小坂善太郎衆議院議員の在職時の本会議での質疑や答弁などの発言についてまとめています。発言回数、発言文字数、発言時の役職、立場、各発言の冒頭部分の内容の一覧が掲載されています。
委員会や各種会議での発言等については委員会統計/発言一覧のページを参照してください。
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※「発言」は発言が記録された本会議の数、「文字数」は発言として記録された文字の総数を示しています。
※「議会役職」は議長、副議長など国会の役職、「政府役職」は大臣などの内閣、政府関係の役職が記録に付されていた場合を集計し、「非役職」は議会役職、政府役職いずれでもない場合を集計しています。
※国会会期は各選挙期中で最初にその役職での発言が記録された会期を示しています。
○政府委員(小坂善太郎君) 豊澤君の御質問に対してお答え申し上げます。豊澤君の、專門的な御見地からいろいろ塩業の重要性、塩の重要性について、るるお述べになりましたことを、深く傾聽いたしました。御質問の七つの点についてお答え申し上げます。 第一は、塩の重要性を認めるか否か、また認めておるとすれば、將來塩田を持続するかどうか、こういう御質疑でありました。これにつきましては、私どもとしては、もちろん食糧の観点からいたしましても、工業原料の観点からいたしましても、この塩というものは、きわめて喫緊なものであるということを認めております。 第二点といたしましては、もしこの塩の重要性を認めまして、塩田を……
○政府委員(小坂善太郎君) 島上君の御質問に対してお答え申し上げます。今回の災害に関しましては、まことに遺憾この上もないことでありまして、これは荒廃いたしました國土がその再建途上に受ける打撃を考えますときに、また罹災を受けました各位のことを考えますときに、われわれとしては、まことにえりを正して今後の政策について、さらにわれわれとして全力を盡していかなければならないことを痛感するのであります。 全般的な問題といたしまして、われわれといたしましては、この災害者のお氣持をもつてわれわれの氣持といたしまして、速やかに再建に出発せられまするために御援助を申し上げるような格段の措置をとりたいと思つており……
○政府委員(小坂善太郎君) 圖司君の御質問中、大藏省に関係ありますことについてお答え申し上げます。 まず第一に、産業復興公團と復興金融金庫の亞炭に関する活用いかんということでありますが、御承知のごとく、こういう國家的な機関は、現在のごとく経済状況のきわめて不安定なる際に、これを單に私の業に任しておく場合におきましては、よくその目的を達し得ません面が非常に多いのでありますからして、この際きわめて臨時的な措置として、國家機関としてこれらの産業復興公團、復興金融金庫を活用いたすように考えておる次第でございます。でありますからして、ただいま御指摘のような、亞炭が現在の國家再建のためにきわめて緊要であ……
○政府委員(小坂善太郎君) 御質問中、大藏当局に関する事件についてお答え申し上げます。すでに財務当局に関する問題に関して、復興院総裁からも述べられたことが多いのでありまするから、私は簡單に趣旨をお答え申し上げます。 第一点は、住宅復興金庫というものを早急につくり必要がありはしないか、これについては財務当局はどう考えておるかという御質問でありましたが、私どもは、これが緊急に必要であるということは認めます。しかしながら、これと同時に、庶民金庫あるいは恩給金庫といつたようなものを包含いたしまして、さらに大きな構想のもとに一つの立法をいたしたいというような考えで、目下研究をいたしております。 第二……
○政府委員(小坂善太郎君) 田中君、竹山君からきわめて御熱心な御質疑がございまして、私から大藏省に関する部門についてお答えをいたします。 今回の旱害について、実は政府といたしましても非常に苦労をし、心を碎いておるのでありますが、私から申し上げるまでもなく、現在のわれわれは、どうしても抜くべからざる大きな一つの制約のもとにあるのでありまして、このことを無視しては、われわれは何もなし得ないのであります。今回の公共事業費についても、でき得る限りこれを十分に獲得いたしまするように考えておつたのでありまするが、御承知のように五十二億円に止まつておりまして、この中で旱害対策として支出し得る金額は、ただい……
○小坂善太郎君 私は、民主党を代表いたしまして、北村大藏大臣の財政方針の演説につきまして若干の質疑を行いたいと思います。北村大藏大臣が大臣に就任されて以來、いわゆる北村財政の方向というものが、今回初めて具体的に予算の中に盛られたと思いまするので、私はこの際、北村さん自身、これが特に北村財政のもつユニークな、特徴的なものであると考えられるものがありましたならば、この際ここにそれを示されたいと思うのであります。 さて私は、現在予算を編成いたしまする上に、三つの至上の命題と申しますか、至上の要請があると思うのであります。第一は収支のバランスした均衡予算を組むことであります。第二に、十ンフレーション……
○小坂善太郎君 私は、民主党を代表いたしまして、ただいま議題となつておりまする昭和二十四年度予算に関する植原予算委員長の報告通り賛成をいたすものであります。(拍手)ただわれわれは、この際これが運用に関しまして幾多の希望を持つておりますので、これについて少しく見解を申し述べたいと思うのであります。 今われわれに課せられましたるところの最大の課題は、日本経済の眞の安定をいかにして実現するかということにあるのであります。最近生産がやや増大され、物價が若干横ばいの状況を呈しておるということをもちまして、これをもつて安定であり、あるいは中間安定というごとき表現を用いておつた人たちもあつたのでありまする……
