このページでは福田赳夫衆議院議員の33期(1972/12/10〜)における国会発言(質問、答弁等)をまとめています。国会活動の統計や役職、質問主意書の数や内容は33期国会活動統計で確認できます。
○国務大臣(福田赳夫君) お答え申し上げます。 坂本さんから、縦割り制度をこの際根本的に再検討して、横割りの行政機構を考えたらどうだ、こういうようなお話でございますが、縦割り、横割りと申しましても、これは、利害得失が非常にむずかしい問題があります。たとえば総合開発庁を設置する、この際、坂本さんのお考えを貫きますれば、国土省とし、この機構の実施機関といたしまして、建設省あるいは農林省のある程度の業務を、あるいは運輸省の相当部分の業務を吸収する、そういうようなことになるわけなんです。そういうことを考えて、考えられない理屈はないわけでございまするけれども、しかし、それはあまりに強大です。これは行政……
○国務大臣(福田赳夫君) 国立大学の定員についてどう考えるか、こういうお話でございまするが、行政管理庁は、その方針といたしまして、時勢の流れに応じまして流動的に考える。必要がなくなったというものは、これは遠慮なく削減します。しかし、必要だというものについては、これは増員をする。国立大学につきましても、まさにそのとおりでございますが、これは非常に重大な問題になってきておる。 そこで、国立大学の定員は、他の一般官庁に比べると、非常に増加の傾向を示すのであります。つまり、この六年間を見ますと、一般行政職員では、純減少が一万三千九百人になります。これに反し、国立大学におきましては、同じ期間におきまし……
○国務大臣(福田赳夫君) ここに、昭和四十八年度補正予算を提出するにあたりまして、わが国当面の経済情勢と財政金融政策について所信の一端を申し述べますとともに、補正予算の大綱を御説明いたします。(拍手) これまでのわが国経済は、国民のたゆまざる努力によりまして世界に例を見ないほどの高い成長を達成し、その過程におきまして国民の生活水準も格段に向上し、国際社会におけるわが国の地位もとみに重要性を加えてまいったのであります。 しかしながら、近年、国際経済社会において無視することができなくなってきたことは資源不足の問題であり、このことは、資源の海外依存度がきわめて高いわが国経済にとりまして、特に重要……
○国務大臣(福田赳夫君) お答えいたします。 私は常々申し述べておるのですが、経済の成長発展ということは、これは目的ではない、あくまでも手段であります。これを手段として、いかにりっぱな国づくりをするか、こういうことだと思いますが、いまやわが国は、とにかくアメリカ、ソビエト、日本といわれる工業力をたくわえるに至っております。しかし、その反面におきまして、あるいは公害の問題でありますとか、過密過疎の問題でありますとか、あるいは住宅の問題、あるいは社会福祉施設の立ちおくれの問題、いろいろ政府といたしまして国民から解決を要請せられている問題が山積しておる。あるいは吹き出もののように吹き出しておると言……
○国務大臣(福田赳夫君) お答えいたしますが、まず一は、現状はインフレかどうか、こういう問題であります。これは学問的にいいますと非常にむずかしい問題であります。したがいまして、私は、この点につきましてはかなり気をつけておるのです。私が十月六日「激動期に訴える」、こういう題目で演説をしております。これは最近における私の演説の代表的なものでありますので、それを引用させていただきますが、「いま日本社会がインフレであるかないか、これにつきましては、いろいろ言い方が人々によって違います。私は、インフレだとかインフレでないとか、そのような議論は学者先生におまかせしておいたらいいと思うのです。しかし、わが国……
○国務大臣(福田赳夫君) 昭和四十九年度予算の御審議をお願いするにあたりまして、その大要を御説明申し上げますとともに、当面の財政金融政策と今後における経済運営のあり方について、所信を申し述べます。 新しいこの年は、日本国にとって試練の年であります。この試練を乗り越えて、落ちつきのある、そして公正な新しい社会へのとびらを開く、これこそが、本年わが国の当面する最大の課題である、かように存じます。 申し上げるまでもなく、戦後二十九年の今日、われわれは当時夢にも思い得なかった豊かな生活ができるようになり、また、国際社会でのわが国の地位もとみに重きを加えてまいったのであります。これは戦後わが国経済が……
○国務大臣(福田赳夫君) お答えいたします。 成田委員長から、今回の予算は、物価安定、総需要抑制予算と称しながら、実体はそうじゃないじゃないか、こういうお話でございますが、一昨日、私は財政演説において申し上げましたように、これは良心をもって申し上げます。これはもう物価抑制の一点にしぼってこの予算が編成された。 地方交付税を千六百八十億円削減をした、これは不当ではないか、こういうお話でございますが、いま総需要抑制ということが非常な課題でございます。そういう際には、中央も地方も相協力をしなければならぬ。そういうことから、地方交付税の法定額から千六百八十億円を差し引き交付する、こういうことにいた……
○国務大臣(福田赳夫君) まず第一に、現下の経済情勢をインフレと言うのか言わないのか、こういうお話でございますが、私は、現在の物価情勢については深くこれを心配いたしております。異常であり、まことに憂慮すべき状態である。さような状態をさしてインフレと言われる、私は何の抵抗も感じません、また、異議も申し立てませんから、さよう御了承を願います。 臨時超過利得税を徴収すべしというお話でございます。これは、ただいま申し上げましたように非常にむずかしい物価情勢である、そういう際に、売り惜しみだ、買いだめだ、あるいは便乗値上げだ、さようなもののあることは、これはもうもってのほかである、不届き千万である、私……
○国務大臣(福田赳夫君) 給与所得控除の最高限度額を廃したことに対する御批判でございますが、この問題は、税制調査会におきましても御指摘のような意見もあり、なかなかむずかしい問題であったわけであります。しかし、給与所得控除は給与所得の多寡によってその処遇を変うべきものではない、そういうことで、最終的には、圧倒的多数の方が、最高限度額の撤廃にこの際――この際というのは、今回この大幅な大減税をやる、そのこの際にこれを実行すべし、そういうことでございます。つまり、他の所得者、つまり事業所得者等との均衡を考慮するとき、それが妥当であると私も判断をいたしたわけであります。 次に、課税最低限に必要経費であ……
○国務大臣(福田赳夫君) まず、公立文教施設整備費の超過負担問題でございますが、四十九年度予算におきましては、これを解消するということを大方針といたしましてこれを編成いたしておるのであります。 そこで、一言申し添えたいのでございますが、この建築費の単価は、これはかかったものをそのまま採用する、こういうことじゃございませんです。全国的に見まして平均的な価格である、こういうことでございます。したがいまして、その平均的規格あるいは平均的資材、平均的工法、そういうものと違いのある規模、規格あるいは工法、資材、そういうものを採用した場合には若干の違いが出てくるということは、これは御了解願いたいのであり……
○国務大臣(福田赳夫君) 川俣さんにお答えをいたします。 まず第一は、労働省関係の予算のうちで一般会計の占める比率が非常に少ないんじゃないか、そういうことについてのお尋ねでございますが、申すまでもございません、労働省関係の予算は、一般会計及び労働保険特別会計、この両者からくるわけであります。そのうち、一般会計予算は、失業対策費を除きますると、いわゆる行政事務費でありまして、人件費だ、事務費だ、あるいは調査費だというたぐいのものでありますので、これが大きくなる、こういう理由がないのであります。しかし、これでも労働行政の執行にはいささかの支障もありませんから、この点は御安心願いたいと思います。 ……
○国務大臣(福田赳夫君) お答え申し上げます。 石油開発公団を石油公団というふうな名前に改め、輸入や備蓄、精製、販売を含めて一体体制をつくるべきではないか、さような御質問でございますが、この考え方は、産業政策上も、また財政政策上も、これはかなり問題があり、慎重に検討しなければならぬ問題かと、かように存じます。総合エネルギー調査会で、その討議の一環といたしまして十分慎重な論議を重ね、石油産業体制はどうあるべきか、こういうような角度から結論を出すべき問題である、かように考えております。 次に、従来の石油の自主開発に対する財政的措置は不十分ではないか、かような御所見をまじえての御質問でございます……
○国務大臣(福田赳夫君) 昭和四十七年度の一般会計歳入歳出決算、特別会計歳入歳出決算、国税収納金整理資金受払計算書及び政府関係機関決算書につきまして、その大要を御説明申し上げます。 昭和四十七年度予算は、昭和四十七年四月二十八日に成立いたしました。この予算は、わが国経済と国際経済との調和をはかりつつ、国民福祉の向上をはかるという基本方針のもとに編成されたものであります。 さらに、その後における人事院勧告の実施等に伴う公務員の給与改善等について措置するほか、経済情勢の変化に伴い、特に緊要となった経費について所要の措置を講ずるため、昭和四十七年十一月十三日補正予算が成立いたしました。 この補……
○国務大臣(福田赳夫君) 電源開発促進税法案につきまして、その趣旨を御説明申し上げます。 政府は、今次の税制改正の一環として、最近における電力需給の逼迫の状況にかんがみ、発電所等の周辺地域住民の福祉向上をはかること等を通じて発電用施設の設置を積極的に進めることとし、この施策の費用に充てるため、新たに一般電気事業者の販売電気に対して電源開発促進税を課税することといたしたものであります。 第一に、課税範囲等につきましては、一般電気事業者を納税義務者とし、その供給した電気及びみずから使用した電気を課税物件とし、これらの販売電気に対して電源開発促進税を課することとしております。 第二に、税率につ……
○国務大臣(福田赳夫君) まず、食管会計の赤字なんかは気にしないで、消費者米価を据え置けという御意見でございますが、生産者米価と消費者米価が開きますと、財政上ゆゆしい問題になる、これは申し上ぐるまでもございません。のみならず、売り渡し米が不正にまた政府に逆流をしてくる、こういう問題も出てくるわけでありまして、食管制度を維持する上におきましてもゆゆしい問題でございます。さようなことで、生産者米価を引き上げるという際には、適度に消費者米価も引き上げる、こういう考え方をとるべきだと、こういうふうに思いますが、しかし、御指摘のように、消費者米価は国民生活にたいへん重大な関係がある、さようなことを考慮い……
○国務大臣(福田赳夫君) 地方交付税の減額調整措置についてのおとがめでございますが、この点につきましては、私しばしばお答えを申し上げておるわけでございます。 何と申しましても、今日最大の政治課題は、物価の安定をはかることである、その方法とすれぼ、何としてもこれは総需要の抑制をはかるほかはない、さすれば、どうしても中央、地方の財政、それが補整政策の主軸になるべきものである、かように考えておるのでありますが、この点は御異存はなかろうか、こういうふうに思うわけであります。 こういう考え方を実行する一つの考え方といたしまして、中央、地方の財源調整措置をやった。確かに、これはおとがめを受ける理由はあ……
○国務大臣(福田赳夫君) まず、デノミの実施、五万円札の発行、さようなうわさがあるが、これは真偽はどうだ、こういうお尋ねでございますが、そのような意図も計画も持っておりませんです。物価対策、非常に機微の段階でありますので、特にこのことは明確にいたしておきたい、かように存じます。 次に、中小企業の当面する困難に対処するため、さらに積極的な施策を講ずべし、こういう御意見でございます。この点は私も同感でございます。総理からもお答えをいたしましたように、ただいま総需要抑制政策をとっておる、これが健全な中小企業に不測の悪影響を及ぼしてはならぬ、かように考えておる次第でございまして、これまでも財政、金融……
○国務大臣(福田赳夫君) まず第一に、公共料金についてお答え申し上げます。 お話しのように、公共料金は、これはいま人件費が非常に上がってきた、また物価も上がってきたという際に、材政論としますと、当然これは改定すべきである、さように考えます。しかし、いま国が当面しておる最大の問題は何かということを考えてみますと、これはやはりインフレを撲滅することである。このインフレ退治のためにこの公共料金政策、これは非常に慎重に扱わなければならぬというふうに考えておるのであります。 私は、今回企画庁長官就任と同時に、いままで事務的にこの公共料金問題の扱い、昭和五十年度における扱いが進んできておる、しかし、こ……
○国務大臣(福田赳夫君) 塚本さんにお答え申し上げます。 公共料金の据え置き論でございますが、これはいま大蔵大臣からお答えしたとおりでございます。つまり、財政論からいいますれば、これだけ賃金が上がる、また物価も上がった、こういう際でございますので、公共料金もまたこれを引き上げなければ、これは公共企業等の運営が不可能になる、そういうことでございますが、しかし、今日は物価また経済、私はこれは非常、異常の事態だと思うのです。非常、異常の事態に対しましては、非常、異常な考え方をしてもいいんじゃないか、そういうふうに思うのです。 そういうような立場から、五十年度の予算の編成ともからみながら、いま各省……
○国務大臣(福田赳夫君) わが国経済運営の基本的方向と、当面のインフレを克服し、経済を安定させるための諸施策について、所信を明らかにいたします。 いまや二十世紀は、あと四半世紀を残すだけとなりました。世界の人々は、来るべき二十一世紀への展望に強い関心を持つようになってきておるのであります。その展望の中で、二十一世紀は、このままにしておきますと、かつて想像され、また期待されていたような栄光の世紀ではなく、むしろ、より多難の世紀となることが恐れられておるのであります。その背景としては、われわれは、特に資源、環境等の問題が、きわめて大きな影を投げかけておることを発見するのであります。 顧みますと……
○国務大臣(福田赳夫君) 阿部さんの私に対する質問の第一点は、私が、昭和五十年度予算編成の過程において、公共料金の凍結を主張したのにもかかわらず、今回郵便料金値上げに賛成したのは、その責任はどうだと、こういう御詰問でございます。 いま、わが国の物価情勢は非常に順調に推移しております。三月の時点におきまして、前年度対比一五%程度というのは、大体これは実現されそうであります。 しかし問題は、この三月の問題じゃないのです。問題は、四月以降、長きにわたってわが国の物価を安定させるということなんです。そういう見地から、昭和五十年度、四月からの十二カ月間における年間物価上昇率は一けたの範囲にとどめる、……
○国務大臣(福田赳夫君) 独禁政策と物価との関係についてのお尋ねでございます。
申すまでもありませんが、独禁政策の本旨は、企業の公正かつ自由な競争を促進し、ひいて一般消費者の利益を確保する、こういうことであります。
したがって、今回の独禁法の改正は、直接の物価対策と言うことはできませんが、しかし、長期的には物価の安定に資するところが大なるものがある、かように考えております。三木総理が所信表明において申し上げたのは、さような趣旨でございます。(拍手)
【次の発言】 物価が安定したら、独禁法の改正は必要ないのではないか、そういう意見があるが、竹本さんは、私は反対だ、こういうお話であります。
……
○国務大臣(福田赳夫君) 私に対しましては、政府は不況対策として多額の公債の発行を考えておる、これは危険ではないか、来年は物価戦争というようなことになるのじゃないか、所見を述べよ、こういうことでございます。 私は、公債の発行というものはそう安易には考えておりません。非常に慎重にやるべきである、そういう考えです。 ただ、公債悪という考え方はとっておりません。公債を頭からこれを排撃するという考え方ではない。つまり、経済がインフレ化するとか、混乱するとか、それが公債とどういう関係があるか、こういうことを考えてみますと、経済が安定するということは、経済全体としての需給が均衡がとれておる、そういうこ……
○国務大臣(福田赳夫君) お答え申し上げます。 私に対しましては、戦後最大の不況をもたらしたのは政府の政策運用の誤りではないか、そういう御所見についてであります。 私は結論をはっきり申し上げますと、総理大臣同様、大筋におきまして政策運営の誤りはなかった、さように申し上げたいのであります。 とにかく、一昨年のあの下半期の経済混乱、これは異常であり、異様であったわけです。物価は狂騰する、また国際収支は百三十億ドルの大赤字、また経済秩序は非常な乱れとなってくる。私は、あれはどうしたって三年ぐらいの時間がかからなければ、ああいう混乱から本当に脱出、安定はできない、こういうふうに思ったのです。しか……
