このページでは田中角栄衆議院議員の30期(1963/11/21〜)における国会発言(質問、答弁等)をまとめています。国会活動の統計や役職、質問主意書の数や内容は30期国会活動統計で確認できます。
○国務大臣(田中角榮君) ここに、昭和三十八年度補正予算を提出するにあたり、その概要を御説明いたします。 まず、一般会計予算の補正におきましては、国家公務員等の給与改善、食糧管理特別会計への繰入れ等、当初予算作成後に生じた事由に基づき緊要となった経費を追加することとなし、これに応じまして、法人税等経済の拡大に伴う租税及び印紙収入の自然増収を見込むことといたしておるのであります。その総額は、千二百四十二億円でありまして、これにより、昭和三十八年度一般会計予算総額は、歳入、歳出とも二兆九千七百四十二億円と相なるわけであります。 歳出追加の第一は、国家公務員等の給与改善に関する経費であります。国……
○国務大臣(田中角榮君) 輸送力激増に対応して、政府は積極的に財政援助をしなければならないという御説でありますが、国鉄は御承知のとおり戦後一個の企業体、公共企業体という新しい体制を整えたわけであります。しかし公共性の非常に強い企業体でありますし、通勤輸送、幹線輸送等の整備の事業がたくさんありますので、自己資金をもってこれをまかなうわけにはまいりませんので、政府もこれに重点的な投資を行なってまいったわけでありますが、しかし現在の政府の投資をもって足れりとも考えておるわけではありません。しかし、この国鉄に対しましては、公共企業体であり、独立採算制を要求せられており、しかも安全を確保しなければならな……
○国務大臣(田中角榮君) 昭和三十九年度予算の提出にあたり、その大綱を御説明いたしますとともに、財政金融政策の基本的考え方について所信を申し述べたいと存じます。 本年は、わが国がOECD加盟、IMF八条国移行に伴い、名実ともに国際経済社会の有力な一員となる本格的な開放体制移行の年であります。 貿易なくしては経済を営み得ず、貿易の伸長なくしては経済の拡大を期しがたいわが国にとりまして、開放体制への移行こそは、日本経済が、常に前進する国際経済社会の中にあって、さらに大きな発展の機会を見出していくために、みずからが選んだ発展への道であります。すなわち、これによりまして、わが国は、諸外国との経済交……
○国務大臣(田中角榮君) 予算に関するお答えの前に、利子平衡税問題に対してお答え申し上げます。 いま外務大臣がお答えを申し上げましたとおり、利子平衡税に対しては、これが法案の審議経過を見守っておるわけでありますが、これが日本の経済及び国際収支に及ぼす影響に対しても十分の配慮をいたしております。しかも、利子平衡税の問題については、来たるべき日米経済閣僚会議の議題ともなっておりますので、十分日本の真意を伝えて、これが対日差別撤廃を求めるつもりであります。 利子平衡税後の問題としましては、御承知のとおり、世銀から道路公団に七千五百万ドルの借款をいたしましたし、なお三十九年度分として一億ドルの借款……
○国務大臣(田中角榮君) 税制、金融、国際収支の問題に対しては、ただいま総則大臣からお等えがございましたので、管理物価を引き下げるか、間接税、特に砂糖及びたばこの引き下げを断行する意思はないかという御質問に対してお答えを申し上げます。 御承知のとおり、間接税は昭和三十七年に大幅な減税をいたしました結果、おおむねその税負担は妥当な水準にあるものと認められるのであります。その意味におきまして、現在減税の緊急性がないものとして、来年度の間接税の減税は行なわなかったわけであります。 それから砂糖の問題でありますが、国際価格が上がったり、税負担の問題等がありましたので、去る十二月に砂糖消費税の減税を……
○国務大臣(田中角榮君) OECDに対する加盟の利益があるかということでございますが、その問題に対しましては、総理大臣、外務大臣からお答えになりましたが、大蔵省関係としまして、財政金融、特に国際流動性の問題、経済、貿易等につきまして、これから国際的に開放経済に対処して、いろいろ日本も前向きで利益を守っていかなければならぬことは言うをまたないわけであります。これらの問題につきましては、御承知のとおり、国際連合及びIMFで討議をされるのでありますが、この討議に先立ちまして、主要国はOECDで特に議論をいたすのであります。その意味において、日本が事前に討議をせられるOECDに加盟をすることによって、……
○国務大臣(田中角榮君) 所得税法の一部を改正する法律案につきまして、その趣旨を御説明申し上げます。 政府は、今後におけるわが国の社会経済の進展に即応する基本的な租税制度を確立するため、一昨年、税制調査会を設け、鋭意検討を加えてまいりましたが、昨年末、同調査会から、最近における経済情勢の推移に応じて、現行税制につき、さしあたって改正を必要とする事項について、「昭和三十九年度の税制改正に関する臨時答申」を得たのであります。その後、政府におきまして、同答申を中心にさらに検討を重ねた結果、昭和三十九年度におきましては、中小所得者に重点を置いて所得税の負担を軽減するとともに、当面要請されている企業資……
○国務大臣(田中角榮君) 新道路五カ年計画の発足に際して、ガソリン税の引き上げ等特別財源の整備を行なったけれども、それについては三十九年度一般会計歳出四百五十億では少ない、こういうような趣旨であったと思います。一十九年度の道路整備事業費は二千七日六十五億でありまして、うち一般財源を四百五十億円歳出に組んでおるわけであります。三十八年度の一般会計の歳出は三百六十億でありますので、対前年度比二五%アップになっておるわけであります。特定財源であるガソリン税は一〇%の増徴後、対前年の伸び率は二三%でありますので、この増税後の特別財源の伸び率以上に一般会計の支出を行なっておるわけであります。 道路整備……
○国務大臣(田中角榮君) 一年間公共料金抑制の立場から、地方公営企業に対して利子の補てん、一般会計からの補充、なお、企業債の金利の引き下げ、償還期限の延長等ができないかということでございますが、物価抑制のために政府が一年間行なっておりますこれらの施策に対しては、地方公共団体も十分協力を願いたいことでありますし、一時的な資金不足を補うために延長するというようなこと、また、金利の引き下げ等につきましては、資金運用部の資金コストは御承知のとおり六分五厘でございますし、また、公営公庫の金利は七分三厘でありますが、資金コスト一ぱいの数字でありますので、これを引き下げるというわけにはいかないと思います。な……
○国務大臣(田中角榮君) 公定歩合引き上げ後の中小企業金融に対しての御質問でございます。総理大臣がおおむねお答えをいたしましたが、二、三申し上げます。 第一点は、公定歩合引き上げが決定せられた直後に、日銀総裁を大蔵省に招致いたしまして、これが引き上げによりまして中小企業にしわが寄らないように、万全の措置をとられることを要望しておるわけでございます。 第二点は、御承知のとおり、昭和三十八年の第四・四半期につきましては、政府三機関の資金の追加、融資ワクの拡大、買いオペレーションの運用等によって、万全の対策をはかっておるわけでございますが、なお、昭和三十九年度につきまして、三十八年対比二一%資金……
○国務大臣(田中角榮君) 小松さんにお答えをいたします。 画一、一律的な引き締めを行なわないと言っておったものが、なぜこのように二厘も大幅に公定歩合を引き上げたのかということでございますが、このおおよその問題に対しては、いま総理大臣からお答えをしたとおりでございます。 この公定歩合は、御承知のとおり、日銀が中央銀行としての中立性を保ちながら、機に応じて適切な処置の一つとして行なう金融調節手段でございます。御承知のとおり、十二月にはもうすでに預金準備率の引き上げを行ない、なお、一月には窓日規制も行なっておるわけでございます。総理の施政方針演説にも、私の財政演説にも、金融は引き締め基調にありま……
○国務大臣(田中角榮君) 外国為替及び外国貿易管理法及び外資に関する法律の一部を改正する法律案の趣旨を御説明申し上げます。 わが国は、世界経済の趨勢に即応し、国際分業を通じて経済活動の効率を高め、わが国経済の一そうの繁栄をもたらすため、解放経済体制への移行を進めており、その一環として、来たる四月一日に国際通貨基金協定第八条に規定する義務を受諾することとして着々諸般の準備を進めておるのでありますが、これに伴い、外国為替、外国貿易その他の対外経済取引に関する法制を整備することが必要となっておるのであります。 次に、今回提案いたしました法律案の概要を御説明申し上げます。 まず第一は、外国為替及……
○国務大臣(田中角榮君) 江田さんの御質問の第一点は、春闘に対する態度でございますが、春闘における賃上げにつきましては、労使の自主的交渉によってきまるものでありまして、政府としまして、春闘に対して具体的規制を行なう考えはないのであります。しかし、開放経済への移行に備え、また、今後の経済の安定成長を期する上にも、労使双方の良識ある判断を望む次第でございます。 第二は、人事院勧告の問題について、私が尊重をしないような発言をしたような御発言がございましたが、人事院勧告の出ておらない現在、このような発言をしようはずはないのであります。 人事院勧告についてこの際申し上げますと、従来、人事院勧告につき……
○国務大臣(田中角榮君) 騒音等基地対策費の増額をはかれないか、なお、公共施設以外の個々の住民に対しての民生安定上の見舞い金というような形で交付金等を出せないかということでございます。 学校、病院に対する防音工事につきましては、事業はかなり進捗いたしておりますが、大蔵省といたしましても、すみやかにこれを完了せしむるように、三十九年度におきましても、従来、一件三年ということで処理をするようにいたしておりましたものを、二年ないし一年で処理をするように、所要の予算を計上いたしておるわけでございます。 なお、基地があることによりまして被害を受けておる基地所在市町村につきましては、いわゆる基地交付金……
○国務大臣(田中角榮君) 私の関係の職場は、印刷、造幣、専売等でございます。ストは、国民に多大の影響を及ぼし、世論のきびしい批判を受け、組合員にとりましてもマイナスとなる面が非常に多いことでありますから、組合員各位に強く訴える等いたしまして、こうした違法のストを回避するためにあらゆる努力を傾けたいと考えます。
しかし、万一ストが行なわれた場合には、遺憾ながら法の規定にのっとりまして断固たる処置をとらざるを得ない、こう考えるのであります。(拍手)
【次の発言】 林業に関し予算上、金融上、税制上、手厚い措置を講ずるようにということでございます。
まず、予算について申し上げますと、林業の振興につ……
○国務大臣(田中角榮君) 私に御質問の第一点は、地方制度調査会等からの答申によりまして、地方財政健全化のためにどのような改善策をとったかということでございます。 この問題につきましては、三十九年度の予算編成にあたりまして、公立小中学校校舎の単価を引き上げております。工業高校建物等の単価も五・五%程度引き上げておるわけでございます。公営住宅においてもしかりでございます。農業改良普及員等の給与の改定、保健所職員等の問題もこの線に沿って改善をはかっておるわけでございます。ただ、国庫補助を実際の額まで補助すべしという議論につきましては、標準単価をもって行なっておるわけでありまして、実際の経費の補助を……
○国務大臣(田中角榮君) 中央中小企業調停審議会の予算の件でございます。御承知のとおり、専門委員を置きまして、具体的案件の調査、検討、資料の収集等をはかりますために必要な経費を計しいたしております。三十九年度の予算は百八十五万五千円でございます。(拍手)
○国務大臣(田中角榮君) 厚生省の原案と提出政府案と違う、この違うのは大蔵省が反対したからだというような御説でございますが、法律案作成の過程においていろいろな議論がございましたが、最終的政府案として決定をしたものは、いま御審議を願っておるものでございます。 第二点は、国庫補助率を五%引き上げたと仮定した場合、一体幾らかかるのかということでございます。厚生年金の受給者は、三十七年度末におきまして御承知のとおり三十八万人でございますが、三十九年度予算におきましては四十六万人を見込んでおるわけでございます。給付金の総額は、三十九年度の予算において百八十六億円、国庫負担額は二十九億円であります。かり……
○国務大臣(田中角榮君) 第一は、今回の凍霜害につきまする農業所得に対する減免措置の問題でございます。御承知のとおり、減免につきましてはこれらの措置を適切に行なうという考え方に立っておるわけでございます。損失につきましては、農業所得の計算上控除が認められておりますし、また、当該年度で全部が片づかない場合には、三カ年間にわたりまして後年度もこの控除を認めるという考え方をとっておるおかげでございます。 なお、地方税につきましても、条例の定めるところによりまして減免措置を行なうという考え方でございます。 第二点は、天災融資法の融資限度の十五万円では少ない、これを三十万円ぐらいに引き上げられ、ない……
○国務大臣(田中角榮君) 災害復旧に対する財政及び金融その他の問題に対してお答えを申し上げます。 関係地方公共団体及び自治体等が現在救助作業を行なっておるわけでございます。鉄道、電信、電話等の施設被害につきましても応急対策を努力いたしております。これらの費用に対しまして、お説のように、いやしくも予算上の拘束によりまして救助作業や復旧作業が制限を受けないようにという基本的な考えでございます。 それから、災害復旧毒薬につきましては、被害額の判明次第、これに見合った十分な財政措置を講じていく所存でございます。なお、地方公共団体が財政措置をする前に、緊急に応急復旧工車中をやらなければならない面につ……
○国務大臣(田中角榮君) 私は、今回成立しました新内閣におきましても、引き続き大蔵大臣を拝命することになりましたが、任務の重大さを痛感し、微力を尽くして職責を全うする覚悟を新たにいたしておるのであります。(拍手)本国会は、新内閣発足後初めての国会でございますので、補正予算の御審議をお願いする機会に、財政金融政策につきまして所信の一端を申し述べたいと存じます。 申すまでもなく、一国の政治の理想は、国民が真に生きがいを覚え、働きがいを感ずるような国家社会を築き上げることにあります。このような理想を達成するためには、経済面において、国民経済の健全かつ着実な発展をはかってまいることが肝要であります。……
○国務大臣(田中角榮君) お答えいたします。 第一点は、金融機関の状態及び金融の正常化についてでございます。金融の正常化について進めなければならぬことは御指摘のとおりでございます。 なお、大きな銀行、すなわち都市銀行に対しては、預貸率等の問題はあるけれども、大きくこれが影響を受けるのは、相互銀行、地方銀行、信用金庫等、中小企業向け機関が、この制度のために、金がありながらコール等に回さなければならないような御説でございます。御承知のとおり、健全経営化のために預貸率の制度をとっておることは、これはもう金融機関すべてにとっておるわけでございます。しかし、中小企業専門機関の資金が、中小企業により的……
