このページでは福田赳夫衆議院議員の30期(1963/11/21〜)における国会発言(質問、答弁等)をまとめています。国会活動の統計や役職、質問主意書の数や内容は30期国会活動統計で確認できます。
○福田赳夫君 私は、自由民主党を代表して、政府の施政方針につきまして、佐藤総理大臣に対し若干の質問を行なわんとするものであります。(拍手) 本年は、申すまでもなく、終戦後ちょうど二十年、佐藤総理が申されたように、日本はまさに成人式を迎えた年柄とも言えるのであります。この二十年の間にわが国は、終戦のときにはだれもが想像し得なかったような復興と、世界の国々が目をみはるような偉大な発展をなし遂げ、国際社会におけるわが国の地位もいよいよ向上してまいったのであります。まことに感慨にたえないところであります。この繁栄は、わが国が全体主義と独裁主義を排し、自由と民主の二大原則を堅持いたしまして、たゆまぬ努……
○国務大臣(福田赳夫君) ここに昭和四十年度の補正予算の御審議をお願いするにあたりまして、その大綱を御説明申し上げまするとともに、わが国現下の経済情勢並びに今後の財政金融政策について、所信の一端を申し述べます。(拍手) まず、今回提出いたしております補正予算について、その概要を御説明いたします。 昭和四十年度一般会計補正予算(第1号)は、歳入歳出とも約二百十五億円であります。昨年秋東京で開催されました国際通貨基金第十九回総会において採択された決議に基づき、今春、国際通貨基金の増資が決定され、あわせて国際復興開発銀行も増資する運びとなったのであります。わが国といたしましては、最近における世界……
○国務大臣(福田赳夫君) 物価と不況の性格の問題は、ただいま総理からお答えがありましたので、省略いたします。 私からは、公債を出したらインフレになるのじゃないかということにつきまして、お答え申し上げます。 四十年度の予算は、その編成を終わりましてから、経済界の不況を反映いたしまして、財源が相当多額に不足する傾向であります。しかし、さらばと申しまして、国家の歳出におきましてこれを抑制するということは、なかなか困難であり、また、すべきものでもないと考えますので、これが財源を他に求めなければならないという意味合いにおきまして、本年度は、いずれ、公債を出すとか、あるいは借入金をいたしますとか、臨時……
○国務大臣(福田赳夫君) 不況対策につきまして、財政の役割りが重大である、こういう考えにつきましては、私、全く同感であります。そうでありまするがゆえに、私は、先般決定いたしました総合政策におきましても、財政の繰り上げ支出あるいは財政投融資の支出の拡大でありますとか、そういうことを大幅に取り上げたわけでございますが、しかし、その実効があがらなければいかぬ、そういうふうに特に留意をいたしまして、私といたしましては最善の努力、陣頭指揮をいたしてきたつもりでございます。その結果、ただいま公共事業におきましては、一割留保などの関係がありまして、ちょっと手戻りがありました。これは事実であります。しかし、財……
○国務大臣(福田赳夫君) 総理大臣の答弁に補足をいたします。 四十年度の予算につきましては、その実行上、税収において相当の減少の見込みであります。その額は、まだ九月決算を見ないと正確にはわかりませんけれども、二千億から二千五百億円の間ではなかろうかと思います。その他、災害におきましては例年以上の額が必要でありますし、また給与の問題もあります。しかも、教育費、社会保障費などの義務費の追加を要するものもありまして、おそらく財源対策としては三千億円以上のものを調達しなければならぬ、かように考えております。その方法としては、こういう際でありますから、まず何をおきましても不用不急の経費を節約してまいり……
○国務大臣(福田赳夫君) 第一は、マリアナ海域におきまして遭難した船員、船主及び遺家族に対し、政府は見舞い金的なものを出す考えはないか、かようなことでございますが、今回の遭難に際しまして、漁船の救助活動の費用が非常に多額にのぼっております。また、県でも相当の出費をいたしておりますので、国においてもその一部を援助する、かようにいたしたいと存じます。また、遭難いたしました船主に対しまして、被災船主に特別な融資を考慮いたしております。また、遺家族に対しては、このほか世帯更生資金、母子福祉資金等の貸し付けを講ずることが適切であると、かように考えておる次第でございます。 それから、第二に、マリアナ遭難……
○国務大臣(福田赳夫君) 昭和四十年度の補正予算の御審議をお願いするにあたりまして、その大綱を御説明申し上げます。 今回提出いたしました昭和四十年度補正予算(第3号、特第2号及び機第2号)の大綱について御説明いたします。 昭和四十年度一般会計予算につきましては、経済活動の停滞を反映して租税収入が大幅に減少することが明らかになりましたことに加えて、各地を襲いました台風等による災害の復旧、人事院勧告に伴う国家公務員等の給与の改善、四十年産米の買い入れ価格が当初予算における見込みを上回って決定されたこと等のため、緊急に措置を要する追加財政需要が生じ、歳入歳出の両面から当面の財政処理について特別の……
○国務大臣(福田赳夫君) ただいま総理並びに運輸大臣からお答えがありましたが、私も国鉄の担任している任務の重大なことはよく承知しております。政府でも、国鉄三兆円計価は大いにこれを助成したい、こういう気持ちでございます。ただその方法は、そのときどきの事情できめなくてはならぬ。今日の状態では財政投融資を大いにつぎ込む、こういう方針でございます。(拍手)
【次の発言】 国鉄に対する政府の出資、融資、このことにつきましては、ただいま運輸大臣からお答えいたしましたとおりであります。(拍手)
○国務大臣(福田赳夫君) 昭和四十一年度の予算の御審議をお願いするにあたりまして、その大綱を御説明申し上げますとともに、今後における財政金融政策の基本的な考え方について、私の所信を申し述べたいと存じます。 わが国経済は、いま、二つの問題に当面しておると存ずるのであります。それは、不況の打開と経済の安定成長路線の確立ということであります。この二つの問題を同時に解決していくことが、佐藤内閣の今日の課題であります。そして、この二つの問題と取り組み、これを解決し、国民の期待にこたえることこそ、また私の責務であると考えております。(拍手) 私は、政治の理想は、充実した経済力の基盤の上に、国民みな富み……
○国務大臣(福田赳夫君) 公債発行政策を運営するにあたっては節度をもってやれ、まことにごもっともなお話でございまして、そのとおりに心得ております。大事なことは、公債発行によって、それを財源として、いかなる予算、財政を運営するか、その規模と内容にあると思うのであります。さような見地から、昭和四十一年度予算においてはもとより、将来といえども、予算の規模、質ということに最も重点を置いてまいりたい、かように考えております。また、発行する公債につきましては、財政法第四条の条件に従ってこれをやる。四条国債という性格を堅持してまいります。昭和四十年度のような特例法を用いる考えは持っておりません。 また、公……
○国務大臣(福田赳夫君) 公債政策がとられますが、これがインフレとつながるものではないということは、総理からいま申し上げたとおりであります。つまり、国は国民経済の中で最大の消費者であります。しかも、その消費行為が権力的に行なわれる。その最大の消費者である政府が、物をよけいに使い過ぎる、あるいは資金を使い過ぎる、あるいは労働力を使い過ぎる、そういう際にはこれはインフレの危険があります。そういうことを考えますと、公債を財源としますけれども、よって運営する財政の規模を一体どういうふうにするかということが問題なのであります。財政の規模は適正にこれをしなければならぬ。ことに民間活動との調和においてこれが……
○国務大臣(福田赳夫君) 犠牲者に対しましては、深く御冥福を祈り、また、御遺族の方には深甚な御同情の意を表したいと存じます。 私は、田邊君がただいまお話をされたように、今回の事件の真相、原因を究明し、そして再びこういうことを繰り返すことのないようにする、これが、私は、遭難者の霊にこたえるゆえんである、かように考えます。そのためには、政府の予算におきましても、本年度百二十二億円を計上いたしておる。さらに今後とも運輸大臣と相談をいたしまして、できる限り人命尊重、また、日本の航空が世界に伸び行くというために尽くしてまいりたい、かように存じます。(拍手)
○国務大臣(福田赳夫君) お答えをいたします。 第一点は、私学に対しまして利子補給をする必要があるのじゃないか、また、一般に財政援助をどういうふうに考えるかというお話でございます。実は私のせがれも早稲田大学に在学中でございまして、最近、特にきのう、きょうの事態に対しましては深憂にたえないところでございます。私学に対する財政の援助につきましては、私はこういうふうに考えるべきものであると思う。つまり、私学の経営の責任は、第一義的には経営者にある。しかし、私学が行なっていることは、次の世代をになう青少年を育成するという大事な仕事であります。この二つの問題をどういうふうに調和するかというところに、財……
○国務大臣(福田赳夫君) 所得税法の一部を改正する法律案、法人税法の一部を改正する法律案、及び相続税法の一部を改正する法律案の趣旨を御説明申し上げます。 政府は、昨年八月、経済の安定的成長に即応する税制のあり方とその具体化の方策につきまして、税制調査会に諮問いたしたところでありますが、昨年末同調査会から、当面改正を必要とする事項について、昭和四十一年度の税制改正に関する答申が提出されました。政府といたしましては、当面の経済情勢と、これに対処する来年度財政金融政策の基本的なあり方と関連し、この答申について鋭意検討を行なってまいったのであります。 さきに私は、当面の不況を打開するとともに、経済……
○国務大臣(福田赳夫君) お答えいたします。 自立農家は実際減少しつつあるではないか、それなのに報告書ではそういう趨勢が胎動しておるといっているが、それは矛盾ではないか、こういうお話のようでありまするが、ただいま農林大臣が御報告申し上げましたように、自立農家はだんだんとふえていく傾向にあります。なお、この傾向は、先ほど総理大臣から、管理事業団の運用によりまして大いに積極化されるであろうということでありまするが、まさに積極的に胎動する、さように考えるのであります。 さらに、土地改良長期計画についてのお話でございますが、私は、農村に対しましては、これは保護政策が必要である、そういうふうに考える……
○国務大臣(福田赳夫君) 物品税法の一部を改正する法律案、及び租税特別措置法の一部を改正する法律案の趣旨を御説明申し上げます。 私は、さきに所得税法の一部を改正する法律案、法人税法の一部を改正する法律案、及び相続税法の一部を改正する法律案について趣旨を御説明いたしました際、昭和四十一年度の税制改正の基本的な考え方を申し述べたのであります。今回ここに提出いたします物品税法の一部を改正する法律案、及び租税特別措置法の一部を改正する法律案は、昭和四十一年度税制改正の一環として健全な消費需要を喚起する等の観点から、物品税負担の軽減合理化をはかるとともに、企業の体質の改善強化、輸出の振興、農業構造の改……
○国務大臣(福田赳夫君) 私に対する質問は、林野特別会計の運営について、また、立木などの売り払いを厳正にすべきだが、どうか、こういう二点でありますが、いずれも農林大臣がお答えしたとおりであります。重複を避けさせていただきます。(拍手)
