このページでは山口富男衆議院議員が委員会や各種会議(※)で行った質問や答弁などの発言の冒頭部分と会議録本文へのリンクを一覧化しています。山口富男衆議院議員「委員会統計」(全期間)には委員会および各種会議の活動状況の集計結果を示しています。本会議での発言の統計と一覧については本会議発言のページを参照してください。
※「各種会議」は本会議、常任委員会、特別委員会以外の会議録の存在する会議を指します。具体的には、小委員会、分科会、公聴会、調査会、審査会などです。
○山口(富)委員 私、日本共産党の山口富男でございます。 初めに速水総裁にお伺いしたいのです。 今月の三日に開かれました日本銀行金融研究所主催の第九回国際コンファランスにおける総裁の開会あいさつというのがございます。この中で総裁は、一九八〇年代のバブル期の金融政策を振り返って、「金融政策は、当時のバブル生成の必要条件であり、金融政策には明らかに何がしか責任があったことは否めない。」こうおっしゃいました。そして「私が重要であったと思うのは、」このように前置きをされまして、「景気回復が明確化した一九八八年夏以降も、低金利を比較的長く維持し、こうした低金利が永続するとの期待を根づかせた」こと、こ……
○山口(富)委員 日本共産党の山口富男でございます。 沖縄サミットとそのさなかに開かれました日米首脳会談をめぐっては、河野外務大臣もよく御存じのように、実にたくさんの論評が出てまいりました。その中で共通に指摘された問題の一つは、基地問題の解決に進展がなかった、こういう論評だったと思います。 例えば、サミット開催地の琉球新報の社説は、これは七月二十三日ですけれども、このように述べております。「日米首脳会談・整理縮小の道筋見えず」、こう題しまして、「日米首脳会談は、結論から言えば、過重な基地負担解消への新しい道筋は見えず、肩すかしを食ったというのが大方の県民の率直な感想であろう。」そしてこの社……
○山口(富)委員 日本共産党の山口富男でございます。 金融再生委員会の報告書が提出されて二カ月になりますけれども、この間、大正生命、千代田生命、協栄生命と、生命保険会社の破綻が相次いで、国民の不安を広げております。今、生保の破綻問題に対して金融行政がどう対応するか、鋭く問われておりますので、まず初めに私、この問題から質問させていただきたいと思います。 きょうの質疑で相沢金融担当大臣は、千代田生命についてこういうふうにお述べになりました。その債務超過額と責任準備金の額を見ると、生命保険契約者保護機構の方からの財源はそれほど必要はない、こういう趣旨の答弁だったと思います。 しかし、千代田生命……
○山口(富)委員 日本共産党の山口富男でございます。 私は、日本共産党を代表して、森総理に、あなたの政権と政治の七カ月について、総決算的にお伺いしたいと思います。 総理も御承知のように、今やどの世論調査をとってみても、七割から八割の方々があなたを支持していない、支持しない、このように表明しています。もともと低かった支持率が、今下がり続けて、とうとう一〇%台です。森政権は、私、完全に世論から見放されていると思います。今や、だれが見ても、だれが考えても、もうもたない内閣ということではないでしょうか。 そこで、初めに、森総理、あなた自身が今政権への支持がなぜこんなに低いものになっていると考えて……
○山口(富)委員 日本共産党の山口富男でございます。 私は、内閣官房報償費、いわゆる官房機密費についてこれからお尋ねしてまいりたいと思います。 我が党の志位和夫委員長は、九日の予算委員会で、八九年五月、竹下内閣から宇野内閣へ政権が移行する時期に作成されたと見られます「報償費について」と題する官房機密費についての引き継ぎ文書を委員会に提出いたしました。そして、極めて重大なこの内容について、当日、森総理、福田官房長官を初めとして、政府に見解をただしました。 この中には、まず「官房長官が取り扱う報償費は、予算上、内閣官房と外務省に計上されており、形式的には外務省計上分を内閣官房に交付する形をと……
○山口(富)委員 日本共産党の山口富男でございます。 私は、今国会に課せられた仕事の問題なんですけれども、今度の国会は冒頭から、KSDの汚職、機密費の疑惑、それから米原潜による水産高校の実習船の沈没事件、こういうものが相次ぎまして、本当に冒頭から徹底的に究明すべき問題、それに遭遇している国会だと思うのです。このいずれもが、政治倫理の問題でも、国民の命と暮らしや予算にかかわる重大な問題になっているのですけれども、その際に、どの問題をとっても、森総理御自身の政治姿勢と資質が問われ続けてきたように思うのです。 本日は、KSD汚職とさまざまな疑惑をめぐって、村上正邦前自民党参院議員会長が議員を辞職……
○山口(富)委員 私は、日本共産党を代表して、政府予算案につき撤回のうえ編成替えを求めるの動議に賛成、政府予算三案に対し反対の討論を行います。 今国会では、KSD疑惑、機密費流用問題を初め、予算審議上、徹底的に究明すべき国政上の大問題が相次いでまいりました。 機密費疑惑は、外務省から内閣官房への上納という財政法違反の疑いや、与野党議員に対するせんべつ、国会対策費という税金の党略的流用を問題の核心としたもので、国民は、予算に直接かかわる問題として、その全容の究明を求めております。KSD疑惑は、村上前参議院議員の逮捕で新しい展開を見せ、予算委員会での徹底審議はこれからと言わねばなりません。しか……
○山口(富)委員 日本共産党の山口富男でございます。 十一日にアメリカで起きました同時多発テロは、多数の市民のとうとい命を奪った憎むべき犯罪であり、絶対に許すことのできない蛮行だと考えます。この点で、犠牲となられた方々、また負傷された方、御家族や関係者の皆さんに、改めて哀悼の意とお見舞いを申し上げたいと思います。 今回の事件では邦人も大きな被害を受けたわけですけれども、世界貿易センタービルに働く方々を初めとして、今も安否の確認のできない方がいらっしゃいます。そこで、まず初めに、安否の確認や入院されている方、それから邦人の被害状況、そして政府がどういう対策をとっているのか、最新の報告を求めた……
○山口(富)委員 日本共産党の山口富男でございます。 昨日、ASEANそれからプラス3の首脳会談や一連の会合が終わったわけですけれども、ASEANの議長声明を読んでみますと、テロの問題でもアジアの経済の問題でも、大変多面的な討論がなされたというふうに考えることができると思うんです。 それで、お尋ねしたいんですが、小泉総理がこの会議に出かけるに当たって、自衛隊派遣について十分な理解と協力が得られると思っているというふうに語っていらっしゃいました。そして、昨日、会議が終了した後の会見でも、各国から理解を得られたというふうに述べているようですけれども、これに参加したのは外務省の場合はアジア大洋州……
○山口(富)委員 日本共産党の山口富男でございます。
私は、条約等の質問に入る前に、昨日の安全保障会議で、自衛艦のインド洋に至る海域への派遣決定がなされておりますので、これにかかわって幾つかお尋ねしておきたいと思います。
政府の発表された文書によりますと、今度の派遣について、テロ対策特別措置法に基づく対応措置の円滑な実施等に資する観点から情報収集を行わせるというふうになっておりますが、これはいつまでに何を情報収集しようということなのか、説明願いたいと思います。
【次の発言】 そうしますと、今の説明ですと、国際情勢に関する問題もどうもこの中に含まれるようですが、この安全保障会議が了承した文書……
○山口(富)委員 日本共産党の山口富男でございます。
一昨日、防衛庁は、補給艦「はまな」が米海軍艦艇への洋上補給を行ったということを発表いたしました。そして昨日は、その際の写真を公開いたしました。それで、戦時下の協力支援活動というものがどういう形で行われているのかということは、政府の立場からいっても当然吟味されるべき重大な問題だと思うんです。
そこで、幾つか防衛庁にお尋ねしたいんですが、昨日、二枚の写真が公表、公開されておりますけれども、ここに写っている補給先艦はどういうタイプの艦艇なんですか。
【次の発言】 そうしますと、これまで海上自衛隊は米軍艦船の補給艦に洋上補給をしたことがあるんで……
○山口(富)委員 日本共産党の山口富男でございます。 今提出されております特別措置法案なんですが、これは、戦後初めて戦争支援のために自衛隊を海外に送り出す、こういう中身になっております。それだけに、憲法の平和原則にかかわる極めて深刻な内容や問題を持つと思うのですけれども、私は、きょうはこの法案の問題点について、政府側からいろいろ説明もしていただいて、ただしていきたいというふうに思っております。 今度の法案なんですけれども、目的の第一条のところで、九月十一日のアメリカ合衆国において発生したテロリストによる攻撃、テロ攻撃、これによってもたらされている脅威の除去に努めている、こういう活動に対して……
○山口(富)委員 私は、日本共産党を代表して、テロ対策特別措置法案、自衛隊法改正案に反対、海上保安庁法改正案に賛成の討論を行います。 特措法案は、戦後初めて、現に起きている戦争に自衛隊が参加し、他国領土に出動するものであり、「武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。」と定めた憲法の平和原則に根本的に反するものです。 米軍等への自衛隊の軍事協力は、地理的にも何らの限定がなく、また、米軍がいかなる戦闘作戦行動をとるかという面でも限定がありません。結果として、米軍等の軍事攻撃に自衛隊が白紙委任的に参加することになることは明白です。 自衛隊の行う輸送……
○山口(富)委員 日本共産党の山口富男でございます。
このテロリストによる爆弾使用の防止に関する国際条約なんですけれども、これは、国際社会が随分苦労してつくってまいりましたテロ防止の関連十二条約の一つです。
そこで、外務大臣にまずお尋ねしたいんですけれども、これは、テロ犯罪と闘う上でどういう力を持つことになるんでしょうか。
【次の発言】 今お話がありましたけれども、テロ犯罪者を、それがどこにいようがきちんと国際社会として裁いていく、そのことを確認した大事なものになると思うんです。
それで、この十二条約というのは、犯罪行為のそれぞれに対応したものなんですけれども、全体として、このテロの犯罪……
○山口(富)委員 日本共産党の山口富男でございます。 昨日、新たに三隻の自衛艦がインド洋に向けて派遣されたわけですけれども、私ども日本共産党は、テロ特措法の発動にも、そして自衛艦の派遣にも、これはやはり日本の憲法の平和原則を踏みにじりますから、反対の立場です。 政府は、テロ特措法に基づいて、自衛隊の活動実施の承認を求めているわけですけれども、承認案件の審議となりますと、やはり派遣部隊の活動内容が具体的に検討され、吟味されるべきだというふうに思うんですね。そこで私、基本計画、それから実施要項、自衛隊の活動の内容について、立ち入ってただしていきたいというふうに思います。 まず、中谷長官にお尋……
○山口(富)委員 日本共産党の山口富男でございます。 九月十一日にアメリカで起きましたあの大規模な、野蛮なテロ事件、これは本当に世界に大きな、深刻な衝撃を与えました。今、世界は、このテロ事件の問題で、テロの犯罪者を追い詰めて何としても法の裁きのもとに置こうじゃないか、その大きな方向での取り組みが始まっていると思うんです。私は、今、そのためにも、どのような手段で、そして国際的にどういう共同をしながら犯罪者を追い詰めていくのか、このことが本当に深く問われていると思います。 テロ犯罪に毅然と立ち向かい、その根絶を図っていく、この点に今、世界の願いの合流があると思うんですけれども、同時に、現時点で……
○山口(富)委員 私は、日本共産党を代表して、今年度補正予算三案に対し、反対の討論を行います。 日本共産党は、通常国会に提案された本年度政府予算が、国民生活の安定と景気の回復に逆行するだけでなく、浪費を拡大し、財政危機を一層深刻化するものとして、これに反対の立場をとりました。今回提出された補正予算案は、本予算を何ら補正するものではなく、構造改革断行の名のもとで、大企業の解雇、首切りを進め、中小企業をさらに苦境に追い込むものとなっています。 まず、雇用対策です。失業率五・三%、失業者は三百五十七万人と最悪の状態にあるにもかかわらず、雇用創出は、計画どおりでも三年間で延べ百万人にとどまり、わず……
○山口(富)委員 日本共産党の山口富男でございます。 私は、障害者福祉の分野で実施される支援費制度をめぐる現状と問題点についてただしていきたいと思います。 まず、坂口厚生労働大臣にお尋ねしますが、先日の本委員会で坂口大臣は、支援費制度について、「来年四月からの円滑な施行に向けた準備を進めております。」こういうふうにあいさつされました。もうこの十月からは新規の利用者が市町村での申請を始めておりますけれども、来年四月からの実施に向けて、一体、現状がどうなっており、またどのような国としての対応をしようとしているのか、このあたりをお尋ねしたいと思います。
○山口(富)委員 日本共産党の山口富男でございます。 きょうは五人の参考人の皆さん、意見の陳述、どうもありがとうございました。皆さんから寄せられました、就労支援や養育費の問題、これをきちんとしたものにしなさい、そういう御要望、それからまた、児童扶養手当については、必要な制度であって、その存続、拡充を求めるという声を深く受けとめました。とりわけ五人の皆さんが、児童扶養手当の削減の方向については非常に厳しい声が全国各地から出ているということをこもごも語られた点は、本当に大事な点だと思います。 私、まず初めに前田参考人にお尋ねしたいんですが、前田参考人が繰り返し、児童扶養手当の問題で、母子家庭の……
○山口(富)委員 私は、日本共産党を代表して、母子及び寡婦福祉法等の一部改正案に反対の討論を行います。 本改正案は、今年度予算で実施された児童扶養手当の所得制限の大幅切り下げ、寡婦控除の除外などの改悪をさらに進めるものです。 反対の第一の理由は、児童扶養手当の支給を、これまでは十八歳の年度末までであったものを支給五年後には半額に削減できるなど、支給削減が強化されることです。 母子家庭の母親の九割は就労しています。しかし、平均年収は二百二十九万円にとどまり、これは一般世帯の三分の一程度です。その七割が受給している児童扶養手当は、まさに母子家庭にとってなくてはならない命の綱となっています。こ……
