池田勇人 衆議院議員
29期国会発言一覧

池田勇人[衆]在籍期 : 24期-25期-26期-27期-28期-|29期|-30期
池田勇人[衆]活動記録 : トップ選挙結果本会議発言委員会統計発言一覧質問主意書

このページでは池田勇人衆議院議員の29期(1960/11/20〜)における国会発言(質問、答弁等)をまとめています。国会活動の統計や役職、質問主意書の数や内容は29期国会活動統計で確認できます。

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本会議発言一覧(衆議院29期)

池田勇人[衆]本会議発言(全期間)
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第37回国会(1960/12/05〜1960/12/22)

第37回国会 衆議院本会議 第6号(1960/12/12、29期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○国務大臣(池田勇人君) このたび行なわれた総選挙において、各党はそれぞれ政治に対する心がまえと政策を国民の前に明らかにし、その厳粛なる審判を仰いだのであります。その結果、与党たる自由民主党は国民多数の根強い支持を得、私は再び内閣総理大臣の重責をになうこととなりました。ここに決意を新たにして、この国民の信頼と期待にこたえたいと思います。(拍手)  今回の総選挙が政策中心の論議にともかくも終始したことは、わが国の民主政治の一つの前進であったと思います。他面、それにもかかわらず、選挙自体のあり方についての国民の批判はまことにきびしいものがあることも否定できません。私は、この批判にこたえて、広く国民……

第37回国会 衆議院本会議 第7号(1960/12/13、29期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○国務大臣(池田勇人君) お答え申し上げます。  私が以前に申し上げました二大政党論についての考え方を一部だけ引用なさいまして、全部を引用なさっていないから誤解が起こるのであります。およそ、二大政党というものは、根本的の国策については相一致しているのが英米の例であります。二つの政党は、離れ離れにならずに、お互いに相当交錯してこそ、初めて二大政党の妙味が現われる、と言ったのであります。二つの政党が意見の違うことは当然でございます。一緒ならば一つの政党になってしまう。しかし、今のように、この二つの政党が離れ離れになって同じ土俵を持たないということは、私は、政党政治としてよくない、従って、われわれも……


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第38回国会(1960/12/26〜1961/06/08)

第38回国会 衆議院本会議 第3号(1961/01/30、29期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○国務大臣(池田勇人君) 第三十八回国会の再開に臨み、私は、当面する内外の諸情勢についての見解と、これに対処する所信を明らかにいたしたいと思います。  私は、就任以来、政府みずからその姿勢を正し、政治と行政の運営を正常化し、さらに、政治、経済、社会の各分野において、いかなる紛議があっても、寛容と忍耐をもって、話し合いを通じて解決するという、正しい民主主義の慣行が確立されるよう努力して参りました。幸いにして、国民各位の共鳴を得て、特に昨年来一部に見られたような異常な社会的緊張も次第に緩和の方向に向かい、人心の安定と社会秩序の平穏が取り戻されつつあることは、まことに喜ばしいことでございます。(拍手……

第38回国会 衆議院本会議 第4号(1961/01/31、29期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○国務大臣(池田勇人君) 松野君の御質問にお答えする前に、一言申し上げたいことがあります。  昨日の本会議における加藤勘十君の御質問に対する私の答弁中、――の二字は、誤解を生ずるおそれがありますので、これを取り消します。(拍手、発言する者多し)  松野君の御質問の第一点の外交政策でございまするが、これは昨日の施政方針演説で申し上げました通り、私は、国連を中心として自由国家群と協力し、また、アジアの一員たる立場を堅持し、そうして国際平和に協力いたしたいと考えております。共産諸国との関係につきましても、あとう限り友好関係を増進していきたいと考えておるのであります。  なお沖繩に対しましては、昭和三……

第38回国会 衆議院本会議 第5号(1961/02/03、29期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○国務大臣(池田勇人君) 今回の嶋中事件が発生いたしましたことは、まことに遺憾のきわみでございます。  浅沼事件後、国会の決議に基づきまして、一般の協力を得て、暴力事犯の起こらないよう、また、暴力追放の風潮がわき起こるよう、いろいろ努力して参ったのであります。最近におきまする刃物持ち歩き防止運動も、その一環でございます。われわれは、こういう運動を起こすと同時に、警察機構の改善充実をはかって参りまして、これを未然に防ごうといたしておるのでございます。しかし、それも十分でなく、今回の事件を起こしたことは、まことに痛恨の至りでございます。  なお、責任論でございますが、御承知の通り、警察行政の中立性……

第38回国会 衆議院本会議 第8号(1961/02/21、29期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○国務大臣(池田勇人君) お答え申し上げます。  本月三日の韓国民議院におきまする決議は、私は、その前文に示しておりますごとく、韓国と日本との国交正常化に全面的に賛成の意を表しておるものと考えております。なお、いろいろの懸案を解決しながら、国交の正常化に向かう今までの方針を続けていく考えでございます。  なお、わが国の外交は、わが国のために最もいいことを自主的にきめていっております。国連の一員として、自主的にわが国のための外交をやっておるのであります。(拍手)
【次の発言】 お答え申し上げます。  所得倍増計画において、四大工業地帯を中心とするベルト地帯を開発し、その他の土地をほっておくとは、……

第38回国会 衆議院本会議 第9号(1961/02/23、29期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○国務大臣(池田勇人君) お答え申し上げます。  まず第一に、松平国連大使が、国連に協力する道は国連警察軍に参加することが根本であるということを言ったのは間違いでございます。私は、そういう考えを持っておりません。なお、昨年五月、藤山前外務大臣が国連に対しての協力の意見を申し述べられたことは、私と全く同感であるのでございます。政府は、前内閣のあの方針をかたく堅持いたしております。  なお、派兵について、いかなる場合においてこれを受諾するか、もちろん、積極的に派兵ということは考えておりません。そうして、要請を受けたときに、いかなる場合にこの要請に応ずるかという問題につきましては、私は、個別的な問題……

第38回国会 衆議院本会議 第10号(1961/02/28、29期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○国務大臣(池田勇人君) 今回の関税制度に関する三法案の趣旨は、わが国の産業構造の変化、また、世界の大勢に基づきまする貿易自由化の線に沿いまして、品目並びに税率の改正を行なわんとするものでございます。私は、わが国の今の関税制度が昭和二十六年に占領中のあれとしてできました分は、いつかは改正しなければならぬと、こう考えておったのでございますが、先ほど申し上げましたような理由で、今回改正を決意いたしたのでございます。  なお、関税率あるいは品目の整理と貿易の自由化の問題とは関係はございまするが、貿易自由化の計画は、昨年六月決定いたしましたあの計画に基づいて着々実行しておるのであります。これを今特に変……

第38回国会 衆議院本会議 第15号(1961/03/10、29期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○国務大臣(池田勇人君) お答え申し上げます。  昨日起こりました上清炭鉱事件はまことに遺憾のきわみでございまして、私は御遺族の方々に衷心より御同情の意を表するものでございます。と同時に、この事件にかんがみまして、今後こういうことの絶無を期するよう、私はもちろん、関係当局も十分努力して参りたいと存じます。  私に対する御質問は、石炭政策と保安行政との関係のようでございます。御承知の通り、一昨年から昨年にかけまして、石炭不況対策といたしまして、われわれは画期的の措置を講じてきたのでございます。もちろん、この措置につきましては、ヨーロッパ諸国におきまする石炭政策等も検討いたしまして、できるだけのこ……

第38回国会 衆議院本会議 第16号(1961/03/14、29期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○国務大臣(池田勇人君) お答えいたします。  御質問の第一点は、老齢年金額三千五百円は少な過ぎるのではないか、所得倍増計画からいって、もっとふやすべきではないか、という御質問でございますが、所得倍増計画は今後十年間の問題でございます。現在の負担力その他から考えまして、ただいまのところ、これでいきたいと思います。今後、国民経済の発展に伴いまして、財政力の充実、国民の負担力の向上によって改善していきたいと考えております。  第二の、本年金法の実施を延期する考えはないか、この御質問でございますが、御承知の通り、本法並びに今回の改正案につきましては、国民年金審議会あるいは社会保障制度審議会の全会一致……

第38回国会 衆議院本会議 第17号(1961/03/17、29期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○国務大臣(池田勇人君) 公労協が、今次賃上げの闘争に際し、法に違反してストライキをしようとすることは、法を無視し、法治国家の国民としてあるまじきことでございます。(拍手)かかる行為は、民主主義に反するものでございまして、国民とともに、許すべからざることであると私は考えております。政府は、あくまで法の建前に従いまして、違法行為に対しては、厳正な態度によりこれを処罰し、法を守る考えであるのであります。(拍手)  また、私は、かかるストライキ決議に対しまして、国民もきびしく批判することを確信いたしております。しかし、われわれは、善良なる一般組合員の要求で、われわれの納得し得るものにつきましては、あ……

第38回国会 衆議院本会議 第19号(1961/03/24、29期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○国務大臣(池田勇人君) お答え申し上げます。  公明選挙は民主主義政治のもとでございますから、われわれといたしましては、選挙が公明に行なわれることを念願して努力していくことが国民に対する務めと考えます。  御質問の第一点の、何ゆえに従来の調査会の答申によって立案しないかというお話でございますが、皆さんすでに御承知の通り、調査会の答申につきましては、一昨年の暮れでございました、いろいろ各党でそれに基づいてやったのでございまするが、いかにも答申が抽象的でございまして、各党並びに各団体の意見が一致を見なかったので、私は、この大事な選挙につきまして、今の選挙及び投票のみならず、区画及び定数、あるいは……

第38回国会 衆議院本会議 第20号(1961/03/25、29期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○国務大臣(池田勇人君) お答え申し上げます。  御質問の第一点は、公共料金値上げの問題でございます。たびたび申しておりまするごとく、公共料金の値上げは、当分の間、原則として行なわないことを閣議決定いたしております。  なお、今回の鉄道運賃の引き上げにつきまして、農民の方々を初め、いろいろお困りというお言葉でございます。われわれといたしましても、なるべく値上げはしないように努力して参ったのであります。相当借入金もいたしておるのでございますが、将来の国鉄のあり方から申しまして、この程度はやむを得ないと考えたのでございます。なおかつ、この程度の引き上げでは、私生活にそう影響はないと考えておるのであ……

第38回国会 衆議院本会議 第21号(1961/03/28、29期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○国務大臣(池田勇人君) お答え申し上げます。  経済の高度成長によりまして、業種別、規模別、地域別の格差は、えてして、拡大しやすいのでございます。私は、過去のそういう事績から考えまして、この地域格差をできるだけ是正するために本法案を提出いたしたのでございます。各省思い思いにやっているというお話でございますが、それは、今スタートでございまして、建設省は建設省の範囲におきまして、また、通産省は通産省の職域におきまして、地質、交通その他万般の調査をお互いにいたしまして、そうして、後に総合的計画を立てる考えであるのであります。お話のありましたように、欧米諸国におきましては、つとに、こういうことについ……

第38回国会 衆議院本会議 第28号(1961/04/11、29期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○国務大臣(池田勇人君) お答え申し上げます。  本法と憲法三十五条との関係でございまするが、御承知の通り、憲法三十五条は刑事手続に関するものでございまして、本法に定めておりますのは行政目的のための手続でございます。直接に関係はございません。しかし、事、強制的な権限を内容とするものでございまするならば、もちろん、憲法三十五条の規定を尊重しなければならない。本法は強制的権限を内容としておるものではないので、相手方の意思に基づいて物件の提示、開示、あるいは、要すれば提出を求めるもので、あくまで相手方の意思によることになっておりますから、憲法三十五条の規定の適用はないと考えております。  なお、次に……

第38回国会 衆議院本会議 第29号(1961/04/13、29期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○国務大臣(池田勇人君) お答え申し上げます。  暴力行為は、民主主義の最大の敵でございます。われわれは、日本社会党並びに民主社会党の御提案になりまする法律案の内容を検討するはもちろん、各方面から鋭意検討を重ねて、りっぱな案を御審議願うよう、今準備中でございます。(拍手)
【次の発言】 お答え申し上げます。  本法案と憲法第二十九条第三項との規定の関係でございます。憲法第二十九条第三項は、「私有財産は、正当な補償の下に、これを公共のために用ひることができる。」こう書いてあるのであります。従いまして、財産を供与すると同時に、これが補償を行なわなければならぬと義務づけてはいないのであります。直ちに……

第38回国会 衆議院本会議 第41号(1961/05/17、29期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○国務大臣(池田勇人君) お答え申し上げます。  治安の確保は、国民の福祉、繁栄の基本でございますので、政府といたしましては、あらゆる機会に、順法精神の高揚と、また、行き過ぎた行動に対しまして取り締まりの強化をはかっているのであります。しこうして、今回、自由民主党並びに民主社会党より政治的暴力行為防止法案が提出せられました。私は、この種法案は、国民を代表する議員おかれまして提案されるのも望ましいことであると思います。政府は、これありますがために、政府みずからこういう法案をただいま出す考えはないのでございます。私は、今後におきましても、議員の間からこの種法案が出ることは望ましいことであると考えて……

第38回国会 衆議院本会議 第44号(1961/05/23、29期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○国務大臣(池田勇人君) お答え申し上げます。  水の問題は、御承知の通り、治水事業、灌漑あるいは上水道、工業用水等、多方面にわたりまして、これが所管官庁は各省にまたがっておるのであります。しかも、数十年の長きにわたって、各省はおのおのその分野においてこの仕事をしておるのであります。これを一朝一夕に一本化するということはなかなか困難な問題でございますが、内閣におきましては、水の緊急開発の必要性にかんがみまして、この大目的のために、ここに一本化ができたのでございます。時間はかかりましても、私は、一本化ができたということを非常に喜んでおる次第でございます。  しこうして、これが施行にあたりましては……

第38回国会 衆議院本会議 第45号(1961/05/25、29期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○国務大臣(池田勇人君) お答え申し上げます。  今回の農業災害補償法の改正につきましては、政府は、根本的改正を企図いたしまして、いろいろ研究をしたのであります。何分にも多岐にわたりますので、意見の調整に時間を要しまして、今日提案することになったのであります。このことは全国農民のひとしく熱望しておる改正でございまして、御審議の上、すみやかに御可決あらんことをお願いいたします。  なお、農業災害補償制度協議会の答申につきましては、機構の点につきましては多少の相違がございますが、内容的には答申を大部分受け入れておることを申し添えておきます。  なお、その他の問題につきましては農林大臣に答弁いたさせ……


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第39回国会(1961/09/25〜1961/10/31)

第39回国会 衆議院本会議 第3号(1961/09/28、29期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○国務大臣(池田勇人君) 第三十九回国会に臨み、補正予算を初め当面処理すべき案件の御審議を求めるにあたり、私は、先般の梅雨前線豪雨並びに今次の第二室戸台風により、不幸にして罹災せられた方々に対し、深甚な哀悼と同情の意を表したいと思います。(拍手)政府といたしましては、災害対策事業につき二百七十億円に上る補正予算の編成を初め、各般の特別立法措置を講ずるとともに、災害対策基本法案その他恒久対策の確立に万全を期する所存であります。罹災者におかれましても、この打撃に屈することなく、力強く復興に立ち上がられまするよう心からお祈りいたします。(拍手)  この機会に、私は、最も国民の関心と注目を引いておる外……

第39回国会 衆議院本会議 第4号(1961/09/29、29期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○国務大臣(池田勇人君) お答えを申し上げます。  質問が多岐にわたり、また、専門的の事柄もございますので、極力私からお答えいたしまするが、足りないところは関係大臣より答えさせます。また、お答え漏れの点があれば、再質問でお答えすることにいたします。  まず第一、災害対策の問題でございます。お話の通り、戦後におきましても戦前に劣らない災害が起こることはまことに遺憾でございます。お話のような原因によることも私は存じております。従って、御承知の通り、治山治水緊急措置法によって十カ年計画を立てて、その方向に向かって進んでおるのであります。また、本国会におきましても、防災行政の整備をはかりますために災害……

