このページでは周東英雄衆議院議員の29期(1960/11/20〜)における国会発言(質問、答弁等)をまとめています。国会活動の統計や役職、質問主意書の数や内容は29期国会活動統計で確認できます。
○国務大臣(周東英雄君) 農業者の所得、従って、また、その根本をなす農業所得が、他産業に比較して均衡を得ておらない、この際大きく農政が転換を要求されておるということは、御指摘の通りでありまして、これに対処いたしまして、近く農業基本法を提出して皆様の御協賛を得ることになっておりまするが、その内容についてというお話でございます。要は、農業と他産業との所得差を少なくするということからいいますれば、第一にあげられるべき問題は、農業生産の選択的拡大と申しますか、今日における食糧事情等の大きな変化に即応して、農業の作物の大きな転換でございます。これに対しては、でき得る限り内需もふえ、外国輸出もできるもの、……
○国務大臣(周東英雄君) 農業基本法案につきまして、その趣旨の御説明をいたします。 申し上げるまでもなく、わが国の農業は、過去幾世代にわたって、国民食糧その他の農産物の供給、資源の有効利用、国土の保全、国内市場の拡大等、国民経済の発展と国民生活の安定に寄与して参りました。また、農業従事者は、この農業のにない手として、多くの困苦に耐えながら、その務めを果たし、国家社会の重要な形成者として、他の産業従事者とともに、国民の勤勉な能力と創造的精神の源泉たる使命を全うしてきたのであります。 しかるに、わが国経済の発展の過程において、農業は自然的、経済的、社会的制約のため、他産業と比較いたしますると、……
○国務大臣(周東英雄君) 農産物に関する為替及び貿易の自由化に関しましても、昨年の六月にきめられました貿易・為替自由化大綱にのっとって処置をいたして参るつもりであります。 砂糖の自由化をしばらく見送りましたのは、ただいま企画庁長官から申し上げた通りであります。私どもは、畑作地帯における農家所得を確保し、かつ、国内生産の甘味資源の自給度を高めるために、御承知のように、てん菜生産振興臨時措置法に基づいて、てん菜工業を保護し、また、イモ澱粉の利用によりまする精製糖と結晶ブドウ糖の工業を保護いたしております。こういう意味合いから、しばらく見送っておりまするが、一方、消費者に対する砂糖の価格につきまし……
○国務大臣(周東英雄君) お答えをいたします。 全国の農民が長くから希望をいたし、それに沿いまして政府が出しました農業基本法に対し、農林省における職員のごく一部が反対をし、それがベース・アップ等に関連をいたしまして、すわり込みあるいはデモを行ない、あるいは庁中において不穏な張り紙をする等は、断固許されるものではございません。私は、庁中の管理の権限に基づきまして、所定の場所以外にはポスターその他の張り紙をすることは厳禁いたし、所定の場所といえども、検印のなき、許されざるポスター等については、その貼付を禁ずる処置をとっております。今日はきれいになっております。同時に、デモまたはすわり込みの行為を……
○国務大臣(周東英雄君) 石川君にお答えをいたします。 御指摘のように、公共用地取得制度調査会においては、事業認定があれば、知事または農林大臣の許可を要しないことにするようにという答申のありましたことは、御指摘の通りでありますが、私どもは、まだ事業認定の段階におきましては、農地利用者の調整とか、あるいは耕作者の地位の安定というような、農地法の目的とするところを十分に達し得ないと考えますので、本法案が制定されましても、事業認定の段階だけでは、なお知事または農林大臣の許可を必要とするという行き方で継続していくつもりであります。(拍手)
○国務大臣(周東英雄君) 愛知用水公団と水資源公団との関係についてお尋ねでありますが、ただいま企画庁長官からお答えがありましたことで大体尽きております。ただ、愛知用水公団の事業は一応近く完了いたします。しかし、ただいま国会で御審議を願っておりまする愛知用水公団法の一部改正法律案が成立いたしますと、豊川用水事業に直ちに取り組むことになるわけであります。豊川用水事業というものは、すでに工事を開始いたしておりますので、これに直ちに取りかかることはできるわけであります。一方、ただいま説明されました水資源開発公団の問題でありますが、これが発足いたしますにつきましては、ただいま企画庁長官からお話がありまし……
○国務大臣(周東英雄君) 農業災害補償法の一部を改正する法律案につきまして、その趣旨の御説明をいたします。 現行農業災害補償制度は、その実施以来、数次の改正を加えつつ、すでに十数年を経過しておりますが、その間に、この制度が災害対策として農業経営の安定に多大の寄与をして参りましたことは、周知の通りであります。しかしながら、最近におきましては、農業技術の進歩と生産基盤の整備によって農業災害の発生の態様も変化して参りました関係などから、この制度が実情に必ずしも即応しない面も現われ、各方面からその改正が強く要望されてきました。政府におきましては、その要望にこたえ、昨年来、関係者や学識経験者の意見を聞……
