猪俣浩三 衆議院議員
27期国会発言一覧

猪俣浩三[衆]在籍期 : 23期-24期-25期-26期-|27期|-28期-29期-31期
猪俣浩三[衆]活動記録 : トップ選挙結果本会議発言委員会統計発言一覧質問主意書

このページでは猪俣浩三衆議院議員の27期(1955/02/27〜)における国会発言(質問、答弁等)をまとめています。国会活動の統計や役職、質問主意書の数や内容は27期国会活動統計で確認できます。

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本会議発言一覧(衆議院27期)

猪俣浩三[衆]本会議発言(全期間)
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第26回国会(1956/12/20〜1957/05/19)

第26回国会 衆議院本会議 第43号(1957/05/17、27期、日本社会党)

○猪俣浩三君 私は、日本社会党を代表して、岸内閣不信任決議案に賛意を表するものであります。(拍手)  特に、岸総理の不信任の賛成の理由について、以下、説明したいと思います。  岸総理は広い世界にただ一人の人であります。第二次世界大戦の結果、ドイツ、イタリア、日本等はむざんな敗戦国となりましたが、この敗戦国の戦争を引き起した責任者は、大てい、裁判の結果刑死したか、テロにやられたか、病没したかで、現存する人は少いと思います。いわんや、追放解除後数年ならずして国会議員に選ばれ、大政党の幹事長となり、一躍一国の総理大臣になったというがごとき人は、ただの一人もおりません。(拍手)その意味において、岸総理……

猪俣浩三[衆]本会議発言(全期間)
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委員会発言一覧(衆議院27期)

猪俣浩三[衆]委員会統計発言一覧(全期間)
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第22回国会(1955/03/18〜1955/07/30)

第22回国会 決算委員会 第5号(1955/05/07、27期、日本社会党(左))

○猪俣委員 長崎総裁にお尋ねいたします。すでに総裁もお耳に入れて御研究済みだと思いますが、大阪鉄道管理局において発生いたしました伝票改ざん偽造事件顛末につきましてお尋ねしたいのであります。  事案は、大体大阪鉄道管理局において、千五百円ばかりのクリーニング代の伝票が五百九十万四千五百三十八円と改ざんせられて、そのまま金が支払われたという事件であります。そこで大体伝票の記載それ自体に、こういう不正虚偽な記入ができ得るような伝票になっておることに一つ問題があると思うのです。千五百三十八円の千という字を四に変えまして、その上に五百九十万というのをくっつけた。そこは空欄になっておった。空欄に棒か何か引……

第22回国会 決算委員会 第13号(1955/06/07、27期、日本社会党(左))

○猪俣委員 関連して。今の百六十万円ですが、あなたの説明を聞いておって、何がゆえにあなたが漁業組合に百六十万円払ったかということがよくわからぬ。何かサルベージの仕事をやっておると漁に差しつかえるから補償だということはこれはおかしな話だ。漁業組合それ自体に頼まれてあなたは引き揚げをやっておる。あなたが自分のものを引き揚げをするという意思ならば、そういう考えが出てくる。自分の事業のために漁民に迷惑をかけるから、それで補償ということが出てきましよう。しかしこれは漁業組合自身の所有権に属し、それによってあなたは引き揚げておる。しかるに漁業組合に賠償するような義務があるようなことを言う。また漁業組合関係……

第22回国会 行政監察特別委員会 第11号(1955/07/11、27期、日本社会党(左))

○猪俣委員 時間もたっておりますし、証人もお疲れであろうと存じますから、私はごく簡単に一つの事項だけをお尋ねしたいと存じます。  証人は、現行の教科書が大へん偏向しておる、それから教職員組合が偏向しておるという、証人の研究の結果結論を得られ、それを是正すべき活動を起され、昨年の十一月八日に、さようなことを書いた文書を持って日教組の本部及び文部省、文部大臣にもお会いになったはずであります。そこで、あなたにお尋ねいたしますことは、昨年の十一月八日あなたが実践活動に出発なされることについて、その計画について教科書の偏向その他を是正するあなたの実際活動に踏み出されることにつきまして、あなたの同僚であり……

第22回国会 法務委員会 第4号(1955/04/01、27期、日本社会党(左))

○猪俣委員 最高裁判所の裁判官の任命につきまして、われわれが第十九国会以来最高裁判所の機構改革の小委員会において出しました中間決定の中には、最高裁判所裁判官の任命は、諮問委員会を置いてその諮問によるべきことを決定しておるのであります。しかも、これは片山内閣のときに一回実施されたと思うのでありますが、その後廃止されておる。そこで現内閣におきましては、さような最高裁判所裁判官の任命につきましての諮問委員会制度というようなものを御考慮になっておるかどうか。これは今委員長の御質問の中にあったかもしれませんが、私おくれて参りまして、あるいは二度の質問になるかもしれませんが、現政府のお考えを承わりたいと思……

第22回国会 法務委員会 第6号(1955/05/09、27期、日本社会党(左))

○猪俣委員 ちょっと関連して一点だけ法務大臣にお尋ねします。さっき質問者の言葉の中にもありましたが、鬼怒川会談なるものは荒唐無稽なものである、何らそれを裏づける内容がない、そういう主張であり。しかもそれは松本三益氏の事件についての判決を見ますると、判決の中にはっきり出ておる。前記情報を裏づける直接かつ具体的な証拠が何一つ存在していなかったというふうな文句がところどころ出てきておる。これだけでも検察官として、は実に重大なる黒星だと思う。さような荒唐無稽なことをもととして起訴する。しかもこの判決に対して検察官はその荒唐無稽なることをみずから認めておる。なぜならば東京地方検察庁の検事正代理田中万一氏……

第22回国会 法務委員会 第9号(1955/05/18、27期、日本社会党(左))

○猪俣委員 私は司法修習生の採用に際して裁判所側で思想調査をやっておる疑いがあるということでお尋ねをしたいと思ったのでありますが、あまり唐突な質問のように思われてはいけませんから、この質問をするに至りました動機について簡単に申し上げて、御答弁はなるべく具体的に願いたいと思うのであります。  私がこの質問をすることになりました動機は、司法修習生の相当の人から思想調査と思われることを質問せられた訴えが前からありました。そのうちに日本弁護士会連合会の発行いたしておりまする「自由と正義」という雑誌の四月号に思想の自由を否定する論理的技術かと題して、やはり司法修習生に思想調査が行われておるということを前……

第22回国会 法務委員会 第15号(1955/06/07、27期、日本社会党(左))

○猪俣委員 私はおくれて参りまして、参考人の前の御意見を承わらなかったのでありますが、今回の改正は、新株引受けに関する規定が大部分であります。そこでこの問題は、この前の改正商法のときにも法制審議会で相当議論のあった問題だと思うのでありますが、一体株主に新株引受権を原則的に法律で認め、ただ定款でこれを制限したり排除したりすることがいいのであるか、あるいは特に定款で認めなければ、原則としては引受権が株主にないのだという方がいいのが、相当議論があったと聞いているのであります。その妥協の結果として、現行法はどちらともはっきりさせないで、ただ定款の絶対的記載事項というようにしてある。ところがそれでは解釈……

第22回国会 法務委員会 第16号(1955/06/09、27期、日本社会党(左))

○猪俣委員 大臣が参られるまで、南方連絡事務局長さんにお尋ねをいたしたいと思います。それは沖縄島民に対する問題であります。ただし南方事務局というのはただ簡単な行政事務をやっておられるところのようでありますから、根本問題については総理大臣なり法務大臣にお尋ねすることにいたしまして、事務的なことについて一、二お尋ねしたいと思います。  先般沖縄の島民諸君や学生が二十五、六人集まりまして、いろいろの陳情を聞いたのであります。その中に沖縄に自分の年老いた両親を置いて日本内地に働きに来ている人が、その両親の生活費を送ろうとしても金を送ることができない。こういう訴えをしておりました。そこで沖縄島民にして日……

第22回国会 法務委員会 第19号(1955/06/14、27期、日本社会党(左))

○猪俣委員 今回の商法改正案にはわれわれ大した意見がないのでありますが、ただ解釈上事を明らかにする意味におきまして、二、三政府の説明を聴取したい点があるのであります。  それは、この新株引受権の改正案を急いで出された理由は、そのほかの理由もございましょうけれども、現行の商法の規定に不備があって裁判上いろいろな差しつかえができるような判決が出るようになったからと思われるのであります。そこでせっかく今度改正する以上は、また再びかような裁判問題で混迷を来たすようなことのないように、解釈をはっきりさしていただきたいと思いまして、その意味において二、三お尋ねしたいと思うのであります。  それは二百八十条……

