このページでは椎名悦三郎衆議院議員の30期(1963/11/21〜)における国会発言(質問、答弁等)をまとめています。国会活動の統計や役職、質問主意書の数や内容は30期国会活動統計で確認できます。
○国務大臣(椎名悦三郎君) 最近の国際情勢を概観しつつ、わが国が当面している主要な外交問題につきまして、政府の考えを御説明申し上げたいと存じます。 最近起こりました国際的に重要な一連の事件の中でも、ソ連における政変と、中共の核爆発とは、わが国として、特に関心を払わざるを得ません。まずフルシチョフ前首相退陣の真相につきましては、いまだ納得のいく説明がなされておりませんが、ソ連政府は、直ちに従来の平和共存外交を踏襲する旨を明らかにし、わが国に対しましても、その対日外交方針には変更のないことを通告してまいりました。 米国におきましては、ジョンソン大統領が再選せられ、従来の外交方針は引き続き推進さ……
○国務大臣(椎名悦三郎君) ただいま今澄さんからの外交に関する質問の各項目につきましては、大体総理から答弁をされたようでございますので、私は、重複を避けまして、御答弁は差し控えたいと存じます。(拍手)
○国務大臣(椎名悦三郎君) 現下の国際情勢と、これに対処すべきわが国の外交のあり方について、所信を申し述べたいと存じます。 今日の世界においては、依然東西間の対立という基本的情勢は変わっておりませんが、この間にあって東西いずれの側においても、各国がそれぞれ自主的主張を強め、いわゆる分極化、多元化の傾向が生じてきております。また、開発途上の諸国と先進工業諸国との間のいわゆる南北問題も深刻化し、今日の世界における一つの不安定要素をなしております。 一九六五年を迎えた世界の情勢は、このように多元化した東西関係と深刻化した南北関係が相互にからみ合って、きわめて複雑かつ流動的であります。このような国……
○国務大臣(椎名悦三郎君) 移住の問題について御質問がございましたから申し上げます。 最近、日本で労力が非常に不足いたしまして、とても移住どころじゃないという状況でございます。しかし一方、海外に非常な関心を持っておる有為の人材が、海外で大いに働きたいというような人が、だんだんふえてまいりました。そこで、移住の問題につきましても、この新しい段階を迎えて、海外諸国において新しい建設にだんだん突き進む国が多くなってまいりましたので、これら有為の人々をこの新建設に進みつつある国に送って、そうしてその国の平和建設に協力する、こういう能力のある、技術のある人々を送るという移住政策を考えておるのであります……
○国務大臣(椎名悦三郎君) 最近の東南アジア情勢について、特に現在国際的に注目を浴びている地域であるベトナム及びラオスの事態並びにマレーシア問題を中心にして御報告申し上げます。 一九五四年のインドシナ休戦に関するジュネーヴ協定により、北緯十七度線に沿う休戦ラインにより、ベトナムは南北に分かれましたが、元来この休戦ラインは、南北ベトナムを恒久的に分離する政治的境界線、すなわち国境とみなさるべきものではなかったのであります。その後、南ベトナムにおいては、一九五九年ごろから次第に北越の援助指導によるベトコンの反政府ゲリラ活動が活発となったため、ベトナム政府の要請に基づき、米国は同政府に対する援助を……
○国務大臣(椎名悦三郎君) 基本条約案にイニシアルをいたしましたのは、これは申し上げるまでもなく、事務的な手続にすぎないのでありまして、これが終局的に、法律的に政府を拘束するものではないのであります。一応の締めくくりでございますから、御了承願います。 基本条約第二条の、旧条約がもはや無効であるという表現があいまいである、何が無効であるか、その実態を明らかにせよという御質疑のように拝聴いたしましたが、これは、併合条約が無効となった時点は、同条約の内容と矛盾する事態が生じたとき、すなわち、大韓民国の独立が行なわれたという、その時点であります。 それから、併合条約締結以前に締結されました条約等に……
○国務大臣(椎名悦三郎君) 私に対する御質問は、ABCCに、去る二十五年にGHQの指示によって調査したときの原票があるはずだが、これを日本政府に提出させる、べきではないかという御趣旨でございます。御指摘の点は十分検討いたしまして、そのように取り扱うようにしたいと思います。(拍手)
○国務大臣(椎名悦三郎君) 千九百六十年の海上人命安全条約に署名した国でまだ批准しない国が相当多数ある、これらの諸国の批准がなぜおくれておるかというお尋ねでございました。 これらの国の受諾がおくれておる理由といたしましては、関係国内法の整備が済んでいない等の技術的な理由に基づくものと考えられております。千九百六十年の海上人命安全条約は、いまだ発効しておらない。この条約は、本年の五月二十六日に効力を生ずることになっておりまして、効力を生ずれば、前記諸国も早急に受諾措置を進めるものと見込まれております。 以上、御報告いたします。(拍手)
○国務大臣(椎名悦三郎君) LSTの輸送に関する御質問でございます。これは日本から軍需物資を輸送しておるのでございますが、ベトナムに対する輸送は、いわゆる安保条約のワク内の仕事でございますが、これに日本の船員が乗り組んでおるのはどうかという御質問のようであります。これは日本人の雇い入れに関しましては、国内法に基づいていわゆる職安の手を通じて雇い入れておるのでありまして、それは別に強制している意味でも何でもない、自由意思によってこの仕事に従事しておるのであります。 危険の問題に関しましては、特にLSTの船長に普通以上の権能を与えて、日本船員の保護のためにはいろいろな特別の権限を与えておるという……
○国務大臣(椎名悦三郎君) 先般韓国を訪問して要人と会談した際に、韓国の輸出拡大策の一環として保税加工貿易の活用を話したのでございます。すなわち、韓国は原材料が不足のために、相当多数の工場が休止または非常な低操業をやっておる、これに対して日本から原材料を供給いたしまして、製品をあげて輸出に振り向けるということができますれば、所要原材料の輸入を無税とすることによりまして、相当の輸出の増強を期待することができるということを話したのであります。しかし、特に繊維製品の加工問題につきまして、私はこれを具体的に話し合ったことはありません。わが国といたしましても、韓国経済の強化には、可能な範囲において協力す……
○国務大臣(椎名悦三郎君) 先進園に比べて日本の出入国の旅券の手続が複雑である、これは観光上非常に妨害になるから簡素化すべきでないかという御質問でございましたが、まことに御指摘のとおりでございます。外務省といたしましては、これを簡素化して先進国並みにいたしたいと考えておったのでありますが、関係省庁との十分な検討協議を遂げる時間がございませんので、やむを得ず今回は見送ったような次第でございます。なるべく早い機会に改正法、案を国会に提出したいと考えておる次第であります。(拍手)
○国務大臣(椎名悦三郎君) 政府は、一九六一年及び一九六四年の二回にわたり、日本側航空路線の延長を強く要求して米国政府と交渉いたしましたが、米国側がニューヨーク以遠の権利をわが国に与えることを拒否したため、合意に達せず、昨年夏以来交渉は休会となっておる次第であります。その間、本年初頭、佐藤総理が訪米せられた際、ジョンソン大統領との間に、本件交渉についても、日米双方が受諾し得る公正な解決が得られるよう両国政府間で緊密な協議、協力をはかることが重要であることについて、意見の一致を見ております。このため、現在日米間で随時意見の交換を行なっており、米国政府部内におきましても種々検討を加えていると承知し……
○国務大臣(椎名悦三郎君) 日本から作戦行動を直接起こすといなとを問わず、これは戦争介入であるという御意見でございました。すべて、ある国から戦力、物資の移動が行なわれ、その移動が行なわれた後に直接戦争に発進した場合に、間接のそのある国が戦争に介入しておる、戦争に協力するということであれば、これは非常に広範な解釈になりまして、何が戦争であるかわからぬようなことになるのであります。われわれは、日本の施設を直接利用して、そこから作戦行動を直接行ならということでない限りは、これはいわゆる安保条約のたてまえからいいまして、事前協議の対象にならない、しかして、それが決して戦争に直接介入するゆえんでない、か……
○国務大臣(椎名悦三郎君) 最近の国際情勢を概観しつつ、わが国が当面しておる主要な外交問題について、所信を申し述べたいと存じます。 今日世界の情勢は、全体としては概して安定していると申せますが、この中にあって、ベトナム紛争をかかえるアジアのみが、遺憾ながらきわめて不安定な状態にあります。今日のアジアは、いわば東西両勢力の接点に当たっているばかりでなく、地域内には開発途上にある多数の国を擁しておりますので、東西関係といわゆる南北問題とが相錯綜して、きわめて複雑かつ流動的な様相を呈しております。 世界の平和と繁栄の中にわが国の安全と繁栄を求めんとするわが国外交の第一歩は、アジアの平和と繁栄を追……
○国務大臣(椎名悦三郎君) 紛争解決には当事者の無条件の話し合いが必要である、政府はこのためには全面的な努力、協力を惜しまないという総理の演説であったけれども、具体的には一体どういうことを考えているかという御質問のようでございました。 問題解決のためには、二つの方向において政府は努力する必要があると思います。 第一は、無条件話し合いの実現に努力するということでございますが、この努力は、とりもなおさず、今回の総理の演説の中における呼びかけ、この問題をはじめとして、外交機関を動員いたしまして、友好国に働きかけ、連絡をとって、そうしてこの無条件の話し合いを開始するためのいろいろな前提条件をつくり……
○国務大臣(椎名悦三郎君) 最近の国際情勢、特にアジアを中心とした情勢と、これに対処すべきわが国の外交のあり方について、所信を申し述べ、あわせて日韓諸条約の大綱について御説明いたしたいと存じます。 私は、このたび、国際連合の第二十回総会に出席して、わが国の基本的外交政策を表明してまいりました。その機会に、私は、あらゆる機会をとらえて各国代表と親しく懇談いたしました。私は、各国、特に先進諸国が世界の平和を確保するためにそれぞれ相応の犠牲を払いつつ努力していることに深い感銘を受けたのであります。 今日、わが国力の増大と国際的地位の向上は、国連の内外を問わず、世界に宣伝されております。それだけに……
○国務大臣(椎名悦三郎君) お答え申し上げます。 まず、条約の解釈について両国に大きな食い違いがあるから条約としての効力がないという主張についてどう考えるか、同じ問題が先ほどから出ておりますけれども、一応私のお答えを申し上げます。 わが国と韓国との間で署名されました条約及び諸協定は、長年にわたって慎重な交渉の結果、両国政府の間に最終的な合意を見たものでございまして、できた以上は、その解釈は条文に書かれておるところに従ってなされるのであります。したがって、韓国側が国内的にいろいろな場合にいろいろな説明をしておられることを一々問題として取り上げる必要はない、そのようなことは、条約の効力に何らの……
○国務大臣(椎名悦三郎君) お答えいたします。 竹島の問題でございますが、これは、御指摘のとおり、歴史的事実に徴して、かつ領土取得に関する国際法上の見地からいたしましても、明らかに日本国の固有の領土であると確信しておるのであります。この竹島紛争につきましては、今回の紛争解決に関する交換公文によって、政府がかねて明らかにした方針のとおり、平和的解決の道を開いたものであります。すなわち、この紛争問題に対しては、別段の合意がない限り、外交上の経路を通じて解決する、もしこれができない場合には、両国の合意によって、調停の方法による、こういうのであります。これは今日から予想ができませんけれども、いずれに……
○国務大臣(椎名悦三郎君) 去る六月二十二日に東京において署名いたしました日本国と大韓民国との間の基本関係に関する条約等の締結について承認を求めるの件並びに財産権及び請求権に関する問題の解決並びに経済協力に関する日本国と大韓民国との間の協定第二条の実施に伴う大韓民国等の財産権に対する措置に関する法律案に関し、趣旨の御説明をいたします。 わが国と近隣関係にある韓国との諸問題を解決して、両国及び両国民間に安定した友好関係を樹立することは、平和条約によってわが国が国際社会に復帰して以来のわが国の重要な外交上の課題でありまして、政府は、韓国との国交を正常化するにあたり、諸懸案を一括して解決するとの基……
○国務大臣(椎名悦三郎君) 外交に関する御質問のほとんどすべてが、すでに総理からお答え申し上げたのでありまして、私はつけ加えるべきものを発見いたしませんが、ただ、中共の先般の国連における国連加盟の問題、同時に、台北政府を追放するという案に対する表決の問題について言及されましたから、この点をさらに分析して申し上げます。 中共の国連加盟を支持する票が四十七、反対する票が四十七、そして棄権が二十票、それから、この問題がかかるので、それを意識して欠席した国が三カ国、こうなっております。すなわち、台北政府を追放して、中共をかわりに加盟させるという積極的な支持票は四十七。しかるに、反対した四十七と棄権し……
