このページでは高碕達之助衆議院議員の28期(1958/05/22〜)における国会発言(質問、答弁等)をまとめています。国会活動の統計や役職、質問主意書の数や内容は28期国会活動統計で確認できます。
○国務大臣(高碕達之助君) 私に対する御質問のまず第一は、輸出は予定しておるごとく三十一億五千万ドルは可能であるかどうか、こういうことでございますが、これは、御承知のごとく、世界の不況とか、あるいはその他の状況によりまして、輸出は停頓しつつあるということは事実でございます。このままいけば、なかなか困難だと思います。必ずしも楽観はできませんが、また、一方におきまして、いいことが二点あるのであります。それは、輸出の余力ができたということと、もう一つは、物価が低下いたしました結果、国際価格との開きはだんだん近寄って参りました。この二点がありますから、そこで、政府の努力いかんによりましては、三十一億五……
○国務大臣(高碕達之助君) 絹織物の品質向上につきましてのお答えをいたします。繊維工業試験所を中心といたしまして、織布、染織、加工技術の向上をいたしたいと存じておりまして、全国府県にある五十四カ所の試験所を指導いたしております。同時に、各府県の研究機関に対しましては、中小企業輸出振興技術研究費及び中小企業技術指導費という名目のもとにおきまして、かれこれ七千五百万円を三十三年度は支出する考えでおります。
なお、このほかに、今後の輸出振興のためには、絹織物のデザイン等についても十分研究をいたしたいと考えております。(拍手)
【次の発言】 ただいまの御質問に対しましては大体答弁が済んでおると思いま……
○国務大臣(高碕達之助君) 勝間田さんが御指摘になりました対米片貿易是正の点でありますが、お説の通り、非常に昨年片貿易になったことは事実であります。政府は、その後これを是正するために努力をいたしました結果、最近の数字で申しますと、昨年は、一月から六月は、輸出は二億八千四百万ドルでありましたが、本年に至りまして、本年一月から六月まで半年間に三億二千四百万ドル、実に一四%の増加をしておるのでございます。一方、輸入の方は、昨年の一月から六月までには七億九千五百万ドル、非常に大きな数字になりました。本年は、それが一月から六月までは四億四百万ドル、実に半減をしておるわけであります。従いまして、御心配にな……
○国務大臣(高碕達之助君) お答えいたします。 輸出振興カルテルを今度の独占禁止法からどうして離したか、こういう御質問でございますが、これは、政府は、輸出振興というものが重要であるということにかんがみまして、特定の品目に限り、特定の地域に限りまして、貿易業者を登録するとか、その他、単に貿易業者でなく、国内の取引等についての輸出の秩序を調整するために、新たに別に輸出入取引法を改正する考えでございます。 また、第二の御質問の、中小企業団体法による商工組合の設立につきましての要件は、今回の独占禁止法の改正と相待ちまして、はるかに緩和された方法で、これは簡単にできるように改正いたします考えでござい……
○国務大臣(高碕達之助君) 小売商業特別措置法案について、その趣旨を御説明申し上げます。 小売商業が国民経済上きわめて重要な分野を占めていることは、あらためて申すまでもありませんが、全国百数十万の小売商業者の大部分は、いわゆる零細小売商であります。その数は年々増加する傾向を示し、同業者間の競争はますます激甚となり、加うるに、購買会等小売業者以外のものの小売方面への進出により、経営の不振と不安定とに悩んでいるのであります。 政府は、かかる点に思いをいたしまして、小売商業について特別な措置をとり得るよう、第二十六国会において小売商業特別措置法案を提案いたしたのでありますが、第二十八国会において……
○国務大臣(高碕達之助君) ただいまの御質問に対しましては、大体大蔵大臣がお答えした通りでございます。産業基盤の強化につきましては自己資本を蓄積せしめると、大蔵大臣がお答えしたところでありますが、戦前におきましては、大体六〇%ないし七〇%が自己資本でありまして、借入金が三〇%ないし四〇%であったのでありますが、戦後これが逆になっておりまして、借入金が多い。これを、どうしても税制その他の方法によって自己資金を充実させて、せめて戦前の比率に返りたい、こういうふうな方針をとりたいと存じております。 それから、中小企業と大工業との賃金の格差が非常にある、ここで中小企業の最低賃金制を設けろ、こういうこ……
○国務大臣(高碕達之助君) 中小企業に対しまする予算措置につきましては、大蔵大臣からもお答えをいたしましたから、これは私は省略いたします。 零細企業の対策につきましては、これは、御承知のごとく、輸出振興の上からいきましても、社会問題からいたしましても、最も重要なるものと存じまして、私どもは、これに集中しておるわけでございますが、まず第一に、この組織化をする必要があるというので、協同小組合あるいは企業組合等の助成をやる。第二には、金融対策につきまして、信用保険制度を運用いたしまして、この零細企業者は信用がないのだから、その信用を保険する。これを十分活用いたしまして、この方面に施策を講じたいと存……
○国務大臣(高碕達之助君) 北ベトナムとの輸出入が途絶した場合に商社の受ける損害を政府が補償するかとの御質問でありますが、これは、輸出入保険の範囲を越えた以上は、政府は補償する考えは持っておりません。 それから、一九五五年のバンドン会議に首席代表として出席いたしました私といたしましては、今日におきましても、南北ベトナムが一日も早く統一して国連に加入されんことを希望してやまないのであります。(拍手)
