このページでは松野頼三衆議院議員の28期(1958/05/22〜)における国会発言(質問、答弁等)をまとめています。国会活動の統計や役職、質問主意書の数や内容は28期国会活動統計で確認できます。
○政府委員(松野頼三君) 私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律の一部を改正する法律案について、その趣旨を説明申し上げます。 御承知の通り、独占禁止法は、経済民主化法制の主要な一環として、自由かつ公正な競争を促進し、国民経済の健全な発達をはかる目的をもって、昭和二十二年七月に施行されました。 その後、内外情勢の推移に即応して同法は数回にわたって改正され、中でも、昭和二十八年の改正は、いわゆる占領法規を再検討するという意味で行われたものであります。その後五年の歳月を経過した今日、わが国経済の実情を見ますと、企業数が多過ぎるため、とかく過当競争の弊に陥りやすく、また、経済基盤が弱いため、……
○政府委員(松野頼三君) 農地被買収者問題調査会設置法案について、その趣旨を御説明申し上げます。 戦後のわが国の農業生産力の発展に対して、農地改革の寄与しておりますところは、まことに大きいのでありますが、反面、これが非常に大きな社会的変革でありましたために、従来の社会的、経済的基盤が大幅に変更され、その際農地を買収された者に関してもいろいろな社会的な問題が起っていると思われます。 言うまでもなく、農地改革は、正当な法律に基いて正当に行われたことであってこれを是正する意味における補償は考えられないのでありますが、現行の農地法の問題とは別に、この農地改革の副次的結果ともいうべき被買収者に関する……
○国務大臣(松野頼三君) お答えいたします。 今回のILOの総会の、条約勧告適用委員会の総会に対する報告においては、わが国政府代表の意見及びこれに対する意見を記録した後、委員会の希望として、本委員会は、専門家委員会が意見を付して指摘した法律の規定が日本政府の提案するごとく廃止されることを希望する旨が述べられております。この報告においての総会における審議に際して、わが国政府代表が、条約勧告適用委員会においては九十八号条約と国内法との関係について何らの結論を出していないものと了解しております、右委員会がその報告中に表明した希望については、これに留意する旨の発言を行いました。これに関して何ら異論は……
○国務大臣(松野頼三君) 川崎船の雇用の問題でありますが、ちょうど三十二年ごろは非常に石炭が好況でございまして、求職者がございませんでしたから、就業者がないというわけで、これは政府の責任ではございません。(拍手)
○国務大臣(松野頼三君) 雇用問題につきましては、昨年の五月の雇用審議会の答申を心から尊重いたし、今後その線に沿って雇用問題の解決をはかることが最善だと考えます。いかにいたしましても、毎年平均百万の雇用増、労働力の増を補うには、一年、二年の政策では解決いたしません。雇用審議会でも、十年、十五年の長期的計画を立てろというのが、御答申の趣旨でございます。従って、本年は、さしあたり、その中で、家内労働の問題が御指摘がございますから、これに手をつけたい。職業訓練につきましても改善をはかって参ります。中小企業の製造業に対する雇用促進も、今年は順調にいたすつもりであります。なお、答申の中で、新しく身体障害……
○国務大臣(松野頼三君) 最近の労働災害を一応申し上げますと、昭和三十年、これは度数率でありますが、二四・四九、三十一年二二・九九、三十二年二二・三六、三十三年二〇・二九、三十四年は、大体毎月一九から一八、比較的度数率は減ってきております。ただ、最近の災害の傾向として、度数率は減りましたが、非常に甚大な人命に影響する災害というのが最近目立っております。これは、特に、やはり労働省といたしまして、労働者の安全を守る役所としては非常に注意をしなければならないことだと私も痛切に感じております。今回の鉱山問題は、もちろん、労働省は基本的に労働者の安全及び福祉を守る役所でございますが、鉱山に関しましては、……
○国務大臣(松野頼三君) 労働問題と治安の問題とを混合することは断じて避けなければなりません。いかなる暴力があろうと、正しい労働運動をこれによって曲げるようなことは厳重に慎まなければならないと存じます。 ただいま御質問のピケの問題は、御承知のごとく、最高裁の判例にもありますごとく、ピケは平和説得であります。いたずらに実力という名のもとに暴力を用いて、しかも、他の自由な権利を阻害することは、断じて許されません。(拍手)最高裁の判例の中に、暴力行為をもってこれを妨害するがごとき行為はもちろん、不法に使用者側の自由意思を抑制し、あるいはその財産に対する支配を阻止するような行為をすることは許されない……
○国務大臣(松野頼三君) 失対事業の高率補助につきましては、先般の伊勢湾台風の際は、労務費、事務費五分の四の高率の補助をいたしました。今回も、これに準じて、高率の補助をいたす所存でございます。(拍手)
○松野政府委員 第二回の当選のときに、暫時名前を連ねさせていただいたことがございます。
【次の発言】 決算委員会はその権能から申しまして、ことに会計検査院の最終的な主導権と申しますか、最終報告は内閣にあらずして国会、国会の中でも当委員会が少くとも会計検査院における最高の責任をお持ちになっておりますので、内閣総理大臣といえどもこの権能にはかないません。そのようにこの委員会そのものの性質は、会計検査院のまたその上の日本で最高な機関だと存じて、今日その運用というものは非常に重要だと、私は真に議員生活を通じましてもそう感じております。それでは会計検査院の報告というのが果して実行に移されたかどうか。過去……
○松野政府委員 先般総理府総務長官を拝命いたしました松野頼三でございす。今後本内閣委員会の皆さん方にも格別なお世話になることと存じます。はなはだ微力でございますが、皆ん方の御協力により大過なきを期したいと存じます。何とぞよろしくお願い申し上げます。 はなはだ簡単でございますが、就任いたしましたあいさつにかえさせていただきます。(拍手)
