岸信介 衆議院議員
27期国会発言一覧

岸信介[衆]在籍期 : 26期-|27期|-28期-29期-30期-31期-32期-33期-34期
岸信介[衆]活動記録 : トップ選挙結果本会議発言委員会統計発言一覧質問主意書

このページでは岸信介衆議院議員の27期(1955/02/27〜)における国会発言(質問、答弁等)をまとめています。国会活動の統計や役職、質問主意書の数や内容は27期国会活動統計で確認できます。

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本会議発言一覧(衆議院27期)

岸信介[衆]本会議発言(全期間)
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第26回国会(1956/12/20〜1957/05/19)

第26回国会 衆議院本会議 第4号(1957/02/04、27期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣臨時代理・外務大臣】

○国務大臣(岸信介君) 石橋内閣総理大臣には、さきに内閣首班の重責につき、本国会に臨んで、親しく諸君に施政の方針を述べるはずでありましたところ、去る一月二十五日から風邪のため就床し、主治医の診断によれば、今後なお約三週間の静養を要するとのことであります。このような次第により、国政全般に、かりそめにも遅滞を生ずることのないようにするため、石橋総理の病気引きこもり中、不肖私が内閣総理大臣臨時代理の職務を行うこととなったのであります。私は、この間、全力を尽して、私に与えられた重大な職責を全ういたしたい決意であります。(拍手)  ここに、第二十六回国会に臨み、石橋内閣の施政の方針を申し述べることといた……

第26回国会 衆議院本会議 第5号(1957/02/05、27期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣臨時代理・外務大臣】

○国務大臣(岸信介君) 国会運営の正常化について御質問がございました。国会の運営の正常化は、両党共通の広場を多くして、両党の話し合いによって公正に国政についての論議を十分に尽すようにいたしたいと思うのであります。(拍手)これがためには、当然のことではありますが、両党とも、民主主義政党として国会政治を守り、これを確立する信念に徹することが必要であると思います。(拍手)これによって国会に対する国民の信頼感と安心感は高まるものと考えます。(拍手)
【次の発言】 外務大臣に対する太田君の御質問にお答えをいたします。  第一は、国際情勢についての私の見解でございます。御承知のように、昨年起りました幾多の……

第26回国会 衆議院本会議 第6号(1957/02/06、27期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣臨時代理・外務大臣】

○国務大臣(岸信介君) お答えをいたします。きわめて広範にわたる御質問でありましたので、それぞれ関係大臣から答弁をすることに、いたしますが、私は、そのうちの一、二点、沖繩問題についてお答えします。  沖繩、小笠原の施政権の返還につきましては、国民の一致した強い要望でありまして、従来も、しばしば、アメリカ側に、この点に対してわが方の要望を申し入れております。現在のところでは、アメリカは、極東の情勢から、いまだ戦略的な意味でこれを日本に返還するに至っておりませんけれども、国民のこの強い要望を必ず実現するために、私はあらゆる機会をとらえて努力したいと考えます。(拍手)  土地問題に関しましては、いわ……

第26回国会 衆議院本会議 第7号(1957/02/12、27期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣臨時代理・外務大臣】

○国務大臣(岸信介君) 自衛隊の行軍訓練におきまして死亡者を出したことにつきましては、私は、実に遺憾にたえないのでございまして、遺憾の意を表します。  自衛隊のあり方につきましては、もちろん、民主主義の今日のあり方から考えまして、たとい訓練におきましても、自衛隊員の人格を尊重し、特に人命を尊重すべきことは当然でございます。今回の事件につきましては、防衛庁長官に対して厳重に事実を調査するように指令いたしまとて、その調査ができておるようであります。私は、将来かくのごときことを絶対になくすために、今申しました人格を尊重し人命を尊重するという精神に立って、たとい訓練におきましても、合理的、科学的な方法……

第26回国会 衆議院本会議 第8号(1957/02/14、27期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣臨時代理・外務大臣】

○国務大臣(岸信介君) お答えいたします。  低額所得者の減税、租税の公平、税制の簡素化という三点は、いずれも税制につきまして実現しなければならぬことであります。私どもは、今回の改正におきましても、これらの点をできるだけ実現することに努めておるのでありまして、詳細は大蔵大臣より説明いたしますが、たとえば、低額所得者につきましては、所得者の基礎控除を引き上げるとか、あるいは扶養控除を引き上げる、また最低税率の引き下げとか、事業税の引き下げ等によりまして、相当大幅な減税を行なっております。また、所得税を大幅に減税することによって、各種の税負担の不均衡を是正しております。簡素化につきましても、あるい……

第26回国会 衆議院本会議 第9号(1957/02/16、27期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣臨時代理・外務大臣】

○国務大臣(岸信介君) 原子力の平和的利用を促進することは、わが国におきましてはきわめて重要な事項であると思います。従いまして、今度の予算におきましても相当な措置をいたしたわけでありまして、ぜひこれは今後も努力をいたしたいと思います。と同時に、この平和的利用の研究を促進するについて、放射能等の危険に対してこれを防止する措置も講じなければならぬことは言うを待ちません。御承知の通り、きわめて新しい科学でございまして、従いまして、いろいろ科学的に研究すべき幾多の問題がございます。従って、これらの科学的な研究と相待って、この危険防止の措置も万全を期して参りたいと存じます。  宇治に設置いたします研究用……

第26回国会 衆議院本会議 第13号(1957/02/27、27期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣・外務大臣】

○国務大臣(岸信介君) 私は、去る二月四日、内閣総理大臣臨時代理としてこの壇上におきまして、石橋内閣の施政の方針を申し述べたのでありますが、当時病気静養中でありました石橋前首相は、今回、その政治的信念に従われまして辞意を表明されたのであります。その結果、はからずも、不肖私が、国会の指名により、内閣総理大臣の重責をになうことになりました。(拍手)  私は、その責任の重かつ大なることを痛感するものであります。しかし、指名を受けました以上、私としては全力を尽してこの大任に当るかたい覚悟と決意を有するものであります。(拍手)  新内閣におきましては、石橋内閣の施政の方針を継承するものであります。ことに……

第26回国会 衆議院本会議 第15号(1957/03/05、27期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣・外務大臣】

○国務大臣(岸信介君) 岡君の御質問にお答え申し上げます。  原水爆の使用禁止につきましては、すでに、国会におきまして、日本国民の意思はきわめて明白に表明をされております。すでに、この国民的意思は、直ちにアメリカ、イギリス、ソ連等、原水爆を有しておる国に対してわれわれの意思が通達され、その注意を呼び起すように努めております。今日、この原水爆の実験あるいは使用というものを禁止せしめるのには、私は、どうしても国際的に強い世論が起らなければならぬ、日本は、あらゆる機会に、これを実験しようとする国に、われわれの意思を明確に伝えて、その反省を求めるとともに、国際的世論を起さしめて、これを禁止するというこ……

第26回国会 衆議院本会議 第17号(1957/03/08、27期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣・外務大臣】

○国務大臣(岸信介君) お答えをいたします。  民主政治の円満なる施行のためには、順法精神が高揚されなければならないことは、御指摘の通りであります。あらゆる点においてこの順法精神の高揚に努めることが、民主政治の本質から必要なことと思います。それにつきまして、いろいろ法律の制定が非常に多くて、国民に十分徹底しないきらいもあるし、理解されないところもあるので、あるいは行政権にまかせ得る部分もあるのではないかというようなお話もありましたが、言うまでもなく、日本の民主政治は、国権の最高機関たる国会を中心として行われるということになっておりますので、これは自然法律制定が多くなるということもやむを得ないと……

第26回国会 衆議院本会議 第21号(1957/03/14、27期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣・外務大臣】

○国務大臣(岸信介君) 川村君の御質問に対しましてお答えをいたします。  地方財政の健全化ということがきわめて重要であることは、お説の通りに考えます。従いまして、私どもは、国の財政と地方財政とを一体的に考えて、その最も健全な合理的な方途を考えていくことが必要であると思います。ただ、今御質問にありましたように、地方財政に関する別個の施政方針を国会で述べる慣行を作ったらどうだというお考えでありますが、この問題は、総理の施政方針、また大蔵大臣の財政方針等において、地方財政の問題も十分に述べられることでありますから、別にそういうものを考える必要はないと考えます。  次に基地交付金の問題でありますが、こ……

第26回国会 衆議院本会議 第39号(1957/05/10、27期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣・外務大臣】

○国務大臣(岸信介君) 淺沼君の御質問に対しましてお答えをいたします。  今次の春闘に対する政府の方針は、かねて声明いたしました通り、私どもは、こういう闘争ができるだけ労使双方の話し合いによって円満に妥結することを望みまして、従って、民間の事業に対しては、労使双方の話し合いに対して政府が介入しないことはもちろんのこと、これが法規その他に違反しないように、その反省を求めました。また、公企業体や公務員につきましては、これはその行うべき事業の内容や職務の上から申しまして特殊の意義を持つがゆえに、公労法等の制約を受けておることは、御承知の通りであります。従ってこの法規に違反しないように――法規を無視し……

第26回国会 衆議院本会議 第42号(1957/05/16、27期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣・外務大臣】

○国務大臣(岸信介君) 私は、来たる五月二十日東京を出発、ビルマ、インド、パキスタン、セイロン、タイ、中華民国の諸国を歴訪し、六月四日帰国の後、さらに六月十六日東京出発、七月一日帰国の予定をもって米国を訪問することとなりましたが、これら諸国歴訪の途につくに当りまして、本日ここに所懐の一端を申し述べたいと存じます。(拍手)  私は、かねてより東南アジア諸国を訪問したい強い希望を抱いていたのでありますが、それは、アジアに対し深い関心と共感を持っており、アジア諸国との友好関係の増進強化を念願しているからにほかならないのであります。(拍手)わが国は、アジアの一国として、アジア諸国とは地理的、歴史的、文……


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第27回国会(1957/11/01〜1957/11/14)

第27回国会 衆議院本会議 第1号(1957/11/01、27期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○国務大臣(岸信介君) 私は、第二十六回国会終了後、二回にわたって海外を歴訪し、また、去る七月には内閣の大改造を行いました。その後、広く国内各地を回り、国民諸君と接することに努めて参ったのであります。そして、現下の国政を担当することは、国際場裏においても、また内政の面においても、いかに責任の重いかを身をもって痛感するとともに、国民から託されたこの大任を十分に果すよう、決意をいよいよ固くしたのであります。(拍手)  国政の全分野にわたる施政の方針につきましては、近く開かれる通常国会において明らかにいたしたいと存じますが、本臨時国会開会に際し、前国会閉会から今日までにおける主要な国政の動向と当面す……

