このページでは戸叶武参議院議員の10期(1974/07/07〜)における国会発言(質問、答弁等)をまとめています。国会活動の統計や役職、質問主意書の数や内容は10期国会活動統計で確認できます。
○戸叶武君 私は、日本社会党を代表し、核兵器の不拡散に関する条約の批准について三木総理及び関係閣僚に主要な問題点を質問いたします。 まず、第一に、三木総理から日本の外交方針と安全保障の基本政策について承りたい。 三木総理は、核防条約の批准を求めるに当たって、核兵器を開発するフリーハンド論にくみしない、核兵器の開発は事実上不可能だ、これなくとも日本の国防に重大な支障はないと述べています。そして、平和憲法の精神を忠実に継承した非核三原則の国会決議は不退転の国策であると受けとめ、日本の平和外交の基調を国際的に明確にする道は核防条約を一日も早く批准することだと断言しております。私は三木首相とはその……
○戸叶武君 本院議員亘四郎君は、去る四日、心筋梗塞のため急逝されました。つい先日までお元気で登院されており、全く予想だにいたさなかったことで、まことに哀惜にたえません。 私は、皆様の御同意を得て、議員一同を代表し、謹んで追悼の言葉をささげたいと思います。 亘四郎君は、明治三十二年十一月、新潟県三条市の素封家堤清七氏の四男として出生され、幼くして寺泊の回船問屋亘家の養子となり、三条中学時代は、あの小柄な体で相撲に、柔道に、向こうところ敵なく、きかん坊で、けんか四郎の勇名をとどろかせました。 中学を終わるや否や、海外留学を志し、十七歳にして単身アメリカ東部のラットガース大学に入学、建築、数学……
○戸叶武君 私は、木村外務大臣に、日韓関係の外交上における現在の不明朗さを打開することについて質問をいたします。 木村外相は、清潔なお方で、フリーハンドで、むずかしい日韓関係打開のためにこれから取り組むのですから、その態度は非常に慎重だと思いますが、率直な回答を期待いたします。 私は、質問に入る前に、まず朴大統領狙撃事件の犠牲として陸英修大統領夫人がなくなられたことに対しては、つつしんで哀悼の意を表します。 木村外相は、大臣に就任した直後、雑誌エコノミストの記者との対談で、韓国の日本に対しての甘さに問題がある点を指摘しておりますが、その甘さの内容というものは、具体的に何を意味するものか承……
○戸叶武君 宮澤外務大臣に対して、国際情勢並びに外交の基本的方針につき質問いたします。 あなたが、第七十五国会における外交演説で述べられているように、一昨年十月からの石油エネルギー危機以来、物価の暴騰を契機とし、ひとり日本だけでなく、世界各国が食糧、資源、海洋などの諸問題の解決を求めているのが事実です。この線に沿うて、激動変革期におけるグローバルの時代の多極化外交をどう展開するか。しかも日本は、戦後の三十年を経過した一九七五年のこの第三十回国連総会からは、安保理非常任理事国として登場をするのであります。今後日本国代表の言動というものは、世界の注目を浴びると信じます。今後日本はどこに行かんとす……
○戸叶武君 日本国政府とオーストラリア政府との間の文化協定、これは三木内閣、宮澤外務大臣の外交理念というものがこの中に私はにじみ出ているものと推定しますが、そこで宮澤外務大臣に私はこの問題をめぐって具体的に二、三の点を質問いたします。 三木首相は、かつて外務大臣のときから、太平洋時代が来たという観点に立って、アジア・太平洋時代における、特に太平洋地域における平和共存体制の樹立を目指して豪州やニュージーランドにも呼びかけたことがあります。やはり三木さんの、いろいろな点で批判はありまするけれども、理想主義的な理念というものは、どちらかといえば三木さんの外交的な方面に多くのものが力点が置かれておっ……
