このページでは戸叶武参議院議員の11期(1977/07/10〜)における国会発言(質問、答弁等)をまとめています。国会活動の統計や役職、質問主意書の数や内容は11期国会活動統計で確認できます。
○戸叶武君 本委員会の三善信二委員、阿具根登委員、立木洋委員及び私の四名は、去る九月二十日から二十二日までの三日間にわたって福岡県及び長崎県対馬を訪問し、国際海峡問題、日韓漁業協定の実施状況等を調査してまいりました。 まず、国際海峡問題については、現地で第七管区海上保安本部及び厳原海上保安部より説明を聴取するとともに、海上保安庁のヘリコプターに搭乗して、約一時間半にわたり対馬海峡の東及び西水道を視察いたしました。 第七管区海上保安本部は、海洋二法施行後における警備体制として「領海及び特定海域並びにこれら周辺海域における監視取締実施要領」を定め、外国漁船に対する漁業秩序の維持及び領水侵入船等……
○戸叶武君 まず、一九二九年の世界経済恐慌よりも深刻と思われるこのスタグフレーション時代のあらしの中に突入した際に、鳩山外務大臣が外務大臣の重任を果たさねばならないということは、その御苦労のほどに敬意を表します。 しかし、ここで、私は、鳩山さんに、質問の中から最終的に集約しますけれども、いまの外交というものは非常に重要であるということはあなたも認識と思いますが、ことしの一月元旦に福田総理大臣とお目にかかったときに、福田さんはことしは経済の年だと断定しているが、経済とともに外交を重視しなければならない年だという認識の上に立って経済及び外交の問題と取っ組んでもらいたいと私は注文を出しておきました……
○戸叶武君 五件の審議に入る前に、私は、福田総理大臣が二十六日の午後、官邸で来日中のグジェンコソ連海洋船舶相と会談し、同相に対して、日ソ間には障害は何もなく展望は明るい。しかし、平和条約がないのが問題だ。ソ連がなぜ小さな島にこだわるのか、返せばいいというふうに単刀直入に北方領土四島の返還を強く迫ったとのことです。これに対して同海洋船舶相は、ソ連の立場はかたくなではない、問題になることにこだわるより問題にならないことを片づけたらどうかと、北方領土返還には直接答えなかったということであります。 ここで福田首相が北方領土返還要求の問題をざっくばらんにお話ししたということは、やはり福田さんとしては一……
○戸叶武君 円高をめぐる張本人と見られたブルメンソール米財務長官が、中東、欧州諸国の訪問中であったが、ローマにおいて新聞記者会見を行っております。 その昨日の発言によると、世界の石油価格は安定する可能性が強いとの確信を深めたという発言と、もう一つは、米国はインフレ、失業率も低下し、通貨価値の基本的決定要素であるドルの強さは保証されているという発言を行っておりますが、この発言は、中近東をめぐっての石油価格の安定に対する見通しがついた上での、十二月の産油国の会合をめぐっての発言でもあると思われますし、また、円高その他ドル安、そういう揺すぶりの中においても、ドルの不安定はないという意味を強調した発……
○戸叶武君 きょうの新聞によると、日韓大陸だな特別措置法案は、衆議院商工委員会で審議中であるが、成立の見通しが立たないので、外務省では、十四日夜、国内法が成立しなくても大陸だな協定を批准することがあり得るという注目すべき考えを明らかにしたと報じておりますが、新聞にこのような見解を表明した方は外務省ではどなたでありましょうか。
【次の発言】 問題は、この新聞記者が受けとめたような考え方を外務大臣はお述べになったのでしょうか。
【次の発言】 どうも外務大臣の言い回し方がのみ込めない点があるんですが、従来から日韓大陸だな措置法案をめぐって、日韓大陸だなが公海にあるため、領土領海内に適用される鉱業法に……
○戸叶武君 エジプトのサダト大統領がイスラエルを訪問して、ベギン首相との会談を行ったというこの歴史的な会談に対して、世界各国からの注意の眼が向けられてまいりましたのは、対立から話し合いによる難問題の解決の方向へ、世界で一番難問題を持っているところの中東においてそれが始まったということであります。 私たちが回顧すると、一九一七年十月にバルフォア宣言がなされて、シオニストのパレスチナ入植が国際連盟に承認されるに至ったあの歴史的な事実から六十年を経過して、この間には、第一次中東戦争、第二次中東戦争、第三次中東戦争、第四次中東戦争というような悲劇が繰り返されたのにもかかわらず、それを乗り越えて、今回……
○戸叶武君 ただいまの外務大臣の御説明によってこの経緯を了解することができるのでありますが、二百海里時代に入ってからのソ連と日本の立場はおのおのそれぞれの立場がありますが、ソ連といたしましては、大西洋地域における各国との調整になかなか骨が折れているようであります。日本といたしましては、いままでの太平洋地域における日ソ間の漁業交渉というものは、いままでもなかなか大変でしたが、二百海里時代を迎えるに当たって、ソ連が大西洋沿岸における締めつけによって漁獲量においても後退しなければならないので、太平洋方面にその活路を見出そうとしている面もあり、わが国はいままでにおいても譲歩に譲歩を重ねてきて、沿岸漁民……
○戸叶武君 一九七八年八月十二日は、日本にとっても歴史的な条約を締結した日でありまして、この調印の知らせを私は郷里の夏季大学に行って聞きましたときに、思わず涙がこぼれ落ちました。 一九六〇年の安保闘争のときに、私と早稲田大学以来の盟友であった浅沼稲次郎君の、アメリカ帝国主義は日中共同の敵だというあの激しい一九五九年の春の演説を受けて、社会党は共産党か社会党かわからないじゃないかというまでの非難を浴びせられましたが、これに対して浅沼稲次郎君は一言も自己弁解はしなかったのです。私は浅沼君の心情を思うときに、同志からまで浅沼はばかだとまで言われました。近い人からももっとあれを修正するような発言をす……
