水田三喜男衆議院議員の在職時の本会議での質疑や答弁などの発言についてまとめています。発言回数、発言文字数、発言時の役職、立場、各発言の冒頭部分の内容の一覧が掲載されています。
委員会や各種会議での発言等については委員会統計/発言一覧のページを参照してください。
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※「発言」は発言が記録された本会議の数、「文字数」は発言として記録された文字の総数を示しています。
※「議会役職」は議長、副議長など国会の役職、「政府役職」は大臣などの内閣、政府関係の役職が記録に付されていた場合を集計し、「非役職」は議会役職、政府役職いずれでもない場合を集計しています。
※国会会期は各選挙期中で最初にその役職での発言が記録された会期を示しています。
○水田三喜男君 ただいま議題となりました過度経済力集中排除法の一部を改正する法律案について、経済安定委員会における審議の経過並びに結果について御報告申し上げます。 まず原案を申し上げますと、本法第二十六條中「昭和二十三年九月一日から同年十二月三十一日までの間に於て」とあるのを「昭和二十四年六月三十日までに」と改めるというのでありまして「現在持株会社整理委員会が持つている権限等の移管に関する法律の制定期限を一時延期しようというにすぎない事項であります。 なぜこの改正を必要とするかの理由を簡單に御説明申し上げますと、御承知のように、過度経済力集中排除法は昨年十二月十八日に公布実施されたのであり……
○政府委員(水田三喜男君) お答えいたします。薪炭特別会計における赤字の額は目下確定しておりませんが、いずれにしろ年度内に現金収支を調整するために、その債務の支払財源としまして一般会計から五十四億七千万円を繰入れる予定になつておることは事実であります。しかしながら、これは先程の御質問のように、かつてに繰入れるのではありませんので、当然補正予算を提出する際には、一般会計から繰入をなすための法律案を提出する予定になつておりまして、この点は目下折衝中であります。 第二の御質問の点でございますが、未払金をそのままにしておいて薪炭証券の償還費だけを繰入れることはけしからぬというお話でございましたが、こ……
○政府委員(水田三喜男君) 年末調整の問題につきましては、院議を十分尊重いたしまして、研究の上措置の準備をいたしておりますけれども、本年度におきましては、大体年末になつて多額の追加徴税をすることのないように、あらかじめ基準を示して徴税を実施してありますので、今の状態では、年末になつて多額の徴税を必要とするような事態は、大体今年度は起こらないだろう、こういう見通しでありますので、この点もご了承願いたいと存じます。(拍手)
【次の発言】 大蔵大臣が、今回の問題につきまして誠意があるかないかという御質問でございますが、国鉄の裁定あるいは人事院の勧告に沿わないというのではなくて、これに沿うて、どこまで……
○政府委員(水田三喜男君) 食糧の増産をはかつて自給度を高めるというお説には賛成でございますが、さしあたりの需給状態から見まして、予定しております四百五十六億円の食糧補給金を大幅に切つて、それをよそへ向けるという余裕は、現在のところないと存じます。政府は、本年度米麦において二合七勺の配給をやりたい、さらに精白度を強めて、白い御飯とか白いパンを食べさせるようにしたいということを考えております。そうしますと昭和二十四年度の手持よりも、二十五年度末の手持は、二十万トンくらいあるいは減るのじやないか。こういう状態にありますので、現在程度の食糧輸入はどうしても必要だ、従つて、この補給金を切る余地はあまり……
○政府委員(水田三喜男君) ただいまの御決議に関しましては、まつたく同感でございます。 御要望の第一の事項につきましては、本年一月からすでに措置を講じておりまして、各企業間の増資に関し調整を加えておりますが、今後一層御趣旨達成の線に沿つて資本発行の調節及び指導に努力いたします。 第二の過剰株式の吸收策につきましては、さらに各方面の協力を求めて実現方に努力いたします。 第三の事項であります日本銀行の株式担保金融の問題につきましては、過般の日本証券金融株式会社に対する資金の融通に関連しまして、部分的、実質的にはすでに解決を見ているのでありますが、国債償還の進行に伴わせまして、全面的にこの制度……
○水田三喜男君 私は、自由党を代表して、政府に対し、財政金融の方針並びに綱紀粛正の問題に関して質問をなさんとするものであります。(拍手) 質問の第一点は、本日わが党の緒方総裁並びに河上委員長からも指摘された問題でありますが、国法の規定するところによつて、政府は通常国会に予算案を提出する義務を負うておるのにかかわらず、何ゆえにこれを怠つたのであるかについて、大蔵大臣からあらためて明快な答弁を承わりたいことであります。 鳩山総理は、組閣の劈頭において少数与党の組閣を僭越であるとして、非常に謙遜されましたことにつきましては敬意を表するものでありますが、しかしながら、たとい国民の審判を経ていない少……
○国務大臣(水田三喜男君) 今年度の国際収支をどう見るかという問題につきまして、当初関係各省の間において十分論議が尽されたことは事実でございます。私どもの目標は、今年度の輸出を二十八億ドルにしたい、果して輸入が三十二億ドル程度でまかなえるか、これによって日本の物価を上げないで済むようなことになるか、あるいは産業拡大を阻害する結果にはならぬか、これがおもな議論の中心でございましたが、御承知のように、今、日本は原材料を相当たくさん手持ちしております、五億ドル以上の物資を持っておりますので、これを十分に活用することによって、そうたくさんの輸入をしなくても、あるいは済むんじゃないか。そういう結果落ちつ……
○国務大臣(水田三喜男君) 春日さんの質問にお答えいたします。 まず第一に、中小企業の組織化に関しまして、現行法の改正か、もしくは新立法を行う意思はないかという御質問でございましたが、その意思は大いにございます。ただいまのところ、政府の考えておりますところは、現行の事業協同組合、あるいは信用協同組合、企業組合、これはそれぞれ存続させてさらにこれを強化改善するということをする一方、すべての業種にわたって中小企業に、共同事業、調整事業、この二つの仕事を同時に行うことができるような新しい商工業組合の結成を許す、そして、それに強い権限を与える、そういう道を開きたいという考えを持っております。そうする……
○国務大臣(水田三喜男君) 中小企業団体法案について、その趣旨を御説明いたします。 政府は、中小企業問題の重要性にかんがみまして、かねてから各般の施策を講じてその解決に努力いたして参ったのでありますが、特に、中小企業の組織化によってその経営の合理化、競争力の強化等をはかることをその基本的対策の一として推進してきたのであります。御知の通り、中小企業の組織に関する制度といたしましては、中小企業等協同組合法による協同組合と、中小企業安定法による調整組合との二つがあるのでありまして、それぞれ、前者は共同経済事業による経営の合理化を、また後者は調整事業による経営の安定を目途として運用してきたのでありま……
○水田三喜男君 私は、自由民主党を代表いたしましてただいま議題となりました昭和三十五年度一般会計予算外二件の予算案に対し賛成、社会党並びに民主社会党提出にかかる予算の編成組みかえを求むるの動議に対し反対の討論を行なうものであります。(拍手) まず第一に、本予算案の規模について検討いたしますと、一般会計における一兆五千六百九十六億円の規模は、予想される国民所得に対しまして一五%であります。これを前年度予算の比率一五・九%に比較いたしますと〇・九%の縮小であります。もし前年通りの比率で予算規模を策定するといたしますならば一兆六千六百億円となりますので、本予算案の規模は、前年度予算に比べて明らかに……
○国務大臣(水田三喜男君) 私は、この機会に、わが国当面の財政経済に関する所信を申し述べたいと存じます。 わが国経済は、昨年度、目ざましい成長を遂げたのでありますが、本年度に入りましても、依然として順調な拡大傾向を持続しております。すなわち、鉱工業生産は、昨年度の急速な増加のあとを受けまして、本年度も引き続き拡大しており、年度初来八月までの鉱工業生産指数の上昇は七%をこえております。これを年率に換算いたしますと約一七%に及ぶのであります。この生産の拡大は、家計の消費支出の増加、企業の設備投資の増大、輸出の増進等、最終需要の着実な伸張の上に達成せられたものであります。しかも、この間、国際収支の……