○国務大臣(椎名悦三郎君) 現下の国際情勢を概観し、わが国外交の当面する重要問題につき所信を申し述べたいと存じます。 近時主たる国際的対立の舞台はアジアに移り、また、東西それぞれの側においてその勢力関係が多元化の様相を呈し、国際関係はますます複雑になってきております。これに伴って、わが国の国際政治の場における責任は、いよいよ重大となってまいりますとともに、わが国がその国力に相応した責任を果たすよう要望する声が内外に高まっております。昨年国連第二十回総会において、わが国が多数の国連加盟国の支持を得て安全保障理事会の非常任理事国に選ばれましたのは、このような事実の帰結にほかなりません。世界の安全……
○国務大臣(椎名悦三郎君) お答えいたします。 日本がアジアの先進工業国として対外経済協力をもっと強化すべきである、それには、資金の量と、それから性質、この両面にわたって強化していくことが重要ではないかという点につきまして御質問がございました。 まず、経済協力の量の問題でありますが、政府としては、その総額をなるべく早い機会に国民所得の一%に近い線まで持っていきたいということを国際会議においてもこれを言明しておるような次第であります。さような線に沿いまして、四十一年度の予算におきましては、外務省はじめ関係各省の海外経済技術協力の予算、海外経済協力基金及び日本輸出入銀行の資金などにつきまして大……
○国務大臣(椎名悦三郎君) 外交の質問に関しましては、大体総理からの答弁がありまして、十分と考えます。しかし、多少補足して私から申し添えておきたいと思います。 今回のアメリカの安保理事会開催の提案は、一九五四年及び六二年のベトナム問題に関する協定の線に違背するものである、よけいなものである、こういうような御質問であったかと思うのでありますが、この今回の安保理事会開催の大統領の要請の理由の中にも、一九五四年、六二年の協定の線に沿うて、かつ永続した平和を持ち来たすためというふうに解説を唱えておりまして、今回の大統領の措置は、決してジュネーブ協定の趣旨に背反するものでないということを申し上げたいと……
○国務大臣(椎名悦三郎君) 四十一年度における海外経済協力の見通しいかんという御質問に対しまして、お答えいたします。大体約五億ドル程度になるかと推定されますが、これは国民総所得の、これも推定でありますが、約〇・七%に達するのではないかと考えております。 それから、ケニア、ウガンダ等に対する貿易対策いかん。これに対しましては、これらの国の対日輸入制限につきましては、目下、現地のわがほうの大使館を中心にいたしまして、これらに対する対策を協議中でございます。近く先方と話し合いに入ることとなっている次第であります。 豪州の自動車関税でございますが、これは、ガットの場でその代償を求めるべく、交渉の準……
○国務大臣(椎名悦三郎君) まず、経済協力の額の問題について御質問にお答えいたします。 OECDの定義によりますと、いわゆる経済協力というのは、賠償支払い、それから技術協力、世銀等の国際機関に対する拠出金が入る、それから、五年以上の延べ払い、民間投資、円借款、こういうものがOECDの定義による経済協力の範疇に入るのであります。これに従って計算したものを調べてみますというと、一九六一年、日本が海外に対して、低開発国に対して経済協力をやった額は三億八千万ドルでございます。それが、三年間引き続いて減少する一方でございまして、三年たった一九六四年は二億五千万ドルとなり、国民所得に対して〇・四四%、こ……
○国務大臣(椎名悦三郎君) アジア開発銀行を設立する協定の締結について承認を求めるの件につきまして、趣旨を御説明いたします。 アジア地域の経済開発を促進するために金融機関を設立すべきであるとの要望が、一九六三年十二月に開催されたエカフェ諸国の閣僚会議において、アジア開発銀行設立計画という形で具体化されて以来、協定案の作成について交渉が続けられてまいりましたところ、昨年十二月二日から十二月四日までマニラで開催された全権会議において、同協定案が採択され、その署名開放の期限たる本年一月三十一日までに、わが国を含む三十一カ国が同協定に署名しております。 この協定は、アジア及び極東の地域における経済……
○国務大臣(椎名悦三郎君) 一九七〇年が安保条約の期限切れであるとか、あるいは安保条約の再改定期であるといわれておりますが、往々にして、この七〇年に安保条約が失効してしまう、あるいは何らかの改定をしないといかぬのじゃないかというようなことがいわれておりますが、これは正解でありません。安保条約の第十条は、十年の期限が切れた後は、いずれか一方の締約国が条約を終了するという意向を相手方に通告すれば、一年後に条約が失効する、こういうことを定めておるのにすぎないのであります。したがって、一九七〇年以後は、日米いずれかが条約終了の意向を表明しない限り、条約は無限に効力を存続するということになるのであります……
○国務大臣(椎名悦三郎君) 柳田議員の御質問に対しましては、一々総理から具体的な答弁がございましたので、私からは、ただいたずらに重複するのみでございますから、差し控えさせていただきます。(拍手)
【次の発言】 招請国の問題について御質問がありましたが、これは総理大臣、通産大臣と同意見でありますから、重複を避けます。
なお、申し上げるまでもないことでありますが、外務省といたしましては、当然なすべきことは積極的にいたしまして、万国博の終局の目的を達成するに遺憾のないようにいたしたいと考えます。(拍手)
○国務大臣(椎名悦三郎君) 外交問題に関して総理からお答えのなかった問題及び――LT貿易の問題は通産大臣からお答えすることになっておりますので、その他の問題でまだお答えをしない分につきまして申し上げます。 国連に中国を早く迎えることが大事であると、これはいろいろ考え方はありますが、それはそれといたしまして、来たる国連総会において、重要事項指定方式をもってこれを処理するという方針を持って臨むのかどうかというのが、御質問の要旨であったと思います。いずれにいたしましても、中国を国連に迎え、そして国府を国連から追放するということは、世界平和にとってきわめて重大な問題でありまして、この問題は、やはりた……
○椎名国務大臣 去る内閣改造に際しまして、はからずも外務大臣の要職を汚すことに相なった次第であります。元来浅学非才の者でございまして、はたしてこの任務にたえ得るかどうか、まことに危惧の念を禁じ得ないのでありますが、魯鈍にむちうちまして職責の完遂に挺身いたしたいと考えます。つきましては今後各位の御鞭撻と御協力を切にお願い申し上げまして、はなはだ簡単でありますが、就任のごあいさつにいたしたいと思います。(拍手)
【次の発言】 過ぐるトンキン湾の事件はまことに極東の平和、安全のために遺憾なことであると考えます。
そこで、公海上の攻撃がベトナムによって行なわれたかどうかという問題でございますが、わが……
○椎名国務大臣 問題になっておる国連軍の創設は、従来各国が持っておった軍隊とはやや次元を異にする問題であろうと思われます。したがって、この提案にはきわめて示唆を受ける面が多いのみならず、かなり含蓄のある問題でございまして、これらの問題につきましては、十分にこの精神をくみ取って、そして具体的にわが国がこれにどう対処するかというような問題につきましては十分に研究をしたい、かように考える次第であります。
【次の発言】 これはあくまで林君の個人的見解だと思います。ただ、本件は、先ほども申し上げましたとおり、いわゆる次元を異にする問題として示唆において含蓄において非常に豊富なるものがございます。この点は……
○椎名国務大臣 去る八月二十八日政府は米国の原子力潜水艦の日本寄港を正式に決定いたしましたので、この機会に本問題に対する政府の考えを表明いたしたいと存じます。 政府は、原子力潜水艦の安全性の問題について過去一年八カ月にわたって可能な限り最大限の資料と情報の入手につとめ慎重な検討を加えてまいりました。その結果、去る八月二十六日の原子力委員会におきまして、原子力潜水艦の安全性につき最終的な確認が得られましたので、寄港を正式に決定することとした次第であります。米国の原子力潜水艦が就航した当初におきましては、米国内のみならず諸外国においても、その安全性に対する若干の危惧が存し、各種の論議が行なわれた……
○椎名国務大臣 御承知のとおり、安保条約の付属の交換公文、これによって明記されておりますが、いわゆる重要なる装備の変更というものに該当しない、こういう解釈であります。すなわち、推進力を従来の重油から原子力に変えただけの話で、他の点については普通の軍艦とごうも変わりはないのでありまして、これが装備の重要なる変更とは認められない、こういうことが根拠でございます。
【次の発言】 さようでございます。
【次の発言】 普通ならば入港の権利を当然持つのでありますけれども、しかし、アメリカとしても、日本の国民感情等を考慮して、この問題については日本政府と十分に了解を遂げた上で寄港の承認を取りつけるかいなかを……
○椎名国務大臣 この問題につきましてまず申し添えておきますが、沈没による損害賠償の請求権については保留するという旨を申し添えました。 それから、大使との会談の内容でございますが、この問題に限らず、最近かような拿捕事件が肝心の際に次々と起こることはまことに遺憾である、一体拿捕して韓国側にとってどういう利益があるのか、ただ胸がすくというだけでは問題にならぬのではないか、せっかくわれわれはこれから本格的な会談の再開に入ろうとして、懸案の漁業会談も始めなきゃならぬということを考えておる際に、ただこういう問題で非常なブレーキをかけるということは、韓国側として一体どういうところにねらいがあるのかという点……
○椎名国務大臣 アメリカ原子力潜水艦の寄港の問題は、すでに昨年の一月からアメリカ側から申し出があったのであります。これは申し上げるまでもなく、推進力に原子力を用いるという点が他の潜水艦と違う唯一の点であります。でありますから、これが日米安保条約の取りきめの範囲内において日本に寄港することは、本来が許されておる事柄でございます。ただ、その推進力に原子力を使うというその一点でございますが、日本は地球上における唯一の被爆国といたしまして、国民はこの原子力というものに特別の感覚を持っておる。そういう点を考慮いたしまして、この問題は、いわゆる安保条約の第四条の随時協議という形で話し合うということにいたし……
○椎名国務大臣 入港のときは、いろいろ準備の都合もございますので、アメリカ側から少なくとも二十四時間以前に事前通告があるということになっておりますが、出港の際はさような取りきめはございません。
【次の発言】 冷却水の問題については、すでに原子力委員会におきまして再三検討いたしまして、その滞在日数あるいは出港のときのいかんというものにかかわらず、きわめて安全性が保たれ得る、さような確信を持った次第でございます。
【次の発言】 事故が起こるかもしらぬというような懸念がいやしくもある以上は、その寄港の問題を根本的に考えざるを得ないのであります。すでにあらゆる点から研究いたしまして安全性はだいじょうぶ……
○椎名国務大臣 同様でございます。
【次の発言】 核実験の時期はいつかということは、いま防衛庁長官から申し上げたとおり、的確な判断はいたしかねる事情にあります。しかし、大体において一九六四年以降といわれておったのでありますから、今後は案外近いのではないかという予想がいたされるのであります。先般フルシチョフ・ソ連首相と藤山氏との会談が新聞に伝わっておりました。その新聞の情報によっても、いろいろな技術を置いてきたからやれるはずだ、こういうことを言っておりますから、いろいろな状況から判断いたしまして、わりあいに近いのではないかという考えを持たざるを得ない、そういう状況でありますから、ラスク声明という……
○椎名国務大臣 ただいま議題となりました国際博覧会に関する条約及び千九百二十八年十一月二十二日にパリで署名された国際博覧会に関する条約を改正する議定書の締結について承認を求めるの件につきまして、提案理由を御説明いたします。 この条約は、国際博覧会の乱設、その無秩序な運営等による弊害を除去して、各国が秩序のある、かつ効果的な国際博覧会を開催し及びこれに参加し得るよう国際的な基準を設けることを目的として作成されたものでありまして、条約の骨子は、所定の国際博覧会を開催し及びそれに参加する場合には対外的に政府の責任において行なうべきこと、国際博覧会の開催頻度及び開催期間を規制すること、国際博覧会の開……
○椎名国務大臣 アルバニア等の提案は、すなわち中共の代表権問題を承認してそして国府の代表権をやめる、つまり取ってかわるという、こういう提案でございますが、その事実をつかまえて、これに反対である、こう申したのでございます。
【次の発言】 あくまで、アルバニア提案を、その事実に基づいてこれを承認するわけにはいかぬ、こう申したのであります。
【次の発言】 まず、私に関する問題でありますから、その事実を申し上げます。三分の二のつまり国際世論というものの支持によって中共が代表権を承認された場合には日本としてもこれに従うべきである、私は、三分の二のつまり国際世論というものの支持によって承認されたとき、――……