○国務大臣(福田赳夫君) 関税定率法の一部を改正する法律案、関税暫定措置法の一部を改正する法律案、関税法等の一部を改正する法律案、及び関税法等の一部を改正する法律の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案につきまして、その趣旨を御説明申し上げます。 まず、関税定率法の一部を改正する法律案につきまして、その大要を申し上げます。 第一は、関税率表における物品の分類のための品目表に関する条約に加入するため、関税率表の全面改正を行なうことであります。わが国はすでに昭和三十六年、この条約の品目表におおむね準拠した関税率表を採用しておりますが、今回のこの条約に正式に加入することとし、このため税表分類の……
○国務大臣(福田赳夫君) まず最初に、地方財政に対して国がきわめて冷淡である、血も涙もない国の態度だというようなお話でありますが、事実は全く違うと思います。今回の国の地方財政に対する措置につきましては、国も地方も非常に困窮のときであります。そういうときにしてはよくやってくれたというのが実感である、どういうふうに思います。(拍手) 特に細谷さんは、ただいまそういう観点から、地方財政の伸びが少ないじゃないか、こういうようなお話でありまするが、これはなるほど、大体頭をそろえておったのが、ことしは二千億ばかり地方財政のほうが引っ込んでおります。それは、国のほうで賠償費の問題があります、また食管繰り入……
○国務大臣(福田赳夫君) お答えをいたします。 お話しのように、最近郵政会計は非常に悪化しております。その悪化している原因を考えてみますると、郵政会計事業の支出はおおむね人件費である。その人件費の増高が悪化の最大原因であります。そのことを考えまするときに、今後郵政会計の赤字はだんだんとふえていく、しかも硬直性を持っておるわけであります。これに対してどうしても根本的な措置を考えなければならぬと思うのであります。借金でいく、これは根本的な解決になりません。そうすると、一部で言われるように、一般会計でこれを負担するか、あるいは料金の負担でいくか、この二つしか道はないと思うのでありまするが、しかし、……
○国務大臣(福田赳夫君) お答え申し上げます。 大蔵省で「医療費問題について」というガリ版の印刷をしたことについての御指摘でございますが、今日、医療保険は御指摘のように非常に財政が困難な状態です。その根源は、医療給付費がこの数年間二〇%の勢いで伸びる、それに対しまして、保険料収入はわずかに一〇%ずつしか伸びない。これをほうっておきますと、これは救いがたいような状態になる、こういう点にあると思うのであります。そういう点に対しまして、大蔵省が見解を述べる、勉強して意見を集約する、これはまさに当然のことでありまして、もしそれをやらなければ大蔵省怠慢のそしりをむしろ免れない、かように考えます。 た……
○国務大臣(福田赳夫君) お答えいたします。 今回の法律案は、前近代的な入会法律関係を近代的に直そう、こういう趣旨でございまして、部落住民に対しまして、その生活程度を引き下げるというようなことはございません。むしろ、これが改善向上に役立つ、かように考えております。しかしながら、山村の振興につきましては、特別の配意をする必要がありますので、この機会に、この整備をとり行なう部落に対しましては、造林補助あるいは林業構造改善補助等を行なうほか、農林漁業金融公庫の融資を拡大する、さような方法で助成をいたしていきたい、かような方針でございます。(拍手)
○国務大臣(福田赳夫君) お答えいたします。 第一は、国庫負担率を引き上ぐべきだ、こういう御意見でございます。私から申し上げるまでもなく、三分の一という国庫負担率は、わが国の年金諸制度の中できわめて高い率である、こういうことになっておると思います。今回一万円年金の実現、また、それに伴いまして財政方式の変更、また保険料の引き上げ等を行ないますが、それらによりまして、この財政は円滑に運営されるものであります。そういう高い補助率を出しておりますので、これを引き上げることにつきましては賛成いたしかねます。 第二点は、還元融資の二五%を拡大すべきだ、こういうような御意見でございますが、私は、むしろ二……
○国務大臣(福田赳夫君) 赤城構想に比べて、今回の政府案は後退をいたしておるではないかというお話でございますが、まず、融資条件について見ますると、赤城農林大臣の当初の構想は四十年、二分、こういうことであったわけであります。しかし、政府間の話し合い、特に大蔵省との話し合いにおきましては、これが三分、三十年になったわけであります。これは赤城さん自体がよく了承してきめられたことであります。これを現在農林公庫がやっておりますところの融資条件、つまり自作地取得融資、その条件が三分五厘で二十五年であるというのに比べますると、相当の改善であり、今日の状況から見て、まず最大限の考慮を払っておる、かように考えて……
○国務大臣(福田赳夫君) 中小企業に対する予算があまりにも少ないじゃないか、こういうお尋ねに対しましては、ただいま三木通産大臣からお答えをしたとおりでございます。私も、昨年の倒産現象につきましては非常に憂慮しておるものでございます。その原因が一体どこにあるのか。私どもは、中小企業の叫び、訴えというものを聞いておるのです。二、三年前は、金融問題、これが一番多かった。それが人手不足だということに変わってきたのは、御承知のとおりだと思いますが、今日中小企業がかこっておる最大の問題は、注文不足という問題であります。ただいま三木通産大臣からお話がありましたように、財政の面におきましても、あるいは財政投融……
○国務大臣(福田赳夫君) 私に対する質問の第一点は、アメリカが二億ドル出す、アメリカ的になるんじゃないか、そういう点でありますが、ただいま藤山長官からお答えがありましたとおりであります。私がつけ加えることはございません。 第二の点は、アジア開発銀行とアジア開発閣僚会議との関係いかん、こういうことでございますが、これは違っている点もあるし、同じ点もある。違っている点は、アジア開発銀行はエカフェの発想に基づくものであります。 これに反し、アジア開発閣僚会議のほうはわが国の政府の発想、発想の主体が違うわけであります。それから地域が違うのです。アジア開発銀行は、アジア全域を対象とし、これに融資を行……
○国務大臣(福田赳夫君) お答えいたします。 私に対する質問の第一点は、特許収入に比べて特許関係の支出が少ないではないか、こういうことでございまするが、特許庁のやっておる仕事は特許行政でございまして、特許企業ではないのであります。したがいまして、企業会計的な考え方はとっておりません。必要でありますれば幾らでも金は出します。現に昭和三十七年、つまり五年前に比べまして、五年前は八億円でありましたが、今日は二十二億円に激増いたしておるわけであります。ちょうど交通行政と同じでございます。罰金がずいぶんふえてくる。だから交通行政をふやすかというと、そうじゃありません。同じような関係のものでございます。……
○国務大臣(福田赳夫君) お答え申し上げます。 第一点は、公債と国防費との関係、こういうことでございますが、昭和四十一年度から公債を発行することになったのでありまするが、予算の規模は、昭和四十一年度にとどまらず、今後といえども、民間経済活動との均衡のとれた形においてきめる。つまり、大きな特色といたしましては、民間経済活動が非常に大きいという際には、国家財政の規模は消極的になるわけであります。また、民間経済活動が停滞しているというときには、公債が増発されまして積極化される、こういうことになるのでありまして、国防費を含めての予算の規模、これは公債そのものとは関係がなく客観的にきめられる、かように……
○国務大臣(福田赳夫君) 昨日答弁を留保した点がありますので、お答えを申し上げます。 つまり、去る二月十八日の予算委員会におきまして、楢崎さんから御質問がありまして、防衛庁の予算の中で不当のあるいは不正の使用があるのではないか、かようなことであります。それに対しまして、会計検査院から再検査するという言明をいたしておるのであるが、その再検査の結果いかんと、かようなことでございます。私は、きのうすぐ会計検査院について報告を求めたのでありまするが、会計検査院の報告するところによりますと、すぐ調査をしてみた。そうすると、若干不当な支出をしていることが発見された、かようなことでございます。 その不当……
○国務大臣(福田赳夫君) お答えを申し上げます。 私に対するお尋ねは、公共料金は上ぐべきではないと思うが、どういう意見かということのようでありますが、もちろん、公共料金はそうみだりに上ぐべきものとは思いません。しかしながら、それにはやはり地方団体も国も公営企業の運営につきまして協力をしなければならぬ。しかし、前提といたしましては、公営企業自体の自主的体制、これが一番かなめである、かように考えます。そういう自主的な体制が整う、つまり再建整備の形が整うというにおきましては、さらに国におきましてもあるいは地方の一般会計におきましても、これが援助をいたすべきである。私は、そういう自主的体制に対しまし……
○国務大臣(福田赳夫君) お答えをいたします。 まず、博覧会の法的性格といいますか、さような問題でありまするが、これは条約上公の博覧会ではない、公に認められた博覧会である。かようなことで、日本万国博覧会協会を設立し、これが最終的な責任者になるわけであります。財政上も、日本万国博覧会協会が責任者となります。ただ、ただいま総理からもお話しのように、この行事は初めてアジアで開かれる、しかもそれが日本で開かれる、こういうものでありますので、日本政府といたしましても、これはできる限りの援助をして、成功裏に終わらしめたい、かように考えておるのであります。 ただ、この誘致のいきさつや、あるいはその施設の……
○国務大臣(福田赳夫君) お答えいたしますが、岡木さんのただいまの御意見を伺っておりますと、大体瀬戸山構想といわれる考え方の基本については御賛成のようですが、私も、いわゆる瀬戸山構想につきましては、これに全面的に賛成で、これを推進しているわけであります。 今回、この考え方が、全面的ではありませんけれども、その構想の第一着手といたしまして、土地収用法の改正、かような形で打ち出されておるわけであります。これは、ごね得を排除して土地の公共利用を促推しよう、こういう趣旨に基づくものでありまするが、租税政策の運用の面でもこれを順調に行なわせる作用はできないか、かような考え方から、租税特別措置法の立法に……
○国務大臣(福田赳夫君) 私に対する質問の第一点は、国民健康保険の問題であります。これにつきましては、ただいま厚生大臣がお答えになったと同じ見解を私は持っております。 第二は、超過負担の問題でありますが、これは御指摘のように相当大きな問題だと思います。千百億円あるいは千三百億円ともいわれる。この原因を探求してみますると、これは中央政府の責任に帰すべきものも多いのです。しかし同時に、地方自治団体が補助基準などを越えまして施設をする、そういう要因もある。これは中央、地方相協力して解消につとめなければならぬ、かように考えておるわけであります。さような見地から、昭和四十一年度の予算におきましては、知……
○国務大臣(福田赳夫君) 医療保険制度が財政的に非常な重大な危機に来ておることは、淡谷さんもおっしゃるとおりであります。それに対して一体どうするか。いまあなたの全体のお話を聞いておりますと、国庫負担を増せばいいんだというようなお考えのようでありますが、国庫負担を増しますれば、それは一応は解決になります。しかし、国民の税負担を一体どうするか、こういう大きな問題がまた起こってくるわけであります。それだけにたよることはできない。やはりその前に問題があると思うのであります。 いま医療費がだんだんふえて、国民総所得の五%も占めるというような状態になり、しかもその増加の割合が二〇%、二〇%とふえてくる。……
○国務大臣(福田赳夫君) 都道府県の中間自治団体としての地位、また委任事務の再配分等につきましては、総理から明快にお答えいたしましたので、省略をいたします。 中央政府の都道府県に対するなわ張り争いといいますか、権限の争いが地方自治体の運営を大きく阻害しておる、こういうお話でありますが、私も、この点につきましては、さような傾向なしとしない、かように考えます。この点は深く反省いたしまして、是正をはかっていきたい、かように考えております。(拍手)