○山口(富)委員 日本共産党の山口富男です。 国立病院や療養所にかかわる問題というのは国民の医療に直結する非常に重大な問題ですけれども、今度のこの機構法案というのは、そのあり方にかかわる本当に真剣な議論が求められるものだと思います。 私、法案に即してこれからただしてまいりたいと思うんですが、機構法案を読みますと、第三条で「機構の目的」があって、そして第十三条で業務の内容が述べられておりますが、実際の具体的な中身というのは、中期目標とその達成にかかるという仕組みになっていると思うんです。 それで、通則法二十九条で、主務大臣が、達成すべき業務運営に関する目標、中期目標を定めて、これを独立行政……
○山口(富)委員 日本共産党の山口富男です。一昨日に続きまして、国立病院機構法案について質問してまいりたいと思います。 私は、一昨日、今度の国立病院や療養所の独法化は国が本来責任を果たすべき公的医療の分野で大きな後退を引き起こす危険性があるということを、二つの面から示しました。 その一つは、厚生労働省が「中期計画のイメージ」という文書の中で示している、診療報酬を除いたら最も大きな財源になる運営費交付金が効率化の名前のもとで毎年度圧縮されるという方向が示されていること、このことからして、結核対策を初めとした不採算部門が後退する危険があるという問題です。それからもう一つは、今度の独法化でこの機……
○山口(富)委員 日本共産党を代表して、独立行政法人国立病院機構法案に対し、反対の討論を行います。 反対する第一の理由は、国立病院の独立行政法人への移行が、政策医療の継続や地域医療で果たしている国立病院・療養所の役割を一層後退させることになるからであります。 独立行政法人化されれば、機構はもとより、各病院ごとに企業会計原則が適用され、単年度ごとの収支、損益を計算し、これを外部の委員で構成する評価委員会が吟味することになります。 もともと、政策医療は採算がとれない分野です。この不採算医療に加えて、これまでに地方へ移譲された病院の整備費も含んだ八千四百億円もの巨額の借入金の返済が重なります。……
○山口(富)委員 日本共産党の山口富男です。 私は、まず、被爆者への支援の問題についてお尋ねしたいと思います。 きょうの委員会では、十二月五日に大阪高裁で出されました、韓国にお住まいの被爆者の郭貴勲さんへの被爆者援護法が適用されると判断いたしました。判決によりますと、国外に出た被爆者を被爆者援護法の適用対象から外してきた国側の主張を、被爆者援護法とその合理的な解釈に照らして、その主要点においてことごとく退けた内容になっております。 もともと、被爆者援護法を見ますと、その前文のところでこういうふうに定めております。「国の責任において、原子爆弾の投下の結果として生じた放射能に起因する健康被害……
○山口(富)委員 日本共産党の山口富男です。
今回の年金給付額の改定案は、厚生年金、国民年金などの給付額、それから障害児福祉手当、原爆被害者への医療特別手当など十種類の手当関係の支給について、昨年の消費者物価の下落分〇・九%を差し引くということになっております。
まず、この措置によって生まれる財政への影響額、給付などの減額のことですけれども、十二カ月の満年度ベースで、厚生年金と国民年金、それから共済年金、そして手当関係、この三つのくくりについて、給付ベース、国庫負担ベースでそれぞれ示していただきたいと思います。
【次の発言】 今説明がありましたように、給付ベースで三千七百四十億円の減額にな……
○山口(富)委員 日本共産党の山口富男です。
きょうは、参考人の皆さん、貴重な意見をお述べになりまして、どうもありがとうございました。
まず、大須参考人にお尋ねしたいんですが、きょうの意見の中で、今の失業情勢について、これは大変厳しいものがあると。その中では、非常事態という言葉もお使いになったんですけれども、参考人はどういう中身をもって今の失業情勢を非常に厳しいとか非常事態にあるというふうに認識されているのか、もう少し具体的に示していただきたいと思います。
【次の発言】 引き続いて大須参考人にお聞きしますが、そういう失望者というお話もありましたけれども、今回の給付額の削減や日数の変更という……
○山口(富)委員 日本共産党を代表して、雇用保険法等の一部を改正する法律案に反対の討論を行います。 反対の第一の理由は、失業給付の大幅な削減です。今回の給付額の削減は、賃金月額十二万六千三百円以上の受給者すべてが対象とされ、広範な受給者に影響を及ぼします。とりわけ、給付率の下限を六〇%から五〇%へ引き下げることは、半世紀以上も維持してきた給付率六〇%の水準を大きく割り込み、中高年サラリーマン層の生活の安定を著しく損なうものです。失業の長期化など、失業者の現状に即した対策を考えるなら、給付日数の短縮でなく、延長こそ検討すべきです。 反対する第二の理由は、保険料率の引き上げです。法案は、雇用保……
○山口(富)委員 おはようございます。日本共産党の山口富男です。 きょうは静かな立ち上がりのようなんですけれども。 私は、今回の労働者派遣法につきましては、対象期間の延長の問題でも対象業務が広がる問題でも、雇用の不安定化、流動化をもたらす重大な問題がある、それから、職安法については、特に兼業禁止の問題について重大な問題があるというふうに考えております。 それで、きょうは幾つかの問題に絞ってまずお聞きしたいんですが、政府はこれまで、労働者派遣事業について、これが臨時的、一時的な労働力の需給調整に関する対策だというふうに位置づけまして、常用雇用を代替させる直接手段にこれがならないようにいろい……
○山口(富)委員 日本共産党を代表して、職業安定法及び労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律の一部を改正する法律案に対する反対の討論を行います。 今回の改正案は、労働者派遣事業における対象業務や派遣期間の制限という、これまで常用代替への歯どめとされた措置を大きく崩すことによって、財界、大企業などの求める一層の規制緩和の要求にこたえるものであり、到底認められません。 反対する第一の理由は、派遣期間の延長や制限外しが、派遣労働は臨時的、一時的な労働力という現行派遣法の考え方そのものを変質させ、常用労働者を減らし、雇用も収入も不安定な派遣労働への置きかえをさ……
○山口(富)委員 日本共産党の山口富男です。 今回、改正の対象となっております労働基準法というのは、職場の憲法ともよく呼ばれております。といいますのも、憲法二十七条に基づいて、労働者保護のための法の規定を定めたものだからです。 私は、本会議の質問の際にも、一九四五年以前の日本では、労働者が非常に劣悪な労働条件のもとに置かれて、長時間の労働、それから長過ぎるぐらいの契約に基づく労働、そういうものが行われた、その反省に基づいて今の憲法が、国が労働条件の問題ではきちんと基準を示して、そしてそれを守らなければ、罰則も含めて、労働者を保護していくという立場をとったということを強調いたしました。 そ……
○山口(富)委員 日本共産党の山口富男です。 私は、前回の質疑の際に、今度の労働基準法改正の問題で、この十八条の二の問題、解雇の規制の問題では、今の政府案では、これは労働団体また日弁連を初めとした法曹団体から厳しい批判が出ておりますように、解雇を容易にするような方向のものであって、労基法の趣旨にそぐわないという指摘をいたしました。そして、解雇の規制の問題をきちんと労働者保護法である労基法に規制するとするならば、これは、労基法がその建前としております、使用者は何々してはならないという形での法律の整備が必要だ、具体的には、客観的に合理的な理由があり、社会通念上相当と認められるときでなければ労働者……
○山口(富)委員 日本共産党の山口富男です。 きょうは、参考人の皆さん、貴重な意見、ありがとうございました。 特に、多くの参考人の皆さんから、政府案にあります「解雇することができる。」という規定については、これは修正すべきだという意見が強く出されました。この点につきまして、私も修正が実現するように力を尽くしてまいりたいと思います。 さて、最初にお尋ねしたいのは、川口参考人に二点お尋ねしたいんですけれども、まず一点は、今回の裁量労働制の要件緩和の問題なんです。 これは現実には、労働時間の規制の問題で、その管理の外に多数の労働者を置くことになってしまう、それからまた、定期の報告もかなり中身……
○山口(富)委員 日本共産党を代表して、労働基準法の一部を改正する法律案並びに自民党、民主党、公明党、自由党、保守新党共同提出による修正案について討論を行います。 まず、政府案への反対理由です。 反対する第一の理由は、有期雇用契約の期間を現行の一年から三年に、専門的知識を有する労働者と六十歳以上の労働者には三年を五年に延長することで、その範囲内の雇用期間であれば、契約期間満了を理由として、いわば合法的な解雇をできるようにするからです。これによって、労働者の雇用は一層不安定化され、事実上の若年定年制の復活につながるものです。 第二に、使用者は労働者を解雇することができるという解雇規定の新設……
○山口(富)委員 日本共産党の山口富男です。 きょうは、森参考人の方から、首都機能の移転の問題につきまして、個人的な見解も含めて、大変率直な思いを私たちに伝えていただいたと思います。ありがとうございました。 私、まずお伺いしたいんですけれども、先ほどの意見陳述の中で、首都機能移転の問題で東京の一極是正や緩和の解消という話がこの答申の中にも盛り込まれていたわけですけれども、これにかかわって、審議会の中では、この程度の規模の移転で果たして一極是正の問題などについて寄与し得るのかという疑問の声が多数あったという紹介がありました。 となりますと、この答申は、確かにきょう森参考人がおっしゃいました……
○山口(富)委員 日本共産党の山口富男です。 首都機能移転の問題というのは、首都機能の移転がなぜ必要かという基本のところ、きょうの参考人のお話ですと前提ということになりますが、その問題が常に強い批判を受けてきたというのが一つの特徴だと思うのです。 特に、首都機能の移転で東京の一極是正が進むということに対しては、そういう効果を持たないんだという非常に強い批判があります。きょうのお話もその一つだと思うのです。 私も、その点ではこの一極是正論に大義名分がないというふうに考えているのですけれども、ところが、一極是正論というのは、いろいろな形をとりながら、結局あらわれてくるわけですね。 この点に……
○山口(富)委員 日本共産党の山口富男です。 今のお話の最後に、反対論が出てくれないかというお話があったんですけれども、私は首都機能移転については反対の立場です。 それで、この問題を考えるときは、やはり首都機能移転にかかわる目的が何なのか、それから、移転によって生まれる、効果と言ってもいいと思いますけれども、一体何が起こってしまうのか、この両面からの吟味が本当に欠かせないというふうに思うんです。 きょう、参考人のお話をお聞きいたしまして、堺屋参考人のお話では、移転問題の本質的な部分に、首都機能の移転というものが日本の歴史の場合は時代を変えてきた、あるいは、首都機能が移転しないと改革が進ま……
○山口(富)委員 日本共産党の山口富男です。 私は、まず、長時間労働の問題と雇用にかかわって質問したいと思います。 愛知県の豊田市にあります豊田労働基準監督署が二〇〇一年の九月に、今総理のお手元にも資料が届いたと思うんですが、労働時間実態調査結果、これをまとめております。この豊田市とその周辺の地域には、日本を代表する世界的な企業であるトヨタ自動車とその関連会社が集中しているわけですけれども、今回の豊田労働基準監督署の調査も、もともとはトヨタ自動車がサービス残業の是正勧告を受けまして、それを契機にして労働基準監督署が行ったものなんです。 調査は、労働時間自主点検表というこの用紙に会社や事業……
○山口(富)委員 日本共産党の山口富男です。 この四月から全国の国立病院が独立行政法人化されますけれども、ちょうど二年前、この同じ部屋でしたが、私は、法案審議の際に、独立行政法人化によって医療、患者サービスが低下するようなことがないこと、それから、これまで国立病院で働いてこられた皆さん方が、雇用や働く権利の問題で、それが維持されること、このことを繰り返し坂口大臣に希望いたしました。そして、求めました。 きょうは初めに、この国立病院の独立行政法人化にかかわる問題について尋ねてまいりたいんです。 きょうは理事会の了解を得まして、委員のお手元に配付資料をお届けしたんですが、これは昨日厚生労働省……
○山口(富)委員 日本共産党の山口富男です。
まず初めに、今回の児童福祉法等の一部改正にかかわる国庫補助負担金で、一般財源化される金額について、それぞれの項目について示していただきたいと思います。
【次の発言】 今幾つか挙げられましたが、この中でも、例えば児童扶養手当や児童手当の支給に関する事務費というのは、子供の健やかな成長や子育て支援への実施に当たって欠かせないものである。しかも、介護保険法にかかわるものについて言いますと、これは、法が実施された時期に市町村への負担を減らすということで設けられたものであって、これを今度は一般財源化していくという方向をとるというのは、私は、地方に対する配慮……
○山口(富)委員 日本共産党の山口富男です。 今回の改正案は、昨年の消費者物価の下落分であるマイナス〇・三%を基準にしまして年金額を改定するものですけれども、これが実施されますと、昨年度に続いて年金や各種手当が、現実に受けている方々が減らされてしまうということになります。 そこでまず確認しておきますが、今回の物価スライドによる影響額、年金関係と手当関係で、それぞれ満年度ベースで給付費と国庫負担で示していただきたい。あわせて、減額措置の対象となる人数なんですけれども、年金と手当でそれぞれ何人の方になるのか示していただきたいと思います。