○松野政府委員 私も就任以来さっそくこの問題を法規的によく研究いたしましたが、なかなか私と主として官房長官との職責の分野というものは明確な法文的なものはございません。従って、これは運用の面においてその実を上げる以外には今日なかろう。この設立当時から考えますと、もちろんこれを非常に明確に現わすというならば、あるいは行政機構が膨大なものになりはしないかという御心配もあるかと存じますので、成立当時の状況は、官房長官と総務長官に対しては、ずいぶんこの法律も苦心をされてお作りになった条文もたくさんあります。従って、この条文から申しますならば、明確であるとは私は断じて申し上げられませんが、運用の面において……
○松野政府委員 私、今般総務長官に就任しました松野頼三でございます。ふなれな者でありますが、どうぞよろしくお願い申し上げます。 私、就任早々からこの問題の報告を受けまして、ただいま防衛庁からの報告のように、相当深度が深い、従って、技術的に別府湾でやったような構想ではできない、そのためには船の問題もあるし、同時に、非常に深い海に対するには、いまだに技術的な対策が立たない、こういう報告を受けておりますので、立たなくても、いつかは立てるだろう、同時に、何とかしろということを私の方は相変らず申しておるわけであります。同時に、これは、いろいろ考えて参りましても、ものがものだけに、おそらく沿岸漁民の不安……
○松野政府委員 公取機構の改正と、今回の人事とは関連が全然ございません。その一つの現われとしては、公取のいわゆる審議会の答申が本年の二月に出まして、提案いたしましたのがこの臨時国会であります。その間は、この法律を改正するかしないかということは、決定的な案はできておりません。従つて、この改正にからんでということはあり得ないわけで、それならば、もう一つ前に、公取の審議会を作るときに問題があるならば別ですが、審議会設置については何ら異論がございませんから、従つて、答申が出ましたことについても、異論はございません。この提案をすることにきめましたのは、私が就任してからでありまして、つい臨時国会前に、実際……
○松野政府委員 ただいま上程されました私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律の一部を改正する法律案について、その提案理由を説明いたします。 御承知の通り、独占禁止法は、経済民主化法制の主要な一環として、自由かつ公正な競争を促進し、国民経済の健全な発達をはかる目的をもって昭和二十二年七月に施行されました。 その後、内外情勢の推移に即応して同法は数回にわたって改正され、中でも昭和二十八年の改正は、いわゆる占領法規を再検討するという意味で行なったものであります。その後五年の歳月を経過した今日、わが国経済の実情を見ますと、企業数が多過ぎるためとかく過当競争の弊に陥りやすく、また、経済基盤が弱……
○松野政府委員 ただいま議題となりました一般職の職員の給与に関する法律等の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由並びに内容の概略を御説明申し上げます。 国家公務員の給与に関し本年七月十六日付をもって人事院から勧告がありましたので、その内容等につき検討いたしました結果、十二月に支給する期末手当に関する部分につきましては、この際これを実施することが適当であるとの結論に達しました次第であります。 以上の理由により、一般職の職員の給与に関する法律の一部を改正し、国家公務員に対し十二月十五日に支給する期末手当の額を〇・一カ月分増額することにいたしました。また、期末手当の増額に伴いまして、自……
○松野政府委員 石山さんの御意見にお言葉を返すわけではありませんが、私の方が公務員に対して権利をあるいは義務を強要したことはございません。法律ですから、これはあえて私とか政府とかいうのではなく、対等の意味で、政府も守らなければいけない、それに従う公務員の方も守らなければいけないというのであって、何れも敵、味方というのではありませんし、私がたまたまこちらの席にすわっているからといって、私に利害は何もないのです。私も被害者のり一部であり、また権利者の一部ですから、これは法律ですからどちらがどうということはないということを、一応石山さんの言葉にお答えをしておきます。 なお本論の人事院勧告ですけれど……
○松野政府委員 一昨年の昭和三十二年九月二十四日の閣議決定によりまして、総合的に駐留軍の撤退に伴う離職者対策という方向を定めたわけであります。その後予算といたしましては、予備費をもちまして、いわゆる補導訓練所の新設をしたり、あるいは拡充をいたしたりいたしまして、現在の駐留軍の方がおやめになったあとの手内職及び技術の修得という面におきましては、昨年予備費をもってある程度の拡充をいたしました。昨年からこの問題が非常に大きく取り扱われまして、実は職業補導の面は相当充実し、今日順調に進んでおります。 さてそれでは離職者の問題でありますが、第一義的には、離職者をその地域において公共事業なりあるいは新規……
○松野政府委員 ただいま議題となりました一般職の職員の給与に関する法律等の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由並びに内容の概略を御説明申し上げます。 国家公務員の給与に関し本年七月十六日付をもって人事院から勧告がありましたので、その内容等につき検討いたしました結果、十二月に支給する期末手当に関する部分につきましては、この際これを実施することが適当であるとの結論に達した次第であります。 以上の理由により、一般職の職員の給与に関する法律の一部を改正し、国家公務員に対し十二月十五日に支給する期末手当の額を〇・一月分増額することにいたしました。また、期末手当の増額に伴いまして、自衛官に対……
○松野政府委員 公務員制度の改正ですでに二年半前から答申を受けておりますので、時間的に申しましても当然早い時期に改正案を出すべきだという方針に政府も決定いたしております。従ってその方針に従ってただいま草案を練っておりまして、この国会に提案いたすように各省の交渉、折衝及び調整をいたしております。私の見込みといたしましては、この国会に提案いたす方向に時間的に間に合うだろう、また審議をお願いできるように早い時期に提案できるだろう、こういう方向で今日やっております。
