このページでは石田博英衆議院議員の30期(1963/11/21〜)における国会発言(質問、答弁等)をまとめています。国会活動の統計や役職、質問主意書の数や内容は30期国会活動統計で確認できます。
○石田博英君 私は、自由民主党を代表いたしまして、ただいま上程されている社会党提出の池田内閣不信任案に対し、反対の討論をなそうといたすものであります。 先ほどの、社会党河上委員長の提案理由説明を伺っておりますと、その理由と動因は、主として政府提出のILO八十七号条約批准案件の取り扱いに関するものでありまして、このほかに池田内閣の外交、内政及び経済に関する政策に対する非難もありますが、これはいわば第二次的なものであります。しかも、これらの問題に対しては、今次国会においてしばしば論議され、池田内閣の主張と立場は明らかにされてまいりました。したがって、私は、本日この非難に対する反論を詳しく述べる必……
○国務大臣(石田博英君) 労働行政の目的は人でありますから、したがって、その基調は人命尊重になければならぬことは言うまでもございません。したがって労働行政は、生産第一主義より安全第一主義で行なうように指導いたしておるつもりでございます。ただ、科学技術の進歩発展に法律が追いついていかない問題につきましては、法令の改正あるいは行政の運営等の改善をはかって、この技術の進歩に追いついてまいるようにいたしたいと思っております。 次に、監督行政の一元化でございますが、これは御説のとおりでありまして、これが機構としてすみやかに実現されることを熱望するものでありますけれども、それまでの間は、御指示のように、……
○国務大臣(石田博英君) 私に対する質問は非常に数が多いので、詳細は委員会等でお答えをいたすことにいたしまして、大綱についてお答えをいたしたいと存じます。 まず第一に、失業対策事業の賃金が、本年度予算に計上されているものでは、生活保護費よりも低くなって、働くほうがばかをみるということになるのではないかということでございますが、失業対策事業の賃金は、御承知のごとく失業対策事業賃金審議会におきまして、両種の労働に対する賃金と比較して、その関連において答申を得たものであります。こういう方法によって決定される金額と、それから家族の生活を保障するという立場から出される金額と、直接的に比較をするというこ……
○国務大臣(石田博英君) お答えを申し上げます前に、私もつつしんで犠牲者の方々に哀悼の誠をささげたいと存じます。 御質問の第一は、保安監督行政の所管の問題でございます。現在鉱山保安行政は、御承知のごとき経緯のもとに通産省の所管になっておるのでありますが、私といたしましては、今回の事故にかんがみ、この問題について検討をいたさなければならない状態にきておると考えておる次第でございます。 次に、炭鉱に働いておられる方々の賃金の問題でございますが、従来、つまり現在とられておりまする石炭産業に対する措置が行なわれまする前、及び先進各国におきましては、坑内労働をされる人々の賃金は重基幹産業の平均の上位……
○国務大臣(石田博英君) 親企業が会社更生法の適用を受けました結果、下請企業に連鎖倒産が起こったり、あるいは、そのほか、倒産しないまでも、種々の困難を生じ、ひいては下請企業従業員の労働条件の低下を来たす、これが望ましくないことはむろんでありまして、基準行政の強化を通じまして、親企業に対してその責任を分担するように強い指導をいたしておる次第でございます。しかし、いわゆる共益債権の範囲の拡大につきましては、他の債権との関連でいろいろ問題があるかとは存じますけれども、しかしながら、更生法を申請した親企業の経営者は、自分の個人資産を温存しているにかかわらず、その経営者を信頼して下請になった企業が倒産し……
○国務大臣(石田博英君) ILO百十五号勧告は、私どもといたしましておおむね妥当なものと考えて、その線に沿って労働者住宅政策を推進いたしておるところでございますが、ただいま建設大臣から指摘されましたように、わが国の実情の中で問題点もございますので、細部にわたって全面的にこれを実施するというのには問題があるように思います。しかしながら、勤労者諸君に住宅を供給するということは、勤労者の福祉のためだけではなくして、労働力の流動化のためにもきわめて重要なことでございますので、労働省といたしましては、労働者移動用の住宅の建設あるいは炭鉱離職者諸君のための住宅の建設をみずから行ないますとともに、また、雇用……
○国務大臣(石田博英君) 趣旨の説明を申し上げます前に、一言発言をいたしたいと存じます。 本日午前六時三十分ごろ、日鉄鉱業伊王島鉱業所でガス爆発が起こり、現在までに七名の死亡が確認され、なお十七名について救出作業が続行されております。 労働省といたしましては、直ちに現地の長崎労働基準局長以下係官を現地に派遣いたしますとともに、三池医療委員会の専門医の現地派遣、その他緊急医療対策を進めておりますが、三井三池、北炭夕張の事故に引き続き、またまたこのような事故の発生を見ましたことは、きわめて遺憾にたえません。犠牲になられた方々に対しまして、この機会に心から哀悼の意を表する次第であります。 労働……
