犬養健 衆議院議員
26期国会発言一覧

犬養健[衆]在籍期 : 24期-25期-|26期|-27期-28期
犬養健[衆]活動記録 : トップ選挙結果本会議発言委員会統計発言一覧質問主意書

このページでは犬養健衆議院議員の26期(1953/04/19〜)における国会発言(質問、答弁等)をまとめています。国会活動の統計や役職、質問主意書の数や内容は26期国会活動統計で確認できます。

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本会議発言一覧(衆議院26期)

犬養健[衆]本会議発言(全期間)
24期-25期-|26期|-27期-28期
第16回国会(1953/05/18〜1953/08/10)

第16回国会 衆議院本会議 第6号(1953/05/29、26期、自由党)【政府役職:法務大臣】

○国務大臣(犬養健君) 世耕さんにお答え申し上げます。  ただいま、選挙取締りの、いわゆる行き過ぎの有無についての御注意なり、御叱正なわ、つつしんで承力ました。このたびの総選挙に際しましては、選挙に臨む前に、私どもは、検察庁及び国警の各地方職員に対しまして、いわゆる検挙件数の多きを誇つてはいけない、重点主義と申しますか、公明選挙を逆もどりさせるような大きい選挙違反に対しては厳正に取締らなければならないけれども、軽微なもの、あるいは形式的なものは、できるだけ早く、そうして簡潔に処理を終るように注意をいたしたのでありますが、多くの官吏のうちには、あるいは行き過ぎの者もあろうかと思いまして、その具体……

第16回国会 衆議院本会議 第10号(1953/06/19、26期、自由党)【政府役職:法務大臣】

○国務大臣(犬養健君) お答えをいたします。  政府は、諸般の情勢にかんがみまして、今警察法改正案の再検討を慎重にやつておる次第でございます。ただいまお話の、民主的で、国民に親しまれ、かつ権力にこびない、能率的な警察をつくれということは、私どもは異存はないのみならず、賛成でございまして、これらを主眼点として研究中でございます。  もう一つ、保安隊や警備隊はいらないじやないかというお話がありましたが、われわれの平生予想しないような、非常に大きな、異常な内乱的騒擾であるとか、あるいは遠く海外に出まして密貿易や密入国を取締るような仕事は、現在のわれわれの観念における警察の範囲では少し重荷なんでありま……

第16回国会 衆議院本会議 第17号(1953/07/04、26期、自由党)【政府役職:法務大臣】

○国務大臣(犬養健君) ただいま本院においてなされました御決議は、戦犯問題に携わります法務省といたしましても深き感激をもつて拝聴いたしました。  このたびフランス共和国とフイリピン共和国のとられました日本人戦争犯罪受刑者に対する特赦の処置は、受刑者はもちろん、家族はもとより、全国民が満腔の感謝をもつてその好意を迎えたことと存じます。この寛容に満ちた措置がなされるに至りました陰には、フランス共和国のオリオール大統領閣下及びフイリピンのキリノ大統領閣下を初め、両国各界の有力なる人士の大いなる尽力があずかつておることはもちろんでございますが、同時に、無名にして高潔なる宗教的精神を抱いている、かの国の……

第16回国会 衆議院本会議 第35号(1953/08/03、26期、自由党)【政府役職:法務大臣】

○国務大臣(犬養健君) ただいま本院においてなされました御決議を、深き感慨をもつて拝聴いたしました。  戦犯処理につきましては、最近に至つて相次いで海外より朗報が参つておりまして、関係各国のとられましたこの好意ある措置に対して満腔の感謝を表明するとともに、これによつて釈放せられた戦争受刑者とその御家族の心中を推察いたし、ともに深き喜びにたえないものがあるのであります。(拍手)  しかしながら、他面において、フイリピン及び濠州より帰還した人々、また帰還せんとする人々を含めますならば、巣鴨拘置所における拘禁者の数は、ほとんど平和条約発効当時と同数となるような実情であります。これらの人々の釈放につき……


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第18回国会(1953/11/30〜1953/12/08)

第18回国会 衆議院本会議 第2号(1953/12/01、26期、自由党)【政府役職:法務大臣】

○国務大臣(犬養健君) 御指名を受けましての御質問でございますが、仲裁裁定に対する政府の態度が違法であるかどうかということは、ただいまの件務省の範囲になつておりませんので、この点御了承を願いたいと思います。


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第19回国会(1953/12/10〜1954/06/15)

第19回国会 衆議院本会議 第7号(1954/01/29、26期、自由党)【政府役職:法務大臣】

○国務大臣(犬養健君) お答えをいたします。  保全経済会あるいは造船融資に関する、いわゆる汚職事件というような問題は、ただいま東京地方検察庁で捜査中でございますが、政治的圧迫などを加えたことは毛頭ございません。私は一年間法務委員会に出ておりまして、その中には社会党の委員の諸君もおられましたが、私の法務省における仕事に対する心持は十分御存じと思いますから、その方々にお聞きの上、さらに御質問を願いたいと思います。  それから黄変米のことでございますが、黄変米の犯罪容疑事件を扱つておりますのは、直接には和歌山地方検察庁でありまして、東京地検ではございません。東京地検で、いかにも木村検事と富田検事と……

第19回国会 衆議院本会議 第10号(1954/02/16、26期、自由党)【政府役職:法務大臣】

○国務大臣(犬養健君) 今般提出いたしました警察法案につきまして、提案の理由並びにその内容の概略を御説明いたします。  現行の警察法は、戦後早々にして占領政策の一環として施行せられたものでありまして、戦前のわが警察制度を根本的に改革して民主警察の理想を高揚した点においては確かに画期的な意義を有してはおりますが、何分にも忽忙の間に当時の国際事情を反映しつつ制定せられましたために、わが国情にいささか適しないところが多く、その運用の結果に徴しましても非能率にして不経済の欠陥を免れず、しこうして、かかる欠陥を是正するために早晩抜本的な改正の必要であることは、つとに世人の広く認めるところでありました。す……

第19回国会 衆議院本会議 第12号(1954/02/24、26期、自由党)【政府役職:法務大臣】

○国務大臣(犬養健君) お答えを申し上げます。  椎熊さんが言及せられましたように、われわれは院議に対して尊重の念を持たなければなりません。すでに院議が決せられました以上、これに対して司法部の捜査方針について便宜であるとか不便宜であるとかいうことは、今後四十八時間後に発せられるべき勾留状の内容を見ない前に申し上げることは政府として差控えたいと存じます。  それから、ただいま申し上げましたように、椎熊さんも言及なさつたことでございますが、本日午後一時ごろ東京地方検察庁の常井検事が有田議員に対して取調べを始めております。勾留状はすでに発せられておる由でございますから、勾留状の切りかえが行われますの……

第19回国会 衆議院本会議 第16号(1954/03/06、26期、自由党)【政府役職:法務大臣】

○国務大臣(犬養健君) お答えをいたします。鈴木議員よりの御質問中、私が不当に検察庁を圧迫したというお話の説明の途上、検事総長談話をお読み上げになりましたので、まことに恐縮でございますが、その談話の正しい文章を読み上げて御了解を得たいと思います。すなわち、全文を読み上げますならば、「有田議員の逮捕以来、法務大臣よりできるだけ取調べを促進するよう督励を受けたのみならず、大臣は終始公正な態度を堅持しながらも、可能な範囲において院議の趣旨に沿うよう配慮方を希望されたので、検察当局としては鋭意捜査促進に努めるとともに、昨二日までは、検察庁独自の法律見解の範囲で、勾留執行停止の方法により、予算審議決定の……

犬養健[衆]本会議発言(全期間)
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委員会発言一覧(衆議院26期)

犬養健[衆]委員会統計発言一覧(全期間)
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第16回国会(1953/05/18〜1953/08/10)

第16回国会 海外同胞引揚及び遺家族援護に関する調査特別委員会 第10号(1953/08/04、26期、自由党)【政府役職】

○犬養国務大臣 戦犯問題につきましては、たびたび本院で熱情あふれる決議がなされたのであります。それと同時に、他方、外国関係は、今委員長が言われましたように、来る十日の朝マヌス島から帰つて来られる人を最後に、海外に抑留されている人は一人もなくなるというわけでありまして、この点は、私ども実に心から喜んでおる次第であります。と申しますのは、これはごく率直なお話でありますが、巣鴨に拘禁せられておる人たちに対して、また留守宅に対しても、十分心配のないようにすると同時に、他面減刑、赦免ということを各外国政府に勧告といいますか、要望いたしておるのでありますが、なかなかはかどらない。一方、今巣鴨に入つておる人……

第16回国会 外務委員会 第29号(1953/09/04、26期、自由党)【政府役職】

○犬養国務大臣 ただいま御指摘の通りでございまして、今わが国内に起つております暴力主義的な破壊運動と申しますか、これは国際的規模を背景に持つているものと考えまして、その根拠の上に国内の治安確保の方針を立てている次第でございます。まつたくその見方は須磨君と同じ見方である次第であります。

