大橋武夫衆議院議員の在職時の本会議での質疑や答弁などの発言についてまとめています。発言回数、発言文字数、発言時の役職、立場、各発言の冒頭部分の内容の一覧が掲載されています。
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※「発言」は発言が記録された本会議の数、「文字数」は発言として記録された文字の総数を示しています。
※「議会役職」は議長、副議長など国会の役職、「政府役職」は大臣などの内閣、政府関係の役職が記録に付されていた場合を集計し、「非役職」は議会役職、政府役職いずれでもない場合を集計しています。
※国会会期は各選挙期中で最初にその役職での発言が記録された会期を示しています。
○大橋武夫君 私は、民主党連立派並びにわが民主自由党を代表いたしまして、田中織之進君外四十五名提出の副議長岩本信行君に対する不信任の決議案に対し反対の態度を表明するものであります。 去る二十六日、補正予算の審議に際し、岡田春夫君の演説中に、数氏を残しまして、社会、共産、労農三党の諸君は一齊に退場せられまして、採決に際し入場せず、しかも投票に際しましては、遂に投票をすることなく、副議長岩本氏の再三の親切なる勧告にもかかわらず、すべてこれを棄権せられるという醜態を満天下にさらされたのであります。(拍手) 一体三党の諸君は、何を血迷つて、かかる態度に出られたのでありましようか。かくのごとき行動に……
○国務大臣(大橋武夫君) 第一に共産党に対しまする措置は、いずれも法規の命ずるところに従いまして必要となつたものでございまして、これらの措置をとるにあたりましては、国民の基本的人権を阻害するようなことのないように嚴に留意をいたしておるのであります。従いまして、かつての特高警察のごとく国民の思想統制は絶対に行つておりませんし、また政府といたしましては、さような考えのないことを、御了承願い上げるのであります。 次に、先般追放せられましたる日本共産党中央委員らに対しましては、政府におきましても、他の多数の追放者と同様に、その動静を監視することに努めて参つたのでありまするが、最近徳田球一外八名が、そ……
○国務大臣(大橋武夫君) 国家警察予備隊につきまして、この警察に共産党に対しまする情報活動を與えるべきかどうかという御質問でございましたが、この点につきましては、目下関係当局と連絡をとりまして研究をいたしておるところでございます。 また発電所その他の重要施設に対する防護をこの警察力によつて行うべきではないかという御意見でございまするが、この種の任務は当然警察の任務であると存ずるのであります。 次に共産党対策についての御質問でございまするが、現在日本共産党は合法政党として活動いたしておることは御承知の通りであります。政府におきましては、その行動を嚴に監視をいたしておるのであります。マツカーサ……
○国務大臣(大橋武夫君) 警察予備隊と一般警察との関係についてお答えを申し上げます。警察予備隊の創設は、現在の警察制度でありまする国家地方警察及び自治体警察等のこの制度の根幹を動かすものではなく、單にこれらの警察力の欠陷を補う目的をもつて設置せられるものであります。従いまして、この予備隊は、その目的の範囲におきまして広く自由なる活動範囲を留保いたしますることが適当であるのでありますが、その実際の運用におきましては、国家地方警察及び自治体警察と緊密なる協力を保ちますると同時に、その間無用なる重複的な活動を避けるために注意が拂われなければならない、かように考えておるのであります。 次に、警察予備……
○国務大臣(大橋武夫君) ただいま河野君から、共産党に対する対策について御質問があつたのでございます。日本の復興を阻害し、社会不安を激発し、法律秩序を破壊せんとするがごとき一部の分子の策動に対しましては、治安維持の観点から、法規の命ずるところに従いまして必要なる措置をとつておる次第でございます。河野君は、吉田内閣が続けば共産党がますます盛んになるであろうというようなことを申しておられまするが、これは今日の実情によつて、はつきりと御判断を願いたいと存じます。
【次の発言】 警察権の行使に当りましては、いやしくも日本国憲法の保障いたしておりまする個人の自由及び権利の干渉にわたる等、その権能を濫用い……
