このページでは宮沢喜一参議院議員の6期(1962/07/01〜)における国会発言(質問、答弁等)をまとめています。国会活動の統計や役職、質問主意書の数や内容は6期国会活動統計で確認できます。
○国務大臣(宮澤喜一君) 物価の問題につきまして、先ほど総理大臣からお答えを申し上げましたが、先ほどの近藤さんのお尋ねともかなり関連をいたしますので、多少敷衍をさしていただきたいと存じます。 従来、物価ことに消費者物価の値上がりの問題について、これは賃金が上がって、需要が旺盛になったために、生産が追いつけない、そういうところから消費者物価が上がるとのみ説明をされておったわけでございますが、先ほど御指摘もございましたように、それだけでは若干問題の解明が不十分なのではないかというふうに私ども考えております。したがいまして、このたびの首相の所信表明の中でも、そういう要因のほかに、生活内容の向上及び……
○国務大臣(宮澤喜一君) 全国総合開発計画に基づきまして、地方及び府県の開発計画を作ります際に、御指摘のような点は、私ども努めてそういうふうに考えて参りたいと存じます。(拍手)
【次の発言】 四日市の水域につきまして御指摘のような問題が確かにございますので、水質保全法に基づきましてすでに調査をいたしております。年度末までに調査を完了いたします。なお、これに関連いたしまして補償の問題が起こりました節には、先般、東京都のノリの漁場で例のございますように、和解の仲介に付すのも一案かというふうに考えております。(拍手)
○国務大臣(宮澤喜一君) 昭和三十七年度の租税、印紙収入を、当初二兆四百億円と見積もっておったと存じます。そこで、税法の改正がございませんでした場合に、そのベースで三十八年度を考えますと、二兆三千五百億円くらいに、私どものほうで計算をいたして、なりましたので、そのいわゆる松澤さんのおっしゃいました自然増収分というものは、したがって三千百億円くらいになるわけでございます。そこで、五百億円余り減税がございましたから、二千六百億という数字をおっしゃったんだろうと思います。この積算の基礎、さらに、大蔵省では、各税ごとに税収見積もりをいたすわけでございますが、基礎なり考え方なりには私ども無理はないように……
○国務大臣(宮澤喜一君) 所得倍増計画におきまして、第一次産業、第二次産業、第三次産業の毎年の実質の個人所得の伸びは、大体五・五――第一次だけが五・六でございますが、五・五というふうに想定をしておったわけでございます。そこで、ただいま安田さんの仰せになりましたように、昭和三十二年の基準年次から三十六年度までの伸びを見てみますと、第一次が八であり、第二次産業が八・九でありますか、九・九でございますか、第三次が七・九と、こういうことでございますから、これで見る限り、格差というものは確かに縮まっておらない、第一次と第二次との間では縮まっておらないではないかという御指摘は、その間に関する限り、そのとお……
○国務大臣(宮澤喜一君) 物価との関係で、ただいま野々山さんがお尋ねになりましたことは、こういうことであったと思います。つまり、名目所得が上がっていった場合には、所得税が累進税率でありますから、その最終単位の所得には上積みの高い税率がかかっていく、その場合に、その名目所得が即実質所得であれば問題はないが、消費者物価が上がることによって、その名目所得のある部分はほんとうに名目である、税金だけは高いものを負担しなければならない、こういうことがよくないではないか、こういうのが御質問の意味だったと思います。そこで、お尋ねになりましたことは、そのような消費者物価の値上がりに伴うところのロスを今度の所得税……
○国務大臣(宮澤喜一君) 国際原糖の価格は、御承知のように、大体従来、常識的に、一ポンド三セントぐらいと考えられておったわけでございまして、それに対応いたします国内の精製糖の卸売価格は、大体百二十円前後であろうということが経験的に出ておったわけでございます。で、御承知のようないろいろな事情によりまして、国際原糖の価格が、昨年の半ばごろから非常に高騰を始めまして、本年の四月ごろには、ニューヨークの相場が七セント四十ぐらいになっております。それを反映いたしまして、国内の卸売価格が百四十円ぐらい、小売価格は百五十五円をこえたと存じます。この一両日の相場を見ておりますと、ニューヨークで八セント五十とい……
○国務大臣(宮澤喜一君) ただいま総理の指摘されました二つの法律が昨年来施行せられまして、その施行の状況につきましては、さしずめ、利根川と淀川の両方の水系を水資源開発水系に指定をいたしまして、具体的には、利根川水系では、ただいま事業の対象として、矢木沢、下久保の両ダム、利根導水路、印旛沼開発事業などが対象となりまして、水資源公団が仕事をいたしておるわけでございます。それから、淀川につきましては、高山ダムと長柄川可動堰、この二つが事業の対象になっております。それから、今後でございますが、やはり木曾三川でありますとか筑後川、あるいは吉野川などを、調査の上、開発の水系に指定をして参るべきではないかと……
○国務大臣(宮澤喜一君) 本年一月に、昭和三十八年度の経済見通し並びに経済運営の基本態度を決定いたしまして、その直後に本院の本会議で首相から申し上げました所信表明にも述べておりますとおり、年度間を通じまして、景気は緩慢ながら上昇をするであろうというふうに考えておりましたわけでございますが、ただいままでのところ、大体そのように経済で動いていると思いますし、これから先もまず同様に考えてよろしいのではないかと思っております。 なお、国際収支につきましては、御指摘のような点もございますので、あるいは輸出輸入とも多少高い水準に予想よりは達することがあろうかと考えますけれども、国際収支全体のバランスとい……
○国務大臣(宮澤喜一君) 所得倍増計画と実績との関係についてまず申し上げます。 一人当たりの実質の消費支出、これは名目ではございません、実質の消費支出について申し上げますと、昭和三十六年度に八%、三十七年度に八%でございますから、おのおの計画の六・七%を上回っております。これは実質について申し上げました。また、可処分所得につきましても、昭和三十六年度は九・六%、三十七年度は六・六%の増でございます。それらは平均の数字であろうというお尋ねでございましたが、まさしくさようでございます。そこで、念のために生活保護基準についてみますと、五年間に保護基準は五七・五%上がっております。その間に消費者物価……