第16回国会 外務委員会 第30号(1953/09/17、26期、自由党)【政府役職】

○犬養国務大臣 お答えを申し上げます。この前の委員会でも御質問がございましたが、御質問の御趣旨に全然同感でございます。私ども当局で想像しているところによりましても、ことに先日新聞を騒がせました関三次郎という男がソ連の牒報機関として不法入国をしております。その者の携帯している暗号の乱数表その他から想像いたしまして、関の前にも関があつたのではないか、また今後も十分あり得るのではないかと想像し得るのであります。  なぜそういう想像をいたすかという根拠の詳細になりますと、あるいは秘密会でもお願いしないと申し上げにくい点もあるのでありますが、結論を申し上げますならば、関三次郎が初めての関三次郎とは思えな……

第16回国会 昭和二十八年度一般会計暫定予算につき同意を求めるの件外六件特別委員会 第5号(1953/05/26、26期、自由党)【政府役職】

○犬養国務大臣 中村さんにお答え申し上げます。  外国との交渉の関係は後ほど外務大臣より御答弁があると思いますが、法務省に関する問題といたしまして、私より御答弁をいたしたいと思います。  お話の通りでありまして、ただいま法務省に対しておほめのお言葉をいただきましたが、それは当りません。努力が実を結んでおほめの言葉をいただくべき筋合いでありまして、問題の解決してない点は共同責任でございます。お話のございましたように、今でも諸外国に対して全面釈放を勧告いたし、立太子式の盛典に際しても、すでに御承知のように、諸外国に対して強くその解決を求めたのでありますが、一、二の国を除いては空気はさほど悪くないよ……

第16回国会 法務委員会 第1号(1953/05/26、26期、自由党)【政府役職】

○犬養国務大臣 ただいま上程になりました少年院法の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由を御説明いたします。  少年院法第二十一条の規定により、代用少年鑑別所、代用特別少年院等の経過措置は、本年三月三十一日までで廃止することとなつておりましたので、それに伴い必要な立法上の措置をとりますため、少年法及び少年院法の一部改正法案を第十五回特別国会に提出いたしまして、御審議をお願いいたしたのでありますが、衆議院の解散によりそれが審議未了となりましたので、当時とりあえず、さきの参議院の緊急集会において議決されました期限等の定のある法律につき当該期限等を変更するための法律第一条第三号の規定により……

第16回国会 法務委員会 第2号(1953/05/27、26期、自由党)【政府役職】

○犬養国務大臣 ただいまの御質問の点は、だんだん私の耳にも入つておりまして、結局代用制度というものから来る欠陥ということが根幹になつております。これはできるだけ解消する目途でもつて処置をしようと思つております。またこれに関連して、ことに代用監獄において人権蹂躙のそしりを免れないような事件が起りやすいということも承知しておりますが、これは具体的に事がありましたらどしどしおつしやつてくだされば、私の方でもその都度具体的な事実に基いて、そういうことを繰返さないように処置をいたしたい。根本の方針としては、なくしたいと考えております。
【次の発言】 根本方針はただいま申し上げた通りであります。遠隔の地に……

第16回国会 法務委員会 第3号(1953/06/23、26期、自由党)【政府役職】

○犬養国務大臣 ただいま上程に相なりました司法試験法の一部を改正する法律案の提案理由を御説明いたします。  本案は前国会に提案したものとまつたく同じ内容のものでありまして、大別して三つの事項をその内容といたしておるのでありまして、その第一は、司法試験第二次試験の試験科目の調整、第二は、受験手数料の増額、第三は、弁護士法との関係の法文の整理であります。  まず第一の点から御説明いたします。御承知のように、昭和二十四年五月第五回国会において、旧高等試験令にかえて司法試験法が制定施行せられまして以来、逐年受験者の増加を見まして、昭和二十七年度第二次試験においては約五千五百人が受験し、本年度においては……

第16回国会 法務委員会 第4号(1953/06/26、26期、自由党)【政府役職】

○犬養国務大臣 ただいま議題となりました人権擁護委員法の一部を改正する法律案の提案理由の説明を申し上げます。  憲法に保障された国民の基本的人権擁護の重要性にかんがみ、人権擁護委員法は、全国の市町村の区域に人権擁護委員を設け、人権侵犯の予防とその救済並びに基本的人権思想の普及高揚に当らしめて参りましたことはすでに御承知の通りでありますが、同法の施行後今日までの実績にかんがみまして、この法律の本来の目的を達成するため必要な改正をなすことが本法律案の趣旨であります、次にその主たる要点を御説明申し上げます。  まず第一点は、人権擁護委員の推薦手続におきまして、現行法第六条において市町村長が定員の倍数……

第16回国会 法務委員会 第5号(1953/06/30、26期、自由党)【政府役職】

○犬養国務大臣 ただいま議題となりました判事補の職権の特例等に関する法律の一部を改正する法律案についての提案の理由を申し上げます。この法律は、御承知の通り判事補の職権の特例と裁判官の任命資格の特例とを定めたものでありますが、今回の改正案は、前国会に提案しましたものとまつたく同じ内容のものでありまして、元の法務官、公正取引委員会事務局の審判官、満州国の律師等の職にあつた者のその在職年数を一定の条件のもとに裁判官に任命されるに必要な職歴年数等に通算しようとするものであります。すなわちその要点は次の六点であります。  第一点は、旧裁判所構成法による判事または検事たる資格を有する者が、元の法務官の職に……

第16回国会 法務委員会 第6号(1953/07/02、26期、自由党)【政府役職】

○犬養国務大臣 お答えを申し上げます。詳しいことについては政府委員より答弁いたさせます。  まず正式には、日米合同委員会を通じまして、重大犯罪についての処分の結果を、大体三箇月ごとにとりまとめて通告されております。現在までに合同委員会を通じて通告された処分を申し上げますと、これは国警の調べでございますが、昭和二十七年の四月から六月まで有罪が二十二件、無罪が一件、計二十三件、同年の七月から九月まで有罪が三十五件、無罪が六件、計四十一件、同年の十月から十二月までは有罪が三十四件、無罪が三件、計三十七件、昭和二十八年の一月から三月までは有罪が十一件、無罪が四件、計十五件でございます。  それから御参……

第16回国会 法務委員会 第7号(1953/07/07、26期、自由党)【政府役職】

○犬養国務大臣 ただいま議題にのぼりました刑事訴訟法の一部を改正する法律案について、御説明いたします。まず、立案の趣旨について申し上げます。現行刑事訴訟法は、実施以来四年半を経過いたしました。この法律は、御承知の通り、旧刑事訴訟法に対し根本的な改正を加えたものであり、しかも、制定当時の特殊な事情から、比較的短時日の間に立案せられ、かつ、実施せられたものでありましたため、当初は相当の混乱も見られたのでありますが、四年半にわたる朝野法曹の努力により、今日ではその運用もほぼ軌道に乗つて参つたと申すことができると思うのであります。しかしながら、他面、時の経過とともに、当初から法律自体に内在していた問題……

第16回国会 法務委員会 第12号(1953/07/13、26期、自由党)【政府役職】

○犬養国務大臣 古屋委員にお答え申し上げます。いかにも御指摘のようなことがありまして、昨夜矯正局の保安課長を至急現地におもむかせて、目下原因等を調査さしておるのでありますが、とりあえず大阪矯正管区長から報告がございました。十三日付で報告がございましたので、それを御説明申し上げたいと思いますが、問題が起りまして世間を騒がせたことはまことに遺憾に存じ、当局として恐縮しておる次第でございます。  事柄は、去る十二日の八時三十分ごろ、姫路少年刑務所におきまして、電文によりますと、配食上の問題等から、舎房の中で三工場と四工場の全員の対立を生じ――こういうことでございますが、配食上の問題というのはどういう……

第16回国会 法務委員会 第13号(1953/07/14、26期、自由党)【政府役職】

○犬養国務大臣 お答えをいたします。このたびの改正は、今御指摘のありましたように過去四年有半の運用の実績にかんがみて、やむを得ざる最小限度の点を法制審議会の答申をまつて御審議を願うべく提出をいたした次第であります。率直に申し上げまして、鍛冶委員のおつしやることは、ある意味で当つていると思います。その事情のよしあしは別として、控訴審において事実取調べの範囲を広げる、その他二、三の点で明らかに人権擁護一点張りという修正もありますが、大体あとはごく正直に申し上げまして、人権を拘束する意味の改正案でございます。但し人権というものもやはり何といいますか、社会全体の公共の福祉と調和をはかつての人権でござい……

第16回国会 法務委員会 第14号(1953/07/15、26期、自由党)【政府役職】

○犬養国務大臣 お答えいたします。吉田君の御心配はごもつともでありますし、私ども警察組織及び検察庁の機構というようなものを考えますときに、吉田君と同じような心配が胸にあつてやつておる部分もあります。これは率直に申し上げます。大体現在国警の主流の考え、及び検察庁の主流の考え方は、そういう点がほとんどございませんが、人さまざまでありまして、昔の旧刑訴時代の検事対警察官の関係なとをあこがれている人が、昔検察庁にいて今民間などにいる人などになきにしもあらずで、人さまざまであります。また国警関係でも、吉田君も体験がおありと思いますが、昔の警察に任官された方で、昔の方がよかつたというようなことを率直に国会……