○周東国務大臣 お答えをいたしますが、従来の農業というものは、佐藤さん御承知のように、米を中心とした食糧の増産政策というものが中心に進められ、ことに戦後における日本の食糧事情等に対処いたしまして、これがとられたのは当然な処置であります。従って、これに関して保護的な処置が大幅にとられたことも事実であり、これもまた当然なことだと思います。しかるに、その処置は、確かに今日までの状況を見ますると大きな効果を上げ、その役割を果たしてきたと思うのであります。しかしながら、最近における状況、ことにこの四、五カ年の間における国民総生産の伸び方というものが、非常に大きな伸びであることも御承知の通りでありますが、……
○周東国務大臣 お話の国庫余裕金の活用というものは、現在も一部やっておるわけであります。なお、ほかの食糧証券なり借入金等に関する利息につきましては、事務の方からお答えをさせます。
【次の発言】 お尋ねでございますが、明年度すなわち三十六年度の予算自体につきましても、ただいま慎重に検討中でございます。いわんや、その中に織り込まれるべき、御質問はおそらく買い入れ米価という問題でありましょうが、買い入れ米価をいかにするかということは、まだ今の段階におきまして申し上げる時期でございませんので、御了承願いたいと思います。
【次の発言】 三十五年産米を買い上げます場合において、米価審議会等に諮問してきめま……
○周東国務大臣 一言ごあいさつとお願いを申し上げます。 このたび、第二次池田内閣の発足にあたりまして、私不肖農林大臣の職を勤めることになりました。御承知の通り、目下農政の問題はわが国の重要な課題でございます。その責任の重大なことを自覚しております。私は最善を尽くしてこれに当たろうと存じますので、御練達なる知識と御経験を持っていらっしゃる皆様の十分の御協力をいただきまして、このむずかしいときにおける農政の解決に当たって参りたいと思います。 今日、農政の基本と申します問題につきましては、御承知のように農林漁業基本問題調査会の答申がございますが、私どもはその答申を参考にしつつ政府の案を具体化して……
○周東国務大臣 お話の点、所得倍増計画に対する審議会の答申の内容でございますが、これは御指摘のように一応の答申案として政府は参考資料として持っておりますが、これに基づいてさらに政府の考えとしては新しく考え方が織り込まれるものと考えております。従って、もし私どもの考え方といたしまして、農業の所得、生産を上げるという立場からいたしまして、現在見込まれておりまする一兆円が正しいか正しくないかということは目下検討いたしております。より必要であると考えれば、これは政府としは増加すべきものであると考えますし、ただ申し上げておきたいことは、所得倍増に関しては単に公共施設の問題だけでは解決しないと思います。大……
○周東国務大臣 大体今お話がありましたが、北山さんのお話、ただ三百万町歩をふやせということだけではいけないということを総理は言っておるわけです。私どもの方の新しい政策の立て方というものは、いかにして農業所得を拡大するかということが一つの中心になり、他産業との間における不均衡をいかにして是正するかという問題については、当然、農業生産の拡大については、必要がある範囲においては、土地の開墾、干拓あるいは土地改良というものが考えられていくわけであります。ことにお話の点の新しい農業の経営の方向の変化というものの中に、酪農あるいは畜産のあることは当然でございます。それらについて草地の改善あるいは干拓という……
○周東国務大臣 今国会に提出いたします農林省関係の予算案及び法律案につきまして皆様の御協力を得て御審議をいただくにあたりまして、農林水産施策の方針につきましてその概要を申し上げたいと存じます。 農林漁業は、国民経済の成長発展と社会生活の安定に大きな寄与をいたしておりますが、経済、社会いずれの面から見ましてもきわめて重要なる地位を占めているのであります。しかしながら、わが国の農林漁業は、その置かれております自然的・経済的・社会的諸条件とも関連いたしまして、他産業に比べまして生産性が低く、農林漁業従事者の生活水準も他の産業従事者のそれに比較いたしますると及ばない点があるのであります。他方、経済の……
○周東国務大臣 お答えをいたします。 農業構造の改善に関する問題はなかなかむずかしい問題ではありまするが、しかし、今日の農村、農業というものにおいて、農業から出てくる所得を引き上げるにつきましても、どうしてもこれはやらなければならぬ問題だと思っております。それにつきまして、まずお尋ねの点でありますが、まず、問題といたしましては、あくまでも私どもは家族経営農家の育成ということに原則、中心を置きまして、協業経営というものをとれに補完的に考えていきたいと思っております。わが国の農村は、今まで、片島さん御承知の通り、非常に多数の農家が零細な土地を耕しておる現況であります。ことに、農地改革によりまして……
