このページでは三木武夫衆議院議員の31期(1967/01/29〜)における国会発言(質問、答弁等)をまとめています。国会活動の統計や役職、質問主意書の数や内容は31期国会活動統計で確認できます。
○国務大臣(三木武夫君) ここに外交に関する私の基本的考え方と日本外交の重要政策について所信を述べる機会を与えられましたことは、私の光栄とするところであります。 人類はいまや二十世紀最後の三分の一世紀に足を踏み入れました。第一、第二の三分の一世紀ともそれぞれ悲惨なる世界大戦に見舞われましたが、この残された最後の三分の一世紀を、世界大戦、しかも人類破滅の核戦争なしに過ごし、輝かしい平和の二十一世紀を迎えることができるかどうかに現代最大の課題があると考えます。しかもその重大課題の中心は、核をめぐる安全の問題と先進国と低開発国との間のいわゆる南北問題であります。この二つの重要問題はいずれもわが国と……
○国務大臣(三木武夫君) 西村君の私に対する御質問は、第一点は、経済外交の進め方についてでございますが、西村君も、経済協力というものは、今後、貿易の振興という面から取り上げるのではなくして、アジアの安定、平和、そういう高い見地から経済協力をやるべきではないかという御意見でありますが、全く同感でございます。われわれといたしましても、そのような見地からこの問題を取り扱うことが、ひいては日本の安定、繁栄にも通ずるものであると考えるものでございます。したがって、今後は、総理大臣のリーダーシップのもとに、関係閣僚が協力して、国策的見地から経済協力を進めたい決心でございます。 第二点は、アジア太平洋外交……
○国務大臣(三木武夫君) 沖繩が日本の安全保障の上に非常に重大な役割りを果たしておるということについて、川上君からそういうことはないというおしかりを受けましたが、沖繩の持っておる日本の安全のための役割りというものは、非常に重要な役割りがあるとわれわれは信じ、国民もまたこれを信じておるわけであります。川上君の意見は、これは本人の御意見としては承りますが、全然われわれと所信を異にするものでございます。(拍手)
○国務大臣(三木武夫君) 総理大臣がお答えになりましたので、私は申し上げることもございませんが、地図のことについては、これは交換公文によって地図をつくることにしたわけでありますが、この金は、余剰農産物、この積み立て金によってつくったのでありまして、これは日米がちゃんと交換公文によって地図をつくる、その金は余剰農産物の積み立て金を使って共同して地図をつくるというのでありますから、日米が安全保障条約を結んで、この両国の関係において共同して地図をつくるということが、格別、松本君のおっしゃるような、そういう非難さるべきことだとは考えておらないのでございます。(拍手)
○国務大臣(三木武夫君) 大出君が御指摘のように、五月二十五日、六日の両日、マクノートン・アメリカ国防次官補が来日をした機会に、外務、防衛の事務当局によって、極東の安全に関する話し合いが行なわれたことは事実でございます。その話は、主としてマクノートン次官補より極東の安全に対する諸問題について報告を受けたものであります。しかし、これは定期的にこういう会議を開こうというものでもございませんし、また、安全保障協議委員会の下部機構としての軍事専門委員会でもない。もちろん、この会議は外務大臣の承認のもとに行なわれたものでございます。予算委員会で質問を受けたときに、私はまだ報告を受けてないということを申し……
○国務大臣(三木武夫君) ILO事務総長の書簡、山田君御指摘のごとく、軽く取り扱うべき性質のものではないわけであります。したがって、期限である七月一日に間に合わすように鋭意回答を作成中でございます。目下回答を作成中でございますので、この段階で内容を申し上げるわけにはまいらぬということでございます。(拍手)
○国務大臣(三木武夫君) 総理大臣から勝間田君に対してのお答えはあれで尽きておると思いますが、私にも答弁を要求されましたので、お答えをいたします。 それは、勝間田君が御指摘になりましたごとく、平和外交というものは、何人もこの路線を変えることのできない日本外交の基調であることは申すまでもない。ことに、南ベトナムの問題についても、一億の国民は、これだけ使う戦争のエネルギーを平和のためになぜ使えないか、一日も早く和平を実現してもらいたいということが国民の願いであることは明らかであります。この国民の意向を体して、総理大臣があらゆる和平への可能性を探求するということは、一国の政治指導者としての当然の責……
○国務大臣(三木武夫君) 総理大臣から非常に詳細にお答えになりましたので、私が補足するものはございません。(拍手)
○国務大臣(三木武夫君) ここに、わが国外交の基本政策について所信を申し述べたいと存じます。 およそ一国の外交政策には、その国の置かれた環境から来る基礎条件があります。わが国の基礎条件とは一体何でありましょうか。日本は海に囲まれた島国である、国土は狭く資源に乏しい、巨大なアジア大陸に隣接している。これが日本の置かれた環境であります。こうした環境は、平和に生きていこうと決意する日本に、基礎条件として、次の三つの方向を与えました。 すなわち、日本は、海洋国家として孤立主義はとれず、世界の中の日本、アジア太平洋の中の日本、として生きていく道を考えなければならぬということであります。さらに、日本は……
○国務大臣(三木武夫君) 総理が大体お答えになりましたので、補足することもないと思いますが、第一番には、沖縄の施政権返還に関する協議、これが外交交渉に差しつかえない限り協議の経過を国民に明らかにして、国民の協力を求めるべきではないか、私も同感でございます。できる限り差しつかえない限り交渉の経過を明らかにして、国民の協力を得たいと思います。 第二は、安全確保に関する大平君の、まずみずから守るに値する国の国家建設、みずからの防衛努力、日米安全保障条約、それだけでは足りなくて、やはり世界における安定と繁栄のために日本が協力することが安全保障のために必要であるという大平君の所説には全く同感でございま……
○国務大臣(三木武夫君) 華山君は、南ベトナムの難民救済に対して、七千二百万円の予備費を支出したことに関して、日赤との関係はどうか、憲法八十九条の違反ではないか、北ベトナムの援助はどう考えるかという御質問がございました。これにお答えをいたします。 第一の日赤との関係については、非公式の打診をしたことは事実でございます。しかし、結局において日赤に引き受けてもらえなかったのであります。これは華山君の御指摘になったような配慮も日赤にあったことと考えております。 次に、憲法八十九条との関係でございますが、この予備費支出は、ベトナムにおける社会的安定に寄与するという日本の外交政策に根ざして、日本政府……
○国務大臣(三木武夫君) ベトナム和平に対するジョンソン大統領の提案に応じて、ハノイ政府が、本格的な話し合いではないまでも、話し合いに応じようという同意を与えたことは歓迎すべきことであると考えます。 ベトナム戦争は、複雑な背景を持った戦争であり、一挙に解決するほど単純な問題ではありませんから、今後話し合いが始まっても、解決に至るまでの間には紆余曲折があると思います。しかし、われわれとしては、この提案がこれを契機として話し合いの実を結ぶことを切に期待するものであります。(拍手)日本としても、この間、和平達成のために全力を傾けて協力をいたす覚悟であります。 また、世界各国のジョンソン提案に対す……
○国務大臣(三木武夫君) 中谷君の質問に総理大臣がほとんどお答えになりましたが、残っておる点を私からお答えをいたします。 中谷君は、諮問委員会が三政府代表の合意でなければ問題が処理されないということでは、ほとんど実効が薄いのではないかというような御質問であったと思いますが、とにかく三政府代表がそこできめられたことは、やはり実行が確保されなければなりませんから、意見がばらばらに違ったような場合においては、なかなか実行が確保できないのであります。したがって、諮問委員会は日米琉三政府の代表の意見が一致するということが、やはり実行を確保する上において必要でありますので、そういう手続をとることは当然と……
○国務大臣(三木武夫君) どこの国でも、今日、自給自足経済によってやっていける国はない。もうどこにもない。ことに日本のような資源の乏しい国においては、どうしても、貿易、資本、技術の積極的な国際交流を通じて経済の発展をはかるより方法はない。ただ、美濃君の言われるように、米のごとき主要食糧に対する安定的な供給を確保するということは、御指摘のとおり必要だと思います。しかし、近時国民の食生活に変化が起こって、あるいは小麦であるとか大豆であるとか飼料作物などは輸入が増大し、将来においてもこの輸入というものは、やはりますます増大の傾向にあると思いますから、したがって、私は、自給自足経済という一つのプリンシ……
○国務大臣(三木武夫君) 木原君の私に対する第一の御質問は、ベトナム戦争の見通しについて述べよということでございますが、御承知のように、まだ本格的話し合いでない、予備会談の場所について、アメリカとハノイとの折衝が続けられておる段階でございます。したがって、この段階でベトナム戦争の見通しを述べることが困難であることは、木原君も御承知くださると思います。ただしかし、われわれとしては、せっかく生まれてきた和平への糸口でありますから、これ以外に方法はない、したがって、この糸口を冷却せしめることなく、アメリカも、ハノイも、せっかく生まれてきた平和へのこの糸口を冷却せしめないで、忍耐強く和平達成の努力を続……
