このページでは福田赳夫衆議院議員の32期(1969/12/27〜)における国会発言(質問、答弁等)をまとめています。国会活動の統計や役職、質問主意書の数や内容は32期国会活動統計で確認できます。
○国務大臣(福田赳夫君) 昭和四十五年度予算の御審議をお願いするにあたりまして、その大綱を御説明申し上げ、あわせて、今後における財政金融政策について、所信を申し述べたいと存じます。 ここに、一九七〇年代を迎え、新たな十年への第一歩を踏み出すにあたり、過ぎ去った一九六〇年代を振り返ってみますると、わが国経済の発展にはまことにめざましいものがあったわけであります。 すなわち、この十年間に、わが国経済は、年率にして実質一一%をこえる成長を達成いたし、その結果、国民総生産は、昨年は六十兆円に達し、いまや、その規模におきまして世界第三位の地位を占めるに至り、また、一人当たり国民所得におきましても、十……
○国務大臣(福田赳夫君) 角屋さんの私に対する御質問は、財政金融運営に関する基本的方針いかん、こういうことでございますが、十四日の、財政演説におきまして申し上げたわけであります。そういうことではございまするけれども、非常に大事な問題でありまするから、あらためて申し上げさしていただきます。 私は、いま大蔵大臣といたしまして一番心配をいたしておりますのは何であるか、これは、どうしてこの経済成長を今後長く続けさしていくことができるかという、この一点にあるわけであります。 いま五十二カ月の繁栄、こういうことになって、戦後最長の景気上昇を続けておるわけでございますが、この成長の速度を見てみますると、……
○国務大臣(福田赳夫君) 昭和四十三年度の一般会計歳入歳出決算、特別会計歳入歳出決算、国税収納金整理資金受払計算書及び政府関係機関決算書につきまして、その大要を御説明申し上げます。 昭和四十三年度予算は、昭和四十三年四月十五日に成立いたしました本予算と、昭和四十四年二月二十二日に成立いたしました補正予算とからなるものであります。 昭和四十三年度本予算は、財政による景気抑制機能の実効を期するとともに、総合予算主義をとり、恒例的な予算補正の慣行を排除し、もって財政体質改善の第一歩を踏み出すことによって、財政が本来の機能を十分発揮し得る基盤を確立することを基本とし、一般会計予算の規模を極力圧縮す……
○国務大臣(福田赳夫君) 租税特別措置法の一部を改正する法律案、所得税法の一部を改正する法律案、及び法人税法の一部を改正する法律案につきまして、その趣旨を御説明申し上げます。 政府は、本年一月税制調査会から提出された「昭和四十五年度の税制改正に関する答申」に基づき検討を重ねた結果、昭和四十五年度の税制改正におきましては、最近における国民の税負担の状況にかんがみ、給与所得者を中心とする中小所得者の負担軽減を主眼として、平年度約三千五十億円にのぼる大幅な所得税の減税を行なう一方、当面の経済社会情勢に即応して、法人税の負担を引き上げるとともに、利子・配当課税の特例について漸進的な改善合理化措置を講……
○国務大臣(福田赳夫君) まず第一は、四十五年度で三百億円の減額措置をとったことについてであります。 御指摘のように、昨年一月に、私と自治大臣は覚え書きを交換いたしまして、その第一点は、交付税率三二%は当分の間これを据え置く、それから、今後はいわゆる貸借方式はこれを避ける、第三点は、交付税交付金については年度間調整の制度を確立する、こういうことだったのです。私は、これをぜひ昭和四十五年度にはやりたいという考えを持っておったわけであります。ところが、交付税交付金の年度間調整措置、これがなかなかむずかしい。ついに予算編成時まで自治省との間に話がつかない、こういうことに相なった次第でございますが、……
○国務大臣(福田赳夫君) お答えを申し上げます。 私に対しましては、まず第一に、中曽根防衛庁長官のいわゆる防衛五原則、これは事前に相談があったかというお話でございますが、これは事前には何の相談もございません。しかし私は、参議院の予算委員会においてこの問題に関する中曽根長官の発言を聞きました。まことにりっぱな内容のものである、かような感想でございます。長官は、いままで国力、国情に応じて漸進国に自衛力を増強する、これがわが国の方針だったが、その国力というのがひっかかる、国力というとGNPの増加、これが含まれるじゃないか、そうすると経済が伸びさえすれば防衛力は幾らでも大きくしていいんだ、こういう印……
○国務大臣(福田赳夫君) お答えを申し上げたいと存じますが、ただいま総理からきわめて詳細にお答えいたしてありまして、私がつけ加える余地がないくらいでございます。 ただ一つ、公園造成のために国有地を売却する考えはないか、したらどうかというお話でございますが、公園造成の必要がある場合におきましては、一般財源もこれを充当することを考えます。しかし、必要に応じまして、また不用の国有地がありますれば、これを売却してこれに充当するということも考えてまいりたい、かように存じます。(拍手)
○国務大臣(福田赳夫君) お答え申し上げます。 公害のための機構を増強すべし、こういうお話でございます。人が要る、そういう場合には、これをふやすことにやぶさかであってはならぬ、また、機構もそういうふうに思います。公害は非常に大事なものであるからであります。ただし、その場合におきましても、既定の人員の再配分、また既定の機構の再編成、こういうワク内において行なうということこそが妥当な措置ではあるまいか、さように考えております。 次に、概算要求で二五%ワクにこだわらずに公害対策費を認めよというお話でございます。公害対策費は大事なものでありますので、各省におきましても、各省ごとの二五%ワクは守って……
○国務大臣(福田赳夫君) 昭和四十六年度予算の御審議をお願いするにあたりまして、その大綱を説明し、あわせて、今後における財政金融政策について、所信を申し述べたいと存じます。 私は、昨年二月の国会におきまして、一九七〇年代は、経済の質的側面を重視すべき年代であり、安定成長路線のもとに、真の福祉の向上を目ざすべきであることを強調いたしました。そして、このような考え方に基づいて財政金融政策の運営に当たってまいったところであります。 一九六〇年代におけるわが国経済の発展は、世界の奇跡といわれるほど目ざましいものでありました。特に、ここ数年間の成長は、超高度成長ともいうべき勢いであります。もし、この……
○国務大臣(福田赳夫君) お答えいたします。 今度の予算は生産優先であり、不況対策であり、内政を疎外したインフレ予算ではないかという御批評でありますが、私は、この間の演説におきましても申し上げたのですが、いま超高度成長から安定成長への過渡期にある日本経済である。私がなぜそういうふうな経済運営をするか。これはいろいろ超高度成長を制約する要因もある。それは乗り越えがたい障害になっておるわけです。でありますが、同時に、この超高度成長の路線の前面には、ひずみ現象というものが山積をしておる。その最大なものが、何といっても物価の問題であり、公害の問題である。そういう問題の処理がこの超高度成長下ではできな……
○国務大臣(福田赳夫君) 昭和四十四年度の一般会計歳入歳出決算、特別会計歳入歳出決算、国税収納金整理資金受払計算書及び政府関係機関決算書につきまして、その大要を御説明申し上げます。 昭和四十四年度予算は、昭和四十四年四月一日に成立いたしました本予算と、昭和四十五年三月四日に成立いたしました補正予算とからなるものであります。 昭和四十四年度本予算は、わが国経済の持続的成長の確保と物価の安定を眼目として、財政面から景気を刺激することのないよう、財政規模は度のものにとどめ、国民の負担の軽減をはかるため、所得税及び住民税等の減税を行ない、財政体の改善をはかるため、公債発行額を縮減して、一般会計の公……
○国務大臣(福田赳夫君) 私に対する質問の第一点は、郵便事業は公共性が高いから、一般会計から赤字は補てんすべきじゃないか、こういう話でございますが、いま郵政大臣からお答えがありましたように、公共性は高いのです。しかし、同時に企業体である。郵政事業特別会計法第一条にも、企業的に経営しなければならぬ、こういうふうに書いてあります。当然独立採算制をとるべきである、かように考えております。これを赤字が出たら一般会計からというと、どうしてもいわゆる親方日の丸式になりまして、合理的、近代的な経営の妨げになる、かように考えております。 質問の第二点は、郵便料金を省令に委任することは、財政法第三条の違反では……
○国務大臣(福田赳夫君) 所得税法の一部を改正する法律案、法人税法の一部を改正する法律案、及び租税特別措置法の一部を改正する法律案につきまして、その趣旨を御説明申し上げます。 政府は、昨年十二月税制調査会から提出されました昭和四十六年度の税制改正に関する答申に基づき検討を重ねました結果、昭和四十六年度の税制改正におきましては、最近における国民負担の状況にかんがみ、所得税の負担の軽減をはかるため、給与所得控除をはじめとする各種の所得控除の引き上げ、青色事業主特別経費準備金制度の創設、相続税の軽減合理化等を行なうことにより、平年度約二千億円の減税を行なうほか、当面の経済社会情勢の推移に即応するよ……
○国務大臣(福田赳夫君) 山口さんにお答え申し上げます。 地方財政にも景気調整、弾力機能を与えるべきじゃないかというお話でございますが、これはいま総理からもお答えがありましたように、本質的にはこの調整機能ということにはなじまない。しかし、全体として、国と地方が一体となって景気調整に当たらなければならぬ、これはもう大原則だと思います。そういうことを配慮いたしまして、地方財政においても、必要がありますれば、ワク外債を使用するというようなことで対処したらいかがだろうか、かように考えております。 次は、国と地方の財源の再配分をすべき時期にきておるのじゃないか、こういうお話でございますが、これは、国……
○国務大臣(福田赳夫君) 自動車重量税法案につきまして、その趣旨を御説明申し上げます。 政府といたしましては、今次の税制改正の一環といたしまして、道路その他の社会資本の充実の要請を考慮し、新たに自動車に対して、その重量に応じ、自動車重量税を課税することといたしたものであります。 まず、課税の範囲等につきましては、道路運送車両法の規定により自動車検査証の交付等を受ける自動車及び使用の届け出をして車両番号の指定を受ける軽自動車を課税物件として、これらの自動車等の使用者に対し自動車重量税を課することにいたしております。 第二は、税率でありますが、自動車検査証の有効期間が二年とされる自動車につい……
○国務大臣(福田赳夫君) 川俣さんから、今度の児童手当を創設するにあたりましては、大蔵省は消極的だ、終始文句をつけておった、こういうお話でありますが、文句をつけますのは、これは大蔵省のくせです。習性であります。大蔵省が各省から言ってくるのをうのみにする。これでは日本国は立ってまいりません。(拍手)しかし、議論はいたします。議論をいたしました結果、これは最善と思うところに結論が来るのです。今度の児童手当につきましても、ただいま厚生大臣から感謝しておるというおことばをちょうだいしたことで御了承を願います。 しかし、今後、制度の充実には、経済力が伸びていきますそれに応じまして拡大に努力していくとい……
○国務大臣(福田赳夫君) 新井さんにお答え申し上げます。 何と申しましても、これからの世の中は、これはもう情報化時代であります。その情報化時代の中にありまして、わが国におきましては電電公社が中核体をなしておる。その電電公社の使命ということを考えまするときに、電電公社のつくる長期計画、これは国家的に非常に重要なものである、かように考えておるのであります。 さようなことを考えますときに、これは公社であり、独立採算制でありますから、そういうたてまえを貫いてもらわなければなりませんけれども、政府におきましても、その長期計画に支障が生ずるというようなことになりますることは、これは絶対に避けさせなけれ……
○国務大臣(福田赳夫君) 田邊さんにお答え申し上げます。 田邊さんにおかれましては、政府提案の定率五%、これを取り下げて当面一〇%、さらにこれを二〇%にという御提案でございます。これはにわかに賛成いたしかねるのでございますが、今回五%ではありますけれども、定率化をした。昨年、というか四十五年度、これを率で見ますれば、三・八九%になる。それを今回は五%の定率化、こういうのであり、定率化でありますから、将来の保険財政に対しまして非常に弾力性を与える、かように考えておるのであります。 しかし、こればかりじゃないのです。問題は累積赤字のたな上げ措置なんです。四十六年度末になりますると、二千五百億円……
○国務大臣(福田赳夫君) お答え申し上げます。
米価は米価審議会の決定を待ちましてきめるわけです。これは千葉さんと所見は同じであります。ただ、米審に臨む政府の態度、これは明らかにしておく必要がある、こういうことで施政方針演説とか財政演説とか、そういうところで政府は据え置き方針を出しておる、かように御了承願います。
自余の問題につきましては倉石農林大臣からお答えしたとおりでありますが、農業の生産性の向上、これにつきましては、今後とも財政当局といたしまして最大限の努力をいたしていきたい、ように存じておる次第でございます。(拍手)
【次の発言】 お答え申し上げます。
従来の加算金はやめて、むし……
○国務大臣(福田赳夫君) 不況下の中小企業金融についてのお尋ねでございますが、私は、不況の時期におきましては、中小企業の金融に特別に配意をしなければならぬ、これは石川さんと全く意見が一致します。そういう見地から一般の金融につきまして行政指導、これはかなり効果をあげておると、こういうふうに見ております。また政府金融、つまり三機関等におきましてその資金量を拡大する、そういう措置をとっていることはただいま総理から申し上げたとおりであります。 特に、石川さんは、公害対策、このために資金を大幅に増大せよと、こういうお話でございますが、そのとおりにやっております。貸し付けの総量は、三機関はもとより、中小……
○国務大臣(福田赳夫君) まず御報告申し上げたいことは、今回の天皇、皇后両陛下の御訪欧についてであります。両陛下には、九月二十七日から、ベルギー、英国、ドイツを公式に訪問され、デンマーク、フランス、オランダ、スイスを非公式に訪問され、また、往路アンカレッジにおきまして、米国のニクソン大統領御夫妻の出迎えを受け、御会見されるなど、これら諸国とわが国との友好親善のため多大の成果をあげられ、この間終始御健勝にわたらせられ、去る十月十四日、無事御帰国相なられたのであります。国民とともに深くお喜びいたしたいと存じます。(拍手) 両陛下の外国御訪問は、わが国の歴史上初めてのことでもあり、御訪問先の各国に……
○国務大臣(福田赳夫君) ただいま議長からお呼び出しでございまするけれども、私に対する質問はございませんでしたから、省略さしていただきます。(拍手)
【次の発言】 ただいまの総理のお答えで尽きておるのでありますが、せっかくのお名ざしでありますので、一言申し上げさせていただきます。
私は、今回、政府が提案いたしました両決議案が敗れ去ったことは、非常に残念である、また同時に、これを支持してくださった皆さんにまことに申しわけないと存じます。(拍手)しかし、私は、日中国交の正常化は、これは歴史の流れである、私はこれと真正面から取り組む、こういうことを申し上げておるのであります。
今回、かような国連……
○国務大臣(福田赳夫君) ━━━━━━━━━━
【次の発言】 ━━━━━━━━━━
【次の発言】 先刻の本会議における沖繩返還協定の趣旨説明に際しまして、私の不注意によりまして冒頭の審議にたいへんな御迷惑をかけましたことは、まことに申しわけないことでありまして、この際、心からおわび申し上げます。(拍手)
○国務大臣(福田赳夫君) 本年六月十七日に署名いたしました琉球諸島及び大東諸島に関する日本国とアメリカ合衆国との間の協定の締結について承認を求めるの件につきまして、趣旨を説明申し上げます。 戦後二十数年間、異国の施政下にあった沖繩同胞の祖国復帰は、わが国国民の悲願であり、平和条約発効以来歴代内閣にとり最も重要な政治的課題であったわけであります。しかるところ、去る昭和四十四年十一月佐藤総理大臣とニクソン大統領との間の共同声明において、いわゆる核抜き本土並みの沖繩の返還について合意が成立し、自来両国政府間でそのための具体的な取りきめについて交渉が行なわれていたのでありますが、これが最終的妥結を見……
○国務大臣(福田赳夫君) 今回の事件の損害につきましては、契約上の責任者は船主であるというふうに仄聞をいたしております。これはなお、最終的にはだれであるか決定されますが、いずれにいたしましても、外務省としては、事、国際関連がありますので、この損害賠償の確保につきまして最大の御協力をいたしたい、かように考えます。(拍手)
○国務大臣(福田赳夫君) 私が大蔵大臣のとき、堀さんやその他の多くの人々から、円の切り上げはどう考えるか、こういう質問を受けたわけです。その際、私は、もうきまったように、さような問題は頭の片すみにもありません、そういうふうにお答えしたこともまた事実であります。 ところが、ほんとうはそうじゃないんです。片すみどころじゃない。この問題は、私の頭のまん中にあった問題です。本席をおかりいたしまして、率直に告白をいたす次第でございます。 さらばこそ、決して円の価値の切り下げはしないという前提で、あぐらをかいておったわけじゃないんです。いわゆる八項目という問題につきましても、大蔵大臣であった私から、こ……
○国務大臣(福田赳夫君) 第六十八回国会の冒頭にあたりまして、わが国をめぐる現下の国際情勢を概観し、あわせて、わが国外交の基調について所信を申し述べたいと存じます。 顧みまするに、過ぐる昭和四十六年を通じ、世界情勢には数々の大きな変化が見られたのであります。アジアにつきましては、米中関係が対決から対話へ移行する傾向と相まちまして、ニクソン大統領の訪中計画が発表され、次いで中華人民共和国の国連参加が実現いたしました。朝鮮半島におきましては、依然緊張した情勢が続いておる反面、南北間の話し合いが開かれるなど、緊張緩和へ向かっての模索もうかがわれるのであります。インドシナ半島の戦火は、不幸にしていま……