○戸叶武君 きょうは、園田外務大臣が、あすを控えて、福田首相と安倍官房長官と三者で話し合いをやって日中平和友好条約締結の最後の詰めをやるというので、すでに腹は決まっていると思いますが、新聞記者の諸君が大平幹事長に聞くところによると、大平幹事長も、福田首相が決断を示せば、その段階で党内の意見調整を行うということを言っているので、すべて問題はあすにかかわっていると思います。 あすを前にしての今日でありますから、率直――園田さんは直というので、率直をもって特徴としているようですから、きわめて素直にこの大きな問題に対して、大体三月ごろは行く予定だということまで憶測されているんですが、憶測では物足りま……
○戸叶武君 日中条約の交渉がもう早い時期になされるような発言を福田首相並びに外務大臣の意見の披瀝によって伝えられておるのでありますが、具体的には、いろいろな問題が煮詰まったと言いますけれども、煮詰まった内容はどのようなものでしょうか。
【次の発言】 佐藤・韓念竜会談でいろいろいわゆる煮詰められたと言われておりますが、内容がどうこうではないという意味は、覇権問題なり、その他の問題で重要な問題はやはり外務大臣が北京を訪れて、それから本格的な話し合いになるものと受けとめてよろしゅうございますか。
【次の発言】 すべて出先で煮詰めるということは私らもないと思いますので、もう大体そういう手順は踏まれてき……
○戸叶武君 この世界観光機関憲章は発効して三年、先進国ですでに九十八カ国も調印されているということですが、これまで長い間日本がこれを見守ってきたのは、恐らくはこの国際的な機関に加わるのに日本としてはやはり慎重な態度が必要だという考え方から、これを見守ってきたのだと思いますが、その慎重を要した点はどういう点に問題があるのか、その点をお尋ねいたします。
【次の発言】 国際観光の問題は、今後においてますます活発になると思うのでありますが、各国におけるその状況、主だった国、たとえばスペインとかイタリアとかフランスとかスイスとか、おのおの観光の問題に対しては観光収入ということをも考慮して重視されておりま……
○戸叶武君 外務大臣が大変忙しいので、この問題に対しては担当のエキスパートの方から詳細にいろいろな意見は承りましたが、外務大臣にこの機会に質問したいのは、この世界観光機関に日本が加盟していくのに際しまして、日本の観光対策は、今後、どうあるべきかということは、そのみずからの主体性をつくることが一番大切なことだと思います。 大臣から大体の趣旨は承ったのでありますが、観光という形だけで観光事業を簡単に片づけられないのは、いま国際外交の面を見ればおわかりのように、日本とアメリカ、日本と中国、日本とソ連、日本とECの間のいろいろなギャップというものも、簡単に言うと、相互の理解が足りない点が多々あると思……
○戸叶武君 この許諾を得ないレコードの複製からのレコード製作者の保護に関する条約は一九七〇年におけるユネスコの第十六回総会及びベルヌ同盟によってこの問題が総会で取り上げられ、そして一九七一年に条約がつくられたのでありますが、問題は、この海賊版を取り締まることに重点があるのでしょうが、日本として現在海賊版を取り締まらなけりゃならないレコードにおける必要というのは、東南アジアにおける海賊版の流行に対してアメリカも手を焼いているんでひとつ日本に手をかしてくれぬかというようなことから、これは問題になっているのかと思いますが、その間の事情は、大臣が説明しにくい場合には専門家の人からその間の事情を一応お聞……
○戸叶武君 日中平和友好条約締結の問題は、いよいよ最後に煮詰まってきたと思うのでありますが、先ほどの外務大臣の答弁を聞いていて、やはり園田さんも腹を決めたし、福田さんも腹を決めざるを得ないところへ来たと思いますが、中国という相手があってのことであるし、またソ連がどうしてもこれをぶち壊そうという考え方もいまだに捨ててないようですから、アメリカはそれなりのまた見方をしていると思いますのですが、問題は、中国がどうだ、ソ連がどうだ、アメリカがどうだでなくて、外交権を持つところの政府が、民族の将来をも考えて、責任を持って現時点におけるみずからの主体性を確立することが重要だと思うのであります。 外交の問……
○戸叶武君 外務大臣にお尋ねします。
総理大臣も外務大臣もいろいろ日程が立て込んでいるようでありますが、最近における福田首相なり外務大臣なりの一挙手一投足を新聞は注目しており、日程をめぐって先取り記事というものが大体つくられている模様であります。
きょうの新聞によりますと、稲田首相は日米首脳会議に出席はするが、出たいと思っていたニューヨークで開かれる国連の軍縮会議には日程的に出られないので、園田外務大臣がかわって出るというような報道がなされておりますが、それはそのとおりでございますか。
【次の発言】 いま外務大臣の御答弁のように、今川開かれる国連の軍縮会議はいままでとは違って、この激動、変……
○戸叶武君 日本国とイラク共和国との間の文化協定に関連して御質問をいたします。
この協定は、昭和五十二年一月のマルーフ・イラク共和国副大統領訪日の機会に、福田総理と同副大統領との間で協定交渉を開始することに原則的に意見の一致を見、その後、両政府間で検討が進められた結果、最終的な合意を見るに至ったものでありますが、いままでこの種の文化協定は何カ国と日本では締結されておりますか、それをこの機会に承りたいと思います。
【次の発言】 中近東諸国としては最初の文化協定でしょうか。
【次の発言】 一番最初に協定が結ばれたのはフランスですか。
