このページでは愛知揆一衆議院議員の32期(1969/12/27〜)における国会発言(質問、答弁等)をまとめています。国会活動の統計や役職、質問主意書の数や内容は32期国会活動統計で確認できます。
○国務大臣(愛知揆一君) わが外交の基本方針と当面の重要施策について所信を申し述べます。 一九七〇年代の初めの年にあたり、私は、国民の皆さまとともに、わが国が希望に満ちた新たな外交への門出を迎えたことを喜びたいと存じます。 昨秋、沖繩返還が日米間の理解と信頼の上に立って合意されたことは御同慶の至りでありますが、この背景には、戦後二十数年にわたる国民の営々たる努力による国力の充実があったのでありまして、このことは、一億国民の間に深い民族的自信をつちかったものと私は確信いたします。(拍手) また、日米安保条約は堅持されることになり、この方針について広範な国民的理解が得られたことにより、わが国……
○国務大臣(愛知揆一君) 私に対するお尋ねは二つでございますが、第一に国連協力の問題、申すまでもなく国連に対する協力は、日本外交の基本方針の一つでございます。この国連協力を強化いたしたいと考えておりますけれども、そのことといわゆる海外派兵問題とを直ちに結びつけて考えるのは、私は当を得ているとは思われないのであります。政府といたしましては、国連の活動がきわめて広範多岐にわたっております以上、これに協力するしかたにも多種多様の方法があるのは当然であると考えております。たとえば、国連の現在の機構におきましても、国際平和維持の活動の改善のために平和維持活動特別委員会というものがございますが、この活動を……
○国務大臣(愛知揆一君) 御質問の第一点は、金浦飛行場に着陸することを、あらかじめ外務省は知っておったかどうかというお尋ねでございますが、これは全然承知しておりませんでした。実は、板付を発進したということを承知いたしまして、直ちに平壌に本飛行機は向かうものと想定をいたしまして、まず韓国に対しましては、いずれにしても朝鮮半島あるいはその沿岸を北上することになりますから、その航行の途上において、これに攻撃を加えたり、安全を侵すようなことのないようにということを、大至急、即刻に依頼をいたしますと同時に、ソ連政府、赤十字等を通じまして、平壌に向かう、よろしく頼むと、安全を保証してくれるようにという措置……
○国務大臣(愛知揆一君) 総理から逐一御答弁がございましたから、私から特に申し上げることはございませんが、一言ジャカルタの会議のことについて、つけ加えて申し上げたいと思います。 私は、かねがね、カンボジア問題につきましては、ジュネーブ協定の精神ということが非常に大切なことであると考えております。すなわち、中立、独立、領土保全、これを旨とすること、そしてアジアの一国として、イデオロギーを離れ特定の政治的ブロックの形成というようなことではなくて、公正な平和的な処理に日本としては建設的な努力を積み上げるべきものである、かねがねかように存じておる次第でございます。 この意味におきまして、かねて中立……
○国務大臣(愛知揆一君) 私に対する御質問に答えいたします。 アメリカの民政府が、その指令によりまして、ガルフ社の精油基地である平安座島周辺の水域を含む金武湾港の管理運営権を付与したという問題でございます。これは、復帰後の沖繩における港湾管理については、当然本土の関係法令がそのまま適用になります。したがって、こうした指令は効力を失うことになりますので、これに基づくガルフ社の管理権も消滅することになるわけでございます。この点は米民政府とガルフ社、両者とも公式にかつ無条件に認めておるところでございます。したがって、ガルフ社に対するその管理権が、本土に復帰しました後、米国のたとえば租界のようなもの……
○国務大臣(愛知揆一君) わが外交の基調と当面の重要課題について所信を申し述べます。 まず、国際情勢の最近の推移を概観いたしますると、世界は徐々にではありますが、平和と安定を指向して動きつつある徴候がうかがわれます。いわゆる世界政治の多極化現象のもとで、国際関係において重要な比重を占める国々は、一方では相互に競争を続けながらも、他方では直接の対決を回避しつつ、相互間の懸案については話し合いによって解決をはかるとの姿勢を示しております。すなわち米ソ間では戦略兵器制限交渉が、またヨーロッパでは独ソ条約交渉をはじめとする一連の東西間交渉が、さらに中ソ間では国境問題を中心とする北京会談が継続されてお……
○国務大臣(愛知揆一君) ラオスの問題でございますが、ただいま総理からお話がございましたように、政府といたしましては、一九六二年のジュネーブ協定の精神によって、一日もすみやかに外国軍隊がラオス領域から撤退をする、そしてラオスの中立を堅持していきたい、こういう考え方に基づきまして、ラオス政府とはもとより緊密な連絡をとりながら、米国をはじめ関係諸国に、すでに外交ルートを通じまして活発な活動を展開いたしております。 そして、まず、ジュネーブ協定の共同議長国であります英ソ両国政府に対しましては、ジュネーブ協定に基づく会議が一日もすみやかに開催されること、また、国際監視団の構成メンバーでありますポーラ……
○国務大臣(愛知揆一君) お答え申し上げます。 領海の問題でございますが、従来からの政府の考え方は、領海三海里説をとってまいりました。これを一方的に拡張したり、また、その外側に漁業水域を設定するというようなことは、それが何国でありましても公海自由の原則に反するものである、かような立場をとってまいりましたことは御指摘のとおりでございます。 しかしながら、最近の諸般の状況にかんがみますると、この問題は、他の海洋法上の問題とあわせまして、広く国際的な合意のもとにすみやかに解決することが適当と考えられますので、たとえば領海六海里、漁業水域六海里、合わせて十二海里、それ以上には各沿岸国が権利を主張す……
○愛知国務大臣 一言ごあいさつ申し上げます。 先般の第三次佐藤内閣で、引き続き私、外務大臣を仰せつかりました。まことに浅学非才の者でございますが、何とぞ各位の御指導、御協力のほどを心からお願い申し上げます。 外務省の所管事項につきまして、その概略を御説明申し上げたいと存じます。 御高承のとおり、昨年十一月ワシントンにおける佐藤総理大臣とニクソン大統領との会談の結果、核抜き、本土並み、一九七二年中という沖繩の施政権返還の基本的大綱について日米間の合意が成立し、当面返還協定締結のための交渉を進めるとともに、これと並行して沖繩の円滑な本土復帰を実現するための諸般の復帰準備を進めていくこととなり……
○愛知国務大臣 共同声明の第九項でございますが、施政権の返還に関連しますと、ここに書きましたとおり抽象的あるいは原則的な問題になりますけれども、「財政及び経済上の問題があることに留意して、その解決についての具体的な話合いをすみやかに開始する」この点はこのカッコの中にも念のため入れてありますように、アメリカの企業の利益に関する問題もこの中に含まれるわけでございますけれども、本体は沖繩において、まずたとえば現在アメリカのドル通貨が使われておりますが、そういった通貨の交換をはじめといたしまして、いろいろの財政経済上の問題がある。この話し合いというものを進めていかなければならないこと当然のことでござい……
○愛知国務大臣 お答えいたしますが、現在のところ、ソ連関係以外で拿捕、抑留されているものはないと承知いたしておりますが、いま仰せのように、実情といたしまして、こちらで拿捕したあるいは抑留したということもまたございません。これはまあ突然のことで、こちら側でどういうふうな事態があるかということについては、なお詳細取り調べまして、最近の状況などを御報告することがあれば御報告いたしたいと思います。
【次の発言】 領海の問題は御承知のように非常にむずかしい問題でございますが、要するに国際的な条約なり話し合いができまして、十二海里領海なら十二海里領海、あるいは六海里が領海であとの六海里は専管水域というよう……
○愛知国務大臣 沖繩における米軍の犯罪行為がその後も起こりつつあるということは、政府といたしましてもまことに遺憾なことでありますので、米側に対しましても、そのつど厳重な注意を喚起すると同時に、その対策について苦心をしておるわけでございます。ただいまきわめて最近の事例をおあげになりましたが、実は今年に入りましてから、昨年の同期に比べましても、犯罪の件数は決して減っておりませんし、また犯罪の検挙率等についても遺憾とする点が多いわけであります。したがって、少なくとも捜査権等については、米琉の合同捜査、検挙、犯罪の検挙率をできるだけ上げるということについて、米側の協力を求め、この点については原則的には……
○愛知国務大臣 沖繩の毒ガス撤去問題につきましては、政府としても重大な関心を持っておりますことは御承知のとおりでございますし、問題になりました当初から、アメリカ政府側に対しましても鋭意申し入れ、折衝をいたしておるわけでございますが、前にも御報告申し上げましたように、ロジャーズ国務長官から、会談の際、私に対しましても、米国内の若干の反対運動あるいはいわゆるグラベル修正案などの動きがあるにもかかわらず、沖繩からすみやかに撤去するということがアメリカ政府の方針であるということを確言いたしまして、以来、大体次のような推移をたどっておるわけでございます。 移転先としましては、国防総省としても六月下旬に……
○愛知国務大臣 一言ごあいさつ申し上げます。
先般の第三次佐藤内閣組閣にあたりまして、不肖私、外務大臣に再任することになりました。まことに微力でございますけれども、従来に倍する御支援、御協力を賜わりたく、心からお願い申し上げる次第でございます。どうかよろしくお願いいたします。(拍手)
【次の発言】 まず旅券法の一部を改正する法律案の提案理由を御説明いたします。
