このページでは戸叶武参議院議員の6期(1962/07/01〜)における国会発言(質問、答弁等)をまとめています。国会活動の統計や役職、質問主意書の数や内容は6期国会活動統計で確認できます。
○戸叶武君 この不信任決議案の趣旨説明を行ないます。 私たちは、今、議会政治の危機に直面しております。この嵐の中を行きながら、私たちは、日本の議会政治のあり方について、これでよいかどうかを静かに反省してみる必要があります。これは日本だけの問題ではありませんが、フランスについても、ドゴール大統領が議会政治に挑戦したのは、フランスの議会政治に幾多の欠陥があったからであります。このことを他山の石として、日本の議会政治もこの機会に建設的な改革を行なうべきであります。池田首相がフランスを訪問したときに感じたであろうが、フランスの政治の悲劇は小党分立にありました。このことをフランスの政治家に指摘したとこ……
○戸叶武君 私は、日本社会党を代表し、東北、北関東の凍霜害及び西日本の長雨による災害対策について、総理大臣並びに関係大臣の所信をお尋ねいたします。 まず、質問に先立って、このたびの気象異変により大きな災害をこうむった農家の方々に対して、心から御同情申し上げます。 皆さん方も御承知のとおり、日本の国土はアジア大陸に接した太平洋上の島国であります。日本海を隔ててシベリア及び中国大陸及び太平洋の気象の変化を敏感に受ける位置にあるのであります。自然災害の問題でありますが、過去数年間にわたる中国及びソ連の激甚な被害にかんがみ、各国とも今日ではその基本対策並びに応急対策を真剣に講じつつあります。自然災……
○戸叶武君 私は、ただいま議題となりました法務大臣賀屋興宜君の問責決議案に対し、日本社会党を代表して趣旨説明を行なわんとするものであります。 まず、最初に決議文を朗読いたします。 法務大臣賀屋興宣君問責決議 本院は、法務大臣賀屋興宣君を問責する。 右決議する。 理 由 一、賀屋法務大臣は、さきに戦争遂行と敗戦の責任者として国民の強い批判を受けたにもかかわらず、戦後の今日、なお国政の中枢に参画し、その政治思想と行動にはいささかの反省も見られない。そして依然として政治反動の先頭に立って戦前政治の復活を企て、平和憲法下の国務大臣としては、はなはだ穏当を欠く存在となっている。 ……
○戸叶武君 私は、日本社会党を代表して、ただいま赤城農林大臣より説明のありました「昭和三十九年度の農業の動向に関する年次報告」及び「昭和四十年度において講じようとする農業施策」に関して、佐藤首相並びに関係大臣に質問いたします。 私が第一にお尋ねしたいことは、農業基本法が昭和三十六年に制定されてから四年を経過しておりますので、その最大のねらいであった農業と他産業との間の生産性並びに所得の格差が、この間に、佐藤首相が先ほど言ったように、着々是正されたかどうかについてであります。農業の生産性を比較すると、三十八年度は、製造業に対し二七・九%、非農業に対して二九%であります。これと、うらはらの関係に……
○戸叶武君 私は最近臨時行政調査会で諮問されましたときに、この国会と政府のあり方に対する質問がありまして、その一つといたしまして、国会において委員会に政府の部課長級まで引き出されて、いろいろ質問されると、政府機関が麻痺状態になるので、この問題はどういうふうに調整するかというような趣旨の質問があったのですが、問題は、大臣はきょうはかぜだそうですけれども、私は、政府を代表しまして政務次官なり政府委員というものが、この委員会の答弁に当たることになっておりますが、非常に今までの質問応答を見ますると、予算委員会を初めとして非常に質問の的をはずして、はぐらかすことをもって上手な答弁と思われるようなふまじめ……
○戸叶武君 貿易自由化の問題で各国とも一番大きな悩みは、農作物関係の問題だと思います。特に日本におきましてもこの貿易自由化によって日本の立ちおくれておるところの農業面においていろいろな打撃を受けるものがあるので、政府もきわめて慎重な態度をとっておるのだと思うのでありますが、そこで今回自由化された品目の中で、国際的な価格競争によって相当の打撃を受けるであろうというものは、この品目の中からどういうものがその打撃を受けるかを明らかにし、またそれに対していかような処置が政府においてとられるかを具体的に明確化してもらいたいと思います。
【次の発言】 たとえば羊のような問題を一つの例にいたしますと、過去数……