【次の発言】 日本の国は、明治以後、西洋文化の非常に影響を受け……
○戸叶武君 議題に入る前に、けさのテレビを聞いて驚いたのは、アメリカに駐在するソ連の国連関係の高官が亡命したのではないかというようなテレビの放送がありましたが、その事実は外務省の方には入っておるのでしょうか。
【次の発言】 国連の事務局に送られ、しかも情報関係の重要なポストを占める外交官が、テレビでは亡命説が流されておりますが、いずれにしても職責から外されてしまったというようなことは、普通の亡命と違って、そこにも電報にあるように、意見の相違でというのは、いま国際関係が米ソをめぐって陰湿にして深刻な駆け引きが行われていると思うのであります。そのさなかにおける出来事だけにこの問題は軽視してはならな……
○戸叶武君 法眠総裁も出て来ておりますし、国際協力事業団法に関してはきわめて重要な、法の一部改正とは言いながら今後における具体的な施策の方向づけを行うものでありまして、質問をいたしたいと思いますが、その前に、一夜明くれば年じゅう事件が起きるのが福田内閣の特徴でありますが、きょうは尖閣列島の問題がやはり新聞で伝えられております。きわめて緊急を要するもので、後でじっくりこれは論議されることと思いますが、とりあえず尖閣列島の問題に対して政府は緊急にどう対処するか、それを承りたいのであります。 ソ連からも中国からもアメリカからも、集中豪雨のように、とにかく福田内閣は揺すぶれば揺れて動きがとれなくなっ……
○戸叶武君 私は、現在起きている問題を深刻に考えております。それは日本の外交というものは外交権が政府にある、内閣にあるとされておりますが、議会民主制の国家でありまして、政党によって支えられている福田内閣であります。その母体としての自民党、並びにそこが生み出した福田内閣が外交権を持っているのにもかかわらず、五年間、安閑としてなぜこの重大な日中平和友好条約を怠けていたか、こういう怠け者に果たして外交権を託すに足るその資格があるかどうかというものを国民に聞くために、ひとつ解散をやってみたらいいと思うのです。 憲法が守られているのにもかかわらず、平和憲法から逸脱して、青嵐会一派のごときは、日中平和友……
○戸叶武君 この件に対する質疑に入る前に、当面している一、二の問題についてお尋ねします。 外務大臣は、フレーザー・オーストラリア首相並びに外務大臣のピーコックさんがついてきたので、きょう、あすと重要な懇談があるということでありますから、時間をなるたけ短くしたいと考えております。 そこで、先ほどの西ドイツのシェール大統領とのお話し合いにおいても相当な成果をおさめたと思うのでありますが、その問題はさておいて、このオーストラリアとの関係には、新聞もすでにあらかじめ伝えておりますけれども、かなり重要な話し合いの終結が行われるんではないかと言われておりますが、それは具体的にはいかような状態になってお……
○戸叶武君 私は、次の三点にしぼって、当面の緊急の問題に対して御質問いたします。 韓国の航空機がソ連において問題を起こしたということは非常に不幸なことでありますが、まだ真相はいろいろ究明中の模様でありますけれども、それに対してわれわれが軽率な批判を加えることは慎みますが、何といっても後味の悪い、人間尊重の時代に人間の命を粗末にせざるを得ないような厳しい国際間の形相は私たちとしてもこのままに黙視することはできないというような人道的な義憤を感じざるを得ない面が多々あるのであります。しかし、それと同時に、韓国の問題というふうにこれを区切るのでなくて、日本の国民は非常にいまの福田内閣の外交方針に対し……
○戸叶武君 千九百七十七年の国際砂糖協定の締結について承認を求めるの件の質問に先んじて、今回の日米首脳会談における成果について若干承りたいと思います。
この問題に対する本格的質問は後日に譲ることにしまして、世界の中の日本、世界の中のアメリカという認識のもとに、自国本位のみで物を考えず、特に発展途上国、日本においてはアジア太平洋の近接地域に対して具体的な責任をどういうふうに持つかということで日米間にあるところまで合意ができたということですか、その内容はどのようなものでございますか。
【次の発言】 ボンで開かれる先進国首脳会議の地固めを日米でやったというふうに多くの人は見ておりますが、それは一つ……
○戸叶武君 二十三日から国連史上初めての国連軍縮特別総会が開かれるのでありますが、この総会には、日本では総理大臣が出席して日本の立場を全世界に訴え、理解せしめる絶好のチャンスと思い、国会の私たちもこれを要請し、外務大臣からもわれわれの意向を伝えて総理大臣に要請が行われたはずでありますが、いろいろな関係で総理大臣の出席を見られないというのはまことに遺憾であります。
その経緯を、簡単でよろしゅうございますが、外務大臣が代表として出席する関係から、明確に国民に知らせていただきたいのであります。
【次の発言】 この国連の会議に国民が無関心であるかのような取りざたをしておりますが、国民は非常な関心を持……
○戸叶武君 この協定に関しては、衆議院で非常に慎重審議されたので、参議院ではそれに従って簡略にという意見本ありましたが、何しろあのように成田空港における異常な出来事もありますし、成田空港が開かれたらばすぐにというようなお話もあって、この協定は幾つかの国からの要請かあったか、イの一番にイラクということになったんだということですか、えらく骨が折れた事件でしたけれども、これから安全かどうかということも心配なので、その点を含めていままでの経緯において各国とのそれとそれほど違わないものとは思いますが、イラクを特に早く選んだ根拠はどこにあるのですか、承りたいと思います。