○国務大臣(大橋武夫君) 田嶋君の質問に対してお答えを申し上げます。 神戸事件等を契機といたしまして国力警備力の問題が深刻と相なつて参つたのでございまするが、政府といたしましては、警備力増強のために一般警察あるいは警察予備隊の増員等につきましては考えておらないのであります。さしあたり警察制度の運用上改善いたすべき一点に留意をいたし、自治警察、国家警察あるいは警察予備隊の相互の組織的な連絡をはかりまして、その全能力を発揮せしめるについての方途を講じまするとともに、他面警察予備隊の訓練を急速に完成いたしまして、治安の確保に遺憾なきを期したいと存ずる次第でございます。 次に日本共産党に対する態度……
○国務大臣(大橋武夫君) 憲法の規定と矛盾する条約の効力についての御質問でありましたが、黒田君は、これは現実の問題であるから、ぜひ答えろと言われますが、政府といたしましては、現実の問題とは考えておりません。 次に予備隊といたしましての裝備について御質問がありましたが、現在においては、カービン銃並びに若干の軽機関銃を備えておるわけであります。 次に戰力についての御質問でございまするが、近代的な戰争を遂行するに足りる軍事力を私どもは戰力と、かように考えております。これはもともと相対的な概念でありまして、絶対的に論定することは困難であると申さなければなりません。それが客観的に見まして現代戰争にお……
○国務大臣(大橋武夫君) 村瀬君の御質問に対してお答えを申し上げます。 追放の解除につきましては、政府は従来より努力をいたして参つたのでありまして、政令第三十九号も、このために制定いたした次第でありますが、これによります訴願の審査もすでに一段落を見るに至りましたので、今回該政令を廃止いたした次第でございます。しかしながら、今なお追放になつておられる人々につきましては、でき得る限りすみやかな機会におきましてその解除が実現できますよう、今後においても政府といたしましては極力努力をいたす考えであります。 次に、申請期間打切りによりまして解除し得るに至らなかつた人々の処置につきましては、将来の問題……
○国務大臣(大橋武夫君) 赤松君にお答えを申し上げます。総評事務局長高野実君は、五月三日の皇居前広場における総評幹部等三十六名の諸君の現行犯逮捕の結果といたしまして、政令第三百二十五号違反の共犯たる嫌疑を生じましたるために、警視庁におきまして、裁判所の令状を得て逮捕したものと報告をせられております。すなわち、正当なる法律の根拠に基き、正当なる手続によつたものでありまするから、赤松君の御心配になるがごとき、不法逮捕と目すべき何らの余地はないということを申し上げておきます。(拍手)
○国務大臣(大橋武夫君) 講和條約の発効を契機といたしまして、国内治安の基調につきまして急激な変化を予想しなければならないような事態は、現在においては全然ございませんが、終戦以来国内治安の押えとして厳存いたしておりました連合国軍最高司令官の権威が解消することに相なるのでございまするから、治安行政においては特段の留意を要することは当然であると考えます。ことに治安に関しまする法規中には、現在ポツダム政令によるものも相当あるのでございまして、これらの政令には、わが国の現状から見まして必要を痛感せられるものもありまするので、講和発効に際して、その法律化を考える必要もあり、当局といたしましては、現にその……
○国務大臣(大橋武夫君) 暴力主義その他の破壊活動に対して民主主義及び憲法政治を擁護いたしますることは、法治国として当然の措置でありまするので、このために団体等規正令を改正して法律化したいと思つておるのであります。この種の法制におきましては、憲法上の基本的人権の制限を伴うことは免れないのでありまするが、かかる基本的人権の尊重が民主政治における基本的な原理でありまするから、この制限は厳格に公共の福祉を守るために必要な最小限度にとどめなければならないのでありまして、法規並びに運用機構をいかにすればこの職限が最小限を越えることのないように保障できるということを重点にいたしまして、目下想を練つておる次……
○国務大臣(大橋武夫君) 警察予備隊は軍隊化しておるという御説でございましたが、警察予備隊は、一般警察力を補うことによりましてわが国の平和と秩序を維持し、公共の福祉を保障するために設けられたものでございまして、その使命は国内の治安を確保するにあるのでございます。しかして国内の治安とは何であるかと申しますと、国民の権利と自由とが常に正しく守られておるということでございます。普通警察の対象となつております一般犯罪の発生が国民の権利と自由とを破壊いたしますることはもちろんでございまするが、外国勢力の不法なる侵略、外国の扇動または干渉による大規模なる騒擾、内乱等に至りましては、それこそ国民の権利と自由……
