このページでは岡野清豪衆議院議員の26期(1953/04/19〜)における国会発言(質問、答弁等)をまとめています。国会活動の統計や役職、質問主意書の数や内容は26期国会活動統計で確認できます。
○国務大臣(岡野清豪君) 本日、第十六回国会にあたりまして、政府の経済政策の大綱につき所信を申し述べる機会を得ましたことは、私の最も欣快とするところでございます。 朝鮮動乱勃発三周年を間近に控え、懸案の休戦会談もようやく成立の運びとなつて参つたようであります。この朝鮮における休戦が実現したといたしましても、いわゆる冷戦の全面的緩和の方向に向う契機となるかいなかは、今にわかに予断を許さぬものがあるのであります。しかしながら、少くともここしばらくの間、米英を中心とする最近の軍拡の繰延べ傾向、あるいは米国の自由諸国家に対する対外援助削減方針を持続せしめる有力なる要因ともなりましようし、従つて、また……
○国務大臣(岡野清豪君) 大体総理並びに外務大臣からお答えしたので、そのほかに私からつけ足したいと思いますことは中共貿易のことでございますが、これは御承知の通り、私は軽視はしておりませんで、非常に重要視しておりますけれども、国際情勢上、また日本の国連協力の線におきまして、まだ本格的に十分とは申せません。しかし、西欧並に制限物資の緩和をいたしまして、できるだけの努力をし、輸出貿易第一主義に沿うて行きたいと思います。 それから、海運のことにちよつとお触れになりましたが、各国とも海運政策につきましては補助、助成をしております。また日本の立場で行きましては、ただいま高船価であり、高金利であつて、対外……
○国務大臣(岡野清豪君) 貿易のことにつきましていろいろ御指導をこうむりまして、たいへんけつこうであります。西ドイツとの問題でございますが、これが経済提携というように私聞き取りましたが、経済提携でございますと、貿易協定はできておる次第であります。もしこれが西ドイツとの間の市場協定ということになりますと、ただいまのところ国際貿易憲章がございますので、この趣旨にかんがみまして、そういう措置は考えておりませんことを申し上げます。
【次の発言】 お答え申し上げます。
いかにも長期計画がなくて、無軌道、自由放任でやつておるというお話であります。しかし、これは少し当らないのでございまして、例をあげて申し……
○国務大臣(岡野清豪君) 大体、お尋ねの点は、今大蔵大臣が申し上げた答弁に尽きておると思います。まず、お説の通りに、事業は従業員が多くて経営の基礎が弱く、そうして財界の波ごとに経営難に陥るということは、しごくごもつともでございます。また最近、内外の経済情勢がかわるにつれまして、非常に苦しみつつあるということも、私は認識しておるのでありまして、政府といたしましては、中小企業に対して非常に重要性を認め、そういう認識は持つている次第でございます。今後、われわれといたしましては、金融対策、組織化の対策、安定対策、合理化対策というものを中心にいたしまして、諸施策を実行して行きたいと存じております。(拍手……
○国務大臣(岡野清豪君) お答え申し上げます。 今度の独禁法改正につきまして、通商産業大臣が割込んで行つたというようなことでございますが、産業政策並びに通商政策の全責任は通産大臣が持つておりますので、公取委員会がなさることにつきましても、やはりこれが産業、通商貿易にいかなる影響を与えるかということについては非常な関心を持つておりますと同時に、これを運用して行きますには、片棒をかつがなければならぬと思います。同時に、これが二重認可のように仰せになりましたけれども、公取委の認定というものがないと、われわれの方では認可できない、こういうことになつておりますから、われわれといたしましては、十分実情を……
○国務大臣(岡野清豪君) お答え申し上げます。ただいま外務大臣から答えました点でけつこうだと思いますけれども、通産大臣の立場といたしましてお答え申し上げます。 御承知の通り、この国会で中日貿易に対しましてはこれを促進するという御決議がございましたので、政府といたしましては、鋭意努力いたしまして、九月以降三回にもわたつて、今まで禁輸しておりました品目の解除を行いました。その中には、最も向うでほしがつておりますところの硫安とか、苛性ソーダとか、薬品だとか、自動車のある種類とかいうような重要品目を、相当な範囲について輸出禁止をしておりましたのを解除いたしたわけであります。これにつきまして、いろいろ……
○国務大臣(岡野清豪君) お答え申し上げます。御説のように、東南アジアはわが国の貿易上非常に重要なパーセンテージを占めておりまして、たとえて申しますれば、本年の一月から八月までにおきまして、輸入は総額の二八%、三億八千万ドルになつております。また、輸出は総額の四〇%で三億二千万ドルになつております。今後わが国の貿易の市場といたしましては、最も重要視せねばならぬところであります。特にその地域におきましては、工業化意欲が非常に旺盛でございますので、工業化資源開発にわが国も協力いたしまして、貿易の振興をあわせてはかりたい、こう考えております。またそのためにいろいろ助成策をやつておりますし、まだ各地の……
○国務大臣(岡野清豪君) お答え申し上げます。仲裁裁定の実施につきましては、十分その精神を尊重いたしまして、目下慎重に検討中でございます。
○国務大臣(岡野清豪君) お答え申し上げます。 インフレ防止のために財政とか金融の諸政策がとられております上に、前古未曽有の災害が各地方に起つておりますので、そうでなくても困難の多い中小企業の金融に圧力がかかつて来るのではないかと懸念をいたしておる次第でございます。お説の不渡り手形の多いのも、あるいはその結果ではないか、こう考えております。従つて、われわれといたしましては、中小企業の年末金融対策といたしましては、まず大体次のようないろいろの措置を講じて、極力中小企業金融の疏通をはかる考えでございます。 まず、先ほども大蔵大臣から申し上げましたが、政府の指定預金でございます。これは適当にとい……
