芦田均衆議院議員の在職時の本会議での質疑や答弁などの発言についてまとめています。発言回数、発言文字数、発言時の役職、立場、各発言の冒頭部分の内容の一覧が掲載されています。
委員会や各種会議での発言等については委員会統計/発言一覧のページを参照してください。
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※「発言」は発言が記録された本会議の数、「文字数」は発言として記録された文字の総数を示しています。
※「議会役職」は議長、副議長など国会の役職、「政府役職」は大臣などの内閣、政府関係の役職が記録に付されていた場合を集計し、「非役職」は議会役職、政府役職いずれでもない場合を集計しています。
※国会会期は各選挙期中で最初にその役職での発言が記録された会期を示しています。
○國務大臣(芦田均君) 加藤勘十君よりの、特に私に対する質問に、お答えいたします。 去る六月五日、外國新聞記者團と私との会談に関して、一部不正確な報道が傳わつたことは、加藤君の御指摘の通りであります。わが國の領土をいかに決定せられるかということは、來るべき講和会議において終局的にきまる問題であります。ポツダム宣言の第八項には、日本國の主権は、本州、北海道、九州、四國、並びに連合國の決定すべき諸小島に局限せらるべしと書いてあります。もとよりわれわれは、ポツダム宣言を忠実に履行し、一切の軍備を棄て、國内の民主化に努力してきたのであります。しかしながらわが國の北海道及び九州の近海においては、人種的……
○國務大臣(芦田均君) 角田君の御質問にお答えいたします。 その第一は、六月十九日、二十日にわたる京都旅行の際において、ソ連に抑留されておる同胞の送還数がが六月から二万人増加する予定であるから、年内には送還を完了することができるであろうと私が述べたと新聞に出ておる、それは事実に相違しているではないかという点であります。御承知の通りに、現在なおソ連に抑留せられておるものと推定される同胞の数は、六十五万人を下らないと考えます。従つて、ただいまの新聞記事は、その数字から見ましても計算が合わない。私は当時原稿を準備して一々の質問に答えたのでありませんから、私の記憶をたどつて、当時自分から話したという……
○國務大臣(芦田均君) 在外同胞引揚問題に関しての天野君及び菊池君の御発言は、現在海外に抑留せられております未帰還同胞に対する國民的感情の発露でありまして、私どもも多大の感激をもつて傾聽をいたしました。御承知の通り、終戰当時に海外にあつた同胞の数は約七百万人と推算されておつたのでありますが、現在その大部分は本國に引揚げてまいりまして、今なお八十万に近い同胞が依然海外に残つておるのであります。この点は、われわれ國民の常に多大の関心をもつておる点であります。 同胞引揚問題につきましては、終戰以來歴代の内閣が多大の努力を重ねてきた問題でありまして、現内閣といたしましても、今日まで八方苦心をいたした……
○國務大臣(芦田均君) ただいま多賀君より、過剩人口の解決方策として移民問題をどういうふうに考えておるかというお尋ねでありましたが、わが國のごとき過剩人口に悩んでおる國が、大量移民によつて人口問題の解決にどの程度まで有効な方策をとることができるかという点につきましては、よほど愼重に研究を要する問題でありまして、多賀君もおそらく御存じの通り、今日まで過剩人口を移民問題によつて解決したという例は、世界にきわめて少いのであります。從つて、移民問題に対する焦点を將來どこにおくかということは、新たなる観点よりこれを見る必要が起つておると思うのでありまして、今日のごとく世界経済の依存性がきわめて濃厚になつ……
○國務大臣(芦田均君) 今回國会の指名により、不肖私が内閣を組織することになりました。國家に対し、國民大衆に対して、責任の重きことを感じます。この上は、私の肉体と魂のすべてをささげて、この重責を果すことに努める決心であります。 つらつら内外の情勢を察するに、わが國再建の前途には幾多の難関が横たわつてをります。何とかしてこれを乘り切らなければ、われわれ民族の前途は危うい。それには、われわれ國民が一体となつて困難を克服する以外に、みずから救う途はありません。(拍手)わが國の現状、あらしの中にただよう難破船のように、これを救う唯一の途は、船客も乘組員もその力に應じて船の安全のため協力することが急務……
