このページでは石田博英衆議院議員の27期(1955/02/27〜)における国会発言(質問、答弁等)をまとめています。国会活動の統計や役職、質問主意書の数や内容は27期国会活動統計で確認できます。
○石田博英君 ただいま議長から御報告に相なりました故衆議院議員細野三千雄君に対し院議をもって弔詞を贈呈し、その弔詞はこれを議長に一任するの動議を提出いたします。(拍手) 細野さんは、去る二十五日、病のため逝去されました。私は、この際、諸君の御同意を得て、議員一同を代表し、つつしんで哀悼の辞を申し述べたいと存じます。 細野さんは、愛知県の御出身で、明治三十年に生まれ、大正六年第八高等学校から東京大学法学部に進まれたのでありますが、その翌大正七年、わが国社会運動史上に大きな事績を残した新入会が東大学生を中心に結成されたのであります。細野さんは、進んでこの運動に参加し、ここにその全生涯を社会主義……
○国務大臣(石田博英君) 私に対する御質問の第一は、生産性の向上に伴いまする労働者に対する分配の問題、麦るいは、それにからんで、経営者健が今コストインフレという問題を取り上げて労働者の賃上げ要求を押えようとしていることについて、どういう考えであるかという御質問であるようであります。私は、生産性の向上に伴いまする労働者の賃金収入の増加は、ほぼ生産性の向上に伴って進みつつあると考えておる次第であります。しかし、その分配のやり方につきましては、さらにより以上のよき方法を検討して参らなければならぬことは当然でありまして、大きな研究課題であると思っております。しかし、それは、やはり、あくまでも生産性向上……
○国務大臣(石田博英君) 松野君の御質問のうち、私に関する分についてお答え申し上げます。 まず第一に、賃金と物価の悪循環をもたらすような現在の労働運動のあり方について政府はどう考えるかということでございますが、基本的に、労働省は、わが国経済の進展に伴いまして、労働者諸君の生活条件の向上をはかっていくのが役目でございます。従って、私どもといたしましては、できるだけ労働者の諸条件が向上されることを望むのでありますが、しかし、それは、常にわが国経済の全体の進展とともに歩み、それに寄与するものでなければ、実質的な賃金、生活の向上となるとは思わないのであります。(拍手)現在世間の批判を受けております総……
○国務大臣(石田博英君) 最低賃金法案について、その趣旨を御説明いたします。 終戦以来、わが国における労働法制は、労働組合法、労働関係調整法、労働基準法など急速に整備されたのでありますが、これらの法制により近代的労使関係が確立され、また、産業の合理化を促進し、わが国の経済復興に寄与するところ少くなかったことは、否定し得ない事実であります。 労働基準法は、労働条件の最低基準について詳細な規定を設けているのでありますが、同法に定める最低賃金に関する規定は、今日まで具体的に発動されなかったのであります。これが理由について考えてみますと、まず、終戦後の経済の混乱が最低賃金制の実施基盤をつちかえなか……
○国務大臣(石田博英君) だんだん健全になっております労働組合運動が、あの法律に規定しております他人の生命や財産を侵そうとする目的を持ったり、あるいは凶器を持ったりするようなことはないと信じますから、この法律は労働組合運動には適用いたしません。(拍手)
○国務大臣(石田博英君) お答えを申し上げます。 中央労働委員会が労、使、公益三者によって構成されておりまして、その三者の協議によって労働関係の紛争を予防し、あるいはこれを解決いたしまして、産業平和の確立と経済の発展に寄与することを期待しておりますのは、これは労調法の基本的な考え方でございます。従って、でき得れば三者の意見が一致するような事態まで努力を継続されることが望ましいことであることは言うまでもないのでありますが、しかし、一方、今回の場合のように、スケジュールがすでに組まれておりまして、そして、そのスケジュールの終点がきまっているようなものでございますから、労使の意見が一致するまで待つ……
○石田(博)政府委員 ただいまの問題については宇田国務大臣がこの委員会でお答えになりましたのが正確でありまして、私が記者団に申しましたのも、おととい、先おととい――ですから、三十日か三十一日付の朝日新聞の記事が正確でない、あのような意味の閣議了解を行なったというような事実はないのだということを申したのであります、そこで閣議了解を行なった部分と、それからそれ以後、つまり外務省その他の関係官庁をして折衝せしめる部分とに分れておりまして一大きな方向についてはみな了解をいたしました、それから具体的な、たとえば米英との一般協定をとる交渉に入る問題とか、あるいはカナダと天然ウランの原料入手の交渉に入る問題……
○石田説明員 初めにちょっとごあいさつを申し上げます。このたび内閣官房長官を勤めることになりました。どうぞよろしくお願いいたします。
ただいま委員長からの御質問でありますが、御承知のように、今予算の政府原案を編成中であります。私どもの方で考えておりまする提出見込みは、三十日くらいまでには、おそくとも提出するようにいたしたいと思っておる次第であります。
【次の発言】 えらい思いやりのあるお言葉をちょうだいいたしまして恐縮でありますが、政府としましては、おそくとも三十日に出すように、目下努力中でございまして、そういうふうにできるのではないかという考え方でやっておるわけであります。
○石田(博)政府委員 先日の本委員会において、おそくも三十日には予算案を提出いたしたいということを申し上げたのでありますが、その後予算案の編成に手間取りまして、大べへん前言と違って申しわけがないのでございますけれども、三十日には提出いたすことが不可能な事情になりました。二日には間違いなく提出できると思っております。まことに前言と違った点は、深くおわびを申し上げますが、御了承を願います。
