このページでは鳩山威一郎参議院議員の11期(1977/07/10〜)における国会発言(質問、答弁等)をまとめています。国会活動の統計や役職、質問主意書の数や内容は11期国会活動統計で確認できます。
○国務大臣(鳩山威一郎君) 最初に、金大中事件にお触れになりましたので……。この事件につきまして、最近、アメリカ議会におきまして、いわゆるフレーザー委員会におきまして金炯旭氏の証言等が行われております。御承知のように、この事件は国際的な刑事事件でございます。この刑事事件としての捜査は続けられておるわけでございまして、七三年の十一月の二日に一応の外交上の決着はっけられたわけでありますけれども、なお事件の捜査は継続中であるということで、新たな事実が出てまいりました場合には、わが国といたしましても責任の追及、主権侵害の事実がありとすればそれに対します責任の追及は行うことを、あるべきことを留保をいたし……
○国務大臣(鳩山威一郎君) 第八十二回国会の開会に当たり、最近の国際情勢を概観し、わが国外交の基本方針について、所信の一端を申し述べます。 国際社会は、目下、戦後最大の深刻な経済困難を経験しております。このような困難を克服して、新たな繁栄を目指す各国の努力にもかかわらず、最近の世界経済の回復のテンポは、依然緩やかなものにとどまっております。インフレ、失業、国際収支の赤字等の問題は、いまなお多くの国において深刻であります。通商面においては、失業その他各国の国内的諸困難を背景に、保護貿易主義的な考えや動きが強いことも否定できません。 このような状況のもとで、先進民主主義諸国は、五月のロンドン主……
○国務大臣(鳩山威一郎君) ハイジャックの再発防止がこれからの大事な私どもの義務であると思っておりますが、このためには、何よりもまず、ハイジャック防止の目的をもってつくられました東京条約、へーグ条約、モントリオール条約、三つがございますが、その中で特にハイジャックの防止のためにへーグ条約があるわけでございます。この条約は、まだ七十八カ国しか加盟しておらないのでございます。国連加盟が百四十九カ国になりました。ほぼその半数しか加盟しておらないということがやはり何よりも私は最大の問題であろう。この点につきましては、国連当局に働きかけて、あらゆる加盟国がこのへーグ条約に加盟せられるように最大の努力をい……
○国務大臣(鳩山威一郎君) 和田先生にお答えを申し上げます前に、先ほど総理からも申されましたが、この九月、大変暑い時期に春日委員長とともども中東諸国を歴訪されまして、各国の指導的な立場にある方々と会談をせられまして、私ども、その詳細な会談録までちょうだいをいたしまして、本当に厚く御礼を申し上げるところであります。 お尋ねの問題は、日本の中東和平に対する態度、これがしっかりしたものでなきゃならぬと、こういう御趣旨と思います。今回の国連総会の場におきまして最も大きな問題が中東和平の問題である、それとともに、南部アフリカの問題、この二つが決定的に大きな問題であり、しかも、時期といたしまして、何とか……
○国務大臣(鳩山威一郎君) 私に対するお尋ねは、核兵器の不使用、全面禁止の国際協定締結への努力につきましての決意いかんと、こういうことでございます。 この点につきましては、福田総理大臣から詳細御答弁がございました。現状におきまして、やはりこの全面的な禁止、これまで進むにはまだ機が熟していないというのが私どもの判断でございますが、まず、従来申し上げておりますように、核実験の全面禁止、これは当然のことでございます。来春開かれます国連の軍縮特別総会、これに対します現在準備作業中でございます。私どもは、NPT条約、核拡散防止条約、この大きな柱であります核兵器保有国の核軍縮、この核軍縮の努力が、非核兵……
○国務大臣(鳩山威一郎君) 私に対する御質問は、いわゆる大統領の政策検討メモランダム第一〇号、PRMナンバーテンと言われるものについてでございます。これにつきましては防衛庁長官から御答弁がありました。外務省といたしましても、このメモランダムと言われるものはアメリカの政府部内の検討資料であります。そして、これも対外的には一切公表されておりません。そういった次第で、日本政府といたしまして、その正確な内容等は承知をいたしておらないということで、したがいまして、その内容のコメントも差し控えさしていただきたいと考えます。 また、武器輸出、あるいはわが国から進出した企業が外国においてこのような武器をつく……
