このページでは佐々木陸海衆議院議員の41期(1996/10/20〜)における国会発言(質問、答弁等)をまとめています。国会活動の統計や役職、質問主意書の数や内容は41期国会活動統計で確認できます。
○佐々木陸海君 私は、日本共産党を代表して、新進党提出の二法案について反対の討論を行います。 新進党の提案に反対する第一の理由は、結局、新進党の法案が、増税実施の時期を先送りするだ。けで、四年後の二〇〇一年四月一日がち税率を自動的に五%に引き上げる内容となっているからであります。将来の税率はあらかじめ決めないという同党幹部の選挙戦での繰り返しの公約にも、全く反しているのであります。 第二の理由は、この法案が、中小業者の事務負担増と経営破壊を推し進める中小企業特例の改廃等を法律どおり来年四月からそのまま実施しようとしているからであります。 日本共産党は、党としては消費税廃止の方向を展望しつ……
○佐々木陸海君 私は、日本共産党を代表して、議題となっております三法案に関して、橋本首相に質問をいたします。 持株会社に関する二法案は、政府が進めようとしている金融改革、いわゆるビッグバンに向けて、銀行法、保険業法、証券取引法などの規定を改め、持株会社という形を通じて、銀行、保険、証券の各業態間の垣根を大きく取り払おうとするものであります。 法案はまた、銀行が銀行持株会社をつくり出す特例手続を定めております。法案によって、銀行持株会社、保険持株会社、証券持株会社がつくられることになりますが、銀行持株会社の創設こそがその影響などからいっても中心問題であります。 総理、まず伺います。何のため……
○佐々木陸海君 私は、日本共産党を代表して、大蔵大臣不信任決議案に対し、賛成の討論を行います。(拍手) 日本経済は、今大変深刻な事態を迎えています。それに対処すべき大蔵大臣の責務が極めて重大であることは論をまちません。私は、不信任案に賛成する理由として、日本経済の今日の事態を生み出した三塚大蔵大臣の三つの政治責任を指摘したいと思います。 第一に、金融政策にかかわる責任の問題であります。 何よりも、今焦点となっている山一証券の経営破綻に関して言えば、二千六百億円と言われる簿外債務の存在が破綻の重要な原因でありますが、山一証券の飛ばし疑惑についてはずっと以前から指摘されてきたものであり、その……
○佐々木陸海君 私は、日本共産党を代表して、大蔵委員長解任決議案に賛成の討論を行います。(拍手) 以下、三点にわたってその理由を述べます。 第一に、大蔵委員長村上誠一郎君は、去る五日の大蔵委員会において、預金保険法一部改正案という極めて重要な法案に関し、前代未聞の予行演習つき強行採決というべき暴挙を行ったからであります。 村上君は、この法案審議に関し、なお参考人質疑と若干の政府への質問が採決までに必要であることを与党側も認めていたにもかかわらず、それを、九日火曜日の大蔵委員会定例日にではなく、参考人招致に時間的余裕の全くない八日月曜日に行うことを認めよ、それがだめなら今採決するしかないと……
○佐々木陸海君 私は、日本共産党を代表して、金融機能の安定化のための緊急措置に関する法律案並びに預金保険法の一部を改正する法律案について、橋本首相に質問をいたします。 この二つの法案は事実上一体のものであり、双方が相まって、国民の税金を使って三十兆円もの銀行業界支援計画を推し進めようとするものであります。 一昨年、住専問題処理への六千八百五十億円の税金投入に当たって、政府は、金融機関の破綻処理に税金を投入するのはこれ限りだ、今後は信用組合の破綻処理以外に公的資金は使わないと繰り返し国民に約束をしてまいりました。三十兆円という、住専処理の数十倍もの莫大な公的支援の計画が、こうした公約を正面か……
○佐々木陸海君 私は、日本共産党を代表して、大蔵不祥事についての橋本首相の報告に対し、総理と大蔵大臣に質問をいたします。 大蔵省金融検査部の二人の幹部が収賄容疑で逮捕され、大蔵大臣と事務次官が責任をとって辞任し、銀行局からは痛ましい犠牲者も出る、これだけを見ても、大蔵省をめぐる現在の事態は、まさにこの省始まって以来と言っていい重大事態であります。病巣に徹底的なメスを入れ、うみを出し切らなければ、大蔵行政への国民の信頼が得られるものではありません。日本の政治そのものが問われているのであります。 今回の事態のきっかけは、金融検査をめぐる汚職であります。そもそも金融検査は、金融機関の経営の健全性……
○佐々木陸海君 日本共産党を代表して、橋本首相に質問します。 アジア欧州会議では日本が不名誉な主役だったと論評した新聞がありました。現地からの報道が「アジアと欧州の首脳が一堂に会するアジア欧州会議で、アジア経済危機のさなかに深刻な景気低迷から抜け出せない日本に対し、政策責任を問う声が広がっている。」と伝えたように、まさに日本政府の責任が問われた会合でありました。 実際、二日の日銀短観では、すべての指標が劇的に悪化し、ムーディーズは三日、日本政府の円建て債務格付の将来見通しについて、従来の安定的からネガティブに変更いたしました。その理由として、経済成長と財政収支の改善が達成できるかどうか不確……
○佐々木陸海君 私は、日本共産党を代表して、補正予算三案に対し、反対の討論を行うものであります。(拍手) 反対の理由は、この補正予算案が、今日の深刻きわまりない実体経済を回復させる上で役に立たないばかりか、国民生活と財政危機をいよいよ抜き差しならない事態に陥れるからであります。 小渕内閣は、経済再生を掲げながら、実体経済の回復には何の手も打たず、六十兆円の税金投入の枠組みづくりなど、ひたすら大銀行支援に明け暮れてきました。本補正予算案では、銀行支援に使った国債の穴埋めとして一兆一千五十四億円を計上しています。巨額な税金投入の第一歩をこうして具体化しようとしているのであります。 ここにも端……