第39回国会 衆議院本会議 第5号(1961/09/30、29期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○国務大臣(池田勇人君) お答え申し上げます。  御質問の第一点は、災害対策についてでございます。昨日申し上げましたように、治山治水緊急措置法によりまして、一応十年間の計画を立てております。また、今国会に災害対策基本法の御審議を願うことになっております。私は十年間で今の計画だけで十分だとは思っておりません。財政の許す限り、これを繰り上げてやることに努力いたしたいと思います。  その次の、災害に対する国家補償の問題でございます。災害の性質、また程度、いろいろな問題がございます。また、国家財政の点も考慮しなければなりませんので、ただいま国家補償をするという結論は出ませんが、その結論は出なくても、わ……

第39回国会 衆議院本会議 第6号(1961/10/06、29期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○国務大臣(池田勇人君) お答え申し上げます。  災害に対しまして、わが国民の生命財産を擁護することは、政治の根本であります。私は、国の総力をあげまして、この防止に万全を尽くしたいと考えます。その意味におきまして、今回災害対策基本法を制定するに至ったのであります。その内容におきましては万全ではございませんが、今後皆様方とともに、ほんとにりっぱな対策を打ち立てるよう努力いたしたいと思います。(拍手)  次に、防災を一元化するために、防災省であるとか、防災庁を設けてはどうかというお考えでございますが、何分にも防災は非常に多岐にわたっております。一省の仕事にして統一的にやっていくというごとはなかなか……

第39回国会 衆議院本会議 第7号(1961/10/10、29期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○国務大臣(池田勇人君) お答え申し上げます。  田口さんお話しの通りに、憲法第十五条におきましては、すべて公務員は全体の奉仕者としておるのであります。公共の事務に奉仕することに相なっておりますので、一般の勤労者と同様に取り扱うことはできないと考えます。ただ、私は、公務員につきましても、一般の労務者と同様に、できるだけ実態に沿うように努力はいたしておるのであります。(拍手)

第39回国会 衆議院本会議 第14号(1961/10/25、29期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○国務大臣(池田勇人君) ただいまの御決議に対しまして、政府の所信を申し述べたいと思います。  核実験禁止は人類の悲願であります。人類の平和と幸福のためにも、即時その実現がはかられなければなりません。(拍手)政府といたしましては、すべての国が核実験を即時停止するとともに、関係諸国が有効な国際管理を伴う核実験停止協定に関し、すみやかに合意に達するよう熱望してやまないのであります。(拍手)  このため、政府は、かねてより右の立場に基づき、直接関係国に強く働きかけるとともに、国際連合において積極的な役割を果たしつつありまするが、ただいまの御決議の趣旨を体しまして、世界の平和と人類の幸福のために、今後……

第39回国会 衆議院本会議 第16号(1961/10/27、29期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○国務大臣(池田勇人君) お答えいたします。  御質問の第一点は、東北アジア条約機構、NEATOの問題であったと思います。この問題につきましては、具体的な話は何もございません。単なる松本君の想像から出たことと私は考えますので、お答えはいたしません。  第二の、韓国政権の性格いかんという問題でございます。御承知の通り、一九四八年十二月の国連総会におきまして、今の韓国政府は合法的政府と認められておるのであります。従いまして、三十四ヵ国の国連加盟国がこれを承認いたしております。しこうして今の朴政権は、二年間後に文民政府に復帰すると宣言いたしまして、国連憲章の原則を守ることを約束いたしておるのでありま……


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第40回国会(1961/12/09〜1962/05/07)

第40回国会 衆議院本会議 第2号(1961/12/14、29期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○国務大臣(池田勇人君) お答え申し上げます。  今回の事件は、まことに遺憾千万でございます。われわれは、今後かかることが絶対に起こらないよう努めなければなりません。そのためには、お話のごとく、憲法を守ることは当然でございまするが、政治の姿を正し、そうして民主主義のルールに従って政治が秩序正しく行なわれるように努めなければなりません。(拍手)私は、社会秩序の平穏を維持し、国民生活の安定向上をはかって、内外の政治に対する信用を高めることが肝要であると考えます。従いまして、今回の事件が韓国のそれによって起こったと断定することよりも、われわれは、韓国との国交正常化は国が立っていく上にぜひ必要なことと……

第40回国会 衆議院本会議 第3号(1961/12/22、29期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○国務大臣(池田勇人君) お答え申し上げます。  御質問の第一点は、中国代表権の問題でございます。御承知の通り、中国代表権問題につきましては、中共と国府がおのおの正当性を主張いたしておるのであります。われわれは、従来、この問題につきましては、国連でたな上げ案に賛成いたしております。しかし、今の情勢はこれを許しません。われわれは進んでこの重要な問題を国連で十分討議することを提案いたしたのであります。私は、従来の外交よりもこれだけ前向きに進んだことをはっきり言い得ると思います。(拍手)  次に、解決策はないとおっしゃいますが、解決策は国連でみんなと相談して見出そう、これが解決策であるのであります。……

第40回国会 衆議院本会議 第5号(1962/01/19、29期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○国務大臣(池田勇人君) 諸君とともに新しい年を迎え、ここに第四十回通常国会の再開に臨み、明年度予算その他重要案件の御審議を求めるにあたり、わが国をめぐる内外の諸問題に対する政府の所信を披瀝する機会を与えられましたことは、私の最も欣快とするところであります。具体的施策については関係閣僚の所信表明に譲り、施政の大綱について率直に申し上げたいと存じます。  戦後十七年、国民諸君の努力により、わが国の経済は驚異的復興を遂げ、生産技術も著しく進歩し、国民生活は着実な向上を記録することができました。また、わが国に対する世界の信用は年とともに高くなり、国際的地位もまた向上して参りました。このことは、わが国……

第40回国会 衆議院本会議 第6号(1962/01/23、29期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○国務大臣(池田勇人君) お答え申し上げます。  まず御質問の第一点は、憲法改正の問題と思います。憲法改正につきましては、せっかく憲法調査会におきまして審議中であるのでございます。すなわちそれは、憲法を改正するの要ありやいなや、また、もし改正するとすればいかなる点をいかように改正しようかと、鋭意調査中であるのであります。私はこの調査の結果を待ちまして、この問題につきまして国民とともに真剣に取り組みたいと考えております。(拍手)そういう情勢であるときに、憲法を改正するということを内閣が言及することは慎むべきことであると考えます。また、結論が出ましても、私は盛り上がる国民の世論に従って善処いたすこ……

第40回国会 衆議院本会議 第7号(1962/01/24、29期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○国務大臣(池田勇人君) お答え申し上げます。  外交問題について国民の声を聞けというお話でございます。全くその通りでございまして、私は組閣以来、この外交問題につきましては、特に朝野各界の方々の意見を聞いております。また、野党の意見につきましても、国会を通じて十分承知いたしておるのであります。しかし、問題は、あまりにもわれわれと野党の意見とが正反対であるので、聞きましても、私はそれを受け入れるわけにいかないのであります。(拍手)この点は非常に不幸でございます。百八十度互いに正反対であるという国は、なかなかないのでございます。私は、この点につきまして、われわれも十分聞きますが、あなた方ももっと謙……

第40回国会 衆議院本会議 第9号(1962/02/06、29期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○国務大臣(池田勇人君) 中央と地方の行政のあり方、財源の配分につきましては、われわれは以前より非常な関心を持って参っておるのであります。地方財政は最近非常によくなりました。しかし、まだ十分ではございません。今回の税制改正によりまして、地方財源の拡充強化が来たされるものとわれわれ期待いたしております。今後中央、地方のあり方につきまして、すなわち行政のあり方、機構等につきましては、お話のように行政審議会その他各種の機関を通じまして、地方自治の本旨を達成するよう努力して参りたいと思います。(拍手)
【次の発言】 お答え申し上げます。  御質問の第一点は、国民所得に対しまする税負担割合の問題でござい……

第40回国会 衆議院本会議 第15号(1962/02/23、29期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○国務大臣(池田勇人君) お答え申し上げます。  自由にして民主的な労働運動の発展を期するという見地から、関係国内法規の整備とともにできるだけ早く国会に提出し、御審議を願いたいと考えておるのであります。  なお、二月十九日の党との打ち合わせにおきましても、こういう趣旨によりまして十分意見の一致を見たのでございます。  なお、加藤政務次官を派遣いたしましたのは、政府の、先ほど申し上げました基本方針をILO関係当局者に説明するためであるのであります。  また、ILO諸条約に対しまするわれわれの態度、私は、日本の国内諸制度の整備とともに、できるだけ早く諸般のILO関係諸条約を批准するように努力してい……

第40回国会 衆議院本会議 第17号(1962/03/01、29期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○国務大臣(池田勇人君) 審議会の答申を尊重するかいなかの問題でございます。私は、今回の選挙法の改正につきましては、答申の趣旨を尊重いたしまして、必要な措置を講ずる、すなわち立法措置を要するものは、わが国現行法体系に妥当するよう立法技術上の諸種の点を検討いたしまして、皆さん方に御審議を願うことにいたしておるのであります。結論から申しますると、私は、審議会の答申の趣旨を尊重いたしまして、御審議願うことにいたしております。  また、高級官吏の問題につきましての御質問でございますが、法律で定める職にある者、国、公団、あるいは公社の法律で定める職にある者、こういう答申でございまするが、選挙におきまして……

第40回国会 衆議院本会議 第22号(1962/03/09、29期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○国務大臣(池田勇人君) ただいまの御決議は、わが国固有の領土の返還を実現し、すみやかに日ソ間の平和条約を締結することによって、両国間の関係をより正常な、また明るいものにしたいという国民各位の強い要望の表現であり、これが実現のためには、政府の一そうの努力を要望された御鞭撻の言葉であると解するのであります。  本件の実現にはなお幾多の困難は予想されますが、政府といたしましては、国民各位の御期待に沿うべく、今後とも最善の努力を尽くす所存であります。(拍手)
【次の発言】 沖縄、小笠原諸島につき、わが国が潜在主権のみを持っておるという状態は、はなはだ遺憾とするところであります。政府は、これまでもあら……

第40回国会 衆議院本会議 第23号(1962/03/13、29期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○国務大臣(池田勇人君) お答えいたします。  政府といたしましては、各種エネルギー対策の立案に際しましては、所得倍増計画等を基礎といたしまして、長期的観点に立って各種エネルギー間の関連を吟味しながら、総合的にこれを行なっておるのであります。石油の今後の自由化問題等、情勢の変化に即応いたしまして、今後とも総合的に考えていきたいと思っております。(拍手)

第40回国会 衆議院本会議 第24号(1962/03/15、29期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○国務大臣(池田勇人君) ただいまの御決議に対しまして、政府の所信を申し述べたいと存じます。  核爆発による人類の悲劇を二度と繰り返さぬよう全世界に訴えますことは、唯一の原爆被災国でありますわが国の崇高なる責務と考えるのであります。(拍手)政府は、ただいまの御決議の趣旨を体しまして、さらに一そう積極的な努力をいたす所存でございます。(拍手)

第40回国会 衆議院本会議 第32号(1962/04/05、29期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○国務大臣(池田勇人君) お答え申し上げます。  岡田君の御質問はおおむね御意見の発表のようでございましたが、御質問の点につきまして、第一は、対日援助の総額は、われわれの計算した十七億数千万ドルをもとにいたしております。  第二の御質問の朝鮮への物資の供給代金は、今回の支払いのときに差っ引いております。  なお、岡田君は、わが国の歩んできた過去の治績並びに現在わが国の置かれている世界の情勢につきまして、われわれと全く意見を異にされているのであります。私は、外務委員会のみならず、予算委員会におきましても、対日援助並びにタイ特別円につきましては極力御説明申し上げましたが、いかにせん、おわかりになら……

第40回国会 衆議院本会議 第37号(1962/04/17、29期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○国務大臣(池田勇人君) 中小企業に関する基本政策を確立して、これを強力に推進して参りますことは、われわれ年来の主張でございます。従いまして、私は、基本法並びに関連法規を整備すべく、目下鋭意努力中でございます。今国会に間に合わなかったことはまことに遺憾でございまするが、わが自由民主党の提案しておりまする中小企業基本法案が通過いたしまするならば、これを基本として関連法案を整備し、そうしてりっぱな中小企業基本法体系を打ち立てる考えでおるのであります。(拍手)
【次の発言】 お答えいたします。  中小企業に関する基本政策を確立し、これを強力に推進して参りますことは、先ほども申し上げましたごとく、われ……

第40回国会 衆議院本会議 第39号(1962/04/20、29期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○国務大臣(池田勇人君) お答え申し上げます。  御質問の第一点は、現在のわが国の経済を何と見るかということでございます。この点につきましては、本会議その他で申し上げておりますごとく、私が予想いたしました高度成長以上に行っている状況でございます。従って、私の予想以上の経済成長の行き過ぎを押えることが今必要でありまして、経済全体としては、非常に日本の経済が危機であるということは当てはまらないと思います。(拍手)日本の経済がどうなっているかというととは、われわれが見ると同時に、世界の人もこれを見ておるのであります。世界的に考えまして、私は危機であるとは考えませんが、この高度成長の行き過ぎを是正しな……

第40回国会 衆議院本会議 第44号(1962/05/06、29期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○国務大臣(池田勇人君) 今回の三河島駅におきまする事故に対しまして、私は政府を代表いたしまして、まことに申しわけなく、つつしんで遺憾の意を表したいと存じます。(拍手)ことに多数の犠牲者に対しましては、ほんとうに哀悼にたえません。と同時に、負傷なされた方々に対しまして御同情を申し上げると同時に、一日も早く御全快なさらんことを心からお祈り申し上げます。  私は、今回の事件によりまして、ほんとうに人命を預かる職員は、特にその訓練、教養におきまして、もっともっと整備しなければならぬと考えたのであります。(拍手)今回の事故の原因は、私は、設備の安全が不足であるとかなんとかいう問題でなしに、その衝に当た……


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第41回国会(1962/08/04〜1962/09/02)

第41回国会 衆議院本会議 第3号(1962/08/10、29期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○国務大臣(池田勇人君) このたびの参議院議員選挙によって、新たに選出された議員諸君を迎え、ここに臨時国会が召集された機会に、所信の一端を表明いたしたいと存じます。(拍手)  まず、今回の選挙において、非常に良好な投票率を見ましたが、国民諸君が、このように政治に対する積極的な関心を示されたことは、議会政治の将来のために、まことに意義深いことと存じます。(拍手)また、この選挙において国民の大多数がわが党とわが内閣に圧倒的な支持を与えられたことは、国民が、現実に即した適正な諸政策に共鳴し、自由と進歩を目ざす着実な政治に信頼されたことを示すものであり、心強く感ずる次第でございます。(拍手)私は、この……

第41回国会 衆議院本会議 第4号(1962/08/11、29期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○国務大臣(池田勇人君) お答え申し上げます。  御質問の第一点は、政治に対する姿勢の問題でございます。私は、民主主義議会制度のもとにおきましては、少数者の意見も十分聞き、衆議を尽くして、その上で多数決で決定すべきものと考えます。私は、国政運用の任に当たっておるものでございまするから、少数者の意見を聞き、衆議を尽くしますが、結論を出さなければならぬ責任を私は持っておるのであります。それは民主主義のいいところでございます。これを進めていきたいと考えております。(拍手)  また、貿易の自由化の問題でるる御質問がございましたが、貿易の自由化は世界の大勢でございます。しこうして、日本の経済をこの上とも……

第41回国会 衆議院本会議 第5号(1962/08/14、29期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○国務大臣(池田勇人君) お答えいたします。  終戦直後に行なわれましたアメリカの経済援助は、わが国の当時の社会不安を除去し、国民生活を安定し、わが国経済の復興に資するために行なわれたものでございます。しこうして、この援助は、昭和二十一年の七月十九日に、最高司令官の指令にありますがごとく、このものはくれたのではないのだ、いずれ支払いの条件その他の経理は追ってきめると、はっきり指令が出ておるのであります。(拍手)その指令によって、戦後の内閣はこれを受け取り、そうしてわれわれはこれを債務と心得るというので、確定債務ではございませんが、今まできておるのであります。このことは、過去数年間、ことにさきの……