【次の発言】 かぜでございますが、医者は、肺炎になる危険があるというふうに申しておりますので、今のところは非常に大事をとって、静養してもらっておるのであります。本日の午後になりますか、あるいは明朝か、いずれか、……
○石田(博)政府委員 総理の病状は、ただいま議長から御報告があった通りであります。これに基きまして、政府では閣僚懇談会を開催いたしました結果、総理大臣病気療養中、臨時に総理大臣の職務を代行する国務大臣を置くことをきめまして、それを総理の指名に持つことになりました。私が総理大臣のところへ参りまして、その職務代行者を岸外務大臣という指名を受けて参りまして、本日これを公示いたしました。なお総理が兼任いたしておりました防衛庁長官の事務取扱いも、岸外務大臣がその事務を代理することになりまして、本日発令をいたしました。以上御報告を申し上げておきます。総理の病気のために、本院の審議にいろいろ御迷惑をおかけい……
○石田(博)政府委員 私も、法制局長官と同様の見解を持っておるわけであります。
【次の発言】 総理大臣が持っております一身専属の権限というのは、人事権であります。そう私どもは解釈いたしております。解散権の問題については、これは天皇が内閣の助言と承認を得て行うことでありましてその場合、総理大臣臨時代理が、内閣の統括者として助言と承認を与えることは、法律的には可能であると思いますが、政治論としては、現在総理大臣がいるのですから、異見がある。こういうふうに私どもは考えております。それから総理大臣が、今石橋総理大臣が、小瀧防衛庁長官をそういう見地から任命をいたしまして、それを両院に通告をする行政事務、……
○石田(博)政府委員 大体、A、B、C、Dの四つくらいに分けまして、Aは明日の閣議、それからBは二十六日の閣議、Cは三月五日の閣議をめどといたしまして、国会に提出できるように督励いたしております。Dはそれからおくれるものでありますが、これについても、あとう限りすみやかにするはもちろん、Dの部類に入るもので、急を要さないものについては、できるだけ整理をして御審議を願いたいというふうにいたしております。お手元に差し上げておりまする各案件のA、B、C、Dの分け方につきましては、今副長官から御説明願いますが、若干変動のあることは、あらかじめ御了承いただきたいと存じます。
○石田(博)政府委員 先般来の本委員会におきまして、総理の病状について、医師の診断等により、二十一日には発院できる見込みであるということを申し上げて参ったのでありますが、十九日、今までの両医師に立ち合い診察を願った結果、なお、からだが非常に衰弱いたしておりますので、この状態では、二十一日に出席させることは不可能である、さらに一辺間程度経過を観察したいということでございましたから、その旨議長に御報告を申し上げておいたのであります。しかし、その後医師とさらにいろいろ話をいたしましたところによりますると、一週間たったら出席できるというのではなくて、一週間の経過を見て、そうして医師としての確信ある見通……
○石田(博)政府委員 法律上はそういう申し入れをする必要はないという解釈でございますが、内閣がかわったことでもございますので、新内閣も前内閣の意思を継承して、法律案及び予備案はそのままこれを新内閣としても提案する意思を持っておる、ということを意思表示いたしたのであります。
【次の発言】 新憲法下におきましては、すでに提出せられておりまする法律案及び予算案は、当然には消滅しないのであります。そのまま本院に提出されて、そのままの形に残っていくわけでありまして、その際新しい内閣としては、その出ております法律案、予算案を撤回するかしないかということが問題になって参るわけであります。従って、新内閣が全然……
○石田(博)政府委員 政府提出にかかわりまする高速自動車国直法案の附則で、さきに本院を通過しまして、参議院に送付せられておりまする国土開発縦貫自動車道建設法案の一部を改正しようとしておりますことは、ただいま池田君が御指摘の通りでありますが、このことは、法理上は当を欠くことはないと存じますし、さらに国土開発縦貫自動車道の予定路線の決定及び建設線計画の決定に関する基本の権限は、内閣総理大臣としておくことよりは、建設、運輸の両大臣とすることの方が適当と考えますので、この趣旨が通るようにしていただきたいと考えておるわけでございます。ただし、その方法としましては、国土開発縦貫自動車道建設法案自体の中で、……
○石田(博)政府委員 大へん間違っております。まず明確にしておきたいことは、私のところへ社会党の所属の議員で、いわゆる国鉄顧問団とでも言いますか、国鉄労働組合出身の諸君が、今回の争議の処分を寛大にしてもらいたい、こういうお申し出がございました。先ほどからしきりにおっしゃっている通り、この争議についての処分を行うというのは公社及び現業でありまして、これに対して政府が政治的干渉をしてはいけないとおっしゃっておる社会党の議員の諸君が、政府の側である私のところに寛大にしてもらいたいという申し入れをなさるということ自体が、私は非常にこっけいであると思うのでありますが、せっかくしばしばおいでになりますので……