○高碕国務大臣 ただいま御質問のバンドン会議で決議いたしました精神は、今日岸内閣におきましても当然これは受け継いでその通りの方針で進む考えでございます。従いまして先ほど藤山大臣のお話しになった、中共は承認していなくとも、これは友好精神、互恵平等の精神によって友好関係を持続していきたいという考えは間違いありません。
【次の発言】 地理的に考えましてもまた歴史的に考えましても、隣邦である中国とわれわれの貿易関係というものは、どちらが得するとか、どちらが損するとかいう問題でなく、両方の関係を強化することによって、両方とも利益するんだ、従いまして今日のような途絶の状態にあるということは、だれが困る、か……
○高碕国務大臣 私今回通商産業大臣に任命されました高碕達之助でございます。どうか今後ともよろしく御鞭撻をお願いいたしたいと思います。 今後における通商産業政策につきまして、本日簡単に御報告申し上げたいと存じます。 最近の経済情勢の推移を見ますと、昨年五月来の緊急総合対策は、生産、在庫、物価等の面において、おおむね予期の効果を上げ、国際収支は、著しく改善されたのであります。しかしながら世界景気の停滞、世界貿易量の伸び悩み及び中共貿易の途絶状態等は、わが国の輸出の伸びにも大きく影響しており、わが国経済の国際的な環境は、楽観を許さない状況であります。 このような経済の実情に対処し、今後すみやか……
○高碕国務大臣 ただいまの中村委員の御質問に対しましてお答え申し上げます。 お説のごとく今日繊維工業があらゆる方面からの圧迫と申しましょうか、輸出振興についての障害を来たしておりますことはお説の通りでございます。特に最近繊維工業の市場である東南アジアに対して、中共が新しく進出して参りましたこと等において、今日の繊維工業がいかなる危機に立っておるかということは、全く私どもは同感でありまして、これをさらに小委員会おいて十分御検討を願うということも、これまた私どもとしては最も望ましいことと存ずる次第であります。何しろこの危機突破につきましては理屈よりも早く実行を要することだ、こう存じますから、なる……
○高碕国務大臣 工場と汚水の問題につきましては、これは非常に重要な問題でありまして、宿命的に、その国の工業が発達すればその周囲における原始産業が危害を受けるということは世界の例を見てもはっきりしておるわけなのでございますから、それをどの程度に防止するかという問題は非常に重大な問題だと存じておるわけなのでございます。この意味におきまして私どもは、二年前だと存じておりますが、企画庁を中心として、主として農業、水産方面から論じて、工場における汚水、あるいはマイニング、鉱業に対する汚水等のどの程度のものを汚水として認めるべきか、どの程度のものが危害がるあものかということを科学的に検討する必要がある、こ……
○高碕国務大臣 お説のごとく、最近にいろいろ災害事件が発生いたしました。特に最近の傾向は、坑内出水が多いというわけでありまして、これを一月以来調べてみますと、今日まで十七回の災害を出しておるのであります。その間に十一回目、五月七日までは、大体がガス爆発だとか落盤だとかいうことが主体でございました。ところが五月七日の江口の斜坑におけるあの災害、これには非常に大きな犠牲を払い、二十九人の犠牲者を出しておる、こういうわけでありまして、これが旧坑からの出水によるということが報告されております。引き続きまして第十二回目の災害、これは平の日曹赤井でありますが、これは翌日の五月八日でありますが、これまた同様……
○高碕国務大臣 お答えいたします。もしそういう事実がありとすれば、私は大いに考慮したいと思いますが、今名曲をあげて質問されることは、一般にもはなはだ迷惑でございましょうから、簡単にお話を願いますれば、非常にいい参考になると思います。
【次の発言】 審議会のメンバーにいたしましても、また商業活動調整協業議会のメンバーにいたしましても、小売業者の発言力を相当強くすべきであるということは私は痛感いたしております。これをどんな割合にするかということはよく審議をいたしますが、しかしえてすると小売業者の個人々々の力が弱いために、その発言力がこういうふうな会議において、はきわめて薄弱だということはあり得るこ……
○高碕国務大臣 繊維産業の不況は、御承知のごとく全く深刻でありまして、特に中小機業者が経営に困難を来しておることはまことに遺憾に存ずるところでございます。このときに際しまして、繊維不況対策のために当委員会におきまして小委員会が設立され、連日いろいろ御検討の結果、本日決議をされましたことはまことに感謝にたえない次第でございます。中には相当実行可能なる点もあるように見受けられますので、政府といたしましては、十分検討いたしましてこれが実行を期し、そしてこの不況対策に努力したいと存じておる所存でございます。
【次の発言】 ただいまの御質問にお答えいたします。大蔵大臣がどういう話をしたかということは、私……
○高碕国務大臣 ただいまの御質問にお答えいたします。経済問題であるが、しかしながら現状においては単純なる経済問題として解決すべき時期でなく、社会問題として考えろ、こういうお話のようでございますが、通産省に関する限りにおきましては、この問題をやはりどこまでも経済問題として取り組んでいきたいという考えで今検討いたしております。しかしながらお説のごとく、現場につきいろいろな陳情も聞き、いろいろなお話を承わってみると、これはどうしても社会問題としてある程度の考え方をせなければならぬときに到着しているということも私ども同感でございます。従いましてこれは単に通産省の経済政策としてやるだけでなく、関係する各……
