このページでは田英夫参議院議員が委員会や各種会議で行った質問や答弁などの発言の冒頭部分と会議録本文へのリンクを一覧化しています。田英夫参議院議員「委員会統計」(全期間)には委員会および各種会議の活動状況の集計結果を示しています。
本会議での発言の統計と一覧については本会議発言のページを参照してください。
※「各種会議」は本会議、常任委員会、特別委員会以外の会議録の存在する会議を指します。具体的には、小委員会、分科会、公聴会、調査会、審査会などです。
○田英夫君 私は、去る六月十七日に沖縄返還協定が結ばれたということの上に立って、その協定が結ばれて以後、ニクソン訪中ということに象徴される新しい国際情勢、特にアジアの情勢というものが生れてきている、日本を取り巻く新しい情勢が出てきているということについて、木村さん、政府の御見解をただしたいということですが、まず、ニクソン訪中というものを政府としてはどう評価されるか。つまり、ニクソンは、非常に積極的な姿勢で米中関係を打開する、アジアに一つの新しい情勢をつくり出す、こういう中で積極的にやったのか。それとも、ベトナム問題に象徴されるような、非常に追い詰められたような形の中でやむを得ずやったのか。たい……
○田英夫君 私は一年生で、先ほどから皆さんのお話を伺っていて、まあこれは質問をする前に一言感想を申し上げるのは時間がもったいないですが、一言聞いていただきたいのです。 言うまでもなく、現在日本の外交は非常に重要な時期に来て、福田外務大臣に初めて御出席をいただいて御意見を伺うということは、たいへんまた貴重なことですけれども、同時に――まあいま石原さんもいろいろ意見を言われましたけれども、私はもちろん必ずしも一致しない点がたくさんある。国会というのはふしぎなところで、本来与野党の間でそういう意見をかわして、その討論を外務大臣、外務省の皆さんに聞いていただいて、そういう中からほんとうに日本の国益に……
○田英夫君 村山さんに伺います。 先ほどのお話の中で公民館のことを例にあげられまして、本土の出先機関ができてもこれは自治の侵害にはならぬという意味のお話があったと思いますが、村山さんちょうど村議会議長というお立場にありますし、この沖繩における自治の問題をどのようにお考えになっておられるか、そのお気持ちを伺いたいわけです。つまり、沖繩は本土の普通の県と違うんだと。特別の状況にあったし、また今後もあるから、復帰後も自治の問題については、若干自治が制限されても本土政府と直結をした政治があったほうがいいというふうにお考えになるのか。あるいは、もっとうがって考えれば、本土政府の現在自民党内閣があるとい……
○田英夫君 私は、午前の羽生委員の質問の上に立ちまして、さらにやや細部にわたって、佐藤総理並びに政府の御見解をただしたいと思います。 まず、外交の基本といいますか、この沖繩返還協定を結ばれた現在の時点の国際情勢、こういうものをどのように判断をしておられるかという点からお聞きしたいと思います。 いわゆる国連中心主義外交ということを、佐藤総理は機会あるごとに言っておられる。これは佐藤さんだけではなくて、佐藤さんの先生である吉田総理がかつてそういう基本的な態度を示され、池田前総理大臣が具体的にそのことばを吐かれたわけでありますけれども、現在、中国が国連に参加をしたというこの時点で、佐藤総理はこの……
○田英夫君 村山さんに伺います。 先ほどのお話の中で公民館のことを例にあげられまして、本土の出先機関ができてもこれは自治の侵害にはならぬという意味のお話があったと思いますが、村山さんちょうど村議会議長というお立場にありますし、この沖繩における自治の問題をどのようにお考えになっておられるか、そのお気持ちを伺いたいわけです。つまり、沖繩は本土の普通の県と違うんだと。特別の状況にあったし、また今後もあるから、復帰後も自治の問題については、若干自治が制限されても本土政府と直結をした政治があったほうがいいというふうにお考えになるのか。あるいは、もっとうがって考えれば、本土政府の現在自民党内閣があるとい……
○田英夫君 村山さんに伺います。 先ほどのお話の中で公民館のことを例にあげられまして、本土の出先機関ができてもこれは自治の侵害にはならぬという意味のお話があったと思いますが、村山さんちょうど村議会議長というお立場にありますし、この沖繩における自治の問題をどのようにお考えになっておられるか、そのお気持ちを伺いたいわけです。つまり、沖繩は本土の普通の県と違うんだと。特別の状況にあったし、また今後もあるから、復帰後も自治の問題については、若干自治が制限されても本土政府と直結をした政治があったほうがいいというふうにお考えになるのか。あるいは、もっとうがって考えれば、本土政府の現在自民党内閣があるとい……
○田英夫君 沖繩が返りましてから、ちょうど十日になるわけでありまして、ところがその返還直後物価の上昇、あるいはB52の飛来というようなことで、現地沖繩の状況はまことに憂慮すべき状態と言っていいと思います。そこで、きょうは政府側にこの現状に対していろいろ対策をお尋ねしようと思いましたけれども、大臣席がからっぽで、どうもまことにやりにくいわけでありますけれども、そういうことを言っていられないほどの緊急の状態だと思いますので、関係政府委員の方から、ひとつ現在の状況に対する緊急の対策を伺いたい。まず、もうすでに新聞などで大きく伝えられているように、現地の沖繩の物価の急上昇というものは、このまま放置した……
○田英夫君 前回の委員会で、大臣がおいでになりませんでしたので、物価の急騰の問題について伺いましたけれども、あらためて、ひとつ大臣にお伺いしたいんですが、ああいう事態の中で、しかもドルショック、円の切り上げ、それから三百六十円が三百五円であるという、そうした事態の中で返還が実現をするということになれば、当然経済にかなりの混乱が起きるということは予想されたと思いますし、また三百六十円ということを三百五円にしたのも、実は政府の責任でされたことであるわけです。そういうことからすると、現在急速に物価が上昇してしまっている、沖縄県民の皆さんに、たいへん犠牲をしいているわけですけれども、沖縄の現地では、こ……
○田英夫君 前回の委員会で森委員から中国問題についての御質問がありまして、同時に衆議院を含めて国会でもすでに論議が行なわれているわけでありますけれども、依然として、この中国問題に対する、佐藤内閣といいますか福田外務大臣のお考えというものがはっきりしない点がたくさんあると思いますので、続けてこの中国問題を伺いたいと思います。 二月二十一日から行なわれましたいわゆる米中会談ですが、これについてどういうふうに評価されるというか、考えられるか。これは単にアジアの緊張が緩和してまことにけっこうであるというような、そういう抽象的なことではなくて、外務省なり、さまざまな筋からの情報やあるいは分析を根拠にし……
○田英夫君 ベトナムの問題で伺いたいんですが、最近十四人というかなり大型の北ベトナム経済視察団が来日しております。また、さきには三宅課長がハノイへ行くと。あるいは、パリでかなり北ベトナムのパリ会談代表部と接触があるやに聞いておりますが、そういうことからすると、中国とは国交回復を目ざしてやるんだと福田さんは言っておられるけれども、日本に近いアジアの社会主義国中国、朝鮮、ベトナムという中で、ベトナムについてもかなり積極的に接触をしよう、関係を改善しようという方向に進んでいくのではないかというふうに受け取れるわけですが、どう考えておられますか。
○田英夫君 どうも、羽生さんとのやりとりを伺っていると、福田さんがどういう姿勢で外交を進めようとしているか、特にアジア外交を進めておられるか、さっぱりわからなくなったので、その問題からお伺いしたいんですが、いわゆる対中国、アヒルの水かきとか、あるいは現実にベトナムについていえば三宅課長の派遣、非公式ながら派遣をされるというようなことで、ずっとアジアに対していわゆる緊張緩和の方向に政府も向かうのだと、そういうので、日本もその中で役割りを果たすのだというふうに理解していい、そういう動きが事実あったと思います。 で、いまのこのお話を伺っていると、さっぱりそういう観点ではなくて、アメリカ、アメリカと……
○田英夫君 この国際交流基金の問題、前回も質疑ありまして、大筋のところの問題が出てきましたので、やや具体的な問題について伺いたいと思うのですが、この問題で一番気になりますのは、何といいますか、外務省、政府の息がかかり過ぎるとぐあいが悪いのではないか。やはりあくまでも民間中心にあってほしいということだと思うのですけれども、その点は理事長の人事なり、あるいは審議会の人事なりというところでお考えいただけるとは思いますけれども、基本的に民間中心ということをどういうようにお考えいただいているか、大臣から……。
【次の発言】 もう一つは、民間ということのもう一つの意味で、お金のほうですが、先ほど大臣が言わ……
○田英夫君 まず福田外務大臣に、きのう起こりましたテルアビブの空港におけるあの事件についてお伺いをいたします。
私ども日本人全体にとって非常に大きなショックを与えた事件だと思います。世界にはもちろんですけれども、日本人の気持ちからすると、何かやりきれない感じが非常にいたしますが、そこで政府としてもすぐにきのう大臣がイスラエル大使館に行かれるとか、あるいは都倉大使が向こうでいろいろ手を打つというようなことをやっておられるようですけれども、最初に、大臣のこの問題についての見解を、お気持ちを伺いたいと思います。
【次の発言】 大臣言われたように、この問題は日本人に対するいわゆる対日感情といいますか……
○田英夫君 私は、日中問題を中心にして総理のお考えを伺いたいと思うのですが、すでに今度の国会でも、予算委員会その他で、しばしば佐藤総理は、日中関係改善の方向に前向きに進みたいという意味のことを繰り返し言っておられるわけですけれども、当委員会においてお伺いするのは初めてでありますので、あらためてその点から伺いたいのですが、いわゆる復交三原則を基本にして、総理はどういうふうにお考えになるか、原則をどういうふうにお考えになるかということを伺いたいと思います。
【次の発言】 いきなり具体的なことで伺うのですけれども、そういう大原則はまことにけっこうだと思うのですが、そこで障害になるのは台湾との関係です……
○田英夫君 いまの森さんの質問に関連して、一、二だけ。この協定の前文を見ますと、いまお答えがあったことに実は含まれるのですけれども、「衛星による通信が世界的かつ無差別にできる限りすみやかに世界の諸国民の利用に供されるべきである」ということからすると、いまのモルニヤ衛星とインテルサットというものの関係をもっと密接にするということが当然望まれるのじゃないか。また、最近の米ソ関係というようなことからすれば、そのことは国連の状況から見ても望ましいのじゃないかという感じが非常に強いし、実際に衛星を使ってテレビの中継を、私もだいぶお世話になったほうですけれども、やってみると、たとえば。パリから東京に宇宙中……
○田英夫君 福田外務大臣に伺いたいんですが、ここのところ相次いで飛行機事故が起きまして、特に日航機の事故、国際的に非常に影響が大きいと思いますが、一つ気になりますのは、きのう起きましたキャセイ航空のほうの事故、これは南ベトナムの上空で起きまして、もちろんまだ原因がはっきりいたしませんので何とも言えませんけれども、これは人ごとではありません。現にアメリカの爆撃機が始終飛びかっているというべトナムの上空で、わずかに回廊のような民間航空の通過区域を空の中に認められて、アメリカの軍用機が飛びかっている中を、民間機が飛んでいるというのが実態のようであります。このことから、実は日本自体の空も、これはベトナ……
○田英夫君 私、大平さんが外務大臣になられて初めてお考えをお聞きするので、何といいますか、大平さんの国際情勢に対する基本的なお考えという意味でお聞きしたいわけでありますが、その前に、それに当然関連をすることでありますが、先ほどから羽生さんあるいは西村さんからも御質問のありました、アメリカ軍の車両の輸送の問題に関連をして、一つだけ御質問したい点があります。 けさの新聞に、いずれも大きく報道しておりましたが、法眼外務次官が昨日の記者会見で、車両制限令をアメリカ軍の場合自衛隊と同じように例外にしたい、こういうことを言われたようでありますが、まあこれは外務次官の正規の記者会見というふうに、一斉に出て……
○田英夫君 いま岩動委員の御質問にも出てまいりましたように、沖繩の問題を考えたときに、アメリカ軍の基地の整理統合ないし返還という問題を考えなければ、これからの沖繩というものを議論することはできない、こういう立場から若干御質問をしたいと思うんですが、ちょうどいま大臣言われました一月二十三日の安保協議委員会で、日米間で基地の整理統合をやろうと、こういう話し合いがあったということですが、まさに、その二十三日の翌日にベトナム和平というものが発表になる、こういうことになりまして、したがって、ベトナム和平という新しい事態、これは当然沖繩の基地の問題に関連をして大きく考えなければいけないと思います。実は、い……
○田英夫君 最初に、これはおそらく外務省が御担当でしょうけれども、アメリカ局長おいでですから伺いますが、去る十七日に、沖繩のアメリカ海兵隊が、例の四月十二日ですか、に起きました薬きょう拾いの婦人が死亡した事件について、アメリカ側には刑事責任がないという態度を表明をしておりますけれども、この問題は沖繩で非常に大きな波紋、反響を呼んだ事件でありますけれども、第一に、第一次裁判権が日本側にないということになって、アメリカ側の裁判に移されていたわけですけれども、この事件の経過、そして、この海兵隊がこういう態度を決定して発表したそのいきさつを、ちょっとお聞かせいただきたい。
○田英夫君 私は、今度田中総理大臣が訪ソをされるということを控えまして、北方領土問題がようやく本格的に話し合われる、こういう情勢を控えまして、従来からこの北方領土問題につきましては、さまざまな意見が出され、また、自民党政府の続いてまいりました中でも、吉田内閣以来、サンフランシスコ平和条約を結ばれた時点から出発いたしまして、実は北方領土についての解釈というのは、かなり変転をしてきたというふうに言っていいと思います。そこで、いよいよ本格的に話し合われるというこの状況の中で、田中内閣として、大平外務大臣として、どういう態度で、姿勢で、どういう解釈で臨まれるのかということをひとつ確認をしておきたい、こ……
○田英夫君 私は、金大中事件問題に関連して質問いたします。 金大中事件は、去る十月二十六日に金大中氏がいわゆる自由になったという事態と、さらに十一月一日にいわゆる外交的な措置がとられて、金鍾泌首相が来日をし陳謝をするという報道があって、一般的には解決したと、こういうふうに言われているわけでありますけれども、私は、全く金大中事件は解決をしていないと、こういうふうに考えるわけで、その立場からお聞きをいたしますが、今回のいわゆる解決をしたということが言われているのは、一つは金大中氏が自由になったじゃないか、もう一つは、いわゆる常識的に外交的に見た措置がとられたと、こういうふうに政府は考えておられる……
○田英夫君 この麻薬条約、今回の改正は、一言で言えば強化するといいますか、取り締まりを強化するという精神だと思うんですけれども、なぜそういう状況になってきたのか。アメリカの状況とか、いろいろあるんだろうと思うんですけれども、これは強化すると考えていいですか。これは担当の方でいいです。
【次の発言】 今回の強化ということの内容は、おもな点は、アヘンを生産する、その生産のほうの、いわば開発途上国が多いでしょうけれども、そっちのほうが問題なのか、あるいは麻薬禍が蔓延している、アメリカなんか特にそうだと思いますが、そっちのほうの問題が重点なのか、どっちと考えたらいいでしょう。
○田英夫君 沖繩海洋博の政府代表の任命の問題ですけれども、最初に伺いたいのは、すでに昨年六月に高瀬政府代表をきめておられるわけですけれども、今回あらためてこういう法案によって政府代表という形をまたきめておられるわけで、私みたいなしろうとは、二重に任命をされておるように思いますけれども、この辺の事情を伺いたいと思います。
【次の発言】 これはBIEですか、これの公認のものになってから政府代表が実は任命されているんで、第十五条の規定は当然あるわけですから、その傘下の博覧会をやる以上は、政府代表を任命する義務があるということで、それはもう初めからわかっていることですね。で、それによって六月に任命をさ……
○田英夫君 最初に、大臣に伺いたいのは、きのうからジュネーブで始まっておりますWHOの総会で、朝鮮の、いわゆる北朝鮮の加盟問題が半ばごろから審議されるということですが、報道されているところによると、韓国のたな上げ提案に日本代表は共同提案国になっているということが言われておりますけれども、実際にそのような指導をしておられるのかどうか、この点から伺っておきます。
【次の発言】 そうすると、共同提案国になるという方針だということですね。
【次の発言】 例の中国の国連参加問題のときに、いわゆる重要事項指定方式の共同提案国に繰り返しなってきた中で、過去に、佐藤内閣当時ですけれども、非常に国際的に、いわば……
○田英夫君 いま御説明がありました二つの案件の、主としてアフリカ開発基金の問題について質問をしたいと思います。 最初に、大臣に伺いたいんですが、日本政府の対アフリカ政策といいますか、まあ政府の対米、あるいは対中国、対アジアというようなさまざまな政策がある中で、アフリカというのは地理的には日本から非常に遠いというようなことで、アジアに比べてどうしても関係が薄いのは当然かもしれませんけれども、同時に、いわゆるアジア・アフリカという関係の中で、開発途上国という意味からすると、日本としてはひとつかなり重点を置いて対処していい地域だと思うんですが、大臣としてその点、基本的にアフリカというものをどういう……
○田英夫君 私は、日本社会党を代表して、このアフリカ開発基金を設立する協定の締結について承認を求めるの件に反対の意見を表明いたします。 反対の理由の第一は、本協定第二条の目的の項に従っても、この基金にはできるだけ多数の国が参加をして、潤沢な資金によって運営されることが経済的にも政治的にも正しい方向であると言わざるを得ません。ところが、本協定への原参加国は、ユーゴスラビアを除くと、すべて西側の諸国に限られております。したがって、中国、ソ連などの社会主義諸国が入っておりませんし、また、フランスも加わっておりません。これら諸国が今後加わっていく道が封じられているわけではありませんけれども、その参加……
○田英夫君 日本時間のきょう午前零時にパリでベトナム和平協定をさらに確認すると言いますか、十四項目の共同声明が調印されましたけれども、最初に大臣に、この和平協定がさらにはっきりと確認をされたというこの状況を、事態をどういうふうにお考えになるか。その判断を伺っておきたい。
【次の発言】 これは新聞などの報道によりますと、南ベトナム政府、グエン・バン・チュー政府が最後まで今回の十四項目の内容について抵抗したということのために調印がおくれた、こういうふうに言われておりますが、まあ私も事実だと思いますが、今回の十四項目の内容を私も新聞を通じて知るだけでありますが、この内容を見ますと、アメリカ並びに特に……
○田英夫君 きょうは、先日北朝鮮の問題について森委員から質問がありましたけれども、それを含めまして、いうまでもなく、われわれにとって一番近いところである朝鮮半島全体についての政府の方針ということで伺いたいのですが、先日外務大臣は金鍾泌韓国首相と会談をされたわけであります。ずばり、これは大臣の口から、なかなか言いにくいかもしれませんけれども、現在の韓国政府の態度、これは昨年の七年四日に南北朝鮮の統一についての共同声明というものが出されて、話し合いが行なわれているわけですけれども、その一方で、韓国政府のほうは、非常事態宣言から戒厳令という形で、国内体制を非常に固くしております。そういう状態で、朝鮮……
○田英夫君 このATA条約をはじめ三件の問題は、非常に技術的といいますか、こまかな技術的な問題を中心にしたものなので、質疑というよりも、前回大臣から御説明いただき、また、松永参事官から補足の説明をいただいたわけですけれどもさらに詳しい内容の問題点を御説明いただきたいというふうに思います。むしろ、私の質疑というよりも、専門の担当の方から技術的なことの問題点を御説明いただきたいと思うのです。時間二、三十分という形で御説明をいただいて、それによってまた私のほうで問題点を掘り下げるというふうにしたいと思うのですが、担当の方からどうぞ。
【次の発言】 どうもありがとうございました。
続いて大蔵省のほう……
○田英夫君 今国会が終わりますと、田中総理大臣の訪米、訪ソ、訪欧という一連の日程が予定されているようでありますけれども、きょうはこの問題に関連をして御質問をしたいと思います。 まず、訪米にしろ訪ソにしろ、特にこの二つの国に対する総理訪問ということは、訪ソの場合は非常に久しぶりのことでもありますし、問題も山積をしていると思います。また、訪米のほうも、日米間の経済問題をはじめとするさまざまな問題が必ずしも円滑にいっていないという状況がある。こういう中での、だからこそ訪米、訪ソをされるわけでしょうけれども、そういう状況で、その前に大平外務大臣がそれぞれ事前に外相会談というような形で、準備といいます……
○田英夫君 大臣の時間が制限があるようですから、問題点がたくさんありますが、まず、現在この問題についての一番大切なことは、連れ去られた金大中氏を日本に返させるという、このことが当面の最も緊急な問題だと思うのですが、いままでに政府はこの問題について韓国政府に申し入れをされたようでありますけれども、どのような態度でどういう申し入れをされたのか、この問題についてまずお答えいただきたいと思います。
【次の発言】 この金大中氏の引き渡しという問題は、第一に日本側が捜査をするためにどうしても必要だという点があるわけですね。大臣、いま加藤委員の御質問に対してのお答えで、現在は事件の解明をしている段階であると……
○田英夫君 私は金大中問題にしぼってお尋ねをいたしますが、最初に、この期に及んでたいへん初歩的なことをお聞きするんで恐縮ですけれども、警察庁に伺いたいのは、警察庁――政府のほうでは金大中誘拐事件というものを予想しておられたか、あるいはそういう、金大中氏の身辺に何事か起こるということの情報を持っておられたんじゃないんですか。
【次の発言】 それはきわめて公式な答弁だと思うんですが、私どもはそういうふうに、警察庁の日ごろの活動から考えて、思えないんです。いろいろな団体の活動について実に詳細にフォローしておられるし、その中に人間を入れるというようなことまでおやりになっていることをこれは常識としてみん……
○田英夫君 きのう政府のほうで問題の金大中事件に関連をして、駐日韓国大使館の金東雲一等書記官の容疑が濃いと、こういう発表をされ、その任意出頭を求められましたので、この問題に関連をして御質問を申します。
まず、現在政府の、外務省の求めにもかかわらず、金東雲氏の出頭を拒否したわけですけれども、この韓国側の態度に対して外務大臣どうお考えになるか、所信を伺いたいと思います。
【次の発言】 これはいまの日韓関係、特に政府がお考えの日韓関係というものから考えて、その外交官、まさに政府の人間がこうした事件に関係をしていたということをはっきり公にして、しかもその出頭を求めるというところに踏み切られたというこ……
○田英夫君 問題の金大中事件も、どうやらいわば膠着状態という状況になっております。国民の多くは非常に大きな関心を持っていただけに、これがうやむやになってしまうんではないだろうか、そういう心配をしていると思います。そういう観点からお聞きしたいわけですが、最初に警察庁中島参事官おいでになりますから、ほかの委員会との関係もあるようですから、先に捜査関係のほうを御質問いたしますけれども、きのう韓国側がいはゆる中間発表というものを出したようでありますけれども、韓国語で、日本の大使館のほうではまだ現地では発表されなかったようでありますけれども、当然警察庁にも報告が入っておると思いますが、その内容がどういう……
○田英夫君 最初に、すでに一部の新聞で報道されておりましたけれども、ミクロネシアの問題についてちょっと伺いたいのですが、ミクロネシアとの関係は、四十四年にいわゆるミクロネシア協定を国会で承認をしたという形になっているわけなんですけれども、そういう中で、政務次官も御存じのようなミクロネシアのダニエル・ロペス・ドサルアという人が昨年から日本に来まして、戦争中に自分の父親が日本軍に徴用をされて戦死をしたと、ニューギニアで戦死をした、仲間十七人とともに戦死したということを訴えて、政務次官にもお会いいただいたようでありますけれども、日本政府に謝罪並びに何らかの補償をしてほしいという要求を続けていたわけで……
○田英夫君 一昨日の本会議で社会党安永議員から取り上げられました、金大中事件に自衛隊員が加担をしていたといいますが、この問題から伺いたいと思いますが、きょうは大臣がおいでになりませんので、政務次官に伺いたいと思いますが、本会議場でも総理大臣から御答弁がありましたけれども、あらためてこの問題について政府がどういうふうに考えておられるか、基本的な立場を伺っておきたいと思います。
【次の発言】 同じことをひとつ、防衛庁の方おいでになっておると思いますので、防衛庁の立場からお答えいただきたいと思います。
【次の発言】 これに関係をした人が現在のところ二人出てきておるわけですが、政府のほうは本会議の席で……
○田英夫君 法務大臣に伺いたいのですが、いま佐々木委員から御質問をいたしてまいりましたこの問題、突き詰めていけば、日本の国家主権が侵されたということに非常に大きな問題があると思うわけです。大臣は、この事件が日本の国家主権が侵されたとお考えになっているのかどうか、新聞などの報道によると、大臣は韓国のだれがやったかわからぬ、韓国の官憲がやったのなら国家主権を侵されているけれども、民間人であるとそうは言えないというような意味のことを話しておられるやに聞くんですが、この点を確認しておきたい。今度の事件は日本の国家主権が侵されたとお考えになっているかどうか。
○田英夫君 最初に、外交問題について政府のお考えをただしたいと思いますが、先日の外務委員会でも外務大臣にお尋ねいたしましたので、重ねて確認することになりますけれども、まあ、世界じゅうの期待にこたえてベトナムに和平が到来をいたしました。その和平協定を詳細に検討してみますと、われわれにとっても、きわめて関係の深いものだと言わざるを得ないのですけれども、最初にこれは確認しておきたいのですが、和平協定第一条、アメリカ及びその他のすべての国は一九五四年のジュネーブ協定で認めているとおり、ベトナムの独立、主権、これを尊重しよう、こういうことが書いてありますけれども、なぜアメリカという名前だけは特別に書いて……
○田英夫君 しばらく大臣に見解を伺う機会がありませんでしたので、しかもその間、石油問題について非常に重要な事態がいろいろ起こっておりますので、伺いたいことはたくさんありますけれども、きょうは問題を一つにしぼりまして、実は十一月初めに、私、ミクロネシアに行ってまいりましたので、この問題で大臣にお尋ねをしたいと思います。 ミクロネシアのことは、この委員会でも数回伺っておりますし、ミクロネシアから帰りましてから、アメリカ局長にはいろいろお話をし、御協力もいただいているわけで、きょうはひとつ大臣に理解を深めていただきたいと、局長から報告は行っていると思いますが、大平外務大臣がこの問題に対してどこまで……
○田英夫君 しばらく外務委員会が開かれなかった間に、日本外交をめぐって重大な幾つかの問題が起きていると思いますので、その中で二、三具体的な問題を伺いたいと思います。 最初に大平外務大臣、本日法眼外務次官を更迭をされたということでありますが、後任に東郷審議官を起用されたということでありますが、これは推測するところでは、さきのアメリカにおける天皇訪米問題についてのいわゆる安川発言の責任というふうに考えられますが、この外務次官更迭ということは、外国から見てもこれは非常に重大な問題と受け取られると思いますので、この外務次官更迭の真意をこの機会に大臣から伺いたいと思います。
○田英夫君 最初に外務省にお願いをしておきたいんですが、本日のこのベルギーとの文化協定あるいはギリシャとの航空協定、特に文化協定というようなものは、まあ問題がなければ、内容が詳しくわかれば、ここでわざわざ引き延ばしのような意味の質疑をするつもりは私のほうは毛頭ありませんので、どうか資料を十分にあらかじめお出しいただきたい。いろいろ御説明を伺いましてたいへん勉強になりましたけれども、できましたら過去のベルギーとの交流の実績とか、まあそういうものなどを含めて、これは文化協定に限りませんが、今後こうした御提案の背景になるような資料をなお十分にお出しいただきたいということをお願いしておきたいと思います……
○田英夫君 前回の委員会で、ベルギーとの文化協定について伺いましたので、本日は、ギリシャとの航空協定の問題について主として伺いたいと思います。
最初に伺いたいのは、この協定が昨年の七十一国会に提出されましたけれども、実際には全く説明もないままに、形としては審議未了になったわけであります。この間の事情を、まず伺いたいと思います。
【次の発言】 向こう側の政体が変わったということなわけですけれども、王制から共和制に変わったというふうに伝えられ、また、一見それは、いわば近代的になったといいますか、民主的になったというふうに受け取られたわけでありますけれども、どうも、必ずしもその後の新しいギリシャ政……
○田英夫君 本日は、最近に新しく起こりました幾つかの問題について、政府のお考えをただしたいと思います。
最初に、おととい、二十六日に、韓国ソウルの法廷で、在日韓国人の一人であり、さきに北朝鮮スパイ容疑ということで逮捕されていた金鐵佑氏の求刑が高裁で行なわれたということが伝えられておりますが、外務省はこの問題についてもちろん御存じと思いますが、いかがですか。
【次の発言】 金鐵佑氏は、北海道大学の助手である金風C氏、実はこれは「てつ」と呼ぶのがほんとうかもしれませんが、この兄弟ともに北朝鮮スパイ容疑で逮捕をされているわけでありますけれども、この二人とも日本で生まれ育った在日韓国人であります。こ……
○田英夫君 最初に、ただいま日中貿易協定が議題になりましたが、これと一連の日中間の友好関係を深めるという意味から非常に重要な日中航空協定が調印をされ、大平外務大臣もその最後の詰めでたいへん御苦労なさっていることに対して、私どもとしても感謝をしたいと思います。同時に、日中問題だけでなくて、アジアの全体の平和友好という意味から、このように日中貿易協定あるいは日中航空協定というものが相次いで締結をされていくという中で、逆に非常に私、気になりますことがありますので、日中貿易協定とやや離れますけれども、お許しをいただいて、まずお聞きしたいと思いますが、すでに新聞などで報道されておりますけれども、隣の韓国……
○田英夫君 ただいまの在給法の問題について、まずお伺いしたいのは、この法案のまず第一の問題点は、さきにベトナム民主共和国とドイツ民主共和国との間に外交関係が設定されたのに伴いまして、政令で設置していた公館、大使館をこの法律で規定するという内容でありますが、そこで実は、ベトナムとの間には国交関係が樹立をされたにもかかわらず、いまだにこの法律案で規定しようとしている大使館の設置が、政令によって行なおうとしていたものが実際にできないでいるという現実があります。これは、国会でも何度か取り上げられた問題でありますけれども、あらためて、なぜこれが設置できないでいるのか、ただお答え――先にくぎをさしてしまう……
○田英夫君 最初に、いわゆるモントリオール条約の関連から御質問をいたしますが、これは一九七一年の九月に、いわゆる国際民間航空機関の、いわゆるモントリオール会議という形ででき上がったわけですけれども、日本代表はこれに出席をしておりましたが、署名をしなかったといういきさつがあるわけですが、これがどういう理由だったのか、この点からまず伺いたい。
【次の発言】 あとのILOの問題でも御質問しようと思っていたんですけれども、その条約と国内法との関係という点で、国内法の整備がおくれているために、あるいは国内法が不備であるために、条約批准ができないという状況がかなりあるんではないかと思いますが、これもどうも……
○田英夫君 関連して、一、二伺いたいのでありますが、一つは、すでに衆議院の外務委員会の附帯決議の中にありますが、今度の国際協力事業団は、海外技術協力事業団と海外移住事業団がその中に統合されるわけでありますけれども、従来のこの二つの事業団の職員の待遇には、かなりの格差があるようでありますけれども、この点について、新しい事業団の中でいやしくもその人たちが不利益をこうむるようなことがあってはならないと思いますし、むしろはっきり言えば、格差がある場合にはいいほうに統一すべきであるということ、当然そうだと思いますが、この点についてのお考えを伺いたいと思います。
○田英夫君 外交問題の質問に入ります前に、一言、国務大臣としての木村外務大臣の御所見を伺いたいと思いますが、きのうまで八日間にわたって参議院選挙後の臨時国会が行なわれていたわけでありますけれども、言うまでもなく、さきの参議院選挙で参議院の半数が改選をされるという、新しい装いを持った参議院での国会であったわけですけれども、にもかかわらず、われわれの要求に対して田中総理大臣は所信を表明されない、また木村外務大臣が新しく就任されたにもかかわらず、その御所見を伺うこともできませんでした。こういう点については、国会というものの存在にかかわる問題と思いますので、この際、この点について外務大臣の御所見を伺っ……
○田英夫君 私も引き続き韓国問題、朝鮮問題についてお伺いしたいと思います。 最初に、昨日の韓国の国会の外務委員会でたいへん激しい決議が行なわれていることは、私も報道で知ったのでありますが、大臣も御存じのとおりだと思います。すでに伝えられている内容によると、日本政府に対して政治的、道義的責任を迫るということ、さらに在日――いわゆる朝鮮総連の金浩竜政治部長、大阪の政治部長、吉井夫妻、こうした人に対する捜査を積極的にやるように、まあそうした内容、さらには日本の報道機関の姿勢にまで触れております。この決議に対する大臣の御見解を承っておきたいと思います。
○田英夫君 時間がありませんので一つだけ簡単に聞いておきたいと思います。
相次いで重要な問題が出ている中で、この委員会の時間がたいへん短いことを残念に思いますが、九月十二日にハーバード大学のコーエン教授が講演の中で、田中総理、岸元総理、佐藤前総理の名前をあげて韓国との関連で財をなしているという表現で述べているわけですが、これに対して外務省が抗議をされたというふうに報道されておりますが、それはどういう方法で、どういう内容のことをやられたのか、お答えいただきたい。
【次の発言】 外務省が、つまり日本政府が公式にそうした抗議の文書を送られたということになれば、コーエン教授の言っていることはうそであ……
○田英夫君 まず、ただいま議題になりました四条約のうち、最初提案された三つの部分、つまり工業所有権に関する部分を中心にした三つの問題について御質問をして、外務大臣おいでになりましたところで、あとで著作権の問題について、大臣からお答えをいただきたい分がありますので、その部分はあとに残したいと思います。 最初に伺いたいのは、この工業所有権、著作権の四つの条約が、実は今臨時国会に提出されるということは予想されていなかったにもかかわらず、きわめて突然出てまいりまして、われわれも前国会以来問題をとらえていたわけでありますけれども、関係者にとっては、かなりこれは重要な条約であるものが、衆参それぞれ一回の……
○田英夫君 速記をとめて下さい。
○田英夫君 ただいま議題となりました対外経済協力計画の国会承認等に関する法律案につきまして、その提案理由及び主要な内容を御説明申し上げます。 世界はいまやかけがえのない地球に生をうけた人類が世界共同体という連体意識の上に立った国際協力の時代になっています。 この国際協力の時代において対外経済協力の目的とは、いわゆる南北問題、すなわち富める先進諸国と貧しい発展途上諸国との間に存在する大きな貧富の差から生ずる諸問題、また、先進諸国の高度経済成長から生ずるひずみの是正の問題等にこたえるものであり、世界各国が相互に資金や技術を供与し合い、かつ貿易面での協力を強化しつつ、限られた地球上の資源を有効に……
○田英夫君 最初に、大変外務大臣に対する質問としてはとっぴなことを伺うのですが、大臣は、いわゆるハイジャック防止のための空港における手荷物検査あるいは身体検査ということを体験されたことがおありになるかどうか伺います。