○戸叶武君 重政さんのこの間の所信表明をお聞きしましても、全く、今までの河野農政をそのまま踏襲するという印象以外に何も私たちには得られなかったのですが、重政さんは大臣に就任せられたときにも、農林省においてこれから二人大臣がいるつもりでいてもらいたいというあいさつをしたというようなことが、新聞にもひやかしでしょうが出ているほど、おそらくは河野農政の最も忠実なる継承者と思われるのでありますが、この中におきまして、やはり食管制度の問題が、非常に大きな問題になっておりますが、この問題に言及したときに、松村委員会の結論を参考にするというような口吻でありましたが、それは何を意味するのか。松村委員会とは一体……
○戸叶武君 せっかくの委員長への答えにも、農林省のほうでは答弁になっていなかったと思うのですが、やはりこの牛乳の問題は、価格の問題と需給の問題というものが密接な関係にあるので、それを政府が今まで野放しではいかぬからコントロールしようというのが、ここの二、三年来の農林省の動きだったと思うのです。それが全然今までのやり方と同じように、結局夏場は相当需要が多くなるから値が上がっても、秋になると落ちるから、そのときにしぼっちゃえという形の、そういう惰性から一歩も出ていないところに、この本年度の、今までと違った形において積み上げられてきたところの乳価問題に対する国民の期待が裏切られたと思う。国民のほうは……
○戸叶武君 本日は、本来ならば、国会の最終日のはずです。それなのに衆議院段階における国会の大混乱によりまして、国会は三日間ついに延長となり、本日は私が日本社会党を代表し、池田首相に対して質問をいたすことになっておりますが、ただいま国会で当面している最大の問題は、国会の正常化の問題であります。 国会の正常化は、国会だけにおいてはできがたいものでありまして、国会と内閣との協力によってのみ、これはなし得ることであります。今この国会の正常化というものができないのは、政府のやり方、政府与党のやり方に対してわれわれ野党が満足することのできないような状態がかもし出されているからであります。昨日より参議院は……
○戸叶武君 この臨時国会が、衆議院のあらしを持ち込まれまして、国会正常化の問題で終始しなければならないというのは、まことに残念でございます。私たちは、今、日本だけでなく、世界の大きな経済変動の中に、私たちの経済政策なり外交政策というものが、どう持たれなければならないかという重大なときでありますが、その中で特に私は日韓会談にしぼって池田さんに質問をする次第でありますが、池田内閣の外交の中で一番不明朗なのは、日韓会談であります。池田内閣は最近において、何ゆえ日韓会談の早期妥結を急ぐのか、この理由を明らかにしてもらいたいと思います。
【次の発言】 最近におきまして、十二月十七日の深夜のできごとという……
○戸叶武君 私は先般提案趣旨説明のあった海外移住事業団法について、政府に対し若干の質問を行ないます。本法案は、海外移住に対する政府の新しい考え方の上に立って移住行政の刷新を期するため、具体的には従来移住行政というものが各省のなわ張り争い等によってばらばらであったのを、その移住行政を一元化そうとするところがねらいのようでございますが、今までの海外移住の実務機関であった日本海外移住振興株式会社、日本海外協会連合会の業務を統合し、特殊法人海外移住事業団を設立するに至るものと思われますが、これに対する政府の御見解を承りたいと思います。
【次の発言】 大平さんの言われる御趣旨はごもっともと思いますが、特……
○戸叶武君 両講師が指摘しているように、資本蓄積というものを中心に、戦後、日本の政府は経済政策を推し進めてきておりますが、資本蓄積という名のもとに、事実上は大企業、独占企業に対する優遇措置が具体的に講じられてきたのですが、資本とは何ぞやという問題にもなりますけれども、もうすでに、西ドイツの経済復興の基本的な考え方でも、エアハルトさんなんかは、やはり大衆購買力というものが国民経済を刺激し、生産を高め、並びに国民経済を拡大していくんだ、それに伴う完全雇用の体制もそれによって確立するのだというふうに、生産に従事する大衆に基盤を置いて問題を処理しているのですが、日本ではそういう国民全体に対する信頼感と……
