このページでは岸田文雄衆議院議員の46期(2012/12/16〜)における国会発言(質問、答弁等)をまとめています。国会活動の統計や役職、質問主意書の数や内容は46期国会活動統計で確認できます。
○国務大臣(岸田文雄君) 第百八十三回国会に当たり、外交の基本方針について所信を申し述べます。 私は、昨年十二月、日本外交が危機的な状況にある中、外務大臣に就任いたしました。それからわずか二カ月の間に、北朝鮮が核実験を実施しました。また、中国公船によるたび重なる領海侵入や、中国政府航空機による領空侵犯、中国海軍艦艇による火器管制レーダーの照射事案などの事態も発生しており、我が国を取り巻く安全保障環境の厳しさを改めて実感しております。 また、アルジェリアにおけるテロ事件やグアムの無差別殺傷事件に直面いたしました。世界各地で活躍する日本人や日本企業を多様な脅威から守り、支援していくことの重要性……
○国務大臣(岸田文雄君) まず、対北朝鮮措置についてお尋ねがございました。 我が国は、これまでに、広範な対北朝鮮措置を講じてきております。 二月十二日には、北朝鮮の核実験を受けて、在日の北朝鮮当局の職員の当局職員としての活動を実質的に補佐する立場にある者の再入国を認めないとの新たな措置を直ちに導入いたしました。 北朝鮮に対してさらにどのような措置をとることが効果的かについては、米国、韓国、中国を初めとする関係国と引き続き緊密に連携し、二月十二日に発出した内閣総理大臣声明にもあるように、今後の北朝鮮の対応、国際社会の動向等を考慮しつつ、検討していく考えであります。 また、尖閣諸島の有効な……
○国務大臣(岸田文雄君) 経済連携協定の締結の推進に関するお尋ねがありました。 自由貿易の推進は、我が国の経済外交の柱です。力強い経済成長を達成するためには、自由貿易体制を強化し、諸外国の活力を我が国の成長に取り込む必要があります。 そのため、御指摘の東アジア地域包括的経済連携(RCEP)や、日中韓、日・EUのFTA、EPAへの取り組みも含め、アジア太平洋地域、東アジア地域、欧州などとの間で、高いレベルの経済連携を戦略的に推進いたします。 TPPについては、さきの日米首脳会談も踏まえ、今後、政府として、交渉参加について判断いたします。 これらの取り組みが相互に刺激し合い、全てが活発化す……
○国務大臣(岸田文雄君) TPP交渉における政府調達に関するお尋ねがありました。 TPPについては、アジア太平洋地域における高い水準の自由化を目標とし、市場アクセスのみならず、さまざまな非関税分野のルールづくりを含む包括的な経済連携協定として交渉されているものと承知しております。 これまで得られた情報では、TPP交渉においては、現在のところ、政府調達の対象機関は中央政府に集中して議論をしている模様であります。 なお、これまで、TPP協定交渉参加国間のFTAでは、地方自治体は調達対象としていない場合もあり、また、対象としている場合であっても、我が国のように政令指定都市レベルの調達まで対象と……
○国務大臣(岸田文雄君) ただいま議題となりました国際的な子の奪取の民事上の側面に関する条約の締結について承認を求めるの件につきまして、その趣旨を御説明いたします。 この条約は、昭和五十五年十月にハーグ国際私法会議において作成されたものであります。 この条約は、監護の権利の侵害を伴う国境を越えた子の連れ去り等が生じた場合に原則として常居所を有していた国に子を迅速に返還するための国際協力の仕組み、国境を越えた親子の接触の実現のための協力等について定めるものであります。 具体的には、各締約国が指定する中央当局は、子の返還を求める申請または子との接触を求める申請を受けて、子の所在の特定、子に対……
○国務大臣(岸田文雄君) 私の方からは、三日月議員から三点御質問をいただきました。 まず一点目、ソマリア沖・アデン湾周辺海域の海賊事案発生状況についてお尋ねがありました。 ソマリア沖・アデン湾周辺海域の海賊や武装強盗事案の発生件数は、二〇〇九年から二〇一一年までの三年間は、毎年二百件を上回っておりました。 昨年、二〇一二年の発生件数は七十五件で、二〇一一年二百三十七件の約三分の一まで減少いたしましたが、二〇一一年まで高水準であったこと、また、本年、二〇一三年五月十四日現在、ソマリア海賊によって拘留されている人質が七十一名であることを踏まえれば、引き続き、予断は許されない状況にあると考えて……
○国務大臣(岸田文雄君) 長島議員にお答え申し上げます。 まず、外国における公権力の行使についてお尋ねがありました。 一般国際法上、外国の領域において公権力の行使を行うことは、当該領域国の同意があれば、認められています。その際、当該領域国に所在する人々に対する公権力の行使は、一般には、その同意の範囲で認められております。 また、在外邦人を保護するための自衛隊による武器使用の法的性格についてお尋ねがありました。 お尋ねのような場合に、領域国の同意があれば、国際法上、かかる武器使用は認められ得ると考えますが、いわゆる駆けつけ警護のように、海外に派遣される自衛官に自己保存型を超える武器使用権……
○国務大臣(岸田文雄君) 小池議員の方から、原子力損害賠償に関する国際条約についてのお尋ねがありました。 我が国としては、効率的かつ安定的な原子力損害賠償スキームを国際的に構築することの意義を十分認識し、我が国の原子力損害賠償制度も踏まえて、関係条約について、関係省庁間で検討を進めております。 こうした中で、原子力損害賠償関連条約としては、パリ条約、そしてウィーン条約、さらには原子力損害の補完的補償に関する条約(CSC)、この三つの系統が存在いたしますが、被害者の救済、我が国法制度との整合性等の観点から、現在、このCSCを最も有力な候補として検討を進めております。(拍手)
○国務大臣(岸田文雄君) 私には、国家安全保障戦略に核兵器廃絶を目指す方針を明記すべきではないかというお尋ねがありました。 あわせて、核兵器廃絶への決意についてお尋ねがございました。 御指摘の共同ステートメントについては、各国との調整を行った結果、我が国の安全保障政策や核軍縮アプローチと整合的な内容に修正されたことから、我が国として支持することといたしました。 我が国は、唯一の戦争被爆国であり、核兵器のない世界を目指すことは、我が国の道義的責務です。 来年四月には、我が国が主導する軍縮・不拡散イニシアチブ(NPDI)の外相会合が広島で開催予定であり、こうした核兵器使用の悲惨さを国と世代……
○国務大臣(岸田文雄君) 政府といたしましては、ただいま採択されました御決議の趣旨を体しまして、中国による力を背景とした現状変更の試みには、同盟国である米国を初めとする国際社会と緊密に連携しつつ、我が国の領土、領海、領空は断固として守り抜くとの決意で、毅然かつ冷静に対処してまいります。(拍手)
○国務大臣(岸田文雄君) 第百八十六回国会の開会に当たり、外交の基本方針について所信を申し述べます。 この一年間で、国際社会における我が国への期待は確実に高まっています。自由、民主主義、基本的人権のみならず、法の支配を重視し、アジア太平洋地域はもとより、中東、アフリカ、欧州、中南米に至るまで、世界全体の平和と繁栄の実現のためひたむきに努力するという我が国の姿勢に対し国際社会の支持が着実に広がっていることを、外務大臣として世界各国を訪問する中で、強く実感いたしました。 一方、我が国を取り巻く安全保障環境は一層厳しさを増しています。 本年も、日米同盟の強化、近隣諸国との協力関係の重視、そして……
○国務大臣(岸田文雄君) 新興国経済の動向とその影響、そして新興国、途上国との連携についてお尋ねがありました。 新興国経済の成長に伴い、貿易や投資を通じてこれらの国々と経済面での結びつきが深まっており、我が国経済に及ぼす影響も含め、新興国の経済の動向を注視しております。 中国は、世界第二位の経済大国であり、日中間の経済関係は、貿易、投資の両面で緊密かつ相互依存的です。 また、インドは、近年若干の伸び悩み感があるとはいえ、依然として約五%の経済成長を遂げているなど、日本企業にとって非常に有望な市場であると考えております。 これらの新興国については、その国際社会における影響力を踏まえ、政治……
○国務大臣(岸田文雄君) 歴史の問題と積極的平和主義についてお尋ねがありました。 戦後、我が国は、自由で、民主的で、基本的人権や法の支配をとうとぶ国をつくり、戦後六十八年にわたり、平和国家として歩んでまいりました。この平和国家としての歩みは今後も変わりません。 我が国は、この平和国家としての歩みを引き続き堅持し、また、国際政治経済の主要プレーヤーとして、国際協調主義に基づく積極的平和主義の立場から、地域及び世界の平和と安定にこれまで以上に積極的に寄与してまいります。外務大臣として、こうした我が国の立場、考え方を積極的に説明しながら、外交を展開してまいります。(拍手)
○岸田国務大臣 今般、外務大臣を拝命いたしました岸田文雄でございます。 安全保障委員会の開催に当たり、委員各位に謹んで御挨拶を申し上げ、安全保障政策について、所信を申し述べたいと存じます。 平和を守り、国の主権、そして領土、領海、領空を断固として守ることは国家としての当然の責務であり、この責務を国際法にのっとって果たしていきます。また、北方領土、竹島といった領土問題、北朝鮮による拉致問題についても、その解決に向けて粘り強く取り組んでいく決意です。 我が国を取り巻く安全保障環境は、かつてなく厳しさを増しています。北朝鮮は、国際社会の声を無視し、核、弾道ミサイル開発を継続しています。中国によ……
○岸田国務大臣 まず、中谷委員からは、冒頭、御激励をいただきました。まことにありがとうございます。 在任中にやりたいことですが、本委員会におきます大臣挨拶の中でも申し上げさせていただきましたように、安全保障の分野においては、まずは、国の主権、領土、領海、領空を断固として守ること、これは国家として当然の責務でありますが、この責務を国際法にのっとって果たしていく、これが第一だと思っております。そして、北方領土、竹島といった領土問題、また北朝鮮による拉致問題につきましても、解決に向けて粘り強く取り組んでいく決意であります。 ぜひ、こうした目標のために、国際環境の安定に向けた外交努力、しっかりと果……
○岸田国務大臣 まず、北朝鮮につきましてはさまざまな動きがあります。しかし、いずれにしましても、北朝鮮の動向、我が国を含むこの地域における深刻な不安定要因であるということについては変わりがないと考えています。 最近、北朝鮮については緊張状態が緩和されたなどという見方もありますが、次の北朝鮮の行動、予断することはなかなかできません。引き続きまして、警戒を怠ることなく、しっかりと注視し、適切に対応していかなければならない、このように考えております。 北朝鮮問題につきましては、引き続き、対話と圧力の方針のもとに、核、ミサイル、拉致、こうした諸懸案を包括的に解決に向けて取り組んでいく、こうした方針……
○岸田国務大臣 外務大臣の岸田文雄でございます。 沖縄及び北方問題に関する特別委員会の開催に当たり、御挨拶を申し上げるとともに、所信を申し述べます。 まず、沖縄に関する事項について述べます。 我が国を取り巻く安全保障環境が一層厳しさを増す中、我が国の外交、安全保障の基軸たる日米同盟の強化が不可欠です。特に、在沖縄米軍を含む在日米軍の抑止力は、我が国の安全、ひいては地域の平和と安全の確保に不可欠です。 普天間飛行場の移設を含む在日米軍再編については、現行の日米合意に従って進めながら、沖縄の負担軽減を実現いたします。 先月五日、日米両政府は、七年越しの課題であった嘉手納以南の土地の返還計……