第27回国会 衆議院本会議 第2号(1957/11/02、27期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○国務大臣(岸信介君) 経済、財政その他に関する御質問に関しましては、それぞれ主管の大臣からお答ををすることにいたします。  私は音だけ申し上げておきたいと思いますが、われわれが予算を扱う場合において、もちろん、できるだけ正確な経済の見通しに立って、日本の経済を、安定した基礎の上にこれを成長せしめ、拡大していくということが根本の原則であることは、勝間田君と私は全然同感であります。従いまして、われわれが、いかなる場合において予算を作る場合におきましても、党利党略の見地からこれを作成することを絶対にしないということを申し上げておきます。


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第28回国会(1957/12/20〜1958/04/25)

第28回国会 衆議院本会議 第2号(1957/12/23、27期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○国務大臣(岸信介君) お答えをいたします。  今回、安全保障に関する日米委員会におきまして、空対空の誘導弾を日本に供与することについて日米両国の委員の間に意見が一致したという問題に関連しまして、いろいろな疑問が提起をされております。第一に明確にしておかなければならぬことは、今回われわれが供与を受けようとしておるところのサイドワインダーなるものは、決して一部の人が誤解し懸念を持っておるような核兵器の一部をなすものでないということであり、また、同時に、最近NATO会議において論議されておるミサイルの一部をなすものでないということであります。言うまでもなく、われわれは、自衛隊の兵器の近代化につきま……

第28回国会 衆議院本会議 第4号(1958/01/29、27期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣・外務大臣臨時代理】

○国務大臣(岸信介君) 本日、第二十八回国会の休会明けに際しまして、昭和三十三年度予算を国会に提出し、施政の方針を述べる機会を得ましたことを、深く喜びといたします。  現在、世界の平和は、東西両陣営の間の力の均衡によって保たれておりますが、最近における軍事科学の進歩は、相互に相手を追い抜こうとする激しい競争を招いて、とどまるところを知りません。このような力による安全の保障が、一時的な平和維持の役割を果していることは事実でありますが、これによっては、決して恒久の平和はもたらされないことも明らかであります。いかにすれば、真の平和を、もっと安定した、もっと恒久的な基礎の上に築くことができるか。これこ……

第28回国会 衆議院本会議 第5号(1958/01/30、27期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○国務大臣(岸信介君) 植原議員の御質問に対してお答えを申し上げます。  第一の、三悪追放についての御意見は、私も全然同感でありまして、この三悪を追放するということは、私がかねて申し述べておるように、私の政治の中心としての、私の信念でございます。私は、あらゆる困難もありますけれども、また、これを追放するということが非常にむずかしいことであり、また、長くかかることでありましょうとも、根強くこれを一つ一つ実行して参りたいと思っております。  原水爆の禁止につきましては、これまた植原議員と私は全然同感でございまして、かねて私自身が強く原水爆の実験禁止を世界に向って訴えて、これが実現に向って努力をいた……

第28回国会 衆議院本会議 第6号(1958/01/31、27期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○国務大臣(岸信介君) 水谷君の御質問にお答えをします。  第一、予算の編成についての御質問でありましたが、政府は、昨年末、三十三年度の予算編成の大綱として、三十一年度の剰余金中、公債償還等に充てるものを除いて四百三十六億はこれをたな上げする、それから、約二百五十億程度の減税をする、それから第三は、実質的の予算増加を一千億の範囲にとどめるという方針を明らかにして、これを世間に発表いたしております。われわれの今度の予算編成が、いろいろな議論もございましたが、このワクの中ですべてでき上っておるということは、根本方針が絶対に変っておらないということであります。  予算編成の過程における私の態度につい……

第28回国会 衆議院本会議 第7号(1958/02/01、27期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○国務大臣(岸信介君) 松野議員にお答えをいたします。  昨年は、投資景気の行き過ぎにかんがみまして、特に国際収支の悪化を防ぐために総合緊急対策をとったのでありますが、これは、おおむね所期の効果を上げつつあります。しかし、来年度の全体といたしましては、あくまで堅実な基調のうちに経済の安定と将来の発展の基盤を作るということが必要である。これが今回の三十三年度予算の基本方針になっております。しかしながら、この途上において起ってくる、あるいは生産面であるとか、あるいは雇用面等における摩擦に対しましては、今申しました基礎的な堅実な方針ということと相いれないような措置をとることはもちろんいけませんが、こ……

第28回国会 衆議院本会議 第9号(1958/02/18、27期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○国務大臣(岸信介君) お答えをいたします。  第一は、本法の全体の基本的の考えがどこにあるかという御質問であります。本法は、すでに提案理由で説明をいたしましたように、わが国の実情、実態に即してこの法案を立法しようということでありまして、実態は、御承知の通り、大企業と中小企業との間に賃金の非常な格差があります。これは、この最低賃金法を制定し、この運用によって労働条件を改善していくという意味においては、あるいは労働政策的と見るのが適当でありましようし、あるいはまた、これが同時に劣悪な労働条件をなくするという意味につきましては社会政策的と見ることもできようと思います。同時に、一面においては日本の中……

第28回国会 衆議院本会議 第11号(1958/02/28、27期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○国務大臣(岸信介君) 渡邊君の御質問に対しましてお答えいたします。  渡邊君の御指摘になりましたように、恩給の制度は、国が、使用主として、その使用しておる人が退職または死亡等の後において、これに対する生活をある程度保障する意味において行なっておるものでありまして、その考え方は、文官に対すると軍人に対すると同じ考えが中心になっておると思います。ただ、軍人に関しましては、二十八年にこれが再出発する際に、いろいろな点においていわゆる戦後処理の意味を含まして再出発されたということも、御承知の通りであります。今回の改正の主眼が、公務によって死亡いたしました下士官以下の遺族扶助料を中心として傷痍軍人その……

第28回国会 衆議院本会議 第14号(1958/03/11、27期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○国務大臣(岸信介君) 竹内君の御質疑に対してお答えいたします。  憲法に保障されておるこの表現の自由を確保するということが民主政治の上におきまして非常に重大な問題であることは、御意見の通りであります。従いまして、これをあくまでも確保して参らなければならぬことは言うを待たないのでありまして、今回の改正に当りましても、特に、その点に関しましては、慎重に検討して、十分な注意と工夫がこらされておるのであります。ただ、御承知のように、放送というものが限られた電波を使用するという見地から、許可事業にも放送事業がなっておりますというようなこの特質から見まして、新聞、雑誌等に対する場合とはやはり異なった面が……

第28回国会 衆議院本会議 第15号(1958/03/14、27期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○国務大臣(岸信介君) 野澤君の御質問にお答えをいたします。  第一点の、社会保障制度に対する考え方でございます。言うまでもなく、近代国家はあらゆる面において社会保障制度を完備して参っておりまして、われわれも、医療保障を中心として、これを確保するための国民皆保険制度の実施、並びに老齢、廃疾等のための経済的困難に対して所得保障を考える、国民全体を対象とする国民年金という、この二つを社会保障制度の二大柱として社会保障制度の完備を期するということは、わが党並びにわが岸内閣の最も重要政策といたすところでございます。そこで、国民皆保険の問題については、御意見にもありましたように、すでに、三十二年度を初年……

第28回国会 衆議院本会議 第17号(1958/03/19、27期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○国務大臣(岸信介君) お答えいたします。対ソ、対中共、対韓国の関係における質問の諸問題に対してお答えいたします。  第一点は、日ソの間の漁業交渉の問題に関する御質問でございまして、数点にわたっております。これは、言うまでもなく、日ソ共同宣言と同時にきめられました漁業協定に基くところの年々の委員会の問題でございます。昨年第一回を東京でやり、本年モスクワでやるわけでありまして、この問題はあくまでもこの漁業条約に基く技術的な問題として処理さるべきことは、あまりにも明白な問題でございます。従いまして、ただいまの御質問にありました、これを平和条約等と関連させての御意見でございましたけれども、これはソ連……

第28回国会 衆議院本会議 第18号(1958/03/20、27期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○国務大臣(岸信介君) 高橋君の御質問にお答えをいたします。  新立法の効果をどういうふうに見ているか、汚職及び暴力の追放のためには総合的政策を必要とするが、その具体的の策はどういうことを考えるかという御質問であるかと思います。言うまでもなく、汚職、暴力ということは民主政治の敵でありまして、われわれが真に明るい民主政治を完成していく上におきましては、いかなる意味においてもこの汚職、暴力をなくしなければならないことは言うを待ちません。歴代の内閣におきましても、もちろん、それを意図して、いろいろな施策を行なってきております。私自身が国民にこのことを公約して参っておりますのは、この問題を取り除くとい……

第28回国会 衆議院本会議 第20号(1958/03/26、27期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○国務大臣(岸信介君) お答えをいたします。  動力協定はきわめて重要な意義を持っておるものでありますがゆえに、これが締結について慎重に検討をしなければならぬという岡議員のお考えにつきましては、全く私どもも同感であります。かるがゆえに、日英、日米の間におけるところのこの協定につきまして、すでに御承知の通り、一年有半にわたって、いろいろな方面からこれに検討を加えて参っておるのであります。  また、その安全性につきましても、再三再四調査団を出しまして、十分な専門的の検討を加えております。また、この協定につきまして、原子力基本法の精神を体して、それから出てくる副産物のプルトニウムの軍事的目的に使用さ……

第28回国会 衆議院本会議 第24号(1958/04/01、27期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○国務大臣(岸信介君) 山口君の御質問に対してお答えを申し上げます。  従来、内閣は、私企業に対する争議につきましては、常に不干渉の立場を堅持いたしております。労組及び経営者側の自主的立場における円満なる妥結を望んできておるのが、政府の根本的な方針であります。  言うまでもなく、この私鉄の争議は国民多数の人に影響するところが大きいのでありまして、私どもは争議が一日も早く解決せられることを望んでおります。長引くことは選挙云々というようなお言葉がありましたが、そういうことは政府として絶対に考えておりません。  なお、このあっせん案を上回るような妥結をした場合において、これに制裁を加える意思があるか……

第28回国会 衆議院本会議 第25号(1958/04/04、27期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○国務大臣(岸信介君) お答えをいたします。  選挙法はきわめて重要な法律であり、これが改正について慎重にしなければならぬということの御意見は私も同感でありまして、当然でございます。ただ、御承知の通り、この選挙法の規定をごらん下さいますと、いわゆる選挙に関する基本を定めた部分と、手続を定めた部分とがございます。もちろん、選挙法全体について重要かつ慎重でなければならぬことは言うを待ちませんけれども、手続に関する規定につきましては、実施のこの経験からいい、いろいろその他の行政上の措置等の変更によりまして、その時勢に合うように変更をしていかなければならぬことも言うを待たないのであります。今回のこの改……

第28回国会 衆議院本会議 第34号(1958/04/23、27期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○国務大臣(岸信介君) お答えいたします。  日中の国交回復の問題に関する御質疑でありますが、この点に関しましては、わが自由民主党といたしましても、また、それを代表しておる岸内閣といたしましても、従来その方針をきわめて明確にいたしております。それは、貿易は増進するけれども、現在の段階において中共政府を承認する意思はないということを明確に申し上げております。  第二の、国旗掲揚問題についてのいろいろな点に関する御質問でありましたが、言うまでもなく、国旗としての国内法上の保護を加えるためには、刑法に明示してありますように、われわれが承認をいたしております国からの請求があって、初めてこれを取り扱うと……

