このページでは野原正勝衆議院議員の24期(1949/01/23〜)における国会発言(質問、答弁等)をまとめています。国会活動の統計や役職、質問主意書の数や内容は24期国会活動統計で確認できます。
○野原正勝君 私は、ただいま議題となりました挙國造林に関する決議案に関しまして、各党各派を代表いたしまして提案の趣旨を弁明せんとするものであります。 最初に決議案の案文を朗読いたします。 挙國造林に関する決議 森林の造成並びにこれが生産の保続は、國土の保全、國民生活安定の基盤であり、森林の復興なくして國家の再建、民族の繁栄はあり得ない。しかるにわが國の森林は、多年にわたる過伐、濫伐と施策の不徹底とにより荒廃はなはだしく、水源涵養、土砂扞止、洪水調節等の國土保全的機能は著しく低下するに至つた。 これがため全國随所に大水害続発し、農業生産は潰滅的損害を受け、産業、経済、文化各般にわ……
○野原正勝君 ただいま議題と相なりました、内閣提出、農林委員会付託にかかる造林臨時措置法案、農業協同組合法の一部を改正する法律案、家畜改良増殖法案、肥料取締法案、以上を一括して御報告申し上げます。 まず造林臨時措置法案につきまして御報告いたします。 御承知のごとく、わが国の森林は、戰職時及び戰後を通じて非常な過伐、濫伐をいたしました結果、森林資源は著しく減耗いたしまして現在民有林だけでも百二十万町歩以上の造林未済地が累積されている状況にありまして、これは国土の保全上はもとより、将来の林産物需給の上にも重大な支障を及ぼすおそれがございます。それゆえ、これら民有林地につきまして植伐の均衡をとり……
○野原正勝君 ただいま議題と相なりました農業に対する財政措置並びに金融に関する決議案に関しまして、各党各派を代表いたし、いささか所信を披瀝し政府の善処を要望しまするために、ここに趣旨の弁明を試みんとするものであります。 今日の農村は、インフレーシヨンの急激なる收束のためにとられましたドラステイツクな財政政策の波動を受けまして、まことに困難な、しかも重大な段階に立ち至つておりますことは、衆目の一致するところでございます。由来農業部内におきましては、その特殊な性格のゆえをもちまして、国家資金の投下、補助金の交付等を行い、生産基盤の維持拡張をはかることが、政策の伝統的な基調とせられたのでありますが……
○野原正勝君 ただいま議題と相なりました、上林山榮吉君外十七名提出、競馬法の一部を改正する法律案につきまして、農林委員会における審議の状況並びに結果の大要を御報告いたします。 御承知のごとく、著しく災害をこうむつた都市であつて、内閣総理大臣の指定を受けた市は競馬を行うことができる規定になつているのでありますが、その開催回数は年二回以内となつています。しかるに、都道府県及び横浜、名古屋、大阪、神戸の四大都市は年四回開催し得る規定になつているのでありまして、不均衡であります上に、これら指定都市のうちで、その区域内に地方競馬場が所在している市は、市みずからが競馬を開催する回数よりも、都道府県または……
○野原正勝君 ただいま議題と相なりました、千賀康治君外二十一名提出にかかる競馬法の一部を改正する法律案に関しまして、農林委員会における審議の経過並びに経果の大要を御報告いたします。 現行競馬法によつて認められておりまする国営競馬場は、札幌、函館、福島、新潟、中山、東京、横浜、京都、阪神、小倉、宮崎の十一箇所でございますが、さらに一箇所を追加して、中京地区に設置したというのが本提案の内容であります。 その理由の第一点は、国営競馬場の全国的分布状態から見た中継地的な意義であります。すなわち、東京から京都に至る中間地点に一箇所の国営競馬場もないことは、その地理的配置から見てきわめて不自然であつて……
○野原正勝君 私は、自由党を代表いたしまして、ただいま上程されました農業委員会法案並びに同法の施行に伴う関係法令の整理に関する法律案の、わが党及び民主党共同の修正案に対しまして賛成の意見を述べんとするものであります。 敗戦の悲痛な現実の中から、わが国農村の直面した課題は、まず第一に、過去数千年の長い伝統と慣習の中から生れ、そして守られ来つた地主制度のからを破つて、新たなる民主主義の理想のため、すべての耕作農民に対して土地を與え、それぞれ健全なる自作農家を創設せんとする、いわゆる農地改平の断行であつたのであります。第二には、窮乏のどん底に追い込まれ、食うに食なき八千万の同胞に対しまして、いかに……
○野原正勝君 私は、自由党を代表いたしまして、ただいま議題と相なりました食糧管理法の一部を改正する法律案並びに食糧の政府買入数量の指示に関する法律案に関しまして賛成の意見を述べんとするものであります。 詳細は速記録に譲りたいと思います。(拍手)
○野原正勝君 ただいま議題と相なりました、小笠原八十美君外十七名提出、競馬法の一部を改正する法律案につきまして、農林委員会の審議の経過並びに結果の大要を御報告いたします。 現行競馬法によりますと、競馬を開催することのできますのは政府、都道府県及び指定市町村となつておるのでありまするが、地方競馬場所在市町村につきましても、地方財政委員会が適当と認めましたものは、一般指定市町村と同様に、年二回以内の開催ができるようにいたしまして、地方公共団体の財政改善と、健全娯楽の振興に資したいというのであります。 本法案は、昨年二十八日付託と相なり、提案者を代表して小笠原八十美君より提案理由の説明がなされた……
○野原正勝君 ただいま議題となりました、野原正勝外八十七名提出、森林法案、同森林法麺行法案並びに野原正勝外二名提出、農漁業協同組合再建整備法の一部を改正する法律案の三法案につきまして、農林委員会におきまする審議の経過並びに結果の大要を御報告いたします。 まず森林法案から御報告いたします。 わが国の森林資源ば、敗戦による領土喪失の結果、面積において約四割、蓄積において三割の減少をいたしました上に、木材その他林産物の需要は、戦後の復旧資材を初め、建築用材、パルプ用材、さらに最近における特需用をも含めまして、ますます増大の傾向をたどり、生長量をはるかに凌駕する過伐となりまして、森林の蓄積は日一日……
○野原委員 薪炭の需給調整の問題、なお統制を撤廃すべきではないかというような段階に今あると承つております。そこで昨年及び本年の冬のいわゆる暖冬異変とも称すべき特殊な天候が、薪炭の事情をして異常に好轉せしめておるという事情もあり、同時にまた薪炭は年々非常に欠乏をつげるにもかかわらず、本年及び昨年、二十三年度だけがこういう資金の面もありますけれども、買上げまでも一時中止しなければならぬようになつておるということをもつて、今後の日本の薪炭事情もまた同様であろうというふうに考えることは、非常に皮相的な考え方である。これはよほど愼重に考えなければならぬと思う。私どもの考え方では、おそらく今後の木炭事情、……
○野原委員 ただいまの石坂説明員のお話を伺いますと、はなはだ納得の行かぬ点が多い。石炭の生産はわが國の経済復興のための最大の重大問題であろう。從つて政府では石炭増産にあらゆる努力を傾倒してやつて参つておるとわれわれは承知してるのであります。しかも片山内閣当時においては、石炭生産の重要性にかんがみて、われわれとしては当時賛成いたしかねたのでありますけれども、石炭の國家管理までもして今日やつておるというような重大な石炭生産の資材として、まさしく坑木というものは最も重要な資材であろうと思う。坑木がなければ一塊の石炭も掘るわけにいかない、いわば炭坑にとつては米の飯と言われるような坑木でございますが、そ……
○野原委員 酪農業調整法を廃止する法律案の説明を伺いまして、この法案を廃止することに対しましては、この際異議をはさむものではありませんが、ただ日本の農業が今日の段階において、大いに酪農を振興せしめなければならない段階にあり、また從來の酪農地帯はもちろんのこと、從來馬を盛んにやつておつた地帯も、最近酪農熱が非常に上つて参りまして、もう各地とも農村の健全化のために農村の人たちが酪農業に対して、非常に関心を持つておるのであります。この際において、單に酪農業の調整法を廃止するというだけでは、せつかく酪農の機運が上つておる際に、政府の措置としてに芳ばしくないのであります。この機会に酪農業を大いに振興せし……
○野原委員 この機会にいろいろ伺つておきたいのです。私は從來競馬というものをあまり見たことはありませんが、一体競馬というものは早く走ればいいだけの競馬をやつておるのか、それとも重い物を運ぶ競走もやつておるのですか、それから伺います。