○国務大臣(水田三喜男君) 社会保障に対する御質問でございましたが、先ほど総理からお答えがありましたように、これは来年相当の増額、強化をするつもりでおります。私どもが考えますことは、社会保障につきましては、一部の層にのみ厚くすることではなくて、国民の各層がこの社会保障の恩典を受けられるように、社会保障制度の体系を整備することが急務だと思っております。ですから、所得の少ない人に対する生活保護という制度は現在できておりますし、これは今後とも強化するつもりでおります。同時に、病気にかかっている方に対する保険制度でございますが、ようやく国民皆保険もことしで完了するという段階になっております。老齢年金や……
○国務大臣(水田三喜男君) ここに、昭和三十五年度補正予算を提出するにあたり、その概要を御説明いたします。 私は、前国会におきまして、当面の経済情勢と今後の経済運営の目標について所信を明らかにいたしたのでありますが、幸いにして、わが国経済はその後も安定した基調の上に引き続き順調な拡大過程をたどっており、本年度の経済成長率は、年度当初の予想を上回って、実質一〇%をこえるものと見込まれるのであります。最近、アメリカ政府は国際収支の悪化に対処する諸方策実施の方針を決定し、注目を集めております。これによって、わが国の国際収支もある程度の影響を受けることは覚悟せねばなりませんが、政府の企図いたしており……
○国務大臣(水田三喜男君) 今度の補正予算は、補正予算本来の性質に基づいた予算の補正でございまして、政府の実行したい施策を予算に盛ったという予算ではございません。当初予算がきまってから後に発生した事由によって年度内に補正することが必要であるという項目に限った予算でございますので、この点は御了解願いたいと思います。 それから、給与引き上げを十月になぜきめたかということでございますが、御承知のように、今回の人事院勧告は、実施の期日を大幅にさかのぼることを求めた異例のものでございましたので、政府は慎重に検討いたしましたが、一つは、予算制度の上からの考慮、一つは、地方財政その他関連機関の財政的な事情……
○国務大臣(水田三喜男君) ここに、昭和三十六年度予算を提出するにあたりまして、わが国財政経済政策に関する所信を申し述べ、あわせて、予算の大要を御説明いたします。 わが国経済は、昭和三十三年秋上昇に転じまして以来、二年有余にわたり目ざましい発展を続けて参りましたが、今後におきましても、自由な通商のもとに、先進諸国に伍して日本経済の真の繁栄を達成し、国民生活の均衡ある向上を実現していくことが必要であります。このため、政府におきましては、経済成長の原動力である国民の自由な創意と活動に期待し、十年以内に国民総生産を倍増することを目途に総合的な施策の展開をはかることといたしたのであります。 その重……
○国務大臣(水田三喜男君) 御質問にお答えします。 まず、本年度の予算規模を画期的に大きくさせたことによりて、後年度の予算の弾力性を奪うことになりはせぬかという御質問でございましたが、本年度の予算規模は一兆九千五百億円でございまして、これを三十五年度の当初予算の一兆五千六百億に比べますと、確かに二割四分もふえたことになっておりますが、今年度の予算補正後の歳出歳入の規模を見ますと一兆七千六百億になりますので、これと比較しますと一〇%前後規模が大きくなった、実質の増加は千八百億くらいの規模ということになりまして、これを国民所得に比べた比率を見ますと一五・三%ということで、例年とほとんど変わってお……
○国務大臣(水田三喜男君) 財源についてのお尋ねでございましたが、二兆一千億円の計画の中で、道路公団と首都高速道路公団が分担する道路事業費は、五カ年間に四千五百億円であります。ですから、政府出資を除く以外は大部分借入金になるわけでございますので、今後年々数百億円の道路債――政府保証債を出すことになろうと思います。また、現に道路債は発行しておりますので、従って、一般公共道路の方は、従来通り、特定財源と一般財源の一部をもってまかなうのが妥当でありますし、また、これは可能であると考えております。 それから、租税特別措置法についてでございます。これは、従来の方針通り、逐次整備し、合理化していくつもり……
○国務大臣(水田三喜男君) 農業基本法は今後の農政の向かうべき道を示すものでありますから、農業生産性の向上、農業構造の改善、農業生産の選択的拡大、農産物物価の安定というふうに、基本法の示しておる必要な施策については、財政事情と国民経済の関係を十分に考えて財政上の措置をとることはもちろんでございますが、農業問題におきましては、今後、財政上の措置によるよりも、金融上の措置による方がより適切と思われる部面が非常に多くなることが予想されますので、金融上の措置を十分にして農業の近代化を促進したいと考えております。(拍手)
○国務大臣(水田三喜男君) 関税定率法の一部を改正する法律案、関税暫定措置法の一部を改正する法律案及び関税定率法の一部を改正する法律の一部を改正する法律案につきまして、その趣旨を御説明いたします。 現行の関税率体系は、昭和二十六年の全面改正以後、ほとんどこれを踏襲して現在に至っているのでありますが、この間、わが国の産業貿易構造は大きく変革してきております。 このような変化に対応し、今後の発展に備え、また、最近における貿易自由化の進展にも対応するため、現行の関税率を全面的に再検討するとともに、関税制度についてもその整備をはかる必要があります。このため、政府は、昨年四月に関税率審議会に諮り、昨……
○国務大臣(水田三喜男君) 国民年金特別会計法案につきまして、その法律案の趣旨を申し述べます。 国民年金制度は、第三十一回国会において成立した国民年金法により創設されまして、そのうち、いわゆる経過的福祉年金につきましては、昭和三十四年十一月一日からその給付が行なわれており、さらに、いわゆる拠出制年金につきましては、本年四月一日からその保険料の徴収が開始されることとなっておりますことは、御承知の通りであります。しかして、政府といたしましては、国民年金法に基づく国民年金事業を経営して参りますために、政府管掌の各種保険事業におけると同様に、国民年金事業に関する歳入歳出は、これを特別に経理いたしまし……
○国務大臣(水田三喜男君) 一昨日、政府は、国際収支改善のための一連の総合的な政策を決定、実施することといたしました。また、九月十八日には、輸入担保率の引き上げを行ないました。これよりさき、すでに去る七月に、民間設備投資の繰り延べの要請と、公定歩合の引き上げが行なわれたのでありますが、なお逆調を続けております国際収支に対し、さらに強力に対処するため、今回、各般の措置を講ずることといたした次第であります。 最近における国際収支の動向を見ますと、昨年末以来増加の傾向を示しておりました輸入は、本年度に入り、一段と高水準に推移いたしております。反面、輸出は、対米輸出の不振や旺盛な内需に伴う輸出余力の……
○国務大臣(水田三喜男君) 中小企業に対する金融問題でございますが、行き過ぎた設備投資を少し押える必要が出てきているというための金融措置でございますので、この措置によって、中小企業にしわ寄せが特にこないようにという配慮を、私どもは十分しておるわけでございますが、一番心配なのは、中小企業の金融は、一般の市中金融機関からの金融が何兆億円ということでございまして、政府関係機関の資金量というものは、そう多いものではございません。従って、公定歩合を引き上げましても、まず金利を上げないようにという措置を前回の七月のときからとっておりますし、今回もこういう措置をとることにしております。金利だけでなくて、資金……
○国務大臣(水田三喜男君) 現行法規以外の特別法をいつ国会に提出するかという御質問でございましたが、次期国会に提出することを目途にただいま努力中でございます。