○周東国務大臣 農業基本法及びその関係法案というものは、大体、政策委員会、それから法制局等で立案を終わりまして、最も近い機会に閣議の決定を了して議会提案の運びになると考えております。できれば明後日の閣議にと思っております。あるいはおくれてもその次の閣議ということになるかと思いますが、大体は明後日を目ざしてただいま進んでおるわけであります。そうすると、閣議が終わり次第国会に提案の運びになると思います。 提案をいたしました以上は、ともかくも、農業基本法の国会通過に関しましては、もとより与野党ともに国会の皆さんの御協力を得てこれが成立をはかりたいと考えております。
○周東国務大臣 お答えいたします。 大体、最初きめられました自由化の方針の中には、砂糖というものは相当に先でなければ自由化はしないという方向になっておりました。これは、ひとえに、御承知の通り、国内における甘味資源の育成、ことにてん菜を作る農家、結晶ブドウ糖、精製ブドウ糖の原料を作る農家というものに対する保護というようなものを考えまして、それが自由化は当分先になるという考え方であったようであります。一面、御承知の通り、砂糖に関しては、これは消費者の問題もございます。値段の高い砂糖を食わしておく必要は私らもない。それで、いろいろ前の大臣等におきましてお考えになりましたことは、これは自由化して、そ……
○周東国務大臣 まず、全体的に見まして、農業というものと他産業との問における格差をなくするために、農業の総生産を上げるということと、農業自体の生産性を高めるというようなことが目途になるわけでありますが、この引き上げをなす。この関係は農業と他産業の関係でありまして、農業内部におきましても、お話のように、零細農と比較的中、上位に位する農家というものがあるわけです。私どもは、このすべての農業に関して、零細農の所得を上げるために、その規模を高めるという方法なり、あるいは零細農等が寄って共同化あるいは協業化して経営を進める、そこに近代化した経営方法をとらせるというような関係で生産を引き上げる、従って、関……
○周東国務大臣 農業基本法案につきまして、その趣旨を御説明申し上げます。 申し上げるまでもなく、わが国の農業は、過去幾世代にわたりまして、国民食糧その他の農産物の供給、資源の有効利用、国土の保全、国内市場の拡大等、国民経済の発展と国民生活の安定に寄与して参りました。また、農業従事者は、この農業のにない手として多くの困苦にたえながらその務めを果たし、国家社会の重要な形成者として他の産業従事者とともに国民の勤勉な能力と創造的精神の源泉たる使命を全うしてきたのであります。 しかるに、わが国経済の発展の過程におきまして、農業は自然的・経済的・社会的制約のため他産業と比較いたしますると生産性において……
○周東国務大臣 ただいまの附帯決議に関しましては、農林委員会の決議の趣旨を尊重いたしまして、十分検討いたし、善処いたしたいと思います。
○周東国務大臣 ちょっと補完をいたしますが、倉成さんのお話の通り、今後の農業の生産を上げ近代化するにつきましては、どうしても機械化だとか技術の高度化ということは必要なことであります。御指摘のように、ことに生産の伸びる果樹、畜産につきましての技術を重大視しておりまして、現在の農業改良普及員等につきましても、これをふやすことにつきましてはもちろん将来考えていくべきですが、さしあたっては、これらの中から、畜産、果樹というものに対する特殊の技能を養成するために、中央の試験場または各府県の試験場等に委嘱しまして再教育をいたしまして、同時に、農業者自体に対しましても、そのおのおのの技術の修得ということに対……
○周東国務大臣 昨年の実収高は千二百万トンでございます。
【次の発言】 まあ、よく御存じですから、こまかいことは私の方から申し上げる方がいいと思います。
今御指摘の点は、かりに二町五反というものが一つの理想形態であることは御指摘の通りでございまして、それからもって、米については御指摘のように七十五万円。しかし、それは裏作の問題も当然あります。農家一戸当たりの粗収入百万円というものを考えておりますのは、これは、土地を効率的に利用して、米及び裏作等を考えての問題でありますし、また、その裏作について何を作るべきかということは、今後の地方の状況を見てよく考えていきたいと思います。