【次の発言】 われわれの知る限りにおいては、東北地方などでは、馬力大会という非常に勇壯な競走がある。これは古くからやられておるのです。馬が砂の上を重い物を積んだ車をひつばつて走るのでありますが、あの馬が歯を食いしばつてゴールに突入して來る姿を見ますと、懦夫をして立たしめるというような、実に何とも言えない勇壯な氣分に打たれるのであります。私はあれを見て、日本の再建は……
○野原委員 提案者の一人としまして、ただいまの御質問に御答弁を申し上げます。今の酪農業が大資本によつて独占されておるということに対する、酪農民等の経済的関連の問題でありますが、ただいまの遠藤君の説明で多少不備の点がありますので、私から補足いたします。実は明治製菓では、すでに酪農民に開放しておりますのは大体十七パーセント程度が開放されておる。森永製菓では約三十パーセントが酪農民に開放されておる。それから北海道興農会社では大体五十パーセントがすでに酪農民のものになつておるという状態であります。すでにこのパーセンテージは漸次ふえて行く傾向にあるということでありまして、淡い單なる夢ではない。現実にそう……
○野原委員 ただいま井上委員の御質問の罰則の問題に関して、立案者の私からお答え申し上げます。牛が死んでも割当てられた数量を出さなかつた場合には三年以下の懲役ということがあるが云々というお話でありますが、牛が事実死んでしまつたことが明らかであり、またまことにその事情やむを得ないというような場合において、これを懲役にしたりあるいは罰金をとるという考えは、立案者としては毛頭持つておりません。この罰則なるものは、あくまでも当然供出の責任を果さなければならぬ者が故意にやらなかつた場合に、こういう罰則を設けておいたにすぎないのであつて、その場合においては当然罰則の必要がない。牛がなくなつたという者に対して……
○野原委員長代理 会議を開きます。ただいまの祕密会の記録はこれを公表しない方が適当と思いますが、御異議ありませんか。
【次の発言】 御異議なしと認めます。ただいまの祕密会議の記録はこれを公表しないことに決しました。なおお願いしておきますが、むずかしい数字もあつたようでありますが、これはひとつ皆さん方の責任で発表なさらぬようにお願いします。
午後二時まで休憩します。
午後一時六分休憩
○野原委員 ただいまの渕君の質問に関連をいたしましてちよつと申し上げたいと思います。この食糧確保臨時措置法の一部改正の問題に関しまして、これが継続審議に相なつた、それがたまたま今の渕君のお話では、何か次の國会においてこれを通さなければならぬ、通すことが前提だというふうなお話でございましたが、私どもはあくまで継続審議中でございまして、また食糧確保臨時措置法の改正に関しましての関連した問題といたしまして、先ほど來原田君あるいはまた渕君からるるお話があつたような、いわゆる根本的な農業政策の問題についての、いろいろな條項について解決をしなければならぬ問題を、急いで解決しなければならぬと考えて、目下審議……
○野原委員長代理 本日はこの程度にとどめまして、次会は明三十日午前十時より開会いたします。本日はこれにて散会いたします。 午後四時三十七分散会
○野原委員長代理 皆さんにお諮りしますが、どうもこの問題は大臣や長官に出席していただいて、はつきりした責任ある御答弁を願わなければどうにもならぬと思います。そこで月曜日に必ず大臣及び長官に出てもらうということにいたしまして、事務当局に対する質疑は以上の程度にとどめたいと思いますが、御異議ありませんか。
【次の発言】 それでは本日はこの程度にとどめまして、次会は明後八月一日午前十時より開会することとし、本日はこれにて散会いたします。
午前十一時五十一分散会
○野原委員 木炭の特別会計を遂に停止しなければならぬ段階になつたわけであります。過去昭和十五年以來続けて参りました特別会計による木炭の需給調整が、今日突如として非常に悲惨きわまる現実を暴露する段階になりましたことは、はなはだわれわれとしては遺憾に思うものであります。この問題に関しては、同僚議員の平野君や河野君からるる御質問が出ましたが、私は責任は責任としてあくまでも追究しなければならぬと思うのでありますが、同時にまた、この特別会計がかような失敗を起したという根本を考えてみるときにおいて、私は今後こういう特別会計はもうやることはないと思います。私の感じている点は、一体こうした特別会計というものは……
○野原委員 ただいまの村上君の質問の問題でありますが、事は非常に重大だと思います。長官の御説明で一應納得はしましたが、そういううわさが出たということだけでも、これは聞き捨てならね問題だと私は思う。ただいま村上君から東北地方の特殊事情というふうなことのお話がありましたが、われわれも東北の実情をよく知つておりまして、同じ食糧の取扱いをしますにおきましても、取扱い数量に比較いたしまして非常に廣汎な地域にわたつておる。あるいはまた雪が降るというふうないろいろな事情等によりまして、当然人員の配置は関東、関西等のいわゆる暖國地帯から見れば、むしろずつと多くなければならぬとも考えておるのでありまして、整理の……
○野原委員 けさほど來、特別会計の薪炭の問題が大分論議されましたのですが、ああいう非常な赤字を生じた原因を追究してみると、今までの林野廳のいろいろな説明で、大体はつきりしておると私は思うのであります。ただ会計檢査院においての正式な扱いは、その全体ができていなかつたのでありますけれども、形式的には、はつきりした亡失された証明のつくものだけが國損ということになつて一應処理されたということでありまして、にわかに二十三年度になつて厖大もないものが赤字になつたということになつて、たいへん論議の的になつておりますけれども、ただ経過的に薪炭特別会計の取扱いの今までの様子からこれを判断しますと、私はそこに一つ……
○野原委員長代理 ちよつと申し上げますが、大臣がせつかくお見えでありますから、大臣に関する質問を先にひとつお願いいたします。
【次の発言】 簡單に願います。
○野原委員 先般東北地方をまわりました概況を御報告申し上げます。 十二日に出発をいたしまして、青森、秋田、岩手三縣をまわりまして、十九日に調査を終わつたのでありますが、時間の関係で詳細なことは報告書に譲ることにいたしまして、概況だけ御報告申し上げます。 まず岩手縣におきましては、最初縣庁に参りまして、縣当局から農林行政に関する種種な事情を伺い、また要望などを聽取いたしまして、現地の視察に参つたのでありますが、紫波郡煙山村に参りまして、そこの國有林開放による開拓地を調査いたしました。なお煙山苗圃、これは盛岡営林署の管内の苗圃でありますが、これを見て参りました。そうして同時に山王海の農業水利の……
○野原委員長代理 午前中はこの程度にとめまして、午後一時半より再開することととし、暫時休憩いたします。 午後零時十七分休憩
○野原委員 私はまず建設大臣にいろいろお伺いいたしたいと思います。今年の予算を見ますと、建設省の予算が非常に少いのであります。しかも建設省の予算と申しましても、当面の緊急を要すべき災害復旧の予算、これが非常に少い。同時にまたわれわれが民自党として國民の前に公約した一大建設をしたい、將來の日本の國力の培養、國民生活の基盤を確保するためにも、大きな建設計画をもつて臨まなければならぬ。單なる災害の復旧というふうな應急手当はかりでなく、將來にわたつて絶対に災害が発生しないような恒久対策をもつて臨みたい。そのためにはいろいろな、たとえば電源の開発に関連いたしましたダムをつくつて行こうというふうなことを、……
○野原委員 今回政府は国有鉄道事業の独立採算制確立のために、貨物運賃の引上げを行うというような情報が伝わつておる。聞くところによると、貨物運賃において九割一律の運賃値上げをするということを聞いておるのですが農林関係、特に林業の方面から見ますと、今回のそうした一律の値上げがもしかりに実現いたしますならば、日本における林業は致命的な影響を受けることに相なるのであります。御承知の通り木材は非常に容積が大きいのでありますから、一車に積みましてもたかだか十万円か十二、三万円の価格なのであります。品物によりましては一車積むと数百万円というような物もございますし、一般の輸送する品物の中で、おそらく最も低廉な……
○野原委員 証人に二、三の点を伺いますが、不正摘発委員会というものがあなたたち全農林の中にあつたのですか。またあつたとすればそれはどういうような組織であつたか、それをお伺いいたします。