○国務大臣(福田赳夫君) まず第一に、消費者価格をどうするかということについて、閣僚の見解が区々であるが、大蔵大臣の見解を示せということです。この点につきましては、ただいま総理大臣がはっきり申し上げたとおりで、これが政府の統一見解でございます。私もかねがねこれと同じようなことを申しておる次第を御了承願いたいのであります。 なお、第二は、食管会計で赤字が増大するが、その処置をどうするか、こういうお話でございます。お話しのとおり、約二千億の赤字と相なるのであります。これは予算を編成いたしました当時に比べまして、七百億余りの赤字増加に相なります。したがいまして、どうしても補正を必要とするというふう……
○国務大臣(福田赳夫君) 私に対しましては、被災市町村の財政の問題と思います。これは自治大臣からお答えをいたすべきですが、私、特に名ざされましたので、お答え申し上げます。 今回の災害によりまして、市町村は、歳出面におきまして多大の負担を負う、のみならず、収入は租税が減収するということで、非常に打撃をこうむると思います。それに対しましては、追って配分をいたします特別交付税においてその損害額を組み入れるというふうにいたしたいと存じます。また、復旧事業を盛んにやるにつきましては起債を伴うわけであります。この起債を将来元利償還をしなければならぬ、その償還額を将来の交付税交付金算定の上の財政需要として……
○福田(赳)国務大臣 私もただいまお話しの五月、衆議院の院議をもって保安対策その他にで曇る限りの措置をする要請があったことは承知しております。今回の山野炭鉱の問題は、そういう議論が国会で行なわれておるというような最中に起こっておる。まことに残念に思っておりますが、政府といたしましても保安の予防的な意味における対策にも大いに意を用いなければならぬ、そういうようなところから、きょうの閣議におきまして、お話しのような意向の経費の支出ということもきめて、できる限りの協力をしてまいりたい、かように考えておる次第でございます。
【次の発言】 今度は科学技術庁の調整費の中から、金額はまだきまっておりませんが……
○福田(赳)国務大臣 私、このたび、大蔵大臣を拝命いたしましたが、職責がきわめて重大であると考えますので、ともかく全力を尽くしてまいりたい、そういう所存でございます。何とぞ皆さまの御協力のほどをお願い申し上げます。 この機会に、わが国経済の現状並びに当面の財政金融諸施策につきまして、私の所信の一端を申し述べさせていただきたいと存じます。 近年、わが国は、急速な経済発展をなし遂げ、国際経済社会におきまする地位も著しく向上してまいったのであります。しかしながら、このように発展を遂げたわが国経済にも、今後解決しなければならない諸問題が幾多存在しておると思うのであります。 すなわち、近年の高度成……
○福田(赳)国務大臣 政府として、いま経済の問題につきまして、二つの問題に取り組んでおるわけでございます。一つは、長期的な展望に立って、日本の経済をどういうふうに運営していくかという問題、もう一つは、当面の不況をどういうふうに克服するか、こういう問題であります。 この二つの問題に関連をいたしまして公債問題というものが、論議せられるに至っておるのでありまするが、まず長期の経済展望、長期的な経済政策をどういう方向に持っていくかという問題に関連しての問題であります。 今日わが国の財政の規模は非常に膨大化をいたしておるわけであります。戦前は軍事費が予算の約四割も占めたにもかかわらず、今日はそれが自……
○福田(赳)国務大臣 現状並びに現状に立ち至りました原因、これに対する認識、これと私どもが当面とっておる政策は完全につながっております。その認識そのものから出発して、そのための対策、こういうことになっておると考えております。そこに一点のズレがあるとは考えておりません。
【次の発言】 有効需要の問題は、これは主として財政面の対策が関連をしておるわけです。もとより、金融面におきましても金融緩和政策、そういうものから相当有効需要に関係してくるということも考えますが、当面おもなものは財政施策との関係だろうと思います。さきに政府のほうでは繰り上げ支出ということを財政並びに財政投融資の面で決定をいたしたわ……
○福田(赳)国務大臣 少しも変化はしておりません。具体化はしておりますが、変化はしていないのです。この前この委員会で私が、赤字公債は発行しない、そういう趣旨のことを申し上げたいということですが、そのとおりでありまして、それは今後の財政経済運営の中核として公債政策を採用する、それは健全財政の方針をいささかもゆるがすものではないということを申し上げておるわけですが、何か私が当面、たとえばことし考えてみますと、えらい歳入不足になる形勢なんです。それに対しては、当面の問題として臨時的に臨時の考えをとらなければならぬかどうか、その財源不足の対策としては、これは借り入れ金にするか、公債にするか、いずれにし……
○福田(赳)国務大臣 しばしば申し上げているのでありますが、公債発行ということについては、二つの場合に分けて御理解願いたいのであります。当面のこの不況を切り抜けたあとの経済の運営をどうするか、これは安定成長基調で運営する、こういうふうに申し上げておるのでありますが、その際におきまする財政運営の根本方針としては、減税ということを申し上げておるのであります。同時に、公債政策を導入する、こういうことも申し上げておるわけであります。その二つのことが基軸になって財政運営が行なわれる、かように御承知願いたいのであります。なぜそういう考え方をいたしますかということにつきましては、私は予算の使用につきましては……
○福田(赳)国務大臣 政府は、今回、昭和四十年度一般会計補正予算(第1号)を国会に提出いたしました。 ここに、予算委員会の御審議をお願いするにあたりまして、その概要を御説明申し上げます。 御承知のとおり、昨年秋、東京におきまして国際通貨基金第十九回総会が開催されたのでありますが、同総会におきまして、最近における世界経済及び国際貿易の発展とこれに伴う国際流動性に対する需要の増大に対処するため、全加盟国の総意として、国際通貨基金の割り当て額を増額する方針が決議され、その後本年二月、理事会において増資に関する決議案が作成されたのであります。この決議案は、国際通貨基金の全加盟国に対し、現在の割り当……
○福田(赳)国務大臣 ただいま御指摘の問題は、お話のように、ひとり刑事上の問題というふうに考えておりませんが、同時に行政としての問題として私も真剣に考えておるわけであります。この事件が公になりましてから、私はしばしば専売公社当局、特に総裁から経過の報告を聞いておるのであります。総裁も非常に遺憾の意を表明いたしておるわけであります。私も行政の監督の立場にある者といたしまして、なおこの事件の全貌を見守っておりまするが、刑事事件とは別な角度で考えておるということだけを申し上げさせていただきます。
【次の発言】 総裁も遺憾の意を表明し、私も監督にある立場の者といたしまして、行政上ゆゆしい問題である、か……
○福田(赳)国務大臣 ただいまの金保有の状態は満足すべき状態ではない、私はかように考えております。ただ、これは国際間における金の散布の状況等いろいろの事情がありますので、急激に改善するということはなかなかむずかしいかと思いますが、逐次その方向で努力をしていきたい、かように考えております。
【次の発言】 私は、ここ数年間に日本の経済が非常に発展した、そのメリットというものは、これは高く評価しなければならぬと思うのです。しかし、今日、現在の不況がこのような状態にあるというその分析については、大体佐々木さんと同じような考えを持つわけであります。したがいまして、いまこれから、またこれまでとっております……
○福田(赳)国務大臣 ただいま当面の停滞を打開するために全力をあげておるわけでございますが、その集中的な効果は秋口から出てくるであろう、こういうふうに見ておるわけであります。経済が異常な今日の状態からいつ安定した状態になるか、こういう時期の問題につきましては、私は、これからだんだんとつま先上がりにそういう方向に向いていくとは存じておりますけれども、これが的確にいつ通常の状態に戻るかということにつきましては、なるべくすみやかにそういうふうにしたいという努力をしておる、またそれを期待しつつ施策を進めておる、こういうふうにお答えいたしたいと思います。
○福田(赳)国務大臣 国民健康保険につきましては、お話のように、昨年度の精算不足分につきましては、繰り上げ措置をいたしたわけです。それから四十億円の臨時調整交付金を出すという措置をいたしたのです。その措置をいたしました結果、各種国民健康保険についてこれを配分をいたしたあとの状態を調査してみる。そうしますと、国民健康保険における財政状態は、非常に改善をされてきております。大かたが黒字になるというような結果になるわけであります。一部には赤字が依然として残るものもあるわけでありますが、これは、私は市町村などの国民健康保険当局の努力で解決し得る、こういうふうに考えております。 それから第二の御質問で……
○福田(赳)国務大臣 韓国は、アメリカから経済上、軍事上の援助を相当受けておるように承知しております。
【次の発言】 独立国家であるかどうかという判断は、その政府が自分の裁量において行動しておるかどうかということだろうと思いますが、韓国はりっぱに自分の裁量で動いておる国家である、かように考えます。
○福田(赳)国務大臣 関係省と相談をいたしまして善処いたします。
【次の発言】 まず、長期低利でありますが、これは農林漁業金融公庫から、できる限り、その性質に見合いまして、長期であり、かつ、低利であるものを供給したい、かように考えます。
なお税金につきましては、これは児舞い金的な意味を持ちました交付金でございますから、これは所得税なんかの面においてはほとんど問題が起こらないんじゃないか、かように考えます。ただ、休業中の営業に対しまする交付金的な部分につきまして法人税が一体どうなるかという問題がありまするが、私どもはこれも補償金であるというような性格をできる限り採用して、そうして個々の事案をな……
○福田(赳)国務大臣 国有財産を国家公務員に払い下げておるということが世間の話題になりまして、あるいは新聞、あるいは週刊誌等をにぎわしたのでありましたが、これはどうも国有財産の処理について国民に何か疑惑を与えるということになる、こう考えましたので、実は昨年の暮れ、大蔵省においては、大蔵省の職員に対して、さようなことがあってはならないという訓告をいたしたわけでありますが、各省においてどういう措置をとるかということを見ておりますと、まだそういう動きがない。そこで、私が、この三月でありますが、閣議にはかりまして、各省つまり全公務員にこの考え方を及ぼそう、また公務員のみならず、政府関係機関の職員、国鉄……
○福田(赳)国務大臣 行政管理庁の勧告はできる限り尊重すべきものである、私はこういうふうに考えております。できる限りと申しますわけは、やはり他の配慮が必要であり、特に他の配慮と申します中には、財政上の配慮というようなことがあるわけであります。そういうことから、できる限り尊重すべきものだ、こういうふうに考える次第です。 建設公団ができたが、できた意味がないじゃないか、こうおっしゃいますが、そんなことはないのです。これができる数年前までは、新線建設の事業規模というものは、大体百億円出るか出ないかという程度だったわけです。今日幾らになっておりますか、四、五倍の規模まできておるわけです。これは建設公……