○佐々木陸海君 私は、日本共産党を代表して、周辺事態法案など新ガイドライン関連法案、協定について、総理並びに関係大臣に質問をいたします。 本法案は、日本周辺地域でアメリカが周辺事態への対応として軍事行動を起こした場合、その米軍の作戦行動に日本が協力し、これを支援することを定めた戦争法案であり、憲法九条をじゅうりんし、安保条約の枠を超える重大な法案であります。 第一の問題は、憲法九条一項を真っ正面から踏みにじる法案であるという点であります。 周辺事態に関してただ一つはっきりしていることは、これが日本が武力攻撃を受けている場合ではないということであります。総理、日本が武力攻撃を受けていないの……
○佐々木陸海君 私は、日本共産党を代表して、第二次補正予算、財政演説について質問をいたします。 今、日本経済と国民生活が直面しているのは、雇用不安のかつてない広がりであり、中小企業の最悪の倒産、廃業であります。財政演説で宮澤大蔵大臣も、所得が低迷し、殊に企業のリストラが雇用に与える影響等を考えると、消費が持続的に回復する状況には至っていないと述べているのであります。国民が今切実に求めているのは、まさに生活の安定であり、個人消費の拡大を通じた景気の回復であります。 ところが、政府が経済新生対策の実行と銘打って提出した第二次補正予算案には、景気回復にとって最も肝心な、個人消費を刺激し、拡大する……
○佐々木陸海君 私は、日本共産党を代表して、いわゆる会社分割法案並びに労働契約承継法案について質問をいたします。 まず最初に、本日、森首相が出席しないまま、労働者の雇用と国民生活にとって極めて重要な影響を及ぼす法案、いわゆる重要広範議案であるこの二法案の審議が強行されることは極めて遺憾であり、厳しく抗議をするものであります。(拍手) 政府が発表した二月度の完全失業率は四・九%、完全失業者数は三百二十七万人と、雇用失業情勢は戦後の混乱期を除けば最悪の状況になっています。学卒未就職者が失業者としてカウントされる四月度以降さらに悪化すると経済企画庁長官も認めざるを得ない状況であります。 このよ……
○佐々木(陸)委員 日本共産党の修正案の趣旨を御説明申し上げます。 修正案は、お手元に配付したとおりでございますので、案文の朗読は省略をいたします。 さきの総選挙結果に示された消費税をめぐる世論の動向並びに国民生活の実態にかんがみるとき、新進党の改正案が消費税増税を四年間とはいえストップさせることは、その限りで国民の利益に合致するものでありますが、同時に、この改正案は、二〇〇一年以降の税率については今あらかじめ決めるという立場に立っていないという同党幹部の選挙中の発言にもかかわらず、四年後の二〇〇一年四月に自動的に五%に引き上げるという内容になっている点で、重大な問題と矛盾を持っております……
○佐々木(陸)委員 私は、まず消費税の増税問題に関連して質問をいたします。 消費税は、御承知のとおり、国民にとっても中小企業や中小業者にとっても、既に重い負担になっている税金であります。しかも、今、税金の使われ方一般に国民の間に強い不信があり、かつ景気の先行きへの不安もまだある、そういう時期の大幅な増税、こういう問題であります。だから、四月一日からの五%への増税に、消費税の賛成論者でも大いなる異論を唱えているのが今の実情であります。 消費税の負担の重さという問題にかかわって質問をしたいと思います。 既に発表された資料や追加していただいた資料で、今お手元にちょっとグラフ等々をお配りいたしま……
○佐々木(陸)委員 関税定率法について質問いたします。
近年、輸入の許可・承認件数が急速にふえているということが、統計上明らかであります。八五年に二百六十四万件、以後五百万、六百万、七百万と件数がふえて、九五年には八百五十六万件になっております。八五年を一〇〇とすると、九〇年は一九三、九五年は三二四。航空関係が特に伸長が著しくて四〇〇を超える。海上も二〇〇。合わせて三二四という輸入の急増、このもとで税関のなすべき仕事が急激にふえている、こういう傾向は間違いございませんか。
【次の発言】 そこで、先ほどお話もありましたが、麻薬や覚せい剤、けん銃などのいわゆる社会悪物品の密輸の手口も複雑化、巧妙……
○佐々木(陸)委員 まず、世界銀行及び国際開発協会IDAへの出資の法案に関して質問いたします。 これらの国際機関においてアメリカが大きな役割を果たしているわけですが、そのアメリカの態度についてですが、アメリカがいろいろな国際機関で滞納をいろいろやっているという数字が具体的にあります。 予算委員会に出された外務省の資料では、国連では昨年十二月三十一日現在の未払い金が三億七 千六百七十七万ドル、九七年度の分担金が三億一千二百五万ドルですから、その一年間の分担金を上回るような未払い金がある。あるいは国連食糧農業機関FAOでは、昨年九月四日現在ですが、一億六千二百五十一万ドルの未納金がある。九七年……
○佐々木(陸)委員 日本共産党の佐々木陸海です。 今回の外為法改正案では、事前の許可や届け出制度が基本的に廃止され、個人も自由に海外の企業や個人と取引や決済を行うことができるようになります。個人が海外に預金口座を持つこともでき、その口座を使った証券取引も可能になります。 しかし、こうした自由化の結果、便利になるというだけの話ではなくて、為替取引の投機性も増すもとで、個人の為替リスクなど大きなリスクを抱えることにもなります。商品面でも、既に話もありましたが、外貨建ての金融商品や、それと先物を組み合わせた複雑な金融商品などが出回り、その取引をめぐるトラブルの発生や不正取引による個人の投資家の被……