【次の発言】 この委員会は何人で構成され、また專門部会とさつきあなたが申されましたが、專門部というものは、この薪炭関係とか林野関係とかい、うようなことを担当しておつたのかどうか、また特に林野庁関係の方を担当しておつたのは何人で、名前はだれとだれであつたかをお伺いいたします。
【次の発言】 さつきあなたは林野庁関係は佐藤義彌君などが特に調べた、こういうお話でありましたか、佐藤義彌君は、私もよくわかりませんが、今も……
○野原委員 この決議はたいへんけつこうでありますが、実はこの間委員会で決議になりました木材のことは特に重要な点であります。同じ委員会から二つのものが出て来ると関連を持つた方がいいと思いますので、この申入れをする前に、さきに木材の件については申入れたが、なおこれこれというふうに、適当にひとつ御処置願いたいと思います。
【次の発言】 先ほど来の三浦証人の話で、大体内容が明白になつたのであります。なお聞いておきたいと思う点がございます。それは先ほど来の質問等を見ましても、何か非常に混線しておると思うのです。これはそうむずかしい問題でないと思う。先ほど松浦君からの質問にもありました通り、明らかに二つの……
○野原委員長代理 それでは暫時休憩いたします。 午後五時十分休憩 午後六時二十九分開議
○野原委員 この際質疑及び討論を省略してただちに採決せられんことを望みます。
○野原委員 私は民主自由党を代表いたしまして、今回政府から提案になりました油糧配給公団法の一部を改正する法律案並びに肥料配給公団令の一部を改正する法律案等につきまして賛成するものであります。政府の提案趣旨説明によりましてきわめて明らかなことく、この両公団の今回の改正の要点は、要するに従来預金部資金等から借入金をもつてまかなつていたものを、ドツジ・ラインの示すところの新しい国家財政の編成方針にのつとりまして、一般会計から政府がこれを支出するということに改めることになつておるのでありまして、すでにその予算的措置においては、二十四年度補正予算となつて、先日の国会におきましてすでに衆議院を通過し、参議……
○野原委員 私はこの際林業対策に関する私見を申し上げまして、小委員会の設置を要望したいと思います。言うまでもなくわが国の国土の三分の二を占めておるものは森林でありまして、その林業政策のよしあしは国家の再建にとり、あるいはまた日本の産業、経済、文化全体に対する影響はきわめて大きいのでありましてわれわれはこの国土の三分の二を占めておるその山林地帶に対して、いかなる建設的な政策をもつて臨むべきやということは、国家の基本的な問題でなければならぬと思うのであります。治山治水の問題が大きく取上げられまして、政府においてもいろいろと強力な施案やつておりますけれども、まだまだ十分でないのであります。そうした面……
○野原委員 私はただいまの河野委員と同様に、現在の肥料価格の問題に対しましては、農林省はもつと強腰で当つていただきたい。肥料の問題につきましては、当然農林省が一元的にこれをやるべきことか妥当だと思いますが、通産省の方面でこれを担当しておる関係上、どうもメーカーの保護ばかりやつておるようにわれわれは受取つておるのであります。農村では、今日すでに肥料が高過ぎるということで、全国至るところ配給の辞退が行われております。またこの春肥に対しましては、配給の辞退が続出するであろうことは、もうわれわれの常識として、農村の方たちは、とうてい今後の肥料はこの半分もとれないであろうということまで言つておるのであり……
○野原委員 牧野法の改正に関連いたしましてい二、三政府の御方針をお伺いいたしたいと思います。牧野の改良を行い、その生産を高めることの必要は、いまさら申すまでもないのでありますが、御承知の通り、戰時中著しい人手不足のために、牧野はほとんど放任されておりまして、原始の状態にだんだんともどつて参りまして、このままにしておくことは、狭隘なる国土の活用という面から見ましても、はなはだ遺憾に考えておつたのでありまするがもここに新たに牧野法の改正を企図ぜられるということにつきましては、ただいまの政務次官の提案の趣旨説明によりましても、まことにけつこうと存ずる次第でございます。しかしながら、今回の牧野法の改正……
○野原委員長代理 皆さんにお諮りしたいと思いますが、ただいま小平さんからの御提案、まことにごもつともだと思いますが、大臣の出席はいずれ当然出て来なければならぬと思います。しかしせつかく政務次官も参りましたし、農政局長も来ておることでありますので、大臣に答弁を要求する以外の、何か内容等について御質議もあろうかと思いますが、時間的にもせつかくの機会でありますので、でき得べくんば、大臣に対する答弁の要求等は、いずれ大臣の出席のときにするといたしまして、農政局長、政務次官等に対する質問をおやりになつたらいかがかと思いますが、いかがですか。
【次の発言】 ただいまの吉川君の御意見のような方が多いようでご……
○野原委員長代理 休憩前に引続き会議を開きます。 本日午前中に農林大臣の出席を要求したのでありまするが、いまだその出席がありませんので、本日はこの程度にとどめまして、次会は公報をもつてお知らせすることとし、本日はこれにて散会いたします。 午後二時四分散会
○野原委員 造林臨時措置法案に関しまして二、三政府の見解をお伺いいたします。まずこの法律によりまして、戰時中における過伐、濫伐の結果生じた、いまだ造林できないでおるところの百二十万町歩の民有林に対しまして、きるだけ早く造林をするということはよくわかるのでありますが、さてこれはひとり民有林のみならず、国有林に対しましても、まつたく同様のことが言えると思うのでありまして、戰時中におきましては、民有林、国有林を問わず、わが国の林業は、造林の部面におきましては、ほとんど等閑に付されておつたのでありまして、この法律によりまして、一応民有林に対する対策は臨時の措置としてとられたわけでありますが、国有林に対……
○野原委員 ただいま競馬法の一部を改正する法律案に対する提案の理由の説明を承りましたが、その説明できわめて明白なことく、中京地区に競馬場を置くということに対しましては、われわれもすでに十分その必要を感じ、またその設置をすることが、きわめて当然であると考えておるのでありまするけれども、この問題に関しましては、かなり以前から問題になつておりまして、要するに地元においてたくさんの地区で、この設置に対して非常な競争もあつたという点で、非常なせり合いになつておつたのでありますが、今提案者の事情を承りますると、地元におきましては、すでにそれらの競争の関係もいろいろとお話合いがついたというような大体のお話で……
○野原委員長代理 これより会議を開きます。 小笠原委員長にはおさしつかえがありますので、皆さんの御推薦によりまして、本日は私が委員長の職務を行います。 議事に入る前に議案が付託になりましたから御報告いたします。本二十九日、参議院議員伊達源一郎君外九名提出による狩猟法の一部を改正する法律案が、また昨二十八日内閣提出による農林水産業施設災害復旧事業費国庫補助の暫定措置に関する法律案が、それぞれ本委員会に付託と相なりました。以上御報告いたします。 次に小委員の補欠選任を行います。去る二十二日林業対策小委員及び畜産に関する小委員てありました大森玉木君が委員を辞任せられ、昨日また大森玉木君が議長の……
○野原委員長代理 本日はこの程度にとどめます。次会は明五月一日、午後一時より開くことにし、本日はこれにて散会いたします。 午後二時五十七分散会
○野原委員長代理 河口陽一君。
【次の発言】 ちよつと河口君に申し上げますが、大臣は十二時三十分まできりおれないそうですが、あと多勢おりますので、なるべく要点だけ……。
○野原委員長代理 本日は趣旨の説明を聴取するにとどめまして、次会から質疑に入りたいと思います。
【次の発言】 この際大森玉木君より肥料問題について、大臣に質疑をしたいとの申出があります。これを許すに御異議ありませんか。
【次の発言】 御異議なしと認めます。それでは大森玉木君。
【次の発言】 ちよつと申し上げますが、先ほどお諮りしましたように、自作農創設特別措置法の改正に関する質疑その他は、次会からやるということを申し上げておりますので、大森先生の御質疑は、いずれ次会から、いろいろ政府委員もそろうと思いますから、次会からあらためてお願いします。