○山口(富)委員 日本共産党の山口富男です。 きょうは、まず、クリーニング業法に関連して質問したいと思います。 私も、先日、東京都の大田区内のクリーニング業者の皆さんに集まっていただきまして、消費者保護という点から考えたときに、利用者保護という点から考えたときに、今、行政の側に一体どういうことをやってほしいのかというふうに尋ねましたら、一様に出てきましたのは、技術面での継承や発展の援助をぜひ考えてほしいという声でした。 きょうは質疑でも随分出ているわけですけれども、国民生活センターなどに寄せられているクリーニングをめぐる苦情ですと、やっぱり衣類の品質の保持にかかわる苦情が大変多いわけです……
○山口(富)委員 日本共産党の山口富男です。 今度の政府提出の年金法案ですけれども、これは、年金保険料の連続的な引き上げ、それから給付水準の引き下げ、これが国会の審議を抜きにかなりの長期間にわたって自動的に行われる、こういう仕組みをつくるものになります。 私は、本会議の質疑におきましても、こうした保険料の引き上げによる連続的な負担増、それから給付水準の削減に伴って国民生活が受ける苦難、こういうものも示しまして、これでは、公的年金制度の本質にかかわるような重大な問題になるということを厳しく指摘し、批判してまいりました。 きょうの質疑では、まず初めに、坂口厚生労働大臣に公的年金制度の現状につ……
○山口(富)委員 日本共産党の山口富男です。
厚生労働大臣の諮問機関である中医協を舞台にした今回の診療報酬改定をめぐる贈収賄事件ですけれども、これは、公益委員を除きまして十六名中四名が逮捕される、そのうち三人が現職です、こういう前代未聞の事態になっております。私は、これは、今後の展開によってはより広い規模の問題、事件になっていくというふうに思います。
まず、星野参考人にお尋ねしますけれども、今回明らかになった事態について、中医協の会長としてどういう受けとめをなさっていらっしゃるのか、示していただきたい。
【次の発言】 今、星野会長は委員への裏切り行為だというふうに発言されましたが、それは国……
○山口(富)委員 日本共産党の山口富男です。 冒頭に、まず坂口大臣に一点確認しておきます。 先ほど中根委員の方から、選択エージェンシーの問題が出ました。ちょうど一週間前に私はこの問題を取り上げまして、厚生労働省、社会保険庁にかかわる重大な疑惑である、これについての徹底的な調査を求めたんですが、その際に、坂口大臣からは、なお調査するのでもうしばらく待っていただきたいという話でした。きょう、森副大臣の答弁ですと、四月中という話も出たんですけれども、この問題につきましては、私は、厚生労働行政にかかわる重大な疑惑ですから、国会に対してきちんと調査をして報告するというのが、国民の皆さんに対する説明責……
○山口(富)委員 日本共産党の山口富男です。 きょうは、四人の参考人の皆さん、御意見ありがとうございました。これから、皆さんの表明された意見の陳述の流れに即して何点かお尋ねしたいと思うんですが、いずれにしましても、皆さんから出されました意見を踏まえて、この問題での徹底的な審議を今後とも進めてまいりたいということをまず初めに申し上げたいと思うんです。 それで、今度の政府の年金法案なんですけれども、これは、給付の水準を引き下げる問題でも、それから年金の保険料を引き上げていく問題でも、今後、かなり長期間にわたって国会の審議を経ないでそれをやっていくということになりますと、これはやはり国民全体にと……
○山口(富)委員 日本共産党の山口富男です。
きょうは、午前の部は坂口大臣に年金法案についてただしてまいりたいと思います。
まず初めに、坂口大臣は朝からいろいろな答弁に立たれているんですけれども、国会での答弁について大臣はどういう性格を持つ答弁として答弁に立たれているのか、確認の意味でお尋ねしておきます。
【次の発言】 誠実に答えるというのは、それは国会答弁だけじゃなくて、どこでも社会一般にそういう対応は求められるものです。
しかし、国会というのはそれにとどまらないんです。政府側の答弁というのは、憲法六十三条に規定されているんです。どういうふうに規定されているのか。「内閣総理大臣その他の……
○山口(富)委員 日本共産党の山口富男です。 政府提出の年金法案は、保険料を連続的に値上げするという問題でも、給付水準を引き下げていくという問題でも、長期にわたって国民の皆さんに負担を強いる重大な中身を持った法案です。それだけに私は、この委員会でも、徹底的な審議を求めて、公聴会も開いて国民の皆さんの意見をきちんと聞くべきだという主張をしてまいりました。ところが、つい先日に、一方的に質疑が打ち切られて強行されるという許されない事態が起きたわけですけれども、私は、これまでも厳しく抗議し、衆議院議長にもこの問題での申し入れを行ってまいりました。 そこに、昨日、三党合意というものが突然発表されまし……
○山口(富)委員 日本共産党の山口富男です。
きょうは、法案質疑に入る前に坂口大臣に一点お尋ねしておきますが、それは、きょうも問題になっております、昨日発表されました二〇〇三年の出生率が年金関連法の想定を下回る一・二九であったという発表なんです。
これは発表にかかわる経過にも問題があったわけですけれども、坂口大臣に私がお尋ねしたいのは、一・二九という、この発表の持つ重大な意味合いなんですね。これは年金制度の根幹にかかわるような、そういう意味を持つ内容である、そういう認識をお持ちかどうか、この点をまず尋ねておきます。
【次の発言】 これはそう劇的な変化を期待できるような数字じゃないんです。私……
○山口(富)委員 日本共産党の山口富男です。 きょうは、参考人の皆さん、意見の陳述をありがとうございました。 私は、イラクという、占領が続き戦乱が続いているもとに重火器で装備した自衛隊を出そうというわけですから、これは、二十一世紀の世界と日本の平和と安定にかかわる重大問題だと思います。それだけに、国際法から、また日本国憲法から、その原則や運用の実態から厳しく吟味することが欠かせないというふうに思います。 まず初めに、小沢参考人にお尋ねしたいんですけれども、先ほどの御意見ですと、今度のアメリカやイギリスによるイラクへの武力行使というものは、国連憲章自体は戦争を違法化しておりますけれども、そ……
○山口(富)委員 日本共産党の山口富男です。 イラクは、今なおアメリカとイギリスの占領の状態にあります。小泉内閣は、その占領下のイラクに対して、武装した自衛隊を派遣する命令を下しました。これは、憲法九条で禁じた武力の威嚇または行使、そして国の交戦権にかかわる重大な、徹底的な審議の求められる問題だと思います。 まず初めに、私は、イラクの占領当局と自衛隊の関係についてただしておきたいと思います。 総理にお尋ねしますが、ここにあります昨年十二月十二日付の占領当局者からの書簡ですね、ここで、占領当局の命令十七号において規定される連合国要員の処遇を受ける、自衛隊が、こういう書簡が出されておりますが……
○山口(富)委員 日本共産党の山口富男です。 政府は、十日に、年金関連の法案を閣議決定し、国会に提出いたしました。きょうは、この問題を中心にただしたいと思います。 今、年金の問題は国民的な関心事の一つです。その背景には、雇用の不安ですとか、収入が減ったり、就職難があったり、暮らしや将来への不安が大変強いですから年金問題への関心が高まると思います。しかも、小泉内閣のもとでは、二〇〇三年度に現実に年金の給付が切り下げられ、二〇〇四年度の予算案にも、物価に合わせて物価の下落分を切り下げるということが提案されております。 今度の年金関連法の特徴は、保険料については毎年連続的に引き上げることを明示……
○山口(富)委員 日本共産党の山口富男です。 きょうは、初めに、特別養護老人ホームの整備の問題について聞いてまいりたいと思います。 政府の予算案では、老人、障害者、保育所などの社会福祉施設の予算が削減されようとしております。しかも、計上されている来年度の整備費では、地方自治体が予定してきた執行額に対してこれが不足するということが、私、目に見えていると思うんです。 ここに、厚生労働省の「平成十六年度社会福祉施設の整備について」というペーパーを持ってきたんですけれども、これを見ましても、政府側の予算額が一千三百四億円、これに対して地方自治体での予定額が二千二百二十三億円、単純に差し引きしまし……
○山口(富)委員 日本共産党の山口富男です。 日本共産党は、政府の提出しました年金関連法につきましては、これが保険料の引き上げと給付水準を長期にわたって引き下げていく、それを国民に押しつけるものであり、これは年金の空洞化を進め、憲法に明記された国民の生存権まで侵す、そういうものだという批判をしてまいりました。さらに、政府が説明しました保険料の固定の問題やモデル給付の問題で、五〇%を確保するという当初の説明が大変なごまかしに満ちていたということも示して廃案を要求してまいりました。 そして、参議院選挙を経て、きょうも午前中からの質疑で問題になっておりますが、世論調査を見ましても、例えば朝日新聞……
○山口(富)委員 日本共産党の山口富男です。 きょうは、私は、災害にかかわる厚生労働行政の問題、それから障害者施策の問題、それと公益法人と政治団体の関係にかかわる問題などについてただしてまいりたいと思います。 まず初めに、災害なんですけれども、今回起こりました新潟県の中越地震なんですが、これは死傷者の問題でも、十万人を超える方が避難生活を強いられているという点でも、極めて深刻な大災害だと思うんです。それで、現在、先ほどの報告でも、災害救助法が六市二十三町村に適用されている、それから、被災者生活再建支援法については新潟県下全域で適用ということになっているようですけれども、この被災者の救出、救……
○山口(富)委員 日本共産党の山口富男です。 きょうは、労働組合法の一部改正案についてただしてまいりますが、この労働組合法というのは、憲法二十八条での労働三権の保障に基づくものです。憲法で保障されました労働組合の団結権、それから交渉権、また、争議権とも団体行動権とも言われますが、この労働三権の保護というのは、やはり職場、雇用にもかかわってまいりますから、国民の人権を守っていく上でも非常に大きな課題になると思うんです。 今回の法改正につきましては、法律案の提案理由の説明にもありますけれども、一つは、地方労働委員会や中央労働委員会での不当労働行為における審査期間が長期化しているという問題、それ……
○山口(富)委員 日本共産党の山口富男です。 私、十月二十七日の質問で、新潟の中越地震について取り上げまして、その中で、避難所への医師や保健師の体制を全国的な支援も要請してとるべきだ、そして、地域の巡回体制も実現するように求めました。 きょうも、大臣は随分、最大限の努力をするというフレーズを繰り返されましたけれども、私のときも、最大限の努力をするというお話でした。こういう答弁が出たときは、私はやはり、その後やったことをきちんと私たちの側で、それこそ行政監視しなきゃいけないなと思ったんですけれども、厚労省の「中越地震による被害状況及び対応について」、連日更新しているようですが、この発表を見ま……
○山口(富)委員 日本共産党の山口富男です。 児童福祉法の一部改正案につきまして、きょうは児童相談にかかわる体制の充実の問題を中心にお尋ねしたいと思います。 今回の法改正の中心点の一つは、児童相談に関する市町村などの業務の規定を整備したこと、それから地方公共団体に対して、要保護児童対策地域協議会、いわゆるネットワークとか協議会と言われますけれども、これを設置することができるというふうにしたことだと思うんです。 私は、問題に対して早期に対応する、それから発生を予防するという立場からいきますと、間口を広げ、対応の幅を広げるというのは賛成なんです。問題になりますのは、そういう新しい構えで臨むと……
○山口(富)委員 日本共産党の山口富男です。 きょうは、私は、法案の質疑に入る前に、きょう国が、無年金障害者の問題で新潟地裁の判決を受けて控訴を決めたという点について、まず国の姿勢をただしたいと思うんです。 私、先ほど厚生労働省から取り寄せたんですが、これがその大臣談話なんです。私は前回の質問のときに、今度尾辻大臣が厚生労働大臣に就任されて、いわば初めて尾辻大臣のもとでの厚生労働行政が問われる事態なんだと。しかも、判決にありますように、これは憲法に反する、違法な状態だという厳しい批判を受けたわけですね。ですから、これは新たな気持ちで、よく判決文も読んで、原告の皆さんの訴えも聞いて判断するよ……
○山口(富)委員 日本共産党の山口富男です。 育児と介護の休業の制度は、仕事と子育て、それから介護の両立を目指していろいろな要望や運動の中で改善を遂げてきた大事な制度だと思うんです。この問題で、今度の法改正に当たりましても、私は、この法改正が法律自体として今の職場や暮らしの実態にかみ合ったものなのかという面での検討と、もう一点は、やはりなかなかとりにくいという声が引き続き非常に大きいですから、社会的条件の整備がどうなっているのかという両面からの検討が欠かせないというふうに思うんです。 それで、今回の法改正で、育児休業につきまして、いわゆる有期雇用労働者に対象が拡大をされました。これは前向き……
○山口(富)委員 日本共産党の山口富男です。 きょうは、無年金障害者の皆さんの法案の質問に入る前に、まず、私はこの問題での国の姿勢について改めてただしていきたいと思います。 この無年金障害者、特に学生の無年金障害者の問題では、全国で訴訟が広がっております。三月に東京地裁で判決があり、この十月に新潟地裁で判決がありました。それぞれの中心点で言いますと、東京地裁では、障害に関する保障給付が容易に受け入れられるような立法措置を講じなかったのは憲法第十四条に違反する、新潟地裁は、二十歳以上の学生らとそれ以外の二十歳以上の国民との間で生じた区別は合理的な理由のない差別であり、憲法十四条に違反する、こ……
○山口(富)委員 日本共産党の山口富男です。 日本の障害者施策を振り返りますと、身体、知的、精神障害者とその対象を広げてきて、現在、総合的な障害者福祉法の制定に前進すべき時期だと思います。 それから、国連の場合も、完全参加と平等を掲げた国際障害者年の取り組みがあり、その後、今日では二十一世紀の最初の国際的な人権条約である障害者権利条約の策定作業に入るという動きです。 このように総合的な障害者福祉法の制定への流れの中に本法案を位置づけますと、私は、障害者基本法との関係では個別法になりますし、現在の法制においていわゆる谷間と言われる人たちに対する支援の問題では、公的な支援をつくっていく政策的……