○岸田国務大臣 今回の安倍総理のロシア訪問ですが、日本の総理の公式訪問としましては十年ぶりということでございます。 総理の訪ロの際に行われました日ロ首脳会談では、両首脳は、戦後六十七年を経てまだ日ロ間で平和条約が締結されていないということは異常であるという認識を確認した上で、双方に受け入れ可能な解決策を作成する交渉を加速化させるという指示を両国の外務省に共同で与えるということについて合意をいたしました。今回の会談で、北方領土に関する交渉を再スタートさせ、そして加速化させることに合意したということは大きな成果だと認識をしています。 そして、両首脳のこの合意を受けて、現状どうなっているかという……
○岸田国務大臣 外務大臣の岸田文雄でございます。 衆議院海賊・テロ特別委員会の開催に当たり、委員各位に御挨拶を申し上げ、海賊対策及び国際テロ対策に関する政策について、所信を申し述べたいと思います。 海洋国家である我が国にとって、海上航行の安全確保は極めて重要な課題です。ソマリア沖・アデン湾の海賊事案の発生件数は、我が国を含む国際社会及び海運関係者のさまざまな取り組みの結果、昨年大幅に減少しました。しかし、一昨年まで高い水準であったことや、今なお多くの人質が拘束されていることを踏まえれば、引き続き予断を許さない状況です。 二〇〇九年から実施されている自衛隊及び海上保安庁による海賊対処行動は……
○岸田国務大臣 まず、北朝鮮につきましては、たび重なる挑発的な行為、言動を重ね、そしてそれをエスカレートさせている、こうした状況につきましては、我が国のみならず、国際社会の平和と安定に対する挑戦であり、脅威であります。これはまことに遺憾に思っております。 そして、北朝鮮に対しては、国際社会とも連携しながら、これまでの六者会議合意ですとか、あるいは国連安保理におけるたび重なる決議、こうした合意を履行するよう求めていかなければなりませんし、こうした挑発行為をこれ以上エスカレートさせないように国際社会が連携して働きかけていかなければならない、このように考えております。 そうした意味から、米国、韓……
○岸田国務大臣 外務大臣の岸田文雄でございます。 外務委員会の開催に当たり、委員各位に謹んで御挨拶を申し上げ、主な国際情勢について報告するとともに、外交政策について所信を申し上げます。 我が国を取り巻く安全保障環境は厳しさを増しています。北朝鮮は、核・ミサイル開発を進め、核実験を実施しました。また、中国公船によるたび重なる領海侵入や、中国政府航空機による領空侵犯、中国海軍艦艇による火器管制レーダーの照射事案などの事態も発生しております。また、アルジェリアにおけるテロ事件のように、海外において日本人や日本企業が脅威に直面する事案も生じています。 こうした状況の中、世界の平和と安定を脅かす危……
○岸田国務大臣 まず、さまざまな資料をお示しいただきました。大変興味深い貴重な資料をお示しいただいたと認識をしております。 尖閣諸島につきましては、言うまでもなく、国際法上も歴史的にも我が国固有の領土であり、領土問題というものは存在しない、これが我々の基本的な立場であります。 そして、この資料を拝見いたしましても、この中の一部は既に外務省のホームページにおいて掲載をさせていただいております。我が国の尖閣諸島に関する立場を裏づける根拠として活用もさせていただいているところですが、引き続きまして、国内外の理解を得るべく情報発信をしっかりと行っていかなければいけない、強く感じているところでござい……
○岸田国務大臣 在ベレン総領事館の現在の領事業務量等に照らしますときに、同総領事館を出張駐在官事務所に切りかえた後も、引き続き総領事館同様の領事サービスの提供は可能であると判断しております。日系社会、在留邦人に対する各種支援や領事サービスに影響を与えることはないという判断でございます。 また、ブラジルには大使館もありますし、四つの総領事館、あるいは二つの出張駐在官事務所が設置されております。こうした公館ネットワークを活用してブラジル外交を展開していく、こうした方針であります。 こうした判断のもとに、今回、在ベレン総領事館を出張駐在官事務所に切りかえる、こうした決定をした次第でございます。
○岸田国務大臣 昨日の衆議院本会議において、国際的な子の奪取の民事上の側面に関する条約、ハーグ条約につき趣旨説明を申し上げたところでありますが、ハーグ条約につきましては、昭和五十五年十月に作成され、昭和五十八年に発効以来、三十年が経過し、八十九カ国が締約国となっている一方で、G8の中で我が国のみが未締結の状態です。 ハーグ条約をめぐる国会の過去のいきさつについては、私どもも内心じくじたる思いがありますが、それらを乗り越えて、本条約が子の利益を最重要に考えるものであり、その締結は我が国の国益にとって非常に重要であることから、ぜひとも速やかな御審議をお願いしたく存じます。
○岸田国務大臣 まず、外務大臣に就任しましてから四カ月がたちますが、改めて、我が国の置かれている国際的な戦略環境の厳しさを痛感しております。北朝鮮の核実験の実施ですとか、中国艦船による火器管制レーダーの照射ですとか、アルジェリアのテロ事件ですとか、さまざまな出来事が発生をいたしました。 こうした中にあって、我が国の外交をつかさどることの重みを痛感しておるところでございます。そして、こうした外交の継続性ということを考えますときに、玄葉前大臣の一年四カ月、大変な御苦労がおありになったんだろうなと思いをめぐらせているところでございます。 ぜひ、我が国が置かれているこうした危機的な状況をしっかりと……
○岸田国務大臣 まず、北朝鮮が挑発的な言動を繰り返していることについては、まことに遺憾に感じております。 ただ、客観的に言いますと、最近になって、北朝鮮による挑発的な言動の頻度は若干減少しております。また、韓国におきましても、開城工業団地の扱いも含めて北朝鮮に対して対話を呼びかけている、こうした事実もあります。 しかしながら、ケリー米国務長官も述べておられますように、対話の前提になるには、北朝鮮が、非核化を含め、問題解決に向けた真摯な姿勢を示すことが重要であると認識をしております。 今後とも、関係各国としっかり連携を深めながら、北朝鮮の動向については注視をしていかなければならないと考えて……
○岸田国務大臣 まず、我が国はこれまで、六十六カ国・地域を対象とする五十五の租税条約を締結しております。これにより、我が国の租税条約ネットワークは、金額ベースでいきますと、我が国からの対外直接投資先の約九割をカバーしているという状況にあります。 政府としましては、二国間の経済関係ですとか我が国産業界からの要望、さらには脱税及び租税回避行為への対処に関する国際的な協力といった諸点を総合的に勘案して、この租税条約の新規締結あるいは改正に積極的に取り組んでいきたいと考えております。 そして、現状ですが、具体的に申し上げるならば、二重課税の回避を主たる目的とした条約としましては、アラブ首長国連邦と……
○岸田国務大臣 先ほど来、委員の御質問を聞いておりまして、まず、青少年交流というものは、人のつながり、人脈をつくる、国際的な理解を強化する、さらには国際的な視野を広げる、あるいはグローバル人材を育成する、さまざまな見地で大変重要だと認識をしております。これは、教育の見地のみならず、外交的な見地からも、こうした動きをしっかり支援していかなければいけないと考えています。 一方、外国から多くの方々に日本に来ていただくのとあわせて、日本から海外に多くの人材を送り出して国際感覚を身につけてもらう、国際的な舞台で活躍してもらう、こうした視点も重要であり、さらには、いながらにして世界最高峰の教育を受けるこ……
○岸田国務大臣 ただいま議題となりました投資の促進及び保護に関する日本国政府とパプアニューギニア独立国政府との間の協定の締結について承認を求めるの件につきまして、提案理由を御説明いたします。 政府は、平成二十二年九月以来、パプアニューギニア政府との間でこの協定の交渉を行いました。その結果、平成二十三年四月二十六日に東京において、我が方外務大臣と先方外務貿易移民大臣との間で、この協定の署名を行った次第であります。 この協定は、主に、投資の許可後の投資家及び投資財産の保護を定めております。 この協定の締結は、我が国とパプアニューギニアとの間の投資の増大及び経済関係のさらなる緊密化に大いに資す……
○岸田国務大臣 外務大臣に就任しまして半年がたちますが、改めて、日本が置かれている厳しい戦略環境を痛感しております。我が国は、国際社会の平和や安定を脅かす危機や脅威から日本を守り、平和そして繁栄を守るために、しっかりと外交を進めていかなければいけないと強く感じております。 就任しましてから、日米同盟の強化、近隣諸国との協力、そして経済外交の展開、こうした三つの柱をもとに、自由ですとか民主主義ですとか、市場原理、あるいは法の支配、こうした基本的価値を基礎としながら外交を展開してきました。 ASEANを初めとする東南アジア諸国から始まり、その後、米国、中南米諸国、さらには大洋州諸国、こうした国……
○岸田国務大臣 ただいま議題となりました北太平洋における公海の漁業資源の保存及び管理に関する条約の締結について承認を求めるの件につきまして、提案理由を御説明いたします。 この条約は、平成二十四年二月に東京で開催された北太平洋漁業委員会の設立のための条約の準備会合において採択されたものであります。 この条約は、北太平洋の公海における漁業資源の長期的な保存及び持続可能な利用の確保を目的として、北太平洋漁業委員会を設立するとともに、締約国が同委員会で定める保存管理措置をとること等について定めるものであります。 我が国がこの条約を締結することは、このような目的に積極的に協力し、及び我が国の漁業の……
○岸田国務大臣 本条約が対象水域としております北太平洋の公海、特にこの海域に位置します天皇海山水域は、我が国の底魚漁業にとって最も重要な漁場となっております。また、この水域における我が国の底魚、ツボダイですとかキンメダイ、こうした底魚の漁獲量は、他の関係国等と比べて圧倒的に多いという現状にあります。 したがって、我が国が本条約を締結することは、対象水域である北太平洋の公海における漁業資源の適切な保存及び管理に貢献するだけではなくして、我が国の漁業を安定的に発展させる上で大変重要であると認識をしております。こうした意義を同条約は持っておると考えております。
○岸田国務大臣 外務大臣を拝命いたしました岸田文雄でございます。衆議院北朝鮮による拉致問題等に関する特別委員会の開催に当たり、御挨拶を申し上げるとともに、所信の一端を申し述べます。 北朝鮮が正式に金正恩体制に移行してから一年が経過しました。その間、北朝鮮の動向は我が国を含む地域全体にとって深刻な不安定要因であり続けており、朝鮮半島情勢は依然として予断を許しません。 北朝鮮は、昨年四月及び十二月にミサイル発射を強行し、本年二月には三回目となる核実験を実施しました。これらは、我が国を含む地域の平和と安定を損なう安全保障上の重大な挑発行為であり、また、累次の国連安保理決議に明白に違反するものです……