○国務大臣(福田赳夫君) 成田さんにお答え申し上げます。 成田さんは、日中打開の前提といたしまして、日華平和条約をまず廃棄すべきじゃないか、こういうお話でございますが、伝えられるところの中国側の御意見も全くそのとおりであるということをよく私は承知いたしております。私は、しかしながら、この御意見には賛成できません。わが国にはわが国の立場がある。わが国は、わが国の国益を踏まえて交渉しなければならぬわけであります。(拍手)私は、日中国交の回復は歴史の流れである、ここまで申し上げてあるわけであります。しかしながら、わが国が中国と交渉するいろいろな案件があるわけでありまして、これらは政府間接触を通じて……
○国務大臣(福田赳夫君) 春日委員長から、台湾の防衛責任についてのお尋ねでございます。 台湾防衛につきましてはアメリカが全責任を持っておる、これは御承知のとおりであります。しかし、それだからといって、日本のほうに責任がないかというと、そうじゃない。日本の安全に重大な関係がある、そういう事態が発生した場合におきまして、米軍の日本基地からの発進、こういうことがあり得るわけでありまして、この限度におきましてはわが国もまた台湾の防衛に関連がある、かように御理解願いたいのでありまえこのことは、私は理論上の見解を申し上げておるわけであります。 しかしながら、実際問題といたしますと、このわが国の防衛責任……
○国務大臣(福田赳夫君) ただいま総理大臣から、もうことごとくお答えになっておりますので、私からつけ加える何ものもないような感じもいたしますが、ただ勝間田さんがたいへん大事なことをお間違えになっておられる、その点を正しておきたいと思うのです。 勝間田さんは、米中共同声明において、台湾は中国の一部である、こういうのにかかわらず、わが日本外交は対中政策においてたいへんな立ちおくれじゃないか、そういう御詰問でございます。しかし、米中共同声明はそういっておらないのです。正確に申し上げますと、アメリカは、台湾海峡をはさむ両岸の中国人は、中国はただ一つであり、台湾は中国の一部であると主張しておることをア……
○国務大臣(福田赳夫君) ただいま森下君から対外経済協力につきまして、御意見を交えての御質問でありますが、その御意見の部分につきましては、私が考えているとおりのことを申されたわけであります。私は、御質問ではありまするけれども、私に対する御激励と承りまして、この御激励を体し、いよいよ精励いたしてまいりたい、かように存じます。 御指摘のように、いま、わが国の対外経済協力は大いに前進をいたしまして、アメリカに次いで世界第二の額の協力をいたしておる次第でございます。しかし、その内容はどうかということを考えてみますると、質的には非常にまだ貧弱だと思う。つまり、わが国の対外経済協力が、どうもわが国の輸出……
○国務大臣(福田赳夫君) 私に対する質問は、アメリカの輸入制限の動きに対しての問題であります。確かに石川さん御指摘のように、アメリカの一部には、輸入制限、保護貿易主義の働きがあります。これは特にアメリカの国際収支が非常に悪化しておる、昨年のごときは三百億ドルにも及ぶ国際収支の赤を出しておる、こういう際でありますので、私どもといたしましては、非常にこの動きに対しまして警戒をいたしておるところであります。わが国といたしましては、アメリカのこうした動きが、わが国の中小企業をはじめ、わが国の産業に非常な影響がある、これはもとよりでございまするけれども、もっと大きな立場、つまり、アメリカのような巨大な経……
○国務大臣(福田赳夫君) まず、アメリカのベトナム政策につきましては、これはいま総理から申し上げたとおりであります。 次に、軍事行動に関する政策、ことに当面の北爆あるいは陸上、海上運航の封鎖、さような事態に対する法的の解釈はどうだ、こういうことでございますが、アメリカはこれは国連憲章第五十一条による集団的自衛措置である、こういう主張をいたしておるのであります。この主張が正しいかどうか、これは国連理事会において結論を出すべき問題である、かように存じます。 これに対しまして、松本議員は、一方的に米国を批判せよ、あるいは米国に対してこれらの行動についての抗議を行なえ、こういうようなことを申します……
○国務大臣(福田赳夫君) 江藤君から、自由貿易体制の中における農業への心配、これがるる述べられたわけであります。 いま私は、世界の経済情勢の前途につきましてたいへん心配しているのです。御承知のように、アメリカには根強い保護貿易主義への働きがあるわけです。それが、いま国際収支が非常に悪い、また物価は非常にむずかしい段階にある、そういうようなことから、アメリカにおける根強いこの保護貿易主義というものがさらに勢いを得る、こういう傾向も見られるわけであります。そういうことになりますと、あの巨大なアメリカ経済が保護貿易主義になった、そうしますと、これは世界じゅうに波及します。わが国も、またECの諸国も……
○福田国務大臣 財源問題ですが、まだ財源について具体的なことは考えておりません。つい先日、議員立法でこういうものが行なわれるというお話を承りまして、私の受け取りは、これは基本法だ、こういうことです。これが逐次具体化されていくわけですが、基本法的な意味においては私も大賛成です。ぜひ何とかこの精神を実現いたしたいというふうに考えておりますが、まだこの基本法の精神に沿ってどういうふうにこれを実現していくかという実態も、政府といたしましては詰まっておりません。その実態と合わせまして財源をどうするかということを考えたい。財源は、何といってもこういう性格のものですから、投融資が主体をなすというふうに一応考……
○福田国務大臣 補助金とは、補助金対象となるべきものが行なう事業を助ける意味において政府が与える金銭である、かように思います。
【次の発言】 これはそう言ってないですよ。補助を受ける対象者が行なう事業を助ける意味において政府が与える金銭である。
【次の発言】 補助を受けた対象者は都道府県であります。その都道府県が市町村を通じて農業者を助けよう、こういう企画を持ち、その企画に対しまして政府が補助する、そういうことであります。その考えた時期は六月ころであります。
【次の発言】 府県は、農業者の農業経営の安定、そういうことであります。それを市町村を通じてひとつ助けようという都道府県の企画に対しまして……
○福田国務大臣 補正予算におきましては、百億円の古米処理費を計上しております。大体の見当は、五十億円が輸出であります。それから五十億円が、飼料等、その他もろもろのことを考えたい、こういう予算であります。
【次の発言】 不用になっておるということはないと思いますが、私、まだ実績をフォローしておりませんので、農林省当局から伺いまして、お答えをいたします。
【次の発言】 古米の処理は差し迫った問題でもありますので、非常に政府としては気があせっておるのであります。そういうようなことで、なるべく早くこれが処理をいたしたいというので、約十五万トンくらいは輸出でこれをこなし、また十万トンくらいは飼料その他で……
○福田国務大臣 昭和四十三年度の一般会計歳入歳出決算、特別会計歳入歳出決算、国税収納金整理資金受払計算書及び政府関係機関決算書を会計検査院の検査報告とともに本国会に提出し、また、昭和四十三年度の国の債権の現在額並びに物品増減及び現在額についても本国会に報告いたしましたもので、その大要を御説明申し上げます。 昭和四十三年度予算は、昭和四十三年四月十五日に成立いたしました本予算と、昭和四十四年二月二十二日に成立いたしました補正予算とからなるものであります。 昭和四十三年度本予算は、財政による景気抑制機能の実効を期するとともに、総合予算主義をとり、恒例的な予算補正の慣行を排除し、もって財政体質改……
○福田国務大臣 先般、一月十四日の第三次佐藤内閣の成立にあたりまして、私が引き続いて大蔵大臣に任命されたわけであります。また今後とも御鞭撻のほどをお願いいたします。 私の財政、経済に関する考え方につきましては、この間の財政演説におきましてとくと申しあげたわけでございますが、お手もとに私の書きましたものをお配りいたしてあります。それはそれとしてごらんを願いますが、私がいま一番心配をしており、また私の脳中を去来しておる最大の問題は、景気の持続的成長という問題なのです。 つまり、今日の経済の成長、これを見ておりますと、まことに雄大なものではありまするけれども、どうもその勢いが高きに過ぎる、こうい……
○福田国務大臣 今回の措置は、低金利政策をやめたという基本的な転換措置ではございません。広瀬さんも御承知のとおり、わが国は長期金利でも短期金利でも非常に高い国だったわけです。これをアメリカなんかに比べますと、長期金利では二%くらい、大体長い間わが日本のほうが高い国柄であったわけでございます。ところが、この一両年の国際社会を見ますと、先進諸国では、国際通貨不安という問題もあったかと思います。それからまた同時に、それにもかかわらず先進諸国の経済運営においても、物価高、また国際収支の不均衡というような問題も起きてきておる。そういうようなことを背景として、先進諸国では異常なというふうに見てもいいくらい……
○福田国務大臣 都市計画法施行が地価に及ぼす影響、またそれの金融との関係につきまして、昨年の秋、平林さんから御所見があって、私も同感するところが多かったのです。 そこで、まず都市計画法の問題でありますが、これは非常にデリケートな問題を含んでおるわけです。ことに土地を主として持っておる農民に及ぼす影響、そういうことがありまして、これの具体化、つまり線引き、これはまだ着手しておらない。慎重に線引き作業について考えよう、そういう配意であります。 いずれはこれはやらなければならぬ問題でありますが、とにかく慎重にしようというのでまだ実行に至らぬ、こういう状況であります。したがって、都市計画法の施行によ……
○福田国務大臣 固定為替制を主張したのです。しかし、為替のほうまでは触れないのです。
そこで、固定為替制につきましては、お尋ねもありませんけれども、いまなおこれがいいというふうに考え、そういう考えで国際社会に臨んでいきたい、こういうふうに考えております。
【次の発言】 まず、あの論議、為替制度変更に関する論議が出てきたのはいつかというと、あれはちょうどマルクだとかフランだとかポンドだとか、非常に流動的な時期です。たまたまそういう時期にIMFが開かれる。そこで問題になったわけでありますが、一応鎮静をした今日におきましては、様相が非常に変わってきておるのです。かなり思い切った改革をしようなんとい……
○福田国務大臣 昨年の秋、私がワシントンに参った際、アメリカの財務長官と会いましてよく話し合ったのですが、IMFへ払い込むための金はアメリカ政府から買います、向こうは売ります、これは心配がない。 それからアメリカのドルの信認という問題ですが、これは、よその経済状態を言うのもいかがかと思いますが、ニクソン政権になってから特に格段の努力をしている、こういうふうに見ているのです。ジョンソン政権のときも、その末期には金融調整をしなければならぬというので、たしか一昨年は通貨の発行量を七%増に押える、こういうような政策をとっておりますが、それでは足らぬというので、去年は、ニクソン政権になってから二%増に……
○福田国務大臣 石原総裁によく検討していただきます。
【次の発言】 資本自由化はそう混乱ないようなスケジュールでやっていきたいと思いますが、何せヨーロッパの事例を見ましても、自由化後の状態、これは容易ならざるものがあると思います。そういうものに備えまして、金融上の演ずべき役割り、これは重大なものがあるであろう、かように思います。その際に開発銀行がどういう役割りをにないますか。まだ自由化がそこまでの段階にはなっておりませんので、まあ一つの候補者であるという御所見、これは私もそういうふうに思いますが、今後十分検討してまいります。
【次の発言】 ただいまの附帯決議につきましては十分関係省庁とも協議し……
○福田国務大臣 開銀自体につきまして、いろいろ話を伺うことがあります。しかし、いま広瀬さんも御指摘のように、開銀の運用につきましては、時代の流れとともに非常に弾力的に対処をしておるわけです。これは、数年前のことを考えますれば、電力がある、あるいは鉄がある、石炭もありますし、造船もありますというような状態でありましたが、今日では鉄がもうそういう必要はほとんどなくなっております。石炭も全然開銀の対象とする必要はないようになってきております。いま、主として造船並びに電力、これに集中しておる。そこへ、在来のそういう基幹産業のほかに、新しい地域開発という問題が起きてきておるわけでございまして、これは数年……
○福田国務大臣 ただいま御決議のありました事項につきましては、政府といたしましても御趣旨に沿って十分配慮いたしたいと存じます。
○福田国務大臣 今日の段階では、物品税問題を論ずるというにあたりましては、税体系全体の中の物品税ということを考えなければならぬ、こういうふうに思います。そこで私は、今日の日本におきまする国民の租税負担、これは必ずしも高くない、こういう認識を持っております。つまり、いわゆる負担率は一八%程度である。ところが先進諸国、これを見ますれば、三〇%をこえるというような状態の国が多いわけであります。国際的水準から見ると、かなりわが国の国民の租税負担というものは低い状態にある。ところが、それにもかかわらずわが国におきましては重税感を訴える人が多いのでございますが、それは一体なぜかといいますると、そういう低い……
○福田国務大臣 きのう主税局長から御報告申し上げましたように、ことしは三百億程度の自然増収があろうかと思います。それは歳出の節約、不用額、そういうことを考えております。さらにそれとあわせまして、いま国債の発行額が、未発行のまま残っておるのが三百八十億くらいありますが、その発行を取りやめるというふうにいたしたいと思います。 それから、昭和四十五年度にかりに自然増収があるというような事態になりましたらどうなるか。私は昭和四十五年度という年は非常に見通しがむずかしいので、おそらく法人税なんかにはそう前途楽観を許さざるものがあるのではなかろうか、そういうふうに見ておるわけでありますが、仮定の議論とし……
○福田国務大臣 まことにごもっともな御注意と思うのです。私も、どうも四百万円というのが一体中小のところで規制力があるのかどうか、多少疑問に思っておったところなんでございます。四十六年度税制の問題として十分検討してみたい、かように存じます。
【次の発言】 これまた私はごもっともな御所見と思います。私も常々そういうことを感じておりまして、何とか中央、地方の協力によりまして徴税費を下げるということに努力しなければならぬと思っております。これは現行税制の面でも多少のことはできますが、実際は税制に非常に関係があるかと思うのです。つまりいま自治団体だ、自主性を尊重しなければならぬというので、地方税の形態が……
○福田国務大臣 総理のさっきのお話で、ちょっと今後の税制のあり方という意味において、税率の調整が中心になるんだというような印象を与えたかもしれません。総理が言われるのは、そうじゃないんだと思います。いま皆さんに御審議願っておる、いままで十数年も課税最低限のみが所得税減税の議題とされて、税率調整は顧みられなかった、そこで子供を持つ中堅階層の負担が重くなってきている、これが当面の課題であるということを強調する御趣旨であったと思うのであります。将来の問題としてのあれではなかったんだろう、こういうふうに思いますので、ちょっと補足さしていただきます。
○福田国務大臣 私が、今回の所得税減税、かなり大幅なものでありますが、これをもって終わりとしない、こういう考えはよく了解されたと思います。またその考え方がそういうことになっておる、その意義も御了解願っておるところかと思います。
だが、所得税減税を行なう場合におきましてはどうしても課税最低限、これが最大の問題になってくる、こういうふうに考えております。その際におきましては、ただいま力説のありました給与所得者の定額控除分、これにつきましても十分ひとつ検討してまいりたい、かように考えます。
【次の発言】 明年度というふうに時間をつけられますとこれはお答えがなかなかむずかしくなるのです。明年度、経済……
○福田国務大臣 ただいま御決議になられました附帯決議につきましては、その趣旨を十分尊重いたしまして、今後とも税負担の適正化に努力いたしたいと存じます。
○福田国務大臣 企業は企業としての責任を持っておるが、同時に、社会においてきわめて重要な役割りを果たしておるということを常に旨として企業の活動をすべきものである。これは私企業についても同じであります。
【次の発言】 まあ企業全体がそういう気持ちでやってもらわなければならぬと思います。企業といえば、これは経営者もおります、株主もおります、また労働者もおります。それらが一体としてそういう気持ちでやっていかなければならぬが、順位をつければ何といっても経営者が第一だ、このように思います。
【次の発言】 何といっても、企業は日本の社会をささえる一つの単位でございますから、その社会単位としての責任に徹し行……
○福田国務大臣 ただいまの保証限度に対する政府の助成、これにつきましては全く私も同意見であります。すなわち来年度におきましてはさらに七億円の助成が必要ではあるまいか、さようなふうに考えております。いずれ来年度予算編成に関連いたしまして御審議いただきたい、かように思っております。
【次の発言】 今度の制度は非常に公益性の高い使命を持っておるわけであります。そういうようなことでこの制度が行き詰まるというようなことがあってはこれはたいへんだというふうに理解をいたしておるわけであります。ただいまのところでは行き詰まるというようなことは考えておりませんけれども、もしこの構想が行き詰まりを生ずるというよう……