○山口(富)委員 日本共産党の山口富男です。 まず、児童扶養手当の額等の特例法についてお尋ねしますが、今度の法律は二項から成っておりますけれども、この二項の読みかえの中身についてただしておきたいと思います。 これを見ますと、今年四月以降について、物価指数が上がっても、特例措置によって一・七%分がかさ上げされているという現状からいって、これが解消するまでは、児童扶養手当、特別児童扶養手当、それから原爆諸手当関係など、十に及ぶ各種手当額は上げない、そして物価指数が下落した場合にはこれを減額する、こういう読みかえであるということに間違いありませんね。
○山口(富)委員 おはようございます。日本共産党の山口富男です。 きょうは、まず、いわゆる三位一体改革にかかわります国民健康保険法等の一部を改正する法律案、これからただしてまいりたいと思います。 今回の国民健康保険法をめぐる大きな制度変更は、都道府県の負担を入れる、特に、都道府県財政調整交付金、これを創設されるということにあります。きょうは、理事会の了解を得まして、委員のお手元に配付資料をお届けいたしましたけれども、この冒頭にもありますように、これまでの国財政調整交付金と定率国庫負担、一〇%、四〇%というところに都道府県財政調整交付金が入るということになります。 それで、一部改正案を見ま……
○山口(富)委員 日本共産党の山口富男です。 きょうは、皆さんからの御意見と提案、大変貴重なものとして受けとめました。特に、きょうのお話は、国民健康保険をめぐる問題におのずと焦点が置かれたんですけれども、やはりそれは、危機的な状況があるという認識と同時に、国や、地方といいましても都道府県それから市町村、それぞれがどういう仕事をすべきなのかという皆さんの本当に現場からの問題意識から、きょうのような五人の方々の陳述になったと思うんです。 私は、これから、意見陳述された順番にお一人ずつまずお聞きして、それから、残された時間の中で再度何点か聞きたいというふうに思うんです。 まず、河内山参考人にお……
○山口(富)委員 日本共産党を代表して、国の補助金等の整理及び合理化等に伴う国民健康保険法等の一部を改正する法律案に対する反対の討論を行います。 本法案は、いわゆる三位一体改革の名のもとに、国民健康保険に都道府県負担を導入して国庫負担を引き下げ、各種の国庫負担金などを廃止するものです。 反対の第一の理由は、国保給付費に対する定率国庫負担を四〇%から三四%に引き下げ、低所得者対策である保険基盤安定制度への国庫負担を廃止するなど、国保制度における国の責任を大きく後退させることです。しかも、都道府県負担の導入に伴う財政調整交付金の交付のあり方は、いまだに定まっておりません。 今日の国保財政の悪……
○山口(富)委員 日本共産党の山口富男です。 きょう議題になっておりますこの承認案件ですけれども、埼玉県の草加公共職業安定所を分割して越谷に新たに新設するというものですが、この管轄地域の実情については先ほど鈴木官房長から説明がありました。私も、その実情からいきまして、新たな分割、新設というのは当然の措置だというふうに考えます。 もともと公共職業安定所というのは、失業者や求職者に対して求人の開拓それから適職の紹介という二つの使命、役割を持っているわけですけれども、今大変雇用失業情勢が深刻です。確かに完全失業率は五%台から四・七%というふうに若干下がりましたけれども、事態は変わっていません。そ……
○山口(富)委員 日本共産党の山口富男です。 きょうは一般質疑ですので、私は、四つほど分野を定めまして、これから質問してまいりたいと思います。 まず、中央防災会議の専門委員会が首都直下型の地震について被害想定を発表したわけですけれども、これを見ますと、死者が最悪で一万二千人、約八十五万棟の建物が全壊する、あるいは焼失するおそれがあるという深刻な発表なんですが、当然、地震の場合、医療機関や福祉分野での被害も甚大になります。 昨年の十二月に、委員長を先頭にといいますか一緒に、私たち、中越地震の問題では、十日町市の中条第二病院、それから小千谷の小千谷総合病院の実情を医療機関の被災として調べて、……
○山口(富)委員 日本共産党の山口富男です。 介護保険の法改正ですけれども、これは介護保険法の発足に当たって義務づけられた五年の制度見直しということになります。それだけに、実態を踏まえた見直しが必要になるわけですけれども、介護予防の重視の問題ですとか、介護保険を安定的なものにするというのは当然の課題です。となりますと、問題はその中身になるわけです。 私は、この間の本会議の質疑でも、今度の政府の提案の法改正というのは、サービスの抑制になる問題、負担増になる問題がある、それから、いろいろな施設の待機者の問題を解消できる方途ができ上がっていない、しかも、介護労働者に対しては非常に冷たい仕打ちが組……
○山口(富)委員 日本共産党の山口富男です。 今度の改正案では、第六章を起こしまして、介護保険の中に地域支援事業、これを創設するということになっています。 きょうは、委員の手元に今資料が配られているところだと思うんですけれども、二枚目をごらんいただきたいんですが、この地域支援事業につきまして、来年度の事業費ベースで大体二千億円程度だとされています。ここに再編成されるものが老人保健事業、介護予防・地域支え合い事業及び在宅介護支援センター運営事業、これらが再編される。昨年度の予算でいきますとこれは大体二千百億円の規模です。今年度は一千九百億円の規模になっておりますが。 大臣にまず確認しておき……
○山口(富)委員 日本共産党の山口富男です。きょうは貴重な御意見をどうもありがとうございました。 意見を承っておりまして、今の介護保険法の改正をめぐる国会の審議とのかみ合わせのある参考人の皆さんの意見表明だと私は思いました。 それで、まず野中参考人にお尋ねいたしますけれども、今度の自己負担、保険から外してしまう問題なんですが、先ほど介護保険三施設の問題で、それぞれの役割があるのに、政府側の答弁は、これを一様な施設でないのに一様だと言っていると。これは私は本当に大きな問題だと思うのですけれども、例えば、食費をとってみましても、施設の場合は肺炎にならないようなものがあったり、摂食の機能の訓練と……
○山口(富)委員 日本共産党の山口富男です。 きょうも大問題になっておりますが、今度のこの介護保険の改正は、新予防給付を設ける問題でも、施設入所者への居住費や食費の負担を求める問題でも、非常に大きな制度改正であるにもかかわらず、それを、我々が法案を吟味する上での基本的な資料が余りにも不足している、これが一貫して大問題になっているんです。 きょう問題になりました「「介護予防市町村モデル事業」に係る実施結果集計」、私もきょういただいたところなんですけれども、これは、きょう委員会終了後、理事会で協議するということですが、尾辻大臣に基本認識だけまず確認しておきますけれども、このモデル事業に係る結果……
○山口(富)委員 日本共産党の山口富男です。 きょうは、昨日厚労省が提出いたしましたモデル事業にかかわる中間報告の問題と、それから介護労働者の問題についてただしてまいりたいと思います。 まず初めに、新予防給付とモデル事業の問題なんですけれども、新予防給付の導入については、政府側は目玉として、既存のサービスについての見直しの問題、それから新たなサービスメニューを導入するということを上げています。 この既存のサービスにつきましては、私は、百六十万人規模でサービスの抑制になるということについては、この場で繰り返し質疑してまいりました。 きょうはこの新しいサービスの方についてただしてまいりたい……
○山口(富)委員 おはようございます。日本共産党の山口富男です。 今回の介護保険法の一部改正案は、審議を通じて次々に問題点が明らかになってきた法案だと思います。今度の改正の中心的な内容の一つである新予防給付をめぐりましても、私は、三月二十二日に本会議質問に立ちまして、尾辻大臣にお伺いしたんですが、その際の答弁では、新予防給付の導入の理由として、現行のサービスは軽度の方々の状態の維持、改善に資するものとなっていないという答弁でした。しかし、厚生労働省の資料によりましても、要介護一の方の八割を超える方々が状態の維持、改善につながっているという資料が明らかになりました。 それからまた、新予防給付……
○山口(富)委員 日本共産党の山口富男です。 今度の障害者自立支援法は、サービス体系の見直しの点でも、それから利用手続の見直し、費用負担での定率負担、自己負担の導入でも、これまでの障害者福祉の分野を非常に大きく変更する重大な法律だ、法案だというふうに思います。 それで、私、昨日、障害者団体の皆さんとお会いしまして、「「障害者自立支援法」についての統一要望」というものをいただきました。お会いした団体は、日本身体障害者団体連合会、日本障害者協議会、障害者インターナショナル日本会議、日本盲人会連合、全日本ろうあ連盟、全国脊髄損傷者連合会、それから全日本手をつなぐ育成会、全国精神障害者家族会連合会……
○山口(富)委員 日本共産党の山口富男です。 障害者自立支援法は、一回目の質疑でも私示しましたけれども、政府提出に至った法案のつくられ方にまず大きな問題がある。これは、障害者を含めた当事者の皆さんのきちんとした意見を聞いたり協議するということを抜きにやってしまったということ、この点は尾辻大臣も、急ぎ過ぎた、それから障害者の皆さんの理解をいまだに得ていないということは前回の質疑でお認めになりました。 それで、きょう、理事会の了解を得まして資料をお手元にお届けしたんですが、民主党の園田議員も指摘されましたけれども、昨日、障害者の方々の大きな集会が開かれました。ここには全政党が出席してそれぞれ意……
○山口(富)委員 日本共産党の山口富男です。 きょうは、四人の皆さん、意見を述べていただきまして、どうもありがとうございました。 きょう、朝から聞いておりまして、皆さんから、今度の法案への不安、それから、障害者の皆さんの意見をまず聞いてくれ、そして実態を見てくれ、こういう御意見が繰り返し出てまいりました。私は、今度のこの自立支援法を見まして、そういう声が出てくるのは当然だと思うんです。 といいますのも、この法案がつくられてきた過程が大体、障害者部会の議事録を見ましても、きちんとした協議が十分なされないままで出発しているということがありますし、出てきた法案の中身そのものが、利用者負担の問題……
○山口(富)委員 日本共産党の山口富男です。 昨日、参考人質疑が行われました。大臣も御存じだと思います。障害者の八団体の皆さんが、この上の部屋でしたけれども、四階の会議室で三時間ずつ、六時間お話を聞きました。そこでは、今度の自立支援法について、本当にここを変えてくれ、特に利用負担、応益負担の問題は、これは多くの参考人の方が、絶対にこの方向はやってもらいたくないということを述べておられました。それからまた、不安感だけでなくて危機感もあるんだと。それは、いろいろな障害者の皆さんが地域で暮らす場合の社会的支援が圧倒的に不足しておりますから、そういうところに手を打たないでいいんだろうかという訴えでし……
○山口(富)委員 日本共産党の山口富男です。きょうは、参考人の皆さん、意見をありがとうございました。 早速、意見を表明された順番に沿ってお伺いしていきたいんですけれども、まず初めに、輪島参考人にお尋ねいたします。 先ほど、法定雇用率の問題で、着実に進んでいるんじゃないかというお話があったんですが、しかし、この制度が大改正で設けられたのが一九七六年ですから、もうかれこれ三十年たつんですね。ところが、いまだに大きな企業、日本経団連に参加している企業の七割は、法定雇用率未達成なんです。一体、なぜ三十年もかけて達成できないのか、その理由をお聞かせいただきたい。
○山口(富)委員 日本共産党の山口富男です。 きょう、皆さんからいただきました意見は、障害者自立支援法の質疑の中で生かしてまいりたいと思います。理事会の交通整理で、きょう参考人質疑を行ったわけですけれども、この自立支援法の質疑というのは少し先延ばしになるんですね。先行き不透明ですけれども、皆さん方の、応能負担は絶対認められないという意見や、市町村の仕事との関係でいろいろ危惧があるんだという重大な提起がありましたので、これは必ず生かした徹底審議をやりたいと思います。 さて、私は、発言された順番と反対になりますけれども、まず佐藤参考人からお尋ねしてまいりたいと思うんです。 精神障害者をめぐる……
○山口(富)委員 日本共産党の山口富男です。 昨日、この部屋で、障害者自立支援法についての参考人質疑を行いました。六人の方から意見表明を受けたんですけれども、市町村からは、施設整備と専門的人材の確保について実質的に困難であるという意見があったり、新たな財政負担に耐えていくことは至難のわざだという不安が表明されました。 それからまた、施設の方や障害者団体の方からは、応益負担については、これはやはり福祉制度になじまないという指摘があり、認定区分の問題でも、精神障害者がこれでは特性が把握できない。しかも、重い方ほど負担が重くなるという仕組みになっていますから、これはとても重度の方々のニーズに沿っ……
○山口(富)委員 日本共産党の山口富男です。 今回の整理機構法案なんですけれども、ここで譲渡、廃止の対象とされている施設が、年金福祉施設、健康保険福祉施設、合わせて三百二十八あると言われております。ここには、病院、診療所、老人ホーム、宿泊施設、それから、きょうもいろいろ上がりましたけれども、各地の行事ができる施設だとか文化施設だとか、さまざまなものがあります。この一つ一つを見ますと、根拠になった法律も違いますし、つくられた経過や、現に果たしている役割、年金財政との関係でどういう問題があるのか、それぞれ違うものになっています。 ところが、この法案を見ますと、これは組織法ですから、いわば法人の……