○福田(赳)国務大臣 御承知のように、国民年金につきましてはその対象が零細だ、こういうようなことから、前々から高率の国庫負担をいたしておるわけであります。三分の一、こういう高率の補助になっておるわけであります。厚生年金につきましては昨年一五%が二〇%に、また私学、農林は今度一%上げて一六%というようなことになったのですが、それはそれぞれの財政事情と年金や共済組合の財政事情とを考慮いたしまして引き上げをした。しかし、かねがね高率になっておる国民年金につきましてはこれを動かす必要はない、こういう見解のもとにただいま御審議をお願いしておるわけであります。
○福田(赳)国務大臣 ただいま議題となりました昭和四十年度における財政処理の特別措置に関する法律案外一法律案につきまして、その提案の理由を御説明申し上げます。 初めに、昭和四十年度における財政処理の特別措置に関する法律案について申し上げます。 この法律案は、最近における経済情勢にかえりみ、昭和四十年度における租税及び印紙収入の異常な減少等に対処するため、必要な財政処理の特別措置をきめようとするものであります。 以下、この法律案の内容について御説明申し上げます。 第一は、公債の発行であります。昭和四十年度におきましては、経済活動の停滞に伴い、租税及び印紙収入は、当初見込み三兆二千八百七十……
○福田(赳)国務大臣 今年度は予算の実施の途中におきまして二千六百億円前後の財源欠陥が生ずることが明らかになったわけであります。これにどういうふうに対処すべきかということでございますが、今日経済界が未曾有の不況状態にある、そういうことを考えますときに、財政の規模を縮小する、つまり、歳出の節減をやってこれに対処するということは、経済の実情から見て適切でない。それじゃここで増税をするかということになるわけでありまするが、税の負担感というものが、今日しばしば申し上げているように、わが日本国民には非常に重いというふうに認識をいたしておるわけであります。したがって、増税をもって対処するということもできな……
○福田(赳)国務大臣 今日の不況は、ときどき申し上げておりますとおり、数年間設備投資が非常な過剰状態で続いておった。その結果設備が遊休状態に相当程度なっておる。その相当というスケールが大きい、非常に大きいわけであります。そこで、企業におきましては、資本費と人件費の負担、つまり設備が過剰だからといって、借金を払わないで済むか、あるいは利息を払わないで済むかというと、そういうわけにはいかない。また設備が遊休状態だといって、そのために集めた人を解雇するというわけにもまいるまい。その二つが個々の企業の収益を非常に圧迫するわけであります。それがほとんど全国的な風潮でありまする結果、ここに不況感というもの……
○福田(赳)国務大臣 ことしの公債と来年の公債は公債であることには違いありません。また、経済に与える影響、そういうような点につきましては、似通った点が多いと思いますが、これはそもそも出発点が違うのです。ことしの公債を考える以前に、昭和四十一年または四十二年以降において公債を出す政策に転換をしようということを構想しておったわけなのであります。その考え方につきましては前にも申し上げておりますが、とにかく社会資本がずいぶん立ちおくれになってきているのではないか、国力がここまでついてくればその問題をどうしても解決しなければならぬ時期にきている。それから、借金をもって罪悪視するような考えをとることは、こ……
○福田(赳)国務大臣 景気は、私はもう少し早い時期に上昇傾向をたどるかと思ったのです。まあ二、三カ月くらいおくれているような感じがするのです。 それは二つ根本的な問題があると思うのですが、一つは、今日の経済状態が非常に困難な状態である。これはわれわれが経験したことがないぐらいむずかしい状態なんです。私はこれがほんとうに回復するのには時間がかかると思いますが、回復に向かって歩み出すという段階にぽつぽつなるんじゃないかということを申し上げたのです。それはちょっとずれておるのです。それはそういう非常に困難な状態であるということ。それからもう一つの問題は、私どもは、そういう困難な状態に対して、金融政……
○福田(赳)国務大臣 ただいま議題となりました石油ガス税法案につきまして、提案の理由及びその内容を御説明申し上げます。 政府は、最近における自動車の燃料用石油ガスの消費の状況に顧み、揮発油に対する課税との権衡等を考慮して、新たに石油ガス税を設けることとするため、この法律案を提出した次第であります。 以下、この法律案の内容についてその大要を申し上げます。 この法律案は、自動車用の石油ガス容器に充てんされている石油ガスについて、石油ガスの充てん場からの移出または保税地域からの引き取りを課税原因として、その充てん者または引き取り者に対し、石油ガス一キログラムにつき十七円五十銭、一リットルに換算……
○福田(赳)国務大臣 今後における財政金融政策の基本的な考え方につきましては、先般の財政演説において明らかにしたところでありますが、本委員会において関係法律案の御審議をお願いするにあたり、重ねて所信の一端を申し述べ、御参考に供したいと存じます。 わが国経済はいま二つの問題に当面しております。それは不況の打開と安定成長路線の確立であります。 この二つの問題を同時に解決していかなければならない財政金融政策が、今後指針とすべき原則は、次の三つであると考えます。 第一は、経済の安定的な成長を確保することであり、第二は、経済各部門の均衡のとれた発展を期することであり、第三は、家庭と企業を通ずる蓄積……
○福田(赳)国務大臣 今日の経済情勢は非常に複雑異常であるのであります。普通の経済でありますれば、景気が悪いというと物価、賃金が下がる傾向をとるわけであります。それがそういうふうにいかないで、不況であるにかかわらず、物価というものが景気動向とは遊離した動きを示しておる。そこに私は問題があると思うのであります。物価の動きを見る場合におきましては、私は二つの要因があると思います。一つは、経済原則、つまり需給要因に従って動く要因が今日の物価の動きにあると思います。同時に、もう一つ見のがすことのできない大きな要因は、これはいわゆる構造問題といわれる根の深いものに出発しておる、そういう動きであります。経……
○福田(赳)国務大臣 国会の議事運営の問題かと思いますので、委員長からお話があるかと思います。
【次の発言】 記憶いたしておりません。
【次の発言】 記憶いたしておりません。
【次の発言】 見た記憶がございませんです。
【次の発言】 今日、代議士選出母体として後援会というものが大体どこにもあるようです。私はこれは正しい姿じゃないと思う。やはり選挙は政党対政党でやらなければならぬ。そこで初めて民意というものが国政に連なってくる、また、国民の政治意識もそれで高揚される、日本の政治水準というものが高くなる、こういうふうに思うのです。そこで私は、政党対政党の選挙制度――いまの選挙制度ではどうもそういう……
○福田(赳)国務大臣 平岡さんの話を聞いておりまして、ちょっと平岡さんと私と見解の違うところがあるのです。景気刺激ということばは使われませんが、需要刺激ですか、需要刺激政策をとるべきだ、こういうお話でありますが、私どもはそれだけでは満足しないのであります。つまり、今日われわれ当面の課題は、経済の不況克服をする、その一つの有力なる方法として需要喚起ということをすると同時に、この不況克服の過程を通じて経済を正常な姿に持っていく、こういう二つの問題に当面しているわけです。そこで、財政面からそういう政策をやっていこうということを考える場合におきまして、一定の財源であります場合、需要喚起、需要刺激という……
○福田(赳)国務大臣 申すまでもなく、農業近代化資金の助成は、農業協同組合などが行ないます近代施設に対して都道府県が利子補給をする、それに対して政府が補助をする、こういうたてまえをとっておるわけであります。政府が都道府県に対しましてそういう道筋から補助をする方法は、一つに限らないわけです。つまり、資金を持っておって、その運用益から出していこうという方法も考えられますし、また、一般財政の中から直接的に出していくという方法も考えられるわけです。そのいずれをとるかということは、その時点で考うべき問題でありますが、御承知のように、財政の状態で租税収入がずいぶん多額に集まってまいる、こういうような過去数……
○福田(赳)国務大臣 アメリカを中心としまして、世界景気は大体好況が持続されておる。ことにアメリカでは、ベトナムの問題があるものですから、景気の状況が他の国よりも非常に高い水準で動いておるようでありまして、たとえば、就業の状況なんか見てみますと、失業率というのが、ことしは見通しとしては三%台までになろう、これはアメリカとしてはいままで全く経験したことのないような状態だと聞いております。しかも、ベトナムに若い人が徴発されていくというようなことから、若年の労働者が不足する、その補給源をどこに求めるかというようなことがなかなかの問題でございますが、そういうようなことを考えてみまするときに、アメリカの……
○福田(赳)国務大臣 実態からいいますると、大ざっぱにいうと、そうかと思います。十億円という限度で残滓は残っているのですが、まず御趣旨のとおりかと思います。
【次の発言】 今般、予算の編成上財源をあれこれと模索した、その結果二百八十一億円の取りくずしをする、こういうことにしたのですが、この制度自体につきましてはこれを存続させたい、将来一般財源において余裕のある際には繰り入れをいたしたい、かように考えまして、制度を残すという意味をこの十億円に象徴いたしたわけであります。
【次の発言】 そのとおり御理解願って差しつかえないと思います。
○福田(赳)国務大臣 ただいまの附帯決議につきましては、政府といたしましては、御趣旨を尊重し、よく実態を調査した上、善処いたします。
【次の発言】 いずれもきょうお答えしてもいいのですが、時間がないというお話ですから、いずれ適当な機会にお答え申し上げます。
【次の発言】 なかなか重要な御指摘だと思います。私も横山さんの御指摘で初めてそういう問題があることを承知したような状態でございます。おっしゃることはいろいろ理由のあることかと思います。お話のように十分検討してみたい、さように考えます。
【次の発言】 前向きで検討いたします。
【次の発言】 これも、私も初めてのことでございますが、伺っていまし……
○福田(赳)国務大臣 たいへん御親切なおすすめでございます。十分私ども検討してみます。
【次の発言】 この問題は、ことしはつくらないほうが、いたずらな誤解を招かないことになるだろう、こういうふうに考えまして、まだ準備をしていないのです。そういうことで、ことしの問題としては間に合いかねるかもしれない。しかし、これはお話もありますし、そういうサイドの感覚、これもよくわかります。でありますから、前向きでひとつ検討してみる、かようにいたしたいと存じます。
【次の発言】 シャウプ税制のあとがまだ相当残っておる、そういうふうに思います。
【次の発言】 私もそう思います。
○福田(赳)国務大臣 結論から申し上げますと、平林さんのただいまの御指摘は十分わかるように思います。したがいまして、この問題は再検討することにいたしたいと存じます。つまり、そういう限度を設定している理由は、扶養親族等であって所得を有する者は、扶養控除の適用を受けると同時に、その所得が課税対象とされないことになるところから、限度額以下の所得を有する扶養親族と、所得を有しない扶養親族との間において実質的な控除額の差を増大させる、こういう理由、また第二には、税負担の回避をはかるため、納税者の所得、特に資産所得の分散の具に利用される度合いを大きくするおそれがある。そういうような理由であったわけでありま……