【次の発言】 答申案に沿って今日やっておりますが、答申案の中にも明確にこうしろというものと、ある程度幅のある答申を受けておりますので、そ……
○松野政府委員 ただいま議題となりました一般職の職員の給与に関する法律等の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由並びに内容の概略を御説明申し上げます。 この改正案は、昨年七月十六日付の人事院勧告に基き、一般職国家公務員の期末手当を増額し、俸給表の改正を行い、あわせて一般職の職員の給与に関する法律の一部を改正する法律(昭和三十二年法律第百五十四号)附則第二十三項の規定の趣旨にかんがみ、現行暫定手当の一部を俸給に繰り入れるとともに、これに伴う暫定手当の整理を行おうとするものであります。すなわち第一に、六月十五日に支給する期末手当の額を〇・一五月分増額して〇・六五月分とすることにいたしまし……
○松野政府委員 ただいま議題となりました日本国憲法第八条の規定による議決案につきまして、その提案の理由を御説明申し上げます。 皇室が財産を譲り受けることは、日本国憲法第八条の規定により国会の議決に基かなければならないことになっておりますが、皇室経済法及び皇室経済法施行法によりまして、外国交際のための儀礼上の贈答にかかる場合、その他天皇並びに皇后、皇太子妃等内廷にある皇族においては、一年間にこれらの方を通じて個々の譲り受けの価額の合計が百二十万円に達するに至るまでの場合などには、そのたびごとに国会の議決を要しないこととなっております。 御承知のように、本年四月十日には皇太子明仁親王殿下の御結……
○松野政府委員 皇居造営審議会で今回いかなる皇居を造営するかということは、おそらく非常に大きな新しい問題でありますと同時に、構想といって も、その構想が八木委員御承知のごとく、実はなかなかむずかしい問題であります。私個人としてどうだというならば、私も一応提案者としてある程度の構想は持っておりますが、どの程度で、予算は幾らだと言われると、なかなかこれは申し上げにくいほど多くの問題が残っております。概略的に申しまして、諸外国の例をとり、また日本の今日の立場を考えて、それに相応するものを作るべきだということは常識的におわかりだと存じます。そのために過去二年間諸外国のいわゆる皇居に匹敵するような宮殿の……
○松野政府委員 学識経験者という名前で選定いたしますときには、学識に対して非常に経験を持ち、しかもその学識に関して長い間経験をお持ちの方という意味で、必ずしも実務に入った人ばかりをさすわけではございません。学識を持ち、しかもその理論及びそのものについての経験が豊富な方という意味で委員の選定をいたしております。
【次の発言】 お説の通りで非常に参考になるわけですが、学識経験という一つの用語を使っております以上、ただいま私がお答えしたのが一つの原則でありますが、たまたま今野球の選手をお引きになりましたけれども、野球の選手は学識がなくても経験が非常に高度な場合、かりに言うならば水原とか三原とかいう人……
○松野政府委員 ただいま議題となりました農地被買収者問題調査会設置法案についてその提案の理由を御説明申し上げます。 戦後のわが国の農業生産力の発展に対して、農地改革の寄与しておりますところは、まことに大きいのでありますが、反面、これが非常に大きな社会的変革でありましたために、従来の社会的経済的基盤が大幅に変更され、その際農地を買収された者に関してもいろいろな社会的な問題が起っていると思われます。言うまでもなく、農地改革は、正当な法律に基いて正当に行われたことであって、これを是正する意味における補償は考えられないのでありますが、現行の農地法の問題とは別に、この農地改革の副次的結果ともいうべき被……
○松野政府委員 御承知のように文化勲章の受章者が、直ちに年金を受給する者と一致はいたしておりません。本年も文化勲章は五名でございましたが、年金受給者は十名でございました。このように人員においても必ずしも一致しておりません。すなわち文化勲章をもらう資格者の選定というものと、文化功労者年金を受給する資格者の認定というものは、おのずから二つの別のものが実施されておりますので、過去におきましてもそういう運営で文化勲章直ちに年金という考えにあらずして、二つの法律と二つの選考によっておのおの違った方々がその範疇に入っておられます。しかしもちろん文化勲章をもらった方も年金の中に入っておる。年金をもらった方が……
○松野政府委員 提案理由にも御説明申し上げましたごとく、農地改革によりまして相当大きな変動があり、その後農村における社会問題としてこの問題がいまだに相当大きな場面を占めておりますので、その実態を調査することはより以上必要なことだと考えます。なお総理府に設置いたしましたことは、農林省そのものの考え以外に、その他に波及する場面が非常に広範囲にあるかと存じまして、総理府に設置することが妥当だと考えて総理府に設置をいたしたのであります。
【次の発言】 実態の調査といいますことは、御承知のごとく今日その大きな変革によりまして多数のいわゆる被買収者の方がおられますので、その方たちの農村における地位と今日の……
○松野政府委員 被買収者問題調査会の提案理由は、先般提案理由の内容で御説明申し上げました通りでございます。なおこの問題は、あえてわが党のいわゆる地主団体に関する問題ということにあらずして、これは多年懸案になっておる問題でございまして、ことに農地改革を基本的に改正しようとか、そういう意味の審議会ではございません。被買収者のその後の農村における社会的問題が今日でも多数潜在しておりますので、その問題を中心に審議するのが目標でありまして、農地法の是非を議論したり、あるいはかっての農地改革そのものを議論するという意味の調査会にあらずして、その後における社会的問題が農村に潜在しておりますので、この問題を調……
○松野政府委員 今回の給与法の一部の改正は、御承知のごとく昨年の七月の人事院勧告を完全実施するといういい慣例を作るためにやったのでありまして、その通り実施いたしました。なお政府の意見としてどうかと申しますと、もちろん人事院の研究の結果でございますから、これに異論はございません。ただあえて意見を申し上げますれば、人事院の努力されたことは、初任給だけ千円上げれば非常な断層ができる、それをなるべくならすために順次それを上に波及された、その意味で、ある場合には七百円、四百円という段階を設けたのは、いわゆる初任給だけ千円上げればそこだけ非常に大きな断層ができるから、なるべくそれを縮めんがためにずっと引き……