○戸叶武君 核拡散防止条約の批准問題について、国民が非常な注意を払っておりますが、この問題に対して、三木首相及び宮澤外務大臣の見解というものは、幾たびか国会並びにその他の会合においても明らかにされておりますが、条約の仲間入りをして核軍縮で世界をリードしようという批准推進の見解を明快に示していることは、私たちは歓迎すべきだと思いますが、新聞その他の伝えるところによると、自民党の椎名副総裁なり灘尾総務会長なりの見解は、外務省の説明では、批准をなぜ急がねばならないかわからないというような見解をとっているということでありますが、外務省の見解は国会並びに新聞でも明らかに発表されておりますが、具体的にその……
○戸叶武君 在外公館を、グレナダ、バハマ及びギニア・ビサオに大使館を新設し、欧州共同体日本政府代表部を設置するとともに、上海、アガナ及びマルセイユの三カ所に総領事館を設置するに当たり、私は、この大使館の設置及び総領事館の設置について二、三のまず質問を行います。 第一に、アルバニアとの交渉はその後どうなっているか、これは外務省ではいろいろな関係において交渉を続けているということでありますが、法律上設置したということになっておりますが、大使館設置がおくれているのは、アルバニアが日中国交正常化された以後において中国路線を歩んでいる国柄であるから、その後に設置する方針の模様でありますが、今日に至って……
○戸叶武君 関連質問、一点さしていただきます。 いま田中さんが述べられたように、この国際的な婦人の年の意義というものは、漠然とした婦人の置かれている地位、特に婦人と労働の関係をもっと総合的に検討してもらわなければ実りのあるものにならないということを指摘しているのだと思います。いつも婦人は、いままで社会的に犠牲者の立場に置かれておりまして、特に不況が深まってくると、不況と戦争とは悪循環すると言われるほど婦人に犠牲が強要されて、ナチの台頭期においては婦人は全部家庭に引っ込めというような形まで押しつけられたのです。そういう婦人の置かれている立場において、総合的にこの婦人の地位の向上というものは検討……
○戸叶武君 インドシナからアメリカ軍が撤退してから、アメリカの極東における外交政策及び戦略が大きく変わったのは事実でありますが、アメリカの撤退後、フィリピン、タイ等の中国接近において見られるように、アジア諸国においても新しい動きが目立ってまいったのであります。しかし、その間において、ベトナムの後においては朝鮮に危機が来ているのじゃないかというのが世界の注目の的となっていると思うのであります。宮澤外務大臣が、韓国と北朝鮮との間に不可侵協定を結ばせることが望ましいとか、あるいは南北における両国を同時に国連に加入せしめたらどうかというようなことを国会で答弁しておるように承っておりますが、その御意見は……
○戸叶武君 委員長、議事進行。 少し意見があるんですよ。この委員会における委員長としてのあれはあるが、事務当局で十分これは連絡しているはずですよ。しかも、新聞紙上においてもこの問題は大きく取り扱われて、衆議院においても参議院においてもこれが取り扱われるというのは、日本だけの問題でなく、国際社会においても日本の婦人がどういう意見を持っているか、政府はまたこれに対してどういう態度であるか、これを見れば日本の政治というものはちゃらんぽらんだという印象を与えられると思うんです。きょうはいろんな行き方をずっと見ていようと思ったんですが、これはあと二回、三回あると思いますが、もう少し政府がまじめにこれと……
○戸叶武君 議事進行。 われわれ野党はどちらかというと、野党だけが質問して発言するような国会運営のあり方は必ずしもノーマルだとは思っていなかったのですが、きょうはそういう意味において沈黙を守りまして、あとは共産党、公明党の方のパワーの発揮の方に専念しておりまして、こっちの方では対話を静かに行ったのですが、やはり今回の新しい提案として議員立法として田君が投げた一石というものは、それは法案を押し通すとか何とかというのでなく、この一石を通じて実りあるものをつくり上げたい。特にいまの場合において、日本の議会政治の危機というものは、やはり国の最高機関としての国会の権威というものが、法律上における権威じ……