○椎名国務大臣 中共加盟を認めることが、他面において台湾における中華民国政府を国連から追放するということになることは、少なくとも現状のバランスをくつがえすことになりまして、そこに極東の平和あるいは政治的安定に多大の亀裂を生ずるゆえんでございますので、これは、われわれとしては認めることはできない、そういう趣旨の表明を行なったのであります。
【次の発言】 前回のアルバニア側の提案に対しましては、ただいま申し上げたように反対してまいりました。今回の総会においても、やはり同様の態度をもって臨むつもりでございます。重要事項としてこれを取り扱うべきものであるという主張は、これも不変でございます。
○椎名国務大臣 同様の解釈でございます。
【次の発言】 御承知のとおり、日本は憲法上国際的紛争に戦力を用いることができないというたてまえになっております。それで、そういう制約はたとえ外形上軍艦という取り扱いを受けるにいたしましても、その内容においては憲法上の制約がございますから、当然制約を受けることになります。
【次の発言】 しょっちゅう誤爆等によってあの地方の人心が非常におびえておることは承知しておりますが、問題は適当なるかえ地があるかどうか、大体の当たりがつきましたならば適当な方法によって申し入れをすることも考えないことではございませんが、どうもいかんせん、適当なる代替地が容易に見つからな……
○椎名国務大臣 これは、もちろん国連総会の決議の趣旨に沿うて、半島の一部が適用範囲である、こう考えております。それ以北は全然白紙である、そういう考え方のもとに、われわれこの問題に当面しておる次第であります。
【次の発言】 御指摘のとおり、政府の方針としてはさように考えております。
【次の発言】 私は、昨年の暮れの国連総会に参りまして、ほとんど地球の大部分の国から代表団が繰り込んできて、一堂に集まって国連機構の目ざす目標に向かってみな平等の立場で協力しておる姿を見まして、これあるかなと深い感動を受けました。ただいま帆足委員からお話がございましたが、私としては、過去の体験によって、今後はいわゆる互……
○椎名国務大臣 本大臣が出発前に予算委員会で申し上げましたとおり、私の今回の韓国訪問は親善を目的としたものでありました。すなわち、日韓間の個々の懸案の解決のためにではなくて、日韓関係全般の友好親善の増進を目的としたものでありました。 私は、李外務部長官と三回にわたってきわめて友好的な雰囲気のうちに会談をいたしました。われわれは、日韓両国間の諸懸案について隔意ない意見を交換したのみならず、両国が共通の関心を有する国際間の諸問題についても十分話し合いました。そのほか、朴大統領をはじめ李国会議長、丁国務総理及び張副総理にも表敬訪問し懇談をいたしました。私はこれによって韓国政府首脳の考え方をよりよく……
○椎名国務大臣 ただいま議題となりました千九百六十三年十二月十七日に国際連合総会決議第千九百九十一号(XVIII)によつて採択された国際連合憲章の改正の批准について承認を求めるの件につきまして、提案理由を御説明いたします。 一九六三年十二月十七日、国際連合第十八回総会の本会議は、国際連合憲章の一部を改正し、安全保障理事会及び経済社会理事会の理事国の定数を増加すること等を規定する総会決議第一九九一号を採択いたしました。 この総会決議による改正は、安全保障理事会の理事国の定数を現行の十一から十五に増加すること、これに伴い、同理事会における決定に必要な賛成投票の数を七から九に増加すること、経済社……
○椎名国務大臣 今回爆撃直後発表されたアメリカ並びに南越政府の共同声明には、報復措置ということばは全く使用されておらず、南ベトナムに対する侵略の継続についてすべての責任は北ベトナム側にあるということをハノイ政権に対して明確にせざるを得ないと述べ、北ベトナム側の侵略の具体的事例を列挙しております。 また、大統領報道官リーディ氏は、爆撃実施後の記者会見で、今回の爆撃は、具体的な挑発行為に対する報復措置ではなく、北からの継続的な侵略に対抗する目的を持った正当な措置である、こう述べております。このように、今次の爆撃は継続的侵略に対する対抗措置としてとられたものでございますが、アメリカ・南越共同発表に……
○椎名国務大臣 御指摘のとおり、最近の北ベトナム空襲あるいは海兵隊の南ベトナム投入等の軍事行動を見ますと、相当軍事行動が強化されておるということは事実でありますが、米国が累次、これらはいずれも北からの侵略防止及び南ベトナムの自由と独立の防衛であるということを言明しておるのでございますが、われわれといたしましてもこのアメリカの言明を信頼しておる次第でございます。しかし、わが国といたしましては、あくまで戦線の不拡大を希望し、適当な機会をもって平和的な話し合いが開始せられて、一日も早く事態の収拾が実現することを期待しておる次第でございます。
○椎名国務大臣 新聞でただ知っただけでございまして、まだ正式の情報に接しておりません。したがって、どういう意図のもとにこの内容がきめられたのかということにつきましても全く関知しないところでございますので、これに関する意見の発表はしばらく差し控えたいと存じます。
【次の発言】 共同コミュニケのテキストだけは来ておるそうです。
【次の発言】 大体承知はいたしております。
【次の発言】 テキストは読んでおりませんが、新聞に掲げてある記事と大体似ておるという話でありますから、それならば内容を承知しておるということを申し上げることができる、こういうわけです。
○椎名国務大臣 吉田書簡というのを資料として出すことは、これは個人の私信でございますから、政府としてこれを出すことはどうもできないと思います。
【次の発言】 いまコミットしておりません。
【次の発言】 当時の外務省の政策、方針というものに合致しておるというだけのものでありまして、これはあくまで私信であります。
【次の発言】 黄田次官がどういうことを言ったのか私はよく存じませんが、あくまでこれは私信でございまして、外務省とは関係がない。
【次の発言】 とにかく、これはあくまで私信でありまして、外務省の公文書ではありません。ただ、内容がたまたま外務省の方針なりその当時の政策というものと一致しておる……
○椎名国務大臣 条約局長をして答弁いたさせます。
【次の発言】 これは、一緒に旅行するというようなものではなく、お互いが向かい合ってかけ合いをやるのでございますから、いつごろというようなスケジュールを組むべきものではないし、また、組んでみたところで、そのとおりなるものでもない。それを五月正式調印なんということは、日本の政府からは出たはずはございませんけれども、韓国側のほうでどうもそういう希望を流したように私は推察しておるのでございます。とにかく、両方の意思が合致をいたしまして、そうして大綱についてイニシアルをいたしましても、それをさらにこまかく条文化していくのにまたいろいろ疑問も起こってまいり……
○椎名国務大臣 日本に関する限りは、資源ラインであろうと、あるいは国防ラインであろうと、その名前が平和ラインであろうと、とにかく公海自由の原則に反するような一線を画して、そして船舶の出入をここで統制しようというようなことは一切なくなるのでございます。
【次の発言】 よそのことは直接日本と関係がございませんから的確に申し上げる立場にございませんけれども、さようなものはどこの国に対してもあり得るはずのものじゃない。国際法及び国際慣行に反する。いわゆる不法不当なものでございますから、さようなことは御懸念のないように、しかるべく御了解を願いたいと思います。
○椎名国務大臣 合意議事録は審議の対象になりません。
【次の発言】 これを協定の内容に取り入れる場合にはそれは協定として審議の対象になりますが、合意議事録そのものはどの国の国会でもこれは審議をいたす対象にならない、こういうことでございます。
【次の発言】 合意議事録は、資料として出す場合はありますけれども、審議の対象にはいかなる場合でもなりません。それからまた、これを本署名いたしますときには、すべて必要なことは全部これを協定文の中に取り入れまして、そして御審議を願う、こういうことになっております。
【次の発言】 御承知のとおり、本件は昭和三十六年以来日米間で懸案となっておる困難な交渉であります……
○椎名国務大臣 日韓会談の最近の進捗状況について御報告いたします。 李東元外務部長官及び車均禧農林部長官の訪日により日韓会談は大幅に進捗し、四月三日、漁業問題、請求権及び経済協力並びに在日韓国人の待遇の三大懸案についてそれぞれの合意事項にイニシアルを行なうに至りました。 まず、漁業問題については、両国の納得のいく線で、漁業に関する水域、魚族資源保護のための暫定的漁業規制措置及び漁業協力等の諸問題につき大綱の合意に達し、この結果、日韓間の漁業問題に関する合意事項がイニシアルされました。漁業に関する水域については、済州島付近の一部の水域を除いて最近の国際的傾向に従ってこれを沿岸の基線から測定し……
○椎名国務大臣 私も、いまあなたの御指摘のように考えております。
【次の発言】 アメリカは国連精神をじゅうりんしておるとは考えておりません。ベトナムにおけるアメリカの軍事行動は、これは南ベトナムの独立と自由を守るために要請によって軍事行動しておるいわば防衛の意味でありますから、他国の領土を侵略するとかあるいは政権を倒すとか、そういったような政治的な野望に基づいておるものではない。でありますから、あなたと全く見解を異にしております。
【次の発言】 アジア、アフリカの民族独立の解放に対しまして非常な干渉をしておる、そうは考えておりません。
○椎名国務大臣 一応、漁業問題、それから請求権及び経済協力、第三は在日韓国人の法的の地位、この三つの問題にイニシアルをいたしまして、そしてこれの条文取りまとめにいまかかろうとしておる、こういう状況でございます。
【次の発言】 私もまだ事実を詳細に突き詰めておりませんが、イニシアルができたというので、日本の漁船がだいぶ向うの沿岸に迫ったところに出漁をいたしたようであります。もちろん、いわゆる専管水域を約束されておる区域ではないようでありますけれども、それに対していま向こうが非常な脅威を感じて、これに対して向こうが動揺をし非難の声をあげておる、こういう状況であるようであります。わがほうといたしまし……
○椎名国務大臣 正確に言うと、日本における施設及び区域であります。それを使って直接戦闘作戦行動に進発をするというような場合には事前協議の対象になるのでございますが、いまのところ日本の施設・区域を使って直接作戦行動を起こしておるという形跡はごうも認められませんので、したがって、問題にはなっておりません。ただ、物資の輸送等についてはそういう事実はあり得ることと考えておりますが、これは日米安保条約の取りきめから当然出てくることでございまして、これを禁止するという考え方は日本政府としては持っておりません。
【次の発言】 的確にその内容を調べたわけではありませんから、入ってないかもしらぬし、入っておるか……
○椎名国務大臣 これは、常任理事国が拒否権を持っておりまして、ある特定の問題について意見が違うと、拒否権が行使される。それによって、もうどうにも動きがつかないということでございまして、いわゆる最も大切な国連の平和維持機能というものが、肝心な拒否権の問題でほとんど動かないという状態になっておりますので、平和維持機能をもっと活発に発揮して国連の機能を高めるためには、この点について何らかの改正を加える必要があるのでありますが、憲章を改正しようとしても、また常任理事国の拒否権というものによってその改正が一歩も進まないということになるので、この点につきまして、三十数カ国による、国連の平和維持機能というも……
○椎名国務大臣 十七度線は軍事的な一つの境界線とされたのでありますけれども、国連においては独立した二つの事実上の政権を認め、これを一つの国境線とみなされておるのでございます。さような意味におきまして、北からのこの国境を越えての浸透が絶えず継続されておる、いわゆる侵略が継続されておるという認定がそこに成立するわけでありまして、これに対する反撃は当然集団的な自衛行為である、かように解釈しておる次第でございます。
【次の発言】 条約局長から御答弁いたします。
【次の発言】 休戦の協定に対してはこれを尊重する、こういうことで、その問題に対してはあたかも協定の当事者と同様の立場をとっておるのでありますが……
○椎名国務大臣 証書は、四月七日の上院外交委員会のベトナム問題についての秘密公聴会において米国のベトナム政策に対する諸外国の反響について討議された際に、フルブライト外交委員長が、日本の新聞が米国のベトナム政策に対して批判的であるということを指摘したのに対して答えた、それが問題の証言となったのであります。 それで、この証言全部が公表されたわけではなく、前後の関係も明らかでないのでありますが、その後の米国政府からの釈明にあるとおり、事務当局から十分な説明を受けないまま、突然の質問があったのに対して、ボール次官及びマッカーサー次官補が、古い記憶を土台にして、さような認識に基づいて不正確な証言を行な……