第22回国会 法務委員会 第26号(1955/06/23、27期、日本社会党(左))

○猪俣委員 私も提案者の一人に相なっておりまして、委員諸君にお願いがあるのであります。これは政府の原案にあらずして議員提案と相なっておりまして、そこでその審議の様子も多少変ると思うのでありますが、申すまでもなく重大な法案でありまするので、十二分なる論議を尽していただきたい。反対せんがための反対者などほとんどあるはずがありませんが、建設的な議論を十二分に戦わして、この法案をりっぱなものに仕上げていただきたい。議員提案でありまするがゆえになおさら法務委員会の責任も重大だと思うのであります。ついては、政府につきましてもこの法律の施行についていろいろの意見も聞かねばならぬと思いますし、また法律の内容に……

第22回国会 法務委員会 第27号(1955/06/25、27期、日本社会党(左))

○猪俣委員 まず法務大臣にお尋ねをいたしたいと存じます。今回議員提出法案といたしまして、売春等処罰法案が出されておることは御存じの通りでありますが、元来この法案の計画は、政府提出案となるべきことが妥当であるのであります。そこで婦人団体を中心といたしまして、政府の提案を再三、再四要請してきたはずである。ことに沿革的に見まするならば、第二国会には政府原案が出されておる。自来第十五、第十九いずれもこの法案が提案になっておるのであります。さればこれはほとんど世論化しておるものと見なければなりません。しかるに今日これが政府原案として提案せられておらない。たまりかねました婦人団体その他の有志議員がはかりま……

第22回国会 法務委員会 第29号(1955/06/29、27期、日本社会党(左))

○猪俣委員 売春等処罰法案は今国会ではどうしても通過せしめたいという提案者の熱望なのでありますが、必ずしも形勢楽観を許さざるようなものがあるのではなかろうか。だれもこの法案の趣旨に反対する者はありません。売春行為を是なりとする人は良識ある議員でないと思うのであります。そして何とか処置しなければならぬことはこれまた統計が示すところでありまして、労働省の婦人少年局の発表によりましても、転落いたしました婦女の年令はまさに十九歳から二十四歳までの者が六四%を占めておるという、そうして中には十四、五歳の女の子まであるというに至りましては、容易ならざる社会現象であり、これは何としても絶滅をはかるべき事案で……

第22回国会 法務委員会 第31号(1955/07/06、27期、日本社会党(左))

○猪俣委員 この第二条に売春の定義がありまして、この売春なるものは唯一の構成要件からできていると説明した通りであります。その中に構成要件の一つとして、不特定の相手方と取引するということになっておりますから、そのオンリーと称するのがいわゆる不特定の相手方と見られない各種の状況がありますならば、本罪には触れない。そのめかけと称するものが、やはり不特定と見られない場合には、つまり特定したものだということになれば本罪にはならぬと思いますが、ただオンリーと称し、めかけと称しましても実はオンリーにあらずして、ツー、スリーなんというのであれば、これまた一がいに名前だけでは言えない。まためかけと称しましても、……

第22回国会 法務委員会 第32号(1955/07/07、27期、日本社会党(左))

○猪俣委員 関連して鈴木さんにお伺いします。時間がありませんし、あなたも朝から来ていてお気の毒ですが、たくさん実はお聞きしたいことがあるのです。あるのですが、ただ一点だけお尋ねいたします。あなたは特殊飲食店の許可をとっておられますか。
【次の発言】 それはどこで許可するのですか。
【次の発言】 先般私ども法務委員として吉原を夜視察いたしました。店つきがカフェーのような、あるいは酒場のような店がありましたから、入ってコーヒーを一ぱい飲ませてくれと言ったら、ないと言う、何か飲みものはないか、ウイスキーでもサイダーでも何でもいいと言っても、何もありませんと言ってにやにや笑っておったのですが、そうする……

第22回国会 法務委員会 第33号(1955/07/09、27期、日本社会党(左))

○猪俣委員 法務大臣にお尋ねをいたします。今回のこの売春法案が通過いたしますれば、御存じのように売春をした女及び買った男を処罰するように相なっておるのであります。そうしますれば、ここに駐留軍の基地関係の売春行為ももちろん取り締られるわけでありまして、その違反者の中に外国の兵隊が含まれることは当然であります。そこでこの売春の女を買った相手の外国人に対して、いかに捜査を進め、これを処罰するのであるか。政府には、そのはっきりした決意があるかどうか。今日売春問題がようやく世論の支持を得まして、この通過が世論の代表機関である各新聞に一斉に支持されているゆえんのものも、この基地周辺の風紀破壊の事実に対して……

第22回国会 法務委員会 第36号(1955/07/14、27期、日本社会党(左))

○猪俣委員 今第二条につきまして細田委員から質問がありましたが、この第二条で処罰する売春の中には、業としたかしないかということは含まれておらぬのであります。業とせざる者でも、女にして対償を受けあるいは受ける約束で不特定の相手方と性交する。婦女であること、対償を受けまたは受ける約束をしたこと、不特定の相手方であること、性交したこと、この四つの条件がありまするならば、業の有無を問わぬという立法の趣旨であります。
【次の発言】 「対償」という言葉は、結局性交と給付、反対給付の相関関係に立っている意味でありまして、性交と何ら関係のない経済的給付、反対給付というものを含まない意味においてあるのであります……

第22回国会 法務委員会 第37号(1955/07/16、27期、日本社会党(左))

○猪俣委員 細迫委員に答弁いたします。現行犯とは何ぞやという問題は、刑事訴訟法の二百十二条に相当詳細に書いてありますし、なおまた判例としてもほぼ、学説としても大略、これは既成概念として成立いたしております。われわれが本法に用います現行犯の意義も、もちろんこれと同様で、判例及び学説に従う解釈をとっておるものであることは申すまでもありませんが、今その学説、判例の精神から御設例の怪しげな家から性交を終った者が出てきた場合に、戸口において現行犯として逮捕できるかどうかという問題は、今までの判例の態度及び学説から考えましても、現行犯を認めることは無理ではなかろうかと考えております。しかしながら事態により……

第22回国会 法務委員会 第39号(1955/07/19、27期、日本社会党(左))

○猪俣委員 ただいま細田委員から、衆議院の法務委員会の専門員室に鈴木という最も精鋭なる業者の代表者の娘がおるということがわかりました。これはそう簡単な問題じゃないと思う。私は今度は、それと同じ関連ではありませんが、多少疑いのあることを最高裁判所の家庭局長にお尋ねいたします。最高裁判所の家庭局長は売春問題対策協議会の幹事をやっておられるから、最高裁判所内の家庭局の雰囲気というものは相当この売春問題対策協議会に反映すると見なければならない。そこであなたにお尋ねするのであるが、あなたの家庭局におきまして第一課長が河野力、第二課に村田宏雄という人があられるはずである。この村田宏雄という方の意見が「建設……

第22回国会 法務委員会 第40号(1955/07/25、27期、日本社会党(左))

○猪俣委員 裁判所法の一部を改正する法律案の提案理由を説明いたします。これはお手元に印刷物を差し上げておりますから、ごらんいただきたいと思います。    裁判所法の一部を改正する法律案提案理由書   違憲の法令、処分を阻止し、憲法解釈を統一するため、最高裁判所による「違憲法令、処分自体の審査制度」を確立することは、憲法の精神を護持し憲法政治を推進する上に、きわめて重大な意義を持つものと信ずる。   ところで憲法第九十八条には、「この憲法は、国の最高法規であって、その条規に反する法律、命令、詔勅及び国務に関するその他の行為の全部又は一部は、その効力を有しない」との定めがあり、第八十一条には、「最……

第22回国会 法務委員会 第45号(1955/07/30、27期、日本社会党(左))

○猪俣委員 厚生省の方にちょっと精神衛生法について伺いたいと思います。事案は、日本女子大学の古い教授でありました東女史を武蔵野精神病院に突如として収容したという事案でありまして、これは精神衛生法の法規にのっとって合法的にやったと学校側は言っているようでありますが、私どもには幾多の疑問がそこにある。もしこの精神衛生法を乱用いたされますと容易ならぬ人権侵害を引き起すおそれがありますので、その点についてお尋ねをしたいと思う。この精神衛生法をざっと見ますと大体手続が書いてあるようでありますが、精神異常者があるということを発見した場合に、それを病院へ収容するにはどういう手続を経て収容されることになるので……


