椎名悦三郎衆議院議員の在職時の本会議での質疑や答弁などの発言についてまとめています。発言回数、発言文字数、発言時の役職、立場、各発言の冒頭部分の内容の一覧が掲載されています。
委員会や各種会議での発言等については委員会統計/発言一覧のページを参照してください。
下記リンクからページ内の各項目に飛ぶことができます。
※「発言」は発言が記録された本会議の数、「文字数」は発言として記録された文字の総数を示しています。
※「議会役職」は議長、副議長など国会の役職、「政府役職」は大臣などの内閣、政府関係の役職が記録に付されていた場合を集計し、「非役職」は議会役職、政府役職いずれでもない場合を集計しています。
※国会会期は各選挙期中で最初にその役職での発言が記録された会期を示しています。
○国務大臣(椎名悦三郎君) 工場の過度集中の傾向はすみやかに解消しなければならぬという見地から、通商産業省におきましては、工場立地調査法というものに基づきまして、おもなる各地点を調査いたしまして、これを工場立地の指導に使用しておるわけであります。しかし、これでは不十分であります。そこで、今回改正案を出しまして、今度は、各業種について、好ましい立地条件は何かというような点を主として調べまして、これを一般に提示し、あわせて、金融財政等の措置と相待って工場立地の指導の適切を期したい、かように考えておる次第であります。 なお、イギリスの工場配置法のごときものを出したらどうかというお話がございましたが……
○国務大臣(椎名悦三郎君) お答え申し上げます。 農産物の自由化に関する見解の御質問がございました。基本的には、農業経営も、その近代化、生産性の向上によりまして国際競争力を強化することが必要であるということは、言うを待たぬところであります。しかし、現実の問題といたしましては、二つに区別して考えなければならぬと思うのであります。 第一は、まずもって、現状ですでに国際競争力のあるもの及び関税の措置等によって自由化の可能であるというものは、逐次これは自由化して参りたいと思うのであります。しかしながら、主要農産物であって国際競争力のないものにつきましては、今後慎重に検討を加え、軽々にこれを自由化す……
○国務大臣(椎名悦三郎君) 自由化品目の非常に多くの部分が通商産業省所管の物資でございます。それで、昨年六月に決定いたしました自由化計画の大綱では、三年後に自由化率をおおむね八〇%まで持っていこうというのでございまして、これに石炭と石油を加えますと九〇%になる。石炭、石油を、いつ、どういうふうにやるかということにつきましては、まだ慎重に考究中でございます。政府は、昨年来、逐次この大綱に沿うて自由化を進めて参りましたが、本年の四月に、原綿、原毛等を初めとして、いわゆる早期自由化品目の大部分を自由化いたしたいと考えております。かような措置をいたしますれば、大体において六〇%を上回ることになろうかと……
○国務大臣(椎名悦三郎君) 昨三月九日、福岡県田川郡上清炭鉱において坑内火災事故が発生いたしまして、七十一名もの貴重なる人命を失ったのでございます。まことに鉱山保安の主管大臣といたしまして遺憾のきわみでございまして、ここに心から哀悼の意を表する次第であります。 ここに、所管大臣として一言被害の概況を御報告申し上げます。 昨三月九日正午ごろ、福岡県田川郡上清炭鉱本坑坑内コンプレッサー室から発火いたし、坑内火災を引き起こしました。当時の入坑者は九十一名でございましたが、そのうち、二十名は昇坑脱出をいたしたのであります。災害発生後、現地福岡鉱山保安監督部から直ちに係官が現地に急行いたし、また、付……
○国務大臣(椎名悦三郎君) 炭鉱災害防止に関する決議に対しまして所見を申し述べたいと存じます。 最近における炭鉱の重大災害の頻発ほ、政府といたしましてもまことに遺憾とするところであり、災害の犠牲となられました方々に深く哀悼の意を表するものであります。 申すまでもなく、人命尊重は何よりも重要でありまして、政府は、かねてから、保安の確保は生産に優先すべきものであるとの方針をもって鉱山保安行政を推進してきた次第でありますが、今後につきましても、ただいまの決議の御趣旨を十分に尊重いたしまして、すみやかに所要の施策を進めて参りたいと存じます。 すなわち、第一の点につきましては、通商産業省は、従来か……
