愛知揆一衆議院議員の在職時の本会議での質疑や答弁などの発言についてまとめています。発言回数、発言文字数、発言時の役職、立場、各発言の冒頭部分の内容の一覧が掲載されています。
委員会や各種会議での発言等については委員会統計/発言一覧のページを参照してください。
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※「発言」は発言が記録された本会議の数、「文字数」は発言として記録された文字の総数を示しています。
※「議会役職」は議長、副議長など国会の役職、「政府役職」は大臣などの内閣、政府関係の役職が記録に付されていた場合を集計し、「非役職」は議会役職、政府役職いずれでもない場合を集計しています。
※国会会期は各選挙期中で最初にその役職での発言が記録された会期を示しています。
○愛知揆一君 私は、ただいま上程せられました日本国とフィリピン共和国との間の賠償協定の承認につきまして、自由民主党を代表して賛成をいたしたいと存じます(拍手) 私が本協定に賛成いたしまするゆえんのものは、この協定が妥結、調印を見るに至りましたその基礎に、日比両国民が過ぎ去った忌まわしき戦争の記憶を捨てて、互いに新しき理解と信頼の関係を打ち立てんとする善意が存在することを確信いたすからでございます。(拍手)去る五月九日に本協定の調印が行われました際、フィリピン共和国のマグサイサイ大統領は、この賠償協定の調印は日比両国の関係に新しき時代を画するものであるとの声明を発しておるのでございます。フィリ……
○国務大臣(愛知揆一君) まず第一にお尋ねの選挙違反の件数でございますが、六月十六日午後五時現在に警察庁で集計いたしましたのは、総計七千六百八十二件でございます。 次に、全逓等についてのお尋ねでございますが、全逓の事件につきましては、東京、大阪、名古屋におきまして、それぞれ郵便法違反等の事件を捜査中でございます。これは、御承知のように、公労法第十七条によりまして争議行為が禁止されておるにかかわらず、あえてこれを行いました結果、その行為が郵便法七十九条等の刑罰法令に触れるものでございまするから、捜査をいたしておるわけでございます。(拍手) 次に、日教組の事件につきまして申し上げます。この件に……
○国務大臣(愛知揆一君) 自治庁に関する御質疑に対しましてお答えを申し上げます。 まず第一は公共施設の災害復旧事業でございますが、この分の地方負担につきましては原則として地方債の発行を認めますから、御心配はないと思います。なおまた、増加分のワクも適当に広げることについては検討中でございます。 次に、歳入欠陥及び災害救助の対策の経費の財源に充てるための特別債につきましては今次の災害が異常な甚大な災害であったことにかんがみまして、この点につきましては立法措置を適当と認めまして、なるべくすみやかに所要の法案を具して御審議をお願いいたしたいと存じております。 地方団体が単独で実施いたしまする復旧……
○国務大臣(愛知揆一君) 人権擁護に対する御質疑に対してお答え申し上げます。実は、わが国の人権擁護の制度は、世界にも比類のないといわれるほどの一応の形式は整えておるわけであります。しこうして、人権擁護の衝に当りますものは、誠心誠意、涙ぐましいほどの努力をもってその職に当っておるわけであります。ただ、先ほど御指摘がございましたが、勤評問題をとってみましても、勤評に賛成であるという人たちに対しても、村八分的な、相当ひどいことが行われておる事例もあるのでありまして、私どもとしては、一方に偏せず、真に人権が擁護できるように、ことに世界人権宣言が採択せられましてからちょうど十年でございますが、この宣言の……
○国務大臣(愛知揆一君) ただいま総理からお答えをいたしましたように、政府は、従来から、安全保障条約、行政協定、刑事特別法は憲法に違反するものではない、合憲であると確信してきたものでございます。ただいま御指摘のございましたように、数百に上る裁判例もこれと全く同一見解に立つものと私は信じます。今回の東京地方裁判所の判決は、こうした観点から、政府の見解と全く異なるものでございまして、絶対に承服することはできません。(拍手)検察官におきましては、従来の多数の判例と同じく、これらの条約、法令は合憲であると主張して参ったものでございまするし、今回の砂川事件の法廷におきましても同様の主張をして参っておるの……