○國務大臣(芦田均君) 齋藤君の質疑のお答えいたします。 最初の質問は、去る二十日の首班指名の選挙において、投票は虚偽の指名であつたと思うが、その点はどうかということであります。議員の投票は議員の良心に基いて行われるものでありまして、断じて虚偽の指名であるとは存じません。(拍手) 第二点は、政治責任の上から言つて、芦田内閣の指名は憲政の常道に反するという御意見であります。憲政の常道とは、その國、その時代の憲法の精神によつて考えられるべきものであつて、他にはありません。(拍手)新憲法においては、内閣総理大臣は國会の指名によつて天皇が任命すると規定されております。その精神は、議会の多数党が政府……
○國務大臣(芦田均君) ただいま山崎猛君より、重要なる政策について、政府の施政の方針に関する質疑と同時にきわめて有益なる御意見の開陳を拝承いたしまして、私はその御意見の多くの点において私とまつたく軌を同じゆうすることを発見いたしまして、きわめて興味をもつて謹聽いたしました。 御質問の第一点は、世界の平和が今日すこぶる危殆な状態に立つているということを施政演説の中に述べて國民に多大の不安を與えたと思うが、その世界平和の維持に対して、具体的に日本がどういう方法をとり得ると思うかという御質問であります。私が現在の世界の平和がすこぶる危殆に瀕しでおるという印象を受けたのは、すでに新聞等によつてごらん……
○國務大臣(芦田均君) ただいま古島君より、いろいろ御意見の御開陳がありました。(「注意だ」と呼ぶ者あり)御注意もともと拜承いたしました。 今回の組閣が、政治道徳の上から見て許すべからざることである事という御意見につきましては、すで齋藤君の質問に対して答えたところでありまして、これ以上附け加える言葉はありません。私どもは、國会が國民の代表機関であると信じておりまして、國民の多数が表示したる意見は、これを民意であるとして一應了承いたします。從つて、議会が國民を代表することにおいて欠くるところありという考えが起つた場合には、進んで議会を解散すべきだと思います。 次に、東洋の隣邦諸國が政情の安定……
○國務大臣(芦田均君) 私は、昨日アメリカ陸軍次官ドレパー氏の一行と会見して、各方面の問題につき意見を交換しました。私は、終戰後日本國民が平和世界の建設に熱意をもつて邁進する決心をもつていることを述べ、さらに日本の経済再建がいかなる方法によつて行わるべきかについて政府の所見を説明しました。また今日わが國が当面している難関の打開について、でき得べくんば連合國がこれに格別の援助を與えられんことを要望いたしました。 この会談において、私はドレーパー氏から、日本が自立自存の國として再建せられることは、ひとり日本の利益であるのみならず、またアメリカの利益でもあると信じているから、日本國民がみずからの運……
○國務大臣(芦田均君) 織田君の質疑にお答えいたします。 第一の点は、中國、朝鮮等においてわれわれの同胞が犯したる過ちを率直に認めて、これを陳謝することがわが國民の眞意を了解せしめるゆえんであると思うが、どうかという点であります。御承知の通りに、終戰当時われわれはポツダム宣言を受諾いたしたのであります。このポツダム宣言の各條項は、われわれがこれらの土地において犯したる過ちを是正し、これを償うべきある種の行動を規定いたしておるのであります。申すまでもなく、われわれが祐廣く諸外國より信頼を博するのは、単なる言葉ではなくして、厳然たる事実とわれわれの行動とであります。われわれにしてポツダム宣言に掲……