○松野政府委員 お答えいたします。提案の準備をただいまいたしております。
【次の発言】 お答えいたします。当時留保というわけでもございませんでしたが、独禁法を出すか出さないか目下準備中でございます。なぜ急いで出さないかということがおそらく保留中だったと思います。もちろん今日御承知のごとく経済の基本法でありますし、相当広範囲に各省にまたがる問題でありますから、念には念を入れまして連絡を密にして今日作業中であります。あらためて御答弁申し上げます。
【次の発言】 ことに政府から予算の提案と同時に、今国会に提出する法案一覧表の中にも独禁法というのは明らかに出しております。同時に今日も、ただいま私から御……
○松野国務大臣 今回はからずも、突然労働大臣という重責を拝命しまして、まことに至らぬものでございます。練達たんのうのものでもございませんので、どうぞ在任中はお手やわらかにお願いいたします。お許しを得まして、簡単でございますが所懐の一端を申し述べて、皆様の御理解と御協力をお願いいたします。 私は、労働問題の特徴は、それがすべて人間関係の問題であるということたと存じます。従って労使の関係におきましては、そのときどきの現象に変化がありましても、その底には相互に常に変らぬ理解と信頼がなければならないと考えるものであります。 私はまたわが国の発展にとりまして、健全な労働運動が果す役割はきわめて大きい……
○松野国務大臣 全逓の違法的今日の状況を正当化するものにあらず、あくまで八十七号条約というものの批准については、当然国内法の整備と同時に、国内の今日の労使間の完全な正常化というものをともに行なって、これを批准すべきだという閣議の意向だと私は承知しております。
【次の発言】 全逓組合の違法状況を正常化する趣旨のものではない、同時にこれを正常な姿に戻して、可及的すみやかにこの問題を処理した上に批准すべきだということが閣議の意向でございます。
【次の発言】 全逓の違法的状況を正常化するという意味のものではこれはないんだ。従って前提条件というか、全逓の組合の問題を正常化することということを強く願って、……
○松野国務大臣 今回の技能検定は、御承知のように、この前の国会で与野党一致で通りまして、それに従って技能検定をやる、もちろんこれは訓練と検定と二つの要素を含んでおることは当然であります。ただこの問題は少しも強制権というものはありません。やはり、制度の最初ですから、いろいろ御意見もあり、御不安もあるかもしれません。しかし終局的に訓練と検定という二つのものは、どちらも実は長い意味においてだれも反対はないものだ、ただやる方法と時期の問題はある。ことしやるよりもう少しゆっくりやれ、こういう御意見があることは私も承知しております。従って今回審議会というのを開きまして、この審議会の意見を尊重するという立場……
○松野国務大臣 明星セメントと電気化学の問題は、長い間敷地買収問題をめぐりまして相当深刻な両者の争いがございました。一部のものは経済事案でございますので、公取で、不公正取引ではないか、あるいは不公正な競争ではないかという疑いで、たしかこれは電気化学及び明星セメント両者から関係の事例をすでに聴取しておる段階だと私は承知しております。内容はやはり今日のセメント業界における過当競争という意味で、一部は工場誘致を反対する、一部は当然必要だというわけで工場新設をする。敷地の内容を見ましても、まことにぶちのような敷地買収が今日行われておると私は承知しております。これは見方は経済的問題でございますので、労働……
○松野国務大臣 今回の非常に大きな台風に際しまして、労働省として今日までとりました対策を簡単に御報告申し上げます。 愛知県基準局管内におきまして、労働基準法の適用事業場が災害にあいましたものが約三万、労働者数において約五十一万人に上る大被害でございました。三重県基準局桑名地区におきましても約千二百の事業場、四日市地区におきまして約二千八百の事業場の浸水、倒壊等の被害を受けております。もちろん工場、事業場の被害の内容その他の問題につきましては、いまだ詳細な調査報告は参っておりません。今後の減水及びその他の事業場の状況によりまして相当の大きな被害が見込まれておりますが、今日までは、被害金額の詳細……
○松野国務大臣 お答えいたします。農村と都市との労働力の流通過程を見ますと、三十年以来だんだん都市労働に吸収される傾向はある程度出ておりますが、農村の潜在失業者の総数がまだ完全に把握できない。同時に吸収の過程にあるという今日の状況では、的確にどれだけがどうだということはなかなかはっきりつかみ得ません。しかし傾向としては都市労働にだんだん進んでいることは流動調査及びすべての総計に現われております。従って私どもはその方向を是正することが、より以上農村人口を軽減させることだと考えております。
○松野国務大臣 ただいま議題となりました昭和三十四年七月及び八月の水害又は同年八月及び九月の風水害を受けた地域における失業対策事業に関する特別措置法案について、その提案理由及び内容の大綱を御説明申し上げます。 本年は、七月以降数次にわたって局地的な豪雨及び台風の影響を受けで各地に相当な被害が発生いたし、特に九月下旬に発生を見た今次台風第十五号による被害はきわめて激甚であります。 これらの被害の発生に対処して、政府といたしましては、被災者の救済、災害復旧に遺憾なきを期しているところでありますが、失業対策事業につきましては、罹災による失業者の増加が予想され、また被災地の地方公共団体の財政負担が……
○松野国務大臣 災害が起きますと、やはり一時的には失対事業の要求が非 常にふえて参ります。これは、本質から申しましても、やはり事業主体が市町村でありますから、市町村の公営的な事業に対する失対がふえて参ります。しかし、ある時期が過ぎて参りますと、今度は、公共事業が相当な速度で進みますから、ある時期を過ぎますと、公共事業への吸収がずっと進むというのが、過去の災害の実状であります。今回の場合は、災害が、ことに都会の場合が多いということで、都会の失対事業が非常に緊急になって参りましたので、今回の災害につきましては、失対事業の重点的な配分をやる。それでは、失対事業の中にそれだけの余裕があるかといいます……