○福田(赳)国務大臣 ただいま主税局長から見解の表明がありましたが、藤田さんのおっしゃられるような一面も私はあると思うのです。配偶者を税法上一体どういうふうに扱うかという問題は、理論的な面もあり、また実際的の面もある。そういう両面から考えてみなきゃならぬ問題と思いますが、ともかく、これは今後税制を考えていく場合におきまする重大な問題の一つである、そういうふうに私は考えます。お話も、趣旨はよくわかりましたので、今後の検討にあたりましては十分考えてみたい、かように存じております。
【次の発言】 そのとおり真剣に検討してみるということにいたしたいと思います。
○福田(赳)国務大臣 ただいま附帯決議をいただきましたが、この附帯決議に対しましては、御趣旨の線に沿って努力をいたします。
【次の発言】 お話のように、いま日本の対外通商からいいますと、EEC諸国、これは非常におくれている。その中でも御指摘のフランスとイタリアが日本に対して差別待遇をしておるということは、非常に目立つわけであります。そういうことが影響しまして、EEC諸国というのは、国民総生産からいいましても、人口からいいましても、あるいは鉄鋼生産というようなことからいいましても、アメリカに匹敵するような大きな力があるわけですね。その貿易の日本に対するシェアを考えてみると、これは実に惨たんたるも……
○福田(赳)国務大臣 租税特別措置は、それによる減税額が大体二千二百億円くらい、そのうち、千四百億円余りは貯蓄奨励の目的を持っておるわけであります。それから四百億円が中小企業対策、三百億円程度が一般の企業対策、こういうように分類されるかと思うのです。 ただいま山田さんから、その政策的効果というお話でございますが、まず、この零細貯蓄の保護、奨励という見地からの特別措置は、私は、非常に大きな効果をあげておるのじゃあるまいか、そういうふうに見ております。今日、貯蓄ということが国の経済の中で非常に大きな意味を持つわけでございますが、これはどうしても育成しなければならぬ、そういうふうに考えておるわけで……
○福田(赳)国務大臣 応能ということは、租税負担能力に応ずる、こういうことでありまして、その応じ方は、これはその税の種類、その性質等によりましておのおの違ってくるわけでありますが、最も端的に応能主義というものを表現しておるのは、所得税の累進課税方式であります。そういう所得の高に応ずるという考え方はいろいろな税にもあるわけでありますが、また、資産税におきましてもそうであります。相続税におきましても累進的な考え方を取り入れておる。さらに、その他の物品税というようなものにおきましても、高級奢侈品というようなものに重課することは多少そういうような色彩も入っておるわけでございます。税の問題を考える上にお……
○福田(赳)国務大臣 横山委員も御承知のように、今回理事を増員いたしますのは、国民金融公庫において環境衛生融資をやろう、こういうためのものであります。そういう意味合いにおいて、この趣旨を実現する上において最も適当な方が選ばるべきことは当然のことでありまして、御説のとおりであります。そういう角度から選定をいたすということでございますが、何ぶんまだ国会で御審議中でもありますので、具体的な人事につきましては、厚生大臣からも御相談を受けておりません。
【次の発言】 御趣旨はそのとおりでありまして、これは環境衛生金融が円滑にいくというために最善の人事を行なうべきだ、こういうふうに考えます。ただ、その具体……
○福田(赳)国務大臣 固定資産税が国会において修正に相なりまして、その結果、大体五十億円、あるいは多少それをこえるような減収を生ずる見込みが出てまいったのであります。それに対しまして、国会側におきましては、その減収を国庫において負担するようにという要請がありますので、種々私どもとして検討いたしておるのでありまするが、ともかく、予算がこの二日に成立したばかりである。その早々にまた国庫の支出を要するような事態、これはわれわれとすると非常に当惑せざるを得ないわけであります。したがいまして、まだ具体的にどうこうするということまでは申し上げかねるのでありますが、しかし、国会の御要請もありますので、これが……
○福田(赳)国務大臣 横山委員からは毎回非常に参考になる御意見を聞かせていただきまして、まことにありがとうございます。
ただいまの問題は、生命保険の利益が、非常に高い、それに対して課税をするかあるいは保険料を下げるかという問題だろうと思いますが、私も問題点があることは承知しております。関係当局とよく相談いたしまして、できる限りのことをしてみたい、かように思います。
【次の発言】 私は、就任当初から、財政政策の究極の目標は、家庭にはゆとりを、企業には蓄積を、こう申し上げておる。私は今日でもそう思っておるんです。つまり、前途に対して希望を持つ生活、これが価値ある生活だ、こういうふうに私は考えるわ……
○福田(赳)国務大臣 具体案はまだきまっていないのでありますが、基本方針としては、とにかく特別の起債でありますので、その元利償還が地方財政に圧迫とならないように、ひとつ何らか政府が責任を持って措置を講じよう、こういうふうにいたしておるわけですが、まあ、地方財政、いろいろその他にも問題がありますので、総合的な対策の一環としてそういう基本方針のもとできめていきたい、まだ具体的になっておらないのでございます。
【次の発言】 そこまで国のほうの起債と一体としての考え方という進んだ考え方じゃありません。ありませんが、私は、景気が回復すると地方財政のほうの様相も変わってくると思いますが、ともかく、臨時的に……
○福田(赳)国務大臣 三公社五現業の給与は、お話のように、公労法によりまして両当事者間の団体協約できまる、こういうことになるわけでありまして、そういうことで、法的には当事者能力を三公社五現業は持っておる、そういう解釈をいたしております。ただ、この三公社五現業というものは、実際問題といたしますと、親方日の丸といいますか、政府がほとんどその財政に関与をしている、こういうようなものであり、したがいまして、団体協約をするにあたりましては、政府と緊密な関係があるということを無視してやるということはないだろうというふうに思うわけであります。法的な立場と実際上の問題とが違っておる面が出てくる。そこが山田さん……
○福田(赳)国務大臣 公認会計士の任務はこれからだんだん重要になってくると思うのです。イギリスあたりを見ますと、これは非常に高い経済社会における地位が与えられておるわけであります。制度的にはわが国も相当整ってきておるように思いますが、あとはやはりその衝に当たる関係者の徳義というか、道義、そういう問題になってくると思うのです。私は、こういう重大な職務を行なう公認会計士の皆さんに、ぜひその社会的、経済的任務というものをよく身に体して、それにふさわしいりっぱな行動をとってもらいたい、こういうことを期待する。制度としては、私は相当のところまできつつある、かように考えております。
○福田(赳)国務大臣 そのとおりなんです。つまり、火災保険会社が二十社あるわけです。その二十社が政府と再保険契約をおのおのするというのでなくて、そこに一つ中間段階をつくるという考え方をとっておるわけです。なぜ中間段階を置くかと申しますと、これは地震ばかりではないのでありまして、あるいは原子力というような場合におきましても、あるいは航空機事故というような場合におきましても、損害が非常に会社ごとに片寄る傾向が多いわけであります。そういう場合に対しましては、プール計算でもしてその損害を共同で分担するという考え方が取り入れられておるわけなんであります。今回の地震のできごとは、会社ごとに見まするときには……
○福田(赳)国務大臣 只松さんの先ほど来の、また、ただいまの御意見の御趣旨は、私は賛成であり、そのようにしていきたい考えでございます。ただ、いま御指摘の金融機関なんかになりますと、たとえば、銀行について言いますれば、監査役の監査もある。これは普通の会社でも同じでございますが、その上に日本銀行がこれを検査をする、あるいは大蔵省もまた検査をする。その検査も、ただ単に会計というばかりじゃありません。会計の問題も含めまして、会社全体の運営にわたって、相当厳重、精細な検査をとり行なうわけであります。そこへまた公認会計士の監査ということになりますと、これは相当重複してくるのではあるまいか、そういうことも考……
○福田(赳)国務大臣 ただいまの附帯決議に対しましては、御趣旨を尊重し、検討の上、善処をいたします。
○福田(赳)国務大臣 きょうは只松さんから税務の現場の行政執行につきましていろいろ御参考になるお話を承りまして、たいへんありがたく思っております。もとより、税務の執行は国民の最も大事な財産に関する問題でありますので、これは公正ということが貫かれなければならぬわけでございます。しかし、同時に、これは国民に接する末端の行政そのものでございますから、接し方というそこにもいろいろ検討、研究を重ねていかなければならぬ問題がある、かように考えます。行政の第一線に立つ者は、常に接する国民のその人の立場に立って一応自分も考えてみるという態度が必要である、私はかように常々申し上げておるわけであります。いまお話の……
○福田(赳)国務大臣 小林さんと長官とのきのうからのいきさつ、私はよく承知しませんが、所得税法においてはっきりしていることは、各税務署において多額納税者を公示するということになっております。(小林委員「公示と発表と違うかね」と呼ぶ)これは発表でございます。これは広く国民に発表することであります。そのとおりなんです。ただ、おそらくそれを全国五百幾つの税務署で発表したものを国税庁で取りまとめて、序列をつけていなかったのじゃないかと思います。そこで、そういう資料はまだ整えておりません、こういうことだと思います。もう発表はあなたのお話のとおり、政府において発表しておるわけであります。ただ、その整理を、……
○福田(赳)国務大臣 これは恩給の期待権という問題にからまってくると思うのです。したがって、その期待を与えたか与えないかという事実認定ですね、そういう角度の検討を必要とする、こういうふうに考えるわけであります。私が承知しているところでは、そういう点について国鉄の見解を聞きたい、こういうことになっており、国鉄においては調査中であって、なお大蔵省としてはこれが回答に接しておらぬ、これが現状であります。
当局の態度としては、国鉄の回答を待って処置する、かように御了承願います。
【次の発言】 大筋はそう御了承願います。
【次の発言】 それは期待権が一体どういう内容のものであるとか、まあ、いろいろこま……
○福田(赳)国務大臣 私は、恩給にいたしましても、あるいは共済にいたしましても、 スライド制、この基本的な原則は確立しておると思います。その適用が、恩給あるいは共済、その共済の中の三公社あるいは国家公務員というようなもの一つ一つにつきまして差異が出てくる、差別が出てくる、こういうことは私は適切ではないと思います。ただ、実質的に差別が出ないということでありますれば、その手続が必ずしも共通した手続でなければならぬというふうにも考えませんが、私はその手続がいまどういうふうになっているか詳細に承知もしておりません。期するところは、実質においてそう違いが出てくるようなことがあってはならぬ、それを実現する……
○福田(赳)国務大臣 今回の政府の考え方は、ただいま政府委員からお答えを申し上げておりますとおり、恩給と均衡をとる、こういう考え方に立っておるわけです。共済組合の給付、これは他の比較的これと同じ性格を持った給付、それとの権衡、これは常に私は考えておかなければならぬ問題だと思います。そういう水準全体としてこれが給付の内容が充実しているかどうかという問題は、これはあるだろうと思いますし、それは今後総合的に常に見ていかなければならぬ問題だと思いますが、ただいま共済組合の給付を検討するという段階の問題としますと、どうしても恩給と権衡をとるという考え方を捨て切るわけにまいらない、そういうふうに考えており……
