三木武夫 衆議院議員
33期国会発言一覧

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三木武夫[衆]活動記録 : トップ選挙結果本会議発言委員会統計発言一覧質問主意書

このページでは三木武夫衆議院議員の33期(1972/12/10〜)における国会発言(質問、答弁等)をまとめています。国会活動の統計や役職、質問主意書の数や内容は33期国会活動統計で確認できます。

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本会議発言一覧(衆議院33期)

三木武夫[衆]本会議発言(全期間)
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第71回国会(1972/12/22〜1973/09/27)

第71回国会 衆議院本会議 第14号(1973/03/08、33期、自由民主党)【政府役職:環境庁長官・内閣総理大臣臨時代理】

○国務大臣(三木武夫君) 児玉君の御質問にお答えをいたします。  近時、新幹線の騒音、振動が国民の生活環境にいろいろ影響を与えておることは看過することができませんので、昨年運輸大臣に対して、暫定的な措置として、八十ホン以下に音源を低減するような指針を示して、緊急の対策を勧告しておった次第でございます。  今後新幹線の建設が進んでまいりますので、環境庁としては、対策の総合的な目標となる環境基準をきめたいと考えて、調査検討を進めておる次第でございます。  いずれにしましても、今後はやはり新しい技術の開発によって、新幹線の騒音、振動を極力低減するという技術の開発を行なうことが何よりも大切でありますが……

第71回国会 衆議院本会議 第31号(1973/05/08、33期、自由民主党)【政府役職:環境庁長官・内閣総理大臣臨時代理】

○国務大臣(三木武夫君) 渡辺議員にお答えをいたします。  この整備法は、いま提案理由の説明にもありましたように、発電所をつくっても地元にメリットがないということに対してこたえることを目的としたものであって、それによって地域住民の福祉の向上、生活の環境を整備していこうというわけでありますが、もう一つの不安は、やはり公害に対しての不安であります。地域住民の不安、これに対しては、やはり第一義的には発電所の立地計画を立てる事前において、十分に公害防止、環境保全の立場から、事前の調査というものを厳重にしていく必要がある。  もう一つは、大気汚染防止法、水質汚濁防止法、この法律にのっとって排出の基準を強……

第71回国会 衆議院本会議 第46号(1973/06/26、33期、自由民主党)【政府役職:環境庁長官・内閣総理大臣臨時代理】

○国務大臣(三木武夫君) 林議員の御質問にお答えをいたします。  第一点は、有明海の環境調査についてでありますが、昨年の十一月に熊本県が、有明海の魚介類に対して調査を行なったわけであります。ところが、今回厚生省の発表した基準の以下であったわけであります。しかし、そういう調査がありましても、熊本大学の研究班の、有明町に水俣病に似た症状を呈する患者がおったという研究の結果の発表もありまして、地域住民は非常に不安に思っておるのに違いない。したがって、今回の全国にわたる環境調査の一環として、まずまっ先に有明とか八代海、こういうところの環境調査を取り上げて、魚介類、プランクトン、水質あるいは底質、こうい……


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第72回国会(1973/12/01〜1974/06/03)

第72回国会 衆議院本会議 第24号(1974/04/05、33期、自由民主党)【政府役職:環境庁長官・内閣総理大臣臨時代理】

○内閣総理大臣臨時代理(三木武夫君) 中村議員の御質問は、第一に、政府の住宅に関する基本政策についてでありますが、住宅政策の基本は、申すまでもなく、すべての国民が、能力に応じた適正な負担により、それぞれの家族構成あるいはその居住する地域の特性などに応じて、適切な規模、構造、設備を有し、居住環境の良好な住宅に住むことができるようにすることであります。  政府は、現在、国民の住宅需要の動向及び住宅取得能力等を勘案して、昭和四十六年から第二期住宅建設五カ年計画を策定し、これを実施しているところでありますが、具体的には、大都市地域においては、都市勤労者、特に若年層及び低所得者等に対する低廉な賃貸住宅の……


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第74回国会(1974/12/09〜1974/12/25)

第74回国会 衆議院本会議 第2号(1974/12/14、33期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○内閣総理大臣(三木武夫君) このたび、私は、内閣総理大臣に任命され、内外情勢のきわめて重大な時局に、まことに重い使命を帯びることになりました。  私の力の限りを尽くし、全身全霊を打ち込んで、難局打開に当たる覚悟であることは申すまでもありませんが、議員の皆さんの、そして、国民の皆さんの御理解と御協力なくしては、とうていこの難局は乗り切れるものではありません。まず第一に、その御理解と御協力を切にお願い申し上げる次第であります。(拍手)  国際通貨秩序の動揺、食糧不足、石油危機などに端を発し、世界的インフレの進行、ひいては政治的不安定化など、まことに深刻な問題が生じております。  今日の世界各国の……

第74回国会 衆議院本会議 第3号(1974/12/16、33期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○内閣総理大臣(三木武夫君) 尊敬すべき石橋君から、あたたかい、しかもきびしい励ましのことばを最初に承りまして、感謝いたします。  たいへんに広範にわたる質問でございますので、できるだけその問題に触れて具体的にお答えいたしますが、他の閣僚方も答える問題もあろうかと思います。  第一点は、いわゆる金脈問題の真相究明について、協力するかということでございます。  今日、政治の倫理、これはもう確立をせなけりゃならぬということは申すまでもないことで、したがって、その方法が妥当である限り、真相の究明には協力をいたします。また、田中氏自身も、疑惑を解くために、みずから詳細に調査中であると聞いております。一……

第74回国会 衆議院本会議 第4号(1974/12/17、33期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○内閣総理大臣(三木武夫君) 金子君の御質問にお答えをいたします。  金脈問題についていろいろと御質問がございました。この問題は、田中氏個人に関連する問題でありますので、田中氏自身が詳細に調査をして国民の疑惑を解きたいと申しておるので、近い日にこれが発表されるであろうことを期待しておるわけでございます。また、国会が独自の権能として調査をされる場合に、政府としてできる限りの協力をすることは当然でございます。  ただ、いま守秘義務の点について、私が責任を回避しておるというようなお話がございましたけれども、責任を回避する意思はないわけです。国家公務員法によって、秘密というものの認定については主務大臣……


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第75回国会(1974/12/27〜1975/07/04)

第75回国会 衆議院本会議 第2号(1975/01/24、33期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○内閣総理大臣(三木武夫君) 昭和五十年、一九七五年はわが国にとっては、戦後三十年にわたる政治、経済、社会、文化の歩みに、一つの区切りをつける時期であります。世界的に見ましても、いろいろ問題をはらんだ二十世紀最後の四半世紀に移る年であります。  この内外とも重要な意義を持つ再出発の年に当たり、ここに第七十五回通常国会が再開されました。政府の外交、内政に関する基本方針を申し述べ、議員の皆さん、国民の皆さんの御理解と御協力を得たいと存じます。  私は、今日の時代を国際協調の時代であると考えております。世界各国の相互依存性はますます深まり、地球はますます小さくなりつつあります。全人類は、地球船という……

第75回国会 衆議院本会議 第3号(1975/01/27、33期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○内閣総理大臣(三木武夫君) 成田さんの御質問、十分に拝聴いたしました。詳細にお答えをいたしたいと思うのでございます。  まず最初に、全体の演説を通じての成田さんのお考えでありますが、成田さんは、安保条約と高度経済成長とを一本に抱き合わせて、これを否定する立場に立つことが新しい政治の始まりであるということが、全体の御質問を貫かれておる考えでございます。  私は、長く議席を本院に持つ者として、議会政治に対して愛着と責任を持っておる人間であります。だから、日本の議会政治の健全な発展を願う者として、日本の政党政治は混乱なしに政権の交代が行われる基盤が、政党政治の中に確立されなければならぬと考えておる……

第75回国会 衆議院本会議 第4号(1975/01/28、33期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○内閣総理大臣(三木武夫君) 共産党の津金さんの御質問にお答えをいたします。  第一問は、成田さんの御質問に答えた、私が、政権の交代には基本的な政策に共通の基盤があることが好ましいと言ったことは、憲法論として言っておるのではないのです。憲法論としては、津金さんの言われるように、それは国民が決定をするわけですが、政治論として、津金さん、あなたがごらんになっても、どこの国でも、政権の交代が行われておる国に、国の防衛についても外交についても、基本的考え方が百八十度違っておる政権の交代というものは例があったでしょうか。議会政治というものは革命ではない。(拍手)改革は望んでも、革命は議会政治が目指すもの……

第75回国会 衆議院本会議 第6号(1975/02/14、33期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○内閣総理大臣(三木武夫君) 野田君の御質問にお答えをいたします。  私に対しての第一の御質問は、間接税の比率をもう少しふやすべきではないかという御質問であったわけです。  野田議員も御指摘のように、ヨーロッパの主要国は半々の国が多いわけでありますが、日本は七三・五%程度所得税に比重をかけておるわけであります。近時、やはりもう少し間接税に比重をかけるべきだという声が高くなっておることも事実でございます。しかし、間接税は一律の課税でございますから、税は取りやすい一面があると同時に、また一方においては、非常に負担の不公平という問題も起こってまいりますから、この点は、税制調査会で十分に検討をいたして……

第75回国会 衆議院本会議 第7号(1975/02/21、33期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○内閣総理大臣(三木武夫君) 小泉君の質問にお答えをいたします。  一つは、一般消費税制度というものの導入を考えてはどうかというお話でございます。  われわれが、今後福祉国家を目指す以上は、財源の問題が生じてまいります。相当な負担を国民にも願わなければならぬわけであります。したがって、一般消費税ということも検討を要する問題ではございましょうが、何分、間接税は間接税としての弊害の面もございますから、税体系の中における間接税のあり方、あるいはまた、国民の負担、物価に対しての影響等も考えて、この問題は、日本の税体系全般の問題として十分検討をいたしてまいりたいという考えでございます。  第二番目は、あ……

第75回国会 衆議院本会議 第8号(1975/02/25、33期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○内閣総理大臣(三木武夫君) 村岡君にお答えをいたします。  村岡君の言われますように、公共料金というものが、赤字が出れば、すぐこれは一般会計で負担すればいいというものではない。もしそういう考えが許されるならば、経営はきわめて安易に流れやすいわけでありますから、やはり公共料金は、その便益を受ける人たちが便益に応じて相応の負担をするということが原則である、私はこういうふうに考えておるわけでござざいます。  しかし、その公共料金を決定する場合に、社会的な影響というものは十分に考えるべきことは当然でございましょう。したがって、今回の場合も、たばことか酒などの大衆向きのものに対しては、料金の幅等も考慮……

第75回国会 衆議院本会議 第9号(1975/02/27、33期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○内閣総理大臣(三木武夫君) 島田君にお答えをいたします。  最初に、地方行財政の見直しをする決意があるかということ、島田君の御指摘のように、この問題は、言うはやすく行いはかたい問題であることは十分に承知をいたしておりますが、今日のごとく、国民の福祉、国民の生活というものを重視しなければならぬ時期になってまいりますと、地方自治体の持っておる役割りというものは、いままでと違って、重い役割りが生まれてくることは事実でございます。  したがって、われわれは、いろいろな困難はあっても、どうしてもこの際に地方行財政の見直しをすることの必要を痛感して、地方制度調査会にも検討を依頼いたしましたが、私自身もこ……

第75回国会 衆議院本会議 第11号(1975/03/14、33期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○内閣総理大臣(三木武夫君) 竹中君にお答えをいたします。  竹中君が御指摘になりましたように、日本は、二十一世紀が来れば新しいエネルギーの開発が行われるでしょうけれども、その間、火力発電、これを補っていくためには、やはり原子力発電というものに頼らざるを得ない。竹中さんは運命であると言われた、それぐらい強いウエートが原子力発電にかかっておるわけでございます。それが、御指摘のように、稼働率は低下するし、また、新しい発電所の建設は非常に遅延しておる。この現状をどう見るかということであります。  結局は、竹中さんと私は同じ考えです。安全と環境に対しての住民の不安というものを解消しなければ、この状態と……

第75回国会 衆議院本会議 第16号(1975/04/15、33期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○内閣総理大臣(三木武夫君) 水野君の御質問にお答えをいたします。  水野君から中国との関係について御質問がございましたが、この御質問は、従来から国会においても政府が明らかにしてまいりましたが、この協定によって定められた共同開発区域は、わが国として、中国の権利主張が国際法上及ばないと認識している区域に限っており、中国の国際法上の権利を損なわないよう十分配慮しております。  政府としては、長き将来にわたって日中の友好関係を維持発展さすことに対して、強い決意を持っており、これまで中国側に対し、本協定の内容について、すでに署名の前後を通じ説明しております。今後も、必要に応じて、さらにわが方の考え方を……

第75回国会 衆議院本会議 第17号(1975/04/18、33期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○内閣総理大臣(三木武夫君) 佐藤君の御質問にお答えをいたします。  私に対して、現行の中選挙区制度が一番最良の選挙区制度であると思っておるのかという御質問であります。  この中選挙区制度については、今日も、いろいろな弊害があるということは指摘されておるわけです。第一、個人本位になりやすい。議会政治のもとにおいては、政党政治でありますから、政党が政策を通じて正々堂々と争うということが理想であります。したがって、小選挙区にすべし、小選挙区にすることが、政党政治を確立する上において、この方が好ましいという意見が相当にあります。また、選挙制度審議会においても、そういう方向を示唆しておるのであります。……

第75回国会 衆議院本会議 第19号(1975/05/06、33期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○内閣総理大臣(三木武夫君) 小林君にお答えをいたします。  小林君の第一問は、わが国の核政策、日米安保、外交政策、非常に広範な問題を提起されましたので、総括的にお答えをいたしたいと思います。  小林君も御承知のごとく、今日は国際的に核拡散の危険にさらされておることは事実であります。もし核の世界戦争が起これば、人類は共滅の運命にあることは明らかであります。人類の生存を維持するためには、どうしても核戦争は防がなければならぬ。そういう意味からして、人類を核戦争の危険から救うという点について、日本の発言力というものは、私は非常に重要であると考えておるわけであります。  何となれば、日本は非核三原則に……

第75回国会 衆議院本会議 第20号(1975/05/08、33期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○内閣総理大臣(三木武夫君) 萩原君にお答えをいたします。  萩原君の質問は、私が、わが国産業の展望の中で、独禁法改正をどう位置づけて改正案を国会に提出したかということでございます。  三木内閣が誕生した当時の政治的、社会的背景は、政治に対する国民の不信、一部企業に対する国民の疑惑ということであります。それに対して誠実に取り組むことが、私に課された大きな責任だと考えて三木内閣は出発をいたしました。  日本経済のあり方、企業のあり方について、私は、大原則として、自由経済、自由企業の精神と体制を守り抜く決意であります。  しかし、同時に、自由経済体制は、時代の要請に応じていかなければ、守ろうとして……

第75回国会 衆議院本会議 第21号(1975/05/21、33期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○内閣総理大臣(三木武夫君) 稻葉法務大臣が、五月三日、自主憲法制定国民会議に出席したことは、たとえ本人が個人の資格のつもりで行ったことであっても、閣僚の地位の重さからして、その使い分けには無理があり、閣僚の行動としては、慎重を欠いたと言わざるを得ない。  また、五月七日、参議院決算委員会における発言は、国の最高法規である憲法の持つ重要性にかんがみ、不適当な発言であり、はなはだ遺憾である。  私も稻葉法相に対し厳重に注意をしたが、法相自身もこれらの点を深く反省し、今後は十分その言動を慎むと誓約している。  三木内閣の閣僚が憲法改正を推進する会合に出席することは、憲法改正をしないという内閣の方針……

第75回国会 衆議院本会議 第29号(1975/06/20、33期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○内閣総理大臣(三木武夫君) 吉永君の御質問にお答えをいたします。  第一番は、国家財政の運営と国費の使途について、いろいろな御注意を込めての御質問でございました。  どうも、予算の編成の場合を振り返ってみると、各省とも予算の獲得には大変熱心である。しかし、一面において、その使い方に対して、必ずしも予算獲得時における熱意がそのままあると思われない点もあることは、御指摘のとおりだと思います。これは、今後十分に反省をしなければならぬわけだと私は強く考えておるわけでございます。  ことに、今後日本の経済が安定成長の時代に面かってくることになりますと、どうしても国の予算というものに対しての効率的な運営……

第75回国会 衆議院本会議 第30号(1975/06/24、33期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○内閣総理大臣(三木武夫君) 佐藤君の質問にお答えをいたします。  私の施政方針演説等を引用されまして、「責任ある自主的な地方自治の確立」と述べておるが、実際は混乱が起こっておるではないかということでございます。  私は、やはりこれからの日本が生活中心、福祉重視というような、量的の拡大の時代から質的な充実の時代に転換するときに、地方自治体の持っておる役割りというものはきわめて大きい。なぜならば、地域住民と一番密着しておるものは地方自治体であるからであります。したがって、地方自治行政に当たっては、自主的であるけれども、一方において責任ある地方行政をやってもらいたい。このことについて、これは単に地……

第75回国会 衆議院本会議 第31号(1975/06/26、33期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○内閣総理大臣(三木武夫君) 馬場議員の御質問にお答えをいたします。  高度経済成長、すべて悪い結果ばかりが出たような御発言でありますが、私は、そうは思わないわけでございます。国民生活の水準は、全体として著しく向上したことは事実でございます。しかし、反面、馬場議員が御指摘になりますように、農村、漁村からは労働力が流れ、地価が高騰し、輸入の増加等、大変な問題を生じたことは御指摘のとおりでございます今後、非常に長期的な視野に立って、わが国農林漁業の体質を強化せなければならぬと考えております。  そのためには、一つには、土地、水資源の確保、整備、二つには、農業生産の中核的担い手の若者の育成確保、三番……


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第76回国会(1975/09/11〜1975/12/25)