○山口(富)委員 日本共産党の山口富男です。 今回の法案は、私は二回目の質疑になりますけれども、年金行政や社会保険庁に対する批判にこたえるという名のもとに、国民生活にとっても地域にとっても大事な財産であるさまざまな社会福祉施設を一律に売り払ってしまおうという重大な法案です。 これが実施に移されますと、厚生労働省自身が掲げております、医療分野でいえば健診や予防の問題、それから小児救急やリハビリ医療の問題、さまざまな問題と逆行する事態が生まれてしまう。しかも、大臣は私の質問に対して、この方向に行きますと国民の皆さんに申しわけないことになるというところまでお認めになりました。 問題は、やはり、……
○山口(富)委員 日本共産党の山口富男です。 今回、改正の対象になっております建設労働者雇用改善法ですけれども、これは一九七六年に制定されたものです。そのときも大きな議論になったのは、建設産業の特徴をどう見るのかという問題でした。 振り返ってみますと、建設産業というのは、道路にしても橋にしてもトンネルなどにしても、あるいはマンションなどの民間からのものにしても、注文による生産であるということですから、仕事に波があるわけですね。それからまた、同じ商品を大量に生産するわけでなくて、主に個別の生産になります。しかも、天候にかなり左右される、屋外での作業が多いですから。しかも、一定の建設期間、納期……
○山口(富)委員 日本共産党の山口富男です。
この障害者自立支援法は、障害者の社会生活と人権にかかわる非常に重要な法案なわけですけれども、これは質問する側も答弁する側もその真摯さが問われると思います。
きょうは、朝からたびたび当委員会は定足数が足りずにとまっております。委員長にお願いしたいんですけれども、質問しながら定足数を確認するわけにまいりませんので、委員長の方から、欠けた場合は速記をとめて審議を一たんとめてもらうということで、まず運営上、お願いしたいと思います。
【次の発言】 では、きょうは障害程度区分の問題と利用者負担にかかわる問題を中心にただしてまいりたいと思います。
まず初め……
○山口(富)委員 日本共産党の山口富男です。 きょうは、各委員から紹介されておりますが、昨日、一万一千人を超える障害者の皆さんや家族、それから施設職員の皆さんが集まって、私どもへの大きな要請行動を行いました。 午前中の質疑では大臣御自身がきのうのリーフレットをお持ちでしたから、この要請の中身は既にお読みだと思います。スローガンは、「このままの”障害者自立支援法案”では自立はできません!」というスローガンです。 ではどういうところに問題があるのかといいますと、十一項目上がっておりまして、そこには、応益、定率負担の導入をやめてほしいという問題ですとか、本人が負担できない場合に家族に負担が及ぶ……
○山口(富)委員 日本共産党の山口富男です。 障害者自立支援法につきましては、私は、審議を通じて重大な問題点が次々に明らかになってきたと思います。中でも一番の問題は、やはり応益、定率負担の導入です。これによって、厚生労働省の推計でも、ホームヘルプで四倍、通所施設で十九倍の負担増になるということで、これへの批判が大きく集中した二カ月だったと思うんです。 それに加えまして、障害の重い方ほど負担が重くなるという、こういう制度が果たして福祉の名に値するのか、それから障害福祉サービスが果たして益と言えるのか、こういう根源的な問題に対しては、最後まで私は、厚労省からの、政府からのまともな答弁はなかった……
○山口(富)委員 日本共産党の山口富男です。
今回の労働安全衛生法等の一部を改正する法律案ですけれども、これは、労働安全衛生法、労働者災害補償保険法、労働保険徴収法、労働時間の短縮促進法、こういう、法の目的も、組み込まれた制度も、運用も全く違う法律の一括改正ということになっております。
尾辻大臣に最初にお伺いしたいんですが、なぜ一括改正するのか、その合理的理由はあるのか、示していただきたいと思います。
【次の発言】 冒頭に大臣は、四つの法律のそれぞれについて、いわば法案の趣旨説明をされたようなものですが、前半で一番最初に言われたのは、労働者の生命や生活をめぐる問題の深刻化への対応だというこ……
○山口(富)委員 日本共産党の山口富男です。 私、前回の質疑で労働安全衛生法の改正とアスベスト問題を取り上げたんですけれども、そのときも、このアスベスト問題というのは被害の救済とともに被害予防という点で政府を挙げての緊急の対応が必要だという指摘を申し上げました。 きょう、ちょうど関係省庁の閣僚の会議が発足したということですので、まず初めに大臣に、きょうの閣僚会議で一体何が決まったのか、それから、この会合に厚生労働省としてどういう問題を提議し、しかも今後検討課題としてまだ残っているものがあるのか、そのあたりをまず報告していただきたいと思います。
○山口(富)委員 日本共産党の山口富男でございます。 私は、二十一世紀の日本のあるべき姿について調査を行う場合は、やはり主権在民の問題、それから恒久平和主義、基本的人権の尊重、こういう日本国憲法の大事な諸原則を踏まえて、二十一世紀の日本のあるべき姿に接近することが求められていると思うんです。ちょうど年内五回程度の調査ということになりますから、本当に二十一世紀に入るごく手前のところでこの問題を考えることになります。問題を考える際に、先々どうなるかだけでなくて、今をどうするかというアプローチが大事だと思うんです。その点で、私、二つの問題を取り上げて発言させていただきたいと思います。 第一は、二……
○山口(富)委員 日本共産党の山口富男でございます。 きょうは、小田さんから、憲法の平和主義をよりどころ、基本にして内外に働きかける良心的軍事拒否国家、これについて詳しいお話をいただきました。どうもありがとうございました。 私も、小田さんが読み上げられた憲法の前文とそれを具体化した憲法九条に示された憲法の平和原則が、私たちの二十一世紀の日本の進路、市民社会の根本的な土台になると考えております。憲法調査会のテーマに即して言いますと、二十一世紀の日本のあるべき姿を現実に即して考えて接近する上での土台である、小田さんの言葉によると、気概に満ちた土台ということになると思うのです。 きょう、小田さ……
○山口(富)委員 日本共産党の山口富男でございます。 きょうは、市村参考人から、ゲオポリティクス、地政学的な構造などから見た二十一世紀の世界と日本の問題について所見を述べていただきました。敗戦直後の憲法構想をめぐる歴史のエピソードも聞かせていただきまして、いろいろな問題関心を持つのですけれども、私自身は、市村参考人が憲法の改正が不可避であると指摘された論点やその内容、評価については、いずれも基本的な見解を大きく異にしております。 例えば、憲法はその前文で、「われらは、平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努めてゐる国際社会において、名誉ある地位を占めたいと思ふ。わ……
○山口(富)委員 日本共産党の山口富男でございます。 きょうは、憲法研究者の立場から日本の憲法学界の通説的な見解をきちんと示されて、九条を初めとしてお話しいただきまして、どうもありがとうございました。 とりわけ私は、国民主権の問題、それから平和主義、生存権の規定、こういう憲法の規範内容の実現に力を尽くすことが二十一世紀の課題だ、こうされた小林参考人の提起を共感を持って受けとめました。その提起を今後の調査会の仕事に生かすことでおこたえしていきたいと思うんですが、その立場から幾つか質問したいんです。 第一は、参考人おっしゃいましたように、憲法と現実の乖離の問題でとりわけ大きなものに、九条と自……
○山口(富)委員 日本共産党の山口富男でございます。 石原さんとお呼びしてほしいということですので、私もそういうふうに呼ばせていただきますが、石原さんはきょう、憲法は歴史的に見て正統性がないから、一回否定するところから始めたらどうかということを提起されました。 私は、この点については、提起された論点も内容も石原さんとは認識を大きく異にするものです。確かに、第二次世界大戦で敗戦国になったドイツ、イタリー、日本を見ますと、それぞれの国の憲法制定過程というのは、石原さんの言葉をかりれば、個性があるわけですね。 日本を振り返ってみますと、やはりポツダム宣言が求めた軍国主義の徹底的な除去、それから……
○山口(富)委員 日本共産党の山口富男でございます。 きょうは、松本参考人に国民憲法と第三の開国ということでお話しいただいたのですけれども、まず、私、参考人のおっしゃる第三の開国という問題とグローバリゼーションにかかわる問題をお尋ねしたいと思うのです。 それで、今の国際社会のもとでは、参考人がおっしゃったように、人、物、金、こういうものが国境を越えて広がる国際化を示す、これはもう避けられないことだと思うのです。現実に今、世界政治の中で問題になっておりますのは、グローバル化という名前のもとで多国籍企業ですとか国際的な金融投機の動きが非常に大きくなっておりまして、それに対して各国が、ヘッジファ……
○山口(富)委員 日本共産党の山口富男でございます。 二十一世紀の北東アジアの展望というのは、経済の面でも外交、文化の面でも、どの問題をとってみても日本と世界の非常に重大な問題だと思うんです。それで、私自身は、日本が二十一世紀の日本社会と北東アジアを展望する場合、その立脚点として、一つは、過去と現在をきちんと見詰める立場に立つこと、それからもう一つは、日本国憲法の平和と民主主義の諸原則を生かす立場に立つこと、これが非常に大事だと思うんです。 といいますのも、日本の憲法は、日本軍国主義による植民地支配と侵略戦争への痛切な反省ですね、いわば参考人が冒頭でおっしゃいました二十世紀の北東アジアはど……
○山口(富)委員 日本共産党の山口富男でございます。 きょうは、公法学会などでの地方自治論の研究を踏まえまして、参考人から意見をお聞かせいただいたということで、どうもありがとうございました。 私は、日本の憲法は、直接民主主義と間接民主主義を結びつけながら国民主権を徹底する、そういう方向で法規範がつくられていると考えているのです。それで、参考人がおっしゃった、地方自治に民主主義の大きな力を見るということはもう全く同感で、これは憲法上の要請だと思うのです。その意味で今、各種の調査の中で、きょう示していただきましたけれども、国民の皆さんが政治参加への要請の声を上げているということをきちんと見るこ……
○山口(富)委員 日本共産党の山口富男でございます。 きょうは冒頭に、神戸地方公聴会について鹿野会長代理から報告をいただきました。その中で、川西市の柴生市長は、地方行政においては憲法の具体的な実践が重要であり、子供の人権保護及び国際社会に連帯した平和と人権への取り組みがなされるべきである、それから、神戸市の笹山市長からは、阪神・淡路大震災の教訓として、災害時における市町村長への十分な権限の付与、及び憲法の生存権を踏まえた被災者支援が重要である、こういう意見があったということが報告されました。 私は、これらの意見というのは、憲法の大事な規定や理念を実際の行政の場で生かそう、しかも、住民の皆さ……
○山口(富)委員 日本共産党の山口富男でございます。 きょうは公述人の皆さん、意見の陳述、ありがとうございました。 私は、皆さんの意見を聞かせていただきまして、財政の問題でも、それから国民生活にかかわる密着した問題でも、本当にこれまでのやり方を切りかえていく、そういう大事な、歴史的な転換の時期に入っている、そういうことがほぼ共通に指摘されたのじゃないかと思うのです。 そういう時期だけに、やはり実際に私たちが遭遇している問題の姿や性格に対応した処方せんが大事になると思うのですが、まず島田公述人にお聞きしたいのですけれども、きょうのお話でも、冒頭に消費の低迷の問題からお話を進められました。こ……
○山口(富)委員 山口富男でございます。 私は、各国での関係者との意見交換などを通じまして、日本国憲法をより深くつかみ直す二つの感想を持ちました。 第一の感想なんですけれども、当たり前のことかもしれませんが、憲法がそれぞれの国の歴史と政治的な対抗の所産であって、憲法をめぐる問題というのは、世界の動きと関連し合いながらも、本来その国の政治や国民生活そのものの中に存在しているということを感じました。実際、訪ねた諸国それぞれに、憲法の歴史や運用の問題、それから当面している憲法上の課題など、実に多彩で個性豊かな内容を持っておりました。その一端は中山会長の御報告にありましたけれども、それと少し重なる……
○山口(富)委員 日本共産党の山口富男でございます。 二十一世紀を迎えまして、国際的な平和と安全を希求してそれを保全するというのは、日本にとっても、国際社会にとっても、本当に深刻に問われている問題だと思うのです。 この問題を考えるときに、やはり私たちは、憲法、そして国際法の到達点にきちんとした足場を置いて考えていくのが当然のことだと思うのですけれども、きょうは参考人からお話しいただきまして、私は、参考人がおっしゃいました憲法と現実との乖離の問題について言いますと、これは自衛隊の存在の問題も含めまして、この乖離というものを、本来憲法が求めている立場を生かす方向で段階的に解決していくべきだとい……
○山口(富)委員 日本共産党の山口富男です。 きょうは、裁判所の違憲審査をめぐる問題を中心にしまして、憲法の規定の問題、それから、その運用の改善の方向が選択肢の一つとしての憲法裁判所ということで、まとまった参考人の見解を報告していただきました。 これは、なかなか学問上の論争もはらむ問題提起で、今後多面的な検討が不可欠になると思うんですけれども、この違憲審査をめぐる問題に接近するためには、私は、本来、憲法上の法規範としてどういう内容だったのかということと、それが五十五年間どういうふうに働いてきたのかという両面からきちんとした検証をすることが大事だと思うんですね。 そこで、それらの問題を中心……
○山口(富)委員 日本共産党の山口富男です。 沖縄の地方公聴会で、公述人の方から憲法の平和主義などについてこもごも発言があったという報告を受けました。私も、日本の憲法が、日本の国の安全保障、平和と安全の問題でどういう構想をしたのかということについて発言してみたいと思うんです。 世界の憲法と比較したときに、日本の憲法の特徴の一つは、世界の平和と安全を目指すという立場を明確に示しながら、その中で私たちの国の平和と安全についてしっかりした構想を持ったことにあったというふうに思うんです。 それで、きょうは委員の方々から憲法の前文がたくさん紹介されましたけれども、そこでも既に触れられていることです……