最近の国際間の人的交流は、航空機輸送の進歩と相まって、急激な増加を示し、邦人の海外渡航も昭和三十九年四月の観光渡航自由化以後は毎年約三〇%の増加を示し、昨昭和四十四年におきましては四十八万余の多きに達し、今後もこの増勢は当分続くもの……
○愛知国務大臣 聞いております。
【次の発言】 これは日華基本条約の問題が中心になると思いますけれども、日華基本条約締結の当時のことについて、いろいろお話しを申し上げましてもこれはよろしいかと思いますけれども、条約において示されておるところは、要するに、中国を代表する中華民国政府というものが、日本国との間に基本条約を結んだわけでございますから、条約といたしましては、たとえば戦争状態が終わったこととかあるいは平和状態が回復したとかいうようなことについては、この条約によって終結をしたものと解せられるのが当時の解釈であり、またそれが条約としてはそういう解釈が正しいのではないかと思いますが、同時に、し……
○愛知国務大臣 前々から申し上げておりますように、旅行の自由ということは、そもそも人間として基本的な一つの人権として持っていることである、かように考えます。ただ、旅券というものの性格は、旅行先の相手国において、その国の適当な保護を受ける、あるいは相手国から便宜を供与してもらえるというような、また単純な身分証明書と違った法律的性格を有するものである、私はかように理解いたします関係で、やはり相手国の、特に未承認国との間の関係というようなことになりますと、一がいに承認国との間と全く同様にするということは、旅券というものの性格からいっていかがであろうか。要するに、理想的な場合を考えれば、もうどこの国と……
○愛知国務大臣 今回突発いたしました日航機の乗っ取り事件につきましては、昨日の夕刻以来、一つには山村運輸政務次官の非常な決意、英雄的な行動、この展開に端を発しまして、また社会党 の阿部議員の御協力をいただくことができまして、急転解決の方向に向いてまいりましたことは、御同慶の至りと考えております。 しかし、何ぶんにもただいま現在の状況では、いまだ百名をこす乗客の安全な下船と申しますか、飛行機からおりることができておりません段階でございますので、いずれあらためてこうした結果ができましたら、早々に詳しく経緯等を御説明をし、またいろいろの点から御批判を賜わることにさせていただきたいと存じますので、……
○愛知国務大臣 前国会の旅券法の審議のときにも非常に熱心な御審議をわずらわしたわけでございますが、そのときに、昨年の七月九日と思いますけれども、当時の北澤外務委員長から、旅券法の改正案というのは、いずれの地域に対しても渡航の制限をする目的に出たものではない、それから、なおいずれの地域に対する渡航の自由についても善意をもって措置するという御発言がございました。これが政府側の意図として与野党理事が確認をした。これが当時の北澤委員長の御発言の要旨でございますが、今日におきまして、今後におきまして、この御発言にあらわれておる政府の当時からの意図、並びに与野党の理事が確認せられましたこの考え方のもとに、……
○愛知国務大臣 旅券の発給の申請がありました場合には、たとえばやむを得ずといいましょうか、お断わりしなければならない場合には書面で回答する。これは従来もそういうふうにやっておったはずでございますけれども、なお先般来の御審議を通してのいろいろの御意見もございますから、的確に、なるべくすみやかに書面で御返事をすることにいたしたいと考えております。 なお、昨日も申し上げましたように、そういう場合には申請者との間にとっくり口頭でも政府の考えていることなども十分御説明を申し上げ、親切に扱うということを心してまいりたい、かように考えておる次第でございます。
○愛知国務大臣 ただいま議題となりました民事訴訟手続に関する条約の締結について承認を求めるの件につきまして、提案理由を御説明いたします。 民事または商事に関し、外国人または外国に住所、居所を有する者が一方の訴訟当事者である場合には、裁判上の文書の送達、証拠調べの手続及び外国人訴訟当事者の地位の問題等につき、種々裁判手続上の障害が生じます。この条約は、このような障害を除去するためにヘーグ国際私法会議で採択された条約案をもとに、一九五四年三月一日にヘーグで作成されました。 この条約は、各締約国が裁判上の文書の送達及び証拠調べ等の司法共助について相互に協力することを定め、また、外国人訴訟当事者の……
○愛知国務大臣 ただいま議題となりました航空機内で行なわれた犯罪その他ある種の行為に関する条約の締結について承認を求めるの件につきまして、提案理由を御説明いたします。 この条約は、国際民間航空機関の主催のもとに一九六三年八月二十日から九月十四日までの間東京で開催された航空法に関する国際会議において作成されたものであります。 この条約は、航空機内の犯罪を抑制し、機内秩序及び規律を維持することによって国際航空の安全を確保することを目的としており、そのおもな内容は次のとおりであります。 第一には、航空機内で行なわれた犯罪等について当該航空機の登録国が裁判権を設定すること。 第二には、機長が航……
○愛知国務大臣 ただいまいろいろ御意見を交えての御質疑でございましたが、大体今回の人工衛星打ち上げの問題については、政府としても案外早い時期に成功するのではないかと見ておりましただけに、このことの事実は事実として、起こりましたことについてはそういうことになったかなという感じを受けているわけでございます。同時にICBMの開発にかねて努力をしてきたようでございますが、ICBMの関係は、あるいはやはり最近の機会に実験が行なわれるのではないだろうか。そうだとすると、太平洋なりインド洋なりに向けて発射することが考えられるのではなかろうかというようなことも想定はいたしておったわけですけれども、そのことより……
○愛知国務大臣 先般「よど号」事件が起こりましたときに、本会議その他でもお答えいたしたところでございますが、東京条約はハイジャックそのものの防止というようなことについては、これでは十分ではない、こういうふうに考えられるわけでございます。したがいまして、この十二月のへーグで開催を予定されております国際会議で、さらにハイジャックそのものについても有効適切な手が国際的に考えられないかということを主題にして、さらに補完的な目的を達成できるようなよい条約をつくろうということに、国際的に考えられておるわけでございますが、しかし、この東京条約そのものの意義はそれならどこにあるかと申しますと、ハイジャッキング……
○愛知国務大臣 私も正確な日時をいま記憶いたしておりませんけれども、そういう趣旨の御説明をしたことは事実でございます。これは古いことですが、当時ずいぶん一生懸命調べてみたわけでございますが、昨日も申し上げましたように、これといって、しかとこういう理由であったといってあらためて御説明申し上げるほどの確信があるものはついに見当たらなかったわけでございまして、一八九九年云々と申しましたのは、私の想像を加えて御説明をいたしたわけでございます。
【次の発言】 その点は昨年も率直にお答えしたように、公に御説明できるような当時の状況というものはしかとしたものがなかった。これはもう率直にその辺申し上げたわけで……
○愛知国務大臣 外務省からの意見というお話でしたから私からお答えいたしますけれども、カンボジアの問題につきましては、これからジャカルタの会議等をはじめといたしまして、できるだけ、いま総理のお話のような線で努力を重ねていきたいと思っております。したがってまだ詳細にこうやったらいいということの考え方をまとめているわけではございませんが、たとえば一つの考え方としては、関係国が広くまとまれば一九五四年の協定に基づいた国際監視委員会が機能を復活するというようなことは最も手っ取り早い、最もプラクティカルな行き方である、かように考えていることは事実でございます。さような場合におきましては、インドが議長国であ……
○愛知国務大臣 いまお聞き及びのように、韓国経済の発展は、ある意味では目ざましいものでございます。これはある時期日本でも経験したようなことではないかと思いますけれども、その成長率が非常に急激過ぎる、あるいは手を広げ過ぎるという傾向があるのではないかということが、日本のみならず世銀あるいは関係の国の間にもそういう意見が起こっておりまして、それが世銀等の調査などにも反映してきているわけであります。いま浦項製鉄所のお話が出ましたが、この浦項製鉄所につきましても、これはまた全体の問題の一環ではありますけれども、世銀に融資の申し入れがあって、この一つの案件について、世銀としても十分の調査をいたしまして、……
○愛知国務大臣 沖繩の毒ガスの問題については、ただいま御質疑がございましたような経過並びに現状でありますことを、政府といたしましてもまことに遺憾に存じておる次第でございます。 で、前国会の当時に、私あるいはそのほかの者から申し上げましたのは、その当時の実情であり、政府としての考え方を明らかにいたしたものでございまして、基本的にはそれに何らの変わりはございません。したがいまして最近の事情、御承知のことと思いますけれども、念のため御報告を兼ねて申し上げますと、政府といたしましても、本件については重大な関心を持たざるを得ないので、さっそくアメリカ政府側に対しましてできるだけの措置、あるいは申し入れ……
○愛知国務大臣 カンボジアの情勢につきましては、政府としても非常に重大な関心を持って見続けているわけでございますが、一口に言えばきわめて流動的であって、にわかに断定的にこうなるであろうという予測を下すのにはちょっとまだ材料不足と申しましょうか、きわめて流動的であるという程度にしかお答えができないというふうに存ずる次第でございます。