○戸叶武君 柴谷君と野々山君ので大体大筋は尽きておると思いますが、先ほど銀行局長が、独禁法違反の問題において、中部相互が取得したとすると問題だ、しかしこのことは公正取引委員会で目下調査中であるというふうに答えておりましたが、また中部相互銀行の木村氏は、同一県内における相互銀行が株主魔といわれる鈴木一弘氏のような好ましからざる人物の手に再び渡るようなことがあってはたいへんだから、それがため一時的な防衛措置としてやったんだというふうな答えですが、この答えの中から、木村氏の一時的応急措置としてやったんだというようなことであるならば、大体こういうふうに独禁法違反ということはほとんど明瞭になっているんだ……
○戸叶武君 この村山朝日新聞社長夫人の負傷した事件は、私たちは週刊新潮――これは五月十三日発刊の週刊新潮で初めて知ったのでありますが、事件が起きたのは三月二十二日です。その間に、たしか五十三日ぐらい経過していると思いますが、人のうわさも四十九日と言われていますが、それよりも距離をおいたこういうときに、こういう問題が問題として取り上げられてきたというのは、結局そういうことが日本の新聞に載らなかったからであります。それから、日本の新聞に載らないだけでなく、その週刊新潮の記事というものも、UPI通信の特種として、ホーブライト副社長兼極東総支配人署名入りで発せられたもので、それが英文のザ・マイニチ・デ……
○戸叶武君 私は日本社会党を代表し、池田首相の外交及び経済政策について質問いたします。 池田首相は、ヨーロッパを訪問以来、日本は自由陣営の三本の柱の一つとして強固な協力体制を作るべきだということを強調しております。この三本の柱でありますが、ケネディ大統領も日ごろアメリカ、西欧、日本を三つの柱と同一の意味を説いておりますが、この池田首相の言う三本の柱とケネディ大統領の三本の柱とは同じ意味を持つものかどうか、また、先般訪日したギルパトリック米国国防次官は二月七日、帰国に際して、日本は極東の地域で自由諸国の柱になっておることを確認したと声明しております。その彼が確認した自由諸国の柱、その意味はどう……
○戸叶武君 関連。外務大臣の答弁によりますと、アメリカ側に寄港の権利があるという答弁でしたが、その寄港の権利があるという答弁の具体的な、理論的な基礎を説明願いたいと思います。
○戸叶武君 池田首相は、ポラリス潜水艦の横須賀寄港を認めないということをこの委員会で言明されましたが、その「認められない」という理由はいかなる理由か、もう少し詳細に承りたいと思います。
【次の発言】 ノーテラス型原子力潜水艦の横須賀、佐世保への寄港の問題が新たに出ておりますが、これに対しては政府はいかなる方針をもって対処しようとしておりますか。
【次の発言】 原子力を推進力としているが、核装備はされてないということでありますが、この潜水艦は核装備をもなし得るようになっておるのでありませんか。
【次の発言】 核装備をしているかいないかということは、向こう側で言うだけであって、こちら側でそれを調べ……
○戸叶武君 関連して……。
【次の発言】 木村さんに対する総理大臣の答弁の中において、大平さんがジロン財務長官と会ったときに、利子平衡税の問題で、これに対して重大な問題が起きたならば相談に応ずるというような話があったということでありましたが、これは総理大臣と大平さんからその内容を聞かなければならぬのでありますが、利子平衡税に対する免税措置というものは、通貨制度の危機以外にはないと思うのでございます。カナダにおいて免税措置を行なったのは、為替管理の統制がないカナダで、一夜で二億ドルかのショックを受けたので、そういう関係から、これは例外、特例としてそういう免税条件が付せられたのでありますが、日本が……
○戸叶武君 議事進行に関し、国会運営、特に予算委員会の運営について、予算委員会の理事として、若干の発言を行ないます。 国会の正常化は、国会が平静なときにこれを確立せねばならないとの信念のもとに、今回は、与野党協力してこの委員会の運営に当たりました。第一に、国会の審議権の尊重としての言論の尊重という建前から、理事会の話し合いにおきまして、自民党の配慮、社会党の譲歩で、制約された時間内にスムーズに審議を行なったことは、今回の私はある意味における成功であると思うのであります。ただ、ここで私たちが遺憾とするのは、問題は、政府と国会、すなわち内閣と国会との関係であります。 終戦後十八年間経過いたしま……
○戸叶武君 いままで政府の答弁を聞いていると、時間の空費だけで、何らわれわれの質問に対して明晰な答弁がなかったと思います。政府の統一的見解を発表された鈴木官房長官が来られましたから、お聞きいたしますが、あなたは、アメリカの原子力潜水艦に装備するための開発中のサブロックはすべて核兵器であり、これをつけた軍艦の寄港は事前協議の対象となるという統一見解を発表しております。その事前協議の対象の意味がいかなるものであるか、外務大臣の説明においては先ほどからきわめて不明瞭でありますが、鈴木さんからその点を、統一見解の発表者として、もう少し明確にしてもらいたいと思うのです。どういうところを明確にしてもらいた……