○国務大臣(宮澤喜一君) ここ数年、毎年一〇%程度の名目賃金の上がりがあるわけでございます。そこで、経済活動の活発なる年、たとえば昭和三十六年などには、大体同じくらいの生産性の向上が見られております。その後、三十七年及び今年はそれほどの生産性の向上はなかろうと考えているわけであります。ただ、事実の問題といたしまして、労務需給関係から、中小企業などで、相当苦しい思いをしながら、高い賃金を払わなければならないということになってきておりますし、また、大企業においても、利子負担をして設備の更新をいたしましても、その結果、労務をすぐに解雇するというようなことは、事実上できないことになっているわけでありま……
○国務大臣(宮澤喜一君) 物価につきまして、一点だけ総理大臣の答弁を補足させていただきます。 昨年の下半期に消費者物価の鈍化が見られるようになりまして、年度の始まりました昨年の三月の末から昨年の年末までの八、九カ月間、消費者物価の上がりが二になっております。で、これは、大きな原因は、農畜産物の価格が安定ないし低落をしてきたということにあるわけでございますが、一つは、自然的な条件に恵まれましたし、また、供給側の体制も整ってきた、あるいは、問題が言われ始めましてからかなり長うございますので、政府の施策がある程度徹底したことも何がしかの貢献をなし得たのではないかと思っておるわけであります。他方で、……
○国務大臣(宮澤喜一君) 消費者行政を能率よく行なうためには、どうすればよろしいかというお尋ねでございました。やはり一番大切なことは、関係の各省が、生産者ばかりの立場でなく、消費者の立場というものを一つの大きな考慮の要素に持って、ものを考えるということであると思います。この問題が国民の関心を集めるようになりまして相当の時間がたちました。幸いにして、この節は、関係各省も、かなり消費者の立場というものを認識して、ものを考えるようになってまいりました。で、私どもの役所で、御指摘のように、それを総合調整しながら、これからも行政をやっていくつもりでありますが、やはり基本的には、関係者の、ことに各省の心が……
○国務大臣(宮澤喜一君) 農業の生産性の問題についてお尋ねがあったわけでございます。所得倍増計画では、農業の生産性を大体年率で五・八%ぐらい伸びるであろうという想定をいたしております。そこで、先ほど農林大臣から報告のございました昭和三十七年度までをとってみますと、基準年次から年率にして七%生産性が伸びております。したがって、農業それ自身の生産性の伸びは、決して順調を欠いておるということではないと思うわけでございます。 それから農家所得――農業所得でなく、農家所得、非農家所得の格差というものも、理由はいろいろございますけれども、幾らか縮まりつつあるというところまでは、比較的問題がないと思うので……
○国務大臣(宮澤喜一君) 貿易につきましては、御承知のとおり、九二%の自由化になりまして、いまガットの対象になりますものが百四十五品目ほどございます。このうちで半分くらいが農業の品目でございますが、主食は、これは本来自由化義務がございませんから、問題はございません。農業の体質改善ということが、やはり何としても大切なことで、相当かつ時間がかかることでございますから、酪農製品などを中心とする一連のグループは当分自由化をしない、わが国の農業の体質改善のほうが大切であるという考え方をとっております。 それから、中小企業製品につきましては、やはり徐々に自由化をしていくべきものと考えます。大企業の製品の……
○国務大臣(宮澤喜一君) この機会に、所掌事務につきまして考えておりますことを申し上げまして、御批判を仰ぎたいと存じます。多少長くなりますので、どうぞお許しをいただきたいと思います。 まず、最近の経済情勢と国際収支の要旨について申し上げます。 昨年の秋でございますが、総合的な景気調整策が実施されましてから、十カ月を経過いたしましたが、その間、卸売物価の下落、製品在庫の増大、設備投資意欲の鎮静など、その効果は経済の各分野に浸透いたしまして、その結続果上昇をけて参りました鉱工業生産にも昨今やや頭打ちの傾向が見られるようになりました。輸入は落ちついておりますし、輸出も対米向けを中心に増大をいたし……
○国務大臣(宮澤喜一君) ただいま大蔵大臣の答弁されたとおりだと考えます。
【次の発言】 あまり議論に深入りしない程度にお答えしたいと思いますか、むろん投融資をするということは乗数効果を期待してやっておるわけであります。そうして乗数効果の結果、国民経済の生産力なり生産性がふえあるいはGNPがふえ、そのこと自体が直ちにそれに投資をした者、この場合、今永末さんのお考えの見立て方からいえば、郵便貯金を預けた者ということになるわけでありますが、その人間の不利になって返ってくるというようなふうな考え方は私どもはいたしておりませんので、いわゆる資本主義的云々とおっしゃいますけれども、私どもは資本主義的な経……
○国務大臣(宮澤喜一君) 御質問にお答えいたします形で、今この問題をめぐっていろいろな要素がございますので、一緒に答弁することをお許し願いたいと思います。 新産業都市の指定をやがてしなければならないわけでございますが、知のように、法律制定の際の経緯もありまして、非常に関係の役所が多いわけでございます。で、最終的には関係各省の間で意見の統一をいたしましてお答えをいたすべきでありますが、まだそこまで事が運んでおりませんので、私の考えておりますことを申し上げてお聞き取りをいただきたいと思います。 私はこの新産業都市を指定いたしますときに、やはり将来五年とかあるいは七年とかその程度の将来の時期に、……
○国務大臣(宮澤喜一君) 先ほど羽生さんのおっしゃいました御質問の意味、私にはよくわかったと思います。つまり先刻おっしゃいましたことは、各所において転型期と言っておる、それの内包しておることは、要するに設備投資がここまでふえてきて、それがある程度限界に来た。したがってこれからの国民経済の動きの重点というものは、財政支出、これは先ほど御指摘の先行投資、社会投資になると思うのです。また、ただいまおっしゃいました社会福祉的な支出にもなると思います。それから輸出、これはもう説明を加える必要はありません。さらには先刻総理が指摘しました健全な国民生活の充実、こういうほうに国民経済全体の重点が移っていくのじ……
