このページでは荒木万寿夫衆議院議員の29期(1960/11/20〜)における国会発言(質問、答弁等)をまとめています。国会活動の統計や役職、質問主意書の数や内容は29期国会活動統計で確認できます。
○国務大臣(荒木萬壽夫君) お答え申し上げます。 農業基本法第十九条の規定に関連いたしまして、農業の近代化、合理化を通じて質的な転換があるであろうが、その転換に即応して、教育の面でどういうふうな対策を考えておるかというお尋ねであったかと思います。御案内の通り、新しい教育課程が三十六年度から発足をいたしまして、主として科学技術教育の振興という立場から、小、中学校、高等学校に対しまして新しい課程が予定されております。そういうことで基礎的な常識を涵養しますと同時に、特に農業高校におきましては、園芸、畜産、農産加工、農芸化学、農業土木等、農村の農業の近代化に応ずるような角度から教育課程を充実し、改定……
○国務大臣(荒木萬壽夫君) お答え申し上げます。 青少年犯罪が、戦後、ことに、最近非常に多くなっていることは、私もまことに遺憾に存ずるところであります。その原因はいろいろございましょうが、御質問の趣旨からいきますと、社会教育ないしは学校教育の場においてのあり方が相当の原因であろう、どう考え、いかなる対策を持つか、という御質問と承りました。 私は、青少年犯罪の原因として、特に教育の場について考えてみますと、第一に、青少年が自分の行動を規律する正しい判断力と責任感を身につけていないといううらみがありはしないかと思います。第二に、戦後の学校教育に欠陥があったことも否定できないと存じます。(発言す……
○国務大臣(荒木萬壽夫君) お答え申し上げます。 田中さん御指摘の通り、教育の根本目標が人間形成にあり、しかも、それは国土と民族と文化を愛し、しかも、高い人格と良識を持って、外国からも尊敬をかち得るに値する日本国民にあることは申すまでもございません。ただ、これまた御指摘の通り、残念なことには、現状は必ずしも十全とは申し上げにくいのであります。特に、御指摘になりましたように、最近青少年犯罪が非常に増加した、社会的には道義頽廃しておるという実情があるということを嘆かれましたが、私も、国民の一人としてそのことを感じます。このことが教育に原因があることも論を待たないところと思うのでございますが、これ……
○国務大臣(荒木萬壽夫君) お答え申し上げます。 まず第一点は、総理にお尋ねになりまして、総理から答えられていない点でございますが、科学技術者の養成は必要であること、お説の通りであります。三十六年度に、御承知の通り一万六千人増員計画に基づきまして、三千二百二十人の増員を予算上認めていただきました。さらにこの増員の要請がございますので、三十七年度といたしましては、国立、公立、私立合わせまして合計三千三百六十人、高等専門学校国立、公立、私立合わせまして二千二百九十人、総計五千六百五十人を養成する予算措置を講じましたので、御心配かけないで済むかと思っております。このほか、私学に対する養成につきまし……
○国務大臣(荒木萬壽夫君) お答え申し上げます。今回の流感が、今厚生大臣からお話がございましたように、関東を中心に非常に蔓延の兆にありますことは、児童、生徒を預かる立場におきましても、まことに心配にたえないところであります。 きのう現在で、東京都で、全校休校したのが七十八校、学級閉鎖いたしましたのが七百六十一校、神奈川県で、学級閉鎖校百十八校、全校休校が五校、千葉県、学級閉鎖校十二校、埼玉県、同じく九校、群馬県、同じく八校、栃木県、同じく二校という状況でございますが、この程度で食いとめられることを念願いたしますが、さてこの対策はどうだという仰せでございます。実は昭和三十二年に同じように流感が……
○国務大臣(荒木萬壽夫君) このたび政府から提出いたしました義務教育諸学校の教科用図書の無償に関する法律案の提案理由及びその内容の概要について御説明申し上げます。 この法律案は、第一条で、義務教育諸学校において使用される教科用図書を無償とする方針を確立し、その措置に関して必要な事項は別途立法措置を講ずることとしているのであります。 教育の目標は、わが国土と民族と文化に対する愛情をつちかい、高い人格と識見を身につけて、国際的にも信頼と敬愛を受けるような国民を育成することにあると思います。世の親に共通する願いも、意識するといなとにかかわらず、このような教育を通じて、わが子が健全に成長し、祖国の……
○国務大臣(荒木萬壽夫君) お答え申し上げます。 今度の制度によりまして、減額退職年金の制度は一般的に既得権を侵害するのじゃないかというお尋ねでありましたが、そういうことはないと存じます。特に、その点を、女子の教職員について既得権侵害だというお説でございますが、すでに恩給権が従来の制度で発生しております部分は従前通りでございますので、一般的にも、特にまた女子教職員について既得権侵害などということはないと存じます。もともと減額退職年金は、今までの恩給にかわるものとして若干停止をやめまして、この制度になったわけでございますが、従来の恩給制度で同じ給付を期待しますためには掛金がはるかに高くなります……
○国務大臣(荒木萬壽夫君) ただいま決議されました国技の総合会館の建設は、わが国の伝統ある国技の振興のため、まことに意義のあることと思います。政府といたしましても、決議の趣旨を尊重して、十分に検討さしていただきたいと思います。(拍手)
○国務大臣(荒木萬壽夫君) お答え申し上げます。 総理大臣からきわめて簡明に御答弁申し上げまして、尽きておるようなものでございますが、補足的に申し上げます。 大学の問題は、昭和三十五年五月二日以来、中教審で検討してもらっておりましたのが、結論が出ましたので、できるだけ慎重に、かつすみやかに検討を加えまして、御審議願いたいと存じておるのであります。 高校急増問題につきましては、おととし以来、及ばずながら対策を立てて今日に参っておりますが、今年度の各都道府県の計画実績を見ますると、政府側の考え方とある程度の数字上のそごがありますので、知事会及び文部省、自治省、十分相談いたしまして、約七十億近……
○国務大臣(荒木萬壽夫君) 日本の農業のために今後農業教育が大事であるが、どんなふうに考えて何をしておるかというお尋ねであったと思います。お答え申し上げます。 第一に、農業高校教育について申し上げます。 農業高校の振興の目標が、近代的な農業経営を担当するにふさわしい者の養成、確保にあることは申すまでもございません。特に農業自営者の養成という角度から、農業の近代化を推進することの必要にして十分な資質を備えなければならないと存ずるのであります。その意味で、数年来、国としては、農業高校教育におきまして、教育の体質改善に努力して参っております。第一に、農業に関する学科なり学校の適正配置をはかるとい……
○国務大臣(荒木萬壽夫君) このたび、政府から提出いたしました国立大学総長の任免、給与等の特例に関する法律案につきまして、その趣旨を御説明申し上げます。 政府といたしましては、国づくりの根幹は人つくりであるとの基本的な考え方に立って、文教の振興のために各種の施策を講じて参っておるのでありますが、なかんずく、人つくりの直接のにない手である教育者の地位の向上は、特に緊要なものであると考えるものであります。このたび、政府がこの法律案を提出いたしましたのも、本質的にはこの点に由来するものであります。 しこうして、国立大学は、国の高等教育機関として、また、高度の研究機関としてきわめて重大な使命をにな……
○国務大臣(荒木萬壽夫君) このたび政府から提出いたしました義務教育諸学校の教科用図書の無償措置に関する法律案の提案理由及びその概要について御説明申し上げます。 さきに第四十回国会において義務教育諸学校の教科用図書の無償に関する法律が制定され、義務教育諸学校の教科用図書はこれを無償とするとの方針が確立されるとともに、その具体的措置は、文部省に置かれる無償制度調査会に諮って別に法律をもって定めることとされたのであります。 政府は、ここに調査会の答申の趣旨を十分尊重して、義務教育諸学校の教科用図書の無償措置に関する法律案を用意いたしたのであります。この法律案は、無償措置の実施に必要な基本的事項……
○国務大臣(荒木萬壽夫君) 今回、政府から提出いたしました公立義務教育諸学校の学級編制及び教職員定数の標準に関する法律及び市町村立学校職員給与負担法の一部を改正する法律案につきまして、その趣旨を御説明申し上げます。 現行の標準法は、昭和三十三年に制定され、同法のもとで、翌三十四年からの五カ年計画により、公立義務教育諸学校のいわゆるすし詰め学級の解消を進めてまいりましたが、昭和三十八年度においてこの五カ年計画は完了し、すし詰め学級は、一応の解消を見たのであります。今後は、その成果を基盤とし、教育効果のより一そうの向上を目ざして、義務教育の充実を進める必要があります。このためには、昭和三十九年度……
○国務大臣(荒木萬壽夫君) お答、に申し上げます。文部省の関係では、大学の管理要員十名と承知いたしております。逐次、これは実現をはかりつつありますが、必ず実現いたします。(拍手)
○国務大臣(荒木萬壽夫君) お答えいたします。 高等学校生徒の転入学につきましては、校長が、欠員等を考慮して善処できることになっておりますが、数が少ない場合はそれでよろしゅうございますが、ある程度まとまっておりますときに問題かと思います。さような場合は、都道府県教育委員会に適時適切な指導を行ないまして、善処いたしたいと思っております。(拍手)
○国務大臣(荒木萬壽夫君) お答え申し上げます。 教科書にいかなる素材を載せるかは、児童、生徒の能力に対し教科の教材をどのように組み合わせるかという教育上の配意によるものでございまして、政治上、思想上の主義、主張に左右されるものではございません。教育上必要な事項は、学習指導要領に基づき、正しく指導できるように、教科書の内容充実につとめているところでございます。(拍手)
○国務大臣(荒木萬壽夫君) お答え申し上げます。 第一点は、この御審議中の法律案によりまして、大学の国家管理の強化を来たすのではないか、そういうおそれはないかという御質問であったと思います。大学の管理運営を適正化することは、当然なさねばならない課題だと思います。ですけれども、この認証官制度によりまする七大学の学長の任命制度の関係とは全然かかわりのない事柄でございます。これは自明のことだと思うのであります。この制度は、七つの大学の学長を認証官とする手続により教育者の国家的、社会的評価を高めますとともに、その待遇の改善をはかり、そのことを通じて大学の教育職員はもちろん、ひいては教育者全体の地位の……
○国務大臣(荒木萬壽夫君) お答え申し上げます。 総長の任命に関しますお答えは、内閣総理大臣お答えと同じでございます。 なお、総理の御答弁申し上げましたことに関連しましてちょっと申し添えさせていただきますならば、この大学総長の認証官扱いというものの、その当該学長以外の学長以下教授、助教授等あるいは一般教職員に対する待遇の問題についての関連は、三木さんからもお話しになりましたが、人事院から申し上げるべき事柄ではございますが、私どもとしましては、人事院の持っておる権限について申し上げる自由を持ちませんので、期待するとお答えを申し上げております。期待しますがゆえに、すでに文部大臣名及び文部次官名……
○荒木国務大臣 一言ごあいさつを申し上げます。 このたび引き続いて文部大臣の重責をになうこととなりました。もとより浅学非才の身ではございますが、委員各位の格段の御協力、御指導を賜わりまして、誠心誠意事に当たり、わが国文教の振興のために微力を尽くしたい所存でございます。何とぞよろしくお願い申し上げます。 申すまでもなく、文教のことは、わが国の将来の繁栄をになうべき青少年の育成であり、国家の将来にかかわる重大な問題であります。私はわが民族と国土と文化を愛し、国際的にも尊敬と信頼を受けるに足る自主的な青少年の育成をはかるということを念願いたしまして、当面する文教上の諸問題の解決に当たる所存でござ……
○荒木国務大臣 今回政府から提案いたしました公立の中学校の校舎の新築等に要する経費についての国の負担に関する臨時措置法案について、提案の理由を御説明いたします。 現在、公立の中学校の校舎の建築に関する国の負担につきましては、昭和三十三年に制定された義務教育諸学校施設費国庫負担法の定めがあり、中学校の不正常授業を解消するための校舎の新増築に要する経費について、その二分の一を国庫で負担することとなっております。その趣旨は、中学校において不正常授業が生じてからこれを解消するために校舎を建築する場合、これに要する経費を国庫負担の対象とするということでありまして、将来発生を予想される不正常授業を防止す……