○国務大臣(三木武夫君) 本年四月五日に東京において署名いたしました南方諸島及びその他の諸島に関する日本国とアメリカ合衆国との間の協定の締結について承認を求めるの件につき、趣旨の御説明を申し上げたいと思います。 佐藤総理大臣とジョンソン大統領は、昨年十一月十四日及び十五日にワシントンで行なわれた会談において、小笠原群島等の南方諸島及びその他の諸島の地位について検討し、これらの諸島の日本国への早期復帰を達成するための具体的取りきめに関して日米両国が直ちに協議に入ることに合意いたしました。よって、政府は、昨年十一月以降米側との間に協議を行ない、協定案作成の作業を進めました結果、最終的合意に達しま……
○国務大臣(三木武夫君) 佐々君の御質問にお答えいたします。 日ソ漁業条約、これは改定をしたらどうかというお話であります。一昨年に、十年の期限は切れておるわけですけれども、両国が破棄の通告をいたしませんから、今日まで有効に存続をしておるものであります。われわれとしても漁業の資源が確保されて、継続的な漁業が今後行なえる、また北西太平洋において多年つちかったわれわれの漁業の利益が確保される、こういうことで、日ソ双方に安定した新しい漁業協定ができるならば、これは好ましいと思います。そういうことで目下検討をいたしておる最中でございます。 インドネシアについては、農林大臣からも御説明がありましたよう……
○国務大臣(三木武夫君) 小宮山君の私に対する質問は、原因を徹底的に究明するためには、日本のデータだけではやはり不十分なので、アメリカからも調査に対しての資料を求めて、徹底的に究明をすべきであるという御意見に対して、これに見解を求められたわけでございます。われわれとしても、日本だけでは不十分でありますので、アメリカからそういう資料の提出のみならず、専門家の派遣を求めて、日本の調査に対してアメリカの協力を求めまして、今回の事件を徹底的に究明をして、原因を明らかにすることに努力いたしたいと考えております。(拍手)
【次の発言】 石川君の私に対する質問は、日米の原子力協定は非常に不平等な協定ではない……
○国務大臣(三木武夫君) 曽祢君の御質問にお答えをいたします。 日華平和条約、その効力の及ぶ範囲が施政権の及ぶ範囲であるということは、曽祢君の御指摘のとおりでございます。しかしながら、世界の大問題である中国問題の解決にあたって、台湾の政権と中国大陸の政権、二つの政権というものを認めて中国問題を解決しようという考え方は、国民政府も、あるいは大陸の中共政府も強くこの考え方には反発をいたしておる現状において、その御提案は現実的な解決策にはならない、政府もまたその考え方を採用する考えはないのでございます。(拍手)
○三木国務大臣 北方領土問題につきましては、歯舞、色丹はもちろんのこと、択捉、国後も、いずれもわが国固有の領土であるというわが国の考え方は変えたことはございません。したがって、その北方領土はわが国に返還さるべきであるという立場を終始とってまいったのであります。しかし、御承知のように、ソ連は、本問題は一連の国際取りきめによってすでに解決済みである、歯舞、色丹については、平和条約締結後日本側に引き渡すこととするが、択捉、国後については、日本側の主張を認むることはできない、こういうソ連側の主張を繰り返しましたので、わが国としても、平和条約を締結することを断念して、共同宣言の形で国交を正常化して、領土……
○三木国務大臣 鯨岡委員の御質問、一間と二間ときわめて両方が結びついておる問題だと思いますので、これを一緒にしてお答えをするわけでございます。 青写真という以上は、やはり方法論と、あるいはまた、スケジュールというようなものを両方含むものだと思います。青写真というものを示してもらいたいという、そういう要求が起こることはよくわかります。何か施政権の全面返還だというけれども、一体どうなっていくのか、もう少し方法論と時期的な見通しを示せという考え方が国民の中に起こることは当然だと思うのですが、なかなかむずかしい点は、そういう意味の青写真を持つということと、こういう委員会の席上においてそれを発表するこ……
○三木国務大臣 ベスト、ベター、これは総理大臣がどういうお考えで言われたか存じませんけれども、とにかく政府が願っておることは、沖繩の全面的施政権の返還であります。これが一番の、願っておるベストといいますか、政府の願っておる点でございます。
【次の発言】 御承知のように、沖繩問題は、一方において、二十数年こういう不自然な状態に置かれておる、これは一日も早く施政権を返してもらいたいという国民の願望があるのと、同時に沖繩の果たしておる極東の安全に関する役割り、これは評価せざるを得ない。したがって、こういう国民の願望と、こういう沖繩の軍事的役割り、この調和をはかるよりほかにない。その調和というものは、……
○三木国務大臣 日米間には、いまそう大きな懸案はない。やはり沖繩、小笠原問題というのが懸案でありますから、アメリカと話し合いをすることは当然だと考えております。
【次の発言】 民主政治のもとにおいては、世論の尊重ということが政治の基盤になる。したがって、この問題は、日本の国の政治の最高の判断というものだと思いますよ。しかし、沖繩の住民の人たちの意向も参考にされなければならぬことは当然でございます。
【次の発言】 まあ、たてまえはそういうたてまえです。アメリカが施政権を持っていますからね。しかし、日米協議委員会に出ましても、それは対等ですよ。われわれも、アメリカも、もっと援助をふやしてもらいたい……
○三木国務大臣 フォスター長官は中心になってこの核拡散防止条約を推進されておるわけですから、現在この条約の反応が世界各国でどうなっておるかということを一番知っておるわけでありますから、その話、どういう状態かという話を聞いたわけであります。各国の事情についていろいろ報告を受けたわけですが、私からは、日本の立場というものを従来いろいろな外交機関あるいは特使を通じて伝えてはおりますが、さらに最高の責任者であるフォスター長官に、じかに私の説明を加えて日本の立場を説明しておいたほうが、公正な条約の成立に役立つと思って述べたわけでございます。 一つは、やはり軍縮というものについて、これは単に核兵器の保有……
○三木国務大臣 核拡散防止条約に対して、政府は終始一貫してその趣旨に賛成である、それはどうしてかといえば、核兵器を持っておる国が次々にふえていくことは世界の核戦争の危険を増大する、そういうことで趣旨は賛成である。ただしかし、趣旨は賛成であるからといっても、そのためにはたとえば原子力の平和利用であるとかいろいろな面で、将来日本の発展を非常に束縛されるようなものであっては困るということで、やはり日本は核兵器を持とうとしてないのですから、何か抜け道をこしらえて核兵器を持とうとする国ならばいろいろ疑って道をふさぐようなことも国際的に考えられる場合もあるでしょうけれども、核兵器を持たないというのですから……
○三木国務大臣 アジア平和外交と申しますか、これにはベトナム問題ばかりでなしに、各国への日本の経済協力なども平和外交の一環であるわけであります。私は、大体アジアにおける平和が維持できない根底の中には、アジアの貧困、停滞というものが底にある、そういう点でアジアに対する経済協力も強化していきたいという論者でございます。 一方、ベトナムにおいては、これは戸叶さん御承知のように、この問題の解決については各国ともほとんど無関心な国はないくらい、一日も早くベトナム紛争の平和的解決を望んでいるわけであります。しかし、なかなか解決の手がかりはない。結局それならばどういう解決があるかといえば、一九五四年のジュ……
○三木国務大臣 大先輩の松田委員から、日本の平和主義の憲法、これはたいへんな宣言であると言われる、私も全く同感でございます。 さて、そういう見地から何をなすべきかという問題であります。現実に起こっておるものはベトナム戦争、またベトナム戦争の背景をなしたものはアジアの貧困であります。したがって、私がアジアの南北問題というものに対して相当な意欲を持っておることは御承知のとおりでございます。その根底の、アジアが、ことにベトナム戦争においても、ゴ・ジン・ジェム政権が国民のこの貧困に対する改善の期待にこたえ得ずして反政府運動が起こり、共産主義がその反政府運動に乗じてきて、ああいう混乱の原因をなしておる……
○三木国務大臣 ただいま議題となりました日本国における経済協力開発機構の特権及び免除に関する日本国政府と経済協力開発機構との間の協定の締結について承認を求めるの件につきまして、提案理由を御説明いたします。 わが国は、昭和三十九年四月二十八日に経済協力開発機構に加入いたしましたが、同機構条約は、機構、機構の職員及び機構における加盟国の代表者がわが国において享有すべき特権及び免除についてわが国と同機構との間で協定を結ぶべきことを規定しておりますので、同機構と交渉を行なった結果、本年三月十四日にパリにおいてこの協定の署名及び同協定の規定の適用範囲に関する書簡の交換を行なった次第であります。 この……
○三木国務大臣 御質問の点についていままでの経過の概略を御説明申し上げて、現在の段階、どういうふうに進んでおるかということを申し述べてみたいと思います。 御承知のように、五月の十八日にアラブ連合から国連の緊急軍の撤退を求めた。それから五月二十二日にはアカバ湾の封鎖の宣言が行なわれた。六月の五日にはアラブ連合、シリア、ジョルダン、イラク等アラブ諸国が宣戦を布告して、イスラエルと交戦状態に入った。それから六月の五日に国連の安保理事会が緊急招集をされた。六月の六日にはスエズ運河の閉鎖宣言が行なわれた。それからアラブ連合、シリア、アルジェリアから対米関係の国交断絶の措置がとられた。それから、クウェー……
