このページでは田辺誠衆議院議員の29期(1960/11/20〜)における国会発言(質問、答弁等)をまとめています。国会活動の統計や役職、質問主意書の数や内容は29期国会活動統計で確認できます。
○田邊誠君 私は、日本社会党を代表いたしまして、ただいま議題となりました郵便法の一部を改正する法律案に対し、反対の討論を行なわんとするものであります。(拍手) この改正法律案の主たる内容である郵便料金の引き上げについて、政府は、郵便事業の運営に要する財源を確保するために、この程度の引き上げはやむを得ないものである、と理由を申し述べておりまするけれども、私どもが今回の郵便料金引き上げに反対をいたします第一の理由はこれが国民生活と日本経済に与える著しい影響についてであります。 第三種、すなわち、新聞紙その他定期刊行物の五割ないし倍額の値上げは、経済、文化の恩恵に浴すことの少ない山村僻地の比較的……
○田邊誠君 私は、ただいま政府より提案説明のありました失業保険法の一部を改正する法律案について、日本社会党を代表し、政府関係大臣に対して質問をいたしたいと存じます。 改正案の具体的内容の質問に入る前にまずもってお伺いしたいことは、失業保険制度を一つの柱としているわが国の失業対策、さらにはその基本となるべき雇用政策に対する政府の態度についてであります。なぜならば、現在わが国の政治的社会的重大課題たる失業問題の解決は、雇用政策の推進以外には真に有効なる方法はあり得ないからでありまして、失業保険制度は、いわばこれを側面からとらえ、短期的失業者に対して生活保障を与えるという補完的意味を持つものであり……
○田邊誠君 私は、ただいま上程されました八木一男議員提出による秋田大助社会労働委員長解任決議案に対し、賛成の討論をいたしたいと存じます。 提案者も申し上げましたとおり、そしてまた私自身も深く感じておりまするとおり、秋田社会労働委員長は、個人的に言いまするならば、人格、識見ともにすぐれ、温厚な紳士として日ごろ敬愛する政治家でありまして、この人を本席において弾劾せんとすることは、情においてまことに忍びがたいものがありまするけれども、しかしながら、私は議会民主主義を守るという立場からして、この先輩に対して、えりを正し、解任決議賛成の討論を行なわざるを得ないことは、きわめて遺憾とするところであります……
○田邊(誠)委員 私は主として今回の厚生省の施策の中で、重要な部門であります生活保護の問題を主体としてお聞きしておきたいのでありますけれども、質問の前に、事務当局に資料の提出をあらかじめお願いしておきたいのであります。それは、拠出制国民年金の実施も、法の定めるところによりますれば四月一日から実施されることになりますけれども、国民はひとしくこれに対して、注目はしておりながらも、その内容に大きな不満と危惧を持っておるのでありまして、聞くところによりますと、この登録は目標人員に引き比べてかなりの差があると聞いておりますけれども、登録を始めましてから今日までの人数を、郡市町村別にこの次の委員会までにお……
○田邊(誠)委員 今回、ただいま質問いたしておりますところの電電公社と相並んで、郵政職員に対しても大量の処分が出されました。郵政ばかりでなく、その他の公社職員あるいは国家公務員に属する職員に対しても大量の処分がなされましたけれども、これらの処分を総体的に見ますと、二十七年から昨年、三十五年までの間に出されました処分の全体の数と匹敵をするほどの大量の処分であります。その中でも特に郵政職員に対してなされた処分は、解雇者五名、懲戒免職十三名を含むところの、約一万名になんなんとするところの処分をいたされておるのであります。これはきわめて重要なことでありまして、おそらくこの処分によって池田内閣が主張をし……
○田邊(誠)委員 社会福祉の伸展は、わが国経済の全体的な向上の一環として大へん重要なことでありますし、その中で民間の社会福祉事業というものが、日本の社会保障制度確立のために果たして参った役割は非常に大きいのであります。しかし、つい先ごろも私が大臣に質問をいたしました際にも申し上げました通り、このきわめて重要な役割を果たしてきた民間の社会福祉施設に従事するところの職員のいわゆる労働条件、給与というものは、非常に劣悪であったのであります。今回政府が、昨年の給与の一一・九%の引き上げに引き続いて七・五%の本俸引き上げをやったことは――引き上げをしてもなおかつ他の民間給与なりあるいは国家公務員、地方公……