【次の発言】 この基本法の中で、財政負担の規定がぼけているというお話でございましたが、わざわざ第七章財政金融措置という章を置いて規定しておるわけでございまして、災害救助法とか、あるいは公共土木施設国庫負担法というような関係諸法律の規定するところによって、政府は負担をするということを明示してございます。
また、特に被害激甚の災害というようなものに対しては、従来そのつど特例法を作って対処しておりましたが、今回これに関する特別法を設けるとい……
○国務大臣(水田三喜男君) 特別職の職員の給与に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、その趣旨を申し述べます。
政府は、今回人事院勧告に基づいて、昭和三十六年十月一日以降、一般職の職員の給与を改定することとし、別途法律案を提出して御審議を願うことといたしているのでありますが、これに伴いまして、従来より一般職の職員との均衡を考慮して定められております特別職の職員の給与につきましても、その俸給月額等に所要の改定を行なおうとするものであります。
以上が、この法律案の趣旨でございます。(拍手)
【次の発言】 国家公務員の給与引き上げという問題は、国家財政に対するばかりでなく、国民経済に対し……
○国務大臣(水田三喜男君) 今回の株式下落の特徴は、従来安定株主と見られておった法人筋の換金売りが直接の原因になっておりまして、一般の大衆投資家の不安動揺による投げ売りが見られないということが、今度の株価下落に見られる一つの特徴でございます。 株式投資は、元来、長期の採算の上に立って行なわるべきものでございますので、従って、経済の現状とか、あるいは将来の見通しというものに対する判断が、市場相場を左右する要因であることは当然でございます。そういう意味から申しますと、日本経済の現状及び将来というものに私どもはそう基本的な心配はないと考えております。 先ほど総理から申されましたように、日本経済が……
○国務大臣(水田三喜男君) 本年は、国際収支の均衡を回復するという当面喫緊の課題にこたえるため、引き締め政策を堅持しつつ、経済の成長に伴い顕在化するに至った各面における不均衡の是正をはかり、長期にわたる国力発展の基礎を充実すべき年であります。 顧みまするに、政府は、昨年半ばより国際収支改善のため、一連の政策を実施し、内需の抑制と輸出の振興に努めて参りました。しかして、その効果はようやく経済の各分野に浸透し始め、輸入は高水準ながらも落ちつきを示し、卸売物価は軟化し、企業の投資態度にも慎重さが加わるなど、漸次景気鎖静化のきざしがうかがえるに至りました。 しかしながら、引き締め政策が所期の成果を……
○国務大臣(水田三喜男君) 予算の規模の問題、財政投融資の問題については、もう総理からお答えがあったようでございます。財政が経済にどういう影響を与えるかという問題は、財政、予算の規模だけでこれを判断することはできないと思います。財政支出をどういう財源でまかなっておるかという健全性の問題、その内容、どういう点に重点的に支出されるかという内容の問題、またそれが金融政策とどういう関係において運営されるかという問題で判断さるべきものだろうと思います。(拍手)かりに規模だけを問題にいたしますと、国民所得に対する予算の規模は、先進工業国に比べたら日本はまだ最低の規模でございまして、日本の予算規模が大きいと……
○国務大臣(水田三喜男君) 所得税法の一部を改正する法律案につきまして、その趣旨を御説明申し上げます。 御承知のように、政府は国民の税負担の現状に顧みまして、昭和三十六年度の税制改正に引き続く税制の体系的整備の一環として、昭和三十七年度において中小所得者の負担の軽減を主眼とする間接税及び所得税の減税と、国、地方団体を通ずる税源配分の適正化を中心に、国税において平年度千二百億円程度の減税を行なうこととし、今国会におきまして、これら税制の整備のための関係法律案を提出する準備を進めて参りましたが、さきに提出し、委員会に付託されました通行税法の一部を改正する法律案外二法律案に引き続き、ここにこの法律……
○国務大臣(水田三喜男君) 農業金融についての御質問でございましたが、農業資金は、他産業に比べて特に低利でなければならないという足鹿さんの御意見には、全く同感でございます。ところが、先ほど河野農林大臣が、抜本的な措置を考えたいというお話でございましたが、農林金融には抜本的な措置を考えるべき問題が非常に今多いと思います。たとえば、末端の農業協同組合に農家が蓄積した金は、まず利子が六分でございます。そこから県信連へ行くまでに、各郡に県信連の支所があり、支所を通過して県信連にその金が上がっていく、県信連から、さらに各県にある農林中金の支社を通って、そこを経由して農林中金に上がる。五段階上がっていくう……
○国務大臣(水田三喜男君) エネルギーに関する総合対策の観点から、今年度の予算編成におきましては、石油関税の引き上げ分に見合った額を、石炭対策の経費として強化するという方法をとりました。特定の関税収入を直ちに特定施策の目的税とするということはできないと思いますが、総合対策の観点から、今後もこの関税収入に見合ったものを、エネルギー全般の対策としてこれを強化するめどにするという方法は、今後もやっていきたいと考えております。(拍手)
○国務大臣(水田三喜男君) これまでのいきさつを説明するようにということでございましたので、一応御説明いたします。 地方公務員の共済年金制度につきましては、御承知のように、昭和三十四年の二月に地方制度調査会から答申がございまして、それ以後関係省においてずっと検討を進めてきたところでございますが、大蔵省としましても、国家公務員に準じたこういう地方公務員の共済年金制度を整備するということは、これは最初から反対ではございませんで、賛成でございました。ただ、予算折衝の過程におきまして、自治省、文部省、警察庁からは、地方公務員の共済年金制度の実施にあたっては、社会保障制度の一環として、国の責任として給……
○国務大臣(水田三喜男君) この法案と関係して資金の問題についての御質問がございましたが、昭和三十七年度の一般会計におきましては、中小企業振興資金等助成法に基づく設備近代化、工場等の集団化、共同施設の設置等のために、国庫補助額を昨年の三十億から本年度は約六割増の四十七億円に大幅に増額しました。そのために、国庫補助額と府県の負担金と回収金を含めますと、中小企業の近代化の資金原資は、昨年の七十七億円に対して本年度は百二十億円と大幅に増加となっておりますので、この資金は相当十分に準備されていると思います。そのほかに、三十七年度の中小企業関係の財政投融資の投入額は、昨年度の八百四十億円に対して千百四十……
○国務大臣(水田三喜男君) ここに昭和四十一年度補正予算の御審議をお願いするにあたり、その大綱を御説明申し上げ、あわせて現下の経済情勢と今後の財政金融政策について、所信の一端を申し述べたいと存じます。 まず、今回提出いたしました昭和四十一年度補正予算の大綱について御説明いたします。 一般会計予算におきましては、各地を襲った台風等による災害の復旧、人事院勧告に伴う国家公務員等の給与の改善、四十一年産米の買い入れ価格の引き上げ等、当初予算作成後に生じた事由に基づく追加財政需要が相次いで生ずるに至りましたので、緊急に措置を講ずる必要のある次の項目について、総額千九百九十三億円の追加を行なうことと……
○国務大臣(水田三喜男君) ここに、昭和四十二年度予算の御審議をお願いするにあたり、その大綱を御説明申し上げ、あわせて今後における財政金融政策について、私の所信を申し述べたいと存じます。 財政政策の課題の一つは、景気変動を調整して、経済の安定成長を実現することであります。 昨年発足した公債発行を伴う新財政政策は、幸いにしてその効果をあらわし、すでに不況は克服され、経済はすみやかな拡大過程をたどるに至りました。昭和四十二年度の財政は、経済に刺激を与えて景気の行き過ぎを招くことのないよう、慎重に運営していくことが必要であります。 このような観点から、昭和四十二年度予算及び財政投融資計画におい……
○国務大臣(水田三喜男君) これからの経済の動向につきましては、御要望のとおり十分気をつけてまいりたいと存じます。 民間の資金需要が非常に強くなったようなときに、政府の需要を強くして、民間と競合させるということのないように、時期を失しないように、機動的な運営をやってまいりたいと考えております。(拍手)