○三木国務大臣 ただいま議題となりました関税及び貿易に関する一般協定の譲許表の訂正及び修正に関する千九百六十七年五月五日の締約国団の第三確認書の締結について承認を求めるの件につきまして、提案理由を御説明いたします。 わが国の国定税率を定める関税定率法の別表は、昨年四月一日全面的に改正され、新しい関税品目分類法に基づくものとなりました。これに伴って、この改正前に締結したガット文書に収録されているわが国の関税譲許表をも新しい品目分類法に基づいたものにするよう訂正することが関税事務の運用上必要となり、政府は、各譲許をそのように訂正することにつき、当該譲許に関係を有する各国の了解を求めるための交渉を……
○三木国務大臣 私は、最終的には国連の場以外の話し合いも必要でしょうけれども、国連を中心として、長続きのする平和を中近東に設定するということが必要なんではないかと思う。それにはどうしてもやはり国連が仲に入ったほうがいいと思うことは、これはやはり休戦が実現しましても、何らかの監視委員会のような制度が要るのではないか、それから難民の処理の問題等もございますし、そういう点で国連を中心にして、そうして長続きのする安定した秩序をあそこに確立することが必要なのではないか。したがって、日本も国連の場で、この問題に対して今後解決のために努力をしていきたい。まだ撃ち方やめでありますからね。今後やはりいろいろな問……
○三木国務大臣 今度の総理大臣の東南アジア訪問は非常に広範な地域にわたっておりまして、仏印諸国にも行く予定でありますので、南ベトナムだけを除外する必要はない。そういう点で、南ベトナムも入れて、旅行に検討を加えたいと考えております。
【次の発言】 北ベトナムは国交が回復しておりませんし、行くとすれば南ベトナムだけということになるわけでありますが、私は、総理が南ベトナムを訪問しても、それがベトナムの紛争が平和的に早期に解決するというこの日本政府の願いと少しも矛盾するものではない。また、日本がベトナム戦争に介入と申しましても、日本は日本としての厳重な制約があるのですから、そんなことはできるわけはあり……
○三木国務大臣 自由化の問題について確かにメリットもあります。日本の場合はメリットのほうはあまり出てこないのですよ、デメリットのほうが非常に大きく言われて。確かにそういう面があると思います。しかし、ものによりますと、大企業といいますか、やはり頭に入れなければならぬのは日本の産業の二重構造、ことに日本の中小企業の形態というものは欧米の形態と違いますから。欧米は専門化されてみな一応経営が安定しているのですが、日本の場合はまだ不安定な要素が多いですから、ここに、分野によるならば、外国の資本が入ってきて、中小企業の分野までも入っているということになれば、これは単に経済問題ばかりでなしに、社会問題にもな……
○三木国務大臣 その判決の全文がまだ手に入ってないですからよくはわからぬけれども、この内河という男が過去に世界政経調査会に五年つとめておったという前歴がありますから……。(穗積委員「直前までです」と呼ぶ)直前まで――そういうことで、この前歴というものと今度の諜報行為とを結びつけたものと私は思います。そういうことで処断をしたと思いますが、ソ連の訴訟手続では上告は本人がやることになっていますから、上告をするということで、上告をすれば三カ月以内に最終判決が下ることになっています。そこでまたこの問題は一そう詳細に審査される機会があると思います。政府としては世界政経調査会等も調べたわけでありますが、絶対……
○三木国務大臣 これは、堂森さんの御指摘のように、最後までもめた点であります。日本の立場は、こういう二点にあったわけです。一つは、やはり商品協定の中に食糧援助をきめるということは筋が通らぬではないかという筋論。筋論と実際論とがあって、実際論というのは、日本は小麦を輸入している大輸入国です。それが小麦で食糧援助するというのはおかしいではないか。ことに日本が関心を持っておりますアジアは、主要食糧は米ではないか。こういう、筋と実際との立場から日本は反対しております。ところが、各国が援助するわけですから、各国ともなかなか最後まで日本の立場、日本だけがそういうふうな留保をして、肥料や農機具を主としてやろ……
○三木国務大臣 前段のほうは法務大臣と全く同意見でございます。
後段のほうは、まだ政府部内の調整がつかないために、提出に至らないのでございますが、今後協議、妥結を促進いたしたいと思います。
【次の発言】 私に御質問のユニバーシアードのことは、何も申請は出てないんです。これは断わる考えはありません。(穗積委員「あなたの手下が押えているんですよ。」と呼ぶ)押えているというのは、その名前の問題で、どういう名前にするかということで、いまいろいろもめているわけでして、私に関係する入国というような問題では、そこまで来てないのです。申請も何も全然出てないのです。
○三木国務大臣 いま曽祢さんが御指摘になったように、グラスボロの米ソ首脳会談においても、この核拡散防止条約、この条約の必要性というものに対しては、両者の意見が一致したようでございます。ただしかし、その条項の中は、まだまだ意見の不一致な点もあって、ラスク・グロムイコ会談等である程度こなされたと見るわけですが、まだ一番問題点は、御指摘のような第三条、いわゆる国際保障の問題に関連する国際原子力機構とユーラトムの問題がなかなかやはり米、ソの間の意見が一致しない。だから今日の段階でまだ国際保障の問題について米、ソ間に完全に意見が一致したという情報は受け取っていないのでございます。しかし、大体の情勢では、……
○三木国務大臣 参議院の予算委員会に出席しておりまして、御論議された点は私もよく承知しませんが、おそらく政府委員は、現在の瞬間においてはということでしょう。アット・ザ・モーメントということで、それはやはりそうだと思いますよ。国交回復しておりませんし、だから、現在のところそれは意思を持つはずはない。しかし、世界情勢は流動いたしますからね。それだから、何かこう意思というようなことで言うと、それは一体どれぐらいの時間的目盛りでそういうことを言うかということで、いろいろ問題があろうと思いますから、現在のところでは、国交も回復しておりませんから、そういう考えは持っておりませんということで、その意思という……
○三木国務大臣 堂森さんの御指摘のように、明日から第一回日ソ政府間定期協議に出席いたします。そこでは、一つにはソ連といえば世界政治に相当影響力を持っている国でありますから、これがグラスボロで米ソの首脳会談をして、その後米ソ関係あるいは中東、ベトナム問題、あるいは核拡散防止、核軍縮、こういう問題がグラスボロ会議では話されたというようにいわれておるわけです。そういう首脳会談以後においてソ連が現在どういう国際問題に対しての考え方を持っているか、これは今後日本の外交を考えていく上において重要な事柄だと思いますので、アジア情勢もひっくるめて、国際情勢について率直な意見の交換をしたい。それから、日ソ間の問……
○三木国務大臣 関心を示しておることは、アメリカばかりでなしに、豪州もニュージーランドも、みなやはり関心を示している。しかし、日米間の重大な問題として取り上げられるという性質のものではないと、私は思うのであります。と申しますのは、何かアジア太平洋圏構想というものは、にわかに一ぺんに大きな機構をつくって、そうして欧州のEECのような機構をつくり上げようという考え方ではないのです。この目標とするところは、アジア――これは人口からいっても、中共を入れると十七億人も住んでいるのです。そうして、世界のアジアに対する援助というものは非常に少ない。アフリカあるいはまたラテンアメリカに比べて少ない。東南アジア……
○三木国務大臣 外務省設置法の一部を改正する法律案の提案理由を説明いたします。 この法律案におきまして、まず、外務審議官一人を増置することとしております。外務審議官につきましては、昭和三十五年以来すでに一人が置かれておりますが、特に最近において外交問題はますます複雑多岐にわたって処理すべき案件が急増し、現在の外務審議官一人をもってしては、とうていこれを円滑に処理し得ない状況となってきましたので、今般これをさらに一人増置し、重要な外交案件について外務大臣を補佐せしめんとするものであります。 次に、近年、邦人の海外渡航は急増し、海外における邦人の活躍がますます盛んとなっておりまして、これに伴い……
○三木国務大臣 最初からこの路線は話があったのです。しかし、航空路の設置というのは、首府対首府でやるべきである、これが一応ノーマルな状態になってから、ローカル線はやるとすればやるという方針でやってきておったわけです。そういうことで、従来、この話は前からあったのですが、取り合ってはいなかったのです。今度はこういう申し出があったことは御指摘のようでありますから検討を各省でしょうとは思っています。しかし、まだモスクワと東京が完全でないのですからね。ほんとうの、日本が完全な形で航空路ができたというわけでない。二年ぐらいの間はソ連の飛行機でやらなければならぬ。そういうことともにらみ合わせて、今後各省間で……
○三木国務大臣 ベトナム戦争に対する日本の基本的な立場は、一日も早く和平をもたらしたい、こういうことで、あの戦争に使っておるエネルギーを平和建設のために使えるようなことに一日も早く持っていけないか。早期な平和の回復ということが、基本の方針であります。安保条約という点は、これはベトナム戦争が起こる前から安保条約はあったわけですから、何もベトナム戦争が起こって安保条約を結んだわけでないので、安保条約による日本の条約の義務は果たさなければならない。これはやはりベトナムのずっと前からでありますから、そういうことで積極的に日本がベトナム戦争に介入しておるというような感覚は、私ども持っていないのであります……