第76回国会 衆議院本会議 第3号(1975/09/16、33期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○内閣総理大臣(三木武夫君) 第七十六回国会の開会に当たり、時局に対する私の所信の一端を率直に披瀝して、御理解と御協力を得たいと存じます。  最初に、重大な局面にある日本経済の現状と対策について申し述べることにいたします。  今日、日本経済は、いまだかつて経験したことのない複雑にして困難な局面に立っております。  まず第一に、石油危機を契機として、世界的な規模でインフレが起こり、それを克服する過程で不況が広がりました。わが国もその例外ではなく、インフレと不況とが併存するという異常な状態下にあります。そして景気浮揚策と物価安定策とが同時に求められております。  第二に、この困難な時期に、高度成長……

第76回国会 衆議院本会議 第4号(1975/09/18、33期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○内閣総理大臣(三木武夫君) ただいま赤松勇君からいろいろ御質問をいただきました。御批判は御批判として承りますが、承服いたしかねる点も多々ありますので、率直にお答えをいたしたいと思います。  まず第一に、インフレと不況の同時進行というものについて、三木内閣の責任、自民党内閣の責任を追及されましたが、赤松君も御承知のように、インフレと不況の同時進行は、一昨年の秋の石油ショックによって、世界的にインフレが起こっておる、そのインフレを抑えるために、各国とも総需要抑制政策をとっておる、そういうことのために、世界各国ともこれは共通の現象であります。日本だけの現象ではない。また、今日の国際経済というものが……

第76回国会 衆議院本会議 第5号(1975/09/19、33期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○内閣総理大臣(三木武夫君) 金子君の御質問にお答えをいたします。  ベトナム戦争に日本が加担、協力したというそういう表現は、私どもはとらないわけでございます。  ベトナムの戦争が終結をしてわれわれの望むことは、ベトナムの国民が民族自決の原則のもとに、この地域の平和と安定とを取り戻して、そうして、民生の安定、向上を図っていけるように、ベトナムの将来に対して期待をいたしておる次第でございます。  また、日米の首脳会談というものに対して、何か新韓国条項の約束だと、こう断定をされて、日米の安保条約強化というものが、日米首脳会談によってもたらされたというお話でございます。  これは、御承知のように、い……

第76回国会 衆議院本会議 第6号(1975/10/17、33期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○内閣総理大臣(三木武夫君) 仮谷建設大臣の、去る十月十二日、青森市における発言は軽率であり、まことに遺憾であります。  私も、仮谷建設大臣に対し厳重に注意をいたしましたが、仮谷建設大臣自身も、深く反省し、二度と再びかかる過ちを犯さないことを誓約しております。  三木内閣は、今後、一層言動を戒め、国会尊重の精神を発揮いたす決意であります。(拍手)

第76回国会 衆議院本会議 第7号(1975/10/18、33期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○内閣総理大臣(三木武夫君) 多賀谷君の私に対する御質問は、私の政局に対する決意、経済政策の失敗の責任ということを最初に言われましたが、わが国経済はかつてない難局にあるわけでございます。したがって、私は、この困難を克服して、日本の経済を安定路線にこれを持ち来らすために、全力を傾けて私の責任を果たしたいと考えておる次第でございます。(拍手)  また、経済政策については、多賀谷君御承知のとおり、私ども三木内閣が出発をいたしましたときには、物価の上昇率は卸売物価が三一・三%、消費者物価が二四・五%という、一年間のこういう上昇率を見たわけでございます。こういう物価の上昇というものがそのままにインフレが……

第76回国会 衆議院本会議 第13号(1975/11/11、33期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○内閣総理大臣(三木武夫君) 松浦君の御質問にお答えをいたします。  第一番は、この大量国債の発行は財政経済政策を政府が誤った結果ではないか、こういう責任はどうするのかというお話でございましたが、政府は経済政策については絶えず反省は加えます。しかし、今回の場合、大筋において政府の経済政策が誤っておったとは考えないのでございます。  御承知のごとく、三木内閣が成立をいたしましたときは、もう卸売もあるいは消費者物価も異常な値上がりの中にあって、それをそのままにしておいたのでは、日本の健全な経済の運営というものは破綻に瀕することは明らかでございます。したがって、やはり経済政策は、インフレと不況を両方……


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第77回国会(1975/12/27〜1976/05/24)

第77回国会 衆議院本会議 第2号(1976/01/23、33期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○内閣総理大臣(三木武夫君) ここに第七十七回国会が再開されるに当たり、政府の施政に対する基本方針を申し述べ、国民を代表する議員の皆さんと国民の皆さんの御理解と御協力を得たいと存じます。  今年、昭和五十一年、一九七六年は、二十世紀最後の四半世紀を踏み出す第一年目であります。二十一世紀へのスタートの年としての新しい芽を育てる決意であります。  しかしながら、このスタートの年は、国内的にも国際的にも、歴史的な大転換期に遭遇しております。  日本経済は、石油危機を契機として、年間実質成長率一〇%程度から、ゼロ成長に転落いたしました。高度成長路線を支えてきた条件、たとえば、安い石油とか、工場の容易な……

第77回国会 衆議院本会議 第3号(1976/01/26、33期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○内閣総理大臣(三木武夫君) 成田君の御質問、拝聴をいたしました。その中には幾多の参考にすべき点もございますので、それは感謝をいたしますが、しかし、私は、質問を拝聴しながら、何か根本的な理念といいますか、問題解決の方程式に非常に根本的な違いがあるということを強く感じたわけでございます。恐らくこれは一つのイデオロギーの違いから出発するものだと思いますが、この点については、成田君の御質問に答える場合に私は触れてみたいと思うのでございます。  しかし、とにかく、今日は日本として未曾有の難局であるし、また、自民党のための日本でもなければ、社会党のための日本でもない、国民のための日本でありますから、国民……

第77回国会 衆議院本会議 第4号(1976/01/27、33期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○内閣総理大臣(三木武夫君) 紺野君の御質問に答えます。  紺野君の質問の一つの底を流れている考え方、外交はアメリカ隷属である、経済政策は大企業奉仕である、これが全体の質問の根底にあるわけで、これに対する幾つかの項目の質問もございましたので、最初にこれに答えをすることが、幾つかの御質問に答えるゆえんだと思いますので、お答えをいたします。  紺野君の御質問を聞いて、私の率直な感じは、イデオロギーというものが先であって、そして、そのイデオロギーに対して、何かこう後から説明をつけている、そういうふうな感じであります。たとえば、アメリカに対しての隷属と言いますが、十九世紀じゃあるまいし、植民地時代では……

第77回国会 衆議院本会議 第6号(1976/02/13、33期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○内閣総理大臣(三木武夫君) 大石君の御質問にお答えをいたします。  大石君は、今後政治は国民の福祉の増進を目指さなければならぬ、それにはやはり国民の協力を求むべきではないかというお話でございました。確かに今後の政治の目標は、国民福祉の増進にあることは申すまでもないわけでございます。いま大石君の御指摘になった、私の言う生涯福祉計画のごとき施策を充実するためにも、どうしても今日は国民の理解を得て、福祉の増進については国民も応分の御負担を願うということに理解を得なければいかぬわけでございまして、今後日本が福祉の増進を進めていくためには、どうしても国民の応分の負担ということの協力も得なければなりませ……

第77回国会 衆議院本会議 第7号(1976/02/23、33期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○内閣総理大臣(三木武夫君) 国権の最高機関である国会の全会一致の決議は、きわめて重い意味を持つものであります。  政府は、ロッキード問題に関する決議の意を体し、事態究明のため最善の努力を行うことを、この機会に重ねて表明いたします。  なお、国会がこうした異例の措置をとりました国民的総意を十分理解してもらうよう、私自身からも直接、直ちに、書簡をもって、フォード大統領に要請いたします。(拍手)

第77回国会 衆議院本会議 第8号(1976/02/27、33期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○内閣総理大臣(三木武夫君) 山中君にお答えをいたします。  赤字公債発行によるインフレ防止に対して政府は全責任を持つべきであるという趣旨の御質問がございましたが、これだけの巨額な特例公債を発行するわけでございますから、インフレ防止に政府が全責任を持たなければならぬことは言うまでもないことでございます。今日のような経済情勢のもとで、設備投資を初め民間の需要が盛り上がってまいりませんから、財政面から景気の浮揚を図るよりほかにはない、しかし、それによってインフレを招いてはいけないということで十分な検討を加えましたが、昭和五十一年度の経済見通しにおいて、国、地方を通じて、財政全体は国民経済全体とのバ……

第77回国会 衆議院本会議 第9号(1976/03/04、33期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○内閣総理大臣(三木武夫君) 小川君の御質問にお答えをいたします。  最初にロッキード問題に対する私の決意についてでありますが、三木総理が最近その決意がトーンダウンしたのではないかという御懸念でございますが、私は、これだけの国民的疑惑に包まれたロッキード問題を、臭い物にふたをするということで日本の民主政治というものが健全に発展していくとは思わないのです。したがって、これはもう徹底的に真相を究明して、国民の前にこの疑惑を明らかにしなければ、日本の民主政治は将来取り返しのつかない致命傷を負うというのが私のかたい決意であります。(拍手)したがって、私の決意は日に強くなりこそすれ、トーンダウンすること……

第77回国会 衆議院本会議 第10号(1976/03/05、33期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○内閣総理大臣(三木武夫君) 阿部君にお答えをいたします。  私に対する質問は三問ございまして、公共料金に対する基本的な考え方でございますが、公共料金については、さきの物価狂乱を収束するに当たり、非常の措置として厳にその引き上げを抑制してきたところでありますが、本来、公共料金は受益者にある程度の御負担を願うというのが原則でございますが、余り物価政策という点から長期に抑制し続けますと、一遍に上げなければならぬような状態に陥りますので、そこで、企業の経営の合理化を進めていく一方、料金については、物価の安定を阻害しない範囲内で適正な水準に改定する必要があると考えておる次第でございます。  第二には、……

第77回国会 衆議院本会議 第13号(1976/04/22、33期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○内閣総理大臣(三木武夫君) 渡辺君の御質問にお答えをいたします。  渡辺君の御指摘のように、地方財政のあり方に抜本的に改革を加えて、長期的な見通しを持たなければならぬことは御承知のとおりでございます。政府も、今年の二月に、五カ年の見通しの試算と申しますか、それを発表いたしましたが、こういう変動期に、はっきりしたことはなかなか見通しを立てることは困難でございますので、地方財政制度のあり方等にも改革を加えて、長期的な見通しをできるだけ速やかに立てたい所存でございます。  お答えをいたします。(拍手)
【次の発言】 岩垂君の御質問にお答えをいたしますが、第一番は、地方財政の危機の状態をどのように認……

第77回国会 衆議院本会議 第15号(1976/05/06、33期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○内閣総理大臣(三木武夫君) 村山君にお答えをいたします。  第一問は、医療の供給体制の不備に対してどうするのかという御質問でございます。  医療体制の整備については、医学が時々刻々に進歩するものですから、その成果を速やかに国民が享受し得られるよう、従来からも積極的に推進をしてまいったわけでございまして、今日の日本の医療水準はかなりな水準に整備されていると考えます。しかし、村山君の御指摘のように、いろいろ問題は抱えております。たとえば、僻地の医療、あるいは救急医療の確保とか看護婦の不足の問題などがあり、当面する医療行政の重要な課題としてこれらの問題に取り組んでいるところでございます。  第二の……

第77回国会 衆議院本会議 第17号(1976/05/11、33期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○内閣総理大臣(三木武夫君) 斉藤君にお答えをいたします。  第一の御質問は、国鉄の現状をどう総理は見るのかという御質問でございます。  国鉄の現状は、斉藤君も御指摘のように、大幅な赤字、あるいは労使関係も必ずしも円滑にいっていないというのは、御指摘のとおりであります。だから、政府は、昨年末に再建対策要綱というものを決定いたしまして、これに基づいて本法案を提出したわけでございます。  政府の考え方は、このような国鉄の現状を打開するためには、財政状態をまず正常化することである、財政状態が不健全な状態で国鉄の健全な運営というものは不可能である、したっがて、この状態を正常化することが必要である。労使……


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第78回国会(1976/09/16〜1976/11/04)

第78回国会 衆議院本会議 第3号(1976/09/24、33期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○内閣総理大臣(三木武夫君) 第七十八回国会が開かれるに当たり、当面する諸問題について所信を述べ、皆様方の御理解と御協力を得たいと存じます。  まず最初に、最近の災害について申し述べたいと思います。  台風第十七号は、全国各地において被害をもたらし、死者、行方不明者百六十七名、被災者約四十万人を出し、建物、公共建造物、農作物に甚大な損害をもたらしました。これはまことに痛ましいことであり、それらの方々や関係者に対し、深く哀悼と同情の意を表します。  政府は、直ちに非常災害対策本部を設置し、被害の著しかった中部、近畿中国、四国の三地域に、政務次官を長とする政府調査団を派遣し、被害状況を調査するとと……

第78回国会 衆議院本会議 第4号(1976/09/27、33期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣・外務大臣臨時代理】

○内閣総理大臣(三木武夫君) 石橋君にお答えをいたしますが、何分にも、石橋君の御質問は数十点にわたっておりますので、簡略、簡潔な答弁でお許しを願いたいと思うのでございます。  最初に、解散権と臨時党大会における総理、総裁の辞任に関する御質問でありましたが、憲法上総理に認められておる解散権の正当な行使を縛るような約束をできるわけはありません。また、私は、十月の党大会で総裁を辞任することは考えておりません。総理の地位についても同様であります。  次に、石橋君は、三木内閣の発足の後の国会において、いろいろ御質問がございました。私も記憶をしております。日本の議会制民主主義の将来に多大の危惧を抱いている……

第78回国会 衆議院本会議 第5号(1976/09/28、33期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣・外務大臣臨時代理】

○内閣総理大臣(三木武夫君) 金子君にお答えをいたしますが、金子君は、ロッキード事件の性格を共産党の立場からいろいろと分析になりました。  私は、ロッキード事件の起こった一つの背景というものは、やはり、目的のためには手段を選ばずという、こういう道義心の低下というものも非常に背景にある、また、政治に金がかかり過ぎる、金がかかり過ぎる政治というものも背景にあって、こういうふうな両面からこういう事件が起こってきたものだと思うわけでございまして、共産党の金子君の申されるように、あるいはこれを安保条約と結びつけて考えるような考え方はいたさないわけでございます。  次に、議長裁定という問題を非常に大きくお……

第78回国会 衆議院本会議 第9号(1976/10/26、33期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○内閣総理大臣(三木武夫君) 今次の台風第十七号災害及び冷害による被害はまことに激甚なものがあり、政府としてもその重大性を深く認識しているところであります。  このため、台風第十七号災害については、災害対策基本法に基づく非常災害対策本部を設け、特に被害の大きかった地域に政府調査団を派遣して、また冷害地に農林大臣を派遣して、その被害実態の把握に努めるとともに、応急対策と被災者の救済対策に鋭意努力してきたところであります。  また、高度に発達したわが国に大規模な地震が発生した場合、その被害はきわめて甚大なものとなることが予想され、政府としても、従来から震災対策の推進に努めてきたところであります。 ……

三木武夫[衆]本会議発言(全期間)
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委員会発言一覧(衆議院33期)

第71回国会(1972/12/22〜1973/09/27)

第71回国会 決算委員会 第22号(1973/07/12、33期、自由民主党)【政府役職】

○三木国務大臣 ただいま御決議のありました原子力発電所の温排水の影響等に関する調査研究の促進に関する事項については、決議の趣旨に沿って善処いたします。(拍手)

第71回国会 公害対策並びに環境保全特別委員会 第2号(1973/02/13、33期、自由民主党)【政府役職】

○三木国務大臣 今回環境庁長官に就任いたしました三木武夫でございます。委員長並びに委員各位によろしくお願いをいたす次第でございます。  きょうは私の考えておる所信の表明をいたしたいと思います。  第七十一回国会における衆議院公害対策並びに環境保全特別委員会の審議に先だって、私の所信を申し述べたいと存じます。  わが国は、従来久しく経済成長を促進することを軸に内政の展開をはかり、その結果、所得水準も大幅な向上を示してまいりました。しかしながら、その反面、大気汚染、水質汚濁等の公害の発生と自然環境の破壊が急速に激化し、国民の健康と生活環境が脅かされているという深刻な事態が発生いたしました。  今日……

第71回国会 公害対策並びに環境保全特別委員会 第3号(1973/02/23、33期、自由民主党)【政府役職】

○三木国務大臣 お説ごもっともだと思います。実態調査をやっておるということは、赤潮発生のメカニズムというものを究明しようというためにやっているのですから、そういうことで各県のエゴイズムというものが出てくる余地は、科学的にはないはずであります。調査も四十六年度から三カ年計画でやって、だんだんと実態の調査も進んでおりますから、これを環境庁で取りまとめて、総合的な評価をやるために積極的に取り組んでいきたいと思います。漁民にとってはやはりたいへんな、赤潮発生による被害というものは看過することのできない状態になっておりますから、積極的に取り組んでまいりたいと思っております。

第71回国会 公害対策並びに環境保全特別委員会 第4号(1973/02/27、33期、自由民主党)【政府役職】

○三木国務大臣 阿部委員も御承知のように、去年の国連総会で外務大臣が正式に希望を表明したわけでございます。そして日本は開催国としてのいろいろな条件を持っている。それはアジアにおける唯一の工業先進国であるし、日本が環境問題に対して世界の中でも一番問題をかかえておる国であることは事実である。そういう意味において、日本が主催をしたいという日本の希望は非常に日本として一つの合理性を持っている。そういうことで、いまは御承知のようにメキシコとカナダが名乗りをあげて、カナダは熱心ですが、しかし私は実現するものと考えておるわけでございます。大体一九七七年ぐらいを予定しておるようですから、まだ期間もあるわけです……

第71回国会 公害対策並びに環境保全特別委員会 第5号(1973/03/02、33期、自由民主党)【政府役職】

○三木国務大臣 橋本委員の御指摘になった問題は日本の政治の大きな課題だと思うのであります。やはり日本の行政機構というものが何か時代の進展にそぐわないものになっておることは事実であります。ことに各省間の権限争いに出発する縦割り行政の弊というものが非常にあらわれている。いまほかに緊急の課題がありますから、その問題と取り組んでおるけれども、行政機構の改革という問題は、大きな政治課題として取り組まなければならぬ必要が、近い将来にあると私は思うのであります。いま橋本委員のいろいろな御質問を承って、この問題もそういう問題と関連する一つの大きな側面を持っておると思うのであります。この鳥獣にしても、そういうも……

