このページでは岸田文雄衆議院議員の47期(2014/12/14〜)における国会発言(質問、答弁等)をまとめています。国会活動の統計や役職、質問主意書の数や内容は47期国会活動統計で確認できます。
○国務大臣(岸田文雄君) このたびの事件によって、二名の日本人がテロの犠牲となられたことは、まことに無念、痛恨のきわみであります。非道、卑劣きわまりないテロ行為は、絶対に許すことはできません。我が国がテロに屈することは決してありません。 ただいま採択されました御決議の趣旨を踏まえ、政府といたしましても、今後とも国内外の日本人の安全確保に万全の対策を講じてまいる所存であります。(拍手)
○国務大臣(岸田文雄君) 第百八十九回国会に当たり、外交の基本方針について所信を申し述べます。 最初に、シリアにおいて、非道、卑劣きわまりないテロ行為により殺害された日本人お二人に哀悼の誠をささげ、御家族に心からお悔やみを申し上げます。 国民の皆様の祈りにも支えられ、政府として全力を尽くしましたが、このような結果となったことは痛恨のきわみです。許しがたい暴挙に強い憤りを覚え、断固非難いたします。 この間の国会における議員各位の御理解と御協力に深く感謝いたします。 世界各地で、過激主義集団によるテロ行為が発生し、多くの無辜の市民が犠牲になっています。いかなる国もテロの脅威に無縁ではいられ……
○国務大臣(岸田文雄君) まず、新三要件の第三要件に言う必要最小限度の意味についてお尋ねがありました。 新三要件の第三要件に言う必要最小限度とは、国際法の用語で言う均衡性を意味するものですが、同時に、我が国に対する武力攻撃、または、我が国の存立が脅かされ、国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険をつくり出している我が国と緊密な関係にある他国に対する武力攻撃を排除し、そして、我が国の存立を全うし、国民を守るための必要最小限度を意味するものです。 その意味において、これによって我が国の憲法上認められる武力行使の態様は、必ずしも、他国が自衛権に基づき行うものと完全に一致する……
○国務大臣(岸田文雄君) 外国人技能実習制度に係る二国間協定について御質問がありました。 技能実習制度については、技能移転による国際貢献という制度本来の趣旨、目的と実態との間に乖離があるとして、国内外からさまざまな指摘や懸念が表明されていたところ、技能実習制度の見直しに関する法務省・厚労省合同有識者懇談会報告書において、不適正な送り出し機関を排除するため、送り出し国との間での取り決めの作成の必要性が指摘をされています。 本法案は、技能実習について基本となる国内制度を定めるものであり、御指摘の二国間の文書あるいは取り決めについては、これから交渉していくものです。 政府としては、当該報告書の……
○国務大臣(岸田文雄君) 第百九十回国会に当たり、外交の基本方針について所信を申し述べます。 本年は、日本の外交にとり、大変重要で責任の大きい一年です。特に、G7議長国として、四月には広島で外相会合、五月には伊勢志摩サミットを主催します。自由、民主主義、法の支配、人権といった基本的価値を共有するG7としてふさわしい課題を取り上げ、国際社会にしっかりとしたメッセージを発信していきます。 また、本年一月から二年間、国連安保理非常任理事国を務めるほか、日中韓サミット議長国、初のアフリカ開催となるTICAD6など、日本が国際社会の議論をリードする多くの貴重な機会があります。 こうした貴重な機会を……
○国務大臣(岸田文雄君) ただいま議題となりました日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約第六条に基づく施設及び区域並びに日本国における合衆国軍隊の地位に関する協定第二十四条についての新たな特別の措置に関する日本国とアメリカ合衆国との間の協定の締結について承認を求めるの件につきまして、その趣旨を御説明申し上げます。 政府は、日本国に合衆国軍隊を維持することに伴う経費の日本側による負担を図り、日本国に駐留する合衆国軍隊の効果的な活動を確保するためこの協定を締結することにつき、アメリカ合衆国政府と協議しつつ、検討してきました。 その結果、最終的合意に達しましたので、平成二十八年一……
○国務大臣(岸田文雄君) 日米原子力協定についてお尋ねがありました。 日米原子力協定の当初の有効期間は三十年、二〇一八年七月十六日までですが、その後は、自動的に失効するのではなく、日米いずれかが終了通告を行わない限り存続されます。 現時点において、日米原子力協定の二〇一八年七月以降の取り扱いについて何ら決定されておりませんが、同協定は、日米間の原子力協力のみならず、我が国の原子力活動の基盤の一つをなすものであり、極めて重要です。 政府としては、米国との間で円滑かつ緊密な原子力協力を確保すべく、今後の日米原子力協定のあり方も含め、日米原子力協力に関するさまざまな課題について、緊密に検討、協……
○国務大臣(岸田文雄君) 我が国による気候変動及び防災、減災分野の途上国支援についてお尋ねがありました。 昨年のCOP21首脳会合において安倍総理から表明した、二〇二〇年における官民合わせて一兆三千億円の途上国支援は、同年までに、先進国全体で、官民合わせて年間一千億ドルを動員するとの過去のCOP決定でのコミットメント実現に道筋をつけ、パリ協定の採択に大きく貢献したものと考えます。 一兆三千億円の途上国支援の具体的内容については、今後、二〇二〇年に向けて検討を進めていくこととなりますが、例えば、地熱発電事業への支援、防災インフラの整備など、御指摘の分野の案件も含め、日本の得意分野での支援を念……
○国務大臣(岸田文雄君) ただいま議題となりました環太平洋パートナーシップ協定の締結について承認を求めるの件につきまして、その趣旨を御説明申し上げます。 政府は、平成二十五年七月から、この協定の交渉に参加しました。その結果、本年二月四日にニュージーランドのオークランドにおいて、十二カ国の代表者によりこの協定の署名が行われた次第であります。 この協定は、物品及びサービスの貿易並びに投資の自由化及び円滑化を進めるとともに、知的財産、電子商取引、国有企業、環境等幅広い分野で新たなルールを構築するための法的枠組みについて定めるものであります。 具体的には、市場アクセスに関し、我が国については、農……
○国務大臣(岸田文雄君) ただいま議題となりましたパリ協定の締結について承認を求めるの件につきまして、その趣旨を御説明申し上げます。 この協定は、平成二十七年十二月にフランスのパリで開催された気候変動に関する国際連合枠組条約の第二十一回締約国会議において採択されたものであります。 この協定は、気候変動の脅威に対する世界全体での対応を強化することを目的として、温室効果ガスの削減に係る取り組み、その実効性を確保するための措置等について定めるものであります。 具体的には、この協定は、工業化前からの世界全体の平均気温の上昇を二度未満に抑えること等を目標として、各締約国が削減目標を策定し国内措置を……
○国務大臣(岸田文雄君) 第百九十三回国会に当たり、外交の基本方針について所信を申し述べます。 本年、二〇一七年は、さまざまな変化の可能性を秘めた年です。現在、世界各地では、保護主義や内向きの傾向が強まり、また、法の支配に基づく国際秩序が挑戦にさらされています。 こうした中、同盟国米国では、まさに本日、トランプ新大統領が就任し、八年ぶりに政権が交代します。フランス、イラン、韓国では大統領選挙が行われ、ドイツ、オランダでは議会選挙が行われます。中国でも五年に一度の共産党大会が開催される予定です。さらに、英国のEU離脱交渉も開始される予定です。国際社会において不透明感が増大しています。 その……
○国務大臣(岸田文雄君) ただいま議題となりました日本国の自衛隊とアメリカ合衆国軍隊との間における後方支援、物品又は役務の相互の提供に関する日本国政府とアメリカ合衆国政府との間の協定の締結について承認を求めるの件につきまして、その趣旨を御説明申し上げます。 我が国及び国際社会の平和及び安全の確保に資するための自衛隊法等の一部を改正する法律等の成立を受けて、平成八年に締結され、平成十一年及び平成十六年に改正された日米物品役務相互提供協定にかわる新たな協定を締結することにつき、アメリカ合衆国政府と協議した結果、平成二十八年九月二十六日に署名を行った次第であります。 日米物品役務相互提供協定は、……
○国務大臣(岸田文雄君) 私には、TOC条約、すなわち国際組織犯罪防止条約の締結に当たってテロ等準備罪を新設する必要性についてお尋ねがありました。 本条約第五条は、締約国に対し、重大な犯罪の合意または組織的な犯罪集団の活動への参加の少なくとも一方を、その未遂または既遂とは別に犯罪化することを義務づけています。 しかし、我が国は、現行法上、参加罪は存在しない上、重大な犯罪の合意罪に相当する罪もごく一部しか存在していません。 したがって、我が国の国内法は本条約の義務を履行できておらず、新たな立法措置が必要であり、テロ等準備罪を新設しなければ本条約を締結することができないと考えております。 ……
○国務大臣(岸田文雄君) ただいま議題となりました原子力の平和的利用における協力のための日本国政府とインド共和国政府との間の協定の締結について承認を求めるの件につきまして、その趣旨を御説明申し上げます。 平成二十年、主要先進国を含む原子力供給国グループは、インドが表明した、約束と行動と呼ばれる核実験モラトリアム等の政策を前提として、インドへの原子力関連資機材等の移転を例外的に可能とする決定を行いました。これを受け、インドは、核実験モラトリアム等の政策を着実に実施しつつ、各国との原子力協力を進めてきています。このような経緯も踏まえ、平成二十二年六月以来、インド政府との間でこの協定の交渉を行った……
○国務大臣(岸田文雄君) 千葉県でのベトナム女児殺害事件についてお尋ねがありました。 御指摘の事件につきましては、私も大変心を痛めております。 私からは、四月十四日、訪日したベトナムのズン計画投資大臣に対し、また五月八日の日越外相会談においてミン副首相兼外相に対し、本件に日本国民は心を痛めていること、容疑者が逮捕され、捜査が進んでおり、早期の全容解明を進めていること等を述べつつ、心からのお悔やみをお伝えしました。 また、ベトナムでは、梅田駐ベトナム大使が、本事件の発生後、四月三日にリンさんの御実家を訪問し、御遺族に対し弔意を示し、また、容疑者逮捕後の四月十四日にも御遺族に対して御報告を行……
○岸田国務大臣 安全保障委員会の開催に当たり、委員各位に謹んで御挨拶を申し上げ、安全保障政策について、所信を申し述べます。 まず、先般の邦人殺害テロ事件は痛恨のきわみであり、暴挙を断固非難します。お二人に哀悼の誠をささげ、御家族にお悔やみを申し上げます。この間の政府の対応に関連し、議員各位の御理解と御協力に深く感謝いたします。 先般の事件を受けて、テロ対策の強化、中東の安定と繁栄に向けた外交の強化、過激主義を生み出さない社会構築への支援を進めます。また、海外における日本人の安全確保にも万全を期します。 日本を取り巻く安全保障環境が一層厳しさを増す中、国際協調主義に基づく積極的平和主義の旗……
○岸田国務大臣 チュニジアにおける銃撃テロ事件ですが、まず現状を申し上げますと、三月十八日正午ごろ、日本時間二十時ごろ、チュニジアの首都チュニス郊外にあるバルドー国立博物館において、武装集団によるテロ攻撃が発生いたしました。 現地時間十五時ごろ、実行犯二名は治安部隊により射殺され、その後、内務省は、治安当局が今回のテロ事件の関連で二十名の被疑者を逮捕した旨発表しております。 チュニジア政府によりますと、本事件の犠牲者は二十一名、そして四十三名が負傷したということであります。そのうち、三名の邦人が命を落とし、そして三名が負傷されました。 改めて、哀悼の意を表すると同時に、負傷された方の一日……
○岸田国務大臣 まず、改めて、硫黄島において祖国のために戦われ、命を落とされた多くの兵士の方々、御遺族の皆様方に深い敬意と哀悼の意を表し申し上げたいと存じます。戦没者のとうとい犠牲と両国民のたゆまぬ努力があったからこそ、今日の日米両国の平和と繁栄があるということは忘れてはならないと思います。御指摘の、二十一日の合同慰霊追悼顕彰式においてもこれが改めて確認されたものと思っています。 そして、硫黄島には、御指摘のこの碑のほかにも、日本側により建立されました硫黄島戦没者顕彰碑を含め、さまざまな碑があると承知しております。こうした碑は、恒久平和への誓いを長く後世に伝えるとともに、日米両国の友好関係の……
○岸田国務大臣 まず、御指摘の事案ですが、四月の六日、イエメンのソコトラ島に滞在していた邦人旅行者一名が中国軍艦船によってオマーンに輸送されたという事案でございます。
本件につきましては、中国政府より、現地に滞在している中国人を通じて、当該邦人に対して、中国人の退避のための艦船への同乗の申し出がありました。この申し出を本人が受けたことによってこの輸送が行われたものだと承知をしております。
【次の発言】 まず、当該事案におきまして、カタールで執務をとっていた在イエメン日本国大使館を通じて、当該邦人と緊密に連絡はとっておりました。そして、ソコトラ島、現地の情勢は安定しており、当該邦人の安全も確認……
○岸田国務大臣 沖縄及び北方問題に関する特別委員会の開催に当たり、御挨拶を申し上げるとともに、所信を申し述べます。 まず、沖縄に関する事項について述べます。 日本を取り巻く安全保障環境は一層厳しさを増しています。その中で、我が国の安全を確保する上で、我が国外交、安全保障政策の基軸である日米同盟の強化と域内外のパートナーとの協力関係の強化が不可欠です。特に、在沖縄米軍を含む在日米軍の抑止力は、我が国の安全、ひいては地域の平和と安全の確保に不可欠です。 在日米軍再編については、現行の日米合意に従って進め、抑止力を維持しつつ、沖縄の負担軽減に全力で取り組みます。特に、普天間飛行場の固定化は絶対……