○愛知揆一君 私は、自由民主党を代表いたしまして、ただいま議題となりました昭和三十六年度一般会計予算外二件に対し賛成し、日本社会党提案の予算組み替え案に反対の討論を行なうものであります。(拍手) まず、私が本案に賛成いたします最も大きな理由は、わが自由民主党が昨年の総選挙において国民諸君に公約いたしました数多くの重要政策が本予算案においてことごとく実現を見ておるということでございます。(拍手) 総選挙における公約の中心的課題は、国民所得の倍増を目ざす新しい経済成長の政策でありますが、わが党の考え方は、あくまでも自由経済の原則の上に立つものでありまして、計画を実現する原動力は、あくまでも国民……
○国務大臣(愛知揆一君) 限度政令のお尋ねにお答えいたします。 この限度政令の改正につきましては、昨年十二月、いわゆる標準法を改正いたしましたときからの方針でございまして、各府県の実情を十分に勘案いたしまして実施することといたしたのであります。したがいまして、各府県の教員の人事行政等に混乱を起こすような事態は起きないのであります。しかしながら、この政令の円滑な運営につきましては十分意を用いてまいりたいと思っております。教育上支障のないように努力することは当然のことと存じます。 なお、この問題につきまして与野党間の話し合いが行なわれましたことは承知いたしておりますが、限度政令の改正を行なわな……
○国務大臣(愛知揆一君) 由緒ある史跡、名勝等が、最近のいろいろな状況で損傷される事例が往往ありますことは、御指摘のとおり、文部省といたしましてもたいへん遺憾に考えておるわけでございます。ただいま関係大臣から答弁のありましたほか、文化財保護委員会を中心といたしまして、必要に応じて民間所有のものを国によって買収する、地方公共団体へ補助をする、環境整備を強化するというような点につきまして財政措置を講じつつあるわけでございまして、四十年度におきましても、たとえば平城宮跡の買収整備費四億円をはじめといたしまして、地方公共団体への買い上げ費の補助、調査費、これは三十九年度に比して大幅に増額をいたしており……
○国務大臣(愛知揆一君) 核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、その趣旨を御説明いたします。 最近における各国の原子力の平和利用は、原子力発電所の建設、原子力船の開発、放射線の利用等各方面において著しい進歩を示しております。特に、原子力をエネルギー源として利用する原子力発電及び原子力船の開発の分野におきましては、米国、ソ連をはじめとして、各国とも独自の開発方針を樹立し、原子力の経済性を既存のエネルギーに匹敵し得るまでに高めようと努力している状況でありまするし、原子力船につきましては、すでに米国の原子力商船サバンナ号、ソ連の原子力砕氷船レーニン号……
○国務大臣(愛知揆一君) 学童給食については、現に国産なま牛乳を大幅に使用することにいたしております。三十八年度が二十五万石、四十年度は七十万石というようになっております。その反面、米国から輸入の脱脂粉乳は漸次減少いたしております。三十八年度が七万トンでありましたのを、四十年度には四万五千トンに減らす方針でございます。今後できるだけすみやかに、かつ、大幅に国産なま牛乳を学童給食に用いることにいたしたいと思います。(拍手)
○国務大臣(愛知揆一君) 第一に、修学旅行は教育課程の中に位置づけられております重要な教育活動でございますから、今後も一そうこの改善、充実をはかってまいりたい、この点につきましては全く御同感でありますが、特に御指摘がございましたが、僻地学校の問題、たとえば、二十五人未満の僻地学校の児童生徒が修学旅行をいたします場合に団体割引を適用するようにというようなことにつきましても、国鉄側に善処方をお願いをして、これは近く解決を見るものと信じておるわけでございます。 それから要保護家庭の問題でございますが、最近の調査によりますと、要保護者が三%、準要保護が七%、計一〇%でございますが、これに対して現に市……