○戸叶武君 関連。私は乳価の問題に関連して、予算委員会で実は当初の総括質問のときから、えさの問題一つにしぼって農林大臣に質問しようと思ったのですが、農林大臣が非常にお忙しいというので、日韓会談やその他で、私は人がいいものだから、すっかりだまされてしまって、その機を逸したような形になったのですけれども、私は、やはりこのいま乳価の問題とともに深刻なのは、去年からことしにわたって一割も飼料が値上がりしている。年間二千二百億円の需要があるだろうといわれ、また輸入飼料でも一千百二十七億円からの輸入飼料、ことしはもっと多くなるだろうといわれ、しかも巷間伝えるところによると、いろいろな大手商社でもってたいへ……
○戸叶武君 日本は本年四月一日から開放経済体制に入ったのでありまして、開放経済体制下における日本農業、生産、流通、加工の各部面を通じて生産性を向上させ、近代化を促進させることによって、国際競争力を強化しなければならない、こういう政府も考え方を持っているようでありますが、農業が世界的な経済変動のあらしの中にもまれているときに、これに対して革命的な施策が講ぜられなければならないということは、池田総理なり、赤城農林大臣がつとに提唱しているところでありますが、あらわれた結果というものは、必ずしもそれほど思い切った施策というものは、具体的に出ていないと思うのです。しかし、いずれにしても、赤城農相は、今回……
○戸叶武君 先月末の二十九日、三十日の両日並びにその前後にわたって東北及び関東地区の山間地帯に霜害が激しかったのでありますが、福島が五十一億、山形が二十億、岩城が十億、秋田が四千万、栃木が八千万、群馬、山梨、長野県等を加えると合計約九十億円の被害に上るということでありますが、政府が現在調べている被害高はどのような状態になっておるでしょうか。
【次の発言】 霜害の種類でございますが、この麦類の被害が、一番何といっても金額的には大きいんじゃないかと思いますが、その次には最近伸びてきた換金作物といいますか、特用作物のやはりタバコとか麻とか、茶とか、なたねとか、そういうもの、それからバレイショ、蔬菜、……
○戸叶武君 関連。河野さんの答弁は、いつになくさえておりませんが、それは、自分自身にも関連があるからだと思いますが、今度の問題は、一池田総理、一河野さんの問題ではないのです。国政の空白をどう埋めるかという慣例に関連する問題だと思うのです。池田内閣総理大臣が病気療養長期にわたるという理由のもとに辞意を表明したのですが、それは、その任にたえないことを意味するものです。その任に総理大臣がたえないで辞意を表明したのにもかかわらず、その空白を避けるためというのが、党内事情のまとめ上げのために、事実上の空白を国政の中に置くということは、非常に間違いだと思います。いままでの慣例からしても、総理大臣が海外旅行……
○戸叶武君 第一班の調査視察の経過並びに結果についての御報告を申し上げます。 第一班は、太田委員長、吉江、高山、中尾の各委員及び私(戸叶)の五名でありまして、一月九日から十三日に至る五日間、滋賀、京都、大阪の三府県に派遣され、道路、港湾その他の社会資本整備の状況、地方財政の状況並びに大阪を中心とした関西地方の経済状況等の調査を行なってまいりました。五日間という短い期間において、名神高速道路の視察を皮切りとして、各府県における道路、港湾、水対策の状況、住宅、環境衛生施設の整備状況等の視察、府県及び市町村の財政状況の調査、財務局、通産局、日銀支店等における経済情勢の調査、商工会議所における経済懇……
○戸叶武君 私は日本社会党を代表し、池田内閣の政治、外交及び財政、金融政策について質問をいたします。
最初に、天皇の国事行為の臨時代行に関する法律案を提出するに至った動機について承りたい。新聞では、天皇の海外旅行とか軽微な御病気の際などをおもんぱかっての措置のように伝えておりますが、御説明を願いたい。
【次の発言】 私はその動機をお聞きしたかったのですが、海外旅行のためにというような伝え方を新聞はしておりますが、海外旅行に行かれるとするならば、第一に、いかなる国々を、いかなる目的でいかなる時期に御訪問されようとしているのか、それを承りたいのであります。私が天皇の海外旅行に際して心配な一点は、……