○高碕国務大臣 根本政策といたしまして、暴力をもって暴力を制するというような考え方は根本的に誤まりであります。たまたま今回のことにつきまして、競輪が行われた当時社会的な情勢から、そういった方法で場内を整理したことに誤まりがあるということを政府が認めた結果、二十五年の十一月ですか、この警告を発したというのもその趣旨に基いておることと存じます。たまたま今回ああいう事実があったということは、通産当局といたしましてまことに遺憾に存ずる次第でございますから、今後そういうことは断じてないような方法で臨みたいと思います。
【次の発言】 前回の委員会において田中委員から御質問があって、私はああいうことはあり得……
○高碕国務大臣 石野委員の御質問にお答え申し上げます。 お説のごとく、当初計画いたしておりました本年度の輸出が三十一億五千万ドルを持続し得るかどうかということは、非常に大きな問題でございまして、現在までの状況におきますと、はなはだ困難性があるということは、ますます濃厚になっておるようであります。特に、中共貿易等におきましても、現在の状況でありますれば、われわれが最初見込んでおりました一億ドルというものが望み薄になったことも事実でございます。また、世界の景気から申しましても、必ずしも将来非常に好転するということは認められません。しかしながら、最近のアメリカの情勢は、鉱工生産も相当ふえ、失業者の……
○高碕国務大臣 独禁法の緩和という問題につきましてのその起った動機は、むしろ中小企業者の立場を擁護するためである。これは、いかんとなれば、今日中小工業者が集まって彼らの力を一本にしてあんばいするとか一掃するとかいう場合には、あるいは組合を作り、あるいは自主団体を作ったというところに、いろいろと独禁法には無理がある、こういうふうなことがこれを改正する根本の趣旨であった、こう存ずるわけであります。従いまして、大企業者があるいは不況のためにあるいは合理化のためにカルテルを作るという場合にも、その趣旨からいえばほぼ一致しておる点でありますが、むしろ、大企業者は、今日委員のおっしゃったごとく、自由競争に……
○高碕国務大臣 三十二年度末の稼働率は八〇%、三十二年度の平均をいたしまして、つまりことしの三月までを平均いたしますと、現在までの統計では七五%であります。従いまして、しりほどだんだん減っておるということになるのでありますが、それでは四月以後はどうなるかということになりますと、現在の情勢でいくとしり下りになる。七五%も、もう少し下るだろうと思っておりますが、幸い新しい内閣が先般公定歩合を二厘下げました。そういうことのために生産者の生産意欲というものが、今まであの緊急対策のために沈滞しておったのでありますが、これが幾らか頭を持ち出したということと、もう一つは、あの日歩二厘の引き下げによりまして―……
○高碕国務大臣 ただいま上程されました軽機械の輸出の振興に関する法律案についてその提案理由を説明いたします。 ミシン、双眼鏡を初めとするいわゆる軽機械の輸出は年額一億ドルをこえ、船舶を除く機械輸出の三分の一を占めるに至っております。しかもこれらの輸出は年々確実な増加を示し、今後の輸出拡大のホープと目されているのでありますが、このような目ざましい輸出の拡大は、これらの軽機械が中小企業を主体とするアセンブル方式によって製造され、その工程に相当の人手を要することによってわが国がきわめて強い国際競争力を持っていることに負うものと考えます。 しかしながらアセンブル方式をとっていることから開業するだけ……
○高碕国務大臣 松平さんの御質問の、現在の不況の原因が需給のアンバランスにあり、このままにいけば社会問題になるというお説につきましては、私は全く同感であります。しからばこの需給のアンバランスはいかにして起ったかということについての原因についてお話し申し上げたいと存じます。一国の経済が伸びていくときには、ときには非常な勢いで伸びていく、あるいはあるときは縮まなければならぬ。ちょうどシャクトリ虫が進むがごとき状態で進んでいくものだと私は存じております。しかるに日本の経済は、御承知の昭和二十九年ごろの不況時代から三十年、三十一年には非常な勢いで伸展して参りまして、それはひとり日本の経済によってでなく……
○高碕国務大臣 現在のところ中南米及び東南アジア、中近東からは相当船舶の延べ払いあるいは円借款の交渉があるわけでありますが、これを今一律に実施するわけにいかないわけでありまして、相手国の経済状態と、それから相手国の日本に対する国交の友好関係等もよく考慮いたしまして、ケース・バイ・ケースに、頭金を何割にするか、あるいは延べ払いの期限をどれくらいにするかということをきめていきたい、こう思っておりますが、これは逐次船舶をもってこの方面の経済協力、あるいはその国の産業を助成するという意味から進んでいきたいと存じております。
【次の発言】 輸出所得の特別控除というものは、来年で切れるわけでありますが、通……
○高碕国務大臣 現行の鉱業法の骨子となっておりまする鉱業権制度及び監督措置の問題等は、これはずいぶん古く明治三十八年ごろきめられたものでございますので、新しい経済事情に照らし検討を要する点があるようでございまして、現在の境の実情に照らしまして、これに即応するように鉱業権の改正委員会を急速に作りまして、抜本的に検討いたしたいと存じます。ただいまの御意見のごときは非常に貴重なる御意見として一つ参考にいたしたいと存じます。