○野原委員 競馬法の一部を改正する法律案は、前の第七国会におきまして、大体同様な法律案が本委員会にかかつたのであります。その際におきましても、一部を除きましてほとんど大多数の者が賛成をいたしまして、この委員会を通つたきわめて簡単な問題でありますし、格別質疑その他の必要はなかろうと思うので、すぐに討論、採決を願います。 〔「質疑あり」と呼ぶ者あり」
○野原委員 八木君の質問に関連して見返り資金のことをちよつと一点伺いたいと思います。大規模農業水利事業等に対しまして見返り資金を使うことは、たいへんけつこうなことでありますが、私は見返り資金の出し方について、実はふしぎに考えておる点があるのであります。それと申しますのは、現在の日本の食糧問題、特に朝鮮事変以来非常に大きな問題になつておるわけでありますが、国内食糧自給態勢の確立という問題に関連いたしまして、大急ぎで食糧増産の効果の上るようなものに対しまして、政府の財政支出はもちろんのこと、その別個の面として、見返り資金等が導入されるべきものでありまして、その線に沿つてやつておられるということは、……
○野原委員 農地改良造成並びに災害復旧に関する東海班の調査の概要を御報告いたします。 本班は不肖私が班長となり、国民民主党大森、坂口、古川の三委員、それに藤井專門員が随行いたし、去る九月十四日から十七日まで四日間にわたり愛知、岐阜両県下について実地調査をしたのであります。まず愛知県下の調査について申し上げます。 十四日愛知県庁に到着、ただちに青柳知事、宮下農地部長及び鈴木農林部長から県下の土地改良、災難復旧その他一般農政に関する概括的説明を聽取いたし、次いで名古屋市内荒子川排水施設を視察し、同夜は名古屋に宿泊いたしました。翌十五日には、木曽川流域の木津川水、宮田用水を視察いたし、車を返して……
○野原委員長代理 次は篤農家の大平信彌君にお願いいたします。
【次の発言】 食糧増産あるいは農業技術改善についての参考人各位からの御意見の開陳は一応終りました。なお参考人諸君に対しての御質問等ございましたら、この際お願いしたいと思います。なお政府側の意見を聞きたいというようなお話もあつたと思いますので、もしございましたらこの際お願いいたします。
【次の発言】 ただいま井土君からの御意見でありますので、農林省側からどななたか御答弁願います。
【次の発言】 本日に食糧増産に関する技術の改善につきまして、参考人の各位には遠路わざわざおいでをいただきまして、長時間にわたり貴重な御体験を中心とした御意見……
○野原委員長代理 休憩前に引続きまして会議を開きます。
この際肥料問題を議題といたします昨日島村農林政務次官から、一応政府の意向をお話がありましたが、幸いに周東安定本部長官及び廣川農林大臣もそろつお見えでありますので、この際両大臣に対しましての質問を願いたいと思います。
【次の発言】 委員長から一言発言いたします。先ほど来大分問題になりましたが、肥料に関する政府の見解に関しまして、先ほど農林大臣からはつきりした文書で出したいということでありますので、会期もいよいよ明日一日になつておりますので、明日の午前中に文書でもつて委員会に回答をお出し願うことをお願いいたします。なおその上で明日会議を続行……
○野原委員 理事の選任はその手続きを省略いたしまして、委員長において御指名願いたいと思います。
○野原委員長代理 ちよつと河野君に申し上げます。河野君の質問の問題は明日の委員会でやりますから、きようは一応予算の説明を聞くという……。
【次の発言】 それでは簡單に願います。
【次の発言】 それでは肥料及びえさの問題に関しましては、いろいろ御議論もありましたが、また適当な機会になおはつきりさせて行きたいと思いますが、本日は予算の説明を聞くことになつておりますので、引続いて大臣官房の農林金融課長富谷君から、農林漁業金融に関する御説明を聞きたいと思います。
【次の発言】 それでは次に食糧庁長官から食糧庁の予算関係の説明を聞きたいと思います。
○野原委員 農調法の改正は、かねがね問題になつておりましたが、われわれといたしましては、一日も早く根本的な改正を望んでいるわけでありますけれども、このたび提出になりました議案は、單に選挙期日の変更というきわめて事務的な小さな問題であると思うのであります。従いまして、すでに質疑その他は済んでおりますので、この際討論を省略いたしまして、ただちに採決せられんことを望みます。
【次の発言】 先ほど来の平野委員の質問に関連してちよつとお尋ねしたい。実は私ども昨年の秋に岐阜県の、特に農地局関係の仕事を見る機会がありまして――委員会として出張したのでありますが、そのとき防災ため池の状況をよく見て参りました。……
○野原委員 ただいまの問題に関連いたしまして、農業委員の性格と申しましようか、これをよく考えてみますと、これは一つの農村民主化の発展の過程において、いよいよ形の上での最終段階に来たものだと私は思う。農地改革というあの大きな困難な仕事を一応まとめ上げて、そうしてそこに農地委員会の大きな使命も、一応の段階になつた。あとは残された農地の交換分合とか、その他のいろいろな困難な仕事はありますけれども、この旧地主から自作農を創設するという大きな、日本民主化に対する最も重要な任務というものは、一応果されたわけです。そこで日本の土地制度その他から見ましても、いわゆる旧地主を解体させて自作農にするという困難な仕……
○野原委員 ちよつと議事進行について……。先ほど来共産党の山口委員の質問を聞いておりますと、一体まじめに農業委員会の問題をやつているのかどうか、はなはだ私は疑問であると思う。農業生産力の増強とは何だ、農民の地位とは何んだというような一片の言葉じりをとらえて、一つの言葉の定義を一つ一つ聞いておつたのでは、農業委員会法案を審議するに一体何十日かかるかわからない。こういうような審議の方法で進めることは、いたずらに農業委員会という、われわれがせつかく日本の農村の発展のために最もよい委員会をつくろうとするこの審議にあたりまして、何かためにせんがための、議事引延ばしのための態度であろうと私は思うのでありま……
○野原委員 横田君のに関連してちよつと……。野党側は横田君一人だが、横田委員は非常に真剣に審議を進める御意思のようでありますが、実はきのうの山口委員の質問に対して、議事進行で私が委員長にいささか御注意申し上げたのでありますが、どうも横田委員の質問といい、山口委員の質問といい、一体農業委員会の問題を取上げておるにもかかわらず、その中のたいへん飛躍したお話ばかりで、特に日本の農民の地位であるとか、農業の生産性とは何ぞやとかいうようなことを、五回も十回も繰返して、まるで外國の話でもするような調子で、日本々々というような言葉が出ていろいろ言われておつた。私はそれを見まして、農業委員会法という今現実に出……
○野原委員長代理 ただいまより農林委員会を開会いたします。
委員長が遅れて見えますので、私がかわつて委員長の職務を行います。
去る三月八日本委員会に付託に相なりました松浦東介君外百四十名提出、積雪寒冷單作地帯振興臨時措置法案及び去る十日付託になりました内閣提出、農業災害補償法の一部を改正する法律案を順次議題といたし、審議に入ります。
松浦東介君外百四十名提出、積雪寒冷單作地帯振興臨時措置法案の提案理由の説明を求めます。松浦東介君。
【次の発言】 農業災害補償法の一部を改正する法律案のただいまの提案理由を伺つたのでありまするが、根本的な補償限度の引上げとか、そういつたいろいろな問題に関しま……
○野原委員長代理 政府から説明員が来ておりますが、渡部農政課長どうでしようか。
【次の発言】 ちよつと速記をやめてください。
【次の発言】 速記を始めてください。
【次の発言】 他に御質疑はございませんか。――他に御質疑がなければ、この際討論を省略して、ただちに採決したいと思いますが、御異議はございませんか。
【次の発言】 御異議がないようでありますから、これから積雪寒冷單作地帶振興臨時措置法案について採決いたします。
本案に賛成の諸君の起立を求めます。
【次の発言】 起立総員。よつて本案は原案の通り可決すべきものときまりました。
なおお諮りいたします。本案に関する委員会報告書の作成に関し……
○野原委員 農業委員会法案並びに農業委員会法の施行に伴う関係法令の整理に関する法律案は、すでに数次にわたつてこの委員会で詳細に質疑を継続して参つた案件でありますので、すでにこの問題に関しましての質疑は十二分に尽したと考えますので、この際質疑を打切られんことを動議として提案するものであります。
