上で、いま仰せになりましたこれではたして満足すべきものであるかどうか、本土との均衡において、なお考えなければならぬものがあるかないか、それは十分検討させていただきたいと思います。
○大平国務大臣 いま佐藤委員、田中総理の訪ソの時期が十月の初めに内定したという意味の御発言がございましたが、まだ内定していないのでありまして、遠からずきめなければならぬと思っておりますけれども、まだ本ぎまりになっておりませんことをお断わり申し上げておきます。 それから北方領土問題につきまして、従来の経緯、佐藤委員の観察されておりまする経過、お話がございまして、興味深く拝聴いたしました。 御指摘のように、去年第一回の交渉をやりまして、ことし第二回の交渉をモスコーでやるということは合意いたしております。これは、平和条約の締結交渉をやるということでございます。平和条約と申しますと、当然のこととし……
○大平国務大臣 ただいまの御決議に対しまして所信を申し述べます。 政府は、これまでソ連政府に対し、日ソ関係を真に安定した基礎の上に発展させるため、両国間の最大の懸案である北方領土問題を解決して、日ソ平和条約を締結すべきである旨を一貫して説いてまいりました。 政府といたしましては、ただいま採決されました御決議の趣旨を体し、これを検討し、来たる十月上旬の総理訪ソに際し、ソ連側最高首脳との話し合いにおいて最大限の努力を払う所存であります。
○大平国務大臣 旧臘行なわれました総選挙の結果、第二次田中内閣が成立いたしまして、私が引き続き外務大臣として外交の責任を負うことになりました。
日ごろ皆さまから格段の御指導と御鞭撻をいただいておりますが、今後引き続き一そうの御指導と御鞭撻を賜わりますようお願い申し上げます。
【次の発言】 わが国は領土が狭いし、資源に乏しいし、しかも、非常に人口が過密でございます。したがって、この狭い国土で多数の人口を養って自立してまいる上におきましては、外国から原料、材料、燃料等を豊富に確保いたしまして、国民の技術と労働を加えて、これを海外に広く買っていただくという、いわば貿易立国主義をとらざるを得ない国だ……
○大平国務大臣 海洋博の企てにつきまして御鞭撻をいただきまして感謝します。 お尋ねの政府代表の人選でございますが、この政府代表は沖繩国際海洋博に関して日本国政府を代表して行動するものでございます。その任務は、国際博覧会条約及び一般規則に基づき、わが国政府の対外的な約束の履行を保障することでございまして、海洋博覧会の準備運営にとりまして、きわめて重要性を持つ官職であると思います。政府としては、そういう趣旨にかんがみまして、外国との交渉、外国要人の接受等に十分の経験を持ち、かつ沖繩に関して深い理解を有する人材を本政府の代表に任命いたしたいと考えております。
○大平国務大臣 ただいま議題となりました千九百七十一年十二月二十日に国際連合総会決議第二千八百四十七号(XX VI)によって採択された国際連合憲章の改正の批准について承認を求めるの件につきまして提案の理由を御説明いたします。 国際連合の第二十六回総会は、一九七一年十二月二十日に国際連合の経済社会理事会の構成国の数を増加する国際連合憲章の改正を採択いたしました。 国際連合の経済社会理事会は、国際連合の主要な機関の一つとして、経済的、社会的分野等における国際協力を促進する重要な任務を有するものでありますが、その構成につきましては、さきに一九六三年に改正が行なわれ、現在は総会によって選挙される二……
○大平国務大臣 いま御指摘がありましたようなことにつきましては、一切私どもは聞いてもおりませんし、考えてもおりません。
【次の発言】 いまあげられました個所のうち、那覇空港につきましては、明後年の開催が三月に予定されておりますので、それを念頭に置きまして空港関係の処置を完了するように努力したい、そういう方向で対米折衝を急ぎたいと考えておるわけでございます。
港のほうにつきましては、ただいまのところ特別なことは考えていないわけでございます。将来どういうことになりますか、いよいよ開催が迫りまして交通事情がどういうことになりますか、さだかにまだ見当がつきませんけれども、いま私どもが手を染めておる仕……
○大平国務大臣 本月二十四日の参議院予算委員会におきまして、社会党の田委員から、南ベトナム臨時革命政府の方々の入国問題につきまして田中法務大臣にただされたのでありまして、その御発言の要旨につきましてはすでに御案内のことと思うのであります。石井委員が御指摘になりますように、田中さんの御発言は確かに前向きな御発言でございました。政府は、この田中発言が院の内外におきまして問題になってまいりましたので、田中法務大臣と官房長官と私で協議いたしまして、きのうの朝この見解、田中さんの御発言をお取り消しを願ったりあるいは御訂正を願う必要はなかろうということで意見の一致を見まして、その旨参議院の予算委員会の理事……
○大平国務大臣 先ほどは外務委員長から、ただいまは石野委員から御注意がございました。国会の外交審議につきまして、私はじめ外務省といたしまして万全の備えをもって処置してまいらなければならぬことは当然の義務であると心得ておるわけでございます。私どももそういう決意で当たっておるわけでございますが、力足らず、そういうことが十分できてないことにつきましては十分私も反省し、今後そういうことのないように努力してまいるつもりでございますので、御了承をいただきたいと思います。 それから第二に、国会において申し上げたことにつきましては、一〇〇%責任をもってお答えを申し上げておるわけでございまして、何ら留保がない……
○大平国務大臣 何を示唆しておるかについて私自身の見当はつかないわけではないけれども、外務大臣という職にありますので、公式の見解を申し述べることはいささかどうかと思いますので、そういう点につきまして石原さんから教えていただきたいと思います。
【次の発言】 私、インド洋の情勢というようなものについて、きわめて不案内なのでございます。また世界の軍事情勢というものに対して的確に実態を把握しておるものではございません。したがって、石原さんの第一の御質問に対してお答えができないことを非常に残念に思います。
ただ、私の任務はそういうことではなくて、日本の外交といたしましては、まず人さまのことよりは日本の……
○大平国務大臣 いま両政府委員から基本について御説明申し上げたとおりでございまして、日本のそういった態度につきまして、吉田委員が指摘されるようにいろいろな批判があることは私もよく承知いたしておるわけでございますが、国際関係を現実的に実効ある処理をしてまいる上におきましてはやむを得ない仕儀であろうかと思っておるわけでございまして、ただわが国の経済協力政策の分野から申しましても、何といって毛東南アジアに最重点が置かれておりますことは数字の示すとおりでございまして、アフリカ諸国に対しまして相対的に希薄であるということはよく承知いたしておるわけでございます。わが国の経済力も漸次拡大、充実をしてまいりま……
○大平国務大臣 沖繩におきまして不幸な事件が起きまして、一人の婦人が犠牲になりましたこと、まことに哀惜にたえません。現地米軍より入手いたしましたところによりますと、事件の発生は四月十二日十五時十分ごろでございます。状況はタンク歩兵訓練中の事故であるということでございます。その訓練には海兵隊二個中隊が参加していたということでございます。被害の場所は同演習場の内か外か再度確認中であるということでございます。被害者は日本婦人でございまして、被害後陸軍病院にヘリコプターで搬送されましたが、同病院到着時にはすでに死亡されていたという知らせを受けております。
○大平国務大臣 御指摘のとおり、協定の附属書におきましてアメリカ合衆国ドルが用いられたために、先般のドル平価切り下げの結果、アメリカは千五百万計算単位よりも少ない額を出資することによって原参加国となることができるわけでございます。したがって、アメリカ合衆国ドルのかわりに計算単位を用いたほうがより適切ではなかったかという御指摘は私も十分理解できます。したがって合衆国ドルを計算単位に改むべきであるという石野さんの御主張も検討に値する考えであるとは思いますが、アフリカ諸国の立場に立ってみますと、一日も早く本件基金が発足することを希望いたしております。わが国としても予ての要望にこたえて、基金の早期成立……
○大平国務大臣 四十八年度の予算は、スミソニアンレートといわれる三百八円ベースで編成されており、したがって、それがその後、ドルの切り下げ、円の変動相場制移行に伴いまして大幅の対ドル円高になっておりますことは御指摘のとおりでございます。したがって、ことしの予算に、いま御指摘のように初めから予定された不用額が計上されておることは、石野先生御指摘のとおりと心得ます。しからば、なぜその時点で予算の組みかえをやらなかったかということでございますが、予算は歳出もございますけれども、歳入もあるわけでございまして、変動相場制に移行いたしまして、今後一年間の展望に立ってどのように歳入を見積もってまいるかという作……
○大平国務大臣 経済関係が緊張してまいりますと、それが政治関係に亀裂を生じないとは限らないという意味のことは、いま石井さんは対日関係についての言及でございましたけれども、今度の外交報告の中には、日本だけでなくてヨーロッパにつきましても同様なことが言及されておるわけでございまして、そのことはたいへん日本側には刺激的に映ったようでございますけれども、報告がいっておりますことは、経済関係を円滑にやってまいることがしかく重要であるということを世界全体に対して表明したくだりでございまして、私といたしましては特にこの問題を取り立てて刺激的な表現であるというようには受け取っていないわけでございます。
○大平国務大臣 たいへん政治的な答弁になって恐縮ですけれども、戦後の世界に、いま仰せになりましたような奇形的な状態といいますか、そういうものが生み落とされたということは、遺憾ながら事実でございます。そして、しかしながらわれわれといたしましては、平和的手段によりまして秩序ある諸民族の間の――諸民族と申しますと、ことばが正確でございませんけれども、政府と政府との間の秩序ある関係が打ち立てられて世界の緊張の緩和が定着してまいることは望ましいことと思うのであります。その場合、理想といたしましては、長続きのする関係が、そして国際法的に見まして問題のない関係ができ上がることが望ましいわけでございますけれど……
○大平国務大臣 ただいま議題となりました物品の一時輸入のための通関手帳に関する通関条約(ATA条約)の締結について承認を求めるの件につきまして提案理由を御説明いたします。 この条約は、関税協力理事会において一九六一年十二月六日に採択され、一九六三年七月三十日に効力を生じたものでありまして、この条約の目的は、一時輸入が認められる職業用具等の物品について通関手帳の制度を採用することによりその通関手続を簡易化することにあります。 近時わが国に一時輸入される物品が増加し、この種物品に関するわが国の通関手続の簡易化に対する諸外国の関心も強くなっていますところ、わが国がこの条約の締約国となりますことは……
○大平国務大臣 そういう意向をカナダが固めておるということは承知しております。
【次の発言】 その点につきましては、何らの日本に対する公式の接触は全然ございません。
【次の発言】 そういうお申し出がない状態でございますので、政府の見解を述べるのは必ずしも適切でないと思いますけれども、御案内のように、わが国の体制並びにわが国の世論の状況を判断いたしますと、そういう機関に日本が参加するということにつきましてはいろいろ問題があるわけでございまして、万一そういうお申し出がかりにありといたしますならば、あらゆる角度から慎重に検討をしなければならぬ課題であろうと考えております。
○大平国務大臣 結論から申しますと、そういう計画をただいま政府は持っておりません。
【次の発言】 現にアジアにおきましては既存の地域協力機構、国連参加のものもございますれば、そうでないASEANと称する仕組みもあるわけでございまして、そういうそれぞれの既存の協力機構が堅実な、建設的な役割りをアジアにおいて果たすことをわれわれは期待いたしております。
同時に、日本といたしましてもそれに対して日本なりの貢献をしなければならぬと考えております。既存のそういうものと別個に、アジア全体を網羅いたしまして広範なアジアの平和と安定を目ざした仕組みを考えるべきじゃないかという議論は確かにあるわけでございます……
○大平国務大臣 NPTに政府が署名をいたしましたときに、御案内のように三つの問題が堤示されたわけでございまして、一つは、核保有国の軍縮が進むということ、第二は、わが国のような非核国の安全がどういう姿で保障されるかということ、第三は、いま問題になっている査察の問題につきまして実質的な公平が保たれるということ、そういう三つの点につきまして日本が納得できる場合に批准が考えられるというラインでわれわれは考えておるわけでございますが、その第三の点につきまして一つの発展が見られたわけでございまして、いま原子力局長が申されましたとおり、国際原子力機構の査察のモデルというものができまして、それにのっとりまして……
○大平国務大臣 これは濃縮ウランばかりでございませんで、日本が必要とする資源の安定供給を確保しなければならない立場にわれわれはおるわけでございます。そしてその場合、日本が日本の自主的な選択によって安定供給を確保する道があれば、それはベストだと思うのであります。ただ、今日提案いたしまして御検討いただいておりまするこの協定にいたしましても、現協定から見ますと、資源供給国すなわちアメリカの立場が強くなっておるということはそのとおりだと思うのであります。われわれはそういうことでなく、ほかにチョイスがあればできるだけ日本の手足を縛りたくないということは、仰せを待つまでもなく考えなければならないことだと思……
○大平国務大臣 米ソ両国の間におきまして、核戦争防止協定というものが最高首脳の間で調印の運びになりましたことは、政治的に非常に大きな意味があると私は思います。もともと核戦争ばかりでなく、通常兵器による戦争もあってはならない、そしてそれを防止しなければならないことが国連憲章の道標であることは御案内のとおりでございます。このことはいわば当然の良識をうたったものでございますけれども、これを協定の形で誓い合ったということに、両国の信頼関係がここまで固まってきつつあることを、平和の観点から高く評価いたしたいと存じております。 さらに、そのことが今後SALT交渉等を通じまして、核兵器の相互削減ということ……
○大平国務大臣 日米原子力協定第九条に定める濃縮ウランの供給ワクの拡大に関する交換公文に関して、国会の審議権を十分尊重すべきであるとの渡部委員の御指摘でございます。国会の審議権を十分に尊重すべきことは政府の当然の責任と心得ておるわけでございますが、本件交換公文に関する政府の措置が適切でなかったことは遺憾でございまして、今後この種の交換公文その他国際約束を締結するにあたりましては、この点に十分留意して、かかることの起こらないよう処理してまいりたいと存じております。
【次の発言】 先ほどお答え申し上げましたとおり、国会の審議権を尊重いたしますことは政府の厳粛な義務でございまして、それをそこねないよ……
○大平国務大臣 わが国といたしましては、かねてから申し上げておりますとおり、いずれの国であろうと、いつ、どこで行なわれようと、あらゆる核実験に対して抗議をしてまいりましたし、今後も続けてまいるつもりです。
【次の発言】 いま申し上げましたとおり、いずれの国による核実験であろうと、いつ、どこで行なわれる核実験であろうと、日本政府としては終始これに抗議を続けてまいるつもりでございます。
【次の発言】 いままで行なわれた核実験について、私が申し上げましたように抗議を続けておりますが、その事例につきまして、取り調べまして御報告します。
【次の発言】 わが国といたしましては、核軍縮を核保有国側がまず実行……
○大平国務大臣 今後第九条に定める供給ワクを変更する交換公文を取りかわしました場合は、外務委員会理事会に御報告いたします。
○大平国務大臣 核兵器の廃止問題につきましては原点に立ち返ってやらなければならぬという御趣旨は全く同感でございまして、さればこそ政府といたしましても、国のいかんを問わず、また理由のいかんを問わず、核兵器の実験につきましては終始反対の態度をとってきたわけでございまして、今後もそういう努力を続けてまいるつもりでございます。また、核兵器の製造、保有、使用はもちろんでございますけれども、持ち込み、その他一切のことにつきまして、国会の御決議の趣旨を体しまして政府が努力しなければならぬことは当然でございまして、その御決議にこたえて政府の所信を私から申し上げておきましたことも御案内のとおりでございます。問題……
○大平国務大臣 ただいま議題となりました千九百六十一年の麻薬に関する単一条約を改正する議定書の締結について承認を求めるの件につきまして提案の理由を御説明いたします。 麻薬の国際統制に関する基本的な条約といたしましては、千九百六十一年の麻薬に関する単一条約がございますが、近年麻薬の乱用が世界的な社会問題となっている実情にかんがみ、一そう有効な麻薬の国際統制の実現をはからんといたしまして一九七二年三月にジュネーヴで国際連合の主催により同条約を改正するための全権会議が開催され、九十七カ国の参加国中わが国を含めまして七十一カ国の賛成を得てこの議定書が採択されたのであります。 との議定書の目的は、国……
○大平国務大臣 ただいま御審議を願っております国際ココア協定につきましては、各署名国が六月三十日までに批准または暫定適用を求められておりましたため、政府としては国会で御審議を願っておりました一方、暫定的に適用する旨を六月末に国連事務総長に通報した次第でございますが、この手続をとるにあたりまして、外務委員会に対しはなはだ不行き届きの点がありましたことはまことに遺憾に存じます。今後このようなことがないよう十分注意してまいりたいと思います。
【次の発言】 国会の審議権というものを最高度に尊重しなければならぬことは当然のことでございまして、外務省といたしまして、そういう御審議に支障があるようなことがか……
○大平国務大臣 第七回の日韓定期閣僚会議は、来たる九月七日、八日東京で開催する予定のもとに準備を進めてまいったのでございます。しかし、御案内のような局面を迎えておりますので、この時期に開催すべきかどうかということにつきまして、韓国側とも話し合いをいたしました結果、この時期は必ずしも開催に適当な時期でないという判断をいたしましたので、きょうの閣議で、とりあえずこれを延期いたしまして、総理の訪欧、訪ソ後、双方都合のよい時期、できるだけ早く開催しようじゃないかということで双方の意見が一致いたしたのでありまして、そのことを閣議に御報告申し上げて、御了承を得たわけでございます。この延期ということは、わが……
○大平国務大臣 国際商品協定を暫定的に適用した場合の報告の点を含めまして、当外務委員会における条約の審議に際して不行き届きの点がありましたことにつきましては、私どもといたしまして深く反省しておるところであります。ただいまの委員長の御発言の趣旨を体し今後遺漏なきを期してまいりたいと存じます。このため、国際商品協定についてその締結につき国会の御承認をお願いする際の協定の発効期限等についても十分連絡して国会の御審議に資することといたし、国会の御承認前のやむを得ざる事情による暫定的適用措置に関してはすみやかに当委員会に対し御報告いたす所存であります。
○大平国務大臣 本件は日韓両国にとりましてまことに不幸な事件でありまして、しかし事件が起こりました以上は、これに公正な解決をもたらさなければならぬと思います。そのためには、まず事件の真相を究明するということが第一の任務であろうと思うのであります。今日までそういう方向で努力をしてまいったわけでございまして、今後も努力を続けてまいって、解明された事実を踏まえて両国民が納得がいく、国際的にも納得がいく公正な解決というものをはかっていかなければならぬと考えております。政府の基本的な考え方はそういうことでございます。 その事件究明の過程におきまして、いま御指摘の人物が本件に関係しておる嫌疑が濃厚である……
○大平国務大臣 政府はベトナム民主共和国政府とパリにおきまして両国間に外交関係を設定するための交渉を行なってまいりましたことは、御高承のとおりでございますが、このほど、双方の間で実質的合意が見られた旨、先ほど私に対して御報告がありました。その結果、明後二十一日にも合意文書に署名を行なう予定でございます。 なお、合意の具体的な内容等につきましては、先方との申し合わせもございまして、同日正式に発表するまで公表しないことで御了承をいただきたいと思うのであります。 なお、本件が一部の新聞におきまして観測記事として掲載されましたこと、事重要な外交案件に関することでございまして、私どもといたしましてた……
○大平国務大臣 金大中事件につきましては、本委員会におきましてもたびたび明らかにいたしておりまするように、事態の真相を究明いたしまして、内外の納得のいく公正な解決をはかりたいというのがわが政府といたしましての基本的な方針でございまして、この方針は一貫してまいっておるつもりでございます。したがいまして、わが国の捜査当局におきましても、引き続き事態の究明が行なわれておるわけでございまするし、先方におかれてもそういう作業が進められておることと思うのでありまして、両国の協力によりまして事態が解明されて、公正な解決をはかりたいと考えておるわけでございます。 それから、日韓閣僚会議を開くかどうかという問……
○大平国務大臣 この種の国際的な刑事事件の事例とそれの処理の結果と今回の金大中事件の処理、始末の状況を比較いたしまして、私は決して甘いものであるとは考えておりませんが、これがたいへん上できであるとも考えておりません。国際刑事事件に伴う制約下におきまして、こういう措置で外交的な決着をつけざるを得なかったわけでございますので、そういった事情につきましては御理解をいただきたいと考えております。
【次の発言】 この事件が起こりまして間もなく、捜査当局の御要請を受けて韓国側にそういう要請をいたしてありまして、その要請はそのままスタンディングであると心得ております。
○大平国務大臣 昭和四十五年度外務省所管一般会計歳出決算につきまして、その概要を御説明申し上げます。 歳出予算現額は四百八十七億八千八百九十二万円余でありまして、支出済み歳出額は四百六十億六千八十二万円余、翌年度繰り越し額は十八億八千百三十七万円余、不用額は八億四千六百七十一万円余であります。 歳出予算現額の内訳は、歳出予算額四百四十四億四千六百二万円余、前年度繰り越し額十五億三千五百五十一万円余、予備費使用額、すなわちカンボジア難民救援費、パキスタン高潮災害救援費等に要した経費二十八億七百三十九万円余でありまして、前年度から繰り越したものの内訳は、各所新営関係費一億三千十三万円余、海外技……
○大平国務大臣 日本の海外経済援助につきまして、わが国として国力にふさわしい貢献をしなければならぬことは申すまでもないことでございますが、それではどういう基準を目標としてやってまいるかということにつきましては、国際的に見まして幾つかの道標が設定されておるわけでございます。一つは、UNCTADで取り上げられました御指摘のGNPの一%までは援助に回すべきであるということもその一つでございます。同時に、OECD等におきまして、先進国が協議いたしまして、こういう程度まで各国はその援助をやるにあたりまして心がけなければならないじゃないかというような道標もあるわけでございます。そういう国際的にきめられまし……
○大平国務大臣 昭和四十六年度外務省所管一般会計歳出決算につきまして、その概要を御説明申し上げます。 歳出予算現額は五百六十七億九千二百三万円余でありまして、支出済み歳出額は五百四十二億九百一万円余、翌年度繰り越し額は十五億六千八百四十二万円余、不用額は十億一千四百五十九万円余であります。 歳出予算現額の内訳は、歳出予算額五百二十四億七千五百十二万円余、前年度繰り越し額十八億八千百三十七万円余、予備費使用額、これは東パキスタン難民救援費、カンボジア難民救援費に要した経費でございますが、二十四億三千五百五十三万円余でありまして、前年度から繰り越したものの内訳は、海外技術協力実施委託費九億九千……
○大平国務大臣 できるだけ早く事態を究明いたしまして、それを踏まえて公正な解決をするという方針で鋭意努力いたしておるわけでございまして、凍結も中断もございません。
【次の発言】 いま申し上げましたように、凍結するという考え方は政府にないわけでございますが、いままでコミットいたしました件につきましてはそれを検討いたしまして、ローンアグリーメントというものをつくって、交換公文をつくり上げて、そして実行に移すという手順を踏んでまいるわけでございますので、そういう仕事はやめておくようにという指示をいたしておるわけじゃないわけでございまして、ルーチンの仕事といたしまして、各省におきましてはそういう仕事は……
○大平国務大臣 政府は、金大中氏の拉致事件に関連いたしまして、御指摘のように本件がわが国の主権の侵害になるかならないかという判断につきましては、この事件に韓国の公権力が働いておるかどうかということが判断のものさしになるものと心得ておるという趣旨の答弁を終始申し上げてまいったわけでございまして、その基準から申しまして、この事件に韓国の公権力が働かなかったときめておるわけでもございませんし、また、働いたときめておるわけでもないのでありまして断定できないという立場でおるわけでございます何となれば、わがほうの捜査当局はそのきめ手になる証拠を持っていないわけでございますし、韓国政府は公権力が働いていない……
○大平国務大臣 わが国としては、去年の九月、中国との間に国交の正常化をなし遂げまして、台湾という国を認める立場にないわけでございます。