第16回国会 法務委員会 第16号(1953/07/17、26期、自由党)【政府役職】

○犬養国務大臣 先日古屋委員より去る七月十二日姫路少年刑務所において騒擾事件が起つたその原因とか状況とかについて詳しく報告をするようにというお話でございまして、さつそく何回か往復をいたしました結果大体事の全貌がわかりましたので、ここで御報告をいたし、今後どうしたらいいかということもあわせて申し上げておきたいと思います。  七月十二日、当日は免業日で日曜でございました。午前八時ごろ朝食にあたりまして配食のことから、かねて対立的感情のあつた第三工場の受刑者と第四工場の受刑者との間に口論を始めました。これが事の発端であります。どうしてそういうことになつたかということをさらに詳しく問い合せてみましたと……

第16回国会 法務委員会 第17号(1953/07/18、26期、自由党)【政府役職】

○犬養国務大臣 お答えを申し上げます。ちよつと係の者が前に立ちふさがつておりまして、あるいは聞き漏らした点があればまたお答えいたします。御心配の点ごもつともでありまして、旧刑訴におきましては、司法警察官の捜査にあたつては検察官が全面的に指揮をした。新刑訴においてはこの点非常に大きな変化があつた。御心配の点もそこにあると思うのでございますが、世間でも今度の刑事訴訟法の改正にあたりまして、検察官側が旧刑訴にあこがれを感じて、だんだんなしくずしにそつちにもどして行きたいという気持から、こういうことをしているのとはないかというような御心配もあるようであります。一、二の新聞の論説にもそういうことを警告し……

第16回国会 法務委員会 第18号(1953/07/20、26期、自由党)【政府役職】

○犬養国務大臣 お答え申し上げます。ただいまの責任論のお話はごもつともでありまして、責任論の観点から心えることの方が私は正しいと思うのであります。ただ当時私が言葉を添えて申し上げましたように、「同意」というのは民法上の同意とは違う。しかしそれにしても、同意を得なければ完全なる逮捕状の請求の形にならぬと思わぬかという議論がだんだん進みまして、それでは不完全行為であるかどうかということに限定して法務大臣ただいま返事をしろという御要求ならば、その限りにおいては不完全行為ということになるのであるが、警察が不完全とは思わぬが、さるも木から落ちるというたとえもあるから、その意味において、不完全行為を防止す……

第16回国会 法務委員会 第19号(1953/07/21、26期、自由党)【政府役職】

○犬養国務大臣 鈴木委員の御指摘の御心配はごもつともなことだと思います。この問題は、形式的には法制審議会の議を経ているのでありますが、私はそういう表面の、多数決だからそれでいいというような考えのみでなく、十分に実質的に、ここにおられる齋藤国警長官とこの問題について話し合つたのであります。ただ遺憾なことに、法制審議会をもう一度開催し直して審議をお願いするというようなことの適否を考えますと、どうもそれはかえつて事柄を混乱させるように考えましたので、その事情を齋藤長官にも率直に述べまして、そして国会の御審議を願うことにいたしたのであります。しかし、これは私の就任前のことでありますが、破防法に関して検……

第16回国会 法務委員会 第20号(1953/07/22、26期、自由党)【政府役職】

○犬養国務大臣 これはごく飾らずにお話をしたいと思つております。実は私の就任前のことでございまして、詳しいことになりますと当時勤務しておつた者から申し上げるのが一番いいかと思うのであります。破防法に関して一般的指示をしたいきさつは、とにかく両当事者の意図はどこにあるにせよ、大分ごたごたしたということはたしかに遺憾であります。私はそういう、ことを繰返したくないと思つているのであります。破防法についてああいう一般的指示が必要であつたかどうか、済んでしまつたことでありまして、どうも私の立場としては言いにくい部分もあるのでありますが、ああいう特殊な要素を備えている問題でございますし、当時国会の方面より……

第16回国会 法務委員会 第21号(1953/07/23、26期、自由党)【政府役職】

○犬養国務大臣 ただいまのを話は初めて伺つたのでありますが、さつそく厳重な調査をいたします。ただ御了解を得ておきたいのは公訴取消しというのはときどぎあることでございまして、その点は御趣旨と少し違うのでありますが、伺つておりますと遺憾な異例なできごとにはまさに相違ございません。さつそくこれは責任をもつて調べてまた御報告いたしたいと思います。
【次の発言】 これはりくつで申せば、お話の通りこのたびの刑事訴訟法改正は控訴審審における事実取調べの範囲を拡張した点、その他一、二の点を除きますと、被告または被疑者の身柄を束縛する傾向の処置が多いことは確かでございますが、これは真にやむを得ない、しかも法務省……

第16回国会 法務委員会 第22号(1953/07/24、26期、自由党)【政府役職】

○犬養国務大臣 去る十八日当委員会におきまして、東京拘置所に収容されております松本三益氏が東京地方裁判所法廷において申し立てられましたところの、毒物が食べ物の中に入つておつて、あじを食べて死んだというすずめに関する毒物試験の実施を、この前岡田委員にお約束いたしました。その後の経過を御報告申し上げたいと思います。事案の関係上きわめて慎重を期しまして、さつそく東京大学に毒物試験の実施方を依頼しようといたしまして大学に連絡をとりましたら、岡田さん御承知のようにあの日は土曜日でありましたので、係官が帰宅後でありまして依頼することができなかつたのでありますが、すずめが死んでから七日たつておりまして、なお……

第16回国会 法務委員会 第23号(1953/07/25、26期、自由党)【政府役職】

○犬養国務大臣 ただいま鍛冶さんよりお話がありました、御審議を願つておりますプロベーシヨンのやり方、つまり刑務所にあまり長く置かないで、外へ出して、そうして再びりつぱな社会人になつてもらうことをこいねがうという趣旨そのものについては、幸いに御賛成を得たのであります。その手段として、別に法律をもつて定むと書いてあるにもかかわらず、仮出獄者と執行猶予者とを一緒の対象として、一つの法律に入れたということについての御疑問は、私はごもつともだと思うのです。私どもとしては、このプロベーシヨンの制度そのものは、できるだけ早く国会の御容認を得て、この制度に一日も早く日本の社会として着手しにい、こう思つておるの……

第16回国会 法務委員会 第26号(1953/07/30、26期、自由党)【政府役職】

○犬養国務大臣 岡田委員にお答え申し上げます。ただいまの点は、結論から申し上げます。これは検察庁の非常な失態でありました。このような失態を出したことに対しては、国民の名において深くおわびをしなければならないと思います。一通り経過を申し上げたいと思います。  山田長吉氏を起訴するに至つた経緯は、昭和二十六年十二月二十七日、札幌市役所において発生した氏名不詳者十名にかかわる建造物侵入不退去事件について、被疑者を検挙した札幌市の警察本部警備課長白鳥一雄の処置を不当だとして、同じ年の十二月下旬ごろから翌年すなわち昭和二十七年の正月の中旬ごろまでの間、白島課長に対して郵便はがきで百通を越える脅迫状が来た……

第16回国会 法務委員会 第29号(1953/08/03、26期、自由党)【政府役職】

○犬養国務大臣 ただいま田嶋委員の御質疑のごとく、法務省でもこの問題は深い関心を持つております。独立国としての立場確立の第一歩にかかわる問題として、絶えず外務当局にもアメリカの上院におけるこの問題の審議その他の経過について問合せを行い、連絡し合つて参つた次第でございます。先般も新聞にこの問題が出ましたときに、さつそく外務当局に、だめを押してもらうべき点はだめを押してもらつたわけであります。目下のいきさつにつきましては、直接アメリカと折衝をしておられます外務省の立場もございますので、外務省よりお聞取りを願いたいと思います。法務省としては、従来しばしば田嶋委員が委員長でおられましたときに申し上げた……

第16回国会 法務委員会 第33号(1953/08/07、26期、自由党)【政府役職】

○犬養国務大臣 高橋さんにお答え申し上げます。今お言葉をいただいて痛み入りますが、昨日病気のため御質疑にお答えできなくて、深くおわび申し上げます。  本日の御発言のうち、最初に人権擁護の問題がありましたが、これは忌憚なく申し上げまして、わが国ではまだ国民自身に徹底しておりません。過般来この委員会で取上げられた問題についても、人権尊重の問題よりもスパイ事件として、世間に非常に興味を持たれたというようなことでありまして、午前中木下委員からも御指摘がありましたが、私は日本の世相としては、あの御批評が当つていると思います。これは鹿地君の思想いかんを問わず、外国だつたらもつと人権問題の方が表に出たと思い……