○戸叶武君 本論に入る前に、いま世界が大きく変わりつつあるので、この潮流の流れにさお差して日本の国の対処する姿勢というものを明確に打ち出さないと、日本は世界の大勢から置き去りを食ら危険性があるので、いままでの日本の置かれている立場からして、今回の国連における軍縮の会議には当然総理大臣がみずから乗り込んで、日本の外交に関する基本的姿勢を述べることを私たちは期待しておりましたが、福田さんは二枚腰というか三枚腰というか、自足党の中の人でも福田さんの腰の置きどころがわからなくなってしまっているとぎだから、この点はあるところまで問題を明快に割り切れる勇気と決断がある園田外務大臣にでもというので、恐らく全……
○戸叶武君 外務大臣には、十六日に、等なんアジアの方へ、ASEANの総会に福田さんが出席してから十カ月ぶりですか、訪問の予定とのことですが、福田さんはいろんな約束をしたようですが、十カ月間にどれだけ成果を得たかということに関しては相当疑念があります。しかしながら、東南アジアの大勢はこの十カ月間に急激に変わっていると思います。フィリピンでもインドネシアでも曲がりなりながら一応選挙が行われ、不安定の中に一つの安定に近い政権が維持されていると思いますが、それらの国々に対してどういうふうに対処するか。もう一つは、中国の影とソ連の影が軍事的に東南アジアの中に一つの影を差しておりまして、アフリカや中近東と……
○戸叶武君 千九百七十一年の国際小麦協定を構成する小麦貿易規約及び食糧援助規約の有効期間の第四次延長に関する千九百七十八年の議定書の締結について承認を求めるの件につき、園田外相の提案理由の説明をただいまお聞きいたしましたが、これは本協定の有効期間第四次延長、すなわち同協定の六月三十日までの有効期間、これをさらに一年間延長するという、本年三月ジュネーブで開催された関係国政府間会議において採択された議定書の承認の件についてでありますが、私は、本日、これを承認するに当たって、一応政府に問題点について御説明を承りたいと思います。 ただいまの説明において、この議定書を締結することは、小麦貿易に関する国……
○戸叶武君 日中平和友好条約の承認を前にし、この条約の締結を心から祝福いたします。 福田首相は、この国会の劈頭において、日中関係は幾多の変遷を経てきたが、このたび、互恵平等の精神に基づいた両国間の長期的な友好親善関係の基礎固めができたことはきわめて意義深い、日中両国が高い立場に立って双方の満足がいく結論を得たことは御同慶にたえないとの所信表明を行い、また、園田外相も、この成果を得たのは与野党の方々を初め、各界各層の先輩、友人の御苦労の賜りものだと謙虚に感謝の意を表しておりますが、この調印に至るまでの当事者としての園田さんがこのためには命をなげうってもというほど思い詰めて責任をとった御苦労に対……
○戸叶武君 日中平和友好条約の締結を心から祝福いたします。
福田首相は、このたび、互恵平等の長期的な友好親善関係の基礎固めができたことはきわめて意義深い、日中両国が高い立場に立って双方の満足がいく結論を得たことは御同慶にたえないと感激に浸り、園田外相は、これひとえに与野党の人々を初め各界各層の先輩、友人の御苦労の賜りでありますと感謝しています。この二人の謙虚な態度には奥ゆかしさすら感ぜられるのであります。どうぞ今日抱いたその心を永久に忘れないで維持していただきたいと思うのであります。このことをお願いいたします。
【次の発言】 福田首相は、ただいま、今後が大切だ、問題は今後の実行にあるというこ……
○戸叶武君 私は、園田外務大臣の重任を心から祝福いたします。それは世界の中の日本の外交のあり方を決定づける上において、外交方針には高い見識とその一貫性が重要であると確信するからであります。 現在、日本における外交において最も必要なのはみずからの主体性を確立することであります。それとともに、相手あっての外交ですから、相手国の立場を深く理解し、寛容の精神をもってお互いの調整を図らなければならない、こう考えております。 そこで、きょうは、第一に、けさの新聞で報ぜられた隣国韓国における受難の政治家金大中氏の釈放に関していかなる御見解を持たれるか、外務大臣から御答弁を願います。
○戸叶武君 このたびの中国とベトナムとの国境における戦争に等しい紛争というものはきわめて重大であり、この問題を円満に話し合いで解決つけないと、今後に私は尾を引くのではないかと思うのであります。 今回、大平内閣における大平首相なり園田外相はきわめて敏速にこれに対応して、中国、ベトナム両国に対しても紛争を拡大しないように協力してもらうことを努力し、また、十九日朝には、ポリャンスキーソ連の駐日大使とも会談して、平和的解決の合意を得たということでありますが、問題は、その合意の内容ですけれども、武力行使の即時停止、他国からの軍隊の撤退の要求、そういうものをポリャンスキー大使は十分にのみ込んで合意を与え……
○戸叶武君 日本国とポーランド人民共和国との間の通商及び航海に関する条約について御質問いたします。
この条約の第一条に「両国間の貿易を発展させ及び経済関係を強化することを目的として相互の利益のため協力するよう並びに、この目的の達成のための発意及び措置を奨励するよう、それぞれの国の法令に従い、努力するものとする。」と書いてありますが、「発意及び措置を奨励する」という意味は何か、具体的な事例を示して御説明願います。
【次の発言】 「発意及び措置を奨励する」というような表現はいままで余り使われていなかったんじゃないでしょうか。こういうふうな形において開発なり協力というものを具体的に進めていこうとい……