○石田国務大臣 私はこのたび労働省を担当いたすことになりました。全くのしろうとでありまして、ただいま勉強中でございます。従って今にわかに委員各位の御質問をちょうだいいたしましても、どうも及第点をいただけるような答弁をいたす自信はございませんが、誠心誠意やって参るつもりでございますから、どうかお手やわらかに、かつ気長くおつき合いを願いたいと存じます。 それから、私が労働省を担当いたしましたにつきまして、これから労働問題についてどういう考え方でやって参りたいか、またいかなることをやりたいと考えているかにつきまして、きわめて簡単に御説明を申し上げてみたいと存じます。 ただし、これもお断わりを申し……
○石田(博)政府委員 お答えを申し上げます。今御質問の点でありますが、この法案が、御審議願いまして成立いたしました際に、所管をどこにするかというお話でございますけれども、御審議、御議論の過程というものも十分考えてきめなければなりませんので、まだどこにいたすということをきめておるわけではございません。御審議や皆さんの御議論の趣旨等を勘案をいたしまして適当な省にきめたいと思っておりますけれども、まだいずれにするときめておるわけではございません。
【次の発言】 議員提案の法律案が出されますと、それについて政府の意見をきめなければなりませんので、この法案が提出されましたときに、閣議において法案の内容、……
○石田(博)政府委員 柳田さんの御質問に対しましてお答えを申し上げます。今国会に提出いたす法律案につきましては、極力急がせておるのでありますが、とりわけ予算関係の法律案につきましては、優先審議をお願いしなければならぬ性質のものでありますので、でき得る限り早く提出して御審議を願いたいと存じておりますが、目途はどんなに遅くとも二月中には関係法案が全部提出できるようにいたしたいと存じております。 ただいま予定されておりまする予算関係法律案は六十件でございまして、これを各省別に申しますと、総理府関係が八件、法務省関係が二件、外務省関係が一件、大蔵省関係が二十件、それから厚生省関係が六件、農林省関係が……
○石田(博)政府委員 総理の病気につきまして多大の御迷惑をかけておりますにかかわらず、いろいろ御同情をいただいておりますことを恐縮に存じておる次第でございます。総理の病状はその後経過が良好でございまして、日々新聞紙上で発表いたしておる通りでございますが、昨日朝主治医であります佐々、村山両医師の言によりますると、経過は良好でございますから順調に経緯いたしますると、当初の予定通り二十日ごろは登院できる模模であるという話でございます。それから本日朝の診断によりますると、昨日は少し午前中に面会人があったために、ちょっと熱があって疲労感があったのでありますが、本日は、熱は三十六度台に下りまして、ほかは昨……
○石田(博)政府委員 お答えをいたします。 昨年十月からただいまお話しのような調査を行なったことは事実でございます。ただし、それは再軍備に重点を置いて調査をしたのではなくて、憲法が公布せられましてから十年たっておりますので、その憲法に対する国民の認識の工合がどうであるか、あるいははその憲法に対する国民の考え方がどうであるか、あるいは憲法を改正するというような意見が世の中に出始めておりますが、そういうことについてどういう程度の認識を持っているか、そういう点を調査したのでございます。別に極秘にいたしておりません。御要求があればお手元に資料を差し上げることを別に拒むものではございません。 それか……
○石田(博)政府委員 総理の病気につきましていろいろ御心配をいただいておりますが、病気はかぜから肺炎に移行いたしまして、今療養しておるのでありますが、医者の話によりますと、老人性肺炎というのは熱はあまり高く上らない、むしろ低いのでありますが、なかなか肺炎の吸収が手間取るそうでございます。そこでただいまのところは左下部にラッセルが聞え、またたんが残っておるという話であります。そこで見込みについて、昨日は私は医者に会いませんでしたが、一昨日会ったところによりますると、二十一日に登院するという見込みは変えていないという話でございましたが、経過は全体としては良好であるけれども、ただいま申しました部分的……
○石田(博)政府委員 お答えを申し上げます。公正取引委員会と内閣の関係でありますが、公正取引委員会は内閣の所轄に属します。しかしこれは司法機関でありまして、私どもが所轄いたしておりまする権限の内容は、委員の任命と予算関係の事項に限られておるのであります。従って業務に関して干渉、監督その他はいたさない建前になっておりますので、詳細は横田委員長からお聞き取りを願いたいと思います。
【次の発言】 法律上の詳細の規定は、ちょっと私明確にはお答えできません。法制局長官なりに答えていただきますが、司法機関でありますから、任期が来た場合に、これは更迭させるという建前になっていると思います。
○石田(博)政府委員 昨日川俣委員の議事進行の御発言中にございました政府の予算関係法律案の本院に対する提出状況を御説明申し上げたいと存じます。 当初内閣から本院に対しまして予算関係法律案としてあらかじめ御通知申し上げておりました案件は七十三件でございます。そのうち六十八件は本日までに提出済みでございます。残りました五件のうち国有資産等所在市町村交付金及び納付金に関する法律の一部を改正する法律案のうちで、予算に関係のある部分はいわゆる基地関係助成交付金と言われる問題でございますが、これにつきましては法律の形によるか行政措置によって行うかという意を目下検討中でございましていずれにしても、必ずしも……
○石田国務大臣 日本の労働組合運動の現状について、私は今御発言のように、全体の速度として、あるいは全体の方向としては、戦後やはり徐々に健全な道をたどりつつあるように思いますが、しかしその中には、労働組合の本質的なあり方をはずれた政治的な先走りが見られ、それが国民大衆に大きな影響を与えておりまするばかりでなく、私はよい労働組合あるいはよい、健全な労働組合の発達を通じて労働条件の向上に資するという、労働組合のほんとうの目的を達成いたしますためにも、遺憾な点がなお残っておることを認めざるを得ないと思うのでございます。その原因につきましてはいろいろあげられると思いますが、私はまず歴史的に見まして、西欧……