第16回国会 法務委員会 第34号(1953/09/25、26期、自由党)【政府役職】

○犬養国務大臣 お答え申し上げます。ただいま三宅説明員の述べられたようなわけでございますが、少し敷衍して申し上げますと、今お話のありましたように八月から十数回にわたつて、非公式でありますがきわめて友交的な会合が行われました。法務省としましては、あらかじめ並びにその都度法務省としての意見を、外務省の折衝せられる方に十分に伝えて、また非常によく御理解を得たのでありまして、この点外務省の代表の方に私は満腔の謝意を表している次第でございます。大体十数回後に双方の意見が一応妥結いたしまして、非公式の会合に出席していた先方の人が、今ワシントンに帰つて報告をしている最中なのであります。従つて、ワシントン政府……

第16回国会 予算委員会 第3号(1953/05/28、26期、自由党)【政府役職】

○犬養国務大臣 山本さんにお答えいたします。事柄が少しこまかくなりますので、ごめんをこうむつて、私からお答え申し上げます。巣鴨の中に入つている人たちが、御自身の釈放問題ももとよりでありますが、お目にかかつてみて感じますのは、留守宅の生活問題が非常に心の重圧になつている、ごもつとも千万で、いろいろ考えまして、そとの工場に監督官がついて通うということも考えた時期もございます。しかしこれは非常に国際的に誤解を招きやすいおそれがございますので、ただいまでは、今御指摘のように、巣鴨の中に工場をつくりまして、もうすでに機械設備などやつております。そこで働いてもらつて、働いて得た収入を留守宅に送るということ……

第16回国会 予算委員会 第8号(1953/06/23、26期、自由党)【政府役職】

○犬養国務大臣 お答えをいたします。特にお尋ねでございますが、御承知のように法務府が法務省になりましたときに、憲法解釈、法制解釈は内閣の法制局の方に移しましたので、法制局長官からお答えするのが適当だと思います。

第16回国会 予算委員会 第14号(1953/07/03、26期、自由党)【政府役職】

○犬養国務大臣 お答え申し上げます。私は選挙違反に関しまして党派のいかんで手心をしておりません。それは大体各党の方々におわかり願つているかと思つております。第一線のものが多いことでありますから、具体的に事実をおつしやつてくださいますれば、改めるところはさつそく改めます。また数多い検察官あるいは警察官の中には、私が訓令をした内容からはみ出ないとも限らないのでありまして、それについては具体的な御教示をむしろ進んでお受けいたしたい。
【次の発言】 まず総選挙に臨むに際しまして、厳格に党派のいかんによつて取締りを左右してはならぬということを言つてございます。それから第一線の者が選挙違反の摘発の件数が多……

第16回国会 予算委員会 第16号(1953/07/06、26期、自由党)【政府役職】

○犬養国務大臣 お答えを申し上げます。御承知のように昨年の七月以前、すなわち五月、六月、七月、メーデーあるいは名古屋の大須事件というようなものが次々に起りまして、七月十五日に御承知のの徳田論文がありました。それ以来表面に現われた集団的な騒擾事件あるいは暴力主義的破壊運動というものは現われておりません。ただいまお尋ねのような期間においても表面こういうものは出ておりません。  それでは今後どういうことになるかという問題でございますが、表面いかにも穏やかな現象を見せておりますけれども、地下に流れている底流といたしましては、依然として軍事訓練が行われておりますし、現に私が再度にわたつて最近関西に視察に……

第16回国会 予算委員会 第23号(1953/07/14、26期、自由党)【政府役職】

○犬養国務大臣 お答えをいたします。私法務委員会に出ておりまして失礼いたしました。警察法の改正につきましては、実はただいまでもいろいろ案を練つているわけでありまして、近い将来に再び改正案を提出して、御審議を願いたいと思つております。そこでこの前、国内、国際の情勢が警察法の改正を必要としているとあれほど言つたのに、今度どうして出さないかという御疑念は、一応当然だと思うのであります。国内の情勢から申せば、私は過日どなたかに申し上げましたように、表向きは非常に平穏でありますが、底に流れている空気というものは、やはり軍事訓練をやつたり、武装蜂起の準備をやつておるような向きも見られますので、相当緊張を要……

第16回国会 労働委員会 第4号(1953/06/30、26期、自由党)【政府役職】

○犬養国務大臣 政治ストには、労働法規に関してとりきめがありませんから、実際上それが社会公共の福祉に反するかどうか、個々の場合において判断をして、違法行為を取締りたいと思います。
【次の発言】 詳しい問題は、また政府委員から答弁させたいと思いますが、昨年末の電産ストでは、検挙した人が百二十名ぐらいあつたと思います。そのうち公訴を提起いたしました事案が、私の方の調べでは九件二十六名。但し昨日でしたか、参議院において藤田議員は、これを十三件であつたと言われたのでありますが、この点の食い違いは、あらためて調査をいたしたいと思います。私どもの立場としましては、違法行為というものを、ことさらに飛び越えて……

第16回国会 労働委員会 第10号(1953/07/09、26期、自由党)【政府役職】

○犬養国務大臣 昨年来の停電ストに伴う暴力行為を伴つた違法性の争議行為に対しては摘発し、起訴したことがございます。
【次の発言】 広い概念における停電ストを、直接目的として起訴したことはございません。
【次の発言】 このスト規制法を今度御審議願つております根本の考え方は、法務省としては、従来違法性のわくがはつきりしていない。われわれが考えておる違法性のわくというものはありますけれども、しかし一部の学者などには――学者にもいろいろ顔の違うように考えの違う人もありまして、一部に疑義のある向きがあるので、この違法性のわくを今度はつきりしよう、こういうのが法務省の立場として、スト規制法に同意しておる根……

第16回国会 労働委員会 第11号(1953/07/10、26期、自由党)【政府役職】

○犬養国務大臣 ただいまの、高橋君の御意見は、重々ごもつともでございまして、憲法において労働者の団体交渉権、争議権というものが認められている。また最高裁の大法廷におきましても、弱者の立場にある勤労者が生きて行くために行使し得る権利として、争議権を認めているということを認めておる。とかく他の中の議論は、公共の福祉というものは、勤労者の福祉のほかに、別に公共の福祉があるような議論がありますが、私どもはこれはあやまつておると思います。しかし、一方同じ憲法の中で、何ゆえに何箇所にもわたつて公共の福祉のわくに入れて勤労者の権利を認めさせようとしているか。ここに憲法の深い精神があると思います。私どもはこの……


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第17回国会(1953/10/29〜1953/11/07)

第17回国会 大蔵委員会 第5号(1953/11/07、26期、自由党)【政府役職】

○犬養国務大臣 法務大臣として中小商工業問題のお答えというのはちよつと妙でもありまするけれども、そうでなく、昔考えていたことが今もその通りかという御質問でございますから、それは礼節をもつてお答えすることが筋だと存じます。仰せの通り、中小商工業というものは日本の企業として特殊な伝統と形態を持つておりましてこれはなおざりにできません。これは仰せの通りでございます。そうして中小商工業というものの本質が、ほうつておきますと、ともすれば沒落過程に一番行きやすい本質を持つていると思います。そこにこの問題のむずかしさがあると思いますが、そういうふうでありまして、中小というくらいでありますから、小さいのもたく……

第17回国会 地方行政委員会 第6号(1953/11/07、26期、自由党)【政府役職】

○犬養国務大臣 法務省といたしましては、この種の違法行為に立ち至つたものは、もちろん取締ります。しかしそれより根本問題として、こういう不正規ないかにもたくさん利子をつけて、元利返してあげるといつたようなことで、不特定の多数者から金を預かるということを、こまかいりくつに拘泥しないで、そういう事柄をどうやつて取締るかという問題で手をつけております。大蔵省は大蔵省なりの理論、法務省も法律屋の集まりですから、またなかなか理論がありますが、そういうことは末の末にしたいと私は思つております。かりに内閣あるいは法制局で、法務省でこれをやれと申されますならば、私は翌日からでも引受けたいと思つております。ただ法……

第17回国会 法務委員会 第1号(1953/10/31、26期、自由党)【政府役職】

○犬養国務大臣 ただいま議題となりました日本国とアメリカ合衆国との間の安全保障条約第三条に基く行政協定に伴う刑事特別法の一部を改正する法律案につき、提案の理由を御説明申し上げます。日本国とアメリカ合衆国との間の安全保障条約第三条に基く行政協定に伴う刑事特別法は、日本国とアメリカ合衆国との間の安全保障条約に基いて、日本国及びその付近に配備された合衆国軍隊に関して、行政協定の趣旨にのつとり刑事上の実体法及び手続法についての特別規定を定めたものとして、御承知のごとく、昨年五月七日公布施行をみたものでありますが、今般発効をみるに至りました日本国とアメリカ合衆国との間の安全保障条約第三条に基く行政協定第……