○戸叶武君 時間十五分ほどの間に短くひとつ。 この日本国政府とフィンランド共和国政府との間の文化協定の締結について承認を求めるの件の御質問をいたします。 わが国とフィンランド共和国との間の文化交流を促進するためのフィンランド共和国との間の文化協定は、両国間の相互理解を深め、友好関係を強化することに貢献があるという考え方から始められたものと思います。一九七七年の二月に、ここに出席している鳩山さんが外務大臣の時分、コルホネン・フィンランド共和国外務大臣の訪日を機会に締結交渉を開始して今日に至ったのでありますが、わが国としては、この種の文化協定は、一九五三年といいますから、いまから二十六年ほど前……
○戸叶武君 園田外務大臣は四月五日から十一日まで訪米の予定とのことですが、新聞では大平首相訪米の露払いというふうに書いていますが、露払いというよりはもっと重大な問題に荒削りな形で体当たりしていかなきゃならない今回の役割りではないかと思いますが、訪米中にあなたがいままで会見を約束している方は、一にカーター大統領への表敬訪問、二にバンス国務長官との会談、三にブルメンソール財務長官、四にブラウン国防長官、五にブレジンスキー大統領特別補佐官、六にストラウス大統領通商交渉特別代表というような顔ぶれと思いますが、その他、どういう方々にお目にかかるつもりでおりますか。
○戸叶武君 私は、現在の政府の基本政策、外交が乱れに乱れて、何か中心がない、主体性が確立してない状態を見ると、ちょうど満州事変、シナ事変、太平洋戦争へ突入する前の一九二九年から三〇年にかけての混迷期と同じような非常な危険をはらんでいることを感ずるのであります。 きょうも元号の問題が衆議院を通過するということでありますが、多数によって、数の力で押し切ることができる、これは民主主義の一つのルールみたいになっておりますが、民主政治の基本的な哲学というものは、やはり主権者が人民である、国民が納得できるような明るい開かれた対話を通じて、そうして結論を導くということが基本理念であり、また民主政治の核をな……
○戸叶武君 私は、まず農林大臣にお尋ねします。 詳細なことは川村君から質問が出されましたけれども、私の問わんとするところは、やはり食糧問題とエネルギーの問題並びに平和条約をめぐっての領土の問題、これをごっちゃにして変な小商人的駆け引きをされては困るということであります。 日本自身の長い間の習慣から、小商人的にこれをやればギブ・アンド・テークという形で何か得られるんじゃないかと思うのは、そういう時代は過ぎ去ったのであります。やはり平和条約の前提条件というものは、領土問題という形だけにしぼるわけではありませんけれども、領土は民族にとって血肉と同じであります。これを譲歩して何かプラスになるという……
○戸叶武君 私は一問にしぼって質問をしたいと思います。 六月の東京サミットへの道は想像以上に険しいものになっているのは事実でありますが、この具体的な打開に関して世界は同情の眼をもって東西南北の対立の中における十字路に立った日本が東西問題より南北問題に対して具体的な回答を明快に出すことを期待していると思います。その一つは、やはりイラン革命後におけるエネルギー資源としての石油の問題にしぼられていることと、もう一つは、やはり発展途上国の中で一番期待されている太平洋地域に対して、日本がアメリカ一辺倒だけではいけない、中近東の問題それから近隣諸国、特に太平洋の問題に対して責任を持たなければならないとい……
○戸叶武君 田中さんに引き続いて、所得に対する租税及びある種の他の租税に関する二重課税の回避のための日本国とドイツ連邦共和国との間の協定を修正補足する議定書の締結について承認を求めるの件の提案理由は政府側からすでに承っておりますので、単刀直入にこの修正補足をするに至った問題点についてお尋ねします。 これはすでにいまから十三年前の、これらがやっぱり田中さんが言うようにめんどうくさいというのですが、一九六六年、日本のいま外務省がとっている昭和四十一年四月二十二日、ここで署名された所得に対する租税及びある種の他の租税に関する二重課税の回避のための協定、これを五年前の一九七四年(昭和四十九年)に行っ……
○戸叶武君 いま田中さんと政府側との応答を聞いていると、国会の論議というものが非常にむなしいものであるということをしみじみと感ぜざるを得ないのであります。
そこで問題点の、政府の考える政治的決着というのは、一言に表現すれば、どういう内容を意味するのか承りたいと思います。具体的な事例でお答え願います。
【次の発言】 頭のいいところで、なるたけ簡単に要約してください。
【次の発言】 韓国の歴史を見ると、政治的な変動期における暗殺行為というものが、政治的変化を求める手段として、民主的基盤がないから、その方法がいつも慣用とされておったのであります。
しかし、この問題は、韓国内の出来事と違って、金大……
○戸叶武君 いま久保田さんがおっしゃいましたように、グローバルな時代にはそれにふさわしい世界の中の日本のあり方というものが明確にされなければ、そこに古い形の狭量なナショナリズムと抽象的なインターナショナリズムとの現実的な混乱が生まれるのであって、うちからの人権擁護の動きと国際的なスケールによってのヒューマニズムの発揚としての基本的人権の発展、これとをどうやって結びつけるかといういまターニングポイントに立っていると思います。この問題は、お二人とも、久保田さんも宮崎さんも、承認すべきである、批准すべきであるという見解点においては一致しておりますが、しかし、このことが現実的に成熟するまでには幾多のプ……