○三木国務大臣 この施政権というものを中心に考えれば、日本の施政権が及んでいないのですから、そういう意味においては国外と言わざるを得ないが、日本人であるという国民感情から言ったならば、なかなか引っかかるものがございます。国外というものには引っかかります。しかし、施政権を中心にして考えれば、国外であります。
【次の発言】 受田君のいまのサゼスチョンは、非常に貴重なるサゼスチョンであるとして承っておくことにいたします。
【次の発言】 今日の段階では、貴重な御意見であるとして十分承りました。この答弁以上のことは、今日の段階では適当でないと考えます。
○三木国務大臣 これは私の本会議の演説にも触れておるわけです。核を新しく持つ国の拡散を防止しようと言うと同時に、持っておる国も核軍縮に対しての誠実な意思が表明されなければならぬということを言っておるのですから、核軍備競争あるいは地下爆発、あるいはまた核の全面軍縮ともにらみ合わした核兵器の削減、全廃、これに向かって核軍縮が進められなければならぬということは、当然に日本の主張であるべきでございます。
【次の発言】 横路君も御承知のように、これはやはり日本の政治的立場で、核停条約のいかんにかかわらず、日本は核兵器、これをなくしたい、これがやはり日本の一つの外交の基礎になっておるのですから、核停条約が……
○三木国務大臣 御承知のように、米ソの間でいろいろ話し合いをして、それが非核保有国でいろいろな条約の骨子について批判が起こってきて、まだ固まったものはできていないのです。そういうことで、むろん固まったものができれば国会にお出しをして、こういう問題は各政党で共同歩調でもとってもらいたいと私は願っておるわけでありますから、これは何も隠そうとする意図はないのですけれども、現在のところ、まだ非常に流動性を帯びておりますので、お出しをする段階にない。しかし、これができたいきさつは、いま提出しました、国連等に出されたこれがもとでありますので、大体その骨子はそういう精神によっておるので、古いけれども、これは……
○三木国務大臣 今日において一番人類の大きな課題は、いかにして核戦争を防止するかということであります。この問題に比べたら、ほかの問題は小さいと言ってもいいくらい。そうなってくると、この核拡散防止条約は非常に重大な影響を将来の人類の上にもたらすものでありますから、このような重要な問題を、でき得べくんば各政党と共同歩調をとって進むことができ、それによってできるだけ多数の国民の合意が成立するということになれば、非常に好ましいものだと考えるわけであります。ところが各政党とも、この精神に対して反対であるという意思表示は私は聞いていないわけであります。いろいろな条件はありますけれども、この核拡散防止条約の……
○三木国務大臣 そういう書簡を受け取っておることは事実でございます。労働省が中心になって、これには日本の政府の態度がきまり次第、回答すべき性質のものでありますので、今後とも労働省を中心にして日本の考え方をまとめる必要があると考えております。
【次の発言】 その点はこれからよく検討をしまして、そうして政府部内でいろいろ意見をまとめて回答をいたしますので、この場合、まだそれが終わってない段階で結論を申し上げることは適当ではないと思います。
【次の発言】 いま曽祢さんが御指摘のように、ウ・タント事務総長あるいはコスイギン、ウィルソン首相の会談、こういう一連のベトナム和平への努力に対しては、できる限り……
○三木国務大臣 情報程度で、これは各国の非常な高度な国の秘密に関係することでしょうから、なかなか的確にむずかしいが、いま言われたように、核兵器の開発が世間が考えておったよりも非常に早い、そして一九七〇年代になれば、長距離弾道弾の開発までいくというような見通しを持たれておるようでございます。
【次の発言】 いま査察といわれておるのは、ウランの行方なんですよ。その間、技術自体に査察が詳細に行なわれるとは、私は了解していないのです。ウランが一体軍事利用に使われるかどうかということが査察の目標ですから、ウランの行方を追及することであって、技術を一々査察するという性質のものではない、こう了解しております……
○三木国務大臣 CIA等との情報の交換は、私の承知しておる限りではないのでございます。連絡は、私に関する限りは、CIA等から情報を受け取るというふうには承知してはいないのでございます。まあ、CIAというのは、こういう点ではないかと思うのですが、CIAの出先機関が日本にあるわけではない、CIAというのはアメリカ政府の情報機関でありますから、そういう点で、CIAがいろんな情報を大使館を通じて流すので、そういうふうな形でわれわれが情報を受けることはあるけれども、CIAが直接外務省に情報交換の連絡があるようには承知してないのでございます。
【次の発言】 御承知のように、中央情報局はアメリカの政府機関で……
○三木国務大臣 谷口君御承知のように、ベトナム戦争が起こってから沖繩にアメリカの統治が始まったのではないわけです。朝鮮の戦争後における極東の軍事的バランスといいますか、安全保障の必要から起こったものでありまして、これは全体の、日本を含めての極東の安全保障のために、前々から、ベトナム戦争が起こる前から大きな役割りを果たしておるとわれわれは考えておるのであります。
【次の発言】 われわれはベトナム戦争をアメリカの侵略なりという単純な見方をいたしていないのであります。したがって、沖繩の果たしておる役割りというものは、極東の平和維持のために重要な役割りを果たしておる、こういう考え方でございます。
○三木国務大臣 御承知のように、日本は、国連外交、国連に協力するという立場です。そして日本の外交政策の背骨は平和外交ということですから、平和維持機構としての国連に協力していきたい、これがもう外交の産調であるわけです。ただしかし、ILO条約ということになりますと、各国ともやはり内政上の問題、経済、社会状態の相違があって、一律という点にいきにくいのです。ただしかし、これは国連の専門機関でありますから、日本は協力をしておるわけで、青木大使のごときは、いまILOの理事であり、議長である。そういうふうな日本の協力は非常にいたしておるのですが、条約の問題になってくると、各国のいま言ったような内政、社会、経……
○三木国務大臣 太田さん根拠はあるということで、もう御存じだから申し上げませんが、御指摘のように、去年の暮れから非常にチャーター機がふえてきたわけです。したがって、地位協定に基づく日米の合同委員会というのが隔週、二週間に一回ある。そこへ持ち出しておるわけです。どういうふうなことを持ち出しておるかというと、できるだけ横田を使ってもらいたいということです。それともう一つは、発着は、羽田を使う場合には、時間の調整をしてもらいたい、民間機がふくそうするような時間は避けてもらいたいということで、これを日米合同委員会に持ち出しておるわけです。羽田の空港が民間機の着陸に非常に支障を来たすということは、われわ……
○三木国務大臣 インドネシアの六千万ドルの問題を御質問のようでありますが、いま交換公文かけでありまして、協定はこれから結ぶことになるわけです。協定を結ぶ場合に、グラント一千万ドルというものは、その処置をその場合において考えることになると思うのです。
【次の発言】 これはいまお読みになったようなところに書いてあるように、日本の法令あるいは予算の範囲内、しかも贈与については両国間の協議ということになっておるわけでありますから、それがいよいよ協議をして、そして協議がまとまるような段階になれば、日本の法令とか予算に従って手続をすることは当然ですが、現在の段階としては、そういうまだ何も話し合いもしてない……
○三木国務大臣 先般来、野党各派、学界、産業界、原子力委員会、これは重大な条約でありますので、意見を徴したのでございます。御承知のように、十八カ国軍縮委員会に米ソの案が、別々ではございますが、合意が成立をしたから提出することになったわけであります。今後審議を通じていろんな意見が出てくると思いますので、それともにらみ合わすことと、各方面の意見を徴してみて共通点が非常に多い。 一つは、平和利用の面について、日本は核兵器の開発はやらない、しかし、原子力の平和利用の面においては一流の国家にならなければいけない、そういう点で、この条約がいささかも研究開発を阻害するものであってはいけない。ことに気にかか……
○三木国務大臣 いまの日本の政府が返還を要求しておるのは、歯舞、色丹、択捉、国後、こういうことでございます。
【次の発言】 一つには、アメリカの約束、核兵器を積んで寄港をしない、これの約束であります。また常にエンタープライズが核弾頭をつけておるというものでもないわけですから、そういう意味でわれわれはアメリカのその意思表示といいますか、日本がこれだけ核の問題に対してやかましいのですから、それをアメリカが事前協議の条項に違反して核兵器を持って入るということは、アメリカとしてはそういうことをするはずはない。われわれは信頼をするわけでございます。
○三木国務大臣 いま協定案の作成を急いでおります。しかし、その中にどういうふうに取り入れるかということは、今後検討いたしたいと思っております。
【次の発言】 核拡散防止条約とも関連して、核の使用というものに対して、非同盟諸国などに対してどういう保障を与えるかということでこの問題は論じられておる。これはやはり、政治的なかけ引きでなしに、この問題はいわゆる大きな問題だと思う。これは、条約の関連などにおいて核の脅威を除くのには、核保有国がどういうふうな形でその不安を除くことがいいかということは、今後の問題だと思います。国連等においても、この問題が政治的に何かかけ引きみたいに取り扱われないで、ほんとう……