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第24回国会(1955/12/20〜1956/06/03)

第24回国会 法務委員会 第17号(1956/03/14、27期、日本社会党)

○猪俣委員 所用があって退席したいと思いますので、関連してお尋ねしたい。  暴力団に対する警察の取締り強化については、私ども相当これを認めて感謝いたしております。ただ取締り当局を責めるだけでは能事は終りませんので、いろいろ原因について政治家としても検討しなければならぬ。当法務委員会においても、凶悪犯罪発生の原因について特別に公聴会でも設けてやってもらいたいと思う念が切実であります。これは理事会でまた話し合うことにいたしましょう。ただ、暴力団の背後には、政治家と称せられるような、あるいは政党人と称せられるひもつきの人間が相当あるのではなかろうか。先ほど三田村委員が質問されたように、保釈なんかが早……

第24回国会 法務委員会 第19号(1956/03/23、27期、日本社会党)

○猪俣委員 ただいま議題となりました裁判所法の一部を改正する法律案並びに違憲裁判手続法案の提案理由を説明いたします。  まず裁判所法の一部を改正する法律案の提案理由から申し上げます。  違憲の法令、処分を阻止し、憲法解釈を統一するため、最高裁判所による違憲法令、処分自体の審査制度を確立することは、憲法の精神を護持し憲法政治を推進する上に、きわめて重大な意義を持つものと信ずるのでございます。  ところで、憲法第九十八条には、「この憲法は、国の最高法規であって、その条規に反する法律、命令、詔勅及び国務に関するその他の行為の全部又は一部は、その効力を有しない。」との定めがあり、第八十一条には、「最高……

第24回国会 法務委員会 第20号(1956/03/28、27期、日本社会党)

○猪俣委員 まず裁判所法の一部を改正する法律案の逐条説明を申し上げたいと存じます。  これは、先般提案理由として説明いたしましたように、一切の法律、命令、規則または処分について、それらが憲法に適合するかしないかを、具体的な法律上の争訟を離れて、最高裁判所に裁判により決定させる必要があります。ところが、そのためには現行裁判所法には不明確な点がありまするがために、憲法八十一条の精神を体しまして、抽象的違憲訴訟ができるような裁判所法の改正を企図したものでありまして、裁判所法第一編総則第三条の裁判所の権限、ここに以上申しましたような趣旨の規定を明確に入れたいと思うのがこの大体の趣旨であります。  そこ……

第24回国会 法務委員会 第22号(1956/04/06、27期、日本社会党)

○猪俣委員 大村収容所に収容せられておりまする韓国人――北鮮人も含んでありますが、この問題は日本の大きな政治問題にも相なっておるかと思うのであります。そこで、近ごろの新聞紙の伝うるところによれば、外務省及び法務省においてこの大村収容所の収容韓国人の処遇につきまして意見の相違があるかのごとく聞いておりますが、一体、法務省の理解するところの韓国人の処遇問題というのはどういうことであって、そうして法務省はいかなるところに反対があるのであるか、その点を責任ある当局者から実相を御説明願いたいと思います。
【次の発言】 そうすると、結局、密入国者は先方で引き取る、しかし、刑罰に処せられた者について当方で強……

第24回国会 法務委員会 第23号(1956/04/11、27期、日本社会党)

○猪俣委員 ちょっとお願いがありますが、明後日の重光外務大臣が出るときに、法務大臣も御出席願いたいと思います。これは私の方から要求いたしておきます。  私はかねて通告しておきました立正交成会の問題につきまして二、三お尋ねいたしたいと思います。  立正交成会の問題は、新興宗教のあり方の問題といたしまして、痛く社会問題と相なっております。そこで、この際人権じゅうりん問題その他と関連いたしまして、これを明らかにしておく必要があるかと思うのであります。そこで、立正変成会につきましては、幾多のわれわれの信じがたいことが多々伝えられておるのでありますが、それにつきまして、大体立正変成会の教祖とされておりま……

第24回国会 法務委員会 第24号(1956/04/13、27期、日本社会党)

○猪俣委員 近来各新聞に報道されておりまする京都地検の不当なる起訴事件、これに関しまして、われわれ人権擁護の任に当る者から見ると、多大なる不審な事実が多々あるのであります。この京都の事件も、四人の少年が傷害致死罪という重犯罪でもって起訴されております。一体何がゆえにやりもせぬことをやったというふうになったのか。あるいは、やったと自白もしないのに検事は起訴したのか。やったと自白もしないのに起訴したとすれば不都合千万であるし、また、やらぬのにかかわらず自己のなさざることをやったと自白する、しかも傷害致死というおそるべき重大犯罪、相手が少年である、そこに、何らかの拷問あるいは誘導尋問、この少年を重大……

第24回国会 法務委員会 第25号(1956/04/16、27期、日本社会党)

○猪俣委員 先週の重光大臣の御答弁によりますと、この大村収容所における朝鮮人の釈放問題については閣議で決定されておるような御報告でありました。そうして、それは三月の三十日の閣議できまったのだ、法務大臣は病気で出席しないで松原政務次官が出たのだというようなお話があったと思うのであります。この点についていささか不審に存じますることは、四月の六日に当法務委員会におきまして松原政務次官のお答えがありましたが、どうも重光大臣が言うような調子でなかったと思います。これは速記録を調べれば直ちにわかる。外務省の考え方に対して相当の疑問を持ち、筋道が通らぬことを強調されておったはずであります。なお、これは、個人……

第24回国会 法務委員会 第26号(1956/04/20、27期、日本社会党)

○猪俣委員 ご多忙中ご出席いただきまして、ありがとうございまいした。私ども立正交成会には何らの因縁情実がありませんので、どうぞお考えになる通りに御説明いただきたいと思います。  長澤さんにまずお尋ねいたします。長澤さんは立正交成会とはどういうふうな御関係でありますのか、その関係された点につきまして御説明いただきたいと思います。
【次の発言】 ただいま御説明の中に、妙佼がノイローゼぎみで、あなたの診察を受けたというのでありますが、それはいつごろの話で、どんな症状でありましたでしょうか。もう少し御説明いただきたいと思います。
【次の発言】 この立正交成会の人たちが中心となりまして、「大和ムシ風呂」……

第24回国会 法務委員会 第27号(1956/04/27、27期、日本社会党)

○猪俣委員 私は法務大臣にお尋ねいたします。  まだ責任ある当局から詳細なる報告は来ておりません。きょう朝初めてこの京都五番町事件報告概要というものを受け取ったのでありまして、なお、直接調査にあてられました横井刑事課長もきょうお見えになっておらぬので、詳細なる事実につきましては当法務委員会でも調査しなければならぬと思っているのでありますが、ただ、法務大臣にお尋ねしたいことは、本件は事が小さいようでありましても大きな人権問題を含んでおり、なおまた刑事訴訟法その他につきましていろいろ反省しなければならない点もあるのじゃなかろうかという点で、私どもは重大な事件だと思うのであります。第一に、被告人は少……

第24回国会 法務委員会 第28号(1956/04/30、27期、日本社会党)

○猪俣委員 白石さんに特に具体的にお尋ねいたしたいことは、本法務委員会は、宗教の名によって治安関係を乱し、基本的人権を侵害する行為が現われているやに疑惑を持ちまして、調査に乗り出しておるのであります。そこで、あなたの経験されました、あるいはあなたが知らせを受けました、この立正交成会なる宗教団体がその信者に加えられたいろいろな問題、人権侵害的な問題について、もし具体的な事実を御存じでありましたら、どういう人間がどういう方法によってどういうふうな被害を受けたかということを承わりたいと思うのであります。あなたが御記憶の点だけでもけっこうでありますが、具体的に御指示をいただきたいと思います。

第24回国会 法務委員会 第30号(1956/05/07、27期、日本社会党)

○猪俣委員 これは、泉さん、中澤さん、どちらでもよろしゅうございますが、この上申書に森島忠三と書いてあります。これは本人の書いたものであるかどうか、一つごらん下さい。これは本人の自筆でしょうか。――本人の自筆に間違いないというお話でありますから、これは森島前検事の上申書であることは間違いないのであります。それを根拠にしてお尋ねいたします。  この森島検事の上申書に見ましても、三月一日この村松泰子を信州からわざわざ呼び出して、村松泰子は午前十一時ごろ出頭いたしております。そこで、これは泉さんにお尋ねいたしますが、こういう呼び出しによって出頭した証人というものは、一体その日の何時ごろまで調べるのが……