【次の発言】 おそらく国内線では、大臣のような大物は別の入り口から入られて、通常の国民と同じ入り口から入って体験をされていることが小ないんじゃないかと思います。いま羽田初め各空港のハイジャック防止のための体制というのはどういうふうに行われているか、運輸省と警察庁から簡単に御説明いただきたいと思います。
【次の発言】 警察の方の体制をお聞きしたいと思います。
○田英夫君 大臣がお見えになる前に、技術的な問題で二、三お伺いしたいと思います。
最初に、国際電気通信条約の関係ですが、この条約自体大変膨大なもので、これを大体五年ごとに改めていくということになっているようですけれども、政府としてはこれをむしろ固定化できる部分は固定化をしていくという、いわゆる憲章化と言われているようですが、そういう方向を考えておられるということですが、これはそういうふうに考えてよろしいんですか。
【次の発言】 前回のマラガ=トレモリノス会議、このときの日本政府側の主張というのを簡単にひとつ御説明いただきたい。
【次の発言】 常識的に考えますと、固定化できるところは憲章という……
○田英夫君 最初に、インドシナ情勢が急激に動いておりますので、その状況についての外務大臣の御判断を伺いたいと思いますが、まずカンボジアの情勢がきわめて激化しているといいますか、流動しておりますが、報道されるところによると、ついに日本大使館も栗野大使以下バンコクへ引き揚げられるということでありますが、これはすでに実行に移されているのかどうか。
【次の発言】 衆議院の先日の、きのうですか、外務委員会でもアジア局長話されたそうですが、それに先立って栗野大使がロン・ノル大統領の海外旅行という形で事態を収拾しようというようなことについて、いろいろ話し合いに参画をされたということのようでありますが、これは……
○田英夫君 最初に、先ほど田中委員が、そしていま稲嶺委員が取り上げられました沖繩における米兵の暴行事件ですが、これは質問でなくて外務大臣にお願いをいたしますが、沖繩県からきょうは副知事が上京されて、外務大臣に陳情されるということも聞いております。いま、はしなくも与野党、党派を超えてこの問題について同じような御意見が出されたわけでありまして、この点については単に行政的な、手続き的な取り扱いではなくて、政治的に、稲嶺委員も言われたように、政治的な立場から外務大臣が御判断をされて対処をしていただきたい、私からもお願いをいたします。 最初に、核拡散防止条約の問題に関連をして御質問をいたしますが、いろ……
○田英夫君 最初に、今回政府でとられました輸入スキーぐつの関税を引き上げるというこの措置につきましては、国内のメーカーの保護育成ということも含めまして、私ども賛成であり、大変適切な措置をとっていただいたと思っております。 そういう立場からまずお聞きしたいのは、今回のこのスキーぐつの関税を引き上げるという代償として十三品目の関税引き下げを約束をしたわけでありますけれども、実質的には、先ほど伊達参事官も補足説明で言われたように、ほとんど変化がないということになると、大変一方的に日本に有利でEECにはいわば不利といいますか、特にイタリア、フランスには不利な結果を招いた形でありますが、こういう交渉が……
○田英夫君 最初に政務次官に伺いたいんですが、今回のこの郵便条約の改正、五年に一度改めてきたわけですけれども、今回の改正の幾つかの点を見ると、いわゆる発展途上国、第三世界と言われる国々の要求が非常に反映をしているというふうに私は受け取るわけですが、これはいま国際的に第三世界の発言が非常に強まっている、こういう状態の中で世界が動いているというふうに考えなければいけないと思うんですが、こういう郵便条約というような点にまでこれがはっきりとあらわれているというふうに私は理解をいたしますが、この理解について御見解をお伺いしたい。
【次の発言】 羽田野政務次官の御意見も同じというふうに私も理解いたしますが……
○田英夫君 最初に、船員に関するILOの条約というのはたしか二十八あると思いますが、わが国が批准をしているものが八つということで、まだ二十未批准のものが残っているわけですけれども、これ一つ一つ御説明いただくのは大変だと思いますから、典型的なといいますか、なぜ批准に至っていないのかという点をまず伺いたい。
【次の発言】 未批准が二十じゃないですか……。
【次の発言】 いまの御説明にもありましたけれども、結局は国内法との関係で批准に至っていないということになるわけですが、船員法を初めとして関係国内法、いまの出入国の問題も含めて、たとえば二十の中の幾つかのものをずっと見ていくと、海員の疾病、負傷また……
○田英夫君 いま政府の方からお答えがありましたけれども、確かに、政府の予算提出のやり方には最近工夫の跡が見られまして、五十年度予算の説明という形で経済協力費を各省分まとめてわかるようにしてありますけれども、これは確かに進歩と思います。しかし、いま御説明の中にもありましたように、たとえば、外務省所管分という内訳は国際協力事業団交付金、そして内容は実は事業別という形にまとめてあるわけです。したがって、専門家を派遣する事業費というような形になっておりますから、どこの国に専門家が派遣されるというような問題については全く国会はつかみ得ない、こういうことだと思います。国際的な経済協力ということは、特に発展……
○田英夫君 御心配はわかるんですけれども、実は私どももこの法案をつくりますに当たって、政府並びに輸銀、基金、こうしたところの対外経済協力の実態は調査いたしました。いま現実的でないと言われましたけれども、現実を実は調べてございます。その実態というのは、一言で言えば、政府にしろあるいは輸銀、基金にしろ、対外経済協力を進めますに当たって当該の相手国、あるいはそれがグループである場合もあり得るわけですけれども、そことの間に交渉を続けまして、そして具体的なプロジェクトについて話し合いを進めて、場合によってはあるダムをつくる、これに対して日本が協力をするというような問題について、どこにどういうダムをつくる……
○田英夫君 最初に、三木内閣の政治の哲学といいますか、基本的な姿勢に関してお伺いをいたしますが、三木さんは民主主義というのを一体どういうものだとお考えか、お聞かせいただきたいと思います。
【次の発言】 これは言うまでもなく政治の基本でありますから、全閣僚にお伺いしたいところでありますが、そうもいきませんので、こちらから失礼ながら指名をして御意見を伺いたいと思いますが、稻葉法務大臣、いかがですか。
【次の発言】 文部大臣、どうでしょう。
【次の発言】 総理も、まあ国民が主人公であるという意味のことを言われたわけですが、郵政大臣、電波法で郵政大臣に電波の割り当ての権限があるというのは、民主主義の原……
○田英夫君 関連。 外務大臣に伺いたいんですが、先ほどからの御答弁を伺っていると、たまたま問題がベトナム戦争でありましたから、はっきり言って、北ベトナムは、その持っている兵器、そして距離という関係から、もちろん日本に対して攻撃をする力はないと、こういうことが一つの前提にあると思います。しかしながら、いまの政府のお考えでいくと、たとえば朝鮮半島という距離、そして北朝鮮が持っている飛行機その他の能力ということから考えますと、仮に岩国にいるアメリカの海兵航空師団が、朝鮮でもし戦闘があったとして、そこにそっくりそのまま、たとえば韓国へ移動して戦闘行動に参加をするということになった場合には、当然相手側……
○田英夫君 私は、主として外交問題を中心にして政府のお考えをお聞きしたいと思いますが、最初にお願いをいたしますが、大変基本的な問題を最初に伺いたいと思いますので、どうかひとつ、三木総理、宮澤外務大臣中心にお答えいただけると思いますが、率直にお考えを述べていただきたいと思うんです。衆議院の予算委員会などを通じて私も拝見をしておりますと、いささか抽象的にお逃げになるという傾向がありますけれども、特に参議院という場は、国会の中でも国民の側に立ってその気持ちを体して、日本が正しい方向に進むということを政府側と話し合った中でいい道を見つけていこう、こういう意味では非常に大切な場だと思いますので、あえて蛇……
○田英夫君 いまの委員長が言われたことは理事会で御検討の上でありますが、私がいま伺っていたことを率直に申し上げると、いまの委員長の読み上げられました中にもはっきりありますように、前後の関係を見て、「海域」とあるのを防衛庁長官が読まなかった、こういうふうに誤認をしたと言われるが、私もこの速記録の前後を全部見ました。四月一日の前後の関係も全部見ました。明らかに話は海域の問題なんです。ですから、むしろ誤認というよりも、記録部が非常に忠実に事実を記録しようとした努力がこういう結果を招いたというふうに考えざるを得ない。それを記録部の過ちのようにしてしまうというところに私は非常に不満があります。こういうこ……
○田英夫君 先日、社会党の代表団が十八年ぶりにアメリカに参りました。私もその一員で行ったわけでありますが、そのときのアメリカの各界の人たちとの話し合い、二百人を超える人たちと話し合ったわけでありますから、安保問題あるいは核の問題、朝鮮の問題日米間の経済あるいは世界の資源エネルギーの問題にまで及びました。そうした印象の中からも、あるいはその後ヨーロッパ、中東など回りました印象からも、いま世界が大きく転換をしつつあるということ、いまお話が出ました六カ国首脳会議もその一つのあらわれと思いますが、したがって、この外務委員会を舞台にして衆参の委員会で、政府とそして与野党含めた議会との間で日本の進路につい……
○田英夫君 今回国連総会で、第一委員会と同様に、朝鮮問題をめぐる二つの決議案がともに採択されるという事態が起こったわけでありますが、最初にこの事態に対する大臣の御感想を伺いたいと思います。
【次の発言】 大臣が九月に国連総会においでになった機会に、そのときにはまだ第一委員会の採決もなかったわけでありますが、ワルトハイム事務総長にこの問題についての仲介を依頼されたということを御報告を伺っているわけでありますが、偶然に、大臣がお会いになる直前に、社会党の代表団もワルトハイム事務総長にお会いして、朝鮮問題についていろいろ論議もし、また、われわれの考えも述べたわけでありますが、期せずして、やや似たよう……
○田英夫君 ただいま政務次官から御説明がありましたように、この漁業協定をもっていわゆる実務四協定がすべて完了することになるわけでありまして、日中間で残りますのは、最も基本的な問題である日中平和友好条約を締結するという問題が残るだけになるわけでありますが、そこで、日中平和友好条約を政府としてはどういうふうに考えておられるのか、これを伺いたいところでありますけれども、最高責任者である三木総理がきょう午後の委員会には出席をされるそうでありますから、この問題はその機会に譲ることにした方がいいかと思います。 ただ、一方的に私の考えを申し上げれば、いまここまで、実務協定がすべて完了するという状態にまでな……
○田英夫君 関連。 いまの外務大臣のお答えは、大変衆議院での速記録に残っている御答弁と趣旨が変わってきているように思います。速記録によりますと、荒舩委員長が、「先ほど小林委員から、金東雲事件に関し、本人の出頭を要請するよう要望がありましたが、私もごもっともな御発言と思いますので、委員長として政府に対し善処方を要望しますが、外務大臣いかがでございますか。」こう聞かれたのに対して、宮澤外務大臣は「政府は、国会の御審議を尊重し、ただいまの委員長の御発言の御趣旨を体し、責任を持って委員長の御要望が実現するようお約束をいたします。」――これは日本語をどう読んでも、本人が出頭することが実現するようにやり……
○田英夫君 関連。 いまの外務大臣の御答弁と法制局長官のお答えをあわせて考えますと、先般来問題になっております外務大臣の御答弁は、衆議院におけるやりとりを含めて考えますと、つまり立法府である衆議院予算委員会の意思は、金東雲元一等書記官の出頭を求めるべきであるということになったわけですね。そのことは、行政府である外務省が七月二十二日に韓国の口上書によって金東雲事件は解決したというふうに措置をとられた、その行政府の措置が誤っている、こういうふうに立法府である衆議院予算委員会が意思を表示したと、こういうふうに判断をせざるを得ないと思います。つまり、国権の最高機関である国会の意思は、この問題に関する……
○田英夫君 七月三日付で、何人かの法律専門家の方々を中心とした人たちが、金大中事件に関係をした元KCIAの三人の人を告発するということをいたしました。すでにそのことは皆さんも御存じだと思いますが、最初に伺いたいのは、法務省の方おいでになっていると思いますが、検事総長あての告発状でありますが、これについて政府としてはどういう取り扱いをなさるおつもりなのか、承りたい。
【次の発言】 通常の手続でいきますと、告発されて東京地検で受理されるということになれば、地検としていわゆる捜査に乗り出されることになるだろうと思いますし、関係当局と言えば、従来この問題の捜査をされていた警視庁、警察側とも御連絡なさる……
○田英夫君 去る十八日に朝鮮の板門店で起きました紛争をきっかけにして、朝鮮半島の緊張が極度に高まっているわけでありますが、最初に伺いたいのは、外務大臣はこの板門店事件そのものをどうお考えになるか、そしてその後起こっている事態をどういうふうにお考えになっているかをまず伺います。
【次の発言】 言葉じりをとらえるわけではありませんが、直接当事者でないのでコメントをすべきでないという意味のことを言われたわけでありますが、これはまことに適切でないと思います。佐藤・ニクソン共同声明で言われた韓国条項の言葉をとるまでもなく、私どもの解釈で言えば、朝鮮半島の安全はわが国の安全にとって緊要であるというふうにお……
○田英夫君 私もロッキード問題について一、二伺いたいのですが、事件そのものを解明する問題については、私どもも国会議員の責務から調査を進めておりますが、この点については場所を改めて御質問をすることになると思いますが、本日は外務委員会でありますから、外交関係にまつわる問題についていま戸叶委員の御質問に補足をする意味でお聞きしたいと思います。 まず、一部の報道によりますと、日本政府とアメリカ政府との間で、いわゆるアメリカの資料の公表について非公式な話し合いができている。つまりその内容は、外交ルートを通じて恐らくフォード大統領の返書という形で資料提供はアメリカが原則として約束をする、しかし、実際のい……
○田英夫君 核防条約の問題については、先ほど羽生先生からも基本的な問題について御質問がありましたし、二年来論じられてきた問題でありますので、すでに大きな問題点は出尽くしているんじゃないかという気がいたします。にもかかわらず、この条約の持っている二面性といいますか、賛成するか反対するかという結論をどちらかにでも出せる、そういう要素を持っている。もちろん私が申し上げているのは、日本が核武装をする余地を持つべきだといういわゆる核フリーハンド論というものを論外にいたしまして、衆議院での採決の結果を見ましても賛成、反対に分かれている、その論拠は私どもも実によく理解できるのであります。つまり、それは、真剣……
○田英夫君 私、二、三具体的な問題で政府の御見解を伺っておきたいと思うんです。 まず最初に、先週の委員会のありました日ですから十三日だと思いますが、その夜に、韓国の民主統一党の党首である梁一東氏が、御存じのとおり金大中事件のときにあの同じホテルに同時にいた人でありますが、この人がタイ国へ行く途中、トランジットで羽田に立ち寄った折に、短時間ですが会う機会がありました。そのときに梁一東氏が、最近アメリカのフォード大統領に対して韓国にあるアメリカの核兵器を撤去をしてほしいというアピールを出したと、そしてその写しを、協力要請を添えて三木総理に送った、こういうことを御本人が述べていたのでありますが、そ……
○田英夫君 核防条約の問題については、すでにきわめて長時間にわたって、数年にわたって検討をしてまいりましたので、問題点はほとんど検討し尽くしたという感じがしております。 しかし、最後の締めくくりの意味でお尋ねをいたしますが、主として私は、日本がこの条約に参加をするという状態になった場合に、ただ条約に加わっているというだけでは済まないはずでありまして、前回もそういう態度からお聞きをいたしましたけれども、むしろ唯一の被爆国であるということ、核の問題については国民全体がきわめて高い関心を持っているという、そういうレベルからすれば世界に例を見ない国であるという特徴から、むしろこの条約の中に盛られてい……
○田英夫君 関連。 いま三木総理も、あるいは宮澤外務大臣も、KCIAが日本で活動している事実はないという意味のお答えがありましたけれども、疑わしい事実は実はたくさん起こっているわけでありまして、一つ実例を挙げますと、ことしの三月一日に神奈川県のいわゆる民団の事務所を暴力的に乗っ取った一派があるわけですが、御承知のように、東京、神奈川などでは民団の中でいわゆる反朴側、朴政権に反対する側の人たちが多数を占めまして、いわゆる執行部を握っているわけで、民団の事務所もしたがって反朴側の人たちが使っているわけでありますけれども、これに対していわゆる親朴側の人たちが三月一日午前二時、深夜ですが、六十人余り……
○田英夫君 小坂外務大臣が新しく就任されましたので、本来ならばここで外務大臣としての世界情勢全般に対する御判断、あるいは個々の中国あるいは朝鮮などの問題についての基本的なお考えを時間をかけてお聞きするような、そういう委員会を開いていただけるといいわけですが、時間が大変制限をされておりますので、そのことを詳しくきょうは伺えないかと思いますが、ただ、大臣がアメリカに行っておられる間の予算委員会で三木総理に伺いましたけれども、すでに伺っているわけですけれども、外交の責任者としての外務大臣に一、二基本的な問題を最初に伺っておきたいと思います。 それは、三木総理にも伺ったことでありますけれども、現在の……
○田英夫君 時間が少ないようですから、簡単に問題点だけ伺います。
海洋法会議の問題なんですけれども、海洋法会議の関連で言えば、特に日本の場合は漁業関係で決定次第で非常に重要なことが出てくるわけですが、きょうはその問題とは離れまして、大陸だなの規定がどういう方向に決まるのか。ニューヨーク会期の後の外務省でつくられた小冊子によりますと、いわゆる単一交渉草案の改訂版というのが出ておりますが、大陸だなの規定も大体この方向に決まっていくというふうに考えていいんでしょうか。
【次の発言】 そうしますと、まあいわゆる延長論ですね。それと日本政府の態度はカラカス会期の段階で、いわゆる基線から二百海里の範囲内……
○田英夫君 最初に、アメリカとの問題で大臣の御見解を承りたいと思います。 アメリカの大統領選挙がいよいよ近づいてまいりました。今回の大統領選挙では、フォード、カーター両候補とも外交問題について従来に比べて比較的力点を置いているように思いますし、その意見はかなり重要なポイントで違うんじゃないかという気がいたします。大臣のお立場から、他国の責任者を選ぶ問題の中で批評をされるというお立場ではないとは思いますけれども、どちらが大統領になるかによって当然日本との関係は非常に大きな影響を受けると思わざるを得ませんし、特に、いま非常に焦点になっている朝鮮問題、韓国の問題について両候補の間の意見が違うように……
○田英夫君 最初に、大変つかぬことを伺いますがという感じなんですけれども、今回の一部改正で、従来在ベトナム共和国日本国大使館、そして在ベトナム民主共和国日本国大使館とあったのを、在ベトナム日本国大使館にするというふうになったわけですけれども、これは本来ならば相手国の正式の名称を大使館の前に冠するべきではないかという、常識論としてそういう気がいたしますが、そうだとすれば、「ベトナム社会主義共和国日本国大使館」とすべきではないかという気がいたしますが、これはどういう理由なんでしょうか。
【次の発言】 大体ほかのところもそのようになっているということもわかりますが、いわゆる発展途上国、新しく独立をか……
○田英夫君 前々回の委員会で、韓国問題について警察庁の御答弁をお願いをしておきましたので、引き続きこの問題についてお尋ねをいたします。
警察庁おいでになっていると思いますが、前々回質問いたしましたのは、例の魚塘氏の問題に関連をしてのことでありますが、まずお尋ねしたいのは、この魚塘氏の事件というものはどういう性質の事件なのか。一般に誘拐未遂事件というふうに報道されているわけでありますけれども、警察としてはどういうふうに受け取っておられるわけですか。
【次の発言】 そのとおり私どもも聞いているわけで、両者の言い分が食い違っているわけですけれども、はっきり申し上げれば、そのときに魚塘氏を事実上軟禁……
○田英夫君 長時間の委員会で休憩もありませんから、総理初めお疲れと思いますが、重要な段階で主として外交問題を中心に御質問をいたしますので、特に三木総理には冒頭お願いをしておきますが、私の質問も白黒はっきり御質問をするつもりでありますから、いわゆる玉虫色の御答弁はなさらないように、総論的なお話もなさらないように、具体的にお答えをいただきたいと思います。 冒頭まず伺いたいのは、現在の国際情勢、世界情勢というものを、総理は同時にいま外務大臣を臨時に兼ねておられるわけでありますから、三木総理に伺いますが、現在の国際情勢をどういうふうに見ておられるかという意味で、いわゆるデタント、現在デタントの状況に……
○田英夫君 ミグ25の問題については、ただいまの御答弁も、ベレンコ中尉がおりてきたときにピストルを発射しておるわけです。世の中で公衆の面前でピストルを発射する男を逮捕しないなどということはあり得ない。その点を含めまして、法的にもあるいは外交的にも、さらに防衛の問題からいっても、このミグ25に対する政府の処置には非常に問題がありますので、きょうは時間がありませんから、他の関係委員会で社会党としてさらに徹底的に究明をするということにしたいと思います。
○田英夫君 いま総理は、いわゆる新新韓国条項という前川委員の質問に対して、新新ということはないと、新韓国条項と言われたものを繰り返して話されたわけでありますけれども、そこが問題なんですね。そういう考え方、新韓国条項、あるいは佐藤・ニクソン共同声明の韓国条項、この考え方が、自民党政府の歴代のこの考え方が問題なんですよ。新であろうと新新であろうと、ここが根本的に間違っているということをこの際はっきり認識をしてアメリカに行って話し合いをしていただかないと困るわけです。アメリカはこのことがわかっていませんよ、この誤りだということが。これは海の向こうのアメリカだからまだ許せるかもしらぬけれども、長い歴史……
○田英夫君 先日もわが党の前川委員から質問をいたしましたが、総理大臣のアメリカ訪問による福田・カーター会談の問題は、まだまだわれわれにとって伺わなければならない点がたくさんあると思います。 そこで、きょうはまずその問題から御質問をいたしますが、私も実は二月にワシントンに行ってきましたから、カーター新政権の考え方というものはある程度理解をしているつもりでありますが、今回の福田・カーター会談の中で共同声明にも人権問題ということが全然取り上げられていない。これは福田さんとの話し合いの中ではどういうふうに向こうが表現したのか、取り上げられているのかいないのか、そのことから伺いたいと思います。
○田英夫君 委員長、関連。
【次の発言】 いま入管の行政についての疑問、疑惑が野田委員によって取り上げられているわけでありますが、私が提起したいのは、真っ正面から人道の問題に触れて入管行政に大きな疑問を感じますのでお尋ねをしたいと思います。
去る二十五日に私自身が同行をいたしまして、いわゆる韓民統、韓国の民主化を望んで朴政権を批判している在日韓国人の人たちの組織の代表八人が、日本時間のあしたから三日間、ニューヨークで開かれる韓国問題国際会議に出席をする希望を持って、主催者側からの招待を受けましたので、その希望を持って再入国の申請を法務省に出したのであります。これは本来ならば在日韓国人、つまり……
○田英夫君 まず、今回の日中平和友好条約をきわめて好ましい形で締結された園田外務大臣、また、いま中江、大森町局長もおられますが、行政府の皆さんの御努力に対して心から敬意を表したいと思います。 そこで、まず伺いたいことは、今回の日中条約が平和友好条約であるとわざわざあえて友好という名もつけているわけですが、何よりもまずあの忌まわしい戦争状態を終わらせるという平和条約であるということにわれわれは思いをいたさなければならないと思います。 そこで、当然、あのような加害者の立場であった日本の過去を考えますと、従来の国際間の慣習といいますか、からすれば、賠償を支払うということが課せられてもこれは拒否で……
○田英夫君 私は、園田外務大臣に質問させていただくのは実は初めてでありまして、歴代の外務大臣にそうした最初の質問の折に外交の基本的なお考えを伺ってきたという経緯もありました。 また、事実、自由民主党政府の外務大臣であられるわけですけれども、大変失礼ですが、外務大臣によって外交の姿勢がかなり違っていたということは私は事実だろうと思うんです。お名前を挙げては失礼ですけれども、たとえば朝鮮問題について木村元外務大臣と宮澤元外務大臣の間に大きな違いがあったということは、これはもう世の中の人が皆知っていることであります。そのことは決して軽視できない問題だと思います。日本の国際社会の中での進路を操る役目……
○田英夫君 これは私の方から触れたわけです。今回こういう事件が起きたのは、日中平和友好条約が大詰めの段階を迎えている中で大変遺憾である、こういうことを言いましたら、それに対して、いきなり結論を先に出されて、それは偶然である、今回の事件は全く偶然である、こういう言い方をされて、さらに繰り返して、これは中国側が計画的にやったことでもなければ、故意にやったことでもありません、そういうことを非常に強調されましたね。
【次の発言】 ここは私は中国の内部の問題に立ち入って推測をすべき立場じゃありませんし、この辺は慎重に考えた方がいいと思うんですけれども、耿ヒョウ副首相が言われた中で、いまのような計画的では……
○田英夫君 私は、まず長い間の懸案であった日中平和友好条約の締結について、外務大臣がいろいろな困難を乗り越えて決断をされ、締結に踏み切られたということに対して心から敬意を表したいと思います。 先ほどから各党、各委員の御質問、そして政府側の御答弁を伺っておりまして、大変批評家めいた言い方で恐縮でありますけれども、それぞれの党あるいは委員の皆さんのいわば国際情勢といいますか、あるいは人類社会の現状といいますか、そういうものについてのお考えあるいは把握の仕方がにじみ出ているという感じがいたしまして、大変興味深く勉強さしていただいたわけであります。 そこで、まず外務大臣に伺いたいのは、いま日中平和……
○田英夫君 ただいまの各委員との御質疑応答を伺いまして、中越問題についてはあえて御質問をいたしませんが、ただ、私の感想を一言で言えば、かつてベトナム戦争のさなかにベトナムを訪問したこともありますので、そうした当時のベトナムと現在のベトナムが大変変わったということを言わざるを得ないと思います。 なぜベトナムがカンボジアにあのような形で介入をするのは、また、なぜ中越国境で現在のような紛争が起こったのか、これをベトナムの側からしっかりとその変化をつかむということが非常に重要じゃないか。私はこのベトナムの変化ということを非常に残念に思いますし、なぜそういう態度に変わってきたのかというところに一つの重……
○田英夫君 久しぶりに外務委員会に出席をさしていただいて、大変勉強さしていただきましたが、いささか抽象的な質問になるわけでありますが、福田前総理大臣は全方位平和外交ということをしきりに言われたわけでありますが、全方位等距離外交ではないという言葉も予算委員会などで言われた記憶がございますけれども、大平総理はそういう言葉を使われないようであります。 別に私は言葉の遊戯をするつもりもありませんし、外交にこの種のキャッチフレーズが必要だとも思いませんけれども、この大平内閣、外務大臣自身はおかわりになってないわけでありますが、現在もいわゆる全方位平和外交と言っていいのかどうか、いささかまさに抽象的であ……
○田英夫君 最初にお尋ねしたいのは、最近の新聞報道などを見ておりますと、実は、きょうの委員会でもそうでありますけれども、いわゆる東京サミットを控えまして、アメリカとECに対する貿易黒字の問題というのがあたかも日本外交のすべてであるかのごとく思われるようなそういう印象を受けるのでありますけれども、私の意見はいささか違うわけであります。 そういう感じを持って伺うわけですけれども、大臣は、その点について、この貿易黒字の問題という、これはもちろん日本の外交にとって重要な問題であることは私も否定いたしませんけれども、そのウェートというもの、あるいは外交問題すべてを見ておられる外務大臣のお立場からして、……
○田英夫君 私も、実は、一昨年の例の二百海里の問題があったときの特殊な状況ではありましたけれども、ちょうどサケ・マス漁民の皆さんが出漁できないでいる状況の中で釧路を訪ねまして、漁民の皆さんと話し合う機会を持ったことがありますが、この問題で特に関係者の皆さんの心情というものは十分理解しているつもりです。したがって、いま農林水産大臣の言われた、その交渉の御苦労もこれまたよく理解できるつもりなんですが、同僚の委員の皆さんからのすでに御質問で重複するところが多いんで避けまして、ごく問題点をしぼって御質問したいと思います。 先ほど立木委員も言われた日ソの間で今後いろいろ技術的にあるいは学術的に協力をし……
○田英夫君 国際人権規約の審議の中でと申しますよりも、国際人権規約を一日も早く批准すべきだと私が従来から考えていたその一つの大きな柱は、在日朝鮮人、韓国人の皆さんの取り扱いの問題が現状でいいかどうかということであり、また金大中事件というものもその一つの大きなかかわりであったわけですが、時あたかもこの審議のさなかにいま立木委員からも取り上げられましたようなアメリカの情報の自由法に基づく資料の発表があった、こういうことでありますので、私も、この問題について質問をしたいと思います。 まず、警察の方に伺いたいと思いますが、金大中事件の捜査というものは現在も続いているということは当然ですね。
○田英夫君 大臣、いま国際人権規約をまさにわれわれは批准をしようとしているそういう中での問題でありますが、私は、日本で国際人権規約を批准をして、これに見合うような国内法を整備するという状況の中で、今回保留になった問題もさることながら、非常に大きな特に国際的な問題と言えば、やはり日本におられるいわゆる在日朝鮮人、韓国人の皆さんの問題、もう一つは被差別部落の問題だと思うんですね。ですから、次回の委員会では参考人をお呼びしていろいろお話を伺うことになっておりますが、私としては、在日朝鮮人、韓国人の長い間にわたる人権問題ということをぜひ当事者の方から語っていただきたかったので、わが党はそれを提案したん……
○田英夫君 お二人の参考人の貴重な御意見ありがとうございました。 この国際人権規約の審議を通じて一言私の感想を申し上げますと、いままでは資本主義か社会主義かというようなイデオロギーが政治の一つの大きな問題点でありバロメーターであったと思いますが、まさに今後は人権というような問題が、国際人権規約に集約されているような考え方というのが人類にとっての政治の大きな柱になっていくんだと。いままで資本主義が保守で社会主義が革新だという言葉で私どもは政治を区別してまいりましたが、国際人権規約に盛られているような考え方に対して積極的な考えを持つか持たないか、これで保守か革新かという言葉を使うべきではないかと……
○田英夫君 私も、執拗に金大中事件をお尋ねせざるを得ないわけでありますが、私、先日、金大中さん自身に電話をしまして、かなり長時間心境を伺いました。その時の金大中さんの言葉ですが、私は日本の大使館に行く、責任をとれと日本大使館に行く決意がありますという意味のことを、これは実は当時の事件直後の心境として話していたわけです。それが今回改めて日本大使館に接触を求めてこられた、そういうことでこの六年間の空白、しかも投獄というようなことを経た後に、いま改めて当時の心境に戻って日本大使館に接触を求めてこられたと思うわけです。 そこで、ずばり伺いますが、金大中さんが日本へ来たいという希望を、その日本大使館と……
○田英夫君 最初に、先ほど渋谷さんからも出た問題ですけれども、カンボジアの難民救済の問題で一つ伺っておきたいのは、先ほどもちょっと触れられたんですけれども、政府として現地の事情を掌握すべきではないかというふうに私も考えていたわけです。そのためにはやはりしかるべき政府の方々が現地に行かれるということが必要じゃないか。場合によっては国会からも調査団が現地を視察する、そして日本の国民という立場から対応を考える、そういうことが必要な事態ではないだろうか。これは日本のアジアの中の立場、それから伝えられているカンボジアの現状からすれば、そういう対処が必要ではないかと考えております。とりあえず私どもも超党派……
○田英夫君 大来外務大臣には初めての御質問をさしていただくわけでありますし、さきの本会議における外交演説、そしてきょうの所信表明を伺いまして、私の感じているところを率直に申し上げて御質問をしてみたいと思います。 一つ基本的な問題として、大変失礼でありますけれども、外交演説並びに本日の所信表明を伺いまして、大来外交と言うんでしょうか、そうした外務大臣の外交哲学と言えるようなものを実は最も伺いたかったのでありますが、残念ながらそれを伺うことができませんでした。この種のものは実はそう簡単にやりとりの中で理解し合えるものとは思いませんけれども、本来国会の、特に参議院の外務委員会は、具体的な問題につい……
○田英夫君 戸叶先輩の発言もありますが、自民党幹事長の発言から国会が緊迫した情勢のようでありますが、関係漁民の皆さんのためには早急にこの案件は承認をしなければならないと思いますので、短い時間審議促進に協力をしたいと思います。 まず、日ソサケ・マスの問題ですけれども、ソ連が予想以上に柔軟な姿勢を示してきたという問題について、すでに同僚委員の質問もありましたけれども、農林水産大臣のお立場からすれば経済的な観点というふうにおっしゃりたいことは十分わかりますけれども、国務大臣として、また外務大臣も横におられるという中で、ずばり本当のところ、ソ連の柔軟な姿勢ということをどういうふうに評価されるか、伺い……
○田英夫君 私は全く素人でありますから、大臣も国鉄の問題については自民党の中ですでに長い間取り組んでおられますし、委員の皆さんも専門家ばかりでありますから、大変私も勉強さしていただきました。私事でありますが、私も国鉄の給料で子供のときから大きくなったという人間でありますから、国鉄がこれ大変な時期にあるというときに当然大きな関心があるわけでありますが、素人として専門家の皆さんの観点とはいささか外れてしまうかもしれませんけれども、むしろ一人のあたりまえの国民として、いわば庶民としてざっくばらんに伺いますので、わかりやすくお答えをいただきたいと思います。 総裁、大変変な例を申し上げるんですけれども……
○田英夫君 いままさに大臣、総裁から御決意の表明がありました。そのことに直接関係をすることからお聞きをしたいと思うんでありますが、私ものっけからこの国鉄再建法案に反対であるという態度を先に決めてそして御質問しようという気はなかったんでありまして、むしろ国鉄を何とかしなければいけないという点にかけては国民の一人として当然考えなければならないと思っています。 いまの御決意の表明を伺ったわけでありますけれども、いまの御計画によると六十年まで五年間と、こういうことでありますけれども、六十年には国鉄の収支が均衡しなければならないということをまさかお考えになっておるとは思わないんでありますが、まずそのこ……
○田英夫君 総理大臣というお立場ですから、私は細かい問題よりも、総理の政治哲学といいますか、基本的な政治へのお考えということから伺いたいと思います。 今度のこの国鉄再建法案の基本的な欠陥というのは、私も、地域の住民の皆さんの立場から考えていないというこのことが一番大きな問題だと思います。これはまあ地方の時代というようなことがいま言われている中で、まことに残念ながら今回の法案はそこのところが基本的に欠けている。 で、いわゆる協議会というものをつくるという段階、さらにはもう少し進んで幹事会をつくるというような段階で地域の住民の意見を聞くことはやるんだと、こういう運輸大臣の御答弁も前回ありました……