○三木国務大臣 インドネシアに対する六千万ドル、一千万ドルが贈与になるわけで、五千万ドルについては、金利五分、七年据え置き期間の後十三年、二十年というこういう期間ですれば、やはり支払い得るという前提で、これは輸出入銀行と民間銀行との借款で適当であるということで処理をしたのであります。インドネシアが安定するということはアジアの安定のためにきわめて重要である、しかもこれだけの金利、年限等を見込めば、やはりインドネシアは立ち直るものである、こういう前提で輸出入銀行をして処理せしめたのであります。 一千万ドルについては、御承知のようにこれは贈与でありますが、政府が予備費の中から緊急やむを得ないとして……
○三木国務大臣 いまは失礼しました。隣の閣僚からちょっと発言がありまして、失礼をいたしました。 そこで、きのうの総理の答弁は、私も終始聞いておりましたが、総理の述べられておることは、やはり本土並みということがそれは一番原則だろう、しかし沖繩は白紙の状態で検討したいというような、ことばは違いますが、そういう趣旨であったと思うわけです。したがって、これは今後数年の間に日米で協議をする場合に、やはり基地のあり方というものは一番重要な問題だと思います。したがって、総理が言われるように、これは白紙の状態で基地のあり方というものを日米で協議をするということよりほかにない。現状においても大体核基地であろう……
○三木国務大臣 私とジョンソン大使との話し合いによって原則的に合意を見たので、私が答えることが適当だと思います。
それは、奄美大島の方式によるということは、平和条約三条によってアメリカの持っておる施政権をアメリカは放棄する、そしてその責任、権限というものを日本が引き継ぐ、こういう形で返還協定を結ぶという原則が合意に達したということでございます。
【次の発言】 小笠原の基地は、本土並みの基地であるということでございます。
【次の発言】 本土並みになるわけですから、事前協議条項が適用になることは当然でございます。政府の方針として総理が答えられたように、アメリカも核の持ち込みのような意向はございま……
○三木国務大臣 沖繩の不安定がアメリカの極東戦略にある、そういうふうには――この沖繩の施政権返還がなった場合は、これはやはり沖繩の現在の基地のあり方等も日米で検討を加えて、ある合意に達するわけでありますから、またその場合に、各個人個人にはやはり経済上の問題もありましょうし、あるいはまた、財政、法律、裁判、いろいろな問題があって、アメリカの極東戦略で沖繩が不安になっているという、それはやはり独断に過ぎると考えております。
【次の発言】 いま御指摘になっておることは、全部施政権が日本にない、アメリカの施政権のもとに置かれておるということから、いろいろな問題、不安定な原因も私は出てくると思うが、施政……
○三木国務大臣 戦後の処理として、領土問題の解決というものは非常に大きな戦後処理の中心的な問題であることは御指摘のとおりで、ソ連との間にも、昨年の暮れからモスクワにおいて中川大使とソ連政府との間に話し合いが進められている。ソ連はもう領土問題は解決済みであるということで話はなかなか進展をしないのでありますが、いま臼井さんも御指摘になりましたように、日本との領土問題といっても、われわれは戦後たくさんソ連が領有しているものを全部返してくれというのではない。従来、歴史的にも固有の領土で、日本の固有の領土でない場合はなかった歯舞、色丹、択捉、国後は、これはやはり日本の領土だからもとの状態にひとつ返しても……
○三木国務大臣 ただいま議題となりました公海に関する条約の締結について承認を求めるの件につきまして、提案理由を御説明いたします。 公海に関する条約は、国際連合による国際法法典化の事業の一環として、国際連合の主催のもとに一九五八年二月二十四日から同年四月二十七日までジュネーブにおいて行なわれた海洋法に関する国際会議において採択せられたものであります。この条約は、従来国際慣行によって規律されてきた公海の制度に関する基準等に成文の根拠を与えるものでありまして、そのおもな内容としては、公海の自由、船舶とその旗国との関係、沿岸国の追跡権、海賊の取り締まり等に関する規定が含まれております。多くの国がこの……
○三木国務大臣 私はちょうど帆足さんの質問中おりませんでしたが、十七年という長い議会経歴を持つ、もの腰の穏やかな帆足さんを興奮さしたとすると、まことに残念に思う次第でございます。御承知のように、北鮮の帰還の問題は、八年という長い期間を通じて努力をしてきたわけでございますが、いまだ相当に帰国を希望する人が残っておるという事実がございます。これに対して、コロンボの会議が決裂して、その後、どういうふうにするかということは、まだわれわれとしても相談をしてないわけであります。政府としては、協定を結ぶという考え方は持っておりません。しかし、何か帰る人に対して政府のできることであるならば便宜をはかるというこ……
○三木国務大臣 ただいま議題となりました日本国とシンガポール共和国との間の千九百六十七年九月二十一日の協定の締結について承認を求めるの件につきまして、提案理由を御説明いたします。 政府は、第二次世界大戦の間の日本軍のシンガポール地域占領中に生じた不幸な事件に由来する問題が、昭和三十七年ごろからシンガポールにおいて提起されて以来、この問題の解決のため交渉を行なってまいりましたが、昭和四十一年十月に椎名前外務大臣がシンガポールを訪問した際、ラジャラトナム同国外務大臣との会談において、シンガポールの経済開発のために、わが国より有償、無償合わせて五千万シンガポールドル相当の生産物及び役務を供与するこ……
○三木国務大臣 先般、いま御指摘のように、戸叶議員の質問に答えて、事前通告制ということに検討を加えるということを言ったわけです。したがって、沿岸国、この場合日本でありますが、無害、安全、秩序という、これを厳格に解釈したらいい。これが有害であるというときには、もし事前通告制であるときには拒否する場合もある、そういうふうなことで、たてまえとして全部許可ですか、そういう原則はとろうとは考えていないわけであります。日本がそういう一つの領海の通過が非常に有害であるというふうに考えられた場合は、これは拒否することは当然である。だから、あの沿岸国の安全、秩序、無害ということに対しては、この解釈というものを厳……
○三木国務大臣 ジョンソン大使からこのことについてはすでに連絡がありまして、日本時間で午前十一時に全米に向かって放送がされておるようであります。従来アメリカは、昨年の九月、サンアントニオの演説において、ジョンソン大統領は、北爆停止をする場合には、やはり直ちに話し合いに入れる、また、北爆停止の間において特に北側が南に対しての戦力の増強を行なわない、こういう条件であれば北爆を停止する、こう言っておったわけであります。最近までアメリカはこの考え方をずっと主張し続けておったわけであります。しかし、この間、直接間接にもハノイに対しての打診を行なっておったものと思いますので、何らかの見通しがついたものだと……
○三木国務大臣 これはそのときの被害というものもなかなか正確な調査ができてないのです。それを広く被害を受けた人に還元するというのは、それも一つの行き方でしょうが、しかし、国として、それは経済協力であっても、これの根源にはそういう償いの考えがあるのですから、直接じゃなくてもやはり還元していくような形でやることが実際的じゃないでしょうか。直接にそれを償えといっても、末端までいくと非常に零細なものにもなるし、また、それの実際の調査というものが不正確である。シンガポールはこれからですから、なるべくそういうふうに国民に対して利益といいますか、それ、が得られるような方法がわれわれとしても好ましいと思います……
○三木国務大臣 御承知のように、予備的な会談ですね。本格的な話し合いというものは、その予備的な会談が済んで、そこで段取りがきまることになる。予備的な会談の場所について、なかなか折り合いがつかない。アメリカは何か大使館があるところでないと、施設を利用するのに非常に困る。しかも、どちらにも片寄らない中立国でやらないかということでございます。そのためにいまアメリカが提案しておるところは、ラングーン、それからジャカルタ、ビエンチャン、インド、こういうところであります。向こうは、カンボジアのプノンペン、ポーランドのワルシャワ、これを提案しておる。この話し合いがまだまとまってない。しかし、これだけの話し合……
○三木国務大臣 無害通航権は一般的な権利をして認められておるわけでありますから、これをむやみに制限するということはよくない。しかし、いま御指摘のように、無害通航権というものには、沿岸国の平和、秩序、安全を害さないという前提があるわけでありますから、何でもかんでも無害通航は認めなければならぬという性質のものだとは考えられません。したがって、一般的な軍艦についての通告制度というものについては、もう少し検討をしてみたい。これに対してはいろいろな実際の場合に照らしてみて検討を加えたいと思うのであります。 しかし、いま御指摘にもありましたように、常時核兵器を装備しているポラリス潜水艦、あるいはまたポラ……
○三木国務大臣 石野君の言われたガット及びケネディラウンドはアメリカのドル防衛のためになされたものだ、そういうふうには政府は考えていないのであります。このことによって世界貿易の関税による差別というものが少なくなっていって、貿易は拡大し、あるいは関税ばかりでなしに、世界の景気全体にもこれはプラスの影響があるということで、これはアメリカのドル防衛というより、世界貿易の拡大を願って、世界各国とも歓迎をして、非常な長期にわたる努力をしたわけでございます。 それだけの期待を持ってケネディラウンドがいろいろな利害を調整して妥結をしたわけでありますから、このときに、アメリカが輸入課徴金のような制度を置くこと……