○国務大臣(宮澤喜一君) ただいま戸叶さんの御質問を承っておりまして、その席におりました一員として、委員長のお許しを得て発言をいたしたいと思います。 問題にしておられる点は、私自身は、少しも言葉の問題は大切な問題でないと思いますけれども、戸叶さんは非常に重大な問題だとおっしゃいますので、もしそのようなお考えでそれからあとの御議論を組み立てになるということになりますと、それはいかがかと思いますので、申し上げておきます。先ほど御指摘になった個所に使ってある言葉は、プリベントという言葉ではなくて、コンテインという言葉だということをおっしゃいましたが、私は演説を自分の耳で聞いておりましたし、その後の……
○国務大臣(宮澤喜一君) ただいま曾祢委員が御指摘になりましたような海外移住、そういう御指摘のような考え方で考えるものの見方、それが昨今では支配的になっておるものと考えます。その点は、一つは海外移住についての意識の高まりにもよることでありますが、他方では、後段で御指摘になりましたように、わが国自身のいわゆる人口圧力あるいは労働の需給の関係の変化、そういうことからして、現実に、いわば国内で適当な職業がないがゆえに、余ったものが海外へ出かけていくというようなことが、現実の問題としてすでになくなりつつある。そういう認識の高まりと現実の労働需給から、曾祢委員の御指摘になりましたようなことが、だんだんプ……
○国務大臣(宮澤喜一君) 従来地方開発計画と国土総合開発計画との関係が不分明でありましたのは、一つには、国土総合開発計画が、法律が制定されましてから十年余り計画ができなかった。それに対して各地方の開発計画がその間に先行した。先行したと申しますよりは、全国総合開発計画がおくれたところに問題があるわけであると思います。そういう点で両者の関連が、全国総合開発計画ができますまではっきりいたしませんでしたし、できましたあとでも、実はいろいろな計画が先行しておるというのが現状であると思います。その間の調整をはかりながら全国総合開発計画を実際に行ない得るものに作っていく今過程にあると思うわけであります。そこ……
○国務大臣(宮澤喜一君) 全国国土総合開発計画におきましては、既成の大資本の大集積地帯の諸都市と、大規模地方開発都市との間を結ぶこのような自動車道路を作るという考え方は当然にあるわけでございます。本案は、終点を新潟、起点を東京と考えているわけですから、新潟を大規模地方開発の拠点と認識をし、東京を大資本の集積地、こう考えて立案をされておると思います。したがって、この立案の御趣旨そのものは、国土総合開発計画に考えているところとおそらくは一致をしておるものだというふうに、この法案を拝見するわけであります。 なお、具体的な予定路線については、政府において法律案を国会に提出しろということでございますか……
○国務大臣(宮澤喜一君) 会期を通じまして、いろいろまた御厄介になりますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。 ただいま委員長の仰せになりましたとおり、施策につきまして、若干御説明を申し上げたいと存じます。 まず、最近の経済情勢、その見通しでございますが、わが国経済は、ひとまず景気調整の試練を乗り越えまして、新しい拡大と発展の段階を迎えようといたしております。国際収支は、御承知のように、昨年度以降均衡基調を今日まで続けております。また、一連の金融引き締めの措置も徐々に解除されまして、金融は次第に正常化と緩和の傾向を強めておりますとともに、軟調を続けておりました卸売物価にも多少底入れの気配……
○国務大臣(宮澤喜一君) これは私ども、一番まあ頭の痛い問題でございます。率直に申しますと、非常に長いことこの料金は据え置かれておるわけでございますから、各部市が確かにお困りであろうと思いますし、また運輸省がこの際、料金改定を認めるべきだと言っておられるお立場もよくわかるわけでありまして、こういうもろもろの物価情勢でなければ、私どもとしてもごもっともなお話だという結論を出したいところであります。率直に申しましてそういうところなのではありますけれども、諸物価の情勢がこのような事態でございますので、いかにもここで大都市のバス料金の値上げを認めるということがやりづらい、全体の政策として決心をしかねる……
○国務大臣(宮澤喜一君) 経済企画庁設置法の一部を改正する法律案の提案理由と内容の概要を御説明申し上げます。 この法律案における改正点の第一は、経済企画庁に、諮問機関として国民経済計算審議会を設けることであり、第二は、経済企画庁の職員の定員を改めることであります。 以下その内容について概要を御説明申し上げます。 まず、国民経済計算審議会の設置について申し上げます。 国民経済計算は、国民経済活動を総合的に把握するための計算体系でありまして、最近におきましては、政府の経済計画の策定や経済施策の立案等を行なうにあたって欠くことのできない重要なものとなっており、また、企業経営に関連してこれを利……
○国務大臣(宮澤喜一君) これは、これという一つだけの根拠があったわけではなかったのでございまして、まず従来からの消費者物価の動きを巨視的に一つはとらえておったわけでございますが、ただいま御指摘のように、昨年の暮れから一月にかけて消費者物価に相当顕著な動きがございまして、しかもそれがほとんど生鮮食料品、九割以上は生鮮食料品の値上がりによるものであるといったような問題がございました。そういう問題がございましたから、ただいまのようなお尋ねがあったと思いますが、しかし、これをいろいろな季節的な偶発的な要因に基づくものであると考えることができますれば、従来の消費者物価の動きを根拠にして将来を占うという……
○国務大臣(宮澤喜一君) それは三十六年は三十五年に比しまして国民総生産で二割くらい伸びておりますから、当然もうこの差は縮まってくるというふうに考えております。
【次の発言】 ただいま主として農林省と私どもの得所の間で研究をいたしておるところでございますが、基本的にはやはり一つは貯蔵に耐え得るものについての貯蔵施設の拡充、もう一つは、貯蔵に堪え得ないものについての需給の安定化、これはある意味で一定量の生産及びその価格について何らかの方法で生産者にある程度の安心を与えることができないかというような種類の問題でございます。そういうことでございます。第三には、そういう生産物が移動をいたします場合の運……