○国務大臣(石田博英君) 鉱山保安法の改正の問題につきましては、いま通産大臣がお答え申し上げましたとおりでございまして、直接私の所管ではございませんが、労働大臣の持っておりまする勧告権を行使いたしまして、災害の未然防止に努力いたしたいと存じております。 遺族に対する補償、及び就職、職業訓練についてでございますが、遺族に対しまする補償額は、総額約五千万円すでに準備をいたしておりまして、四月十七日に支払いを行なうつもりでございます。 それから、就職される方々の就職の紹介、これは日鉄会社当局とも協力をいたしまして、万遺憾なきを期したいと存じておりますが、特に、職業の訓練を受けられる方につきまして……
○国務大臣(石田博英君) 私に対する御質問は、漁業に従事している勤労者諸君の福祉関係の向上、労働条件の向上、それからILO条約の批准の問題であると承知いたしておりますが、前段につきましては、確かに御指摘のとおり問題が多いと存じます。その改善につきまして、関係各省と協議の上、努力をいたしたいと存じております。 また、ILO百十二、十三、十四の条約、これは現在わが国の船員法あるいは基準法は、おおむねこの条約に合っておるのでございます。しかしながら、幾つかの問題が残っております。たとえば百十二に対しましては、条約では十四歳以上の人しか乗船できない規定になっておりますが、わが国の基準法は十二歳以上に……
○石田国務大臣 またこのたび労働大臣を拝命いたしました石田でございます。 先般の内閣改造で大橋前労働大臣のあとを受け継ぐことになったのでありますが、私は、過去に二度にわたって、特にこの社会労働委員会の皆さんの格段の御支援と御協力を賜わったのでありますが、この際決意を新たにいたしまして、種々の問題と取り組んでまいりたいつもりでございます。当面、次のようなことを考えておりますので、お聞き取りをいただきたいと存じます。 最近における経済の高度成長に伴いまして、労働経済の様相も大きく変わりつつあり、今後わが国は本格的な労働力不足の状態に推移するものと思われます。したがいまして労働力需給面の不均衡に……
○石田国務大臣 ドライヤー委員会の審問の詳細な内容は、この委員会が秘密会議でございますので、具体的にこれに触れることは避けたいと思うのでありますが、御質問の印象でございます。まず第一に受けましたのは、非常に厳正と申しますか、厳格な態度、その態度は非常に、ドライヤー氏以下、委員の各位がこのILOの基本的な考え方というものの上にゆるぎなく立って、その尺度の上から労使双方について厳正な審問を続けられておる。したがって、そのILOの基本的な考え方というもの、あるいは問題の審問の範囲というものを逸脱したものについては遠慮なくこれをはねのけるという態度が、第一見受けられました。それから第二には、非常に日本……
○石田国務大臣 たいへんおくれましたけれども、御承知のごとく、七月に行なわれました内閣改造によりまして、私はまた労働大臣を命ぜられることになりました。石炭合理化に伴いまする雇用問題につきましては、前回就任しておりましたときにもその衝に当たりまして、皆さま方にいろいろ御協力をいただいたのでありますが、その後諸般の事情は当初考えました以上の変遷を示していることは、御承知のとおりでございます。したがって新たに出てまいりました事態に対して、これからさらに皆さま方の御協力を得て善処をいたしたいと思っておりますので、格別の御指導、御鞭撻のほどをお願いいたしまして、簡単でございますが就任のごあいさつといたし……
○石田国務大臣 ただいま御質問の案件、すなわち労働権制限とこれに対する代替措置の問題ということが審問の課題になったことは承知いたしております。ただ、この委員会は秘密会議でありますので、その審問がどういう態度でなされ、どういう意思表示をなされたというようなことについては、お答えいたしかねます。
【次の発言】 公務員は労働権の制限を受けております。それに対する代償、補償措置として人事院勧告の尊重ということがあるのでありますから、この人事院勧告は期日を含めて実施さるべきものと考えております。
【次の発言】 私は、そう考えておりますので、そういうふうに努力をいたしておるつもりでございます。
○石田国務大臣 仰せのとおりのつもりで準備をいたしております。
【次の発言】 わが国の労使関係の正常化のために、すでに数年前、日本政府はILO総会において批准の方針を表示いたしてまいりました。それ以後年月日はかなり経過しておりますので、当然できるだけ早く批准すべきものと思っておるのでありますが、それだけでなくして、労使関係正常化という見地から考えましても、早期に批准するのが適当と考えておる次第であります。