○三木国務大臣 だれのためといえば、人類とでも答えたらいいと思います。やはりこれは全体の貿易を拡大しよう、世界経済の成長をはかろう、経済はやはり拡大の中に成長があり、発展があるわけでありますから、貿易の関税障壁というものをできるだけ少なくして、自由貿易に近づけていくことが世界貿易の拡大につながる、このことがやはり世界の経済の成長を助ける、こういうことでケネディラウンドの交渉が始まったものと考えます。
【次の発言】 これを御承認いただければ、関税定率法はもう必要がなくなるということでございます。
【次の発言】 これでケネディ氏が提唱した当時とはやはり関税引き下げの率は少し後退した感じはあるけれど……
○三木国務大臣 御熱心な田中さんの貿易拡大の熱意、承ったわけでありますが、事務当局も為替の損失補償というのは大問題ですから、ここであなたが御満足のいくような答弁はできないところは無理からぬ点はありますが、しかし、貿易拡大の見地から、この為替に対するリスクというものは、諸外国でもこれに対してやはりいろいろな方法も講じておる国もあるのかもしれません。だから、これを非常に御期待願っては困りますが、この問題は、大蔵大臣とも、通産、外務などでこれは研究いたすことにはいたします。しかし、このことか直ちに何らかの成案が――これに対する損失補償をするのだという政府の意図の表示とは受け取らないで、これを研究いた……
○三木国務大臣 ただいま議題となりました南方諸島及びその他の諸島に関する日本国とアメリカ合衆国との間の協定の締結について承認を求めるの件につきまして、提案理由を御説明いたします。 佐藤総理大臣とジョンソン大統領は、昨年十一月十四日及び十五日にワシントンで行なわれた会談において、小笠原群島等の南方諸島及びその他の諸島の地位について検討し、これらの諸島の日本国への早期復帰を達成するための具体的な取りきめに関して日米両国が直ちに協議に入ることに合意いたしました。よって、政府は、昨年十一月以降米側との間に協議を行ない、協定案作成の作業を進めました結果、これにつき最終的合意に達しましたので、本年四月五……
○三木国務大臣 いま御指摘のことは、常識的に見ても兵器だと思います。しかし、この原子力というものの利用については、推進力ですね。だから、潜水艦であっても、やはり原子力を利用した推進力、そのことが平和利用の場合においては関連するわけでございます。
【次の発言】 兵器であっても、原子力兵器ではないということですね。
【次の発言】 そのとおりだと思います。
【次の発言】 常識的には、そうだと思います。
○三木国務大臣 私自身は、やはりいろいろ問題はあっても、将来、日本の総合エネルギーの面で原子力の占める割合というものは非常に圧倒的になっていくのではないか、一九七〇年代以後は。いまコストの点も相当高いコストについておるようでありますけれども、だんだんと研究が積んでくれば、一番安いエネルギー源になるのではないか。しかも、日本のように、石油資源もほとんどありませんし、これを九九%も海外での石油に依存しておって、それが遠い中近東とかあるいは米大陸から運んでくるというようなことは、これはまあたいへんなことです。この需要が拡大すれば、輸送手段でも、これはちょっと想像しただけでもたいへんなことであります。……
○三木国務大臣 いよいよきょうから、時差もありますからあれですが、とにかく十日、パリにおいてアメリカとハノイとの話し合いが始まる。きょうは顔合わせでしょう。そして本格的には来週から行なわれるのでしょうが、しかし、どうもパリでずっと会議が――ただ予備というのではなくして、相当あとの話、本格的な話し合いまでも入る気配もございますので、われわれとしては、パリ会議がどういう経過をたどっていくかということに重大な関心を持っておる。出先の在外公館を通じて、このパリ会議をめぐる諸問題については、詳細なその経過を知るような手配をいたしておるわけでございます。ただ、これは石野君も御承知のとおり、非常に複雑な背景……
○三木国務大臣 御承知のように、佐世保の問題が、放射能の点について国民の関心が高まり、また、放射能というものに対して神経過敏にならざるを得ないことは当然でございます。 そこで、昨日、日米安保協議委員会があった席において、この佐世保の問題について注意を喚起いたしたのでございます。アメリカとしても、原因の調査に対しては、できるだけ協力をしたい、したがって、専門家を日本に至急派遣してもいいからというアメリカの申し出があったわけでございます。われわれとしても、この問題についてはアメリカ側の協力も必要であります。そういう協力を得て調査を進めてまいりまして、国民の持っておる不安を解消しなければいかぬわけ……
○三木国務大臣 いま御指摘のように、各国とも領海を拡大する傾向がある。日本は三海里ですが、実際問題として六海里説をとっておる国が少し多いのではないか。大体よく似た程度であります。しかし、日本の場合は三海里。三海里でありますが、もし国際的に合意に達するならば、これは日本も検討するにやぶさかではない。ところが、海洋に関する会議でも話はなかなかまとまらないのですね。それで、日本は三海里を主張しても、相手は違法な、名前は漁業水域とか、領海そのものではないまでも、いろいろの主権を主張するわけですからね。領海の拡大的な法律的な効果を持っておる。これはしかし原則論ばかりでも片づかないものですから、現実的な解……
○三木国務大臣 いま帆足君は、原子力潜水艦の寄港は日本が一番多いのではないかということですが、そういうことはございません。多いわけではない。世界にはもっと多い個所もあるわけでございます。いま御指摘のような、この問題の調査にはやはり軍艦であるということのいろいろな制約もありますけれども、しかし、今度の場合はうやむやにしないつもりです。しかし、どこまで徹底的に原因が究明できるかということについては、なかなかやはり問題はあろうかと思う。しかし、これを中途はんぱで終わることはしないで、どうしてもそこは、こういう点が解明できなければ解明できぬということを明らかにして、国民の理解と納得を求めるような努力を……
○三木国務大臣 日ソ航空協定の議定書については、開始後できるだけすみやかに、約二年以内に自主運航を実現することを強く希望して、ソ連もこの強い希望を了承したというような合意議事録があるわけでございます。したがって、昨年の四月から開始されたのでありますから、二年とすると来年の四月、われわれとすれば、二年もたてばシベリアの上空が開放されて自主運航が開始されることを期待しておるわけであります。私も昨年コスイギン首相と会ったときにも、この点を非常に強く注意を喚起いたしたのでございます。われわれとしては、来年の四月というのでありますから、だんだんとそういう時期が近づきますので、ソ連側と本件については折衝を……
○三木国務大臣 外務大臣になっては行ったことはございません。メキシコは昨年参りましたけれども、南米のほうは一九五九年に行ったことがございますが、その後は行っておりません。
【次の発言】 おととし、外務大臣の在任中に南米を広く回られたことがあると記憶しております。
【次の発言】 先ほど申しましたように、一九五九年に私広く南米を回ったのでございます。そうして各国の大統領あるいは総理等とも会談をする機会があったのですが、いずれの国も、日本人の移民が地域社会のために尽くしておるということに対して高い評価を与えておりました。ことにブラジルなんかでは、単に農業移住者というばかりでなしに、政界にも進出をして……
○三木国務大臣 昭和四十一年度外務省所管一般会計歳出決算につきまして、その概要を御説明申し上げます。 歳出予算現額は三百十六億一千八百十九万四百十九円でありまして、支出済歳出額は三百七億七百一万三千百七十六円、翌年度繰越額は七億三千六百四十二万五千七十円、不用額は一億七千四百七十五万二千百七十三円であります。 歳出予算現額の内訳は、歳出予算額二百八十五億二千六百六十七万四千円、前年度繰越額四億八千百八十七万二千四百十九円、予備費使用額(ラオス外国為替操作基金拠出金、国際連合特別拠出金、インド食糧危機救援費及びインドネシア食糧等救援費に要した経費)二十六億九百六十四万血千円でありまして、前年……
○三木国務大臣 アメリカの最近の国民の世論の中には、少しアジアへ深入りし過ぎたという感じがある。したがってベトナム戦争が終わったならば、そのリアクションがある程度起こる。しかし、だからといってアメリカがアジアから手を引いて孤立主義的なアメリカに返るわけにはいかないことは明らかでございます。軍事的にいっても、相当アジアの諸国に対してアメリカはコミットメントをしておるわけであります。したがってベトナム和平が達成したからといって手を抜くわけにはいかない。現に各国が、ベトナム和平への機運が出てきて、相当な不安があって、そのために韓国の大統領もホノルルでジョンソン大統領と会談しておるということも、やはり……
○三木国務大臣 一千万ドルにつきましては、御承知のようにインドネシアの経済状態が非常に悪化して、総理がインドネシアを訪問したときも強い要請がありましたし、あるいは書簡をもって、一千万ドルの無償供与をすぐに実施してもらいたいという強い要請があって、これに応じて予備費の支出となったものでありますが、そのときのインドネシアの経済状態がわれわれから見ても緊急を要するという判断のもとに、予備費支出をいたすことになったわけでございます。
なお、経済状態の実情を政府委員からもう少し補足させることにいたします。
【次の発言】 いま御指摘になったような話は交渉の途中に聞いたことはございません。しかしインドネシ……