第41回国会 衆議院本会議 第8号(1962/08/28、29期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○国務大臣(池田勇人君) 河上さんの御質問に対しましてお答え申し上げます。  だいぶ多岐にわたっておりますので、もし答弁漏れがございましたならば、再度の御質問をお願いいたしたいと思います。  さて、日韓会談につきましての第一の問題は、南北朝鮮が統一ができない前に日韓会談をやることはよくない、これをやめろというお話でございます。私はこうお答え申し上げます。日韓会談の問題は、わが国と韓国との不自然な、不安定な状態を直そうとする考え方であります。皆さん、ちょうどたとえていえば、一衣帯水の日韓の間のこわれている橋をもとのようにつけよう、正常化していこうということが考えの根本であります。(拍手)しからば……

第41回国会 衆議院本会議 第10号(1962/08/31、29期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○国務大臣(池田勇人君) ただいまの御質問に対しましてお答え申し上げます。  まず第一、貿易の自由化についてでございます。皆さん御承知の通り、われわれは、経済は自由経済であるべきという建前をとっております。従いまして、敗戦後三、四年の後、昭和二十四年より国内的には米を除いて完全な自由経済に立ち返りました。しかし、片一方国際的には自由化はできていないのであります。今後、世界の進運に沿って、日本が国内経済のみならず、外国におきましてお互いに協力し合うという態勢におきましては、どうしても貿易の自由化をはかっていかなければ、日本として立つ瀬がなくなることは、国際情勢の大勢であります。(拍手)従いまして……


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第42回国会(1962/12/08〜1962/12/23)

第42回国会 衆議院本会議 第2号(1962/12/10、29期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○国務大臣(池田勇人君) 私は、去る十一月四日から約二十日間にわたり、欧州諸国を歴訪し、各国の首脳と世界情勢並びにわが国とこれらの諸国が関心をひとしくする諸問題について、親しく意見の交換を遂げて参りました。  このたびの訪問を通じて、私は、北米、西欧並びにわが国が、自由陣営の三本の柱として強固な協力体制をつくるべきであると述べ、また、わが国と西欧との間に、日米間と同様に緊密な関係を結ぶべきであることを強調いたしました。各国首脳は、予想以上の好意を示し、貿易問題、経済協力開発機構すなわちOECDへの加入問題についても前向きの態度を示したのであります。かくして、自由陣営各国間の緊密化は、一段と前進……

第42回国会 衆議院本会議 第3号(1962/12/12、29期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○国務大臣(池田勇人君) お答え申し上げます。  公務員は、憲法第十五条によって、全体の奉仕者として特別の勤務形態に立つことになっております。従いまして、政府としては人事院を設け、公務員の給与その他の勤務条件につきまして、十分保護する体制をとっておるのであります。しこうして、今回は人事院の勧告の内容を尊重いたしまして、諸般の緊急施策を考え、措置いたしたのでございます。  次に、人づくりの問題につきまして、お話の通り、これは国民全体に与えられた仕事でございます。特に公務員につきましては、私は、そのりっぱな公務員たることを要求し、かつまた、それを念願いたしまして、今回の公務員の給与の引き上げもいた……


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第43回国会(1962/12/24〜1963/07/06)

第43回国会 衆議院本会議 第2号(1963/01/23、29期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○国務大臣(池田勇人君) 第四十三回通常国会の再開に際し、明年度予算とその他の重要案件の御審議を求むるにあたり、内外の諸問題についての政府の所信を明らかにし、国民諸君の理解と協力を得たいと存じます。(拍手)  終戦以来、わが国民は、貧困と窮乏から抜け出して生活の安定と向上をはかることに必死の努力を傾注して参りました。そして、今や、われわれは、かつては国家の発展を制約する宿命的な原因と考えられていた国土の狭小、資源の貧弱、人口の過剰等の困難な諸条件を克服しつつあるのであります。国民総生産の規模は、すでに十八兆円をこえ、西欧先進国の水準に迫っております。最近、欧米諸国がわが国を有力な市場として注目……

第43回国会 衆議院本会議 第3号(1963/01/25、29期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○国務大臣(池田勇人君) お答え申し上げます。  御質問が非常に多岐にわたっておりますので、あるいは答弁漏れがあるかもわかりませんし、また、専門的なことにつきましては、関係各大臣よりお答えさすことにいたします。  御質問の第一点の、私の施政演説に対して、指導性がないというお話でございます。御批判におまかせいたします。私があると言ったってこれは水掛け論です。しかし、私は内閣組織以来、国民の世論の指導につきましては、十分やっておるつもりでございます。  また、先ほど問題になっておりまする所得倍増、あるいは国づくり、人づくりの問題は、国内ばかりでなしに、世界的にも私は共鳴を受けておると確信いたしてお……

第43回国会 衆議院本会議 第4号(1963/01/26、29期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○国務大臣(池田勇人君) お答え申し上げます。  御質問の第一点は、昭和三十八年度の経済成長見通しの点であります。企画庁におきまして、当初いろいろ調査いたしましたが、来年度実質六・一%が内閣の決定した見通しでございます。その間におきまして、予算の規模あるいは経済の動向等で、最後の決定までにいろいろ数字が変わってくることは従来もあり、これは当然のことだと思います。六・一%の上昇と考えております。  なお、個人消費が一〇%の増は多いのではないか。これは私は三十六年度、三十七年度の状況を見まして、前年に比べまして十数%の上昇を見ておりますので、一〇%の上昇が適当だと考えております。なお、日本の個人消……

第43回国会 衆議院本会議 第5号(1963/02/05、29期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○国務大臣(池田勇人君) 今回の雪害はまれに見る大規模なものでございまして、被害を受けられました県民各位の御困苦に対し衷心より御同情申し上げる次第でございます。  政府といたしましては、この豪雪の事態をきわめて重大視し、直ちに現地に災害調査団を派遣いたしました。また、その状況を調査するとともに、災害対策基本法を初めて発動いたしました。北陸地方豪雪非常災害対策本部を設置し、対策に万全を期しておる次第であります。  当面の問題としては、積雪のため交通輸送が途絶いたしまして、陸の孤島と化した地区の住民の方々に、特にこの際生活必需物資の手配、医薬品等の輸送、郵便物等の輸送に十分なる措置をとることでござ……

第43回国会 衆議院本会議 第7号(1963/02/08、29期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○国務大臣(池田勇人君) お答え申し上げます。  憲法第二十五条「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を營む権利を有する。」この「最低限度」というのをどう考えるか、どのぐらいか、こういう御質問でございますが、これはよくある御質問でございますが、なかなかこれはだれも答えられないでしょう。それは経済の進捗、国力の発点に伴って向上すべきものであるのであります。従いまして、最低限度の生活といわれておりまする生活基準につきましても、私は、内閣を組織して以来、三十五年に比べまして三十八年は六割増加しておるのであります。これは固定的のものではございません。(拍手)だから、経済の伸展と同時にだんだんふや……

第43回国会 衆議院本会議 第8号(1963/02/19、29期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○国務大臣(池田勇人君) お答え申し上げます。  中小企業の地位に対しまする中村さんのお考えは、われわれと全く同様でございます。すなわち、中小企業は自由民主主義社会の中堅階層であり、産業民主主義の源泉である、これは非常にりっぱな言葉だと思って、私は、あえて中村さんの言葉をここに再度申し上げまして、お考えが一致していることに敬意を払いたいと思います。すなわち、中小企業は、わが国におきましては各国よりも特に産業の中核でございまして、この中小企業の発展こそ国家の隆盛の最大の要因である。従いまして、われわれとしては極力中小企業の振興に努力を続けていきたいと考えております。  なお、中小企業省の設置につ……

第43回国会 衆議院本会議 第9号(1963/02/22、29期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○国務大臣(池田勇人君) お答えいたします。  まず、政府の交通政策についてでございまするが、わが国土を開発し、産業、経済の一そうの発展を招来いたしまして、国民生活の安定と向上をはかるためには、何と申しましても陸海空にわたる交通網の整備が必要であるのであります、われわれは、最近の道路交通の事情にかんがみまして、御承知のように、五カ年計画を立てて整備をしようとしております。また、お話しの通り、海運業におきましても、過去の負債を整理して、前向きに今後十分海運の発達し得るよう素地をつくっておるのであります。また航空にいたしましても、飛行場の整備、その他空輸に関しましていろいろ努力いたしております。し……

第43回国会 衆議院本会議 第10号(1963/02/26、29期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○国務大臣(池田勇人君) お答え申し上げます。  日韓間の諸懸案を解決し、国交を正常化することは、日韓両国民多数の願望であるのであります。(拍手)しかも韓国側が、正常化のために熱意ある、かつ、合理的な態度を持って臨む限り、われわれにおいて韓国の政情に関心を持ちながら、信義と誠実を尽くして交渉継続をすることは、外交の衝に当たる者の責任であるといわなければなりません。(拍手)  なお、日韓交渉は、主権国である日韓両国のものでございます。他国がこれに容喙した事実もないし、容喙すべきでもございません。日韓両国においてこれを解決する問題でございます。それをとやこう言うことは、まだ日本が占領せられておるぐ……

第43回国会 衆議院本会議 第17号(1963/03/26、29期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○国務大臣(池田勇人君) お答え申し上げます。  日韓両国の国交正常化は、日韓両国民大多数の熱望するところでございます。従いまして、政府は、この民意に沿うべく、できるだけ早い機会に正常化の実現に向かって邁進いたしておるのであります。およそ外交交渉は、そのときどきの合法政府を相手として話し合いを行なうべきでございまして、その合法政権が軍事政権なりやいなや、あるいは面接国民より選出された政府なりやいなやということは問うべきところではございません。私はこの意味におきまして交渉を進めておるのであります。また、従来日本政府は、今年の夏に軍政が民政に移管することを条件として交渉しているのではありません。こ……

第43回国会 衆議院本会議 第20号(1963/04/26、29期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○国務大臣(池田勇人君) お答えいたします。  米国原子力潜水艦の寄港は、お話にもありましたごとく、乗組員の休養と補給のためでございます。しこうして、この潜水艦は、わが国を防衛し、極東の安全と平和を維持するための米国艦隊の一部であるのであります。従いまして、私は、安保条約の規定に基づきまして、これに対し便宜を与えることは、条約の建前上当然のことと考えております。(拍手)また、これに与えないということは、私は条約の義務違反であるそしりを免れないと考えております。  しからば、今までなぜ寄港しなかったかということは、やはりわが国民は核兵器の被害を受けた特別な立場でありますので、アメリカはこの国民感……

第43回国会 衆議院本会議 第21号(1963/05/09、29期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○国務大臣(池田勇人君) お答えいたします。  警察法上、内閣総理大臣の所轄のもとに国家公安委員会を置いておりますので、警察行政の主任大臣といたしましては、内閣総理大臣が主任大臣でございます。しかし、御承知のとおり、警察行政の政治的中立性を確保するために、国家公安委員会に独立した強い権限を与えておるのであります。したがいまして、政治的中立性のために、警察行政につきまして内閣総理大臣は指揮監督権がございません。したがいまして、具体的事案に対しまする法律上の責任は内閣総理大臣にはないのでございます。あるいは憲法第六十五条あるいは第七十二条の規定によって、先般猪俣氏は、引用して内閣総理大臣に法律上の……

第43回国会 衆議院本会議 第23号(1963/05/16、29期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○国務大臣(池田勇人君) 浦野君の御質問に対しまして、お答えを申し上げます。  まず第一の御質問は、本法案の予定しておる業種はどういうものかという御質問でございます。御承知のとおり、戦後貿易・為替の管理下におきまして、いろいろの産業が発達してまいったのでございまするが、最近の世界の情勢から申しまして、いわゆる貿易の自由化、また関税の一律引き下げという、この新情勢に対しまして、わが国の産業をいかに確保していくかという問題が起こっておるのであります。したがいまして、業種の指定につきましては、自由化の影響を特に受けて、しかも、わが国経済発展の中核的産業である重化学工業を育成し、そうして国際競争力を強……

第43回国会 衆議院本会議 第24号(1963/05/17、29期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○国務大臣(池田勇人君) お答えいたします。  自由主義経済のもとに立つわれわれとしては、独占の弊害を排除し、企業の自主責任のもとに、公正かつ自由な競争をたてまえといたしておりまする独占禁止法は、あくまで守っていく覚悟でございます。ただ、新しい情勢に即応いたしまして、わが国の経済の発展をはかるために、今回の特定産業振興臨時措置法を発案したのでございます。そのもとに流れておる精神は、やはり独占禁止法を守りつつ、新時代に即応するたてまえをとっておるのであります。  次に、御質問の第二点の、特定産業振興臨時措置法の、以前行なわれておりました重要産業統制法との相違につきましてお答え申し上げます。  御……

第43回国会 衆議院本会議 第27号(1963/05/28、29期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○国務大臣(池田勇人君) お答えいたします。  私の政治に対しまする姿勢は、国民の意思を尊重する正しい民主政治の確立にあるのであります。したがいまして、この意味におきまして、政治道義の高揚、選挙の公正、そうして反民主的行動を排除し、真に民主的な議会の運営、刷新をはかることを目的といたしております。(拍手)  しこうして、その間におきまして、いろいろな不祥な事件が起こることは、まことに遺憾なことでございます。われわれは、常に民主政治の根本である選挙の公明を期するために、今回の統一地方選挙につきましても、できるだけの努力をいたしました。しかるところ、松崎それがしなる者が、にせ証紙の疑いを受けまして……

第43回国会 衆議院本会議 第28号(1963/05/31、29期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○国務大臣(池田勇人君) お答え申し上げます。  御質問の前にもございましたように、現行河川法は明治二十九年の制定でございまして、その後における社会経済の進展、また法律制度の非常な変革によりまして、従来から根本的改正を叫ばれておったのでございます。私は、最近の事情から申しまして、河川を総合的に管理する必要を感じまして提案いたしたのでございます。  お話は、これは利水が主であって、治水は従になりはしないか、こういう御疑問でございますが、法律の第一条に書いておりますごとく、河川について洪水、高潮による災害発生が防止され、そしてまた後段に、国土の保全と開発に寄与し、公共の安全を保持し、公共の福祉を増……

第43回国会 衆議院本会議 第29号(1963/06/04、29期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○国務大臣(池田勇人君) お答え申し上げます。  角屋さんのお話のとおり、漁業問題は最近国際間の重要な問題としてクローズ・アップしたのであります。ことにわが国は、世界各地の漁場で世界一の漁獲をあげておりまする関係上、この問題はわれわれにとって最も重要な問題でございます。したがいまして、御質問の国際漁業に関する基本方針につきましては、私はここではっきり申し上げまするが、海洋自由の原則を前提といたしまして、公海における資源の確保が必要であります場合におきましては、関係国といわゆる科学的基礎に基づき平等の立場を守りつつ協議していきたい、こういうのが基本方針でございます。(拍手)  したがいまして、い……

第43回国会 衆議院本会議 第31号(1963/06/07、29期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○国務大臣(池田勇人君) 仮谷君の御質問に対してお答えいたします。  四月以降関東以西におけるいまだかってほとんど例を見ない長雨、しかもまた、高目の気温のために麦類、蔬菜あるいはなたね等各種の農作に対しまして非常な被害があったことはお話しのとおりでございます。政府におきましては、目下その被害の全貌を調査し、判明次第適当な救援措置を講ずるつもりでございます。  私は、昨年も関西地方、すなわち四国、中国、九州を回りましたが、昨年も雨による麦類の被害があったのであります。しかし、今年のそれは昨年に数倍するものでございます。私はこういうことを考えますと、被害農民並びに関係各位に心から同情を申し上げると……

第43回国会 衆議院本会議 第37号(1963/06/22、29期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○国務大臣(池田勇人君) お答えいたします。  今回の職業安定法案並びに緊急失業対策法の改正は、御承知の経済の伸展に伴いまして、いわゆる失業者の職業紹介の窓口を広げるための改正でございます。これによりまして職業訓練、職業指導が積極的に、前向きに行なわれることは必定であります。なお、御質問のうちに、潜在失業者一千万人ということばがございましたが、これは経済に対する認識がわれわれと違っております。(拍手)われわれはそういう認識に立っておりません。経済の成長によりまして、労働条件は年とともによくなっております。  また、御質問の第二の、社会保障制度の拡充も池田内閣の重要施策でございまして、年々生活基……