○国務大臣(椎名悦三郎君) 最近の国際情勢を概観しつつ、わが国が当面している主要な外交問題につきまして、政府の考えを御説明申し上げたいと存じます。 最近起こりました国際的に重要な一連の事件の中でも、ソ連における政変と、中共の核爆発とは、わが国として、特に関心を払わざるを得ません。まずフルシチョフ前首相退陣の真相につきましては、いまだ納得のいく説明がなされておりませんが、ソ連政府は、直ちに従来の平和共存外交を踏襲する旨を明らかにし、わが国に対しましても、その対日外交方針には変更のないことを通告してまいりました。 米国におきましては、ジョンソン大統領が再選せられ、従来の外交方針は引き続き推進さ……
○国務大臣(椎名悦三郎君) ただいま今澄さんからの外交に関する質問の各項目につきましては、大体総理から答弁をされたようでございますので、私は、重複を避けまして、御答弁は差し控えたいと存じます。(拍手)
○国務大臣(椎名悦三郎君) 現下の国際情勢と、これに対処すべきわが国の外交のあり方について、所信を申し述べたいと存じます。 今日の世界においては、依然東西間の対立という基本的情勢は変わっておりませんが、この間にあって東西いずれの側においても、各国がそれぞれ自主的主張を強め、いわゆる分極化、多元化の傾向が生じてきております。また、開発途上の諸国と先進工業諸国との間のいわゆる南北問題も深刻化し、今日の世界における一つの不安定要素をなしております。 一九六五年を迎えた世界の情勢は、このように多元化した東西関係と深刻化した南北関係が相互にからみ合って、きわめて複雑かつ流動的であります。このような国……
○国務大臣(椎名悦三郎君) 移住の問題について御質問がございましたから申し上げます。 最近、日本で労力が非常に不足いたしまして、とても移住どころじゃないという状況でございます。しかし一方、海外に非常な関心を持っておる有為の人材が、海外で大いに働きたいというような人が、だんだんふえてまいりました。そこで、移住の問題につきましても、この新しい段階を迎えて、海外諸国において新しい建設にだんだん突き進む国が多くなってまいりましたので、これら有為の人々をこの新建設に進みつつある国に送って、そうしてその国の平和建設に協力する、こういう能力のある、技術のある人々を送るという移住政策を考えておるのであります……
○国務大臣(椎名悦三郎君) 最近の東南アジア情勢について、特に現在国際的に注目を浴びている地域であるベトナム及びラオスの事態並びにマレーシア問題を中心にして御報告申し上げます。 一九五四年のインドシナ休戦に関するジュネーヴ協定により、北緯十七度線に沿う休戦ラインにより、ベトナムは南北に分かれましたが、元来この休戦ラインは、南北ベトナムを恒久的に分離する政治的境界線、すなわち国境とみなさるべきものではなかったのであります。その後、南ベトナムにおいては、一九五九年ごろから次第に北越の援助指導によるベトコンの反政府ゲリラ活動が活発となったため、ベトナム政府の要請に基づき、米国は同政府に対する援助を……
○国務大臣(椎名悦三郎君) 基本条約案にイニシアルをいたしましたのは、これは申し上げるまでもなく、事務的な手続にすぎないのでありまして、これが終局的に、法律的に政府を拘束するものではないのであります。一応の締めくくりでございますから、御了承願います。 基本条約第二条の、旧条約がもはや無効であるという表現があいまいである、何が無効であるか、その実態を明らかにせよという御質疑のように拝聴いたしましたが、これは、併合条約が無効となった時点は、同条約の内容と矛盾する事態が生じたとき、すなわち、大韓民国の独立が行なわれたという、その時点であります。 それから、併合条約締結以前に締結されました条約等に……