○国務大臣(福田赳夫君) ここに、わが国経済の当面する課題と、これに対処する施策について所信を申し述べたいと存じます。 一昨年秋の石油危機により、わが国経済が大変な事態に陥ったことは、なお記憶に新しいところでございます。特に物価は、四十九年二月のピーク時におきましては、前年同月を卸売物価で三七%、消費者物価で二六%上回るといういわゆる狂乱の状態となり、また、国際収支は、四十八年度わずか一年間で基礎収支百三十億ドルという巨額の赤字を記録し、経済秩序は混乱し、日本経済はまさに崩壊寸前の危機に直面したのであります。 この事態の克服は容易なものではありません。いわば、わが国経済は全治三カ年の重傷を……
○国務大臣(福田赳夫君) 多賀谷さんにお答え申し上げます。 まず第一に、政府の経済政策は失敗しておるじゃないか、その責任をどういうふうに考えるか。 これに対しましては、三木総理からお答えを申し上げましたとおりに結論としては考えておりますが、とにかく、申し上げるまでもございませんけれども、経済政策、経済運営のかなめは、何といっても物価と国際収支である。まあ人の体にたとえますれば、これは脈と呼吸である。そういうような大事なものでございますが、この物価につきましては、これは私は非常に順調な推移を示しておる、こういうふうに思うのです。また、国際収支はどうかと言いますれば、これも大体スケールは縮小い……
○国務大臣(福田赳夫君) 「経済社会基本計画フォローアップ 四十九年度報告」を私が正しく理解し、そう実行しておるかという御質問でございます。 この報告では、調整期間中の政策目標としまして、第一、消費者物価、卸売物価ともども一けたを第一とし、あわせて第二、雇用の安定を図ること、三、経常収支の均衡を目指すこと、四、調整期間後の長期的成長率を、先進国の平均をも勘案しつつ、従来よりかなり低目と見ること、この四点を指摘しております。 私は、この指摘は妥当であると考え、このような方向で対処してきておるのでありますが、この対処の姿勢というものは、物価一点張りとか、あるいは景気一点張りとか、そういう硬直し……
○国務大臣(福田赳夫君) わが国経済の当面する課題と経済運営の基本的な考え方につきまして所信を申し述べたいと存じます。 昭和四十八年秋の石油危機によりわが国経済は深刻な打撃を受けたのであります。その傷をいやし健康体を回復するには、おおむね三カ年の調整期間を必要とするということは、私がしばしば申し上げたとおりであります。 さて、調整過程の第一年目に当たる昭和四十九年度の課題は、燃え盛るインフレの火を静め、にわかに悪化した国際収支の改善を図ることでありましたが、総需要抑制の政策効果は浸透し、インフレは次第におさまり、国際収支も著しい改善を示し、ここにわが国経済は再建の基礎固めをすることができた……
○国務大臣(福田赳夫君) まず第一に、三月末の消費者物価につきましては、一けたでこれが目標どおりいけるか、こういう御質問でございますが、これは不測の事態のない限りさように相なる見通しでございます。つまり、消費者物価は非常な安定基調でありまして、十月には一けたにもうなっておるのです。十一月になりますと、それが八・一%というふうになっておるのです。十二月は、これはまだ全国はわかりませんが、東京区部だけでいって八%になっておる。これを全国に換算しますと、七%ちょっと出た、こういうところに来ておるわけなんです。ですから、このままずっといきますれば、三月末にはかなりいい成績が出てくるのではないかと思うの……
○国務大臣(福田赳夫君) お答え申し上げます。 大規模の公共事業を起こすとか、大量の国債を発行するとか、あるいは公定歩合を引き下げて金融の緩和をいたすとか、それらはいずれもインフレ政策じゃないか、インフレ政策をとりながらどうしてインフレの退治ができるのかという御趣旨のお尋ねでございます。 これは私は、紺野さん、大変誤解があるのじゃないかと思うのです。私どもは決してインフレ政策はとっておりません。私どもがとっているのは、インフレのない景気浮揚政策というのに取り組んでおる。そういう立場から、公共事業を起こしたり、あるいはそれが財源としての大量の国債を発行したり、また金融の緩和政策をとっているの……
○国務大臣(福田赳夫君) 私に対しましては、五十一年度において経済の実質成長が五%ないし六%と言っておるが、それが実現可能か、こういう話であります。 御指摘のように、五十年度はいささか見通しに狂いがあったわけであります。物価の方は、大体において、昨年のいまごろ五十年度展望をしたその通りの動きを示しております。一方、景気の方につきましては、いまごろは皆さんに四・三%成長ということを申し上げておった。それが大体半分ぐらいのところになりそうな傾向でございます。 その原因は一体何かということを考えてみる必要があると思うのですが、思ったより設備投資がふるわなかったということもありますが、世界の景気は……
○国務大臣(福田赳夫君) 私に対しましては、電電公社の赤字になった原因はなぜか、また経済政策破綻の結果ではあるまいか、さらに、そういう状態を招来した責任をどういうふうにとるか、こういうようなお尋ねでございます。 電電公社が赤字になりましたのは、確かに、高度成長体制の中で電電公社の投資が大いに進み、その結果、住宅用電話なんかが相当高度に普及してきたわけであります。これは収入から言いますると、かなりこの増加要因を低めるという結果になるわけです。他方、物価は上がる、また特に賃金が相当の大幅な拡大をする、そういうようなことで赤字になってきておるわけでございまして、阿部さんは、経済政策破綻の結果だ、こ……
○国務大臣(福田赳夫君) 私に対しましては、今回の国鉄運賃の値上げの消費者物価など国民生活に与える影響いかん、また、これで物価は大丈夫かと、こういうことでございます。 今回の国鉄運賃値上げ案によりまして消費者物価に与える影響は、〇・五%程度と予想しております。しかし、〇・五%と申し上げましても、これは決して国民生活に与える影響は軽微なものじゃございません。しかし、一方におきまして、御承知のような国鉄は火の車である。これにはどうしてもいろいろな自己努力も必要である。財政の援助も必要であります。それをしてもなお国鉄の収支のバランスをとるためには料金を倍にしなければならぬ。これが国鉄、また運輸当局……
○国務大臣(福田赳夫君) まず第一に、自民党内の政局論争で私がとった態度についてのお尋ねでございますが、私は、いかなる社会、いかなるサークルにおきましても、論争のないところに進歩はない、こういうふうに思うのです。 ことに、政党におきましては、これは政党というものは非常に強い仕組みでございますので、ややもいたしますればこれは独裁体制にもなりかねないところがあると思うのです。その独裁体制のもとでの政党運営の結果が過去においてどういう結末をたどったか、これは島本さんもよく御承知のところであります。私は、今回の政局論争、これは内外ともに非常に重大な局面に立った自由民主党を真に国家のために、国民のため……
○福田国務大臣 昭和四十五年度における行政管理庁関係の歳出決算につきまして、その概要を御説明申し上げます。 行政管理庁の歳出予算現額は五十六億一千二百七十九万円余でありまして、支出済み歳出額は五十五億九千六百七万円余、不用額は一千六百七十二万円余であります。 支出済み歳出額の内訳は、人件費二十五億一千九百二万円余、事務費等三億七千三百九十万円余、統計調査事務地方公共団体委託費二十七億三百十四万円余であります。 不用額を生じましたおもな理由は、職員俸給等の人件費を要することが少なかったこと等のためであります。 以上をもちまして、行政管理庁関係歳出決算の概要説明を終わります。 何とぞよろ……
○福田国務大臣 本件は私はあまり予備知識を持っておらない。お話しのとおりでございます。ただいま安宅委員と各省庁の当局との質疑応答を聞いておりまして、率直な所感を申し上げますと、こういう問題は放置しちゃいかぬ、早く処置しなければいかぬ、こういうふうに存じます。こういうものを放置しますと、不当な行政措置をやらなければならぬとか、あるいは民間にも御迷惑を及ぼすとか、いろいろな問題が起きてきますので、早期解決を要す、こういうのが私の率直な所感でございます。ただいま自治省当局から早期かつ円満な解決をいたす、こういうお話がありますので、私といたしましては、ぜひそうやっていただきたい、かように存ずる次第でご……
○福田国務大臣 これは御安心を願いたいのですが、米価算定にあたりましては、ただいまの臨時賃金、日雇い賃金は用いません。これは全国平均の労働省統計、これを使うわけです。 ただ、一般の統計ということになりますと、これはずっと長い間の歴史がある。そこで地方の賃金を使う、つまり農村で普及している賃金を使う。これをある時点で変えると……(芳賀委員「臨時日雇い労賃を使っておるのは適正かどうかということを聞いておる」と呼ぶ)これは適正なんです。(芳賀委員「どうしてですか」と呼ぶ)つまり地方で普及されておる賃金を使う、これが日雇い賃金じゃないか、こういう判定なんです。しかし、それはいろいろ議論もあるかもしら……
○福田国務大臣 自然保護ということ、つまり環境破壊の防止、これは当面の政治課題として非常に重要な問題と考えるのであります。自然をよい形で保存することは、これはわれわれの生活の前提条件である。また、これは祖先に対する責任でもあり、また同時に次の世代に対する、子孫に対する義務でもある、かように考えるのであります。 自然は、一たび破壊されますと、その復元はきわめて困難であり、これを保存するためには、自然の現状を変更する行為による影響をできるだけ少なくするよう事前に万全の措置をとる必要があるのであります。ところが、現実の国土の状況はどうかというと、国土の破壊、損壊というものはもう目をおおわしめるよう……
○福田国務大臣 ただいま議題となりました国家行政組織法の一部を改正する法律案について、その提案理由及び概要を御説明申し上げます。 最近における社会経済情勢の変化には著しいものがありますが、政府としてはこれらの諸事情に即応すべく、従来からその時代に応じて簡素で能率的な機構の整備と、適正な定員配置の実施につとめてきたところであります。 このうち定員の配置につきましては、さきに行政機関の職員の定員に関する法律の制定により、新しい定員管理制度が確立して弾力的な運用が可能になり、着々その効果をあげておりますが、今回これにあわせて行政機構の面におきましても、行政需要の変動に即応した効率的な運用を期する……
○福田国務大臣 国家行政組織法の改正案は今国会に提案するつもりでございます。ただ、従来これと関連して出しておりました関連法律の整理に関する法律案、これは今回は提案をしない、そういうふうな考えでございます。したがいまして、いま御指摘の自衛隊の関連の事項はこの関係では起こってこない、かように御了承願います。
【次の発言】 私は、宅地の造成には非常に熱心なんです。その前提として住宅政策、これはまあ非常に大事な問題だ、こういうふうに考えております。全く御説と同じです。いまの公団でできるじゃないか、二重機構になりはしないか、こういうことでございます。
○福田国務大臣 お話しのように、公務員の定員につきましては、これは厳にこれが増員を抑制する、こういう全体としての姿勢はとっているのです。しかし、それじゃ国政は円滑に動きません。そこで、一律に削減だというようなことではなくて、必要なものには増員を行なう、こういうふうにしております。 お話しのように、公正取引委員会は、これはその活動が非常に今日の経済情勢のもとにおきましては大事である、そういうふうに考えまして、特に四十八年度のごときは九名の増員、しかし計画に基づく減員が四名ありますので、ネットとするとお話しのように五名です。しかし、その五名ふえる純増の中でも参事官を特に新設をするというようにいた……
○福田国務大臣 ただいま総務長官からお答えがありましたように、政府は同和対策には非常に熱心に取り組んでおるわけです。楢崎さんのお話では、それにしては五名の定員では少ないじゃないか、こういうお話でございます。しかし、これは実際五名じゃないのです。この同和対策の施行は関係各省が責任をもって実行しておるわけでありまして、ただ、関係各省が多岐にわたるものですから、その連絡調整のために総理府に要員を置く、その要員が五名である、こういうわけでありまして、ただいままでの私が見ているところによりますると、大体これで一応連絡調整は円滑にいっておる、こういうふうに見ておりまするが、何か看板を掲げたらどうだろうか、……
○福田国務大臣 同和対策のための機構、定員につきましては、きのう楢崎委員にもお答え申し上げたのですが、同和対策は非常に重要と考えておりますので、これが遂行上必要な定員、機構、これにつきましては、総務長官ともよく相談いたしまして善処をいたしたい、かように存じております。
○福田国務大臣 非常に重大な問題のようでありますので、定員の問題でこの問題の処置がつかえるというようなことがあっては相ならぬと、かように考えます。
○福田国務大臣 郵政事業の超過勤務手当についての御質問でありますが、郵政事業につきましては、郵政省自体で監査機能というものが整備されておるわけであります。したがいまして、御指摘の案件その他につきまして、この監査機構に十分調査してもらいまして、その結果を報告を受けたい、かように考えている次第でございますが、行政管理庁といたしましても、十分郵政省と連絡をとりながら、あやまちなきを期してまいりたい、かように存じます。
○福田国務大臣 みなし税額控除問題につきましては、松本さんからお尋ねがあって、そして事務当局で資料がまだ整っておらぬというお答えをしたままになっておるというふうに聞いておるわけですが、これはやはり資料を整えたいと思っております。これは在外企業の問題でありますので、みなし税額控除問題に限らずなかなか手の届かないところが多いわけでありますが、重要な点でありますので、早急に調査をいたす、かように考えております。
【次の発言】 多国籍企業ですね、そういう問題に連なることでございますが、これは多国籍企業につきましては、これはどうしてもそういう存在が国際社会で必要になってくる、その功績というか、メリット、……
○福田国務大臣 ただいま議題となりました昭和四十七年度一般会計予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書(その2)外三件の事後承諾を求める件につきまして、その概要を御説明申し上げます。 まず、昭和四十七年度一般会計予備費につきましては、その予算額は、一千百億円であり、このうち、財政法第三十五条(予備費の管理及び使用)の規定により、昭和四十七年四月十四日から同年十二月二十八日までの間において使用を決定いたしました金額は六百十七億五千四百七十八万円余であり、すでに第七十一回国会にその事後承諾を求める件として提出いたしまして、御承諾を得たところでありますが、その後、昭和四十八年一月二十七日から同年三……
○福田国務大臣 予備費は、申し上げるまでもなく、これは予見し得ざる経費の支出に充てる、そういう性格を持つわけであります。予見し得ざる経費の支出に充てる、こういうことでございまするから、これはもともと、その積算は非常にむずかしいんです。そこで、勢いこれは、過去の実績がどうなっているだろうかという傾向的な数値を求める、こういうほかはないのじゃないか、そういうふうに判断されるわけであります。それが機軸となりまして、あと、来たるべき年の年度間において経済がどういうふうに推移をするだろうか、それらを勘案いたしまして決定する、こういうことでございます。 四十九年度となりますと経済が非常な激変が予想される……
○福田国務大臣 実はいま御指摘の問題につきましては、私が昨年十一月の二十五日まで行政管理庁長官をいたしておったわけでありまして、その間に行政管理庁といたしまして大蔵省に勧告いたした、こういう記憶があるわけであります。その勧告をした意味は、これはいろいろありましょうが、私といたしましては、繰り入れ率が高い、したがって損益というか、損が生ずる額が多くなる、また益が生ずる額が少なくなる、そういう影響を持つわけでありますから、それに対しましては、国庫としてそのしりについて責任を持つという立場にありますから、国庫の負担を減少させるというためには、そういう高い繰り入れ率を採用しておくということは妥当じゃな……