第43回国会 衆議院本会議 第40号(1963/06/26、29期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○国務大臣(池田勇人君) わが国の中小企業の置かれております経済的、社会的制約による不利益を本法によりまして是正いたしまして、中小企業の体質の改善、あるいは環境を整備し、企業間の格差を是正しようとしておるのが今回の法案提出の目的でございます。  なお労働条件につきまして、定年制の問題とか年功序列制、いろいろな問題がございますが、この点につきましては、政府はただいませっかく検討を加えておるのであります。  なお中小企業省を設けろという御意見でございますが、私は従来もこの席よりたびたび申しております。すなわち、産業政策というものは一貫して行なわれなければなりません。したがいまして、行政の統一の上か……

第43回国会 衆議院本会議 第41号(1963/06/27、29期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○国務大臣(池田勇人君) 先ほどの御質問に対してお答えいたします。  御質問の第一点は、零細企業に対する金融についての御質問でございまするが、政府といたしましては、国民金融公庫、あるいは中小企業金融公庫、あるいは信用金庫、相互銀行等に対しまして、零細企業に対する金融につきまして、万全の措置を講ずるよう指示し、努力をいたしております。  第二の御質問の、中小企業団体が非常に多く併存しておる、一元化する要はないかというお考えでございまするが、中小企業は各種各様にわたっております。これを一元化することは必ずしも実態に沿いませんので、御賛成するわけにはまいりません。  また、中小企業団体に対しまする財……

第43回国会 衆議院本会議 第42号(1963/06/28、29期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○国務大臣(池田勇人君) お答え申し上げます。  地方自治の発展は民主主義政治発展の根本をなすものでございます。われわれはこの考えのもとに行政をいたしております。  また、私が中央につながる政治と申し上げておるのは、国政の遂行にあたって地方自治行政とのよりよき調整をはかるととが必要であるということを強調したことばにすぎないのでございます。地方自治の精神にもとることは絶対にないと確信いたしております。(拍手)
【次の発言】 お答えいたします。  地方自治に対しまする事実認識がわれわれとだいぶん異なっておると思います。われわれは、自由にして民主的な自治行政の発展を心がけております。中央集権的考え方……

第43回国会 衆議院本会議 第43号(1963/06/29、29期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○国務大臣(池田勇人君) 農地の被買収者に対しましては、何らかの措置を講ずべきであるという要望が熾烈であるのであります。私はこの考え方に基づきまして、被買収者の、現在生業資金で困っておられる方に国民金融公庫から融資することは、適当な政治的措置と考えて法案を礎出した次第でございます。(拍手)

第43回国会 衆議院本会議 第44号(1963/06/30、29期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○国務大臣(池田勇人君) お答え申し上げます。  わが国の現状から申しまして、道路、河川、住宅等、社会資本の弱体は、経済的にも社会的にも、非常に憂慮すべき状態でございます。政府といたしましては、この現状を一日も早く打開いたしたいと念願し、公共投資は政府の最重点施策としてまいっておるのであります。このために、臨時行政調査会の答申を待つことは適当でない、早く処理すべきと考えまして、法案を提出いたした次第でございます。  なお、今回の建設省設置法の一部を改正する法律案は、建設省内部の事務の配分でございまして、いわゆる建設事務の増大に伴いまして、内部における合理的、円滑化のために必要と考えまして、御審……

第43回国会 衆議院本会議 第45号(1963/07/01、29期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○国務大臣(池田勇人君) 郵便貯金利子の決定を政令に委任しようとする理由につきましては、さきに本席におきまして申し上げたとおりでございます。それは、金利政策を弾力的に運用するということでございます。およそ金利政策は、一般金融情勢の動向に相応するよう、適時適切に弾力的に行なう制度が、金融の正常化の前提であるのであります。私は、今後金融正常化をはかる上におきまして、この際政令に委任することが適当であると考えたのでございます。  なお、貸し付け制度につきましてはいろいろ問題がございますので、各方面で研究を願っております。  また、市中金利との関係について御心配のようでございますが、私の見るところでは……

第43回国会 衆議院本会議 第48号(1963/07/04、29期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○国務大臣(池田勇人君) お答え申し上げます。  御質問の第一点は、今回大学に認証官制度を置いたので、大学の学長の職責が二本立てになるのではないかという御質問でございますが、決してそうではございません。今回置きました大学におきましては、その構成、規模等が非常に膨大でございまして、質に変化はございませんけれども、規模が違いますからこういうふうにいたしたのでございます。  しこうして、第二の御質問の今回の措置は、他の大学の学長あるいは教授、あるいは教職員にも及ぶかという御質問でございますが、御承知のとおり、私は人つくりということを政策の根本としております。しこうして、人つくりの直接のにない手である……


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第44回国会(1963/10/15〜1963/10/23)

第44回国会 衆議院本会議 第3号(1963/10/18、29期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○国務大臣(池田勇人君) 私は、過ぐる九月二十三日から約二週間。フィリピン、インドネシア、オーストラリア、ニュージーランドの諸国を訪問して、今月六日に帰国いたしました。  今回の旅行を通じ、私は、これらの諸国でいずれも、深い信頼と強い期待を寄せられました。(拍手)かつて私が、占領下において、初めてアメリカに使いした当時を思い起こすとき、まさに隔世の感があり、まことに感慨を禁じ得ないものがあります。(拍手)  ある国の首脳者は、「日本は、ぜひ自由陣営の三本の柱の一つになってもらわなければ困る」と語り、また、ある国の首脳者は、「日本は、みずからの力の大きさをあまりにも知らな過ぎると思う」と私に直言……

第44回国会 衆議院本会議 第4号(1963/10/21、29期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○国務大臣(池田勇人君) お答えいたします。  御質問の第一点は、国会の解散問題でございます。社会党は、解散に追い込むと以前から言っておられました。世論も大体そういうふうになってきつつあります。しかし、いつ解散するかということは、私の助言によって、憲法七条でやるのでございます。したがって、どういう場合にやるかといったら、やはり国会において論議を尽くしつつ、審議の状況によって私が決断いたします。(拍手)  (「予算はどうした」と呼ぶ者あり)私は予算の審議を願っただけで、今国会にどうしても通さなければ解散しませんとは言っておりません。審議の状況を見まして、適当なときに解散いたします。どうぞ、あなた……

第44回国会 衆議院本会議 第5号(1963/10/23、29期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○国務大臣(池田勇人君) お答えいたします。  だいぶ長い時間の御弁論でございましたが、私に対する質疑はあまりないようでございます。質疑とせられた問題につきまして、まずお答えいたします。  所得倍増ということは、政治家のかけ声なんかでできるものではないのであります。所得倍増は政治家のかけ声でできるものではございません。(拍手)勝間田君も長い議会政治を経てこられました。昭和二十四年からわが党内閣で日本の経済は立ち直りました。二十五年の自由主義経済――為替相場の決定後、日本国民の、他の国民に見ざる非常な創造力、勤勉によりまして、二十四年以来年とともに生産は増加し、所得はどんどんふえていったのでござ……

池田勇人[衆]本会議発言(全期間)
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委員会発言一覧(衆議院29期)

池田勇人[衆]委員会統計発言一覧(全期間)
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第37回国会(1960/12/05〜1960/12/22)

第37回国会 予算委員会 第3号(1960/12/14、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田(勇)国務大臣 愛知委員のお言葉の通りに考えております。私はやはり議会として最も重要な問題の一つは、日本の経済、国力をどう持っていくかということが一つの大きい問題でございます。しこうしてこれが真剣に論議されることが、やはり国民の納得を得、経済の発展を促す原動力だと考えておるのであります。
【次の発言】 お話の十年間所得倍増につきましての諮問を岸内閣のときに出しまして、各界の権威ある人から答申をいただいたのでございます。十年間倍増ということにつきましての御研究を願ったのでございます。しこうしてこの答申は、各権威者が十年間倍増というので各般の見地から一応お作りになったものでございます。愛知委……

第37回国会 予算委員会 第4号(1960/12/15、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田(勇)国務大臣 大体の考え方は北山さんと同じでございます。私は法を変えることによって、厳格にすることによって選挙が直ちに公明になるとは考えておりません。従いまして、本会議でも申し上げましたごとく、まず政治家並びに国民が公明選挙の絶対的に必要なるゆえんを知ることが第一だと考えまして、公明選挙についてのPRを極力やっていきたいと思います。また法におきましても、改正すべき点がないことは私はないと思う。これもやはり公明選挙という大目的のために検討を加えていきたいと考えておるのであります。この総選挙というものは各候補者の選挙費用より、別に政党としての活動の費用が相当要ることも私は御承知と思います。……

第37回国会 予算委員会 第5号(1960/12/16、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田(勇)国務大臣 国連中心主義で参りますことは、アメリカ追従ではない。日本独自の考えでいっておるのであります。たまたま国際情勢に対しまする判断等々が合う場合におきましては、アメリカと行動をともにすることは、これは日本ばかりではございません。イギリスその他西欧諸国もやっておるのであります。決して結果が同じだからといって追随しておるわけではございません。
【次の発言】 国連加盟国はただいま九十九と心得ております。御質問の基本になっておりまする中共承認の、あの中共の代表権の問題につきましても、ただいまのところは四十二、そうして棄権が十六、そうすると残りが三十四ぐらいになります。大体そういう状況で……

第37回国会 予算委員会 第6号(1960/12/17、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田(勇)国務大臣 この問題は、三十六年度の予算をごらんいただくのがいい、その前にどの程度ということを申し上げることは、少し早過ぎるのじゃないかと思います。ただ、三つの柱の問題で、減税の点につきましては一月から源泉課税所得を軽減しようとしておりますので、これにつきましては、一応いわゆる平年度千億円以上、これは申し上げなければならぬ筋合いであります。しかし、その他の公共投資とかあるいは社会保障制度拡充のための経費ということは、今せっかく全体の経済の動き等を見まして、今後考えていくべき問題である。ただ心がまえといたしましては、社会保障制度につきましては従来の拡充程度以上にいたしたい、こう思ってお……


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第38回国会(1960/12/26〜1961/06/08)

第38回国会 外務委員会 第4号(1961/02/18、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田(勇)国務大臣 アグレマンは来たとまだ外務省から私のところに報告はございません。発表になったというお言葉でございますが、これは新聞に出たという程度ではございますまいか。われわれは公式のアグレマンはまだ受けておりません。
【次の発言】 そういううわさは耳にしておりますが、われわれの一切関知せざるところでございます。また私は日本の政界、財界の人がそんな差し出がましいことはするはずはないと考えております。
【次の発言】 私はこういう問題は外務大臣にまかせますが、根掘り葉掘り調査することもいかがかと思います。こういうことは外務省における慣例その他もございますので、外務大臣からお答えいたさせます。

第38回国会 外務委員会 第12号(1961/03/29、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田(勇)国務大臣 御質問にありますように、六月の十八、九日に立って、ワシントンでケネディ大統領と、また関係者と三日間会談する予定になっております。
【次の発言】 ケネディ大統領との会談の題目につきましてはまだ打ち合わせいたしておりません。日米間の一般的問題のみならず、世界の情勢にかんがみまして、せっかくの機会でございまするから、十分話してみたいと考えております。
【次の発言】 岸内閣が中共を敵視しておるという前提で御質問のようでございますが、私の見るところでは岸内閣は敵視してはいない、やはり友好関係を打ち立てたいという気持は私はあったと思います。従いまして、そういう意味におきまして岸内閣の……

第38回国会 決算委員会 第43号(1961/06/06、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田(勇)国務大臣 官紀の粛正は政治のもとでございますので、われわれは、日ごろから常にこの問題につきまして誤りのなきよう期しておるのであります。何分にも、お話しの通り、涜職その他跡を絶たないということは、まことに遺憾でございます。従いまして、政府は、官紀粛正を伴う行政機構の全面的再検討ということをはかっていくべく、ただいま準備をいたしておる状況でございます。従来にも増して、お話しのような誤りのないように努力していきたいと考えております。
【次の発言】 各省おのおの権限を持っております。しかも、相手方は一つという場合におきまして、いろいろそこに問題が起こってくることは、お話の通りでございます。……

第38回国会 公職選挙法改正に関する調査特別委員会 第2号(1961/03/28、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田(勇)国務大臣 いつの選挙におきましても、政党は政策で立っておりますので、その政策を国民の前に訴えて、批判を請う建前になっております。従来の選挙でもそうでございましたが、われわれといたしましては、新政策を特に打ち立てまして、政策で争った選だと思います。ただ、政策で争ったんですが、別に、選挙違反が多かったということは、政策で争ったということを否定するものじゃない。ただ、選挙違反が、何と申しますか、事前運動その他で非常に期間が長かったという点がありましたので、違反件数も出たと思うのでございまするが、私は、さきの選挙は、従来の選挙にも増して政策で各党が争ったということは、一つの事実と認めており……

第38回国会 社会労働委員会 第20号(1961/03/29、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田(勇)国務大臣 こまかい内容につきましては私はタッチいたしておりませんが、ああいう緊急の状態でございますので、何とか保険医の方々が総辞退をするというふうな、国民にとって迷惑なことが起こらないように善処してくれ、こういうことを三役に頼んだわけであります。
【次の発言】 具体的の金額はまだまだきまっていないようでございますが、私は一応これで危機を脱し、そしてこういう問題は全般として社会保険医療協議会にかけるべき問題であると思っております。党と日本医師会、日本歯科医師会との間で話をしたことにつきましては、これを尊重して政府は考えていきたいと考えております。

第38回国会 社会労働委員会 第41号(1961/06/01、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田(勇)国務大臣 全くお話の通りでございます。
【次の発言】 原則といたしましては、これが一緒になるのが望ましいのでございます。しかし予算の組み方、また議会のあり方、今までの慣例等からいたしまして、ちぐはぐになる場合があることは私も存じております。しかしそのちぐはぐとなった場合に、次年度の予算あるいは施策にこれが盛り込まれることが望ましいと私は考えておるのであります。だから建前といたしましては、両方とも一緒にするということがほんとうでございますけれども、御案内の通りいろいろな関係でいかない、そういう場合におきましては、議会の気持を翌年度に実現するように努力するのが私は政治だと思います。

第38回国会 商工委員会 第42号(1961/05/26、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田(勇)国務大臣 自由経済を建前といたしておりますわれわれといたしましては、その取引が自由かつ公正でなければならぬことは当然であります。そういう意味におきまして、独禁法を制定いたしておるのであります。われ一われは、この独禁法はあくまで守っていきたい、こう考えております。
【次の発言】 自由かつ公正という建前は堅持しなければなりません。しかし国際貿易におきまして、いろいろ各国間の利害が錯綜しておりますときに、何でも自由だというわけには、もちろんいかないのでございます。言論の自由がありましても、それは公共の福祉ということを考えなければならぬと同様に、国際貿易につきましても、私は向こうに迷惑をか……

第38回国会 商工委員会 第47号(1961/06/02、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田(勇)国務大臣 石炭鉱業の今の経済界に対する地位というものは、わが国のみならず、各国とも非常にむずかしい問題に当面しておるのであります。ことにわが国においては、炭層、炭質その他から申しまして、外国よりも不利な状態にあるということも見のがし得ません。従いまして、昭和三十年ごろからこの問題に対していろいろ検討が加えられたのでございますが、その三十年ごろの不況対策というもので、経済界の好、不況が非常に早く石炭には影響いたしますので、不況であったと思うと持ち直しする、そうするとその施策がまたくずれるというようなにがい経験をしたのでありますが、昭和三十四年五年にかけまして、今お話の通り将来の見通し……

第38回国会 内閣委員会 第24号(1961/04/13、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田(勇)国務大臣 世界の両陣営、いわゆるアメリカ、ソ連において今お話のようなことが言われ、行なわれておることは、私も承知いたしておるのであります。しかしいかに科学の進歩がありましても、われわれ人類はあくまで平和でいくことを念願しておると思うのであります。従いまして両陣営におきましても、核実験停止とかあるいは軍縮とか、いろいろ努力いたしておるのであります。われわれはこの努力を続けていくよう犬馬の労をとりたい、こういう考えであります。
【次の発言】 われわれは戦争を放棄いたしましたが、自分の国土を守る自衛権はあくまでも持っておると私は考えるのであります。従いまして自衛権を持ち、その自衛権のあり……