【次の発言】 ただいまの御質問は、まことにごもっともな点でございます。政府は長期にわたるエネルギー政策を立てて、それで、その初年度、本年は五千六百万トンという数字を持っていたので……
○高碕国務大臣 鉱業法の抜本的の改正につきまして、急速に審議会を開きたいと存じております。審議会のメンバー等につきましては、まだきまっておりません。でありますが、今のお説のごとく、できるだけ地方公共団体等の意見を代表し得るような人も入れていきたいということも、十分考慮いたしたいと存じております。また一面、経営者だけでなくて、それに対する従業者の立場等も代表し得るような人も入れたいと思っております。
【次の発言】 鉱害の発生及びこれに対する対策というものは、国土保全の見地から申しましても絶対にこれは必要と存じまして、十分この対策を講じたいと存じます。つきましては、鉱業法の抜本的改正と相待ちまして……
○高碕国務大臣 これは、いかなる数量が適正であるかということは、そのときの経済状態によってきまるわけなんでありまして、しいていえば、政府の石炭政策にいたしましても、油の政策にいたしましても、その当時適正として認められたものが、そのときになってこれが景気、不景気のために過剰を生じた。特に今日の場合、石炭にいたしましても、石油にいたしましても、計画を立てましたときは適正と考えておりましょうが、今の状態から考えまして鉱工業生産は予定よりも伸びない。あるいは石炭にいたしますれば、予定以上に雨水が豊富なために要らなくなったとか、そういうふうなことが出て参ったわけでありまするが、そこにこれが生じたと存ずる……
○高碕国務大臣 一国の産業発達の過程におきましては、第一次産業つまり農業、水産業がおもなるものでありまして、それが順次工業方面に仲びてくる。そういう順序をたどってくるわけでありますが、現在のわが国の状態から申しまして、面積が狭いところに農業は十分にやっていかなければならぬ、また水産業はやっていかなければならぬ、そこにまた新しい工業が伸びてくる、こういう状態でありまして、この間の調整をどうするかということは一番重大な問題でございます。工業が起らないという場合には農業、それから水産業というものは何ら危害を加えられないと思いますが、工業が大きくなればなるほどそこにいろいろな制約が加わって参りまして、……
○高碕国務大臣 この水質汚濁を防止するということは、これは私どもも非常に重要なことだと存じまして、現状のまま置いておけばどんなになるかわからぬということを常々心配しておりましたが、時あたかも先般来あの千葉県の問題が起りまして、そういうふうなことからますます政府は急速にこれはやらなければならぬということで、今回この法案を提出したわけであります。企画庁長官のお話し申し上げた通り、現在においてはこれ以上悪くせぬということは、その程度でやりたいと思っておりますが、さらにもっと進めて、全体の工場その他から排出するり汚濁水を清浄にするということに積極的に進んでいきたい、こう存じておりますが、今までの状況か……
○高碕国務大臣 前途を申し上げることはすこぶる困難でございますが、現在の情勢から判断いたしますと、十月に入りましたこの下半期に、御承知のようにアメリカの景気が非常によくなって、回復しつつあるわけであります。それから、ヨーロッパの景気は、イギリス、フランスを除いては、どこも幾らかずつよくなってきているようであります。中南米そのほか東南アジア、中近東は、依然として外貨は不足しているわけでありますが、今の状態から申しますと、日本の物価も予想以上に下ってきているのでありますから、今後の努力いかんによりますれば、上半期よりも数量的にいって六、七%増加することができる。こういう考えでおりますから、年間を通……
○高碕国務大臣 生糸の輸出の問題につきましては、従前農林省が主体となってやっておったわけでありますけれども、だんだん近ごろの情勢を判断いたしますと、ほかの繊維製品とのつながりが非常に多いということ、もう一つは従前生糸の輸出量は、綿製品に対して非常に多かったわけでありますが、これがだんだん変化して参りまして、御承知の昨年度のごときは、大体生糸と絹製品とが半々に近くなっております。本年のごときは、特に生糸が比較的伸びないにもかかわらず、綿製品の方がよく伸びておる。こういうような関係からいたしまして、どうしても日本の特産物である絹というものにつきましては、特殊の方法で、もっと強くやってみる必要がある……
○高碕国務大臣 今回、私がはからずも科学技術庁の長官を兼任することとなりました。この科学技術庁の発足に当りましては、当時、私、企画庁長官として心からこの発展に努力して参ったのでありますが、その後、長らくそれから遠ざかっておりまして、ごく最近に私は長官を兼任することになったのであります。その間において、非常に急速に進歩発展しておるということに驚いておる次第でありまして、私、留守をしておったために、この仕事がまだよくわかりませんから、どうか今後ともよろしく御指導、御鞭撻を特にお願い申し上げます。
【次の発言】 科学技術振興のための昭和三十四年度における基本的施策につきまして所信を申し述べます。
……