【次の発言】 私は、最大の原因は、やはりまだ残念ながら労使関係について各方面に相互不信の観念がある。その相互不信の観念が、この案件の通過を延ばしておる、延ばさざるを得なくなっておる事情の背景……
○石田国務大臣 第四十七回臨時国会の開会にあたりまして、一言ごあいさつを申し上げます。 新内閣におきましても、引き続き労働行政を担当することになりました。前内閣で労働大臣に就任した際申し上げましたように労働問題はますます重要性を加えつつあり、今後とも誠意と熱意をもって取り組んでまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。 私はかねてから労働行政は人についての行政であり、人間としての労働者を尊重するという基本原則に基づいて、すべての労働者がその意思と能力とに応じ、経済発展への自由な創意と努力を発揮する機会と条件を整え、これによって労働者が人間として充実した生活を享受できるように……
○石田国務大臣 これはほんとにうかつでございますが、私はその事件をいま初めて耳にするのであります。これはたいへんうかつでございますけれども正真正銘そうなんです。ですからしたがって新暴力法を適用されたということもむろん知りません。ただ新暴力法は労働争議に適用することを目的にしたものではないということは、私が答弁したわけではありませんけれども、当時の政府がたびたび答弁をいたしておりまするし、またわれわれあの法律に賛成をいたしたのも、そういう条件のもとで賛成をいたしたことは事実でございます。
【次の発言】 電電公社の労使関係がきわめて悪化してまいっておりますことは、私もたいへん残念に存じております。……
○石田国務大臣 御指摘のように石炭の労働者諸君は、第一次有沢調査団の予想した以上の速度をもって減少しております。そして当初はその離職者に対する対策が労働行政の中心でございましたが、これからは国が要請する五千五百万トンという石炭の出炭量を維持するために、いかにして必要な、優秀な石炭の労働力に山に残ってもらうか、新しく入ってもらうかということが大きな問題に相なりました。 そこで、第一の問題は、老後の保障の問題でございます。これについて現在すでに厚生年金において、抗内労働に対しては、ある程度の割り増し保障のようなものをいたしておりますが、それでは不十分であるからさらに検討をするようにということが、……
○石田国務大臣 第一次有澤調査団の勧告に基づきまする合理化の進行の過程にありまして、労働力の面については四十二年の目標にすでに達しておるというような急速な変化を来たしております。それと同時に、その反面には、元来坑内労働はその労働の困難な性質からかんがみまして、一般の産業よりは上位にあるべきものであり、またあったのでありますが、それが現在では、平均と申しますか、まん中より以下ぐらいに下がっておることも事実であります。また災害もふえております。したがって、石炭問題の今後の処理にあたって、これ以上労働側にしわ寄せされることは不可能であると私は考えておるのであります。 そこで、ただいま御指摘の問題で……
○石田国務大臣 事業場内におきまして人間の生命を大切にする、これは事業場内に重点を置く置かぬは別といたしまして、労働行政が人を取り扱う行政であります以上、一切の基本であると考えております。したがって、まず労働基準法を順守していただくということを基幹といたしまして、この人の命を大切にするということに施策の重点を置いてまいっておるつもりであります。生産第一主義よりは安全第一主義、生産と分配を説く場合、あるいは利益を説く場合でも、むろん利益や生産が先になければならないのは言うまでもありませんが、それは何のために生産し、何のために利益をあげるかといえば、その事業を取り巻く人のために生産をし、利益をあげ……
○石田国務大臣 わが国の労働力の需給状態は、一般的には人不足、人不足と言われておりますけれども、実際絶対数から言ってほんとうに不足なのは技能労働者でありまして、他の労働力については、過剰の中の不足とでも申しますか、非常な偏在がございます。その偏在が人不足ムードをつくり上げて、それがまたさらに悪循環をしているというふうに私どもは考えておるのでありまして、特に若年労働に対する求人が殺到する割合に比して中高年齢層の就職が今日なお非常に困難であることは、御指摘のとおりであります。前に労働省におりましたときには、政府関係機関あるいは大企業が若年労働を先取りするという弊害を除去いたしますために、政府関係機……
○石田国務大臣 農業労働者諸君でも、雇用関係にある人々につきましては、現在任意加入の道が開けておるのであります。明年、労災保険の五人未満の事業所に対する強制適用を中心といたしまして、さらにまた保険の年金支給というような支給方法の改善をも含めて、労災保険法の改正案を提出して御審議を願う予定になっております。その場合におきましては、これを農業にも拡大する方針でございます。したがって、農業に従事している人でも、雇用関係にある人々については、これは強制適用になることに相なります。ただ小規模の事業主あるいは一人親方とでも申しましょうか、そういう人々については、特別加入の方法を認めるようにいたしたいと思っ……