○岸田国務大臣 御指摘の日中漁業協定ですが、この適用される水域、御指摘のように、これは日中両国の排他的経済水域でありまして、我が国固有の領土である尖閣諸島周辺も含め、我が国の領海はそもそもこの協定水域に含まれてはおりません。
したがって、日中漁業協定及び御指摘のこの書簡でありますが、我が国の領土、領海の主張を棚上げしたり、あるいは我が国の領土、領海に対する主権を放棄する、こういったものでは全くない、こうした認識でおります。
【次の発言】 TPP交渉につきましては、昨年十二月、ニュージーランド・オークランドで十五回目の交渉会合が開催されております。そして、その場でも、ニュージーランドの発表によ……
○岸田国務大臣 御指摘のように、二月五日の日に防衛省から外務省は連絡を受け、同日、中国に対し申し入れを行い、抗議を行いました。
二月五日の日、この中国への申し入れ、できるだけスピード感を持って早く申し入れをする、そのためにはどういった形、ルートがいいか、調整をした結果、御指摘のようなルートで申し入れを行った、こういったことでございます。
【次の発言】 中国に対しましては、申し入れを行い、抗議を行いました。そして、その際に、事実を確認したいという反応でありました。我々は引き続き、説明責任を果たすべく申し入れています。
今、中国と意思疎通を図りながら、先方からの反応を待っている状況でありまして……
○岸田国務大臣 まず、御指摘の海上連絡メカニズムにつきましては、日中の防衛当局間で早期の運営開始を目指しているところですが、外務省としましても、防衛当局間のこうした協議の進展を期待しておりますし、しっかり支援をしていかなければいけないと思っています。 そして、同様のメカニズムとしましては、二〇一一年に日中高級事務レベル海洋協議、こうした取り組みがあります。これは立ち上がっておりますが、その後、動いておりません。 こうしたメカニズムも使わなければいけないと思いますし、また、今、日中のみならず、米国も加えたという御指摘もございました。米国ということを考えますときに、例えば、米国そして中国も参加……
○岸田国務大臣 昨日の北朝鮮による核実験の実施についてでありますが、我が国を含む国際社会が、既存の国連安保理決議の完全な遵守を求め、また、核実験を含む挑発行為を決して行わないように繰り返し求めてきました。にもかかわらず今回この核実験が強行されたこと、これは、北東アジアそして国際社会の平和と安定のために大変危機的な事態であり、容認することは決してできないと考えております。 今回の核実験は、既存の国連安保理決議、さらには日朝平壌宣言、さらには二〇〇五年の六者会合の合同声明、こうしたものに違反するものでありますし、対話を通じて問題を解決していこうという動きにも逆行する、こうした行為であります。厳重……
○岸田国務大臣 我が国においては昨年来さまざまな情報収集に努めていますが、いずれにしましても、今回のこの共同声明は、この三点について、文書において対外的に日米の両首脳が確認をした、明示的に文書によって確認したことに大きな意義があると我々は認識をしております。
【次の発言】 TPP交渉全体も今交渉が進んでいる段階だと思っています。交渉が今継続されている、こういった中でさまざまな協議や議論が行われている、当然のことです。
【次の発言】 まず、共同声明の三パラ目の内容については、従来までも日米間でさまざまな協議を行ってきました。その中で、この三パラに書いてありますような自動車、保険にアメリカ側から大……
○岸田国務大臣 御指摘のように、在留届の提出につきましては、旅券法第十六条によって、三カ月以上海外に滞在する方に義務づけられております。 この在留届につきましては、海外における事故ですとか事件あるいは災害等緊急事態の発生の場合に、危機情報の提供ですとか安否確認、こうしたことのために、できる限り正確な情報の保持は極めて重要だと認識しております。この広報啓発に努めなければならないという御指摘、そのとおりだと認識をしております。 そういったことから、より周知徹底を図るために、例えば、インターネットを通じて在留届を提出することができる在留届電子届け出システム、ORRネットの活用促進、さらには、在留……
○岸田国務大臣 我が国は、北朝鮮の核実験に対しまして、一貫して、安保理の断固たる対応をとるよう、米国を初めとする関係国と緊密に連携をしてまいりました。今回の安保理決議の共同提案国にもなっております。安保理が今般の北朝鮮の核実験を安保理決議違反として非難し、核実験による核、ミサイル関連活動に関連する金、人、物の動きを強く規制する内容の決議を採択したことを歓迎しておりますし、高く評価をしております。 そして、その上で、北朝鮮が国際社会の強い警告と非難を真摯に受けとめ、今般の安保理決議を初めとする一連の安保理決議を誠実かつ完全に実施し、さらなる核実験や発射を含む挑発行為を決して行わないよう強く求め……
○岸田国務大臣 御指摘の日米共同声明のこの第三段落目の意味ですが、これは、日米両国の間では、今日までもさまざまな関心事が協議をされてきました、そして、この共同声明が発せられた後もこうした関心事について協議をしていく、これを確認したというのが趣旨でありまして、こうした関心事項をいつまでに協議を完了するかということについては、この第三段落目の中には何も含まれておりません。
そして、日米両国の間においても、いつまでにこれを完了するのか、こうした点については決まってはおりません。
【次の発言】 第三段落目の趣旨は先ほど申し上げたとおりですが、これは、引き続き日米間で協議を行うという趣旨でありますので……
○岸田国務大臣 一般に、日米地位協定は、低空飛行訓練を含め、実弾射撃を伴わない飛行訓練について、在日米軍の使用に供している施設・区域の上空に限って行うことを想定しているわけではなく、在日米軍は、施設・区域でない場所の上空において飛行訓練を行うことが認められております。 そして、御指摘の日米合同委員会の合意において記述があります「低空飛行訓練を実施する区域」についても、日米地位協定上の在日米軍施設・区域に限られるものではないと解しております。 ただ、一方で、米軍は全く自由に飛行訓練を行ってよいというわけではありません。我が国の公共の安全に妥当な考慮を払って活動すべきものであるということは、言……
○岸田国務大臣 まず、委員の方から、総理、外務大臣の海外出張につきまして御理解をいただきました。心から感謝を申し上げます。ぜひ大きな責任を担って外交に取り組んでいきたいと存じます。 そして、新しい中国の指導部体制についての御質問をいただきました。 先般、十七日に閉幕しました全人代におきまして、習近平共産党総書記が中国国家主席に選出されました。そして、中国の新しい指導部人事が決定されたわけです。 まず、この新しい指導部のもとで示された国家の目標としましては、経済成長、社会の安定、そして社会の公正、この三つが大きな目標として掲げられました。 しかしながら、今回の指導部交代につきましては、安……
○岸田国務大臣 中東・北アフリカ地域は、いわゆるアラブの春と呼ばれる、数十年に一度の大変革を今経験しております。新しい国づくりに向けた民主化プロセスが進んでおりますが、他方で、長期的な民主化の成功のためには、政治、経済、社会面の抜本的な改革が必要であり、これからが正念場という認識を我が国も国際社会と共有しております。 そして、この地域において重立った国の状況を申し上げるならば、例えばイランにおきましては、核問題につきまして、我が国は深刻な懸念を国際社会と共有しています。EU3プラス3とイランとの間で協議が行われていますが、ぜひ対話を通じて結果が出ることを期待はしていますが、我が国は、対話と圧……
○岸田国務大臣 一般論としましては、国際憲章のもとで武力行使は禁止されており、各種の事案が発生する場合、国連安保理におきまして、平和に対する脅威ですとか平和の破壊ですとか侵略行為の存在、これを国連の安保理において決定するということになっております。 お尋ねのような延坪島砲撃事件のような事案が仮に発生した場合は、攻撃を受けた当該国を初めとする関係国、あるいはその関係国の要請を受けて開催される安保理において何らかの判断が示されるものと考えられます。 いかなる評価が行われるかにつきましては、具体的な態様にもよりますので、一概に今申し上げることは難しいということでございます。
○岸田国務大臣 安全保障委員会の開催に当たり、御挨拶を申し上げます。 我が国を取り巻く安全保障環境が大きく変わる中で、国民の生存や国家の存立を守り抜くことは政府の最も重要な責務です。 特に、東アジアの安全保障環境は厳しさを増しています。北朝鮮による核、ミサイルの脅威が存在しています。中国の不透明な軍事力の増強や海洋活動の活発化は地域共通の懸念事項となっています。さらに、極東におけるロシア軍の活動等も注視していく必要があります。 このような安全保障環境に対応するため、安倍内閣では、日米同盟を基軸としつつ、国際協調主義に基づく積極的平和主義の立場から、世界の平和と安定、そして繁栄の確保にこれ……
○岸田国務大臣 まず、尖閣諸島は歴史的にも国際法上も我が国固有の領土であり、我が国はこれを有効に支配しております。 御指摘のように、中国が今回設定を発表した空域は、我が国固有の領土である尖閣諸島の領空があたかも中国の領空であるかのごとき表示をしており、我が国として全く受け入れることはできないと考えております。 このような我が国の立場につきましては、十一月二十四日、外務大臣談話で明確にするとともに、外交ルートを通じまして遺憾の意を伝え、抗議を行い、そして関連措置の撤回を求めております。 引き続き、中国の力によるこの現状変更の試みに対しましては、我が国の領土、領海、領空を断固として守り抜くと……
○岸田国務大臣 外務委員会の開催に当たり、御挨拶申し上げます。 私は、日米同盟の強化、近隣諸国との協力関係の重視、そして日本経済再生に資する経済外交の強化の三つの柱を軸とした外交を引き続き推し進め、国益の増進に全力を尽くします。また、グローバルな課題の解決にもより一層積極的に取り組み、世界全体の利益の増進に貢献します。国際協調主義に基づく積極的平和主義の立場から、世界の平和と安定、そして繁栄の確保にこれまで以上に積極的に寄与してまいります。 日米同盟の強化については、先般の2プラス2の成果に沿って、日米防衛協力のための指針の見直しを初めとする幅広い分野において安全保障、防衛協力を進め、抑止……
○岸田国務大臣 まず、委員の投資に関する問題意識につきましては、大変重要な問題意識だと認識をしております。 そして、中国の投資協定締結の背景、そして影響について御質問いただいたわけですが、まず、他国の経済政策の背景について何か申し上げる立場にはないわけですが、一般論として申し上げるならば、中国政府も、みずからの持続的な経済発展を続けるためにさまざまな努力を行っており、そしてその一環として、国内外の企業の投資環境の整備に努力していかなければならない、そういった思いで努力をしているんだというふうに考えます。 そして、影響につきましては、まさに今中国が結んでいる投資協定の中身ですとか、そして実際……