○国務大臣(岡野清豪君) お答え申し上げます。 中小企業の年末金融のことにつきましては大蔵大臣から御答弁申し上げましたが、末端に行き渡つておるかどうかということにつきまして、昨年末には中小企業金庫のようないい機関がなかつたのでございますが、ことしはその機関ができたものでございますから、昨年に比べましては非常に改善されることと思つております。ただいままでの実績を申し上げますと、初め金融機関の代理といたしまして百六十九の代理金融機関を使つておりましたが、最近ぐんぐんふやしまして、その資金網を充実しまして、ただいまのところでは代理店数が三百八十一になつております。それから、ただいままでの申請の受理……
○岡野国務大臣 今回十一品目禁輸品を解除いたしました。この点につきましては今まで日本の業者が相当に希望をいたしておりましたところの品目でございますから、あるいは中共貿易すなわち輸出貿易が相当進展するのじやないかと考えておりますけれども、これにはいろいろ、まだ品目が解除になつたというだけのことでございまして、取引をいたします相手方もしくは商売人、またはそのルートとか、いろいろな条件が加わつて参りますから、今すぐどのくらいできるかという見通しはつきませんけれども、大体事務当局が推算いたしましたところでは、一千万ドルもしくは一千五百万ドル進展しやせぬか。しかしこれは何も根拠はございませんで、今までの……
○岡野国務大臣 つつしんでごあいさつ申し上げます。先般経済審議庁長官を拝命いたしたにつきましては、何分浅学のものでございまして、この重責を全うし得るかどうかはなはだ忸怩たるものがございます。つきましては皆様方の格別の御支援をこうむつて、この重責を果して行きたい、こう存じますので、特に御指導、御鞭撻を賜わりたいとお願いいたします。 先般本会議におきまして、私から経済政策につきまして一応所見を申し述べておきましたが、その所見につきましてあらためて皆様方によく御了解を願いたいと存じまして、その中の骨子について、私の考えていることを皆様方にお聞取りを願いたいと思います。 まず私の考えを率直に申し上……
○岡野国務大臣 お答え申し上げます。御承知の通りに、経済安定本部というものができましたときのいきさつは、よく存じておりますが、その後、昨年これが審議庁にかわりまして、どうも私といたしましては遠く離れておりまして、わけのわからぬような感じがしたのでございますが、私が長官になりましてから、いろいろ部内の研究の仕方とかなんとかいうものを考えてみましたが、まだ私自身としましては満足の行かないような状態にあるのであります。御承知の通りに、各方面、ことに輿論としましても、日本が非常に経済の危機に臨んでおる、何とかして独立後の日本の経済を自立して行かなければならない、こういうようなことを、みな各種の国民層に……
○岡野国務大臣 お答え申し上げます。読売新聞に出ましたものはまつたくわれわれは関知しないことでありまして、むしろ私どもはびつくりしておるので、そういうことが部内にあるのかと思つていろいろ調べてみましたが、一向そういうことはございませんで、この点に関する限りは新聞報道は私は誤伝と断定いたします。それから装備単位なんかをいろいろ調べたかどうかということでございますが、御承知の通りにわれわれとしましては、やはり物の値段というものはしようつちゆう見ておきませんと、内外の経済情勢を分析しますにつきまして間違つた観測をいたしますので、あらゆるすべてのものの物価というものに非常な関心を持つております。従つて……
○岡野国務大臣 ただいまのところ、特需の年次的の調べはちよつとむずかしいものでできないと思いますが、事務当局から説明していただきましようり。
【次の発言】 先般ちよつと申し上げましたように、あれは急ぎまして、中間報告にいたしておりまして、漠然とと申しますと少し何でございますけれども、こういうところに持つて行きたいという一つの目標をきめまして、むろんそれは年次のことを考えに入れずには出ませんけれども、年次をいかにしたらいいかということについて、これから作業を始める、こういうことになつておりまして、中間で、五年先のことを考えて一応御報告申し上げた、こう御了承願つておきたいと思います。
○岡野国務大臣 私はまだその辺のことはよく詳細承知しておりませんで、ただいま御答弁申し上げかねますが、よく調べさせまして、御答弁することにいたします。――公取委の方で御存じだそうですから公取から御説明申し上げます。
【次の発言】 財界方面でこの緩和をもつとしてくれという希望のあることを私聞いております。それから農民、消費者方面からこれに対して異論のあることも聞いております。しかし私として考えますことは、日本は経済の基盤が非常に弱いということ、それからアメリカあたりのような経済力の非常に強いところと同じような方式で自由競争をさしたならば、共倒れになるのじやないかということ、これは産業界の実情から……
○岡野国務大臣 お答え申し上げます。昨年の綿紡の操短につきましていろいろ調べましたところが、当時滞貨が九万梱であつたというようなお話でございましたけれども、よく調べてみますと二十七年の一月末には三十七万二千梱、それから二月には三十六万六千梱あつたはずであります。そこであの九万梱と申しますのはいわゆる綿紡会社の在庫高でございまして、われわれが見ておりますところの在庫高と申しますのは織布工場にあるとか染色工場にあるとか加工工場にあるとか、卸問屋にたまつておつたとか、いわゆる市場を圧迫するところの実勢力を持つておるところの在庫のことを考えておるわけであります。御承知でもございましようが、日本は朝鮮ブ……
○岡野国務大臣 お答え申し上げます。ただいま局長から申し上げました通りに、ドルの勘定はみな向うで握つてしまつておりまして、朝鮮と日本との間ではオープン・アカウントの勘定でやつておりますもので、バランスだけをいつも見ておるということになります。そして大きいのもございますが小いのもございまして、結局こちらで出したものはこちらへ円で支払いまして、そうして売掛金の勘定になつているわけです。また向うから入りましたものをとりますと、これもやはり買入れ勘定になる。そのバランスをときどき整理する勘定がオープン・アカウントでございます。それでいよいよ独立しましてその勘定を閉鎖する、すなわち為替勘定を閉鎖するとい……