○国務大臣(宮澤喜一君) ただいま総理から答弁があったとおりでございますが、失敗成功という点につきましては、過去数年間国民の実質所得がほぼ六%以上毎年伸びております。しかもその伸び方が、いわゆる格差の解消のほうに向かって伸びておる。それは所得の五分位層で考えましても、下のほうほど伸びが大きゅうございますし、また、企業において三十人以下、三十人以上の常雇用を分けてみますと、小さい企業のほうが伸びが大きい、かなりその点顕著でございますから、大局的に見て私は経済政策として誤っていないと考えております。 輸出振興策につきましては、ただいま総理が述べられたとおりでございますが、とりわけ私どもとしては、……
○国務大臣(宮澤喜一君) 資産の調査を一般にさしておりませんので、五分位について株式投資がどのくらいあるかということはおそらく調査をいたしておりません。私は存じませんです。
【次の発言】 税金の問題でございますから、大蔵大臣がお答えになるかと思いますが、このただいま三万五千八百七十二円とおっしゃいました数字は、どれをおっしゃいましたか、ちょっとおそれ入りますが聞かせていただきたい。
【次の発言】 三十六年度……。
【次の発言】 三十一年からとおっしゃいましたが、消費者物価を全都市で。
【次の発言】 総合でございますけれども、全都市で申し上げますが、三十一年が一一六・四、これが前年に比べて……。
○国務大臣(宮澤喜一君) 成長の測定につきましては、先般もこの席で申し上げたことがあるわけでございますが、全体を巨視的と申しますか、マクロ的に把握をいたしておりますために、それが四半期ごとにどういう姿をとるかということは、実は申し上げることが無意味とは申しませんけれども、年度初めと年度末とをかりにまっすぐグラフでつなぎましたような姿しか申し上げられないわけでありまして、そういうことは実際にもあり得ないことでありますし、また、作業がそういうふうに積み重なっておりませんので、四半期別の数字を申し上げるととは、これは事実上不可能と申しますか、意味のあるという意味では不可能だと申し上げるしかないわけで……
○国務大臣(宮澤喜一君) ただいま総理が答弁されましたとおりでありまして、三十五年を基準に目標年次までの十年間、一応そういうふうな考えをしております。
【次の発言】 それは昨日の羽生委員のお尋ねにも多少関連をいたすことでありますが、巨視的に十年後の目標を定めまして、この間のおのおのの要素については年率どのくらいで進むのが適当であるかということは、倍増計画で申しております。しかしこれは年率で申しておりますから、そういう意味では平均率で割ったような、グラフで申しますと直線を書いたようなグラフになるわけでありますから、もっと厳密な意味で、それが成長の過程で経過地点がおのおのどういう姿であるだろうかと……
○国務大臣(宮澤喜一君) 関係大臣が七人おりますわけでございますが、便宜、私から御答弁を申し上げます。法律が制定されました後、ただいままでに全国で新産業都市の指定を受けたいと希望を表明せられた個所は四十三カ所ございます。政府といたしましては、昨年の十二月に関係大臣、関係各省が集まりまして、今後そういう個所に対してどういう資料の提出を求めるか、あるいは作業をどういうふうに進めて参るかというようなことを中心といたしまして、作業の方針を決定をいたしました。それは昨年の十二月でございます。今年に入りまして、それに基づいて各地方から必要な資料が出て参りました。二月の初めから、関係各省の実務を担当いたして……
○国務大臣(宮澤喜一君) 経済計画に限って申し上げるつもりでございますが、私どもが立てました計画にこだわるというような気持はむろんございませんし、また計画の持っております本来的な制約もよく知っておるつもりでございます。ただ、国民経済に目標を与えるといったようなことは有用なことでございますから、一つの目標を掲げまして、それに向かって政府の施策が進んでいく、また一般の国民の経済活動もそうあっていただきたいといったような、そういう意味での目標を掲げることはいたしております。政府自身としては、その目標達成のために、そのつどの施策を、それに沿いますようにやって参っておるつもりでありますし、またやって参る……
○国務大臣(宮澤喜一君) 機械受注は大体半年くらいの先行性があるといわれておるわけでございますが、簡単に過去を振り返りますと、したがって三十六年の夏過ぎまでは前年度比が当然一〇〇を上回っておったわけでございます。三十六年の暮ごろになりますと、それが一〇〇を少し割りまして、三十七年じゅうはだんだん下がっていきまして、夏近くには対前年度比四〇幾つというような月が数カ月ございました。それからあと、秋ごろからそれが若干回復いたしまして、暮ごろには六〇とか、七〇ということに、昨年の暮でございますが、なりまして、この一―三月の見通しでは一三〇というような数字が一応出ておるわけであります。しかし、これは年度……
○国務大臣(宮澤喜一君) 国の工業総生産額と申しますか、むしろ総生産額を申し上げるよりも、付加価値を申し上げたほうがよろしいかと思いますが、工業の全部の付加価値について考えますと、いわゆる防衛産業と申しますものの占めております位置は、一%の十分の一程度でございます。〇・一%ぐらいでございます。もっとも、大部分は航空機――多少は武器に類するものもございますけれども、大部分は航空機でございますから、これを防衛用と民需とに分けることも実は一応困難がございますが、いずれにしてもその程度のものでございます。防衛産業を特に国の経済政策の中で育成するというようなことは、私ども経済政策としては考えておりません……
○国務大臣(宮澤喜一君) 関係大臣がたくさんおられるわけでございますが、便宜私から答弁を申し上げます。 昨年の暮れに関係各大臣が集まりまして決定いたしました新産業都市の指定に関する当面の基本方針、これは開発審議会の議を経て決定いたしたわけでございますが、おおむね十カ所程度とすること、及び開発地域を優先することという趣旨のことが述べられてあるわけでございます。十カ所程度と申しますことは、ある程度幅があることでございますし、開発地域を優先するという意味は、開発地域に限る、整備地域は一切排除するという意味ではないというふうに解釈しております。
○国務大臣(宮澤喜一君) おくれまして、どうも済みません。 昭和三十八年度に十三億五千万円の調整費を組んでおるわけでございますが、これは毎年、こういう調整費を経済企画庁に組んでおるわけでございますが、この性格は、各種の、主として公共事業でございますが、公共事業が、幾つか一つの場所に行なわれまして、その間の橋渡しを、調整をいたしますことによって、全体の総合的な効果が上がると判断をいたしました場合に、各種の公共事業費の予算の割付がきまりましたあと、この調整費から便宜その橋渡しの分を支出するという性格のものでございます。したがいまして、過去におきましても、建設省、運輸省、農林省、その他これに関係の……