○岸田国務大臣 御指摘のステートメントですが、今委員からお話がありましたように、同様のステートメントは過去三回発出されておりますが、我が国は賛同いたしませんでした。 こうした過去のステートメントに関しましては、核兵器の人道的影響に係る認識、すなわち、核兵器が使用された際に、使用された世代のみならず、将来の世代にも人道的な影響を及ぼす、また、健康のみならず、経済や社会にも大きな影響を及ぼす、こうした人道的影響に関する認識、この認識の部分につきましては、従来からこうしたステートメントの認識と我が国は一致をしておりました。 しかしながら、我が国をめぐる厳しい安全保障環境の中で、このステートメント……
○岸田国務大臣 まず、玄葉前大臣も私も、平成五年に初当選をいたしました。確かに、二十年前、初当選した当時のことを考えますときに、日本の置かれている環境、また国際社会のパワーバランスも本当に大きく変化したなと実感として感じております。 その中にあって、まず、日本外交は、引き続き今日も基軸は日米同盟であるということは間違いないと思っております。ただ、あわせて、刻々と変化する国際情勢に応じて、日本の置かれている立場、状況、これについては冷静に判断をしなければいけないと思いますし、外交のアプローチもこうした状況の変化に合わせて変化させていく、こうした対応も必要であるということは感じております。 外……
○岸田国務大臣 ただいまは、委員も外務大臣を経験され、外交体制の強化の必要性を感じられ、外交体制の強化に前向きな趣旨で御質問いただきましたこと、大変ありがたいことと存じます。私も同じ思いを強くしております。 そもそも外務省の体制につきましては、従来から、国家承認する国の数の増加ですとか、あるいは他の国の体制との比較等において、外務省の体制強化が随分と指摘をされてきたわけですが、それに加えまして、昨今は、外務省が対応しなければならない課題、経済、安全保障、文化芸術、スポーツなど、ますます幅広くなっております。さらには、宇宙とかサイバーとか、新しい課題もふえてきているわけですが、こうした課題も、……
○岸田国務大臣 まず、本条約は、障害者の人権ですとか基本的自由を確保する上で重要な意義を有していると認識をしております。そして、この条約がスタートになるのではないか、認識を聞きたいという御質問をいただきました。まさに、それにつきましては、そのとおりだと認識をしております。 本条約の第四条に、経済的、社会的、文化的権利については漸進的に達成するものと規定しております。この規定を踏まえて、本条約締結後も、これらの権利の達成に向け引き続き努力していく必要があると認識をしております。 外務省としましても、障害当事者の方々の意見も踏まえて、関係省庁と連携しつつ、条約の目的、理念の実現に向けて積極的に……
○岸田国務大臣 御指摘のように、中国がこうした空域を設定し、そして自国の規則に従うことを義務づけるということについては、東シナ海の現状を一方的に変更し、そして事態をエスカレートさせる、また、現場の海空域におきましては不測の事態も招きかねない非常に危険なものであり、まず強く懸念を表明させていただいております。 加えて、これは、国際法上の一般原則であります、公海上空における飛行の自由原則を不当に侵害するものでもあるということで、撤回を強く求めております。 そして、それに加えて、この中国側が設定した空域、これは我が国固有の領土である尖閣諸島の領空があたかも中国の領空であるかのごとき表示をしており……
○岸田国務大臣 外務省におきましては、佐藤外務報道官が本年九月に人権人道大使に就任をいたしました。それ以降、女性、人権、人道をめぐる国際課題について、紛争下の性的暴力担当のバングーラ国連事務総長特別代表との間で意見交換を行うなど、人権人道大使の立場からも、我が国の立場及び取り組みを対外的に説明、発信してきております。
今後も、関連国際機関の要人等との間でそうした意見交換を行っていくことにより、我が国の女性、人権分野での取り組みについて、人権人道大使としても国際社会に発信をしていきたいと考えております。
【次の発言】 北朝鮮における人権に関する国連調査委員会ですが、本年三月の人権理事会において……
○岸田国務大臣 ただいま議題となりました原子力の平和的利用における協力のための日本国政府とアラブ首長国連邦政府との間の協定の締結について承認を求めるの件につきまして、提案理由を御説明いたします。 政府は、平成二十一年六月以来、アラブ首長国連邦政府との間でこの協定の交渉を行いました。その結果、平成二十五年五月二日にドバイにおいて、我が方在アラブ首長国連邦大使と先方国際原子力機関アラブ首長国連邦常駐代表との間で、この協定の署名が行われた次第であります。 この協定は、原子力の平和的利用に関する我が国とアラブ首長国連邦との間の協力のための法的枠組みを提供するものであり、核物質等の平和的非爆発目的利……
○岸田国務大臣 日本国内にある大使館そして軍事施設などが携帯電話を通信傍受することについてどういう認識かという御質問です。 まず大使館の方ですが、一般論として言えば、仮に我が国に所在する諸外国の大使館が我が国の法令に反する形で通信傍受を行った場合、そのような活動につきましては、外交関係に関するウィーン条約第四十一条一において規定される外交官の接受国法令尊重義務に反するということになると思います。 そしてもう一つ、軍事施設という御質問をいただきましたが、外国の軍隊が接受国の法令を尊重しなくてはならないことは、当該軍隊を派遣している国の一般国際法上の義務であります。日米地位協定第十六条が米軍の……
○岸田国務大臣 御指摘の共同ステートメントですが、従来から、この共同ステートメントにおける核兵器使用の人道的影響に対する認識、すなわち、核兵器が使用された際に、その使用された世代のみならず、将来の世代にも大きな影響をもたらす、また、健康のみならず、社会的にも、あるいは経済的にも大きな影響をもたらす、こうした人道的な影響に対する認識につきましては、従来から我が国は一致をしておりました。 ただ、御指摘のように、核抑止を含む我が国の安全保障政策、この厳しいアジア太平洋地域における戦略環境の中にあっての我が国の安全保障政策との整合性につきまして、従来から議論を行ってきたところであります。 私も、こ……
○岸田国務大臣 今、官房長官から答弁ありましたように、国家安全保障会議というのは、我が国の国家安全保障政策を取り扱うことになります。そして、政治のリーダーシップを発揮して、機動的、効果的な判断を下す、こうした役割を担うものだと認識をしております。
国家安全保障政策の中に、御指摘のODAですとかJICAの活動が含まれないとは限りませんが、こうした国家安全保障会議の役割を考えますときに、外務省の所掌自体は従来と全く変わらない、このように認識をしております。
【次の発言】 まず、このたび国家安全保障会議が設置されることによって、平時からこうした安全保障情勢あるいは治安情勢についてフォローがされると……
○岸田国務大臣 まず、イラク戦争における我が国の対応につきましては、既に外務省の中で検証を行っておりまして、事後的に言えば、イラクの大量破壊兵器が確認できなかったとの事実については厳粛に受けとめる必要があると考えております。 そして、さらなる情報収集能力、分析能力の強化等、今後の外交力強化の課題であると考えておりますが、当時の国会答弁、あるいは政府見解を確認してみますと、大量破壊兵器の有無は、日本が対イラク武力行使を支持した直接の根拠ではないと認識をしております。イラクにおける国連安保理決議違反が我が国の支持の根拠であるということ、これはいま一度確認をしておきたいと存じます。
○岸田国務大臣 外務省におきましては、平素から、全世界の在外公館を通じてさまざまな情報を収集しています。 在外公館そのものにも専門的な知識を持った人材を配置するなど、専門性を重視しながら人材を配置しているわけですが、そうした情報が本省に上がってくる。そうした情報をさらに吟味する際に、それぞれの部局においてもしっかりと情報を分析するわけですが、あわせて、本省としても、国際情報統括官組織をイラクへの武力行使後設けるなど、さまざまな組織、人材の拡充を図っています。 今回、国家安全保障会議の法案を審議いただき、そして、法案が成立して、この制度が動き出したならば、引き続きまして、外務省としましても、……
○岸田国務大臣 個別的自衛権と集団的自衛権を分けて議論している国があるか、あるいは集団的自衛権を行使できないとしている国があるか、こうした御質問ですが、御指摘のような国について網羅的に把握しているわけではありませんが、その上で申し上げれば、例えば、永世中立国でありますスイスあるいはオーストリア、こういった国におきましては、集団的自衛権を行使することを想定していないと承知をしています。また、コスタリカという国においては、集団的自衛権の行使を妨げる法的根拠は存在いたしませんが、そもそも軍隊を保持しておらず、集団的自衛権の行使を想定していない、こういった例があることは承知しております。 ただし、そ……
○岸田国務大臣 まず、一点目の密約の解明についての評価ですが、今触れていただきましたように、密約問題につきまして、外務省において調査を行い、結果及び関連文書、平成二十二年三月に公表をしております。 当時の状況について簡単に判断できるものではありませんが、今触れられました有識者委員会報告書の中におきましても、次のような文章がありまして、外交には、「ある期間、ある程度の秘密性はつきものである。」とした上で、外交に対する評価は、「当時の国際環境や日本国民全体の利益(国益)に照らして判断を下すべきものである。」こうした指摘もされております。 しかし一方で、この問題がこれほど長期間にわたって国民に対……
○岸田国務大臣 外務省の内部規則におきましては、まず、秘密指定区分として、機密、極秘、秘、この三つの分類がありますが、秘密の指定に関しましては、この内部規則上、機密及び極秘の秘密区分の指定は局部長級の秘密管理者、そして、秘の秘密区分の指定は課長等の秘密管理責任者が基本的に行うということになっております。
【次の発言】 現実において、外務省の秘文書、年間数百万単位の秘文書が存在いたします。一件一件につきましては、今申し上げました内部規則に基づいて指定が行われるわけですが、そもそも、この内部規則そのものが、外務大臣の承認を得て制定されるというものであります。
ですから、外務大臣としましては、こう……
○岸田国務大臣 政府としましては、今、国会に法案の審議をお願いしております。そして、この法案におきましては、先ほど政府参考人から御説明させていただいた、こういった内容になっていると承知をしております。 私の立場からは、この法案、お願いしている法案について、しっかり御審議をお願いしなければならないと思っています。
○岸田国務大臣 我が国の経済連携協定交渉において秘密保持契約の前例があるかという御質問ですが、我が国の経済連携協定交渉において、交渉中にやりとりした文書を対外的に公表しないという点において一致した例は存在いたします。 例としましては、モンゴルあるいはカナダ、こうした国との協定において、前例が存在いたします。