○石田国務大臣 公共企業体等労働関係法の一部を改正する法律案及び地方公営企業労働関係法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び概要を御説明申し上げます。 政府としましては、自由にして民主的な労働組合の発展を期するという労働政策の基本的な立場から結社の自由及び団結権の保護に関する条約を批准する方針を定決したのでありますが、これに伴い、公共企業体等労働関係法及び地方公営企業労働関係法中、職員でなければ組合の組合員または役員になることができない旨の規定その他団結権に関する規定を改正する必要があるのであります。また、これらの規定を改正するにあたっては、これに関連して公共企業体等及び地方公……
○石田国務大臣 私が先に具体的なことについてお答えをいたしまして、あとから総理に御答弁を願いたいと存じます。 ドライヤー調査団の提案は、まず第一に、八十七号条約とそれに直接関係のある公労法四条三項、地公労法五条三項の改正に注意を向けるべきであるということが一点であります。第二点目は、今度国会に提出された政府の国内法改正案については、最終的な意見を言う段階ではないが、しかし提訴者の意見、並びに九月に行なわれた審問の経過をかなり取り入れているものと認めるということが第二点であります。第三点は、いろいろのこの条約批准についてのむずかしくした要件、案件、それの前提には、公共部門における労使間の双方の……
○石田国務大臣 第四十八回通常国会にあたり、一言所信を申し述べ各位の御理解と御協力を得たいと存じます。 私はかねてから労働行政の目的は、すべての労働者が意思と能力に応じてその創意と努力を発揮する機会と条件を整え、これによって労働者が人間として充実した生活を享受できるようにすることにあると考え、昭和四十年度の予算編成をはじめ、機会あるごとにこの趣旨に沿って微力を尽くしてまいった次第であります。 本年もこのような見地から、次のような諸点に重点を置いて積極的に労働行政を推進してまいりたいと存じます。 まず、雇用対策について申し上げます。 最近の経済の高度成長に伴い雇用失業情勢は全般的には、好……
○石田国務大臣 ただいまいわゆる春闘は主として賃金を中心といたしまする労働条件を主題といたしまして行なわれつつあるときであります。したがって、労働大臣といたしましては、わが国の経済の実情及び企業の実情等を労使双方とも良識を持って十分勘案して平和裏に解決されることを望むところでございまして、この進行中に特別の所見を述べることは差し控えたいと存じます。 それからもう一つ設備投資の過剰その他についての経営責任の問題でございますが、これはむろん現在の経済界の実情、産業界の実情を見ますときに、たとえば同一種類の作業を非常にたくさんの企業が行なう。この間ドイツのある経済学者がやってまいりまして、ドイツ繁……
○石田国務大臣 ただいま議題となりました港湾労働法案につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。 御承知のごとく、港湾は海陸輸送の連結点として、国際貿易その他国民経済にとって重要な地位を占めております。 しかるに、わが国の港湾の実情を見ますと、その機能を果たすための必須の条件である港湾労働の近代化は、欧米諸国に比し、また他産業に比較いたしましても、著しく立ちおくれており、雇用の不安定、労働災害の多発、福祉施設の未整備等の事情にあるため必要な労働力が確保できず、港湾における荷役にしばしば渋滞を来たしているのが現状であり、このまま放置いたしますと、近い将来において、国民経済の……
○石田国務大臣 具体的な問題や経過については訓練局長からお答えをいたしますが、労働省といたしましては、三・三答申を受けまして、これを尊重し、あとう限り、その内容を法律の中に盛り込んで、港湾労働者の福祉の増進、生活の安定をはかりますとともに、港湾労働における必要労働力の確保という面もあわせて期待をいたすベく、鋭意立案に努力をいたしてまいりました。 その間において、運輸省との間でいろいろの意見の相違、調整を必要とする事項があったことは事実でございます。この三・三答申を生かしていきますためには、むろん労働側の立法も必要でございますが、しかしながら、同時に港湾行政の近代化もこれと並行していかなければ……