○周東国務大臣 途中からお話を伺いましたので、あるいは見当はずれの答弁になるかと思いますが、そのときは御注意願えば、さらにお答えをいたしたいと思います。 ただいまのお尋ねは、農村の生活環境等改善をすることが一つの方向であるとすれば、農村の住宅改善についてもう少ししっかりした計画を持ってはどうかというお尋ねだと思いますが、この点については、私も御趣旨は全く同感であります。私どもが生活環境等について必要な施策を講ずるということを特に農業基本法に入れましたのもその趣旨でございます。実は、こういう法案の制定前におきましても、生活改善普及というような立場で、今日、全国千八百人余りの生活改善普及員を置い……
○周東国務大臣 ただいま御決議になりました御趣旨に関しましては、十分その趣旨を尊重して、これが実現に努力をいたして参りたいと思います。(拍手)
○周東国務大臣 お話の点、従来農林省関係の法規の附則で変えるということもございますが、最近は、大体、根本的にいろいろ税制改正がある場合においては、原則はやはり税制の方で変えるという形があるべき姿だと思うのです。しかし、税制の関係でまとまった改正のないようなときには、従来と同じように農林省関係の法規の附則で変えるということもやり得ると思うし、また、そういう必要があれば今後やはりそういう形はとれぬことはないと思います。
【次の発言】 この点は、新しい農業の方向をきめる農業基本法の通過を見ました暁にやって参りまする農林行政というものは、おのずから機構にも関係してくると思います。さしあたって、三十六年……
○周東国務大臣 ただいま、林業に関しましては、まだ問題の点が二、三ありますので、慎重研究いたしておりますが、方向といたしましては、ただいま長官から申し上げましたように、一面におきましては、国土保全並びに資源の保続ということを考えて、治山治水十カ年計画を立て、そうして山の崩壊を防ぎつつ植林を行なっていくという面が一つの計画でありますと同時に、角屋さんただいま御指摘になりましたように、今後の日本の林業といたしましては、経済の成長に伴って非常に増大する木材の需要に応ずるためには、従来のような林業だけでなく、天然林等のそのままになっておるものは、もっと積極的に樹種転換を行なって、新しいものの植林と、そ……
○周東国務大臣 三十二年当時における事情は、私はただいま初めてお伺いするのですが、思うに、私は、三十二年ころにおきましての計画、――官行造林の方に一たん移しましたが、その目的はだんだん達して、今までたびたび林野庁長官から御説明申し上げておりますように、これからの個所はだんだん零細化し分散しておるという事態になって参りましたので、これはまとめて国でやるよりは、むしろそれぞれの零細化した地方の町村等にやらせて、そうして実効を上げていくことが必要であり、その方がうまく進むという形に今日の段階においては考えを新たにしたことと思います。そのことは、御指摘のように必ずしも矛盾する観念でなくて、三十二年当時……
○周東国務大臣 これは法律には規定を別にしておりませんようですが、大体従来の慣行上これは行なわれておるのでありまして、別に新しい問題でないと私は思います。
【次の発言】 それは場所によって、私は、一がいに、あなたのおっしゃるように、地代と公租公課というものが二重負担になるとばかりは考えられないと思うのです。同じ土地に対して地代というものと公租公課というものが二重負担だというような場合は、具体的な場合に考えていって、あると思うのですが、しかし、従来から慣行として行なわれておるのは、決してそれがすべて二重に取られておるからいけないということにはなっていないと思います。
○周東国務大臣 最近、飼料の需給関係からいたしまして、飼料の値上がりがありました。これに対してどういう措置をとるべきかということについて研究いたしました結果、この委員会でも申し上げたかと思いますが、緊急対策として、さしあたり、ふすまの増産、また、ふすまの輸入、大麦・はだか麦の飼料化に対する問題、大豆かすの売却、その他の植物油かすに関する処置、フィッシュ・ミールに対する処置、飼料用脱脂粉乳に対する処置等について案を立てました。 ことに、ふすまの増産に対しましては、三、四月の計画といたしまして大体八万八千トンの増産の計画を立て、専管小麦の分の中で五万四千トン、一般の増産について三万四千トン、合計……
○周東国務大臣 日ソ漁業委員会におきまする経過につきまして、ごく概要を申し上げます。 日ソ漁業委員会の第五回会議にことしはなるのでありますが、これは、実は、最初の予定は一月二十三日から東京で開かれる予定でございましたが、首席の代表で来られるモイセーエフ氏が、病気のために、日本へ来ることがおくれました。ただ、その間にありましてじんぜん待っておることはいかがかということで、話し合いがつきまして、その間科学小委員会というものを開いて、常に問題になっておりまするサケ・マス資源等に関する事項について相互に話し合うということで、常に本会議が開かれた後にやられておりましたのを、むしろ先にこの科学小委員会が……