○荒木国務大臣 ちょっと具体的にお答え申し上げなければならないと思いますので、政府委員の方からお答えいたすことをお許しいただきたい。
【次の発言】 率直に申し上げまして、政府の努力不足である、文部省の努力不足であると言えると思います。そういう意味では恐縮ではありますが、せめて御了解いただきたいことは、当然のことではございますけれども、今度の補正予算及び三十六年度の予算と一緒にいたしまして、少なくとも中学については三十七年学年初頭には一応青空教室なんということはないように、すし詰め状態も極力緩和する状態に前向きに考えたということをせめてお考えいただいて、ごかんべんいただきたいと思います。繰り返し……
○荒木国務大臣 ただいま特例法案につきまして付帯決議がなされたわけでございますが、お話の通り高等学校の生徒急増対策につきましても、義務教育とそうでないとの違いはありましても、生徒の立場から申し上げれば、等しく学校施設の整備がこの急増に間に合うようになさるべきことが非常に重大でありますことは、政府としても十分考えまして、これが対策については目下鋭意検討中でございます。御決議の趣旨を尊重いたしまして、適切な措置を講じたいと存じます。(拍手)
【次の発言】 国立、公立ないしは私立大学相互間の均衡をとると申しますか、そのことが学生の立場から見まして望ましいことであるという角度からのお説はわかるような気……
○荒木国務大臣 昭和三十六年度文部省所管の予算案につきまして、その概要を御説明いたします。 昭和三十六年度文部省所管の予算額は、二千四百十六億一千九百九万五千円でありまして、一般会計総予算の一二%強を占めております。 これを補正後の前年度予算に比較いたしますと、二百七十五億一千八百六十八万二千円の増額であり、その増額分の内訳としては、義務教育費国庫負担金百六億円、国立学校運営費百二十億円、国立文教施設整備費二十八億円等がおもなものであります。 以下、明年度予算案において特に重点として取り上げた施策について申し上げます。 まず第一は、初等中等教育の改善充実でありますが、この点につきまして……
○荒木国務大臣 ただいま御指摘のように、全国教育委員長教育長会議の席上でおっしゃったような意味で発言したことがございます。その後も一再ならずあったかと記憶しておりますが、このことにつきましては、国会におきましても、昨年の臨時国会ないしは通常国会に入りましても、一両度御質問に対してお答えしたことがございますが、教育基本法は独立して十年、制定されましてもう十数年経過しておるわけでございますが、その成立の過程と申しますか、成立しました当時の日本の置かれた立場、あるいは教育に関する国民的なものの考え方、そういうことを振り返って考えてみますると、ほんとうに日本国民の良識を自主的に代表するような立場と雰囲……
○荒木国務大臣 私の理解しますところでは、教師の倫理綱領及びその解説書と思われる「新しく教師になった人々に」というのを通読してみまして、この前私がお答え申し上げたような結論にならざるを得ないと思っておるのであります。
【次の発言】 私が一点見のがし得ない、国民的立場で関心事たらざるを得ないと申し上げましたのは、この歴史的課題を解決するための有能なにない手として青少年を育成せねばならないという趣旨のことが表明されている点。なぜかと申しますと、先日も申し上げましたように、一つの任意団体あるいは結社がいかなる綱領を作られましょうとも、むろん自由であることは理解いたしておりますが、ただ事中立であるべき……
○荒木国務大臣 このたび政府から提出いたしました国立学校設置法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。 この法律案は、昭和三十六年度における国立大学の学部の新設、国立短期大学の新設及び廃止並びに国立大学付置の研究施設の新設について規定するとともに、国立短期大学に付属して国立学校を設置することができることとする旨を規定したものであります。 まず、国立大学の学部の新設につきましては、大阪大学に基礎工学部を設置することとしたものであります。この基礎工学部は、最近の科学技術の進展に即応して、工学に関する基礎科学を重視した教育及び研究を行なうことを目標とし……
○荒木国務大臣 このたび政府から提出いたしました国立工業教員養成所の設置等に関する臨時措置法案につきまして、その提案の理由及び内容の概要を御説明申し上げます。 この法案は、同等学校の工業教員のすみやかな養成をはかるため、臨時に、国立工業教員養成所を設置することとし、もって同等学校における工業教育の拡充に伴う工業教員の需要の増加に対処しようとするものであります。現在、高等学校の工業教員の養成は、国立、公立及び私立の大学の工学部等において行なわれておりますが、産業界の需要と競合するため、これらの大学を中業して工業教員になる者は、年年減少しております。そこで、中学校または高等学校で工業以外の教科を……
○荒木国務大臣 このたび政府から提出いたしました教育職員免許法等の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由及び内容の概要を御説明申し上げます。 教育職員免許法は、教育職員の免許に関する基準を定め、教育職員の資質の保持と向上をはかるために制定されたものでありまして、施行以来すでに十余年を経過いたしております。その間、同法の施行後の実情にかんがみ、制度の内容に改善を加え、またはその簡素化をはかる等、教育現場の実態に即応させるとともに、同法の趣旨の実現を期するため、すでに五回にわたり改正をいたして参りました。 このたびの改正案は、中学校等の教育課程の改訂に伴う教科の改正に対応して、これら……
○荒木国務大臣 官僚機構とおっしゃることが明確にわかりませんけれども、すべて行政は法律ないしは政令、省令等を秩序を立て、それに基づいての関係の審議会等、これまた審議会の規則があり、また審議会それ自体としてのみずから定めたおきてがあり、慣行があるというやり方で動いておると思います。その一連の事柄が科学技術の急テンポの伸展に応ずるようになっていないかどうか、ずいぶん早く定められたものであるならば、必ずしも今の科学技術振興ないしは科学技術教育の充実という角度から、そのテンポに応じ得ないというふうなことが、あるいはあろうかとも思いますが、そういう意味で将来に向かって世界的な傾向だといわれる急激なテンポ……
○荒木国務大臣 御案内の通り、教職員が教育に関しまして研修をする、あるいは研究をするために協力をすることは、文部省としての当然の責務であろうかと思いますが、そういうことで従来も研究会ないしは研修会等を年々やってきておりますけれども、一カ所に集合して相当数が同時に集会をし、研究をするという場所がないので、戦後多年悩んできておったようでございます。ことに三十六年度以降教育課程も新たになりますので、研究なり、研修なりという機会がますます多くなってくることも必然でございます。従来もその場所を得るのには非常に苦心しておりまして、あるときは小学校のあいた部屋を貸してもらうとか、あるいはその他のビルの集会場……
○荒木国務大臣 お尋ねの点でございますが、科学技術庁からは御承知のように長官名で勧告を一ぺんだけ受けております。二度勧告が出されたようなお話でございますが、勧告書というのは一回限りでございますので、御了承いただきたいと思います。すでにこの委員会でも御検討をいただきましたように、科学技術庁からの文部省に対する勧告は、三十六年度の予算そのものでなしに、将来に向かって大学卒業程度の科学技術者が不足するという推計になっておることは遺憾であるから、その穴埋めを十分考えたらどうか、なかんずく私学にもっと依存するような気持で対処したらどうかということが主眼点であろうと思うのでありまして、これは勧告を待つまで……
○荒木国務大臣 大体の考え方につきましては、今政府委員からお答え申し上げましたが、すでに話が出ましたように、法律上教員になることを業務づけることは、今の憲法解釈とからみまして困難だと思って、そういうことはやっておらないわけでありまして、ですから制度の上に立って確信あるかとおっしゃれば、確信ありとは申し上げかねる道理でございます。しかしながら、一般に民間からの中級技術者、技能者と申しますか、所得倍増問題にからんだだけを推定いたしましても四十四万人足りないという、足りないその需要先は一般民間であります。この学校を卒業した人がスカウトされる行く先も一般民間が大部分だと思われるわけでありますが、その民……
○荒木国務大臣 このたび政府から提出いたしました市町村立学校職員給与負担法の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由及びその内容を御説明申し上げます。 さきに一般職の職員の給与に関する法律の一部を改正する法律の施行により、科学技術に関する専門的知識を必要とし、かつ採用による欠員の補充が困難と認められる職に新たに採用される職員に対し、初任給調整手当が支給されることとなり、また地方公共団体に採用される職員についても同様に初任給調整手当が支給されることとなったことは御承知の通りであります。 この法律案は、右の改正に伴い、指定都市を除く市町村立の高等学校の定時制課程の授業を担任する教員に支……
○荒木国務大臣 今までお答えを申し上げておりました通りでございますのみならず、連合審査会におきましてもお尋ねに対してお答えしたと記憶いたしておりますが、なにほど御指摘の通り四年制の大学の教授陣に比べますと数は劣っておりますが、御案内の通り、四年制の大学ではそれ自体研究をいたすわけでもございますし、あわせて学生の教授をするという二つの使命を持っておることも、申し上げるまでもなく御案内の通りでございます。ことに短期大学に比べてみましても、これは四年制の大学に付置されるわけでございますから、短期大学に比べましてもその設置場所が同じ場所に付置される意味においては、四年制大学からの教授陣の応援等もきわめ……
○荒木国務大臣 このたび政府から提出いたしました学校教育法の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由及び内容の概要を御説明申し上げます。 この法律案は、工業に関する中堅技術者を養成し、もって産業の発展に寄与するために、学校教育法の一部を改正して新たに高等専門学校の制度を創設することとしたものであります。 現在、わが国における産業経済の著しい発展に伴いまして、科学技術者の需要は著しく増大し、特に工業に関する中堅技術者の不足が痛感される情勢になったのであります。 このような情勢に則応し、政府においても各方面の意見を勘案して検討を重ねました結果、このたび、新たに高等専門学校の制度を設け……
○荒木国務大臣 校長、教頭は、御承知の通り管理職として、管理職手当も国の予算を通じまして出されておるわけでございます。従って管理職にある人が組合員であるということは、労働組合の本質的な理解からいきますれば、組合員でない方が当然である、こう思うのであります。しかし現実問題として、組合に入る入らぬは自由であると一応言えると思います。ILO八十七号条約の批准がありまするならば、それと同時に国内法を整備いたしまして、本筋をはっきりさせたい、かように思っております。
【次の発言】 ただいま申し上げました通りでございまして、私の理解によれば、管理職たる者が組合員である組合はむしろ御用組合の疑いなきを保しが……
○荒木国務大臣 山中さんの御指摘の、マイナスの面はあろうかと思います。あろうかとは思いますが、当面の問題といたしまして、一般に科学技術者、特に工業系統の者の公務員面における入手が実際問題として困難である、これが公務員として就職してくれませんと、国策全体に支障を来たすという別の面からの要請がございまして、御承知の通りすべてそういう措置がとられておるわけでありますが、学校の先生の場合も、特に工業教員の入手が非常に困難である実情は御承知の通りでございまして、これまた先生が来てくれなければ生徒の急増の面はもちろんですけれども、所得倍増の見地からも、あるいは一般的に今後科学技術教育を振興するということか……
○荒木国務大臣 私も河原委員長のお説に同感でございます。
【次の発言】 私がお答え申すべきでございますが、相当具体的なことを申し上げないとお答えにならないと思いますので、政府委員からお答えすることをお許しいただきます。