○国務大臣(大橋武夫君) 警察予備隊の隊員は二年の予定で応募せしめておりましたので、十月には一応採用期限が切れるのでございます。しかしながら、内外の情勢を考えますると、この種の機構はなおわが国におきまして存続せしむることが必要と認められまするから、その際に、二箇年間の経験にかんがみまして、予備隊の本来の使命でありまする国内治安確保のために必要な規定を整備いたしまして、でき得る限り能率的な組織として再編成いたしたいと存ずるのでございます。その際に名称等につきましても適当に考えたいと存じます。 また装備の点について御質問があつたのでございまするが、国内治安を確保いたしますることを使命といたします……
○国務大臣(大橋武夫君) 警察予備隊は、わが国の平和と秩序を維持することを唯一の使命といたすものでございまして警察力の補完を目的といたしております。非常事態におきまする警察予備隊の活動といえども、またわが国の平和と秩序、すなわち国内治安確保のために適切なる任務を担当するだけでございます。従いまして、予備隊は、断じて戦力、すなわちウォー・ポテンシャルではない、こういうふうに考えでおります。 なお防衛力の漸増ということについて計画を示せということでございましたが、政府といたしましては、内外の情勢にかんがみまして、さとあたり警察予備隊及び海上保安庁の増強は計画をいたしております。これに要する経費に……
○国務大臣(大橋武夫君) 五月一日の騒擾事件につきましては、まことに遺憾千万に存ずる次第でございます。当日、警察予備隊といたしましても一必要がありまするならば出動いたすべきでありまするから、事件の推移については十分注意をしておつた次第であります。警察予備隊の出動をまたずして、一般警察力によつて收拾し得る事態であると判断をいたしましたので、当日出動を命ずるに至らなかつたのであります。今後につきましても、政府といたしましては、もとより治安上必要がありますならば、警察予備隊を出動せしめるについては、決してこれを辞するつもりはございません。しかしながら、その性格から考えまして、一般警察力をもつて收拾で……
○大橋武夫君 私は、ただいま議題となりました日米間の船舶貸借協定の承認につきまして、自由党を代表して賛成の意見を表明する次第であります。(拍手) 第十三国会において成立せる海上保安庁法の一部を改正する法律によつて海上警備隊が創設せられ、続いて保安庁法において警備隊と改称せられたのであります。警備隊は、わが国における平和と秩序を維持し、人命及び財産を保護するため特別の必要がある場合において行動する部隊であり、非常事態に際し、特別の治安維持上の必要によつて、内閣総理大臣の命令によつて出動し、また海上における人命もしくは財産の保護または治安確保のための緊急の必要がある場合におきましては、保安庁長官……
○大橋武夫君 私は、自由党を代表いたしまして、重光外務大臣のただいまの演説に関連し、日ソ交渉の根本方針について、鳩山総理大臣に対し質疑をいたす次第でございます。 昭和二十年八月、ソ連の宣戦によって日ソ間の平和が破れ、その後わが国のポツダム宣言受諾によって戦闘行為は停止せられましたが、講和条約は今なおこれが締結を見るに至っておりません。よって、一日もすみやかに日ソ両国間の平和関係の確立を希望することは、わが国民としてもとより当然のことであります。(拍手)しかしながら、今日の国際情勢下におけるわが国の外交といたしましては、自由諸国との協力態勢を確立し、自由世界におけるわが国の地位の強化をはかるこ……
○国務大臣(大橋武夫君) 失業対策事業につきましては、近来各方面からいろいろな批判が起こっておりますので、事業本来の趣旨から見まして、制度の検討の必要があると考え、政府といたしましても、失業対策事業の打ち切りということではなく、制度本来の使命から見た今後の事業のあり方について専門の学者に研究を依頼いたしまして、目下検討を進めておるというところでございます。 次に、国家公務員諸君の給与に関しまする人事院の勧告が昨日ございましたが、国家公務員法の精神から見ましても、内閣といたしましてはこれを尊重すべきは当然でございます。昨日政府はこれを受け取りましたので、ただいま関係各省においてその内容につき鋭……