○国務大臣(宮澤喜一君) 御指摘のように百七十億ばかりの金がございまして、今年度末に至りまして、そのうち八十億ぐらいしか金を出していないわけであります。海外経済協力基金の法律、業務規定等で輸出入銀行との重複を避けなければならないということが書かれておりますし、そういうふうに運用されておるわけでありますが、大体今までの経緯を見てみますと、主として話に乗って参りますプロジェクトが相手の地域の基本的な開発計画、天然資源の開発でありますとか、鉄道の敷設でありますとか、そういった種類のもの、あるいは水道の布設でありますとか、多いわけでありますが、事柄の性質上、話が起こりましても先方の事情でありますとか、……
○国務大臣(宮澤喜一君) 人的能力の活用につきましての答申は、ごく簡単に御紹介をいたしますと、ただいま御指摘のように、婦人は人口の半分を占めておるが、従来母として、あるいは妻としてのいろいろな制約、及びわが国に在来からございました一種の特殊の既成観念からして、職業の機会を与えることが十分でなかった。そこで、今後の問題としては、第一に、経済情勢の変転によって、第一次産業から労働力というものは第二次ないし第三次産業に移りつつあり、及び技術革新ということが起こりつつあるので、これらはいずれも、肉体労働力というものに従来ほどたよらない種類の新しい職業というものが生まれつつある。他方において、婦人の教育……
○国務大臣(宮澤喜一君) 従来、公共料金あるいは生鮮食料品、とかく問題となっております物価の上昇に寄与率の多いものについて、微力ではありますが、いろいろやって参ったつもりであります。それにもかかわらず、経済成長のときはもちろんとして、景気調整の時期においても、一般の消費者物価水準というものがなかなか落ちつかないということが過去の事実であります。そこで、私どもとしては、問題のある項目について今後とも努力を傾けるのは当然でありますけれども、それとともに、何か全般に共通したところの消費者物価を突き上げる原因があるのではないかということをしばらく前から考え始めておったわけでございます。で、表面に現われ……
○国務大臣(宮澤喜一君) 御指摘のようなことが答申に確かに書いてございます。経済の見通しは、見通しというものの当然の制約はあるにいたしましても、はなはだしく現実とそれがはずれたということは、これは私どもその責任を免れないところだと思いますので、このように答申が指摘をされたことについては、実は一言も反発することができないように思います。 それから、地価についても、やはり答申の中に「用地買収費並に土建関係労務者の賃金において」云々ということが書いてあります。物価上昇の影響が第二次五カ年計画に相当影響がある、こういうことが出ておりますが、これも事実であろうと思います。昨日もるる申し上げましたところ……
○国務大臣(宮澤喜一君) 御指摘のように、従前からいろいろの経緯がありまして、そこで実は非常に私の役所でももてあましておるわけでございます。そうしておりますうちに、他方で、三カ月ばかり各方面の知識人に集まってもらって検討してもらいました物価問題懇談会の答申と申しますか、報告が出てまいりました。この報告は、その中で、公共性のある料金はともかく一年間値上げをとめろということを言っておるわけでございます。私どもは、その答申のその部分につきましては、東京のタクシー、ハイヤーというものは、実はそれよりずっと前に、ことしの夏ごろから経済閣僚懇談会でしばしば議論をされておる問題であるから、この扱いだけは、少……
○国務大臣(宮澤喜一君) 自民党政調会にそういう別に具体的なものを報告してございません。
【次の発言】 具体的なものは報告しておらないと申し上げておるのであります。
【次の発言】 新聞の報道につきましては別に私は責任を持ちません。
【次の発言】 数字はいろいろございます。しかし、先ほど総理大臣、大蔵大臣から答弁を申し上げておりますように、政府として数字の統一の過程にある段階でございますから、そういうプロセスの途中でなまのものを申し上げることは、私は意味がないと思うのであります。
【次の発言】 具体的な数字について今申し上げる用意がございませんけれども、考え方としては、来年度の経済がいわば自然に……
○国務大臣(宮澤喜一君) 正確に、この言葉を使いましたかどうか記憶がございませんけれども、大体、私の考えておりますことを伝えておると思います。つまり、鉱工業生産、一般に生産と申し上げておきますが、生産の伸びが相当高いわけでございます。十月ごろを対前年に対比いたしますと、一五、一六%アップというような相当高い水準になっております。そして、しかも、それが一般の製品在庫が減っておるから生産水準が高いということではございませんで、製品在庫のほうもやはり高い。そういう両方が高いということでございますから、普通の常識では、多少、理解しがたいような姿になっておる。おそらく、それは何かの事情で在庫が高いことを……
○国務大臣(宮澤喜一君) もう少しあるいは具体的に御質問いただきましからお尋ねの焦点がわかると思いますが……
【次の発言】 お尋ねの御趣旨はよくわかりました、所得倍増計画の中の「総合的な交通体系の確立」という項目のところに、確かにただいま御指摘のようなことが書いてございます。つまり、ここにいっておりますことは、まず、全国的に総合的な一番効率度の高い道路なり、あるいは鉄道なりを敷くべきである、港湾についてもそうであるということが強調されておるわけでございます。しかし、他方でこの所得倍増計画が本来的に持っております目的の大切なものの一つに、申し上げるまでもないことでありますが、経済の全国における総……
○国務大臣(宮澤喜一君) ここ二、三年来、消費者物価が毎年相当大幅に上がっておりまして、その上昇の程度というものが金利水準に近いといったような場合がしばしばありまして、そういう結果、国民生活を脅威をする、また経済政策全般の健全な運用をいたします上に害がある、こういうふうに判断をいたすに至ったわけであります。で、政府としまして、この問題につきましては、すでに昭和三十六年ごろから留意いたしまして、幾たびか閣議等を通じて消費者物価抑制についての各般の措置を決定をいたしております。いまその原因について、きわめて多岐にわたるので、詳しく申し上げませんけれども、一方において需給関係のバランスがくずれておる……