【次の発言】 これはアジア開銀の問題であると存じます。アジア開銀におきましてこの問題が取り上げられておるというようには、まだ伺っておりません。同時に中華人民共和国が参加の意向を表明されておるとも聞いていないのであります。これを、そういう状態においてアジア開銀はどのように処置してまいるかということになるわけでございますが、わが国は有力な参加国の立場を持っておることは当然でございますので、もしそういう問題が出た場合におきましては、参加国の意向も十分たださなければな……
○大平国務大臣 一月二十三日の安保協議委員会で合意を見ましたのは、いま大出委員御指摘の関東平野の問題と那覇周辺の問題でございました。しかし、その際の合意といたしましては、今後も引き続き米軍基地の整理縮小ということにつきましては協議を進めていこうということになっております。私もそう承知いたしておりますが、いま御指摘の岩国の件につきましては、まだ私事務当局から報告を受けていないのであります。
【次の発言】 基地の整理統合の問題でございますが、これは大出委員も御承知のとおり、沖繩のほうが若干内地よりも広い基地を持っておられるわけでございますので、関東平野もさることながら、沖繩の基地の整備という問題は……
○大平国務大臣 ただいま議題となりました在外公館の名称及び位置並びに在外公館に勤務する外務公務員の給与に関する法律の一部を改正する法律案について、その提案の理由及び内容の概要を御説明申し上げます。 この法律案におきましては、先般日中国交正常化に伴い、取り急ぎ政令により設置いたしておりました在中華人民共和国日本国大使館を法律に規定するとともに、在中華民国日本国大使館、在台北日本国総領事館及び在高雄日本国総領事館に関する部分を削除することといたしております。 次に、セイロンが昭和四十七年五月二十二日に国名をスリランカと変更したことに伴い、わがほうの大使館名を在スリランカ日本国大使館に改めるもの……
○大平国務大臣 すでに政府からも申し上げ、いま大出委員からも御指摘がございましたとおり、在日米軍の区域、施設の使用につきましては、日米間に地位協定というものが結ばれておりまして、私ども、安保条約並びに関連取りきめの運用につきましては、この地位協定をもとといたしまして、その厳正な運用を通じて事態の処理に当たっておるわけでございます。 いま御指摘の佐世保におけるタンカーの爆発事件、チャーター船の火災が起きました。御指摘のとおりでございまして、たいへん不幸な事件が起きまして恐縮いたしておるのでございますが、事故が発生したのは米政府のチャーターしたピスカタクア船上で起こったことでございまして、地位協……
○大平国務大臣 これは、たびたび本院におきまして御報告申し上げておりますように、締結交渉をしようという両国の合意はできておるわけでございます。それが第一の合意でございます。第二は、これから先の日中関係の安定のためにやろうという目的も双方で合意を見ておるわけでございますが、いつからやるかということにつきましては、また、どういう内容を具体的に盛り込むかということにつきましては、まだ相談はしていないのでございますが、両院の御決議の御趣旨もございますので、大使の交換も終えましたわけでございますので、外交ルートで今後先方と話し合って、双方の都合のいい時期に取りかかりたいものと考えております。
○大平国務大臣 仰せのように、廖承志氏の今回の訪日は民間の各団体の御招請によることと承知しております。しかしながら、同氏の立場、役割り等にかんがみまして、政府としても非礼にならないように処置したいと思っておりまして、私は明朝お目にかかりますが、個々の事務的案件につきましては、外交ルートを通じまして処理すべきものと思いますけれども、日中間は目下相互理解を深めてまいらなければならぬ段階と心得ておりますので、率直に相互理解を深めるようにお話し合いをいたしたいと考えております。
【次の発言】 御指摘の実務協定を逐次やってまいらなければならないわけでございますが、それを円滑にやってまいる上におきましては……
○大平国務大臣 問題の拉致事件は、日本の法域で起こった事件でございます。したがって日本政府といたしましては、この捜査を通じて真相を究明することが第一の任務であろうと思います。それが解明されないとこの事態をどう収拾するかの方針が立たないわけでございます。わが国の捜査御当局といたしましては、解明にあたりまして、重要な参考人である金大中氏等の再来日を強く求められておるわけでございます。外務省といたしましては、そのまま韓国政府にその意向を伝えまして、協力方を要請し続けておるわけでございます。 申すまでもなく、本件はわが国の公安上の大きな問題であるばかりでなく、日韓関係にとりましてもゆゆしい問題である……
○大平国務大臣 いま政府委員からお答え申し上げましたとおり、二四二号安保理決議なるものの解釈をめぐっていろいろな論議がございますこと、御指摘のとおりであります。 それで、わが国は二四二号を支持するということは終始一貫主張し、国連等における行動においても、そういう立場をとってまいったわけでございますが、いま大出委員が御指摘のように、一九六七年の六日戦争による占領地域からの全面的撤退というように、わが国の態度を明確にすべきでないかという見解も内外にございまして、いま仰せのようなラインに沿いまして、政府部内でせっかく検討をいたしておりまして、近く明らかにいたしたいと考えております。
○大平国務大臣 戦前わが国のおかしたあやまちにつきましての御指摘でございまして、お返しすることばもございません。私どもは、深い反省の上に立ちまして、戦後新しい民主的な日本を国の内外にわたりまして実践してまいって、国の内外にわたりまして理解と信頼をかちえる国にならなければならぬと考えておるわけでございまして、今日私どもがとっておりまする外交政策は厘毫も人種差別という色彩を持っていないと私は確信しておるわけでございます。過去のつめあとというものをひしひし身に感じるだけに、より深い反省をもちまして戦後の経営に当たらなければならぬと考え、そのように微力ながらつとめておる次第でございます。 いま国士舘……
○大平国務大臣 外交の問題でございますので、私からとりあえず答弁さしていただきます。
ベトナムの戦争につきまして政府は当事国でないということはたびたび申し上げたとおりでございます。そして政府が申し上げておりますことは、アメリカの介入は国連憲章五十一条に基づく集団自衛権の行使であるとアメリカが申しておるということ、アメリカがそう言っておるということを日本政府が言っておるまでのことでございまして、私ども当事国でないものがこの戦争につきましてとやかく裁判をする立場にないと思うのであります。
【次の発言】 お答えいたします。
日本とアメリカの間には、北山委員御承知のように、安保条約という約束がある……
○大平国務大臣 仰せのとおり、今度の和平取りきめの構造は、御指摘のとおりでございます。そのように政府は理解いたしております。 その前提に立ちまして私どもは、南ベトナム政府とは外交関係を現に持っておりまするし、今後も続けてまいるつもりでございます。北に政権がありますことは承知いたしておりますが、北との間におきましては、近い機会に接触を持ちまして、日本との間のもろもろの問題についての意見の交換をいたし、将来この政権に対してどういう取り組み方をするか考えてまいりたいと思っております。この協定の中にうたわれておる解放勢力の存在は、隠すべくもないと思うのでありまするけれども、この勢力との接触は考えてお……
○大平国務大臣 そういう覚えはございません。
【次の発言】 私が台湾条項――台湾条項というのは安保条約にありませんけれども、極東条項ということでございましょうが、そういうことの削除というような大それたことを申し上げたことは、国の内外を通じて全然ございません。
【次の発言】 政府がたびたび申し上げておりますように、安保条約並びにその関連いたしました取りきめは、一切変えるつもりはないということを申し上げてまいりましたことは、小平さん御承知のとおりです。この中には当然のこととして、その一つの柱になっておりまする極東条項というものも、改廃する意図のないということを証明いたしておるわけでございまして、残……
○大平国務大臣 革新市長会の御主張に対しましては、先般政府のほうで御回答を申し上げてございます。すなわち、地位協定につきましては、諸外国の例に徴しましても特に不都合があるとは考えていないという考え方でございます。いま御指摘のNATOの例でございますけれども、なるほどボン協定の五十三条に関する議定書第六項には、施設への立ち入りを含む援助が派遣国軍隊からドイツ当局に与えられるとございますけれども、同項は、さらにただし書きにおきまして「いかなる場合にも、軍事上の安全を考慮することを条件とする。」と規定されております。したがって、施設への立ち入りは、わが国の場合と実質的には同様、実体的には同様だと私ど……
○大平国務大臣 そういう覚えがあります。
【次の発言】 過去におきまして政府のいろいろの言明がございましたが、それと私が今国会を通じまして申し上げたことと、別に矛盾をしているものとは思いません。
【次の発言】 日本政府としては、そういう自主的な話し合いの機運が盛り上がって、南北がテーブルを囲んで自主的な、しかも平和的な統一への話し合いを始めたということを高く評価し、かつこれを歓迎いたしております。
【次の発言】 私どもが取り結んでおります安保条約におきましては、極東の平和と安全に寄与する場合に米軍に基地の使用を認めるわけでございまして、問題の事案が出てまいりました場合に、それがその趣旨に沿って……
○大平国務大臣 日本の自衛力は日本の憲法の制約のもと、最小必要限度のものを考えておるわけでございまして、国際的な軍縮という問題を考える場合におきましても、いま政府のとっておる防衛力に対する態度は特にその精神に背反するものとは私ども考えておりません。
【次の発言】 国際的に軍縮が問われておる現状に照らしまして、日本の現在の防衛力の内容、水準というものは、その精神から申しまして特に関わるべき性質のものではないという理解を持つております。
【次の発言】 どういう国際的取りきめが将来できますか、さだかに展望はきかないわけでございますが、もしそういうものがかりに出た場合におきましては、その内容をよく検討……
○大平国務大臣 ただいま御質疑のございましたインドシナの戦乱に伴いまして行くえ不明になっておりまする邦人は七名でございまして、全部カンボジア地域にかかるものであると承知しております。
【次の発言】 ただいままで政府がやりましたことは、まず第一に、カンボジア大使館からカンボジア政府に対しまして邦人の捜索、情報提供を常時要請してまいりました。今回の和平協定成立に伴いまして、カンボジア大使館より同国政府に対して、あらためて行くえ不明邦人のリストをお渡しして、捜索協力について再度懇請いたしましたところ、先方の政府側から、最大の協力を惜しまない旨の約束がございました。それが第一でございます。
第二は、……
○大平国務大臣 先ほど来、地位協定等基地の現実のあり方につきましての究明がなされたのでありますが、私ども基地周辺の公共の安全を考えまして、人口の密集地帯、社会的経済的に非常に緊張を呼んでおる地帯における基地は、できるだけ整理、縮小の方向で進めておりますことは、御理解をいただきたいと思うのでございます。 その一環として、いま御指摘の那覇空港を完全に返還を求め、那覇周辺というものから米軍施設をほかに移すということにつきまして、沖繩協定の交渉の道程におきましても交渉を続けてまいったわけでございます。その後いろいろ地元側ともお話し合いの結果、当初考えておりました計画は、必ずしも沖繩側にとりまして適切……
○大平国務大臣 通貨外交は、御案内のように、各国とも大蔵省中心に行なわれておるわけでございます。私どもは、大蔵省と協力いたしまして情報の収集に努力いたしたわけでございますけれども、御指摘のような不明な結果になりましたことは、まことに残念でございます。通貨問題自体が非常に秘密性をとうとぶものでございますし、いま総理からお話がありましたように、前のスミソニアンの合意がありまして一年そこそこでございましたし、その間、貿易収支のアンバランスを改善するというところに力点が置かれておりました経緯もありまして、こんなに早くドルが率先して切り下げを断行するという予想はつかなかった。これは、何と御指摘を受けまし……
○大平国務大臣 一九五六年に国交が復活いたしまして以来、日ソ間の理解が進み、経済その他の関係もだんだん濃密になりましたことはたいへん御同慶にたえないのであります。そういった関係をより安定した基礎の上に置くために、いま御指摘の平和条約を締結するということは、われわれにとってもきわめて望ましいことであると考えております。ソ連側におきましても、日ソ平和条約の締結ということについては変わらない熱意を持たれております。 したがって、この問題につきましては、去年の十月、私が訪ソしたときに第一回の交渉をいたしたわけでございまして、ことし第二回の交渉をモスクワで持つというところまで合意を見ておるわけでござい……
○大平国務大臣 当委員を通じまして申し上げてございますとおり、この間成立しましたパリ協定を軸にいたしまして、それを念頭に置きまして私どものインドシナ政策を考えてまいるという方針に変わりはございません。
【次の発言】 御指摘の点は、新聞紙上を通じまして、米国がラオス政府の要請にこたえて敢行したことであるというように承知いたしておりますが、それ以上の実態は私どもに明らかでございませんので、これについての判断というものにつきましては、いまの段階で差し控えたいと思います。
【次の発言】 アメリカはもとより協定の当事者でございまして、協定の精神、文言につきましては責任を持たれておる国であると承知しており……
○大平国務大臣 今回のベトナム和平に伴う国際会議に日本が招請を受けなかったことにつきまして、日本国民が何かしら割り切れない感情を持たれているに違いないというお話でございまして、私も御発言の趣旨はよく理解できるわけでございます。けれども、この国際会議の構成をごらんいただきますと、まず当事国四国が入っております。これは当然のこととして、それに加えて国連における常任安保理事国が入っておりますが、そのうち米国が当事国の側に入っておりますから、米国を除いて四国、それから和平取りきめの停戦監視委員会のメンバー国が四国、それに国連の事務総長を加えて十三名の構成になっておるわけでございます。この構成からいいま……
○大平国務大臣 仰せのとおりの考え方で、アジア外交、とりわけインドシナ外交を進めてまいらなければならぬと思っております。
【次の発言】 パリの国際会議は、辻原さんも御案内のように、パリ協定にうたわれた国際会議でございまして、パリ協定に盛り込まれたものを保障する任務を持ったものでございまして、そういう任務から考えまして、十三名が代表として選ばれたわけでございまして、その構成から見まして、わが国に招請がないことはよく理解できると考えております。
第二の、それではこの国際会議をめぐりまして、関係国と協議を遂げたことがあるかというお尋ねでございますが、関係国と情報の交換をいたしたことはございますが、……
○大平国務大臣 生糸につきまして、便益関税を認めました。
【次の発言】 政府はすでに署名を終えておるわけでございまして、国会の批准を待っているわけでございまして、私どもといたしましては、国会の十分な審議を経て、なるべく早く御批准をいただくことを期待いたしております。
【次の発言】 いま、与党との間にその調整を急いでいるわけでございます。
【次の発言】 さようでございます。
【次の発言】 岩国、三沢の問題をお取り上げいただきまして、その問題の処理は、私といたしましては、基本的に地位協定を踏みはずすようなことがないようにやらなければならないという私の信念を吐露したものでございます。従来の日米間の折……
○大平国務大臣 外務次官は、御案内のように、土曜日を除く毎日記者会見をいたしております。で、この記者会見の席におきまして、法務大臣の御発言というものを、自分としてこのように理解しておるという発言があったわけでございまして、私は、それを詳細に吟味いたしました。法眼君は有能、忠実な行政官でございまして、私も深く信頼いたしておりますが、この発言の内容につきまして、一部、法眼君の主観的憶測というような部分が見られましたので、それの訂正を命じたわけでございます。同時に行政府におきまして、立法府の意思を曲げたりするようなことがあってはならないわけでございますので、言動につきましては厳重に注意をいたした次第……
○大平国務大臣 今度の内閣改造にあたりまして引き続き外務大臣をやることになりましたので、また皆さんよろしく御鞭撻と御支持をお願いいたしたいと思います。 いまお尋ねの件でございますが、領土問題と安全操業問題では全然別問題でございます。安全操業の問題は領土問題が本ぎまりになるまでの暫定的な措置としてわがほうから提案いたしてありまして、領土問題という本質問題に触れることなく年々歳々不幸なトラブルが起きておりますので、領土問題及び領海に関する双方の基本的な立場をそこなうことなく何らかの措置を講ずる必要があるのではないかという立場に立ちまして交渉をいたしたわけでございます。その結果、漁業の長期安定化の……
○大平国務大臣 外務省の所管事項につきまして、その概略を御説明いたします。 まず、北方領土問題につきまして、政府の所信を申し述べたいと思います。 わが国とソ連邦との関係は近年幅広い分野におきまして着実な進展を見せており、昨年十月の田中総理大臣のソ連邦訪問により、さらに一そうの発展のための素地が築かれるに至っております。しかしながら日ソ間に真の善隣友好関係を樹立するためには北方領土問題の解決が必須であることは申すまでもありません。日ソ国交回復後十七年を経た今日におきましても、いまだ日ソ間に平和条約が締結されていないという事実を政府としてはきわめて遺憾に考えておるものであります。 田中総理は……
○大平国務大臣 在日米軍の使用いたします施設、区域の整理統合の問題は、一面安保条約との関連がございます。返す相手は、整理統合する主体はアメリカ軍でございますが、安保条約はわが国の安全と極東の安全を保つために米軍が在沖米軍基地を使用することになっておるわけでございます。すなわち、米軍といたしまして米軍の機能をそこねるということについては重大な関心を持つことは当然だと思うのでございます。したがって、整理統合をはかり、自余を返還してもらうにつきまして米側と交渉して合意に達しなければならぬ以上、米側の意向についてわれわれは理解を示さなければならぬことはわれわれの立場上やむを得ないことと思うのであります……
○大平国務大臣 先般の内閣の改造にあたりまして、引き続き外務大臣の職を続けさしていただくことになりました。 外交がたいへんむずかしい局面を迎えておるわけでございまして、微力でございますが、全力をあげて時局に対処しなければならぬと思っております。各位におかれまして十分御鞭撻と御指導をお願い申し上げたいと思います。 また、かねて当委員会から外務省に対しまして数々の御注意をいただいておりますことにつきましても、十分意を用いて遺漏のないように配慮する決意でございます。今後よろしく御指導、御鞭撻のほどをお願い申し上げます。(拍手)
○大平国務大臣 仰せの趣旨はよく私ども理解できるところでございます。政府としてなすべき非常に大事な仕事であると承知いたしております。したがいまして、関係国はもとよりでございますけれども、国際機関その他に対しましても、打つべき手を遅滞なく打ちまして、可能な限り努力を続けてまいったわけでございますけれども、今後も一そう力をいたしまして、御期待にこたえなければならぬと考えております。
【次の発言】 この条約を署名した際の政府声明におきまして指摘されました諸点につきましては、署名当時に比較いたしまして相当な改善が認められる状況にあると思います。特にわが国が重視いたしました原子力の平和利用における他の締……
○大平国務大臣 天皇陛下の御訪米とニクソン大統領の訪日問題に関するワシントンにおける私の記者会見の経緯と、これに対して政府のとりました措置につきまして御報告を申し上げます。 数年来おりに触れてニクソン大統領より希望が伝えられておりました天皇、皇后両陛下の御訪米につきましては、昨年夏、田中総理訪米の際のニクソン大統領との会談におきまして、日米共同声明第十七項にありますように、ニクソン大統領より、両陛下の御訪米に対する以前よりの招待を再確認し、御訪米が近い将来日米双方にとって都合のよい時期に実現するようにとの希望が表明されました。 また、田中総理より、ニクソン大統領御夫妻の訪日に対する日本国政……
○大平国務大臣 ただいま議題となりました渡り鳥及び絶滅のおそれのある鳥類並びにその生息環境の保護に関する日本国政府とソヴィエト社会主義共和国連邦政府との間の条約の締結について承認を求めるの件につきまして、提案の理由を御説明いたします。 政府は、ソ連との間に渡り鳥及び絶滅のおそれのある鳥類並びにその生息環境の保護に関する条約を締結するため、かねてソ連側と話し合いを進めてきました結果、昨年十月十日にモスクワにおいて、日本側本大臣とソ連側グロムイコ外務大臣との間でこの条約に署名を行なった次第であります。 この条約は、前文、本文九カ条及び附表からなっており、そのおもなる内容は、次のとおりであります……
○大平国務大臣 わが国は外国の理解と信頼の中で生きていかなければならぬわけでございますので、繁栄を一人占めするわけにもまいりませんが、同時にわが国が困難に直面した場合に、外国の理解と協力を得て克服をしていく方途を探らなければならぬことも当然だと思います。したがいまして、経済協力の問題は、わが国の国是といたしまして非常に大切な柱の一つであると心得ております。これをやってまいる上におきましては、第一にまず世間並みのことを考えなければならぬ。したがって、国際機関等で援助の額、それから援助の条件につきまして一つの目標を設定すると同時に、各援助国の相互の比較を通じて援助の額の増額あるいは条件の緩和等につ……
○大平国務大臣 政府としてはそういう方針で目下与党との間の調整を急いでおるわけでございます。
【次の発言】 大陸だなの境界の問題につきましては、各国それぞれの考え方がございまして、たとえ友好国の間におきましても見解の相違というものはあり得ると思うわけでございまして、そういう見解の相違がありましても、それが直ちに友好関係をそこなうというようには私は考えていないわけでございます。しかしながら問題は、内容につきまして関係国、関心を持っておる向きに十分説明をいたしまして、わがほうの考えておるところについて十分な理解を得ておく努力は精一ぱいやらなければならぬわけでございまして、そういうことにつきましては……
○大平国務大臣 いま永末委員が言われたことに対しまして、私も同感でございまして、そういう反省と理解の上に立ちまして独立パプア・ニューギニアとわが国との関係を取り結んでまいらなければならぬと思っております。日豪閣僚会議におきましても、豪州閣僚と席を並べてパプア・ニューギニアの指導者も参加いたしておったわけでございますが、わが国との関係を取り結ぶにあたりまして、われわれといたしましては、独立したからといってすぐ――豪州がいままでわが国といろんな深い関係を持ってまいりました経緯もございますので、豪州との関係も十分考えながら、摩擦を起こさないように考えなければなりませんし、あなたの言われる太平洋圏とい……
○大平国務大臣 ただいま議題となりました日本国と中華人民共和国との間の貿易に関する協定の締結について承認を求めるの件につきまして提案の理由を御説明いたします。 政府は、わが国と中華人民共和国との間に貿易に関する協定を締結するため昭和四十八年六月以来東京及び北京で交渉を行ないました結果、本年一月五日に北京におきまして、わがほう本大臣と先方姫鵬飛外交部長との間でこの協定の署名が行なわれた次第であります。 この協定は、十カ条からなり、関税、内国税その他の課徴金、一時的輸入品、第三国向け通過運送、支払い・送金等に関する事項につき相互に最恵国待遇を与えることとしているほか、支払い通貨、貿易が平等互恵……
○大平国務大臣 私は、米ソ貿易が伸び、独ソ貿易が伸びるということはたいへんけっこうなことだと思っております。東西間の貿易がふえてまいるということは歓迎すべきことと思うのであります貿易はいわば平和のミッションでありまして、これが拡大してまいりますことは、世界の安定にとりまして歓迎すべきことと思うのであります。 第二に、しかしこの米ソ両国に比べまして、わが国の貿易が停滞ぎみにありはしないかという御指摘でございますが、いま欧亜局長からも御説明申し上げましたように、わが国自身の対ソ貿易は着実な前進を見ておるわけでございまして、ただ、米ソに比べまして伸び率が少ないということ、あるいは片貿易に片寄ってい……
○大平国務大臣 日中共同声明は、一つには日中間にありました暗い過去を清算することが第一の任務でございます。第二には、これから将来にわたって真の友好関係を樹立していくという二つの任務を持っておるものと私は了解いたしておるわけでございます。 いま堂森さんが触れられましたわが国の反省は、その暗い過去の上に加えられた反省でございます。われわれはその上に立ちまして、これから長きにわたって両国の友好親善の関係をわれわれの努力で築いていかなければならぬと考えておるわけでございまして、過去一年半にわたりまして、われわれはまずこの精神を体しまして両国の間に十分の理解を持って永続的な信頼関係を築いていく努力を積……
○大平国務大臣 先々週の金曜日にわがほうの代表団が北京入りをいたしましてから、すでに十日余りたったわけでございます。その間、日中航空協定並びにそれに関連した問題につきまして先方との意見の詰めをいたしておるわけでございますが、ただいまの段階におきまして、いつごろまとまるであろうかという展望を申し上げるまでにはまだ至っておりません。また、その内容につきましては、たびたび恐縮でございますけれども、交渉中の案件でございますので、内容を御披露申し上げることはしばらく御遠慮させていただきたいと思うのであります。 ただ、私どもといたしまして、今国会の会期もあることでございますので、この国会において協定の御……