○国務大臣(鳩山威一郎君) ただいま議題となりました日本国の地先沖合における千九百七十七年の漁業に関する日本国政府とソヴィエト社会主義共和国連邦政府との間の協定の締結について承認を求めるの件につきまして、提案理由を御説明いたします。 政府は、わが国が、漁業水域に関する暫定措置法に基づき本年七月一日より同法に従って定められる漁業水域において漁業に関する管轄権を行使していることにかんがみ、同漁業水域におけるソビエト社会主義共和国連邦の漁業に関する両国間の協定を締結するため、本年六月末以来東京において交渉を行いました結果、本年八月四日に東京において、わが方本大臣及び鈴木農林大臣と先方イシコフ漁業大……
○国務大臣(鳩山威一郎君) 御承知のように、日中平和友好条約の締結問題につきまして、共同声明以来もう五年をけみしているわけでございます。その間に、いろいろ折衝も行われてきたわけでございますけれども、まだ最終的な結論を得ておりません。その内容につきまして具体的にどこの点が双方で一致しているか、また一致していないかという点につきましては、この席で申し上げることを控えさしていただきたいのでありますけれども、条文等につきまして双方かまだ一致をいたしておりません。しかし、大筋は共同声明にうたわれておりますとおりに定められておるというふうに私どもは考えておりまして、その限りにおきましては大筋は変わりないわ……
○国務大臣(鳩山威一郎君) 福田総理とソ連のグジェンコ海運相との会談におきまして、いまお述べになりましたような応答がございましたこと、私どもも承知をいたしております。私どもといたしまして、ソ連側の指導者とお目にかかる際には常にこの北方領土を含む平和条約の締結の必要性というものを先方に申してきておりまして、先方からは経済関係を進めようという意図の話がずっといまお述べになりましたように行われてきておるのが現状でございまして、わが方といたしまして平和条約の締結を進めることによって日ソ間の長きにわたる経済協力関係、こういったものも軌道に乗せ得るのではないか、このような考え方を貫いてきておるわけでござい……
○国務大臣(鳩山威一郎君) 日中間のもうただ一つと申しますか、その重要な懸案になっております平和友好条約の締結問題につきましては、福田内閣発足以来、鋭意努力をいたしておるところでございますし、この問題につきまして、いつどのような段取りでというようなことはまだ決められたものはないわけでございますが、毎たび申し上げておりますように、日中間で、本当に双方にとりまして満足のいく形でできる限り速やかに締結をいたしたいというのがもう基本的な考え方で、そのために鋭意努力をいたしておるということでございます。毎たび同じことを申し上げておるわけでございますが、いま日程等はまだ申し上げる段階でないのでございますが……
○国務大臣(鳩山威一郎君) ただいま議題となりました核兵器の不拡散に関する条約第三条1及び4の規定の実施に関する日本国政府と国際原子力機関との間の協定の締結について承認を求めるの件につきまして提案理由を御説明いたします。 政府は、一九七〇年二月三日核兵器の不拡散に関する条約(NPT)の署名に際し、わが国が同条約第三条に基づき国際原子力機関(IAEA)との間に締結する保障措置協定の内容は、他の国(群)がIAEAとの間に締結する協定の内容に比して、わが国にとり実質的に不利な取り扱いとなることがあってはならない旨を明らかにいたしました。政府は、かかる平等性の確保を最重点事項として、一九七二年六月以……
○国務大臣(鳩山威一郎君) ただいま渋谷委員御指摘のとおり、NPT条約というものは、本来からこれは不平等的な要素を持った条約でございますから、わが国のように非核保有国の立場からすれば、これは核保有国が核軍縮に努力をしてもらわなければ、私どもの立場としては非常に条約に加盟した意義を問われるわけだと思います。そしてまた、多くの核防条約にまだ入っていない国の立場、その気持ちを聞いてみますと、この条約は不平等であると、そして核保有国が本当に核軍縮に努力をしてくれるのでなければ、この条約に入る意味がない、こういうことを考えているやに見受けられます。その考え方も私はよくわかるところで、日本の国内におきまし……