○田邊(誠)委員 関連。今小林委員の質問しておりまするいわゆる天災その他やむを得ざる場合において加入電話を切断をするという、こういう措置は営業規則によってやられておるわけであります。そしてその営業規則の根拠になるのは、公衆電気通信法第六条の「重要な通信を確保するため必要があるときは、郵政大臣の認可を受けて」別表十によってこれを確保することができる。逆に言えば、公衆電話なり一般の電話を一部停止することができる、こういうことなのだ。しかしその別表十の加入電話を切断するという精神は、そもそも電話を架設する際の別表九と相反するものではないはずであります。その精神は同じ流れの中でもって行なわれておるもの……
○田邊(誠)委員 今回、郵政省の中で取り扱っておるいろいろな事業の中で、特に歴史的にも非常に特殊な性格を持っておる郵便振替貯金法の一部を改正する法律案が提出をされましたが、この法律案は主として郵便振替貯金の取り扱い料金の改定をすることがその内容であります。提案理由の説明の中にもありまする通り、現在の郵便振替貯金は、昭和二十九年の四月に改定が行なわれてからまる七年間そのまま据え置かれてきたのでありまするけれども、これを今回改定をしようとするねらいは、ただ振替貯金の改定だけということでなくて、一方において為替料金、そしてまた郵政事業の一つの柱である郵便料金改定との関連においてなされるところに、非常……
○田邊(誠)委員 昨日大体質問をいたしましたので、要点がおわかりになったと思いますが、昨日の私の質問の中で二点ほど御回答がなかった点がございます。その点を中心として二、三だけお伺いして終わりたいと思います。 振替貯金法の料金は、二十九年の四月に改定をいたしましてからまる七年間据え置いたままこの日まで参りましたが、その間郵政省のとって参っておるいわゆる収支償うという立場に立つならば、年々かなりの赤字を生んできたと思うので、その間の事情を、二十九年以降一体どういうふうな、いわゆる原価主義の建前からいって状態を経てきたか、この点をお伺いしたのでありますけれども御回答がございませんでしたので、とりあ……
○田邊(誠)委員 今回郵政省は郵便法の重要な部分の改定の法律案を国会に提出をして参りましたけれども、今回の改正諸点は八項目ばかりございまして、それぞれ郵便事業の今後の運行にとって重大な内容ばかりでございます。しかし私はこの八項目のそれぞれについて詳細に承る時間がないかと存じますので、その中の特に郵便料金の改定の問題を中心として、大臣ほか郵政当局のお考え方を承り、それに付随をして他の項目について時間の許す範囲で若干お伺いをしたいと考えます。 今回の郵便料金の改定の理由は、この提案理由の説明にもあります通り、郵便料金は去る昭和二十六年の十一月に改定をいたしまして以来、約十三年間に及んで据え置かれ……
○田邊(誠)委員 わが国の電気通信事業が戦前に比較をして非常な伸展を遂げたことは、国民経済の発展と並んで大へん注目すべきことだろうと思います。特にこの事業の主体は従前政府が直接これに当たって参ったのでありまするけれども、さきにいわゆる郵便関係等の郵政事業と電気通信事業と統括しておりました所轄官庁が郵政省と電気通信省の二つに分離をいたしまして、その後いわゆる公社法の成立によりまして電信電話公社が二十七年の八月に設立を見たわけであります。その後約十年を経過いたしましたけれども、その後における電信電話の需要の非常に著しい伸びによりまして、政府並びに公社はそれに対するところの対応策をそのつど講じてきた……
○田邊(誠)委員 池田内閣が高度成長計画を掲げて積極的な施策を講じて参られたわけですけれども、御承知の通り、日本の経済がいわば二重構造の中で、その資本力にしても経済力にしても、非常な格差があることはおおえない不実であります。そのことが必然的に出産性の格差を生み、しかも働く者の側からいえば、大企業と中小企業の間においては賃金の格差を生む、こういう形になっておる現状でありますけれども、いわば、企業の規模的に賃金の格差が生まれ、国民生活がバランスがとれておらないという状態が非常に大きな原因になっておる。こういう中で、われわれは実は全体の経済が非常に進捗をいたしましても、その内容がどういうふうになって……