○大平国務大臣 ただいま議題となりました民間航空の安全に対する不法な行為の防止に関する条約の締結について承認を求めるの件につきまして、提案理由を御説明いたします。 この条約は、国際民間航空機関の主催のもとに一九七一年九月モントリオールで作成されたものであります。その内容は、航空機の破壊行為等を犯罪と定め、これらの犯罪行為につき重い刑罰を科し得るようにすることを約束し、犯罪行為が行なわれた国、航空機の登録国、犯人の所在国等の関係国による裁判権の設定義務について規定するとともに、各締約国は、犯人を関係国に引き渡すか、または自国の権限のある当局に事件を付託すべきこと等について規定するものであります……
○大平国務大臣 問題の取り上げ方が、機構は簡素であることが望ましいという観点から申しますと、河上さんがおっしゃることよく理解できますけれども、われわれといたしましては、事業団をせっかくつくりまして、その任務を十分に果たしてまいらなければいけないわけでございますので、その趣旨から申しまして、今度の事業団は多くの機構を統合いたしまして一つの仕組みにまとめ上げたわけでございます。したがって、仕事が非常に多岐にわたっておりますので、その分担を責任を持ってしていただく意味におきまして、十二名以内というのはやむを得ない数字ではなかったかと私は思うのであります。 しかし、本来機構が簡素で、しかも活動は活発……
○大平国務大臣 政府といたしましては、人権関係条約につきましては早急に検討を終え、その批准加入が望ましいと認められるものについて国内法の整備等準備を促進し、可能なものから積極的に批准加入する方針であり、まず人種差別撤廃条約について早急に締結のための準備を取り進めたいと考えております。
○大平国務大臣 ただいま議題となりました日本国と中華人民共和国との間の航空運送協定の締結について承認を求めるの件につきまして提案の理由を御説明いたします。 わが国は、昭和四十七年九月の日中国交正常化以後、日中両国間の各種実務協定締結のための準備を進めてまいりました。そのうち、航空に関する協定につきましては、昭和四十八年三月以来、中華人民共和国政府との間で協定締結のための交渉を行なってまいりましたところ、本年四月に至り案文について最終的に合意を見ましたので、昭和四十九年四月二十日に北京で協定の署名を行ないました。 この協定は、両国の指定航空企業が特定の路線において航空業務を運営する権利の相互……
○大平国務大臣 かねてニューヨークにあります日米協会から、再々にわたりまして、総会に出席の上、講演をするようにという依頼を受けておったわけでございます。日米関係に深い関心と協力を続けていただいておるそうそうたるメンバー各位の強い要請でもございますので、事情が許すならば、日本の外相といたしまして、その御要請を受けるべきでないかと考えておったわけでございます。準備の都合もございまして、二カ月ほど前に会員に周知する必要もあるということでございまして、私といたしましては、国会がその段階で終了いたしておりますことを祈念しながら、内閣の御了解を得て承諾いたしたのでございます。 その機会に、日米間の間断な……
○大平国務大臣 私は、大きな前提といたしまして、外交と内政は一体でなければならぬと思っておるのです。外交をやってまいる上におきまして、政府全体はもとよりでございますけれども、国民全体のできれば祝福を受けてやりたいわけでございますが、それがたいへんむずかしいといたしましても、極力その理解と支援を得てやらなければ効果があがらぬわけでございまして、あらゆる対外的なわが国の外交を進めてまいる上におきまして、各省の全幅的な協力をどのように取りまとめてまいるか、各省の持てる力、経験、それを十分外交に生かすようにしなければならぬわけでございますので、外務省がいつも出しゃばりばかりしておるということは決して私……
○大平国務大臣 日本とECとの間で一般的な宣言とか取りきめとかいうようなものは考えていないわけでございまして、それぞれ具体的な問題が出てまいった場合に、ECと日本の間で取りきめの必要がある場合にわれわれは検討しなければなりませんし、あるいはマルチの場を通じまして、ECと日本が協力し合うという場合もあり得ようかと思いますけれども、ECと日本だけに適用される一般的な取りきめ、宣言というようなものは考えておりません。
【次の発言】 アメリカとヨーロッパの間でもう一度協力関係というようなものを締め直す意味で宣言を考えられて交渉を持たれておったことは承知いたしております。一つはNATOとの関係において、……
○大平国務大臣 容疑事実を詳細に承知いたしたいということで、照会をいたしておるところでございまするし、いまお話がありましたように、弁護士をつけまして、本人との面会もお願いできておる段階でございまして、私といたしましては今後の推移を見ながら、なすべきことはしていかなければならぬと思っております。けれどもいまどういうことをやる予定であるかということを申し上げるには至っていないわけでございます。当初申し上げましたように、早期の解決という方針はくずしておりませんし、本人に対する人道的な取り扱いにつきましての配慮につきましては、周到な配慮を先方に要請いたしておるわけでございまするし、本件がこじれるという……
○大平国務大臣 インドがニュークリアポテンシャルとして核開発能力を持っている国であることはわれわれも承知しておったのでございますけれども、地下実験をやられたということに対しましては、いろいろな意味におきましてたいへん残念なことであると考えております。内政上、外政上、インドといたしましてはいろいろな考えがあったと思いますけれども、わが国の立場から申しましてたいへん遺憾であると申し上げるほかないと思います。仰せのように軍事目的、平和目的、限界が必ずしもさだかでないという懸念もございますけれども、せめて平和目的に徹せられることを心から願っております。
○大平国務大臣 本件につきましては、通産省のほうから御相談がございまして、外務省でいま検討中でありまして、結論を出すにつきましては、総理大臣の御意見を聞いた上でいたしたいと考えておりますが、まだ総理大臣に上げておりません。
【次の発言】 産油国の資源につきましては、産油国が主権を持っているわけでございまして、どのように処理してまいりますか、本来原則として、これは産油国の主権に属することであると思います。将来、この問題はそういうことを軸にして考えられてしかるべきものと思うのでございます。
問題は、今日までのことでございまするが、産油国の資源が外国資本が入りまして開発されておりまして、リビアにつ……
○大平国務大臣 ただいま議題となりました在外公館の名称及び位置並びに在外公館に勤務する外務公務員の給与に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由及び内容の概要を御説明申し上げます。 この法律案におきましては、先般わが国とベトナム民主共和国及びドイツ民主共和国との間の外交関係の設定に伴い、取り急ぎ政令により設置いたしておりました在ベトナム民主共和国及び在ドイツ民主共和国の各日本国大使館を法律に規定するとともに、所要の規定の整備を行なうことといたしております。 また、昨年十二月に自治を達成しましたパプア・ニューギニアの首府ポート・モレスビーに総領事館を新設し、同館に勤務する……
○大平国務大臣 アジアの状況は、御案内のように、一方において緊張の緩和が定着をしつつあると見られる部面もございますけれども、底流におきまして、依然として不安定の状況を脱却し得ない、非常に微妙な状況であることは、大出さんも御案内のとおりであります。 したがって、アジア外交の展開というものにつきましては、私ども非常に細心、周到な配慮が必要であると考えておるわけでございます。 それから、朝鮮半島におきましても、あるいはインドシナ半島におきましても――朝鮮半島には、二つの政権が対話を持っておるといっても、対立状況にある対話でございまして、実のある成果をまだ生んでいないという状況でございます。 イン……
○大平国務大臣 外務省の姿勢、勤務体制についての言及がございましたが、外務省といたしまして、各員緊張いたしまして仕事の処理に当たっているわけでございますけれども、その間、不注意のために若干のミスをおかしたということは、たいへん申しわけなく存じております。絶えざる緊張の中でミステークのないように、私はじめ全員戒めてまいるように心がけておる次第でございます。 第二に、国際情勢がたいへんむずかしい局面を迎えておりまして、外交案件の質も非常にむずかしくなったばかりでなく、分量もたいへん多くなってまいりまして、限られた陣容でこなしてまいるには、手に負えないほどの問題をになっておりますことは、上原さんも……
○大平国務大臣 わが国歴代の政府は、中国は一つであるという立場を終始堅持してまいりました。すなわち中国は二つではない、あるいは一つの中国と一つの台湾でもない、中国は一つであるという立場を終始貫いてまいったわけでございます。そういう立場、これは政治的立場でございますが、それが一昨年の共同声明発出にあたりまして、具体的にどのようにあらわれてまいったかというと、共同声明第三項にうたわれておるとおりの立場を内外に表明し、日中両国もこれを確認いたしたわけでございます。 この立場は、一事務官の国会答弁で変えられるべき性質のものではないのであります。私ども、この立場を釐毫もおかすことのないようにやってまい……
○大平国務大臣 いまの御質疑を伺っておりますと、瀬長さんの懸念される点もよく理解できます。飲料水のことでございますし、人の生命にかかわることでございますので、水質を安全に保つということが、絶対の要件であることは、あなたの御指摘のとおりでございます。そしてまた、多目的ダムとはいえ、そこを各種の演習に使うことが、適切な措置であると私は考えません。 ただ、しかしながら、あの演習地を開放してもらって、民生に役立てるということが、すべてのことの出発でございますが、米軍にあの土地を開放をさせる場合におきまして、米軍側の軍事的な必要を、ある程度満足させる必要が考えられたということについても、全然理解できな……
○大平国務大臣 中東政策につきまして、日本とアメリカの間に相違が見られるということは、御指摘のとおりでございまして、十一月二十二日の日本政府の声明に対しまして、アメリカ政府は、遺憾である、しかしながら、日本の立場は理解できるという意思の表明を行なったと伺っております。それぞれの国はそれぞれの事情があるわけでございまして、外交的手法におきまして必ずしも日米間に軌を一にしない面があってもふしぎではないと思います。ただ、日米間に、こうしたことのために無用な摩擦が起きたり、信頼をそこねるというようなことがあってはならないことと思うのでありまして、そういう点につきましては、日米両国とも十分気をつけておる……
○大平国務大臣 在日米軍の油の使用量は、本年の一月―八月の八カ月におきまして五十五万トンと承知いたしております。政府が石油緊急対策をとることになりました段階におきまして、米側に問題を提起いたしたのでございます。米側といたしまして、わが国の事態につきまして理解を示し、すでに節減措置をとられておるやに承知いたしておりますが、事態は、仰せのように深刻な事態でございまして、引き続き日米間でこの問題について調整を進めておるわけでございます。 ただいまの段階で申し上げられますことは、米側として十分理解ある態度でこの問題に取り組んでおりますということは申し上げられると思います。
○大平国務大臣 金大中事件がわが国の主権を侵害したものであるかどうかという点につきましては、侵害したともしないともまだ断定できない状態にございます。わがほうできめ手になる証拠をつかむに至っておりません。韓国側におきましても調査が進められておると承知いたしております。
金大中氏の自由の問題でございますが、この件につきましては、韓国政府におきまして、同氏の出国の自由も含めて、市民としての自由が回復されたということを声明いたしておりまして、それがどのように実行されてまいるか注視いたしておる段階でございます。
【次の発言】 そのように私は承知しています。
○大平国務大臣 中東外交は、一応石油関係とは別な問題でございまして、中近東諸国とわが国との間の友好親善関係を長きにわたって築いていかなければならない悠久の課題であるわけでございます。その題意に沿いまして、いま不幸にして起こっておりまする中東紛争解決に対して、わが国としてどういう立場をとるかということにつきまして十一月二十二日に政府の声明を出したわけでございまして、この題意に沿いまして、今後事態の推移に応じて、わが国としてなすべきことをなしていかなければならぬと考えております。 第二に、石油の問題、仰せのように非常に切実な問題であることは、山田さんのおっしゃるとおりでございます。石油の危機の問……
○大平国務大臣 石油問題は、一つの国あるいは一部の国だけで解決ができるような問題でございませんことは、御案内のとおりでございまして、国際協力を必要とする、とりわけ産油国側、消費国側の協力のもとで解決をはかってまいらなければならぬということは、申すまでもないことでございます。アメリカにおきまして、主要な石油消費国の参集を求めて、この問題について消費国側の意向を聞きたいという要請がございました。具体的な議題につきましてまだ通報に接しておりません力集まる国は米国、カナダ、英国、ドイツ、オランダ、イタリア等でございまして、フランスはまだ態度を表明いたしていないと聞いております。日本といたしましては、国……
○大平国務大臣 国旗の尊厳に関連しての御質問でございますが、塚本書記長が言われるとおりだと思います。こういう問題はけじめをつけた処置を講ずべきものと私も心得ます。したがいまして、日本政府といたしましては、須之部大使が先方に正式に抗議をいたしました。それにこたえまして、先ほど総理からお話がございましたように、マリク外相が大使館を訪れて陳謝の意を表明されたわけでございます。 私どもこの際、どういう措置を講ずべきかということをいろいろ検討いたしたのでございまするが、たまたま総理大臣が現地におられたわけでございまするし、その後最高首脳の間に、本件についての先方からの深甚な陳謝の意思の表明もありました……
○大平国務大臣 辻原さんに御理解をいただいておきたいのは、いま外務、運輸両省案の形で与党に御検討をいただいておるのは、航空協定自体ではないのであります。航空協定は、日中間の国家間の協定でございまして、それは遠からず交渉を軌道に乗せなければならぬ手はずになっておるわけでございますが、台湾との間における日台航空路線を、正常化のあとの状態におきまして、それとの関連におきまして、どう維持してまいるかということでございまして、これは、その問題についていま検討をいたしておるということでございまして、このことは行政権の立場でやらしていただくことでございまして、航空協定自体は、国会の御審議をいただかなければな……
○大平国務大臣 本委員会でもすでに御答弁申し上げましたとおり、今日の石油問題の解決という問題は、国際的な協力にまたなければならないことは申すまでもないわけでございます。同時に、産油国、消費国の間に対立があるという姿においては、真の解決が期待できないことも当然であるわけでございます。 しかるところ、こういう段階におきまして、アメリカ政府におかれて、主要消費国の外相レベル会議というものを御提唱になったわけでございまして、日本政府といたしましては、石油問題の解決ということにおいてこの会議が国際協力の場になるように、そして産油国と消費国との協調の第一歩になるようなことを期待しながら、そういう問題意識……
○大平国務大臣 その当時、承知いたしております。
【次の発言】 七月にアラブ関係諸国の大使会議を開きまして、われわれの間で情勢の検討を行ないましたことは事実でございますが、そこに言われましたアラブ側の戦術が、このような姿で早急に実現の運びになってまいりますということにつきまして、私どもは予想しきれなかったことは、御指摘のとおり、私どもの不明のいたすところでございまして、もろもろの情報の収集、評価につきましては、細心の注意を常に怠ってはならないと考えます。
【次の発言】 御指摘のように、産油国がその有限な貴重な資源を中近東問題の解決のための政治的武器として利用せざるを得ない、そして、また、そうい……
○大平国務大臣 調印前後を通じまして、中国政府に対しまして、この内容につきまして詳細に説明をいたしてあるわけでございまして、日本政府といたしましては、中国政府の主権を侵すことのないように配慮いたしたつもりでございまして、今後とも、先方の要請がございますならば、十分説明を尽くして御理解を求めてまいるつもりでございます。
【次の発言】 日韓の間の問題として処理すべき問題と存じまして、協議を当方から申し入れた事実はございません。
【次の発言】 御指摘の一九五八年の大陸だな条約はわれわれも承知をいたしておるわけでございまして、海を隔てて存在する二つの国がある場合におきまして、特別な合意がない限り、中間……
○大平国務大臣 シンガポールにおけるゲリラ事件が起こりまして以来、外務省といたしましては、全世界の公館、並びに公館を通じて日本人の在外営業所、事務所等に対しまして、不測の事態が発生あるべきを考えて、厳戒体制に入るように要請いたしておりましたやさきでございますが、昨六日午後五時五十五分、在クウェート日本大使館を占拠いたしましたアラブゲリラグループから、外務省に対しまして直接テレックス交信が入りました。したがって、大使館占拠はこの直前に行なわれたと推定されます。 その内容は、パレスチナ解放人民戦線、日本赤軍、占領地の息子たちの組織はクウェート日本大使館を占拠した、日本政府はシンガポールの四人の同……
○大平国務大臣 シンガポール並びにクウェートのゲリラ事件について、ただいまの状況を御報告申し上げます。 昨夜来、クウェート政府に対しまして、再度総理の親電を発出いただきまして、ようやく今朝、日本時間一時三十分、クウェート政府が着陸を認めるという御決定をいただきまして、今朝、日本時間の二時五十七分、日航特別機は、人質を釈放の上、クウェートに向けてシンガポールを出発いたしまして、飛行機は、いまクウェートに向かっておりまして、日本時間の正午ごろクウェートに着陸の予定でございます。 クウェート政府は着陸を認めましたけれども、クウェートを最終決着地点にしてもらいたくないという希望でございます。 し……
○大平国務大臣 沖繩返還後二年近くたつのでございますが、その間、若干の返還を部分的に見たことは御承知のとおりでございますけれども、今般は二千八百九十九万平方メートルという内地における関東計画に匹敵する規模を持ちました返還がこの段階で了承されましたことは、沖繩県民の多年にわたる要望の線に沿ったものであると思います。われわれは、その要望を常に念頭におきながら、この問題の処理に当たってまいった次第でございます。 しかし、沖繩における提供施設、区域はたいへん広範にわたりまして、沖繩の面積の一割をこえておるということは、われわれも十分承知いたしておるわけでございます。したがって、今後とも米側との間で折……
○大平国務大臣 わが国の繁栄にはいろいろな条件があるわけでございますが、その大きな要件の一つに、隣接の東南アジア諸国から多くの資源の確保をお願いし、また、この地域に広大な市場の御提供をいただいておるということは大きな柱であると思うのでありまして、そういう関係から、この相互補完関係というものを、相互理解の上に立ちまして順便に発展させてまいらなければならぬことも一つでございます。それから、戦前、戦時中を通じまして、多くの損害を与え、多くの不愉快な、不幸な歴史を持っておるわけでございますので、日本といたしましては、十分贖罪の気持ちを持ち、謙虚な気持ちを持ちまして、この国々に対処してまいらなければなら……
○大平国務大臣 三月三日、現地時間の十二時四十分、パリ郊外におきまして、トルコ航空九八一便DC10機が墜落いたしまして、乗員、乗客合計三百四十五名全員が死亡いたした模様でございます。この中には、日本人とおぼしき者が四十九名含まれておりますが、うち二名は、まだ未確認でございます。 政府としては、パッセンジャーリストによりまして、エージェントを通じまして出てまいりましたリストについて、一々確認を急いでおるわけでございますけれども、まだ二名は未確認でございますけれども、名前は、日本人だと推定されております。 外務省におきましては、在仏大使館から三日夜半、事故に関する電話連絡を受けまして、同館から……
○大平国務大臣 これは、現在、御案内のように、日銀の自動許可制になっておると承知しておりまして、私どもその通報を受けておりませんので、一々掌握いたしておりません。
【次の発言】 海外へ進出いたしました日本企業は、進出先の国の法律の規制のもとに事業をやるたてまえになっておるわけでございまして、また、そうあらねばならぬわけでございまして、日本における外国人企業も、そのようなたてまえのもとで営業をやっておるわけでございます。
在外公館が、そういう事業活動につきまして、どういう態度で臨むべきかということは、確かに御指摘のように問題があると思うのでございまして、ただいまのところ、私どもといたしましては……
○大平国務大臣 そういうことは承知いたしておりません。
【次の発言】 本委員会で御報告申し上げましたとおり、監視体制につきましての不備が指摘されて、その改変が科学技術庁を中心に考えられておるという事実は、アメリカに通報いたしてあります。しかしながら、それが終わるまで原潜の入港を差し控えるという通報には接しておりません。
【次の発言】 いま申し上げましたとおり、わが国のやっておりまする監視体制改変について、科学技術庁を中心にこれを急いでおるという事実は通報をいたしてあるわけでございまして、アメリカ側には、それについて理解をいただいておると思うのでありますが、こちらから、あなたの言われるように積極……
○大平国務大臣 先般、本委員会でも御報告申し上げましたとおり、トルコは航空関係の国際条約には加盟していない国でございます。したがいまして、補償問題は、トルコ航空が発行いたしました乗客切符にうたわれてある契約によって履行するのが、まず考えられる道であると思うのでございます。 これにつきましては、先方が委嘱いたします弁護士と、当方の遺族側で委嘱される弁護士との間に交渉が進むことを期待いたしておるのでございまして、政府といたしまして、まずそういう手順を踏む場合に、できるだけの御協力を申し上げたいと考えております。 トルコ航空に対しましては、トルコ大使館を通じて、トルコ政府並びにトルコ航空に対しまし……
○大平国務大臣 いま御指摘の事情は、外務省としてもよく承知いたしておりまして、三月十二日、ソ連大使館を通じまして先方の注意を喚起いたしておるところでございます。しかし、仰せのように公海における操業でございまして、ソ連に退去を求めるというわけにはいかないと思うのであります。また、サバは日ソ漁業条約の規制魚種ではございません事情もございます。したがいまして、これをどのようにやってまいりますか、たいへんむずかしい問題でございますけれども、沿岸漁民の方々の御要望をよく承っておりまするし、水産庁とよく御相談をいたしまして、執拗にソ連側に自制を求めてまいりたいと思っております。 損害の問題につきましては……
○大平国務大臣 昭和四十七年度の一般会計歳入歳出決算、特別会計歳入歳出決算、国税収納金整理資金受払計算書及び政府関係機関決算書を会計検査院の検査報告とともに前国会に提出し、また、昭和四十七年度の国の債権の現在額並びに物品増減及び現在額についても前国会に報告いたしましたので、その大要を御説明申し上げます。 昭和四十七年度予算は、昭和四十七年四月二十人目に成立いたしました。 この予算は、わが国経済と国際経済との調和をはかりつつ、国民福祉の向上をはかるという基本方針のもとに編成されたものであります。 さらに、その後における人事院勧告の実施等に伴う公務員の給与改善等について措置するほか、経済情勢……
○大平国務大臣 昨年来、政府、日銀が財政、金融面で総需要抑制策を講じてまいっておりますことは御指摘のとおりでございまして、これは、ただいまなお、経済の運営にわたりまして物価の鎮静化をはかることが第一義的に大切であるという考えに基づくものでございます。そして、この政策は、いま松岡委員も御指摘のように、総論といたしましては大かたの支持を得ておるように思うのでございます。しかし、御指摘にもありましたように、この政策が相当行き渡ってまいりまして、業界の部門によりましては相当困難な局面が出てまいっておりますことも、私ども承知いたしておるわけでございます。したがって、そういう事態に対処いたしまして、私ども……
○大平国務大臣 先般私は、はからずも大蔵大臣を拝命いたしました。 わが国経済が内外にわたってきびしい試練に直面しておる今日、財政金融政策の運営の任に当たる職責の重大さをひしひしと痛感いたしております。微力ながら自重自戒し、政策運営に誤りなきを期してまいる所存でございます。この機会に、現下の内外の経済情勢並びに財政金融政策につきまして私の所信の一端を申し述べ、皆さまの御理解と御協力を得たいと存じます。 わが国をめぐる内外の環境が近年急速に変化してきたことはっとに指摘されてきたところであります。特に昨年来の石油危機とそれに続く著しい物価の高騰は、わが国経済をめぐる国際環境のきびしさを如実に示し……