○愛知揆一君 私は、自由民主党を代表して、佐藤内閣総理大臣の所信表明と、水田大蔵大臣の演説につきまして、特に重要と思われる数点につきまして質問を行ないたいと思います。(拍手) 佐藤総理大臣が先般来数回にわたって、隣邦大韓民国、中華民国をはじめ東南アジア、大洋州等に及ぶ十数カ国を歴訪され、最後に米国を訪問して、多大の成果をあげられ、とりわけジョンソン大統領との間の最高会談において、沖縄、小笠原問題につき、いわば体当たりの努力を傾けられましたことは、私は深甚な敬意を表するものであります。(拍手) 沖縄、小笠原の返還問題につきまして、総理は所信表明の中でいろいろと説明されておりますが、私は、以下……
○国務大臣(愛知揆一君) 総理からの御答弁ですべてカバーされているように思いますけれども、特に私に対しましての御質問として、かつての私の発言についてのお尋ねがございましたから、まずこの点について申し上げたいと思います。 私は、施政権返還後の沖繩の基地の態様につきましては、将来いろいろの情勢が整い、またいろいろの条件が具備いたしますならば、最終的にはいわゆる本土並みということが理想であろうと考えております。その意味で、かつてある対談の席で、望むらくは本土並みという趣旨のことを述べたのでございます。しかしながら、現下の国際情勢のもとで、沖繩返還後のわが国及びわが国を含む極東の安全を確保するために……
○国務大臣(愛知揆一君) わが国外交の基本方針と当面の重要外交施策について所信を申し述べたいと存じます。 日本国憲法は平和国家の理想を高く掲げております。私は、真にその名に値する平和国家とは、みずからの自由と安全と繁栄を保ちながら、進んで、戦争のない世界の創造を目ざし、平和への戦いのために積極的な貢献を行なう国家であると考えます。 私は、こうした基本的な考え方のもとに、わが国益に最も合致する政策を自主的に選択し、これを国民の理解と支持のもと、強力に推進いたしたいと存じます。 まず外交の基本にある問題として、わが国の安全をいかに確保すべきかにつき一言いたしたいと思います。 われわれは、や……
○国務大臣(愛知揆一君) 私からは特に御答弁申し上げることもないかと思いますが、しいて申し上げれば、海洋開発につきまして、大陸だな条約等のことにお触れになったかと思いますので、その点だけ簡単にお答えいたします。 松前議員も御承知のように、いわゆる上部水域の水深が二百メートルまでの海底の区域の海床、それから地下の鉱物資源、これらにつきましては、これを探査、開発するためには、沿岸国が主権的な権利を行使するということが今日では一般国際法として確立してまいったように存ぜられます。このことは、先月の国際司法裁判所の北海大陸だな問題についての判決にもあらわれておりますので、一九五八年の大陸だな条約にはい……
○国務大臣(愛知揆一君) 最近、米国内で繊維を中心に輸入制限の動きが強まっておりますが、わが国といたしましては、先ほど通産大臣から御答弁いたしましたように、一方的な輸入制限であろうが、あるいは輸出の自主規制であろうが、形式を問わず、官民一体となって、このような動きが具体化するのを、まず未然に防止することが一番大切であると思いまして、ただいまできる限りの政府としての努力もいたしております。先般も御報告いたしましたように、この問題が二月早々アメリカに動きがありましたので、二月の中旬のワシントンにおきまして、駐米大使から直接米政府に厳重な申し入れをいたしました。それから、次いで三月に入りましてから、……