○田邊(誠)委員 池田内閣が所得倍増計画を推し進めて参り、それを基本として経済的にも高度成長政策をとって参ったのでありますけれども、池田総理の言われるように、一年間の実績の中では、これが内容的に見ても、かなり不均衡が生じてきていることは明らかな事実であります。しかも、所得倍増計画と経済高度成長政策というものが相互関連を持っておるけれども、一体その根本になるものは何かと言えば、やはり所得倍増計画である。経済企画庁でもそういうふうに明確に言っておるわけでありまして、これはもちろんその通りであろうと思うのであります。これが一年間の間に、われわれの目から見た場合には、大きな破綻を来たしておる。池田さん……
○田邊(誠)委員 ちょっと関連して。実は郵便年金や簡易保険の積立金、運用金を、いわゆる加入者の利益に供するということは、もちろん本来の役目です。しかし、そのことをすぐさま医療部門までこれを拡充して、今言っておる診療所や老人ホーム、あるいは保養センターというものを拡充強化する、こういうふうに法として考えることはきわめて危険性がある。今私どもが承知しておる限りにおいても、各県の簡易保険の診療所というのは、これは確かに加入者をある程度喜ばせる面もある。しかし、実際には、健康保険の適用、国民健康保険の適用等の面からいっても、非常に不都合な面もあるし、非常に中途半端な形で行なわれております。あるいは診療……
○田邊(誠)委員 関連して。今、医療行政の一元化の問題に関連をして、簡保の専業団問題が問題になったのですけれども、板野局長のお話を聞いておりますと、いわゆるサービスを向上したり、効率的な運用をはかるために省直接の運営から事業団に移すんだ、こういうお話であります。それだけであればあまり意義はないように思いますし、役人の仕事というものはきわめて非能率的だというようなことをみずから告白するようなものであると思いますが、私はそればかりではないと思う。これに関連するところの簡易生命保険法と郵便年金法の改正がありまするし、さっき滝井委員からもお話がありましたけれども、この改正案の内容は今までと違いますね。……
○田邊(誠)委員 いろいろな問題が具体的に出ておりますので、私は概括的に労使関係の正常化を期したいという立場から、労働大臣が一緒におられる状態の中で、法的立場というものを明らかにしていくということと、現状はそれに適合しておるかどうかということを中心として、ごく簡明に質問をいたしたいと思います。 実は、先般来私は郵政大臣に対して、郵政事業の円滑な運営というのは、人的要素が多い。従業員の協力を求めることが必要だということを申し上げ、大臣も了解をされてきたわけであります。ところがそれが一たび労使関係ということになりますと、なかなかこれが円滑に行なわれてないということが、現在実は論議の中心となってお……
○田邊(誠)委員 私は郵政省の労務管理の問題について機会あるごとに、労使の正常な運行をはかるべきことを主張して、特に郵政大臣以下の今までとって参った労務政策というものが、現状の日本の他の官庁なり他の企業に比較をいたしましても、きわめて不穏当のものがあり、あるいは行き過ぎが多いことを指摘して参りました。それに対して郵政当局は、あくまでも法にのっとって守るべきものは守り、そして非違行為に対しては、正すべきものは正していくという態度であるということを言明をして参ったのであります。特に私は質問を簡明にしていきたいと思いまするので、この前の質問等に対する重複は避けまして、一応御承知をいただいておるものと……
○田邊(誠)委員 今回、戦傷病者戦没者遺族等援護法等の一部を改正する法律案が提案をされまして、長い間大へん生活の面でも苦しんでおられる遺族等に対して、ある程度年金、一時金あるいは給与金等の増額等がはかられることは非常にけっこうである。もちろんわれわれは、今回の恩給法等の一部改正によるところの傷病恩給や公務扶助料の増額に関連をする形でもって増額をいたしますから、これの額が適正であるかどうかについては将来なお引き続き検討する必要があると思いますけれども、これらの増額の内容とともに、もう一つ問題になりますことは、この法律の適用によって、いわゆる戦傷病者、戦没者等の遺族や未帰還者の留守家族というものが……