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第24回国会(1955/12/20〜1956/06/03)

第24回国会 内閣委員会 第20号(1956/03/07、27期、自由民主党)

○岸信介君 この法案を私ども提案をいたしまして、すでに提案者を代表し、――同時に提案者を代表するということは、わが自由民主党の考え方を代表して、山崎議員から今日までるる申し上げておると私は承知いたしております。別段幹事長として、山崎議員が提案者を代表し、党を代表して申し上げておることに、別につけ加えるべき何ものもない、かように存じております。
【次の発言】 この法案は、御承知の通り憲法に関する調査会を作ろう、こういう法案でございまして、今日まで民主党としても、憲法に対する各項目にわたってこれをどうすべきかということをまだ決定はいたしておりません。ただしかし提案理由において説明しておるごとく、そ……


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第26回国会(1956/12/20〜1957/05/19)

第26回国会 海外同胞引揚及び遺家族援護に関する調査特別委員会 第10号(1957/04/10、27期、自由民主党)【政府役職】

○岸国務大臣 未帰還者の問題に関しましては、ただいま木村委員のお話の通り、政府といたしましても、一日も早く実情が明確になり、そうして一日も早く故国に迎えることのできるようにしたいというのが、これは日本国民の全部の気持であり、政府もまたその気持を体しましてあらゆる面からこれを促進しなければならぬと考えております。ソ連における消息不明者、未帰還者の問題に関しましてこの実情を明瞭ならしめることにつきましては、日ソ共同宣言のうちに、ソ連政府も日本側に十分協力するということを明らかにいたしておりますし、すでにその一部につきましては、先般、その実情を日本側に報告をいたして参っておることも御承知の通りであり……

第26回国会 外務委員会 第2号(1957/02/12、27期、自由民主党)【政府役職】

○岸国務大臣 石橋内閣の外務大臣に就任をいたしまして、本日、第一回の外務委員会が開かれることになったのであります。御承知のように、昨年わが国は、日ソ国交正常化が行われ、また国民待望の国際連合への加盟が実現をいたしまして、日本の外交としてはきわめて重大な一転機にきておると思います。この際、私が、外交について経験も持たないのでございますけれども、きわめて重大な地位につきましたので、私としては全力をあげてこれに当りたい考えでおります。  外務委員会の委員各位におかれましては、私のこの気持を十分に御了解いただきまして、あらゆる面から御協力並びに御指導のほどを外務大臣として委員の各位にお願いを申し上げま……

第26回国会 外務委員会 第3号(1957/02/13、27期、自由民主党)【政府役職】

○岸国務大臣 森島さんも御承知のように、今日まで韓国との交渉は非常にうまいところまで話が進んでおっても、さらにごくわずかなことで実はまたあと戻りするというような関係がございまして、私がいま一点と申し上げて、特にその内容を申し上げなかったのも、もしもそれが明瞭にされると、そのことがひつかかっているのだということにしますと、従来の韓国側の例で、せっかくここまできている話がこのもののためにまた少しあと戻りしても残念だ、こう思いまして内容を申し上げなかったのであります。その後両一方でも話を進め、交渉を進めておりまして、本国との間にも、その点について韓国公使と往復をしておりますが、まだ結論が出ませんので……

第26回国会 外務委員会 第4号(1957/02/20、27期、自由民主党)【政府役職】

○岸国務大臣 北海道の凶作に対する見舞としてビルマ政府から米の寄贈がございました。これについて御報告申し上げます。  今般ビルマ政府は、ビルマ米二十トンを北海道の凶作に対する見舞として寄贈することとなり、近く本邦向け発送する旨太田駐ビルマ大使を通じて申し越しがありました。  右に対し、政府は直ちに、ビルマ政府に対し深甚な謝意を表明するとともに、右受領に必要な手配を行いました。寄贈の米は近く日本に向って送られるはずでありますが、先般タイ国政府から三十トンの救援米を寄贈されたのに続き、今回、ビルマ政府からこの申し出のありましたことは、東南アジア諸国がわが国民に対して抱いているあたたかい友情の発露と……

第26回国会 外務委員会 第6号(1957/02/22、27期、自由民主党)【政府役職】

○岸国務大臣 日韓の間の交渉につきましては、この委員会におきましても過般来御質問がありましてできるだけの御答弁を申し上げておるのでございます。金公使が最近韓国に帰りまして、本国政府と打ち合せた上ごく最近に東京にまた帰って参りました。その本国政府の意向等につきまして外務省に参りまして報告をいたしておりまして、私どもも最初から申し上げておるように、とりあえず釜山に抑留されておる漁夫を即時釈放して日本に帰すように、またこれと関連して韓国人の大村収容所に収容されておる者も釈放する。そうしてこれが実現すれば、続いて日韓会談を再開して、そうして公正かっ現実的にこの両国の剛の諸種の縣案を会談によって解決する……

第26回国会 外務委員会 第12号(1957/03/16、27期、自由民主党)【政府役職】

○岸国務大臣 私が外務大臣を兼任いたしましたことは、お話の通り臨時的の措置でございまして、本来の趣旨からいって適当な時期に専任外相を置くことを私も考えております。
【次の発言】 今日いつ私が専任外相を置くという時期を確定的に申し上げることはできませんけれども、私自身今申し上げた通り、総理大臣として内政、外交全体の責任を持っております立場から見て、適当な時期に私は専任外相を置く。私が総理をやっておる間ずっと外務大臣を兼任しているという考えではないということを申し上げましたのと同じ心境でございまして、時期をいつ必ずやるということをここに言明することは私の気持にないのであります。

第26回国会 外務委員会 第13号(1957/03/20、27期、自由民主党)【政府役職】

○岸国務大臣 ソ連に残留しておると考えられる日本人の消息を、できるだけ早く明確にするということは、私どもの願いでありまして、日ソ共同宣言にもその旨が明記されておるのであります。先日デヴォシャン大使が私を来訪いたしまして、日本から出ておる一方名余の残留者や消息不明者のうち、とりあえず七百数十名の者がわかったから、それをこちらへ報告するということがあったのであります、当時人数は知らされましたけれども、名簿は渡されなかった、はっきりしなかった、従って私は直ちにその名簿をできるだけ早くわれわれの方では入手したい、お骨折りを願いたいということを頼んでおいたのであります。しかるに新聞で見ますと、畑中氏に対……

第26回国会 外務委員会 第15号(1957/04/05、27期、自由民主党)【政府役職】

○岸国務大臣 日本の外交方針につきましては、やはり一番根本は、世界の平和を増進するという意味におきまして、われわれはあらゆる場合においていわゆる平和外交を推進するということが一番基調であると思う。それを権一進していく上から申しますと、具体的に各国との問にわれわれは旧交を正常化して、そしてこれらの国々と親善関係を深めていくということしが必要であることは言うを待ちません。またわれわれは国際連合に加盟をいたしまして、国際連合を通じて世界の平和に貢献するために、世界の東西の両陣営の対立を緩和する方向にあらゆる努力を傾注すべきことは当然であると思います。と同時に私がアメリカとの関係を重視して申し上げてお……

第26回国会 外務委員会 第16号(1957/04/10、27期、自由民主党)【政府役職】

○岸国務大臣 ポーランド及び、チェコとの国交が回復され、これらの国に在外公館が設置されることになりますと、これらの国の事情、またこれらを通じてソ連及びソ連を中心とする共産圏内の事情につきましても、いろいろ明確なことがつかめるようになるだろうと思います。従来のなにから申しますと、私は、決して十分であったとは申しかねると思います。今後経済関係はもちろんのこと、政治的にもあらゆる面において。ポーランド、チェコとの国交が正常化せられるということになりますと、日本としては正確なる情報もわかるし、またこれに対処すべき日本の外交政策の考え方もきめ得ることとなる、こういうふうに考えております。

第26回国会 外務委員会 第18号(1957/04/19、27期、自由民主党)【政府役職】

○岸国務大臣 今日の新聞に出ておるので私は承知いたしたのでありまして、そういうことが本ぎまりにきまっておる事実はございません。
【次の発言】 沖縄につきましての問題は、われわれと同じ同胞である沖縄の住民の現在の地位につきましてわれわれから考えてみると好ましくない事態が相当あると思います。これを改善しなければならぬことは言うを待たないのであります。その究極の目標は、施政権を日本に返してもらうことにあると私は思います。このことについてはすでに国会の議決にもありまして、この考えは国民のひとしく望んでおるところであります。しかし今日までの折衝によりますと、アメリカ側としては極東の緊迫した情勢が緩和しな……

第26回国会 外務委員会 第22号(1957/05/02、27期、自由民主党)【政府役職】

○岸国務大臣 松木委員の今の御質問でありますが、私は、いろいろなところでいろいろな質問がありますので、お答えしておりますけれども、今御質問になったような意味で私は南千島のことは考えておりません。すなわち、桑港条約に法律的に関係あるということは、私実は頭に全然ないのですから、そういうふうな意味でお答えをしたことはないように私は記憶いたしております。すなわち、択捉、国後については、わが方はこれは固有領土であるという主張をずっと持っておりまして、すなわちサンフランシスコ条約においてわれわれが主権を放棄した千島のうちには入らないという解釈をとっております。この点につきましては、国会において、あの最初に……

第26回国会 外務委員会 第24号(1957/05/15、27期、自由民主党)【政府役職】

○岸国務大臣 根本において中共に対する認識といいますか考え方というものが、社会党の皆さんのお考えと私どもの考えとの間に相違がございまして、今日のところにおいては私がしばしば申し上げておるように、日本と中共との間において国交を正常化し外交関係を開くという段階ではないという見解を私はとっております。従いまして今いろいろとお話しになりました点について、中共の首脳部と日本の政府と話し合いをして何か進めるというような考えは持っておりません。従いまして、今いろいろと議論はございますけれども、私どもは貿易関係を増進することについては、一そうその経済的の関係を深めていくということにつきまして、できるだけの努力……

第26回国会 外務委員会 第25号(1957/05/17、27期、自由民主党)【政府役職】

○岸国務大臣 われわれはクリスマス島における原水爆実験につきましては、あらゆる方法をもってこれを中止せしめんとして努力をしてきたのでありますが、われわれの強い要望にもかかわらずこれが、行われたということは、きわめて私ども遺憾に考えております。その旨をきっそくロンドンの大使館から、わが方の政府の遺憾の意をさらに強くイギリス政府に申し入れをしておるのでありますが、私ども終始一貫この原水爆の実験中止に関しましては、従来と同様にあらゆる方法をもってその目的を達するまで努力を継続する考えでざいます。
【次の発言】 禁止については今申しましたような一貫した考えをとってきておりまして、国連総会でもわれわれは……