第24回国会 法務委員会 第31号(1956/05/09、27期、日本社会党)

○猪俣委員 ただいま議題となりました売春に係る処罰、保安処分及び更正保護に関する法律の施行に伴う裁判所法等の一部を改正する法律案について、その提案の理由を御説明申し上げます。  この国会において別に提出いたされました売春に係る処罰、保安処分及び更生保護に関する法律案におきましては、売春及び売春をさせる行為等に対する刑罰規定を定めておりますとともに、売春をしまたは売春をするおそれのある者に対する保安処分または更生保護に関する規定をも定めているのでありますが、同法が成立して公布された場合において、同法を施行するに当っては、これに伴い、裁判所法その他若干の関係法律につきまして、それらの一部を改正する……

第24回国会 法務委員会 第32号(1956/05/10、27期、日本社会党)

○猪俣委員 人類の性活動は生物の存続本能でありまして、これは生存の基本的な本能でありますが、さればというて、人類社会におきましては、この性本能が自由奔放に活動することはできない、必ずや何らかの社会的抑制があるのであります。この社会的抑制はその社会の文化の程度においてその方式も違いまするか、現在の文明諸国におきまする社会的抑制は、いわゆる一夫一婦制度となって、これが性のモラルとなっておるのであります。かくして、社会秩序を維持し、なおよりょき次の世代を生み出しておるのであります。そこで、売春というものは、この性のモラルに対する反作用であり、挑戦であります。されば、この売春に対する対策は人類の非常な……

第24回国会 法務委員会 第33号(1956/05/11、27期、日本社会党)

○猪俣委員 長戸政府委員に対しまして、事実問題についての本法の適用について二、三お尋ねいたします。きのう私の質問で、要するに新橋や赤坂の芸者の売淫行為などに対してはこの法案では捜査の手が伸びないような実情になっておりますが、これは大臣にお聞きしたがったのですけれども、おいでにならない。ちょうど松原次官がおいでになりましたから、松原さんに伺いますが、牧野法務大臣は、富士山と芸者ガールという珍説を発表されて、昔から芸者ガールは富士山とともに日本のうちでも一番美しいものと言われ、日本はもちろん外国にまで広く知られておるのであります、こう言うて、これはとうとい存在でありますから、私たちはそれを大切に、……

第24回国会 法務委員会 第36号(1956/05/28、27期、日本社会党)

○猪俣委員 最高裁判所の経理の関係の方がおいでになっておりますので、ちょっとお尋ねいたしますが、きょう突然の質問でありますから、即答できなければ、当委員会に御報告願いたいと思います。  それは、ただいま、元国鉄総裁の加賀山氏の公邸のことが問題となるとともに、最高裁判所の裁判官の公邸についていろいろのうわさを実は耳にいたします。そこで、現在最高裁判所の長官初め各判事の公邸はどういう実情になっておりますか。あなたがここでお答えできるならしていただきたい。というのは、自宅を公邸として使っていられるような方、あるいは、自宅を公邸に使っておって、裁判官をやめられるときに、それを高く売ったというようなうわ……

第24回国会 法務委員会 第38号(1956/05/30、27期、日本社会党)

○猪俣委員 我妻先生に一点、古関先生に一点お尋ねいたします。  一つは、所有権という物権関係、それから、そこで借地権を持っていろいろ生活関係を樹立しておる、これは債権関係になるかと思います。そこで、臨時処理法では、その貫く根本精神は、いわゆる社会における生活関係を重視して、いわゆる所有権関係よりも生活関係を重視した立法だと思うのです。そこに一つの従来の物権万能主義から抜け出した新しい精神があるのじやなかろうか。そこで、戦前の所有権者と借地権者、どちらを一体保護するか。生活関係を重視するならば、借地権者、借家人の保護をするという処理法の態度をとらねばならぬ。所有権というものはだんだん制限せられる……

第24回国会 法務委員会 第39号(1956/05/31、27期、日本社会党)

○猪俣委員 先ほどちょっと触れられたと思いますが、私は警察官の指揮監督系統について石井警察庁長官にお尋ねしたいと思います。  警察で拷問をしたとすれば、第一線の刑事などが直接手を下したと存じますが、そういう刑事の指揮命令系統、監督系統と申しますか、そういう指揮監督系統が明白になり、そり上司が郡下の監督に対して厳然たる態度を持し、もしいささかもそこに不幸にして暗影を投ずるものがあるなら上司がその責任を相当負うというふうな形にならなければ、官紀の振粛はできないと思う。申すまでもなく、人権の擁護と、警察、検察官の活動というものの関係は非常にむずかしい問題であって、これをいかに調和するか、あまりに警察……

第24回国会 法務委員会 第40号(1956/06/01、27期、日本社会党)

○猪俣委員 法務大臣にお尋ねいたします。  今回の京都事件につきまして、それぞれ係官を御処分なされました。処分の内容につきましては、われわれがかれこれ言うべき筋合いでありませんので、内閣あるいは大臣の責任においてなされてしかるべきことでありますから、それについてはかれこれ申しません。実は、明日この京都五番町事件についていま少しく当委員会は調査を進める予定でありましたが、法務大臣のお話もあり、御処分なされたということで、私たちもこれ以上追及することもいかがであろうかということで、せっかく理事会で決定いたしたものをとりやめにしたのであります。ただ、どうしてもこの際大臣の口から明らかにしていただきま……

第24回国会 法務委員会 第41号(1956/06/02、27期、日本社会党)

○猪俣委員 荘さんにお尋ねいたします。
【次の発言】 荘さんは日本女子大学のPTAの会長をなさっておりますか。
【次の発言】 あなたは日本女子大学の当局者から東女史のことについて相談を受けたことがありますか。
【次の発言】 二十九年の七月ごろで、あるか、また、さかのぼって二十七年夏ごろであるか、これは二十九年の夏ごろだろうと思うのです。戸田人権擁護局長の報告の速記に二十七年の夏ごろとなっておるのは、二十九年の間違いじゃないかと思いますが、今荘さんの説明を聞きますと、そのころ精神病の疑いがあることを聞かれたときに、ただあなたはあなたの研究所の付属病院の医者に紹介してやるというようなことではなしに……

第24回国会 法務委員会 第42号(1956/06/03、27期、日本社会党)

○猪俣委員 それでは文部省の福田調査局長にお尋ねしたいと思います。  近来新興宗教なるものが非常に発展をいたしまして、相当人権じゅうりん的な事実、その他治安上放任できないような状態が多々起っておると思うのであります。すでに新聞紙上をにぎわしておりまする創価学会及び当委員会で調査をいたしました立正交成会等の問題が起ってきております。そこで、当委員会は、宗教法人法についてこれを改正すべき点があるのじゃなかろうかということを鋭意調査をしたのであります。そこで、その宗教法人法につきましての改正すべきにあらずやと思われるような点につきまして、文部省及び法務省の諸官庁の方々に御意見を承わりたいと思っておる……

第24回国会 法務委員会 第43号(1956/07/12、27期、日本社会党)

○猪俣委員 三人のうち適当に御答弁いただきたいと思います。私は、日本弁護士連合会及び日本人権協会の調査によりまして、なお確かめたいと思いましてお尋ねをいたすのであります。  ただいまの御説明によりまして、米国民政府令百九号によって土地収用令なるものが施行せられ、そして強制的に土地が収用せられるように相なったというのでございますが、先ほどの御説明によりますと、その坪当りの単価が非常に安い。五円四十三銭というようなことでありますが、この賃借金の評価はどういう基準によってしておるか、どういうふうに説明されておりますか、それを承わりたい。
【次の発言】 そうすると、六%というものはアメリカと同じ基準で……


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第25回国会(1956/11/12〜1956/12/13)

第25回国会 法務委員会 第3号(1956/11/30、27期、日本社会党)

○猪俣委員 大臣は所用のため御不在のようでありますので、あと回しにいたしまして、公安調査庁長官にお尋ねいたしたいと思います。  日ソ友好関係が結ばれまして、ソ連との交流がだんだん盛んになると思います。われわれは、これは世界平和の一環として喜ばしき現象だと思うのであります。ひいては中共との友好関係がだんだん厚くなるでありましょうし、また、わが国といたしましては、しなければならない。そういう際に、治安関係ということについて法務当局がいろいろな構想をなさっておりますが、そういうことについては大臣に聞きたいと思います。私は公安調査庁の職能ということについていささか疑問がありまするので、これは念のためお……