○戸叶武君 この協定は、イシコフ漁業相が来日の際に、本年六月七日に署名を見るに至り、さきの第七十五回国会に提出され、衆議院先議で、本委員会でも全会一致承認すべきものと決定したのでありますが、ついに審議未了に終わった次第であります。この趣旨は、大体において各党の了解済みの問題でありますが、なおこの際に、最近に起きているいろいろなトラブルもありますので、三点ほどに分けて、その問題点をひとつ簡単に重ねて質問いたします。 第一の問題点は、ソ連は領海十二海里説をとり、わが国は三海里説をとっておりますが、この十二海里説と三海里説との調整は現在いかようになっているか、また、将来どういうふうに決定を見るに至……
○戸叶武君 糸山委員の御高説ごもっともですが、とにかく国会の正常化を目指して、国会の民主酌運営がなされなければならないのにもかかわらず、強行採決というようなことがなされたことによって乱れてしまったので、それが波及したのですから、みずからを顧みて他を言ってもらいたいと、こう考えるのであります。 ところで、私は、この朝鮮の問題は専門家である田君その他の人たちから、さらに経験並びにいろんな接触を通じて掘り下げられると思いますので、とりあえず、今晩パリに三木首相とお立ちになる宮澤外相に御質問したいのでありますが、宮澤さんは三木さんと、この前のアメリカとは違って、十分対話を深めて、一致点を見出してこの……
○戸叶武君 先般行われたランブイエ先進六カ国首脳会議に、宮澤外務大臣は、三木総理並びに大平蔵相と出席しておりますので、この会議のねらいとこの会議の成果について重立った点を承りたいと思います。
まず第一に、ジスカールデスタン仏大統領は、通貨を安定させるために、為替相場の安定についてフルカード仏蔵相とサイモン米財務長官の間にメモランダムの署名が行われたという発表をし、この問題がこの会議における一番大きな成果ではないかと見られておりますが、あなたの受けとめ方はどうなっておるでしょうか。
【次の発言】 将来にわたっての見通しの上に立っていろいろな調整を行ったというのがねらいでしょうけれども、自主的な……
○戸叶武君 この小麦及び食糧に関する協定は、事新しいことではないのですが、問題は、前の時代と今日の時代とでは情勢が食糧問題に関する限り非常に変わってきたと思うのです。これはエネルギー資源の問題が石油ショック以来大きな政治課題になったと同じく、アメリカではすでに一九七一年代からこの食糧問題を戦略物資として取り扱ってきているのでありますが、現実において、石油ショックに次いで今日ではこの食糧の問題というものが重要な政治課題になりつつあると思うんです。 そこでこの協定に際しまして、経済の問題に対して宮澤さんは特に明るい方でありますが、どういう点に問題点があるという受けとめ方を政府側ではしておるのか、……
○戸叶武君 宮澤外務大臣は十二月十六日から十八日まで三日間、フランスで開かれる国際経済協力会議に間もなく出席のために日本を出発するのですが、この問題に関しては先般も政府の御意見を承っておるのでありますが、なお、この際四点ほどの問題点を特に官澤外務大臣にお尋したいと思います。 宮澤さんは、今日の世界は新しい秩序を求めつつ変動の過程にあるという現実の客観的認識については私たちと共通なものを持って降ります。私は、この現実の共通認識の上に立って一九七三年十月の石油ショック後の変化、これに世界各国がそれぞれの立場から対応してまいりましたが、中東石油資源国の石油値上げ攻勢によって、その後二年間に石油の値……
○戸叶武君 日中漁業協定が上がれば、これで大体日中平和友好条約のほとんどすべての条件が具備したと思われるのであります。私は、この問題を最終的に論議するに当たって、いま日中平和友好条約並びに日ソ平和条約の締結というものが非常に予定よりもおくれておりますが、これは非常に政府として慎重な態度で取り組んでいるからだと思うのでありますが、この機会に、三木首相が宮澤外相代理として出席されたのを機会に、当面している外交の重要問題としての日中平和友好条約にかかわる覇権問題と、日ソ平和条約のやはり問題点の北方領土の返還の問題に対して、四、五点この機会に御質問することにいたします。 私は、覇権問題とこの北方領土……
