このページでは水谷長三郎衆議院議員の23期(1947/04/25〜)における国会発言(質問、答弁等)をまとめています。国会活動の統計や役職、質問主意書の数や内容は23期国会活動統計で確認できます。
○國務大臣(水谷長三郎君) 加藤勘十君の御質問のうち、石炭に関しまする問題に関しまして、私から御答弁を申し上げたいと思う次第であります。政府といたしましては、石炭産業の復興によりまして、惡性インフレ打開の糸口を見つけ、産業全体の活動を増大し、國民生活を安定に導こうとする点に関しましては、ただいま加藤君の述べられました御意見と、まつたく同感でございまするが、このためには、当面の段階におきまして、乏しい國力のうちから、資材及び資金を重点的に、言いかえますならば、他の産業部門及び國民生活の犠牲におきまして、石炭部門に注ぎこまねばならないと思う次第でございます。 この方針を堅持いたします以上は、國家……
○國務大臣(水谷長三郎君) ただいま星島さんの私に対しまする質問は、第一は石炭の問題であり、第二は中小企業、特にその金融の問題であり、第三は賠償の問題でございます。特にこの石炭の問題に関しましては、星島さんのきわめて熱誠あふれる御演説の中におきましても、特に重点をおかれた問題でありまするから、私はこれに対して、若干の時間をいただきまして、詳しく答弁したいと思うのでございます。 星島さんは、われわれが考えておりまするところの石炭に関する臨時國家管理法案をもつて、これは國有國営を前提とするところの法案であり、從つて四党政策を逸脱したものであると、きめつけられましたが、一体どこを証拠としてこういう……
○國務大臣(水谷長三郎君) ただいま大神さんから、炭鉱資金の問題につきまして、私が昨日述べました点、すなわち、実際炭鉱に資金を貸出す場合において、最も困つているのは、炭鉱の経理内容がきわめて不明確なる点と、所要の資金を融資しても、はたしてそれがその目的に使用されるかどうか、その判定がきわめて困難なことであると言つたその言葉をもたれて、これは炭鉱経営者を侮辱するものであるというようなおしかりをこうむりましたが、私は現に事実をありのままに、大胆率直に述べただけでありまして、なにも侮辱したということはございません。(拍手) さらにまた質問者は語を励まされて、一体石炭の國家管理を断行することによつて……
○國務大臣(水谷長三郎君) ただいまの木村さんの御議論は、要するところ現内閣があまりに事実を事実として正直にものを言うことが氣に食わないというお叱りのようでございます。(拍手)これまで、いわゆる戰爭時分の軍閥政治の欠点と云うものは、事実を隠して、そうして何らの根拠のない樂観空想論を唱えて、日本の國家を今日に陷れたというのが、これが官僚政治の弊害である。(拍手)われわれは、この嚴肅なる事実を事実として、それに対して対策を立てると云うことが、最も正しい民主主義の行く道であるということを確信いたします。(拍手)
○國務大臣(水谷長三郎君) ただいま笹口君の、肥料の生産を國家管理にしてはどうか、する必要があるのでないかという御質問でございましたが、この肥料の生産に関しましては、笹口君もすでに御承知の通り、現在におきましても、ある程度肥料の企業に対しては、國家が直接生産に責任をとれる形態が行われておるのでございまして、これをさらに数段強めるかどうかということは、目下檢討しなければならない問題であろうと思いまする。要するに、肥料をいかにして増産すべきであるか、増産に役立つかどうかという点に関しまして、それらの問題を檢討してみたいと考えておる次第であります。 さらにまた長谷川君の、油脂加工工業の農林省移管問……
○國務大臣(水谷長三郎君) ポツダム宣言受諾滿二箇年目の今日にあたりまして、この第一回國会におきまして、明日を期して許可せられることになりました民間貿易再開に関する連合軍最高司令官の好意に対しまして感謝の決議をせられましたことは、貿易を主管いたしまする商工大臣といたしましても、まことに感激おく能わざるものがございます。この機会におきまして、いささか貿易再開についての所信を申し述べたいと存じます。 元來わが國の経済事情は、高度の貿易依存性を示しておりますが、終戰後は一層貿易に依存する度合を増してまいりまして、今日までの滿二箇年間におきましては、たびたび政府の発表いたしました統計等ですでに御承知……
○國務大臣(水谷長三郎君) ただいま非常に示唆に富む御質問をいただき、得るところ多大なることを感謝いたします。目下商工省といたしましても、鉄鋼の生産隘路の打開に必死になつておりまするが、何分鉄鉱石、銑鉄、燃料等の輸入が、ただいま和田君の申されましたように、当初の予定通りまいりませんので、現在のところ、打開策といたしましては、ただいまの御質問者の御計画と同様な方向に沿つて極力善処する以外に方途はないと思われる次第でございます。 御質問の点に関しまして、具体的にお答え申し上げますならば、第一点といたしまして、銑鋼一貫作業の可否でございまするが、これを可とする場合も、否とする場合も、いずれも輸入に……
○國務大臣(水谷長三郎君) ただいま上程可決されました貿易組合法を廃止する法律案に関しまして、附帶決議がありましたので、一言申し上げて政府の所信を明らかにしたいと思います。 附帶決議の御趣旨はまことにごもつともでございまして、現下貿易の重要性に鑑みるとき、政府当局の懸命の努力にもかかわらず、未だ万全の効果をあげておるとは言えないことは、すなおに認めなければならないと思います。附帶決議の要旨の第一は、貿易公團を民主的に運営せよということであると思います。このことは、われわれといたしましても十分に関心しておるところでありまして、國民の公僕としての公務員法の制定や、いわゆる窓口行政の根本的改善等、……
○國務大臣(水谷長三郎君) ただいま中小企業対策につきまして、いろいろ有益なる御議論を拜聽いたしまして、われわれといたしましても、まことに教えられるところが多かつたことを、心より感謝する次第であります。 ただ長野さんが、現在の内閣が八月に中小企業の対策をば発表したとかいうお言葉がございましたが、これは政府としては関知しないところでございまして、一、二新聞に出たことを指しておられるのではないかと思うのであります。もちろん、商工省といたしましても、中小企業対策要綱につきましては一應省議が決定いたしまして、目下いろいろの方面と折衝しておりまして、もし結論がつきますならば、できるだけ早く皆樣方の前に……
○國務大臣(水谷長三郎君) ただいま六人の方から、それぞれ有益なる中小企業振興対策の御議論を承りまして、われわれといたしましては、今後の対策に資するところが非常に大きかつたことを感謝する次第でございます。 ただ、そのうち特に私の答弁を求められましたのは、民主党の田中さんでございますが、それは中小企業に対する金融のわくが少な過ぎる、特別なる金融機関を設置する考えはないかという点を指摘されまして、商工組合中央金庫の拡充・拡大を主張されたのでありますが、御案内の通り、商工組合中央金庫は半官半民の機関でありますので、これをこのままの形で存続せしむることは適当でないと考えておりますので、われわれといた……