○山口(富)委員 日本共産党の山口富男です。 私は、今度の国会では、政治の基本機構のあり方に関する調査小委員会と国際社会における日本のあり方に関する調査小委員会の二つに出席いたしました。そこでの参考人の陳述については、先ほど小委員長からそれぞれお話がありました。 私は、その中で感じた点を幾つかお話ししたいと思うんですけれども、まず一つ感じましたのは、私たちは憲法を考える場合に、二十一世紀の日本と世界の現実の中で考えていくわけですから、その二十一世紀の時代状況がどういうことになっているのかという深いとらえ方が必要だなということを痛感いたしました。 参考人の方々も、例えば国際社会でいいますと……
○山口(富)小委員 日本共産党の山口富男です。 二十一世紀の国際社会と世界の平和を考えたときに、国連の平和活動と言われる問題が非常に大きな位置を占めるというのは、きょう参考人からお話があったとおりだと思うんです。 この問題を考えるときに、私は二つの点が大事だと思うんです。 一つは、国連のやる活動が、国連憲章やその起こっている事態に対してきちんとした道理を持った内容になっているのかという検証は不可欠だと思うんです。それは、国連自身が物によっては失敗したというふうに認定した事例もございますから。それからもう一点は、私たちの国は憲法九条を持って、平和原則を持っている国ですから、当然、国際協力の……
○山口(富)小委員 日本共産党の山口富男です。 世界経済の問題で、貿易の発展ですとか自由協定の広がりという問題を考えるときに、それは日本の現状と進路に対する考え方と非常にかかわりを持つと思うのです。私たちは、経済主権の明確な自覚と平等互恵の精神で、お互いの経済の実態に即してさまざまな協定についても考えていくことが大事だというふうに思うのですね。 それで、今、世界政治の場では、グローバル化と言われる問題が広がっているもとで、それは資本主義の当然の発展の方向ですけれども、各国経済の基盤をどうやって守るのかという問題ですとか、それから多国籍企業や一部の国際的な金融資本のかなり身勝手な活動について……
○山口(富)小委員 日本共産党の山口富男です。 きょう、冒頭に参考人おっしゃいましたように、二十一世紀の国際社会における日本の役割を考えた場合、当面の問題だけでなくて、二十世紀の、世紀の長い視野で物事を見ていくことが大事だという提起、私も同感なんです。 それで、今の時期見ますと、国際社会では、アメリカとの同盟関係にある国でもきちんと物を言って、そして自国の立場を表明いたしますね。それから、特に非同盟諸国の力が強くなっておりますから、二十一世紀の新しい国際的な社会の配置というものが予見されるような時期に来たと思うんです。そういう中で日本のあり方が問われると思うんですが、特に外交の場合は、その……
○山口(富)小委員 日本共産党の山口富男です。 私、きょう、田久保参考人のお話をお聞きしまして、やはり私たち、二十一世紀の始まりに当たって、二十世紀を含めて二つの世紀の来たこと、それからこれからの展望、それを見ながら世界の平和の問題を考える必要があると思ったんですけれども、その点でいいますと、世界の平和の秩序を構想する問題や、それから憲法九条の問題でも、私は、改正でなくて、九条を生かす方向での世界への貢献という立場をとっておりますので、そういう点での大きな見解の相違はあります。 さて、私がきょうお尋ねしたいのは、今の時期を新しい国際秩序の形成だという問題提起がございましたので、その点につい……
○山口(富)小委員 日本共産党の山口富男です。
EUの現状と今後なんですけれども、これは二十一世紀の国際社会のありようにとって大変大きな実験だと思うんです。
それで、まずお尋ねしたいんですけれども、こういう前例のない実験を五十年にわたって行われてきた試みを支えているヨーロッパ的な条件といいますか、どういうものがこういう努力を支えているのか、その点について参考人はどうお考えになっているのか、まずお聞きしたいんです。
【次の発言】 先ほど、社会的価値の問題が政策の中に織り込まれてきているんだという特徴づけがありました。その中で、欧州基本憲章なんですけれども、今条件の問題として戦争被害の問題が出……
○山口(富)小委員 日本共産党の山口富男です。 議院内閣制の運用のあり方の提起として、参考人の提起は随分議論を呼んできたと思うのですけれども、きょうも参考人の、一種の理念型という表現がありましたが、理念型から出発して、選挙制度や政党のあり方についても示唆がありました。この点では、理念型が違いますと当然評価も大きく食い違ってきますから、例えば小選挙区制の評価なんかは、私は随分違った考えを持っております。同時に、参考人がおっしゃった、これは運用のあり方の問題であって、憲法の改正は必要ないんだという点は、私も同じ立場に立つものなんです。 そこで、幾つか事実の認識の問題でお聞きしたいのですが、この……
○山口(富)小委員 日本共産党の山口富男です。 統治機構の問題を考える場合に、参考人も強調されましたように、憲法の一番大事な原則である主権在民、これを、その中でいかに国民主権を具現化するかというところが最大のポイントになると思うんです。 その上で、きょう参考人がお話しになった話に即して幾つかお尋ねしたいんですけれども、一つは、冒頭に日英の比較をなさったんですが、日本の場合、特に二十世紀の前半が、主権在君の外見的立憲主義とかえせ立憲主義と言われたりしますけれども、そういう政治の状態だった。それが現行の憲法によって大きく変えられたわけですけれども、日本の憲法の統治機構にかかわる規定の特徴という……
○山口(富)小委員 日本共産党の山口富男です。 きょう、大石参考人から、二つの院がそれぞれ独自の機能を果たすことが望ましくて、ですから、できるだけ異なった原理という話があったんですけれども、私は、憲法での二院制の問題というのは、やはり、国権の最高機関である国会に、主権者国民の意思を反映するあり方の問題ですので、それがきちんと反映されているかということですとか、審議内容がどうだとか、それから行政への監督権が一体どうなっているのかとか、そういう具体的な問題として現状を見て改めていくことが肝要だというふうに思うんです。 それで、幾つかお尋ねしたいんですが、きょう、いろいろ歴史的経過もあるというお……
○山口(富)小委員 日本共産党の山口富男です。 きょうは、参考人のお話をお聞きしまして、司法審査についての憲法の定めと五十年間それが持ってきた意味、それを踏まえたお話で、特に二十一世紀の初頭に当たって、今必要なのは憲法改正ではなくて、もともとの憲法の定めの方向での改革が必要じゃないかという提議をいただきまして、大変興味深くお聞きいたしました。 まず、第一にお聞きしたいのは、今の憲法が定めている司法審査の盛り込まれた意味合いなんです。 それで、先ほどのお話ですと、実体的な価値の問題なのか、プロセス的なものと見るのかという違いはあるようなんですけれども、いずれにしても、日本の憲法が、平和と人……
○山口(富)小委員 日本共産党の山口富男です。 私は、国の憲法を構想するという場合に、それはその時代の課題に取り組む大がかりな仕事だと思うんですね。 きょう、八木参考人の方から明治憲法の形成の問題でお話があったんですけれども、明治憲法を考えた場合も、あの時期は、一つは対外諸国との関係でそういうものが必要になったということと、民権運動に対して議会を開くということを決めた関係で、憲法を急いで作成する必要があったと思うんですね。 そうすると、その時期に、明治憲法への流れと同時に、先ほど少し民権運動のお話も出ましたけれども、自由民権運動の中やあるいはその周りで民権派の憲法構想も随分生まれました。……
○山口(富)委員 日本共産党の山口富男です。 私、この問題を考えるときに、きょう中川幹事の方から、憲法を調査したり考えるときの気概の問題が出されました。それは、地方自治をめぐる問題を考えるときも大切だと思うんですけれども、その際に、私は、足場は二つあると思うんですね。 一つは、現実に起きている問題。先ほどごみ処理の問題も出ましたし、税金をめぐる問題もありますし、いろいろな問題が出ているわけですけれども、一体、その現実に起きている問題は何なのかということを深くとらえることが一つの足場だ。 もう一つの足場は、やはり憲法の原則は何だったのかということだと思うんです。その場合の憲法の原則というの……
○山口(富)小委員 日本共産党の山口富男です。 きょう、冒頭に、苅谷参考人は憲法と教育法については専門でないというお話をされましたけれども、お話を聞きまして、教育を受ける権利を人権としてとらえて、それを今日具体化する際の非常に中心問題を提起されたというふうに私は受けとめました。 それで、お話の最初に憲法二十六条、二十五条、また教育基本法の三条をお引きになりましたけれども、私は、教育基本法の三条が、これは憲法の十四条の法のもとでの平等を踏まえているわけですけれども、人種、信条、性別、社会的身分、その後に、十四条にはない経済的地位という言葉を入れて、いわばこの問題が教育分野に大きな影響を与える……
○山口(富)小委員 日本共産党の山口富男です。 きょうは、岩間参考人から、ドイツの問題で、限定された政治状況の中で生まれた一つの道であったということと、今日の世界とヨーロッパ情勢の変化の中で新たな探求が始まっているというお話をいただいたと思うんです。よく日本とドイツはいろいろな意味で比較されますけれども、きょうのお話をお聞きいたしましても、憲法や基本法というのはその国の歴史や風格にもかかわる問題ですので、その歴史の中で見ていくことは本当に大事だなということを痛感いたしました。 特に、日本の場合は、憲法が前文と憲法九条をもって、国の平和と安全の問題では本当に確固とした立場をきちんと表明してお……
○山口(富)委員 日本共産党の山口富男です。 まず、その質問に入る前に、今のイラク問題をめぐる局面なんですけれども、国際連合ができて大分長い時間がたつわけですが、国際連合が目指しているいろいろな紛争問題の平和的解決は一体何なのかということが、国連憲章に立ち戻りまして国際政治の舞台で大問題になっているのが今の局面だと私は思うんです。 そういう意味では、アメリカがやろうとしている一方的な攻撃の問題ということに対して、世界各国が国連憲章からいってもおかしいんじゃないかということを言っているのは当然でして、そういう目でこの問題を深く見ていくことが大事だというふうに思います。 それから、赤松委員か……
○山口(富)委員 会長の方から議事の整理がありましたものですから、私は、もう少しいろいろ発言したかったんですが、とりあえず今提起された問題について考えてみたいと思います。 私は、憲法規定の問題として、天皇について元首規定を設けるということについては反対です。 といいますのは、日本国憲法は主権在民の憲法です。元首についての明文規定はありませんけれども、内政でも外交でも、国を代表するとなれば、当然内閣総理大臣がそれに当たるということは明瞭だと思います。 それから、保岡小委員長の方から報告がありましたけれども、やはり、高橋参考人が述べましたように、主権在民下の初めての象徴天皇なんですね。ですか……
○山口(富)委員 私は、日本の平和主義を持っている憲法の立場からも、それからまた国連に参加している、国連憲章を守る日本の立場からいっても、今度のアメリカの打ち出しているイラク戦争について、その適法性についてきちんと考えるということが非常に大事だと思うんです。 きょうは野党の各委員から、このアメリカの戦争というのは非常に違法性なんだ、違法なものなんだという指摘がこもごもありました。私は、特にブッシュ演説があった後に、アナン事務総長が、これは安保理が認めていない行動であって、いろいろな訳がありましたけれども、適法性に疑問とか合法性に疑問と言ったのは当然のことだと思うんです。といいますのも、繰り返……
○山口(富)委員 日本共産党の山口富男です。 私は、二回の小委員会を通じまして、二人の参考人が強調されたように、現憲法下の天皇制というのは、主権在民下の天皇制であるというところの基本を押さえることが非常に大事だと思いました。平井委員が指摘されましたように、国事行為のそれぞれについても、その面から見てオープンにどういう問題があるのかということの検討が必要だという御意見はこもごもに出された問題でした。 それから、もう一点の元首の問題なんですけれども、私は、今冒頭に申し上げましたように、主権在民ということからいきますと、やはりその点が、それぞれとの関係が問われますので、明記することには賛成いたし……
○山口(富)委員 仙谷委員の方から発言があったんですけれども、私は、法律論と政治論というのを区別するという立場に立たないんです。やはり憲法は基本法ですから、その点からいきましても、先日の小委員会で高見参考人がお述べになった、立法不作為という考え方を自分はとらないという点を調査会としては踏まえるべきであるというふうに思います。 それと、憲法上に改正規定が規定されているわけですけれども、これについては、高見参考人の方から、一つは憲法の安定性の問題と憲法制定権力である国民主権の原理そのものに根差したものだというお話がありました。 それからまた、質疑の中では、世代論が出ました関係で、先発する世代が……
○山口(富)委員 坂野潤治参考人は、私、学生時代に近代史を学んだ際に一番最初によく読んだものでしたので、二十数年ぶりにお会いして、大変懐かしく思いました。 それで、参考人のお話でも、明治憲法が神権主義というものを中核にしながら、なぜ立憲主義という装いに立ったのかというなぞ解きをやられたようなお話で、大変興味深いものがありました。 さて、日本国憲法というのは明治憲法の改正という形をとったわけですけれども、日本国憲法の前文の一番最初にそのこともありまして、明治憲法との関係をきちんと述べているんですね。それは、ちょっと読み上げますと、「そもそも国政は、国民の厳粛な信託によるものであつて、その権威……
○山口(富)小委員 日本共産党の山口富男です。