【次の発言】 今御指摘の点はおっしゃるような文部省の権限を強化しよう、広めようなどという意図は毛頭ございません。あくまでも通信制の高等学校の設置の要望、だんだんと日に日に熾烈になっていく、その方向を指導、助成していこう、そのための必要性から手続としてこうしなければ所期の目的が達し得ないであろう。むしろ都道府県知事の認可権限が順当に効果的に誤りなく行なわれるための必要条件でござい……
○荒木国務大臣 教職員の免許制度は、申し上げるまでもなく、教職員がその職務執行につきましての基本的な資格を定めるものでございまして、その基本線は守りながら、しかも時代の進運に伴いまして必要とする免許方法ないしは内容はそれに応じてある程度の順応性を持っていくべきもの、かような考え方のもとに当面の必要に応じていこうという考え方で立案いたしておる次第でございます。
【次の発言】 先ほども申し上げました通り、教育内容等もだんだんと時勢の進運に応じて変化して参りまするし、充実して参ります。その求めに応じるためには、従来辿りの免許の種類等ではまかない得ない面もあろうかと存じまして、そういう点を考慮して必要……
○荒木国務大臣 所得倍増計画は、すでに御案内の通り、一応今までの日本の経済の成長力と申しましょうか、そういう実績に立脚して一応の推定をし、十年以内に国民全般の所得を倍にしたいという構想のもとに、政府として民間の経済力に協力すべきこと、でき得ることを組み合わせて推定した政治目標であることは、申し上げるまでもございません。従いまして、それはあくまでも推定に基づく平均数値によって年次計画を想定しておるわけだと思いますが、御指摘のように、設備投資が予想外にふえつつある。そのこと自体が過熱になるかどうかという考慮も別途されつつはありますが、ただいまの御指摘は、日本の経済力の十年後の所得倍増計画に推定しま……
○荒木国務大臣 お説の通り、教育制度体系と申しましょうか、学校制度の基本線が朝令暮改的であってはならないという原則は私も同感でございます。しかし、すでに御指摘がありましたように、六・三・三・四の制度それ自体は一応けっこうなものと思うわけでございますが、しかし、何せよ終戦直後に新しい教育制度として発足しましたことのために、日本固有の諸条件との関係において今後も引き続いてあれでいいかどうかということは、一般に少なくとも研究課題であると指摘されたところと思います。そういう意味合いで、中央教育審議会に一昨年来諮問されまして慎重に審議されつつあることも、御案内の通りでございます。建前としてけっこうである……
○荒木国務大臣 所得倍増計画に即応する技術者の養成の問題は、大学卒業程度の者が十七万人不足するということですでに御案内の通りお答えを申し上げております。また中堅の技能者として工業高校卒業程度の者が四十四万人くらい現状のままでは不足する。従ってそれを補います意味で工業高校を充実していきたいという二本立で科学技術系統の人材養成をしよう、こういうことでございますが、工業高等専門学校によりまして得られます人材は、十七万人不足をするというその人材として引き当てるという考え方であります。用語としまして中堅技術者と共通の用語を使っておるというような御指摘でございますが、従来、工業樹校卒業程度の者は中堅技能者……
○荒木国務大臣 この前の委員会でもお答えを申し上げた趣旨を繰り返せていただくことになろうかと思います。私は、六・三・三・四という制度が戦後アメリカによって示唆を受けて発足した事実は否定いたしませんけれども、今日まで十数年間あの線に沿って忠実に歩いてきた日本の教育界の実情、成果、そういうものを考えあわせまして、六・三・三・四の制度そのものに変更を加えねばならぬとは私自身は一つも考えません。しかしながら、教育を受ける側から見ました場合に、ことに大学にいくかいかないかを中心に考えました場合に、すべての人が四年制大学にいかねばならぬ、いくほかに道がないということは、十全ではないと思います。教育を受ける……
○荒木国務大臣 スポーツ振興が国民精神の健全な作興に基本的な効果をもたらすことは、私の申し上げるまでもないところであり、先ほど提案理由についてもお触れになった意味合いにおいて、十分に理解できるのであります。そういう意味で、従来といえども政府としましては努めてこの振興のために努力してはきておりますが、ただいま御提案のこの法案の趣旨を体しまして、一そうの努力をする必要があると感ずる次第であります。
【次の発言】 具体的に政府委員からお答え申し上げます。
【次の発言】 ただいま提案者から御指摘の通り、三十六年度はわずか三億円足らずでございまして、私どもとしましては遺憾に思っておるわけでございますが、……
○荒木国務大臣 このたび政府から提出いたしました私立学校教職員共済組合法等の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由及び内容の概要を御説明申し上げます。 まず、私立学校教職員共済組合法の改正でありますが、御承知のように私立学校教職員共済組合は、昭和二十八年に私立学校教職員の福利厚生をはかる目的をもって設けられたものであります。本組合の給付水準は、国立学校教職員のそれと均衡を保つ趣旨で法律制定当初から国家公務員共済組合法の給付に関する規定が準用されて参りました。従って、国家公務員共済組合の給付内容が改正された場合には、それに伴って改正することが必要とされたのでありますが、昭和三十三年に……
○荒木国務大臣 このたび政府から提出しましたオリンピック東京大会の準備等のために必要な特別措置に関する法律案につきまして、提案の理由を御説明申し上げます。 オリンピック東京大会の開催については、かねて国会の全面的な御文援をいただき、これが招致については、昭和三十三年四月、衆参両院の決議がありました。また招致確定後におきましては、昨年四月第三十四国会において、大会準備の促進に関し、政府は総合的準備対策を樹立し、その強力な推進を期し、特段の措置を講ずべき旨の決議が衆参両院において全会一致で議決されております。まことに力強いことと存じます。 政府といたしましては、その趣旨に沿って今日まで競技場諸……
○荒木国務大臣 岩手、青森岡県の暴風の被害、さらにフェーン現象による大火災の被害の状況を新聞で見まして、ラジオで聞きまして、びっくりしたわけでございます。新聞の報道写真を見ましても、まるで焼け野原になっておる状況を見まして、かつての戦災直後のような気持がいたしたのでございます。ことに死亡者が出たり、重軽傷者数知れず、行方不明者もあると承りました。今山中さんのお話のように、数回にわたる津波、最近のチリ津波で被害を受けたことも私どもも承知をいたしております。重ね重ねの被害に心痛むわけでございますが、私はこの機会に、この委員会を通じまして、罹災者の方々に心からなるお見舞を申し上げたいと思います。まだ……
○荒木国務大臣 ただいま決議されました三つの決議事項は、文教行政上、今後に向かって十分考慮せねばならない重要の課題であると理解いたします。政府におきましても、従来から努力して参った課題ではございますが、もとよりいまだ十分と申すわけには参りませんので、決議の御趣旨を体しまして、今後大いに努力をいたしたいと思う次第であります。(拍手)
○荒木国務大臣 お答え申し上げます。なかなかむずかしい御質問で、専門的な用語ではお答えできませんけれども、俗に、端的に一言で申し上げれば、私は、りっぱな日本人として子供たちが育ち上がってくれるというふうな教育をやるんだ、それが教育目的から申しましたお尋ねの点にぴったりはまるかどうかちょっと疑わしいのでございますけれども、そういう申し上げ方が一応成り立つのじゃなかろうか。もとよりこれは今の憲法に淵源し、教育基本法にのっとり、学校教育法に定めるところのものを総合しまして、通俗の言葉で一言で言えば、私はそういうことじゃないかと思いますが、そのことを総理の施政方針演説の中には、お聞きいただきましたよう……
○荒木国務大臣 お答えいたします。去る一月二十日、文部省の記者会見におきまして、いろいろと今後起こるであろう仮設的な質問が続出いたしまして、話がはずみ過ぎたものでございますから、新聞でごらんいただいたようなふうにとれることを申したことは事実でございますが、しかし考えてみれば、率直に申してまことに遺憾千万であり、不用意であったことを考えまして、そこでその翌日の記者会見で、また私の真意と言い過ぎの点を釈明をいたしまして、遺憾の意を表した次第であります。なおまた先日参議院の本会議で御質問がございまして、同様の趣旨をお答え申しておきました。遺憾千万に存じております。
○荒木国務大臣 お答え申し上げます。お話しの通り当今の世相と申しますか、ことに青少年犯罪の続出等を通じまして見ますると、何か足りないような世相であるように思われます。まさしく御指摘の通り良識の欠除と申しますか、デモクラシーというものに対するなまはんかな理解あるいはことさらこれを曲解し、悪用するがごとき風潮もないではないと思われるのでありますが、いずれにしましても国民全体が、ことに青少年が次の世代をになうべき立場においてもっとしっかりした良識を持ってもらいたいと思うことは、ひとり文教の関係者のみならず、一般世論もこれを期待しておるように思うわけであります。ことにこのことは青少年に関します限りは、……
○荒木国務大臣 お答えいたします。御指摘の通り、特に所得倍増計画を念頭に置いて、その裏づけとしての人材養成、その中でも大学卒業程度の科学技術者を供給するという立場から申し上げますと、現在一応の考え方に立って三十六年度の予算も要求いたしておりますが、十年間に現在の養成施設では推計十七万人ぐらい大学卒業程度の技術者が足りないということに応じますためには相当不足すると思います。おそらく半分程度の要求に応じ得るのじゃないかと思うのであります。ですからむろん満足しておるわけじゃございませんが、極力配置転換あるいは既成人物の応急養成等を各企業体等におきましても積極的にやってもらうこともあわせまして、幾らか……
○荒木国務大臣 お答えいたします。貧乏人の子弟が、貧乏人なるがゆえに、持って生まれた能力がりっぱであるにかかわらず、下積みでなければならぬという法はないと思います。そういう状態がなるべく早く解消するような努力をしていかなければならないと思う次第でございます。その意味で、御指摘になりましたように、育英奨学のことにもいささか重点を置きまして、三十六年度予算案の中にも盛り込んだつもりでございますが、むろん十分でないと思います。今後年々歳々そういう努力を続けていきまして、人材開発の角度のみならず、今御指摘のような意味合いにおいても、なるべくそういう矛盾と申しますか、貧富の格差からくる不幸が子供たちの生……
○荒木国務大臣 提案がおくれまして恐縮しておりますが実は、実質的に申し上げますと、他の各省よりも一番早く関係省との折衝は済んでおったのでございますが、いやしくも国会に、同じ災害を原因としだ特別立法を提案しますのに、一省だけということも、政府対国会との関係におけば適当でないということで、足踏みしておったのであります。ようやくこの前の閣議の日に、大蔵省からも大よその発言があって、閣議の了解を得ておりまして、多分明日の閣議で決定をいたしまして、提案する運びになろうかと思います。大体の趣旨はすでに御案内と思いますが、伊勢湾台風並みのことをやろうというふうな考え方で立案されておると承知いたしております。
○荒木国務大臣 学力調査という名称も学力テストという表現も実質は同じものと承知いたしております。学力調査の方が日本語ですから、その方が通りがよかろうということに出ないのであります。
さらに、文部省内の担当の局は初中局と調査局が担当いたしております。
【次の発言】 学力調査をやることにつきまして、地方教育委員会に文部省として協力方を要請します根拠は、三木さんも今御指摘になりましたように、地方教育行政法に根拠を持つわけであります。すなわち、教育に関しまして必要な調査を求め、報告を求める権限を文部大臣に与えられております。もとより御指摘の通り、日本の教育、特に義務教育のあり方としましては、地方分権……
○荒木国務大臣 義務教育につきましては、国が基本的に全国民に対して義務教育の成果をあげるための責任を負っておると理解しております。同時に地方教育委員会及び学校の先生と一体をなして、現地で相呼応していただいて、国民に責任を果たす、そういう関係になっておろうかと理解をするのでありまして、そういう意味で申し上げれば、国としても必要であり、また現場としても必要である、合わせて一本の目的を達するという趣旨と了解いたしております。