○三木国務大臣 セダ君がどういう発言をしたか、国内的ないろいろ事情もあると思いますが、いずれにしても、インドネシアの経済安定再建に対しては、日本はこれはもう非常に大きな援助をする国であることは間違いないのでありますから、報復というようなことがインドネシアから日本に対してとられるというような意味のものではない。大使館の経費のために千分の〇・四ですか、そういうのを援助以外のインボイスに対して査証料をつける、そういうことを大使館がやり始めた。これはもう日本とインドネシアの通商条約にも違反しますし、ガットの勧告もあり、五月九日ですか、西山大使を通じて、これはもう直ちにそういうことはやめてもらいたいとい……
○三木国務大臣 橋口君の御指摘になったものはきわめて重大な問題だと思います。それはなぜかといえば、工業化といっても、やはり国の安定には食生活の安定というものが第一番にあるわけであります。ところが、戦前はだいぶ食糧を輸出しておったのが、最近はほとんど食糧の輸入国ですから……。そういう点で、工業化もやらなければならぬけれども、やはり基本的には農業開発、食糧というものが自給できる体制をつくることが東南アジアでは非常に大事である、そういうことで、日本も農業開発基金――これは日本が提唱して今度置くことになったわけですね。アジア開銀の中に特別基金を置く、こういうことで、農業開発、これはバイラテラルでなしに……
○三木国務大臣 私もしばしば国際会議に出る機会があって、何か過大の期待を後進国に与えてはいけないということで、日本にも問題はたくさんかかえておるのだ、アジアの貧困という問題、このためにわれわれはその解決に努力したいということを考えながらも、日本自身が貧困の問題をかかえておる、貧困というのは、必ずしも貧乏ということばかりでなしに、公共的ないろいろな投資も立ちおくれておる。できるだけこの貧しい日本のイメージを私は与えるというか、そういう人たちにあまり過大な評価を持たせないように、そういう努力をするのですけれども、納得しないということです。うなずいてきかないということですね。彼らが持っておる日本に対……
○三木国務大臣 お説のとおり事前協議の対象にはかからない解釈でございます。
【次の発言】 福田君御指摘のように、事前協議の条項というものは安保条約で重要な条項であると思います。このことによって国民が安保条約に対しての国民的な意見というものの表示ができるわけでありますから、この運営については御指摘のようにきわめて厳重に事前協議条項の適用を考えてまいりたいと思っております。
【次の発言】 福田君御指摘のように、十月二十日に覚え書きを送ってきておる。これは、安保条約上当然寄港できるんであるけれども、日本国民の懸念を考えて日本政府と協議をする。そうしてその覚え書きには、重要な二点について指摘をしておる……
○三木国務大臣 安保条約にいう事前協議は、アメリカの政府のイニシアチブで日本政府とやるわけです。だから、日本のイニシアチブではない。それはなぜかといえば、米軍の配置の変更であるとか、装備の変更であるとか、作戦基地として使うとかいうことでありますから、これはやはりアメリカが日本の政府と相談するたてまえです。したがって、われわれは、安保条約の第四条の規定によって、常時アメリカと協議することは可能です。だから、このエンタープライズの場合においても、安全保障上の諸問題がありますから、したがって、われわれは、原子力委員会などにおいて十分検討を加えたので、こういう協議はするわけだけれども、その日本の言うこ……
○三木国務大臣 倉石君の発言、そういうことは言ったとも思えませんが、とにかく現在の世界で、軍事力が一つの力の要素になっておることは否定できません。しかし、日本はそういう軍事力によらないで国を立てていこうというのが平和憲法の精神ですから、やはりそういう一つの力による、力の外交でなくして、道義とかその他、力でない面から日本の国の今後の方針を立てていこうということが、日本のこれからの道だと私は確信をいたしております。
○三木国務大臣 私は存じませんが、しかし、いま私がやっておることは、やはりこのようなことになれば世界貿易の縮小にもなるし、日米両国の経済の円滑な運営に対して支障を来たす、絶対にこれはやめてもらいたい、外務大臣が全力を尽くしておるのはこの一点でございます。
【次の発言】 いろいろとこういう国際問題について、そういう仮定で――できるだけやらせないように努力しておるときに、弱気を出さないほうがいい、こういうことです。
【次の発言】 去年の六月のケネディラウンドの妥結以来、アメリカに保護貿易主義的な動きが出てきたことは御承知のとおりであります。ことに今年はアメリカの選挙年になっている。そういうことで、……
○三木国務大臣 B52について立法院の代表者が日本に来たようでございますが、私はまだ会ってないが、会って詳しく話を聞きたいと思っております。 B52の問題は幾つかの側面を持った問題であります。一つは、条約上は、御承知のように、沖縄は完全なアメリカの施政権のもとにあるわけでありますから、したがって、アメリカはこれを使用する権限を持っておるわけであります。また、軍事上沖縄が持っておる日本及び極東に対する安全保障上の役割りというものも、これは評価しなければなりません。しかし、一方、政治的側面といいますか、沖縄住民が非常に不安に思っておるという、こういうことが立法院の決議等にもあらわれておるのであり……
○三木国務大臣 在日米空軍に対して救援をプエブロ号から依頼したけれども、ある事情で行かなかったという、そういうことは、われわれは聞いてない。プエブロ号は、御承知のように武装してないわけでありますから、したがって戦闘行為をするというような装備はないわけでございます。小さな機関銃を二丁くらい持っておるということでありますから、したがって、そういう場合に戦闘行為を行なって、そして自分を守るというような装備ではないと承知いたしております。いま御承知のように、板門店で拿捕された乗り組み員の釈放に対するアメリカ政府と北鮮との間の話し合いが、行なわれております。これは秘密会談でありまして、詳細なことはよくわ……
○三木国務大臣 外務大臣としては、国際紛争を武力で解決することはいけない。しかし、この問題は自衛隊としての問題でありますから、増田長官の答弁が適当であろうと思います。
【次の発言】 政府委員からお答えをいたすことにいたします。
【次の発言】 第四条による随時協議は、これは双方がどちらからでも申し出て、いつでもできる性質の会議でございます。
【次の発言】 これは外交ルート、外交機関によって行なうものでございます。
【次の発言】 これはやはり政府対政府が――事前協議を申し込まれて、アメリカの政府から申し入れがあって、政府対政府で協議をいたすものでございます。
○三木国務大臣 この日米琉の代表は三国政府が任命をしたわけであります。任命してこの日米琉の諮問委員会ができるわけですからね。政府が任命しておるものを高等弁務官が罷免するという、そういう矛盾したやり方は起こり得ないと信じております。
【次の発言】 その最初の申し入れの場合は、板付に来ることになっておったんですねB52、が台風避難で。そして板付に来たものが沖繩に寄ってすぐベトナムに爆撃に行くということは、非常に誤解を生ずるという配慮があったからだと私は記憶いたしておるのであります。なばならば、直接作戦行動に日本の基地を使う場合には、これは明らかに事前協議の対象になるからであります。今度の場合は、ま……
○三木国務大臣 人権と申しますか、現地でアメリカ軍人と沖繩住民との間にいろいろなトラブルが起こっておることは事実であります。これに対して、われわれも、日米間の折衝の場合は、しばしばこれを議題にはいたしておるわけでございます。日米協議委員会等においてもこれは取り上げるべき課題であることは御指摘のとおりであります。ただ、現在、きょう初会合をいたします日本とアメリカと琉球との三者委員会は、現地で常駐してしょっちゅう会合を開くことになっておりますので、この場所は経済、社会、諸問題についてこれは助言と勧告をできる権限がありますから、しかも、現地で三人とも常駐するということでありますので、この場所もこうい……
○三木国務大臣 森本君御承知のように、三千も島があるのを結んで内水宣言をしておるわけであります。これは国際法上認められないというのが日本の立場である。そうなってくると、やはり非常に両国の意見の食い違いがあるわけで、それで昨年末から交渉を始めておるわけであります。しかし、日本とインドネシアとが友好の関係にありますから、インドネシアも何とか漁業紛争を解決したいという意図は持っておるわけです。日本もまた、ときどきこういう問題が起こって、そして外交ルートを通じて釈放方を要請したりしなければならぬようなトラブルがしょっちゅう起こるものですから。しかし、まだ実際問題として相当の開きがあるのです。しかし、こ……
○三木国務大臣 いま御指摘のように、これは日本の産業界にも非常に重大な影響を与えるわけであります。アメリカ自身としてもまだ正式に決定はしていない。しかし、そういう輸入課徴金のような制度は、非常にこれは実現の可能性を持っておるのではないか、こういうふうに見られておりますから、ワシントンにおいて、下田大使を通じ日本は強い申し入れをいたしましたが、昨日も私はジョンソン大使に会って、ケネディラウンドも昨年妥結をして、世界貿易拡大の大きな世界的な潮流の中にあって、アメリカの国際収支の悪化ということはわかるけれども、こういう世界貿易を縮小するようなことになりかねないことをアメリカが今日やられることに対して……