【次の発言】 私は自由党を代表いたしまして、農業委員会法案並びに農業委員会法の施行に伴う関係法令の整理に関する法律案の修正案並びに修正部分を除く原案に対して賛成の意を表するものであります。
終戦後の農村の民主化及び農業生産力の発展の障害を除去するための画期的な農地改革が、すでに三百万戸以上に及ぶ自作農家……
○野原委員長代理 河野委員。
【次の発言】 木村榮君。
【次の発言】 本日はこの程度にとどめて散会いたします。次会は広報をもつてお知らせいたします。
午後三時三十九分散会
○野原委員 私はこの際開拓問題に関しまして、農林当局に対しまして、二、三お伺いいたしたいと思います。日本の開拓をもつて国内の食糧問題を解決し、また人口問題もそれによつて解決をして行くという、戦後の国土の狭隘な日本として、敗戦後の深刻な日本農村の建直しにあたつての国策として取上げられた開拓問題であります。そこでその開拓にあたりましては、いまだ開拓の余地が非常にある東北及び北海道等を初め、全国至るところ、いやしくも開拓に適する所は余すところなく開拓を行う、大きな構想を持つて百五十五万町歩の開拓及び十万町歩の干拓という大構想を持つて出発をされたのであります。その開拓行政を円滑に行うべく、政府におきま……
○野原委員長代理 次に川西清君。
【次の発言】 本件につきましては、別に討論の通告もありませんので、討論を省略して、ただちに採決いたしたと思いますが、御異議ありませんか。
【次の発言】 御異議ないようでありまするので、これより採決に入ります。
まず、川西清君提出の修正案について採決いたします。本修正案に賛成の諸君の起立を求めます。
【次の発言】 起立総員。よつて本修正案は可決せられました。
次に、河野謙三君提出の修正案について採決いたします。本修正案に賛成の諸君の起立を求めます。
【次の発言】 起立総員。よつて本修正案は可決せられました。
次に、ただいま可決せられました両修正案の修正部分……
○野原委員長代理 これより農林委員会を開きます。
委員長がまだ見えませんので、私がその案代行いたします。
この際法案の付託についてお知らせいたします。本日小笠原八十美君外十七名提出、競馬法の一部を改正する法律案が本委員会に付託になりましたので、御承知おき願します
これより競馬法の一部を改正する法律案を議題として審査を進めたいと思いますが、御異議ありませんか。
【次の発言】 御異議なしと認めます。それではこれより本案の趣旨について提案者の説明を求めます。小笠原八十美君。
【次の発言】 これより本案に関する質疑に入りたいと思います。宇野君。
○野原委員 農薬取締法の一部を改正する法律案は、すでに参議院の審査を経て本院に送付になつた議案であります。同時にまたその内容を審査いたしまするのに、従来の農薬取締法は、その内容においてはなはだ欠陷があつたのであります。すなわち十分な規格の制定がなかつたという点や、あるいはまた誇大なる宣伝あるいは虚偽の宣伝等に対する取締りの方法において欠陷があつた。そういうような点をこのたびの改正によつてなくするという趣旨のもとに、今回の改正がなされたというわけでありますので、その改正の趣旨はまつたくけつこうなことであります。参議院の方におきましても全会一致で通つたということであります。従つてそういう簡單な内容……
○野原委員 提案者を代表いたしまして私から提案理由の説明を申し上げます。 わが国の森林は戰時戰後の過伐濫伐によつて荒廃しつつありますことはすでに御承知の通りでありまして、かかる事態を收拾するために急速かつ徹底的な造林を行い、森林施業の合理化をはかることはもちろん、一層積極的に林業を振興して、わが国自立経済の基盤を確立する必要切なるものがあるのであります。しかるところ、わが国の民有林は大部分が五町歩以下、その平均所有面積は一町歩以下という零細森林所有者でありますために、これを協同組織による森林組合により十分活発に活動できるよう経済的に強化しなければ、森林の復興も望み得ない実情であります。 現……
○野原委員 このたびの農漁業協同組合再建整備のことは、すでに改正前の農漁業協同組合再建整備法案の審議の際にいろいろと審議を盡したのでありまして、林業につきましてもまつたく同様な趣旨によるものであります。すなわち今までの協同組合の状態というものは、非常に経営が苦しくなつておりまして、これひとり農業協同組同や漁業協同組合に限らず、森林組合の方でも同じような現象であつたのであります。ことは終戰後の経済の混乱期の中に、従来森林組合が国家の代行機関として、たとえば薪炭等に対する政府事業の代行をやつておつたのであります。そういうような政府の代行機関として果しておりました仕事が、その後政府が薪炭特別会計をや……
○野原委員 ただいま議題となりました森林法案及び森林法施行法案の提案理由を御説明いたします。わが国の森林は、敗戰による領土喪失の結果、戰前に比べまして面積で約六割、蓄積で約七割弱に減少いたしたのでありますが、これに対しまして木材その他の林産物の需要は、戰後の復旧資材、建築用材、パルプ用材等ますます増大しておりまして、戰時中からの過伐の傾向はますます強くなり、成長量の数倍のものが伐採せられ、森林の蓄積はとみに減耗しつつある状態であります。一方伐採後の造林は、戰後におきまするインフレーシヨン等の悪影響によりまして思うように進捗しないで、年々の造林面積は伐採面積に追いつかず、戰時中及び戰後の伐採跡地……
○野原委員 平野委員の質問に対する通産省側の御答弁は、どうもあまりはつきりしていない点があります。私伺いたいと思いますのは、この表にあります工場は、先ほどの説明では、昭和二十八年度ごろに完成する工場だというお話でございますが、そうですか、これをはつきり御説明願います。
【次の発言】 ただいまの説明でよくわかりましたが、そうすると、すでにもう二十六年度中において操業できるものだけであつて、あとは今建設中の四工場は、これは先ほど二十八年度中に完成をするというお話でありましたが、この完成する分を含まないで、一箇年の木材需要量が約千三百五十万石であるというお話であります。先ほど林野庁長官からちよつとお……
○野原委員 平野委員や遠藤委員から質問がありましたので、重複を避け、別な問題をお伺いしたいと思います。 このたびの林野整備法案はいわゆる林野整備であつて、国有林の拂下げそのものを目的としたものではなく、新しい事態に即応した国有林のあり方をきめているということにおいて林野整備という名前をつけたものと思うのであります。そこで当然問題になりますのは、国有林の売拂いもございます、あるいはまた交換分合という仕事も同時に大きな仕事の一つであろうと思います。それからまた法案を通じて見ますと、消極的には、必要に応じては林野整備によつて得た收入の範囲で民有地を買上げることもできるというようになつておるようであ……
○野原委員長代理 井上委員。
【次の発言】 それでは速記をやめてください。
【次の発言】 河野君から肥料問題に関して発言を求められております。これを許します。河野謙三君。
【次の発言】 お諮りいたします。ただいまの河野君の提案の通り、肥料価格に関する件を本委員会の決議として、なお政府に参考送付することにいたしたいと思いますが、御異議ありませんか。
【次の発言】 御異議なしと認めます。さように決定いたします。
【次の発言】 遠藤君のお申出はまことにごもつともでありますので、参議院の農林委員長にも善処方をお願いいたしたいと思います。
【次の発言】 お答えいたします。井上委員の御提案はまことに同感で……
○野原委員 米価問題については、いずれ農林大臣が出席したときに、基本的な問題はいろいろつつ込んだお話をしたいと思います。従つて今日はあまり根本的な問題には触れるわけには参らぬと思います。ただ政府の今までの米価に対する態度を見ておりますと、いわゆるパリテイ方式によつて買い上げなければならぬという原則をずつとやつて参りまして、ときにはまるでパリテイ計算の方式が生産者価格と同等に幅のあつたときもあります。そのときにおいてさえも、政府はすべてパリテイによつて買い上げることが最も妥当であり、正しい方式であるということを主張しておつたわけであります。ところでパリテイの上り方が、政府の考えておつたものよりも……