○國務大臣(芦田均君) 本田英作君の私に対する質問の第一は、日本再建のために、内閣総理大臣は救國の熱意と迫力をもつて國民に臨まなければならないと思うが、どうもそれが足りない、それをどう考えるかというお尋ねでありました。ご承知の通りに、新内閣は三党政策協定を基本としてその政策を立て、新内閣の政策は、去る二十二日に不肖私並びに経済閣僚より諸君に発表いたした通りでありまして、われわれの目標は、この政策をいかに急速に、いかに強力に実行すべきかという点にかかつていると考えるのでありまして、これを言葉より実行に移すという点に、熱をもつて事に当りたいと考えております。 質問の第二は、中道を歩む政治を行うと……
○國務大臣(芦田均君) ただいま御質問に相なりました、神戸市における去る二十三日以後の暴行事件につきまして、政府の方針並びにとらんとする措置についてお答えいたします。 御承知の通りに、わが國に残留する朝鮮人は、昭和二十一年十一月二十日の連合軍司令部の発表によりまして、わが日本國民と同一の法権のもとに、日本の法規と秩序とに服從すべきものであるという趣旨が明確にされたのであります。その後のわが國内における犯罪檢挙の数字等についてみまするに、在留民の数に比較して犯罪件数が、朝鮮残留民の関係するものがすこぶる多いことは、まことにわれわれの遺憾とするところでありまして、昨二十二年中に起つた犯罪件数は、……
○國務大臣(芦田均君) ただいま議題となつております案件についての小澤君よりの質疑にお答えいたします。
先ごろ議会運営委員会において政府が表明いたしました通り、昭和二十三年度予算案につきましては、本月十五日前後に國会に提案するよう、目下政府の力をあげて準備をいたしております。なお第二國会において審議を求めるべき法律案につきましても、それ以前にとりそろえて提出するように準備を整えております。政府の意のあるところを明白に申し上げて、國会の了承を請う次第であります。(拍手)
【次の発言】 法律案につきましては、六月十日以前に全部提出、こういうことを申し上げるのでありましたが、あるいは本月と言つたか……
○國務大臣(芦田均君) 西村君にお答え申し上げます。予算、殊に昭和二十三年度の本予算の提出は、本月中旬に行う予定をもつて、運営委員会においてもさように申し上げておつたのであります。内情を申しますと、本月初旬に本予算の閣議は一應決定いしたのでありますが、種々打ち合わせをする問題があつたために、最近まで一意その方面の打合せをいたしまして、本日をもつてこの打合せを終了いたしました。従つて、ここ数日中には印刷その他の万般の困難を克服して、國会に提出する予定になつております。 なおこれに附帯して、現内閣がインフレーションの高進に政策をとつているというご意見の表示でありました。内閣に関する限り、深き決意……
○國務大臣(芦田均君) 和田君にお答えします。 最近の國際情勢が緊迫を告げていおるという情報は、われわれの多大の関心をもつ点であることは、申すまでもありません。殊にわが國の地理的條件に鑑みて、最近における國際関係の緊張が、國民大衆の間に多くのうわさを生み、関心の的になつていることも、よく了解せられるところであります、しかしながら、この國際情勢の緊迫にかかわらず、政府の見るところによれば、米ソ両國の間に近く戰爭の起き得るごときことはとうてい信じ得られない、かように考えております。和田君よりのこの問題について種々御意見の発表があつたうちに、わが國内においては軍國主義的、フアツシヨ的な傾向があつた……
○國務大臣(芦田均君) 森君より、多年の蘊蓄を傾けた、きわめて正確な数字に基く御質問を拝聴いたしました。まことにまじめな、超党派的な御議論であることに、私は深く、打たれたのであります。数字上の質問に対しては、主管大臣たる農林大臣よりそれぞれ答弁をいたしました。この上私より数字についてお答えする必要はないと存じます。従つて、私の政治の責任についての御質問にお答えいたします。 私どもが、国民に対して前途の食糧不安を除去するために、どういう態度をとるべかという問題であります。もし政府の責任者が、常に国民に向つて、もうやがて食う米はないぞ、ないぞと、全国にふれ歩くことが、はたして国民にどういう影響を……