○国務大臣(田中角榮君) 私からお答えをする二、三点に対して申し上げます。 第一点は、災害予算の予備費の弾力性が欠けておるということでございます。すなわち、公共土木施設及び農林水産業施設災害復旧事業等につきましては、公共土木施設災害復旧事業費国庫負担法等に基づきまして、各省の査定を待ちまして、予備費の支出という段取りになるわけでございます。今年度の例を申し上げますと、十月の末で百五十四億円の予備費支出を行なっておるわけでございます。また、これから予備費を支出しようとするものが二十六億ばかりございますので、予備費としてまかなうものおおむね百八十億でございます。こういうふうにやっておりますし、な……
○国務大臣(田中角榮君) 第四十八回国会に臨み、昭和四十年度予算の御審議を求めるにあたり、その大綱を御説明いたしますとともに、財政金融政策の基本的な考え方について所信を申し述べたいと存じます。(拍手) 本年は、昭和四十年代の始まる年であります。 戦後二十年、新生日本は、荒廃の中から立ち上がり、急速に経済の復興をなし遂げ、その後もたくましい成長力をもって発展を続けてまいりました。二十年のうち初めの段階は、いわゆる傾斜生産方式等によって窮乏経済から脱却し、生産及び国民生活を戦前水準に戻すことを目ざして努力した復興の時期でありました。それに続く段階は、経済の拡大と近代化を進めて、国民総生産を自由……
○国務大臣(田中角榮君) 私からお答え申し上げる第一は、選別融資の方向にあるというが、かかる重点的、効率的な融資のルートをつくるとすると、中小企業や農業のような金融に圧迫がこないかという御心配でございますが、選別融資ということは、単に政府が資金の統制をしようなどという考えではなく、業界において自主的に、より効率的な資金ルールをつくりたいという考えでございます。誤解のないようにお願いいたしたいと存じます。 なお、中小企業や農業の合理化金融等につきましては、特に政府は重点を置いておりまして、中小企業につきましては、中小三機関の融資資金の拡充その他条件の緩和等、十分な配慮をやっております。農業等の……
○国務大臣(田中角榮君) 購入飼料のうち、ふすま、トウモロコシ等については、その全量を国が管理すべきだというお話でございましたが、ただいま農林大臣からお答えしたとおりでございます。ただ、トウモロコシについて食管でこれを管理するということについては、適当でないという考えでございます。しかし、異常な需給の逼迫等に対処いたしますためには、四十年度におきまして新たに政府が十五万トンの調整保管を行なうことにいたしておりますので、需給の安定は確保できるという考えでございます。 第二点の、ふすまの払い下げ価格の十七円値上げを見込んだ問題でございますが、この点につきましても、農林大臣から申されましたが、裸三……
○国務大臣(田中角榮君) 私がお答えすべきものは二点でございます。 その一点の、事業費が計画どおり確保できるかということにつきましては、ただいま自治大臣がお答えをしたことで足ると思いますが、要約して申し上げますと、新産業都市や工特地域の地方団体は、産業立地条件的に見ますと、非常に恵まれた団体でございます。でございますから、建設事業の進捗によりまして将来財政力が豊かになってくるということは期待できるわけでございます。 なお、十九カ所に及ぶ六兆三千億余の事業費というのは、これは公共投資だけではなく、国、地方公共団体及び民間投資を合わせて想定して数字でございます。これら事業の進捗の計画をうまくや……
○国務大臣(田中角榮君) 国と地方財政の健全化につきましては、国も地方も十分前向きで検討していかなければならないことは論をまちません。また、国と地方との財政の関連性につきましても、密接不可分のものでございます。 ただ、ここで申し上げておきたいことは、いままでは高度成長が続きましたので、地方財政計画と相当大きな遠いのある決算が行なわれました。三十七年等は、地方財政計画と七千億、八千億の差もあったわけでございますが、これからは安定成長期に入りますので、自然増収を大きく見積もることができないわけであります。その意味におきまして、地方財政計画も国の計画とあわせ、十分健全化に向かっていかなければならぬ……
○国務大臣(田中角榮君) 第一の住民税につきましては、いま自治大臣がお答えをしたとおりでございますが、ただ、現行制度の中で高額所得者に累進的課税をとったらどうかということでございますが、御承知のとおり、税制調査会の答申にも、市町村民税につきましては、その性格にもかんがみ、現行の税率における累進度は緩和することが望ましい、こういう答申を得ておるのでありまして、政府も、そのような考え方に立っております。 電気ガス税につきましてもお答えがございましたが、これは生産コストにはねかえる率が五%以上というものに対して電気ガス税の減免を行なっておりますし、しかも、効果があがったものに対してはこれを随時はず……
○国務大臣(田中角榮君) 政府は、中小企業金融に対して常に配意をいたしておるわけであります。 まず第一番目に、四十年度財投による中小三機関の融資額は、御承知のとおり、三十九年度当初に比べまして、二〇%アップの四千三百八十億円でございます。なお、財政資金による買いオペレーション等を行なう場合に、中小企業に対して十分の配慮をいたしておるわけでございます。 第二点は、中小企業の信用補完を期しますために、中小企業信用保険公庫への出資金、昭和三十九年四十五億でございましたものを、四十年度六十億円に増額いたしております。 また、小規模零細企業につきまして、特別小口保険制度を創設いたしたわけであります……
○国務大臣(田中角榮君) 私からお答えをいたします第一点は、現在の医療手当を生活保護的なものを含めたものにすべきではないかということでございます。 昭和四十年度におきましては、特別被爆者の範囲の拡大、健康診断の拡充、医療手当の増額等の措置を講じまして、原爆障害対策費総額において、三十九年度より二億九千六百万円を増額しまして、十六億七百万円を計上いたしておるわけでございます。原爆による被害者に対して、生活保護的なものも加味してということでございますが、本件につきましては、生活保護法の制度がありますので、当然これによるべきものだと考えておるのであります。 第二点は、被爆者の総数が四千余人の少数……
○国務大臣(田中角榮君) 総理大臣から大体お答えがございましたが、二、三補足して御説明申し上げます。 第一は、倒産、不渡り手形に対する調査等については、民間機関等に依存しておって、政府は何らの措置をしておらないというようなことでございますが、御承知のとおり、三十九年十月以降、全国銀行協会連合会が、全国の手形交換所で、負債の状態、不渡り手形の状態、また倒産の状態等十分調査をいたしております。政府もこれらの調査に基づきまして十分な措置をいたしたいと考えます。 第二は、自己責任によらない産業の黒字倒産、連鎖倒産等を防ぐために、不渡り手形の損害救済のための手形保険制度を設けてはどうか、こういう御指……
○国務大臣(田中角榮君) 私からお答えいたしますのは二点でございます。 その第一点は、今回御審議を願っております農地管理事業団の構想は、当初の構想よりも非常に後退をして縮小されたということでございます。本件につきましては総理大臣及び農林大臣が詳しくお答えを申し上げましたが、とにかく、農地の流動化を促進し、自立経営農家をつくるために農地管理事業団の制度が開かれることは、画期的なことであります。(「反対したじゃないか」と呼ぶ者あり)最終的には賛成をいたしたわけであります。農地の流動化に対しましては、御承知のとおりいろいろ問題がございますが、流動化促進のためにこの制度を開いたわけであります。しかも……
○国務大臣(田中角榮君) 精神衛生対策の予算が不足であるということでございます。しかし、政府は、精神障害者対策の強化ということに対しては、四十年度予算編成にあたりましても最重点施策としてこれを取り上げたわけでございます。 一挙に施設を整備できないということにつきましては、財政上の理由だけではなく、御承知のとおり、人的、物的な設備の問題もございますので、財政の許す限りにおいて努力をいたしておるわけでございます。四十年度の予算を見ていただけばおわかりになるとおり、三十九年度に対しまして二二・八%増しの百六十四億円を計上しておる次第でございます。 第二の問題は、精神衛生法第三十条による問題でござ……
○国務大臣(田中角榮君) 私からお答えするものは三点でございます。非常に重要なことでございますから申し上げます。 第一点は、政府はこのような施策を行なうための財源をもって健保や地方公営企業の赤字対策等にしてはどうかということでございます。農地改革は、ひとり農民の、農村の民主化、農業生産力の発展のみならず、戦後の日本経済の発展に大きく寄与したことは御承知のとおりでございます。しかしながら、反面において、これが画期的な変革でありましたことから、農地被買収者の中には、その生活や経済状態の大きな変動を来たしましたものが少なくないわけであります。これらの人々は心理的に大きな傷痕を持っておったわけであり……
○国務大臣(田中角榮君) 公害につきましては、政府が金を出したり、また地方公共団体が金を出すことによって解決をするという考え方もございますが、公害防止の基本的な責任は企業者であります。でありますから、企業者がこの公害防止に対してもっと積極的に責任を負うようにしなければなりませんし、そのためには法制の整備も必要だと考えます。しかし、現に公害を起こしておりますものにつきましては、国民生活とも重要な関係がございますので、政府もそのままでほっておくわけにはいかないわけでございます。その意味で、開発銀行の中で二十億の融資ワクをつくりまして、七分五厘という低い金利で公害防止施設に貸し出すようにいたしており……
○国務大臣(田中角榮君) 私がお答えしますものは二点でございます。 その一点は、いま通産大臣からお答えがありましたが、会社更生法の改正につきまして、一定期間に納入した下請代金は共益債権とすべし、こういうことでございます。更生手続前に生じました下請代金は、その他一般の債権との均衡もありますので、現に慎重に検討いたしております。 第二点目は、関連倒産は災害と同様にして税の減免を行なうべしということでございます。また、下請代金の不渡り手形は全面的に損金扱いにしてはどうかということでございます。災害と同一にするという点につきましては、いろいろ議論もありますが、これは債権の多寡とか、担保の有無とか、……
○国務大臣(田中角榮君) 第一点は、酪農振興のため補給金財源として、輸入差益金のみではなく、一般会計を主にして負担すべきである、こういうことでございます。御承知のとおり、本法の二十一条に基づきまして、補給金の財源といたしましては、輸入差益金のみに依存をいたすものではなく、予算の範囲内におきまして、畜産振興事業団に対する補給金の財源としては一般会計からも負担する、こういう道を開いているわけでございます。五十億も一体出すか、こういうことでございますが、五十億とか三十億とか、そういう金額で申し上げるよりも、予算の範囲内で可能な限り最大の努力を続けてまいりたい、こう考えるわけでございます。 また、食……
○国務大臣(田中角榮君) 第一の問題は、保険給付額のスライド制につきまして、賃金水準が一〇%上下の場合行なうべきであるという問題でございますが、現行の労災補償保険法では、賃金水準の二〇%以上の変動に基づいて給付額の改定を行なうということになっておるわけでございます。この二〇%というのは、労働基準法における休業補償の問題と同趣旨のものでございます。しかし、このところ賃金水準の顕著な上昇等もありますので、最近おおむね二年ないし三年で給付額の改定が行なわれておりますので、受給者の生活水準確保と改善に寄与いたしておるわけでございます。 年金額改定の基準につきましては、種々の案があることは御承知のとお……
○国務大臣(田中角榮君) 私から四点にわたってお答え申し上げます。 第一点は、地方の固有財源充実のために、交付税や補助金及び国税の一部を地方に移譲する等抜本的な財源措置を講じてはどうかということでございます。本件につきましては、総理大臣及び自治大臣からただいま申されたわけでありますが、国民の租税負担というものを前提といたします限り、事務配分及び財源配分という問題に結論的には帰一するわけでございます。でありますので、ただに、国の財源を地方に移譲するというだけで解決できる問題ではございません。よって、税制調査会、地方制度調査会等の答申を待ちまして、この線に沿って適正な財源配分を考えておるわけでご……
○国務大臣(田中角榮君) 第一の融資ルールの問題につきましては、御指摘のとおり、金融制度調査会を中心にして検討いたしておるわけでございます。特に、オーバーローンの是正に関する答申等もございまして、大蔵省といたしましても、これがルールの確立に対して、政府は官製のものを押しつけるということでなく、金融界、産業界、そういう各界の方々が自主的に融資ルールをつくるということに対して期待をいたしておるわけでございます。現在、各界でも融資ルールの必要ということが痛感されておりますし、経済が現在のように鎮静化されておる時期は、こういうものを静かに考え、将来のためにつくるということは、時期的には非常にいい時期だ……
○国務大臣(田中角榮君) 私からお答えするものは三点であります。 その一つは、貿易外収支の改善のため観光振興に努力をせよということでございますが、御説のとおりでございます。渡航の自由化を行なってから、ずっと実績を見てまいりますと、日本人が出ることが多く、入ることが少ないという結果、観光収支におきましては千数百万ドルの赤字ということになっておりますが、御承知の経常収支のバランスをはかるためにも、貿易外収支の中で特に観光収入の増大をはかるべく努力をしなければならぬということで、諸般の施策を進めておるわけであります。 第二点は、出入国の簡素化の問題でございますが、税関等につきましても整備を行ない……
○国務大臣(田中角榮君) 私からお答えをいたすものは二点でございます。 その第一点は、去る三月三十一日に出された中央森林審議会の答申、及びただいま農林大臣からお話がございましたが、非収益事業に対する負担の問題でございます。この答申は出されたばかりでございまして、現在種々検討中のものであり、確定的な意見を申し上げられる段階にはございません。とにかく地元に対する行政的要請による非収益事業という費用につきましては、その事業の性質に応じまして一般会計なり国有林野特別会計なりが負担すべきものであるという考え方でございます。しかして、企業としての国有林野特別会計の収益全部を地元に還元するというお考えには……
○田中国務大臣 一言ごあいさつを申し上げます。
総選挙の結果成立しました第三次池田内閣に、不肖引き続きまして大蔵大臣を拝命いたしました。当委員会におきましては、いままでもたいへんお世話になり、また将来もたいへんごめんどうをいただくわけでありますが、私も政府委員も誠意を持って説明に当たりたいと存じます。どうぞ旧に倍して御支援、御教導のほどをお願い申し上げます。(拍手)