○國務大臣(水谷長三郎君) ただいま御質問者の言われる通り、石炭不足の今日、亞炭が貴重なる燃料資源としてその重要性を拡大してまいりまして、これに対して、政府としても相当の本腰を入れてその増産対策をやつていかなくてはならないということは、まさにお説の通りでございます。從つて政府といたしましても、本年度三百万トンの生産計画を立てまして、昨年度よりの継続事業として、國費で輸送道路の改修並びに治水及び採炭坑道の掘進を実施し、増産態勢の整備に努めておりますが、このほか簡易急速に増産可能な新坑の開発、坑道の掘進等をはかるようにいたしております。さらにまた亞炭山に科学と技術を注入し、採掘及び運搬方法の機械化……
○國務大臣(水谷長三郎君) 衆議院の求めにより、臨時石炭鉱業管理法案提案の理由を申し上げます。 政府は、先般來炭鉱國家管理について鋭意愼重なる檢討を進めてきたのでございますが、ただいま、ようやくその成案を得ましたので、ここに臨時石炭鉱業管理法案を國会に提出して、御審議を仰ぐ次第でございます。 申すまでもないことでございまするが、石炭は産業にとつての食糧にも比すべきものでございまして、その増産は、産業の復興及び民生安定のかぎであると申しても、断じて言い過ぎではないと思う次第でございます。從いまして政府におきましては、從來から乏しい國力を割いて最も優先的に炭鉱の必要といたしまする資材、資金及び……
○国務大臣(水谷長三郎君) ただいま可決されました電力危機突破に関する決議につきまして、一言申し述べたいと存じます。 決議の御趣旨はまことに同感でございまして、わが國の産業再建にとりまして電力の占める重要性につきましては、いまさら申し述べるところもないと存じます。政府といたしましても、電力設備の復旧整備及び総合燃料対策等につきまして、いろいろ対策を講じてまいつておるのでございますが、十分御期待に副い得なかつた点もありますことは、まことに遺憾に存じます。今後はさらに万難を排しまして、極力電力の増強に努め、本決議の趣旨に副いたいと存じます。つきましては、今後とも一層の御支援、御協力のほどをお願い……
○國務大臣(水谷長三郎君) 民主党の小平君の御質問にお答えいたします。中小企業と家庭における電力制限の影響、それに対して政府はいかなる責任を負うかという意味の御質問がございましたが、これに対しましてのお答えといたしましては、冬季における電力の制限につきましては、全面的に割当制の実施をすることといたしまして、大口産業につきましては、生産計画に應じた電力の配当をなし、右以外の電力需用につきましては、業種別の標準負荷率、当該産業の重要度等を勘案いたしまして、その割当量を定めることとしておる次第でございます。また家庭に対しましては、今般新聞に発表されました通りの、世帶数を基準にした一定の割当量を定める……
○國務大臣(水谷長三郎君) 昨日……
【次の発言】(続) 苫米地さんから、石炭と電力の問題に関して御質問がありましたが、その点に関してお答えいたします。
臨時炭坑管理法の施行と並行いたしまして、將來にわたり石炭の恒久的増産をはかるために、新坑開発を積極的に行う必要がありますが、さしあたり、これに必要な企業化の調査につきましては、政府において早急に着手することといたしまして、年度千七百五十萬円の予算も確定いたしまして、石炭廳にこれが事務を分掌する機関を設けることになつております。開発の事業は、民間企業がこれを行うのが原則でございまして政府はこれに対し必要な助成をなすのでありますが、現在の経済事……
○國務大臣(水谷長三郎君) ただいま降旗さんの私に対する御質問――電力の問題、それから石炭の問題、中小企業の問題、これら三つをお答えいたします。 二十二年度の発電実績は、一部の推定を含めまして、水力二百八十億キロワット時、火力二十億キロワツト時、合計三百億キロワツト時程度と考えられるのでありまするが、來年度は、極力水火力発電施設の補修、復旧、発電用石炭の増配等によりまして、出力の増加をはかる考えでございます。すなわち水力は、出水率を平年並みと見まして、年間約二百八十二億キロワツト時、火力は、発電用石炭、本年度の二百三十五万トンに対しまして、三百七十万トン程度の割当を見込みまして、発電量三十四……
○國務大臣(水谷長三郎君) ただいま北さんから、本年度の肥料生産計画に対して御質問がございましたが、本年度とここで申し上げます場合は、目下実施中の、本年一月から七月までの、いわゆる春肥の生産計画でありまして、硫安六十六万五千トン、このうちには石灰窒素十一万三千トンを含んでおりますが、それと過燐酸石灰六十三万トンの生産を目標とするものであります。この数量は、昨年からの持越し、硫安換算約二十二万トンと、本期間に輸入を予想する硝安とを見込んで、これから水田に施される稲作肥料として、硫安反当たり平均五・五貫、過燐酸石灰反当たり平均二貫を中心といたしまする農林省の春肥配給計画に見合う肥料の生産計画でござ……
○國務大臣(水谷長三郎君) 淺沼君の電力並びに肥料に関する御質問に関してお答え申し上げます。 淺沼君はまず第一点といたしまして、電氣事業の経営形態の問題に関して御質問をされたのでありますが、この問題は、三党政策協定におきまして、電氣事業の一元化という言葉で現われているのでございますが、この電氣事業の一元化という問題がどういう結論に到達するかということは、過度の集中排除法、あるいは独占禁止法、さらにまた外資の受入態勢、そういうようなものを考えて愼重に考慮をせなければならないと思いますが、私といたしましては、目下懸案の電産ストが解決いたしました直後におきまして、この電氣事業一元化の委員会を設けま……
○国務大臣(水谷長三郎君) 川崎議員の私に対する御質問にお答えいたします。 第一の点は、炭鉱國家管理の準備状況についての御質問でございましたが、これはおそらく一、二の新聞において、事実に相違いたしまして、炭砿國家管理の準備が一向はかどつておらないというような記事が出ましたに対して、川崎君も御質問されたと思うのでありますが、その点に関しましては、数日前の新聞におきまして、商工大臣の談話として一應の準備状況を示しておいたのでございますが、重ねての御質問でございますので、ここではつきりとお答えしておきたいと思います。 まず本年一月に、中央及び地方に炭鉱両家管理準備協議会を設けまして、政府、経営者……
○國務大臣(水谷長三郎君) 加藤さんの私に対する質問は二点でありましたが、質問の第一点は、現在綿製品の逼迫しておるにかかわらず、大阪に約百五十万着のメリヤス・シャツが輸出不合格品として滞貨されておるが、これに対する政府の責任の問題でございます。問題のメリヤス・シャツは丸首シヤツでありまして、これは輸入綿花を原料とするものであり、当初メリヤス業界の設備と能力に鑑みまして、G・H・Qよりの指示に基き、南方向製品として、未さらし生なりのものを昭和二十一年七月より昭和二十三年三月に至る間三回にわたつて計画生産を行つたものでありまして、G・H・Qよりの指令生産によるものでございます。 次に、本品は輸出……