○岸田国務大臣 御指摘の北方領土問題に関する世論調査ですが、昭和四十四年の十二月に、前月の佐藤・ニクソン会談を機会に、会談後出された日米共同声明及び安保条約、そして北方領土問題に対する国民の意見の調査を目的として実施し、その後ずっと行われていない、こういった状況が続いておりました。 そして、先ほど委員自身から御指摘いただきましたように、平成二十年の四月の十日、同じく沖縄北方特別委員会におきまして、松木委員の方から、この調査について御質問をいただきました。当時答弁させていただきました沖縄北方担当大臣が私でありましたが、昭和四十四年以来全く行われていない、こういった御指摘を受けて、やはりこれは行……
○岸田国務大臣 我々の連絡不十分により、貴重な委員会の開会をおくらせてしまいましたことを、心からおわび申し上げます。
○岸田国務大臣 日米同盟に深刻な影響が生じたからといって、即この新三要件に該当するというものではないと認識をしております。あくまでも新三要件に該当するかどうか、これが我が国が武力行使をする際の基準であると認識をしております。
【次の発言】 たしか昨年ですか、委員と議論させていただいた際には、密接な関係にある他国に関して議論させていただいたと記憶しております。
その際に、日米同盟が我が国にとって死活的に重要であるということから考えますと、密接な他国に該当する可能性、蓋然性は米国の場合高い、こういった答弁をさせていただいたと記憶しています。
そして、今の質問に関しましては、先ほど申し上げました……
○岸田国務大臣 御指摘の「必要な措置」の部分だけ端的にお答えいたしますが、必要な措置をとる場合、そのような措置は、当該外国公船の有する免除を侵害しない範囲で、かつ、当該外国公船による侵害行為との比例性が確保されたものでなければならない、このように解されております。
どのような行為が許されるのかということについては、今の原則に基づいて、個別具体的な状況に応じて判断されるものだと考えます。
【次の発言】 まず、基本的に、国際法上、領海には沿岸国の主権が及びます。そして、その中で、公船については、国際法上、一般に、他国の領海においても旗国以外の国の管轄権から免除を有しているという原則があり、その上……
○岸田国務大臣 国際法上、一般に個別的自衛権というのは、自国に対する武力攻撃を実力をもって阻止することを正当化させる権利であると解されています。一方、集団的自衛権は、自国と密接な関係にある外国に対する武力攻撃を、自国が直接攻撃されていないのにもかかわらず実力をもって阻止すること、これを正当化する権利であると解されています。要は、自国に対し発生した武力攻撃に対処するものであるかどうかということによって明確に区別をされています。 この区別は大変重要なことでありまして、これは、本来集団的自衛権となるべき事例において、我が国が独自の判断で個別的自衛権を拡張して説明する、このことが国際法違反につながる……
○岸田国務大臣 国際法上、集団的自衛権に関しましては、自国と密接な関係にある外国に対する武力を、自国が直接攻撃されていないにもかかわらず、実力をもって阻止することを正当化される権利である、このように定義をされています。 しかし、我が国の場合は、我が国が集団的自衛権を行使できる場合、我が国と密接な関係にある他国に対する武力攻撃が発生するのみでは足りないとしています。あくまでも、これにより我が国の存立が脅かされ、国民の生命、そして自由及び幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険があることを初め、新三要件、この三要件を満たす場合のみというふうに限定をしています。 この新三要件自体、憲法上の明確……
○岸田国務大臣 御質問の五月二十八日の私の答弁と高野政府委員の答弁の関係ですが、五月二十八日の答弁、まず後藤委員の方から、冒頭、現行法は周辺事態法である、この確認があった上で、この平成十年の高野政府委員の答弁について御質問がありました。 事前通告がなく、突然の御質問だったので、よく確認してからお答えするべきだったのかもしれませんが、やりとりを続ける中にあって、御指摘の資料の真ん中にあります答弁をさせていただきました。 そして、その答弁の直後ですが、後藤委員の方から、明確ではない、いま一度確認をしたいという、確認のための質問がありました。そして、その質問に対して、私の方から、現状の法律を前提……
○岸田国務大臣 日米安保条約五条について御質問をいただきました。 日本とアメリカの間においては、まず、日本の施政下にある領域は日米安保条約第五条の適用対象であり、尖閣諸島もこれに含まれること、これは累次の機会において確認をし続けています。そして、あわせて、米国は、尖閣諸島に対する施政を損なおうとするいかなる一方的な行動にも反対する、こうしたことも確認をしています。これは、昨年の四月のオバマ大統領訪日時の日米首脳会談においても同様でありますし、また、ことし四月、日米2プラス2を開催いたしました、この共同発表においても明記をいたしました。2プラス2文書においての記載は、これは初めてとなりました。……
○岸田国務大臣 まず、国際法上、武力の行使を行うためには、国連憲章等によってこれは違法性が阻却されなければなりません。我が国としまして、国際法上違法な武力行使をしている国、これを支援するということは全くありません。そして、日米両国は、国連加盟国として、国連憲章を遵守する義務を負っております。違法な武力行使はできない立場にあります。我が国としまして、米国が違法な武力行使を行うことは考えておりません。 その上で、日米同盟の重要性について申し上げますが、日米同盟は、アジア太平洋の平和と繁栄の礎であります。そして、我が国の外交にとりましても基軸であると考えています。私自身も、外交の三本柱に日米同盟の……
○岸田国務大臣 基本的には今防衛大臣からお答えしたとおりですが、加えまして、一九八〇年代と今日の安全保障環境、我が国に対するさまざまな危機、リスクに関しましては、簡単に申すならば、質的な変化があるのではないかと考えています。先ほど申し上げましたようなパワーバランスの変化ですとかあるいは北朝鮮の動きですとか、さまざまなものがあります。 そういったものに加えて、例えばアルジェリアやシリアやチュニジアにおける邦人へのテロ等、テロあるいは宇宙、サイバー、こうしたさまざまな新しい脅威が発生しています。国境を容易に飛び越えてくる脅威が存在する、こういった時代でありますので、どの国も一国のみではみずからの……
○岸田国務大臣 イラクの大量破壊兵器、そしてそれに対する我が国の対応について検証したのかという御質問でありましたので私の方からお答えさせていただきますが、それにつきましては、外務省として、それを検証し、そしてその検証の要旨について公にさせていただいているところであります。
【次の発言】 情報の共有については今防衛省からも答弁がありましたが、情報の共有ということについて申し上げるならば、昨年、特定秘密保護法が成立をいたしました。この法律の趣旨ですが、一つの大きな趣旨としまして、我が国の情報管理の信頼性を高めることによって各国との間においても重要な情報を共有できる、こういった趣旨が含まれていたと認……
○岸田国務大臣 国際法上、一般に、まず個別的自衛権は、自国に対する武力攻撃を実力をもって阻止することが正当化される権利をいいます。一方、集団的自衛権は、自国と密接な関係にある外国に対する武力攻撃を自国が直接攻撃されていないにもかかわらず実力をもって阻止することができる権利、このように解されております。よって、国際法上、個別的自衛権と集団的自衛権は、自国に対し発生した武力攻撃に対処するものであるかどうか、こういった点において明確に区別されております。 このように、個別的自衛権と集団的自衛権を厳密に区別し、なおかつ個別的自衛権を認め、そして集団的自衛権について制限を課している国についての御質問で……
○岸田国務大臣 まず、現在、我が国は米国、そしてオーストラリアとの間でACSAを締結しています。 それ以外の国ですが、例えば、カナダとの間においては、協定交渉に実質的合意をし、必要な調整を行っているところであります。そして、英国との間においては、可能な限り早期にACSAを締結するため最大限取り組むこととなっております。そして、さらにはフランス、ニュージーランドとの間においても検討を開始することとしております。 これらを含めて、各国との安全保障あるいは防衛協力を進展させる中にあって、外務省としても、各国との二国関係、あるいは協力の実績、そして具体的なニーズ、こうしたものを勘案しながら、引き続……
○岸田国務大臣 国際法上、一般に個別的自衛権とは、自国に対する武力攻撃を実力をもって阻止することを正当化される権利であります。一方、集団的自衛権は、自国と密接な関係にある他国に対する武力攻撃を自国が直接攻撃されていないにもかかわらず実力をもって阻止することが正当化される権利、このように定義されています。よって、個別的自衛権と集団的自衛権、両者は、自国に対し発生した武力攻撃に対処するものであるかどうか、このことによって明確に区別されていると考えますし、国際法上こういった考え方は確立されていると考えます。 よって、本来集団的自衛権を援用して対処すべき場合において我が国独自の考えで個別的自衛権の着……
○岸田国務大臣 まず、国際法上、個別的自衛権と集団的自衛権、これは、自国に対する武力攻撃に対処するものであるかどうか、この点におきまして明確に区別をされています。こうした考え方は国際法上確立をされています。 そして、国連憲章五十一条に明記されております集団的自衛権を援用して対処する場合に、個別的自衛権の概念を我が国が独自に解釈して対処するということになりますと、我が国に対する武力攻撃が発生していない段階で武力行使を行うということにもなりかねません。要は、国際法違反になりかねない、こうしたことであります。 さらに、我が国がこのような形で、結果として我が国に対する武力攻撃が発生していない段階で……
○岸田国務大臣 まず、国際法上、個別的自衛権と集団的自衛権は、自国に対して発生した武力攻撃に対処するものであるかどうか、この点において明確に区別されております。こうした考え方が国際法上確立していると認識をしています。 本来、国連憲章五十一条で認められております集団的自衛権で対処すべき事態、集団的自衛権を援用して対処すべき場合において個別的自衛権の概念を我が国独自の解釈をして対処するとしたならば、我が国に対する武力攻撃が発生していない段階で武力行使を行うということになりかねず、結果として国際法に違反するおそれが生じると考えます。さらに、仮に我が国がこのような形で結果として我が国に対する武力攻撃……
○岸田国務大臣 七月一日及び三日の当委員会において、機雷掃海における第二要件について、それぞれ岩屋毅委員及び後藤祐一委員の御質問に対し、他国の掃海艇により機雷が掃海されることをもって第二要件を満たされるということはない旨申し上げましたが、この趣旨は、他国が掃海艇を派遣する場合であっても、我が国が武力の行使に当たる機雷掃海を行う以外にほかに適当な手段がない場合がある、すなわち、そのような場合でも第二要件を満たし得るというものです。 したがって、他国の掃海艇により機雷が掃海されることをもって第二要件を満たさなくなるということはないと答弁すべきでありました。 さきの答弁を訂正し、おわびを申し上げ……
○岸田国務大臣 まず、集団的自衛権の国際法上の要件として、今御指摘がありました、武力攻撃を受けた国からの要請と同意、そしてあわせて必要性、均衡性が挙げられております。 そして、この同意とは何かという御質問でございます。 これは、御指摘のニカラグア判決の中において、要請、同意、こういったものが求められるという判決内容があるわけですが、その同意の部分につきましては、集団的自衛権を行使することについて事前に同意を与えておく条約を排除する趣旨ではないと考えられます。ですから、例えばそのような条約がある場合は、別段の定めがない限り、具体的な武力攻撃発生時に、改めて武力攻撃を受けた一方の国の要請がなく……
○岸田国務大臣 日米両国は、日米安全保障条約五条において、我が国の施政下にある領域における、日米いずれか一方に対する武力攻撃が発生した場合に共同対処するとされております。この共同対処行動は、新ガイドラインにおいても明記されておりますように、日米の安全保障そして防衛協力の中核的な要素であると認識をしております。
米国は、累次にわたって、この日米安全保障条約下での米国のコミットメントを確認しております。四月の安倍総理訪米の際にも表明をしております。
御指摘のように、対日防衛コミットメント、これは大変重要であると認識をしております。
【次の発言】 まず、現在の日米安全保障条約においては、五条と六……
○岸田国務大臣 委員長の御指名です。(辻元委員「岸田さん、あなたの答弁はもう聞いた」と呼ぶ)いえ、委員長の御指名ですから、一言申し上げます。 おっしゃるように、我が国が後方支援をするのは、適法な行為を支援するわけですから、武力の行使とは認められません。よって、我が国は紛争当事国ではありませんので、自衛官に対しましてジュネーブ諸条約は適用されない、捕虜として扱われない、それはそのとおりであります。 そして、この捕虜として取り扱われないとしても人道的な取り扱いがされない、そういったことを申し上げてはおりません。紛争当事国ではありませんのでこの捕虜として取り扱われませんが、そのことによって、我が……