第71回国会 公害対策並びに環境保全特別委員会 第6号(1973/03/06、33期、自由民主党)【政府役職】

○三木国務大臣 いま政府委員から御説明いたしましたように、騒音の環境基準については、ちゃんと一つの規制の方法というものは三つの類型に分けてできておるわけです。これを励行するということで騒音防止の目的を達成することが非常に現実的だと思いますが、実際の場合に励行されてない場合も、これはいろいろ御指摘のようにあるわけでありますから、この問題については地方の自治体ができる限り適宜の処置がとれることになっておりますから、そういう騒音規制のいろんな立法的な処置が講ぜられておるのですから、その処置に従って騒音を防止して生活環境を守るということに一段と地方が力を入れてもらうということが一番現実的だと考えておる……

第71回国会 公害対策並びに環境保全特別委員会 第9号(1973/03/27、33期、自由民主党)【政府役職】

○三木国務大臣 あらゆる場合に私が言っておることは、いま島本委員の御指摘のように、これは厚生省の食品衛生調査会、昭和三十四年ですか、そして企画庁に翌年移って、八年ぐらいの年月はたったわけですね。その経過を振り返ってみて、もう少し何か早い処置ができなかったのかということを、実際私もこの経過をいろいろと調べてみてそういう感にたえないわけであります。水俣病というものが、原因について学者の意見も分かれたということもあったでしょうが、しかし何ぶんにもこれは人の生命に関係をする問題ですから、疑わしいという場合に対しては、適切な処置をするだけの行政というものに対しては良心を持たなければいかぬということで、こ……

第71回国会 公害対策並びに環境保全特別委員会 第11号(1973/04/03、33期、自由民主党)【政府役職】

○三木国務大臣 昨年十月三十一日、自然公園審議会に諮問をいたしました大雪山国立公園内の道路忠別清水線及び上信越高原国立公園内の妙高高原有料道路につきましては、同日の審議会においては、結論が出ず継続して審議されることになりました。  その後も審議会では、この問題について結論を出すに至っておりませんでしたが、近く自然環境保全法の施行により審議会が改組されることになる事情にかんがみ、今後の審議に資するため、去る三月二十九日、従来の審議経過を取りまとめた報告書が提出されました。  この報告では、大雪山の道路については、「大雪山は、日本の代表的な原始地域であり、道路は認めるべきではない。」という意見、「……

第71回国会 公害対策並びに環境保全特別委員会 第12号(1973/04/06、33期、自由民主党)【政府役職】

○三木国務大臣 電力の需要というものが増加していく傾向であり、またある程度の電力を確保しなければならぬという必要があるわけです。したがって、発電所は全部いかぬという論は成り立たないわけであります。そういう点で、今度の整備法などにおいても、考えようによると、国として絶対必要であるが、やはりだれでも発電所というものは公害なんかでいろんな不安があると思うのですね。しかし国としては国民生活の上から必要である。国民にかわってそういういろいろな公害問題なんかの不安があってそれを認めるわけですから、地域全体として、そのことによっていろいろ地域が整備されるようなメリットがあったらいいのではないかという考え方が……

第71回国会 公害対策並びに環境保全特別委員会 第15号(1973/04/13、33期、自由民主党)【政府役職】

○三木国務大臣 アメリカの決定があった直後に、新聞紙から私の所見を求められて、日本は予定どおりの方針に従っていくことにしたい。ことにいま本田技研などにおいても無公害車の開発が成功しておる時期でもございますから、そういうことでいろいろな困難があっても、この日本の大気汚染の現状にかんがみ、各業界において、技術開発というものに対して最大限度の努力を払ってもらいたいということを強く要請するということを述べたのでございまして、私はいまもそういう考えでございます。
【次の発言】 当然にそうだろうと思います。
【次の発言】 電調審で許可を与えるときには、そういう諸条件をいろいろ勘案しながら許可になるわけであ……

第71回国会 公害対策並びに環境保全特別委員会 第17号(1973/04/20、33期、自由民主党)【政府役職】

○三木国務大臣 千葉の事件などを見ましても、装備に故障が起きて熱媒体が食用油に混入されることを知っておって何らの処置をとらない。一つには、企業自身が、ことに食品などを製造しておるものは、その安全性に対して責任を持つという体制ができないと、なかなか食品に対する国民の不安というものは解消できない。企業の社会的責任というものを今日ぐらい要求されるときはない、これが一点。  もう一つは、役所の、こんなに次々に公害問題、それが人間の生命、健康を害するようなことが頻発しておるのですから、ただおざなりでなしに、総点検といっても、事件が起こってから総点検というのでなしに、やはり食品などに対しては、安全性に対す……

第71回国会 公害対策並びに環境保全特別委員会 第18号(1973/04/24、33期、自由民主党)【政府役職】

○三木国務大臣 御発言の中にもありましたように、国連のストロング環境問題事務局長が参りましたときに、日本に第二回の人間環境会議を招致したいということを熱心に私は話しまして、事務局長の協力も要請をしたわけです。彼が申しますのは、自分は日本が適当だと思う、それは日本がホストカントリーになる一つの資格を十分に備えていると思うから、できるだけ努力をしたいということでありました。私も、日本はこれだけ環境問題、公害問題がやかましいし、これに対して日本が取り組んでいるわけでありますから、第二回の人間環境会議を日本に開催することによって一段と環境問題、公害問題に対する国民の、あるいはまた世界的にも関心を高める……

第71回国会 公害対策並びに環境保全特別委員会 第19号(1973/04/25、33期、自由民主党)【政府役職】

○三木国務大臣 海域の環境汚染の問題はなかなか複雑な問題を含んでおりますから、総合的に分析をしたりあるいは判断をするのには、林委員の御指摘のような専門的な学者の意見も聞く必要がある。だからそれを委員会をつくるとかなんとかいうような形は別としまして、山口県、福岡県の両県の当局者が調査の結果が出ますればそういうような意見も徴しながら、環境庁としてはできるだけこの問題の解決に協力をいたしていくつもりでございます。
【次の発言】 瀬戸内海はもう一ぺんきれいな瀬戸内海にしなければならぬと私は思っております。いまからでも、おそ過ぎた感もあるわけですけれども、ここでわれわれがその気になればまだ可能性は残され……

第71回国会 公害対策並びに環境保全特別委員会 第20号(1973/05/08、33期、自由民主党)【政府役職】

○三木国務大臣 二酸化窒素、光化学オキシダント及び硫黄酸化物の環境基準につきましては、本特別委員会の質疑において、私は中央公害対策審議会の答申を得次第、すみやかに人の健康に影響を及ぼすおそれのないレベルにおいて設定あるいは改定強化する旨を明らかにしてまいりましたが、先般これに関する答申を受けましたので、この機会にあらためて本件について御説明をいたしておきたいと思います。  今日、わが国における大気汚染は、各地で深刻な問題となっており、一刻も早くこれが対策の強化をはかることにより清浄な大気を取り戻すことは私どもに課された最大の政策課題の一つであると考えております。そのためにまずその目標となる環境……

第71回国会 公害対策並びに環境保全特別委員会 第21号(1973/05/11、33期、自由民主党)【政府役職】

○三木国務大臣 ただいま議題となりました富士地域環境保全整備特別措置法案について、その提案の理由及び内容を御説明申し上げます。  富士山は、わが国の最高峰として、その雄大典雅な山容の美しさは古くから国民にとうとばれ、あるいは、詩歌、絵画等文芸上の題材となり、あるいは、登山、逍遥等の適地として利用されるなど、広く親しまれてきた名山でありまして、わが国の自然の象徴であるとともに、国際的にも希少なすぐれた景観を持つ山岳として高く評価されているものであります。  このようなことから、富士山の地域は、早くから国立公園に指定され、自然環境を保護しつつ国民の健全な利用に供することとされてきたのであります。 ……

第71回国会 公害対策並びに環境保全特別委員会 第22号(1973/06/01、33期、自由民主党)【政府役職】

○三木国務大臣 五月の二十二日でしたか、熊本大学の武内教授を班長とする研究の報告書が提出をされております。そして、きわめて重大な事柄でありますので、直ちに環境庁から公害の課長を派遣しまして、そのときに、関係のある厚生、通産、水産庁などの係官も同行を願って、直接武内教授から話を聞くばかりでなく、関係の四県の係官の集合を求めて、いろいろ善後策を相談をしたわけであります。  その中で、林委員御指摘のように、有明海、八代海、これは今年やる予定になっておったわけでありますが、事態は急を要しますので、今月の下旬ごろには環境調査に取りかかることにいたしております。そうして、水質とか底質とか魚介類などの調査も……

第71回国会 公害対策並びに環境保全特別委員会 第23号(1973/06/05、33期、自由民主党)【政府役職】

○三木国務大臣 最近、乱開発といいますか、そういうことによって、自然の環境が破壊されるような傾向も全国的には起こっておるわけであります。これからの自然環境の保全をはかっていくためには、十分な調査を行なって、そうして日本の自然というのは一体どうなっているか、どういう自然はこれは保全をしなければならぬか、また自然の中における動物とか鳥とかその他地質とか、いろいろな点をもう少し全国的に詳細にこれを調査を行なって、そして今後の自然環境の保全の行政を進めていく上の重要な参考資料にしたいということで、今年一年がかりで専門家や都道府県の協力を得て、環境保全地図といいますか、俗に緑の国勢調査といわれておるこれ……

第71回国会 公害対策並びに環境保全特別委員会 第25号(1973/06/12、33期、自由民主党)【政府役職】

○三木国務大臣 田中委員御指摘のように、自然環境の保護の中に国有林の占めるウエートというものはたいへんに高い、そういうことですから、今後国有林などの伐採とか開発とかについては、十分に環境庁と協議をしなければならぬ。 そうでないと、自然環境の保護といっても、国有林などがその保護の対象から林野庁側で一方的に処理されるということでは、それは自然環境の保全ということになりませんから、そういうことでこれはそういうふうな行政措置の慣行にはなっておりますけれども、そういう自然環境の保全ということが今日一段ときびしく求められておるときですから、この林野庁と環境庁との関係というものはさらに緊密、厳格な立場から自……

第71回国会 公害対策並びに環境保全特別委員会 第26号(1973/06/15、33期、自由民主党)【政府役職】

○三木国務大臣 島本委員自身からの御質問もありましたし、社会党からの申し入れもございましたし、そういう申し入れあるなしにかかわらず、やはり地元が環境の保全というものに対して非常な不安があるわけでありますから、それは一企業ばかりでなく、全体としての環境保全ということはみながやはり考えなければならぬ問題でありますので、北海道庁に対しても北電に対しても地元民の不安を解消するためにはよく話し合いをするようにと、そうしてそういう地元の協力を得られるようにすることが企業というものの将来の経営上からいっても、そういうやり方のほうがずっと安定した経営ができるわけでありますから、強く申し入れをいたしたのでありま……

第71回国会 公害対策並びに環境保全特別委員会 第27号(1973/06/19、33期、自由民主党)【政府役職】

○三木国務大臣 本法が出て、改正が出るまでの間非常に短期間であった。それはやはり本法の場合において早急に本法案を制定いたしたわけでございますから、まだ不十分なところを補う必要が生じたものだと思うのです。自然環境の保全ということはいま大きな問題でございますから、期間がたっていないといっても、よりよい改正をして、国民の期待にこたえることが必要だと考えましたのであまり時間がたっておりませんけれども、改正することによって自然環境保全の目的をよりよく果たしたいという趣旨でございます。
【次の発言】 御指摘の水島は私も船であの付近を見まして、実際、知事と一緒でしたが、どうしてこうやって松が枯れるんだと言っ……

第71回国会 公害対策並びに環境保全特別委員会 第28号(1973/06/20、33期、自由民主党)【政府役職】

○三木国務大臣 小澤さんも政務次官をされて、環境庁の行政経験がおありになるわけでございますから、いろいろ御理解の深いことだと思いますが、端的に言って、こういうことをやらなければ、これは日本の環境汚染というものがなかなか防ぎ切れるものではない。一つには、とにかく公害問題というものを企業も行政も政府も、これが非常に今日のような深刻な問題だと意識をして経済政策を進めてきたわけではないわけであります。ごく最近数年の間に、公害問題というのはこれほどの国民的関心を呼び、現実にいろいろな問題を起こしてきたわけですから、過去の蓄積された汚染というものを徹底的に除去しなければならぬ。そのためにヘドロなんかの処理……

第71回国会 公害対策並びに環境保全特別委員会 第29号(1973/06/21、33期、自由民主党)【政府役職】

○三木国務大臣 私もそのことは直接に見てはおりませんが、そういう考え方を持っておるということは、企業の、経団連のような重要な地位にある人がどうも私はよくわからない。これからは実際問題として企業はそういう考え方ではやっていけないわけですよ。これはもう全国的ないまの状態を考えてみても、これからの企業は、公害を防止するということが企業の生命だと思いますね。問題を起こせば企業の経営の存立の基礎もやはりゆるむのですから、したがって、どの企業もこれから競い合わなければならぬのは、技術開発をやって公害を外へ出さないようにして、なおかつできるだけいい品物を安くつくるということが企業のこれからの競争の条件じゃな……

第71回国会 公害対策並びに環境保全特別委員会 第30号(1973/06/22、33期、自由民主党)【政府役職】

○三木国務大臣 私どもそういうように考えて、きょうも環境庁で相談をしておったのですが、国立公園の中の特別地域くらいはひとつ買い上げるということで――いままでどうも買い上げがうまくいかない。これは木材の値上げなどで折り合わないのですね。地価の非常な値上がり、これをみな期待するわけです。だから少し弾力的に、あまりしゃくし定木でなしに、ひとつ買い上げというものを積極的に推進していこうではないか。けさも相談をしておったので、岡本委員と全く同感で、私権を制限するわけですから、どうしても国のものにしておいたほうが、環境の保全からいっても万全を期すことができるわけですから、そういう方針で今後取り組んでいきた……

第71回国会 公害対策並びに環境保全特別委員会 第31号(1973/06/26、33期、自由民主党)【政府役職】

○三木国務大臣 ただいま厚生省から御報告のありましたように、水銀の暫定安全基準というものが発表されましたので、それに伴って水銀等汚染対策推進会議を昨日開催をいたしまして、一つにはこういう基準をきめたけれども、この監視の体制を強化する。魚市場などに対する監視体制の強化、ことに産地市場については常時の厳重な検査を行なって、そのつどこれを公表する。またもしも基準以上の汚染があるときには漁場とか魚種に対して制限を加えることにしよう。また先般来当委員会においても申し上げておりますように、この際全国的な環境調査を行なう。それには問題の水域から先にやる。水俣とか有明海とか徳山とかこういう問題のところから先に……

第71回国会 公害対策並びに環境保全特別委員会 第33号(1973/06/28、33期、自由民主党)【政府役職】

○三木国務大臣 東洋曹達のお話でありまして、通産省の政府委員から事情を徴しましたところ、そういう希望が一時あったけれども、いまはそういうことはないということでございます。
【次の発言】 各地に魚介類に対して不安な気持ちが起こっておりますから、明日各県から呼んであるわけです。やはり地方自治体の協力を得なければいきませんから、そしてこの全国的な魚介類の調査を七月一日から開始したい、そしてメチル水銀の含有量なんかを調べましてそれを公表をしたい。魚介類がよごれておるとしたら、どういう状態にあるかということを公表をしたい。そういう費用は全部政府と地方自治体で負担をいたす考えでございます。

第71回国会 公害対策並びに環境保全特別委員会 第34号(1973/06/29、33期、自由民主党)【政府役職】

○三木国務大臣 こういう問題があるわけですね、一つは、いま岡本委員の御指摘のような水俣病の治療方法ということですね。これはなかなか残念ながら、いま治療方法というものは医学的に解決されてないわけですね。これは、今度一つの研究治療のセンターをつくりたいという考えでありますから、相当やはりこの日本の医学者の協力あるいはまた世界にそういうふうなことで国際的な協力の面も得てもいいと思うくらい、やはり治療の方法は改善しなければならぬ。まあ、だからいまのところでは、私も現地を見てみると、病気を悪化させないということは可能なようですね。じいっとおれば、悪化していくのをある程度食いとめるというようなことでは何か……

第71回国会 公害対策並びに環境保全特別委員会 第35号(1973/07/06、33期、自由民主党)【政府役職】

○三木国務大臣 ただいま議題となりました公害健康被害補償法案について、その提案の理由及び内容を御説明申し上げます。  経済の急速な拡大と都市化の進行の過程におきまして、環境汚染の進行には著しいものがあり、大気の汚染や水質の汚濁による健康被害の発生は重大な社会問題となってきております。昨今相次いで終結を見るに至りました四大公害裁判は、これら公害による健康被害の深刻さと問題解決の困難さを如実に物語るものであります。  このような深刻な公害による健康被害者を救済するため、政府におきましては、昭和四十四年には、公害に係る健康被害の救済に関する特別措置法を制定し、当面の緊急措置として医療費等の給付を行な……

第71回国会 公害対策並びに環境保全特別委員会 第36号(1973/07/10、33期、自由民主党)【政府役職】

○三木国務大臣 私はこの法律の中に生業被害も加えて考えられないだろうかということも環境庁としてはまだ研究をさしておるわけでありますが、どうも生業被害の場合は水産物とか、農作物というような被害で農林省との間に非常に関係がある。それで、私は閣議でこれを取り上げて農林大臣にも環境庁としても研究をしておるけれども、農林省としてもこれを制度化するためにこの問題に真剣に取り組んでほしい、農林大臣もそういうことにいたしますということでありまして、ことにこの生業被害の場合は原因者が必ずしも明白でないような場合も多いですね。そういうところで何らか制度的なものができないと、そういう人の救済というものは迅速にいかな……