○国務大臣(鳩山威一郎君) ただいま議題となりました所得に対する租税に関する二重課税の回避のための日本国とチェッコスロヴァキア社会主義共和国との間の条約の締結について承認を求めるの件につきまして提案理由を御説明いたします。 政府は、チェコスロバキアとの間に所得に対する租税に関する二重課税の回避のための条約を締結するため、昭和五十年以来交渉を行いました結果、昭和五十二年十月十一日にこの条約に署名を行った次第であります。 この条約は、わが国が社会主義国との間で署名した租税条約といたしましては、ルーマニアに続く二番目のものでありますが、基本的にはOECDモデル条約案に沿ったものであり、また、若干……
○国務大臣(鳩山威一郎君) ハイジャック防止あるいは人質対策等につきまして、国連でも一九七二年に国際テロリズムのアドホック委員会というものを設置されまして、また人質行為防止国際条約起草のアドホック委員会、これは一九七六年に設置されまして、それ以来国際的な努力が続けられておるわけでございます。今回のような事件がありましたので、日本政府といたしまして、これらの場を通じ、また国連専門機関でありますICAO等を通じまして、これからのハイジャック防止につきまして全力を挙げてまいりたいと考えております。
【次の発言】 ただいま現在進行中の委員会のことを申し上げたのでありますが、防止条約といたしまして三条約……
○国務大臣(鳩山威一郎君) 従来、中東諸国のうちでこのヘーグ条約に未加盟の国が多いわけでございます。これはやはり若干の思想的な背景と申しますか、テロリズムに対する考え方がわが国とはいささか考え方を異にした面がある。しかし、最近のようなハイジャックに対します国際的な世論の盛り上がりということがございますので、従来に比して今回の態度は大分変わってきているというふうに考えます。したがいまして、これから私どもは先ほど来お話の出ております国際的な国連初めその他の多数国の場、あるいはまた個別の場も通じまして、これらの点につきまして努力をいたしたい。決して私はいままでむずかしかったから今後できないだろうとい……
○国務大臣(鳩山威一郎君) 日本と韓国との関係につきまして、これは日本の最も近い国であるということから、本当の意味の友好関係を築いていくべきものと考えます。 過去にいろいろな御批判をいただいておるわけでありますけれども、これからの経済協力関係におきましては、いささかもそのような御批判のないような正しい関係を樹立すべきものと思います。もとよりこれは過去においていろんな御批判をいただく事実があったということをいま私は申し上げることではありません。ただ、いろんな御議論が出ておりますので、いやしくもそのような御議論が全くないような経済関係にいたしたい、このように考えております。
○国務大臣(鳩山威一郎君) 金大中事件に対します一応の外交面におきます決着という意味は、捜査面は事件が決着していないけれども、通常の外交関係を開いていこう、これが大きな趣旨であろうと思います。 それから、金東雲氏につきまして、最初は外交的決着という段階でも、なお捜査は続行をする、こういうことであったわけであります。それから二年後の五十年になりまして、金東雲氏について捜査の結果、犯罪事実を証明することはできないという韓国側の申し出があったと、この点につきまして、先方は金東雲の公務員としての処分を行った、こういうことでありますが、この面につきましては一応決着がついている、こう考えざるを得ないと思……
○国務大臣(鳩山威一郎君) 十月二十一日の米下院の倫理委員会におきます金炯旭氏の発言につきまして、外務省といたしましては、速記録はなかなか時間がかかりますので、市販の議事録を至急入手するようにいま手配中でございます。当日の委員会にわが大使館からも傍聴に派遣をいたしておりまして、その報告を受けておりますが、その報告と新聞に報道されたものとやや感じが違ったような報告も受けておりますけれども、これらにつきましては発言議事録を受けて至急検討いたしたいと思っております。いま総理がおっしゃいましたように、金炯旭氏がどうも自分で責任を持ってなかったような発言にも聞けるわけでありまして、その辺は調べたいと思っ……