○周東国務大臣 大体、一町五反歩以上を耕しておる農家というものが一応考えられますが、大体これは六十万戸ぐらいであります。しこうして、現在、農家の耕地面積が少なうございまして、農業からの所得は主たる収入でないけれども、農家として農外所得を主として受けておる兼業農家というものが相当にあると思います。
【次の発言】 経済の成長に伴って、それに負けないように、現在あります六十万戸の所得もできるだけ上げるように農業政策を進めたいと考えておりますし、同時に、現在の六十万戸以外の農家の規模を拡大し、あるいは近代化し、高度技術を入れ、機械化し、あるいは共同経営というものを進めつつ、これをふやしていきたいという……
○周東国務大臣 お答えをいたします。 御指摘のように、農業基本問題調査会というものは、民間の学識経験者がそれこそ自由な立場に立って農業に対する基本的な問題を研究され、その立場に立ってかくあるべしということの答申が出たのであります。政府といたしましては、この答申を尊重しつつ、その基本問題調査会の答申に現われた各般の事項を、その取り上げ方、方法、またこれをいかに法制化するかというような点につきましては、全部政府の責任においてこれを決定したわけであります。あくまでも自由な立場に立って決定された答申の内容というものは、現在の日本の農業の実態というものを見きわめてそれから出た意見でありますから、私とも……
○周東国務大臣 御指摘のように、農業というものが、日本及び各国の例に見ましても、家族経営を中心として行なっておる、そして土地の私有を認めて家族経営を中心としてやっておるということはお話の通りであります。そのことは、今お話しのように、土地に対する愛着、その土地からあがるものに対する非常な所有の熱望というようなことが現われて農業に対する熱が入るということが出ておると思います。御指摘のように、答申もまた、現在の日本の農業の実態から見て家族経営というものを中心にして考えていくべきだということで、私どもも、その趣旨は当然なものとして、農業基本法に、農業構造としては家族経営を中心とする、こういうことを言っ……
○周東国務大臣 お答えをいたしますが、一応ごもっともなお尋ねであります。しかし、私どもは、もちろん今日第一次産業以外に移動する人々が土地を売りまたは土地の賃貸をして出ていく事例が多く見られます。そういう人々の土地に関しては、その移動を容易ならしめるために、御承知のように信託制度等をとっておりますが、ただ、私どもは、この点も相当今後出て参ると思いますけれども、一面には、御指摘のように、必要な牧野の拡充あるいは農産物の将来の見通しの上に立って必要なる耕地というものを的確に計算して出していくことによって、それに対しましては順次開墾あるいは干拓等、土地造成に関してはこれを実行に移して参りまして、これら……
○周東国務大臣 私は、農業基本法をずいぶん長い間かかって研究をし、そうして法案の制定を見たのであります。十分に農業者の将来の利益に関することを考えて出しているつもりであります。御指摘のように、公聴会その他においていろいろ意見の出たことも承知しておりますが、大体においてこれは早く通してくれという意見が多い。しかも、その要望されている事項というものは、基本法という法律それ自体に待たなくても、その基本法に基づいて出さるべき関連法案においても盛られるべき事項に関する要望が多いのであります。私どもは、この基本法というものは、このままの姿においても、あくまでも農業憲法として基本を示すものであり、それに基づ……
○周東国務大臣 大へんたくさん重要法案を提出いたしまして皆様に御審議をわずらわして恐縮いたしておりますが、ことに、その関係上参議院の方の審議等のためにこちらに出席できなかったことをまことに恐縮に思っております。にもかかわりませず、皆様方が、急いでいるものについて大へん急いで審議を終わっていただきますことを心からまずお礼を申し上げます。 それから、ただいまのお尋ねでありますが、水資源開発公団法の提出は、皆様も御承知のように、大都会とか工業地帯等に関連を持つ重要な水系等に関しましては、その水の開発並びに利用に関して各方面との関係からいたしまして総合的に開発することが必要だということで、かねがねの……
○周東国務大臣 ノリの生産がこの一両年に急激な増加を見ましたことは、一面におきまして私ども大へん喜びにたえないことであります。その結果国内における生産者が問屋その他の方へ売る価格が半分近くに落ちてきたという問題に対して、私どもは、今後とも韓国ノリの輸入問題のあるなしにかかわらず考えてみなければならぬ。御承知でございましょうけれども、今生産者価格は大へん落ちておるけれども、消費者価格はちっともこれによって影響されない。下がってこない。これは、一般ノリについても、つくだ煮ノリについてもそうでございます。ここにいかなる欠陥があるか、メスを入れなければならぬ。本来ならば、生産者価格が下がって消費者価格……