【次の発言】 いまも申しましたように、一口に言えば非常に流動的でございますから、ある時点ある時点において正確に情勢を把握しようと思いますとなかなか困難であると同時に、その情勢の見方につきましても、できるだけ客観的に誠実に捕捉しようとすると、その時点その時点で観察が違……
○愛知国務大臣 まず第一に、サイミントン小委員会の議事録が公表された機会に、あらためて、お尋ねのような問題につきまして、政府としての見解を申し上げる機会ができたことをわれわれとしてはむしろ歓迎しているようなわけでございます。 そこで、いまの御質問のお答えでございますけれども、沖繩返還という問題を中心にして、昨年十一月日米首脳会談が行なわれました。その両国の合意されたことは共同声明に明確であり、またそれ以外の取りきめというようなものは一切ございませんことは御承知のとおりでございます。この共同声明は安保条約がそのまま変更なしに沖繩に適用されるということが一つの大きな眼目になっているくらいでござい……
○愛知国務大臣 去る十一月十一日オコニシニコフ在京ソ連臨時代理大使より森外務事務次官に対しまして、口頭で行なわれました北方領土等に関するソ連政府の声明に関しまして、本日、森外務事務次官から同臨時大使に対しまして、口頭で日本国政府の立場を次のとおり申し述べました。 日本国政府はかねて国際平和の維持と強化とを外交の基本方針とし、すべての国家との間に友好親善の関係を保持し発展させることに努めて来た。特に隣国たるソ連との間では、両国の政治、社会制度の相異にも拘らず、能う限り善隣友好の関係を発展せしめることがアジア全体の平和にも資する所以であると確信し、相互の関係を増進させるよう常に努力してきた。特……
○愛知国務大臣 私も率直に申しまして、堀さんと憂いをともにしておるわけでございます。 最近、開発途上国等におきまして、一面においては日本からの経済援助、技術援助を非常に要望しておりますけれども、反面においては、日本がわれわれの資源を壟断して、そして資本的に進出し、あるいは、ことばは悪いですけれども、収奪をする、そういう意図があるのではないかというようなことを、ちらほら新聞その他でも見受けまして、非常に憂慮いたしております。 また同時に、もう一つは、政治的な利権でつながるおそれがあるのではないか、これは日本側に対する批判というよりも、むしろ自国側に対する反省や非難をも含めてだと思いますけれど……
○愛知国務大臣 外務省設置法及び在外公館に勤務する外務公務員の給与に関する法律の一部を改正する法律案の提案理由を説明いたします。 外務省設置法の一部改正におきましては、まず、本省に関しましては、大臣官房に置かれております国際資料部の名称を、その実態にあわせて調査部と改めるとともに、その所掌事務につきましても、各局の所掌事務にまたがるよらな総合的な外交政策の企画立案機能の一そうの強化拡充をはかるため、調査部がこれを行ならことを明文化するものであります。 また、在外公館に関しましては、ブラジルの首都移転に伴う在ブラジル日本国大使館の所在地名の変更と、在リオ・デ・ジャネイロ総領事館の設置、昭和四……
○愛知国務大臣 繊維問題については、御承知と思いますけれども、政府も非常に苦慮しております。 それから、現状を端的に申しますと、現在何ら進展はいたしておりません。これは他の委員会でもしばもば申したのでありますけれども、ただいまも横浜の実例をおあげになりましたが、関係の方々が非常に多いわけでございます。そして日米ともに業種別組合あるいは地域別組合等がたくさんございまして、そういう関係、それからまた大きな産業でもございますから、日米双方にいろいろの情報源がございまして、そういう点からいろいろの記事や情報が流れまして、その中には正鵠を得ていないものが実は多いわけでございます。政府間の話し合いという……
○愛知国務大臣 最近いろいろのことが起こっておりますが、政府の基本的な態度は、イデオロギーあるいは体制の異なるところとも親善関係を結びたいということを基本的な考え方にいたしまして、国際緊張の緩和ということを心がけてまいりたい、この基本方針については何ら変わるところはございません。そして、できる限りいずれの国との間におきましても、基本的ないろいろな考え方が違うことはやむを得ないといたしまして、わが国としてはわが国の考えておることが正確に伝わり、また理解されるようなそういう態勢ができることが望ましい、かように考えておる次第でございます。
【次の発言】 しばしば申し上げておりますように、政府といたし……
○愛知国務大臣 まあ制度の問題については、いろいろの御意見もございましょうが、私は率直に申しますが、日本の外交をもっと活発に展開していくためには、私は報償費は非常に少ないと思います。毎年予算の折衝のときに私は痛感いたしますが、このぐらいの報償費ではとても十分な外交活動はできない。したがって、制度の問題は別でございましょうが、ひとつ日本の外務省の予算全体をごらんいただいても、四百億というような程度の予算は、諸外国の外務省の予算に比べ、あるいは予算全体の中に占める外務省予算の比率等を比べてみましても、とても私は足りないということを率直に訴えたいと思います。昨日の委員会においても、設置法に関連して、……
○愛知国務大臣 御承知のように、経済協力基金と輸銀とは、最近におきましても、性格が相当さい然と分けられて、経済協力基金は長期的な建設関係の需要に対するファイナンスとでも申しましょうか、常識的に申せば、そういうことを性格とする金融ということになっておりますから、先ほど来総理からいろいろとお話がありましたように、将来中国大陸において適切なプロジェクトというようなものがありますような場合に、将来の問題として検討に値する問題ではございましょうけれども、ただいまのところはそういうものはない。またなし得る状況に現在のところ遺憾ながらない、こういう状況であると思います。
○愛知国務大臣 ベトナムの戦争状態の終結というものが非常に望まれているわけでありますけれども、その終結の形がどういうことになるかということについては、いま確たる見通しがついていないというのが実際であると思います。しかし、同時に人道的な立場からいいまして、南ベトナムの住民たちからの要望も非常にあり、また人道的の立場からこれを援助する必要もあると思いますので、たとえば病院とか住宅とかいうような点については、なし得る援助をいたしたい、そういう意味を表明したつもりでございます。
【次の発言】 主としては病院でございます。それから住宅、すべて予算書にあらわれておりまするもののみでございます。
○愛知国務大臣 まず、先ほどからの総理の御答弁で明らかだと思いますけれども、今回の共同声明、特に沖繩返還問題につきましては、共同声明の御承知のように第六項から第七項、第八項というところが返還問題の本体になっておりますが、七二年中、本土並み、核抜きということが本体であって、これは動かないわけでございます。そこで、返還に関連いたしまして、安保条約の条約そのものはもちろんでありますが、一切の関連の取りきめが、本土と同様に適用されるということがきめられてあるわけでございますから、この安保条約関連取りきめ一切が本土並みで、特別の取りきめがなくて、沖繩が返還されることになるわけであります。したがいまして、……
○愛知国務大臣 一番大切な点は、いま総理からも言われましたような事前協議の問題にしぼって申しますれば、これは日本が自主的な判断で態度を決定するというのが一番の中心の眼目であると思います。 それから、朝鮮半島の緊張の問題については、御説明すると長くなりますが、従来もしばしば国会で御説明いたしておりますように、三十八度線を境にして休戦協定がある。それを守るために国連軍が駐とんしておるわけでございます。ところで、かりに組織的、計画的な大きな侵略行動が起こるというようなことになりますと、休戦協定では予想していないような事態となるわけでございます。そういう場合には、国連憲章の条章等に基づいた適宜な措置……
○愛知国務大臣 繊維問題並びにこれに関連する下田大使の行動については、今澄委員の御質疑にもお答えをいたしましたとおり、政府といたしまして、何回かにわたりまして訓令も出しておりますし、またこれを補足する意見も出しております。これに基づきまして、十分に訓令の執行をし、かつ検討をして、日本側の立場というものはいろいろの角度から説明にこれつとめている。この訓令の執行についての態度については、私も全幅の信頼を置いているわけでございます。 さて、その次にただいま御質問のけさの新聞でございますが、実は今朝ラジオでもそういうことが報道されまして、私、率直に申しますが、非常に驚いたわけでございまして、私から言……
○愛知国務大臣 その点については楢崎委員もよく御承知のとおり、昨年楢崎委員からお出しになりました質問主意書に対するお答えでも明らかのように、政府といたしましてはさような事実がないということを確信いたしております。
【次の発言】 ジュネーブの軍縮委員会等における今後の本件の取り扱いについての各国の動向などもなお十分見きわめたいと思っておりますけれども、一九二五年の議定書につきましては、私は趣旨において賛成すべきものである、かように考えますので、そういう立場から今後善処してまいりたいと考えております。
【次の発言】 批准の方向で考えてしかるべきではないかと存じておりますが、ただいま申しましたように……
○愛知国務大臣 この問題については、昨日、一昨日も御答弁申し上げたとおりでございまして、訓令に従って下田大使としては大いに健闘しておる。それから、伝えられたような私案というようなものを提示しているという事実は、もちろんそうであってしかるべきでありますが、そういうものを提示しているという事実はない。こういうわけでございますから、この点はまず最初にはっきりさせておきたいと思います。 それから、いまお述べになりました点については、私のほうにも、求められて新聞記者会見をした、その内容は来ておりますが、その記事のほかに、記事には出ておりませんが、いま私が申しましたようなところが非常にはっきりいたしてお……