○小坂善太郎君 私は、民主連立派を代表いたしまして、ただいま上程せられましたところのユネスコ運動に関する決議案に対しまして、いささか所懷を述べて賛成の意を表したいと思うのであります。 言うまでもなく、わが国は、新憲法第九條におきまして、戰争を永遠に放棄することを高らかにうたつておるのであります。これは、国家といたしましては徹底的な平和主義であり、民族といたしましては、透徹したところの理想主義の旗であると思うのであります。これは、われわれが、日本国始まつて以来の、史上いまだかつてないところの非常な悲劇の中で体得いたしました尊い経験の反省であり、またこれは、過去に対するところの、きびしい反省の真……
○小坂善太郎君 私は、自由党を代表いたしまして、ここに野党各派から提案せられましたる吉田内閣不信任案に反対いたしまして、不信任の言葉をそのまま野党の諸君に返上いたしたいと思うのであります。(拍手) まず、私は、この不信任案が一体どの程度の決意を持つて野党諸君によつて提案せられたものであるか、この点を第一に伺つておきたいのであります。いうまでもなく、憲法第六十九條には、衆議院で内閣不信任の決議案を可決いたしましたるときには、内閣において総辞職の意思のない限り、十日以上に衆議院が解散されることになつておるのであります。野党の代表者は、今いろいろ立ちかわり演説をされたのでありまするが、その間に、何……
○小坂善太郎君 ただいま議題となりました昭和二十五年度一般会計予算補正(第1号)、昭和二十五年度特別会計予算補正(特第1号)及び昭和二十五年度政府関係機関予算補正(機第2号)につきまして、その内容及び委員会における審議の経過並びに結果について御報告申上げます。 このたびの補正予算に関しましては、過日本会議におきまして政府側より説明があり、さらに政府提出の予算説明資料によりましてまたその編成方針等が明らかであります。しかしながら本補正予算は、朝鮮動乱勃発後の世界経済の変化に対処いたしまして、また経済の安定と自立のための措置を講ずる必要から編成せられたものでありまして、かつまた明年一月以降十五箇……
○小坂善太郎君 ここに昭和二十六年度一般会計予算、昭和二十六年度特別会計予算及び昭和二十六年度政府関係機関予算につきまして、その内容及び委員会における審議の経過並びに結果について御報告を申し上げます。 今簡單に昭和二十六年度予算案の特色を申し述べまするに、この予算編成の構想は、第一点といたしまして、昭和二十四年度予算以来の均衡財政を堅持して経済安定政策を推進いたして参りました、これを踏襲しております。第二点といたしまして、朝鮮動乱以来の国際情勢の激変に対処いたしまして、世界的物価の上昇に影響さるる日本経済のインフレーシヨン的傾向を防止することを心がけております。第三点といたしまして、いまだに……
○小坂善太郎君 ただいま議題となりました昭和二十六年度政府関係機関予算補正(機第1号)につきまして、その内容及び委員会におきまする審議の経過並びに結果を御報告申し上げます。 本補正予算は、今回設立を予定せられておりまする日本開発銀行に関するものでありまして、去る二十七日予算委員会に付託せられたのであります。 この予算に計上せられておりまするのは同銀行の事業損益のみでありまして、資金の貸付回收、余裕金の運用等は收入支出の予算外で経理いたすことになつております。收入は、貸付金利息、余裕金運用利息及び雑收入等を合せまして五億二千六百余万円、支出は、役職員の給與その他の事務費等八千五百余万円、予備……
○小坂善太郎君 ここに昭和二十六年度一般会計予算補正(第1号)、昭和二十六年度特別会計予算補正(特第1号)及び昭和二十六年度政府関係機関予算補正(機第2号)について、その内容及び委員会における審議の経過並びに結果について御報告を申し上げます。 今回の補正予算の主たる特色は、第一に、政治経済情勢の好転によつて巨額の自然増收があり、一方において減税が可能になり、第二に、当初予算における経済の安定と復興の目的を達成せんとする基本方針が貫かれ、第三に、平和條約の効力発生以後における講和予算への過渡的性格が示されているという点であります。 まず一般会計予算について見まするに、歳入、歳出ともに当初予算……
○国務大臣(小坂善太郎君) お答え申し上げます。労使間の問題は、労使双方が自主的に責任を持つて解決することが望ましいことと考えておりますので、政府といたしましても、労使双方が公共の福祉と国民の世論に対する深い洞察の上に立ちまして、労使間の諸問題を円滑に解決いたしまするよき慣行を確立することを期待いたしておるのであります。この判断の資料といたしまして、各種の労働、経済に関しまするところの統計資料を、わかりやすい形で国民に提供することに心がけておるのであります。私といたしましては、労使の問題を、労働問題という、ただ単に一部の労使間の問題といたしませんで、国民の良識によつて解決するという慣行を打立て……