【次の発言】 砂糖をできるだけ安く国民に使っていただくという問題に対しては、基本的にはそのとおりでございます。また幾ぶんでもそういうことが実現できますために本案を提出御審議を願っておるわけでございます。この砂糖消費税を五円引き下……
○田中国務大臣 利子補給ということになればまた別の問題でありますが、御承知のとおり財政投融資は一般会計の補完的任務を非常に重要な度合いで果たしておるわけでございます。しかもその財政投融資から出る面につきましても、できるだけ国民生活に直結をしているという部門に相当流れておるのでありますので、それらの金利負担も引き下げなければいかぬというようなものとの二律背反という問題があるわけであります。この調和点をどこに見出すかという問題になるわけでありますが、通常四分五厘というような低いものから特利をつけて六分に回るようにというようなことをやっているわけです。去年まで、大蔵省としては利下げをしなければならぬ……
○田中国務大臣 提案の理由を申し上げる前に一言ごあいさつを申し上げます。 総選挙の結果成立を見ました第三次池田内閣に不肖引き続き大蔵大臣を拝命いたしまして、本委員会に対しましては、補正予算案と来たるべき通常国会におきましては明三十九年度総予算案の御審議をお願いするわけでございます。私も政府委員も誠意をもって御説明に当たる覚悟であります。どうぞ旧に倍して御支援、御協力をお願い申し上げます。 政府は、今回、昭和三十八年度一般会計補正予算(第2号)、特別会計補正予算(特第2号)及び政府関係機関補正予算(機第2号)を国会に提出いたしました。この補正予算は、前国会の解散により不成立に終わりました補正……
○田中国務大臣 中小企業の問題につきましては、倒産をした例について十分検討しておりますが、正常な状態において倒産をしておるというような例は少ないのであります。なお、中小企業対策、それから農山漁村対策というような問題につきましては、三十九年度の予算編成の最重点施策として手厚い考慮をしておりますので、いままで恩恵が少なかったとあなたが言われた部面に対しては、これから重点的な施策をいたすつもりでございます。 それから国際収支の見通しにつきましては、来年の三月の年度末に、国際収支の不安が起こるというような状態にはありません。しかし、開放経済に向かうのでありますから、長期拡大・安定的な国際収支対策をい……
○田中国務大臣 会計経理のやり方で、割りかけ費をきめて、その数量によって割りかけをするという方法はない、こう言われますが、これはあります。これは、支店をたくさん持っておるところは、本社経費は各支店に割りかけ費として案分するわけでありますから、会計の法則上から言えば何ら問題はありません。ただ、食管というのは、生産者米価が上がると、そのときに必然的に食管の赤字がどうなるという問題が惹起されますので、そういうことを言う場合には、より厳密に、割りかけ費を数量によって案分するというようなことではなく、実際に精算をすべきだという議論は、確かにあなたの言うとおりわかりますが、どうも、米で言えば、非常に多数の……
○田中国務大臣 ただいま議題となりましたオリンピック東京大会記念のための千円の臨時補助貨幣の発行に関する法律案につきまして、その提案の理由を御説明申し上げます。 本年十月、東京において開催されるオリンピック第十八回大会を記念するため、政府は、判図案の百円臨時補助貨幣を発行することといたしておりますが、オリンピック東京大会記念の意義を一そう高めます見地から、今回さらに、諸外国におけるオリンピック記念貨幣発行の例をも考慮いたしまして、これらと比較いたしましても遜色のない、より高額の貨幣を発行することとし、現在臨時通貨法によって発行を認められております百円以下の臨時補助貨幣のほかに、特別にオリンピ……
○田中国務大臣 いま田中さんが言われました、運輸省がお出しになられた十年間の概算というものは、無理にお出しになったそうですから、まだ私たちは関知いたしておりません。しかし、私は、この機会に簡単に申し上げておきたいと思いますのは、鉄道建設公団の将来の資金計画というものは、いま策定をするということになれば、どうしてもやはり見込みによって大ざっぱなものしかできないと私は思います。しかし、前にも申し上げましたとおり、この法律案が通って公団が設立せられれば、ある時期に相当正確な五ヵ年計画、十ヵ年計画というものが策定せられて、そのせられたものに対しては、財源の方途も十分考えなければならぬときが必ずくる、こ……
○田中国務大臣 御承知のとおり、この三月三十一日の外貨準備高は十九億九千六百万ドルでございます。この中にはIMFのゴールド・トランシュ一億八千万ドル分を加えております。このほかにオープン勘定の残高が八千四百万ドルばかりございます。そのほかに為替銀行に貸し出しておりますものが約三億七千万ドルばかりございます。そのほかに民間で投資をしておりますものが十億ドル余ございます。そのほかにもございますが、日本の資産の内容、それから外国勘定の内訳につきましては、いつも申し上げておりますように、世界各国もこれを公表しないということでございますので、この席で申し上げられるのは、私がいま大ざっぱに申し上げた程度の……
○田中国務大臣 予見しがたい歳出のために、こういうことでございますから、実際は予見することがなかなかむずかしいことでありますので、予備費が幾らかということを理論的に証明するということになるとむずかしいわけであります。しかし過去の例がございますので、ずっと検討してまいっておるわけでありますが、大体本予算の一%以内くらいにずっときておるわけであります。先ほど御指摘がございましたが三十年度が〇・七九、三十五年度が〇・五七、三十六年度が一・〇四、三十七年度が〇・七八、三十八年度が〇・六九、三十九年度が〇・九二、こういうことでございます。三十九年度は御承知の二百億の予備費のほかに災害に充てまして別ワク百……
○田中国務大臣 ただいま御議決の点は十分尊重いたしまして、各省庁とも連絡をいたし、その趣旨の徹底をはかりまして、万遺憾なきを期したい所存でございます。
○田中国務大臣 所得税につきましては年々減税をいたしてまいりまして、現在のところでは、諸外国に比べましてほぼ先進国に近い状態まで合理化がせられておるというふうに考えております。しかし所得税の減税につきましては、これからもなお将来大いに意を用いてこれが軽減に対して努力をいたしたい、こういう考えでございます。
【次の発言】 平林さん、そういうことをおっしゃいますけれども、税の問題は大蔵委員会では在来非常にこまかく御質疑があるのでありますから、一問一答であなたが御質問くださればいいのですけれども、税の問題を全部やれば何時間でも申し上げなければならぬということですから、やはり大蔵委員会の在来の審議のや……
○田中国務大臣 当時経済企画庁及び私のところ及び外務省との間で、経済協力基金の運営に対して話し合いを進めておったわけでございます。ところが、御承知のとおり、なかなか基金が動かなかったという事態がございます。これはまあ相手国の事情その他もあったわけでありますが、いずれにしても、これだけの協力基金が動かないということはどうも不活発だ、こういう考え方で、私と経済企画庁、外務大臣との間にいろいろな話をいたしました。いたしましたけれども、まあ検討しようというところで結論も出ないままになっておったわけでありますが、時あたかも、毎日のように記者会見がありますから、そんなような状況で一体経済協力基金に対しては……
○田中国務大臣 減税規模が非常に少ないというようなことも申されますけれども、御承知のとおり六千八百二十六億のうち千八百億余の前年度の減収がありますので、差し引きをいたしますと四千九百億近くしか歳入財源としてはないわけであります。この歳入財源が四千九百億弱しかないものから、当該年度における国税の減税による減収額を考えますと、この比率は一七.一%になるわけであります。そういたしますと、昭和三十二年以降毎年減税をやってまいりましたけれども、そのうちで最も高い減税を行なっておるということは、この事実からも十分御理解願えると思うわけであります。
○田中国務大臣 高い安いということはなかなか申し上げられないわけでありますが、数字の上から見まして、所得とそれに対する税負担の状況を考えますと必ずしも高くない、大体先進国並みになりつつある、このような考えであります。
【次の発言】 確かに独身者、夫婦者というようなものに対しては諸外国に比べて遜色のない率になっておるという統計が出ておりますが、夫婦及び子供二人というような扶養家族に対しては税負担が高いということは確かであります。これらの問題に対しては十分将来配慮しなければならぬということを考えております。来年度減税ができるかどうかという問題は、現段階で想定することばむずかしいと思いますが、いずれ……
○田中国務大臣 三十七年に間接税の大幅な減税を行ないまして、八年、九年は所得税中心と、うことになっているわけであります。お答えとしては、三十四、五、六、七、八、九とずっと続いてまいりましたので、大体バランスがとれておりますと、こういう答えをしておりますけれども、物品税の問題に対しては確かに問題があると思います。いままでは相当高級品であり、ぜいたく品であると思っておったものが、もう一般的なものであって、生活の必需品になっておるというものもございますし、時代のテンポが非常に早いので、実情から考えますと現行税率では高い、また免税にしなければならないというような面もあることは、御指摘のとおりであります……
○田中国務大臣 池田内閣は御承知のとおり高度成長ということを言っておるのでございますが、実際上は超高度成長になりつつありますので、そういう意味で、正常な経済成長をはかるために、いわゆる高度といわれております成長をはかるための金融調節手段としての公定歩合の引き上げを行なったわけでございます。公定歩合の引き上げを行なわないということを言っておったのが、いま君子豹変で行なった、こういうことを参議院でも言われてまいったのでございますが、公定歩合の質問に対して私たちは答えられないわけであります。その答えられないことを質問を受けるものですから、非常に困るという事実も御承知いただけるわけでございます。公定歩……
○田中国務大臣 御承知のとおり酪農振興が非常に重要な問題でございますので、飼料の確保につきましては、政府も誠意を持って前向きで努力をいたしておるわけでございます。今度の政府の操作するふすま及びふすま生産用小麦の売り渡し価格の引き上げという問題に対しての御質問でありますが、農林省及び大蔵省で十分検討いたしまして結果を得たわけでありますが、これは新しい計算方式をとったのではなく、在来のピーターソン方式に基づきまして、そのままの方式で計算をしましたというわけでございます。
【次の発言】 大蔵省と農林省が十分合意を見ておるわけでございますが、しかし大蔵省はあまりこまかいことは、農林専門なことは農林省の……
○田中国務大臣 こういうことは好ましいことではないということ申し上げております。できれば全廃をしたいということでございます。しかし、できれば全廃をしたいという基本的な考え方、そういう希望というものと現実が必ずしもいますぐマッチをするということでもないわけでございます。こういうことが一体いいかといえば、好ましくないことである。しかし実情なかなか廃止をすることにすぐいかないということで、労働基準法に特にこういう十八条以下の規正を設けざるを得なかったという実情に徴しましても、私がいま申し上げたとおり、基本的な考え方と実際がなかなか合わないということでございます。でありますから、これはやめることにでき……
○田中国務大臣 高校卒初任給六百円の引き上げということを回答しております。
【次の発言】 優秀な職員を採用するためには民間の採用基準等も十分参照しなければならぬわけでありまして、これらを十分検討いたしました結果、六百円程度引き上げないとなかなか優秀な人材を集められないという考え方であります。
【次の発言】 御指摘のとおりの経済見通しを立てておりますが、しかしこれはあくまでも予想でございます。しかも国家公務員、政府関係機関等は物価抑制、それから経済全般の状態を考えまして算定しなければならないという立場にありますので、その間の事情もひとつ御了解いただきたい、こう考えます。六百円は初任給においてでご……
○田中国務大臣 無理なものであるかどうかという問題は、いま第三者調停ということで公労委の判断におまかせしておるわけでありますから、私がここでとやかく申し上げることはよろしくない、こう思います。しかしスケジュール的に毎年毎年同じことをやらないで、合理的にうまく片づく制度というものがないのかということは考えられます。お互いに同じことを毎年毎年十八年間もやっているのですから、ここらで何かいい知恵はないかということは確かに考えられますが、いまの段階において間に合うものではありませんので、お互いに誠意を尽くして本件の解決に邁進をしたいという考えでございます。 さっき公労委に対しては、十七日前に結論が出……
○田中国務大臣 近ごろ金融機関の現金紛失という問題が相次いで報道せられておることは、はなはだ遺憾でございます。本件につきましては、一月の二十五日付で銀行局長名をもちまして、各金融機関に対しても通達を行なっておるわけでございます。現金の管理体制の、不備等による、不祥事件の絶無を期せられるようにということでやっておるのでございますが、どうも相次いで起こるということに対しては、たいへんな問題でありますので、近く新しい観点から通達をまた出して、これらの事案が解決するように、こういうことが再び起こらないように万全の体制をとるようにしたい、こういうふうに考えております。
○田中国務大臣 外資は必要なものを入れるということでございますが、必要なものというよりも優良なものということを言っておるわけであります。優良なものとは、経営権等にあまりめんどうなことを言わないということでございます。いま一部の会社においては外資が入って、経営権そのものが過半数近いものになっておるというようなものもございますが、一般の産業に対する外資で経営権を侵すというような懸念はいまのところ持っておりません。またこれから交通整理を十分やりますので、そういう面から考えましても、経営権自体を侵すとか、中小企業に対して重大な影響があるとかという問題に対しては、十分スクリーニングをしていきたいという考……
○田中国務大臣 政府が農地被買収者に対しまして生業資金その他を何かごめんどうを見たいという気持ちでこの法律案を三十七年以来お出しをいたしておるわけでございます。現在も国会に御審議をいただいておるわけでございますので、何とかひとつ御審議をお願いを申し上げ、もう引き続き三年目にもなっておるのでございますから、本件に対しては相当御審議をいただいておりますので、できるだけ早く通過をせしめていただきたいという考えでございます。