○国務大臣(愛知揆一君) 四月十五日、日本海上空において米軍偵察機EC121型機が北鮮側に撃墜された事件に関し、経緯等の概要を御報告いたします。 四月十五日午時三時半ごろ、平壌放送は、北朝鮮人民空軍が、北朝鮮の領空深く侵入した米国偵察機を撃墜したと放送いたしました。在京米大使館よりは、米国防省及び国務省の本件発表内容を通報してまいりましたが、この発表は、北朝鮮の清津南東九十五マイルの日本海海上において、厚木に基地を置く乗員三十一名の四発プロペラ海軍機EC121の捜索救難活動が行なわれており、同機は同日午後二時ごろから行くえ不明になっていること等を明らかにしたものでありました。 米側の捜索は……
○国務大臣(愛知一君) ただいまの御決議に対しまして、政府の所信を申し述べます。 米国による繊維品の貿易規制の動きにつきましては、政府はこれまでも、米国繊維産業の現状から見て、このような規制を要求する根拠に乏しい旨を指摘するとともに、かかる規制を行なうことは、世界の自由貿易体制に逆行するものとして、反対である旨を明らかにしてまいりました。 政府といたしましては、このような反対の意向を、米国政府に対し、種々の機会に繰り返し申し入れるとともに、繊維品輸出に関心を有するヨーロッパ及びアジアの諸国とも連絡をとりつつ、繊維品貿易の国際規制のごときことが実現しないよう努力してまいった次第でありますが、……
○国務大臣(愛知揆一君) 私は、五月三十一日から一週間にわたり米国を訪問してまいりました。 今回の訪米は、わが国の外務大臣としてニクソン大統領就任以来初めての訪米でありました。その意味におきまして、私は、ニクソン政権のアジア太平洋地域に対する基本的な考え方を明らかにすることにつとめました。ワシントン滞在中、まずニクソン大統領を訪問いたしましたが、大統領はアジア太平洋地域に対しきわめて深い関心を示し、この地域におけるわが国の地位を重要視し、日米両国が相協力してこの地域の平和と繁栄に貢献したいとの誠意を披瀝いたしました。(拍手)このような気持ちは、私が相次いで会談いたしましたロジャーズ国務長官、……
○国務大臣(愛知揆一君) 私へのお尋ねは、去る七月二日のウ・タント国連事務総長報告に関連したお尋ねでございますが、これはただいま御質疑にもございましたように、わが国を含めて世界の十四カ国の専門家のグループが作成いたしたものであります。したがいまして、化学・生物兵器の影響等に関しまして、きわめて有益な科学的な分析を行なっておりまするし、また、きわめて示唆に富む要請を行なっております。たとえば、戦争のための生物・化学剤の開発、生産、貯蔵などに及びましての停止と廃棄のための協定作成などを勧告いたしておりますが、これらの点につきましては、政府としては、ただいま総理からもお答えがございましたように、同三……
○国務大臣(愛知揆一君) わが外交の基本方針と当面の重要施策について所信を申し述べます。 一九七〇年代の初めの年にあたり、私は、国民の皆さまとともに、わが国が希望に満ちた新たな外交への門出を迎えたことを喜びたいと存じます。 昨秋、沖繩返還が日米間の理解と信頼の上に立って合意されたことは御同慶の至りでありますが、この背景には、戦後二十数年にわたる国民の営々たる努力による国力の充実があったのでありまして、このことは、一億国民の間に深い民族的自信をつちかったものと私は確信いたします。(拍手) また、日米安保条約は堅持されることになり、この方針について広範な国民的理解が得られたことにより、わが国……
○国務大臣(愛知揆一君) 私に対するお尋ねは二つでございますが、第一に国連協力の問題、申すまでもなく国連に対する協力は、日本外交の基本方針の一つでございます。この国連協力を強化いたしたいと考えておりますけれども、そのことといわゆる海外派兵問題とを直ちに結びつけて考えるのは、私は当を得ているとは思われないのであります。政府といたしましては、国連の活動がきわめて広範多岐にわたっております以上、これに協力するしかたにも多種多様の方法があるのは当然であると考えております。たとえば、国連の現在の機構におきましても、国際平和維持の活動の改善のために平和維持活動特別委員会というものがございますが、この活動を……