○石田国務大臣 日雇い労働者諸君の年末手当の問題につきましては、単に一般公務員の年末手当の増額に見合うだけでなく、その非常に同情しなければならない生活条件その他を考慮に入れまして、でき得る限りの措置をとりたいと思いまして、折衝を重ねて参ったのでありますが、本年度は前年の七日に一日加えまして、八日分支給するということに、関係各省との間に話し合いが成立いたしまして、そういう処置をとりたいと思います。
なお詳細につきましては失業対策部長その他から御説明いたさせます。
【次の発言】 せっかく手当が増額されても、生活保護の対象者がその分だけ生活保護費から引かれるようになれば、実質上の収入にはならないと……
○石田国務大臣 基本的には長期経済計画の柱に、増大して参ります新規労働者の吸収、あるいは現在ございます失業者の吸収というものを柱として、長期経済計画を立てていくということが基本的な方向でございまして、日本のような労働人口が非常に過剰なところにおきましては、特にやはり一般的な国民経済の拡大を通じなければ、この目的は達成できないのでありますから、そのためにはただいま申したような方針を石橋内閣ができましたときはとったのであります。その計画、それを柱として進めておったのでございますが、御承知のごとく、その後国際収支改善のために、緊急措置をとらなければならなくなりました結果、その経済の成長率というものを……
○石田国務大臣 御指摘のように大企業と中小企業との賃金格差は年々開きつつあるようでありますが、この基本的な原因は、やはり中小企業の生産性の低さというところにあるのではないかと存じます。従ってこれを根本的に解決いたしますためには、総合的な中小企業対策を樹立推進をいたして参ることが大切だと考えておるわけでございますが、労働行政といたしましては、先ほど御質問にございましたように、下からの支えといたしまして最低賃金制をできるだけすみやかに実施いたしたいと存じております。このことはもとより中小企業の経営者が支払い得る立法的な措置を伴わなければならぬことは言うまでもないのでありますけれども、しかしおよそ企……
○石田国務大臣 お答えを申します。ILOの勧告及び決議につきましては、昭和二十八年の十二月の閣議の決定に基きまして、国会に対して、和文のテキストを添えて御報告を申し上げております。それから、それに伴って政府としてとった処置も、それぞれ所要の手続でILOの方に報告をいたしております。
【次の発言】 ILOの総会の決議は、一年以内にそれぞれの国に報告をし勧告をすることになっておるのでありますが、今御指摘の、日本が加盟する前の決議、勧告については、日本が加盟したときは一年をすでに経過いたしておりまするので、これは、今度は日本側といたしましては、それを批准するか批准しないかという問題に帰ってくると思い……
○石田国務大臣 ちょっと委員長、補足して……。ILOの精神を尊重し、その条約をでき得る限り多く批准していかなければならない。それに対して、今までの政府の措置について、これは完全であったとは申せない点もございます。大体条約は百幾つかできておりまして、そのうちで、わが国が批准を終っておりますものが二十数件であります。そのほか、わが国と関係のないものその他を取り除きまして、約五十件未批准のまま残っておるわけであります。しかし、その中には、わが国の法制とそれから条約との間に法律の立て方が違う、実質の上ではどちらが労働者のためになるか、これは議論がありますが、実質は別として、法律の立て方が違うというため……
○石田国務大臣 この機会に新年度の労働行政につきまして私の所信を申し上げたいと存じます。 ここ数年のわが国経済の著しい発展に伴いまして、近代的雇用の増加、実質賃金の向上等、労働経済の面におきましても相当の改善を見ておりますことは御同慶にたえないところでありますが、なおここ当分の間、年々八十万人に及ぶ新規雇用労働力の増加が予測されます。とともに、大企業と中企業との間における賃金の格差が逐年拡大の方向に向いつつありますことは、わが国のいわゆる潜在失業問題の深刻さを物語るものでありまして、これが解決をはかることこそ労働政策の最も重要な課題であると信ずるものであります。これがため政府は、昨年末長期経……
○石田国務大臣 賃金問題につきましては、今御指摘のいわゆるベース・アップあるいは画一賃上げ闘争というものが行われて、それが生産性を上回ってインフレーションやその他の原因になるということも一つの問題でございますが、これは特に定期的、画一的に行われ、これが力関係だけによって決定しようとされ、さらにそれが主として基幹産業、大企業において行われる。従ってその大企業に賃金の上昇が強く影響いたします場合におきましては、その基幹産業の動きが他の産業にも及んでくるわけでございますから、政府といたしましては、民間の労使間の労働問題に対する紛争につきましては、原則として自主的に解決せられることが望ましいと考えてお……
○石田国務大臣 ただいま議題となりました日本労働協会法案につきまして、その提案理由及び内容の大綱を御説明申し上げます。 戦後わが国の労働運動は、飛躍的な発展をいたし、労使関係も次第に改善されて参ったのでありますが、なお一部には労働組合運動を頭から否定してかかる使用者もあり、またその反面、労働組合側の行き過ぎた行為もなしとしないのであります。 さらに国民一般も労働問題に対する理解の足りない面があると同時にこれに対する正しい批判の眼も十分養われていない状況にあります。このような状況下におきまして、近代的労使関係の確立を促進いたしますためには、労使はもとより、国民一般の労働問題に対する理解と良識……