○福田(赳)国務大臣 互助会の扱いにつきましては、いまお話のとおり与野党間で話が行なわれておることは、私もよくこれを承知しております。その話し合いの結論はできる限り私どもも尊重していく、かように考えております。
【次の発言】 本件につきましては、先般来この委員会でかなり詳細な論議が行なわれておりまして、私の見解はその際申し上げたのですが、ただいまお話のように、本件は特別な事情もありますので、また、堀委員におかれても、一般的に遡及原則ということはとらないというお話でもあります。そういうようなことを特別に考慮いたし、他に波及させないというようなことでありますれば、御趣旨の線に沿って検討いたしたい、……
○福田(赳)国務大臣 ただいま局長からお答え申し上げたとおり、この話は、そもそも国連から出てきているわけです。エカフェはもとより国連の機構でございまするし、また、エカフェの機構の一環として今度の銀行というものができるわけであります。そういうようなことで、中共が国連に入っていない現実から見ますると、中共がこの機構に参加するということは困難であろうことは御了解がいくのじゃないか、そういうふうに思います。中共をアジアのこういう種類の機構にどういうふうに位置づけていくか、これはいろいろ御意見もありましょうが、現実は、そういう議論とは違いまして国連に入っていない、こういう点で非常に困難な問題である、かよ……
○福田(赳)国務大臣 責任は外務、大蔵両省にあるわけであります。そのだれに責任があるかといえば、外務大臣と私に責任があるのでありまして、決して一局、一課の局長だの課長だのにあるわけではございません。これはもともと日本の利害という立場が先行している問題ではないのであります。アジアのフィナンシャルセンターとしての東京、その東京に本店が設置されることが適当である、こういう判断に従って東京を主張する、こういうことになったわけであります。この会議に臨むにあたりましても、私どもは東京であるべしというふうに考えてはおりましたが、これが東京になるかという点になれば、絶対になるのだというふうな非常にかたい見通し……
○福田(赳)国務大臣 インドネシアに対しましては、ただいまわが国としては債権が二億六、七千万ドルになりましょうか、その程度のものがあるのであります。その履行期が逐次やってくる、こういう関係になるわけであります。それで、インドネシアはわが日本ばかりじゃありません、ソビエト・ロシアその他の国々に対しまして相当多額の債務を持っておるわけであります。その総額が二十七億ドルぐらいになります。日本が一割程度、ソビエト・ロシアが非常に多いのでありまして、大体半分ぐらいになるわけであります。そういう状態でありますが、昨今非常な経済窮乏な状態であり、しかも貿易が萎縮をいたし、これらの負債に対する弁済が期限どおり……
○福田(赳)国務大臣 そのとおりに考えております。
【次の発言】 私は、平岡さんのお話、第一点の減税のほうは大体賛成だ、しかし第二点のほうはどうも賛成できない、こういうような腹でいろいろお聞きを願っておるようでございますが、第一点のほうは御賛成ですから別といたしまして、第二点の、ふえるほうをなぜ一体反対されるのだろうか、ちょっと私は理解ができない。私はあなたと同様に、土地は商品ではないという瀬戸山構想には賛成しております。そう思います。表現は別として、持っておる考え方自身は、私は賛成なのです。つまり、土地というものは生産できるものじゃない、普通の大量生産できる商品とは区別して考えなければならぬ……
○福田(赳)国務大臣 これはいろいろ議論のあるところなんです。実際問題として、私はやってみないと的確なことはわからぬと思います。しかし、いま御提案しておりますのは、そういう問題もありますが、同時に、収用を受ける人が今度は著しく不利な待遇を受ける、それとの権衡というか、その収用を受ける人の抱く感情、こういうものとの調整をとらなければならぬのじゃないか、こういうことなんですね。 私は、この問題については、基本的に言うと二つの考え方をしているのです。つまり、土地というのは、瀬戸山建設大臣の商品ではない、これは語弊があるかもしれませんが、私も一般の商品とは違う、こういうふうに見ます。つまり、これは生……
○福田(赳)国務大臣 御承知のように、会社の決算は、その期のとり方がまちまちでございまして、大体九月決算というのが相当多いわけであります。そこで、九月の決算を見るということは、下半期における法人税の収入を推算する上において非常に重要な点なんであります。さようなことで、この九月期の決算、これがはっきりするのが大体十一月初めになるわけでありますが、十一月初め集まります九月決算の諸資料を基本といたしまして、法人税につきましては見積もりをいたし、それからその他のものにつきましては、大体最近までの徴税の実績を基礎といたしまして、今後の見通しをこれに加味して税の収入額を算定し、それと当初の見積もり額との差……
○福田(赳)国務大臣 固定資産税に関する国会審議の経緯につきましては、私もよく承知しております。私どもといたしましては、地方行政委員会における審議の結果を待つ、こういうことでありましたが、御審議の結論が出る段階になりましたと承っておるのです。ついては、お話のように、その結果五十億円程度の欠陥を生ずる、こういうことになるわけであります。私は、地方財政は国の財政と一体だ、地方あっての国であり、国あっての地方である、そういうふうな考え方で地方財政問題に臨んでおるわけでありまするが、今回のこの歳入五十億程度の欠陥に対しましては、自治大臣ともよく相談をいたしますが、責任をもって措置いたしたい、かような考……
○福田(赳)国務大臣 さきに本院におきまして議決された地方税法の一部を改正する法律案に対する附帯決議にあります「本法案の修正によって生ずる減収額については、政府の責任において完全に補てんすること。」という事情は、私もよく承知しておるところであります。
すでに私は、この問題について誠意を持って処置すると所信を申し述べておるところでありますが、ここに重ねて、財源につきましては実質的に地方財政の負担とならない方法で処理する所存であることを申し述べます。
【次の発言】 補てんを一般財源でするかどうかという問題につきましては、一般財源で処理する、こういう考えであります。
それから第二に、金額はという……
○福田(赳)国務大臣 連合国占領軍などの行為等におきまして被害を受けた者に対して、御説のとおり、昭和三十六年法律第二百十五号で給付金が支給された。私はいいことが行なわれた、こういうふうに存じまして、処置完了、こういうふうに理解をしておったところ、今度内閣委員の皆さん、三党の各位から、いろいろの御意見を承った次第でございます。それで、御意見のとおり考えてみますると、今日なお処置を要する被害者もある、こういうふうに思いますので、それらの方に対しましては、何とかしかるべき措置を考慮いたしたい、かように考えておる次第でございます。
【次の発言】 処置の方法にりきましては、ただいま申し上げましたように、……
○福田(赳)国務大臣 今回蚕糸事業団が一本化の形で進められておるに際しまして、皆さんから非常な御協力をいただいておることについて御礼を申し上げます。これがうまくいくかいかないか、これは養蚕農民に重大な関連のある問題だと思います。ただ、ただいまお話のありました資本金の問題でありますが、これは資本金ばかりの問題でなく、融資能力ということも大きな問題であろうと思います。私も蚕繭糸の価格の安定というものにつきましては重大な関心を持っておることは、ただいま栗原委員からお話のとおりでございますが、とにかくこれがうまくいかなければもう困る、この段階とすると、大きな切り札としての蚕糸事業団だと思います。したが……
○福田(赳)国務大臣 政府は、今回、昭和四十年度一般会計補正予算(第3号)、特別会計補正予算(特第2号)及び政府関係機関補正予算(機第2号)を国会に提出いたしました。 ここに、予算委員会の御審議をお願いするにあたり、その概要を御説明申し上げます。 一般会計でございますが、昭和四十年度の租税及び印紙収入につきましては、経済活動の停滞を反映いたしまして、その収入見込み額が大幅な減少を来たすことが明らかとなりましたので、最近までの収納実績等を勘案して、今回、当初予算額から二千五百九十億円を減額することといたしております。この租税及び印紙収入の異常な減少に対しましては、その減収見込み額を補てんする……
○福田(赳)国務大臣 中期経済計画は、その策定後、特に国際収支の面等で大きな違いが出てきておるわけであります。私が財政政策を転換すると言う意味は、中期経済計画を基盤に置いておるわけではないのであります。つまり戦後十数年間にわたりまして均衡財政の方式がとられてきた。しかし、この均衡財政方式は、そのとられた当初、またその過程におきましては重要な意味合いがあった。しかし、今日の時点におきましては、国の力が相当強くなってきておる。こういう時期に、政府が幾らか借金をするというようなことがありましても、国の信用にかかわることはない。一方、国内の情勢を見ますと、国をささえておる財界というか企業、また家庭、そ……
○福田(赳)国務大臣 大体来年は実質で七%ないし八%にいたしたい、こういうことを申し上げたわけであります。
【次の発言】 大体その程度の成長の高さは維持したい、こういう気持ちであります。
【次の発言】 防衛費は国力に相応してこれを漸増する、こういうことでございまして、いま私どもが考えておりまする公債政策とは何らの関係がないのです。公債の発行につきましては、そういうただいまお話しのようないろいろお話もあります。ありますが、その点を明確にするために、公債の対象といたしましては、防衛費はこれを充てておらぬ、こういうたてまえを堅持してまいりたいと思っております。
○福田(赳)国務大臣 六十万円を若干上回るということを標準といたしまして、ただいま相談をいたしております。
【次の発言】 最後の打ち合わせをしておるところでありまして、まだ正確なことを申し上げる段階まで至っておりません。
【次の発言】 本会議でも申し上げておるわけですが、今後、財政としては、社会保障の問題、また社会開発投資の問題、そういうことが非常に重大になってくる。昭和四十一年度におきましても同様でございます。ただいまお話しのような、減税の恩典にあずからぬという階層に対しましては、特に社会保障政策をもって立ち向かわなければならぬ、かように考えておるわけであります。あるいは生活保護世帯の問題で……
○福田(赳)国務大臣 昭和四十一年度予算編成の基本方針及びその大綱につきましては、先日、本会議におきまして御説明いたしたところでありますが、本日から予算委員会で御審議をお願いいたしまするにあたり、あらためてその概要を御説明いたします。 昭和四十一年度予算の編成にあたりましては、先日の財政演説で申し述べました財政金融政策運営の基本的な考え方にのっとり、公債政策の導入による財政規模の積極的な拡大と画期的な大幅減税の断行を通じて、有効需要の拡大をはかり、景気のすみやかな回復を実現して経済を安定成長の路線に導くとともに、住宅、生活環境施設等の飛躍的な拡充をはじめ、物価対策の強化、社会資本の整備、社会……
○福田委員長 これより会議を開きます。
昭和四十一年度一般会計予算、昭和四十一年度特別会計予算、昭和四十一年度政府関係機関予算、以上三案を一括して議題とし、審査を進めます。
これより総括質疑に入りたいと思いますが、昨夜、東京湾において発生いたしました全日空機の墜落事故は、全く痛ましい、遺憾の限りでございます。
この際、罹災者の方々の御冥福を祈る意味におきまして、当委員会において黙祷をささげたいと存じますので、報道関係以外の方は全員起立を求めます。
【次の発言】 この際、内閣総理大臣より発言を求められておりますので、これを許します。内閣総理大臣。