第71回国会 公害対策並びに環境保全特別委員会 第38号(1973/07/13、33期、自由民主党)【政府役職】

○三木国務大臣 との法案の提出がおくれて、非常に短期間の間に御審議を願わなければならぬということを恐縮に考えておるわけですが、われわれは、公害による健康被害の現状にかんがみ、どうしてもこういう制度を早急に実現させる必要があるということを考えて、この法案の作成に取りかかったのですが、一つには費用負担の具体的な方法、あるいはまた徴収機構というものの内容、あるいはその他の法制度との関連、この法案は従来あまり類例のない法案であっただけに、小宮さん御想像がつくと思いますが、政府部内の調整にもたいへんに時間がかかったわけです。そういうことで、この内容がいままでにあまり類例のない法案であっただけに、われわれ……

第71回国会 公害対策並びに環境保全特別委員会 第39号(1973/07/17、33期、自由民主党)【政府役職】

○三木国務大臣 私しばしば申し上げておりますように、健康被害の問題、この損害賠償保障制度を軌道に乗せて、そして昭和四十九年度から生業補償の問題に取り組むということを申し上げておるわけでございます。生業補償の問題ということになりますと、非常に経済的な損害というものの態様というものも複雑でありますし、因果関係というものも必ずしも明らかでない場合も多いわけでありますから、これは制度化するためにはいろんな方面から検討を必要といたしますので、一ぺんに健康のほうも生業のほうもということをいたしますことは、いま健康に関する損害補償の問題を軌道に一あんまり間口を広げていくことは健全にこういう制度を発達さす道で……

第71回国会 公害対策並びに環境保全特別委員会 第40号(1973/07/18、33期、自由民主党)【政府役職】

○三木国務大臣 これを制度として考える以上は、汚染の状態とか有症率とか多発性とか、ある一定の基準がなければならぬわけであります。しかし、この法律は、公害病患者をできるだけ救済しようという目的があるわけですから、地域指定の問題に対しては、なるべく立法の精神に合うような地域指定はどういうふうにすべきかということを中公審ともよく相談をしてみたいと思います。しかし一定の基準があるものですから、患者を個々に拾い上げるということは制度としてむずかしい。どこかで線を切らなければならぬわけであります。
【次の発言】 これは、その治療をどういうふうに経済的に評価するかというのは大事な問題ですから、医師会との間に……

第71回国会 公害対策並びに環境保全特別委員会 第41号(1973/07/19、33期、自由民主党)【政府役職】

○三木国務大臣 企業側としていろいろこの制度に対する評価はあろうと思いますけれども、この制度自体はやはり公害病の患者というものを中心にして患者に対するできるだけ迅速な補償の問題を解決をしたい、こういう法案の趣旨でありますから、企業側としてこの法案に対していろいろな評価をいたしましても、そのことがこの法案の本質自体に対して影響を持つものではないと思います。
【次の発言】 菅何がしという、それが私はこの制度に対する一般的な企業の取り組み方だとは思わないのです。やはり企業の側においてもいろんな人がおって、そういう菅何がしのような意見を持っておる人もおるわけですが、この制度の評価について一般的な企業の……

第71回国会 公害対策並びに環境保全特別委員会 第42号(1973/07/20、33期、自由民主党)【政府役職】

○三木国務大臣 われわれとしてもできるだけ公害病患者の人たちには敏速な給付をしたいと考えて、地方自治体ともいろいろ相談をしたわけですが、療養費とか介護手当ですか、これは毎月出るわけですが、ほかの給付は自治体とも相談をしてみると、やはり隔月でないといろいろ事務上もどうしてもぐあいが悪い。ほかの給付は二カ月ではないのですね。ほかの制度の給付は三カ月ぐらいになっているわけであります。これは何とか早く給付をできないかということで二カ月ということにしたわけでございますから、現在のところこれを毎月というわけにはいかぬということでございます。
【次の発言】 こちらのほうも自治体の事務能力でできるということな……

第71回国会 公害対策並びに環境保全特別委員会 第43号(1973/08/28、33期、自由民主党)【政府役職】

○三木国務大臣 御承知のように、二回にわたって水銀等汚染対策推進会議を開きまして、そこできめられた各条項については着々と実行に移しておる次第でございます。
【次の発言】 いまはそれよりももう少し時期を促進させたい。クローズドシステムを、この間も化学工業会の幹部を呼んで、来年の九月末を十二月末までにこれを繰り上げて実施できないか。そうしたところが、工業会の代表者は極力御趣旨に沿うようにいたしますということで、いまお話のありました、きめたことよりももっとそのきめた時期を促進させたいということで努力をいたしておる次第でございます。
【次の発言】 これは、まあいまのところでは三分の二ぐらいの工場がこれ……

第71回国会 公害対策並びに環境保全特別委員会 第44号(1973/08/30、33期、自由民主党)【政府役職】

○三木国務大臣 現在のところ排出の規制あるいは罰則等の適用をしておるわけですが、それをいま御指摘のように地方自治体に権限を委譲するということについては、まだ政府部内においてなかなか調整がついてないわけです。こういうことで、局長の答弁にも今後十分検討いたしますということは、岡本委員の言われる意味もよくわかります。しかし、これは関係各省庁の間の調整をつけなければならぬ問題があるわけでございますから、今後の検討の課題にしたいと思います。
【次の発言】 今日光化学スモッグその他大気の汚染からくるいろいろな国民生活に対する被害を与えておることは事実ですから、お説のとおりやはり排煙脱硫装置、低硫黄の原油で……

第71回国会 公害対策並びに環境保全特別委員会 第45号(1973/08/31、33期、自由民主党)【政府役職】

○三木国務大臣 島木委員の御指摘のように、政令に委任された事項が非常に多いわけで、この政令にどういう内容を盛るかということは、本法案が真に目的を達成できるかどうかということにかかっておりますから、この委員会における御審議の過程に出たいろいろな御意見もこれを参考にしながら、公害による健康被害を救済したいという本法の精神に沿うように政令を制定をいたしたいと考えておる次第でございます。
【次の発言】 従来の指定地域、それは踏襲をいたします。それからまたいま木下委員がいろいろな場合を御指摘になったですが、それは地域拡大のときのやはり重要な大きな参考になると思いますが、できるだけ前向きに地域の拡大を考え……

第71回国会 公害対策並びに環境保全特別委員会 第48号(1973/09/13、33期、自由民主党)【政府役職】

○三木国務大臣 ただいま御決議になりました附帯決議については、その趣旨を体して十分に御趣旨に沿うように努力をしたいと考えております。

第71回国会 公害対策並びに環境保全特別委員会 第49号(1973/09/14、33期、自由民主党)【政府役職】

○三木国務大臣 環境問題は党派を越え、イデオロギーを越えた課題である、こういう見地から、各党が長期間にわたって御努力の結果、瀬戸内海環境保全に関する臨時措置法が可決をいたしますことに対して、これはまさしく国民の瀬戸内海を美しい瀬戸内海に取り戻してもらいたいという国民の要望にこたえたものであって、御努力に対して敬意を表する次第でございます。政府としては異論のあるどころか、この法律に盛られてある趣旨を体して、三年以内という規定をできるだけ時期を早めて、瀬戸内海の環境保全に対する基本計画を樹立いたす考えでございます。  また産業排水の汚濁負荷量三年以内に二分の一に減少するということは、これは励行をい……

第71回国会 公害対策並びに環境保全特別委員会 第50号(1973/09/18、33期、自由民主党)【政府役職】

○三木国務大臣 しばしば鳥本委員にもお答えいたしましたごとく、このままの現状で何にも開発をしてはいけぬという立場はとらないわけでございます。過密過疎、非常に日本の開発は片寄ってきておるわけでありますから、これを全国をもう少しバランスのとれた開発をすべきだという立場で、もう現状を固定して何にも手をつけたらいかぬというような立場はとらない。そこで開発をする場合においては、事前に環境への影響というものを十分に調査、検討、評価、こういうものをいたしまして、できるだけ環境への悪い影響、これを事前に防止し、防止ができないときにはその開発は認めないということで、開発と環境保全との両立をはかりたい、そういうこ……

第71回国会 公害対策並びに環境保全特別委員会 第52号(1973/10/09、33期、自由民主党)【政府役職】

○三木国務大臣 私、まだいま事務当局から、湘南の海岸を海上公園にするというものについて現在のところ計画を持っておりませんので、私もこの問題については検討いたしたことはないのですが、今後の研究課題といたします。
【次の発言】 まあ各地でこの問題に対して地域的な紛争が起こっておるわけです。どうしてもやはりそういう道路をつくるときには、地元の人たちは排気筒などに対して、あまり近くに建てられるならば空気の汚染なんかの心配があることは当然ですから、十分な合理的な説明を得て納得していくようにこれからしないと、ますますこういう道路の建設などによって不必要な地域的紛争を巻き起こすことになるので、そうすべきだと……

第71回国会 公害対策並びに環境保全特別委員会 第53号(1973/11/13、33期、自由民主党)【政府役職】

○三木国務大臣 御指摘のように、最近、こういう不祥な事件が各省に次々に起こっておることは、政府として重大視されなければならぬわけでございまして、官庁の中に清廉な気風が確立されなければ、政治、行政に対する国民の信頼なんかは地を払うことになるわけでございますから、内閣全体として、こういうことの絶対に起こることのないように戒心をいたしてまいりたいと考えます。
【次の発言】 先般も閣議におきまして、官庁における綱紀の粛正について強い政府の方針というものを打ち出したわけでございます。その中には、御指摘のような役人と業者との癒着というものを断ち切らなければ、いろいろな弊害が起こってくるわけでございますから……

第71回国会 予算委員会 第3号(1973/02/01、33期、自由民主党)【政府役職】

○三木国務大臣 確かに御指摘のような発言をいたしたことは事実であります。やはり政党は、政党自身が政策立案の能力を持ち、また政党の資金は、できるだけ党員の党費等によって経常費をまかなっていくということが理想である、これは私はそう考えておるわけでございます。政治資金規正法については、総理の答弁も私は聞いておりまして、まあ選挙法の改正、それと同時にこの問題を考えるということが、理屈の上では一番理想的だと思いますが、政治資金規正法については、前内閣時代からのいきさつもあり、国民の気持ちとしては、何が何でも資金の問題から取り上げてもらいたいという強い要望のあることもよくわかりますので、この問題については……

第71回国会 予算委員会 第6号(1973/02/05、33期、自由民主党)【政府役職】

○三木国務大臣 私は従来から土地に対して、土地を投機の対象にしておるということは、社会公平の原則からいっても納得のできないことである、したがって、そういう意味から土地委員会のような制度をつくって、その地方においてその土地の、所有権というものは憲法の規定もありますが、その利用については、そういう認可制のような制度をとるぐらいの規制を行なうことが必要である、こういう考え方であったわけです。今度の土地対策の中にも、特定地域においては、そういうアイデアが取り入れられておるという考えで私は賛成をいたしたわけでございます。
【次の発言】 防衛力の平和時における限界、これは渡部さん御承知のように、閣議、国防……

第71回国会 予算委員会 第8号(1973/02/07、33期、自由民主党)【政府役職】

○三木国務大臣 田中委員は、公害特別委員長として一年間、これを手がけてこられたわけでありますから、前後の事情を十分に御承知になっておるわけでありますが、無過失の損害賠償保障制度の措置をとれ、それは附則の中にありますが、附帯決議の中にも、いまお話しのような問題があるわけでございます。しかし、その国会の意思を尊重して、この国会に公害による損害賠償保障制度を提案したいということで準備をしておるわけです。これは附則の国会の意思を尊重して……(田中(武)委員「それは趨勢です」と呼ぶ)趨勢でもありますが、また一面において、国会の意思も尊重しておる。ただしかし、その場合に附帯決議の中にある範囲を拡大して、い……

第71回国会 予算委員会 第9号(1973/02/09、33期、自由民主党)【政府役職】

○三木国務大臣 瀬戸内海は、これをひとつきれいにせなければならぬということに対しては、だれも異存はありません。  そこでしかし、総理がいま言われたように、これは排出基準の強化であるとか、あるいは総合規制までやるわけでありますから、そのほかに公共の下水道の整備とか、非常な総合的な政策を見合わせて瀬戸内海の浄化というものはやらなければならぬわけです。したがって、いま総理も言われたように、沿岸の各県の協力を得ることが必要でありますから、それはやはり開発の規制までも考えなければならぬわけでありますから、そういうことで、この十四日に沿岸の知事会議を開いて、そして瀬戸内海をひとつもう一ぺん美しい瀬戸内海に……

第71回国会 予算委員会 第11号(1973/02/12、33期、自由民主党)【政府役職】

○三木国務大臣 いま総理も答弁されたように、人間の活動には生産の場があり生活の場がある。この生産の場が生活の場を力で押しまくっていけば、それはもうそういう社会というものは真の繁栄も平和もないわけですから、どうしてもやはり生産活動、生活環境というものは均衡をとらなければいけない。だから、今後の開発は、やはり環境の保全ということは開発の前提である。その環境を破壊して開発しても、ねらうところが真の繁栄、真の平和というものをもたらすものでないですから、今後は、すべての開発はよき環境の保全を前提にする、こういうことが大原則だと私は思っています。

第71回国会 予算委員会 第14号(1973/02/21、33期、自由民主党)【政府役職】

○三木国務大臣 今後の経済成長の場合に、いろいろな公害防止、あるいはまた開発に対するいろいろな環境の保全、そういうものを何もしないでやれば、いろいろな問題、指摘されておるような問題になりますが、そういうことに最善の注意を払いながら経済の成長をはかっていくという前提になってくれば、それはいろいろな汚染の状態にも変化が起こる。だから、われわれが今後やろうとすることは、開発の場合に公害の防除ということに対して最善の注意をする、そのための技術開発もする、あるいはまた環境の保全にも万全の対策を講ずるという前提に立って、その環境の破壊からくるいろいろな弊害を防除していくという必要があるわけでございます。

第71回国会 予算委員会 第15号(1973/02/24、33期、自由民主党)【政府役職】

○三木国務大臣 むずかしいことを言った覚えはないわけでして、開発と環境というものを両てんびんにかけて、オール・オア・ナッシングということはとらぬ。それは現にやはり開発の必要というものはあるわけですから、これはもう万人が認めておるのですから、開発と環境の保全というものをどうして両立させるかというところに政治のくふう、英知というものがあるわけですから、そんなに簡単にどちらかオール・オア・ナッシングだったら、政治は要らないかもしれない。  そういう意味で言ったわけでありますが、しかし、私がなおそれにつけ加えたのは、このごろはどうも、GNPということで計算されるものはよくわかるのですから、非常に価値を……

第71回国会 予算委員会 第16号(1973/02/26、33期、自由民主党)【政府役職】

○三木国務大臣 兒玉委員の御指摘のように、最近、乱開発というべきことがなかなか目に余るものもあるわけでございます。フランスでも、スイスでも、御指摘になったように、森林地帯の開発には相当きびしい規制を加えておることは御指摘のとおりであります。森林というものの持っておる多面的な価値は御指摘のとおりでありますが、木材の供給ばかりのサイドからは森林資源は考えられないというのが、今日の時代の傾向であることは御指摘のとおりでございます。  そういうことで、われわれとしては、森林法の改正にも、農林省との間に、自然の保護という観点に立って、森林がそういう見地を十分に生かされるような改正をするようにということで……

第71回国会 予算委員会 第17号(1973/02/27、33期、自由民主党)【政府役職】

○三木国務大臣 北側さん御指摘のように、琵琶湖は自然の景勝の地であるばかりでなしに、上水道の水源池でもあるわけですから、これはもう水質の汚濁をどうしても防止しなければならない。そのために、御指摘のあったような、いろいろ土地の買い占め、乱開発からくる一つの琵琶湖の汚濁、いまこれをきれいにしようというのに、またこれの汚濁の原因をつくったのでは意味はなさないですから。あそこは国定公園になっているわけです。九万ヘクタールくらい指定しておるわけですね。陸地が二万ヘクタールくらいあるのですか。これを国定公園としていろいろな規制をしておるわけですが、しかし、それだけでは足らない面もありますので、この四月から……

第71回国会 予算委員会 第18号(1973/02/28、33期、自由民主党)【政府役職】

○三木国務大臣 八木委員の御指摘のように、この問題は、憲法の自由平等の基本的な原則にかかわりを持つ重大な問題でございます。したがって、こういう問題が一日も早くいろいろ議論をされ、あるいは運動をされる必要のないような状態を実現をすべきだと思います。  いろいろ国際平和と申しましても、国内においてこういう問題が解決されぬということでは、極端に言えば、平和を口にすることもなかなかできないような一面も私はあると思います。このためには、政府はもとよりでありますけれども、一般の社会全体が、社会正義、公平あるいは寛容、相互理解、こういうふうな態度をもってこの問題の解決に当たらなきゃならない。特別措置、あるい……

第71回国会 予算委員会 第19号(1973/03/01、33期、自由民主党)【政府役職】

○三木国務大臣 航空機の騒音ということが社会的な大問題になっておりまして、そういう点で環境基準を三月中にはきめたい。まだ、最終的な検討を加えておるわけでございますので、この段階でその内容に触れるわけにはまいりませんけれども、期限の点においては、三月末にはぜひ環境基準を出したいと考えております。
【次の発言】 そのとおりです。
【次の発言】 いきさつにつきましては、事務当局からお答えしたほうがいいと思いますが、環境庁の立場は、イタイイタイ病あるいはカドミウムの鉱害の被害、これを何とかやはり救済をしたいというのがわれわれの基本的な立場でありますから、国の鑑別診断を求められたときには、こういう環境庁……

第71回国会 予算委員会 第24号(1973/03/30、33期、自由民主党)【政府役職】

○三木国務大臣 法務大臣と同じような見解でございます。法務大臣と同意見でございます。


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第72回国会(1973/12/01〜1974/06/03)

第72回国会 運輸委員会 第11号(1974/03/05、33期、自由民主党)【政府役職】

○三木国務大臣 最近騒音の公害に対する非常な国民的な苦情といいますか、そういうものが各地において非常に広範な地域で述べられておるわけでありますが、やはり環境の静けさを求めるということは当然のことであるわけでありますから、われわれ環境行政を進めていく上においても、静穏な環境を確保するために努力しなければならぬことは当然でございます。ことに飛行機がジェットエンジンにかわってから、騒音の問題というのは各地において問題を引き起こしておりますが、ことに大阪国際空港においては、飛行場の立地条件が非常に世界的にも悪い条件のもとにあるわけでありますから、騒音の被害というものが一番甚大であるわけでございます。そ……