○高碕国務大臣 仰せのごとく、科学技術が進歩いたしますと、その発達につれて、従前には予想しなかったような大きな災害が起るということもわれわれは考えていかなければならぬ、こう存じておるわけでございます。原則といたしましては、かりに原子炉を設置いたしますにつきましても、こういったものによって起る損害は、設置者が保険をかけて、それでやるべきが原則でありますが、それ以上の大きな損害が起った場合には、私は国としても大いに責任を感ずるわけであります。ところがその責任を、どの程度に保険の範囲をきめて、国がどの程度にこれを補償するかというふうな問題になるとすれば、ケース・バイ・ケースによって違うわけであります……
○高碕国務大臣 原子炉の損害保険につきましては、損害保険協会におきまして以前から原子力保険プール準備委員会を結成いたして、鋭意検討中でありますが、これは、法律が施行されましてから九カ月以内に必ず結成いたすということを確信を持ってお答え申し上げたいと思います。
【次の発言】 先般、葛西参考人から御説明がありましたような工合に、一施設当り責任保険と財産保険とを合せまして十五億、海外への再保険を考慮すれば、責任保険のみで大体三十億から五十億程度という見当を持っております。
【次の発言】 教育訓練用の原子炉につきましては、政府といたしましては、各方面の意見を聞きました結果、安全であるという考えはもう間……
○高碕国務大臣 ただいま外務大臣がお答えいたしましたことと同様でありますが、日本のウルシ業者が、ウルシがなくて困っておるというときに、全面的の貿易はこれは別として、日本の業者が困っておればウルシをやったらいい、これだけの話になったということは、これは感謝していいと私は存じます。その情報を持って来られたということにつきましては、私は岩井さんに感謝いたしますが、これを取り扱うということになりますれば、これはおのずから別個の問題でありますから、その問題につきましては、ただいま藤山外務大臣がお答えした通りであります。
○高碕国務大臣 ただいま皆さんの御熱心なる御支持によりまして、公共用水域の水質の保全に関する法律案並びにその附帯決議案が議決されましたことを厚く御礼申し上げます。政府といたしましても御趣旨を十分尊重いたしまして、これが実現を期したいと存じます。まことにありがとうございました。
○高碕国務大臣 堂森委員の御質問にお答えいたしますが、お説のごとく、中小企業団体組織法によりまして、全中小企業者のこういう種類の事業か、団体的の行動をとって乱売を防止し、生産を調整するという第一歩を、踏み出したことはまことに御同慶にたえませんが、しかしそれだけではまだ徹底しないという点があるわけでございまして、特に日本の中小企業の中で非常に将来性のあるものは私はこの軽機械類だ、こういうふうな感じを持つものでございます。ところが、それは将来をどうするかといえば、これはまず第一に品質を改善して、世界の市場において日本の軽機械類が、ドイツその他の国に比較して進歩しておるという技術向上を第一に考えなけ……
○高碕国務大臣 お説まことにごもっともでございまして、日本の現在の経済繁栄につきましては、輸出振興ということをやかましくいっております。この点から見ましても、現在輸出しておる商品の五〇%以上が中小工業でできており、かつ下請業を入れますと、少くとも七、八〇%は中小工業の手において行われておる。またこれに従業いたしております従業員の数から申しましても、これまた非常に大きなウエートを持っておるのであります。その上にこれに従業しておる人たちは、大工業において整理をされた人たちがしょっちゅうそこへ流れ込むので、労働対策から申しましても、非常な市要性を持っておる。またこれの賃金制度等におきましても、大工業……
○高碕国務大臣 通商産業政策の重点について申し上げます。 昨年停滞的に推移したわが国の経済も、最近国際収支の改善、生産出荷の回復等漸次好転の兆を示すに至りました。 しかしながら一方、繊維、石炭等一部の産業部門においては、今なお不況の域を脱し得ぬものもあり、今後産業政策の遂行に当っては強力な部門別対策を講じて、均衡のとれた経済発展を種極的にはかることが肝要と存じます。また昨年末断行された西欧通貨の交換性回復は、世界貿易の自由化に一歩を進めたものでありますが、わが国といたしましては、今後の世界的な輸出競争の激化に備えて、企業の体質の改善、自己資本の充実、コスト引き下げのための合理化、過当競争の……
○高碕国務大臣 従前の鉱山の災害につきまして検討いたしますと、大規模の鉱業よりも、むしろ小規模の鉱業に非常に災害の回数が多い。こういうふうなことから、中小炭鉱だとか、あるいは今回不幸にして起りました岐阜県の亜炭炭鉱等につきましては、特別の監督を十分にするように私どもは命じておったのでありますが、何しろ今日の結果を見たことは、まことに遺憾しごくと存ずる次第でございます。政府といたしましても、今日までの小炭鉱の災害のおもなる理由は、施業案の認可に従って、それを忠実に履行しているやいなやということにつながって一番問題だ、こう存じまして、予算の許す範囲におきまして、巡回監督というものを十分に強化し、特……
○高碕国務大臣 石油の原油の方の使用はだんだん増加して参りまして、三十三年度は一千四百万キロリットルでありましたが、三十四年度につきましては逐次増加してくるわけになります。これはやはり石炭との関係、ほかのエネルギーとの関係があるものですから、これに多少手加減を加えていきたいと存じますが、これに対する詳細な数字は政府委員からお答えいたします。