○岸田国務大臣 外務大臣の岸田文雄でございます。 安全保障委員会の開催に当たり、委員各位に謹んで御挨拶を申し上げ、安全保障政策について所信を申し述べます。 東アジアの安全保障環境は一層厳しさを増しています。北朝鮮による核・ミサイル開発の継続は、地域の安全保障に対する重大な脅威です。また、中国の不透明な軍事力の増強、海空域における活動の活発化は地域共通の懸念事項となっています。 このような安全保障環境を踏まえ、昨年十二月に、国家安全保障に関する基本方針として、我が国として初めての国家安全保障戦略を策定しました。同戦略において、国際協調主義に基づく積極的平和主義の立場から、国際社会の平和と安……
○岸田国務大臣 昨年十二月に策定しました国家安全保障戦略について御報告申し上げます。 国家安全保障戦略は、我が国が初めて策定した国家安全保障に関する基本方針であります。我が国を取り巻く安全保障環境は一層厳しさを増しており、脅威は容易に国境を越えてきます。どの国も一国のみでは自国の平和と安全を守ることはできず、国際社会と協力して平和を確保していくことが不可欠です。 このような認識のもと、本戦略においては、国際協調主義に基づく積極的平和主義を基本理念として掲げております。我が国の安全と地域の平和と安定を実現しつつ、国際社会の平和と安定そして繁栄の確保に、これまで以上に積極的に寄与していくとの考……
○岸田国務大臣 安倍内閣におきましては、発足後、地球儀を俯瞰する外交を標榜して、戦略的に外交を進めてまいりました。 御指摘のように、安倍総理も積極的にトップ外交を展開しておられまして、今日まで海外の訪問十八回、延べ三十七カ国に及んでおりますが、その中身も、アイルランド、バーレーン、ジブチ、コートジボワール、モザンビーク、こういった国々は日本国の首相として初めて訪問するということでありますし、ミャンマーには三十六年ぶりの公式訪問、ロシアには十年ぶりの公式訪問ということで、大変精力的な訪問を続けております。結果、世界全体の平和と繁栄を実現するためにひたむきに努力するという我が国の姿勢に対する国際……
○岸田国務大臣 まず、三十日、三十一日、二日間にわたりまして日朝政府間協議が行われました。日朝政府間協議が再開され、日本、そして北朝鮮、それぞれがこの関心事につきまして、真摯かつ率直な意見交換が行われたと報告を受けております。 一年四カ月ぶりの再開でもありますし、協議は引き続き継続していくということで一致いたしました。ぜひ今後とも、粘り強く交渉していかなければならないと考えています。協議が継続されるということについては一定の評価をしているところです。 こうした政府間協議、そして先日の日朝赤十字会談等、対話の動きは存在いたしますが、現実を見ますときに、北朝鮮側から、ミサイル開発ですとかあるい……
○岸田国務大臣 まず、自衛権につきましては、国連憲章第五十一条におきまして、国際連合加盟国に対して武力攻撃が発生した場合には、個別的または集団的自衛の固有の権利を害するものではないと規定されている中にありまして、昭和三十四年の砂川事件判決におきましては、我が国が主権国として持つ固有の自衛権は何ら否定されたものではないと、こうした固有の自衛権という表現を使っていると承知しております。その上で、御指摘のような判決の内容になっております。 この固有の自衛権という表現につきまして、またこの司法府の判断につきまして、行政府の立場からそんたくすることは控えなければならないと存じますが、こうした判決等があ……
○岸田国務大臣 沖縄及び北方問題に関する特別委員会の開催に当たり、御挨拶を申し上げるとともに、所信を申し述べます。 まず、沖縄に関する事項について述べます。 我が国を取り巻く安全保障環境が一層厳しさを増す中、我が国の外交、安全保障の基軸たる日米同盟の強化が不可欠です。特に、在沖縄米軍を含む在日米軍の抑止力は、我が国の安全、ひいては地域の平和と安全の確保に不可欠です。 在日米軍再編については、現行の日米合意に従って進め、沖縄の負担軽減のため、できることは全て行うとの方針で全力で取り組みます。 私も、今月七日に訪米した際に、ケリー国務長官及びヘーゲル国防長官に対し、仲井真知事からの要望につ……
○岸田国務大臣 安倍総理は、二月七日、ロシア・ソチで行われましたオリンピックの開会式に出席をし、そして翌日、二月八日に五回目の日ロ首脳会談に臨みました。当日は、会談に続きまして昼食をともにし、そして、合わせて二時間以上にわたりまして率直な意見交換を行った次第です。 その中で、今後の日程としましては、六月にG8のソチ・サミットが予定されていますが、その際に次の日ロ首脳会談を行うこと、さらには、ことしの秋、プーチン大統領の訪日を行う、こういったことについて確認をした次第です。 そして、平和条約締結問題につきましては、この首脳会談に先立ちまして、日ロ次官級協議が行われ、そして日ロ外相会談も行われ……
○岸田国務大臣 衆議院海賊・テロ特別委員会の開催に当たり、委員各位に御挨拶を申し上げ、海賊対策及び国際テロ対策に関する政策について、所信を申し述べます。 海洋国家である我が国にとって、航行の安全確保は極めて重要な課題です。 ソマリア沖・アデン湾の海賊事案の発生件数は、近年、極めて低い水準で推移しています。しかし、海賊を生み出す根本的原因の一つであるソマリア国内の貧困や若者の就職難等はいまだ解決しておらず、国際社会がその取り組みを弱めれば、状況は容易に逆転するおそれがあります。 二〇〇九年から実施されている自衛隊及び海上保安庁による海賊対処行動は、極めて重要な役割を果たしています。外務省と……
○岸田国務大臣 ソマリア沖の海賊問題ですが、これは航行の自由を脅かす深刻な課題だと考えておりますし、海賊対処行動、御指摘の積極的平和主義の実践の一つとして、これは大変重要な行動であると認識をしております。
その上で、具体的なCTF151の司令官の派遣につきましては、防衛省においてしっかりと検討していただくべき課題だと承知しております。
【次の発言】 御指摘のように、海賊事案の発生件数、近年、低い水準で推移をしておりますが、やはりこうした海賊を生み出す根本原因でありますソマリアの国内の貧困ですとかあるいは若者の就職難、こうした基本的な原因につきましては、いまだ解決しておりません。決して手を緩め……
○岸田国務大臣 政府といたしましては、ただいま採択された御決議の趣旨を体しまして、しかるべく取り組んでまいります。
○岸田国務大臣 外務委員会の開催に当たり、主な国際情勢について報告するとともに、外交政策について所信を申し述べます。 この一年間で、世界全体の平和と繁栄の実現のためひたむきに努力するという我が国の姿勢に対して、国際社会の支持は着実に広がっています。一方、我が国を取り巻く安全保障環境は、一層厳しさを増しています。今後も、国際協調主義に基づく積極的平和主義の立場から、三本柱を軸とした外交を推進するとともに、グローバルな課題への貢献にも一層積極的に取り組みます。 第一の柱は、日米同盟の強化です。 先般の訪米で、米側関係閣僚との間で、日米防衛協力のための指針の見直しを初めとする幅広い分野で安保・……
○岸田国務大臣 まず、東シナ海の資源開発問題につきましては、日中双方とも、国際海洋法条約の関連規定に基づきまして、領海基線から二百海里までの排他的経済水域、また大陸棚に関する権原は有しているわけですが、その上で、日中間では、排他的経済水域あるいは大陸棚の境界が未画定であるこの東シナ海を平和、協力、友好の海にする、こうした方針で協力していくこと、こういった点で一致しているにもかかわらず、日中双方の権原が重複する海域において、現状、中国が一方的に開発を進めている。このことについては、遺憾なことであると認識をしております。 そして、その中で、御紹介いただきました自民党の東シナ海資源開発PTによる提……
○岸田国務大臣 もちろん、今回の赤十字会談には、政府関係者として小野課長が同行しております。政府としましても、今回の日朝赤十字会談につきましては、緊密な連携のもとにこうした会談が進められた次第であります。
ですから、今回、赤十字会談とあわせて、一年四カ月ぶりに日朝政府間の非公式意見交換も行われました。その際に、北朝鮮に対しまして日本側のさまざまな問題意識を伝えましたが、この中に、このミサイルの発射の問題、これも含まれております。
【次の発言】 まず、今回の赤十字会談ですが、朝鮮赤十字会から日本赤十字社への呼びかけによりまして、戦後未解決の重要な問題であります日本人遺骨の問題について議論するた……
○岸田国務大臣 基本的には今申し上げたとおりですが、今回のTPP交渉における除外等の言葉の定義については、例えばこれは二〇一二年三月に、「TPP協定交渉の分野別状況」というのが政府から発出されております。要は、その時点での、我が国のTPP交渉参加前の情報収集の結果をまとめたものが政府から公表されていますが、その文書を見ますと、例えば除外という言葉については、「関税の撤廃・削減の対象としない「除外」」、そういう記述があります。あるいは、「将来の交渉に先送りする「再協議」」、こういったものを認めない、こういった記述があります。 定義についてはそのときの交渉によって具体化されることになるとは思いま……
○岸田国務大臣 十二日の齋木次官の訪韓に際して、趙太庸外交部第一次官との間で会談が行われたわけですが、その際に、まずは、日韓両国における現状、そして今後の両国関係の取り進め方について意見交換を行い、また、日韓間における幾つかの懸案事項についても意見交換を行いました。そして、あわせて北朝鮮情勢についても意見交換を行い、この点については日韓で連携していくことの重要性で一致をした、こういったことでありました。 我が国として、日韓間におけるさまざまな問題について議論をさせていただき、そして、我が国の立場、問題意識、考え方、こういったことを説明する場となりました。
○岸田国務大臣 御指摘のように、本日午前二時三十分ごろから四十分ごろにかけて、弾道ミサイルが発射されました。現在までのところ、航空機あるいは船舶からの被害報告等の情報は確認されておりません。 そして、総理から、本件につきまして三つの指示が出ております。米国及び韓国を初めとする関係諸国と連携を図りつつ、緊張感を持って情報収集、分析に努めること、航空機、船舶等の安全確認を徹底すること、そして国民に対して迅速的確な情報提供を行うこと、この三点の指示がありました。 引き続き、情報の収集、分析、そして国民に対する情報提供に全力を挙げたいと考えております。 外務省としましては、早速、北京の大使館ルー……
○岸田国務大臣 安重根記念館についての御質問です。 この安重根に関する立場ですが、まず基本的に、日本と中国及び韓国との間では、立場、考え方、さらには評価、これは全く異なっていると考えております。そしてその上で、前世紀において起こったこうした事件について、一方的な評価に基づいて、韓国と中国が連携して国際的に主張を展開する、こういった動きは、地域の平和や協力の構築に資するものではない、これはしっかりと我が国の考え方、評価として申し上げておかなければなりません。このような立場につきましては、これまでも、中国、韓国両政府には伝えてきているところであります。 そして、安重根につきましては、殺人という……