○佐々木(陸)委員 日本共産党の佐々木陸海です。 いわゆる日本版ビッグバンをめぐる議論では、規制の緩和・撤廃がいわば絶対的な命題とされておりまして、規制の必要性を否定する論調が盛んであります。自由化万能論が振りまかれている。しかし、金融自由化は手放しで評価できるのか、国民にとってプラスになるのか、そのことを明らかにしながら、外為法改正案について質問をしたいと思います。 まず、金融自由化のもとでは、自由化と銀行や金融機関などの持つ公共性とのかかわり合いが問われることになります。その例として、銀行店舗行政の問題をちょっと最初に取り上げたいと思います。 全銀協の「金融」という雑誌の九六年十二月……
○佐々木(陸)委員 日本共産党の佐々木陸海です。日銀法案について質問をいたします。特に、金融システムの安定のため、信用秩序の維持のためとする日銀の資金出動の問題についてお聞きをしたいと思います。 バブル崩壊後の金融機関の破綻などに際して、これまでしばしば日銀の資金が投入されてきました。それが現行日銀法の第二十五条に基づいて行われてきたわけですが、新しい法案では、この二十五条が三十七条と三十八条の二つの条項に分かたれました。最初に簡単な質問ですが、三十七条の「電子情報処理組織の故障その他の偶発的な事由」の「その他」の事由というのをもうちょっと詳しく説明していただきたい。それから、同じく三十七条……
○佐々木(陸)委員 日本共産党の佐々木陸海です。 今回の日銀法案の眼目について、日銀総裁は、独立性の強化と透明性の向上だということを本委員会の質疑の中で答弁をされました。大蔵大臣も同様の見解を示されていると思います。そこで、この独立性と透明性の問題についてお聞きをしたいと思います。 我が党は既に修正案を提出いたしまして、お手元に配られております。これは独立性を一層強化し、民主性の確保すなわち国会報告の強化を図るという趣旨でございます。 まず、独立性の強化にかかわって質問をしますが、日銀の政府からの独立健を確保するためには、政府の日銀に対する一般的監督権というものはなくさなければならないと……
○佐々木(陸)委員 日本共産党の佐々木陸海です。 第一勧銀の問題は、日本を代表する銀行の一大不祥事でありまして、徹底的なその事態の解明と再発防止のためのあらゆる努力が集中して求められることは言うまでもないところであります。この問題で第一に我々が問わなければならないのは、大蔵省がこういう事態をつかんで是正することができなかったという点であります。大蔵省は、この間、検査でつかめなかったということを繰り返しております。どうしてつかめなかったのか、その実態を明らかにする責任が大蔵省にあると考えます。私は、きょうはその点から少し質問をさせていただきたいと思います。 もう先ほどから話も出ておりますが、……
○佐々木(陸)委員 日本共産党の佐々木陸海でございます。 消費税の増税を初めとする九兆円の来年度の国民負担増の問題、この問題について質問をさせていただきます。 この九兆円の負担増というのは、本当に未曾有の問題、前例のない負担増の問題であります。とりわけ重要なのは、これが、今不況が長引き、国民が本当にその不況で苦しめられている、そういうときにこの負担増が押し寄せる、そういう問題でございます。この問題に関しては、新聞の社説などでも、政府は血も涙もない経済運営をする、こんな指摘までしているところでございます。 総理は、九兆円の負担増について国民の理解を求めております。そこで、総理に質問をいたし……
○佐々木(陸)委員 日本共産党の佐々木陸海でございます。 議題になっております二つの法案について、少し質問をさせていただきます。 まず、国外送金調書等の提出義務を二百万円超の金額にする問題についてですが、前の国会でも、外為法の改正が施行されるということに伴っていろんなことが起こり得るわけで、主税局長もそのときの答弁の中で、租税回避行為、脱税に使われないようにきちっとしないといけない、そしてそれがせっかく自由化したのに煩わしいということにならないようにすることも大事だ、二つの点を申し述べられておりますけれども、そういう観点からこの法案を提出するということになったと思うのです。 国境を超える……
○佐々木(陸)委員 日本共産党の佐々木陸海でございます。 山二証券の問題や北海道拓殖銀行の問題は大変重要な問題でありますけれども、金融持ち株会社法案そのものも大事な問題でありまして、私の質問のすぐ後に採決という段取りになっております。時間が限られておりますから、山一の問題や拓銀の問題は別の機会に譲らざるを得ません。 その意味では、この山一問題、拓銀問題などの重要性からいって、これらの問題については、別途集中的な審議の機会をぜひこの委員会でもつくっていただきたいということを最初に委員長にもお願いを申し上げておきたいと思います。いかがでしょうか。
○佐々木(陸)委員 山一の破綻の問題を中心に質問します。 今の質問にも若干出ましたが、山一の従業員数は七千五百人というかつてない多さであります。これが廃業してしまう。雇用問題は極めて深刻になってくると思います。社員は先行きの不安にさらされております。大蔵省としても当然再雇用対策を進めるべきだと思うのですが、これまでの国会の答弁を見できますと、山一の破綻の以前には、金融機関の倒産に関連した再雇用対策について問われると、政府は、関係省庁や地方公共団体などとの間で情報交換を行うなどして十分連携しながら、できる限り失業を経験することなく円滑に再就職できるように支援を行うということを言ってこられたわけ……