○國務大臣(水谷長三郎君) 徳田君の貝島炭鉱の爭議についての御質問にお答えいたします。貝島炭鉱会社の炭鉱分離問題につきましては、本來労質問で解決さるべき問題でございまして、官廳の関與するべきものでないのでございますが、労働組合側の切なる要望によりまして、石炭廳は、現地商工局をしてその解決のための斡旋を行わせることといたしまして、二月十八日、商工局立会いのもとに、炭鉱現場において労資協議を行つたのであります。けれども、経営協議会をもつかどうかの点で両者の話合いがつかず、二十一日、二十八日、商工局におきまして、商工局及び労資の三者協議を行つたのでありますが、同様本質的な問題の檢討にはいらず、逐にそ……
○國務大臣(水谷長三郎君) ただいまの田口議員の御質問中、商工大臣に関係のあると思われる部分につきましては、御答弁を申し上げたいと思います。 政府が本年春肥といたしまして農村に公約いたしました稻肥反当、窒素肥料、硫安といたしまして五貫五百目、燐酸肥料、化燐酸石仄二貫目を履行いたしますためには、本年一月から七月までの期間に起きまして、國内におきまして硫安五十二万二千九百トン、石灰窒素十三万七千六百トン、過燐酸石灰五十一万六千トンを製造する必要があるのでございまして、この計画諸般の措置を講じてまいつておるのでありますが、本計画のうち、一月から四月までの計画と実績とを比較いたしますと、次に述べるよ……
○國務大臣(水谷長三郎君) 電源の開発が、將來の日本の産業振興の上におきまして、きわめて重大なるものであることは、ただいま今村君の御指摘の通りでございます。しかしてこれが開発は、今村君御指摘のように、治山治水の点も考慮せねばなりませんが、また他面、その経営面と有機的に一体をなしつつ取り進めることも、また最も必要であると思うのであります。たとえて申し上げますならば、建設計画の立案は、將來の需給情勢、現有設備との関係等を総合して判断することが必要でございます。しかしまた計画の実施にあたりましては、資材・器材の轄用活用をはかるとともに、専門的技術、労務の適時適切なる重点的配置等を行うことによりまして……
○國務大臣(水谷長三郎君) 多賀議員の御質問にお答えいたします。 鉄鋼が日本経済再建のために不可欠の基礎物資であることは申すまでもないのでございまして、商工省といたしましても、決してこれが生産を軽視しておらないのでございます。特に御案内のように、本年度は経済再建計画の初年度にあたりまして、引続き石炭の増産、電力の補修、輸送力の増強が要請されておるのでございますが、しかも、これらの三つの基礎物資の増産が成るか成らないかということは、一は鉄鋼増産の裏づけいかんにかかつておる問題でございますがゆえに、商工省といたしましては、昨年度以上の強力なる施策を鉄鋼に注入して、全力を捧げていきたいと考えておる……
○國務大臣(水谷長三郎君) 小坂君の私に対する質問は、企業の合理化、賃金安、復金融資の三点でございますが、この問題に関しましては、すでに大藏大臣、経済安定本部長官がお答えになりましたので、私から繰返し御答弁することは差控えたいと思います。
【次の発言】 井出君の御指摘になりました企業の合理化の問題は、わが國みずからが産業復興の基盤をつくらねばならない今日におきましては、当然取上げなければならない問題と考えております。しかし、これはあくまで企業者が自主性と創意を発揮いたしまして、極力合理的な経営をなすことができるように仕向けることが、きわめて肝要であろうと思つております。いたずらに金融的措置を講……
○國務大臣(水谷長三郎君) 本間さんの私に対する御質問にお答えいたします。 中小企業の問題は、あなたも御指摘の通りに、單なる経済上の問題ではなしに、実にゆゆしい社会問題までに発展しているのであります。しかしその対策は、あなたもまさに御指摘されましたように、何と申しましても中小企業が、中小企業なるがゆえに資金・資材の面において不平等な、不公平な取扱いをされている、これを排除することがまず第一であろうと思います。さらに第二の点におきましては、中小企業の水準の向上をはかるということが大きな対策であろうと思うのであります。 第一の問題につきましては、極端な窮乏経済のもとにおきましては、中小企業なる……
○國務大臣(水谷長三郎君) 神田君の御質問にお答えいたします。 最初にお尋ねいたされました三菱勝田炭鉱におきまする災害事件は、まことに遺憾なことでございまして、商工大臣といたしましても非常に心を痛めておる次第でございます。商工省といたしましては、早速係官を派遣、調査いたしまして、ただいま判明したところによりますと、事故の原因は、昭和二十三年六月十八日午前八時四十分、前炭坑縦坑深部で、坑口より約二千メートルの地点におきまして、掘進の発破作業中ガス爆発を起したためと推定せられておるのであります。同所におきましては、通氣用の扇風機がたまたま停止いたしましたので、保安係員が事情調査のため現場を離れた……
○水谷國務大臣 ただいま中野さんの御質問に答える前に、經濟安定本部に隱退藏物資の摘發處理が移される以前における商工省の隱退藏物資處理方法及びその實績を一通り御説明申し上げれば、大體よくおわかりであろうと思います。それを一つ御説明申し上げまして、あとは一々の點にお答えいたしたいと思います。昭和二十一年二月十七日隱匿物資等緊急措置令を公布いたしまして、石油、繊維、鐵鋼等、十六品目の調査物資につきまして、一定數量以上の所有者及び占有者から申告を徴し、主として各道都府縣廳及び商工局におきまして、書面調査及び實地調査によりまして隱退藏の認定を行い、また申告を行つたものにつきましては、警察の協力を得て摘發……
○水谷國務大臣 ただいま御質問の點でございますが、これは純然たるブローカーが見込違いをしたというのは放つておいても差支えないのでありますが、ただいま御指摘のような農業會等が詐欺の被害者となつて、その關係上農民諸君に非常な御迷惑をかけた、その結果御指摘のような供出問題にも影響するということは、私も非常に心を痛めておる次第であります。しかしこれは一商工省の問題でなしに、内閣全體の問題であるというふうに考えておりますので、適當に相談をいたしまして、正直なる農民諸君に御迷惑のかからぬよう、できるだけやりたいとは思つておりますが、今商工大臣としてははつきりお答えできませんので、これはいずれ總理あるいはそ……
○水谷國務大臣 ただいま徳田議員の御質問の處理状況でございますが、連合軍より内務省に返還せられ、本委員會の受領いたしました廢兵器の數量は、連合軍より民返還の物件もありますので、正確なる全體の數字は全額受領後でございませんと的確に申し上げかねますが、大體百三十萬トン近く、すなわちお手もとに差し上げました資料五枚目にありますように、囘收豫定量百二十八萬八千七百二十トンでございます。このうちすでに解體を終り、集積所に運搬を終りましたもの、すなわち囘收量は九十四萬八千二百三十四トンになりまして、全體の約七割五分に當ります。このうち處分量、すなわち販賣されましたものは四十五萬二千六百三十五トンに達し、囘……
○水谷國務大臣 ただいま委員長より御發言がありました通り、硫化鑛特別増産期間實施につきましては、化學肥料の増産に對しまして、硫化鑛の増産が何よりも必要缺くべからざるものでありまして、これが緊急増産對策といたしまして、この際全國的に時期を限りまして硫化鑛特別増産期間を設定實施いたしますことは、まことに當を得た方策であると考えておるわけでございます。すなわち増産期間の設定實施は、硫化鑛の重要性を普及徹底せしめまして、はたまた直接生産に從事する方々の生産意欲を高揚させる上からも、必要なことであると信じておる次第でごでいます。しかしながら、ただ掛聲だけで増産はできぬのでございまして、食糧を初め生活諸物……