○岸田国務大臣 外務委員会の開催に当たり、主な国際情勢について報告するとともに、外交政策について所信を申し述べます。 まず、先般の邦人殺害テロ事件は痛恨のきわみであり、暴挙を断固非難します。お二人に哀悼の誠をささげ、御家族にお悔やみを申し上げます。この間の政府の対応に関連し、議員各位の御理解と御協力に深く感謝いたします。 先般の事件を受けて、テロ対策の強化、中東の安定と繁栄に向けた外交の強化、過激主義を生み出さない社会構築への支援を進めます。また、海外における日本人の安全確保にも万全を期します。 領土、領海、領空については、断固として守り抜くとの方針のもと、引き続き毅然かつ冷静に対応しま……
○岸田国務大臣 御指摘の案件ですが、三月二十四日、現地時間十一時ごろになりますが、バルセロナ発デュッセルドルフ行きジャーマンウイングス九五二五便が、南フランス、アルプス山脈に墜落をしたということを承知しております。 そして、多くの乗員乗客が命を落とした可能性が高いという情報に接しており、大きな衝撃を受けると同時に、心から哀悼の意を表し申し上げたいと思います。そして、乗客名簿の中に、二名、日本人と思われる名前が確認をされています。 現地には、今、フランス、ドイツの関係者が向かっていると承知をしていますが、こうした関係各国とも連携しながら、今、情報収集とそして安否確認に、日本国政府としても全力……
○岸田国務大臣 まず、御声援をいただきましたこと、心から感謝を申し上げます。 そして、保守本流とはどういう政治なのかという御質問ですが、これはあくまでも私の考え方を申し上げさせていただくわけですが、そもそもは保守本流という言葉、まあ最近は余り使われなくなりました。戦後の政治に関するさまざまな文献を見ておりますと、保守本流という言葉は、昭和三十年、保守合同が行われまして自民党が結党された際に、旧自由党系、吉田茂につながる人脈、この人の流れを保守本流と呼んでいたようであります。そして、この保守本流につながる人脈の方々が、政策的には、軽武装、あるいは経済重視、さらには積極財政、積極経済、こういった……
○岸田国務大臣 国益ということにつきましては、さまざまな議論が行われ、また深い議論も行われてきたものと承知はしておりますが、その中で、一つ参考になるものとしましては、一昨年の十二月に、我が国におきましては初めて国家安全保障戦略というものを取りまとめました。この中において国益というものを表記しております。 その中で、「我が国自身の主権・独立を維持し、領域を保全し、我が国国民の生命・身体・財産の安全を確保すること」「豊かな文化と伝統を継承しつつ、自由と民主主義を基調とする我が国の平和と安全を維持し、その存立を全うすること」、そして、「経済発展を通じて我が国と我が国国民の更なる繁栄を実現し、我が国……
○岸田国務大臣 御指摘のように、インフラ整備の分野におきまして、AIIBが大きな話題にはなっています。我が国としましても、ODA、開発協力につきましても、新しい開発協力大綱を示し、インフラ整備に向けてもしっかりと努力を続けていきたいと思いますが、一方で、ことしは環境の分野におきましても大変重要な年です。COP21に向けて多くの国々が環境分野において協力をしていかなければいけない、こうした機運が高まっています。環境分野における日本の貢献、こうしたグローバルな課題における日本の貢献の重要性を改めて感じています。 その中にあって、今お願いしております基金のありよう、全ての国が参加して公正な枠組みを……
○岸田国務大臣 四月の十四日から十五日にかけて行われましたG7外相会談、ドイツのリューベックで開催されましたことしのG7外相会談に出席をしてまいりました。 私自身、一昨年の四月がロンドンで行われましたG8外相会合、昨年が九月の国連総会の際に行われましたG7の外相会合、そしてことしがリューベックでのG7外相会合と、G7あるいはG8の外相会談は三度目でありますが、今回の外相会合におきましては、イランですとかあるいはウクライナといった地域情勢について、そしてテロ対策、さらにはエボラ出血熱対策、こうしたグローバルな課題についても議論を行いました。 その中で、私の方からは、アジアにおける安全保障環境……
○岸田国務大臣 AMROの将来ということですが、まさに委員御指摘のように、このAMROというのは、チェンマイ・イニシアチブとあわさることによって、地域におけるIMFのような役割をしっかり果たしていかなければならない、このように考えます。地域の金融セーフティーネットとして重要な役割も期待されますし、地域の金融経済状況の監視役としても育てていきたい、このように思いますし、そして、そうした役割を果たすことによって、地域の金融とか経済が安定化する、これは我が国の利益にもなると考えます。 そういったことから、ぜひ、AMROに関しましては、我が国としてリーダーシップを発揮して、人的あるいは組織的にも強化……
○岸田国務大臣 御指摘のバンドン会議六十周年を記念する記念首脳会議ですが、今や世界の成長センターとして発展するアジアと、躍動する大陸と言われるアフリカの各国首脳が一堂に会する十年ぶりの機会となりました。アジア、アフリカの国々とともに、世界の平和や繁栄について議論をする、協力のあり方について議論をする貴重な機会であったと受けとめています。 そして、安倍総理からは、我が国のこれまでのアジア・アフリカ協力の実績、今後の取り組みについて訴えつつ、六十年前のバンドン精神を想起しつつ、アジア、アフリカの国々がともに生き、ともに立ち向かい、ともに豊かになる、そのためにアジア、アフリカが結束するということ、……
○岸田国務大臣 御指摘のように、私自身、連休中、国会のお許しをいただきまして、アメリカ、そしてキューバを訪問してまいりました。 アメリカにおきましては、日米2プラス2に出席をし、十八年ぶりの改定となります日米のガイドラインについて議論をしてまいりました。そして、NPT運用検討会議に日本の外務大臣として十年ぶりに出席をし、演説をしてまいりました。そして、その後、日米首脳会談に同席をし、そして、アメリカ議会での総理演説、池田勇人総理から数えますと五十四年ぶり、上下院合同会議における演説としては歴史上初めての総理演説の場にも出席をしてまいりました。 改めて、日米同盟の意義に思いをめぐらし、そして……
○岸田国務大臣 まず、先ほど来委員の方から、中国についていろいろお話を聞かせていただきました。 中国による不透明な軍事力の拡張ですとか、あるいは力による現状変更と言えるような動きにつきましては、地域の多くの国々にとりまして懸念であると我々は認識をしております。そして、一方で、中国が平和的に発展していくことは、我が国にとってもチャンスであり、そして国際社会にとっても歓迎すべきことであると思っています。 ぜひ、我が国としましても、国際社会と協力しながら、中国が法の支配を尊重し、そして平和的に建設的な役割を国際社会において果たしてくれるように、日本としてもしっかりと働きかけ、促していく、こういっ……
○岸田国務大臣 御指摘の十八日に発生しましたハワイにおけるMV22の着陸失敗事故でありますが、この事故の発生を受けて、我が国としましては、米側に対しまして、着陸失敗の原因を含めて、関連情報を速やかに提供することを申し入れました。そして、あわせて、米側に対して、普天間飛行場所属のMV22オスプレイについて、引き続き安全面に最大限配慮するよう申し入れたところであります。 この事案におきましては、まずは、MV22に搭乗しているのは米軍の兵士であり、そして米軍の兵士が実際死傷しているわけですから、この事故の原因を究明すること、そして再発防止等の措置をとるということ、これは米国側にとりましても大変重要……
○岸田国務大臣 御指摘の条約につきましては、今答弁の中にもありましたように、日本が主導して作成した条約であります。早期の発効が望ましいと考えています。そして、その際に、関係省庁の連携、そして理解、協力、これは不可欠であります。
ぜひ、この条約を担当する外務省として、この早期締結に向けてリーダーシップを発揮していきたいと考えます。
【次の発言】 結論から申し上げると、そのとおりであります。
密接な関係にある他国に武力攻撃が発生したときに、いかなる事態が、我が国の存立が脅かされ、そして国民の命や暮らしや幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険がある場合に該当するか。
これは事態の具体的、個……
○岸田国務大臣 まず、今の政権にとりまして、経済の再生、そして発展に資する経済外交を進めていくというのは大変重要な課題だと思います。そして、その経済外交を進める上において、今御指摘の自由貿易体制をしっかり維持していくというのは、我が国にとりまして大変重要な課題であるとも考えています。 海洋国家であり、そして、こうした貿易、海外との取引において我が国の発展を考えていかなければならない我が国にとりまして、自由貿易体制をしっかり守っていく、これは大変重要な考え方であると思います。そして、この自由貿易体制を守っていく基盤が、WTOを中心とする多角的貿易体制であると考えております。 ただ、このWTO……
○岸田国務大臣 お尋ねの地元の懸念につきましては、例えば、これは二〇一三年七月ですが、横田基地周辺市町基地対策連絡会から要望書をいただいております。航空機騒音や航空機の墜落、部品落下といった事故への懸念に言及されておられます。 また、このたびCV22オスプレイの配備につきまして外務省及び防衛省が周辺自治体に説明をさせていただきました際に、安全性や周辺環境への影響等について説明してほしいという要望をいただいております。 また、このほか、同連絡会からは、五月十八日のハワイにおける米海兵隊のMV22オスプレイ着陸失敗事故を受けて、二十日の日ですが、周辺住民のオスプレイの安全性への懸念が大きくなっ……
○岸田国務大臣 衆議院北朝鮮による拉致問題等に関する特別委員会の開催に当たり、御挨拶を申し上げるとともに、最近の北朝鮮をめぐる状況について御報告いたします。 北朝鮮による核・ミサイル開発の継続は、地域のみならず国際社会全体にとっての脅威であると同時に、日朝平壌宣言や六者会合共同声明及び累次の関連国連安保理決議への明白な違反です。仮に核実験や長距離弾道ミサイルの発射等が行われれば、日朝関係に深刻な影響が及ぶ旨繰り返し申し入れ、北朝鮮の自制を求めてきています。 政府としては、引き続き、米国、韓国等の関係国と緊密に連携しつつ、北朝鮮に対し、核保有を断じて認めない、いかなる挑発行為も行わず、一連の……
○岸田国務大臣 委員御指摘のように、玄永哲人民武力部長ほかが最近粛清されたという情報があります。 こうしたさまざまな動きがありますが、北朝鮮内部の動向につきまして、現時点においては、必ずしも情勢が不安定化しているという具体的な情報には接しておりませんが、さまざまな見方があるのは事実だと思います。そして、北朝鮮に関しましては、そもそも情勢が不透明でありますし、また予測が難しいことがあります。 そして、御指摘のように、日本としてどう対応していくかを考える際に、この内部情勢につきましては大きな関心を持っていかなければならないと考えます。今申し上げましたように、情勢が不安定化しているという具体的な……
○岸田国務大臣 まず、政府としましては、昨年八月十六日の夜、湯川さんが行方不明になった事案を認知いたしました。 これを受けまして、シリアの治安が極めて危険な状況であること、さらに、現在、シリアには日本大使館が所在しないこと、そのほかさまざまな情報に接したことを踏まえまして、邦人の保護に万全を期す観点から、ヨルダンに現地対策本部、そして外務省に対策室を立ち上げ、官邸においても情報連絡室、そして警視庁においても連絡室を立ち上げた次第であります。 そして、具体的な対応ですが、例えば、早期解決のための情報収集等を目的としまして、八月下旬以降、シリアと国境を接するトルコに、外務省本省及び在外公館から……
○岸田国務大臣 ODA大綱の改定は十二年ぶりになります。 十二年ぶりにODA大綱を改定し、新しい大綱を決定した次第ですが、今回の改定におきましては、ODA以外の民間部門との連携を通じまして、単なる支援ではなくして、開発途上国とのパートナーシップを重視するという観点、さらには、国民一人当たりの一定の所得が向上していきますとODA卒業国となりますが、卒業国の中にも小島嶼国など特別な脆弱性を持っている国があり、こういった国に対する支援も考えていかなければいけない、こういった観点から、大綱自体、ODA大綱という名称ではなくして、開発協力大綱という名称に改めた、こういった改定を行った次第です。 そし……
○岸田国務大臣 日朝協議の詳細については控えますが、裁判所による手続が行われているということについて説明をしたという経緯はあったと承知しております。
○岸田国務大臣 まず、尖閣諸島は歴史的にもまた国際法上も我が国固有の領土であり、現に我が国がこれを有効に支配している、したがって、この尖閣諸島をめぐる解決すべき領有権の問題はそもそも存在しない、これが我が国の立場であります。 中国側の意図という御質問をいただきましたが、日本政府として中国側の意図について予断することは差し控えますが、中国公船によるたび重なる領海侵入、これは極めて遺憾であると考えます。 我が国の領土、領海、領空は断固として守り抜くとの決意で毅然かつ冷静に対処しなければなりませんが、この対処につきましては関係省庁しっかり連携しなければなりませんし、外務省の立場としましては、こう……
○岸田国務大臣 ODA大綱の改定は十二年ぶりです。その間、国際社会は変化し、そしてODAに求められる役割、これも多様化しました。こうした変化を受けて、我が国の開発協力の基本的なあり方を見直し、そして内外に示す、こういった必要性があるという問題意識のもとに、今回、改定に着手をいたしました。 端的に申し上げますと、名称自体がODA大綱から開発協力大綱に変わった、これに象徴的に今回の改定のありようが示されていると思っています。 政府だけではなくして、官民連携も含めてオール・ジャパンで取り組まなければならないということ。 それから、ODAということでありますと、国民一人当たりの所得によってODA……