○野原委員 この際私は根本農林大臣に対しまして、米価の問題に関しましてそのお考えを伺いたいと思うのであります。今日米価の決定がどこにおちつくかということは、全国農民の非常なる関心事となつておるのであります。その米価の問題に関連し、麦の値段に対するバツク・ペイは、はたして支払われるのであるかどうかというような不安もある。あるいはまた従来早場米奨励金をいただいている積雪寒冷単作地帯等では、早場米奨励金があるいは打切られるのではないかというような心配までもしている向もある。また最近の新聞紙上では、パリテイ指数が非常に上昇している今日において、昨年設けられました特別加算の率が著しく引下げられるのではな……
○野原委員長代理 井上良二君。
○野原委員長代理 これより農林委員会を開会いたします。
委員長がまだ来られませんので、私がかわつて代理をいたします。
まず米価に関する件について調査を進めます。前回の委員会におきまして米価問題について種々論議をいたしましたが、その後政府におきましては本問題について方針を決定し、すでに一部実施されておるのでありますが、この際順序といたしまして、政府の措置について簡單に説明を求めたいと思うのであります。物価庁第二部長永野正二君。
【次の発言】 ただいまの第二部長の説明に対しまして御質問がございますれば、これを許します。
○野原委員 関連して。先ほど来積雪寒冷單作地帯の地域指定の問題で、同僚小淵君のまことに御熱心な御意見を聞いて、私ども実は非常に同感を持つのであります。ただ私は、積雪寒冷單作地帶の振興法案の立法の精神とまたその運用とを考えるときにおいて、これはよほど考えなければならぬのじやないか。特に最初この立法の際においては、特に積雪寒冷で恵まれない地帯、非常に條件の悪い地帶に対して何とか手を差延べるべきであるという考え方で、できるだけ地域等は狭い地帶にした方がよかろうというように私どもは考えているわけですが、だんだん広まつてしまつて、今ではすでに十七府県ができているということなんであります。それも一県におい……
○野原委員長代理 ただいまより農林委員会を開会いたします。
委員長が見えませんので、私が委員長の仕事を代行いたします。
昨十二日本委員会に付託に相なりました内閣提出、繭糸価格安定法案を議題といたします。審査に入ります。まず本案の趣旨につきまして、政府の説明を求めます。島村政務次官。
【次の発言】 繭糸価格安定法案につきましては、この審議は次会からやることにいたします。
【次の発言】 次に、これから農林漁業組合再建整備法の一部を改正する法律案を議題といたし、前会に引続き審査を行います。
【次の発言】 お答えをいたします。農林漁業組合再建整備の問題に関連いたしまして、今日の協同組合に対する基本……
○野原政府委員 ポツダム宣言の受諾に伴い発する命令に関する件に基く水産関係諸命令の廃止に関する法律案の提案理由を御説明申し上げます。 さきに調印を見ました日本国との平和条約の効力の発生にあたり、昭和二十年勅令第五百四十二号(ポツダム宣言の受諾に伴い発する命令に関する件)を廃止する必要があるため政府におきましては、この勅令に基く命令につき、所管各省においてこれが改廃等の措置を法律をもつて行うことといたしたのであります。 農林省におきましては、この方針に沿い、水産関係のポツダム命令につき検討を重ね、漁業法の罰則の特例に関する勅令等二命令は廃止する必要があると認められましたので、ここに本法律案と……
○野原政府委員 日本国とアメリカ合衆国との間の安全保障條約に基き駐留する合衆国軍隊に水面を使用させるための船漁の操業制限等に関する法律案の提案理由を御説明申し上げます。 この法律案の目的としますところは、安全保障條約に基いて駐留する合衆国軍隊の訓練等のため、一定の水面が、日米合同委員会で協定して使用せられる場合におきまして、その水面における漁船の操業が駐留軍の訓練等の支障とならないようにこれを規制する反面、これによつて漁業経営上損害をこうむつた漁業者の損失を補償することであります。 まず、漁船の操業の規制の点について御説明いたしますと、漁船の操業の制限または禁止を行いますのは内閣総理大臣で……
○野原政府委員 まぐろの関税の問題冷凍まぐろの輸出につきまして、アメリカの下院が輸入税をかける議案を出し、それを可決して、上院の財政委員会でこれが票決になつておるという問題でありますが、その後アチソン国務長官から、これは日米経済協力態勢の強化の面から見ても非常に大きな問題であるので、この際それに対しては慎重に考えて、冷凍まぐろの輸入には関税を免ずべきであるというような強い政治的な主張がありまして、まだアメリカの上院本会議ではきまつていないようであります。これに対しましては、もとより外務当局の責任において、外交的な措置が講ぜられ、国務長官の考え方も、発言も、おそらく外務当局の非常に熱心な外交的な……
○野原政府委員 わが国の森林の現状は御指摘のごとく戰時中及び戰後を通じまして、非常な過伐、濫伐に陥りました。すなわち森林の林木の成長は、年々ある程度ずつ成長しておりまして、その成長の分だけを伐採いたしますと、永久にその森林は保続ができるのでありますが、何分にもあの大戦争及び終戰後における非常な木材界の好況によりまして、ほとんど成長量の二倍ないし三倍にも達するような伐採をしたのであります。数字等はあとで林野庁長官から詳しく御説明申し上げますが、しかもそれが森林の全体にわたりまして、適正に伐採が行われたのではないのでありまして、生産のしやすい場所、運び出すことが楽な場所、いわゆる里山でありますが、……
○野原政府委員 農林省設置法等の一部を改正する法律案の提案の理由を御説明申し上げます。 今回提案いたしました農林省設置法等の一部を改正する法律案は、農林省設置法の一部改正と水産庁設置法の一部改正との二つの部分からなり、前者を第一条、後者を第二条といたしております。 まず第一条の農林省設置法の一部改正から御説明をいたしますと、その要点は、一、農業改良局の統計調査部の所掌事務のうちに農林漁業に関する予測事業を加えたこと。二、動植物検疫所を植物防疫所と動物検疫所に分離したこと。三、中国種畜牧場を新設したこと。四、かんがい排水審議会を設けたことの四点であります。 第一の統計調査部の所掌事務の改正……
○野原政府委員 今野委員は何か非常な誤解をされておるようでありますが、レーダーをつけることは、あくまでも安全航海、海難防除のために、できるだけそういう施設をすることが好ましいということになつておるのでありまして、決してこれは強制的につけろというようなことではないのであります。あくまでも安全航海のためにやるのであつて、ましてやそれが何か仮想敵国でも向うにまわして、何か軍事的な意図でも持つておるのではないかというふうなことを考えることは、はなはだこれは奇怪千万のことでありまして、農林省としましては絶対そういうことは考えておりません。
【次の発言】 アウトルックの仕事が新たに加えられるわけであります……
○野原政府委員 農林省設置法等の一部を改正する法律案の提案の理由を御説明申し上げます。 令回提案いたしました農林省設置法等の一部を改正する法律案は、今次の行政機構改革の一環として農林省の機構改革をその内容といたしておるのでありまして、第一條において農林省設置法の一部を、第二條において水産庁設置法の一部をそれぞれ改正いたしております。 まず第一條の農林省設置法の一部改正から御説明をいたしますと、その要点は、(一)食片糧及び林野庁を内局とし、それぞれ食糧局及び林野局とすること。(二)大臣官房、農政局及び農業改良局の事務の配分を調整して、農政局を農林経済局とすること。(三)内局に置かれた部及び新……
○野原政府委員 非常に重大な問題でございまして大臣にかわつてお答え申し上げまするけれども、すでに御承知のごとく自立経済達成のためには、わが国の食糧自給態勢の確立強化ということが絶対的な問題であります。従つて政府といたしましでも食糧自給態勢を確立強化するためにはあらゆる施策を超重点的に強力に行わんとしておることは、すでに御承知の通りであります。従いまして食糧増産経費等に対しましては、大幅にこれを増額要求いたしまして、ようやくにしてわれわれの要望がある程度達成されつつある段階でございます。今後われわれの考えておりまする食糧自給度の向上のための五箇年計画等を行いますためには、土地改良事業等はもとより……
○野原政府委員 このたびはからずも農林政務次官に選任せられまして、はなはだ身に余る光栄と存じます。もとより浅学非才その任ではございませんが、一生懸命にやりたいと思つております。申すまでもなく今日農政の問題はきわめて重大でありまして、政府におきましても様々な策を講じまして、日本農政の進歩と発展のために努力をしなければならぬと考えているのでありますが、それにはどうしても農林委員会の強力なる支援また鞭撻がなければならぬと考えております。従いましてどうぞ委員会といたしましても十二分に議論を尽されまして、政府を御鞭撻くだされ、また予算獲得の上におきましても、委員会の御活躍によりまして農政の十分なる運営が……