○水谷國務大臣 これから臨時石炭鑛業管理法案の提案理由を説明申し上げます。 政府は、先般來炭鑛國家管理について鋭意愼重な檢討を進めて來たのでありまするが、ただいまようやくその成案を得ましたので、ここに臨時石炭鑛業管理法案を國會に提出して、御審議を仰ぐ次第であります。 申すまでもないことでありますが、石炭は産業にとつての食糧にも比すべきものでありまして、その増産は、産業の復興及び民生の安定の鍵であると申しても過言ではないと思うのであります。從つて政府におきましては、從來から乏しい國力を割いて、最も優先的に炭鑛の必要とする資材、資金及び勞務者用品等を供給してきたのでありまするが、既往の實情と近……
○水谷國務大臣 ただいまのマッカーサー元帥より片山總理にあてられた本法案に關する書面というものは、きわめて重要なる問題を含んでおりますので、政府といたしましては、目下片山總理を中心にいたしまして、各關係閣僚が寄りまして、石炭非常増産對策要綱というものを審議しておる次第であります。あるいはここ一、二日の間に大體の結論がつくと思つておるのでありますが、ただいまところでは、御質問の各箇條につきまして、具體的に御答辯するところまでまいつておりません。しかしながら、非常に問題が大きな問題でありますので、またこの法案の審議される上におきましても、重大なる影響がある法案であると思いますので、できるだけ早く成……
○水谷國務大臣 よく世間では官僚統制ということか盛んに言われるのでありますが、大體官僚統制というものが、一番最高度に發揮されましたのは、戰爭當時の官僚統制であろうと思うのです。そこでわれわれは官僚統制とは何ぞやということを、まず考えなくてはならぬのでありますが、私の考えるところによりますれば、世間が非常に問題とする官僚統制と本質は、大體二つの要素があると思うのであります。その一つはいわゆる軍の背景をもつておつたということ、そしてその統制が指導者原理に立脚しておつた。この二つが戰時の官僚統制の一番大きな特色じやないかと、私は思うのであります。自分のやりたいこと、またはしたいことは、何でもやつての……
○水谷國務大臣 ただいま西田さんから資本と經營との分離に關し、なかんずくこの法案に關連して、商工大臣としての根本的な考え方を示せという御質問であつたと思います。ポツダム宣言の要請に基きまして、經濟の民主化ということを行わねばならないことは、われわれ日本國民に課せられた義務ではありますが、しかしそれは、岡田委員にもお答えいたしましたように、經濟の民主化は、すなわち資本と經營の分離とはわれわれは考えておらないのであります。なるほど滿洲事變以來、軍部の一角から資本と經營の分離ということが主張されまして、これが官僚獨善というものと結びついて、われわれ國民を苦しめた事例は、生々しいのでございますが、この……
○水谷國務大臣 この問題は非常に重大な問題でありまして、運用の面におきましては、十分の考慮を拂わねばならぬと思います。ただ問題は、全國炭鑛管理委員會に諮つてということになつておりますがゆえに、文字の上の解釋から申し上げますならば、この全國炭鑛管理委員會にかかつて議がまとまらないときでも、商工大臣が炭鑛を指定することはできることになつておりますが、御承知の通り、この全國炭鑛管理委員會の委員長は、商工大臣がこれをするのでございますがゆえに、その全國炭鑛管理委員會で反對のことが行われた場合において、自分で自分の首になわをかけるということはできないのであります。ただわれわれは岡田委員の質問に答えました……
○水谷國務大臣 ただいまの問題は、單に第二十五條だけの問題ではなしに、西田委員が十八條、十九條を通じて述べられた原則論の立場から立たなければならない問題ではないかと思います。そういう意味において、われわれが本社及び現場というものを管理の對象にしているという立場が崩れない限りは、第二十五條におきましても、こういう規定を採用せねばならぬのではないかと、このように考えております。
【次の発言】 ただいまの結論は、西田委員がこれまで各條文で述べられました根本的態度として結論としては當然でございますが、しかし私らがこの案を立てる場合におきましては、いかにして緊急増産に役立つかということも考えるとともに、……
○水谷國務大臣 ただいま西田さんと平井政府委員との問答を通しても明らかであるように、その具體的決定というものは、なかなかむずかしてものでありますがゆえに、われわれは、この損失補償の金額の具體的決定というものは、商工大臣と大藏大臣と協議をいたしました上で、特にその適正を期するために、「石炭鑛業損失補償審査會の議を經てこれを定める。」というぐあいに規定し、きわめて大事をとつておるような次第でありまして、大體その理窟の上におきましては、あるいは平井君にように分析ができますけれども、大事な點はその金額の具體的決定ということになるのでありまして、その場合におきましては、こういうような二段構えの議を經て、……
○水谷國務大臣 ただいまいろいろお話がございましたが、われわれは、この法案によりまして、石炭増産の態勢を整えたいと思つており次第であります。もとより政府といたしましては、國會に提出いたしました以上は、この法案におきまして、十分石炭増産の責任がとれるという確信がなれけば提出しないのでございまして、斷じてささやかなる面子のためであるとか、あるいはイデオロギーのためとかいうようなことではないのでありまして、あくまで増産のために、石炭増産を契機といたしまして、日本の生産増強をはかりまして、この日本の經濟危機を救いたいという念願のもとに出したのでございまして、その點は、これまで機會あるたびに繰返し繰返し……
○水谷國務大臣 ただいまイギリスの石炭の企業形態に對してアメリカの側における批判として一、二お示しになりましたが、あるいはそういう批判も行われておるかもしれません。しかし最近イギリスから勞働黨竝びに保守黨の議員が來まして、日本の新聞記者との共同會見において、イギリスの石炭の國有國營ということに關して聽きましたときに、このイギリスの石炭の國有國營の功罪がはつきりわかるのは、やはりイギリスの經濟が安定する間の約二年はかかるのであつて、今これを論議するのは早いということを、勞働黨議員ではなしに、その反對派の保守黨の議員の人が、日本におきまして新聞の共同會見において述べておられたことを、新聞記事で聞い……
○水谷國務大臣 ただいま淵上委員のお尋ねの點でありますが、なるほどそれは能力の上に對しましては、ある程度の影響を與えるものであることは、私も認めますが、しかしただいまの段階におきまして、賠償においてどれだけ取られて、それがどういう影響を與えるということは、これは私の立場から言えないということはひとつ御了承願いたいと思います。
【次の発言】 大體ただいま御指摘の點は豫想いたしまして、この數字をあげておりますので、ただいまの御指摘の問題に關しまして、ここにあげました數字が動くということは絶對にございません。