○佐々木(陸)委員 日本共産党の佐々木陸海です。 預金保険法の一部改正案の審議が佳境に入る直前に、きょうの総理の質問が設定をされました。私は、この設定について、与党の真意を多少いぶかるところもあるのですが、あすからの審議の前提として、せっかくの機会でありますので、総理に何点かお聞きをしたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。 一つは、さきの予算委員会の質疑で私質問させていただきました。預金保険機構が預金者保護とは言いがたい機構に変質しているのではないかという質問をしました。つまり、ある特定の金融機関の破綻に大きな責任を負っている別の金融機関があるとしても、その金融機関には一銭の負担……
○佐々木(陸)委員 日本共産党の佐々木陸海です。 拓銀や山一証券などの破綻を契機にして、金融問題での公的資金投入論が盛んになっております。本日も、橋本首相自身、預金者保護ということを重点に置かれながら、預金保険機構への公的資金投入という方向を検討しておられることを明らかにされました。投入につながるような方向の検討をされていることをお話になりました。 そこで、預金保険機構という問題なんですが、名前だけ聞けば本当に預金者を保護するための機構ということになりますけれども、今までのいろいろな法改正を経て、今実態がどうなっているかということをよく国民の皆さんにも知っていただく必要があると思います。 ……
○佐々木(陸)委員 日本共産党の佐々木陸海です。 今回の二つの法案、金融問題に対処する三十兆円の公的資金投入計画を定めた法案、大変重要な法案だと思います。昨日の理事会でも、重要な法案とみなして十分な時間をかけて審議をするということが確認されたそうでありますが、きょうは、私の時間は二十一分ということですから、その十分な時間のうちのごくごく一部分であるということで、基本的な問題についてお聞きをしたいと思います。 この二つの法案が私たち重大だと考える第一の理由は、公約違反という問題であります。 一昨年のあの住専国会の中で、本来母体行が負担すべき六千八百五十億円、これを国民の税金で負担するという……
○佐々木(陸)委員 私は、日本共産党を代表して、政府提出の平成十年分所得税の特別減税のための臨時措置法案に対する我が党の修正案の提案理由を説明いたします。 今日の景気悪化の最大の原因が、昨年来の五兆円の消費税増税、二兆円の特別減税の打ち切り、医療保険の改悪など、九兆円もの国民負担増にあることは、今や疑問の余地のない事実であります。政府の経済運営の失敗は、橋本首相がみずから拒み続けてきた特別減税を、昨年末に突然決めざるを得なくなったことからも明白になりました。 不況打開のため今必要なことは、個人消費落ち込みの最大の要因である政府の国民負担増路線を根本的に転換すること、すなわち消費税を少なくと……
○佐々木(陸)委員 日本共産党の佐々木陸海です。 一昨年の住専の処理に六千八百五十億円の公的資金を投入するということに関して国民の強い批判がありました。当時政府は、もうこういう投入はしないんだ、信用組合の関係はやむを得ないにしても、こういうことはあり得ないということを約束をしてまいりました。 ところが、今回、税金投入を含めて三十兆円の銀行支援策と私たちは特徴づけておりますけれども、そういうことが行われてきた。しかも、この間長い間低金利政策をとって、これもまた銀行を利してきたと多くの国民は受けとめている。もちろん、国民感情だけで問題を論ずるわけにはまいりませんけれども、同時にまた、日本の金融……
○佐々木(陸)委員 私は、日本共産党を代表して、政府提出の預金保険法一部改正案並びに金融機能安定化緊急措置法案の両案に対し、反対の討論を行います。 政府は、この二法案について、北海道拓殖銀行や山一証券の破綻によって金融不安が起こった、だから三十兆円が必要だと説明してきました。しかし、一連の大蔵汚職事件をきっかけに、三十兆円投入計画の引き金となっているこの二つの破綻への大蔵省の関与が焦点となり、疑惑の解明が法案質疑の前提として求められております。 疑惑解明のために不可欠な要求資料もまだ提出されず、責任の徹底究明もなされていません。法案質疑の前提を全く満たさないまま、法案の採決をひたすら急ぎ、……
○佐々木(陸)委員 日本共産党の佐々木陸海でございます。 私、委員会で松永大蔵大臣に質問するのは初めてであります。大蔵不祥事を受けて就任した蔵相に、まず不祥事にかかわる政治姿勢について若干お聞きをしたいと思います。 大蔵省で最初の逮捕者が一月の末に出まして、三塚大臣がかわられて松永大蔵大臣になられた。そして大蔵省内でいろいろな内部調査も進めているということですが、そういうようなもとで、三月五日に、榊原証券局総務課課長補佐らが新しい大蔵大臣のもとで逮捕をされました。 三月六日付の読売新聞によりますと、この大蔵省の内部調査は一月から進められていたわけでありまして、榊原容疑者は金融機関から接待……
○佐々木(陸)委員 日本共産党の佐々木陸海です。どうぞよろしくお願いします。 まず、大蔵省にお聞きしたいと思いますが、九六年の住専処理をめぐって、いわゆる二次損失の穴埋めをするための金融安定化拠出基金の設立などの取りまとめに当たっていた杉井孝審議官が住専の母体銀行などから過剰な接待を受けていたとの疑惑が報道をされております。 この問題は、十八日の予算委員会で我が党も取り上げました。ここで山日銀行局長は、杉井審議官がいわゆる銀行局別室のヘッドになったのは九六年二月であり、住専のスキームは十二月の閣議決定で決められ、一月の閣議了解で具体化された、その後は閣議決定に基づいて各金融機関が調整をみず……