○岡野国務大臣 お答え申し上げます。私その債権の内容の詳しい数字は一度見ましたけれども、はつきりと覚えておりません。結局四千七百万ドルというものがバランスとしてはつきり出て来た。そうしてその内容は、今お説の通りに記憶しておりますが、はつきりした御答弁は政府委員から申し上げます。
【次の発言】 先ほど石井政府委員から申し上げました通り、二十四年四月一日以降に見返資金特別会計というものができました。それまでは向うの命令でどうせいこうせいということでやつておつたのでございまして、その以後は向こうからガリオア、イロアで来たものを見返資金特別会計で集計しろということで来ました。私の記憶では八億四千七百万……
○岡野国務大臣 不正競争防止法の一部を改正する法律につき日本国憲法第五十四条第三項の規定に基く同意を求めるの件について提案の理由を御説明申し上げます。 先般発効いたしましたるわが国と連合国との間の平和条約に付属しておりまする宣言によりますると、わが国は、平和条約の最初の効力発生の後一年以内、すなわち本年四月二十八日までに、いわゆる貨物の原産地の虚偽表示の防止に関するマドリッド協定に加入することになつており、すでにその手続をとつておりますが、この加入に伴い不正競争防止法の一部を緊急に改正する必要がありましたので、去る三月の参議院の緊急集会に提出し、その議決を得て、三月二十六日公布されたのであり……
○岡野国務大臣 お答え申し上げます。お説の通りに、日本の現状は、特需というものが非常な助けになりまして、それでどうやらこうやら収支のバランスもついて行つているわけでありますが、しかし、お説の通りに、特需というものが正常貿易ではなくて、われわれが今後自立経済をやつて行くにつきましては、そういうものを当てにしないでも、りつぱに国が立つて行くという方向に行かなければならないのでございます。しかしこれは、申し上げるまでもないことでございますが、なかなか困難なことでございます。しかし困難だからといつて、うつちやつておくわけには行きません。私どもといたしましては、やはり特需というものを目当にしないで、輸出……
○岡野国務大臣 まずもつてこあいさつ申し上げます。私まことに不敏な者でございますが、今回通商産業大臣を拝命いたしましたにつきましては、皆様方の絶大なる御努力を請いましてこの重責を果して行きたいと存じます。今後何分よろしく御支援をお願い申し上げます。皆様方の中には長らく御懇意に願つて、御協力、御支援をこうむつておつたお方もございます。また初めてのお方もございますが、私が通商産業大臣としていたしますことは、結局委員会の御支持、御指導によつて法律をつくり、またいろいろな通産行政を運営して行かなければならぬので、どうか皆様方の御支持、御指導によつて私の責任を果して行きたいと存じますので、どうぞよろしく……
○岡野国務大臣 お答え申し上げます。御承知の通りに、今日本の経済というものは、一般に非常に危ぶまれておるような感じがあつて株の暴落とか何とかいうこともあります。これは結局特需がどうなつて行くかということがまず焦点として認められておるわけであります。それにもかかわらず、コストが高いというようなことで輸出が進展しない。また世界不況が出て来るのではないかといろいろなことも心配されますが、どつちみち日本が生きて行くためには、やはり輸出貿易を振興して、国民の生活水準を向上して行くというような自立経済を立てて行かなければならない。通産省としても年来非常に研究をいたしておりますが、まだ研究の段階にあります。……
○岡野国務大臣 お答え申し上げます。 国際情勢下における日本の立場と申しまするものは、戦前われわれが先入的に考えておりました日本の国力が非常に強かつたときとは違いまして、ようやく昨年四月二十八日に独立しまして、その後国力の非常に弱い、また経済も非常に脆弱であり、国内もまだよくおちついていない、こういう立場におります国といたしまして外国といろいろ協定をするということについては、外交折衝上非常に困難な点が多いと思います。御承知の通りに外交は国力と国力とのとつ組み合いでございますから、やはり何と申しましても国力というものがしつかりしなければ、外国との折衝にも円満を欠く点が多いと思います。そこで今ま……
○岡野国務大臣 わが国経済の現状及び経済政策の大綱については、本国会の冒頭の経済演説において申し上げましたので、ここでは通商産業省として当面する問題を中心にして、多少具体的に私の見解を申し上げたいと存じます。 通商産業政策の重点は、第一に輸出の振興により、生産水準及び国民生活水準の維持向上をはかり、第二にこれがため産業基盤を強化するとともに、産業の合理化、近代化を徹底し、特に工業技術を振興して、少くともこれを諸外国と同水準に到達させることによつて、生産費の切下げ、品質の向上をはかり、第三に国際収支の均衡達成を目標としまして、輸入の節減と国内自給度の向上をはかるとともに、第四に景気変動のしわ寄……
○岡野国務大臣 武器等製造法案提出の理由を御説明申し上げます。 武器の製造につきましては、終戦直後の昭和二十年十月十日よりポツダム共同省令兵器、航空機等の生産制限に関する件によりまして、全面的に禁止されておりましたところ、このポツダム共同省令の改正により、昨年四月九日から武器の製造は例外的に許可されるようになりました。特に昨年五月から駐留軍の武器の発注額が相当額に上りましたため、いわゆる特需としての武器の製造は、ようやく活発となつて参りました。しかるにさきに述べましたポツダム共同省令は、昨年十月二十四日をもつて失効したため、その後の武器の製造については法的規制がなくなり、公共の安全を維持する……
○岡野国務大臣 お答え申し上げます。先般本会議で私が意見を申し述べましたのは、朝鮮休戦というものがどうも近づいて来た、これは大分前からのお話でございますけれども、捕虜の問題が片づいたということを契機にしまして休戦の協定ができるだろうという見すかしがますます強くなつたわけでございます。しかし私の考えといたしましては、朝鮮休戦の協定ができましても、そのあとに控えているところのいわゆる政治会議というものは、休戦というものにもまして相当困難な政治会議であろうと思いますので、私の見解といたしまして、まず前線における鉄砲の撃合いがやむだけにとどまり、なお満を持して両方とも軍備をおろそかにしないということが……