第26回国会 外務委員会 第26号(1957/07/31、27期、自由民主党)【政府役職】

○岸国務大臣 アメリカにおきまして、アイゼンハワー大統領及びダレス国務長官等と会談をいたしました内外についての御質問でございますが、私は最初にアイゼンハワー大統領と約一時間余にわたりまして第一回の会談をいたした。その際にかねて私からアメリカ側に示してある問題に関しまして私から意見を述べたのであります。今お話しになりました日米安全保障に関する問題は、最後の日になって初めて話題に出されたというよらな御質問でありますけれども、それは事実に反しておりまして、誠実に私がアイゼンハワー大統領との会談の際におきまして、その問題につきましてもはっきり日本側の考え方を述べたのでございます。なお核兵器についての話……

第26回国会 議院運営委員会 第11号(1957/02/20、27期、自由民主党)【政府役職】

○岸国務大臣 総理の病状につきましては、ただいま石田官房長官から詳しく申し上げました。なお今後の病状をはっきりいたさせるためにも、万全を尽しておるような次第であります。しかるところ、今日まで総理が病気で出席できないために、私が臨時代理として国会に出席いたしておるのでありまして、これにつきまして、各方面から格別の御同情によって今日まで審議を尽して参っております御協力に対して、私は衷心から感謝をいたしますとともに、この上とも何分よろしく御協力をいただきますように、切にお願い申し上げる次第でございます。
【次の発言】 その法律解釈につきましては、私も一緒に研究をいたしまして、そういう結論になったこと……

第26回国会 国土総合開発特別委員会 第7号(1957/03/28、27期、自由民主党)【政府役職】

○岸国務大臣 過去の東北開発に関する経緯につきまして詳細の御意見もありましたが、いずれにしましても、わが国として国民経済上、この東北地方が開発をされ、そうして国の経済の発展強化に資するようにしなければならぬこと、言うをまたないのであります。しかも明治以来の歴史にもありますように、この事業は決してたんたんたるものでもなければ、またそういうふうな経緯があったということは、一面においては、いろんな政治情勢なり、あるいは国の国際的関係というようなものも影響がありましたけれども、私はやはり基本的に申しますと、いわゆる産業立地の上から申しまして、いろんな点に困難が当然伴っておった、ゆえになかなかこの開発が……

第26回国会 国土総合開発特別委員会 第8号(1957/04/02、27期、自由民主党)【政府役職】

○岸国務大臣 国土開発の問題は、全国的に総合開発を推進する、これは日本経済にとってきわめて重大なことであります。特に北海道につきましては、今お話がありましたように、すでに第一次五カ年計画を終って、第二次五カ年計画に入ろうとしているところであります。一体国土総合開発、こういう開発の仕事というものは、いうまでもなく非常に困難の多いものであります。最初に計画した通りになかなかいかない。先日、過去における東北開発について、三浦委員からもその失敗の跡をるる申し述べられましたが、われわれが今日までやってきたこの種の仕事というものが、なかなか計画通りにいかない。しかし、どうしても日本においてはやらなければな……

第26回国会 社会労働委員会 第4号(1957/02/13、27期、自由民主党)【政府役職】

○岸国務大臣 医療保障制度に関する審議会の勧告は非常に広範なものでありますが、今八木委員のお話しの通り、非常な権威のある、そうしてまた十分審議を尽されたものでありまして、政府としては全面的にこれを尊重して、これの実現に努めたいと思っております。
【次の発言】 政府がこの勧告の趣旨を尊重して、その実現に努めると申しておりますのは、全く言葉だけのなにではなしに、真にその考えておるのであります。ただ財政上その他のいろいろな点も考えなければなりませんので、従って医療保障制度で勧告しているものを、来年度だけでこれをすべて実現するということは、これは相当な困難があると思うのです。しかし今御指摘になりました……

第26回国会 社会労働委員会 第21号(1957/03/09、27期、自由民主党)【政府役職】

○岸国務大臣 わが岸内閣の施政方針としまして、私ども申し述べておることの一つの大きな何としましては、この健康保険の健全な発展をはかり、国民皆保険に持っていかなければならぬという意味で、この医療保険の全体についての所信を考えております。従って健康保険の健全な発達をはかるために、政府としては当然相当の程度において予算的にも考えなければならぬと考えるということを、明確に申し上げます。
【次の発言】 つとに本会議及び予算委員会等におきましてもその問題に関して私の信念を申し述べておりますが、私は当時のことを考えましていろいろな意味において深く反省をいたしまして――あれがああいう事態になりましたことの問題……

第26回国会 社会労働委員会 第22号(1957/03/11、27期、自由民主党)【政府役職】

○岸国務大臣 結核対策についてはもちろん政府として非常に重要に考えなければならぬと思います。予算の金額だけで論ずるということも私はどうかと思いますが、もちろん今の状態で私は完璧であるとは思っておりません。これだけお答えを申し上げておきます。
【次の発言】 この社会保障制度のうち、特に保守政党として一番初めに最も力を入れたいのは国民医療の問題でございまして、この意味において国民皆保険の制度はぜひ万難を排してもやっていきたい、かように考えております。
【次の発言】 数字のことは私はっきり存じておりませんが、三十三億は従来よりもふえた額のように聞いております。

第26回国会 社会労働委員会 第36号(1957/04/10、27期、自由民主党)【政府役職】

○岸国務大臣 今回のこの給付金の措置は、在外財産審議会の答申に基いて政府が措置したものでございまして、在外財産に対する補償という意味ではなくして、外地において多年仕事をしておった人が内地に引き揚げてきて生活の基盤を失って、新しく再建するということのために多大の障害があり、いろいろな困難があるという事実を頭に置いて、政治的な措置、政策的な措置としてこの給付をして、これらの人々の生活の再建に資しようという考えでございます。
【次の発言】 広い意味における戦争犠牲者に対しては、従来いろいろな措置を講じてきていると思うのであります。たとえば戦傷病者であるとか、戦没者の遺族援護の問題であるとか、軍人恩給……

第26回国会 社会労働委員会 第50号(1957/05/14、27期、自由民主党)【政府役職】

○岸国務大臣 具体的な処分はしばしば関係大臣や私も答弁を申し上げておりますように、今回の春闘の処分はそれぞれの企業当局においてこれを行なっているわけであります。しかし根本の考え方として、今度の春闘に対する処置というものは、政府として、これは公共の利益にも非常に関係するところが大きいし、国民の世論もこれに対していろいろな批判を加えておりますから、政府としてはあくまでも慎重な態度をとって臨まなければならない。そこで今横路君の御質問になっている政府の根本の考え方については、やはり統一した考え方を持たなければならぬ。しかし個々具体的の処分の問題になれば、これは公企業体その他企業当局にまかして、その方針……

第26回国会 商工委員会 第27号(1957/04/17、27期、自由民主党)【政府役職】

○岸国務大臣 中小企業の問題は、私がここに申し上げるまでもなく、日本の産業構成の上から見まして各国に例を見ないほど重要な問題であると思う。しかしてこれに対しまして一般的に言われていることは、あるいは税制が適当でない、大企業と中小企業との負担において中小企業の負担がむしろ過重であるというふうな税制の面からの問題がある。また金融の点が、大企業中心に金融が行われておって、中小企業の金融は非常に不円滑であるという点が強く考えられる。また技術あるいは設備の点等における改善を要するものがあるというふうな点が従来強く要求をされ、また政府もそれらに対する施策を行なってきております。ところが私もかつて商工省の役……

第26回国会 内閣委員会 第5号(1957/02/14、27期、自由民主党)【政府役職】

○岸国務大臣 相馬ケ原の事件は日本国民ひとしくきわめて遺憾に考えている次第でありまして、これの処理あるいは将来の問題につきましては十分慎重に考えて、日本が自主的の立場から、われわれの当然主張し、当然処置すべき事柄につきましては、われわれが処置していくという態度をとらなければならぬと考えております。今御指摘のありましたように、アメリカの駐留軍の一部におきまして、日本に駐留している高義等がまだ十分徹底しておらない向きのあることも――これはおそらく今回の事件に現われたような、十分その意義のわかっておらない面もあろうかと思います。これらにつきましては、今後事件を徹底的に明らかにすることによって、かつア……

第26回国会 内閣委員会 第11号(1957/02/28、27期、自由民主党)【政府役職】

○岸国務大臣 原子爆弾や原子弾頭等の問題につきまして、これを日本に持ち込むということは、たとえアメリカの駐留軍の場合においてもそういうことは断わる、私ははっきり断わるということを申しております。また日本の自衛隊におきましても、いろいろ進歩した兵器は研究しなければならない。そこでいろいろな新しい兵器も研究するけれども、原子爆弾や原子弾頭の問題はこれは別であるということもはっきり申しました。また沢田君が国連においてあの提案をなしたことは、これは核実験を禁止するというのが日本国民の意思であり、われわれの念願である。現在の国際情勢から見て、これに到達する第一歩としてこれを提案したのであって、これが究極……

第26回国会 内閣委員会 第18号(1957/03/15、27期、自由民主党)【政府役職】

○岸国務大臣 私は本国会におきまして、いろいろな機会にこの問題に対して私の所信を明らかにいたして参っておりますが、われわれとしては、こういう条約や協定のもとにおることは、国民の感情からいうと、一日も早く自分自身で祖国を防衛して、こういう事態をなくしたいという気持を持っておるということは当然であると思う。ただ現在の国際情勢、また日本の防衛力の実態から見まして、日米共同防衛によって日本の安全を保障するということの根本は、まだ私は変えることのできない情勢にあると思います。しかし条約が制定された当時と今日の状況におきましては、今御意見にもありましたように、内外の諸情勢も相当変ってきております。またわれ……

第26回国会 内閣委員会 第21号(1957/03/23、27期、自由民主党)【政府役職】

○岸国務大臣 政府としては、御承知のように昨年の五月、日米両国間におきまして分担金削減の一般方式というものをきめたわけであります。その前提としては一応二十五条の規定を基礎して、漸減方式をとっていくという方式を合議しまして、本年第一年度としましてそれを実行しておるわけでありますが、今日のところ私はこの方式をとって漸減を行なっていくことが適当であろうと考えております。もっとも行政協定全体につきましてはいろいろな点から検討すべきものがあることは私も認めておりますけれども、一応分担金の問題についてはさように考えております。
【次の発言】 飛鳥田君も御承知の通り、本年度における日本の分担金の総額は、二百……