【次の発言】 本件を国会の審議にゆだねましたのは、前任者水田大蔵大臣のときでございます。政府・与党十分検討した結果、御審議をいただいておるわけでございますし、また三月三十一日現在……
○田中国務大臣 今度は三月三十一日までに必ず通していただける、こう考えておったわけでございますが、遺憾ながら四月になったわけでございます。三月の末まで通らなかったので、予算は御承知のとおり失効いたしました。しかしこの法律が必要であるというたてまえは変わっておりませんので、この法律を通していただきましたら、三十九年度の予備費から支出をいたしまして、本法の精神にのっとりたい、こういう考えでございます。
【次の発言】 先ほどから申し上げておりますように、予算を初めからつけてございまして、二年目でございますから、三月三十一日には通していただける、こういう前提に立っておるわけでございます。ところが国会の……
○田中国務大臣 給与課長が同情に値する、私も大体そう考えます。考えますし、しかもこの満州等の問題は戦時中の特異な状態、敗戦という状態があったので、このようにお願いすることにしておるわけでありまして、いまあなたが指摘をされたような問題については確かに問題があると思います。私も郵政省におりましたときに、当然定員に組み入れなければならないという女子職員等が定員のワクをはめられておりますので、ワクをもらった分だけ定員に組み入れて全部が定員化されるまでに相当の時間がかかった、こういう場合、これを通算できないか、こういうことでありまして、これは制度上の問題があるわけでありますので、これは全部組み入れるとい……
○田中国務大臣 来てみなければわからないことでございますが、それは危惧だけではないかもわかりません。非常にたくさんくるわけでありますし、それから車はわれわれが写真機を持つというくらいに生活の必需品で、旅行の場合には必ずこれがついて回る。こういう状態の人たちがきたときに、悪意でもってどうしようというようなことはないと思いますが、いずれにしてもこの程度使ったものを持ち帰ってもしょうがないからというようなことはあり得ると思います。イギリスなどがいろいろなものにかけるといいますが、これは新しいものを持っていっても、使っておるものには税金をかけるというようなことはないわけです。
○田中国務大臣 平井給与課長から申し上げておりますようになかなかむずかしい問題でございます。でありますが、むずかしいからといってじんぜん日をむなしゅうしておるわけではないわけであります。新しい制度を大いに積極的に検討しようということでありますから、誠意と前向きの姿勢はひとつ御理解いただきたいと思います。公社その他から調査の結果が出ましたらそれを土台にしまして、可及的すみやかに結論を出すということが一番いいことだと思います。そういう意味で、公社の報告を待ちまして、ただ延ばすために延ばしておるというのではなく、できるだけ合理的に、またできるだけすみやかに結論を出したい、こういうふうに考えております……
○田中国務大臣 生命保険等の支払いにおいて、これは生命保険だけではなくて、損保も同様でありますが、いざこざがあった場合、裁判の確定を待つというようなことはたいへんだから、第三者の公正な審判機関ということであります。現在でも第三者機関的なものでもって円満に解決するという方法はとられておるわけです。御承知のとおり、生保協会内に苦情相談所がございまして、年間、言い争いになるようなものが百件程度ずつございますが、これらに持ち込まれたものは、大体最終的には円満に解決をしておるということでございます。これを法律的に苦情相談所、苦情処理所といいますか、また審判所といいますか、そういうものをつくる必要がある、……
○田中国務大臣 頼母子講の問題だと思いますが、大蔵省ではいま全然関係をしておらぬわけであります。またいまあなたが申されたこと、事実もまだ承知いたしておりません。しかし世の中に頼母子講というものが昔からあるということは私も承知しておりますし、これが普通でしたら、初めに講を落とした人は、物価がこういうふうに上がってまいりましたから、当然掛け金をかけておくということは常識にもかかわらず、かけられなくなってしまった、こういうようなことが起こっておることも承知しております。これは庶民生活の間には相当あるわけでありまして、質屋とかそれから市中金利に対してはだんだんと法制を整備してきておりますのに、誰そのも……
○田中国務大臣 現行制度のままで議論をせられておりますが、いまの公認会計士の制度がまだ日本に採用されてから日が浅い、なじんでおらない。また法律上の問題も、外国でやられておるほど明確な権限を与えられておらない。御承知のように、商法には監査役が監査をするようにいまなっておりますが、アメリカでは監査役は、制度はありますけれども、公認会計士がなる、こういうことになっておりますから、会社の内容に対しては、理事者に対して対抗的な立場と権力を持っておりますから、第三者に対しては相当強い信憑性を打ち出せるわけでありますが、日本の法制のたてまえからいいますと、公認会計士という資格法と、それから公認会計士を必要と……
○田中国務大臣 御指摘のとおり、きょう一時三分ごろから五分間ぐらいにわたりまして、相当大きな地震が新潟周辺に起こったわけでございます。気象庁はこれを新潟地震と名づけました。震度は五でございますが、東京の大震災と福井地震の中間ということでございますので、相当規模の大きい地震であることはただいま申し上げたとおりでございます。何ぶんにも非常に大きい地震でございますので、交通、通信等、すべてとだえておりまして、詳報はまだ政府に届いておりません。しかし信濃川の本流にかかっております万代橋そのものが通れないような状況のようでございますし、いまちょうど竣工いたしましたばかりの昭和大橋が落橋いたしておるという……
○田中国務大臣 税の技術的な問題は主税局長か国税庁長官から答えさせますが、まず一番大きな問題は懲戒の問題であります。懲戒の問題が現行法はどうなっておるかというと、国税庁長官が持っておるわけであります。国税庁長官が持っておることは沿革からきておって現行法になっておるわけでありますが、現行法の改正案をいま審議しておる過程においては、国税庁長官が持っておることも違法ではない、現行法ではそう認めておるのだが、しかしこれは人に関する問題であるから、これをより慎重にするために大臣にしたらどうか、こういう御発言をしておられるわけです。でありますが、私はいまこの段階においてすぐ大臣に全文を修正いたします、こう……
○田中国務大臣 私も派遣をせられまして現地を見てまいったわけでございます。今度の地震は新潟地区、山形地区、福島地区、秋田地区というふうに分かれておるわけでございますが、やはり震源地に近い新潟が一番大きな被害のようであります。特色といたしましては公共災害が非常に大きい、かように考えられるわけであります。御承知のとおりこの種のものに対しましては人命の損傷も過去においてはたいへん大きかったわけでありますが、ちょうど時間的に一時ということでありまして、昼めしどきを過ぎておったために、ガス等民家においては大体消してあったということで、民家の火災による被害及び人命被害というものは非常に少なく済んだというこ……
○田中国務大臣 不当な歩積み、両建て預金の規制につきましては、ただいまの決議の趣旨を尊重いたしまして金融機関に対する指導をさらに強化し、その整理の徹底につき万遺憾なきを期してまいりたいと存じます。
【次の発言】 証券取引法につきましては、当委員会の御発言もございましたし、また時代の要請もございますので、免許制の方向を確立していま検討中でございます。この内容については未定でございます。また業界の実態等に即して調査もしなければならないし、業界の意向、また世界各国の例、そういうものもありますので、現在作業を進めておるという段階で、全く未確定の内容でございます。そういう状態において現在ことしの十二月ま……
○田中国務大臣 このたびの内閣改造に伴いまして、私が引き続き大蔵大臣の職務を行なうこととなりました。当委員会におきましても今後なおお世話になる次第でございますが、職責の重大さにかんがみ、決意を新たにして一そうの努力を傾注してまいりたいと存じておりますので、何とぞ変わらざる御支援を賜わりますようお願い申し上げます。 なお、この機会に、わが国経済の現状並びに当面の財政金融政策について、所信の一端を申し述べたいと存じます。 わが国は、去る四月一日からIMF八条国に移行し、続いてOECDへの加盟を終え、国際経済社会の有力な一員として本格的に仲間入りしたのでありますが、まさにその年にあたり、来たる九……
○田中国務大臣 一般会計につきましては、先ほど御指摘がございましたとおり、対前年度当初予算比二六%増しでございます。それから財投につきましては、ただいま御指摘がございましたように、一兆八千二百二十七億円の概算要求でございますが、国有鉄道、鉄道建設公団、地方公共団体、それから東北開発会社というのが未定でございますので、これらを集計をいたしますと、ただいま申し上げた数字よりも大きくなるということでございます。未提出の分につきましては、御承知のようにいろいろ事情もございますし、なお地方公共団体につきましては、地方からの要求数字を集計しなければならぬので、八月三十一日の一般会計の概算提出期限にはいつで……
○田中国務大臣 八月三十一日をめどにいたしまして各省庁から概算要求書の提出を求めまして、大体提出は順調に行なわれたわけでございます。これに対して、いま事務ベースにおける集計――集計といいますのは、出てきたものに対して検算をさせてみて、一応正しいか、こういうことでございます。それから内容的に、昨年度すなわち三十九年度の予算との内容的対比、また新しい款項目別の事項に対する調査――査定をするという段階まではまだいっておらないようでありますが、全く事務的な段階で作業が行なわれておるわけであります。
【次の発言】 ちょっと私の御説明が足らなかったようでございますが、御承知のとおり予算編成に至るまでに三つ……
○田中国務大臣 十一時半までです。
【次の発言】 地方公共団体の自主性をそこなうことなく、均衡のとれた行政水準を維持できるように地方団体の財源を調整する、一方財源を保障する役目ということでございます。
【次の発言】 先ほどは早々の間でございましたので、書いてあることだけを申し上げたわけであります。御承知のように、戦後新しくとられた地方自治の制度を伸ばしていきながら、その間において国と地方との調整を行なっていくということでございます。でありますから、地方自治制度ができた以上、地方財政の裏づけを拡大しながら、地方自治の本旨に沿って発展をしていくことが望ましいわけであります。しかし、御承知のとおり、……
○田中国務大臣 新産業都市の建設、育成は、わが国経済の正常な発展と地域格差の是正をはかるため緊要な施策であり、国と関係地方公共団体が共同してこれを強く推進する要があるものと考えます。よって、政府としましては国の予算及び財政投融資を重点的に投入し、また地方債の活用をはかるとともに、当該地方公共団体の負担力と事業の内容等を勘案いたしまして、国庫による必要な財政措置を講ずることとなし、すみやかに所要の立法措置を講ずることとしたいと思っております。
○田中国務大臣 ただいま議題となりました大蔵省設置法の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由及び内容の概略を御説明申し上げます。 この法律案は、大蔵省の理財局に置かれている証券部を分離独立させて証券局を設けること、管財局及び為替局の名称をそれぞれ国有財産局及び国際金融局と改めること、主計局の次長を一人増員すること、東京及び大阪国税局の調査査察部を分割すること、税務講習所の名称を税務大学校と改めること、並びに定員の規定を改正すること等の諸点について、所要の改正を行なおうとするものであります。 まず第一に、証券局を設けることであります。わが国経済は、IMF八条国への移行、OECDへの……
○田中国務大臣 まず、北海道東北開発公庫の資本金に関する問題からお答え申し上げたいと存じます。 御承知のとおり、同法の四条におきまして、確定金額をもって定められておるわけでありまして、増資及び国の追加出資に関する規定がないわけであります。これは資本金が一定金額で表示されておりますけれども、法律制定の当時といたしましては、この一定表示金額で資本金はよろしいという認定のもとに表示いたしたわけであります。ところが北海道東北開発公庫等は、その後事業の拡大によりまして、趨勢としましては、政府の出資、資本金の追加等を必要とする段階になりつつあることは、御承知のとおりでありますので、政府は、そのような観点……
○田中国務大臣 証券行政を強化するということについては長いこと懸案になっておったわけでございます。一部においては、証券局というよりも、資本局というものもあわせて考えなければならないというような歴史的な事情がございます。もちろん御承知のとおり、四月一日から八条国に移行して開放経済になったわけでございまして、これからの日本の産業経済の実態を考えますときに、当然銀行局に比すべき重要な業務として、証券局を独立せしめたいという考え方に立っておるわけでございます。現在は、理財局証券部の官制の中で仕事を行なっておるわけでございますが、御承知のとおり、理財局というのは、大蔵省で非常に古い組織でございまして、こ……
○田中国務大臣 東京、大阪両局の調査査察部を分割するという問題につきましては、これが二つになることによって調査査察業務が峻厳になるとか、適正にやられるとかいう考え方ではなく、ほかの局に比べまして非常に事務量が多い。しかも人事管理の面におきましても、二つに分けるだけでいいのかというくらいに数が多いのでございます。その人間の数は、御承知のとおりに、他の国税局では、調査査察部のほうが六十五名くらいでございます。それが東京は六百七十一名、大阪は三百七十六名、こういう膨大もない人間をかかえておるわけでございます。御承知のとおり、大法人等が東京、大阪等に集中をいたしておりますので、税務事務量も非常に大きく……
○田中国務大臣 私学の振興につきましては、文部大臣が御発言になっておられるように、私どもも私学振興のためには積極的な考え方を持っておることをまず明らかにいたしておきます。そういう立場に立ちまして、私学に対しましての指定寄付につきましては、通常は一年間でございますが、学校に関しては三年間までこれを期間延長を認めておるということでございます。第二には、個人及び法人が学校に寄付をした場合の損金算入の制度を拡充いたしておるわけでございます。また、第三点としましては、御承知の、昭和三十八年、三十九年度の予算を見ていただくとわかるのですが、私学振興会に対する出資及び財投からの繰り入れに対しても倍増というよ……
○田中国務大臣 昭和三十九年度予算編成の基一本方針及びその骨子につきましては、先日、本会議におきまして御説明いたしましたのでありますが、予算委員会において今日から御審議をお願いするにあたりまして、あらためてその概要を御説明いたしたいと存じます。 昭和三十九年度の財政は、引き続き健全均衡財政の方針を堅持しつつ、画期的な大幅減税を行なうとともに、経済各部門の均衡ある発展に資するため、農林漁業及び中小企業の近代化、社会保障の充実、社会資本の整備等の重要諸施策を着実に推進することを主眼といたしておるのであります。 この方針により編成されました昭和三十九年度一般会計予算の総額は、三兆二千五百五十四億……