○大平国務大臣 世界経済がたいへんきびしい状況にあるという御指摘は、仰せのとおりと私も心得ております。すでに世界の通貨がフロート制に入っておりまして、安定した通貨秩序がいまなお形成されていない途中におきまして石油危機をはじめとして大きな異変が起こったわけでございまするから、今日の事態は容易ならぬ事態であると考えております。 したがって、各国ともこういう場合に、まず、進行中でございましてそして石油危機を契機としてさらに増幅を見ました世界的な規模を持ったインフレに対して、どういう姿勢を個々の政策当局がとるか、それから国際協調をどのようにオルガナイズしていくか、これが一つの問題であったわけでございま……
○大平国務大臣 公人としての進退は総理大臣みずからが御決断されることでございまして、私からとやかく申し上げられる問題ではないと思いますが、これまでの経過から判断いたしまして、政策の論議でなくて政治の姿勢の問題で国政の混迷を招いておることに対しまして、そういう事態を総理としてはたいへんきびしく受けとめられておるように私は感じます。
【次の発言】 わが国の税務当局は、国会で定められた税法を適正に執行する責任を持っておるわけでございます。そしてその責任にこたえて、私はりっぱに任務を果たしていただいておると確信をいたしておるわけでございます。その場合、税務官吏に与えられた指針は、税法の前にすべての国民……
○大平国務大臣 今度の人事院の御勧告を実施した場合には、中央地方を通じましてどのくらいの財源を必要とするかというような概算は、一応私どものほうでも見当をつけております。これを完全実施するというたてまえになった場合の一応の概算でございますが、これをどのように調達してまいるかということにつきましては、何さま今回の勧告が高率高額でございますので、各会計にわたっていろいろ御検討をいただかねばならぬと思いますので、政府といたしましては、誠意をもって対処するという基本方針を堅持しながら、今度の勧告が含むいろいろな問題点をいま鋭意検討中でございます。そのことは、ほかの閣僚からもお話があったかと思いますが、そ……
○大平国務大臣 今回、昭和四十九年度補正予算を提出いたしましたが、予算委員会での御審議をお願いするにあたり、その概要を御説明申し上げます。 まず、一般会計予算の補正について御説明いたします。 一般会計歳出予算におきましては、追加する経費を特に緊要にしてやむを得ないものに限ることとし、一、人事院勧告の実施等に伴う国家公務員の給与改善費等七千二百十一億円、一、災害復旧等事業費の追加八百五十六億円、一、四十九年産米の政府買い入れ価格の引き上げ等に伴う食糧管理特別会計への繰り入れの追加三千七十六億円、一、臨時稲作営農改善対策費五百七十四億円、一、公立文教施設及び社会福祉施設の建築単価の改定等に伴う……
○大平国務大臣 補正予算につきましては、提案の理由にも申し上げましたとおり、緊要にしてやむを得ないものだけに限ってお願いをいたしてあるわけでございます。 インフレ対策といたしまして、最小限度必要なものは本予算に計上いたしてありますけれども、しかし、その後、御案内のように米価が上がりました等の都合もございまして、生活保護世帯等に対する措置は、六月にも十月にもさしていただいておるわけでございまして、今日の物価高の状況に応じまして、その犠牲になられておる恵まれない方々に対する処置は、政府としては必要最小限度のことはいたしておるつもりでございますので、補正予算また本予算に計上されました予備費の使用等……
○大平国務大臣 田中厚生大臣に、できるだけ御協力申し上げます。
【次の発言】 竹本さん御指摘のように、インフレ対策には二つございます。インフレを起こさない、あるいはインフレ自体を押え込むという問題が一つでございます。一つは、あなたが御指摘のように、すでにインフレートいたしました犠牲者に対しましてどういう対策を講ずるかでございまして、政治といたしましては、両方とも周到な配慮をしなければならぬことは、申すまでもないことでございます。私どもといたしましては、まず最初に、新たなインフレを高進させないようにすることにまず力点を置くべきでないかということを申し上げておるわけでございまして、総需要抑制策を軸……
○大平国務大臣 ただいま議題となりました昭和四十八年度一般会計予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書(その2)外三件の事後承諾を求る件につきまして、その概要を御説明申し上げます。 まず、昭和四十八年度一般会計予備費につきましては、その予算額は、六百五十億円であり、このうち、財政法第三十五条一予備費の管理及び使用一の規定により、昭和四十八年六月十二日から同年十二月十四日までの間において使用を決定いたしました金額は、百八十一億六千三百十二万円余であり、すでに第七十二回国会にその事後承諾を求める件として提出いたしまして、御承諾を得たところでありますが、その後、昭和四十九年一月五日から同年三月二十……
○大平国務大臣 いまお尋ねのような財政準則といいますか法規といいますか、そういうものはございません。
【次の発言】 まあ、予算という形式によりまして国の各般の活動の財政的な秩序が保たれておるわけでございますが、この予算は、もとより憲法に従って手順を踏んでやってまいっておるものでございまするし、また、個々の費目について財源を割り振るに当たりましても、憲法の、そしてそれらのもとにある政治の支配を受けておるわけでございますので、財政が独断で常軌を逸した支出ができるというものではないと思います。
ただ、いまお尋ねの件のように、予備費で臨時的なものとして支出をいたしておるわけで、細切れ的に支出をしてお……
○大平国務大臣 森下委員の御指摘のように、予算の効率的な使用を確保するために決算の審査が非常に大切でありますこと、御指摘のとおりでございます。 また、立法趣旨が現実にどのように生かされておるかということをトレースいたしまして、行政の反省の資にいたしますことも決算の重要な目的であることは、御指摘のとおりでございます。 さらに、決算の審査を通じまして、次に編成さるべき予算に対しまして、どういう点が考慮されなければならないか、どういう点が追加されなければならないか、どういう点が削除されなければならないか、そういった点についての視点を明らかにしてまいることも、決算の重要な目的であると存じます。 ……
○大平国務大臣 昭和四十八年度の一般会計歳入歳出決算、特別会計歳入歳出決算、国税収納金整理資金受払計算書及び政府関係機関決算書を会計検査院の検査報告とともに本国会に提出し、また、昭和四十八年度の国の債権の現在額並びに物品増減及び現在額についても本国会に報告いたしましたので、その大要を御説明申し上げます。 昭和四十八年度予算は、昭和四十八年四月十一日に成立いたしました。 この予算は、わが国経済の国内均衡と対外均衡の調和を図りつつ、長期的視野のもとに国民福祉の充実に努めることを基本として編成されたものであります。 さらに、その後における人事院勧告の実施に伴う公務員の給与改善等について措置する……
○大平国務大臣 現下の経済情勢に対処する財政金融政策のあり方につきましては、先般の財政演説において申し上げたところでございますけれども、関係法律案の御審議をお願いするに当たりまして、本委員会におきまして重ねて所信の一端を申し上げたいと存じます。 われわれの目標とすべき経済社会は、人々がお互いに調和のある関係を維持しながら、安心して生活のできる連帯性の強い公正な社会でございます。またそれは、すぐれた国民的エネルギーの開発とその秩序ある展開が図られるような活力のある社会でなければなりません。 このような経済社会を築いてまいりますため、私は、次の三つの理念を道標といたしまして、今後の財政金融政策……
○大平国務大臣 田中さんの御退陣の意思が表明された後、自由民主党におかれて後継総裁御選考でいろいろ苦心があったことは私も承知いたしております。あの当時の状況におきまして、三木武夫氏が最適任でなかろうかという御判断を椎名副総裁がされましたわけでございまして、当時の状況にかんがみまして私もそれに同意をいたしたのでございまして、同意をいたしました以上、三木首班のもとで応分の御協力を申し上げるのが当然の道行きだと思っております。
【次の発言】 たいへんむずかしい問題でございまして、具体的に出てまいります個々の問題、ケース・バイ・ケースの御質問を通じまして私の考え方をお聞き取り賜りたいと思います。
○大平国務大臣 いま議題に上がっている法律案につきましては、稲作転換対策の必要性にかんがみ、あえて反対いたしません。
【次の発言】 ただいま議題となりました昭和四十八年度歳入歳出の決算上の剰余金の処理の特例に関する法律案につきまして、その提案の理由を御説明申し上げます。
この法律案は、昭和四十八年度において一般会計の歳入歳出の決算上生じた剰余金の効率的活用を図るため、当該剰余金のうち公債または借入金の償還財源に充てる部分の金額について特例措置を講じようとするものであります。
一般会計の歳入歳出の決算上の剰余金につきましては、財政法第六条の規定により、剰余金の生じた年度の翌々年度までに、その……
○大平国務大臣 いまたまたま松浦委員から、歳入見積もりのずさんなこと、またそれに関連した一連の措置、そういう措置を講じたことによってもたらされたことについての御指摘がありまして、これはまあ歳入の見積もりばかりでございませんで、歳出歳入全体を通じまして、財政当局として、常に、つじつまを合わすだけでなくて、金額の大小にかかわらず、一つ一つのアイテムにつきまして十分念査して、魂のこもった予算の編成、その執行に当たっていかなければならぬこと、仰せのとおりでございまして、イージーな行き方を戒められた御忠言でございまして、私どもといたしましてもいたく肝に銘じておるところでございまして、今後そういう点につい……
○大平国務大臣 公債財源に頼ることが財政のあり方といたしまして絶対的に悪いことであると私は考えておるものではありません。ある場合においてそれは許されてしかるべきものと思います。すなわち、公債がある節度ある範囲にとどめられておりますこと、そしてその市中消化が円滑に行われる状況にありますこと、それからそういう財源の調達の方法がそのときの経済情勢から申しまして適切であると考えられる等の事情がある場合におきましては、あえてこれは悪いことではないと思うのであります。 しかし、そうではなくて、この公債発行のやり方は元来イージーな財源調達の方法でございますから、これになれて、他の方法によって苦心して財源を……
○大平国務大臣 相続税制度と贈与税との関係、組み合わせについて、立ち入った検討をいただいて感謝しております。 私ども今度、御案内のように、相続税制度において妻の座というものに光を当てて特別な配慮を加えることにいたしたわけでございまして、そういう新たな措置が相続税制度においてとられたという点を配慮いたしますと、贈与税におきまして、居住用不動産の贈与というような点についてさらに大幅な拡大措置をとることについては、若干の抵抗を感ずるわけでございます。なお検討の要がございますことはもとよりでございますけれども、一応二十年ということ、これにもいろいろ見方がございましょうけれども、こういうところで御理解……
○大平国務大臣 故愛知大蔵大臣がいま御指摘のような御答弁をされたということを私も漏れ聞いております。居住用の最小限度の必要な財産にまで相続税をかけなくてもいいじゃないかという考え方は、理解に苦しゅうないところでございます。したがって、現行法でも課税最低限という制度で、今回は四千万円を御提案申し上げておりますけれども、最低限の居住用財産には課税が及ばないということを生かそうとしておる立法趣旨をおくみ取りいただきたいものと思うのであります。愛知大臣の考え方の根本にも、そういう共通の願いがあったのではないかと私も思います。
【次の発言】 御主張される趣旨はよく理解できるわけでございます。それというの……
○大平国務大臣 お答えを申し上げます前に、総理大臣と大蔵事務当局とのきのうの接触でございますが、これは主税局長から御報告申し上げましたように、当委員会を中心といたしまして論議されております税制上の諸問題のやりとりを、総理のお耳に入れたという以上のものではございません。何か、当委員会の論議の中でのほかに、政府が特別なことをいまひそかに考えているとかいうような、そういうものではないわけでございますので、その点は誤解のないように理解を得ておきたいと思います。 それから、いまの佐藤委員の御質問でございますが、それぞれの国にはそれぞれの国情がございまして、直間の割合というようなものが諸外国と比べて違っ……
○大平国務大臣 政府といたしましては、ただいま御決議がございました附帯決議につきまして、その趣旨を十分尊重いたす所存でございます。
○大平国務大臣 検討してみます。
○大平国務大臣 ただいま御決議のありました事項につきましては、政府といたしまして御趣旨に沿って十分配慮いたします。
○大平国務大臣 昭和四十九年度の税収につきましては、先般、参議院予算委員会におきまして、最近の経済情勢を反映して税収が相当落ち込む懸念があり、いずれ具体的な計数が判明した際に、処置してまいりたいと考えておる旨申し述べたところでございます。 現段階では、まだ最終的な計数は確定いたしておりませんが、最近までの収納状況等から見ますと、四十九年度の税収につきましては、八千億円程度の不足を生ずると見込まれるに至りました。 四十九年度に多額の税収不足が生じましたのは、企業収益の著しい低下、土地譲渡の減少等が税収面に反映し、予期せざる減収をもたらしたことによるものと考えます。今後の安定成長下におきまして……
○大平国務大臣 今日の経済状況をどう判断するかという問題でございます。率直に申して非常にむずかしい課題でございます。 果たして景気の底入れがあったかどうかということでございますが、確かに在庫調整は春になりまして進んでおると聞いております。しかしながら、景気の大宗をなす個人消費は、依然として重い足取りで一向上向きの傾向を示しませんし、生産操業率も復元の方向に進まないというような状況でございますので、決定的にもはやこれからの底割れはないのである、もうこれから先、上向く一方であるというように楽観的に見ることはできないと思いますけれども、しかし、ともかく長い間続きました不況もようやくなべ底の低迷から……
○大平国務大臣 私はそのように考えないのであります。物価の安定ということは、増本さんに劣らず私も政策の第一義的な道標として鋭意追求していかなければならない課題と考えておるわけでございます。しかしながら、その物価の安定というものは、すべての品物がそれぞれ安定した物価の位置を保っていって初めて安定できるわけでございまして、特定の物資が不当に、無理に抑えられた姿であって安定状態が招来できるものではないと思います。 ビールの場合におきましても、この前にも申しましたように、石油危機以前の価格がそのまま据え置かれておるわけでございまして、石油危機等によりまして原材料が上がり、そしてそれがまた人件費の値上……
○大平国務大臣 財政需要が高まる中におきまして、どういう方法で必要な財源を調弁いたしますかという場合におきまして、これを直接税に求めるか間接税に求めるかあるいは公債に求めるか、いろいろなことが私どもにとりましての問題でございます。それで、かねがね申し上げておりますように、間接税の中でも酒税はたばこと同様に従量税になっておりますこと、先生御案内のとおりでございます。四十三年以来据え置いたままになっておるわけでございまして、諸物価が上がってまいりました中で、人件費、原材料等が上がりましたので、本来ならばもう少しこれを上げさせていただくことが考えられてしかるべきでないかと思いますが、同時に直接税との……
○大平国務大臣 山田委員が御指摘のように、週休二日制が先進諸国においてすでに制度的に確立し、慣熟いたしておる状況にありますこと、私どもも承知いたしておりますし、わが国におきましても、もろもろの条件が円滑に整いまして、そういった事態を招来することができることは望ましいと考えております。しかし、それは座して得られるものではなくて、政府も民間もそれだけそれなりの努力をして条件の整備に努めなければならないことも、私、承知いたしておるつもりでございます。 しかしながら、この問題は政府民間を通ずる問題であり、労働政策の問題でもあれば、公務員政策の問題でもございまするし、あるいは産業政策の問題でもございま……
○大平国務大臣 おっしゃること、その限りにおきましては全く同感でございますが、きのりも私が各委員の方々にお答え申し上げましたように、これは過去七年間据え置いておったということでございます。したがいまして、今度値上げと申しますか、調整の決断をさしていただくにつきましては、ただいま御提案申し上げておること、武藤さんにとりましては相当大幅ではないかというおしかりでございますけれども、この程度は許されてしかるべきではないかという感じを持ちまして御審議を願っておる次第でございます。
【次の発言】 もう一遍考え方を整理させていただきますと、いま申し上げましたように、酒にいたしましてもたばこにいたしましても……
○大平国務大臣 ただいま御決議のありました事項につきましては、政府といたしましては御趣旨を体しまして十分検討いたしたいと存じます。
○大平国務大臣 四十九年度の実質所得のあり方が、先般企画庁から発表がありましたように、〇・六%のマイナスであったということでございます。この〇・六%というのは、これはしかしながら年度間全体を通じての話でございまして、承りますと、上半期が高くて下半期が低くなっておると聞いております。したがって、その低くなりましたポイントから五十年度がスタートするわけでございますので、仰せのように、五十年度の実質所得の伸びは相当高い水準でなければ、つじつまが合わないというあなたの御指摘はそのとおりだと私も思います。
【次の発言】 ことしの予算を編成するに当たりまして、政府として四・三%という見通しを立てて御発表申……
○大平国務大臣 お趣旨のとおりでございますて、七五、六%まで上期に契約を消化した年もあったわけでございますが、ことし七〇%程度に上期に契約の消化を期待しておりますということは、一昨年と昨年は御案内のように契約を規制してきたわけでございます。契約を規制した年は御案内のように五四、五%と上期の水準はそういう程度に抑えてきたわけでございます。それで、去年の補正予算の後、景気の状況、物価の状況を見まして、政府としてはこういった強い規制を続ける必要はまずないのじゃないかという判断をしたわけでございまして、したがって、抑制もしないが促進もしないということにまず帰そうじゃないかということを考えて実行してまい……
○大平国務大臣 租税特別措置につきましては、いま主税局長からもお話し申し上げましたように、毎年見直しを行いまして、これが慢性化する、あるいは既得権化することのないようにしてまいったわけでございますけれども、しかし、いま山田さんがおっしゃるように、今日の事態はこれまでの事態と違いまして、大変財政的にむずかしい局面でございます。したがって、この際の見直しは、従来の程度ではなくてもっと厳しいものでなければならぬじゃないかという御指摘でございまして、私もそのとおりに思います。したがって、この見直しにつきましては従来よりもっともっと厳しい見直しをいたしまして、御審議をいただくようにいたしたいと考えており……
○大平国務大臣 昭和三十年ごろ、地方財政は文字どおり、あなたの言われるように危機に逢着したことがございました。けれども、今日の地方財政はその当時の地方財政に比較をいたしますと、そういうような危機にあるとは私は思いません。 それから第二に、地方財政の危機ということか言われますが、もし地方財政が今日危機でございますならば、同じように中央の財政も危機であると思うのでございます。私といたしましては、いま去年からことしにかけての事態というものをもう少し究明さしていただきまして、これに対処することをじみちに考えるべきときであろうと思うのでございまして、これをいたずらに――いたずらにという言葉は適切でない……
○大平国務大臣 公務員に対する処遇でございますが、政府としてこの問題は大変重大な問題でございます。常に心して処置を誤らないようにしてまいらなければならぬことは申すまでもないと考えております。 それでは、ことしどういうことかということでございますが、人事院の方では、遠からず民間給与あるいは公務員の生計費等を御判断になりまして御勧告があるやに聞いております。したがって、これがございました段階におきまして、重要な問題でございますから、政府部内におきましてよく相談いたしまして、誤りない結論を出したいと考えております。 もちろん、財政当局といたしまして、いま御指摘のように、中央、地方の財政が大変厳し……
○大平国務大臣 人事院におかれて今回、国会並びに政府に対しまして一般職の公務員に対する御勧告をいたされまして、それを拝見いたしたわけでございますが、御苦労の存するところもよくわかりまするし、勧告自体につきまして私どもとやかく内容的にコメント申し上げようとは思いません。また、人事院勧告は尊重さるべきものでございまするし、また政府部内におきましても、関係大臣がすでにそういう御意向を、強い希望を申し述べておられますこともよく承知いたしております。私も、この前あなたにもお答え申し上げましたように、これは尊重すべきものであるし、ぞんざいに取り扱ってはいけないものであると考えております。 ただ、何さま御……
○大平国務大臣 昭和五十年度予算の編成の基本方針及びその大要につきましては、先日、本会議におきまして申し述べたところでありますが、予算委員会での御審議をお願いするに当たりまして、その概要を御説明申し上げます。 昭和五十年度予算につきましては、経済情勢に顧み、引き続き抑制的な基調のもとに編成することとし、予算及び財政投融資計画を通じ、その規模を極力抑制いたしますとともに、公債発行額を縮減いたしております。 すなわち、昭和五十年度一般会計予算につきましては、すでに生じた物価、賃金の大幅な上昇を反映して、人件費その他義務的な経費の増加がきわめて多額に上り、予算規模の圧縮には種々の困難がありました……
○大平国務大臣 土地の再評価益の問題、とりわけ法人所有の土地再評価益をどうするかという問題につきましては、江田さんも御案内のように、本院におきましても、たびたび議論になっておるところでございます。先般も本院の本会議におきまして答えましたゆえんのものは、この益金は、この値上がりはまだ実現していないという意味をもちまして、徴税に取りかかるのは若干無理があるのではないかということを一点、私、申しましたほか、もし仮にこれに課税をするということになりますと、実現していない利益に対しての課税でございますので、自然低率にならざるを得ない。以前、戦後やりましたことは、いま御指摘のような実績もあるわけでありまし……
○大平国務大臣 矢野書記長から、所得税の問題につきまして、五点にわたりまして、具体的な御質疑を御意見を交えてちょうだいいたしました。この詳細につきましては、数字にわたることでございますので、政府委員から補足説明をいたさせたいと思いますが、考え方だけを私からまずお聞き取りをいただきたいと思います。 第一、税制の改正ばかりでなく、あらゆる制度改正がそうでございますが、従来の沿革、過去を背負っておるわけでございまして、大胆にすっぱりと改正をいたしたい気持ちはやまやまでございますけれども、これまでの沿革というものからどのように脱却して新たな改正に向かうかということにつきましては、政府も一生懸命に努力……
○大平国務大臣 二つ問題があると思います。減税をやる場合にどういうところから切り込んでまいるかという問題と、累進税率をどのように配列していくかという問題があるのではないかと、御質問から拝察するわけでございます。私は、わが国の所得税制が、国税と、それからそれに地方の税金も加えまして、ただいまの状況は、先進諸国に比べまして、不当に安くなっておるものとは決して思わない。不公平になっておるものとは思わないのでございまして、高額所得者に対しましてむしろ比較的高い状況になっているように理解をいたしておるわけでございます。所得の多寡があることは、悲しいかな現実でございますが、それに対して税が関与する場合にお……
○大平国務大臣 いま農林大臣からお答えしたとおりに私も考えておりまして、国費で負担する考えもございませんし、またすべきものとは思いません。また、米価の算定基準の問題とこの基盤整備の補助の問題とは、全然話が別だと思います。
【次の発言】 中央と言わず地方と言わず、財政は苦しいわけでございまして、苦しい中から、金を有効に使うことを通じて、農業の生産力、自給力を増していただくように御配慮願いたいものと思います。
○大平国務大臣 御案内のように、単年度主義を厳しく貫いておる中でも、経済協力基金でございますとか、繰り越し制度、あるいは債務負担制度、そういうものを通じて、年度を越えての予算の執行を実態に合わすように努力いたしておるわけでございまして、いま河村さんがお挙げになりました問題につきましても、運用上できない相談ではないと思うのでありまして、たとえば債務負担行為を通じて、御期待に沿うことができることではないかと私は考えます。
○大平国務大臣 一たん一般会計の昭和五十年度の歳出に立てまして、国債整理基金特別会計に繰り入れていくということになりますと、それだけの予算の規模の膨張になりますことは、御指摘のとおりでございます。
【次の発言】 仰せのとおりでございまして、形式的に規模を小さくしてみましても、それが手軽であるとは私は思いません。ただ、そういう細工をいたしましても、いま政府委員から説明がありましたように、四十八年度の剰余金が異常に多かったというわけでございますので、国債整理基金に繰り入れる額は、相当額、五分の一をもっていたしましても確保できるということでもございますので、そういう手段をとらしていただいたわけでござ……
○大平国務大臣 証券会社は免許営業になっておりまして、自己資本に対しまして一定の比率以内において他の株式を保有することができることになっているわけでございまして、いまの法の規制の上におきましては、その範囲内でございますならば、他の会社の株式を保有することがございましても、それが直ちに証取法違反になるというものではないと承知いたしております。