○椎名国務大臣 川島・周会談につきましては、会談の内容はお互いに公表しないという約束だそうでございまして、したがって、大体において私は承知をいたしておりますが、公表しないという申し合わせでございますので、これを破るわけにはまいりません。どうぞさよう御了承を願います。
【次の発言】 具体的な問題を取り上げて右左に決定するというような申し合わせはなかったようでございます。
【次の発言】 まあ印象といっても表現が非常にむずかしいわけでありますが、私は、川島・周恩来両氏の会談は、やはり会談そのものに非常な意義があったものと考えております。それを何か全然無意義であるとか空虚であるとかいったような表現のし……
○椎名国務大臣 漁業の問題について、あらゆる場合を予想して、微に入り細をうがって、こういう場合はどうする、こういう場合はどうするというようなことまでは、なかなかどうも書いても書き切れないような問題が間々あるのであります。そういったような問題に関連して、必ずしも旗国主義というのは徹底して適用できない場合があるのじゃないかというような疑義を向こうから申し出ておるということは聞いておりますけれども、いかなる場合にしても、とにかく、合意された原則、基本的原則を曲げるようなことは絶対に譲るべきでない、こう考えております。しかし、まだ折衝の段階でございまして、われわれのところへ問題を持ち込んで、そして新し……
○椎名国務大臣 アジア局長から申し上げます。
【次の発言】 できればということでございます。しかし、実際問題としては、いまのような漁業問題の進捗状況では、いかにスケジュールを定めてみたところでそのとおりにいかないのではないかと心配しております。
【次の発言】 もちろん、疑義を残したままで、当座を多少ごまかして、かけ足で正式調印にこぎつけるというような、そういう考えは私どもはとりたくない、やはり将来にそういういざこざを残さないように十分に踏み固めてまいりたい、こういう考え方でございます。したがって手間どっておる、こういう状態でございます。
○椎名国務大臣 ただいま議題となりました結社の自由及び団結権の保護に関する条約(第八十七号)の締結について承認を求めるの件につきまして提案理由を御説明いたします。 結社の自由及び団結権の保護に関する条約は、一九四八年七月九日に、国際労働機関の総会の第三十一回会期においてサンフランシスコで採択されたものであります。 この条約は、その前文にもありますとおり、国際労働機関憲章が、結社の自由の原則を労働条件の改善、平和の確立等の手段であるとしていることにかんがみ、この原則を国際的規制のもとに確保することを目的として作成されたものであり、条約に規定された内容は、団体の設立及び加入の自由、団体の自主運……
○椎名国務大臣 ただいま議題となりました外務省設置法の一部を改正する法律案の提案理由を御説明いたします。 今回の改正は、 一 アメリカ局の所掌事務のうち中南米地域に関する部分と移住局の所掌事務とをあわせて中南米・移住局を設置し、アメリカ局を北米局と改め、移住局を廃止すること。 二 欧亜局の中近東アフリカ部を局に昇格し、その所掌事務を定めるとともに、欧亜局の所掌事務に所要の改正を行なうこと。 三 外務省の職員の定員を改正すること。 四 本法は、昭和四十年四月一日から施行すること。 を規定いたしております。 中南米、移住局につきましては、御承知のとおり中南米には、二十二カ国の独立国が……
○椎名国務大臣 御指摘の点につきましては、十分に検討して、御希望に沿うようにいたしたいと思います。
【次の発言】 最近の傾向といたしまして、申し上げるまでもなく南北問題が非常に浮き上がってまいりまして、日本も先進工業国の一員としてこの南北問題に対して応分の当然の責任を遂行しなければならぬという立場に置かれておることは、御承知のとおりであります。さらにアジア、特に東南アジア方面は、日本の輸出市場としても相当重要な地帯でございます。今日においては輸出入のアンバランス、こっちから売るものは多いが向こうから買うものは少ない、こういうようなことで、至るところアンバランスであります。それで大切な輸出市場を……
○椎名国務大臣 ベトナムの問題については、日本は決して対岸の火災視しているのではないのでありまして、政治的に経済的に、いろいろな面において非常に密接な関係があるのでありますから、この地方の政治的安定というものは、日本の平和と安全に至大の関係を持っております。でありますから、一日も早くあの地方が静穏に復することを希望するものでありますが、いまあの問題を直ちに日本として解決すべきであるというお気持ちはよくわかりますけれども、北越のほうは、とにかくベトナムのことはベトナム人が解決するんだ、無条件に米軍が徹退すべし、こういうことを言っておりますけれども、しかし、徹退した後における南越の自由と独立はどう……
○椎名国務大臣 どういう問題でございますか知りませんが、外交の方針については、私は従来の大方針に従ってやっておるつもりでございます。
【次の発言】 移住局に対する重大な発言があったようでございますが、大体見当はそのとおりだと思います。しかし、ただいまでは、事業団の前身である海外移住振興株式会社及び旧海外協会連合会、そういうものの残務が残っておりまして、これを整理しなければならぬという段階にあるのであります。それから移住あっせん所の事業団の移管であるとか、中央、地方及び在外機構の整理等がまだ残っておる、新体制への移行がまだ完全に行なわれておらない、こういうようなことから、なお二、三年の間この残務……
○椎名国務大臣 佐世保市長が最近見えたということを知りませんし、したがって、その際にだれと話し合いをしたのか知りませんが、二十四時間前の通告は第三回目はあり得ないなんというようなことも、実際においては聞いておりませんが、これは絶対にさようなことはあり得正せん。
【次の発言】 これは非常に問題だと思います。しかし、無通告で入るということは、今後絶対にあり得ません。この場ではっきりと申し上げておきます。それで佐世保市長と新聞記者との間の話し合いがどうかということであったか、さっそく御本人に照会して、その事情を調べたいと思います。
【次の発言】 私どもは、あくまで補給の意味の寄港である、こう考えてお……
○椎名国務大臣 御指摘の点は、まことに適切な問題でございまして、やはり海外におきまして安心して、安定した気持ちでいろいろな仕事をやる上において、子弟の教育問題というものが頭に非常にこびりついて離れないというようなことでは、能率が非常に落ちるのでございますから、この点は外務省といたしましても十分力を入れて、そういう心配のないようにしなければならぬと思うのであります。また、親御さんの仕事ばかりでなしに、子弟の方それ自体の将来というものにつきましても、この点は重要でございますので、外務省は従来からこの問題とずっと取り組んできておりますが、なお現在の状況等につきまして、政府委員のほうから申し上げたいと……
○椎名国務大臣 アメリカは、戦火の拡大は決して望んでおらないと言っております。日本といたしましても、あの地域の動乱は日本にとってあらゆる面において直接の影響をこうむっておりますので、一日も早く平和裏に収拾することを望んでおるのであります。しかし、アメリカがしばしば言明しておるとおり、北からの侵略をやめればアメリカは軍事行動を直ちに停止する、そして話し合いに臨む、こういう用意をもっておるのであるけれども、北越の侵略行動がなお今後続くということになれば、やむを得ずこれに対する反撃を加えざるを得ない、こういうことを言っております。北ベトナムは、ベトナム人にまかせろ、アメリカは無条件で撤退すべきである……
○椎名国務大臣 米国における日本の公海サケ漁業に反対する各種の動きについて御説明いたします。 わが国は、一九五三年より北太平洋で公海サケ漁業を行なっておりますが、日米加漁業条約の規定により、西経百七十五度以西の水域のみにおいて操業しております。アラスカのブリストル湾の河川に発生する紅ザケの一部は、西経百七十五度以西にまで回遊してまいりますので、わが国は、アジア系紅ザケとともに、このブリストル系紅ザケをも若干量漁獲しております。 最近、米国内において、この日本のブリストル系紅ザケの漁獲に反対する動きが表面化し、このわがほうの漁獲を理由に、米国の資源保存努力を害するような漁業を行なう国からの水……
○椎名国務大臣 中共の国連加盟の問題については話題に出ました。それで、新聞の記事としていまお述べになりましたのといささか違うのでありまして、十九回総会においては、イギリスも重要事項指定方式によってこの問題を取り扱うことに同意するつもりである、そういう趣旨のことが会談のうちに述べられたのであります。それを新聞が多少歪曲ですか、少し書き方を違えておるようであります。そのことだけ御了承願います。
それから、今回この問題を日本から提案するかどうかということにつきましては、まだ方針を決定しておりません。
【次の発言】 反対です。
【次の発言】 私は、重要事項指定方式は、中共加盟を阻止し、またはこれを引……
○椎名国務大臣 私は、佐世保も横須賀も補給基地と解釈しております。
【次の発言】 原子力潜水艦に対しては補給基地である、こういうことであります。
【次の発言】 佐世保、横須賀は原子力潜水艦の基地とは解釈しておりません。
【次の発言】 あくまで補給と休養のための寄港でございますから、この場合は、原子力潜水艦の基地ではなくて補給基地である、さような解釈をしております。
【次の発言】 第七艦隊の所属の原子力潜水艦については、佐世保、横須賀は補給基地であります。さように解釈しております。
【次の発言】 ただ基地と言ったんでは誤解を生じますから、補給基地でありますと、かように……。
○椎名国務大臣 さような事実は全然関知しておりません。
【次の発言】 アメリカ側の報告によりますと、きわめて近接した北ベトナムの地域において人員の訓練が行なわれておる、そして、これらの人員並びに軍事物資の浸透が……。
【次の発言】 これは理由であります。
【次の発言】 こういう事実から考えて、これば正当な自衛の措置である、かように考えております。
【次の発言】 責任を負います。
○椎名国務大臣 おっしゃるとおり、八日の午前にエマーソン公使が次官を訪れて、報復攻撃のてんまつを報告いたしました。これに対して、かねて日本が申し入れてある不拡大の方針を話したことはもちろんであります。その他これらに関連して若干の質問をいたし、これに対して向こうから回答があったのでありますが、その内容はしばらくお預けを願います。 それから昨日の午後四時半の大使の来訪は、過般アメリカにおいて沖繩問題を中心にして話し合いがございました。これらの問題について近く両者の間で会議をしよう、そういったような事柄の相談でございまして、昨日の報復爆撃の問題は、午後六時半にエマーソン公使がアメリカ局長を訪れまし……
○椎名国務大臣 朝鮮は、合法政権として日本が承認しておる国は緯圏でございますが、韓国との関係は、御承知のとおり、従来長い間の両国の関係にかんがみまして、一日も早く国交を正常化したいということで、日韓会談を長期にわたってその成立に努力しておるような現状でございます。
【次の発言】 朝鮮の北部には、いわゆる北鮮には事実上の政権があることも承知しておりますが、これとの関係は、一切まだ正常化しておりません。承認をしておりません。
【次の発言】 朝鮮半島が韓国及び事実上の政権である北鮮と二つに分かれておりますが、これはできることならば南北の統一が望ましいということは、一般にいわれておる、持たれておる見解……
○椎名国務大臣 お説のとおり、吉田書簡は、文字どおり個人の書簡でございますから、これは法律上何でもない。国家を束縛する力はございません。ございませんが、われわれの政府の考えと同じ方向に向いておるようでございますので、それでこれを是認し、あたかも外部から見ると拘束されたように見えますけれども、拘束されておるのではございません。固有の政策に基づくものであります。
【次の発言】 その実質上の内容に拘束されるという意味、実質上の内容が政府の考え方と同じでございますから、結局その書簡に拘束されたと同じことになるわけであります。
【次の発言】 あの書簡の内容について、政府がそれを認めておる。つまり、国府の……
○椎名国務大臣 三十八年二月七日の予算委員会において、大平外務大臣から日韓条約調印のめどがつけば八項目についての資料を提出する。概略こういったような答弁がありまして、それで予算委員会は了承されたのであります。まだ基本条約のイニシアルが交換されただけでありまして、いわゆる長い道中のただ第一歩を踏み出したという程度で、この段階では外交折衝にいろいろ支障がございますから、また提出の段階ではない、かように申し上げたわけであります。
【次の発言】 先ほど申し上げましたとおり、たとえその間二年たったとはいいながら、日韓会談の進展の現段階におきましては、非常に微妙な交渉がこれから始まろうとしておるのでありま……
○椎名国務大臣 一九七〇年は、ちょうど日米安保条約の十カ年の期限が到来するときでございます。そういうことから危機ということを言っておるのではないかというふうに私は推測しておるのでありますが、しかし、七〇年になりまして、日米安保条約の期間が全部終了するのではなくて、それから米あるいは日本、そのおのおのが一年の予告をもってこの条約を廃棄することができるという、その十カ年目の期限ということになっておりますから、そういうことがない限りはこの条約は続いていくものと考えております。