○国務大臣(水田三喜男君) 利子課税の特例措置は、お説のように、その政策的な効果については議論の多いところであると考えます。しかし、この特例はすでに十数年来、貯蓄奨励の方法として、もう幅広く国民の貯蓄心に食い入っている面が非常に多いという現状でございますので、これを一挙に廃止することは、私は適当でないと考えます。したがって、税制調査会の答申にもあるように、今度は漸進的な措置をとることにいたしました。税率は五%引き上げるのは少ないように言われましたが、そうではなくて、昭和二十八年来、あるときは非課税、あるときは五%と、概して一〇%を中心に推移して十何年とたってきましたから、その点から見ますと、五……
○国務大臣(水田三喜男君) 本年度は、臨時地方財政交付金の中で利子償還費を五十三億円見込んでございますが、これは本年度限りの措置ということになっております。したがって、来年度からどうするかという問題でございますが、基準財政需要額の中へこれを織り込むことによって解決できるのか、いろいろ方法があると思いますが、いずれにしろ、政府がたびたび申しましたように、地方財政の実情に応じて、地方公共団体の財政運営に迷惑をかけないようにすると申しておりますので、迷惑をかけないように必ず来年度は措置するつもりでございます。 その次に、地方道路財源の問題でございますが、御指摘のとおり、本年度は、臨時地方財政交付金……
○国務大臣(水田三喜男君) 租税特別措置法の一部を改正する法律案について、その趣旨を御説明申し上げます。 私は、さきに所得税法の一部を改正する法律案、法人税法の一部を改正する法律案、及び相続税法の一部を改正する法律案について趣旨を御説明いたしました際に、昭和四十二年度の税制改正の基本的な考え方を申し述べたのであります。今回ここに提出いたします租税特別措置法の一部を改正する法律案は、その一環として、最近の経済情勢と当面の政策上の要請にこたえて、税制上の特別措置について新設あるいは整理合理化、適用期限の延長等を行なうものであります。 まず、特別措置を新設したもののうち、主要なものについて申し上……
○国務大臣(水田三喜男君) お答えいたします。 まず第一は、拘束預金の問題についての御質問でございましたが、昭和三十九年六月以来、いわゆる歩積み・両建て預金の整理を促進する措置をとってまいりまして、相当の効果をあげておりますが、昨年十一月から、さらにいわゆる第二ラウンドとしての措置をとることになりました。拘束預金の比率を下げるということ、それから拘束預金に対応する部分の貸し出し金利を下げる、この二つについて、各金融機関ごとに目標を示して、その実現に目下努力しておるところでございますが、銀行局の報告によりますと、第二ラウンドに入ってから、この五カ月間に、いま御質問のございました拘束預金の比率低……
○国務大臣(水田三喜男君) お答えいたします。 海外原油の開発についての資金のお尋ねでございましたが、これはやり方いかんによっては巨額の資金を要し、財政資金上の問題となるものと思われますので、まず有効な投資を行なおうとするためには、すでに開発されている地点を中心として開発するということと、調査の上で最も有望と思われる地域を厳選してやるというふうに、開発、調査のしかた、計画のしかた、これいかんによって非常に開発資金の計画が違いますので、そこに慎重を期してやるならば、民間資金の協力もあることでございますので、財政負担上の心配はなく開発できるものと考えております。(拍手)
○国務大臣(水田三喜男君) 失業保険の国庫負担の割合は、他の社会保険制度の国庫負担との権衡を考えまして四分の一に定められているところでございますが、これを諸外国の負担制度に比較してみますと、英国が保険料の四分の一、ノルウェーが保険料の四分の一、カナダが五分の一、米国には国庫負担の制度はございませんし、西独は赤字分のみを国庫負担とするというようなことでございますので、わが国の失業保険の国庫負担の割合は、諸外国に比較して決して遜色のないものでございます。幸いに河野さんも御指摘のように、失業保険の財政は毎年相当額の黒字となっておるという現状でございますので、いまのところ国庫負担の割合を引き上げなけれ……
○国務大臣(水田三喜男君) お答えいたします。 今度の緊急対策の特徴は、被保険者と事業主と受益者と国と、この四者がそれぞれ負担することによって当面の赤字を切り抜けたいというのが特徴でございますが、その負担割合は、被保険者と事業主が百六十二億五千万円、受益者の負担が百七十億円、国庫の負担が二百二十五億円ということでございまして、さっき御指摘になったような六、三、一という割合にはなっておりません。 それから、国庫負担の定率化という問題がございましたが、これは御承知のとおり、社会保障制度審議会から社会保障総合調整に関する答申というものがなされておりますが、この答申を見ましても、社会保障に対する国……
○国務大臣(水田三喜男君) さきの第五十四回国会に提出いたしました昭和四十年度の一般会計歳入歳出決算、特別会計歳入歳出決算、国税収納金整理資金受払計算書及び政府関係機関決算書につきまして、その概要を御説明申し上げます。 昭和四十年度予算は、昭和四十年三月三十一日に成立いたしました本予算と、昭和四十年八月十一日、昭和四十年十二月二十七日及び昭和四十一年二月二十三日に成立いたしました補正予算とからなるものであります。 昭和四十年度本予算は、農林漁業及び中小企業の近代化、高度化の推進、社会保障関係諸施策の充実、住宅及び生活環境施設の建設の促進、文教の刷新充実及び科学技術の振興、社会資本の計画的整……
○国務大臣(水田三喜男君) 公害防止に関する措置についてでございますが、本年度は昨年度に比べて二倍に近い予算を計上いたしまして、また、事業団や民間企業の行なう公害防止事業に対する融資は、八十億円を予定しております。 さらに、税制の面におきましても、特別償却制度を導入する等の措置を講じておりますが、本基本法の制定と相まって、今後一そうの推進をはかりたいと存じます。 次に、御質問にありました中小企業の金融についてでありますが、事業協同組合が行なう公害防止のための協同施設につきましては、その所要資金の八〇%までを無利子で融資する、新たにできます中小企業振興事業団を通じてこういう制度を新たにつくる……
○国務大臣(水田三喜男君) お答えいたします。 今回の三次防計画における二兆三千四百億円という規模は、おおむね従来の防衛努力を今後五カ年にわたって持続するというものでございまして、三次防予算における伸び率と二次防予算における伸び率は全く同じ程度のものでございます。 また、いわゆる防衛産業をわが国工業生産の総額に占める比重は、わずか〇・五%でございますので、防衛庁と防衛産業が一体になってわが国の民主化を阻害するというような、お話のような懸念は当分あり得ないことと存じます。(拍手)
○国務大臣(水田三喜男君) お答えいたします。 超過負担の問題でございますが、本年度の予算におきましては、超過負担が最も顕著といわれておる公共、文教施設費、公営住宅建設費、国民健康保険の事務費等において、補助単価の改正をいたしまして、総額二百六十六億円の超過負担の解消をいたしまして、昨年度の施策に合わせて六百億円程度の解消をいたしましたが、御承知のように、この超過負担の問題が出てきます原因は、いわゆる地方における単独事業のつけ増し分との限界がはっきりしないことと、補助金の配分方法に適切を欠く問題があることということでございますので、どうしても補助事業の実態調査をやらないとほんとうの解決案がで……
○国務大臣(水田三喜男君) 国債整理基金特別会計法の一部を改正する法律案の趣旨を御説明申し上げます。 公債償還の基本的考え方及び減債制度のあり方につきましては、昨年の財政制度審議会において慎重な審議を願い、昨年十二月に報告をいただいたのでありますが、これによりますと、公債政策に関する政府の節度ある姿勢を示すためには、より充実した減債制度を確立すべきであるとされ、さらに、今後の償還財源繰り入れ方式としては、国債残高に対する定率繰り入れを基本とし、財政法第六条による一般会計剰余金の二分の一以上の繰り入れをもってこれは補完し、さらに、必要に応じて予算措置による繰り入れを行なうこととするのが適当であ……