第72回国会 外務委員会 第4号(1974/02/14、33期、自由民主党)【政府役職】

○三木国務大臣 昨年の十二月の十日に出発をいたしまして、約二十日間政府特使として中東八カ国を訪問をいたしたわけでございます。  旅行の目的は、一つには中東和平に対して日本として貢献できる道はあるかということが一つ。もう一つは、訪問をいたしました中東諸国と日本との友好関係を増進するためにはどういうことが必要なのか。こういうことを旅行の目的として八カ国を回ったわけであります。  中東和平の問題については、この機会に中東の和平を達成したい共通の願望を持っている。機運もそういう機運が動いてまいりましたので、そういう強い希望を中東諸国は持っている。その解決の基礎になるものは、一九六七年国連の安保理事会の……

第72回国会 決算委員会 第3号(1974/02/19、33期、自由民主党)【政府役職】

○三木国務大臣 昭和四十六年度における環境庁の歳出決算につき、その概要を御説明いたします。  環境庁の歳出予算現額は四十三億六千八百四十九万円余でありまして、支出済歳出額は四十一億四千四百八十万円余、翌年度へ繰り越した額は一億四千六百八十六万円余であり、差し引き不用額は七千六百八十二万円余となっております。  歳出予算現額につきましては、当初予算額一億八百三十六万円余、予算補正追加額一千七百二十二万円余、予算補正修正減少額一千三百九十五万円、予算移替増加額三十九億六千八十四万円余、予算移替減少額八千九百九十五万円、前年度繰越額一億八千九百九十八万円余、予備費使用額一億九千五百九十七万円余を増減……

第72回国会 公害対策並びに環境保全特別委員会 第3号(1974/02/12、33期、自由民主党)【政府役職】

○三木国務大臣 第七十二回国会における衆議院公害対策並びに環境保全特別委員会の審議に先立ち、私の所信を申し述べます。  中東戦争を契機とする石油危機により、はしなくもわが国の経済成長の基盤は、限りある資源の上にあまりにも立ち過ぎていることが明らかになりました。  わが国は、これまで、資源の有限性に対し今日のごとく深刻に考えず、資源を消費し、生産の拡大と物的生活の向上を追い求めてまいりました。しかしながら、このことは公害の発生と自然環境の破壊をもたらし、国民の健康を害し、生活環境悪化という深刻な事態を引き起こすに至ったのであります。  今日、国民はだれ一人として環境問題の重要性を認識せざる者はな……

第72回国会 公害対策並びに環境保全特別委員会 第4号(1974/02/19、33期、自由民主党)【政府役職】

○三木国務大臣 この石油の問題というのが大きな世界的な問題になってきたのは、石油がもう完全な売り手市場になった。いままでは金さえ持っていければ幾らでも自由に石油が買えたわけです。ところが産油国自身とすれば、これはやがて枯渇する資源である。だから、できるだけその資源を大切に使おう、細く長くそれを使おうという資源保全の考え方というものが産油国に強くなってきておる。  もう一つは、他の工業製品の値上がりに比べて、石油というものは安過ぎた。それは、昭和四十六年度は一バーレル当たり一ドル台ですからね。四十七年度になってきて二ドル台になった。それが、この石油の危機になってきてから、去年の十月、十一月ごろか……

第72回国会 公害対策並びに環境保全特別委員会 第5号(1974/02/20、33期、自由民主党)【政府役職】

○三木国務大臣 公害対策から考えましても、データというもの、これは行政の基礎になるわけですから、ああいう不始末が起こったことは非常に残念に思うわけでございますが、これから政府のほうとしても体制を、やはりどうしたって分析機能というものは持たなければ、いろんな、放射能の問題にしても、公害対策にしても、それを基礎にして政策を進めていくわけですから、いま科学技術庁が中心になって、これはどのようにして体制を整えて、失われた国民の信用を回復するかということを考えておるわけで、多少の時間をいただきたいと思いますが、国民から、これならだいじょうぶだろうという体制を立て直したいと考えております。  もう一つは、……

第72回国会 公害対策並びに環境保全特別委員会 第6号(1974/02/28、33期、自由民主党)【政府役職】

○三木国務大臣 ただいま議題となりました公害健康被害補償法の一部を改正する法律案について、その提案の理由及び内容を御説明申し上げます。  大気の汚染または水質の汚濁の影響により健康がそこなわれた人々の保護をはかるための公害健康被害補償法が、第七十一回国会において成立を見たところでありますが、本制度の実施に必要な費用のうち、慢性気管支炎等の非特異的疾患にかかる被害者に対する補償給付の支給等に要する費用につきましては、大気汚染防止法に規定するばい煙発生施設等を設置する事業者から徴収する汚染負荷量賦課金のほか、移動発生源分として別に法律で定めるところにより徴収される金員をもって充てることとされており……

第72回国会 公害対策並びに環境保全特別委員会 第7号(1974/03/05、33期、自由民主党)【政府役職】

○三木国務大臣 申すまでもなく富士山はわが国の自然の中でも象徴的なものであります。ところが、これは首都からも百キロ以内にある地点でありますので、非常に便利な地点でもあり、近時レジャー開発、別荘開発等、無計画に開発をされる傾向が非常に顕著になっておるので、この富士山というものを保護し、あるいはこれを利用するにしても総合的に計画的に保護、利用をいたすことが必要である、こういう点から考えて、こういう法案を提出いたしました。これが理由でございます。
【次の発言】 お説のとおり自然公園法でいろいろな規制ができるわけでありますが、公園外の地域もあるということであります。富士山は一帯として考えることがいいと……

第72回国会 公害対策並びに環境保全特別委員会 第8号(1974/03/08、33期、自由民主党)【政府役職】

○三木国務大臣 私どもも、きょう朝日新聞ですか報道された東邦亜鉛の対馬の事件は言語道断な事件だと思います、あれが事実ならば。よごれてない上流の土砂を下流へ持ってきて、そうしてごまかしたというようなことは、これは許されない行為でありますから、環境庁としても、さっそく事態を究明して 必要があれば再調査もいたす考えでございます。あそこの健康調査はすでにやったわけでありますが、イタイイタイ病の患者はなかったというような報告でありましたけれども、いま言ったようなあそこの事態というものが、会社ぐるみで事態を隠蔽するような作業が行なわれたという、どうもそういう点で不安がありますから、真相を究明し、さらにきょ……

第72回国会 公害対策並びに環境保全特別委員会 第12号(1974/03/22、33期、自由民主党)【政府役職】

○三木国務大臣 前回の委員会においても島本委員にお答えをして、環境調査の補完的な調査を今後続けていくということで、この計画を撤回するというようなことは、私は申したこともないので、速記録をお読みいただければわかりますように、環境調査の補完ということを申したわけでございます。大規模な工業立地でありますから、今後段階的にアセスメントをしていって、むろんそのアセスメントの結果によっては計画の変更を命ずることもございます。  いずれにしても、今後はきれいな工業基地にしたい。いままで、われわれは各地においていろいろな経験を持っておるわけですから、きれいな工業基地にするために、今後北海道庁とも連絡をとりつつ……

第72回国会 公害対策並びに環境保全特別委員会 第13号(1974/03/26、33期、自由民主党)【政府役職】

○三木国務大臣 五十年はああいう、いろいろ延ばしてくれという意見もメーカーに強かったんですけれども、これは予定どおり実施をいたすということで、方針を変えなかった。五十一年の窒素酸化物は、これはなかなかその技術の開発というものは、五十年の規制のときには、すでに本田とか東洋工業など開発をされたところもありましたが、五十一年の規制は、今度はどこもまだ開発されていないんですね。したがって、いまやっておることは、技術開発をメーカーに対して促進するということで、一方においては、方針はやはり示してあるわけですから、その方針に従って聴聞会なんかも予定どおり開いていくつもりであります。  しかし、一方において技……

第72回国会 公害対策並びに環境保全特別委員会 第14号(1974/03/28、33期、自由民主党)【政府役職】

○三木国務大臣 四月中には大体見当をつけて、そして交渉することにしようと思っております。
【次の発言】 そういう注文をお出しになるのは、人事の公正を期すようにという御親切からだと思いますので、その人事については、この性格に照らして公正な人事をいたすことにいたします。
【次の発言】 公正な人事をいたすように心がけて、これを国会の承認を受けるというような厳格さでなしに、御連絡をするようなことはいたします。しかし、御承認を受けるというような窮屈なものではないと御承知を願います。
【次の発言】 先般も申し上げましたごとく、これは九月の一日から実施をいたしますので、六月、おそくとも七月までには政令案を全……

第72回国会 公害対策並びに環境保全特別委員会 第15号(1974/04/02、33期、自由民主党)【政府役職】

○三木国務大臣 いよいよ率法案が成立したときの準備というものがあり得るでしょうが、そういう場合には、やはりこの法案が可決した場合ということをちゃんと頭に描いておかなければならぬ。法律がまだ施行されていないときに、いかにも施行されておるように言うことはよくない。もしもという、もしこの法案が可決した場合というそういう字句が脱落をしておると思います。
【次の発言】 先ほどお答えしたように、これは、この法律が実施された場合ということが前提に書かるべきものであった。法案は通ってないのですからね。通ってないのに、まともに保全法というものを覚書の中に書くことは、やはり少し思慮の足りない点があったと思います。

第72回国会 公害対策並びに環境保全特別委員会 第16号(1974/04/04、33期、自由民主党)【政府役職】

○三木国務大臣 瀬戸内海の環境保全に関する臨時措置法は、瀬戸内海をできるだけ短期間にきれいにしていこうということですから、したがって、そうみなが猶予期間をぎりぎり一ぱいまで、上積み規定をそれまで延ばすということは、立法の趣旨にも反するわけでありますから、実情を調査して指導を強化いたします。
【次の発言】 必要があれば、そういうこともやりますけれども、いまのところは勧告権というのでなくして、行政的な面で指導を強化していきたい。しかし必要があれば、それはそういうことにもいたします。
【次の発言】 まだこの問題は具体的な問題として県からも、環境庁に何の申請もきてないわけですが、この問題は特に慎重に対……

第72回国会 公害対策並びに環境保全特別委員会 第18号(1974/04/12、33期、自由民主党)【政府役職】

○三木国務大臣 これから日本は、エネルギーに対して原子力発電に依存しなければならないものが非常に多いわけでありますが、原子力発電の場合に安全性の確保ということが、これが一番大事なことであります。ただ、これに対しては、原子力発電という特殊な技術によるものですから、原子力局でいろいろな全般の行政をやっておるわけですが、しかし、これは安全性という問題が問題になっておるときに、原子力局としてもその点に十分気をつけて、地元民に対して不安を与えない、市長がいろいろな不安を持つような形であるとうまくいきませんから、これはよく私どもからも話すことにいたします。

第72回国会 公害対策並びに環境保全特別委員会 第23号(1974/05/14、33期、自由民主党)【政府役職】

○三木国務大臣 この法案は、岡本委員の御指摘のように、北富士演習場の取り扱いについて起こったことは事実です。しかし、その前から富士の周辺の環境保全をしたいという声があって、環境保全に関する法案を希望しておったことは事実なんですね。それをちょうど北富士の演習場の取り扱いという問題があったので、この機会にこれを実現をはかりたいという強い希望が山梨県側に起こったことは事実です。  それはなぜかといいますと、岡本委員ごらんになっても、地図を見ても、富士の山ろくと湖の付近だけは国立公園になっているのです。ところが富士宮市とか、富士市であるとか、御殿場市であるとか、今度入れようとする地域は全然入っていない……

第72回国会 公害対策並びに環境保全特別委員会 第24号(1974/05/17、33期、自由民主党)【政府役職】

○三木国務大臣 窒素酸化物の低減を目標にした五十一年度の規制は、変更はいたしておらぬわけです。この方針は示してあるわけですが、まあ正直に申しますと、五十年度の規制の場合は本田とか東洋工業とか、そういう技術の開発自体は、やっぱりメーカーがあったわけですね。だから日産からも、あるいはまたトヨタからも相当な強い陳情を受けたのですが、これはもう問題にならぬ、現にあるではないか、開発している。大メーカーができぬわけはないということで、非常にこちらとしても、そういう人たちにも言いやすい立場にあったわけです。  今度はまだ、だれも技術開発ができてない。したがって、六月に、技術開発を促進する意味もあってヒヤリ……

第72回国会 公害対策並びに環境保全特別委員会 第25号(1974/05/21、33期、自由民主党)【政府役職】

○三木国務大臣 土井さんのいままでの熱心な御質問、非常にもっともだと思います。こういう工業開発のような場合には、どうしてもやはり開発というもののエネルギーのほうが強いですから、ややもすると、やはり環境アセスメントのほうが、あと追いになる場合がある。全体として国の政治が環境第一ということに変われば別ですけれども、やはりまだ、ことばでは言いましても、政治全体の姿勢が変わっているとは私は思わない。  そういうところに、いろいろと御質問になったことは意義があるとは思いますが、いまこれを全部撤回ということは考えていないのですけれども、いまの御質問にもいろいろあったように、欠陥のあることは事実ですから、そ……

第72回国会 公害対策並びに環境保全特別委員会 第27号(1974/05/24、33期、自由民主党)【政府役職】

○三木国務大臣 総量規制を導入したいということは、かねがねから思っておったところであります、いまのような個別規制であっては、全体としての良好な環境というものを維持することは困難でありますから。ところが、これは、各国においても総量規制をやっておる国はないというところを見ますと、やはりなかなか困難な問題がそれに伴うわけでありますが、いま御指摘のように、日本の場合の諸条件にかんがみて、日本は優先して環境政策、公害政策を、世界に率先して、できる限り前向きの法案を用意することが必要である。こういうことで、いまお話のあったように、これからが環境元年である、こういう決意で取り組むために、この法案を出したわけ……

第72回国会 内閣委員会 第14号(1974/03/22、33期、自由民主党)【政府役職】

○三木国務大臣 ただいま議題となりました環境庁設置法及び行政管理庁設置法の一部を改正する法律案について、その提案の理由を御説明申し上げます。  御承知のとおり、環境庁は、昭和四十六年七月に発足し、今日まで各種公害規制の強化、被害者救済制度の整備、自然環境保全施策の充実等環境の保全に関する行政を総合的に推進してまいったのでありますが、このような施策の拡充と相まって、行政の運営体制をさらに強化することが必要となっております。  このため、環境行政の一そうの推進をはかるべく、今回この法律案を提出した次第であります。  次に、この法律案の内容について御説明を申し上げます  第一は、環境庁設置法を改正し……

第72回国会 内閣委員会 第33号(1974/05/23、33期、自由民主党)【政府役職】

○三木国務大臣 環境庁は、御承知のように手先を持っていないのです。将来もし手先を持つとすれば膨大な機構になる。私は、手先は持たなくていいという意見なんです。むしろ地方の自治体を手足として、地方の自治体と環境庁との間に、環境の保全、公害の防止に対して緊密な連絡をとるほうが現実的であるという考えです。しかし、困ってきたことは、府県を手先として調査とかあるいはまた資料の収集というものをやっておるわけですが、しかし、府県を越えるような問題がたくさん出てくるわけです。たとえば水質の汚濁にしても、河川という問題をとらえてみれば、そういうことになりますので、これがいまのような体系のもとにおいては、府県を越え……

第72回国会 予算委員会 第8号(1974/01/29、33期、自由民主党)【政府役職】

○三木国務大臣 環境庁に関しては、政府委員からお答えいたさせます。
【次の発言】 私が中東の特使として参りまして約束をした問題は、スエズ運河の改修についてであります。  日本が海洋国家であるということと、スエズ運河が国際水路であるという点から、日本が第一期工事として一億四千万ドルの借款を与えるという点を承諾いたしたわけでございます。そのエジプトとシリアが、今次の中東戦争で非常な被害を受けておる事実にかんがみて、そして経済協力の要請がありましたので、この点についてはただいま折衝中でございます。何らかの形で日本が、直接中東戦争の被害を受けたエジプトとシリアに対して経済協力をするという方針のもとに、……

第72回国会 予算委員会 第12号(1974/02/05、33期、自由民主党)【政府役職】

○三木国務大臣 野党の立場にある中澤委員から、私の中東訪問に対しての労苦に対して、いろいろ御発言があったことを多といたします。  中東を訪問して、日本の外交というものに対していろいろ考えさせられるものがあった。それは、日本は約八一%の石油を中東から仰いでいる。しかし、石油というものが、これは買い手市場であった、金さえ持っていけば幾らでも買えた時代である。その安易さになれて、日本の中東外交が手薄であったという反省はしなければならぬと思ったのであります。  中東諸国は、砂漠地帯のきびしい風土の中に石油という資源だけを持っているわけですから、しかも、その石油というものは、せいぜい三十年か五十年の寿命……

第72回国会 予算委員会 第14号(1974/02/07、33期、自由民主党)【政府役職】

○三木国務大臣 県立ですから、環境庁の管轄ではないのですけれども、そういう指定を行なうということは、自然環境として保護したいという県の意図でそういう指定を行なったものだと思います。
【次の発言】 県立の自然公園というものは、絶対に永久に自然公園で置かなければならないというものではないでしょうから、その県条例もあることですし、そうなってきたら、県会においても付議せなければならぬわけですから、その土地をどういうふうに使うか、自然公園として保護するか、やはり両方の比較検討を府県においてすべきものだと思います。

第72回国会 予算委員会 第18号(1974/02/20、33期、自由民主党)【政府役職】

○三木国務大臣 お答えいたします。  内閣はその答申を尊重すべきことは当然でございます。
【次の発言】 詳細に、八木委員の御満足のいくようなお答えにはならぬかもしれませんが、重要な問題はスライド制だと思います。
【次の発言】 臨時閣議を直ちに明日開けということでございますが、これはいろいろ内閣として予定もございますが、社会保障制度審議会の答申を関係閣僚に配付いたします。そして明日の会議に、八木さん御指摘のように、そういうことも頭に入れて臨むことにいたします。
【次の発言】 八木委員の御熱烈な御発言のあったことも加えて、いろいろ予定があって、明日、いま御提案のような、みなが寄ってという、全閣僚が……