○国務大臣(愛知揆一君) 御質問の第一点は、金浦飛行場に着陸することを、あらかじめ外務省は知っておったかどうかというお尋ねでございますが、これは全然承知しておりませんでした。実は、板付を発進したということを承知いたしまして、直ちに平壌に本飛行機は向かうものと想定をいたしまして、まず韓国に対しましては、いずれにしても朝鮮半島あるいはその沿岸を北上することになりますから、その航行の途上において、これに攻撃を加えたり、安全を侵すようなことのないようにということを、大至急、即刻に依頼をいたしますと同時に、ソ連政府、赤十字等を通じまして、平壌に向かう、よろしく頼むと、安全を保証してくれるようにという措置……
○国務大臣(愛知揆一君) 総理から逐一御答弁がございましたから、私から特に申し上げることはございませんが、一言ジャカルタの会議のことについて、つけ加えて申し上げたいと思います。 私は、かねがね、カンボジア問題につきましては、ジュネーブ協定の精神ということが非常に大切なことであると考えております。すなわち、中立、独立、領土保全、これを旨とすること、そしてアジアの一国として、イデオロギーを離れ特定の政治的ブロックの形成というようなことではなくて、公正な平和的な処理に日本としては建設的な努力を積み上げるべきものである、かねがねかように存じておる次第でございます。 この意味におきまして、かねて中立……
○国務大臣(愛知揆一君) 私に対する御質問に答えいたします。 アメリカの民政府が、その指令によりまして、ガルフ社の精油基地である平安座島周辺の水域を含む金武湾港の管理運営権を付与したという問題でございます。これは、復帰後の沖繩における港湾管理については、当然本土の関係法令がそのまま適用になります。したがって、こうした指令は効力を失うことになりますので、これに基づくガルフ社の管理権も消滅することになるわけでございます。この点は米民政府とガルフ社、両者とも公式にかつ無条件に認めておるところでございます。したがって、ガルフ社に対するその管理権が、本土に復帰しました後、米国のたとえば租界のようなもの……
○国務大臣(愛知揆一君) わが外交の基調と当面の重要課題について所信を申し述べます。 まず、国際情勢の最近の推移を概観いたしますると、世界は徐々にではありますが、平和と安定を指向して動きつつある徴候がうかがわれます。いわゆる世界政治の多極化現象のもとで、国際関係において重要な比重を占める国々は、一方では相互に競争を続けながらも、他方では直接の対決を回避しつつ、相互間の懸案については話し合いによって解決をはかるとの姿勢を示しております。すなわち米ソ間では戦略兵器制限交渉が、またヨーロッパでは独ソ条約交渉をはじめとする一連の東西間交渉が、さらに中ソ間では国境問題を中心とする北京会談が継続されてお……
○国務大臣(愛知揆一君) ラオスの問題でございますが、ただいま総理からお話がございましたように、政府といたしましては、一九六二年のジュネーブ協定の精神によって、一日もすみやかに外国軍隊がラオス領域から撤退をする、そしてラオスの中立を堅持していきたい、こういう考え方に基づきまして、ラオス政府とはもとより緊密な連絡をとりながら、米国をはじめ関係諸国に、すでに外交ルートを通じまして活発な活動を展開いたしております。 そして、まず、ジュネーブ協定の共同議長国であります英ソ両国政府に対しましては、ジュネーブ協定に基づく会議が一日もすみやかに開催されること、また、国際監視団の構成メンバーでありますポーラ……
○国務大臣(愛知揆一君) お答え申し上げます。 領海の問題でございますが、従来からの政府の考え方は、領海三海里説をとってまいりました。これを一方的に拡張したり、また、その外側に漁業水域を設定するというようなことは、それが何国でありましても公海自由の原則に反するものである、かような立場をとってまいりましたことは御指摘のとおりでございます。 しかしながら、最近の諸般の状況にかんがみますると、この問題は、他の海洋法上の問題とあわせまして、広く国際的な合意のもとにすみやかに解決することが適当と考えられますので、たとえば領海六海里、漁業水域六海里、合わせて十二海里、それ以上には各沿岸国が権利を主張す……