第17回国会 法務委員会 第2号(1953/11/01、26期、自由党)【政府役職】

○犬養国務大臣 ただいま議題となりました日本国における国際連合の軍隊に対する刑事裁判権の行使に関する議定書の実施に伴う刑事特別法案につき提案の理由を御説明申し上げます。  日本国における国際連合の軍隊に対する刑事裁判権の行使に関する議定書の発効に伴いまして、一九五〇年六月二十五日、六月二七日及び七月七日の国際連合安全保障理事会決議並びに一九五一年二月一日の国際連合総会決議に従つて朝鮮に軍隊を派遣したアメリカ合衆国以外の国で日本国との間に右議定書の効力が発生した国が右の諸決議に従つて朝鮮に派遣した陸軍、海軍及び空軍の日本国にある間におけるものに関しまして、右議定苦の趣旨にのつとり、刑事上の手続法……

第17回国会 法務委員会 第3号(1953/11/02、26期、自由党)【政府役職】

○犬養国務大臣 個々の折衝にはいろいろいきさつがございましたが、この刑事裁判権の改訂のとりきめに関する私の心構えを申し上げたいと思います。いろいろ折衝が長くかかりまたが、私は国と国とが友好関係を永遠に結ぶ意味においては、刑事裁判権というものが国の力を復興する側の国においては国民感情として根本的な問題であるから、プリンシプルは譲られない。ただ運用において円満を期するけれども、その運用にあたつても国内法が著しくゆがめられて、そこなわれるということは友好関係をそのことによつてそこなうという意味において反対である、こういう建前を終始とつて来たわけでございます。従つて原則的に申し上げまして、刑事訴訟法が……

第17回国会 法務委員会 第4号(1953/11/03、26期、自由党)【政府役職】

○犬養国務大臣 まず最初の刑事特別法のことについて申し上げます。これは御承知のようにNATO協定が批准されました結果、かねての日本とアメリカ国との間の申合せのように、こちらからNATO協定の線と同じような体裁に刑事裁判権を獲得したい、こう申し込んだわけであります。それがこのたび実現いたしました。その事務上の必要から刑事特別法の改訂の御審議をお願いしておるわけであります。従つて米国と西欧諸国とのとりきめとまつたく同じなのでありまして、ある点は日本の方がずつと権利が進んでおる点があるのであります。それはほかの国では米軍の施設区域に犯罪を犯した者が逃げ込んだときでも入れないのであります。こちらでは警……

第17回国会 予算委員会 第2号(1953/11/01、26期、自由党)【政府役職】

○犬養国務大臣 お答えいたします。九州方面の水害に伴いまして日共の活動状況はどうであるかというお尋ねでありますが、私ども実は心配いたしまして万遺漏なきように手配をいたしております。人心の安定につきましては、今櫻内さんの御指摘になりましたように、保安隊の活動というものが庶民階級に非常にマッチいたしまして、まずこれが庶民階級の心理作用にたいへん役立つたと私は思います。御指摘の日共活動のことを調べて参りました。御承知のように、今また御指摘のように、中核自衛隊の活動も相当活発でありまして、この人たちは、こういう運動を「水害闘争を全国民的政治闘争へ」というスローガンでやつておりまして、ある場合には建軍闘……

第17回国会 予算委員会 第3号(1953/11/02、26期、自由党)【政府役職】

○犬養国務大臣 お答えを申します。凶作による社会不安の状態は、過般全国次席会同で訓示をいたしました通りでございます。ただ風水害あるいは冷害のために防衛費を削くか削かないかということは、内閣全体の問題でございまして、法務大臣がここでその議論をすることの当否については少し留保さしていただきたいと思います。  ただせつかくのお尋ねでございますから、凶作関係によるある破壊分子の運動と申しますか、過日申し上げたので御了解のことと思いますが、結局これは凶作運動、風水害運動をもつて政治闘争へ向けようということでありまして、建軍闘争、軍事行動を建てる闘争というふうに持つて行つております。いろいろ災害を受けた土……


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第18回国会(1953/11/30〜1953/12/08)

第18回国会 決算委員会 第4号(1953/12/08、26期、自由党)【政府役職】

○犬養国務大臣 実は刑事局長が一わたりお答えしたということを承知しておりましたが、やはり御質問の御心配の趣もごもつともと思いまして、あえてみずから進んで参上いたしたわけでございます。私もいろいろな山林払下げとか、黄変米の問題などが新聞に出ますたびに、何か忌まわしいことがあつてはもつてのほかだと思いまして、項目をあげてみずから下調査を命じた当人であります。いろいろのいきさつは刑事局長からもお話申し上げたと思いますが、特に丁重にお答え申し上げて御了解を得たいと思うのでございます。  人事の異動については一切、私の就任以来一人も政治的な外部からの注文を受けたことはございません。また私はそういうことを……

第18回国会 法務委員会 第3号(1953/12/04、26期、自由党)【政府役職】

○犬養国務大臣 これは二段にわけてお答え申し上げたいと存じます。ただいま輝輸政務次官も申されましたが、国鉄その他の公共企業体の職員が争議行為を禁止されておることは御承知の通りでありまして、これは公労法第十七条によつて禁止されているのでございます。禁止されておりますが、この違反者に対しては、御承知のように公労法は罰則がありません。違反者に対してはもつぱら内部の行政処分にまつているわけであります。そこでただいま行われております賜暇戦術も、賜暇を得たいという権利はありますけれども、これは所属長の承諾を得ることになつておりますので、承諾を得ない賜暇は、公労法あるいは国鉄内部の規約において、その限りにお……

第18回国会 予算委員会 第2号(1953/12/03、26期、自由党)【政府役職】

○犬養国務大臣 私より最初にお答え申し上げます。お話の通りでありまして、麻薬問題と青少年の関係というものは、日本民族に対する大きい脅威ともいうべきものであります。私どもの方といたしましては、各検察庁別に特に麻薬係検事というものを置いておりまして、高等検察庁別に種々会議をやつております。御指摘のように、入つて来る径路は、香港その他の方面から船員に委託して入つて来るルートと、もう一つは、空港に商品見本のような形で入つて来る、ことに米軍基地周辺において、これがいろいろ濫用されておるということは今御指摘の通りであります。ただいまのお話で、アメリカの何とかいう司令官がそういうことを申したということであり……

第18回国会 予算委員会 第4号(1953/12/05、26期、自由党)【政府役職】

○犬養国務大臣 お答えをいたします。私もその不愉快きわまる怪文書を読みました。大体政界をなめた、はなはだ不愉快な態度だと思つております。たびたび私は予算委員会、あるいは法務委員会で、当局は断固として臨むということを申しておるのでありまして、この点は政治界の信用のためにもはつきりいたしたいと思つております。またいろいろ投書などがありまして、うわさにいろいろ上る点もありますが、私は国警長官を呼びまして、これらのことについて情報収集と内偵を命じております。どうか私があいまいな態度をとつていないことだけは御了解を願いたいと思います。
【次の発言】 七月に今澄さんから御注意のありましたことは、私もよく記……

第18回国会 労働委員会 第6号(1953/12/07、26期、自由党)【政府役職】

○犬養国務大臣 まず基本的なことからお答え申し上げたいと思います。実は二、三日前に、御承知のような法務大臣談話を出しましたけれども、あの談話の重点とするところは、よくお読みくださると御理解できると思いますが、血の気の多い若い人ですから、争議の最中に、つい行き過ぎがあつてもいけない。それから組合の幹部は、どこから先が合法か非合法か、なかなか専門家ですから実によく知つておられる。ところが、組合の中央から離れた、ことに若い人は――私も学生時代ストライキをやつた経験がありますが、この辺まではいいだろうというようなところが食い違うのでありまして、そういうことを一度も御注意しないで、いきなり刑事上の問題に……


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第19回国会(1953/12/10〜1954/06/15)

第19回国会 運輸委員会 第6号(1954/02/05、26期、自由党)【政府役職】

○犬養国務大臣 お答え申し上げます。この問題は運輸委員各位の名誉に関する重大な問題でございますから、お呼立てまでもなく、私から進んで発言を求めるべき筋のものだと思います。残念ながら一昨日予算委員会の方で忙しかつたので、とうとう本委員会の散会までに間に合わたなかつたので、このよい機会に申し上げたいと思います。  なるほど私もあのあくる朝新聞を読みまして、ただちに相を調べたわけでございます。速記録も読みましたが、速記録の文字に表われているところでは、どうも意を尽してない点があり、その意味においていささかかど立つている点があると存じます。いろいろ前後の事情を同席しておりました政府委員あるいは検事総長……

第19回国会 議院運営委員会 第18号(1954/02/23、26期、自由党)【政府役職】

○犬養国務大臣 お答えを申し上げます。法務当局が国会を尊重する念におきましては、従来とかわりございません。しかし、この具体的問題にいかに対処すべきかということは、御承知のように逮捕許諾の御返事が簡易裁判所べ送られますので、簡易裁判所がこの逮捕許諾の御意向に基いていかなる勾留状を発出するか、それによつてまたこちらの態度の変化があります。いかなる勾留状が発出せられるか、いまだうかがい知れないときでございますから、仮定の議論として、今私が先走つて、法務省がどういう態度をとるかということは申し上げかねる次第であります。勾留状の発出のぐあいによつて決定しなければならないと考えます。