○田中国務大臣 御発言のとおり、今年度はIMFの八条国移行、OECDに対する正式加盟、ガットの関税引き下げに対する前向きの態度等、戦後十八年間持ってまいりました管理体制から全くの開放体制に移るわけでありますので、いままでのように、国際収支の事情が悪くなったから急激な調整ができるという機能を失うわけであります。その意味においては、在来のような基本的な考え方ではなく、将来を見通しながら、事前にあらゆる角度から検討しながら、適切なる施策をとらなければならぬことは言うをまたないわけであります。その意味におきまして、財政・金融を通じまして適切な処置を必要なときは機を失することなくとってまいるつもりであり……
○田中国務大臣 地方税収の問題につきましては、自治大臣からお答えすると思いますが、国税につきましては六千八百億という数字を示してございます。
【次の発言】 現行税法で参りますと、二二・八%になるわけでありますか、今度の税制改正によりまして二二・二%と推定されます。
【次の発言】 算定のこまかい基準についは政府委員から答弁せしめますが、現在の計算では、夫婦、子供三人で四十七万一千円ということになるわけであります。今度の税制改正で四十八万五千円まで限度を引き上げましたので、一万四千円の差があると、こういう見方をしておるわけであります。
それから、先ほど御質問のありました税制調査会の問題についてち……
○田中国務大臣 広範にわたる資料要求でございますので、いまの内容を筆記をしまして、調べてご報告いたします。
【次の発言】 突然相当膨大な資料でございますので、これを答えろといっても、なかなかむずかしいので、事務当局をして調べさせて、すぐ答えます。
【次の発言】 今澄さんに申し上げますが、ただいまの御質問の内容は、いままでこれを発表しない、こういうことになっております。
【次の発言】 御承知のとおり、十二月末の外貨じりは十八億七千八百万ドルでありまして、この中の十一月末におけるユーロ・ダラーの問題は、先般の御質問で三億五千万ドル余の数字は発表しております。しかし、いま御質問になられたような内訳を……
○田中国務大臣 民間ベースの問題でありますので、個々のケースをよく審査をして、輸銀で取り上げるものは取り上げ、適格でないものはこれを取り上げないというふうにやっておるわけであります。これは韓国だけではなく、各低開発国との間にもいろいろな問題がありますが、この問題は、具体的な事項がきまってから輸銀で審査をしてきめるわけでありますから、外貨事情等が非常に悪いとか、回収が、不能であるとかというような場合、また延べ払いの条件が非常に悪いというような場合には、輸銀でめんどうを見ないということもあり得るわけであります。
【次の発言】 輸銀法の改正は、つとに在野及び皆さんからも御意見が出ておるのであります。……
○田中国務大臣 中小企業の予算をふやさなければならないという考え方は、あなたと同じ考えであります。しかし、中小企業のいままでの予算が非常に少なかったわけでありますし、それから、中小企業の新しい施策というものに対しては、中小企業側から考えましても、税制とか金融とかの面については、いろいろの弾力的な、また革新的な前進的な施策があるわけでありますが、一般会計でまかなう中小企業対策というものに対しては、詰めてまいりますと、なかなか具体的な問題を取り上げにくいということで、いままでは確かに二兆八千五百億のうち百億ちょっと、三兆二千億になっても百六十億ということでありますが、しかし、対前年度比一四%の増加……
○田中国務大臣 韓国に贈った米は、御承知のとおり、厚生大臣の請議に基づいて予備費を支出をし、厚生省から赤十字に交付をして、赤十字が物品を救恤品として購入し、韓国に交付をしたものであります。赤十字の業務は一体何でもやっていいのかというのは、御承知のとおり、赤十字法の第一条に基づきまして、その第二十七条の第四号「前各号に掲げる業務のほか、第一条の目的を達成するために必要な業務」として、物品の購入はできるわけであります。
【次の発言】 バッジの本体及び関連機材等を含めました装備は、日本分担額は百七十五億五百万円、米側分担分が三十二億四千万円、計二百七億四千、五百万円の計画であります。三十九年度予算に……
○田中国務大臣 固定資産税の評価がえの問題は、あなたがいま申されたとおり、税負担の公平、あまりにもその差が大きいということで、いつの日にかやらなければならない、こういうことで、長い時間をかけて検討してまいりましたものがちょうど今年度に当たりますが、しかし、政府は急激な評価がえを行なうということの弊害を十分考えまして、総ワクにおいて増収にならないようにという各般の配慮をいたしておるわけであります。一部において、あなたがいま言われたとおり、もうすでに上がらないうらから、農地から転用されて住宅地になった新開地等は、相当程度上がるであろうということで問題になっているところもあるようで、上がれば当然家賃……
○田中国務大臣 金利平衡税の問題につきましては、大平・ジロン合意書によりまして、両国の正式な意思は決定いたしております。しかし、財政当局者である私といたしましてはジロン財務長官との間に昨年九月のIMFに際しまして渡米いたしました際にお話しをして、意見交換をしてきた経緯もありますので、また財政的な立場から、これが通過をした後の特別免除の旨を強く要請しておるわけであります。ブリット財務次官補は訪韓を延ばしまして、一日よけいに大蔵事務当局とも相談をしておるわけでありますし、この問題については、三月の十五、六日ないしは二十日くらいには両脇を通るであろうという見通しを明らかにせられておりました。日米間の……
○田中国務大臣 学校統合に基づきまして通学距離が非常に延びるということは、御指摘のとおりであります。現在の状態では要保護児童、準要保護児童、特殊教育学校、それから僻地に対しましては措置をしておりますが、この問題は、地方団体でもって補助をしておるものも一部ありますし、また国鉄がバスを無料にしておるというような面もございます。これらの問題も、あなたがいま言われたとおり、将来の問題としてはできるだけめんどうを見てやる方向で検討すべきだと思いますが、御承知のとおり、国としては教科書の無償指貫とか、それから給食の問題とかミルクの問題、しかも、そのミルクも粉乳から牛乳へと、こういう問題を一つずつ片づけてお……
○田中国務大臣 占領中からのオープン勘定の残額でありますが、発生した年月日その他に対しては、いま調べてお答えいたします。
【次の発言】 今年の三月末ですか、来年の三月末ですか。
【次の発言】 十八億ドルを維持できるか、ちょっと割るかというところ、大体十八億ドルとこう見ていただけばいいと思います。
【次の発言】 財政も景気刺激の要因になることを避けなければならないということで、毎度申し上げておりますように、三十九年度の財政につきましては、健全均衡中立予算を組んだわけであります。これからの正常な経済成長を推し進めながら、国際収支及び物価の問題に対処するということにつきましては、金融が一番大きなウェ……
○田中国務大臣 御審議願っております三百六十億のうち六十億円は、ただいま御発言のとおり、輸出入銀行への出資でございます。なお、三百億円につきましては、OECDに対する正式の加盟、IMF八条国への移行というような新情勢に対処しまして、必要資金を確保せんとして産投会計の資金に繰り入れを行なおうとするものでございます。これらの問題につきましては、昭和三十一年度に三百億円、三十五年度に三百五十億円、三十七年度に三百五十億円、このたび三百億円の計千三百億円の繰り入れを行なうものでございます。 財政法二十九条の問題に対して当委員会でもいろいろ御発言がございましたので、昭和三十七年に二十九条の改正を行ない……
○田中国務大臣 104の継続生産につきましては、十二月に入ってから防衛庁当局からの概算要求がありましたが、何ぶんにもむずかしい問題でもありますし、時間的に間に合わないということで、三十九年度予算では継続生産をしない、こういう結論になったわけであります。
【次の発言】 政府三機関に対する第四・四半期のワクは、御承知のとおり、先般財政資金三百億、それから余裕資金百億、計四百億、それに二百五十億の財政資金による買いオペレーションをやることを考えておりますので、六百五十億であります。それに今般なお三機関に対して百二十億、それに買いオペレーションを百億いたしますので、前段、後段合わせますと八百七十億にな……
○田中国務大臣 予算審議に必要な関係参考群類及び御要求の書類に対しましては、可及的すみやかに作成の上、提出をいたします。
【次の発言】 地方財政計画につきましては、来週初めに提出をいたしたいと存じます。
【次の発言】 十七、八日ぐらい。
【次の発言】 御要求の書類は早急に取りそろえ提出いたします。
【次の発言】 産炭地振興につきましては、政府も大いに熱意を持って対処いたしておるわけでございます。
三十九年度の予算面におきましては、御承知のとおり、第一には、産炭地振興事業団に対し政府が二十億の出資を行ないますとともに、資金運用部から三十億円の貸し付けを行ない、自己資金二億円を加え、合計五十二億……
○田中国務大臣 当時の状況、制定当時はそのとおりだと思い、ます。
【次の発言】 前回申し上げたとおりでございます。
【次の発言】 揮発油税は、二十四年に一般財源として制定をせられた税でありますが、昭和二十八年に、道路整備費の財源等に関する臨時措置法が出ましたときに、当該年度のガソリン税収入相当額を道路整備の財源にもらわなければならない、こう規定されたわけでありますから、目的税に近い性格を持っておりますが、正確には目的税ではないわけであります。しかし、地方道路税及び軽油引取税は目的税としております。
【次の発言】 おおむねそう理解されております。
○田中国務大臣 日本航空に対しては、国がいろいろ援助をいたしておるわけでありますが、国内航空の問題については、民間企業が全日空とかいま問題になっております富士航空、日東航空、いろいろなものがあるわけでありまして、国内航空そのものに国が補助するというような考え方よりも、ローカル飛行場の整備その他国が補助をしながらやらなければならないという問題がありますので、そのほうに重点を置くべきだと思います。航空会社の小さいものがたくさんできるということは事実不可能でありまして、運輸省がこういうことをだんだん整備していこうという方針で免許されたのだと思いますが、アメリカのような大きなところは別でありますが、日……
○田中国務大臣 イギリスが公定歩合の引き上げをやりましたことに対して日本にどのような影響があるか、あまり影響がない、このような考え方であります。
【次の発言】 昭和三十九年一月の改定見通しによりますと九千九百万ドル、期末の外貨準備高が十七億六千四百万ドルと発表いたしておるわけでありますが、おおむねこの九千九百万ドルないし一億ドルと、このように考えております。
【次の発言】 一月末の外貨準備高は十八億五千五百万ドルでございます。三月期末の外貨準備高は先ほど申し上げましたとおり、一月の改定見通しでは十七億六千四百万ドルということでありますが、政府が見通した十七億六千四百万ドルないし十八億ドルの間だ……
○田中国務大臣 来年度の予算をいまから申し上げることは、時期的にたいへんむずかしいことだと思いますが、財政当局としてはこれが確保に全力をあげたいと思います。大体できると思います。
【次の発言】 国有鉄道に対する昭和三十九年度の財投予算を組みますときには、国有鉄道の当面する事情等十分考慮しながら、可能な限り最大の努力を払ったわけであります。御承知のとおり、いま国会で議論をされております国有鉄道の五カ年計画なるものには、事実二つあるのであります。その前段の一つは、政府が承認をした五カ年計画であります。この五カ年計画と昭和三十九年度の予算を対比しますときに、一体所期の工程が進んでおるかといいますと、……
○田中国務大臣 今回の仲裁裁定によります資金の総額は、約五百十五億円でございます。各企業体の経理内容等を見ますと、必ずしも完全実施ということは容易ではないのでございますが、その後財源措置その他十分検討いたしました結果、増収、既定経費の移用・流用、それから予備費の使用等によって完全実施ができ得るという結論に達しましたので、補正予算の御審議をお願いしないということにいたしたわけでございます。
【次の発言】 造幣が一億でございます。それから内訳も申し上げましょうか。――造幣が一億でございますが、移流用が五千万円、予備費が五千万円、計一億円でございます。それから印刷が三億六千万円でございまして、移流用……
○田中国務大臣 えさは千四、五百億円になると思います。それから酒米ということで十二、三万トン入れるということにしておきましたが、金額はちょっとお待ちください。
【次の発言】 バナナは、御承知のとおり七〇%から五〇%、三〇%と下げるということになってはおったわけでございますし、政府もそういう法律案を出しておったわけでございますが、国会の御審議で、国内の果樹との関係がございますので、当分据え置くということになったわけでございます。しかし、これらの問題につきましては、国際会談におきましてもこれを一〇%、バナナにおいては三〇%でありますが、これを引き下げるという方向にあることは御承知のとおりであります……
○田中国務大臣 三十九年度における哲定法及び負担法関係に関連する災害総額は千四百七十三億六千四百万円という数字が計上せられております。ただし、先般の台風災害等、まだ未確定の部分も相当ございますことをつけ加えて申し上げます。予算的措置は二百億の一般予備費のうち流用するものが大体百億程度は考えられると思います。また災害分に百億の予備費を新たに計上いたしておりますので、最大に使用できるとしても二百億未満ということになるわけであります。でございますから、初年度三、次年度五、三年次口が二という比率で行なうとしても、補正予算財源として当然財源措置を必要とするということになるわけでございます。なお、新潟地震……
○田中国務大臣 人事院勧告を尊重いたしたいという気持ちは、労働大臣が述べたとおりでございます。しかし、財政当局者といたしまして、国、特別会計、地方公務員を通じまして五月実施ということは、千六百八十億という巨額の財源を必要といたしますので、現在の段階において、五月実施は精神的には大いにやりたいという気持ちは永末さんと同じでございますが、現実これに伴わず、こういうことでございます。
【次の発言】 人事院の勧告に対しては、三つの問題が考えられるわけであります。
一つは、現行法どおり――現行法どおりということになりますと、大蔵省としては非常に困ります。予算の編成がようやく終わって、御審議を願って、年……