○松野国務大臣 そばに厚生大臣がおられますから、厚生大臣から正確なお答えをいただけば……。先ほどもお答えになったようでありますが、特に労働大臣に御質問ですからお答え申し上げます。その趣旨として、災害地の方の負担を軽くすること、これは趣旨として私は反対でございません。ただ、そのやり方と方法と限度が、私は問題だろうと思います。非常に大きな災害を受けて死傷者も出たという大きな災害のときに、あるいはその限度というものが私は問題だろうと思う。もう一つは、やはり保険経理の会計を使うとなりますと、保険経理の計算ができておるのですから、その中で余裕分を最大限に使うという保険経理の方の限度というものをお考えいた……
○松野国務大臣 最賃法はことしの国会で御審議をいただきまして、その後さっそく実施をいたしましたが、短時日でございまして、必ずしも全国に徹底したとまでは申せませんが、今日最賃法の地方の審議会委員は全部任命が済みまして発足をいたしました。二番目に審議の内容といたしましては、最賃法の適用を受けられる方がすでに五万人以上にふえて参りました。件数は、今日まで確定いたしておりますのが五件、そのうち四件が静岡県、一件が神奈川県であります。その審議の内容は、労働代表の方も御賛成をいただいております。また静岡県の中には、一部の労働代表の方が退場をされたというのが一件ございますけれども、神奈川県はすべての労働委員……
○松野国務大臣 ただいま議題となりました炭鉱離職者臨時措置法案につきまして、その提案理由及び内容の大綱を御説明申し上げます。 石炭鉱業におきましては御承知の通り深刻な不況に悩まされており、そのために多数の炭鉱労働者が離職している実情にあります。このような事態にかんがみ、政府といたしましては、従来から職業紹介、職業訓練、失業対策諸事業等の対策を推進して参りましたが、さらに総合的かつ有効な離職者対策を確立すべく検討を進めて参りましたところ、このたび成案を得るに至りましたので、ここに、炭鉱離職者臨時措置法案を提出いたし、御審議を仰ぐことといたした次第でございます。 次に、その内容について概略御説……
○松野国務大臣 この法律で炭鉱離職者を対象にいたしておりますのは、炭鉱に一定期間勤務しておった者、そうしてなおかつその炭鉱地帯に居住しておる者、就職について対策の必要のある者を対象にしておるわけであります。厳格に申しますと、そういう前提のもとに要対策者を一応対象としておるわけであります。もちろん個人々々の異同性もございますので、お前はいけない、お前はいいんだと個々に審査するよりも、そういう条件を備えた者を対象とするということに運営をいたしたいというのであります。いろいろな文句が書いてありますけれども、一番大筋のところはそういう趣旨で、きめました内容は、大体事業団の発足の期日以後に炭鉱に勤務して……
○松野国務大臣 福岡県からはもうすでに要望がきておりまして、この単価で至急やりたいというので、十二月の法律が通る前でも自分の方ではやりたいのだという、逆に十一月中にも計画を出したいという御要望がありました。そのときに知事さんに、お宅は用地費はどうなさいますかと聞きましたら、実は用地買収がほかの予算で済んでいるところで着工のできないところがあるのだ、そういう意味で用地問題は御心配かけませんというお話が福岡県の知事さんから直接ございまして、至急にこの予算で自分はやりたいのだということで、実は逆にいうと非常に急いだ計画さえ出ております。従いまして、これだけですべての事業をするのには問題がありましょう……
○松野国務大臣 昨日もここで通産大臣がお答えしましたように、さしあたり各府県の信用保証協会に対する援護会の連絡ということが第一に行なわれましょう。もう一つは、援護会自身がその推薦と方法についてのあっせんが十分やられますならば、もちろん信用保証協会においても取り上げやすいでしょうし、いきなりここで保証ということはしませんけれども、いわゆる手続とか推薦とか、あらゆる形であっせんをするというのが今回の趣旨でありますので、そういうことが今日考えられることで、個人としては最高百万円あるいは本人の退職金の問題、御本人の生業の種類の問題、そういうことを選択することもあっせんの一つの大事な仕事ではなかろうか。……
○松野国務大臣 全逓は公労法によって規定されておりますから、公労法上の権利があると同時に、義務がございます。従って公労法上の団体交渉権を主張されるならば、公労法上の規定を守っていただきたい。これを欠いておるから権利が発生しない、こういうわけであります。
【次の発言】 四条三項及び労組法に関係がございますので、労組法の問題、公労法の中にも労組法の引用がございますから、そういう総合的な二つの法律で、この問題は違法であるというわけでございます。
【次の発言】 労組法の組合規約、団体交渉の組合を代表するものということにも関連がございます。
【次の発言】 二月の労懇の答申に従いまして、二月の閣議決定をし……
○松野国務大臣 先般の閣議で運輸大臣からのせっかくの御発言もございまして、ただいま両事務当局で、法律改正をするならどういうところをする、か、しなければどういう方法でやれるかということを検討中でありまして、ことにただいま御発表の審議会からの発言はただいま初めて私も聞いただけで、私の方も前もって閣議での御発言もありましたので、検討はしておりますが、まだ結論は出ておりません。
【次の発言】 吸収ができるように措置いたしたい。これを法律改正でやるか、どういうことでやるか、これはただいま検討中でありますが、吸収ができるように検討をいたす、こういうわけでございます。
○松野国務大臣 第三十四通常国会が開かれるにあたり、今後における労働行政の運営について私の所信を申し上げ、各位の御理解と御協力を仰ぎたいと存ずる次第であります。 私は就任以来、次の三点を柱として労働行政を進めて参りました。その第一は経済の発展に積極的に貢献することであり、第二は、経済発展の大勢に取り残された人々にあたたかい援護の手を差し伸べることであり、第三は、労使関係安定の実現のため力をいたすことであります。最近の経済情勢、社会情勢を見ておりますと、こうした態度の妥当であることをますます強く確信する次第でありまして、今後とも、これによって行政を運営する所存であります。以下、この三点を中心に……