○福田国務大臣 ただいま御決議のありました事項につきましては、政府といたしましても御趣旨に沿って十分検討いたしたいと存じます。
○福田国務大臣 堀さんが所得政策というものをどういう意味で言っておられるか、あなたの言う所得政策はその内容がどういうものであるかによって私の考え方も違ってくるのです。堀さんがかりに、強権をもって法的に賃金の規制をしなければならない、こういう意味で所得政策と言われるならば、私はそれは反対であります。しかし、経済の運営におきまして、賃金の問題、また賃金と物価の悪循環というもの、これを頭に置く、これをどういうふうにこれから乗り切っていくか、こういう意味において所得政策、こういうふうにおっしゃられるならば、私はまさにそういうことを真剣に考えなければならぬ。これは日本国国民全体がこの問題に思いをめぐらさ……
○福田国務大臣 四十六年度の予算編成の基本方針についてというお話でございますが、まことに手回しのいいお尋ねでおそれ入ります。まだ私どものほうではどうしようかああしようかという段階でありまして、具体的なことをお答え申し上げかねる段階でございます。 ただ、私が非常に心配しておりますのは、現在の経済情勢、どうも過熱の勢いでございまして、金融調整政策をとっておる。しかし、なかなかその勢いがおさまりかねるような形勢でございます。そういう情勢を踏んまえました金融調整政策はなおこれを続けるという考えでございますが、さて来年度の予算を一体どうするか、こういうことにつきましては、やはり過熱を押え、そして経済を……
○福田国務大臣 私も、本件は非常に異例なことだと思います。あなたと同じような関心を持ってこの事件を見ますが、さて一体こういう不祥事件が起きた根源はどこにあるのだろうか、こういうことを考えてみますと、やはりこの事件がどういう経過をたどって行なわれたかという正確な把握ができませんと正しい判断はできないと思いますが、抽象的にいいますれば、やはり銀行内部の綱紀、規律、こういうことが大事な問題であるなという感じがいたします。御指摘のように、富士銀行ばかりでなく、ほうぼうに、スケールは別といたしましてもこの種の問題が起こっておる。通じまして見るときに、やはり金融業、これは公の業務であるという意識に徹した厳……
○福田国務大臣 譲許品目の税率の引き上げ、これはまことにお話しのとおり例外やむを得ざる場合にこれを許すべきものである、こういうふうに考えます。具体的に日米間の問題、どうなっておるか、これはなかなか機微の点がありまして申し上げかねますが、しかし精神はどこまでもそうあってほしい、こういうことで交渉しておる、かように御了承を願います。
【次の発言】 ただいま政務次官からお話しがありましたとおりに考えておりますが、この日米繊維交渉が妥結をする、その結果、過当に業界に悪影響を及ぼして、業界が困惑するようなことがあった場合に、政府がそれをただ黙って見ておるわけにはいかないと思います。ただ、補償というような……
○福田国務大臣 私は、いま地方財政はよくなったというふうに言っていいと思うのです。ことに二十九年ごろはたいへんな窮況にあったのです。その後若干の改善を見ましたが、再び四十年にたいへんな不況におちいった。そのころに比べますと隔世の感がある。いまは財政の規模から言いましても、一般会計を上回る、こういうような情勢になってきておりまして、しかもその一般会計に金を融通するということができるというところまで来ておるわけでありまして、そういうことを見ますと、(「強奪だ」と呼ぶ者あり)とにかく皆さんはいろいろな批評をよく御承知ですから、私から、申し上げる必要はございませんけれども、とにかくあらゆるとは申しませ……
○福田国務大臣 確かに御指摘のような点があろうかと思います。とにかく生乳の買い入れ量が増加する、また輸入が予定のようになかった、これは見込み違いでありますので、今後は見込み違いの起こらないように努力をいたしていきたいと存じます。
【次の発言】 予備費を四十五年度は多額に組んでおりますので、そういう義務的な費用の不足に備えるという意味も込めておるのです。総合予算主義というものはいい主義でありますので、これはどこまでも堅持してまいる。つまり、異常なまたは非常なことがなければ何とか追加補正なしにやっていきたい、今後ともそう考えております。
【次の発言】 その種の費用は、これは義務費でありますから、支……
○福田国務大臣 ただいまの足立委員の御所見、私も全く同意見です。やはり食おさまって初めて民生は安定する、その根幹をなすものは食糧行政である、こういうふうに考えます。とにかく戦中からなじんできたこの食管制度、これが崩壊するというようなことがあると、食生活に広く深刻な影響があるであろう、こういうふうに思います。農民もまた食管制度を維持したいという願いを持っておる。ですから、何とかくふうをこらして、これが立ち行くようにという最善の努力をしているというのがいま政府の姿勢でございます。
【次の発言】 今度百五十万トンの減産措置をとる、これはもう非常に画期的なことだと思うのです。何とかしてこれを成功さした……
○福田国務大臣 永野ミッションの報告を永野会長から承りました。その中には、ナホトカ以外に、ウランゲル港という港をつくりたい、そういう話が両国の間に持ち上がっておる。それから木材、チップの長期輸入計画、その他鉄や石炭また天然ガスの資源開発、そういう問題が討議されたという話ですが、私はその中で特に印象を持ったのは、ウランゲル港の新設であります。日本の協力によってこれができ上がるということになれば、日ソの経済交流の上に裨益するところ甚大であろう、こういうふうに考えまして、その旨を新聞社にお話を申し上げた、こういうことでございます。
【次の発言】 まだ金のほうの具体的な条件の話までいっておりません。し……
○福田国務大臣 総理は、また内閣は、教育問題を非常に重視しておるんです。これは総理のことばをかりて言いますれば、一九七〇年代は教育の世代であると、そこまで強調をしておるくらい教育問題を重視をしておる。私も、教育ということは、現段階における日本にとりましてたいへんなことである、そう思っております。つまり、いくさには負けましたけれども、四半世紀たって今日すばらしい日本国ができた。考えてみますると、しかしこれは、物的側面におきましては確かにわが日本は世界における第二の地位を獲得し、世界じゅうからも注目を浴びるような日本国になった。しかし、国民の一人一人の心の問題、この側面をとらえてみると、私はまだま……
○福田国務大臣 商品取引につきましては、それぞれの商品を所管する官庁の商品行政、これと非常に密接な関係がありますので、これを切り離して大蔵省というのは運営がかえってむずかしくなるのじゃないか、さように存じます。これが証券のように、金融資産というか、そういうものを取引との対象としておらぬ、こういうことで困難と存じます。
【次の発言】 新しい交通総合体系につきましては、まだ橋本運輸大臣からはお話は承っておりませんけれども、これはもうほんとに必要な段階になつきておりまして、私ども大蔵省といたしましても、総合運輸体系というものが政府にないと、財政の割り振りもなかなかむずかしいということでありまして、も……
○福田国務大臣 はっきり申し上げますが、四十五年度において支出いたします減反奨励金、この種のものは四十五年度限りでございます。四十六年度以降につきましては、四十五年度におけるこの減反施策の成り行きを見て慎重に検討いたしたい、かように考えております。
【次の発言】 西宮さんから輸出の話が出ますが、これはなかなか言うべくして非常に時間のかかる問題だと思います。つまり、海外の、準内地米です、この価格は、まあ半分以下なんですから、わが国の水田の生産性を倍以上に向上させる、これはもうずいぶん時間のかかることと思います。しかし、そういう方向へ努力をしなければならぬ、これはもう御説のとおりでありまして、水田……
○福田国務大臣 いま委員長から御指摘のように、一昨日の第二分科会におきまして、御質問に対する答弁が不十分な点があったわけであります。ここで補足説明をいたさせていただきます。 第一点は、四十五年度専売公社予算案に計上いたしております塩業整理交付金は、塩業を廃止することを希望する業者に対し、これを奨励する趣旨のものでありまして、他の予算補助の場合と同様に交付基準について法律案を提出することは考えておりません。ただし、今後の情勢の推移いかんによりましては、四十六年度以降、強制的に転廃業をさせたり、塩の専売制度について改廃を行なうこととなることがないとはいえませんので、その場合には、塩業整備について……
○福田国務大臣 お話しのように、財政法におきましては、予備費の報告は、次の通常国会となっておりますが、今回のごとく通常国会が開かれない、しかし実際は、通常国会にかわる性格を持つ特別国会が開かれておるのであります。さようなことを考えまして、この特別国会に提出することが適当である、さように考えて提出をいたしておるわけであります。
【次の発言】 国会の意思といたしまして、次の通常国会ということが、その文言のとおり次の通常国会というと、ことしの暮れ開かれますが、その暮れに提出いたしなさいという御意見であれば、そういたします。国会の意思が、次の通常国会、つまり特別国会を飛ばした、この暮れに開かれる通常国……
○福田国務大臣 お話はまことにごもっともでありまして、昭和四十五年度を展望しますと、やはり産業体制、これは強気でございます。そういう際でありますので、財政、経済両面におきまして少し抑制の考え方を出さなければならぬ、こういう考えに基づいて、一方においては金融調整政策を始めておりまするし、同時に予算の編成も、あるいは道路を、下水道を、住宅をと、非常に社会資本充実の要請も高いです。高いですが、全体としてはこれをなるべく低位に押えたい、こういうふうに考えまして、政府所要の財貨サービス、これにおきましては、前年度に対しまして一四・八にこれをとどめる、こういうくふうをこらす。また財源面におきましては、公債……
○福田国務大臣 昭和四十五年度暫定予算の概要について御説明申し上げます。 昭和四十五年度予算は、昭和四十五年度開始前に成立を見ることが困難であると思われますので、四月一日から四月十八日までの期間について、暫定予算を編成することにいたしたものであります。 まず、一般会計暫定予算について申し上げます。今回の一般会計暫定予算の歳出総額は六千百十六億円、歳入総額は千五一百五十億円でありまして、四千五百六十六億円の歳出超過と相なります。 なお、国庫の資金繰りにつきましては、五千億円を限度として、必要に応じ、大蔵省証券を発行することといたしております。 今回の暫定予算におきましては、暫定予算が本予……
○福田国務大臣 地方団体の財政の問題、これは公害対策によりましてその運営が支障を生ずるというようなことがないように、これは万全の対策をとります。必要があれば立法もいたします。よく検討します。
また、中小企業の問題につきましては、税と金融、この両面を通じまして、これまた万全の対策をとりたいと思いますが、ただいま金融のほうは御承知のように立法は要らぬと思います。しかし、税につきましては、立法をしても中小企業の公害対策には支障がないというようにこれを助成をしたい、かような考えでございます。
【次の発言】 ただいまお話しの、地方財政に関連する三つの問題、つまり一つは交付税の問題ですね、これはもう当然……
○福田国務大臣 藤井さんのお話のように、これからの日本の経済は非常に見通しもむずかしく、困難な諸問題が多いと思います。過去数年間、超高度成長を続けたわが日本経済、私は、この勢いが少し激し過ぎる、成長の速度が早過ぎる、かように考えまして、景気抑制政策をとったことは御承知のとおりでありまして、特にその主軸として昨年の九月から金融引き締め政策をとりました。この金融引き締め政策が経済の実体面に効果をあらわしつつあります。すなわち、昨今における経済の諸指標、これはいずれも頭打ち、つまり鎮静化、われわれがねらった経済の超高度成長抑制という方向に動き出しておる、こういうことが認められる段階になってきたのであ……
○福田国務大臣 四十六年度におきます所得税の扱いにつきましては、いまお話しのようにわが国の課税最低限、これは必ずしも過酷であるという状態ではございません。先進国並みというところまでいっている。最近の計数整理の結果では、夫婦、子三人の場合におきましては約百六万円、こういうふうになるわけであります。また夫婦、子二人という家庭におきましては九十万円、こういうことでございまして、決して恥ずかしい状態ではない。ところが、それにもかかわらず所得税減税に対する国民的要請は非常に強い。それは私がかねて申し上げておりますとおり、わが国の租税体系が直接税、特に所得税に片寄っておる、こういろ点からくるのではあるまい……
○福田国務大臣 借款交渉の事実があるかどうかという点につきましては、私のほうから申し上げますが、確かにいまお話しのような要請を受けております。それから当方もそれに対しましては前向きで交渉に応じております。この借款の性格は、いままでもあったのでありますが、その同じような借款を、その政府的色彩を薄めまして何とか話をつけたい、こういうふうな意向をもちまして、ただいま先方と話し合いをやっておるという最中でございます。
【次の発言】 いま繊維交渉は継続中であります。業界のほうは自主交渉には応じない、こういうたてまえです。ですから、自主交渉が成立した場合にどうのこうのということは言っておりませんです。また……
○福田国務大臣 報償費と交際費は、その区分が非常にデリケートな問題でありますので、どこまでが報償費、どこまでが交際費だということの判定に非常に苦慮するわけなんです。
しかし、気持ちといたしましては、なるべく報償費扱いじゃなくて、領収書を給するところの他の費目が適切であるというふうに考えます。報償費は万やむを得ざる場合に限りたい、こういうふうに考えますが、今後十分そのような方向で善処していきたい、かように存じます。
【次の発言】 先般、専売事業審議会の小委員会から、たばこ有害表示問題につきまして答申をいただいたわけです。なぜそういう小委員会ができたといいますと、WHOにおきまして、たばこの有害……
○福田国務大臣 昭和四十四年度の一般会計歳入歳出決算、特別会計歳入歳出決算、国税収納金整理資金受払計算書及び政府関係機関決算書を会計検査院の検査報告とともに本国会に提出し、また、昭和四十四年度の国の債権の現在額並びに物品増減及び現在額についても本国会に報告いたしましたので、その大要を御説明申し上げます。 昭和四十四年度予算は、昭和四十四年四月一日に成立いたしました本予算と、昭和四十五年三月四日に成立いたしました補正予算とからなるものであります。 昭和四十四年度本予算は、わが国経済の持続的成長の確保と物価の安定を眼目として、財政面から景気を刺激することのないよう、財政規模は適度のものにとどめ……
○福田国務大臣 予算編成後に生じました事由に基づきまして支出する予備費、これは数年来の傾向を見てみますと、従来の予備費の額では足りません。そこで毎年毎年補正予算を組む、こういうことになっておりますが、昭和四十六年度においてもそういう過去の趨勢を考えなければならない、そういうようなことから予備費を千四百億円に増額をいたしたわけであります。これで対処してまいりたい、かように考えております。 一方、予算編成後に生じました事由に基づき支出を要する問題、これは米価がまず第一であります。それからもう一つは、おそらく人事院の給与勧告が五%をかなり上回るものになるんじゃあるまいか、その際におきましては、予算……
○福田国務大臣 ただいまのお話、まことにごもっともなことだと思います。この法律が成立したからといって、企業責任者、最高責任者その他の責任者が、この法律による責任者に責任をなすりつける、こういうことであってはならぬ、かように考えますので、御趣旨の方向で指導に当たりたい、かように考えます。
【次の発言】 お話、これまたごもっともなお話と私は思います。さような方向で業界の指導に当たりたい、かように存じます。
【次の発言】 本法律案の政省令は、御指摘のようにたいへん多いわけでありますが、全力を尽くしまして可及的すみやかにこれを制定いたし、この法律の実施をいたしたい、かように考えます。
○福田国務大臣 通常国会がいよいよ再開となりまして、いろいろな事案につきまして御審議をお願いをする、それに先立ちまして私の財政金融に対する所見を申し述べたいと存じます。この私の考え方につきましては、整理をいたしまして、所信表明として印刷したものをお配りしてあります。これは過日、本会議において私が申し述べました財政演説と大体において同じなんです。したがいましてそれを朗読することを省略さしていただきまして、二、三、私が特に感じておる点について申し上げさしていただきます。 第一の問題は、当面の経済運営に関する点であります。 私は、本会議においても申し上げましたが、ここ数年間のわが国の経済の動きに……
○福田国務大臣 最近社債に対する証券業界の関心が非常に高まってきておるのです。これは、一つは金融引き締めということですね。社債によって資金を調達するという意欲が企業界に多い。それと並行しまして、社債の利回りの改善、そういうようなことが総体的に見られるような状態になってきた、そこにあるのだと思います。 そこで、御指摘の問題でありますが、確かにいま証券局長から申し上げましたように、大証券に社債の消化が非常に片寄っておる、これは理由があるのだろうと思うのです。つまり、もうしばらく前の状態でありますと、社債はどうも割りが悪い、こういうようなことがあったのじゃないか、中小だけに採算に敏感である、こうい……
○福田国務大臣 ただいま御決議の附帯事項につきましては、政府といたしましても、その趣旨を尊重し、極力努力いたします。