○国務大臣(椎名悦三郎君) 私に対する御質問は、ABCCに、去る二十五年にGHQの指示によって調査したときの原票があるはずだが、これを日本政府に提出させる、べきではないかという御趣旨でございます。御指摘の点は十分検討いたしまして、そのように取り扱うようにしたいと思います。(拍手)
○国務大臣(椎名悦三郎君) 千九百六十年の海上人命安全条約に署名した国でまだ批准しない国が相当多数ある、これらの諸国の批准がなぜおくれておるかというお尋ねでございました。 これらの国の受諾がおくれておる理由といたしましては、関係国内法の整備が済んでいない等の技術的な理由に基づくものと考えられております。千九百六十年の海上人命安全条約は、いまだ発効しておらない。この条約は、本年の五月二十六日に効力を生ずることになっておりまして、効力を生ずれば、前記諸国も早急に受諾措置を進めるものと見込まれております。 以上、御報告いたします。(拍手)
○国務大臣(椎名悦三郎君) LSTの輸送に関する御質問でございます。これは日本から軍需物資を輸送しておるのでございますが、ベトナムに対する輸送は、いわゆる安保条約のワク内の仕事でございますが、これに日本の船員が乗り組んでおるのはどうかという御質問のようであります。これは日本人の雇い入れに関しましては、国内法に基づいていわゆる職安の手を通じて雇い入れておるのでありまして、それは別に強制している意味でも何でもない、自由意思によってこの仕事に従事しておるのであります。 危険の問題に関しましては、特にLSTの船長に普通以上の権能を与えて、日本船員の保護のためにはいろいろな特別の権限を与えておるという……
○国務大臣(椎名悦三郎君) 先般韓国を訪問して要人と会談した際に、韓国の輸出拡大策の一環として保税加工貿易の活用を話したのでございます。すなわち、韓国は原材料が不足のために、相当多数の工場が休止または非常な低操業をやっておる、これに対して日本から原材料を供給いたしまして、製品をあげて輸出に振り向けるということができますれば、所要原材料の輸入を無税とすることによりまして、相当の輸出の増強を期待することができるということを話したのであります。しかし、特に繊維製品の加工問題につきまして、私はこれを具体的に話し合ったことはありません。わが国といたしましても、韓国経済の強化には、可能な範囲において協力す……
○国務大臣(椎名悦三郎君) 先進園に比べて日本の出入国の旅券の手続が複雑である、これは観光上非常に妨害になるから簡素化すべきでないかという御質問でございましたが、まことに御指摘のとおりでございます。外務省といたしましては、これを簡素化して先進国並みにいたしたいと考えておったのでありますが、関係省庁との十分な検討協議を遂げる時間がございませんので、やむを得ず今回は見送ったような次第でございます。なるべく早い機会に改正法、案を国会に提出したいと考えておる次第であります。(拍手)
○国務大臣(椎名悦三郎君) 政府は、一九六一年及び一九六四年の二回にわたり、日本側航空路線の延長を強く要求して米国政府と交渉いたしましたが、米国側がニューヨーク以遠の権利をわが国に与えることを拒否したため、合意に達せず、昨年夏以来交渉は休会となっておる次第であります。その間、本年初頭、佐藤総理が訪米せられた際、ジョンソン大統領との間に、本件交渉についても、日米双方が受諾し得る公正な解決が得られるよう両国政府間で緊密な協議、協力をはかることが重要であることについて、意見の一致を見ております。このため、現在日米間で随時意見の交換を行なっており、米国政府部内におきましても種々検討を加えていると承知し……
○国務大臣(椎名悦三郎君) 日本から作戦行動を直接起こすといなとを問わず、これは戦争介入であるという御意見でございました。すべて、ある国から戦力、物資の移動が行なわれ、その移動が行なわれた後に直接戦争に発進した場合に、間接のそのある国が戦争に介入しておる、戦争に協力するということであれば、これは非常に広範な解釈になりまして、何が戦争であるかわからぬようなことになるのであります。われわれは、日本の施設を直接利用して、そこから作戦行動を直接行ならということでない限りは、これはいわゆる安保条約のたてまえからいいまして、事前協議の対象にならない、しかして、それが決して戦争に直接介入するゆえんでない、か……