○国務大臣(大橋武夫君) お答えの第一は、離職者に対する企業と政府の責任についてでございますが、政府は、さきの石炭鉱業調査団の答申に基づきまして、本年十一月二十九日、石炭対策の大綱について閣議決定を行ないました。今後は、これによりまして諸般の対策を進めることになっておるのでございます。政府及び炭鉱経営者が一体となり、広く国民一般各位の御協力を得まして、離職者に対しては安定した転換職場の確保に万全を期する方針でございます。このためには、合理化計画に見合う雇用計画を策定し、合理化の進展と雇用諸対策の推進とが十分均衡のとれるように措置いたしまするとともに、政府みずからといたしましても、政府関係機関へ……
○国務大臣(大橋武夫君) 一般職の職員の給与に関する法律等の一部を改正する法律案、特別職の職員の給与に関する法律の一部を改正する法律案、防衛庁職員給与法の一部を改正する法律案及び裁判官の報酬等に関する法律の一部を改正する法律案並びに検察官の俸給等に関する法律の一部を改正する法律案、以上五法律案につきまして、その趣旨を便宜一括して御説明申し上げます。 政府は、今回、人事院の国会及び内閣に対する本年八月十日付勧告及び昨年十二月十四日付勧告に基づきまして、本年十月一日以降、一般職の職員の給与を改定することといたしましたが、これに伴いまして、従来より一般職の職員との均衡を考慮して定められております特……
○国務大臣(大橋武夫君) 労働関係につきましては、総理大臣からお答え申し上げました以外の点について申し上げたいと存じます。 労働界の現状から見まして、現在の最低賃金法を廃止し、新しい法律をつくるべきときではないかという御意見でございます。政府といたしましても、最低賃金の充実、拡大をはかり、賃金の格差の縮小を期しますことが必要であると認めておるのでございますが、そのためには、現行法を一そう活用いたしまして、制度の普及徹底をはかり、賃金の適正化を進めたい、かように考えておる次第でございます。 次に、合理化に伴う離職者についての御質問でございましたが、経営の合理化、近代化は、いわゆる労働節約の効……
○国務大臣(大橋武夫君) 農業から他産業への労働力の流出は、経済の成長及び産業構造の高度化、近代化に伴って生ずる現実の姿でありまして、これは農業と他産業との所得格差の是正の基盤ともなっておるのでございます。労働政策の立場からの、この場合の主要な問題は、一方において、農業から他産業への労働力移動の円滑化をはかりつつ、他方において、急激な労働力の流出が、農業に対して著しい摩擦をもたらすことのないように配慮することであると考えます。政府といたしましては、一方において、職業訓練及び職業紹介の拡充並びに地域開発政策の推進による農村地域における就業機会の増大によりまして、農業から他産業への労働力移動の円滑……
○国務大臣(大橋武夫君) 第一に中小企業の労使関係についてでございますが、およそ労使関係のあり方は、労使相互の信頼の上に立ちまして相協力し、話し合いによって諸問題を処理することによって円滑に運営されるのでありまして、ことに経営基盤の脆弱な中小企業にありましては、このことが強く要請されることはもちろんであります。従って、労働組合が、階級闘争主義に立って、政治的イデオロギーのみにとらわれ、力によるいたずらな闘争を強調するとか、あるいは逆に使用者が、労働組合をいたずらに厄介者扱いしたりするというようなことがありますると、労使共倒れの結果を招くおそれがございます。従って、使用者は、労務管理の改善に意を……
○国務大臣(大橋武夫君) 中小企業、ことに輸出産業に対する最低賃金制の適用につきましては、政府もその必要を十分に認めまして、普及徹底に努力をいたしております。(拍手)
○国務大臣(大橋武夫君) 本法案による教科書発行者の指定にあたりましては、現存の発行会社の既得権を尊重して、無理のないように指定される方針と承知いたしておりますので、教科書出版会社関係から特に離職者が発生するとは考えておりません。(拍手)
【次の発言】 失業保険法の一部を改正する法律案につきまして、その趣旨を御説明いたします。
失業保険法は、昭和二十二年第一回国会において制定されて以来、数次の改正によりその内容を整備充実し、今日に至るまでわが国における雇用失業対策の重要な柱の一つとして、よくその機能を発揮してきたところであります。