○福田国務大臣 第一点の貸し出し金利引き上げにならないかという御質問、これは御提言のように、そういうふうな関係が生じないように行政指導に当たっていきたい、かように考え、また金融機関当局におきましてもそのように応対をしてくれるというふうに考えております。 それから第二点の公定歩合、最近二回にわたって引き下げが行なわれましたが、それに市中金利が順応しないじゃないかというような御所見でございます。私も公定歩合につきましては、市中金利がこれに追随するようにと念願をいたしております。この間日銀総裁にもそのお話をいたしたわけでございますが、日銀当局の答えは、昨年秋の引き下げの影響、これは非常に緩慢であっ……
○福田国務大臣 ただいまの附帯決議に対しましては、政府におきましても十分尊重して、善処いたしたい、かように存じます。
○福田国務大臣 新経済社会発展計画はたしか一〇・六の実質の成長だと思います。それで、物価の上昇を考えてやっていくとこれが四十億ドル、こういう計算になるのです。ですけれども、これは非常に大胆な推計でありまして、最近の情勢等から見ましてそこまでいき得るかどうか、かなり問題があるんじゃないか、そんな感じもします。そういうようなことで、実情に応ずるよう、今後経済社会発展計画もよく注視していかなければならぬ、こういうふうに思いますが、とにかく一昨年の段階でながめてみまして一〇・六という成長率、これは大体いけるのじゃないかという見通しであったわけでありますが、これはどうも少し高過ぎるかなというので、四十六……
○福田国務大臣 強引に言ってきたところには金を出すが静かに言ってくるところには、手薄である、こういうようなことじゃないと思います。何も言ってこないところに対しまして援助をする、これもおかしなことでありますので、そういうことはいたしておりませんが、強引だから高くなった、こういうふうな動きにはいたしたくないし、またいたすべきものじゃない、こういうふうに考えております。 数年後になってGNPの一%ということが実現される、その際における協力額は非常に多額になるわけでありますが、こういうふうな多額になる海外経済協力というものを行なう以上、お話しのように成果をトレースする、これは非常に大事なことになって……
○福田国務大臣 一昨日の当委員会で堀委員からキューバの問題につきまして御質疑がありました。私並びに政府委員の答弁が多少誤っておりましたので、ここでおわびかたがた訂正いたしたいと存じます。政府委員から申し上げます。
【次の発言】 IMFをはじめとする国際金融機構、これの加盟については、その国の政治形態がどうであるということによって差別をすべきではない、かように考えます。
【次の発言】 これは原則的にはそうだと思います。しかし実際問題とすると、国交のない国というのがあるわけですね、そういうようなことでなかなかむずかしいこともありますが、考え方としては差別はいたしたくない、かように考えます。
○福田国務大臣 ただいまの御決議に対しましては、政府といたしましても、御趣旨を体しまして十分努力をいたしたいと存じます。(拍手)
【次の発言】 私も今回の税法改正にあたりまして、あなたと総理との間の問答を思い起こすわけでありますが、妻の座を贈与税、相続税の立場から優遇すべしという御議論、私も同感なんです。さればこそ今回、居住用財産に限りましたが、その免税額も倍にいたす、こういうような措置をとることにいたしたわけでございます。気持ちといたしましては堀さんと同じように考えております。
【次の発言】 いまお話しの基礎控除、その制度の発足がどういう趣旨であったか、こういうことかと思うのですが、これは妻……
○福田国務大臣 ただいまの議員修正案につきましては、他の個別物品やサービスに対する課税との負担の権衡を著しく失することとなるのみでなく、歳入予算額に重大な影響を及ぼすことになりますので、政府としては反対であります。
○福田国務大臣 そのとおりと存じます。つまり本土の関税料率が沖繩にも及ぶということになる。これが原則である、かように考えます。
【次の発言】 そのとおりに考えます。
【次の発言】 非常にむずかしい問題が伏在しておるわけでありますが、つまり沖繩が本土と一体化する、その結果、沖繩の経済が全体としてどうなるかということを把握しなければならぬと思っておるのです。つまり、賃金水準は一体どうなるのだろうか。またアメリカの、わが国の三倍以上高い労賃を使って生産された品物がずいぶん入ってきたわけです。その沖繩の対米輸入、これがどういうふうに変わっていくのだろうか。おそらく本土の、三分の一弱の労賃を使った品物が……
○福田国務大臣 ただいまの御決議のありました事項につきましては、政府といたしましても御趣旨を尊重して、善処いたします。(拍手)
○福田国務大臣 前座をいたします。 ただいま御指摘の有価証券の譲渡所得、これにつきましては、これは平林さんからもまた他の議員からも一両年前から御指摘がありました。私どもも考えておったんです。これは例外がないという鉄則でもない制度でございますが、しかし、お話しのような株式公開の場合の所得、これに対してどうするか、赤井電機の問題が起こりましたときに私ども反省させられたわけです。そこで、例外としての措置をこの問題につきましてもとろう、こういうのでずっと考えてきたんです。大体その措置を四月一日から実施いたしたい、こういう考えでおりましたところ、またお話しのダイエーの問題が起こりましてまた世間を騒がし……
○福田国務大臣 この制度は法人税法の中で特別措置である、こういう意味合いにおきまして、一般原則から見るとかなりの例外を設けている措置である、そういうふうに見ております。さようなことで、これは廃止あるいは改革についてずいぶん昨年以来検討をいたしたわけなんです。そういう努力をしてみましたが、ちょうどそれと時を同じくしまして資源問題、とにかく国の総力をあげて内外の資源を開発しなければならぬ、こういう要請が出てきた。そういうときに、国内資源の開発上、それがまたひいては海外への投資上かなりの役割りをしておるこの制度、これを廃止するということになると、どうも政策に対して大蔵省は理解というものがない、資源政……
○福田国務大臣 広瀬さんのおっしゃること、これはごもっともだと思います。私どももそういうふうな考えを持っておるわけでありますが、ただいま主税局長から申し上げたようないきさつもありまして、一年間は置かなければいけないというふうに考えておりますが、次の税制改正におきまして、つまり四十七年度からこれを廃止いたしたい、かように考えております。
【次の発言】 特別措置は特定の政策目標をもって特例を設ける措置でありますので、その特例措置の政策効果がどうであるかということについては常にこれを追及しなければならぬと思います。そうでないとそれがあたりまえのようなことになって、特例が特例でないというような形で定着……
○福田国務大臣 塩の専売を廃止するかどうか、これはいろいろその利害得失について見方はあると思います。しかし、さてそれじゃ専売にしておいてどこが悪いのだろうということにつきましてまた積極的な決定的な理由というものも私はまだ見つからないように思います。しかし、いろいろ議論のあるところでございますから、なお検討いたしましてその方針をきめたい、かように考えます。
○福田国務大臣 いま理財局長からの答弁でだいぶ御了解がいったと思うのでございますが、つまり国が土地を売るという場合におきまして、その上に借地権がある、そうするとその所有権の価値がそれだけ減るわけですから、その辺は十分配慮しなければならぬ問題だと思います。いま堀さんのお話を承っておりまして、借地権を設定するとして、どういう借地権を設定するのかという、そのしかたに私は問題があると思うのです。ですから今後というか、いままでもいろいろ注意していると思いますが、未来に借地権を設定するということ、これは気をつけていかなければならぬ。その辺につきましてはよく検討してみたい、かように考えております。
○福田国務大臣 法制次長がお答えしたのですから、法的解釈はそうだと思います。思いますが、総則で、予算の数字の執行ですね、予算書の数字の執行だけに関連しているのか、それだけしか関連できないのかというと、そうではない。たとえば債務負担行為、これは予算とまた別ですね。当該年度の予算だけじゃない。翌年度の予算を拘束するようなそういう条項もあるので、大体そういう特殊なケースを除きますと、やはりいま法制次長がおっしゃったとおりと解釈します。
【次の発言】 そういうふうに思います。
【次の発言】 いまさら間違ったと言われることは意外だと思いますが……。これは堀さんはじめ当委員会皆さんの間から、一般会計の措置……
○福田国務大臣 いま激動する日本の社会経済の中で、私は、日本が国をあげて工業化という勢いが進んでおる、そういう中において農村をどういうふうに守っていくか、非常にむずかしい問題に当面しておる、こういうふうに思うのであります。しかし私は、農村というものは日本社会の大きな基盤である、これが崩壊をするというようなことは断じて許すべきではない、こういうふうに思うわけでございます。 そこで、そういう前提で米作農家のことを考えてまいる、こういう際に、米作農家というものが、これは食管制度の根幹を維持するということに強い期待を寄せておる、こういうふうに見ておるわけであります。ところが現在はどうかというと、米の……
○福田国務大臣 私は去年のやり方、これはいろいろ議論がある。しかし実態的には二百三十八億円をパーセントに直して米価に繰り入れた、こういうのですから、形式的にはいろいろ御意見のようなことがありましょうけれども、実態は、私は水準というか、非常にまあぼやけたことばでありますが、水準据え置きぐらいは言わしてもらっても、これはまあお察し、御了解願えるのではあるまいか、さように存じます。
【次の発言】 農家は、わが国とすると非常に大事な社会基盤である、こういうふうに私は考えておりまして、これを、あらしが吹きすさぶというような、世界的な高成長経済下においてどういうふうに持っていくかということは非常に大事な問……
○福田国務大臣 お話のように非常に大きな国際通貨不安が起こったわけです。発端は、五月の三日にドイツの五大民間研究所が連名で当局に対しまして、マルクの為替変動制度、これを採用すべしという意見具申をした。これに対する当局の対応のしかたがどうもあいまいというか、きっぱりとしておらなかった。その辺から端を発しまして、四日からマルクの思惑買いが始まる、こういうことになり、五日はドイツでは、為替市場を開くということになりますと三十分ないし四十分ぐらいの間に数億ドルのマルク買いが行なわれる、こういう事態になり、直ちに為替市場を閉鎖する、こういうことに相なったわけです。それに連動いたしましてスイスが、あるいは……
○福田国務大臣 立法の趣旨は、これは道路その他の社会資本に充てる必要上こういう税制を設けるのだ、こういうことです。しかしこれは財源を特定をいたしておるわけじゃないのです。その使途は一般財源というようなことになっておるわけでありまして、九兆四千億という財源が一般会計にはある。その九兆四千億がいろいろな目的に配分されるわけでありますが、その九兆四千億円の歳出をまかなうための財源の一部といたしまして今度の自動車重量税が考えられた。そこで、もしこの重量税がないということになりますと、法律上、たてまえ上は一般財源ではありますけれども、しかし立法の趣旨が、これが社会資本を充実する、そういうようなところにあ……
○福田国務大臣 それはそのとおりでございます。つまり、それはこの税が発想されたいきさつを申し上げたわけなんです。今日それをどういうふうに理解しているかというと、いきさつはそうでございますが、これを特定財源というふうにはしておらないのです。九兆四千億円の中の一部を構成する一般財源である、こういうことになっておりますので、形の上では道路財源というふうには特定をいたしておりません。おりませんが、これを発想した気持ちというものは道路財源を充実したいんだ、そういうところから発足しておる、これはそのとおりであります。
【次の発言】 ただいまのお話は、どうも自動車新税はどういう目的でこれが発想されたのか、そ……
○福田国務大臣 間違いはございません。ただし、一般財源として受け入れておりますので、目的税とはいたしておりません。
【次の発言】 さような意味では間違いはございません。
【次の発言】 目的税という形をとっておりません。
【次の発言】 国が行なう施策は道路ばかりじゃないのです。またその他の社会資本ばかりじゃないのです。あるいは社会保障諸施設、あるいは文教の諸施設、多々あるわけでございます。そういうような次第でありますので、いろいろくふうをいたしまして不要不急の諸施設は取りやめる、また特別措置も毎年毎年洗い直しをいたしまして財源の充実をはかる、こういうふうにするのでありますが、それはそれでありまし……
○福田国務大臣 わが国においては、道路その他の交通資本が非常な立ちおくれをしておる、その立ちおくれの取り戻しをしなければならぬ、それには財源が必要である、こういうことでございます。
【次の発言】 そのとおりでございます。私がただいま申し上げたことを具体的に言うとそういうことでございます。
【次の発言】 それが発端になっておりますが、それに、道路その他の交通社会資本を整備する、こういうことにいたしております。
【次の発言】 わが国の道路事情からいいますと、第六次道路五カ年計画で、国道につきましては整備状況が、一〇〇%まではいきませんけれども、それに近いところまでいくのです。ところが、主要地方道な……
○福田国務大臣 これは労働省の具体案をよく見てみたいと思いますが、趣旨としては前向きで検討いたします。
【次の発言】 ただいまの御決議に対しましては、政府といたしましても、御趣旨に沿って十分検討いたしたいと存じます。
○福田国務大臣 輸出論議が最近たいへん活発ですが、私は輸出をことさらにディスカレッジする、こういう考え方をいたすことは適当でない、こういう基本的な考え方です。問題は、輸出のやり方の問題があると思う。いま皆さん御承知のように円の問題というのがあります。こういう問題につきましては、これは外圧というものはわれわれは感じません。私どもは、マルクに見られるように短期資金の流入でアタックを受けるというようなことにつきましては完全装備をしておる、こういうのでありまするし、また外貨が急増したといいましても七十億ドルそこそこである、こういうようなことなんですね。そこで、その外貨の量から見ましても貿易量の三分の一……
○福田国務大臣 付加税化の問題は、政府としてまだきまった考え方じゃないのです。ただ私も自治大臣も非常に率直な性格でございますので、率直な考え方をおのおの申し述べた。 私は付加税化ということがいいというふうな考え方を持っております。つまり国、地方の両者の立場からいいましても、あるいは納税者は、これは同じ対象になるわけですから、その人の利便を考えましても、あまりめんどうな手続でないほうがいいんじゃないか、そういうようなことで、付加税という方式はいいと思うのです。現に付加税方式というのは、法人税については行なわれているわけなんですね。問題は、住民税についてそれをやってどこが悪いんだ、こういうふうな……
○福田国務大臣 昭和四十六年度予算につきましては、過日の本会議でその方針並びに大綱について御説明申し上げましたが、予算委員会の審議が始まるに先立ちまして、その概要につきまして重ねて御説明申し上げます。 昭和四十六年度予算の編成にあたりましては、景気の過熱もなければ、大きな落ち込みもない、均衡のとれた安定的成長を確保することを眼目といたしましたが、その特色は、次の諸点であります。 第一は、経済の動向に即応した適切な財政運営を行なうように配属し、機動性を備えた中立的性格のものとしたことであります。 すなわち、わが国経済の安定的成長を確保するため、財政規模を適正なものとするとともに、公債及び政……
○福田国務大臣 国の必要のために土地を買う、そういう場合においては、これは直接国が買う、これが原則です。ただ、間々その土地の購入が、何らかの都合で支払いの手段が国にないというような場合に、地方団体なんかがこれを一時買っておくというようなことは、あるいはあるのかもしれません。さように思います。
【次の発言】 さあ、個人の場合は、それは……
【次の発言】 いま、地方団体が買っておいて、そうして国に引き継ぐ、こういうようなことを申し上げましたが、また何らかの事情があって、国で取得したい土地なんだが、しかし、これを買うための準備、手段というものを持たない。この機を逸すると、この国の土地の取得が不可能に……
○福田国務大臣 関税につきましては、中国との間にはいま国交は開かれてはおりませんけれども、しかし中国の近隣諸国とわが国との関係、この関係とバランスを失するというようなことがあることは好ましくない、こういうふうに考えまして、一般関税率の引き下げ、あるいはケネディラウンドにおける引き下げ、そういうような場合におきましては、常に中国の立場、そういうものを考えながらやっております。 それからただいま宮澤大臣からも話がありましたが、これは関税暫定措置法といたしまして近く御提案を申し上げますが、その中において、中国におきまして特恵関税を適用してもらいたいといって手をあげる、こういうような事態がありますれ……
○福田国務大臣 ナショナルミニマムと申しましても、非常に抽象的なことでありまして、もっと問題は具体的に考えなければならぬだろう、こういうふうに思うのです。私は、ナショナルミニマムということを具体的に考えれば、何といってもまず第一にマイホームというか、衣食住だ、こういうふうに思う。住宅はどうかというと、今度は御承知のように住宅五カ年計画を新たに設定します。これができ上がる五年後には、とにかくわが国における住宅問題はおおむね解決をする、こういうことになり、まあとにかくわれわれの生活の城は整うわけです。それから次の問題は、われわれの環境の問題、一番やはりおくれているのは下水道じゃないか、こういうふう……