○國務大臣(芦田均君) ただいま今村君より取上げられました建設省設置の問題は、第一國会以來の懸案でありまして、政府が所管とする各般の建設事業を一元的に建設省に統合して、その運用の完璧を期せなければならぬという議論は、國会においても絶対多数の意見として表示せられたところであります。この内閣においても、行政機構の改革、行政整理の断行と相並んで、建設省設置の問題を研究いたしたのであります。行政整理については、先般申し上げました通り、すでに具体的の第一案を作成いたしまして、目下それぞれ必要な手続をとつております。全般的の行政機構の改革についても、目下それぞれ案をつくつて、閣議において研究いたしておりま……
○國務大臣(芦田均君) お答えいたします。 五日中句に予算案を提出する旨議院運営委員会において政府から約束をいたしておつたにかかわらず、種々の事情によつてその期日に遅れて、やむを得ず、とりあえず大綱を國会に提出いたしましたことは、政府としてはまことに遺憾に存ずるところであります。 ついては予算案は、さきに議院運営委員会において政府から言明いたした通りの期日に國会に提出する決心であります。 さらに、第三の御質問でありました会期の問題につきましては、政府の希望といたしましては、できるならば六月の末日ごろまで会期を延長して、その間に議案の審了を得たいと考えております。 第四の問題は、私からお……
○國務大臣(芦田均君) 川島君の質問にお答えいたします。 最近の情報によりますと、アメリカ下院の歳出委員会において、対日援助、殊に日本の再建援助に関する経費一億五千万ドルを削除したという事実を指摘されまして、この削除はわが國経済再建に多大の影響ある問題であるが、それについて政府はいかように考えるかというお尋ねであります。現在アメリカ議会に提案されております対日援助資金のうちで、ただいま御指摘の一億五千万ドルが削除せられたことは、われわれ日本國民としてまことに遺憾に思う点であります。詳細の内容については、政府においてもまだ正確にこれを知ることは困難でありますが、新聞の報道によれば、今回下院委員……
○國務大臣(芦田均君) 小坂君の質問のうち、二、三総括的な質問にお答えいたします。 本年度予算の編成について、政府はいかなる決意をもつてこれに当つたかという御質問でありました。今日のわが國のおかれている環境におきましては、だれが政府の地位に立つても、またいかに練逹堪能なる大藏大臣であつても、現にわが國が立つている経済財政の基盤を離れて財政政策を立てることのできないことは、申すまでもないのであります。われわれが現に立つている経済財政の基盤とは、言うまでもなく敗戰経済の現実であります。八年間の戰爭の結果、あらゆる資材を失い、資本を失つて、しかも戰後に復旧すべき事業は山ほど積み重なつておる。そうし……
○國務大臣(芦田均君) 植原君の質問に対してお答えいたします。 外資導入の問題については、植原君の御指摘になつた通り、政府のクレジツトと民間の外資との二つにわけて政府が考えていることは、もとより当然のことであります。その点について、民間のクレジツトはどういう見透しかというお尋ねのようでありました。今朝の新聞で報道されておる六千万ドルの綿花借款は、純然たる民間投資であります。なおこれに引続いて具体化せらるべき借款も、次第に公表し得る時期がくることと存じます。 次に、外資導入について受入態勢はどうなつておるかとの質問でありますが、申すまでもなく、わが國が諸外國の資金を導入しようと思うならば、ま……
○国務大臣(芦田均君) ただいま可決せられましたる決議案に対して、政府の所信を申し述べます。 物價改訂に伴い農民諸君の受くべき影響につきましては、政府においても十分その事情を了解しておりますから、何らかの方法をとりたい考えであります。ただ、その具体的方法について目下種々考究中でありますから、遠からず御審議を願う手はずとなると存じます。(拍手)