○岸田国務大臣 トルコとの原子力協定の交渉につきましては、我が国として、核不拡散の観点、さらにはトルコの原子力政策、そして国際的な議論等を総合的に勘案しながら協定の交渉を行ってきました。 そして、御指摘の規定についてですが、トルコ側から、トルコが他の国と結んでいる協定の表現ぶりですとか、あるいはトルコ国内での議論等を勘案して、トルコの考え方が示されました。その上で我が国としては交渉を続けてきたわけでありますが、トルコの濃縮、再処理を禁止するということについて実態は確保できたという判断に基づいて、御指摘のような現在の規定ぶりに至ったものであります。 我が国の立場を申し上げますならば、協定の対……
○岸田国務大臣 まず、今回の判決につきましては、我が国としまして、全力を尽くしてみずからの主張を明確に打ち出してきたつもりでありますが、こうした結果になったことにつきましては、まず、この結果につきましては失望しておりますし、そして、こうした結果に至ったこと、まことに残念に思っております。 そして、この結果を受けて、政府の内部においてさまざまな報告が行われ、そして、それに対して検証し、そして分析が行われているわけです。そのやりとりの一部が報道されたということはあるのかもしれませんが、いずれにしましても、この結果に対しての考え方は、政府全体として表明しなければならないと考えております。 そして……
○岸田国務大臣 パッケージを切り離すことになった経緯について御質問をいただきましたが、かつての在日米軍のパッケージは、沖縄の負担軽減を早期に実現しなければいけないにもかかわらず、日米双方とも国内的に難しい事情を抱えておりました。そのため、その一部について進展を得ることが大変難しい状況に至っておりました。 その一方で、アジア太平洋地域の安全保障環境が厳しさを増す中にあって、抑止力の強化は急務でありましたし、また、最適な米軍の体制を実現すること、これが急がれていたところでありました。 こういった認識に基づいて、日米がこうした認識を共有する中で、二〇一二年四月の2プラス2の共同発表におきまして、……
○岸田国務大臣 まず、ただいまの委員の御質問につきましては、しっかりと聞かせていただきました。 委員御自身、外務大臣をお務めになられた時代等を通じましてこの問題について真剣に取り組んでこられたこと、こうしたことにつきましては敬意を表し申し上げたいと思いますし、政府としましても、そうした思いをしっかり引き継いでいかなければならないと存じます。 米軍関係者による犯罪、これはまず大変遺憾なことであります。あってはならないことであると思っています。御指摘の点も含めて、日米地位協定につきましてはさまざまな御意見があること、これにつきましては私も十分承知をしております。 地位協定をめぐりましては、政……
○岸田国務大臣 本日は、外務委員会におきまして五本の案件を御審議いただきます。知的財産権に関する案件三件と漁業等に関する案件二件をお願いしているわけでございます。これは、経済分野におきましてそれぞれ大変意義ある条約、案件であると認識をしておりまして、ぜひ精力的に御審議いただきますよう、外務省としましては心からお願い申し上げるところです。 知的財産権三件と漁業等二件の組み合わせにつきましては、これはあくまでも国会、委員会の持ち運びの問題でありますので、委員長を初め理事の先生方の御判断に委ねるしかないわけでございます。これはその検討の結果の御判断だと受けとめておりますので、我々の方からは、ぜひひ……
○岸田国務大臣 我が国としましては、科学的な根拠に基づいて国際的な漁業資源の持続的利用を行い、水産業という我が国の重要な産業の利益を確保し、そして水産物の安定供給を図る、こうしたことが大変重要だと認識をしております。こうした認識のもとに、我が国はこれまでも、関連する地域漁業管理機関に加盟をし、そして関係国と一致した適切な資源管理措置を講ずることによって、漁業の持続的な発展、また資源管理、こうしたものに積極的に貢献してきたと自負をしております。そして、こうした取り組みにつきましては、関係国からも評価を受けていると認識をしています。 ただいま委員が御指摘になったような我が国に対するイメージがあっ……
○岸田国務大臣 今回のオバマ大統領の訪日、米国大統領の国賓としての訪日は十八年ぶりということで、改めて今回のオバマ大統領の訪日、そして日米首脳会談、大きな期待が寄せられていたわけですが、それに見合う大きな成果が上がったと認識をしております。
そして、共同声明についてですが、今現在最終調整中だと委員会に入る前に報告を受けておりました。この最終調整を経て発出されることを期待しております。
【次の発言】 今最終調整が行われている共同声明について、日米安全保障条約五条が尖閣を含む地域に適用されるという点について盛り込まれるかということでありますが、まだ最終調整中ですので、私から内容について明らかにす……
○岸田国務大臣 ゴールデンウイークの最中、私は、デンマーク、カメルーン、そしてフランスを訪問させていただきました。 まず、四月二十九日から五月二日までデンマークを訪問させていただきましたが、デンマークへの日本の外務大臣の訪問は二十九年ぶりということでありました。前回は安倍晋太郎外務大臣が訪問して以来ということであります。 デンマークは、言うまでもなく海洋国家であり、我が国と戦略的価値観を共有する国であります。 そして、ことし三月にデンマークの首相が我が国を訪問しております。その際に、成長とイノベーションのための戦略的パートナーシップを両国間で確認しているわけですが、これをしっかりとフォロ……
○岸田国務大臣 まず、委員御指摘のように、我が国を取り巻く安全保障環境は一層厳しい状況にあります。そして、サイバーを初めとする、国境を容易に越えてくる新しい脅威も登場しております。どの国であっても、一国のみではみずからの安全を守ることができない、こういった現実の中にあります。 そういった中にありまして、今回の安保法制懇の報告書につきましては、いかなる事態においても国民の命と暮らしを守り抜く、こういった観点から提言が行われたと受けとめております。国民の命、暮らしを守るために何をするべきなのか、そして、将来見通し得る我が国の安全保障環境の変化といったものにも留意した上で、具体的な事例を踏まえて、……
○岸田国務大臣 御指摘の案件ですが、四月十九日、株式会社商船三井は、上海海事法院から、中国浙江省の港に停泊中の同社の船舶を差し押さえる旨の通告を受け、上海海事法院と協議を重ねた結果、四月二十四日、差し押さえが解除となり、同船は出港したという案件であります。 差し押さえが解除されたとはいえ、国交正常化以来四十年以上の月日がたっています。そして、今日まで日中間の経済的な相互依存が深化しているにもかかわらず、七十年以上前の事案に起因する事柄で突如として現在の日本企業の資産を差し押さえる、こういった対応につきましては、中国でビジネスを展開する日本企業全般に対し萎縮効果を生むことになりかねない、そうい……
○岸田国務大臣 今回の日朝政府間協議の結果としまして、北朝鮮側は、一九四五年前後に北朝鮮域内で死亡した日本人の遺骨及び墓地、残留日本人、そしていわゆる日本人配偶者、そして拉致被害者及び拉致の疑いが排除されない行方不明の方々、こうしたものを含む全ての日本人に関する包括的かつ全面的な調査を実施する、こうしたことを約束した次第です。 これに対し、日本側としましても、こうした北朝鮮側の動きを踏まえ、諸般の事情を勘案した上、北朝鮮がこの包括的調査のために特別調査委員会を立ち上げ調査を開始する時点で、我が国のとってきた措置の一部を解除することといたしました。 日朝双方は、今次政府間協議で確認した合意に……
○岸田国務大臣 中国が南シナ海において海洋進出を活発化させていること、これは、我が国を含む地域、国際社会共通の懸念事項であり、我が国としましても注視しております。 我が国として、力による現状変更は認めることができず、各国が、緊張を一方的に高める、こういった行動を慎み、何よりも法の支配の原則に基づいて行動すること、これが国際社会の秩序形成に重要であると考えております。 こういった考えに基づきまして、我が国としましては、米国あるいはASEANといった関係国としっかり連携していかなければなりません。そして、中国に、国際的な秩序を遵守すること、グローバルな課題において建設的かつ協調的な役割を果たす……
○岸田国務大臣 まず、先ほどの答弁の中にもございましたが、現在、OECDにおきまして、いわゆるBEPS、税源侵食と利益移転に関しまして検討が進められております。その中において、今御指摘がありました多国間の枠組み等に関しましては、BEPSへの対抗措置を効率的に実施するため、既存の二国間の租税条約を一括して改正する多国間協定の開発の可能性について議論を行っているところであります。 我が国としましては、こうしたOECDでの議論にしっかり参加し、貢献していきたいと思います。そして、検討の結果、必要に応じて多国間協定の作成という取り組みを行うということになった際には、ぜひ協力をしていきたいと考えていま……
○岸田国務大臣 外務大臣でございます。 衆議院北朝鮮による拉致問題等に関する特別委員会の開催に当たり、御挨拶を申し上げるとともに、最近の北朝鮮をめぐる状況について御報告いたします。 北朝鮮の内部の動向については、昨年末の張成沢国防副委員長の粛清を初め、金正恩国防第一委員長を中心とした体制の基盤固めが進んでいるように見受けられますが、引き続き冷静に情勢を注視し、情報収集に努めていきます。 北朝鮮は、依然として核保有国としての地位を他国に認めさせるとの目標に向け突き進んでいます。昨年二月には、国際社会の累次の自制要請にもかかわらず、三度目の核実験を実施しました。また、最近のミサイルの発射にも……
○岸田国務大臣 北朝鮮の内部情勢につきましては、対外的な影響も含めまして、絶えず大きな関心を持ち、注視をしていますが、まず、張成沢国防副委員長の粛清につきましては、さまざまな見方はありますが、少なくとも金正恩第一書記による権力掌握プロセスの一環であるという認識には立っています。 そして、その粛清等が中朝関係にどういった影響があるかということにつきましては、確定的なものを私が申し上げることは難しいわけですが、少なくとも中国という国、経済問題も含めて、歴史的に北朝鮮と深い関係があり、国連の安保理の常任理事国であり、六者会合の議長国でもあります。大きな影響力を北朝鮮に持っていることは事実であります……
○岸田国務大臣 御指摘の米国における世論調査でありますが、お示しいただきました資料のような数字、こうした変化があるのは事実でございますが、同じ調査における、この二〇一三年の調査の質問項目としまして、日本は信頼できる友邦であると考えるかという質問がありますが、この質問に対しましては、二〇一三年の時点におきましても、一般の部で、信頼できる七六%、有識者の部、信頼できる九三%、こういった数字も示されています。 こうした世論調査の結果につきましては、今後ともしっかり注視していきたいと考えておりますが、現時点では、日米関係、日米同盟は揺るぎないものであると認識をしております。
○岸田国務大臣 靖国神社の参拝について米政府当局者が発言したとされるこの内容の記事、ウォールストリート・ジャーナルの記事ですが、この記事については、当然、承知をしております。
一方、一月二十七日ですが、国務省の報道官が定例記者会見でこの記事につきましてコメントをしておりまして、米国が水面下で確約を求めているというのは不正確であると明確に否定をしております。このように我が政府としては承知をしております。