○田中国務大臣 まだ財政規模もきめておりませんし、財投の規模もきめておりませんので、さだかに申し上げる段階ではありません。ありませんが、国鉄運賃を一年間、四十年十二月三十一日までは引き上げない、こういうことを内閣として決定いたしましたので、私の考えから言えば、国鉄の増強計画は必要である、それから二兆九千億も何とかしてのまなければならないという基本的な考えではございますが、その財源の大宗である運賃値上げというものが十二カ月間できないということになれば、これはその前提条件がくずれますから、すなおな気持ちから言えば、四十一年度から増強計画をやるということが一番いい、私のほうの財政当局から言えばそうい……
○田中国務大臣 決算委員会で御指摘になっておりますものにつきましては、閣議でこれを議題にし、こういうことを再び起こさないように文書の了解事項をつくりまして各省庁にこれを示達をいたしまして末端まで徹底せしめるような措置をまずとっております。それから批難を受けたようなものは将来そういうことを再び繰り返さないように予算的な措置も行なっております。補助金の整理統合、租税徴収上の問題といたしましては、三十八年、三十九年にも相当予算をつけておりますし、保険金支払いにおいて一段とむだのないように、また合理的な運営ができますように、予算的な措置も行なっております。 国有財産管理につきましても予算上の措置を行……
○田中国務大臣 佐藤内閣が誕生いたしましたが、自由民主党内閣でございまして、総裁総理がかわったからといって右から左に政策が変わるものでないということはもう御承知のはずでございます。議院内閣制であり、政党政治のたてまえからいいましても、政策の基本をなすものは党の政策、綱領を基本にいたしまして内閣は党との十分の合意のもとに政策を推進しておるわけでございます。でございますから、急に池田色から佐藤色へ、こういうことを期待されるお気持ちはわかりますが、これはどうも社会党の内閣になっても、そう党首がかわったからといって政策が全く変わってしまうのではたいへんなことでございまして、政策はやはり世に明らかにせら……
○田中国務大臣 大蔵委員会の問題につきましては、先般総理大臣も出席をしまして申し上げましたとおり、十分気をつけてまいりたいと思います。
【次の発言】 きよう三時に頭金準備率の引き下げを発表いたすということでございます。預金準備率の引き下げそのものが、昨年の十二月からとってまいりました金融引き締めの思い切った解除であるというふうには考えておりません。いつも申し上げておりますとおり、確かに国際収支の問題等、解決に向かってはおりますけれども、一――三月の輸入期も控えておりますし、またイギリスのポンド防衛に対して一連のアメリカ、カナダ等の公定歩合の大幅引き上げというような問題もございますし、これがアメ……
○田中国務大臣 四十年度の予算案でどういうふうな措置をとるかということは、いまつまびらかに申し上げられない段階でございます。ただいままで事務当局の考え方を承知をいたした限りで申し上げますと、税の理論からいって非常にむずかしいというようでございます。私も、このような勤労者住宅ということだけで、特別な措置がとられるということではなく、やはり税法上は地方税、国税を含めまして、住宅建設を促進するにはどうあるべきかという問題で検討しなければならぬ問題だと思います。いままで日本の住宅建設というものに対しては、公営住宅主義といいますか、財政投資を主眼とした住宅行政というものにウエートが置かれてまいりましたが……
○田中国務大臣 ただいま議題となりました特別職の職員の給与に関する法律等の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由を御説明申し上げます。 政府は、本年八月十二日に行なわれました人事院勧告に基づいて、九月一日以降一般職の職員の給与を改定することとし、別途法律案を提出して御審議をお願いいたしておるのでございますが、特別職の職員の給与の額及び国会議員の歳費の額につきましても、一般職の職員との均衡等を考慮して所要の改定を行なおうとするものでございます。 以上がこの法律案の提案の理由でございます。 何とぞ御審議の上、すみやかに御賛同くださいますようにお願いを申し上げます。
○田中国務大臣 政府は、今回昭和三十九年度一般会計補正予算(第一号)、特別会計補正予算(特第一号)及び政府関係機関補正予算(機第一号)を国会に提出いたしました。 ここに、予算委員会の御審議をお願いするにあたりまして、その概要を御説明申し上げます。 今回の一般会計補正予算の規模は、歳入歳出ともそれぞれ八百五十一億円でありまして、この結果、昭和三十九年度一般会計予算は、歳入・歳出とも、三兆三千四百五億円となります。 歳出につきましては、国家公務員等の給与改善をはじめ、当初予算作成後に生じました事由に基づき、特に緊急に措置を要するものについて補正計上することといたしておるのであります。 追加……
○田中国務大臣 中小企業の倒産が非常に高い水準にあるということは、御指摘のとおりでございます。もう前の国会から中小企業の倒産問題に対しての御質問もあり――質問のあるなしにかかわらず、政府としてもこれが対策に腐心をいたしておるわけであります。率直に申し上げますと、金融調整、金融引き締めの過程においてしわが中小企業に寄るということは、いままで間々あったわけでありますから、金融調整を行なう場合に中小企業にしわが寄らないようにということで、万般の施策を行なうわけでございます。特に年末等につきましては、政府三機関の資金量を確保したり、また財政資金による買いオペレーションを行ないましたり、日本銀行の買いオ……
○田中国務大臣 ・・。
【次の発言】 御承知のとおり、いま中期経済計画が公表せられておりまして、五カ年間を通じまして八・一%実質成長率ということでございます。政府・与党としては、この数字を十分吟味をしてみなければならないという状況でございます。先ほどから御指摘がございましたとおり、過去の成長率を見ますときに、昭和二十九年から約十カ年間の成長率は九%余でございます。しかも、三十五年以降の成長率は、御承知のとおり、その倍近い、非常に高い成長率でございます。でありますから、その場合を超高度というふうに言われたわけでございます。しかし、その結果設備の近代化もできましたし、また国際競争力もついたために、……
○田中国務大臣 これは外務、通産、大蔵三省で池田内閣の当時、合議の上決定をしたものでございますので、当時の事情をお答えをいたしまして、なお外務大臣帰られてから、外務大臣の発言に対して訂正する個所があれば訂正するということで御了承願いたいと思います。 私も、当時椎名外務大臣が答弁されておるのを聞いておりまして、いまのような御質問が起こるかもしらぬということを感じたわけであります。しかし、これはいま事務当局ベースで答弁をしますと、確かにおかしい答弁だと春日さん御指摘になりますが、しかし、勝間田さんは三つの問題をお聞きになりました。それはプラント輸出の問題、これは当然いま答えたとおり商業ベースのも……
○田中国務大臣 対米貿易が重点過ぎる、これからだんだんと構造上変えていかなければならぬ、こういう御説でございますが、何も対米中心の輸出、輸入をはかっておるわけではないわけであります。良質であり、低廉であり、また輸入代金の決済その他につきまして条件のいいところから輸入をするということで、輸入原材料がアメリカから一番多く入っておるということになっておるだけでございます。しかもその他の地域の原材料輸入がふえてくるに伴いまして、アメリカのウエートがだんだんと下がりつつある方向にあるということも御承知いただけると思います。輸出は、いずれにいたしましても、これは代金をいただかなくちゃならないわけであります……
○田中国務大臣 御承知のとおり、国際的な方向としましては自由化の促進、それから関税一括引き下げ、いわゆるケネディ・ラウンドの推進ということになっておるわけであります。なお、国際的な問題が東西問題から南北問題に移った、こういわれておるように、先進国と後進国の間の貿易の自由化という問題、農業一次産品に対する制限の撤廃、また関税の引き下げ及び撤廃という問題が、経済問題、二国間交渉というよりも世界的な政治問題にさえ発展をしておる、こういうことは御指摘のとおりでございます。 日本は、特にその上に四五%に近い輸出が後進国向けになされておる。この後進国と日本との輸出、輸入の状況を見ますと、相当な片貿易であ……
○田中国務大臣 御指摘のとおり、四百億のうち五十億を補正いたしたわけでございますが、これは通勤輸送、幹線輸送、電化とかディーゼル化、取りかえ諸改良、こういうことになっておるわけでして、四百億のうちあとの三百五十億は、いま運輸大臣はできれば再補正が好ましい。好ましいことはわかりますが、いまのところなかなかむずかしいということが事実でございます。これは、四百億のうち五十億しかやらないということでございますが、そのほかに今度また追加をしておるわけでございます。ですから、四百億のうち幾らということよりも、国鉄として一番急ぐ工事を十分両方で打ち合わせた結果、二百二十五億の補正を必要とし、そのうち二十億は……
○田中国務大臣 両国の通商友好的基盤に立って通商を拡大していこうという考え方を宣言的にあらわしたもの、こういうことであります。これは自民党と社会党との間でも、これから仲よくしようということを書かなくてもいいけれども、書くじゃありませんか、それと同じことであります。
【次の発言】 当時の質問、答弁を十分お聞きになっておれば、その間の事情は明らかにされております。
【次の発言】 このところだけをお読み返しではなく、もう少し私が答弁した全部のことばをお読み返しをいただければ、いまのことに対しては明確にしてございます。
【次の発言】 なぜそういう御質問をされるのかよくわかりません。外交はいわゆる二国間……
○田中国務大臣 四十分というお約束です。
【次の発言】 韓国国民の私人としての債権であると思いますが、しかし、その当時の債権というものは日本国民としてのものでございます。その後日本国から分離をして韓国が新しく誕生したわけでございますので、国民の財産、また国民の日本政府に対する給与の未払いとか、そういうものに対しては、韓国の政府と日本政府との間に交渉がまとまった場合は、韓国の国民と韓国政府の間で話が残るわけでございまして、日本政府及び韓国政府の合意が行なわれた場合には、私がいま申し上げたように、向こうの国民から日本政府に対する要求というものは消滅をするという考えでございます。
○田中国務大臣 まことに申しわけありませんが、聞いてはございまません。ここに書いてありますので、いま読んでおるわけであります。
【次の発言】 国有財産の処分につきましては、適正を期さなければならぬのは、もうそのとおりでございます。同時に早くやれということは、これは私が就任後口をすっぱくしてやっておるのですが、私のところにあがってくるのは全く何年も、中には十何年もたって、一体どうするんですかというのがくるので、処分しなければしない、それから却下するなら却下する、払い下げるなら払い下げる、そういうふうにきめなさいということで、財務局の局長会議を開きまして――約一年六、七カ月前に財務局長が大体かわり……
○田中国務大臣 ただいま議題となりました昭和三十九年度一般会計予備費使用総調書(その1)外二件の事後承諾を求める件につきましてその概要を御説明申し上げます。 まず、昭和三十九年度一般会計予備費につきましては、その予算額は、三百億円であり、このうち、財政法第三十五条の規定により、昭和三十九年四月二十八日から同年十二月二十二日までの間において使用を決定いたしました金額は、二百三十六億七千百万円余であります。 その内訳は、災害対策として、農業施設災害復旧事業に必要な経費等の五十八件、その他の経費として、皇太子同妃両殿下のメキシコ国御訪問に必要な経費等の二十九件であります。 次に、昭和三十九年度……
○田中国務大臣 財投の原資が非常に大きくなるから、もっとふやしたらどうかという議論がございますが、これは二五%ということでありますから、元が大きくなれば二五%に該当する金額も大きくなるということが御了解をいただけると思います。究極のお話は、結局直接労働者に還元融資の道がないかということでありますが、これはやはり法制上その性質から考えても、年金福祉事業等を経由して使うということが一番合理的だということで、労働金庫や個人にそのままストレートにお貸しするということは、この制度の上からむずかしいと考えます。また私もその必要はないだろうと考えます。
○田中国務大臣 当面の財政金融政策の基本的な考え方につきましては、先般の財政演説において明らかにしたところでありますが、本委員会において関係法律案等の御審議をお願いするにあたり、重ねて所信の一端を申し述べ、御参考に供したいと存じます。 本年に始まる昭和四十年代は、開放経済体制に移行したわが国が、引き続き着実な成長を続けつつ、先進諸国に比肩し得るような質的強化をなし遂げ、世界の繁栄にも一そう積極的な貢献をしていくべき時代であります。 開放体制のもとにおいて、わが国が、その国際的地位の一そうの向上をはかっていくためには、国際的視野に立った健全な財政金融政策の運用によって通貨価値の安定につとめる……
○田中国務大臣 生保資金がいまどういうふうに運用せられておるかということをこちらから申し上げましたし、あなたも御発言になりましたが、大体いまの運用でいいという考え方でありますが、私が大蔵省に参りましてから、もう少し国民すべての利益になるような面がないかということに対して、検討をするようにということを指示しております。 いまの状態からいいますと、諸外国でもやっておりますように、住宅資金としてもっと効率的な運用を考えたらどうかという考えであります。いままでは住宅公団に資金を供給しておりましたが、私は必ずしも住宅公団に資金を入れるということだけが、住宅対策としての協力だという考えではないというふう……
○田中国務大臣 確かに社内預金制度につきましては中途はんぱだと思います。私は、原則としては社内預金は廃止したい、こういう考えを持っております。しかし労働省の考え方は、私たちよりもそう強くはないと思います。また各企業者も労働組合もわれわれは愛社精神、みずからの企業をみずからの力でやろうというのだから、債権さえ確保されるならばいまの制度をやめることはない、こういう考え方があります。皆さんでも社内預金などというものは金融の正常化のためにもやめてしまいたい、こういう極端にも見える私の発言には、そのままなかなか承服せられないと思うのです。これは非常に長い歴史がある。ですから歴史の上でやむを得ず労働基準法……
○田中国務大臣 近年、白書白書といっておりますが、租税に対して白書をつくったほうがいいのか、初めての御質問でございますからいまここで唐突にお答えをすることはちょっとむずかしいと思いますが、せっかく御発言でございますから後ほどお答えをいたします。