きょうは、肌身で感じてこられた、また身近に接してこられた天皇家についてのお話で、特に、第一子が皇位を継承する問題というのは、法律改正にかかわる性格の問題として、私たちも検討していかなきゃいけない問題だというふうに承りました。
まず最初にお尋ねしたいのが、きょう冒頭に引用されました皇位の継承などを定めた皇室典範なんですけれども、これの旧皇室典範との法規範上の違い、この点を参考人はどのように押さえられていますか。
【次の発言】 私は、旧憲法と今日の憲法というのは、やはり主権在民という点で明確な違いがあるというところを押さえておかないとうまくないと……
○山口(富)小委員 日本共産党の山口富男です。
きょう参考人は冒頭に、今の憲法が、明治憲法の改正という形をとったけれども、実質的には新しく生まれた基本法である、象徴たる地位というのも新憲法の理念に基づいて規定されたものだというお話をされたんですけれども、参考人の考える新憲法の理念に基づくという場合は、大体どういう内容をもってそういうふうにおっしゃっているんですか。
【次の発言】 象徴規定にかかわるものも、今おっしゃいましたように、主権在民の、国民主権の原理をこの分野で具体化したものだというふうに思うんです。その点では、権威の源泉としての地位を憲法規範上見ることはできないというふうに私は思うん……
○山口(富)小委員 日本共産党の山口富男です。
まず初めに、高見参考人にお尋ねいたしますが、各国の憲法改正の規定について類型化が可能だということできょう整理していただいたんですけれども、確かに、その時々の王権ですとか専制によって憲法が停止されたり廃止されるという歴史的経験の中で各国ごとに、きょう、参考人が二つの要請を満たすような仕掛けなんだという話だったんですけれども、こういうことが生まれたと思うんです。
これは、立憲主義の各国への波及なり成長という共通の土壌がここに生まれているというふうにみなしていいんでしょうか。
【次の発言】 もう一点、きょうは世代の拘束論という話が出たんですけれども……
○山口(富)小委員 日本共産党の山口富男です。 憲法というのは、その時々の歴史の所産ですから、きょう参考人がおっしゃいましたように、明治憲法の問題点と憲法制定史が分離しているというところが問題だという指摘はそのとおりだと思うんです。同時に、実際には、私自身も、家永さんの本にしても稲田さんの本にしても、両方を読みながら、いわば明治憲法の成立史を考えているわけですから、実際にその分離が起きているかどうかというのはまた別の問題だとは思うんです。 それで、きょう御指摘なさいました合作論は大変おもしろくお聞きしたんですけれども、私は、なぜその合作に至ったのかという政治的な背景の方をちょっと教えていた……
○山口(富)小委員 日本共産党の山口富男です。 私は、きょうのお話を地方政治のあり方をめぐる具体的取り組み、提案、そして現場からのシグナルとして受けとめました。やはり、三県の広域連携の問題でも、それから広域自治体の制度設計の問題でも、基本は憲法が定めた地方自治の本旨にのっとって現状を改革することだと思うんです。その点は、増田参考人がおっしゃった九十二条の地方自治の本旨が大事になるということだと思うんです。 初めにお尋ねしたいのは、増田参考人は、知事になられる前は建設省にお勤めだったわけですけれども、その時代に考えていました地方自治をめぐる問題、それから、知事になられて行政に携わっていく中で……
○山口(富)小委員 日本共産党の山口富男です。 きょうのお話は、亀田町の町づくりにかかわる問題と合併にかかわる二つのお話だったと思うんです。 まず最初の亀田町の町づくりにかかわることなんですが、阿部参考人から、福祉と文教に力を入れているというお話がありました。これは、憲法からいっても地方自治法からいっても、ここに自治体の大きな仕事があるというのははっきりしていると思うんですが、今、行政をやっていく上で、国や県との関係で、福祉の問題、教育の問題に力を入れるときに、障害になっていることですとか改善してほしいというようなこと、何かありますか。
○山口(富)小委員 日本共産党の山口富男です。 まず、津野参考人にお尋ねしたいんですが、私は、津野参考人が法制局長官時代に委員会審議で随分いろいろ憲法論を交わしたことを思い出します。 初めにお聞きしたいのは、本来、政府部内の憲法解釈と公法学界の憲法解釈というのはできるだけ接近し、一致することが望ましいんですけれども、中でも憲法九条をめぐっては、自衛隊の違憲論をめぐって根本的とも言えるような対立があると思うんですね。私も自衛隊については違憲論の立場に立ちますし、今後、時間はかかるでしょうけれども、その解消に向かうという方向をとるべきだと思うんですが、政府部内の憲法解釈と大事な規定のところでこ……
○山口(富)小委員 日本共産党の山口富男です。 新しい世紀に専門分野を担う研究者の方からの意見陳述として承りました。 まず窪田参考人にお尋ねしたいんですが、私は、国会の附属機関として政策評価の機関を設けるというのは賛成なんです。実は私たちも九七年に行政監視院の法案を出しまして、きょうは民主党の案が主な議論になりましたけれども、出したんです。やはり国会が、憲法に定められました国政調査権や行政監督権というものを補完し、補佐する上で、両院やあるいは常任委員会の意見に基づいてきちんと行政の監視に当たり、それを国会に報告するというようなことで制度設計をしたことがあるんです。 まずお尋ねしたいのは、……
○山口(富)委員 私は、アメリカとメキシコでの調査に参加しましたので、感想の一端として二点述べたいと思います。 まず第一点なんですが、今回の調査は、アメリカの先制攻撃戦略がイラク戦争という形で発動された直後でしたから、日本でも世界でも、憲法や国連憲章など基本法とのかかわりが非常に鋭く問われる中での調査になったと思います。そのために意見交換の主題の一つも、ごく自然な形で、アメリカの単独行動主義に対して世界はどう臨むのか、その際、各国は、法規範としての足場をどこに見出すのかなどに置かれるようになったと思います。 カリフォルニア州立大学バークレー校での懇談では、ブッシュ政権の対外政策への批判が相……
○山口(富)委員 日本共産党の山口富男です。 先日の横田参考人をお呼びしての小委員会でのキーワードの一つというのは、やはり近代立憲主義だったと思います。それは、先ほど小委員長からの報告にもあったところなんですけれども。 これは、日本国憲法で定めた国家制度なわけですけれども、主権在民のもとに置かれたわけですね。そこに、それぞれの立場から、あるいは憲法の解釈から伝統というものを読み込みがちなんですけれども、横田参考人御自身は、やはりこれは近代立憲主義として、法規範の問題と、そこにそれぞれの方が伝統を読み込もうとするところは区別して考えた方がいいという定義だったと思います。 ですから私は、調和……
○山口(富)委員 日本共産党の山口富男です。 私は、先日のツェプター大使のお話をお聞きしまして幾つか感じたんですけれども、まずEUの問題について言いますと、ヨーロッパで起きている試みというのは、いわゆる二十一世紀の主権国家の多様な社会が共存と安定を確保する上での非常に大きな実験だと思います。その実験を見る上で、大使は、やはり世界的に共通な普遍的な面と、それからヨーロッパ的な条件があるという特殊性の面と、両方から複眼的に見なさいというお話だったというふうに思います。 その際に、EUで、私がお話を聞いて大事だと思っておりますのは、一つはやはり、あそこは戦場になりましたから、二度と戦場にしないと……
○山口(富)委員 日本共産党の山口富男です。 先日の小委員会で、私、発言しましたけれども、今の日本の司法の最大の問題点は司法の独立の弱さにあると思います。この点については、当日の自由討論でも詳しく述べたところです。きょうは、憲法裁判所が問題になっておりますので、少し憲法裁判所について述べてみたいと思うんです。 調査会でも、この問題はテーマとしてかなり論じられてきた問題だと思います。そして、参考人の多くが、日本における憲法裁判所の導入については基本的に消極的な姿勢が多数だったということも間違いない事実だと思うんです。私も、憲法裁判所の導入については消極的あるいは否定的立場に立つんですけれども……
○山口(富)委員 日本共産党の山口富男です。 私は、地域の安全保障を考える場合に、一つは、二十一世紀を迎えたアジアに対する現状認識の問題、それから、それに対して日本が持つべき平和外交戦略の中身の問題、そしてもう一つ、その際依拠すべき憲法原則、それらが当然問題になってくると思います。 まず初めに、アジアへの現状認識の問題なんですけれども、参考人もさまざまな角度からお述べになったわけですが、私は、アジアは、この二十一世紀の世界の動向を見る中軸になると言われていますけれども、他の地域に見られない非常に多面的な特徴を持った地域だと思います。 それは、国の構成で見ましても、社会主義を目指す中国、ベ……
○山口(富)委員 日本共産党の山口富男です。 日本国憲法は、戦争と戦力、交戦権を否定した憲法九条を初め恒久平和主義の点でも、主権者である国民の人権を豊かに、多面的に保障している点でも、二十一世紀の世界において誇るべき内容と値打ちを持っていると思います。今後とも、私たちの暮らしを守り世界の平和に働きかけていく際の重要な指針になっている。日本共産党は、憲法の制定経過や憲法の基本精神などを織り込んだ前文を含めまして、憲法の全条項を守り、二十一世紀の日本の国づくりに、平和、人権、民主主義の憲法原則を生かし、具体化するという立場に立っております。 問題は、この憲法が国政の土台に据えられないばかりか、……
○山口(富)小委員 日本共産党の山口富男です。 きょうのテーマとの関係でいきますと、私は、今占領状態にあり戦火を交えているイラクに自衛隊を送ることは国際法上、憲法九条からいって認められない違法なものであって、これはやはり撤回すべきだという立場です。しかし、この中身については後ほど討議もありますので、その際に申し述べたいと思うんです。 きょうは、お二人の委員から発言をいただきましたので、まず中谷委員からお尋ねしたいんですけれども、冒頭のところで、これまでの政府の解釈というものが国家の基本法の軽視と形骸化を生み出すという指摘がありました。これは結局、これまでの政府の憲法の運用や解釈において誤り……
○山口(富)小委員 日本共産党の山口富男です。 現代の国際社会は、多数の主権国家とさまざまな社会的制度、個性豊かな文明によって構成されていると思います。その中にあって、EUの現状と今後の歩みは、二十一世紀の世界の平和と共存にとって大きな挑戦だし課題だと思っています。 先ほど大使は、欧州建設にとって、事前に設定された青写真、ブループリントは存在しないと指摘されました。私はこれは名言だと思いますが、皆さん方の事業が美しい写真となって実るように、まず初めに希望したいと思います。 さて、私は、時間の許す範囲で三つの点について質問したいと思います。 第一は、大使が、欧州統合の歴史的背景として、二……
○山口(富)小委員 日本共産党の山口富男です。 まず、小針参考人にお尋ねしたいんですが、冒頭に、明治憲法との比較がありました。それで、日本国憲法は憲法の前文で、この憲法の平和や民主主義の原則に反する一切の憲法、勅令、法令等を排除するということをうたっておりますから、明治憲法体制を否定して生まれたものだと言っていいと思います。 実は、私の娘も、社会科の授業で憲法を勉強するというので、何をやったのかといいますと、憲法の前文を暗記しちゃったんですね。私も覚えていないんですけれども、暗記して、なかなかいい文章じゃないかという感想を述べていたのを私もすごく印象深く聞いたんです。 小針参考人がおっし……
○山口(富)小委員 日本共産党の山口富男です。 初めに、やや包括的な話なんですけれども、先ほど、憲法第三章のとらえ方の問題で、公的機関や国家権力などの侵害に対して人権を保障するものだというお話がありました。私も大きなとらえ方としてそうだと思うんですけれども、その上に立ちまして、日本国憲法の場合は、第三章で三十条にわたって大変詳細な人権規定があるわけですね。そして、九十七条ではこの人権保障を最高法規として扱っているわけですけれども、日本国憲法がこれだけ詳細に人権の保障を規定した意義ですとか、それからこういう形を生んだ歴史的条件、これについて内野参考人はどういうふうにお考えになっていますか。
○山口(富)小委員 日本共産党の山口富男です。きょうは、限られた時間でしたけれども、思想、良心の自由、信教の自由、政教分離原則について、学問的に大変行き届いた論点を示していただいたように思います。 それで、報告いただいた流れに即して質問したいんですが、一つは憲法十九条の成立の背景にかかわる問題で、先ほど治安維持法の問題をお出しになりました。私どもの先輩も、また政治家も宗教家も、これで随分弾圧されたわけですけれども、この十九条の問題で、過去からの決別の宣言なんだ、そういう位置づけを与えられたわけですが、日本国憲法の場合、治安維持法体制を拒否したということは、十九条だけに限らず人権規定全体に及ぶ……
○山口(富)小委員 日本共産党の山口富男です。 きょうは、大きく二つのテーマでお聞きしたいんですけれども、基本的人権論と公共の福祉論に分けてお尋ねしたいんです。 初めに基本的人権論なんですけれども、きょう、日本国憲法の人権規定が大変カタログが豊富だという話があったんですが、これにかかわって、一点は、やはりこれは明治憲法下の基本的人権を認めなかった時期の教訓や反省に根差しているのかどうかという点の参考人の評価。 それからもう一点は、先ほど、環境権やプライバシー権をめぐって、判例法理や憲法学界の中でも、これが憲法上根拠を持つという考えになってきているんだという話がありました。例えば、環境権で……
○山口(富)小委員 日本共産党の山口富男です。 私は、参考人がお述べになりました、憲法規範の抽象性を認めて、現行憲法の規範をさまざまな形で実現、具体化を図っていく、そして法秩序の安定を図るという考え方に賛成です。 それで、参考人が三つの柱でお述べになりましたので、三つの柱に即してお尋ねしたいんです。 初めに、刑事手続上の人権に関する憲法規範の意義というところにかかわるんですけれども、指摘がありましたように、日本の場合は、刑事手続、特に適正手続について、三十一条から四十条にかけて、他国に例を見ない非常に詳細な規定を加えております。この背景には、これも指摘がありましたけれども、二十世紀前半ま……