【次の発言】 こうした歴史認識等につきましての我が国の立場ですとか今日までの経緯につきましては、さまざまな機会を捉えまして、我が国としまして説明を続けてきたところですが、御指摘の点も含めまして……
○岸田国務大臣 御指摘のJENESYS二・〇の事業ですが、この事業につきましては、青少年交流という内容とあわせて経済効果が期待できるということで、二十四年度の補正予算に計上させていただきました。 今御指摘にありましたように、事業費の約八割が国内で消費をされる、また招聘者が国内において消費をする、さらには、この事業に伴って訪日外国人がふえ、経済波及効果も期待できる、こういった御説明をさせていただきました。 この事業ですが、こうした経済効果が期待できる事業ではありますが、問題点は、今御指摘がありましたように、これは実施率が現状、まだ大変低いということであります。実施人数ですが、約七千三百人にと……
○岸田国務大臣 六日の日に米国バージニア州議会の下院におきまして、日本海と東海を併記することを求める法案が可決されたこと、大変残念なことだと思っております。 この法案につきましては、今後、バージニア州の上院において審議される予定と承知をしておりますが、これまでも、この問題につきまして、バージニア州議会を初めさまざまな場で、現地我が大使、さらにはロビイスト等を通じまして、働きかけを行ってまいりました。 現状、まだ審議が続きますので、この時点で、具体的なやり方ですとか誰に働きかけた、具体的なものは控えさせていただきたいと思いますが、引き続き、こうした働きかけは続けていきたいと思いますし、また、……
○岸田国務大臣 外交におきまして情報発信あるいは広報活動、これが大変重要であるということ、言うまでもありません。 今日までも、在外公館を通じまして、大使あるいは在外公館の館員、さらにはロビイスト等を通じまして、我が国もさまざまな情報収集を行い、そして我が国の立場を説明し、情報発信を行ってきました。 しかし、今御指摘のような具体的な動きですとか、さらには直面する課題を考えますときに、より一層この体制を強化して情報発信に努めていかなければならない、これも強く感じるところでございます。 こういった認識のもとに、平成二十六年度予算につきましても、広報文化活動予算の増額を図り、その中で、内容としま……
○岸田国務大臣 まず、インドにおける原子力発電の現状ですが、インドで運転中の原子力発電所は現在二十一基あります。その設備容量は約五百七十八万キロワットであります。また、建設中の原子力発電所は五基ありまして、設備容量約三百八十万キロワットとなっております。
そして、目標についても御質問がありましたが、設備容量の目標ということで、インドは、この設備容量を、二〇二〇年までに約二千万キロワットとし、二〇三二年までに、現在の十一倍弱に当たりますが、約六千三百万キロワットに拡大するとの目標をインド政府として掲げています。
【次の発言】 ただいま林農水大臣の方からさまざまな取り組みについて紹介がありました……
○岸田国務大臣 まず、結論から申し上げますと、安倍内閣としましても、当時の岡田外務大臣が示された方針、引き継いでおります。
岡田委員は外相時代に、今触れられましたが、国民の安全が危機的状況になったときに原理原則をあくまで守るのか、それとも例外をつくるのか、それはそのときの政権の判断すべきことで、将来にわたって縛ることはできないと思うと答弁されておりますし、重要なことは、国民に対してきちんと説明することだとも答弁されております。
現政権もこの答弁を引き継いでおります。
【次の発言】 御指摘の立場につきましても、安倍内閣において引き継いでおります。
すなわち、御指摘の文書は第一回安全保障協議……
○岸田国務大臣 昨年四月十五日の予算委員会分科会におきまして、塩川委員の方から御質問いただき、それに対しまして私の方から、「実態把握のために調査をすべきだという御指摘をいただきましたが、この御指摘、ぜひ御提案として受けとめたいと存じます。」「防衛省ともよく連携いたしまして、適切に対応していきたいと考えています。」このように答弁させていただきました。 実態把握についてですが、実態把握の調査については、その後、防衛省におきまして、島根県浜田市、そして広島県の北広島町、ここに騒音測定器を設置し、そして、この測定結果について公表を行っていると承知をしております。 このような対応を行っておりますが、……
○岸田国務大臣 まず、我が国の外交にとりまして、ODAの活用、大変重要な課題であり、来年度の予算におきましても、四年連続、ODAの増額をお願いしているところであります。 そして、その中において、ソフト面におきますODA予算の活用の重要性、御指摘をいただきました。この点につきましても、外務省としまして、しっかり頭に入れて、ODAの活用を考えていかなければいけないと存じます。 そして、途上国の青少年あるいは留学生の受け入れということは、先ほども質疑の中で出ておりました、留学生受け入れ三十万人計画を推進する上でも大変重要でありますし、また、途上国の社会ですとか経済開発を担う、将来を担う指導的な人……
○岸田国務大臣 御質問の点につきましては、北大西洋条約第五条に、締約国は、ヨーロッパまたは北アメリカにおける締約国に対する武力攻撃を全締約国に対する攻撃とみなすことに同意し、そのような武力攻撃が行われたときは、国連憲章第五十一条の規定によって認められている個別的または集団的自衛権を行使して、攻撃を受けた締約国を援助することに同意する、こういった旨を規定しております。
よって、NATOにおきましては、集団的自衛権に基づいて、武力攻撃に対する相互援助を約束する、集団的防衛のための機構であるというふうに理解できます。
【次の発言】 まず、国連憲章第五十一条において、自衛権が認められるのは武力攻撃が……
○岸田国務大臣 まず、自由貿易の推進は、我が国の対外通商政策の柱であります。力強い経済成長を達成するためにも、自由貿易体制を強化することによって各国の経済の活力をしっかり取り込んでいく、こうした必要を感じています。 そういった考えのもとに、まず、今質疑の中でも出てまいりましたTPP交渉につきまして、早期妥結に向けてしっかり取り組んでいく必要があると考えていますし、また、現在、我が国は、御指摘の日豪EPAを初め、日・カナダEPAあるいはRCEP、日中韓FTAを初め、九つのEPAを今同時に手がけ、取り組んでいる、こうした状況にあります。 ぜひ、こうしたさまざまな経済連携を同時並行的に、そして戦……
○岸田国務大臣 いわゆる密約問題につきましては、まず、委員御案内のとおり、外務省で調査を行って、平成二十二年三月に調査報告書を公表いたしました。 そして、その公表の際に、当時の岡田外務大臣が発言されたこととして、外交の評価というもの、これは簡単なものではなく、そして、いわゆる「密約」問題に関する有識者委員会報告書においても、外交には、ある期間、ある程度の秘密性はつきものであるとした上で、外交に対する評価は、当時の国際環境や日本国民全体の利益、国益に照らして判断すべきものである旨述べられている、こうした発言をされております。 まず、この点につきましては、今の政権におきましても、この考え方は踏……
○岸田国務大臣 御指摘の日豪EPAですが、合わせて七年にわたる長い協議を続けてまいりました。 その間、御指摘の衆参の農水委員会の決議、これをしっかり受けとめながら、国益にかなう最善の道を追求すべく、協議を続けてきた次第であります。 そして、こうした協議を続けた結果、今般、現状において、国内の農林水産業あるいは畜産業の健全な発展との両立を確保し、そして国益にかなう最善の合意を得ることができたと政府としては認識をしております。 そして、御指摘の決議との関係ですが、衆参の農林水産委員会の決議をしっかり受けとめて最善の道を得るべく努力をしてきたわけですが、その整合性の判断は、これは衆参農林水産委……
○岸田国務大臣 国際社会における各国の相対的影響力、これは絶えず変化はしておりますが、米国の場合、その軍事力、経済力に加えて、民主主義、資本主義といった基本的な価値観、さらには文化、芸術等のソフトパワー、そういったものも考えますときに、依然、世界最大の総合的な国力を持つ国であると認識をしております。 しかし、その米国であっても、宇宙ですとかサイバーですとか、容易に国境を越える脅威が登場している現状においては、一国のみでは平和は守れない。今や、一国のみでは国際社会の平和や安定やそして繁栄を守ることができない、これが国際社会の共通認識になっていると考えております。 ことし四月の日米首脳会談にお……
○岸田国務大臣 安全保障委員会の開催に当たり、委員各位に謹んで御挨拶を申し上げ、安全保障政策について所信を申し述べます。 日本を取り巻く安全保障環境は一層厳しさを増しています。引き続き、国際協調主義に基づく積極的平和主義の立場から世界の平和と安定にこれまで以上に貢献してまいります。その上で、国民の命と平和な暮らしを守るため、切れ目のない安全保障法制の整備に向けた準備を進めてまいります。 我が国の安全保障を確保する上で、我が国外交、安全保障政策の基軸である日米同盟の強化と、域内外のパートナーとの信頼、協力関係の強化が不可欠です。 日米同盟については、引き続き、日米防衛協力のための指針の見直……
○岸田国務大臣 先ほど海上保安庁からありましたように、本年九月に入りましてから、中国サンゴ船と思われる船舶が多数確認され、そして十月五日の日に、違法操業していた中国サンゴ船を確認し、そして同船船長を逮捕したという事案が発生いたしました。 外務省としましては、この逮捕事案が発生する前の段階におきましても、中国側に対しまして外交ルートを通じた注意喚起を行ってまいりました。そして、逮捕事案が発生した後、直ちに中国側に対して遺憾の意を表明し、再発防止を求めたということであります。具体的には、逮捕事案発生前は十月三日の日に申し入れを行い、そして、逮捕事案発生後は十月六日の日に再発防止を求めた、こういっ……
○岸田国務大臣 沖縄における過重な負担とはどのように認識をしているのか、こういった御質問をいただきました。 照屋委員に改めて申し上げるまでもございませんが、国土面積の〇・六%という沖縄の地に、在日米軍の専用施設・区域の約七四%が集中をしています。このことは、安全ですとか安心ですとか騒音ですとか、さまざまな点において大きな影響をもたらすことになります。こうした沖縄の負担軽減、これは最優先で取り組むべき課題であると認識をしている次第です。 そして、その負担の中でも特に、住宅あるいは学校に囲まれ、市街地の真ん中にある普天間飛行場の固定化、これは絶対に避けなければならないということを強く感じます。……
○岸田国務大臣 まず、国連の安保理改革、そして我が国の常任理事国入りにつきましては、来年、国連が創設されてから七十年間たち、その間、国際情勢も大きく変化している中にあって、国連も時代に合った組織を考えていかなければいけない、こういった観点から、G4諸国などと連携しまして、我が国は、国連安保理改革あるいは常任理事国入りに向けてしっかり努力をしていかなければならないと考えています。 そして、そのために、我が国としましては、国際協調主義に基づく積極的平和主義の考え方に基づいて、国際社会の平和、安定、あるいは繁栄にしっかり貢献する、こういった姿勢を示すことは大変重要だと考えています。そして、その国際……