○国務大臣(愛知揆一君) ここに、昭和四十八年度予算の御審議をお願いするにあたり、その大綱を御説明申し上げますとともに、今後における財政金融政策の基本的な考え方について、私の所信を申し述べたいと存じます。 わが国経済は、いま三つの課題に直面しております。一つは、国民福祉の向上であります。一つは、物価の安定であります。一つは、国際協調の推進と国際収支均衡の早期回復であります。 これらの三つの課題を相互に調和させながら、同時に解決をはかることは、まことに容易ならざるものがありまして、これまでに例を見ない財政金融政策に対する新たなる試練であると考えます。私は、この試練に正面から取り組み、一そうの……
○国務大臣(愛知揆一君) 総理からほとんどすべてお答えがございましたから、私からはほんの一言二言補足を申し上げます。 予算とインフレの関係でございますが、一言つけ加えて申し上げますれば、国民総生産が百兆円をはるかにこえるような場合に、これに対しまして昨年度と同様の一三%のシェアということは、決して過大なものとは思いません。 また、公債にいたしましても、現在国際的に黒字が累積しております。そして国内的には資金が過剰であります。適度な公債を出して吸収して、財政を通してこれを福祉優先、生活環境優先の公共的な資金の配分に充てることが福祉国家建設のために重要なことでもあるし、また過剰な資金を吸収する……
○国務大臣(愛知揆一君) 去る一月二十二日のイタリアにおける二重市場制の導入及び同二十三日のスイスの変動相場制移行に端を発した今回の国際通貨危機は、その後、二月に入りましてから西ドイツへの大量のドル流入となり、重大な局面に発展いたしました。 このような状況から、米国はみずから国際通貨危機の収拾をはかるため、わが国をはじめ欧州関係諸国等と協議を行なう一方、欧州諸国間においても、事態打開のため、蔵相間の協議等が精力的に行なわれました。その結果、米国が国際収支を改善してドルの信認を回復することが、米国自身のみならず、国際通貨情勢全体の安定のための基本的要件であるとの認識のもとに、まず米国自身がドル……
○国務大臣(愛知揆一君) 資金運用部資金並びに簡易生命保険及び郵便年金の積立金の長期運用に対する特別措置に関する法律案につきまして、その趣旨を御説明申し上げます。 資金運用部資金並びに簡易生命保険及び郵便年金の積立金の長期運用は、従来から財政投融資計画の中心をなすものとして、わが国の社会資本の整備、民間経済活動の誘導等に大きな役割りを果たしてまいりました。最近、財政投融資計画の規模が拡大し、また、その対象とする機関の数が増加してまいりましたのに伴い、これら資金及び積立金の長期の運用は、確実かつ有利な運用という性格に加えて、財政的資金の配分といった性格を兼ね備えるに至ってきております。 この……
○国務大臣(愛知揆一君) 昭和四十六年度の一般会計歳入歳出決算、特別会計歳入歳出決算、国税収納金整理資金受払計算書及び政府関係機関決算書につきまして、その大要を御説明申し上げます。 昭和四十六年度予算は、昭和四十六年三月二十九日に成立いたしました。この予算は、わが国経済の持続的成長と物価の安定を確保しつつ、国民生活の充実向上をはかっていくため、次のような方針のもとに編成されたものであります。 第一は、財政の規模を適度なものとするとともに、経済の動向に応じ機動的に財政運営を行なうよう配慮したことであります。 第二は、国民の租税負担の軽減をはかるため、所得税、住民税等の減税を行なうこととし、……