○国務大臣(椎名悦三郎君) 最近の国際情勢を概観しつつ、わが国が当面しておる主要な外交問題について、所信を申し述べたいと存じます。 今日世界の情勢は、全体としては概して安定していると申せますが、この中にあって、ベトナム紛争をかかえるアジアのみが、遺憾ながらきわめて不安定な状態にあります。今日のアジアは、いわば東西両勢力の接点に当たっているばかりでなく、地域内には開発途上にある多数の国を擁しておりますので、東西関係といわゆる南北問題とが相錯綜して、きわめて複雑かつ流動的な様相を呈しております。 世界の平和と繁栄の中にわが国の安全と繁栄を求めんとするわが国外交の第一歩は、アジアの平和と繁栄を追……
○国務大臣(椎名悦三郎君) 紛争解決には当事者の無条件の話し合いが必要である、政府はこのためには全面的な努力、協力を惜しまないという総理の演説であったけれども、具体的には一体どういうことを考えているかという御質問のようでございました。 問題解決のためには、二つの方向において政府は努力する必要があると思います。 第一は、無条件話し合いの実現に努力するということでございますが、この努力は、とりもなおさず、今回の総理の演説の中における呼びかけ、この問題をはじめとして、外交機関を動員いたしまして、友好国に働きかけ、連絡をとって、そうしてこの無条件の話し合いを開始するためのいろいろな前提条件をつくり……
○国務大臣(椎名悦三郎君) 最近の国際情勢、特にアジアを中心とした情勢と、これに対処すべきわが国の外交のあり方について、所信を申し述べ、あわせて日韓諸条約の大綱について御説明いたしたいと存じます。 私は、このたび、国際連合の第二十回総会に出席して、わが国の基本的外交政策を表明してまいりました。その機会に、私は、あらゆる機会をとらえて各国代表と親しく懇談いたしました。私は、各国、特に先進諸国が世界の平和を確保するためにそれぞれ相応の犠牲を払いつつ努力していることに深い感銘を受けたのであります。 今日、わが国力の増大と国際的地位の向上は、国連の内外を問わず、世界に宣伝されております。それだけに……
○国務大臣(椎名悦三郎君) お答え申し上げます。 まず、条約の解釈について両国に大きな食い違いがあるから条約としての効力がないという主張についてどう考えるか、同じ問題が先ほどから出ておりますけれども、一応私のお答えを申し上げます。 わが国と韓国との間で署名されました条約及び諸協定は、長年にわたって慎重な交渉の結果、両国政府の間に最終的な合意を見たものでございまして、できた以上は、その解釈は条文に書かれておるところに従ってなされるのであります。したがって、韓国側が国内的にいろいろな場合にいろいろな説明をしておられることを一々問題として取り上げる必要はない、そのようなことは、条約の効力に何らの……
○国務大臣(椎名悦三郎君) お答えいたします。 竹島の問題でございますが、これは、御指摘のとおり、歴史的事実に徴して、かつ領土取得に関する国際法上の見地からいたしましても、明らかに日本国の固有の領土であると確信しておるのであります。この竹島紛争につきましては、今回の紛争解決に関する交換公文によって、政府がかねて明らかにした方針のとおり、平和的解決の道を開いたものであります。すなわち、この紛争問題に対しては、別段の合意がない限り、外交上の経路を通じて解決する、もしこれができない場合には、両国の合意によって、調停の方法による、こういうのであります。これは今日から予想ができませんけれども、いずれに……