○石田国務大臣 ただいま議題となりました最低賃金法案につきまして、その提案理由及び概要を御説明いたします。 終戦以来わが国における労働法制は労働組合法、労働関係調整法、労働基準法など急速に整備されたのでありますが、これらの法制により近代的労使関係が確立され、また産業の合理化を促進し、わが国の経済復興に寄与するところ少くなかったことは、否定し得ない事実であります。 労働基準法は、労働条件の最低基準について詳細な規定を設けているのでありますが、同法に定める最低賃金に関する規定は、今日まで具体的に発動されなかったのであります。これが理由について考えますと、まず、終戦後の経済の混乱が最低賃金制の実……
○石田国務大臣 ただいま議題になりました職業訓練法案につきまして、その提案理由を御説明申し上げます。 最近、産業界におきましては、高度の技能を必要とする生産分野の拡大に伴って、技能労働者の確保が強く要請されて参っているのでありますが、労働軍場の現状を見まするに、約五十万に及ぶ完全失業者と多くの不完全就業者をかかえている反面、技能労働者が著しく不足しており、このことが雇用と生産の両面における隘路ともなっている実情であります。また、労働者の技能水準の向上は職業の安定、労働者の地位の向上とともに産業の振興の基盤をなすものでありますが、このために必要な職業訓練の諸制度について見ますと、一部のものを除……
○石田国務大臣 単に勤労者だけでなく、国民の生活水準を高めて参りますためには、やはりその国の内部自体といたしましても、経済力の充実発展を期して参らなければなりませんし、それには生産性の向上ということが必要であろうと存じますが、あわせて世界経済の大きな方向が、生産性向上のために技術あるいは労務管理の面、経営の面等におきまして日夜たゆまない努力を重ねられておるときに当って、日本のように貿易によって国を立てていかなければならない国におきましては、とりわけそれが必要であろうと存じます。従って大きな線としては、生産性向上によってもたらすその国の経済力の充実ということが、ただ単に勤労者だけでなく、国民各個……
○石田国務大臣 日本の労働運動――これは組合運動だけではなく、一般に労働問題に対する取扱いを含んだ労働運動というものは、その歴史の浅さ、特殊性その他からいたしまして、また日本が近代国家に入ってきたのがわずか百年くらい前にすぎないという点からもいたしまして、いわゆる近代的労使関係のあり方について、労使双方の知識あるいは認識が非常に低い、これは一般的にいえるのではないかと思うわけであります。使用者側の中にはいまだに、労働組合といえば、それ自体が社会秩序あるいは経済秩序と相いれないものだという考え方が残っておるわけであります。それから組合側にいたしましても、労働組合運動をそのまま社会主義運動あるいは……
○石田国務大臣 雇用を増大して失業をなくし、就業構造を近代化し、労働者諸君の賃金の上昇をはかっていくその最大の前提は、国の経済力を強めていくことだと私どもは考えます。従って国の経済力を強めていくのには生産性向上が必要である。従って生産性向上運動は、雇用の増大、就業構造の近代化、賃金の上昇をもたらすべきものだと私はそう強く信じます。その過程においてしかしいろいろの現象は生じてくるでしょうが、大筋の方向はそうでなければならず、そうであるものと信じておるわけであります。 ただいま御指摘の統計の中でも明らかに言えることは、生産性向上の率に伴って雇用の増大、賃金の上昇はそれはなかったでしょう。しかし明……
○石田国務大臣 この前滝井委員の御質問にもお答えいたしておいたのでありますが、まず第一には労働問題に対する認識についての現状判断であります。使用者側の中には、まだ依然として労働運動あるいは労働組合ということ自体が、現在の社会秩序や経済秩序に相反するものだ、あるいは産業平和確立を妨げるものだという考えを持っておる人々が相当あることは事実であります。中には平然とあるいは公然とこれをと口にする人、別に口にはしないけれども、腹の中ではまだそういう考えを捨てない人が相当あることは事実であります。それから一般国民の中にもやはり両様の認識を持ち、労働組合運動というものの実態についてよく知らない者のあることも……
○石田国務大臣 一番望ましい形は経済の成長率が国民の経済力を上昇させて、その中に労働力人口を全部旬含するような速度をもって成長していくことが一番望ましいのであります。しかしわが国の経済の貿易依存度の高いという特殊性にかんがみまして、おのずから国の経済に大きな摩擦や波紋を生ずることなく堅実に伸びていく限度というものがある思います。六・五%という成長率はそういう意味において適切な数字だろうと思うのでありますが、ただ新規労働力を吸収して、同時に日本の就業構造を非常にすみやかに近代化するという目標だけから考えますと、もっと多いものを期待することが望ましいと思います。 しかし先ほど申しましたように、日……
○石田国務大臣 具体的に重複をしないような、いろいろのことを考慮しております。これは政府委員から答弁させます。
【次の発言】 三十三条の二項に、「国は、都道府県が第十五条第一項の認定を受けた事業主の団体に対して認定職業訓練に必要な経費の一部を補助した場合においては、当該都道府県に対して、予算の範囲内で、当該補助に要した経費の一部を補助することができる。」とあって、事業主の団体に対する補助の規定をここに設けてあるわけでございます。