○国務大臣(愛知揆一君) 基本的な問題につきましては、ただいま総理からお答えをいたしましたとおりでございます。 具体的な問題としての第一は、超過負担の問題でございます。 いわゆる超過負担が生じませんように、従来からいろいろ配慮してまいりましたが、四十八年度予算におきましては、四十七年度中に、関係各省によりまして六項目にわたって実態調査を行ないました。その結果、二カ年計画で超過負担の解消を実施することにいたしまして、四十八年度予算に計上したわけでございます。その所要額は、ただいま御指摘がございました二百八十三億円でありますが、このほかに四十八年度の物価上昇による単価の改定分を加えますと、四百……
○国務大臣(愛知揆一君) お答えいたします。 金融政策の面におきまする過剰流動性の対策でございますが、このほど大蔵省といたしましては、商社の活動に焦点をしぼりまして、本年一月から三月期における十大商社向けの貸し出しにつきましては、昨年十月から十二月期に比しまして、二分の一以下に圧縮することにいたしまして、所要の措置を講じた次第でございます。そして、その効果が十分にあらわれまするよう、今後、金融機関に対する大蔵省の検査及び日銀の考査にあたりましては、ただいま申しましたとおり、商社向け融資と土地融資を重要なチェックポイントとして臨むことといたしました。 なお、この際、これまで一月以来とりました……
○国務大臣(愛知揆一君) 私に対する御質問の第一は、国鉄の財政再建は、大幅な助成をやるにもかかわらず、十年後の国鉄の赤字はなお相当なものである。また、債務も十一兆円に達するといわれておるので、この債務が将来国鉄財政に重圧を加えるのではないか、こういう御質問でございます。 今回の再建対策では、国鉄の経営基盤を強化するために、思い切った合理化を進めます一方、新幹線の建設、貨物輸送近代化等のための工事を大幅に拡充しております。そして、再建期間の後半には、国鉄の収益力は著しく改善せられます。五十七年度には、償却後の損益が黒字となるものと期待しておるわけでございます。したがいまして、国鉄の経営基盤が強……
○国務大臣(愛知揆一君) お答えいたします。 私に対する御質問は、国土総合開発庁の予算要求と実施についての調整権と財政法の関係でございます。 国土総合開発庁が、各省庁にわたる経費の見積もりの方針の調整を行なうのでございますが、これは、いわば、予算の概算要求をいたします段階におきまして、関係各省庁と国土総合開発庁との間で行なわれる調整でございます。国庫大臣としての大蔵大臣は、財政法第十八条第一項の規定に基づきまして、この調整の済んだ要求を検討いたしまして、予算の原案を編成し、概算の閣議決定を求めるわけでございますから、この点は、総合調整機能を有する。すでに、科学技術庁、環境庁、沖繩開発庁等の……
○国務大臣(愛知揆一君) お答えいたします。 昨年後半以降の経済の動きを見ますると、実勢以上に流動性が供給されてきたことは否定できません。流動性はいろいろなルートを通じて供給されますが、何といっても金融機関貸し出しの増加による比重がきわめて大きいと認められますので、ただいまも御言及になりましたように、金融面からの過剰流動性対策に鋭意努力してまいりました。 すなわち、再度にわたる預金準備率の引き上げ、土地関連融資、商社向け貸し出しの抑制、大商社等を主体とする企業別手形買い取り限度制の創設といったような、きわめてきびしい、またきめのこまかい措置をあわせ実施してまいりました。 そしてさらに今般……
○国務大臣(愛知揆一君) 私に対する御質問の第一点は、地下鉄の建設費は全額、国及び地方公共団体が負担すべきではないかということでございます。 政府は、四十八年度予算におきまして、地下鉄建設費補助金の補助率を従来の五〇%から六六%に拡大するとともに、従来の八年間分割交付から六年間分割交付に短縮するなど、地下鉄に対する助成については思い切った拡充をはかっているところであります。これ以上建設費を全面的に国及び地方の財政が負担をするということはいかがかと考える次第でございます。 第二は、交通事業再建団体以外の交通、水道、病院等に対しても、独立採算制によらず、一般会計からの借り入れと国の助成措置を講……