○佐々木(陸)委員 日本共産党の佐々木陸海です。 四月に入りましてビッグ・バンのフロントランナーが走り出した、いよいよ本格化し、一千二百兆円の国民の資産をめぐる争奪戦が繰り広げられるということになりつつある時期だと思うのです。それに関連して、最初にちょっとお聞きをしておきたいと思います。 こういう時期に、バブル期の金融機関の羽目を外した行動といいますか、そういったものにしっかりとけじめをつけることは、もう本当に緊急の課題だと思うのです。その視点からお聞きしますが、ここに昨年三月二十四日付の雑誌アエラの記事があります。前文で、「バブル期、大手銀行は強引な商売をした。融資拡大のため、なりふり構……
○佐々木(陸)委員 日本共産党の佐々木陸海です。 まず、大蔵大臣にお聞きしたいと思います。 私、先般、当委員会の質問で大蔵大臣に、大蔵省内の調査の結果を一刻も早く公表してください、そしてそれができないというのであれば、せめて答弁席に立つ人の調査結果だけでも一刻も早く発表してくださいということを申し上げました。 きょう、大臣は午後の冒頭で、四人の答弁席に立つ人たちについてその結果を発表し、かつ処分もし、反省もしておるから答弁に立つことを認めてもらいたいということを言われました。かつての私の言ったことが杞憂でなかったということが証明された形になっているわけです。 その四人の問題ですが、私は……
○佐々木(陸)委員 日本共産党の佐々木陸海です。 先週、当委員会で、私たち、大蔵省が発表した処分の問題について質問をいたしました。その質問を受けて、先週の大蔵委員会理事会に大蔵省から一つの資料が提出をされ、処分の詳しい内容についての中身が発表されました。これは、全体を集めると相当分厚いものになります。しかし一これを見ても、率直に言って肝心な点は何にもわからないということを言わざるを得ないと思います。 一つお聞きしますけれども、一番処分の重い杉井審議官、ゴルフや会食の数は六十七回で処分の軽い人よりも少ないというのもありますが、この人が一番重い処分になった理由は、反復、継続的な会食等があった、……
○佐々木(陸)委員 まず初めに、前回の質問に引き続いて、金融消費者保護施策、特に統一的消費者信用保護法の問題についてお聞きをしたいと思います。 私は前回の質問で、昨年六月の金制調答申が、銀行消費者ローンの利用者保護など消費者信用保護の諸施策として、九七年度中に結論を得て、速やかに所要の措置を講ずることが望ましいとして、その際に、欧米の統一的な消費者信用保護法のような法制の構築を視野に入れ検討すべきというふうにしていたことを指摘いたしました。そして、答申が九七年度中に結論を得るとしていたこの問題の具体化がどうなっているかということを質問したつもりでありました。 ところが、銀行局長の答弁は、全……
○佐々木(陸)委員 日本共産党の佐々木陸海です。 本日最後の質問です。どうぞよろしくお願いいたします。 今、ビッグバンを前にいたしまして、金融機関では一斉にリストラが始まっております。中身を見ると、店舗の統合や役員給与の引き下げなどとあわせて、労働者に照準を当てたリストラ、合理化が進んでおります。一般行員に対するリストラは、賃金カットや仕事の過密化など、労働条件の切り下げに直結するものであります。これは激しい形で進められていて、中には、これまでの労使協定を経営側が一方的に破棄してまでリストラを進めよう、こういう銀行が出てきております。 あさひ銀行ではことし三月にリストラ計画を発表いたしま……
○佐々木(陸)委員 日本共産党の佐々木陸海です。 私は、これまでの質疑の中で、このビッグバン法案で、フリーという面は進むけれども、フェアの部分がこれでいいのか、今何よりも必要なのは消費者保護策の確立てはないか、そう大臣に申し上げてまいりました。 消費者保護策を実効あるものにするためには、八〇年代後半の金融自由化以降金融機関が起こした被害をしっかりと受けとめてその教訓を学ぶ必要があります。当委員会でも、幾人もの同僚議員から金融被害の象徴として変額保険問題が挙げられました。また大臣も、しばしば答弁の中で変額保険に言及をされました。その際大臣は、銀行が被告として訴えられ、敗訴したケースもあると述……
○佐々木(陸)委員 日本共産党の佐々木陸海です。 長銀と住友信託銀行の合併に税金を投入することに関して、どうして税金投入なんだという声が国民の中であふれております。今、中小企業は大銀行の貸し渋りや資金回収によって苦境に立たされ、貸し渋り倒産が急増しております。しかし、倒産していく中小企業を政府は救ってはくれません。ところが、大銀行が大変だということになると、総理みずからが前面に乗り出して税金投入を決める、こういうやり方に国民は到底納得しておりません。 第一に、今回の長銀への税金投入、公的資金投入の実態についてお聞きをしたいと思います。 長銀が二十一日に発表した文書によりますと、長銀は、今……
○佐々木(陸)委員 最初に、大蔵大臣にお聞きします。
政府の緊急経済対策の一つの柱として、中堅企業対策が強調されております。中小企業でもなければ大企業でもない、中堅企業向けの対策が今なぜ特に必要なのか、政府の考え方を簡潔にもう一度説明してください。
【次の発言】 先ほどから、中堅企業も銀行の貸し渋りを受けて苦しんでおる、それに対する対応が必要だという説明がありました。
我々の立場は、貸し渋りをしている銀行自身がけしからぬというのが基本ではありますが、しかし、銀行の横暴や身勝手のもとで中小企業に手厚い対策をとること、さらには、大企業のような力のない中堅企業にしかるべき対策を講じることの必要性……