第25回国会 法務委員会 第4号(1956/12/05、27期、日本社会党)

○猪俣委員 五鬼上さんにお尋ねしますが、裁判行政の最高責任者は一体どういう機関なんですか。
【次の発言】 全国の裁判所に対する裁判行政の最高の責任は裁判官会議だ、そうすると、最高裁判所の裁判官会議が全国の裁判官会議の一等最高のものだと思うのですが、そういうことになっておりますか。
【次の発言】 その裁判官会議の議長は一体何人で、また裁判官会議そのものの主宰者というか最高の責任者はだれなんですか。
【次の発言】 そうすると、検察行政については最高責任者は法務大臣であるがごとく、裁判行政についての最高責任者は田中最高裁判所長官だということになる。これは判事としての田中さん自身じゃない。裁判行政とい……

第25回国会 法務委員会 第6号(1956/12/13、27期、日本社会党)

○猪俣委員 私の質疑は裁判官、警察官の服務弛緩についてというのが中心でありますが、政府委員がおそろいでありませんので、法務大臣にちょっとその問題以外のことをお尋ねしておきたいと思います。  それは、今回の恩赦のことにつきまして、新聞の報ずるところによりまして、国民もわれわれも納得のいかぬ点があるのであります。それは、恩赦の範囲につきまして、どうも合理性を欠いているんじゃなかろうか。そこで、大臣にお尋ねいたしますが、今回は政治的な活動に対する恩赦をやるんだということであります。そのこと自身に一つ問題がありますが、もしそれならばそのように、そういう政治性を持った違反行為についての恩赦というなら、そ……


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第26回国会(1956/12/20〜1957/05/19)

第26回国会 内閣委員会 第42号(1957/05/16、27期、日本社会党)

○猪俣浩三君 ただいま議題となりました憲法調査会法を廃止する法律案の提案理由を御説明申し上げます。  この法律案は昭和三十一年五月十六日成立し、六月十一日に施行されました憲法調査会法を廃止する法律案でありまして、以下この法律案提出の趣旨についてその概略を御説明申し上げます。  御承知の通り憲法調査会法は、内閣に憲法調査会を設置して、現行憲法を調査し、その結論を内閣と内閣を通じて国会に報告するというものであります。しかしながら、憲法調査会法の提出の経過及び同法審議中の経過から見て、現行憲法を改正する目的のもとに制定されたことは否定できないところであります。  このことは、憲法第九十六条その他から……

第26回国会 法務委員会 第15号(1957/03/15、27期、日本社会党)

○猪俣委員 関連して……。  その答弁の前に、さっきのあなたの答弁で何かちょっとあいまいなんですが、質問者は検察官の押収第七号という指定までしてある。今あなたのおっしゃるのは、そういうものがないようなあるような、はっきりしないんだが、一体検事は、今質問者が質問したような、そういう押収はしていないのであるということであるか、そのもの自体が初めからなかったというのであるか、あったのだけれども今見つからぬというのであるか、そこは少しあいまいだと思うんだが、ないのなら、またそれに対するわれわれの質問の事項もあるわけだ。だから、そういう押収第七号、すなわち市木春秋なる者の脅迫文なる重要なる書類を検察官が……

第26回国会 法務委員会 第18号(1957/03/26、27期、日本社会党)

○猪俣委員 裁判所の機構改革に関しまする質問の前に、五鬼上総長が見えておられますから、ちょっと参考のために承わりたいのですが、私どもが各地の裁判所へ行ってみまして、その土地の弁護士諸君の意見を聞いてみますと、近来裁判官の態度がすこぶる非民主的でよろしくないという批判をたびたび聞かせられる。私自身も痛切なる経験を得ておる。ある裁判所の判事のごときは、法廷で、立錐の余地ない傍聴人を前にして、なぜ猪俣を弁護人に選任したのか、前の弁護士はなぜやめたのか、その理由を言えと被告人に釈明を求めた。そうすると、被告人は、実は、ここに立ち会いの検事さんが何何弁護士というのはよくない弁護士だからやめろと言うので、……

第26回国会 法務委員会 第24号(1957/04/05、27期、日本社会党)

○猪俣委員 ただいま議題となりました裁判所法の一部を改正する法律案の提案理由を御説明申し上げます。  違憲の法令または処分を阻止し、憲法の解釈を統一するため、最高裁判所による法令または処分自体についてそれらが憲法に適合するかしないかを裁判する制度を確立することは、憲法の精神を護持し、憲法政治を推進する上に、きわめて重大な意義を持つものと信ずるのでございます。  ところで、憲法第九十八条には、「この憲法は、国の最高法規であって、その条規に違反する法律、命令、詔勅及び国務に関するその他の行為の全部又は一部は、その効力を有しない。」と規定し、同じく第八十一条には、「最高裁判所は、一切の法律、命令、規……

第26回国会 法務委員会 第28号(1957/04/23、27期、日本社会党)

○猪俣委員 これは裁判所の事務当局にお尋ねいたします。どなたでもお答え願いたいと思います。  最高裁判所の判事を三十名に増員することについての予算関係、その給与においてどの程度増額され、あるいはまた三十名で法廷を作る場合において設備の改善というようなことがどういうふうになるのであるか、三十名の最高裁判所判事が大法廷を組織して審査をするということについて法廷の改造を必要とするのかしないのか、改造を必要とするならばどういうことになるのか、あるいは五人の小法廷が六つもできる場合に法廷はどういうことになるのか、そういう給与の面あるいは法廷改造その他の面についてどういう予算措置が必要であるか、もし大体の……

第26回国会 法務委員会 第29号(1957/04/25、27期、日本社会党)

○猪俣委員 本年は裁判制度並びに裁判行政につきましてはまことに重大な年ではないかと思うのであります。その一つは、ただいま当委員会で審議中でありますところの裁判所法等の一部改正法律案、すなわち最高裁判所の機構改革であります。いま一つは、憲法第八十条に基きまして下級裁判所の判事の任期が終了する年であり、しかして、最高裁判所がその判平のリストを作りまして再任させるかどうか、かような非常に重大な年に相当しているのであります。現裁判官は昭和二十二年の十一月に任命せられたのでありますから、本年十一月で満十カ年を継続し、その任期が終了するという重大な時期に遭遇いたしました。そこで、私は、裁判制度、裁判行政に……

第26回国会 法務委員会 第32号(1957/05/14、27期、日本社会党)

○猪俣委員 議題となりました刑法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由を御説明申し上げます。  この法律案は、刑法の一部を改正して、新たに涜職ノ罪の章に公務員のあっせん収賄罪を処罰する旨の一条を加えるとともに、あわせてあっせん収賄をした公務員に対して贈賄をした者をも処罰しようとするものであります。御承知のように、現行刑法に規定されておりますところの贈収賄罪につきましては、種々の態様があり、処罰をするために必要なさまざまの要件が規定されてありますけれども、公務員がその地位を利用して他の公務員の職務に属する事項に関しあっせんをなすこと、またはあっせんをなしたことにつき賄賂を収受する等の行……

第26回国会 法務委員会 第33号(1957/05/16、27期、日本社会党)

○猪俣委員 ちょっと関連して……。  これは弁護士会から陳情があったのであります。先般中村法務大臣は、この全購連事件に関連した議員の名前などが新聞に出て、どこからそういう事実が発表されたかということに対しまして、これはいろいろルートがあると思うし、弁護士なんかも被疑者に面会ができるのだから、そういう方からも出たかもしれぬということを申された。これは、弁護人としてはさような態度をとるはずがないことは、弁護士の資格のある中村法務大臣はよく知っているはずであるが、どうしてそういうことを国会で言ったのか、実に心外にたえないから、その点を国会において明らかにしてもらいたい、全購連の顧問弁護士もあるけれど……

第26回国会 法務委員会 第34号(1957/05/18、27期、日本社会党)

○猪俣委員 この政府提案の裁判所法等の一部を改正する法律案は、本国会では衆議院を通適することができなくて、継続審議に相なったのであります。そこで、われわれも閉会中といえども小委員会を設けましてなお慎重審議を継続したいと思うのでありますが、ただ、今までの参考資料なんかを点検いたしましても、外国の裁判所の実際がよくわからぬ。一体、大陸系の裁判所の運用の仕方とアメリカ風の運用の仕方と大へん違いますし、あるいはドイツ、オーストラリアにおける憲法裁判所の実際のやり方、あるいはアメリカの憲法違反事件に対する実際のやり方――法規は翻訳したものが出ておりますけれども、実際実務がどういうふうに行われておるかとい……