○野原政府委員 千賀委員の蘊畜を傾けての非常に高邁なる御意見として、政府は十分拝聴いたしまして、今後の施策の上に生かして行きたいと思います。
因伯牛の問題につきましてはいずれよく調査いたします。
【次の発言】 昨日も大臣から御答弁になつたのですが、米価審議会の意見は、もちろん十分尊重する方針にかわりございませんが、この予算として上げましたものは、一応安定本部が考えております買入れ時期との関係において、二百五十五というパリテイを基準にしまして、米は一応七千二百十四円ということにしておりますので、この七千二百十四円というパリティで計算されたものを、予算米価として考えております。もとよりその時期に……
○野原政府委員 繭糸価格安定法は、ただいま小林君のおつしやいましたように、繭を生産する生産農民が十分引合うような価格にしたいというためにできたのでありまして、そのために繭糸価格、生糸の値段だけを安定してはいけない。繭の生産者に十分再生産を可能ならしめる価格にしたいというねらいのために、法案の名前までもかえたような次第であります。従いましてただいまのお話のように、繭の生産に対して十分なる考慮を拂わなければならぬことに対しましてはまつたく同感でございます。ただいま最低、最高価格の設定に伴いましての繭の買入れ価格は、大体千二百九十一円と小林君がおつしやいましたが、それではそれが絶対に引合わないかどう……
○野原政府委員 農民の立場を保護する点におきましては、今後もわれわれは努力したいと思います。今の問題について今現地でいろいろトラブルがあるという点については、これは農地の問題だけに限定すれば、あるいはまだ経過的に十分な法的根拠がないためにやつておることもあろうかと思いますが、だからといつて竹村君が言うように、農民が警察予備隊を襲撃するとか、あるいはまた反抗をするために武器を持つて立つというようなことになりますと、これは国内の治安維持の観点から別に考えらるべき問題が生ずると思います。しかし農林省としましては、その問題は別に私ははばむ考えもありません。ただでき得べくんば両者の十分な話合いの上で公正……
○野原政府委員 ただいま上程になりました農林漁業資金融通法の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由を御説明申し上げます。 御承知の通り農業倉庫は供出制度下においては主要食糧保管の重要使命を果すとともに、自由経済下においては米麦の農業協同組合系統による円滑な集荷配給上欠くべからざる重要施設でありますが、近年における資金、資材の不足のため、新設はもちろん、災害の復旧、老朽化した倉庫の補修さえ容易でなく、そのため収容力の不足を来している状況であります。政府はこの状態をすみやかに改善すべく本年度においても農林漁業資金融通法による低利資金の融通を行つているのでありますが、特に昭和二十七年度に……
○野原政府委員 農林漁業資金につきましては、お説の通り、この精神を十分生かすという点において最も効果的にこの資金が農村の振興に役立ち、今日の金融の困難を少しでも緩和するということに意義あらしめたいということで努力しておるわけであります。やつておりますうちに、これもやりたい、あれもやりたいというように、いろいろな場合が出て参りまして、従来一応この程度で行こうという目安をつけましても、やつてみますうちに、いろいろかわつて参るのであります。従いましてその場合心々に即応して実効を納めるように、ある程度の弾力性を持たればならぬという点においては、まつたく同感でありましてその点は、農林大臣の指定するものと……
○野原政府委員 肥料の輸出につきましては、先般本委員会におきまして、国内価格が現在の水準を越えるようなことがあつてはならぬ、またそれを越えないことであるならば――この際国内の需給事情等を十分勘案した上で輸出をするならば、この点を考えて輸出をすべきであるという御決議をいただいておつたのであります。そこで政府といたしましては、その点はしばしば、特に農林省といたしましては当然のこととしてその御趣旨を十分に体しまして、いろいろ関係省間と協議いたしました結果、すでにこの委員会で御報告申し上げましたように、経済安定本部並びに通産省との間に話合いができまして、御回答を申し上げましたような線で国内価格の水準は……
○野原政府委員 この扱い方につきましては農地局に扱わせるつもりであります。農地局の中ではいろいろわかれておりますけれども、仕事は開墾建設の関係が多いだろうと思います。なおその他いろいろ関係のある課全部が内部で仕事の分担を一応きめたいと思いますが、まだ具体的な問題はきまつておりません。今後法案が成立しました場合は、それに対応した態勢を十分整えて行きたいと考えております。
【次の発言】 一応法文の上ではそうなつておりますが、予算の許す範囲内において予算化することなのでありますから、この法案が成立しましたあかつきにおいては、できるだけ早い機会において極力この予算化の実現に努力したい。また二十八年度予……
○野原政府委員 農業災害補償法の一部を改正する法律案につきまして、その提出理由を御説明いたします。 第一に改正いたしたい点は、共済掛金の一部を国庫が負担する制度に関してでございますが、農業災害補償法第十二条に上りますと水稻、陸稻、麦の農作物共済の共済掛金の一部を農業共済再保険特別会計に繰入れて負担いた済のこの鋳金の負担身、農業災害補償制度上国庫が負担する建前として、これを恒久化する措置を講じたいと思うのであります。 また家畜共済及び蚕繭共済の掛金の一部は、農業災害補償法第十三条の二、第十三条の三の規定が、年度を限つて国庫が負担することとしておりますので、毎年度ごとにこの年度を延長する措置を……
○野原政府委員 十勝沖の災害が非常に激甚をきわめておるということで、農林省としましては、とりあえず山添事務次官を北海道に派遣をいたしまして、現地につきまして十分実情を調査さしたのであります。なおその後関係の部局からそれぞれ人を派遣いたしまして、道庁から報告になりましたその報告が適当であるか、現地の実情はどうであるかという点を、十分に現地で詳査をさしたのであります。その報告によりますると、雪消え等によつてその後判明する実情は、道庁の報告あるいはまた岩手県、青森県等の報告よりもむしろ激甚であるというふうなことに相なつております。私も急遽三陸方面の岩手、青森を視察して参りましたが、その際もつぶさに災……
○野原政府委員 先ほど来の井上委員の御質問を総合いたしましても、私は今日においては、麦の統制撤廃はすでにもう議論の余地がないくらいに考えております。ただ米に対しましては、これはまだ愼重に考えなければならぬということは、これは現在の食糧事情というものからいいまして、そういう結論が出て参るのであります。詳しく申し上げる時間もありませんが、米に対する国民の要求というか嗜好というか、これは何と申しましても、牢固としてまだ抜くことのできない非常に根強いものがある。従いまして、先ほど井上委員も米食率の問題等につきましても、十五日から二十日、むしろ生産地の分を少し減らしても、都市の米食率を引上げたらどうか、……
○野原政府委員 農業共済と一般農協との関係という問題は、十分検討した上でないと、今ここで私一個の私見を申し上げることはどうかと思います。 ただ問題は、政府のやつております対農村の振興という問題を取上げたときにおきましては、御承知のごとく協同組合を育成強化いたしまして、農民の団体としてこれが真に農村の中核となり、農村の振興が実現できることを期待しておるわけであります。たまたま農業共済という一つの団体は、政府から非常な財政の援助を受けている組合でありますが、それとの関係は、末端においてはいずれも農民の利益を目的としている点から見るならば、一般の農協との間に何ら摩擦のあろうはずもないし、農業共済制度……