○国務大臣(水田三喜男君) 今回の政治資金規正法の改正によって、法人の政治資金の寄付についてはきびしい制限が設けられることになりましたが、それでもなお、政治資金の公共性にかんがみまして、政党に対する法人の寄付は政治資金規正法で認められることになっており、その認められている寄付金の限度におきましても、大きな金額の寄付をしておりました一部の法人を除きまして、多数の法人につきましては、政党寄付が真に行なわれるようになりますと、他の公共寄付金のワクを圧迫しがちとなるおそれがあるというようなことから、特別措置を講じようとするものでありまして、要するに、政治資金規正法の改正に関連して、政党寄付を他の公共寄……
○国務大臣(水田三喜男君) お答えいたします。 中小企業者の専従者控除につきましては、税制改正をやるたびごとに合理化をはかってまいりましたが、本年の改正におきまして、いわゆる完全給与制の採用に踏み切ったことは御承知のとおりでございます。私は、この機会に、青色申告の普及奨励をはかって、申告の有無による不公平をなくするという方向に努力をしていきたいと考えております。 また、中小同族法人につきましては、軽減税率の適用とか、あるいは割り増し償却の適用というようなことで基盤の強化をはかっておりますが、御指摘のような、行為計算否認の制度とか、あるいは留保所得課税、配当分離課税の適用除外というようなこと……
○国務大臣(水田三喜男君) お答えします。 土地に関する税制につきましては、土地の有効利用の促進という立場から、または土地の担税力等の見地から、再検討を加えるべき時期となりましたので、今回税制調査会に土地税制特別部会を設け、その検討を進めているところでございます。御指摘の空閑地税や土地増価税の問題も、土地税制の一環としてただいま審議を願っておる最中でございますので、その結論を待ってから法案の準備に取りかかるつもりであります。(拍手)
○国務大臣(水田三喜男君) 先ほど総務官長からお答えがありましたように、今回の災害を激甚災に指定する方向で準備を進めておりまして、政府関係の中小三機関、住宅公庫等はすでに貸し付けの体制を整えておりまして、まだ指定のないのに、もう貸し付け申請の受付を開始しているという状況でございます。
貸し付けの条件についてのお話がございましたが、これは今後実情に応じて検討したいと思います。(拍手)
【次の発言】 今回の災害につきましての応急措置に対しましては、予算措置において、金融措置において、また税の減免措置において、万遺憾なきようすでに手配済みでございます。
問題は、今後の予防についての御質問でござい……
○国務大臣(水田三喜男君) 観光予算についてのお話でございましたが、先ほど八億円というのは、何かの誤りであろうと存じます。海外の観光宣伝費、観光資源の保護、それから観光施設への補助というようなもので、本年度の予算は、約八十億円近い予算の計上でございますが、これはさらに増加する必要が今後あろうと存じます。 それから、金融措置についてでございますが、国際観光ホテル整備法、この法律に基づきまして、いわゆる登録ホテル、外人のためのホテルについての融資は、開発銀行、北海道東北開発公庫、中小企業金融公庫、これが中心になって融資いたしておりますが、四十二年現在の貸し付け残高は、この三行だけで四百五十二億円……
○国務大臣(水田三喜男君) お答えいたします。 政府負担の問題についての御質問でございましたが、御承知のように、政管健保の累積赤字につきましては、医療保険全体の抜本的改正の際にこれを検討することにいたし、さしあたり、四十二年度、単年度の赤字を避けるために臨時緊急対策として提案されましたのが今回の法案でございます。したがって、その応急性にかんがみ、かつ、保険制度のたてまえに沿って、保険者と被保険者、患者と政府、それぞれが応分に負担しようとするものでありまして、そのうち政府の国庫負担は昨年の五割増となる負担増でございます。国民健康保険のような、いわゆる使用者がないという場合には、国家が使用主にか……
○国務大臣(水田三喜男君) ここに昭和四十二年度補正予算の御審議をお願いするにあたり、その大綱を御説明申し上げ、あわせて現下の経済情勢と今後の財政金融政策について、所信の一端を申し述べたいと存じます。 まず、今回提出いたしました昭和四十二年度補正予算の大綱について、御説明いたします。 一般会計予算におきましては、各地を襲った水害等による災害の復旧、人事院勧告に伴う国家公務員等の給与の改善、四十二年産米の買い入れ価格の引き上げ等、当初予算作成後に生じた事由に基づく追加財政需要が相次いで生ずるに至りましたので、緊急に措置を講ずる必要のある次の項目について、総額三千十四億円の追加を行なうこととい……
○国務大臣(水田三喜男君) お答えいたします。 まず最初に、国際通貨問題についての御質問でございましたが、御指摘のように、新しい準備資産を創設するということは、世界経済にとりまして、流動性解決のために喫緊の措置でございます。したがって、いまIMFにおいて協定の準備をいたしておりますので、おそらく明年の四月ごろには、国会の批准をお願いする段取りになろうかと存じております。 それから、金利の問題でございますが、世界経済を縮小させないために、金利の引き上げ競争を避けたいということは、最近のあらゆる国際会議で強調されてきましたが、結果がこのようなことになったことは、非常に遺憾と存じます。しかし、各……
○国務大臣(水田三喜男君) 大部分、総理からお答えのようでございますので、重複しない範囲でお答えしたいと思います。 まず、政府が経済見通しの改定をいたしましたが、経済見通しが間違っておった、見通しが狂っておったとするなら、当然今日までとられた財政金融政策にも、いろいろな狂いがありはせぬかという御懸念に対する御質問でございましたが、これは本年度の予算編成のときにすでに申しましたように、景気の変動によって、情勢の変化によって、直ちに機動的に必要な措置をとる、こういうことを申しましたが、そのとおりでございまして、この七月以来、景気の動向を見まして、いろいろな措置をとったことは御承知のとおりでござい……
○国務大臣(水田三喜男君) 去る五日の本会議における私の演説の中で、私が、「公定歩合の一厘引き上げ等を行ない、」と申しましたのは、「公定歩合の一厘引き上げ等が行なわれ、」と訂正いたします。
【次の発言】 御承知のとおり、本年度は避けがたい補正要因が非常に多くて、財源の確保に困難をいたしました。人事院の勧告に対しましても、昨年より一カ月さかのぼって実施するためには、既定経費の大幅な節減と、最大限の努力を払った次第でございます。もとより人事院の勧告は十分に尊重いたしたいと存じます。これを完全実施するというためには、予算編成のしかたとか、あるいは勧告それ自身のあり方というようなものについて、やはりも……
○国務大臣(水田三喜男君) ここに、昭和四十三年度予算の御審議をお願いするにあたり、その大綱を御説明申し上げ、あわせて今後における財政金融政策について、私の所信を申し述べたいと存じます。 わが国経済は、いま、二つの課題に直面しております。一つは、国内景気を抑制し、すみやかに国際収支の大幅な赤字を解消することであります。他の一つは、長期的見地から、既存の制度、慣行、政策を再検討し、経済全体の効率化をはかることであります。 この二つの課題に取り組んでいくに際して、われわれは、わが国を取り巻く国際経済環境がきわめてきびしい状況にあることを銘記しなければなりません。 昨年十一月の英ポンドの平価切……
○国務大臣(水田三喜男君) 御指摘のとおりに、経済情勢の変化に応じて、財政政策を機動的に有効に行なおうとするためには、財政の弾力性を確保するということが前提条件でございますので、今回の予算編成に関しましても、特に財政体質の改善ということに一歩を踏み出したのでございますが、硬直化の打開ということは決して短時日の間に解決される問題ではございません。したがって、政府としましては、今後さらに引き続いて打開への努力を続けるつもりでございます。幸いに、去る二十五日の財政制度審議会における総会におきまして、今後の運営を協議しました結果、歳入のあり方、歳出のあり方、定員、機構のあり方という財政運営の根本的な方……