○田邊(誠)委員 私は特に医療担当者の経験もございません。しろうとの立場から、簡単に一、二点だけ御質問をいたします。 医療費の決定にあたって、医療担当者の意見が尊重され、その立場が十分考慮されなければならぬことは、われわれも十分承知をするところであります。ただ現在の社会において、武見さんも言われたように、売手と買手の関係がございますから、これを何らか調整をはかって、最終的な結論に到達しなければならぬという現実の姿も、否定できないことだと思います。そういった場合に、私どもは医療担当者であるところのお医者さんの立場なり、あるいは診療に当たられるところの困難性の克服ということについては、十分考慮し……
○田邊(誠)委員 私は、ただいま議題となっております臨時医療報酬調査会設置法案に対して、日本社会党を代表して修正案を提出をし、その提案理由の説明を行ないたいと思います。 まず、修正案の内容について、条文を読み上げます。 臨時医療報酬調査会設置法案に対する修正案 臨時医療報酬調査会設置法案の一部を次のように修正する。 第二条第一項を次のように改める。 調査会は、内閣総理大臣の諮問に応じ、適正な医療報酬の算定に資するため、次に掲げる事項を調査審議する。 一 技術料に関する基本的事項 二 薬品及び衛生材料の価格に関する基本的事項 三 医療事業の経営状態、医療従事者の……
○田邊(誠)委員 今度の年度末手当をめぐるところの国鉄労使の紛争の問題については、日本の戦後におけるところの今までの労使関係から見えた場合に、きわめて異例な要素が数多く含まれております。その中で特に国鉄当局が犯したところのあやまちは、わが国の戦後における正常化しつつある労使関係の上からいって、きわめて遺憾であると考えておるわけであります。数多くの誤りを犯しておりますけれども、その中で特にあげますならば、今各委員から指摘されたように、そのあやまりは三つ、大きなものがあるのでございます。 一つは、いわゆる現在の国鉄の労使関係にあるところの正常な慣行を打ち破り、大多数の組合員を持つところの国鉄労組……
○田邊(誠)委員 ただいま川村委員から概括的に質問がございました群馬県沼田で起こりました労働組合等から各種の情報を提供さしたという問題は、今いろいろと政府当局からお答えがございましたけれども、私はやはり警察の適切にして民主的な行政の執行と運営があくまでも必要だと考えておる立場から言いますならば、どうも今お答えになったような形の中でこの問題が起こり、これが世間を騒がしておるという状態ではないかと考えておるわけであります。時間が経過をいたしておりますから、ごく簡明に、川村委員の御質問に重複しない範囲で、二、三点質問をいたしたいと思います。 その前に、長官にお伺いをしたいのは、今の御質疑にもありま……
○田邊(誠)委員 先ほど来森本委員からも質問がございましたけれども、郵政事業は非常に多岐にわたっていますし、特に戦後、年末年始にかけての郵便業務の繁忙というものは非常に特異なものがあることは、大臣以下おわかりの通りでありますが、これらを含めて郵政事業の円滑な運行をはかるということは、非常に容易なことではないと思います。しかし、大臣もしばしば言明されているように、日々進歩されておる現在の経済状態の中で、戦前と比較をいたしましても、郵政事業は、それと相並行して正常な運行、発展を遂げているとは言いがたいのであります。ただいまの状態を見ましても、それがはたしてほんとうに正常な状態であるかといえば、必ず……
○田邊(誠)委員 関連して。失業対策事業というのは、きわめて長い歴史の中でもって推移してきたわけですけれども、これに対しては、現状でもって完全なものであるということは当然言えないのでありまして、いわば中途半端な形でもって、法の趣旨が踏襲されてきておるというのが現状だと思うのです。従って、これに対して、政府は当然一歩前進の態勢の中でもって、根本的な対策を講ずべき段階であるということは、われわれも十分承知をいたしておるのであります。従って、それに対するところの法律上の問題、あるいは予算上の問題を含めて、いろいろと検討されることは必要だろうと思うのでありまするけれども、それはあくまでも、今私が申し上……
○田邊(誠)委員 関連。今、新しく任命された遠山審議官の言動が問題になっておりますけれども、それは労務担当の審議官であり、遠山審議官が就任をされてからのいわゆる職員団体、組合の動向の変化という点からいっても当然だろうと思うのですが、今までの長官の答弁を聞いておりますと、遠山審議官は組合の動向を正確に把握する、こういう任務を持っておる、この辺までは、これがいいか悪いかは別問題として、当局がとる一つの方法として、またわれわれは一応うかがい知ることができると思うのです。ただ組合が一体どういう現状にあるかという現状把握にとどめて、たとえば五月の二十二、二十三日に、仙台国税局の会議の際に話をした、この程……