○岡野国務大臣 中共貿易の問題につきましては、お説の通りでございます。私過去の情勢はただ報告を受けただけでございますが、先般も申し上げましたように、占領せられておる当時、いろいろの制限が非常に深かつたものでございますから、他の独立国とは様相がかわつておりました。そこで昨年の九月に特にココムに入りまして、西欧並にやつて行こう、こういうような考えを起しまして、着々とその歩調を合せるという方向に努力して来た次第でございまして、昨年中にも九十何種目、またことしになりましても四十何種目はずして行つた、こういうことになつておるのでございます。今後できるだけそういうようなココムに入つておる国と同じような取扱……
○岡野国務大臣 地質の調査につきましてよく事情を伺いましたところが、あまり進んでいないように伺つております。と申しますことは、地質図をつくりますのに、一昨年でございましたか、五万分の一の地質図をつくることに着手したわけでございますが、それが全国に対して千二百四十四枚ぐらいいるのだそうでございます。ところがただいままでにできておりますのが三百六十一枚ということになつています。それであと八百八十三枚くらいございますので、これをつくりますのに、十年計画でいたしまして、年に九十枚ずつつくるといたしまして、人の手数を百八十人くらい増さなければいかぬということになつております。そして二十八年度予算では五十……
○岡野国務大臣 お答え申し上げます。 御趣旨しごくごもつともでありまして、一応傾聴すべき御議論と存じますが、私どもといたしましては、契約というものは私契約でございますので、できるだけ自由に契約をしていただきたくということの方が、業者も張合いもございましようし、また競争しまして、相当な値段の安定もするだろうと考えますが、今まで新聞等で見ますと、なるほど出血受注があつたとかなんとかいうようなことがございまして、これはわれわれといたしましても、お説の通り非常に敏感に感じている次第でございます。先ほどの沖縄の問題でございますが、これがはたして出血になつているかどうかということは私よく存じませんけれど……
○岡野国務大臣 これは私今あなたから初めて伺うのでありまして、存じておりませんです。
【次の発言】 樺太炭の輸入につきましては、私聞いておつたのでございますが、これはまだはつきりと契約が成立しまして入つたものとは、私の今の考えでは思つておりません。もしも樺太炭が入りますならば、それとメリツトをかみ合せまして、そうしてそれだけ粘結炭の輸入をほかの方面でやめて、すなわち外貨の節約に資しよう、こういうことで、六六とかの勘定であると覚えておりますが、樺太炭が一トン入りましたら、ほかの方面から入る同性質の石炭を六六減らして外貨を割当てるということになつていますが、政府委員に私聞いてもよろしゆうございます……
○岡野国務大臣 ただいま御研究の結果をよく拝聴いたしました。しごくごもつともな御意見であると考えます。つきましては、私といたしましてはこれを基礎にしまして、できるだけ努力して、善処いたしたいと思います。なお毎日本部で対策委員会も開いておりますから、その方へもひとつお出しを願いますか、取次いでお渡しいたしますか、政府一体となつて考えたいと思います。
【次の発言】 お答え申し上げます。先般この水害が起きましてから、さつそく大蔵大臣といろいろ私も――主管は大蔵大臣でございますが話しました。予備金は実のところ二十八年度の予算が通らないと、これに応ずるだけのものが出て来ないだろうというようなお話もありま……
○岡野国務大臣 お答え申し上げます。先般小委員会の御決議をいただきまして、さつそく私といたしましては、部内の関係部局長にもよく申し伝え、同時に災害対策本部に出しまして、そうしてただいまいろいろやつているのでありますが、ただ非常に広汎なものでございまして、その全貌がはつきりわからないので、まだ実効が上つていませんが、しかしただいま私といたしましては、大蔵大臣その他に金融の方法について十分申し伝えておきましたし、事務当局といたしましては、毎日それに対して、現地の通産局その他と打合せて仕事を進めておる次第でございます。
【次の発言】 お答え申し上げます。大野国務大臣は非常に勇敢にやられまして、向うで……
○岡野国務大臣 お答え申し上げます。私の考えといたしましては、事務当局から伺つておりました点は、これは委託業務の通りの性質のものになつておる、そういう感じを持つております。しかし、その点においてもし不備でございますならば、委託業務をはつきりするいうにしなければならぬと思います。
【次の発言】 今いろいろ国会でお話合いになつておりまして、行政費が減るようになつておりますが、しかし、政府原案としては、むろん減すべき筋合いのものでないのでございまして、まあ、はなはだ苦しい立場でございますけれども、国会の最高検威がお直しになるということであれば、執行機関としてはそうせざるを得ないのではないかと思います……
○岡野国務大臣 ただいま附帯決議が御決定になりましたにつきましては、政府といたしましては、この御趣旨をよく尊重いたしまして、その線に沿うて今後の運営を十分指導して行きたいと存じます。
○岡野国務大臣 お答え申し上げます。この武器製造法案を出しましたゆえんは、どうも昨年の夏ごろから、特需、特に兵器の生産受注が非常に多くなつたので、あちらこちらで非常に無理をしてまで、今までの遊休設備を拡張するとかなんとかいうことでやつているようであります。しかしわれわれといたしましては、このテンポラリーの受注によつて、日本の産業構造というものが乱されても困るし、また長らく続くかどうかの見きわめもつかぬものに対しまして、ちよつと利益があるからといつて飛びついて、そして将来破綻に瀕するというようなことがあつてはならないと考えましてこれを十分規制して行くためにこの法案を提出したわけであります。それか……
○岡野国務大臣 お答え申し上げます。これはまだはつきりした、正式に閣議で決定したというわけではございませんけれども、しかし必ずこの通りやつて行きたいということで、関係閣僚とは了解済みでございます。そこでまず最初に申し上げますが、開銀といたしましては今まで普通に五億中小企業金融公庫に引継ぐべく貸出しとしてあることは、これはすでに御承知の通りでございます。そのほかに今回開銀から五億五千万円出すことにいたしまして、それは山口県の方に五千万円、九州の方に五億という割合に相なつております。それから預託金でございますが、これは十五億を総額出すことにいたしておりますが、そのうち四億は商工中金に貸しますし、一……