○戸叶武君 植木長官の所信表明並びに委員長のいまの説明でわれわれは了承しておるのでありますが、沖繩国際海洋博後の問題にしぼって、特に跡地の問題をめぐってきょうは論議をするということでありますが、それに入る前に、このような重大な、政府認識においても、「沖繩を取り巻く情勢には今日なお厳しいものがありますが、政府としては海洋博の終了を新しい出発点と考え、心を新たにして沖繩の振興開発と歴史的沿革から沖繩が抱えている種々の問題解決のため全力を傾け、この上ともに格段の努力を図ってまいりたいと存じます。」と、この御見解はごもっともでありますが、いま政府において、国会から起用しているところの政務次官の言動は、……
○戸叶武君 日米両国政府は、きのうの午後、外務省で第十六回日米安保協議委員会を開いた。これは日米安保条約が一九六〇年に改定されて以来十六年間問題になっていた、自衛隊誕生以来の懸案であった作戦調整機構としての日米防衛協力小委員会の正式決定と見られるが、緊急時の研究協一議の対象となろうと宮澤外相は答弁しているということでありますが、いまこういう緊急時の研究協議を対象ということにしぼって、このような時期にこのような形で正式決定をしたというのはどういうところにその構えがあるのか。八方破れの構えか、それとも何か意図するところあっての決定か。日中平和条約締結を前にし、中ソ関係の対立というものも覇権問題や北……
○戸叶武君 宮澤外務大臣に、私はこの機会に国の外交を担当する外務大臣として、日本の外交のあり方について見解を承りたいのであります。 わざわざなぜこういう機会にそれをするかというと、どうも自民党は長い間政権を壟断していた関係上、日本の政治は自民党がやるんだというような思い上がった考え方によって国会の機能を麻痺させている面がありますので、この機会に、私は議会政治を守る意味において、政府と国会との関係、それから議会政治と政党との関係、国とガバメントの関係、そういう問題を、自民党の総理大臣から閣僚もしっかりとした政治姿勢を持ってもらいたいからなんです。 三木さん、福田さん、大平さんあたりの争いは、……
○戸叶武君 各国の特許の文献が一千七百万もあるということでありますが、この特許文献がこのようにたくさんあるのを国際的に統一した特許文献として整理していきたいというのがストラスブール協定を開いた一つの目的であったと思います。ストラスブール協定が一九七一年三月開かれて、三月二十二日に協定が採用されたんでありますが、一九七五年十月七日にこの協定が成立し、この協定に入ることによって日本もこれに対する協力をなすことになっておりますが、この協定に入ることによって日本はどのような利益といいますか、メリットがあるか、そのことについてまず第一に質問いたします。
○戸叶武君 関連発言をいたさせていただきます。 先ほどの片山長官の御答弁の中に、特許は国際的問題であるのに予算上の問題で特許庁の機能が十分に果たせない状態にあるという現状を訴える言葉がありました。私たちもそれを一番心配するのは、特許のことはどちらかと言えば商工委員会で、この問題に関連して昨年衆参両院において附帯決議がつけられたのでありますが、今回もやはりそういうことを含んで、この法案を通すのはよいが、国際化に対応すべき処置であるのにもかかわらず、内外に対しての整備が十分にできていなんじゃないかというのが、いまの質問応答を聞いても十分考えさせられるのであります。 そういう意味において、商工委……
○戸叶武君 UNCTAD、国連貿易開発会議の第四回総会に政府首席代表として出席する木村前外相は、この総会において、一次産品は商品ごとの個別的検討を前提に、途上国の要求する共通基金検討の用意があるという、従来の態度から一歩進んで、最貧国対策として先進国側による十億ドルの緊急商品援助の提案を行うことを明らかにしたというような演説をやるということですが、あらかじめ外務大臣と打ち合わせを行っての見解の披瀝だと思いますが、外務大臣からこのことについて一言承りたいと思います。