○愛知国務大臣 ただいま総理のお述べになりましたとおりでございます。
【次の発言】 政府委員からお答えいたします。
【次の発言】 先ほども御指摘がございましたように、いま、さらに問題が大きくなっているわけですから、その中の一つとして今後のアメリカに対する折衝ということで考えてまいりたいと思っております。十分御意見のほどは尊重してまいりたいと思っております。
【次の発言】 ただいまも詳しくお述べになりましたように、現在のLTAというものができたときからの沿革、経過、それらの点は、過去の経験としてその中から十分に考え出さなければならない点がわれわれ日本側として大いにあると思うんです。そういう点を十……
○愛知国務大臣 この大学、ウ・タン事務総長の提唱しましたのは、国際大学という名で呼ばれているようですが、いままでの経過は、ただいま山中委員がお述べになりましたとおりと承知いたしております。そしてこれは実は比較的簡単な提案でございますから、こういう趣旨を提案したそのウ・タン事務総長のイニシアチブに対しては政府としても高く評価しておりますけれども、同時に、具体的なまだ構想というものが示されておりませんし、それはまた当然なことだと思います。これから国連事務当局としても、ユネスコと協力してこの国際大学の目的とか機構とか規模とかいうようなことを検討して、そしてこれをだんだんものにしていこう、こういうふう……
○愛知国務大臣 非常に率直な御批判をいただいて恐縮でございますが、こうした問題については、御指摘がございますように、日本の主張というか、日本に与える予想される――仮定の問題ですけれども、被害というようなことは、社会党の加藤議員からも御指摘があったわけですけれども、そういう点を含めてPR活動その他が足りなかったのではないかという御批判は率直に受け入れて、なお十分の努力をしたいと思います。 マイヤー大使のいまの論文、これは私から批評する限りではございませんが、なかなかいいことが書いてあるんですね。しかし現実に交渉の――交渉といいますか、具体的に提案されておりますことは、どうもそれとはだいぶ違って……
○愛知国務大臣 非常に広範な前提からのお尋ねでございますので、なかなか簡単にお答えするのが困難ですけれども、特に御要望でございますから、簡潔にお答えいたしたいと思いますが、まず第一に、私は共同声明が、かつての満蒙侵略というようなことを思わせる、そういう環境や考え方でつくられたというようなことは全然ございませんことを重ねて明らかにいたしたいと思います。たとえば一九六七年の、当時はアメリカのほうは大統領がいまと違っておりますけれども、そのときの共同声明におけるいわば中国観とでも申しましょうか、それと今回のものとは私はやはり非常に変わっておると思います。俗なことばでいえば、ソフトになっておる、こうい……
○愛知国務大臣 お話しのように、この領海問題、専管水域の問題につきましては、しばしばいろいろの方面から御論議のある問題でありますので、政府といたしましても、各国の状況などに十分の注視をしておりますし、また日本としてとるべき態度というものも十分に検討しておるわけでございます。 第一の御質問ですけれども、領海につきましては、三海里説をとっておりますのがわが国を含めて米英仏等二十カ国でございます。それから六海里説をとっておるのが八カ国、十二海里説が四十カ国、また二百海里説が五カ国、以上のほか四海里、十海里、十八海里、百三十海里と、それぞれの主張がございます。 漁業水域については、米英加豪等十三カ……
○愛知国務大臣 万国博覧会に参加する国の総数は八十になりまして、その中でもうすでに政府賓客を派遣する国が決定しましたのが五十六でございます。それから賓客を派遣しない国というのがわずか三カ国で、あとはこれからどんどんきまっていくだろうと思いますが、いままできまりました中でも、元首が十一、元首に準ずるもの及び総理大臣が十七、皇族が八、閣僚が二十、こういう状況でございますので、外務省といたしましては、この機会にこれらの賓客の方々が十分満足して使命を果たされるように万全の対策を講じておるわけでございます。が、一口で申しますと、その接遇関係の中で宿泊関係等はまず十分と思います。 それから交通関係が一番……
○愛知国務大臣 共同声明の第四項でございますけれども、ベトナム戦争につきましては、戦争状態が終結しておるということについて、総理、大統領はともに強い願望を表明しておるわけでございます。おそらくこれは両国首脳だけではなくて、広く多くの人たちがその願望、期待を強く持っておると思います。 しからば、その見通しはどうかということがその次のお尋ねでございますが、見通しについては、たとえばパリ会談のその後の状況というようなことで消極的な見方もできますけれども、とにかくいろいろな努力が続けられて、戦争状態というようなものが少なくとも今日のような状態ではない、こういうふうに見通されてしかるべきものではないだ……
○愛知国務大臣 御質問は、国連憲章第五十一条及び日米安保条約第五条の「武力攻撃が発生した場合」及び「武力攻撃」の意味についての統一解釈を左の事例で示してもらいたいということでございました。 一、「ニイタカヤマノボレ」の無電が発せられた時点、すなわち攻撃の意思をもって日本艦隊がハワイ群島に向け退転した時点。二、攻撃隊が母艦を発進し、いまだ公海、公空上にある時点。三、来襲機が領域に入った時点。 お答え申し上げます。 安保条約第五条は、国連憲章第五十一条のワク内において発動するものでありますが、国連憲章においても、自衛権は武力攻撃が発生した場合にのみ発動し得るものであり、そのおそれや脅威がある……
○愛知国務大臣 日米繊維問題に関連し、下田駐米大使を喚問する問題につきましては、この問題自体が現在最も機微な段階にあり、同大使が任地にとどまって米国政府首脳等と折衝することが最も必要とされる時期にありますので、残念ながら御要請には応じられない状況にあります。 なお、この問題に関連して、新聞紙上においていわゆる下田発言あるいは下田私案なるものが報道せられ、本委員会においても種々御質問がありましたが、いわゆる下田私案をアメリカ側に提示した事実はございません。 いずれにせよ、出先の大使は、政府の訓令に基づいて職務を遂行しているものであります。もし訓令に違反する活動をしたり、ないしは本国政府の意向……
○愛知国務大臣 ただいま通産大臣から御説明がありましたとおり、これは多国間の話し合いの問題でもありますが、従来のわれわれの考え方としては、これをやめて新しい環境にしたいということをかねがね考えておるわけでございますが、いろいろこれからの折衝、関係国の態度もございましょうから、いまはっきりした見通しは、まだ申し上げるまで行っておりません。
【次の発言】 ガット精神について、詳しく申し上げるまでもなく、よく御承知のことと思いますから、御必要があれば補足することにいたしまして、繊維の問題についてのお話と思いますから申しますが、ガットの精神からいえば、たとえばある国からある国に対する特定の輸出につきま……
○愛知国務大臣 ソ連の日本近海における演習の問題につきましては、ただいまもお話がございましたように、さっそくソ連の駐日大使を招致いたしまして、私からいろいろの角度から本件の中止方を要請をいたしました。口上書におきましては、特に今回の演習というものが、公海ではあるとはいうものの、日本の中央部に近接した場所、しかも土佐沖と日本海というようなところにほぼ同時に展開される、しかもきわめて近い時間に行なわれるということがウラジオの電波から発信されたものを海上保安庁の水路部で傍受したわけでございますが、そういうようなことで行なわれるということは、日ソの友好親善の関係から見ましてもまことに好ましくないことで……
○愛知国務大臣 十二月四日に米国防総省から沖繩の毒ガス撤去について公式な発表がございました。これに先立ちまして、政府としても、撤去をいよいよ決定して開始するという内報を受けたわけでございます。この問題につきましては、政府といたしましても、従来引き続き機会あるごとにと申しますか、この撤去についてはアメリカ側に対して折衝を強力に続けてまいりました。ただいま言及されましたようなこともございましたし、それから私自身の立場から申しましても、東京においてもワシントンにおいても、国務長官に対しまして強力に撤去の申し入れをし続けておりまして、その間私の率直な印象を申し上げますと、アメリカの政府当局は、国務長官……
○愛知国務大臣 今月二十日にコザに事件が発生いたしましたことは、七二年沖繩返還を目の前にいたしまして、まことに残念な痛ましいことであった。政府といたしましては、この事件にあたりまして、沖繩の施政権返還ということについて一そうすみやかに、またかねがね政府が明らかにしておりますような方向で施政権をますますすみやかに実現できるように努力を新たにしなければならないということを痛切に感じたわけでございます。 コザ事件につきましては、二十日当日以来公式、非公式に見解を述べておりますが、二十五年間にわたる異民族の支配下にありまして、本土の者としては想像もつかないようないろいろの苦難な御経験をされてこられま……
○愛知国務大臣 外務委員会におきまして、西銘委員を沖繩からお迎えいたしまして、最初の御答弁に立ちますことは、私もまことに感慨無量の感じがいたす次第でございます。ただいままたたいへんありがたいおことばをいただきまして、感謝申し上げる次第でございます。 御質問の点につきましては、ただいまもお触れになりましたように、政府としては機会あるごとに誠意を尽くして昨年十一月の佐藤・ニクソン会談による共同声明の内容あるいはその意味するところを御説明いたしてまいったわけでございますけれども、あらためて沖繩県民を代表されるお立場で御質問でございますから、お答えを申し上げたいと思いますけれども、この沖繩返還の問題……