○岸田国務大臣 日本政府として抱える領土問題は何かという御質問ですが、政府としましては、みずからの国の領土、領海、領空は断固として守り抜かなければなりません。日本政府としましても、現状において、我が国の領土、領空、領海、しっかりと守っていく、それが我が国における領土問題の本質だと考えております。(鈴木(貴)委員「具体的に領土問題はどこか」と呼ぶ)
【次の発言】 失礼いたしました。問題の趣旨を取り違えておりました。
我が国におきましての領土問題、北方領土問題と竹島問題がございます。
【次の発言】 まず、竹島につきましては、歴史的事実に照らしても、また国際法上も、明らかに日本固有の領土であり、我……
○岸田国務大臣 今年度の補正予算と来年度の当初予算、これを合わせますと、対外発信予算、戦略的な対外発信を行う予算として五百億増の予算をお願いしております。 その中に、今御指摘がありましたジャパン・ハウス三十六億が含まれているわけですが、このジャパン・ハウスそのものにしましても、ハード、もちろん重要でありますが、ソフト面における運用が重要だというふうに認識をしまして、これは、第三者による運営委員会を設けて、地方とか民間の知恵をしっかり吸収した上で有効な運営をしていかなければいけない、こういった構想をつくり上げています。 そして、その五百億増の予算の中には、ジャパン・ハウス以外にも、日本の多様……
○岸田国務大臣 我が国としましては、福島第一原発事故への対応において、各国との協力の重要性、強く認識をしております。実際、事故直後より、米国を初め各国からさまざまな支援の申し出をいただきました。
こうした中、御指摘の米国からは、事故発生初期から、米国原子力規制委員会あるいは米エネルギー省また在日米軍等から、専門家の派遣ですとかさまざまな物資の提供など、多くの支援をいただくなど、緊密に連携し、幅広い協力を得たと承知をしております。
【次の発言】 御質問のガット十七条ですが、国家貿易企業について、この協定の他の規定に妥当な考慮を払った上で、商業的考慮のみに従って購入または販売を行うこと、また、無……
○岸田国務大臣 領土の保全など重要な外交課題につきまして、国際社会から正しい理解を得るべく対外発信を強化していくという観点、これは大変重要な取り組みであると思っております。 従来から、総理、そして外務大臣を初め各閣僚、各国の大使が、国際会議の場、さらにはメディアにおける取材等を通じまして対外発信に努めてきたわけでありますし、有識者の派遣ですとかあるいは招聘、こういった取り組みも行ってきました。さらには、広報資料の作成をし、パンフレットを配布するですとか、動画を作成し、外務省のホームページに掲載するなど取り組みを行ってきたわけですが、現状を考えますときに、より一層対外発信に力を入れなければなら……
○岸田国務大臣 ただいま委員が示された例、すなわち、我が国への武力攻撃がない場合に、在留邦人を輸送している米艦艇が武力攻撃を受け、そして同艦艇を我が国が防護すること、こうした行為は、国際法上、集団的自衛権の行使に該当すると考えられます。
【次の発言】 今委員が示された例、我が国に武力攻撃がない場合に、米国に対する武力攻撃の一環として発射された弾道ミサイルを迎撃すること、こうした行為は、国際法上、一般に集団的自衛権の行使に該当すると考えられます。
【次の発言】 韓国当局とは在韓国大使館を通じまして意思疎通を図り、情報収集をしておりますが、現時点において、韓国国内で隔離措置を受けて、そして出国禁止……
○岸田国務大臣 まず、TPPがメガFTAの先頭を切って合意されたことの意味について御質問いただきました。 メガFTAと称される経済連携ですが、TPP以外にも、日本とEUの間で協議が進んでいます日・EU・EPA、そして米国とEUの間で協議が進んでおりますTTIPという経済連携、これとTPPを合わせて三大メガFTAと言われています。あわせて、御指摘のRCEP、東アジアのRCEPもメガFTAと言われています。 こうしたメガFTAの先陣を切ってTPPが大筋合意されたこと、このことは、他のメガFTA交渉を刺激し加速化する、こうした効果がありますし、また、我が国としましても、現在、TPPそして日中韓F……
○岸田国務大臣 安全保障委員会の開催に当たり、委員各位に謹んで御挨拶を申し上げ、安全保障政策について所信を申し述べます。 冒頭、北朝鮮の弾道ミサイル発射について申し上げます。 一月の四度目の核実験に続き、今月七日に北朝鮮が強行した弾道ミサイルの発射は、日本として断じて容認できません。北朝鮮に対し直ちに厳重に抗議するとともに、米国、韓国とともに安保理緊急会合の開催を要請しました。また、関係諸国と電話会談を行い、緊密な連携を確認しました。日本独自の措置を着実に実施し、毅然かつ断固たる対応を行っていきます。国際社会と連携して、強力な安保理決議の採択を目指すとともに、北朝鮮に対し、安保理決議等を遵……
○岸田国務大臣 まず、御指摘の文書については、委員が二月二十二日に予算委員会で御質問をされました。その質問、御要請を受けて、二十四日にまず文書を提出したわけです。資料でいきますと左側の文書を提出させていただいたわけですが、この要求事項の部分、これは、今までのやりとり等を踏まえて、外務省として、外務省の責任で整理をさせていただいたわけでありますが、御指摘のように、この御指摘の箇所について原口委員御本人から御指摘をいただきました。それを踏まえて、二十六日の日に、この資料でいきますと右側の資料を修正版として再提出をさせていただいた次第でございます。 御指摘の箇所については、外務省として、外務省の責……
○岸田国務大臣 沖縄及び北方問題に関する特別委員会の開催に当たり、御挨拶を申し上げるとともに、所信を申し述べます。 まず、沖縄に関する事項について述べます。 日本を取り巻く安全保障環境は一層厳しさを増しています。その中で、我が国の安全を確保する上で、我が国外交、安全保障政策の基軸である日米同盟の強化と域内外のパートナーとの協力関係の強化が不可欠です。特に、在沖縄米軍を含む在日米軍の抑止力は、我が国の安全、ひいては地域の平和と安全の確保に不可欠です。 米軍の抑止力を維持しつつ普天間飛行場の危険性を除去すべく、政府として一日も早い辺野古への移設に向けて取り組みます。先般沖縄県と合意した和解条……
○岸田国務大臣 北朝鮮の核実験、弾道ミサイル等の挑発行為は決して容認することはできないというのが我が国の立場であり、今回も北京の大使館ルートを通じまして北朝鮮側に抗議を行った、こういったことにつきまして、本日、閣議後のぶら下がりにおいて発言をさせていただきました。
【次の発言】 北朝鮮につきましては、ことしに入りましてから、核実験、弾道ミサイルの発射等が強行されました。それを受けて、国際社会が北朝鮮に対して強いメッセージを発しなければならないということで、米国、韓国、日本が独自の措置を発表し、そして国連安保理におきましても議論が行われ、結果として、強い内容の安保理決議が全会一致で採択をされまし……
○岸田国務大臣 外務委員会の開催に当たり、主な国際情勢について報告するとともに、外交政策について所信を申し述べます。 本年は、日本外交にとり重要で責任の大きい一年です。G7議長国、国連安保理非常任理事国、日中韓サミット議長国、初のアフリカ開催となるTICAD6など、国際社会をリードする多くの貴重な機会があります。 こうした機会を十分に活用し、日本の国益を増進させるとともに、グローバルな課題の解決にも貢献します。 引き続き、日米同盟の強化、近隣諸国との関係推進、日本経済の成長を後押しする経済外交の推進という、日本外交の三本柱を中心に取り組みを続けてまいります。 第一の柱である日米同盟は、……
○岸田国務大臣 御指摘の昨年末の日韓合意ですが、慰安婦問題が最終的かつ不可逆的に解決することを確認するということを、日韓両政府が世界に向けて明言をしたという意味で、これは歴史的な合意であったと考えています。ぜひ、未来志向で、そして新時代に向けて、両国関係を進めていきたいと思っています。 そして、例えば、ことしに入りまして、北朝鮮の核実験、そして弾道ミサイル発射等もありました。その際に、日韓の間において、首脳レベルあるいは外相レベルで速やかな意思疎通が図れた、こうしたこともこの合意の一つの成果のあらわれではないかとも受けとめています。 いずれにしましても、今回の合意を受けて、引き続きさまざま……
○岸田国務大臣 御指摘のように、名誉総領事については、四十二カ国、七十九名の名誉総領事が任命されています。 この名誉総領事という制度、兼轄国等の遠隔地での外交業務の補完ですとか人脈の形成、現地社会への食い込み、あるいは地域重点型広報の実施、こういったことを通じて日本のプレゼンスを高める、あるいは対日理解を促進する重要な役割を担っていると考えます。 御指摘のインドにおきましては、国と州との関係におきまして州の権限が大変強い、治安においても税においても産業開発においても州の権限が強いということで、大使館あるいは総領事館の役割は大変重要になってくるわけですが、引き続き、名誉総領事、こういったもの……
○岸田国務大臣 私も、ホスト・ネーション・サポート、あるいは略してHNS、こういった呼び方を使っております。
【次の発言】 日米同盟の意義ですが、まず、我が国の平和、安全のために大変重要な意義を有しています。我が国の外交、安全保障における基軸であると考えます。
そして、あわせて、日米同盟の存在は、アジア太平洋地域、こうした地域の平和と安全にとっても大変重要な存在であると考えますし、また、日米がともにグローバルな課題において協力するということにおいても、これは礎になると考えています。
アメリカ側からの意味ということを申し上げるならば、アジアや世界における日米共通の利益、あるいは普遍的な価値を……
○岸田国務大臣 お尋ねの案件につきましては、これまでも、邦人の安全最優先の立場から、さまざまな情報網を駆使して取り組んでまいりました。 今回、御指摘の映像が公開されたことを受けて、改めて総理からも指示が出されました。政府一丸となって情報の収集、事実関係の確認に全力を尽くすこと、引き続き、関係各国等とも緊密に協力し、邦人の安全確保を最優先に対応すること、この二点の指示が改めて出されたわけであります。 まずは御指摘の映像の確認に努めておるところでありますし、引き続き、邦人の安全確保、これは政府にとりまして最も大事な責務であります、この情報収集など、しっかりと対応していきたいと考えています。
○岸田国務大臣 二十二日、ベルギーの首都ブリュッセルにおきまして爆弾テロ事件が発生し、多数の犠牲者が発生しています。まずは、こうしたテロ事件に対して強い憤りを感じ、そして、亡くなられた方々に哀悼の意を表し申し上げます。 そして、その中で、邦人の被害につきましては、邦人の方、重傷一名そして軽傷一名が確認されております。負傷された方々にも一日も早い回復をお祈りするところであります。 いずれにしましても、いかなる理由があってもこうしたテロは許すことはできず、断固非難をいたします。 事件の状況につきましては、ベルギー当局において引き続き状況把握が続いておりますので、我が国としましても、情報収集に……
○岸田国務大臣 今般のブリュッセルでの爆弾テロ事件ですが、ベルギー政府の公式発表で、現時点で死者三十一名、負傷者二百七十名とされています。 こうした多くの犠牲者が出ておられることについて強い衝撃と怒りを覚えます。亡くなられた方々に心から哀悼の意を表したいと思います。 そして、現時点での邦人に対する被害ですが、御指摘のように、一名の重傷者、そして一名の軽傷者が確認されています。重傷の方につきましては、現地在住の三十代の男性で、意識不明の状況が続いていますが、容体は現在のところ安定していると報告を受けております。 政府としましては、外務本省では情報連絡室、そしてベルギー大使館に現地対策本部を……
○岸田国務大臣 カンボジアとラオス、この両国はメコン地域に位置しています。その外交戦略上の意義という御質問ですが、まず、メコン地域というのは、陸上交通そして海上交通の要衝に位置しています。こうした地政学上の大変な重要性を持っている地域であると認識をいたします。加えて、経済成長ということを考えましても、大きな可能性を秘めている地域です。 そして、そのメコン地域の中にあって、カンボジア、ラオスの両国は、他の国との関係において後発国と位置づけられています。この地域における後発国であるこの二つの国に対して連結性を強化する、こういったことは、この地域全体の底上げにもつながる、こういった意味合いもあるの……
○岸田国務大臣 御指摘の日米韓の首脳会談ですが、三カ国を取り巻く安全保障環境が大変厳しさを増している中にあって、地域の平和や安定に大きな責任を負うこの三カ国の首脳が一堂に会して、北朝鮮を含めた地域の情勢等において議論をし、そして安全保障における協力も確認した。こうしたことは大変時宜を得たものであり、そして有意義なことであったと思います。 そして、中身としまして、安全保障の協力につきましても、三カ国の外務、防衛当局間で具体的な安保・防衛協力を前進させるべく事務方に首脳から指示を出す、こういったことで一致をいたしました。 さらには、拉致問題につきましても、安倍総理から日本の立場を説明し、オバマ……
○岸田国務大臣 御指摘の普遍的価値ですが、一般的には、個々の文明あるいは宗教によらず広く共有されている価値ということになるんだと思いますが、それに該当するものとして、自由とか民主主義、法の支配、あるいは人権、こういったものが挙げられると考えています。 そして、我が国においては、平成二十五年の十二月に初めて国家安全保障戦略という戦略を閣議決定いたしましたが、この戦略の中においても、自由、民主主義、基本的人権の尊重そして法の支配といった普遍的価値やルールに基づく国際秩序を維持、擁護すること、これも我が国にとって国益である、このような記載がされています。 このようなことから、今申し上げましたよう……