○松野国務大臣 内閣が昨年成立した当初に、所得倍増計画を十カ年でやるという計画を確かに打ち出しました。その後、毎年七・二%ですか、十カ年でちょうど倍になるわけです。算術平均すればそうなりますが、現実の日本の経済、日本の所得を総合的に考えて参りますと、ある場合には七・二以上に上昇するものが出てくる。もちろんこれはけっこうなことであります。従って十年という期限を切ることが一つの問題点である。あるいは七、八年で倍増になるかもしれないということなら、これはけっこうなことだというので、倍増計画をさらに検討して、所得倍増を目標に、いかなる対策と、いかなる期限を切るかということでただいま作業中であります。さ……
○松野国務大臣 この所信表明は、御承知のごとく私の所信表明ですから、私の意思に沿って文章を起案させたわけであります。従ってこれは私の所信でございまして、事務官僚が文章は書きましても、内容としては私の責任でございます。 なお小林委員のおっしゃるように、労働省の設置法はその通りで、私も労働大臣になってからその気持で労働行政をやっております。しかし今回書いたのは、今日の経済状況の変化に対処しての話でありまして年がら年じゅう、一生涯私はこの思想でいるという意味ではございません。ちょうど本年は――三十四年、三十五年という時期は、非常に日本の経済的大きな発展と申しますか、大きな変革のあるとき、この際、労……
○松野国務大臣 労働大臣としては、労働省設置法にもございますように、労働者の福祉と保護とその向上をはかることがもちろん目標でございます。今回特に所信表明をいたしましたのは、最近の雇用及び経済情勢の変化に伴う当面の問題というものを中心に書いたわけでありまして、基礎はあくまで労働者の福祉ということを念頭に置いて、その上での話であります。当然これはきまり切ったことだ、また当然私の任務でありますし、労働省すべての任務でありますから、これはすでにきまっておること、それを基礎にして当面最近の変化と、今後の問題点を実はあげたわけであります。従ってこの国会及びその前後に問題のあるところを主としてあげたわけで、……
○松野国務大臣 ただいま議題となりましたじん肺法案及び労働者災害補償保険法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び概要を説明申し上げます。 労働者の業務上の傷病に対する予防及び災害補償につきましては、一般に労働基準法及び労働者災害補償保険法に基づいて実施いたしているところでありますが、けい肺はその予防が困難であり、一度かかると治癒しがたく、多くの場合労働基準法または労働者災害補償保険法により三年間療養補償を受けた後においてもなお引き続き療養を必要とするのでありまして、またこの点については重度の外傷性脊髄障害もけい肺と同様であるのであります。そこでこれら二つのものについては、その特……
○松野国務大臣 不信を受けておるというわけのものではございますまい。かりに言えば、政府案が全然否決をされたというならば、これは確かに与党から不信を受けていることになります。今回の場合は、政府案を根本的に否決しているものではございません。与党の意思として修正案は出ておりますけれども、これは政府案の趣旨を全然否定する修正案ではないはずであります。その意味で、私は公平に考えて否決じゃない。政府案を修正はされましても、政府案の趣旨を否決した条文はございません。政府案と全然右と左の修正案といえば、修正案といえどもやはり否決的なものもありましょうけれども、今回の与党から出ておりますものは、御承知のごとく政……
○松野国務大臣 もちろんこれは現実に即してやるということで、そういう幅を持たせました。ただこの法案の提案当時のいきさつを申しますと、いわゆる事務的なものでなしに、いわゆる単純な筋肉労働者を主体とするという方向でこれは提案をいたしました。その趣旨は、提案理由にありますように、炭鉱労務者の特殊性ということからやってあるのでありますから、一般的にできる計算とか、あるいは一般の事務というものは、炭鉱労働者という特殊性はこれは薄いわけであります。従って単純に、労働力を炭鉱において使う人という意味は、広義な意味でありますが、ただ事務専門の者は一般の雇用の線に入る方でありますから、これは除外するというのが提……
○松野国務大臣 日雇いの前進と同時に、雇用形態をなるべく長期雇用にするということが雇用形態の基本であります。しかし全体的には日雇いというものが存在する以上、日雇いに対する対策も立てなければなりませんが、これを永遠に続けるというよりも、やはり基本的には、一般の雇用条件の改善が、やはり労働省の基本であります。しかし日雇いがゼロになることはなかなかむずかしいのでありますから、その対策の一部として、日雇いというものも考えなければならない、こういう考えで今日おるわけであります。
【次の発言】 御説の通りであります。今日政府は長期経済計画を立てておりますが、これは雇用問題がむずかしいということ以外に、いろ……
○松野国務大臣 私が就任以来、私の念願としておりますのは、雇用の安定と労働条件の向上とそうして日本の経済の発展におくれないように労働者というものが前進していくことだ、こう考えております。
【次の発言】 失業者にとっては、早く雇用の道を求められるように政府がお手伝いする、また御指導する、あるいは訓練するということが一番私がやるべき当面の問題じゃなかろうか、こういうふうに実は考えております。
【次の発言】 量的な雇用と質的な雇用というのは、両方とも欠くべからざるものだと思います。
【次の発言】 一年二カ月前に出しましたこの法律を、今から振り返ってみれば、それはいろいろ議論がありましょうし、私も意見……
○松野国務大臣 委員長……。
【次の発言】 当面の問題は、滝井委員の御指摘の問題ですが、炭鉱離職者の訓練手当の方をふやせという声が実は非常に強いのです。私もこれについては将来改正したいという意思表示をしております。片一方の方が、大体失業保険が三百五、六十円に炭鉱の場合は当てはまります。訓練手当は二百三十円、どちらかというと訓練手当の増額の方が、感じとしては私は優先しなければならないんじゃないか。ことに炭鉱離職者の場合は失業保険の切れた方が大部分であります。今回与党修正が出ますと、新たにそういうものが入りますけれども、大体失業保険の切れた方が炭鉱離職者には多いものですから、その訓練手当の修正とい……