○国務大臣(小坂善太郎君) 安平君の数々の質問を五点にまとめてお答え申し上げます。 第一点は、民主的労組の育成方針いかん。労働問題協議会を提唱しておきながら、スト規制法案を出したその関係はどうであるか。こういうことであります。私は、労働問題を一部の労使間の問題だけにしないで、これを日本経済の自立なり国民経済との関連におきまして、全国民の問題として取上げることを期待いたしまして、この趣旨で労働問題協議会を提唱しておるのであります。労使間に政府が介入いたすということは特に避ける方針でございまするから、育成というような言葉は避けたいと存じまするが、こうした健全な世論の良識を背景として民主的労組が伸……
○国務大臣(小坂善太郎君) お答えを申し上げます。 私に対する質問の第一点は、スト規制法は、争議行為の範囲について若干の制限を課するもので、公共の福祉の見地から憲法違反でないという見解をとつているようであるけれども、しからば争議権を全面的に否定する場合には憲法違反になるという前提を認めるかどうか、こういう御質問でございました。争議権と公共の福祉の調和ということは、当然現憲法の予想しておるところであるということは、ただいま副総理からお答えの通りでございまするが、この見地から、争議行為が公共の福祉を侵害する場合には、争議行為の方法について必要な限界を確定して公共の福祉を擁護することは、何ら憲法に……
○国務大臣(小坂善太郎君) お答えを申し上げます。 去る二十二日、衆議院の労働委員会の懇談会の席上におきまして労政局長が、当日までに報告されたところによりますれば、発砲は緊急避難のためとも思われないが、重大な事柄であるから、なお十分に調査しなければ、はつきりしたことは言えないということを申した旨を聞いております。本件は、直接労使双方に関係する問題でございませんから、現在検察当局において詳細を調査しておるのであります。その結果をまちまして、政府といたしましての正式見解を発表いたしたいと考えております。 さらに、駐留軍の施設及び区域内において日本の労働法規が適用されるべきであるということは、行……
○国務大臣(小坂善太郎君) お答えいたします。仲裁裁定につきまして国会の議決を求める案件は、十一月二日までに国会に提出すべく目下準備中であります。政府といたしましても、仲裁裁定はこれを尊重いたすべきものと考えまするが、御承知のごとく、災害その他におきまして国家財政はきわめてきゆうくつな現状にあり、またインフレ防止のため真剣な考慮炉払われておりまりする際でございますので、その間の事ゆ情を目下関係各省において慎重に検討いたしておる次第でございます。ベース・アツプ、年末手当等につきましても、同様国家財政とにらみ合せて、目下慎重に考慮をいたしておる際でございます。(拍手)
○国務大臣(小坂善太郎君) お答えいたします。 公共企業体等の職員につきましては、その特性上争議権は許されておりませず、これにかえて、労使間の紛争の最終的解決方法として仲裁制度を設けていることは御承知の通りでありまするが、法律的には必ずしも争議権と鶴仲裁制度との関連性はないのであります。しかしながら、職員の利益を守るために、この裁定は極力尊重いたしたいと考えます。ただ、いかに裁定を尊重すると申しましても、国会の審議権を侵しますることは、民主政治の建前から、とうてい許されないことでありまするので、現行予算上資金上不可能なものにつきましては、その処理について国会の御審議を願うことを、公労法第十六……
○国務大臣(小坂善太郎君) 行政機構の改革に関しましては副総理からお答えいたしましたが、いまだ正式の結論を得たように聞いておりません。なお、正式に結論を得ましたあとに、この問題が閣内においても取上げられると思いますが、政府におきましても、労働問題の重要性につきましては十分認識しているところでありまして、私といたしましても、今後労働行政の円滑にして適正な運営が阻害せらるることのないように十分配意いたしたいと考えております。
○国務大臣(小坂善太郎君) 人事院の勧告及び仲裁裁定の実施につきましては、政府はこれを尊重して来ておるのであります。ことに、仲裁裁定につきましては、法律の建前から、予算上、資金上不可能な支出を内容とするいかなる調停も政府を拘束しないということになつておりまして、かかる場合には、公労法第十六条の規定によりまして、政府は国会の御審議を求めるということになつております。従いまして、この法律の規定に従つて措置しておるものでありまして、何ら憲法に違反するものとは考えておりません。御承知のように、政府機関関係予算あるいは特別会計予算の骨格をなすところの給与を、政府とまつたく無関係の意思に立つところの仲裁委……
○国務大臣(小坂善太郎君) お答え申し上げます。 経済自立達成のためには、労使関係の協調安定を期することが喫緊の要務であるという点につきましては、強く御同感であります。従来、労働問題というものは、労使間だけの問題に限られているような見方をしておつたこともあるのでありますが、これは国民全体の問題として取上げねばならないということを申しておるのであります。すなわち、政府といたしましては、関係者がよくその国民経済の現状と世論に対する良識を持ちまして、日本経済の自立を阻害するような年中行事的なベース・アツプ闘争を排撃する、そして労使協調して生産の向上と実質賃金の確保をはかる体制を確立することを強く期……
○国務大臣(小坂善太郎君) 町村議員の憂国の言辞に深く傾聴いたしました。(拍手) 労働組合の一部が少数幹部の指導によりまして政治的偏向を強くし、あるいは違法行為の発生を見ておることがありますることは、きわめて遺憾に存じます。しかしながら、こういうものは、主として組合内部におきまする民主主義の未消化のために起るものでありまして、労働組合員多数の良識と国民の批判によりまして、これらの政治的偏向は逐次是正されるよう、またそういう点についての労働教育を徹底いたしたいと思います。また違法なる行為に対しましては、法の厳正なる施行によりまして、必要にして適切なる措置を講ずる考えであります。(拍手) さら……