○岸田国務大臣 ただいま議題となりました所得に対する租税及びある種の他の租税に関する二重課税の除去並びに脱税及び租税回避の防止のための日本国とドイツ連邦共和国との間の協定の締結について承認を求めるの件につきまして、提案理由を御説明いたします。 政府は、平成二十三年十二月以来、ドイツ政府との間でこの協定の交渉を行いました。その結果、平成二十七年十二月に東京において、我が方外務副大臣と先方駐日大使との間で、この協定の署名が行われた次第であります。 この協定は、現行の租税協定を全面的に改正するものであり、投資所得に対する源泉地国における限度税率のさらなる引き下げ、税務当局間の徴収共助の手続の整備……
○岸田国務大臣 日本海の呼称問題ですが、委員の方から先月御指摘をいただきました。それを受けまして、今般、在外公館に調査訓令を発出いたしました。そして、各国の政府機関や民間団体の文書、地図の表記を改めて調査することといたしました。 対象としては、政府機関はもちろんですが、航空会社、メディア、あるいは教科書会社、さらには地図会社、こうした民間の企業、団体に対しましても調査対象として広げていく、こういった方針で臨んでおります。 そして、相手のあることですが、回答につきましては、ぜひ五月中にもしっかり回答を得て整理をし、御報告をした上で、また今後の取り組みに資するよう取り組んでいきたいと考えます。
○岸田国務大臣 今回のオバマ大統領の広島訪問ですが、まずは犠牲者を追悼するとともに、核兵器のない世界を目指すという国際的な機運を盛り上げるという意味で、極めて重要で、歴史的な訪問になると受けとめています。日本政府としても歓迎させていただいています。 昨年のNPT運用検討会議、五年に一度の核軍縮・不拡散における大変重要な国際会議においても、核兵器国と非核兵器国が鋭く対立をして、成果文書も採択できなかった、こういった残念な思いもいたしました。 国際的に、核兵器のない世界を目指すという機運がしぼんでいると言われている中にあって、ぜひ今回の訪問を、再び国際的な機運を盛り上げる、反転攻勢に転じるよい……
○岸田国務大臣 御指摘の第七回朝鮮労働党大会ですが、五月の六日から九日に開催されました。その中で活動総括報告が行われたわけですが、その中において、御指摘の核、ミサイルの部分に関しましては、核武力を質、量的にさらに強力にしていく意思、あるいはいわゆる衛星の打ち上げを継続する姿勢、これを強調しております。これらは、累次の国連安保理決議、そして六者会合共同声明、さらには日朝平壌宣言、こうしたさまざまな国際的な約束に反するものであり、断じて容認することはできないと考えております。 政府としましては、引き続き北朝鮮に対しまして、さまざまな諸懸案の包括的な解決に向けて、国際社会と協力して働きかけを続けて……
○岸田国務大臣 まず、委員御指摘のように、領土、主権そして歴史、こうしたものの重要性に鑑みて、今の内閣におきましても取り組みを進めてきました。御指摘がありましたように、領土担当大臣が設けられました。そして、内閣官房の中に領土・主権対策企画調整室が設置をされました。こうした取り組みを通じて戦略的な対外発信が行われてきたわけです。 三番目のポイント、第三者研究機関でありますが、領土、主権そして歴史、こうした課題における第三者研究機関の果たす役割、これは大変大きいものがあると認識をいたします。第三者研究機関の新設について、既存のシンクタンク等との関係も含めて、何が有効であるか、鋭意検討をしてまいり……
○岸田国務大臣 ただいま議題となりました環太平洋パートナーシップ協定の締結について承認を求めるの件につきまして、提案理由を御説明いたします。 政府は、平成二十五年七月から、この協定の交渉に参加しました。その結果、本年二月四日にニュージーランドのオークランドにおいて、十二カ国の代表者によりこの協定の署名が行われた次第であります。 この協定は、物品及びサービスの貿易並びに投資の自由化及び円滑化を進めるとともに、知的財産、電子商取引、国有企業、環境等、幅広い分野で新たなルールを構築するための法的枠組みについて定めるものであります。 具体的には、市場アクセスに関し、我が国については、農産品の重要……
○岸田国務大臣 一般論として申し上げるならば、条約、協定の交渉におきまして、交渉の成果であります条文そのものについては、署名するまでに内容を確定しなければなりませんので、まず条文の内容を、文言をしっかりと確定し、そして署名を行い、そして、その時点では条文は確定しているわけですから、これを公にし、そして国会の審議をお願いする、こうした順番で物事を進めていきます。 そして、その成果であります条文に至るまでの相手国とのやりとりにつきましては、相手との信頼関係、さらには、他の類似の条約交渉における影響等を勘案し、明らかにしないというのが通例であります。 このやりとりを明らかにするというのは、ある意……
○岸田国務大臣 一般論として申し上げるならば、私の経験を振り返ります中で、外交交渉上において、相手のパーソナルな点について何か公の場で申し上げることはないのではないか。通常、そういったことは行わないのではないかと考えます。
○岸田国務大臣 FTAAPに対する取り組みについて御質問いただきました。 委員も農水副大臣をお務めになられましたので、FTAAPについては大変お詳しいと存じますが、御案内のとおり、二〇一〇年の横浜APECにおきまして、FTAAPへの道筋という文書が採択をされています。その中において、ASEANプラス3、そしてASEANプラス6、そしてさらにはTPP、こうした現在進行されている地域的な取り組みを基礎として追求されるべきである、こういった旨が規定をされています。 これは、二〇一四年、一昨年の北京APECにおいても同趣旨が確認をされているということであります。 そして、その中のうち、ASEAN……
○岸田国務大臣 私自身も自民党の公認候補でありましたので、当然のことながら、自民党の公約を掲げて選挙を戦いました。
そして、御指摘のこの政策協定書、県によって少し内容も違うのかと思いますので、このとおりかどうかはちょっと記憶が定かでありませんが、お示しいただいた政策協定書を見ましても、「TPP交渉が目指す例外なき関税撤廃」等、こういう表現もございます。その辺も総合的に勘案してこうした書類に署名をしたのではないかと想像いたしますが、ただ、ちょっと現実、私自身がどういった書類に署名したのか、ちょっと今定かではございません。
【次の発言】 ちょっと済みません。その時点でどういった取り決めが行われた……
○岸田国務大臣 衆議院北朝鮮による拉致問題等に関する特別委員会の開催に当たり、御挨拶を申し上げるとともに、最近の北朝鮮をめぐる状況について御報告いたします。 北朝鮮による核・ミサイル開発は、地域及び国際社会の平和と安全を著しく損なうと同時に、日朝平壌宣言や六者会合共同声明及び累次の国連安保理決議の明白な違反です。 北朝鮮が、本年一月に核実験を、二月に弾道ミサイルの発射を強行したことは、我が国の安全に対する直接的かつ重大な脅威であり、断じて容認できません。我が国は、拉致、核、ミサイルといった諸懸案を包括的に解決するため、独自の措置を決定しました。 また、今般、制裁を大幅に強化する新たな安保……
○岸田国務大臣 まず、我が国の科学技術が流出することによって我が国の国民の命や暮らしや安全保障が脅かされるとしたならば、これはゆゆしきことであり、これは許してはならないことであると思います。 そして、マスコミの報道、そして西岡さんのこの記事についても御指摘がありました。 こうした再入国禁止措置の対象は、関係省庁の情報に基づいて、政府全体として総合的に判断することになりますが、再入国禁止措置の対象になる人物の個人名は、従来からもこれは明らかにしておりません。これを明らかにしますと、この人が対象である、そうすると、それ以外の人間は対象ではないことが明らかになるわけですから、この対象にならなかっ……
○岸田国務大臣 まず、今回の合意ですが、この慰安婦問題、昨年末、十二月二十八日に、日韓外相会談そして日韓首脳電話会談を通じまして、最終的、不可逆的な解決であることが確認されました。日本と韓国両政府が最終的、不可逆的な解決であることを確認するということを世界に向けて明言をしたということが、今までなかったことであり、画期的な合意であったと認識をしております。 そして、この合意の中身に従って両国政府が誠実に履行を行うことが重要であるという御指摘、それはそのとおりであります。この合意に従って両政府がそれぞれの合意の内容を履行するということがこの合意の中に込められているわけであり、それに従ってさまざま……
○岸田国務大臣 まず、今回の合意が今までの慰安婦問題についての取り組みと決定的に違うのは、日韓両政府が史上初めて、最終的、不可逆的な解決であることを確認し、それを世界に向けてそろって明確に表明した点だと思っています。 その上で、今御指摘の点についてお答えさせていただきますと、日本側は、韓国政府が元慰安婦の方々の支援を目的として設立した財団に資金を拠出するとされています。一方、韓国側は、日本の政府が日本大使館前の少女像に対し、公館の安寧、威厳の維持の観点から懸念していることを認知し、韓国政府としても適切に解決されるよう努力する、このような内容になっています。 要は、日韓それぞれがこの合意を着……
○岸田国務大臣 まず、日本政府は、従来から、日韓間の請求権の問題、これは一九六五年の請求権協定によって法的に解決済みである、こうした立場をとってきました。この立場、これは何ら変わっていないということは確認したいと思います。 その上で、御指摘になられた、事実に反する主張ですとか不適切な表現、これにつきましては、引き続きしっかりと申し入れを行っていく、これはこれからも全く変わらないと思います。しっかりと説明を行い、申し入れを行っていきたいと考えます。 そして、韓国の日本大使館前の少女像についての御質問ですが、この少女像につきましては、従来からも、累次にわたりまして、我が方から、公館の安寧、そし……
○岸田国務大臣 昨年八月の合意文書の署名以後の動きについて御指摘がありました。 それ以後、八月以降の動きにおきましても、我が国としましては、この合意の履行に向けて取り組みは続いていると認識をしております。現に、ことし一月の段階においても、この合同監視評価委員会が立ち上げられ、そして会合が開催される、こうしたことも報告されています。 さらには、合意文書に従って、国民統一暫定政府の閣僚ポストの配分、これも決定されております。 こうした動きを見る限り、この八月の合意文書の署名以後も、政府側と反政府側の間でこの合意履行に向けて取り組みは続いていると認識をしております。
○岸田国務大臣 まず、我が国のプルトニウムの需給に関する見通し、計画については、先ほど経産大臣から説明がありました。 それとあわせて、我が国は、世界に対してプルトニウムの透明性をしっかりと示していく、この重要性を認識して、我が国は取り組みをあわせて進めております。 IAEAの保障措置、これは極めて厳格な保障措置を我が国は受けた上で、これは平和活動であるという結論を得た上で、我が国独自の措置を加えて透明性を確保していく、こういったことで、この現状を、世界に対する説明責任を進めています。 その上で、今御指摘がありました日米の原子力協定ですが、引き続き、この現状の中で、米国としかるべき検討、交……
○岸田国務大臣 外務省としましても、外務大臣を本部長とする外務省緊急対策本部を立ち上げて、北朝鮮のミサイル発射に備えてまいりましたが、昨日午前九時三十一分ごろ、ミサイルの発射を受けて、十時三分に、北京の大使館ルートを通じまして北朝鮮に厳重抗議を行いました。 あわせて、国連の安保理におきまして、米国、そして韓国とも連携しながら、緊急会合の招集を要求いたしました。そして、きょうの日本時間午前一時に安保理の非公式会合が開催され、全ての安保理理事国が北朝鮮によるこのミサイル発射を非難するとともに、協議後、さらなる重要な措置を含む新たな安保理決議を迅速に採択する旨のプレスステートメントが発出されました……
○岸田国務大臣 御指摘のように、国際社会の厳しい現実を前に、我が国がグローバルな課題に積極的に貢献していくためには、まずは二国間ベースのODAを効果的に、そして効率的に活用する、こういったことは大事でありますが、それとあわせて、専門性を有し、そして幅広いネットワークを有する国際機関を活用していく、こういった視点は大変重要だと思います。 ただ、我が国の厳しい財政状況を考えますときに、国際機関に対する評価や、さまざまな拠出につきましても国民の理解を得なければなりません。必要性を精査する、また、めり張りのきいた予算を考える、こういった視点は大変重要だと考えます。 そういったことから、これまでも我……
○岸田国務大臣 御指摘のように、日米地位協定第二十四条の一に基づいて、同条二において日本が負担すべきものを除いて米国が負担することとなっております。 ただ一方で、特別協定というものがありますので、その米国が負担するもののうち、日米両国を取り巻く諸情勢に留意し、在日米軍の効果的な活動を確保するため、地位協定の特則である特別協定を締結して日本が負担する部分があります。 よって、全体の中で、二十四条の二において定められているものに加えて、この特別協定に定めているものを日本が負担し、それ以外を米側が負担する、このような仕組みになっております。
○岸田国務大臣 まず、御指摘の点につきましては、そもそも、米国の報道機関の報道で、一九九四年に御指摘のような内容について報道がされたと聞いております。そして、それにつきまして国会においても議論が行われ、当時の河野洋平国務大臣がこれについて答弁をしている、こういったやりとりがあったということについては承知をしております。