○松野国務大臣 今回のじん肺法は、昨年のときに審議会を開いて一年以内に法案を出せというお約束で、政府はその通り実施いたしまして、この提案をいたしましたのは昨年の十二月の二十九日だと記憶します。約九十日の予定をもって急いで成案を得て提案をいたしたわけでありますので、三月三十一日で切れるという重要な時期もございますので、政府としては慎重な態度をとり、しかも迅速に成案を得るようにいたしたわけでございます。これをさらに一年延ばすということは非常に不可能なことである。なお今回は新たにけい肺からじん肺に変わっております。同時に労災保険の方は新しく重要な病気がみな入っております。そうすると一年かりに延ばした……
○松野国務大臣 今回けい肺法の長期給付という方向にけい肺法を踏み切ると同時に、午前中の質疑にありましたように、職業病的な感覚もこの際前進して入れていきたいという、どちらかといえばこれは前進的な意味で、職業病と限界して言うにはまだいろいろの問題が出て参りましょうが、将来はそういうものは一つの方向とすべきであるということを考えながら、将来職業病的なものに今日考えられるものも含めて、いわゆる労災の趣旨に合わせて長期給付というものを私たちは考えておるわけであります。しかしその骨子は、今日までの特別立法、臨時措置法を考えていけば、けい肺というものが一番多数で中心であるということは、念頭から忘れておりませ……
○松野国務大臣 事業主が負担するとは義務づけておりませんけれども、やはりじん肺法の特別の精神から申しまして、事業主が負担してはいけないという禁止ではございません。逆にいえば、しても差しつかえないのですから、労使間を円満な雇用関係にするために、事業主がなるべくそういう場合に負担し得るように行政指導していきたい、というふうに考えております。
【次の発言】 基本的に雇用関係はいわゆる労使間の自由の原則をたっとんでおるわけであります。ただ特殊な場合にそういうことが起こっておりますから、そういうことが起こらないような要望的措置を今回は特にきつくしたわけであります。なお、非常に労働者に不親切だと言われます……
○松野国務大臣 今回提案いたしました身体障害者雇用促進法は、国際的立場から申しましても、一つのILOの身体障害者に対する共準というものが出ております。その基準の内容は必ずしもそう明確にどうだというふうな、もちろんILOの基準ですから、そう具体的のものにあらずして、身体障害者の雇用を一般的に促進するということを目的にしてあらゆる方針が立っておるわけであります。今日批准しておりますのは十七カ国であります。その中で特に罰則的なものをきめておるのは六カ国であります。あとは大体今回提案いたしましたごとく、一つの促進的思想と協力的なものを掲げておるのが大部分でございます。従って今回提案いたしましたものは、……
○松野国務大臣 雇用の法律及び労働問題の雇用関係で、強制を与えているものは一つもありません。やはり雇用の自由の原則ということを貫いておりますので、強制的に与えているものはございません。ただ事業法の中には事業のためにございますもの――ここは社会労働委員会ですが、かりに言うならば、薬剤店を開く場合には薬剤師を置かなければならぬ。これは事業の特殊性から薬剤師というものを置かなければならぬのであって、それは別に雇用の問題ではございません。雇用関係の日本の法律すべてにおいて、強制的にしているものは一件もございません。従ってその原理原則のもと、今日の憲法下においての雇用促進はこれが限度だと存じます。一番は……
○松野国務大臣 この法案が非常に微温的でなまぬるいという御批判もあることは承知しております。しかしその議論の焦点をどこに置くかというものさしの置き方で、いい法案だあるいは微温的だということが違うのではなかろうかと思います。私たちは、今までの過去の実績、今日の現状から見て、適当だという判断でこれが適当だと思うのであります。逆に言うならば、もっと促進したいという方から見れば、微温的だという御批判もあるかもしれません。それじゃその議論をどこで調整をするかということになりますと、やはり現実に受け入れられる姿の中において最高なものを作るべきだ。現実の姿を無視して理想にのみ走っては――理想ばかりではありま……
○松野国務大臣 政府機関におきましては、提案前に各省と一応の打ち合わせをいたしまして、一・五くらいということを基準にいたしたいと考えております。民間におきましては、まだそこまで明細にはいっておりませんけれども、今日の身体障害者の就職率から勘案いたしまして、百人以上の事業場におきまして一・三を標準にしてその雇用計画を定めさせるというような方向でやって参りたい、こういう一応の目やすはつけております。
【次の発言】 臼井委員の御指摘のように、この法案の作成までに実はたびたび自民党及び社会党両党から――身体障害者問題は多年研究されておるのでありまして、なかなかその成案を得なかった。成案を得なかったのは……
○松野国務大臣 未亡人及び母子家庭の就職に関することは、先般の委員会でも御質問がございましてお答えをいたしましたが、いわゆる遺児家庭、孤児の就職率は、先般当委員会における御要求もございまして、その以後三十一年、三十二年、三十三年と、歴年実は順調に上昇級をたどりまして、三十三年は中学校、高等学校卒の孤児の就職率は実は九〇数%という数字を示しております。従って私は必ずしも悪いということは今日言えないと思います。 ただここで問題になりますのは、企業別に申しますと、金融機関等はややもいたしますと母子家庭とかあるいは孤児の就職を困難ならしめるような条件をよく言われております。そういうことから、実は大部……