○国務大臣(宮澤喜一君) 突然のお尋ねでございまして、経常的貿易外取引の自由化に関する規約第三条の中に、御承知と思いますけれども、「公の秩序を維持し、又は公衆の衛生、道徳及び安全を保護すること」云々ということがございますので、包括的にはこれで、もしただいまのような極端な場合には、自由化の義務は法規的には免れているものと考えます。
【次の発言】 私もこの問題に断続的に何回かかかり合いはあったのでございますが、率直に申しますと、経済面のことをいろいろ考えておりましたが、現実に最後に受諾するときになりまして留保条項を研究いたしました際には、各省が自分の分担を研究しておりましたもので、率直に申しますと……
○国務大臣(宮澤喜一君) まことにおそれ入りますが、ただいまのお尋ねは、一般会計の歳入総額が減ったということでございますか。
【次の発言】 一般会計歳入総額としては、三十七年度は三十六年度よりも四千億ばかりふえておったと思いますが、あるいは私がお尋ねを取り違えておりますか。
【次の発言】 わかりました。お尋ねの意味は、前年度の歳入超過四千五百二十四億に比べると、一般会計の歳入超過は三千九百十億であって減っておる、この点のお尋ねでございます。これは、一般的な経済の動き、経済の現象の結果として御説明することはちょっと私にはできないように思います。と申しますのは、これは、補正予算を組みました、なお残……
○国務大臣(宮澤喜一君) 釈迦に説法の感があるかもしれませんけれども、このような自動車道は、起点から終点まで一足飛びに飛んでいけばいいというばかりでなく、時間と経費にあまりロスがなければ、その中間地点でできるだけ利用できるということが、これが地域開発の役に立つというふうに考えるわけでございます。このたびの場合は経費的にはむしろ節約になるのではないかと聞かされておりますが、多少時間のほうは幾らかよけいにかかるかと思いますが、新しい案によりますと、諏訪から伊那谷におりるわけでございますから、これらのところが低開発地域になっておりまして、非常に開発を必要とする場所でございます。赤石山脈に賦存されてお……
○国務大臣(宮澤喜一君) 過般、当委員会において御質問がございました後に、前月の末に、豪雪地帯対策特別措置法に基づきまして、豪雪地帯対策基本計画を政府として決定をいたしました。これは、申し上げるまでもないことでございますが、いわゆる豪雪地帯が、豪雪というハンデキャップを背負っております結果、地方民の生活環境というものがそれだけ恵まれていないということ、及び農業その他あらゆる産業を含めましたいわゆる産業基盤の整備というものが、それだけおくれがちである、この二つの事実を基本の認識といたしまして、いわゆる雪害をどうやってあらかじめ特別な施策を講ずることによって防除するかという基本的な計画を政府として……
○国務大臣(宮澤喜一君) 昭和三十八年度のわが国経済は、一昨年末の引き締め政策の解除以降、個人消費支出、政府支出、輸出等の堅調な伸び、在庫投資の増大、さらには設備投資のなだらかな回復に支えられまして、予想以上の回復過程をたどってまいりました。このような需要面の動きを反映して供給面におきましても、鉱工業生産はかなり大幅な上昇を示し、年度平均で前年度に比べて一三%以上の増加となる趨勢にございます。このため今年度の経済成長率は実質で八・二%に達する見込みとなっております。 しかしながら、国際収支面におきましては、前二回の国際収支の危機の際と異なりまして、在庫投資や設備投資の面で特に行き過ぎが見られ……
○国務大臣(宮澤喜一君) 三十八年度の国際収支の見通しの中で、輸入を五十七億五千万ドルと見込んでおります。ただいままでの趨勢から考えますと、輸入をこの水準で押えるのにはかなりの努力を必要とする。どちらかといえば、多少これを上回りぎみの趨勢が見えておると、こういう感じがいたしております。
【次の発言】 それ以外には大きくこの際考えなければならない、またここで申し上げなければならないような点はないと思います、こまかい点はいろいろございますけれども。
【次の発言】 先ほど申し上げましたとおり、五十七億五千万ドルで押えるということは、ただいまの趨勢からいいますと、なかなか容易なことでないという感じはい……
○国務大臣(宮澤喜一君) 過日、昭和四十二年に至りましてもなお困難かと思いますと申し上げましたのは、貿易外収支――船舶、海運を中心としたところの貿易外収支について申し上げましたわけでございます。で、総合収支あるいは貿易収支について申し上げたわけではなかったわけでございます。 で、やはり基本的な問題は、その四十二年になりましてもなかなかと申し上げましたのは、それだけの船舶をつくり、そうしてその船舶がみんな積み荷を持つということが、そもそもそう簡単なことではございませんで、積み取り比率が六〇%とか七〇%ということはなかなか簡単には参らないことでございますが、それと同町に、そのようにして船舶を持ち……
○国務大臣(宮澤喜一君) ただいまのお尋ねは公共料金を抑制したということと一応切り離して、そういう問題としてでなく、原則論として、本来公益性と経済性をどう考えるかというお尋ねであるというふうに考えます。一般論としては、地方公営企業法のたてまえは、やはりこれは公益的な性格の事業であるが、しかし本来は独立採算でいけということがたてまえであろうと思います。したがって、基本的なたてまえは受益者の負担ということが原則であろうと思うわけでございます。ただ、いろいろな事情、先ほど占部委員も御指摘になりましたし、また政府委員もそういうふうにお答えを申し上げておりますが、実際上としてはなかなか公益性を貫いてまい……
○国務大臣(宮澤喜一君) 公共料金、ことにバス料金をストップしたということ自身は、経済政策としてはかなりの無理のある政策であることは私も認めております。したがって、その事態に対処していろいろな合理化が行なわれるということは、非常に望ましいことでありますし、ぜひそうしてもらいたいと思っております。ただその結果として、いかに合理化をしても、なお何がしかの赤字が出るということは考えられることでございますから、そういう最善の合理化の努力がなされて、なお当該団体が金融的に困るというときには、政府としてもこれを拱手傍観して放置すべきものではない。どういう方法で、どこにどれだけの金額をということをいま申し上……