いま一点は、結局働いている労働者諸君の、この訓練を受けている期間中の問題であろうと思うのでありますが、これは現在大企業の中においても一定の見習い期間として給与を与え……
○石田国務大臣 昨年の中ごろから、経済政策の転換と駐留軍の引き揚げに伴いまして、三十二年度後半から三十三年度前半にかけて、相当な失業の発生を見ることを政府は当初より予測しまして、それに必要な措置を三十三年度予算に講じておるわけであります。すなわち、昭和三十二年八月において、完全失業者の数は大体四十八万人前後でありましたが、三十二年度末においてはこれを五十五万と推定をいたしました。三十三年度は月平均六十五万人になると推定をいたしておりまして、そのために失業保険の支払い準備を約七万人増加をいたしまして、三十七万人計上いたしておるわけであります。それから失業対策事業は二万五千人対象人員を増加して二十……
○石田国務大臣 さっきから何度もお答えをしておることなんですが、とかく事業体で単独でやれる事業体とやれない事業体とがあるわけですね。そこで単独でやれない事業体はそれじゃどうして訓練をするかというと、共同でそういう訓練をする施設を設けてやる。単独でやれないのは力がないからやれないので、そういうものの方法は共同でやる方法を十五条で設けてあるわけです。その十五条でもあるいは単独でやれる場合と……。
【次の発言】 どこが漏れるのですか。単独でやれるか、やれないか、二つしかない。単独でやれるやつは議論がない。やれないものは共同でおやりなさいということなんです。
○石田国務大臣 事業内職業訓練の基準は、中央職業訓練審議会に諮問されることになっておりますので、中央職業訓練審議会には労働者の代表が参加するので、基準の設定については労働者代表の意向を反映するものと考えているのであります。
【次の発言】 都道府県職業訓練審議会は都道府県が条例で設置するもので、その組織運営について法定する必要はないと考えますが、事実上都道府県職業訓練審議会は中央職業訓練審議会に準じて労働者、事業主の代表を参加させるよう指導いたしたいと存じております。
【次の発言】 中央青少年問題協議会がその答申をいたしましたときの会長は実は私でございまして、この答申の趣旨は、一般的、基礎的職業……
○石田国務大臣 設置法三条の第一項の規定を、より効果的にやりますために、民間団体をしてこういう仕事をさせることが適当と考えたからでございます。
【次の発言】 理解は、労働問題についての各般の知識の普及に努めるということであります。それから良識は、いずれにも片寄らない、正鵠を得た判断力を養うということであります。
【次の発言】 労働省のやります仕事は、全部労働省の福祉ということを目標といたすものでありますが、労働問題について広く理解と良識を養いますことは、ひいては労働者諸君の福祉の向上になるものと考えるわけであります。そういう建前から、それが労働省のやります仕事全体の大きな目標でありまして、その……
○石田国務大臣 先ほど滝井さんが長期経済計画についての私の答弁を引用されたのでありますが、私が申し上げましたのは、長期経済計画の柱に、これから財政やあるいは物の面と同様に、あるいはそれ以上に雇用の問題をむしろ柱にしていかなければならぬ、こういう方針で経済企画庁とも折衝してきたのでありますが、本年度は国際収支の改善、あるいはその他の理由に基きまして、必ずしも私の考えている通り、つまり新規労働人口の増加に見合った雇用の増大ということは正確には期せられなかった、しかしこれを柱にして長期経済計画の運用に当らなければならぬ、それについて一そうの努力をするということを申し上げたのでありまして、そういう考え……
○石田国務大臣 労働条件の向上のために喜ばしいことだと思っております。
【次の発言】 現実に労働者の組合が組織せられておるところでは労使の協定というものが行われるわけであります。労使の協定を基礎といたしましてこれを拡張適用せしめる条項は挿入してございます。ただし先ほども御説明申し上げましたように規模の小さいところで組織率が非常に低い、組織がまだ行われていないところに対しましては、これは業者間協定をもってやるよりしょうがない。そこで、しかしそれでもなおそこに労働者側の立場に立った発言なりあるいは影響なりがこの最低賃金の上に及ばなければなりませんので、中央及び地方の最低賃金審議会に労働者の代表を参……
○石田国務大臣 失業保険法の一部を改正する法律案の提案理由を御説明申し上げます。 現行失業保険法におきましては、五人未満の労働者を雇用する小規模の事業主については、これを強制適用とすることなく、失業保険への加入は任意といたしております。 現在、雇用労働者五人未満の事業所は約百十万、労働者数約二百二十万人と推定いたしておりますが、このうち失業保険に加入している事業所は約四万、被保険者数は約九万人でありますので、大多数の小規模の事業主に雇用される労働者はまだ失業保険制度の恩典に浴していないわけであります。 これらの労働者を失業保険の被保険者とし、その福祉の増進をはかることは強く要請されるとこ……
○石田国務大臣 家内労働法の制定につきましてはただいま稻葉先生のお話にもございました通り、労働省といたしましては、できるだけすみやかにこれを制定すべく準備中であります。ただ対象が非常に広範かつ複雑でありますので、その基礎調査に相当の時間を要する。基礎調査を行いました上は立法化いたします。これは最低賃金法案を提出いたしました当然の帰結でありまして、私のかわりにだれがなろうと当然なさなければならないことであります。私が責任を持って労働省を代表してお答えをいたします。