○国務大臣(鳩山威一郎君) ただいま御指摘のように、日本の開発援助につきまして支払いがおくれるという問題がございます。この問題は、これは従来コミットをいたしましてから両国政府の間で交換公文を作成いたします。交換公文を作成いたしまして、相手国の政府がどういう事業に対してどのようなものを要請するかということ、これを含めた交換公文をつくるわけでありますが、その作成の段階におきましてすでに相当おくれます。そういう意味で、去年は、おおむねODAが去年で十一億ドルくらいに上っておるわけでありますが、それは大ざっぱに申し上げますと、大体一年近くずれているんじゃないかという感じを私どもは持っております。したが……
○理事(鳩山威一郎君) ただいまから外務委員会を再開いたします。
国際情勢等に関する調査を議題といたします。
この際、委員長から申し上げますが、けさほどの理事会におきまして、本日は、本調査のうち当面する問題につきまして一部自由討議で調査を進めることに各党の意見が一致しております。
これより暫時自由討議とし、委員各位の御討議をお願いいたします。御意見のある方はお述べ願います。
【次の発言】 本問題に関する本日の自由討議はこの程度といたします。
引き続き、本調査についての質疑を行います。
質疑のある方は順次御発言願います。
○鳩山威一郎君 私は、自由民主党・自由国民会議を代表して、ただいま議題となっております日中平和友好条約に対し、賛成の意を表するものであります。 わが国と中国が過去の不幸な関係を清算して、国交を正常化して以来、六年が経過いたしましたが、この間、貿易協定を初め各種の実務協定が逐次締結され、両国間の関係があらゆる分野にわたって順調に発展してまいりましたのは、まことに喜ぶべきことであります。 この日中両国間の平和と友好の関係の基礎を将来にわたって確固たるものとするための平和友好条約の締結交渉は、決して平たんな道のりではありませんでしたが、ついに双方の満足する形で妥結、調印を見るに至りましたことは慶……
○鳩山威一郎君 久保田先生、多年、国連活動と申しますか、特に第三委員会で大変なお力添えをいただきましたことに厚く感謝を申し上げる次第でございます。 この機会に、時間が五分しかないものですから、一点だけ。 先ほど田中先生から問題の提起がありましたことと大体似た問題なんですけれども、基本的人権というものが尊重さるべきこと、そしてこれはいかなる差別もなしにという点はまさに非常に結構なことと思うんです。思うんですけれども、他方、国というものを運営していくためには、やはり権利とともに義務を負うということになっており、憲法で言えば国民は基本的人権は尊重される、しかし、国民はいろんな義務を負うわけでござ……
○国務大臣(鳩山威一郎君) 今回の犯人並びに日本に拘禁されておりました者の釈放された者、これらにつきましては私どもといたしまして何とかこれを再逮捕いたしたい、このように考え、また法務当局と連絡をとりまして犯罪人の引き渡しにつきましては努力をいたしたいと思っております。 また、へーグ条約の加盟につきましては、今回の国際民間航空の安全についての国連総会におきます決議におきましても、今度は全会一致方式によりましてこの決議が成立をいたした、こういうことで、従来から特定のある種の民族解放運動に加担する国々がこのへーグ条約に加盟しておらない、こういう事実があったわけでありますが、今回このような国連の決議……
○国務大臣(鳩山威一郎君) 旅券法につきまして、罰則のみでこれが強化をしたからこれで万全だというようなことで考えているわけではございません。しかし、現行よりも厳しくすることによって旅券法違反の責任を追及しようと、こういう意味でございまして、旅券法の発給すること自体から問題があるわけであります。そういう意味で、執行全体を公正に行うということにいたしたいと思います。
【次の発言】 ハイジャックの防止の問題から世界全体の問題にお触れになりまして御激励を賜りまして恐縮に存じます。
ハイジャックの防止につきまして、私ども、このような事件を二度と起こさないように、これは関係各省一緒になってがんばっておる……
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