○国務大臣(水田三喜男君) もう総理から大部分お答えになったようでございます。 設備投資の規制には金融引き締めだけでは効果がない、そして、中小企業をいじめることにならぬかというお話でございましたが、昨年度のように、大企業の手元資金に余裕があるというような場合には、確かに、金融引き締めの効果がすぐにあらわれることはございません。しがたって、中小企業へのしわ寄せが先に来ないように私どもは非常に苦心いたしました。昨年九月の財政繰り延べのときにおきましても、繰り延べ措置の対象から政府関係中小三機関の貸付事業をはずす、除外するということをやりましたし、さらに、十一月には下期の貸し出し計画に千六十億円を……
○国務大臣(水田三喜男君) 製造たばこ定価法の一部を改正する法律案、酒税法の一部を改正する法律案、物品税法等の一部を改正する法律案、及び租税特別措置法の一部を改正する法律案について、その趣旨を御説明申し上げます。 政府は、さきに経済の安定的成長に即応する税制のあり方とその具体化の方策につきまして、税制調査会に諮問したところでありますが、昨年十二月に同調査会から、当面改正を必要とする事項について、昭和四十三年度の税制改正に関する答申が提出されました。 政府といたしましては、当面の経済情勢と、これに対応する昭和四十三年度財政金融政策の基本的なあり方と関連し、この答申を中心として昭和四十三年度の……
○国務大臣(水田三喜男君) お尋ねの第一点でございました今回の交付税にとられた措置についてでございますが、これは総理がお答えになりましたとおり、交付税の本質をゆがめようとするものではございませんで、国と地方を通ずる公経済の円滑な運営をはかろうとする趣旨からとった特別の四十三年度限りの措置でございます。四十四年度、五年度、六年度において、今度は法定額よりも百五十億円ずつ増額するという、結局短期的な年度間の調整措置にすぎないものでございまして、地方交付税制度をゆがめようとするような意図に出たものでないことは、もう御承知のとおりと存じます。 それから、地方公営企業の健全化をどうしてはかるかというこ……
○国務大臣(水田三喜男君) 国の必要な財政需要に対処できるためには、何よりも行政費の効率化が必要であるというふうに考えております。したがって、今回の措置は、やはり財政弾力化への第一歩を踏み出したものというふうに考えます。(拍手)
○国務大臣(水田三喜男君) お答えいたします。 公社の事業及び収支については、本年度十分検討いたしました。その結果として、料金の値上げについての結論は本年度出ませんでしたが、おっしゃられるように、設備料と総合的に検討する必要があることは確かでございますが、今回、新規架設に要する工事のうちで、特に加入者の専用性の強いというものについては加入者の負担とすることが適当である。料金を上げることは物価に相当の影響を及ぼしますが、初年度の一時的な負担でございますので、これはサービス料金とは違いますために、したがって、物価への影響が少ないということから、一応切り離して、今年度は設備料の点を決定した、こうい……
○国務大臣(水田三喜男君) 国立病院特別会計法の一部を改正する法律案について、その趣旨を御説明いたします。 この法律案は、従来一般会計で行なってまいりました国立療養所の経理を、新たに国立病院特別会計において行なうこととするものであります。 御承知のように、国立療養所は、これまで戦後におけるわが国の結核対策を推進する上に大きな役割りを果たしてまいったのでありますが、これに加えて、近年は国民の疾病構造の変化に伴う各種の長期慢性疾患、重症心身障害、進行性筋萎縮症等の新たな医療需要にこたえることが強く要請されてまいったのであります。しかしながら、現在の国立療養所の施設の多くは相当老朽化しております……
○国務大臣(水田三喜男君) お答えいたします。 厚生省の要求予算を四三%に切ったというお話でございましたが、そうじゃございません。最初当初要求がございまして、概算、閣議の決定の前にもう一ぺん追加要求が出てきました。この査定のことを言っておるのだと存じますが、この両方の要求金額を加えて八二%、四十五億円が今年度の予算でございまして、昨年度の二十八億に比べまして、本年度は六一%以上の大きい増額で、さっき厚生大臣が御説明になりましたような新しい措置をとったということでございまして、初めて原爆被爆者に対する援護措置について一つの軌道がしかれたということは、非常に喜ばしいことと存じております。そんなに……
○国務大臣(水田三喜男君) 海外援助の支出についての御質問でございましたが、本年度における海外経済協力基金からの開発途上国に対する援助につきましては、現在審議中の本年度予算と関連して予定しております事業計画は四百四十億円でございます。したがいまして、今後の援助の支出はこのワク内において調整していくつもりでございます。 予備費の支出をしないと申しましたのは、御承知のように、昨年度は、予備費において一千万ドルの無償供与をいたしました。こういう抱き合わせ方式は好ましくないというために、今回の法律改正を願った趣旨でございますので、できるだけこの予備費の支出ということを避けて、このワク内において調整支……
○国務大臣(水田三喜男君) 経済成長につれて、農業を中心とする第一次産業部門の就業人口の比重が低下していくことは、これは諸外国にも見られる一般的な現象でございまして、また、需要構造の変化によって輸入依存度が高まることも、それ自体、農業政策の失敗というわけにはまいらないと存じます。 近年、いわゆる農家所得がふえて、都市に対する農家の所得格差が非常に縮小しているということは、非常にいいことと存じます。しかし、問題は、農家所得がふえるということではなくて、農業所得の水準をいかにして向上させるかということが、これからの農政問題の中心課題であると存じます。そういたしますと、何としても農業基盤の整備、そ……
○国務大臣(水田三喜男君) お答えいたします。 第三次防計画は、国の財政、経済力の伸長に応じて、国の他の施策との調和をはかって実施するものとされております。したがって、各年度ごとの予算もあらかじめ固定的にきめられておるわけではございません。そのときどきの財政事情を勘案して決定されるということになっておりますので、したがって、財政の弾力性の保持という観点から、この計画を手直しすべきものというふうには考えておりません。(拍手)
○国務大臣(水田三喜男君) お答えいたします。 今年度は、年度の途中において予算補正の財源、すなわち税の自然増収を期待することがきわめて困難でございますので、当初予算において予備費の充実をはかっておくという措置は必要でございました。が、同時に地方財政においても同様のことが望まれるのであります。すなわち、もし本年度国において予算の補正が行なわれないというようなときには、地方公務員の給与改定というものの財源として、従来のように、交付税の増額配分ということを期待することができません。ですから、地方財政計画の中で、一般行政費の単独費の中に八百五十億円という経費を計上したということは、国の財政における……
○国務大臣(水田三喜男君) 林業関係の予算についてのお尋ねでございましたが、もっぱら民有林関係の公共事業費についての御指摘ではないかと考えます。 表面的に、確かに昨年の予算に比べて増加しておりませんが、これは本年度から制度が変わったためでございまして、従来は森林公団に一般会計を通じて出資が行なわれておりましたが、今度は国有林事業の特別会計から直接に出資するということになりましたので、この出資分を除いて比較いたしますと、昨年度の予算に対して約八%の伸びでございまして、公共事業全般の伸びを上回っているという状態でございます。 さらに、内容から見ますと、林業生産の基盤である林道の拡充をはかったこ……