○福田国務大臣 このたび、私、全くはからずも、はからずも大蔵大臣に就任いたしまして、皆さんの御教示にあずかることと思いますが、もう時局は非常に重大で、微力、その任にたえるやいなや、はなはだ心細い次第でございますが、皆さんの御協力によりまして職責を完遂いたしたい、かように考えております。 そこで、私の財政金融に関する基本的な考え方につきましては、本会議ですでに申し上げたとおりでございますが、しかし、これからいろいろな議案の審議をお願いする、そういうことに先立ちまして、また重複するかもしれませんし、あるいは補足になるかもしれませんけれども、私の所信を述べさせていただきます。 わが国経済は、今日……
○福田国務大臣 現下の経済情勢に対処する財政金融政策のあり方につきましては、さきの財政演説でその基本的な考え方を明らかにしたところでありますが、関係法律案の御審議をお願いするにあたりまして、少しダブるところもありますが、本委員会で重ねて所信の一端を申し述べたいと存じます。 この新しい年は、わが国が当面する試練を克服し、落ちつきのある、そして公正な社会への展望を開く、転換と基礎固めの年であると考えます。 わが国はこれまで、恵まれた環境のもとで、経済成長の成果の多くをさらに次の成長に振り向けながら、急速な発展を遂げてまいりました。申すまでもなく、いまわれわれが享受するこの豊かな生活、そして国際……
○福田国務大臣 私は、もうとにかく今日の狂乱と呼ばれる物価情勢をすみやかに転換しなければならぬ、そういうふうに考えておるわけですが、そのためには何としても総需要抑制政策、これはまあいわば大謀網というか、目の荒い政策でございます。それに対してこまかい詰めをしなければならぬ、こういうことからいわゆる物資三法というものを御制定願っておるわけですが、この二つの政策が何といっても異常事態を克服するための両翼をなす、こういうふうに考えておるわけです。この政策が進められておる。まあ私は大体もう峠に差しかかっておる、こういうふうに観測をしておるわけです。この総需要抑制政策、また物資三法による行政措置、こういう……
○福田国務大臣 一つの金融機関が単独でやっていこうというものはそれでやる。それから希望により、他の金融機関と組んでやっていこうという希望のものがありますれば、これはそれでもよかろう。あるいは業界、相互銀行協会とか、信金協会とかそういうものが全体としてやっていく、それでもよかろう、こういうわけですが、いずれにいたしましても、過当競争になるということは避けなければならぬというふうに考えておるわけです。 それで、事業計画がきまりますれば、その計画を役所へ持ってくる、こういうことになりますので、それの審査等を通じまして、過当競争にならないように厳に指導してまいりたい、かように考えております。
○福田国務大臣 御指摘のように、ただいまの物価情勢は非常に異常である。この異常な物価状態のもとにおいては、家庭の生活におきましても、あるいは企業の運営におきましても、先が見通せない、こういう大きな問題がある。家庭も企業もその日暮らし、こういうような傾向になるし、また同時に、この物価の異常高の中では、社会的公正というものがそこなわれる、こういう性格を持っておる状態だ、こういうふうに見ておるのであります。 そこで、そういう状態を放置することは許されない、早期にこの異常な物価高を抑圧しなければならぬ、さように考えまして、いわゆる短期決戦、こういう大方針のもとにこの問題に対処したい、こういうふうに考……
○福田国務大臣 印紙税の考え方は、受け取り書その他の文書に課税をするという税でございますが、その文書の裏に何がしかの経済行為がある。その経済行為に負担能力を認める、こういう考え方になっておるわけでありますので、したがって、その文書の金額の多寡、これがまたその裏にある経済行為の多寡をある程度表現するものではあるまいか。 そうしますと、やはり経済負担力に着目して課税をするものである以上、金額の多寡に応じて段階的に課税の額が違うというのは、私はすなおな考え方ではあるまいか、そういうふうに思うのです。これは決して取引高税を連想し、あるいはそれを想望いたしまして、それへの段階というような意味合いを持つ……
○福田国務大臣 石油関税につきましては、関税率審議会におきましても、これは非常な議論があったところなんです。それで、この審議会の相当多数の委員から、四十九年度関税改正において、石油関税制度を再検討すべきだという意見もありましたが、一方におきまして、石炭政策の問題があるわけでありまして、それで、これと密着しておる関税問題でありますので、そう結論を急ぐわけにはいかなかったのです。そこで、この一年間十分検討いたしましてひとつ妥当な結論を出そうじゃないか、そういうことにいたしたわけです。 関税制度一般につきましてはどういう見解かというお尋ねでもありますが、要するに、いま最大の問題は何といっても物価の……
○福田国務大臣 ただいま御決議のありました事項につきましては、政府といたしましても、御趣旨を尊重して善処いたしたいと存じます。
【次の発言】 間違いございません。
【次の発言】 所得税は、もう原則は何といっても総合課税、しかも比例累進である、こういうふうに思うわけであります。ただ、その政策をひた押しに押した結果、他の政策というものが阻害されるかどうかという問題がありますので、そこで、そういう際には、あるいは時限を切って、あるいは特例措置の内容に制限を加えまして、この特例措置を講じなければならない、こういう考え方になるわけです。
いま利子、配当についてのお話でございますが、これはもう申し上げる……
○福田国務大臣 災害予防費を全額かあるいは一部か控除せい、こういうお話かと思いますが、予防費というのを一体どういうふうにとらえていくか、技術上はなかなか繁雑な問題じゃないか、こういうふうに思いますが、これは主税局長にひとつ検討してもらいましょう、うまくいく性質のものであるかどうかですね。
それから、特別償却の手続の簡素化、これはまあ簡素化ということは常に考えておるわけでございます。しかし、これがまた乱用されてはならない、こういう問題もあるわけでありますが、これまた御意見として承りましたから、またよく検討してみます。
【次の発言】 超過利潤につきましては、これに課税を強化すべし、こういう声は私……
○福田国務大臣 中央、地方の全体の財源調整につきましては、私もたいへん苦慮をいたしておるわけでございます。また無理もしておる、こういう実情は御承知と思いますが、そういう全体の中央、地方の財政上のつながりをどうするかという全面的な考え方の中において、まあ国が助成を必要とするというものにつきましては助成、つまり補助金を出す、こういうことで、義務教育諸施設につきましてはそういう補助体系をとっておるわけであります。 しかし、高等学校となるとこれは義務教育ではない、こういう問題がありまして、そしていま政府委員からお話がありますように、交付税という問題で考えておる、それで救い切れない部分は、これは起債等……
○福田国務大臣 今回の税制改正におきましては、所得税の大幅減税を行なうこととし、特に給与所得控除について抜本的な拡充を行なうことを提案いたしております。 この改正は、サラリーマンの負担を大幅に軽減するという趣旨によるものでありますが、当委員会の審議の過程におきまして、阿部助哉委員、小林政子委員等から、今回の給与所得控除の改正、特にいわゆる頭打ちの廃止につきましての政府側の趣旨説明や提案理由説明等における説明が、従前の頭打ち制度を前提とした答弁との関連において不十分ではないかとの御指摘を受けましたので、この機会にあらためて政府案の考え方について御説明いたします。 従来の制度は、給与収入が一定……
○福田国務大臣 ただいま御決議のありました事項につきましては、政府といたしまして、御趣旨に沿って十分配慮いたします。(拍手)
○福田国務大臣 対外経済協力をどういうふうにこれからやってまいりますか、これは基本的には、ただいま国全体としての経済運営をどういうふうにやりますか、まあ経済がこのような混乱をした、その混乱前の状態と混乱を収拾した後の行く道とは、これはもう根本的に変えなければならぬし、変わってくるであろう、こういうふうに思っております。そういう中において、今日この段階がまさに過渡的な段階であります。そこで、この過渡的な段階を終えて、いよいよこれから新しい日本の歩みをきめなければならぬ。そういう際に、基本的問題の一つとして政府の対外協力をどういうふうにしてまいるかということをきめなければならぬ、こういうふうに思い……
○福田国務大臣 この問題は、御指摘のように、三法一体という関係にあると私は思うのです。もちろんこれは三者が並行して審議される、こういうことになるべきものであるというふうに思っておるわけですが、幸いにして商工委員会のほうでも審議が始まろうとしているので、ぜひ本委員会におきましても御審議を進められたい、かように考えます。
【次の発言】 国の財政は一般会計において総合的に表示する、これが基本である、かように考えておるわけであります。ただ、一般会計で収入、支出を行なう、こういう方式をとる場合におきまして、施策の緩急ということを考える。特に優先度を置きまして、これはやらなければならぬというものにつきまし……
○福田国務大臣 この税を創設し、しかもこれを目的税とする。こういうことは、いまわが国の政治の中でエネルギーを整備することが最大の課題の一つになっておる、そこから来ておるわけなんです。目的税にしますとかあるいは特別会計を設ける、これは税制からいいましても、財政制度からいいましても、総合課税、総合財政に背反をする例外的なものになるわけです。 例外的なものを設けるゆえんのものは、何か特定な財源があって、そしてそれを使って特定の仕組みで差し迫った問題を解決する、その差し迫った問題というものが非常に緊切な問題であるというところで初めて容認さるべき問題じゃないか、そういうふうに思うわけです。しかも、いま……
○福田国務大臣 私はそういういきさつがあったかどうかはよく存じませんが、かりにあったといたしました場合におきまして、今回の事態をどういうふうに考えるか。これはとにかく戦前戦後を通じて、経済の大動脈ともいうべきエネルギー源の輸入価格が四倍にはね上がる、これはもう全く何人も予想せざるような事態がわれわれの目の前に現実に起こってきた。それに対処するという問題でありまするから、私はいろいろ過去にいきさつがあったにいたしましても御理解を願える問題ではあるまいか、さように考えますが、いかがなものでしょうか。
【次の発言】 企業によりましては、地域企業また住民との間にいろんないきさつがありましょうから、いき……
○福田国務大臣 お話のとおり、非常にいま激動の時期でありまして、この激動の時期というのは、これは私は戦後初めて体験するようなむずかしいことかと思います。 そういうふうになった原因は一体どこにあるのかということになりますと、いろいろ見方があると思います。それには触れませんが、私は、昨年の暮れ以来、この対処方策として、総需要の抑制だということを打ち出しておるわけですが、これには、私は今後を展望しまして三つの段階があると思うのです。一つは、狂乱といわれるこの事態を克服する、そういう第一段階です。第二段階は、それを克服した後の新価格体系を整えなければならぬ、こういう時期。その第三段階は、それを踏まえ……
○福田国務大臣 今回、昭和四十八年度補正予算を提出いたしましたが、予算委員会での御審議をお願いするにあたりまして、その概要を御説明申し上げます。 最近の国内経済情勢を見ますと、物価は、国内需要の急速な拡大、海外における物価高騰の影響等によりまして、昨年秋以来強い騰勢を続け、年初来の数次にわたる公定歩合の引き上げ、財政の執行の繰り延べ等の総合的施策の効果が漸次浸透しつつあるものの、なお根強い上昇基調にあります。加えて資源問題等により、わが国経済は供給力の制約という新たな事態にも直面しております。 このようなわが国経済の現状に顧みまして、今回の補正予算は、歳出に追加する経費を特に緊要にしてやむ……
○福田国務大臣 ただいまの物価情勢は非常に深刻だと思います。その深刻な状態をインフレというのかどうか、そういうことにつきましては、インフレということばにいろいろの意味があるものですから、総理もなかなかお答えに慎重なんだろうと思う。しかし、総理も、非常に深刻な問題である、こうおっしゃっているのです。その深刻な状態にある物価情勢をインフレと呼ぶというならば、私は何の異議も差しはさみません。そういう深刻な状態をさして、インフレだ、こういうならば、そういう意味のインフレは、今日この現況はインフレといったって別に何の支障もありません。そう考えます。
○福田国務大臣 本会議でお答えしたとおりでございますが、なるべく早く国際水準以下に持っていきたい、こういうことであります。
【次の発言】 生活用物資の値上がりにつきましては、私も通産大臣と大体同じように思いますが、どういうふうにこの事態に対処していくか。物資所管省において、その当該物資について的確な需給の状況等の情報を提供する、それを消費者において信頼していただく、これを信頼しないで行動した消費者は損をする、こういうふうな事態をつくり上げる、これが私は当面必要にして最も有効的な手段である、かように考えております。
【次の発言】 まず、予算につきましては、公共事業費の七%繰り延べ、これを実施して……
○福田国務大臣 日本銀行の発行限度額は、従来の通貨量を基本といたしまして、将来の大体の見通しをつけてきめる、こういうことにしております。その際には、実質成長率ももとよりでありますけれども、百貨店における取引、百貨店の売り上げ、そういうものがどういうふうになるだろう、そういうものをよく見きわめてきめる。一応の概算でございます。
【次の発言】 物価の異常な上昇というものは、その性格といたしまして、小さい者、弱い者、そういう者がおおむねその損失をこうむる、そういう性向を持つだろうと思うのです。したがいまして、政治といたしましては、そういう者に対する特別の配慮、これは大事なことだろう、かように考えます……
○福田国務大臣 四十九年度予算につきましては、ただいま編成の作業中でありまして、段取りといたしましては、年内にぜひこれを完了したい、こういうふうに考えております。そのためには、まあ二十一日ごろ政府案ができればとも思っておりますけれども、あるいは、一日ずれるというようなことにもなるかもしれません。 編成の基本的な考え方といたしましては、こういうきびしい経済見通しでございます。まだ経済見通しは正確には立っておりませんけれども、抽象的、概念的には非常にきびしい状態だろう、こういうふうに思います。 そういう情勢に対しまして、政府が積極的に対応するかまえを示さなければならぬ。非常に大ざっぱに申し上げ……
○福田国務大臣 昭和四十九年度予算の編成の基本方針及びその大要につきましては、先日、本会議において申し述べたところでありますが、予算委員会での御審議をお願いするにあたりまして、その概要を御説明申し上げます。 昭和四十九年難度予算の編成にあたりましては、内外の諸情勢に顧み、政府が率先して総需要の抑制につとめ、物価の異常事態を克服する決意を明らかにすることとし、このため、予算及び財政投融資計画を通じその規模を厳に抑制することといたしております。 すなわち、昭和四十九年度における一般会計予算の総額は十七兆九百九十四億円、財政投融資計画の規模は七兆九千二百三十四億円となっておりますが、その前年度当……
○福田国務大臣 予算が経済見通しを前提としておる、これはお話しのとおりでございます。したがいまして、経済見通しが違えば予算も違ってくべきじゃないかという御疑問のあることは私もわかります。
私どももしさいに点検いたしましたが、まあ、とにかく微調整の経済見通し修正でございます。したがいまして、一々検討いたしてみましたが、予算を修正する必要はない、そういう結論に到達いたした次第でございます。
【次の発言】 一番大きく変わったのは卸売り物価でございますが、これが公共事業費に関係してくる。まあ公共事業費の検討を要するわけです。それから消費者物価は変更ありませんから、福祉、そういうような問題には関係はご……
○福田国務大臣 私も、いま矢野書記長と国税庁長官のやりとりを伺っておったのですが、まあ、国税庁長官としては精一ぱいのお答えをした、かように存じます。私の頭の中でも大体整理できたような気持ちがするのでございますが、もう矢野書記長におかれましても、おそらくあの応答を通じて御了解ができたんじゃないか、かように私はお察し申し上げますが、どうか御了承願います。
【次の発言】 任意調査でいたしますか、あるいは査察に移すべきかという問題は、これは脱税という犯罪的事実が証拠をもって、まあ大体心証を持ち得るというようなことであれば可能のわけでございますが、私は、ただいま問題にされておる日商岩井がどういう状態であ……