○田英夫君 私が衆参両院を通じて会派別で言えば最後に質問に立つわけでありますが、ずっと各委員の御質問を伺っていても、私どもの会派はといいますか、衆議院でも反対をしたわけでありますけれども、改めて私はこの法案というものが余りにも問題点が多いと。これはまあごみの問題もあり、また港湾に関係するといいましょうか、そういう問題も含めまして余りにも問題が多過ぎる。衆議院で賛成をされた会派の皆さんの御質問を承っていても非常に多くの問題点を指摘されておられるわけで、私は率直に結論を先に申し上げて恐縮ですけれども、こういう場合にはやはり行政府は、せっかくの御努力ではありますけれども、この際改めて検討をし直して、……
○田英夫君 最初に、大変とっぴな質問のようでありますが、この期に及んで、この法案の名前は一体どなたがおつけになったのか、まず伺いたいと思います。
【次の発言】 当然そういうお答えが返ってくるだろうと思ったんでありますが、私は一庶民の立場でこの法案の名前を見ますと、何のことだかよくわかりません。ちょっと言っていただけますか、名前を。私忘れちゃいました、もう。
【次の発言】 日本語のわかる人だったら、これはごみと結びつけて考える人はまずいないですね。この辺に私は、いままでのずっと皆さんの御討議を伺っていて、この法案の性格というものがにじみ出てきていると思います。両省で御相談になったことは事実であり……
○田英夫君 ソ連と北朝鮮との絡む問題を二つばかり伺いたいと思います。 実は私、先日北朝鮮を訪問いたしましたが、その北朝鮮側との会談の中で、われわれの考えとして、ソ連のアフガニスタン侵攻はきわめて遺憾なことである、また日本の北方領土に基地を建設し占領していることは不当であるという見解を述べましたが、これに対して北朝鮮側は、自分たちの方からの発言の中では、ソ連に対する態度あるいは中国に対する態度を含めまして全く触れませんでした。で、われわれの質問に答える形で中ソいわゆる等距離論を展開いたしました。私の認識では、数年前までは北朝鮮側はいわゆる中国の言う覇権主義に当たる言葉と思いますが、支配主義とい……
○田英夫君 私は少し皆さんと違った問題を一、二取り上げたいと思いますが、まず第一は、今回の外務大臣の訪米で、朝鮮問題については、いろいろ予算委員会とかあるいは報道によると、ヘイグ国務長官とのお話の中で若干出ているということを伺ったわけでありますが、いわゆる防衛問題についてワインバーガー国防長官とのお話の中で、先ほどのペルシャ湾とか西太平洋とかいうような、アメリカはこういうふうに防衛努力をしているという話があったというそういう関連の中で、北朝鮮を含めたつまり朝鮮半島の問題については話が出たのかどうか、この点はいかがですか。
【次の発言】 ワインバーガー国防長官との関係では、どういう形で出ているわ……
○田英夫君 先ほど渋谷委員の御質問の中で伊東外務大臣が答えられましたけれども、ヘイグ国務長官との会談の中で、北朝鮮からの全面攻撃はない、こういうふうに伊東さんはおっしゃったということでありましたが、この御判断の、御見解の根拠はどういうことか、お聞かせいただきたいと思います。どういう根拠に基づいて北からの全面攻撃はないというふうにおっしゃったのか。
【次の発言】 これは大変日本の外務大臣としては大胆な御発言であると思います。歴代の外務大臣でこのくらい明快に言われたのは、木村元外務大臣だけだったと記憶しておりますが、その意味で、今度はヘイグ国務長官の方は、北側がかつていろいろ軍事挑発をやったという……
○田英夫君 車検の問題を若干伺いたいと思うんです。私事ですが、私自身が自動車運転手でありまして、本日ただいま私の車は車検に行っておりますので、まことに身にしみる切実な問題でありますから、ユーザーの立場ということで伺っておきたいと思います。 まず最初に、道路運送車両法の一部改正ということで、今国会にすでに改正案が提出されておりますから、いずれこの委員会で議論をしなければいけない問題でありますが、緊急といいましょうか、臨調から異例の抗議のような形の声明が出たといういきさつがあります。定期点検に対して十万円の過料を科すという問題に焦点を当てて臨調から抗議という形になっているわけで、こういう事態に対……
○田英夫君 大変御苦労さまです。私事で恐縮ですが、昭和二十一年に木炭車で免許をとりまして、以来きょうも自分で運転して国会へ来ておりますので、自動車の整備あるいは性能の変遷というものも十分熟知しているつもりでありますから、先ほどからのお話を拝聴しておりまして大変共感を得るところが多いのでありますが、特に木炭車はもちろんのことでありますが、戦後の三十八年に定期点検ができる以前の方がむしろ定期点検、車検というものがきわめて重要であって、現在はむしろ定期点検というものは、ずばり言ってしまえば必要ないとさえ思う。実際に使ってみての体験であります。 そこで、私は基本的には今回の法案を審議する過程でこのよ……
○田英夫君 今回の日ソ漁業交渉に御努力された皆さんに敬意を表します。五、六年前ですか、大変難航してこの時期に出漁ができないでいるところへ私釧路へ行きまして漁民の皆さんと話し合った経験がありますので、そういう意味で本当に敬意を表したいと思います。 きょうは同じ漁業の問題ですが、北朝鮮との民間漁業協定について伺いたいと思いますが、御承知のとおり、六月三十日でこの民間漁業協定は期限が切れるということで、この協定は国交がありませんから日朝友好議員連盟が一つの窓口になって結んできたわけでありますけれども、政府、特に水産庁は当然それについては御関心を持っていただいていると思いますので、現在どの程度の日本……
○田英夫君 国鉄の現状からすれば、しかも今回こういう法案が出ている中で、いささか、余りにも根本的で、急場の問題でない御質問になるかもしれませんが、むしろ私は、国鉄がいまこういう状態になっているということを考えたときに、逆に最も根本的なところを政治の立場で考えないと、幾ら今度こういう法案をつくって五年間御審議をいただいても、政治の根本のところがきちっとしていないと国鉄の再建はおぼつかないのではないかという気持ちで、ひとつお聞きしたいと思います。 それは、一つは、いささか政治哲学的な話になりますけれども、いま日本の政治の中で、いわゆる三K赤字という、国鉄、健保、米、これは変な表現かもしれませんけ……
○田英夫君 最初に対外経済協力の問題で伺いたいんでありますが、五十八年度予算の中で純粋の対外経済協力費が幾らになっているのか、それに対前年度比伸び率を教えていただけますか。
【次の発言】 伸び率から言いますと防衛費等に次いで伸びているということですが、ここで総理に伺いたいんでありますが、総理は総合安全保障という考え方に対してどうお考えか、鈴木前総理はこの点を大変強調しておられたと思いますが、日本の立場からすると非常に重要なお考えと思いますが、いかがですか。
【次の発言】 いままでの――過去何カ月になりますか、中曽根内閣ができてからの国民の批判ということを率直に考えますと、余りにも防衛問題への傾……
○田英夫君 ちょうど折から中国の胡耀邦総書記が来日をされて、中曽根総理と数回にわたって会談をされ、きょうもお話し合いがあったようでありますが、そのお話し合いの中でさまざまのことを話されたと思いますが、われわれ日本の最も近い隣国である朝鮮半島の問題についてどのようなことを胡耀邦総書記が言われ、またそれに中曽根総理がどのような対応をされたか、このことをお聞かせいただきたいと思います。
【次の発言】 私も、実は十月に中国をお訪ねしたときに胡耀邦総書記と会談をする機会がありまして、かなり詳しく朝鮮問題についての中国側の考え方を聞きまして、いま総理が言われたニュアンスと同じなんでありますが、特に私が注目……
○田英夫君 一カ月ほど前に私の友人から手紙をもらいまして、それによりますと、ある民間のテレビ放送、三月十八日の放映を見ていたところが「海は泣いている」という放映があったということで、実は先ほど井上委員が取り上げられた石垣新空港の問題でありますけれども、この私の友人は戦時中まさにその白保地区で守備隊長をやっていたという人物だものですから、その現地の自然を非常によく知っているし、そこで骨を埋める覚悟をしていたので非常に懐かしいところである。その自然が壊されることはまことに残念だ、こういう趣旨の手紙をくれたわけであります。それ以前からこの新空港の問題は耳にしておりまして、自然保護の立場から反対をされ……
○田英夫君 十三年前に沖縄が返還をされて以来、いわゆる核抜き返還ということでありましたけれども、依然として沖縄に核があるのではないかという疑惑が日本国民の間に去らない。沖縄だけではありません、いわゆる非核三原則というものが政府のたびたびのお答えでも堅持されてい る、この御努力には敬意を表しますが、にもかかわらず核が持ち込まれているんじゃないだろうかという疑惑が国民の頭から去らない。これは一体何だろうかということを私どもも政治の立場から考えなければいけないと思うわけですね。 そこで、一つの具体的な方法として、大臣もこの前お答えになったようでありますが、安保条約の第四条の随時協議という制度を発動……
○田英夫君 大変、冒頭からとっぴな質問をするんでありますが、川原会長は、NHKというのは報道機関だというふうにお思いでしょうか。
【次の発言】 私も全く同感なんでありますが、私の認識では、報道機関というものは民主主義の社会においてはあらゆる権力から独立をしていなければならない、政治権力からはもちろんのこと、経済、金の力によって左右されるというようなことがあってはならないということです。川原会長もたしかNHK放送記者第一期生ということで、そこにいらっしゃる皆さんも、私もかつて一緒に仕事をさしていただいた。横井さんにしても坂倉さんにしてもジャーナリスト出身でありますし、田中副会長もそうですし、郵政……
○田英夫君 去る四月二日と三日の両日にわたってNHKが、二日の日は正午のニュースで、三日の日は「NC9」――「ニュースセンター9時」の時間帯の中で、外信部の飯田特派員の北朝鮮のリポートを報道いたしました。内容は、いわゆる三者会談の問題と、もう一つはラングーン事件についての北側の意見、こういうことであったようでありますけれども、これに対して韓国の国会で直ちにそれが四日取り上げられまして、韓国国会の外務委員会で、質問に対して李源京外務大臣は、このNHKの報道は遺憾である、質問者の方も偏向報道だという言い方をしたようでありますが、李源京外相は、政府は今後公正な報道のため可能なあらゆる外交チャンネルを……
○田英夫君 私は逓信委員会に入れていただいて間がないわけでありまして、その間につくづく感じることは、大変この委員会に所属をして幸いであったという気持ちを最近強くしているんですね。といいますのは、いわば第二次産業革命といわれる時代に今到着しつつある。第一次産業革命が石炭と蒸気機関であったのに対して、いわばこの逓信委員会が所管をする、あるいは郵政省が所管をされる部分が第二次産業革命の根幹に触れてくる、こういうことで、これからの人間社会の行き方に対して、ここで皆さんが議論をされること、あるいは大臣以下郵政省の皆さんがこれからやっていかれることが、方向を誤まれば大変ですけれども、同時に建設的な議論が積……
○田英夫君 重複を避けまして簡単に御質問をしたいと思います。 今、同僚委員から放送衛星の問題が取り上げられておりましたが、一つ伺いたいことは、NHKがいわゆる通常放送の今までの放送の一チャンネル、三チャンネルを衛星を使って放送をされ、もう一つ衛星独自の放送を流されるという計画を持っておられた。ところが一チャンネルだけになりましたから、通常のいわゆる一チャンネルの放送を流すと。まあ難視聴地域の解消には有益でしょうけれども、今後の問題にはつながってこなくなると思います。つまりそういう一チャンネルしか使えないという状況であるならば、離島などの方を除く一般の皆さんがわざわざ三十万円の費用をかけて受信……
○田英夫君 私も素人であるからかと思っておりましたが、朝からの皆さんの御質問、お答えを聞いていて大変疑問がたくさん出てくるわけです。 まず疑問の第一は、これはもう先日御質問がありましたし、確認のようなことになりますけれども、なぜ今電電改革なのかという基本の問題についてですが、世間一般ではこれは行革法案だと、こう言われていて、新聞にもそういうふうに書いてあるのが多いわけでありますが、私の以前の質問に対して局長が、これは行革法案ではありませんというお答えをされたと思います。一体これはどういうことになるのか。いわゆる臨調答申に基づいて始まったことではあるかもしれませんが、私も内容はむしろ行革法案と……
○田英夫君 参考人の皆さんの御意見、質疑応答のお答えを大変貴重なものとして勉強させていただきました。私も特に御質問することはありませんので、御礼を申し上げておきたいと思います。ありがとうございました。
○田英夫君 率直に申し上げて、会期もあしたまでになりました。きれいごとを言っていても仕方がないと思いますので、率直に現在の情勢におけるこの法案の問題をお聞きいたしますので、そういう意味を込めて大臣もお答えをいただきたいと思います。 と言いながら、まず、私も、この法案をめぐって同僚委員の皆さんの質疑応答あるいは公聴会、参考人の意見聴取ということを経てまいりまして、大変勉強させていただきました。つい我々、一つの法案をめぐっての審議の場合に、何時間質疑応答をやったというような考え方や、あるいは公聴会をやったとか連合審査をやったとか、そうした国会における手続を経たからこれで議了するとか、そうしたこと……
○田英夫君 総理、外務大臣の今回の訪中によって日中の友好関係がさらに一歩前進をしたというこの御努力に敬意を表したいと思います。 特に、今回の訪中の一つの大きなテーマになりました朝鮮問題について、既に朝からいろいろ御討議がありましたけれども、ずっと承っておりますと、三者会談あるいは二者会談、三者会談、四者会談、六者会談まで出てくるという中で、いささか整理を必要とするような気がいたしますので、短い時間でありますから、そういう意味を込めて伺っておきたいと思います。 今回、北朝鮮側から提起をされました三者会談、これ実は北側から提起をされておりますけれども、これにはかなり歴史がありまして、一九七九年……
○田英夫君 先ほど目黒委員からも取り上げられました新石垣空港の問題についてお尋ねをしたいと思います。 実は先月末に私は現地へ参りまして、いろいろ関係者にもお会いをして、私自身も現地に足を踏み入れて見てまいりましたので、それに基づいてお尋ねをしていきたいと思います。 先ほど目黒委員の御質問に運輸省から今までの経過、現状ということについてお答えがありましたので、これはもうお尋ねいたしませんが、昭和五十七年に運輸省として新石垣空港の建設の許可が出ているわけであります。この状況に対して先ほどもお話がありましたように、現地の白保の人たちから反対の運動が起こっている。これは大きく言えば二つの立場がある……
○田英夫君 百一国会以来、衆参両院で真剣な質疑が行われてきた結果、当初非常に大きな問題であるだけに問題点もたくさんあったわけでありますけれども、関係者の皆さんの御答弁などを含めまして、かなり問題点は解明されてきたという印象を私は持っております。 例えば、当初非常に大きな問題点の一つとして、いわゆる民間移行ということで競争の原理を導入する、このことによって一体どういうことが起こってくるんだろうか、それが本当にいいことなのかどうか。もちろん、今もなおこの問題について納得できないという御意見もあると思います。つまり電信電話という公共性を考えたときに、果たして民間ということにこの期に及んで移行するこ……
○田英夫君 前国会以来、衆参両院でこの法案の審議が続けられてきた結果、先日の委員会でも、新しく就任されたということで左藤郵政大臣にも申し上げたのでありますが、問題点は非常に浮き彫りにされ、理解も深まったというふうに私は感じているわけです。 例えば、いわゆる民営化ということに伴う問題、これは一体どういうことになるんだろうか。競争の原理を導入するといってそこで新規参入も認めるということになると、これは新電電そのも のは一体どうなるんだろうか、大丈夫か、あるいは逆に、余りにも巨大な民間企業が生まれるということに対する危惧ということも、一方で質問という形で述べられたと思います。あるいは民間に移るとい……
○田英夫君 最初にNHKの経営哲学というようなことになるんでしょうか、言うまでもなく、NHKは受信料によって運営をされているという性格でありますけれども、私は、この受信料というものを、何の疑問もなくこれが当然だと思っていいかどうかということにいささか疑問を持っているという立場で伺いたいんであります。 以前からNHKは受信料でやるんだと、これが常識になっておりますから、NHKの皆さんはもうそれが常識になっていらっしゃるでしょうけれども、民放というものができて、いわゆる電波料制度によってこれが経営されるということになりますと、一般の方の立場からすると、日本の放送というものは受信料のNHKと電波料……
○田英夫君 日米経済摩擦の問題でありますが、私も今月初めに日米議員連盟という形でワシントンを訪ねまして、ここにおいでの鳩山委員も御一緒でありましたが、この超党派の議員団で行きましても、ブッシュ副大統領、ブロック通商代表といった政府側、あるいは上下両院の議員の人たち多数と議論をしたんでありますが、全く怒濤のごとくといいましょうか、強烈な対日批判にさらされまして実は驚いたんでありますが、東京で考えているのとは全く空気が違う。これは政府の当事者の皆さんはもうお感じでありましょうが、たまたま対外経済問題諮問委員会の座長の大来さんが開戦前夜のようだと表現をされたのは、あながちオーバーではないというふうに……
○田英夫君 わずか十分という時間でありますから簡潔にお答えをいただきたいと思います。 まず、言うまでもなく今ジュネーブで行われている米ソ首脳会談、世界じゅうがいわば息をのんで見詰めているという感じであります。したがって、鈴木前総理、三木元総理もメンバーである二十二人委員会と言っておりますが、正確には核軍縮を求める二十二人委員会、私もメンバーですが、レーガン、ゴルバチョフ両首脳に対して電報を打ちまして、成功を求めたわけであります。日本自身にとってもそうですが、最大の焦点は核軍縮がどうなるかということだと思います。そして直接的に日本に関係のある問題としては、極東に配備されたソ連のSS20が果たし……
○田英夫君 それでは、電気通信の問題あるいは放送の問題いろいろ伺いたいことがあるんですけれども、まず最初に、奥田前郵政大臣にも申し上げたんですけれども、ひとつ電波行政の基本的な問題、姿勢として左藤郵政大臣に伺っておきたいんですけれども、民主主義の社会では言うまでもなく電波は国民のものだということだと思います。ただ電波の場合は、自由勝手に使いますと混信による混乱を招くということがありますから、だれかが交通整理をしなければならない。電波は国民のものであって、それを使う場合にだれかがコントロールしなければならないということになれば、そのだれかというのは一体だれが一番適切なのかという最も基本的な問題で……
○田英夫君 前回の委員会で、大変しつこいようでございますけれども、以前から主張してまいりました電波法の第四条、十三条ということのかかわりの中で、電波行政、放送行政における民主主義の問題について主張を述べさしていただきました。そういう中で、電波監理審議会というものが郵政大臣の諮問機関として設置をされている。放送の免許、再免許は郵政大臣の所管事項である、権限であるということになっているけれども、電波監理審議会があるので民主主義的に問題はないと思うという意味の御答弁がありました。そこで私は、それならば電波監理審議会の審議の内容を公表すべきであるということで議事録を資料として提出していただきたいという……
○田英夫君 いわゆる非核三原則、これは我々日本国民のいわば英知の結晶とでも言えることだと思いますけれども、残念ながら、つくらず持たずという二点については日本人の決心の問題ですから問題ありませんけれども、持ち込ませずという三番目の問題については、ここ二、三十年来、しばしば国会で疑惑という意味で取り上げられてきた。何とかこの国民的決心を守り抜くという意味で非核三原則、特に第三項目を守る方法はないものかと思いますが、総理、御感想を伺いたいと思います。
【次の発言】 日本政府は従来からそういう方針でこられた、これはいわば核持ち込み問題についての日本方式といってもいいやり方でありますけれども、一方、中南……
○田英夫君 大変短い時間でありますから、私の方から意見を申し上げて、最後に総理の御感想なり御意見を伺いたいと思います。 中曽根総理は、総理大臣として特に外交について熱心に活動されておられるということで、世論調査などにも外交を支持するという御意見が多いようでありますが、ただ私が一つ気になりますことは、国際情勢全般の変化ということの中で、いわば外交の基本的な哲学というものについて中曽根外交は本当に正しいだろうかという疑念を持っているのであります。一言で言えば、それはかつて言われた東西対立という状況を余りにも強く頭の中に入れた外交になっているのじゃないだろうか。今、世界の情勢を見ると、いわゆる東西……
○田英夫君 私は、この委員会でしつこいようにたびたび電波法の問題、電波法と放送を通じての言論の自由の問題を取り上げてまいりましたが、きょうも郵政大臣がかわられまして所信の御表明がありましたのを受けまして、主として私が従来から主張してきた意見を新しく郵政大臣に就任されました佐藤文生さんに聞いていただきたいという、そういう気持ちから申し上げてみたいと思います。 結論を先に申し上げるならば、郵政省の事務当局の皆さんは既に何回もお聞きになっていることでありますが、現在の電波法第四条によって「無線局」とありますが、この際放送局と申し上げておきたいと思いますが、放送局の免許割り当ての権限は郵政大臣にある……
○田英夫君 実は昨日フィリピンから帰ってまいりました。 先ほど中村委員のお話にもありましたが、今回のフィリピンの政変劇の中でテレビ、ラジオが果たした役割というものは非常に注目すべきものがある。注目すべきという意味はいろいろ実はありまして、もちろんマルコス政権というものが我々にとってああいう政権があってはならないという前提の上でありますけれども、マルコス時代はまさに国営放送はマルコスの宣伝の具であったということはもう周知の事実でありまして、そしてあの政変劇の中でマルコスが握っていたテレビ、ラジオの放送局を市民の手に奪還するということが一つの焦点になったということを聞いてまいりました。そしてあの……
○田英夫君 今回の電波法の一部改正は、いわば国際間にかかわる問題といいましょうか、そういう趣旨、二つの面からいってもそういう意味だと思いますので、やや国際的な問題に関連をして伺ってみたいと思います。 ちょうど今、中曽根総理が訪米をされまして、東京サミットを前にして日米間の経済問題なども話し合われ新しい局面を迎えているということであります。そこで、昨年の春、例のMOSS協議が始まりましたときに通信機器がその四つのうちの一つにされまして非常に注目を集めたわけでありますけれども、この日米間のMOSS協議の中で通信機器という点については既にクリアしたというふうに郵政省はお考えですか。
○田英夫君 私は従来から、現在の政府の放送行政は電波法上郵政大臣に余りにも大きな権力が与えられ過ぎているということを主張し続けてまいりましたので、そうした考え方を前提に考えますと、今回のCATV法改定案なるものはまことに根本的な疑問を持たざるを得ないという立場で質問をいたしたいと思います。 まず、CATVを今後新しいメディアとして育成していかなければならないという点については、私も極めて重要なことだと思っているわけでありまして、そうなれば、そのCATVを育成していく方法は何か。あたかも、今回の法案の審議を通じて伺っておりますと、これに対する政府の考え方というのは、これこそが決め手だというよう……
○田英夫君 先日ある新聞に、今度の国会では防衛論議が非常に少ないという意味のことが書いてありました。事実かもしれませんけれども、同時にその理由として、野党が大変物わかりがよくなったからだというような書き方がありましたが、だとするならば、私は大変問題だと思うわけです。 防衛問題については、政府と野党といいましょうか、国会といいましょうか、その間で一種の緊 張状態が常になければならないという気がするわけです。それは政府、特に防衛庁、外務省というお立場の場合には、アメリカとの間に日米安保条約があり、またアメリカの対ソ姿勢というものも現実にあります。そういう背景と、一方では平和憲法というものがある日……
○田英夫君 朝から同僚委員並びに政府の皆さんとやりとりがありましたが、フィリピンのいわゆるマルコス・ゲートと呼ばれるこの問題は、実は先週私もフィリピンへ短時間行ってまいりまして感じたことでありますけれども、現在アキノ政権のこの問題についての関心性、つまりサロンガ委員長を発頭にして行っている作業は、主としてマルコス前大統領が不正蓄財を行ったというその藩財を内外で明らかにして、それを還元していこうというところにあるように思いました。したがって今、日本で非常に関心を集めている日本との関係というととろになかなか至らないということになるんじゃないかという気がいたしますが、しかし考えてみますと日本の国会、……
○田英夫君 最初に、東京サミットに関連をして一つだけ伺っておきたいんですが、大平さんの第一回の東京サミットのときには事前に野党各党の意見を聞くという場を持たれたわけでありますが、中曽根総理は今回もそういうことをお考えですかどうかということです。
【次の発言】 前回のそのときに私も出席をいたしまして、野党から率直にいろいろ意見を言いまして大変有益であったと思いますが、これもまた小さなことのようですけれども、現在過激派のああいうことがありますから警備が厳重になるのはやむを得ませんけれども、今実はちょっと席を外してホテルオークラの方へ行きましたら、戻ってくるのにあそこから三十分かかりました。庶民生活……
○田英夫君 私も、実は外務委員会は出戻りで戻ってまいりましたので、以前に十年ほどおりましたときに、大臣がかわられるたびに同じ質問をしてまいりましたので、倉成外務大臣にも同じ質問をしてみたいと思います。 といいますのは、現在の国際情勢全体をどう認識しておられるかという、大変これは大ざっぱな話なんで、例えて言いますと、中国は世界を三つに分けて、第一世界、第二世界、第三世界と分けている。一方で、いわゆるアメリカを中心とする自由陣営とソ連を中心とする社会主義陣営がある、東西対立だ、こういうふうに分析をした時代もあったと思いますし、また現在そういうお考えの方もあると思います。あるいは、今多極化の時代だ……
○田英夫君 きょう議題になっております法律案につきましては、私も適切な時期に対応されたと思いますので、この問題には触れずに、若干二、三の点についてお尋ねを促しておきたいと思います。
一つは、エチオピアの駐日大使、アベベ駐日大使が亡命を希望しているという報道がありましたけれども、外務省はこれをどういうふうに把握しておられるのか、そして政府としてどう対応されているのか、まずお尋ねをしたいと思います。
【次の発言】 外務省としては、この報道された事実については把握しておられるというふうに受け取っていいわけですね。
【次の発言】 それでは別の問題ですけれども、今もお話がありました日米間の経済摩擦の問……
○田英夫君 私も、きょう審議中の六条約案件につきましては、同僚委員からも既に御質問がありましたし、私自身からも特に問題はないと思いますので、委員長のお許しをいただきまして、朝鮮半島の状況について政府の御判断を伺ってみたいと思います。 ちょうどきょう、北朝鮮の金日成主席が中国を訪問したという報道があります。もう言うまでもなく、朝鮮半島は南北に分断をし、しかも厳しい対立が続いているわけでありまして、政府も同じお考えと思いますけれども、我々にとって一番身近な朝鮮半島が平和であるように、緊張が緩和するようにということを願っているという立場から、この金日成主席の訪中ということも一つ注目すべき動きではな……
○田英夫君 まず、本日議題になっております国家代表等に対する犯罪行為防止条約と人質行為防止条約、この問題に関連をして一、二御質問をしておきたいと思います。
前者の方は昭和五十二年にたしか発効していると思いますし、それから後者の方も五十八年に発効していると思いますが、以来大分時間がたっているという印象を持つんですが、その間に何か国内法あるいは国内の手続というような意味を含めて事情があったんでしょうか。
【次の発言】 この両条約に直接関係はないんですけれども、やや似た条約でハイジャック防止条約と言われている、この条約との関連の方が深いわけですが、現在もこの条約にもちろん基づいてということが言える……
○田英夫君 質問に入ります前に、午前中の矢田部委員の御質問に対する政府側の御答弁について、私もどうも納得できない点が多いものですから、若干意見を言わしていただきたいと思います。 それは、理解はできますけれども、アジア局長の御答弁は終始、外国の問題だから意見は差し控えるということであったと思いますが、たまたま手元に、五月六日のアメリカの下院外交委員会アジア・太平洋小委員会、いわゆるソラーズ小委員長の委員会ですが、その公聴会の速記録のようなものがありますので紹介をしたいと思いますが、この席に証人としてシグール国務次官補とシフター次官補、人権担当の人ですが、この二人が出ております。もちろんアメリカ……
○田英夫君 外交問題に絞って御質問をしたいと思いますが、まず総理に伺いたいのは、最近の日本と中国との関係を総理はどのように受けとめていらっしゃるか、お答えいただきたいと思います。
【次の発言】 実は、この五月の連休中に私は宇都宮徳馬参議院議員らとともに北京を訪ねまして、日中懇談会という名前の会議に出席をいたしました。これは日中両国の国際問題の専門家が集まりまして、今回はアジアの平和というテーマでそれぞれ率直に意見を述べ合う、こういうことで昨年十一月に東京でやり、今回中国側の招きで北京でやったということでありますが、非常に双方とも率直に物を言い合うという意味で有意義な会議だと思っております。
……
○田英夫君 本日議題になっております二つの案件につきましては、既に同僚委員からも御質問がありましたので、私は、最初に、実は事前にお知らせしていなかった問題ですが、きょうの昼にたまたまマンスフィールド駐日アメリカ大使と食事をともにする機会がありました。当然この時期ですからココムの問題、それに関連をして貿易法案の問題などにも触れましたし、また米ソのINF交渉の問題なども話題になったわけでありますが、それは別にしまして、これは本来政府にお尋ねするという問題ではなくて、国会の問題であり、あるいは与野党の問題だと思うんですが、議員連盟の問題をマンスフィールド大使からむしろ提起されました。 御存じのとお……
○田英夫君 先ほどからお話がありますように、きょうはINFの合意という劇的な米ソ首脳会談が行われますし、来週十六日には注目の韓国の大統領選挙がありますし、同じ十五、十六日には外務大臣も総理とともにマニラに行かれてASEAN首脳会議が行われる。こういうことで、伺いたいこと、議論をしたいことはたくさんあるわけでありますが、時間が大変限られておりますので……。 先ほどから同僚委員から出ていたことですが、大韓航空機の事件につきまして、女性の身柄をこちらからは要求しない、バーレーン政府側の判断にゆだねるということで既にお話がありましたが、現時点においては、この女性と大韓航空機事件とのかかわりというもの……
○田英夫君 午前中に宮澤委員も取り上げられましたが、まず第三回の国連軍縮特別総会に関連をしてひとつお尋ねをしておきたい、お願いをしておきたいことがあります。 前回、鈴木元総理がおいでになって演説をされた。今度続いて竹下総理自身行かれて演説をされるということで、大変結構なことだと思います。恐らくもう外務省で総理の演説の内容について準備を始められておられるんじゃないかと思いますが、たまたま核軍縮を求める二十二人委員会というのがあります。宇都宮徳馬参議院議員が座長で、鈴木、三木元総理もメンバーに入っておられます。参議院からも同僚議員が何人か入っておられる、私も実は委員なんですが。 ここが近く、竹……
○田英夫君 先ほど広中委員も取り上げられた問題ですけれども、来月五月十五日から新潟で開かれるアジア卓球選手権大会に出場するために入国を申請している北朝鮮、朝鮮民主主義人民共和国の選手団のことですが、これに対するビザは出すのですか、出さないのですかということを確認をしておきたいんです。
【次の発言】 法務省おいでになっていると思いますが、担当は法務省ですから、法務省の見解をこの際聞かしてください。
【次の発言】 外務大臣、このなるべく早くという御配慮はわかるんですが、いつごろになりますか。
【次の発言】 この厳重に審査するという、先ほど言われた官房長官談話、つまり、いわゆる措置ですね。実際は制裁……
○田英夫君 外務大臣がちょっと席を立たれた間、実は大臣が先日、中国、ASEANに行かれました。このことを後で大臣が帰られましたら御自身からお答えいただきたいんですけれども、その前に、まず今度の御旅行の結果について事務当局として――特に中国から聞きましょうか。中国でのやりとりをどういうふうに受けとっておられるか、まずお伺いいたします。
【次の発言】 今アジア局長から大臣の訪中の感想を伺いました。
大変御苦労さまでございましたが、今度の中国訪問について大臣は、印象で結構ですが、どういうお気持ちをお持ちですか。
【次の発言】 既に午前中から、光華寮問題なり奥野発言なりのことが出ておりますから、もう……
○田英夫君 最初に、たしか四月二十一日の当委員会で大韓航空機行方不明事件について私が御質問申したのに対して、外務省の方から追加答弁をしたいという御要望がありましたので、この機会に答弁をしていただきたいと思います。
【次の発言】 この問題については、また改めて機会がありましたら御質問したいと思います。
北朝鮮に関連をする問題で、一言この機会に申し上げておきたいことは、午前中も同僚委員から取り上げられましたよど号の柴田が逮捕された問題に関連をして、実は一九七二年に私、当時社会党の参議院の代表団の一員で訪朝したことがありました。
そのときに九人のよど号の犯人に面談いたしました。その経緯を若干申し……
○田英夫君 日米原子力協定ですが、朝から伺っておりまして、熱心な御答弁にもかかわらず、残念ながらまだ問題が多い、不安も多いと言わざるを得ないわけで、例えば同僚の委員の方から既に多くの点で指摘されております輸送の安全性の問題ですけれども、結論から言えば、輸送の容器が完全に一〇〇%安全という形でもうここにでき上がっていますよということではないと言わざるを得ないわけですね。こういう点はやはり一般の国民の皆さんの感情からすれば非常に問題があるんじゃないか。私の友人で霞が関ビルを設計した人がおります。実は台湾出身の人ですけれども、この人の話を聞いたことがあるんですが、日本は地震国だから高層ビルはできない……
○田英夫君 日米原子力協定につきましては、同僚委員からも具体的な質問が続きました。これ以上触れませんけれども、私は先日の委員会でも申し上げたとおり、やはりこのやりとりを伺っていると、経済主義、つまり日本の経済のために電力を確保するというその視点が非常に重視をされている。 アメリカさえと言ってはアメリカに悪いかもしれませんが、アメリカも自国の領内、上空を飛行することはいかぬという中で日本が持ち込んでくるという協定ですからね。これはどう考えてもこの安全性の問題についてもっともっと研究をし、飛行機、容器、そういう問題について十二分の安全性を確保してから実施しなくてはいかぬ。一九九〇年代の初頭という……
○田英夫君 先週の十一月一日、二日の二日間、東京で朝鮮政策の変更を求めるという趣旨のシンポジウムがありました。私も出席をしたんですけれども、日本で著名な国際政治学者あるいは自民党を含む国会議員、いろいろな方が出られて議論をしたわけですが、きょうはそのことを踏まえまして、外務省のこの朝鮮政策という点についてまた伺ってみたいと思います。 最初に一つ確認をしたいのは、日本政府の対朝鮮政策というのは基本的に朝鮮は一つだということ、つまり統一ということですね。朝鮮は一つだということを望んでおられるのか。もちろんそのことは南北の朝鮮民族自身がお決めになることでしょうけれども、日本政府としては一つというこ……
○田英夫君 まず、総理が中国を訪問され、一つの成果を上げられた、大変御苦労さまでした。特に私は、西安での講演の中で、対中国政策の基本は「過去の歴史に対する厳しい反省を出発点とし」というくだりについて、大変評価をいたします。敦煌においでになり、また、西安を見られて、私も同じルートを昨年行ってまいりましたが、大変感動をしたことを思い出します。 そこで、一つ申し上げたいことは、そこまでは大変結構だと思いますが、過去を反省しということを出発点とされるならば、もう一歩踏み込んで行動の上でこれを示されたらというふうに感ぜざるを得ないのであります。例えば南京に足を踏み入れられて、いわゆる南京大虐殺の犠牲者……