○石田国務大臣 私は一般的な見通しとして、これから港湾労働でそういう人不足のような状態は出てこないのではないか、むしろ逆の状態がいよいよ深刻になってくるのではないか、それは港湾労働だけではなく、建設業の労働においてもあるいは航内労働においても、同様の傾向がこれから強まってくるのではないかと存じます。しかしながら、これはそういう予想なのでありまして、実際上職を失うというような事態が生じました場合についての措置は万全を期したいと存じております。この法案上の説明は安定局長がいたします。
【次の発言】 具体的な項目の中に入りますので、安定局長から……。
○石田国務大臣 詳しいことは私も承知しておりませんが、私の理解しておる範囲では、地位協定の十二条六項において保安解雇が不当であると裁判所なり労働委員会が認定いたしました場合においては、一定期間、一年間を限って賃金の支払いをするということがあったと思います。したがって、その条項に従って処置せられるべきものだと考えておる次第であります。
【次の発言】 その最後の(d)項目を実施する前に協議をしなければなりませんし、それから裁判所の決定されたことが実行されるように、日本政府としては本条約の趣旨に基づいて努力すべき義務が当然あると思っております。そういうことを一生懸命やれば、正確にやればこの協定で――……
○石田国務大臣 きのうもいろいろ議論になっておりましたけれども、現在の労務確保のためには、いろいろ職業安定法違反行為を犯しているのは、われわれの取り締まりにもかかわらず事実であります。これが今度の法律が施行されますと、すべて職業安定所を通ることになりますし、それから例外の場合に、直接雇用いたしましても、職業安定所にあとから届け出しなければならないことに相なっておるわけであります。したがって、労務供給ということにからむ安定法違反その他の事犯、いわゆるやみ手配師というふうなものの活動の余地はなくなるもの、したがって、そういうものに依存しがちであった暴力団というようなものの存在がなくなるだろう、こう……
○石田国務大臣 ただいま議題となりました労働者災害補償保険法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。 労働者災害補償保険制度は、昭和二十二年に創設されて以来、労働災害をこうむった労働者及びその遺族に対し災害補償を行ない、あわせて労働者の福祉に必要な施設を行なうことによって、労働者及びその遺族の保護に力を尽くしてまいりました。この間、わが国経済の成長と相まって、労災保険加入事業場数も逐年増加し、保険経済の規模も拡大の一途をたどり、現在、労災保険の適用事業場数は約八十八万、労働者数は約二千万人でありまして、年間約百万人の労働者及び遺族に対し、約五百億円……
○石田国務大臣 農業労働者でありましょうとも、雇用関係にあります場合は御承知のごとく対象になってまいりましたけれども、雇用関係にない場合はいままで対象になかったわけであります。そこで、今回は特別加入の対象としてこれを取り上げたい、こう考えた次第であります。
【次の発言】 いままでもいわゆる一人親方というようなものは考えておりましたわけですが、これは雇用関係にございませんものですから、いろいろ保険の加入あるいは賃金の算定その他にむずかしい問題がたくさんございます。それと同じように、最近は農村にも機械がたくさん導入されまして、その機械等による災害が激増してまいりまして、農業団体その他からの要望もご……
○石田国務大臣 厚生年金の加入者は仰せのとおり勤労者でありまして、私どもの所管するところであります。したがって、厚生年金の運営は、その勤労者の老後の生活の保障という意味において、私ども非常に深い関心を有するところであります。したがって、厚生年金の運営あるいはそれに関連する政令、規則、その他の施行については、両者緊密な連絡をとって行なうという了解のもとにやっておる次第であります。
【次の発言】 一般的には、できるだけ早くすべての人々がこの適用を受けるようにすべきものだと思っております。
【次の発言】 私は、勤労者諸君の老後の保障というものは、ヨーロッパ等で行なわれておりますように、あらゆる企業、……
○石田国務大臣 いま基準局長が申しましたように、政府として修正するという意思はございませんが、国会で御意思が決定されるならば、それを尊重していく方針でございます。
【次の発言】 これは、その人が生活をしていくに足りるということが基本であります。したがって、最低賃金とかあるいは失業保険の給付額とか、そういうようなものを参考にし、あるいはその人の生活実態等も参考にして、そういうたてまえで御趣旨の点を尊重しつつ検討をいたしたい、こう考えておる次第であります。
【次の発言】 政府といたしましては、答申の趣旨にも沿い、またこの労災保険の本来の目的から申しましても、いまお説のように全産業、全労働者に適用す……
○石田国務大臣 ただいまの政府委員の答弁と八木委員の御質疑との実情を十分考慮いたしまして善処いたしたいと思います。