○佐々木(陸)委員 日本共産党の佐々木陸海です。
先ほどの法律案の提案理由説明の中で、防衛庁長官は「必要な機能の充実等を図るとの観点から、」云々ということをおっしゃいました。当然この中には日米新ガイドラインの実行という機能が含まれているというふうに考えますが、いかがでしょうか。
【次の発言】 答えになっていないですよ。ガイドラインの実行ということと関係あるでしょうということを申し上げているんです。
【次の発言】 ガイドラインに当然関係ないはずないんですよ。ガイドラインの各種業務をやるというのは、その業務というのはどういう中身なんですか。
○佐々木(陸)委員 アメリカが主導しているNATOによるユーゴスラビアへの空爆は、人道上の理由を掲げつつ著しく非人道的な行為を積み重ねるという事態に立ち至っていると思います。空爆を支持する側からも空爆は失敗だったという否定的な評価が圧倒的だという報道もあります。NATO諸国内、そしてアメリカ国内でも、空爆即時中止の声が広がっている現状であります。 我が党は、この野蛮きわまりないユーゴ空爆を厳しく糾弾し、その即時中止を要求するという立場から、NATO諸国首脳に書簡を送るなど国際的な働きかけも行ってまいりました。その書簡の中では、今回のNATOの空爆は、それを認める国連安保理決議が一切なく、国連……
○佐々木(陸)委員 日本共産党の佐々木陸海です。
七月の六日に、内閣安全保障・危機管理室、それから防衛庁、外務省の連名で「周辺事態安全確保法第九条の解説(案)」という文書が発表されております。きょうはこれについて質問したいと思いますが、まず、これに「(案)」とついている理由について説明をお願いします。
【次の発言】 既に地方公共団体の意見を聞くというようなことはやっておられると思うんですが、今、それを受けて補足することがあればということをおっしゃいましたが、今出ているこの「(案)」について、追加をする、あるいは削除をする、あるいは修正をする、すべての可能性があると見てよろしいんですか。
○佐々木(陸)委員 日本共産党の佐々木陸海です。日本共産党を代表して、質問をいたします。 新ガイドライン関連法案のきょうは初めての審議でありますが、理事会の確認によりまして、我が党の時間をとった質問は次回ということになっております。きょうの質問時間は極めて限られておりますので、さきの本会議で総理に質問をした基本的な問題に絞ってお聞きをしたいと思いますので、どうぞ端的にお答えをいただきたいと思います。 最初に、憲法九条一項にかかわる問題ですが、周辺事態でただ一つはっきりしていることは、日本が武力攻撃を受けている事態ではないということであろうと私は思います。法案は、日本がこの武力攻撃を受けてい……
○佐々木(陸)委員 ただいまの議論にも少しありましたが、私は、まず周辺事態の認定についてお聞きをしたいと思います。
総理にお聞きするのですが、日本周辺で発生している武力紛争などの事態を周辺事態だと認定するのは、まず第一義的には首相の責任で主体的、自主的に決定するということでよろしいでしょうか。
【次の発言】 その事態が周辺事態だというのは、何を基準に判定されるのか、首相の口からお答えください。
【次の発言】 重要な影響を与える場合とか、事態を、規模等々を総合的に勘案してというのは、極めてあいまいな基準だと言わざるを得ないと思うんです。だから、勘ぐっていえば、アメリカの要求に自由に応じられるよ……
○佐々木(陸)委員 最初に川本参考人にお聞きをしたいと思います。 この法案が通ったりいたしますと、民間航空が、周辺事態に際して、武器弾薬の輸送や兵員の輸送等々にかなり大規模に動員される可能性があると思います。そしてまた、民間空港がそういう軍の用に供せられるようなことも起こり得ると考えるのですが、先ほど資料としてお配りいただきました、航空法や国際民間航空条約に照らしてそういう事態がどういう意味を持つのか、そしてまたそれが国民にとってどういう影響を持つのかということを、先ほどもお話しいただいたのですが、もうちょっと、本人の主観を交えてでも結構ですので、詳しくお話しを願いたいと思います。
○佐々木(陸)委員 日本共産党の佐々木陸海でございます。 六人の陳述者の皆さんには、大変貴重な意見をいただきまして、大変ありがとうございました。 私の質問時間は、お答えいただく時間も含めまして十分しかございませんので、とても六人全員にお聞きするわけにはまいりませんので、その点御了解を願いたいと思います。 法案について、大変抽象的である、特に民間協力や自治体の協力の点が全く不明瞭だという問題が出されたと思います。 しかし、この法案に至る経過をたどってみますと、出発点は極めて具体的でありまして、これも何人かからお話が出ましたが、一九九四年の北朝鮮の核疑惑の際にアメリカが日本に要求してきた一……
○佐々木(陸)委員 日本共産党の佐々木陸海です。 どの党がどういう修正案を出すのか、それすらもわからない状況のもとで、先週末の理事会できょうの質疑の日程が設定をされました。私は、当然それに反対をいたしました。 その修正案は、まだ十二時過ぎに出されたばかりであります。第一条で法の目的を変更することを初め、この法の体系そのものにかかわる修正が幾つかなされている。そういう修正案が出されて、三時間程度の質疑で質疑を終わろうというのは、私は、とんでもないことだ、断じて許されないということを最初に一言申し上げて、質問に入りたいと思います。 まず、第一条の修正にかかわって、自由党の提案者にお聞きをした……