【次の発言】 御指摘の點に關しまして、影響はないものと考えております。
○水谷國務大臣 さきに私が五箇年計畫を發表いたしましたのは、これは商工省だけの意見でなしに、安定本部と相談の結果できた計畫案でございます。從つて來年度の三千三百萬トンというものは、單に商工省だけの考えではございません。安定本部との相談の結果、きまつたところのいわゆる計畫でありますがゆえに、安定本部はそれに對していかなる資材を投入すべきかということは、安定本部の考え方というものは、商工省とまさに一致するものであるのでありますから、私はさようにお答えした次第であります。
【次の発言】 お互いに私も政治家として、あなたも政治家として、その政治家が政治的生命にかけてということは、私のくどくどした説明を……
○水谷國務大臣 ただいまの御意見は、なかなかむずかしい問題でございまして、社會黨といたしましても、第九十議會、第九十一議會におきまして、自由黨の石橋さんが大藏大臣をやつておられましたときにも、勤勞所得税のある程度の免税點の引上ということも唱えて修正案を出したのでありますが、當時の石橋大藏大臣は、それをお容れになりませんでした。ことほどさように、勤勞所得税の免税というものは、今の財政上、税制上におきましても、これはとうてい不可能なことでございますがゆえに、從つてわれわれといたしましては、坑内夫の所得税についての特別措置は考えておりますが、ただいま淵上さんが申されましたように、全免ということは、商……
○水谷國務大臣 新坑というのはいかなるものであるかということは、さきに渡邊生産局長が定義いたしましたのが私は正しいと思つております。これに對してあなたが、新坑というものに別の定義を下しておられるのございますが、われわれは石炭廳の下したるもとにおいて、新坑というものは、このようなものだと見て、私は新坑はこれこれというように觀測を下しておる次第でございます。
【次の発言】 ただいまの淵上さんの言葉は、昭和二十四年度以降における計畫が、昭和二十三年度の初年度におけるように具體性がないから、これは夢物語であるというように御解釋のようでございます。淵上さんも好んでよく外國の例を引かれまするが、これまでの……
○水谷國務大臣 この法案で三千三百萬トン増産の確信があるかという御質問でございますが、これは前に淵上さんにもお答えしたと思いますが、私の政治的生命にかけても、この法案によつて來年度三千三百萬トンをたたき出す確信があるとお答えしたいと思います。
【次の発言】 その點に關しましては、この法案を中心にして政府、經營者竝びに勞組の三位一體の協力體制によつて増産をやつていくということは、繰返して言うておる通りでございます。從つて前田さんがおつしやつたように、勞資双方の生産意欲を振興させねばならないということは、きわめてごもつともな御意見でございまして、三位一體の協力體制の中に、勞資双方の生産意欲の振興と……
○水谷國務大臣 私の申しました意味は、あるいは言葉が足りませんので、前田さんの誤解をこうむつておるかどうかは知りませんが、私の認識によりますれば、經營協議會は分配本位だ、生産協議會は生産本位だというぐあいに、私は説明したつもりでございまして、その生産と分配とを二者切離して考えるわけにはいかないのでございまして、今の日本の經濟の状態から申し上げますならば、生産をば増強しておいて、そうして分配の公正をはかるというのが、これが本筋の行き方であるのでございまして、私はどちらに重きをおくかというような意味で申したのでございまして、今前田さんのおつしやつたように、その二つをはつきりと切離して、これはこうだ……
○水谷國務大臣 私はこの法案に對しまして、終始一貫政府、經營者竝びに勞働者の三位一體の協力態勢を唱えておる關係上、この法案成立にあたりましては、できるだけ勞資双方の圓滿なる了解を得たいと種々努力いたしましたが、私の努力の足らない點か、あるいは政府の誠意の足らざる點か、遂にその努力がある程度失敗に歸したことは、これは、言までもございません。しかしながら、その努力の失敗に歸したということは、私は率直に申しますが、私一人の責任では斷じてない。このように思つております。さらに申し上げますが、今の五箇年計畫案竝びに二十三年度、これは…。
【次の発言】 新坑開發計畫、石炭五箇年計畫というものは、これは計畫……
○水谷國務大臣 その點に關しましては、特に留意をいたしまして、協力命令なんかにも、主務大臣としての規定を掲げておりますし、さらにまた石炭廰竝びに石炭局の構成、さらにまた管理委員會と、そういうようなものとをにらみ合わせまして、この法案がさいわいにして通過いたしました曉におきましては、そういう行政機構の擴充、さらにまた簡素化というようなことについて、萬全の措置をとるべく考えております。
【次の発言】 私はこの法案が閣議決定になるに至りましたいきさつに關しましては、特に言わなければならないという問題は別といたしまして、そうでない限りは、私はそういうことは言うべき問題でなしに、いかなるいきさつがござい……
○水谷國務大臣 ただいまの深津委員の御言葉でございますが、その點に關しましては、これまで繰返し繰返し御了解をお願い申し上げましたような事由によりまして、ひとつ御了承を願いたい。このように考えております。
【次の発言】 ただいまの鑛區の問題は、早急に解決できる見透しがありますから、それによつて計畫が狂うということはございません。
【次の発言】 言葉の使い方を一々言われますと、私も非常に野人で、あまり上品な言葉をよく使わぬのですが、たたき出すという意味は、別にたたいて出すという意味邁言うたのではないのであつて、生産増強に邁進するという意味で言うたと思つております。もしそういうような字が使つてありま……
○水谷國務大臣 御指摘の點は、商工省といたしましては、できるだけ十分な豫算をいただきたいと思つて、鋭意折衝中でございまして、ただいまのところ、まだ結論には達しておりません。從つて正確な數字は申しかねますが、われわれといたしましては、こういう計畫を立てました。十分な豫算はとりたいというので、今折衝中でありますから、從つて具體的な結論に達しておりませんので、今指摘のような點は、できるだけ早く結論をつけて、御報告申し上げたい、このように考えております。
【次の発言】 決定いたしますれば詳細に御説明申し上げます。
【次の発言】 その點に關しましては、私がきよう大藏省と交渉いたしまして、いつ時分にでき上……
○水谷國務大臣 局長になられる方、また局員になれる方の選任方法というものは、運用の面におきましてこのようにしたいということは絶えず繰返してきた通りでございます。そこで私も先日九州へまいりまして、ある鑛山の所長なんかに話を聽いたのですが、その結果どうも長い間會社で働いておると、石炭局長というものになるのは二の足を踏むというような意味のことを漏らされたので、そこで私も、あなた方が官僚獨善とか、官僚統制はけしからぬといいながら、政府の方でそういう途を開いてやれば、二の足を踏むというようなことならば、それは結局は官僚獨善というようなことを攻撃されることは非常に得手勝手になるのではないか、まあいろいろ話……