○国務大臣(椎名悦三郎君) 去る六月二十二日に東京において署名いたしました日本国と大韓民国との間の基本関係に関する条約等の締結について承認を求めるの件並びに財産権及び請求権に関する問題の解決並びに経済協力に関する日本国と大韓民国との間の協定第二条の実施に伴う大韓民国等の財産権に対する措置に関する法律案に関し、趣旨の御説明をいたします。 わが国と近隣関係にある韓国との諸問題を解決して、両国及び両国民間に安定した友好関係を樹立することは、平和条約によってわが国が国際社会に復帰して以来のわが国の重要な外交上の課題でありまして、政府は、韓国との国交を正常化するにあたり、諸懸案を一括して解決するとの基……
○国務大臣(椎名悦三郎君) 外交に関する御質問のほとんどすべてが、すでに総理からお答え申し上げたのでありまして、私はつけ加えるべきものを発見いたしませんが、ただ、中共の先般の国連における国連加盟の問題、同時に、台北政府を追放するという案に対する表決の問題について言及されましたから、この点をさらに分析して申し上げます。 中共の国連加盟を支持する票が四十七、反対する票が四十七、そして棄権が二十票、それから、この問題がかかるので、それを意識して欠席した国が三カ国、こうなっております。すなわち、台北政府を追放して、中共をかわりに加盟させるという積極的な支持票は四十七。しかるに、反対した四十七と棄権し……
○国務大臣(椎名悦三郎君) 現下の国際情勢を概観し、わが国外交の当面する重要問題につき所信を申し述べたいと存じます。 近時主たる国際的対立の舞台はアジアに移り、また、東西それぞれの側においてその勢力関係が多元化の様相を呈し、国際関係はますます複雑になってきております。これに伴って、わが国の国際政治の場における責任は、いよいよ重大となってまいりますとともに、わが国がその国力に相応した責任を果たすよう要望する声が内外に高まっております。昨年国連第二十回総会において、わが国が多数の国連加盟国の支持を得て安全保障理事会の非常任理事国に選ばれましたのは、このような事実の帰結にほかなりません。世界の安全……
○国務大臣(椎名悦三郎君) お答えいたします。 日本がアジアの先進工業国として対外経済協力をもっと強化すべきである、それには、資金の量と、それから性質、この両面にわたって強化していくことが重要ではないかという点につきまして御質問がございました。 まず、経済協力の量の問題でありますが、政府としては、その総額をなるべく早い機会に国民所得の一%に近い線まで持っていきたいということを国際会議においてもこれを言明しておるような次第であります。さような線に沿いまして、四十一年度の予算におきましては、外務省はじめ関係各省の海外経済技術協力の予算、海外経済協力基金及び日本輸出入銀行の資金などにつきまして大……
○国務大臣(椎名悦三郎君) 外交の質問に関しましては、大体総理からの答弁がありまして、十分と考えます。しかし、多少補足して私から申し添えておきたいと思います。 今回のアメリカの安保理事会開催の提案は、一九五四年及び六二年のベトナム問題に関する協定の線に違背するものである、よけいなものである、こういうような御質問であったかと思うのでありますが、この今回の安保理事会開催の大統領の要請の理由の中にも、一九五四年、六二年の協定の線に沿うて、かつ永続した平和を持ち来たすためというふうに解説を唱えておりまして、今回の大統領の措置は、決してジュネーブ協定の趣旨に背反するものでないということを申し上げたいと……
○国務大臣(椎名悦三郎君) 四十一年度における海外経済協力の見通しいかんという御質問に対しまして、お答えいたします。大体約五億ドル程度になるかと推定されますが、これは国民総所得の、これも推定でありますが、約〇・七%に達するのではないかと考えております。 それから、ケニア、ウガンダ等に対する貿易対策いかん。これに対しましては、これらの国の対日輸入制限につきましては、目下、現地のわがほうの大使館を中心にいたしまして、これらに対する対策を協議中でございます。近く先方と話し合いに入ることとなっている次第であります。 豪州の自動車関税でございますが、これは、ガットの場でその代償を求めるべく、交渉の準……