○國務大臣(芦田均君) 綱島君の御質問の第一点は、何ゆえに政府は昭和二十三年度の本予算の提出を今日まで遅延したかというお尋ねでありますが、その間の事情につきましては、先般民自党を代表して山口喜久一郎君より特に御質問がありました際にこの席からお答えいたしましたことく、組閣以來、本予算の編成並びに時間的に見てとうてい間に合わないと思われる月の暫定予算編成に從事いたしまして、政府職員は相当にこれに努力をいたしたのでありますが、諸般の関係上、先月に至つてようやく本予算の編成を終りました。まず第一着手に予算大綱を諸君のお手もとに配付し、さらに本月八日に至つて、予算明細書を國会に正式に提出いたした次第であ……
○國務大臣(芦田均君) お答えいたします。 第一に、不当財産取引調査委員会で政党資金の問題がいろいろ論ぜられておりますが、ここらあたりでひとつ解散したら、どうかという御意見のようでありました。かような事態において解散しようとは考えておりません。 第二に、今度の予算は一体だれがつくつたかというお尋ねであります。憲法第八十六條の規定に基いて、内閣がこれをつくりました。御了承願います。 第三に、水力開発のためには、はなはだ予算は不十分である。これはごもつともな御意見であります。現在のところ、既設の水力発電がまだ修繕ができておりません。その方に資材と予算を注ぎこむことが、一層有効に電力を増産する……
○國務大臣(芦田均君) 赤松君の質問にお答えいたします。 赤松君が冒頭に、去る十四日参議院において私が西尾君の問題について答弁した点を引用されましたが、多少思い違いをされておる点があると思う。(「ノーノー」「聽いてから言え」と呼ぶ者あり)西尾君を檢察廳においていかに処分すべきかという書類は、法務総裁に提出される書類でありまして、私の手もとには、その当時まで、また今日まで、かような書類は届いておりません。(拍手)これははつきり申し上げておきます。そのときに参議院で私が答えたことは、書類は参つておりませんが、法務総裁から口頭をもつて詳細に報告を受けておりますと答えております。 赤松君は、片山内……
○國務大臣(芦田均君) 角田君が御指摘になりましたごとく、終戦以来青少年の犯罪が著しく目につくことは、まことに憂うべき現象であります。子供というものは、とかくおとなの影響を受けやすいものである。従つて犯罪の撲滅には、青年も少年も、ともに一つの道によつてこれを矯正する以外には方法はないと思います。さしあたりの問題としては教学の刷新である。かように考えておる次第であります。
なお最後に、食糧管理法を廃止する考えはないかという質問でありましたが、政府は廃止する考えはもつておりません。(拍手)
【次の発言】 小千谷工場の生産管理問題に附随して起りました検挙事件の概要の報告は、現地から受取つております……
○國務大臣(芦田均君) 椎熊君にお答えいたします。簡易保險並びに郵便年金積立問題に関連して、多数の陳情及び請願が國会に提出されております。政府は、この國民大衆の要望並びに國会の多数の意向を十分章重いたしまして、善処する決心であります。(拍手)
【次の発言】 神田君の第一のお尋ねは、炭鉱労務者の保健衛生に関する仕事を商工省が管掌するのか、厚生省が所轄しておるのかという点でありました。この問題は、前内閣の当時、閣議の決定によりまして、便宜商工省において、もつぱらこれを取扱うことに決定いたしたのであります。
神田君は、石炭増産の目標達成には、まだずいぶん開きがある、前途これはどうなるのかという、い……
○國務大臣(芦田均君) 六月十四日、野坂參三君の質疑の際欠席をいたしましために、本日この機会に答弁をいたします。 質問の第一は、外資導入を基本とする全政策を自力更生に重点をおく方向に変更する意思はないかという質問であります。組閣以來繰返し政府の声明しておることは、わが國の経済再建は自力再建をもつて基礎にしておる、しかしながら、自力をもつてしてなお至らざる部門は、今日これを外國のクレジツトもしくは物資の輸入に仰ぐことが最も敏速にわが國の再建を完成するゆえんであると、繰返し声明してきたのでありましても、野坂君は、おそらく施政演説の原稿をまだお読みになつていなかつたために、かような質問を起されたこ……
○國務大臣(芦田均君) 輸送力増強のために新ダイヤを編成することの必要は、諸君のすでに十分御承知の通りであります。この問題について、労働組合に対しては、運輸省当局より、それぞれその理由をよく説明しておりますから、このダイヤの実行については…