第26回国会 内閣委員会 第44号(1957/09/02、27期、自由民主党)【政府役職】

○岸国務大臣 お答えいたします。防衛問題は、言うまでもなく独立国が他から不当な侵略を受けない、またそういう不当な侵略を受けた場合においてはこれを断固として排撃する、そして国及び民族の安全を守るというきわめて国としては重大な問題であることは言うを待ちません。しこうして独立国である以上は、自主的な立場からその国の国情と国力に応じた防衛力を持つということも当然のことであると思います。この防衛問題は、言うまでもなく私が今申しましたように一国のきわめて重大な問題でありますから、外交の問題やその他あらゆるものを通じてその国の安全と平和を守っていくということに努力をすることは当然であります。戦後日本の防衛力……

第26回国会 法務委員会 第26号(1957/04/16、27期、自由民主党)【政府役職】

○岸国務大臣 沖縄につきましては、言うまでもなく、われわれは、沖縄の住民は本来の日本人であり、われわれの同胞であり、また沖縄につきましてはわれわれは潜在三権を持っておるという立場から、沖縄における施政権がアメリカの手にゆだねられておりまするけれども、沖縄におけるところの各種の問題に関しましては、私ども当然重大なる関心を持って、あらゆる点からこの沖縄問題というものを扱っていかなければならぬと考えております。今御指摘になりました土地問題につきまして、沖縄住民がいわゆる土地に関する四原則というものを実現するという悲痛なる叫びに対しましては、私どもも、これをアメリカ側に十分通者をし、アメリカ側の反省を……

第26回国会 予算委員会 第2号(1957/02/07、27期、自由民主党)【政府役職】

○岸国務大臣 お答えを申し上げます。川崎君のお述べになった通りに、わが石橋内閣といたしましては、国会の運営の正常化ということを施政方針の冒頭に掲げましたごとく、内閣をあげてこの問題の実現を期したい。もちろんその具体的方法につきましては、これは国会みずからがおきめになることが適当であり、またそれにまたなければなりませんけれども、いやしくも民主政治の本体は、国会に対する国民の信頼感と国民がこれに一切の国政をまかして安心しておるという、これが民主政治の根本である。従ってわれわれ政治に当りますものの信念といたしましては、これが何よりも一番大事な根底であると私どもも信じておるのであります。この点につきま……

第26回国会 予算委員会 第3号(1957/02/08、27期、自由民主党)【政府役職】

○岸国務大臣 お答えをいたします。新聞に出ております研究用として最新の兵器を、アメリカから貸与を受けるという問題につきましての詳細は、防衛長官から答弁さすことにいたしますが、それは伝えられているような原子兵器と称せられるものではないのであります。防御的な誘導弾に関してでありまして、その詳細は防衛長官から具体的に説明をさせます。  なお和田君の御質問のごとく、日本の国民の感情からいい、また防衛の態勢からいって、日本に原子爆弾を持ち込むというような事柄はいかなる意味においてもこれは適当でないというお考えに対しましては、私は全然同感でありまして、また先日来質問がありましたアメリカの原子部隊と称せられ……

第26回国会 予算委員会 第4号(1957/02/09、27期、自由民主党)【政府役職】

○岸国務大臣 韓国との問題につきましては、御承知の通り長い沿革を持っておるのでありますが、昨年九月前内閣の末に、釜山に抑留されておる漁夫を年内に帰すという目途のもとに、いろいろと韓国側と交渉したのであります。  私が外務大臣に就任いたしました当時の引き継ぎによりますと、相当有望であるように一時聞いたのでありますが、実際に韓国側と交渉してみますると、いろいろの条件がございまして、なかなかまとまりそうにない。そこで私ははっきりと問題を二つに分けて、抑留されておる漁夫を釈放して日本に帰すという問題は、これは人道的の問題であって、あらゆる問題に先立って解決されなければならない。この問題が解決されない限……

第26回国会 予算委員会 第5号(1957/02/11、27期、自由民主党)【政府役職】

○岸国務大臣 お答えいたします。原子部隊を入れるか入れないかという問題につきましては、過日本会議でもお答え申し上げましたように、正式には何らのわれわれの方に話はございませんし、責任あるアメリカの当局はこれを否定しておる状況であります。しかしさらに突っ込んで、アメリカはもしも持ち込む場合には日本と相談すると  いうことを申しておるわけであります。それでさらに突っ込んで、もしもそういう相談があったらどうするというお問いでございましたので、私はこれを承認する意思はないということをはっきり申し上げたのであります。もとよりこれは日本独自に、われわれ内閣だけできめておることでありまして、アメリカに相談して……

第26回国会 予算委員会 第6号(1957/02/15、27期、自由民主党)【政府役職】

○岸国務大臣 お答えします。本日の閣議でこの調査会を置く構成等もきめたのでございます。できるだけ早く結論を得たいと思っております。しかしあらかじめいつまでにこれを得るということは、予定することはちょっとむずかしいと思います。
【次の発言】 昨日今お読みになりましたような社会党からの申し入れを確かにお受けしました。答弁申し上げましたようにこれをまじめに真剣に、できるだけ早い機会にその結論を出したいと思っておるのでありますけれども、しかし必ずしもいつまでにするということを、こういうことの性質上お約束することはできないと思います。
【次の発言】 この問題につきましては、財政当局と、食管の直接の責任者……

第26回国会 予算委員会 第7号(1957/02/16、27期、自由民主党)【政府役職】

○岸国務大臣 日本の防衛態勢につきましては、しばしば申し述べましたように、根本の方針としては、日本の国力に応じて漸増していくということを申しておるのであります。それを具体的にどういうふうにやっていくんだということにつきましては、実は日本の防衛計画というものは、国防会議において長期防衛計画を立てて審議して、そうして日本の防衛計画というものを打ち立てるという建前で研究を進めておりますが、まだその計画というものが国防会議において決定を見るに至っておりません。しかし私は日本の防衛につきましては、あくまでも自主的な立場で考えていかなければならぬ。われわれは決して仮想敵国を持っておるわけでもございませんし……

第26回国会 予算委員会 第9号(1957/02/28、27期、自由民主党)【政府役職】

○岸国務大臣 昨日本会議におきまして所信を披瀝したのでありますが、予算委員会におきましては、前内閣が提案いたしました昭和三十二年度予算及び昭和三十一年度第一次予算補正を、新内閣におきましても引き継ぎ、御審議願うことにいたしましたことについて、いささか所信を表明いたしたいと存じます。  新内閣におきまする財政経済政策の基本的方針は、まず第一に国民の生活内容を向上させつつ、しかも完全雇用の目標に近づくためには、わが国経済をさらに一段と拡大発展させることが必要であります。  第二に、このような経済の発展、向上は、産業活動の面におきましても、国民生活の面におきましても、できるだけ均衡のとれた姿で進めら……

第26回国会 予算委員会 第10号(1957/03/01、27期、自由民主党)【政府役職】

○岸国務大臣 予算案は、われわれに国民から負託されておる任務のうち最も重要な問題であり、また政府としてもきわめて重要に扱わなければならないことは、今川俣委員がおっしゃる通りであります。私どもは、再提出の問題に関しましては、社会党の御意見もありましたけれども、その点においては法律的の解釈を異にいたして、前内閣の予算案をそのまま引き継いで御審議願うことにしたのであります。しかし、この御審議を願う上におきまして、今いろいろ御指摘になりましたような諸問題につきまして、まだ十分準備の至っておらないものにつきましては、政府として誠意を持ってこれに対処いたしまして、御審議に支障を来たさないように十分努力いた……

第26回国会 予算委員会 第11号(1957/03/02、27期、自由民主党)【政府役職】

○岸国務大臣 井堀君の御指摘になりましたように、今日の労働の問題は単に国内的だけではなしに、国際的な意義が非常に大きくなっていると思います。ILOにも参加し、われわれとしては、その考え方の基本は、あくまでも国際的な協調によってこの問題を処理していくということが必要であると思います。もちろん各国の労働事情につきましては、いろいろな沿革と特殊事情もございます。しかしわれわれが日本商品の海外市場を開拓する場合におきまして、私の痛感していることでありますが、ただ労働条件を低くしておいて、そして安い物を作って、どんどん市場が開拓できるという性質のものでは絶対ないのであります。やはり国際的に承認される一つ……

第26回国会 予算委員会 第12号(1957/03/04、27期、自由民主党)【政府役職】

○岸国務大臣 経済外交の推進につきましては、いろいろと皆さんお考えのことがあると思いますが、今御指摘の技術協力の面におけることは、きわめて重要な一つの項目であるのであります。御承知のように、すでにコロンボ・プラン等によりまして、東南アジア諸国における経済開発のために技術的な面から協力するという態勢もできております。また現に各国との間に、日本もこれらの国から技術者を日本に連れてきて、これに対していろいろな技術を修得させる方法も講じております。しかしまだその目的が、これで十分というような状態でないことは言うを待ちません。しかし幸いに今日までの状態を見ますると、日本の技術者で――これは非常に広いです……

第26回国会 予算委員会 第13号(1957/03/05、27期、自由民主党)【政府役職】

○岸国務大臣 日比賠償の問題は相当長い交渉の沿革を持ったのでありますが、昨年これが締結されまして、その実施計画は昨年の十一月三十日に賠償実施計画が作り上げられまして、十二月一日から東京に参っておりますフィリピン賠償使節団は賠償物資の調達を開始いたしまして、その以後は私どもの承知いたしておるところでは、きわめて迅速に調達が進行しておるようでございます。本年一月マグサイサイ大統領は、マニラにおいて新聞記者に対して、日本は賠償を忠実に履行しつつあると述べた経緯もございます。私は今日賠償問題は、フィリピンに関しましては実施が円滑にいっておるものと考えております。なお御指摘になりましたいろいろ小さい問題……

第26回国会 予算委員会 第14号(1957/03/06、27期、自由民主党)【政府役職】

○岸国務大臣 経済外交という言葉自体は、内容的に定義を申し上げるということはなかなか困難なことでありますが、私の考えは、日本の経済というものは国際経済の一環としてあることは言うを待たないのであります。そこで日本の経済の繁栄をはかるのには、ただ単に国内だけで日本民族の持っておる経済能力を発展せしめようとしても、これはなかなか十分に発展の余地がない。そこで国際的の分野において、日本民族の持っておる経済能力を発展せしめることを考えてみると、まず第一は、日本人が産業経営、技術の点においてすぐれた能力を持って、いい品をできるだけ安く作って、そして海外市場を開拓して、海外におけるこれらの需要にも応じていく……

第26回国会 予算委員会 第15号(1957/03/07、27期、自由民主党)【政府役職】

○岸国務大臣 かねてお答え申し上げましたように、日ソの平和条約締結の問題は、日ソ間において最も困難なる領土問題の解決を含んでおるわけであります。しかしこの領土問題に関する両国の主張は、御承知のように真正面に衝突をいたしておりまして、これについての妥結を見るを得なくて、そうしてこの問題を継続審議の形で将来に残したわけであります。今日国交正常化しまして、大使館を交換して、そうして両国の友好関係、親善関係をこれから増進していく、それには具体的に言いますと、まだソ連国内において抑留されておるあるいは消息不明の者、日本に帰りたいという希望を持って帰ることのできない相当数の人がおる。この事情を一日も早く明……