【次の発言】 その点はおっしゃる通りであります。全国一斉の学力調査をすることは、地方でやりたくても物理的な関係でできませんから、国がやらざるを得ない。そういうこともあわせ考えて……
○荒木国務大臣 大体今おっしゃった通りのように記憶いたしております。ただ野原さんにもお答えしましたように、私は他の民族を劣等民族と考えて??他の民族を表現します場合に、劣等民族などという言葉を使った覚えはございませんので、むろん愛媛県の演説会におきましても、そういう言葉は使わなかったつもりでございます。ですから、その点は少なくとも事実と相違しておる。それからなお日朝友好協会の方々には劣等民族という言葉は使わなかった、そういう考えが本来念頭にないんだから。日本人が他の民族よりすぐれた点がたくさんある。そういうことは、その部分に関します限りは日本人に劣っておる民族があるということを意味することなん……
○荒木国務大臣 改正すべきかどうかを、法律に基づく、憲法調査会法によっての調査会で検討中でありますが、その結果を待って私は考えをきめたいと思います。
【次の発言】 昨年ある席で教育基本法は再検討さるべきものであるという趣旨の意思表明をしたことがございます。それは教育基本法制定の経過にかんがみまして、なるほど教育刷新委員会のメンバーの方々が真剣に討議され、原案を作られた経過も承知いたしておりますが、何せ占領下でございまして、自由な意思が表明されないままに原案も作られたであろうと推察されます。そこで平和回復後十年になんなんとする時の経過もあります。その間教育基本法の趣旨に従って教育が行なわれてきた……
○荒木国務大臣 横路さんからきのうそういうお話が引例されまして、初めて私もそのことを耳にしまして、おっしゃる範囲内のことでは、文部当局はときに応じて解釈を異にしているかなと、ちょっと気になったのでございます。そこでけさほどそれを見せてもらって一応検討したわけでございますが、必じしもおっしゃるような、おしかりを受けねばならぬようなことではなさそうでございます。相当具体的になりますので、その点は政府委員からお答えすることをお許しいただきたい。
○荒木国務大臣 罰則の具体的なことはちょっと私も記憶しておりませんけれども、今度の学力調査を受諾する、しないという事柄を――受け取って受諾しない、やらないということは、法令の規定に違反した態度であって、法令上許されないこと、こう理解します。
【次の発言】 いわゆる罰則ということに直接つながらないと思いますが、法令に違反したような措置をした場合には、そういう違反をしてはならないぞという措置要求権が与えられておると記憶しております。
その前に、先ほど来岩手県の問題についての事務当局からの回答等をめぐって、いろいろ御指摘がございましたが、かりにあなたがおっしゃる通りだといたしますならば、学力調査は……
○荒木国務大臣 私も山中さんと同じように、そういう違法行為などが起こらないで、教育の問題はすなおに行なわれることを希望するものでございます。外国でもこういうばかげた例はないとおっしゃいましたけれども、私もそう思いますが、ただ遺憾なことには、外国に例のない日教組というものがございまして、全国大会で一斉学力調査を実力をもって拒否するということを団体意思できめているものですから、その指令が末端に到達いたしまして、新聞に散見するような、起こるはずのないトラブルが起こりそうな気配がございますから、そのことをめぐって好ましからざる事が起こらないように、未然に防止できるものなら防止したいものだという誠意を込……
○荒木国務大臣 幼稚園教育は、御指摘の通り学校教育法にいう学校であることに間違いないし、従ってお説の通り幼稚園教育をもっと重視して、その振興ないしは充実をはかる考え方でいくべき問題であることは同感でございます。ただ実際問題といたしますと、遺憾ながらまだ幼稚園教育に関する制度そのものも整備されてない点がございますし、今御指摘の通り外国で幼稚園教育からしてすでに義務制にもしておることもかねて聞いてはおりますが、なることならばそういうことに持っていくという考え方のもとに検討を要するであろうという意味においても同感でございます。いずれこしましても、もっと幼稚園教育それ自体の制度上の問題あるいは実際上の……
○荒木国務大臣 お答えいたします。御指摘のようなことをしゃべったことはございます。時間をとりますから全貌はむろん申し上げかねますが、私が申しましたのは、われわれ日本人は日本人と生まれたことを、とかく戦争に負けたことを契機といたしまして忘れがちである。ところが日本民族を、日本人が自慢たらしく言うのではないけれども、諸外国の人々がどう評価しておるか、少なくとも正直であり、勤勉であり、近代教育を受けた一億になんなんとする大民族だ、しかもその持っておる文化は、固有の文化に加えて、祖先伝来の努力の結果として、大陸と交通し、あるいは欧米と交通して、それをすなおに取り入れた、従来の固有のものに混然一体をなし……
○荒木国務大臣 当然のこととは存じません。やむを得ないことと存じております。要すれば、お説の通り、国会に何らかの機会に事前にでも御報告申し上げるということが望ましいことであったかとは、今御注意を受けまして思います。ただ、一般論として申し上げれば、条約の御承認をいただいてそれを運営していく、条約の趣旨に沿って政府側として措置する、その過程の問題でございますから、政府側の責任において、全然廃止するわけじゃございませんから、一時都合によりやむを得ず中止するという事柄でございますから、純然たる概念論から申し上げれば、必ずしも直接にはおしかりを受けるほどのことでなかろう、こういうふうに私は感じ取っており……
○荒木国務大臣 行政財産として東京大学が自主的に管理運営する立場にあります、その管理運営の仕方がだらしなかったことは認めざるを得ないと思います。同時に、第一次的には文部省が、大学の自主的管理運営下にありとはいいながら、機会を得て知り得る機会もあったはずであります。このことを知り得ないままに、また、知っても適切な処置をしないままに今日まで推移いたしました文部省も、あまりほめた姿じゃない、こう思っております。
【次の発言】 いやしくも国有財産が、それぞれの行政目的に使用される必要あればこそ、それぞれの責任者に委嘱せられ、管理運営することをまかされておると思います。そういう一般的立場から申しましても……
○荒木国務大臣 今回政府から提出いたしました文部省設置法の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由及び内容の概要を御説明申し上げます。 この法律案は、国立科学博物館及び国立近代美術館の所掌事務及び組織を整備し、本省に置かれております著作権審議会にかえて新たに著作権制度審議会を設けることとするとともに、文部省の職員の定員を改めようとするものであります。 第一に、国立科学博物館は、従来、自然科学に関する諸資料を公衆の観覧に供する博物館として運営して参りましたが、このたび、自然史関係の研究部門を拡充整備することとし、自然史科学研究センターとしての機能をも営ませようとするものであります。な……
○荒木国務大臣 御指摘の通り、著作権法はずいぶん古いもので、かたかなで文語体で書いてあると記憶しておりますが、そのぐらいなものですから、時代に沿わない点がたくさんある。国際的にも、国際会議を通じてそういうこともあわせ考えられつつ進行しておるわけでございますが、何さま問題が非常にデリケートで、特にまた経済的利害関係、あるいは数年、数十年にわたっての見通しも必要であるという意味合いから、審議会を設置して万遺漏なきを期したいという考えであることは、申し上げるまでもございませんが、それについて、今御指摘のようなメンバーを委員の中に入れる、特に著作権者側の意向も反映するようなメンバーにしたらどうだという……
○荒木国務大臣 全然私の知らないことでございます。
【次の発言】 そういう問題で私は党の役員会に言ったことはございません。またそうでなくても、教育行政のよしあしということだけで、地方財政法その他の法規に基づいて制度上当然行なわるべきことが、今のお言葉を拝借すれば、江戸長崎的に取り扱わるべきものではない。そんなばかなことはあり得ないということは私の常識でもございます。いまだかつてそういうことを言ったことはありません。
【次の発言】 そうでございます。
【次の発言】 そういうことをまともに言う者は一人もいないと思います。かりに言ったとすれば、そういうばかなことは、冗談であるにしても、言うべきじゃな……
○荒木国務大臣 昭和三十七年度の文部省所管の予算案につきまして、その概要を御説明申し上げます。 昭和三十七年度文部省所管の予算額は、二千八百九十五億九千九百六十三万円でありまして、一般会計総予算の約一二%を占めております。 これを補正後の前年度予算に比較いたしますと、三百八十六億五千九百五十五万三千円の増額であり、その増額分の内訳としては、義務教育費国庫負担金百二十九億円、国立学校運営費百十八億円、国立文教施設整備費六十億円等がおもなものであります。 以下、明年度予算案において特に重点として取り上げた施策について申し上げます。 まず第一は、初等中等教育の改善充実でありますが、この点につ……
○荒木国務大臣 この前の委員会でたしか山中さんから同一趣旨のお尋ねがございまして、即席ではございますがお答えしたように記憶いたします。検討しますと申し上げることは、具体的にいえば御指摘の通り、できることならば三十八年度に国立のろうあ学校というがごときものをモデルケースとして作り上げまして、それで検討を加えて、必要数を全国に普及する足がかりにするという構想があってしかるべきだと私どもは想像いたしておりましたが、体系的にお話し申す段階ではございませんので、構想を示唆していただいた意味において、ありがたくお受けをして研究したいと思います。
○荒木国務大臣 この前もお答え申したようにも思いますが、はっきりしませんので、重複したところはお許しをいただきますが、申すまでもなく沖繩には日本の潜在主権があるということは双方で確認し合っている通りでございます。すなわち換言すれば、沖繩にいる人々は日本人であることに間違いない。しかも日本本土と同じような教育レベルを維持したいものだという熾烈な要望があることも御承知の通りでございます。そのいう要望にこたえる意味においても、またそうでなくても同じ日本人である沖繩在留者に対しては、今申し上げたようなところまで日本政府としては、また文部当局としても努力する責任を感ずる次第でございます。従って、目標は今……
○荒木国務大臣 今かえすがえすも間違いを起こしましたことを恐縮に思いますが、昨日も申し上げました通り、それはそれと一応させていただいて、今後に向かって御指摘のように絶対に間違いを起こさないような組織といいますか、機構を考えて、そうして対処することがこの問題に関連しても特に考えねばならない課せられた課題だと心得ております。今度の問題作成にあたりましても、中学校の先生、高等学校の先生、大学の先生等の専門的な立場の方々をたしか二十一名、それから文部省におります視学官等が十七名かでもって慎重に問題作成に当たったことは事実でございますが、遺憾ながら印刷の校正に十全の措置を講ずるところにぬかりがございまし……
○荒木国務大臣 結論から先に申し上げれば、山中さんも御指摘になりましたように別問題だと心得ております。もちろん教科書無償が一挙にできますることならば、値上げの問題もひっくるめて一挙動で解決する。結果的にはそうだって一緒になると思いますけれども、何しろ無償にすることそのことが立法措置を要し、教育の場における基本的な市大問題でもございますから、そのことを当然のこととして前提に置いて処置をすることもいかがかと存ぜられるところでございます。もともとこの値上げの問題というのは、一昨年の暮れごろから発行業者の方では頭痛の種になっておったようであります。それが先ほど政府委員から申し上げましたように二割五分ち……
○荒木国務大臣 入学試験問題について、大学側に立って、あるいは高等学校側に立っていかにあるべきかを確信を持ってちょっとお答え申し上げかねますけれども、常識的に考えましても、後期中等教育の教科に関することは、文部省で定めねばならないという建前になっていると私は承知いたしておりますが、その高等学校が一面においては大学に進学のための予備校的な存在になることは、現実問題としてはやむを得ないことであるわけなんで、従って高等学校で何を教えるかという基準がある以上は、そのことを大学側も念頭に置いて問題を作成すべきであることは、常識的結論として私はうなずける当然の措置かと思います。ところが今お話に出ているゾウ……