○福田国務大臣 原油関税は、いま石炭対策の財源に大部分が充てられております。そういう財政上の都合がありまして、いまにわかにというわけにはいかぬ。しかし検討はしてみたい、かように考えております。
【次の発言】 いまこれは石油にどういう負担をかけるか、こういう一般的な問題を考えますときに、かなり石油にいろんな形の負担がかかっておるのです。これを総合してみますと、わが日本の石油に対する負担、これは世界の中で中位ぐらいになりましょうか、そう重いほうでもない、軽いほうでもないというところかと思うのです。そういう総合的な判断から、私はいま二見さんのおっしゃるような話は考えてみる必要があると思うのであります……
○福田国務大臣 社会福祉施設につきましては、私は気持ちは大原さんと少しも変わりません。ただこれを長期計画という形に乗っけることにつきましては非常にむずかしい点があると思うのです。しかし年々の努力、それを積み重ねてまいりまして、先進諸国にもおくれをとらないような状態に早く持っていきたい、かように考えております。最善の努力を今後といえども尽くしていく所存でございます。
【次の発言】 病名は口内炎というのです。口内炎というのですが、虎の門病院で聞いてみますと、原因は二説あります。つまり、いろいろな売薬みたいなものの飲み過ぎじゃないかという説と、ビタミンCの不足からくることじゃないかと、両説があります……
○福田国務大臣 これはどういうふうに税務当局に法人決算報告をしておりますか、それが事実と違っておりますればこれは脱税ということになりますが、それが事実に合っているということになれば税の問題は起こらない、さように思います。
○福田国務大臣 ただいま正確に見通し得る自然増収の総額、他の歳出の不用額等も含めますが、これは三千百億円余り、かように見通されるわけであります。ただ、これはいま法人決算なんかの動きがありますので、あるいは若干の増額があるかもしれない。これをこえました額は、あげて公債の発行を縮減をする、そういう用途に充てたい、かように考えております。
いま給与所得の減額にこれを充てるべきではないかというお話でございますが、これは四十六年度の予算において考慮をいたしたい、かように考えます。
【次の発言】 補正予算の大宗をなすものは給与費であります。この給与費は、これは直接の物価の影響というふうには考えませんけれ……
○福田国務大臣 二兆円まではいかぬと思うのですが、それ近くの差が出てくるんじゃないかと思います。つまり、この四十年あたりを基準にいたしまして、それからの推移を見てみますると、GNPと予算の間に、その年々の違いによって違いはありますけれども、大体長期に見ますと一定の比率がある。そういうことから見まして、実質GNPが四十年に比べて今日幾らになるんだ、こういうことを見てみますと、大体倍近くになるのです。四十年度の予算は三兆六千五百億円ぐらいありますか、でありますから、実質GNPの比率でいきますと、七兆円というところに行くべきじゃないか、そういうふうに見られます。実際は、今度編成いたしました予算は九兆……
○福田国務大臣 私は、いま川崎議員の予算審議 のあり方に関する御意見、賛成です。そういうふうに考えています。まず編成の段階の問題でありますが、これは政党政治でありますので、与党の意見をまず聞く、これはもう川崎委員のおっしゃるとおりだと思います。詳細に聞いております。しかし、野党の意見、これもまた私は尊重すべきであると思う。編成の段階の話です。そう考えまして、本年度の予算の編成にあたりましても、各党の書記長に御連絡をとりまして、そして各党の考え方をひとつお聞きしたいというので、そういうことを実行いたしております。また、そういう中におきまして、各党の考え方、建設的なものにつきましては、私どももこれ……
○福田国務大臣 社会資本の整備充実は、これはわが国が当面している非常に大きな問題だと思うのです。わが国はいわゆるフローというか、国民総生産、その年々の総生産におきましてはとにかくアメリカ、ソビエトに次ぐ、こういわれているところまできましたが、これらの経済大国に比べますと、基本的に違いますのは、社会資本が足りない、非常に立ちおくれをしておる、こういうことかと思うのです。特に生活環境、また輸送、そういう方面の社会資本がかなりの立ちおくれをしておるのであります。 たとえば、いま御指摘の住宅の問題にしましても、あるいは下水道の問題にしましても、道路の舗装というようなことにいたしましても、計画的に社会……
○福田国務大臣 いま厚生大臣から七千万円というお話でありましたが、九千万円のようです。
この問題は、私もあまし詳しくないんです。きょうは、いろいろ私どものためになるお話を伺いまして、ほんとうに今後の私どもの予算編成上、執行上たいへん参考になると思いますから、厚生大臣とよく相談をいたしまして、善処いたしたいと存じます。
【次の発言】 厚生大臣と十分相談をいたします。
【次の発言】 老人問題はこれからの社会問題の中の最大の問題の一つである。これはひとり老人という階層を対象としての施策、そういう考え方でなくて、社会全体の問題としてこれをとらえるというお考え、これは一つのりっぱな御見識だ、私はかよう……
○福田国務大臣 たいへん大事な問題でありますので、親身になって厚生大臣の相談にあずかりたい、かように存じます。
【次の発言】 私も、この問題は、いろいろの角度から検討してみました。どうも、最高裁の判決が出ました、その判決の趣旨を守りながらこの問題を処置するというと、この間出しました政令改正、こういう線に理論的には落ちついていく、こういうふうに思います。ところが、この理論的措置と、社会正義というのですか、社会公平というのですか、そういうわれわれの常識と非常な乖離がある。この点が問題だろうというふうに思うのですが、その乖離を何とか打開する道はないものか、こういうことで、大蔵省の事務当局にも命じまし……
○福田国務大臣 文部省の予算は、御承知のように非常にこまかい事項が多いのです。ですから、私も、その零細なものについて一々見ておりませんけれども、急増問題だけは、これはもうたいへん重大な問題だ、こういうふうに考えまして、みずから、その急増対策が大きく前進するようにというので、陣頭指揮をしたわけなんですが、結果は、先ほどから文部大臣や自治大臣から御披露申し上げているとおり、また御審議を願っている予算案のとおり、こうなっております。なっておりますが、これに対する評価をどういうふうにしておるか、大蔵省とすると、これはかなり思い切った措置をとった、もともと市町村が責任を持つこの義務教育施設に対しまして、……
○福田国務大臣 坂井さんの力説されておるような方向で諸事対処をいたしております。すなわち道路五カ年計画は十兆三千五百億円となっております。これは四十五年度から始まりまして四十九年度に終わるわけでありまするが、一年おくれますが、安全対策の問題につきましては新たに五カ年計画を立てまして、五千億をこえるという額でありますので、まさに御力説のとおりの予算措置になっておるわけであります。これだけの予算が着実に執行されますならばかなりの効果をあげ得る、かように確信をいたしております。
【次の発言】 とにかく二千万円であれ、自賠責から出しておるのですからこれが量的に拡大する、これは理論的におかしくはない、か……
○福田国務大臣 先般の田中さんの御質問に私は非常に明快にお答えをしたつもりでございますが、どうも新聞の投書があるなんというようなお話を承りますと、田中さんの御質問の誘導のしかたが非常に巧みであったというように感じます。私は、ただ単に陳情がありましたのを取り次いだ、しかも威力を用いたというようなことは一切ありません。抵抗なしにあの駅は実現をした、こういうふうに見ております。私は誤解を受けるような行動は一切とっておらぬということを、この場を通じましてはっきりと申し上げさしていただきます。
【次の発言】 国の資金、これには財政資金と財政投融資資金とあるわけであります。これは性格がたいへん違うわけであ……
○福田国務大臣 私、七月五日に外務大臣を拝命いたしました。ついては、すぐ皆さんにお目にかかりましてごあいさつを申し上げ、かつ、御教示を得る機会をと思っておりましたが、三十数年来の胆石の手術をしなければならない、こういう問題に当面いたしまして、たいへんおくれまして申しわけなく存じております。一昨日から正常の服務状態に復しました。ところが、難問山積というか、この秋の外交日程、こういうものを考えてみますと、建国以来の陛下の御外遊という問題があります。また日米合同委員会、これを中心とする日米の国交調整という問題があります。さらに国連の中国代表権問題、これも重要な問題であります。さらに十月になりますると……
○福田国務大臣 日米交渉にあたりましては、もとより、いまお話がありましたが、わが日本といたしましては、四月一日復帰ということを念願し、話をしておるわけであります。ただ問題は、日本側ばかりでなくてアメリカ側、双方にあるのであります。双方で協力して、そうして円滑なる復帰という返還、これが諸準備相整わなければならぬ、そういうふうに考えるわけでありまして、この準備は、非常に広範なかまえをとらなければならない。いま精力的にわが日本でも取り組んでおる、またアメリカでも取り組んでおります。 アメリカ側の方面を見てみますると、とにかくあそこに二十六年間居すわっておった、それをきれいにしてわが日本に引ぎ継ぐ、……
○福田国務大臣 私がかわってお答えを申し上げますが、那覇空港は返還時には間違いなくわがほうに復帰されると信じております。
【次の発言】 申すまでもなく全面返還でございます。
【次の発言】 それは含まれておりませんでございます。
【次の発言】 これは大蔵大臣の分野でございますが、三億二千万ドルというのは、これはアメリカ政府に対して日本国が支払うという額でありまして、その中にはP3の撤去費は入っておらぬ。それじゃその撤去費はどうするのかといいますと、地位協定の精神に従いましてわが国において支払う、こういうことになります。
そこで、その支払い方につきましては、あるいは四十七年度予算でお願いをすると……
○福田国務大臣 かねて私は申し上げておるんですが、今回の沖繩の施政権の返還、これは歴史的な偉大なできごとである。それは何かと申しますと、一つは沖繩県民の熱情、それからまた同時に、一億本土の国民の沖繩県民に対する同情、こういうこと、これともう一つは、やっぱり歴代政府の努力であったと思うのです。その歴代政府の努力の背景には国力の伸長、わが国の経済力が強大になった、アメリカに対する発言権も大きくなってきた、これが背景をなしておる、そういうふうに考えます。しかし、同時に第三の問題は、やはり日米友好の関係がその基盤にあった、こういうことでございまして、この三者が結合された力、これが今回の偉大なる沖繩返還……
○福田国務大臣 私からお答え申し上げますが、返還時において核がないということは、日米共同声明、また本協定の第七条、これで私は十分日本国民の心証を得ていただける、こういうふうに考えておりますが、まあ、いま久保委員から御指摘のような見方もありますので、また国会におきまする過日の御決議もありますので、政府といたしましては、さらにこの御決議や一部の方の不安にこたえまして、何らかつけ加えた措置をとりたい、こういうふうに考えております。 いまお話しのように、一月の六日、七日、サンクレメンテにおいて佐藤総理大臣とニクソン大統領との会談が行なわれる、こういうことになりましたので、その機会などはいい機会である……
○福田国務大臣 先般協定委員会において、実態的には、これは許可とあるけれども契約だと、こういうふうに申し上げてありますが、その詳細な法的見解につきましてはアメリカ局長からお答え申し上げます。
【次の発言】 政府委員からお答えいたさせます。
【次の発言】 お話しのように許可基準はありませんが、条約局長から答えられましたように、これは軍の機密、まあ高度の機密ということでしょう、そういうような際におきましてはなかなか検証というものもやりにくいんじゃないか、そういうふうに思います。しかし、検証を認める、こういう精神、これからいいますると、私はできる限り米軍当局の協力を求めたい、そういうふうに思います。……
○福田国務大臣 日本の外交政策はどこまでも平和に徹するということでなければならぬ、こういうふうに思います。その手段といたしまして国連の存在、私はこれは貴重なものだというふうに考えております。私は、近い将来はいざ知らず、何とかして国連が強大化されて、世界は一つというような時期が来ることを政治家として希望をし、期待をいたしておるわけでありまして、そういう際に国連に対してこれを誹謗するというようなことがもしありとすれば、これははなはだ遺憾なことであるというふうに考える次第でございます。 また第二に、中国の国連参加、これにつきましてはしばしば申し上げているとおり、わが国は中国の国連参加、これは歓迎す……
○福田国務大臣 この公用地等に対する沖繩県民の気持ちは私もよく理解しています。しかし、一方におきまして米軍に基地を提供しなければならぬ。また自衛隊を配備しなければならぬ、そういうような要請もこれあり、ぜひともこの法律には御協力を願いたい、かように考えます。
【次の発言】 去る三日のサンケイ新聞に、毒ガスがまだ撤去し切れないという記事があります。そこでさっそくアメリカ政府に確かめたところ、アメリカ政府では現地とよく打ち合わせたようであります、調べたようでありますが、そういうことは一切ありませんというはっきりしたお答えがあった次第でございます。
○福田国務大臣 安保条約とANZUS条約、これはいささかの関係もございませんです。ただ、沖繩がわが国に返還をされない以前におきましては、沖繩基地における米軍の行動は自由でありますから、あるいはAMZUS地域に対する出動というようなことがあり得たかもしれない。しかし、返還が実現をしたという後におきましては、これは安保条約の制約下に沖繩も置かれるわけであります。したがって、沖繩基地から安保条約の対象地域、つまり極東であります、フィリピン以北であります、その地域以外に出動をするということはあり得ないことに相なる次第でございます。
【次の発言】 ANZUS条約は他国の条約であります。そこで、この条約に……
○福田国務大臣 この七千万ドルにつきましては、三億二千万ドルがきまりました経過を知っていただく必要があると思います。まず、その中で一億七千五百万ドル、これは資産承継に見合う分でございます。それから軍労務者の待遇改善、そのための七千五百万ドル、合計いたしますと、これが二億五千万ドルと相なるわけであります。ところが、アメリカにおきましてはその他に核の問題があります。また、これから米軍が沖繩から引き揚げていく、そういう際には米軍の施設を無償で置いていくわけであります。それが多額にのぼる、そういうようなことを考慮して多額な要求をする。私どもはアメリカに払う金は国民の税でありまするから、これはなるべく少……
○福田国務大臣 協定四条三項につきましては、横路さんから御指摘がありましたので、横路さんの疑いを持たれる点につきまして詳細に私も事務当局に聞いてみました。しかし、その過程で三億一千六百万ドルというものが出て、そして四百万ドルが上乗せをされたんだというような形跡は全然ないのです。私もいまだかつて聞いたこともない、そういう数字でありますが、四百三十万ドルという、そういう数字が琉球政府のほうから出てきたと、こういう事実はあります。おそらくそういう事実があることはアメリカ側にも伝わっておるんじゃないか、そんな感じがいたしますが、詳細は、その衝に当たりました政府委員のほうからお答え申し上げます。
○福田国務大臣 ただいま議題となりました琉球諸島及び大東諸島に関する日本国とアメリカ合衆国との間の協定の締結について承認を求めるの件につきまして、提案理由を御説明いたします。 佐藤総理大臣とニクソン大統領は、昭和四十四年十一月にワシントンで行なわれた会談において、琉球諸島及び大東諸島の地位について検討し、これらの諸島のわが国への早期復帰を達成するための具体的取りきめに関して日米両国が直ちに協議に入ることに合意いたしました。 自来、政府は、米側との間に協議を行ない協定案作成の作業を進めました結果、これにつき最終的合意に達しましたので、去る六月十七日に、わがほう愛知外務大臣と米側ロジャーズ国務……
○福田国務大臣 これは基地全体につきまして十分検討し、そしてA、B、Cという区分けをいたしたわけです。しかし、A、B、Cという区分け、これはさらに協定成立後におきましても、これが、特にA表につきましてわが国に返還されるという方向につきましては最善の努力を尽くしたい、そういうふうに考えております。
【次の発言】 ただいま申し上げましたとおり、具体的に話し合いをいたしましてA、B、Cという区分けがきめられたと、こういうふうに御理解願います。
【次の発言】 実際上死文化したように見るべきものである、こういうふうにお答えしておりますが、そのとおりであります。
○福田国務大臣 正式な取りきめはございませんが、地位協定の解釈上当然のことである、かように考えております。
【次の発言】 しっかり調査をいたします。
【次の発言】 それもまた調べます。
【次の発言】 政府委員からお答え申し上げます。
【次の発言】 財団法人は存在いたしませんです。
【次の発言】 ただいま総理が、御質問の事項について承知しない、こういうふうに申し上げたのは、三社の社長の話を知らぬと、こういう意味だそうです。そこで、この問題は閣議に了解事項としてとってありますので、したがいまして、形式的に総理大臣が承知しないということはないわけなんですが、実体問題としてそう深い認識が頭に入っておら……
○福田国務大臣 できるだけ詳細な資料と存じまして作成したものでありまして、御一読いただきますればそれで御了解願えるものだ、こういう前提の資料でございます。