【次の発言】 国と特別の契約を持つものに対しては、公職選挙法で選挙期間中の寄付は禁止しております。こういうものをもっと広げて政治資金規正法に基づくものの中にもそういうものを入れたらどうか、こういう御発言のようであります。私も基本的な姿勢には大体そうあるべきだと思います。そうあるべきだと思いますが、ただ政策を実現するためにいろいろな恩典を与えるわけであり……
○田中国務大臣 関税の一括引き下げにつきましては、基本的には賛成の態度をとっておるわけでございます。しかしこれが交渉の過程においては、日本に対する差別待遇等の撤廃という、当然日本が受くべき利益というものを十分考えながら、関税引き下げ品目については慎重な態度でいかなければならぬことは、御指摘のとおりでございます。また陶磁器産業が家内工業的であり、設備の近代化をしようとしてもなかなかできないというものであるということも承知をいたしておりますし、またこの分散的な小規模企業ともいわれる陶磁器企業が、輸出に非常に寄与しておるということも事実でございます。これが対日差別をやっておる障壁を除くということに対……
○田中国務大臣 私が間接税を増徴するという前提のもとでお話をしておるのではございません。この席からも申し上げましたが、減税をしたいということは、総理大臣は三千億ということを言われましたが、三千億の減税もしたいという考え方は持っております。いままでは毎年毎年減税をやっておりますけれども、十年間累積すれば幾らでございますとか、また諸外国に比べて見て、国民所得に対する税負担率は必ずしも高くありませんとか、そういうお答えはしておりますが、すなおに見るときに、何とかして所得税を中心にした大きな減税をしたいという考えは、あなたに劣るものではないわけであります。もちろん毎日毎日攻撃を受けておる私の立場になれ……
○田中国務大臣 私もあなたの言うような考え方を基本的に持っております。税の理論の上ではいろいろな問題があるかもわかりませんが、少なくとも一人の人が長い間かかって最後に受ける給与といいますか、そういう意味から考えて、私は退職金というものに対しては何年以上働いた者は幾ら、二十年以上の者は幾ら、三十年以上の者は幾らというふうな限度を設けてもいいと思いますが、これは税制改正で相当な控除があるとはいいながら、いまの退職金ということを考えますと、私はある程度までの限度には課税をしないというような原則は好ましいことだということで、私自身も大蔵省に参りましてから退職金に税金をかけないようにできないかということ……
○田中国務大臣 最終的には強制捜査ができることでございますから、実際問題としては、拒否されたということで、その条文を発動するというようなことはないと思います。しかし現実的にあり得ないということ、また逆にいえば極端な場合は、この条文の発動がありますよという国税庁次長の理論にもなるわけでありますが、現実問題としては、強制捜査権を最終的には持っておりますから、ただ検査の場合、この罰則が適用されるというようなことはあり得ないし、またそのような条文を絶えずちらっかせながら、調査をすべきものではないという考えには同調できます。しかしそういう常識的な、また現実的な問題と、強制捜査権を持たない前の調査をいたす……
○田中国務大臣 財政が経済を動かすためのファクターとして一番大きいかということでありますが、確かに経済成長のために財政の持つウエートは非常に大きいということはそのとおりであります。日本の戦後の経済成長は、財政はもとよりでありますが、財政、金融、特に金融の作用も財政に比べて劣らないほどの大きなウエートを持つものだと思います。
【次の発言】 結果論から見ますと、高度成長の過程において財政規模も非常に大きかったということで、いまあなたが述べられたような議論も一つの議論だと思います。しかし戦後の財政事情というものは、相当変わった面、いわゆる社会保障とか先進国体制に移行しなければならないということに対し……
○田中国務大臣 財政投融資を議決案件にしたほうがいいという議論は前からあるわけでありますが、財政投融資を議決案件にするという考えは私にはございません。これはもう、いま当然一般会計予算、特別会計予算とともに参考書類として出してはおりまして、こうして御審議いただいておるわけであります。と同時に、財政投融資の貸し出し光というものは大体政府関係機関とかそういうものでありまして、そういうものの法律、それから政府関係機関等の予算、こういうものは大体ほとんど国会で御審議をいただいておるわけでありますので、財政投融資の性格上、これを議決案件にするということに対しては、私はいまの段階においてそうする必要はない、……
○田中国務大臣 大体銀行局長が申しましたとおりでございます。ただ私はもう一つつけ加えて申し上げると、徹底した経営であるということは、銀行から行った副社長の話ですが、君は経理担当などということではなくわしの後継としてやるんだから大いに勉強しなさいということで、工場へ行っておるうちにこうなった、こういうような話も聞いております。まあいずれにしましても正さなければならない問題がたくさんあると思います。いまいろいろな問題の中で私が最も注目しておりますものは、銀行へ出す書類が銀行別にみな違う、こういうこと、そういうことをやっておると、どれがほんとうなのか、経理担当の者自体もわからなくなってしまう。そのほ……
○田中国務大臣 御指摘のとおり証券会社が非常に小さい規模でありますので、つい利に走って大局的から見ますと大衆の不信を買うというような過去の業績があったことは理解できます。これから証券取引法の改正を機会にいたしまして、証券業者自体を育成強化していくと同時に、証券取引所の規定等もだんだんと拡充強化をしてまいりまして、いやしくも発行会社の内容が世に公開をせられた場合には公開せられた数字というものに対しては取引所もしくは引き受け業者が責任を持てるような体制をとっていかなければならないという考え方で、証券取引法の改正もお願いをいたしておるわけであります。証券業君が一時的な利益のために会社の内容をつまびら……
○田中国務大臣 いままでは届け出でございまたから、届け出は比較的安易に認められ、同時にどんどんと自然淘汰をされていくということでございます。しかし免許刷になりますと、各種免許に対してきびしい免許の基準があると同時に、大蔵省としましても、みずから免許をしたものにつきましては、責任をもってこれを育成強化していかなければならないということでありますから、届け出制のように安易な営業態度は許されないと思いますけれども、結論的には、証券取引業者として万全な体制がつくられるということを目標にして、免許制に切りかえるということでございます。
【次の発言】 私は、目標としましては、いまの証券業者の実態というもの……
○田中国務大臣 定昇を含めて二千円弱上げた、こういうことになります。
【次の発言】 二%弱ですね、こう言われなくとも、数字は出ておるわけでありますから、何でお聞きになるのか。六・五%のうち四・五五はこの間御審議をいただいた予算の中に組んである定昇分であります。合わせて六・五でありますから、六・五から四・五五を引けば二%弱、こういうことになるわけです。
【次の発言】 堀さんのような考え方、そういう理論づけをする人もおります。しかし、普通の考え方からいきますと、定昇四・五五きめるときも、今度の追加の分をきめてあとは労使できめるわけでありますから、賃金収入そのものがふえておるということで計算をしてい……
○田中国務大臣 私は財源をつくるために国有地を売り払うというような考えは全くございません。これはそうではなく、特に日本の公共事業などをやるときに、安いものを売っては高いものを買うというので、代替地式に国有財産はとっておきたい、私はこういう考え方を前提にしておりますので、けちくさく財源として売り払うという考えはございません。それから国有財産の問題の中で、ただ非常に長いこと紛争になっておって解決がつかないというようなものは早く片づけなさい、こういうことをいつまでもたなざらしにしておくことはいけないというので、片づけたりしたものはございますが、国有財産を財源のために売り払う、こういう考え方は全くいま……
○田中国務大臣 私が山一証券の問題を承知しましたのは約十日前でございます。その後社会党の皆さんとか各新聞社の方々、そういった方々から山一証券の問題に対して承知しておるがという話がございました。ございましたが、皆さん専門のお立場にある人々の、あなたがいま御指摘になったようないろいろ及ぼす影響というものを考えられて、非常に良識的な行動をされた結果、山一証券の再建対策といいますか、会社、銀行を中心にして十分な再建対策ができ上がったという時期に発表した、こういうことがいままでの経過でございます。 発表ということは、社会党の皆さんも本件に対しては十分承知しておられたのですが、あなたがいま御承知のような……
○田中国務大臣 御承知のとおり、保険審議会には欠員がいま一名ございまして、外務員から一人入れるかどうかということをいま検討をしております。外務員から入れるという道を開くか、外務員を参考人のようにして呼んで、外務員制度というものをより中立的な立場で十分聞くか、どっちがいいかという問題は、考え方によってあるわけであります。でありますから、どっちがいいのか、外務員の代表が入るということだけで必ずしも問題は解決するという問題でもありませんので、しかも生保だけではなく、損保のほうをどうするかという問題もありますので、現在検討しておるという段階でございます。
○田中国務大臣 御指摘のとおりでございまして、外務員制度をより合理的なものにしなければならないということで、いま業界も政府も検討いたしておるわけでございます。そういう面、より合理的な保険制度をつくりたいという一環として、ひとつ保険部もつくってもらいたい、こういう考え方もあるわけでございます。外務員制度は確かに問題がございまして、固定給を上げる、またいままでのような考え方だけではなく、継続給付というように、いわゆるずっと継続をした老に対しての利益と外務員に分配をするというような方法がとれないのか。また、これは仕事が、定年で退職をしたような方々が外務員をやるというようなことだけではなく、ひとつ大学……
○田中国務大臣 貴金属処理部は、臨時行政調査会の答申にもございますし、また法律にございました被接収者よりの返還請求につきましても、六百二十六件について大体一件ごとに認定も終わりに近づいておりますし、あとの処分をどうするか、もう一ぺん慎重に評価をしてもらうのをどうするかという問題がこれからはあるわけでありますが、これは全然課も廃止をしてどうしようということではございませんで、いままでの多少大きかった機構を縮小しまして、一課、二課と二つに分かれておったものを一つにしよう、こういうことでございまして、処理部を残しておかなければならないという気持ちもありませんので、今度は貴金属処理部を等申の線に沿って……
○田中国務大臣 藤尾さんの言われること、非常によくわかります。同じ接収された人でも、現物が認定せられたものは返しますし、同じときに接収されたものでも、現物が認定をせられないということで却下になったものは、同じきょうだいでも返せない、非常に不公平ではないかということでございますが、接収貴金属等の処理に関する法律、これの第一条を読んでいただくとわかるとおり、その後占領軍から政府に引き継がれたもの、それから同二条の三項、「この法律の施行の際現に大蔵大臣が他人のために管理しているもの」、でありますから日銀の金庫の中にあるものという限定で法律ができているわけでございます。でありますから、この法律で処理す……
○田中国務大臣 ただいま速記録を引用せられました当時は、私はそのとおりの考えを持っておりましたので、私の考え方をすなおに披瀝を申したわけでございます。しかし、その後農地報償という問題に対して与党及び政府の中でいろいろ検討いたしました結果、最終的な段階においてただいま政府原案として御審議をいただくようになったわけでございます。もちろんきまった以上、内閣は連帯して国会に責任を負うのでございますから、現在の段階におきましては、この案を御審議いただき、すみやかに御可決を願いたい、こういり立場に立っておるわけでございます。ただ、財整当局者といたしましては、このような事例がたくさん波及するということになり……
○田中国務大臣 大蔵大臣は国民の税金を預かっておるのでありますから、これが効率投資ということに対して十分な配慮をしなければならないことは当然でございます。しかし、これは出さないだけであって、必要なときも出さないということであれば大蔵大臣は要らないわけでございまして、やはり国民の将来を考えて必要なものは、出したくなくとも出さなければいかぬ、こういうところに大蔵大臣のむずかしさがございます。そういう意味でいろいろ長いこと検討をした結果、最終的に本法案を提出をして御審議をいただくことになったのでありまして、あなたがいまるる述べられておりますようなことを十数年間にわたっていろいろの道を経ながらいろいろ……
○田中国務大臣 昭和四十年度予算編成の基本方針及びその大綱につきましては、先日、本会議におきまして御説明をいたしたのでございますが、予算委員会において本日から御審議をお願いするにあたり、あらためてその概要を御説明いたします。 昭和四十年度の財政の運営は、本格的な開放経済体制のもとで、通貨価値の維持と国際収支の均衡を確保しつつ、わが国経済の長期にわたる安定成長をはかることを主眼といたしておるのであります。 このため、引き続き健全均衡財政を堅持しつつ、所得税及び法人税を中心として、大幅な減税を行なうとともに、現下の要請にこたえて、社会開発を推進する諸施策を積極的に展開することを予算編成の基本方……
○田中国務大臣 国際収支は、だんだんと好調に推移をいたしておることは御指摘のとおりでございます。昨年の十二月末日現在の外貨準備高は十九億九千九百万ドルであります。三月の期末に対しましては、当初政府が見込みましたものは、総合収支で一億五千万ドルの赤字ということでございましたが、幾分黒字に転化するということでありますから、おおむね一億五千万ドルないし二億ドルに近い国際収支の改善が行なわれるということになるわけであります。三月末における外貨準備高がどうなるかということは、いまさだかに申し上げられないと思いますが、数千万ドル現在よりもふえるということは言い得ると思います。数千万ドルでありますから、二十……
○田中国務大臣 法律はぜひとも成立をさしていただきたいと考えております。
【次の発言】 国会の良識は、これを通過せしめていただけるという自信を持っております。
【次の発言】 四十年度の財源見通しは、御指摘のとおり、過去の年次のようにたくさんの自然増収を期待することはできない状態でございました。もちろん、経済が安定成長の過程に入ってくると、いままでのように自然増収を過大に見積もること自体がむずかしいのでありまして、正常な状態になりつつあるわけであります。乏しい財源の中から税制調査会の答申を上回る減税もいたしましたし、また、乏しい財源の中で重点的、効率的な投資を考えたわけであります。財源を無理につ……