○国務大臣(水田三喜男君) お答えいたします。 御指摘ございましたように、行政簡素化が、中央でやるべき行政事務をみな地方に押しつけてしまうというようなことでございましたら、地方は財政負担にたえられないことになりますので、どうしても行政の簡素化は、中央、地方を通じての調整であり、合理化でなければならないと考えます。中央、地方の事務配分が合理的に考えられた上で、初めて中央、地方の財源の再配分が検討さるべきであろうと考えます。その場合には、どうしても現行の補助金制度との関係、地方団体間の税源の偏在、こういう問題との総合的な考え方をしなければならぬという立場から、政府としましては、地方制度調査会、税……
○国務大臣(水田三喜男君) 政治活動に対する寄付金というものは、私は高度の公共性を持ったものだと考えます。したがって、たとえば福祉事業に対する寄付とかあるいは私学に対する教育寄付、科学振興に対する寄付というようなものと、公共性においてはそう劣るものではございません。したがって、個人の寄付に対しては、それらの寄付と同じような取り扱いをいたすことにいたしました。また、法人等に対する寄付金につきましては、青天井ではございませんで、いずれにしましても制限があるということと、それから今度は、いままでのようにたとえば党費とかあるいは会費として認められておった支出も、今後は政治資金とみなされて規制されること……
○国務大臣(水田三喜男君) 今回の災害対策には万全を期するつもりでございます。必要な経費は、予備費の支出並びに既定経費の活用というようなものによってまかないたいと存じております。したがって、本年度総合予算主義のたてまえをとったからと申しまして、災害対策費にしわ寄せをするようなことは、絶対にいたさないつもりでございます。(拍手)
【次の発言】 今次災害に対する金融措置と税の減免措置についてのお尋ねでございましたが、まず第一に、金融措置について申し上げますと、政府関係の金融機関の窓口において、とりあえず、被害を受けた中小企業、農林漁業、住宅等の復興に要する資金の融通ができるよう、昨日指示をいたした……
○国務大臣(水田三喜男君) 米価は生産費が十分に補償されるようにきめられなければならぬと思いますが、同時に増産の奨励となる、奨励を目途とした、意図した従来の計算方式の中に、最近の急激な需給事情の変化というものも反映されるようにすべきであるという審議会の意見もまた妥当であると私は考えます。したがいまして、それらの点を、答申の意見を十分に勘案し、他面、与党の意見も十分にお聞きいたしまして、政府としましては、適切妥当な米価というものを早急にきめたいと考えております。(拍手)
○水田三喜男君 私は、自由民主党を代表し、七〇年代における国政の基本的課題について、佐藤総理大臣に対し、質問を行なうものであります。 まず第一に質問いたしたいと存じますことは、民主政治の運営についてであります。 いまや一九七〇年代の黎明を迎え、時代は新たな変革期、躍進期に入ろうとしております。総理が述べられましたように、七〇年代はわが国の偉大な発展の年代であり、また多くの試練に直面する時代であるとも思われるのであります。この七〇年代を迎えるにあたって行なわれましたさきの総選挙は、わが自由民主党に三百名という圧倒的多数の議席を与えました。(拍手)一方、野党は、第一党の社会党が大きく動き、野党……
○国務大臣(水田三喜男君) お答えいたします。 まず、交際費課税についての御質問でございますが、これは御承知のとおり、交際費につきましては、今年の春の国会におきまして税制改正を行ない、課税の強化をはかったばかりでございまして、改正後における交際費の支出状況を把握できる期間もまだ経過しておりませんので、さらに課税を強化するかどうかということにつきましては、今後の実情調査と並行して考えたいと存じます。 その次の御質問でございますが、株式の配当のみの所得者、それ以外の所得のない所得者につきましては、所得税のかからない限度が、給与所得者や事業所得者の課税最低限度に比べて非常に高過ぎるということは不……
○国務大臣(水田三喜男君) ここに、昭和四十六年度補正予算の御審議をお願いするにあたり、その大綱を御説明申し上げ、あわせて、最近の内外経済情勢と今後の財政金融政策について所信の一端を申し述べたいと存じます。 今回提出いたしました昭和四十六年度補正予算の大綱について御説明いたします。 昭和四十六年度の財政運営にあたりましては、経済の動向に即応し、公共事業等の施行の促進、財政投融資の数次にわたる追加等の措置を講じてきたところでありますが、米国の輸入課徴金の賦課及び円の為替変動幅の制限の暫定的停止という新たな事態に対処するため、公共事業を中心とする公共投資の追加、中小企業対策の拡充強化等、緊要と……
○国務大臣(水田三喜男君) ニクソンの声明に対応して、もう少し早く機敏に対応のしかたがなかったかというお尋ねでございますが、これについて、あらためて御答弁申し上げます。 この声明が出たときは、ちょうど日本ではもう為替市場が開かれておったときでございますので、そのまま閉鎖しないで過ごしました。欧州の諸国におきましては、この声明の出た直後市場が開かれる番になっておりましたので、ここでは全部市場の閉鎖をいたしました。したがって、翌日わが国はどうすべきかという問題は、当然問題でございましたが、御承知のように、欧州の諸国は自国の通貨建ての取引の部分が非常に多い。したがって、為替市場を閉鎖しても対外取引……
○国務大臣(水田三喜男君) 基礎研究費をもっと増額すべしという御意見でございますが、同感でございます。 御承知のように、科学研究におきましては、基礎研究費と応用研究費と開発研究費のこの三つが調和をとって推進されることが肝要だと存じますが、日本の場合は、この二、三年、さっき総理が申されましたように、基礎研究費に非常に力を入れましたために、この三つの比重を見ますと、基礎研究費の比重が非常に高くなって、反対に、諸外国の現状に比べて、開発研究費の比重のほうが非常に下がっておるということが、あるいはこの科学研究費の中の構成上の欠陥ではないかと思いますが、いずれにしましても、問題は全体の研究費の額が多い……
○国務大臣(水田三喜男君) 去る十二月十七、十八日の両日、ワシントンで開催されました十カ国蔵相会議を終え、昨日帰国いたしました。とりあえずその結果を御報告いたしたいと存じます。 政府声明によりすでに御存じのとおり、今回、多国間の通貨調整につき合意が成立しましたが、ドルは金に対し、現行一オンス三十五ドルを三十八ドルにすることにより切り下げを行ない、円は金に対し七・六六%切り上げることといたしました。その結果、円の対米ドル基準レートを、従来の一ドル三百六十円から三百八円に改定することといたしました。これにより、円はドルに対し、自国通貨建て方式で一四・四四%、IMF方式で一六・八八%の切り上げと相……
○国務大臣(水田三喜男君) ここに、昭和四十七年度予算の御審議をお願いするにあたり、その大綱を説明し、あわせて今後における財政金融政策について、私の所信を申し述べたいと存じます。(拍手) 新年を迎え、過ぎ去った激動の一年を回顧してみますと、国の内外にわたり、いわゆる戦後体制がその歴史的な役割りを果たし、いまや、われわれは新たな発展と飛躍のための大きな織機を迎えていることを痛感いたします。 まず、国際経済面においては、戦後四半世紀にわたり米国の経済力にささえられてきた国際経済が大きな試練を受け、新たな秩序の確立に向かって脱皮しようとしております。昨年八月以降の国際通貨体制の動揺と十二月末の通……
○国務大臣(水田三喜男君) お答えいたします。 まず第一に、今次の予算案はインフレ刺激予算であって、大量の国債を発行して景気の浮揚策をはかることは、大企業を利するだけで、国民に高物価を与えることにはならないかという御意見でございましたが、国民経済の停滞を克服することは当面の急務でありますために、昨年度に引き続きまして、昭和四十七年度は予算及び財政投融資を通じて積極的な規模の拡大をはかったのでありますが、公債政策の活用につきましても、建設公債の原則または市中消化の原則、この二つは堅持しておることでもございますし、また、需要供給のギャップが相当にある実態、経済の現状でもございますので、この程度の……