○野原政府委員 ただいまの御質問にお答えいたします。狂犬病の予防であるとか、あるいはまた天然記念物になつている鳥獣類その他の保護とかいうふうな点は、何もこの畜犬競技によつて得た収入でなく、別な面からという御説ごもつともであります。別にこの競技があるなしにかかわらず、そういう仕事は政府が大いにやらなければならぬ筋合いのものだと考えておりますが、現段階におきましての政府の財政という面から見ましても、そういつた問題にまで必要とする予算を十分に使えない。従つて思い切つた、徹底した施策ができないということは、これまた事実でありまして、その問題と競技の問題とは一応切り離して考えたいと思うのでありますが、た……
○野原政府委員 この問題は非常に重大な問題であります。足鹿委員の御主張は十分私としても謹聽しておるわけでありますが、実は私農業共済につきましては、十分勉強した上でないとはつきりした答弁を與えるたけのものを持つておりませんので、いずれ十分検討した上でお答えいたしたいと思います。
○野原政府委員 建物共済をめぐつていろいろと微妙な問題がございますことはよく承知しておりますが、それに関しましては、協同組合側の御主張あるいはまた共済組合側の御主張等を承りまして十分検討いたし、できるだけ円満な解決の方法をとりたいというふうに考えまして、目下それぞれお話合いを進めておる段階でございます。近く円満な結論が得られるというふうに考えております。いずれにしましても、政府がこれを強制的に一方的に押しつけるというようなことではなしに、双方が納得の行くような線で、円満な解決をするということでなければうまくないと思います。この任意共済事業はきわめて重大な問題でありますので、われわれとしましては……
○野原政府委員 ただいま提出されました開拓者資金融通法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由の概要を御説明申し上げます。 御承知の通り、政府は昭和二十一年度に成立いたしました開拓者資金融通法に基きまして、開拓者の営農資金、住宅資金及び共同施設資金を貸し付けて参りましたが、二十六年度の貸付を終了いたしまして、その総額は七十八億円に越しております。 かように貸付を行つた結果といたしまして、開拓者も営農に必要な資材を取得いたし、あるいは共同加工事業に必要な施設を整備いたしまして、営農の基礎を着々と固め、食糧の増産に害興しつつあるのでありますが、ただここに二十三年度以億の入植者について見……
○野原政府委員 開拓入植した方たちが、あくまでも営農を確立し、りつぱに入植者として成功できるというように、指導育成いたしたいというふうに考えまして、営農指導には特に重点を置いているわけであります。従つてそこに政府の開拓に対する種々なる助成とともに、この開拓資金融通法に基く金融の措置を行つて、営農を確立させるという対策をしておるわけです。従来相当の離農者を出したと“うことは、これは終戦後における開拓は、実情から見まして、必ずしも適切妥当に行われていない面が相当あつた。つまり適地を選ぶにも、必ずしもりつぱないい場所が選ばれるというふうなことでなしに、かなり適当でない所にも入植をするというようなこと……
○野原政府委員 農林省としましては、開拓地その他の農耕地をできるだけ避けるようにしてほしいということを申しております。また万一どうしても避けることのできない場合におきましては、その農民に対して十分なる補償をしてもらわなければならぬということをお願いしておるわけであります。今のところその点につきましては、まだはつきりした御返事をいただいておりませんが、あくまでも農民の立場におきまして、その犠牲を最小限度にとどめたいと考えております。
○野原政府委員 現在の国民食糧が、非常に米に偏重しておるという点は同感でございます。何としましても米だけを特に頼りにするということでなしに、あらゆる総合的な観点から、食糧対策を進めるという点におきましては、今日政府では大いに麦を食べてもらうという方向と、また酪農等の振興によりまして、蛋白質の給源を酪農の方面からも十分取入れる。また同時に海産物によりまして、現在相当の蛋白栄養をとつておりますが、将来またその方面におきましても、十分国民の栄養源としまして期待をしておるのであります。さような点から今後の食糧問題は、従来ややともすると米に対する非常に強い要求がございましたが、漸次その点は他のさまざまな……
○野原政府委員 小平委員の御質問にお答えいたします。農林省といたしましては、国内における酪農を振興いたしまして、酪農製品を潤沢に供給することにいたしたいということで、畜産振興の計画を立てまして、着々その振興をはかつておるわけであります。まだ日本の酪農は、小平委員のおつしやるように発展の初期にあるのでありまして、従つて酪農方式も、農村におきましてはまだ十分徹底されておりません。従つて集乳費が非常にかかつたり、また酪農工場における処理費もかかるというような点、あるいはまた飼料等の対策も従来十分でなかつたというような点から、どうしても生産されるものが高いのであります。国際市場と比べますと、非常に高く……
○野原委員 今の御説明でよくわかりましたが、私どもはこの際対日援助見返り資金の性格と、これが農林省の予算として国有林の特別会計の一部に使われることに対しましては、まことにけつこうなことと考えております。これについて議論のための議論を繰返しておつて、せつかくの名案が腐つてしまうようなことがあつては、はなはだ遺憾に思います。従つて私どもはこの際せつかくこういう国家予算だけでもつて、とうていうまくやつて行けないような特別会計に対して、この見返り資金によつて、非常に彈力性のある仕事ができるようになつて、この特別会計の効果が非常に発揮できるということであるならば、これはいろいろな御議論はさておいて、まず……
○野原委員 このたび国際連合食糧農業機関べの加盟につきましての議案が提案になりまして、ただいま提案の理由を承り、あるいはまた関係の参考資料等を届けられたのでありますが、十分これを見る時間がなかつたので、詳細にわたつての質問は今日まだ用意されておりません。しかし原則的に見まして、国際連合食糧農業機関が考えておる事柄につきましては、日本農業の今後の進歩と発展のためにも、まことにけつこうな機関であり、これに加盟することによつて、日本農業が世界の水準に達すると同時に、農民の生活あるいはまた栄養、すべての問題がいろいろな意味において、従来の小さな日本という島の中から解放されて、世界の大きな国際的な條件の……
○野原政府委員 先ほどこの電源開発促進法に対しまして、ほとんど農民が反対をしている、そうしてこの開発をやる限りにおいては、日本の農業などは立つて行かぬという、まことに恐るべき独断のお話を御意見として伺つたのであります。いまさら議論をする気持はありませんが、私は先ほど来じつと風早委員のお説を伺つておりました。共産党には珍しい良心的、学究的な方であると実は私は考えておつたが、あにはからんや、非常にどうも恐しい独断をする人であるというように、今までの認識を改めたのであります。今の電源開発の問題に関しましては、これは水を生かすという意味において、国土の総合開発という意味において、一滴の水もむだにしない……
○野原政府委員 昭和二十七年度農林関係予算についてその大要を御説明申し上げます。まず予算の説明に入ります前に、二十七年度農林行政施策の基本方針について概略御説明申し上げます。二十七・年度は講和條約も効力を発生し、いよいよ独立の年となりますので、農林水産業等につきましても国際情勢に対応し、かつ当面の経済安定と国際経済協力のための経済施策の遂行に即応し、経済自立の基盤として生産の向上をはかることをもつて施策の基調とし、当面の目標として食糧の総合的自給度を向上し得るような生産態勢を整え、農林水産資源の維持培養をはり、あるいはまた食糧の管理及び価格の保障、主要農産物と生産資材の需給調整及び価格安定をは……
○野原政府委員 竹山委員のお説にまつたく同感でありまして、農林省といたしましては、農業と林業を切離すということは、とうてい考えるだにできないことなんです。日本の農業経営あるいは林業の経営の実態からいたしましても、これが不可分の関係に置かれておる。しかも将来日本の農林政策を遂行する上には、ますますこれが緊密に一木とならなければ、日本の農業経営というものは成り立たないとさえ考えておるのであります。さような意味においてこれを分離するというふうなことは、まことに狂気のさたであるといわざるを得ない。従いまして農林省といたしましては、断固としてこれに対しては反対せざるを得ない。まだこれは一応新聞等に伝わつ……
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