第38回国会 内閣委員会 第30号(1961/04/25、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田(勇)国務大臣 国連憲章のもと、アメリカと集団安全保障の体制にありますので、そうしてまたわが国の防衛産業は御承知の通りもちろん十分ではございません。従ってわが国の防衛計画につきまして、アメリカの援助を受けることは、従来ほどの程度ではないかもしれませんが、今後におきましてもアメリカの軍事貸与ということは考えられるのであります。ただ第二次防衛計画はまだきまっておりませんから、これだけのものをほしいというところまで行っていないということを申し上げたのであります。
【次の発言】 私がアメリカに参りましての話題は、まだ双方できめておりません。しかし今まで、岸さんが行かれたときとは情勢は少し変わって……

第38回国会 農林水産委員会 第14号(1961/03/15、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田(勇)国務大臣 最近の世界的傾向につきましては、お話しの通りでございます。わが国におきましても、他産業の成長に比べまして、えてして農業が自然的に経済的に社会的にいろんな不利な条件にある、それを是正して、他産業との均衡のあるりっぱな産業にしなければならない重大時期に私は来ておると感じておるのであります。従いまして、政府といたしましては、御審議願っておりますこの農業基本法をもとといたしまして、今後農業がりっぱな企業として成り立つよう、万全の努力をいたしたいと考えております。
【次の発言】 お話の通りの点がございますので、農業基本法におきましても、所々にありますように、農業というものは基本的に……

第38回国会 農林水産委員会 第15号(1961/03/16、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田(勇)国務大臣 数字にあたることでございますから、農林大臣から答えさせます。
【次の発言】 米の昨年の生産高等につきましては、農林大臣からお答えになるのが適当かと思って、農林大臣から申し上げたわけであります。私も、大体千二百数十万トン、非常な豊作であることも知っております。昨年ふえたことも知っております。それから、四十五年、今から十年たった後には千三百万トン程度をこえるだろうというくらいのことは知っております。そうして、また、一反につきましてどのくらいの収穫高があるか、これは地方によってよほど違います。全国で一番反当たり収量の多いところは、やはり佐賀県あるいは筑後川近く、あるいは甲府、会……

第38回国会 農林水産委員会 第16号(1961/03/17、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田(勇)国務大臣 政府で決定いたしました所得倍増計画の中に、「米については直接統制を廃止して間接統制にきりかえるものとする。」という言葉がございます。これは、たびたび私申しておりまするごとく、お配りいたしましたる資料の一番前に、「政府は、別冊「国民所得倍増計画」をもって、昭和三十二年十二月十七日閣議決定の「新長期経済計画」に代えるものとするが、今後における経済の運営にあたっては、内外経済の実勢に応じて弾力的に措置するものとし、とくに、別紙「国民所得倍増計画の構想」によるものとする。」と、こう書きまして、これは、一応、企画庁における諮問段階の所得倍増計画の答申と、全体を計画として決定しておる……

第38回国会 農林水産委員会 第30号(1961/04/14、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田(勇)国務大臣 質問が多いようでございますから、もし足りないところがございましたら、またあとから御質問いただいて御答弁いたしたいと思います。  米の統制撤廃はしないということは、もうはっきり申しておる。これはそう簡単にいくものじゃない。そうして、こういう大問題というのは、これは一つの調査委員会が出したからどうという問題ではございません。私は、繰り返して申し上げておるように、米の統制撤廃はいたしません。  それから、輸入米の問題でございますが、これは以前に比べましてよほど輸入米も少なくなっております。ただ、国交関係で、輸出貿易のためにある程度の部分は、ごく少量入れることは、これは今の国際貿……

第38回国会 農林水産委員会 第32号(1961/04/21、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田(勇)国務大臣 農地の移動に伴いまする資金につきましては、これは、買う人の自己資金というものもございましょうし、また、助成方法として政府としてその事態に応じて適当な処置をとる覚悟でおるのでございます。
【次の発言】 こういう相当長期にわたりまする農地の大移動につきまして、今ここでこうやるのだということはなかなかできにくいことなのでございます。ただ、問題は、農業自体が非常によくなってくるということになれば、農民の方々も過去の蓄積、また将来の見通しをもちましまして取得するようになるでありましょう。政府といたしましては、信託制度とか、あるいは自作農のあれをもっと拡大するとか、いろいろな方法をと……

第38回国会 農林水産委員会 第34号(1961/04/26、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田(勇)国務大臣 農業は、御承知の通り、わが国における重要な産業の一つで、今までも、お話しのように、農業の育成に努めてきたのでございます。しかるところ、産業の近代化が行なわれ、どちらかと言うと産業革命とも言うべき非常な産業の内容の変化があり、従いまして、えてしておくれがちな農業がこのままでは各産業に拮抗していくことはできない、非常に斜陽産業として、農家の所得、生活もおくれをとる、こういうことでございますので、従来の助長策というものを、もっと組織的に、もっと強化していく、こういう考え方から農業基本法を提案いたしたのでございます。
【次の発言】 北山さんの御質問はだいぶわれわれの考え方と出発点……

第38回国会 予算委員会 第2号(1961/02/03、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田(勇)国務大臣 平和維持機構としての国連の機能を達成さすためには、やはりお互いが相互依存の関係におきまして協調的精神を発揮することが第一であります。また国連は公正な世界世論を反映するところである、私はこういう二つの問題につきまして力を注いでいきたいと思います。従ってよくいわれておりますが、国連が宣伝の場所になる、こういうことはできるだけやめまして、ほんとうに建設的な平和維持あるいは世界の経済協力機構、こういうことに向かって進まなければならぬと思います。従って今までのわが国の機構につきましても、私は少し物足らぬのではないか、もっと人的質もよくするし、また活動につきましての経費その他について……

第38回国会 予算委員会 第3号(1961/02/04、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田(勇)国務大臣 私が就任以来政治の姿を正すと申し上げておりますことは、御承知の通り昨年の日米安全保障条約の審議にあたりまして国会が非常に正常を欠いているということは、田中さんもお感じになったと思うのでございます。従いまして、私が政治の姿を正すと言うことは、まず政治の頂点であります国会におきまして、十分審議を尽くし、暴力その他の行なわれないように、ほんとうに多数党も謙虚であり、少数党もこれに応じて話し合いの上に議論を尽くして国政に当たる、すなわち私はそういうことが最も大事な国民の信頼を得る政治だ、こう考えまして政治の姿を正していこうと努力をいたしているのでございます。

第38回国会 予算委員会 第4号(1961/02/06、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田(勇)国務大臣 私は国民の英知と努力によって、これを達成しようと熱望いたしておるのであります。それではできるかと申しますると、私は大体できると考えております。九%の成長率を考えましたのは昭和三十五年度十三兆六千億にいたしまして、三十八年度において十七兆六千億になる、こういう考えのもとにやっておったのであります。しかるところ三十五年度中におきましても相当の私の予想以上の成長を見まして、実績は相当上がり、三十六年度には十五兆六千億になっておるのであります。これでいくならば、三十七年、八年が九%までいかなくても、予定通りにはいく。今の情勢ではやっぱり実績からいってその程度にいけることを私は確信……

第38回国会 予算委員会 第5号(1961/02/07、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田(勇)国務大臣 国民全般の所得の格差をなくするというこの大問題を解決する場合においてどういう方法をとったらいいか、私は全体をよくして、そうして下の方の分をよりよくすることよりほかにないと思います。そこでお話のように地域格差あるいは企業別格差あるいは業種の格差、これにつきまして全体を伸ばしながらその格差を縮めていく、これが私は一番わかりやすいまた当然の措置であるというので、まず所得倍増計画を立て、その間において増加するごとに低い方に力を入れてより多く伸ばしていこうという政策を行なうほかにないと考えております。
【次の発言】 所得格差を少なくする方法としては、やはりその現地において、現地の事……

第38回国会 予算委員会 第6号(1961/02/08、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田(勇)国務大臣 経済の成長というものは、これは政治家がやるのではないのであります。やはり国民の決意と行動によって実現できることは淡谷さんも御承知と思います。われわれといたしましては、この国民の持っておる創造力、成長力、これを刺激してそうして方向づけることがわれわれの政治家としての仕事であります。私は過去の日本国民のポテンシャル・エナージー、これを各方面に伸ばしていく。そうしてあすにでも倍になるというのではございません。できるだけ早く、十年以内くらいにやってみたい。そうしてまたこれが過去の経験からいってできることです。こういうので打ち出しておるのでございます。みんな国民一致、努力によってで……

第38回国会 予算委員会 第7号(1961/02/09、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田(勇)国務大臣 お話のうちに、所得倍増よりも物価倍増が早くいっているというお話でございますが、数字を申し上げて恐縮でございますが、統計にはそうは出ておりません。統計には出ておりません。問題は、私は所得の方がうんと上がって、物価の方が上がり方が少ない。うんと少ないというのが理想でございます。もちろん、卸売物価につきましては横ばいでございますが、お話の点は消費者物価と思います。消費者物価につきましては、質の変化等もありまするが、やはり手間賃、いわゆるサービス料の上昇ということは経済成長につきものなんでございます。だからこの分を絶対にとめるというわけにいきません。ある程度は、やはりサービスをも……

第38回国会 予算委員会 第8号(1961/02/10、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田(勇)国務大臣 昨年の十二月十二日に、ただいまお話のありましたごとく、北京政府が国連に代表権を持つことができなかった、こういうことにつきまして政府に対する不信任案が出たのであります。そのことにつきまして採決の結果、イギリス政府が北京政府の代表権を認むることについての論議をしないという政府の措置をイギリス国会が認めたものだ、この事実を私は言ったわけでございます。
【次の発言】 私の意味は、中共政府をイギリスは認めている、しかし国連に代表権を持たすことにつきましての論議はたな上げする、このイギリス政府の態度を私は言ったのでございます。

第38回国会 予算委員会 第9号(1961/02/11、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田(勇)国務大臣 まことに遺憾なことでございまして、私はそういうムードの起こらないように治安対策につきまして想を練り、御相談申し上げたいと考えておるのであります。
【次の発言】 事案を私全然存じておりませんので、関係大臣より答弁させます。
【次の発言】 私は、こういう技術的な問題につきましては中華人民共和国と話し合いを進めていくことは差しつかえない、こういう気持を持っております。しかし、これも相手のあることでございまして、私は関係当局に――私が参議院で申したことは当局も知っております。従って向こうの出方をどうかと見ておるのでございまして、まだ具体的にこの問題は進んでいないわけであります。

第38回国会 予算委員会 第11号(1961/02/14、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田(勇)国務大臣 日韓交渉につきましては、外務大臣からお答えした通りでございます。  お話しの六億ドルの韓国への信用供与とか、経済援助とかということは、私は全然考えておりません。ここであなたがこの前質問せられたのを聞いただけでございます。政府としては全然考えておりません。それからガリオアエロアの問題は、たびたび申し上げておりますごとく、私は従来から債務と一応心得ております。しかし確定した債務じゃございません。これをいかに処理すべきかということは、お話の通り非常に重要な問題でございますから、ただいま検討をいたしておる次第でございます。

第38回国会 予算委員会 第12号(1961/02/15、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田(勇)国務大臣 地方税につきましてもでき得る限り減税いたしたいと思っておるのであります。電気ガス税、遊興税につきましてもやる考えで検討いたしておるのであります。ただ問題は、遊興飲食税を免税点の引き上げにするか、基礎控除にするか、地方財政にも相当影響がございますので、ただいま内閣の方で検討いたしております。
【次の発言】 ただいまそういう点につきまして検討を加えておるのであります。詳しくは所管大臣からお答えいたさせます。
【次の発言】 東南アジアにおきましては、第一次産業で立っております。お話しの米につきましても、ビルマ、タイは米が余っておりますが、インド、インドネシアは輸入しております。……

第38回国会 予算委員会 第20号(1961/03/04、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田(勇)国務大臣 ただいまお述べになりました昨年の私の演説、考え方は、今も何ら変わりはございません。
【次の発言】 お話しの通りでございまして、ケネディ外交には前とは違った柔軟性のところがあるようでございますが、その底にある考え方につきましては、私は変わりないと考えております。
【次の発言】 中共政権というものがシナの大陸を現に支配しておるのでございます。また、わが国といたしましては、文化的にも歴史的にも、地理的にも、密接な関係であるべきものでございます。従いまして、私といたしましてはこういう現実の立場におきまして、貿易その他必要なことにつきましては、積み重ね方式と申しますか、貿易の拡大そ……

第38回国会 予算委員会 第21号(1961/05/15、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田(勇)国務大臣 渡米を前にしていろいろ準備はいたしております。箱根で外務当局の方々から、いろいろ世界の情勢、政治問題、経済問題等々につきまして資料をもらい、それを検討しつつあるのでございまして、まだほんの初期の状態でございます。問題はあらゆる問題を一応取り上げまして、外務当局の考えを――考えと申しましても、外務当局も問題ごとにはっきり考えはきまっておりませんが、いろいろ資料の説明を受けただけでございます。
【次の発言】 御質問の第一のガリオア、エロアの問題は、箱根では多分話題にいたさなかったと思います。それから中共とか韓国、東南アジアの貿易等につきましては、もちろん資料をもらいまして話を……

第38回国会 予算委員会 第22号(1961/05/16、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田(勇)国務大臣 昨年暮れの大統領選挙によりまして新しくケネディ政権が成立いたしました。従いましてわれわれといたしましては自由国家群の一員として、自由国家の諸国と常に緊密な連絡と申しますか、意思の疎通をはかる必要があることは当然であります。そういう場合におきまして新政権ができ上がったので、私はケネディ並びに米国政府の要人とひざを交えて自分の所信あるいは世界情勢に対する彼らの考え方を話し合うということが目的であるのであります。従いまして今どういう問題について所信を聞くか、またこちらから話すかということは、ただいま検討中でございます。アイテムはまだきまっておりません。

第38回国会 予算委員会 第23号(1961/05/17、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田(勇)国務大臣 先般来ガリオア、エロアの問題につきましていろいろ御質問がございました。われわれは、できるだけ資料をごらんに入れたいという気持であるのでございますが、何分にもただいませっかく外交交渉中でございますので、その間におきまして数字を公表するということは、交渉上いかがかと思いますので、しばらく御延期を願いたいと思います。  なお交渉が妥結いたしましたなら、私自身から野党の党首の方々にガリオア問題につきましての資料その他を十分御説明する機会を持ちたいと思います。  なお私の渡米前につきましては、ガリオア問題のみならず、私は一般の重要問題につきまして野党の党首の方々の御意見を承り、外交……

第38回国会 予算委員会 第24号(1961/05/18、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田(勇)国務大臣 ただいまの経済の基調は、私は数字を申し上げて恐縮でございますが、私が考えておるよりも少し成長の度合いが強いような気はいたします。それは私は昭和三十五年の国民総生産を十三兆六千億と見まして、そして九・二%程度、年平均でございますよ。三十六年度、七年度、八年度同じようにという意味ではございません。大体三年間は九・二%ぐらいでいくだろうという見込みを立てたのでございます。しかるところ、春日さんも御承知の通り、三十五年度の実績が十三兆六千億でなしに、十四兆二千三百億ぐらいの実績が出るのでございます。そういたしますと、三十四年におきましては鉱工業生産は三十三年に対して三割の増をいた……

第38回国会 予算委員会 第25号(1961/05/19、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田(勇)国務大臣 高度成長か安定成長か、こういう問題でございますが、私は高度の安定成長でございます。安定成長というのをどうとるか、英米におきましては二%ないし三%、あるいは四%のときもありましょうがおおむね二、三%、それからイタリア、フランスの方では四、五%という状況でございます。ドイツにおいては八%程度――今はちょっと落ちております。どれが安定成長か、どれが高度成長か、これはなかなかきめかねます。しかも日本の一人当たりの国民所得、生活状況はこれらに比べましてよほど低い。私はこの日本の経済力、国民の生活を、できるだけ国民とともに早く――無理をしてはいけませんが、早く上げたいというのが私の考……