【次の発言】 半永久的といいますか、それは、いろいろ解釈上の問題がございましょうが、とにかく十年たてば一年間の通告をもって廃……
○椎名国務大臣 米国・南ベトナムの共同声明を見ましても、北ベトナムが挑発行為あるいは挑発攻撃をやはり現在においても継続されておるという前提のもとに、第四次の爆撃を行なったということを言っておるのであります。そして、その理由といたしまして、北越の海上に、たしか二月十六日でございますか、武装した一隻の船艦があって、その中に多種多様の兵器、弾薬を搭載して、そして、これを南ベトナムに輸送し、いわゆる侵略行為を続けておるということがあらゆる角度からりっぱに証明されておる、従来の陸上からの浸透のみならず、海上からの浸透も非常に活発に行なわれておる、すなわち、これはいわば侵略の継続である、そして、この二週間……
○椎名国務大臣 戦争の性格とかあるいは戦争の目的とかいうようなものが別に変更がないのでありまして、従来の性格なり従来の目的方針のもとにアメリカが軍事行動を継続しておるのでございますから、日本といたしましては別にこれに対して特別の考え方を持つ必要はない、こういうことになると思うのであります。
【次の発言】 それは、日本といたしましては戦争の今後の戦略の方針について参画しているわけではありません。それを日本から言えとおっしゃっても、それはわからない、こう申し上げるよりしようがない。
【次の発言】 アメリカは今後の爆撃を続行しようという積極的な考え方に立っておるのではない。つまり、この爆撃によって北……
○椎名国務大臣 先ほど北米局長からお答えの中にありましたとおり、台風が現実に弱かったということもさることながら、台風が来るであろうということがとにかく予知され、それがどういうふうな現実の発展ぶりをするかということについては、まだ科学的に的確に予知されない今日の状況においては、緊急避難ということは必要な行動であると考えるのであります。それでどの方面に避難の場所を選ぶかということについてもいろいろ専門的な考え方があって、従来適当に行動がとられたことと思うのでありますが、日本にもそういう緊急避難の事例があったのでございますから、その予告がありました際にこれに同意を与える、移動することによって移動した……
○椎名国務大臣 条約の成文に関する限りは、両国のそれぞれ責任のある当局者の間において十分に、研究、討議された結果、合意に到達したものを書き上げて、そしてこれに署名をする、こういう経過をたどっておりますので、少なくとも両国を代表する当事者間においては、条約の成文は正確に合意されたものである、こう私は解釈しております。
【次の発言】 まあ違った解釈をしっぱなしで済むような条約の内容はほとんどないはずでありますが、中にはいろいろあると思います。しかし、たとえば賠償であるとか、あるいは請求権の問題であるとか、幾ら幾らの金額といったようなもの、それのやりとりというふうなことになると、これは解釈の違いがそ……
○椎名国務大臣 台風の来襲が予想されるので、それを避難するために移動する、こういう予告でございました。
【次の発言】 事前協議の場合は、配置の変更ということが要点になっております。配置の変更というのは、一時的な緊急避難と違いまして、移動したところに常時配置されて、そしてそこを根拠地とする、こういう意味でございますから、一時的な緊急避難はいわゆる配置ではない、こういうことになる。
【次の発言】 沖縄でなくて、日本の基地に配置されるという場合には、それは事前協議の対象になる。しかし、日本の基地といえども、一時的な緊急避難の場合には、それは事前協議の対象にならないということをお答えしたはずでございま……
○椎名国務大臣 一般的に貿易障害の問題は、外務省としても取り上げて、いろいろな国際機関の場において問題の是正をはかっております。対米貿易に関しましては主として繊維製品にあると思います。これに関しまして、綿製品については協定が本年一ぱいで切れるので、これを改善すべくただいませっかく準備中でございます。
【次の発言】 アメリカのほうに毛製品に関する国際協定の締結の要請等がありますが、わが国としては、既定方針のとおりこれを拒絶する態度を固めております。
【次の発言】 まず私からお答えいたします。
米中戦争は、ベトナム戦争がどういう経過をたどろうとも、これはいわゆる米中戦争には発展しないということに……
○椎名国務大臣 政府委員をしてお答えいたさせます。
【次の発言】 事務当局をして答弁させます。
【次の発言】 外務省としては、接受した文書をそのまま伝えたのでありまして、その後の問題についての判断等については、おのずから所管を異にいたしますので控えたいと思います。
○椎名国務大臣 内容によることでございまして、実質的な内容によって判断すべきものである、かように考えております。
【次の発言】 条約論としても非常にこまかい議論でございます。正確を期する意味において、条約局長から詳細にお答え申し上げます。
【次の発言】 もう一度それでは条約局長から申し上げます。
【次の発言】 先ほど総理からもたびたび申し上げたように、御審議をお願いしておる審議の内容については、われわれはとやかく申し上げません。
【次の発言】 ただいま議題となりました日本国と大韓民国との間の基本関係に関する条約等の締結について承認を求めるの件につきまして、提案理由を御説明いたします。
政府は……
○椎名国務大臣 百九十五号の決議の性質は、これはそれを援用した第三条についての御質問だと思いますが、これは相手方である韓国というものが一体どういう性格の国家であるかというこの決議の趣旨をそのまま援用しておるにすぎないのでございまして、これによって特に韓国の領域を規定するとか、そういったような性質のものではないのであります。したがって、韓国の憲法第三条には、韓国の領域は済州島から鴨緑江に至る全半島に及ぶのであるということをいっておりますが、その問題とは全然この条約は関係ございません。 なお、領域はそうなっておるけれども、事実上いまの休戦ライン以北には有効な支配、管轄権が及んでいないということを……
○椎名国務大臣 御指摘のとおり、こういういわゆる俗説に対して、無関心な、高踏的な態度をとるということは、やっぱり考えなければいかぬ。でありますから、俗説は俗説としてこれを粉砕する方法を今後とってもらいたい、こう考えております。
【次の発言】 韓国の漁業資源保護法なるものが、従来公海においてわが国の漁船を拿捕する国内法上の根拠となっていたものであるとすれば、今回の日韓漁業協定の締結に伴いまして当然改廃されることが望ましい、こう考えておりますが、協定を実施するため、韓国の国内法制上いかなる手続をとる必要があるかとか、あるいはそういう必要がないか等の手続問題は、もとより韓国側の国内問題である、日本と……
○椎名国務大臣 これは外務省の純然たる事務の問題ではございませんので、そういう問題について引き継ぎを受けておりません。どういう事情があったかよく存じません。
【次の発言】 違います。基本条約第三条は、韓国の国家の性格を、国連決議一九五号が述べておる、そのとおりの国であるということを規定したものであって、この条約の締結によって北との関係が断たれたという解釈をとるべきではない。むしろ韓国を平和条約の際に承認したときに、他の七十幾つかの国と一緒にこれは承認したのでありますが、その七十数カ国の国は、朝鮮においては韓国だけと国交を結んで、北との関係を設定しておりません。それと同じように、日本はその承認以……
○椎名国務大臣 韓国の独立を認めたのは、平和条約の発効時でございます。
【次の発言】 それは歴史的事実を認めざるを得ないと思います。
【次の発言】 その間の韓国とのいろいろな法律関係の御質問だと思いますが、条約局長からお答えいたします。
【次の発言】 従来のいわゆる朝鮮であります。朝鮮半島です。全半島です。
【次の発言】 ですから、前に朝鮮と言えば、鴨緑江から済州局のあの地域を言っておるのであります。その全体の朝鮮が独立をした。
【次の発言】 そういうことです。
【次の発言】 独立した、日本から離れた朝鮮というものに実際問題として統一した政権をつくるべく国連が努力をいたしましたが、いろいろな障……
○椎名国務大臣 お答えいたします。 予備会談において向こうの主張のおもなる点は、まず在日韓国人は終戦後選挙権及び外国人登録を除いては内国民と同様の待遇を受けたい。これは、従来そういうことになっておるので、既成の法律関係をそのまま維持することにしてもらいたい、こういう点が一つ。それから、在日韓国人は何らの手続も経ずに日本に永住する、そういう権利を認めてほしい。この権利は子孫にも継続して認めらるべきである、こういう京が第二点。第三点は、退去の強制は絶対にしてもらいたくない、この三点でございます。 日本側のこれに対する主張は、外国人に対して日本国民と同様の地位を与えることは、これはできない。それ……
○椎名国務大臣 共同宣言でも条約でも別に差しつかえないのでありまして、われわれは合意によって基本関係の条約というものを選んだ次第であります。
【次の発言】 条約局長からお答えいたさせます。
【次の発言】 国交正常化に際して、領土条項を入れる必要は認められなかった。
【次の発言】 ソ連と日本の関係は、いわゆる戦争の両当事者なんです。その関係と、それから戦争をやった両当事者ではない日本と韓国との関係は、これはまたおのずから別なのでありまして、そこにいろいろな違いが出てくるわけであります。
【次の発言】 併合条約は韓国の独立宣言のときから無効である、それから、それ以前の条約は、それぞれのその条約に規……
○椎名国務大臣 意思表示がなければ自然に続くのであります。
【次の発言】 その効力が続くのであります。
【次の発言】 意思表示がなければ継続する。
【次の発言】 継続後いつでも意思表示ができますから、差しつかえないと思います。
○椎名国務大臣 この前申し上げたのは、併合条約、それから併合以前の諸条約でそれぞれの規定に従って目的を達成して効力を失ったもの、こう述べたのでありますが、その具体的な条約の名前をあげろというお話でございますから、これは政府当局からお答えいたします。(「待て待て」と呼び、その他発言する者あり)政府委員から申し上げます。
【次の発言】 李外務部長官は、公務のために渡米する途次、飛行機の都合で日本に一時立ち寄るということになっております。それから、南ベトナムのカオ・キ首相は、所用のために韓国を訪れるその途次に日本に立ち寄る、こういうことになっております。
○椎名国務大臣 私は、先般、福井運輸政務次官、牛場外務審議官、北原欧亜局長等を伴い、一月十六日から二十二日に至る間、ソ連を訪問し、コスイギン首相、グロムイコ外相、その他ソ連政府首脳と会談し、また二十一日、日ソ航空協定及び貿易支払協定の署名を行ないました。 今回の訪ソの目的は、航空、貿易両協定に調印することにありましたが、同時に、ソ連政府首脳との会談において、日ソ間の諸懸案並びに重要国際問題に関して忌憚のない意見の交換を行ない、ソ連首脳の考え方をじかに知り得ましたことは、今後の施策上大きな意義があったと考えておる次第であります。 会談で触れた問題のうち、まず領土問題につきましては、十九日のグ……
○椎名国務大臣 ベトナム戦争に対する戦争の性格のとらえ方は、これは終始変わっておりません。 今度訪ソいたしましたのは、日ソ航空協定と貿易協定の正式調印、それがおもなる目的であります。しかし、国交が回復して十年にもなりますけれども、まだ現職の外務大臣が訪ソしたことはなかった。今度訪ソの機会に恵まれたのを一つのチャンスとして、両国の関心のある国際問題あるいはなお両国の間に未解決の懸案問題、これらについて当然話し合うということになったわけでございます。その一つとして、ベトナム問題について、日本の立場から、これは一日も早く平和的解決を望んでおる。幸いアメリカが北爆を停止して、そして和平工作を熱心にや……
○椎名国務大臣 下田発言は、要旨は、二つの部分から成っております。第一は、核拡散防止の問題は、これはその必要性を認めておる。認めておるけれども、ただ核所有国は現状のままで、そしてこれから開発しようとするものを押える、非核所有国に対する制約だけをうたうというような趣旨ではどうも適当でない。やはり核所有国もみずから自制して、だんだんにはこれを全廃するという方向に姿勢をとるということでないと説得力が弱い。そしてみずからも自制し、それから非核所有国に対しても、今度開発なりその所有というものに近づくべからずということを言うなら、それは説得力があると思う。だからして拡散防止の問題に関しては、そういう構想で……
○椎名国務大臣 私あまり詳しくは存じておりません。
【次の発言】 国際的に権威のない表示ということでいろいろな紛争の原因になっておるのでございますので、この問題については、なおよく研究いたしたいと思います。詳細は政府委員から……。
【次の発言】 アメリカ側と折衝いたしまして、至急にこの問題の解決策を見出したい、こう考えます。