【次の発言】 建設業における雇用の状態、労働の実情というものは、ただいま御質疑のようにいろいろ問題があります。特に古い形態の雇用関係、元請、下請の関係、同時にその雇用の不安定性、こういう点について改善を要すべきものがたくさんあることは御指摘のとおりであります。この建設業における労働問題の近代的処理について、でき得る限りすみやかに検討いたしたい。ただ、港湾の場合と違いますのは、事業が移動性を持っておるということが非常に違っております。もう一つ、政府側として処理しなければならない問題……
○石田国務大臣 石炭鉱業に関する当面の労働関係の諸施策につきまして一言所信を申し述べ、各位の御理解と御協力を得たいと存じます。 最近石炭鉱業におきましては、合理化に伴う人員整理は、一部炭鉱を除きほぼ一段落いたしておりますが、他面企業収支の悪化から労働者の離山ムードの浸透等のため一部ビルド炭鉱においては坑内労働者の不足という状態が生じてまいりました。 このような石炭鉱業の合理化に伴う新たな問題に対処するため、政府は昨年八月再度石炭鉱業調査団の編成を決定いたし、同年十二月回調査団より答申を受けて、今後はこの答申の線に沿い石炭対策の強化をはかることといたしております。 労働省といたしましても、……
○石田国務大臣 ただいま議題となりました労働省設置法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由を御説明申し上げます。 まず、労働基準局に労災防止対策部を設置することについて申し上げます。 労働災害の防止につきましては、従来から、労働行政の最重点の一つとして鋭意努力を重ねてきたところでありますが、労働災害の発生率は逐年減少を示しつつあるとはいえ、経済規模の拡大等の事情もあり、その発生件数はなお顕著な減少を示すには至っておりません。特に、新技術の導入、新原材料の採用等の急速な進展に伴って、新しい種類の労働災害があらわれつつあり、その中には、一たん発生すると予想外に大規模化するおそれのある……
○石田国務大臣 それは、金融機関とは解釈いたしておりません。
【次の発言】 法律並びに法律運営上違法であったとは考えておりません。また、労働者保護という立場から、社内預金の実施運用につきましては、厳重に監督をいたして、できる限りの努力をいたしてまいったつもりでございます。たとえば昨年度十六件一億六千万円ばかり事故を生じましたが、それはその後の行政指導によってかなり改善を見ております。今回も山陽特殊製鋼で一億五千万ばかり出ました。たいへん遺憾なことでございますが、法律上、これは会社更生法におきましても共益債権と認められておりまするので、勤労者の利益を守るようにさらに努力をいたしてまいりたいと思っ……
○石田国務大臣 むろん政党内閣でございますから、自由民主党を背景として行政をやっておるのであります。と同時に、労働行政は国民全般のものでもございますので、労働行政の要求される使命に十分に合致し得るよう、真心をもって対処いたしております。
【次の発言】 労働者諸君の生活の安定と向上をはかるという大目的は、政治的な意図や思想の相違や、そういうものを乗り越えた共通の目標でなければならないと思っておるのであります。したがって、その共通の目標に到達いたしますためには、その前にあるもの、それはむろん参考にもいたしますし、考慮も払いますけれども、それを乗り越えて、与えられた使命達成のために努力いたしておるつ……
○石田国務大臣 労使関係の問題の処理は、労使がそれぞれ自主的な立場において、それぞれの責任において話し合って妥結点を見出していくというたてまえが一番望ましいことであり、それが労使関係調整の労働行政の基本でもございます。三公社五現業あるいは政府関係機関、それぞれたてまえは一応そういうことも可能なようにはなっておりますけれども、現実的な運営の上においていろいろな制約があって、完全にいわゆる自主交渉能力があると言えない状態にあることは、御指摘のとおりであります。これがきわめて長い間議論の対象となってまいりました。私どもは、むろん労政の基本、先ほど申します基本をたてまえとして貫いていきたいと思います。……
○石田国務大臣 御承知のように、昭和三十三年以来ILOにおきまして問題となりました日本関係の事案につきまして、昨年の二月、ILO事務総長からこの問題についての調査調停のための委員会の設置を提示されまして、これに対してわが国の同意を求めてまいりました。日本政府といたしましては、国連尊重のたてまえから、また戦後ILOにいち早く復帰をいたしました精神から申しまして、この調査調停委員会の活動を受け入れることに同意をいたしたのであります。これに基づいて、五月に第一回の会合が開かれ、引き続いて昨年の九月、第二回の審問会合が開かれまして、わが国からは政府及び労働代表が出席しその審問に応じたことは、御承知のと……