第26回国会 法務委員会 第36号(1957/08/09、27期、日本社会党)

○猪俣委員 警視総監にお尋ねしたいと思います。この問題は、私が過ぐる二十六国会にも御質問申し上げまし布けれども、どうもはっきりした答弁を得られない。これは当局の怠慢であると思われない。被害者がはっきりしことを説明しないからだと思うので去りますが、その後も調査をしてくれるということを私は要求いたしておりましたので、あらためて本日またお尋ねいたしたいと思います。それは私ども今警視庁がやっておりまする暴力追放に対し、または現内閣の三悪追放の一つである暴力追放に関しまして心から協力申し上げたいからの質問でありまするがゆえに、その意味においてお答えいただきたいと思います。  それは、昨年の十二月の十四日……


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第27回国会(1957/11/01〜1957/11/14)

第27回国会 法務委員会 第3号(1957/11/08、27期、日本社会党)

○猪俣委員 ちょっと今のに関連して……。あっせん収賄罪の問題でありますが、これは、議員立法といたしまして、社会党が全員の提案及び賛成を得まして第二十六国会に正式に提案をいたしておるのです。継続審議になっておると思いますが、政府はそんな苦労して新しいものを出さぬでも、これに同調してその審議を進めたらいいのじゃなかろうかと考えられるのですが、政府の御所見を承わりたい。
【次の発言】 社会党の提案は、実は、前にもたびたび、政府の原案として出しましたもの、それらをことごとく参照しまして、また各国の規定も参照しまして、練りに練って出したものであります。元来、三権分立の精神からするならば、立法は私は議員立……

第27回国会 法務委員会 第5号(1957/11/12、27期、日本社会党)

○猪俣委員 大体福井委員が申し上げたことで概要は尽きるのでありますが、私どもワシントンでアメリカの連邦裁判所の長官ウォーレンと会見したときに、彼は劈頭第一に、裁判制度というものはその国の歴史、伝統、慣習によっておのずから違ってくるから、他国の制度はどうもあまり参考にならぬものだということを前提にされて話されました。これは、われわれ世界のおもなる国々を視察いたしました結果、やはりウォーレンのこの言葉は相当の真理がある。ウォーレンという人物は非常にすぐれた人物だと私ども異口同音に認めて参りましたが、相当しっかりしておる。やはりウォーレンの言ったことは相当の真理ではなかろうかと思うのであります。英米……

第27回国会 法務委員会 第6号(1957/11/14、27期、日本社会党)

○猪俣委員 きょうは臨時国会の閉会の日であります。そこで、この売春汚職に関係いたしますことにつきまして国民の間にいろいろな疑惑があるので、私は国民になりかわってこの疑惑のある点を申し上げて、これに対して法務大臣から事の真相を明らかにしていただくとともに国民の疑惑を解いていただきたい。事が、国会、ことに今まで厳正中立を守って聞えておりました法務委員会の権威にもかかわり、なおまた司法部のあり方にもかかっておる問題でありまして、少しでも国民に疑惑がありますならば、これは容易ならぬことだと思うのであります。国民の声になりかわって申し上げますから、あるいは専門家から見ればそんなことかと思うような点がある……


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第28回国会(1957/12/20〜1958/04/25)

第28回国会 決算委員会 第5号(1958/02/01、27期、日本社会党)

○猪俣委員 私は行政管理庁の行政監察局主査でありました高田茂登男氏が免職になりましたことにつきましてお伺いしたいと思うのであります。これは私の質問の目的を申し上げて、適切なる御回答をいただきたいと存じますが、実はある書物を書いて免職せられたということは、終戦後初めてのケースであります。しかもその書物が官庁の内部の事実を表わしておるということで職を免ぜられるということは、非常に特色のある事案であります。そこでこれは憲法第十五条あるいは第二十一条、国家公務員法の七十八条、九十八条あるいは百条、こういう憲法及び各法規との関連において、公務員の身分保障という立場から非常に問題があることが第一点でありま……

第28回国会 法務委員会 第2号(1958/02/07、27期、日本社会党)

○猪俣委員 十一時から地方行政委員会があるので、警察関係はそちらへいらっしゃるかと思いますから、先に質問したいと思いましたが、いらっしゃらないから、法務当局及び法制局に対して質問いたしまして、そこで、警察関係が来て、もし急ぐようであったらば、警察関係に移りたいと思います。  これは、私はとうに質問書を出しておきましたが、第一点は皇太子の結婚式と恩赦との関係であります。これにつきまして、法務大臣及び法制局長官の御答弁をいただきたいのですが、私の質問の正趣旨は、皇太子の結婚式というものは、法規上に基いた国事というものであるか、あるいは皇室の私事であるかという問題であります。実は、皇太子の成年式に際……

第28回国会 法務委員会 第3号(1958/02/11、27期、日本社会党)

○猪俣委員 法務大臣にお尋ねしたいと思いますが、過般岸総理が国家の機密を保護するために防諜法を制定する必要があるということを語られて、これが新聞に報道せられておるのであります。そこで、かような国家機密の保護の法律を作らねばならぬような議が閣議に出たことがありますかありませんか、それを一つお尋ねします。
【次の発言】 そうすると、国家機密を保護するためには現行法では不十分だということは、岸内閣の各省の間にそういう話は事実あるわけですか。
【次の発言】 そうすると、他の省のことは別として、こういうように総理が発言するのでありますから、相当の内閣の政策として表現せられておるのじゃなかろうかと思うので……

第28回国会 法務委員会 第4号(1958/02/13、27期、日本社会党)

○猪俣委員 これは伊関さんにちょっとお尋ねいたしたいのですが、先ほど不法の入国者及び不正者の入国ということがあったわけですが、そこで、その不法の入国というのはどういう状態で、どういう国の人間が多いのであるか。それから、不正者の入国、これは実は当法務委員会で数年前私が質問いたしました問題で、とにかくアメリカのカポネの弟子みたいなのがどんどん入ってきて、出入り自由の状態になっている。当時読売新聞に相当長い間実情が暴露せられたときでありました。それから多少厳重になったようでありますが、そういういかがわしい人物の入国が現在あるとするならば、一体どちらの国の人間がそういうのが多いのであるか。そういう実情……

第28回国会 法務委員会 第5号(1958/02/18、27期、日本社会党)

○猪俣委員 今の伊關局長の答弁は少しあいまいなんです。衆参両院において法務大臣が、はっきり、中国の貿易使節団は指紋をとらない、そういう政府の方針というものを打ち出している。与点の議員の質問にあって、何かあいまいな、まだ考慮中のような印象では――この二十日過ぎには与党の議員を団長とする訪中使節団が出るんじゃありませんか。そんなときに指紋の問題は非常なみやげになるわけです。それを解決して行かなければ取引はできはしません。一体政府の方針はこういう中国との貿易というようなことをどうでもいいと考えているのか。……(「そうじゃない」と呼ぶ者あり)そうじゃないならば――君に聞いているんじゃない。つり込まれる……

第28回国会 法務委員会 第6号(1958/02/20、27期、日本社会党)

○猪俣委員 私は、一昨日、刑が確定しておって、しかも執行されておらない、執行停止になっておる者はどのくらいあるか、及びその理由を質問しておったわけですが、それについて、これは事務当局でよろしゅうございますから、御答弁いただきたいと思います。
【次の発言】 そうすると、執行延期と申しますのは一種の行政処分でありますか。
【次の発言】 刑事訴訟法に規定がないようでありますが、執行停止の方はあるわけです。そうすると、これはまあ検察庁の行政処分として延期される。この執行延期については、行政処分をする責任者は何人なんですか。検事といえどもいろいろの等級があるのですが、どこが一体責任を持つのですが。

第28回国会 法務委員会 第7号(1958/02/21、27期、日本社会党)

○猪俣委員 私は、質問は次会に譲りたいと思いますがちょっと矯正局から出されましたプリントに間違っているのではないかと思われるふしがありますので、その点だけ伺っておきます。あるいは私の考え違いかもわかりませんが……。  一つは、婦人補導院法案関係参考資料、この百二十六ページの連戻状のところですが、「前項の連戻収容状については、売春防止法第二十二条第三項から第五項まで、及び第二十七条第五項の規定を準用する。」、こうありますが、これはほかの法律の間違いじゃありませんか。売春防止法は二十七条なんてないのです。
【次の発言】 わかりました。  それから、いま一つ、矯正局から出ております婦人補導院法案関係……