○戸叶武君 金大中事件に対して大平首相はきわめて慎重な発言を行っておりますが、その発言の内容を分析してみると、いままで政治的決着がついたという形において結論を出している大平さんが、新事実が出てきた場合においては、これに対応せざるを得ないというような柔軟な変化がその中にはうかがい取れる向きもあるのでありますが、そういう意味において政治的決着がついたという二回にわたってのいままでの発言と、金大中自身から日本政府と接触したいという申し出に対する受けとめ方の中にはニュアンスの異なる面が出てまいったのであります。そこに柔軟路線を行こうとする大平さんの悩みと配慮がひそんでいるように見えますが、いずれにウエ……
○委員長(戸叶武君) この際、一言ごあいさつを申し上げます。 ただいま委員各位の御推挙によりまして私が委員長の重責を担うことになりました。 申すまでもなく、公害の防止並びに国民の健康を守り自然環境を確保する諸施策を樹立する上で当委員会に課せられた任務はまことに重大であります。戦争と公害をなくすることが人類の最上の任務だと考えております。 委員各位の御協力をいただきまして、この至上命令を達成すべくその任務を遂行したいと存じます。何とぞよろしくお願いいたします。(拍手) 本日はこれにて散会いたします。 午後四時四十二分散会
○委員長(戸叶武君) ただいまから公害対策及び環境保全特別委員会を開会いたします。
委員の異動について御報告いたします。
去る七日、田中寿美子君が委員を辞任され、その補欠として赤桐操君が選任されました。
【次の発言】 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
本日の委員会に、参考人として公害防止事業団理事長城戸謙次君の出席を求め、同事業団の事業及び予算について説明を聴取したいと存じますが、御異議ございませんか。
【次の発言】 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
【次の発言】 公害及び環境保全対策樹立に関する調査を議題といたします。
上村環境庁長官から所信を聴取いたしま……
○委員長(戸叶武君) ただいまから公害対策及び環境保全特別委員会を開会いたします。
議事に先立ちまして一言申し上げます。
皆様すでに御承知のとおり、本委員会委員でありました三善信二君は、去る七日、病気のため逝去されました。まことに哀悼痛惜にたえません。
ここに、委員各位とともに謹んで黙祷をささげ、御冥福をお祈り申し上げたいと存じます。
御起立をお願いいたします。黙祷を願います。
【次の発言】 黙祷を終わります。御着席を願います。
【次の発言】 次に、委員の異動について御報告いたします。
ただいま申し上げましたとおり、三善信二君が逝去されましたのに伴い、委員一名が欠員となっておりました……
○委員長(戸叶武君) ただいまから公害対策及び環境保全特別委員会を開会いたします。
委員の異動について御報告いたします。
去る五月十日、長田裕二君が委員を辞任され、その補欠として三浦八水君が選任されました。
【次の発言】 公害及び環境保全対策樹立に関する調査を議題といたします。
この際、上村環境庁長官から、パリで開催された経済協力開発機構閣僚レベル環境委員会に関する件及びアセスメント法案の環境影響評価法案の取り扱いについて報告を聴取いたします。上村環境庁長官。
【次の発言】 以上で報告の聴取を終わります。
これより質疑を行います。質疑のある方は順次御発言を願います。
○委員長(戸叶武君) ただいまから公害対策及び環境保全特別委員会を開会いたします。
委員の異動について御報告いたします。
昨十三日、赤桐操君が委員を辞任され、その補欠として小山一平君が選任されました。
【次の発言】 次に、請願の審査を行います。
第五一号二酸化窒素(NO2)に係る新環境基準の撤回等に関する請願外四十件を一括して議題といたします。
今国会中本委員会に付託されました請願は、お手元に配付の付託請願一覧表のとおりでございます。
理事会で協議の結果、第五一号二酸化窒素(NO2)に係る新環境基準の撤回等に関する請願外四十件は保留とすることになりました。
以上のとおり決定すること……
○戸叶武君 ただいまから公職選挙法改正に関する特別委員会を開会いたします。
本院規則第八十条により、年長のゆえをもちまして、私が委員長の選任につきその議事を主宰いたします。
これより委員長の選任を行います。
つきましては、選任の方法はいかがいたしましょうか。
【次の発言】 ただいまの多田君の動議に御異議ございませんか。
【次の発言】 御異議ないと認めます。
それでは、委員長に原文兵衛君を指名いたします。
○戸叶武君 ただいまから公害対策及び環境保全特別委員会を開会いたします。
本院規則第八十条により、年長のゆえをもちまして私が委員長の選任につきその議事を主宰いたします。
これより委員長の選任を行います。
つきましては、選任の方法はいかがいたしましょうか。
【次の発言】 ただいまの久次米君の動議に御異議ございませんか。
【次の発言】 御異議ないと認めます。
それでは、委員長に小山一平君を指名いたします。(拍手)
○戸叶武君 新しい外務大臣が生まれて、国際的なエコノミストをもって任じている大来さんからグローバルな時代における外交のあり方をまず第一に承りたかったんですが、今日では内閣が国会を軽視しまして、ほとんど外務大臣が国会との対話をおろそかにして自民党内部の紛争に翻弄されている状態で、政治の空白をつくらないという名のもとにとんでもない空白をつくってしまった大平内閣の、外交、経済、特にエネルギー政策に対する緊急を要する対策というものがゼロになっているのじゃないかということを私は心配しているんです。空白どころか、選挙も白けてしまい、そうしていま間が抜けた政治がむなしさを国民に与えているんですが、これは大臣……