【次の発言】 それ以前にも解決したいと思いますけれども、少なくとも次回の日米協議委員会においてはこの問題を取り上げたいと思います。
【次の発言】 条約の撤廃もしくは改正ということは、実際問題として不可能であろうと思いますが、第二点の第三条の解釈、この問題につきましては条約……
○椎名国務大臣 中共との関係は、お互いに政治的な信条を異にするものでありますけれども、お互いの立場を尊重し、内政干渉的なことをやらない、こういう限度において、政経分離の方針に従って、文化的、経済的交流を認めていこうというのが、しばしば政府が発表したところであります。しかるに、今般入国申請のあった中共の人民外交学会代表団は、社会党の招請によって社会党と内外の政治問題について協議することを目的として訪日を希望しておる、こう了解しております。
【次の発言】 しかるに、中共が現在とっている政治的立場は、いま申し上げたように、わが国とは全く異なるものであるのみならず、わが政府に対して、国内政策であると、……
○椎名国務大臣 ただいま議題となりました航空業務に関する日本国政府とソヴィエト社会主義共和国連邦政府との間の協定の締結について承認を求めるの件につきまして提案理由を御説明いたします。 本件協定締結のための交渉は昨年十月七日から東京において行なわれましたところ、本年初頭日ソ両国代表団間で合意を見、一月二十一日モスクワにおいて、本大臣とソ連邦側ロギノフ民間航空大臣との間で協定の署名が行なわれた次第であります。 この協定は、わが国とソビエト社会主義共和国連邦との間に定期航空業務を開設することを目的とし、業務の開始及び運営についての手続と条件とを規定するとともに、両国の航空企業がそれぞれ業務を行な……
○椎名国務大臣 問題の性質上、まず法務当局の見解を聞いた上で政治的な判断を下したい、こう考えております。
【次の発言】 法務当局の一応基本的なこの問題に対する見解を聞いた上で、政治的な判断を加えたい、こう考えております。
【次の発言】 私も新聞でちょっと見たくらいの程度で、まだ事実を確認しておりませんので、欧亜局長からその事実関係を述べたいと思います。
【次の発言】 再検討しているということは存じません。
【次の発言】 第一点の、アメリカの指図というようなことは毛頭ございません。それから献立というのはどういうことか知りませんけれども、それに該当するようなものはありません。
○椎名国務大臣 ただいま議題となりましたアジア開発銀行を設立する協定の締結について承認を求めるの件につきまして提案理由を御説明いたします。 この協定は、アジア及び極東の地域における経済成長及び経済協力を助長し、域内低開発諸国の経済開発の促進に寄与するためにアジア開発銀行を設立することを目的とするもので、昨年十二月四日、マニラで開催された銀行設立全権代表会議において採択されたものであります。 この協定は、銀行の当初の授権資本を十億ドルと定めるとともに、銀行の業務の詳細、総裁、総務会及び理事会等からなる銀行の組織、銀行に対する特権、免除等について規定しております。そして、少なくとも十のエカフェ……
○椎名国務大臣 御指摘のとおりでございます。向こうの誠意を疑ってかかると、どうもあぶないところだらけですけれども、そこまでは疑わずに、向こうも誠意をもってこの問題に対処してくるもの、そういう信頼感を持ってこれを締結したわけです。
【次の発言】 いまお話しのとおりだと思います。いろいろ必要悪とかなんとかいう表現で言われておるとおり、どうも暫定運航というのはあまり愉快な事柄ではありませんけれども、もう少し大局を見渡して、そして今度の協定を結んだということについては、われわれはやはり自画自賛するわけじゃないけれども、相当評価していい問題だ。ただ、これをなるべく早く単独乗り入れということに実現ができま……
○椎名国務大臣 いま御両氏の言うとおりだろうと思います。
【次の発言】 共同運航を固定化するというおそれがあって、心かなかこれを打開するめどが立たぬという場合には共同運航を停止する、こういうことを予定して、そういうふうに書きおろされております。そういう場合には本協定はそのまま有効に存続するということであります。
【次の発言】 それは私はないと思いますが、なお詳細につきましては局長から申し上げます。
【次の発言】 ええ。
【次の発言】 法律のことはあまり確信はありませんけれども、とにかくこういう重大な責任を向こうが負っておることは事実だと思うのです、それが政治的責任であろうと法律的責任であろうと……
○椎名国務大臣 先般大使が帰ってきたそうでありますが、私にではなくて、事務次官にあいさつしております。それで依然としてグロムイコ外務大臣の訪日の日取りはまだきまっておりません。訪日したいという気持ちは非常にあるらしいので、政府もこれを許しておる、ただ、具体的な日取りがどうもきまらない、こういう状況であります。
【次の発言】 これは私も新聞記事で見ただけで、何ら公電によって知り得たものではないのです。どうも公電が来るか来ないかもわかりません。ただほんの何かの機会に口をすべらしたという程度のものであって、具体的にそういう計画があるとか、あるいは背景があるとかいう話ではないと聞いております。しかもそ……
○椎名国務大臣 何も直接私は聞いておらないのです。そういうことのほんの片りんを伝聞したという程度にすぎません。
【次の発言】 最近になって、そういう情勢が著しくなって、これに対して何か考えなければならぬというような情勢の基本的な変化は、別に感じておりません。
【次の発言】 あまりそういうふうに質疑応答するということがまた平地に波乱を起こすような場合もありますので、あまりお答え申し上げたくないのですけれども、しいてとおっしゃるなら……。(穂積委員「平地なら平地とおっしゃってくださればいい、情勢分析は」と呼ぶ)とにかく平和共存の趣旨に対しては、これは共産主義本来の趣旨からいうと堕落だ、こういって激……
○椎名国務大臣 アジアの情勢は決して平穏なものではない、こう考えております。
【次の発言】 日本はあくまで平和建設の方向、すなわち経済、文化、そういう力を背景にして、そしてアジアの平和に貢献するように努力する、こういう方向が日本のアジアに対してとるべき外交方針である、外交の基調である、こう考えております。
【次の発言】 私は外交政策の基調をそこに置くということを申したのでありまして、それ以外のことは一切関心を持たないというわけじゃない。でありますから、いま御指摘のような問題については、日本はできる限り分相応の努力をしなければならぬ、こう考えております。
○椎名国務大臣 アジア開銀の構想は、エカフェを中心にして、ジョンソン構想の発表以前からある問題でありまして、それに何ら関係するものではございません。
【次の発言】 人命にかかわるようなものでなくて、警察が使う催涙ガスの程度であるということを言っておりますが、実際どういうものであるか、科学的に証明された結果についてまだわれわれは何も聞いておりません。ただそれだけの根拠でいまアメリカ大使館を通じて抗議するという考え方は持っておりません。
それからエスカレーションですか、結局北からの侵透がとまらなければ、あくまで南越の自衛上、軍事行動をやらざるを得ないというたてまえをとっております。いろいろ軍事行……
○推名国務大臣 まだ通告がございません。二十四時間以前に通告があることになっております。
【次の発言】 かねて横須賀、佐世保両港に二十四時間の前の通告によって入港するということに了解を与えております。あり得ることでございます。
【次の発言】 さようないきさつはございませんでした。
【次の発言】 それは別に確かな根拠があるわけではございませんが、佐世保にすでに数回来ておりますので、場合によっては横須賀に入港するかもしれぬということはかねて予想しておるのでありまして、常にそういう場合に備える心組みを持って、いろいろな技術的な調査等をやっておる状況でございます。
○椎名国務大臣 向こうがその理由を言わないのでありまして、それを推察してたぶんこういう気持ちなんだろうということは、これはどうも外交上差し控えたいと思います。これ以上向こうの気持ちを察するということは、この問題を進める上においてそう支障はないと私は考えております。
【次の発言】 これはあまり頭のいい人が分析していくと、わからないものがずいぶん出てくる、大体常識的に経済の交流に政治的問題をからませない、こういうことだろうと思います、一口に申しますと。これはあまり分析するとわからなくなる。あなたのように頭のいい人が根掘り葉掘りやられると、だんだんわからないようになるかと思います。
○椎名国務大臣 これはすでに佐世保において八回入港があったのでございますが、その際にも相当広報活動を活発にいたしまして、原潜に対しては、ただいたずらにおそれる必要はないのだと、これを平易に科学的に解明いたしまして、パンフレット等あるいは講演その他の広報活動を活発に行なったわけでございますが、今回もその点はかなり徹底するような方法をとったつもりでございます。しかしまだ十分であると私どもも必ずしも思っておりません。その点につきましては、御注意もございましたので、今後十分に気をつけてまいりたいと考えております。
【次の発言】 これは岸・アイゼンハワーの共同声明によって明確にされておるところでございま……
○椎名国務大臣 寄港しておるアメリカの艦船がベトナム戦争に参加するといなとを問わず、これを認めることは条約上の義務でございます。そして、その場合に事前協議の必要はありません。
【次の発言】 直接作戦行動を起こすということがないからであります。
【次の発言】 艦船が、船員の休養あるいは補給のために日本の港に寄港するということは、作戦行動を起こす事態ではない。
【次の発言】 非常に何か私の言ったことに対して、拡大も超拡大をして言われておるようですが、まずベトナムとアメリカとは交戦状態にある。これに対して、この両国に対して日本は中立的な立場であるかということでありますから、それはそうではないのであり……
○椎名国務大臣 ただいま議題となりました所得に対する租税及びある種の他の租税に関する二重課税の回避のための日本国とドイツ連邦共和国との間の協定の締結について承認を求めるの件につきまして提案理由を御説明いたします。 政府は、ドイツとの間の所得に対する租税に関する二重課税の回避のための協定締結につき昭和三十六年五月以来ドイツ政府との間で交渉を行ないました結果最終的合意に達し、昭和四十一年四月二十二日にボンにおいてドイツ駐在内田大使とドイツ外務省カルステンス次官及び大蔵省ファルク主税局長との間でこの協定に署名を行なった次第であります。 この協定は、本文三十カ条からなっております。その内容は、わが……
○椎名国務大臣 そういう正式の要求は出しておらないと私は思っております。
【次の発言】 情報は来ておりません。
【次の発言】 まだ公式の情報が入っておりません。
【次の発言】 さような情報はございません。つまりアメリカと打ち合せたというような情報はございません。
【次の発言】 出かけることはこれはもう公表されておりますから、確認し得ることでございます。
【次の発言】 そういうことは、いまのところはあり得るという徴候はございません。
【次の発言】 それは戦争拡大の方向に向かうことは、もう容易に予想されると私は考えております。
【次の発言】 戦争の拡大は極力避けなければならぬ。そして、一日も早く和……
○椎名国務大臣 昭和三十八年度外務省所管一般会計歳出決算につきまして、その概要を御説明申し上げます。 歳出予算現額は二百三億九千八百八十六万九千百四円でありまして、支出済み歳出額は百八十五億四千六百十二万八百九十九円、翌年度繰り越し額は四億六千六百四十五万二千四十九円、不用額は十三億八千六百二十九万六千百五十六円であります。 歳出予算現額の内訳は、歳出予算額百九十一億三千八百八十一万二千円、そのうち当初予算額百九十一億二千八百四十八万一千円、農林省所管から移しかえを受けた額一千三十二万一千円、前年度繰り越し額十二億五千七百二十九万一千百四円、予備費使用額二百七十七万六千円でありまして、前年……
○椎名国務大臣 中国問題がだんだんいわばクローズアップして、この間に処して、日本といたしましては中国に対するできるだけの理解と認識を深めるということはきわめて重要であると考えております。基本的な考え方については、私はさように考えております。
【次の発言】 百聞は一見にしかずというのは、古今を通じての鉄則だろうと思います。私は、それについては異議ありません。
【次の発言】 まあ一般的に、私は考え方を申し上げたのでありますが、具体的な問題については、そのつど十分に分析をいたしまして、間違いのないようにいたしたいと思います。
【次の発言】 在外公館を所有をするかしないかという問題は、やはりその土地あ……
○椎名国務大臣 あなたは植民地からの脱却の苦悶、すなわちそれは独立の完成である、こういうことをお述べになりましたが、独立の完成というのは、結局、ことばをかえて言うと、政治的には独立したけれども経済的にはまだ独立しておらぬということなんです。でありますから、政治的独立はしたが、ほんとうの独立は完成されておらない、それはなぜであるか、すなわち、経済的な建設、経済的な独立、そういうものが完成されておらぬということにあるのでありまして、そういうことを助成するためにアジア開銀というものがここに生まれてきたのである、こういうふうに私は見ております。