第72回国会 予算委員会 第20号(1974/02/22、33期、自由民主党)【政府役職】

○三木国務大臣 これだけ日本が公害問題で、公害先進国とまでいう汚名を受けておるわけでありますから、この経験に徴しても、低開発国などに対する経済協力、あるいは企業の進出、こういうものに対して、公害を輸出する国であるというような、そういう非難を受けるようなことがあってはならないので、通産省とも相談をしておるわけでありますが、これはやはり強い行政指導をしてもらって――行動基準のようなものが要るのかと考えたのですが、行動基準というのも、何か抽象的な面もありますから、通産省の強い行政指導のもとに、公害輸出国という汚名を受けるようなことのないように今後していかなければならぬ問題だと思います。

第72回国会 予算委員会 第21号(1974/02/23、33期、自由民主党)【政府役職】

○三木国務大臣 いまも考え方は変わりません。
【次の発言】 岡田委員御指摘のように、地方からはそういう計画が出てきたことは事実ですが、これは直さしたわけであります。
【次の発言】 地方計画と港湾審議会できめたものの間には、変更がございます。
【次の発言】 最初に御答弁申し上げましたごとく、最初、地方の港湾審議会できめたものを、それでいろいろ不備な点があるというので、もう一ぺん再提出をして、その再提出されたものを中央の港湾審議会にかけたという経緯があることを、補足しておきます。
【次の発言】 手続上には、いろいろ御指摘のような問題はあったと思いますが、しかし、中央港湾審議会にかかるときには、とに……

第72回国会 予算委員会 第29号(1974/03/05、33期、自由民主党)【政府役職】

○三木国務大臣 土地の移動とか保有の状態というものは、国政をやる場合の基礎になるわけですから、これを正確に把握することは必要だと思いますが、従来におけるそういう面の、土地に対する総合的な調査というものが足らなかったことを、率直に認めざるを得ません。建設省がこの間やったのも、七八%くらいの回答があったようですけれども、それはその限りにおいて正確だとは思いますけれども、しかし、いま阿部さん御指摘のように、これは胸を張って答弁できるようなものでないことも事実でしょう。経済企画庁においても、固定資産税の面から全法人に対する調査、四十八年度ぐらいから、建設省もまた経済企画庁も、その必要を感じて、土地の移……

第72回国会 予算委員会 第32号(1974/03/29、33期、自由民主党)【政府役職】

○三木国務大臣 承知しております。この塩那道路を許可したのは、まだ環境庁のできる前の昭和四十六年に、厚生大臣の許可によってこの道路が行なわれたわけでありますが、その後、この道路がいろいろ問題のある道路であるだけに、承知をいたしております。
【次の発言】 私も写真を見て、やはり災害防止、環境の保全からいって、たくさん問題をかかえておる道路だと思います。したがって、これは関係省庁、栃木県も呼びまして、至急、災害防止、環境保全の点から最大限度の善後策を講ずるようにしたいと思っております。それをしなければ、非常にあの道路は問題であるということを承知しておるわけでございます。


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第74回国会(1974/12/09〜1974/12/25)

第74回国会 決算委員会 第1号(1974/12/24、33期、自由民主党)【政府役職】

○三木内閣総理大臣 まあ原さんの御指摘のように、まだ外交用語としては使っていないのですけれども、一般に第三世界といわれておる。そのカテゴリーは、発展途上国というものが第三世界というものの中心になっていると思う、国連加盟でも圧倒的に発展途上国が多いわけですから。工業先進国といっても二十数カ国。したがって私は、やはりこれからは、用語は熟していないけれども、第三世界というものは世界を動かしていく大きな原動力になる、だから、国連の場などにおいても、この第三世界との関係というものを先進工業国との間にどうして調整していくかということが国連の最大使命になってくると考えておるわけです。われわれとしては、日本の……

第74回国会 予算委員会 第2号(1974/12/19、33期、自由民主党)【政府役職】

○三木内閣総理大臣 以後、その点は十分注意いたします。
【次の発言】 私も岡田議員と同じように、議会制民主主義の大きな特徴は、政権の交代できるという基盤を議会政治が持つことだと思っています。しかし、そのためには、政権の交代のできる政治の基盤というものが必要であります。今回の場合も、御指摘のとおり、野党に政権がいくということが、議会制民主主義からいえば、それが一つのルールでありましょう。しかし、国民の間からその声が起こらなかったことも事実であります。だから政権の交代は、やはり国民の納得のいく形で政権交代のルールが日本の議会政治にできなければならぬ。私は、自民党の総裁として政権担当の責任を持つと同……

第74回国会 予算委員会 第3号(1974/12/20、33期、自由民主党)【政府役職】

○三木内閣総理大臣 私が自治省に届け出をいたしておる後援団体、この後援団体は独立のやっぱり人格を持った団体でございますが、政策懇談会、近代化研究会の二つだと記憶しております。
【次の発言】 私は、十七日でございましたか、本会議で浅井さんの質問が出るまで、そういう団体というものがあることを実際に知りませんでした。
【次の発言】 この機会に、私が真相を申し上げておきたいと思います。  私は、三十七年間、金銭に対する疑惑を一度も受けたことはありませんでした。また、戦後営利事業に関連をいたしたことも一度もございませんでした。また事務所の者にも、金銭に関しては特に厳重に気をつけるようにということを常々申……


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第75回国会(1974/12/27〜1975/07/04)

第75回国会 決算委員会 第17号(1975/06/26、33期、自由民主党)【政府役職】

○三木内閣総理大臣 原委員の御指摘のとおり、決算は納税者の立場に立っての重要なものでございまして、大変に出席の時間が少ないことは相済まぬです。決して内閣は軽視しているわけでない。予算と決算というものはきわめて重要な、国会における審議の項目、審議の対象であることは明らかでございますから、十分尊重してまいらなければならぬと考えております。
【次の発言】 自民党という政党は、名前のごとくきわめて自由な政党である。決まるまでの間にはずいぶん議論があるわけです。これは何も抑えない政党である。みんな自由に発言をしている。しかし、決まるときには、御承知のように衆議院においても一決して、国会の、ごらんになりま……

第75回国会 公職選挙法改正に関する調査特別委員会 第6号(1975/05/28、33期、自由民主党)【政府役職】

○三木内閣総理大臣 村田君御指摘のように、三木内閣は、金にまつわる政治不信、また狂乱物価等にあらわれた一部企業に対する疑惑、こういう中で一つの改革といいますか、これを粛正、改革せよという宿命を背負うて出発したわけです。だから、国民に対しても私はその期待にこたえなければならぬわけであります。議員各位におかせられましても、理想からすれば非常に物足らないものがあると思いますよ。私なども、やはりもっと根本的改革というものをいたすことが理想ではありましょうが、やはり現実を踏まえなければならぬ。私の役割りは橋渡しの役かもしれない。やはりもっと根本的な改革を次々にやって、そして、政治も選挙も国民の目から見て……

第75回国会 公職選挙法改正に関する調査特別委員会 第7号(1975/05/30、33期、自由民主党)【政府役職】

○三木内閣総理大臣 今日も変わりはございません。
【次の発言】 津金議員が憲法二十一条の規定を引かれて言論の自由とか、結社とか集会とか表現の自由、これはもう民主社会の根幹をなすものでありますから、これをやはり否定しては民主政治というものは成り立たないと思う。  ただ私は、選挙という、二十日間ですよ、二十日間という短い期間の場合におけるいろいろな規制というものが、この二十一条という、言論の自由、表現の自由、これを否定するものだというふうには考えないのです。二十日間ですからね。一年じゅうではないのですから。  その証拠には、選挙法の規定の中でいろんな規制を行っている。政党の活動にまで規制を行ってい……

第75回国会 商工委員会 第27号(1975/06/24、33期、自由民主党)【政府役職】

○三木内閣総理大臣 各省が各省行政の必要によって行政指導をいたしておることは事実でございますが、しかしそのことは独禁法を尊重しなければいかぬということであって、産業政策の名において独禁法を侵してはいけない、こういうふうに考えておる次第でございます。
【次の発言】 いろいろな御批判はあろうと思いますが、しかし考えてみると、戦後独禁法の強化が行われたことは、これが初めてのことであります。私は、自由経済の精神と制度を守りたいという信念を持つものであります。そのためには、どうしてもやはり公正な自由競争のルールを維持しなければ、自由経済体制は守れるものではない、こういう見地から、今回改正案を提案いたした……

第75回国会 大蔵委員会 第19号(1975/03/19、33期、自由民主党)【政府役職】

○三木内閣総理大臣 山田さんいろいろお述べになりました。国民の期待が大きいこともよく承知をしております。ただしかし、これは世界的に見ましても、どの国もインフレと不況に悩んでいない国はない。どこもです。私が就任以来、海外からたくさんの国の賓客が来たけれども、彼らは、まだ日本というものはなかなかよくやっている方だと言うんです。卸売物価がたった五%前後というのは、先進国はどこの国もないですからね。ただ、われわれの悩みは消費者物価である。これがやはり政府の公約よりも少し下回るでしょうね、三月末には。一四%前後になるかもしれない。しかし、これとてもやはり安定した西独なんかに比べると、西独は六・一%ですか……

第75回国会 内閣委員会 第25号(1975/06/18、33期、自由民主党)【政府役職】

○三木内閣総理大臣 暴力というものが政治家の身辺を脅かすということになれば、これはもう議会制民主主義の根底は失われるわけであります。また日本が平和国家とか国際社会における平和共存といっても、全部暴力の否定ということであります。そうでなければ成り立たない。日本の社会から暴力を根絶しなければならない。そのためには教育からもあるいは政治の面においても、このことは強く戒めていかなければ、平和国家といってもそれは意味をなさない、こういうことでありますので、私は、三年間自衛隊で教育を受けたという、この教育の場から、暴力を日本の社会から根絶するという徹底したそういう教育が施されなければならぬ、そうでなければ……

第75回国会 法務委員会 第19号(1975/05/14、33期、自由民主党)【政府役職】

○三木内閣総理大臣 憲法改正の発議権は国会にある。国会が、参議院においても衆議院においても三分の二以上の議員が賛成をしなければ憲法改正の発議はできないということでございます。  それから、現在の情勢を、憲法を改正できるかどうか、どういうふうに判断するかということですが、これは衆参両院において三分の二以上の賛成がなければ発議はできないというわけですから、現在野党の各派は憲法を改正せぬという立場でありますから、現在の段階において、現在の国会の情勢のもとで憲法改正ができる状態ではない、こう判断をしております。
【次の発言】 私は参議院でも申したのですが、日本の憲法というものはやはり非常に高い理想を掲……

第75回国会 法務委員会 第20号(1975/05/16、33期、自由民主党)【政府役職】

○三木内閣総理大臣 稻葉法務大臣は、いま憲法を改正すべきではない――いろいろ改正について研究したことは事実ですが、三木内閣のもとにおいて憲法を改正してはいけない――いけないと言うより、すべきでないという意見であることは間違いございません。
【次の発言】 しばしば国会における稻葉法務大臣の答弁でも繰り返し述べておるのは、三木内閣のもとで憲法を改正すべきではない、こういうことを繰り返し述べておりますから、いろいろ憲法改正について改憲の意見を持つことはこれは御自由でございますが、三木内閣のもとにおいて憲法を改正すべきでないという彼の強い信念には疑う余地を私は持っていないわけでございます。

第75回国会 予算委員会 第2号(1975/01/30、33期、自由民主党)【政府役職】

○三木内閣総理大臣 江田さんの言われるとおり、国会は法案ばかりでなしに予算案の審議もございますから、一般論として言えば、野党から修正案が出て、与党もこれに賛成すれば、予算の修正も可能であることはもう当然でございます。しかし、この予算案を提出して御審議を願うわけでありますから、その場合に、政府の立場としては、事前にいろいろお話も承って、できる限り、野党の諸君の予算編成に対する御要望も、取り入れるだけは取り入れたつもりでありますから、この冒頭でこの予算を私が修正いたしますというようなことは、これは私は、そんな気に入らぬ予算案をこの国会に提出したわけでございませんから、予算は修正の意思はございません……

第75回国会 予算委員会 第3号(1975/01/31、33期、自由民主党)【政府役職】

○三木内閣総理大臣 不破さんはいま、自民党の経済政策が大企業本位であるというふうに断定をされました。自民党の経済政策が、高度経済成長ということにウエートを置いたことは事実でございます。それが結果として大企業というものの力をつけたことは事実でしょう。けれども、不破さん、お考えになっても、日本という国は資源もない国であって、物を外国から買ってきて、しかもまた、そういう物を材料として加工して外国に売って、いわゆる加工貿易のような形で日本の国というものは成り立っておるわけでありますから、そのためには、やはり、進んだ技術を取り入れて国際競争力を持つような企業というものが育って、そして日本の国民の生活水準……

第75回国会 予算委員会 第4号(1975/02/01、33期、自由民主党)【政府役職】

○三木内閣総理大臣 この不公正というものは絶えず存在をすると思います。だから、まあ世界的に見ても、国内政治の面でも、いま、やはり不公正是正ということが大きな課題になっておる。南北問題でもそうですよ。それだから、国内においても、絶えず政治は不公正是正ということに目を注がなければならぬ時代であると考えています。
【次の発言】 確かに不公正是正の中には、公的介入を必要とする部門も相当にございます。
【次の発言】 確かにそういう面があることは、お説のとおりだと思います。
【次の発言】 消費税の性格は、そういう点になかなかいろいろ問題があることはやはり認めます。しかし、それを一般の所得水準に比べて、酒で……

第75回国会 予算委員会 第5号(1975/02/03、33期、自由民主党)【政府役職】

○三木内閣総理大臣 湯山さんも過去を振り返ってみれば、わりあい昔は学園というものは静かな場所であった。われわれの学生時代を考えてもそうであった。また外国などを旅行して、一番美しくて静かな場所というものは、やはり学園なんですね。そういうことで、今日の日本の教育界の現状を見ますと、余りにも学園の中に政治の争いというものを持ち込まれて、やはりこの雰囲気を一新しなければ、私は日本の教育の刷新はできないと思っておるわけです。  そういう点で、これは自民党もむろんいろいろと努力をしなければならぬし、湯山さんの、またほかの野党の各位の御協力も得て、教育の本来あるべき姿、政争圏外に置くというふうに持っていきた……

第75回国会 予算委員会 第6号(1975/02/04、33期、自由民主党)【政府役職】

○三木内閣総理大臣 御承知のように、アラブ諸国はオイルダラーを持っていますから、したがって、これはやはり援助する場合もあると思います。しかし一方において、技術協力などの面は先進工業国から仰がなければならぬけれども、資金の点では、そういう石油を生産しない発展途上国などに対して、アラブ諸国が相当関心を持っていますから、そういうケースは今後もあり得る、こういうふうに考えます。
【次の発言】 私が参りましたときに、いろいろ緊急な向こうの要望に対しては、もう極力要望にこたえるために努力もしましたし、また、政府間でやれることに対しては、極力向こうの要望に沿うようにしたのですが、河村さん、問題は民間協力なん……

第75回国会 予算委員会 第7号(1975/02/05、33期、自由民主党)【政府役職】

○三木内閣総理大臣 この問題は、戦争のないときに一万人を超える死者があるわけですから、交通事故を防止するということが一番大事で、昨年度三千人ばかり死者が減ったという状態に置かれている、事故が減少の傾向にある、これは、いろいろな交通上の施設あるいは取り締まり等によってもたらされたわけでございますが、まず第一番に、そういう犠牲者を少なくするということに全力を傾けなければいかぬ。今後ともこれは努力をいたしていくつもりでございます。こういう何千人も死者が減ってくる傾向というものを、やはり助長していくような施策を充実していきたい。  また、渡部さんが御指摘になった母子家庭とか遺児に対して、政府としては、……

第75回国会 予算委員会 第8号(1975/02/06、33期、自由民主党)【政府役職】

○三木内閣総理大臣 この春闘に関しての態度は、しばしば申し上げておるとおりに、政府は労使の賃金交渉について介入する意思はない。ただ、そうした背景をなす環境づくりに対しては、政府としても、労使交渉の基礎になる環境については責任を持たなければならぬ、そういう点で、物価などに対しても、政府が目標を設定して、これに対して責任のある態度をとりたいということをしばしば申し上げておるわけでございます。  ただ、重大な関心を持たざるを得ないのは、阿部さんがお考えになっても、高度経済成長期には労働生産性というものは高まっていくことが当然であった。低成長の時代になってくると、そんなに労働生産性は高まる余地はないわ……

第75回国会 予算委員会 第9号(1975/02/07、33期、自由民主党)【政府役職】

○三木内閣総理大臣 第一番には成長率が違ってくる、これは大変なことであります。従来、実質で一〇%を超える成長というのは世界にどこにもないです。それが速度半減というわけですから、それに伴って産業構造あるいはこれに対応する国民生活、労使関係まで影響を及ぼす、これは大変な基調の変化である、こういうふうに考えます。
【次の発言】 やはり安定成長路線に切りかえなければならぬことは、資源の問題もありますし、環境の問題もあるし、あるいはまた国民の意識の問題もあるわけですから、そうなってくると、いままでの国民生活を消費の面から考えてみましても、資源の使い捨てのような時代ですから、大量にやはり資源を、いつでも日……

第75回国会 予算委員会 第11号(1975/02/13、33期、自由民主党)【政府役職】

○三木内閣総理大臣 日本の不変の原則でございます。
【次の発言】 内閣を代表しての御答弁でございます。
【次の発言】 せっかく米軍としても横田の管制権を日本に返したいというのですから、そういうことでありますから、この協議を促進することに努力いたしたいと思います。
【次の発言】 御指摘の兵学研究会、私的な研究の論文であるということでありますが、これは、いろいろ研究をすることは当然でありましょうけれども、おのずからそこは、御指摘のようなクーデターの実施の研究ということは、やはりいろいろな誤解を生じて適当ではない。今後自衛隊というものが憲法、自衛隊法の規定のもとに、やはりシビリアンコントロールの原則……