○福田国務大臣 私は、具体論の方向というものは述べてあるわけなんですが、やっぱり成長中心でなくて、健全な社会づくりというところに重点を指向したかじとりをしなければならぬだろう、こういうふうにいま思っておるわけであります。公正な、健全な社会づくりというと、やっぱりこれは社会的公正という筋の通った社会、こういうことを考えておるわけです。 まあ、具体的問題になりますれば、やっぱり、政治の任務というものは何だ、こういうことだろうと思いますが、これはほうっておけば、自由放任社会ですから優勝劣敗、弱肉強食になる、そこで政治権力というものが介入いたしまして、強きをひしぎ弱きを助ける、こういうふうな施策をと……
○福田国務大臣 生活保護費の二〇%アップについて、足らぬと、こういうおしかりのようなおことばでございますが、これは、私とすると、ずいぶん努力したつもりなんです。これはこの予算の編成の経過を見ましても、大蔵省が二〇%アップという原案を出したわけです。齋藤厚生大臣のほうは、ずいぶん出したものだなあといって、驚いたかどうかは存じませんけれども、とにかくまあよく出してくれた、こういうことだったと思います。そこで、復活とかいうような折衝は、この問題については一切なく、非常に順調に決定したといういきさつもありまして、私といたしましては、こういう物価情勢のもとでありまするから、弱い生活保護者階層なんかが苦し……
○福田国務大臣 お話しのとおり、総需要の中で輸出という問題もあるわけでありますから、これが急激に過大になるということは、好ましくないのです。しかし一方、国際収支の問題もありますので、着実にこれが伸びていくという傾向は好ましい傾向だ、こういうふうに存じておりますので、節度なき輸出の拡大ということじゃ困りますが、着実に増加するというように指導してまいりたい、かように考えます。
【次の発言】 私も、そのように希望しております。
【次の発言】 第一の、金融機関の融資が一企業に集中し過ぎるという問題がありますと、これは私は問題であるというふうに考えるわけであります。つまり、金融機関は公共のものである、公……
○福田国務大臣 来年度の経済見通しは、非常にむずかしい要素がたくさんあるわけでありますが、とにかく見通し得るあらゆる資料を総合いたしまして、最初に閣議で了解いたしました見通しは改定されまして、その改定された経済見通しと予算案は、これは慎重に対比してみましたが、当初閣議了解の見通し、それに基づいて編成いたしました概算、それを修正する必要はない、そういう結論に到達いたしたわけであります。これは、よく経済見通しと照らし合わせまして検討いたしております。
【次の発言】 予算は、昨年というか、四十八年の卸売り物価の上昇の、平均といいますか、それと、四十九年度の卸売り物価の上昇の平均とを比較するわけであり……
○福田国務大臣 御指摘のとおり、農業基盤整備費もまた公共事業費でありますので、これは実質的規模はかなり減る、そういうふうに思います。しかし、内容は農用地開発というようなことで、かなり整備してある。決して農業基盤整備をおろそかにしているというわけじゃないので、とにかく当面する最大の問題は物価問題である、こういうとらえ方をしておる、さように御理解願います。
【次の発言】 先ほど申し上げましたとおり、農業基盤整備費は公共事業であるというたてまえから、これを物価対策上の見地から圧縮する方針をとったわけです。それはそれに違いはないわけです。ただ、倉石農林大臣が申しておりますのは、繰り越しがある、こういう……
○福田国務大臣 いま阿部さんのおっしゃることは、もう重々私ども心得ております。 税務官庁は税務を執行するだけの権限でありまして、あるいは隠退蔵の問題でありますとか、あるいは買いだめ、売り惜しみでありますとか、そういうものを調査する権限は持っておりません。 ただ、いま私お聞きしておりますと、官房長官は、隠退蔵がありそうだ、あるいは便乗値上げがありそうだ、そういうような事実がわかった場合に、どうも税務との関係が出てくるのじゃないか、そういうようなことで税務当局に、そこに脱税の気配があるというような通報を受けた場合に、税務当局が税務の立場から発動する、こういうようなことを申しておるのだと思います……
○福田国務大臣 土地譲渡の分離制度は、これはああいう制度を使いませんと、どうも土地を切り売りをする、小口放出ということになりますので、租税理論からいいますれば不公平だ、こういう理論にもなるわけですが、しかし、それをあえて犠牲にしても土地の放出を助成しよう、こういう趣旨です。 そこで、お話しのように、これは相当効果がありまして、大量の放出という実績があがったわけです。それは所得税の順位なんかから見ましてもはっきりするのですが、ところが、いまこれも御指摘がありましたが、その放出の相手方が企業でありましたり、そういうケースも非常に多いわけです。そこで、ああいう制度を存続すべきかどうかということにつ……
○福田国務大臣 社内預金につきましては、いま松浦さんから、昭和四十八年三月の数字が述べられましたが、その後の数字はまだ集まっておらぬようでございます。しかし、私どもが企業に接触をする、そういうような感触からいたしますと、これはかなりふえてきておるんじゃないか、そういうふうに判断をしております。 それが、総需要抑制政策のしり抜けになっておるのではないかというお話でありますが、私は、しり抜けというのは妥当じゃないだろうと思うのです。しりが来ておる、むしろ逆なんですね、そういうふうに見ておるわけでございます。これが何か行き過ぎだとかなんとかいう問題があれば格別でありますが、これが経営者と勤労者との……
○福田国務大臣 港湾計画は、他の長期計画と同様、五年間とか長期にわたる計画をきめているわけです。ところが、いまとにかくこういう物価の状態である。そこで総需要の抑制だというので、そういう計画にかかわりなくひとつ締めていこう、そういう考えを出しているのですよ。
苫東につきましては、ケーソンの工事が進んでおる、そういうので、ケーソンの残工事をやるというだけのことをただいまとしては考えておる。その先のことはその先のことだ、さように考えております。
【次の発言】 十分精査しまして、昭和四十九年度の予算はきめたわけです。これは岡田さんも御承知のとおりで、四十八年度よりもこれを少なくする、こういうふうにし……
○福田国務大臣 こういう物価のむずかしい時節に、不正、不当の行動をとるという企業に対しては、私は、これは経済的制裁はあってしかるべきである、そういうふうに考えるわけです。 その方法はいろいろあるわけでございますが、金融につきましても、私は、政府金融というようなものにつきましては、これは停止とか、そういう方針で臨むべきである、こういうふうに思います。ただ、その不正、不当の行為をなしたかどうかということは、会社の名誉にも非常に重大な関係がある問題でありますので、その判定はかなり慎重にしなければならない、こういうふうに考えるわけであります。 そういう反社会的行為をした企業につきまして、どういうル……
○福田国務大臣 私も、総理大臣のあなたに対する答弁を聞いておって、これは少し何か勘違いがあったのじゃないか、そんな感じをいたしておったのです。 上場会社の有価証券報告書は、これは不動産を主たる業務とするものの不動産報告はあるのです。しかし、その他の企業についてはこれはありませんから、上場会社の土地の状態を、全部その報告書で調べる、こういうわけにいかないわけであります。政策目的が違うものですから、これを報告書で全部土地の状態を把握するということは、いささか無理があるのじゃないか、そういうふうに思います。 そこで、これは三木副総理が申し上げましたとおり、これは何か別の総合的な調査が必要じゃある……
○福田国務大臣 まず第一は、財政運営の基本理念、こういうことでございますが、これは、財政方針演説でも明らかにしておるところといささかも変わりはございませんです。つまり財政、予算の目的は、健全な社会を形成するというところにあるのでありまして、経済成長それ自体を目的とするのではない、成長の成果を、財政を通じてさような福祉、健全社会建設のために使うのだ、こういうことでございます。 それから第二の、昭和四十九年度予算はどういう性格かということにつきましては、これも財政演説で明らかにしておりますが、まず、当面のこの混乱を収束する、そして新しいわが国の歩みへの道を開く、こういうことでございます。その新し……
○福田国務大臣 国税庁長官が見えておりませんので、お答えいたします。
これは国内で大体調査します。それで疑義があるというものにつきましては、わざわざ現地へ出張させる場合もあります。本年度あたりは、数名の者を海外に出張させまして事情の調査等をさしておる、こういう状態でございます。
【次の発言】 まあ、いろいろの手口がありますことは承知しております。その手口の全部について調査することは、非常に困難な事態があるのであります。
つまり、在外外国法人が介在する場合がある、そういう際におきましては外国政府の協力を得なければならぬ、こういう問題もありまして、その間、非常にむずかしい問題があるのであります……
○福田国務大臣 このたび、昭和四十九年四月一日から十日までの期間について暫定予算を編成することといたしましたが、その概要について御説明いたします。 まず、一般会計について申し上げます。 今回の暫定予算におきましても、暫定予算が本予算成立までの応急的な措置であることにかんがみまして、暫定予算期間中における人件費、事務費その他行政運営上必要最小限度の経費を計上することといたしております。 なお、新規の施策にかかわる経費につきましては、教育及び社会政策上等の配慮から特に措置することが適当と認められるもの、たとえば、生活扶助基準等の引き上げ、社会福祉施設入所者の生活費等の引き上げ、失業対策事業の……
○福田(赴)国務大臣 私、今回、副総理、経済企画庁長官に任命されましたので、この機会に、皆さんに格段の御協力、御教示にあずかりたいとお願い申し上げます。 ちょうどいい機会でありますので、私の考えておることどもにつきまして皆さんに申し上げさしていただきたいのですが、書面で皆さんに配付されておりますが、なおつけ加えて、特に重要な諸点につきまして申し上げさしていただきます。私がいま当面しておる最大の問題が二つあるのです。一つは、世界情勢が非常に変わってきておる、それに対応してわが国の経済運営の基本的方針につきましても、これを根本的に改定をする、こういう必要に迫られておりますので、このわが国の長期、……
○福田(赳)国務大臣 このたび、三木内閣の発足にあたりまして、私、副総理、経済企画庁長官を仰せつかりました。何とぞ御教示、御鞭撻のほどお願い申し上げます。 私、この際、私の考えておる諸問題につきまして、文書で皆さんのところへ配付してありますが、その中で特に重要な諸点につきまして申し上げさせていただきたいと思うのであります。 私がいま当面しておる問題は、大きく分けますと二つあるのです。 一つは、世界経済情勢が非常な変わり方である。その変わってきた世界情勢に対しまして、わが国の経済をこれから中期、長期にわたりましてどういうふうに運営していくかという問題が一つ。 それからもう一つは、当面の問……
○福田(赳)国務大臣 まず昭和五十年度の成長率でございますが、まだきめておりません。ただ、いずれにいたしましてもこの物価、これは年間の上昇率を消費者物価としてはまあ一けた台にしたい。(岡田(春)委員「五十年ですか」と呼ぶ)そう、五十年。そういう念願を持っておるわけです。そのための作業をしておる、かように御了承を願います。
それから高度成長時代の諸計画、基本となる諸計画、経済社会発展計画、新全総、これらは根本的に、全面的に洗い直す、そういうふうにはっきり考えております。
【次の発言】 結論を言いますと、二人の間に意見の相違はありません。予算の編成の過程で最終的にはきめる、こういうことでございま……
○福田(赳)国務大臣 まことに御説のとおり、私も考えております。
【次の発言】 先般、衆議院で塚本さん、それから参議院では藤井さんから、公企体の秩序の問題、これを承りまして、私は非常に感銘を受けたわけなんです。これは私も詳しいことは存じませんけれども、そういう種類の問題がある。これはどうしても思いを新たにしてこの問題と取り組まなければならぬ。それを抜きにして公共料金問題を論ずるというわけにもいかぬじゃないか、こういう気持ちだったわけですが、私はぜひ、公共料金を扱うそういう当局に対しましては、そのことを要請したい、こういうふうに考えます。
それから、公共企業料金の問題につきましては、これは竹本……
○福田(赳)国務大臣 昭和四十七年度における経済企画庁の歳出決算につきまして、その概要を御説明いたします。 経済企画庁の歳出予算現額は四百億二千八百七十八万円余でありまして、支出済歳出額は三百七十五億一千八百八十三万円余であります。 この支出済歳出額を歳出予算現額に比べますと、二十五億九百九十五万円余の差額を生じますが、これは翌年度へ繰り越した額十九億二千八百五十七万円余と、不用となった額五億八千百三十七万円余であります。 歳出予算現額につきましては、当初予算額は六百四十二億四千百七十五万円余でありますが、関係各省所管へ移しかえた額三百三十億五千九十七万円余を差し引き、予算補正追加額七十……
○福田(赳)国務大臣 一言ごあいさつを申し上げます。 経済運営の方針につきましては、さきに本会議で経済演説をお聞き取りくださったのであります。なおまた、重ねて本日は書面で皆様のお手元に小冊子を配付してございます。それで皆さん御承知と思いますが、私が特に頭にある重要な点につきまして申し上げさせていただきます。 いま日本の経済が当面する問題は非常にたくさんありますけれども、大きく分けますと二つだと思うのです。一つは、十五カ年にわたりまして高度成長政策、その流れに従いまして経済が運営されてきたわけでありますが、それを国際情勢の変化に即応いたしまして根本的に修正しなければならぬ、そういう長期的な経……
○福田(赳)国務大臣 景気対策としますと、これは東西古今、財政と金融、こういうことになるのですが、今回も財政、金融を両翼としましての景気対策、こういうことを考えておるわけです。 先ほど佐野さんから、仕事が欲しいという声がある。これは私どももよく承知しているのです。その仕事を欲しいという声にこたえる、そういう意味で財政、金融、これを主軸とした施策を講ずる、こういう考え方なんですが、財政について言いますれば、とにかくこの第四・四半期におきまして一兆四千五百億円の公共事業、これをできる限り消化していこう。これは完全消化という話もありますが、これはとてもできないのです。しかし、大方の消化をしようとい……
○福田(赳)国務大臣 きょう総理府の発表したところによりますと、東京区部の二月の消費者物価指数が〇・四上がる。かりに全国の統計が、これは精細に調べるのには一月くらいかかりますが、これが〇・四という東京区部と同じだというふうに仮定しますと、ことしの二月の去年の二月に対する上昇率、つまり年間上昇率はちょうど一四%になるわけです。その一四%を踏まえまして、それで三月の物価の上昇が〇・七%以下にとどまるならば、これは年間上昇率は三月末の時点ではちょうど一四%以下におさまる、つまり十三%台になる、こういうことでありますが、現実にそういうふうになりますかどうか、これはまだ天候だとかいろいろな要素があります……
○福田(赳)国務大臣 景気情勢につきましては、大体底に来た、こういうふうに判断しております。在庫状態を見ましても、最近の生産活動指数を見ましても、底に来たという判断です。 ただ、それじゃ底に来たからすぐ立ち直り現象というふうになってくるかといいますと、そういうふうな見通しはなかなか困難かと思うのです。つまり、金融を緩和いたしましても設備投資が起こるという一般的な情勢ではない。ボトルネック産業等は例外でございましょう。あるいは公害投資もそういうことではありましょうが、一般的に生産設備を拡大するという、そういう企業側の動きは考えられない。それから、国民経済の中で重要な地位を占める消費活動、これに……
○福田(赳)国務大臣 独占禁止法の改正、またその独占禁止体制の機能の強化、このことにつきましては、もう数年前からそういう世論がありまして、特に物価狂乱のあの際におきましてこれが最高潮に達した、こういうふうに認識しております。それを受けまして三木内閣におきましては、これは重要政策中の最優先課題である、こういう姿勢をもちましてこの改正に取り組んだわけであります。何せこの問題はとにかく数年来いろいろ議論されたという複雑な問題をはらんでおりますので、これは率直に申し上げまして自由民主党の中でもいろいろな意見がある、これは自由民主党ばかりじゃありません、世間でもいろいろな意見がある。そこで、そういう世論……