○戸叶武君 関連。いまの亀田さんの質問に対する池田さんの答弁というものは、きわめて重要な問題をあいまいにしておると思います。一昨年私が高柳憲法調査会長並びに池田さんに質問した点はその点であります。時間が十分ないために、とことんまで究明できませんでしたが、きょうは矢部博士もおいでになっておりますし、この問題を明確にしなければならないと思います。日本の国の憲法は、明治憲法的な解釈でなくて、人民主権の上に立ち、国会は国の最高機関と規定せられ、内閣は行政府の最高機関にすぎないのである。国の基本法としての憲法改正に対する発案権というものは国会以外にないことは、憲法改正は、日本国憲法では、第九章に改正とい……
○戸叶武君 池田内閣は、現在非常に困難な立場に立たされております。これはひとり池田さん個人の問題でなく、開放経済体制に突入する前の日本の置かれている地位の苦悩を象徴するものかもしれません。池田内閣の寿命も、もうよいところ長くても一年というところでしょうか。あるいはもっと短命な場合もあるかと思いますが、池田さんは、この期間に、一国の総理大臣としてぜひともこれだけはやり抜いていかなければならないと心ひそかに念じている面もあると思いますので、この機会に池田さんの悲願を承りたいと思います。
【次の発言】 現在池田内閣が当面している困難というものは、自民党内部からも足を引っぱられて動きがとれない。私は前……
○戸叶武君 関連して。この日韓会談の結果、結局政府の考え方の中には、台湾、膨湖島をコントロールしている国民政府との日華条約的なものをつくり上げようという考え方があるようですが、国籍の問題で、かつて台湾の人々が、日本籍であった人たち、それが日本にずいぶん住んでおったと思いますが、日本籍になっておるか、あるいは国民政府のほうへ登録しているか、また、国民政府には反対だという中国人もあると思いますが、その中国人関係の国籍の所属といいますか、そういうふうなものは、いままでどういうふうな分布なり処理になっているか。法務大臣から一応参考のために承っておきたい。
○戸叶武君 関連。政府当局の答弁を聞いていると、普通ありふれた犯罪に対する答弁と同じような感覚でものを言っておるのでありますが、藤田さんの質問においても、その大きな含みというのは、今後、このアメリカにおける――アメリカ合衆国を代表するライシャワー氏が日本で傷ついた場合に日本政府がこれにどう対拠したかというこの記録が、今後、日本を代表する大使なりあるいは日本の象徴たるべきお方なんかでも、外国に旅行されたときに、もしもそういう不祥な問題が起きたようなときに、これにならって外国は対拠することになると思うのであります。やはり、ロシアの皇太子がかつて来られたときの大津事件があったとき、それとは今度の場合……
○戸叶武君 関連。先ほどあげた池田さんの数字というものが、ちょうど下村さんがあげた数字と同じように、賃金と物価の外国の例の数字というものがアメリカの経済学者が指摘している具体的な数字とずいぶん開きがあるのです。これはアメリカの実態に対する木村さんからあとで説明になるかと思いますが、その統計の数字のマジックと私たちは思うのですが、そういうマジックによってされると非常に迷惑するのじゃないかと思うのです。フランスなり、現在のイタリアなりにコスト・インフレのあれが出ているのは事実でありますが、労働者の分配に対する要求というものが諸外国において、いままでの不当な分配をはね返して、伸びてきておるのです。そ……
○戸叶武君 関連して。先ほどの法務大臣の答弁でも釈然としないのでありますが、韓国人で永住権を得たいという手続を、日韓会談によって今度とるようになるということですが、これは韓国側からの要請に基づいてのものと思いますが、中国人に対して、中国は一つだと言いながらも、日本政府が日華条約を通じて一つの条約がつくられているにもかかわらず、実際には中国人に対してそういう処置をしないでおりながら、朝鮮人の人に対して韓国人としての永住権を与えるような取り扱いをするということには、そこに非常に何か取り扱い上差別的なものが感ぜられるのだが、この点はどうかという点が骨子だったと思います。そのときに政府側の答弁といたし……