第75回国会 予算委員会 第18号(1975/02/21、33期、自由民主党)【政府役職】

○三木内閣総理大臣 御指摘の伊達火力に対する資材の搬入の場合、私もいろいろ調べてみましたが、海上保安庁が出てまいりましたのは、反対のために相当漁船が結集して、そうして人命の上においても非常に危険がある、そういうので、これはやっぱり人命尊重、秩序の維持という点から、そのまま放置しておいては大変なことになるという配慮から海上保安庁が出動をしたということでありまして、過剰防衛ではない、生命と秩序の保持のためであるという報告を受けておりますが、できるだけ原子力発電というものは今後日本が進めていかなければならぬ問題でありますので、そしてまた原子力発電に対する技術も開発をされて、安全というものに対しては、……

第75回国会 予算委員会 第20号(1975/03/01、33期、自由民主党)【政府役職】

○三木内閣総理大臣 最近法人の株式の保有が増大していく、このことに対しては、独禁法でこの弊害に対しては除去していく方向をとりたい。どうしても株式は民主化されていくことが、買い占めを防いだり資本の充実をする上においても適当でございますから、独禁法で扱いたい。株の持ち合いについては、弊害があるとすればやはり是正をしなければなりませんが、独禁法では、法人の株式保有の増大というものに一応の歯どめをしたいと考えておる次第でございます。将来の課題として検討をいたします。
【次の発言】 独禁法の改正の懇談会でもこの問題はどういうふうになったかということをいま総務長官にただしたわけでございますが、これは問題に……

第75回国会 予算委員会 第21号(1975/03/03、33期、自由民主党)【政府役職】

○三木内閣総理大臣 楢崎君も御承知のように、この問題は、いまもう最後の政府部内の調整をやっておる段階でございますので、個々の具体的問題について私の判断を申し述べるのはいま適当な時期でない。これは数日のうちに政府原案をまとめることにいたす予定でございますので、いろいろなこの国会における御論議なども頭に入れながら、懇談会の数回にわたった論議等も入れて、国民の納得のいくような独禁法の改正を国会に提出をしたいと考えております。
【次の発言】 この自動車の排出ガスの問題は、国民的関心も非常に高い、また生命、健康にも関連する重要な問題でありますので、私の考え方を述べて御理解を得ておきたいと思うのです。  ……

第75回国会 予算委員会 第22号(1975/03/04、33期、自由民主党)【政府役職】

○三木内閣総理大臣 小林議員の御指摘のように、こういう知能犯的な犯罪は、国民的な協力を得て捜査の情報などを収集しないと、警察の手だけでは十分でないことは御指摘のとおりだと思います。したがって、機会を通じて国民の皆さんにも、これは非常な社会不安のもとになるわけですから、こういうことで協力を願うような方法は講じてまいりたいと思います。
【次の発言】 金大中氏が日本に滞在を許されておって、それを日本の政府が保護する責任があるわけですね。それがああいうふうに強制的に拉致された。したがって金大中氏の人権という問題に対して非常な関心を私は持っておるのです。日本政府としては責任を果たしていない面があるわけで……

第75回国会 予算委員会 第23号(1975/06/09、33期、自由民主党)【政府役職】

○三木内閣総理大臣 労働賃金に対して政府が介入するものではありませんが、しかし今回の春闘というものは、労使が国民経済的な見地に立って非常に冷静な妥結を見たものだと思う。なぜかと言えば、やはり賃金がコストプッシュの要因であることは否定できない。従来のように賃金が三〇何%も値上げをして、そういうことによって――賃金ばかりではありませんが、インフレが高進することによって最も打撃を受けるものは何か、勤労大衆であることは明らかである、実質的な所得は名目のいかんにかかわらず少ないですから。したがって、いまインフレを抑制するということが、今日の経済政策の中で最重点の政策であることはこれは誤りのないことでござ……

第75回国会 予算委員会 第24号(1975/06/10、33期、自由民主党)【政府役職】

○三木内閣総理大臣 私は格別手を広げ過ぎたとは思ってないのですよ。こういう大きな激動の時期に、国会では一国会一重要法案と、こう言われておるのですが、私はそういう考え方に賛成でないのです。一国会一重要法案――これはもう少し審議の能率化を図ったならば、今日のような激動期に一国会で一重要法案しか消化できないという考え方には私は賛成できない。国会において、会期は限られておってもできるだけ能率を上げて、必要とする法案はやはり審議をして成立さすことは必要であるということで、手を広げた、法案を出し過ぎたということでしょうけれども、私はそう考えてないわけでございます。私がこの国会の御審議を願っておる公職選挙法……


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第76回国会(1975/09/11〜1975/12/25)

第76回国会 外務委員会 第7号(1975/12/17、33期、自由民主党)【政府役職】

○三木内閣総理大臣 一カ年間私、三木内閣をやってきたわけです。その間に堂森さんも御指摘のように、海外ではアメリカに参りましたし、パリに参って、日米首脳会談、パリにおける六カ国首脳会談、そういう会議を通じて、日本とアメリカ、あるいは日本と西欧諸国との関係というものは非常に新しい関係を築き上げることができたと考えております。それは相互の理解を深めて、相互の国際協力というものの一つの基盤をつくることに成功した会議であると思っています。  それからまた懸案の問題としては、日中間の実務協定は全部、漁業協定を最後にして終わったわけです。これからは日中平和友好条約をできるだけ速やかに締結をしたい。このことは……

第76回国会 議院運営委員会 第5号(1975/10/16、33期、自由民主党)【政府役職】

○三木内閣総理大臣 この問題に対して私の考え方を申し述べて、藤田君のお答えにしたいと思います。  私は、国会の答弁というものはきわめて重視するのです。それは、やはり国会の答弁を通じて自分の信念であるとか政策であるとか、こういうものを議員の皆さん、国民の皆さんに理解してもらう最も厳粛な場面であります。したがって、私は、この国会答弁には私自身も今日まで心を砕いてきたわけです。また、この私の信念が三木内明の政治姿勢として反映するように努力もしてきたわけであります。ところが、いま御指摘の仮谷建設大臣の軽率、舌足らずの発言は、これはまことに私の期待に反するものである。非常に遺憾に思っておる次第であります……

第76回国会 社会労働委員会 第5号(1975/12/05、33期、自由民主党)【政府役職】

○三木内閣総理大臣 いま戸井田君の御指摘のように、私は、今回の違法ストほど遺憾なことはないと思うわけでございます。何となれば、議会制民主主義の基本である法律を尊重するという精神を真っ向から踏みにじったからであります。目的のためにはどんな手段に訴えてもいいという考えは、民主主義とは両立しない考え方であります。また万一、この政治体制を破壊するということを目的とした手段であるという考え方が一部にあるとすれば、それは論外なことであります。三公社五現業に対して一定の条件のもとでスト権を与えよという意見と与えてはならぬという両論があるわけでございますが、私は、過去二十七年にわたって果てしなく紛争を重ねてき……

第76回国会 予算委員会 第2号(1975/10/21、33期、自由民主党)【政府役職】

○三木内閣総理大臣 当然のことだと考えます。
【次の発言】 田中議員の言われるように、近代国家の民主主義の原則は、三権の分立によって運営をされておるわけであります。しかし、その中においても、国会の地位というものについては、憲法の四十一条でしたかが規定しておる国権の最高機関である。これは主権在民でありますから、その主権者の直接選挙によって選ばれておる。これを代表する国会でありますから、国権の最高機関ということにいたして国会の権威づけをしてあるわけで、明治憲法と一番この点が違う点であると考えております。
【次の発言】 政令に対する委任は、憲法七十三条ですかによって認められておるわけですけれども、こ……

第76回国会 予算委員会 第3号(1975/10/22、33期、自由民主党)【政府役職】

○三木内閣総理大臣 正木君も御承知のように、スタグフレーションという、インフレと不況とが同居しているという、いままでかつて経験したことのない困難な経済情勢をわれわれは迎えておるわけであります。したがって、どこの国の経済政策を見ても、インフレを抑えながら不況を克服するという、やはり二面政策をとらざるを得ない。しかしその国々の情勢によって、どちらにアクセントを置くかということは各国の事情による。日本の場合は、御承知のように狂乱物価と言われるような異常な物価高である。その状態をそのまま続けていけば日本経済は破綻である。国民としても何とかやはり物価を鎮静してもらいたいということが、国民のすべての願いで……

第76回国会 予算委員会 第4号(1975/10/23、33期、自由民主党)【政府役職】

○三木内閣総理大臣 今日のスタグフレーション時代における経済政策というものはどうしても両面政策をとらざるを得ない。いわゆるインフレを抑制しながら不況を克服していくということ。だから、経済政策のかじの取り方というものも、そのときどきの経済情勢というものを見ながら、い、ずれに重点を置くかということを決定をしていく。  いまは御承知のように、マクロ的には日本の経済というものは四月以降というものはいろいろ上昇しておるけれども、個々の企業というものを考えてみたら、たびたびここでも問題になりますごとく、終身雇用制というような形で、諸外国のように労働者の整理というものは日本はやはり非常にできない。その上、自……

第76回国会 予算委員会 第5号(1975/10/24、33期、自由民主党)【政府役職】

○三木内閣総理大臣 この日米首脳会談で、御承知のように、従来日韓と、こう韓国だけいろいろ声明などにも出ておったわけですが、今回は朝鮮半島というものに視野を広げて、結局は朝鮮半島の平和と安定というものが韓国の安全にもまたこれは重要であるし、だからどうしても韓国というものばかりでなしに朝鮮半島全体の平和と安定というものを考えなければ、この朝鮮のそのことが日本を初めアジア諸国に対してもいろいろな影響を与えるということで、従来の日韓というものをもう少しこう広げて、日韓と言っても、韓国と言ったところで、北鮮の動向というものに影響を受けるわけですから、新聞発表の文句はもう少し視野を広げて朝鮮の現状を直視し……

第76回国会 予算委員会 第6号(1975/10/27、33期、自由民主党)【政府役職】

○三木内閣総理大臣 私が昨日の記者会見で申しましたのは、今秋までに結論を出したい、こう田中前内閣のときに言われたのですから、三木内閣の場合も、できるだけその田中内閣の意向というものを尊重したいということで、御承知のように、いま専門委員の懇談会で、当事者はもちろん、いろいろ各方面の有識者の意見を聞いておる最中でございます。こういうものを踏まえて、最後は閣僚協議会で政府としての方針を打ち出したいと思っておる次第でございます。
【次の発言】 今秋というのですから、できるだけ秋――今秋というようなことを申しておるのですから、そういうふうな線に沿いたいと思いますが、いま河村君御承知のように、専門委員の懇……

第76回国会 予算委員会 第7号(1975/10/28、33期、自由民主党)【政府役職】

○三木内閣総理大臣 昨日も山田君もお聞きになっておったと思いますが、田中前内閣のときに今秋結論を出したいという意向を表明されましたので、私もできるだけそれを尊重して、政府の方としては方針は変わりません、できるだけ今秋結論を出したいと考えておる次第でございます。
【次の発言】 いま申しておるとおりです。山田君御承知のように専門委員会の懇談会でやっている最中ですからね、それから閣僚協議会を開くわけです。そのときに党ともいろいろ連絡をとるわけですが、政府の方針としてはできるだけ秋までに結論を出したいということで、これから努力をしたいと考えておるわけでございます。

第76回国会 予算委員会 第8号(1975/10/29、33期、自由民主党)【政府役職】

○三木内閣総理大臣 私は、新憲法は国民の間に定着している、いろいろ意見のある人もありますが、やはり国民の間に定着してきている、そしてまた仕組みもきちんと、三権分立によって、国会が国の最高機関である、憲法四十一条の規定というものはこれは貫かれておると思います。国会の場合などにおいても、国会の運営などについてはいろいろ工夫の余地はあると思いますが、小林委員の言われる新憲法の一つの仕組みというものは定着しておるかどうかということになれば、私は定着している、こういうふうに考えておる次第でございます。
【次の発言】 私も九年間旧憲法のもとに議員等の経験を持つわけですが、旧憲法の時代は大権はすべて天皇に発……


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第77回国会(1975/12/27〜1976/05/24)

第77回国会 ロッキード問題に関する調査特別委員会 第13号(1976/07/07、33期、自由民主党)【政府役職】

○三木内閣総理大臣 先般、六月三十日の日にフォード大統領と会談をいたしました。その席で私が申しましたことは、ロッキード事件というものは、日本の民主政治の健全な発展のためにこの事件を徹底的に解明をしたいと私は決意しておる、これが一点、もう一つは、このことが日米関係に悪い影響を与えないようにしたいと願っている、この二点を踏まえてこの事件を処理したいと私は思っているということを述べたわけですが、フォード大統領も、全く同感である、この私の言う両面からこの問題を解明したいという意図には全く自分も同感である、したがって、今後、いままでも法制の許す限りアメリカとしては協力してきたつもりである、しかし今後協力……

第77回国会 ロッキード問題に関する調査特別委員会 第15号(1976/07/15、33期、自由民主党)【政府役職】

○三木内閣総理大臣 それは、いま私はこの段階では存じません。
【次の発言】 世上というのは、新聞とか週刊誌とか、そういうものを指すならば、世上、私も読むわけですから、承知をいたしております。
【次の発言】 いろいろな人の名前が出てきておるということですね。名前が、世上という中にはいろいろしておりますけれども、それが深い根拠があってあるものだとは、私はそうは思いません。それは捜査当局から発表されたわけではないのですから。いろいろな推測の程度だとは思いますが、いろいろな人の名前が出ておることは事実でございます。
【次の発言】 いま横路君は新聞とか週刊誌とかいう世上ということでございますが、私はまだ……

第77回国会 ロッキード問題に関する調査特別委員会 第18号(1976/07/28、33期、自由民主党)【政府役職】

○三木内閣総理大臣 大橋君の御指摘のように、田中氏は自民党の前総理であり、総裁であった。この田中氏が、これから取り調べを通じてどういう内容であるかということについては明らかになるでしょうが、逮捕されるという不名誉なことを起こしたことに対しては、これは自民党として深刻に受けとめなければならぬということを感じ、われわれとしても国民に対して相済まぬ気持ちであるわけでございます。  ただ、この責任をどのようにして果たしていくかということでございますが、まだロッキード事件は政界関係では田中氏の逮捕というだけでございまして、真相はさらに明らかにされなければならぬ。田中氏の逮捕でロッキード事件というものが終……

第77回国会 外務委員会 第4号(1976/04/23、33期、自由民主党)【政府役職】

○三木内閣総理大臣 核兵器を開発しないというのは、多少の例外はあるにしても、これはもう一応国民の総意である。それに従って日本が、六年前ですか、この条約に調印をしておって、六年間批准をしないということは、さまざまな疑惑を国際社会に呼んでおるわけです。これだけの国民総意があってこの問題の批准がおくれておるということは、いろいろな平和利用に対しても核燃料の供給にも影響をしかねないことがありますので、日本は核兵器を開発しないというのは国民の決意であるならば、国会で批准をされまして、これを日本が批准をすることによって一つの核のフリーハンドというものはなくなるわけですから……  したがって、そうすることに……

第77回国会 外務委員会 第13号(1976/07/28、33期、自由民主党)【政府役職】

○三木内閣総理大臣 宮澤外務大臣も十三日ですか、この衆議院の外務委員会で米中関係は二国間の関係であって第三国がとやかく口を差しはさむべき問題ではない、これが自分がマンスフィールド上院議員に話した米中関係に対する基本的考えであるということを明らかにしておる。当然のことである。私から米中関係が急激に進展することを望むとか望まないとか、そう言うべき性質の問題ではない、あくまでも二国間関係は米中間で解決すべき問題である、第三国がこれに対してくちばしを入れる問題ではない、これが私の基本的な考え方であります。
【次の発言】 米中関係は米中両国によって解決さるべき問題であって、とやかく私がここでこれに対して……

第77回国会 大蔵委員会 第12号(1976/05/12、33期、自由民主党)【政府役職】

○三木内閣総理大臣 山田君の御質問にお答えする前に、議長裁定の線に沿うて積極的に審議を進めるというのが五党首の約束でございます。また約束は議長の裁定ばかりでなく、各党首が私に対して約束をしてくれた、一人一人が発言された。その裁定並びに各党首の約束に従って精力的に大蔵委員会が御審議を願っておる真剣な態度に敬意を表しておきたいと思います。  沖繩のこの記者会見は、少し山田君の御理解に誤解があると思いますのは、私が言ったことは、会期は延長したくない、会期内で重要法案の審議を願いたい。記者から質問があったんですよ、会期延長しては悪いという特別の理由はあるのですかと言う。特別な理由はないけれども会期は延……

第77回国会 予算委員会 第2号(1976/01/29、33期、自由民主党)【政府役職】

○三木内閣総理大臣 小林君から、ただいま立法府もえりを正して審議に当たるから、政府の方においても責任のある答弁をし、また立法府の要請にこたえて、提出すべき資料は迅速に提出すべきである、また、私に対しても数々の御注意をいただきました。まことにごもっともな御提案であると考えまして、そのようにいたすことにいたします。
【次の発言】 私が全部承知してない問題もございますから、国務大臣の場合は私を補佐して答弁する場合もあるということは御了承を願いたい。努めて私がお答えをいたします。
【次の発言】 不況克服というものを中心として論議を展開したいという社会党の立場というものは、よく了解いたします。

第77回国会 予算委員会 第3号(1976/01/30、33期、自由民主党)【政府役職】

○三木内閣総理大臣 高度経済成長というものが国民の生活水準を高め、いろいろな雇用の機会を増大した、これは大変に大きなメリットがあったと思います。けれども、それは、いま御指摘になったような環境問題とかあるいは社会資本の立ちおくれとか、いろいろなひずみというものが非常にあらわれてきたことは事実であります。また、資源という問題に対しての考え方も違ってきた。そういうことで今日はいわゆる安定成長ということに路線を切りかえるときに来たわけですが、安定成長ということは、結局、量的な拡大から国民の生活を中心とした質的な充実に向かって政治の方向を向けていくということでありますから、したがって、いま言われたように……