近年、わが国の雇用失業情勢は、経済の高度成長に伴い全般的に……
○国務大臣(大橋武夫君) 貿易自由化と経済情勢の変化に対して特定産業の安定振興をはかることは、関係労働者を失業及び労働条件の悪化から守り、労働者の地位を全般的に安定改善するゆえんであることは言をまちませんが、特に、本法案においては、振興措置の基本となる振興基準の討議にあたっては、関係の労働者側を代表する人が利害関係人として十分意見を述べることになっておりますばかりでなく、労働者の労働条件や雇用に関係する事項については、通産大臣から労働大臣に対しあらかじめ十分な協議を行なう方針であり、また、事業主が振興基準で定められた目標を達成するため、共同行為を行なうにあたって、公正取引委員会の認可を必要とい……
○国務大臣(大橋武夫君) 小林君の御質問の第一は、職業訓練、就職指導等の措置及びその裏づけとしての予算措置がなされているかということでございます。 今次改正案による就職促進の措置は、従来の失対就労希望者に限らず、広く今後新たに公共職業安定所に職を求めてこられる失業者で、中高年齢者や、その他特殊事情があって就職が困難な者について、本人の特性にふさわしい職業訓練、職場適応訓練、就職指導等きめのこまかい措置を実施して、再就職を促進しようとするものであります。そして、これに必要な施設及び予算は、今年度予算で十分措置されているところであります。(拍手) 次に、今度の改正によって、賃金その他の労働条件……
○国務大臣(大橋武夫君) 家内労働法の制定についての御質問でございますが、政府は、家内労働について、その労働条件の改善をはかる必要を大いに認めまして、目下鋭意これについて研究をいたしております。(拍手)
○国務大臣(大橋武夫君) 中小企業労働者の労働条件の向上、労使関係の近代化に関しまする中小企業基本法案の十分なる配慮につきましては、ただいま通産大臣の申し上げたとおりであります。 そこで政府といたしましては、まず労働条件の向上対策としては、労働基準法に定める最低条件の確保をはかるばかりでなく、最低賃金制の充実拡大、一斉週休制、一斉閉店制の普及拡大、産業災害防止対策の拡充強化、中小企業退職金共済制度の普及その他の福祉向上対策等の諸施策を推進してまいる所存であります。また労使関係の近代化対策といたしましては、中小企業の労務管理について地域別、産業別等による集団指導方式によりまして、各般の指導援助……
○国務大臣(大橋武夫君) 必要がありましたならば、法案第四条第十一号の政令において都道府県の労働基準局長を考えております。
また、労政行政機関は、すでに都道府県の機関と相なっております。職業安定機関及び労働基準行政機関は、国際労働条約上、都道府県に移譲することはできませんが、しかし、職業安定行政については、すでに都道府県知事に大幅な権限の委任を行なっております。(拍手)
【次の発言】 昭和三十四年四月以降本年三月までに、約十二万三千七百人の炭鉱労務者の減少を見ております。しこうして、本年三月までに公共職業安定所の職業紹介により再就職いたしました者は五万三千人、石炭各社の就職あっせん、自己就職……
○国務大臣(大橋武夫君) 地主の子弟に対する育英資金の問題につきましては、労働省としては特別に意見を申し上げる立場にはございません。中学卒業先、高等学校卒業生、大学卒業生、いずれもいかなる教育を受けております者でも、必要な労働力としてそれぞれの需要があるわけでございまして、労働省はこれを労働力として適当なところへつけたいと思います。(拍手)
○国務大臣(大橋武夫君) 建設業は御説のごとく、労働行政の面におきましてもいろいろと問題のある業種でもございますので、労働基準行政としては重点的に取り上げ、特に強制労働の排除はもとより、災害防止、賃金支払いの確保、寄宿舎の安全衛生の確保等につきましては強力な監督を実施いたしておるのであります。特に災害の防止については、現在提案中の労働災害の防止に関する法律案におきましても、建設業の実情に即したきめのこまかい措置を推進するつもりであります。 また、建設労働法につきましては、いま直ちに制定する考えはございませんが、今後とも建設労働の改善については絶えず検討を進めてまいりたいと存じます。(拍手)