【次の発言】 証取法で禁止されている違法行為というようなものを行いますことは、もとよりいけないことでございます。株価操作をやるというようなことは、それはどの会社がやってもいけないことでございますが、そこの株主の構成に証券会社が入っているとか入っていないとか……
○大平国務大臣 阿部先生から、堀政審会長に次いで、本委員会を通じて、税制の御論議を詳細にいただくことは、私は大変ありがたいことだと思うのであります。 わが国も諸外国と比較いたしまして、税制の構築に当たりまして、私はそんなにおくれをとっておるものとは思わないのでありますが、この税制は、御案内のように、ことし限りのものではございませんで、長い沿革を持った歴史の流れの中にあるわけでございまして、昭和五十年度におきましては、こういう客観情勢の中で、どこをどのように改正いたしますことが、今日の経済情勢との対応におきまして、社会的公正を最も有効に生かし切るものであるかという観点から、税制調査会等におきま……
○大平国務大臣 総合課税は所得税の基本原則でございます。したがって、利子配当所得につきましても、御指摘のように、今後ともその方向を貫くために努力を続けねばならぬと存じます。
御指摘の点につきましては、速やかに必要な法令の整備を図ることといたしたいと存じます。
【次の発言】 為替換算差損益の取り扱いは、企業会計上もまた税務上も、なかなかむずかしい問題でございまして、一昨年来、当委員会におきましてもいろいろの御意見がございましたことは、よく承知いたしております。この為替換算差損益が課税所得の計算に及ぼす重要性を考えますれば、御指摘のように、税務上の換算の方法を法令化することが適当と思われますので……
○大平国務大臣 私どもはまだつまびらかにいたしておりません。
【次の発言】 いま通産省側から御答弁がありましたように、交渉中でございまして、確たる展望がまだつかみ取る状況に至っていないことは事実でございます。しかし、予算をカットするということになりますると、交渉のベースを失うことになるわけでございまして、私どもといたしましては、この種の交渉につきまして、予算をはずすことによって、はしごをはずしてしまうというようなことはいたしたくないと考えております。
【次の発言】 いま取り急ぎ調べまして御報告いたします。
【次の発言】 ただいまの件は、主計局長は原子炉をがん治療に利用の関連において、予算上どう……
○大平国務大臣 これは佐野さんも御案内のように、現在生産は大分停滞をいたしております。出荷も不振である。在庫は空前の積み増しになっておるということ。雇用にも深刻な影響が出てきておるわけでございまして、中小企業ばかりでなく、大企業、中小、零細全体、経済界全体を通じまして、広範にわたって広く深く影響を受けておると思うのでありまして、その影響は、中小企業において、平均的な影響より重くこうむっておると、私ども感じておるわけでございます。 したがって、政府の施策におきましても、中小零細企業についての施策は、それだけの特別の配慮が必要でないかと思うのであります。だから、総需要抑制政策とは申しながら、中小三……
○大平国務大臣 御指摘のとおり、法人の持っているシェアが年とともに高まりを見せております。しかし個人の持ち株の絶対額が減っているわけじゃないんです。これは、その後の成長経済を支えた金融が法人によって主としてまかなわれたということでございまして、つまり成長が非常に急激であった、テンポが速かったということで、個人の蓄積によってまかない切れないという状況が一つあると思います。 それから、そういう状況の中で、わが国の資本市場が御案内のようにまだ未熟でございまして、十分成長金融を支えるだけのキャパシティーを持っていなかったということも大きな原因であったろうと考えるわけでございます。 その他わが国固有……
○大平国務大臣 日本銀行の中立性でございますが、これは従来から終始政府としても尊重をしてまいったつもりでございます。もとより大蔵省と日銀との間に、終始、緊密な連絡、意思の疎通がなければならぬことは当然でございますけれども、しかし、それぞれの立場に対しましては、相互に尊重し合い理解し合って、相犯すことのない限界は心得てまいっておるつもりでございますし、今後も尊重してまいりたいと考えております。 ただ、財政といい金融といい、すべて現代の事象から孤立していないわけでございまして、どちらも現代の病の一部をやはり病んでおるわけでございまして、財政が出動する場合は金融が遠慮する、金融が出る場合は財政を抑……
○大平国務大臣 これは農政ばかりじゃございませんで、特定の政策目的を達するために予算的に特別な措置を講じようとするものでございまして、その政策目的の是非、あるいはその奨励金の多寡等についていろいろな評価がございましょうけれども、従来から長らく踏襲してきた政策手段として、現在もまだ踏襲しておる政策手段でございます。もっともこれにつきましては、この成果を吟味いたしまして、細かいもの、あるいは実効の上がらぬもの、そういう点については鋭意整理をいたしておりますけれども、根幹に一おきましては、これを維持してまいろうという姿勢は変えておりません。
○大平国務大臣 私は、その問題に答える適格者であるかどうか存じませんけれども、せっかくの御質問でございます。
内外に対して、対話と協調を旨といたしまして、政策の実体につきましては、清潔でしかも社会的公正が貫かれるようにいたしたいということであろうと存じております。
【次の発言】 当然のことと思っています。
【次の発言】 その案は、予算編成の過程におきまして、大蔵省から厚生省に御検討を願った経緯がございます。当時の新聞にも一部報道されておったように思いますけれども、厚生省の方でも、この国保の再建問題というのは、社会保障全体の政策の中で非常に重要な問題としてとらえられて、鋭意いま検討中でございま……
○大平国務大臣 現在の経済状況、佐野さんと同様に大変むずかしい局面であると判断いたしておりまして、生産、出荷が異常な停滞状況にございまするし、雇用もまたさま変わりの状況を呈しておるわけでございます。のみならず、根本的に国民消費が大変な冷え込みでございまして、この状態は、私どもの経験から申しましても、かつてないむずかしい局面であると存じておるわけでございます。 従来の景気政策のパターンから申しますと、いろんな一応の政策のパターンが思いつくわけでございますけれども、仕事を与えろ、仕事を与えて操業度を高めて雇用を維持していけば、それで事足りるかというと、そうではないのではないか。いまの局面は、やは……
○大平国務大臣 いまお尋ねの趣旨は、電源開発特別税の配分使用についての御注意であろうと思いますが、仰せを待つまでもなく、この種の財源の配賦と執行につきましては適正を期していかなければならぬと考えます。
【次の発言】 結構でございます。
【次の発言】 埼玉銀行の谷古宇産業グループに対する融資問題でございますが、融資残高がいかがになっておるかということにつきましては、個々の私的取引でございまして、公の席で役所側が言及すべき性質のものではないと存じますので御勘弁いただきたいと存じます。
土地が投資物件として有望視され、あるいはレジャー産業の将来が云々されておった当時、金融機関がこの種の部面に相当額……
○大平国務大臣 これまで、とりわけ戦後を問題にしてみますと、戦後わが国の経済は幸いに復興成長の軌道を順調に走ることができまして、戦後、財政も年々歳々相当額の自然増収を期待することができたわけでございます。したがって、社会保障ばかりでなく、各種の要求に対しましても、大きな抵抗なくその要求をある程度満たすことができたわけでございます。したがって、厚生省といたしましても、加藤君がいま問題にされておる内部の問題の検討もさることながら、大蔵省に対しまして要求をされることに果敢であったし、また大蔵省も、それに対しましてある程度応ずることができたのが、いままでの経緯であったと私は思うのであります。ところが、……
○大平国務大臣 非常勤職員の問題につきましては、ただいまお示しがありました統一見解の線に沿いまして、大蔵省も関係省庁ともども検討してまいりたいと存じます。制度について合意ができました場合の予算措置につきましては、制度の内容の確定を待って検討いたしたいと存じます。
【次の発言】 制度の内容の確定でございますから、これが予算措置を伴うということになりましたら、当然お示しのようなことになると思います。
【次の発言】 いま御指摘の、外国為替特別会計法第五条第三項の規定によりまする債務保証につきましては、適法な措置であると考えておりますけれども、田中委員から御指摘がございましたように、これを、各年度にお……
○大平国務大臣 低公害車の税制上の優遇措置でございますが、いま自治大臣からお話がございましたように、国税におきましても、物品税という取得課税の面で低公害車に対する優遇措置を講じております。
それから継続生産車に対するペナルティーの課税を考慮する考えがあるかどうかというお話でございました。五十一年度規制に適合しない使用過程車につきまして保有課税を強化すべし、そのことが政策実行の上から効果的であるという御意見、もっともだと存じます。その内容につきましては今後十分検討をしたいと思います。
【次の発言】 銀行法の改正問題でございますが、これは昭和二年の立法でございまして、その後の経済情勢の大きな変化……
○大平国務大臣 景気の回復との関連におきまして財政の役割りに言及に相なりました。輸出がふるわない、国民の消費もさえないという状況のもとに、また設備投資も大きく期待できない状況におきまして、財政政策で需要を喚起し操業度を高めてまいることを考えるべきでないかというお考えでございます。私も財政の事情が許す限り、お示しのような方向において財政の運営を図ってまいることが適切であると判断するものでございます。さればこそ、去年の四十九年度も大きな規模の補正予算を組ましていただいたわけでございまして、これは不幸にいたしまして多くの税収不足を結果いたしましたけれども、二兆円を超える歳出を実行いたして景気を支えて……
○大平国務大臣 民主的な行政のあり方といたしまして、また国会に対する政府の姿勢といたしまして、財政運営が空前の危機に陥った場合の措置でございますけれども、佐々木さんがおっしゃるとおり、事実を踏まえた上で国会に問題を提起いたしまして、解決の方途をお示し申し上げて御論議をいただくことが、正しい道筋であると私も考えます。それをやることに私は何もちゅうちょを感じないものでございますけれども、御案内のように一月、二月の税収の実績は去年よりも良好な実績を示しておったわけでございまして、二月の実績をわれわれが握っておる姿において、五十年度の予算が成立を見たわけでございます。なるほど去年の暮れの状況あるいは三……
○大平国務大臣 ただいま議題となりました酒税法の一部を改正する法律案及び製造たばこ定価法の一部を改正する法律案につきまして、提案の理由及びその内容を御説明申し上げます。 昭和五十年度の予算におきましては、歳出面において国民福祉の向上と国民生活の安定のための施策を積極的に推進し、また、歳入面において所得税負担の調整等を実施いたしておるところでありますが、これらの施策の実施に要する財源についてその多様化に配意しつつこれを確保する等の見地から、酒税の税率の調整及びたばこの小売定価の改定を行うことといたしたわけであります。このため、前国会に酒税法の一部を改正する法律案等を提出し、御審議を煩わしたので……
○大平国務大臣 フランスの大統領から総理大臣に対しまして招請状が届きまして、パリの郊外で六カ国首脳会議を開きたいのでおいでをいただければ光栄である。その際は外務大臣と大蔵大臣を御回行いただければ幸せである。各国にもそのようにお願いをしてあるということでございます。 国際儀礼といたしまして、御招待がございますならば、日本政府としても応じたい、応ずべきであると考えることは、御理解いただけると思います。そして、各国がそうでございますならば、日本としても外務、大蔵両大臣ともに出席ができれば、三木総理大臣としても御満足であるということも、御理解いただけると思います。 ただ、佐藤さんおっしゃるように、……
○大平国務大臣 政府の一員といたしまして、国会の審議は第一義的に大切なことと私は心得ております。したがいまして、国会の御審議に支障のないようにすべての私の段取りをつけておるわけでございます。衆議院と参議院の御審議が同日に行われる場合におきまして、どちらに出席して御審議に応ずべきか、これは国会の方の御判断にまっておるわけでございまして、私が勝手に参議院を選んだというものではございません。
【次の発言】 そういう経緯は私も承知いたしております。
【次の発言】 今度の会議は、フランスの大統領がフランス以外の五カ国の首脳にあてて正式の招請をされたのでございまして、それには外務大臣と大蔵大臣も御帯同願い……
○大平国務大臣 政府としても、もとより財政法の特例を設けてまで公債の発行をお願いしなければならぬという事態に対しましては、大変残念に思っておるわけでございます。本来そういう措置をできるだけ回避いたしたいと存じてきましたし、また今後もそういう方針を貫いていかねばならぬと考えております。 ただ、今回の場合は、世界的な規模をもちました不況の中にありまして、わが国の経済が異常な落ち込みを記録いたしておるわけでございます。これまで高度の成長を誇ってまいりました日本経済であるだけに、この反動として起こりました不況もまた他の国に比べてより深刻なものがありますことは御案内のとおりでございます。 したがって……
○大平国務大臣 今回、昭和五十年度補正予算を提出いたしましたが、予算委員会での御審議をお願いするに当たり、その概要を御説明申し上げます。 最初に、一般会計予算の補正について申し上げます。 歳出におきましては、追加する経費を特に緊要なものに限ることとし、まず、一、景気の回復及び災害復旧のための公共事業等の追加四千二百十一億円を計上いたしております。すなわち、政府は、先般、現下の経済情勢に顧み、総合的な景気対策の推進を図ることとし、一般公共事業、災害復旧事業及び社会福祉施設、文教施設等の各種施設の整備のほか、住宅対策、公害対策等を含め、事業規模にして約一兆六千億円の追加を行い、これに中小企業に……
○大平国務大臣 今度の景気対策は、財政、金融両面にわたりましての総合的な施策として展開いたしたものでございます。財政の方につきましては、先ほどお話がございましたが、金融の方につきましては、金利全体についてこれを下げてまいるという方向の施策を進めることにいたしたわけでございます。今日まで、総需要の抑制手段といたしまして金利政策をとらえて、金利水準の引き上げを図ってきたわけでございますけれども、総需要抑制策を緩和し景気対策をやらなければならぬという客観情勢でございますので、金利を政策的につり上げてまいりましたものを、もとの方向に戻してまいるというのが今度われわれがとっておる政策でございます。これは……
○大平国務大臣 先ほど正木さんおっしゃった上うに、公共投資も時代の変化に応じまして重点の置き方が漸次変わってしかるべきであると仰せになりましたが、そのとおりでございまして、われわれは、公共投資の中身を見ていただきましてもへ漸次力点が生活関連施設の方に移行いたしておりますことは、予算面におきましても財投計画の面におきましても歴然たる傾向がお読み取りいただけると思うのでございます。ことしの予算で申しましても、公共事業全体は、たびたび申し上げますように、総需要抑制のために、物価が上がりますけれども、ノミナルな予算でも増額をいたしてないわけでございますが、住宅政策につきましては、公共住宅におきましても……
○大平国務大臣 仰せのとおり、大衆の嗜好に根差しておりますので、大衆課税という規定の仕方に間違いはないと思います。
【次の発言】 税金は担税力のあるところに納めていただく仕組みになっておりますので、酒につきましては、従来から財政商品といたしまして、その消費に対しまして担税力ありと見て相当高い間接税の負担をお願いしたわけでございます。これはひとり日本ばかりでございませんで、世界各国共通のことでございます。酒が致酔性飲料であり、それが中毒症状を招くおそれがあるから課税するというようなものではなくて、その消費に担税力ありと見て、それに対しまして課税いたしておるものと承知いたしております。
○大平国務大臣 国会図書館の予算は五十年度四十五億ばかりございますけれども、前年度に比べまして約三割の増加でございます。これは渡部さんのおっしゃるように、人員はここ数年八百四十数名、定員がそのままでございますけれども、承りますと、機械化を進めておる段階のように聞いておりますので、一般の予算の増額率よりは比較的に多く配分になっておるように承知いたしております。しかしながら、国会図書館の仕事は、仰せのように大変重要な仕事と思いますので、御要求につきましては、十分慎重に検討させていただきたいと思います。
【次の発言】 仰せのように、補正予算をお願いする場合の歳入の見積もりにおきまして、酒、たばこにつ……
○大平国務大臣 預金金利の引き下げを慎重に考えなければならぬということは御指摘のとおりでございまして、したがいまして、過去三回にわたる公定歩合の引き下げにかかわりませず、預金金利はそのまま据え置いてまいったわけでございます。けれども、その結果、短期貸し出しプライムレートと一年ものの定期預金の金利とがほぼ同じ水準に並ぶ状態になりました。したがって、もし預金金利を据え置いたまま公定歩合を引き下げたといたしますならば、預金金利が貸出金利を上回るというきわめて不自然な形になるわけでございます。こういう状態は、金利体系から申しまして自然な姿でないと思います。 それから第二に、金融機関の収益状況でござい……
○大平国務大臣 当初のもくろみに反しまして、巨大な公債、しかも特例公債を発行しなければならないような事態を招来いたしましたことにつきまして、財政当局者といたしましてもとより責任を痛切に感じておる次第でございます。この責任をどのようにして果たしてまいるかということにつきまして、私は私なりに考えてまいったわけでございますけれども、ともかくこの事態についてなすべきことをなしておかなければならぬ。そのことのために全力を挙げてまいることが当面私の責任を果たすゆえんでないかと存じまして、微力を傾けていま鋭意努力をいたしておるわけでございます。
【次の発言】 山田先生も御案内のように、ただいまの経済の状況で……
○大平国務大臣 一般的に申しまして、二、三年前の金融の超緩慢期におきましては、ひとり不動産銀行ばかりでなく、銀行の貸し出しにやや行き過ぎの面があったと思うのであります。政府としては、土地取得関係の資金などで投機、思惑につながるようなおそれのある資金、その他いわゆる不急不要の資金につきましては、その融資を厳に抑制するよう指導いたしておるものでございまして、最近ではそういう方面がずいぶん改善されてまいっておるわけでございます。 いま挙げられました事例につきましても、ちょうどそういう金融緩慢期における一つの事案として大変残念でございますけれども、そういったことの改善につきましては終始大蔵省といたし……
○大平国務大臣 御承知のように、わが国は、明治以来資本の輸入国といたしまして、終始国際収支の問題には悩み続けてきた経済弱小国であったわけでございます。したがって、輸出をいかにして振興してまいるか、輸入をいかにして規制していくかというようなことは、わが国の経済政策上間断ない問題として取り上げられてまいりましたことは、松永委員も御承知のとおりであります。 しかし、世界経済を無差別自由の原則で拡大してまいらなければ、わが国の本来の意味の発展もございませんし、わが国も経済大国の一つとして、それに順応した国内体制がとれるように早くならなければならぬという願いは、かねてからあったわけでございます。OEC……
○大平国務大臣 同様に考えております。
【次の発言】 これは党内の話でございまして、永末さんに御心配をいただいて大変恐縮でございますけれども、自由民主党内で鋭意お話を続けておるわけでございまして、この話し合いの中から解決策を見出すべく努力をいたしておりまして、絶望はいたしておりません。
【次の発言】 実のある臨時国会を、一口も早く持ちたいものと念願しております。
【次の発言】 臨時国会を開きまして、国民生活に重要な関連のある懸案を処理することが当面重要切実な国務である、これにこたえるのが政治責任であるとお考えになっている総理が、冒頭に解散するなんということは物理的に不可能であると考えております……
○大平国務大臣 仰せのとおりだと心得ております。
【次の発言】 まず、本件について、事実関係を事務当局からもう一度説明させます。
【次の発言】 一般論といたしまして、できるだけ経済的に安く買い上げてまいる、手に入れるということが望ましいことは申すまでもないことでございますが、いまの場合どういう事情でございましたか、事実関係を明確にして判断させていただかなければならぬと思います。
【次の発言】 本件につきましては、松浦委員も仰せになりましたように、前々から問題として提起された案件のように私も記憶いたしております。私は、その問題の土地が造成され、また移転されてまいりました経路は、仰せになりましたよ……
○大平国務大臣 私の見解として受け取っていただいてけっこうでございます。
【次の発言】 国会の国政調査権に対しまして行政府が最大限の協力をしなければならないことは当然でございます。そして、そのことは現内閣ばかりでなく、歴代の内閣が明らかにしてまいりましたことと承知いたしております。私もそうあるべきことは当然であると国務大臣の一人として考えております。
その場合、協力の方法でございますけれども、御審議の資料といたしまして、できるだけその御要求に沿ったものを資料として提出するように最大限の努力をいたすことは当然でございまして、いま問題になっておるこの件につきましても、政府といたしましては、企業の……
○大平国務大臣 御案内のように、国有鉄道法によりますと、国鉄が外部から融資を受けようとする場合は運輸大臣の認可が必要と承知いたしております。それで、運輸大臣が認可をいたそうとする場合には大蔵大臣に協議をしなければならぬということと承知しておりますけれども、いまだにその御協議がございません。したがって、融資問題につきまして私からお答えする立場にいまないわけでございます。 ただ、大蔵省の原則的な立場を申し上げますならば、郵便貯金その他国民の資金をお預かりいたして、これを有利かつ確実に管理をしなければならぬ立場におりまする私といたしましては、国鉄から仮に融資の申し込みがあったといたしましても、それ……
○大平国務大臣 ただいま議題となりました昭和四十八年度一般会計予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書(その2)外九件の事後承諾を求める件につきまして、その大要を御説明申し上げます。 まず、昭和四十八年度一般会計予備費につきましては、その予算額は、六百五十億円であり、このうち、昭和四十九年一月五日から同年三月二十九日までの間において使用を決定いたしました金額は、四百六十八億円余であります。 昭和四十八年度各特別会計予備費につきましては、その予算総額は、一兆八百四十三億円余であり、そのうち、昭和四十九年二月十五日から同年三月二十七日までの間において使用を決定いたしました金額は、三百七十四億円……
○大平国務大臣 いま局長からも申し上げましたように、現在われわれのやり方は、国内金融であろうと海外における銀行の与信業務でございましょうと、原則として銀行がその自主的な判断と責任においてやるというたてまえをとっておるわけでございます。そして、そういうことの方が銀行経営が健全にまいるものであるという信念に基づいて、こういう制度をとってまいっておるものと私は考えておるわけでございます。 何となれば、銀行の経営者は、その銀行の仕事に運命をかけておるわけでございます。名誉をかけておるわけでございますから、金額の大小にかかわらず、みずからの与信業務については非常に真剣な調査と真剣な判断に基づいてやって……
○大平国務大臣 本日の決算委員会に急遽時間の変更をお願い申し上げて、御審議に支障をもたらしましたことを大変遺憾に存じます。以後、こういうことのないように十分注意いたしたいと存じます。
【次の発言】 昭和四十九年度の一般会計歳入歳出決算、特別会計歳入歳出決算、国税収納金整理資金受払計算書及び政府関係機関決算書を会計検査院の検査報告とともに本国会に提出し、また、昭和四十九年度の国の債権の現在額並びに物品増減及び現在額についても本国会に報告いたしましたので、その大要を御説明申し上げます。
昭和四十九年度予算は、昭和四十九年四月十日に成立いたしました。
この予算は、国民生活の安定と福祉の充実に配意……
○大平国務大臣 この法律案につきましては、稲作転換対策の必要性に顧み、あえて反対いたしません。
○大平国務大臣 当面の財政金融政策につきましては、先般の財政演説において申し述べたところでございますけれども、関係法律案の御審議をお願いするに当たりまして、本委員会において重ねて所信の一端を申し述べたいと存じます。 私は、当面の経済運営に当たり、最も緊要な課題は、定着化しつつある物価の安定を維持しながら、景気の着実な回復と雇用の安定を実現してまいることであると存じます。御承知のとおり、石油危機を契機として内外の経済が異常な混乱に陥って以来、政府はインフレの克服に重点を置いた政策運営に徹してまいりました。その成果は、国民各位の理解と協力を得まして着実に上がってまいりました。他方、政府は、経済活……