○国務大臣(愛知揆一君) 御指摘がございましたように、厚生年金と国民年金の積み立て金は資金運用部に預託されて、郵便貯金等と同じように、他の預託金と総合して運用いたしております。政府の考え方は、国の特別会計の余裕金や積み立て金等を資金運用部に統合いたしまして、財政、金融政策との斉合性を保ちながら、重複なく、効率的に活用して、公共の利益の増進に資するように運用することが最善の方策であると従来から考えておるからでございます。(拍手) したがいまして、別勘定とか独立運用とかいうことは、かえっていかがかと考えている次第でございます。 同時に、年金資金の持つ特殊性は御指摘のとおりでございますから、従来……
○国務大臣(愛知揆一君) お答えいたします。 本年度予算におきましては、特に重要であります義務教育教員の給与の引き上げにつきまして、特に積極的に財源措置を講じた次第でございます。 予算編成の過程におきまして、ただいま文部大臣から言及されましたように、教員の処遇改善については、四十八年度から計画的にこれを実施する旨の覚え書きを取りかわしました上、四十八年度予算に、義務教育教員の給与引き上げについて財源措置を計上した、こういう経緯はございますが、それ以外の念書というようなものはございません。(拍手)
○国務大臣(愛知揆一君) 御質問の第一は、去る三月二十六、七両日、二十カ国蔵相会議が開催されましたが、そこにおける状況の概要を報告を求められたわけでございますが、わがほうといたしましては、安定的な為替秩序に基礎を置いた一つの世界経済秩序の確立が必要である、こういう理念の上に立ちまして、安定した、しかし調整可能な平価制度、調整過程における国内政策の重要性、準備資産の中でのSDRの役割りの拡大、そして、最も重要なドルの交換性の回復、資本移動規制の重要性、インフレ抑制を含めた、各国の国際収支の節度の重要性を主張いたした次第でございます。 これらの主張は、おおむね、今回の会議の主要な論点をカバーして……
○国務大臣(愛知揆一君) 私に対する御質問の第一点は、地方交付税法第二十一条を、たとえば廃止してはどうかということであります。 本来、市の行なうべき事務のうちで消防、下水道、清掃等の事務につきましては、都と特別区との間の緊密性から、なお都において処理することとされまして、また、都と特別区との間の税源配分につきましても、現行制度をそのまま維持することが適当とされております。したがいまして、ただいまのところ、地方交付税制度の算定方式については、現行制度を特に改正する必要はないと、かように考えておる次第でございます。 第二は、大都市をはじめといたします都市税源の充実の問題でございます。 その充……
○国務大臣(愛知揆一君) お尋ねの点につきましては、総理からのお答えもございましたから、簡略に申し上げたいと思います。 まず、御質問の第一点は、国の税源を大幅に地方に移譲してはどうかという御趣旨であると承りました。 この問題につきましては、わが国における地域間の経済基盤の格差が拡大しておりますし、税源の偏在が著しくなっておる現状を十分考慮しなければならないと思います。また、人口急増市町村というような地域間の財政需要にも格差が相当出ております。 したがいまして、単純に国税の一部を地方税に移譲するだけでは、必ずしも地方団体の財源問題の解決にはならない、これが現状であると思います。 したがい……
○国務大臣(愛知揆一君) 金融引き締めと中小企業に対する関係のお尋ねでございますが、金融引き締め政策が強化されて中小企業にしわ寄せがあっては困るという点につきましては、全く御同感でございます。 先ほど総理からお答えもありましたように、具体的に申しますと、全国銀行の状況を見てみましても、中小企業向けの比率は、現在大体三五%程度の比重になっておりますが、これは昨年の第二・四半期あるいは第三・四半期に比べますと、かなり比率は向上いたしております。少なくともこの比率を維持してまいりまして、健全な中小企業に影響が及ばないようにやりたい、これを基本にいたしまして、今後指導を強化してまいりたいと考えており……
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