【次の発言】 まず、御指摘の文書自体についても、我が国として承知をしております。
【次の発言】 まず、御指摘のショイグ国防大臣のこの発言ですが、十二月一日、ロシア連邦軍の会議の中で、択捉及び国後の施設整備について言及したものであると承知をしております。
それを受けまして、十二……
○岸田国務大臣 御指摘のように、二月十七日、南スーダン北部マラカルの国連の文民保護サイトにおいて衝突が発生をいたしました。それを受けて、国連安保理としてもプレスステートメントを発出しております。当然、我が国としてもこのプレスステートメントは承知をしております。
【次の発言】 先ほど申し上げましたように、二月十七日、北部マラカルにおきまして衝突が発生をいたしました。そして、その衝突の理由あるいは経緯につきましては、現在、まだ十分に明らかにされておらず、政府としましても、今、情報収集に努めておるところです。
そして、国連も今、調査中ということで、二十四日現在で国連の発表したところによりますと、二……
○岸田国務大臣 日ロの間における交渉ですが、九月二日に日ロ首脳会談が行われました。また、一昨日、私もロシア・ラブロフ外相と電話会談を行いました。こうしたさまざまなレベルで意思疎通を行っているわけですが、日ロ関係全体を底上げする中で、北方領土問題あるいは北朝鮮問題など、さまざまな課題について両国の間で解決に向けて努力をしていく、こうした方針で臨んできています。 これから国連総会も行われるわけですが、さまざまな国際場裏の場で引き続きロシアともしっかり意思疎通を図っていきたい、このように考えています。そして、その中で、ロシアに対しましては、責任ある安保理常任理事国としての役割をしっかり果たしてもら……
○岸田国務大臣 安全保障委員会の開催に当たり、委員各位に謹んで御挨拶を申し上げ、我が国の安全保障政策について所信を申し述べます。 北朝鮮による相次ぐ核実験や弾道ミサイルの発射は、新たな段階の脅威であり、断じて容認できません。新たな安保理決議や我が国独自の措置により、断固として対応してまいります。 同時に、最重要課題である拉致問題については、一日も早い全ての拉致被害者の帰国に向け、引き続き、対話と圧力、行動対行動の原則のもと、あらゆる努力を傾注してまいります。 本年、我が国は、議長国を務めるG7、非常任理事国を務める国連安保理等の機会において、国際的議論をリードしてきました。 引き続き、……
○岸田国務大臣 まず、近年、アフリカの一部においては、テロ、そして暴力的過激主義の脅威が顕在化しています。その中にあって、今委員の方から御指摘がありましたように、この南スーダンは、アフリカ大陸を東西に結ぶ大変重要な位置に存在する、そして、六つの国と国境を接しているということであります。よって、この南スーダンが不安定化し、そして国境管理が不十分であるということになりますと、一部に台頭しておりますイスラム過激主義等がアフリカ大陸全体に拡散する危険がある、こういった指摘があるわけです。 そういったことから、今御指摘になられました、アフリカ全体の平和や安定にこの南スーダンの安定が影響してくる、こうい……
○岸田国務大臣 沖縄及び北方問題に関する特別委員会の開催に当たり、御挨拶を申し上げるとともに、所信を申し述べます。 まず、沖縄に関する事項について述べます。 日本を取り巻く安全保障環境は一層厳しさを増しています。その中で、我が国の安全を確保する上で、我が国外交、安全保障政策の基軸である日米同盟の強化と域内外のパートナーとの協力関係の強化が不可欠です。特に、在沖縄米軍を含む在日米軍の抑止力は、我が国の安全、ひいては地域の平和と安全の確保に不可欠です。アジア太平洋や世界の平和と繁栄のため、オバマ政権との間で盤石な日米同盟を構築してきました。トランプ次期政権とも緊密に協力してまいります。 また……
○岸田国務大臣 我が国の対ロ政策の基本的な考え方ですが、八項目の協力プランを初めとする経済分野、あるいは政治分野、あるいは文化、その他さまざまな幅広い分野を、日ロ関係全体を国益に資する形で進めていく、その中で北方四島の帰属の問題を明らかにし平和条約を締結していく、これが基本的な考え方です。要は、経済協力ももちろんですが、何よりも平和条約締結問題、これをしっかり前進させなければならない、このように考えます。 戦後七十一年たってまだ解決できない問題ですから、そう簡単なことではありません。ぜひ一歩一歩進めなければならないということで、十一月十九日には、ペルー・リマで安倍総理も首脳会談に臨みました。……
○岸田国務大臣 外務委員会の開催に当たり、御挨拶申し上げるとともに、主な国際情勢及び外交政策の所信について申し述べます。 まず、北朝鮮による五度目の核実験や相次ぐ弾道ミサイルの発射は、これまでとは次元の異なる脅威であり、断じて容認できません。北朝鮮に挑発行動の代償を理解させるべく、国際社会と緊密に連携しながら、さらなる制裁措置を含む安保理決議の採択や日本独自の措置により、断固たる対応をとっていく決意です。同時に、最重要課題である拉致問題については、一日も早い全ての拉致被害者の帰国に向け、引き続き、対話と圧力、行動対行動の原則のもと、あらゆる努力を傾注してまいります。 本年、日本は、G7広島……
○岸田国務大臣 我が国とフィリピンとの関係ですが、委員御指摘のように、両国は長年にわたって友好協力関係を深め、ことし、国交正常化六十周年という節目の年を迎えました。 そして、自由とか民主主義、法の支配といった基本的な価値を共有する戦略的なパートナーとして、地域の平和や繁栄においても協力をしてきた、こうした関係を築いてきました。 そして、ことし六月、ドゥテルテ政権が発足をしました。それから後、八月に私もフィリピンを公式訪問させていただき、ドゥテルテ大統領あるいはヤサイ外相とも会談させていただきました。九月、ラオスにおいて行われましたASEAN関連首脳会談の際にも、安倍総理とドゥテルテ大統領の……
○岸田国務大臣 ただいま議題となりましたパリ協定の締結について承認を求めるの件につきまして、提案理由を御説明いたします。 この協定は、平成二十七年十二月にフランスのパリで開催された気候変動に関する国際連合枠組条約の第二十一回締約国会議において採択されたものであります。 この協定は、気候変動の脅威に対する世界全体での対応を強化することを目的として、温室効果ガスの削減に係る取り組み、その実効性を確保するための措置等について定めるものであります。 我が国がこの協定を締結することは、気候変動に対処するための我が国の取り組みを一層推進するとともに、この分野での国際的な取り組みに積極的に貢献するとの……
○岸田国務大臣 まず、委員御指摘のように、公的資金を使って開発協力等を行うわけですので、我が国による協力事業であることを明確にするということは、対日理解の観点からも重要なことであると考えます。 そして、二国間協力の方が、よりそれがわかりやすいという御指摘をいただきました。 そういった点は確かにあると思いますが、一方で、国際機関の高度な専門性とか調整能力を必要とする場合もあると考えます。例えば、シリア問題とか難民対策などということになりますと、国際機関の調整能力なくして効果的な支援はできないという場合もあります。 ですから、課題によってこれはしっかり使い分けることが重要だと思いますし、国際……
○岸田国務大臣 外交交渉、条約、協定等の交渉における対応、これは一般論でありますが、これは、どの国においても、今後、累次の条約、協定を交渉する機会が出てくる、こういったことは想定されます。よって、条約、協定の締結に向けてのやりとりの中身を明らかにすることは、今後の交渉においても手のうちを明らかにすることになります。これは相手の国にとっても同じであります。よって、こうした交渉のやりとりを明らかにすることはお互いの信頼関係のもとに控えるというのが、条約、協定における一般的な考え方であり、常識であると考えております。 こういった考え方に基づいて、条約、協定の交渉における交渉経過については明らかにし……
○岸田国務大臣 まず、御指摘の点につきましては、大変遺憾なことであり、心からおわびを申し上げなければならないと考えます。 TPP協定につきましては、御案内のとおり、十二カ国が参加し、英文で合計八千四百ページ以上の大部にわたり、我が国が締結した国際約束の中でも最大級の文書でありました。そして、ことしの二月、署名直前に、十二カ国が一斉にそれぞれの法的チェックを行い、そして修文を行う。そして、それと同時並行的に訳文、そして説明書を作成する。こういった作業が行われ、結果としまして、いずれかの国でチェックが行われ、修正が加えられるならば、そのたびに訳文、説明書を修正する。こうした複雑な作業が行われるこ……
○岸田国務大臣 まず、日米の間でTPP署名とあわせて交換しましたサイドレター、これにつきましては、内容を御確認いただければと思いますが、全て、我が国としましては、既に実施をしていること、実施することを決定していること等の内容であります。よって、新たな何か義務を生ずるというものではないと思いますし、そもそも、サイドレター自体、法的な拘束力がないものであると認識をしております。 そして、その上で、TPPが発効したならば、さまざまな提訴を受けるのではないか、可能性はないのか、こういった御指摘がありました。 TPPにおいては、投資家がISDS手続を利用して提訴することが可能であるのは、投資章に規定……
○岸田国務大臣 そもそも、御指摘ありました在日米国商工会議所ですが、定期的に会員企業の意見を取りまとめ、意見書を公表しており、その一環として御指摘の共済に関する意見書も公表されている、このように承知をしております。そして、この意見書において独自の要請を行っているわけであります。 我が国の協同組合による共済、これは、一定の地域、職業または職域でつながる者が構成した協同組合の内部において、組合員みずからが出資し、その事業を利用し合う、こういった制度であります。広範な組合間の相互扶助活動の一環として行われるものであり、そして、そのような組織の特徴を踏まえた独自の規制が必要ということで、それぞれの組……
○岸田国務大臣 二十八日の衆議院TPP特別委員会で、玉木委員より、TPP協定第二章附属書二―Dの表題であるタリフエリミネーションを、関税の撤廃でなく、なぜ関税に係る約束と訳していたかとの質問があり、私から、関税に係る約束と訳していることは実態を適切に反映したものである旨答弁させていただきました。 この点について、その後改めて事実関係を確認した結果、関税に係る約束との訳は適切であることを改めて確認いたしました。 この点を、その後判明した事実関係とあわせ御説明をさせていただきます。 御質問にありましたTPP協定第二章附属書二―Dの表題を協定の正文に当たって改めて確認しましたところ、TPP協定……
○岸田国務大臣 まず、我が国の核軍縮・不拡散に対する考え方は、一貫して一つの考え方に基づいて取り組んでいるということを申し上げさせていただきます。 すなわち、我が国は、核兵器の非人道性に対する正確な認識とそして厳しい安全保障環境に対する冷静な認識、この二つの認識に基づいて、核兵器国と非核兵器国の協力のもと、現実的、実践的な取り組みを進めていく、これこそが核兵器のない世界を実現するために有効な取り組みであるという基本方針のもとに取り組んでおります。 そして、先般、国連総会第一委員会におきまして、各国が提出した決議について採決が行われました。その中の一つの決議についての我が国の対応について御質……
○岸田国務大臣 衆議院北朝鮮による拉致問題等に関する特別委員会の開催に当たり、御挨拶を申し上げるとともに、最近の北朝鮮をめぐる状況について御報告いたします。 北朝鮮は、本年二度にわたり核実験を強行しました。また、ことしに入って二十発を超える弾道ミサイルを発射し、我が国及び国際社会に対する新たな段階の脅威となっています。 北朝鮮による核・ミサイル開発は、日朝平壌宣言や六者会合共同声明及び累次の国連安保理決議の明白な違反であると同時に、国際的な軍縮・不拡散体制に対する重大な挑戦であり、断じて容認できません。 今般、北朝鮮への人、物、金の流れをさらに厳しく規制する安保理決議が全会一致で採択され……
○岸田国務大臣 まず、御指摘の安保理決議第二三二一号ですが、本年三月、既に安保理決議二二七〇号が発出されておりますが、これを強化し、北朝鮮への人、物、金の流れ等をさらに厳しく規制するものです。特に、北朝鮮の外貨収入源となっている石炭輸出について、生計目的の輸出であっても、年間で約四億ドル、約七百五十万トンの上限を設定したという内容を含んでいます。また、今回、北朝鮮に関する安保理決議として、初めて主文において人道上の懸念が言及されました。これは、拉致問題を初めとする北朝鮮の人権、人道問題に対する安保理を含む国際社会の強い懸念が示されたものだと考えます。 そして、我が国独自の対北朝鮮措置ですが、……
○岸田国務大臣 五原則に該当するかを考える場合には、PKO法上の武力紛争に該当するかどうか、こういった観点で判断することになります。そういった判断をした上でこの五原則に該当しているかどうかを考える、これが基本的な考え方であると認識をしています。
○岸田国務大臣 今御紹介いただきました我が国の立場、これは変更はございません。
【次の発言】 御指摘のサンフランシスコ講和条約二十六条ですが、これは、同条約に署名しなかった国と我が国との間に後日締結される二国間の平和条約の締結について規定したものです。
そして、具体的な要件、幾つか書いてありますが、結論から申し上げますと、まず、対象となる国、これは昭和二十六年の政府答弁で明らかにしていますが、七カ国に限定されていますし、加えて、もう一つのポイントとしまして、この条約の最初の効力発生の後三年間で満了するという規定がありますので、結論としまして、今はこの条約の条項は効力を持っていない、このように……