○大平国務大臣 政府が税法の執行に当たりまして、税法で定められました義務は、守秘義務も含めまして誠実に実行してまいらなければならぬことは当然の責任と思っております。したがいまして、本件であろうと、どの案件でありましょうとも、そういう態度には変わりはございません。 ただ山田さんは、国政調査権と守秘義務との関係について言及されたわけでございます。この問題につきましては従来から議論があるところでございまして、国会におきましてたびたび政府が意見を求められてきたところでございまして、先般来統一見解も出ているわけでございます。これによりますと、どちらが優先するということを決めるわけにはまいらない。どちら……
○大平国務大臣 ただいま議題となりました関税暫定措置法の一部を改正する法律案につきまして、提案の理由及びその内容を御説明申し上げます。 この法律案は、最近における内外の経済情勢の変化に対応するため、関税率等について所要の改正を行おうとするものでございます。 以下、この法律案につきまして、その概要を御説明申し上げます。 第一に、最近における銅市況の著しい低迷、国内産銅業界の深刻な状況等を考慮して、銅の無税点を引き上げることといたしております。 第二に、関税負担の適正化及び通関手続の簡素化を図るため、製本機械、カフェイン等十品目について、関税率を引き下げることといたしております。なお、木炭……
○大平国務大臣 わが国が当時予想以上に外貨がたまってまいりまして、その外貨を有効に活用しなければならぬことは当然のことでございます。外国で金融を受けるというよりは、このたまった外貨を安く外国の銀行に預けておくよりは、その外貨をわが国の必要のために活用していくということが当然考えられなければならぬわけでございますので、いま銀行局長からお答え申し上げましたように、米国の金融に頼っておりましたものを輸銀の金融に切りかえたということでございます。しかし、その後また外貨事情が変わってまいりまして窮屈になってまいりましたので、また逆に今度は米国の金融に切りかえるというようなことにいたしたことは御案内のとお……
○大平国務大臣 いまお尋ねのような私の趣旨でございますが、減税は毎年できますことはありがたいことだと思いますけれども、必ずしも毎年減税をしなければならぬという性質のものではなかろうと、過去物価の上昇割合を超える実質的な減税が行われてまいりましたわが国におきまして、五十一年度減税をやらなくても御理解をいただけるのではないかという趣旨のことを申し上げたわけでございます。すなわち、その趣旨は、減税政策は単年度で勝負すべきものでなければならぬという趣旨のものではなくて、複数年度において考えていただいて差し支えないのではないか、そういう趣旨のものでございます。 だといたしますと。五十二年度をどういたし……
○大平国務大臣 ただいま議題となりました昭和四十二年度以後における国家公務員共済組合等からの年金の額の改定に関する法律等の一部を改正する法律案につきまして、提案の理由及びその概要を御説明申し上げます。 この法律案は、国家公務員共済組合法等の規定により支給されている年金につきまして、その額を引き上げることとするほか、年金額算定方式の改善、廃疾給付及び遺族給付の改善、最低保障額の引き上げ、恩給公務員期間等を有する者に対する特例措置の改善、短期給付の任意継続組合員制度の改善等、所要の措置を講じようとするものであります。 次に、この法律案の概要について御説明申し上げます。 第一は、国家公務員共済……
○大平国務大臣 ロッキード事件はいませっかく司直の手で法律的には解明されておることでございますし、国会等で政治的な問題として論議が集中しておるところでございます。したがって、この事件は政治的にも法律的にもこれからまさに解明されようといたしておるわけでございまして、まだ全貌が明らかになっていないというのがまず第一の前提でございます。 それから、私も政治家の一人といたしましてこの問題には相当の関心を持っておるわけでございまして、いろいろな方々の御意見を聞いておるわけでございますが、この問題につきましては、佐藤さんおっしゃるように、これはまさに構造的な汚職問題であるという規定の仕方をしておる人も確……
○大平国務大臣 たびたび申し上げておりますように、財政政策本位に考えますならば、歳入が不況のために激減いたしたわけでございますから、仰せのように歳出を圧縮いたしまして、赤字公債を出さないように切り盛りをしてまいることが本来の行き方であるべきでございますけれども、一つには、今日の不況が異例な状況でございますので、まずこの異常な状態を正常に直すために、行財政の水準をある水準以上に維持していくことが経済を維持していく上において大事だということ、二つには、経済自体が衰滅するというようなことがあっては、財政はそこから養分をとって将来再建を図っていかなければならぬのでございまするから、経済あっての財政でご……
○大平国務大臣 仰せのように、景気回復のテンポは大変速まったじゃないか、だからこれから先、経済は過熱を心配しなければならぬ、物価を警戒しなければならぬのじゃないか、したがってまた財政政策、金融政策についても考えなければならぬ時期が来たのではないか、そういう見方は確かに一部経済研究所、学者等にないわけではございません。しかしながら、一面におきまして、いや、決してそうではないのだ、そんなに経済の回復は順調ではないのである、とりわけ輸出にいたしましても、いまのテンポの輸出伸長が定着化したとは必ずしも言えないではないか、設備投資にいたしましても、政府が見通しておる設備投資需要というものさえ、どう見ても……
○大平国務大臣 仰せのように、この収支の試算は、赤字公債をむやみに出したらいかぬじゃないか。しかし、出した以上は償還せにゃならない。償還の財源がどのようにして調達されるか、そうしてその赤字公債から脱却するのはいつごろになるであろうか、その手順はどのようにして取り運ぶつもりかというような問題提起から、この収支試算が計算されたわけでありますことは、広沢委員が御指摘のとおりでございます。 でございまするから、この試算は、単なる無意味の数字を並べたものではなくて、現実の財政運営の指標になるような現実性を持ったものでなければならぬと思うのでありまして、私どももそういう意味で、これは財政運営の一つの道標……
○大平国務大臣 昨日、広沢、高沢両委員より御提起がございました公債発行額についての御質問について申し上げます。
公債の発行額は予算のきわめて重要な内容であり、そのため財政法四条公債についても、予算総則で議決を受けることとなっております。特例公債についてもその点は同様であり、予算総則から限度額の議決を外すことは適当でないと考えます。しかし公債発行の歯どめとしての問題提起でもございますので、二重議決の問題等法律的な問題も含め、今後十分検討することにいたしたいと存じます。
【次の発言】 財政法の基本的な趣旨は健全財政でございまして、公債政策は本来意図するところではないわけでございます。とりわけ特例……
○大平国務大臣 ただいま議題となりました経済協力開発機構金融支援基金への加盟に伴う措置に関する法律案外三法律案の提案の理由及びその概要を御説明申し上げます。 まず、経済協力開発機構金融支援基金への加盟に伴う措置に関する法律案につきまして、その提案の理由及びその概要を御説明申し上げます。 経済協力開発機構金融支援基金は、経済協力開発機構すなわちOECDの加盟国が石油価格の大幅な上昇によって国際収支困難に直面した場合に、貿易制限等の一方的な政策をとることを回避し、適切な内外経済政策をとることを確保するため、OECD加盟国が相互に金融支援を行うことを目的とするものであります。 具体的には、深刻……
○大平国務大臣 財政、経済、長い不況、しかも深刻な不況から国民生活と国民経済、中央、地方の財政を救い出さなければならない重要な段階でございます。それに全力投球いたしまして微力を傾け尽くさなければならぬ立場にあることは仰せのとおりでございまして、私は自分を顧みて、力は弱うございますけれども、その努力を怠っておるとは考えていないつもりでございます。年内に予算の編成を終えて一月二十三日に予算案を御提出申し上げて、予算関係法案につきましても早目に国会に御提案を申し上げて御審議をお願いいたしてまいったわけでございます。私の微力のゆえをもちましてなかなか満足のいく御答弁はできないかもしれませんけれども、そ……
○大平国務大臣 去年の十一月、ランブイエの首脳会議がございまして、このときは世界経済が深刻な不況からまだ脱却を見ていないというときでございまして、いち早くこの不況からいかにして脱却をするか、そのために国際協力をどう進めていくかというようなことが主たる議題であったかと思うのであります。幸いにいたしまして、その後世界経済は急速な回復を見せまして、どうやら不況からの脱出は確実なものになってきたようでございます。 今度のサンフアン首脳会議は、これを踏まえた上で経済の回復を、いま佐藤さんがおっしゃったように持続的なものにしたい、さらにこの経済の回復をインフレのない回復にしたいものであるということをねら……
○大平国務大臣 昭和五十一年度予算の編成の基本方針及びその大要につきましては、先日、本会議におきまして申し述べたところでありますが、予算委員会での御審議をお願いするに当たり、その概要を御説明いたします。 昭和五十一年度予算につきましては、国民生活と経済の安定及び国民福祉の充実に配意しつつ、景気の着実な回復と雇用の安定を図るとともに、財政体質の改善合理化を進めることを主眼として編成し、予算及び財政投融資計画を通じ、その規模を経済の動向に即し、かつ、財政の課題にこたえるに足るものといたしております。 すなわち、昭和五十一年度予算は、総合予算主義の考え方に立ち、内外の諸情勢の変化に伴う新たな状況……
○大平国務大臣 公債発行については、まず第一に考えておりますことは、経済との均衡を考えておるわけでございまして、今日の経済において需給のギャップが大変大きい状況にございますので、ただいま御指摘になりました程度の公債を発行することによりましても、経済と財政のバランスを失し、財政インフレを招来するという心配はないものと心得たわけでございます。 しかしながら、こういう状態は臨時、異例の措置でございまして、いつまでもこういう状態であってはならないと政府は考えておるわけでございます。したがって、なるべく早くこういう状態から脱却を図らなければならないと思います。したがいまして、歳入歳出にわたりまして全面……
○大平国務大臣 大企業と中小企業の税負担の比較の問題でございますが、資料の制約もございまして推計計算が必要でございますので、実質的な比較となりますと大変むずかしゅうございますけれども、一つの試算といたしまして、大蔵省が資本金階級別法人税負担割合というのをつくりまして、四十六年度分以降国会に提出いたしております。それによりますと、四十六年度は資本金一億円以下が三三・六%、一億円から百億円未満が三四・八%、百億円以上が三一%となっております。これが、その後四十七年は第一分類が三四・一%、その次が三五%、百億円以上が三四・一%。四十八年が三三・四%、三五・四%、三二・五%となっております。それから、……
○大平国務大臣 大変恐れ入りますけれども、私は、いま外交に対して国会に対して責任を持つ立場におりませんので、外交について御答弁申し上げることは控えたいと思います。
【次の発言】 本四架橋は補正をいたしておりませんので、当初予算に比べまして六割九分ぐらいの増額になっておると思います。
【次の発言】 それは御指摘のとおりですけれども、費目によりまして、これは年次別の予算のつけ方の推移を見ていただかなければ公正な判断はできないと思いますが、本四架橋につきましては、ここずっと予算の増額を抑えておりました。したがって、工事を抑えておったわけでございますので、今度再開に当たりまして七割程度の増額を認めたわ……
○大平国務大臣 いまお話しの食品添加物、飼料添加物、残留農薬の予算でございますが、去年は環境庁、厚生省、農林省を通じまして約七億円の予算でございましたが、ことしはそれを十一億近くに増額をいたしておりますほか、厚生省のいまおっしゃっておる衛生試験所の施設拡充のために二十五億計上いたしてございます。大変不十分であり、また形をなしていないではないかという御指摘でございますが、今後各省庁の要求に応じまして極力整備に協力をしてまいりたいと思います。
【次の発言】 公共事業の景気浮揚効果の問題が先ほどお話がございましたが、一言だけ私からもお断りしておきたいと思います。
今度、政府は公共事業にのみ景気浮揚……
○大平国務大臣 特例公債脱却をなるべく早くいたしまして、正常な財政均衡の状態に返さなければならぬということはかねがね政府が申し上げておるとおりでございます。 そこで、先般来本委員会からの御要請がございますので、中期的な財政の展望を一応試算いたしまして、こういう前提が与えられこういう努力をいたしますならば、いついつまでに脱却が可能であろうという展望をお示しいたしまして、御審議をいただきたいと念願いたしております。 そこで、その場合、歳入の問題といたしまして、政府がそのラインに沿ってどういうことを考えておるかというお尋ねでございますので、いままでやりましたことは、現行の税制の中に不公正、不合理……
○大平国務大臣 関税局長から御報告します。
【次の発言】 いま自治大臣からお話がございましたように、資金調達能力の弱い市町村等に対しまして、政府資金あるいは公営企業金融公庫等の資金をなるべく充当するようなことを考えてまいらなければならぬと思います。しかしながら、中央地方を通じまして五十一年度の金融の展望を見てみますと、産業資金の需要は必ずしも強くないわけでございます。また、中央地方を通じて、われわれが編成いたしました中央地方の財政資金が出てまいりまして、それが地方の金融機関に預金として還元されるという状態を考えますと、明年度の金融情勢必ずしも窮屈ではないと考えておるわけでございます。しかしなが……
○大平国務大臣 ただいま提出いたしました「財政収支試算」に関連して、一言申し上げます。 五十一年度予算においては、五十年度に引き続き、特例公債を含む多額の公債の発行を余儀なくされておりますが、これは、あくまでも当面の事態に対処するための特例的な措置であり、安易な公債依存を排し、速やかに特例公債に依存しない健全な財政に復帰することが必要であると考えております。 しかし、今後も、なおしばらくは厳しい財源事情が続くものと予想されますので、既存の制度、慣行の見直しを含め、極力、歳入歳出両面にわたって合理化を進めるとともに、国民負担のあり方について国民の合意を得つつ、その見直しを進めてまいることが必……
○大平国務大臣 この間お目にかけましたのは、五十四年、五十五年の財政展望の試算というものでございます。毎年これをつくる考えは別にないわけなんでございまして、とりあえず、いつごろ特例公債から脱却できるかというようなお尋ねでございましたので、こういうような前提で政府の諸施策等の整合性を持ちながら試算してみますとこういう見当になりますというのが、この間の一応の試算でございます。したがって、お求めがございますならばあるいはまた考えなければいかぬかもしれませんけれども、ただいままでのところは、一応この間差し上げたので御審議を願いたいと思っております。
○大平国務大臣 財政の立場から、ただいま大変減税がやりにくい事情でありますことをここで繰り返そうと思いません。したがって、きょうは別な角度から私はお答えしたいと思いますが、わが国の消費需要が、最終需要がふるわないというわけは、これはよほど根が深いと思うのであります。 一つには、人口が都市に移動いたしまして、核家族化が非常に進んで、物に対する需要がそういう方面から急激に起こってきたという事情はもう御案内のように解消したと思うのであります。核家族化の傾向は一応ストップしてしまったというのがいまの状況だろうと思うのです。それから、カラーテレビとかいうような新しい魅力のある技術がいま世界的にあらわれ……
○大平国務大臣 定款が債権の保全を預金保護のためにやらなければならぬことは御理解いただけると思いますけれども、それが大変行き過ぎたことになりまして、債務者に不測の損害を与えるというようなことになりますと、約款の運用として遺憾なことでございます。したがって、この乱用を極力慎まなければならぬことは当然でございますが、同時に、長い得意先といたしまして、相互の信頼の上に立ってどこまでも経営上の御相談に親切に乗るという態度に終始していただいて、この約款は最後のよりどころ、ぎりぎりのラストリゾートというところでなければ、軽々にこれに依存するようなことではいけないと思います。そういうラインで、私どもも厳重に……
○大平国務大臣 第一問の交付税交付金の交付時期の繰り上げ問題でございますが、従来は御承知のように四月、六月、九月、十一月でございますか、交付いたし、あと残りを二月にまとめて交付するという手順でやっておったと思いますが、ことしは法律を改正いたしまして、二月にいままで交付しておりましたものを年内に交付ができるような措置をお願いしようといたしておるわけでございますので、御要請にそういう方法で応じたいと考えております。 それから第二点の地方債の消化問題でございますが、たびたび本委員会でもお答え申し上げておりますように、来年度の金融状況を考えてみますと、民間の設備投資資金、資金需要はそう強くないわけで……
○大平国務大臣 ロッキード事件と課税関係でございますが、国税庁といたしましては、外務省から入手いたしました資料や報道内容等を入念に検討をしつつ、ロッキード問題の関係者及び関係会社につきまして、所得税法、法人税法に基づく調査を行ってまいりました。この税務調査等の結果、児玉譽士夫について所得税法違反の疑いが持たれるに至りましたので、東京国税局が東京地検と共同いたしまして、二月二十四日、国税査察官約二百名を動員して、児玉譽士夫の自宅のほかその関係先二十三ヵ所を国税犯則取締法に基づく強制調査をいたしますとともに、取引銀行などを調査いたしました。この強制調査によりまして約二千六百件に達する証拠物件を差し……
○大平国務大臣 丸紅につきましては、一月の中旬以来定期的な調査をいたしておるわけでございます。その間、御指摘のようにロッキード問題が出てまいったわけでございますが、それも念頭に置きましていま調査を続行いたしております。 もとより、この調査を通じまして法人税法の違反あるいは所得税法の違反というような容疑が出てまいりますならば、阿部さんが御指摘のような措置はとらなければならぬわけでございますが、ただいままでのところ、私どもそういう容疑を固めるに至っておりませんので、まだ普通の調査の段階での調査を進めておるというのが今日の実情でございます。
○大平国務大臣 十数年前にお目にかかったことがあります。
【次の発言】 児玉さんのところで、ある問題がございまして、説明をしておかなければならぬ必要を感じまして、一回事務所へ伺って話したことはあります。
【次の発言】 その当時――よく調べてみなければわかりませんけれども、十数年前です。ともかく、私が浪人をしておったか、政府の役職をやっておったか、私はちょっと記憶していないのです。
【次の発言】 昭和二十七年です。
【次の発言】 よく調べてみます。
【次の発言】 いつも多賀谷さんの御質疑からいろいろ啓発されるのでございますが、きのうもあなたは、福祉年金の老人年金のスタートのときに、拠出制と拠出制……
○大平国務大臣 民間の公害防止施設につきましては、おっしゃるようにPPPの原則で、原因者負担でまいることが原則でございましょうけれども、これに対しましては、公害防止事業団でございますとか、開銀でございますとか、そういう機関を通じての融資でお手伝いをしてまいるということでまいりたいと思います。 それから先ほどお話がございましたごみでございますとか屎尿でございますとか、いろいろな環境保全施設の場合でございますが、これにつきましては、従来すでにもう助成の道を開いているわけでございますから、さらにこの充実に今後も努めてまいらなければならぬと思っております。
○大平国務大臣 総合商社は内外にわたって非常に多彩な営業活動を展開いたしております。そのうちで貿易につきましては、輸出入銀行が相当巨額の金融をいたしておりますことは御指摘のとおりでございます。また農林中金等も、その営業領域におきまして農産物の取り扱いについて総合商社と関係を持っておる面が相当あると思うし、したがって、総合商社に対しまして中金からの融資も相当巨額に上っておると承知いたしております。 私ども、商社の活動というものを、国民を無視して、もうけ本位でただ利益を裸で追求していくということのみに没頭しておるとは思わないのでありまして、それなりに日本の経済、産業の維持に貢献いたしておるりっぱ……
○大平国務大臣 それは仰せのとおり、財政収支の試算にあらわれておりまする国民負担の数字は、四十八年から五十年にかけましての三年平均に対して三%増加という計算になっております。これは国民生活に必要とする歳出を確保しながら、しかも問題になっておりまする特例債からの脱却を図るということを昭和五十四年ないし五十五年に実現しようといたしますならば、それだけの歳入を確保しなければならないということになるという数字的帰結をお示ししたわけでございます。そのことは、細谷さんがいまこの試算を問題にされまして、いろいろな問題を提起されておりますけれども、この負担が非常に重くて、とうていたえられないというあなたの判断……
○大平国務大臣 いま調べて、すぐ御報告をします。
【次の発言】 至急電話で調べて御報告します。
【次の発言】 先ほどお尋ねの日本輸出入銀行法の最近の改正は、先ほど御答弁申し上げましたとおり四十七年の十一月十三日でございますが、その閣議の決定は四十七年十月二十七日になっております。
それから、いまお尋ねの件につきましては事務当局から御説明いたします。
【次の発言】 外為法違反容疑事件は警察当局が捜査をいたしておりまして、大蔵省の方で協力をいたしておるという関係になっています。
【次の発言】 四十七年の十月二十七日になっております。
【次の発言】 調査はいたしております。
○大平国務大臣 このたび、昭和五十一年四月一日から五月十日までの期間について暫定予算を編成することといたしましたが、その概要について御説明いたします。 まず、一般会計について申し上げます。 暫定予算が本予算成立までの応急的な措置であることにとかんがみ、今回の暫定予算におきましても、暫定予算期間中における人件費、事務費等の経常的経費のほか、既定の施策に係る経費について行政運営上必要最小限度のものを計上することといたしております。 なお、新規の施策に係る経費につきましては、原則として計上しないことといたしておりますが、教育及び社会政策上等の配慮から特に措置することが適当と認められるもの、たと……
○大平国務大臣 御案内のように、予算を編成いたす場合に、その前提といたしましてわが国の経済状況、五十一年度でございますならば、五十一年度の経済見通しにつきまして政府はできるだけ的確な判断を持たなければならぬことは申すまでもないことでございます。それを政府全体として掌握いたします時期が、たまたまいま御案内のように年末の段階になってまいっておるわけでございますので、それと符牒を合わせまして予算の編成を考えるという手順をとっておりまする以上、やむを得ない仕儀であろうかと存じます。しかし、できるだけ早くしろというお考え、よく理解できるところでございます。当該年度の経済の見通しにつきまして的確な掌握がで……
○大平国務大臣 八月三十一日に概算要求が出されまして、いま大蔵省におきましては各省の要求を聞いておるところでございます。予算の編成に当たりましては、いずれ近く政府で予算編成方針が出されると思いますけれども、大変財政が苦しい状況でございますので、既定経費、既定の計画につきましても、その制度面も含めてもう一度見直すというような方針で一遍検討してみるべきであるということで検討はいたしておることと思うのでございますけれども、個々の政策につきまして、まだ国会に御報告するような段階ではございません。
【次の発言】 御意見として承っておきます。
【次の発言】 従来、大蔵省は金融機関からデータをとりまして、そ……
○大平国務大臣 いわゆる三分割案に対しまして、原則的に反対だというお立場のようでございますけれども、まず大蔵省の立場を聞いてやろうということでございますので、その点は感謝します。 それから、第二点といたしまして、立法と行政との関係でございますけれども、今度大蔵省の方で考えましたことは、既往の立法にさわるものとは考えていないわけでございます。あなたもいま言われましたとおり、無償とすることができる、あるいは二分の一までまけることができる、この「できる」ということは、行政府にそういう裁量のリミット、限界をお示しいただいたことでございまして、行政府がそこまでどうしてもやらなければならぬということは立……
○大平国務大臣 十月二日に政府として中期割引国債の発行に関する政府の案の骨子をシンジケート団にいま御指摘のように示しまして、検討を願っておるわけでございます。まだお願いしたばかりでございまして、その結果は御報告申し上げる段階に至っておりません。 ただ、この骨子を示す段階までに銀行協会等の代表者の方々に、私からそろそろこの問題についての一応の終息をいたしたいということを申し上げたときに、いま佐藤さんが御指摘のように、郵便貯金制度の問題でございますとかあるいはいまの税制上の不公正の問題でございますとか、若干の重要な問題について政府の考え方を聞かれたことは事実でございます。それで税制上の問題につき……
○大平国務大臣 田中前首相の財産に絡まる課税問題でございますが、これは国会で御報告申し上げましたように、すでに申告がございましたのでございますけれども、新たな情報を入手いたしましたので、国税関係の職員を動員いたしまして再調査をいたしたわけでございます。その結果は、いまお話がございましたように、国会に御報告申し上げたわけでございます。 国税庁の態度といたしましては、総理のお話もございましたように、その納税者の地位、身分等によって態度を二つにすべきでないことは当然でございまして、法の前に平等であるということをたてまえといたしまして努力いたしておることは御理解をいただきたいと思うのでございます。た……