○松野国務大臣 貿易・為替の自由化についてはいろいろな方策があるかと存じます。今までこの二、三年、数百品目の自由化をいたしました。その結果を見ますると、幸い経済が伸びて雇用が伸びております。この状況がいつまでも労働市場に続くという確信はございませんが、一応経済が拡大した。主として原材料の輸入ということは生産を拡大する。生産を拡大するというと雇用も伸びる、賃金もある程度伸びておるという過去の例を今日まで検討いたしますと、経済的に伸びる、雇用も伸びるという傾向が出ておるので、このまま推移していくならば、これは私は労働大臣としてはけっこうなことだ。しかしいつまでもこれが続くかどうか。それは経済の事情……
○松野国務大臣 今回の予算面でとりましたのは、三十五年度の離職者対策だけではございません。三十四年度からのしり押しのものも含めて計算をいたしました。三十五年度はどの程度かということは、今後の労使間の問題もございますし、そう確定的に幾らだということは言えません。ただ、昨年、一昨年の失業状況の統計を見ますと、二万七千くらいという数字が妥当ではなかろうかというので――これは今後の問題でありますが、対策として基本的に三十五年度といわれれば、二万七千くらいの対策は必要ではなかろうかということが一番安全の数ではないか、こう私は考えております。
【次の発言】 援護会の発足が約一カ月おくれましたことは、やはり……
○松野国務大臣 失業保険の会計は、三十四年度に料率の改定の提案をいたしまして、ただいま議会で御審議をいただいておるわけであります。まだ通過はいたしておりません。
【次の発言】 失業保険の料率は、御承知のように料率の引き下げと、負担金の引き下げ、経費の負担の軽減をいたしております。千分の十六を千分の十四、なおそのほかに日雇いの改定をいたしております。会計上におきまして、もちろん国庫が多いに越したことはございませんが、御承知のごとく最近の失業状況及び失業保険会計の内容を見ますると、大体積立金が六百億を越えるかと存じます。会計がそういう非常に異常な健全会計になりましたので、この際料率というものも、国……
○松野国務大臣 現行の国家公務員法の解釈にはいろいろな問題がございます。ただし基本的には八十七号条約は国家公務員にも及ぶわけでございます。
○松野政府委員 今回の調査会の基本的設置の目標は、ただいまおっしゃったごとく、今までの農業そのものにおいて解決できなかった場面が非常に農業は多い。近代的な科学工業が進歩するに従って、なおこの傾向は顕著に現われておることは、過去における経済統計が示しております。本年予算委員会に提出いたしましたいわゆる国民経済の伸びの中にも――昨年は幸い豊作でありましたから二・七という成長率を示したにかかわらず、昭和三十四年というものは二・七は期待できないというふうに、だんだん国民経済の伸びの度合いに応じて農業生産というものが、その度合いについていけないということは、必然的に農業そのもの以外に、日本経済全般の問題……
○松野政府委員 昭和三十四年度皇室費の歳出予算について、その概要を説明いたします 本歳出予算に計上いたしました金額は五億一千九百七十二万円でありまして、その内訳は、内廷費五千万円、宮廷費四億二五千六百二十二万円、皇族費一千三百五十万円であります。これを前年度予算に比較いたしますと、一億三千七百五十万六千円の増加となっております。 おもなるものについて、事項別に申し述べますと、内廷費は、皇室経済法第四条に基き、同法施行法第七条に規定する定額を計上いたすことになっておりますが、本年度は前年度と同額を計上いたしております。宮廷費は、内廷費以外の宮廷において必要な経費を計上したものであります。その……
○松野政府委員 郵政省の特別会計の財源でございますから郵政省が主としてこれを決定するだろう、もちろんその用途によりまして関係の各省は関係いたしましょうが、今日はいわゆる収入の部に入っておりまして、使途の問題は明確にきまっておりません。
【次の発言】 前国会において独禁法の改正案を提案いたしましたが、国会の諸般の都合によりまして、審議を終了するまでに参りませんでした。今国会におきましても、独禁法の改正案を提案いたす方針には変りはございません。しかし御承知のごとく、今日この国会の審議の状況と見合せて、提案いたしましたならばぜひ可決するという方向がきまりませんと、経済基本法という性質のものでございま……
○松野国務大臣 ただいま議題となりました炭鉱離職者臨時措置法案につきまして、その提案の理由及び内容の大綱を御説明申し上げます。 石炭鉱業におきましては御承知の通り深刻な不況に悩まされており、そのために多数の炭鉱労働者が離職している実情にあります。このような事態にかんがみ、政府といたしましては、従来から職業紹介、職業訓練、失業対策諸事業等の対策を推進して参りましたが、さらに総合的かつ有効な離職者対策を確立すべく検討を進めて参りましたところ、このたび成案を得るに至りましたので、ここに、炭鉱離職者臨時措置法案を提出いたし、御審議を仰ぐことといたした次第でございます。 次に、その内容について概略御……
○松野国務大臣 今回提案されました昭和三十五年度一般会計及び特別会計の予算中、労働省所管分につきましてその概要を御説明いたします。 まず第一に、一般会計におきましては、歳入において総額二億七千八百八十三万一千円でありまして、前年度の十三億四千七百三十万二千円に比較しますと、十億六千八百四十八万一千円の減少となっております。 この歳入の主たるものは、国家公務員等退職手当法に基づき、退職した国有林野事業特別会計を除いた他の特別会計の政府職員、並びに政府関係機関の職員に対し、失業中の退職手当を支給するために必要な財源を当該特別会計及び政府関係機関から一般会計へ納付する負担金及び返納金等であります……
○松野国務大臣 雇用の全般的統計は、御承知のごとく三十年以来相当雇用の指数は上昇しております。ただ御指摘の日雇い労働市場が一般雇用と同じようなカーブで上昇しておるかというと、これはやはり日雇いの特殊性からいって必ずしも同一ではございません。一応この労働統計を御説明申し上げますと、最近特に目立っておりますのは、日雇い労働者の民間就職が非常に伸びております。三十年が平均いたしまして百三十五万、三十三年が百五十二万、約二十万ばかりこの三年間で伸びております。三十四年の資料を見ますと、月平均が百九十万から二百万、相当に日雇い労働市場というものが伸びておることは事実であります。ただこの中でいわゆる一般失……
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