○国務大臣(大橋武夫君) 郵政職員の労働条件に関する御質問でございますが、郵政職員は、公労法の規定により団体交渉権を与えられておりまして、その行使に関しましては、公労委の制度も設けられておりますので、団結権、団体交渉権を通じまして、労働条件の維持改善をはかるに十分な立場にあるのでございますから、今回の法律改正にあたりましても、労働省といたしましては、郵政職員の労働問題に関しましては特別に心配をいたしておりません。(拍手)
○国務大臣(大橋武夫君) 拒否権の問題は総理大臣の申し上げたとおりでございます。(拍手)
○国務大臣(大橋武夫君) 私に対しまする御質問の第一点は、三井鉱山におきまする労使関係の問題でございまするが、御指摘のとおり、三池争議解決後も、特に旧労と会社との間におきましては、深い不信感が存在をいたし、労使関係がとかく円滑を欠いておったことは事実であるようでございます。しこうしてこの間に、第一組合並びに第二組合に対する差別待遇という問題も起こっておるのでございますが、これにつきましては、労使双方の主張は必ずしも一致いたしておりません。またこの種の問題につきましては、行政官庁が判断をすべき事柄ではなく、特にそのために設けられておりまする労働委員会ないし裁判所の公正な判断に待つべきであると考え……
○国務大臣(大橋武夫君) 最初にお触れになりました、中小企業の労務対策として、労働者五人未満の事業場に対し、失業保険、労働者災害補償保険の適用の問題でございますが、これにつきましては、政府といたしましては、昭和四十一年度実施を目途として準備を進めておるところでございます。 次に、賃金につきましては、総理大臣から答弁申し上げたとおりでございますので、重複を避けたいと存じまするが、私といたしましては、今後とも、経済の成長を達成する過程におきまして、それと見合って賃金の改善をはかっていくべきだと考えております。 次に、全国一律最低賃金制の点でございまするが、これにつきましては、御承知のとおり、わ……
○国務大臣(大橋武夫君) ICFTU、ヨーロッパ地域組織の書記長から OECD事務当局あてに、OECD加盟に際して、日本がILO八十七号条約を批准することを希望する趣旨の書簡が出たということにつきましては、日本政府はOECDからこのことについて伝達を受けた事実はございません。政府といたしましては、総理大臣から申し上げましたるごとく、ILO条約批准は、OECD加盟の条件ではもちろんありませんが、この際、既定方針どおり、できるだけ早期に同条約を批准いたしたいという強い熱意を有しておる次第であります。(拍手)
○国務大臣(大橋武夫君) 政府の雇用政策は従来から完全雇用の達成を目標といたしまして、各産業の均衡のとれた発展と就業構造の近代化ということを推進してきたのでありまして、ことさら農業人口を減少させようとする考えは毛頭あるわけではございません。ただ近年経済の急速な発展に伴い、若年層を中心とする農業労働力の流出が急激に進んでいる傾向が事実としてあらわれておりますので、政府といたしましては、農業の近代化のために必要な基幹労働力の確保については十分留意しつつ、農村から流出する労働力を安定職場に定着をはかり、かつその労働条件の改善を心がけておる次第であります。
○国務大臣(大橋武夫君) この法案の施行に伴いまする労働の問題につきましては、先ほど総理大臣からお答え申し上げたとおりでございますが、本法案による振興措置は、これら産業におきまする労働者の労働条件あるいは雇用など、労働者の全体としての地位を安定させるものと考えておるのであります。しかし、特にこの措置によりまして、労働者に何らかの影響を及ぼすことがありませんよう、振興基準をつくるにあたりましては、必要に応じて労働者側に意見を聴取いたすことになっており、また、基準の内容が労働者の労働条件や雇用に関係するものである場合におきましては、通産大臣があらかじめ協議をしてこられることになっておるのであります……
○国務大臣(大橋武夫君) 団結権、団体交渉権、団体行動権のいわゆる労働三権を保障した日本国憲法のもとで制定されました現行の労働組合法は、第一条第二項において、労働組合の正当行為についての刑事免責を規定いたしております。したがって、組合の正当活動は、暴力行為等処罰法の適用の余地はございません。しかし、正当な組合活動の範囲を逸脱した暴力行為まで刑事免責の限りでないことは、同条同項ただし書きにも明瞭でございます。したがって、組合活動に際し発生したかかる暴力行為には、暴力行為等処罰法の適用は当然で、最高裁判所の判決例も一貫してこの見解を支持しておるのであります。過去におきまして、労働争議に際し、傷害行……