第26回国会 予算委員会 第16号(1957/03/08、27期、自由民主党)【政府役職】

○岸国務大臣 憲法改正の問題につきましては、かつて自由党あるいは民主党、自民党等におきましても、それぞれ研究の機構を設けまして、研究して参っております。私が自由党の憲法調査会長をいたしておりまして、当時大体の最後の結論は私が自由党を除名されましたために、形式的には最後の結論は私の手ではできておりませんけれども、調査会の審議の結果、大体今成田君の言われたような方向における結論を当時の自由党の調査会が得ておったこと、そしてその会長を私がいたしておったこと、これは事実でございます。しかし憲法の問題は、あらゆる観点から、あらゆる方面の議論を十分尽さなければならない問題でありまして、またそれに対するいろ……

第26回国会 予算委員会 第18号(1957/03/18、27期、自由民主党)【政府役職】

○岸国務大臣 私は今回の国会におきまして総理に指名を受けたのでありますが、岸内閣を作りまして、この国会に臨む私の所信は当時国会に対して明らかにいたしております。私は、今日の段階におきましては、われわれが石橋内閣を継承して、国会に提案をいたしております予算案初め重要案件の成立に努めることは全力をあげておるわけでありまして、今日の状態におきまして、今御質問のような意味において石橋内閣を継承して参っておる体制をいつどういう構想のもとに変えるかということは、今日のこの段階においては私は考えておらないのであります。
【次の発言】 島上君と私は、政党の本質に関する今の御質問によりますと、見解を異にしておる……

第26回国会 予算委員会 第19号(1957/03/19、27期、自由民主党)【政府役職】

○岸国務大臣 私は昨日高上君の御質問に対しましてお答えを申し上げたのでありますが、その際必ずアメリカを先にするとかアジアをあと回しにするとかいうことを、確定的に申し上げたわけではございません。ただ私が石橋内閣成立当時、当時の石橋首相と外務大臣として外交方針についていろいろと意見を率直に話し合った際に、私は外務大臣として国会が終了すれば、できるだけ早い機会にアジア諸国をたずねたいという意向を述べ、総理は自分は総理としてアメリカをたずねて、会井上君も言われるような点において、率直な話し合いをしてきたいつもりである、二人の間でそういう話をしたのであります。今、私が総理兼外務大臣としてその地位につきま……

第26回国会 予算委員会 第20号(1957/04/20、27期、自由民主党)【政府役職】

○岸国務大臣 私の近く東南アジア諸国及びアメリカを訪問して、これらの国々の首脳者と会って各種の問題についての話し合いをするということにつきましては、すでに一部は新聞等において発表されておる通りであります。それは、アメリカ政府から正式に六月の十九、二十、二十一の三日間にわたって、ワシントンにおいて、大統領初めアメリカの首脳部と、日米問題の根本の考え方について話し合いをするという意味において招請をされておりますので、これを受諾いたしまして、アメリカに参るつもりでおります。またそれに先だって、かねて私が企図いたしておりました東南アジア諸国のうち、時日の関係もありますので、全部の東南アジア諸国を回るこ……

第26回国会 予算委員会 第21号(1957/04/22、27期、自由民主党)【政府役職】

○岸国務大臣 お答えを申し上げます。しばしば同趣旨の御質問に対してお答えをいたしておるのでありますが、私はあくまでも日本の独立の完成と、自主独立の立場から日米の間の関係を調整したい、これが日米が長く自由主義国として提携してそうして世界平和を増進する上に役立つという観点に立っておるのであります。従いまして、今日までの日米関係の実情をしさいに検討してみますると、この方向からいって望ましくない幾多の問題があることは御承知の通りであります。これを私は、日米両国の首脳者の間で腹を打ち明けて、その間の考え方を統一していくことが、この際必要であるという観点に立ってアメリカの首脳部と話し合いをするというのが、……

第26回国会 予算委員会 第22号(1957/04/23、27期、自由民主党)【政府役職】

○岸国務大臣 この契約の内容につきましては、政府としましても十分検討いたした結果、私どもは一つの私契約であるという結論を得まして、これを立案しておるわけであります。国際的ないろいろな請負契約というものを見ますと、私契約であっても、紛争を生じた場合には、両方から出すところの仲裁委員のきめる仲裁に服するとか、あるいはその準拠法としてはどういう法律によるとかいうようなことは、従来も私は、その例は決して少くないと思います。  また日本としてこういう契約を防衛庁がやることは、御指摘のごとく初めての例でございますので授権の問題も、防衛庁がそういう契約を外国の政府とできるという権限を国内的にきめたものであっ……

第26回国会 予算委員会 第23号(1957/04/25、27期、自由民主党)【政府役職】

○岸国務大臣 お答えをいたします。公労法の基本精神に基いて、労使が団体交渉によって合法的にきめました結果につきまして、政府はこれを違法であるとかあるいはやみであるとかいう非難をする考えは、もとよりございません。ただ三公社、五現業が、国会で審議される予算に基いて運営されている建前から、予算単価と実行単価に著しい格差のあることは望ましいことではないと私は考えております。またこのような点から三公社、五現業に見る団体交渉が、民間の企業のそれに見られない制約を受けることは、これは私はやむを得ないと考えるのでありますが、そのゆえに、三公社、五現業においては団交による自主的解決の余地が絶対ないとは考えており……

第26回国会 予算委員会 第24号(1957/04/26、27期、自由民主党)【政府役職】

○岸国務大臣 私は、今御指摘になりましたように、総理大臣として所信を国会に表明するに当りまして、石橋前総理が病気で御承知のような隠退をされました跡を受けておるのでありますから、また私自身が石橋内閣の閣僚の一員として石橋内閣の方針というものを立てて参った関係上、この国会はすべて石橋内閣の政策を踏襲し、人事等におきましても一切それをそのまま受け継いで国会に臨み、そしてその成立を期するという態度で参っております。言うまでもなく政党政治でありますから、その根拠とする政党を代表して内閣を組織する場合において、その墓表方針というものは、その政党の基本的政策、方針によるべきことは言うを待ちません。しかし同時……

第26回国会 予算委員会 第25号(1957/04/27、27期、自由民主党)【政府役職】

○岸国務大臣 労働争議に関して事を未然に防ぎ、平和裏に解決しようという考え方は、おそらく健全な労組の諸君も考えておるかしれませんが、私は国全体のいろいろな、国民生活の関係なり公共の利益に関係あるような問題に関する労働争議が、実力行使等のことが行われず、平和裏に未然に防がれるということを考えることにおきましては、責任ある政府としては、初めから徹頭徹尾そういう考えに徹しておるのは当然でありまして、また今回の春闘に関しましても、私どもは最初からそういう態度でいろいろと事を処してきたことは言うを待ちません。今いろいろおあげになりまして、労組の方においては事を未然に防ぎ、平和裏に解決する意味において、調……


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第27回国会(1957/11/01〜1957/11/14)

第27回国会 外務委員会 第3号(1957/11/08、27期、自由民主党)【政府役職】

○岸国務大臣 原水爆実験禁止の問題につきましては、すでに国会においても議決をされ、また日本の全国民の強い要望でもございますし、またわれわれが純粋の人道的立場に立って、世界の平和を願う意味から考えましても、これが禁止を一日も早く実現したいというのが私どもの念願であり、また私が従来その見地に立って一貫してあらゆる努力を続けてきているわけであります。  御承知の通り、この問題に関しましては、従来原水爆の実験をやっております三国の間において、意見が平行線的に相いれない、相異なった対立した見解が述べられておりまして、その論拠の上に立って実際にこれを持ち、またこれを実験している国が、それぞれ自分の立場を主……

第27回国会 内閣委員会 第10号(1957/11/16、27期、自由民主党)【政府役職】

○岸国務大臣 全然そういう秘密にしなければならぬところのものはございません。
【次の発言】 安保委員会の設置につきましては、私がしばしばいろいろな機会において説明をし、ただいま石橋委員からも私の言葉として御引用になりました意味において安保委員会が設けられたということは、私とアイゼンハワー大統領との話し合いから見ましても、またこの日米共同声明の中に盛られておりますこの考えから申しましてもそういう趣旨でございます。津島防衛長官がどういう発言をいたしましたか、私つまびらかにいたしませんけたども、その根本の趣旨におきましては、私がすでに申し上げただいま石橋委員が御引用になりましたような趣旨である、こう……

第27回国会 予算委員会 第2号(1957/11/05、27期、自由民主党)【政府役職】

○岸国務大臣 東南アジア諸国を訪問するに当りましては、この前の国会におきましても、その訪問の意図につきましては御質問に答えたのでございますが、第一は、言うまでもなく、日本がアジアの一国としてアジア全体の協力、繁栄、進歩のためにあらゆる努力をするというこの考えのもとに、各国の首脳部と忌憚なく話し合ってきたのであります。御承知の通り、アジア諸国においては長い植民地から解放されて、民族国家の独立を得たのであります。従って植民地主義に対する強い反感と、その独立を完成しようという熱意、新たな意味における民族主義が非常に強く勃興しております。しかしながらその半面経済的に見ますると、これらの民族の熱望を裏づ……

第27回国会 予算委員会 第3号(1957/11/06、27期、自由民主党)【政府役職】

○岸国務大臣 もちろん政府として政局を担当しております以上、その行う政治について全責任を持つことは当然であります。
【次の発言】 輸出振興は先ほど来大蔵大臣の答弁にも現われているように、日本の経済としてきわめて重要な根幹であることは言うをまちません。ただ予算においていわゆる輸出振興費として計上されているものばかりでなく、要は日本の産業全体にわたる産業政策というものがこれに関連を持っておるわけでありますし、また将来輸出振興を行う上におきまして、ただ予算をふやすだけが私は能でないと思います。ただしかしながら必要な経費、必要な施策につきましては、来年度におきましてわれわれとしてこれについては考えてい……

第27回国会 予算委員会 第4号(1957/11/07、27期、自由民主党)【政府役職】

○岸国務大臣 三悪の追放は、私が政治を行なっていく根本の出発点でありまして、ぜひ実現したいという見地に立っております。この三悪に対しましては、従来といえども政治家はいずれもこれをなくすることに努力をされたことと思います。しかもなお跡を断たないところを見ますと、非常な決意と非常な努力を要するもの、であることはもちろんであります。私は全力をあげてこれを実現したい考えであります。
【次の発言】 ただいまも申し上げましたように、このことは従来といえどもこれが念願され努力されてきたにもかかわらず跡を断たないというような問題でありますから、もちろん私はこのことに対して全力をあげていたすつもりで着々いろいろ……


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第28回国会(1957/12/20〜1958/04/25)