○荒木国務大臣 当面率直に申し上げて名城大学の問題以外にはなかろうと思います。その意味でこの法律案そのものが名城大学紛争処理法案ではないわけでございますから、当然のこととしては申し上げかねることはありますが、御質問の御趣旨は、現にそういう対象となるようなケースの学校があるかというお話でございますと、名城大学以外にはなかろうと思っております。
【次の発言】 具体的事項でございまして、私もはっきり念頭にないことでございますので、政府委員からお答え申し上げます。
【次の発言】 御質問の趣旨に対しまして明確に法律的な立場から解明するお答えは困難でございますが、要すれば他日に譲らしていただきますけれども……
○荒木国務大臣 国定になるおそれがあるということを、特に日教組あたりが盛んに言っておるようですけれども、私はそんなことを考えたことはございません。きわめて簡単に考えております。簡単だと申し上げることは、毎度申し上げることですけれども、文部大臣という立場、文部省という立場は、すべて憲法以下の法令に基づいて、教科書であれ何であれ忠実に実行する、こういう立場が最も民主的な立場であろうと思います。その意味で、今小林さん御指摘の学校教育法二十条、すなわち、文部大臣が小中学校、高学学校等における教科に関することをつかさどる、教科に関することを文部大臣が定めるという権限と責任を負わされている。そのことがもっ……
○荒木国務大臣 現行の教科書発行に関する臨時措置法によりましても制裁規定というわけではございませんが、教科書発行の最終的な指定をなします場合、信用度の低いものについては指定しないことができる、あるいはすでに指定したものといえどもその指定を取り消すということができると私は一応思っておりますが、もし私の記憶が正確でございませんければ政府委員からまた修正してもらわねばならないおそれはございますけれども、現行法で私はそういうことは一応できると考えます。従って、いわば現行法上の伝家の宝刀的なものでございますが、それをふんだんに振り回すことは自重すべきであると思いますが、再三再四警告したにかかわらず同じよ……
○荒木国務大臣 ただいまの最後の米田さんの御説には傾聴に値する内容が盛られているように感じます。そのことはむろん文部省の立場でかれこれ予測をしたりすべき筋合いのものではございません。ただ調停委員ができて、その調停の案の内容にもよりましょうし、あるいは一応正常な姿に立ち戻った瞬間において新しい理事者がどう判断するかという分野の問題でございまして、今まで文部大臣という立場で解散権限が与えられながらその解散が実施できなかったところにも具体的な事実上の悩みが御承知のようにあるわけでございまして、そういう立場で今日まできております。文部省としてお説のようになるべきだとも申し上げかねまするし、そうなっては……
○荒木国務大臣 私自身直接、今御指摘のような問題について関与し、あるいは指示をしたことはございません。さようなことは行なわれないはずだという考え方のもとに、格別なことはいたしておりません。また教育委員会とかあるいは教育に関係する公務員が、教科書会社の過当競争の渦に巻き込まれて、御指摘のようなことがもしありとすれば、むしろ好ましからざることでございます。今御指摘のように、局長名義での通達で第一段階の警告を発したわけでございますが、今後に向かってさようなことの絶滅を期したいという考えでおります。具体的にどういうふうな措置をするかは、今後検討いたしたいと思います。
○荒木国務大臣 賠償にしろ、特別円にしろ、タイ側が債権者として日本から給付を受ける、受けたものを何に使うか、タイの自由であって、それに条件をつけて、ひもつきでかれこれ言うことを強力にやればやるほど、内政干渉的なものであってやるべきでない、その点は私はそう思います。しかし、アジア文部大臣会議を通じまして、私なりに感じましたことは、おしなべていえば、ちょうど日本の明治初年の姿であると感じ取りました。その点では日本は優越しておると優越感も感じました。優越感を感じたということは、いばるという意味じゃなしに、教育界の日本の先達たちの近代教育を実施し、普及する意欲、努力、先見の明が今日まで積み重なったおか……
○荒木国務大臣 このたび政府から提出いたしました公立学校施設災害復旧費国庫負担法の一部を改正する法律案についてその提案理由及びその内容の概要を御説明申し上げます。 現在、公立学校の災害復旧につきましては、公立学校施設災復旧費国庫負担法により、国がその復旧に要する経費の一部を負担し、災害復旧の促進をはかっております。 現行の規定におきましては、国の負担の対象となる災害復旧に要する経費は、原則として原形に復旧するものとして算定することとなっていますが、例外として、原形に復旧することが不可能な場合または原形に復旧することが著しく困難または不適当な場合に限って当該施設を改良して復旧することを認めて……
○荒木国務大臣 今山中さんのお話は私もその通りに思います。だれが担当しましょうとも、学力調査の結果に基づいて、いわば日本でただ一つの悉皆調査に基づく合理的な根拠が得られたわけでございますから、教育条件の改善のためにこれを活用するという心がまえで臨むべきことは当然のことと心得ます。教育条件の改善ということを調査目的から除きましたのは、できれば毎年そういうこともやりたいものと思いますけれども、実際問題としますと、大へんな手数がかかりますと同時に、また考えようによれば三年なり五年なりに一ぺんくらい昨年と同様のことをやり、その中間は今度やりますような単純化されたものでやるというその組み合わせも妥当なや……
○荒木国務大臣 お答え申し上げます。
国立大学の学生一人当たりの経費は、十七万七百四十三円、私立大学におきましては六万七千九百五十九円、これは最近の実数がちょっと入手いたしかねまして、三十四年度の決算に基づいて申し上げた数字でございます。
【次の発言】 大学の助手には、十分ではございませんが、一応の手当は出ておるようであります、なお、おしなべて助手の数が足らない。従って、また、大学における研究もその意味から十分でない、あるいはレントゲンその他の近代的な機械の操作等の技術職員も数が足りない等のこともあるようであります。従って、今後の増員対策というものを十分に考えねばなりませんが、当面研究費等が……
○荒木国務大臣 お答え申し上げます。 御指摘の通り、三十八年度から四十年度までの三年間が大体ピークでございまして、お話のごとく、百二十万人見当が急激に増加をいたすわけでございます。それに対しまして、三十八年度から四十一年度までの四カ年の計画をもって、急増対策に善処いたしたいという考え方で今日まで参っておりますことも、仰せの通りでございます。 そこで、三十八年度のピーク第一年に対処するために、予算措置としては、三十七年度十数億しか措置してないじゃないか、そのほかに起債のワクはございましても、そのことで事足りるかどうかという点が、御質問の要点かと心得ます。御案内のごとく、話は違いますが、中学の……
○荒木国務大臣 教育の刷新強化と総理大臣が施政方針演説で述べましたことは、むろん予算の裏づけのこともございましょうが、まだ今後に期待される一つの教育の方向を期待する意味も含んでおろうかと思います。今後につきましては、山中さん御承知のように、戦後新たに教育制度がしかれましたが、小中学校ないしは高等学校については、おりに触れて改善刷新等の措置が行なわれ来たっておると思います。ただ、大学制度につきましては、御承知の通り今中教審に諮問が行なわれて、三年越しの検討中でございます。その答申を待たなければ基本線が示唆されるものがないという意味において、具体的に申し上げかねるのですけれども、大学制度そのものの……
○荒木国務大臣 今教育長協議会等からの申し出を中心に指摘されましたことは、私はまだ具体的に直接聞いておりませんが、一両日中に教育長会議、教育委員長会議に私も出向きまして、直接お話も聞き、御相談もする機会がありますので、もっと直接的な要望も聞いてみたいと思いますが、しかし、今指摘されました事柄それ自体、まさしく要望の線に沿って国としては対処する必要がある事柄だと思います。文部省だけで現行諸制度のもとになし得る部分の努力不足もあるいはあろうかと思いますが、多くは各省にまたがる関係からして、十分に注意が行き届かなかった点もあろうかと思います。さらには、現在の法律制度等を改善しなければできないという部……
○荒木国務大臣 端的に申し上げれば三木さんの言われる、人間としての、日本人としての道しるべをつくって与えたいというのが道徳教科書の意味であります。汚職とか選挙違反とか、おとながやること、それが子供に影響するであろう、それは否定しません。それと同時に、今おっしゃるように産業資本家に奉仕するような人間をつくる道徳なんというものは、私はむろん、文部省の役人だれ一人も考えておりません。おそらく日本人がそんなこと考えていないのじゃないかと思うのです。が、それと同時に、共産主義に奉仕しそうな人間を作るということもこれはやってはいけないということで、形式的に申せば憲法の趣旨に従い、憲法に基づく法治国日本らし……
○荒木国務大臣 今お話しの通り、当初わずかながらも補助金を出すことによって教育目的を果たしたいという考えで二カ年連続予算要求をいたしましたが、御案内の通り、現在の制度論としては高等学校の設置義務者は国にあらずして都道府県なりという建前論からいたしまして、この壁は突破できませんでした。そういう内容をもって内閣としては高校急増対策に立ち向かうということに相なりましたことは御案内のごとくであります。そこでやはり財源の裏づけ方式としましては、交付税プラス起債というやり方で今後に対処していくという考え方には変わりないのであります。さらに進学率につきましても、先ほど来政府委員が申し上げましたように、個々の……
○荒木国務大臣 お話しの通り、私も、結果につきまして見てみますと、教育本来のあり方から逸脱しておる現象を見て、何が何でも遺憾千万に思うのであります。その原因はいろいろ複雑でもあるようでございまして、一言に言い尽くし得ないと思いますが、ことに義務教育の場においては、校長以下の教職員が、学校そのものでのまともな教育が行なわれるようにベストを尽くすべきことは当然でございます。教育委員会あるいは教育長等におきましても、そのことのために学校当局と協力し、また次第によっては、その職務権限に基づいて正常な教育がまともに行なわれるようなあらゆる配慮、努力をすることも当然のこと、平素からそういう気持で隔意なく話……
○荒木国務大臣 お答え申し上げます。共産党は破防法の適用容疑団体となっております。そのことは望ましくないことと思います。それと同じ意味において望ましくないと思います。望ましくないと思うことと、そういう学長が選ばれたときに任命手続をしてはいけないということとは別であります。 先ほど来の総理のお答えで大体尽きておると思いますけれども、むろん大学内における研究の自由、コミュニズムを研究しようと何しようとそれは自由であると思います。ただ、それが街頭に出て現実行動となって現われることが、憲法の要請する法治国日本において、法律を無視する現実行動が現われるようなことと直接結びつくことは、これは学問の自由と……
○荒木国務大臣 お答え申し上げます。高校急増問題につきましては、国をあげて関心を持っていただいておる当面の課題であることを承知いたしております。今のお尋ねは、この正月、閣議でもってきめました線を変えるかどうかということ、補正予算を出すかどうかという二点かと拝察いたします。正月にきめました線はくずさないで参りたいと思います。補正予算は、でき得るならば提案したい、こういう気持でせっかく自治省、大蔵省とも相談中でございます。
【次の発言】 進学率の推定は、いわば予算のような性質を持っておると思います。予定しました進学率と現実とある程度の誤差があるのは本来やむを得ない問題かと心得ます。従って、ことさら……
○荒木国務大臣 高等学校の生徒急増の問題は国民的な関心事になっておりまして、文部省としましても、一昨年来懸命の努力をいたしてきておるつもりでございますが、御案内のごとく三十七年度の予算――国の予算及び地方財政計画を通じまして、三十八年度から始まる高校生徒急増に対処する対策に対する財政措置をいたしておるわけでございますが、年度の進行につれまして、都道府県における高校施設の建設の実情に顧みまして、当初の財政措置との間に数字的な開きができてきておるということは周知のことに相なっておるわけであります。それにつきましては、かつての委員会でも御答弁申し上げたと思いますが、知事会側と文部省、自治省、三者、そ……