○戸叶君 私は日本社会党を代表し、佐藤首相の所信表明演説に対して質問を行ないます。思い出せば、きょうは二十数年前に太平洋戦争が開始された日です。日本軍の真珠湾攻撃、アメリカ軍の広島、長崎への原爆投下、一片の悪夢です。戦争は人間を気違いにさせ、地獄への道を歩ませました。いまベトナムの危機を前にして、私たちは人類を破滅から救う努力をしなければなりません。そのかぎはだれが握っているか、私は原爆の被害国である日本がそのかぎを握っているのだと思うのです。佐藤首相は、明春一月十二日にジョンソン大統領と会談を行なう予定とのことです。私たちは、この会談から、キューバ危機の際にケネディ大統領とフルシチョフ首相が……
○戸叶武君 関連。こういう問答をしていては議事が進まないと思うのです。だれでもアジア、世界の平和に関係のある重要問題だということは認めて、佐藤首相の一つの中国論というのは現実に一つの中国の国土、その上に二つの中国政府があるということも、われわれも認めておるのです。これは法律的に認めるとかなんとかでなく、現実にそうだ。この上にどうやって中国問題を解決するかというところにむずかしいところがある。そのむずかしいという認識の上に立って、政府のやっている態度は軽率なんです。答弁になっていないのです。まあ佐藤さんは、前の椎名さんがどじを踏んだのを弁解することにだけ執心しているけど、椎名問題を切り離して、も……
○戸叶武君 関連。経済成長下におけるこのひずみの是正から安定成長への道を歩む、その場合に、特に農業の問題でいま首相はことばを触れ、若年労働確保のためにはこの面を配慮しなければならないと言っておりますが、高度経済成長のもとにおける被害者は日本だけでなく、各国が、経済成長率二・八%程度の低いところにある農業、他産業から見れば、三分の一にも足りないというような成長率と所得の低さ、そういうところをどうするかというのが一番大きな問題になって、ソ連圏でも、西欧でも、EECの間でも問題になっているので、それを簡単には、若年労働に対してばかりでなく農業生産に携わっている農民に対しても、賃金面の保障、所得面の保……
○戸叶武君 国連で外務大臣が演説をやったときの態度ときょうの藤田さんに対する答弁とでは、非常に違いがあると思います。外交は内政と違って待ったがきかないのです。したがって外交は慎重を要し、性格的にはコンサルティングであるとまでいわれているほどなのです。しかるにあなたの国連総会における演説においては、国連の平和維持機能をいかに強化するかの重要な問題に対して、ソ連の提案に対してはこれに反対し、カナダ、北欧、オランダ等の国連待機部隊設置の問題に対しては国連平和軍へ進化させようとはかっているものであるという認定のもとに、積極的に賛成しているのです。賛成する前の態度としては、きょう藤田さんへの答弁であなた……
○戸叶武君 私は、日本社会党を代表して、先般赤城農林大臣が説明された農林水産業の基本政策に対して質問いたします。 まず、農林予算から質問を申し上げますが、一般会計における農林関係予算の総体、総理府、大蔵省、文部省、労働省及び建設省所管を加えた農林関係予算の合計は、三千六百九十九億九千五百五十四万円、すなわち、約三千七百億円になっております。この四十年度の農林関係予算と、三十九年度補正後の予算三千四百八十五億円とを比較すると、表面的には二百十五億円の増加、また同年度当初予算三千三百六十億円に比較すると三百三十九億円増加しているという説明がありました。このことはそのとおりでありますが、しかし、昭……
○戸叶武君 議事進行。 これは明らかに立法府と内閣との見解の対立でありますが、国の最高機関としての立法府において審議に必要なるところの資料要求をしたのに対して、この委員会の理事会の決定を無視し、内閣の独善的な見解によって資料提出を拒むということはでき得ないと思うのです。もしそれをなし得るとするならば、非常に立法府の権限というものを、行政機関の最高機関にすぎない内閣が侵害することであって、国会の権威というものはこれによって失われていくと思うのです。国会の生命というものはあくまでも審議権であります。この審議権の背景をなすものは、人民主権の圧力があるのです。あくまでも人民を代表するところの国会の意……
○戸叶武君 私は、ことしから二、三年の間が世界的な大変動期だと思います。トィンビーがアメリカで、「世界革命とアメリカ」という講演を通じて、植民地独立を行なって以来二百年の間にその独立の精神を失ったことを非難しておりますが、日本もアジア・アフリカの先駆的な役割りをしながら、明治維新後百年間に、アメリカと同様に、いま世界の諸民族が苦悩している現実というものに対する理解を欠く点が多々あるのではないかと思うのであります。佐藤首相のアメリカのプレス・クラブにおける演説等においては、若干いままでとは違ったような新味も出しておりますけれども、その後のいろいろな見解を通じて、私たちが危惧する点も多々ありますの……