○福田(赳)国務大臣 申し上げるまでもございませんけれども、政府がこの法律案をつくりますにつきましては、非常に周到、広範な協議をいたしもましての結論としてそうなってきておるわけであります。公取委員会試案というものが長い間検討されて、そしてこれが発表になる、それをめぐりまして国会におきましてもずいぶんいろいろな御議論が展開されたわけであります。それから、政府部内におきましても、これは閣議におきましてもそうでありますが、閣議外におきましてもいろいろ活発な意見が展開される。そういう中において政府案をどういうふうにまとめるか。そこで、政府におきましては総理府総務長官を中心といたしまして各界の意向も十分……
○福田(赳)国務大臣 ただいまの物価上昇の現象、これはいわゆる需給インフレという段階はすでに昨年の二月ごろ終わりまして、もっぱらコストで物価が上昇を続けておる、こういう段階と見ておるのです。コストの要因から見ますと、私はいまの物価の推移というのは大局的に見ますと非常にスムーズに行っておる。その理由の最大なものは、何と言っても春闘のなだらかな解決です。昨年は三二・九%の上昇、それがことしは一三・四%のところにおさまりそうである。これは大変な変化です。物の価格のコスト要因としてまず非常に大きな変化が出ておる。 それからもう一つは、これは全部が全部というわけではございませんけれども、海外から輸入す……
○福田(赳)国務大臣 これは政府が責任を持って御提案を申し上げておるわけなのです。その間におきましては、広く各界の人の意見も聞く。また、もとより公取委員長の御意見も聞いて、これが最善であると、こういうふうに考えて御提案をし、御審議を願っておるわけでありまして、その間、経過的にいろいろ御意見などの違う点も、それはもうあったでしょうが、提案をされた以上は一体となって、これが成立を期し、またこれが実行に当たる、こういうことでなければならぬ、こういうふうに存じ、またそのようにいたしたいと存じます。
【次の発言】 アダム・スミス流の自由経済主義、これは私は前提があると思うのです。つまり人間が神様のような……
○福田(赳)国務大臣 政府はかねがね景気は底をついた、だがその底から立ち上がる浮揚力が非常に弱い、何らかの対策を必要とするということを申し上げてきておるのです。私は、今日その基調は変わらないというふうに見ております。三月から生産は上昇に転じまして、四月、五月とずっと続いておるわけです。五月の出荷が落ちた、こういうことでございますが、五月という月は連休があった月でございまして、その点も考慮しなければならぬし、また出荷が落ちたその内容も、船舶、この関係を除外してみますと、これは大体横ばい、そういうような状況で、私どもが申し上げておる基調に変化はない、こういうふうに見ております。 そこで、景気浮揚……
○福田(赳)国務大臣 申し上げるまでもございませんが、経済は総合的なものである。非常に重要な物価政策を抱えておる。同時に、経済は冷え過ぎてもまた困ります。また、財政の健全性ということも一方においては考えなければならぬ。そうしますと、おっしゃるように、どうも政策手段というものは選択の幅というものが非常に狭められておる。第一次不況対策では、不況が深刻な状態になりつつある、その際にどうしても中小企業の立場を考えなければならぬだろうというので、それを中心にいたしまして対策を講ずる。それから第二次対策となりますと、これは中小企業ばかりじゃない、一般的な対策としてこれを考える必要があるだろうというので、公……
○福田(赳)国務大臣 当面の経済政策の運営の基本方針につきましては、本会議で経済演説をお聞き取りくださいまして、また、ただいまは私のあいさつ文を書面にしたためましてお配りしてあります。 この際、重要な点につきまして皆さんに申し上げさせていただきたいのであります。 いま日本の経済で、いろいろな問題がありますが、重要な点を整理してみますと二つだと思うのです。一つは、長期にわたってのわが国の経済運営の方針をここで大きく転換しなければならぬ、こういう問題であります。それからもう一つの問題は、その転換ができるまでの間の過度的な措置であります。つまり、異常な混乱の後を受けまして、この混乱からどういうふ……
○福田(赳)国務大臣 今日の経済の状態は、経済運営上非常に大事な物価の角度から見ますと、かなり好ましい状態に動いておるわけなんです。この状態以前の状態、つまり物価狂騰、狂乱というような状態、これはまさにおっしゃるとおり過剰流動性に対する対処の仕方等から醸し出された。いまその後を受けまして物価鎮圧作戦が進行しておりますが、この過程は、需給インフレという段階は完全に脱却いたしまして、いまはコストインフレの段階というふうに見ておるわけです。 需給インフレの段階を脱したということは、つまり、過剰流動性が大方解決された、こういうことにつながっていくわけでありますが、いま御質問の過剰流動性は一体どういう……
○福田(赳)国務大臣 いま非常にデリケートな段階の経済情勢でございます。それで一歩誤りますと、これは非常に深刻な不況になるおそれがある。それからまた、一歩誤りますと、物価上昇を再燃させるというおそれがあるのです。そこでまあ綱渡りのような作業というか、施策になるわけでありますが、物価の方はある程度鎮静の方向だ、こういうふうに認識しております。ところが、企業の操業度、あるいは就業の状況、こういうことを見ますと、なかなか深刻な問題がいろいろ起きておる。 そこで、物価の動きに対しましては、いまは鎮静であるけれども、しかし先行き不安要因がある。そこでそれから目をそらすわけにはまいりません。しかし、同時……
○福田(赳)国務大臣 変わっておりませんでございます。
【次の発言】 いまインフレ退治という問題、これを最優先の課題として取り組んでおります。しかし、その副産物として不況問題というのがあります。これに対しても対処しなければならぬ、そういう立場でございます。そこで、不況対策は物価の問題を考えなければこれはそうむずかしい問題じゃない。しかし、物価の問題を最優先として考えます以上、不況対策にも依然として限界というものがある。
そこで、物価の方につきましては、今日この時点では大変いい推移をしてきておる、こういうふうに見ておりますが、これから先を考えますと、まあいろいろ問題があります。賃金問題もあれば……
○福田(赳)国務大臣 政府はいま二つの問題に取り組んでいるわけです。一つは物価安定、これを五十年度中には一けたの台に定着させたい、こういうことでありますが、他方、昨年一年間、特に下半期に景気が非常に停滞してきておるわけでありまして、今日までずっとそういう状態が続いておる。ただ、景気停滞が長きにわたりまして、ようやくこの停滞現象も底に来た、こういうふうに見ておるのです。 しかし、この底から景気現象が上昇過程に転ずるかということになると、どうもほうっておきますと、そういう要素はなかなかない。つまり、国民の消費が上昇する傾向があるかというと、そういう傾向はいま見られない。 それから、設備投資はど……
○福田(赳)国務大臣 和田さんの御指摘の地代、家賃をめぐる諸問題は、結局、土地やあるいは住宅の需給の問題から起きてきておる、こういうふうに思います。どうしても根本的には、もっと住宅を建てる、こういうことが必要だと思いますので、その根本的な問題に鋭意取り組みたいと思います。 しかし、それとても時間のかかる問題でありますので、その間、いろいろ御指摘のような諸問題が起こるだろう、こういうふうに思いますが、そういうことにつきましては、とにかく行き過ぎの事例、こういうことが頻発するようなことは好ましくございませんから、関係各省と協力しまして、できるだけそういうことのないような方策はないかということにつ……
○福田(赳)国務大臣 いま、日本の経済としますと、当面のスタグフレーションからいかに脱出するかという問題と、また、それから先の経済安定の路線をどういうふうに引くか、この二つの問題に当面しておるわけであります。 そこで、第一のあの混乱からの脱出、これは私は大局的には順調に推移しておる、こういうふうに見ております。 一昨年は、御承知のように国際収支では一年度で百三十億ドルの赤字を出す。それから物価は、卸売物価で言いますればピーク時には三七%の上昇、消費者物価は二七%の上昇、こういうような情勢だったわけですが、私はあの事態を見て、これは短期には解決ができない問題だ、大体三ヵ年計画で安定させるとい……
○福田(赳)国務大臣 いわゆるマルチ商法の取り締まり強化につきましては、先般委員長から要請もありましで、政府におきましても、関係各省と鋭意急速に検討いたしまして、十項目にわたる対策を決定いたしました。
この決定は、もちろん、マルチ商法が国民に大変不安を与えておる、憂慮すべき事態である、こういう基本的認識であります。そういう認識に立ちまして、取り急いで結論を出したわけでありますが、この結論を基盤といたしまして、さらに対策を進めてまいりたい、かように存ずる次第でございます。
詳細につきましては、政府委員から説明をいたさせます。
【次の発言】 対策第三項にも示してありますように必要があれば新規立……
○福田(赳)国務大臣 それはしばしば聞くところでございます。
【次の発言】 とにかく一億人の日本人それぞれみんな、生活態様というものは違いますから、その人たちのどなたにも、あの数字はうちの生活の実感と合っているなというような感じを受けていただく、そういうことは非常に困難かと思います。統計は平均的な数字を示すわけでありますから、どこまでも統計というものは平均的な数字であることを、まず国民に御理解を願わなければならぬだろう、こういうふうに思いますが、その数字の内容につきましては、それが平均的なものであるにせよ、本当に平均的なものであるかどうかということにつきましては、これはできるだけ勉強いたしまし……
○福田(赳)国務大臣 ただいまの御決議につきましては、その御趣旨を尊重いたし、関係省庁とも十分協議し、物価の安定を図り、国民生活の向上を実現するよう、一層の努力をいたす所存でございます。(拍手)
○福田(赳)国務大臣 江田さんのお話、私も御心配の点は同じ気持ちで心配しているのです。しかし私は、いま一番大事な問題は、何にしても物価を安定させることです。その物価安定というものがもう一息という段階に来ておりますので、この物価安定作戦、この軌道を乱してはならぬ、こういうふうに考えているのです。ただ、お話のような物価安定作戦の与える摩擦現象、こういうものはつぶさにいま検討しております。通産大臣なんかは非常に精力的に各業界、団体等とも話し合いをしておる。そういうことから、いろいろ財界の動き等も私どもはつかもうとしておるのです。それからまた、いろいろ指標が出てきます。いま一番大きな指標は、何といって……
○福田(赳)国務大臣 警告と言ったかどうか、要請するというふうに言ったように覚えております。まあ大体、しかしおっしゃるとおりでございます。
○福田(赳)国務大臣 あのときはちょうど予算委員会でありますものですから、私は、一つは財政の中の歳出面にある、一つは財源調達の歳入面にあると申し上げたのですが、まさにあなたの御指摘のとおりです。もう一つあるのです。つまり国家権力というか法的権力、その一つが独占禁止法である、こういうふうに考えております。
【次の発言】 けさの経済対策閣僚会議におきましては、まず通産大臣から、当面の企業の運営状態、これに対する説明、報告を聞いたわけです。通産大臣の報告によれば、物価、国際収支、こういう面はまあ順調に動いておるようだが、一つ一つの企業をとってみると、それは、経営面から見ましても、あるいは雇用面から見……
○福田(赳)国務大臣 消費者を今日どういうふうに保護していくかということは、非常に重大な問題になってきているのです。その中の一つの検討材料として、ただいまお話しのクラスアクション、こういう問題があるわけです。これは私どもの役所でも、国民生活審議会に部会を設けまして、加藤一郎教授を中心に御検討願っているのです。ただ、これはいま御論議のありました独禁法だけの問題じゃないのです。あるいは公害の問題についても、いろいろ問題が起こってくるだろう。そういう民事訴訟体系、これをどうするか、こういう問題につながってくるだろう、こういうふうに思うのですが、なお、私どもも、非常に興味ある問題でありますので、十分検……
○福田(赳)国務大臣 新長期計画ですね、これは大体二つ考えております。一つは経済社会基本計画であります。それからもう一つは国土利用総合開発計画。そのいずれの計画にいたしましても、これはどうしても資源エネルギー、これが計画の前提になるわけです。ですから、その資源エネルギー長期計画、これの見当をつけまして、その上に立って、もろもろの長期計画を進める、こういうことになるわけであります。 資源有限時代になってまいりましたので、その間に処して、わが国がどういうふうな対処をするかということになると、これは長期的には、何といっても代替資源の開発ということだろうと思うのです。しかし、当面、代替資源にそう多く……
○福田(赳)国務大臣 楯さんのおっしゃることは、私はごもっともだと思うのです。私の担当しております経済審議会、これは会長が木川田一隆さんです。木川田さんの任期が来ましたので、いろいろ考えてみたのです。しかし、私はいろいろ考えてみまして、木川田さんという人は、もうずいぶん前から高度成長政策を転換しなければならぬという、まあ非常に熱心な安定成長論者なんです。その人を任期が来たからと言ってかえるということは、これは残念だな。またあれだけの貫禄を持っている人ですね、なかなかこれは探しにくい。こういうことで、まげて再度やっていただくということの御了承を得た、こういうわけなんです。 それから、その経済審……
○福田(赳)国務大臣 今日の経済事情に対する政府の施策、これに対する阿部さんの御懸念、私はごもっともだと思うのです。私どもも同じような考え方、つまり不況対策はとります、しかし、再び物価を混乱させあるいは国際収支を大幅に狂わせるというようなことがあっては相ならぬ、こういう配慮、これが基本的な考え方になっておるわけです。したがいまして、これを別の言葉で言いますると、総需要抑制政策のこの基調は堅持する、しかし、総需要抑制政策が生ずる摩擦的現象に対しましては、これは機動的、弾力的な措置を講ずる、こう言っておるわけです。これはまさに、阿部さんの御懸念、それのないようにということを旨としてやっておる、こう……
○福田(赳)国務大臣 私は、広瀬さんがいま四十四年度土地税制改革、これが今日の経済事態を醸し出した上にかなりの責任がある、こういう御所見ですね。私は大筋におきましては否定いたしません。そういうことかと思います。 ただ、昭和四十四年私が大蔵大臣をしておりまして、あの税制改正を御提案した、あのときの時点の社会状態はどうかといいますと、経済が大変発展してきた、そこで国民の中で大きな問題は、衣食、これは足って住である、住宅を求める声が非常に強くなってきたわけです。私はそれに対しまして、住宅対策上積極的な手を打たなければならぬ、こういう考え方を非常に強く持っておったわけでございますが、そのときたまたま……
○福田(赳)国務大臣 まずわが国を取り巻く世界の経済環境、その中でわが日本の経済がどういうふうに動いておるか、またそれをどうするかという問題について申し上げますが、大局的に見まして、私は、わが日本の経済運営はまあ好ましい姿で大体動いておる、こういうふうに見ておるわけです。経済で一番大事な問題は何といっても国際収支と物価です。国際収支にしても、物価にいたしましても、昨年度、昭和四十八年度では、物価は消費者物価にすると二四%も上がる、また国際収支は一年度間で百三十億ドルの赤字を露呈するというような状態でありましたが、まず国際収支の方は、これはそれだけの大幅な赤字ですから一挙に改善はむずかしゅうござ……
○福田(赳)国務大臣 OECDがわが国の経済運営のマナーについて何か言っているというようなお話ですが、それは言っていないのです。一般論といたしまして、いま非常に信頼喪失の時代である、その信頼喪失の原因は何かと言えば、これは石油問題またインフレ、そこでインフレの結果どなたも先に不安を持つ、そういうようないろんな要因を指摘しまして、今日は世界的な不安な時代である、コンフィデンスというか信頼が失われた時代である、そういう指摘をしておるわけです。その中で、今日しからばインフレはどうして起こったのか、こういうことにも触れておりますが、インフレは過度の過去の経済成長の反動として起こったのだ、こういう指摘も……