第28回国会 外務委員会 第12号(1958/03/12、27期、自由民主党)【政府役職】

○岸国務大臣 インドネシアの賠償につきましては、すでに御承知かと思いますが、ごくざっと申し上げますと、昨年ジュアンダ書簡によって四億の賠償と四億の経済協力――われわれは従来二億程度以上の賠償はできないということを申しておったわけであります。小林特使が向うへ行きまして、向うを打診して、どうしても四億ということは向う側としては譲れない線である、しかし日本側としても二億程度以上に賠償することができないから、そこで純賠償を二億にし、二億を経済協力にしたらどうだ、それから焦げつき債権の問題については、もちろん支払うという建前をとっておったわけであります。ただ問題は、焦げつき債権の支払いについての、ハッタ……

第28回国会 外務委員会 第20号(1958/04/09、27期、自由民主党)【政府役職】

○岸国務大臣 日ソの漁業交渉の問題におきましては、いろいろの議論がありますけれども、私どもはあくまでもこれは漁業条約に基くところの年次的な両国の委員の話し合いで、本年度のサケ・マスの漁獲量を中心としてきめるという問題であることは、これはもう松本さん御承知の通りであります。この建前はやはり私はくずしてはならない、またその意味において代表を任命して、それを日本側の主張をできるだけソ連側に理解せしめ、納得せしめ、そして日本に有利な結論を得るように交渉することを任務として両代表を出したわけであります。従って今お話の通り、政府代表としてその他の問題に入る権限は、この両代表とも持っておりません。しかし高碕……

第28回国会 議院運営委員会 第16号(1958/03/19、27期、自由民主党)【政府役職】

○岸国務大臣 ILOの憲章に示されておる労働条件を改善して、社会正義と恒久平和の実現を期するという、この崇高な考え方に対しては、もちろん政府としましてもこれを尊重し、その精神に従ってこれに加盟し、今日まで努力をしてきておるわけであります。しこうして、これにおいて採択された条約案や勧告等につきましても、日本の国情から見て、できますものについては、すでに二十数個のものにはこれが批准をいたしております。しかし、なお日本に関係のあるもので批准を見ておらないものにつきましても、それぞれ政府としては真剣に検討を続けてきておるのでありまして、根本の考え方につきましては、院議できめられておりますILOの条約や……

第28回国会 公職選挙法改正に関する調査特別委員会 第5号(1958/04/09、27期、自由民主党)【政府役職】

○岸国務大臣 選挙法はきわめて東要な法案であって、その改正については慎重にしなければならぬという御趣旨につきましては、私は全然同感でございます。今回の改正は、すでに内容的に御審議になってはっきりいたしておりますように、町村等の合併から来るいろいろな変更、これは当然やらなければならぬ。それから、参議院の選挙法等の改正に関連いたしまして、これとの見合いから適当に改正しなければならぬ分、あるいはさらに、管理委員会に選挙の管理をできるだけスムーズにかつ公正に行わしめるという趣旨から見まして、今回の改正はまことに最小限度のものでございまして、決して、今森委員のお話のように、党利党略であるとか、自党の選挙……

第28回国会 社会労働委員会 第19号(1958/03/11、27期、自由民主党)【政府役職】

○岸国務大臣 ただいま八木委員から御質問のありました部落問題ということはきわめて重大な問題でございます。歴史的の因襲とはいいながら、今日なおそういう誤まった差別感が、たとい国民の一部にでも、社会の一部にでもあるということは、私は非常に嘆かわしいことであると思います。申すまでもなく、憲法のもと、新民主主義を実現する過程におきまして、そういうことが社会的に残っておることは、一面からいえば全く日本の恥辱であり、またそういうにとが少しも許されぬことは言うをまちません。  この問題は、法律制度の上から見れば、今日は何もそういう差別が存しておるわけではない、長い因襲の誤まった差別感が社会の一部、国民の一部……

第28回国会 社会労働委員会 第35号(1958/04/09、27期、自由民主党)【政府役職】

○岸国務大臣 御承知のように日本の労使関係は、戦前と戦後におきましては、非常な大きな相違が出てきておることは私が言うまでもないところであります。しかるに実際を見ますると、経営者側におきまして、ほんとうの労組の使命及び労組の意義というものに対して、十分の理解を持たない者もなお相当あるように思います。また労組自体の行動を見ましても、やはり戦後における非常な変革時に、こういういろんな、憲法を初め、労組に対する根本の考え方が変ったために、その実行面において、その精神を正当に履行せずして、行き過ぎた部面もあるように思います。また国民全体から見ましても、ずいぶんこの労使の関係について、正当な認識の欠けてお……

第28回国会 社会労働委員会 第41号(1958/04/23、27期、自由民主党)【政府役職】

○岸国務大臣 八十七号の批准の問題につきましては、政府としてもなるべく批准の方向に向って検討を加えてきております。国内法との関係もあり、いろいろな点においてなお検討を要する点がありますので、目下労働懇談会に諮問をいたしまして、その意見も労働大臣からの報告によりますと、だんだん進んできておるけれども、まだ結論を得るに至っておらない。従って本国会には間に合わない、こういうようなことでありまして、われわれとしては真剣に検討を続けております。
【次の発言】 今御審議を願っております最低賃金法が成立するならば、これを批推する手続を進めるつもりであります。

第28回国会 内閣委員会 第14号(1958/03/13、27期、自由民主党)【政府役職】

○岸国務大臣 行政機構の問題に関しましては、できるだけ能率的で、責任が明確にされ、民主的な運営がされるということが中心の考え方でなければならぬことは、言うを待ちません。われわれは常にそういう見地から行政機構を検討し、またその目的に沿うようにこれを改革もし、また運営もしていかなければならないことは、論を待たないのであります。ただ問題は、行政改革そのことが、単純に機構を縮小す  ることだけが目的ということじゃなしに、やはりその責任の所在を明確にし、あるいは事務を能率的ならしめる  という意味からいたしますと、時勢の変化で、仕事の内容からいってあるいは拡充しなければならぬ必要の生ずるものもあろうと思……

第28回国会 内閣委員会 第22号(1958/03/28、27期、自由民主党)【政府役職】

○岸国務大臣 私過般この委員会における質疑応答において、今国防会議できまったこの計画について特に変更すべき理由を認めないということを申したことはもちろん事実でございます。しかし同時に、この国防会議の決定をいたしております根本の目標とか、あるいはその精神とかいうものは、私は当分変える必要もないと思いますけれども、われわれ自身がこの防衛力を増強するについては、国力、国情に応じて常に量よりも質に重きを置いて考えて参りたいということも申しておりますし、そういういろいろな意味においてこの内容が国防会議において再検討されることは私は当然のことであると思います。しかし今日まで国防会議においては、本年出してお……

第28回国会 内閣委員会 第23号(1958/03/31、27期、自由民主党)【政府役職】

○岸国務大臣 沖縄に対しては、御承知の通り日本が潜在主権を持っております。この意味においては、観念的に申しまして日本の領土の一部と見るべきであろうと思います。ここに対して攻撃か加えられるということは、そういう意味においては日本に対するやはり侵略攻撃が加えられたと見るべきだろうと思います。ただその場合にどういう手段を選ぶかといえば、言うまでもなくこれは米軍があそこで一切の施政権を持っておりますから、その侵略に対してはもっぱら米軍がこれに当って、その攻撃侵略を排除するということになると思います。観念から言えば、今申したようにやはり日本が潜在主権を持っておりますから、日本の領土の一部に侵略があったと……

第28回国会 内閣委員会 第27号(1958/04/04、27期、自由民主党)【政府役職】

○岸国務大臣 いわゆる旧制度のもとにおける官吏というもの、また新憲法後における公務員のことを考えてみますると、やはりその根本においての考え方については、今受田委員のお話のように、明治初年における社会一般の観念から言い、軍人や官吏の制度の本質から申しまして、今おあげになりましたような点も私はもちろんあろうと思います。ただこの後においても共通するところのものは、やはり国家が永年国家の仕事に従事せしめ、そうしてそれが老齢に達し、もしくは傷病を受けた場合において、そういう特別の使用関係に基く特別の使用者として両者に対する義務を遂行るという考え方も、また一面においてはあったろうと思います。しかしそれのど……

第28回国会 農林水産委員会 第24号(1958/04/05、27期、自由民主党)【政府役職】

○岸国務大臣 従来国会におけるこの点に関する質疑応答に対して私の考え自体が変ってはおらないと私は思います。あるいは説明が十分でなかったために誤解があったかもしれませんけれども、終始一貫私が考えておることは、いわゆるこの農地改革の問題は、これの補償価格が非常に安かったというようなことに対して争いもあったのでありますけれども、農地改革が行われたということは、これは正当な法律に基いて正当に行われたことであって、これを是正する意味における補償ということは政府は考えておらないということはちっとも変っておりません。しかし同時に、この問題が御承知の通り日本において非常な変革、その農村における大変革であります……

第28回国会 文教委員会 第15号(1958/04/02、27期、自由民主党)【政府役職】

○岸国務大臣 私が文教政策に重点を置くということを申しましたのは、文教の問題は、国の将来長きにわたるところの繁栄の上から見まして、きわめて大事なことであることは言うを待たないのであります。この意味において、それでは一体どういうことを根本に考えておるのかということでございますが、言うまでもなく教育基本法の精神を尊重していくことが日本の教育の根本であると思うのです。これば言うを待たないと思います。ただ、個々の問題に当ってみますと、そのことが日本の国情に合わないこともございますし、またその基本法を尊重してこれを実現するためには、いろいろの点において不十分な点もありますから、これらを一方において完備す……

第28回国会 法務委員会 第21号(1958/04/03、27期、自由民主党)【政府役職】

○岸国務大臣 お答えいたします。私は、私が政治の最高責任を負うて政治を運営していく上から申しまして、汚職と暴力と貧乏をなくするということを私の一つの政治的信念として国民に申し上げたのでありまして、私はそれを終始一貫実現しようと努力をいたしております。今回提案いたしました法案も、その問題の一端を示すものであります。もちろんこれだけですべてが達せられるわけでもございませんし、ことに、今お尋ねになりましたのは、これらのことが起ってくる原因というものを、どこにその原因を考えるか、その原因に対して適切な措置を講ずることが、もちろん、これをなくする上から必要であるという意味の御質問であると思います。汚職の……

第28回国会 予算委員会 第1号(1958/02/06、27期、自由民主党)【政府役職】

○岸国務大臣 ただいま柳田委員から、本議場における質疑応答について、国務大臣が責任を持って答弁するように、また従来往々にしてあったような、質問中に打ち合せその他のために、はなはだ体裁がよくないこともあるということから、そういうことのないようにという御注意であります。われわれ責任を持って、それぞれの担当の方にできるだけ勉強をしていただき、御質問には、責任を持ってお答えをすることにいたすように努力をいたします。ただ、なかなか御質問の方は、非常によく御勉強になっておりまして、われわれの勉強を上回ることも往々にしてございまするので、(笑声)そういう際におきましては、適当にしかるべく打ち合せをしたいと思……