○水谷國務大臣 この點に關しましては、これまでお答えした通りでございますが、政府といたしましては、石炭企業に關しまして、最重點施策をとつておることは、ほかの基礎産業である鐡鋼、肥料、電力等に比べていただきまして、資金、資材、あるいは勞務の面において、どのような重點施策をとつているかということは、御了解願えると思います。ただ最重點施策と申しましても、現在の日本の經濟状態においては、ある一定の限度があることは、申すまでもございません。從つて政府がこういうことを申しますのは、現在の經濟事情のもとにおける許す範圍内において、最重點施策をとつてきたものであり、また今後もとるであろうということを言つておる……
○水谷國務大臣 この問題に關しては、私がこれまで繰返して答えた通りです。
【次の発言】 責任をとる必要はごうもありません。
【次の発言】 そんなことは大臣の答える問題でありません。
【次の発言】 その資料は、これまで答えている通り、出す必要はありません。
【次の発言】 それは前に淵上さんが五箇年計畫について一つ一つこの點はどうだ、この點はどうだと聽かれたときに、私は淵上さんが盛んに外國の例を引かれるので、一體外國においても二年先、五年先までの計畫をしているところがあつたらお示し願いたいと言つたが、あなたからまた質問があつて、二年先、五年先の配炭計畫を出せと言われるが、一體あなたが政府の立場に立……
○水谷國務大臣 神田さん何か感違いだと思います。修正案というものは政府が出すべきものではありません。
○水谷國務大臣 ただいま神田君の御質問の資本家が強者であり、勞働者が弱者である、そういう考え方は私は間違いであると思います。これは強者、弱者という立場を乗り越えて、資本家と勞働者が一つに結びつかなくてはならないので、それがいわゆる望ましい形でありまして、それを強いものであるとか、弱いものであるとか、あるいは資本家と勞働者が對立して爭うものだというような考え方は、これは間違つておると思います。
【次の発言】 それは條文通り解釋しております。
【次の発言】 私はその條文の大まなか解釋は、いやしくも勤勞の意思あり、勤勞の能力ある者はその働き場所を得せしむるというのが、その條文の根本解釋だというように……
○水谷國務大臣 高倉君の御質問にお答えいたします。ただいま松本君が御説明になりましたように、修正案の主要なる點は、大體五つでございます。第一は、指定炭鑛の指定基準を明示し、運用上彈力性をもたしたこと。第二は、指定炭鑛の管理についての相手方を事業主としたこと。第三は、炭鑛の管理者の選任及び解任について、あらかじめ生産協議會の議を經ることを要しないとしたこと。第四は、管理者に法定支配人の地位を附與することを認めないこととしたこと。第五は、罰則規定について、指定炭鑛としからざる炭鑛との差異を認め、その他刑の經減をなしたこと。この五つの點でございます。 全體を通じまして、指定炭鑛の管理につきましては……
○水谷国務大臣 ただいま委員長のお言葉通り、貿易組合法を廃止する法律案の提案理由を説明させていただきます。 貿易組合法は昭和十二年八月法律第七十四条として、従来の輸出組合法に代り制定されたものでありますが、その立法の趣旨は、貿易業者の組合結成を促しまして、輸出輸入両部門にわたり組織化を実現し、協同組合的機能よりも、むしろ貿易統制の機能を整備強化しようとしたものであります。終戦後社会機構一般の民主化は、経済機構の民主化を当然要請し、公正かつ自由な競争を促進し、国民経済の民主的で健全なる発達を目的とする私的独占禁止法の制定を見ましたが、かかる状況のもとにおきまして、貿易組合法を旧体のまま放置する……
○水谷國務大臣 まず最初に百貨店法を廃止する法律案の理由を御説明いたします。 百貨店法は昭和十二年八月制定公布されたものでありますが、その制定の沿革は、次のようなものでありました。すなわち、大正の末期に、百貨店がその大衆化をはかるために行つた商品の特価提供、割引販売政策に対しまして、最初に中小商業者の反対運動が起りましたが、當時はそれほど拡大するには至らなかつたのであります。次いで昭和四年の金解禁に伴い不況が到来しまして、中小商業者は深刻な経營難に苦しんだのでありますが、その間百貨店相互の競争は、その販路獲得のため激化の一途を辿り、価格割引、不當廉売、夜間營業、無料配達、送迎自動車の運転、演……
○水谷國務大臣 百貨店法を何ゆえに廃止せねばならないかと申しますことは、さきに提案理由の御説明の際に申し上げた通りでございますが、このたび百貨店法の廃止によりまして、百貨店の新設拡張に対する許可制度がなくなるということになりますと、ただちに百貨店の濫設またはその相互競争の激化を招きましたり、また一般中小商業者に対して不當な圧迫を加えるものになるじやないかというようなお考えもございますが、私らの考えますところによりますれば、そういう心配はないと考えておる次第でございます。その理由はこれまで政府委員が御説明申し上げましたように、臨時資金調整法、臨時建築等制現規則のような既存法令によりまして、百貨店……
○水谷國務大臣 今後の電力發電を國營でやるかやらぬかという御質問でございますが、ただいまの状況におきましてはそういう考えはもつておりません。しかしながらこの事業は非常に公共性の弱い事業でもあり、また石炭企業とも併せ考えなくてはなりませんので、それらの問題に關しましては今後ともいろいろ研究はしてみたい。このように考えております。
【次の発言】 ただいまのところでは國營でやるという考えはもつておりません。
【次の発言】 ただいまの御質問はまことにごもつともな御意見でありまして、その事業の性質上、公共性を帶びておるものが、やむなくその經營形態が獨占的な形態をとらざるを得ないような場合になりましたとき……
○水谷國務大臣 經濟復興會議問題に關しましては、ただいま御指摘のような緊急經濟對策の中においてもうたつておる點でございまして、今後わが國經濟民主化の上から申しましても、さらにその線に沿うて日本の經濟を再建していく場合におきましても、經濟復興會議というものを重要視し、これと協力しなければならないことは言うまでもございません。しかしそのことと、經濟復興會議の水力開發に對する十箇年二千萬キロワツト開發計畫をそのままわれわれがのむということとは別個の問題でございます。われわれといたしましては、もちろん經濟復興會議で立てられました十箇年計畫をむげに退けるものではございませんが、日本の經濟の状態、さらにま……
○水谷國務大臣 二十二年産米、甘藷の供出及び超過賣渡に對しましてリンクして配給せられる物資は、九月十八日決定公表したもののほか、さらに増配内定したものも含めて、大體合計次のようにやりたいと思つております。
【次の発言】 ただいま大島さんの御質問ですが、さつき申しましたように、その期日までに全部手渡すようにする。農機具の問題に關しましては、これは來年の一月から十二月までの一箇年を通しての生産確保というぐあいに御了承を願いたいと思います。
【次の発言】 さきに申し上げました物資の商工省關係のものは――必ず消費者の手に渡るように萬全の措置を講ずることになつております。さらにまた農機具、肥料の問題は、……