○椎名国務大臣 私の見解を述べろというお話でございますから申し上げますが、大体基本的にはいま大蔵大臣の御答弁申し上げた趣旨と同じでございます。戦争遂行のために銀行組織というものが一体どういうふうに、何の役に立つか、私にはとうてい理解できないのであります。 それから、今日の南北問題、これは同じ地球上に非常な貧困な国と富んだ国と隣合っておるというととは、これはいろいろなごたごたのもとになる。であるからして、やはり地球全体が繁栄するためには、比較的貧困な国をもっと育てなくちゃならない、こういう趣旨で南北問題というものが大きく取り上げられておるわけでありまして、そういったような趣旨からもこのアジア開……
○椎名国務大臣 削除する必要はないと思います。
【次の発言】 これは国内法と違って国際条約であって、条約に加盟している国の好みにやはり沿わなければならぬ。その好みに沿うたからといって他の国の利益を害するようなことはないのですから、できるだけその好みを生かしてやったほうがいいじゃないか、こう思います。
【次の発言】 他の政府委員から答えるのがなんだと思いますが、私からお答えします。
これに署名した国はみなこれを認めたわけです。だから条約が成立したのです。
【次の発言】 みな満足しておるかどうかというが、これはみな満足したから条約として成立したのだ、こう答えたのです。ただしかし、条約をつくる道程……
○椎名国務大臣 ただいま議題となりました外務省設置法の一部を改正する法律案の提案理由を説明いたします。 本改正案は、特別職三人、一般職八十三人計八十六人を増員するものであります。 特別職につきましては、従来兼館大使館でありました在グアテマラ及び在ブルガリアの大使館を今回実館とすることに伴い大使二人、並びに在シンガポール総領事館を大使館に昇格することに伴い大使一人、計三人であります。 一般職につきましては、新たに実館といたします在グアテマラ大使館、在ブルガリア大使館、高雄、パース、ナホトカに新設いたします総領事館、エドモントンに新設いたします領事館の計六館に配置いたします二十人、並びに事務……
○椎名国務大臣 在外公館に勤務する外務公務員の給与に関する法律の一部を改正する法律案の提案理由を説明いたします。 この法律案におきましては、第一に在外公館に勤務する外務公務員の給与に関する法律の別表を改正することにより、在勤俸の支給額の一部を改めることといたしております。 現行の在勤俸が昭和三十七年に制定されまして以来四年間に、世界各地とも物価、生活条件等の変動があり、かつ諸外国における公務員給与の引き上げにより、わが国の在勤俸の現行支給額は、諸外国外交官の給与に比し格差がいよいよ著しくなってきましたほか、さらに各任地間の給与の均衡という観点から見ましても、是正を要する点が目立ってまいった……
○椎名国務大臣 われわれは、かいらい政権だとは思っておりません。
【次の発言】 外務省顧問、そして海外出張中は大使の称号を用いてもよろしい、こういう許可を与えております。
【次の発言】 それは正確な意味ではそうなりません。
【次の発言】 発言を行なっておるということを新聞で見たのでありますが、その後公電によりますと、横山氏がフランスの官辺及び中立系のベトナム人にパリにおいて接触をして、その結果得た印象として、これらの人々の考え方は、南ベトナム政権はアメリカのかいらい政権であるという考え方をしておるという、自分の意見ではなくて、これらの人々に接触した印象として述べたというのが真相でありまして、自……
○椎名国務大臣 私、聞いておりません。
【次の発言】 日米航空協定とか、あるいは日ソ――これはまだできておりませんけれども、そういう国際的な協定の窓口はもちろん外務省が所管しておりますが、あなたのおっしゃるのは、国際民間航空協定で、事故発生の場合にはどうするこうするというようなことではないかと思いますが、もしそれでございますと、これは外務省の所管外の問題で、運輸省の問題じゃないかと私は考えております。
【次の発言】 結局財務当局に対するわれわれの説得力の問題だと思います。十分に今後は研究して、より一そう説得力を強化して、あまり中途はんぱな予算をつけてもらわぬようにしたい、こう考えております。
○椎名国務大臣 必要はないんじゃないかと思います、ちゃんと国際法にきまっている概念ですから。
【次の発言】 追跡権というものは、権利として認められていないのですから、それを国際法の原則をお互いに守るという約束をすれば、それについて取りきめの合意をする必要はない、こう思うのです。
【次の発言】 国と国との条約は一もちろんこれは国内法に優先する効力を持つとされておるのでありますが、ある国が他の国の国内法について、改廃せよとか、あるいは存続をせよとか、そういったようなことは、いわゆる内政干渉でございまして、そこまで立ち入る立場にないのであります。しかしながら、条約に抵触する国内法は、まぎらわしい事態……
○椎名国務大臣 南アに対するわがほうの態度は、両方とも相互主義でやっておりまして、いずれも大使館に昇格しておりません。
それから国連の安保理事会の決定なり方針なりというものに従って、その限度内で国交を開いておる、こういう状況でありまして、今後南アに対してどういう接触を続けていくかということについては一にかかって国連の方針に従っていきたい、こう考えております。
【次の発言】 国連の方針に従い、また同時に国際間において情勢が動いてまいりましたならば、その情勢に従ってまいりたい、こう考えております。
【次の発言】 事務官僚出身でない者はいまおりません。
○椎名国務大臣 何べんも御説明したとおり、これは純粋に経済的性格のものでございまして、ジョンソンの構想であるとか、あるいは日米合同会議の際の会議の内容とか、アジア外相会議といったようなものとは全く無関係で、まずもって自主的にこの責任閣僚がいかにして相互協力し、連帯感を強くして東南アジアを開発するかという、その意欲、構想というものを土台にして、それから出発するのでなければ、どういうことでもうまくいくものじゃないというのでこれは始めたのでございまして、きのうきょうの会議の内容等からごらんになっても、全然政治的な意味がないということはおわかりのはずでございます。 それから、在外公館の陣容をこれに即……
○椎名国務大臣 あらゆる機会を利用してこの竹島の問題について話し合うという一般の方針に関連して、批准書交換の際の機会を利用すべきだというような御質問等もありまして、何かそういうスケジュールになっておるかのごとき印象を一般に与えておりますが、必ずしも批准書交換の際が適当であるということをきめたわけでもなかった。今度行きまして、そういううまいチャンスがあればと思ったのでありますけれども、遺憾ながらそのチャンスがなかった。もう少し友好ムードが熟成した際をねらっておもむろに話を持ちかけるという考え方を持っております。
【次の発言】 以前は北ベトナムとベトコンとの関係は、いろいろな諸説ふんぷんとしており……
○椎名国務大臣 友好親善のムードが高まるにつれて、この問題に対して平静な気持ちを持って折衝ができることを確信しております。ただいまの状況では、ややこり固まったような空気の中にあるのでありまして、漸次そういう機運が醸成した場合に、この問題の解決に歩を進めたいと、こう考えております。 それから水域の問題でありますが、韓国は自国の領土として低潮線から十二海里の水域設定をやった、こういうことを言っております。わがほうとしても、島根県の付属島嶼一体にさような手続をしておるはずでございます。そうなりますと、いわゆる漁業紛争というような形になってあらわれると思うのでありますが、この紛争解決の方法としては漁……
○椎名国務大臣 これは日米安保条約に基づき、地位協定に明記されておりまして、ちょっと読んでみます。第十二条「合衆国は、この協定の目的のため又はこの協定で認められるところにより日本国で供給されるべき需品又は行なわれるべき工事のため、供給者又は工事を行なう者の選択に関して制限を受けないで契約することができる。」こういう明文があって、差しつかえないことになっております。
【次の発言】 アメリカが民間の工場と契約して、修理または工事をするということは、これは政府が介入しない、自由にやってよろしい、こういうことです。
【次の発言】 その需品の調達であるとか、あるいは修理その他の工事の問題を政府が引き受け……
○椎名国務大臣 お答え申し上げます。今年の七月の上旬から領事条約の折衝に入りまして、その後きわめて順調に話が進んでおりまして、年を越しますけれども、春早々にこの問題も正式調印の運びに至るものと考えております。それで、領事館をどこに設置するかという問題は、条約が発効いたしました後にあらためて折衝したいと考えております。
【次の発言】 その点は、ただいま明確にお答えする段階に達しておりませんけれども、大体それに近いものと考えております。
【次の発言】 見当をつけられたところが近いだろうと思いますが、まだはっきりしたことは申し上げられない。
○椎名国務大臣 たとえばレバノンの場合をとりまして、あの際安保理事会が、当事国の同意を得て監視団を派遣するということになったわけでありますが、そういう場合どう考えるか、こういうお話でございますが、問題は、自衛隊法のたてまえからいって、これをいじらないとむずかしい問題があることは御承知のとおりでありますが、もし基本的に憲法上どういうことになるかという御質問であれば、憲法上は私は差しつかえないものと考えております。
なお、法制局長官の意見も徴して……。
【次の発言】 御指摘のとおり、北からの絶えざる浸透行動が、あるいはまた侵略が行なわれておるということに問題があるのでありまして、これを排除するた……
○椎名国務大臣 便宜私からお答えいたします。 宮澤君がどういうことを言っているのか存じませんでしたが、とにかく中共を国連に代表者として入れ、同時に中華民国を国連から追放する、こういう形の提案がしばしば国連になされておるのでございますが、おっしゃるとおり、国連の普遍性というところから見ると、何でもかまわない、とにかく世界じゅうの国がみな入るがいいという意見も、これはあり得ることであります。しかしながら、国連はあくまで現実の世界の平和維持機構であるという点から言いまして、アジアの勢力均衡と平和というような現実の問題も度外視することはできない。こういうふうに、ただ隣国の日本のみならず、アジア全体、……
○椎名国務大臣 けさの新聞報道によりまして、北ベトナム大統領からインド大統領にあてて書簡が発せられたというようなことが出ておりますが、どうもわれわれの判断するところによりますと、一月の二十四日に北ベトナムのホー・チ・ミン大統領が各国の首脳あてにベトナム戦争に対する考え方を述べておる。すなわち、依然として四条件を基礎にして、そしてアメリカが撤退すべきであるということがその主要なる内容であり、そして、そのあとに各国おのおのその事情に応じた考え方を述べておる。どうもそれを今月になりまして、北ベトナムの駐ニューデリー総領事がこれをある解説を付して発表したのにすぎないのではないかと、こういうふうに解釈さ……
○椎名国務大臣 国際的な長期協定がございまして、これの改善はつとに叫ばれておったのでありますが、新しい協定の改正を迎えるに際しまして、日本の業界の主張が正しく取り入れられまして、従来よりも非常に改善された、そういう状況にあります。
【次の発言】 詳しいことは事務当局から申し上げます。
【次の発言】 繊維問題につきましては、いろいろ国内の事情もありまして、従来制限を加えてきておりますけれども御承知のとおり、ケネディラウンドの問題もあり、アメリカとしてもその制限を漸次緩和しつつあるという大体の状況であります。
【次の発言】 何のことか、順次内容をひとつ明らかにしてください。何を秘密にしておるか…………
○椎名国務大臣 政治的圧力については、いままでたびたび問題になりました。たとえば日韓条約の今回の成立に関連して、これもアメリカの圧力だ、これもアメリカの圧力だというようなことがありましたが、それはもう全然ないということはかねて申し上げておるとおりであります。経済の問題にそういったような圧力をかけておるというようなことは、これはほとんど、何と申しますか、根拠のない流説である、かように考えます。
○椎名国務大臣 国連外の国の問題につきましても、国連の本来の使命から見て、世界の平和に関心を持ち、そしてこれは紛争の一日も早く収拾することに努力すべき責任を持っておるのでありますから、今回アメリカがこの国連の使命にかんがみて、問題の解決のために国連にこれを持ち込んだことは当然であるとわれわれは考えております。 日本はたまたま安保理事会の議長国でございます。考え方は国連加盟国の多数の決議によってこの問題の収拾をはかるように議長国として万全の努力をなしつつある、こういうことに尽きるのであります。ただ一応正式の会は休会のままといたしまして、そして各理事国に対していろいろ話し合いをしておるといういま……