○戸叶武君 ただいまから公害対策及び環境保全特別委員会を開会いたします。
本院規則第八十条により、年長のゆえをもちまして私が委員長の選任につきその議事を主宰いたします。
これより委員長の選任を行います。
つきましては、選任の方法はいかがいたしましょうか。
【次の発言】 ただいまの秦野君の動議に御異議ございませんか。
【次の発言】 御異議ないと認めます。
それでは、委員長に小山一平君を指名いたします。(拍手)
○戸叶武君 いま非常に激動、変革の時代で、イランの問題を見ましても、アメリカ情報だと強硬な手段に出るという、いまにも戦争にでもなるかのような宣伝がなされておりますが、日本の外務省の情報というものはさっぱりわれわれには伝えられないし、不正確だと思われる点が多々あり、新聞等においても、たとえばベトナムの難民問題でも難民問題がどうして起きたか、アメリカがあれほどの爆撃をやって、負けるや、自分だけは撤退して協力者は残していくというようなやり方のところに――禍難の根源は、アメリカにおけるアジア政策の失敗、それは朝鮮において、あるいはベトナムにおいてそうですが、こういうことをイランにおいても繰り返すような……
○戸叶武君 大来外務大臣は、「フォーリンアフェアーズ」において、選択を迫られた日本外交について、という論文できわめて明快な態度で、大転換のときが到来した、と断言しております。この信念にはお変わりはないと思いますが、それはアジアにおける、特に西アジアにおける日本の責任の重いこと、東南アジアに対して責任を持たなければならないこと、あるいは中東に対してやはり調整の積極的態度を示さなければならないことをも含んでの発言と思いますが、その中で、日本が中心的役割りを果たすべきだと特に力説しておりますが、中心的役割りを外務大臣になってからどのように果たしておるか、それを承りたいと思います。
○戸叶武君 ただいまから公害対策及び環境保全特別委員会を開会いたします。
本院規則第八十条により、年長のゆえをもちまして私が委員長の選任につきその議事を主宰いたします。
これより委員長の選任を行います。
つきましては、選任の方法はいかがいたしましょうか。
【次の発言】 ただいまの福島君の動議に御異議ございませんか。
【次の発言】 御異議ないと認めます。
それでは、委員長に小山一平君を指名いたします。(拍手)
○戸叶武君 環境庁長官土屋さんに御質問をいたします。 土屋さんは人柄のよい人で好評のあるばかりでなく、この公害対策及び環境整備には真っ正面で情熱を傾けて取り組んでおられるということなので、今度は政治家土屋さんとしての見識と実行力ということが評価される段階になっておりますが、幸いに環境庁は各省の優秀な人たちがおのおのプライドを持って取り組んでいる省であり、本委員会も、各党の人たちが、この問題は未来に対して光を与える、希望を与える問題だというので、真剣に取り組んでおりますから、そういう意味においていままでのアセスメント法案を三度もつん流してしまったということに対するいやみなどは言わないことにして……
○戸叶武君 来年の漁業割り当て問題が日本とソ連とにおいて決まったということでありますが、この日本とソ連との間に問題になっている最大の課題は、北方領土の返還、漁業問題の調整及びシベリア開発への協力等の問題がありますけれども、いま日ソ間で窓が開かれているのは漁業問題だけになっているのではないかと思いますが、それは日中平和友好条約を日本が締結したことに対してソ連側では非常な警戒心を持って、日本に対して不信感を抱き、すべての問題に対してソ連側の要求は出すが日本側の要望に対しては耳を傾けないという傾向になっておりますが、この漁業関係の交渉においてもそういう問題が節々にあらわれたと思いますが、一番そこで問……
○戸叶武君 いま大臣から当面の重要問題に対する所信のほどを承りましたが、大来外務大臣の発言の中において、アメリカとのパートナーシップをさらに揺るぎなきものにするためには国会の協力を得なければならない、そうして当面している貿易その他若干の緊張面があるが、それを打開したいというお話を承り、国民から選ばれた国会の重要性を認識した上で、内閣だけの独走によらず国民の意向をくみ取って、日米関係を新たな角度で強めていかなければならないという見解には、やはりフレッシュなものを感ずるのであります。いままでややもすれば、外交権は政府にあり内閣にあるというような見解で独走に傾き、自民党の内部的な関係だけを固めれば強……
○戸叶武君 情報化時代と言われているのは、日本の外交も世界の動きを正確にキャッチして、それに対応し得るだけの姿勢を持たなければ外交ができないことを意味するんだと思います。そういう意味において、いままで外交陣の充実というものが欠けていた日本において、外務省では長い間その充実を図ってきたのですが、今度出したような予算要求は当然なことであるし、まだ非常に長い間の習性から遠慮している向きもあると思いますが、軍備の充実ということにのみ夢中にならないで、戦争への道は絶望への道である、平和共存のデタントヘの道を崩しちゃならないというだけの日本の外交の、また国是の基本方針に沿うて、外交陣の整備ということは日本……
○戸叶武君 グローバルな時代に、それにふさわしいような貿易関係の協定等も推進されてきておりますが、一番おくれているのは、今日においては各国間における総合的な理解が深められておらず、外交、防衛等の問題においてきわめてちぐはぐな動きがなされている点であります。こういう問題に関連して大来さんは先般アメリカ訪問もなされたのでありまして、この問題に関してはまだ多くの人からいろいろな質問がなされることと信じますが、私は、現在世界の有力な国々及び発展途上国等において、経済的利害や宗教やイデオロギーの違いにおいていろんな理解を欠いた行き過ぎが行われていると思うのであります。これでは平和共存への道というものが険……