【次の発言】 できる限り詳細にかつ正確にと、こういうふうな趣旨でございますが、なお御疑念等がありますれば、御質問願えますればできる限りのお答えを申し上げます。
【次の発言】 琉球通信という個人企業の責任者である、さように聞いております。
【次の発言】 私はまだその名簿は見たことはございませんです。
【次の発言】 政府委員からお答え申し上げます。
【次の発言】 極東通信と金城五郎氏のこの企業、この間にそういう契約があるのだろうと思います。現実……
○福田国務大臣 しばしば申し上げておりますように、沖繩は島をあげて戦場化した、また、百万県民はその過程においてたいへんな御労苦を受けられた、しかも、いくさが終わりましてからも四半世紀の間異民族の支配下にあった、一刻も早くわが国に復帰してもらわなければならぬ、こういう念願が本協定において整った、こういうふうに見ておるわけであります。 ただ、復帰後においてこの協定を実施してみる場合におきまして、いろいろの不平不満、これがあることはよく承知しております。しかし、この不満不平というものは、これは返還が実現をされるということによって有効に解消していく、そういうふうに思います。返還が長引く、そういうこと……
○福田国務大臣 委員会を公開でやるか秘密でやるか、これにつきましては、これは委員会の御決定をまつほかはないのでありまして、私どもがとやかく言うべき筋合いではない、かように存じます。
【次の発言】 政府といたしましては、公務員として発言で守らなければならないところの限界があります。その限界の範囲内におきましては、できる限り皆さまの御理解を得たい。懇切――というと語弊がありますが、できる限り皆さまの御期待にこたえるようなお答えを申し上げたい、かように存じます。
【次の発言】 私どもは、公務員として言えるだけ精一ぱいのことを言っておるし、また言おうとしておるのです。ただ、いま米軍の機密の問題がありま……
○福田国務大臣 この間の、実はそこにおられる曽祢委員の御質問です。私は、非常な真摯な気持ちで傾聴いたしましたというふうに申し上げたわけです。これはもうほんとうに、私は、憂国の至情を吐露された、こういうふうに受け取りました。そこで、あの際に私ははっきりお答えした。曽祢委員の御質問の要点は、まず核……(河村委員「私の質問だけ答弁してください。」と呼ぶ)いや、そこまで言わぬとちょっとお答えにならない。 曽祢委員の御質問、核については三つ具体的な御提案があったわけです。核がないということの点検はできるか、それからもう一つは、核がないということの大統領声明はできないか、それから第三は、核のないというこ……
○福田国務大臣 永田さんのお許しを得まして、一言皆さんに御了解を得たいのですが、私は九月の初めに当外務委員会で皆さんにお目にかかりました直後、つまり九月六日から日米貿易経済合同委員会、さらに日加閣僚委員会に出席し、さらに帰国後一週間おきまして天皇、皇后両陛下の首席随員としてヨーロッパを回ってまいりまして、実に五十日ぶりに皆さんにお目にかかるというような次第でありますが、よんどころない事情でありましたので、ひとつお許しを願いたい、かように存じます。 ただいま永田さんからインド、パキスタンの窮状についてのお話です。私もこの状態につきましてはつぶさに承知をいたしておるのであります。東パキスタンは昨……
○福田国務大臣 先刻の本会議における沖繩返還協定の趣旨説明に際しまして、私の不注意によりまして、冒頭の審議にたいへんな御迷惑をおかけいたしましたことは、まことに申しわけない次第であります。 この際、心からおわび申し上げます。
○福田国務大臣 田中通産大臣とケネディ特使との間で了解覚書が交換されまして、それに基づきまして先月の二十二日、これを協定化するための交渉団を、これは通産、外務両省の事務当局でありますが、これをワシントンに派遣いたしました。自来、ずっとこの交渉団とアメリカとの間に協議が行なわれておりまして、かなり実質的な進捗を見ております。もう残されておるところというものは少なくなってきておるという状態でありまして、何とかして年内には協定に本調印ができるようにということを念願し得るような状態になってきております。
【次の発言】 私が出先から報告を受けておるところでは、覚書と協定化、この間にはそう根本的な食い違い……
○福田国務大臣 七千万ドルというのは核に関係するという面が多いと思うのです。しかしその他に、とにかくきれいなものにして返すというために、アメリカで負担するところがかなりあるであろう、こういうふうに考えまして、とにかく総額三億二千万ドル、その中で一応さようないろんなものを考えて七千万ドルを支払いいたしましょう、こういうふうにいたしてあるわけであります。
【次の発言】 それはアメリカの核戦略と申しますか、これはアメリカとすると最高の軍事機密に属する、こういうことで明らかにいたしておりません。しかし、メースBに見られるがごとく、かつてああいう核兵器というものがあった。同様のものがあるいはある可能性も……
○福田国務大臣 報告申し上げたいことがあります。 ただいま国連代表部からの連絡によりますと、わが国が共同提案国となりましたいわゆる逆IQ決議案、これは賛成五十五、反対五十九、棄権十五、そういうことで否決と相なりました。(拍手) この結果、まだ最終的なことにはなっておりませんが、見通しとしますと、アルバニア決議案が通る、こういうことかと考えます。そういたしますると、中国が国連においては中国を代表する唯一の代表権者である、こういうことになり、国民政府は国連を去る、こういうことになるのであります。 右、皆さんたいへん関心を持っておる問題でありますので、取り急ぎ御報告を申し上げた次第でございます……
○福田国務大臣 国連でああいう決議がありましたが、これが直ちに国際社会において二国間の関係に影響を及ぼすものではない。これはひとつはっきりさしておいていただきたいと思います。 それから国際機関はどうなるか、こういうことになりますと、国際機関でも国連と非常に関係の深いものがあります。また非常に関連の薄いものもある。そこで態様がまちまちになると思うのでありますが、いずれにいたしましても、この国際機関そのものの中において国府の立場をどうするかという相談が行なわれるであろう。その相談の中においてこの問題は解決される、そういうふうに考えております。 それから、ココム、チンコムのお話でございますが、チ……
○福田国務大臣 外務省におきましては、大臣官房文書課というものがあります。その文書課を中心といたしまして、文書の取り扱いをどうするか、これは厳秘であるとか、あるいはマル秘でありますとか、あるいは局長限りでありますとか、これは大臣限りでありますとか、厳重に区分をいたしまして、注意深く文書の取り扱いをいたしております。
【次の発言】 職制につきましては、はっきりした名称につきましては、あるいは違ったところがあるかもしれませんが、外務省分課規程というようなものがありまして、その書類をだれが扱うかということはきめてあります。また、その扱いぶりにつきましては、これは公務員職務執行の当然のやり方といたしま……
○福田国務大臣 ただいまお話を承りまして、実は驚き入ったわけであります。総理からかねて申し上げておるとおり、わが国の立場というものを了解せしむるというためには最大限の努力をいたしたわけでありまするが、金を使うとかそういう種類の、度を越えるような行動は一切いたしておりませんから、この点は誤解のないようにぜひともお願いをいたしたい、かように存じます。
【次の発言】 報償費にせい他のいかなる公費にせい、一切さような金は使っておりませんから、この点は一点の疑いもないようにひとつお願い申し上げます。
【次の発言】 日ソの経済交流はかなり順調に進んでおり、これは世界の各国でも注目をしておるくらいな程度でご……
○福田国務大臣 外務省の所管事項につきまして、その概略を御説明申し上げます。 沖繩返還協定は、昨年十二月二十二日国会の御承認を得、百万沖繩県民をはじめ、日本全国民の長年にわたる念願であった沖繩の祖国復帰は、いよいよ目前に迫ってまいったのであります。 私は、去る一月六日及び七日の両日、アメリカ、サンクレメンテで行なわれました日米首脳会談に出席いたしましたが、この首脳会談において、沖繩返還の期日を本年五月十五日に確定いたしました。 政府といたしましては、沖繩県民をはじめ、日本全国民が一日も早い復帰を望んできたことは十分承知しており、この願望を体して沖繩の早期復帰実現のため、全力を尽くしてまい……
○福田国務大臣 きのう批准書が交換されまして、条約上の一切の手続は終了した、こういう段階に入ったわけでありますが、お説のようにこの六十日間、この協定が効力を発生するまでの間において、まだ準備を取り急がなければならぬ諸問題があります。 その一つは、核の問題です。サンクレメンテ会談において、核につきまして両首脳が合意した点がある。それは、返還の時点において、沖繩には核は存在をいたしませんという確認の問題であります。これはどういう方式にするか、サンクレメンテ会談以来ずっと協議をいたしておりますが、まだ最終的な結論には到達いたしておりませんが、いずれにいたしましても、五月十五日までにはこれをきちんと……
○福田国務大臣 一月の日ソ定期協議におきまして、私は北方の領土問題を持ち出したわけであります。そうしますと、ソビエト側におきましては、従来でありますと、日ソ間の領土問題はこれは昭和三十一年の共同宣言でもうきまったことだ、いまさら論議の必要はない、こういうことで話しの筋に乗ってこなかったのです。今度は、それが多少ニュアンスが違うといいますか、わが国にはわが国の事情があります。非常にむずかしい問題ではありますが、とにかく平和条約の話し合いをいたしましょう、こういうことになってきた。もちろん、領土問題についてコミットするところはありませんけれども、領土問題に対する従来の考え方を一歩といいますか、半歩……
○福田国務大臣 沖繩が十五日からいよいよこちらに復帰する、一般の請求権はわが国においてこれを処置する、しかし、アメリカ側が協定に従ってこの請求の責めに任ずるというものはアメリカ側が行なう、これは申し上げるまでもないわけでありますが、國場委員の御意見はアメリカ対沖繩県民だ、こういう関係でこの問題が処理されると、そこにやはり摩擦がありはしないか、その摩擦をどういうふうに解消していくか、こういうお気づかいではあるまいか、そう思うのであります。ごもっともなお話だと思います。これは施設庁が中心になり、また総理府もこれに関与いたしまして問題の処理に当たりますが、そういうような御心配、私もよくわかるような気……
○福田国務大臣 北方領土の問題点、これは平和条約に千島列島は、これは放棄する、こういうふうに書いてある。そこで、その千島列島とは一体何だ、こういうことにあるのじゃないか、そういうふうに思うのですが、わが国といたしましては、千島列島というものには国後、択捉以南の諸島は入らない、こういう見解、これはわが国の固有の領土である、こう言うのです。ところがソビエトのほうは、最近のことはあの問題は解決済みだと言って、理由は示しておりませんけれども、おそらく千島列島というと、国後、択捉その他の、われわれの言う北方領土、これもあの中に入るのだという解釈をしておるのじゃないか、そういうふうに思われてならないのです……
○福田国務大臣 その点につきましては、西のほうから飛来してグアムに向かう途中のものであった、こういうふうに説明されており、私どもはそのとおり理解をいたしております。また、確かめたところによりますと、これは武器は搭載しておらぬ、つまり爆弾は搭載しておらぬということであり、そのように了解しております。
【次の発言】 どこから来たかというのは、確認を待つまでもなく、私どもはおそらくベトナム方面からだろうと思います。行き先は、向こうがグアムと言っておるのですから、そのとおりであろう、どこへ行ったか、これを追跡する私どもには能力がありませんし、そのとおりであろう、こういうふうに思うのです。それから、いち……
○福田国務大臣 補給にいたしましてもあるいは偵察にいたしましても、これが戦闘作戦行動と密接不可分の関係にあるという場合におきましては、安保条約第六条に基づく事前協議の対象となる、こういうふうに考えております。 たとえば補給について言いますれば、落下傘降下部隊が降下して戦闘に従事する、それを上空から弾薬等の武器を補給する、これは補給行為の一面を持らますけれども、戦闘作戦行動の一環である、こういうふうに見ます。また偵察行動にいたしましても、相手の砲火をおかしあるいは偵察機といえども爆弾を塔載することが多々あるわけでありますから、そういうような形において偵察かたがた爆弾を投下するというような場合、……
○福田国務大臣 ただいま議題となりました法律案二件及び条約等三件につきまして、提案の理由を御説明いたします。 最初に、外務公務員法の一部を改正する法律案につきましては、まず、特命全権大使及び特命全権公使の待命制度に関する条文の整備を行なうとともに、待命の期限を特別な場合には延長することができるようにしております。すなわち、待命中の大使及び公使が、特派大使、政府代表等の特別の任務に従事している場合には、その待命の期間が一年をこえた場合でも、その任務の重要性及び対外関係を考慮して、その任務が終了するまでは、大使及び公使の職を免ぜられないようにするものであります。 さらに、この法律においては、在……
○福田国務大臣 米中共同声明についてお尋ねでございますが、米中共同声明もさることながら、北京会談、これ全体を含めてその影響というものを検討すべきじゃないか、そういうふうに考えております。わが国といたしましては、一月の六日、七日、サンクレメンテでアメリカ首脳とわが国の首脳との会談が行なわれたわけです。そのとき、アメリカから訪中、訪ソについて話があったわけですけれども、特に訪中については詳しい話があったわけですが、大体この訪中はこの線で行なわれ、特に共同声明に見ると、大体当時の会談から予測されたようなことになってきておる。私は当時からそうですが、これは米中会談というところに非情に大きな意味がある、……
○福田国務大臣 いま堂森さんから繊維交渉をことあげされまして御意見が述べられておりますが、私も繊維交渉というものを見ておりまして、これは非常に異例な交渉であった、こういうふうに思います。異例であるということは、これは率直にいいまして、あの交渉の過程において外務省はこれにタッチすることが非常に少なかったわけです。普通の外交交渉の筋合いで行なわれなかった、こういうことを私はさしておるわけでございます。しかしあれはいろいろないきさつがありまして、これは御承知のとおりかと思いますが、ああいう交渉過程をたどったわけでありますが、しかし他の案件につきましては、外務省がいま外交の担当庁といたしまして正しい姿……
○福田国務大臣 わが国は、いま黒田さんからの御指摘がありましたように、国民政府を選択して、これと条約関係を結んだ、あの当時の客観情勢のもとにおいては、私は、是認される措置であった、こういうふうに思います。ところが最近になりますと、客観情勢そのものが非常に動いてきておる、私はこれは多極化時代という大きな世界情勢の転換が行なわれてきておるということも申し上げておるわけです。その多極化情勢の中で緊張緩和という動きも強く押し出されておる、こういうことも申し上げておるわけです。その多極化というのは一体どういうことかというと、これはヨーロッパにおけるECに対するイギリスの加盟という問題もある、またアジアに……
○福田国務大臣 アジア地域も、またアメリカも、わが国にとりましては非常に重要な地域でございますが、やはりアメリカのわが国に対する理解、これは他の地域に比べまするとかなり私は進んでおる、こういうふうに思うのです。つまり、占領七年間というものを経過しておる、来たその七年間にわが国に駐留した軍人、軍属、これがアメリカへ帰ってきておる、こういうようなこと、そういうようなことを通じまして、おそらく私はヨーロッパなどに比べますると格段アメリカのわが国に対する理解というものはあると思います。しかし、私がいま感じておりますことは、何といいますか、その後日米関係が経済を軸として発展をしてきておる、その発展の中で……
○福田国務大臣 わが国はアメリカに対しまして関税外においていろいろな要請をいたしておるわけです。アメリカからもわが国に対して要請をしておる。そしてわが国の要請は約二十項目ばかりある。アメリカ側からも申し出ておる。そして日米合同委員会あるいはその下部機構におきまして論議をしておる、こういうことで逐次お互いに改善されていくという方向に動いておるのでありますが、これは何といっても自由貿易体制というものは両国にとって大事な問題でありますのでこの上とも努力をしていきたい、こういうふうに考えております。
【次の発言】 サンクレメンテでは、日米間の大きな交渉はもうやめようじゃないか、こういう合意でございます……
○福田国務大臣 私は外務大臣に就任して九カ月目になるのですが、その前は大蔵大臣をやっておった。その間私がひしひしと感じますことは、世界におけるわが日本の立場というものが非常に高くなってきている。世界じゅうから日本に対する期待というものがあるわけです。その期待というのは一体何であるかということをよく観察してみますと、これは日本は経済大国なんだ、経済的に世界に寄与する立場になった、こういうことです。ですから、南米でもアフリカの諸国でも、あるいは中近東の諸国でも、もう国という国がほとんど日本に寄り添ってきて、何がしかの経済協力を得たい、こういう要請をする、私はそれはたいへんけっこうなことだ、こういう……
○福田国務大臣 この運営は、どうしても国費が背景になっているという問題があるのです。ですから、この財団法人につきまして、形としてはこういう形をとる必要がある、こういうふうに考えてお願いをいたしておるということですが、実際上は私ども別に役所の立場から干渉するとか、そういうことは考えておりませんです。自主的な運営ができるようにということを念願しておりますから、さように御理解を願います。私の答弁でそういう趣旨であるというふうに御理解願いたいのです。