○大平国務大臣 税率が据え置かれたわけでございます。それにもかかわらず所得が名目上ふえたわけでございますから、したがいまして、計算上仰せのような結果になろうかと思います。
【次の発言】 いま正木さんが数字をもって挙げられた計算、事例は正しいと思います。私もよくそれを承知いたしております。あなたの言われるのは、いわば五十一年度という単年度の場合を対象といたしまして議論すれば仰せのようになるわけでございますが、私ども国民の負担というものを考えた場合、沿革的に、たとえば四十九年、五十年とここ二カ年にわたりまして所得税におきまして二兆円の減税を実行いたしたことでございますので、こういう大規模な減税が先……
○大平内閣総理大臣 わが国といたしましては、エネルギー資源に最も恵まれない国でございます。にもかかわらず、エネルギー消費におきましては上位にランクされる国でございます。したがって、エネルギーの安定供給をどうして図るかということはわが国の死活の問題であることは御指摘のとおりでございます。そのためには特定のどのエネルギーということではなくて、どん欲にあらゆるエネルギー源の確保に努めなければならぬわけでございまして、いま石油に大部分を頼っておる状態でございますけれども、石油にかわるエネルギー源を求めなければなりませんで、そのうちの一つがいま御審議をいただいておる原子力エネルギーであろうと思うのでござ……
○大平内閣総理大臣 サミットは御承知のように、経済サミットとして発足して今度五回目の会合が東京で開かれることになっております。経済の問題といたしましては、愛野さんも御承知のとおり片やインフレの問題がございまして、片や雇用の問題がございまして、この二つの問題はいわばトレードオフの関係になっておる。どの国もこの二つの課題にどうこたえるかということで忙殺されておるわけでございます。インフレの収束を徹底的にやろうと思えば失業に若干の増大を見なければならぬということになるし、失業解消ということでいたしますならばインフレを招来いたしかねないという関係にあるわけでございまして、いまインフレ対策として経済サミ……
○大平内閣総理大臣 北富士演習場の一部が林業用地として山梨県に払い下げられたが、この土地は、忍野村忍草の農民が入会地として立ち入り使用、収益しているかけがえのない土地である。払い下げを受けた山梨県とその造林者は実力でこの牧草地を壊滅させている。このような払い下げが、ちょうど私が官房長官でございましたときの政府が確約した、忍草農民が入会地の立ち入り使用、収益する慣行を尊重していると言えるかどうか。政府はこの払い下げによって生ずるトラブルを回避する責任を果たして、裁判の結果を待つというのでなく、政治的、行政的解決を図るべきでなかろうかという御趣旨の御質問であったと承知します。 梨ケ原地区における……
○大平内閣総理大臣 渡辺さんがいま御指摘になりました経済協力行政の一元化も含めて、効率化を図らなければならないという問題の提起は、ずいぶん前々からあったわけでございます。現にあるわけでございますが、私は、まず最初に、一元化していくということは、必ずしも実効を上げ得ないのではないかと考えております。何とならば、一元化をいたしましても、財政の方は大蔵省、その他基金関係では企画庁でございますとかというところへどうしても相談をせねばなりませんし、それから個々のプロジェクトにつきましては、それぞれの関係各省庁に諮るということになりますので、現在の四省を中心に連絡調整をやりながら決めておるところへ、経済協……
○大平内閣総理大臣 久しぶりに当委員会に招かれまして、大変感慨無量でございます。 大蔵委員会、夜開かれることが多かったこと、山田さんのおっしゃるとおりでございます。歴史は往々にして夜つくられるということが言われておりますけれども、夜委員会を開くという慣行は、必ずしも仰せのように推賞できるものとは私も思いません。けれども、今日第一委員会である予算委員会というものが終始持たれておる状況におきまして、それと並行してどのように歳入委員会を持つかということにつきましては、皆さんも大変御苦心のことと思うのであります。したがって、推賞すべきこととは思いませんけれども、万やむを得なかったことと存ずるのでござ……
○大平内閣総理大臣 政府調達問題、なかんずく電電公社の購買問題につきまして、与野党を通じまして国会に大変御心配をかけまして、恐縮をしております。 この問題は背景が大変深いわけでございまして、簡単に申しますと、ここ一二年の間に日米間の貿易収支が二百数十億ドルの黒字を記録するというちょっと考えられないような事態が起こってまいりまして、このことはひとり日米間の問題であるばかりではなく、世界経済全体の安定に決して健全な状態でない、何とかこれを改善しなければならないという世論がアメリカにおきましても起こってまいりましたこと、これは私も理解できないわけじゃないと思います。それでアメリカ政府の立場でござい……
○大平内閣総理大臣 飛鳥田委員長ときのうお目にかかりましたが、飛鳥田さんの言われることは、元号法案の審議がまだ熟しないものがあるから、熟した審議を続けてもらいたいということでございました。そこで、私は、承りますと、内閣委員会におきましても本法案の審議は慎重に続けられておると承知いたしております、この種の問題は国会において所定の手続を経て審議を進め、処理をしていただくことが適当であろうと思うというようにお答えをいたしたわけでございますが、飛鳥田委員長は、なお十分熟した審議を強く希望されておりました。
【次の発言】 仰せのとおり考えております。
○大平内閣総理大臣 この事件の解明の現段階でございますが、御案内のように、捜査当局は捜査を開始いたしておると私は承知いたしております。われわれ政府といたしましては、捜査当局を信頼いたしまして、その捜査の進展を期待いたしておるわけでございます。捜査当局の捜査が円滑に進展するように配慮するのが政府の任務だと思っておるわけでございますので、古井法務大臣が、ただいまの御答弁はそういう趣旨から言われたものと存じますので、御理解をいただきたいと思います。
【次の発言】 この事件がこのような大きな形で中央紙に報道されるということは容易ならぬ事態であると直感いたしました。そしてまた、国民がこの事件につきまして……
○大平内閣総理大臣 ただいま日本の経済が直面している問題は、まず物価の安定基調を維持してまいらなければならない。その中にありまして雇用の拡大、内需の拡大を通じまして景気を回復していくことが期待されておるわけでございます。しかし同時に、財政再建に対して備え得る用意がなければならぬわけでございますし、海外からの厳しい批判に対しましても、わが国の役割り、責任というものを果たしていかなければならないという大変めんどうな課題を担った年でございます。したがいまして、率直に申しまして、大変しんどい年であるということを申し上げたのであります。
【次の発言】 大変むずかしい年でございますし、大変苦しい年でもござ……
○大平内閣総理大臣 矢野さんの御論議を承りまして、私は大変きょうの御質疑に感謝いたしております。 と申しますのは、国会における御論議、えてして政府の掲げる項目について、歳出面で努力が足りない、予算のつけ方が少ないという議論がいままで非常に多かったわけでございます。けれども、今日あなたは、歳出の思い切った洗い直しを提言されておるわけでございまして、その点、私ども、鞭撻していただいているわけでございますから、まずもって感謝しなければいかぬと思います。 しかしながら、効率的な政府に向けての努力が一向に見られないじゃないかという御指摘でございます。私どもいま提案しておりまする予算案につきまして、そ……
○大平内閣総理大臣 論議を深めてコンセンサスに至るにつきましては、資料を踏まえてやらなければならぬ、その資料がちぐはぐであっては論議は実りを期待することができない、仰せのとおりでございます。私どもとしては、国会側と行政府側にそういったそごがないように努めなければならぬと思います。そういうことを来さないために、政府として資料の提供につきましてできるだけ国会側に協力してまいる、国会側も政府に対して要求されてまいるということにつきまして、私どもは誠心誠意協力していくつもりでございます。
【次の発言】 政治生命をかけるということについてお尋ねでございますが、私の当面しておる問題には軽重、緩急いろいろ問……
○大平内閣総理大臣 大変恐縮でございますが、御質問の意味はどういうことでございますか。第一、第二、第三はあったけれども、第四、第五と言われる意味はどういうことなのか、もう一度……。
【次の発言】 国際化時代におきまして多国籍企業の絡まる問題というのはいろいろあろうかと思います。それで、いままであったことのうちで全部判明しておってあとはみじんも問題が残っていないと私は断言する自信はございませんけれども、問題は、どういうことがございましても丹念に真相を究明いたしまして、公正に厳正に問題を処理していくということは堅持していかなければならないと考えております。
○大平内閣総理大臣 今朝八時から官邸におきまして、ケ小平副首相と会談を持ちました。会談の内容は、今回のケ小平氏の訪米におきまして米中両国がどういうお話をしたかということについて報告を承ったのであります。 それから、日中両国の関係の増進につきまして話し合いました。新しいことは特段ございませんが、私の中国訪問について希望が述べられ、当方から華国鋒主席の御訪日を強く希望いたしたわけでございます。これに対しまして、私の訪中を大変希望いたしておる、それが実現した暁におきまして主席の訪日につきまして十分考えたいということでございました。 それから、アジア情勢全般につきまして意見の交換を行いました。井上……
○大平内閣総理大臣 政治的決着は、それまでの捜査当局の捜査によりまして、韓国の公権力がわが国の主権を侵したという証拠をつかむに至らなかったということでございますので、両国のおつき合いというものをこのために遷延いたしておくこともいかがかということで、政治的にはこの問題の決着を図ろうということにいたしたわけでございます。 しかしながら、たびたび申し上げておりますように、新たに証拠が出てまいりました場合には問題の提起をすることがあるべしということになっておることは、安宅さんも御承知のとおりでございまして、ただいまのところそういう証拠が挙がってきておりません。したがって、いま、わが国として政治的決着……
○大平内閣総理大臣 この事件につきましては捜査が始まったばかりでございまして、どのような結末になりますか、私は存じません。私が申し上げておりますことは、この軍用機の購入を予算化することについて決断をいたしたわけでございますから、それ相当の責任を私が負う立場にあるということでございます。
【次の発言】 事案が解明されまして、その状況を見まして考えるべきものと思います。
【次の発言】 だから事案の解明を急いでいただきまして、それが明らかになった場合に、それに対しまして責任を負うことになるのかならぬのか、負うという必要があればどういう責任を考えなければならぬかということは、その時点で考えるべきものと……
○大平内閣総理大臣 国会におかれて連日、当委員会を中心に、この問題に対する解明への努力が行われておることに対しましてまず敬意を表します。 政府におきましても、捜査当局はもとよりでございますけれども、防衛庁その他関係当局におきまして、この国会審議の状況に重大な関心を持っておることと確信いたします。 政府としては、前々から申し上げておるとおり、本件の真相究明をし、そして疑惑の解消に努めなければならぬという決意には変わりはございません。また、国会が今後引き続き究明に努力されるに当たりまして、できる限り協力してまいる姿勢にこれまた変わりはないのでございまして、一日も早く真相の解明ができまして疑惑が……
○大平内閣総理大臣 政府は、昭和五十四年度防衛関係予算のうち、早期警戒機E2C購入に係る歳出予算十六億七千三百万円及び国庫債務負担行為三百六十三億八千万円については、今国会における予算委員会の審議の状況を踏まえ、慎重かつ公正な執行に配慮し、当該予算の執行については衆議院議長の判断を十分に尊重する所存であります。
【次の発言】 たびたび御答弁申し上げておりますように、ハワイ会談当時、日米間の最大の関心は日米貿易収支のインバランスをどのように詰めていくかという問題でありました。したがって、ハワイ会談に先立ちまして、箱根会談におきましてこういう問題が取り上げられたわけでございます。外務省としては、各……
○大平内閣総理大臣 藤田さんも御案内のように、いま日米両国の二国間の貿易というのは大変膨大なものでございます。したがって、こういう膨大な貿易をやっておる上におきましては、いつの段階におきましても、いろいろな問題が過去において生じておりまするし、今後もそういう問題が生じないという保証はないわけでございます。こういう巨大な貿易を実行いたしておる両当事者の間には、いろいろな悶着が絶えず起こり得るわけでございます。そういう中でどのようにして問題をほぐしていくかという場合は、一つにはやはり国際的なルールというようなものを目安に解決を図っていかなくてはならぬことは当然でございまして、ガットという場面をベー……
○大平内閣総理大臣 時限を限っておるわけではございませんけれども、できるだけ早く解決しなければならぬといま鋭意努力いたしております。
【次の発言】 両国の間に経常収支のアンバランスが二百億ドルを超えるというような事態は尋常な状態でないと思います。また、政府、国会、民間セクターあらゆる方面におきまして日米経済関係について深い憂慮が示されておりますことも、われわれは十分注意しなければならぬ事態であると考えております。したがって、この事態をどのようにノーマルな状態に持っていくかということは、両国の政府にとりまして最大の課題でなければならぬと思っております。
○大平内閣総理大臣 このたび文部大臣を兼務することになりました大平正芳でございます。 もとより、教育は国づくりの基礎となる人づくりの根幹であります。私は、当委員会の委員長並びに委員の皆様方の御指導、御協力により、教育、学術、文化の諸問題の解決に取り組んでまいりたいと考えておりますので、よろしくお願い申し上げます。(拍手)
○大平内閣総理大臣 御指摘のように、いま国民の政治に対する要請は、政策の問題も大事でございますけれども、政治の姿勢、とりわけ綱紀の粛正、政治倫理の確立ということを強く求めておられます。このことは、過般の総選挙におきましても非常に鮮明にあらわれておるところだと私も判断をいたしております。 したがいまして、政府はその施策を始めるに当たりまして、政策以前の問題として、綱紀の粛正の問題、行政簡素化の問題をとりわけ重大と心得まして、まず政府自体がそれに取り組む姿勢を確立しなければならないと存じまして、組閣早々、各閣僚に具体的な指示をいたしますと同時に、各省庁におきまして、これを受けて実施の細目を決めて……
○大平内閣総理大臣 仰せのとおり、わが国が必要とする原油は需給見通しでもごらんいただくとおり大量なものでございまして、これの支払い外貨というものは今年度でも六百億ドル前後になるのではないかと言われておるわけでございまして、これを貿易その他の収入で賄ってまいるということは至難のことであることは私もよく痛感いたしておるところでございます。そのためには外向きの環境といたしまして、OPECその他の産油国に集まりました外貨を先進国その他消費国にどのように還流していくかという世界的な課題があるわけでございまして、それはそれとしてIMF等を中心といたしましていろいろ措置していかなければならぬと思います。わが……
○大平内閣総理大臣 週休二日制が年々普及いたしておりますこと、御指摘のとおりでございます。欧米各国におきましては、すでに一般化いたしておることも、私、承知いたしておるわけでございます。これをわが国におきましてもスムーズに受け入れることができる条件をつくってまいるということは、私、一つの大きな政治の課題だと心得ておりまして、そういう考え方にはなお変わりはございません。
【次の発言】 政府・与党といたしましては、国会にお願いして実現しなければならぬ政策がございまして、野党の皆さんのごきげんを損ねてはできないことでございます。したがいまして、いつも野党の皆さんのお考えを伺いながら、なるべくそれに逆ら……
○大平内閣総理大臣 朝鮮半島におきまして南北両当局の間で総理級の会談が持たれることが合意されたことは、私ども仰せのように明るいニュースとして受けとめたわけでございます。この対話の再開が実りあるものになるように心から期待をいたしておるところでございます。 私ども、朝鮮半島の問題につきましては、つとに南北の平和的な話し合いが再開されて、それが成果を生むように期待するということと、それを阻害しないような国際環境、できればそれを促進できるような国際環境の形成に努めなければならぬと存じまして、アメリカ、中国等との会談の機会におきましてはそういう方向でお話し合いをいたしておりまして、米国も中国もそれに賛……
○大平内閣総理大臣 危機打開にとりまして一番大事なことは、国民に何を求めるかということではなくて、政治をやっておる主体側がどういう姿勢で、どういう心構えで臨むかということの方が大事であるという御指摘は、そのとおり私も考えております。国民に求める前に行政が綱紀を正さなければならぬと思います。政治が倫理を、姿勢を確立していかなければならぬと思います。行政の綱紀を正す場合におきまして、内閣自体がまず最初にそのことに徹しなければならぬと思います。内閣の問題にとりましては、まず私自身が真剣にこれに対処せなければならぬ、仰せのとおり私も考えて、不敏でございますが、そういう心構えで臨んでおるつもりでございま……
○大平内閣総理大臣 最初の核拡散防止、軍縮問題でございますが、わが国は平和国家としての立場におきまして、国連を初めとする国際場裏におきまして、わが国のあり方こそが世界平和への大道であるということを絶えず訴えてきておるわけでございます。 その具体的な措置といたしましては、国際場裏におきまして実現可能な措置の一つ一つを積み重ねていくことが肝要であると存じまして、核拡散防止、核軍縮を中心とした軍縮の進展をあらゆる機会をとらえて主張し、推進していくということは、大原さんの仰せのとおり不断に怠ってはならないし、ますます意をかたくして取り組んでいかなければならないわれわれの崇高な義務であると考えておりま……
○大平内閣総理大臣 自衛隊のスパイ事件に関連いたしまして防衛庁長官の政治責任の問題が本委員会で提起されておりました。
一昨日の夜、久保田防衛庁長官から、責任をとって辞任したいとの申し出がございました。私はこれを受理いたしました。その後任といたしまして細田吉藏君を任命し、ただいますべての手続を完了いたしました。
右、御報告申し上げます。
【次の発言】 私もさよう心得ています。
【次の発言】 人事の問題はもとよりでございますが、装備の採択がそういうことによって左右されてはならぬことは申すまでもないことだと思います。
【次の発言】 企業または団体等からの政治献金を禁止すべきじゃないかというお話は……
○大平内閣総理大臣 別に拒む理由はないと思います。拒む理由はございません。
【次の発言】 この事件はすでに政治決着をいたした事件でございまして、改めて政治決着というようなことは考えておりません。
【次の発言】 それは政治決着の中に新たな事実が出てくればそれを問うということになっていることは申すまでもございません。
【次の発言】 当時、私は通商産業大臣として日韓閣僚会議に出席いたしておりました。当時の外務大臣、大蔵大臣はたしか御指摘のとおりの方であったと思いますが、よく確かめてからと思いまして答えなかったわけです。
【次の発言】 当然政府の方で調べます。
○大平内閣総理大臣 いま指摘されたような事態に対してどのように有効に対応していくかという場合、事実問題と法制問題とあるわけでございますが、事実問題といたしましては、いろいろ探知能力、抑止力が緊張した姿において働く状態を保障していかなければならぬわけでございますし、その背後には活発な外交努力がなければならぬことはもとよりでございます。 法制的な面におきましては、現行法を整備すること、つまりいまの自衛隊法のもとにおきまして、政令等を整備していくことによって事足りるのか、新たな立法が必要なのか、そのあたりは私もよく存じませんが、そういった法的側面も含めて、鋭意防衛庁部内におきまして検討をいたしてお……
○大平内閣総理大臣 私が申し上げたのは、そういうゲリラ活動がないと言ったわけではないのでして、そういう活動はあるということは承っておりますけれども、それと、他の国々がどのように内応しておるかというような点は定かでないという意味でよく承知していないと申し上げたわけです。
【次の発言】 事実を覆うつもりはございません。ただ政府の立場で、確認もできてないことについて軽々にコメントするということは穏当でないと思います。
【次の発言】 わが国といたしましては、中東各国に敵対など全然考えておりませんで、いかにして友好関係をつないでいくか、強化していくかということで外交努力を続けておりまするし、事実日本と中……
○大平内閣総理大臣 ただいま法務大臣から報告のありましたとおり、先般発覚した秘密漏洩事件の宮永ほか二名は、昨日起訴されました。 厳正な規律と秘密の保全が強く要求される自衛隊の内部から、かかる不祥事件が発生しましたことはまことに遺憾であり、私として深くみずからの責任を痛感し、国会と国民に対し心からおわび申し上げます。 私は、本事件を厳しく受けとめ、さきに防衛庁における規律の振粛と秘密保全体制の総点検を指示したところでありますが、総点検の結果を踏まえて、二度とこの種の事件を再発させないよう万全の措置をとり、自衛隊に対する国民の期待と信頼の回復に努力する決意であります。
○大平内閣総理大臣 高度経済成長時代におきましては、民間の活力が国内外の恵まれた条件のもとで活発に展開する機会を得ておった時代であると思うのであります。しかし、いま仰せのように内外の諸条件に大きな変化がございますし、いろいろな制約が加わってきた段階におきまして、経済の成長もままならぬ段階に立ち至っておりますことは御案内のとおりでございます。しかしながら、われわれはその中にありましても、この制約を克服いたしまして、条件の改善に努めまして、経済の活力ある運営を図って国民の幸せを保障していかなければならぬ立場にあるわけでございまして、政治の役割りが従来に増して重大になってきたことは御指摘のとおりだと……
○大平内閣総理大臣 去年は予想以上に卸売物価の騰勢が続いたわけでございますけれども、消費者物価の方は、幸いに基調としては落ちついた動きを維持することができたことは、大変ありがたいことであったと思うのであります。けれども、卸売物価の騰勢が、海外要因を初めといたしまして大変いわば異常な状況になってきておりますことは、いま御指摘のとおりでございます。したがって、これを受けて国内的に消費者物価にできるだけ波及が少ないように持っていかなければならぬわけでございまして、政府は、あらゆる手だてを動員いたしまして、機動的な対応策をいま講じつつありますることは、御案内のとおりでございまして、いま経済政策の最重点……
○大平内閣総理大臣 政治や行政に対しまして国民の信頼が欠如しておるということでは、何事も実りある政策が実現できるはずはございませんし、国民の福祉の向上が期待できるはずはございません。行政並びに政治の基本は、何といたしましても国民のそれに対する信頼が第一だと思います。 最近、あらゆる方面におきましてこの信頼を傷つけるような事案が続出しておりますることは、橋本委員の御指摘のとおり、私といたしましてもまことに遺憾なことでございます。われわれといたしましては、こういう事案が出てまいりました以上は、まず第一に、その事案の実相を早くきわめましてこれを国民に知らせるということ、そしてそれを踏まえた上で綱紀……
○大平内閣総理大臣 わが国といたしましては、対中東外交を進めるに当たりまして、国際政治経済に占める中近東諸国の重要性、わが国とこれら諸国の間に存在する相互依存の関係及び石油安定供給の必要性など、十分考慮しなければならないことであると考えております。 このような見地から、わが国といたしましては、これら諸国の工業化を含む国づくりや人づくりのための経済、技術協力を推進いたしますとともに、人的、文化的交流等を通じまして相互理解を増進することにより、これら諸国との友好関係の強化を積極的に進めてまいる所存でございます。こういう方針にのっとりまして、活発に積極的な外交を展開してまいりたいと考えております。
○大平内閣総理大臣 ロッキード事件の公判における証拠に関連して問題になりましたことにつきましては、きのう来法務当局が本委員会で明らかにいたしましたとおりでございまして、私もそのことを伺っておる次第でございます。
それで、自由民主党といたしましては、この問題に直接取り組む契機を見出していないわけでございまして、今日の段階におきましてこの問題をどのように取り扱ってまいるかということにつきましては、まだ一つの決まった判断を持っておりません。今後この問題の推移を見なければならぬと思っております。
【次の発言】 同和対策事業特別措置法延長の際の附帯決議につきましては、いま総務長官からお話がございました……
○大平委員 迫さんに簡単にお尋ねいたしたいと思いますが、預貯金利子の免税というのは、今度の税制改正の一つの焦点だと思います。これによってどれだけの資本が新しく蓄積せられるか、あるいは高橋先生のおっしゃるように、横ばいか横流れか知りませんが、相当多量の資本が銀行に集まって参るということは間違いないだろう。こう思うのでございますが、最近の日本銀行の調べで、計数はよく覚えておりませんけれども、一応銀行から事業会社が借り入れまする借り入れも限度に来ている。旨いかえれば、優良会社は資金が比較的楽になってきておるが、優良でないところには銀行は貸したがらぬという傾向が見えるのではないかと思うのでございます。……