○椎名国務大臣 消費財は、割合はきわめて少ないのでありますが、詳細につきましては事務当局から御説明申し上げます。
【次の発言】 消費財は無償供与のうち約半分程度予定することになっております。「その他」と書いてあったかと思いますが、それは消費財が大部分であると思います。
【次の発言】 まだ完了しておりません。
【次の発言】 向こうの事務の進捗状況が完了にまだまだ至っておらない状況でありますので、それに間に合うようには後刻日本側の委員をきめたいと考えております。
【次の発言】 事務当局からお答えいたします。
【次の発言】 韓国がきまってから考えるというのではお説のとおりおそいのでありますから、その……
○椎名国務大臣 第七艦隊に原子力空母が配属されたそうであります。それにつきまして、自然日本寄港が必要になる場合があると予想されるけれども、あらかじめ御通告をする、こういう断わりがございましたが、しかし、その後具体的にこの問題についてアメリカ側から申し出がございません。
【次の発言】 防衛庁のほうで十分にそういう問題については専門的に調べておられると思いまして、われわれのほうは特別に突っ込んだ研究をしておりません。
【次の発言】 この問題についてまだ具体的に向こうの申し入れがありませんので、その際には、まずもって原子力潜水艦の場合と同じように、この推進に使う原子力というものが無害であるかどうかと……
○椎名国務大臣 まだ具体的に問題が提起をされておらないのでありますから、いわば仮定の問題でございます。もしそれが現実の問題になった場合には、十分に慎重に研究してこれに対処したいと思います。
【次の発言】 慎重に考慮するというのは、関係省と十分に協議して、そして決定する、こういうわけです。
【次の発言】 核のかさとよくいいますけれども、一体どういうようなことをさすのか、私もあまりせんさくしたことはございませんが、昨年の一月、佐藤総理がワシントンを訪れまして、ジョンソン大統領と会談をいたしました。その結果、共同声明が発せられまして、その中に、日本が今後いかなる形の攻撃を受けようとも、アメリカはこれ……
○椎名国務大臣 中共の今後の核開発の速度を把握するということはなかなか容易な問題ではございませんが、実際に核兵器保有を行なうためには、なお実験改良を重ねていく必要があることは、これは疑いのないところであります。運搬手段に関しましては、現に中共は小型ジェット爆撃機イリューシン28を約三百機保有しておるものと見られております。中共のミサイル開発能力につきましても、これを的確に把握することはきわめて困難でございますが、一部には、中距離ミサイルMRBMの配置が数年後に可能であろうと見る向きがある現状でございます。
【次の発言】 ちょっと聞き漏らしたので、もう一ぺん……。
○椎名国務大臣 第一の書簡の写しは、資料として提供可能でございますが、第二はございません。
【次の発言】 まだ要綱案なるものもできておりません。
【次の発言】 原局ではいろいろそういうものについて研究はしておるということは私も承知しておりますが、これは案として私の手元にまだ入っておりません。それから、今国会にもちろん提出する意思もありませんし、そういうものは、結局ないということなんです。
【次の発言】 私は案としてこれを認めておりませんし、私の手元に来ておらない。
【次の発言】 そういうものを研究調査するところは国連局でありますが、もし勉強中であるとすれば、国連局で勉強しているかもしれない。
○椎名国務大臣 派兵といいますと、やはり私どもの解釈では、軍隊の本来の武力行動というものを前提にした海外への派遣である。でありますから、派兵と派遣とは違うと私は考えます。
【次の発言】 とにかく軍隊本来の武力行動を前提とした海外派遣が派兵である、こう考えます。
【次の発言】 武力行動を前提とするものであれば、これは派兵である、そう考えます。
【次の発言】 武力行動を前提としない場合は、派兵とは言わないと私は考える。
【次の発言】 事務当局からお答えいたします。
【次の発言】 あれはまだ日韓国交正常化以前の段階においての発言でございました。ただいまだいぶその当時と情勢が変わっております。それで、……
○椎名国務大臣 これは、当初反共体制の強化のための企てであるというようなことを言われておりましたが、結論におきましては、決してそうではなくて、新しい対立をつくるとか、強化するとかということとおよそ反対の、現在ある対立をむしろ解消することを目的とするものでありまして、お説の点とは私は全く反対であると、こう考えております。
【次の発言】 これは、特定の勢力を意識してやるというのではなしに、この間集まった国々との間の連帯関係を強化し、共存共栄の施策をだんだん高めていく。そして今後これを継続してやるということになったのでありますが、この次は、まだまだアジアの各国に呼びかけて、その参加を求めようではない……
○椎名国務大臣 アメリカの立場をただアメリカが言っただけの話でありまして、輸銀なんということばは使っていない、中国貿易をやるにしても長期延べ払いというようなことはアメリカはしない、そういう立場を言っておるだけの話であります。これを同様の歩調をとるように日本に要求しておるわけでもなし、またそういうことが通るものでもございません。 それからアメリカ追随を国民に印象づけておる、こういうお話でありますが、むしろ社会党あたりで盛んに御宣伝になっておるように思われるので、事実とだいぶ違う印象を与えることだけはひとつ差し控えていただきたい、これは私どもはそういう感想を持っておりますので、御参考までに申し上……
○椎名国務大臣 政治的偏向を禁止する規定が三十六条にあります。
【次の発言】 第一項、第二項をよく読んでいただきたい。第二項は役員、職員を縛る規定でございますが、第一項は銀行の大きな目的を規定しているものである。
【次の発言】 よく読んでいただきます。「銀行は、銀行の目的又は任務を阻害し、制限し、ゆがめ、又はその他の方法で変更するおそれのある貸付け又は援助を受け入れてはならない。」これは多分に、政治的とは書いてないけれども、第三十六条の「政治活動の禁止及び銀行の国際的性格」とこう言って、第一項が以上申し述べた文句を書き並べておりまして、よくお読みになれば、それがどういう内容のものであるかという……
○椎名国務大臣 通知を出したとかいういまのお話でありましたが、それに該当するような事実は私存じません。北鮮は、日本は認めておりません。
【次の発言】 北鮮帰還の問題は、これは人道的な見地から開始された問題でありまして、事それ自体に対する考え方は変わっておりません。ただ情勢が非常に変化してまいりましたので、これに対してこの際いろいろ考えなければならぬ点があるのではないか。つまり、相当な国費をこれに費やしておる、帰還の希望者が非常に激減しておるというような現状にかんがみて、これに対して考える余地はあるのではないか、こういうふうになってきておりますが、その方法論の問題に関して、法務省、外務省、厚生省……
○椎名国務大臣 私がニューヨークを立ったあとに日本の代表部から打診をしてあるそうでございます。九月二十四日、その旨を申し入れて国連の意向を打診しておりますが、まだその反響はございません。ございませんが、確かに私は二回の演説において御指摘のとおり世界の各地に、代表部とは言いませんが、代表を設けたらどうか、こういうわけであります。建物を必ずしも必要とするかどうか、国連がこれを取り上げてどういう形にするか、それもまだわかりません。大阪の万博のあとにという非常に御奇特なお考えだと思いますが、いずれにいたしましても、かような提案が実現した上でのことであります。御奇特な提案に対しては十分に敬意を払って将来……
○椎名国務大臣 日本もアジアの唯一の先進国として、アジアに多数低開発国をかかえておる関係上、応分の責任を分担しなければならぬ立場にあることは申すまでもございません。それで、国民所得の一%の経済協力をいつ果たし得るかということを考えて返事をするという立場でなくて、とにかく、先進国の一国として当然その責任を分担しなければならない立場を十分に自覚しながら、その目標に向かってできるだけ早くこれを達成するようにしたいという気持ちを持って、日本の代表からこの問題を述べたと考えております。 さて、現状に即していつごろからその公約を果たすことができるかということにつきましては、十分にこれは関係各省とも相談を……
○椎名国務大臣 国際法といたしましては、あくまで捕虜としてこれを処遇すべきであるということが規定されております。これを戦犯として処理するということは、従来の国際法の通念に著しく反することになるのであります。そういうことによって問題を激化することのないことをわれわれは衷心より希望しております。
【次の発言】 ただいま総理からお話がありましたが、これは貿易経済合同委員会でありまして、それを中心にあくまで討議を行なったわけでありますが、自然両国の関心の問題である国際情勢に関しましては、やはりお互いの話し合いが行われたのであります。問題によっては、日米双方の考え方が違う点もあります。しかしながら、これ……
○椎名国務大臣 中共に対する長期信用の問題でございますが、これは吉田書簡発出の当時は、たまたま日本の経済政策上の方針に合致したわけでありますが、しかし、情勢の推移によって、経済政策上の方針などというものは、本来は柔軟な態度で適宜改変すべきものであろうと思います。そういう意味におきまして、長期信用の改策に絶対に踏み切らないというような考え方はいたしておりません。
○椎名国務大臣 わが国がいままで批准しなかったのは、わが国において国際博覧会を開催する計画が具体化していなかったためでございます。国際博覧会が主として欧米で開催されていたこと、各国の博覧会への参加の規模が割合に小さかったというようなことで、特にこの条約を批准を急ぐ事情に迫られておらなかったということがおもなる理由でございます。しかし、だんだんこの博覧会が各国でますます大規模に開催されてまいったこと、それから、日本といたしましても、非常に高度の経済成長を見て、国際博覧会をみずから開くにしてもあるいは加入するにしても、従来より全然規模を大きくいたしまして、拡大してこれに対処するという状況になります……
○椎名国務大臣 国交がまだ正常化しておらない両国の関係を正常化しよう、こういうのが日韓会談だと考えております。したがって、両国の国民的な機運というものが盛り上がる必要があるのであります。そういう意味において、かような会談の前提として親善訪問がかなり意味のあることになる、こう考えて向こうに行ったわけであります。会談の前提、第一歩となるべき基本条約の問題についてきわめて順調に話が進みまして、当事者間のイニシアルを交換するというところまで進みましたことは、きわめて機運が熟しておるということを一面物語るものでありまして、私は、これが全面妥結の上において非常に効果があった、こういうふうに考えておるわけで……
○椎名国務大臣 戦争中の指導者の仲間入りをさせていただきまして、たいへん身に余る光栄でございますが、私は指導者ではない、閣僚ではもちろんありません。いわゆる使用人であります。そういうことで戦時中働いたものでございまして、決して指導者なんというようなものではなかったわけであります。今日の情勢とその当時の情勢とは、日本そのものも非常に変わっております。(小林分科員「アメリカは変わってないか」と呼ぶ)アメリカは変わっているか変わっていないか、あまり他人のことをとやかく言うのは適当でないと思います。(小林分科員「言う必要がある。あなたが変わっていれば別だけれども、あなたは変わってない。」と呼ぶ)私も多……
○椎名国務大臣 外務省所管昭和四十一年度予算の説明を申し上げます。 予算総額は二百八十七億二千三百七万七千円で、これを主要経費別に区分いたしますと、科学技術振興費九千二百七十五万四千円、遺族及び留守家族等援護費三百七十二万三千円、貿易振興及び経済協力費六十一億二千五百二十一万円、その他の事項経費二百二十五億二百三十九万円であります。また組織別に大別いたしますと、外務本省百四十三億八千九百六十六万一千円、在外公館百四十三億三千三百四十一万六千円であります。 ただいまその内容について御説明いたします。 まず外務本省。第一、外務本省一般行政に必要な経費二十四億八千九百四十八万三千円は、外務省設……
○椎名国務大臣 昨年の十月ごろから領事条約の締結を目的として両国の間に協議が開始されました。おおむね順調に進んでおります。それで、この模様では一、二カ月くらいの間に大体結論に到達するのではないか、こういう見通しでございます。
【次の発言】 これは、いずれ条約が成立しましてから、今度はそれを実行する段階に入って、どこそこに置くかというような問題について具体的に協議をしてきめたいと思います。こっちは予算の関係上、一応ナホトカということにしてあります。これは、こっちの希望を申し出て、それから向こうのほうはどういうところを一体具体的に希望してくるか、その段階に入ってだんだんはっきりしてくると思います。
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