○岸田国務大臣 安全保障委員会の開催に当たり、委員各位に謹んで御挨拶申し上げ、我が国の安全保障政策について所信を申し述べます。 十二日の北朝鮮による弾道ミサイル発射は、安保理決議、日朝平壌宣言に違反するものであり、断じて容認できません。十四日、日米韓の要請で開催された安保理緊急会合で、本件発射を強く非難するプレスステートメントが発出されました。引き続き、日米、日米韓で緊密に連携して対応するとともに、安保理決議の実効性の確保に努めてまいります。 最重要課題である拉致問題については、対話と圧力、行動対行動の原則のもと、ストックホルム合意に基づき、一日も早い全ての拉致被害者の帰国に向け、あらゆる……
○岸田国務大臣 まず、北朝鮮のたび重なる挑発行動、これは国際社会にとって大変大きな脅威であると認識をしています。我が国を含む地域、国際社会にとっての脅威であり、これは断じて許すことはできない、こうした評価であります。 そして、それに対してどう対応するかでありますが、まずは各国、関係国が連携しながら、協力しながらしっかり対応していかなければならないと思いますが、その中にあって、委員御指摘のように、外交の力は大変重要であると認識をしております。 我が国の立場としては、あらゆる選択肢を検討しつつ、まずは外交努力を通じて平和を守ることが重要であるというのが我が国の基本的な立場であります。北朝鮮の核……
○岸田国務大臣 発射されたという事実に対してどう考えるかという御質問ですが、こうした北朝鮮による弾道ミサイルの発射は、累次の安保理決議にも違反しますし、六者会合共同声明の趣旨にも反するものであると認識をしております。
まことに遺憾なものであり、厳重に抗議をいたした次第であります。
【次の発言】 北朝鮮の動向については、平素から情報収集、分析に努めている次第ですが、具体的な事案につきましては、事案ごとにしっかり情報を確認し、国民に対し正確な情報を適切に伝えるという方針で対応していると承知をしております。それぞれの事案に応じて、具体的に対応を行っていると認識をしております。
○岸田国務大臣 衆議院沖縄及び北方問題に関する特別委員会の開催に当たり、御挨拶を申し上げるとともに、所信を申し述べます。 まず、沖縄に関する事項について述べます。 日本を取り巻く安全保障環境は、北朝鮮が新たな段階の脅威となるなど一層厳しさを増しています。我が国の安全を確保する上で、日米同盟及び域内外のパートナーとの協力関係の強化が不可欠です。特に、在沖縄米軍を含む在日米軍の抑止力は、我が国の安全、ひいては地域の平和と安全の確保に不可欠です。 在日米軍の安定的駐留には地元の御理解が不可欠です。昨年末に北部訓練場の過半の返還が実現し、一月には日米地位協定の軍属に関する補足協定に署名しました。……
○岸田国務大臣 基本的には、先ほどの答弁にもありましたように、米国の報告書ですので、我が国の政府の立場から何かコメントするのは控えなければならないと思いますが、今の委員の質問、またやりとりを聞いておりまして、いずれにしましても、日米間での意思の疎通、さまざまな課題におけるすり合わせ、これは大変重要なことではないかと認識をいたします。
報告書については今申し上げたとおりでありますが、引き続き、日米における意思疎通の大切さを念頭に置きながら、こうした沖縄の負担軽減の問題にも取り組んでいかなければならない、このように考えます。
【次の発言】 御質問いただきましたのでお答えさせていただきますが、委員……
○岸田国務大臣 外務委員会の開催に当たり、主な国際情勢について報告するとともに、外交政策について所信を申し述べます。 本年は、さまざまな変化の可能性を秘めた年です。世界では保護主義や内向きの傾向が強まり、法の支配に基づく国際秩序が挑戦にさらされています。こうした中、これまで四年間安定した政治、外交を実現してきた日本が、国際社会の安定勢力として国際社会をリードしなければなりません。 本年も、日米同盟の強化、近隣諸国との関係強化、日本経済の成長を後押しする経済外交の推進という三本柱を中心に、日本外交を力強く推進します。 第一の柱である日米同盟が日本外交の基軸という方針は不変です。 先般のト……
○岸田国務大臣 委員御指摘のように、安保理決議の実効性を確保する上において、中国の役割は大変重要なものがあると思います。国連安保理の常任理事国であり、六者会合の議長国であり、北朝鮮との貿易額の九割を占めているのが中国であります。こうした中国の役割は大変重要であると認識をしています。 そして、御指摘の昨年十一月の安保理決議、決議二三二一号との関係でいいますと、昨年十二月の中国による北朝鮮からの石炭の輸入、これは、この安保理決議二三二一号の定める上限を上回るものであると認識をしています。 そして、二月の十七日に、ドイツのボンにおきまして日中外相会談を行いました。その際に、王毅外交部長に対して、……
○岸田国務大臣 昨日、委員の方から御質問をいただきまして、改めて私も国連海洋法条約を確認してみました。 そうしますと、国連海洋法条約五十六条の一に、沿岸国はEEZにおいて天然資源の探査、開発、保存及び管理等のための主権的権利を有している、こう記されています。要は、この主権的権利とは、天然資源の探査、開発、保存及び管理、こうしたことを行うことを指していると承知をします。そして、その上で、今度は五十八条の三には、他国のEEZにおいて、沿岸国の権利及び義務に妥当な考慮を払わなければならない、こうした規定が設けられています。 そして、委員の御質問は主権的権利が害されたかどうかということだと思います……
○岸田国務大臣 御指摘のように、過去、TOC条約の国内担保法につきましては、たびたび法律を国会に提出させていただきました。このTOC条約第五条の1をしっかり適用する形で法律をつくりました。その法律の作成に当たりましては、第五条の本文をしっかり踏まえて法律をつくったわけですが、その中で、一般の方々が対象になるのではないかなど、さまざまな御指摘をいただきました。御議論いただきましたが、残念ながら御承認をいただけなかった、こういった経緯がありました。 であるからこそ、今度、新たな法律をつくる、法律を作成する段階で、過去の、一般の方々が対象になるのではないかという御指摘を踏まえて、何ができるのかを考……
○岸田国務大臣 今後どのような国とどのような内容のACSAを交渉していくのかという御質問ですが、まず、現在、我が国は、カナダ及びフランスとの間でACSAの交渉を行っています。また、ニュージーランドとの間でも、ACSAに関する研究を検討するということで一致をしているという状況にあります。 これらを含め、各国との安全保障、防衛協力を進展させる中で、各国との二国間関係、あるいは協力の実績、さらには具体的なニーズ等も踏まえながら、引き続き、必要なACSAの締結を推進していきたいと考えます。 そして、どのような内容のACSAを交渉しているのか、いくのか、こういった御質問に対しましては、具体的な内容は……
○岸田国務大臣 ACSAの協議ですが、各国との二国間関係あるいは協力の実績、具体的ニーズを踏まえながら必要なACSAの締結を推進しているところですが、現在、今、国会で御審議いただいている米国、豪州及び英国、これ以外には、カナダ及びフランスとの間でACSA締結交渉を行っております。
それ以外を申し上げるならば、ニュージーランドとの間において、ACSAに関する研究を検討する、こういったことで一致をしているという事実はございます。ただ、交渉はまだ行っておりません。
【次の発言】 戦闘作戦行動のために発進準備中の航空機への給油あるいは整備、こうしたことについて、一昨年の平和安全法制の議論の中で、米国……
○岸田国務大臣 ただいま委員の方から、大変生々しい、貴重な体験についてお話がありましたが、現下の国際テロ情勢、まことに厳しいものがあり、我が国にとってもテロの脅威というものは現実のものであるということ、これをしっかり認識しなければならないと考えます。 その中で、テロを未然に防止する対策の要諦は、まさに情報であると考えます。政府全体としてインテリジェンスの強化を進めていくこと、委員御指摘のように大変重要であると認識をしています。 そして、その中にあって、バングラデシュでの事件を受けて、我が国としましては、在外邦人全般の安全対策としましては、企業の海外進出に関係する組織、機関が参加する中堅・中……
○岸田国務大臣 本議定書は、遺伝資源の取得及び利用から生ずる利益を公正かつ公平に配分するための国際ルールを明確化するものであり、遺伝資源の提供国のみならず、我が国のような利用国にとっても、国際社会における遺伝資源の取得及び利用の円滑化が促進されるという利点が見込まれると認識をしています。 また、遺伝資源の提供先を本議定書に基づく利用国措置を講ずる国に限定する動きが国際的に出てきている中で、我が国が本議定書を締結することは、海外からの遺伝資源の取得の円滑化に資することにもなります。 また、遺伝資源を利用する国内産業の発展及び学術研究の推進に貢献し得る、こうしたこともあるということを認識してい……
○岸田国務大臣 ヨーロッパ諸国など、再生可能エネルギーの取り組みに積極的な国の情報については、関連国際機関の分析や報告など、関連会合にて直接的に意見交換を実施するなど、幅広く積極的に情報収集を行っております。
今後も、再生可能エネルギー等についても情報収集に努め、さらに専門官の配置が必要と判断される場合には、新たなニーズや情勢の変化に応じて配置の見直しを検討していきたいと考えます。
【次の発言】 エネルギー・資源外交の重要性について委員の方から御指摘がありましたが、この重要性については全く同感であります。
エネルギー・資源外交というもの、我が国の外交戦略の中でも大変重要な一翼を担っていると……
○岸田国務大臣 こうした租税条約を結ぶ、そして国際的にこうした課税のあり方についてルールができ上がっていく、こういったことは、個別の企業の経営判断はともかくとして、一般的に、企業にとって法的な安定性をもたらす、あるいは予見可能性を高める、こういったことから思い切って投資や企業活動を行う、こういったことには間違いなくつながっていくものであると考えます。 それぞれの国とどんな条約を結ぶか等は交渉の結果ではありますが、基本的に、今言ったメリットがあるということは念頭に、前向きにこうした取り組みには臨んでいくべきである、これが基本的な考え方ではないかと考えます。
○岸田国務大臣 まず、まさに委員がおっしゃったように、これは揺さぶりではないかということですが、こうした、北朝鮮側が報道機関に発言したことについて、その一つ一つに振り回されてはならないということであり、これについて直接コメントすることは控えたいと思います。ただ、ストックホルム合意に関して言いますと、昨年の二月、北朝鮮側が核実験及び弾道ミサイルの発射を強行したことを受けて、我が国が新たな措置を発表し、そして、それに対して北朝鮮側が、一方的に我が国がストックホルム合意を破棄したことを公言したことになるという主張を行ったという経緯があります。 我が国は、拉致被害者あるいは残留日本人にかかわる問題、……
○岸田国務大臣 政府として、国民の命や暮らしを守るというのは最も大切な役割であります。想定していないというようなことは許されないと考えます。委員の御指摘、大変重く受けとめさせていただきました。政府としても、こういった事態について、絶えず何が必要なのか検討を続けなければならないと認識をいたします。
【次の発言】 まず一問目、今回のインドとの原子力協定ですが、NSG、原子力供給国グループの決定に基づいて例外的に認められたものであるからして、この日印原子力協定は厳格なものでなければならないのではないか、こういった質問につきましては、まずそのとおりであります。
御指摘のように、二〇〇八年のNSG決定……
○岸田国務大臣 先般のフランスの大統領選挙ですが、今委員の方から紹介がありましたように、マクロン候補が次期大統領に当選をされたわけですが、安倍総理から、その直後に祝意のメッセージも送らせていただきましたし、九日夜には、安倍総理とマクロン次期大統領との間で電話会談も行い、直接祝意も伝達させていただきました。 マクロン次期大統領の勝利は、国際社会で内向きな傾向あるいは保護主義的な動きが広がる中にあって、開かれた社会や自由貿易にとって象徴的な勝利であり、EUへの揺るぎない信任である、このように我が国としても受けとめております。 我が国とフランスは、自由、民主主義、人権、法の支配、こういった普遍的……
○岸田国務大臣 御質問は社会保障協定でよろしいでしょうか。 社会保障協定でありますが、交渉を進めるに当たって優先順位等を考えるわけですが、まずは、相手国の社会保障制度による一般的な社会保険料の水準があります。 国際社会を見ますと、特に途上国においてはそもそも一般的な社会保険料の水準がかなり低いですから、日本企業や在留邦人の社会保険料の負担額もかなり低いですし、それから経済界の要望も低いということになりますので、社会保険料の水準がどうしても高い国に対して要望が出てくるということはあります。 さらには、相手国との二国間関係、そして、まさに先ほど委員の方から、どうやって調整するのかという質問が……
○岸田国務大臣 まず冒頭、新藤委員の方から、この国会における外務委員会での御審議について触れていただきました。この通常国会には、本数としましては、法案一本、条約二十本の御審議をお願いしているわけですが、これは本数からいいますと、外務委員会としては過去最高タイ記録であると思います。 数だけではなくして、ACSAですとか日印原子力協定ですとか、大変重要な条約等も含まれておりました。大変重たい、そして充実した御審議をいただいたこと、改めて、与野党の理事の皆様方、また委員会の委員の皆様方に心から感謝を申し上げます。 ただ、国会はまだ続いておりますので、最後までひとつよろしくお願いを申し上げます。 ……