○国務大臣(小坂善太郎君) 公労法の点についてお話がございましたが、御承知のように、この法律は占領下の産物でございまして、その運用につきましては種々改善すべしという意見があるのでありますから、私どもとしては、仲裁制度の合理的な改正につきまして事務的に検討させております。これをいかにするかということについては、目下諸般の事情を検討している最中でございます。 なお、労働基準法につきましていろいろ御意見がございましたが、基準法もさることながら、この施行についての労働省令として厖大な関係規則があるのであります。これがあまりに煩瑣に過ぎる、そして非常に手続上迷惑であるという声が多いのでございまするから……
○国務大臣(小坂善太郎君) 本課税の直接納税義務者は課税対象製品の卸売業者となつており、従つて、その奢侈繊維品に対する課税はその消費者が負担するものでありまして、その製造業者に転嫁されることはないと考えます。
なお中小企業者の保護助成につきましては、大蔵大臣、通産大臣等からお答えがありましたように、税金の面において、また金融の面において十分配意をいたす考えでありまして、私といたしましても、これによりまして関係労働者の労働条件の低下することがないように努める考えであります。(拍手)
【次の発言】 本法案は、教職員の特性にかんがみて教育の中立性を確保するためのものであります。労働組合運動は、本来……
○国務大臣(小坂善太郎君) 最初に申し上げておきますが、計画経済という言葉は、社会主義的な全体主義的な経済の意味でありまして、総合的な計画を立てる、こういう意味ではございませんから、念のためお断りしておきます。 なお、労働力人口の問題でございまするが、御承知のように、毎年八十万ないし最近は百万ふえて来て、これが雇用、使用の圧迫になつておることは事実でございまするが、御指摘のごとく、四十年、すなわち今後十年後に七百万人ふえるということでございます。まあそのようになると思いまするけれども、かりに振り返つて過去を見ますると、二十五年から本年二十九年までの間に、すなわち二十五年には三千六百万人であり……
○小坂善太郎君 私は、自由民主党を代表いたしまして、ただいま議題となっている政府提出予算両案に対しまして、委員長報告の通り賛成をいたすものであります。(拍手) 本予算案の内容とする三公社、一現業に対する公共企業体等労働委員会の裁定につきまして私は、その解釈をめぐって意見の対立したものについてその争点を明らかにし、かつ、われわれの主張を明確にいたしておきたいと思うのであります。 まず、この裁定の内容についてでありまするが、主文第一項におきまして昭和三十二年度基準内予算単価について千二百円を増額した金額の範囲内で基準内賃金を決定すべきことを指示しておるのであります。しかしながら、問題は、三公社……
○小坂善太郎君 私は、自由民主党を代表いたしまして、ただいま提案になりました最低賃金法案につきまして、内閣総理大臣、労働大臣及び通商産業大臣に対しまして若干の質疑を行いたいと思うものであります。(拍手) まず初めに、総理大臣に対しまして、最低賃金制の理念についてお伺いいたしたいと思います。最低賃金制は今日国際的にも確立されました労働基本法の一つであるといわれておりまするが、実は、各国の歴史や国情によりまして、その目的やあるいは根本的な考え方は必ずしも同一ではないようであります。こうした最低賃金制の理念または把握の仕方が相違しておりまするがゆえに、最低賃金制に関する議論も、ことごとく、その点か……
○国務大臣(小坂善太郎君) 第三十六回臨時国会の開会に際しまして、外交方針に関する政府の所信を明らかにいたします。 私は、今回コンゴ問題に関する国連緊急特別総会及び第十五回国連通常総会に出席いたしまして、わが国の国連外交に関する基本方針について所信を明らかにいたしまするとともに、多くの国々の代表とも懇談いたしまして、短時日でありまするが、国連の実際の動きを体験いたしました。 この体験から得ました私の結論は、アフリカの多数の新独立国の加盟を契機といたしまして、国連が今や重要な時期に際会しておるということであります。そもそも、これらの新加盟国を含みまして発展途上にある諸国の真の願望は、東西両陣……
○国務大臣(小坂善太郎君) 外交は、言うまでもなく、国の運命に関するものございまして、一歩を誤りますときは大へんなことになるわけであります。従って、外交に対して、単なる思いつきというようなこと、あるいは背伸びした議論というものは、よほど慎重に考えて扱わないといけないと思うのであります。現在、日本の国連における地位が非常に低いというお話でございましたが、私は、これは北山議員の思い過ごしであると思います。日本の立場というものは、十分高く評価されております。それなればこそ、御承知かとも思いますが、日本は副議長に一番多くの票を得て選挙されておるのであります。従いまして、私は、いたずらに国連における自分……