○愛知国務大臣 ただいまもおしかりを受けておるわけですけれども、中国政策全体について政府が何を考えているかわからない。これは、政府として中国問題についてどういう考え方でこれを表明するかということについては、残念ながらただいままだこれといってクリアカットな政策を打ち出す時期ではなくて、政府としてもクリアカットな意見を申し上げる段階ではないということはしばしば申し上げた次第でございますが、この臨時国会中にもこの問題については非常に活発な御質疑がございまして、またできる限りお答えもしてまいったつもりでございますが、考えなければならないいろいろの問題や要素がだんだん浮き彫りになってきて、これに対してい……
○愛知国務大臣 十二月二十日、沖繩のコザ市において発生いたしました事件につきまして、ただいままで各方面から入手いたしました情報あるいは報告等を総合いたしまして、ただいまの時点におきまして御報告を申し上げます。 まず事件の発端でございますが、十二月二十日午前一時十五分ごろ、コザ市中之町で、米軍関係者の運転する車が沖繩県民の翁長清一という人に接触いたしまして、全治一週間の傷を負わせる事故が発生したことから始まりました。この事故に際し、米軍憲兵及び琉球警察官が出動、加害者及び被害者はコザ警察署に連行され、事情を聴取されましたが、被害者の負傷が軽微であったので、両人とも帰宅を認められました。 その……
○愛知国務大臣 ただいま議題となりました外務省設置法及び在外公館に勤務する外務公務員の給与に関する法律の一部を改正する法律案の提案理由を御説明申し上げます。 外務省設置法の一部改正におきましては、まず、本省に関しましては、大臣官房に置かれております国際資料部の名称を、その実態に合わせて調査部と改めるとともに、その所掌事務につきましても、各局の所掌事務にまたがるような総合的な外交政策の企画立案機能の一そうの強化拡充をはかるため、調査部がこれを行なうことを明文化するものであります。 また、在外公館に関しましては、ブラジルの首都移転に伴う在ブラジル日本国大使館の所在地名の変更と、在リオ・デ・ジャ……
○愛知国務大臣 毒ガス撤去の問題につきましては、この問題が表面化しまして以来、政府といたしましては、その当時から非常な努力を払いまして、沖繩県民の心配、これは当然日本国民全体の心配でもございますから、そのすみやかな撤去方についてアメリカ側と折衝につとめてまいったわけでございます。これはその間、あるいは東京において、あるいはワシントンにおきましても、私自身も国務長官等に接触の機会がございましたので、そのつど直接に折衝をし、あるいはまた防衛庁長官が渡米の機会にも、国防長官その他に対しましても、同じ趣旨によりまして鋭意折衝を続けてまいりました。御案内のように、私の理解するところまた接触いたしました直……
○愛知国務大臣 先般の国連総会における鶴岡大使の演説は、一言で申しますれば、アルバニア決議案に反対であって、重要事項方式に賛成であるということを簡潔に申したわけでございまして、その長さその他から申しまして、昨年とは若干表現なども変わっておりますけれども、趣旨において変わっておるところはございません。 それからフィリップス米国代表の演説に先ほど来御言及になっておりますけれども、これは日本政府としてコメントすべきものではございませんけれども、国民政府追放に対して反対であるというところに比重が置かれていることは、その表現上事実でございます。しかし同時に、この演説がございましてからあとで、アメリカ政……
○愛知国務大臣 外務省の所管事項につきまして、その概略を御説明いたします。 百万沖繩県民をはじめ、日本全国民の長年にわたる念願でありました沖繩の祖国復帰をいよいよ明年に控え、本年は沖繩返還協定に署名を行なう年であります。 沖繩の祖国復帰につきましては、すでに御高承のとおり、一昨年十一月のワシントンにおける佐藤総理大臣とニクソン大統領との会談の結果発表されました日米共同声明に示されておりまする核抜き本土並み、一九七二年中という沖繩の施政権返還の基本的大綱について、日米間の合意が成立しておりますので、外務省といたしましては、右共同声明の趣旨に沿って沖繩返還を実現すべく、返還協定及びこれに関連す……
○愛知国務大臣 法律構成の組み立てやこまかい論議は、私は別にあり得ると思います。しかし、それはともかくとしまして、核の問題については返還のときには核がない、核抜きでお返しをするということが両国の政府首脳の間に合意をされておりますから、そういう点からいって、両国の政府首脳がこういうことを約束し合っているということは最高の約束ではないかという立場に立って、それにもかかわらず、ないものを見せろ、確認させろというようなことはなかなかやりにくいことではないかということを含めて、私は、実際上やりにくいことではなかろうかということを申したわけでございます。つまり両国間の合意ということからいえば、もうこれで十……
○愛知国務大臣 沖繩返還協定の交渉は、引き続き政府としては鋭意努力をいたしておるところでございますが、まずこれからのスケジュールを申し上げますと、これからちょうど五月の初めに連休がございますけれども、大体その辺のところから内容的な煮詰めに入りまして、この国会の会期がだんだん切迫してまいりますけれども、何とか国会の会期中に返還協定交渉の中間報告を申し上げたいと、これを当面の目標に作業並びに交渉を進捗しております。大体これはそのようになし得るとただいま見通しております。そしてその後案文の作成、修理等に当たりまして、前々から申し上げておりますように、おそくも夏までと申しておりましたが、おそくも夏まで……
○愛知国務大臣 まず第一に、これからもいろいろの点から御批判や御質疑があると思いますけれども、政府の立場としては、核抜き、本土並み、そして七二年のなるべくすみやかな時期、これは三大基礎条件でございまして、これを何とか貫くということに全力をあげてまいりました。同時に、これもいろいろの角度から御批判もあることも知っていますけれども、政府としては、あれだけの凄惨な大激戦で失って、そして平和条約において立法、司法、行政の一二権がアメリカに認められてきた。つまり平たいことばで言えば、とられたところを平和的な話し合いで取り戻すことができる、これはたいへんなことであろうと思いますが、そのたいへんな仕事をやり……
○愛知国務大臣 ただいま議題となりました千九百五十四年の油による海水の汚濁の防止のための国際条約の改正の受諾について承認を求めるの件につきまして、提案理由を御説明いたします。 船舶から排出される油による海水の汚濁を防止するための条約といたしましては、一九五四年に作成され、その後一九六二年に改正されました国際条約が現在実施されており、わが国もその当事国となっている次第でありますが、この条約につきましては、適用対象が原則として特定海域における油または油性混合物の排出に限られていること等、その規制の内容が必ずしも十分ではないとの指摘が行なわれております。これに加えまして、近年におけるタンカーの大型……
○愛知国務大臣 公害問題が国連の場においての大きな問題に取り上げられていることは喜ぶべきことであると思いますし、私も、今国会の冒頭におきまして、環境保全問題、公害問題については、日本としてもいろいろの立法もいたしたこの状況を踏まえて、国際協力を積極的にいたしたいという意図を表明いたした次第でございます。国連としては、七二年六月にストックホルムで人間環境会議を開くことになっておりまして、その準備として昨年の三月以来、ただいまお尋ねのとおり準備作業が行なわれておるわけであります。現在は、ちょうど今月の八日から年二回開くことになっております準備委員会がジュネーブで開かれておりますことも御指摘のとおり……
○愛知国務大臣 ただいま戸叶さんからお尋ねがございましたが、最近アメリカとの間で台湾の地位とかその他の問題について、特種のサブジェクトについて相談をし合ったとか、結論が出たとか出つつあるとか、そういうことは私承知しておりません。さような事実はございません。
【次の発言】 いつも同じようなことを申してまことに恐縮なんでございますけれども、政府として中国問題についてこういう新しい態度を打ち出すべきであるというようなことについて、具体策というか、あるいは考え方というものをまとめる段階にまだ至っておりません。外務省としてはもちろんいろいろ情報を集めて勉強をいたしておりますのが現状でございます。
そう……
○愛知国務大臣 ただいま議題となりましたコンテナーに関する通関条約の締結について承認を求めるの件につきまして、提案理由を御説明いたします。 この条約は、欧州において貨物の国際運送のための輸送機器としてのコンテナの使用が活発化するに伴いコンテナに対する免税一時輸入等を認める必要が生じてきたことに対処するため、一九五六年五月十八日、欧州経済委員会において採択されたものでありまして、本年二月一日現在のこの条約の締約国は三十五カ国であります。 この条約は、コンテナによる貨物の国際運送を円滑化することを目的とするものでありまして、そのおもな内容は、コンテナに対しその再輸出を条件として免税一時輸入を認……