○岸田国務大臣 まず、北朝鮮問題につきましては、米国において従来の北朝鮮政策を見直しているということは承知しております。そして、それには、あらゆる選択肢が俎上に上っているという方針のもとに見直しが行われているということであります。このことは米国の抑止力という意味において評価すべきことであるというふうに考えますが、詳細については当然のことながら控えなければなりません。 そして、事前協議について御質問がありました。 日本と米国の間においては、あらゆるレベルにおいて意思疎通を図っておりますが、私もティラソン国務長官からは、二月十日を最初として二カ月の間に四回、直接会って北朝鮮問題について意見交換……
○岸田国務大臣 米軍機による騒音に係る訴訟に伴う損害賠償金の日米地位協定に基づく分担のあり方ですが、これにつきましては、日本政府の立場と米国政府の立場が異なっており、妥結を見ていません。 よって、米国が負担すべき金額について現時点でお答えすることは困難でありますが、ただ、日米地位協定上はどうなっているかという御質問だったと思いますので、その日米地位協定においては、第十八条5において、米軍関係者の公務執行中の行為等または米軍が法律上責任を有するその他の行為等で、日本国政府以外の第三者に損害を与えたものから生ずる請求権の処理について、米国のみが責任を有する場合は、裁定、合意、または裁判により決定……
○岸田国務大臣 まず一点目、安保理決議二三五六号ですが、日本時間で六月の三日、ニューヨーク時間で二日ですが、国連安保理におきまして全会一致で採択をされました。まず、これを評価したいと思います。 この決議は、一連の安保理決議を強化して、資産凍結及び入国・領域通過禁止の対象として十四個人、資産凍結の対象として四団体を新たに追加指定するものです。こうした決議が全会一致で採択されたということは、国際社会が一致して北朝鮮に対する圧力を強化する意思のあらわれであると受けとめています。 先ほど来出ておりますように、北朝鮮問題は国際的課題の最優先課題であります。ぜひ、この安保理決議を含む累次の安保理決議の……
○岸田国務大臣 まず、委員の方からは、TOC条約が結ばれた場合に、その効果が十分現実において発揮されるのかどうか、こういった御質問だったと思います。 TOC条約については、恐らく今までも委員会の中でいろいろな議論が行われてきたと承知しておりますので、締結した場合、大きく三つ効果があるということ、多分、議論は行われたのではないかと想像いたします。それが現実問題、効果につながるかということについては、これは、それぞれの国、個別具体的には、現状はさまざまであります。 ただ、一つ言えるのは、より実効性が高まる、どの国の条件の中にあっても実効性が高まる、これは間違いなく言えるのではないかと考えます。……
○岸田国務大臣 衆議院北朝鮮による拉致問題等に関する特別委員会の開催に当たり、御挨拶を申し上げるとともに、最近の北朝鮮をめぐる状況について御報告いたします。 昨日、北朝鮮は四発の弾道ミサイルを発射し、そのうち三発は我が国の排他的経済水域に落下しました。我が国を含む地域及び国際社会の安全保障に対する明らかな挑発行為であり、断じて容認できません。北朝鮮による核実験やたび重なる弾道ミサイル発射は、北朝鮮が新たな段階の脅威であることを改めて示すものです。 昨日の弾道ミサイル発射を受け、北朝鮮に対して、直ちに北京の大使館ルートを通じて北朝鮮に厳重に抗議するとともに、最も強い表現で非難しました。また、……
○岸田国務大臣 先ほど委員が御議論されましたスクリーニングの議論、文科省から答弁がありましたが、あの議論につきましても、文科省の対応に加えて、我が国独自の措置として、再入国の禁止等さまざまな措置を行っています。 その合わせわざとして、御指摘がありました決議二二七〇ですとか二三二一、こうした決議の要請している中身をできるだけ担保するような形になっているかとは思いますが、ただ、こうした個々の措置はもちろんですが、全体として結果として全ての拉致被害者の方々の帰国に向けて、より効果的なものは何なのか、こういったことは不断に検討しなければなりませんし、そのための政治の役割は大変重たいものがあります。私……
○岸田国務大臣 御指摘の国際組織犯罪防止法、TOC条約ですが、我が国としまして、憲法九十八条の条約の誠実履行義務に鑑みても、しっかりとした担保法をつくった上で締結しなければいけない、これは基本だと思っています。 そして、そのために必要な担保法として何が求められるかという議論をずっと続けてきた、これが国会での議論の経緯だったと思っています。そして、過去の議論の経過をしっかりと振り返りながら、国際条約の担保法として必要最低限何が求められるか、このぎりぎりの議論を行ったわけであります。 そして、かつては、内容において線を引いて、担保法としてここまで必要だという議論を行いました。しかし、その経緯も……
○岸田国務大臣 事故機の機体の検証をめぐりましては、日米の間において、日米地位協定を初め、さまざまなルールが定められております。 まず、日米地位協定第十七条におきまして、米軍が施設・区域の外部で必要な警察権を行使することを日本側当局との連絡を前提として一般に認めた上で、その際に従うべき条件、すなわち、そのような米軍による警察権の行使の範囲を当局間の取り決めによって絞り込む、これは日米地位協定第十七条において規定をしています。 そして、その取り決めですが、日米地位協定第十七条10の(a)、そして10の(b)に関する合意議事録、あるいは刑事裁判管轄権に関する合同委員会合意、こうしたものが挙げら……
○岸田国務大臣 まず、一般論としまして、テロ組織がみずからの活動資金を得るために国際的な組織犯罪を行うということから、国際的な組織犯罪とテロ活動というのは強い関連性があるということが指摘をされてきました。 そして、本条約の起草段階において、重大な犯罪について具体的に列挙しリストをつくるべきではないか、こんな議論が行われた経緯があったと承知をしておりますが、その中にテロ活動というものは含まれておりました。 結果的にはリストはつくられなかったわけですが、この条約は起草段階からテロ活動というものを議論の対象としていたという事実がございます。 そして、二〇〇〇年にこの条約は採択されたわけですが、……
○岸田国務大臣 おっしゃるように、重大な犯罪を行うことの合意、すなわち重大な犯罪の合意罪につきまして、こういった言葉を使っているのは、TOC条約第五条の条文をそのまま引用させていただいているということであります。 その上で、お示しいただきました資料のうち、どこがそこに該当するのかということでありますが、厳密な意味での線引きについてはぜひ法務省の方に確認していただきたいと思いますが、御指摘の部分も含めそれを検討することになると思いますが、いずれにしましても、我が国のこの現状、条約が求めている部分には十分ではないという判断のもとに国内法の整備をお願いしている次第であります。
○岸田国務大臣 まず、使っている言葉、用語についての御指摘については、TOC条約第五条に記載されている表現をそのまま使っているということであります。 そして、解釈の変更があったのかという御質問をいただきました。これにつきましては、結論から言いますと、解釈の変更は当然ありません。 今行おうとしていることは、過去の我が国の国会の審議の中でさまざまな御指摘がありました、一般の方々が対象になるのではないかなど、御指摘をいただいたことに対してどう応えるのか。新しい法律を用意して、一般の方々が対象にならないことを明らかにすることができないだろうか、さらには、準備行為等がなければ処罰することはできないと……
○岸田国務大臣 嘉手納飛行場のような日米地位協定に基づいて米側が使用することが許されている施設・区域ですが、これは、日米地位協定第三条によって、我が国は、米側が施設・区域の設定、運営、警護、管理のための全ての措置をとることを認めております。 したがって、米側が個別の具体的な状況において適当であると判断した場合には、施設・区域内に日本の民間航空機が着陸し、着陸した民間航空機から乗客が当該施設・区域内を通って外に出るということはあり得ると考えます。 ただ、現実問題、もし航空機が国際線だった場合、入国手続が必要になる、それに対応するために具体的な措置が必要になるとか、手続面においてはもし現実のも……
○岸田国務大臣 御指摘の決議ですが、昨年末、国連総会第一委員会で採択をされた後、十二月二十三日、国連総会本会議におきまして採択をされました。そして、御指摘のように、我が国は反対をいたしました。 我が国の、核兵器のない世界を目指すための基本的な立場は、従来から申し上げておりますように、核兵器の非人道性に対する正確な認識と、そして厳しい安全保障環境に対する冷静な認識、この二つの認識の上に立って核兵器国と非核兵器国の協力のもとに現実的かつ実践的な取り組みを行っていく、こうしたものであります。 この立場は従来から一貫しており、そして、この立場に立って御指摘の決議を考えた場合に、厳しい安全保障環境に……
○岸田国務大臣 まず、我が国をめぐる安全保障環境が厳しさを増す中、そして外交の課題が多様化する中にあって、外交実施体制の一層の拡充が急務だということを強く感じております。そして、その際に、数ももちろん大事ですが、質においても充実をさせていく、質、量とも拡大が必要だという認識のもとに取り組みを進めています。今御審議いただいている予算においても拡充をお願いしております。
ぜひ、御理解をいただきながら、外交実施体制の充実に取り組んでいきたい、このように考えます。
【次の発言】 日米安全保障条約上、日本の施政下にある地域に対しましては安保条約五条が適用されるということは間違いございません。
○岸田国務大臣 御指摘のサイドレターの中身ですが、先ほど引用していただきました外務副大臣の答弁の中にありますように、そもそも我が国のこれまでの取り組みや今後自主的に行う取り組みを確認したものであると認識をしております。こうした内容を盛り込むことによって日米で書簡について合意することができた、こういったものであると思います。 そして、この中身につきましては、今申し上げましたように我が国が自主的に行う取り組みを確認したものですので、そもそも我が国の企業や投資家にとっても有益なものであるという認識のもとに、我が国はこうした内容を判断しているわけであります。 今後、この中身につきまして、内容におい……
○岸田国務大臣 昨年三月二十九日に外務省を退職し、四月一日に東京外国語大学に採用された元職員の再就職の経緯について、一昨日、新聞において、文科省のあっせんがあったのではないか、そういった疑いがあるという記事が報道されました。 私もその記事を見まして、事実関係を至急確認するように指示を出したところであります。それが一昨日のことですので、今現在、事実関係を調査中であります。
○岸田国務大臣 御指摘のように、四月二十八日、国連安保理の閣僚会合に出席してまいりました。ティラソン国務長官が議長となり、安保理の理事国十五カ国に加えて韓国も含めた関係国の外相等が集まり、その場において、累次の国連安保理決議の厳格かつ全面的な履行の重要性、さらには、さらなる北朝鮮の挑発行動に対しましては断固として対応することの必要性、これを改めて確認することができたと評価しております。 国連の安保理は、北朝鮮に対しまして国際社会が強いメッセージを発し、そして制裁を科す上で最も効果的な場の一つであると考えています。この安保理決議の履行をしっかりと果たしていかなければならないと思っておりますし、……
○岸田国務大臣 平成二十七年度外務省所管予算案について概要を説明いたします。 平成二十七年度一般会計予算案において、外務省は六千八百五十四億三千九百九十六万四千円を計上しています。これを前年度と比較いたしますと、約二・九%の増額となっております。 ODA予算は、外務省所管分として、対前年度比〇・二%の増額の四千二百三十八億千四十三万八千円となっており、五年連続の増額としております。 私は、国際協調主義に基づく積極的平和主義を具体的に実践する外交を引き続き展開していく所存です。 平成二十七年度予算案の作成に当たっては、こうした考えを踏まえつつ、以下申し上げる五本の柱を掲げ、めり張りをつけ……
○岸田国務大臣 平成二十八年度外務省所管予算案について概要を説明いたします。 平成二十八年度一般会計予算案において、外務省は七千百四十億一千百四十七万円を計上しています。これを前年度と比較いたしますと、約四・二%の増額となっております。 このうち外務省所管のODA予算は、対前年度比約二・四%の増額の四千三百四十一億八千六百八十四万九千円となっており、六年連続の増額となっております。 平成二十八年度予算案の作成に当たっては、国際協調主義に基づく積極的平和主義を具体的に実践する外交を引き続き展開していくとの考えのもと、G7伊勢志摩サミットの開催等を見据え、以下申し上げる四本の柱を掲げ、めり張……
○岸田国務大臣 平成二十九年度外務省所管予算案について概要を説明いたします。 平成二十九年度一般会計予算案において、外務省は六千九百二十六億千七百五十万五千円を計上しています。これを前年度と比較いたしますと、約三%の減額となっております。 このうち外務省所管のODA予算は、四千三百四十三億二千九百一万九千円となっており、七年連続の増額となっております。 平成二十九年度予算案の作成に当たっては、国際協調主義に基づく積極的平和主義を具体的に実践する外交を引き続き展開していくとの考えのもと、国際的な取り組みや議論を主導するべく、一層積極的な外交を展開するため、以下申し上げる四本の柱を掲げ、めり……
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