【次の発言】 国際収支の大幅な赤字に苦しむ後発開発途上国の石油危機以後の深刻な打撃に対して温かい手を差し伸べたのだと信ずるのであり……
○戸叶武君 この条約は一九五七年十月に発効し、有効期間が本年十月十三日に到来するということでありますが、一九七五年三月及び十二月に条約の改正を検討するための当事国会議が開催され、そこでこの議定書が一九七六年五月七日にワシントンで四カ国で署名されたということでありますが、この議定書を見るのに、いままでの条約の有効期間六カ年となっていたのが四カ年というふうに延長がつぼめられておるのでありますが、この六カ年が四カ年になったというのには、やはりオットセイの保存に関するところの各国間におけるいろいろな論議がなされた結果だと思いますが、この説明には、オットセイ資源の最大の持続的生産性達成のための処置がこれ……
○戸叶武君 議事進行。 議事進行に関して、名をかりて一言委員長に申し入れを行います。 この核拡散防止条約の批准の問題は、今国会において重要法案の一つであります。しかし、この問題はもう数年間にわたって論議され尽くし、特に、去年からことしにかけては活発な論議が各党においてもなされておるのでありまして、この核拡散防止条約に対する賛否の立場はありまするけれども、これが万が一にも通らないようなことになると、国際的な信義にも私は関係があり、日本の軍国主義の復活ということに対して警戒の眼を張っているところの近接諸国においても重要な私は反応が生まれてくると思うのであります。そういう意味において、この参議院……
○戸叶武君 まず、三木総理にお尋ねいたします。 この核防条約というものは、日本の外交防衛政策の中において最も重要な政策でございます。それは、賛成の者も反対の者も、日本の運命の分かれ道と考えて六年間いろいろな論議を続けてまいったのであります。この重要法案が国会に審議される段階において、いま、三木総理を支えているはずの与党である自民党のぶざまな態度は、国の運命とかかわりなく政権争奪に憂き身をやつしている権謀術策は国民ともに怒るところであって、許しがたきものであります。私は、核防条約を批准の前に、このような政治姿勢のもとにおいて、果たしていまの自民党が国の政治の中枢にあって外交防衛において責任を持……
○戸叶武君 理事会で万場一致で決定しなければということになっておりますが、私たちが理事会で要請したのは、こういう請願の国民の願いというものは、できるだけ多くやはり取り上げるというのが憲法の趣旨だと思うんです。これは通らないから、これは実行不可能だからというのは、取り上げた後における一つの行政府なりあるいは国会における論議において決定すべきものであって、請願権というのを非常に制約するということをきわめて非民主的なやり方であって、これは自民党の人たちも、主として党の決定に従っていろいろな御発言をなされたことと思います。したがって、党の決定に対して野党の方からいろいろな強力な反対意見も開陳された、そ……
○戸叶武君 いまの御意見を拝聴しておって、私は別に批判しょうとは思わないんだが、いまのような御議論なら自民党内部で十分やってきてもらいたいと思います。国民の聞かんとするところを国民の代表者であるところのわれわれはやるんであって、人民主権の国において、国民が主権者です、国民に伝えるような外交論議を責任を持って党の代表的な人は党内てまとめてから――雑然とした雑音はここに持ち込まないようにしてもらいたいと、こう思います。 そこで、私は小坂さんには一つの期待を持っております。いっでも、三木さんにも田中さんにも期待してむなしきものを感ぜざるを得ない場合もあると思いますが、しかし、やはりいま、日本の外交……