○国務大臣(水田三喜男君) 一番最初は、公債の発行とインフレとの関係についての御質問でございましたが、これはしばしば申し上げましたように、景気停滞を反映して国内に大きな供給余力があって、かつ、国際収支が黒字であって、そうして市中の金融が非常に緩和されておるという経済の現状では、今回の公債発行は、景気を過熱させてインフレにつながるというようなおそれは絶対にないと考えております。 また、市中引き受けの公債を相当期間市中に保有させるような義務を課する特別の措置をする意思はないかということでございましたが、市中の金融機関が持っております国債の譲渡は、日本銀行の買いオペの場合以外はほとんど行なわれてお……
○国務大臣(水田三喜男君) 政府は、さきに昭和四十七年度予算を国会に提出し、御審議をお願いいたしているところでございますが、このたび、一般会計予算につき修正を行なうことといたしました。 ここに、その概要を御説明いたします。 第一は、歳出予算中、防衛庁の航空機購入費二十六億三千万円、装備品等整備諸費一億六千百万円、計二十七億九千百万円を減額したことであります。 なお、これらに関連する国庫債務負担行為につきましては、二月二十五日の衆議院議長のごあっせんの内容に沿って取り扱ってまいる所存であります。 第二は、歳入予算中国有財産売払収入を二十七億九千百万円減額したことであります。 以上の結果……
○国務大臣(水田三喜男君) 所得税法の一部を改正する法律案、法人税法の一部を改正する法律案、及び租税特別措置法の一部を改正する法律案につきまして、その趣旨を御説明申し上げます。 政府は、昨年十二月税制調査会から提出された昭和四十七年度の税制改正に関する答申に基づき検討を重ねた結果、昭和四十七年度の税制改正におきましては、最近における国民負担の状況にかんがみまして、さきの年内減税における所得税の 一般減税に加え、老人扶養控除の創設、寡婦控除の適用範囲の拡大、配偶者及び心身障害者に対する相続税の軽減などを行ない、法人税の付加税率の適用期限を延長するほか、当面の経済社会情勢の推移に即応するよう、……
○国務大臣(水田三喜男君) いま、総理からお答えがございましたが、私は、今年度の予算編成で一番心配いたしましたのは、地方財政対策でございました。 御承知のように、今年度は異常な経済情勢、景気停滞のために、固有の地方税の大きい減収のほかに、交付税がさらに減額されるということでございますので、この地方財政対策に見通しがつかないというと、全体の予算編成に取りかかれないというくらい、これを重視して、したがって、一番先に、予算編成では地方財政対策から始めたというのが実情でございました。幸いに、八千億に及ぶ財政対策を何とか講ずることができて、そうして、今年度、地方行政水準を落とさずに済むことができたとい……
○国務大臣(水田三喜男君) 昭和四十五年度の一般会計歳入歳出決算、特別会計歳入歳出決算、国税収納金整理資金受払計算書及び政府関係機関決算書につきまして、その大要を御説明申し上げます。 昭和四十五年度予算は、昭和四十五年四月十七日に成立いたしました本予算と、昭和四十六年二月十二日に成立いたしました補正予算とからなるものであります。 昭和四十五年度本予算は、わが国経済の持続的成長の確保と物価の安定を眼目として、次のような基本方針のもとに編成されたものであります。 第一は、財政面から景気を刺激するととのないよう財政規模を適度のものにとどめるとともに、公債発行額を縮減し、さらに、経済財政事情にか……
○国務大臣(水田三喜男君) お答えいたします。
ご質問の御趣旨には賛成でございます。政府は、全国的な企業立地政策に基づいて、過密過疎対策の面から地方移転をはかる企業については、従来からも土地の買いかえの特例等を設けておりますほか、今度四十七年度の税制改正では、特別償却による別途優遇措置を講ずることといたしまして、ただいま御提案しておるところでございます。
また、明年度は、工場再配置の促進に資するために、産炭地振興事業団を改組して工業再配置産炭地振興公団を設けまして、積極的な措置をとることといまいたしている次第でございます。
【次の発言】 政管健保に対する国庫の補助が少ないということ、それか……
○国務大臣(水田三喜男君) 国鉄の借り入れ金は、国鉄が従来実施してきました工事費に一応見合っているものでありまして、それ自体、別に不健全なものであるということはできませんが、しかし、国鉄のいまの経理状態を見ますと、人件費の高騰と並んで、借り入れ金の利子支払いの増高ということが国鉄の大きな負担となっていることも事実でございますので、来年度の予算におきましては、国鉄の財政新再建対策の一環としまして、まず出資金を増額することと、それから工事費の補助を拡大することと、この二つに並んで、財政再建債の対象債務の拡大をいたしまして、政府管掌債務のほかに政府保証債の債務にまで拡大して、国鉄の利子負担の軽減をは……
○国務大臣(水田三喜男君) 土地対策に関連する税制の措置としまして、個人が五年以上長く持っておった土地を売った場合の譲渡所得に対しましては、時限的に分離課税の方式等をとられましたことは、もう御承知のとおりでございますが、あのときの税制措置のときに、一つ残しておることがございます。 それは、一般に妥当と認められる売買価格をこえた異常利得に対しては高率課税を検討する余地があるという問題でございましたが、これは将来の検討事項ということで税制調査会から残されましたので、政府におきましては、地価対策閣僚協議会がこの問題と取り組みまして、また同時に、税制調査会にもこの検討をお願いするということにいままで……
○国務大臣(水田三喜男君) お答えいたします。 年金資金は、現在、資金運用部に預託されまして、財政投融資の原資の重要な部分を構成しておりますが、その運用は、国民生活の向上に密着した住宅とか、あるいは上水道、下水道のような生活環境整備、または病院、福祉施設のような厚生福祉施設、文教施設、中小企業、農林漁業等、これを最重点に置いていま投融資が行なわれていることは、御承知のとおりでございます。 特に、そのうちで、厚生年金、国民年金の預託の増加額の二五%は、還元融資として、直接被保険者の福祉向上に役立つ分野に運用されております。この点では、ほとんど社会福祉に密着した部分が、もう八〇%以上の率になっ……
○国務大臣(水田三喜君) 外貨の活用について御質問でございましたが、為替銀行への預託とかあるいは中長期債への運用とか、すでに外貨対策は実施中でございます。
さらに、経済協力とかあるいは原料の備蓄輸入というようなものに関する活用策につきましては、輸銀法その他の法令改正あるいは予算措置の必要性というようなものを中心に、ただいま関係省で検討中でございます。(拍手)
【次の発言】 御指摘のように、わが国の産業構造は今後知識集約的な方向に進んでいくことが必要であり、政府としてこれを助長していくことは望ましいことと考えます。したがいまして、ただいま通産大臣が言われましたように、現在行なわれている信用保険……
○国務大臣(水田三喜男君) 財政政策と金融政策についての御注文もいま承りましたが、農産物の価格安定ということは、単に農家所得の安定、確保のためだけではなくて、消費者の家計安定につながる重要な問題でございますので、今年度の予算におきましては格段の配慮をしたつもりでございます。すなわち、何と言っても、これは構造政策による生産性の向上をはかることが必要でございますので、これを中心とした生産基盤の整備というようなものは、本年度二千七百億円以上を計上してございますので、従来から見ましたら、画期的と言っても差しつかえないのじゃないかと思います。また、急激な価格の変動を避けるということが必要でございますので……
○国務大臣(水田三喜男君) 中央、地方の税源再配分の問題で、地方の自在財源を強化せよということについては、これは賛成でございます。ただいま自治大臣からもお話がございましたが、ただ、いまの現状を申しますと、地方税の収人と国税の収人、これを比較しますと、大体六六対三四というぐらいの割合で、中央、地方の税源は、国のほうが倍ぐらいになっております。ところが、これに交付税を加え、譲与税を加え、それから各種の補助金を加えますと、これは逆転してしまって、地方が六七、国が、三三というふうに、この財源の配分は逆になってしまう。これが実情でございますので、そういたしますと、最近の地方はいろいろ開発に差があって、財……
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