○田邊(誠)委員 ただいま国税庁をめぐるところのいわゆる不当労働行為に関連をする事実の問題についていろいろ質疑がかわされておりますけれども、私は簡潔に質問をいたしますので、明快な御答弁をいただきたいと思うのであります。
その前に、去る二十九日、同僚議員から質疑がありました中の仙台国税局における五月四日付のいわゆる極秘通達なるものについては、委員会の意思をもって本委員会にその通達の提出方を求めておきましたけれども、国税局から委員会にその書類の御提出がありましたかどうか、お伺いしたいと思います。
【次の発言】 その文書の内容を、いまだに委員会に正規には御提出はございませんけれども、それならばただ……
○田邊(誠)委員 失業対策問題について九月末に調査会から報告が出されまして、引き続いて十月三十日に労働省が雇用審議会に対するところの諮問が出されましたので、その両者が現実の失対問題に対するところの対応策として浮かび上がってきている二つの案でございますから、これをかみ合わせまして、簡明に御質問いたしたいと思います。 今、吉村委員がいろいろと全般的な問題に対して質問をいたしましたので、私はこの内容に触れていろいろとお伺いしたいのでありますけれども、一点だけ吉村委員の質問に引き続いて確かめておきたいことは、何といっても日本の経済の動向、これと見合っての雇用の見通しでありますけれども、政府の雇用審議……
○田邊(誠)委員 ILO八十七号条約批准を促進をするという政府の立場から、国内各関係法の改正案があわせて出されましたけれども、現在の政府の立場を考えてみますならば、国内法の改正点というのはあくまでも八十七号条約批准のために必要な改正というものを厳格に、しかもそのために必要な部面にとどめて改正されるのが本来の考え方であることは言うまでもございませんが、今回の国内法の改正点について、中には八十七号条約に関係のない部面、あるいはまた八十七号条約にかえって抵触をするおそれのある改正点等が見受けられることは、たいへん重大なことだろうと思います。私は時間がございませんから一、二の点に問題をしぼり、それ以外……
○田邊(誠)委員 池田内閣ができてから二年半ばかりたちましたけれども、その間に、総理大臣のいわゆる施政方針の表明の中でも、あるいはそのつどの施策の発表の中でも、社会保障というのは重要な柱であるということを言われてきたのです。特に来年度の予算編成にあたっても、公共投資、減税と並んで、社会保障は三本の柱の一つであると言われてきたのでありますが、いわば最近の政治のうたい文句になっているのが社会保障であります。しかし、一体社会保障というのはどういうものであり、具体的な政治を行なう上に立って、どういうような意義を持っているのかということについては、はなはだ明確性を欠くという恨みがあるのであります。特に、……
○田邊(誠)委員 ちょっとかぜを引いていますので、小さい声でやりますから、お許しをいただきたいと思います。 現在の日本の労働問題の中で、いろいろな重要な問題が山積をいたしておりまするけれども、その中でも、雇用問題と並んで賃金の問題は、当面をする非常に重要な課題であることは大臣も御案内の通りであります。労働省は、昨年の十月に「日本の賃金事情」というものを外務省と共同で出しておりますけれども、この小冊子に盛られておりまする現下の日本の労働賃金の問題については、かなりの問題点が含まれているように思うのでありますけれども、まずもって、この労働省と外務省が共同で編さんをいたしました小冊子というのは、一……
○田邊(誠)委員 質問に入る前に、一言関係者の皆さんに注意を喚起しておきたいと思います。 政府がいろいろな施策を進めるにあたって、政府みずからの機関でその行政を行なうと同時に、政府関係の機関を設置をいたしまして、政府の施策はもちろん、国全体の仕事を進展させるための方策を講じておるのでありますけれども、いわゆる政府の関係をする諸機関、公社、公団、その他の法人でもって設置をされ、仕事をされておりますけれども、これらの政府関係の機関に、当初の設置の趣旨あるいは性格と相反して、仕事が順調に進んでおらないという部面がかなり存在をいたします。特に、実際に仕事をやる部面における労使関係の円滑な運営というこ……