第28回国会 法務委員会 第9号(1958/02/28、27期、日本社会党)

○猪俣委員 関連して……。  最高裁判所の、調査官の御意見ももっともだと思うのでありますが、ただ、私が多少不可解に存じますことは、これは社会党が数年前売春等処罰法を出しました際には、売春婦を処罰するような規定でありました。今回は単純売春は処罰しないのでありますが、そのときから問題になっておった。こういう売春行為を処罰するという文化革命と称せられるような重大な法律の審判は慎重にやらなければならぬから、これはもうすでに少年法その他において経験を積んでおる家庭裁判所が裁判をやることが穏当じゃなかろうか、――普通の自然犯と違うのです。いろいろの社会環境やらその精神状態やらが影響いたしまして、かような売……

第28回国会 法務委員会 第10号(1958/03/04、27期、日本社会党)

○猪俣委員 永田さんのお話を聞いておると、映画の倫理性の前に道徳教育がなっておらない、賃金なんか要求しておる教員なんかけしからぬ、それからまた、悪政治家というのは監督が権力者に反抗する趣味からやるのだというようなことになりまして、永田さんはりっぱな映画製作者であるからさような批判をなされるかもしれないが、私の見るところは、現在の日本において、映画製作者と申しますか、映画企業と申しますか、このくらい自由商業主義の弱点を多数持っておるものはないと思います。資本主義の最も極端な現われが映画会社にあるのではないか。それは例が幾つもあると思うのでございます。このくらい競争が激しく、このくらい他を圧迫して……

第28回国会 法務委員会 第11号(1958/03/06、27期、日本社会党)

○猪俣委員 これは最高裁判所側及び法務省側にお尋ねしたいと思いますが、いわゆる裁判所の調査官問題で相当波紋を国会に与えたのであります。私どもの第一国会以来の経験といたしまして、裁判所と政府が法務委員会で全く意見の食い違った議論をなさったということがない。ちょっと異様の姿であったのであります。ただ、大原則として、私はさようなことは不都合だとも何とも思いません。裁判所は国権のやはり一部をになっておる独立の機関であるがゆえに、国家の最高機関である国会に対しその意見を開陳するということは何らはばかるところはないと思う。ただ、こういう政府提案の法案に関連いたしまして、その法案を修正するやいなやという点に……

第28回国会 法務委員会 第17号(1958/03/27、27期、日本社会党)

○猪俣委員 私、ちょっとこまかいことを聞きたいと思いましたけれども、時間がたちまして、用件がありますので、宿題だけ出して、明日御答弁をいたきたいと思います。  事は、相当具体的にしておきませんと、あとから問題が起ります。そこで、私がお尋ねいたしたいことは、最近判決になりました昭和電工事件の判決に関しまして、その具体的の事実に本法を当てはめてみてどういうことになるかということを検討してみたい。なぜかと申しますると、このあっせん収賄罪なるものが相当国民の世論化した動機は、あの昭和電工事件から発生したのじゃないか。あれに、検事が、あっせん収賄罪がないために非常に困難だという意見を発表するとともに、が……

第28回国会 法務委員会 第18号(1958/03/28、27期、日本社会党)

○猪俣委員 私は、昨日政府に対しまして、昭和電工事件の判決を中心として質問するからという予告をいたしておきました。非常に長文の判決書を御研究になったことだと思うのです。私も昨晩は再度全部読みまして、詳細な質問を用意して参りました。今朝同僚議員諸君から忠告がありまして、これはあまりなまなましい事件でもあるし、個人の名前が登場することはいかがなものであろうかというお話がありまして、私も考えてみますると、同僚議員の御心配、御配慮、もっともの点もあるのであります。すでに判決が無罪とは確定している事件であるから差しつかえないとは存じましたけれども、選挙を前にいたしまして、やはり同僚議員の名前がたびたび出……

第28回国会 法務委員会 第22号(1958/04/04、27期、日本社会党)

○猪俣委員 御答弁いたします。これは、社会党が世論の趨勢を察知いたしましてこの案を提案する決意をいたしましたとき、とにかく新しい刑罰法案を立案するのでございまするがゆえに、これはやはり沿革的な筋道を通って提案した方がよかろうということに相なりまして、今三田村委員の御指摘のような、昭和十五年の刑法仮案、十六年の政府提案及び戦時中の戦時刑事特別法の案文、そういうものを参酌いたしまして、この社会党の提案となったのでありますが、字句につきまして多少要らざるところを法制局で研究してもらいまして、そうして、今まで政府案としてたびたび出ましたものを骨子として、少しばかりの字句の改正をして提案をしたのでありま……

第28回国会 法務委員会 第23号(1958/04/08、27期、日本社会党)

○猪俣委員 小野先生にちょっと伺いたいのですが、第十九国会におきまして社会党からあっせん収賄罪の処罰の法案を出し、先生は公述人として公述していただいたわけです。その際に社会党の案に対して賛成をされておれらました。そこで、御答弁がなかなか困雑な質問になるかも存じませんが、社会党案と現在政府の出された案とを比較されて、ほんとうに政界の汚職を根絶するというには社会党案が適当だと思うておいでになるのではなかろうか、ただ、現実、自由民主党という政党を納得せしめて、これを法案として実際に法律を作ろうとするにはちっと工合が悪い、そこで水で薄めて自民党諸君に飲ませることのできるような法案という意味で政府案に賛……

第28回国会 法務委員会 第26号(1958/04/16、27期、日本社会党)

○猪俣委員 関連質問をいたします。  これは野木さんに一つお尋ねしておきたい。国家公務員法の第百条の「秘密を守る義務」、及び国家公務員法の八十二条の「職務上の義務に違反し」、こういう言葉がある。そこで、この八十二条の職務上の義務というのと、百条の秘密を守る義務、結局この秘密を守る義務は義務上の義務なのかどうか。その百条の秘密というのは何をいうのか。それから、この秘密を守る義務が八十二条の二号の「職務上の義務」ということに入るのかどうか。  実は、この前、高田という行政管理庁の公務員が「不正者の天国」という本を書いた。しかるに、この本を書いたということでこの人は免職になっておる。そこで、一体、こ……

第28回国会 法務委員会 第27号(1958/04/17、27期、日本社会党)

○猪俣委員 これは各参考人の方々から御意見を承わりたいと思うのであります。  日本の資本主義制度の発展は、企業組織を複雑強化いたして参りまして、在来の民法の抵当権では律し得ない経済状態が発展して、本法のような立案が行われるようになったと思うのであります。そこで、企業の独占化に伴いまする弊害というものは、この担保法案を通じましてもやはり心配せられる点がありますので、一、二お尋ねしたいと思います。  この担保法案は、今申し上げました民法のいわゆる交換価値、一物の交換価値及び特定の目的物の「特定」の趣旨と全く違いました新しい試みでありまして、在来の抵当物権の観念から相当逸脱しているものであります。そ……

第28回国会 法務委員会 第29号(1958/04/23、27期、日本社会党)

○猪俣委員 ちょっと関連して……。  今の百条の問題ですが、この百条の秘密義務に違反すると百九条で処罰せられることになっております犯罪でありますが、そこで、秘密なるものの解釈も、結局秘密を守る目的、法益、そこからまた考えなければならぬのではないか。そうすると、百条違反の秘密罪の法益は一体何なのでありますか。犯罪構成要件上の法益は、何を守らんとしてその漏らした人を処罰するのでありますか。
【次の発言】 あなたの答弁はよくわからない。もちろん被害法益というものは単一でなければならぬという議論はないと思いますけれども、しかし、被害法益の一元性ということは罪刑法定主義の原則だと思う。職務の遂行の円満を……


猪俣浩三[衆]委員会統計発言一覧(全期間)
23期-24期-25期-26期-|27期|-28期-29期-31期

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各種会議発言一覧(衆議院27期)

猪俣浩三[衆]委員会統計発言一覧(全期間)
23期-24期-25期-26期-|27期|-28期-29期-31期
第24回国会(1955/12/20〜1956/06/03)

第24回国会 外務委員会内閣委員会法務委員会連合審査会 第1号(1956/07/12、27期、日本社会党)