○岡野国務大臣 お答え申し上げます。この法案の立案の時期はいつごろだつたかという仰せでございますが、これは昨年の八月ごろから立案しかかつたのでございます。と申しますことは、御承知の通りに、ポツダム共同省令によりまして、兵器航空機等の生産制限に関する件というものがございまして、それによりまして大体兵器というものはつくれないということになつておりました。昨年の四月に、通商産業大臣の許可があれば、例外的にこれを認めてもよいということになつたのでございます。そこでそのころにおきましては、あまり武器の生産につきましては、業界において盛んではなかつたのでございますが、昨年の夏ごろから非常に砲弾とか銃弾とか……
○岡野国務大臣 お答え申し上げます。小松製作所の問題は何か臨時工を解雇したとか、縮小したとかいう話を聞いております。詳しいことは事務当局から申し上げるかと思いますが、そういうふうなことが出で来ませんように、この武器等製造法によりまして、よく会社の内容並びに規模というものを規制して行つた方がいいのではないかと私は考えております。政府委員をして詳しい事情を御答弁いたさせます。
【次の発言】 お答え申し上げます。ただいまのところでは特に人員を増加しなければならぬようなことにはならぬと思います。
【次の発言】 その通りでございます。
【次の発言】 これは今後の武器生産の見通しでございまして、その見通し……
○岡野国務大臣 お答え申し上げます。私は実は商売人上りでございます。そこで通商産業大臣になりまして考えますことは、まず第一番に商売の方面からものを考える。そこで今の日本の経済を立て直す、すなわち自立経済を果して行きます場合に、一番何が大事かというと、やはり貿易に依存しなければならない。その貿易には輸出をうんとふやさなければならない。その意味から申しまして、もし純経済的に申しますならば、輸出貿易を振興しなければならない。輸出貿易を振興し得る可能性があるならば、できるだけの努力をしなければならない。そういう意味におきましてわれわれとしては考える。ただ問題は世界情勢といたしまして、今御説のように、平……
○岡野国務大臣 お答え申し上げます。先ほどから声明というお言葉を伺つておりますが、私は通産省を代表して、そして日本政府の意向ここにありというわけであの声明を出したわけではないので、ただ記者団会見におきまして話したことが大きく伝わつたわけであります。しかし私の真意はあの通りでございますから、声明とかわらぬことにはなりますけれども、何か声明といいますと閣議の了解でも得て、そしてはつきりしてこれを通産大臣が声明したことに用えますが、もしそうでございますならばそうではないということ私申し上げておきます。 それから見本市の問題でございますが、これは業者の方からそういうことを開いております。もしそういう……
○岡野国務大臣 お答え申し上げます。外務省と通産省がわかれておりますので、やることが、実質は一致しておりますけれども、表現のしかたがかわつているものだから、何か一致していないように見えるかもしれませんが、ただいま貿易振興につきましては、外務省と通産省は実に緊密な連絡をとつてこれに従つておるわけでございまして、外務省が通商協定を結ぶとか何とかいう場合には、むろん通産省の役人を一緒に加えまして、またその交渉に行く前にも、常に外務省と通産省とは十分連絡しておる次第でございまして、私はその点におきまして、もし形の上でもそういうように一致していないようなことがございますれば、これは形の上でも十分御納得の……
○岡野国務大臣 お答え申し上げます。十三億というのは、まだわれわれの計画も見通しの過程でありまして、ただいまのところ数字ははつきり固まつておりませんけれども、大体私は、輸出が五箇年後に十五億程度になつて行くように構想を練つておるわけであります。しかしこれはまだ固まりませんから、はつきり申し上げられません。ただいまの情勢から参りますと、世界的に貿易というものは、相当激化するのではないかと思いますが、われわれといたしましては、昨年以来輸出が減つておりますのを、これを五箇年後に十五億までに持つて行くということは、相当日本としては至難な仕事であります。しかしあえてこれを全うして行きたい、こういう方向で……
○岡野国務大臣 お答え申し上げます。私はいつも申し上げておりますように、特需というものは、日本では軍事的なものであつて、これに依存しておるために、今日国力以上の生活水準を維持して来ておるわけであります。そこで私どもといたしましては将来特需がなくなつても、正常貿易で自立経済ができるということを念願としておるわけでありますから、MSAの援助がなくても、日本の正常貿易をやつ青くといういろいろな政策を立てておるわけであります。そういうわけでございますから、MSAがいかなるもりであるかわからない時代に、MSAを当てにするということは考えずに、経済政策を打立てておる次第であります。
○岡野国務大臣 お答え申し上げます。今の世界の大勢は、私こまかい数字をよく覚えておりませんが、一応申し上げますと、朝鮮休戦というものを織り込みまして将来を非常に危惧する念は世界の経済界には風廃しておるわけでございます。そこで生産過剰が今あるかと申しますと、私の感ずるところでは今生産過剰になつておるとは考えておりません。しかし将来を考えまして、あるいは生産過剰というものを危惧する、またそういう傾向が出て来るのではないかということも考えられます。しかし私どもといたしましては、日本はとにかく輸出貿易をやつて行かなければならないのでありますから、世界的に不況が来ましてもその情勢の中に乗り込んで行つて、……
○岡野国務大臣 お答え申し上げます。日本のただいま置かれまするところの経済自立目標は、私は国際競争力を強化するということに没頭しておるのでございます。その意味におきましていろいろな考え方をしてあります。 それからもう一つ、将来の日本の産業構造はどうなつて行くか、こういうお尋ねでございますが、私といたしましては、何さま軽工業品は今のところあまり多きを望むわけには行かない。だんだん維持が困難になつて来るのじやないかというような将来の見通しを持つております。同時にまた東南アジアのいろいろな工業が進んでおりまして、それはやはり日本の重化学工業品を欲しておるような需要がございますので、われわれといたし……