○荒木国務大臣 ただいま田原さんからおっしゃっていただきましたことは、私もことごとく同感でございます。文部大臣の断にあるとおっしゃいますが、すでにして財団法人日本武道館の認可官庁として断を下しております。さらに、これに対しまして、一千万円の打ち切りの補助費ではございまますけれども、これは大蔵大臣の断に基づきまして、また超党派の御支援もいただきましたおかげで、一千万円はすでに予算化されております。これを活用して、御指摘のような内容を盛った武道館ができますことは、世界オリンピックの競技を日本でやります場合に、できることならば間に合って、りっぱな固有の武道館において正式のゲームが行なわれ、もろもろの……
○荒木国務大臣 昭和三十五年度文部省所管一般会計歳入歳出決算の大要を御説明申し上げます。 まず、昭和三十五年度予算の執行にあたりましては、予算の効率的な使用と経理事務の厳正な処理に努力したのでありますが、会計検査院から不当事項一件の御指摘を受けましたことは、まことに遺憾に存ずるところでありまして、経理事務の厳正な執行につきまして、今後、さらに努力をいたす所存であります。 次に、決算の内容を御説明申し上げます。 文部省主管の歳入につきましては、歳入予算額百三億四十一万円に対しまして収納済み歳入額百二十億五百六十四万円余であり、差引十七億五百二十三万円余の増加となっております。 その増加額……
○荒木国務大臣 お答え申し上げます。 管理職は、文部省の見解としましては学校長及び教頭ということを考えております。このことは、すでに校長につきましては法律制度の上にきわめて明瞭なことでもあります。教頭につきましては、管理職手当を出してよろしいという予算上の考慮も払われておることは御承知のとおりでございます。そこで、そのことを念頭に置きまして政令で基準を定めるということにいたしまして、そして公平委員会等でもってその基準に従って規則で具体的に制度をつけてもらう、こういう予定にいたしておるわけであります。 政令で定めますゆえんのものは、小中学校ないしは後期中等教育に関します限りは、いわゆる教育の……
○荒木国務大臣 現行法律制度のもとにおきましては、いわゆる団体交渉をする立場にはない、文部大臣との関係においてはさよう理解しております。
【次の発言】 たとえば東京大学の教職員組合があったとしまして、それが正規の届け出をしたものでありますれば、交渉権はあろうと思います。
【次の発言】 制度上の団体交渉というものはできないものと思います。それは日教組それ自体が法律、制度上は任意団体であって、正規の職員組合じゃない、こう理解されますから。
【次の発言】 今度の八十七号条約を批准いたしまして、それに伴って法律、制度が改正された後に、おっしゃるようなことになれば、むろんそういうことでございましょうけれ……
○荒木国務大臣 お答え申し上げます。
現在の日教組の構成、組合の構成メンバーは国家公務員たる教職員がきわめてわずかであるという内容を前提として申し上げます場合に、これは地方公務員の職員団体の連合体であるということであろうと思います。したがって、日教組という名において国家公務員に関する勤務条件の改善等について文部大臣が相手をするという団体ではないと思います。
【次の発言】 八十七号条約は結社の自由、団結権の自由、それを保障するのが主眼点だと思うわけですが、その意味で国内法で言うならば、憲法におきましても結社の自由が包括的に基本的人権として認められておることに相照応するぐらいの課題かと思います。……
○荒木国務大臣 今回政府から提出いたしました文部省設置法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。 この法律案は、本省に置かれる国立青年の家の増設に伴い、その設置規定を整備し、本省の管理局の所掌事務に関する規定を整備するとともに、文部省の職員の定員を改めようとするものであります。 まず、国立青年の家に関する改正について申し上げます。 文部省では、昭和三十四年以来、健全な青年の育成をはかる団体訓練の施設として、静岡県富士山麓に国立中央青年の家を設置しましたが、多数の青少年に利用されて、その成果を上げてきたところであり、今回、さらに九州阿蘇山麓に国立……
○荒木国務大臣 今おっしゃったことに、私もことごとく、同感でございます。
【次の発言】 今お示しの事例は私存じておりません。
【次の発言】 先刻お答え申し上げましたように、おっしゃる事実そのものを存じませんので、その事実について意見を申し上げるということはお許しをいただきたいと思いますが、一般的に考えまして、おっしゃるようなことがかりに行なわれたとして、いいと思うか悪いと思うかというお尋ねでございますが、悪いと思います。
【次の発言】 さっきも申し上げました通りでございますが、おっしゃることを疑うとか疑わないとか、そういうことを離れまして、この事実そのものを存じませんので、そのことについて申し……
○荒木国務大臣 昭和三十八年度文部省所管の予算案につきまして、その概要を御説明いたします。 昭和三十八年度文部省所管の予算額は、三千五百七億二千七百八十二万三千円でありまして、一般会計総予算の一二・三%を占めております。これを前年度当初予算に比較いたしますと、六百十二億六百七万五千円の増額でありまして、その増額分の内訳としては、義務教育費国庫負担金二百六十一億円、国立学校運営費百四十五億円、国立文教施設整備費五十五億円、義務教育諸学校ミルク給食助成費四十億円、義務教育教科書費二十億円等がおもなものであります。 以下、明年度予算案において特に重点として取り上げた施策について御説明申し上げます……
○荒木国務大臣 ただいま上程になりました私立学校振興会法の一部を改正する法律案について、提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。 私立学校振興会は、私立学校の施設及び経営に関し、必要な資金の貸付、私立学校教育の助成その他私立学校教育に対する援助に必要な業務を行なう特殊法人であり、私学振興に多大の寄与をいたしておりますことは御承知の通りであります。 この振興会は、従来、主として国の一般会計からの出資金をもって事業を行なって参りましたが、振興会の資金に対する私立学校側の需要は、最近著しく増大しており、高等学校生徒急増対策、科学技術者養成計画を達成するための国の財源措置という観点から見ても、……
○荒木国務大臣 今回政府から提出いたしました日本学校給食会法の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由及び内容の概要を御説明申し上げます。 学校給食は、昭和二十一年に開始されて以来、その普及に目ざましいものがあり、児童生徒の体位の向上はもとより、その教育上にも数々の成果を上げ、身心ともに健全な国民の育成に寄与しているのであります。 学校給食のこの意義にかんがみ、政府としてはかねてその普及奨励に努めてきたのでありますが、三十八年度においてはさらに一歩を進め、すべての義務教育諸学校においてミルク給食のすみやかな実施をはかりたいと考え、低廉価額でミルク給食が実施できるよう必要な予算上の措……
○荒木国務大臣 お尋ねまでもなく、当然のことと存じております。
【次の発言】 会議のときの正規の発言以外に、私の考え方を、就任直後であったと記憶しますが、述べたことはあります。その後一両回同じことを言ったこともありますが、国会におけるお尋ねに対しましても、山中さん冒頭に言われましたような趣旨でお答えしたことも数回ございます。
【次の発言】 いかなる席上でございましょうとも、国会におきましても立法論の立場でいかなる考えを持っておるかということを申し上げることそれ自体は、私は悪いことじゃないと思います。教育長協議会で所見を申し述べましたからといって、私の発言が即法律の改正じゃないわけですから、問題……
○荒木国務大臣 六一・八%という進学率は、何度も申し上げたことですけれども、当初昨年の一月二十六日の閣議決定の際に考えました基礎は、当時一番手近に正確に結果の知り得る年次は三十五年の実績でございます。三十五年では六〇%の進学率でございました。そこで六〇%の進学率を確保できるならば、すなわち国及び地方公共団体で財源措置をして、責任を持って整備するという計画内容を進学率六〇%に合わせるならば、九六%ぐらいの入学率を確保できるという全国的なめどを立てまして、それに応じて起債なりあるいは交付税の対策ないしは敷地買収の起債計画等をはじきまして、仕事量を考え、それに応じて国及び公共団体のそれぞれ担当すべき……
○荒木国務大臣 大体政府委員から答弁しました趣旨と同様でございますが、学校給食の建前としましては、現行法の建前で参りまして、給食会を通じてその手はずの遺憾なきを期するという方法の点に重点があると考えられますので、学校給食会法の一部改正ということで間に合うという言い方も適切かどうかわかりませんが、その方が妥当である、こう考えまして御提案申したわけであります。
【次の発言】 御要望として、御意見としては私もわかります。行く行くはそういうことにたどりつくべきものと、むろん思いますけれども、小林さんも御承知の通り、給食そのものが、食糧難の時期に、占領されておる期間中に発足をいたしまして、今日、学校給食……
○荒木国務大臣 中教審の答申の線に沿って実施できまするもののうち、緊急と思いますことを拾い上げておるのであります。むろん総合的には答申を全面的に検討を加えまして、あらためて処置すべきことがあるということは当然でございますが、急ぐものは、部分的にでも実行できるものは実行したいという考え方と、特に科学技術教育の充実につきましては、従来の計画の線に沿って充実していく。そのことはまた趣旨から申しまして、中教審の答申の線にも沿っておると申し上げられないことはない。さような考え方で今度は提案いたしておるような次第であります。
【次の発言】 中教審の委員のメンバーには、いろいろな方面からの方がおられることは……
○荒木国務大臣 今の御質問の御趣旨は私もわかるような気がします。と同時に御質問の趣旨にぴったり合うような将来の鳥瞰図的なものがあるかとなれば、率直にいって具体性を持ったものはないと申し上げても過言ではなかろうと思います。むろんこれは考えなければならぬと思いますけれども、現実が御案内のごとく既設の大学でみずからの発意で学部の新設、学科の新設、増設等あるいは研究設備の充実等につきまして申し出て、その申し出に応じて文部省でそれを受けとめて予算措置を講ずるものは予算折衝をするというふうな形で従来やっておるわけであります。これは一面大学の自治だ何だという概念的なもちろん従来の慣習にもよることとは思います……
○荒木国務大臣 先ほど政府委員からお答え申し上げた以上のことは、実際問題としては申し上げにくいかと思います。もちろん今後に対しましても、大学教育それ自体を混乱せしめないような要請を、産業界にもやりたいと思います。また大学自体としましても、自分の責任において、そういう時期を逸脱した就職試験等によって、採用決定が行なわれたことに対して、何らかの制約を加えるような考え方もあってしかるべきではないかというふうにも思います。しかしそういうこと自体がなかなか大学のあり方あるいは職業選択の自由にもかかわり、あるいは会社方面、経済界からいたしましても、なるべくいい人材を自分の会社に採用したいということ、そのこ……
○荒木国務大臣 なかなかむずかしい御質問で、十分にお答えできないおそれを感じますが、私は、私立学校というものが国公立以外に存在するゆえんのものは、その自主性、独自性というものに特に特徴を求めて存在するものと理解するのであります。沿革的に申し上げましても、そのことが実証できるものと思います。そのことは基本的に尊重されるべき重要課題である、それを大前提にして、私学振興が考えられなければならないものだと思うのであります。国の立場で私学を振興することは、主として財政、経済面で考えられるわけでございますが、そのあり方は、すでに御案内のごとく、経常的な運営費を国が私学に注ぎ込むということを当然視することは……