○福田(赳)国務大臣 この間、佐野さんに申し上げたのですが、不況というかそういう面の対策というもの、これはいろいろあります。ありますが、その主軸をなすものは財政と金融である、こういうことを申し上げたので、ほかにいろいろありますよ。財政、金融対策に次いで重大な問題は雇用対策、この問題であろう、こういうふうに思います。その他いま問題になっておる独占禁止法というような、国家が法的に企業のマナーに対して介入するという諸問題もある。いろいろ国政全体にわたって、中小企業というような問題また広くは景気対策という問題随所に伏在しておる。それらを総動員するわけでございますけれども、主軸をなすものは財政と金融であ……
○福田(赳)国務大臣 株式の持ち合いは、二つの企業がある、その一つが相手の企業に関心を持ってその株を持つ、また同時に、相手の企業もその企業に対しまして関心を持つ、そういう事態において発生する現象だ、こういうふうに見るわけであります。ですから、自然に素直にそういう形が出てくる、これは私はあえて否定すべきものじゃないと思うのです。しかし、そういう自然にでき上がった持ち合いの形というものがどういう弊害を醸し出すか、その弊害が非常に許しがたいものであるというようなことでありますれば、私は、これは一つの問題だろう、こういうふうに思いますが、その行き過ぎがどういう問題を提起するのだろうかどうだろうか、その……
○福田(赳)国務大臣 わが国をめぐる内外の環境は、これは湊さんが御指摘のとおり非常な変化だと思うのです。私は、この変化はわが日本ばかりでない、世界的なものだ、極端に言うと世界始まって以来の変化じゃないかとも思うのです。つまり、われわれはいままで、資源がどうのこうのというようなことを考えないで生きてきたわけですが、どうもよく考えてみると、近い将来に資源について行き詰まりが生ずるかもしれぬということが心配になるような、そういう世の中です。資源有限時代という意識が世界的に高まってきておる。 そういう環境の中で、国々の経済政策、社会政策のかじのとり方というものが非常に変わる。資源を持っておる国は、い……
○福田(赳)国務大臣 わが国におきましては、申し上げるまでもございませんけれども、消費者保護基本法という法律があります。その第七条において、消費者の生命、身体、財産、これを保護しなければならない、こういうことになっており、これに基づく消費者保護会議におきましても、昨年の秋、何よりも大事なことは消費者の生命、財産を守ることである、こういう決定になっておるのでありまして、その対象は広範でございますが、御指摘の農業機械、こういう問題もあるわけでございます。いま経済企画庁におきましては、この決定に即しまして、全国に百三十二の消費者センターというものがあるわけでありますが、そのセンターを活用いたしまして……
○福田(赳)国務大臣 この世の中は自由社会でございますから、ほうっておきますれば、どうしても強い人あるいは知恵のある人、こういう人が先へ出ます。弱い力の人あるいは知恵の乏しい人はおくれてしまう、そういうことでありますので、それをほうっておきますと、非常に社会にでこぼこができるのです。そこで、この自由な社会に政治の力というものが割って入って、弱きを助け強きを抑えるというような考え方をとらなければならぬ。私は、社会的公正というのはそういうところに根本的な意味がある、こういうふうに思うのです。これからの三木内閣の政治姿勢としては、そういう意味において社会的公正という太い線を押し通していきたい、こうい……
○福田(赳)国務大臣 ただいま通産大臣が申し上げたような次第ですが、六十年度六千万キロワットの目標、これを実現しさらに強化しなければならぬという事情もあるのです。つまり石油新時代に入ってきておる。そういうようなことで、わが国のエネルギー事情としますとどうしても多様化を考えなければならぬ。その多様化を考える場合には、何と言っても原子力発電が重要視されるわけであります。その反面におきまして、六千万キロワットの目標の達成を阻害する要因も出てきておる。これは安全の問題と環境の問題です。そういうような次第でございますので、いずれにしても五十一年度から新長期計画を経済社会全般にわたってつくる、その際にはこ……
○福田(赳)国務大臣 大蔵大臣が、いま世の中がさま変わりになる、こういうふうに申し上げましたが、私も全く大蔵大臣とその点については見解が一致しております。大福寸分のすき間もない見解でございます。 そういう情勢になりますと、諸制度、諸政策、これはもう一変しなければならぬ。この福祉政策の考え方にいたしましても、いままでの高度成長のときは、世の中の苦しい立場といいますか、小さい、弱い立場の人、そういう人も、高度成長の成果に大いに均てんをして、去年よりもことしはよくなったなという満足感を持っておったと思うのです。低成長時代になりますと、そういう余恵といいますか、均てん度というものが非常に低くなる。そ……
○福田(赳)国務大臣 ただいま総理からお答え申し上げたとおりでありますが、恐らく、その辺は各官庁とも十分心得ておりますので、法律違反をやっておるということがあれば大変なことです。ないとは思いますけれども、念には念を入れて精査してみます。
○福田(赳)国務大臣 わが国の証券に対する外国の見方というものは大変変わってきているのです。一昨年の秋ごろから昨年いっぱいかけまして、わが国の証券が大分売られたわけです。とにかく十三億ドルの多額に上る額が売られた。それがことしになりまして形勢が逆転いたしまして、一月、二月と証券買いが続いておる、こういう情勢ですが、これはどういう情勢か、どこからそういうことになってきたかと言いますと、結局わが国の経済が一昨年の秋ごろから去年にかけまして、非常に悲観的である、こういう見方で、わが国の証券を売り払っていくという傾向のために十三億ドルも売られたという結果になった。ところが最近、国際収支は改善される、ま……
○福田(赳)国務大臣 私が賃金、賃金と言っておって春闘問題を処理しよう、こういうお話ですが、その反面何もしないというようなお話ですが、この点が気がかりでありますので、私はお答えさせていただきます。 やはり社会的公正という見地、こういうことから申しましても、あるいは勤労者の賃金問題、そういう立場から申しましても、物価の安定ということ、これはもう最大の問題である、こういうふうに考えるわけであります。何もしないと言うが、この物価の安定という問題につきましては、最大の努力をいたしておるわけでありまして、御承知のとおり、相当実績も上がってきておる。私は、勤労者の立場のために大きな条件を整えつつあるとい……
○福田(赳)国務大臣 まず、景気につきましては大体底へ来た、こういうふうな見解でございます。ただ、その底から立ち上がる勢い、これが非常に微弱であります。そこで政府として何らかの景気対策を必要とするかどうか、そういう段階でございます。 それから、物価につきましては、卸売物価は非常に鎮静の傾向でございます。もうそう心配はない。ただ消費者物価につきましては、鎮静の基調ではありまするけれども、今後注意を要しなければならぬ、こういうふうに考えておるのです。消費者物価につきましていろいろ見方があります。皆さんの間からも、どうも一けた台の見通しは、これは怪しいんじゃないか、そういうようなことも言われます。……
○福田(赴)国務大臣 まず物価の見通しはどうか、こういうことでございますが、これは政府はしばしば公言しておるわけですが、五十年度中に一けた台の目標を達成する、こういうことでございます。その背景は、きのう申し上げましたように、私は、必ずしも見通しは暗いというふうに見ておらないわけです。特に、賃金が非常になだらかな形で解決されようとしておる、そういうことは非常に大きな変化だというふうに考えておるわけですが、それだけに、いま佐々木さんが責任論ということを申されましたが、政府の責任は、物価問題に対して非常に重いと私は考えておるわけです。きのうも正木さんから、もし万一、一けた台という目標が達成されなかっ……
○福田(赳)国務大臣 昭和四十八年度における経済企画庁の歳出決算につきまして、その概要を御説明いたします。 経済企画庁の歳出予算現額は四百八十四億三百万円余でありまして、支出済歳出額は四百十三億六千百二十二万円余であります。 この支出済歳出額を歳出予算現額に比べますと、七十億四千百七十七万円余の差額を生じますが、これは翌年度へ繰り越した額が六十一億七千四百十万円余と、不用となった額八億六千七百六十七万円余であります。 歳出予算現額につきましては、当初予算額が八百五十七億八千二百三十四万円余でありましたが、関係各省庁所管へ移しかえた額三百九十一億六千二百八十八万円余と、予算補正減少額一億四……
○福田(赳)国務大臣 申し上げるまでもございませんけれども、本国会は不況対策を主としての臨時国会でございます。そういう性格のこの国会に、経済の非常に基本的な問題を決める独禁法の改正案、これを提出することは、これは機宜を得たこととは考えない、そういうような見解に立ちまして、今回臨時国会が開催されましたけれども、独禁法の改正案はこれを次の通常国会に見送る、こういうことでございます。 この改正法案につきましては、ただいま佐野さんからおっしゃるように、衆議院は全党一致でこれを前国会では可決しておる。ところが参議院の方では、審議はされないままに廃案ということになった、そういういきさつを経ております。通……
○福田(赳)国務大臣 第四次景気対策を発表いたしましてまだ一月ばかり、こういう段階でございまして、いままだその効果があらわれておらぬというようなお話でございますが、おるかおらないか、それをまだ判定する段階ではないのです。私は、この下半期は六・二の年間実質成長、こういうことを目指しておるわけです。六・二というのは年率の話です。これを上半期に比べた成長率は三・一なんです。微弱だ、微弱だ、こう言われておりますが、上半期にはどのくらいの成長だというと、〇・九%です。〇・九%のこの勢いというものが、今度は三・一%の勢いになっていくわけです。あれだけの財政措置を講じますので、これは私は必ず効果が出てくる、……
○福田(赳)国務大臣 新長期計画につきましては、五十一年度を初年度といたしました五カ年計画というものを策定したい。その策定の時期につきましては、年内に概略案、素案と申しますか、そのようなものを策定いたします。そして、それをさらに詳細にしたものにつきましては、来年の春ごろまでにこれを完成いたしたい、こういうふうに考えております。 考え方の基本といたしましては、これからの不安定な世界経済環境の中でわが国はどういうふうに対処していくか。また、その不安定な国際環境がいままでの世界の流れと非常に質的に変わってきているのです。その根本的な問題は、資源エネルギー有限時代ということでございますが、そういう中……
○福田(赳)国務大臣 マクロで申し上げますと、私は、日本の経済はかなりいい動きをしておる。とにかくことしを顧みますと、先進諸国で黒字というか、プラス成長をする国はないのです。わが日本だけなんです。しかし、そういう中で日本の経済界は非常に苦悩の色が濃い。これはまた逆に、諸外国に比べて深刻な状態だ。そういう根拠がまたあるのです。その根拠と申しますのは、一番大きなものは、わが国の企業が終身雇用体制をとっている。人手の遊び、それを企業内に抱えておる、こういうことであり、さらには自己資本比率が非常に低い、借入資本でやっている、それが過剰設備を出す、こういうような状態になっておりますので、金利費の負担が大……
○福田(赳)国務大臣 非常に大まかな見方でございますが、完全失業者は、冬どきでありますので季節的な影響があります。そういうようなことでいま百万ちょっと超えたところでございますが、なお若干はふえることになろう、こういうふうに考えておりますが、春ごろから景気の上昇、もちろんこれの影響を受けるわけでございますけれども、それもあり、また春という季節的要因もあり、かなりの改善を見ることになろう、そういうふうな見方をいたしております。
【次の発言】 景気がだんだん上向くという要素もありますけれども、また冬季であるという季節的な理由もありまして、まあ総合いたしまして若干ふえるのではないか、百二十万になるだろ……
○福田(赳)国務大臣 経済活動全局を見た場合に、最終需要の側面から見ますときに、国民の消費、設備投資、それから民間の住宅、また政府財貨サービス、また輸出、さらにいま御指摘の在庫投資、こういう問題がありますので、在庫投資といえどもこれは最終需要の一つであるということにおきましては違いがないわけであります。ただ、お話しのように、在庫の問題が大きく揺れ動いたという際におきましては、これはそれなりに別の要素がどういうふうに動いていくかということを見て経済活動の診断をしなければならぬだろう、こういうふうに思います。 五十年度について言いますると、確かに上半期におきましては在庫投資が非常に多うございます……
○福田(赳)国務大臣 どうも皆さん、しばらくでございます。常日ごろ皆さんに大変お世話になりまして、感銘の至りでございます。 今国会の最初の委員会が開かれますので、この機会に当面の経済情勢について申し上げさしていただきます。 経済情勢につきましては本会議でも申し上げたわけでございますが、私は、前々から申し上げておりますとおり、石油ショック前後の経済の打撃、これは深刻なものがありまして、これを安定させるには三ヵ年の日子を要する、三ヵ年の調整過程が必要であるというふうに考えたわけであります。その調整過程の第一年度が終わりまして、いま第二年度になっておる。第一年度は、何といっても燃え盛るインフレの……
○福田(赳)国務大臣 わが国の物価は、需給インフレの段階をもう完全に脱したと私は思うのです。ただ、物価は需給だけじゃなく、コストの面もありますので、いまはインフレと言うのは適当ではないと私は思うのでございますけれども、これからの物価上昇というものはコスト要因が支配する態勢にある。しかも、コスト要因も、そう大きな物価上昇につながる要因というものは非常に小さくなってきておる。こういうふうに見ております。そういう中でいわゆる新価格水準という問題があるわけですね。 私が言っておる意味は、とにかく昨年の一月に原油の価格が四倍になった、それに対応して諸製品の価格が自由な市場において改定をされたというふう……
○福田(赳)国務大臣 景気の回復、足取りがどうも思わしくないというのは御指摘のとおりでありますが、これは年度全体を通じてみますと、当初見通しておった高さの半分ぐらいですね、二%前後の成長という改定を行ったわけなんです。しかし、それでも世界の先進諸国の中ではただ一つのプラス成長国ということになるわけでありまして、世界が総落ち込みの状態だものですから、どうもわが国だけがそう高い成長を実現し得なかった。しかし、それにいたしましても遺憾なことだ、かように考えております。 そこで、下半期につきましては、どうも多少ずれが出てきておる、こういうふうに見ておりまして、下半期全体といたしまして実質六%まで行け……
○福田(赳)国務大臣 建設資材はいろいろありますが、その中でも木材あるいはセメント、こういうものの市況が非常に悪いわけであります。そういうようなことで、一面におきまして家を建てようというような方々はこれを非常に歓迎しておるわけでございまするけれども、企業側の立場から言いますると、この企業というものがどういうふうになっていくんだろう、その企業の基盤を揺るがすような状態にもなってまいりまして、いま経済界では非常にばらつきの多い状態でございますけれども、ただいま申し上げましたような品種に特に不況色が出ておる。これを何とか経済の立ち直りができるまでの間つながなければならぬ。 つなぐ方法はどうだ、こう……
○福田(赳)国務大臣 田中さんのおっしゃること、一々ごもっともと存じます。そういう心構えで、この委員会にも、また国会にも対してまいりたい、かように考えます。
【次の発言】 世界経済の動きという中でとらえてみると、いま堀さんのお考えのようなことで私はいいんじゃないかと思います。つまり資源有限時代、これが非常に大きく経済社会に影響していると思うのです。資源保有国の立場が非常に強化された。そこで、経済的な価格ということでなしに、つまり需給ということ、そういう立場だけでなくて資源の価格が決まってくる。それが国際的にだんだん広まりつつある。そこは、今日までの経済原則とこれからの経済原則というものが非常に……
○福田(赳)国務大臣 御理解のとおりでございます。
【次の発言】 個人消費は冷え込んでおると言うけれども、そう冷え込んではいないのです。伸び悩みという言葉を私は使っておりますが、一七、八%ぐらいふえるか、こういうふうに経済見通しでは見ておったのですが、実際どのくらいになっておるかというと、一五%まで来ているのです。輸出が非常な不振だ。そういう影響も受けて設備投資がまた沈滞している。大変なマイナスです。両方とも見通しを二割も下回る、こういうような状態でありますが、それにもかかわらず、経済成長がとにかくプラス成長の勢いにある。それはなぜか、こう言いますると、個人消費、これが一五%程度の成長をしてお……