第77回国会 予算委員会 第4号(1976/01/31、33期、自由民主党)【政府役職】

○三木内閣総理大臣 運輸大臣からお答えいたします。
【次の発言】 小林君の御質問で、同情という言葉が何か支配者の言葉だと、私はそのように思わない。人間としての感情を持っておれば、沖繩が大東亜戦争における最後の決戦場となってたくさんな人命を失って、今日においても、親を失い、あるいはきょうだいを失った人、ほとんどそういうふうな不幸な目に遭っておる人たちばかりであって、そういう人たちに対して、人間として心から本当に気の毒なと思わない人があるでしょうか。同情というものを、そんなに何か権力者が被支配者に対してやる言葉というのは、余りにも小林君、非常にいろいろ人情の機微をよく知っていられる小林君の御質問と……

第77回国会 予算委員会 第5号(1976/02/02、33期、自由民主党)【政府役職】

○三木内閣総理大臣 専門懇の意見書の内容の中には、この問題は単純に、スト権をどうするかという問題の背景の中には、当事者能力であるとか、公共企業体のあり方であるとか、いろいろやはり掘り下げて検討すべき問題がある、こういうことで、この問題を単純なスト権の問題だけというのではなくして、公共企業体全体としてのあり方に対して検討を加えるべきであるということでいろんな提言をなされておることは、これはわれわれもやはりそのように考えますから、そういう答申の中に盛られてある全体として公共企業体のあり方といいますか、こういうものに対しては政府は腰を据えて検討を加えたい、そして改革をしたいという考え方でございます。

第77回国会 予算委員会 第6号(1976/02/03、33期、自由民主党)【政府役職】

○三木内閣総理大臣 玉置君の御指摘のように、金利負担というものが非常に企業経営に重圧を加えている。日本のは自己資本が一八・三%です。アメリカなんかは六〇%もいっているのが普通で、三、四〇%は西欧でも自己資本でやっているわけです。こういうので、やはり、この問題は資本市場なんかの育成の問題もありましょうし、いろいろ、すぐに一遍にというわけにはいかぬにしても、その間、将来はやはり自己資本を充実していかなければ、不況になってきたときに、終身雇用制からくる雇用面の重圧、自己資本が少ないことからくる金利面の重圧で、企業がまいっているわけですから、この問題については政府が、体質改善をするまでの過程は、やはり……

第77回国会 予算委員会 第7号(1976/02/04、33期、自由民主党)【政府役職】

○三木内閣総理大臣 三原則の中には、紛争の当事国またはおそれのある国という原則がございますから、やはり政府がこの第三項に言われておる点を厳重に考えていくということで、その武器輸出というものが地域紛争をあおるような結果にならないような歯どめをしていきたいと考えております。
【次の発言】 政府側の考え方は、この武器輸出三原則というものを厳重に守ってこの問題に対処したい、これが政府の考え方でございます。
【次の発言】 その場合にもやはり個々の許可が要るわけですから、厳重に検討を加えることにいたします。しかし、全面的にこの三原則以外の武器の輸出、これも全部禁止してしまえというふうな解釈ではなくして、三……

第77回国会 予算委員会 第8号(1976/02/05、33期、自由民主党)【政府役職】

○三木内閣総理大臣 エネルギー問題は、各国とも重要な政策の課題であります。日本も、いま石野君が御指摘のように、昨年の暮れにエネルギー対策閣僚会議が昭和六十年に至る長期計画を樹立したわけでございます。  その基本の考えになっておるものは、国産エネルギーというものもできるだけこれは開発をしなければなりませんが、石炭にしても、日本の石炭資源はそう大きな開発というものは今後できる可能性はありませんので、二千万トン、これを横ばいで、長期にそういう供給を確保していきたい。  そうなってくると、やはり大きくは石油。石油というものがいまでは七七・四%ぐらいエネルギー源の中で占めておるのですが、これをできるだけ……

第77回国会 予算委員会 第9号(1976/02/06、33期、自由民主党)【政府役職】

○三木内閣総理大臣 岡田君の御指摘のとおり、日本はエネルギー資源というものに乏しい中にあって、石炭は国産エネルギーとしてきわめて重要な資源であることはお説のとおり。しかし、日本の石炭産業は条件が非常に悪いわけですが、しかし、悪い中においても、政府は昨年の十二月にエネルギー対策閣僚会議で、年産二千万トンの石炭は確保していこうということは決めたわけでございます。  そのときに問題になるのは、岡田君御指摘のように保安問題であり、これは御指摘のように昨年もいろんな被害があった。人間の命にも関係するわけでございますから、今後はやはり石炭の生産を確保するに当たって、保安の確保というものが非常に重大な問題に……

第77回国会 予算委員会 第10号(1976/02/10、33期、自由民主党)【政府役職】

○三木内閣総理大臣 私も梗概は読んで承知しておりますが、防衛庁長官からお答えをいたします。
【次の発言】 これは在米大使館からの報告を承知しておるのですが、ステートメントの随所で、米国の北東アジア地域における主要な政策目標は、同地域における安定した軍事的、政治的均衡を維持していくこと、及びその他の太平洋地域での安定と、公然たる侵略に対する抑止力を強化することであり、日本との緊密な安全保障上の連帯関係を維持することは、今後とも東アジアにおける米国の防衛政策の重要な目標である旨を述べている趣である。そのためには、わが国に一定の規模、能力を具備した米軍兵力が存在すること自体が実態的抑止効果となるので……

第77回国会 予算委員会 第17号(1976/02/26、33期、自由民主党)【政府役職】

○三木内閣総理大臣 いま国民の求めておるものは、ロッキード問題を徹底的に国民の前に解明してもらいたいということであります。  もう一つは、この不況のさなかにあって、働いておる人たちも雇用の不安定というものを感じておるときに、第五次不況対策ともいうべき性格を持った昭和五十一年度予算並びに関連法案、これを一日も速やかに国会の議決を得て、そして雇用の安定、不況の克服のために最善を尽くしてもらいたいということが今日の国民的要請であると私は受け取っております。  ロッキード問題については、私は、これだけの国民的疑惑を受けた事件が中途半端に終わることは、日本の民主政治のためによくないと考えております。した……

第77回国会 予算委員会 第18号(1976/02/27、33期、自由民主党)【政府役職】

○三木内閣総理大臣 阿部君の、憲法、財政法、こういうものを厳格に踏まえて政治は行わなければならぬというのは、私は全く同感であります。当然のことでございますが、私は、外国の例など、外国がやっておるからいいじゃないか、そういうことを申したのではないのです。景気調整機能というものを財政は相当持ってきておる。したがって、財政法の中には特例公債のような公債を発行することを予定してないことは事実でございますが、しかし今日のような事態になってくると、それなら増税ができるかといったら増税はできぬ。あるいは予算の思い切った削減をするかといったらそれはできない。そういうことになってくると、財政面で日本の景気の維持……

第77回国会 予算委員会 第26号(1976/04/07、33期、自由民主党)【政府役職】

○三木内閣総理大臣 ロッキード問題に対しましてしばしば申し上げておりますが、この機会に政府の基本的な態度を繰り返して申し述べて御理解を得たいと思います。  このロッキード問題に対して、徹底的にその真相を究明して政治の姿勢を正せということが国民の痛切な求めであると私は受け取っておるわけでございます。したがって、政府は、その国民の意思を尊重して、ロッキード問題の真相を徹底的に究明するというのが基本的な態度でございます。  このロッキード問題というものは日本の問題であるし、他力ではなく自力でこの問題の解明に当たるということが本筋でございます。しかし、何分にもこの事件は日米両国にまたがっておる問題であ……

第77回国会 予算委員会 第27号(1976/04/08、33期、自由民主党)【政府役職】

○三木内閣総理大臣 いま国民が求めておるものは、ロッキード問題をうやむやに終わらすことなく真相を究明してもらいたい、もう一つは、景気の回復を図って、そして雇用の安定を図るように早く持っていってもらいたい、これが二つの、当面の国民の政治に求めておる点でございます。  その点につきましては、御承知のように私としてもその国民の求めを真正面から受けとめて、ロッキードの真相究明に対しては全力を傾けておる次第であります。また、景気の回復、雇用の安定の問題については、本予算がいまだ国会で議決を得ておりませんから、その間暫定予算ということで、できるだけ暫定予算の中においても景気の回復、雇用の安定というものを許……


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第78回国会(1976/09/16〜1976/11/04)

第78回国会 ロッキード問題に関する調査特別委員会 第5号(1976/10/20、33期、自由民主党)【政府役職】

○三木内閣総理大臣 私は、いろいろな政治の形態があるけれども、議会制民主主義が一番いいと思う。この議会制民主主義というものを健全に維持、発展さすことに努力することが私に与えられた一つの使命である。その議会制民主主義というのは腐敗と両立しないのですね。根底に腐敗というものが進行していくということでは議会制民主主義というものは健全に発達しません。ロッキード事件のような、こういう非常な政治的不信の原因になっておるものは、非常な不正が行われたということでありますから、この事件というものが明らかになって、そこからこういう民主主義の健全な発達というものを阻害するような不幸な事件が再び起こらない一つの大きな……

第78回国会 ロッキード問題に関する調査特別委員会 第8号(1976/11/02、33期、自由民主党)【政府役職】

○三木内閣総理大臣 委員長、秘密会をお願いいたします。
【次の発言】 できるだけ協力を申し上げたいと思いますので、秘密会にお願いをいたします。
【次の発言】 自民党にはいろいろ選挙対策委員会等もございますし、まあ、われわれとしては、そういうふうな機関もございますものですから、いまここで、この問題についてこういう場面でどうこうするということは申し上げる限りではございません。
【次の発言】 自民党としてそういう問題は処理いたします。
【次の発言】 したがって、やはり自民党として、この問題はわれわれとして処理することにいたしたいと言っておるわけでございます。

第78回国会 運輸委員会 第4号(1976/10/08、33期、自由民主党)【政府役職】

○三木内閣総理大臣 最近の統計を見ましても、七〇年から七三年ぐらいの統計が私の手元にあるのですが、ふえているのは日本だけなんですね。キロ数が六百キロふえておる。イギリスのごときは鉄道を一万一千キロ減らしておるのですね。フランスでも五千キロぐらい減らしている。しかし、これは日本とは国としての環境が非常に違うと私は思うのです。これはやはり相当に自動車にかわるわけですけれども、道路も国土も非常に広いわけですからね。日本の場合は自動車といっても、いま実際に交通状態が停滞したような場合はどうにもならぬですからね。公害の問題もあるだろうし……。そういうことで、鉄道の持つ、一つの総合交通の中における位置づけ……

第78回国会 決算委員会 第1号(1976/10/19、33期、自由民主党)【政府役職】

○三木内閣総理大臣 憲法の問題は、絶えずよりよい憲法を持つということに対して検討を行うことは当然でございますけれども、憲法の改正ということは、やはり国民の世論といいますか、それの相当の成熟がないのに憲法改正ということを言い出して、これが政治の主たる題目になるということになりますと非常に動揺しますから、したがって世論の成熟ということも、やはり改正の場合には頭に入れなければいかぬ。それから議院内閣制と一方においては大統領制のような形ですけれども、日本は長い間議院内閣制になじんでまいったわけでございまして、これにはいろいろな欠点もございましょうけれども、非常に長所もあるわけですから、やはりこれを大統……

第78回国会 逓信委員会 第3号(1976/10/07、33期、自由民主党)【政府役職】

○三木内閣総理大臣 野党側の意見も承知をいたしておったわけでございますが、経営委員長の意見なども徴しまして……(発言する者あり)
【次の発言】 当時はそういうことになりましたのですが、本人が自発的にやめたということで更迭をいたしたわけでございますが、そのときの事情は皆さんの反対もよく承知しておったわけでございます。
【次の発言】 その当時としましては、小佐野君に特にいろんな、うわさはありましたけれども、特別にこういう点があるからという具体的な問題もございませんでしたので、従来からの引き続きということで、したわけでございますが、経営委員というもののこれからの任命については十分に注意をしなければな……

第78回国会 予算委員会 第1号(1976/09/30、33期、自由民主党)【政府役職】

○三木内閣総理大臣 小林君の御質問は――私は社会党が政権担当の能力がないとは申したわけではない。世論の盛り上がりがない、こういうロッキード事件というものがあったけれども、しかし自民党にかわって社会党に政権を渡すべきだという、新聞の世論調査、社説などを見てもそういう盛り上がったものはない、こう申しておるので、野党第一党、常に野党第一党の地位を保持されておる社会党には、背後に国民の支持があればこそ、これは野党第一党の地位を維持してこられたので、野党第一党の重みを踏まえて、私は将来の期待を込めて言ったわけでございまして、現在の社会党というものを非常に誹謗するようなことは私には毛頭ない。私は、やはり政……

第78回国会 予算委員会 第2号(1976/10/01、33期、自由民主党)【政府役職】

○三木内閣総理大臣 御指摘のように、これは原則としては、例外がないのですから、だれでも証人喚問できるわけです。しかし、御指摘のように、私が自民党総裁である、議院内閣制というものもございますから、したがって、私は幹事長に対して、やはり国民の疑惑を受けることのないように、国民の要望に沿うて証人喚問という問題についても厳正に検討するように委員に伝えてもらいたいということを幹事長に特に注意をしたわけでございまして、私としてもそういう考え方でおりますから、そういう考え方をできるだけ委員に伝えまして、そうして国会の場において国民から見ても納得のいくような決定を下すようにしてもらいたいと思います。私もできる……



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各種会議発言一覧(衆議院33期)

第71回国会(1972/12/22〜1973/09/27)

第71回国会 建設委員会地方行政委員会農林水産委員会運輸委員会公害対策並びに環境保全特別委員会連合審査会 第1号(1973/06/23、33期、自由民主党)【政府役職】

○三木国務大臣 御指摘のように知事会議をいたしまして、そのときに申したことは、すでに埋め立て免許を受けておるところは取り消すというわけにはいかぬ。しかし新規の埋め立てについては、全部ストップということはなかなか問題がありますから、極力抑制をする。そうでなければ、ただでさえも汚染しておる瀬戸内海が次々に埋め立てをやって、そして瀬戸内海を浄化することは不可能でありますから、極力抑制するのだということを私は申したのであります。またあまり時間もたっておりませんから、そのことがきいたかどうか知らぬが、新規の埋め立ての申請はないということであります。

第71回国会 商工委員会公害対策並びに環境保全特別委員会連合審査会 第1号(1973/03/27、33期、自由民主党)【政府役職】

○三木国務大臣 土壌汚染の中にはカドミウムだけですが、これはやはりもう少し範囲を広げて、(坂口委員「カドミと銅の二つ」と呼ぶ)これはそのような方向で検討をいたすことにいたします。

第71回国会 予算委員会第一分科会 第3号(1973/03/05、33期、自由民主党)【政府役職】

○三木国務大臣 昭和四十八年度の環境庁関係の予算案につきまして、その概要を御説明申し上げます。  昭和四十八年度の総理府所管一般会計歳出予算のうち環境庁の予算の総額は、百十億四千九百三十一万四千円でありまして、これを前年度の歳出予算額八十一億七千十万二千円に比較いたしますと、二十八億七千九百二十一万二千円の増額となっております。  このほかに、建設省の所管予算として計上されております国立公害研究所及び公害研修所の施設整備の経費がありますので、これを合わせますと、昭和四十八年度の環境庁関係予算は、百三十一億一千五百十六万六千円となり、前年度の環境庁関係予算に比べ、四十六億七千五百六万四千円の増額……


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第72回国会(1973/12/01〜1974/06/03)

第72回国会 運輸委員会地方行政委員会公害対策並びに環境保全特別委員会連合審査会 第1号(1974/02/22、33期、自由民主党)【政府役職】

○三木国務大臣 静けさというものに対して非常な関心が高まっておる。市民生活における環境保全の中の一つの大きな重要な項目になってきておるわけです。伊丹やチューリッヒとかベルリンなどの市街地における空港もありますけれども、そんなに世界のどこにもかしこにもああいう人口稠密の地域に空港があるわけではない。地域住民の人たちの騒音の被害というものは、われわれとしても十分にわかるわけでありますから、これは非常にきびしい基準ではあるけれども、しかし何か目標というものを定めていく。一方においてはエンジンの改良も行なわれておるわけです。世界的に騒音というものが問題になって、ヨーロッパにおいても、アメリカにおいても……

第72回国会 予算委員会第一分科会 第2号(1974/03/06、33期、自由民主党)【政府役職】

○三木国務大臣 昭和四十九年度の環境庁関係予算案について、その概要を御説明申し上げます。  昭和四十九年度総理府所管一般会計歳出予算のうち、環境庁予算の額は百五十四億七千六百九十六万円であり、これを前年度の予算額百九億三千七百四十六万四千円と比較すると、増加額は四十五億三千九百四十九万六千円であり、その増加率は四一・五%であります。  このほか、建設省所管予算として、国立公害研究所及び公害研修所の施設整備に必要な経費が計上されており、これらを加えた、昭和四十九年度の環境庁関係予算の総額は百八十億一千七百万四千円であり、前年度に比し、五十億一千三百六十八万八千円の増額となっております。  この予……

第72回国会 予算委員会第一分科会 第5号(1974/03/09、33期、自由民主党)【政府役職】

○三木国務大臣 正式の決定までいっておるかどうかは別として、事前に私のほうへも考え方というものは国鉄当局から説明を聞いたわけであります。騒音対策の第一番は、道路にしても空港にしても新幹線にしても、立地の当初から騒音対策を頭に入れた立地ということが必要であって、あとでいろいろな騒音に対する苦情が出て、それに対する対応策というものを講じましても限度がありますから、これからは新幹線、高速道路あるいは新しい空港の場合に、いままではそういうことがあまり大きな問題として意識されておったかどうかということは多少疑問もありますから、そういうふうにすることが第一番だと思いますが、現にもうそういう走っておるような……




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データ更新日:2023/02/05

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