○田英夫君 三塚外務大臣には初めて御質問をするわけでありますが、先ほどからちょっと思出しておりましたら、私は外務委員を十八年近くやっておりますが、ちょうど十五人目の外務大臣じゃないかと思います。今まで大臣がかわられるたびに、その最初の委員会では国際情勢の基本的な認識というような点で議論をさしていただきましたが、今度の国会は残念ながら異常な事態で、時間が大変短いので通告してありませんでしたけれども、一つだけ、今中国の話が出ましたから、ちょうどアジア局長も横におられますから。 日本の企業がいわゆるUターンをいち早くしているということで、報道によると、外務省首脳が不快感を示したという報道があります……
○田英夫君 今議題になりました租税二条約についてまず御質問したいと思います。
このいわゆる租税条約を締結している国は三十六カ国に及ぶと聞いているんですけれども、その内訳、地域別に見てみますとかなりばらつきがあるように思うんですね。政府としてこの租税条約を締結する相手国を選ぶのにどういう対応をしておられるのか。例えば基準があるのか。同時にまた、先進国もあれば発展途上国もあるという、そういう色分けでは両様あると思いますが、その色分け、条約を結ぶ相手国の選び方というのの基準のようなものがあれば、まずお答えいただきたいと思います。
【次の発言】 私が恐れますのは、日本の企業の進出にとって都合のいい相……
○田英夫君 私は、主として外交、防衛問題に絞って論議をしたいと思います。
言うまでもなく、現在の国際情勢というのは何百年に一回というような大きな変化の曲がり角に差しかかっていると言っていいと思います。それだけにこれに適切に対応していくということが外交、防衛含めて極めて重要な時期でありますから、こうした激動の国際情勢を基本的にどういうふうに認識しておられるかということについて、まず外務大臣から伺いたいと思います。
【次の発言】 私は、政府がかわられるごとに、外務大臣がかわられるたびに実は同じ質問をしてまいりましたが、今外務大臣が言われたようなところまで踏み込んで、いわゆる東西対立の時代ではなく……
○田英夫君 先ほどからのやりとりを伺っていて、外務省、政府が大変苦脳しておられることはよくわかります。ただ、それは基本的なところ、基本姿勢のところに問題があるんじゃないかという気がします。 けさ、来日中のオーストラリアのホーク首相を囲む朝食会がありました。私も出ましたら、ホークさんという人は大変率直に物を言う人ですが、スピーチの最後に、我々は日本がこれまでより一層積極的でより自信を持ち、創造的で、もっと自分の意思をはっきりと言う国になってほしいと思いますと、こういうことを言ったんですが、まさにこの中東問題、イラク問題というのはそういうことが問われているにもかかわらず、政府は、外務省は、アメリ……
○田英夫君 最初に、今議題になりました日本とタイの租税条約について伺いたいと思いますが、現行の条約にかわって新しい租税条約を結ぶに至った経緯といいましょうか、主としてタイ側にいろいろ要求といいますか、原因があったというふうにも聞いておりますけれども、この辺を簡単に伺いたいと思います。
【次の発言】 今の御説明でわかりましたが、二重課税を排除する方式ですけれども、今のお話の外国税額控除方式、日本は各国と結んでいるのは原則としてこの方式をとっているのか、その理由、いわゆる外国所得免除方式というのと二つある中でこれを採用している理由といいますか、これはどういうことですか。
○田英夫君 外務大臣は、またあしたからアメリカにおいでになるということで大変御苦労さまですが、通告してありませんけれども、冒頭にそのことを伺いたいと思います。 今回のサンフランシスコでの外相会談、本来はサミットへ向けての日米間の首脳会談の準備といいますか、下話といいますか、そういうことが主になるだろう、こう言われていたわけですが、どうやら日米構造協議の問題が複雑になってまいりましたので、その話が中心になるのではないかというふうに言われておりますけれども、今度の外相会談の内容という点、まあこれからおやりになることですからあれはできないでしょうけれども、話ができる限りのことをお知らせいただきたい……
○田英夫君 防衛庁、見えていますね。
日米地位協定に基づく特別協定の問題に入っていくに当たりまして、現在の国際情勢全般についてまずお尋ねしたいと思うのです。
報道によりますと、中東湾岸戦争に参戦をしていた空母ミッドウェーが今月中旬に日本へ帰ってくる、戻ってくるということに対して、池田防衛庁長官がこれを出迎えられるという報道がありますけれども、これは事実でしょうか。
【次の発言】 今の日米関係といいますか、アメリカに対する政府の考え方を大変象徴的にあらわしているという気がいたしましたのでお尋ねしたのですが、私も長いこと事前協議の問題をやりとりしてきましたので今改めてという気がしますけれども、……
○田英夫君 まず、国際通貨基金協定の改正についてお尋ねをしたいと思います。
今回の改正は、債務履行遅延国に対するいわば制裁措置ということだと思いますけれども、今それをIMFとしてやろうという必要性についてまずお答えをいただきたいと思います。
【次の発言】 よくわかるのですけれども、IMFから融資をしてもらおうというのはもう当然発展途上国なわけで、経済的にみんな苦しい、つい返済が遅延する、こういうことなのでしょう。
今度のは制裁措置ではないという意味のお答えがありましたけれども、やはり内容はかなり、投票ができないとか役員になれないとかということですから一種の制裁だと言わざるを得ないのですが、……
○田英夫君 私も李方子さんに絡む協定についてお尋ねをしたいと思います。
先ほど堂本委員も取り上げられましたが、この協定の第一条の最後にあります「対価なしに譲渡する」という文言に対して私も大変気になります。聞くところによりますと、この第一条の最後の部分の言葉のために協定の締結がおくれたというふうに韓国側から聞いておりますけれども、そうした事実がありますか。
【次の発言】 私も韓国の友人が大勢おりますから、韓国の皆さんの心情というものを理解しているつもりなので、よく韓国の外務省がこの文言を了承したなと実は今も思っています。
竹中さんあるいは大臣ももちろん行っておられないと思いますが、ソウルにロ……
○田英夫君 先ほど外務大臣からソ連の情勢についての御報告がありましたが、内容はどちらかといえば今度の情勢に対する日本政府の対応の経過報告という内容になっていたと思いますので、なぜこういう事態が起きたのか、大きなグローバルな世界の歴史の流れの中でなぜこういう状況が起きたのか、そういう分析を当然しておられると思うのですが、その点について大臣なり欧亜局長からお答えいただきたいと思います。
【次の発言】 確かにそういう経過があるわけですけれども、私が申し上げたいのは、例えば保守派のクーデターが失敗をした、しかもその失敗の状況というのは、民主化を求める民衆の下からのといいますか、そういう力によって挫折せ……
○田英夫君 私は、質問に入ります前に、委員長のお許しをいただいて御紹介をしたい方があります。 きょう、来日中のフィリピンのタニャーダ上院議員が傍聴に来ておられますので、どうぞ皆さん拍手でお迎えをいただきたいと思います。(拍手) ありがとうございました。 実は、タニャーダ上院議員は、フィリピンで去る三日に日本のこのPKO法案に反対する決議案を上院に提出され、その足でおととい来日をされ、きのうはアジア・太平洋平和と軍縮のシンポジウムに出席をされたわけでありますが、きょう私は、主としてこのPKO法案に対するアジア諸国の反応を取り上げたいと思います。 その意味で、かつて日本軍の侵略を受けた代表……
○田英夫君 渡辺外務大臣に御質問するのは実は初めてであります。恐らく今までに質問をさせていただいた外務大臣二十人目になるのじゃないかなと思います。
きょうは法案の審議でありますから、まず在外公館の問題で、ホーチミン市に総領事館を置くということが今度の改正で決められておりますが、大変適切なことだと思います。これは旧南ベトナムが守備範囲ということではないように聞いておりますが、今度の新しい総領事館の守備範囲というのは旧南ベトナムと一致いたしますか。
【次の発言】 カンボジア問題が一応和平の方向へ行ったので、ベトナムに対する経済協力というのも再開をされていると思います。今度ホーチミン市に総領事館が……
○田英夫君 旅券法ですが、改正点については私も賛成であります。むしろ遅きに失したのじゃないか、もっといわゆるMRPなどは早くできなかったかなという感じがするのですね。というのは、恐らく日本は世界でも最も海外に出る人が多い国だと思うのです。
ちょっと数字を教えていただきたいのですけれども、昨年で一体どのくらいの人が海外へ出ているか。海外へ出た方ですね、旅券というよりも。
【次の発言】 そうなりますと、出る方そしてそれを受け入れる国含めまして世界的にMRPが一日も早く普及しないと、日本人が外国へ行って迷惑をかけるというか、もうそういう時代になってきているのじゃないだろうかと思います。
今、外国……
○田英夫君 これはちょっときょうの議題ではありませんけれども、冒頭に大臣に一つ伺っておきたいことがあるのです。
北京からの報道できょうの朝刊にも出ておりますけれども、国連のガリ事務総長が北京での記者会見で、カンボジアのPKFは既に構成が終わっていて人数もそろっているということを言いまして、日本の自衛隊がPKFとして参加する必要はないという意味のことを言っておりますけれども、これについての外務大臣の御感想を伺っておきたいと思います。
【次の発言】 今、きょうの議題の二つの条約については松前委員から詳しく御質問がありましたので私は触れませんけれども、一つだけアジア=太平洋郵便の連合と条約、これに……
○田英夫君 予定しました質問に入ります前に、一つけさモスクワからの時事通信の報道で、たった今私も読んだばかりですが、新しい報道がありますので大臣に伺いたいと思います。大変短い記事ですから読み上げてみます。 ロシア外務省当局者は二十二日、北方領土問 題でロシアが日本の主権を認めれば、一時的に ロシアの施政権を容認するとの渡辺外相の提案 について、「新味はない」と述べ、拒否する姿勢 を鮮明にした。 同当局者は「四島返還という日本の基本姿勢 に何ら変化はみられない。単に返還の手続き問 題を提起しただけで、日本側の譲歩とはいえな い」と強調、「本格交渉の前から四島の主権は日 本……
○田英夫君 条約について松前委員から御質問いたしましたので、その他の問題について質問させていただきます。 最初に、天皇訪中について外務大臣に伺いたいと思います。 ことしは日中国交回復二十周年という日中間の一つの節目の年でありますし、江沢民総書記あるいは万里全人代委員長といった中国の要人が相次いで来日をする。中国側の意気込みといいましょうかは相当なものだと思うわけです。最近、天皇訪中の問題について外務大臣は大変積極的な態度をとっておられるように思いますが、与党自民党の一部に反対の御意見があるというようなことで宙に浮いた形になっております。天皇というお立場のことですからこの問題が変な形になるの……
○田英夫君 今の喜岡委員の質問に対する関連の分をちょっとしばらく横に置かせていただくので、もう少し関係の大臣はお許しをいただきたいと思います。 最初に、日本政府のカンボジア政策という基本的なところを総理、外務大臣に伺いたいと思います。 といいますのは、日本政府の過去のカンボジア政策というものは、いわゆる三派連合政権を承認していた。つまり、シアヌーク、ソン・サン、そしてキュー・サムファンという、指導者の名前で言えばその三派の連合政権を承認して、現在のフン・セン首相に代表されるプノンペン政権は承認をしていなかった。これは一体なぜかということです。なぜ相対立していた三派対一派というこの中で三派を……
○田英夫君 最初に、けさの新聞を見ますと、これは政府ではなくて、自公民三党が来週六月一日にも修正案をこの委員会に提出をするということが報じられております。 私どもは、先日私もこの席で申し上げましたとおり、修正修正という話が我々の頭の上を飛び交っておりましたが、さっぱり我々の視野の中に入ってこない。実はここに至って、特にPKFの問題について御質問をしようにも、政府案は既に半分凍りかけているという状況の中で、どこまでお話をしていいのかということを先日も申しました。大変困っておりましたが、いよいよ修正案が出てくると、こういうことが報じられております。 最初に、凍結とか国会の事前承認というようなこ……
○田英夫君 まず質問に入ります前に委員長にお願いをしておきたいと思いますが、大臣に対する質疑と政府委員に対する質疑を分けて行うというやり方はきょう初めてであります。私も長い間外務委員やっておりますけれども、全く初めての体験でありますが、きょう私が取り上げる問題も最終的には大臣の政治的な判断を伺わないとしっかりとした討議ができないという感じがいたします。 したがって、お体のことを考えての委員長や理事の皆さんの御配慮は十分理解できますけれども、こうした状態が長く続くことは大変好ましくないと思いますので、ぜひ国会の委員長というお立場、理事というお立場からこのことをお考えいだきたいということをお願い……
○田英夫君 渡辺外務大臣にどうぞお大事にということを政務次官からお伝えくださるように私からもお願いをいたします。
【次の発言】 きょう議題になりました二つの航空協定につきましては何の問題もないことでございますが、航空協定について一つだけ伺っておきたいことがあります。
最近、日本の航空会社と外国の航空会社のいわゆる共国運航という形が大変多くなってきているように思いますが、これは政府としてふやす、そういうことを多用していこうという方針なのかどうか、最初に伺いたいと思います。
【次の発言】 それをやる場合はやはり両国間の航空協定に明記する必要がありますか。
○田英夫君 本日はILO百二十号条約が議題でありますが、委員長の御発言もありましたように、武藤新外務大臣の所信表明を伺いましたので、そのことにも触れで御質問をしたいと思います。 最初にILO条約の問題ですけれども、日本はILO条約については先進国の中では最も批准がおくれているということはもう周知の事実でありますが、その中で一つILO百六号条約、商業及び事務所における週休に関する条約というのがあります。これも非常に古い条約であるにもかかわらず批准が行われておりませんけれども、国内法及び実態的な点でなぜ批准ができないのか、お答えいただきたいと思います。
○田英夫君 先日来、予算委員会にも出ておりまして感じることは、お互いに与野党が逆さまになりましたので、どうもまだその立場がお互いにしっくりしないという感じがあります。きょう私はやや野党的なことを行政府に対して伺うことになるかもしれませんが、私はやはり立法府対行政府という立場があるということを最近常々思います。これは非常に重要なことであって、特に従来、思想信条といいますかイギオロギーで政党が分かれていた時代は行政府も与党と一つの考えを持ちながらやられたようですけれども、最近のようなこういう状況になってきますと、与党といえども行政府が誤ったことをやっていれば、これは厳しく国民の名において指摘をする……
○田英夫君 郵政大臣から先日所信表明を伺いました。これに関連をして、きょうは序論というつもりで、この問題引き続き今後も一般質問の中で続けたいと思いますが、わずか十分でありますから序論になるかと思います。 私が申し上げたいのは、電波法第四条、「無線局を開設しようとする者は、郵政大臣の免許を受けなければならない。」、この条項であります。これを受けて、十三条に五年ごとに再免許を受けなければならない、そういう規定があるわけで、つまりこの無線局というのを私は放送局、つまりテレビ、ラジオの放送局と考えながら御質問をしたいと思います。 御質問と申し上げましたけれども、私は、実は国会の委員会でのやりとりと……
○田英夫君 私が申し上げたいと思ったことを青島さんが今言われたし、川橋さんも先ほど非常にやわらかい表現ですが警告を与えられたと思うんです。
一つ伺いたいのは、局長はさっき株式会社になるというお話でしたけれども、株式会社と決めてかかっているわけですか。
【次の発言】 実は御存じかどうか知りませんが、昭和三十年代の半ばに、テレビ草創期、まだテレビ局が非常に少ない時期に共同テレビニュースというものができまして、これは株式会社ですが、私は当時共同通信にいたんですけれども、共同通信が中心になってつくりました。それは、当然そういうものが必要になるだろうと。その内容はまさにこういうことを含めてニュースその……
○田英夫君 放送法の一部改正の中の問題を一つに絞りまして伺います。
改正法の第五十二条の二十七というところに受託内外放送の放送番組の編集準則をつくるということがあって、内容はもう御存じのとおり、国際親善ということで、「外国との交流が損なわれることのないように、当該受託内外放送の放送対象地域である外国の地域の自然的経済的社会的文化的諸事情をできる限り考慮しなければならない。」とあるわけですが、大変結構なことだと思います。
これはどういうねらいというか目的というか、意図でここに入っているのかお聞かせいただきたいと思います。
【次の発言】 よくわかるんですが、例えば現実にいわゆる民放が委託して海……
○田英夫君 大出郵政大臣の今の御答弁を感心して聞いておりましたけれども、本当に通信あるいは放送の技術面、その進歩というのは想像を絶するものになりつつあると思います。 ちょっと今思い出したんですが、今から三十数年前に「宗谷」に乗って南極へ行きましたときに、私は報道担当隊員だったものですから、向こうの様子を南極本部に報告する。それが新聞、テレビに載るわけですが、放送に乗るわけですが、何と「宗谷」の中で無線局の認可があったんです、つまり電報局です。したがって、私が書いた原稿をまた隊長の承認、サインをもらうと、頼信紙に片仮名に書き直して電報局に持っていくと打ってくれると。私も当時国家公務員に一時的に……
○田英夫君 大変初歩的なことを最初に伺いたいと思うんですが、郵政大臣の最初の御説明でありましたように、このNHKの決算というのは放送法第四十条第三項の規定によって国会に出てきているという御説明がありました。
ということは、NHKから郵政省に報告があって、その内容を郵政省から国会に承認を求めるという形で提出された、こう考えてよろしいでしょうか。
【次の発言】 ということになりますと、放送法の精神というのは、郵政省はNHKの監督官庁ということになりますか。
【次の発言】 まさにそのとおりなんで、私は午後もまた十分しかありませんからどこまでただせるかわかりませんけれども、申し上げるつもりなのは、民……
○田英夫君 国土庁長官、本会議がおありのようですからどうぞお引き取りいただいて結構です。
私は、建設省の幹部の皆さんに、建設省が今の大きな時代の変化の中で従来の哲学を転換しなければならないのではないかという気持ちを込めて二つの問題についてお伺いしたいと思います。
最初に、上田さんも触れられましたが、青島東京都知事が都市博中止という決断をされたことに対して、野坂建設大臣、どういうお気持ちで受けとめられたかをまず伺いたいと思います。
【次の発言】 私は長良川と結びつけようと思っているのではなくて、もっともっと大きな基本的な哲学の問題に触れていきたいと思っているところです。
具体的な問題で、ま……
○田英夫君 ただいまも同僚委員からお話のありましたとおり、アメリカがこのところ、クリントン政権としてでありますが、相次いで国防についての基本的な方針を打ち出しておりますが、その中で特に注目されますのは、まず二月に発表されました東アジア戦略報告、日本にとっては極めて関係が深いわけです。 そこで、その内容でこれもまた大変重要なことは、アメリカは世界のどこかで大きな地域紛争があってそれに対応しているとしても、アジアで、これははっきり名前を挙げているわけですが、北朝鮮に対して十分に対応できるような基本的な対応をすると、このことであります。それからもう一つは、冷戦になったと言われているにもかかわらず、……
○田英夫君 最初に、去る四月十七日に橋本総理とクリントン・アメリカ大統領との間で出されました日米安保共同宣言について、外務大臣にお尋ねをしたいと思います。
この共同宣言の中ではアジア太平洋という表現が使われておりまして、安保条約第六条の極東という言葉はどこにも出てこない。これはさきの国会でも御議論があったところでありますけれども、改めてアジア太平洋という表現と極東という表現との関係をお答えいただきたいと思います。
【次の発言】 この問題についてもいろいろ議論をしなければならないと思いますが、きょうは時間がありません。
極東の範囲という問題については、実は六〇年、安保条約が改定をされたとき以……
○田英夫君 沖縄のアメリカ軍基地の問題について意見を申し上げ、御質問をしたいと思います。 去る七月の初めに数日間沖縄を訪問いたしまして、大田知事初めアメリカ軍基地を持つ自治体の市町村長と親しく会談をしてまいりました。率直に申し上げて、政府のお立場ではなかなか、ある意味で意見が対立する状態ですから、こうした自治体の責任者の皆さんと話されてもその真意が伝わっていないのではないかということを危惧いたします。平成四年の当参議院でも、このアメリカ軍基地の問題について、「地元の意向を十分に尊重して対処する」という決議が行われているわけで、これはもう当然政府もこうしたことをお考えとは思いますけれども、私が……
○田英夫君 急にきようになりまして科学技術庁にお願いをいたしまして大変恐縮でございますが、きょう朝、情報をキャッチしたものですから、急にお願いをいたしました。 それは、プルトニウムの空輸の問題であります。飛行機で運ぶ、空輸です。九月、今月開催されるIAEAの理事会でプルトニウムの輸送のために安全輸送規則を改正する改正案が採択される可能性がある、こういう情報を聞いたわけです。 この改正案というのはイギリス、フランスが中心になって進めたと思いますが、プルトニウムを入れる容器の基準を新たにきちんと設けて、その場合は空輸することができるという内容になるやに聞いているんですけれども、本当にそういう改……
○田英夫君 私は、法務省の所管の問題の中で非常に重要だと思っております死刑制度について取り上げたいと思います。 死刑制度というのは、いわば人間社会にかかわる一つの哲学の問題ではないか。それだけに非常に古くからこの制度についての疑問あるいは論議があったと承知しております。確かに、公権力が公然と人を殺すということは戦争とこの死刑しかないわけでありますから、考えようによっては本当に大変なことを実はお互いに長い間やってきた。過去をさかのぼると、日本でもおよそ千年ぐらい前に約三百年間死刑を執行停止していた時代があると聞いています。 それはともかくとして、実はこの参議院法務委員会というのは大変この問題……
○田英夫君 既に同僚委員から多くの御質問がありましたので、重複は避けたいと思います。 この問題については、私が長いこと国際問題に取り組んできた感覚からいえば、遅きに失したんじゃないかというのが感想であります。したがって、改正に至る経緯ももう中原委員の御質問にお答えになりましたので触れません。 実は私ごとですが、先週中国の北京に参りまして日中民間人会議というのに出たんですが、たまたま中国の司法部長、つまり法務大臣にお会いする機会がありました。食事をしながらの雑談ですから、会話ですから、話はいろいろありましたけれども、その中でまさにこれに触れる会話がありました。 最近、実は中国はすさまじい経……
○田英夫君 既に同僚議員から問題点を多くのことを指摘されておられますから、重複をなるべく避けたいと思います。 私の基本的な物差しといいますか、政治的な立場から申し上げると、やはり今度の民訴法を新しく制定するということは、わかりやすくするということ、同時に親しみやすくするということを言われるわけでありますけれども、最も大切なことは、国民といいますか市民の皆さんの側に立った裁判、こういうものができるような、そういう民訴法でなければならないと思うわけで、その物差しに当てはめて若干のことを申し上げたいと思います。 最初に、いわゆる上告制限ということが今回の民訴法の中で出てくるわけですけれども、これ……
○田英夫君 民訴法の審議をしているわけでありますけれども、きのうの新聞に、刑事訴訟法、刑訴法の方も改正を計画しておられるという記事が出ておりましたけれども、これは事実でしょうか。事実とすれば、どういうことを改正しようとしておられるのか、お答えいただきたいと思います。
【次の発言】 民訴法にしても刑訴法にしても、この前も私申し上げましたが、弱者という言葉は使いたくありませんけれども、今も本岡委員が言われましたように、官庁、お役所、もっと広く言えば政府あるいは裁判所も含めて、そうした一つの力を持っておられるところに対して、一般の庶民の立場を重視して庶民を守る、そういうことができるようなものでなけれ……
○田英夫君 発言の順番を変えていただきまして、勝手を申して申しわけありません。ありがとうございました。 来年は日中国交正常化二十五年ということで中国の問題が改めてクローズアップされる年ではないかと思いますが、そのことも込めまして中国との問題を若干取り上げたいと思います。 ことし中国に何回か参りましたし、中国の人たちとも話し合う機会が何回かありました。例えば、中国の外交の当事者あるいは国際問題の学者の皆さんなどと議論をする機会があったときに、日中米、日本と中国とアメリカ三角形論というのを議論したことがあります。これはむしろ中国の学者の方から出してきたのであります。 つまり、中国は、アメリカ……
○田英夫君 中国のケ小平さんが亡くなりまして、また歴史上の人物が一人亡くなられたということでありますが、まさに世代交代といいましょうか、中国でもいわゆる周恩来世代の残った指導者のお一人が亡くなられたわけです。日本でももちろん世代交代が進んでいるという状況の中で、外交というのは歴史の流れの中で行われるわけでありますから、それをやはり受け継いでいく人がしっかりととらえていかないと、受け継いでいかないといけないなと改めて思っているんです。 例えば、ことしは日中国交回復二十五周年ということで、秋にいろいろ行事が行われるとは思いますけれども、そんな中で、あの田中総理、周恩来首相という話し合いの中で行わ……
○田英夫君 冒頭から私ごとで恐縮ですが、実は一九五七年の日本の第一次観測隊の報道担当隊員で南極へ参りましたので、この南極条約及び議定書、こういうものがつくられていく経過の中で若干間接的にも関係いたしましたので、余り御質問という形にならないかと思います。しかし、この条約はまことに今後の、未来と言った方がいいでしょうが、地球上のあり方を示しているような気がいたしまして、こういうものが国際的に締結できたということは大変いいことだと思っております。 若干経験を踏まえて申し上げると、一九五七年という年は、昭和三十二年ですが、国際地球観測年、IGYと言っておりますが、インターナショナルジオフィジカルイヤ……
○田英夫君 本日議題になっておりますアジア・太平洋郵便連合憲章、このいわゆるアジア太平洋という地域はどの範囲なのか。日米安保条約の極東の範囲というのを一時随分議論したことがありますが、これはそんなかた苦しいことではなくて、事実上どういう範囲の国々が参加していると考えたらいいんでしょうか。
【次の発言】 まさにこれは憲章の中にうたってありますから範囲が実は明快なわけですけれども、例えばアメリカは入っていない、ロシアも入っていない。ある意味で当たり前なんですけれども、日本人の感覚で一般論としてアジア太平洋と言ったときにアメリカは入るでしょうか。これは外務省、どなたでもいいです。
○田英夫君 ことしは沖縄が返還されて五月十五日でちょうど二十五年になるわけでありますが、今アメリカ軍基地の問題が注目を集めている中で、この問題について若干御質問をしたいと思います。 私ごとですけれども、ちょうど国会議員になった最初の仕事がこの沖縄返還問題でありました。前年の一九七一年の十一月、十二月が沖縄返還協定の審議が行われたいわゆる沖縄国会でありました。それだけに、個人的にも大変大きな関心を持っております。 最初に外務大臣にお伺いしたいのは、先日ゴア・アメリカ副大統領が来日をされて、外務大臣そして橋本総理大臣と会われたという中で、外務省からもこの会談の内容についてのリポートをいただきま……
○田英夫君 外務大臣、今もお話ありましたが、中国を訪問され、かなり厳しい日程の中で江沢民総書記・国家主席以下とお会いになって大変御苦労さまでした。
日中国交回復後、去年は日中関係は最も厳しい年だったと中国側も言っていたわけでありますが、今回の訪中を通じて中国側の態度といいますか、一言でどういうふうな御印象を持たれたか、まず承りたい。
【次の発言】 私も三月と一月に訪中いたしましたし、昨年は四月に、一回は日中民間人会議という形で国会議員、学者、文化人といった方々、両方からのそうした人たちでかなり議論をいたしました。昨年のときは相当激しい議論で、後藤田さんが事実上日本側の中心でおられたんですが、……
○田英夫君 まず、犠牲になられた三人のペルーの方々に心から御冥福を祈りたいと思います。 青木大使には、百二十七日という長い間人質として大変な御苦労をなさったことに対して、まず冒頭御苦労さまでしたと申し上げたいと思います。 今回の事件について、警備上の問題などは既にお二人の方からかなり突っ込んだ御質問がありましたのであえて触れません。 私ごとですが、大使が青年海外協力隊の事務局長をしておられたころにしばしばお会いいたしましたので、お人柄はよく存じ上げているつもりです。したがって、あの事件が起きました直後、青木大使なら頑張ってくださるであろうということを感じておりましたところが、機会があって……
○田英夫君 本日の議題になっております地雷に関する議定書、これはとりあえずといいましょうか、地雷について、自分で爆発するといいますか処理できる、そういうものでなければいけないという制限をつけようということのようであります。 地雷については、カナダを中心にいわゆるオタワ・プロセスで全面禁止に積極的な国だけでとりあえず条約をつくろうという動きと、日本政府もアメリカと一緒にジュネーブ国際会議方式と言われている一歩一歩合意をして積み上げていこうという二つの道があるようですが、日本政府がオタワ・プロセスではなくて、いわゆるジュネーブ国際会議方式と言われる方の姿勢をとっておられるのはなぜでしょうか。
○田英夫君 きょうの議題から離れまして、通告もしておりませんから突然のお尋ねというか発言ですが、五月の初めにペルーの事件に関連をして青木大使を参考人として当委員会でお呼びをして質疑をしたわけですが、けさの東京新聞に中江要介元駐中国大使がこの問題について大変注目していいといいますか、厳しい意見を述べておられます。 簡単に申し上げると、外交関係に関するウィーン条約に基づいて、このペルー日本大使公邸事件の責任は接受国であるペルー政府にある、このことは明らかだと。大使公邸の損壊に対しても責任はペルー側にあると、こういう論陣であります。外交関係に関するウィーン条約の二十二条を引用されて、大使など使節団……
○田英夫君 核兵器の廃絶という問題は、随分長い間、広島、長崎以来と言っていい国際的な議論を続けてきた問題でありますが、一方で核抑止論というアメリカを中心とした一つの議論があって、その間で、実は多くの世界の人が核は人類を破滅させるおそれがあるということをみんな承知しながらこれをなくすことができないと、人類という利口な生物にしては非常に愚かなことを続けていると言ってもいい、そういう状態だと思うんです。しかし、にもかかわらず一方で今回のCTBTもその一つの段階として核廃絶に向かって進んでいることも事実と言えると思います。 そういう意味で、政府としては段階的核廃絶への道という意味でCTBTをどういう……
○田英夫君 今回、ガイドラインの中間発表という形で、日米間で話し合われた、まだ話が進行中のこの段階で中間発表をされたということは大変私はよかったと思っております。きょうもこうして国会の場で議論をさせていただいているわけですし、こういう国民のいわば代表である国会はもちろん、内外に対しても発表されておりますから、国民の中でもあるいは外国でもこの問題についていろいろ意見が出てくる。そういうものをまた日米で参考にされながら結論を出していくというやり方は大変結構だと思っております。 主として私は意見を申し上げることになるかと思いますが、私どもの立場からすると、この問題を考えるときに基本にあるのは憲法だ……
○田英夫君 最初に、通告をしておりませんが、カンボジアの事態について外務大臣にお尋ねしたいと思います。 私も、私ごとですが、日本カンボジア友好協会の理事長というのをしておりますもので、大変胸を痛めておりますが、一つだけ伺いたいのは、先ほども、私の聞いているのでは大体三百人の在留邦人と百数十人の旅行者というふうに聞いています、四百何十人かだと思いますが。こういう人たちが飛行場が使用不能になっているのでプノンペンから脱出できない。 こういうことに対して、まさにガイドラインの問題で邦人救出というのが一つのテーマになっている折、しかも今回の場合は全く日米防衛協力のためのということではない。そういう……
○田英夫君 私は、きょうは、国会で余り取り上げられない問題ですが、スポーツの問題を取り上げたいと思います。幸い、小杉文部大臣は国会議員でも有数のスポーツマンであり、自宅から走って国会まで通っておられるという方ですから、大いにひとつスポーツ論をやりたいと思います。 最近、むしろ国民の間では非常にスポーツ愛好者がふえて、高齢化社会の中でお年寄りのスポーツも大変盛んになっておりますが、私も年寄りかもしれませんが、シルバー競技なども大変あって、世界記録をつくるような人たちも日本からお年寄りでたくさん出ているわけですね。 一方で、もちろん小学生、中学生などの子供さんたちに正しいスポーツを教えるという……
○田英夫君 私は、エネルギー政策について議論をしていきたいと思います。 エネルギー問題というのは、言うまでもなくあらゆる政治問題の中でも、あるいは経済を含めて最も重要な政策の一つではないかと思います。国民生活に直結をしている産業経済にはもちろん重要な問題でありますし、さらに安全保障問題とも極めて密接に関連をする。例えば現在は、日本はほとんどエネルギーゼロでありますから石油に依存をする、その石油は大部分がマラッカ海峡を通って船に積まれてやってくる、このことが日本の以前からの安全保障上の問題点であったわけです。そういう意味でエネルギー政策をどう打ち立てていくかということは日本にとって極めて重要な……
○委員以外の議員(田英夫君) ただいま議題となりました災害弔慰金の支給等に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び要旨を御説明申し上げます。 日本は、地震、火山活動、洪水等の自然災害多発国であり、これまで多くの国民、住民が、被災の苦しみだけでなく、被災後の生活再建に多大の困難を経験してまいりました。 特に、過般の阪神・淡路大震災においては、住民の生命、生活基盤に重大かつ深刻な被害をもたらし、道路、港湾施設等の復興が進む一方で、被災の程度、再建費用等が膨大であるために、被災者が自助努力のみでは全半壊した住宅の復興を初めとした生活の再建をなし得ず、結果として、被災地の経済……
○田英夫君 冒頭から私ごとで恐縮ですけれども、太平洋戦争中、私は学徒出陣で海軍に入り、震洋特別攻撃隊の隊員になりました。これは船の特攻隊ですが、そのときに任地が沖縄になれば、沖縄が私の死に場所になったわけであります。大勢の戦友が死んでおります。 同時にまた、昭和四十六年、初めて参議院議員になりましたとき、最初の仕事が沖縄返還であります。同年の十一月、十二月にかけて行われたいわゆる沖縄国会が私の最初の本格的な国会でありましたので、沖縄については殊さら大きな関心を持っていると自分で思っております。 そこで、今回のいわゆる特措法改正問題を考える場合に、四つの視点があると思います。 一つは、いわ……
○田英夫君 中南米は、世界の中でも大変珍しいことだと思いますが、域内でお互いの国同士のいがみ合いといいますか、戦争状態というようなことがない。フォークランド紛争がありましたけれども、これはイギリスとアルゼンチンの問題でありますから。そういう意味でいうと、それぞれの国で軍事政権がかなり続き、また、麻薬とかテロという問題は今もなおあるわけですけれども、国同士のいがみ合い、紛争、戦争状態ということがないというのが私は大変注目すべきことで、それは一体何が原因かなという気もするんです。 もう一つ、一九六七年にトラテロルコ条約を結んで、世界で最初の非核地帯、非核兵器地帯になったわけです。メキシコがイニシ……