○荒木国務大臣 小中学校での生徒が漸減していきます大勢において将来のことを申し上げれば、昨年来申し上げておりますように、一応の目標は学級編制は四十五名、それを三十九年度以降五カ年間くらいで実現するという目安のもとに関係省とも相談しつつありますが、そういう純教育的な立場に立って四十五名編制ということを実現したいという前提から申せば、三十八年度ようやくすし詰め解消の五カ年計画の最終年度を迎えて、五十名という基準に到達をいたしまして、その三十八年度に関する限りの具体的な各県ごとのいろいろな実情はございましょうが、戦後の小中学校におけるベビー・ブーム対策がようやく五十名までたどりついた、そのことは現場……
○荒木国務大臣 あまり詳しく申し上げる能力はございませんが、まだ前進途上にございますので、御指摘のように十全とは言い得ないと私も考えます。今後の努力に待たしていただきます。
【次の発言】 御指摘の通り地方財政法の第二十七条の三の趣旨に反する事態だと思います。ただちょっと弁解さしていただきますれば、従来そういう事実がありましたものを、順を追うてなくしたいという努力の途中でもあるわけでございます。従って残っておるものがあるわけですけれども、そういう経過を申し上げて免れようとはむろん思いませんが、その残ったものをなくべく早く地方財政法の趣旨にきっちり乗せるような努力をし続けてもおりますし、今後一そう……
○荒木国務大臣 おっしゃるような意味では特別に通牒を出す必要はないと思います。特別に教職員に対して選挙違反等が起こらないように注意を喚起するという喚起します根源は、御質問にもありましたように、お答えもしましたように、一般的な指導監督の立場にある文部省、さらに教育委員会というものが、現場の教職員に対して注意を喚起するという意味における通達でございますから、管理監督の立場にある者は言わずもがな、当然のことである。したがって、文部省の役人連中にも特別に省内で通達的なことをやりませんし、教育委員会に通達が行けば、教育委員会たるものは当然、念を押すまでもなく、監督される側に対して注意を喚起するほどですか……
○荒木国務大臣 教育的見地に立ってこれに対すべきことが当然であって、その他の立場というものは考えられないと私は理解します。
【次の発言】 そのとおりでございます。
【次の発言】 私の個人的な心境いかんに基づくのでなくて、憲法の趣旨にしたがって、教育的な見地が定められておる、その教育的見地に立って、いま御指摘のような課題には対処する、それが純粋に、当然のことだと思うからであります。
【次の発言】 この御審議中の法律案に基づいて無償措置を講ずる課題の沖繩に関する問題でございますが、むろん御指摘のように沖繩の住民も日本人であるというたてまえに立って企画をいたしたのであります。ただ現実の問題としまして……
○荒木国務大臣 憲法が義務教育はこれを無償とすると定めておりますことを受けまして、その趣旨をふえんする立場から、この前の通常国会で義務教育諸学校の教科用図書を無償とする教科書無償法律を決定していただきました。それは法律でもって憲法の趣旨をふえんし、義務教育諸学校の教科書に及ぼすという趣旨であったのであります。これを実施するにつきましては、法律事項として無横措置を適切に行なうための諸般の事項がございますので、そのことを今度御審議願っていよいよ実行に移したい、そのための法律案を提案したつもりでおります。
【次の発言】 純粋の無償措置、そのことに関します部分と、これを円滑に実施するために必然的に関連……
○荒木国務大臣 これは私の承知しますところでは、アメリカで行なわれておる組織を日本にも移し植えましてスタートしたものと承知いたしております。当時マッカーサー司令部からも実質上の指導をされてスタートをしたということであると思いますが、その趣旨はPとTが一緒になって、社会教育的な立場からお互いが切磋琢磨しつつ教養を高めていくというためにもくろまれた考え方であると承知いたすのであります。そのこと自体が学校教育そのものでなしに、社会教育の一環としてPとTとの協力態勢の中から社会教育的効果が生まれ出ることを期待しておる、そういう性格のものだと承知いたしております。
○荒木国務大臣 前回の委員会におきまして湯山議員の御指摘の点につきましては、教科書調査官に遺憾な点がありましたので、厳重に注意をいたしました。なお「教育委員会月報」の編集及び記述の内容については御指摘の点もあり、今後十分注意いたしたいと存じます。
【次の発言】 ただいま発言いたしまた事柄の中には、学カテストそののについての準備教育その他の弊害対する措置そのものを含んで申し上げたつもりはございませんけれども、この前もちょっとお答えしたと思いますが、学力テストを実施しますのは何も準備教育までもしてテストの結果だけを形の上であげることが目的じゃないのでありまして、あくまでもテストの結果がよければいい……
○荒木国務大臣 これは現実問題としては非常に悩みの多い課題だと存じますが、私も個人的にはアマチュア・スポーツを愛する一人でございまして、長谷川さんのおっしゃる御趣旨はことごとく同感でございます。ただ文部省という立場で、これを行政課題として法律的に考えました場合、ただぼう然として時代の推移を静観するほかに手がないという実情かと思うわけであります。まさしく御指摘のとおり、野球にしろ、水泳にしろ、あるいは陸上競技等にいたしましても、アマチュア・スポーツのための純粋のものが正しく堅持をされていくということは、アマチュア・スポーツマンのことごとく例外なしの念願だろうと思います。そういう意味で、できること……
○荒木国務大臣 政府委員からもお答えはするかとは思いますが、一種のたてまえの問題であろうかと思いますので、私の考えを申し上げたいと思います。 私立の義務教育諸学校において、仰せのとおりこの法律のたてまえとして規定しております県の段階で数極数にしぼった場合、これまた御指摘のように概念論としましては二極数ということもあり得ることはむろんと思います。したがっていままでに比べれば採択する範囲、対象が狭くなるということは私学の立場も教育委員会の立場もたてまえとしては同じことだと思うのであります。それ以前に私学といえども学校教育法に基づいて文部大臣が検定した教科書以外は使ってならないことは同断でございま……
○荒木国務大臣 御質問の趣旨がばく然としてよくわかりませんが、帝国憲法と新しい憲法との違いというものは、一言にして申し上げかねますけれども、新憲法の趣旨にのっとって制定したと前文にも書いてある教育基本法、憲法及び教育基本法の趣旨にのっとってすべての法令ができておると思いますが、教育行政はその根本趣旨にのっとって行なわれるべきで、一歩たりといえども脱線することを許さない、そういうものだと思っております。
【次の発言】 そういうふうにお尋ねになっても、なかなかつかみどころがないように理解されますが、一言にして言えば、主権が天皇にあった旧帝国憲法と違って、根本的には主権は国民にある。教育はすべて国民……
○荒木国務大臣 いまの御質問の点は、政府側からかれこれ申し上げるべき範囲外のことだと存じます。国権の最高機関としての御審議の結論にまたざるを得ないもの、かように思います。ただし希望を申せば、出しました以上は原案をそのままお認めいただくことが私どもとしては望ましいことではございます。
【次の発言】 いま政府委員から申し上げたとおりに私も考えます。
【次の発言】 完成年次を明確に書いていないというところだけをとらえてみました場合、山中さん御指摘のような疑問があり、保障がないというふうなことは一応言えると思います。ただこの問題の経過については万々御案内のとおり、過去において二回ほど同じような試みがな……
○荒木国務大臣 今回、政府から提出いたしました公立義務教育諸学校の学級編制及び教職員定数の標準に関する法律及び市町村立学校職員給与負担法の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由及び内容の概要を御説明申し上げます。 現行の標準法は、昭和三十三年に制定され、同法のもとで、翌三十四年からの五カ年計画により、公立義務教育諸学校のいわゆるすし詰め学級の解消を進めてまいりましたが、昭和三十八年度においてこの五カ年計画は完了し、すし詰学級は、一応の解消を見たのであります。今後は、その成果を基盤とし、教育効果のより一そうの向上を目ざして、義務教育の充実を進める必要があります。このためには、昭和三十……
○荒木国務大臣 そのとおりでございます。この前の委員会でもお答え申し上げましたように、この認証官制度を御提案申すにつきましては、事の起こりは教員の給与そのものの一般的な程度がこれでいいかどうかということから端を発しました問題でありまして、大学の管理、運営などという課題とは全然別個のものでもありますと同時に、文部省内で論議しますその経過から申し上げましても、この前のお答えどおりでございまして、全然関係なしと申し上げ得ると思います。
【次の発言】 そのとおりでございまして、私がここで確約申し上げるから初めて関係がなくなるんでなしに、この認証官制度それ自体は、全然別個の法体系のもとに御審議願う過程に……
○荒木国務大臣 結論から先に申し上げますれば、いま御指摘のとおりでございます。これは私が個人的に固執するとかということにかかわらず、およそ憲法の解釈、適用上からして当然の結論である、そういう見地に立って申し上げておるような次第でございます。
【次の発言】 憲法第十五条の規定を受けまして、あらゆる公務員について、端的に申し上げれば、主権者たる国民が公務員を選定しこれを罷免する機会というものが、明文上すべてにわたって規定されておる、法律段階においてそれが明らかになっておるものと解するのであります。大学の教職員につきましても同様でございまして、教育公務員特例法ないしは学校教育法を通じて見ます場合、大……
○荒木国務大臣 お答え申し上げます。 ただいま御指摘になりましたような趣旨のことを言いました。今でもそう思っております。それは御承知の通り、憲法すらも、今、国会の審議を経ました法律に基づく憲法調査会で、改正すべきかいなかを含めて、盛んに数年来検討されております。教育基本法も、制定当時は、教育勅語がなくなってからっぽのままでいいかどうか懸念されるという心配をなすった識者、刷新委員会の方々が、お堀ばたの存在を念頭に置きながら、当時として許される、いわば最小限度のアプルーバルのもらえる範囲内のものは何だろうという考慮のもとに、原案がつくられて、むろん国会の審議を経まして制定された法律であります。で……
○荒木国務大臣 お答え申し上げます。 ただいま一々御指摘になりました人々の選考方法は、それぞれの互選でございます。ただし、文化勲章は違います。そこで選ばれた方がそれぞれ学術的にも芸術的にも第一流であり、かつまた人間性においてもりっぱな方であるべきものとむろん心得ます。そういう方々が互選され、もしくは栄誉を受けられておると存じております。 なお文化勲章、文化功労者の選考につきましては、選考委員をあらかじめ選びまして、その選考委員の方々の相談がまとまったものを、いわば通り抜け勘定で表彰の手続をする、そういうやり方でやっておるのであります。 それから給与はちょっと具体的に覚えませんので、要すれ……
○荒木国務大臣 大体その通りでございます。
【次の発言】 正確な数字を記憶しておりませんけれども、大体一校分二億円見当と御理解いただければ大同小異の数字かと思います。
【次の発言】 その通りでございます。
【次の発言】 御承知の通り、国立高専は五年制度の学校でございまして、その初年度分、一学年分に必要な施設費でございまして、十分まかなえると考えております。
【次の発言】 敷地買収費はゼロでございます。
【次の発言】 今お話しの通り国有地を使い、あるいは国有地がございません場合は、公有地と国有地の等価交換を行なう、その他は有志の浄財によって寄付を受けるということに期待しておりますので、土地買収費……
○荒木国務大臣 正確な数字を記憶いたしておりませんが、年々農業にい残る青少年が非常に減っておるということだけは認識いたしております。
【次の発言】 中学卒と高校卒業生を合わせまして十万弱であります。
【次の発言】 それは、御指摘の通り、老人と婦人だけになっていく傾向をたどらざるを得ない。その結果は、日本農業の将来としましては、労働力不足のために困難に立ち至るであろうと想像をいたします。そこで、お尋ねじゃございませんが、そういう傾向を一体どう把握して若い労働人口を確保するかは、本来は農業政策の面から考えらるべきことと思いますけれども、農業基本法の趣旨に立脚いたしまして、今後の日本の農業の動向は、……