○大平小委員 関連。今の生産部長のお話は、公社としては、肥料の共同購入について、成分や規格の限界にまでタッチいたしまして、現物をどこから買っているかということにはタッチしない建前になっておることは、間違いないですね。ところが私ども、この肥料の問題についてときどき相談を受けるのでありますが、一体どこからどういう肥料を買い入れるかということにつきまして、耕作組合が完全に公社から自由であるとは、なかなか受け取れない節があるのです。事実、公社が非常に親切に、いわば拡張的な指導をやられて、できるだけあやまちがないように考えていただくのはありがたいのでございますが、また勝手に自由に買いまして、えらいものを……
○大平小委員 今の収納価格の問題でございますが、私はいかなる方式をとるにいたしましても、やはりこれは安定性がなければならないと思う。神田君の言われたこと、山下さんの言われたこと、御趣旨は全然賛成です。過去三年間やっておった方式をことし合理化した、たまたまその合理化した結果が、ことしの収納価格が予想より低目にきめられたということで、御不満が今出ておったようでございますが、一体今までとっておった方式よりも、今度採用した方式の方が合理的なんだということでございますれば、今度とった方式は、長く収納価格決定の方式として踏襲していくおつもりなんですか。もしそういたしますれば、経済情勢の変移に応じまして、対……
○大平主査 これより予算委員会第三分科会を開催いたします。 私が主査を勤めることになりましたので、よろしくお願いいたします。 本分科会は、昭和三十四年度一般会計予算中、経済企画庁、農林省及び通商産業省所管、昭和三十四年度特別会計予算中、農林省及び通商産業省所管について審査を行うことになっておりますが、予算委員会理事会の申し合せにより、審査の期間は本日より二十八日までとなっております。よって本日は、本分科会の所管全部についてそれぞれ政府の説明を聴取し、明二十六日及び二十七日は、農林省所管及び通商産業省所管について、二十八日は経済企画庁所管について質疑を行うことにいたしておりますので、御了承を……
○大平主査 これより会議を開きます。
昭和三十四年度一般会計予算、同特別会計予算中、農林省及び通商産業省の所管を一括議題として、審査を行います。
まず農林省所管について質疑を行います。床次徳二君。
【次の発言】 淡谷悠藏君。
【次の発言】 午後二時より再開することとし、暫時休憩いたします。
午後零時五十六分休憩
【次の発言】 休憩前に引き続き会議を開きます。
質疑を続行いたします。淡谷悠藏君。
【次の発言】 長谷川保君。
【次の発言】 明二十七日は午前十時より開会し、農林省所管に対する質疑を続行いたします。
本日はこれにて散会いたします。
午後七時十三分散会
○大平主査 これより会議を開きます。
昭和三十四年度一般会計予算、同特別会計予算中農林省及び通商産業省所管を一括議題として審査を進めます。
まず農林省所管について質疑を続行いたします。永井勝次郎君。
【次の発言】 あと七人の方から質疑の通告がありますから、できるだけしぼってお願いします。
【次の発言】 午後一時より再開することにして、暫時休憩いたします。
午後零時十九分休憩
【次の発言】 休憩前に引き続き会議を開きます。
農林省所管について質疑を続行します。
なお、政府委員に申し上げておきますが、質疑の通告者がまだ六名残っておりますから、御如才がないこととは思いますが、御答弁は……
○大平主査 これより会議を開きます。
昭和三十四年度一般会計予算、同特別会計予算中、通商産業省及び経済企画庁所管を一括議題として、審査を行います。
まず、通商産業省所管について、質疑を行います。床次徳二君。
【次の発言】 山本勝市君。
【次の発言】 佐々木良作君。
【次の発言】 井手以誠君。
【次の発言】 小坂善太郎君。
【次の発言】 石村英雄君。
【次の発言】 それでは私から中小企業庁の方に伺いたいのですが、最近承わりますと、中小企業金融公庫の方で直接貸しの方に重点を置いた金融施策をとるというように新聞で伺ったのですが、この問題は、中小企業金融公庫を作ったときに、私どもはむしろ非常に消極……
○大平説明員 御答弁に先だちまして、お礼を申し上げます。 国会におきましても、今次の災害にあたりまして、各地に調査団を派遣されまして、つぶさに御調査をいただき、被害の実情に即して貴重な示唆を政府に与えられましたことは、厚くお礼を申し上げます。 ただいまの宮澤委員の御質問でございますが、今次の災害にあたりまして、災害の全体的な規模といたしましては伊勢湾台風に及ばないのでございますけれども、今御指摘の天竜川水系その他各地における治山、砂防の被害につきましては、目に余るものがあると思うのでございまして、局地的な激甚な地域に対しましての特別立法措置を考慮すべきものと思っております。なお、先般の国会……
○大平説明員 今次の災害につきましては、まず気象の観測、予報の機能を動員いたしまして、事前にPRに努めました。御承知のように、第一室戸台風、伊勢湾台風等に比べまして、生命を失われた方々が比較的少なかったということは、不幸中の幸いであると思っております。 災害が起こりまして以来、政府、中央といたしましては、事務次官の連絡会議を開きまして、応急復旧対策を各省歩調を合わせて努力して参りましたが、昨日は中央災害救助対策協議会を開きまして、ただいままで集まっております被害の状況を各省庁から伺うと同時に、当面の処置の大綱をきめていただいたわけでございます。と同時に、警察、消防、海上保安庁等は、それぞれの……
○大平政府委員 水資源開発公団法案につきましては、政府部内におきまして意見の調整を急いでおりまして、ようやくきのうまとまりまして、本日衆議院の方へ御提案申し上げました。
【次の発言】 国会に御提案申し上げましたら、今度は国会の方のお仕事になるわけでございます。私どもといたしましては、これは当初から大へんな問題でございまして、せっかく各省の意見もまとめて御提案申し上げました以上、今国会におきましては皆様方の御協力を得ましてぜひ成立さしていただきたいということを希望しております。
【次の発言】 成立後六カ月以内にというように法案はいたしてございます。
○大平政府委員 科学技術庁長官から三月十一日に文部大臣に対しまして御勧告がありました事実は承知いたしております。しかしこの勧告につきましては、池田大臣からも荒木大臣からも閣議に御請議をいただいておりません。従って閣議のレベルの問題にはただいまのところなっておりません。しかしながら御勧告がございまして、そういう事実を知りましたので、本問題につきましては文部省と科学技術庁の間におきまして御調整がつくものと期待いたしている次第でございます。
【次の発言】 所得倍増計画は、御案内のように、わが国に与えられた条件のもとで十年以内に国民所得を倍増に持っていくためには、どういう政策、手段を組み合わせていけば……
○大平政府委員 国後、択捉からの引き揚げ漁民に対しての措置でございますが、これは在来の観念で見舞金程度のことを考えるべきか、それとも、戦後漁業権の民主化に並行して、日本全国の漁民に対する漁業権の補償的な措置がとられましたが、それと同じような性格の措置を講ずべきか、いずれにすべきか、政府部内で予算編成の段階におきましては、結論が帰一していなかったのでございます。従いまして、一応総理府といたしまして、二億円の見舞金を出すという措置を取りやめにいたしまして、政府部内でこの問題に対する帰一した見解を得た上で措置したいということで、今日に至っておるわけでございます。今横路委員がおっしゃいましたように、ど……
○大平政府委員 先般の本分科会におきまして、横路委員から御質疑がございました、元北方漁民に対する補償問題でございますが、この問題について、あらためて政府の現段階における見解を申し述べることをお約束申し上げておきました。本日お答えいたしたいと思います。 この問題、つまり、元北方漁民に対するある種の金銭給付を行なうべしという問題が、政治問題として起こって参りました。そして、それが今日に至るまでの経緯につきましては、横路委員もよく御存じでございますので、省略させていただきます。この過程を通じまして、この金銭給付は、一種の見舞金的な給付にすべきであるという考え方が、政府の一部に起こったのでございます……
○大平政府委員 この事業団の設立につきまして、政府部内におきまして各省との間に御協議があったわけでございまして、各省はそれぞれ設置法のもとで自分の仕事をいたしておりまして、また、その自分の所管の仕事につきましては、各省ともそれぞれ非常に熱心であるわけでございます。今御指摘のように、所管別に摩擦重複等が皆無ではございませんが、これは、漸次、そういったことのないように、行政効率が上がるように持っていくのが、私どもの当然の任務であると思うのでございます。ただいまお言葉にもありましたように、これを前進的に持って参らなければならぬわけでございまして、私は、今度できました事業団自体も、そういう意味では技術……
○大平政府委員 そういう動きがあるということを、新聞紙上を通じて承知いたしておりますけれども、政府の方に対しましてまだ何らの御連絡に接しておりません。
【次の発言】 まだ御連絡を受けておりませんので、内容をよく承知いたしておりません。
【次の発言】 去年の本委員会におきまして、横路委員から、中央情報局というようなものを作る考えはないかというお話があったと思います。そのときに私も申し上げたのでございますが、私どもの任務は、今与えられた機構、予算、要員というものをできるだけ有効に、重複しないように活用いたしまして、でき得る限りの情報を収集し、分析し、判断するということが任務でございまして、今の状態……
○大平国務大臣 仰せのとおり、政府の立場として、寄港を要請された場合にそれを断わる立場にないことは、たびたび申し上げたとおりでございますが、御指摘のように、国民の側におきましていろいろ御心配の点もございますので、これらの問題について周到に検討いたしまして処理いたしたいと考えておるわけでございまして、この態度は今日も全然変えておりません。 それから、第二点といたしまして、この間中間の報告を申し上げたわけでございますが、その後も引き続き先方と照会をいたしておるわけでございますけれども、先方の御返答はただいまのところまでまだ接受いたしておりませんが、遠からず返答がちょうだいできるものと期待いたして……
○大平国務大臣 楢崎委員の言われること、ごもっともでございまして、移住に関する立法、基本的な移住立法とあわせて御審議をお願いするのが順序だと思います。しかし、私が外務省のほうをお預かりすることになりまする以前から、最近の移住の実績が御案内のように思わしくないし、また、移住担当機関の再検討の問題が出ておりまして、何かこれを処理しなければならぬという機運にありましたこともまた事実でございます。したがって、私が予算の都合と申し上げたのは、予算はまあ一年間の国といたしましての事業のもくろみを数字化したものでございます。三十八年度予算をつくるにつきましては、従来の移住担当機構そのままの姿で予算を組んでお……
○大平国務大臣 外務省所管の昭和三十八年度予算について大要を御説明いたします。 予算総額は百九十一億二千八百四十八万一千円でこれを主要経費別に区分いたしますと、科学技術振興費六千二百万九千円、遺族及び留守家族等援護費九百万円、貿易振興及び経済協力費二十七億八千七百八十六万一千円その他の事項経費百六十二億六千九百六十一万一千円、であります。また組織別に大別いたしますと、外務本省九十二億二千八万六千円、移住あっせん所四千三百二十一万七千円、在外公館九十八億六千五百十七万八千円であります。 ただいまからその内容について御説明いたします。 まず外務本省について申し上げます。 第一、外務本省一般……
○大平国務大臣 御指摘がございましたように、私どもとしてはあらゆる国と正常な国交関係を持ちまして、相互の繁栄をはかって参らなければならぬということは当然の責任でございますし、また多くの国民がそのように期待されておると思うのでございます。日韓の間が今日のような不自然な状態にあることは、日韓交渉についての評価いかんにかかわらず、でき得るならば正常化いたしたいという願望をすべての方が持たれておると思うのでございます。私どもも今与えられた条件のもとでどうすれば正常化に持っていくことが可能かということにつきまして、鋭意ただいままで検討をし、交渉をして参っておるわけでございます。この態度は相手国の政情によ……
○大平国務大臣 昨日韓国の代表部から、金鍾泌氏外二名の随員の方の入国を認めてもらいたい、こういう話がございました。資格は何でも移動大使だということでございました。一週間程度の滞在を認めてもらいたい、そういうことを言うてきまして、日本政府としては、今まで韓国は他の国交のある国々と取り扱い上特別に差別をいたしておりません。従って、私どもとしてはけっこうでございましょうという御返事を申し上げたわけで、どういう目的で日本に来られたか、それは伺っておりません。
【次の発言】 私の方から会見を申し入れる意図はございません。
【次の発言】 政府の正規の資格を持ち、使命を持ってわが国にお申し出がある場合は、ど……
○大平国務大臣 ただいま議題となりました経済協力開発機構条約の締結について承認を求めるの件につきまして、提案の理由を御説明申し上げます。 経済協力開発機構条約は、一九六〇年十二月十四日、欧州経済協力機構の加盟国十八並びに米国及びカナダによって署名され、翌一九六一年九月三十日に効力を生じたものでありまして、この条約により、欧州経済協力機構は欧州の地域的性格を脱し、かつ、後進国の援助をその目的の一つに加えた新たな経済協力開発機構に改組されたのであります。 わが国は、同機構への加盟の希望を機会あるごとに表明してまいりましたが、一九六二年十一月の総理訪欧を契機として機構側においてもわが国の加盟を招……
○大平国務大臣 海運自由の原則でございます。
【次の発言】 いま久保委員が御指摘のとおり、運輸省御当局からは終始留保をつけてという強い御要請がございました。OECDの事務局と日本政府との間で話し合いが進みまして、最後に残ったのは、いま御指摘の長期用船契約期間の問題が残ったわけでございます。それで、これを生かして加盟を見送るべきか、この場合海運御当局に御理解をいただいて加盟を進めるべきかという選択に政府は迫られたわけでございます。そこで、政府といたしましては、いま久保委員が御指摘のように、海運再建二法を軸とした海運政策のフレームはきまっているわけでございますが、この際思い切って、三十九年度の予算……
○大平国務大臣 外務省所管の昭和三十九年度予算について大要を御説明いたします。 予算総額は二百十億九千四百九十八万三千円で、これを主要経費別に区分いたしますと、科学技術振興費六千七百十七万四千円、遺族及び留守家族等援護費八百万円、貿易振興及び経済協力費三十六億三千二百五十四万七千円、その他の事項経費百七十三億八千七百二十六万二千円であります。また組織別に大別いたしますと、外務本省百億七千七百八万六千円、移住あっせん所二千七十万二千円、在外公館百九億九千七百十九万五千円であります。 ただいまその内容について御説明いたします。 第一、外務本省一般行政に必要な経費二十一億二千五十万五千円であり……
○大平国務大臣 中間報告を国会へ御提出申し上げて以後、なお究明を要する点が若干ございますので、その点をアメリカ側と接触を持ちまして、究明中であるというのが今日の段階でございます。いずれこれは明らかになりますれば、政府部内で科学技術庁の方面とも相談いたしまして、政府として処理をするつもりでおりまするけれども、まだその段階に立ち至っておりません。
【次の発言】 いずれこれは国会にも御報告する段階があろうと思いますが、いまの段階では、どういう点についてどうやっておるかということは、この席上で申しかねるわけです。先方の返事がはっきりいたしまして、政府でそれを検討を終えて、それからさしていただきたいと思……
○大平国務大臣 御承知のように、いまの日韓会談は漁業問題を話題として取り上げて、専門家レベルで話を鋭意詰めておる段階でございます。私どもといたしましては、内容が合理的でかつ妥当であれば、早いのにこしたことはないと考えておりますが、問題は内容にあると思って鋭意検討を進めておる次第でございます。三月上旬の問題等、そういう問題は私どもの関知しないところであります。
【次の発言】 いまは、先ほど申しましたように、専門家の間で鋭意問題を詰めておる段階でございます。韓国のほうで報道されるように妥結をお急ぎになっておるということでございますれば、先方から合理的な妥当な御提案があることを私どもは期待いたしてお……
○大平国務大臣 昭和四十四年度の通商産業省関係予算案及び財政投融資計画の説明はお手元にお届けいたしてありますが、要点のみ簡単に御説明申し上げます。 昭和四十四年度の通商産業省所管一般会計予定経費要求額は九百十六億千四百万円でありまして、前年度予算に対して六十三億七千七百万円の増加であります。 次に、重点事項別に内容を御説明申し上げます。 第一に、貿易の振興と経済協力の推進につきましては、発展途上国、一次産品輸入促進特別基金への出資、ジェトロ等輸出振興機関の拡充、経済協力施策の強化等のため九十億八千八百万円を計上してあります。 第二に、産業の構造改善と企業体質の強化につきましては、繊維工……
○大平国務大臣 去年は、御承知のように、当初たいへん世界経済の見通しは暗いし、通貨の不安もつのってきたので、貿易が思うように伸びないのでないかと懸念されたにかかわりませず、意外に順調な足取りをたどったのでございます。したがって、政府の見通しが根本的に狂ったわけでございますが、ことしはそれではどうかということでございますが、年々わが国の貿易の世界貿易に対するシェアというのはだんだん伸びてきておりますし、伸び率も世界貿易の伸び率の倍ぐらいはずっと記録してきておりますので、日本経済自体の競争力というものは、相当強くなっておると評価していいのではないかと思います。 海外の問題といたしましては、通貨情……
○大平国務大臣 せっかくの御質問でございますが、海洋博の当面の責任当局のほうからまず、世論のどう受けとめておるかという点についてのお答えをさしていただきます。
【次の発言】 いま合同委員会とおっしゃいましたが、それは協議委員会のお話じゃないかと思うのでございます。協議委員会で一月二十三日に合意いたしましたことは洗いざらい発表いたしましたし、また、国会の御質議に応じましてお答え申し上げておるところでございます。私ども隠しだてをするつもりは毛頭ないわけでございますけれども、またばくたる期待をお持ちいただくようになるとかえってまた不親切にもなります。したがいまして、正直なところを申し上げておるわけで……
○大平国務大臣 昭和四十八年度外務省所管一般会計予算の概要について御説明申し上げます。 同予算の総額は、八百七十六億八千六十六万四千円でありまして、これを補正後の昭和四十七年度予算七百三十七億九百八十五万三千円と比較いたしますと、百三十九億七千八十一万一千円の増加となり、一九%の増加率を示しております。また、前年度当初予算に対しましては三三%の増加率と相なっております。 申し上げるまでもなく、ますます多角化し、多様化する外交の要請にこたえますとともに、アジアを中心とする開発途上国に対する経済協力を充実強化し、国際文化交流を拡充し、わが国に対する諸外国の理解を高め、在外邦人の生活環境を整備す……
○大平国務大臣 日中航空交渉に関連いたしました公電は、所定の部数、外務省と運輸省と内閣に配付されておる事実がございます。もう一つは、運輸省におかれまして交通部会に対しまして航空交渉のあらましについて御理解を求めた経緯はあると承知いたしております。藤尾さんが漏らされたと称するものとの関連がどういうようになっているかはまだ不明でございます。したがいまして、藤尾さんの漏らされたと称するものと私どものほうで配付いたしましたものとの関連が不明でございまするので、いま江藤さんのおっしゃるどの公電がどう漏れたかということにつきましては、明確にいまお答えできる用意がございません。
○大平国務大臣 世界が一つの大きな社会といたしまいて、その中の一員として国際的責任をわが国の力量に応じて果たしてまいることは当然のことと考えておるわけでございます。いま経済協力についての日本政府の基本の考え方についてお尋ねがございました。わが国は世界各国から先進国の一つに数えられておるわけでございます。したがいまして、その場合におきまして、もろもろの先進諸国と比肩いたしまして、これに劣らないだけの経済協力、発展途上国あるいは特に後発発展途上国の国づくりに御協力申し上げるということは当然の任務と考えておるわけでございます。 しかしながら、今日までの結果を考えてみますと、分量におきましては、他の……
○大平国務大臣 わが国は、商業的手段によりまして、必要とする資源を必要とする時期に、必要とする分量を確保できるという確信に立ちまして経済の運営をやってまいったわけでございますけれども、資源というものは必ずしもそういう手段によって安定的に確保されるものでないということを今回の問題を通じてしみじみ感得することができたわけでございます。したがいまして、資源の安定確保につきましては、内政、外交を通じまして、従来われわれが考えなかった新たなくふうをめぐらしていかなければならないのではないかと感じておる次第でございます。
【次の発言】 いま通産大臣が仰せられましたように、国内の経済、産業構造というものを、……
○大平国務大臣 お尋ねの山城丸は、ラタキア港から十二月六日ギリシアのピレエフス港に移っておりまして、ただいま日本郵船の社員の立ち会いのもとでロンドン・サルベージ・アソシエーションが船体の損害、貨物の損害等につき調査を行なっております。現在までのところ、船体は全損ということのようでございますけれども、積載貨物についてはなお調査中でございます。この調査は、少なくとも本年一ぱいはかかるということでございます。 なお、被弾破片の発見は、被害の状況から困難が予想されるという情報でございます。 一方、シリア政府に対してでございますけれども、十月の十日の夜海戦が始まりましたが、十月十一日、山城丸は左舷の……
○大平国務大臣 昭和四十九年度外務省所管一般会計予算の概要について御説明申し上げます。 同予算の総額は一千二百五十億七十一万四千円でありまして、これを補正後の昭和四十八年度予算一千百二億三千百四十二万五千円と比較いたしますと、百四十七億六千九百二十八万九千円の増加となり、一三%の増加率を示しております。 また、前年度当初予算に対しましては三六%の増加率と相なっております。 申し上げるまでもなく、ますます流動的な様相を強めている最近の国際情勢、並びにわが国の外交活動が多岐にわたり、量的にも増大している実情にかんがみ、今後わが国が国際的地位にふさわしい責任を果たしつつ、わが国のため望ましい国……
○大平国務大臣 公共料金は抑制ぎみに決定してまいるとは、政府の基本の方針でございます。またいま御指摘のように、そういう御提言がなされて、政府といたしましてナショナルミニマムをそういうできるだけ廉価な姿において確保したいという要請をもって、各省の行政府にそれを期待されておることも承知いたしておるわけでございます。 今度の酒、たばこでございまするが、これは御案内のように両方とも従量税でございまして、間接税でも従価税のものはだんだんと上がっておるわけでございますが、従量税のものは四十三年以来据え置きになっておるわけでございます。また、家計費の中に占める割合から申しましても、四十三年以来ぐんとその比……
○大平国務大臣 現地の事情をよく調査いたしまして、検討してみます。
【次の発言】 いま岡本先生御案内のように、予算というのは国の基本の計画でございます。しかも歳入、歳出一体のものがございまして、その一部分が自分の意に召さないからといって一部分を忌避するということは、本来考えられないことでございまして、私どもといたしましては、そういう動きに対しましては大変遺憾に存じております。
【次の発言】 租税教育あるいは租税広報に関しまして、建設的な御提言をちょうだいして感謝にたえません。いまの申告制度は大変複雑になっておりますので、私といたしましては、これをできるだけ簡素化してまいる努力は今後も続けなけれ……
○大平国務大臣 御指摘の点はよく理解できることでございます。印紙税の税率構造につきましては、物価水準の推移、文書の作成状況等を見ながら検討していかなければならぬと思います。
【次の発言】 大蔵省、日銀が老後の生活保障の意味で有利な立場にあるのではないかという御指摘でございます。大蔵省や日銀へ勤めた者が、その能力のゆえをもちまして、第二の人生を主として金融方面で開拓できるということは考えられることでございますし、また幸せなことであると考えますけれども、しかし、あなたが御指摘になりますように、大蔵省も日銀も何も特権階層ではないわけでございまして、これらの出身者の就職の機会が、他に比べまして特に恵ま……
○大平国務大臣 昭和五十一年度一般会計歳入予算並びに大蔵省所管の一般会計歳出予算、各特別会計歳入歳出予算及び各政府関係機関収入支出予算につきまして簡単に御説明いたします。 まず、一般会計歳入予算額は、二十四兆二千九百六十億千百万円となっております。 このうち主なる事項について申し上げます。 租税及び印紙収入につきましては十五兆五千百九十億円、専売納付金につきましては六千二百三十八億二千九百万円、公債金につきましては七兆二千七百五十億円となっております。 次に、当省所管一般会計歳出予算額は、二兆七千五百七十二億九千三百万円となっております。 このうち主なる事項について申し上げます。 ……
※このページのデータは国会会議録検索システムで公開されている情報を元に作成しています。