【次の発言】 私は、事業の内容ですね、その運営につきましては、これはなるべく自主的にやってもらいたいというふうに考えております。いまはそういう問題じゃな……
○福田国務大臣 事前協議の制度につきましては、先回もお答え申し上げたのですが、これは要するに、安保条約はわが国に必要である、しかし、安保条約の運用によりましてわが国が逆に戦争に巻き込まれる、わが国益を害するというようなことになってはならぬというための歯どめである、こういうふうに存じまして、私どもはこの制度に深い関心を持っておる。これは松本さんとちょっと見解が違う点なんです。松木さんは、歯どめの役にはならぬ、こういうふうにおっしゃいます。私どもは、これはまさに、わが国益から見て、わが日本が戦争に巻き込まれることがないようにという歯どめの役目の制度である、こういう理解を持っておるわけであります。 ……
○福田国務大臣 そういう話が出るのじゃないかというようなことを、ニクソン大統領訪中前に情報として日本の中でそういう見方をする人がありましたが、訪中後アメリカからいろいろ聞いたところでは、そういう話は出ておりませんようでございます。
【次の発言】 これは日中間政府間交渉の段階でぜひこれを実現したい、こういうふうに考えておるのですが、日中間政府間交渉、これを実は非常に取り急いでおるということは御承知のとおりでありますが、その前に民間協定というようなことでそれが実現されるかどうか、それにつきましてはその可能性がない、そういうふうに判断をいたしております。
○福田国務大臣 わが国が当面しておる最大の問題の一つは、やはり人間環境問題であるというふうにとらえておるわけでありまするが、その中で御指摘の緑化の問題、これはわが国の都市構造を通じての大きな問題であろう、こういうふうに思うんです。ただ、これは心がけても、立法になりまするといろいろの隘路はありまするけれども、できるだけその隘路を打開いたしまして、国土緑化、特に都市の緑化につきましては心がけていかなければならぬ問題である。そういうふうな認識をいたしております。
【次の発言】 今回の日米渡り鳥条約、これは画期的なものでございますが、これを契機といたしまして逐次他の国々にこれを及ぼしていきたい。われわ……
○福田国務大臣 私は、いま楢崎さんがおっしゃるように、非核三原則は、これはわが国の国策の基本である、そういうふうにかたく信じております。したがって、こそこそといえどもこれに背反するというような行動がありますれば、これはたいへんな問題である、そういうふうに考えておる、そういうことなんです。平たく申し上げますと、大っぴらにやる、これはもとよりのことでありますが、こそこそやるという行為といえどもこれはたいへんな問題である、それでよろしいでございましょうか。
【次の発言】 いま、日本政府が隠微の間といえども非核三原則に反する行動があっては相ならぬ、こういうことを私が言っておるということについての御発言……
○福田国務大臣 ただいま議題となりました国際民間航空条約の改正に関する千九百六十二年九月十五日にローマで署名された議定書の締結について承認を求めるの件、国際民間航空条約の改正に関する千九百七十一年三月十二日にニュー・ヨークで署名された議定書の締結について承認を求めるの件、国際民間航空条約第五十六条の改正に関する千九百七十一年七月七日にウィーンで署名された議定書の締結について承認を求めるの件、及び所得に対する租税に関する二重課税の回避及び脱税の防止のための日本国とフィンランド共和国との間の条約の締結について承認を求めるの件の四件につきまして提案理由を御説明いたします。 まず、議定書につきまして……
○福田国務大臣 給油はひとしく補給行為です。補給行為は安保条約で、われわれは認めなければならぬという立場にある。ところが、地上給油になりますと、これはどうしてもベトナムにそこから発進をするということになる、そういうことにつながってくるのです。ところが空中給油になりますと、それとやや異質である。まあ、ひとしく給油であるという点でまぎらわしい。しかし、そういう基地から発進をするという点をとらえて、これは割り切って差別して考える、こういうことを申し上げておるわけであります。
【次の発言】 日本側においては外務大臣、防衛庁長官。アメリカ側におきましては駐日アメリカ大使及び太平洋軍司令官、この二人であり……
○福田国務大臣 アメリカは、先般のニクソン大統領の中国訪問の際に、たしか二つの宇宙中継施設を持ち込んだというふうに記憶しております。その一つは、一時的持ち込み、つまり、持ち込みはいたしまするけれども、また持ち帰ってしまう、それから他の一つは、中国に置いていく、つまり中国に提供する、こういうことのようです。一時持ち込みのほうは問題ないでしょうが、中国に置いていく他の一つのものにつきましては、これはやはりココムの問題になる事項でございますので、アメリカはココムに対しまして、その中国への提供に対しまして、特認を求めるという措置をとったのであります。わが国はこのアメリカの措置に対しまして同意を与える、……
○福田国務大臣 率直簡明にお答え申し上げますが、台湾海峡における脅威は今回における会談の結果かなり減少してきた、こういうふうに見ておるのです。まだ定着まではいってないが、そういう顕著なる傾向を見せ始めておる、こういうふうに理解しております。
【次の発言】 私は、今回の米ソ会談の成果、これを非常に高く評価しておるのです。つまり、冷戦構造から多極化へ、こういう世界情勢の中ではありまするけれども、やはり米ソ、この二大国が世界情勢の中でどういう関係に立つか、これはもう非常に大きな影響力を持つ問題である。この両国の首脳が相会して基本原則について合意した。この基本原則の精神は何だ、こういいますれば、平和共……
○福田国務大臣 今回のアメリカ大統領補佐官キッシンジャー氏の来日は、その趣旨は、キッシンジャー補佐官が重大な役割りを担任しておる。しかるにかかわらずアジアに対する知識、ことに日本に対する知識が非常に乏しい。またアジアに友人も少ないし、特にわが日本に少ない。そういうことから、わが日本を親しく訪問いたしまして多くの人とお目にかかり、日本認識を新たにいたしたいと、こういうことなんであります。したがって、特定の案件について討議をするとかあるいは取りきめをいたしますとか、そういうような要務は一切ありません。来日の形も、民間団体の招待という形になっておる。しかし堂森さんがいまお話しのように、キッシンジャー……
○福田委員長 これより会議を開きます。
昭和四十四年度決算外二件を一括して議題に供しとう存じます。
本日は、裁判所所管、内閣所管、法務省所管及び外務省所管について審査を行ないたいと存じます。
この際、おはかりいたします。
裁判所所管の審査に関して、国会法第七十二条の規定による最高裁判所長官の指定する代理者から出席説明する旨の要求がありました場合は、その承認に関する決定につきましては、その取り扱いを委員長に御一任願いとう存じますが、御異議ございませんか。
【次の発言】 御異議ないようでありますから、さように決定いたします。
まず、裁判所所管について、この際、概要説明を求めとう存じます。……
○福田国務大臣 SRのほうにつきましては承知しておりますけれども、その他のことにつきましては、私その状況につきまして承知しておりません。
【次の発言】 SR71あるいはその類似の偵察機、これは高性能の偵察機になりますが、そういうものの存在につきましては、五月十五日以降といえどもこれを認める、こういう方針でございます。ただ、これが爆弾を積んで直接戦闘に従事するというようなことは、これは認めません。しかし、単なる偵察行動というようなことにつきましては、従前からのアメリカ側との了解に基づきまして、これは認める、こういう方針でございます。
【次の発言】 要するに、その行動の実態を見なければわかりません……
○福田国務大臣 ただいま伊藤さんからお話ですが、沖繩はまだ施政権が返ってこないのです。ですからこれはもう論外の問題で、問題は横須賀並びに岩国のことが念頭にあられるんじゃないか、こういうふうに思います。 それで、わが国の政府がとってきた方針は、とにかくわが国の基地が使われる、そして戦闘が行なわれる、そういうことになると自然わが国がその戦闘に巻き込まれるというおそれがある。そういうことを頭に置きながら事前協議制度というものがあるんだろう、こういうふうに私は思っておるのです。まあ、とにかくわが国の国益というか、戦争に巻き込まれるというのは一番困ることでございますから、この辺は十分考えなければならぬ……
○福田国務大臣 私は、今回の事件を通じまして、外務省に綱紀の弛緩がある、こういうふうに思います。それぞれの法による、あるいは内規による処分はいたしましたが、これからさらに思いを新たにして綱紀の振粛をはかる、これが私の任務である、こういう認識でございます。
【次の発言】 今回の問題の責任問題、これは私は、いま申し上げましたように、外務省に綱紀の弛緩がある、こういう問題もありますが、全体といたしまして、私は政府の責任である、そういうふうに考えます。その責任については、過日、御承知のように、総理大臣がみずからこの問題についての所信の表明をしている。これで尽きるんじゃないかと思うんです。総理も、この問……
○福田国務大臣 大出さん御指摘の問題につきましては、すでに米軍当局とも話しておるわけです。米政府とも話しておるわけです。しかし、核はとにかく日本政府で三原則という政策をとっておる、これに背馳はしません、こういうことを繰り返し言うわけなんです。しかし、いま御指摘の話、私といたしますと、初めて具体的な問題としお聞きするわけですが、そういう問題も踏んまえまして、私は、国会終了後適当な機会に安保協議会を持ちたい、こういうふうに思っておりますので、その際あたりが適当かと思いますが、十分アメリカ側と協議をいたしてみたい、かように考えます。
【次の発言】 事前協議の対象となる問題は、これは形式もあります。つ……
○福田国務大臣 私は、朝から閣議、経済関係閣僚協議会、国会で、まだ詳細は承っておりません。おりませんが、大体のことは事務当局から聞いて承知しております。
【次の発言】 大体のところは、アメリカが北ベトナムの諸港の封鎖を行なう、こういうことですね。そして、そういう封鎖を行なう目的をもって十一日までに機雷を敷設する。したがって、すでに停泊しておる船は出港せられたい、また、入る船があれば機雷が敷設してあるということを警告をする、こういうことでございます。
【次の発言】 ベトナム戦争につきましては、私どもは何とか早くこれが終結に至ってほしいというふうに考えておったわけです。私どもが戦争の当事国じゃござ……
○福田国務大臣 尖閣列島は、沿革的に見まして、わが国の領土として施政権が今度返ってくる、その南西諸島の中に明確に入る。これについては、おそらく受田さんにおかれましても、一点の疑義がないところだろう、こういうふうに確信をいたします。ただ、お話のように、現実の問題とすると、特に中華民国、国民政府におきましてその領有権を主張しておるわけでございまして、このことは残念でありますが、わが国においては、どこまでもこの領有権については、一点の疑義もなくわが国にあり、こういうことで諸般の措置を進めるという以外に道はない、こういうふうに確信をいたしております。
○福田国務大臣 安保条約では、単なる補給、補修の行為は事前協議の対象とはしない。つまりこれは安保条約上当然許されることである、こういうふうに考えておるわけであります。ただ、補給行為といえども密接に戦闘作戦行動と関連をする、そういうものについては事前協議の対象にするという考え方をとっておるわけであります。そこで、さて密接な関連が戦争作戦行動とあるかどうか、これは非常に判定の困難な問題なんです。そこで割り切った考え方をしておく必要がある、こういうことを申し上げたわけなんです。 給油につきましては、那覇飛行場、嘉手納飛行場、ここで地上において給油をする、しかもその給油を受ける部隊が、グアムを発進し……
○福田国務大臣 ちょっと前座をつとめますが、いま官房長官発言に一、外務省当局は反発」と新聞に出ているというのですが、私はけさ新聞を見ておりませんものですから、よく承知しておりませんけれども、そういうことはありませんです。官房長官の話したこと、これはよく聞きましたが、私どもは大賛成、そのとおりに考えております。 つまり、事前協議条項というのは非常に大事なものですから、これはどうしても厳格に守っていかなくちゃならぬ。ところが、もう十二年間のさびがついておる。そこで、このさびの洗い落としをしなければならぬ。ちょうど沖繩返還といういい機会だから、それをしよう、こういう考え方なんです。官房長官がそれに……
○福田国務大臣 御注意いただきまして、まことにありがとうございます。わが国といたしますと、アメリカに対して権利としてさようなものを要求をするという立場にはないわけなんです。しかし、日米関係のことでございまするから、これは頼めば私はできないことはない、こういうふうにも考えます。そういう貴重な資料がどこにどういうふうに保存されておるのか。外務省のほうでも調べてみますが、また木原さんのほうでもそういうお気づきがございましたら御教授を願いまして、ひとつ外交ルートで交渉をしてみるということにします。アメリカに押収されたいろいろな資料の中には貴重なものがありましょう。あるいは個人が持っているというようなも……
○福田国務大臣 私は、いま米軍が日本に駐留しておるこの形は、わが国として好ましい形じゃないと思います。わが国自衛力を増強して、そして米軍はできる限り引き下がってもらいたい、こういう基本的な考え方を持っております。ただ、これは自衛力の増強に限界があります。一つは、わが国の国民の間に、もう再び戦争はしまい、こういうコンセンサスが定着しつつある、こういうふうに思います。もう一つは憲法です。これは完全な抑止力を持つだけの十分な装備をすることができない、そういうような状態にある。自衛力の増強はいたすべきである、またこれはいたさなければならぬ、こういうふうに考えますけれども、想像し得る侵略に対して十分な抑……
○福田国務大臣 まことにこれは遺憾な情報であります。しかも確度がかなり高い情報、つまり三人の犯人、これがわが日本人であるそうだ、こういうことであります。そうしますと、わが国といたしますると、はなはだこれは不名誉なことに相なるわけであります。また事実といたしますれば、それに伴うところのいろいろな措置、そういうことが必要になってくる、こういうふうに思います。 そこで、とりあえずとにかく実情を早く調査しなければならない。また現地でとるべき措置、そういうこともあります。そういうようなことで、中近東アフリカ局の参事官を急遽現地へ派遣をさせる、それと一緒に警察庁の専門家、これも加えよう、こういうふうに考……
○福田国務大臣 私は、先般の外交演説におきましても、世界情勢は動きつつある、つまり、米ソ対立の世界情勢から多極化の世界情勢に移りつつある、こういうことをはっきり申し上げたわけです。それに対応して多角的な外交を展開しなければならぬ、そういうことも申し上げておるわけであります。まさに多角的な外交を展開しておる。御承知のように、グロムイコ外務大臣との間に、日ソ間ではあれだけの友好の前進があった。また、年初ではありますけれども、フランスのシューマン外相とも会談しております。またさらに、今月はイギリスのヒューム外務大臣が会談のために日本にやってくる。ヨーロッパ外交というものにもかなり力を入れておる。それ……
○福田国務大臣 矢野さんのお話を承っておりまして、私ちょっと感ずるところがありますのは、矢野さんは、この米中会談の共同声明をごらんになりまして、事実上の承認が始まったというような認識を持っておられるようであります。私どもは、サンクレメンテで、アメリカの大統領、国務長官等と会談をいたしたわけでありますが、その際、アメリカははっきり言っていることがある。北京を訪問しますが、台湾の問題につきましては、対台湾政策は一切変えません、こういうこと。それから、台湾に対する防衛上のコミットは守ります、こういうことを言っておるのです。そういうことを言っておりますので、私もあの共同声明をつぶさに検討したのですが、……
○福田国務大臣 アメリカの中国に対する態度はもう、きょう、きのうのことじゃないのです。三年前ニクソン大統領が出現いたして以来転換をし始めておる。この転換は、小林さんがおっしゃるように、私は百八十度といっていいと思うのです。つまり、対決から対話への動きであります。その決定的な瞬間はどうだといいますと、私は昨年の七月十五日だと思うのです。あれまでに大体の下ごなしができた。そして七月十五日以降キッシンジャー補佐官に、二回にわたって北京政府との間に具体的な詰めをさしておるわけなんです。その大体の結果をサンクレメンテ会談においてわが国の佐藤首相に話しておる。そのときもう大体この構想は固まっておる。ですか……
○福田国務大臣 わが国の対外援助政策は一つの転換期にきておる、反省期にきておる、私はこういう見解を持っておるのです。確かに量的におきましてはもう〇・九%GNP対比、これをこえるような状態になって、これは世界じゅうから注目されておるような状態になってきております。ただ、いま御指摘のように、援助の量よりは質の問題、この問題が論議を呼ぶようになってきておる、そういうふうに思うのであります。つまり、わが国の対外経済援助は量的には拡大しましたけれども、この量的拡大が常にわが国の輸出と緊密に結びついておるという点が一つ、それから援助の条件がきびし過ぎる、こういうことであります。その結果、ややもすれば経済支……
○福田国務大臣 どうも私も英語に弱いものですからよくわかりませんが、「オペレーショナル・アクティビティーズ・フロム・ジャパン」と書いてありますが、これはどういう意味なのかよくわかりませんから、専門家である防衛局長からお答えさしていただきます。