○石田国務大臣 ただいま御指摘の社内預金が、昨年来の倒産によりまして危殆に瀕しているものもかなりあることは事実でございます。現在調査をいたしましたところによりますと、現在までに倒産状態になって社内預金の支払いが不能になっておりますところは十六件、一億六千万円でございます。わが国全体の社内預金は、事業場の数で三万三千件、それから加入者で四百十三万人、総額で四千七百億円くらいと考えております。倒産によって支払いの不能になりました社内預金につきましては、基準監督署を通じまして、賃金の不払いと同様に、現実に支払いを行なわしめるように指導をいたしておりまして、漸次解決を見つつある件もかなりございます。が……
○石田国務大臣 御指摘のように、近年若年労働に対する求人は、一般的に非常にバランスを失しつつあります。それが、特に大企業が先取りすると申しますか、大企業に充足率が高く、規模の小さいところには充足率が低ということも御指摘のとおりでございます。これに対しまして、政府は、まず政府関係機関において中高年労働で代替し得る職種を定めまして、そういう職種については若年労働の採用を見合わせるように強力に指導をいたしております。それから、日経連その他におきましても、これに呼応いたしまして、大企業が若年労働でなくてもいいところに若年労働を採用するということを防いでいくようにいたしておる次第でございます。ただ、日本……
○石田国務大臣 ドライヤー調査調停委員会から示されました提案は、まず第一は、八十七号条約の批准を急ぐべきである。そうして、それについては直接関係のある公労法、地公労法の改正というところにまず注意を向けるべきであるというのが第一点であります。 それから第二点は、このたび政府から提出せられました国内関係法は、提訴者及びこの委員会の審問の経過について、重要な部門についてこれを取り入れてあるということをノートする、こういう点であります。 第三点は、双方に実在する不信感を除去するために、政府、使用者及び労働者の代表者たちが定期的に共通の関心事について意見の交換を行なうべきである、そうして、その意見の……
○石田国務大臣 公労法、地公労法におきましては、労使間の友好的な話し合いによって労使関係の安定を導いて、そうして、それによって業務の運営を円滑ならしめるという目的を持っておる法律でございますが、しかし一方、その労使間の話し合い、交渉をいたすにつきまして、公社、現業が他の面においていろいろ制約をされておるのでありまして、その制約されておりまするために、当事者能力に限定があるために、団体交渉が円満にいかないという事態がしばしば問題になってまいりました。公労法の目ざしております労働条件その他については、労使関係で話し合うことをたてまえとするということを生かしてまいりまするためにも、あとう限り当事者能……
○石田国務大臣 まず最初に労災保険から申し上げます。労災保険につきましては、雇用関係にある人については、たとえそれが農業に従事している人についても適用するようにいたしておるのでありますが、今度の労災法の改正によりまして、いわゆる一人親方、あるいは小規模企業者、そういう人々の加入を認めるとともに、同様の立場から、農業に従事している人々も任意加入できるようにいたしておるのであります。ただし、この農業におきましては非常に技術的にむずかしい問題がたくさんございます。たとえば、そういう事故が業務上か業務外であるか、あるいはまた保険給付額あるいは保険納付額等の算定の基準になりまする所得のつかみにくいという……
○石田国務大臣 私の直接の所管ではございませんけれども、ただいま御議論の対象になっておりまする問題は、勤労者の生活にも深い関係がある懸案であります。したがって、そういう側からの代表も出席して十分意見の述べられる機会である社会保障制度審議会、社会保障審議会の答申を政府として十分に尊重するという総理大臣の答弁は、内閣全体の意向であると考えております。
【次の発言】 ほんとうに平和的な環境をつくって、そして、その中からわれわれの安心した豊かな社会をつくり上げてまいりますためには、われわれが日常使うことばから注意しなければならないと思うことは同感でございます。適当なことばがあれば、そういう適当なことば……
○石田国務大臣 十六日にモースILO事務総長が青木大使に会いまして、主としてドライヤー調査団の日本における活動に対して感謝の意を述べると同時に、ドライヤー委員会の提案を受け入れたその後の状況について質問がございました。政府はドライヤー委員会の提案に基づいて政府及び使用者及び労働者の代表による定期的な会合を行なうべく具体的な行動を開始した旨、事実をあげて大使から説明をいたしました。同時に、政府としてはこの批准を今国会にぜひ行ないたいという強い決意を持っていること、特別委員会の設置について努力中である――そのときはまだできておりませんでしたから、努力中である旨を申しました。それに対してモース事務総……