○田中国務大臣 昭和四十年度税制改正にあたりまして、政府は農耕用ガソリン税の減免につきまして十分検討をいたしたのでございますが、税法上の減免措置をとることは技術的に困難があるとの結論に達しましたので、別途農林省予算に農道等整備費五十億円を別ワク計上することによったわけであります。しかし、今回の委員長発言もありますので、今後引き続きその可否について十分検討いたしたいと存じます。
【次の発言】 社会保障に対する国庫負担は、振替所得との率で申し上げますと、イギリスが一〇一であります。アメリカが二八、西ドイツが三七、フランスが一七、イタリアが二一、日本が五三であります。
○田中国務大臣 お答えいたします。 中小企業の倒産の原因は、金融調整の過程において中小企業が倒産しておるということも一つの要因だと思いますが、これだけではなく、やはり戦後二十年を振り返ってみますと、量から質の時代にだんだんと転化をしなければならない方向が要請せられておるわけであります。ところが、昭和二十年代、三十年代と世界的な質の競争時代に入っておるのですが、中小企業の近代化や中小企業の体質改善そのものが、急速には行なわれておりますが、これに足りない部面もあるということも一つございます。それから量の時代として量的拡大に走っておったものが、質的に転換しなければならないという時代の要請にマッチを……
○田中国務大臣 どういう御質問か、どうも質問の趣旨がちょっとわかりませんが、欠陥ではなく特徴を申し上げますと、特徴は御承知のとおり健全均衡であります。これは、世界に例もないような状態であることは御承知だと思います。いわゆる経常収入をもって経常支出をまかなう、しかも当該年度の収入ということを原則にし、九〇%以上通常原資をもって予算を組んでおるということでありますから、これは世界先進諸国に比べても超均衡に近いとさえいわれる特徴はございます。それから欠点ということでございますが、欠点は、まあしいて言えば、あなた方は一面においてもっと財政支出をふやさなければならないという現実の中で、予算規模をもっと縮……
○田中国務大臣 東京都が今回行なおうとしております料金の引き上げが非常に大幅であるということで、いま総理大臣から申されたとおり、関係各省庁の間でこの問題を十分検討しようということになっておるわけであります。 現在東京都が値上げをしなければならない原因はどこにあるのかということを検討いたしますと、年間三十万人以上の人間が自然増でふえておるということでございます。それからもう一つは、いままで料金を押え過ぎたという面もあります。これは、川を一つ隔てて見ればわかるのですが、東京都と埼玉県を比べてみて、埼玉県よりも東京都の水道料金は非常に安い。こういう例を見ても、東京都そのものの料金を相当長い期間押え……
○田中国務大臣 税制上租税公平の原則を尊重しなければならぬことは当然であります。私も、あなたと同じ公平の原則を守っていきたいという姿勢であります。しかし、この問題を強調するあまり、理論に倒れて現実問題の処置を誤るということは避けなければなりません。その意味で、国内的に考えますときにはもちろん租税公平の原則を貫いて税制を運用すべきでありますが、国際的に考えたときに、相手のあるものに対して国際競争力をどうしてつけなければならないか。また国際競争力をつけることによって国民経済の面で利益が得られ、それによって源泉所得を払っておるような人々にも恩恵が及ぶということを考えるときには、当然相手の状況を見なが……
○田中国務大臣 通産大臣がいま申し上げたとおりでございます。
【次の発言】 高専の敷地の問題につきましては、現在まで三十六校開校いたしておりますし、四十年度には七校の開校を予定いたしておるわけであります。七校のうち、二校は国有地を使うことになっておりますし、他の五校は国有地との交換によりまして取得することは確実でございますので、用地を地方団体に寄付させるとか、そういう考えはございません。なお、現に開校いたしております三十六校につきましても、国有地の交換等、すべてそういう方向で進めたいということでございます。
【次の発言】 御承知の補助単価等につきましては、勧告もありますので、逐年予算編成の過程……
○田中国務大臣 食糧はできるだけ自給自足態勢にしなければならないということは、国際収支の上から見ると当然のことであります。食糧を輸入に仰がなければならないというときには、国際収支に非常に大きな影響を与えるわけであります。三十八年度はこの一番大きな状態でございましたがこれは、御承知の麦の不作とか、いろいろな特殊な状態がございました。同時に、キューバ問題等で国際糖価の急激な値上がりというような特殊な事情もございましたが、三十九年になりましたら、一応平静な状態になってまいりました。四十年度は三十九年度よりもなお安定的な状態になってきたようであります。三十八年度の食糧の輸入は一七%でございましたが、三……
○田中国務大臣 私がお答えすることかどうかわかりませんが、いずれにしましても、政府部内において施策の方向に対して申し合わせをするということは、ままあることであります。これは、党三役の立ち会いで、関係大臣が中に入って、こうあるべきだという方向に対しての申し合わせをすることはございます。しかし、法律的に最終的に効力を発生することは、立法にかかるものは立法段階を経てございますし、また、行政権に属するものであっても、政令その他の制限があるわけでありますから、最終的に効力を発生するものを、われわれが申し合わせたことが法律的に拘束するものではないということでありますから、この申し合わせが違法であるとかいう……
○田中国務大臣 私も財政当局者ではございますが、教育の振興という問題に対しては人後に落ちるものではございません。税制上の改正につきましても、本件について文部大臣の意向もあり、十分検討したのでございますが、結論的に、教育費控除の制度をつくることは非常にむずかしい、こういうことになりました。で、結果的には一体何もしなかったのかということではなく、現在の税法の中で可能な限りの措置をいたしたわけであります。 まず第一点の、教育費控除の制度を設けることの困難な理由は、義務教育を終わって学校に行ける人と、学校に行かないで就職をする人がございます。これとの権衡問題が起きてくるわけであります。しかも、ただこ……
○田中国務大臣 持ち返ってきたが、その数量は幾らか、時価に換算して幾らかというようなものも日韓交渉の過程における重要な問題でありますので発表しない、こういうことが政府在来の方針であります。そういうことであります。
【次の発言】 外務省が外務委員会でもって申し上げましたのは、また大蔵委員会でも大蔵省の政府委員が申し上げております。韓国側の対日請求権の要網の第一は「朝鮮銀行を通じて搬出された地金と地銀の返還を請求する。本項の請求は一九〇九年から一九四五年までの期間中に日本が朝鮮銀行を通じて搬出していったものである。」こういう要求の内容そのものを申し上げたのでございまして、何トン、それがいまに換算し……
○田中国務大臣 税務署で調べるということよりも、現在全国銀行協会の連合会で調べさしております。これでございますが、ただ、個人におきましては負債総額千万円以上、法人に対しては資本金百万円以上、こういうことで取引停止処分になったものの件数及び額から推算をいたしておるわけであります。法人において百万円以下というものをなぜ集計できないかということでございますが、これは、御承知のとおり、銀行取引口座を持たないもの、また取引停止処分を受けたからといって銀行からの金融が少ないもの、そういうもので、なかなか集計できないわけでございます。 まず、百万円から千万円までのものを申し上げますと、十月は八百九十四件で……
○田中国務大臣 御要望はよくわかりました。できるだけ努力をいたします。
【次の発言】 道路整備の財源に使用せられておりますし、一部は地方道路税として目的税に採用されております。
【次の発言】 先ほども申し上げましたが、地方道路税は目的税でございますが、ガソリン税は目的税的な税でございますことは御承知のとおりであります。御承知のとおり、当該年度におけるガソリン税収入と同相当額を道路整備の財源に盛らなければならないということになっておりまして、国税であるガソリン税は、揮発油税は目的税というのではなく、目的税的な税である、こういうことは再三申し上げておるわけであります。
なお、航空機や産業用に使わ……
○田中国務大臣 答申が早急に出されることを期待しておるわけでございます。出れば尊重でありますから、国会に法律を提出すれば尊重するか、尊重します、こう言っているんですから、尊重する法律が出れば、これはもう野党の皆さんも短い期間でも通してくれる、こう思っておるわけであります。出ない場合、予算で予定しておる一五%の保険料の引き上げが行なわれないということになりますから、そうなりますと、その一五%の保険料分だけで三百四十二億円収入に穴があくということになります。四十年度の予算としては、全額借り入れ金で支払い資金を調達するということになると思います。それから、本人の薬剤費の二分の一の自己負担ということを……
○田中国務大臣 昨年度に被害がございました冷害に対する処置、また今年度の異常な状態、五月の二十九日の冷害、こういうものに対しましては、農林省に対策本部をつくりまして、各省各庁と連絡をとりながら検討いたし、また調査を続けておるわけでございます。調査の完了次第適切な処置をとってまいりたい、こういう姿勢でございます。御指摘のとおり、昨年、天災融資法関係とか、自作農維持資金の問題、開拓者資金の問題、再生産用種子購入費の助成の問題、政府所有のふすまの売り渡しとか、いろいろな問題に対して処置をいたしたわけでございますので、こういうものを参考にしながら、調査の結果に対して適切な処置を迅速にとってまいりたいと……
○田中国務大臣 大蔵委員会では大蔵省所管事項に対しては、いつでも非常に好意的なお立場て御審議をいただいたり、御叱正をいただいておるわけでありますので、大蔵省も過去も現存もまた将来もまじめな行政をやってまいりたい、かように考えますので、変わらす、ひとつ御鞭撻のほどをお願い申し上げます。
○田中国務大臣 課税をいたします。
【次の発言】 いまあなたが申したとおりでございます。
○田中国務大臣 揮発油税は、一般財源として設けておるわけであります。しかし、昭和二十七年に道路整備の財源等に関する法律の制定が行なわれ、同時に道路整備五カ年計画法が制定せられたわけであります。この制定に伴いまして、当核年度における揮発油税相当額を道路整備の財源等に盛るというふうに法律上なったわけでありますが、揮発油税そのものにつきましては、一般の財源として制定をせられたものであります。
【次の発言】 分に応じて徴収すべきであることは御説のとおりであります。しかし、この揮発油税につきましては各国の例があるのでありまして、日本の今度一〇%引き上げた揮発油税の税率も、なお先進諸国よりも多少低目である……
○田中国務大臣 御承知のとおり国有財産法に基づきまして適切な管理を行なっておるわけでございますけれども、戦前等に比べまして国有財産管理につきましてはより適正を期すべきであるという御意見もありますので、国有財産法の一部改正案をこの国会に御審議をお願いしまして、より合理的な運営を期したい、このように基本的に考えているわけであります。
【次の発言】 各地方にあります国有財産の処分その他につきましては、御承知のとおり財務局が取り扱っておるわけでありますが、これが決定に際しましては各財務局ごとに設けられております国有財産地方審議会の議を経まして決定をいたしておるわけであります。しかも問題の多い案件等につ……
○田中国務大臣 税問題を中心にして御質問がございましたが、税に対してはこれでいいという考え方は持っておまりせん。税は常にできる、だけ合理的かつ理想的な体系でなければならないということで、税制調査会の答申等を待ちながら日々これ前進態勢をとっておるわけであります。なお、その時点におけるいろいろ施策をおこなわなければならないということもまた当然考えなければならない問題であります。しかし、相対的に考えますと、先進諸外国との例と比較をいたしましても、日本の税制は戦後十八年間で先進諸外国と比べ得る相当程度今状態まで向上しておるということは、これも厳然たる事実であります。また、あるものに対しては諸外国よりも……
○田中国務大臣 大体本質的には変わりありません。ただ、具体的な法律案として御審議を願っております中で私が当時述べましたものと違うものは、所得制限、ある一定の所得以上の者には当然やらないということが原則でなければなりません、こう答えておりますが、その後いま御審議いただいておりますものには、所得制限というものはなくいたしましたから、その面におきますと、当時の私の考え方よりも、決定案、いま御審議を願っておるもののほうがより前向きな案になったというところが違います。
【次の発言】 私が当時申し上げました考え方よりも積極的であり、前進的な案でありますので、その点が違いますと、こう申し上げたわけであります……
○田中国務大臣 ただいまから昭和四十年度一般会計歳入予算並びに大蔵省所管の一般会計歳出予算、各特別会計歳入歳出予算及び各政府関係機関収入支出予算について、御説明いたします。 まず、一般会計歳入予算額は三兆六千五百八十億八千万円でありまして、これを前年度予算額三兆三千四百四億九千八百万円に比較いたしますと、三千百七十五億八千二百万円の増加となっております。 以下、歳入予算額のうち、おもな事項について内容を御説明いたします。 第一に、租税及印紙収入の総額は三兆二千八百七十七億九百万円でありまして、前年度予算額に比較いたしますと、三千百八十三億八千六百万円の増加となっております。 この予算額……
○田中国務大臣 二月のいつだったかわかりませんが、絶えずそんなことをやっておるのです。ですから、あまり何月何日の記者会見でどう言った、こういうことではないと思います。私も記者会見というものはひまがあれば――記者会見と言うよりも、記者と懇談して、また記者諸君は非常に専門家でありますから、そういったいい知恵も大いに吸収したいということで、普通の記者会見のように十分とか二十分とかいう話ではなくて、ひまがあれば一時間でもいろいろ懇談しておる、こういうことであります。その過程においてこういうことを言ったわけです。三千億減税ということに対して大臣どう思いますか、三千億減税はやりたいというのです。やりたいと……
○田中国務大臣 ただいまお述べになられたとおりでございまして、役所は国会でもって論戦があったもの、御質問があったものをメモにしておるということではなく、速記録その他非常に厳密にこれを検討いたしております。またそうすることが正しいことでございます。でございますから、国会で大臣が発言すれば、それは法律だ、こういわれるくらいでありまして、この間の農業用ガソリンの問題につきましても、非常にむずかしいといっても、何とかできればやろうじゃないか、こういう答弁に対して、再度また御質問があるようでございまして、こういう問題に対しても、非常に真剣に検討しておることは御理解いただきたいと思います。いいかげんな答弁……
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