○国務大臣(椎名悦三郎君) まず、経済協力の額の問題について御質問にお答えいたします。 OECDの定義によりますと、いわゆる経済協力というのは、賠償支払い、それから技術協力、世銀等の国際機関に対する拠出金が入る、それから、五年以上の延べ払い、民間投資、円借款、こういうものがOECDの定義による経済協力の範疇に入るのであります。これに従って計算したものを調べてみますというと、一九六一年、日本が海外に対して、低開発国に対して経済協力をやった額は三億八千万ドルでございます。それが、三年間引き続いて減少する一方でございまして、三年たった一九六四年は二億五千万ドルとなり、国民所得に対して〇・四四%、こ……
○国務大臣(椎名悦三郎君) アジア開発銀行を設立する協定の締結について承認を求めるの件につきまして、趣旨を御説明いたします。 アジア地域の経済開発を促進するために金融機関を設立すべきであるとの要望が、一九六三年十二月に開催されたエカフェ諸国の閣僚会議において、アジア開発銀行設立計画という形で具体化されて以来、協定案の作成について交渉が続けられてまいりましたところ、昨年十二月二日から十二月四日までマニラで開催された全権会議において、同協定案が採択され、その署名開放の期限たる本年一月三十一日までに、わが国を含む三十一カ国が同協定に署名しております。 この協定は、アジア及び極東の地域における経済……
○国務大臣(椎名悦三郎君) 一九七〇年が安保条約の期限切れであるとか、あるいは安保条約の再改定期であるといわれておりますが、往々にして、この七〇年に安保条約が失効してしまう、あるいは何らかの改定をしないといかぬのじゃないかというようなことがいわれておりますが、これは正解でありません。安保条約の第十条は、十年の期限が切れた後は、いずれか一方の締約国が条約を終了するという意向を相手方に通告すれば、一年後に条約が失効する、こういうことを定めておるのにすぎないのであります。したがって、一九七〇年以後は、日米いずれかが条約終了の意向を表明しない限り、条約は無限に効力を存続するということになるのであります……
○国務大臣(椎名悦三郎君) 柳田議員の御質問に対しましては、一々総理から具体的な答弁がございましたので、私からは、ただいたずらに重複するのみでございますから、差し控えさせていただきます。(拍手)
【次の発言】 招請国の問題について御質問がありましたが、これは総理大臣、通産大臣と同意見でありますから、重複を避けます。
なお、申し上げるまでもないことでありますが、外務省といたしましては、当然なすべきことは積極的にいたしまして、万国博の終局の目的を達成するに遺憾のないようにいたしたいと考えます。(拍手)
○国務大臣(椎名悦三郎君) 外交問題に関して総理からお答えのなかった問題及び――LT貿易の問題は通産大臣からお答えすることになっておりますので、その他の問題でまだお答えをしない分につきまして申し上げます。 国連に中国を早く迎えることが大事であると、これはいろいろ考え方はありますが、それはそれといたしまして、来たる国連総会において、重要事項指定方式をもってこれを処理するという方針を持って臨むのかどうかというのが、御質問の要旨であったと思います。いずれにいたしましても、中国を国連に迎え、そして国府を国連から追放するということは、世界平和にとってきわめて重大な問題でありまして、この問題は、やはりた……
○国務大臣(椎名悦三郎君) 大体総理大臣以下、関係閣僚の御答弁がありましたので、私から申し上げることはほとんどないくらいであります。ただ多少補足する意味において、民間の設備投資の問題ですが、これは御承知のとおり、四十年、四十一年でほとんど設備投資のほうは休業状態にあった。そして四十二年の景気が出てきて、ここで設備投資ということがやや目立ってまいりましたが、その内容を吟味いたしますと、だんだん人手が不足する、これを機械化する、そういう意味の、ぜひ必要な労務節約の投資、それから資本自由化に対処して日本の産業を弾力性あらしめる、そういう意味の、これもどうも必要な投資、それから、ここへ来て輸出振興とい……