第19回国会 議院運営委員会 第22号(1954/03/04、26期、自由党)【政府役職】

○犬養国務大臣 お答えを申し上げます。この前当委員会にお呼び立てを受けまして、ここで御答弁を申し上げましたその内容は、ただいま御指摘のありましたように、当局としては、院議はもちろん尊重の念を持つけれども、その尊重をいかに表わすかは、来る二月二十六日のおそらく夕方ごろに発せられるべき勾留状の内容を見――勾留状の内容がわくになることでありますから、勾留状の内容を拝見して、そのわくの中でできるだけ尊重の念を具現いたしたいと存じます、こうお答えを申し上げた次第でございます。その後、御承知のごとく二月二十六日夕方に裁判所から勾留状が発せられました。その勾留状は普通の勾留状でございまして、法律的には、言い……

第19回国会 決算委員会 第4号(1954/02/05、26期、自由党)【政府役職】

○犬養国務大臣 ただいま委員長からのお話がございまして、当決算委員会におきましていわゆる造船に関する不正事件について、調査をお進めになる旨の御決定があつたそうでございます。法務省といたしましては、もとより国権の最高機関の御決定には敬意を表する次第でございますが、一方当局の都合といたしましては、事件を目下鋭意捜査中でございまして、捜査中の事案についていろいろ御調査を願うということになりますと、勢い捜査中の機密にも触れて参ることでございますし、司法当局の断固たる決意のもとにおける事件糾明にもさわつて参りますので、当局の都合といたしましては、捜査が終りますまでは御調査をお進めになることについて、ひと……

第19回国会 地方行政委員会 第14号(1954/02/19、26期、自由党)【政府役職】

○犬養国務大臣 今回提出いたしました警察法案につきまして、提案の理由並びにその内容の概略を御説明いたします。  現行の警察法は、戦後早々にして占領政策の一環として施行せられたものでありまして、戦前のわが警察制度を根本的に改革して民主警察の理想を高揚した点においては、確かに劃期的な意義を有してはおりますが、何分にも勿忙の間に当時の国際事情を反映しつつ制定せられましたため、わが国情に適しないところが多く、その運用の結果に徴しても非能率にして不経済の欠陥を免れず。しこうしてかかる欠陥を是正するために早晩抜本的な改正の肝要であることは、つとに世人の広く認めているところでありました。すなわち、現在の警察……

第19回国会 地方行政委員会 第15号(1954/02/22、26期、自由党)【政府役職】

○犬養国務大臣 お答えを申し上げます。まず最初に申し上げたいことは、現行法は占領政策の一環としてできたものであることは御承知の通りでございますが、なかなかいいところがございます。つまり警官が国民と親しみやすくなる。警官が町の子供と笑つてちよいちよい雑談するというようなことは前にありませんでしたが、今ごろはあります。そういう意味で今の警察法はなかなかいい功績を残していると思いますが、他面においていろいろな点で、これはあとからまた御質問に応じて申し上げたいと思いますが、今の日本の状態に適しないところがあると考えまして、本会議で申し上げましたような諸点の改正を行おうとして、御審議を願つているわけでご……

第19回国会 地方行政委員会 第17号(1954/02/25、26期、自由党)【政府役職】

○犬養国務大臣 すこぶる広汎な御質問で、はたして任にたえるかどうかわかりませんが、できるだけ考えておることを申し上げます。  今日の日本のまことに悲しむべき混乱の状態というものは敗戦から来ております。この敗戦のよつて来るゆえんというものは、日本を構成している国民の各層に、それぞれ責任があると考えます。もちろんその当時主として政局を担当していた政党にもありましよう。また国民がほんとうに国会制度の真髄に徹しないで、事大主義で割合にお役人の言うことには頭を下げるというような気風がまだ抜け切つていない、一言で言えば民主主義が徹底していない責任もありましよう。しかしわれわれは今日過去を顧みまして真にえり……

第19回国会 地方行政委員会 第18号(1954/02/26、26期、自由党)【政府役職】

○犬養国務大臣 御承知のように新憲法におきましては主権在民でございます。従つてあらゆる政策、法規をつくります場合、民衆の意思というものが反映しないような法律をつくりますならば、それは憲法の精神に沿わないものと存じます。この警察法を改正いたしますにあたりましても、おそらく御意見の相違になる個所が多々あるかとは思いますけれども、私どもも、警察運営の民主的管理ということについては、相当頭を使つたつもりでいる次第でございます。
【次の発言】 前文と文章がかわり、また前文を置くということを、ただいまの政府は適当な法律作成の形式と思つておりません。これは本会議でも申し上げた通りであります。従つて前文にうた……

第19回国会 地方行政委員会 第19号(1954/02/27、26期、自由党)【政府役職】

○犬養国務大臣 お答え申し上げます。特にそこだけ声を張り上げたかどうか、記憶にございませんが、あるいはやじなんか多いときは、まだ血のけがありますので、つい大きな声を出したかもしれませんが、これは御了解を得たいと思います。しかし御指摘のこの三点はむろん枝葉の問題ではないと存じます。逐次申し上げてみたいと存じます。
【次の発言】 昨日もこの点でいろいろ御質疑がありましてこのたびの委員会の論議の中心になると存じます。政府といたしましては自治体たる府県に属する警察は、国家警察か自治体警察かと言えば、自治体警察である。それならばなぜ国家公務員が上の方にまじつているか、こういう昨日の御質疑でございますが、……

第19回国会 地方行政委員会 第23号(1954/03/05、26期、自由党)【政府役職】

○犬養国務大臣 お答え申し上げます。昨年も委員会で同じ御議論がございましてそのときも申し上げたのでございますが、いかにも御指摘のように憲法と教育基本法とそれから警察法には前文がついております。昨年警察法改正に際しまして、内閣及び法制局ともいろいろ相談いたしまして、今まであるものを無理にそうする必要はないのでありますけれども、新しく改正法を出す場合には、なるべく前文というものは省く体裁にして行きたいということに一致いたしまして、前文の精神を第一章に織込むということにいたしたわけでございます。これは昨年来いろいろ御議論もあるところでございますが、結局その点のよしあしは意見の相違ということになるかも……

第19回国会 地方行政委員会 第24号(1954/03/06、26期、自由党)【政府役職】

○犬養国務大臣 行財政整理というのは現内閣の根本政策の一つでございまして、私も、国務大臣とましては、できるだけ国民の税金を軽くするという方面からま――それもできないものまで減らすということも、行政担当大臣としてどうかと思いますので、ここにおります国警長官と相談いたしまして、行財政整理の根本精神にもかない、またそう無理しないでもよいという線はどこだろうというので、最後に整理三万人という数をきめたわけでございます。
【次の発言】 つまり、かりのお話になりますが、塚田長官の方から五万人減らせとか、四万五千人減らせというお話がかりにありますれば、そこに意見が食い違いまして、三万人以上はむずかしいだろう……

第19回国会 地方行政委員会 第37号(1954/03/31、26期、自由党)【政府役職】

○犬養国務大臣 今回提出いたしました質屋営業法の一部を改正する法律案の提出理由及びその内容について御説明いたします。  今回出資の受入、預り金及び金利等の取締に関する法律案を別途提出したのでありますがその第五条において、金銭貸付の利息で日歩三十銭を越えるものについて罰則を定めたのであります。しかしながら、質屋の利息は純利のほかに質物保管料、質受手数料等を含んでおりまして、一般の金利と異なる性質を持つております上に、質屋は法律によつて各種の防犯上の義務その他特別の義務を課せられており、社会経済上の必要から古来の商慣習として月暦による利息計算方法を広く採用しておりまして、出資の受入、預り金及び金利……

第19回国会 地方行政委員会 第44号(1954/04/14、26期、自由党)【政府役職】

○犬養国務大臣 しばしば申し上げますようにこれは府県を一区画とする単位の自治警察でございます。それについて自治法の改正はどういうふうに考えておるかという御質問でございますが、これは必ずしもこれに必然付随して改正しなければならぬとは考えてはおりません。
【次の発言】 まず長官からお答えいたします。
【次の発言】 鈴木委員の御質疑の御趣旨は、まことにごもつともな点がございます。このたび御審議を願います本法案につきましては、国家地方警察と自治警察とをともに廃止いたしまして、府県警察ということにいたしたのでありますが、国家警察の方でも府県警察にするにはいろいろ注文もありましたがその注文のあるものはこれ……

第19回国会 内閣委員会 第4号(1953/12/24、26期、自由党)【政府役職】

○犬養国務大臣 お答えいたします。下川さんの御質問は一々ごもつともでございます。以下御質問に対して二つ、三つ区わけいたしましてできるだけ懇切にお答え申し上げたいと思います。  最初にお述べになりました警察制度の改正でございますが、なるほど塚田長官の方で試案をつくつておられますが、塚田長官の試案によりますと、ほかの行政改革に関する行革本部の意見と違いまして、強制的なものでなく、もし行革本部の意見を聞かれたら、まあこういうアウトラインを持つているという意味の心持でつくつたのであるからさよう了承してもらいたい、こういう話が長官から私に対してありました。そういう心持でつくつておられるものと思います。そ……