○周東国務大臣 私は、湯山さんの御議論は抽象的にはけっこうだと思います。ほんとうに積極的に魚をよけいとって、それがむだな経費を使わないで、経費を差し引いても利益が非常にあがるということにするのがいいと思います。しかし、御承知のように、今度こういう法律を出したのは、サンマのようなものは、とれるときにはとれといって倍以上もとったら、市場価格は二、三割になってしまう、半額以下になるというような場合が多いのですね。そういう場合に、油なんか倍くらい使って値は三割くらいになってしまったということよりは、ある程度市場の需給を見て、これを半分くらいにしておいて価格が倍になる方が、――倍というのはちょっと大きい……
○周東国務大臣 お話の点は全く同感です。松田さんはこの前の委員会においでになりませんでしたが、私がそのとき答弁いたしておりますのは、これだけの生産があがって生産者の価格が落ちる、しかも消費者の方面に売られた価格はちっとも下がらない、この矛盾は非常に大きいじゃないか、これだけ生産があがるなら、当然並行してノリの販売・取引方法等も考える必要があろう、そのことは、松田さん御指摘のように、価格についても安定させる方向にいくべきではないかということであります。すでに水産事務当局の方にはそのやり方について検討を命じておるのであります。
【次の発言】 決議の御趣旨を尊重いたしまして、善処いたしたいと思います……
○周東国務大臣 ただいま議題となっております両法案に対する附帯決議に対しましては、国の財政事情等も考慮いたしまして、十分勘案の上、極力御趣旨に沿うように努力いたすつもりであります。(拍手)
○周東国務大臣 この肥料取締法等に関しましては、川俣さんの御指摘のように、日進月歩の変化をして、薬品といいますか、あるいは肥料の成分を高めるための薬剤とか、あるいは土壌を分解して肥料を吸収しやすくするための薬品、こういうものもだんだん出て、従来の肥料というものの概念を広めるのがいいか、また、それは別個の取り扱いとして、やはり、生産に影響を及ぼすものとして、農家には損を与えないように有効なものとして取り扱うのがいいか、これらについてはまだ根本的にはきまっていないと私は思うのですが、先ほど局長が話しましたように、今日取締法の中に入れて一応取り締まっていこうというものについては、いろいろ科学的の研究……
○周東国務大臣 お答えいたします。いろいろお話がありましたが、ただいまの生鮮食料品の中でまず青果物、これはやはり何と申しましても私は供給をふやさなければならないと思う。あなたの御指摘のように、昨年の七、八、九月上がりました。去年は非常な旱魃の関係もありまして、供給がこれに伴わなかった。その結果上がっておりますが、今日は店頭のお調べがありますからなかなか統計では御承知にならぬかもしれませんが、去年の十一、十二、一月になりましてむしろ前年比は野菜の方は下がっておる。これは店頭でお調べになっても私はよくおわかりだと思う。問題はやはりその点について、将来の問題といたしましては、供給増加の方向を考えたい……
○周東国務大臣 私の所管に関するものにつきましてお答えをいたします。 お話のように自由化は決して押しつけられた形でやるのではなくて、日本経済の発展するためにぜひ、今日の世界の大勢もございますが、原則的にこれをやっていきたいと思います。しかしながら農林水産物というものは、御承知の通り今日まで非常に基盤の弱いものでありまするし、その生産物の低生産性、あるいは過小農林漁業者の生産するものでありまするがゆえに、そこに国際的な競争能力の弱いというものもございます。しかしまた逆に農産物でありましても、早く自由化することによって、日本の農業、林業者、漁業者に対することはもちろんのこと、一般消費者に対しても……
○周東国務大臣 大体農業の伸びは二・八%くらいの伸びになっております。
【次の発言】 三十六年度の伸びのお尋ねでありますか。私は将来に対するお答えをしたつもりですが、三十六年度は一%余りです。
【次の発言】 お話でございますが、農業の伸びというものは、確かにほかに比べると非常に弱いといいますか、少ない、これが現状でございます。しかし、従来から今日までの農業成長率をとらえてみますと、所得倍増の委員会においても述べておりますように、大体平均として二・二%から二・八%という伸びであります。生産における伸びというものは低いのですけれども、別に御承知のように、最近における農業労働者の減じていく形というも……
○周東国務大臣 御指摘のように、農業の現在というものが、他産業に比べて所得の差がひどいということはその通りでありますが、ただいま総理もお話いたしましたように、それを急速に引き上げることはなかなか困難であろうとは思います。しかし、方向といたしましては、何としても積極的に所得の拡大をはかるという意味と、消極的には支出を減させるということ。それから先ほどお話がありましたが、単なる農業関係だけではなくて、他産業からの農外所得を拡大させる、雇用の機会を与える、あるいはまた環境生活の改善を都市と同じように持っていくとか、社会保障を同じに持っていくというような、あらゆる総合した計画が一体とならなければなりま……