○国務大臣(宮澤喜一君) 全会一致の御決議でございますので、政府といたしましても、当然これを尊重いたすべきものと考えます。 なお、御決議の第二項につきましては、先ほど当委員会と商工委員会との連合審査の席上申し上げましたように、政府といたしましても速急に研究をいたしたいと存じます。
○国務大臣(宮澤喜一君) 前の国会にも申し上げましたが、私どもがこの「経済見通しと経済運営の基本的態度」というものをつくりますときに、一つは客観的にありそうな事実、またもう一つはそれに政策努力を加えることによってこれをよりよいものにしたいという努力、その二つのものがこの中に入っておるわけでございます。で、今朝戸叶委員が御質問の際にゾルレンとザインというおことばをお使いになりましたが、ちょうどそれに似たようなものがありまして、かくありたいということと、それにもかかわらずこの点はかくあるであろう、そういう二つのものが入っておるわけでございます。従来の閣議決定の経済計画の大綱と、従来作業をいたしまし……
○国務大臣(宮澤喜一君) まぜこぜにお答えいたすことになりますが、まず公営企業の問題から申し上げます。公営企業法では片方で独立採算という建前をとりながら、したがって他方で従業員の給与については地方公務員としての立場ばかりでなく、同種の民営企業の給与とよく勘案しながらきめろ、この両方が合わさりまして独立採算という建前に、公営企業ということになっているわけでございます。従来独立採算制のほうはそのままとられておりますけれども、給与の決定にあたってはいろいろ無理からぬ事情もございますけれども、同種の民営企業との間にはなはだしい格差を生じているわけでございます。したがって、そういう現状において、はたして……
○国務大臣(宮澤喜一君) 大まかにはただいま大蔵大臣のお答えのとおりであります。輸入は五十七億五千万ドルと見込んでおるわけでありますが、ただいまの情勢から判断いたしますと、それを何がしかは上回ることはほぼ間違いないのであります。どのくらい上回るかということにつきましては、各省にもいろいろ意見もあり、日本銀行その他にもいろいろな見通しがございまして、ただいまさだかに数字を申し上げることがまだできない状態であります。貿易外につきまして、ただいま大蔵大臣のお話のとおり多少予測は上回ることがあるかもしれないと思いますが、大した額ではないと思います。それを大体資本取引の予測以上のプラスでカバーをするとい……
○国務大臣(宮澤喜一君) 御指摘のように、農業所得そのものだけをとってみますと、所得がふえておらないというわけではございませんけれども、他産業の所得のふえが多うございますので、格差は決して縮まっていないということは事実であります。そこで、ただいま趨勢を見ておりますと、大体一町五反あるいは最近は二町ぐらいに上がっておるようでございますが、それから上の層の農業は、農業として、ある意味で事業として成り立ち得るような――所得もふえておりますし、また、戸数もやや傾向としてはふえる傾向にある。しかし、それより下のほうはどうも従事員も減っておりますし、戸数はまあ御指摘のようにしかも減らない、こういうように分……
○国務大臣(宮澤喜一君) これが、先般来国会で御質問のありますように、一番困ったむずかしい問題であります。結局、しかし、国が場合によっては必要な権力も発動いたしまして財政資金その他を使ってどれだけ土地造成をやるか、国ばかりでなく、これは地方団体もさようでございます。それが一つと、それから民間で土地造成をする人々にどのような資金的な援助を与えるか。基本的には、やはり需給の関係と、それからもう一つは公共の用に供します土地について公権力をどれだけ適正に使うか、こういうことにかかると思います。
【次の発言】 昭和三十年を基準といたしまして物価の上昇率でございますね。
○国務大臣(宮澤喜一君) 車両でありますとか、電気通信機械というようなものは国産化がかなり高度に可能なのではないかと思います。船舶、航空機などもどちらかといえば、そういうほうではないかと思います。武器、弾薬といったようなものが先ほど御質問にもございましたように、どの程度完全に国産の企業として成り立ち得るかという問題はあるのではないかと思います。いずれにいたしましても、国内で調達し得るということであれば外貨の節約にもなりますし、また、国内産業自身が潤うということでございます。そういうふうに考えていくものと思っております。
【次の発言】 一月の全都市の消費者物価指数は、昨年の三月に比較いたしまして……
○国務大臣(宮澤喜一君) ただいま仰せになりましたように、内航海運によるところの貨物輸送の量は、世の中の注目を比較的浴びていないわりに非常に多いわけであります。三十七年におあげになりました数字、割合で申しますと、内航海運によるものは四二・七%、国鉄が三六%、トラックが二〇・七%、こういう趨勢は国内の国鉄による輸送状況が現状のようでございますので、三十八年、三十九年推定いたしますと、内航船舶による国内貨物輸送の比重がさらに上がっていっておるように推定をいたします。国鉄の比重がやや下がりまして、トラックはやや上がりぎみ、こういう状況であります。そこで、従来からいわゆる鋼船化、鋼造船にするということ……
○国務大臣(宮澤喜一君) これは、ただいまお尋ねの問題よりも、もう少し基本的な計画を考えているわけでございます。先月の末に基本計画の閣議決定をいたしました。考え方は、やはり豪雪地帯は本来それだけのハンディキャップをしょっているということから出発いたしまして、一方において、農業等を含めましたいろいろな意味での産業基盤というものをそれだけしっかりよけいに手をかしてつくっておかなければならない。他方でまた、国民生活、生活環境もそれだけ劣るわけでございますから、それについても特段の配慮をしていかなければならない、こういう基本の考え方、これはやはり地域格差をなくすという一つの考えから出ているわけでござい……
○国務大臣(宮澤喜一君) いかにも、この問題は長いこと適切な施策が行なわれないで今日に及んでおる問題でございます。先般も申し上げましたが、やはり基本的には需給関係を改善するということであろうと思います。すなわち、政府機関、あるいは地方公共団体その他によるところの土地の造成ということが、どうしてもこれがなければ問題の解決はいたさない。あるいは土地の開発ということもあるだろうと思います。いずれも相当コストのかかることでございますけれども、これが基本であろうと思います。開発の場合には、未開発地域を開発するという場合もございましょうし、道路等の整備によってその地方が今度は新しく開発地として利用し得る。……