第19回国会 法務委員会 第3号(1954/02/02、26期、自由党)【政府役職】

○犬養国務大臣 いわゆる造船疑獄事件について、現在どうなつているか、現在までの御報告をいたしたいと思います。  そもそも、捜査の端緒といたしましては、本年の八月二十八日に東京地方検察庁に対して森脇将光――これは江戸橋商事株式会社の事実上の総轄主宰者であります。その森脇から江戸橋商事株式会社の代表取締役志賀米平、日本特殊産業株式会社取締役社長の猪股功の両人に対して詐欺、商法違反等の告訴がありました。その捜査中に、日本特殊産業株式会社が、日本海運株式会社及び山下汽船株式会社、並びに日本通運株式会社等から多額の融資を受けて、これを焦げつかせていることが判明したのであります。そこで東京地検におきまして……

第19回国会 法務委員会 第11号(1954/02/25、26期、自由党)【政府役職】

○犬養国務大臣 御趣旨の御質問はまことにごもつともでございます。もしただ許諾を与えるということならば、もちろん院内におりましたことですから、進んで議場に入つて投票をいたすことであります。期限付の許諾というのは前例のないことでありまして、こういうことが専門的に見てどういう意味をなすのか、期限と条件が同じなのか、民法土の解釈が違うのか、あるいは期限付の期限のところだけ無効であつて、あと有効になるのか、御承知のように浅学でありますから、そのことを十分に腹に置いて出なければ、ただ与党の議員として投票することは、いささか一方においては検察庁を指揮監督しておる者として責任が果せませんので、十分専門家の意見……

第19回国会 法務委員会 第17号(1954/03/11、26期、自由党)【政府役職】

○犬養国務大臣 昨日の本委員会におきまして、河野一郎議員より御質疑がありましたところの有田二郎議員の勾留延長却下の経緯につきまして御報告を申し上げたいと思います。  去る三月六日午後五時ころ、東京地方検察庁の検事武内孝之は有田二郎議員の勾留延長を東京地方裁判所裁判官に請求いたしました。延長を求める期間は三月八日から同十七日までの十日間でありました。もちろんこれは慣例により勾留満期期日であります三月七日の前日にいたしたのでございます。慣例と申しますのは、満期の当日では事務上種々不便なことも多いので、満期日の一日前に請求することに通常いたしているためでございます。主任判事は東京地方裁判所裁判官井上……

第19回国会 法務委員会 第19号(1954/03/13、26期、自由党)【政府役職】

○犬養国務大臣 御質問の点は、今でもその考えにかわりございません。従来大体世間の考え方というのが、あまりいいことではないが、必要な悪で、ああいうことを議論するのはやぼだというような空気の方が多かつたように思いますけれども、ことに占領政策が行われまして以来、私自分でも見聞しておりまして日本人の、ことに若い時代の純潔感というものを、もつと若い年代の人にしみ込ませる必要がある。これは民族の運命に関係するという考え方をしておりまして、従来のようなほおかむりの時期は過ぎた、こういうふうに考えております。従つて御質問の御趣旨の通りの気持でおります。

第19回国会 法務委員会 第29号(1954/03/27、26期、自由党)【政府役職】

○犬養国務大臣 お答え申し上げます。私もそういううわさを聞きましたものでございますが、私の知つている範囲の原因としては、この病中記者クラブの諸君が見舞に来てくれまして、そのときに意外にやつれて痛がつておつた。あれじや職に耐えられないのじやないかと見た記者諸君が申されたのではなさそうですが、それを又聞きされた人たちが、そういう想像をされて、そういう筋からうわさが立つたというふうに聞いております。そのほかの原因については、私寝ておつたものですから、存じておらない次第であります。
【次の発言】 御承知のように不敏のものでございますが、全力をあげて職を尽したいと考えております。従つて辞職の意思はござい……

第19回国会 法務委員会 第33号(1954/04/03、26期、自由党)【政府役職】

○犬養国務大臣 お答えを申し上げます。高橋委員の御指摘になりましたように、国民は戦争中の過激な思想動向に懲りておりますから、議会制度そのものにはあらためて愛着を持つていると思いますが、議会の言動については多大の関心を持ち、注目を浴びせ、かつ一面において失望している点は率直に申し上げて御指摘の通りだろうと思います。これに対しまして総理大臣も、選挙法の改正とかあるいは当面の問題としては造船割当をもつと何人が見ても公正に見える方向に、よりよくしたいといろいろ配慮しておられるのも、この不幸な事件をして建設的な意味を含ませようという意図があると私は推察いたしているのでございます。  次に御指摘の検察庁に……

第19回国会 法務委員会 第34号(1954/04/06、26期、自由党)【政府役職】

○犬養国務大臣 検事が請求し得ると考えております。なお何か御質問があれば……。
【次の発言】 すでに御承知と存じますが、法務大臣は検事総長を通じてのみ指揮ができます。しかし私の場合は検事総長の報告に基きまして、できるだけーーできるだけではない、あらゆる場合においても不当な政治的圧迫ということは私の使命としていたさぬ、検事総長の報告が正しい場合はこれをその内容に即して判断をし、形の上では協議の上決定いたすことになつております。従つて指揮という言葉の内容と違いまして、話合いをして最後の決定をいたしております。
【次の発言】 検事は逮捕請求もできますが、事実問題としましては検察庁法の十四条に基きまし……

第19回国会 法務委員会 第36号(1954/04/08、26期、自由党)【政府役職】

○犬養国務大臣 お答えを申し上げます。ただいま佐竹委員の仰せられました綱紀粛正に対する御所見、これは大体において心より同感申し上げます。私法務大臣として、また国務大臣として、やはり今後の問題といたしましては、国民の信頼を維持すべく、選挙法の改正とか、あるいは造船割当についての考え方とか、すべて再出発の心持で謙虚にやつて行く必要があると存じております。また法務大臣としても、先ごろ私の病気欠席中、佐竹氏よりいろいろの御質疑もあり、御注意もありましたことでありますから、従来よりも一層その職責にかんがみまして、厳正公正に、かつ国民の期待を裏切らないように全力をあげて努力いたしたいと考えておる次第であり……

第19回国会 予算委員会 第2号(1954/02/02、26期、自由党)【政府役職】

○犬養国務大臣 お答えいたします。もちろん法に照して、違法の者に対しては断固取締るつもりでおります。
【次の発言】 お答えをいたします。まず第一に、先ほど川崎君の御質問に答えましたように、法に照して、違反する者は容赦なく検挙いたしたいと思います。  それから御指摘の、保全経済会以外の、(「政治責任はどうする、道義置任はどうする。」と呼ぶ者あり)あとで言います。ほかの正規の受信行為をやっているいわゆるやみ金融も、すでに新聞で御承知のように、検察庁では捜査を開始いたしております。  それからただいまお話のありましたことは、速記録をごらんくださるとおわかりと思いますが、よく御承知のように、多少趣旨が……

第19回国会 予算委員会 第3号(1954/02/03、26期、自由党)【政府役職】

○犬養国務大臣 お答えいたします。仰せのように、今度国家地方警察と自治警察をともに廃しまして、都道府県単位の警察にいたします。これはつまり国警の国家的要素という、国警の持つているよい点、それから自治警察の民衆の親しみやすい感じの警察という利点とを融合させて行こう、こういう考えでございます。原さんも、あるいは警察国家再現というような御心配をもつてお尋ねではないかと思うのでありますが、この点につきましては、昨日も川崎君の御質疑にも答えましたし、また武藤委員の御質疑にも答えました。これについて警察運営に対して民主的な保障を残す。つまり国民の立場から見て、警察運営に何か関与するとい味を残したいと考えま……

第19回国会 予算委員会 第5号(1954/02/05、26期、自由党)【政府役職】

○犬養国務大臣 お答えいたします。責任の明確化も改正の原因の一つでございますが、稲葉さんよく御承知のように、国家的規模にわたる大きな騒擾事件などに備えまして、警察の機能力を有機的にしたいということも原因の一つでございます。
【次の発言】 お答え申し上げます。仰せのように、国家公安委員長は国務大臣をもつて充てますが、私どもの考えといたしましては、これは表決権を持ちません。委員間の賛否同数のときだけ採決をするというふうにいたしまして、国務大臣たる公安委員長は、かつてなことができないような制約をしております。
【次の発言】 お答えいたします。国家公安委員の顔ぶれ、内容に変化を与える意思はございません……

第19回国会 予算委員会 第7号(1954/02/08、26期、自由党)【政府役職】

○犬養国務大臣 お答えをいたします。今御指摘になりました今年の正月二日に二重橋において起りました不詳事件は、まことに責任重大でありまして、ただこの責任の重きを痛感している次第でございます。率直に申し上げまして、事のよつて起つたゆえんのものは、毎年相当の人数が参賀をしたのに事故がなかつたという安心感のために、今年の事態の見通しが甘かつたということは確かに言い得ると思います。その意味で、ただいま御指摘になりました精神の弛緩ということも、警察関係の者は謙虚に反省いたすべきだと存じております。  人命に関することでございますが、もとより御承知のように、警察におきましては、上の警察官に昇級する場合の資格……