○愛知国務大臣 この問題については前回も私、かなり率直に詳細にお答えしたとおりでありまして、ルーマーのあること、当時政府としてもこれをルーマーとしては確認して、それぞれ照会その他をいたしましたら、その時点ではこれは何ら十二月二十一日の決定、あるいはその趣旨にたがうものではありませんし、そういうことは考えておらぬということでございました。これはもうそのとおりなんでございます。しかしその後も率直に申しまして何かやはり動きが察知されるような感じがいたしますので、こちらから申し入れるというのもおかしな筋でございますけれども、しかし重大な問題でございますから、情報を詳細に掌握することにずっとつとめておっ……
○愛知国務大臣 いずれにいたしましても、日本側としては国会の御承認を得るような条約の形になりますが、先方の都合もございますので、その名称も協定とか約定とかいろいろの名前がございますから、これはまだしかとはさまっておりません。
【次の発言】 小笠原、奄美の返還についての両国間の約定がございますね。これはひとしくサンフランシスコ条約からもとを発している形ですから、形式的にはこれが一つの大きな参考になると思います。それから内容としましては、別に新しく申し上げるまでもございませんけれども、請求の問題、資産の引き継ぎの問題、それから裁判の問題というようなことが協定の実質的な内容の主要な点であろうかと考え……
○愛知国務大臣 すでにこの問題については当委員会においても相当論議されていると思いますし、外務省の見解も明らかにされていると思いますけれども、まず第一に、国際法上はもちろんですが、国際慣習法上からいいましても、政治犯罪の定義というものは下されていない、これは御承知のとおりだと思います。ですから、政治犯罪と普通の犯罪との区別はどういう基準でどう分けるかということについては、国際的ないわばレギュレーションといいますか、こういうものはない。そこで具体的に、たとえば政治犯罪人の引き渡し問題というようなことが起こった場合には、その判断というものは請求を受けた、たとえばある国に政治犯罪と思われる者が逃亡し……
○愛知国務大臣 私は条約局長のように専門的な立場でなくお答えする立場にありますから、それを前提にして申し上げますと、ポツダム宣言を受諾した日本、そのポツダム宣言にどういうことが書いてあるか。これは、日本は確かにそれを受諾いたしましたけれども、政治的といいましょうか、効果というものはそこに大きくあるだろうと思います。ですから、たとえば中華民国政府あるいは中国の人が、台湾は自分のものになったのだと思われても、政治的には、これはポツダム宣言の関係から、そういう思い方をしてもいいのではないかと思います。 しかしながら、やはり領土主権というようなものは、きちんとした条約によってこそ確定されるものであっ……
○愛知国務大臣 私もごもっともと考えます。たまたまいま話に出ましたジェンクス氏が近く来日いたします。私もかねがねよく知っている間柄でもございますから、ただいまお話がありましたようなことも十分胸にいたしまして、いろいろ話し合ってみたいと思います。
【次の発言】 私は率直に申しまして、お金を払わせることがまず第一のことで、幸いに払う態度を示しておりますから、そういうやむを得ざる事情であるか、やむを得る事情であるか、そういうことがまず起こらないようにしたい。それについて、微力でございますが、あっせんをしたいと考えております。
【次の発言】 先ほど来政府側としても御説明いたしておりますように、昨年秋ま……
○愛知国務大臣 まことにごもっともな御質問をいただきまして、ありがたく思う次第でございますが、私といたしましても確かに御指摘のようなことを考え、また同感いたしております。今回ILO条約の批准をお願いいたしましたのも、昨日も御論議がありまして、いまさらなんだというようなおしかりもいただいたのですが、まことにそのようなおしかりもごもっともだと思うので、今後積極的に前向きにやってまいりたい。これも昨日もちょっと触れて申し上げたのですが、最近ILOのジェンクス氏にも日本へ来てもらって、とくとひとつ懇談をしてみたいと思っているような次第でございます。御意見のように取り計らいたいと存じます。
○愛知国務大臣 これは台湾を除いた中国大陸ということが正確かと思います。
【次の発言】 結局、これは裏からいえば、台湾はどこに帰属しているかということの御質疑と同じことだと思いますので、再々申し上げておりますから一口だけお答えいたしますが、サンフランシスコ条約二条b項、それから、日華平和条約第二条、これによって日本は、台湾に対する権利、権原を一切放棄しておる。ただし、その帰属については日本としては何も申さない。それから、国際的にまだ台湾、樹湖島の帰属はきまっていないのが現状だ、こういうことが言える、現状はそのとおりだと思います。
【次の発言】 これも具体的な問題ですから、私からちょっと申します……
○愛知国務大臣 ただいま議題となりました第四次国際すず協定の締結について承認を求めるの件につきまして、提案理由を御説明いたします。 この協定は、第三次国際すず協定の有効期間が本年六月三十日に満了いたしますので、それにかわるものとして、一九七〇年四月から五月にかけてジュネーブで開催された国際連合すず会議で採択されたものでありまして、すずの消費国としてはわが国を含む二十二カ国が署名しており、また、すずの生産国としては、七カ国が署名しております。 この第四次協定は、第三次協定と比較しました場合、条文の構成等形式面では変更が加えられておりますが、内容的にはおおむね第三次協定の内容を引き継いだものと……
○愛知国務大臣 ただいま議題となりました所得に対する租税に関する二重課税の回避のための日本国とスイスとの間の条約の締結について承認を求めるの件につきまして、提案理由を御説明いたします。 政府は、スイスとの間の所得に対する租税に関する二重課税の回避のための条約を締結するため、かねてよりベルン及び東京において交渉を行ないました結果、昭和四十六年一年十九日に東京においてわがほう本大臣とスイス側シュターデルホファー駐日大使との間でこの条約に署名を行なった次第であります。 この条約は、本文二十八カ条から成り、その規定は、OECDモデル条約案にできる限り従ったものであります。条約のおもな内容は、次のと……
○愛知国務大臣 その点は前回の委員会でもいろいろの角度から御説明申し上げたところかと思いますけれども、ただいま考えておりますこの自由化とそれから関税譲許との関係で新しい問題として考えておるものはただいまのところはございません。ただ御承知のように、一方関税譲許の問題でなしに、日本として自主的にと申しますか関税定率法の改正ということは別個にあり得るわけでございまして、そういう関係でたとえば対外的に新しい措置をいたします場合に国内の産業の保護、その他の角度から関税定率法を改正するということはあり得ると思います。しかしただいま申し上げましたように、ただいま日程にのぼせております自由化品目との関係で、関……
○愛知国務大臣 やはり条約の書き方としては前文と申しますか、そこに意図の表明があるわけですが、「考慮し」「確信し」ということは――そういうことばを使うことがいいかどうかわかりませんが、ほんとうに大まじめに、こういう考え方で第一条以下の約定をした、こういうふうに読むのが妥当であると思います。 なおまた、日本政府といたしましては、先ほど来御質疑もございますが、とにかく地下核実験の全面禁止というようなことについても、しゃにむに努力を続けていきたい、これが日本政府の態度でなければならない。見通しは、見通しとしてはあり得ると思いますけれども、努力はしゃにむに続けてまいりたいと思っております。
○愛知国務大臣 中間報告は、十五日に衆議院、十七日に参議院で行ないまして、またその後にも、国会で外務委員会等におきましていろいろ御質疑をいただいておりますが、それからちょうど一週間でございまして、実はこのいろいろの御質疑やお答えを通じまして、政府としてもいろいろ考えるところ、あるいは決意を新たにするところもございますので、それらを集積いたしまして、この国会終了と同時に精力的に交渉を展開して、最後に成果をあげたい、こういうように考えておるわけでございます。実はきょうもこの午後から私マイヤー大使と折衝をいたすことにいたしておりますが、いま申しましたように十五日、十七日と中間報告いたしましてからまだ……
○愛知国務大臣 人道的立場に立っての救済については、四十五年度でも数件ございます。いまのベトナムに限ってという、これはほかのケースも同様の場合が相当ございますが、赤十字連盟から日本赤十字社に要請があり、そして日本赤十字社から、政府といいますか、窓口である外務省に御要請があって、そしてそれを資金的な裏づけを必要とするものについては外務省から大蔵省に、こういうふうな順序で取り扱っております。
【次の発言】 前回の決算委員会で田中委員から本件についての御質問がございましたことを私も承りまして、私としても調査をいたしてみましたが、本件については六月、七月ごろからずっと赤十字連盟等から日赤へ話があり、日……
○愛知国務大臣 ただいま農林大臣からもお答えがありましたが、これは外交問題といたしましても、強行出漁ということになりますと非常に憂慮すべき事態になることが憂えられますから、政府の立場としては、全力をあげまして、今回の交渉がこういうことになりまして、まことにお気の毒な立場になられました関係の方々に御納得のいくような処置をとることをどうしてもやっていただかなければならないと考えております。
【次の発言】 沖繩の返還についての協定という名前になりますか、条約という名前になりますか、これはまだきまっておりませんけれども、いずれにしても、実質的に条約の形になる、これはもう明白でございます。
そして、私……