○佐々木(陸)委員 日本共産党の佐々木陸海です。 周辺事態になって米軍が戦闘行動を行う、それに対して自衛隊が後方支援を行うということにしようということが提起をされております。そこで、まず後方支援についてお聞きをしたいと思います。 後方支援というのは、一般的に言いますと、前線で戦争をしている軍隊に対して、兵員や武器弾薬あるいは水や食糧などを補給したり輸送したりする、そのほか通信とか医療とかを含んでいますが、そういったサポートのすべての活動を指している問題であります。一般的に言って、この活動は武力行使と不可分のものと受けとめられております。 元副総理の後藤田正晴氏は、去年の四月二十九日の朝日……
○佐々木(陸)委員 周辺事態におきましては、米軍が武力行使をしており、後方地域支援などで日本がこれを支援する、こういうケースが想定されているわけであります。 そこで、そういう場合の米軍の武力行使の性格について、基本的な点をお伺いしたいと思います。 総理は、このことに関して、これまでの答弁でこういうふうに言っています。米国は、国連憲章によって国際法上違法な武力行使を行わない義務を負っている。同盟国として、これを遵守することを確信している。あるいは、国連憲章のもと違法な武力行使を慎む義務を負っている同盟国たる米国が違法な武力行使を行うことは、そもそも想定していないというふうに述べてこられました……
○佐々木(陸)委員 日本共産党の佐々木陸海です。 防衛庁調達本部の背任事件、並びに、今石油等で問題になっております調達物資入札談合事件について質問をいたします。 軍事費を削れという国民の強い声が一方にある。その声に背を向けて軍事費は今や五兆円にもなろうとしております。そして国民生活を圧迫しております。国民は、長引く不況や雇用不安に脅かされ、かつその中で、年金や医療、さらには介護などの負担増にも苦しんでいる、そういう状況があるわけであります。 そのもとで今般明らかになった背任、談合問題は、長年にわたる水増し請求や談合による価格つり上げ等によって巨額の国の側からの過払い、払い過ぎが行われたこ……
○佐々木(陸)委員 日本共産党の佐々木陸海です。 在日米軍は、横浜市瀬谷区の米海軍上瀬谷通信施設の一部など、同市内の複数の米軍基地、施設約百八十ヘクタールを返還する、その見返りとして米軍人軍属の住宅を日本の思いやり予算で建設してほしいということを日本側に申し出ているということが報道をされました。先ほどの質疑の中でも、事務レベルの話としてそういうことが出てきているということを防衛庁長官もお認めになったようであります。 在日米軍が使用しなくなった施設は、直ちに無条件で全面返還するのが当然であります。それにもかかわらず、施設の一部返還を条件にして新たな米軍基地建設を持ち出すなどというのは、極めて……
○佐々木(陸)委員 日本共産党の佐々木陸海です。 最初に、私も、秀島一佐にかかわる不祥事の問題について質問をしたいと思います。 この不祥事が他の省庁の不祥事と性格を異にしておりますのは、武器の使用、管理という問題にかかわっているという、この点であります。自衛隊は武装した集団であって、この武器の管理という問題は、自衛隊自身にとっても極めて重大な問題であろうと私は考えます。きのう防衛庁に伺ったところでも、武器の管理は極めて厳格に行っている、そして、小銃の実包一発一発に至るまで行方をあいまいにしない厳格な管理を行っているつもりだという話を伺いました。 当然そうあってしかるべきだと思いますが、こ……
○佐々木(陸)委員 日本共産党の佐々木陸海です。 東京比例の選出でありますので、前回の委員会でも問題になりましたが、石原慎太郎都知事が九日の陸上自衛隊第一師団の式典で話したことが大きな政治的、社会的な問題になった、この問題について最初に質問します。 我が党は、石原発言について、志位書記局長の談話を発表いたしました。そこでは、外国人を殊さら大きな災害が起こったときに大きな騒擾を起こすものとして想定し、自衛隊の治安出動まで公言するというのは、強権的な排外主義の扇動であり、都知事の発言として危険きわまりないものである、このような粗暴で傲慢な暴言を繰り返す人物は、都知事の資格がないと言わなければな……
○佐々木(陸)委員 日本共産党の佐々木陸海です。きょうはどうも本当にありがとうございます。限られた時間ですので、早速質問に入らせていただきます。 最初に、隅野公述人にお伺いをしたいと思います。 公述の中で、憲法の地方自治と財政の諸原則を脅かすという御発言がありました。この財政上という問題について、ガイドラインでは予算上の措置をとることを義務づけるものではないということが言われているんですが、これまでこの委員会でもその財政上の問題はほとんど論議をされてこなかったのです。確かに、九四年の北朝鮮の核疑惑のときに寄せられた千五十九項目の米側の要求等々を本当に満たしていこうとか、あるいはそういうこと……
○佐々木(陸)委員 日本共産党を代表して、憲法調査会の進め方について意見を表明いたします。 今回の衆議院憲法調査会は、日本国憲法について広範かつ総合的に調査を行うことを目的とし、調査を終えたときは調査の経過及び結果を記載した報告書を作成し、会長からこれを議長に提出することを任務とするものであります。この点では、一九五六年の内閣憲法調査会が、日本国憲法に検討を加え、その結果を国会に報告するとされていたのとは根本的に異なるものであります。 したがって、今回の憲法調査会で、新しい国家像について検討するとか、三年ぐらい調査したら次は憲法見直しの議論をするなどというのは、本調査会の目的と任務を逸脱す……