○福田(赳)国務大臣 歳出の中で、国家、国民の財産としてあとに残るものである、さような性格のものを公共事業等と、かように考えたわけであります。
【次の発言】 国家、国民の資産として残るのでありますから、ひとしくこれは公共性の非常に高いものであります。
【次の発言】 これは除外をいたすことにいたしております。
【次の発言】 これは、国家、国民の資産として残るというよりは、結局消耗的なものになる、こういうふうに考えるからであります。
【次の発言】 公債発行の対象にはいたしません。
【次の発言】 公共事業費等という中には入れておりません。
【次の発言】 結局、兵舎等の施設といえども、これは防衛という……
○福田(赳)国務大臣 ただいま……。
【次の発言】 私が一番よく知っておりますから……。
ただいま野原さんからお尋ねのことは、私のおいに関係することなんです。福田某というおいがおりまして、私は私の身辺の者の行動につきましては、特に身を持するに厳格にするようにかねがね注意しております。私が非常にうるさいものですから、この福田某というのは私のところへ最近寄りつきません。その福田某というのが、その新聞で知ったのですが、罰金刑を受けた、こういうことでありまして、この福田某が私の私設秘書でも、またもちろん公の秘書でもありませんものですから、私の正式の秘書をして、朝日新聞には、私とは関係はない者であると……
○福田(赳)国務大臣 地方財政も国の財政と同様でございまして、この不況の影響を全面にかぶることになるわけであります。その上住民税の減税をはじめとし、各種の地方財源における減税、さようなことが行なわれますので、結局において、地方財政の収支不足額が二千五百億程度になるわけであります。それに対し、政府といたしましては交付税率の引き上げ、また特別交付金、合わせまして一千億円を提供する、それから千二百億円の特別債を起こすことを認める、こういうことにいたしまして、二千二百億円の財源対策を講じたわけであります。三百億近くのものがなお残るわけでありまするが、固定資産税、都市計画税の制度改正による増収が百三十億……
○福田(赳)国務大臣 運用預かりは金融機関における預金と同じような性格も持っておるわけであります。さようなことから、運用預かりというものにつきましては、非常に厳格にこれを見ていかなければならぬ、かような考え方でございます。したがいまして、いっそういう考えで容動いていくかというお話でありますが、すでにそういう考え方で行政の指導に当たっております。
【次の発言】 すでにそういう考え方で行政に当たっておるわけでありまするが、さらにこの問題については気をつけていきたい、かように考えます。
【次の発言】 昨年の五月に政府、日本銀行が山一証券の処置についてとりました措置、これは当時の経済界の動きから見なけ……
○福田(赳)国務大臣 私立学校に対する寄付に対しては、従来とも免税の措置があるわけです。(「制限されている」と呼ぶ者あり)これは、お話のとおり相当制限してきているわけです。それに対しまして、世論の一部に、大幅にその制限を緩和したらどうだという戸があるのでありまして、その声は一面においてもっともなところがある。しかしながら、これを大幅に緩和するということは、国家財政の財源として徴収すべき税を軽減するということでありまするから、国の財政支出を用いたのと結果においては何ら異なるところがないわけであります。私学はあくまでも私学であって、先ほど総理大臣が申し上げておりまするように、国家としては教育上の責……
○福田(赳)国務大臣 出します公債は、これは貸し出しの担保になることもありますし、あるいはオペレーションの対象にすることもあります。これはもう原則であります。しかし、この一年間の期間におきまして、今度発行する公債を担保にして貸し出しをすることも、またオペレーションの対象にすることもありません。そういう見通しでございます。
【次の発言】 公共企業体とは、読んで字のとおりでありまして、企業体であります。企業体としての運営をすべきものである。同時に公共性を持っておる、その公共に奉仕しなければならぬ、そういう性格のものを公共企業体というものと存じます。
○福田(赳)国務大臣 お話のように、いま一部負担制度はあります。ありますが、私が申し上げておりますように、この制度は医療費が増高する歯どめとしての作用をなさない程度のものである。それを実質的に歯どめとなるような働きができるように制度改正をしたらどうだ、これが私の卑見でございます。
【次の発言】 歳入は見積もりでありますから、それが年度の途中で変更になることはずいぶんあるわけです。租税収入あたりはよけいに出たり引っ込んだりいたします。それを一々修正はいたしておらないわけですが、前年度と比較する場合におきましては、多少異同はある、その実際のものじゃなくて、当初財政計画上御審議を願ったその数字を比較……
○福田(赳)国務大臣 今後といえども精励いたします。
【次の発言】 川俣委員のおっしゃること、まことにごもっともでございまして、私どもも精励いたしますから、何とぞ一刻もすみやかに御審議あらんことをお願い申し上げます。
【次の発言】 固定資産税の調整をいたすということもほんとうでありますし、また基地交付金の対象となる国有財産の評価がえをいたさなかったというのも、これも正しいやり方なんであります。つまり固定資産税と基地交付金は、これはその沿革において同じような趣旨を持っておりますが、しかし、その評価のやり方が一緒じゃないのであります。固定資産税は地方税法でその評価の方法がきめられておりますが、基地……
○福田(赳)国務大臣 ただいままでの吉田さんのお話、行政を簡素能率化、近代化しなければならぬ、これは敬意を持って拝聴したわけですが、現象といたしましては、ただいま総理からお話がありましたように、圧力団体というものに別にそう左右はされるわけではないのであります。大蔵省では、予算はみんなの意見を聞いてとりまとめたということでいたしたい。そういうようなことで、大蔵省が閣議に出す原案と別に、この辺でおさめるという案もまた用意をいたしておるわけです。その編成の一週間、十日の過程におきまして、みんなの意見を総合する。そして、それで手直しをする。結局多少の出入りはありますが、大蔵省が予定をいたしました別の案……
○福田(赳)国務大臣 歩積み両建てにつきましては、当委員会で毛大蔵委員会でも非常に論議をされたところでありまして、歩積み両建てというものは、現象としてはどうしてもあり得るのです。しかし、これが過当になってはならない。つまり歩積み両建てが行なわれるゆえんのものは、商取引の便利のためもあります。あるいは、銀行からの貸し金に対する担保というような意味合いも持ちます。いろいろの意味合いを持ちますが、それが度を越えて行なわれるということがありますれば、これは非常に問題だというのがこの委員会等における御論議だ、こういうふうに存じます。また、私どももそういうふうに心得ております。 そういうことで、歩積み両……
○福田(赳)国務大臣 国の公安を維持する力は十分とはいえないと思うのであります。そういう意味からいたしまして、逐次、警察要員の充足をはかっておるのでありまするが、昭和四十一年度もそういう考えで、定員は抑制するという中ではありまするが、警察要員の増強ということは考える。また、それに伴う機動力、待機宿舎等も含めまして、これを充実する。まあ、ともかく、できる限り今後も警察力の充足、国民に御心配かけないような体制、この強化にはつとめていきたい、かように考えております。
【次の発言】 その事情はむしろ外務省のほうがよく承知していると思います。私もそういう意向があるやに伺っておりまするが、まだ正式な話は受……
○福田(赳)国務大臣 物価の安定は経済政策で最も大事なことと、さように考えておるわけであります。さようなことから、予算の編成にあたりましても、物価対策につきましては、これを数少ない重点事項の一つといたしまして取り組んだ次第でございます。 私の気持ちから言うと、物価対策で有効な手があれば、しかもそれが予算の措置によって解決できるというならば、できる限りこれを取り入れていきたい、こういう考え方で立ち臨んだわけでございます。ただ、単に机上の計画だけではいけない。またそれに金がついたというだけでは、これまた申しわけないわけでありまして、これが有効に働くかどうかということを、大蔵省としては各省とも相談……
○福田(赳)国務大臣 二百億は別ワクでございます。ただ、従来百十数億貸しておるということはそのとおりでありますが、別ワクの二百億は指定施設に対しましての別ワクでありますので、指定施設に従来の貸し出しで該当するものがあればそっちのほうに移るという、こういう関係が起こるかと思います。しかし、あくまでも別ワクでございます。
【次の発言】 政府委員がお答えします。
【次の発言】 従来のものから、従来の指定施設の系統のものが二百億のほうへ移るものがあるわけであります。ですから、二百億プラス百五十億であったならば、百五十億マイナスX、こういうことになるわけであります。
○福田(赳)国務大臣 ただいま通産大臣からお話がありましたが、私も大体さように思います。
【次の発言】 山一のような日本銀行からの特融ということは考えられないところであります。
【次の発言】 よく、景気はいつなおるのですかというような質問に接するのですが、聞く意味が二通りあるのではないか、そういうふうに私は考えるわけであります。つまり、今日の経済不況の最大の根源は、何と申しましても設備過剰である。よく言われるようなデフレギャップがあるわけであります。このデフレギャップをある程度消して、そして相当程度の稼働率を達成するということになれば、そこに本格的な増収、増益形態というものが出てくる、こういう……
○福田(赳)国務大臣 ただいま運輸大臣から申し上げましたように、運賃法の成立遅延に伴う不足額は七十三億円あるのです。いまお話もありますが、企業努力といってもなかなか容易じゃないのでありまするが、はからざる緊急の事態でありますので、企業努力等をいたしまして、何とかそのうち五十億円はひねり出そうと努力してみたのです。参議院ではそういうことも申し上げた段階があるのでありますが、なかなかそれはむずかしい。そして四十三億ということに相なったわけであります。そうしますと、三十億円ぐらいの穴がどうしてもあくのです。これをどうするか、こういう問題でありますが、一つの方法としては、三十億だけ支出を削るという方法……
○福田委員長 これより会議を開きます。
この際、国政調査承認要求の件についておはかりいたします。
先般日本社会党、民主社会党より成規の予算委員会の開会を要求されておりましたので、この際、予算の実施状況に開する事項につきまして議長に対し、国政調査の承認を求めることとし、その手続等につきまして委員長に御一任願いたいと思います。御異議ありませんか。
【次の発言】 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。直ちに委員長において所要の手続を取ることにいたします。
○福田(赳)国務大臣 食管で商売をやるという考えは持ち合わしておりません。
【次の発言】 食糧行政ですね、そのために必要な費用は、これは一般会計で持っていいと思うのです。しかし、いま食管の会計に取り入れられております経費は、これは純粋な行政費じゃない。これは食糧管理をやっていくための費用でありまして、行政費とは区分さるべきものである、そういうふうに考えております。
ただ、御指摘の点は、これが行政費であるのか、あるいは管理経費であるのか、区分がちょっとあいまいであるという点だろうと思うのですが、しかし、そういうものは私はたくさんはないと思う。しかし、せめてもはっきりしているものは一般会計で持つ……