○戸叶武君 アメリカの空軍は北ベトナムを爆撃し、最近は毒ガス弾と大型油脂焼夷ナパーム弾を使い出しました。このことは人道上並びに国際法上許しがたい行為であります。椎名外相は、二十四日の衆議院外務委員会で、国際条約で禁止されている毒ガスとはっきりすれば、条約当事国として抗議すると答弁しておりますが、防衛庁長官は、これに対してどういう見解を持っておりますか。
【次の発言】 隣に火事が起きたときには、消防夫はすぐ出動の態勢に入るのですが、日本の防衛庁は、まあ戦力がない軍隊ですから、そんなのんきなことを言っているのですけれども、少なくとも極東における情勢というものは、非常に緊迫化していると思います。ここ……
○戸叶武君 重政農林大臣は、農政の基本方針は、先年制定された農業基本法に従って年産性の向上と農家所得の増大をはかり、他産業との格差をできるだけ縮少し、農家生活水準の向上をはかることにしたと述べておりますが、三十八年度の農林予算を検討してみるのに、農林省所管合計が二千二百五十七億円、他省所管分を含めて二千五百三十一億円というので、国の総予算に占める比率はわずか八・九%というふうに落ち込んでおるのでありまして、このような貧しい農林予算によっては、その農業基本法に盛られている大目的を達成することはきわめて困難だと思いますが、農林大臣は、これでも目的達成はできるとお考えですか。
○戸叶武君 ここ数年来の酪農の伸び、その中において乳牛、豚、養鶏、そういうようなものは三倍以上にもなっているような状態でありますが、あなたが力説した酪農重点といわれましても、乳牛の問題でも、去年がたしか二・八頭、ことしが三頭をこえたというような、まだ発展段階でありまして、農家経営の実態からして、乳牛は四頭以上にならないと経営としてマイナスの面が多いのでございます。そういう点を伸ばしていくのにも、やはり資金の面において農民が詰まっている。それに対しての処置をみなければならない点が一点。 もう一つは、政府の草地改良とか、いろいろな国有林払い下げとか、思い思いの施策は述べておりますが、実質において……
○戸叶武君 お二人からかなり政治に対するきつい要望がありましたが、そのとおりのようで、この二、三年来物価の値上がりの現象面だけを追及しておりますが、いま上枝さんが言われたように、貯蓄の問題あるいは借金の問題にいたしましても、物価が七・二%あるいは七・八%という値上がりをするようなときに、貯金をするのがばかで、結局、銀行に預金を送ることよりも、そんなことでは間に合わない一つの流れがある。また、事業をやる者が銀行から比較的安い利子で金を借りて事業をやれば、物が上がっていくのだから、これは一番能力のある手腕家がそういうことをやっていくのが一番事業のためになるという、一つの政治の流れ、風潮に対するはね……
○戸叶武君 関連して質問いたします。 アメリカのドル防衛政策から軍事援助の削減というのは必至になってきておりまして、したがって、いままで貸与せられた武器が更新されなければならない、戦車その他を国産によってあがなう方向に来ているということは、すでに御説明のとおりでありますが、軍事専門家その他の指摘によりますと、アメリカの軍需工場におけるマスプロダクションによるコストと、少量しかつくらない日本の軍需生産工場とにおいては、コストにおいて非常に違いがあって、三倍もかかっているということが具体的に指摘されておりますが、いま日本で国産を使っているおもな軍需品はどんなものですか。その値段が、アメリカと日本……
○戸叶武君 昨日、予算委員会の本分科会におきましては、大蔵大臣出席のもとに審議が続けられる予定でございましたが、大蔵大臣が無断欠席のため、われわれの審議というものがストップになって、結局何ら審議を行なうことができなくなってしまったのであります。参議院のいままでの予算審議の運営の中において、このような不祥事ともいうべきことはないと思うのです。これは両院制度を肯定する上におきまして、予算委員会というものを政府がもっと重視してもらいたいと思うのです。いかなる理由によって大蔵大臣が昨日本委員会に出席しなかったか、その理由を明らかにし、また、この予算委員会の分科会運営にあたって、主査がこれにどら対処した……
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