○周東国務大臣 大体ただいま総理がお答えいたしましたように、今日までの伸びは三十一年――三十三年の基本年次に比較いたしまして、大体三%弱を年々伸びている状況であります。
【次の発言】 以前から申しますともう少し率が高くなります。何となれば、三十年、二十九年、二十八年におきましては、農業はほかに比較してよかった、生産を上げております。それから比較しますと、大体同じ程度かちょっと低いくらい……。
【次の発言】 大体私申し上げたように、年率三・五%前後が十年間の伸びです。これは年率ですから、合計すれば三五%という、これくらいの程度になると思います。
○周東国務大臣 こまかいことは事務の方から答弁させますが、大体お話の通り戦時中における過伐ということ、それによって山が荒れておることを直すについてここ十数年苦労して参りました。しかし、現在のところ大体三十年くらいの期間に順次切っていく、その間に造林、植林、人工造林という方向をそれに合わせて進めていこう、このくらいのタイミングであるならば、ある程度需要に応じつつ林力を減らさぬような形になるかと思います。ただそれにいたしましても、かなり植林に関しましては樹種の転換を行ない、また林業経営におきましても、ある程度の栽培林業と申しますか、肥料施肥の方法を講じつつ林力を早急に引き上げる方向へ持っていく措置……
○周東国務大臣 農産物の輸入に関しましては、従来から非常に慎重な態度をとっておるわけでありますが、ことに御指摘のようなドル防衛対策ということが出て参りますけれども、私どもはドル防衛対策というケネディ政策というものがあろうがなかろうが、農産物輸入につきましては、あくまでも内地農村、農業というものの立場を考えて、これに処置をいたしたいと考えております。ことに御指摘のように、アメリカが特にこの点から農産物輸入を強制するということはないかというお話、御懸念であります。私どもは、農産物輸入に関しましては、ガット加入国の一員といたしまして、ガットの原則がやはり公平無差別輸入というものが原則になっております……
○周東国務大臣 お話の点はまことにもっともでありまして、このたびの予算の中にも御趣旨の点に沿うて考えております。食管会計の将来を考えて、その中の職員を訓練したらどうかというお話もありますが、まず今日考えておりますことは、試験場における試験研究の拡充であります。 第二は、お話のように現在農業改良普及員として約一万九百人余りおりますか、これに特技――畜産だとか果樹だとかいう特殊な技術をつけたい、今後発展させようという方面への再教育をやる計画でおります。現在その特殊な技能を持っておるのは一万九百人余りの中に九百人ばかりおりますが、これではとても足りませんので、これらの普及改良員の再教育をやる。大体……
○周東国務大臣 お答えをいたします。今後における農産物価格というものが、農家所得を構成する、またこれを向上させる上において大きな役割を占めるということはお話しの通りだと思います。今後におきまして、やはり米麦等につきましては従来の方針をしばらく続けていくつもりでおりますが、大体の方針といたしましては、価格を安定させるについては、まず生産に対して需要と見合った形に生産を進めるということが第一点であります。御指摘のように生産の選択的拡大と申しましても、これは従来の農業生産物のあり方が大きく変わって参ります。そこで新しい方向に向けて将来需要の伸びるというものについてこれを転換させていこうというのであり……
○周東国務大臣 お答えをいたします。私どもが農業基本法を作りましたゆえんのものは、何と申しましても今日の農業の実態からいたしまして、農業と他産業との間における格差を是正することを眼目にし、それがためには農業の生産性の向上ということと、農業の従事者の所得を増大して他産業従事者との生活水準に均衡を得せしめるようにするという大きな問題をとらえて、それに対する施策を講じていくということを基本法に書いたわけであります。もちろんそれにつきましては、これからお尋ねがあろうと思いますが、一面には新しい農業として、需要の構造の変化に伴いまして、今後の農業が需要の伸びる生産に転換しつつ総生産を上げるということと同……
○周東国務大臣 御熱心に予防治山について御意見を述べられまして傾聴しておりますが、農林省はこれを捨てておるわけではありません。三十五年度からは一般の治山に対応しまして、三十五年は十三億、三十六年はさらにふえまして、それから以後における五カ年計画においては大体八十三億というものを計上して予防治山に当たろうといたしております。
【次の発言】 今後はこういう形で農村から出ていく人も、あるいは農村において他産業に従事する方々もより有利なところへ持っていくようにあっせんし、指導していきたいと思っております。