○戸叶武君 いま前の方から追及がなされたように、隣の国である中国がどういう方向に向かって歩んでいくかという模索、それからその方向キャッチはいまのところ非常に重要なことだと思います。いま外務大臣が答えられましたように、イギリスの外交筋では十日にそれをキャッチし、イギリスのデーリー・テレグラフとフィナンシャル・タイムズでは、江青夫人ら急進派のクーデター未遂事件を十二日には報道しているのであります。こういうところを見ても、遠くの方の国のイギリスの外交官のキャッチが早くて日本の方は非常にのろい。何だか近いものの方が遠いところにあるような感じでありますが、こういう点も、情報化時代に、日本の外交活動という……
○戸叶武君 国際小麦協定は、一九七一年二月の国連小麦会議で採択され、同年七月一日に発効したものですが、この協定作成の当初から、その当時は小麦の生産過剰の傾向にあったので、この方の最低価格をどうするかということを中心に、産出小麦の価格標準に問題の重点があったのですが、いろいろ各国の立場があるので、主要輸出国の意見がまとまらないでいたが、そういう関係でこの国際小麦協定においては、商品協定の根幹となるべき経済条項を欠いていることが問題になっており、その後も、その問題をめぐっていろいろな話し合いが行われたのですけれども、その後ソ連における小麦の大量買い付け、これは異常気象のためであったといいますが、そ……
○戸叶武君 きょうは外務大臣がおかぜを引いているので委員長がいたわってくれと言うので、なるたけ答弁は短くて結構ですから、耳の方は非常に発達しているようですから、どうぞ私たちの考え方をやはり耳に受けとめてもらいたいと思うのです。 私は、文化人類学の立場から人間の顔というものに非常に興味を持っていますが、その中で最近は耳の研究に全力を注いでおります。やはり聖徳太子の像をかくのにしても、耳を非常に美しくふくらみのある形でかくとこれが聖徳太子ということになるのですが、やはり耳が貧弱だと一国の政治を指導するのには物足りない。だから「聡明」の「聡」も「耳」ですが、外務大臣の耳を見ると、なかなかいいかっこ……
○戸叶武君 鳩山外務大臣が負わされている任務というのは、非常に危機に直面して重い任務が課せられておると思うのであります。そこで私は、当面している現象面の問題と同時に、この危機に直面して日本人はその打開策をどういうふうに考えていくか、そのことを外務大臣からお尋ねしたいのであります。 日本の直面している最大の政治課題はエネルギー資源の確保と食糧自給体制の確立であります。福田総理は、ことしは経済の年である、経済のことは私に任せてくれというような形でまかり出てまいりましたが、経済大国であっても資源小国である日本の国策というものは、グローバルな時代にはそれに対応する政治姿勢が必要だと思います。したがっ……
○戸叶武君 七十四国会でベルヌ条約がすでに問題にされてきましたが、この著作権保護の問題は方式主義と無方式とがありますが、どういう関係でアメリカや中南米においては方式主義をとっているのか。また、無方式をとっている日本及びヨーロッパ諸国との違いはどういうところにあるのか。この条約のねらいというものは、このアメリカ、中南米の方式と日本及びヨーロッパの方式のかけ橋となろうとするような試みがあると見られるのですが、その点について外務大臣からお答えを願いたいと思います。
【次の発言】 そのかけ橋としての使命を果たし得る要点はどういうところにありますか。
○戸叶武君 一九七〇年代は激動変革の時代だということをかねがね予想しておりましたが、やはりニクソン・ショックなりあるいはドルショックよりも大きなショックは、一九七三年末の石油ショックが最大のショックであったと思うのであります。この衝撃を受けて一番苦難の道を歩いたのは、石油産出国でない発展途上国の飢餓状態を打開するために必要な外資というものが得られないでどん底に陥ったときだと思います。そのときに、一九七四年十一月にローマで開催された世界食糧会議というものは、この石油ショックの傷、発展途上国の惨めさ、それをどうやって救わなければならないかという一点から問題の転換がなされ、特に発展途上国として苦難の……
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