○三木国務大臣 中村さんのいま御懸念になっておる輸入課徴金、そういうことでわれわれも非常に心配をいたしておるのであります。ただしかし、まだ正式にアメリカが具体的に輸入課徴金制度を実施するという情報は来ておりません。各地からいろんな、どうも実施しそうであるという情報は来ておりますけれども、これに対して世界各国から反響も起こっておるわけであります。したがって、まだ実施という具体的な通知はアメリカの政府から受けてないのであります。ただしかし、これはいまのお話にもありましたように、もしこういうことが実施されるならば、アメリカの従来の自由貿易主義、このリーダー格であったアメリカの主張とも違いますし、この……
○三木国務大臣 小笠原返還協定はこの国会で批准を受けたいと考えておりますが、目下交渉中でありまして、そう時間はかからぬと思いますけれども、具体的にいつ調印に至るかということは、その日時をまだ申し上げることは困難だと思います。しかし、できるだけ早く調印にこぎつけたいと努力をいたしておる次第でございます。
【次の発言】 むろん今月中には調印ができると考えております。
【次の発言】 あんまり大きな争点はございませんが、法律関係――とにかく二十数年もアメリカの政権のもとにあったわけでありますから、それが日本の秩序に返ってくるというわけですし、いろいろこまかい問題がある。根本的に日米間に意見の対立はない……
○三木国務大臣 原子力、これは長期計画とうらはらをなすものですが、アメリカ以外に濃縮ウランの製造能力、供給能力を持っておる国は世界にない。したがって、やはり安定した発電計画を推進するためには、ある長期の供給の保証があったほうがいい。したがって、これは供給の保証でありますから、引き取りの義務はないのであります。日本がみずから濃縮ウランをつくれるようになれば、何も引き取らなくてもいいし、アメリカ以外の国から濃縮ウランを供給を受けてもいいわけです。日本側が長い原子力の発電の計画を立てるについて、燃料というものの不安があってはいけないというので、長期にわたる供給の保証を受けたのでございまして、必要がな……
○三木国務大臣 一月の二十六日に、移駐ということではありませんが、移駐を考慮しなければならぬかもしれない。それは朝鮮だけではありません、緊迫した極東情勢にかんがみということで、朝鮮とかどことかいうことの指定しての話ではありませんでした。
【次の発言】 これは日本の承認を得るという問題でもありませんので、アメリカはそういう意図を持っておるということを通知をしてきたというだけで、われわれとしては聞きおいた程度でございます。
【次の発言】 御承知のように、一月の二十六日というのは、二十一日にゲリラ部隊の事件があり、二十三日にプエブロ事件があった。われわれとしても、朝鮮半島の状態というものは非常に緊迫……
○三木国務大臣 ただいま事前協議の問題についてお触れになりましたが、新しい安保は、事前協議というものはきわめて重要な改正点であります。従来旧安保になかったのです。したがって、この事前協議というものが空洞化しておるという野党諸君の見解には、われわれはこれはもう絶対に承服できない。これは事前協議というものが、第六条によってアメリカがイニシアチブをとると言われますが、御承知のように、この事前協議の条項にかかる三点は、軍隊の装備であるとか配置であるとか戦闘作戦行動とかいうものが事前協議の対象になりますから、アメリカがそういう点についてはイニシアチブをとることが、これは自然の形であります。しかしながら、……
○三木国務大臣 総理の親書には外務省も関連をしたわけですが、もうそれは全然違います。そういう、いま北山君がアクセントをつけて言われたようなことは、常識から考えても――総理から大統領への親書としてそういうことを書くということは常識にも反しまして、いま読み上げられましたようなことは、内容には入っておらないことは申すまでもございません。
【次の発言】 親書の内容というものは、国際的な慣習からいっても公表をいたさない、それが親書の性質でありますし、あまりにもまたその内容も、総理大臣が大統領に言う親書――選挙のことがどうとかこうとか、そういうことはおよそ親書の常識にも反しておりますので、その新聞には抗議……
○三木国務大臣 スナイダー発言をめぐっていろんな論議を呼んでおるようでありますが、一つの取り上げ方として、佐藤総理は両三年中に返還のめどをつける確信を得たと言うし、スナイダー日本部長はそういう約束ば何にもしてない。こう二つを並べて考えてみると、何か両方が違ったような受け取り方をしておるように思われる節があるかもしれませんが、それは共同声明の中にも、佐藤総理が、三年以内に返還のめどをつけてもらいたい、こういうことを強く要望したのに対して、アメリカ大統領は、日本国民の願望というものはよくわかった、そういうことを頭に入れて、そして日米両国において沖繩の返還の外交交渉を始めよう、こう言っておるのであり……
○三木国務大臣 私は、去る七月三十日から八月一日まで三日間、豪州のキャンベラで開かれました第三回アジア・太平洋閣僚会議、俗にASPACといわれる会議に出席をいたしました。これは韓国、タイに次いで第三回目の会議でありますが、この会議を通じてASPACの基本的性格というものが定着をしたと申し上げてよろしいと思うのであります。 その第一点は、ASPACは他の国あるいは他の国のグループに対して対抗し、敵対する排他的な結合体ではない。したがって、域内における参加を希望する国はどこの国でも歓迎する。 もう一つは、ASPACはしいて結論を求めあるいは合意を求める会議ではなくして、自由に意見を述べ合うこと……
○三木国務大臣 総理がお答えいたしましたように、七月一日、日米協議委員会で私あるいは田中総務長官から、両方から国政参加の問題を取り上げて、施政権をアメリカが持っておるわけでありますから、アメリカに対してこの実現を強く要請をいたしたのでございます。その後も日米間で外交折衝の場合に、この施政権のあるアメリカに対して国政参加の問題は何回も取り上げて、アメリカ側の善処を要望いたしておるのでございます。したがって、国政参加のあり方についてはいろいろ問題があろうと思いますが、この問題は原則的日米間の了解はできるだけ早く取りつけたいという方針のもとに努力をいたしておるわけでございます。
○三木国務大臣 外務省所管の昭和四十二年度予算の大要を御説明いたします。 予算総額は三百三十四億二百二十六万七千円で、これを主要経費別に区分いたしますと、科学技術振興費九千七百四十九万五千円、遺族及び留守家族等援護費百七十三万一千円、貿易振興及び経済協力費八十二億九千百八十八万六千円、その他の事項経費二百五十億一千百十五万五千円であります。また組織別に大別いたしますと、外務本省百七十六億二千六百六十二一万六千円、在外公館百五十七億七千五百六十四万一千円であります。 ただいまその内容について御説明いたします。 第一、外務本省一般行政に必要な経費二十八億八千三十五万五千円は、外務省設置法に定……
○三木国務大臣 私もその場のことは聞いていませんが、おそらく、積極的な発言ではなくして、新聞記者諸君の賛同に答えたような形であったと思いますが、言われるとおり、モンゴルとの国交回復かいなかは政府のきめることでございますから、今後そういうことのないように、本人がいま出張中でありますから、事情は聞いておりませんが、今後注意いたすことにいたします。
【次の発言】 私もいますぐ国交回復というものは考えていないわけです。もっと接触を続けていかなければならぬというので、この点について、牛場次官は私の考えに反した発言ではないと思います。しかし、将来の問題としてこれは検討をいたしたいと私も出しておるのでありま……
○三木国務大臣 まだいまウランについては各国とも探鉱をやっておるわけで、現在の埋蔵量というものがこれだけで、新しくウランの鉱床が発見できないというものではないので、非常に重要な鉱物資源になったわけですから、各国ともウラン鉱の探鉱に対しては非常に熱心になって、カナダのごときも、やはり盛んに探鉱をやっておるようでありますから、現在の状態で前途を推測して悲観するのには当たらないのではないか。しかし、御指摘のように、南アは非常に問題があります。やはりカナダに重点を置かざるを得ないと考えられます。
【次の発言】 御所見というより、石川君に全く同感であります。やはり原子力の場合でも、核兵器を日本が開発しな……
○三木国務大臣 われわれはしばしば海外へ出まして、どうも貧弱である。これは一ぺんにはいかないでしょうけれども、しかし、もっと在外公館というものは、国力もこれだけ日本は高まってきておるのですから、充実していく必要は、川崎君と同感でございます。
【次の発言】 いま大蔵省の政府委員から答弁がありましたように、エカフェの地域ですから、南ベトナムを除くというわけにはいかない。しかし、これは、どういうプロジェクトにこの金を出すかということは、きわめて慎重な検討をなされるに違いない。それはなぜかと言えば、資金は必ずしも十分ではないですよ。したがって、各国の要請などをにらみ合わして、簡単に資金が出されるとも思……
○三木国務大臣 私が聞いておるのは、二十二日に沖繩問題の懇談会がございますから、そのときには、打ち合わせのための会議ではないですけれども、現地に出発される直前でもありますので、いろいろこのB52の問題についても話が出るものと考えております。
【次の発言】 つけ足しという非常に何かこう、目的に対して軽んじたような印象を与えますけれども、つけ足しというのではなくして、最初一体化の問題で沖繩に行く予定があったわけです。ちょうどこのB52に対する沖繩住民の不安の問題もあるので、現地でよく調べてきてもらいたいということで、最初からB52という問題でいくというような、そういう経過ではなかったわけです。B5……
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