第19回国会 予算委員会 第8号(1954/02/09、26期、自由党)【政府役職】

○犬養国務大臣 お答えをいたします。お話の千葉県における選挙に関する年賀状にまつわる公職選挙法違反事件というものは、まだ受理をいたしておりません。ただいまお話をだんだん伺つての感想を申し上げるのでございますが、御指摘のように公職選挙法百四十六条の二項であつたと思いますが、年賀状に関する禁止規定がございます。そこで問題の千葉県の選挙でございますが、よく御承知のように昨年の十二月二十一日に公示になりました。それでたまたま年賀状が多数出たということはありそうなことでありますが、選挙中に年賀状が方々のあて名に届いたとしましても、出した時期等を一ぺん調べてみませんと、今ここでそれは違法だと断定するのは、……

第19回国会 予算委員会 第9号(1954/02/10、26期、自由党)【政府役職】

○犬養国務大臣 お答えをいたします。一昨日ですか、足鹿さんにお答えしたときに同様なことを申し上げたのでありますが、戦前と比べまして議会主義そのものを否認する傾向はよほどなくなつていると思います。しかし議会の内容、議会の運営などについては、お互い国会議員の行動いかんによつては、また不満が大きくなることも考えられます。これはお互いがやはりまじめに考え直さなければならないと思います。
【次の発言】 お答えをいたします。三木武夫君が日本殖産金庫の顧問であるかどうかというお尋ねがありまして、爾来調査をいたしております。まだ全部終了いたしておるという御報告はできかねますが、ただいままでに判明しておるところ……

第19回国会 予算委員会 第10号(1954/02/11、26期、自由党)【政府役職】

○犬養国務大臣 売春問題の対策につきましては、堤さんよく御承知のように、このたび売春問題対策協議会ができまして、先日第一回の発足をいたしました。ここにすべての議題を載せるわけでございますが、私の考えをはつきり申し上げますれば、昭和二十一年の次官会議の決議は、当時の敗戦直後の混乱した社会情勢を反映しているものとはいいますものの、これは私は取消したいと考えて、その方向に向つていることを明確に言明申し上げたいと思います。
【次の発言】 お答えいたします。伺つておりますと理路整然としておりますが、事情は私と同様にあなたもごくお詳しい方でありますから、お互いにここで詳しい事情をまた繰返して申し上げたいと……

第19回国会 予算委員会 第11号(1954/02/15、26期、自由党)【政府役職】

○犬養国務大臣 お答え申し上げます。一般論といたしまして、もちろん違法の疑いがある者に対しては断固検挙の手はゆるめないつもりでございますが、ただいまお尋ねになりました種種の御質問のうち、仮定の部分もあるのでありますが、要するに具体的な問題にあたつて公正厳正にこれを調べて、違法の疑いある者は検挙すると言うよりほか申し上げにくいのであります。なおこまかいことにつきましては、実は横路さんから検事総長というお話がありましたが、捜査の最高責任に当つておりますので、捜査中のことについて検事総長をこへこ出すこともいかがと存じますから、こまかいことについては、刑事局長から御答弁いただくことを用意いたしておりま……

第19回国会 予算委員会 第12号(1954/02/16、26期、自由党)【政府役職】

○犬養国務大臣 お答えを申し上げます。第三国人の関係の生活保護法による要保護者の中で、今御指摘のように集目的かつ強制的に保護を求めた問題がある、私の方にもさような報告が二、三ございました。これは明らかに違法行為でございますから、厳重に厚生省と連絡の上措置するように指令をしてございます。根本問題といたしまして、御承知でもございましようが、出入国管理令の二十四条に、貧困の者あるいは常に放浪しておる者あるいは身体障害者で国または地方の公共団体の負担になつているものは、強制的に本邦から出てもらうという規定がございますけれども、今厚生大臣が言われましたように、これは単に国内問題として扱うばかりでは足りな……

第19回国会 予算委員会 第13号(1954/02/17、26期、自由党)【政府役職】

○犬養国務大臣 横路さんの先日の御質問にお答え申し上げます。  御質問の趣旨は、船主または造船業者が、衆議院の選挙または参議院の選挙に際して政党に寄付をした場合、これは公職選挙法第百九十九条第二号あるいは政治資金規正法第二十二条に禁止されていることに触れるのではないか、こういう御質問でございます、私一応答弁を申し上げますが、もしもつと法律的に詳細にわたつて答弁を御要求でありましたならば、刑事局長より答弁をさせたいと思います。  この場合船主または造船業者が政党に寄付をいたした場合、まず弟一に、その寄付行為が選挙に際してであるかどうかを明らかに調査いたす必要がございます。第二に、かりに選挙に際す……

第19回国会 予算委員会 第14号(1954/02/18、26期、自由党)【政府役職】

○犬養国務大臣 お答え申し上げます。まず便宜上今澄さんの御質問からお答えをいたしますが、実はお話があるまでもなく、とうてい今の予算では十分なる捜査ができませんので、夜中に飲むお茶代、あるいはその他複製をつくる写真の費用、あるいは尋問に少し場所が不自由しておりますから、この尋問の場所をつくる費用とか、相当の額の予備費を大蔵省に向つてすでに要求いたしております。この要求は完了いたしておりますから、御承知おき願いたいと思います。  それから……。
【次の発言】 お答え申し上げます。当初検察庁の要求したのは二億ではございません。少し下まわつております。法務省の経理部としましては、いつも当該庁の要求に対……

第19回国会 予算委員会 第15号(1954/02/19、26期、自由党)【政府役職】

○犬養国務大臣 お答え申し上げます。御趣旨をもう一度伺いますが、昭和十二年の総選挙のときの公職選挙法違反になるべき饗応というようなものが今日でも通念になつて、かわらないでおるか……。
【次の発言】 詳しい法律上の解釈になりますと、ただちにここでお答えできかねる向きもございますが、常識としてはさように承知いたしております。
【次の発言】 お答え申し上げます、私も質問者たる西村さんよりもつと詳しく存じませんので、まことに恥を申し上げるようでありますが、後刻調べて正確なことは申し上げますが、大体常識としてよからぬことの範囲には入るだろうと思つております。

第19回国会 予算委員会 第17号(1954/02/22、26期、自由党)【政府役職】

○犬養国務大臣 お答えを申し上げます。もちろん一議員として、同僚としてはそういうことは普通でございます。しかし運営委員会で説明しました私の内容は、秘密会でございますからその通りとは申し上げられませんが、今あらためて申し上げますならば、有田二郎議員の被疑事実、容疑を明らかにするためには身柄の拘束が必要であるという当局の事情を取次ぐことに決定いたして、その意思発表をいたした次第であります。
【次の発言】 お答え申し上げます。肯定とか否定とかいうのではないのであつて、容疑事実を捜査当局が明らかにするためには、遺憾ながら有田議員を自由なおからだのままでなく、拘束してする必要があるといつたその必要性をや……

第19回国会 予算委員会 第18号(1954/02/23、26期、自由党)【政府役職】

○犬養国務大臣 お答えを申し上げます。御指示のように、しばしばこのことは本会議あるいは当委員会で御意見も伺い、政府の所見も述べて、大体意見のお互いの相違というようなことになつておりますけれども、しかしなお御質疑のことでございますから、できるだけ明瞭にお答えをいたしてみたいと思うのであります。御心配の点は、国家参公安委員会が総理大臣から警察庁長官の任命について意見を徴されるだけではだめではないか、国家公安委員会のきめた意見を総理大臣がまるのみするか、あるいは総理大臣の方が同意を受けるというような。パツシヴなものでないと、民主的保障にならないではないかという御意見だと思います。内閣総理大臣の方から……


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第16回国会(1953/05/18〜1953/08/10)

第16回国会 法務委員会地方行政委員会連合審査会 第1号(1953/07/22、26期、自由党)【政府役職】

○犬養国務大臣 ただいま議題に上ぼりました刑事訴訟法の一部を改正する法律案について、御説明いたします。  まず、立案の趣旨について、申し上げます。現行刑事訴訟法は、実施以来四年半を経過いたしました。この法律は、御承知の通り、旧刑事訴訟法に対し根本的な改正を加えたものであり、しかも、制定当時の特殊な事情から、比較的短時日の間に立案せられ、かつ、実施せられたものでありましたため、当初は相当の混乱も見られたのでありますが、四年半にわたる朝野法曹の努力により、今日ではその運用もほぼ軌道に乗つて参つたと申すことができると思うのであります。しかしながら、他面、時の経過とともに、当初から法律自体に内在してい……



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※このページのデータは国会会議録検索システム衆議院ウェブサイトで公開されている情報を元に作成しています。

データ更新日:2023/02/05

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