○岡野国務大臣 お答え申し上げます。木材等も手当をいたしまして、大体われわれといたしましては万全を期するように努力して、またその結果が現われつつあります。
【次の発言】 お答え申し上げます。私が考えておりますところの五箇年計画と申しますものには、MSAの援助というものはまつたく除外してございまして。考慮に入れておりません。でございますから、ただいまその点については何も御答弁する材料を持つておりません。しかし私どもといたしましては、今後MSAのいかなる条件によつていかなるものが出て来るかということによつて、経済政策にいかなる影響を与えるか、またいかにして行くかということを研究しなければならぬと考……
○岡野国務大臣 ただいま日本の輸入といたしまして一番大きな部分を占めておりますものはやはり着る物と食べる物でございます。そこでわれわれといたしましては、その着る物と食べる物のために、原料品をたくさん入れて、外貨の五億ドル、ほとんど五〇%くらいを使つておるわけでございます。今後いろいろ世界情勢に応じまして、日本の輸出が相当困難になるだろうという見通しのもとに、一面輸出を振興いたしますと同時に、必要なもので、もしこれが代替物としてかえられるならば輸入を削減するという意味におきまして、外貨の節約をはかろうと思つております。食糧の増産とか合成繊維の増産とかいうものを極力考えて、この方面にも財政資金を投……
○岡野国務大臣 お答え申し上げます。私は今まで特需というものがあるために日本は今日の生活水準が保てて行けた。しかしこれは、日本のほんとうの経済自立のあり方ではない。それでございますから、この特需がなくても、われわれは自立経済はやつて行けるということを念願としまして、ただいまある特需でさえも、できるだけ今後これを勘定に入れないで、自立経済の方針を立てて行きたい、こう心がけております。従つてMSAにつきましては、私は今どういうふうになつて行くか内容もわかりませんし、それからまたどんな関係になりますか、これもわからないのでありますから、まつたく勘定に入れないで、自主独立の経済をやつて行きたい、こうい……
○岡野国務大臣 お答え申し上げます。わが国の経済がどのくらいになつたら自画力漸増ができるかという御質問と存じますが、私はただいまのところでは、国民生活の安定と生活水準の同上と申しますか、それをやるということにあるといたしまして、それがどのくらいになるかということを、私の試案といたしまして五年先にどうなるかということを研究いたしておる次第でございます。その研究の過程におきまして考えますことは、ただいまのところではなかなか軍備とかいうようなことはできないだろう、こういうような結論を持つて臨んでおる次第でございます。
【次の発言】 お答え申し上げます。われわれといたしましては国内意治安を維持するため……
○岡野国務大臣 昨日の御質問の四千七百万ドル余の対米債権の問題について、経過と処理ぶりをお答え申し上げます。 本件は朝鮮向け石炭、化学薬品などの輸出及びのりなどの朝鮮よりの輸入の貿易差額が出たのでありますが、通産省は昭和二十七年四月十八日に これがわが国の受取債権であることを当時の司令部に確認を求めたのであります。これに対し同日付で先方から回答があり、右債権はこれを認め、事案を先方関係部局へ連絡すべきおもむきでありました。次いで翌十九日マーカツト経済科学局長の新聞声明があり、本件債権はガリオア債務を最終的に清算する際に処理されるであろうとの内容でありました。この新聞声明に対してはあらためて債……
○岡野国務大臣 お答え申し上げます。お説の通り、年次計画なら、毎年毎年のことを詳しく積算して出して行かなければならないのでありますが、急ぎましたもので、まず大目標、五箇年後におきます大ざつぱな計画を検討して、今整理中でありまして、年次計画ができましたら、ごらんに入れたいと思います。
【次の発言】 お答え申し上げます。軽工業品は、戦前におきましては、日本としても非常に有力な輸出貿易品でございましたし、ことに東南アジア方面はいい市場であつたのであります。ところが最近に至りまして、東南アジア方面では、みな国内でその生産ができるというような形になりまして、われわれといたしまして、ただいまのところ軽工業……
○岡野国務大臣 お答えをいたします。総合開発の必要なことはお説の通りでございまして、また特定地域につきましても、われわれの方で着々と準備をいたしております。御承知の通りに、開発計画につきましては、現在のところ都府県が計画書を出して、これを審議しまして、いよいよ決定したら実行に移すということになつております。ただいままでに計画書が出ましたのは北上、阿仁田澤、最上、対馬など十地域でございます。このうちで北上だけは審議がまつたく終了いたしまして、本年の二月六日だつたと思うのですが、閣議の決定をいたしまして、いよいよ着工することになりましたが、その他のものはまだ審議中でございます。 それで北上の特定……
○岡野国務大臣 お答え申し上げます。あれは含めておりません。
【次の発言】 お答え申し上げます。ただいまのところは御承的の通りMSAの問題が、完成兵器で入つて来るか、金で来るか、どういうふうに入つて来るかわかりませんから、むろん除外しております。しかしながら大まかなところで、三月中にアメリカの声明した、この二、三年は日本に対する特需は減らないだろう、あれを基礎にいたしまして、結局特需が減らないだろうということを考えまして、その特需が減らない間に、正常貿易にして行くのにはどうしたらよいかという計画で、あれにはそういうものは除外して、純経済的に考えておる次第であります。
○岡野国務大臣 お答え申し上げます。第一番の確定は事実でございます。それからガリオア・イロアの問題でございますが、これはこちらで債務と認めておりますので、そういたしますと自然交渉というものはそれにひつかかつて来るだろうということが予想できます。それから対米交渉中である、これは事実でございます。それから四点をもう一度……。