○国務大臣(小坂善太郎君) 政府の外交方針に関する所信を申し上げたいと存じます。 昨年の世界情勢におきまして特に注目されますことは、申すまでもなく、東西首脳会談が不調に終わったことであります。その後の情勢は、国際間の相互不信が渦巻き、緊張が続き、和解の場であるべき第十五回国連総会も宣伝と非難の場と化しましたことは、御承知の通りであります。一九六〇年は国際緊張緩和の年とはならず、われわれの期待は裏切られたと申すほかはありません。年は改まりましたが、これからの世界の動きには、なお多くの不安が残されております。国際緊張の緩和とか相互理解とか口にずることはたやすいのでありますが、現実の国際政治におい……
○国務大臣(小坂善太郎君) 御質問の私に対する御趣旨は、昭和三十二年十二月三十一日、サンフランシスコ平和条約第四条に関するアメリカの解釈をさすものだと思われますが、この覚書の趣旨は、委員会でも御答弁いたしておりまするように、わが在韓財産に対する請求権はサンフランシスコ平和条約第四条(b)項によって消滅したものでありますけれども、この日本の請求権が消滅したという事実は、日韓間において平和条約第四条(a)項に基づく請求権問題に関する特別取りきめの交渉が行なわれるに際して考慮に入れらるべきものである、こういうことであります。いわゆるアメリカの解釈の発表につきまして韓国側と話し合っておりまするが、韓国……
○国務大臣(小坂善太郎君) 総理からのお答えで尽きておるかと思いまするが、松平大使のこのたびの言説は、国連におって感じた松平君個人の気持を述べたものでありまして、政策あるいは政府の方針についてものを言ったのではございません。しかしながら、その発表の場所あるいは表現の方法等につきまして不適当かつ不用意の点がございましたので、強く戒告をいたしておきましたるところ、今朝、自発的にこの言動を撤回いたしております。なお、取り消したとは申しながら、その発言中、海外派兵等について政府の意図に対する疑惑を生ずるおそれのあるようなことが言われましたことは遺憾なことでございまして、かかることのないよう、厳重に注意……
○国務大臣(小坂善太郎君) ガットの関税交渉は目下ジュネーブにおいて行なわれておりまして、おおむね本法案通り改正できる見込みでありますが、まだ交渉中の段階でありますから、詳細申し述べることを差し控えたいと存じます。なお、各国との再交渉は四月の初めころまでに終了の見込みであります。今のところ、このほかガットの譲許品目について再交渉する考えを持っておりません。 以上をもってお答えといたします。(拍手)
○国務大臣(小坂善太郎君) 第三十九回国会に際しまして、当面の外交問題について申し述べたいと存じます。 過般の通常国会以来、世界情勢は、ベルリン問題、ドイツとの平和条約問題をめぐって、さらに緊張を加え、軍縮及び核兵器廃止を求める人類の希望に反して、軍備拡張の動きが強まったのみならず、ついには、核実験、長距離ロケットの発射試験も繰り返し行なわれる事態にまで進展し、国際的な危機感が地球上をおおうに至っております。口に平和共存を唱える強国が武力を振りかざし、さらに人類の福祉に使われるべき最新科学の知識と成果を他 国に対するおどしのために用いるようなありさまでは、この地上に理想の平 和をもたらす……
○国務大臣(小坂善太郎君) 通産大臣から内容、経過等についてお話がありましたから、私からはごく簡単にお答えいたしますが、これについて言えますることは、もしこの賦課金というものが課せられた場合には、われわれはこういうものは認めていない、賦課金は認めない。しかし、何でもかんでも認めるという場合があったらどうするかということでありますが、その場合、この結んだ短期協定を全面的に直ちに廃棄するということは言わない。これは一つのコミットメントをしておるわけであります。なぜそういうことをしたかという理由でございますが、この協定、わが方にとっても、従来から見て非常によくできておる。直ちにこれを破棄するというこ……
○国務大臣(小坂善太郎君) 第四十回通常国会に際しまして、外交に関しまする政府の所信を申し述べたいと存じます。 ここに新しい年を迎えたのでありまするが、過去久しきにわたるベルリン問題をめぐりまする東西両世界の間の状況は依然として重苦しい緊張と対立を続けておるのでありまして、その間ベトナムその他の諸地域におきましても、局地的紛争発生の危険が絶えず予想されるなど、世界平和確立への道は、遺憾ながらいまだけわしいものであると認めざるを得ません。 今日国際連合は、すでに百四カ国の加盟を見ておるのでありますが、残念ながら国際連合自体、ある意味では東西抗争の舞台となり、世界平和機構としてのその本来の機能……
○国務大臣(小坂善太郎君) 外交に関する御質問にお答え申し上げます。 先般の社会党使節団と中共との間に行なわれました共同声明が、全く一方的に中共のペースのもとに行なわれたものであり、社会党は自主性を失っておる、中共とわが国との考え方の相違を全く考えていないとの批判がございます。これは、大新聞のほとんど全部が筆をそろえて、鼓を鳴らして社会党の一部の猛省を促したところでございます。(拍手)アメリカとも仲よく、ソ連とも仲よくというあの選挙のときのスローガンはどこへいったか、と言っておるのでございます。(拍手)今日の緊張はアメリカの政策によって一方的に起こされているという判断は、これは独断であると思……
○国務大臣(小坂善太郎君) 和田さんから意見を求められましたから、若干意見にわたることがあるかもしれませんが、お答えいたしたいと思います。 まず、国論の統一、外交については超党派的に考えたいということを私は常々考えておるのでございまするが、どうもその根拠にございまする世界観というものが非常に隔たっておるという場合には、これは非常にむずかしいことかと思います。たとえば、先般の中共との、社会党の一部の方と思いまするが、共同声明をされたその中に、現在の世界の緊張はすべてアメリカの政策によって引き起こされておる、こういう前提に立っておるようなお話がございました。こういう一方的な判断に立つということに……