○田英夫君 最初に、私は核兵器の問題について意見を述べながらお尋ねをしたいと思います。 先日、国連の第一委員会で二つの核廃絶についての決議案が採択されております。一つは、マレーシアが提案をいたしました、名前をつけるとすれば、いわば時限的核廃絶決議案とでも言うのでしょうか、正式の名前を私は承知しませんが。もう一つは、日本政府提案の究極的核廃絶決議案。 両方とも結果は採択されたようでありますが、マレーシアの提案は、賛成百三、反対二十六、棄権二十四という結果と聞いております。その棄権の中に日本が入っている。日本は時限的核廃絶決議には意思を表示しなかった。これは一体なぜなのかという声が核廃絶を求め……
○田英夫君 大変いい話をありがとうございました。 この法案は、今までの政府が出してきたいろんな法案と比べて極めて異例であることは事実だと思います。みずからの権限を縛る、あるいは覚悟を示すという言い方でもいいと思いますが、それだけ重大な段階に来ているということを政府みずから示すことによって財政危機を乗り越えようという、同時に景気を回復させなければいけないという、場合によっては矛盾する当面の目標に対してどう対応するかということ。これは余り表に出ないわけですけれども、重要なこの二つのことをやらなければいけないという状態の中でのことですが、読んでみて気がつきますのは、景気が悪いといえば公共事業と、こ……
○田英夫君 法案の御質問をする前に、外務大臣においでいただきましたので、私は、先日、与党訪朝団の一員として北朝鮮に行ってまいりましたので、この問題について若干お尋ねをしたいと思います。
今回の訪朝団の北朝鮮側とのやりとりは新聞でも伝えられておりますけれども、実際にはそれ以上に激しいやりとりでありました。激論という言葉がぴったり当てはまるようなやりとりをやりました結果、一定の成果があったのではないかと思いますが、外交を預かっておられる外務大臣として今回のこの訪朝団の結果についてどうお考えか、まずお聞かせいただきたいと思います。
【次の発言】 外務大臣が今おっしゃったとおり、北朝鮮側は拉致問題に……
○田英夫君 おくれて参りまして申しわけありませんでした。
私が伺いたいのはNATOの拡大の問題なんですが、その実態がどういうことなのか、影響がどうなのか。あるいは、アメリカの意図と実態がちょっと違うんじゃないかという気もしますが、これは兵藤大使からお答えいただけますか。
【次の発言】 ありがとうございました。
○田英夫君 社会民主党の田英夫です。 カーターさんは一九九四年に朝鮮半島の危機を救ってくださった方ですし、また北朝鮮の金日成、金正日親子に会ったことのある世界でも数少ない指導者のお一人でもあるわけです。また今回、韓国の大統領になった金大中さんとは大変親しい関係にある。そういう中で、実は私ごとですが、私も北朝鮮を七回訪ねておりますし、そのうち三回は金日成主席と会いました。また、金大中韓国大統領とも親しい友人であります。カーターさんはこれからの朝鮮半島はどうなっていくというふうにお考えか、それを伺いたいと思います。 もう一つは、これはお願いですが、先ほども沖縄のことが出ましたが、ぜひ次の機会に……
○田英夫君 社会民主党の田英夫です。 ダウナー外務大臣は日本の外務省の出しております「外交フォーラム」に、「オーストラリアの将来はアジアにある」という一文を寄稿しておられるのを拝見いたしました。その中で、特にこの地域では日本、アメリカがオーストラリアにとって重要な国であるということを書いておられますし、先ほどもおっしゃいました。日本の中でも、あるいはアメリカの中でも中国の中でも、最近アジア太平洋で日米中トライアングルを基軸に築き上げるべきだという意見が出てきております。 私も実は日本の中でそのことを主張している一人ですが、この日米中トライアングルという考え方、従来日本は日米基軸という外交を……
○田英夫君 私は朝鮮半島の問題を取り上げたいと思うんですが、まず最初に、韓国政府が従軍慰安婦問題について、一人当たり日本円にして三百八十万円を韓国政府として支給しようという計画が報道されております。日本の方はかねてからアジア女性基金という形で基金を積んで、一人当たり二百万円ということで一部には支給をしたという状態にあるときに、韓国政府がこういうことを実現しようとしているということはある意味で大変ショックだと思いますが、この辺について政府、外務省はどういうふうにお考えですか。
【次の発言】 ちょうど外務省の招待で与党の新政治国民会議の幹部級の議員が来日しておりますから、これは私どもも会う機会があ……
○田英夫君 けさの一部の新聞に、周辺事態法案というのを政府が準備しておられるということが報道されました。通告してあったものを急速変えまして、この問題をお聞きしたいと思います。
政府、つまり防衛庁、外務省がこうした周辺事態法案という内容の法律案を準備しておられるということは、これは事実でしょうか。
【次の発言】 おっしゃれる範囲で結構ですけれども、従来から四十項目にわたる対米後方支援協力の内容、項目ははっきり出ているわけです。その一つ一つの中で法律を新規につくる、あるいは自衛隊法を改正する、既成の法律を改正する、そういう対応をされるというふうに理解をされていたわけです。今回はより包括的といいま……
○田英夫君 今回、日中漁業協定が締結をされたということ、そしてあしたから始まります日韓新漁業協定、これが一日も早く締結されることを願うわけですが、この二つの漁業協定ができるということの意義は非常に大きいと思っています。 国連海洋法条約、二百海里の排他的経済水域という原則に立った新しい漁業秩序といいますか、国際的な漁業秩序はこの日本の周辺で大きく確立する第一歩ということで、実はこの漁業問題というのは非常に重要な外交問題でもあったわけです、過去の例から見て。 戦後を思い出しても、昭和二十七年、一九五二年に李承晩ラインがつくられて、これによって日韓両国の関係、もっともそれは戦争直後のことでありま……
○田英夫君 谷野大使並びにアジア局長、どちらでもいいんですがお答えいただければと思いますのは、最近ある新聞で、一紙だけなんですけれども、北朝鮮の金正日総書記がこの秋中国を訪問するという記事が出ておりまして、これを外務省は承知しておられるのかどうか。言うまでもなく、そういうことが事実とすればかなり冷え切っていた中朝関係が変化してくるという兆しかもしれませんし、この問題についてお答えいただきたいと思います。
○田英夫君 今回のインドの核実験というのは、核保有国が六つになりそうだというような問題ではなくて、人類の生存、平和の問題に直接かかわるという極めて重大な問題だと私は思っています。こういう状態の中で、核をなくしていく、核廃絶ということの戦略を日本政府は考え直されるべきではないかという気がしております。 といいますのは、今世界で核軍縮あるいは核廃絶の流れに二つの大きな流れがあると思うんです。一つは、これはまさにインドがCTBT交渉のときに提案をした、期限を切って現在持っている五つの国も含めて核をなくすという提案。もう一つの流れは、段階的に、つまりNPTからCTBT、次はカットオフ条約というような……
○田英夫君 インドの核実験についてお尋ねしたいと思います。お尋ねするというよりも意見を言うことの方が多いかもしれませんが。
前回、大変短い時間で議論をいたしましたが、そのときも申し上げましたけれども、今回のインドの核実験ということは、単にパキスタンとの対抗とかいうようなローカルな問題じゃなくて、やった御本人のインドの意思とはある意味では無関係に、結果として世界の政治構造を変革するぐらいの大きな意味があるんじゃないか。意味というのはある意味では悪い意味ですが、そういう感じを持っているんですけれども、外務大臣はいかがですか。
【次の発言】 残念ながら、現在、世界は五つの核を持っている国がそれを背……
○田英夫君 PKO協力法の改正案について、朝から質疑の中でしきりに出てくる言葉ですが、自己保存のための自然権的権利と。大変難しい言葉が前回のPKO法のときから出てきているわけですが、今回しきりにこれが使われるということですから、これのまず定義をして意味を言っていただきたいと思います。
【次の発言】 辞書まで引いて大変苦労してつくられた言葉、周辺事態というガイドラインの言葉も日本人にとっては耳なれない言葉なんですけれども、大変苦労してつくられたことはわかりますけれども、自己保存なんですからこれは個人なんです。個人個人の今言われたようなそういう自然権の権利だと。あくまでも個人なんですから、現行法と……
○田英夫君 同僚委員からの御質問を、あるいは御答弁を聞いていて改めて感ずるんですけれども、何か政府はPKO促進というような、自衛隊を海外に派遣するということを促進するというようなそういう空気を持っておられるんじゃないかということを懸念します。この際、やはり初心に返ってといいますか、あれだけ激論をしたPKO問題ですから、改めてもう一回初心に返ってPKO、国際平和協力事業というものを考え直す、考えてみるということが必要じゃないかと改めて思っているんですよ。 そういう意味で、今回の改正で一番問題なのは、もう先ほどからも出ているように、個々の判断でと言っていた武器使用を上官の命令でということに変える……
○田英夫君 四人の参考人の皆さんありがとうございました。 私の質問は国連にかかわりますので、堂ノ脇さんと明石さんにお答えいただければと思います。 昨年の十二月の国連総会で二つの核に関する決議が提案されております。一つは日本政府が提案いたしました段階的核軍縮の決議、これは全会一致で採択されたようですが、もう一つはマレーシアが提案をした期限を切って核を廃絶しようという決議であります。 先ほど明石さんは、インドが求めるように核廃絶のきちんとしたタイムリミットを明確にすることは恐らく現実的ではありませんと言っておられるわけで、これはCTBTの交渉の過程でインドが提案をした、期限を切ってということ……
○田英夫君 国内の経済の問題を同僚委員がずっと取り上げてこられましたので、私はアジア経済とのかかわりの中で御質問をしたいと思います。
先週末にカナダで開かれたAPECの蔵相会議で共同声明が出されました。特にアジアの通貨危機の問題、インドネシアの問題、こういうところに関連してかなり思い切った声明ではなかったかと受け取っておりますけれども、まず最初に松永大蔵大臣のこのAPECでの御印象を伺いたいと思います。
【次の発言】 私も報道を見てのことですが、一つの新しい動きというような印象も持ったわけであります。その一つのあらわれは、インドネシアを視野に置いてのことですが、IMFへの要請の中で社会的弱者……
○田英夫君 社民党の田英夫です。 私は、今までの皆さんの御意見、御質問あるいは政府の答弁を伺っていて改めて思うんですが、災害対策に対する基本的な哲学を転換しなければならないときになっているんじゃないだろうか。にもかかわらず、率直に申し上げて、一番その転換がおくれているのは政府じゃないかという気がしてならないんですね。もちろん阪神・淡路の教訓が直接の動機でありますけれども、災害というのは、さかのぼれば七十数年前の関東大震災までさかのぼる必要があるかもしれませんが、当時は今とは時代が違いますから、余りその結果として教訓というふうに政治の中で生かされなかった。しかし最近は、阪神・淡路はもちろん、先……
○委員以外の議員(田英夫君) お答えいたします。 私どもが災害弔慰金の支給等に関する法律の改正という形にいたしましたのは、この災害弔慰金の支給等に関する法律は昭和四十八年に制定をされておりますが、災害によって命をなくされる、あるいは大きなけがをされる、いわば人的な被害に対して率直にはお見舞いといいますか、弔意とお見舞金を出す、そういう形で公的なお金が災害の被災者に対して支払われた日本で初めての法であると思います。 これは人的被害に対するものでありますけれども、同じような考え方から物的な被害、家が全壊あるいは半壊をした、生活の基盤が失われてしまったということに対しても同じような意味で公的なお……
○田英夫君 去る一月十七日で阪神・淡路大震災から三年がたちました。しかし、依然として被災者の皆さんは数万人が仮設住宅に住んでいる。孤独死をする人も後を絶たないという状態が続いているわけです。
今審議している補正予算に災害対策費が組み込まれておりますが、大蔵省、その内容を言ってください。
【次の発言】 阪神・淡路のために千二百八億円という数字になっておりますけれども、一方、各政党からこの事態の中で法案が出されておりまして、一つは、参議院の災害特別委員会で継続審議中でありますが、いわゆる市民・議員立法と言われている、被災者の市民の皆さんがみずから法案をつくり、これを有志議員が超党派で受けて法案に……
○田英夫君 一九八八年六月のことですが、まだベルリンの壁崩壊の前年でありますから、東ドイツの東ベルリンで開かれました核軍縮の国際会議に出席をする機会がありました。そこで、東ドイツのこれは民間人でありましたが話をする機会があって、たまたま東ドイツに駐留をしている当時のソ連軍の話になりました。そのドイツ人は、現在我々の東ドイツに三十五万のソ連軍が駐留をしている、これは決して愉快なことではありませんと大変率直な言葉で批判をしておりました。もちろん、ソ連軍駐留によってドイツ人の生活にさまざまな支障を起こしているという話をしてくれたんです。 これは一般論といいますか、外国軍隊がよその国に駐留をする、そ……
○田英夫君 去る四月二日から五日までロンドンで開かれましたASEMに総理、外務大臣、忙しい日程でおいでになって大変御苦労さまでした。 ASEM、アジア欧州会議と言っておりますが、このASEMという会議は大変意味のある、あるいは今の世界情勢の中で注目すべき会議ではないかと。アメリカがいない会議ということが一つ大きな特徴になるわけであります。同時に、アジアとヨーロッパというのは非常に古い歴史があるわけでありまして、いわばイギリスから見て、ヨーロッパから見てファーイーストだと、極東という言葉も生まれた、そういう歴史のかかわりのある国々が一堂に会する、しかもアジアの経済危機の中で集まったということは……
○田英夫君 安全保障関係の問題が多いようですが、やはり北朝鮮の問題というのは第一義的に外交努力によって何とかとにかく、大変困った国であることは事実ですけれども、平和を維持していくということが一番大事だと私は思っています。 その意味で伺いたいのは、この外務省の報告、北東アジア課の報告の文書によると、今度のことがあってから北朝鮮国連代表部のキム・チャングク次席大使に対して抗議の申し入れをしたということになっておりますが、常時接触できるそういうホットラインではなくてコールドラインかもしれませんけれども、少なくともそういうものを常時持っていてもいいんじゃないかと思うんですね。いざというときには対話が……
○田英夫君 今回の事件の事実関係については同僚委員から既にいろいろな角度で質問が出ておりますので、私は、やや視点を変えてこの問題について考えてみたいと思います。 今回の事件を見てみますと、この仕組み自体を検討し変えていかないと今後もこの種の事件が起こり得るというふうに考えざるを得ないんですが、以前にアメリカで一時非常に問題になった軍産複合体という言葉があります。これに類するような状況が自衛隊あるいは防衛庁を中心にして日本の軍事産業界と既にできつつあるんじゃないかという気さえするんです。 軍産複合体というのは、百科事典を引いてみましたら、軍部と巨大軍事産業が癒着した連合体によって外部からの統……
○田英夫君 私もまず、防衛庁の背任、証拠隠滅という、この問題について簡単にお聞きしたいと思います。 前回も申し上げましたが、事実関係については同僚委員からいろいろだだされましたので、別の視点から聞きたいんですが、きょう防衛庁長官の御報告の中で防衛調達制度調査委員会(仮称)をつくる、こういうことが出てまいりました。前回の委員会で私が申し上げた軍産複合体ということになりかねないではないか、制度そのものにメスを入れる必要があるんじゃないか、その原因もいろいろ申し上げましたから繰り返しませんけれども、まさにこういうものをつくる必要があると私も思います。 そこでお聞きしたいのは、まだ仮称になっていま……
○田英夫君 大変短い時間ですから、若干意見を申し上げてそれに対する総理の御意見を聞かせていただきたいと思います。 この条約については対人地雷を禁止するということですから、持たないとか貯蔵しないとか、そういうことが中心になって議論され、またマスコミの報道もそういうことに焦点が当たっていると思いますが、実はこの条約の前文にありますように「世界各地に敷設された対人地雷を除去するという目標に取り組み」と、現在既に一億一千万個と言われる数がカンボジア、アフガニスタンなどにあるわけで、毎日のように被害者が出ている。まず除去するということが実はこの条約の大前提になる。今日ただいまの時点で対人地雷について言……
○田英夫君 私は、TMDの問題について質問をしたいと思います。
九月二十日にニューヨークで開かれました日米のいわゆる2プラス2でTMDについて共国技術研究を進めるということで合意をしたと言われているわけですが、この合意ということ自体について、実は政府の中でもいろいろ表現が違うようであります。実際はどういうことなのか、要するに共同研究を日米でやっていく、こういうことを決めたということでいいんですか。
【次の発言】 そうすると、今までも実は予算にも計上しておられますから、研究は日本もやっていたと思いますが、今までとどう違うことになるんですか。
○田英夫君 今回のこの防衛庁の問題は、根源はいわゆる背任の問題、同時にその背任の事件を隠ぺいするために証拠隠滅を図ったという、官庁の公務員がやったという意味でまことに重大であることは言うまでもないわけであります。 しかし私は、証拠隠滅の問題については同僚委員も朝から取り上げておられますから、私はこの前のこの委員会でもいわゆる軍産複合体になってきているんじゃないかという言い方をして調達のあり方ということを取り上げました。 きょうもそういう立場で質問をしたいと思うんですけれども、そういう意味でこの中間報告、昨日発表されたものを拝見いたしますと、一ページは文字どおり前文なんですけれども、二ページ……
○田英夫君 まず、この日韓漁業協定が締結される以前のところをちょっとたどってみたいんですが、約一年前、ことしの一月二十三日に旧協定が破棄をされた、そのことが報道されて明らかになったちょうどそのときに、一月二十一日に、つまり破棄される二日前に私はまだ大統領になる前の金大中さんに会ったところが、私が大統領になることがわかっているのにその直前になってこういうことをやるのは私に対する侮辱だと、こう言って激怒していたんです。私はそういう意味で新しい協定を結ぶのが非常に困難になったんじゃないかと心配をしたんですけれども、結果はよかったと思います。しかし、なぜあの時期に前協定を破棄したのか。破棄するという、……
○田英夫君 大変短い時間ですから、私は主として意見を申し上げることになると思います。 この防衛庁の問題については、先ほどからも出ておりますけれども、四社事案という言葉が使われていること自体に防衛庁の姿勢があらわれているんじゃないか、世間一般では四社事案なんて言っても全然わからないですよ。一般的に言えば防衛庁背任証拠隠滅事件とか、もっと簡単に言えば防衛庁不正事件、防衛庁不祥事、こういう言い方を世間ではするわけですが、まずそのことが気になります。 私はこの問題、額賀防衛庁長官時代から申し上げたんですけれども、我々お互いに政治に携わる者、防衛庁長官、そしてこの委員の皆さん含めて、その立場からする……
○田英夫君 きのうの予算委員会でも集中審議がありましたし、きょうも主としてガイドラインに関連するようなそういう問題が出ておりますが、最近、ガイドライン問題が一昨年六月に出てきて以来、TMDだとか、非常にきな臭いといいますか、平和に反するような問題が次々に政府側から提起されてきているように思えて仕方がないんです。今、世界は冷戦構造が崩壊して、どう考えても一時の米ソが核を背景にして対立していた時代よりも明らかに平和になっているにもかかわらず、なぜ今こういう空気になっているのかということを非常に残念に思う。 同時に、きのうもきょうも伺っていて、私のような年齢の者が改めて感ずるのは、戦争というものの……
○田英夫君 最初に社民党として政府に申し上げておきたいことがあります。 それは、野中官房長官が先日記者会見で、社民党はガイドライン問題の法案をつくるときに与党として関与したにもかかわらず、今非核神戸方式を地方自治体に広げるということを党として支持しているけれども、これはおかしいという批判の談話を出されましたけれども、これは野中官房長官ともあろう方がいささか事実と違った受け取り方をしておられるので、はっきりさせておきたいと思います。 一昨年、一九九七年六月八日にガイドライン本体の中間発表というのが日米両国政府から出されて、当時、与党ガイドライン問題協議会、自民、社民、さきがけ三党でつくりまし……
○田英夫君 小渕総理大臣の韓国訪問については同僚委員が既に質問をされておりますから繰り返しませんけれども、これは外務大臣にお聞きしたいんですけれども、日本の対北朝鮮政策は今回の総理訪韓によって変わったと考えていいんですか。
【次の発言】 日本のジャーナリズムももちろん、韓国あるいはその他の国でも、アメリカ、韓国、日本、この三つの国の北朝鮮政策は微妙に違うという指摘が常識的であったわけです。それは私もそう思います。
アメリカはいわばあめとむち、韓国はむしろ太陽政策という言い方に徹している、そういう中で日本は北朝鮮に対してかなり厳しい、特にテポドンの発射以来非常に厳しい姿勢をとってきた。それが今……
○田英夫君 最初に確認で、揚げ足取りのようですけれども、防衛庁長官の先ほどの御報告の中で、護衛艦「みょうこう」が五インチ砲による警告射撃を十三回一発、続いて百五十キロ爆弾四発と書いてありますが、これは護衛艦がやったんじゃなくてP3Cがやったんだと思います。もう一つ次の部分でもありますけれども。これはP3Cとした方がいいんじゃないですか。
【次の発言】 公式の御報告ですから、こういう誤解を招く、P3Cから爆撃したということは私から見ると重要な、重大なことなんですね。P3Cという対潜哨戒機、専守防衛のものだと防衛庁が繰り返して言ってこられたその飛行機から、確かに不審船が警告を無視して走っていたから……
○田英夫君 本日議題になっております二つの条約については私どもは問題ないと思っておりますので、委員長のお許しをいただいて、例の日本海での不審船の問題について御質問をしたいと思います。 それぞれ政府の中の関係省庁で、この問題については、新しい事態といいますか厳しい事態ですから、それぞれ総括をやっていらっしゃると思いますので、そういう意味を込めて伺いたいんです。 報道によりますと、一つ私ども気になるのは、防衛庁の中で領域警備法をつくれという意見があるということが紹介をされております。これが事実なのかどうか。つまり、今回の問題は領海侵犯ということで、形としては漁業法違反ということでしょうけれども……
○田英夫君 コソボの問題に入ります前に、外務大臣に御見解を伺いたいことがあるんです。 朝鮮民主主義人民共和国、いわゆる北朝鮮の金永南最高人民会議常任委員長というんですか、日本の国会議長であると同時に元首の権限の一部を持っているという、ナンバーツーという人物のようですが、この人が六月三日から七日まで中国を訪問するということが言われております。中国と北朝鮮の間は、一九九二年の中韓、中国と韓国の国交樹立以来冷えてしまってそうした交流が全くなかった、そういう意味でいうと大変画期的なことだと思いますし、またいわゆる新ガイドラインということをこの間まで議論する中で、やはり北朝鮮というのは明らかにアジア太……
○田英夫君 私は、拷問禁止条約について関連する問題を伺いたいと思います。 法務省からおいでになったと思いますが、冒頭のところで私が申し上げることをぜひ法務省も聞いておいていただきたいんです。この拷問禁止条約のまさに第一条に、身体的あるいは精神的な苦痛を与えることはいけない、精神的な苦痛を与えることはいけないということが明記されているということを一つ指摘しておきたいと思います。それから、同じく第一条に、何らかの差別に基づく理由によって拷問をするという、そういう指摘もあります。この二つの点を冒頭に申し上げておいて、以下、在日朝鮮人、韓国人の人たちを中心とした問題について取り上げたい。 いわゆる……
○田英夫君 私は、本日の議題になっております三つの条約を離れて、総理の訪中があさってからですが、実は私も先週中国の北京へ行ってまいりましたので、質問というより意見を申し上げて、御参考になればと思います。 今回、北京に行きましたのは、国際交流協会というシンクタンクで日米ガイドラインの問題を中心にして講演をしろということで行きましたが、同時に、外交問題あるいは防衛問題の専門家とディスカッションをする機会がありました。印象を一言で言いますと、外務省の幹部に会いましたり、党の幹部にも会いましたが、中国は今非常に厳しい、特に日本とアメリカに対して非常に厳しい姿勢をとっているということが印象的であります……
○田英夫君 期せずして、私も空中給油機の問題を取り上げようと思っております。 私がこのことを取り上げようと思ったのは、例のコソボの事件、ユーゴに対するNATO軍の爆撃ということに関連をしまして、中国大使館が米軍によって爆撃をされた。私、七月の初めに北京に行ってきましたけれども、中国は公式に、誤爆ではない、意図的な爆撃であるということを表明しておりますが、関係者の話をそのときに聞きますと、あの爆撃はアメリカ軍のステルス戦闘爆撃機がアメリカ本土から空中給油を受けながらユーゴまで飛んできて爆撃をして、また本土に空中給油を受けながら帰った、こういうふうに中国側は言っております。 今や空中給油という……
○田英夫君 最初に、これは質問通告をしておりませんけれども、きのう海上自衛隊と韓国海軍の共同訓練が行われたという夜のテレビのニュースを幾つか見ましたけれども、各局みんなこれをかなり大きく報道している。救難訓練ということで火災を生じた船を救出すると。 私は、いろんな思いを持ってこれを見ていたんですが、一つは新ガイドラインができて動きが始まったなという思いがあります。同時に、あるテレビ局がそのニュースを伝える中で言っていることでかなり驚いたことなんですが、日本では海上自衛隊の自衛艦に取材陣が乗って、事実、アングルから見ると日本側の船に乗ってカメラマンが写しているということなんですが、韓国のテレビ……
○田英夫君 きのうの夜、パリにおります社民党の土井たか子党首から国際電話がありました。ユーゴ爆撃で中国大使館が爆撃された、多くの死傷者を出しているというこの問題について日本の国会ではどういうことになっているか、こういうことも聞かれましたので、国会でも取り上げているけれども、政府はNATOのユーゴ爆撃に対して理解をするという態度を変えていないという意味のことを報告いたしましたが、土井さんは、そんなことなのという驚きの声を上げていたのであります。 といいますのは、土井さんは今パリにおりますが、きょうハーグへ移って、あしたからハーグで始まります一八九九年のハーグ平和会議の百周年を記念した「二十一世……
○田英夫君 三人の参考人の方々、大変ありがとうございました。 大変参考になりましたし、同時に、率直に申し上げて残念ながらお三人とも私とは意見が違う点が多いようでありますけれども、それはそれで大変参考になりました。十五分間でその違うところをぶつけ合って議論するにはいささか時間が短過ぎますので、若干絞って、むしろ私の意見を申し上げる時間の方が長くなるかと思います。 自己紹介のようになりますけれども、私はこういう年ですから戦争体験があります。学徒出陣で行って、海軍の最後は震洋特攻隊というところにおりました。仲間の中には、いわゆる人間魚雷回天に行って死んだのもおりますし、戦艦大和で死んだ人も、階段……
○田英夫君 きのうドイツテレビ、ドイツテレビというのはドイツのNHKのような放送局でありますが、そのドイツテレビがこのガイドライン問題について私のところにインタビューに来ました。 取材をしにきた支局長は、日本とドイツは大変似ていると思う、敗戦、占領、米軍基地問題、そして現在は日本はガイドライン問題、ドイツは初の海外、つまりNATO域外へのユーゴ攻撃ということを体験し、国論を二分していると。ドイツの場合は爆撃が始まったころよりも反対する声が次第に多くなってきているということであります。 そのインタビューの中で私は、確かに日本とドイツは似ている、おっしゃるとおり共通点はたくさんあるけれども、二……
○田英夫君 私は、まず、きょう総括質疑という名でここに立つことを大変遺憾に思います。先日も申し上げましたが、この問題については総論からようやく各論に入ったところで、まだまだ大変に大きな問題がたくさん残っている、議論すべきことがたくさんあると思います。二十一世紀の日本の運命を決めると言っていい大きな問題ですから、もっともっと慎重に審議をすべき、議論を続けるべきだと思いますが、きょう、もう総括質疑の名のもとにここに立たなければならないわけであります。 そこで、残念ながら、総括的な意味でこの審議を振り返り、問題点を私なりに集約して申し上げたいと思います。 この前も申し上げましたけれども、日本の安……
○田英夫君 冒頭から厳しいことを申し上げなければならないんですが、ガイドライン関連法、国内法二つ、協定が一つ、既に国会に提出されてはいますけれども、政府の趣旨説明はまだ行われていないわけであります。にもかかわらず、与党と一部野党との間で修正の話が行われている、かなり公然と行われているということはまことに不可解であります。宮澤さんがこの中では一番議員歴がお古いと思いますが、総理も四十年近い国会の中の御経験から、恐らくこんなことは前代未聞じゃないかと思うんですよ。これはいわば国会の慣習、ルールとはいかがなものかと言わざるを得ないし、私ども社民党に対してはいわば無礼なやり方だと感ぜざるを得ないんです……
○田英夫君 本日の議題は防衛庁職員の給与の問題でありますが、ややそれに関連した問題を取り上げたいと思います。 率直に申し上げて、さきの通常国会でいわゆる日米新ガイドラインの問題の審議に参加をいたしましてつくづく感じたことは、戦争というものに対する考え方がやや、世代の違いかもしれませんけれども、若い議員の皆さんと私のような年寄りは違うなという印象を持たざるを得なかったんです。私は戦争体験者というよりも戦争へ行った生き残りの一人でありますから、そういう意味で、きょうは時間の許す限り戦争のことを取り上げたいと思います。 まず伺いたいのは、一番気になることなんですが、日本の防衛を担う防衛庁、特に自……
○田英夫君 委員長のお許しをいただいて、先ほど立木委員もあるいは海野委員も北朝鮮問題に触れられました。実は、私は何も通告しておりませんけれども、参議院の委員会、特にこの外交・防衛委員会は、せっかく外務大臣、防衛庁長官、四人の政務次官がおられるという、こういう状況の中で、個々の委員が政党、国会側からただ一方的に政府とやりとりするんじゃなくて、横の議論もできたら将来大変有意義だなと、衆議院とは違ったやり方ができるんじゃないかと、今そう思っております。 その意味で一言私見を申し上げれば、いろいろもう多方面の問題に触れられました。アメリカや韓国のことにも触れられましたが、私はあえて言いたいのは、中国……
○田英夫君 外務大臣は、この国会終了直後、ベルリンのG8外相会議に行かれるそうで大変御苦労さまです。議題として紛争予防の問題を議論されるということで、いずれまたその内容などを教えていただきたいと思いますが、きょうは最初に空中給油機の問題を取り上げたいと思います。
実は、きょうの安全保障会議で予算に計上することを決めるという報道がありましたが、けさの報道によるとそれはどうも断念をされたということが伝えられておりますが、防衛庁長官、来年度は予算に計上しないと考えていいんですか。
【次の発言】 私どもは、かつて一九七〇年代にF4ファントムを導入される際にこの問題について衆参で激論をしたことを覚えて……
○田英夫君 最初におわびいたしますが、きょうは外務大臣、外務省に御質問をいたしますので、防衛庁長官、お二人の政務次官には、御出席いただいているのに質問をいたしませんので、申しわけありません。また、槙田アジア局長、政府参考人として御出席いただいておりますが、時間が短いので、御質問することになるかどうか、そこはひとつお許しをいただきたいと思います。 先ほど武見委員が取り上げられました日米同盟といいますか日米基軸という外交、それに伴うアメリカ軍基地の問題について、最近、共産党、社民党の反対だけではなくて、無党派層の人たちの意見がいろいろ出てきている、それをまた取り上げている若い知事さんがおられると……
○田英夫君 昨日、時間が足りなくて余り申し上げることができませんでしたから、引き続き日朝国交正常化交渉の問題を意見を交えて申し上げたいと思います。 既に日朝赤十字会談が行われました。外務省佐々江参事官が出席しておられたようでありますから、ここにおいでになりますがきょうは質問はいたしませんけれども、その雰囲気を改めてまた別の機会に聞かせていただければと思います。今のところ、赤十字会談に関する限りいいスタートが切れているのではないかと私も思っておりますけれども、今後、日朝国交正常化交渉というのは、実は今まで戦後数多く行われてきた国交正常化にテーマを絞ってもいいんですが、そういう交渉の中で最も難し……
○田英夫君 質問通告をしておりませんけれども、外務大臣の先ほどの御報告の中に台湾の総統選挙の問題について触れておられますので、このことを最初に意見を交えて御質問したいと思います。
最初に確認をしておきたいんですが、先ほど、同僚委員の質問に対しての当面の政府の対応として、慎重に対応したいという意味の答弁をされたと思いますが、確認をしたいのは、当面、中国あるいはアメリカ、そして新しい台湾の総統、そうした人たちの動きを慎重に見きわめていこうということで受け取ってよろしいでしょうか。
【次の発言】 もちろん、さまざまな点を検討し対応されると思いますけれども、一つ御注文をしたいといいますか、これは台湾……
○田英夫君 三人の参考人の皆さん、ありがとうございました。大変勉強になりました。 特に国分参考人が言われました中台関係に、中国共産党と国民党との関係という状況が今度ので中台関係になったという表現をされましたけれども、全く同感であります。今度、三分裂という形になるんでしょうか、この候補者も三人になったわけですから。 それで、宋楚瑜氏が新党をつくるだろうということになってきますと、国民党と、これはまあ依然として強大な力を持っているでしょう、それから民進党と新党と。しかも、その民進党の陳水扁氏が総統ということになると、いずれにしても参考人も言われましたように単独ではできないのでどう組むかと。連戦……
○田英夫君 私は、地雷の問題を取り上げてみたいと思うんですが、カンボジアの地雷です。
去年の暮れに、政府はカンボジアに対して灌木除去機という名前で無償協力で現物を供与したということを聞いておりますけれども、その内容を簡単に御報告いただきたいと思います。
【次の発言】 これは、実は事の起こりはもう十年近く前、一九九二年ごろだと思いますが、ある人物が、M君と言っておきますが、私のところに、地雷除去機を考えた、今試作をしている、ぜひカンボジアへ持っていって実験をしたいと、こういう話から始まったんですね。
今、灌木除去機と言われましたけれども、カンボジアの実情を私も行って見てきましたからよくわかっ……
○田英夫君 本日議題になっております法案は賛成でありますし、その問題には直接触れませんが、ユジノサハリンスクに総領事館を置くという内容がありますけれども、これは大変いろんな意味で意義が深いことだと思います。言うまでもなく、総領事館というのは日本の人の保護をするとか便宜を図るという仕事が中心でしょうけれども、過去の歴史を考えますと、いろいろ特別な仕事もあるんじゃないか、こう思います。 その意味で、河野外務大臣、先日韓国を訪問された。報道を通じてその一部を承知しておりますけれども、その中にかつてサハリンに強制連行で送られていた韓国、朝鮮の人たち、その中の希望者を迎え入れる施設を日本政府がお金を出……