【次の発言】 中央賃金審議会の答申に、この企業の支払い能力についての明文がないこと、それからILOの条約の中にも、勧告の中にもその明……
○石田国務大臣 ただいま小委員会を設けて審議を進行していただいておりまして、時折非公式でございますが、その審議の状況についてお話を承わっております。それから推察いたしますと、いつという明確な期限を切るわけには参りませんけれども、私といたしましてはかなりに早く結論を見るに至るだろうというように考えております。いろいろの問題点について調整もだんだんと進みつつあるようでございます。
【次の発言】 ちょっと専門的な問題ですから私がお答えいたします。これは確かに今多賀谷委員の御指摘のような問題がございます。しかし現在の状態では、ただいま総理がおっしゃったような事情もあり、さらにこれがたとえば労働基準法に……
○石田国務大臣 わが国の労働者の賃金の問題を考えますときに、今一番大きな問題は、大企業、公企業の賃金と中小企業の賃金の格差がはなはだしく、かつそれが年々開いていくということでございます。しかもわが国においては、御承知のように潜在失業者の数が非常に多く、それが低賃金の一つの原因ともなっておるのであります。そこでこの低賃金の状態をなくす下からのささえ、賃金格差を縮小する下からのささえといたしまして、どうしても最低賃金制を制定いたしたいと考えまして、中央賃金審議会に諮問をいたしておりましたところが、十二月終りになりまして、幸いにして労使公益三者ほとんどの一致した結論が出ましたので、それに基いて立法化……
○石田国務大臣 藤林あっせん案は、一つには、今まで国鉄の労働組合が公労法四条三項を無視した行為をした。公労法は悪法であるとか、あるいは憲法違反であるとかいう建前でそれを乗り越える、あるいはこれを無視していくのだという態度をとっておったのに対しまして、公労法四条三項の建前を守るべきだということが第一点の要旨であります。その具体的な方法といたしまして、すみやかに臨時大会を開いて正常化の道を講ずる、さらに要すれば定期大会において処置すること、こういうことになっておるわけであります。いま一点は、いわゆるこの昇給について、一〇〇%昇給という要求を掲げておりましたのに対して、職場長、現場長の査定権を認めて……
○石田国務大臣 私は補欠のことでありますから、その意味でお聞きとりを願います。
津島長官の答弁の通りでございます。
【次の発言】 政府委員に答弁させます。
【次の発言】 政府委員でよろしければいいのですが、ここにどうせ書いたものがありますからお答えいたします。
昭和二十八年度船として、警備艦五隻、敷設艦一隻、敷設艇一隻、掃海艇三隻及び魚雷艇六隻、合計十六隻、九千三百三十トンを随意契約により三菱造船、新三菱重工業、石川島重工業、川崎重工業、三井造船、三菱日本重工業、浦賀船渠、日本鋼管、日立造船及び東造船において建造しております。三十一年十二月までにいずれも竣工を見ております。昭和二十九年度船……
○石田国務大臣 経済成長率と雇用の増加の見込みとの間にアンバランスがある。成長率より雇用増加の方が上回っているではないか、逆に、成長率が高いときに雇用の増加率が成長率より低いではないか、こういう御質問でございますが……。
【次の発言】 いや、今おっしゃったのをもう一回申しますと、前段はその通りでいいのですね。それから昭和三十三年から三十四年は、経済成長率より雇用の増加率の方が下回っている。
【次の発言】 三十四年から三十五年は逆になっておる、そういう御質問ですね。そこで、新規雇用を行います場合におきましては、その年だけのことを見込まないで、たとえば養成工とかなんか、長いその期間を見込んでの雇用……
○石田国務大臣 ただいまの御意見の通り、労働問題の一つの重点は、組織された労働組合と使用者の間の関係を正常化する。いま一つは、組織されない零細な企業に働いている人たちの労働条件をどう向上させるかということであると思います。特にわが国の現在の労働者諸君全体の状態を見てみますと、後者に対する具体的な施策が一番必要であるということも全く同感であります。この賃金格差を縮小いたしますためには、まず第一に、賃金格差が何によって生じてくるかということを検討しなければならぬのではないかと思います。やはり私は、その賃金格差の生じてくるのは幾つかの原因がございますけれども、その企業の原始性、生産性の低さというよう……
○石田国務大臣 日本の雇用、失業の状態と、西欧でいわゆる完全雇用といわれておる国々の雇用、失業の状態を比べてみますと、ただいま山本さんの御指摘の、経済の進歩、変動、政策の変更等によって生じます完全失業というものは、日本は必ずしも多くない。ここに若干の統計をちょっと御披露いたしますと、日本の場合は六十四万、これは昭和三十一年の統計であります。それから米国の場合は二百八十二万、イギリスが二十六万、西ドイツが七十六万という数字が出ております。これを全就業者の中に占める率で見ますと、日本は一・五%、アメリカは四・二%、イギリスが一・二%、西ドイツが四%で、日本は決して多いと言えない。ただ日本の場合に、……
○石田国務大臣 公労協、これは御承知のように独立の機関でございまして、私の方では公労協が今調停進行中だということしか承知いたしておりません。
【次の発言】 各組合の調停申請の状況は労政局長からお答えいたします。
【次の発言】 労働省、特に私の立場といたしましては、労働問題についての労使の紛争はでき得る限り自主的に解決せられることを望むのであります。今その労使の間の問題の重点はお説の通り賃金で、この賃金が中心となって争われておりますときに、私が現在の賃金の状態について意見を申し述べることは差し控えたいと思います。