○国務大臣(小坂善太郎君) 去る九日東京において署名されました日本国に対する戦後の経済援助の処理に関する日本国とアメリカ合衆国との間の協定の締結について御承認を求めるの件に関し、趣旨の説明をいたします。 御承知の通り、ガリオア等、米国の戦後対日援助の処理は、アメリカとの間の多年の懸案でありまして、米国は、わが国と同じくガリオア等の援助をうけた西独に対し、これが解決を申し入れたとほぼ時期を同じういたしまして、わが国に対して昭和二十七年秋、これが解決を正式に要請して参りました。その結果、昭和二十九年夏、本件に関し米国側と数回にわたり公式会談が開催されました。 その後も、米国よりは、本件の早期解……
○国務大臣(小坂善太郎君) ただいまの御決議に対しまして、政府の所信を申し述べます。 米国の綿製品輸入賦課金問題につきましては、政府といたしましてもこれを重要視し、昨年十一月二十一日、ケネディ米大統領が関税委員会に対し調査を指令いたしました直後より、外務省及び在米大使館を通じ、米国政府に対してこれを実施しないよう繰り返し要望いたしております。また、このように直接米国政府に申し入れを行なうと同時に、ガットや国際綿花諮問委員会等においても、その実施を見ないよう努力いたしております。特に今月九日、ジュネーブにおける綿製品に関する長期国際取りきめ会議が妥結を見ました今日においては、賦課金実施の根拠と……
○国務大臣(小坂善太郎君) わが国の賃金が名目的にも実質的にも上がっていきますことは望ましいことでございまするが、やはりわれわれとしましては、国際的な競争場裏において公正なる競争をする、そうしてそのために経済外交を積極的に展開いたしましてわが国の輸出市場をふやしていく、そして輸出貿易の振興を通じて国内経済の振興をはかりまして、労働者諸君の賃金を安定向上させていく、かようなことを考えておるわけであります。日本が特にお話しのように低賃金国であるとかあるいは労働権を圧迫しておるというような非難を受けましたことは、私としては聞いておりません。またそのようなことはございません。日本の賃金の名目的なるもの……
○国務大臣(小坂善太郎君) ただいまの御決議に対しまして、政府の所信を申し述べます。 ソ連との平和条約の締結につきましては、わが国北方領土の問題をめぐって、領土問題は解決済みであるとするソ連と、国後、択捉両島を固有の領土としてその復帰を主張するわが方の主張が対立しておりまするため、いまだ実現の運びに至っていないことは、御承知の通りであります。 政府としましては、領土問題に関するソ連の主張は、法的見地からも、また歴史的事実に徴しましても、とうてい容認し得ないものでありまするので、従来とも累次にわたりまして池田総理大臣よりフルシチョフ首相あて書簡を通じ、あるいは対ソ覚書等により、ソ連の誤りを是……
○国務大臣(小坂善太郎君) 二つの点でお答えを申し上げます。 まず、米英系の石油会社とわが石油会社との契約の問題でありまするが、これは申すまでもなく私契約でございまして、これが独禁法との関連における運用の適否というものは、公取委員会の判断によるものと思われます。また、その契約も、市場の独占のための協定を結んだものではないと思われます。現に昨年度に比較いたしまして、今年度は米英系の石油原油輸入のシェアはずっと減っておりまして、逆にアラビア系石油の分がふえております。 第二の点でございますが、日米通商航海条約第十八条一項は、特定の産業分野におきまする少数企業による独占その他競争制限的な慣行の結……
○国務大臣(小坂善太郎君) 核爆発の惨禍を身をもって経験いたしましたわが国としては、核実験の実施によりまして人類が危険にさらされることはまことに遺憾にたえないところでありまして、わが国は、核実験は理由のいかんを問わず停止さるべきであり、関係各国が有効な国際管理を伴う核実験の協定に関しまして、すみやかに合意に達するよう、強く主張して参りました。核兵器実験の停止はわが国民の念願とするところであり、政府といたしましては、ただいま採択されました御決議の趣旨を実現いたしまするよう、さらに一そうの積極的な努力を払う所存でございます。(拍手)
○国務大臣(小坂善太郎君) 岡田君にお答えいたしまするが、まだ総理大臣も言われましたように、御質問の根底が、何かアメリカやタイに対しての特別円を返すというようなことが、いかにも外交的な見解が非常に岡田君とわれわれと異なっておる。こういう前提で、何か反米闘争でもやるようなお考えで御質問をされておるように思えるのであります。そうでなくて、われわれはこれは冷静にこの問題を考えて参りたいと思っておるのであります。 私どもはまずガリオア・エロアの返金というものは、これは国民の血税ではないということを申し上げたいと思います。これはまず終戦後われわれ援助を受けておったものを、これを積み立てまして、それから……
○小坂善太郎君 私は、自由民主党を代表して、池田内閣総理大臣の施政方針演説に関し、若干の質疑を行なわんとするものであります。 池田総理が、組閣以来三年、内外の情勢に対処して、わが国の繁栄と民生の安定、国際的地位の向上について、着々治績をあげてこられましたことに対しては敬意を表するものでありますが、このたびの選挙を契機として、心を新たにして、その重責を全うされんがためには、内外の情勢に対する現状認識と、いかにこの事態に対処するかという姿勢の問題があると思うのであります。私はこれらの点について若干の質問をいたしたいと存じます。 まず、民主政治の確立と国会の正常化についてお伺いしたいと思います。……