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第39回国会(1961/09/25〜1961/10/31)

第39回国会 外務委員会 第11号(1961/10/30、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 朴政権と日韓交渉をいたします場合におきましての、相手の合法政権ということにつきましては、すでに本会議で私の申し上げた通りでございます。あれを繰り返してもよろしゅうございますが、外務大臣が来ておりますので、あの以外の事柄は外務大臣から答えさせることにいたします。
【次の発言】 それでは繰り返すことになりますが申し上げます。すでに御承知のごとく、一九四八年十二月十二日の国際連合第三回総会におきまして、韓国政権は合法的なものと認められていると私は承知いたしております。しこうして、当時五十一の国連加盟国のうちで三十四カ国がこれを承認いたしておるのでございます。北鮮の方が十三カ国であった……

第39回国会 災害対策特別委員会 第8号(1961/10/17、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 災害の形態によりまして、公共土木災害が非常に多かった、あるいは今回のように海岸地帯の風水害と申しますか、高潮その他の災害、いろいろ災害の種類によって、被害者の状況も一定いたしておりません。しこうして、従来のような風水害ならば公共施設が多かったのでございますが、今回のは逆に、公共施設もさることでございますが、個人災害が非常に多いようでございます。従って、個人災害に対して政府が特別の補償をするとかいうことは、昔からいろいろ議論にはなっております。われわれもそういうことに頭から反対するものではございませんが、財政の状況、その他公平の原則等から、なかなか案が見当たりにくいのでございます……

第39回国会 石炭対策特別委員会 第12号(1961/10/26、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 炭鉱離職者につきましては、昭和三十四年以来いろいろ施策を講じてきたのでありますが、まだ十分でなかったことを私は感じておるのであります。今お話しのような点にまで今後対策を進めていくかどうか、すなわち離職者の職業補導、あるいは就職のための転地につきましての住宅問題等々を強化して参っておりますが、まだ十分ではございません。従いまして、今お話しのように、前職賃金を補償するかどうかという問題、これは言うはやすく、なかなか、実際問題としてそこまでいくのはむずかしいのじゃないかと思います。それ以前に、、できるだけ有利と申しますか、あまり低くならないような就職のあっせんということが先で、そうし……

第39回国会 農林水産委員会 第2号(1961/10/02、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 お答え申し上げます。  国内においてあらゆる研究を遂げられ、また、世界各国をお回りになりまして、造詣がますます深くなったことと思います。これは、お話の通り、原始産業、ことに農業につきましては各国とも非常な保護政策をやっておるのであります。ヨーロッパにおきましては、フランス、ドイツのごとく、まあデンマークその他も昔からでございますが、非常な保護政策をやっております。そうしてまた、イギリスが今度共同市場に参加することにつきましても、一番の問題はイギリスの農業、そうして英連邦の農業生産国、この問題が共同市場に参加する場合の一つの問題になっておるのであります。アメリカにおきましても、農……

第39回国会 予算委員会 第2号(1961/10/03、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 見方によりましてひしひしと戦争の危険が感ぜられるという考え方があります。しかしそれと同時にこの戦争がぜひとも起こらないようにしなきゃならぬという努力も非常に払われておるのであります。戦争の危険の原因は、やはり従来からの東西の対立と、これがときどき先鋭化する、これは今までも例があったことでございます。しかし今の状態におきましては、先鋭化しまするが、みんなの努力で私は消えていくと考えておるのであります。
【次の発言】 先ほどのお話の通り、戦争は人類の破滅をもたらすものであります。これみなよくわかっておるのでございます。しかしそれが先鋭化していくということは、そこにやはりお互いの信頼……

第39回国会 予算委員会 第3号(1961/10/04、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 経済の見通しというものは、なかなかむずかしい問題でございます。従いまして、われわれは一応の見通しは御質問によって答えます。しかしその後の経済の移動ということにつきましては、これは見通しでございますから、実際面におきましては、われわれの見通しより相当違ってきておるのが実情であります。それでは見通しが間違っておるか。見通しは間違えません。それだけ経済が変わっておるのであります。
【次の発言】 私が申し上げたその点については間違いないと思います。私は、党の公約は十三兆六千億を基準として、九%として十七兆六千億に三十八年度はなると申しました。それから今回の予算を作りまして、その間にずっ……

第39回国会 予算委員会 第4号(1961/10/05、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 今回の災害予算は、一応梅雨前線によるものを主として計上いたしました。これは、時間がたちまして一応の目安がついたために、大体百四十九億を見込でおるのであります。先般の第二室戸台風につきましては、相当甚大な被害があったのでございますが、まだ集計その他が参りませんので、一応予備費の方に百二十億を予定しておるのであります。お話しのように、第二室戸台風につきましては、災害の防止、工業用水あるいは地下水の問題、あるいは仰せの方面の防潮堤の問題等々、今までの問題より別にある程度考え直さなければならないのであります。こういう点がございますので、今後応急復旧の問題と将来の問題とを一緒に考えていか……

第39回国会 予算委員会 第8号(1961/10/11、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 会見したことは確かでございます。そして国保の問題につきましては、重要な問題ですから、将来考えましょうと申した記憶はございます。しかし、十月一日からどうこうということを言った覚えはございません。
【次の発言】 私は、国保の問題につきまして、それの取り扱い方、しかもどれだけ上げる、いつからやるということを国会対策委員長に一任した覚えはございません。この問題は重要だから、自分としては関心を持って将来検討する、こういう気持で話しておるのであります。私がこういう重要な問題で国会対策委員長に全部、どれだけ上げていつからやるというふうなことの委任はできるはずのものではないと思うのです。


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第40回国会(1961/12/09〜1962/05/07)

第40回国会 外務委員会 第6号(1962/02/27、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 よく、政治会談、こういう言葉が使われますが、なかなかこれが実際問題としてはどれが事務会談でどれが政治会談かということの判定はむずかしい問題だと思います。今回金情報部長と会いましたのは、彼が東南アジア、フィリピン等四、五ヵ国を回りまして、いろいろアジアの情勢を見聞してきた、そうして、向こうの政府当局者と会って、そのときの様子を私に報告するのが第一のあれだったのであります。そうして、また、たまたま会いましたので、今まで両代表がいろいろ事務的に話し合いをしておるけれども、なかなか平行線のところでまとまりが早急にどうこういうわけにいかぬ。だから、やはり、事務で折衝すると同時に、一つ大所……

第40回国会 外務委員会 第10号(1962/03/09、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 国連憲章の前文におきまして、二度とこういう戦争を繰り返したくない、そしてお互いに仲よく助け合っていこうという精神がうたわれておると思うのであります。従いまして、助け合うというところから、いろいろ生活につきましてもめんどうを見るということも起こりましょう。しかし、そうだからといって、めんどうを見てもらった人がその対価を出さなくてもいいという規定じゃないと私は考えておるのであります。
【次の発言】 ガリオア・エロアに関しまするアメリカの日本に対しまする態度は、昭和二十一年の七月でありましたか、日本への援助に対する返済条件あるいは計算は追ってこれを定める、こういう覚書が出ております。……

第40回国会 外務委員会 第11号(1962/03/13、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 今お話しのようなことは、私は毛頭考えておりません。日本の立場として、今までの債務と心得たもの、または協定で一応きまりましたが実際上行なわれないこの状況を見まして、今でまの債務を片づけようとしておるのであります。決してアメリカのとやこういう問題と私は考えていないのであります。
【次の発言】 韓国は、三十八度線以下を合法的に支配する国と、国連におきましても認められておるのであります。従って、今までクーデター政権であるから、あるいは戒厳令をしいておるからといって、韓国が認められた事実を否定するわけにはいかぬと私は思います。ただ、問題は、今の状態は好ましくはございませんが、将来、来年は……

第40回国会 外務委員会 第12号(1962/03/14、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 昨年から両代表でいろいろ事務的な問題、基本的な問題等々の折衝をいたしました。大体の話し合いのつく問題と、そうして、あくまで平行線の問題もございます。すでに御承知の通り、われわれは、事務折衝の間では、今の韓国が全朝鮮を支配するかどうかということはほとんど問題にしません、私自身は。ところが、新聞に出ているようでございます。そういうところで大きい問題も残っております。大きい問題も残っておりますが、事務的折衝の中で片づかぬもの、基本的な問題等々も、やはり人を変えて強化すると申しますか、変えて話をする。それが政治的折衝と申しましても事務的なものもありましょう。そういう煮詰まったものを確認……

第40回国会 外務委員会 第13号(1962/03/16、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 事を分けて考えましょう。第一、原則といたしまして、特別円勘定を設けて軍費を調達しました。そして、その勘定が日本銀行に残っておるのです。そして、その十五億円のうちには、もともとは必要あれば金で払うということになっております。そして、その間におきまして七回やりまして、三回半と申しますか、四回半と申しますか、ある程度は金を売っております。その間にまだ売っていない約束の分があるわけです。この売ってない約束が有効か無効かという問題です。われわれは、昭和二十年九月十一日以後におきましては無効でございますが、有効であったときの約束は守らなければならぬ。おわかりでございますか。だから、九月十一……

第40回国会 外務委員会 第15号(1962/03/23、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 先だってエカフェの会議でも申したのでございますが、アジアの繁栄なくして日本の繁栄はない、日本とアジアとは経済的に一体で、ともどもに歩むべきだ、こういうことを申し述べたのでございます。しこうして、アジアと申しましても、各国いろいろ事情を異にしております。われわれは、その国々の事情に応じまして、日本の力に即応して、そうして各国別にいろいろ考えていきたいと考えております。
【次の発言】 たびたび申しております通り、戦後におきまして、われわれ国民が非常に飢餓に瀕し、経済のどん底にあったとき、アメリカ合衆国はこの危機を救うために援助物資を送ったのであります。これが食糧であり、石炭であり、……

第40回国会 外務委員会 第16号(1962/03/24、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 講和条約のあれから申しまして、アメリカだけでよいか、他の同意を要するか、問題でございますが、奄美群島が日本に返りますときは、アメリカの自発的意思によりました。そうして、他の国もこれについて異議を唱えなかった。この例から申しますと、私は、アメリカだけでよいのではないか、こう考えております。
【次の発言】 こういう問題は、あまり取り越し苦労をしない方が国のためによいのじゃございますまいか。今までの例があるのですから。で、例がありますから、他の国が異議を申し立てたらどうするかというようなことは、私はそういうことはないと思います。先ほど申し上げた通りでございます。

第40回国会 外務委員会 第17号(1962/03/27、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 三十年の協定の一部を変更するのでございますから、三十年の協定につきましての御質問その他につきましてもお答えすることは当然だと思います。
【次の発言】 私は、タイに行きます前にやはりタイの事情に通じておる人にも聞いております。また、タイの新聞にも対日輸入制限という議論が出ておると外務省からも聞いておるのであります。
【次の発言】 私は、東南アジアのある国で、日本が物を輸入することが向こうの言う通りにならぬというので、対日輸入制限あるいは経済断交とまでいきませんけれども、そういうような格好のことが起こったととも知っております。従いまして、タイと日本との従来の関係を考えますと、私は、……

第40回国会 外務委員会 第20号(1962/04/03、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 過去の協定につきまして、いろいろ失効したものもございましょうし、行なわれなかったものもございましょう。おもなるものだけを条約局長が答えたと私は思うのであります。従いまして、特別円協定につきましても、前の三十年協定の三条を置くとか、あるいは今度の前文のようなものも置きまして、全部これで片づく、こうやっておるのでございまして、私は怠慢とかなんとかいう問題ではないと思います。
【次の発言】 資料で不正確な点があれば、十分にこういう機会にお直しをいただきたいと思います。外務当局より説明するでしょう。
【次の発言】 七回のうち三回半ですか、四回、これはもう実行済みでございます。これは取り……

第40回国会 外務委員会 第21号(1962/04/04、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 輸入レート、輸出レートとおっしゃいますが、昭和二十四年の四月二十五日に三百六十円を決定いたしますまでには、為替レートというものはないのでございます。ございません。ただ、軍のお金、軍為替レート、これはございました。ドルをこちらの円にかえる。軍資金、軍の費用、これは、昭和二十年の当初は一ドル十五円、二十二年に一ドル五十円、二十三年に一ドル二百七十円と、軍為替レートがあっただけでございます。貿易上のレートというものはございません。そこで、私は前にも申し上げましたごとく、日本の品物を外国に売る場合におきまして、非常に有利な綿織物につきましては、多分昭和二十四年のときには二百六、七十円の……

第40回国会 外務委員会 第29号(1962/05/07、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 御承知の通り、沖繩における施政権はアメリカ合衆国が持っておりまする関係上、私が想像いたしまするに、やはり核武装をかの地ではしておると想像をいたしております。  詳しくは外務大臣よりお答えをいたします。
【次の発言】 先ほどお話し申し上げましたごとく、沖繩は平和条約の結果アメリカが施政権を持っておるのでございます。しこうして、アメリカはこれを軍事基地といたしております。従いまして、核装備をしているかどうかということは軍事機密によりますので、われわれは、軍事基地である結果として核装備をしていると想像いたしておるのであります。しこうして、日本の本土の一部だから、たといアメリカの軍事基……

第40回国会 決算委員会 第10号(1962/02/22、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 綱紀の粛正につきましては、歴代内閣非常に意を用い、不正不当の経理のないよう努力して参っておるのでございますが、お話の通り、まだその違反件数は多数に上ります。まことに恐縮に存ずる次第でございます。しかし、このことは、お話の通り、最も重要なことでございますので、われわれといたしましては、今後一そう不正不当のないように努力していきたいと考えております。ただいまは行政管理庁長官もお見えになっておりまするが、行政管理庁の一そうの御努力を期待すると同時に、私は全公務員が決意を新たにして、こういう不正不当のことのないよう努力するよう、今後も指導して参りたいと考えております。

第40回国会 公職選挙法改正に関する調査特別委員会 第4号(1962/03/07、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 選挙制度審議会の委員の各位が長い間、しかも非常に熱心に御審議いただきましてりっぱな御答申をいただいたことは、高橋委員のおっしゃる通り、われわれは感銘するところであります。御質問の、審議会設置法の第三条にありまする、答申を尊重するということは、あくまで尊重でございまして、これをうのみにしろということではないと私は考えます。それで私は、できるだけ答申案の線に沿いまして、その趣旨を生かしながら立案いたし、御審議願うことにいたしておるのであります。
【次の発言】 あの答申案そのものが非常にりっぱであるというお考えのもとに、答申案より違った場合に、これを是正しよう、あるいはまた答申がりっ……

第40回国会 公職選挙法改正に関する調査特別委員会 第14号(1962/04/20、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 民主主義国家におきまして、選挙が重要なことは申すまでもございません。この最も重要な選挙制度が公正かつ明朗に行なわれることは、やはり民主主義の発達の根本をなすものでございます。従いまして、違反に対して刑罰主義をもって臨むということは、これは明朗公正な選挙を期待するゆえんのものではございません。あくまで国民がこぞってほんとうに公明選挙に徹し、そして、徹した上でなおかつ誤まりがあればこれを取り締まる、こういう二つの方法でいかなければならぬということは、お話しの通りでございます。私は、そういう意味におきまして、選挙制度審議会の案を見まして、政府が最も妥当だと考える制度を打ち立てまして御……

第40回国会 公職選挙法改正に関する調査特別委員会 第16号(1962/04/26、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 選挙の公明であるべきことは、民主主義の根本でございますから、私は組閣以来この点につきまして、できるだけ努力して参ったのでございます。御承知の通り、公職選挙法の審議会を設けまして、そして各界の方においでを願って、熱心に半年余り御審議を願って、答申が出たのであります。政府はこの答申を尊重いたしまして、いろいろ各般の事情を考えまして国会に提案し、そして国会で御審議願うことにいたしたのでございます。審議の過程におきましていろいろ御議論があり、修正案が出ておることも聞いております。しこうして、その修正案のうちにつきまして、今、選挙労務者と選挙運動員についての御質問でございましたが、私はこ……