【次の発言】 全部整備しております。それから五点をもう一度……。
【次の発言】 この前御答弁申し上げましたように、あれは商業ベースによるところの債権でございます。ガリオア、イロアは、御承知の通り援助資金でございまして、性質が違います。それでございますから、われわれといたしまし……
○岡野国務大臣 お答え申し上げます。産業の合理化ということは、朝鮮休戦ができそうだというために始めたことじやございませんで、もうすでに過去二、三年来産業合理化のために、設備の近代化とか技術の向上とかいう方面に相当思いをいたしまして、いろいろの施策を講じておる次第であります。その点につきましては、むろん考えておるのでございますが、お説の通りに、今日本で、コストは高い、今後国際の貿易場裡で、競争が非常に激化してくる、そういう場合には、われわれといたしましては、ますますこれを下げて行かなければならぬというので、なおあらためてそれ以上の合理化政策を考えておる次第であります。一例をあげますれば、今度独禁……
○岡野国務大臣 お答え申し上げます。昨年池田通商産業大臣がそういうような答弁をしたということは聞いておりましたが、その当時はまだ停電ストなんというものは、社会通念上違法であるか違法でないかということは、決定していなかつたようであります。しかしながら、その後に情勢がかわりまして御承知の通りに、ただいまでは違法ということになつておるように伺つておりますが、しかし、その辺のいきさつは、当時の政府委員がよく知つておりますから、政府委員に御答弁させます。 それから、次に供給規程でございますが、これは民法の五百三十六条だつたと思うのでありますが、その点において考えて行けば、需用者は相当利益があるのであり……
○岡野国務大臣 委員長からの御質問に対してお答え申し上げます。先般来、炭鉱におきまして、いろいろ希望退職の形におきまして人員整理が行われておるのでございます。われわれといたしましては、この方面についていろいろな観点から考えなければならぬこともございます。しかし、ただいまの段階といたしましては、少くとも合理化を促進し、また炭価の引下げをやつて行き、また今まで出ましたところの石炭は、出方が相当よかつたのでございますが、それが出ることがよくなりつつあるときに、実は石炭の需要というものが少し後退して来たというようなことで、業者といたしましても、この際最も能率的に石炭を掘り、同時に価格も整備して行きたい……
○岡野国務大臣 さきの国会におきまして昭和二十九年度予算の編成などに関する意見の御説明をいたすようにお申入れがございましたが、経済審議会の結論も得ましたので、ここに御説明をいたします。昭和二十九年度予算編成につきましては、最近のわが国経済の現状が国際収支の弱調の状況、引続く災害などによる国費の巨額の負担、国際物価に対する国内物価の割高、消費物資中心の価格の高騰などの、物価の不健全要素等、きわめて重大なる時期にあることにかんがみまして、通貨価値の安定と輸出振興とをはかり、経済の安定と自立とを期するため、特に財政の健全性を強く貫くことが期せられねばならないと考えます。すなわち中央地方を通ずる財政に……
○岡野国務大臣 お答え申し上げます。十時から実は御通告を受けておりましたけれども、ちようど来週から国会が開かれますので、閣議でいろいろ打合せなんかございまして、たいへん遅くなりましてまことに申訳ないと存じております。 まず第一に年末金融をどうするか、こういう仰せでございますが、これは十六国会におきまして、参議院、衆議院から御質問ございましたときに、一応私が大綱といたしまして申し上げておきました次第でございますが、これを繰返しますと、御承知の通りに、ことしは政府の散布資金が非常に多くなる、それにつきましては、やはり金融の面からインフレを防いで行く、こういう意味におきまして、いろいろ財政金融の緊……
○岡田説明員 私から現状の概略を申し上げてみたいと存ずるのであります。去る第十六回国会におきまして、中小企業金融公庫法が当委員会において御審議になりました際、当委員会におかれましては、当分の間十一大銀行その他大銀行を公庫の代理店にすることを見合すようにという意味の附帯決議がつけられたのでありまして、私どもといたしましても、その趣旨によりまして、九月の十一日に公庫が発足いたしました直後、公庫が代理店を選定するに際し、日本開発銀行が従来中小企業金融の代理店としてお願いをしておりましたところの各金融機関を指定したのでありまするが、十一大銀行その他大銀行は特に除外をいたしまして、現在に至つておるのでご……
○岡野国務大臣 お答え申し上げます。対米債権は、御承知の通りこの前の国会におきまして論議された通りに、日本の債権として確保しております。同時に通産省といたしましては、この債権に必要なところの証拠書類は完全に、散逸しはいようにこれを保護し、また整理してこれを確保しております。あとは外交交渉として外務省を通じて交渉しつつあろわけであります。
【次の発言】 お答え申し上げます。ただいまの御質問の趣旨は私こう考えます。二十億ドルのものが八億何千万ドルになつているのはどういうわけでそうなつているか、こういうことであります。それはこの前の国会で申し上げました通り、あれは初め入つておりました場合には、実際は……
○岡野国務大臣 かわつてお答えします。ただいまのお説は、東北地方で特別の後進地として開発するようなことを考えておるかどうかという御質問かと思います。ただいまのところ北海道は、御承知の通り、北海道開発法によつてやつております。それから東北地方につきましては、国土総合開発法によりまして、ただいまのところでは北上川、阿仁田沢、それから最上の地区にそれぞれ特定地域を指定しまして、開発計画は決定しておりまして、実施の段階にあります。 それから東北地方全域の振興につきましては、これは東北地方開発計画というものが、すでにその地方庁から総合計画が政府に出ておりまして、ただいま政府では検討中であります。これが……