○小坂善太郎君 私は、自由民主党を代表して、ただいま行なわれましたる外務大臣の報告に関し、沖繩返還に関連いたしまして、佐藤総理大臣、愛知外務大臣、その他関係閣僚に質問をいたさんとするものであります。 沖繩の返還は、北方領土と並んでわが国民の非願でありまして、このことについては、歴代の戦後の政府が強くアメリカ政府に要請してきたところであります。一九六二年の春、故ケネディ大統領は声明を発しまして、沖繩は日本の領土であり、その住民は日本国民であることを明瞭にするとともに、いわゆる潜在主権の形を一歩進めて、アジアの国際環境が静穏となり、沖繩を日本に複帰せしめる日の一日も早からんことを期待すると言った……
○小坂善太郎君 私は、自由民主党を代表いたしまして、佐藤内閣総理大臣の所信表明に関し、若干の質問を行ないたいと存じます。(拍手) まず、冒頭にあたり、天皇、皇后両陛下には、先般ベルギー、イギリス、ドイツ連邦共和国をはじめ欧州各国を歴訪され、去る十四日無事御帰国になられました。両陛下おそろいでの外国訪問は、わが国有史以来初めてのことでありましたが、各国との友好、親善の実をあげられましたことは、まことに意義深いことであります。国民ひとしく心からお喜びを申し上げる次第であります。(拍手) まず第一の質問は、沖繩問題についてであります。 今次臨時国会は、沖繩国会とも言われており、そのおもな任務は……
○国務大臣(小坂善太郎君) 第七十一回国会にあたりまして、私は、わが国経済の当面する課題とこれに対処する所信を申し述べ、国民の皆さまの御理解と御協力を得たいと存じます。 わが国の経済は、景気後退下の大幅な円切り上げという試練を乗り越えまして、昨年以来景気は上昇の過程をたどっております。個人の消費、住宅投資、財政支出などの需要の増大を背景として、生産は順調に増加を続け、企業収益の面にも改善が見られます。 しかしながら、このような景気上昇下において、わが国経済は、大きな試練に直面しつつあります。すなわち、地価、株価及び商品相場に端的にあらわれているインフレ機運を解消するとともに、国際協調を推進……
○国務大臣(小坂善太郎君) 私の場合も、ほとんどすべて総理の御答弁で尽きております。 若干補足させていただきますが、まず、どのようにして生産、輸出第一の経済構造を福祉優先の社会経済構造に変えていくかということでございますが、御承知のように、先ごろ、経済運営の基本方針というのを出したわけでございますが、その中で個人消費、政府消費、政府投資及び民間住宅投資、そういった福祉型の投資をいずれも多くいたしまして、在来型と申しますか、民間設備投資あるいは民間在庫投資、輸出入、そういうような支出を非常に減らしておるわけでございまして、このようにいたしまして、そういう傾向を順守してまいろう、こういうことでご……
○国務大臣(小坂善太郎君) 政府の経済見通しを改定する必要があるのではないかということでございますので、お答えをいたします。 政府の経済見通しは単なる経済の予測ではありませんで、経済の実勢を考慮に入れながら政府がとる政策の効果を織り込んだ経済の見通しであり、政策的な目標ともいうべきものでございます。四十八年度の経済見通しも、四十七年度後半からの経済の強い上昇基調のもとに財政、金融政策等の適切な運用により総需要を適正に保ち、経済の行き過ぎを押えながら安定した成長を確保することを経済運営の基本といたしまして、この前提のもとに見通しが立てられております。また、国際収支についての輸出の調整、輸入の促……
○国務大臣(小坂善太郎君) 経済社会基本計画の中で税の負担率を三%上げるという問題につきましては、総理からすでに十分御答弁があったところでありまするが、一言だけ申し上げますると、租税負担率の引き上げというものは、それ自身が目的ではありませんで、国民の納得の得られた財政支出とうらはらの問題として考えるべきであると思います。今後国民福祉の充実のために財政支出の一そうの充実が必要でありまして、それに裏づけとして、計画期間中に租税負担率が三%程度漸増するということは、これはやむを得ないことだと考えますし、また、国民の負担能力や諸外国との負担の比較から見ましても、それは十分可能であると思います。 なお……
○国務大臣(小坂善太郎君) 私を名ざして特に御質問がなかったものでありますから、すでに総理のお答えになったことで、大体私がお答え申し上げることは尽きておるように思いますけれども、せっかくでございますから一言申し上げたいと思います。 最近、世界的な農産物の不作がございますし、そこへ投機的な需要が出まして、大豆、木材、羊毛、綿糸あるいは生糸といった国民生活に非常に密着した物資が上がっておりますことは、はなはだ遺憾に存じておりまして、これが対策といたしましては、すでに総理がお述べになりましたような対策をいろいろ講じておるわけでございます。 ことに、過剰流動性の問題に対しましては、先般来、預金準備……