【次の発言】 お説のごとく、国産の原油が輸入原油に比較して化学工業原料として非常に優秀であるという点にかんがみまして、その上にやはり国産の原油はできるだけ十分確保する道を講じたい、こういうので、御承知の政府も増進方策を講じてきたのでありますが、現在、先ほど……
○高碕国務大臣 ただいま上程せられました硫安工業合理化及び硫安輸出調整臨時措置法の一部を改正する法律案の提案理由を御説明申し上げます。 昭和二十九年八月以来、硫安工業合理化及び硫安輸出調整臨時措置法が五年間の限時法として施行されて参りましたことは周知の通りでありますが、その有効期限もあと半年を残すのみと相なりました。この臨時措置法は、その姉妹法であります臨時肥料需給安定法と相呼応し、硫安工業の合理化と硫安の輸出調整とを目的とするものであります。硫安工業の合理化につきましては、法律の発足に当り掲げました合理化目標には残念ながら、諸般の事情からいまだ達するに至っておりません。しかしながらこの間に……
○高碕国務大臣 今度の航空機工業の問題にいたしましても、またプラント輸出の問題にいたしましても、限りある小さな力の総力をできるだけそこへ集中して、発揮してやっていこう、こういうことのために企てられた仕事でございまして、つまらない研究なりいろんなものがばらばらに働いてはいかぬ、こういうことのために企てられた仕事であります。その結果、自然今お話のごとく、うっかりすればこれは官僚姥捨山になり、あるいは官僚統制の機関となり、またお話のごとく独占資本の助成機関となる、こういうふうな心配もあるということは私は同感であります。できるだけそういうふうにならぬように、目的とするところはつまりみなの力を総合的に発……
○高碕国務大臣 昨年五月以来、日中貿易が停頓状態にあるということは、日本全体の輸出貿易の上から論じましても、はなはだ遺憾しごくに存じまして、これが一日も早く打開されんことを、私どもは念願しておる次第であります。特に肥料工業から申しまして、今日の肥料工業が、従前は国内の消費をまかなうということにのみ重点が置かれておったのでありますが、その価格を下げるということのために、勢い増産をしなければならぬ。増産をした結果、ここに相当の数量を輸出しなければならぬ。輸出しなければ価格は下げることはできない。こういう意味からしまして、今後の肥料政策というものは、どうしてもある程度輸出産業として立っていくというこ……
○高碕国務大臣 今回の措置によりまして、百万トン増加することによって大体七千五百人の失業者が出ることになるわけでございます。この七千五百人のほかに――大体においてこれが一番よけい出るのが九州地方九州地方でございまして、その方面におきましては約五千人出る。ところが九州地方におきましてはすでにもう三十三年の十一月末現在において、五千八百七十人という失業者が出ておるわけでありますから、これと一緒にからんで、この失業対策を考えなければならぬ、こういうことに相なっておるわけでございます。それにつきましては、これも通産省だけの話ではとてもいかないというので、建設省なりそれから農林省なりとよく話しまして、そ……
○高碕国務大臣 エネルギーの将来の見通しにつきましては、これは経済企画庁とともにいろいろ先々のことを見ておりますが、大体昭和五十年を見通しまして、水力電気、石炭、それからなお石油、天然ガス、薪炭、そのほかに昭和五十年におきましては原子力が相当利用されるというふうなことを前提といたしまして計画を立てております。これが現在持っております政府の一番の権威あるものと、こう信じておるわけであります。内容等につきまして、もし御必要でありましたら、説明いたします。――それでは内容を説明いたしますと、昭和五十年における水力電気は、これを一キロが七千カロリーの石炭に換算いたしますと、五千八百十万トン、それから石……
○高碕国務大臣 私、今般科学技術庁の長官を兼任することに相なりましたので、どうかよろしく御後援をお願いいたします。 ただいま議題となりました科学技術庁設置法の一部を改正する法律案につき御説明申し上げます。科学技術庁は、昭和三十一年五月に設置されて以来現在まで約二年有半を経過いたし、その間科学技術の振興をはかり、国民経済の発展に寄与するため、諸般の施策を推進して参ったのでありますが、従来の機構が、科学技術に関する基本的かつ総合的なる政策の企画立案という面では必ずしも十分とは考えられないので、これを十全の体制に編成することにより、科学技術振興に関する政府の施策の遂行をさらに周密なるものたらしめる……
○高碕国務大臣 アジアに対する経済協力というものは、できるだけ多数のものがこれに参加するということは当然必要だと私は存じます。かってバンドンにおけるアジア・アフリカ会議が開かれましたときにおいては、中国もあるいは中共も参加しております。そういう意味におきまして、経済問題に関する範囲におきましては、私は中国とともに相談ずるということは必要だと存じます。
【次の発言】 設備投資が行われるということは、大体現在における設備がどの程度に稼働しておるかということによって行われるでありましょう。景気の上昇というものも、一に設備投資、在庫投資によって起るわけであります。過去における日本の各工場における稼動が……
○高碕国務大臣 近代発展いたします工業のために水質が汚濁し、それによってこうむる沿岸漁民等の対策につきましては、さきに提出されました水質汚濁防止法案を早く実行に移しまして、これを防止していきたいと存じます。その点につきましては、ただいま総理が答弁いたしました通りでございますが、パルプ工場のことにつきましては、昨年の二月以来パルプ原料つまり木材の供給状態からかんがみまして、もう今後パルプの製造は増加すべきものでない、この方針を立てまして、すでに着手しておるパルプ工場につきましては、これは許可しておりますが、今後の増産につきましては抑制する方針で進みたいと存じております。