○田英夫君 本日の議題になっております英国との社会保障協定については、先ほどからも話が出ておりますように、もっと速やかにアメリカを初め多くの国と結ぶように私からも要求をしておきたいと思います。 私も実は石原東京都知事の発言について取り上げざるを得ないのでありますが、外交・防衛委員会というこの場で、外交の責任者である河野さんから既に先ほども適切でないという御答弁がありましたけれども、既に中国やあるいは韓国、北朝鮮という近隣諸国から厳しい反応が出ているわけでありまして、まことに外交上も重要な無視できない問題だと思うんですが、改めて外務大臣から、適切でないと言うだけでいいのかどうか。私は日本の外交……
○田英夫君 私が伺いたいのは、質問の結論を先に申し上げると、南北首脳会談が始まるわけでありますが、その延長線上で将来いわゆる南北統一というものが実現できるのかどうかということなんです。 これは、日朝交渉を進める上で当然そうした大きな見通しを持ちながらやらなければならないと思いますので聞くんですが、金大中大統領は、一九七一年に三段階統一論というのを大統領選挙に当たって、最初の大統領選挙ですが、出しておりますね。第一段階では、南北それぞれ国家として存在をしながら、それを一種の共和国連合というような形で持ちたい、それがほぼ十年ぐらい続いた段階で第二段階で連邦制へ移行する、これも一つの国家になる、第……
○田英夫君 本日議題になっております法案の中に、海上自衛隊の特別警備隊員に対する手当という部分がありますので、これに関連をして特別警備隊の問題について取り上げたいと思います。 昨年の三月の不審船の事件があって、それに関連をして「能登半島沖不審船事案における教訓・反省事項について」というのが六月四日に政府から官房長官の会見で発表されておりますが、これに基づいて恐らくその特別警備隊というものが設置されたと推測をするんですが、私どもは、全くこれは報道を通じて承知する以外にありませんでした。我々には特別警備隊を設置するというような話は一切報告がありませんでしたから、政令でされたということでしょう。と……
○田英夫君 本日の議題になっております条約の中でIAEAの憲章六条の改正の問題で御質問しようと思いましたが、先ほどから同僚委員の御質問がありましたので、ダブるところはやめておきたいと思います。 一つだけお聞きしたいのは、IAEAの問題で一つ気になるのは北朝鮮の問題ですね。北朝鮮のいわゆる核疑惑と言われるものが顕在化してきて国際的に非常に問題となった、その発端のところでやはり北朝鮮のIAEAの離脱という問題があったんじゃないか、こう思うんです。最近、北朝鮮はかなり柔軟な外交姿勢に転じてきているというそういう状況の中で、いわば北朝鮮不信という国際的な動きの発端になったこのIAEAの問題、例えば日……
○田英夫君 ただいまの条約、協定については、小泉委員と外務大臣のやりとりで問題点がかなり明快になってきたと思います。私も全く同感であります。 マグロの問題については、利益が大きいということもあって、かつて大きな商社が一船買いという船ごとマグロを買ってしまう、事前に。帰ってきたときにはもうマグロは市場に流れないで隠されてしまうという、値をつり上げたところで市場に出すというような、そういうことが横行して大変問題になったことがあります。 そのことができなくなったために便宜置籍船というような形になっている面もあると思いますので、これは政府として、国際的なこういう協定などで対応するということだけでな……
○田英夫君 私もNPTの再検討会議について質問をしたいと思います。 今の立木委員と外務大臣の御議論を大変興味深く拝聴しましたが、今回の再検討会議、私は政府の御努力、特に山本政務次官、現地に行かれて八項目の提案をされた、そのことが一つ結論を得るのに貢献したということを私も認めますし、評価をしたいと思います。 同時に、しかしこの結果を見ると、日本政府が従来とり続けてきた態度、そして、今回は一定の役割を果たされましたけれども、いよいよこれから核廃絶という、さっき外務大臣もこの言葉を入れたいということを言われた。まさに核廃絶ということ、核軍縮ではなくて核廃絶ということを実現するために日本がどういう……
○田英夫君 最初に、これ通告をしておりませんので失礼ですけれども、練達の河野外務大臣ですからお答えいただけると思うので質問をいたします。 北朝鮮問題ですが、昨日の日朝議員連盟で新しい会長に就任をされた中山正暉さんがあいさつの中で、まず国交正常化をなし遂げる、それを進める、拉致問題はその中で解決していくという意味のことを言われたわけです。つまり、拉致問題の解決が、あるいはミサイルも含めてでいいんですが、そういうものが国交正常化交渉成立の前提になるという考え方ではないと受け取れるあいさつをされましたけれども、これは明らかに従来の政府の言ってこられたことと違うと思いますが、これに対する外務大臣の印……
○田英夫君 きょうは、河野外務大臣が中国を訪問しておられて御不在ですけれども、あえて中川官房長官においでをいただいて、外交・防衛問題を取り上げたいと思います。 実は、外交・防衛問題は最近、予算委員会でも決算委員会でも余り議論の対象にならないのが大変残念でありまして、じゃ世界じゅうに問題はないのかというと全くそうではなくて、逆に、冷戦構造が崩壊して、新しい世界の枠組みがどうできていくかという状況の中で問題は極めて多い、また重大であると思います。 現に、去る六月十三日、朝鮮半島で南北首脳会談が行われました。まさに二十世紀最後の年に歴史に残る大きな状況の変化が生まれているわけでありますが、こうい……
○田英夫君 シドニー・オリンピックも近づいてきましたので、きょうは文部大臣とスポーツ談義をしたいと思うんですが、しかし国会というところは、実はスポーツのことを取り上げる場が非常に少ない。文教委員会が唯一と言っていいかもしれません。しかし、一方で国民生活の中に占めるスポーツの比率といいますか重さというのは大変なものでありますから、もっともっと我々は、国民の立場から、あるいはスポーツを愛する人たちの立場からどうあるべきかという議論をしなくちゃいけないと思うんです。 早い話が、政治とスポーツというテーマ一つとってみても、オリンピックを政治が侵してしまった。モスクワ・オリンピックは、日本とアメリカな……
○田英夫君 船舶検査活動法案に入る前に外務大臣に伺いたいんですが、先日来のASEANプラス3、森総理が出席されましたが、そこでいわゆる東アジア自由貿易構想とでも言えるような、そういうものを視野に入れた話が出てきております。
これは非常に今後重要な問題だと思いますけれども、いずれにしてもそういうものが出てきたということに対して、出したのはシンガポールを中心にしたASEANですが、中国が非常に積極的にこれに賛同をし、また推進をしつつあると。日本政府はどうなのかというのは一向に報道の中に出てきません。政府のお考えを聞かせてください。
【次の発言】 この問題を中心にしてこれからの二十一世紀の世界がど……
○田英夫君 船舶検査活動の法案に入ります前に外務大臣に一つ伺っておきたいんですが、中国の強制連行された人たちの問題、いわゆる花岡事件について昨日和解が成立をいたしました。東京高裁で和解が成立をしたわけですけれども、私は、この問題に長いことかかわってきた一人として非常に残念に思っております。裁判という場で処理されてしまったと、非常に残念に思いますが、外務大臣の御所見を伺いたい。
【次の発言】 もう御存じのとおりの事態ですけれども、強制連行というのは一九四二年に時の政府が、東条内閣が閣議決定をしてやったことなんですね。まさに日本政府がやったことですよ。したがって、私はこの問題は日本政府の責任におい……
○田英夫君 大変短い持ち時間なので、この二つの問題について、私は主として私の意見を申し上げて大臣の御感想を伺いたいと思いますが、今回の潜水艦の衝突沈没事件というのはもう明らかにアメリカの潜水艦に責任がある、過ちがあると、これはもう現在までの状況で明らかであります。だからこそある意味ではアメリカ側も謝罪をしているわけですけれども、しかもその原因は今までのわかっているところだけでも全く、私も海軍の経験がありますけれども、世界最強を誇るアメリカの海軍の中では想像つかないような、これはミスじゃなくてまさにたるんでいるという、そういうことが原因になっていると言わざるを得ない。民間人の問題もそうですが、し……
○田英夫君 きょう、私から申し上げる問題は、実は司法の舞台で出てきた問題なんですけれども、去る三月六日の東京高等裁判所におけるオランダ人元捕虜、それから民間抑留者の賠償請求訴訟で、政府といいますか国が被控訴人ですが、国が国側の主張として、サンフランシスコ平和条約によって連合国国民の請求権は消滅しているので、請求は棄却されるべきだという見解を述べております。 ところが、この見解は、従来のサンフランシスコ平和条約十四条の(b)、これは連合国の国及び国民の請求権の棄却、消滅という規定、それから十九条の(a)、これは日本国及び日本国民の請求権の消滅という、そういう十四条(b)と十九条(a)にかかわる……
○田英夫君 私は、去る二十五日に森総理がプーチン大統領と会われた、この日ロ首脳会談の問題に触れていきたいと思うんですが、この会談で成果といいますか、この段階で総理が会われて、日ロ間での平和条約交渉に向かっての一定の前進があったと考えていいのか。つまり、この会談の成果というのは外務省はどういうふうに見ておられますか。
【次の発言】 一九五六年の日ソ共同宣言が、この日ロ間の平和条約交渉のスタートであるというその内容を確認したということが言われていますが、この意義というのはどういうふうに見ておられますか。
【次の発言】 一九五六年の日ソ共同宣言というのは、まさに戦後の日ソ、今のロシアとの関係を進めて……
○田英夫君 先ほどから同僚委員が既に触れておられますので、通告をしておきましたけれども、アメリカの原潜の突然の寄港の問題その他、大変アメリカにかかわる残念な問題が頻発をしていると思います。 まず第一に、ほかは触れないとしても、アメリカと中国の軍用機の衝突、墜落事件といいましょうか、この問題は触れないわけにはいかない。これも内容については申し上げませんけれども、何かブッシュ政権になって特に目立つわけですけれども、アメリカ政府というのはまるで世界のやんちゃ坊主のような印象を受ける。 地球温暖化防止のための京都議定書に対する態度もしかり、今度の海南島付近のあの空軍機の問題も、いわば中国からすれば……
○田英夫君 今、吉岡さんも言われましたが、報道によると、自民党総裁選挙の中で亀井静香さんが、在韓米軍が攻撃された場合、日本が集団的自衛権を行使する可能性がある、こういう発言をされたということに対して、韓国では、関連する国の立場を考えない軽率な発言だという強い反発が出ているということを新聞で知りましたけれども、このことは、きょうも皆さんが取り上げておられる外交的な諸問題、防衛の問題も含めて非常に重要なことだと思います。教科書問題、これももう既に同僚委員がいろいろ取り上げられましたが、私も現在の外交の非常に重要な重大な問題だと思っております。 韓国の金大中大統領も直接この問題に触れて発言をしてお……
○田英夫君 若いお二人の大臣が誕生したことは大変うれしいことでありますが、同時に複雑な心境でもあります。田中外務大臣は、この委員会の前身である外務委員会に私はずっとおりまして、議員になって三十年になりますが、その大部分をこの外交防衛委員会、前身の外務委員会から続けてやっておりますから、この間秘書に数えてもらいましたら、田中さんは私が議論をさせていただいた二十人目の外務大臣。最初が愛知揆一さんでした。この二十人の中には大変印象に残る大臣もおられます。また、何をなさったかなと思う方も率直におられましたが、一番印象に残るのはやはり大平外務大臣だと思っています。 日中国交正常化交渉を田中さんの父上と……
○田英夫君 外務大臣、お忙しいでしょうから、どうぞ一分だけいてください。 先ほどから同僚委員の質問、御答弁を聞いていて大変驚くのは、戦争のことが、台湾の問題とかベトナム戦争とかいろいろ出てきて、非常に簡単に議論されているんじゃないかという印象を持っているんですね。もう一つ、非常に驚いたことは、中谷防衛庁長官は、恐らく国会のこの席で防衛庁長官として憲法改正をすべきだということを明言された最初の防衛庁長官だという印象を持ちました。 これはちょっと確認しておきたいんですけれども、同僚委員の質問で集団的自衛権の問題で議論をされたときに、集団的自衛権というのは非常に幅が広いけれども、日本としてあるべ……
○田英夫君 私が取り上げる問題は、本来、両大臣が就任された一番最初に取り上げるべきだったかもしれませんが、報道されるところによると、外務大臣と防衛庁長官、あるいは関係閣僚で、安全保障の問題について政府としての統一の話し合いをする、勉強をされるということが言われております。それは大変結構なことだと思いますし、そういう意味で、安全保障というのは一体どういうものかという基本的ないわば哲学のようなものから始まって議論をしていただきたい、こう思いましたので、きょうはこのことを取り上げようと思ったんです。 中谷防衛庁長官は、たしか二回ほど前のこの外交防衛委員会で、非常に私が納得したいい御発言をされている……
○田英夫君 三条約は賛成でありますから、今、ロシアの問題、同僚委員も取り上げられましたが、私もロシア問題を取り上げようと思います。 その前に一つ、お知らせしてありませんでしたけれども、報道によると、きのう十一日、外務大臣はカンボジアのフン・セン首相とお会いになったということで、その内容も報道されておりますけれども、一つお願いしたいことがあります。 日本とカンボジアのかかわりの中で非常に重要な部分で、地雷の除去について、既にODAを発動して日本の四台の地雷除去機がカンボジアで動き始めています。カンボジアの実態は、私も何度か行きましたけれども、地雷を除去しなければどのぐらいの数があるかわからな……
○田英夫君 会期末が迫ってきましたけれども、外交防衛については、けさから同僚委員が取り上げておられるように大変重要な問題がたくさんあります、大小さまざま。しかも最近、例えばロシアと韓国のあの漁業の問題とか、あるいは中国のセーフガードの問題とかいったことを含めまして、何か国際的に問題が多発しているんじゃないかという気がいたします。そんな中で、取り上げたい問題はたくさんあります。議論したい問題はたくさんあります。今のミサイルの問題あるいは日朝国交正常化の問題は、本当に大きな懸案であるにもかかわらず進まない。ロシアとの平和条約の問題もそうです。 一方で、国内のいわゆる小泉内閣の改革の中で、特殊法人……
○田英夫君 一九五四年の六月二日、参議院、正にここ参議院の本会議場で、防衛庁設置法それから自衛隊法、この二つが可決、成立しております。つまり、自衛隊がここで発足をしたと。 その同じ本会議の後で、本会議の中で、自衛隊の海外出動をなさざることの決議というものが可決されております。これは、鶴見祐輔さんが、この方は緑風会のメンバーですが、当時、緑風会が参議院の第一党であったわけですけれども、その緑風会を中心にして議員から発議された決議でありますが、その冒頭に、鶴見祐輔さんが提案者を代表して趣旨説明をされております。 決議そのものは、「本院は、自衛隊の創設に際し、現行憲法の条章と、わが国民の熾烈なる……
○田英夫君 私は、環境委員会で今日初めて質問をさせていただきますので、委員長のお許しを得て、本日議題になっております二つの法案を離れまして、言わば環境問題の基本とでもいいましょうか、環境省の役割といいますか、そういう問題について議論をさせていただきたいと思います。 環境庁と実は私は同い年でありまして、環境庁は昭和四十六年の七月一日に発足したかと思いますが、その七月に私、初めて国会に出てまいりました。そういう意味では同い年であります。それだけに、環境問題のこの三十数年間の変化というのは本当に改めて考えるところであります。 環境庁ができました当時は、本当に環境問題ということに対する国民の皆さん……
○田英夫君 政府は今、戦没者の追悼のための施設を作る問題で官房長官を中心に検討を始めると、こういうことになっているわけですが、そのまず第一として、既設の、既にある千鳥ケ淵墓苑の問題でお聞きしたいと思います。 これは厚生労働省、厚生省時代ですが、戦後間もなくから遺骨収集をやられて、これは大変な御苦労の多い仕事だったと思いますが、南方の島々、ガダルカナルとか、そういうところを始めとして遺骨を収集始めて、その集まった遺骨の中で身元不明の方々の遺骨を納めたのが千鳥ケ淵墓苑と、こういうことでありますが、昭和三十四年にできたと思います。 ところが、これは私、遺族の皆さんあるいは関係者の皆さんからお聞き……
○田英夫君 私は、社会民主党・護憲連合を代表して、雇用保険法の一部を改正する法律案につき、反対の立場から討論いたします。 小泉総理は、就任以降、改革なくして成長なしという構造改革路線を標榜し、国民に様々な痛みに耐えることを要求してきました。とりわけ雇用・労働分野においては、リストラや倒産による失業率の増大と、パートや派遣等の臨時的一時的不安定雇用が大きく増加し、働く人たちの痛みが顕著に現れています。 深刻なデフレ不況の下で、厳しい雇用失業状況の改善の見通しもなく、完全失業率五%台、失業者は約三百五十万人と高止まりで推移しています。構造改革による新規の産業分野での雇用創出策、さらに各地域にお……
○田英夫君 ただいまから武力攻撃事態への対処に関する特別委員会を開会いたします。
本院規則第八十条により、年長のゆえをもちまして私が委員長の選任につきその議事を主宰いたします。
これより委員長の選任を行います。
つきましては、選任の方法はいかがいたしましょうか。
【次の発言】 ただいまの齋藤君の動議に御異議ございませんか。
【次の発言】 それでは異議ないと認めます。
それでは、委員長に山崎正昭君を指名いたします。(拍手)
○田英夫君 朝から皆さんの御議論を伺っておりましたが、戦争にまつわる大変厳しいはずの議論がいとも淡々と話されているといいますか、大変私のような太平洋戦争で特攻隊で生き残ったという経験を持っている者にとっては心外であります。 武力攻撃事態というのは、そもそも一体、今までの日本語にはなかったことでありますが、なぜこういう言い方をするのか。要するに戦争の話じゃないでしょうか。また、有事とか武力攻撃事態とか、なぜそういうふうな言い方をするのか、国民の皆さんは分かりませんよ。戦争を、戦争に対してどう対応するかという、それが有事の法案でしょう。 総理は、そもそもその戦争というものをどういうふうにお考え……
○田英夫君 この戦争にまつわる安全保障という問題は、大変デリケートといいましょうか、国際情勢とも密接に関連しますし、難しい問題でありますが、これを議論するとき、考えるときには、やはりこの六十年近く戦後の国会の中で我々の先輩が議論してこられた、そのことを学んで、学びながら現状を考えていかなければならないと、そういうことを痛感しております。その意味で、二つの例を挙げてみたいんですが、一つは政治的な問題、もう一つは兵器の問題ですが、もちろんたくさんの事例がありますが、その中から二つ取り上げてみたんです。 一つは、これは今日は残念ながら小泉総理も川口外務大臣もおられませんけれども、このお二人が特にし……
○田英夫君 今朝の幾つかの新聞に出ておりましたけれども、さきの小泉総理の訪米、日米首脳会談をめぐりまして、対話と圧力という最終的な北朝鮮に対する姿勢という点で合意したと、こういうことが出ております。それをめぐって、同行された政府の幹部の方の間で激論があったという、新聞によって書き方が若干違いますけれども、安倍官房副長官と田中審議官の間で、この対話と圧力という表現をめぐって、圧力は入れない方がいいという田中審議官の意見をめぐって激論があったという、大体共通点を言えばそういう記事であります。 これは、日本の対北朝鮮外交を考えたときに極めて重要な部分だと私は思いますが、これは通告してありません、今……
○田英夫君 私事ですが、およそ六十年近く前、昭和十九年に私はこの横須賀で一年間を過ごしました。海軍航海学校で戦争に行くための訓練をしておりました。その横須賀で今日、戦争にまつわる問題で皆さんの話を伺うということは言わば感慨無量であります。 私どもは今、平和主義と民主主義という二つの柱を持った憲法の下にいるわけでありまして、これは戦争には全くなじまない、戦争をしない国だということを決めている憲法の下にあるわけですが、したがってもし、今回の法案というのは戦争になったらどうするということですね、有事とかあるいは武力攻撃事態とかいう言葉を使っていますけれども、私は要するに戦争だと思っています。したが……
○田英夫君 武力攻撃事態とか有事立法とか言われておりますが、日本はそもそもこういう問題を考えるよりも戦争をしない方法を考えるべきですが、現実の問題として、北朝鮮というものがみんなの頭の中にあることは事実でありますから、前回に続いて、この朝鮮の問題を議論したいと思います。 昨日ですか、残念ながら自民党の麻生政調会長が大変な発言をされました。創氏改名は朝鮮の人が名字をくれといったからやったんだという、正に日本人としてあってはならない発言だと思いますが、それを与党の最高幹部が言われたということに驚きを感ぜざるを得ません。 官房長官、どういうふうにこの問題を考えておられますか。
○田英夫君 韓国の盧武鉉大統領が明日、来日をされます。 もう言うまでもありませんが、金大中前大統領と同様に、北朝鮮に対しては太陽政策を取り続ける、そういうことで、日本に対してもいろいろ配慮をされて、もう過去の歴史のことについては改めて触れないというようなことも言われていたようでありますが、そのやさきに麻生発言が出てくると、触れないわけにはいかなくなってきているというようなことも韓国の報道機関から伝えられております。この今審議中の法案というものも、韓国の側からすれば、北朝鮮との間の緊張を高めるのではないかという意味で余り好ましいものではないと、こう考えざるを得ないのではないかとも思います。 ……
○田英夫君 二年前の九月十一日にニューヨーク、ワシントンなどのテロが起きた。そして、このテロ特措法が提案をされましたとき、私は実は国会におりませんでした。審議にも参加しておりませんが、今改めてこの法案を、法律を延長するというこの機会に、お互いに冷静になってこのテロの問題を考える必要があるんじゃないかと思います。 一人の民間人として、あのニューヨークの貿易センターに飛行機が突っ込む姿をテレビで見て、本当に大きな衝撃を受けた。二千数百人の人が亡くなったわけでありますが、まあこういうことを言ってはブッシュ大統領に失礼ですけれども、その怒りに燃えてアフガニスタンを攻撃するという、戦争に訴えたわけです……
○田英夫君 小泉総理が厳しい日程の中でASEANプラス3の会議に出席をされたことに敬意を表したいと思います。 ASEANプラス3というのは日本にとってすばらしいことだと思います。このASEANという十か国がそれぞれの民族や歴史、考え方の違いを乗り越えて、今十か国が一つにまとまっている。それに日中韓という三か国を加えて話合いをするということは、日本の場合、小渕総理のときから始まっていると思いますが、このことは日本が外交の重点にすべきだと思っているんですが、それに対して小泉総理が積極的に参加されたということを評価したいと思うんですが、今回のこのASEANプラス3について政府はどういうふうに評価を……
○田英夫君 環境問題というのは、本当に今日も伺っていて膨大な、大きな問題だと思います。人類の未来を見据えて正しい哲学を持っていかないと大変なことになる。京都の議定書の問題などは正にその具体的な問題でしょうが、ブッシュ政権のように哲学を誤ると、それを阻害してしまうと。 一方で、本当に私どもの身近なところの生活の問題に密接に関係する問題で一つ一つそれに対応をしていかなければならないということで、前の鈴木大臣にも申し上げたんですけれども、三木武夫さんが環境庁長官になられたときに、環境庁は政府の中の野党になれと訓示をされたというんですが、今やもう環境省は政府の中の中核的な存在として、経済官庁に対して……
○田英夫君 私が小学生のころですから、もう七十年ぐらい前、昭和一けたの時代ですが、小学校の多分理科の時間だったと思うんですが、先生がヒメジョオンという雑草ですね、三、四十センチの高さになって白い花が咲くんですが、今でも恐らく日本じゅうにあるんだろうと思います。これが今から思い出すと、正に外来生物によって日本の生態系が乱されたということの始まりというか、もっとあったのかもしれませんが、当時はこれが猛威を振るったということを先生が話してくれたのを思い出します。今、ようやくこの外来生物の問題が法律になっていくということになったわけですけれども。 朝から皆さんの御意見を聞いて、質問を聞いていて思うん……
○田英夫君 この法案が今回ようやく出てきたわけですけれども、本来、世界的に歩調を合わせてやっていくべきことだろうと思いますけれども、当然まだまだ格差があって、さっきニュージーランドは先進国というお話が草刈さんからですか、ありましたけれども、今こういう法律を世界的に持っている、既に持っている国、持っていない国、その辺のところを大まかにいってどういう状況にあるか。どなたでも結構ですが、お答えいただければと思いますが。
【次の発言】 いや、本当に生物多様性条約が基本法みたいな形で国際的にきちんとするということが根幹かもしれませんが、この外来種の問題、つまり外国から入ってくるということですから、具体的……
○田英夫君 今回の法案は、この廃棄物処理という巨大な問題の中で一歩前進するという、そういう意味があると思いますが、本当に廃棄物処理というのはこれから二十一世紀の終わりにかけて人間が非常に苦しむ問題じゃないかと思います。本当に、これは国の中でいえば、行政が国も地方自治体も一緒になって役割分担して解決していかないとできない。しかも、そのやり方も今までのやり方でいいんだろうかという。 ごみは捨てると、田舎に行ったら今でもそうですけれども、穴掘って埋めればそれで生活の廃棄物は済んじゃうと。もうそういう時代はもちろんなくなってきて、大量生産、大量消費、そして大量廃棄ということになると、もう今までの常識……
○田英夫君 海は日本にとっては本当に海洋国家として大切なものでありますが、今回のこの法律案の改正を勉強してみて改めて思うのは、どうも最近の状況でいうと、絶好の廃棄物処理場でもあるという感覚になってしまうのではないかということなんですね。 私は、実は南極へ行ったことがありますが、第一次の南極観測隊で、「宗谷」に乗って海を二か月航海してようやく到達するわけですが、その南極の海を見て、これはもうこれだと、こういう状況を保たなくちゃいけないんだなということを改めて思いました。日本の周辺の海と全く違う、このきれいな海ですね。それを保つためにはもっともっと世界じゅうが協力してやっていかなくちゃいけないん……
○田英夫君 大気汚染という問題は言わば環境問題のイロハといいましょうか、基本だと私は思っているんですが、我が国の政治、行政の中で実は大気汚染の問題、あるいは環境問題全般と言ってもいいんですが、実際に取り上げられ始めたのは決して古いことではないと思います。それだけに、環境省の今皆さんの御努力は大変重いものがあると思っておりますが。 美濃部都政のときに、東京に青空をというキャッチフレーズで、私どもも応援団で胸に水色のバッジを付けて駆け回ったことが思い出されます。その結果、当時は、まず工場のこの煙突から出るばい煙の規制をするという、極めて今から思えば初歩的なことから始めたわけですけれども、もちろん……
○田英夫君 今日はこの問題についての提案者の皆さんがそろっておられますので、最初に伺いたいのは、今この時期にこういう言わば北朝鮮に対する圧力というものの象徴的なこの法案を出されたということに対して、私などの認識とかなり基本的に違うところがあるものですから、提案者の皆さんは北朝鮮という国に対して基本的にどういうふうにお考えになっているんだろうか。
先ほどからの御答弁で大体分かりますけれども、推測はできますけれども、どなたかからお答えいただきたいと思います。
【次の発言】 私は、前後十回近く北朝鮮を訪ね、金日成時代にも金日成自身にも何回か会ったことがありますが、厄介な国であることは私も認識してお……
○田英夫君 ただいまから北朝鮮による拉致問題等に関する特別委員会を開会いたします。
本院規則第八十条により、年長のゆえをもちまして私が委員長の選任につきその議事を主宰いたします。
これより委員長の選任を行います。
つきましては、選任の方法はいかがいたしましょうか。
【次の発言】 ただいまの広野君の動議に御異議ございませんか。
【次の発言】 御異議ないと認めます。
それでは、委員長に野間赳君を指名いたします。(拍手)
○田英夫君 今、同僚委員の質問に対していろいろお答えありましたけれども、現在、北朝鮮問題というのは日本の直面している外交課題の中で非常に重要な問題であることは言うまでもありませんが、同時に様々な問題がありますね。拉致の問題、核、ミサイルの問題あるいは在日朝鮮人の人たちの処遇の問題というところまで様々な問題がありますが、小泉総理はよく包括的解決ということを外国でも言っておられるようでありますが、強いてこの重要度といいますか、あるいは優先課題といいますか、それから緊急度、そういうものから考えて、何が一番、幾つかあるこの課題の中で、北朝鮮問題の中で何が一番政府として優先すると外務大臣、思われますか。
○田英夫君 今、テロということが、世界でといいますか人類の大問題になっている。これはどなたも認めると思いますが、総理はこのテロというものに対してどう対応されるおつもりですか。
【次の発言】 アメリカのブッシュ大統領は、九・一一のテロの後、アフガニスタンに対して戦争でこれを押さえ付けようと。その延長線上でイラク戦争もあると思いますが、テロに対して戦争をもってこたえるということを支持されますか。
【次の発言】 いや、それはもうテロというのは、日本を例にとっても、戦前、昭和初期も頻発しましたよ、財界の人が殺されたり浜口総理がやられたり。そして、五・一五事件もテロですよ、あれは青年将校がやったことです……
○田英夫君 最初に、一、二確認をしておきたいことがありますが、衆議院の速記録を今回の問題についてのことを拝見をしておりましたら、今回の事故は、二次系だからということで言われたんだと思いますが、産業事故であると、原子力事故ではないと、こういう受取方をされた方の発言がありましたけれども、まさか政府はそうは思っておられないと思います。その点を確認をさせていただきたいと思います。
原子力関係の事故だと、産業の関係の事故だという甘いものではないと、この点を確認させていただきたいと思います。
【次の発言】 そこで、いろいろ勉強させていただきました。エロージョン・コロージョンなどという言葉も初めて知ったわ……
○田英夫君 私は、天然ガスの、中国の東シナ海のガスの開発の問題を取り上げようと思いましたが、既に同僚委員が詳しく質問をされ、大臣からも詳細なる御答弁がありました。重複は避けたいと思いますが、ただ、気になることは、日本はこのままのエネルギー戦略でいいのかなと。当然、石油であり、原子力発電というのが中心になってきているわけですが、その天然ガスというものをどういうふうに位置付けておられるのか。 この今度の問題も何か出遅れたというか、まあ、さっきもちょっと直嶋さんのあれで出ましたが、例えば、中国は十二隻の船を持って探査をやっているのに、日本は外国の船をチャーターしてようやく始めたというような、韓国で……
○田英夫君 メキシコという国は地理的にも遠いし、率直に言って一般の日本の皆さんからすると余りおなじみがない国かもしれませんが、今回、事実上のFTA外交と言っていいと思うんですが、そのトップ、シンガポールはありますけれども、事実上のトップということになったことに対して、やはりそれは戦略があるのかなという感じをして聞いているんですが、いかがですか。
【次の発言】 正に同感であります。
メキシコ側が既に結んでいるFTAは四十二か国に及んでいるようですが、もちろん中南米はもう軒並みですね、そしてアメリカ、それからヨーロッパに、正に今大臣言われたように、メキシコという国は、あの中南米のところにいながら……
○田英夫君 今日、冒頭に大臣が発言されました、若い事務官のインサイダー取引の問題でありますが、内規でも禁じられているということであり、厳正な対応をお願いをしておきたいと思います。 二月十六日に京都議定書が発効いたしました。この種のものは発効したから一安心というものではもちろんありませんし、事の性質上、経済産業省としてはこの問題は誠に難しい問題といいましょうか、悩ましい問題といいましょうか、だと思います。 しかし、考えてみますと、これは我々の住む地球の未来を見通しての問題であって、今ここで我々が正しい対応を怠ると子孫に対して誠に重大なことになってくると。今、目の前のことに対応するということは……
○田英夫君 大臣は、寸暇を割いて中国へ行かれた。向こうでどういう人たちとどういう話をしたかということですが、主な点だけで結構ですから、お話を願いたいと。
【次の発言】 御苦労さまでした。
温家宝首相とはどういう話がありましたか。
【次の発言】 どうも御苦労さまでした。
中国のことを考えるときには、あの戦争のことをやはり忘れるわけにはいかないと思います。戦争で一体何人殺されたのか、そういうことも含めて、我々はいつまでもこのことを忘れないということを考えなければいけない。
どうもとかく若い人は最近、もうそんなことはいいじゃないかという風潮があるやに思います。これが日中間の関係を悪くしてしまっ……
○田英夫君 どうもありがとうございました、いいお話を。
社民党の田英夫です。
伊藤さんと酒井さんにお伺いしたいんですが、どうも中小企業というと下請という感じがあるんですが、そうではなくて、もっと独自に活躍をしておられると思うんですが、今度法律ができるわけですが、その法律の審議の前に伺うのは非常にいいことだと思うんですが、何というか、中小企業の皆さんにとって今度の法律というのはいいものかということをお伺いしたいんです。
【次の発言】 高田さんと堀切川さんに伺いますが、二〇〇七年問題というのはやっぱり非常に大きいですか。この二〇〇七年問題ということを言われているわけですが、かなり準備をして掛か……
○田英夫君 私は、一点についてだけ御質問いたします。 先日、参考人においでをいただいたときに、参考人から私の質問に対して、中小企業も二種類ないし三種類あるというお答え、それから別の参考人は、ナンバーツー、ナンバースリー程度の上の方に対する施策であって、まあ大きいというか強いところをまず取り上げようということなんだと。そうすると、取り残されるわけですが、その取り残された部分については数は実は多いだろうと思うんですね。その部分についてどういう施策を準備しておられるか、既に準備しておられるんだろうと思うんです。これをある程度明らかにしていただきたいと思います。
○田英夫君 先ほど大臣が言われたように、このまちづくり三法ができましたときは経済が下降線をたどっている、ちょうどそのときでありました。以来、七年たつわけでありますが、ようやく経済が活性化してきている時期でありますが、それにしても果たして今度のやり方がいいだろうかという疑問を持つわけです。シャッター通りという名前のとおり、シャッターが下りたままになっている。その反省を込めて、今新しいあれに取り組もうとしているわけですが。 選択と集中という言葉が、聞き慣れない言葉が出てくるわけですが、選択と集中という仕組み、これがうまくいくかどうか。どうもそれは選択と集中に至らないのではないか。相当、むしろその……
○田英夫君 先ほど大臣が言われたように、北朝鮮は一つは核をやったと。核を実験したと。あるいは様々なことをやっているわけですが、それはそれとして一つ考えなければいけないのは、それより以前の状態、金日成の時代はどうだったかと。これは明らかに違うんです。金日成に私は五回ぐらい会っていますが、一緒に食事をしたこともあります。明らかに違うと思いますね。そういう北朝鮮の政策というものがどこでつくられどこで出てくるかは分かりませんけれども、明らかに違う。 さらに、南北が分かれたというのはどういう事情かというのも、申し上げる必要ないと思いますが、これは明らかに理由がある。さらに、その両方が、南北が一緒に日本……
○田英夫君 私は、二つの問題で御質問しようと思います。
最初にベトナム援助をやろうと思いましたが、担当の局長がおいでにならないようですから、最初に、去る三日に最もわれわれに近い国である韓国のソウルで学生運動が再燃をいたしましたので、この問題についてお尋ねをいたします。
まず外務大臣に伺いたいんですが、今度の事態、すでに後宮大使から正式の報告が入っていると思いますが、新聞でもすでに報道されておりますこの新しい事態を、外務省として、政府としてどういうふうに受けとめておられるか、それを伺いたいと思います。