○福田(赳)国務大臣 細かいことになりますといろいろ言いたいこともありますが、大筋において大体阿部さんのおっしゃるとおりじゃないかと私は思うのです。まあ、過去のいろいろなことについて反省をしてみなければならぬ点が多々あると思います。 同時に、石油ショックでわが国のインフレと不況というものがあれだけでもたらされたのかというと、さにあらず。やはり、その前から蓄積されたというか、醸し出されておりましたインフレの問題、これは非常に深刻な状態であったわけです。石油ショックは一昨年の十一月の末でございますが、あれはその直前の十月の時点でもすでに卸売物価が前年度比で二〇%上がるというような状態であったわけ……
○福田(赳)国務大臣 まあこれから多額の国債が発行される、それをどういうふうに管理してまいるか、これは非常に重大な課題になってくると思うのです。経済が仮に早期に安定する、一、二年の間に安定するということになりましても、財政はなかなかそう簡単に安定をしない、こういうふうに思うのです。そうすると、引き続いて多額の公債に依存をするという状態がある程度続く。それがインフレの要因になるかならないか、こういう問題があるわけであります。 先ほどから大蔵大臣が申されているとおり、基本的には国債を発行すると物の需要を喚起するのです。その需要の喚起が、あるいは国民の消費や設備投資や輸出や、そういうものとあわせま……
○福田(赳)国務大臣 今回の景気対策におきましては、まず一番中心は住宅なんです。それに住宅関連というので下水道、上水道、それから道路、治山治水、そういうものを加えておるわけでありますが、例外的に、いわゆる新幹線、そういうもの、それから高速道路、これもやることにいたしております。 そこで問題は、中小企業にそれらの事業の配分がどういうふうにいくかということでありますが、政府は、一次、二次、三次とも、事業を執行する場合には中小企業になるべくチャンスが与えられるようにということを念願しておるわけです。そこで、三〇%は中小企業のシェアとしょうという目標を立ててやってまいりましたが、実績は三〇%をやや超……
○福田(赳)国務大臣 経済見通しに誤りがあったことにつきましては、まことに遺憾とし、これを残念に思います。ただ、経済政策については誤りがあったか、こういうふうに本会議なんかで聞かれておりまするものですから、経済政策につきましては、その大局において過ちをしたとは思っておらぬ、こう申し上げているのです。見通しにつきましては誤りがあったということは、まことに残念でした。
【次の発言】 何せ大変な時局でありまして、世界じゅうがいまインフレまた不況に悩んでいるのです。そういう中におきまして、わが国の物価の情勢、これは世界の中でもとにかく先端を行っていると、こういうふうに考えております。また、景気の情勢に……
○福田(赳)国務大臣 私は、このロッキード事件が、もしアメリカ側のああいう動きがなかったならば起こらなかったかもしれないという多数の人、その感じと同じような感じを持ちます。しかし、そういうものが起こった。起こったこの機会は、この事件解明だけにとどめておいてはいかぬと思うのですね。 事件は事件として、これは厳正に解明しなければならない。しかし、これを機会といたしまして、再びこういう第二、第三、第四のロッキードというような、こういう性格の不祥事件が起こらないようなことを考えなければならぬ、それが私はロッキード事件の本当の解決である、そういう見解でございます。
○福田(赳)国務大臣 私はそう考えております。
【次の発言】 私は執行部からそういう話を聞いておりませんです。
【次の発言】 まだ総理からそういう話について何らの話を承っておりません。したがって、私がそれに対してどういう見解であるか、私は先ほど申し上げましたように、両院議員総会は有効に成立しておる、そういう見解です。
【次の発言】 当面、臨時国会を開くということは非常に重大な国務である。この臨時国会を開いて、有効な成果を上げられる、それにはどうするか、こういうことを真剣に話し合っておる、これが実情でございます。
【次の発言】 当然そういうことでございます。
○福田(赳)国務大臣 常日ごろ皆さんに大変御指導にあずかっておりますが、本国会におきましてもまたよろしく御指導のほどをお願い申し上げます。 ちょうどよい機会でありますので、この際、最近の経済情勢並びにそれに対処する私の考え方につきまして概略申し上げさしていただきたいのであります。 私の基本的な考え方につきましては、すでに経済演説におきまして本会議で皆さんにも申し上げておるわけでございますが、五十一年度という年は、わが国の経済、社会、政治を通じまして最大の課題は、インフレの再燃を抑えながら不況からいかに脱出するか、そこにある、こういうふうに考えておる次第でございます。 石油ショック後、こと……
○福田(赳)国務大臣 予算委員会の時間が迫ってまいりましたので、ごく簡潔に、要点だけをお答えさせていただきたいと思います。 まず、五十年度の成長率を四・三から二・六に改定したその理由いかん、こういうことでございますが、二つ問題があったわけです。一つは、設備投資が大変な落ち込みになりましたが、さほどまでに考えておらなかった。それからもう一つは、輸出が、世界経済の落ち込みが大変深刻な状態でありまして、わが国以外全部の先進諸国がマイナス成長だ、そういうような状態の中でわが国の輸出不振、この二つのことが響いたわけです。 ですから、その二つだけを見ますと、これはまあ二・六%成長どころじゃない、わが国……
○福田(赳)国務大臣 申し上げるまでもございませんけれども、議案につきましては、衆参両院を通じてその議決を経なければこれが成立に至らないのです。前の国会におきまして、いわゆる五党修正案が衆議院で満場一致議決になる、それで参議院に送られる、ところが参議院において廃案になる、そういう結末になったのですが、その背景には、自由民主党の中での意見調整が、参議院を含めますると完全に行き渡っておらなかった、こういうことが基本にあるわけであります。そういうことを考えまして、廃案になったあの法案でありますが、それを基本といたしまして、自来ずっと意見調整を進めてきたわけであります。 意見調整を終える段階になって……
○福田(赳)国務大臣 申し上げるまでもございませんけれども、電力事業は国の基本的な産業でございます。この事業の経営が安定的にいきませんと、わが国の社会経済全般に大きな影響がありますので、電力事業が安定的に経営できるように料金はしなければならぬ。しかし同時に、いま御指摘がありましたように、これは家庭にも企業にも非常に大きな関連を持つわけです。家庭の、あるいは電力消費企業の負担が急に激増するというようなことがありますと、これまた国家、社会を維持していく上におきまして問題がある。その両々にらみながら、その調整をどの辺に落ちつけるかということを慎重に、また厳重に審査いたしまして、最終的な結論を得たい、……
○福田(赳)国務大臣 わが国は、いろいろな事情がありまして、景気循環に対する企業の抵抗力が弱い、その一つがいま御指摘のように自己資本比率の問題だ、こういうふうに認識しております。つまり、不景気になればそこから過剰設備が出てくる、その過剰設備に対しては資本が投下されている、その資本がわが国におきましては他の国々と違いまして大方借入資本である、したがって不況期になりますと金利負担というものが重く企業にのしかかるという点に問題がある、そういうふうに考えるわけでありますが、低成長になったからどうこうということじゃないのです。どうせ経済は循環で波がありますから、その波の上がり下がりに対しまして抵抗力をつ……
○福田(赳)国務大臣 政局の運営につきまして自民党の中で意見の対立がある、これは率直に言ってそのとおりでございます。しかし、自由民主党は大人の政党です。国家のこと、国民のことを考えますると、政権を支える政党の中に意見の対立があるということは、これは許されないことである。早急に意見の調整ができ、国政を担当するという方向に邁進をすることができる、かように見ております。
【次の発言】 御承知のように、昨年は世界経済が非常にむずかしいときでありまして、わが国を除きますと先進諸国はことごとくマイナス成長だ、しかもインフレが進行しておる、こういう状態です。そういう状態からいかにして力を合わせて脱出するか、……
○福田(赳)国務大臣 ことしの予算を編成する際の財政見通しは、卸売物価でたしか四・八であります。それから消費者物価につきましては八%程度、こう申し上げておるはずであります。
【次の発言】 八%程度であります。
【次の発言】 四・八%程度であります。
【次の発言】 さようでございます。
【次の発言】 物価につきましては、私は国民の意識は、とにかく上昇はしておるけれどもなだらかになってきたな、つまり安定基調という、そういうとらえ方をしておると思うのです。私どもといたしましても、再びインフレと言われるような物価騰貴を起こすようなことは絶対にいたしません。
ただ、そうは申しましても、数字に出てくるこ……
○福田(赳)国務大臣 大変常日ごろ皆さんにお世話になりましてありがとうございます。今国会におきましても、引き続いて御指導、御鞭撻のほどをお願い申し上げます。 私は、この五十一年という年並びに五十一年度、これを通じまして、政治、経済、社会全般にわたって最大の政治課題は何であるかと申しますると、インフレを抑えながら不況からの脱出をいかに達成するか、こういうことと思うのです。石油シヨックによってわが国経済は大変な打撃を受けたわけでありますが、それからことしは三年目、また三年度目に当たるわけであります。 第一年度目の課題でありましたインフレの克服、あのインフレの燃え上がる火の手を消しとめるこの作業……
○福田(赳)国務大臣 一言で言いますと、警戒はするが心配はしない、こういうことなんです。 今度の不況にその深刻度におきまして似ておるのが昭和四十年不況なんです。あれは、四十年の暮れごろから生産活動が活発になってきた、こういうことで景気回復の過程に乗ったわけです。それと並行して卸売物価の上昇現象があらわれてきておった。しかし、景気が定着をするという段階になりますと、卸売物価の動向もまた安定をする、こういうことになってきておる。ですから、私は、今度のこの動きを見ておりまして、景気上昇期の摩擦現象である、こういうとらえ方をしているのです。しかし、御指摘のように、いろいろ見方があるわけでありまして、……
○福田(赳)国務大臣 御指摘のように、公共料金問題は大変物価政策実行上の重荷と考えております。 ただ、さらばといって公共料金を狂乱当時のような体制で抑え込み続けるということは、これはまた別の角度から妥当でないのでありまして、そこで、三カ年の間に主要の公共料金の改定を一回りさせたいという基本的考えであります。つまり、一挙大幅ということでなくて、なだらかにこれをやっていこう、こういう考えであります。 公共料金が大変重荷であるというのは、昨年の状況を顧みてもそうなんです。昨年度は消費者物価が八・八%の上昇だった。その中で実に公共料金の占める要素が二・七%なんです。八・八%のその中で二・七%が公共……
○福田(赳)国務大臣 わが国は法治国家であります。法治国家の根底、基礎、これは何と言っても憲法を守ることから始まらなければならぬわけであります。したがって、政府といたしましては、もうこれはもとよりであります、自民党といたしましても現行憲法を守るということにおきましてはいささかの迷いがあってはならぬ問題だ、こういうふうに思います。 この間の問題は、これはいまお尋ねでございますが、私もあれはちょっとまずい出来事だった、こういうふうに率直に思いますが、ただ、経過を私も承知しておりますが、政府主催の憲法記念式典がある、その一方において記念式典糾弾大会をやるという動きがありまして、その会場に自民党本部……
○福田(赳)国務大臣 越智さんにお答え申し上げます。 いよいよ消費者米価決定の時期になったわけですが、これは単に消費者というか、物価といいますか、そういう角度だけで考えるわけにいかぬ性質のものです。これは越智さんにおかれましても御承知のように、いま財政が非常な窮屈な状態、私は経済の方は大体軌道に乗りつつある、しかし、財政の方面では石油ショックの後遺症というのが相当長く続くという展望を持っておるわけです。そういう中で財政という角度の考え方、これは非常に重きをなさなければならぬ、そういうふうに思うわけです。そういうことで逆ざや解消、不拡大、これはぜひやっていきたい。できれば多少なりとも逆ざや解消……
○福田(赳)国務大臣 非常に概括的に申し上げますと、昨年、世界経済は総落ち込みである、総マイナス成長です。その中で、ともかくわが日本だけがプラス成長を実現したという唯一の国になっておるのです。ですから、昨年の三月が底で、それから経済活動は、非常になだらかというか、微弱ではありますけれども、上昇の過程に移っておる。ところが、この上昇の過程が非常に微弱でありますので、そこで個々の企業について見ますと、大変収支状況、経営内容というものが悪化してきておる。つまり、マクロではさほどでもないにかかわらず、ミクロ、個々の企業につきますと、非常に苦悩に満ち満ちた状態であるというのが概括的に見たところではないか……
○福田(赳)国務大臣 いま矢野さん御指摘のように、五十年度は年度途中で下方修正したわけです。そういうことにならないようにというのが、私、五十一年度の経済見通しを決める場合の基本的な考え方でございます。あつものにこりてなますを吹くということがありますが、まさになますを吹くくらいな姿勢で五十一年度の展望はしなければならぬ、そういうことで、経済見通しの各項目につきましては、かなり手がたくこれを検討しておる、そういうことでございます。
【次の発言】 個人消費は、経済見通しを策定する場合において非常に重要な要素なんです。ところが、この個人消費は大変落ち込んだようなことを言われますが、実はそう大した落ち込……
○福田(赳)国務大臣 しばしば申し上げておりますとおり、これからの中、長期の国土づくりは、成長中心型から生活中心型へと、こういうふうに考えておるわけです。そこで、環境衛生、それから厚生福祉、学校、それから農林漁業、こういうものに相当重点を置いているのです。たとえば、環境衛生につきましては、前の基本計画では八・七%のシェアのものを二二・六%にこれをふやす。それからさらに厚生福祉につきましては、一・九%のものを二・二%にふやす。学校、教育につきましては、四・九%のものを六・六%にふやす。半面、道路費、これは二一・一%のものを一九・五%に落とす。それから鉄道、これは八・七%のものを八%に落とす。そう……
○福田(赳)国務大臣 今年度は設備投資が大変な落ち込みをいたしまして、実質でも約一〇%ぐらい減りそうであります。それから、輸出が大変な見込み違いでありまして、見通しよりは百億ドルも減る、こういうような状態で、結論としてはこれは横ばいぐらいなところになろうと思うのです。そういう状態ですから、なかなか厳しい情勢ではありますが、政府が第一次から第四次まで、財政を中心とする施策をとっております。その結果、財政需要がかなり進みまして、プラス八%ぐらいになると見ておるのです。また、個人消費がはかばかしい状態ではございませんけれども、なお着実に伸びている。これは五%ぐらい伸びる。そういうことを総計いたしまし……
○福田(赳)国務大臣 私は考え方としてはそのように思います。
○福田(赳)国務大臣 政府は、調査会の答申を受けましてそれも検討し、政府独自の総合政策大綱を決めたわけなんです。ですから、その大綱が政府の方針になるわけでありますが、その政府の決めました大綱の参考指標として調査会の答申をそのまま掲げておるわけでありますから、これは重要な参考指標になる、かように御理解願います。
【次の発言】 政府自体におきましては、数字的に、これが政府の決定した資料であるというものはつくっておりませんけれども、この調査会の答申されました需給計画表を重要な参考指標とする、そういう意味合いにおきましてこれを重視いたしておくという考えであります。
○福田(赳)国務大臣 日本の経済社会が当面して一おる問題は、これは不況からの脱出という問題もありますが、その後の新しい社会路線といいますか経済路線、これに備える転換もまた並行して進めなければならぬ、こういう点に大きく見ますとある、こういうふうに思う。その点は私は堀さんと全く見解は同じなんです。堀さんの御指摘される企業の体質改善、そういう問題、これはまさにもう非常に重大な問題です。 企業体質の問題に関連して申し上げますれば、いまわが国の経済は、とにかく上昇過程に転じ、また転じようとしておる。しかるに、不況だ不況だという声が非常に強い。つまりマクロ状態ではいい傾向をたどりつつある。しかるにミクロ……