第40回国会 社会労働委員会 第33号(1962/04/25、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 中央医療協議会は、お話の通り先般国会を通過いたしまして施行になったのでございまするが、お話の八名、八名、四名の委員の選考に手間取りまして、まだ発足いたしていない状態でございます。いろいろ委員の任命につきまして時間をとりましたことは、まことに遺憾でございます。厚生大臣の方で今後とも一そうの努力を払っていただきまして、早く発足させたいと考えておる次第でございます。
【次の発言】 お話の通りに、あのときこれがすぐ動きますかという御質問をなさったことそれ自体が、法律が通っても支障が起こるかもわからぬということを、滝井さんは専門家だから予想して、そういう質問をなさったと思います。それだけ……

第40回国会 商工委員会 第28号(1962/04/11、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 結論から申しますと、エネルギー基本法というものを作る考えは、ただいまのところございません。私はこういう産業の問題は、まず第一に個々の問題から積み上げていく、そうしてそれと他の同種エネルギーとの関連をどうしていくか、こういうふうに地道にやっていくのが筋だと考えておるのであります。従って、総合エネルギーの機関というものにつきましても、私はこれは非常にいいことだとは実は思っていなかったのですが、いろいろな意見を聞きますと、特に悪いということもないので、みんなに気に入るように一つやってみようという気になったわけであります。私の考え方は、石炭なら石炭というものを他のエネルギーとの関連にお……

第40回国会 商工委員会 第31号(1962/04/18、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 お話しのようにケネディー大統領は、消費者は組織を有しない唯一の団体である。この組織を有しない唯一の団体である消費者の利益を保護することは、政府の責任だということを、本年三月十四日に教書を国会に出しました。そしていろいろ今後消費者のための措置をとることを五、六項目あげておったと思います。今回の鉄鋼価格引き上げに対しましてケネディが強くこれに反対し、それを取りやめさせたことも、その現われだと考えます。わが国の今までの経済政策というものは、これはまあ敗戦のこともございましたでしょうが、戦争以前におきましてもおおむね生産を中心とした行政が多かった。で、こういう高度成長をやり、経済の発展……

第40回国会 大蔵委員会 第39号(1962/05/07、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 外交は水ぎわまでというたとえがございますので、私も在野の方々といろいろ意見を交換したいという気持は持っております。その初っぱなのあれといたしまして、組閣当時外交問題懇談会というもので、民間の各派の人にお集まりをいただいて、いろいろ議論をしてもらったのであります。参考にはなりましたが、しかし、いかんせんどうも百八十度に開いておりますから、それが、せめて九十度くらいまでいきますと非常にいいと思う。その意味におきまして、私は寛容と忍耐、話し合いというモットーでいっておるのであります。佐藤さんも私と同じような意見のようでございますから、今後一つお互いにそういうところで努めていきたいと思……

第40回国会 内閣委員会 第32号(1962/04/25、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 憲法制定、施行当初におきましては、数年間五月三日に式典を挙行しておりましたが、過去七、八年、十年近くは特に式典を催さずに、国の祭日といたしまして、国民が静かに憲法のありがたさと申しますか、憲法尊守のことを思い、祭日にすることが私は適当であると考えておるのであります。なお、お話の四月二十八日に、平和条約成立十週年記念として私は――式典という意味ではございません。当時の関係者が集まって、いろいろのことを話し合おうということで、式典とかなんとかという大それたものではないのであります。
【次の発言】 憲法は国の基本法で、最も重大な法律でございます。従いまして、国民全部が等しく尊守しなけ……

第40回国会 内閣委員会 第34号(1962/04/27、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 たびたび申し上げております通り、われわれは核兵器は持たない。また、原子力基本法におきましても、核は平和利用にのみ使うのだとはっきり法律にもきまっておるのであります。私はその基本方針はくずさない考えでございます。
【次の発言】 私は、いろいろな研究をし論議をするということを差しとめるという考えはございません。しかし、党の方針といたしましては、ここで言明しておる通り、核兵器は持たないということをはっきり申し上げております。
【次の発言】 憲法の問題と農地補償の問題と一緒にお取り扱いになるのはいかがかと思います。しこうしてまた、私が議員総会において申し上げましたのも、農地被買収者の問……

第40回国会 農林水産委員会 第34号(1962/04/19、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 農業は、他の産業とは異なりまして、自然的条件、経済的条件、いろいろな点で困難性が多いのでございます。しかも日本の農業は、今の近代化される趨勢に逆行とは申しませんが、立ちおくれまして、一部には百年前の農業自体を今もやっている。こういうことは、農業のためにまことに悲しむべき状態である。しかも片一方では産業の合理化と所得十年倍増計画でいっているときに、農業についていろいろな施策を講じなければならぬ。私が農業人口が相当減ると言ったときにみんな驚かれたが、一年半、二年足らずのところでもうその点が認められてきたのではないか。十年たったならば私が二年前に言ったようなことが実現、好むと好まざる……

第40回国会 予算委員会 第2号(1962/01/29、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 韓国の国際的立場につきましては、すでに御承知の通りに、国連におきましてもその地位を認めておるのであります。従いまして、われわれは過去十年にわたって韓国との国交正常化に努力して参りました。しかし、今まではその意を得ませんでした。しかるところ、革命がありまして、ことに朴政権になりましてわが国との国交正常化に非常に熱意を示しておる。われわれは従来の韓国の立場を考え、また、今の革命政権がお話の通り一九六三年には民政に移管する、そうして着々その準備をしておるのであります。従いまして、特別な関係にありますわれわれとしては、また従来日韓正常化に努力して参りましたわれわれの伝統から申しまして、……

第40回国会 予算委員会 第3号(1962/01/30、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 私は、組閣以来政治の姿を正さなければいかぬということで、まず自分から自粛自戒いたしておるのであります。しこうして、今回の施政演説に申し述べました通りでございます。ただ、この私の気持が、口頭禅とかあるいは訓話だと批評されることは、私の不徳のいたすところかと思いますが、しかし、私の心から出た願いであり、悲願であるのであります。私は、どうぞ国民各位が、私のほんとうの悲願であることを、精神訓話でなしに悲願である、ともにやっていこうという気持になって下さることを心から念願し、そうして自分の今までの不徳をもっともっとよくいたしたい、こういう考えで進んでいきたいと思っております。

第40回国会 予算委員会 第4号(1962/01/31、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 農業を中心とした第一次産業と、鉱工業を中心とした第二次産業、そして流通面の第三次産業、これを比較して見ますると、農業の生産性の向上が、普通の状態では第二次、第三次産業に劣ることは、これはもう歴史の示す通りでございます。理論的にも、普通にほうっておけばそうあるのであります。そこで、私は、高度成長の場合におきまして、取り残されがちの農業について抜本的な施策を講じなければならぬ、こういう考えのもとに、いろいろ誤解を受けましたけれども、農業人口は減ってきて、第二次、第三次に行くのが当然の帰結なんだ、その準備をしなければいかぬというのが、私のおととし、さきおととし来唱えてきたところであり……

第40回国会 予算委員会 第5号(1962/02/01、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 憲法の問題につきましては、憲法調査会において諸問題を調査審議中でございます。この審議が済みましたら、内閣及び内閣を通じて国会に報告することに相なっております。今審議中でございます。私は、憲法問題につきましては本会議でお答えした通りであります。国民の世論の盛り上がりを見ながら改正をするかいなか、またもし改正するとすればどういう点をどういうふうにするかということは、今後調査会の報告が出まして、そうして国民がよくお考えになりまして、政府もまたそういう報告を見てよく考えて、それからきめるべき問題だと思っております。
【次の発言】 私の所信を言うべき時期でまだないと思います。

第40回国会 予算委員会 第6号(1962/02/02、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 御承知の通り、きょうは閣議もございまして、十時過ぎまでちょっとございました。そして、その後外務大臣と外交関係のいろいろ話をしておりました。その話に夢中になりまして、時間の経過を忘れたのと、そうしてひょっと気がつきましたところが、非常にあれしておって、急いで参ったのですが、時間がおくれたこと、まことに恐縮に存じます。おわびいたします。
【次の発言】 日本の外交がアメリカの外交に追随している、こういうふうにおっしゃいますが、私はそう考えておりません。国連におきましての問題も、私は、昨年の六月ケネディ大統領との話の際、日本は、中共問題につきましてのたな上げ案は、今年は反対であるという……

第40回国会 予算委員会 第7号(1962/02/03、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 今の現状での事実はその通りでございます。これがずっと続くものとも私は考えておりません。
【次の発言】 ここまで行こうとは予測いたしませんでした。
【次の発言】 私は楽観したりなんかしておるわけではございません。だれよりも負けないように心配し、そして努力しておるつもりでございます。この手直しがあとに傷が残らぬように行けるかということでございますが、その方向に向かって努力いたしております。
【次の発言】 その通り考えて努力いたしております。
【次の発言】 最近の事態として、今お言葉にありましたような状況がだんだん現われて来つつあります。と同時に、これに対しての反省の声もかなり出てお……

第40回国会 予算委員会 第8号(1962/02/05、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 わが憲法は主権在民をはっきりうたっております。また、憲法が改正される場合におきましては、国民投票によって、また国民の名においてこれが施行されることはお話の逸りでございます。しこうして、内閣のみならず国会も憲法を守らなければなりませんし、法律を守らなければなりません。しこうして、内閣は行政官庁として立っておりまするが、御承知の通り、議院内閣制をとっておるのであります。単に政府は法律の施行のをやるものではございません。やはり、憲法に規定しておりますように、議案を提出する権限を規定いたしておるのであります。私は、こういう点で、大体あなたのお話と合っておるところもありますし、また、それ……

第40回国会 予算委員会 第9号(1962/02/06、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 エネルギーの施策は、わが国産業の立場からいって非常に重要なことでございます。従いまして、従来エネルギー関係といたしましては、石炭鉱業合理化臨時措置法あるいは石油その他天然ガスの問題についての法律を設けてやっております。この前の決議がありまして、総合的に考えたらどうか、これは民間におきましても、ある団体が総合的な検討をずっと加えております。しからば、政府が総合施策の案を出すかという問題の前に、私は、石炭あるいは石油、ことに電気、また今の制限している石油を自由化いたします等、やはり石油あるいは電気事業等につきまして、いろいろその事業自体で施策をもっと深めていかなければならぬ問題があ……

第40回国会 予算委員会 第10号(1962/02/07、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 沖繩の施政権返還の問題は、国民こぞっての悲願でございます。機会あるごとに私は要求をいたしておるのであります。しこうして、返還についての条件が憲法改正とかあるいは再軍備、このものとからみ合うということは、私は全然ないことだと考えております。
【次の発言】 私は、あらゆる方法であらゆる機会に常に言っております。しこうして私は、この返還を要求すると同時に、それまでにおきましても、沖繩住民の方々の福祉増進に積極的に力を進めていく、そうしてまた、アメリカもこれに協力するよう交渉していく、これで来ておるのであります。
【次の発言】 先ほど申し上げたように、全然関係ございません。そういうこと……

第40回国会 予算委員会 第12号(1962/02/12、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 核実験の禁止決議は、お話の通り、私は機会あるごとにアメリカ政府にも言っておるわけでありますが、最近また計画されておるようでございますが、これに対しましての具体策は今考慮中でございます。
【次の発言】 私ばかりでなしに、歴代の内閣におきまして、施政権返還につきましては強く要望いたしておるのであります。しかし、そのつど、今はその時期にあらずということの返事であります。それからまた、御承知と思いますが、アメリカにおきましても、絶対に当分のうちはという考え方もございますし、また、できるだけ早く返せる事態に持っていきたいという意向もあるのであります。私は、今後も続けてやっていきたい。ただ……

第40回国会 予算委員会 第17号(1962/03/01、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 憲法調査会法によりまして、憲法改正の要ありやいなや、もし要ありとすれば、いかなる点をいかようにということを調査、審議願っておるのでございます。政府は、憲法改正につきましていろいろ議論がございますから、調査会を設置いたしまして、調査、審議を願っておるわけであります。今政府が改正するかいなかということは、結論を出しておりません。
【次の発言】 憲法の問題は、まことに重要な問題であると私は考えておるのであります。従いまして、こういう問題を、一部の大学研究室でやるべき筋合いのものではないと思います。広く一般の有識者あるいは一般の人々の意見を聞いて、十分調査、審議すべき問題と私は考えてお……

第40回国会 予算委員会 第18号(1962/03/02、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 F104の購入費につきましては、アメリカ政府が七千五百万ドル負担証することになっている。その金が一応日本にきて、そうして日本政府から払われるかどうかという問題についての赤城元長官と藤枝現長官の答弁が違っておるというようなあれでございますが、事実はその七千五百万ドルの金は日本政府にはこないのであります。アメリカ政府がロッキード会社に払う。その経過におきまして、日本の契約者たる新三菱重工とロッキードとの関係において、それだけ減額される。お金は日本に参りません。赤城元長官の話をずっと繰ってみましても、以前は七千五百万ドルを差し引いた残りの金額で債務負担行為をする、こう言っております。……

第40回国会 予算委員会 第19号(1962/03/03、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 今回の大気圏内における核実験に対しまするアメリカ大統領と私との交渉の経過につきましては、外務大臣より申し上げることにいたします。


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第41回国会(1962/08/04〜1962/09/02)

第41回国会 外務委員会 第4号(1962/08/29、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 韓国の支配力が三十八度線以北に及んでいないということは事実でございます。われわれはこれを頭に置きまして交渉いたしております。
【次の発言】 個々の問題につきましての折衝のあれは外務当局から御説明させますが、私の考え方は今申した通りでございます。
【次の発言】 平和条約第四条につきましての請求権放棄は、やはり韓国に対してのあれと考えておるのであります。しかし、北鮮の方と統一になれば、そちらの方にも及ぶことは当然でございます。
【次の発言】 今のアメリカの出したヴェスティング・デクリーの及ぶ範囲は、アメリカ軍の占領している三十八度線以南であることは当然であります。ただ、平和条約全体……

第41回国会 大蔵委員会 第2号(1962/08/17、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 アメリカの対日経済援助につきましてはできるだけ早く返せるようにしたいということは私、十年来の念願であったのであります。しかもそれがなかなか国内の経済事情その他で許しません。幸いにさきの国会におきまして予算案並びに協定案が両院を通過いたしまして、私どもはぜひともさきの国会で通したいという念願に燃えておったのであります。しかし会期末においてああいう状況になりましたので、私ども特に社会党の河上委員長に会見を申し込みまして、何とか一つ通過するように最後まで努力いたしたのでありますが、通過を見るに至らなかった、まことに遺憾でございますので、お暑いところ、お話の通り御迷惑でございますが、今……

第41回国会 予算委員会 第1号(1962/08/20、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 総理大臣といたしましては、非核武装の宣言をこの際行なうことは、私は得策でないと考えます。やるべきでないと考えておるのであります。従いまして、総理大臣として本会議でそういうふうに答弁いたしました。ただいまあなたの御質問は、自由民主党の党員としてどういうお考えか、こういう御質問のようでございます。私は、非核武装の宣言を国会でなさることにつきましては、党員、総裁としては賛成できかねるのであります。
【次の発言】 核兵器を持たない、また核兵器を持ち込ませないということは、わが党内閣の方針でございます。だから常にそれを言っております。そうして国会がこれを宣言することが国際的にいかなる効果……

第41回国会 予算委員会 第2号(1962/08/21、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 私は違法ではない、こう考えております。
【次の発言】 現に休戦協定その他で三十八度線以南を韓国が支配していることは事実でございます。従いまして、その事実に基づいて日韓交渉を始めておるのであります。そうしてそれに対して成立した場合の責任はわが党内閣が持つことは当然であります。しかもこれは国会の議決できまるべき問題でございますから、私は、国民と遊離した決定であるべきものではないと考えております。
【次の発言】 日韓交渉の本体の問題でございます。不可分と申しまするか、これは可分、不可分の問題ではない。こういうことを解決することが今度の交渉であるのであります。


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第42回国会(1962/12/08〜1962/12/23)