○福田(赳)国務大臣 わが国が出資する総額は二億ドルでございます。そのうち一億ドルは五カ年間に出資をしていくわけです。残りの一億は要求払いというか、将来の問題として払い込みは残されているわけです。五年間に出資を要する一億ドルは、その半分を現金、半分を国債、こういうことになっております。その現金は一般会計から支出をいたします。
【次の発言】 御質問の前のほうのところでちょっと申し上げておきますが、わが日本から渡辺総裁が出る形勢である、こういうことでございますが、これは総裁に選ばれましてもわが日本の指揮を受けていくという性格のものじゃない。これはアジアの国際機関の総裁としての行動をとるのでございま……
○福田国務大臣 共和製糖グループ問題に関連いたしまして、高槻の国有地が私有地と交換をされたわけであります。私も、この問題が提起されてから、事務当局から報告を聞いたのでありますが、大体この国有地は三千四百万程度の評価である。それが共和グループの必要資金の融資の担保になっておる。これが総額にすると三十数億円になりますが、これは添え担保なんです。はたしてその土地が幾らの担保として見られるものであるか、見られたものであるかということにつきましては、認定が非常に困難なんですが、いろんな資料から認定ができるものかできないものか、ただいま関係当局において調査を進めておる、こういう段階でございます。
○福田(赳)国務大臣 その点では、答申をよく尊重するという基本的なかまえでございます。自治省とよく相談をいたしまして、善処することにいたします。
【次の発言】 ただいまの問題につきましては、通産省であれやこれやと頭をいまひねっておるようでございますが、通産省ともよく相談いたしたいと存じます。
【次の発言】 最初に、対策についての審議会の答申が、どうも不十分じゃないかというようなお話でありますが、これは政府がこれに対して態度をきめる。これは国会の御決議もありますし、また各方面の御意見も聞かなければならぬが、ともかく日本の民間の衆知を集めてこういう知恵がしぼられた、こういう処方せんが出た、こういう……
○福田国務大臣 御承知のとおり、今回は特別会計を設けまして、鉱害はもとより、こういう石炭問題に関連した諸施設に対する費用を、これを全部この会計でまかなう、こういうふうにしております。この五年間の大体の見当をつけ、特に、四十二年度を、どうなるか、そういうことにつきましても、大ざっぱではありまするが、いろいろ検討しております。検討しておりますが、大体、この特別会計の収入でやっていける、こういうふうに見ておるわけであります。もっとも、多少年度によりましてでこぼこが出てくるようなことがあるかもしらぬ。これは私どもは長期的な観点をとっておるわけでありまするから、この年度間の調整は調整としてとっていく、こ……
○福田(赳)国務大臣 お尋ねの点は、消費者物価の問題かと思います。消費者物価が昭和三十六年以降ずっと上がり続けておる、非常に心配をいたしておるわけであります。何とかこれを鎮静させなければならぬ。経済の相当の高さの成長政策をとっておりますから、これを完全にストップする、私、これはむずかしいと思いますが、上がり幅が去年のように七%であるというような状態はまさに異常な状態である、そういう感覚のもとに物価問題とは取り組んでおるわけでございますが、私は、この対策としては、当面の施策とそれから長期的な施策と、二つあると思います。 この問題の根本的な解決は、私は長期施策にまつほかはないと考えます。 つま……
○福田(赳)国務大臣 アジア開発銀行構想に対しまして、わが国やアメリカが初めは消極的であったんだが、あとでえらい熱意を上げる、こういうふうになってきた、こういうことを言う人があるわけです。これは何らかの誤解じゃないか、こういうふうに思うのであります。 わが国といたしましては、従来とも海外の後進国援助に対しまして非常に慎重なかまえをとっておるのであります。つまり、後進国からは、最近の後進国援助ムード、そういうものを背景といたしまして、先進国と目するわが日本に対してずいぶんいろいろな協力の要請をしてくる。それに対して一々わが日本がいい返事のできるような状態じゃない。これはわが国の財政経済の状況を……
○福田(赳)国務大臣 ガソリン税の免税の問題につきましては、当委員会におきまして長きにわたって御検討をわずらわしました。まことにありがとうございました。
ただいまは御決議をいただきましたが、この御決議につきましては、御決議の趣旨を尊重いたしまして、今後政府におきましては慎重に対処してまいりたい、かように存ずる次第でございます。
【次の発言】 歩積み・両建て、特に中小企業者の場合におきまする歩積み・両建て問題につきまして御熱心なる御論議を承りました。
私といたしましても、この歩積み・両建て問題というのは、特に中小企業者につきましては、債務者、債権者という立場でなかなか解きくずしが困難なるもの……
○福田国務大臣 わが国の経済は、わが国だけの立場においてこれを運営することはできない、世界の経済の一環としての日本経済であります。そういう性格を持つのみならず、現時点で考えますときに、いよいよ国際貿易の自由化、これが進められつつあり、また、例のケネディラウンド交渉も今日の見通しでは大体来年はこれが軌道に乗る、こういう段階にきたわけです。 そういう際に処して、わが国の企業が国際自由競争裏に大いに驥足を伸ばさなきゃならぬ。それには一体どうするか。 私は、一つは、わが国の企業体質の問題があると思います。それからもう一つの問題は、金融面から見ましての金利問題があります。 わが国の企業は、他の先進……
○福田国務大臣 いまどちらの先進国へ参りましても、百円程度のものを札でやっておるというところはないのでございます。これは佐藤さんもよく御承知のことと思いますが、まあ大体二百円、そんなところ以下のものは硬貨でやる、こういうような風潮であります。 なぜそういう状況かと申しますると、やはりだんだんわれわれの文化が進んでまいる、そういう際に、やはりこれはコインでやるほうが、計算というようなことを考えてみるときに、あるいは最近特に流行しておるガチャンですね、あれを見ましても便利である。何か薄ぎたないような感じのする札というものにこだわる必要はないということかと思いますが、もともと、いまの百円銀貨、これ……
○福田国務大臣 所得税の決定額につきましては、五百万円以上を一定の期間税務署の施設においてこれを公告をするということになっておるのでありまして、それだけをただ単に集計する、これはそうむずかしいことではないと私は思うのですが、問題はこういうところにあるのではないかと思うのです。 一定期間を限って公告をする、個人の所得を公にする問題でありますから、その取り扱いを非常に慎重にしなければならぬ、これは御了解いただげるかと思うのでありますが、それを一定期間を過ぎた後においてさらに公表するというたてまえはいまないわけであります。それを、御要求に応じて公表することにするかしないか、これは法的たむずかしい問……
○福田国務大臣 御承知のように、酒米の価格が上がったわけです。さなきだに醸造家の中には非常に経理の困難を訴えている向きもある、そこで、この酒の価格を上げたい、こういう気分が業界にあるわけであります。ただ、私どもといたしますと、いま物価問題が非常に機微な段階にありますので、酒の価格の引き上げが与える物価面への影響等を考慮いたしますと、何とか業界においてこの私どもの気持ちに協力してもらいたい、こういうことに相なるわけであります。そういうことを業界にも申し上げておるのであります。業界のほうでも私どもの意のあるところをくみ取られまして、できる限りの協力をいたしましょう、こういうことになっておるわけです……
○福田(赳)国務大臣 わが国が当面しておる経済問題は二つあるわけでありまして、一つは景気を回復しなければならぬ、同時にまた、もう一つは物価の安定につとめなければならぬ、こういう問題かと思います。昭和四十一年度におきましては、適正な規模の公債の発行をいたすという方針に基づきまして、一面においては景気の回復をはかるが、しかし、発行額を適正な規模にとどめるということによりまして、物価政策に景気回復が支障を及ぼさない、こういう基本的な考え方をとったわけであります。私は、この考え方の推移がどういうふうになっておるかということを見てみる場合におきまして、きわめて順調に推移しておる、かように見ております。 ……
○福田(赳)国務大臣 そういう記憶はございませんです。
【次の発言】 生産者米価をきめるにあたりまして、消費者米価のことまでも考えないという考え方は私はよろしくないと思うのです。しかし、これを同時に、生産者米価は幾らである、消費者米価は幾らである、こういうことをきめることはなかなか困難である、これは角屋さんもよく御了察のできることだと思うのでございます。ただいま総理から御答弁がありましたように、総理は、生産者米価が上がる、上がったが、消費者米価はなるべくこれを据え置いていきたい、物価対策上の見地、また国民生計費の状況、そういうものを考えると何とかして据え置きたい、こういうお気持ちもありますこと……
○福田国務大臣 まだ昭和四十二年度の予算につきましては検討はいたしておりません。きょうも少し勉強させてもらいましたから、よく検討いたすことにいたします。
【次の発言】 宇宙開発につきましては、御承知のように宇宙開発審議会があります。それから答申も得ておるし、長期構想というものが打ち出されておるわけであります。四十二年を目標にいたしまして科学衛星の打ち上げをやろう、また、四十五年を目標にして実験衛星の打ち上げをやろう、こういうことになっておるのです。四十五年の先々までのことはまだ大蔵省としてもそう深く検討はいたしておりませんけれども、さしあたり四十二年という問題があります。これは相当進んできてお……
○福田(赳)国務大臣 ただいまから昭和四十一年度一般会計歳入予算並びに大蔵省所管の一般会計歳出予算、各特別会計歳入歳出予算及び各政府関係機関収入支出予算について御説明申し上げます。 まず、一般会計歳入予算額は四兆三千百四十二億七千万円でありまして、これを前年度予算額三兆七千四百四十七億二千五百万円に比較いたしますと、五千六百九十五億四千五百万円の増加となっております。 以下、歳入予算額のうち、おもな事項について内容を御説明申し上げます。 第一に、租税及び印紙収入の総額は三兆一千九百七十七億一千百万円でありまして、前年度予算額に比較いたしますと一千六百九十億八百万円の増加となっております。……
○福田(赳)国務大臣 さすがに与党のファーストバッターの質問でありますので、非常に重要な点に触れられておると思います。私は、この貯蓄というものはほんとうに国を興す力であり、経済を発展せしむる力である、これが金融財政を動かす主軸である、これに重点を置かなければならぬというふうな基本的な考え方をしておるわけなんです。幸いに今日の貯蓄性向は日本では非常に高い。それは何といってもインフレ、インフレというようなことばが言われますが、日本の経済の前途はそういう状態じゃない。国民全体が日本の通貨価値に対し、日本の経済の成長発展に対し非常に大きな期待と信頼を持っておるという、これが貯蓄が伸びる基本である、こう……
○福田(赳)国務大臣 間接税のいきさつをちょっと申し上げておきますが、初めは三千六百億減税というほどの大幅なことを考えていなかったのです。もう少し低い線で考えておったのですが、その段階ではとても間接税までは及ぶまい。ところが減税幅がだんだん大きくなり得る可能性が出てきましたので、そうすると、間接税のほうを考えろという声が起こることを想像しておったわけです。なぜ間接税の声が起こるかというと、間接税につきましては、物品税につきましては何年目になりますか、もうしばらく動かしていないのです。その間、もう一つの問題がありますのは、自動車につきまして逓増税率がきめてありまして、これが今日の不況に対して、一……
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