○愛知国務大臣 在外公館に勤務する外務公務員の給与に関する法律の一部を改正する法律案の提案理由を説明いたします。 この法律案におきましては、まず、ミュンヘンに新たに総領事館を設置し、カナダの在エドモントン領事館及びニュージーランドの在オークランド領事館をそれぞれ総領事館に昇格させ、これらの総領事館に勤務する職員に支給する在勤手当の額を定めることとしております。 さらに、一部の在外公館所在地におきましては、住居費が大幅に上昇しておりますので、これに対処するため、在インドネシア大使館ほか九公館に勤務する職員に支給する住居手当の限度額を最高二四%、最低八%の引き上げを行なうものであります。 な……
○愛知国務大臣 その協定、これは他の委員会でもしばしば申し上げておりましたから、お聞きいただいておる点もあろうかと思いますけれども実は現在の段階では、まだ協定の原案というところまでいっておりませんような段階でございますから、現在公に言えることは、まだ抽象的なことにならざるを得ないわけでございますけれども、これから国会の開会中でもございますし、いろいろの質疑応答を通じまして、われわれとしては何もひた隠しにしようというような意図は毛頭持っておりませんから、いろいろの機会を通じまして政府の意図しているところや、あるいは話し合いの内容等について煮詰まりつつあるようなところが出てまいりましたならば、そう……
○愛知国務大臣 今回の両陛下のヨーロッパ三国に対する御訪問は、各国との伝統的友好関係にかんがみて、すでに元首として御来訪をいただいておるところへの御答礼と、それから、将来来日せられるであろうところのイギリスの女王陛下との相互交歓訪問、こういうことで今回御訪欧がきめられたわけでございます。これは、日本国憲法による象徴としての陛下のお立場における友好親善ということでおいでになるわけでございますから、いま伊藤委員の言われるような政治的な問題、あるいは政治的な何らかの工作というようなこととは全然筋の違ったことであり、さようなことで、この御訪問がりっぱな成果があがりますように、政府といたしましてもできる……
○愛知国務大臣 第一の問題につきましては、政府の姿勢や見解はすでに明らかにしているとおりでございまして、一面において、国民政府との間の日華平和条約というものが存在しておることも御承知のとおりでございますが、また一面において、中国大陸におけるところの状況についての認識というものも十分持っておるわけでありますから、この日中間の正常ならざる関係をより正常化したい、そのためには政府間の対話も持ちたいという態度はかねがね表明し、また提唱もしているわけでございますから、そういう気持ちを持っております政府の立場からすれば、覚書貿易はもちろんでありますし、まだ正常化されていない現状におきまして、各方面の方がい……
○愛知国務大臣 竹島につきましては、政府としては常に大きな関心を抱いておるわけでございますが、御案内のように昭和四十年の六月に日韓国交正常化の際に取りかわされました交換公文によりまして、外交上の経路を通じて解決するようにつとめるという趣旨の合意ができているわけでございますが、この外交上の経路を通じて解決するということについての結論が、遺憾ながらまだ出ておりません。そうして韓国側としては、御承知のように、事実上占拠と申しますか、そういう状態が続いておる。わがほうといたしましては、随時韓国側の態度に対して反省を求め、また外交上の経路による話し合いによって解決をするように申し入れをいたしておるわけで……
○愛知国務大臣 私の前の答弁申し上げましたことについては、私は、今日におきましてもそのとおりに考えております。いま突然のお呼び出しでかけつけてまいりましたので、あらためて十分の用意をしてまいりませんでしたから、いささかお答えが的をはずれるかもしれませんけれども、ジュネーブ協定で禁止されておりますガスの種類は、あの議定書の御審議を願いましたときにも、詳しく資料等において御審議をいただいたとおりに、致死性のガスということで、その範囲というものは国際的に認められているものを列挙して御説明したと思いますが、その中に入っておりますような致死性のガスが日本の本土内にたくわえられておるとは私は思いません。そ……
○愛知国務大臣 あるいは私のお答えが的はずれになるかもしれませんけれども、一般的に戦略と戦術ということばを分けて考えれば、戦略というほうが幅が広いんじゃないかと思います。それから戦術といえば、対象や規模が小さい、何といいましょうか第一線部隊とでも申しましょうか、大きな戦略的な体制ではない場合をいうんではないかと思いますけれども、しかし軍用語はいろいろ専門的に使われますから、ことに米軍の場合、そうして潜水艦等の場合にどういうふうな用語の使い分けをしておりますか、これはちょっと自信を持ってお答えできません。
【次の発言】 確かに御指摘のように、三十九年当時のことを私もよく覚えておりますしただいまの……
○愛知国務大臣 本国会の再開の劈頭に外交演説で申し上げましたように、返還協定につきましてはおそくとも夏ごろまでには署名をするという段階までこぎつけたいと思っております。そしてその後、協定と相並んでいろいろの対米折衝事項もございますし、それから国内的な立法措置等もございますから、それらの準備が十分できましたところで国会の御審議を十分仰ぎたい。アメリカ側もたいへん意欲的にこの作業に協力してくれております。アメリカ側が議会関係等でどういう手続をとるか、これは承知いたしておりませんけれども、政府の熱意のあるところから見まして、これも順調に進むであろうと期待いたしておるわけでございます。 そうして、具……
○愛知国務大臣 ただいま総理からお答えしたところで尽きると思いますけれども、なお若干つけ加えて申しますと、かねがね申しておりますように、日華平和条約におきましては、条約というものの定説から申しましても、締結に当たるのは国を代表する機関であって、そしてこの日華平和条約締結の主体である国の代表機関として日本政府と締結に当たりましたのは中華民国政府であって、そして国と国との関係においては、平和条約の第一条によって戦争状態が終結したということが規定されてあるわけであります。この点は第四条におきましては、国と国との間で戦前に結ばれておった条約が効力を失ったということも規定されておるわけですが、こういう種……
○愛知国務大臣 沖繩の返還は、安保条約との関係がございますことは申すまでもございませんから、日本及び日本を含む極東の安全のために、返還と同時に安保条約の取りきめによって提供することになる施設区域が、その目的のために使用されることは当然あり得る、かように存じております。
【次の発言】 いまおあげになりました、まず第一の核の持ち込みということについては、前々から申し上げましたから、詳しく申し上げる必要もないと思いますけれども、これは当然事前協議の対象になる、その場合に、日本の態度というものはきわめて明確になっております。これはノーということでございます。それから、航空部隊であろうがその他の部隊であ……
○愛知国務大臣 毒ガスの問題については、私といたしましてもできる限りその実情をはっきり掌握をして、すみやかに安全に撤去することに全力をあげてまいっております。ただ、ただいままだ私自身といたしましても、十分実情を掌握しかねておるところもございますから、的確にお答えできないこと、あるいは専門的に私では十分の知識のないところもございますが、先ほど来の御質疑に対して私は常識的にお答えいたしますと、一万三千トンというのは、容器を含めての全量である、このすべてについて撤去をするということが日米間の外交チャンネルを通しての話し合いでございます。 それから一万三千トンの内容について、たとえばGB、VXがどう……
○愛知国務大臣 まことにごもっともな御意見であると思います。実は昨年、当院の大蔵委員会で御決議をいただいていることもございますので、技術協力というと非常に広い範囲で使われることばでございます。これにはいろいろの項目がございますが、特に、ただいま御指摘の内地における外国からの研修員の教育、訓練というようなことにつきましても、ことしは若干予算もふやしていただきましたし、それから最近二年間ぐらいの実績を見ますと人数も相当ふえております。またこちらから出てまいります指導に当たる方々の待遇その他につきましても、本年度の予算においてはある程度の増額も見ていただいておりますので、御趣旨に沿うように今後とも格……
○愛知国務大臣 ただいまもお話がございましたように、これは日本の外交上の問題としても非常に大きな問題でございますことは、御指摘のとおりでございます。日本がねらい撃ち云々というお話がございましたが、私はさようには考えませんけれども、ただ、詳しく申し上げるまでもなく、日本は現在最大の輸入国でございますから、したがってこういったような動きが、いろいろの意味で一番影響を受けなければならない立場にある。さような点から、従来とも外務省といたしましても十分な関心を持ち、ことに、ただいまも御指摘がございましたが、情報の収集等につきましても十分つとめてまいったつもりでございますけれども、なかなか日本の立場という……
○愛知国務大臣 こうした問題についての情報の収集や分析というのは、御承知のように、非常にむずかしい問題でございますから、御批評はいろいろあると思いますし、私どもとしても、それはある程度甘受しなければなりませんし、また今後も大いに努力を新たにしなければならないと思います。 ただ、私の経験上申し上げますと、この繊維問題は、ただいまもお話がございましたように、日本としては実にこれは重大な問題でございますけれども、アメリカ側の取り上げ方もまた非常に大きな取り上げ方になっておることは御承知のとおりでございまして、なかなかその基礎も私どもにもよく理解できません。たとえば関係する人員の数にいたしましても、……