【次の発言】 公共企業体のあり方につきましては、いろいろ議論がございますので、公共……
○石田国務大臣 最近非常に自動車の事故が多くなったことにかんがみまして、ただいま運輸大臣の御答弁なさいましたように、運輸省と連絡をとり、あるいは今度内閣に設けられまする審議会等の活動を待ちまして、給与体系の改善、それからいま一つは労働時間の問題、この二つに重点を置いて処理をいたしたい、こう考えておるわけであります。現状につきましては、たびたび改善の措置をとって参りました。先年までは十時間ずつ実働二十時間という状態でございましたのを、現在では今お話のように八時間というふうに改められまして、順次改善の途上にはございますが、まだまだであります。特にその基本的な給与体系と労働時間の問題については、ぜひ……
○石田国務大臣 完全雇用という目標について、われわれの考えているのが六十万人程度、あるいは三十二年度で申しますと五十万少し上回る程度のものを常に持っておることが完全雇用の目標だと、こうおっしゃるのでありますが、西欧でいわゆる完全雇用といわれておる国々の例をとってみましても、たとえば西ドイツのようなところの例をとってみましても、完全失業者は全就業者のやはり三、四%はあるわけであります。ところが日本の全就業者の中に占めます五十万あるいは六十万程度の完全失業者の率というものは、そのパーセンテージから申しますと二%に足りないのでありまして、そこに日本の雇用及び失業の問題の重点があるのではなくて、最も重……
○石田国務大臣 その通りの言葉を申し上げたわけではございませんが、予算編成の結果というものを見てみますと、あるいはその執行の面を見てみますと、われわれの方にまかせてもらうべき性質のことについての御発言が多かったというようなことは、私は考えております。しかしそれも今外務大臣の御答弁の通り、予算編成の過程においていろいろのことを申しますし、私どもといたしましては、労働省にたくさん予算を獲得をいたしまして、できるだけの仕事をしたいというふうに思いますので、そのテクニックとしていろいろのことは申しました。
○石田国務大臣 私は休みのときだけ帰っておりまして、決して長く帰っておるわけではございません。 今のお尋ねでございますが、一月に出ました四十四万という失業保険受給人員は、おっしゃる通りでございますが、大体毎年一月という月は新規の失業保険の受給人員が非常にふえるときでございます。三十一年におきましても、初回の受給者は十万九千人に上っております。そして一月に六万八千、三月に六万人というふうにだんだんと落ちついて参ります。三十二年におきましても初回の受給者は十万三千で、二月になりますと五万七千、三月には五万一千というふうになって参ります。三十三年すなわち今年の一月の初回の受給人員は十四万九千人、例……
○石田国務大臣 労働問題が適法に、冷静に、そして国民諸君に御迷惑をかけることなく処理されることが一番望ましいのでありまして、私鉄の争議と引き比べまして、全逓もまた法律のワクの中で冷静に公労委の調停を待たれて、それについての使用者側の態度を待っているべきものと私は考え、冷静な、国民に迷惑をかけない行為を希望するわけでございます。
【次の発言】 大へんうかつでありますが、私はまだその新聞記事も読んでおりません。従ってそういうことにどういう関連があるのか、どういう原因に基くものか知りませんけれども、少くとも労働省は関知いたしておりません。
○石田(博)政府委員 お答えをいたします。あれはたしか一月の八日のことであったと思うのであります。今御指摘の朝鮮及び台湾の方々がおいでになりまして、事情を総理に直接聞いてもらいたいということでありました。私は、かわってお目にかかりまして、その事情を詳細にお聞きをいたしまして、さらに総理にも直接会いたいという御希望が重ねてありましたが、ちょうどそのころ北海道その他へ遊説に出かけるときでありましたので、帰ってから、できるだけすみやかな機会にそういうふうに取り計らおうということをお約束いたしたことは、事実でございます。ところが、その後御承知のように総理が御病気になりましたので、まだ会わせることは実行……
○石田国務大臣 学校におきましては、全般的に職業につくに必要な基礎的な教育に重点を置かれる。従って教科内容が私は第一に違うと思います。われわれの方では、その地域に生じておりまする雇用の状態ににらみ合せまして種目を選定いたしまして、それに合うような教育、訓練をいたします。
それからいま一つ対象は、私の方は学校教育と違いまして、限定をいたしておりません。学校教育を終った者を広く対象といたしておるわけでございます。
【次の発言】 学校教育の教科内官が時代の進展に伴って進歩をいたしまして、そうしてそのときどきの要請に応ずる訓練にたえられるような教育課程をとっていただくことを、労働省といたしましても希……
○石田国務大臣 この間の予算委員会における多賀谷君との問答は、今のあなたの御質問とはちょっと趣旨が違うように私は理解したのです。それは、多賀谷君の議論の要点は、経済成長率と、それから雇用の伸びとのバランスについての議論でございまして、それについて私は、経済成長率より雇用の伸びの方が上回るということは、必ずしも不合理でないということを申し上げたのであります。ただ、今の問題でございますが、わが国の雇用及び失業の関係を西欧諸国の場合と考えてみますときに、雇用されているというだけ――ただいま井堀さんのお話しのように、雇用されているということだけでは不十分で、もちろん食うに足りるものでなければなりません……
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