○戸叶武君 いま、外務大臣は一番忙しい人になっておるので、ここで今後においてもなかなかちょいちょいお目にかかれないようなことがあるのではないかと思いますが、六月のベネチア・サミットへの道は、この前私が言いましたように、予測できないような険しい道であって、一歩一歩の道行きが大切だと思うのであります。 で、道の話から入りますが、別に道草食うつもりじゃありませんけれども、やはり道というのは人間の生活が営まれて、人間がそこを歩むことによって道はおのずからつくられるものであります。そういう意味において、古代の行政の単位も、道という形において、道という名称において呼ばれた時代もあります。しかし、そういう……
○戸叶武君 この間の質問に続いて、目下険悪な状態を醸し出している中東問題の成り行きについて、政府の見通し並びに見解を求めます。
政府は、米国がイランと断絶して以来、特に経済断交に協力を正式に求めてきておりますが、その内容は報道によってまちまちな憶測がなされておりますし、いままでの答弁を見てもはっきりしない点があるのでありますが、政府としてはこれに対してどのような決断を下すつもりでおりますか。
【次の発言】 政府では第一に、新たな信用供与はしない。第二に、イランの原油輸入は昨年十一月の事件が発生した時点から上回らないというようなかなり具体的な回答もなしているかのように報ぜられている向きもありま……
○戸叶武君 今回の日ソ間における漁業の問題に対する解決というものは、いままでにない成果を私は上げていると思うのであります。何か日ソ間のことというと権謀術策がつきまとうような印象があって後味がいつも悪かったんですが、いまイラン及びアフガンの問題をめぐって世界じゅうが米ソ対立を背景として不明朗と思われるような暗い政治、暗い外交に終始しているときに、日ソ間における険悪な空気をも漂っているときに、この漁業協定がいままでにないような成果を上げたということは、まともに話し合っていくならば、事務的処理の段階においてそのことがスムーズにいくということを物語るものであって、外交は権謀術策よりも具体的な事実を基礎……
○戸叶武君 大平首相と大来外相とはアメリカの方に飛び、さらにヨーロッパにも行かれたのですが、いま私たちは、中立路線を推進してきたチトー大統領が亡くなってから後の国際情勢の変化に対応しながら、日本の自主外交をどういうふうに進めていかなければならないかということに対して、大平さんなり、大来さんなりが苦悩、模索してしている姿はよくわかるのですが、いま日本の国民と大平さんあるいは大来外相との考え方との間には大きなギャップが生まれつつあると思うのであります。それは、日米首脳会談において、問題の中心課題として防衛の問題なり石油の問題が出たことはわかるのでありますが、その後の新聞報道やテレビの報道を見ても、……
○戸叶武君 ただいまから公害及び交通安全対策特別委員会を開会いたします。
本院規則第八十条により、年長のゆえをもちまして私が委員長の選任につきその議事を主宰いたします。
これより委員長の選任を行います。
つきましては、選任の方法はいかがいたしましょうか。
【次の発言】 ただいまの福島君の動議に御異議ごございませんか。
【次の発言】 御異議ないと認めます。
それでは、委員長に小山一平君を指名いたします。(拍手)
○戸叶武君 いまの議会政治の荒廃に失望した市民が、各国において、特に知識人、学生、婦人という層が自分たちの生活を守り、平和を守る運動に真剣に取り組もうとしている中で、特に西ドイツでいま起きてきた緑の党の運動というものは西ドイツの既成三党にも大きな揺すぶりをかけているのが世界の目を引いております。これはやはり自分たちの生活する環境をもっとよいものにしなけりゃならないというような趣旨のもとに、政治を自分たちの生活と結びつけて国民が政治に積極的な参加を求めている運動だと思いますが、アセスメント法案に対して財界の圧力によって党がしびれてしまって環境庁でも動きがとれないような状態が日本の現実ですが、どう……
○戸叶武君 この問題をめぐっては、すでに衆議院、参議院を通じていろいろな角度から審議がなされておりますが、二十分の短い時間で二、三問題点を質問いたします。 いま世界は激動変革の時代に当たっておりまして、ことしはちょうどバルフォア宣言がなされてから六十年、ロシア革命をしてから六十年、大きな変革が世界の各地において行われなけりゃならない転換の年だと思うのです。だれも急にエジプトのサダト大統領がイスラエルを訪問しペギン首相との会談に入るということは予測できなかったほどでありますが、やはり現在置かれている厳しい現実の流れの中において、立ち往生するよりは、一国の指導者が自分を捨てて民族のために世界のた……
○戸叶武君 この連合審査会に外務を担当する園田さん、通産の河本さん、農林の中川さんが出席し、いずれも福田内閣の中においては筋を通そうとする意欲を持っている大臣と私は認めておりますから、今回問題になっているところの日韓大陸だなの共同開発に対する特別措置法に関し質疑をするに当たって、どこに問題点があるかということを明確に見定めて今後善処されんことをお願いする次第であります。 第一に園田外務大臣にお願いいたします。 世界じゅうがいま激動変革の時代であります。海洋法一つを見ても、この十年足らずの間に世界の物の考え方がずいぶん変化しております。特に日中平和友好条約の締結というのは、日本の今後の外交路……
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