○国務大臣(宮澤喜一君) それはこういうことになっておるわけでございます。地代家賃統制令というものがまだ残っておりまして、そのうち家賃についてはあまり問題がないわけでございますけれども、いま御指摘になりました地代について問題があるわけでございます。問題は、実はただいま山本委員が御指摘になりましたのより、このまま放置しておきますと、もう少しめんどうな問題がございまして、地代家賃統制令で統制価格を定めております土地につきましては、統制額は固定資産の評価額のたしか千分の三であったと思いますが、千分の三とするということが建設省の告示で出ております。これは法形式が非常に古いために、そういうかなり大切なこ……
○国務大臣(宮澤喜一君) その問題は、過日たしか羽生委員が御質問になりまして、総理大臣もお答えをしておった問題と関連しておると思います。 御指摘のように、所得倍増計画では、目標年次に、ただいま御指摘になりましたような目標を現実に持っておるわけでございます。で、ただいままでの趨勢で見ますと、目標年次にそのことが達成できることは、これはおそらくきちんとそれに、目標年次にいきますか、いきませんか、おそらくはそれは困難ではないかというふうに私も思うわけでございます。そういう問題が起こりました一番の理由は、やはり所得倍増計画を考えましたときに、ある程度大規模経営というものが一方で可能になるような、いわ……
○国務大臣(宮澤喜一君) この問題は一年半ほど前から実はございましたのですが、役所の機構を大きくするということは、納税者の負担がそれだけかかるということでございますので、どちらかといえば消極的な気持ちで昭和三十八年度は見送ったわけでございます。その後、諸般の情勢を考えまして、このたび別途に法律の改正案の御審議をお願いいたしているわけでございます。で、私ども基本的に考えておりますのは、経済の成長に従いまして、貨幣的な意味での国民所得というものは、かなり順調に大幅に伸びてきたと思いますが、その反面、それが真に国民生活の福祉であるかどうか、貨幣的な所得、あるいは消費水準が上がるということが必ずしも幸……
○国務大臣(宮澤喜一君) コスト・インフレというものを木村委員のように御定義なさる、そういう定義は私はあると思います。それでよろしいと思いますが、そういうことが日本にあるかとおっしゃれば、私は、そういうものは日本にない、日本の労働組合はそれほどの支配的な力を持っていない、それは認めてよろしいのだと思います。ただしかし、賃上げはやはり生産費を構成するコストでございますから、経済のいかなる断面でもそれが価格に関係がないというようなことは、これは言えないだろと思います。
【次の発言】 ちょっと基本論を申し上げておきたいと思いますが、私どもは、いままで経済政策をやってまいりますときに国内の消費を高めて……
○国務大臣(宮澤喜一君) 昨年の秋口ごろから消費者物価が、いろいろの条件に恵まれまして落ちついておるわけでございます。それで、ただいまお尋ねの期間でございますが、五月につきましては、全国の統計が今月の末でございませんとわかりませんので、四月までにさせていただきますが、一月から四月までの期間をとってみますと、ただいま昨年の同じ一月から四月までに比べて三・六五%でございます。昨年の同期は、その一年前に比べまして七・一%アップでございましたから、今年の上がり方は、昨年の上がり方のほぼ半分ということになっております。で、四月に野菜などを中心にした部分と、それから、むしろこれから問題になるかと思われます……
○国務大臣(宮澤喜一君) 昭和三十八年度経済企画庁予算案につきまして、その概要を御説明申し上げます。 歳出予算の要求総額は一百十億九千九百八十二力七千円でありまして、これを前年度予算額八十一億七千二百十三万円に比較いたしますと二十九億二千七百六十八万七千円の増額となっております。 この増額となりましたおもな理由は、離島振興事業費において十一億六千六百四十八万二千円、水資源開発事業費において四億九千七百二十八万七千円、国土総合開発事業調整費において二億円、国土調査費において一徳九千二百八十万八千円、それぞれ増額になりましたことと、新たに新産業都市等建設事業調整費八億円を要求しているためであり……
○国務大臣(宮澤喜一君) 御審議願っております河川法案は、必ずしも治水ばかりでなく利水についても、御案内のように、いろいろな考え方を示しておるわけであります。したがって、一方的に治水ばかり考えておるというふうには思っておりません。基本的に、ただいま渡辺委員の仰せられましたことは、十分考えられることであります。つまりエネルギーとしての水に関する総合的な、いわゆる基本法的なものを考えるべきではないかということは、これは原則論としてよく理解し得ることでありますが、ただいまの段階としては、やはり河川についての管理体系を一貫させるということはきわめて緊急なことであると思います。他方で水資源開発促進法であ……
○国務大臣(宮澤喜一君) 新産業都市たるべき地点の指定は、御指摘のように昨年七月にいたしたわけでございます。この地点を選ぶにつきましては、法律の第一条にもございますように、将来、現在の大都市の人口、産業の過度の密集を排除し、及び地域格差の是正をはかるという見地から、かなり遠い将来、たとえば、七年とかあるいは十年とかいうことを考えておるわけでございますが、それまでに指定をされました地方に、公共投資を先行的に行ないまして、そうして企業がこれらの公共投資の上に乗ってその地方に分散をする、そういう地帯をつくり、しかも、それはただ工業地帯をつくるというにとどまらず、おそらく相当広範な地域でございますから……
○国務大臣(宮澤喜一君) 先般来閣議などでそういう御意見の閣僚が多うございました。後の御質問に従いまして、どういうことを考えておるのかということは、後ほど申し上げればよろしいのだと思いますので、ただいま申し上げませんが、何か考え方を申したらいいのではないかという意見が多うございましたので、ただいまそのこと自身及び何か申すとすればどういう内容のことを申すべきかということを検討いたしております。
【次の発言】 まず、これを政府見解と申すべきかどうかということについては問題があるように思います。政府全体の統一した見解であるとすれば、おのずから別な形が考えられるのではないかと思いますので、したがって、……
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