○荒木国務大臣 お答え申し上げます。大体、私が申し上げねばならないことも外務大臣の先刻来の話で尽きておるようにも思いますが、いささか蛇足を添えて申し上げたいと思います。 海外移住あるいは海外に雄飛するという事柄それ自体が青少年に与える一つの夢の課題であることは間違いないと思います。ただ、一旗組的な、日本国内で食い詰めた者が何か海外に行けばいいことがあるだろうというばく然たる気持でとかく従来は行った傾向がなかったかと、しろうと考えながらそういうふうな懸念も一面において持つわけであります。今後海外に出かけて青年の夢を実現せんとするならば、それは単に功利的な立場のみでなくて、自分自身の持っておる知……
○荒木国務大臣 お答えいたします。
七億円に見合うものであります。
【次の発言】 今のお話はちょっと違います。本土では一年生に給与するというその裏づけとしては七億円でございますが、沖繩では、すでに御案内の通り、一年から六年まで一緒にやりたいという希望を持っておりまして、従って、本土は一年生だけでございますけれども、沖繩の方は一年から六年まで一ぺんにやるという内容に見合うことになります。国内の予算として見ました場合にどうなるかというさっきのお尋ねのことだとすれば、七億円に見合うものだ、こう申し上げることに間違いはないのですけれども、中身は、本土と沖繩とは結果的には違っておるということであります……
○荒木国務大臣 お答え申し上げます。いまお話しのような家庭・学校・社会の諸教育を通じまして、ことさら機構を新たに設けるなどという構想はございません。一言にして申せば、文部省の仕事全部が人つくりの使命を帯びておると心得ておるのであります。したがいまして、さっきも話が出ましたように、子供が母の胎内にあるときから人つくりというものは始まるべきだという説があるわけでありますが、生まれてから学齢児童に達しますまでのからだのことは厚生省に所管してもらって、肉体的な人つくりに万全の措置を講じてもらう。文部省としましては、家庭教育の一環として母親学級あるいは母親に対する特別の子供の育成上の注意をさらに喚起して……
○荒木国務大臣 お答え申し上げます。
事実でございます。
【次の発言】 お答え申し上げます。
日教組は毎年教研集会を開いております。全国大会で教研集会を開くことをきめまして、それに基づいて開催をいたしておるようであります。その日教組の教研集会は、日教組みずからが言っておりますように、文部省の定めた教育課程を骨抜きにするために教育課程の自主編成をやるのだ、そのことのための教研集会だとみずから申しております。その前提に立って、そういう意味の教研集会が適当ではない、こういう意味のことを私は申したつもりでおります。
【次の発言】 新教育課程は、野原さんも御承知のように、小学校が一昨年、中学が昨年、……
○荒木国務大臣 お答え申し上げます。 昨年の秋に科学技術会議の総理大臣に対する答申がなされたことを御承知と思いますが、これは向こう十カ年間に日本の科学技術をどういうところまで持っていくか、そのことはとりもなおさず当面の政治課題たる所得倍増の目標につきましてもあわせ考えられつつ、関係の事務当局のスタッフ全部が、緊密な連絡、協力をしながら作業に従事をいたしまして、その作業の上に立って科学技術会議が取りまとめられて答申がなされたわけでございます。それは答申そのものも閣議で採択いたしまして、制度の上からもその答申を政府は尊重せねばならないとなっておることも御案内のごとくでございます。その答申を尊重し……
○荒木国務大臣 昭和三十六年度文部省所管予算案の大要について御説明申し上げます。 昭和三十六年度文部省所管の予算額は、二千四百十六億千九百九万五千円でありまして、これを前年度予算額二千百四十一億四十一万三千円に比較いたしますと、二百七十五億千八百六十八万二千円の増加となっております。また、この文部省所管予算額の一般会計総予算額に占める比率は十二%強となっております。 次に、昭和三十六年度予算案のうち重要な事項について申し述べたいと存じます。 第一は初等中等教育の改善、充実に必要な経費であります。 義務教育水準の維持向上をはかるため、前年度に引き続き、公立義務教育諸学校の教職員定数の増加……
○荒木国務大臣 御案内の通り今お示しの経費について精算のときに二分の一を国が負担し、設置者がその残りを負担するということでやってきておることは万々御承知でございますが、今日ただいま再検討をするという意向は実は持っておりませんのでございますが、さしあたりとしてはどうやらこれでいいんじゃないかという考え方でございます。もっともPTAが年額二百億円くらい負担しているので、何とかこれを解消すべきだという意向はたくさんあるのでございまして、そういうことと関連してのお話かとも拝察いたしますが、将来の問題としては検討をしていくべき課題とは思いますが、さしむきとしましては現行のやり方でごかんべん願いたいと思っ……
○荒木国務大臣 教育の実態について取り立てて申し上げる見識は不幸にして持ち合わせないのでございますが、お話の中にもありましたように、日本の教育が憲法の精神ないしは教育基本法を中心としまして一連の政治の制度に従って中正な教育が行なわれるような行政をするのが私の役目だと心得ております。
【次の発言】 もちろんその通りに考えております。
【次の発言】 学生が旧套を墨守する気持が比較的少なくて、急進的と申しますか、革新的な気持を持つ傾向にあるということは、私どもも、人間としてありがちな傾向であろうと思います。それがアナーキスティックな現われ方だという御指摘も、私もある程度肯定できるような気がいたすので……
○荒木国務大臣 先ほど来の質疑応答で、お示しの文部省所管の行政財産がどうして文部省所管となり、現状に至っておるかということは一応明らかになったと思います。御承知の通り、文化財保護行政は、文部省の外局として文化財保護委員会がこれを管掌する。文化財保護行政の実態については、文部大臣が積極的に指揮監督権等はございません。ただ文化財保護委員の人選をして国会の御承認を受けるということと、それから文化財保護委員会で文化財保護行政上、こういう予算が必要だという概算要求書を作られて、それを文部省所管概算要求に一括して大蔵省に届け出る。そうして文部省の官房が文化財保護委員会の事務局長と一緒にその予算の成立に協力……
○荒木国務大臣 数の上から言って、お説のようなことが問題点としてはあると思います。
【次の発言】 私は、まじめに考えて、わかりませんから、その通りに申し上げたのであります。保険数理は、数学者である矢嶋参議院議員すらもがわからないとおっしゃる。保険数理を解き明かし得るものは、私はりょうりょうたるものだと思いますから、そういう意味ではよくわかりませんと、こういう気持を率直に申し上げたのが、今御指摘のような事柄であります。従来の恩給制度よりもより民主的であり、あるいは公務員の立場から見まして、合理的な、しかも給付としましても潤沢なものが与えられるというのは、制度として私はいいことだと思いましたから、……
○荒木国務大臣 お尋ねにありましたように、一斉学力調査は教育をあずかっております文部大臣という立場において、国民に対する当然の責任を果たさねばならない必要から、教育政策上の見地から教育内容にタッチして調査し、報告を求め、もってその目的を達しようとしたわけでございます。それについて、文部大臣の権限外であるという説があることは私も承知しておりますが、その考え方は間違っておると思います。なるほど現場教師が教育をつかさどるという法律規定もございますが、それはあくまでも法律の範囲内においてつかさどるということであることは明瞭であります。法律は文部大臣にこの学力調査に関連をいたしまして、いかなる権限を与え……
○荒木国務大臣 昭和三十七年度文部省所管予算案の大要について御説明申し上げます。 昭和三十七年度文部省所管の予算額は、二千八百九十五億九千九百六十三万円でありまして、これを前年度予算額二千五百九億四千七万七千円に比較いたしますと、三百八十六億五千九百五十五万三千円の増加となっております。また、この文部省所管予算の一般会計総予算に占める比率は約一二%となっております。 次に、昭和三十七年度予算案のうち重要な事項について申し述べたいと存じます。 第一は初等中等教育の改善充実に必要な経費であります。 義務教育水準の維持向上をはかるため、前年度に届き続き公立義務教育諸学校の教職員定数の増加及び……
○荒木国務大臣 育英奨学の重要なことは御説の通りでございまして、従来から文部省も一生懸命努力はいたしておりますものの、なかなか要望に沿いかねておる実情でありますことは、遺憾に思っております。三十七年度予算の要求にあたりましても、当初相当の考えを持って当たったのでございますが、なかなか大蔵省を説得するに至りませんでして、残念に思っております。ただ、どれだけの要望があって、それに対して成立しておる予算が何用満たす状態にあるかということは、的確に申し上げかねますけれども、理想的な考え方からしますれば、まだまだずいぶん努力の足りないことを思わざるを得ません。後ほど、御質問の点に対しては推定的なことでも……
○荒木国務大臣 どうもむずかしい問題でございまして、そのものずばりでお尋ねに答えることを今念頭に持ち合わせませんけれども、理屈からいえば、今滝井さん御自身も新聞記事を引用して言わましたように、大学側の言い分そのものにはかれこれ言う余地はないと思います。ただ教育政策的に、度が過ぎれば、一種の指導、助言的なことを文部省としてもすべきじゃないか、する時期がきているのじゃないかという仰せも、感じの上では、私も同感の気持がございます。さりとて、しからば具体的にどんなふうに私学側に働きかけるかということにつきましては、もうちょっと実際の把握と根本的な問題も考え合わせましてから、他の機会にお答えすることをお……
○荒木国務大臣 お答え申し上げます。脱脂ミルクを使いまして、小中学校全員の給食の実施をするという形は、当初概算要求にはございませんでしたが、与党の政務調査会の方面からの御要望もあり、それに啓蒙されまして追加概算要求をいたしまして、その結果、大蔵省との予算折衝が最後に至りまして妥結を見まして、要求を正式に予算案の中に繰り込んで、御審議願うといういきさつでございます。
【次の発言】 お尋ねの数字の点は、政府委員からお答え申し上げます。
先ほど冒頭におっしゃいましたことは、お答えを必要としないかとは思いますが、もちろんお説のように学校給食というものが、そもそもは戦後の食糧不足から、占領軍のおります……
○荒木国務大臣 昭和三十八年度文部省所管予算案の大要について御説明申し上げます。 昭和三十八年度文部省所管の予算額は、三千五百七億二千七百八十二万三千円でありまして、これを前年度当初予算額二千八百九十五億二千百七十四万八千円に比較いたしますと、六百十二億六百七万五千円の増加となっております。また、この文部省所管予算の一般会計総予算に占める比率は一二・三%となっております。 次に、昭和三十八年度予算案のうち重要な事項について申し述べたいと存じます。 第一は、初等中等教育の改善充実に必要な経費であります。 義務教育水準の維持向上をはかるため、前年度に引き続き、公立義務教育諸学校の教職員定数……
○荒木国務大臣 具体的に特に申し上げるほどの対策を打ち立てまして今年度に対処しているわけではございません。一面怠慢のそしりを免れない面もあろうかとは思いますが、急増に際会いたしまして、四十三万人くらいを私学に期待するということで、これは私学の関係者とも相談の結果だと承知いたしておりますが、そういうことで公立と私学と協力して急増時期に対しようということでやっておりまして、特に今御指摘の点についての今日巷間伝えられるようなひどいことになるであろうことも、必ずしも十分な予測がつかないままに今年度を迎えておるというのが実情でございまして、実態を十分に把握はいたしておりませんけれども、新聞紙等に報ぜられ……
○荒木国務大臣 一般抽象論としましては、おっしゃるように僻地、離島等におきましても、教育効果が上がりますように極力努力せねばならない責任をわれわれは負わされておる、こう心得ます。ただ具体的な実行となりますと、いろいろな今までの沿革もございましょうし、国あるいは地方公共団体の財政力ということとも直接からみつきますために、ずばりときちんとした姿になし得ないということもあり得ようかと思いますけれども、一般論としては、今申し上げるように極力努力して一日も早く教育効果が上がる諸条件を整備しなければならない、こう思っております。お尋ねに対しましてもっと具体的にお答えする必要があろうと思いますが、必要あらば……
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