○国務大臣(大橋武夫君) 中小企業に対する労働対策は、昨年以来特に重点的に進めておるのでございます。 まず、労働条件につきましては、労働基準法に基づく監督指導、中小企業の労務管理の改善指導、最低賃金制の拡充等に努力をいたしております。 第二に、雇用促進融資、厚生年金還元融資等による労働者住宅をはじめ、各種の福祉施設の整備につとめております。 第三には、中小企業退職金共済制度の改善について、今国会に法案を提出いたしておるところであり、また労災保険、失業保険の五人未満の事業所に対する適用については、目下準備中でございます。都道府県等が設置する労働福祉施設や、中小企業者が共同して行なう労働福祉……
○国務大臣(大橋武夫君) 漁業は自然的条件に制約される面が多く、労働環境も違っておりますので、一般産業と比べ労働面においても特殊性があり、労働関係の近代化が特におくれている点は、率直に言って、否定できません。労働省といたしましては、労務管理の近代化のための努力を続け、また、労働基準法に基づく監督指導を強化いたしたいと考えます。特に労働災害の防止は重要でありますが、労働基準法に基づく監督指導を強化しつつありますと同時に、五トン以上の漁船については労災保険の強制適用を実施しており、また、五トン未満のものにつきましても、近く全面適用を考えております。 漁業労働者の賃金問題につきましては、請負給制が……
○国務大臣(大橋武夫君) 最近におきまする賃金の上昇は、経済成長に伴う労働需給の逼迫から、従来相対的に賃金の低かった中小企業、サービス業において顕著に見られるのであります。これは労働力を確保いたしまするために避けることのできない結果でございまして、これを押えるということになりますると、労働の需給に非常な混乱を免れないと思うのでございます。しかし、このことが、最近の消費者物価の上昇の主たる内容をなしておりまする中小企業製品の価格またはサービス料金の上昇の一つの原因であるといわれておるのでございますが、政府といたしましては、消費者物価安定を期しまするために、財政金融政策の適切な運用あるいは中小企業……
○国務大臣(大橋武夫君) 労働組合の春闘のやり方といたしまして、初めからスケジュールをきめ、団体交渉や調停手続などの進行に関係なく実力行使を行なっていくという点は、見方によりましては、お説のとおり、闘争のための闘争であると受け取られてもいたし方がないと思われますが、この点は、まことに残念であると存じます。 次に、今回のスト宣言の企図いたしておりますストライキの内容でございますが、四月十七日の統一行動日の計画は、春闘委員会によりますと、今回のストに参加するものは国労、動力車、全逓、全電通のほか、専売、アルコール、造幣、全林野、全印刷等、公労協傘下の全組合でございます。なお、同日にこの公労協のス……
○国務大臣(大橋武夫君) 今次昭和電工川崎工場の災害の発生は、きわめて遺憾なできごとでありまして、監督指導の責めにある当局といたしましては、深く反省をいたしまするとともに、犠牲者各位に対しては心から哀悼の意を表し、また、遺族並びに負傷者の方々に対しましては御同情を申し上げ、かつ、今後の援護措置について遺憾なきを期しておる次第でございます。 事件発生と同時に、労働省といたしましては、神奈川基準局長、川崎基準監督署長ほか係官を現地に派遣いたしまして、関係機関と協力して事件の発生の状況、原因等を調査し、また、犠牲者の確認、負傷者の手当て等、労災保険給付を急がせた次第でございます。 最近、石炭鉱業……
○大橋武夫君 ただいま議題となりました五案件につきまして、国際労働条約第八十七号等特別委員会における審議の経過並びに結果を御報告申し上げます。 まず、各案件の要旨について申し上げます。 条約は、労働者及び使用者がみずから選択する団体を結成し、またはこれに加入する権利をいかなる差別もなしに有すること、労使団体がその規約及び規則を作成して完全な自由のもとにその代表者を選び、その管理及び活動を定め、並びにその計画を立案する権利を有すること、労使の団体は、自由に連合及び総連合を設立することができること等、労使団体の結社の自由についての諸原則を規定し、これを保障しているのであります。本条約は、その批……