【次の発言】(続) 必ず既定の期日に実行し得ることと信じております。(拍手)
○國務大臣(芦田均君) 長野君が先ほど強調せられました教育尊重の精神は、新憲法が明らかに掲げておる指導精神の一つでありまして、現政府におきましても、つとにこの方針のもとに、極力その達成に努力しておる次第でございます。(拍手)
○國務大臣(芦田均君) 鈴木君のお尋ねの第一点は、公益事業に関係する勤労者の争議の問題に対してであります。公益事業に関係する勤労者の争議については、今日の法規以上にさらに確然とした法規をつくつて、必要に応じてはただちに争議を禁止するごとき立法を考えておるかどうか、こういう質問であります。御承知の通り公益事業に関しては労働関係調整法の中に詳細に規定されておるのであります。三十日の期間を経なければ、ただちに争議を始めることができない。そうして調停が提起された場合には、その機関たる中央労働委員会その他の機関によつて急速にこれを解決する手段が残されておるのであります。政府としては、今日急速にこれを改正……
○國務大臣(芦田均君) 上林山君にお答えいたします。 政府はしばしば予算委員会等においてお答えした通り、國会をもつて國権の最高機関であるという主義に副つて、國会多数の意向に基いて常に忠実に政策を実施しておるのであります。(拍手)また民主主義國の例をとつてお考えになれば、わが國と言わず、諸外國といわず、政府の提案した法律案並びに予算案を、國会においてこれを自由に修正することが、多年の慣例であります。この意味において、國会の多数の要望に副うて、もし修正する要望が多数であるならば、政府は何時でも喜んでこれに應ずることは、民主主義政治の原則を守るゆえんであると考えております。(拍手)
○國務大臣(芦田均君) 最近北陸方面に起りました大震災につきましては、過般とりあえず第一報を報告いたしておきましたが、その後の調査をとりまとめて、震災の報告と、これに対して政府のとりました緊急措置とを報告いたします。 災害の最も激しかつた福井市を中心とする周辺の地帶並びに石川縣大聖寺町を中心とする附近一帶の地域の損害は、その後次第に判明したところによりますと、予想外にはなはだしいようであります。すなわち、倒壊家屋は約四万軒、死者三千六百余名、重軽傷者一万余名と推算せられます。政府は、これらの犠牲者に対し、厚き同情と深き哀悼の意を表するものであります。(拍手) 政府はこの際、関係各省を督励し……
○芦田均君 つつしんでごあいさつを申し述べます。 このたび、私が満二十五年間本院議員に在職いたしましたゆえをもって、ただいま院議をもって御丁重な表彰の御決議をいただきました。まことに身に余る光栄でありまして、厚く御礼を申し上げます。 私が初めて本院議員に当選した昭和七年以来の四半世紀間は、わが国運の変転がまさしく革命的激動期であったことは、御承知の通りであります。その間、少数の同志とともに戦争の防止に微力をいたしたにかかわらず、事ことごとく志に反して、ついに祖国を史上未曾有の敗戦に導いたことは、まことに慚愧にたえないところであります。けれども、わが国は、近来敗戦後の深刻な困難を克服して、再……
○芦田均君 本院議員松岡駒吉君は、去る八月十四日、病のために急逝されました、日ごろ元気な姿を見なれていたわれわれにとって、この悲報はまことに驚愕にたえないところであります。 私は、諸君の御同意を得て、議員一同を代表し、ここにつつしんで哀悼の言葉を申し述べます。(拍手) 松岡君は、明治二十一年四月八日、鳥取県岩美町に生まれました。町の高等小学校を卒業して後、機械工見習として舞鶴海軍工廠に入り、次いで北海道に渡って、室蘭製鋼所の旋盤工として三ヵ年を送られました。 時あたかも明治より大正への転換期でありまして、労働組合運動の機運がようやく胎動し始め、大正元年に故鈴木文治君がその口火を切って友愛……
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