○高碕国務大臣 お説のごとく、現在日本の外国技術の導入は、昭和二十五年に外資法を施行いたしまして以来今日まで、年々累進の形でありまして、今日まではかれこれ八百六十件も導入しておるわけでありますが、これに対しまして三十三年は、かれこれ六千万ドルの外貨を払わなければならぬ、こういう状態になっておるわけでありまして、これは累進してくるということを私ども考えなければならぬと存じておるわけであります。戦時中及び戦後における日本の科学技術が欧米各国からおくれておつた、これを取り返すためには、今日まではやむを得なかった、こういう状態でありまして、この外国の技術導入によりまして、日本の化学工業、すべての工業が……
○高碕国務大臣 御指摘のごとく、世界の経済は、為替の自由化と同時に、当然貿易自由化に向ってくると存じます。しかしながら一面におきまして、為替の自由化と同時に、貿易の自由化を来たすということに困難性がある、こういうことのために、各地方にブロックの経済を作る、欧州では欧州の共同市場を作る、あるいは共同支払同盟を作る、同様なことが中南米にも起っております。また今御指摘のごとく、アジアにおいてもそういうふうな傾向があるということは事実でありまして、それらの点をよくながめまして、日本の輸出貿易を振興しなければなりませんが、それには第一に何としても日本の円というものの価値を安定せしむるということが一番重要……
○高碕国務大臣 一国の経済を安定せしめ、通貨を安定せしめるという意味におきまして、資本の蓄積が高いほど私はいいと思っております。
【次の発言】 それは全体的に、総合的にながめまして、現在の日本の消費比率はどういうふうに進んでいるか。消費比率が非常に停滞するという場合には、国内の消費を増進するという方針をきめなければならぬと存じます。しかしながら今日日本の経済を運営いたします上におきましては、どうしても国民生活に必要なるものは相当多くの数量を輸入しなければならぬ、こういうふうな点から考えまして、なおかつ今日においてようやく国際収支のバランスをとっておりますことは、特需関係がある、こういうふうな異……
○高碕国務大臣 鉄鉱石の問題につきましては、これは賠償問題とは全然別途に、終戦直後鉄鋼三社が共同購入をいたしまして、それがためにある程度の投資をして、そうしてその投資に対する鉄鉱石を持ってくるという方針で進んでおりまして、それにつきましては賠償問題と何ら関係はありません。
【次の発言】 従来鉄鉱石あるいはスクラップの賢い入れ等につきましては、鉄鋼大手三社が大体全体の数量をきめまして、その数量につきましては通産省とよく話し合って、それをできるだけ安く、また無謀な競争をしないように、なるべくこれは一本でやろうということになって、安く買うために鉄鋼業者の方で購入を一本でやろう、こういう方針をとってお……
○高碕国務大臣 これは輸出取扱業者というものがたくさんありますが、その業者の手腕によってやることでありまして、これは外貨を割り当てるとか、あるいは政府の統制でもってやる場合には慎重にわれわれは考えておりますが、外国において商社が自由に行動することにつきましては、これは一々政府は干渉することはできないのであります。従いまして、木下商店が少数の人かは存じませんが、それが先方において仕事をしたということにつきましては、これは何ら制肘を加えることはできないわけであります。
【次の発言】 商業の取引につきましては、相手方があることでありますから、その相手方が信用するかいなやということが第一の目的でありま……
○高碕国務大臣 長期のエネルギー対策から考えまして、石炭がやはり国内のエネルギー資源として重要な役割を演じなければならぬ、これはもちろんのことと存じますが、こういう点から、お説のごとく今日石炭が他のエネルギーと比較いたしまして、非常な不振な状態にあるということは、まずエネルギー面において石炭と競合するものといたしましては、原油であるとか石油である。 石油は、たまたま昨年船舶が増加した結果、輸送費が安くなった、こういうことのために、予想外に石油の原価が下ってきた。普通石油につきましては一カロリーについて一円以上のものであった。ところが現在においては九十八銭である。そうして現在の日本の石炭との間の……
○高碕国務大臣 御指摘のごとく、新潟の地盤沈下というものが近来急速に起りまして、昔は四ミリあるいは八ミリというふうな報告でありましたが、最近になって、新潟市内のごときは、年に百ミリないし三百ミリ、こういうふうな、実際に即しまして大きな問題になっておる。そういうことで、科学技術庁といたしましても、資源調査会においてこれが結論を出すためにいろいろ急いでやっておるわけでありますが、まず最初に井戸を掘るというので、調査井戸を運輸省において四本掘り、通産省で三本掘る。その結果を今見ておるわけでありますが、その結果を見るということになりますと、大体が千二百メートルの一番大きな深い井戸はこの二月、三月に完成……