【次の発言】 大体二十五円は、十六円が小売、四円が搗精費、五円が卸、こういうふうにマージンがそれ……
○周東委員 これより会議を開きます。
私が年長者でありますので、衆議院規則第百一条第四項の規定により、委員長が選任されますまで、委員長の職務を行ないます。
これより委員長の互選を行ないます。
【次の発言】 ただいまの始関君の動議に御異議ありませんか。
【次の発言】 御異議なしと認めます。よって、上林山榮吉君が委員長に御当選になられました。(拍手)
委員長上林山榮吉君に本席を譲ります。
○周東国務大臣 ただいま国会に提案しております大豆に関する法案、これを通していただきますことによりまして、大豆に対する保護をいたす考えでございます。三十五年産大豆の価格に関してのお尋ねと思いますが、これに関しましては従来のいろいろの経緯がございますので、これは農家手取り三千二百円ということになるように処置をいたすつもりでございます。三十六年産につきましては、これは現在予算価格としては大体三千二十円を計上いたしております。この三十六年の大豆をどういうふうな実行価格にするかということは、大豆ができましたこの秋に新しい法案に基づいてきめられることでございます。
○周東国務大臣 昭和三十六年度農林関係予算案の説明をいたします。 まず一般会計における農林関係予算案の総体について申し上げます。 農林省所管合計といたしましては千六百八十二億九千百万円となっておりますが、これに総理府、大蔵省、文部省、労働省及び建設省所管を加えた農林関係予算合計は、千八百七十二億二千九百万円となり、これを昭和三十五年度当初予算に比較いたしますると五百五十三億二千三百万円の増加となります。 次に本予算案編成の重点事項について申し上げます。 第一に農業生産性の向上と生産の選択的拡大に関する経費についてであります。 まず農業生産性向上の基盤である土地及び水条件の整備合理化の……
○周東国務大臣 これは詳しいことは今局長から具体的にお話しを申し上げたいと思いますが、私は必ずしも負担率の問題が直ちに所得倍増に影響するとも考えないのです。問題は、できるだけ多くの資金を出して財政負担をして多くの面積をやるということが一番望ましいことでありますが、その際にもできるだけ効率的に資金の運用をするということが一つと、ある程度地元にも責任を持たせながら進めていくということが一つの方法じゃなかろうかということが、今度多少負担率に変化を来たした点である、かように考えておる次第であります。
【次の発言】 将来の問題といたしましては、農業基本法の制定等もあり、またそれに関連して施策中、ことに農……
○周東国務大臣 ごもっともなお話で、山村が耕地等もなく、また林業経営等につきましても、必ずしもそれだけで十分やっていける地方ばかりとも思われないのであります。従来山村振興につきましては、御承知の通り急傾斜地帯に対して特別な措置を講ずるなり、あるいは山と耕地との比率が、耕地関係が三割くらいで山の関係が七割もある、特に小団地の開発整備という事業につきまして施策をするということも考えてきましたが、三十六年度からは新しく山村振興について多目的林道開発促進というようなことも計画してみたのであります。山村道と申しますか、必ずしも林道という関係だけでなく、少し広い意味のことも山村振興のために考えたらどうかと……
○周東国務大臣 御意見はごもっともでありますが、私どもが農業基本法を制定して本国会に提出いたしますにつきましては、御承知の通り、過去二年間、政府におきましては農林漁業基本問題調査会、党におきましては農林漁業基本政策調査会というものを設けて、十分に調査研究を進めて参ったものでございます。その間におきまして、政府に置かれました農林漁業基本問題調査会におきましては、今御指摘のようにこれは多方面にわたって学者や実際家や、あらゆる方面の人を網羅して意見も聞き、またその調査に基づいて結論を得て本国会に提案されたような次第でありまして、これには十分各界の意見を取り入れておるつもりでおります。もとよりそう申し……
○周東国務大臣 官行造林も大体まとまった地域について今日まで大体目標を終わりましたのですが、これからの地域におきましては、かなりに小さいものが散在しておる地域が多いし、これらにつきましてはむしろ国が直接やるよりも公団にやらして、国がその資金的な問題については十分従来と変わらざる配慮を講じつつ行なわしめることが実行上適切であり、また能率も上がる、かように考えまして、公団に移したわけであります。
【次の発言】 いろいろと御意見はよく拝聴しておりまして、淡谷さんの御意見非常に敬聴いたしますが、ただ、だんだんと国有林といいますか、林野庁の仕事も大きくなって参ります。
そこにある分野を設けつつ、しかも民……
※このページのデータは国会会議録検索システム、衆議院ウェブサイトで公開されている情報を元に作成しています。