○国務大臣(椎名悦三郎君) 実は、ほとんど総理、大蔵、経企長官から御答弁がございましたので、私としてはほとんどないと言っていいくらいであります。 ただ石炭問題について多少補足して申し上げますが、実は審議会の答申のあったのは一昨年でございましたか、それに基づいて実施案というものをつくって、そして四十二年度からその実行に入ったわけでありますが、入ったばかりで、また国有案であるとかあるいは一社案であるとかというようなきわめて抜本的な案が飛び出してきておるような始末でございまして、これは要するに自然条件が急速度に悪化しておる、それから炭鉱労務がどんどん減って補充がつかぬ、こういうような情勢に急激に追……
○国務大臣(椎名悦三郎君) 大蔵大臣から、この制度についての大蔵省側の見方についてお話がございましたが、私のほうの側からこれをながめた場合には、これはいま言われたように、大体合理化特償制度の対象となる業種、これがいま三十七ございますが、対象物件の価額が約八百億余り。この内容は、今日の情勢において、輸出の振興のために、あるいはまた資本自由化というものに対処してまいる上において、どうしてもこれは日本の産業としてやらざるを得ない設備投資、そういうものがほとんど中核になっておるわけでございまして、さらに、最近の民間設備投資の一般の動向を見ますと、金融引き締めの効果がだいぶ浸透してまいりました。全体とし……
○国務大臣(椎名悦三郎君) 賃金支払い能力の低い中小零細企業が最低賃金制度を有効に実施してまいりますためには、御指摘のとおり、中央最低賃金審議会の建議にありますように、総合的中小企業対策を実施してまいりまして、中小企業の経営基盤の強化をはかる必要があると考えます。そこで、政府といたしましては、四十二年度におきまして、以下申し上げる六つの施策を講じてまいった次第であります。 すなわち、第一は、中小企業振興事業団の設立による協業化、共同化あるいは集団化の推進。第二に、協業組合制度の創設。第三、小規模企業の体質強化をはかるための指導事業の拡充、それから家族専従者に対する完全給与制の実施。第四、中小……
○国務大臣(椎名悦三郎君) 新空港ができた場合に、地位協定五条の関係から米軍から使用を申し入れられた場合に、これを拒否するか、それとも受け入れるのかという御質問のようでございますが、地位協定第五条一項は、米軍機が施設区域以外の日本の空港に出入する条約上の権利を米側に認めておるのであります。したがって、米軍機の出入を全面的に禁止するというようなことは、条約上できないということになっております。拒否いたしません。しかし政府は、新空港を、地位協定第二条によって米軍施設として提供するような考えはない。また第五条による出入についても、必要であると認めれば、いつでも日米の合同委員会を通じて所要の調整を行な……
○国務大臣(椎名悦三郎君) インドネシアに対するリファイナンスの問題について、私から答弁申し上げます。 これは、昨年末までに期限の到来する債権分、すなわち約四千三百万ドルについては、すでにリファイナンスを行なっております。続いて本年中に期限の到来する債権分につきましても同様に繰り延べることに、昨年の十月、ハリにおける関係債権国の会議において了解がなされまして、これに従って、わが国はたぶん六、七百万ドルとなると思いますが、今年中に期限の到来するものが、これらのリファイナンスを行なうことになります。それから、明年あるいは明後年に到来するものについても、できるだけ好意的にこれを検討することにいたし……
○国務大臣(椎名悦三郎君) 丸太の輸出をだんだん減らして、製材をして、そしてわがほうに輸出するという情勢にありまして、これに対しては農林大臣から具体策が述べられましたが、私は、日本の中小企業の製材業、これがまあいわば追い上げられておる、これがあくまでなわ張りを守る意味において拮抗をしていくということもさることながら、基本的にはやはり、近代化あるいは構造改革、そして日本の中小の製材業のあり方をもっと向上させるということが必要である、かように考える次第であります。(拍手) 〔国務大臣宮澤喜一君登壇]
※このページのデータは国会会議録検索システムで公開されている情報を元に作成しています。