○福田(赳)国務大臣 先ほどから玉置さんのお話を承っておりましたが、大体私の所見と一致するわけです。つまり、われわれは当面の不況脱出という問題ばかりでなくて、世界情勢が、それにつれてわが国の体制が変わってきた、それに応ずる企業の姿勢転換、体質転換あるいは構造の転換といいますか、そういう問題に同時に当面しておるわけなんです。ですから、政府の方では不況脱出のためのいろいろな施策を講じますけれども、同時にこれは企業側の姿勢というかイニシアチブ、これも私は大事だと思うのです。それと両々相まちまして体質改善、構造改善、転換、こういうことをぜひやっていきたいと思うのです。 そこで、いま特に金融問題に触れ……
○福田(赳)国務大臣 冒頭申し上げておきますが、一けた一けたと、政策目標としてこう言っておりますが、これは全国値のことでございます。これはひとつ御了知おき願いたいのです。 そこで、二月の消費者物価指数が本日発表されたわけです。それによりますと、東京区部、これが一〇・七という年間上昇率であります。そこで、それを全国に換算いたしますと九・五、こういうことになるわけであります。さて、そういう実態を踏まえて三月の消費者物価水準がどうなるか、こういうことでありますが、東京の区部の問題でありますが、これはいま一〇・七という二月の情勢を踏まえてみますと、なかなかむずかしそうな感じがいたします。率直に申し上……
○福田(赳)国務大臣 私は昨年の国会で、決算委員会であなたとこの問題についていろいろ意見の交換をしたことを思い起こすわけですが、私は、こういう疑惑を持たれるような事件が起こる背景というものがあると思うのです。つまり、わが国の社会的風土といいますか、あるいは政治的風潮といいますか、そういうものに、物、金、これがとにかく非常に貴重なものであるというか、お金さえあれば、物さえあればそれが人生だというような風潮が流れておるというところに、私は非常に基本的な問題があると思うのです。 そういう風潮がどうして醸し出されたかということになれば、これはいろいろむずかしい問題が伏在しておるわけでございますが、と……
○福田(赳)国務大臣 私もきのうの証人喚問の一部につきましては、テレビで見、あとはけさの朝刊で拾い読みをいたしたわけです。 私は、この問題は国民全体に大変な政治に対する疑惑を投げかけた、同時に、国際社会において日本に対する見方というものに、非常に動揺を生じたという両面の問題があると思うのであります。そういう事態に対処いたしまして、とにかく一刻も早く事態を解明する、これを急がなければならぬ、こういうふうに考えておりますが、昨日の証人の段階では、まだそういう解明だとかそういう事態には立ち至っていない。政府におきましては、あるいは検察庁、警察庁あるいは国税庁、事態の究明を急いでおりまするけれども、き……
○福田(赳)国務大臣 四十八年の石油ショック、あれを契機といたしまして、総合商社のあり方につきましては、これは厳に行動基準に従ってやってもらいたいという指導を通産省がしておるわけであります。この行動基準が守られる限りにおきましては、世の批判を受けるようなことはあり得ないわけでありますが、今回のこの問題が提起された、これを契機といたしましてさらに一層その方針を推し進めてまいりたい、かように存じます。
【次の発言】 商社活動はわが国の経済の維持のために大変大事なことでございますが、同時に商社というものが非常に巨大な経済活動をしておるということにかんがみまして、商社がその行動基準を厳格に守っていくと……
○福田(赳)国務大臣 私が行管長官をいたしております際に細谷さんから御熱心な、さような御意見を承ったことはよく記憶しております。その後、細谷さん初め衆参両院におきまして同様な熱心な御意見が開陳されたこともお聞きしておるわけでございまして、それらに対しまして私は非常に熱意を示したお答えを申し上げておるわけであります。私も、行管長官とし、あるいはその後立場が変わっておりまするけれども、その立場におきまして、この問題の早期解決ということにはずいぶん努力しておるつもりなんです。ところが、具体的にこれを考えてみるという段階になりますといろいろ問題がある。国家公務員に移しかえる、こういう方向も加えて、ある……
○福田(赳)国務大臣 米側から提供される資料につきましては、公開を原則といたします。ただし、米側提出資料に何らかの条件がついておるという場合におきましては、条件を尊重しなければならぬ、これが政府の統一的な見解でございます。
【次の発言】 ただいま刑事局長が申し上げたとおりのことであろう、私もそう思います。
【次の発言】 政府は、重ね重ね言っているわけですが、公開を原則とする、ただしこれはアメリカから条件がつく場合があり得る、その場合にはその条件を尊重しなければならぬ、こういうことでございます。
私も国務大臣といたしまして、事態が明快に解明され、そして内外の信用が確立できるような状態でこの事件……
○福田(赳)国務大臣 経済面から見ますと、何としても一方において物価の安定基調を固めながら景気の回復を図る、これが中心になるわけでございますが、両者ともいま順調に動いておる、こういうふうに考えております。 景気の側面におきましては、昨年の秋つまり第三・四半期、十月−十二月の停滞期を脱しまして、いま上昇過程に乗ってきた、こういうふうに考えています。昨年の十二月から輸出が伸び続けております。それから設備投資も微弱ながら上昇傾向に転じておる。個人の消費も活発に動いておる。そういう需要方面の要素を受けまして、生産がかなり上がってきておるのです。十二月〇・八%前月比で上がりましたが、一月には二%上がっ……
○福田(赳)国務大臣 資源問題は、わが国としては資源小国である、その立場において、世界の資源有限時代ということへの変わり方、これを踏まえて、よほど慎重にやっていかなければならぬと思うのです。つまり、自衛隊を持つ、これも一つの安全保障でございますが、資源を安全に入手し得る、これは本当に高度の安全保障という角度でとらうべきほどの問題である、こういうふうに思うのです。そういう中で、石油にいたしましても他の資源にいたしましても、そうむやみに、いままでのようにつくりましょう、使いましょう、捨てましょうというようなわけにはいかぬのです。やはり国民全体が資源有限時代、その中に処して、資源小国のわが日本がどう……
○福田(赳)国務大臣 先般三木内閣の一部改造が行われましたが、私は引き続いてこの職にとどまることになりましたので、何とぞ御教示のほどをお願い申し上げます。 ことしは、しばしば申し上げておるとおり一石油ショック後の調整過程三年間のその三年目に当たるわけであります。ちょうどその三年目も年度の半ばというところになりましたが、この半ばという時点でわが国の経済の動きを見てみますと、細かい点ではいろいろ問題もあります。ありますが、大局的に見ますと大体順調に動いておる、こういうふうな見解を持っております。 まず、経済活動の分野でございますが、ただいま通商産業大臣から申し上げましたように、ことしになりまし……
○福田(赳)国務大臣 本臨時国会が開会されるに当たりまして一言ごあいさつを申し上げさせていただきます。 先般の内閣改造に当たりまして、私、引き続いて留任をすることになりましたので、従前同様何とぞ御指導、御鞭撻にあずかりたいと存じます。お願い申し上げます。 当面の経済情勢並びにこれに対する考え方につきましては別途印刷にいたしまして「福田経済企画庁長官挨拶」にしたためてありますが、その中で特に重要な点につきまして申し上げさせていただきます。 申し上げるまでもございませんけれども、ことしはいわゆる石油ショック後の調整過程三年のその三年目に当たるわけでありまして、今日この時点はちょうどその三年目……
○福田(赳)国務大臣 新指数、旧指数は、従来は新指数の方が緩く出てくる、こういう傾向があったようですが、どうも今回の改定による新指数は必ずしも緩く出てくるというのではなくて、高く出てくる、こういうような傾向もあるようでございます。まだこれは実績を見ないとよくわかりませんですが、しかし、いずれにいたしましても八%程度の消費者物価目標、そういうふうに申し上げたのは旧指数なんですから、この旧指数で八%程度を実現する、こういうことで本年度じゅうは推移してまいりたい、こういうふうに考えておるわけなんです。もちろん、新指数もずっと旧指数と並行して出てくるわけでありますから、両指数にらみ合わせながらいくとい……
○福田(赳)国務大臣 どうも山中さんには常日ごろ、大変国家的見地に立ちまして貴重な御所見を承らしていただきまして、本当に私、感銘いたしております。 ただいま、戦後の政治の流れにつきましての感想を述べよ、こういうことでありますが、私はいまのお話と全く同感といいますか、同じような所感を持っておるわけです。今度のロッキード問題にいたしましても、私は、あれは偶発的に起こったんじゃないのだ、これは根があってあれが噴き出した、その一つの芽があのロッキード問題である、そういうとらえ方をしているのです。ですから、ロッキード問題は、これは事件として徹底解明を必要とする、これはもとよりでございますけれども、しか……
○福田(赳)国務大臣 どうもそういうことについて具体的な相談を受けた記憶はございませんです。
【次の発言】 私でございます。
【次の発言】 全然承知しておりません。
【次の発言】 私は、中山さんがインドネシアに行かれたということも承知しておりませんです。
○福田(赳)国務大臣 ことしの経済全体を見ておりますと、大体見通しの線を動いているのです。特に物価の面でありますが、その中で消費者物価については、まずまず目標八%、そこへいきそうだが、どうも卸売物価につきましては年度初め以降の上昇テンポ、それ前から始まっておりますが、これはちょっと見通しの線をやや上回る、いま前年比で六%台の上昇をしておる、こういう状態です。見通しでは四・八%というわけだったのです。 このままいきますと見通しよりはかなり上昇だ、こういうことになりますが、いままでの上昇を見てみますと、一つは、海外からの輸入圧力、輸入価格です。それからもう一つは景気上昇ですね、その過程の過渡的な……
○福田国務大臣 申し上げるまでもありませんが、ただいま時勢は非常なスピードで変化しておる。その変化に応じまして林野行政が適切にいっておるかどうか、一口に言うとこういうことであります。 つまり、環境保全というようなことが社会的に、また政治的に非常に大きな問題になっておる。林野行政がそれに即応しておるか、こういう問題があります。また、輸入木材、そういう問題が、これは大きな木材問題として浮かび上がってきておる。それに対応してどういう林野行政であるべきか、そういう問題。それからまた、林野の持つところの任務の多様性というか、そういうものがだんだんと高まっておる。そういうようなことを踏まえまして、第一に……
○福田国務大臣 こういう事態になりますと、石炭問題も新たなる目で見直す必要があるのじゃないかと思うのです。つまり、いままでは石炭では採算に合わない、それから公害等の問題がある、こういうので減炭政策がとられた。ところが、その石炭にかわる代替資源である石油が非常な高値になってきた、こういう問題もあります。また、その供給が少なくなってきた、こういろ問題もありますので、とにかく廃鉱してその状態からまた新しい出直しをするということはなかなかむずかしい問題だと思います。しかし私は、そういう変わった情勢下において、この石炭問題は考え直してみたらどうか、こういうふうに思うのです。まあ、しかし時間もかかりましょ……
○福田国務大臣 村山委員の御指摘のように、いま世界通貨の動向、これが非常に大きな問題であり、それはまた同時に、世界経済の中で重きをなしておる日本といたしましても、重要な問題になってきておるわけであります。そういう重大な問題につきまして、いろいろ御質疑をくださるそうでありますので、たいへん私もいい機会を与えられたと思います。 そこで、わが国の国際収支がどういう立場にいま置かれておるかということを申し上げさせていただきたいのですが、昨年一年間で国際収支の赤が百億ドルに及んだ、こういう状態であります。これは実に異例、異常なことでございます。一国が百億ドルの赤字を一年間に出す、実に心胆を寒からしめる……
○福田国務大臣 私も、大体そういうことかと思いますが、結局、根源は日本経済の成長のスピードが速過ぎた。それに対して企業が自己資本を充実しておるいとまがない。企業が高成長の波に乗って、自己資本を整えるいとまもなく、どういう対策をとるかというと、金融にたよらざるを得ない、そういうことだったと思います。つまり、高度成長の推進力として、そういう過程を通じまして金融というものが大きな役割りをした、そういうことは、私はそのとおりだと思います。
【次の発言】 不動産の取引のための金融、これにつきましては、昨年春以来、これは特別に慎重を期するように指導をいたし、これはかなり響いてきておると私は思うのです。かた……
○福田(赳)国務大臣 独占禁止法は、そもそも自由にして公正な取引、経済活動を確保する、これが目的でございます。しかし、その目的を達成することによりまして、よってもって一般消費者の立場を保護し、かつ国民経済の安定に寄与する、こういうことになるわけなんで、そういうことでこの独占禁止法の機能が十分に発揮されるということは、直接的には自由にして公正なる経済活動を確保するということでございますけれども、終局的には消費者、つまり一般国民、この利益を擁護するということになる。 そこで、今度のこの法律改正でございますが、これも私は、たとえば非常に私どもが目につくように思いますのは、やみカルテル、これに対する……
○福田(赳)国務大臣 確かに四十九年度という年度の物価上昇は非常に激しかったわけです。しかし、それがだんだんと月を追うて鎮静化してきているのです。まあ三月の時点で昨年の三月に比べまして一四%の上昇でございます。しかしその大方は、これは昨年の十一月までに上がったのです。十二月、一月、二月、三月、これをとりますと、年率に直しまして七%、かなり鎮静してきておるわけであります。これを踏まえまして五十年は、ぜひ年度間を通じて一けた台にしたい、こういう考え方でございますが、さらにそれを踏まえまして五十一年度のなるべく早い機会に、この消費者物価の上昇率を定期預金の金利以下に持っていきたい、こういう計画でひと……
○福田(赳)国務大臣 結論的に申し上げますと、非常にいろいろ困難な問題もありますが、五十年度中にはぜひとも年度間の物価上昇率を一けたに持っていく、これは万難を排して実現するという決意でございます。 これまでの、また現在の物価の推移につきましては、いま加藤さんの御指摘のとおりでございますが、これから先を考えますと、企業がいま非常に業況不振でございます。採算割れ、こういうような状態で、そこで多くの企業が製品だとかあるいは取り扱い商品の値上げをしよう、こういう動きがある。これは大事なときでありますので、ぜひ自粛願いたい、こういうふうに考えております。それから賃金が、これはやはり物価と非常に大きな関……
○福田(赳)国務大臣 昭和五十年度の経済企画庁関係の予算及び財政投融資計画につきまして、その概要を御説明申し上げます。 総理府所管一般会計歳出予算のうち経済企画庁の予算総額は、百二十一億八百八十四万円でありまして、前年度予算額に比較いたしますと、九億一千百二十一万円の増額となっております。 また、財政投融資計画につきましては、海外経済協力基金に係る分、総額二千百六十五億円でありまして、前年度に比べ百八十五億円の増額となっております。 以下、重点事項につきまして、その内容を御説明申し上げます。 まず第一は、物価安定及び国民生活充実のための諸対策の強化に必要な経費でありまして、六十六億六千……
○福田(赳)国務大臣 昭和五十一年度の経済企画庁関係の予算及び財政投融資計画につきまして、その概要を御説明申し上げます。 総理府所管一般会計歳出予算のうち経済企画庁の予算総額は、百十四億八千八百七十万円でありまして、前年度予算額と比較いたしますと二億六千九百七十八万円の増額となっております。 また、財政投融資計画につきましては、海外経済協力基金に係る分、総額二千二百七十億円でありまして、前年度に比べて百五億円の増額となっております。 以下、重点事項につきましてその内容を御説明申し上げます。 まず第一は、物価安定及び国民生活充実のための諸対策の強化に必要な経費でありまして、五十七億三千百……
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