○高碕国務大臣 生産に対する日本の資本蓄積率が、アメリカ、イギリスに対して非常に高いというのはこれは事実でございまして特に戦前におきましてもアメリカ、イギリスの資本蓄積率は、生産に対して八%から一〇%だった。それが日本は二〇%以上だ。これは多いじゃないか。特に戦後におきましてもアメリカ、イギリスは生産に対する資本の蓄積は一五%くらいでありますが、日本の方はこれが二七%になっておる、ドイツは二五%になっておる、こういうことは確かに蓄積が多いように見えますが、これは日本の経済というものは、アメリカ、イギリスと違って、農村から、農業からだんだん工業に進展しなければならぬという建前にあることと、もう一……
○高碕国務大臣 お説のごとく域外調達は年々減少するものという覚悟を持っていきたい、こういうように思っておりますが、現在の情勢といたしましてはMDAP、つまり相互防衛援助計画、この方は逐次ふえて参りまして、ICAの資金の方は順次減ってきているようでございます。ただいままでの情勢から申しますと、三十一年、三十二年、三十三年等におきまして、これらの域外調達を含めた特需全体として大体合計いたしまして、三十一年が五億九千五百万ドル、三十二年が五億二千九百万ドル、三十三年が四億七千万ドルになりまして、三十四年は四億一千万ドルという予算をもって進みたいと存じております。順次経済援助の方が減って軍事援助の方が……
○高碕国務大臣 お説のごとく、最初の契約は粉鉱と塊鉱と平均しまして七ドル六十三セントということになっておったのでありますが、これが三十二年度におきましては、塊鉱は九ドル二十五セント、粉鉱は八ドル四十セントこういうふうに相なっております。その間におきまして、採鉱の状態から申しまして、採鉱には予想以上の困難性があり、その上に世界全体の鉱石の価格というものが、消費の増大のために高くなってきたわけでありますから、世界的の価格と採鉱の状態等から比較いたしまして、これはやむを得ないことと存ずる次第であります。
【次の発言】 お答えいたします。三十二年度におきますララップの鉄鉱石はFOB八ドル七十セントであ……
○高碕国務大臣 私は、実は繊維産業についてははなはだしろうとでありまして、就任以来一生懸命検討いたしております。いずれにいたしましても、繊維業界の今日の不況というものは、容易ならぬことだと存じます。その対策といたしまして、いろいろ話を聞きますと、結局現在の設備は過剰であるということでありますが、しからば、この設備の過剰をどういうふうに整備するかということを局長あたりに命じておるわけであります。ただいまのお話は、人絹、スフということでありますけれども、これは、やはり繊維全体を総合的に考えまして、そうしてみな困っているときだから、今の業者の方々にこれを負担させて、そうして買い上げるということは無理……
○高碕国務大臣 ただいま議題となりました工場排水等の規制に関する法律案につきまして提案の理由を御説明申し上げます。 近年における鉱工業の発展に伴い、工場事業場から排出される汚水に関し各種の問題が発生し、放置を許さない事態に立ち至っております。この問題は、わが国産業構造の高度化に伴う農水産業等の第一次産業と鉱工業等の第二次産業との間における不幸な避くべからざる摩擦現象でありますが、わが国経済の調和のとれた発展をはかるためには、一面において鉱工業の振興対策を強力に推進しなければなりませんとともに、他面その発達過程における他産業ないしは公衆衛生の分野に対するその悪影響をできるだけ軽減しつつその目的……
○高碕国務大臣 ただいま私の手元にあります資料によりますと、米国は総予算に対して四・一%、イギリスは四・二%、西独は二%、ソ連は三・九%になっておりまして、これから比較すると日本はよほど少いようであります。
【次の発言】 御質問の要旨はまことに同感でございまして、全予算に対する比率は、イギリス、米国に匹敵するまではいかなくとも、少くとも西独を追い越すくらいのところでなければならぬ、こう存じております。これも三十一年度は、御承知のごとく、総予算に対し一・〇四だったのでございますが、逐次上ってきておるわけでございます。本年は昨年とほぼ同額――同額というよりも、同じ比率であるということはまことに残念……
○高碕国務大臣 昭和三十四年度通商産業省所管予算説明をいたします。 ただいま議題となっております通商産業省予算各案について御説明を申し上げます。 まず三十四年度通商産業省所管一般会計の予定経費要求額は百二十九億七千七百三十四万七千円でありまして、これを三十三年度予算額百八億三千七百三十七万九千円に比較いたしますと二十一億三千九百九十六万八千円増額することになるのであります。 三十四年度予算のうち政策事項につきましては、これを第一に貿易振興及び経済協力費、第二に中小企業対策費、第三に鉱工業技術振興費、第四に産業基盤強化費の四項目に分類いたしまして御説明申し上げます。 第一に、貿易振興及び……
○高碕国務大臣 この経済協力及び日本の輸出を増進するために、輸出入銀行の取引条件の緩和というさきの御質問の問題と、同時にこのブラジルの取引の成り行き等についての意見を申し上げるわけなんでございますが、今日の世界の情勢といたしましては、どうしてもこれらの国々に対しては、東南アジアにいたしましても、ブラジルにいたしましても、あるいは中近東にいたしましても、外貨事情が非常に悪いわけですから、これに対しては相当のクレジットを先方に与えるという考えでいかなければならぬ。そうせなければもう伸びない。しかし相手方のいかんによっては、御承知のごとく、持てる国の政情が安定しておるとか、持てる国が今外貨がないため……
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