○岸田国務大臣 沖縄及び北方問題に関する特別委員会の開催に当たり、御挨拶を申し上げます。 まず、沖縄に関する事項について述べます。 日本を取り巻く安全保障環境は一層厳しさを増しています。その中で、我が国の安全保障を確保する上で、我が国外交・安全保障政策の基軸である日米同盟の強化と域内外のパートナーとの信頼、協力関係の強化が不可欠です。特に、在沖縄米軍を含む在日米軍の抑止力は、我が国の安全、ひいては地域の平和と安全の確保に不可欠です。 在日米軍再編については、現行の日米合意に従って進め、抑止力を維持しつつ、沖縄の負担軽減のため、できることは全て行うとの方針で全力で取り組んでいます。特に、普……
○岸田国務大臣 外務委員会の開催に当たり、御挨拶申し上げます。 この一年九カ月、さまざまなネットワークを構築し、日本の存在感を高めるべく、外交を進めてきました。日米同盟の強化、経済外交の推進、さらには積極的平和主義の立場からさまざまな取り組みを進め、成果を上げることができました。 しかしながら、我が国の外交課題は依然として山積しています。引き続き、日本外交の三本柱である日米同盟の強化、近隣諸国との関係強化、経済外交の推進を軸とした外交を推進し、国益の増進に全力を尽くします。同時に、積極的平和主義の立場から、さまざまな取り組みを推進し、世界全体の利益の増進にも一層積極的に取り組みます。在日米……
○岸田国務大臣 まず、三ッ矢委員におかれましては、外務副大臣として、そして、外務副大臣退任後も党の立場からも、日中関係推進に向けて御努力をいただいておりますこと、心から敬意と感謝を申し上げたいと存じます。 日中関係、隣国でありますので、さまざまな課題が生じます。しかし、こうした課題があるからこそ、条件をつけることなく対話を行うべきだということを絶えず訴えてまいりました。 日本と中国は、言うまでもなく、世界第二と第三の経済大国であり、この二つの国の関係が安定することは、両国の国民にとって利益であるのみならず、地域あるいは国際社会全体にとっても、平和や安定や繁栄に影響する大変重要な二国間関係で……
○岸田国務大臣 ただいま議題となりました経済上の連携に関する日本国とオーストラリアとの間の協定の締結について承認を求めるの件につきまして、提案理由を御説明いたします。 政府は、平成十九年四月以来、オーストラリアとの間で協定の締結交渉を行いました。その結果、本年七月八日にキャンベラにおいて、我が方安倍内閣総理大臣と先方アボット首相との間で、この協定の署名が行われた次第であります。 この協定は、両国間において、物品及びサービスの貿易の自由化及び円滑化を進め、投資の機会を増大させ、食料供給、エネルギー及び鉱物資源、自然人の移動、競争及び消費者の保護、知的財産、政府調達等の幅広い分野での枠組みを構……
○岸田国務大臣 ただいま委員の方から、地産地消あるいは旬産旬消ですか、お話を聞かせていただきまして、大変興味深く聞かせていただきました。さまざまな示唆に富む要素を含んでおられるお話ではないかなと感じました。 その一方で、我が国の現状を考えますときに、我が国としましては、食料ですとかエネルギーですとか、あるいは鉱物ですとか、こういったものを輸入に頼っている、こうした現実があるのも事実であります。そして、そうしたものの安定供給を考えた場合に、安全保障や貿易などさまざまな不安定な要素があるというのも、国際社会の現実ではないかとも思います。 そういった不透明な国際状況、あるいは不安定なさまざまな環……
○岸田国務大臣 今回の訪朝の意味ですが、今回の訪朝における協議、十月の二十八日、そして二十九日、この二日間行われました。 この協議に先立って、九月の段階で、瀋陽におきまして日朝外交当局間会合が開催されました。この九月の段階で北朝鮮側は、委員からも御指摘がありました、調査は初期段階であり、拉致被害者お一人お一人の具体的な情報については提供できない、こういった発言をしていたわけです。我が国としましては、それは容認できないということで、今回、十月、この訪朝を決断したということです。 この訪朝によって、我が国の立場、拉致問題が最重要課題であるということ、調査の現状についてしっかり把握をするというこ……
○岸田国務大臣 今回の訪朝ですが、特別調査委員会が立ち上がり、九月十八日の段階で、北朝鮮側から、調査は初期の段階であり、今この現状においては拉致被害者の方々お一人お一人の具体的な情報を提供することはできない、こういった通報がありました。 これに対して、まず我々は、これは納得ができない、これは認めることができない、拉致問題、これは我が国にとりまして最重要課題であり、現状がどうなっているのか、それをしっかり確認させてもらわなければならない、そして、調査についても、速やかに調査を行って、そして、迅速に、正直に結果を通報してもらわなければならない、これを伝えるために訪朝を行ったわけであります。 で……
○岸田国務大臣 衆議院北朝鮮による拉致問題等に関する特別委員会の開催に当たり、御挨拶を申し上げるとともに、最近の北朝鮮をめぐる状況について御報告いたします。 北朝鮮による核・ミサイル開発の継続は、地域のみならず国際社会全体にとっての脅威であると同時に、日朝平壌宣言や六者会合共同声明及び累次の関連国連安保理決議への明白な違反です。我が国は、北朝鮮に対し、仮に核実験や長距離弾道ミサイルの発射等が行われれば、日朝関係に深刻な影響が及ぶ旨繰り返し申し入れ、北朝鮮の自制を求めてきています。 政府としては、引き続き、米国、韓国等の関係国と緊密に連携しつつ、北朝鮮に対し、いかなる挑発行為も行わず、一連の……
○岸田国務大臣 先般の政府担当者の平壌派遣について御報告申し上げます。 北朝鮮の特別調査委員会による調査については、九月末に瀋陽で行われた日朝外交当局間会合において、北朝鮮側からは、調査は初期段階であり、日本人一人一人に関する具体的な調査結果を通報できる段階にないとの説明がありました。 我が国としてこのような説明は容認できず、拉致問題こそが最重要課題であるとのこれまで北朝鮮側に繰り返し伝えてきた日本政府の立場を、直接、特別調査委員会の責任者に明確に伝え、調査の現状について詳細を聴取するとともに、北朝鮮が迅速に調査を行い、その結果を速やかにかつ正直に通報することを強く求めるため、訪朝するとの……
○岸田国務大臣 まず、日本政府としましては、正しい事実認識に基づき、日本の考え方や取り組みについて国際社会から正当な評価を得るよう、しっかりと求めていかなければならないと考えます。 そして、御指摘いただきました諸点の中で、まず、国連の委員会からの勧告につきましては、七月に、自由権規約委員会におきます審査におきまして書面及び口頭で我が国の立場を説明させていただきました。しかし、残念ながら、その勧告について、我が国の説明が十分に理解されなかった、この点については遺憾に思っています。 同勧告は法的拘束力を有するものではありませんが、引き続き、我が国の立場が正しく理解されるよう、しっかり説明する努……
○岸田国務大臣 まず、誤報により日本の名誉が毀損されたことは耐えがたいことであり、事実関係の不当な歪曲につきましては是正されるべきであると考えます。 日本政府として求めているのは、正しい事実認識に基づいて、日本の取り組みに対して国際社会から正当な評価を得ることであります。ぜひ、こうした考えのもとに、国際社会に対しましてしっかり発信していかなければなりません。 そして、我が国、日本政府の立場ですが、平成十九年の閣議決定されたこの内容にもありますように、「政府が発見した資料の中には、軍や官憲によるいわゆる強制連行を直接示すような記述も見当たらなかった」、これが我が国の立場であります。そして、こ……
○岸田国務大臣 平成二十一年度外務省所管一般会計歳出決算につきまして、その概要を御説明申し上げます。 歳出予算現額は一兆百三十三億二千四百七十万円余でありまして、支出済み歳出額は九千三百五十九億九千九百八十六万円余、翌年度繰越額は六百十億六千六百七十万円余、不用額は百六十二億五千八百十四万円余であります。 歳出予算現額の内訳は、歳出予算額九千六百二十二億百二十一万円余、前年度繰越額五百十一億二千三百四十九万円余であります。 以上、平成二十一年度の外務省所管一般会計の決算につきまして、その概要を御説明申し上げました。 何とぞ御審議のほどよろしくお願い申し上げます。 次に、平成二十二年度……
○岸田国務大臣 平成二十五年度外務省所管予算案について概要を説明いたします。 平成二十五年度一般会計予算案において、外務省は六千八十二億五千九百五十一万九千円を計上しています。これを前年度と比較いたしますと、一・五%の減額となっております。 他方、ODA予算は、外務省所管分として、対前年度比〇・七%の増額の四千二百十一億五千六百八十五万一千円となっております。一般会計予算案における外務省所管ODA予算は、三年連続の増額となる予算を計上しております。 私は、外交の責任者として、日本と世界の平和と安定を脅かす危機や脅威から我が国を守り、平和と繁栄を確保していく外交を推し進めていくとともに、基……
○岸田国務大臣 まず、個別的自衛権と集団的自衛権。これは、論理上は自国に対する攻撃があるかないかという明確な線引きがありますので、この点につきましては明確に区別されているものであります。 他方、これを厳密に区分して、そして制限をしている、こういった国があるかどうかという御質問につきましては、我が国としまして網羅的に把握しているものではありませんが、例えば、永世中立国であるスイスやオーストリア、これは、集団的自衛権を行使することはそもそも想定していない、こういった国であるというふうに承知をしていますし、また、コスタリカ、これは、集団的自衛権の行使を妨げる法的根拠は存在いたしませんが、そもそも軍……
○岸田国務大臣 平成二十六年度外務省所管予算案について概要を説明いたします。 平成二十六年度一般会計予算案において、外務省は六千六百六十億八千二百七十九万九千円を計上しています。これを前年度と比較いたしますと、約九・五%の増額となっております。 ODA予算は、外務省所管分として、対前年度比〇・四%の増額の四千二百三十億五百三十二万七千円となっており、四年連続の増額としております。 私は、国際協調主義に基づく積極的平和主義を推進し、世界の平和、安定及び繁栄の確保に外交力を最大限活用してこれまで以上に積極的に取り組んでいく所存です。 平成二十六年度予算案の作成に当たっては、こうした考えを踏……
○岸田国務大臣 まず、このたびの日豪EPAですが、我が国がこれまで署名した二国間EPAの相手国のうち、最大の相手国とのEPA署名となります。 このことによって経済的な意義があるということ、これは当然のことでありますが、そもそもこのオーストラリアという国、基本的な価値観ですとかあるいは戦略的利益を共有する、この地域における戦略的なパートナーであります。こういった国との関係を強化するという意味においても大きな意義があると存じます。 それに加えて、内容としましても、貿易、投資、知的財産、競争、政府調達など幅広い分野が含まれていること、また、ともにアジア太平洋地域における経済連携を推進する日本とオ……
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