【次の発言】 いまアジア局長がいわれたとおり、今回の学生の決起といいますか運動再開は、私ど……
○田英夫君 高垣さんに伺いたいのですが、一つはIEAに日本が非常に変則的な形で加わっているわけですね。これは世界で一国だけだと思いますが、そんなことまでして加わっていることに果たしてどの程度の意味があるか、大変むずかしいかもしれませんが、お考えを伺いたいのです。 それからもう一つは、九十日備蓄の問題ちょっと触れられましたけれども、これも莫大な予算を投じて六十日を九十日にすることによってどれほどの意義があるのかという問題。 三点は、日韓大陸だな協定が国会に出されたわけでありますけれども、これは政治的にもあるいは条約的にも非常に問題があると私どもは思っているわけですが、資源的に見て、あの地域あ……
○田英夫君 私は、主として放送の問題について郵政大臣に伺いたいと思います。
大臣は、郵政省がスポンサーになっている「ハーイ前略東へ西へ」という番組を御存じですか。これは郵政省がスポンサーだと聞いておりますが、事実でしょうか。
【次の発言】 担当どなたか、当局の方で結構ですが、そういう番組がありますか。それは郵政省の提供と聞いていますが、事実でしょうか。
【次の発言】 その番組は過去かなりNETの十チャンネル日曜午前十一時三十分から十五分間という形で放送されているそうですが、今後も続けられるとすれば、予算はどうなっているのか。つまり、郵政省の広報予算、そうしてその中に占める放送番組提供の予算は……
○田英夫君 私は、主として外務省所管の問題についてお伺いをいたします。 最初に、宮澤外務大臣、弔問のためサウジアラビアにおいでになりまして、大変きつい日程の中で行かれたようであります。大変御苦労さまでした。 そういう中で、最初に、非常に緊迫をしているベトナムの問題について伺いたいんですが、戦況あるいは政情がどうなるかという問題は後にいたしまして、日本との関係で、まず伺いたいのは、南ベトナム政府、つまりグエン・バン・チュー政権に対して九十億円の援助を、実は二十九日、おととい調印をされて決定をなさったということでありますが、これは事実でしょうか。
○田英夫君 大変時間が短いので、問題をしぼってお尋ねをしたいと思いますが、まず、ずばりお聞きして、「大陸棚の定義」についての海洋法会議で日本政府が出しておられる日本案、この提案は、先ほどから中間線論という言葉がしきりに使われておりましたけれども、むしろ正確には二百海里論というふうに言うべきではないかと思いますが、この点は外務省の当局、いかがですか。
【次の発言】 いいです。二百海里のことだけわかれば。
いまお答えを予想したとおり、つまり基本的には二百海里なんだと。相対する国があったときは中間をとるということですから、基本は二百海里論である、こういうふうに認識すべきじゃないかと思います。しかも……
○田英夫君 公述人の皆さん大変ありがとうございました。貴重な御意見を伺いまして大変参考になり、勉強になりました。 私も皆さんのお話を伺いながら受けた印象をまず最初に簡単に申し上げてみたいと思いますが、いろいろありましたけれども、一つ強く感じましたことは、この法案がもし成立をして新電電という形になったときに、これが大変なガリバーであると、そうなればこのガリバーの手足を縛るということが必要になるのではないか、そうでないと公正な競争ができないのではないかという、そういう観点が表裏から出てきたと思います。 確かに経済における自由競争の原理というものは活力を生みますけれども、今の官と民のお話もありま……
○田英夫君 先ほど、ちょっと委員会を離れまして、表へ出ましたところが、きょうは国会周辺は大変車が込んでおりました。その原因の一つは、ソ連の副首相が来日をしておられて、これに対する右翼の嫌がらせがあるというのが一つと、もう一つは、例の外国人登録法の指紋押捺の問題に反対をして、在日朝鮮人の組織の皆さんが大きなデモをやっておられて、交通が渋滞をしている。 東京にこうやっておりましても、国際社会の中の日本といいましょうか、そういう状況が肌で感じられるわけでありまして、いわんや我々の住んでいるこの日本が生きていくということになれば、資源がない、しかし高度の技術を持っているという状況の中で、国際社会の中……
○田英夫君 スジャトモコさんに伺いたいと思います。 今、人類にとっての最大の課題の一つは核軍縮だと思いますが、スジャトモコさんは国連大学の学長として、あるいはパルメ委員会のメンバーとして、平和の問題、核軍縮の問題に取り組んでこられたことに心から敬意を表したいと思います。 実は先日のジュネーブの米ソ首脳会談、一定の前進はいたしましたけれども、米ソが話し合って最終的に本当の核軍縮ができるとは思えないのです。つまり、米ソはその点では利害が一致していて、自分たちが大きな核の力を持っていることを背景にして世界の中に君臨をしているということですから、そのみずからの力をみずからの手で弱めてしまうというこ……
○小委員外委員(田英夫君) 戦後の我が国の安全保障についての論議を振り返りますと、一方ではアメリカの要請を受けて、いかに西側の一員という名において日本の防衛力を強化するかという方向の主張とその実践、これに対して、平和憲法という精神を尊重して、いかに憲法を守るかという視点からの主張、これが国会の場の内外でぶつかり合ってきたと思います。そして、現実には平和憲法下における自衛隊の存在、日米安保条約がある中での非核三原則、こうしたことが現実に行われているわけでありますが、大体の、いや全部の世論調査が明らかにしているように、この問題については今や非常に多くの国民の皆さんの間に一つの一致点、コンセンサスが……
○田英夫君 私は、まず、現在の国際情勢に対する認識と日本外交のあり方という点を述べたいと思います。 実は、私は今回この小委員会に新たに加えていただきましたので、やや今回の共通のテーマに背くかもしれませんが、お許しをいただきたいと思います。 結論を先に言えば、現在の国際情勢の基本的な状況は、いわゆる東西対立てはなくなりつつあるということであります。 第二次世界大戦後、世界はアメリカを中心とする自由陣営とソ連を中心とする社会主義陣営に鋭く対立をした。つまり、イデオロギー対立の時代であったわけでありますが、それが一九六〇年代ころから次第に変化を見せ始め、中国がソ連と対立をし、さらに一九七九年に……
○田英夫君 大変時間が短いので残念ですが、まず第一に、きょうのこの調査会は、国際情勢の認識についての行政府の認識について総合的に伺うということでありますが、実際にはしかし私が期待したよりも個々の問題についての御見解に終始をしまして、さっき志苫さんからも指摘がありましたが、もっと基本的な情勢への認識ということを実は伺いたかった。 例えば第一次、第二次世界大戦、これは先進資本主義国と後発の資本主義国の植民地争奪戦であるという歴史的な見方が一般的でありましょうけれども、確かに第二次世界大戦後の世界というのは、アメリカを中心とする自由陣営とソ連を中心とする社会主義陣営の二つに別れて対立をした。したが……
○田英夫君 時間がありませんので、一つの問題について木村先生と中嶋先生に伺いたいと思います。 それは朝鮮半島の問題ですが、特に北朝鮮とソ連あるいは中国との関係です。 一九七〇年代の中ソ対立の最も激しかった時代には、明らかに北朝鮮は中国にシンパシーを示していたと言ってもいいと思いますし、金日成主席がその時期には全く訪ソしていない。二十三年間訪ソしなかったのが八四年に久しぶりに行きまして、またこの間行きました。ということで、このところソ連と北朝鮮との関係が非常に密接で、特に軍事的に、元山に続いて西側の南浦ですか、これにもソ連の軍艦の寄港権を認めるというようなそういうことがあります。これは中国に……
○田英夫君 時間がわずか十分しかありませんので、三人の皆さんに全部御質問ができないと思いますので、失礼はお許しいただきたいと思います。 まず、斎藤さんに伺いたいのですけれども、先ほど違った体制間の経済の協力関係というものが発展をするのか、つまり共存関係に進むのか、あるいは今までのとおりの対立関係が続いてしまうのかという意味のことをおっしゃいましたが、具体的には斎藤さんとしてはどっちに進むと思っておられるのか。特に日中が既にいろいろ問題があるにしろ進んでおりますが、韓国の問題も、中韓問題も触れられましたので、特にその辺に焦点を当ててお話しいただきたいと思います。
○田英夫君 現在の国際情勢は非常に大きな根本的な転換期に差しかかっているという認識を持っています。それは結論を言えば、資本主義か社会主義かというイデオロギーの対立時代は過去のものになりつつあるということであります。 第二次世界大戦後の国際情勢は、いわゆる東西対立という言葉であらわされたとおり、自由陣営対社会主義陣営、資本主義対社会主義、あるいはその頂点である米ソの対立という図式が続きました。その一つの大きなあらわれとして朝鮮戦争、これは同じ民族がイデオロギーの違いで殺し合うという悲劇を生んだわけでありますが、同様にベトナム戦争もそういう面があると言えると思います。朝鮮半島が南北に分断したこと……
○田英夫君 堀江委員に伺いますが、私が伺おうとしたことは既に他の委員とのやりとりの中でお答えになっているところが多いので時間を節約いたしますが、基本的に自由陣営の一員という立場でとらえておられるということ、そして軍事情勢ということを大変重視してお考えになっておられるということを理解いたしました。 一つに絞りますが、韓国の現状をどうお考えになっているかということですが、この間お述べになりました中で、「国内における一部分子の不満に加え、来年の大統領交代や内閣責任制への移行が」どうということがありまして、韓国の将来だけでなくて朝鮮半島の動向にも大きく影響する、これは私も事実だと思います。ただ、一部……
○田英夫君 三人の方のお話を伺った感想といいますか、若干意見を交えて申し上げて、御意見を伺いたいと思います。 田中さんからパーセプション・ギャップという言葉が出てきましたけれども、まさに日米経済問題というのはそういう気がいたしますが、ただ、ここ数年の間にそのギャップの内容が変わってきたのじゃないかという印象を私は持っているわけです。一昨年、同米議員連盟の代表団で、石井委員も御一緒でしたけれども、ちょうどあのころから燃え盛ってきたという感じがするわけですが、二年前のそのときアメリカの議会、政府の関係者といろいろ話したときは、いわゆるこのギャップがかなり感情的なギャップという面が強かったように思……
○田英夫君 きょうはありがとうございました。
最初に、西原さんに伺いたいと思いますが、SLBM、潜水艦発射ミサイル、これは本来といいましょうか、INF以上に厄介な核で、米ソお互いに一番嫌な核じゃないかと思うのですが、にもかかわらず、交渉の課題にはなっていても一向にこれが取り上げられる空気がないというのは一体どういうわけなのかということなんです。
【次の発言】 私もその点はよくわかるんで、いわば戦国時代の忍者みたいな役割をやっているからだろうと思いますけれども、逆に言えば非常に恐ろしい、何をしてかすかわからないということで、これは前田さんに伺いたいのですが、今のと同じ関連で、日本にとってもこれ……
○田英夫君 大変短い時間でありますので、若干感想、意見を最初に申し上げたいと思います。 先ほど矢田部さんの質問に明石さんがお答えになった国際世論ということの視点、これはぜひ国連の軍縮担当というお立場から重視していただきたい。これは外務省、防衛庁の姿勢の中にはほとんどそういうものがゼロでありますが、今度なぜINFであったのかということを考えましても、もちろん明石さんの言われるとおりいろんな要因があって、ついにここに時期的に来たということでしょう。しかし、振り返ってみると、ソ連がSS20をヨーロッパに配置していくという中でパージングーUあるいはトマホークということに対抗上なって、それに対して西ヨ……
○田英夫君 中期防が決定をした直後の参議院予算委員会で、西廣防衛局長にP3C百機体制について伺ったことがありますが、これをどう使うのかという私の問いに、二十機は海上輸送の安全のため、八十機は対潜哨戒であるという意味のことを言われたと記憶しておりますが、これは現在も変わりませんか。
【次の発言】 時間がありませんから、私がなぜこのP3Cの問題、百機体制の問題を取り上げたかということを両大臣に御理解をいただきたいと思うわけですが、素人考えかもしれませんけれども、今防衛局長がああいうふうに言われましたが、世界的な状況を見ても日本が憲法の規定もあるし、そういう中で百機というのはいかにP3Cが性格上専守……
○田英夫君 三先生のお話を大変興味深く聞かせていただきました。 特に、まず蝋山さんにお尋ねいたしますが、平和主義外交という言葉を使われて、経済摩擦も正攻法で解決すべきだと、こういう御意見に全く賛成でございます。私は蝋山芳郎さんの弟子ですから大体どんな考え方かおわかりいただけると思いますが、さっき岡部先生のお話の中に、中国は東西という形で世界を見ないというお話がありまして、私も全くそのとおりだと思うんですが、アメリカでは依然として、特にレーガン大統領が、レーガン政権発足当時は強いアメリカということで反共の旗手というような、東西対立の盟主であるアメリカがその旗手であるということだったように思いま……
○田英夫君 まず、国際情勢の基本的な変化について申し上げます。 かつて第二次世界大戦が終了した以後の世界は、いわゆる東西対立、イデオロギーの対立の構造だったと思います。しかし、今はその時代から多極化の時代、緊張緩和、軍縮の時代へと変わりつつあると言えると思います。その最も根本的な原因は、資本主義も社会主義もそれぞれが完璧なものではないということに世界の人々が気がつき始めたからではないでしょうか。 そうした中で、今最も象徴的な動きとして、さきのアメリカとソ連のINF、中距離核ミサイル、ゼロという合意、そしてさらにこれが進んで戦略核の五〇%削減へと進もうとしているということであります。そしても……
○田英夫君 私は外交、総合安全保障問題について私見を述べますが、原稿を用意しておりませんので、お聞き苦しい点がありましたらお許しをいただきたいと思います。 まず、現在の国際情勢は、いわゆる東西対立が終えんをしてデタントの時代に入ったと考えるべきだと思います。資本主義も社会主義もいわゆる教科書どおりのものから変質をして、資本主義も自由競争という原則の中で社会保障制度を取り入れなければならない、既に取り入れつつある、そういう変化を遂げてきました。また社会主義の立場も、ソ連や中国で既に見られるとおり、その原則を変えて自由競争という原理を取り入れる試みが現在行われております。 つまり、人類は二十一……
○小委員外委員(田英夫君) ありがとうございます。 きょうの課題である新デタント情勢下における我が国の安全保障について私見を述べますが、原稿を用意しておりませんので、お聞き苦しい点はお許しをいただきたいと思います。 まず、国際情勢の認識ですが、一言で言って戦後長い間続いてきた資本主義対社会主義というイデオロギーを根底にした対立、いわゆる東西対立が終えんしつつあり、緊張緩和の時代に移っているということを確認すべきだと思います。そして軍縮、特に核軍縮の方向に進んでいるということ、さらに地域紛争も次々に解決の方向に向かっているということ、つまり世界は今明らかにデタントの時代に移りつつあるというこ……
○田英夫君 私は、アジア・太平洋地域の軍縮問題に絞って私見を述べたいと思います。 この地域の軍縮とは、すなわちアメリカとソ連の軍縮であると言ってもいいと思います。といいますのは、この地域では、アメリカ、ソ連、中国、そして専守防衛を放棄した場合の日本が他国に脅威を与える軍事力を持っていると言えると思います。もちろん朝鮮半島の問題もありますが、これは後で述べます。 アメリカのアジア・太平洋地域における核戦略体制がこのアジア・太平洋地域における軍縮問題では最も大きな焦点になると思います。まず、これに関連をして日本のアメリカ軍基地の軍縮問題に触れたいと思います。 日本では横須賀、佐世保の海軍基地……
○田英夫君 派遣議員の皆さん方、大変御苦労さまでした。二、三お伺いいたします。 一つは、まずソ連の関係では、大変いろんな方にお会いになったんですが、今一番問題になっている、いわゆるワルシャワ条約機構をハンガリーは脱退をするというようなことがありますし、ポーランドのヤルゼルスキー大統領が日本のマスコミの質問に対して、ワルシャワ条約機構とNATOとの同時解体が今世紀中にもあり得るというような発言をしているわけですが、ソ連でこういうことに触れた御発言があったかどうか。お聞きになったかどうか。 スウェーデンについては、先ほどもちょっと触れられましたけれども、非同盟中立という形の中で、斎藤さんの御報……
○田英夫君 きょうは、ソ連・東欧の変化と我が国の外交・総合安全保障のかかわりということで外務省、防衛庁の話を伺っているわけですが、この調査会の目的として、外交・総合安全保障を正しい方向へ持っていくということのためにみんなで議論をしようということですが、率直に言って、今お二人の御意見を伺ってかなり認識が違うと言わざるを得ないわけで、まず最初に、先週キプロスで行われましたIPUの総会に当院を代表して参加してまいりましたので、その報告をしながら意見を申し上げたいと思います。 今回のIPUは、例年にも増して、ソ連・東欧の変化ということが端的に会議の中にあらわれて、非常に興味のある会議であったというこ……
○会長(田英夫君) 一言ごあいさつを申し上げます。
ただいま皆様方の御推挙によりまして、私が本調査会の会長の重責を担うことになりました。微力ではございますが、理事並びに委員皆様方の格別の御協力、御指導のもとに本調査会を運営してまいりたいと存じます。
どうぞよろしくお願いいたします。(拍手)
この際、小山前会長から発言を求められておりますので、これを許します。小山一平君。
【次の発言】 午前の会議はこれまでとし、午後一時三十分まで休憩いたします。
午前九時二十四分休憩
【次の発言】 ただいまから産業・資源エネルギーに関する調査会を再開いたします。
まず、委員の異動について御報告いた……
○会長(田英夫君) ただいまから産業・資源エネルギーに関する調査会を開会いたします。
委員の異動について御報告いたします。
昨二十四日、古川太三郎君が委員を辞任され、その補欠として粟森喬君が選任されました。
【次の発言】 産業・資源エネルギーに関する調査を議題とし、我が国流通構造の直面する課題と対応に関する件のうち、外資系企業から見た我が国流通市場の諸問題等について、参考人から意見を聴取いたします。
本日は、お手元に配付の参考人名簿のとおり、日本コダック株式会社代表取締役社長澤田卓也君、ワーナー・ランバート株式会社専務取締役斎藤豊君、日本アイ・ビー・エム株式会社常務取締役竹中誉君並びにボ……
○会長(田英夫君) ただいまから産業・資源エネルギーに関する調査会を開会いたします。
調査報告書の提出についてお諮りいたします。
本調査会は、毎年、調査に関する中間報告書を議長に提出することになっております。
理事会において協議の結果、お手元に配付の「産業・資源エネルギーに関する調査報告(中間報告)書案」がまとまりました。
つきましては、本案を本調査会の中間報告書として議長に提出いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
【次の発言】 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
【次の発言】 この際、お諮りいたします。
ただいま提出を決定いたしました調査報告書につきましては、議院の……
○会長(田英夫君) ただいまから産業・資源エネルギーに関する調査会を開会いたします。
委員の異動について御報告いたします。
去る二十二日、及川一夫君が委員を辞任され、その補欠として稲村稔夫君が選任されました。
また、昨二十五日、稲村稔夫君、対馬孝且君、角田義一君、西岡瑠璃子君及び浜本万三君が委員を辞任され、その補欠として深田肇君、福間知之君、三重野栄子君、菅野壽君及び大森昭君が選任されました。
【次の発言】 理事の補欠選任についてお諮りいたします。
委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。
理事の選任につきましては、先例により、会長の……
○会長(田英夫君) ただいまから産業・資源エネルギーに関する調査会を開会いたします。 この際、一言御報告いたします。 本調査会の調査テーマにつきましては、昨年の第百十六回国会におきまして、初年度において産業問題を、第二年度において資源エネルギー問題を、次いで最終年度に両者に係る所要の提言を含めて調査の取りまとめを行うことに決定させていただきました。 したがいまして、本年度は資源エネルギー問題について調査を行うこととなりますが、その調査の具体的テーマにつきまして先般理事会において協議いたしました結果、「エネルギー需給構造の問題点と今後のあり方」というテーマでエネルギーの需給構造に関する諸問……
○会長(田英夫君) ただいまから産業・資源エネルギーに関する調査会を開会いたします。
産業・資源エネルギーに関する調査を議題とし、国際エネルギー情勢及び今後のエネルギー需給見通しに関する件について、政府から説明を聴取いたします。資源エネルギー庁長官緒方謙二郎君。
【次の発言】 以上で説明の聴取は終わりました。
これより質疑に入ります。
質疑のある方は順次御発言願います。
【次の発言】 他に御発言もなければ、本件についての調査はこの程度とし、午後一時まで休憩いたします。
午後零時三分休憩
【次の発言】 ただいまから産業・資源エネルギーに関する調査会を再開いたします。
休憩前に続き、……
○会長(田英夫君) ただいまから産業・資源エネルギーに関する調査会を開会いたします。
継続調査要求に関する件についてお諮りいたします。
産業・資源エネルギーに関する調査につきましては、閉会中もなお調査を継続することとし、本件の継続調査要求書を議長に提出いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
【次の発言】 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
なお、要求書の作成につきましては会長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
【次の発言】 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
【次の発言】 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
産業・資源エネルギーに……
○会長(田英夫君) ただいまから産業・資源エネルギーに関する調査会を開会いたします。
参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
産業・資源エネルギーに関する調査のため、今期国会中必要に応じ参考人の出席を求め、その意見を聴取いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
【次の発言】 御異議ないと認めます。
なお、その日時及び人選等につきましては、これを会長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
【次の発言】 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
【次の発言】 委員派遣承認要求に関する件についてお諮りいたします。
産業・資源エネルギーに関する調査のため、委員……
○会長(田英夫君) ただいまから産業・資源エネルギーに関する調査会を開会いたします。
委員の異動について御報告いたします。
去る一月九日、中曽根弘文君が委員を辞任され、その補欠として平野清君が選任されました。
【次の発言】 理事の補欠選任についてお諮りいたします。
委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。
理事の選任につきましては、先例により、会長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
【次の発言】 御異議ないと認めます。
それでは、理事に平野清君を指名いたします。
○会長(田英夫君) ただいまから産業・資源エネルギーに関する調査会を開会いたします。
産業・資源エネルギーに関する調査を議題といたします。
まず、派遣委員の報告を聴取いたします。深田肇君。
【次の発言】 以上で派遣委員の報告は終了いたしました。
【次の発言】 次に、エネルギー供給構造のあり方に関する件について、参考人から意見を聴取いたします。
本日は、お手元に配付の参考人名簿のとおり、電気事業連合会専務理事高木勇君、日本ガス協会副会長専務理事柴崎芳三君、日本石炭協会副会長専務理事高瀬郁弥君、新エネルギー・産業技術総合開発機構副理事長岩崎八男君及び東京大学工学部電気工学科教授茅陽一君に御出……
○会長(田英夫君) ただいまから産業・資源エネルギーに関する調査会を開会いたします。
調査報告書の提出についてお諮りいたします。
本調査会における二年度目の調査の取りまとめにつきまして理事会において協議の結果、お手元に配付の「産業・資源エネルギーに関する調査報告(中間報告)書案」がまとまりました。
つきましては、本案を本調査会の中間報告書として議長に提出いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
【次の発言】 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
【次の発言】 この際、お諮りいたします。
ただいま提出を決定いたしました調査報告書につきましては、議院の会議におきましても中間報告を……
○会長(田英夫君) ただいまから産業・資源エネルギーに関する調査会を開会いたします。
委員の異動について御報告いたします。
去る八月二日、中野鉄造君が委員を辞任され、その補欠として針生雄吉君が選任されました。
また、同三日、永田良雄君が委員を辞任され、その補欠として田沢智治君が選任されました。
また、同六日、菅野壽君、西野康雄君及び三重野栄子君が委員を辞任され、その補欠として庄司中君、大渕絹子君及び北村哲男君が選任されました。
【次の発言】 理事の補欠選任についてお諮りいたします。
委員の異動に伴い現在理事が二名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。
理事の選……
○会長(田英夫君) ただいまから産業・資源エネルギーに関する調査会を開会いたします。
議事に先立ち、一言申し上げます。
本調査会委員本村和喜君は、去る八月十七日、急性心筋梗塞のため逝去されました。まことに哀悼痛惜にたえません。
同君は、本調査会発足当初から二年一カ月にわたり委員としてその職員を果たしてこられました。
ここに、皆様とともに、謹んで黙祷をささげ、御冥福をお祈り申し上げたいと存じます。
どうぞ御起立をお願いいたします。黙祷をお願いします。
【次の発言】 黙祷を終わります。御着席願います。
【次の発言】 委員の異動について御報告いたします。
去る八月二十日、本村和喜君の補欠……
○会長(田英夫君) ただいまから産業・資源エネルギーに関する調査会を開会いたします。継続調査要求に関する件についてお諮りいたします。
産業・資源エネルギーに関する調査につきましては、閉会中もなお調査を継続することとし、本件の継続調査要求書を議長に提出いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
【次の発言】 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
なお、要求書の作成につきましては会長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
【次の発言】 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
【次の発言】 次に、委員派遣に関する件についてお諮りいたします。
閉会中の委員派遣につきまして……
○会長(田英夫君) ただいまから産業・資源エネルギーに関する調査会を開会いたします。
産業・資源エネルギーに関する調査を議題とし、我が国の流通の将来展望に関する件について政府から説明を聴取いたします。麻生通商産業省大臣官房商務流通審議官。
【次の発言】 以上で説明の聴取は終わりました。
これより質疑に入ります。
質疑のある方は順次御発言願います。
【次の発言】 他に御発言もなければ、本件に対するに本日の調査はこの程度とし、午後一時十五分まで休憩いたします。
午後零時十八分休憩
【次の発言】 ただいまから産業・資源エネルギーに関する調査会を再開いたします。
休憩前に引き続き、産業・……
○会長(田英夫君) ただいまから産業・資源エネルギーに関する調査会を開会いたします。
継続調査要求に関する件についてお諮りいたします。
産業・資源エネルギーに関する調査につきましては、閉会中もなお調査を継続することとし、本件の継続調査要求書を議長に提出いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
【次の発言】 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
なお、要求書の作成につきましては会長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
【次の発言】 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
【次の発言】 次に、委員派遣に関する件についてお諮りいたします。
閉会中の委員派遣につきま……
○会長(田英夫君) ただいまから産業・資源エネルギーに関する調査会を開会いたします。
委員派遣承認要求に関する件についてお諮りいたします。
産業・資源エネルギー問題に関する実情調査のため、来る二月四日から六日までの三日間、沖縄県及び愛知県、三重県に委員派遣を行いたいと存じますが、御異議ございませんか。
【次の発言】 御異議ないと認めます。
つきましては、派遣人数、派遣委員等の決定は、これを会長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
【次の発言】 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
本日はこれにて散会いたします。
午後一時九分散会
○会長(田英夫君) ただいまから産業・資源エネルギーに関する調査会を開会いたします。 産業・資源エネルギーに関する調査を議題といたします。 本日は、当調査会がこれまで三年にわたり進めてまいりました調査の過程で提起された論点の中から、最終報告書の取りまとめに当たり、特に不可欠と判断される幾つかの項目につきまして、委員各位の御意見をお述べいただきたいと存じます。 御意見をお述べいただく項目は、産業分野について我が国の流通の将来展望、資源エネルギー分野については我が国のエネルギー需要の将来展望及び我が国の新エネルギーの将来展望とし、その細目につきましてはお手元に配付の資料を御参考に願います。 ……
○会長(田英夫君) ただいまから産業・資源エネルギーに関する調査会を開会いたします。
議事に先立ち、一言申し上げます。
本調査会委員狩野明男君は、去る二月二十六日、心不全のため逝去されました。まことに哀悼痛惜にたえません。
同君は、本調査会発足当初から二年七カ月にわたり委員としてその職員を果たしてこられました。
ここに、皆様とともに、謹んで黙祷をささげ、御冥福をお祈り申し上げたいと存じます。
どうぞ御起立を願います。黙祷を願います。
【次の発言】 黙祷を終わります。御着席願います。
【次の発言】 委員の異動について御報告いたします。
去る二月二十七日、狩野明男君の補欠として重富吉之……
○会長(田英夫君) ただいまから産業・資源エネルギーに関する調査会を開会いたします。 調査報告書の提出についてお諮りいたします。 本調査会は、平成元年八月七日に設置されて以来、三カ年にわたり調査を行ってまいりました。 今期国会におきましては、これまでの調査の経過及び結果につきまして最終の報告書を議長に提出することになっております。 理事会において協議いたしました結果、お手元に配付の産業・資源エネルギーに関する調査報告書案がまとまりました。 つきましては、本案を本調査会の報告書として議長に提出いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
○田英夫君 田英夫でございます。 TMDの問題、三人ともお触れにはならなかったんですけれども、アジア・太平洋の信頼醸成ということからすれば、特に防衛庁が来年度予算に要求をしているという、また、日米間で既に下話のような形でしょうけれども接触が始まっている。戦域ミサイル防衛構想というんでしょうか、この問題について今アジア・太平洋の信頼醸成というようなことが語られている。 一方で、猪木さんも今言われましたけれども、日本にとって、ひいてはアメリカにとって一番アジアで脅威と言われていたのは北朝鮮だと。ノドン一号がある、核も持っているのではないかと。私は持っていないと思いますけれども、そういう話が出て……
○田英夫君 余り時間がないようですから簡単に申し上げますが、今御質問になった中西さん、あるいは私、それから社会党の矢田部さんというあたりで、先ほど松井先生から御批判いただいたODA基本法案を昨年提出いたしましたが、作成に当たった張本人の一人だものですから、御質問というよりも、鷲見先生には不十分だという御批判をいただいておりますので、なぜああいう形のものにまとめたかということを若干申し上げたいと思います。 日本のODAの原点は、大木さんと全く逆になってしまうんですが、やはり賠償から始まったと私は体験上思っています。ちょうど一九五〇年代の半ばにインドネシア、フィリピンあるいは今のミャンマー、ビル……
○田英夫君 お二人の参考人の方、ありがとうございました。それぞれODAの問題点をついておられるんで余り御質問をするということにならないんですけれども、お二人ともたまたまODA基本法については消極的な御意見でございますから、ODA基本法をつくることに携わってきた一人として、どういう気持ちでこのODA基本法をつくらなければいけないかと思ったかということを申し上げて後で御意見を伺いたいと思うんです。 三点ありますが、まず一つは、そもそもという感じなんですけれども、一般に世論あるいはマスコミで騒がれましたのはマルコス疑惑ですけれども、私が携わったのは一九七五年、対外経済協力計画の国会承認等に関する法……
○田英夫君 私は、まずアジア・太平洋の信頼醸成について申し上げたいと思いますが、この問題を考えるときに大前提になることが二つあると思います。 一つは、世界はいわゆる東西対立、イデオロギー対立の時代が過去のものになったということであります。今でもしばしば日本は西側の一員であるからというような言葉を聞くのでありますけれども、このような立場の上に立ってアジア・太平洋にもし日本が臨むならば それは不信を買うだけになるのではないかと思います。 二番目に、日本自身は、ことしは戦後五十年ということでもありますし、まず過去の誤りを反省し、できれば国会決議ということの上に立って、はっきりと過去に対する誤りを……
○田英夫君 ありがとうございます。 簡単にお聞きしますけれども、アジア・太平洋を考えるときに、私は二つの大国の動向が非常に注目されるのではないかと思っできたんですが、川島局長のさっきのお話の中で、そのうちの一つの中国の問題については触れられました。大体お考えは珍しく私とほぼ一致するんだろうと思います。つまり、中国はこのアジア・太平洋の問題にかかわってくるときに、円満な形でアジア・太平洋諸国に溶け込んでいけるように中国自体も政治的、経済的あるいは軍事的に配慮すべきだと思いますし、また関係諸国もそういうことが可能になるように配慮をしなければならない。台湾の問題もさっきから出ていますが、これもその……