○田邊(誠)委員 今回医療金融公庫法の一部改正案が提案をされましたけれども、昨年に引き続いての内容を充実する意味の改正案でございますが、私は国民医療の確立という観点から見まして、この医療金融公庫が果たす役割はきわめて重要であろうと思うのであります。従ってこの運営が適切かいなかということが、すなわち現在の国民皆保険下における日本の医療ないしはそれを担当する医療行政の上に及ぼす影響は、きわめて大きいと判断をいたすわけでございます。政務次官もおいでですが、最初にちょっと事務的なことを局長にお伺いいたしましてから、その後において政治的な判断についてお伺いをいたしますので、お許しをいただきたいと思うので……
○田邊(誠)委員 労働大臣がお見えでございませんから、まずもって事務的な現状把握、数字等の問題について、労働省の当局並びに公労法適用下におけるところの現業、公社の人事担当の方々に質問をしていきたいと思います。 御承知の通り、ただいま公労協を中心とするところの賃金引き上げの運動が展開をされておるわけでありますけれども、事態はきわめて深刻な状態に立ち至っております。今回の公労協を中心とするところの賃金引き上げの要求というものが、昨年からの物価値上げ等によるところの生活苦に基づく実質的な賃金を六千円引き上げてもらいたい、こういう要求に基づくものでございますが、昨年来要求に基づいて、三公社五現業の各……
○田邊(誠)委員 関連して。いわゆる治療を六ヵ月やらして社会に復帰するところの条件が出てまいった、こういう御答弁でありますが、今回の法改正がきわめて画期的であるというようにいわれておるけれども、私はそのことを重要視する意味からも――確かに治療的に見た場合、禁断症状なりあるいは嗜癖的な状態を脱却する、それに付随をして心理的な動揺まで静めるという効果が、私はしろうとですからよくわかりませんけれども、その期間にあるだろうと推測するのです。しかし、御承知のとおり、麻薬中毒にかかる人たちというのは、身体的な条件よりも実は社会的な、環境的な条件というものが、何といっても非常に大きな要件であるということを考……
○田邊(誠)委員 各同僚の委員がそれぞれの角度から質問をいたしましたので、重複する点を省きまして、それぞれの問題点の中で少しく漏れておったような点や、さらに違った角度で二、三の質問をいたしたいと思います。 麻薬の取り締まりを強化して抜本的な対策を講ずることが叫ばれております今日において、当局がいろいろな御苦心をされて措置せんとするところの熱意を私どもは一応うかがい知ることができますけれども、しかし麻薬の取り締まりはかなり広範囲にわたる、あるいはいわゆる一貫作業といいましょうか、最初の現状の把握から最後の措置までこれが系統的に行なわれなければ、その成果をあげることはでき得ないと私は考えるわけで……
○田邊(誠)委員 今回提案をされました老人福祉法案は、わが国の老人福祉の政治的な対策の一環といたしましては、きわめて画期的な法案であると政府は申し述べておるのでございまするが、戦後老人問題が非常に大きくクローズアップされてまいりまして、たしか民間におきましても、十年ほど前から、老人憲章なり老人福祉法なりというものの制定を待望する声が非常に高まってきたことは事実でございます。これに呼応して、政府が今回この法律案を提案いたしましたのは、私は、一つの老人問題なり老人福祉対策に対する転換を来たす課題を提供したんではないかと、実は注目をしておる一人でございます。そういった意味合いで、各方面から注視されて……
○田邊(誠)委員 昨日に引き続きまして、法案の内容について若干お伺いしたいと存じます。 昨日の質疑で、大臣からいろいろと御答弁をいただいたり、またお教えをいただいた点が数多くございまして、たいへん啓発をされましたが、私はこの法案の目的とその基本的な理念について、いろいろな角度からお伺いしてまいりました。そういう中でもって、この法案を提案いたしましたことを契機といたしまして、政府が老人福祉に対して熱意ある態度を示されつつあることを私どもは感じ取ることができたのであります。そういった点に対して敬意を表しながら、しかし、なおかっこの法案の目的とするところは、ただ単に老人問題というのが、現下の時代に……