○佐々木(陸)委員 日本共産党の佐々木陸海です。 憲法の制定過程は違法だったけれども、残念ながら有効であるという先生のお立場を伺いました。 先生、最初に憲法学界にいろいろ不満をお述べになりましたけれども、やはり先生の立場というのは、日本の憲法学界の中では極めて特異な立場だろうというふうに思います。 私、お聞きして、少し驚いたのは、天皇の名においてアジア太平洋地域で行われたあの侵略戦争、あの日本の侵略戦争の敗北に当たって、その敗北を受け入れる条件について、何か連合国と日本が対等な交渉をやったかのようにおっしゃったように伺いました。 そして、ポツダム宣言受諾は国体の護持が条件になっていたと……
○佐々木(陸)委員 日本共産党の佐々木陸海です。きょうは、貴重な時間をどうもありがとうございます。 今憲法問題が議論をされる中で、自由党の小沢一郎党首が文芸春秋の九九年九月号に「日本国憲法改正試案」というものを発表されております。それによりますと、「昭和二十一年、日本は軍事的占領下にあった。日本人は自由に意思表示できる環境になかった。正常ではない状況で定められた憲法は、国際法において無効である。」こういうことを前提として主張されておられます。 押しつけられた憲法というのを極論まで持っていけば、現憲法無効論、こういう議論になるのだろうと思います。私はこんな議論は全くの論外だというふうに考えて……
○佐々木(陸)委員 日本共産党の佐々木陸海です。きょうは、どうも貴重な御意見をありがとうございます。 参考人は、制定過程論を論じて、結論的な部分で制定過程とかかわって、日本国憲法が無効であるとか失効しているとかいったような日本国憲法の効力を本格的に疑う見解は、今日の日本ではほぼ姿を消しているというふうに断ぜられたわけであります。学界などでは確かにそのとおりだろうと私も思うのですが、しかし、政界といいますか、政治家の中では今も、現役の政治家の中でも、論文などで、日本国憲法は無効だ、明治憲法に戻れというような主張が堂々と出てくるという状況が、現実にはまだあるわけですね。 そして、参考人の書かれ……
○佐々木(陸)委員 日本共産党の佐々木陸海でございます。 参考人は、きょう憲法の制定過程について詳しくお話をいただきました。その中で、象徴天皇制、それから戦力を持たないという規定を含む憲法九条、こういったものを含む今の憲法ができてくる過程について、主としてマッカーサーの意図と日本側のそれに対する対応というところから御説明をいただいたように思います。 もちろん、この制定の過程で国内でのさまざまの民間からの案なども出されたということもお触れになりました。国内のそういういろいろな世論というようなものも、その背後に動いていただろうと思います。 それから、マッカーサーがかなり個性の強い人であったと……
○佐々木(陸)委員 日本共産党の佐々木陸海です。
最初にお聞きしたいと思うんですが、参考人は、憲法第九条というものが、制定された当初から、侵略のための戦争、侵略のための軍隊は否定していたけれども、しかし、自衛のための戦争、自衛のための軍隊、あるいは国際安全保障活動のための軍隊や戦争、こういったものは認めているというふうに解釈できるものであったというお考えなんでしょうか。
【次の発言】 顕教と密教というような言葉をお使いになることも含めて、かなり特異な解釈だろうと私は思います。
吉田茂が憲法制定議会の中で、第一項は自衛権を直接否定してはいないけれども、第二項において一切の軍備と軍の交戦権を認……
○佐々木(陸)委員 日本共産党の佐々木陸海です。 日本国憲法を変えたい、変えるべきだ、変えなければならないという改憲推進の主張に対して発言をいたします。 改憲推進論者たちは、憲法が施行されてから既に五十三年もたった、変えるのは当たり前だ、変えてこなかったのがおかしいと言い、憲法を服や靴に例えて、体に合わなくなったら服や靴の方を変える、体や足は変えられないという俗論まで動員をしております。 では、どこが合わなくなっているのか。憲法のどこが手かせになり、足かせになっているのか。 環境保護の運動を熱心にやってきて、憲法に環境権が定められていないのが、今、これらの人々の手かせになっているという……
○佐々木(陸)委員 日本共産党の佐々木陸海です。 私、一九四四年一月の生まれですから、日本国憲法の制定過程を直接的に判断し得る年齢ではありませんでした。したがって、今回の調査にはそれなりの関心を持って参加をいたしました。 感想的に幾つかの点を述べたいと思います。 第一に、調査を受けて、私は次の点を確認したいと思います。 すなわち、日本国憲法の制定過程というのは、アジア諸国民と日本国民に巨大な惨害をもたらした日本の軍国主義、その軍国主義が圧倒的に国民を支配していた時代から、ポツダム宣言を受け入れ、平和、民主主義の時代に転換する激動の時期だったということであります。この激動の中で、国際的な……
○佐々木(陸)委員 日本共産党の佐々木陸海です。きょうは大変御苦労さまでございます。
先ほどから日本国憲法第八十一条の違憲審査制の問題が一つ話題になっておりますけれども、まず、この八十一条が日本国憲法に設けられた、この八十一条について、明治憲法との比較で、この八十一条が設けられたことの意味あるいは背景、そしてその意義についてお聞かせ願いたいと思います。
【次の発言】 先ほどの質問者の発言の中にもあったのですが、この八十一条を指してのことだと思うのですけれども、最高裁を憲法の番人であるという規定をする、俗説的な言い方かもしれませんけれども、この憲法の番人であるという言い方についてどうお考えにな……
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