○水谷國務大臣 ただいま御質問者の御意見のように自然に惠まれましたわが國といたしまして、觀光事業というものがきわめて重要であることは、申すまでもございません。從つて商工省といたしましても、觀光客によりまするわが國産業の世界への紹介いうようなことも、大いに力を入れなくてはならないことであるというぐあいに考えておる次第でございまして、このたびの民間貿易使節團の來朝を迎えまして、商工省としては、打つべき手を十分に打ちたいと思つておるような次第でございます。ただいま、觀光事業のためにどのくらいの資金、資材をば當てこんでおるかというようなことは、これは一般的な觀光事業全般というものに關して、商工省として……
○水谷國務大臣 商工省廳舎買收計畫につきまして御説明申し上げます。商工本省におきまする現在廳舎の事務室總坪數は二千九百八十一坪でありまして、十月十四日現在人員は三千八百六十六人、これに目下充員豫定のもの千五百九人を加えますと五千三百七十五人となりますから、一人當りの坪數は〇・五五坪にしかならない有樣であります。なおこの充員豫定のものは司令部の指示によりまして調査統計事務、重要物資の檢査事務に携わるものでございまして、その充員は絶對に抑制することを許されない要員であります。さらにこのほかに司令部の指示によりまして産業團體の閉鎖または解散に伴い、産業團體から引繼ぎを受け、官吏として採用するものが本……
○水谷國務大臣 ただいまの御質問の点は、あるいわ石炭次長から前にお答えしたかどうか存じませんが、御趣旨は私もまつたく同感でございまして、商工省としては鉄道にお約束した五千六百五十カロリーをば、一年を通じてぜひ確保するように努力したい、かように考えております。
【次の発言】 こまかい点は政府委員から申し上げますが、念のためにお答えしておきます。私は五千六百五十カロリー以上とは言つていない。一年を通じて、平均して五千六百五十カロリーということですから、その点誤解のないように願いたいと思います。
それから御案内のように、いい炭が出るのは北海道と九州でありまして、今貸の指定炭鉱の場合におきましても、……
○水谷國務大臣 ただいま上程になりました石炭廳設置法案の提出理由を御説明いたします。 本法案の趣旨といたしまするところは、第一に臨時石炭鉱業管理法案はいよいよ本年四月一日より施行になりましたが、同法の施行に関する事務は、すでに昨年御決定の通り、第一線業務は石炭局において、これを行うのでありますが、中央機構として、若干の整備をなさんとするものであります。すなわち今日まで國管法施行準備のため、國管準備室を石炭廳に設けておりましたが、同法の施行の機会に、管理局に改め、從來の管理局を配炭局と改称せんとするものであります。 第二に、新鉱開発の事務に関しましては、本年二月石炭廳生産局内に、臨時に開発本……
○水谷國務大臣 神田さんの申されましたように、國管法審議の際に当りましては、二十三年度は五千六百カロリー、三千三百万トンというぐあいに御説明申し上げたことは言うまでもございません。ところが、その後十一、十二月の労資双方の熱烈なる増産協力、さらにまたその筋の特別調査團の應援等によりまして、大体十二月のごときは三百万トンに手が届くというような状態であつて、もしこの態勢を崩さずにもつていくならば、二十三年度三千六百万トン必ずしも不可能でないという見当に達しましたので、その後関係筋その他ともいろいろ打合せの結果、三千六百万トンというぐあいにいたしたのであります。それではその三千六百万トンをどうして出す……
○水谷商工大臣 ただいまから石炭鉱業権等臨時措置法案の提案理由について御説明いたします。 この法案の主要な内容は石炭鉱区の調整と、石炭鉱業権に対する使用権制度の設定であります。現在における石炭鉱業の状態を見まするに、群小鉱区が入り乱れて、ために創業が不合理に行われている事例や、不適当な鉱区の分布状態によつて、いたずらに生産障碍を來している事例があり、石炭増産のためには、鉱区の調整は不可欠の要件となつているのであります。また石炭鉱業においては公の法律関係をもたずして、炭鉱経営を他人に請負わせているような、封建的な慣行が残存し、生産責任を不明確にしている事例が少くないのであります。いわゆる斤先掘……
○水谷國務大臣 不正保有物資等の対價を登録國債で決済することに関する法律案の提案理由を御説明申し上げます。 本邦経済再建において最も障害となつておりますのは、原材料、燃料等の物資の不足でありまして、これを打開するために、國内においては極力生産の増強に努めておる次第でございまするが、何ぶんにも荒廃した國力をもつてしては、自力回復がなかなか困難でありますので、これと並行いたしまして、海外からの輸入につきましても、連合軍最高司令部の援助を懇請しておりますことは御承知の通りでございます。しかしながら海外よりの支援を仰ぎまするためには、もとより日本國民自体におきまして、まず最善の努力をいたしますことが……
○水谷國務大臣 ただいま伊藤鉱工業委員長の御提出になりました問題は、本法案につきまして非常に重大なる問題でございまして、これまで委員各位からきわめて御熱心なる御質問があり、またそれに対して商工当局といたしましてもるる御説明を申し上げてまいつたのでございますが、未だ十分に御了解を得ることができなかつたことはきわめて遺憾でございます。從いましてもう一度大臣といたしましてこの問題に関しましてざつくばらんに商工当局の考えを述べさしていただきまして、御了承を得れば非常に結構であろうと思うのであります。 中小企業廳が中小企業者に対する資材資金の割当を直接行うことにつきましては、これは繰返し申し上げました……
○水谷國務大臣 ただいまの三点の御質問にお答えいたします。 第一点は、中小企業の振興に対して、一番重大なる関係をもつておりまする資材の点に関しましては、ただいま御指摘の通り、さきに伊藤鉱工業委員長に詳しく私が述べた通りでございます。法案の上におきましては、御指摘のように、この点ははつきりしておりませんが、御趣旨はきわめてごもつともでございますので、積極的に行政措置として万遺憾なきように運用いたしまして、御趣旨に副うようにやりたいと考えておる次第であります。 それから第二の点でございますが、これはこれまで法案のときに御説明申し上げましたように、法案の建前がそういうような干渉をしない。たとえば……
○水谷國務大臣 ただいま議題にされておりまする輸出品取締法案につきまして御説明申し上げます。 貿易の発展は、わが國産業経済復興のかぎでありますが、今後わが國の輸出品が、海外に伸びて行くためには、輸出品の品質言上が重要視されなければならないことは申すまでもないところであります。すなわち戰前によく言われたように「安からう、惡からう」で粗惡品を輸出することは、嚴に戒しめなければならないところであります。 以上の趣旨から、政府では、輸出貿易の健全な発達を期するため、輸出品の声價の向上及び品質の種善をはかることを目的として本法案を提出いたした次第でありまして、本法案の成立によつて、現行の輸出絹織物取……
○水谷國務大臣 上林山君の御質問にお答えいたします。三党政策協定には、軍事公債利拂の停止的処置、その方法については、委員会を設くということになつております。そのように御了承願つて結構です。