○愛知国務大臣 沖繩の返還協定の作成については、ただいま政府としても一生懸命努力をしているところでございます。したがって、その内容等についてまだ明らかにすることの段階には来ておりませんけれども、お尋ねの点についてお答えいたしますと、沖繩の返還につきましては、平和条約第三条を基本にして返還を求め、またこれに対して米国政府が合意をいたしたわけでございますから、返還協定については、平和条約第三条をもとにいたしまして返還協定がつくられることになると思います。したがってその限りにおきましては、奄美、小笠原の返還の協定と性格を同一にいたしております。 それから、基本としてこれはもう憲法はもちろんでござい……
○愛知国務大臣 昭和四十五年度の外務省関係の予備費の支出につきましては、ただいま御質問がありましたベトナムの人道的な立場に立っての難民の救済の問題と、それからカンボジア、東パキスタンと、三件ございまして、それから、予備費の支出については都合六件かになっておるはずでございます。御指摘のとおりでございます。 これはいま申しましたように人道的な立場に、それぞれの国の赤十字を通じての要請にこたえて日本赤十字社が計画をつくりまして、政府としては、予備費の支出をお願いといいますか、外務省としてはお願いをして、予備費の支出を日本赤十字社に対して交付いたしまして、実施をいたしておりますわけで、これは政府の見……
○愛知国務大臣 総理から御答弁があると思いますけれども、事実関係をちょっと私からお答えいたしたいと思います。 昨日の、日本時間で正午に南越政府から南越軍隊がラオスの国境から侵入したということを含めての発表がございました。これでいままでのいろいろ伝えられておった情報がその限りにおいて確認されたわけでございます。そしてただいまお話しのございましたように、ラオス政府がこれに対して声明を出しておりますが、その声明の中にもありますように、そもそもが北側が侵入したということもその声明の中にも触れられておるわけでございます。 政府といたしましては、かつてカンボジアに対しまして、ジャカルタ会議等に積極的に……
○愛知国務大臣 日中覚書貿易については、日中間の大切なパイプでございますから、政府としても、この覚書の話し合いというのが成果があがることに期待を持っております。しかし、たてまえとして、これは民間貿易の話し合いでございますから、政府として、予算をもって、いわば行政的な経費としてこれを支持しているということはいたしておりません。
【次の発言】 私、その事実は承知しておるのですが、先ほどの御質問が、今回の覚書交渉に出かけることの費用について、たとえば旅費とかその他という意味と私存じましたから、そういう面では行政的な経費としての支持はしておりません、こう申し上げたわけで、ただいま通産大臣のお答えのとお……
○愛知国務大臣 従来行なってまいりました経済協力についていろいろの角度から御批判をいただきまして、政府としてもそういう御批判を十分胸に体して反省をし、また今後のやり方について十分検討しなければならないと考えておるわけでございます。 同時に、わが国としては、もうすでに御承知のように、GNPに対しまして七五年には一%程度の海外協力をいたしたい。これはわが国の国益からいいましても適切な考え方であるとかねがね考えているわけでございますが、実際上のやり方の問題としては、まず第一に、二国間の経済協力につきましては、ただいまお話もございましたが、十分このプロジェクトを吟味いたしまして先方の国でも喜ばれるよ……
○愛知国務大臣 これは従来からしばしば申し上げているとおりでございます。本土並みでございますから、あらゆる法令が完全に本土並みに適用される、完全に本土と同様になるわけでございます。
【次の発言】 二月十六日に沖繩特別委員会で中谷委員から非常に詳しく御質問があり、私からも詳細に答弁申し上げましたが、そのとおりでございます。
【次の発言】 まあ時間の関係もございますから簡潔に申し上げる意味で先ほどお答えしたわけですが、日米で合意して提供する施設、区域については、これは日本政府が、民有地であります場合には地主さん方と御相談で御納得を得て、そうして提供するということになりますから、その前提としていまお……
○愛知国務大臣 私から全部お答えすることが適当でありますかどうですか、所管の関係もございますから。しかしただいまお尋ねがございましたように、まず一般的にどうなっているかということ、それから概略の事案についてお答えいたします。 行政協定は、当事国の所有する財産に対する損害と、それから軍隊の構成員、それから政府職員がこうむった負傷とか死亡とかについての請求権の相互放棄という主義をとっております、御承知のように。それから地位協定におきましても、各当事国の防衛隊の使用財産に対する損害についての請求権の相互放棄ということが原則になっておりまして、またある国有財産に対する損害につきましては、仲裁による解……
○愛知国務大臣 話がまとまったというふうに報道が伝えていることは私も聞きましたけれども、この交渉というのは、そもそもが御承知のように政府の交渉ではございませんから、そういう関係もあって情報の入手がおくれているのかもしれませんが、ただいまのところこの時点で外務省としてはまだ調印されたということは承知しておりません。そういう情報は確認しておりません。
【次の発言】 政府といたしましては、日中関係をより正常な状態にしたい、政府間としても話し合いを持ちたいということをかねて提唱しておりますことは、御承知のとおりでございます。そういう考え方でございますから、中華人民共和国が在外公館を持っておるところで日……
○愛知国務大臣 外務省所管の昭和四十五年度予算について大要を御説明いたします。 予算総額は四百五十一億六百六十四万一千円で、これを主要経費別に区分いたしますと、科学技術振興費一億六千九百三十七万五千円、貿易振興及び経済協力費百二十二億二千二百四十万九千円、その他の事項経費三百二十七億一千四百八十五万七千円であります。また組織別に大別いたしますと、外務本省二百六十一億一千二百三十八万円、在外公館百八十九億九千四百二十六万一千円であります。 その内容についてご説明いたします。 第一、外務本省一般行政に必要な経費四十二億六千六百二十万二千円は、外務省設置法に定める本省内部部局及び付属機関である……
○愛知国務大臣 日中問題につきまして、ただいまもいろいろお話がございましたが、時間の関係もございますから、なるべく簡単にお答えいたしたいと思います。 国際緊張の緩和ということを外交の一つの大きな柱にいたしておりますから、体制の異なるところとの間にもできればよき関係をつくり出したいということがそこから当然に考えられるところでございますが、中国の問題については申すまでもないことでございますが、中華民国政府との間に長い間の友好親善関係を持っておる。この関係をまた大切にしなければならない。同町にまた、中国側としては、二つの中国ということをタブーにしておるというような関係もありますので、実際具体的な措……
○愛知国務大臣 まず、領海についての見解でございますけれども、これはただいまもお尋ねがございましたように、現状が望ましいものと考えられませんので、領海三海里説、これをどういうふうに改善していくかということについては、政府といたしましても、鋭意検討中でございます。これはいまさら申し上げるまでもございませんが、お互いに、この領海をきめましたら、国際的に各国ともこれを守り合うということが一番大事な点でございますから、幸いに、国際的にも領海問題を積極的に取り上げる機運が出てきておりますから、たとえば、政府といたしましては、十二海里説、あるいはその中にもいろいろの説がございますが、たとえば六海里は領海、……
○愛知国務大臣 沖繩返還交渉に関する現在までの経緯に関して御報告いたします。 戦後の日米関係で最大の懸案であった沖繩返還問題が、昭和四十四年十一月二十一日の佐藤総理大臣とニクソン大統領との間の共同声明によって、沖繩が一九七二年中核抜き本土並みでわが国に返還されることにつき基本的な合意を見たことは、つとに御承知のとおりであります。それ以来日米間におきまして沖繩返還協定の締結のための交渉が東京で開かれ、私とマイヤー駐日米国大使との間で話し合いを重ねてまいりました。 米側との交渉における日本側の基本方針は、一九七二年中、核抜き本土並みという共同声明の三原則に基づいて円滑な復帰の実現をもたらすこと……
○愛知国務大臣 外務省所管の昭和四十六年度予算について大要を御説明いたします。 予算総額は五百二十九億一千四百四十二万八千円で、これを主要経費別に区分いたしますと、科学技術振興費一億九千二百三万七千円、貿易振興及び経済協力費百六十四億三千四百四十万三千円、その他の事項経費三百六十二億八千七百九十八万八千円であります。また組織別に大別いたしますと、外務本省三百二十二億五千六百十五万二千円、在外公館二百六億五千八百二十七万六千円であります。 その内容について御説明いたします。 第一、外務本省一般行政に必要な経費四十九億四千二百七十三万八千円は、外務省設置法に定める本省内部部局及び付属機関であ……
○愛知国務大臣 二月二十日の米国におけるいわゆる非常事態の警報が誤り伝えられたということのこの状況については、情報を得ておりますけれども、これが発せられた前に、日本政府に対してどうこうというようなことは、全然ございませんでした。
【次の発言】 まず一つは、今度の警報の問題というのは、軍関係の手違いとか誤報というものではないようでございます。つまり、警報センターから全米の放送局に対する伝達であって、アメリカ軍の内部の連絡とか指示とかいうところの誤報から来たものではないというように承知しております。
それから核のことになりますと、これは取り扱いそのものにつきまして、別の方面からも、日本の国会でも……
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