○田英夫君 今の御報告を聞きまして、特に今回非常にいい選択を、これは会長、事務局でされたのかもしれませんが、いい国を訪問されたと感じます。それぞれ日本にとって非常に重要であることはもちろんですけれども、同時に従来、比較的国会あるいは一般的に関係あるいは交わりが薄かったのではないかという国を訪ねられたことは非常に意義があったと思います。 今の御報告を聞いて具体的に三つぐらい興味を持ちましたのは、一つは上田さんが言われた北朝鮮、中国に対する脅威という問題。これは余りにも実情とかけ離れた、アメリカのごく一部の脅威論がむしろアメリカの中以上に日本では大きく取り上げられ過ぎているんじゃないかという印象……
○田英夫君 お二人には大変ありがとうございます。いい話を聞かせていただきました。 小此木先生に一つ伺いたいのは、北朝鮮は非同盟諸国会議のメンバーになっているということなんですが、余り日本ではそれが注目されないし報道もされないし、このことを北がどういうふうに活用してきたかということも余り明確ではないと思います。 ただ、一九七五年にピョンヤンを訪問したときに、このときは全く一人で行って、当時労働党の国際部長だった金永南氏と二日間、二人で合計八時間ぐらいいろんな話をしたんですが、その中で彼が突然、今回我々は非同盟諸国会議に参加することを決意しましたと、こう言ったので、私はすぐ通訳に決定じゃないん……
○田英夫君 両先生、ありがとうございます。 最初に、高木先生に日米中トライアングルのことをお伺いしたいと思います。今、板垣委員の御質問に基本的な点はお答えになりましたが、若干私の意見を申し上げて、御意見があれば聞かせていただきたいと思います。 といいますのは、実は日米防衛協力のための指針、ガイドラインの討議を与党でやりましたときに、私は日米中トライアングルという視点を持つべきだという主張をいたしました。日米基軸、日米安保条約中心という外交はもはや二十一世紀には改めるべきではないかと。日米基軸だから日米防衛協力のガイドラインという方向に行くということであって、日米中トライアングルをと。これは……
○田英夫君 日本のODAの理念から議論をしようということですが、日本のODAの問題点というのは、一つは理念が明快でないということ、もう一つは実施体制に欠点があるんじゃないか、この二つだと思います。 理念については、政府のいわゆる大綱というものができておりますから一見理念のようですけれども、実はこれはもう極めて常識的なことであって、大変自分にかかわるので言いにくいんですが、かつて議員立法でODA基本法案を参議院に提出いたしましたが、その中の私どもが基本理念として掲げた幾つかのもののうちの四つをとって、それを政府が理念、大綱という形で出しておられる。果たしてこれで理念と言えるだろうか、こういう疑……
○田英夫君 ODAの体制の問題を考えるときに重要なポイントが大きく分ければ二つあると思います。 一つは体制そのもの、国内における政府の体制の問題。それからもう一つ体制で問題なのは、今、山本さん、馳さんが言われた現地の体制、つまり要請主義というふうに言われているこの問題、これが一つ体制の問題だと思います。 もう一つは透明性の問題ですが、これは国会の承認とかいろいろな問題がありますけれども、別の機会にまた発言させていただきますけれども、最初の体制そのものの問題で、特に国内の政府の体制の問題では、いわゆる四省庁体制、これは借款については経済企画庁が幹事役になって外務省、通産省、大蔵省という四省庁……
○田英夫君 いいお話をお二人ともありがとうございました。 最初に杉山さんに伺いたいのは、青年海外協力隊のことから触れられましたが、今でも被援助国からこういうプロジェクト、こういう人をよこしてほしいというやり方をとっておられるのかどうか。実際には柔道の専門家とか看護婦さんとか多岐にわたる人が行くわけですが、その要求のもとは相手国なのかどうか、それでいいのかどうか。 それともう一つは、今度は派遣される隊員の人たちの帰国後の社会復帰の問題で、以前よりは随分よくなったと聞いておりますが、この点はどうなのか。できれば、さっき山本さんが触れられた人材の確保という意味も含めて、杉山さんが歩かれたような道……
○田英夫君 私は、基本法案をつくった経験があるわけですから、つくるべきだということは当然考えておりますが、その中で今反省している点もあります。特に、きょう小委員長がおっしゃった国会とのかかわりというところは、今、馳さんも言われましたけれども、やはりかなり現実に合ったものでないと実際問題として運用できないと。私どもがつくったのは、五カ年計画、中期計画をつくれ、それは国会の承認を求めなくちゃならない、次に毎年度計画を出せと、余りにも理想案なんですね。そして毎年度の結果を報告しろと、こういう三段構えになっております。国会の今の審議の現状からしますと、どこが審議をするかということも想定しながら考えます……
○田英夫君 ODA基本法をつくるかどうかという問題で大変きょうの議論は煮詰まってきたといいますか、今までずっと議論を重ねてきたものが集約されてきたように思うんです。 私は、かつてODA基本法をつくるときに村井さんには大変お世話になりましたので、おっしゃることはよく理解しているつもりですが、今、大島局長が言われたことと関連して、もう一つ議論を進める意味であえて申し上げたいと思います。 冒頭に村井さんから、長期計画、中期計画、年度計画というものをやはり出すようにした方がいい、当然基本法に盛るべきだと。私どもの基本法案もこれを盛っていたわけですね。同時に、率直に言って、今外務省はもう大島さんがは……
○田英夫君 皆さんのおっしゃったことと重複することになると思いますが、まとめるような形で申し上げます。 まず、理念については、私は被援助国の国民の立場に立つということが、例えば基本法をつくるときにそれをうたうことはしないとしても、心構えとしてはこれが非常に重要ではないかと思います。我が国の国益優先でないことはもちろん、被援助国の政権への援助ということでもないと。やはり被援助国の国民の立場、国民生活を向上させるということを優先させるべきだと思います。 その上に立って、一つは、皆さんもおっしゃいましたが、人道的な立場を重視する。その中には、女性あるいは子供さんの生活を向上させることを優先的に考……
○田英夫君 社民党の田英夫です。いいお話をお二人から聞かせていただきまして、ありがとうございました。 寺島さんに伺いたいと思うんですが、お書きになりました「日米中トライアングル・クライシスをどう制御するか」という文章を大変同感を持って拝読いたしましたが、冒頭に松本重治さんのお名前を出しておられる。私は孫弟子のようなものですから、大変感謝しております。 この日米中トライアングルということは、実は昨年、新ガイドライン問題が出てきたときに、内容を申し上げるとあれですが、与党三党のガイドライン問題協議会という場でかなり激論になったテーマであります。私が皮切りをしたんですが、要するに、今までの日本政……
○田英夫君 ありがとうございます。 二十一世紀を見詰めたアジア太平洋地域の安定と日本の役割ということで、二つのテーマを申し上げたいと思います。 第一は、日米中トライアングルという視点であります。 第二次世界大戦後、この五十年間は、日米基軸ということで日米安保条約を中心に考えるというのが日本外交の基本であったわけでありますが、最近の冷戦構造の崩壊、そしてそれに伴うイデオロギー対立が政治の主たるテーマではなくなってきたという国際情勢の変化をとらえて、やはり今後は新しい世界秩序、世界の構造を皆で協力して構築していかなければいけない、こういう時代になってきたのではないかと思います。 こういう中……
○田英夫君 時間がありませんから簡単に申し上げます。 今、ちょうど話題になりました国益の問題というのが、やはり我々、討議の大体大詰めになってきたと思うんですが、このことをさらに詰める必要があるんじゃないか。私もかつては非常に厳しい基本法案を出したことがあるんですが、現在の心境を申し上げれば、皆さん一致しておられる緩やかなという表現でいいから基本法をつくった方がいいと。 その一つの理由は、今まさにおっしゃったような国益という問題についての哲学を一致させておく必要があるんじゃないかという気持ちが強いからなんです。 山本さんはさっき冒頭のところで、国連安保理の常任理事国になるという問題も材料に……
○田英夫君 従来も申し上げてきたことを繰り返すことになるかもしれませんが、結論を言えば、やはり簡潔なODA基本法をつくるべきではないか。 やや反省を込めて申し上げるんですが、かつて参議院に議員立法で提出したことがありますが、あれは理想的なODA基本法の姿であったかもしれません。例えば担当省庁の問題にしても、行革が叫ばれているこの時代に新しい省庁をODAのために新設するということは現実的ではないということ。あるいは、かつての時代に比べると、つまりマルコス時代などの体験を反省していた時代に比べるとODAの実施状況というのはかなり改善されてきているということもありますから、理念をうたって、そして守……
○田英夫君 大変いい資料が二つ出てきて考えを整理しやすくなったと思うんですが、一つは調査室でつくってくださった小委員の「ODA基本法案の骨子の叩き台」というもの。このペーパーの方の「総則」、それから「国際開発協力の基本原則」、それから三番目の「国会に対する報告」というところが私などが描いてきた基本法の内容だと思うんです。下の二つの丸の「国際開発協力に関する人員の確保」とか「開発協力を行う団体に対する援助」、その部分と山本さんのつくられた提案というところが、基本法があってそれプラスこういうことをやったらどうかという整理の仕方をすると私の考えはぴったり合う、そんな感じがまず全体としてします。 そ……
○田英夫君 ただいまから国際問題に関する調査会を開会いたします。
本院規則第八十条の八において準用する第八十条により、年長のゆえをもちまして私が会長の選任につきその議事を主宰いたします。
これより会長の選任を行います。
つきましては、選任の方法はいかがいたしましょうか。
【次の発言】 ただいまの井上君の動議に御異議ございませんか。
【次の発言】 御異議ないと認めます。
それでは、会長に村上正邦君を指名いたします。
○田英夫君 国連憲章の書き出しが「われら連合国」はということで始まっていることでも象徴されるように、国連というのは大体第二次世界大戦の戦勝国が中心になってつくられたということが私は気になるわけであります。結果的には安全保障理事会の常任理事国が現在五カ国ともその戦勝国でありますし、同時に核保有国であると。 こういうことの中で、先ほど二〇〇〇年改革というようなことを言われましたが、私は、国連改革をする中でこの問題をやはりクリアしていった方がいいんじゃないか、二十一世紀の国連というのはもう第二次世界大戦の結果を捨てて新しい出発をすべきではないかという気がするんですけれども、そういうことが国連の中で……
○田英夫君 田英夫です。 先ほどの仮想敵論は、我々も心しなければいけないと思っているのは、最近ある野党の党首が、北朝鮮をめぐって紛争が起きればそれは日本に対する危険が及ぶから、やはりガイドラインでアメリカの後方支援をすべきだという発言をされて、それに対して野中官房長官が、仮想敵というものは言わないのが外交の常識じゃないかという反論をされたのを報道で知ったわけですが、まさに先ほどのお二人のお話は、結果的にはそういう意味で口にすべきでないということ、私も全く同感でありまして、心しなくちゃいかぬなと思います。これはお答えは要りません。 船橋さんにお聞きしたいことがあるんですが、船橋さんがお書きに……
○田英夫君 先ほど日米安全保障体制のことに触れられましたが、これに関連をしまして、最近、日米中トライアングルという考え方がアメリカでも中国でも言われ始めております。 アメリカの場合は、ブレジンスキー氏とかワシントン・ポストの記者だったオーバードーファー氏とか、非常にはっきりこのことを主張しておるんです。中国でも、日中民間人会議という後藤田さんが中心になっておられる、私も参加しましたが、そこに出てきた中国の国際政治学者数人が同じ主張をしておりました。 それから、日本では松永信雄元駐米大使がこの構想を主張しておられるわけですが、岡本さんはこの日米中トライアングルという考え方をどう思われますか。
○田英夫君 きょうはありがとうございました。 時間が余りないようですから、簡単にお聞きします。 一つは、今、金永南さんが団長になった大型の代表団が中国を訪問している。日本的に言えば、総理大臣、外務大臣、国防大臣という主力閣僚を含めて五十人という超大型代表団だと。今まで中国との関係というのはもう冷え切っていたということを私も承知していますが、ここでこういう大型代表団を送ったというか行ったということは、一つ注目すべきだとは思うんです。 これで、アメリカとの関係は今比較的順調に交渉は進んでいる、次に中国との関係を修復する、その延長線上で日本との関係はどういうことになるのか。私は大体お答えはわか……
○田英夫君 フォーリー大使、きょうはお忙しい中をおいでいただいてありがとうございます。 一つだけ質問させていただきます。 最近、日米中トライアングルという主張が関係国の間で出てきているようです。つまり、日本とアメリカと中国が三角形、しかもそれはできる限り正三角形の関係にあるべきだという主張だと思います。私も実は賛成ですが、アメリカではブレジンスキー元大統領補佐官、あるいは著名なジャーナリストだったオーバードーファーさんなどがその主張をしておられます。また、中国でも複数の国際政治学者がそうした発言をしていることを私も承知しております。日本でも、フォーリー大使もよく御存じの松永元駐米大使がこの……
○田英夫君 三人の公述人の方々、大変参考になるお話をありがとうございました。 最初に猪口さんがベトナム戦争のことに触れられました。アメリカが敗れた戦争だということから説き起こされましたが、ベトナム戦争でアメリカが負けているということを報道したためにニュースキャスターを首になりました者としては、大変ひとつの感動を持って聞かせていただきました。 私は、猪口さんが指摘された面も理解できますが、主としてその後冷戦構造が崩壊をしたということの中で、ソ連がまさに崩壊をしたということでアメリカの立場が大きく転換をしたというのが、アメリカが今や世界の唯一の超大国として、同時に世界の二カ所で紛争が起こったも……
○田英夫君 今回の調査団、岡団長を初め皆さんの御努力にまず感謝をし、大変大きな成果が上がったことを本当に喜びたいと思います。特に、私はメンバーに入っていながら参加できませんで、御迷惑をかけました。 しかし、先ほどからのお話を伺っていて、特にアメリカと韓国ということですから当然ですが、北朝鮮問題に大きな焦点があったということで、若干北朝鮮問題についての私の意見を申し上げたいと思います。 先ほどどなたかおっしゃいましたが、今北朝鮮に対する対応について米韓と日本との間に、それは政府の態度ということになりましょうが、大きな差があるという御報告がありました。それを感じたという御報告がありました。これ……
○田英夫君 ただいまから憲法調査会を開会いたします。
参議院憲法調査会規程第五条第二項において準用する本院規則第八十条により、年長のゆえをもちまして私が会長の選任につきその議事を主宰いたします。
これより会長の選任を行います。
つきましては、選任の方法はいかがいたしましょうか。
【次の発言】 ただいまの吉田君の動議に御異議ございませんか。
【次の発言】 御異議ないと認めます。
それでは、会長に村上正邦君を指名いたします。(拍手)
○田英夫君 お二人の参考人のお話を共感を持って伺いました。ありがとうございました。 特に、国分参考人が言われた矛盾論については、私もある意味ではどうなるかという一つ心配のようなものを持ちながら見ているわけですが、ひとつこれは質問というよりも追加する体験のような話になるかもしれませんが、昨年の夏、七月に北京を訪問したときに三講運動というのをやっておりました。これは党と政府などの幹部の間の運動ですけれども、一は政治を講ずる、二番目は学習を講ずる、三番目は正気を講ずる。これはもうもちろん御存じだと思いますけれども、ある古参の友人は文革に戻ったみたいですねと苦笑をしておりましたけれども、まさに文革時……
○田英夫君 最初に横田先生に伺いたいんですけれども、国連憲章の改正の問題なんですが、日本では、専ら政界でもマスコミも国連というと常任理事国になるべきだという議論が優先をしているようですけれども、もちろんそれも安保理の名前が出ているわけですから改正を必要とするわけで、というよりも、むしろ二十一世紀を迎えるに当たって、第二次世界大戦の結果をそのまままだ「われら連合国の人民は」と書き出しているところからしても、敵国条項もそうですが、そういうところを含めて改正すべきものを改正して、もう五十年以上たつわけですから、新しい感覚の上に立ってやるべきだと。 ただ、国連憲章も日本国憲法も戦争の悲惨な体験をもと……
○田英夫君 私は、まず、国連の問題を考えるときに、国連憲章を改めて評価し、これを見直す必要があるのではないかと思っております。 第二次世界大戦が終わろうとするときに起草されたこの国連憲章は、特に前文が二度にわたる悲惨な戦争の体験ということを書き出しで書いているように、まさに平和主義に徹していると思います。また、それは戦勝国あるいは日本のような戦争に敗れた国を問わず、戦争に対する憎悪感というものが極めて理想主義的に述べられている。このことを改めて冷静に見直す必要があるのではないかと思います。 残念ながら、この理想主義的な平和主義の国連憲章は、その直後に起こった朝鮮戦争、そしてその根底にある米……
○田英夫君 ちょっと大臣の言われたのと離れてしまうかもしれませんが、人間の安全保障という考え方は全く私も賛成ですし、国連がアナン事務総長を中心にしてそういう方向を重視しようじゃないかということを言っておられるのは大変いいことだと思います。ただ、人間の安全保障というのを具体的に生かしていくということになるとなかなか簡単ではないということだと思うので、一つのアイデアとして世界を幾つかの地域に分けて考えると。 そういう考えを私は持ったのは、実は非核地帯条約というのが、今南半球は全部できているわけですが、中南米、南太平洋、ASEAN、アフリカと、おのずからそういう地域がまとまって非核地帯条約をつくっ……
○田英夫君 二十一世紀に入った今、改めて国連の役割を考えたときに、私は国連憲章の精神に立ち戻るべきだと、こう思います。国連憲章は、言うまでもなく、第二次世界大戦の末期にまだ戦争が続いている中で、余りにも悲惨な世界戦争の状況を感じ取った多くの人たちが、その戦争というものをなくすためにどうしたらいいか、いわばそこに貫かれているのは平和主義ということだと思いますが、この精神が日本国憲法第九条に引き継がれた、前文ももちろんですけれども、こう思っております。 そこで、振り返ってみますと、第一次世界大戦直後に一度、戦争をなくそうという大きなうねりが世界で起こった。例えば一九二八年のハーグの不戦条約、ある……
○田英夫君 まず、東アジアの安全保障について申し上げます。 国連に関する意見表明でも述べましたが、世界を幾つかのブロックに分けて、それぞれに総合安全保障機構をつくっていくということを二十一世紀中に目指すべきだと思っています。アジアでは、私どもは北東アジア総合安全保障機構を構築すべきだと主張しておりますが、北東アジアというのは、ここに言う東アジアと全く同じ意味だと思っていただいて結構です。 この北東アジア安全保障機構には、三つの柱が前提条件としてあると思います。 その第一は、北東アジア非核地帯条約を締結することです。 この北東アジア非核地帯条約というものを結ぶことによって、内容は、日本、……
○田英夫君 三人の参考人の方々にお礼を申し上げます。 佐瀬参考人に伺いたいんですが、先ほどのお話の中で大変興味あるお話がありました。幾つかありましたけれども、その中の一つは、憲法第九条第一項、これは不戦条約の流れをくんでいると、第二項は違うと分けて言われましたね。 その不戦条約、第一次世界大戦のあの惨状の中で各国が作ったわけですけれども、私は、このことに一つのヒントを得て、同時に、佐瀬参考人が言われたとおり、もう九条の第一項というものを国際的に、ただ日本が黙って持っているんじゃなくて、国際的に理解してもらうと。手段としてですね、不戦国家宣言ということを日本政府がやるべきではないかと。もちろ……
○田英夫君 豊下参考人にまず伺いたいと思いますが、最近の状況を見ていると、日米安保条約というものは崩れてしまっているのではないか。特に、第六条の規定があるはずですが、極東条項などというものは全く無視されていると言ってもいい。ベトナム戦争当時はまだ、北爆に行くのに日本の基地から出てクラーク基地に寄って、ワンクッション置いて行くというようなアメリカなりの配慮はあったと思いますが、今は全くそれなしにイラクに在日米軍が直行しているという事実があると思いますが、この点はどうお考えですか。
【次の発言】 極東条項については国会で随分議論がありまして、佐藤内閣のときに、私も記憶しておりますが、フィリピン以北……
○田英夫君 最初に大沼参考人に伺いたいと思いますが、大局的視点を持って、憲法改正するとすればその視点を持てと、大局的視点を持てということを言われて、それには国際的な文脈と歴史の文脈に憲法を合わせて考えろと、時代の変化に沿ってということだろうと思いますが。この憲法第九条というのは、そのおっしゃったとおり、歴史的文脈といいますか、太平洋戦争のこの悲惨な体験ということの中で、特に広島、長崎の原爆の体験の中からこの九条一項、二項というものが作られたんだと理解をするんですが、もう一つ、大局的というか、大沼さんのおっしゃったあれでは、国際的な文脈の中でというところで、国連憲章がちょうどできた直後ですから、……
○田英夫君 三人の参考人の方、ありがとうございました。 最初に、酒井さんに伺いたいんですが、イラクに今は自衛隊が行っているわけですが、本当にイラクの皆さんが日本に期待しているのは何なのか。私もイラクに何度か行った中で、驚くほど日本に対して親近感持っている。日本人がイラクに対して持っている知識と全く違って、日本のことを見ているということに驚いたんですけれども、バース社会党時代、それからフセイン時代と若干は空気が違いましたけれども、今本当にイラクの国民の皆さんが日本に期待しているのは一体何なのか。自衛隊ではないと思うんですが、率直のところどうでしょう。
○田英夫君 憲法の平和主義を論ずるに当たっては、まず日本国憲法が制定された当時の状況を冷静に学ぶ必要があると思っています。 その当時、既に社会人になっていた私にとっては生々しい記憶として残っておりますが、まず第一に、当時の国際情勢は、第二次世界大戦が終わって、その大戦のさなかに既に起草されていた国連憲章、その根幹は正に平和主義であったと思いますが、その国連憲章の精神が日本国憲法の中にそのまま生かされてきた。そういう状況の中で、ただし、アメリカ占領軍はその日本国憲法ができた直後から大きな矛盾を感じ始めていたに違いないと思います。つまり、第二次世界大戦が終わってわずか五年後にアメリカは朝鮮戦争を……
○田英夫君 三人の参考人の方々、ありがとうございました。 私は、年齢的にもうお分かりのように、戦争をまともに体験した世代であります。特攻隊で生き残って帰ってきて、そしてこの憲法ができた。そのときは復学をして学生でありましたが、感動して読んだことを今でも覚えております。 この憲法の前文は、率直に言って大変難解な文章であるということも青山さん言われましたが、私もこれは認めざるを得ないと思います。しかし、それ以前の戦前の難解な文章を読まされてきた、あるいは覚えさせられた、例えば教育勅語とか軍人勅諭とかいう、これは、これが日本語かなと思うような難解なものを読破しなければならなかったことに比べれば何……
○田英夫君 大変いいお話をありがとうございました。興味深く伺いました。 最初に、若干私の意見、感想を申し上げたいんですが、浦部さんが九条二項の問題について、これを改めるということは新しい憲法を作るということと並ぶぐらいの重要な問題だと言われたことに感銘しております。 私は、この憲法ができたときに戦争から生きて帰ってきた、そういう状況の中でこの憲法を読みましたから非常に感動をしたんですが、あのときの状況というのは、後で伺いたいんですが、つまり、ある時代の産物であるとかあるいは世代の問題であるとか、それから土井先生、土井さんが言われたジェファーソンの例で、次の世代に押し付けるべきじゃないと十九……
○田英夫君 私は、一院制か二院制かという選択をする場合に、民族性とかあるいは地理的な条件というのを考えるべきではないかと思っていたんですが、先ほどのお話の中で松本烝治さんが、日本人の自己批判みたいなものですが、事大性と雷同性とかいうものを言われたというのは御紹介があります。大変興味を持ったんですけれども、韓国の人には悪いですけれども、今韓国で大変な事態になっているわけですね。一院制で大統領弾劾などということが出てきて政治が止まってしまうというような事態になって、日本人と韓国、朝鮮民族というか、ある意味では非常に似ていると思いますよ、かっとするたちですから。 そういうことも含めて考えますと、日……
○田英夫君 私は、一院制か二院制かということの問題は、お隣の国の韓国の先日の例で、国民性もありましょうけれども、よほど冷静な国民でないと、一院で議論をする、それで終わりという場合は、あのような大混乱が起きる可能性がどうしてもあると思いますね。 じゃ、二院制ということになると、参議院の選挙の制度が非常に問題になるということ。参議院というのは、やはり悪い例で、悪い例というか、先ほど蒲島さんが言われた九四年の衆議院の小選挙区制の審議のときに参議院は否決したわけですね。ところが、結局は、時の細川総理と、野党第一党だったわけですが、自民党の河野総裁とが話し合って、三分の二条項を使わないで決めちゃったん……
○田英夫君 最初にちょっと私の意見を申し上げた後、御質問をいたしますが、選挙制度について、参議院の選挙制度、参議院ができて以来、三通りになるかと思います。私は、実はその全部を体験いたしました。三通りとも地方区というのはあるわけですから、それも含めて体験をいたしました。その体験からすると、今の非拘束名簿式比例代表制というのは最悪だと実は思っているんです。 なぜかといいますと、一つは、政党化する、それも、衆議院の選挙制度とエリアの大きさ、つまり地方区のエリアの大きさが違うだけであって、ほぼ全く同じなんですね。したがって、本当に第二衆議院みたいになってしまう。そのことが最大の理由である。 と同時……
○田英夫君 ただいまから憲法調査会を開会いたします。
参議院憲法調査会規程第五条第二項において準用する本院規則第八十条により、年長のゆえをもちまして私が会長の選任につきその議事を主宰いたします。
これより会長の選任を行います。
つきましては、選任の方法はいかがいたしましょうか。
【次の発言】 ただいまの簗瀬君の動議に御異議ございませんか。
【次の発言】 御異議ないと認めます。
それでは、会長に関谷勝嗣君を指名いたします。(拍手)
○田英夫君 第八章の地方自治は、言うまでもなく、明治憲法の中央集権、これを廃して、民主主義を基本として地方政治、住民の自治を行うということを九十二条から九十五条にかけて規定しているわけですけれども、これは、更に細かなことを規定すべきだという御意見もあるようですけれども、私どもは地方自治の基本をこのように決めてあるこの条項はそのまま維持するべきだと思っております。 この基本的な精神は、住民、あるいは市民と言ってもいいと思いますが、そこの地域の住民の皆さんの意思によってその地域のことが決められていくという極めて原則的なこと、これを大切にしていこうと、言わば民主主義の原理を地方政治の中で確立してい……
○田英夫君 憲法第九条を論ずるに当たっては、まず、第九条はどういういきさつで、どういう空気の中でつくられたかということを知っていなければならないと思います。そういう意味から、私どもが調べた限りの第九条がつくられた経過をまず申し上げたいと思います。 私どもの意見では、この第九条は幣原喜重郎首相を中心としてつくられたと思っています。幣原さんは、昭和の初め、若槻内閣とか浜口内閣で外務大臣をやられ、軍縮交渉の全権となって活動され、軍縮条約をのんだために軍部や右翼から罷免をされたという平和主義者だと思いますが、一九四五年、つまり昭和二十年の戦争が終わった直後、その十月から昭和二十一年の五月まで総理大臣……
○田英夫君 本日のテーマになっている「新しい人権、社会権」というものは、憲法では既に国民の権利及び義務という第三章で、本当に、十条から四十条まであるわけですから、十分に書かれていると思います。 しかし、同時に、新しい権利というものは時代の変化とともに出てきているのも事実であります。しかし、それは立法措置で対応できると、できるというよりもすべきであると。国民の権利及び義務のこの条項は、すべてこの民主主義社会の根本的な問題を取り上げているわけでありますから、その基本がしっかり書かれていれば新しいものに対する対応は十分できると。 そこで、その中の一つの例として憲法二十一条を取り上げてみたいと思い……
○田英夫君 社民党の田英夫です。 我が国の司法制度については、各党の皆さんから御指摘がありましたように、時間が掛かるとか最高裁の問題とか、非常に問題が多いことはもう事実でありますが、その中で特に憲法に対する司法の判断が非常に、良く言えば慎重なのかもしれませんが、出てこない、明快に出てこない。このことは今の日本の司法制度の中の最大の問題だと思いますが、なぜそうなってしまったのか。 特に、最高裁の役割が非常にあいまいですね。最高裁の判事を内閣が任命すると、このことは三権分立を配慮したことでしょうけれども、結果として、自民党政権が長い間続いてきた、はたと気が付くと最高裁の判事はみんなその政権によ……
○田英夫君 小委員長の御報告は大変、私も出ておりましたから分かりますけれども、良くまとめていただきましたので、小委員会の中の意見はこれをお読みいただければ皆さんもよく分かってくださると思います。 あえて付け加えるといいますか、私の参議院に対する思い入れのようなものが新聞記者をやっていたころからありまして、それと今の参議院と違う部分があります。 私が取材をしていたのは緑風会時代の参議院でありました。選挙制度がそんなに違うわけではないんですけれども、実に不思議なことに、イデオロギーの違いを超えて、緑風会には非常に高度の知識や人格を持った方が集まっておられたと。したがって、衆議院と参議院の雰囲気……
○田英夫君 今まで参議院の選挙制度というのはいろいろ四種類ぐらい変わってきたわけですが、今日の先生の御提案を大変興味深く伺っております。まだ十分理解できていないところがあるかもしれませんが、実は私は今までの四種類の選挙制度を全部体験をいたしました。一番最初、全国区と地方区、そして拘束名簿式比例代表制、それから地方区というのを東京でやりました。その後が現在の非拘束名簿式比例代表制ですか。一番悪いと思っているのは現在の制度であります。 それは、やる側の、つまり選挙をやる側の立場からすると、一つ大変嫌なのは個人名でも政党名でもよろしいという。それは人間の本能として自分の名前を書いてほしい。それは、……
○田英夫君 各党の御意見を伺っていて、この二院制の問題については基本的に余り違いがないんじゃないかという印象を持っておりますが、その中で特に申し上げたいのは、衆議院というのはやはり政権を、各党が政権を目指して争うといいますか、そういう場であると思います。これに対して参議院というのはそうではないということから、具体的にいろいろ考えられる。例えば、大臣を出さない、行政府にかかわらないということも一つの考え方として出てくると思います。それから、衆議院の暴走と言ってはしかられるでしょうが、をチェックすると。つまりチェック機能、衆議院だけではなくて、行政府とつながっている衆議院を含めて、それに対してチェ……
○田英夫君 統治システムを考える前に、この日本国憲法の根本的な性格といいましょうか、を考えてみたいと思います。 日本国憲法は、単に日本という国の在り方を規定しているだけではなくて、その成立の過程の中で人類の未来を考えるという性格を持っているということです。つまり、あの敗戦の体験の中で、特に広島、長崎の悲惨な、悲惨極まる体験の中で、多くの日本人が二度と再び戦争をしてはならないと感じたその原点がこの憲法の性格を決めていると思います。つまり、二度と再び戦争をしないという決意をどうしたら実現できるのか。 それは、当時の首相であった幣原喜重郎さんの言葉で明らかでありますが、戦争をしないためにはどうし……
○田英夫君 私は、憲法第九条を守るという立場から、憲法ができて五十八年になりますが、その間の第九条の役割、これから将来に向かっても果たすであろう役割について述べてみたいと思います。 この憲法ができた当時の状況を鮮明に覚えておりますけれども、町には孤児があふれ、アメリカ占領軍の兵隊の靴磨きをして生きているというような状況。そして、お互いに日本人は、神国日本と言われた誇りも何もない、食料を買い出しに走るのがようやくという、そんな状況の中でつくられた憲法ですけれども、そんな中でこの九条を書かれた方の神経を本当に尊いものだと思います。 幣原喜重郎首相が中心に書かれたと言われておりますが、平野三郎メ……
○田英夫君 この憲法調査会は、およそ五年間、各党が意見をぶつけ合ってきたわけですけれども、実は実態は、各党とはいっても党の中でまだ最終的な意見がまとまっていないという実態でありますから、今ここでもし憲法を改めようではないかという、そういう方向に進んでいくと、先ほど田名部さんが言われたように、とても国民の皆さんは国民投票というようなことにこたえられる状況にあるだろうかと私は思います。もっともっと、まず衆参両院の国会としての議論、国民の代表である国会議員が議論をするということ、同時に、国民の皆さんとともに憲法を考えるという、そういう過程が必要ではないかと思います。 憲法改正、憲法改正という声があ……
○田英夫君 小委員会に参加さしていただきましたけれども、当然のことながら、各党とも二院制の堅持ということは一致しております。その上に立って、現憲法下の状況で実態を直すべきところがあるのではないかということに主として議論が行われました。今皆さんも言われましたけれども、どうそれを直していくかという、参議院の歴史は、実はその参議院改革を求めて試行錯誤をしてきた歴史だとも言えると思います。 特に選挙制度については、今まで四回でしょうか、修正をしてやっておりますが、実際には求めるべきものが逆行して、現在は衆議院とほとんど変わらない、構造上変わらない選挙制度ではないかと思います。ということは、選出されて……
○田英夫君 社民党の田英夫です。 続けてで恐縮ですが、五十嵐先生にお願いいたしますが、先生は、今世界が大きく変化をしつつあると。私も全く同感なんですが、国家中心の考え方ではなくなって、グローバルといいますか、もっと、現実にEUなどは通貨まで造って、今もスペインで国民投票があるというような憲法を正につくっている、グループの憲法をつくっていると。 そういう状況の中で、明治憲法や昭和憲法というんでしょうか、憲法をつくったときに比べて、憲法を変えなければならない、あるいはつくらなければならないという状況にないということを言っておられるんですが、その意味で九条も触れる必要がないということでしょうか。
○田英夫君 私は、この二院制なるがゆえに結果が良かったという例を一つ二つ挙げることによって、まず二院制の維持を主張したいと思いますが。 一つは、今、吉川さんも挙げられましたが、十年ほど前、十年前ですね、阪神・淡路大震災がありました。それで、その結果で災害被災者救援法を作ったわけですけれども、実は政府は、現在もそうですけれども、天災による災害はそれぞれ個人が復旧すべきである、立ち上がるべきだという、政府から公的資金を支給するということはしないという原則を持っておられたんですが、あの大被害、大災害の中で、被害者の皆さんからも、何とか立ち上がり資金でもいいから公的資金を出してほしいという要望が種々……
○田英夫君 参議院と政党の関係から申し上げたいと思います。 衆議院は、本来、政党と政党が政権を目指して相争うという場だと言っていいと思います。それに対して参議院は、冷静な判断のできる人材そして雰囲気の中で政治が国民と密接に結び付きながら正しい道を進む、そういう役割を果たすべき場だと言えると思います。 したがって、参議院は首班指名をしないということも一つの表れとして、既に形式的になってしまっていることもあり、首班指名はしないということでその役割をはっきりさせるということも必要かもしれません。 何よりも大事なことは、参議院は議員一人一人が独立した存在だという基本的な観念を持つことだと思います……
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