第42回国会 予算委員会 第1号(1962/12/11、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 私は、外務省が会談におけるケネディ大統領の発言として持って参りましたものを一応読みまして、そうして本会議でお答えしたように答弁いたしたのであります。きょうは外務大臣が来ておりますので、外務大臣が実際聞いたのですから、外務大臣から答えさせまして、もし政府の所信ならば、その次に申し上げていいと思います。
【次の発言】 ケネディ大統領がアジアにおける共産主義勢力の侵略を阻止しようという気持で話されたと、私は報告を受けておるのであります。しこうして、その気持は私も同じでございます。私は、自由国家群の国として、自由主義の立場で、共産主義勢力のアジアにおける侵略に対しましては、これは阻止し……

第42回国会 予算委員会 第2号(1962/12/12、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 エネルギーの問題は、国内資源ということももちろん考えなければなりませんが、経済性ということも考えていかなくては、日本全体の産業が世界の産業に伍して競争し得えないのであります。従いまして、エネルギー問題は国の産業全体から考えていくべきものでございまして、国内資源によるエネルギーが幾らでなければならぬという筋合いのものじゃございません。それは、多いにこしたことはございませんが、やはり経済性というものを考えてきめるべきものだと私は考えております。
【次の発言】 先ほど申し上げた通りで、国内資源が多いにこしたことはございませんが、やはり経済性ということも考えなければなりません。従いまし……


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第43回国会(1962/12/24〜1963/07/06)

第43回国会 運輸委員会 第19号(1963/03/26、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 御質問の点がはっきりいたしませんが、海運界の不況の原因はいろいろあると思います。あるいは国際的に船腹過剰だということもあります。あるいはまた国際貿易が思う通りに伸びないといういろんな点があると思いますが、日本の海運界における特殊の問題といたしましては、お話の通りに財的構成の問題が大きい問題としてあるのであります。だからまずこの問題を片づけて、そうして世界の海運界の景気その他につきましては、これは経済の原則で、日本のいかんともし得ざるものもあるのでありますが、そういうことで、われわれは自分のところでできるものをまずやっていこう、こういうことが今回法案の御審議を願った趣旨でございま……

第43回国会 科学技術振興対策特別委員会 第12号(1963/05/16、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 先般原子力潜水艦の得港問題のときに私がお答えいたしました意味は、最近原子力の利用開発につきまして国民の理解が非常に深まってきた、原子力というものは今後開発利用すべきものだという国民の理解の深まったことを私は言ったのでございます。だから直ちにアメリカの原子力潜水艦が日本へ寄港するということを是認する、これはうらはらの問題じゃない、事柄が違う。原子力の利用開発についての国民の理解が深まったということを言っておることでございます。原子力潜水艦の寄港問題につきましては、これは別途の考え方でいくべきものだと思います。  ただ私は、原子力の利用開発が必要であり、そうしてこれに対する国民の理……

第43回国会 外務委員会 第2号(1963/02/18、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 日韓関係の国交正常化は、われわれ多年の念願であります。従いまして、このわれわれの多年の念願を実現すべく、向こうさんもこれに乗ってきておられる。われわれは誠意をもってわれわれの多年の念願を実現しようとしておるのであります。韓国における政情について云々されておりますが、われわれは、今の政権を適当な相手としていっておるのであります。政情の変化につきましては、私はとやかく申し上げることは差し控えたいと思います。
【次の発言】 革命後の韓国におきまして、ほんとうに民主主義の政治体制ができる場合におきましては、いろいろの問題が起こってくることは、われわれも予想しなければなりません。しかし、……

第43回国会 決算委員会 第14号(1963/03/27、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 決算につきまする審査の重要性につきましては、お説の通り私も決算委員会の決議その他につきまして重視することは人後に落ちないつもりでございます。私が出る回数によって重要度がきまるわけのものではございません。委員会におきましては一度も出ない委員会も相当ございますが、とにかく、少なくとも決算には一回あるいはそれ以上出たいという気持を持っておるのでございます。今後も十分決算委員会の重要性につきましては考慮を払いまして、御期待に沿うよう努力いたしたいと思います。
【次の発言】 私は、そういう意味のことを言った覚えはございません。はっきり申し上げておきます。ただこういうことは言っております。……

第43回国会 国際労働条約第八十七号等特別委員会 第4号(1963/06/26、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 内外の事情は、河野先生のおっしゃるとおりでございます。私はこういう事情を勘案いたしまして、御承知のとおり、施政演説にも、特にILO八十七号条約を今国会で通過し、批准したいということを特に申し上げたような次第でございます。したがいまして、三月の初めに関係法案を提出いたし、そうして今日までいろいろ御心労願っている状況でございます。私は重ねて、今国会でぜひこれを通過せしめたいという強い熱意と努力をいたしたいと考えております。
【次の発言】 ILO八十七号は、御承知のとおり、結社の自由と団結権の保護を規定しております。いわゆる労働関係としては相当重要なものでございます。基本的なものでご……

第43回国会 石炭対策特別委員会 第3号(1963/02/01、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 お話の通りでございまして、現状から申しますれば、有沢調査団も言っておられるごとく、五千五百万トン確保にも相当の努力を要するのであります。しかしわれわれといたしましては、五千五百万トンはわが国の国際収支あるいは雇用の問題あるいはエネルギー確保の意味から申しましても、ぜひこれを実現いたすべく努力をしようといたしておるのであります。そのためには、御承知の通り、大口需要者すなわち石炭、鉄鋼等はもちろん、セメントあるいは九電力以外の火力発電等の助成をいたしますと同時に、新しい石炭需要面への研究も続けていきたいと考えております。
【次の発言】 その通りでございます。先般の閣議決定におきまし……

第43回国会 石炭対策特別委員会 第11号(1963/03/08、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 石炭業界は、お話しの通り、過去数年にわたって非常な苦難の道をたどってきたのであります。その原因は、いわゆる燃料革命の結果と私は思います。従って今後のエネルギー政策をどういうようにしていくかという問題につきましては、通産省に産業全般の調査会を置き、エネルギー部会で検討しておるのであります。従いまして、今後電力、石油あるいは石炭、ガス等の問題につきましては総合的に検討して、お話の趣旨に沿うように努力しなければなりませんが、今直ちに燃料省というものを設けてやるということは、かえって調整がつかなくなって、今の制度よりも必ずしも改善されると私は考えておりません。やはり産業全般の一つの部門……

第43回国会 大蔵委員会 第19号(1963/03/14、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 政府の施策の万全を期するために各種の調査会、審議会を設けております。そういう意味におきまして、調査会、審議会の答申につきましては、できるだけその趣旨に沿うように努めますが、しかし、あくまで政府の責任において行政はなすべきでございますから、答申通りにいく場合も、いかない場合もございます。しかし、われわれはできるだけ多数の人の意見を聞くという意味において調査会を設けておるのであります。
【次の発言】 税法減税とか政策減税とかいうことは、私は今年度になって初めて聞いた言葉でございます。減税とか増税ということは、そのこと自体が政策のものであるのであります。その政策をどういう点に具現する……

第43回国会 法務委員会 第21号(1963/06/07、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 今回御審議を願っております法案は、最近の暴力行為の横行、ことに銃砲刀剣類によります傷害罪が頻発する現状にかんがみまして、特にそういうふうなものを防止するために改正を提案したのでございます。一般の治安立法のごとき性質のものじゃない。具体的の個々の問題でこれを防止する方法を考えておるのでございます。
【次の発言】 法案は、暴力団とかあるいは民主団体とかいうものではないのでございまして、暴力行為を取り締まろうとするのでございます。それはえてして暴力団の人は暴力行為をやりやすいという実例は大いにございます。しかし、法の目的としているところは、最近刀剣銃砲によりまする傷害、暴行が相当多く……

第43回国会 予算委員会 第2号(1963/01/29、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 川俣委員のお話、まことにごもっともでございまして、政府におきましても、予算関係法案九十数件は二月の中ごろまでには出せるよう着々準備を進めております。また、地方財政計画につきましては、御承知の通り、各府県より資料をとってその後に作成する関係上、えてしておくれがちでございますが、今年は地方の統一選挙もあることでございますから、特に意を用いまして、できるだけ早くお出しするようにいたしたいと思います。
【次の発言】 先刻来の御質疑で明らかにされたように、日韓関係を正常化していこうというのでございまするから、あらゆる懸案を全部解決しなければ、正常化というものはあり得ないわけです。だから、……

第43回国会 予算委員会 第3号(1963/01/30、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 災害基本法にあります通り、施行の日より防災会議ができることになっております。従いまして、ただいま委員長のお話しの通り、会議を開いて対策を講じておるのであります。
【次の発言】 今回の豪雪は過去にその例を見ないほどの災害でございまして、これに対しましては万全の措置をとりたいと考えております。ただ、国鉄が十日間も麻痺したということにつきましては、今後こういう問題につきましての検討と対策は根本的に講じる必要があると考えております。  なお、今回の豪雪による災害のために補正予算を組む気持があるかというお話でございますが、御承知の通り、相当の被害があると思います。しかし、これは金融的なも……

第43回国会 予算委員会 第4号(1963/01/31、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 EECの発展、強化につれて、イギリスがこれに加入するという企ては、御承知の通り、以前から行なわれ、実際に交渉を開始しておったのでありますが、その間におきましても、EEC内におきまして、ベネルックス、イタリア、ドイツ・フランスと、おのおのそのイギリスの加盟についての賛成の度合いが違っておる  ことは、みな知っておったのであります。昨年の九月、十月、いよいよ交渉がやまに入ったときに、大がいの人が、イギリスの加入が可能であろうと見ておった。また、ドゴール氏も拒否する態度でなかったということは、世界の人々みな認めているところであります。ただ、交渉の経過において、英連邦の特に農産物に対す……

第43回国会 予算委員会 第5号(1963/02/02、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 交渉の経過等につきましては所管大臣からお答えする方が正確であろうと思います。外務大臣より答えさせます。
【次の発言】 外交交渉でございますから、いつどうこうということはございませんが、われわれは、ぜひとも正常化のための妥結を見るべく努力を重ねております。私は、妥結するものという強い希望を持っております。
【次の発言】 私は、アメリカの軍令三十三号によりまして私有財産を没収した措置は適当ではないと考えておったのでございまするが、しかし、あの戦後の状況から申しまして、われわれはやむを得ずサンフランシスコ講和条約でこれを放棄したのであります。この例は陸戦法規に抵触するといういろいろな……

第43回国会 予算委員会 第6号(1963/02/04、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 お話しのごとく、一国が文化福祉国家であるかないかは、社会保障関係の行政がいかに行き届いておるかどうかということにかかっておることは、全くお話の通りでございます。戦前のわが国のそれは、まことに、ほとんどそういう施策がなかったのでございますが、戦後におきまして、かなりな速度で進んでおります。ただ、何と申しましても、敗戦後の状態から言って、そう先進国並みにいくというわけにはいきません。私が施政演説で申しましたごとく、社会資本、社会保障、文教と、これを三本の柱としてやっておるわけでございます。十分ではございませんが、私は、近年相当見るべきものがあると考えております。この趨勢を今後やはり……

第43回国会 予算委員会 第8号(1963/02/07、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 昭和三十七年並びに六年におきまする世界の経済は、おおむね横ばいあるいは沈滞の状況でございます。アメリカにおきましてもそうでございますし、ヨーロッパ諸国におきましても、一九六二年は六一年に比べまして生産の伸びようが落ちております。しかし、物価や賃金はかなり上がっておるのであります。生産性の伸びよりも賃金の上がり方がおおむね多いようです。こういう事態に対処いたしまして、アメリカにおきましては、お話のような状況になっております。私は、ヨーロッパにおきましても、イギリスはやはりアメリカの方法を継いでいくのじゃないかと思います。その他の国におきましても、どちらかといったら、やはり景気政策……

第43回国会 予算委員会 第18号(1963/03/02、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 私は、政党活動といたしまして適当なものとして党に指示いたしておるのであります。
【次の発言】 数百万の北海道道民を初めとして、内地国民全部の悲願である青函トンネルの着工の準備としてくわを入れるということは、非常に画期的の喜びでございます。道民を初め、全国の人に知らすことは、これは総理大臣として適当な措置であると考えておるわけであります。
【次の発言】 一昨年五月、軍事革命によりまして、朴政権が韓国の正式政府として立っていった。しこうして、その後、御承知の通り、二年後には民政移管ということを言って、その予定のコースをたどっておるのであります。われわれも軍事政権より民政移管への早か……

第43回国会 予算委員会 第19号(1963/06/03、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田国務大臣 お話しのとおり、選挙の公明を期することは民主政治確立の前提要件、最も重要な要件でございます。したがいまして、過去の選挙の状況を見ますと、衆議院、参議院の選挙の取り締まりは相当厳重にやられておりましたが、地方選挙におきましては、えてして衆議院選挙ほど取り締まりが厳重でなかったように私は感じておったのであります。いずれの選挙にいたしましても、公明という点からいくと同じでございますから、私は、従来とは違って、この統一地方選挙で十分取り締まりをやって、そうして選挙の徹底的公明を期せなければいかぬというので、前例のないいわゆる予備費の支出を企てて厳重取り締まると同時に、かたわら公明選挙運……


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第38回国会(1960/12/26〜1961/06/08)

第38回国会 商工委員会科学技術振興対策特別委員会連合審査会 第2号(1961/04/05、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田(勇)国務大臣 まず両大臣の意見の違いは、実はまだ速記を見ておりませんので、どういう違いかわかりませんが、聞くところによりますと、言葉が少し足らぬ点があったのではないかと思います。従いまして、私はこういうことに不得手でございますが、もし私の答えで御納得いけば、それで御了承願いたいと思います。  まず科学技術庁のできました由来は、やはり科学技術の重要性にかんがみまして、日本の技術庁をもっとより高度にするために、今まで各省でやっておったものの総合調整をするということが、科学技術庁本来の目的でございます。しこうしてある事業にいたしまして、たとえば原子力の問題、あるいは航空機の問題、また金属材料……

第38回国会 商工委員会社会労働委員会連合審査会 第1号(1961/03/29、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田(勇)国務大臣 最近の炭鉱災害の状況を見まして、私は全く同感でございますし、保安行政につきましては、これはもう石炭合理化以前の問題でございまして、十分検討をいたしたいと考えております。
【次の発言】 昭和三十八年を見越して千二百円切り下げということで、努力をいたしております。その当時は、お話のごとく労働者の賃金につきましては、三%余りの上昇を見ております。その他はこのままでいくという大体の予想でございます。しかるところ、今お話のような点も一時的に出ておりますし、また鉄道運賃につきましてはいろいろ議論がありまして、検討をお願いしておるような状況でございますが、一方におきまして、われわれが考……

第38回国会 地方行政委員会法務委員会連合審査会 第1号(1961/02/06、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田(勇)国務大臣 「風流夢譚」につきましては私も読みました。お話の点があることは承知いたしております。事皇室のあり方、また皇室と国民との関係を考えまして、十分私は考えなければならぬ重大な問題と思っております。
【次の発言】 警察行政に対しましての総理大臣の責任につきましては、本会議で述べた通りでございます。ただ問題は、今後こういうことが二度と起こらないようにいたしますためには、私は総理大臣として、制度上あるいは予算上、あるいはまた行政運営上いろいろ考えていきたいと思っております。
【次の発言】 警察の具体的運営管理につきましては、御承知の通り国家公安委員会並びに都道府県公安委員会の責任でご……

第38回国会 地方行政委員会法務委員会連合審査会 第2号(1961/02/08、29期、自由民主党)【政府役職】

○池田(勇)国務大臣 今回の事件は、お話しの通り単なる殺人の事件とは考えておりません。非常に根の深い、言論の自由に対しまする反逆と私は考えておるのであります。従いまして、今後こういうことのないように万全の措置を講じなければなりません。浅沼事件以後におきましても、私はまず関係大臣に、善後策並びに今後に対しての方策をとるように指令いたしております。また、私自身におきましても、党の関係等におきまして、右翼とのつながりを断つように、そしてまた自分としても政治の姿を正すように努力して参っておるのであります。なお、浅沼事件後の具体的の問題につきましては国家公安委員長からお答えいたします。



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※このページのデータは国会会議録検索システム衆議院ウェブサイトで公開されている情報を元に作成しています。

データ更新日:2023/02/05

池田勇人[衆]在籍期 : 24期-25期-26期-27期-28期-|29期|-30期
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