○石田国務大臣 中学校、高等学校卒業生のうちで、上級学校に進学をしないで、職業につく割合は、大体三五%くらいだと思うのでありますが、正確な数字はあとで事務当局からお答えさせます。 それから求人求職の倍率は、四倍くらいでございます。求人が求職者の四倍。ただ若年労働者に対する求職と求人の割合は、職業安定所に来ます数字だけでは、実際がわからないのであります。というのは、求職者は実数でありますが、求人のほうは水増しがあります。実数は五十万未満、四十八、九万くらいではなかろうかと思いますが、いずれ正確な数字は申し上げます。 それから給与は、超過勤務手当をまぜますと、一万四千四百九十円、昨年度に比べま……
○石田国務大臣 お答えいたします。私のほうでは、離職をした人がどのくらい安定所に参るか、そういう数はつかめまけれども、倒産した件数というほうは、実態をそれぞれ安定所あるいは基準監督署で足でかせいだと申しますか、こちらから積極的に調べております数字はございますが、それが実数かといわれますと、こちらで足でかせいだ数字でございますので、完全な実数とはいえないと思います。
【次の発言】 これは、東京の商工興信所の調べのもので、負債総額一千万円以上倒産した件数というのはす……(田中(武)委員「それはわかっている」と呼ぶ)これは、先ほどからのお答えのとおりであります。そこで私のほうで積極的に調べた数は、三……
○石田国務大臣 現在の港湾労働の需給の変動の状態から考えますと、いま閥谷さんのおっしゃったようなことは十分考えられることだと思います。したがって、常用化を促進いたします場合には、むろんそれに対する対策を講じていかなければならないと存じておりますが、それを常用雇用者に対するあぶれ賃という形でするか、常用雇用者は元来が企業者が雇っておるわけでありますから、企業者の責任でひまになったときに解雇するという形のものではないわけでありますから、その場合あぶれ賃という形が適当かあるいは運賃計算の中にそれを加味して計算することが妥当であるかは、いずれは検討を要する問題だと思いますけれども、そういうことについて……
○石田国務大臣 昭和四十年度一般会計及び特別会計の予算案中、労働省所管分につきましてその概要を御説明申し上げます。 労働省所管の一般会計の歳出予算額は九百八億六千百三十六万三千円でありまして、これを前年度予算額八百二十八億二千六百八万二千円に比較いたしますと、八十億三千五百二十八万一千円の増加となっております。 次に、そのおもな内容について、概略を御説明いたします。 その一は、積極的な雇用対策の推進に必要な経費であります。 最近の雇用失業情勢は、経済の高度成長に伴い、全般的には好調に推移しておりますが、なお、若年労働者や技能労働者を中心とする労働力の不足、中高年齢失業者等の就職困難、地……
○石田国務大臣 これは理屈はともかくとおっしゃいましたけれども、法の運営は、やっぱりその法のたてまえに従って行なわなければならないと思うのであります。およそこういう種類の保険というものは、偶発的な事故に対して補償するのが保険であります。火災保険でも傷害保険でもそのとおりです。失業保険でもそうであります。当然予想されるもの、毎年当然予想されるものに対する補償、それが必要であるならば別個の方法で行なうべきものであって、失業保険という性質のもので行なうべきものではないというのが、これはたてまえであります。いまおっしゃいました数字、秋田県の場合は二十七億とおっしゃいましたが、二十二億ぐらいであります。……
○石田国務大臣 たいへんおことばに御注意をいただきまして恐縮でございますが、私が気にしましたのは、私はまだ若いつもりでございますから、老ということばを使われたのを心外と思ったのでございます。 いまの御質問でありますが、各事業場、作業場において、その作業の性質あるいは設備の不完全その他の事情から非常な騒音を発するものが実在し、その騒音によって聴神経に異常を来たし、そして難聴という状態になる労働者諸君がかなりあるということは、よく承知いたしております。これに対しましては、そういう症状を呈しました人々に対して、労災補償法によって適切な処置をとることはむろんでありますが、それ以上に、やはりそういう症……
○石田国務大臣 最低賃金制はいわゆる賃金政策の基本でありまして、労働力の需給あるいはそのほか歴史的な経過、そういうものの関連において、不当に低い賃金が勤労者の生活を圧迫するということをなくしますと同時に、国際的に見ますと、そういう低労賃による公正な国際競争というものの阻害を防ぐという役割りをも果たしてきておるものだと考えております。
【次の発言】 現在まで実施してまいりました業者間協定を中心といたしまする最低賃金制というものが完全なものであるとは私も思っておりません。しかしながらわが国の当時の実情から、また同時に最低賃金制度というものを一般的に理解させる段階的な必要から、あの程度の法律で満足せ……
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