○岡野国務大臣 最近の通商産業省の施策について御説明申し上げます。 最近におけるわが国経済の動向において、その注目すべき傾向としては、正常貿易において金額的、地域的に著して輸出入のアンバランスがあることと、輸出が増大しないにもかかわらず、鉱工業生産は活況を呈し、国内需要また旺盛で、高物価を維持しているということであります。すなわち輸出貿易は、不振であつた昨年下期より幾分回復いたしましたが、三月以降毎月一億ドル程度で横、ばいを続けております。また輸入は本年当初以来昨年の月平均を上まわり、四月以降は毎月二億ドル前後の額に達し、正常貿易においては九月までで八億四千万ドルの輸入超過を示しておつたので……
○岡野国務大臣 お答え申し上げます。まことに残念なことでございますが、英仏独とかいう方面では、朝鮮動乱後三割くらいしかしりませんが、日本では五割くらいの物価騰貴になつておりますので、そういうこと等のために、実のところ外国への輸出がなかなかできません。ことしわれわれといたしましては相当輸出を望んでおつたのでありますが、その輸出の伸びない原因は、これは申し上げれば長くなりますけれども、結局物価の高いということが一つの原因であります。それからまたスターリング地域におきまして輸入制限をしたこと、また東南アジア方面をわれわれは非常によい市場と考えておりましたけれども、世界的の物価の低落のために、その地方……
○岡野国務大臣 お答え申し上げます。お説のように日本の物価は御承知の通り非常に高い、これは事実でございます。大体におきましてイギリスは一割三分くらい上つております。アメリカは一一%、日本は五〇%くらい上つております。その点におきまして国際収支にもむろん当然これが響くことであります。物価高では輸出ができないのであります。ただいま国際収支のことにお触れになりましたが、これはいろいろな原因もございますが、しかし物価が高くて売れないということも主要な原因であります。しかしそのほか日本の輸出が進展いたしません原因は、やはりいろいろ総合的に欠陥あるわけであります。これはまた御説の通り、われわれといたしまし……
○岡野国務大臣 お答えを申し上げます。為替のレートのやみが、五百円とか何とかいうようなことは、ちよいちよい聞きますけれども、しかしそれは非常な脱法行為であつて、違反行為であります。同時にそういうものは非常に少いものと思います。日本の経済はすべて自由経済になつておりますけれども、御承知の通り、米価と外貨だけは統制をしております。従つてこの点は厳格に取扱つておりますので、やみがもしありといたしましても、それは何かの関係で取扱われておるので、やみドルというものは、ごく少数のものと私は考えます。
【次の発言】 お答え申し上げます。昨日、また前国会でも申し上げたように、通産省といたしましては、日本の輸出……
○岡野国務大臣 この点はよく事務当局からも報告を受けております。同時に皆様方のお説を伺いまして、早急に適当な処置をするように、こう申しつけておいたわけでございますが、先般、御趣旨に合うようなことにしたいと思つて、一応勧告は出しておるのでありますが、まだその勧告の効果というものが大して現われないような感じを私は持つております。
第二段といたしまして何か打つ手はないかということで、研究を今進めておる次第でございます。
【次の発言】 はつきりとどういう処置をいつからとるということを今申し上げる段階ではありませんけれども、この点につきましては御説のように相当強力な処置をしなければならないと考えまして……
○岡野国務大臣 お答え申し上げます。基本方針はその通りでございます。
【次の発言】 アダム、イブの時代と違いまして、民族が結合いたしまして国家を形成いたしております。同時に今の国家は法治国であります。それから資本主義と申しましても、これも一つのいわゆる法に拘束されて国民が活動する十義の一つであります。そういたしますと、われわれといたしましては、自由競争することが、いわゆる資本主義の根本に一番いいということは、根本的の精神としてかわつておりません。しかしながら、この法治国であるところの自由主義を守つておる国家が国民全体の公益を考えますときに、もし何かそれが行き過ぎであるというときには、ある程度の……
○岡野国務大臣 ただいま議題となつております経済審議庁の予算案について御説明申し上げます。 まず歳出予算の総額は三億四千三百八十七万五千円であります。これを前年度の予算額に比較いたしますと、前年度は行政機構の改革によりまして、経済審議庁は八月一日より発足いたしましたので八月より三月までの所要経費は予備費一億六千九百七万七千円、当初予算の移しがえ額一億六千円、それに補正予算として御承認を受けました二千三百二十一万九千円とが前年度の予算額であります。 今これを比較いたしますために、予備費の八ケ月分一億一千九百七万七千円を、かりに年間十二ケ月に引き伸ばして見ますと、一億七千七百八十一万円となり、……
○岡野国務大臣 御趣旨しごくごもつともでございますので、われわれといたしましてはよく慎重に、また御趣旨の通りに努力いたしたいと思います。
【次の発言】 渋滞はいたしておりませんけれども、もと輸出入銀行で出すことになつてほぼ話がきまつておつたのでございますが、世界銀行でやりたいということになりまして、世界銀行の方へ話を移しまして、四千一百万ドルだと思つておりますが、それが世界銀行の方で融通ができる、こういうふうになりまして、その方は大体見当がついております。
それからあとの方はまだ具体的な要求は出してございません。その四十二百万ドルが正式にきまりました上で、あとの方面に移りたいと思つております……
○岡野国務大臣 昭和二十八年九月二十九日に、公共企業体等仲裁委員会が、アルコール専売事業職員の昭和二十八年四月以降における賃金改訂に関する紛争について行いました仲裁裁定第十二号を国会に上程いたし御審議願う次第につきまして御説明申し上げます。 本年四月三十日にアルコール専売事業職員代表は、四月以降の賃金改訂の要求書を通商産業省当局に対し提出いたしまして、両当事者におきまして数次の団体交渉が行われましたが、当局側がこれを拒否いたしましたので、職員側は五月十一日交渉を打切る旨を宣言し、同月二十日公共企業体等中央調停委員会に対し調停申請をいたしました。同委員会は、七月十七日調停案を提出いたしましたが……
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