○国務大臣(小坂善太郎君) 私に対しまして残っておる問題は、経済社会基本計画との関連でございますが、国鉄の十カ年計画の前半に当たりますこの計画との関係で申し上げますと、経済の成長率を年平均九・四%、一人当たりの雇用者所得の伸び率を一二・三%と見込んでおるわけでございまして、国鉄財政再建計画の前半期における人件費の上昇も、ほぼこれと見合っておるわけでございます。後半期に入りますと、一人当たりの賃金上昇率は特に一〇%程度というふうに見込まれておるわけで、これは経済社会基本計画がもうすでに五十二年で終わっておるわけでございますから、その後の問題に属しまするが、全体の発展の趨勢と見合わせまして、ほぼこ……
○国務大臣(小坂善太郎君) すでにお答えのあった問題ばかりでありますけれども、坂本さんに対してお答えをいたします。 まず、「日本列島改造論」でありますが、これは、田中総理の私見としてまとめられたものでありまして、工業の分散、全国通信交通ネットワークの形成あるいは小都市の整備等によりまして、均衡のとれた地域構造を実現し、過密過疎、公害等の解消をはかるとともに、国民福祉の充実を基礎条件として整備しようとするものであります。 経済社会基本計画は、こうした考え方を十分に取り入れてつくられたものでありますが、改造論に述べておられまする一〇%の成長というものは、これは、いまのような考え方を展開するため……
○国務大臣(小坂善太郎君) 愛知大蔵大臣不在中代理をつとめておりますが、どうぞよろしくお願いいたします。 私に対する御質問は、家族の高額療養費の支給を、国保加入者全部に対して実施すべきであると思うがどうかということでありますが、結論から申し上げますと、ぜひそうしたい、ただし、全面実施については、三年程度の準備期間を置いて、着実にその実現をはかりたいということでございます。 御承知のように、国民健康保険は、被保険者の構成、また、市町村は、それぞれの財政基礎が異なっておりまして、非常に多様な基盤をなしておるわけであります。家族の高額療養費支給の実施に伴いまして、新しく国庫補助給付を導入すること……
○国務大臣(小坂善太郎君) 筑波研究学園都市は、新しい構想のもとに、研究者と教育者などに魅力のある学問の府をつくらんとするものでありまして、政府としましては、すでに筑波研究学園都市建設計画の大綱を決定いたしまして、首都圏整備委員会に、筑波研究学園都市のマスタープランを作成するための経費といたしまして一億五千万円を計上して、基本計画を進めておるわけでございます。 お尋ねの公務員宿舎でございまするが、従来のものに比べまして一部屋多いものを建設している次第でございますが、今後は、さらに研究学園都市にふさわしい宿舎を建設することといたしまして、この予算を活用して検討を続けてまいりたいと考えております……
○国務大臣(小坂善太郎君) 生活関連物資の買占め及び売惜しみに対する緊急措置に関する法律案につきまして、その趣旨を御説明いたします。 最近、世界的な原材料の一時的供給不足、過剰流動性等を背景として、わが国内においても、投機的な需要が発生し、これが一部の生活関連物資にも及んでおりまして、これらの物資の価格の高騰は、国民生活の安定にとって重大な脅威となっております。 このような現下の情勢に顧み、政府といたしましては、緊急輸入の促進、政府在庫の放出、商品取引所の規制、過剰流動性の吸収等の諸施策を行なっておりますが、これらもろもろの行政措置にあわせて、これらを補完するものとして、自由主義経済におけ……
○国務大臣(小坂善太郎君) 大橋議員にお答えを申し上げます。 まず第一点は、四十六年度における振替所得の比率が六%で、これは欧州の諸国に対して少ないが、何ゆえであるかということでございました。 これは、御承知のように、わが国は高度成長政策に成功いたしまして、世界じゅうに類を見ない一億国民の完全雇用というものをなしたのであります。これは他の国に見られない、一億の国民が完全雇用をなしておるという点が一つの問題でございまして、この若い人口構成が、その中における年金の普及率を低下させておるということであると思います。 そこで、この年金をさらにもっと充実したものにしなければならないと考えまして、こ……
○国務大臣(小坂善太郎君) 国土総合開発法案につきまして、その趣旨を御説明申し上げます。 昭和二十五年に制定され、昭和二十七年にその一部を改正された現行の国土総合開発法は、狭隘な国土と乏しい資源という制約条件の中で、年々増加する人口を擁しながら、国民生活の維持向上をはかるため、戦後の荒廃した国土の保全をはかり、国土及び資源の積極的、合理的かつ効率的な開発利用を期することを目的としたものでありまして、国土の総合開発に関する基本法的な役割りをになって今日に至ったのであります。 しかしながら、その間、国土総合開発の課題も時代の要請とともに推移し、重要課題ごとに多数の地域開発関連の法律が相次いで制……
○国務大臣(小坂善太郎君) 竹内君にお答えいたします。 森林資源に関する長期の見通しを改定したことは、高度経済成長下の森林林業政策に問題があったからではないかということ、及び今後大幅な外材輸入を期待しているが、その確保はきわめて困難と考えられるがどうか、ということであります。 わが国は、狭小な国土に多くの人口を擁し、高度の経済活動を展開しながら高密度な社会環境を形成しておりますことから、環境の保全につとめながら資源の総合的かつ高度の利用をはかることが、今後の経済社会の発展にとって必要であると考えているのであります。また、経済社会基本計画におきましては、今後豊かな環境を形成していく上で森林資……
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