○田邊(誠)委員 ごく端的に正田参考人と近藤参考人にお伺いをしたいと存じます。 最初に正田参考人にお伺いをいたしますけれども、先生もおっしゃいましたように、現在日本の雇用、失業問題というのはきわめて大きな問題になっておるにもかかわらず、これに対する的を得た積極的な国の施策としての対策が、十分講ぜられておらないところに非常に大きな問題があると思うのでございます。三十四年の雇用審議会においては、その当時における雇用状態というのはきわめて深刻であり、楽観を許さないという答申を出しておるのでありまするけれども、その後いろいろな失業対策問題調査研究報告――近藤先生もその一員でございまするが、等の報告や……
○田邊(誠)議員 私は日本社会党を代表いたしまして、最低賃金法案の提案理由を説明いたします。 本法案を提出いたします理由は、第一に現行法の内容、その雇用状況を見ましても致命的な欠陥があることであります。第二に、社会党案が最低賃金制の本来の精神、すなわち憲法第二十五条、労働基準法第一条、ILO第二十六号条約及び第三十号勧告の趣旨に立脚するものであるということであります。社会党が最低賃金法案を提案する理由は、右の二点に集約されるのでありますが、特に本法案が現実的に要請される理由は最近の労働情勢より見て、若年労働者の不足、臨時工の増大、中高年齢層の就職難という雇用状況から見て明らかであります。 ……
○田邊(誠)委員 前回に引き続きまして、この法案の具体的な問題とする内容についてお伺いをしたいのでございますが、前回の委員会で資料の提出を要請しておきましたところが、本日御報告がございました。拝見をいたしますると、いろいろと御苦心のあるところが読み取れるのでありますけれども、また一面においてきわめて不十分な点が多いのでございます。特に第一線の福祉事務所職員の特殊勤務手当の支給状況について、前回私が危惧をいたしましたのが、この御報告の表を見ましても如実にあらわれておるわけでございまして、支給しておる部面が数の上ではかなり多いのでありまするけれども、しかしその内容たるや、第一線の苦労をしておる人た……
○田邊(誠)分科員 私はごく簡明に郵政当局から来年度予算案に関連をする事項について、数項目承りたいと思います。 最初に、郵政事業特別会計のあり方について、大臣の所見を承りたいのでありまするけれども、御承知の通り郵政事業は国家独占事業でございます。諸外国の例にもあります通り、時代の推移と見合いながら事業は伸展いたしますけれども、しかしなおかつ一種の保存的な役目を果たしておる事業であります。いわば重要文化財とも称すべき性格を実は有しておるのであります。そういった観点から、これをまかなうところの会計は、ただ単に他の一般的な企業と同じような見方でもってこれを見ることは、もちろん誤りであります。その特……
○田邊(誠)分科員 郵政事業はいろいろ多岐にわたっていまするから、その内容についていろいろと刻明に質問をいたしますると時間を食いますので、私は郵政事業の会計の中で、特に郵政事業を中心として、これから先の特別会計のあり方について問題をしぼりまして質問をいたしたいと考えます。私は問題を積み重ねていきまするから、当局は一つ簡明に質問に対して御回答をいただきたいと考えるのであります。 特に郵便、貯金、保険あるいは所管の電電、その他ございまするけれども、日々進展をいたしておることは事実であります。特にその中心である郵便に例をとりますならば、だいぶ近年、年々郵便の取り扱い数は増加をしておる傾向でございま……
○田邊(誠)分科員 郵政事業の中でいろいろな業務がありますけれども、特に郵便はその根幹でありますが、郵便の物数がふえて大へん御苦労をしているわけですけれども、昨年に比べて三十八年度の予想の郵便総引受数は一体どのくらいに推定をされており、昨年度に比べて何%の増加を見込んでおられますか。
【次の発言】 大臣は就任後わずかでありますけれども、大体郵便なりあるいは貯金、保険なりの増強というのは、いわゆる国民の総生産あるいは国民所得、それと重大な関係があるわけでありまして、大体戦前戦後を通じて、国民総生産の増加率にやや匹敵をする、それよりもやや劣る程度で郵政事業というものは伸びてきております。特に郵便物……
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