○国務大臣(大橋武夫君) すでに総理大臣からも答えられましたが、LSTへの日本人の乗り組みは、現在のたてまえといたしましては、職業選択の自由に基づき、個々の船員が自由意思によって乗船しているものではありますが、政府は、日本船員の生命、身体の安全には十分留意をいたしまして、いやしくもこれに重大な危険が及ぶと予想されるような場合には、必ず、国民保護上、万全の対策を講ずる考えでございます。(拍手)
○国務大臣(大橋武夫君) 自家用ダンプカーを規制する問題でございますが、運輸省としては、運行管理者の監督指導に今後一そう力を入れる考えでございますが、特に大型車及びダンプに対する対策としましては、これだけではなく、目下、交通対策本部において関係各省庁参加して検討いたしておる次第でございます。 次に、自動車損害賠償責任保険の保険金額の引き上げにつきましては、死亡及び傷害後の後遺障害についてそれぞれ三百万円に引き上げるということを目標にいたしておりますが、単なる傷害そのものにつきましては、現在でも五十万円の限度額に達するものはきわめてわずかでありますので、目下据え置きの方向でございますが、せっか……
○国務大臣(大橋武夫君) 国鉄公社発足以来本年四月までに労働刑事事件として起訴された件数は、百三十一件でありますが、そのうち、どれだけがILO一〇五号条約が批准されていないために起こったものであるかということになりますと、残念ながら区分ができておりません。(拍手)
○国務大臣(大橋武夫君) 労働時間及び有給休暇等に関する規定など、船員法の一部の規定は、漁船乗り組み員に対しては適用除外となっております。これは漁船における漁労という作業の特殊性からかかる措置がとられておるのでありますが、漁船乗り組み員に必要な保護を徹底するためには、適当な法の規制を拡充する必要があるので、検討してまいりたいと存じます。とりあえずといたしましては、漁船乗り組み員の労働時間について、船員中央労働委員会から、一部の漁船における労働時間規制の基準に関する建議も行なわれておるのでございますので、これを法制化するよう、作業を進めることといたしたい次第でございます。(拍手)
○国務大臣(大橋武夫君) 集中豪雨に関しまするメカニズムが、いずれの国においてもいまだ解明されておりません現状では、その予報の精度を直ちに上げることは困難かと思われます。しかし、その研究をさらに続けてまいることにより、いつかは解明されるものと思われますので、気象庁は、数年来、集中豪雨に関する研究を重要項目として、研究に努力いたしてまいりました。 ただ、集中豪雨のメカニズムの解明とは別に、それより生ずる災害を幾分でも軽減するために、気象庁としては各種観測網の整備、通信施設の近代化に努力しております。今後さらに気象レーダー網の整備強化、雨量観測網等の充実により、刻々の気象変化を把握し、情報伝達装……
○国務大臣(大橋武夫君) 国際観光の振興策につきまして、いろいろと貴重な御意見を承りまして、まことにしあわせに存じます。 私どもは、観光収支の赤字解消は、外人誘致という積極策しかないという観点から、いろいろ施策を講じておりますが、まだ不十分の点のあることは御指摘のとおりであります。 以下、お尋ねの点についてお答えをいたします。 国際観光振興会と他の関係機関との連携につきましては、国内においても海外においても、定期的に会合して協議をいたしており、連絡を緊密にいたしておるところでありますが、今後一そう御趣旨に沿うよう指導したいと思います。 国際観光振興会と日本観光協会との関係でございますが……
○大橋武夫君 ただいま議長から御報告のありましたとおり、本院議員神門至馬夫君は、昨年十二月十一日逝去せられました。まことに痛惜の念にたえません。 私は、諸君の御同意を得て、議員一同を代表し、謹んで哀悼の言葉を申し述べたいと存じます。 神門君は、大正十一年三月、島根県邑智郡桜江町の農家にお生まれになりました。 少年時代、山合いの三江線をひた走る機関車にあこがれた君は、高等小学校卒業後の昭和十二年、念願の国鉄入りを果たされ、浜田機関区を振り出しに、列車の機関士として厳しい勤務に従事されました。災天下、やけつくような運転室の中でハンドルを握り締め、時には深夜、吹きすさぶ雪の中で蒸気機関車の点検……
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