○猪俣委員 私は質問書を作りまして政府の方には出してあるんです。それは十五項目にわたっているんですが、委員長から十五分だとか二十分だとかいうようなことで、ほとんど質問ができないわけです。そこで飛び飛びになるかもしれませんが、第一に、沖繩住民には日本の国籍法が適用されておりますので、日本国民であることは疑いない。日本国民であり、しかもそこに潜在主権があることも疑いないことでありまするならば、この二つを結合いたしまして、沖繩住民に対し、日本の国の外交保護権があることも明白だと思います。これは私は二十四国会のときに外務大臣に御質問した問題である。そのときの答弁はあいまいでありましたが、外務大臣のこの……

第24回国会 建設委員会法務委員会連合審査会 第1号(1956/04/18、27期、日本社会党)

○猪俣委員 現行土地収用法は、憲法の規定と相待って相当慎重な手続規定をきめられておるものであります。この改正法律案は、その慎重な手続規定を、事務を簡略にするという理由のもとに、何らか戦前の土地収用法に逆行する一つの端緒になるのじやなかろうかというふうに、実はこれは杞憂であるかもしれませんが、考えられる。そこで私は、他の質問者の質問した点につきましては省略いたしまして、この四十条のただし書の改正について、法理論的にお伺いしたいと思います。  申し上げるまでもなく、この四十条の協議というのは、土地細目の公告後の裁決審判の準備手続の一つの段階である重要なポイントなんであります。これをあっせん委員会が……

第24回国会 法務委員会閉会中審査小委員会 第3号(1956/09/11、27期、日本社会党)

○猪俣小委員 去る二十四国会におきまする当法務委員会の決議、そのうちの精神衛生法に関することにつきましては、後ほど、どういう警告をなされたか、その内容をお聞きいたしましてからお尋ねしたいと思います。  いま一方、今文部省の方から報告にたりました不正なる宗教活動に対する決議、この取扱い方でありますが、大体お聞きいたしました印象は、はなはだおざなりだという印象なのであります。しかも、おそらく当委員会が開かれるということを何らか聞知されまして、そのほとんど二、三日前に急速なされたのではなかろうか。私は文部省が果して所管庁としてほんとうにこの法務委員会の決議の精神のあるところを体得されてそのように活動……

第24回国会 法務委員会閉会中審査小委員会 第4号(1956/09/24、27期、日本社会党)

○猪俣小委員 実は文部省の宗務課の方々にお尋ねしたいことがあったのですが、宗務課長が参られまして、明日にしてもらいたいというぜひなる願いがありましたので、私はそれを了といたしまして、先ほど理事会できめました順序を変更さしていただいて、明日に回したいと思います。
【次の発言】 それから、いま一つ、沖縄問題について質問したいと存じましたところが、外務省から一課長の出席通告があっただけで、大臣も次官も局長もお見えにならない。沖縄問題は事重大な問題でありまして、外務省の男系は多いし、これは法務省だけにお聞きしてもいたし方ありませんし、法務大臣は昨日私に電話がありましてきょうはどうしても都合があって出ら……

第24回国会 法務委員会閉会中審査小委員会 第5号(1956/09/25、27期、日本社会党)

○猪俣小委員 私が先般二十四国会で立正交成会の問題について論議いたしましたその議論の中にクリスチャンとしては芳ばしからざる言論があるがごときことを考えた文部省の一事務官が、私の所属いたしておりまする教会へ参って、その牧師さんに対しまして、私を信者の籍から除名すべきことを勧告したということであります。これはささやかなる一事件のようでございますけれども、私はこれを不問に付すべき問題じゃないと考える。なぜかと申しますと、第一は、私どもが立正交成会を調査いたしましたのは、これが相当布教に行き過ぎがあって、人権じゅうりん的なこともあり、家庭を破壊しているような実情もあり、その点につきまして調査をし、かつ……

第24回国会 法務委員会閉会中審査小委員会 第6号(1956/10/11、27期、日本社会党)

○猪俣小委員 船田長官並びに今井調達庁長官にお尋ねしたかったのですが、船田長官は何か所用のため御列席がない。そこでこれは明白に留保しておきたい。  そこで今井長官にお尋ねいたします。日本国とアメリカ合衆国との間の安全保障条約第三条に基く行政協定の実施に伴う土地等の使用等に関する特別措置法、以下特別措置法と申し上げたいと思いますが、この第三条の精神について調達庁の御解釈を承わりたい。  第三条は、申すまでもなく、駐留軍の用に供することが適正かつ合理的である、その場合に収用ができるという規定に相なっております。そこで、私がお尋ねしたいことは、この適正かつ合理的なる価値判断、こういう価値判断の素材、……


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第25回国会(1956/11/12〜1956/12/13)

第25回国会 社会労働委員会法務委員会商工委員会連合審査会 第1号(1956/11/22、27期、日本社会党)

○猪俣委員 私は法務行政に関しまする点に限って御質問いたしたいと存じます。それも、実は私は四時ごろ済むかと思って出てきましたが、時間が大変延びたので、私の用意いたしました質問の三分の一くらいにとどめたいと思います。あとの三分の二は、場合によりましては労働委員かだれかに質問してもらって、もう一ぺん明らかにさせていただきたいと思っております。  そこで、最初に労働大臣と井本さんにお尋ねしたいと思います。まず第一に、本法の第二条あるいは第三条に違反をいたしましたものが、いかなる法律に基いて、いかなる処罰を受けるのであるかを労働大臣からお尋ねしたい。もし労働大臣に不服がありましたならば刑事局長からお答……


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第26回国会(1956/12/20〜1957/05/19)

第26回国会 法務委員会公聴会 第1号(1957/04/09、27期、日本社会党)

○猪俣委員 団藤先生にお伺いいたします。  先生も御存じのように、最高裁の機構改革は、結局、訴訟遅延の顕著なる事実に着目いたしまして、これをいかにしてさばくかということから発足したことは申すまでもありません。ところが、これについて、最高裁判所の判事を増員すべきであるという論と、減員論というのがあって、今政府の提案はこの減員論になっておるわけであります。いずれも目的は訴訟を促進するにあるのでありますから、本質的にはわれわれも異論がないわけでありますが、数年前でありますが、当法務委員会が小委員会を作りまして、熱心に討議をいたしましてその要綱をまとめたのは、いわゆる増員論になっておった。なぜ増員論な……

第26回国会 法務委員会公聴会 第2号(1957/04/10、27期、日本社会党)

○猪俣委員 岩松さんにお願いしたいと思います。今度の政府提案の法案には最高裁判所小法廷を最高裁判所に置くというようになっておりますが、この置くということの法的意味ですね、これは一体どういう意味であるか。政府の説明を聞きましても、下級裁判所である、そうして独立のものである、こういう説明になっております。この置くというのは、ただ構内に置くという意味なのか、法的に最高裁判所と何らかの関連を表わす意味なんですか。あなたはさっき付置と言ったが、まあ付置という意味だろうと思います。しからば、その付置というのはどういう意味を持つのか、それをお聞かせ願いたい。

第26回国会 法務委員会公聴会 第3号(1957/04/11、27期、日本社会党)

○猪俣委員 第一点は、上告を非常に制限して、憲法違反の問題だけを最高裁判所に取り扱わせるということが先生の本来の主張であるというお話を承わりましたが、日本の最高裁判所の性格はどらもはっきりしない点があるのでありますが、憲法の八十一条には憲法裁判所としての規定があるのです。ところが、片方、七十六条には、司法権は最高裁判所その他の下級裁判所が取り扱うということになっております。そこで、甘木の憲法の解釈上、憲法違反事件だけに専念する憲法裁判所としてしまって、一般の民事、刑事の裁判には最高裁判所は終審としての働きをしないという建前が司法権の解釈から許されるものであるかどうかということについての御意見を……

第26回国会 法務委員会閉会中審査小委員会 第1号(1957/06/04、27期、日本社会党)

○猪俣小委員 警視総監にお尋ねしたいと思うのでありますが、なお、こまかいことであなたが直接御説明がむずかしければ、その係の人に御答弁していただいてけっこうです。  それは、過日新聞紙上にも発表されましたことでありますが、近ごろ、出版業者あるいは映画業者に対し、その出版物の内容がけしからぬとか、あるいは映画の内容が不相応であるとか称して因縁をつけて恐喝しておる者があるというふうに新聞は報道しているのであります。戦争前、戦争中、国体保持に名をかりまして、実につまらぬことに対して因縁をつけて、そうしてかような言論をそれこそ姿なき暴力でもって圧迫する、これが、民主的な言論が萎縮いたしまして、わが国が軍……



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データ更新日:2023/02/05

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