○山口(富)小委員 日本共産党の山口富男です。
現在の象徴の地位というのは、国民主権原理に基づく憲法が決めた、戦前の絶対主義と言われた天皇制とは全く異なるもので、これは参考人が強調された点です。それだけに、二十一世紀の憲法論についていいますと、やはりその違いを明確に認識して実態を吟味し、規範を運用するという立場が非常に大事になると思うんですね。
最初に確認しておきたいんですけれども、今の憲法が国民主権原理のもとに天皇を置いたということについてはどういう意味があるのか、意義があるのか、お考えですか、憲法規範上。
【次の発言】 そうしますと、憲法一条で「主権の存する日本国民の総意に基く。」とい……
○山口(富)小委員 日本共産党の山口富男です。
初めに、ちょっと大きな話なんですけれども、日本国憲法の場合、代表民主制をとりながら、九十五条、九十六条を初めとして直接民主制を取り入れている、そういう憲法だと思うんですけれども、その背景には、国民主権を実質化するという立場があると思うんですが、こういう点について、参考人はどういう考えをお持ちですか。
【次の発言】 二つ目に、最後のところなんですが、多少急いでお話しになったところなんですけれども、憲法改正の呼び水としてこの直接民主制論をやるというのは問題外だという指摘をされた後に、今必要なのは、言葉では代表民主制ともおっしゃいましたが、直接民主制……
○山口(富)小委員 日本共産党の山口富男です。
まず最高裁から説明を受けたいんですが、お配りしていただきました資料一なんですけれども、上段と下段で、上告事件で、憲法違反の主張をしているが憲法違反に当たらないと判断されたものが三百三十六から約三倍余り、九百二十五に上がっている。この事情はどういう事情があるのか。それからまた、これは憲法にかかわりますよという、恐らくそういう訴えがあると思うんですが、それはどういう条項にかかわる訴えなのか。何か分類や特徴があれば示していただきたいと思います。
【次の発言】 その内容的な分類はあるんですか。
○山口(富)小委員 日本共産党の山口富男です。 市川参考人の話された流れに即して幾つかお尋ねしたいと思うんですが、まず初めに、憲法が定める司法権の機能の問題にお触れになったんですけれども、その中でも、違憲審査制をめぐる問題です。 日本の憲法は、八十一条でこれを定めたわけですが、これは世界で見ても割と早い時期に違憲審査制を取り入れた国だと思うんです。ところが、きょう参考人もおっしゃったように、司法消極主義ということも言われましたけれども、現実には十分これも動いていない。一体、なぜ憲法で定められているのに違憲審査制がなかなか動かないのかという問題。そして、きょう一番最後に、それを活性化させたい……
○山口(富)小委員 日本共産党の山口富男です。 私どもも、このオンブズマン制度については、一九七〇年代から一貫して導入を提案してきた党なんです。十年ほど前には、行政監視院の法案もつくりまして、やはり国会のもとに独立の機関としてこういうオンブズマン制度の機構を設けるべきだという提案をいたしました。 それで、これについては、一つは、国政の最高機関としての国会としての行政監督権や六十二条の国政調査権もありますし、それから、きょう参考人が指摘されましたように、国民の苦情や請願という意見の表明からして十六条にもかかわるというお話だったんですけれども、憲法論上のオンブズマン制度の位置づけとしては、そう……
○山口(富)小委員 日本共産党の山口富男です。
まず碓井参考人にお尋ねしたいんですけれども、きょうのお話では、国民主権の原理というものを財政の分野でどういうふうに実質化させていくのかという提案だったというふうに思うんです。
それで、質疑のやりとりでも感じたんですが、参考人の場合は、財政の規定を統治機構論だけでなくて基本的人権の保障にもかかわるというとらえ方でこの問題に接近されているんですか。もしそうであれば、少しその点をお話しいただきたいと思います。
【次の発言】 その点がはっきりしましたので、大変よくわかりました。
それから、きょうの報告の柱に沿って少しお尋ねしたいんですが、引き続き碓……
○山口(富)小委員 日本共産党の山口富男です。 辻山さんから四つの柱で意見陳述いただいたので、その柱に沿ってお尋ねしたいんですが、まず初めに、分権一括法の効果についての現状についてかなり厳しい指摘がありました。 振り返ってみますと、あの地方分権一括法の際に、法定受託事務といってもそれまでの機関委任事務の四割強が残っちゃう問題ですとか、それから、きょうも指摘されました処理基準とのかかわりで、結局通達行政が生き残るじゃないかという批判が非常に強かったわけですね。また、財源論の点でも、これでは真の分権にならないという批判があって、そういう批判と危惧が現実化しているというふうに受けとめました。 ……
○山口(富)小委員 日本共産党の山口富男です。
まず、会計検査院にお尋ねします。
先ほど、独立性を担保するための三つの面という指摘がありました。いわばこれは外形的な制度設計だと思うのですけれども、私がお尋ねしたいのは、具体的な仕事の中身として、客観的、中立の立場で厳正、公平にやるということになりますと、そういう視点で見たときに、今の会計検査院の仕事のありようとして、やはりこういう点は改革したり、改善したり、何らかの措置をとる必要があるな、そういうようなことを考えている検討課題というのはあるんですか。
【次の発言】 私が冒頭にそのことを聞きましたのは、今の予算執行の点検というのが行政府の政策……
○山口(富)分科員 おはようございます。日本共産党の山口富男です。 きょうは、地下鉄や地下駅の火災の問題、それからバリアフリー化にかかわる問題についてお尋ねしていきたいと思います。 まず初めに、地下鉄道での火災対策の問題なんですけれども、昨年の二月に韓国の大邱市で、地下鉄一号線ですが、乗客の放火による火災で、死者が百九十二名、負傷者百四十八名という大惨事が起きました。この原因としましては、車両自体が大変燃えやすかったことですとか、ワンマンカーで、運転手さんが乗客の避難誘導をしないで真っ先に逃げちゃった、そのほか数々の対応のまずさがありました。この件では、私、そういう乗務員の対応のまずさにと……
○山口(富)委員 日本共産党の山口富男です。 初めに、憲法調査会の調査の進め方について一言述べておきます。 本調査会は、調査会規程第一条にあるように、日本国憲法についての広範かつ総合的な調査を行うことを掲げて設置されたものです。憲法改定案をまとめたり、まして案のすり合わせですとか改定の調査を進めるものではありません。 本日の調査会では、自民党、民主党、公明党の三党から、六月にそれぞれ公表されました憲法の論点整理、提言についての発言がありました。これらはいずれも憲法改定を目的としてまとめられた文書です。こうした文書を特段の枠を設けて本調査会の調査対象であるかのように扱うということは調査会の……
○山口(富)委員 日本共産党の山口富男です。 きょうの調査会では、海外調査の概要の報告と、派遣された四人の委員の方からの発言を受けたんですけれども、どうもお疲れさまでした。 私は、私自身が二回海外調査に行ってまいりまして、その経験からいきましても、この海外調査というのは、貴重な経験があると同時に、時間的な点でも内容的な点でもいろんな制約もあったなということを感じています。同時に、世界の政治的、社会的な動向をきちんと押さえるということは、その目でもって日本国憲法の諸原則の値打ちというものをとらえ直すことになりますから、非常に大きな意味がある、そういう絶好の機会になると思うんです。 その際に……
○山口(富)委員 日本共産党の山口富男です。 きょうは、冒頭に中山会長から発言があったんですけれども、先日事務局の方から、このテーマについて会長から発言したいという趣旨が伝えられたんですが、私はちょうど出かける間際でしたので、この点については慎重だ、やはり幹事会でテーマが確認され、動き始めているものですから、そこにあえて発言されるというのであれば、当日の調査会での議論を聞いて、一委員としての発言ということになるんじゃなかろうかと申し上げたんですが、そのことを改めて冒頭申し上げておきたいと思います。 さて、きょうは、議会オンブズマンを中心にしまして、三つの点で発言したいと思うんですけれども、……
○山口(富)委員 日本共産党の山口富男です。 まず初めに、日本国憲法と国民投票の位置づけについて述べてみたいと思います。 国民投票、レファレンダムは、主権者の意思を直接に表明する民主主義の制度の一つです。この制度は世界各国で取り入れられていますけれども、その形態を見ますと、投票の対象、それが持つ法的な効果、そして投票の開始手続、発案者の性格など、こうした要素を組み合わせることによって実に多様なものになっています。そこには各国の歴史や政治状況も色濃く反映されていると思います。 それでは、日本国憲法の体系は直接民主制の諸制度をどう位置づけているのか。 既に指摘もありましたけれども、憲法は九……
○山口(富)委員 日本共産党の山口富男です。 まず、二院制と日本国憲法について述べたいと思います。 議会を持つ国が一院制を採用するか二院制を採用するかは、各国の歴史や議会制度の成り立ちによって、実にさまざまです。 日本国憲法は、第四十二条において、国会は衆議院と参議院の両議院で構成すること、また四十三条で、両院とも、全国民を代表する選挙された議員で組織することを定めております。この法規範は、国民代表機関である国会に、主権者である国民の多様な意思を正しく反映させるように求めたもので、両議院での徹底審議の要請も、当然この原則を踏まえたものとなります。 両院の構成という点では、憲法は、四十八……
○山口(富)委員 日本共産党の山口富男です。 きょうは、三人の公述人の皆さん、どうも御意見ありがとうございました。 憲法調査会は、憲法について広範かつ総合的に調査するということですので、お述べいただいた意見に基づきまして何点かお尋ねしたいと思います。 まず初めに、中曽根公述人に二点お尋ねいたします。 きょうのお話ですと、日本国憲法の全体にわたって改定の方向の内容を述べられたんですけれども、特に九条につきまして、一項はそのままで、二項に自衛のための防衛軍、三項に国際協力という名前で一定の条件のもとに海外での武力行使も可能になる、そして四項で文民統制というお話がありました。 それで、従来……
○山口(富)委員 日本共産党の山口富男です。
私の席からいきますと横から物を言うようで申しわけないんですが、きょうは、三人の公述人の皆さん、どうも御意見ありがとうございました。
それで、皆さんからいただいた意見に即してお尋ねしたいんですけれども、まず高竹公述人からお尋ねします。
きょうのお話の中で、日本国民の問題で、考えることをやめてしまったとか、日本の国民の人心は荒廃したというフレーズが何回か出てきたんですけれども、これは青年会議所の共通の認識なんですか。まず、その点をお願いいたします。
【次の発言】 続けてお尋ねしますが、そうしますと、先ほど辻委員の方からもお話がありましたけれども、……
○山口(富)委員 日本共産党の山口富男です。 きょうは三人の公述人の皆さん、御意見ありがとうございました。 私は、公述された順番に即して、皆さんから出された意見に即して質問してまいりたいと思うんですけれども、まず白石公述人にお尋ねいたします。 天皇につきまして、元首であることを明確にするというお話があったんですが、日本国憲法で元首の規定が入っていないというのは、これはもうごく自然なことで、憲法規範において元首とは何かというのは極めて明確なことになっているからです。元首というのは行政上の長であり、対外的に国家を代表するものということになっておりますから、各国憲法においてそれが明示されていよ……
○山口(富)委員 日本共産党の山口富男です。 初めにきょうは新聞報道をめぐる発言がありましたので、私は冒頭に、今国会での調査について述べておきたいと思います。 憲法調査会は、調査会規程で定められているように、「憲法について広範かつ総合的に調査を行う」という調査会であって、憲法改定に向けた検討とかそのための論点整理などをやるところではありません。しかし、先日の幹事懇談会に提案されました最終報告書作成へ向けての調査(案)、これは、事実上、憲法改定に向けた論点整理になっているものです。この点については、幹事懇談会の席上でも私は指摘をいたしました。 例えば、天皇につきましては、象徴天皇制に関する……
○山口(富)委員 日本共産党の山口富男です。 初めに、日本国憲法前文の特徴について述べたいと思います。 憲法の前文は、おのずから各国ごとの特徴があるものですが、一般には、憲法制定の由来と目的、基本的な理念と憲法制定者の意思などを示すことによって憲法典の意義と精神を内外に表明するものと言われます。 日本国憲法の前文では、憲法制定の歴史的経緯だけでなく、全体にわたって平和への念願と達成の決意、いわば日本の進路が述べられています。そして、これらを通じて、国民主権と民主主義、平和主義と国際協調主義など、日本国憲法のよって立つ基本原則が詳しく明らかにされています。 具体的に見れば、第一段では、憲……
○山口(富)委員 日本共産党の山口富男です。 日本共産党を代表いたしまして、憲法調査会の五年と報告書について意見を表明いたします。 憲法調査会は、二〇〇〇年一月、日本国憲法について広範かつ総合的に調査を行うことを目的に、調査のみに限定された機関として出発した。 日本共産党は、日本国憲法の歴史的、現代的意義を明らかにするとともに、憲法の諸原則に照らして現実政治を点検する調査こそが憲法調査会の目的、性格に沿うものであることを主張し、その立場で調査に臨んできた。しかし、憲法調査会には常に改憲の動きが持ち込まれ、こうした目的と性格にふさわしい五年間とはならなかった。 焦点となった憲法九条をめぐ……
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