【次の発言】 この問題に関しましては、私個人の解釈は許されません。また社会党の解釈も許されぬので、これは三党政策の線に副うた解釈しか許されないと思います。
【次の発言】 三党政策協定のはつきりした表現方法は、さき申し上げましたように、軍事公債利拂いの停止的処置、その方法については委員会を設くということでありまして、その内容がいかなるものであるかは、大藏大臣がお答えになつた通りであります。
○水谷國務大臣 鈴木さんの御質問にお答えいたします。炭鉱國家管理の進捗状況でございますが、これは前の機会に本会議においても御答弁したと思つておりますが、大体ことしの初めから、全國炭鉱管理委員に予定される人の内定を見まして、それの予備会談によりまして、炭鉱國家管理法施行に必要なる施行令その他の点を審査をしてまいつたのであります。御案内のように、法の性質から四月一日から廣い意味の炭鉱國家管理は施行されておるのでありますが、ただよく世人は炭鉱國家管理というと、すぐに指定炭鉱ということを思い出されるので、その指定炭鉱が遅れておる関係上、あるいは何も滑り出してないというような誤解を招いておるのではないか……
○水谷國務大臣 田中さんの御質問は、この日本経済の民生安定の上から申しましても、また國際的に見ましても、將來輸出産業の大宗を占める繊維に対しまして、最近商工省におきましては、これを超重点的に取扱いまして、一定の計画を立てたような次第であります。その数字等に関しましては、さいわい繊維局長が來ておりますので、詳細に御説明さすことにいたします。
【次の発言】 ただいまの為替レートに関連した御質問に関して、とりあえず私からお答えいたします。貿易の発展に伴いまして、何らかの形で外貨との関係をつけますことは望ましいことであり、また現在の煩雜な輸出手続を簡素化するために必要でもあるのでありますが、ただちに為……
○水谷國務大臣 事業者團体法に関しましては、これは非常に議論がある法律であるということは、私も十分に察知しておりますし、またこれに非常な関係をもつている商工省といたしましても、断じて無関心たり得ないと思います。ただこの法案の中心は、今條文をもつてきておりませんが、これこれということができるということと、これこれのことをしてはならないというようなことでしばられておりまして、考えようによれば、非常にきゆうくつな点もあろうと思うのでありますが、閣議におきましては、一度決定いたしましたので、近く國会の御審議を仰ぐことになると思うのであります。國会におきましては、十分各方面の意向を斟酌されまして、御審議……
○水谷國務大臣 ただいまの出先機関の整理は、あるいは全部の出先機関のことか、あるいは商工関係の出先機関のことか聽き漏らしたのでありますが、総理大臣も繰返し繰返し言明しておりますように、出先機関の整理につきましては、一應閣議で内定いたしまして、目下関係方面と折衝中でありまして、遠からず確定、整理に運ぶという段階になつておると思うのであります。
【次の発言】 石炭の品位の問題に関しましては、前にも一度海野さんにお答えしたかと思いますが、價格の面から申しましても、品位は嚴格な区別をつけまして、われわれといたしましては、燃えない石炭を多量に出すというような考えは、毛頭もつておりません。今度の指定炭鉱の……
○水谷國務大臣 本間さんにお答えいたします。御案内の通り、去年の國管法の論議の時におきまして、私は國会において石炭増産五箇年計画の初年度といたしまして、五千六百カロリー、三千三百万トンを最初に出しましたことは、本間さんも御案内の通りであります。しかしマツカーサー元帥が、その当時に片山総理にあてられました書簡におきましても、この法案通過の曉におきましては、石炭の飛躍的増産が期待されねばならないというような意味の書簡を、われわれは受けたのであります。そこで去年の十一月から非常に上つてきまして、十二月に約三百万トンに近い成績を收めることによりまして、われわれは適切なる手を打ちますならば、二十三年度三……
○水谷國務大臣 その点は、数字の研究はしておりません。
【次の発言】 数字のことですから、もし正確に御答弁をする必要があれば、後刻いたします。今はその数字をもつておりません。
○水谷國務大臣 ただいま山花委員の御質問の点は、私うかつにして新聞記事を見落しましたが、大体御質問の点は、芦田総理、また私自身も言つたと思いますが、輸出不適格品を國内に放出する。そのために努力しておる場合に、その輸出不適格品と言われておるものの價格のことを指しておられるのではないかと思つております。一部にはもしこういうようなことが許可せられました曉におきましては、ある程度の値段、つまりマル公とやみ値の中間をとつて、浮動購買力を吸收するために用いたいという意見もありまするが、私自身といたしましたならば相当高い値段で浮動購買力を吸收するという役割を果すよりも、むしろ値段は事情の許す限りできるだけ低……
○水谷國務大臣 これは大體五箇年計畫といたしまして、一應の目標を立てておりますが、これは出炭高を、現在設備による出炭高と、新鑛開發による出炭高と、それから平均のカロリーというものの上から考えておるのであります。昭和二十三年度においては、出炭高は三千三百萬トン、それは現在設備によるものが三千二百八十萬トン、新坑開發によるものが二十萬トン、カロリーは五千六百ということを考えております。二十四年度には、出炭高は三千六百萬トン、現在設備によるものが三千五百五十萬トン、新坑開發によるもの五十萬トン、カロリー五千八百と考えております。二十五年度には出炭高は三千八百萬トン、現在設備によるもの三千六百五十萬ト……
○水谷國務大臣 長らくお待たせいたしまして、まことに恐縮でございます。これから中小企業廳設置法案の提案理由を説明させていただきます。 中小企業問題は、現下の最も深刻かつ重大な問題の一つでありまして、この中小企業の健全な育成をはかりますことは、焦眉の急を要すると信ずるものであります。今のこれを次の三つの角度から考えてみたいと思います。 第一に、小中企業問題は、單なる経済問題に止まらず、実は深刻なる社会問題であります。元來百人未滿の工場が数において全体の九九%、労務者の数におきまして五四%を占めているのが、わが國の工事の察態であります。この事実は、わが國の産業構成上、中小企業の存立いかんがいか……
○水谷國務大臣 生悦住さんの御質問にお答えいたしますが、中小企業廳と商工省の各局並びに他省との関係のことであると思いまするが、これは昨日ある程度局長からもお答えしたと思うのですが、物資の生産配給に関しまする直接の仕事は、依然さして商工省の各局、または省にあるのでございまして、その点は中小企業廳ができても何ら変化はございません。ただ中小企業廳はあくまで中小企業者の立場においてその利益を擁護し、かつその向上の必要な指導を行うものでありまして、一面各現局の章策に関與いたしますとともに、他面ではこれをば補うていくという使命があるのでございます。しかし実際には不即不離の関係を保つこてが必要でありまして、……
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