第28回国会 予算委員会 第2号(1958/02/07、27期、自由民主党)【政府役職】

○岸国務大臣 本年度の予算編成の根本的の考え方として、今西村委員のお考えを拝聴したのでありますが、政府におきましては、西村委員のお話しのように、第一点としてわれわれはあくまでも経済を、安定した基盤の上に、将来の経済の発展ということを目途として、安定した形に持っていくことが必要である。従って特に予算でもって景気を刺激するようなことのないように考えるというのが、第一の点であります。従って本年度の実質的の財政規模の予算のワクを一千億のワク内にとどめたということが一つ、それから第二にお話のように、この過去において生じた剰余金については、できるだけこれを将来の経済基盤の確立のためにとっておくという意味に……

第28回国会 予算委員会 第3号(1958/02/08、27期、自由民主党)【政府役職】

○岸国務大臣 私が施政方針にも申しておる通り、国会はあくまでも政策論議の場として運営されていくべきである、この議場における言論の自由を尊重すべきことは、これは言うまでもありません。私はそういう考えのもとにおいて、本会議においてもあるいは委員会におきましても、十分御議論に対してはこれを慎重に尊重いたしまして、これに対する所信は、はなはだなんでありますが、従来の議場に行われた論議よりも私の考えをできるだけ詳細に、かつ御質問の本旨に従ってお答えをする。これは見解の違うことはやむを得ないが、その点をはっきりさすことが国会運営の上に必要であるというのが、私の信念でありまして、そういう意味で私は終始行動い……

第28回国会 予算委員会 第4号(1958/02/10、27期、自由民主党)【政府役職】

○岸国務大臣 連日重要なる予算の御審議を願っておるのでありますが、不幸にして厚生大臣並びに防衛長官が病気のために欠席をせざるを得ないことになりました。責任ある医師の診断によりますと、両人とも約一週間の静養を要するということでございますので、内閣といたしまして、責任をもって予算の審議を進めるために臨時代理を置きまして、その臨時代理において全責任をもって御審議に応じ、政府の所信を明らかにし、御審議の進行を遅滞あらしめないようにいたしたいと存じます。  郡国務大臣を厚生大臣の臨時代理とし、石田国務大臣を防衛長官の事務代理をせしめることに決定をいたしましたので、このことを御報告申し上げますとともに、内……

第28回国会 予算委員会 第5号(1958/02/11、27期、自由民主党)【政府役職】

○岸国務大臣 政治の主眼は言うまでもなくわれわれは国民全体の生活が安定向上し、それによって福祉が増進されるということが政治の眼目といわざるを得ないと思います。そういう意味においてわれわれは一方において経済の正常なる拡大繁栄を考えていく、同時にまたこれと並んで社会保障制度を拡充していくということによってその目的を達しよう、かように考えております。
【次の発言】 社会保障制度につきまして、医療保障の制度として国民皆保険の実現及び国民の所得の保障といいますか、生活の保障と申しますか、その意味において国民年金制度を実施する、この二つを中心の柱としてやっていくというのがわれわれの社会保障に対する根本の考……

第28回国会 予算委員会 第6号(1958/02/12、27期、自由民主党)【政府役職】

○岸国務大臣 詳しい経過につきましては、外務大臣より御報告申すことが適当かと思いますが、大体の私の承知いたしております限りの経過をざっと申し上げます。  昨年の夏ごろであったと思いますが、北洋における安全操業の問題につきまして、当方よりソ連側に申し入れをいたしまして、最初ソ連側としてはそれに応ずるような態度であったのでありますが、その後はっきりした回答が参りませんで、数次この提案をソ連側にしたのであります。それは言うまでもなく、北洋における領土権や領海ということを離れて、安全操業の点だけからこの提案を従来しておったのであります。ところが最近に至りまして――ソ連側としては、この問題に初め応ずるが……

第28回国会 予算委員会 第7号(1958/02/18、27期、自由民主党)【政府役職】

○岸国務大臣 産業経済の発展というものをずっと考えてみますると、日本の経済につきましては、従来ほとんど工業というものがなくもっぱら農業中心の時代から工業がようやく発展の段階に入ってきて、そうして諸外国の進歩した技術、経営の方法等を取り入れて産業が発展してきたのでありますが、私は、よく世間で工業立国とかあるいは農業立国とかいろいろな言葉を言われますけれども、やはりその国の経済というものは、その国のあらゆる事情を十分頭に置いて、総合的に国自体の発展のために適当な政策をとっていくということが根本であろうと思います。従来ややともすると工業がおくれておるために工業方面について特に力を用いたこともあります……

第28回国会 予算委員会 第8号(1958/02/19、27期、自由民主党)【政府役職】

○岸国務大臣 今日、御承知の通り、国際取引の関係も非常に緊密になっておりますし、広く日本の経済活動、産業活動、あらゆる面において、外国との関係も以前と違って非常に密接な関係にあることは、成田委員も御承知の通りであります。しこうしてこれらのもののうち、政府対政府の関係は、あくまでもこれは国対国として従来の慣行もありますし、また私は十分国の立場から、正文につきましても日本語の正文をつけることはこれは当然であると思います。しかし民間の関係におきましては、やはり国際の慣行があり、一般の取引の状況というものを見て、適当な方法がとられることが、私は今日の、また今後の国際経済界の緊密な関係から見て、当然では……

第28回国会 予算委員会 第9号(1958/02/20、27期、自由民主党)【政府役職】

○岸国務大臣 教育基本法の一条の趣旨は、今の前文を受けまして、教育の目的というものを明らかにしており、それは人格の完成であり、平和的な国家及び社会の形成者として必要なあらゆる素質を養成し、心身の健全な国民を育成するということでありまして、私はその具体的な内容を固定的にきめておるものではなしに、精神がそこにあるわけでありますから、従って社会のいろいろな事情や文化の発達その他あらゆる面から、教科の内容等については最も適切妥当なものを弾力的に考えていくべきものである、かように考えております。
【次の発言】 もちろん日本の教育の各種の制度、法制その他のものは、教育基本法の今お読みになりました趣旨を実現……

第28回国会 予算委員会 第10号(1958/02/21、27期、自由民主党)【政府役職】

○岸国務大臣 科学技術の問題につきましては、いろいろな点からこれを推進していかなければならぬ一つの点は、やはり国民がこの点に関しての非常な認識を深め、強い国民的世論がこれを推進するという空気ができなければいかぬ。また同時に、今御指摘になりました行政機構は、どうしても政府がこれを推進していく上において、強力な行政上の処置を講じていかなければならぬ。従来この問題が各省に分属しておりますために、どうしても各省の連絡が十分でもないし、また思い思いになり、それぞれの立場から別個な歩みをしておるというような点も感じられまして、あるいは戦時中に技術院が設けられ、今日科学技術庁が設けられておる、長官には国務大……

第28回国会 予算委員会 第15号(1958/03/01、27期、自由民主党)【政府役職】

○岸国務大臣 民主政治を国会を通じて現実に実現していく上から申しまして、私は従来この政党が二大政党になって、そうしてこれがお互いに切瑳琢磨して与党となり野党となって、そうして国会を通じて国民の前におのおのの主張を明らかにするというこの姿が、民主政治の進み方として最も望ましい形であるということをかねがね私は考えておったのでございます。しかして、この二大政党の間における政権の移動は、言うまでもなく選挙を通じて、いずれの政党を多数支持するかという国民の意思が選挙によって表明せられ、それが現実に両政党間の政権の移動として行われるということが望ましいのであって、民主政治があくまでも革命的な方法によって社……

第28回国会 予算委員会 第16号(1958/03/03、27期、自由民主党)【政府役職】

○岸国務大臣 予算編成の手続とか予算編成のことにつきましては、私は今回が総理大臣として最初の責任を持って編成をいたしたものであります。従いましてなれない点もあったと思いますし、その道程におけるいろいろなことに対しましても、いろいろと私自身も反省すべき点があると思います。そういう意味で編成の方法等については従来もいろいろな論議があるわけでありますが、将来についてはまたなお私としては改めたいと思うことはあるのであります。
【次の発言】 お話の通り、財政法の規定は十二月中に出すことを常例とするということでありますが、これは御承知の通り、法律的な義務にはなっておらないわけであります。従来の慣行は、今柳……

第28回国会 予算委員会 第17号(1958/03/25、27期、自由民主党)【政府役職】

○岸国務大臣 お答えをいたします。私が従来日本の外交の基本方針として、平和外交を推進する、世界の恒久的平和をこいねがって、これがために日本の努力をあらゆる面においてするということは、伊藤委員は、いまだかつて私の言葉を聞いたことがないとお話しになりますけれども、私は国会の施政方針におきましても、その他あらゆる委員会におけるところの論議におきましても、一貫して強く、私の信念を申し上げておるわけでございます。  それにつきまして、今一、二の具体的の事例をおあげになりまして、私に対する御質問でありますが、私は決して日本の再軍備をいたすということを考えてはおりません。しかし日本の防衛、祖国の安全に寄与す……

第28回国会 予算委員会 第18号(1958/03/26、27期、自由民主党)【政府役職】

○岸国務大臣 憲法の解釈として、いわゆる六十九条による場合に解散ができることは当然でありますが、その場合だけに限るという一部の学説もあるようでありますが、しかし議院内閣制度の本質から見て、憲法七条の規定による解散が政府においてできるということにつきましては、私は憲法解釈上の学者の通説だと思います。多数の学者がそういうふうに説いておりますし、また従来からの慣行もさようになっております。私は憲法の解釈としてはそういう一般の解釈と、それから慣行を尊重して参りたい、こう思っております。
【次の発言】 選挙法の改正はもちろん重大な問題でございますから、慎重に検討を要する問題であることは言うまでもありませ……


岸信介[衆]委員会統計発言一覧(全期間)
26期-|27期|-28期-29期-30期-31期-32期-33期-34期

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各種会議発言一覧(衆議院27期)

岸信介[衆]委員会統計発言一覧(全期間)
26期-|27期|-28期-29期-30期-31期-32期-33期-34期
第26回国会(1956/12/20〜1957/05/19)

第26回国会 予算委員会第一分科会 第2号(1957/02/12、27期、自由民主党)【政府役職】

○岸国務大臣 このたびの南極探検の一行が、非常な困難を克服して基地を作り、さらに越冬の準備をされ、本隊一が近く出発して帰る、これは世界がやはり注目しておることであり、出かけられるときには、日本の国民的な声援と激励のもとに出かけられたことでありますから、日本の科学陣としては、非常に重要視しておることであります。今上林山委員のお気持は、私も全然同感でございます。従いまして、主管の文部大臣ともともとと打ち合わした上、これらの人々に対して、日本国民の持っておる感情を率直に伝え、そして激励し、慰安する何らかの処置を講じたい、こう思っております。



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データ更新日:2023/02/05

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