【次の発言】 確かにここに「日本からの作戦行動」云々と書いてありますが、これが正確な訳であるかどうか、それも私もよくわからない。それから、かりに正確であるといたした場合に、その作戦行動ということが意味することがどういうことであるか、これも私もよくわかりませんから、専門家である防衛局長から御説明いたさせます。
○福田国務大臣 台湾の帰属問題に関しまして、過日当委員会においてお約束をいたしました政府の統一見解を申し上げます。 わが国は、サンフランシスコ平和条約により、台湾に対する一切の権利、権原を放棄しているのでありますから、台湾の帰属については発言する立場にはありません。 しかしながら、「台湾が中華人民共和国の領土である」との中華人民共和国政府の主張は、従来の経緯、国連において中華人民共和国政府が中国を代表することとなったこと等から、十分理解し得るところであります。 したがいまして、政府は、右の認識に立って積極的に日中国交正常化に努力する所存でございます。 以上のとおりでございます。
○福田国務大臣 昨日の統一見解のように、台湾が中華人民共和国の領土であるとの中華人民共和国政府の主張は、これは十分理解し得るところであります。そのとおりでございます。
【次の発言】 さような主張を国民政府がしていることは、よく承知しております。
【次の発言】 そういう主張をしていることを、主張があるということは理解しております。
【次の発言】 これは、両方が一つの中国であると言っているのです。そのことはよく承知しております。
【次の発言】 第三項が非常に違ってくるのです。つまり政府はこれから日中国交正常化の交渉を始めたい、そのために政府間接触をしたい、こういうことを言っておるのです。政府のその……
○福田国務大臣 一昨日の楢崎委員からの質問に対しまして、お答え申し上げます。 楢崎委員の質問は、外務省が、「米国は、台湾海峡の両側のすべての中国人が、中国はただ一つであり、台湾は中国の一部分であると主張していることを」認識しておると断定的に訳した理由と根拠を示せと、こういうお話でございます。 英語にごたんのうな楢崎委員の御質問でもありますので、外務省といたしましては、慎重に、さらにこの訳文について検討いたしました。外務省の結論といたしましては、関係部分の前後のつながりまで含めまして、慎重に考慮いたしまして、私が一昨日申し上げました翻訳に間違いはございませんです。なお、念のため当事者であるア……
○福田国務大臣 私はかねがね申し上げておりますが、これからの世界は多極化の世界である。同時にその多極化の中で緊張緩和の勢いが進められるであろう、こういう展望を持っております。そういう展望からいたしますると、わが国の外交の基本的な方向、これは一つは脱イデオロギーというところにこれを置くという考え方、これを取り入れる必要がある、こういうふうにいま考えておるのです。 そういう中におきまして、いわゆる冷戦構造というか、多極化時代以前の世界情勢の中から生まれましたココム、これは私は廃止というか、そういう方向で対処していってしかるべきである、そういうふうに考えております。ただ、すぐ突如として全廃できるか……
○福田国務大臣 先般の当委員会に提出された政府の統一見解に関しまして、その内容の解釈について論議が行なわれましたが、政府の解釈を明らかにいたします。
台湾は中国、すなわちチャイナの一部であるとの認識は、従来政府が述べているとおりであり、この統一見解の「等」の部分にそれを含ませていると御理解願いたいと存じます。
【次の発言】 和田局長の講演における発言が、これが新聞面に出ておるようなものでありますれば、これは私は行き過ぎだ、妥当ではない、こういうふうに思います。しかし、それが新聞に出ておるような状態であったかどうか、これにつきましては、私もまた情文局長からいろいろ聞いてみたのですが、ただいま安……
○福田国務大臣 おおむねそのとおりに考えております。
【次の発言】 それはそのとおりございます。
【次の発言】 私どもが政府間接触と申し上げておりますのは、あるいは両国の首脳が会談をするとか、あるいは両国の外相が会談するとか、あるいは両国が正式に指定した者が接触をするとか、そういうことを言っておるわけでありまして、ただいまいろいろやっておるということは、それ前の段階の仕事である、かように御理解願います。
【次の発言】 私どもが言っておる政府間接触というのは、ただいま申し上げたような政府の首脳の会談でありますとか、あるいは外相の会談でありますとか、あるいは会談の任務を帯びて正式に両国が指名した者……
○福田国務大臣 ただいま塚本さんのお話を聞いて実はびっくりします。私は今回の民社党の中国訪問、しかも委員長が先頭に立って行かれる。私は非常に敬意を表し、御期待をしているのです。中国ではございませんけれども、先般アメリカに行かれた。その際もそのアメリカに行かれた結果を詳細に承りまして、ただいま御指摘のように核の問題あるいは基地の問題とか、わが国のアメリカとの間に横たわる重要な、しかして困難な問題、これについてわが国の実情をるる話されておる。そしてこれはかなり影響を与えておる、こういうふうに見てとり、私は敬意を表しておるわけでありまして、私ども外務省が野党の訪中でありますとか訪米でありますとか、こ……
○福田国務大臣 先日横路さんからお尋ねの問題に対する答えは、先日のとおりでございます。かたがた、しかし、この電報が漏洩をした、こういう問題があるわけです。これが反復されるようなことになりますと、これは日本の外交は執行できませんです。この問題はただしておかなければいかぬ。これが反復するというような事態がないような措置、歯どめ、これはしなければならぬ、こういうふうに考えておりまして、今回の漏洩事件の決着、それから今後反復しないような措置、それらを総合的にひとつ考えてみたい、こういう心境でございます。
【次の発言】 事、相手のあります外交でありまするから、国会で申し上げかねることもいろいろあります。……
○福田国務大臣 これはなかなかむずかしい問題でありますが、宗教法人に対しましては、公益部門には課税はしない、しかし収益部門には課税をいたします、こういうたてまえをとっております。その公益部門、これは財源はお布施でありますね。そのお布施を財源として行なうところの宗教活動であります。これをまあ無税であるというたてまえをとっておるわけでありますが、これは信教の自由というか、憲法の精神と非常に深い関係がある、こういうふうに見ておるのであります。現行法はそういうたてまえであります。それじゃ立法論はどうだ、こういうことになってくるのだろうと思いますが、立法論といたしましても、信教の自由という問題、布教活動……
○福田国務大臣 同和対策は画期的段階に入ったと見ております。昨年同和対策事業特別措置法が制定され、また並行して同和対策事業長期計画が策定されまして、昭和四十四年度におきましては同和対策事業に対する補助率の引き上げ等を行ないましたが、四十五年度におきましては、これが量的拡大をはかるということに中心を置いて対策を進めます。一般会計におきましては、御承知のように四十二億円を計上いたしております。 なお、数字で申し上げることができないのでありまするが、これから個所別をきめる段階において、同和対策事業に割り当てる額、これが住宅対策費、また下水道対策費等において、これは数十億円にのぼるであろう、こういう……
○福田国務大臣 ただいま始関委員からのお話でございますが、来年度の予算、いま差し迫った問題になっておるわけです。この予算の編成にあたりましては、何といっても公害と物価、これを二つの大きな眼目にしていきたい、かように考えておるわけであります。 公害問題、これにつきましても、できる限りの財政上の配意をいたしたいと、ただいま具体的にいろいろ検討しております。 いま御指摘の第一の問題であります下水の問題でありますが、これにつきましては、これは元来が地方団体の受け持つ仕事でございますが、地方団体が当面しておるこの下水問題をさばき得るような財政的措置、これはもう当然考えなければならぬ、国も協力しなけれ……
○福田国務大臣 その問題は、いま総務長官からお話がありましたように、前向きで検討いたします。
【次の発言】 まあ私の政治家としての勘ですね。勘を申し上げまして、まあ大体一〇%、これは一〇というきっちりとした数字にこだわっているわけじゃないのです。新経済社会発展計画では、それを一〇・六、こういうふうにいっておりますが、まあとにかく一〇%がらみ、こういうことを申し上げておるので、何もほんとうに数字としての一〇ということじゃないのです。そういうふうに御了承願います。私の言っているのと同じ趣旨でございます。
【次の発言】 総務長官がお答えをする前に、私からなお補足しますが、その新経済社会発展計画が策定……
○福田国務大臣 基本的な考え方といたしましては、私は、常々世界一けちんぼうだ、こういうふうに申し上げておりますので、なるべくこれに関連して支払いはいたしたくないというふうに思います。しかし、とにかく本土並み核抜き沖繩返還、これは世界歴史上初めてといわれるような事態かと思います。これを円滑に実現せしめたい、これには財政当局としてもぜひとも協力をしたい、こういう基本的な考え方を持っておるのです。総理の午前中の御答弁、私はそのとおりだというふうに思いますが、とにかくその引き継ぎの対象となるものは、これは、一つはいまお話がありましたが、そのほかに行政用財産、それから基地外の道路、それから航空標識、航路……
○福田国務大臣 ただいま自治大臣からお話がありましたように、これはそれぞれ違った性格を持った税であります。ただしかし、一つの客体に対しまして八つの税がある、こういうことはいかにも税が複雑多岐、国民から見てわかりにくい、そういう一面があるのじゃないか、そういうふうにも考えます。したがいまして、今後これが統合し得るものでありますれば統合する、あるいは一つに統合するというようなことまでいかぬでも簡素化することができないか、その点は十分検討してみたい、かように考えております。
【次の発言】 確かにそういう疑問があることは理解できます。ただ、地方道に幾らの金が要るのか、またそれに対して地方財政上どのくら……
○福田国務大臣 だたいま砂田さんから、露地野菜が大事な問題である、私もいま傾聴いたしたわけであります。その価格安定をどうするかという問題につきましては、いま御承知のような価格安定資金制度があるわけでありまして、これに対して政府は二分の一の補助をしておる。いまそれをまた改めて、なおさらに出資をふやしたらどうだろうというようなお話もありましたが、大体この種の資金ができますのは、三者分担といいますか、三分の一、三分の一、三分の一というようなケースが多いのですが、お説のような、露地野菜価格安定対策が大事だという見地に立ちまして、特に国は二分の一の補助をするということにいたしておるわけであります。 い……
○福田国務大臣 まず、税の自然増収でございますが、税の大宗をなすものは、何といっても所得税と法人税なんです。所得税のほうは着実に伸びる。何となれば国民消費ですね、これは非常に堅実な伸びをしておりまして、これが衰えることはまずまずない。しかし、例年のような伸びはあるまいというようなことで、そういう諸情勢を勘案しまして堅実な見積もりをしております。これが、いま見積もっておるものが実績として落ち込むというようなことはあるまいじゃないか、さような見方をしております。 それから、法人税はどうだというと、これはかなり窮屈になるであろうというふうに思いますので、これは例年とほんとにさま変わりというぐらい堅……
○福田国務大臣 さように理解してよろしゅうございます。
【次の発言】 久保さんがいま御指摘のように、この税は、道路財源が不足する、つまり四十五年度から発足しました新五カ年計画、これが総事業費十兆三千五百億なんです。その財源が一般財源において約三千億余り足りない。これは五カ年間の話です。そこで私は前の国会で、これは四十六年度予算のときにその財源を明らかにします、こう申し上げたのです。そこでこの問題が起こってきたわけなんです。しかしいま、道路ばかりじゃない、鉄道の関係、地下鉄の関係、いろいろ総合交通体制を整える必要があるわけです。そういう事情を考えまして、とにかく交通対策のために金が要る。そこで新……
○福田国務大臣 先般、最高裁がその問題について判決を出しました。この判決におきましては、被収用者が、一定の条件を満たした被収用地については、その権利を回復する権利がある、こういうことを示したわけです。そこで、返さなければならぬ、これは大かた異論がないところのようでありますが、その返す価格をどうするかということについて意見が分かれるわけです。そこで、内閣の法制局の見解によりますと、最高裁があえて権利の回復といっておる。回復といって、所有権の移転というような文字を使わないところに意味があるのだ。こういうような観点から、これは一時国が被収用者から預かっておった。その土地を被収用者に返すようなものであ……
○福田国務大臣 アメリカ側は、いわゆる請求権問題、これに対してはきわめて消極的な態度をとっておったわけであります。しかし、請求権問題は、米政府の手によって解決してもらいたい、こういう要請をいたしまして、まずアメリカの法令、現地の法令に基づくものはこれは支払いますということになったんですが、あと復元補償、海没地の補償、これにつきましては、当時状況がはっきりいたしておりましたので、アメリカ側が支払いの任に当たる、こういうふうに相なった次第でございます。
【次の発言】 その折衝に当たりました吉野アメリカ局長から説明いたさせます。――条約局長のほうからお答え申し上げます。
○福田国務大臣 はっきりそういうふうにきまっております。
【次の発言】 私は、いわゆる那覇空港地域の中で、那覇空港、つまり那覇空港として使用されておる部分です、これはわが国に完全に返ってくる、こういうことを申し上げておるわけでありまして、そこで、その空港をわが国はどういうふうに使うかということになりまするときに、三者使用かというお話がありますが、米軍が返還後に使用することはありませんと、こういうことを申し上げ、つまりわが国の民間と、それから自衛隊と、この二者が共用をする、こういうことを申し上げておるわけであります。
【次の発言】 私からお答えを申し上げます。
この印パ問題につきましては、私ど……
○福田国務大臣 私がかわってお答え申し上げますが、御指摘のように、この問題は交渉の過程において最後まで決着がつかない。それはどこに事情があったかと申しますと、わが国は統一電波行政をやっておる。この行政の方針を守りたい。それに対しまして、アメリカにおきましては、このVOAというのは日本ばかりじゃない、沖繩ばかりじゃないのです。各地においてやっておるのであって、アメリカの施策を解説し、アメリカ側のニュースを提供するという平和的な施設である、これが返還と同時に消えてなくなるということははなはだ遺憾である、こういう主張でございまして、この二つの両国の主張というものが最後まで対立をしたのでありますが、考……
○福田国務大臣 沖繩返還協定には、これは裏は全然ありませんです。つまり秘密の取りきめ、そういうものは一切ない。ただ交渉でありますから、その過程におきましていろいろなことが話し合われております。その過程の一つをとってみますると、何かこれは裏があるんではないかというような疑いを起こさせるような部分もある。しかし結論におきましては、これはもうほんとうに、正真正銘申し上げまするけれども、秘密の取引は一切いたしておりません。また裏協定も全然ありません。これは責任をもって申し上げます。
【次の発言】 中谷さん、それは少し認識が違うんじゃないかと思います。私は、いま問題になっておりますのは、わが国が三億二千……
○福田国務大臣 今回の楢崎委員による発表は非常に重大な問題を含んでおると思うのです。つまりこれがほんとうであるとすると、これはわが国の政府がいままでとってきた政策が全部虚構であったということにもなる。ですからここで真偽を明確にしておく必要がある、そういうふうに思います。 そういう見地から、アメリカ側がいまこれを調査しておる、この調査結果には最大の関心を持っておる、こういうことでございます。ただいままでアメリカ側は、これは虚偽の文書である、偽造の文書である、こういうことを言っておりますが、なおこれが固められるということを深く期待をしておる、こういうことが私どもの立場でございます。
○福田国務大臣 外務省所管の昭和四十七年度予算について、大要を御説明いたします。 予算総額は六百五十九億四千九百八十三万三千円で、これを主要経費別に区分いたしますと、科学技術振興費二億八千七百四十万四千円、貿易振興及び経済協力費二百十一億六千百四十一万円、その他の事項経費四百四十五億百一万九千円であります。また、組織別に大別いたしますと、外務本省四百三十九億二千九百六十五万八千円、在外公館二百二十億二千十七万五千円であります。 ただいま、その内容について御説明いたします。 組織。外務本省。 第一、外務本省一般行政に必要な経費五十六億一千八百八十七万円は、外務省設置法に基づく本省内部部局……
○福田国務大臣 わが国は、しばしば申し上げておりますように、経済的にはかなり強い力を持つに至りましたが、軍事的大国への道は選ばない、さような立場から世界の社会に臨んでおる、こういう状況でございます。したがいまして、わが国といたしますと、経済を背景といたしまして、経済、技術それから文化、そういうものについて各国との間に交流をはからなければならない、また相協力していかなければならない、こういうことが必要になるわけであります。 これを進めていきますと、わが国の世界における立場、これはユニークというか、いままでの世界の国々が国際社会に臨む姿勢と非常に違った形でわが国の立場というものを推し進めていくこ……
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